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≪第115号アリアCD新譜紹介コーナー≫
その10 2022/4/19~




4/22(金)紹介新譜
マイナー・レーベル新譜

COVIELLO CLASSICS



COV 92203
(2CD)
¥3700
ラインハルト・カイザーが放つ壮麗な響きで
 劇的に訴えかけるオペラ『ユリシーズ』

  ラインハルト・カイザー(1674-1739):
   3幕の歌劇『ユリシーズ』
ボーニャ・ベルナギエヴィチ(ソプラノ)
フランチスカ・プルデンチョ(ソプラノ)
ジェラルド・トンプソン(カウンターテナー)
マルクス・ブリュッヒャー(テノール)
ゲッツ・フィリップ・ケーナー(テノール)
ヤンノ・シェラー(バリトン)
ユルゲン・オレリー(バス)
アントニウス・アダムスク(指揮)
ゲッティンゲン・バロックオーケストラ&合唱団

 バロック時代の名作曲家が放つ壮麗な響きで劇的に訴えかけるオペラ

 録音:2021年10月14日/ニーンブルク劇場(ライヴ)/[CD1]72'24''、[CD2]67'40''

 生前の評価が大変高く、テレマンが「当代随一の頭脳」と讃え、バッハを酷評したマッテゾンも「世界最高の作曲家」と称賛を惜しまなかったラインハルト・カイザー(1674-1739)。
 『ユリシーズ』はハンブルクとコペンハーゲンを行き来していた時期、1722年にコペンハーゲンで初演された作品です。
 管弦楽の規模も大きく、ドラマティックで壮麗な響きが楽しめます。
 




HAENSSLER



HC 22002
¥2700
ハンス・ヘラーのピアノ独奏曲&声楽曲を世界初録音!
 ハンス・ヘラー(1898-1969):
  (1)ピアノ・ソナタOp.3(1926/27 ベルリン)
  (2)「小さな日常」Op.8より4 曲(1930 ベルリン)
  (3)2つのスケルツォ Op.4(1926 ベルリン)
  (4)「眠れ、眠れ」(1938 パリ)
  (5)小さな組曲(1951 ニューヨーク)
  (6)盲目の人(1938 パリ)
  (7)ディヴェルティメント(1959 ベルリン)
ヤーシャ・ネムツォフ(ピアノ)
(2)(4)(6)
 テヒラ・ニニ・ゴルトスタイン(ソプラノ)

 知られざるドイツの作曲家、ハンス・ヘラーのピアノ独奏曲&声楽曲を世界初録音!

 録音:(1)(3)(5)(7)2020年7月27日、(2)(4)(6)2021年3月22日/カンマームジークストゥーディオSWR(シュトゥットガルト)/DDD、64'05

 ドイツの作曲家ハンス・ヘラー(1898-1969)ピアノ独奏曲と声楽曲を収めたアルバム。
 ヘラーの活躍当時には妻イングリット・ヘラーが演奏してきたものの、現在では演奏機会もほとんどなく、ドイツでもその名を知る人も少ない状態です。

 ヘラーの独創的な作品は非常に魅力的なもの。知られざる作曲家に焦点を当て世界初録音を進めているヤーシャ・ネムツォフの情熱でヘラーの作品が蘇りました。
 
 


HC 22024
¥2700
「紺青」
 (1)フリードリヒ2世(フリードリヒ大王)(1712-1786):
  フルート・ソナタ ホ短調 SpiF 154
 (2)ヨハン・ヨアヒム・クヴァンツ(1697-1773):
  トリオ・ソナタ ハ短調 QV 2: Anh.5
 (3)アンナ・アマーリア・プライセン(1723-1787):
  フルート・ソナタ ヘ長調
 (4)カール・フィリップ・エマヌエル・バッハ(1714-1788):
  トリオ・ソナタ ニ短調 H.569, Wq.145
 (5)フリードリヒ2世:
  フルート・ソナタ ロ短調 SpiF 83・ハイセン(チェンバロ)
ソフィア・アレッツ(フルート)
アレクサンダー・フォン

 フリードリヒ大王の宮廷におけるフルート音楽!!

 録音:2021年/ドイツ/DDD、56'17

 フリードリヒ大王の宮廷におけるフルート音楽を収録したアルバム。大王と宮廷作曲家(クヴァンツ、プライセン、C.P.E.バッハ)が行った宮廷演奏会の再現ともいうべき内容がこのアルバムで演奏されています。
 古楽界気鋭の演奏家ソフィア・アレッツとアレクサンダー・フォン・ハイセンが息の合ったアンサンブルで聴かせます!
 
 


HC 21042
¥2700
シュルホフの「ピアノ協奏曲 Op.11」と「町人貴族」
 シュルホフ:
  (1)ピアノ協奏曲 Op.11
  (2)「町人貴族」
ミヒャエル・リシェ(ピアノ)
(1)ケルンWDR交響楽団、
 イスラエル・イノン(指揮)
(2)ベルリン・ドイツ交響楽団、
 ゲルト・アルブレヒト(指揮)

 苦難の時代を生きたシュルホフの「ピアノ協奏曲 Op.11」と「町人貴族」を!

 録音:(1)1998年10月20-22日/ケルン・フィルハーモニー、(2)1999年11月21&22日/イエス・キリスト教会(ベルリン)/DDD、51'36

 チェコの作曲家エルヴィン・シュルホフ(1894-1942)のピアノ協奏曲 Op.11と「町人貴族」の録音。
 シュルホフはドヴォルザークの推薦でプラハ音楽院に入学。その後14歳でライプツィヒに移りレーガーに作曲を師事し、その間ピアノをロベルト・タイヒミュラーから薫陶を得ています。
 生涯200曲もの作品を残したシュルホフですがナチス・ドイツによって「退廃音楽」という烙印を押され、1942年に強制収容所で命を落としています。

 ピアノ独奏はドイツ知性派ピアニスト、ミヒャエル・リシェです。リシェはピアノ協奏曲「ジャズ風に」Op.43(HC-16065)を録音しておりますが、当アルバムではピアノ協奏曲 Op. 11を演奏しております。
 カップリングはゲルト・アルブレヒト指揮ベルリン・ドイツ交響楽団による「町人貴族」です。




ARTE NOVA レーベルからリリースされていた名盤
ヘンスラー・レーベルから再登場したアルバム



 HC 16065
(2CD)
\4300→\3990
ARTE NOVA レーベルのベストセラー名盤、復活!!
 知性派ミヒャエル・リシェの「20世紀のピアノ協奏曲集」
ミヒャエル・リシェ(ピアノ)
 Disc 1(68’39”)
  ・シュルホフ(1894-1942):協奏曲 Op.43?ピアノと小オーケストラのための(1923)
    ガンサー・シュラー(指揮)、ケルンWDR交響楽団
    録音:1993 年12月15-17日/フィルハーモニー、ケルン
  ・コープランド(1900-1990):ピアノ協奏曲(1926)
    スティーヴン・スローン(指揮)、ケルンWDR 交響楽団
    録音:1995 年9月/フィルハーモニー、ケルン
  ・オネゲル(1892-1955):ピアノ協奏曲(1924)
    スティーヴン・スローン(指揮)、ケルンWDR 交響楽団
    録音:1995 年9月/フィルハーモニー、ケルン
  ・ラヴェル(1875-1937):ピアノ協奏曲 ト長調(1930)
    イスラエル・イノン(指揮)、ケルンWDR 交響楽団
    録音:1999年9月/フィルハーモニー、ケルン
 Disc 2(65’42”)
  ・アンタイル(1900-1959):ピアノ協奏曲第1 番(1922)
    クリストフ・ポッペン(指揮)、バンベルク交響楽団
    録音:2001年10月/ハンブルク
  ・アンタイル:ジャズ交響曲?ピアノとオーケストラのための(1927)
    ウェイン・マーシャル(指揮)、ベルリン放送交響楽団
    録音:2002年12月/イエス・キリスト教会(ベルリン)
  ・ガーシュウィン(1898-1937):ピアノ協奏曲 ヘ調
    ウェイン・マーシャル(指揮)、ベルリン放送交響楽団
    録音:2003年2月/イエス・キリスト教会(ベルリン)
 ガーシュウィン、コープランド、ラヴェル・・・実力派ピアニスト、リシェが変幻自在に奏でる20 世紀のピアノ協奏曲集!

 Disc 1 68’39”、Disc 2 65’42”

 リシェが挑んだ「20 世紀のピアノ協奏曲集」はかつてARTE NOVA レーベルからリリースされていた名盤で、ヘンスラー・レーベルから再登場です。
 ドイツの知性派ピアニスト、ミヒャエル・リシェはヘンスラー・レーベルからC.P.E. バッハのピアノ協奏曲集を、またProfil レーベルからはモーツァルトのピアノ協奏曲第20 番をリシェ自作を含む様々な作曲家のカデンツァを録音するなど、こだわりをもったピアニストとしても知られております。この20世紀のピアノ協奏曲集にはシュルホフ、コープランド、オネゲル、ラヴェル、アンタイル、ガーシュウィンと実に多彩な作曲家の作品が揃いました。
 アメリカのアンタイルは未来派的、ジャズの手法を用いて実験的な作品も多く残した作曲家です。また、チェコのシュルホフは19 世紀のピアニスト、J. シュルホフの甥の子。ナチス政権下に作品は退廃芸術の烙印を押され、シュルホフもチェコ併合後逮捕され、ヴェルツブルク収容所で病死した悲劇の作曲家です。1990 年代に再評価が急速に進み、リシェもピアノと小オーケストラのための協奏曲を録音しました。




 



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PROFIL

PH 21039
(2CD)
¥4500→\4190
ちょっと変わった人なんです
ルイザ・ボラク(ピアノ)
 グリーグとエネスコ

 Disc1
  (1)グリーグ:ピアノ協奏曲イ短調Op.16
  (2)エネスコ:ピアノ協奏曲ニ短調(未完)
  (3)グリーグ:叙情小曲集~
   アリエッタOp.12の1/ノルウェーの旋律Op.12の6/
   民謡Op.38の2/蝶々Op.43 の1/愛の歌Op.43の5/
   ハリングOp.47の4/跳びはね踊りOp.47の6/
   ノルウェーの農民行進曲Op.54の2/トロールの行進Op.54の3
 Disc2
  (1)グリーグ:叙情小曲集~
   夜想曲Op.54の4/過ぎ去った日々Op.57の1/郷愁Op.57の6/
   サロンOp.65の4/トロルドハウゲンの婚礼の日Op.65の6/
   あなたのおそばでOp.68の3/小妖精Op.71の3/ハリング Op.71の5
  (2)エネスコ:ピアノ・ソナタ第3番ニ長調Op.24の3
  (3)同:即興小品集Op.18~コラール/カリヨン・ノクチュルヌ
ルイザ・ボラク(ピアノ)
ニコラエ・モルドヴェアヌ(指揮)
ブカレスト国立放送管弦楽団(Disc1 (1)(2))

 注目のピアニスト、ボラクの鮮烈なエネスコとグリーグ

 録音:2019年6月25-27日/ブカレスト放送(Disc1 (1)(2))、2007年1月11日、6月29日/ブレーメン放送(ライヴ)(Disc1(3), Disc2 (1)(2))、2003年6月1日/ヴァイセナウ修道院広間(ライヴ)(Disc2 (3))、2004年10月25日/シュタットシアター・リンダウ(ライヴ)(Disc2(1)の夜想曲のみ)/61'26"、66'59"

 ルーマニア出身の女性ピアニスト、ルイザ・ボラクは高度な技巧で意欲的なレパートリーに挑戦し、ピアノ音楽マニアの好奇心を満足させています。
 最新アルバムはグリーグとエネスコ。約40年違いで活動したふたりの作曲家に焦点を当てています。

 ボラクは何よりリズム感抜群で民俗的な作品に輝きを見せるため、グリーグとエネスコはうってつけのレパートリー。
 エネスコはボラクにとり最も大切な作曲家ですが、2002年にグリーグ国際ピアノ・コンクールで優勝したこともあり、グリーグも得意な作曲家のひとり。

 2019年6月にニコラエ・モルドヴェアヌ指揮ブカレスト国立放送管弦楽団とグリーグの名作協奏曲と、彼女が復活蘇演させたエネスコの協奏曲を披露。どちらも鮮烈な演奏を繰り広げています。

 さらにグリーグの「叙情小曲集」から17篇を選びしっとりと聴かせてくれます。有名な「蝶々」「夜想曲」「トロルドハウゲンの婚礼の日」も収録。
 エネスコのピアノ曲中もっとも知られるピアノ・ソナタ第3番も充実の演奏。






ほんとにちょっと変わった人なんですルイザ・ボラク、
こだわりのアルバム
 霊感と夢~エネスコを讃えて
 PH 17000
(2CD)
\3800→\3490

ルイザ・ボラク(ピアノ)
 霊感と夢~エネスコを讃えて

 ピアノ独奏用「ルーマニア狂詩曲第1番」、「ツィゴイネルワイゼン」、「ラ・ヴァルス」
 「子供の情景」に収録されるはずだったシューマン新発見曲「予感」の世界初録音
 アンドレースクとのシューマンのピアノ協奏曲

 Disc 1
  (1)エネスコ:四声のフーガ(1897)
  (2)同:ワルツ ニ長調(1888)
  (3)同:ワルツ集「カーネーション」(全4曲)(1888)
  (4)ラヴェル:夜のガスパール
  (5)同(作曲者編):ラ・ヴァルス
  (6)ミハロヴィチ:5つのバガテルOp.27
  (7)サラサーテ(エネスコ編):ツィゴイネルワイゼンOp.20
  (8)エネスコ(作曲者編):ルーマニア狂詩曲第1番
 Disc 2
  (9)ドビュッシー:12の練習曲
  (10)シューマン:ピアノ協奏曲イ短調Op.54
  (11)同:予感
ルイザ・ボラク(ピアノ)
ホリア・アンドレースク(指揮)
ルーマニア国立放送管弦楽団(10)
 「子供の情景」に収録されるはずだったシューマン新発見曲の世界初録音!

 録音:2016年7月17-21日/75’ 48”、78’ 47”

 1968 年生まれのルーマニアの女流ピアニスト、ルイザ・ボラクはこれまでも興味深いCD を多数リリースしてきましたが、今回最強のアルバムが登場です。
 母国の偉大な先達エネスコへの敬意が中心となっていますが、彼がなんと7 歳の時に作曲したニ長調のワルツと「カーネーション」と題されたワルツ集を収録しているのが驚き。また代表作「ルーマニア狂詩曲」をエネスコ自身が技巧的なピアノ曲に仕立てたものも大歓迎。さらに彼がピアノ独奏用に編曲したサラサーテの「ツィゴイネルワイゼン」は、エネスコ自身がピアノ・ロールに残した演奏を聴くことができますが、ヴァイオリンもピアノも得意とし、生のジプシー音楽を聞いて育ったエネスコならではの処理が興味津々。サラサーテのメロディが、リストのハンガリー狂詩曲ばりの派手なヴィルゥオーゾ的ピアノ曲に様変わりして新鮮です。
 さらにエネスコの後輩でエコール・ド・パリの一員ながら録音に恵まれないマルセル・ミハロヴィチ(1898-1985) の最高傑作とされる「5 つのバガテル」(名ピアニストの妻モニク・アースに献呈)や、ボラクの超絶技巧を示すラヴェルの「夜のガスパール」と「ラ・ヴァルス」も切れ味抜群。
 もうひとつの注目は、シューマンの未知作品「予感」が収録されていること。
 「子供の情景」からはずされた作品で、近年発見されボラクが世界初演し、2009 年に初出版されました。シューマン・ファン必見の宝石のような小品です。


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 AVIEから個性的なアルバムをリリースしていた女流ピアニスト、ボラクのPROFILアルバム。
 これが、聴きどころの多い、というかサービス過剰なアルバム。
 
 まずは同郷の大偉人エネスコの7 歳の時の作品。
 そしてあの「ルーマニア狂詩曲」のエネスコ自身によるピアノ編曲版。
 さらにミハロヴィチが妻モニク・アースに捧げたという珍しい「5つのバガテル」。
 そしてエネスコ編曲による「ツィゴイネルワイゼン」。
 ラヴェル編曲による「ラ・ヴァルス」もある

 CD2はドビュッシーの「12の練習曲」で始まり、ルーマニアの名匠アンドレースク指揮によるルーマニア国立放送管弦楽団とのシューマンのピアノ協奏曲。
 これでだけでも十分すぎるほど満足なのに、最後には「子供の情景」に収録されるはずだったシューマン新発見曲「予感」という曲の世界初録音。

 ここまでサービスいっぱいにしなくてもよかったんじゃないかというこだわりと愛情の詰まったアルバム。

 




TYXART


TXA 21165
¥2700
ヴァイオリンとヴィオラの両方を弾き分ける奏者ならではの選曲
 ベートーヴェン:
  ヴァイオリン・ソナタ第9番 イ長調『クロイツェル』Op.47
 B.A.ツィンマーマン:ヴァイオリン・ソナタ(1950)
 ブラームス:ヴィオラ・ソナタ 変ホ長調 Op.120-2
デュオ・マイス・ユー
 [ブルクハルト・マイス(ヴァイオリン、ヴィオラ)
  ユー・ジヨン(ピアノ)

 ヴァイオリンとヴィオラの両方を弾き分ける奏者ならではの選曲

 録音:2021年/75'25''

 2016年の結成以来、ヴァイオリンとピアノ、そしてヴィオラとピアノのための作品に力を注いできたデュオ・マイス・ユー。
 ブルクハルト・マイスがヴァイオリンとヴィオラの両方を弾き分けるという珍しいデュオで、それぞれの楽器の名作を贅沢に収録。
 



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ECM



4857305
\2600→\2390
《デンマーク弦楽四重奏団~プリズムIV》
 1) J.S.バッハ:フーガ ト短調BWV861
  (『平均律クラヴィーア曲集』第1巻より)(E.A.フェルスターによる弦楽編)、
 2-6) ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第15番イ短調Op.132、
 7-10) メンデルスゾーン:弦楽四重奏曲第2番イ短調Op.13
デンマーク弦楽四重奏団
 (フレデリック・オーランド、
  ルネ・トンスガード・ソレンセン[ヴァイオリン]、
  アスビョルン・ノルガード[ヴィオラ]、
  フレーデリク・スコイエン・シェーリン[チェロ])

 気鋭の弦楽四重奏団による注目のシリーズの第4弾

 ●「プリズム」は、バッハのフーガ、ベートーヴェンの四重奏曲とその後に活躍した作曲家の作品を組み合わせる、グラミー賞にもノミネートされたデンマーク弦楽四重奏団によるプロジェクトです。
 シリーズ最後から2番目となる第4弾の今回は、ウィーンの作曲家、エマヌエル・アロイス・フェルスターにより弦楽版に編曲された、バッハの『平均律クラヴィーア曲集』第1巻からの「フーガ ト短調」と、ベートーヴェンの弦楽四重奏団Op.132にメンデルスゾーンの弦楽四重奏曲第2番(1827年)の組み合わせ。
 音楽評論家のポール・グリフィスはこれらの曲が「デンマークの演奏者たちのこの上ない才気と正確さで、すべてがさらに素晴らしいものに聞こえてくる」と書いています。

 ●歴史的なコンサートホール(ノイマルクトのReitstadel)で録音されたこのアルバムは、デンマーク弦楽四重奏団のアメリカ、ヨーロッパへのツアーに合わせて発売されます。

  【録音】2018年9月、ノイマルクト、ライトシュターデル




DA CAPO/デンマーク弦楽四重奏団、旧譜
かっこいい。ムチャクチャかっこいい。
これは聴いておいた方がいい。
衝撃のニールセン弦楽四重奏曲 第2 番!
Nielsen - String Quartets Volume 2
DACAPO
6.220522
(SACD-Hybrid)
\2500
→\2290
カール・ニールセン:弦楽四重奏曲集
 1.弦楽四重奏曲 第2 番 へ短調 Op.5
 2.弦楽四重奏曲 第3 番 変ホ長調 Op.14
デンマーク(青年)弦楽四重奏団


 ニールセンの弦楽四重奏曲第2番。
 かっこいい。
 ムチャクチャかっこいい。
 
 劇的な冒頭から一気に引き込まれる第1楽章、ちょっとチェコを思わせるノスタルジックで幻想的な第2楽章、結構深遠なスケルツォ風第3楽章。

 そして圧巻が第4楽章。


 これが・・・なんともニールセン。
 ひょっとするとニールセンの全ての作品でもっともニールセンらしいかもしれない。
 めちゃくちゃかっこいいのである。
 
 こんなかっこいい主題を終楽章冒頭に用意するなんて、ニールセン男前過ぎる。
 ちょっとかっこよすぎて引いちゃうかもしれないが、おそらくニールセンってこの音楽のような、熱いまっすぐな男だったんだろうと思う。

 ではCDはどれにするか。


 最高なのはこのデンマーク(青年)弦楽四重奏団の演奏。
 青年商工会議所みたいな名前だが、その演奏はまったく侮れない。というかすごい。才気煥発、縦横無尽。アルテミスSQなみの過激で刺激的な演奏を聴かせてくれる。
 襲い掛かってきそうな鋭いヴァイオリン、そのヴァイオリンを底から地響きを立てて追い立てるチェロ。終楽章は血が噴き出しそうな超高速スピード。その劇的な表現にはもう口アングリ。最初聴いたときはそのあまりに激しい自己主張に「そこまでやるか」と冷や汗ものだったが、考えてみれば第2番は若きニールセンの傑作。血気盛んで燃えるような情熱のたぎる作品。これくらい激しく熱い演奏で聴きたいではないか。すごい。すごいです。

 「ニールセンってどんな作曲家なの?」ともし聴かれたら、迷わずこのCDのトラック4をかけてこう答える。「こんな作曲家」。

 あらゆるニールセンのアルバムの中で、店主が最もお薦めするもののひとつ。


 ちなみにデンマーク(青年)弦楽四重奏団、最近はすっかりデンマーク最高の弦楽四重奏団として名を馳せ、「青年」が取れて、デンマーク弦楽四重奏団と名乗るようになった。








 



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CPO



555461
¥2800
ヴィヴァルディ:パンフルートのための「四季」
 アントニオ・ヴィヴァルディ(1678-1741):
  四季 Op.8カルロス・ピノ=キンタナによる編曲
   1. 協奏曲 Op. 8 No. 1「春」 RV 269
   2. 協奏曲 Op. 8 No. 2「夏」 RV 315
   3. 協奏曲 Op. 8 No. 3「秋」 RV 293
   4. 協奏曲 Op. 8 No. 4「冬」 RV 297
  5. リュート、2つのヴァイオリンと
   通奏低音のための協奏曲 ニ長調 RV 93
アンドレーア・チラ(パンフルート)
プフォルツハイム南西ドイツ室内管弦楽団
ダグラス・ボストック(指揮)

 録音: 2020年10月28-31日 GroBer Saal des Congress Centrum Pforzheim(ドイツ)

 誰もが知っているヴィヴァルディの『四季』に新風を吹き込む1枚が登場。
 このアルバムでは独奏ヴァイオリンのパートをパンフルートで演奏し、アルカイックな音色と文字通り息つく間もない驚愕のヴィルトゥオジティを披露しています。
 アンドレーア・チラは、ルーマニアのブカレストで生まれ、母国では「ナイ」と呼ばれるパンフルートの演奏に才能を発揮。ルーマニアの伝統音楽からオペラ・アリアやポップスに至るレパートリーを持ち、この楽器のスター的存在としてウィーンを拠点にヨーロッパで活躍しています。
 パンフルート用のアレンジは現代作曲家として活躍するカルロス・ピノ=キンタナによるもので、原曲のソロ・パートのポリフォニックな側面を強調し、パンフルートに適した調に移し、弦楽アンサンブルとのバランスに配慮することで、違和感のない仕上がりになっています。

 
 
 

555271
¥2800
ゲオルク・フィリップ・テレマン(1681-1767):オラトリオ集
 1. 聖ヨハネの祝日のためのオラトリオ
  「わが神なる主はたたえられん」TVWV 1:602/1216
 2. 復活祭後の第2日曜日のためのオラトリオ"主の憐れみを"
  Bequemliches Leben, gemachlicher Stand TVWV 1:123
ラヘル・マース(ソプラノ)
エレナ・ハルシャーニ(ソプラノ)
エルヴィラ・ビル(アルト)
ミルコ・ルートヴィヒ(テノール)
クラウス・メルテンス(バス・バリトン)
マウロ・ボルジョーニ(バス)
アンドレ・モルシュ(バリトン)
ケルン・アカデミー
ミヒャエル・アレクサンダー・ヴィレンズ(指揮)

 録音: 2020年1月13-16日 Wuppertal, Immanuelskirche(ドイツ)

 1730/31年の教会暦において、ハンブルク市の音楽監督を務めていたテレマンは特別な構想による新作を発表しました。
 それは聖書のテキストではなく、新作の詩を用いたオラトリオを教会の礼拝で演奏するというものでした。
 この時に演奏されたのは、詩人であり音楽家でもあるアルブレヒト・ヤコブ・ツェル(1701-1754)のテキストによる聖ヨハネの祝日のためのオラトリオ「わが神なる主はたたえられん」TVWV 1:602/1216。ツェルは演劇的ともいえるほどのドラマティックな情景を描き出し、テレマンは3人のバス歌手を含む独唱と、4本のホルン、3本のフルートなど多彩な楽器編成によるアンサンブルを用い幅広い表現でテキストに素晴らしい音楽を付けています。
 エジプト人の嘆きが歌われる箇所では、半音階進行を含むヘ短調の旋律で描かれ、逃げ惑う民衆と追手の描写では16分音符を多用し、緊張感が盛り立てられています。
 もう1曲は復活祭後の第2日曜日のためのオラトリオ。
 演奏は、テレマンを得意とするミヒャエル・アレクサンダー・ヴィレンズの指揮によるケルン・アカデミー。エレナ・ハルシャーニ、クラウス・メルテンスら独唱陣も見事です。
 
 


555312
¥2200
フェルディナンド・ヒラー(1811-1885):
 ピアノ四重奏曲・ピアノ五重奏曲

  1. ピアノ四重奏曲第3番 イ短調 Op. 133
  2. ピアノ五重奏曲 ト長調 Op. 156
オリヴァー・トリンドル(ピアノ)
ミンゲット四重奏団
【メンバー】
 ウルリヒ・イズフォルト(第1ヴァイオリン)
 アンネッテ・ライジンガー(第2ヴァイオリン)
 アロア・ゾリン(ヴィオラ)
 マティアス・ディーナー(チェロ)

 録音: 2010年1月30-31日、4月10,11日 WDR Funkhaus, Koln,Klaus-von-Bismarck-Saal(ドイツ)

 ドイツのロマン派時代に活躍したフェルディナント・ヒラー。10歳から作曲をはじめ、ヨハン・ネポムク・フンメルに師事、ピアニストとして才能を開花させるとともに作曲の腕を磨きました。
 以降、作曲家・指揮者としてヨーロッパ全域で名を馳せましたが、死後は残念なことにその名声が忘れられ、作品の演奏機会も失われてしまいました。
 このアルバムに収録された2つの作品、ピアノ四重奏曲第3番とピアノ五重奏曲はヒラーの円熟期である1860年代から70年代に作曲されたもの。
 ピアノ四重奏曲第3番は、ピアノ・パートの華やかさが際立つ、シューマンの影響を感じさせる劇的で創造力に富んだ作品。終楽章はイ長調に転じ輝かしく終わります。
 ピアノ五重奏曲はより抒情的で、第1楽章の主題が最終楽章にも現れて統一感を持たせています。
 初演時こそ高く評価されたものの、コンサート・レパートリーになることのなかったこれら不遇の作品を、ミンゲット四重奏団とオリヴァー・トリンドルが見事な演奏で聴かせます。






実はそこそこすごい人
フェルディナント・ヒラー


777584-2
\2700→\2490
フェルディナント・ヒラー:ピアノ作品集
 1.ピアノ・ソナタ第2番Op.59/2.ピアノ・ソナタ第3番Op.78/
 3.3つのガゼルより第1番Op.54-1/
 4.3つのガゼルより第2番Op.54-2/
 5.ピアノのための小品集Op130より1-3.5/
 6.種々のピアノ小品Op.81より1-3
アレクサンドラ・エーラー(ピアノ)

 ドイツ・ロマン派に属する作曲家ヒラー(1811-1885)のピアノ曲集。
 フンメルに師事し、ピアニストとしての腕を磨き、1827年には最晩年のベートーヴェンに会い、最初の弦楽四重奏を作曲しました。
 メンデルスゾーンの親友であり、また「評論家」シューマンからはピアニストとしても作曲家としても賞賛されたというスゴイ人です。また、あのアルカンとも親交があったというのですから、19世紀のピアノ界において、真の実力者の一人であったことは間違いありません。
 彼はとても想像力が豊かであり、各々の曲には溢れるほどのファンタジーに満たされています。

 ピアニストのエーラーは、ブリュルやリースなど、古典派からロマン派へ推移する時代の作品を集中的に手掛けている名手。端正な作品にパッションを載せることで独自の世界を構築する人です。

 
 


555488
¥2200
7歳でヴェネツィア女子孤児院に引き取られた
 「最初に弦楽四重奏曲を作曲し た女性」

ロンバルディーニ=ジルメン(1745-1818):
 6つの弦楽四重奏曲

  1. 弦楽四重奏曲 変ロ長調 Op. 3-2
  2. 弦楽四重奏曲 ト短調 Op. 3-3
  3. 弦楽四重奏曲 ヘ長調 Op. 3-5
  4. 弦楽四重奏曲 変ロ長調 Op. 3-4
  5. 弦楽四重奏曲 変ロ長調 Op. 3-1
  6. 弦楽四重奏曲 ホ長調 Op. 3-6
ロンバルディーニ四重奏団
【メンバー】
 エリザベート・ヴィースバウアー(第1ヴァイオリン)
 グロリア・テルネス(第2ヴァイオリン)
 ロシ・ハーベルル(ヴィオラ)
 チェチリア・ジポス(チェロ)

 録音: 2021年2月9-12日 Stift Herzogenburg(ドイツ)

 イタリアの女性作曲家・ヴァイオリニスト、マッダレーナ・ロンバルディーニ=ジルメンの弦楽四重奏曲集。
 ヴェネツィアで貴族の家に生まれるも幼くして両親を亡くし、7歳でヴェネツィア女子孤児院に引き取られました。
 そこで音楽教育を受けた彼女はヴァイオリン演奏の才能を見出され、ジュゼッペ・タルティーニに師事し研鑽を積み ました。
 その後、ヴァイオリニストのルドヴィコ・ジルメンと結婚、夫婦で演奏旅行に出かけるなど、18世紀にプ ロの音楽家として活躍した数少ない女性の一人として名を遺しています。
 「最初に弦楽四重奏曲を作曲し た女性」とも言われる彼女の6つの四重奏曲はどれも2つの楽章で構成されており、豊かな情感が感じられます。
 演奏は作曲家の名を冠した「ロンバルディーニ四重奏団」が担当、共感溢れる演奏を聴かせます。


 美しい人です。
 
 
999183
¥1900
【旧譜/価格変更】
20世紀のウクライナ音楽界の基礎を築いた
ボリス・ミコライヨヴィチ・リャトシンスキー(1895-1968):
 交響曲第4番&第5番

  1-3. 交響曲第4番 変ロ短調 Op. 63(1963)
  4-6. 交響曲第5番 ハ長調 Op. 67「スラビャンスカヤ」(1966)
クラクフ・フィルハーモニー管弦楽団
ロラント・バーデル(指揮)

 録音: 1994年6月10-15日 Cracow Philharmonic Hall(ポーランド)

 20世紀のウクライナ音楽界の基礎を築いたボリス・リャトシンスキー。革命を乗り越え、ソヴィエトまでの激動の時代に書かれた5つの交響曲が注目を集めています。
 このアルバムには交響曲第4番と最後の交響曲である交響曲第5番が収録されています。
 1963年に完成した第4番は、ネイサン・ラクリンの指揮により、当時のレニングラード(サンクトペテルスブルク)フィルハーモニー管弦楽団によって初演されました。
 はっきりとした調性と、ウクライナの民俗音楽を採り込んだ第4番は、当時の評論家たちに酷評されましたが、この耳当たりの良さは貴重です。
 また高らかな金管の咆哮で幕を開ける第5番は、スラヴ圏に伝わる民謡や舞曲が素材に編みこまれており、こちらも聴きごたえのある作品です。
 このバーデル盤は長らく生産が中止されていましたが、今回、価格を下げての再登場です。







リャトシンスキーって誰だ?


 20世紀のウクライナにおける音楽界の基礎を作った作曲家ボリス・リャトシンスキー(1895-1968)。
 教師の家庭に生まれ、少年時代からピアノとヴァイオリンの学習を始める。
 グリエールに作曲を師事。グリエール没後にはその遺作の《ヴァイオリン協奏曲》作品100の補筆を手掛け完成させた。
 1920年にキエフ音楽院の教員に迎えられ、1935年に作曲と管弦楽法の教授に就任した。モスクワ音楽院でも教壇に立っている。

 リャトシンスキーの作品は、最初はロシア国民楽派の伝統(とりわけボロディンとチャイコフスキーの影響)を受け入れたが、スクリャービンの音楽語法のうち和声法やリズムの面から影響を受けるようになった。
 1920年代までに西欧の前衛音楽の影響を受け入れ、しだいに無調や複調による書法をとりいれた。
 1929年以降はふたたび和声的に単純な作曲法を採るようになり、ウクライナやロシア、ベラルーシ、ポーランドの民族音楽を綜合的に取り入れるなど、汎スラヴ民族主義の方向を強めた。
 《交響曲 第2番》(1935-36年)はソヴェト当局の不興を買い、その後の改訂にもかかわらず、ようやく1964年になって初演が行われた。それでもリャトシンスキーは数多くの栄誉を受けており、ソ連国家賞を3度授与された。

 NAXOSから彼の代表作の交響曲全集がリリースされている。



これを紹介したらCPO999183が売れなくなるじゃないかと言われそうですが
NAXOSの
リャトシンスキー:交響曲全集
オケはウクライナ国立交響楽団
指揮はウクライナ系アメリカ人指揮者テオドール・クチャル

8.555578
\1800
クチャル&ウクライナ国立響
 リャトシンスキー:交響曲集 第1集

  1-3. 交響曲 第1番 イ長調 Op.2
  4.交響的バラード「グラジーナ」Op.58 (1955)
ウクライナ国立交響楽団/
テオドール・クチャル(指揮)
録音 1994年5月8.13-15日 キエフ Studio of the State Broadcasting Company of Ukraine

 彼の作品にも先人からの影響は感じられ、特に第1番の交響曲は1919年に完成されたものの、彼自身が少しずつ改訂を加え、様々な要素を取り込みながら進化してきた作品。
 もともとは第2楽章だけが独立した「叙情詩」でしたが、その後第1楽章が付け加えられ、第2楽章を改訂し、終楽章を加え、1923年にようやく完全版として初演されたというものです。

 1955年に書かれた交響的バラード「グラジーナ」は彼の最も熟練した作品の一つであり、ポーランドの偉大な詩人アダム・ミツキェヴィチの没後100周年を記念して書かれたものです。
 リトアニアの神話に登場する女性騎士を主人公をしたミツキェヴィチの詩がスコアの冒頭に付され、戦いに身を投じ悲劇的な死を迎える彼女の姿を克明に音楽で描いていきます。

 カリンニコフをはじめ、ロシア、東欧系の作品に強いクチャルの素晴らしい指揮による演奏です。
  

8.555579
\1800
クチャル&ウクライナ国立響
 リャトシンスキー:交響曲集 第2集

 1-3. 交響曲 第2番 Op.26(1935-1936/1940改訂)
 4-7. 交響曲 第3番 ロ短調 Op.50(1950/1954改訂)
ウクライナ国立交響楽団/
テオドール・クチャル(指揮)
録音 1993年6月4-9日 キエフ Studio of the State Broadcasting Company of Ukraine

 「ウクライナ音楽の父」ボリス・リャトシンスキー(1895-1968)の交響曲第2集。

 1935年から1936年に書かれた交響曲第2番は、当時の時代の乱れを反映した暗く重い音楽。第1番ではリヒャルト・シュトラウスやチャイコフスキーを思わせる幾分のどなかな表情を持っていた彼の作品も、この時期のウクライナの政治的不安定と抑圧を反映して、ここまで不穏なものとなってしまったのです。
 神経質さと粗暴さを孕むこの交響曲は、至るところに「音の爆発」があり、第2楽章では幾分神秘的な要素を見せますが、やはり不吉な音で中断を余儀なくされてしまいます。第3楽章も混乱する音が交錯し、果てしない不安を齎すものと場っています。

 交響曲第3番は彼の作品の中では最も知られるもので、初演時には大きなセンセーションを巻き起こしたと言われています。
 当初は「戦争を打ち負かし平和になる」と終楽章に碑文が付されていましたが、ソ連の検閲によりこれを削除、1954年に改訂を施されることとなります。
 

8.555580
\1800
クチャル&ウクライナ国立響
 リャトシンスキー:交響曲集 第3集

 1-3. 交響曲 第4番 変ロ短調 Op.63(1963)
 4-6. 交響曲 第5番 ハ長調「スラビャンスカヤ」Op.67(1965-1966)
ウクライナ国立交響楽団/
テオドール・クチャル(指揮)
録音 1993年12月27-30日 キエフ Studio of the State Broadcasting Company of Ukraine

 リャトシンスキー(1895-1968)の交響曲集第3集、ここには彼の第4番と第5番が収録されています。

 1963年に完成した第4番は、ネイサン・ラクリンの指揮により、当時のレニングラード(サンクトペテルスブルク)フィルハーモニー管弦楽団によって初演されました。
 この作品は当時の音楽の隆盛からは完全に外れたところにあり(リヒャルト・シュトラウスが最後まで調性を捨てなかったように)、あからさまな調性を持ち、またウクライナの民俗音楽も取り込んでいたのです。
 無論評論家たちは、この作品を「ウクライナ音楽の発展」に寄与しないと評しましたが、様々な音楽が入り混じっている現代にこの作品を聴いてみると、全く問題なく、このある意味「わかりやすさ」が却って人気を獲得するのではないかと感じます。

 そして、1950年代初頭からスラブ音楽に興味を持っていたリャトシンスキー、彼自身の音楽性の解放は交響曲第5番第1楽章の高らかな金管の咆哮で明らかになったのかもしれません。
 副題に「スラビャンスカヤ(スラヴの意味)」を持つこの交響曲には、やはり騎士道の物語の精神が流れています。



 




SONO LUMINUS



DSL-92254
¥2600
ルペルト・チャピ(1851-1909):弦楽四重奏曲第3番・第4番
 弦楽四重奏曲第3番 ニ長調
  1. I. Grave - Allegro assai/2. II. Intermezzo: Allegro moderato
  3. III. Larghetto/4. IV. Finale: Allegro vivace
 弦楽四重奏曲第4番 ロ短調
  5. I. Allegro moderato/6. II. Allegretto
  7. III. Allegretto animato/8. IV. Allegro vivo
ラテンアメリカ四重奏団

 録音: 2014年1月14-16日 Sono Luminus Studio, Boyce, Virginia(USA)

 スペインの作曲家チャピは主にサルスエラ(スペイン語によるスペイン風オペラ)作曲家として活躍しましたが、その長いとは言えない生涯の晩年に弦楽四重奏曲を4曲作曲しています。
 第3番はニ長調を採りながら短調に傾斜した激しく悲劇的な雰囲気の濃い作品。緩徐楽章を持たない第4番はロ短調ながら軽妙さや躍動感のある作品です。
 演奏する「ラテン・アメリカ弦楽四重奏団」はその名の通り、ヴィラ=ロボスやチャベスなどの南米の音楽と、その基になったスペインの音楽を得意とするアンサンブルです。
 メキシコ人の3兄弟を中心として1982年に結成、以降独自のレパートリーを開拓、幾度もグラミー賞にノミネートされるほどの実力を持っています。




・・・チャピ:交響曲
NAXOS 1CD\2000


 サルスエラの大家チャピの交響曲。

 ・・・と言われて、ヨハン・シュトラウスの交響曲、と言われたのと同じくらい驚いた。実は交響曲はちょっと前にCOLUMNA MUSICAからも出たが手を出さないでいると、今回晴れてNAXOSからも出たのでゲット。
 ルペルト・チャピはスペインの地場オペラ「サルスエラ」の大家で、その生涯に155曲のサルスエラを作曲したというからとんでもない人気作家。また軍楽隊長も務めていたというから当時はかなりの名誉にも浴していただろう。今はそれほど名前を聞く機会はないが、「スペインのなんとかかんとか」とか、「サルスエラのなんとかかんとか」というアルバムが出ると、たいていこの人の曲がちょこんと入っている。

 さて、そんなチャピの管弦楽曲集。・・・店主好みのちょっとお馬鹿系の本格クラシック。

 曲はまず「ファンタジア・モリスカ」。軍楽隊のために作曲されたと言うのがうなずける、よく言えばハリウッド的(もちろん能天気アクション・コメディー)、悪く言えばチンドン屋か田舎の見世物小屋的な、実に頭の悪そうな音楽。何のこだわりも偏見も知性も捨てて楽しみましょう。

 そんでもって続くのが本命のシンフォニー。これは面白い。

 スペイン・クラシックは戦後になっても前衛に走らない作曲家が多いお国柄。だからチャピが活躍した19世紀後半なんてスペイン・クラシックにとっては古典派のようなもの。実際彼はハイドンやモーツァルトやベートーヴェンをお手本に作曲を学んだというから、当然、その作品は超・超・保守的。笑っちゃうくらい保守的。しかしチャピ、一生懸命本格派の伝統的クラシック作品を書こうとするのに、そうすればするほど生来のサービス精神が顔を覗かせて、いかに面白くするか、という方向へ行ってしまう。で、結局全編ヴェルディのオペラ序曲になってしまう。まあ、さすがにそこまでは言わないとしても、そうやって出来上がった曲はなかなか楽しませてくれる。
 店主はパロディ系の音楽はあまり好きではないが、過去の作曲家・作品を愛するあまりそれらの作品に似てしまったのは許せる。この作品も明らかにベートーヴェン意識しまくり。終楽章に至っては「運命」交響曲の異形的分身。正直またまた笑えてくるが、おそらく本人は大真面目で書いたのだろうから受け容れてあげたい。
 稀代のエンターテイナーが全精力を注いで作り上げた本格派シンフォニー。笑いあり聴きごたえあり。(店主試聴記より)



8.572195
\2000
海外直輸入
チャピ(1851-1909):
 ファンタジア・モリスカ
 交響曲 ニ短調
マドリッド・コミュニティ管弦楽団/
ホセ・ラモン・エンシナール(指揮)

ルペルト・チャピ(1851-1909)と言えばサルスエラの作曲家だと思っていたが、まさかこのような素晴らしい管弦楽曲を書いていたとは驚き。ファンタジア・モリスカ(ムーア風幻想曲)は彼が率いていた軍楽隊のために作曲されたが、6 年後に管弦楽ヴァージョンに改訂されたもので、とことん明るい曲調が魅力。ウィ?ン古典派の香りも漂う交響曲も聴きもの。豊かなメロディと極彩色の音が踊る素晴らしい作品。



 
 

DSL-92252
¥2600
Resonance Lines 無伴奏チェロのための作品集
 1. ジュゼッペ・コロンビ(1635-1694): チャコーナ
 2. カイヤ・サーリアホ(1952-):
  ドリーミング・シャコンヌ(G. コロンビのチャコーナによる)(2010)
 3. キャロライン・ショウ(1982-): 主よ、御身が手に(2009)
 4-10. サーリアホ: 7羽の蝶々(2000)
 11-19. ベンジャミン・ブリテン(1913-1976):
  無伴奏チェロ組曲第1番 Op. 72(1964)
 20. トーマス・コチェフ(1988-):
  カデンツァ(With or without Haydn)(2020)
ハンナ・コリンズ(チェロ)

 このアルバムのタイトル「Resonance linces 共鳴線」は物理学用語から採られたものですが、ここでは時代を超えた作品同士の、また演奏家と作曲家との「共鳴」で生まれた作品群を指しています。
 サーリアホのドリーミング・シャコンヌはコロンビのチャコーナによるもの、ショウの曲はタリスのモテットに基づく作品。
 サーリアホの7羽の蝶々は同郷のチェリスト、アンッシ・カルットゥネンとのコラボレーションから生まれ、ブリテンの無伴奏組曲はロストロポーヴィチに触発されて書かれました。
 コチェフの曲はハイドンのト長調のチェロ協奏曲用のカデンツァとして書かれましたが、このように独立した作品として演奏することも意図されています。
 
 

DSL-92253
¥2600
Wild At Heart 無伴奏ヴァイオリンのための作品集
 1. イ・ユンジ: Shakonn(2014)
 2. エリザベス・ホフマン(1961-): morsels(2018)
 3. アニー・ゴスフィールド(1960-):
  Long Waves and Random Pulses(2012)
 4. ジョン・キング(1953-): C-H-A-C-O-N-N-E(2013)
ポーリーヌ・キム・ハリス(ヴァイオリン)

 録音: 2018年9月20-25日 Sono Luminus Studios,Boyce, VA(USA)

 前作「Heroine」(DSL-92235)に続くグラミー賞ノミネート経験のあるヴァイオリニスト、ポーリーヌ・キム・ハリスによる"シャコンヌ・プロジェクト"シリーズの第2作。
 前作ではエレクトロニクスを用い、壮大なサウンドを生み出していた彼女ですが、今作では一転、無伴奏ヴァイオリンでの表現の限界に挑戦しています。
 収録曲はどれも「バッハのシャコンヌに対する、現役作曲家たちの応答」ですが、その性格は様々で、繊細なハーモニクス、強烈なノイズ、民族音楽の雰囲気など変化に富んでいます。
 
 

DSL-92255
¥2600
Songs of Love and Despair チェロとギターのための作品集
 1. クロード・ドビュッシー(1862-1918): アラベスク 第1番 ホ長調
 2. マリアーン・ブドシュ(1968-): A New York Minute‛&世界初録音
 3. フランツ・シューベルト(1797-1828): 糸を紡ぐグレートヒェン Op. 2, D. 118
 4. フローレンス・ベアトリス・プライス(1887-1953): 寂れた庭園
 5. ビヨンセ(1981-): プレイ・ユー・キャッチ・ミー
 ロバート・ビーザー(1954-): 「山の歌」より(チェロとギター編)
  6. No. 1. Barbara Allen/7. No. 2. The House Carpenter/
  8. No. 3. He's Gone Away/9. No. 4. Hush You Bye
 ルイジ・ボッケリーニ(1743-1805): チェロ・ソナタ第6番 イ長調 G. 4
 10. I. Adagio
 11. II. Allegro moderato
 ジョン・レノン(1940-1980)/ ポール・マッカートニー(1942-):
  12. ブラックバード/13. エリナー・リグビー
 14. ポール・ブラントリー(1961-): エリゼの娘たち‛&世界初録音
 15. C&J. グリーンウッド/E. オブライエン/P. J.セルウェリ/T. ヨーク:
  デイドリーミング
 16. オリヴィエ・メシアン(1908-1992): 世の終わりのための四重奏曲
  - 第5楽章 イエスの永遠性への賛歌

 R. ボイド、L. メトカーフによるチェロとギター編‛&1、4、5、12、15
 N. コストによるチェロとギター編‛&3
 V. デシュパリによるチェロとギター編‛&10、11
 L. メトカーフによるチェロとギター編‛&13
 R. モーシャーによるチェロとギター編‛&16
ボイド・ミーツ・ガール
【メンバー】
 ルペルト・ボイド(ギター)
 ローラ・メトカーフ(チェロ)

 録音: 2021年4月19-22日 Sono Luminus Studios, Boyce, VA(USA)

 Boy meets Girl ボーイ・ミーツ・ガールにギタリストの名前(Boyd)を引っかけたデュオ、ボイド・ミーツ・ガール。
 二人は結婚して一緒に暮らしており、スタジオも近くにあったことからパンデミックの間も新曲のリサーチ、アレンジ、リハーサルそして録音を続けることが出来ました。
 そうした中で生まれたのがこのアルバム。ドビュッシーの穏やかな美しさ、ボッケリーニの楽しい躍動感といったクラシック作品のみならず、アパラチア地方に伝わったスコットランドやアイルランド民謡の哀調を帯びた世界(トラック6-9)、更には二人が大ファンだというビートルズ(同12&13)、ビヨンセ(同5)、レディオヘッド(同15)の曲も収めています。
 




ALBANY



TROY 1883
¥2400
ロックバーグのユニークな無伴奏ヴァイオリン作品!
 ジョージ・ロックバーグ(1918-2005):
  カプリース変奏曲~無伴奏ヴァイオリンのための
レオ・マリリエ(ヴァイオリン)

 ベト7やマラ5も聞こえる!?ロックバーグのユニークな無伴奏ヴァイオリン作品!

 録音:2021年8月1日フランス、フランボアン教会 [72:58]

 アメリカの新ロマン主義の作曲家ジョージ・ロックバーグの無伴奏ヴァイオリンのための作品。ロックバーグは1960年代にそれまでのセリエリズムによる作曲から一転して調性に基づくロマン的な作風に転向したことで知られる。
 この作品は明らかにパガニーニの24のカプリースを意識して書かれた超絶技巧を要する作品で全51曲からなる大作。
 調性の曲あり、無調の曲あり、特殊奏法の曲ありと様式は様々。
 ベートーヴェンの第7交響曲の終楽章やマーラーの第5交響曲のスケルツォの素材で書かれた曲もありヴァラエティに富んだ内容。
 フランスのヴァイオリン奏者レオ・マリリエ(b.1995)はベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲の手稿譜に基づいた録音(CASCAVELLEレーベル、VEL1529)で話題になった。
 
 

TROY 1885
¥2400
「南北アメリカのチェロ作品集」
 (1)アンドレ・メーマリ:大きな湾II (2020)
 (2)ジョージ・ウォーカー(1922-2018):チェロ・ソナタ(1957)
 (3)ダニエル・クロジャー:ノクチュルヌ(1997)
 (4)カマルゴ・グアルニエリ(1907-93):チェロ・ソナタ第2番(1955)
 (5)サミュエル・バーバー(1910-81):チェロ・ソナタOp.6(1932)
 (6)セサル・グエラ=ペイシェ(1914-93):3つの小品(1957)
グレゴリー・ソーアー(Vc)
ハイディ・ルイーズ・ウィリアムス(Pf)

 バーバーやグアルニエリのソナタも収録!アメリカとブラジルのチェロ作品集!

 録音:2021年5月24-27年フロリダ州立大学ルビー・ダイアモンド・コンサート・ホール [75:01] (1)(3):世界初録音

 20~21世紀の南北アメリカの作曲家によるチェロとピアノのための二重奏曲集。メーマリはブラジル出身。
 「大きな湾II」はモダン・ジャズとロックの要素をクラシックに取り入れた歯切れのよい快作。ウォーカーはアフリカ系アメリカ人としては先駆的なクラシックの作曲家。
 彼のチェロ・ソナタは20世紀前半の音楽の諸要素を取り入れつつ独自のリリシズムを展開する。
 バーバーのソナタはアダージョの作曲家らしく抒情的な旋律が横溢する秀作。
 グアルニエリはブラジルの作曲家で近年注目されている。ゲラ=ペイシェもブラジル出身。
 彼の3つの小品はブラジルの民族音楽やポピュラー音楽の要素を取り入れた親しみ易い音楽。
 
 

TROY 1881
¥2400
ブラームス(1833-97):ヴァイオリン・ソナタ全集
 ヴァイオリン・ソナタ第1番ト長調「雨の歌」Op.78
 ヴァイオリン・ソナタ第2番イ長調Op.10
 ヴァイオリン・ソナタ第3番ニ短調Op.108
 スケルツォ楽章ハ短調Wo02
リモール・トレン=インマーマン(Vn)
ハテム・ナディム(Pf)

 美しい音、艶やかな歌い方、新鮮なブラームスのヴァイオリン・ソナタ登場!

 録音:2017年12月アレグロ・レコーディング・スタジオ [78:28]

 リモール・トレン=インマーマンはロシア出身の若手ヴァイオリニスト。
 モスクワのグネーシン国立音楽院で学んだ後、イスラエルのエルサレム音楽アカデミーに留学、現在はアメリカで活動、メータやデュトワなど巨匠たちと度々共演している。
 しっとりした柔らかい音色が魅力的で、このブラームスもたっぷりと歌い込んだ秀演。将来有望なヴァイオリニトの登場である。
 
 

TROY 1884
¥2400
「作曲家の声~ボーリンググリーンの新しい音楽集Vol.8」
 (1)アーロン・ジェイ・カーニス:光の翼
 (2)マリリン・シュルード:時の帳
 (3)ダリット・ウォーショウ:レスポンセズ
 (4)リチャード・コーネット:シンフォニア
 (5)マーティン・ケネディ:トロンボーンと管弦楽のための主題と変奏
 (6)デイヴィッド・リプタク:ノーザン・ライト

 ※各作品の前に作曲者自身の語りによる解説を収録
エミリー・フリーマン(指揮)
ボーリング・グリーン・フィルハーモニア
(2)イオアナ・ガル(Vn)
(5)ブリタニー・ラッシュ(Trb)

 録音:年月日不記載 [69:22]

 アメリカの中堅からベテラン世代の作曲家による管弦楽作品集。作品の前に作曲者自身のナレーションによる解説が収録されている。
 ピューリッツァ賞作曲家アーロン・J・カーニスの「光の翼」は映画音楽を思わせるエンターテイメント性の高い佳作。
 シュルードの「時の帳」はベルクを思わせる表現主義的な秀作。ケネディのトロンボーン協奏曲「主題と変奏」は現代音楽とジャズが融合した楽しい作品。
 リプタクの「ノーザン・ライツ」は管弦楽の機能を存分に生かしたドラマティックな作品。アメリカ現代音楽におけるオーケストラの今を知る上で最適の一枚。
 
 

TROY 1886
¥2400
アレック・ワイルダー(1907-80):ピアノ作品集Vol.2
 (1)一人ではない
 (2)ピアノのための組曲V (No.19,24,13,26,16,23,14)
 (3)ピアノ・シリーズ(全4曲)
 (4)ピアノのための組曲V (No.22,15,17,25,20,21)
 (5)城への散歩道
 (6)こどものためのオーケストラへの招待
 (7)ピアノのための組曲VI(No.34,28,29,27,33,32)
 (8)小品集(淑女のための子守歌、宿題、ブラックベリーの冬、ほか全7曲)
ジョン・ノエル・ロバーツ(Pf)

 録音:2021年6月28-29日サン・アントニオ [61:35]

 アレック・ワイルダーはフランク・シナトラ、ペギー・リー、トニー・ベネットらアメリカを代表するジャズ、ポピュラー歌手たちに多数の歌を提供し、その旋律はジャズ・ミュージシャンも好んでセッションに取り上げる作曲家だが、オペラ、管弦楽曲、室内楽曲など多くの作品を残している。
 ピアノ作品も数多く作曲しており、ここに収められた曲はジャズの影響を感じさせるものから無調、バッハを思わせるもの、サティ、フォーレを彷彿とさせるものまで実に多様。
 聴くと秋から冬にかけての街路樹の中をゆっくりと歩いている気持ちにさせる、全体に静かな曲が多く、程よくモダンでセンスのよいピアノ音楽が集められている。
 
 

TROY 1887
¥2400
「聴くところによると」~リビー・メイヤー作品集
 (1)ジョニーBのために(2017)~Chor ,2Vn, Vc, T.Sax, Trb
 (2)バロック・ダンス(2018)~T.sax, Perc, Vn
 (3)私たちはこの空(詞:バートレイ・セイゲル) (2014)~Chor, Perc
 (4)乱気流(2017/2021)~Vn, Vc, Ens
 (5)メルシーナは水鳥に呼びかける(2001/2021)~無伴奏Vn
 (6)円筒形の髭(2019)~Vn, Vc, Ens
 (7)聴くところによると、、、(詞:ウェンデル・ベリー)(2016) ~
  Chor, Trb, Perc, Pf
カペラ・クローシュラ(合唱)
ジュベンタス・ニュー・ミュージック・アンサンブル
ほか

 録音:2019-2021年[54:38]

 リビー・メイヤーの生年は公表されていないが、ブックレットの写真から若手から中堅世代にかけての作曲家と思われる。
 彼女の音楽は調性、ミニマリスティックな技法を使い現代的なロマンティシズムを表現しようとしているところにジョン・アダムスの影響が感じられる。
 アルバム・タイトル「聴くところによると、、、」は合唱と室内アンサンブルのための大作。
 

 
TROY 1888
¥2400
「ヒプノシス」~近現代のロマンティックなフルートとハープのための音楽
 (1)ジャック・イベール(1890-1962):間奏曲
 (2)ハーマン・ベーフティンク(b.1953):《四季》
 (3)ベンジャミン・ゴダール(1849-1895):組曲よりアレグレット
 (4)イアン・クラーク(b.1964):《ヒプノシス》
 (5)クロード・ドビュッシー(1862-1918):亜麻色の髪の乙女
 (6)ロンダ・ラーソン(b.1962):スウィート・シンプリシティ
 (7)パスカル・プルースト(b.1959):前奏曲と舞曲
 (8)ジョセフ・ジョンゲン(1873-1953):ダンス・レント
 (9)ジョン・ラター(b.1945):ワルツ
 (10)ガブリエル・フォーレ(1845-1924):シシリエンヌ
 (11)ハーマン・ベーフティンク:トワイライト
 (12)アラン・ホヴァネス(1911-2000):《アドニスの庭》
 (13)ジョン・マーソン(1932-2007):春の花
ドン・ベイリー(Fl)
ローラ・ローガン・ブランデンバーグ(Hp)
(6)カーラ・ワイルドマン(バウロン)

 録音:2021年6月1-3日[70:36]

 19世紀後半から今世紀までのロマンティックで美しいフルートとハープのための作品を収録。イベールの間奏曲はフルート奏者の間ではよく知られた甘美な小品。
 ドビュッシーのピアノ曲「亜麻色の髪の乙女」はまるでこの編成のために書かれたような編曲で見事。
 合唱音楽で有名なラターのワルツは粋な小品。多作家で知られたホヴァネスの「アドニスの庭」はフランス印象派と神秘主義が融合した独特の雰囲気を持った佳品。
 

 

TROY 1889
¥2400
ダニエル・パルコフスキの音楽
 (1)《夏の組曲》~ピアノのための
 (2)《さやえんどう》~中国琵琶のための
 (3)カノン的ベクトル
 (4)ピアノと室内管弦楽のためのコンチェルティーノ
(1)(3)シリン・シー(Pf)
(2)ウ・マン(中国琵琶)
(4)エレーナ・アタナソフスカ(Pf)
オレグ・コントラテンコ(指揮)
F.A.M.E.スタジオ管弦楽団

 録音:年月日不記載[60:26]

 ダニエル・パルコフスキの生年は公表されていないが、ネット上の写真から中堅以上の世代と思われる。
 「夏の組曲」は4つの小品からなる無調の作品でクルシェネクあたりの作品を思わせる。
 「さやえんどう」は中国琵琶が特殊奏法を含む超絶技巧で聴かせ、ハード・ロックを思わせる激しい作品。
 ピアノと室内管弦楽のためのコンチェルティーノは自由な無調で書かれたエネルギッシュな音楽。
 
 
TROY 1890
¥2400
「ペルーのお宿」~
 アンデス先住民の旋律、リズム、伝統にインスパイアされた音楽集

  (1)クロティルデ・アリアス(1901-1959):ウイラコチャ
  (2)パブロ・チャベス・アギラ(1898-1950):インカの前奏曲
  (3)テオドロ・バルカセル(1900-1942):ラメロス族の踊り
  (4)ロドルフォ・ホルツマン(1910-1992):田園前奏曲
  (5)ロドルフォ・ホルツマン:ジリッシュ・ジャンカ
  (6)アンドレス・サス(1900-1967):ソナチネ・ファンタジア
  (7)エンリケ・イトゥリアーガ(1918-2019):プレゴンと踊り
  (8)セルソ・ガリード=レッカ(b.1926):ソリロキオ
  (9)ホルヘ・ビリャビセンシオ・グロスマン(b.1973):アンタラ
  (10)ガブリエラ・レナ・フランク(b.1972):チャンビの夢
オルランド・セラ(Pf,(8)以外)
(1)(8)(9)(10)
 カルメン・ロドリゲス=ペラルタ(Fl)

 録音:2021年8月[52:17]

 ペルーのクラシック、現代音楽の歴史を辿る珍しいアルバム。ペルーの作曲家たちも西洋音楽と自分たちが本来持っている伝統をどう融合するか、どう折り合いを付けるかということに悩み、試行錯誤したと思われ、そういった思考と創作の歴史をこの一枚で辿れる。
 初期の音楽は五音階中心で中国かアイルランド民謡を思わせる平易な旋律に新しい和声をつける試みがなされ、次第にペルー人作曲家としてのアイデンティティが確立、やがて1970年代生まれの作曲家たち(グロスマン、フランク)はヨーロッパの前衛的な様式と自分たちの伝統を融合する方向に向かう。
 ペルー音楽の現在を知る上で興味深いディスク。
 
 

TROY 1891
¥2400
「フィルタリング」~
 メリーランド大学ボルティモア校ウィンド・アンサンブル

  (1)ブラッド・エリス:マクガフィのリード
  (2)サミュエル・ウィニー:ロスローリエンの夕暮れ
  (3)アンナ・ルービン:キアロスクーロ
  (4)ジャニス・マッコーリー:万華鏡
  (5)ダニエル・バーナード・ルーメイン:ブードゥー・ヴァイオリン協奏曲
ブライアン・カウフマン(指揮)
メリーランド大学ボルティモア校
 ウィンド・アンサンブル
(1)トレヴァー・モーリー(Ob)
(1)ブラッド・エリス(Pf)
(5)ダニエル・バーナード・ルーメイン(Vn)

 録音年月日不記載 [54:21]

 メリーランド大学ボルティモア校ウィンド・アンサンブルはアメリカ東部を代表するウィンド・アンサンブル。
 作曲家ブラッド・エリスを音楽監督として新作、ポップスの吹奏楽編曲の演奏を行っている。
 収録曲はいずれも親しみ易いものばかりで、音楽監督エリスの作品はスイング・ジャズの要素を取り入れた軽快な音楽。
 ルーメインの「ブードゥー・ヴァイオリン協奏曲」はヴァイオリンと吹奏楽のための協奏曲でジャズ、ロック、エスニックな音楽が闇鍋状態でミックスされた面白い作品。
 
 


TROY 1892
¥2400
「ピアノによる祈り」~賛美歌・聖歌集
 イギリス賛美歌メドレー/アメリカの賛美歌より/
 ウェールズ地方の聖歌/黒人霊歌メドレー/
 J.S.バッハ:オルガン・ソナタ第4番BWV528より/
 アイルランド民謡より/スウェーデン民謡より/
 他全17曲
ホセ・ルイス・ヘルナンデス(Pf)

 録音:2021年8月ボストン・WGBHフレーザー・ホール [54:25]

 アメリカ、ヨーロッパの賛美歌、聖歌、民間伝承歌をピアノ・ソロ用に編曲して聴く一枚。
 バッハから黒人霊歌までヴァラエティに富んだ内容。キリスト教音楽に慣れ親しんでいる人にお薦め。
 なかにラフマニノフのパガニーニの主題による狂詩曲の中の有名な旋律(第18変奏)が現れることから、この旋律に宗教的な歌詞が付けられて広く歌われていることがわかる。
 
 

TROY 1895
¥2400
「私が歌を歌った時」
 ~アーネスト・チャールズ(1895-1984)歌曲集

  私の淑女が歩く、もしあなたが知ったなら、
  雲、白鳥、伝言、夜、昔々の甘い歌、
  三日月、私が歌を歌った時、ほか全24曲
ニコラス・プロベンザーリ(Br)
テリー・クラインフェルター(Pf)

 録音:2022年1月29日 [59:12]

 アーネスト・チャールズはアメリカの作曲家で1930年代から50年代にかけて多くの芸術歌曲を作曲した。
 今日ではその多くが忘れられてしまったが、キルステン・フラグスタートやトマス・ハンプソンが好んで取り上げている。
 作風は明朗な形式と流麗なメロディが特色でR.シュトラウスの歌曲にアメリカ的なポピュラリティを加えたような美しく聴きやすい音楽。
  




<マイナー・レーベル歴史的録音・旧録音>

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ALTUS



ALTSA-320/1
(2SACD シングルレイヤー)
¥7000→\6490
SACD シングルレイヤーで発売決定!
 マタチッチ&ミラノ・イタリア放送響/
  
ベートーヴェン:交響曲全集

 [Disc1]
  交響曲第1番 ハ長調 Op.21(1962年11月23日)
  交響曲第2番 ニ長調 Op.36(1962年11月23日)
  交響曲第3番 変ホ長調「英雄」Op.55(1962年11月19日)
  交響曲第4番 変ロ長調 Op.60(1962年12月3日)
  交響曲第5番 ハ短調「運命」Op.67(1962年11月30日)
  交響曲第6番 ヘ長調「田園」 Op.68(1962年11月29日)
 [Disc2]
  交響曲第7番 イ長調 Op.92(1962年12月4日)
  交響曲第8番 ヘ長調 Op.93(1962年12月4日)
  交響曲第9番 ニ短調「合唱付き」Op.125(1962年12月12日)
エディト・ケルテス=ガブリ(ソプラノ)
アリス・エルケ(コントラルト)
アンドール・カポシー(テノール)
イヴァン・サルディ(バス)
ジュリオ・ベルトーラ(合唱指揮)
ミラノRAI 合唱団
ロヴロ・フォン・マタチッチ(指揮)
ミラノ・イタリア放送交響楽団

 ※通常のCDプレーヤーでは再生できません
 
 豪放磊落な指揮とイタリアの歌心が融合!劇的で骨太、ベートーヴェンらしい大旋律が肉踊る驚きを持って迎えられたマタチッチ初のベートーヴェン全集がSACD 化!

 ライヴ録音:1962年/ミラノ音楽院、大ホール(イタリア放送協会録音)/国内プレス、完全限定生産、総収録時間:368分、日本語帯・解説付

 ベートーヴェンを得意としたマタチッチですが生涯2度しかベートーヴェン・ツィクルスを行わず、正規に収録されたのはこの62年ミラノのみ。
 通常CDでリリースされベストセラーを記録した全集録音が、このたびSACD で登場しました。2枚のディスクにたっぷり全9曲を収録しています。
 オーケストラの能力を引き出す天才といわれたマタチッチが天分を発揮、色気をたたえた木管、存在感あるティンパニ、立派な鳴りっぷりの弦楽器など、どこをとっても大変に魅力的で、1曲1曲聴きごたえ抜群です。
 マタチッチ芸術の極意が刻まれた豪放なる大演奏をお楽しみあれ。
 ブックレットもイタリアのマタチッチ研究の第一人者トンマーソ・マネーラ氏によるマタチッチの生涯と当録音についての興味深い考察など充実の内容。



こちら2015年発売の通常CD盤。
高い。


ALT 320/4
(5CD)
\11000→\9990

マタチッチ&ミラノ・イタリア放送響/
 ベートーヴェン:交響曲全集


 CD-1
  ①交響曲第1 番 ハ長調 Op.21
  ②交響曲第3 番 変ホ長調「英雄」Op.55
 CD-2
  ③交響曲第2 番 ニ長調 Op.36
  ④交響曲第4 番 変ロ長調 Op.60
 CD-3
  ⑤交響曲第5 番 ハ短調「運命」 Op.67
  ⑥交響曲第6 番 ヘ長調「田園」 Op.68
 CD-4
  ⑦交響曲第7 番 イ長調 Op.92
  ⑧交響曲第8 番 ヘ長調 Op.93
 CD-5
  ⑨交響曲第9 番 ニ短調「合唱付き」Op.125(ドイツ語)
ロヴォロ・フォン・マタチッチ(指揮)、
ミラノ・イタリア放送交響楽団
エディト・ケルテス=ガブリ(ソプラノ)、
アリス・エルケ(コントラルト)、
アンドール・カポシー(テノール)、
イヴァン・サルディ(バス)、
ミラノRAI合唱団、
ジュリオ・ベルトーラ(合唱指揮)

 ライヴ録音:② 1962年11月19日、①③1962年11月23日、⑥1962年11月29日、④⑤1962年12 月3日、⑦⑧1962年12月4日、⑨1962年12月12日/ミラノ音楽院、大ホール(イタリア放送協会録音)
 全てモノラル 日本語&イタリア語解説付き

 



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RELIEF



CR 1929
(2CD)
¥3400→\3090
チューリッヒ放送制作音源
 ネッロ・サンティ(指揮)
  ロッシーニ:泥棒かささぎ&序曲集

  (1)歌劇『泥棒かささぎ』(ドイツ語・短縮版)
  (2)歌劇『ランスへの旅』序曲*
  (3)歌劇『チェネレントラ』序曲*
  (4)歌劇『コリントの包囲』序曲*
  (5)歌劇『セミラーミデ』序曲*
ヴェルナー・エルンスト(ファブリッツィオ)
コーラ・カンネ=メイエル(ルチーア)
フリッツ・ペーター(ジャンネット)
ロスル・シュヴァイガー(ニネッタ)
アレクサンダー・マルタ(代官)
アルベルト・ファン・ハーステレン(フェルナンド)
ウルズラ・ズッター(ピッポ) パウル・スパーニ(イザッコ)
フランツ・リンダウアー(ジョルジョ)
スザンヌ・エンツ(かささぎ)
ワルター・フラー(合唱指揮)
ベルン放送室内合唱団
ネッロ・サンティ(指揮)
ベロミュンスター放送管弦楽団
*ネッロ・サンティ(指揮)、
バーゼル放送交響楽団

 サンティ指揮、往年の空気が感じられるドイツ語版「泥棒かささぎ」

 録音:(1)1966年9月4-7日/チューリヒ放送スタジオ(モノラル)、(2)1984年5月6日/スタッドカジノ・バーゼル(ステレオ)、(3)1985年12月1日/スタッドカジノ・バーゼル(ステレオ)、(4)1975年8月18日/スタッドカジノ・バーゼル(ステレオ)、(5)1986年12月31日/スタッドカジノ・バーゼル(ステレオ) /[CD1]54'58''、[CD2]73'46''

 ロッシーニの『泥棒かささぎ』は1970年代までは、『トゥーランドット』の補筆でも知られる作曲家ザンドナーイによる版が一般的でした。
 ザンドナーイ版は、ドイツではカール・シュトゥーベルのドイツ語訳版で大変人気がありました。
 その版を用いた1966年の演奏を収録。チューリッヒ放送制作による音源です。おまけにサンティが振った序曲を4曲併録。
 


<メジャー・レーベル>
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DG



4857171
\2300→\2090
ブラス・アンサンブルと世界的オルガンの融合
フィル・ブレッヒ・ウィーン/オリヴィエ・ラトリー
  ~Live from Vienna

 1) ガブリエリ:第12旋法による10声のエコー・カンツォン、
 2) リュリ:トルコの儀式のための行進曲(バレエ『町人貴族』より)、
 3) ヘンデル:司祭ザドクHWV258、
 4) J.S.バッハ:パッサカリアとフーガ ハ短調BWV582、
 5) ブルックナー:夕べの魔力、
 6) ホルスト:火星(『惑星』Op.32より)、
 7-10) レスピーギ:交響的印象『教会のステンドグラス』
  (第1楽章:エジプトへの逃避/第2楽章:大天使ミカエル/
   第3楽章:聖クララの朝の祈り/第4楽章:偉大なる聖グレゴリウス)、
 11) メンデルスゾーン:主は御使いたちに命じて

 (全曲:M.ガールによるブラスバンド編)
フィル・ブレッヒ・ウィーン、
オリヴィエ・ラトリー(オルガン)、
アントン・ミッターマイヤー(指揮)

 ブラス・アンサンブルと世界的オルガンの融合が生んだウィーンの音の伝統をライヴ録音

 ●2019年4月、ブラス・アンサンブル「フィル・ブレッヒ・ウィーン」はオリヴィエ・ラトリーとともに素晴らしいプログラムを披露しました。
 マーク・ガールによる特別な編曲で実現した2つの音世界の融合を通して、ウィーンの音の伝統への理解をさらに広めようと選ばれたプログラムでした。
 ドレスデンの「文化宮殿」で行われ、大成功を収めた初演の1週間後、ウィーン楽友協会の大ホールで行われたコンサートがライヴ録音されました。
 ラトリーは2011年に新しく設置された、世界最高のパイプオルガンの一つといわれるリーガー社製のオルガンを演奏し、他の17人の演奏家たちは大きなオーケストラに劣らぬ雰囲気と美しく力強い音を作り出しています。

 ●フィル・ブレッヒ・ウィーンはウィーン・フィル、シュターツカペレ・ドレスデン、北ドイツ放送フィル、ウィーン・フォルクスオーパー、トーンキュンストラー管弦楽団、ハノーファー国立歌劇場、ザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団などからの演奏者たちで構成されています。2013年のウィーン・フィルのニューイヤー・コンサートの幕間の映像で輝かしい演奏を披露し、鮮烈なデビューを果たしました。

 ●オリヴィエ・ラトリーはパリ、ノートルダム大聖堂のオルガニスト、モントリオール国立管弦楽団の名誉オルガニストです。
  現在はアメリカ、ローレンスにあるカンザス大学で、アーティスト・イン・レジデンスを務め、世界で最も優れたオルガンの演奏者と認められています。

 ●アントン・ミッターマイヤーはウィーン国立歌劇場管弦楽団とウィーン・フィルのソロ・ティンパニ奏者を務めています。
  現在はウィーン・コンセルヴァトリウムで打楽器クラスを持ち、ウィーン国立音楽大学の主任講師でもあります。編曲のマーク・ガールはウィーン・フィルとウィーン国立歌劇場でバストロンボーン奏者として、ウィーン・ホーフムジークカペレのテナートロンボーン奏者として活躍しています。

 ●36ページのブックレットにはフランツ・ウェルザー=メストの序文にオットー・ビーバによるウィーン楽友協会のオルガンについてのエッセーが掲載されています。

  【録音】2019年4月25日、ウィーン、ウィーン楽友協会(ライヴ)



オリヴィエ・ラトリー
火災の前のノートルダム大聖堂で録音された最後の演奏

 LA DOLCE VOLTA
LDV 69
\2700→\2490
「バッハ・トゥ・ザ・フューチャー」
 J.S.バッハ(1685-1750):
  1.「6声のリチェルカーレ」 BWV1079/2(《音楽の捧げもの》より)
  2. 小フーガ ト短調 BWV578
  3.トッカータとフーガ ニ短調 BWV565
  4.「主なる神よ、われを憐れみたまえ」 BWV721
  5. 幻想曲 ト短調 BWV542/1
  6.フーガ ト短調 BWV542/2
  7.「汝のうちに喜びあり」BWV617
  8.「わが心の切なる願い」 BWV727
  9. 幻想曲 ト長調 BWV572
  10. パッサカリアとフーガ ハ短調 BWV582
オリヴィエ・ラトリー(オルガン)

 豪華装丁CD。なかにはカラーの美しい写真が。そして日本語解説まで付いている。

 オルガン/ 1868年製カヴァイエ=コル
 セッション録音:2019年1月6-8日/ノートルダム大聖堂(パリ)/77'37"


 演奏はオリヴィエ・ラトリーによるバッハのオルガン作品集。
 オルガンは、パリ、ノートルダム大聖堂のオルガン。
 録音日は2019年1月。

 勘のいい方はお気づきですね・・・
 そう、ノートルダム大聖堂は2019年4月15日に大規模火災が発生し、その多くを焼失しました。



 これは、その火災の前にノートルダム大聖堂で録音された最後の演奏なんです。


 



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DECCA


4857375
(7CD)
\14000→\12990

コロナ禍にクラリネット三重奏を究極まで探求し、たどり着いた作品集
 ダニエル・オッテンザマー/シュテファン・コンツ/クリストフ・トラクスラー
  クラリネット三重奏~2020-2021アンソロジー


《CD 1》
 1-3) ベートーヴェン:三重奏曲第4番変ロ長調Op.11『街の歌』、
 4) ペルト:モーツァルト・アダージョ、
 5-10) ベートーヴェン:三重奏曲変ホ長調Op.38(七重奏曲Op.20による)
  【録音】2020年7月(1-3)、2021年2月(4)、1月(5-10)/

《CD 2》
 1-4) ブラームス:クラリネット三重奏曲イ短調Op.114、
 5) ロベルト・カーン:セレナード ヘ短調Op.73、
 6) ヴォルフガング・リーム:符帳IV、
 7-9) ロベルト・カーン:クラリネット三重奏曲ト短調Op.45
  【録音】2020年7月(1-4)、2021年7月(5, 7-9)、9月(6)/

《CD 3》
 1) シェーンベルク:クラリネット三重奏曲ニ短調『Fragment』、
 2-4) ツェムリンスキー:クラリネット三重奏曲ニ短調Op.3、
 5-9) フリードリヒ・チェルハ:5つの小品(I. Sehr ruhig/II./III./IV.Heftig/V.Ruhig)、
 10-13) カール・フリューリング:三重奏曲イ短調Op.40
  【録音】2021年9月(1)、2021年1月(2-4)、2月(5-9)、4月(10-13)/

《CD 4》
 1-4) ルイーズ・ファランク:クラリネット三重奏曲変ホ長調Op.44、
 5-7) フォーレ:三重奏曲ニ短調Op.120、
 8-11) ヴァンサン・ダンディ:三重奏曲変ロ長調
  【録音】2021年2月(1-4)、4月(5-7)、9月(8-11)/

《CD 5》
 1-4) フェルディナント・リース:三重奏曲変ロ長調Op.28、
 5) イェルク・ヴィトマン:夜の小品、
 6-13) ブルッフ:8つの小品Op.83
  【録音】2021年4月(1-4)、3月(5)、2月(6-13)/

《CD 6》
 1-4) グリンカ:悲愴三重奏曲、
 5-8) パウル・ユオン:4つのトリオ・ミニアチュール
  (第1曲:夢Op.18 No.3/第2曲:ユモレスクOp.18 No.7/
   第3曲:エレジーOp.18 No.6/第4曲:幻想的舞曲Op.24 No.2)、
 9) ダニエル・シュナイダー:八月の金曜日の夜、
 10) ユン・イサン:出会い、
 11-13) ニーノ・ロータ:クラリネット三重奏曲
  【録音】2021年2月(1-4, 9)、3月(5-8)、9月(10)、1月(11-13)/

《CD 7》
 1-3) ジョン・アイアランド:クラリネット三重奏曲ニ短調、
 4) マーク=アンソニー・タネジ:Cort?ge For Chris、
 5-8) ロバート・ムチンスキ:幻想的三重奏曲Op.26、
 9) ペア・ノアゴー:スペル、
 10-12) マグヌス・リンドベルイ:クラリネット三重奏曲
  【録音】2021年3月(1-3, 10-12)、7月(4)、4月(5-8)、9月(9)
ダニエル・オッテンザマー(クラリネット)、
シュテファン・コンツ(チェロ)、
クリストフ・トラクスラー(ピアノ)

 クラリネット三重奏を究極まで探求し、たどり着いた作品集。CD7枚組

 ●コロナ禍の最初のロックダウンの間、クラリネット奏者ダニエル・オッテンザマー、チェロ奏者シュテファン・コンツ、ピアニスト、クリストフ・トラクスラーは活動を休止し、クラリネット三重奏の共通点について研究しました。
 ベートーヴェンとブラームスの威厳のある三重奏から始め、これらの作品が他の作曲家に及ぼした影響を調べました。すると出発点からはるか遠くまでたどり着き、彼らの計画はベートーヴェンの作品11に始まり、マグヌス・リンドベルイのクラリネット三重奏曲で終わるこの広範囲な作品集へと発展しました。
 そこでは3つの楽器すべてでそれらの響きと技術的能力が極限に達しています。この長く刺激的な三重奏の旅は、常に3人の音楽家の故郷ウィーンの音楽の伝統に戻ってきます。
 CD 7枚組。豪華ハードカヴァー・ブック仕様。
  
  【録音場所】ウィーン、Lorely-Saal

 
 
 


4852943
\2300
《サミュエル・マリーニョ~ソプラニスタ》
 1) モーツァルト:恋とはどんなものか(歌劇『フィガロの結婚』K.492より)、
 2) グルック:エウリディーチェを失って(歌劇『アポロの祭り』より)、
 モーツァルト:歌劇『羊飼いの王様』K.208より
  3) 穏やかな大気と澄み渡った日々、4) あの人を愛するのだ、
 5) チマローザ:
    Resta in pace, idolo mio(歌劇『Gli Orazi e i Curiazi』より)、
 6) この今のときだけでも(歌劇『皇帝ティートの慈悲』K.621より)、
 サン=ジョルジュ:歌劇『匿名の恋人』より
  7) 序曲、
  8) Son amour, sa constance extreme*、
  9) Enfin une foule importune ... Amour deviant moi propice、
 10) モーツァルト:愛する人よ、あなたから遠く離れ(歌劇『ポントの王ミトリダーテ』より)、
 11) チマローザ:Cara parte del mio cor(歌劇『オレステ』より)*

*世界初録音
サミュエル・マリーニョ(ソプラノ)、
アンドレア・マルコン(指揮)
ラ・チェトラ・バロック・オーケストラ・バーゼル

 注目の“ソプラノスタ”がデッカ・デビュー!

 ●センセーションを巻き起こしている、1993年ヴェネズエラ生まれのソプラニスタ(男性のソプラノ)、サミュエル・マリーニョがデッカ・レーベルと契約しました。
 これはそのデビュー・アルバムです。
 18世紀のカストラートのために書かれたモーツァルトとグルックの人気のある美しいアリアが収録され、個性的で繊細な声が披露されています。
 男性によって初めて録音された曲も多く聴かれ、ブローニュ・シュヴァリエ・ド・サン=ジョルジュとドメニコ・チマローザの作品は世界初録音。
 演奏は古楽器のスペシャリスト、アンドレア・マルコンとラ・チェトラ・バロック・オーケストラ・バーゼルです。
  
 【録音】2021年6月21-25日、スイス、バーゼル、ランドガストホフ・リーエン
 





<国内盤> 


SONARE



SONARE 1056
¥2640
梯剛之/シューベルティアーデ2021
 シューベルト:
 (1)ピアノ・ソナタ第21番 変ロ長調 D.960
 (2)即興曲集 Op.142 D.935
  【第1番 へ短調/第2番 変イ長調/第3番 変ロ長調/第4番 へ短調】
梯剛之(ピアノ)

 深い味わいが際立つ梯剛之のシューベルト。最晩年の傑作ピアノ・ソナタ第21番と即興曲集 D.935を熱演!

 ライヴ録音:2021年9月25日/東京文化会館小ホール/DDD、79'01、日本語帯・解説付

 独特の感性で聴き手を魅了するピアニスト梯剛之。毎年、東京文化会館小ホールでのリサイタルを続けており、そのライヴ録音をSONARE レーベルからリリースしております。当アルバムはコロナ禍2021年9月に行われたリサイタル「シューベルティアーデ2021」です。

 晩年のシューベルトが生きたウィーンで学んだ梯。最晩年の傑作ピアノ・ソナタ第21 番ではその土地で感じてきた梯ならではの深みと、この作曲家への敬愛を感じさせる名演を披露。

 即興曲集 Op.142 D.935 も同じく晩年の傑作。一音一音紡がれるピアノの音色には魂が込められており、味わい深い梯の演奏に驚かされます。コロナ禍の今届けたい、梯の思いが込められたシューベルトの演奏です。

 「梯の奏でるシューベルトを聴いていると、すべての物事にスピードを求められる昨今の傾向とは一線を画し、作曲家の生きた時代の時の流れを連想させる。ゆったりと思索の時間を巡らせ、納得のいくまで作曲家との対話を重ねているかのようである。梯の音楽の言葉には、シューベルトに通じるような音の呼吸やリズム感が息づいているように感じる。(道下京子)」~ライナーノーツより

 梯剛之(ピアノ):
  1977年8月2日、音楽家の両親のもと東京に生まれる。90年ウィーン国立音楽大学準備科に入学、Elisabeth Dvorak=Weisshaar 教授に師事。94年チェコの盲人弱視者国際音楽コンクール、ドイツのエトリンゲン青少年国際ピアノコンクール(B カテゴリー)で参加者中最年少で優勝、豊かな音楽性を認められる。
  95年アメリカのストラヴィンスキー青少年国際コンクール第2位。97年村松賞受賞。
  98年ロン・ティボー国際コンクール(パリ)第2位およびSACEM 賞(リサイタル賞)、シュピオンボノー財団賞を受賞。
  99 年都民文化栄誉章、出光音楽賞、点字毎日文化賞をそれぞれ受賞。2000 年ショパン国際コンクールワルシャワ市長賞受賞している。
  


<LP>

 

SONO LUMINUS(LP)


SLE-70024
(LP)
¥3900
エレキギター・デュオによるラヴェルとバルトーク
 モーリス・ラヴェル(1875-1937)
  マ・メール・ロワ(2つのエレクトリック・ギター編)
   1. I. Pavane de la belle au bois dormant - 眠れる森の美女のパヴァーヌ
   2. II. Petit Poucet - 親指小僧
   3. III. Laideronnette, imperatrice des pagodes - パゴダの女王レドロネット
   4. IV. Les entretiens de la belle et de la bete - 美女と野獣の対話
   5. V. Le jardin feerique - 妖精の園
  6. ベーラ・バルトーク(1881-1945):
   44の二重奏曲 BB 104, Vol. 3 - 第28番 悲しみ
    (2つのエレクトリック・ギター編)
 バルトーク: 44の二重奏曲 BB 104, Vol. 1
  (2つのエレクトリック・ギター編)(抜粋)
   7. 第19番 おとぎ話/8. 第33番 秋の歌/
   9. 第22番 蚊の踊り/10. 第37番 前奏曲とカノン
 11. バルトーク: 44の二重奏曲 BB 104, Vol. 4 - 第43番 ピッツィカート
  (2つのエレクトリック・ギター編)
ハイ・ロー・デュオ(エレクトリック・ギター)
【メンバー】
 ジャック・ペトルッツェッリ
 キャメロン・グライダー

 録音: Maidsroom, New York City(USA)/SLE-70023(CD)と同内容

 【SLE-70023(CD)と同内容のLP】
 数多くのミュージシャンとコラボレーションしてきたギタリスト・作曲家キャメロン・グライダー。
 もともと地元のシンガーソングライターと演奏していたグライダーは、クラシック音楽への興味が芽生えたのをきっかけに、音楽理論、ピアノ、指揮を学び直し、現在は作曲とアレンジの両方面で活躍しています。

 またグラミー賞ノミネートの経験を持つギタリスト、ジャック・ペトルッツェリとエレキギターのデュオ「ハイ・ロー・デュオ」を組み、ジャンルを問わない作品を演奏。
 このアルバムではラヴェルとバルトーク作品で斬新なアプローチによる演奏を聴かせます。
 















4/21(木)紹介新譜
マイナー・レーベル新譜

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ARS PRODUKTION

代理店変更に伴い再掲載


ARS38125
(1SACD HYBRID)
【旧譜】
¥2700→\2490
2台12手ピアノと4人のパーカッションによる《展覧会の絵》
ピクチャーズ

 ムソグルスキー(石川典子編):
  展覧会の絵(2台12手ピアノ、4パーカッション)
 アレクサンドル・ヨシフォフ(b.1940):トッカータ(2台16手ピアノ)
 ダニエル・シュナイダー(b.1961)(シュナイダー編):
  アラビアン序曲《Shourouk》(2台12手ピアノ)
 ビゼー(石川典子編):
  《カルメン幻想曲》よりハバネラ(2台24手ピアノ)
 トーマス・トゥレク(b.1973):Kein liebeslied(3台12手ピアノ)
 ロッシーニ(フェルナンド・ヴレーデ編):
  歌劇《ウィリアム・テル》序曲(2台8手ピアノ)
12人のピアニスト
カールスルーエ・パーカッション・アンサンブル

 12人のピアニストによる編曲作品集!

 非常にユニークな編成の《展覧会の絵》の登場です。"12人のピアニスト"と"カールスルーエ・パーカッション・アンサンブル"によるこの演奏は、2台12手ピアノと4人のパーカッションによって演奏されるという今までにない編成となっています。
 ラヴェル編曲の管弦楽版とはまた違ったアプローチで色彩感豊かに描かれており、ヴィブラフォンやマリンバなどの打楽器が効果的です。
 その他にも《ウィリアム・テル》序曲などの編曲作品を始めとして、彼らにしか演奏できない編成のピアノ曲ばかりが収録されていて、どのように演奏しているか想像するだけでも楽しいアルバムとなっています。
 ピアノ・ファン必聴盤といえるでしょう。

 ※録音:2012年5月17日-20日
 
 


ARS38126
(1SACD HYBRID)
【旧譜】
¥2700
ヴァルター&ヴェストホフ&バッハ
 ヨハン・ヤーコプ・ヴァルター(1650-1717):
  《ケリュスの園》よりソナタ第2番 イ長調₁A
  《ケリュスの園》よりソナチネ形式によるアリア第14番 ト短調 
 ヨハン・パウル・フォン・ヴェストホフ(1656-1705):
  ヴァイオリン・ソナタ第2番 イ短調₁A
  無伴奏ヴァイオリンのための組曲第5番 ニ短調
 J.S.バッハ:
  無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番 ニ短調 BWV 1004
ウタ・パーペ(ヴァイオリン)
クラウス・マーダー(テオルボ) 
オラフ・ライマース(チェロ) 
ヴォルフ=エッカルト・ディートリヒ
 (チェンバロ)�

 マインツで生まれたヴァイオリニスト、ウタ・パーペは幼い頃から才能を発揮し、ラインラント=プファルツ州青年オーケストラのコンサートマスターになり、デュッセルドルフのロベルト・シューマン大学で学びました。
 また若い頃からバロック・ヴァイオリンの研鑽も積んでおり、国内外コンサートに参加しました。2001年からはビーレフェルト・フィルハーモニー管弦楽団のメンバーであり、ドイツ青少年音楽コンクールの審査員も務めています。

 ※録音:2012年7月11日-15日
 
 

ARS38128
(1SACD HYBRID)
【旧譜】
¥2700
ベートーヴェン&バルトーク&ブラームス:
 弦楽四重奏曲集

  ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第2番 ト長調 Op.18-2
  バルトーク:弦楽四重奏曲第3番 SZ 85
  ブラームス:弦楽四重奏曲第1番 ハ短調 Op.51-1
シューマン四重奏団
 〔エリック・シューマン(ヴァイオリン)、
  ケン・シューマン(ヴァイオリン)、
  後藤彩子(ヴィオラ)、
  マーク・シューマン(チェロ)〕

 シューマン三兄弟を中心に結成されたシューマン四重奏団は、2007年に結成されました。
 アルバン・ベルク弦楽四重奏団に師事した彼らは2013年にはボルドー国際弦楽四重奏コンクールにて優勝しています。
 今回のアルバムでは彼らの演奏の中核をなす三曲が選ばれ、特にブラームスは、以前から録音したかった作品だったといい、並々ならぬ集中力と密度の高い音楽となっています。

 ※録音:2012年8月
 
 
ARS38127
(1SACD HYBRID)
【旧譜】
¥2700
サン=サーンス:オラトリオ《ノアの洪水》
 サン=サーンス:
  歌劇《サムソンとデリラ》 Op.47より
   バッカナール 
  行進曲《東洋と西洋》 Op.25 
  オラトリオ《ノアの洪水》 Op.45(1875)‡
ロイトリンゲン・ヴュルテンベルク・フィルハーモニー管弦楽団
オーラ・ルードナー(指揮) 
アレクサンダー・ブルダ(指揮)‡
シュトゥットガルト記念教会合唱団
イザベル・ミュラー=カント(ソプラノ)
カロリン・シュトレッカー(アルト)
ダニエル・シュライバー(テノール)
フィリップ・ニーダーベルガー(バス)

 サン=サーンス作曲のオラトリオ《ノアの洪水》は、1875年に作られ台本はビゼーなどにも作品を提供したルイ・ガレによって聖書のノアの洪水に基づいて製作されたものです。
 音楽はベルリオーズやワーグナーの影響がみられます。前奏曲の他、3つのパートに分かれており、サン=サーンスらしい美しい旋律に溢れたオラトリオとなっています。
 特に弦楽器とヴァイオリン・ソロだけで奏でられる前奏曲は特筆すべき美しさです。

 ※録音:2012年1月&4月
 
 
ARS38124
(1SACD HYBRID)
【旧譜】
¥2700
ファゴット協奏曲集
 ウェーバー:ファゴット協奏曲 ヘ長調 Op.75
 モーツァルト:ファゴット協奏曲 変ロ長調 KV 197
 フンメル:ファゴット協奏曲 ヘ長調
 ウェーバー:アンダンテとハンガリー風ロンド Op.35
マティアス・ラーチ(ファゴット)
北西ドイツ・フィルハーモニー管弦楽団
ヨハネス・クルンプ(指揮)

 ルツェルン祝祭管首席ファゴット奏者、マティアス・ラーチ!

 ベルリン出身のファゴット奏者マティアス・ラーチは、15歳の時にケルン室内管弦楽団のソリストとしてデビューしました。
 彼は、2001年には「プラハの春」国際コンクールで1位、ARDミュンヘン国際音楽コンクールのファゴット部門でも2位を獲得しています。
 ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団の首席奏者を経て、チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団およびルツェルン祝祭管弦楽団の首席奏者を務めている名手が、その卓越した表現力でファゴット奏者の主要なレパートリーというべき4曲を歌い上げます。

 ※録音:2012年6月19-21日&10月18日
 
 


ARS38118
(1SACD HYBRID)
【旧譜】
¥2700
メンデルスゾーン:管弦楽作品集
 《夏の夜の夢》序曲 Op.21
 劇付随音楽《夏の夜の夢》Op.61より
  スケルツォ、間奏曲、夜想曲、結婚行進曲
 交響曲第3番 イ短調 Op.56 《スコットランド》
ロイトリンゲン・ヴュルテンベルク・フィルハーモニー管弦楽団
オーラ・ルードナー(指揮)

 ウィーン・フォルクスオーパー交響楽団とウィーン交響楽団のコンサートマスターを務めた後、指揮者としても活躍するオーラ・ルードナー。
 サントリー・ホールのニュー・イヤーコンサートなどでも日本ではおなじみの指揮者です。
 2008年からはロイトリンゲン・ヴュルテンベルク・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者に就任し、この演奏でも手兵を率いて聴かせどころでは巧みにオーケストラを歌わせながら、淀みのない流麗なメンデルゾーンを披露しています。

 ※録音:2012年3月2日-4日
 
 
ARS38117
(1SACD HYBRID)
【旧譜】
¥2700
シェーンベルク&ウルマン:オルガン作品集
 シェーンベルク:
  レチタティーヴォによる変奏曲 Op.40(1941)、
  ソナタ《2つのフラグメント》(1941)、
  6つの小さなピアノ曲(1911)
   (オスカー・ゴットリープ・ブラー編オルガン版)
 ヴィクトル・ウルマン:
  メロドラマ《旗手クリストフ・リルケの愛と死の歌》
   (マルティン・シュメーディング編朗読とオルガン版)
マルティン・シュメーディング(オルガン)
トルステン・マイヤー(朗読)

 ドイツのミンデンで1975年生まれたマルティン・シュメーディングは、ラヨシュ・ロヴァトカイ、ハンス・ファン・ニウコープなどに師事し、ドイツ、フランスやオランダといった国々のオルガンの伝統的な奏法を学びました。
 彼は、ドイツで行われた若い演奏家のための8つのコンクールで最優秀賞を受賞しており、ARDミュンヘン国際音楽コンクールでもファイナリストになっています。
 珍しいウルマンの《旗手クリストフ・リルケの愛と死の歌》のオルガン版は、原曲とはまた違った重厚感のある音楽となっています。

 ※録音:2012年3月25日-28日、メルカトールハレ
 
 

ARS38122
(1SACD HYBRID)
【旧譜】
¥2700
メイク・アップ ヤンカ・シモヴィッチュ(ピアノ)
 J.S.バッハ(ブゾーニ編): 今ぞ喜べ、愛するキリストのともがらよ BWV 734
 リスト(ブゾーニ編):モーツァルトの《フィガロの結婚》の主題による幻想曲
 シューマン(カール・タウジヒ編):《スペインの歌芝居》より密輸業者
 リスト:《パガニーニの大練習曲》よりラ・カンパネッラ
 アルフレート・グリューンフェルト(1852-1924):
  ウィーンの夜会(ヨハン・シュトラウス2世の「こうもり」の主題による演奏会用パラフレーズ Op.56)
 J.S.バッハ(ブゾーニ編):われ汝に呼ばわる、主イエス・キリストよ BWV 639
 モーツァルト(ジギスモント・タールベルク編):《レクイエム》より涙の日
 シューマン(リスト編):愛の歌(献呈)
 ブラームス:パガニーニの主題による変奏曲 Op.35 Heft 1
 ヨハン・シュトラウス(グリューンフェルト編):
  春の声(ヨハン・シュトラウスのワルツ「春の声」による演奏会用パラフレーズ Op.57)

 1987年ドイツのロストックに生まれたピアノ奏者ヤンカ・シモヴィッチュは、4歳からピアノを始め、12歳でロストック音楽演劇大学で勉強を始めて2010年に卒業し、その後チューリッヒの芸術大学で研鑽を積みました。
 彼女はルートヴィヒスブルク音楽祭やデュッセルドルフのシューマン・フェスティヴァルなどに出演したり、ヨーロッパやアメリカ、そして日本でも演奏しています。
 今作は、ブゾーニ、タールベルク、そしてリストなどの編曲作品を中心としたデビュー・アルバムとなります。

 ※録音:2013年2月11日-14日
 
 


ARS38135
(1SACD HYBRID)
【旧譜】
¥2700
ファンタジー
 シューマン:おとぎの絵本 Op.113
 ブラームス:ヴィオラ・ソナタ第1番ヘ短調 Op.120-1
 ヒンデミット:ヴィオラ・ソナタ Op.11-4
 シューマン:幻想小曲集 Op.73
原麻理子(ヴィオラ)
有吉亮治(ピアノ)

 原麻理子&有吉亮治のデュオ!

 ヴィオラとピアノの日本人デュオによるアルバム。シューマン唯一のヴィオラ作品であるおとぎの絵本、クラリネットのために書かれた作品ながらしばしばヴィオラでも演奏される幻想小曲集、そしてヴィオラ奏者にとって重要な作品であるブラームスとヒンデミットのヴィオラ・ソナタを収録。

 原麻理子(原ハーゼルシュタイナー麻理子)は桐朋女子高等学校音楽科を経て2007年に同大学を卒業。
 ジュネーヴ音楽院、ケルン音楽院でも研鑽を積み、今井信子、アントワン・タメスティ、スティーヴン・イッサーリスなどの名手に師事。
 2006年のヨハネス・ブラームス国際コンクールヴィオラ部門で第2位を獲得し、ウィーンを拠点にヨーロッパや日本でソリスト、室内楽奏者として活躍しています。

 有吉亮治は東京藝術大学卒業、日本音楽コンクール第1位をはじめ国内外のコンクールで入賞しているピアニスト。
 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団、東京交響楽団などと共演しているほか、世界各地で演奏活動を展開しています。

 ※録音:2012年11月
 
 


ARS38132
(1SACD HYBRID)
【旧譜】
¥2700
リャプノフ:ピアノ作品集 Vol.1
 セルゲイ・リャプノフ(1859-1924):
  物思いに沈んだワルツ Op.20/タランテラ Op.25/
  マズルカ第1番 Op.9-1/マズルカ第2番 Op.9-2/
  即興ワルツ第1番 Op.23/マズルカ第6番 Op.24/
  マズルカ第4番 Op.19/即興ワルツ第2番 Op.29/
  マズルカ第3番 Op.17/マズルカ第5番 Op.21/
  即興ワルツ第3番 Op.70/マズルカ第7番 Op.31/
  マズルカ第8番 Op.36
フロリアン・ノアック(ピアノ)

 1990年ベルギー・ブリュッセル出身の天才ピアニスト、フロリアン・ノアックが奏でるリャプノフのピアノ作品集シリーズの第1巻。
 マズルカを中心とした小品を収録しています。ノアックは12歳でベルギーのエリザベート王妃音楽院のスペシャル・コース(天才児養成コースとも)で学び、ブリジット・エンゲラーからも激賞された才能の持ち主。
 ロシア音楽を自らの重要レパートリーとしており、不当に過小評価されがちなリャプノフの、ロシア国民楽派の流れを汲むピアノ作品を取り上げます。

 ※録音:2012年9月(ヴッパータール、ドイツ)
 
 

ARS38131
(1SACD HYBRID)
【旧譜】
¥2700
グリーグ:ピアノ・デュオ作品集 Vol.1
 グリーグ:
  組曲《ホルベアの時代より》/2つの交響的小品 Op.14/
  2つのノルウェーの旋律 Op.63/
  《ペール・ギュント》より
   〔朝/婚礼の行列/イングリッドの嘆き/
    山の魔王の宮殿にて/山の魔王の娘の踊り/
    オーゼの死/アラビアの踊り/アニトラの踊り/
    ペール=ギュントの帰郷/ソルヴェイグの歌〕
ヴィリヤ・ポスクテ(ピアノ)
トマス・ダウカンタス(ピアノ)

 リトアニア出身のピアノ・デュオによる、グリーグ作品の4手ピアノ版編曲のアルバム。
 2000年からデュオとして活動しているヴィリヤ・ポスクテとトマス・ダウカンタスは、リトアニア・ヴィリニュスの音楽院で学んだ後スイスとドイツで研鑽を積み、パヴィア国際音楽コンクール、ブレシア国際音楽コンクール、ユーディ・メニューイン国際音楽コンクール、サンマリノ国際音楽コンクールなど多くの国際コンクールで入賞すると、2005年には権威あるミュンヘン国際音楽コンクールのピアノ・デュオ部門で最高位(1位なしの同率2位)を獲得しました。

 ※録音:2012年10月(ヴッパータール、ドイツ)
 
 

ARS38129
(1SACD HYBRID)
【旧譜】
¥2700
フランスのフルート作品集
 メル・ボニ(1858-1937):フルート・ソナタ
 ドビュッシー:《ビリティス》より
 カプレ:2つの小品
 デュティユー:ソナチネ
 ゴーベール:ロマンス
 ヴィドール:フルートとピアノのための組曲
マリア・セシリア・ムニョス(フルート)
ティファニー・バット(ピアノ)

 アルゼンチンの若きフルート奏者、マリア・セシリア・ムニョスの麗しきフレンチ・アルバム。
 ムニョスはベオグラード国際音楽コンクール、フィンランド・クルーゼル国際フルートコンクールで第1位を獲得するなど、その類稀な才能が注目を集めています。
 またオーケストラ奏者としても、ピエール・ブーレーズ、ペーテル・エトヴェシュ、ハインツ・ホリガーといった著名な指揮者の下で演奏する機会に恵まれています。
 現代音楽アンサンブル "laboratorium"では多くの音楽祭に参加し、このアンサンブルのために書かれた作品を多数初演しています。

 ※録音:2012年7月
 




EUDORA

 Eudora Records(ユードラ・レコーズ)は、スペインのレコーディング・エンジニア、ゴンサロ・ノケ(Gonzalo Noque)が主宰するスペイン、マドリッドの新興レーベル。
 DSD256(11.289MHz)での収録、パッケージ版はSACD Hybrid Multichannelフォーマットでのリリースをポリシーとしており、新たな世界有数の高音質レーベルの誕生は世界各地のオーディオファンやクラシックファンから注目を集めています。(代理店)


EUDSACD2201
(1SACD HYBRID)
¥2700
エレジー
 チャイコフスキー:ピアノ三重奏曲イ短調 Op.50
 ショスタコーヴィチ:ピアノ三重奏曲第2番ホ短調 Op.67
トリオ・アリアーガ

 SACDとMQA-CDハイブリッド盤!
 亡き愛する友人へ捧げる2つのピアノ・トリオ!

 ☆高音質レーベル Eudoraによる、SACDとMQA-CDのハイブリッドシリーズ!
 ☆大切な人の死がもたらす深い悲しみから生み出された2つのピアノ・トリオ!

 スペインの高音質レーベル、Eudoraによる、SACDとMQA-CDのハイブリッド仕様シリーズ最新作。大切な人の死がもたらす深い悲しみが芸術的な創造性を刺激して生まれた、ロシアの2人の大作曲家によるピアノ・トリオを収録したアルバムです。
 「偉大な芸術家の思い出に」という通称でも知られるチャイコフスキーのピアノ三重奏曲は、自身の作品を献呈するなど非常に親しい関係にあったニコライ・ルビンシテインへの追悼音楽として作曲されたもの。
 荘重な空気に支配された長大で技巧的な作品です。
 一方、ショスタコーヴィチのピアノ三重奏曲第2番は、ショスタコーヴィチの親友であり、助言者でもあった音楽学者・評論家のイワン・ソレルチンスキーへ捧げられた作品。
 ショスタコーヴィチは彼の訃報に言葉では言い表せないほどの悲しみに包まれたそうです。

 この2つの悲痛な想いが込められた音楽を奏でるのはスペインの同世代を代表するピアノ・トリオとして知られるトリオ・アリアーガ。メンバーはそれぞれ数々のコンクールでの受賞歴や多くのCDのリリースなど、ソリストとして国際的な実績を誇っており、その極めてハイレベルな演奏はこれまでもグラモフォン誌やBBCミュージック・マガジン誌に高く評価されています。

 フォーマットはSACD Stereo/MultichannelとMQA-CDのハイブリッドを採用しており、CD層はMQA対応機器を使用することにより、ハイレゾ音源として再生することができます。

 ※録音:2020年8月17日ー19日、オーディトリオ・デ・サラゴサ モーツァルト・ホール(スペイン)
 




KAIROS

代理店変更に伴い再掲載


0013292KAI
(2CD)
【旧譜】
特別価格 ¥3600
リストの考察    マリノ・フォルメンティ(ピアノ)
 リスト:5つのハンガリー民謡より第5曲/
 チェルハ:スロヴァキアの思い出第20番/
 リスト:5つのピアノ小品より第2曲「レント・アッサイ」/
 クルターグ:...waiting for Susan.../
 リスト:調のないバガテル/リゲティ:妨げられた打鍵/
 ペソン:Speech of Clouds/
 リスト:ハンガリーの歴史的肖像より第7曲「ミハーイ・モショニ」/
 リーム:ピアノのための小品第6番/
 リスト:詩的で宗教的な調べより第7曲「葬送」/
 リーム:ピアノのための小品第7番/
 巡礼の年 第2年:イタリアより第2曲「物思いに沈む人」/
 ウストヴォーリスカヤ:ピアノ・ソナタ第6番/
 リスト:巡礼の年 第1年:スイスより第2曲「ワレンシュタット湖畔で」/
 ベリオ:水のクラヴィア/
 リスト:子守歌/ベリオ:芽/
 フェルドマン:ネイチャー・ピース第4番/リスト:夜想曲「夢の中に」/
 リゲティ:En suspens/
 ミュライユ:別離の鐘, 微笑み/
 リスト:クリスマス・ツリーより第9曲「晩鐘」/
 アダムズ:中国の門/
 リスト:われらの主イエス・キリストの変容の祝日に/
 シュトックハウゼン:自然の持続時間より第5曲/
 リスト:諦め/
 シャリーノ:ポルヴェーリ・ラテラーリ/
 リスト:クリスマス・ツリーより第2曲 「おお, 聖なる夜!」/
 フェルドマン:ピアノ小品 1964

 リストのピアノ作品と現代音楽の共通点を探る。

 クラングフォルム・ウィーンの元メンバーとしても知られるミラノ生まれのピアニスト・指揮者、マリノ・フォルメンティ。
 ウィーンを拠点に活動しており、ウィーン音楽週間やザルツブルク音楽祭、ルツェルン音楽祭への出演や、フランツ・ウェルザー=メストやリッカルド・ムーティといった著名な指揮者との共演など特筆すべき経歴を持ち、現在欧米で最も多忙な音楽家の一人とされています。
 今回の2枚組のアルバムでは、あらゆる現代音楽の源がリストのピアノ曲にあるという考察を基に、リストのピアノ作品と現代作曲家の作品を交互に並べ、その共通する要素に光を当てています。

 ※録音:2012年2月20日-26日(ベルリン)
 
 

0013272KAI
【旧譜】
¥2600
ベルンハルト・ガンダー:
 モンスター&エンジェル

  ベルンハルト・ガンダー(b.1969):
   ダーティ・エンジェル
   クール
   シェーン・ヴォルテ
   ヴェクダ!
   ホッリビーレ・ディクトゥ
   ラヴリー・モンスター
ベルリン・ドイツ交響楽団
スザンナ・マルッキ(指揮)
アルディッティ四重奏団
シン=ウェイ・ファン(ピアノ)
ルート・ローゼンフェルト(ソプラノ)
オーストリア現代音楽アンサンブル
ティトゥス・エンゲル(指揮)
ノイエ・ヴォーカル・ゾリステン・シュトゥットガルト
アンサンブル・レゾナンツ
コンポーザー・スライド・クァルテット
オーストリア放送交響楽団
ペーテル・エトヴェシュ(指揮)、他


 ベルンハルト・ガンダーは1969年オーストリア出身の現代作曲家。グラーツにてベアト・フラーに師事し、パリとチューリヒでも学びました。
 電子楽器やノイズを用いて大きなスケールとパンク的な要素すら感じる独自の音響世界を作り上げています。
 演奏にはスザンナ・マルッキ、ペーテル・エトヴェシュをはじめとした豪華な顔ぶれが参加しています。

  ※録音:2007年~2011年
 

 

0013262KAI
【旧譜】
¥2600
ジャズや現代音楽を学んだフランスの作曲家、
 ヤン・ロバンのアンサンブル作品

  ヤン・ロバン(b.1974):
   火山
   アート・オヴ・メタルI
   アート・オヴ・メタルIII
アラン・ビヤール
 (メタル・コントラバス・クラリネット)
スザンナ・マルッキ(指揮)
アンサンブル・アンテルコンタンポラン
IRCAM(フランス国立音響音楽研究所)

 ジャズや現代音楽を学んだフランスの作曲家、ヤン・ロバンのアンサンブル作品。ジャズの影響も感じられる「アート・オヴ・メタル」は金属製のメタル・コントラバス・クラリネットを用いた協奏曲形式の作品。
 通常のクラリネットとは一味違う音色に、IRCAM(フランス国立音響音楽研究所)によるコンピュータ音響も加わることによって新しいサウンドを生み出しています。

 ※録音:2008年~2010年(パリ)
 
 

0013252KAI
【旧譜】
¥2600

エンノ・ポッペ:室内楽作品集
 エンノ・ポッペ(b.1969):
  アルバイトⅠ/ヴェスペ/
  アルバイトⅡ/トラウベン/
  アルバイトⅢ/シュランク/サルツ

アンサンブル・モザイク
エンノ・ポッペ(指揮)
ダニエル・グローガー(カウンターテナー)
エルンスト・ザーベルク
 (ヴァーチャル・ハモンド・オルガン)


 現代ドイツを代表する作曲家、エンノ・ポッペの作品集。21世紀に入ってから完成された、アンサンブル編成の作品や独唱のための作品などが収録されています。
 「トラウベン」と「シュランク」ではエンノ・ポッペ自らがアンサンブル・モザイクを指揮しています。

 ※録音:2010年&2011年(ベルリン)
 




PALADINO

代理店変更に伴い再掲載


PMR0050
【旧譜】
¥2500
モーツァルト・(リ)インヴェンションズ
 モーツァルト:
   歌劇《魔笛》K 620より「私は鳥刺し」、
  歌劇《魔笛》K 620より「なんと素晴らしい響き、
  二重奏曲 ト長調 K 423(フルートとチェロ版)、
  アレグロ ハ長調、
  《ロンドンのスケッチブック》よりK Anh.109b-1(K 15a)、
  メヌエット ト長調 K 1(1e)、
  メヌエット ヘ長調 K 2、アレグロ 変ロ長調 K 3、
  アンダンテ ヘ長調 K 6、
  メヌエット ニ長調 K 7、K 15HH、K 33b、
  二重奏曲 変ロ長調 K 424(フルートとチェロ版)、
 モーツァルト:
  歌劇《魔笛》K 620より「娘か可愛い女房が一人」、
 モーツァルト:
  歌劇《魔笛》K 620より「なんという魔法の強い響きか」
 (全曲 エリック・ラム&マルティン・ルンメル編曲)
アンサンブル・パラディーノ
 〔エリック・ラム(フルート)、
  マルティン・ルンメル(チェロ)〕

 モーツァルトの魅力を再発見!エリック・ラムとマルティン・ルンメル!

 モーツァルトの楽曲をフルートとチェロの編成に編曲し、新たな魅力を再発見できるアンサンブル・パラディーノによる本アルバム。
 「パラディーノ(Paladino)」レーベルのオーナーとしても大活躍しているオーストリアの名チェリスト、マルティン・ルンメルも参加し、モーツァルトの楽曲を二人という小さな編成ながら、損なうことなくカラフルに描いています。

 ※録音:2014年9月24日-25日
 
 


PMR0049
【旧譜】
¥2500
プーランク:室内楽作品集
 ヴァイオリン・ソナタ FP 119(1943/49)/
 フルート・ソナタ FP 164(1957)/
 《即興曲集》(1932-59)より
  第1番 ロ短調、第3番 ロ短調、第5番 イ短調、
  第7番 ハ長調、第8番 イ短調、第10番 ヘ長調/
 2台ピアノのためのソナタ FP 156(1952-53)
コーリャ・レッシング(ヴァイオリン)
ヘンリク・ヴィーゼ(フルート)
エヴァ=マリア・マイ(ピアノ)
アレクサンダー・ヴィーナント(ピアノ)

 ドイツのコンサート・ピアニスト、エヴァ=マリア・マイがオーストリアの「パラディーノ(Paladino)」レーベルにフランス6人組の1人、フランシス・プーランクの器楽&室内楽を録音しているシリーズの一枚。
 《フルート・ソナタ》に《2台ピアノのためのソナタ》というプーランクの代表作ともいえる2作品が収録されており、このシリーズで他の作品でも連弾を披露しているエヴァ=マリア・マイとアレクサンダー・ヴィーナントの息の合った演奏をお楽しみいただけます。

 ※録音:2014年8月&9月、2015年3月&4月
 
 

PMR0048
【旧譜】
¥2500
アレッサンドロ・ポリエッティ(16??-1683):
 ロッシニョーロ

 Aria Allemagna con alcuni Variationi
  Sopra l'Eta della Maesta Vostra
ジョイス・リンドルフ(ハープシコード)

 アレッサンドロ・ポリエッティは、バロック時代のウィーンの宮廷オルガニスト兼作曲家として活躍しました。
 このアルバムに収められているロッシニョーロは彼の代表作で鳥の声を模倣するなど難解なテクニックが求められる作品です。

 ハープシコード奏者のジョイス・リンドルフは長年ニューヨークでフリーの演奏者として活動した後、ニューヨーク・フィルハーモニックや室内オーケストラの鍵盤奏者として演奏会に出演しました。
 教育者としても活躍しており、アメリカだけでなく上海などでも教鞭を執っています。そのレパートリーは、バロック時代の作品はもちろんのこと、彼女のために作曲された現代曲にまでに至ります。

 ※録音:1994年4月4日-6日
 
 

PMR0047
【旧譜】
¥2500
シューベルト:ピアノ三重奏曲、アルペジョーネ・ソナタ
 シューベルト:
  ピアノ三重奏曲第2番
   変ホ長調 Op.100 D 929(1827) 
  アルペジョーネ・ソナタ
   ロ短調 D 821(1824)(ヴィオラとピアノ版)
ボリス・クハルスキー(ヴァイオリン、ヴィオラ)
トーマス・キャロル(チェロ) 
エリザベス・ホプキンス(ピアノ)

 ヴァイオリン奏者のボリス・クハルスキーはユーディ・メニューインの薫陶を受け、彼と共にバッハの二重協奏曲と三重協奏曲を演奏し、ベートヴェンの協奏曲をメニューインの指揮の下演奏するなどして、同世代のヴァイオリン奏者の中の最高のひとりであるという評価を得ました。
 このシューベルトでも鋭敏な感性と凛とした響きを持つ美しい音色で描いています。

 ※録音:2015月7月27日-31日
 




B RECORDS



LBM041
(2CD)
¥4200
全集から待望の分売
<ブラームス室内楽作品全集 第10集> ピアノ連弾作品集

 ヨハネス・ブラームス(1833-1897):
  【DISC 1】
   1-11. シューマンの主題による変奏曲 変ホ長調 Op. 23
   12-27. 16のワルツ Op. 39
   28-45. ワルツ集 「愛の歌」 Op. 52a
   46-60. ワルツ集 「新・愛の歌」 Op. 65a
  【DISC 2】
   1-21. ハンガリー舞曲集 WoO 1
エリック・ル・サージュ(ピアノ)
テオ・フシュヌレ(ピアノ)

 録音: 2021年10月21、23日 La Courroie, Entraigues-sur-la-Sorgue (ライヴ/各ディスクの最後に拍手入り)

 【全集から待望の分売!ル・サージュとフシュヌレによるブラームス連弾作品集】
 ル・サージュを中心に、ブラームスの室内楽作品全てをライヴ録音するプロジェクトの最終巻。先に全集としてBOXで発売されましたが、未発売だった第10集が分売で登場しました。
 元は混声四重唱と連弾のために書かれ、後に連弾だけで演奏出来るように改作された「愛の歌」「新・愛の歌」、管弦楽編曲でも多くの人を魅了している「ハンガリー舞曲集」を中心に収録。
 プロジェクトを先導したル・サージュと、2018年ジュネーヴ国際コンクールの覇者テオ・フシュヌレによる息の合ったデュオが、美しいメロディで知られるこれらの作品の魅力を十二分に引き出しています。
 



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BRU ZANE



BZ1048
(2CD+BOOK)
¥4900→\4490
画期的全曲録音
ジャック・オッフェンバック(1819-1880):
 夢幻歌劇《月世界旅行》全4幕
  (1875年パリにて初演)

   【DISC 1】
    第1幕第2幕 第9場まで
   【DISC 2】
    第2幕 第10場から第3幕第4幕
カプリース...ヴィオレット・ポルシ(メゾソプラノ)
ファンタジア...シェヴァ・テオヴァル(ソプラノ)
ヴラン、富豪の男性、商人、買物客...
 マチュー・レクロアール(バス=バリトン)
キパスパルラ、鍛冶屋...ピエール・デレ(テノール)
顕微鏡、買物客、商人...ラファエル・ブレマール(テノール)
ポポット、富豪の女性...マリー・ルノルマン(メゾソプラノ)
コスモス、警視監、コジニュス、商人...
 ティボー・デプラント(バリトン)
フランマ、アジャ、富豪の女性、女鍛冶屋...
 リュディヴィーヌ・ゴンベール(ソプラノ)
サボテン、パラバス...
 クリストフ・ポンセ・ド・ソラージュ(テノール)
モンペリエ=オクシタニー国立管弦楽団&合唱団
ピエール・デュムソー(指揮)

 録音: 2021年9月2-4日 ル・コラン、サル・ベラカーサ、モンペリエ(フランス南部ラングドック地方)

 【オッフェンバック晩年の夢幻歌劇シリーズの白眉!俊才デュムソーのタクトも際立つ画期的全曲録音】
 多作で知られるフランス19世紀オペレッタの王オッフェンバック。既に数多くの作品が録音されている一方、未だ全曲録音が現れないままの傑作もありますが、今回Bru Zaneレーベルが手がけた《月世界旅行》もまさにそうした作品の一つ。
 マルク・ミンコフスキ指揮ルーヴル宮音楽隊の古楽器演奏(Archivレーベル)による抜粋で、初めて接した方も多いかもしれません。
 ビゼー《カルメン》と同じ1875年、つまりオッフェンバックが亡くなる5年前に発表されたこのオペレッタは、彼が晩年に模索していた「夢幻もの」の第5作にあたる意欲作。
 空想科学小説の祖ジュール・ヴェルヌの同題作品を参考にしながら自由に組み上げられた台本のもと、夢幻物語と近代的科学小説の要素をかけあわせた展開は大いに人気を博し、パリでも翌年・翌々年にかけ再演が相次いだほかウィーンやロンドンでも上演されました。
 オッフェンバックの真骨頂ともいうべき華やぎと充実した構成の面白さを、ドビュッシー《ペレアスとメリザンド》(ALPHA752/NYCX-10240)の名演も記憶に新しい俊才デュムソーが鮮やかに表現。歌手陣の役作りも見事で、このレーベルならではの図版満載の充実したブックレット(仏語・英語)とともに作品の真価をじっくり堪能できます。
 



CYPRES RECORDS

CYP8616
¥2700
『Carnets de voyage 旅のノート』
 ジャン=リュック・ファフシャン(1960-):
  弦楽四重奏のための作品全集

   1. Autoportrait en expirs (physionomie du souffle) 弦楽四重奏のための
   2. Esquif (Lettre Soufie: Kha') 弦楽四重奏とエレクトロニクスのための
   3-6. Les desordres de Herr Zoebius 弦楽四重奏のための
   7. Nuages vus du ciel 鍵盤楽器と弦楽器による四重奏のための
   8. In memoriam HArry HAlBrEiCH ヴァイオリン独奏のための
MP4四重奏団...1-7
 クレール・ブルデ(ヴァイオリン)...8
 マルガレ・エルマン(ヴァイオリン)
  ※7のヴァイオリンはどちらか不明
 ピエール・アノー(ヴィオラ)
 メリル・ハヴァール(チェロ)
アンリ・プスール・センター
 (ジル・ドノー)(エレクトロニクス)...2
ジャン=リュック・ファフシャン
 (フェンダーローズ)...7

 録音: 2021年8月7-9日 フラジェ、ブリュッセル...2-6、8 2021年12月17日 スタジオ・ダダ、ブリュッセル...1、7

 ベルギーの作曲家・ピアニスト、ジャン=リュック・ファフシャンの作品集。
 



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NAXOS



8.504060
(4CD)
¥4200→\3990
セルゲイ・イヴァノヴィチ・タネーエフ(1856-1915):交響曲・管弦楽作品集

 【CD1】交響曲第1番&第3番...8.570336
  交響曲第3番 ニ短調
   1. I. Allegro con spirito/2. II. Scherzo: Allegro vivace alla marcia/
   3. III. Intermezzo: Andantino grazioso/4. IV. Finale: Allegro con brio
  交響曲第1番 ホ短調
   5. I. Allegro/6. II. Andantino, quasi allegretto/
   7. III. Scherzo: Vivace assai/8. IV. Finale: Allegro molto

 【CD2】交響曲第2番&第4番...8.572067
  交響曲第2番 変ロ長調(V. ブロクによる補筆完成版)
   1. I. Introduction and Allegro/2. II. Andante/3. III. Allegro
  交響曲第4番 ハ短調 Op. 12
   4. I. Allegro molto/5. II. Adagio/6. III. Scherzo: Vivace/
   7. IV. Finale: Allegro energico -molto maestoso

 【CD3】序曲・管弦楽作品集...8.570584
  1. 歌劇《オレステイア》 Op. 6 - 序曲/
  2. 歌劇《オレステイア》- 第3幕 間奏曲「デルフォイのアポロ神殿」/
  3. アダージョ ハ長調/4. ロシアの主題による序曲/
  5. モスクワのプーシキン記念館の除幕のためのカンタータ/
  6. カンツォーナ/7. 序曲 ニ短調

 【CD4】カンタータ『聖イオアン・ダマスキン』・協奏的組曲...8.570527
  カンタータ『聖イオアン・ダマスキン』 Op. 1
   1. Idu v nevedomiy mne put'/2. No vechnim snom poka ya splyu/
   3. V tot den', kogda truba
  4-15. 協奏的組曲 Op. 28
ノヴォシビルスク国立
 フィルハーモニー室内合唱団...CD3:5
スタニスラフ・ヤンコフスキー
 (クラリネット)...CD3:6
グネーシン・アカデミー合唱団...CD4:1-3
イリヤ・カーラー(ヴァイオリン)...CD4:4-15
ノヴォシビルスク・アカデミー交響楽団
 ...CD1-3
ロシア・フィルハーモニー管弦楽団...CD4

トーマス・ザンデルリンク(指揮)

 録音:2006年9月(CD1)、2008年9月(CD2)、2007年9月1-15日(CD3) Studio of West-Siberian Radio, Novosibirsk(ロシア) 2007年5月2、3、6日、9月13日(CD4) Russian State TV & Radio Company Kultura, Studio 5,Moscow(ロシア)

 19世紀から20世紀にかけてのロシア音楽界を代表的存在セルゲイ・タネーエフ。
 モスクワ音楽院でニコライ・ルビンシテインとピョートル・チャイコフスキーに師事、卒業後はピアニスト、作曲家として活躍するとともに、母校のモスクワ音楽院で後進を指導。ラフマニノフやスクリャービン、プロコフィエフやメトネルを育てました。
 このアルバムにはトーマス・ザンデルリンクの指揮による交響曲全曲に加え管弦楽曲とカンタータを収録。
 ロマン派の影響が感じられる初期の作品から、大規模な傑作となった最後の第4交響曲まで、その作風の発展を辿ることができます。
 また交響詩のような風格を持つ巨大な序曲《オレステイア》や、タネーエフが初めて手掛けたヴァイオリンとオーケストラのための作品「協奏的組曲」、古代の聖歌が表情豊かに織り込まれたカンタータ『聖イオアン・ダマスキン(ダマスカスのヨハネ)』も収録。
 対位法を巧みに駆使した緻密な構築力によって"ロシアのブラームス"と呼ばれたタネーエフを存分に味わえます。

 
 
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8.574383
¥1800
これは聴いてみたいかも
 フランツ・フォン・スッペ(1819-1895):劇付随音楽『モーツァルト』

 劇付随音楽『モーツァルト』ナレーションなしヴァージョン
  1. Overture 序曲/2. 第1幕: Szena nach dem Vorspiel/
  3. 第1幕: Concertino/4. 第2幕: Liebe/5. 第2幕: Aphorism/
  6. 第3幕: Bestellungen/7. 第4幕: Fantasie/8. 第4幕: Erklarung/
 9. 喜歌劇《アフリカ旅行》: Overture 序曲(原典版)
 世界初録音
ユリエ・スヴェツェナー(ヴァイオリン)...3
パヴェル・リブカ (オルガン)...7、8
ヤナーチェク・フィルハーモニー管弦楽団
ダリオ・サルヴィ (指揮)

 録音: 2021年5月3-7日 House of Culture, Ostrava(チェコ)

 NAXOSのオーベール序曲集のシリーズでファンを獲得しているダリオ・サルヴィ指揮の新譜はフランツ・フォン・スッペ。
 1854年にアン・デア・ウィーン劇場で上演されたレオンハルト・ヴォールムートによる劇『モーツァルト』のための音楽です。劇のストーリーはモーツァルトの人生とそこに関わった人たちを描いたもので、序曲が《フィガロの結婚》の音楽で始まると1分ほどで《ドン・ジョヴァンニ》の音楽に。
 その後も《劇場支配人》《魔笛》やハイドンの「驚愕」交響曲等などが顔を出し、最後はレクイエムの音楽で閉じられます。
 その間をつなぐスッペの音楽が実に巧みで、どこまでがモーツァルトでどこからがスッペか区別が付かないほど。
 このディスクではナレーションを省いていますが、この音楽の巧みさはストーリー不要とさえ思えます。喜歌劇の達人、スッペの面目躍如、モーツァルト・ファンに是非聴いて頂きたい一枚です。
 併録は喜歌劇《アフリカ旅行》序曲。
 
 
8.574360
¥1800
サン=ジョルジュ(1745-1799):6つの協奏的四重奏曲(1777)
 1-2. 弦楽四重奏曲第1番 変ロ長調
 3-4. 弦楽四重奏曲第2番 ト短調
 5-6. 弦楽四重奏曲第3番 ハ長調
 7-8. 弦楽四重奏曲第4番 ヘ長調
 9-10. 弦楽四重奏曲第5番 ト長調
 11-12. 弦楽四重奏曲第6番 変ロ長調
アラベラ弦楽四重奏団
【メンバー】
 ジュリー・エスカー
  (第1ヴァイオリン...1-6/第2ヴァイオリン...7-12)
 ザリタ・クヴォーク
  (第1ヴァイオリン...7-12/第2ヴァイオリン...1-6)
 エットーレ・カウザ(ヴィオラ)
 アレクサントル・ルカルメ(チェロ)

 録音: 2021年6月14-15日 Fraser Performance Studio, WGBH, Boston, MA(USA)

 カリブ海のフランス領、グアドループ島出身のサン=ジョルジュ。アフリカ系の母親の血を引いたため褐色の肌色を持った彼は、偏見にも負けず、優れた剣士、運動選手、ヴァイオリンの名手、そして作曲家として18世紀後半のフランスで大活躍しました。
 このアルバムに収録された一連の弦楽四重奏曲は、各奏者に腕前を競わせるのではなく、アンサンブルとしての音色の妙を追求し、豊かな抒情性も備えた聴きごたえのあるもので、当時のフランスで未だ黎明期にあったこのジャンルに一石を投じました。
 演奏するアラベラ弦楽四重奏団はイェール大学で出会った音楽家たちのアンサンブルです。
 
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8.579130
¥1800
NAXOSとしては珍しい、「指揮者」に注目したアルバム
 1938年ポルトガル生まれの指揮者アルヴァロ・カッスート


 1. グリンカ:歌劇《ルスランとリュドミラ》- 序曲
 2-5.モーツァルト:交響曲第35番 ニ長調「ハフナー」 K.385
 6. ワーグナー:歌劇《ローエングリン》 第3幕 -前奏曲
 7. リヒャルト・シュトラウス:交響詩「ドン・ファン」 Op. 20 Trv 156
 8. リヒャルト・シュトラウス: 楽劇《サロメ》- 7つのヴェールの踊り
 9. ジョリー・ブラガ・サントス(1924-1988):スタッカート・ブリリャンテ Op. 69
 10. ブラームス:ハンガリー舞曲第1番 ト短調(管弦楽版)
 11. ブラームス: ハンガリー舞曲第5番 嬰ヘ短調(M. シュメリングによる管弦楽版)
 12. シャブリエ: エスパーニャ

 9を除き、初発売
ヌォヴァ・フィラモニカ・ポルトゥゲサ...2-5
オルケストラ・シンフォニカ・ポルトゥゲサ
 ...1、6、7、8、12
オルケストラ・ドゥ・アルガルベ...9、10-11
アルヴァロ・カッスート(指揮)

 Radio e Televisao de Portugal 所蔵の音源 1988-2003年 ...1-8、10-12(ライヴ) 9のみMARCO POLO 8.225271

 指揮者アルヴァロ・カッスートをフィーチャーした1枚。
 1938年、ポルトガルのポルトで生まれ、リスボン大学で法学の学位を取得、その1年後にはウィーン国立音楽大学で指揮の学位を取得したカッスート、作曲家としても評価が高く、ポルトガルとアメリカの音楽機関から作品の委嘱を受けています。
 ポルトガル各地のオーケストラを指揮するだけでなく、ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団やロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団をはじめ、数々の名門オーケストラを指揮しています。
 このアルバムでカッスートが指揮している3つのオーケストラは、全て彼が創設した団体で、どの曲にも熱のこもった演奏を披露しています。
 また彼が敬愛するジョリー・ブラガ・サントスの音楽を広めるための運動にも力を入れており、ここではMARCO POLOへの多数の録音から選ばれた1曲「スタッカート・ブリリャンテ」を聴くことができます。



 「1969年、ボストン交響楽団の首席指揮者エーリッヒ・ラインスドルフから、アメリカの若手指揮者に贈られる最も重要な賞「クーセヴィツキー賞」を受賞し、彼の北米でのキャリアを決定づけた。」





アルヴァロ・カッスート、NAXOSからはこんなアルバムも出ていた
作曲家カッスート


8.573266
\1800
カッスート:未来への帰還 他
 1.未来への帰還(1985)/2.孤独の歌(1972)/3.愛と平和へ(1973)/
 4-7.友人たちの訪問
  <序曲(レント)/アレグロ・ストレピトーソ/間奏曲(アダージョ アンダンテ)/
  アレグロ・スケルツァンド,テンポ・ジュスト> ※1.2.4-7…世界初録音
アントニオ・ロサド(ピアノ)…4-7/
ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団/
アルヴァロ・カッスート(指揮)
録音 2013年6月18-19日 スコットランド グラスゴー,ヘンリー・ウッド・ホール RSNOセンター

 ポルトガル出身の指揮者、作曲家カッスート(1938-)。彼の情熱の源は常にクラシック作品と管弦楽にありますが、時としてアバンギャルドな音にも興味をそそられ、12音音楽の研究をするためにダルムシュタットの講習会にも参加しています。
 彼は作品を多くの聴衆のために書いたといい、そのコンセプトはこのアルバムの収録曲でも顕著です。
 タイトルにもなっている「未来への帰還」はバッハのブランデンブルクに触発された作品で、バロックチェンバロの代わりに電子キーボードを用い、イタリア・バロックの音楽を思わせる華麗な音階を駆使し、見事な音楽を構築しています。「友人たちへの訪問」は彼のエッセイ的な作品。こちらも過去の時代へのオマージュ足り得るものです。ピアノ協奏曲とは名付けられていませんが、広い意味での協奏曲と言っても良いでしょう。作曲家の心を雄弁に表現した興味深い作品です。


 
 
8.573941
¥1800
フランツ・シューベルト(1797-1828):ドイツ舞曲、レントラーとエコセーズ集
 1. ドイツ舞曲とトリオ 嬰ハ短調 D. 139/2. ドイツ舞曲 変ト長調 D. 722/
 3. 8つのエコセーズ D. 977/4. 2つのドイツ舞曲 D. 841/
 5. 12のドイツ舞曲(レントラー)Op. 171, D. 790/
 6. 3つのドイツ舞曲 D. 971/7. 3つのドイツ舞曲 D. 973/
 8. 6つのドイツ舞曲 D. 820/9. コティヨン 変ホ長調 D. 976/
 10. 2つのレントラー 変ホ長調 D. 980b/
 11. 6つのレントラー D. 970/12. 2つのドイツ舞曲 D. 769/
 13. 4つのユーモラスなレントラー D. 354 (ピアノ版)/
 14. 3つのエコセーズ D. 816/15. 12のウィーン(ドイツ)舞曲 D. 128/
 16. 6つのメヌエット D. 2d - 第1番 ハ長調(ピアノのための草稿)/
  2つのレントラー  変ニ長調 D. 980 -
  レントラー第2番(リュウ・ヤンによる補筆完成版) -
  6つのメヌエット D. 2d -
  第2番 ヘ長調(ピアノのための草稿)...世界初録音/
 17. 36のオリジナル舞曲(最初のワルツ)D. 365/
 18. グラーツのギャロップ ハ長調 D. 925
リュウ・ヤン
 (1、2、16、17...フォルテピアノ:
  1820年代製
   コンラート・グラーフの複製楽器/
  3-15、18...スタインウェイ)

 録音: 2018年3月23-25日 Sprague Memorial Hall, Yale University, New Haven,Connecticut(USA)

 歌曲王として知られるシューベルトですが、31年という短い生涯を通じてピアノ曲も夥しい数を遺しています。
 ワルツやドイツ舞曲などの小品のほとんどは、彼の友人たちの前で即興的に演奏した曲をもとに書き留められたとされており、親しみやすく、ピアノの心得のある人ならば、誰でも気軽に演奏が可能です。
 1曲1曲は短めに書かれており、踊りの間は繰り返して演奏できます。このディスクでは ドイツ舞曲にレントラー(3拍子の田舎風の踊り)やエコセーズ(スコットランド由来の舞曲)を交えて変化を演出しています。
 ピアニスト、リュウ・ヤンはスタインウェイと、1820年代のフォルテピアノのレプリカを弾き分け、アルバム全体に変化をつけています。またトラック16はいくつかの草稿を組み合わせたもの。
 未完の曲についてはリュウ・ヤン自身が補筆しています。
 
 


8.555502
¥1800
ジギスモント・タールベルク(1812-1871):
 ドニゼッティの歌劇による幻想曲集

  1. 《連隊の娘》による幻想曲 Op. 68
  2. ドニゼッティの《ドン・パスクワーレ》による幻想曲 Op. 67
  3. 歌劇《ルクレツィア・ボルジア》による幻想曲 Op. 50
  4. 歌劇《ランメルモールのルチア》によるアンダンテ・フィナーレOp. 44
  5. 歌劇《愛の妙薬》の「舟歌」による序奏と変奏曲 Op. 66
フランチェスコ・ニコロージ(ピアノ)

 録音: 1991年1月7-12日 Moyzes Hall of the Slovak Philharmonic in Bratislava(スロヴァキア)
 8.506042 BOXからの分売 初出:MARCO POLO 8.223365

 スイス出身のピアニスト・作曲家、ジギスムント・タールベルク。14歳の時にロンドンでモシェレスにピアノを学び、同年5月に最初の公開演奏会を開催。
 以降、フンメルやツェルニーに指導を受け、1835年にパリへ赴きピアニストとして喝采を浴びます。
 1837年にリストと直接対決を行い「タールベルクは世界一のピアニスト、リストは世界で唯一のピアニスト」と賞賛されたというエピソードも伝えられます。
 このアルバムは2021年5月に発売された6枚組BOXからの分売で(原盤はMARCO POLO)、ドニゼッティの歌劇の旋律をもとにした5作品が収録されています。
 華やかな技巧が存分に用いられているとともに、ドニゼッティの美しい旋律をスタイリッシュに仕上げた曲はどれも魅力的です。
 演奏は1954年イタリア生まれのフランチェスコ・ニコロージ。超絶技巧の持ち主であるだけではなく、タールベルク国際研究センターの会長として作品の研究、普及に努めています。
 
 
8.559867
¥1800
ウィリアム・グラント・スティル(1895-1978):サマーランド 他
 1. Can't You Line 'Em キャント・ユー・ライン・エム(1940)
 2. 3 Visions 3つの幻影 - No. 2. Summerland
  サマーランド(1936)(ヴァイオリンと管弦楽版)
 3. Quit Dat Fool'nish クイット・ダット・フールニッシュ
  (1935)(ヴァイオリンと管弦楽版)
 4. Pastorela パストレーラ(1946)(ヴァイオリンと管弦楽版)
 アメリカ組曲(1918頃)
  5. I. Indian Love Song 第1曲 インディアン・ラヴソング/
  6. II. Danse 第2曲 ダンス/7. III. Lament 第3曲 哀歌
 8. Fanfare for the 99th Fighter Squadron
  第99戦闘機中隊のためのファンファーレ(1945)
 9. Serenade セレナード(1957)
 ヴァイオリンとピアノのための組曲(1943)(ヴァイオリンと管弦楽版)
  10. I. African Dancer 第1曲 アフリカン・ダンサー
  11. II. Mother and Child 第2曲 母と子
  12. III. Gamin 第3曲 ガミン
 13. Threnody 哀歌: In Memory of Jean Sibelius
  ジャン・シベリウスの思い出に(1965)
 世界初録音
ジーナ・シフ(ヴァイオリン)...2-4、10-12
ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団
アヴラナ・アイゼンバーグ(指揮)

 録音: 2018年8月16-17日 RSNO Centre, Glasgow(UK)

 アフリカ系アメリカ人作曲家ウィリアム・グラント・スティル。ミシシッピ州ウッドヴィルの教育者の両親の下に生まれ、第一次世界大戦中はアメリカ海軍に従軍。
 一時は医学を志すも、音楽の道に進み、1919年頃から1930年頃まで盛んであった「ハーレム・ルネサンス=アフリカ系アメリカ人のアート活動」にかかわりを持ちました。
 ヴァレーズとチャドウィックに作曲を師事、アフリカ系アメリカ人の霊歌やジャズやブルースなどのイディオムと、クラシック音楽の形式を融合させる方式により、9作のオペラと5つの交響曲を含む200作近くの作品を遺しています。
 このアルバムに収録された作品はすべて世界初録音。スティルの信仰心や、アフリカへの深い愛が込められているほか、トラック3「Quit Dat Fool'nish」には、彼のいたずら好きの愛犬シェプへの愛情が溢れています。
 またトラック13の「哀歌」は、シベリウスの生誕100周年記念コンサートのために指揮者ファビエン・セヴィツキーから委嘱された、心にしみる別れの曲。マイアミ大学交響楽団によって初演され、その翌年の1966年にはフィンランド国営ラジオでも放送されました。
 
 
8.579112
¥1800
クリストス・ツィファキス(1969-):フラメンコ・オデッセイ
 フラメンコ・オデッセイ(2007-18)
  1. I. Sailing, Fandango con Buleria 出航、ファンダンゴ・コン・ブレリア
  2. II. El Greco's Footsteps エル・グレコの足跡
  3. III. Telemachus Tango テレマクスのタンゴ
  4. IV. Plegaria(Pray)祈り
  5. V. Bacchus Solea バッカスのソレア
  6. VI. Escobilla エスコビージャ
  7. VII. Nostalgia, Ballad ノスタルジア、バラード
  8. VIII. Baghdad, Buleria バグダッド、ブレリア
  9. IX. Alter Ego, Tango アルテル・エゴ、タンゴ
 
 ※M. トラヴロスによるギターと室内アンサンブル編...1、3、5-8
 
 世界初録音
クリストス・ツィファキス
  (ギター...1-8/3台ギター[多重録音]...9)
エヴァンゲロス・スタスーロプーロス
 (フルート)...1、3、5-8
エフゲニー・ブコス(ヴァイオリン)...8
パナジョティス・ブーラザニス
 (エレクトリック・ベース)...1、3、5-8
ニコス・カピリディス (ドラムス)...1、3、5-8
ジャニス・パパジョヌーリス
 (打楽器...1、5、6、8、9/
  手拍子...1、3、5、6、8、9)
クリストス・クセナキス (サンプリング)...1、3、5-8

 録音: 2021年3月15-18日、4月1-2日 Unreal Studio, Athens(ギリシャ)

 ギリシャ、アテネ生まれのクリストス・ツィファキスは、6歳でピアノを始め、10歳の時にギターに転向。1988年にオラダのマーストリヒト音楽アカデミーに入学、1994年の卒業時には卓越したギタリストとして認められました。
 彼はアカデミーでペペ・ロメロ、レオ・ブローウェルをはじめとしたクラシック・ギター界の巨匠と交流を持ち、多大な影響を受けました。
 また在学中にはスペインのコルドバを訪れ、フラメンコ・ギターを習得し、アテネで最初のフラメンコ・ギター・フェスティヴァルを創設、クラシック以外の音楽にも興味を抱いています。
 現在はギタリスト、作曲家として活動。この「フラメンコ・オデッセイ」はツィファキスの代表作の一つで、ブルースやロック風の即興的なギターの演奏と、手拍子を含む多彩な打楽器、エレクトロニクスまで多彩な素材を用いた各曲にいざなわれ、聴き手は東洋から西洋の文化を味わいながら、ブレリア、ソレア、ファンダンゴなどのフラメンコのリズムに浸ることができます。
 


<マイナー・レーベル歴史的録音・旧録音>

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ICA CLASSICS



ICAC-5166
¥2400→\2190
モーツァルト生誕200年第1回モーツァルト週間音楽祭
 ハスキルとカラヤンによる公演のライヴ

モーツァルト(1756-1791):ピアノ協奏曲第20番、他

  ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756-1791):
   1-3. ピアノ協奏曲 第20番 ニ短調 K. 466
   4-7. 交響曲 第39番 変ホ長調 K. 543
  [ボーナス・トラック]
   8. デュポールのメヌエットによる9つの変奏曲 K. 573
クララ・ハスキル(ピアノ)...1-3、8
フィルハーモニア管弦楽団
ヘルベルト・フォン・カラヤン(指揮)...1-7

 録音(ライヴ/モノラル/拍手入り):1956年1月28日 モーツァルテウム大ホール、ザルツブルク...1-7 1956年9月7日 ブザンソン音楽祭...8

 【モーツァルト生誕200年を記念して行われた音楽祭における、歴史的なライヴ!】
 1956年1月、モーツァルトの生誕200年を祝う第1回モーツァルト週間音楽祭2日目に行われた、ハスキルとカラヤンによる公演のライヴ録音。
 短い期間の共演ながら理想的なパートナーシップを感じていたという二人ですが、当時は契約レコード会社の違いで一緒の録音がかなわなかったため、残されたわずかなライヴがその相性の良さを示す限られた記録となっています。
 ここで聴くハスキルの美しい弱音ときびきびとした表情、それを支えるカラヤンのサポートも見事なものです。
 交響曲も冒頭からスケールが大きく、カラヤンとフィルハーモニア管との信頼の篤さを感じさせる演奏です。
 ボーナス・トラックとして収録されたモーツァルトの変奏曲は同年9月のブザンソンでのライヴ。一つ一つの音に込められた表情の豊かさはハスキルならではといえるでしょう。
 協奏曲と交響曲はbelvedereレーベルからも発売されているもの(BELVED10152)と同音源ですが、今回のリマスターでさらに1枚ヴェールが除かれたようにクリアさを増しており、特にピアノの音色の粒立ちが一層引き立っています。
 




<国内盤> 

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TOBU



TBRCD0134/38
(5CD)
\4950
ブリュッヘンとモダン・オケ!
 2011年、震災の1か月前
  新日本フィルとのベートーヴェン交響曲全集

ベートーヴェン:交響曲全集

 CD1
  交響曲第1番 [10:02][8:28][3:39][5:58]
  交響曲第3番「英雄」 [18:55][13:41][5:34][12:04]
   録音:2011年2月8日すみだトリフォニーホール
 CD2
  交響曲第2番 [12:34][10:32][3:38][6:21]
   録音:2011年2月8日すみだトリフォニーホール
  交響曲第6番「田園」 [11:37][11:54][5:36][3:15][9:03]
   録音:2011年2月16日すみだトリフォニーホール
 CD3
  交響曲第4番 [11:41][9:04][5:33][6:49]
  交響曲第5番「運命」 [7:00][9:21][5:01][10:05]
   録音:2011年2月11日すみだトリフォニーホール
 CD4
  交響曲第8番 [9:33][4:17][4:28][7:38]
   録音:2011年2月21日サントリーホール
  交響曲第7番 [14:38][8:14][8:56][8:41]
   録音:2011年2月16日すみだトリフォニーホール
 CD5
  交響曲第9番「合唱付き」 [14:38][13:32][12:21][23:04]
   録音:2011年2月21日サントリーホール
フランス・ブリュッヘン(指揮)
新日本フィルハーモニー交響楽団
(CD5)栗友会合唱団
 リーサ・ラーション(S)
 ウィルケ・テ・ブルメルストゥルーテ(A)
 ベンジャミン・ヒューレット(T)
 デイヴィッド・ウィルソン=ジョンソン(Br)

 巨匠フランス・ブリュッヘン(1934-2014)が愛した新日本フィルとのベートーヴェン全集が登場。
 ブリュッヘンとモダン・オケの録音が世に出るのは珍しいですが、ピリオドアプローチだからこそ正しい演奏であるという単純な図式とは一線を画する類まれな統率力と斬新なアイディアに満ちたベートーヴェン。
 アジテーション溢れる表現者ブリュッヘンの面目躍如の趣がありますし、また大震災の1か月前というのも象徴的な気がします。

 録音も上々で、未亡人、ソリスト、合唱団のリリース快諾も頷ける一品。美麗夫婦箱による装丁。
 オーケストラの配置はヴァイオリン両翼。右サイドにチェロ、左サイドにヴィオラ、コントラバスとなっております。

 ※安田和信氏による解説より
  音楽に内在する意味を聴き手に印象づけるために興味深い工夫が仕掛けられていた点も興味深かった。第3番《英雄》の冒頭で指揮台に上がるや否や、拍手も収まらぬまま、いきなり主和音2連発をお見舞いした時、聴き手の多くは驚愕したはず。
  また、第9番終楽章で、それまで舞台にいなかったバリトン歌手が袖からさっと姿を表し、手振りを交えながら「おお友よ、このような音ではなく」と歌い始めたのもユニークだった(他の独唱者たちはその後に入場)。
  ブリュッヘンは、歴史的な情報からヒントを得る演奏解釈に取り組み続けてきたパイオニアではあるが、作品の特徴を聴き手に伝えるためならば、いろいろな手段を使うのも躊躇わないのだろう。
 




ヴァカンス・ミュジカル

 ヴァカンス・ミュジカルは2021年10月にピアニスト杉浦菜々子と音楽プロデューサー山中哲人、エンジニア前田巳代三が設立したクラシック専門の音楽レーベルです。
 「こんなアルバムがあったらよかった!」という「あるようでない」を実現します。
 「アーティストと共に一切のしがらみなく、楽しみながら理想を追求する」それが私たちのポリシーです。

VM 0003
¥2500
「J.S.バッハ&S.L.ヴァイス:リュート作品の鍵盤用トランスクリプション集」 杉浦菜々子(ピアノ)     
 (1)-(3)J.S.バッハ:プレリュード、フーガとアレグロ 変ホ長調BWV998
 (4)J.S.バッハ(山中哲人編):とくと見つめよ、わが魂よ~《ヨハネ受難曲》よりBWV245
 (5)J.S.バッハ(Jacques Erdos編):ソナティナ~カンタータ《神の時こそいと良き時》よりBWV106
 (6)-(11)J.S.バッハ:組曲イ短調(原調ホ短調)BWV996
 (12)S.L.ヴァイス(山中哲人編):ファンタジーハ短調
 (13)J.S.バッハ:プレリュードハ短調 BWV999 
 (14)-(18)J.S.バッハ:パルティータハ短調BWV997
 (19)S.L.ヴァイス(山中哲人編):ロジー伯爵のトンボー(墓)
 (20)S.L.ヴァイス(山中哲人編):カプリッチョイ長調(原調ニ長調)
 (21)S.L.ヴァイス(山中哲人編)パッサカリアニ長調

 ピアノで奏でるリュート音楽の調べ!バッハ&ヴァイス:リュート作品の鍵盤用トランスクリプション集、杉浦菜々子(ピアノ)

 録音:2021年12月26日、27日 静岡バッハハウス(ピアノ/ベーゼンドルファー)
 プロデュース・ディレクション・トランスクリプション:山中哲人/ピアノ調律:大場芳彦/エンジニア:前田巳代三

 ピアノで奏でるリュート音楽の調べ。音楽の父バッハとリュート音楽の大家ヴァイスの芸術的真価に新たな光を当てる画期的な一枚。
 「バッハやヴァイスのリュート作品を鍵盤において表現することは、バッハがそうしたように鍵盤によって、リュートとリュート音楽を讃えることにほかならない。」(ライナーノーツより)

 杉浦菜々子(ピアノ)
 5歳からピアノを始める。共立女子大学文芸学部日本文学コース卒業。武蔵野音楽大学大学院博士前期過程修了。修了後、同大学にて伴奏研修員を務める。これまでに、山田彰一氏、崎川晶子氏、土屋美寧子氏、和波 孝禧氏らに師事。
 ソロリサイタルの他、室内楽も多く演奏している。2018年5月、チェコフィルハーモニーゾリステン来日10周年コンサートに出演し、共演。
 現在は、日本人作品への取り組みをライフワークにしており、日本人作曲家の作品の録音、新作初演、出版等に携わっている。
 2016年よりピティナ公開録音コンサートで「日本人作品の夕べ」シリーズとし、数多くの音源のない作品を演奏、その音源がピティナピアノ曲事典に登録されている。
 2018年11月にCD「山田耕筰ピアノ作品集」をリリース。「レコード芸術」誌にて【特選盤】に選出された。
 日本クラシック音楽コンクール審査員、ピティナピアノステップアドヴァイザー、ピティナピアノコンペティション審査員。日仏現代音楽協会正会員。日本音楽表現学会会員。ピティナ正会員。
 
 

VM 1001-2
(2CD)
¥2500
「高久敏春 リュート、19世紀ギター,ギター」 高久敏春(ギター)
 Disc1)
  ●リュート(8コースルネッサンスリュート渡辺広孝2020年作)
   (1)H.イザーク:インスブルックよさらば
   (2)ジョスカン・デ・プレ:エル・グリロ
   (3)ジョスカン・デ・プレ:オケゲム追悼の哀歌
   (4)-(9)イタリアリュート曲より:6つの小品
    (美しいブロンドの女/白い花/シチリアーナ/イタリアーナ/もしも私が/サルタレロ)
   (10)J.ダウランド:涙のパヴァーヌ
   (11)J.ダウランド:キャプテン・ハイパーのガリヤード
   (12)J.S.バッハ:プレリュードハ短調BWV999
   (13)J.S.バッハ:プレリュード、フーガ、アレグロ変ホ長調BWV998
 Disc2)
  ●19世紀ギター(1830年頃作者不詳)
   (1)F.ソル:アンダンテ・ラルゴOp.5-5    
   (2)-(5)石月一匡:ハイドンの様式によるソナタ・ニ長調
    (I.アレグロ モデラート/II.メヌエット/III.アダージョ/IV.プレスト)
  ●エルナンデス・イ・アグアド製ギター(1971)
   (6)F.ターレガ:プレリュードNo.5
   (7)F.ターレガ:アルハンブラ宮殿の想い出
   (6)F.ショパン(ターレガ~高久編):マズルカニ短調
   (5)A.タンスマン:スクリャービンの主題による変奏曲
   (10)I.アルベニス:セビーリャ
   (11)カタルーニャ民謡(渡辺香津美編):鳥の歌

 3つの撥弦楽器で奏でるクラシック音楽の精髄!「リュート、19世紀ギター、ギター」 高久敏春

 録音:2021年7月6-7日 鶴見区民文化センター 音楽ホール 40'19"/43'55"

 リュート、19世紀ギター、ギターの3つの撥弦楽器で問う「クラシック音楽の精髄」。
 イサークが長年勤めたインスブルックの宮廷を去るときに作曲したといわれるイサーク〈インスブルックよさらば〉、ルネッサンス音楽最大の大家の傑作・ジョスカン・デ・プレ〈オケゲム追悼の哀歌〉、バッハ〈プレリュード、フーガ、アレグロ変ホ長調〉、昭和のギター界の雄・石月一匡が1970年代初頭に作曲した貴重なギターのためのオリジナル作品〈ハイドンの様式によるソナタ・ニ長調〉など、名曲・秘曲揃いのアルバムです。
 3つの楽器の特性に合い、尚且つクラシック音楽として一級と言える作品を厳選し、その表現の可能性を開拓する高久敏春の卓抜した演奏をお楽しみください。
 
 

VM 0001
(CD-R)
¥2500
休暇の日々 ~フランスバロックからセヴラック·タイユフェールまで~ 杉浦菜々子(ピアノ)
 (1)L.クープラン:プレリュードハ長調
 (2)F.クープラン:神秘のバリケード 
 (3)セヴラック:ロマンティックなワルツ~《休暇の日々から》第1集より 第7曲
 (4)J.S.バッハ:ガヴォット変ホ長調 BWV 815a~フランス組曲第4番異稿集より
 (5)セヴラック:公園でのロンド ~《休暇の日々から》第1集より第5曲
 (6)ラモー:ロンド形式のミュゼット
 (7)ラモー:ファンファリネット
 (8)F.クープラン:ねんね、あるいはゆりかごの愛し子  
 (9)バルバトル:ラ・マルシェルブ
 (10)バルバトル:ラ・モリッソウ
 (11)セヴラック:シューマンへの祈り~《休暇の日々から》第1集より
 (12)セヴラック:お祖母様が撫でてくれる~《休暇の日々から》第1集より第1曲
 (13)タイユフェール:アンプロンプチュ
 (14)タイユフェール:ロマンス
 (15)タイユフェール:あまり速くなく
 (16)タイユフェール:ワルツ・レント
 (17)セヴラック:小さなお隣さんたちが訪ねてくる ~《休暇の日々から》第1集より第2曲
 (18)セヴラック:教会のスイス人に扮装したトト~《休暇の日々から》第1集より第3曲
 (19)セヴラック:ミミは侯爵夫人の扮装をする~《休暇の日々から》第1集より第4曲
 (20)セヴラック:古いオルゴールが聞こえるとき~《休暇の日々から》第1集より第5曲
 (21)L.クープラン:ブロンクロシュ氏の墓(トンボー)

 Vacances Musicales第1弾アルバム(CD-R)。フランスバロックからセヴラック·タイユフェールまで~ 杉浦菜々子(ピアノ)

 録音:2021年8月28-29日ピアノサロンムー(ピアノ:スタインベルクベルリン)

 「プロデューサー後記」より (山中哲人)
 本アルバムは、鍵盤楽器のために作曲された2つの時代の「フランスもの」を纏めたものです。
 バロックとロマン派、それぞれの様式感、和声感は異なりますが、――あたかも同じ時代の音楽であるかのように、あるいは、いつの時代の音楽ともわからぬように、ピアノのために響かせること――がコンセプトです。
 クラヴサンのために書かれたフランスバロックの作品群を敢えてピアノで演奏し、それをドビュッシーやラヴェルといった王道レパートリーではなく、セヴラックやタイユフェールといった庶民的で味わい深い作品と組み合わせたことにも特別な意図があります。
 (中略)本アルバムのコンセプト、選曲、解釈はすべて杉浦菜々子との綿密な打ち合わせのもとに練り上げられていますが、音色の透明感、表現の優雅さ、時に激しく起伏する喜怒哀楽、といった彼女のピアノ演奏の魅力が詰まったアルバムに仕上がったと自負しています。本アルバムが、皆様の休暇のひとときの友となりますように。
 














4/20(水)紹介新譜
マイナー・レーベル新譜


ALIA VOX



AVSA 9948
(3SACD HYBRID)
¥4200
黄金時代のカンシオネロ集

ジョルディ・サヴァール(指揮)、
エスペリオンXX
ラ・カペラ・レイアル・デ・カタルーニャ

 【Disc1】コロン文庫の歌曲集
  1. 作曲者不明:Propinan de Melyor/
  2. 作曲者不明:¿Como No Le Andare Yo?/
  3. フランシスコ・ラ・トッレ:Dime, Triste Coracon/
  4. エンリケ:Pues Con Sobra de Tristura/
  5. トリアーナ:¿Querer Vieja Yo?/6. 作曲者不明:Lealtat, O Lealtat/
  7. トリアーナ:¿Quien Vos Dio Tal Senorio?/
  8. フアン・ウッレーデ:Donde Estas Que Non Te Veo/
  9. ウルタード・デ・セレス:No Tenga Nadie Speranca/
  10. 作曲者不明:Muy Crueles Bozes Dan/
  11. 作曲者不明:In Exitu Israel/12. エンリケ:Mi Querer Tanto Vos Quiere/
  13. 作曲者不明:Buenas Nuevas de Alegria/
  14. コルナーゴ・オケゲム:Que's Mi Vida Preguntays/
  15. フアン・ウッレーデ:Muy Triste Sera Mi Vida/
  16. トリアーナ:Pinguele, Rrespinguete/
  17. フアン・ウッレーデ:Nunca Fue Pena Mayor/
  18. ベルモンテ:Glosa Sobre 'Nunca Fue Pena Mayor'/
  19. コルナーゴ=トリアーナ:Senora, Qual Soy Venido/
  20. 作曲者不明:Quien Tiene Vida En Esperanca/
  21. トリアーナ:Dinos Madre Del Donsel/22. 作曲者不明:Nina y Vina
 【Disc2】宮廷の歌曲集
  1. フランシスコ・デ・ラ・トーレ:Danza Alta (Instrumental)/2. ガブリエル:Aquella Mora Garrida/
  3. フランシスコ・デ・ペニャローサ:Por La Sierras De Madrid/4. Rodrigo Martinez/
  5. ガブリエル:A Sonbra De Mis Cabellos (Instrumental)/6. Al Alva Venid/7. Tres Morillas/
  8. ¿Que Me Quereis, Cavallero?/9. ロマン:O Voy (Instrumental)/10. ポンセ:Torre De La Nina/
  11. ミラン:Mios Fueron, Mi Coracon/12. ガルシムニョス:Pues Bien, Para Esta/
  13. バダホス:O Desdichado De Mi (Instrumental)/
  14. アンキエータ:Dos Anades, Madre/
  15. ガブリエル:La Bella Malmaridada/16. アロンソ:La Tricotea/
  17. フアン・ポンセ:Ave Color Vini Clari/18. A Los Banos De Amor/19. Harto De Tanta Porfia/
  20. Pase El Agoa, Ma Julieta/21. El Cervel Mi Fa (Instrumental)/22. Si D'Amor Pena Sentis/
  23. ¡Ay, Que Non Ay!/24. フアン・デル・エンシーナ:Pues Que Jamas Olvidaros
 【Disc3】メディナセリの歌曲集
  1. ペドロ・ゲッレーロ:Di, Perra Mora (Instrumental)/
  2. 作曲者不明:A Beinte Y Siete De Marco/
  3. フランシスコ・ゲッレーロ:Prado Verde Y Florido/
  4. 作曲者不明:Puse Mis Amores/
  5. 作曲者不明:Buelve Tus Claros Ojos (Instrumental)/6. フランシスコ・ゲレーロ:Dexo La Venda, El Arco/
  7. セブリアン:Lagrimas De Mi Consuelo/
  8. ヒネス・デ・モラータ:Pues Que Me Tienes Miguel/
  9. アントニオ・デ・カベソン:Susana Un Dia (Instrumental)/
  10. 作曲者不明:Corten Espadas Afiladas/
  11. 作曲者不明:Aquella Voz de Cristo/
  12. アントニオ・デ・カベソン:Fantasia (Instrumental)/
  13. 作曲者不明:!Ay Jesus Que Mal Fraile!/
  14. 作曲者不明:Diferencias Sobre Las Vacas/
  15. アロンソ・ムダッラ:Claros Y Frescos Rios/16. ヒネス・デ・モラータ:Pues No Puedo Olvidarte/
  17. フランシスコ・ゲレーロ:Ojos Claros Y Serenos

 スペイン黄金時代の音楽

 録音:1991-92年/Disc1-75:25、Disc2-78:13、Disc3-62:16

 サヴァール主宰のレーベル"ALIA VOX"のヘリテイジ・シリーズ最新盤は、スペイン黄金時代(1451-1595)の歌曲集3タイトルをまとめたもの。
 1991-92年の録音で、これらの録音により、スペインの15-16 世紀の音楽が広く世に知られることとなった、貴重かつ決定的名演の歓迎すべき復活です。
 カンシオネロ、とは詩歌の選集、を意味します。セビリアン・カンシオネロ・デ・ラ・コロンビーナ(コロン文庫の歌曲集)とカンシオネロ・ミュジカル・デ・メディナセリ(スペインのほぼ中央い位置する都市、メディナセリに伝わる音楽歌曲集)は、ヒスパニックの特徴が多くみられます。
 カンシオネロ・デ・パラシオ(宮廷の歌曲集)は、絶大な権力を誇った王の宮殿で演奏された音楽で、やはり当時絶大な評価を得ていたフアン・デル・エンシーナやルイス・デ・ミランによる歌曲、クリスマスキャロル、バラードといった作品などが含まれています。スペインの15-6世紀の音楽の世界があざやかに広がっています。
 



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LSO LIVE



LSO 0836
(SACD HYBRID)
¥2600→\2390
ラトル&LSOのリズム炸裂!
 バーンスタイン、ストラヴィンスキー、ゴリホフ作品集!

  ・バーンスタイン(1918-1990):プレリュード、フーガとリフ(1949)
  ・ストラヴィンスキー(1882-1971):エボニー協奏曲(1945)
  ・ゴリホフ(b.1960)/ゴンザロ・グラウ編曲:ナザレーノ(2000作曲/ 2009年編曲)
サー・サイモン・ラトル(指揮)
ロンドン交響楽団
ピアノ:カティア&マリエル・ラベック姉妹(ゴリホフ)

クラリネット:クリス・リチャーズ(ストラヴィンスキー)
ゴンザロ・グラウ、ラファエル・セグルニエ
 (ラテン・パーカッション)
 
 ラトル&LSOのリズム炸裂!バーンスタイン、ストラヴィンスキー、ゴリホフ作品集!エボニー協奏曲ソロはLSO首席クリス・リチャーズ、カティア&マリエル・ラベック姉妹も登場

 録音:2018年12月12&13日、バービカン・ホール(ロンドン)/録音:2018年12月12&13日、バービカン・ホール(ロンドン)

 ラトル指揮LSO という最強の組み合わせで、バーンスタイン、ストラヴィンスキー、そしてグラミー作曲家のゴリホフ作品をお楽しみいただきます。
 ラトルがLSO音楽監督に就任したのが2017-18 シーズン。2018年12月の録音で、就任間もない頃の演奏ですが、すでにラトルとオケの相性はこれ以上ないくらいにぴったり。
 クラシックとジャズの融合を寿ぐようなプログラムですが、クールな表情、突き刺すようなリズムは完璧。世界最高峰のオーケストラによる豪華演奏です!

 バーンスタインの作品は1949 年に完成、当初はジャズ・アンサンブルのために書かれましたが、その後オーケストラ編成に改訂されました。ピアノとソロ・クラリネットを含みます。
 ジャズ風のリズムが炸裂する作品ですが、ラトルもLSOもらくらくと鳴りっぷりのよい演奏です。ストラヴィンスキーのエボニー協奏曲はクラリネットとジャズバンド、という編成。クラリネットはLSO首席奏者のクリス・リチャーズが務めます。

 ゴリホフの≪ナザレーノ≫は、アルゼンチン・タンゴとジャズのリズムが躍動する作品。2000年にJ.S.バッハ没後250年記念として委嘱された「マルコ受難曲」を土台としています。
 受難曲はオーケストラ、合唱と、ブラジル・ジャズのヴォーカル、アフロ=キューバのヴォーカルなどを擁する編成でしたが、2008年に、ラベック姉妹の依頼を受けたベネズエラのゴンザロ・グラウが、受難曲の要素をのこしながらも、2台ピアノとオーケストラの編成に編曲しました。
 タイトルの「ナザレーノ」はイエスが子供時代を過ごした地、ナザレに由来します。ラテンのリズムに彩られた作品を、LSOとラベック姉妹、そしてラトルが見事に響かせます!

 
 



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AVIE



PAV2493
(国内仕様盤・日本語解説付)
¥3143
アントニオ・メネセス(チェロ)
ブラームス:チェロ・ソナタ集

 チェロ・ソナタ第1番ホ短調 Op.38
 7つの歌曲
  (ノーバート・ソルター&
   ダーヴィド・ゲリンガス編曲チェロとピアノ版)
    〔野の静寂 Op.86-2、歌の調べのように Op.105-1
     サッフォー頌歌 Op.94-4、子守歌 Op.49-4、
     愛のまこと Op.3-1、愛の歌 Op.71-5、
     私の眠りはますます浅く Op.105-2〕
 チェロ・ソナタ第2番ヘ長調 Op.99
アントニオ・メネセス(チェロ)
ジェラール・ヴィス(ピアノ)
AV2493
¥2600→\2390

 チェロの帝王 アントニオ・メネセス!チャイコン優勝40周年&65歳記念盤!

 ☆アントニオ・メネセスのチャイコフスキー・コンクール優勝40周年&65歳記念リリース!
 ☆ジェラール・ヴィスとの共演で、ブラームスの2つのチェロ・ソナタと歌曲からのアレンジをカップリング!

 1957年ブラジル出身、アントニオ・ヤニグロからチェロを学び、1977年ARDミュンヘン国際音楽コンクール、1982年チャイコフスキー国際コンクールで優勝に輝いたブラジルが誇る世界的チェリスト、アントニオ・メネセス。
 伝説的なボザール・トリオのメンバーとして活躍し、晩年のカラヤンに高く評価され「チェロの帝王」とも呼ばれたメネセスの65歳とチャイコフスキー・コンクール優勝40周年(そしてARDコンクール優勝45周年)を祝う記念碑的な新録音。
 ブラームスの2つのチェロ・ソナタに、ノーバート・ソルターとダーヴィド・ゲリンガスが編曲した歌曲のチェロ・アレンジメンツを組み合わせた注目のプログラム!
 メネセスのブラームスと言えば、ムター、カラヤン&ベルリン・フィルと共演した二重協奏曲の名盤があるだけに、円熟のメネセスが繰り出す馥郁のブラームスにも大きな期待が掛かります。
 ピアノは、シューマン&シューベルト(AV2112)やメンデルスゾーン(AV2140)のアルバムでも共演してきた朋友ジェラール・ヴィス(ジェラルド・ワイス)です。

 ※録音:2021年6月28日-30日、SRFスタジオ(チューリッヒ)



 

AV2506
¥2600
ラ・ジンガレッラ ~ ロマニー・ソングランドを通して
 リスト:3人のジプシー S.320
 ブラームス:ジプシーの歌 Op.103
 ドヴォルザーク:ジプシーの歌 Op.55
 セバスティアン・イラディエル(1809-1865):
  Juanita o la perla de Aragon、
  La Perla de Triana(アンダルシアのセレナータ)、
  El arreglito(ハバネラ)
 ビゼー:ハバネラ「恋は野の鳥」(歌劇 《カルメン》より)
 ホアキン・バルベルデ(1875-1918)
  クラベリトス(ジプシーのサンブラ)
 ヘンリー・F.B.ギルバート(1868-1928):
  2つの南アメリカのジプシーの歌
   (ヴァイオリン・オブリガートを伴う)
    〔La Montonera、La Zambullidora〕
 モーリス・イヴァン(1891-1965):
  アリア「ラ・ジンガレッラ」(オペレッタ 《ジプシーの歌》より)
 レハール:
  歌とチャールダーシュ「ツィンバロンの響きを聴けば」
   (歌劇 《ジプシーの恋》より)
 エメリッヒ・カールマン(1882-1953):
  アリア「Heia, heia, in den Bergen」
   (オペレッタ 《チャールダーシュの女王》より)
 ヴィクター・ハーバート(1859-1924):
  歌「ジプシーの愛の歌」(オペレッタ 《占い師》より)
 (世界初録音編曲:
  ペーター・ティーフェンバッハ&ジョン・グリアー)
イザベル・バイラクダリアン(ソプラノ)、
マーク・フューアー(ヴァイオリン)、
フアン=ミゲル・エルナンデス(ヴィオラ)、
グリフォン・トリオ
 〔アンナリー・パティパタナクーン(ヴァイオリン)、
  ローマン・ボリス(チェロ)、
  ジェイミー・パーカー(ピアノ)〕

 イザベル・バイラクダリアンはレバノン生まれのアルメニア系カナダ人のソプラノ。
 現在ではアメリカ(南カリフォルニア)を拠点とし、メトロポリタン歌劇場をはじめとして、ミラノ・スカラ座、ゼンパーオーパー、そしてサイトウ・キネン・フェスティヴァルなど世界各地で活躍しています。
 Avieの前作(AV2449)では、彼女のルーツとなるアルメニアの子守歌を録音したバイラクダリアン。
 次なるアルバム「ラ・ジンガレッラ(ジプシー娘)」では、ジプシー(ロマ)をテーマに、リスト、ブラームス、ドヴォルザークのリートと様々なジプシーをテーマにしたオペラ・アリアを歌います。
 ヴァイオリンを中心に曲によってピアノ・トリオなども参加する独特の編成とアレンジにも注目。

 ※録音:2021年8月、カナダ
 




CORO


COR16191
¥2500
瞑想      ザ・シックスティーン、
ハリー・クリストファーズ(指揮)
 1. ウィル・トッド(b.1970):私は平和の天使になるべきだろう *
 2. ウィリアム・ヘンリー・ハリス(1883-1973):妙なる道しるべの(賛美歌:アルバータより)
 3. アンナ・センプル(b.1997):瞑想 *
 4 リチャード・ランシマン・テリー(1864-1938):いと清き神への賛美(賛美歌:Billingより)
 5. エルガー:詩篇48番《主は偉大なり》 Op.67
 6. リサ・ロバートソン(b.1993):...a link in a chain... *
 7. エルガー:They are at rest(エレジー)
 8. ウィリアム・ボイス(1710-79):主はみつにまして(賛美歌:ハルトン・ホルゲイトより)
 9. エルガー:詩篇29番《主に捧げよ》 Op.74
 10. オーウェン・デズモンド(b.1989):無駄などない *
 11. ジェイムズ・マクミラン(b.1959):無駄などない *
 
ボーナス・トラック
  12. ボブ・チルコット(b.1955):主よ、あなたは私を探し、私の全てを知った **

 * ジェネシス財団の委嘱により、ハリー・クリストファーズ&ザ・シックスティーンのために作曲
 ** ジェネシス財団の委嘱により、モンシニョール・ウラディミール・フェルツマンの生誕80周年のために作曲<

 ザ・シックスティーン新録音!聖ジョン・ヘンリー・ニューマンの詩による作品集!

 ☆英国合唱界の至宝、ザ・シックスティーン!
 ☆《ゲロンティアスの夢》の詩でも知られる聖ジョン・ヘンリー・ニューマン!

 1979年にハリー・クリストファーズが設立し、それ以来世界最高クラスの合唱団として活動し続けている英国合唱界の至宝、ザ・シックスティーン。
 彼らが結成40周年を迎えた年、2019年に詩人、聖職者、神学者、そして教育者でもあったジョン・ヘンリー・ニューマンは、聖ジョン・ヘンリー・ニューマンとして列聖されました。
 エルガーによって作曲された《ゲロンティアスの夢》の詩も彼の作品でした。その聖ジョン・ヘンリー・ニューマンが残した詩を用いて5人の現代作曲家が、ハリー・クリストファーズとザ・シックスティーンのために作曲した作品を世界初録音。
 その他にも聖ジョン・ヘンリー・ニューマンのイデオロギーを伝えるようなエルガーの詩編曲や賛美歌も選曲されており、現代へのメッセージとしてザ・シックスティーンが美しく歌い上げています。

 ※録音:2022年1月18日-20日、テンプル教会(ロンドン)

 
 



 

SIGNUM



SIGCD715
¥2500
デュパルク:歌曲全集
 悲しき歌₁^ためいき§/ミニョンのロマンス₁^
 セレナーデ§/ギャロップ*/戦っている国へ₁^
 旅へのいざない₁^波と鐘*/恍惚₁^エレジー₁^
 ロズモンドの館‡/フィレンツェのセレナーデ§/
 哀歌‡/フィディレ‡/遺書₁^前世*
サラ・コノリー(メゾ・ソプラノ) 
ヒュー・モンタギュー・レンダル(バリトン)‡
ニッキー・スペンス(テノール)§
ウィリアム・トーマス(バス)*
マルコム・マルティノー(ピアノ)

 プーランクとフォーレの歌曲全集を収録し絶賛されたイギリスの世界的伴奏ピアニスト、マルコム・マルティノー(マルコム・マルティヌー)によるデュパルクの歌曲全集が登場です。
 デュパルクは、フランクの弟子で、フランス後期ロマン派の作曲家として活躍し、特に歌曲の分野ではすぐれた作品を多数残しています。
 しかし、37歳の時に神経障害のため突如作曲活動が出来なくなり、その後は自分の作品を改訂するなどして過ごしました。

 このアルバムでは、ロリン・マゼールのマーラーなどにも参加したベテランのサラ・コノリー、グラモフォン賞&BBCミュージック・マガジン賞を受賞し、2015年の国際オペラ・アワードで「ヤング・シンガー賞」にも名を連ねたニッキー・スペンス、BBC次世代アーティストに選ばれ2019年ヴェロニカ・ダン国際声楽コンクール優勝のウィリアム・トーマス、すでにザルツブルク音楽祭など主要な舞台で活躍している若手バリトンのヒュー・モンタギュー・レンダルが参加しており、この豪華な歌手陣をこれまでも世界の名歌手たちを支えてきたマルコム・マルティノーのピアノが寄り添っています。

 ※録音:2019年4月3日-4日、2021年4月6日-8日(イギリス)
 



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ALPHA CLASSICS



ALPHA833
¥2700→\2490
古代の理想郷に暮らす羊飼いの青年が
 「栗毛(ブリュネット)の君よ」と歌いかけることから「ブリュネット」と総称される曲

『おお、わが麗しの栗毛の君』
 ~フランス・バロックのブリュネットの世界~

  1. 作曲者不詳: ああ行ってしまったのか、麗しき栗毛の君
    ~クリストフ・バラール(1641-1715)編
    『ブリュネットまたは小恋歌集 第2巻』(1704)より
  2. 作曲者不詳: 見目麗しき羊飼いティルシスは
    ~バラール編『ブリュネットまたは小恋歌集 第1巻』(1703)より
  3. ジャック・コシュロー(1680?-1734):
   嘆くがよい、わがミュゼットよ ~『真面目な歌、酒の歌』(1714)より
  4. 作曲者不詳: 音を潜めよ、わがミュゼットよ
    ~バラール編『ブリュネットまたは小恋歌集 第2巻』(1704)より
  5. マラン・マレ(1656-1728):
   プレリュード ~『ヴィオール曲集 第3巻』(1711)より
  6. 作曲者不詳: ある日、ぼくのクロリスは
    ~バラール編『ブリュネットまたは小恋歌集 第1巻』(1703)より
  7. マレ: サラバンド ~『ヴィオール曲集 第3巻』(1711)より
  8. マレ: ロンド式ガヴォット ~『ヴィオール曲集 第3巻』(1711)より
  9. 作曲者不詳: もう恋なんてしたくない
    ~バラール編『ブリュネットまたは小恋歌集 第1巻』(1703)より
  10. ジャック=マルタン・オトテール(1673-1763):
   前奏曲 ト短調 ~『前奏曲の技法』(1719)より
  11. 作曲者不詳: セーヌ川のほとりで
    ~バラール編『ブリュネットまたは小恋歌集 第2巻』(1704)より
  12. ロベール・ド・ヴィゼー(1650-1725): シャコンヌ
    ~『テオルボないしリュートのための作品集』(1716)
    所収の組曲 イ短調より
  13. ジョゼフ・ヴァレット・ド・モンティニ(1665-1738):
   おさまれ、ぼくの苦悩よ
     ~『真面目な歌と酒の歌による曲集』(1713)より
  14. 作曲者不詳: それはよくない、若きリゼットよ
    ~バラール編『ブリュネットまたは小恋歌集 第1巻』(1703)より
  15. フランソワ・クープラン(1668-1733): 田園詩
    ~『クラヴサン曲集 第2巻』(1717)所収の第6組曲より
  16. 作曲者不詳: 一人のスペイン人がいて、玉葱を商っておりました
    ~バラール編『ブリュネットまたは小恋歌集 第3巻』(1711)より
  17. ジャン=フランソワ・ダンドリュー(1682-1738):
   鳥たちの合奏(囀り) ~『クラヴサン曲集 第1巻』(1724)より
  18. 夜啼鶯たちは、その優しい囀りで
    ~バラール編『ブリュネットまたは小恋歌集 第2巻』(1704)より
  19. ミシェル・ピニョレ・ド・モンテクレール(1667-1737):
   山鳩のつがい ~『横笛のためのコンセール集』(1724)より
  20. フェロネリー氏(詳細不明):
   時よ、しばし留まれ ~『真面目な歌、酒の歌』(1719)より
ア・ノクテ・テンポリス
 (声楽&古楽器アンサンブル)
  レイナウト・ファン・メヘレン(オートコントル)
  アンナ・ベッソン
   (フラウト・トラヴェルソ、
    宮廷ミュゼット〔=鞴式バグパイプ〕)
  ミリアム・リニョル
   (バス・ド・ヴィオール、
    ドシュ・ド・ヴィオール
     〔=低音&高音ヴィオラ・ダ・ガンバ〕)
シモン・リンネ(テオルボ)
ロリス・バリュカン(クラヴサン〔=チェンバロ〕)

 録音: 2021年2月、シント・トライデン(ベルギー)

 【フランス・バロックの貴族社会を彩った恋の歌。名手たちが当時の傑作器楽曲を交えて伝える機微】
 文化百般に通じた絶対君主ルイ14世のもと、前世紀以来の高雅な宮廷歌曲(エール・ド・クール)が発展、王室音楽総監督リュリもフランス語の韻文を鮮やかに音楽化し傑作フランス語オペラを続々発表した17世紀フランス。
 しかし上流階級の人々はそうした堅固な芸術様式ばかりでなく、他愛ない恋物語を短くシンプルな詩句に歌い込んだ、より軽く短い歌も喜んで愉しんでいました。
 古代の理想郷に暮らす羊飼いの青年が「栗毛(ブリュネット)の君よ」と歌いかける設定の歌が多いためブリュネットと総称されるようになったこの曲種は、王室勅許のもと楽譜出版を任されていたバラール出版局から3度にわたり集大成的曲集が編まれたほど人気があり、今に伝わります。

 このアルバムはクープランやマレなど同時代の王室周辺で活躍した名手たちの器楽作品を交え、ブリュネットの名品の数々をフランス・バロック後期の宮廷音楽世界に文脈づける試み。
 さまざまなバロック・オペラや教会音楽・歌曲の解釈にすぐれ人気絶頂の名歌手ファン・メヘレンを中心に、器楽ではジャン・ロンドーのアンサンブルであるネヴァーマインドで活躍する横笛奏者アンナ・ベッソン、バッハの無伴奏チェロ組曲をフランス式にヴィオールで録音したミリアム・リニョルら4人の俊才が機微鮮やかな演奏を聴かせます。
 驚くほど巧みなアンサンブルで彼らが支えるファン・メヘレンの美声にも酔いつつ、知られざるフランス・バロックの素顔に迫れるALPHAならではの好企画盤です。
 
 


ALPHA828
(2CD)
¥4200
ベンジャミン・ブリテン(1913-1976):
 歌劇《ねじの回転》(プロローグと全2幕)

   脚本: マイファンウィ・パイパー
   原作: ヘンリー・ジェイムズ
  ベンジャミン・ブリテン(1913-1976):
   歌劇《ねじの回転》(1954)
    【DISC 1】プロローグ第1幕
    【DISC 2】第2幕
女家庭教師...サリー・マシューズ(ソプラノ)
ピーター・クィント...ジュリアン・ハバード(テノール)
グロース夫人...キャロル・ウィルソン(メゾソプラノ)
ジェッセル嬢...ジゼル・アレン(ソプラノ)
プロローグ...エド・ライオン(テノール)
マイルズ...トーマス・ハイネン(ボーイ・ソプラノ)
フローラ...カタリーナ・ビアヴァイラー(ソプラノ)
モネ劇場室内管弦楽団
ベン・グラスバーグ(指揮)

 2021年4月30日、5月4-5日 モネ劇場、ブリュッセル、ベルギー

 【ブリテンの最高傑作の一つを、グラスバーグによる切れ味よいタクトと色彩感豊かな心理描写で】
 伝統あるベルギーのモネ劇場によるブリテンの歌劇《ねじの回転》。とある少年と少女の元へやってきた新任の女性家庭教師が、子供たちと、彼らを連れ去ろうと狙う亡霊たちとのやり取りに追い詰められていくという、サイコホラーです。
 指揮は、コロナ禍直前の2020年1月に東京交響楽団との共演で初来日も成功させた、イギリスの若き俊英ベン・グラスバーグ。
 小編成のアンサンブルから実に色彩豊かな響きを導き出しています。
 メイン・キャストの家庭教師を演じるのは、グラインドボーンの《ルサルカ》(DVD: OA1302D/BD: OABD7266D/NYDX-50106)でもダイナミックな歌唱と切々とした表情を両立する素晴らしい演技を見せたサリー・マシューズ。
 ここでも徐々に追い詰められていく表現が実に見事。2021年4月に上演された舞台が非常に高い評価を受け、その後すぐにセッション録音されたアルバムです。
 
 


ALPHA858
¥2700
『波と影』 ~弦楽九重奏によるドビュッシー:海 他
 コレクティフ9

  クロード・ドビュッシー(1862-1918):
   1. 練習曲 第4番 ~練習曲集 第1巻 より
   2. 雪の上の足跡 ~前奏曲集 第1巻 より
   3. パスピエ ~ベルガマスク組曲 より
   4. 月の光 ~ベルガマスク組曲 より
  ルナ・パール・ウールフ(1973-):
   5. コンタクト
  ドビュッシー:
   6-8. 海
    6. I. 海上の夜明けから真昼まで
    7. II. 波の戯れ 8. III. 風と海との対話
 
 ※ドビュッシー作品の編曲は全てティボー・ベルタン=マギによる
コレクティフ9 (4Vn、2Va、2Vc、1Cb)

 録音: 2021年9月13-15日 サン=オーギュスタン教会、ミラベル、ケベック、カナダ

 【弦楽合奏が生む新鮮な色彩感で聴くドビュッシー!】
 マーラー作品の編曲を収めたアルバム(ALPHA770)で大きな話題を集めたモントリオールの弦楽九重奏アンサンブル、コレクティフ9によるドビュッシーほか。
 ドビュッシー作品の編曲は全て、コントラバスを担当するメンバーのベルタン=マギによります。
 「雪の上の足跡」の静謐な味わい、コラールのフレーズが帯びる美しさなど、なるほどと思わせる上手い編曲で、ピアノとはまた一味違う色彩を帯びているのがなんとも魅力的。
 また「月の光」の編曲は、冨田勲のモーグ・シンセサイザー版へのオマージュとなっています。
 アメリカの女性作曲家ルナ・パール・ウールフによる「コンタクト」は、クジラの親子が水中で呼び合う声にインスパイアされた、コレクティフ9のためのオリジナル作品。
 



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ARCANA



A207
(19CD)
¥9400→\8990
※再プレス
史上初のオリジナル楽器・ピリオド奏法によるハイドン四重奏曲全集
 待望のカタログ復活!!
フェシュテティーチ四重奏団
 フランツ・ヨーゼフ・ハイドン(1732-1809):
  弦楽四重奏曲全集(全58曲/編曲作品・真偽不明曲を除く)

  【DISC 1】弦楽四重奏曲集 Op.9
   1-4. 弦楽四重奏曲 ニ短調 Op.9-4 (Hob. III:22)
   5-8. 弦楽四重奏曲 ハ長調 Op.9-1 (Hob. III:19)
   9-12. 弦楽四重奏曲 ト長調 Op.9-3 (Hob. III:21)
  【DISC 2】弦楽四重奏曲集 Op.9(続き)
   1-4. 弦楽四重奏曲 変ホ長調 Op.9-2 (Hob. III:20)
   5-8. 弦楽四重奏曲 変ロ長調 Op.9-5 (Hob. III:23)
   9-12. 弦楽四重奏曲 イ長調 Op.9-6 (Hob. III:24)
    録音: 1998年8月6-9日、20-22日 カーロイ・チェコニチ宮殿、ブダペスト
  【DISC 3】弦楽四重奏曲集 Op.17
   1-4. 弦楽四重奏曲 ヘ長調 Op.17-2 (Hob. III:26)
   5-8. 弦楽四重奏曲 ホ長調 Op.17-1 (Hob. III:25)
   9-12. 弦楽四重奏曲 ニ長調 Op.17-6 (Hob. III:30)
  【DISC 4】弦楽四重奏曲集 Op.17(続き)
   1-4. 弦楽四重奏曲 ハ短調 Op.17-4 (Hob. III:28)
   5-8. 弦楽四重奏曲 変ホ長調 Op.17-3 (Hob. III:27)
   9-12. 弦楽四重奏曲 ト長調 Op.17-5 (Hob. III:29)
    録音: 1993年11月16-19日 1994年3月12-15日、
     カーロイ・チェコニチ宮殿、ブダペスト
  【DISC 5】弦楽四重奏曲集 Op.20「太陽四重奏曲集」
   1-4. 弦楽四重奏曲 ト短調 Op.20-3 (Hob. III:33)
   5-8. 弦楽四重奏曲 変ホ長調 Op.20-1 (Hob. III:31)
   9-12. 弦楽四重奏曲 ハ長調 Op.20-2 (Hob. III:32)
  【DISC 6】弦楽四重奏曲集 Op.20「太陽四重奏曲集」(続き)
   1-4. 弦楽四重奏曲 ヘ短調 Op.20-5 (Hob. III:35)
   5-8. 弦楽四重奏曲 イ長調 Op.20-6 (Hob. III:36)
   9-12. 弦楽四重奏曲 ニ長調 Op.20-4 (Hob. III:34)
    録音: 2005年9月29日-10月5日
     ハンガリー国立フィルハーモニー・リハーサルホール、ブダペスト
  【DISC 7】弦楽四重奏曲集 Op.33「ロシア四重奏曲集」
   1-4. 弦楽四重奏曲 ト長調 Op.33-5 (Hob. III:41)
   5-8. 弦楽四重奏曲 変ホ長調「冗談」 Op.33-2 (Hob. III:38)
   9-12. 弦楽四重奏曲 ロ短調 Op.33-1 (Hob. III:37)
  【DISC 8】弦楽四重奏曲集 Op.33「ロシア四重奏曲集」(続き)&
   スペイン四重奏曲
    1-4. 弦楽四重奏曲 ハ長調「鳥」 Op.33-3 (Hob. III:39)
    5-8. 弦楽四重奏曲 ニ長調 Op.33-6 (Hob. III:42)
    9-12. 弦楽四重奏曲 変ロ長調 Op.33-4 (Hob. III:40)
    13-16. 弦楽四重奏曲 ニ短調
     「スペイン四重奏曲」Op.42 (Hob. III:43)
      録音: 2006年4月28日-5月3日
       ハンガリ―国立フィルハーモニー・リハーサルホール、ブダペスト
  【DISC 9】弦楽四重奏曲集 Op.50「プロシア四重奏曲集」
   1-4. 弦楽四重奏曲 変ロ長調 Op.50-1 (Hob. III:44)
   5-8. 弦楽四重奏曲 ハ長調 Op.50-2 (Hob. III:45)
   9-12. 弦楽四重奏曲 変ホ長調 Op.50-3 (Hob. III:46)
  【DISC 10】弦楽四重奏曲集 Op.50「プロシア四重奏曲集」(続き)
   1-4. 弦楽四重奏曲 嬰ヘ短調 Op.50-4 (Hob. III:47)
   5-8. 弦楽四重奏曲 ヘ長調「夢」Op.50-5 (Hob. III:48)
   9-12. 弦楽四重奏曲 ニ長調「蛙」Op.50-6 (Hob. III:49)
    録音:1999年8月6-15日 カーロイ・チェコニチ宮殿、ブダペスト
  【DISC 11】弦楽四重奏曲集 Op.54「第1トスト四重奏曲集」
   1-4. 弦楽四重奏曲 ト長調 Op.54-1 (Hob. III:58)
   5-8. 弦楽四重奏曲 ハ長調 Op.54-2 (Hob. III:57)
   9-12. 弦楽四重奏曲 ホ長調 Op.54-3 (Hob. III:59)
  【DISC 12】弦楽四重奏曲集 Op.55「第2トスト四重奏曲集」
   1-4. 弦楽四重奏曲 イ長調 Op.55-1 (Hob. III:60)
   5-8. 弦楽四重奏曲 ヘ短調「剃刀」Op.55-2 (Hob. III:61)
   9-12. 弦楽四重奏曲 変ロ長調 Op.55-3 (Hob. III:62)
    録音:2001年10月19-26日 カーロイ・チェコニチ宮殿、ブダペスト
  【DISC 13】弦楽四重奏曲集 Op.64「第3トスト四重奏曲集」
   1-4. 弦楽四重奏曲 ニ長調「ひばり」Op.64-5 (Hob. III:63)
   5-8. 弦楽四重奏曲 変ホ長調 Op.64-6 (Hob. III:64)
   9-12. 弦楽四重奏曲 ハ長調 Op.64-1 (Hob. III:65)
  【DISC 14】弦楽四重奏曲集 Op.64「第3トスト四重奏曲集」(続き)
   1-4. 弦楽四重奏曲 ト長調 Op.64-4 (Hob. III:66)
   5-8. 弦楽四重奏曲 変ロ長調 Op.64-3 (Hob. III:67)
   9-12. 弦楽四重奏曲 ロ短調 Op.64-2 (Hob. III:68)
    録音:2002年7月21-29日 カーロイ・チェコニチ宮殿、ブダペスト
  【DISC 15】弦楽四重奏曲集 Op.71「第1アポニー四重奏曲集」
   1-4. 弦楽四重奏曲 変ロ長調 Op.71-1 (Hob. III:69)
   5-8. 弦楽四重奏曲 ニ長調 Op.71-2 (Hob. III:70)
   9-12. 弦楽四重奏曲 変ホ長調 Op.71-3 (Hob. III:71)
  【DISC 16】弦楽四重奏曲集 Op.74「第2アポニー四重奏曲集」
   1-4. 弦楽四重奏曲 ハ長調 Op.74-1 (Hob. III:72)
   5-8. 弦楽四重奏曲 ヘ長調 Op.74-2 (Hob. III:73)
   9-12. 弦楽四重奏曲 ト短調「騎士」 Op.74-3 (Hob. III:74)
    録音:1994年11月27-30日、1995年4月27-30日
     カーロイ・チェコニチ宮殿、ブダペスト
  【DISC 17】弦楽四重奏曲集 Op.76「エルデーディ四重奏曲集」
   1-4. 弦楽四重奏曲 ト長調 Op.76-1 (Hob. III:75)
   5-8. 弦楽四重奏曲 ニ短調「五度」Op.76-2 (Hob. III:76)
   9-12. 弦楽四重奏曲 変ロ長調「太陽」Op.76-4 (Hob. III:78)
  【DISC 18】弦楽四重奏曲集 Op.76「エルデーディ四重奏曲集」(続き)
   1-4. 弦楽四重奏曲 ハ長調「皇帝」Op.76-3 (Hob. III:77)
   5-8. 弦楽四重奏曲 ニ長調 Op.76-5 (Hob. III:79)
   9-12. 弦楽四重奏曲 変ホ長調 Op.76-6 (Hob. III: 80)
    録音:1996年4月8-12日、1997年5月1-3日
     カーロイ・チェコニチ宮殿、ブダペスト
  【DISC 19】弦楽四重奏曲集Op.77「ロプコヴィツ四重奏曲集」&
   弦楽四重奏曲 Op.103
    1-4. 弦楽四重奏曲 ト長調 Op.77-1 (Hob. III:81)
    5-8. 弦楽四重奏曲 ヘ長調 Op.77-2 (Hob. III:82)
    9-10. 弦楽四重奏曲 ニ短調 Op.103 (Hob. III:83) (未完)
     録音:1997年8月28-31日、 カーロイ・チェコニチ宮殿、ブダペスト
フェシュテティーチ四重奏団
 (古楽器使用/a=421Hz)
  イシュトヴァーン・ケルテース
   (ヴァイオリン/
    ミラノの逸名職人 18世紀製作)
  エリカ・ペテーフィ
   (ヴァイオリン/
    ウィーンのマティアス・ティーア
     1770年製作)
  ペーテル・リゲティ
   (ヴィオラ/
    ボルツァーノのマティアス・アルバヌス
     1651年製作)
  レジェー・ペルトリニ
   (チェロ/フランスの逸名職人 17世紀製作)

 【名演の連続。史上初のオリジナル楽器・ピリオド奏法によるハイドン四重奏曲全集、待望のカタログ復活!】

 「交響曲の父」ヨーゼフ・ハイドンは室内楽の作曲にも優れ、弦楽四重奏の理想形確立に大きな貢献をなしたため「弦楽四重奏曲の父」としても知られています。
 四つの楽器を適切に組み合わせてゆく上でのノウハウが凝縮されたこれらの作品は定期的に6曲ないし3曲ずつ揃えて曲集として刊行され、作曲家存命中に全集が編纂されるほど高い人気を誇っただけでなく、後世にも繰り返し楽譜が再版され金字塔的存在として愛され続けました。
 それだけに、19世紀以降の演奏習慣の変化によって作曲時の企図が見えづらくもなった面もあると考えられますが、20世紀末から21世紀初頭にかけハイドンゆかりの国ハンガリーのフェシュテティーチ四重奏団が残したこの全曲録音は、オリジナル楽器を用い、二つのヴァイオリンを対向配置にする当時の慣例を採用して刻まれ、作曲当時の作品像に迫った画期的録音として世界的に注目されました。
 収録順も現在の作品整理番号に拘らず、初版時の曲順を出来る限り再現し、ハイドンの意図に沿おうという徹底ぶり(なおOp. 17のNo. 4と6、Op. 20のNo. 5と2など、収録時間の関係で必ずしも本来の意図通りにならなかったところもあり、演奏者としては悔しい思いをしたようです)。
 単なる古楽器演奏の枠を超えた比類ない解釈の確かさに、直接音を重視し4人の奏者の深い音楽性をありありと伝えるArcanaならではのエンジニアリングもあいまって、時代を越えて再訪すべき価値に満ちています。
 数年にわたるプレス切れから待望のカタログ復活。新たな聴き手にも自信を持ってお勧めできる名演中の名演です。

 
 




CARPE DIEM


CD-16327
¥2800
ジョヴァンニ・アントニオ・テルツィ(1570頃?-1600以降):リュート作品集 フローラン・マリー(リュート)
 1. 第2トッカータ/2. アンドレア・ガブリエーリの5声の「愛しき恋人よ」*/3. フランス風クラント*
 4. プレリュード/5. サルタレッロ*/6. ガリアルダ*
 7. アントニオ・ビッチの「澄んだ真珠」*
 8. ドイツ風舞踏曲、フランス風舞踏曲*/9. 先掲の舞踏曲に続くサルタレッロ
 10. 第3ファンタジア*/11. ベルガモのサンタゴスティーノ・ヴェルトアによる第12ガリアルダ*
 12. プレアンブロ/13. フランスのブランル・サンプル*/14. 第4コルレンテ*/15. 第2ヴォルタ、フランス風*
 16. フィオレンツォ・マスカラの第7カンツォーナ*
 17. 三つの手法によるパッサメッツォ/18. 先掲曲に続くガリアルダ*
 19. オルランド・ディ・ラッソの5声の「来たれ、わが庭へ」*
 20. パドヴァーナ*
 21. トッカータ*/22. 第2舞踏曲、ドイツ風/23. 第7舞踏曲、ドイツ風*/24. 第4ヴォルタ、フランス風
 25. フィリッポ・デ・モンテの5声の「ああ、私を夢でだめにする人よ」*/26. 後半部: 彼女は誰の前に現れるのか*
 27. 最後のパッセメッツォ/28. 先掲のパッセメッツォに続くガリアルダ
 
 *は世界初録音

 【楽譜出典】『リュート奏法譜集 第1巻』(1593年ヴェネツィア刊)[2-3,6,8-9,16-19,25-26]『リュート奏法譜集 第2巻』(1599年ヴェネツィア刊)[1,4,7,10-15,20-24,27-28]モントリオール音楽院図書館所蔵の写本(通称「モントリオール写本」)[5]
 使用楽器: ジャン=ルイ・マリー2006年製作、8コース
 録音: 2021年9月26-29日 アブロヴィル教会、オルヌ(フランス北部バス=ノルマンディ地方)

 【妙なる響きで作品の機微そのままに伝えられる、ベルガモの名リュート音楽家の古雅なる名品群】
 パレストリーナやマレンツィオなどの巨匠たちが声楽のために精緻な多声音楽を作曲する傍ら、さまざまな楽器の使い手たちが器楽特有の音楽作法を確立しはじめていた16世紀イタリア。
 カプスベルガーやピッチニーニといったバロック期の作曲家が登場する前、ルネサンス独奏器楽の集大成ともいうべき作品群をリュートのために残したのが、北イタリアのベルガモを拠点に活躍したこの楽器の名手テルツィ。
 彼の名を冠した出版譜の存在や世界各地に残る筆写譜の多さから推察される生前の人気に比して生涯は謎に包まれたままですが、作曲者の深い音楽的知識と感性は、さまざまな時代の舞曲やフランス語の多声シャンソンの独奏編曲、プレリュードなど多岐にわたる形式の音楽そのものに如実に現れていると言ってよいでしょう。
 さまざまな中世・ルネサンス音楽の演奏団体と共演するフランスの名手フローラン・マリーは、古楽器製作家の父が手がけた8コースのリュートを手に、ルネサンス様式の総目録のごときテルツィの音楽の多彩さを丁寧な解釈で味わい深く聴かせます。
 先例が決して多いとは言えない、テルツィ作品だけで構成されたアルバムという意味でも貴重なリリース。
 佐藤豊彦やリー・サンタナなど、世界的リュート奏者たちにも愛されてきたCarpe Diemレーベルの抜群のエンジニアリングが映える、自然な佇まいの弦音も魅力です。
 




CHATEAU DE VERSAILLES SPECTACLES



CVS070
(3CD)
¥4500
フランチェスコ・サクラーティ(1605-1650):
 《狂気を装った女》全3幕の音楽劇
  (1641年ヴェネツィアにて初演)

   台本: ジュリオ・ストロッツィ
 【DISC 1】プロローグ第1幕
 【DISC 2】第2幕
 【DISC 3】第3幕
デイダミア...マリアナ・フローレス(ソプラノ)
アキッレ...ポール=アントワーヌ・ベノス=ジアン
 (カウンターテナー)
ウリッセ...カルロ・ヴィストーリ(カウンターテナー)
ディオメデ...ヴァレリオ・コンタルド(テノール)
リコメデ...アレハンドロ・メーラプフェル(バリトン)
エウヌーコ...カツペル・シェロンジェク
 (カウンターテナー)
乳母...マルセル・ベークマン(テノール)
船長...サルヴォ・ヴィターレ(バス)
暁の女神アウローラ、婚礼と豊饒の女神ジュノーネ...
 ジュリー・ロゼ(ソプラノ)
海の妖精テティーデ、勝利の女神...
 フィオナ・マクガウン(メゾソプラノ)
火の神ヴルカーノ、大神ジョーヴェ...
 アレクサンドル・ミミノシヴィリ(バス=バリトン)
栄誉の女神、叡智の女神ミネルヴァ...
 ノルマ・ナウン(ソプラノ)
少女1...オーレリー・マルジョ(ソプラノ)
少女2...アンナ・ピロリ(ソプラノ)
少女3...サラ・ハウス(ソプラノ)
カペラ・メディテラネア(古楽器使用)
レオナルド・ガルシア・アラルコン(チェンバロ/指揮)

 録音: 2021年6月9-13日 ヴェルサイユ宮殿王室歌劇場

 【フランスで初めて上演されたオペラ、地中海音楽のスペシャリストの指揮によりヴェルサイユの舞台で甦る!】
 アルゼンチンからヨーロッパに渡り、フランス語圏を中心に卓越したバロック・オペラ指揮者として活躍、とりわけイタリアやスペインなど地中海諸国の音楽に抜群の適性を示している俊才レオナルド・ガルシア・アラルコン。
 これまでにもモンテヴェルディやカヴァッリなど比較的よく知られた巨匠たちのオペラだけでなく、ザンポーニ、ファルヴェッティ、ドラーギなど今や知る人が少なくなってしまった作曲家たちの劇音楽作品も積極的にとりあげてきました。
 ヴェルサイユ宮殿の王室歌劇場を舞台に彼が新たに録音したのは、フランスで初めて上演されたオペラであるサクラーティの《狂気を装った女》。
 ルイ13世の崩御後間もなく、イタリアから来た新宰相マザランの肝煎りで1645年12月に上演されたこのイタリア語オペラは、トロイア戦争の戦士アキレスにまつわるエピソードを扱ったもの。
 フランス王室での上演に際しては幼少の王ルイ14世を喜ばせるべく本物の動物たちが活躍する場面も盛り込まれ、大いに歓迎されました。
 同世代のカヴァッリ同様ヴェネツィアを本拠に人気を博していたサクラーティの精彩鮮やかな音楽を、アラルコンは多彩な通奏低音楽器群を含む15人編成のオーケストラ、マリアナ・フローレスら実力派歌手たちの緩急自在の名歌唱とともに瑞々しく現代に甦らせます。
 器楽陣にレザール・フロリサンやルーヴル宮音楽隊を支えてきた打楽器奏者マリー=アンジュ・プティ、百戦錬磨の撥弦奏者キート・ガート、ガンバの達人フアン・マヌエル・キンターナら実力派が加わっていることも、この名演の勝因と言ってよいでしょう。
 




 LINN RECORDS



CKD679
¥2800
エザイアス・ロイスナー(1636-1679):リュートのための組曲集 ~
 『リュートの楽しみ Delitiae testudinis』(1667)より
ウィリアム・カーター(リュート)
  1-6. 組曲 第13番 変ホ長調
   1. パドゥヴァーナ(パヴァーナ) 2. アッレマンダ(アルマンド)
   3. コウランタ(クラント) 4. サラバンダ(サラバンド) 5. ジグ 6. ガヴォット
  7-8. ヘ長調の小品群
   7. プレルディウム(プレリュード) 8. ド・ロネー氏のシャコンヌ「滝」
  9-15. 組曲 第9番 ト短調
   9. プレルディウム 10. パドゥヴァーナ 11. アッレマンダ
   12. コウランタ13. サラバンダ 14. ガヴォット 15. ジグ
  16. アッレマンダ ~組曲 第6番 ホ短調より
  17-22. 組曲 第11番 ハ短調
   17. プレルディウム 18. パドゥヴァーナ 19. アッレマンダ
   20. コウランタ 21. サラバンダ 22. ジグ
  23. 我ら皆ただ一人の神を信ず ~『福音歌による100歌選』より

 使用楽器: アウクスブルクのシクストゥス・ラウヴォルフ1590年頃製作モデルに基づくロンドンのクラウス・ジェイコブセン2019年製作の再現楽器
 録音: 2021年7月5-7日 聖マーティン教会、イースト・ウッディ (イングランド南部ハンプシャー州)

 【フローベルガーの同時代人が残した重要なリュート組曲の数々を、名手の妙技とともに】
 リュートという撥弦楽器が、王侯貴族や知識人たちのための最も高貴な楽器としての地位をいまだ保っていた17世紀の半ば頃。ロイスナーは当時ハプスブルク家の所領だったシュレジエン地方(現ポーランド領)で生まれ、広く各地を旅して演奏家としての名声を築き、後年はベルリンに宮廷をかまえていたブランデンブルク選帝侯の音楽家となり、齢43で亡くなるまでかの地で活躍を続けました。
 その作品は同時代を生きた鍵盤奏者フローベルガーと同じように、フランス様式の舞曲のリズムを明確に取り込みながらドイツ音楽特有の奥深さにも貫かれており、聴き深めるに足る味わいに満ちています。
 フロリダ出身で英国古楽界に軸足を置く名手ウィリアム・カーターは、彼が特に惹かれるというロイスナー最初の曲集『リュートの楽しみ』(1667)に着目。
 この作曲家が生きていた頃にも存在した16世紀末の銘器をモデルとする楽器を用い、端正な演奏で作品の妙味をじっくり引き出してゆきます。
 LINNならではのバランスの良い自然派録音も、リュートの音色に耳を傾ける喜びを伝えてくれます。
 




OHEMS CLASSICS


OC496
¥2400
Entre Deux Mondes 二つの世界の間で クラウディア・タンドル(メゾ・ソプラノ)
ギーゼラ・イェブストル(ピアノ)
 1. レベッカ・クラーク(1886-1979): The Tiger 虎
 2. フランツ・シューベルト(1797-1828): Gruppe aus dem Tartarus タルタロスの群れ D. 585
 ベッツイ・ジョラス(1926-): Plupart du temps I いつでも
  3. I. Entre deux mondes/4. II. Naissance a l'orage/5. III. Minute/6. IV. Tumulte/7. V. En facei/8. VI. Forte mer
 9. マルガレータ・フレク=ペトリ(1982-): Fur Ingeborg Bachmann インゲボルグ・バッハマンのために
 10. シューベルト: Atys アテュス D. 585
 11. フーゴー・ヴォルフ(1860-1903): Geister am Mummelsee ムンメル湖の精霊たち
 12. カイヤ・サーリアホ(1952-): Du gick, flog あんたは飛び去った
 13. ヴォルフ: Nixe BinsefuB 水の精ビンゼフース
 14. ヴォルフ: Nachtzauber 夜の魔法
 モーリス・ラヴェル(1875-1937): シェエラザード
  15. I. Asie アジア/16. II. La flute enchantee 魔法の笛/17. III. L'indifferent つれない人
 18. アルノルト・シェーンベルク(1874-1951): Erwartung 期待 Op. 2-1
 19. クラーク: The Seal Man シールマン
 20. シューベルト: Im Abendrot 夕映えの中に D. 709

 録音: 2021年7月20-23日 Kunsthaus Murrzzuschlag(ドイツ)

 「二つの世界の間で」と題されたこのアルバムは、男性/女性の作曲家、ロマン派と現代、さまざまな国と言語に属する作品を対照的に並べることで、音楽における既存の序列から解放されたアプローチを提案しています。
 アルバム・タイトルはフランスの作曲家ベッツィ・ジョラスの歌曲集『Plupart du temps I』の1曲目から採られていて、シュルレアリスム的なこの作品がシューベルトやヴォルフらのリートと強烈な対照をなし、聴き手の感性をゆさぶります。
 
 
OC493
¥2400
ポリフォニア・アンサンブル・ベルリン
 デュボワ、ダンディ、カプレ:作品集

  テオドール・デュボワ(1837-1924): 十重奏曲(1909)
   1. I. Larghetto - Allegro non troppo/
   2. II. Larghetto/3. III. Allegretto/4. IV. Allegro
  5-6. ヴァンサン・ダンディ(1851-1931):
   歌と踊り Op. 50(1898)
  アンドレ・カプレ(1878-1924): ペルシャ組曲(1900)
   7. I. Sharki/8. II. Mihawend/9. III. Iskia Samaisi
ポリフォニア・アンサンブル・ベルリン
【メンバー】
 フラウケ・ロス(フルート)...1-9
 ウパマ・ムッケンシュトゥルム(フルート)...7-9マ
 ルティン・ケーゲル(オーボエ)...1-9
 ラファエル・グロッシュ(オーボエ)...7-9
 ベルンハルト・ヌッサー(クラリネット)...1-9
 ガブリエーレ・ケーゲル(クラリネット)...5-9
 イェルク・ペーターゼン(ファゴット)...1-9
 ヘンドリク・シュット(ファゴット)...5-9
 オーザン・ツァカル(ホルン)...7-9
 マルクス・ブルガイヤー(ホルン)...1-9
 ヨハネス・ヴァツェル(ヴァイオリン)...1-4
 マリア・ミュッケ(ヴァイオリン)...1-4
 ヘンリー・ピーパー(ヴィオラ)...1-4
 トーマス・レセラー(チェロ)...1-4
 ウルリヒ・シュナイダー(コントラバス)...1-4

 録音: 2020年11月30日-12月1日、14、15日 Haus des Rundfunks, Saal 3 Berlin(ドイツ)

 ベルリン・ドイツ交響楽団のメンバーによって結成された"ポリフォニア・アンサンブル・ベルリン"による近代フランスの室内楽作品集。
 デュボワ、ダンディ、カプレ、この3人は同時代の作曲家たちの影に隠れ、あまり目立つことはありませんが、フランス音楽の発展において重要、かつ独自の役割を果たした人たちです。
 デュボワはパリ音楽院でトマに指示、ローマ大賞を受賞後、マドレーヌ寺院の楽長に就任するとともに、パリ音楽院の教授として多くの後進を育てました。
 宗教曲やバレエ作品を残しましたが、この弦楽五重奏と木管五重奏の組合せによる十重奏曲は後期の作品で、厚みのある和声が特徴です。
 「フランスの山人の歌による交響曲」で知られるダンディの「歌と踊り」はフルート、オーボエ、クラリネット2本、ファゴット2本、ホルンの七重奏曲。フランクを思わせる歌部分と軽妙な曲調が魅力的な踊りの部分からなる作品です。
 ドビュッシー作品のオーケストラ編曲で知られるカプレの「ペルシャ組曲」はエキゾチックな旋律を粋に用いた管楽十重奏曲。管のみの軽やかな響きが魅力的です。
 




ORCHID CLASSICS


ORC100191
¥2400
セルゲイ・ラフマニノフ(1873-1943):2台のピアノのための組曲集
 2台のピアノのための組曲第1番 「幻想的絵画」 Op. 5
  1. I. Barcarolle. Allegretto
  2. II. La nuit... l'amour. Adagio sostenuto
  3. III. Les larmes. Largo di molto
  4. IV. Paques. Allegro maestoso
 2台のピアノのための組曲第2番 Op. 17
  5. I. Introduction. Alla marcia
  6. II. Valse. Presto
  7. III. Romance. Andantino
  8. IV. Tarantelle. Presto
マリアナ・シリニアン(ピアノ)
ドミニク・ヴィジャン(ピアノ)

 録音: 2021年2月19、20、22日 Concert Hall of The Royal Danish Academy of Music(デンマーク)

 アルメニア生まれのピアニスト、マリアンナ・シリニアンとポーランド出身のピアニスト、ドミニク・ヴィジャンのデュオ・アルバム。
 二人はシリニアンが教授を務めるコペンハーゲンの王立デンマーク音楽大学で2018年から共演を開始、すでに高い評価を受けています。
 このアルバムではラフマニノフの「2台のピアノのための組曲」を演奏。「幻想的絵画」と題された1893年の組曲第1番は、ラフマニノフには珍しく4つの楽章それぞれに詩が添えられた描写的な曲。
 組曲第2番は、ピアノ協奏曲第2番と並行して作曲された技巧的で華やかな作品。聴き手を魅了する美しい旋律を持っています。
 
 

ORC100196
¥2400
MULTIPLE エレクトリック・ヴィオラのための作品集
 1. スティーヴ・ライヒ(1936-): エレクトリック・カウンターポイント
  I. Fast/II. Slow/III. Fast
 2. トマス・タリス(1505-1585):
  汝のほかにわれ望みなし(スペム・イン・アリウム)
 3. ジョン・アシュトン・トーマス(1961-2021):
  Variations on the Fourth Tune 第4の旋律による変奏曲
 4. エル・ケンドール(1993-): Bloom 開花
 5. テリー・ライリー(1935-): Dorian Reeds ドリアン・リーズ
 1、2、5...ニック・ペンドルバリーによるエレクトリック・ヴィオラ編
ニック・ペンドルバリー
 (エレクトリック・ヴィオラ)

 録音: 2017-2021年 JMG Studio, Crystal Palace,London throughout(UK)

 イギリスで活躍するスミス・カルテットの創設メンバーとして、30年以上にわたって現代音楽の最前線に立ち、マイケル・ナイマンやガブリエル・プロコフィエフをはじめとした世界の著名な作曲家たちに作品を委嘱、コラボレーションを行ってきたニック・ペンドルバリーによるエレクトリック・ヴィオラのための作品集。
 アルバム・タイトルの「Multiple=複合、多数の意」のとおり、彼が多数のパートを持つ様々な作品を選び、ループやマルチトラックを使って音の層を作るなどの全く新しい方法で表現しています。
 アルバムには、スティーヴ・ライヒの魅惑的な「エレクトリック・カウンターポイント」やテリー・ライリーの催眠的な「ドリアン・リーズ」、合唱からジャズまで多才なジョン・アシュトン・トマスの「第4の旋律による変奏曲」、若手作曲家エル・ケンドールの「Bloom」などの現代作品が収録されています。
 また圧巻はルネサンス期の名作、タリスの40声のモテット「汝のほかにわれ望みなし(スペム・イン・アリウム)」を歌詞の無いエレクトリック・ヴィオラで奏でていること。対位法の壮麗な織物が一層鮮やかに迫ってきます。
 



<マイナー・レーベル歴史的録音・旧録音>

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CALA SIGNUM



SIGCD2008
¥1800
1990年代の大ベストセラー、待望の復活
ザ・ロンドン・ヴァイオリン・サウンド

 ドヴォルザーク:我が母の教えたまいし歌
 モンティ:チャールダーシュ
 ガーシュイン:サマータイム(《ポーギーとベス》より)
 マスカーニ:間奏曲(《カヴァレリア・ルスティカーナ》より)
 ハチャトゥリアン:剣の舞(《ガイーヌ》より)
 ショスタコーヴィチ:ロマンス(《馬あぶ》より)
 ドビュッシー:亜麻色の髪の乙女
 ラフマニノフ:ハンガリー舞曲
(全てジュリアン・ミローネ編曲)(収録時間:約26分)
ロンドン3大オーケストラの
 48人の第1ヴァイオリン奏者たち
  (ロンドン・フィル、
   ロイヤル・フィル、
   フィルハーモニア管より)
ジェフリー・サイモン(指揮)

 Cala Signumレーベルから待望の復活!ザ・ロンドン・ヴァイオリン・サウンド!

 ☆ロンドン・フィル、ロイヤル・フィル、フィルハーモニア管の名手たちが総勢48人勢ぞろい!
 ☆ヴァイオリン・アンサンブルの新たな境地へ誘う名演奏がここに待望の復活!

 ロンドンのメジャー・オーケストラの名手たちを集めて指揮者のジェフリー・サイモンが贈る「ロンドン・サウンド・シリーズ」。
 その中からロンドン最高のヴァイオリン・セクションが一堂に会して収録されたベスト・セラー、ザ・ロンドン・ヴァイオリン・サウンド(旧品番:CACD0105)が、Cala Signumレーベルから待望の復活です。

 ドビュッシーからガーシュインまで、総勢48人のヴァイオリニストたちが、極上のアンサンブルで新たな境地へと誘います。
 モンティの《チャールダーシュ》はより情熱的に、ハチャトゥリアンの《剣の舞》は躍動感に溢れ、ショスタコーヴィチの《ロマンス》はより美しく、ジュリアン・ミローネの編曲が冴えわたった楽曲ばかりとなっています。

 ロンドン・フィル、ロイヤル・フィル、フィルハーモニア管の面々も普段とは全く違った編成にも関わらず、さすがは名手揃いといった見事な演奏で、その卓越した技術を感じさせてくれる素晴らしいアンサンブルを披露しています。

 ※録音:1994年5月14日、オール・ハロウズ教会、ロンドン(イギリス)
 




LEBHAFT



LBCDR 1027
(CD-R)
¥2500
ラルフ・カークパトリックの珍しいモーツァルト作品集
 モーツァルト:
  ピアノソナタ第17番変ロ長調K.570
  組曲ハ長調K.399
  幻想曲とフーガ ハ長調K.394
ラルフ・カークパトリック(Fp)

 録音:1952年 ニューヨーク (モノラル録音) 原盤:米Bartok Records BRS912

 バッハやスカルラッティの権威として高名なアメリカのチェンバロ奏者ラルフ・カークパトリックの珍しいモーツァルト作品集。
 この録音ではアメリカのチェンバロ製作者ジョン・チャリスが復元した18世紀モデルのフォルテピアノを使用しており、優美な響きが魅力的。
 チェンバロでの膨大な録音に比べて、極めて少ないフォルテピアノでの録音にカークパトリックの強いこだわりが垣間見れるようである。
 



<国内盤>


BRAVO RECORDS

BRAVO 10007
¥3300
髙木凜々子
 リリコ・カンタービレ  
髙木凜々子(ヴァイオリン)、
三又瑛子(ピアノ)
 1. エストレリータ(マヌエル・ポンセ/ ヤッシャ・ハイフェッツ)
 2. シャコンヌ ト短調(トマソ・ヴィターリ/レオポルド・シャルリエ)
 3. 母が教えてくれた歌(アントニン・ドヴォルザーク/フリッツ・クライスラー)
 4. G 線上のアリア (ヨハン・セバスチャン・バッハ/アウグスト・ヴィルヘルミ)
 5. タンゴ ニ長調 (イサーク・アルベニス/フリッツ・クライスラー)
 6. 金髪のジェニー (スティーヴン・フォスター/ヤッシャ・ハイフェッツ)
 7. 詩曲 (エルネスト・ショーソン)
 8. ユーモレスク (アントニン・ドヴォルザーク/ヤッシャ・ハイフェッツ)
 9. 思い出 (フランティシェク・ドルドラ)
 10. 春の歌 (フェリックス・メンデルスゾーン/フリードリヒ・ヘルマン)
 11. ロマンス(映画「馬あぶ」より)(ドミートリイ・ショスタコーヴィッチ/コンスタンティン・フォルトゥナトフ)
 12. ツィガーヌ (モーリス・ラヴェル)
 13. ロンドンデリーの歌 (アイルランド民謡/フリッツ・クライスラー)

 初回出荷分のみ髙木凜々子の直筆サイン色紙封入!
 新進気鋭の実力派ヴァイオリニスト 髙木凜々子、名器ストラディヴァリウスで描く、麗しく清冽な歌=カンタービレの世界!

 セッション録音:2022年1月17, 18, 19日/J:COM浦安音楽ホール/DDD、日本語帯・解説付【解説:髙木凜々子】
 プロデューサー:白柳龍一/ディレクター:国崎 裕/エンジニア:深田 晃

 若手ナンバーワンの実力を誇る髙木凜々子が、最良の伴奏者を得て新アルバムをレコーディングしました。

 「シャコンヌ」(ヴィターリ)、「詩曲」(ショーソン)、「ツィガーヌ」(ラヴェル)といった演奏時間10分をこえる大曲から、親しみやすい小品にいたるまで、バラエティ豊かな選曲で、髙木凜々子の魅力を堪能できます。

 演奏楽器はストラディヴァリウス"Lord Borwick" (1702)。豊かに響く中・低音と、輝く高音の伸び......、髙木凜々子が抜群のテクニックと豊かな歌心で、この歴史的名器の魅力を最大限に引き出しています。

 レコーディング・エンジニアは、音の名匠・深田晃。あくまでもナチュラルな音響空間の表現と、演奏家の魂に肉迫するような音作りは、録音芸術の粋を堪能させてくれます。

 フルカラー・24ページの豪華解説書は、この企画のために新たに撮り下ろした写真を満載、また、髙木凜々子自身による楽曲解説なども掲載されています。

 初回イニシャル出荷分のみの特典として髙木凜々子のサイン色紙【CDサイズ】付!サインは髙木凜々子のみで色紙はOPP 袋で加工し外付けで封入いたします。


 【髙木凜々子・プロフィール】
 3歳よりヴァイオリンを始める。東京藝術大学在学中にブダベスト(ハンガリー)で行われたバルトーク国際コンクールで第2位、および特別賞を受賞し、国内外から注目を浴びる。そのほか、シュロモ・ミンツ国際コンクール第3位、東京音楽コンクール第2位および聴衆賞、日本音楽コンクール第3位およびE・ナカミチ賞など、数々のコンクールで入賞。
 これまでにソリストとして、読売日本交響楽団、東京交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団、日本フィルハーモニー交響楽団、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団、パシフィックフィルハーモニア東京、神奈川フィルハーモニー管弦楽団、名古屋フィルハーモニー交響楽団、広島交響楽団、大阪交響楽団、ハンガリー国立交響楽団セゲド、ハンガリー・ソルノク市立交響楽団、アニマ・ムジケ室内管弦楽団など、国内外の数多くのオーケストラと共演している。また、各地でソロリサイタルに出演しているほか、YouTubeやテレビ、ラジオなどのメディア活動も積極的に行なっている。星はるみ、篠崎功子、清水高師の各氏に師事。
 2010年度ヤマハ音楽奨学生、2018年度、21年度ローム音楽奨学生。東京藝術大学卒業。
 




MCLASSICS


MYCL00014
¥3300
エタンセル Etincelle
 1-3. スパーク:トロンボーン協奏曲
  I. Agitato-/II. Molto lento/III. Vivo
 4-11. ストラヴィンスキー/D-B.ピエナール編曲:プルチネッラ組曲
  I. Sinfonia (Overture)/II. Serenata/
  III. Scherzino - Allegro - Andantino/
  IV. Tarentella/V. Toccata/VI. Gavotta/
  VII. Vivo/VIII. Minuetto e Finale
 12. アーバン:「ヴェニスの謝肉祭」による変奏曲
郡恭一郎(トロンボーン)
神永睦子(ピアノ)

 2021年6月8-10日 神奈川、相模湖交流センター ラックスマンホール

 シエナ・ウインド・オーケストラなどで活躍するトロンボーン奏者、郡恭一郎の最新アルバムです。
 スパークの大作「トロンボーン協奏曲」、トロンボーンで奏でるストラヴィンスキー「プルチネッラ組曲」やトランペットで有名な「ヴェニスの謝肉祭」を収録。
 かなりの高い技術を要求される難曲に挑戦するという、意欲作です。郡恭一郎の心意気が伝わるような重厚なサウンド。見事にサポートする神永睦子の美しいピアノも聴きものです。

 郡 恭一郎  Kyoichiro Kori:
  1968年2月、福岡市生まれ。3歳よりピアノを始め、10歳で宮崎市に移住しフルートを桐原直子氏に師事、12歳よりトロンボーンを始める。桐朋学園高等学校音楽科を経て桐朋学園大学音楽学部卒業、武蔵野音楽学院ジャズ科を優秀な成績で修了。フランスに短期留学。アメリカでも学ぶ。
 井手茂貴、三輪純生、小田桐寛之、神谷敏、イヴ・ドゥマールの各氏に師事。室内楽を東京トロンボーン四重奏団、祖堅方正、福田日出彦、田宮堅二の各氏に師事。
 ジャズを向井滋春、鍵和田道男両氏に師事。I・バウスフィールド、B・スローカー等、数多くの公開レッスンを受講。指揮を故岡部守弘、山本七雄の各氏に師事。
 1991年シエナ・ウインド・オーケストラに入団。佐渡裕指揮の同団と協奏曲を共演、好評を博す。1996年度より9年間、同団楽員代表も兼任し、同団発展に尽力し、現在は同団監事を兼任。
 第1回日本トロンボーン・コンペティション四重奏部門で第1位を獲得し日本吹奏楽学会賞を受賞。トロンボーン・フェスティバルで招待演奏を行う。
 同フェスティバルではゲストや講師、実行委員長等も務める。シエナ・ブラス、ムジカ・ムンダーナ・トロンボーン・アンサンブルのメンバー。トロンボーン・アンサンブルColin、ステイト・ブラス、Trombone Quartet4Sonoreを主宰。
 TV出演、CD・DVDの制作参加も多数。各地の吹奏楽団や金管バンドのソリストとして共演。日本ニューフィルハーモニック管弦楽団の奏者として各地で演奏。
 首都圏の殆どのオーケストラへの客演や香港・倉敷・志賀高原等、内外の各音楽祭への参加、ベルリン・ドイツ・オペラ、ポーランド国立クラクフ室内管、ロシア・エルミタージュオーケストラ、チェコ・プラハ管弦楽団、サンクトペテルブルグ・フィルハーモニー交響楽団、レニングラード国立歌劇場管弦楽団等の日本公演に出演。
 様々な審査員、各誌への執筆等も数多く手掛け、ヤマハ・ミュージック・メディアからトロンボーン教本を出版。ウイリーズ・カスタムブラスより自身のモデルのマウスピース「K2」シリーズを監修・発売。ソロCD「ブラジリア」「Special」をリリース。
 各地で指導にも力を入れ、その生徒や団体は各コンクール等でしばしば優秀な成績を上げている。
 またスタジオ録音やジャズも広く手掛け、北村英治、辛島文雄、原朋直、ビル・ワトラス、リッチー・コール、ボビー・シュー等、内外の有名奏者と多数共演し、有名ライブハウスにも定期的に出演する等、幅広く活躍中。 アメリカンスクールインジャパン、尚美ミュージックカレッジ専門学校、各講師、(財)調布市文化コミュニティ振興財団評議員を歴任。
 現在、昭和音楽大学及び同短期大学及び同音楽教室、国立音楽院、ミュージックスクール・ダカーポ、各講師。日本トロンボーン協会理事。
 
















4/19(火)紹介新譜
マイナー・レーベル新譜
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BISCOITO FINO

BISCOITO FINO、7年ぶりの新譜案内


BC 239
¥2500→\2290
ネシリング率いるサンパウロ響のシューマン第2弾
 シューマン:
  (1)交響曲第2番 ハ長調 Op.61
  (2)交響曲第4番 ニ短調 Op.120(現行版)
ジョン・ネシリング(指揮)
サンパウロ交響楽団

 南米随一の世界的オーケストラの煌めく演奏!ネシリング率いるサンパウロ響のシューマン第2弾が遂に発売!

 録音:(1)2007年7月5&6日、(2)2006年3月30日-4月1日/文化芸術劇場(サンパウロ)/DDD、68'24

 BISレーベルでおなじみの指揮者ジョン・ネシリング。サンパウロ交響楽団を振ったドイツ・ロマン派の大家シューマンの交響曲第2番、第4番が遂にリリースされます!

 作曲家シェーンベルクと指揮者ボダンツキーの甥の孫にあたるジョン・ネシリングは1947 年リオ・デ・ジャネイロ生まれの指揮者。ウィーンでハンス・スワロフスキーに、タングルウッドでレナード・バーンスタインに師事しています。

 1997年から2009年までサンパウロ交響楽団の音楽監督のポストにあったネシリング。
 当録音は厚い信頼関係が結ばれた熱量の高い演奏を披露。
 メリハリの利いたリズムと美しく磨き上げられたサウンドが実に素晴らしく、煌めく弦楽器とクリアな管楽器との対比が実に見事です。
 同団を南米随一の世界的オーケストラに育てたネシリングの集大成といえるシューマンの演奏。
 既発の交響曲第1番「春」&第3番「ライン」(BC-231)とともにお楽しみください。
 
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BC 248
¥2500→\2290
ネシリング×サンパウロ響が大熱演!
 チャイコフスキーの「悲愴」交響曲を情感豊かに演奏!

  チャイコフスキー:
   (1)祝典序曲「1812年」Op.49
   (2)交響曲第6 番 ロ短調「悲愴」Op.74
(1)ヤン・パスカル・トルトゥリエ(指揮)
(2)ジョン・ネシリング(指揮)
 サンパウロ交響楽団

 ネシリング×サンパウロ響が大熱演!チャイコフスキーの「悲愴」交響曲を情感豊かに演奏!

 録音:(1)2009年8月、(2)2006年7月/文化芸術劇場(サンパウロ)/DDD、62'21

 ジョン・ネシリングのチャイコフスキー・アルバム、ついに「悲愴」交響曲がリリースされます!
 1997年から2009年までサンパウロ交響楽団の音楽監督のポストにあったネシリングはBISレーベルから多くの録音をリリースしてきました。
 母国Biscoito Finoレーベルからも同団との録音を中心に発売してきましたが、なかでもチャイコフスキーの交響曲は要注目です!ネシリングのすばらしさは情熱豊かな演奏でも決して破綻しないこと。同団を南米随一の世界的オーケストラに育てたネシリングが非常に大きな演奏を展開します。
 「1812年」の指揮はヤン・パスカル・トルトゥリエです。

 ネシリングのチャイコフスキーの交響曲第5番(BC-274)、交響曲第4番(BC-233)も好評発売中です。
 
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BC 251
¥2500→\2290
ネシリング×サンパウロ響、
 メネセスのドヴォコンと名手クルスのブルッフ!

  (1)ドヴォルザーク:チェロ協奏曲 ロ短調 Op.104
  (2)ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番 ト短調 Op.26
(1)アントニオ・メネセス(チェロ)
(2)クラウディオ・クルス(ヴァイオリン)
ジョン・ネシリング(指揮)
サンパウロ交響楽団
コンサートマスター:
 (1)クラウディオ・クルス
 (2)エマニュエル・バルディーニ

 ネシリング×サンパウロ響の熱量高き渾身の演奏!メネセスのドヴォコンと名手クルスのブルッフ!/DDD、66'44

 ジョン・ネシリングがサンパウロ交響楽団の音楽監督を務めていた2008 年の協奏曲録音。アントニオ・メネセス独奏のドヴォルザークのチェロ協奏曲とクラウディオ・クルス独奏のブルッフのヴァイオリン協奏曲第1番という名曲カップリングです!

 メネセスは1957年ブラジル、レシフェ生まれ。10歳のときにリオデジャネイロ市立劇場交響楽団の首席ホルン奏者であった父のすすめでチェロをはじめ、14歳のときにはリオデジャネイロの交響楽団に入団した逸材。
 16歳のときに南米演奏ツアー中のアントニオ・ヤニグロと出会いドイツへの留学を決意しました。1977年ミュンヘン国際音楽コンクール、1982年チャイコフスキー国際コンクールで優勝しその名が世界的に知られるようになり以後第一線で活躍しています。
 協奏曲の録音が少ないだけに当アルバムのリリースは大歓迎と申せましょう。

 一方、父がヴァイオリニストだったクルスはヴァイオリニストとしてプロ・デビュー。南北のアメリカで活躍し、その後1991年にベルリン室内管弦楽団のソリストとしてヨーロッパデビューを果たしました。
 近年は指揮者としてのキャリアを主軸とし、新日本フィルハーモニー交響楽団、広島交響楽団、名古屋フィルハーモニー交響楽団など国内オーケストラも振っています。
 クルスが奏でるヴァイオリンといえばなんといっても艶やかな美音が魅力。ブルッフを情感豊かに演奏しております。

 協奏曲の演奏にも定評のあるネシリングがソリストを引き立てながらドラマティックなオーケストラ・サウンドを作り上げています!

 
 
 


BC 249
¥2500→\2290
ハイミのギター協奏曲とアイレスのパーカッション協奏曲!
 (1)ハイミ:ギター協奏曲
 (2)アイレス:パーカッション協奏曲
(1)ファビオ・ザノン(ギター)、
 アロンドラ・デ・ラ・パーラ(指揮)、
 サンパウロ交響楽団
(2)エリザベス・デル・グランデ、
 リカルド・ボローニャ、リカルド・リギーニ、
 アルフレド・リマ、アルマンド・ヤマダ、
 エドゥアルド・ヒアネセッラ(パーカッション)、
 ジョン・ネシリング(指揮)、
 サンパウロ交響楽団

 これはすごい!ブラジルの熱き魂炸裂のハイミのギター協奏曲とアイレスのパーカッション協奏曲!

 録音:(1)2008年12月、(2)2009年11月/文化芸術劇場(サンパウロ)/DDD、62'29

 半世紀以上のキャリアを誇るブラジルを代表するシンガー・ソングライター、ピアニスト、作曲家のフランシス・ハイミ(1939-)とブラジルのジャズシーンを牽引してきたマエストロ、ネルソン・アイレス(1947-)がそれぞれ作曲した協奏曲アルバムの登場!

 熱心なブラジル音楽ファンの間で評価され続けている巨匠ハイミ。「モディーニャ」「イベリア」「ポンテイオ」からなる3楽章構成のギター協奏曲は無窮動のギターのアルペジオが非常に心地よい作品。
 各楽章がドラマティックに展開し音響効果抜群のオーケストラとの掛け合いがクセになります。

 一方、アイレスのパーカッション協奏曲は万華鏡のごとく変容するヴィブラフォンにブラジルならではのリズミカルなドラムス、そしてアイレスらしいビックバンドを思わせる、ミステリアスな雰囲気を持った興味深い作品。
 3つのパートをヴィブラフォン、ティンパニのカデンツァでつなぎ切れ目なく演奏されます。ブラジルの熱き魂炸裂の注目アルバム登場です!
 




CHALLENGE CLASSICS


CC 72888
¥2700
影より出でて~女性作曲家のチェロ作品集
 クララ・シューマン(1819-1896):3 つのロマンス
 メル・ボニ(1858-1937):セレナーデ Op.46-1
 リリ・ブーランジェ(1893-1918):悲しき夕べ
 ヘンリエッテ・ボスマンス(1895-1952):印象
  (行列 / 静かな夜 / スペインにて)
 ファニー・メンデルスゾーン(1805-1847):
  幻想曲 ト短調 / カプリッチョ 変イ長調
ルシア・スワルツ(チェロ)
エレナ・マリノヴァ(ピアノ)

 女性作曲家のチェロ作品に光を当てる1枚

 録音:2021年7月7-9日/ハールレム、フィルハーモニー/49'30''

 Challenge Classicsレーベルとのコラボレーションが20周年を迎えたルシア・スワルツによる、5人の女性作曲家に焦点を当てたアルバムです。
 女性が作曲家として生きていくことには大変な困難を伴う時代があって、名声を得ることもなかったが、それでも音楽史上に大きな功績を残した強い女性がいたのだ、というふうにをスワルツはコメントしています。

 収録されているのは2人のドイツ人(ファニー・メンデルスゾーンとクララ・シューマン)と2 人のフランス人(メル・ボニとリリ・ブーランジェ)、そしてオランダのヘンリエッテ・ボスマンス。ボスマンスはドイツ・ロマン派からフランス印象派に向かい、独自の作曲法を追求した作曲家です。
 
 


CC 72914
¥2700
ルウェーの民族楽器ハルダンゲルヴァイオリン
ノルウェー物語

 クリシュナ・ナガラジャ:
  (1)弦楽四重奏のための「ストリンガー」(2020)
  (2)無伴奏ハルダンゲルヴァイオリンのための
   「ノルウェー組曲」(2019)
クリシュナ・ナガラジャ
 (ハルダンゲルヴァイオリン)
Meta4(弦楽四重奏)

 異国の響きで語られる別世界の音楽

 録音:(1)2021年5月9-10日/フィンランド、ヘルシンキ (2)2021年6月4-7・17・18・29・30日/イタリア、メーダ/55'41''

 ノルウェーの民族楽器ハルダンゲルヴァイオリン(ハーディングフェーレ)を奏でる作曲家、クリシュナ・ナガラジャの作品集。
 現代音楽ともワールドともクロスオーバーとも言い切れない独特の世界です。
 弦楽四重奏曲『ストリンガー』はノルウェーのフォークダンスである「スプリンガー」と「ストリング」を掛け合わせたタイトルで、西洋音楽の結晶ともいうべき編成の音楽に異質な世界観が組み合わされます。
 また『ノルウェー組曲』ではハルダンゲルヴァイオリンの独奏によって民俗的な語り口の糸が紡がれていき、いつしか恍惚とした、狂おしいほどの感情へと膨らんでいきます。
 



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HARMONIAMUNDI



HMM 902676
(2CD)
¥4200→\3790
ヤーコプスのバッハ、演奏も録音も最高のロ短調!
 J.S.バッハ:ミサ曲 ロ短調 BWV 232(全曲)
ロビン・ヨハンセン(ソプラノ)
マリー=クロード・シャピュイ(メゾ・ソプラノ)
ヘレナ・ラスカー(アルト)
セバスティアン・コールヘップ(テノール)
クリスティアン・イムラー(バス=バリトン)
RIAS室内合唱団(合唱指揮:ドニ・コンテ)
ベルリン古楽アカデミー
 (コンサートマスター:ベルンハルト・フォルク)
ルネ・ヤーコプス(指揮)
KKC 6542
(2CD)
(国内仕様盤・日本語解説付)
¥4800

 録音:2021年8月、ビュルゲルハウス、ノイエンハーゲン・バイ・ベルリン(ドイツ)

 ヤーコプスによるロ短調ミサ曲の登場です!管弦楽はベルリン古楽アカデミー、合唱はRIAS 室内合唱団、という最強の布陣です。
 「ロ短調ミサ曲」は独唱者も重要ですが、全編をとおして合唱も非常に重要なウェイトを占める作品。合唱は各パート5-7人の編成ですが、楽曲によっては各パート3人程度の編成で演奏している箇所もあり、RIAS のメンバーのうまさ、楽曲の魅力が引き立ちます。
 管弦楽も、グローリアなどの華やかな楽曲での華やかな響きが美しいのはもちろんのこと、録音の思いがけないやわらかな美しさに心奪われそうになります。
 「ラウダムス・テ」や、演奏会でも誰もが耳をそばだてる「クオアニアム」の管弦楽による前奏も、名手による協奏曲の体で思わず聴き入ってしまいます。
 通奏低音にはリュートも配されており、アニュス・デイなどの楽曲でのその効果は衝撃的美しさ。
 
 ヤーコプスは、1992年に、同じくRIAS 室内合唱団とベルリン古楽アカデミーと「ロ短調」を録音しておりますが、それから時を経ての満を持しての録音。
 ブックレットには、ヤーコプスのコメントで、2021年1月に亡くなったハルモニアムンディのプロデューサーであり社長も務めたエヴァ・クータツ氏、そしてレーベル創始者・故・ベルナール・クータツ氏にこの演奏をささげる、とあります。
 演奏者、録音に対して常に最高を求めたふたりにささげる、とあるだけあって、ヤーコプスのこの演奏への自負も感じられます。大注目です!
 



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LA DOLCE VOLTA



LDV 110
¥2800→\2590
フランソワ=フレデリック・ギィ
Revolutions~革命

 1. ドビュッシー:水の反映(≪映像≫第1集から)
 ミュライユ(b.1947):
  2. 水の中の小石(2018)/3. 恋するうぐいす(2019)/
  4. メモリアル(2020)/
  5. 再湧出、あるいは
   フォンテーヌ・ド・ヴォクリューズのソルグ川(2021)/
  6. 人間嫌い~リストとモリエールによる(2021)/
  7. 印象、日の出(2021)
 ドビュッシー:前奏曲集 第2巻(全曲)
  8. 霧/9. 枯葉/10. ヴィーノの門/
  11.妖精たちは妙なる踊り手/12. ヒース/
  13. ラヴィーヌ将軍―奇人/14. 月の光が降り注ぐテラス/
  15. オンディーヌ/16. ピクウィック殿を讃えて/
  17. カノープ/18. 交替する三度/19. 花火
フランソワ=フレデリック・ギィ

 ギィの超絶技巧が冴える! たえず美しく流動する音楽

 2021年10月21-25日、シテ・ド·ラ·ミュジーク・エ・ド・ラ・ダンス・ド・ソワソン/78'54、輸入盤・日本語帯・解説付

 フランスの名手ギィによる新譜は、ドビュッシーとミュライユ。ベートーヴェン演奏での活躍が多いギィですが、ミュライユの最初のピアノ協奏曲2作の初演をいくつか手がけており、さらにここに収録されている≪メモリアル≫と≪再湧出≫を初演しているなど、ミュライユのスペシャリストでもあります。
 そしてミュライユはドビュッシーに多大な影響を受けており、さらに、ベートーヴェン、ミュライユ、ドビュッシーらはすべて音楽書法に革命をもたらしたという点で共通しています。

 ドビュッシー作品では、刻一刻とうつろう色彩がもらさずとらえられており、見事。夢のような美しさでありながら、どこかに冷静なまなざしも感じる不思議な演奏です。

 ミュライユの≪メモリアル≫はミュライユがホロコースト博物館を訪れた後に書いたもので、冷徹な和音群が強烈な作品。
 ≪再湧出≫はリストのエステ荘の噴水をモデルとした、「流動性」に焦点をあてた作品、ということですが、リストのエステ荘の世界とはだいぶ異なります。
 全体をとおして、ギィの超絶技巧が織りなす「流動性」が実に美しい演奏となっています。

 ギィは2022年7月1日(金)Music Tomorrow 2022公演(N 響/オペラシティ)で、ミュライユの"ピアノとオーケストラのための幻想即興曲「嵐の目」"を日本初演する予定となっております。注目です!
 




PASSACAILLE RECORDS



PAS 1118
(2CD)
¥3400
前奏曲・間奏曲・後奏曲
 ~ショパン、ドビュッシー、リゲティ、クルターク:ピアノ作品集
ヤン・ミヒールス(ピアノ)
  [CD1]
   リゲティ:練習曲集 第2巻 第8曲「金属」
   ドビュッシー:前奏曲集 第2巻 第1曲「霧」
   ショパン:24の前奏曲 Op.28 第1番 ハ長調「最愛の人を待ち焦がれる」
   ドビュッシー:前奏曲集 第2 巻 第11曲「交代する三度」
   ショパン:24の前奏曲 Op.28 第2番 イ短調「苦しい瞑想、遠くには荒れ果てた海」
   ドビュッシー:前奏曲集 第2 巻 第10曲「カノープ」
   ショパン:24の前奏曲 Op.28 第3番 ト長調「小川の歌」
   ドビュッシー:前奏曲集 第1巻 第10曲「沈める寺」
   ショパン:24の前奏曲 Op.28 第4番 ホ短調「墓の上で」
   クルターク:ヤーテーコック(遊び) 第5 集「前奏曲」
   ドビュッシー:前奏曲集 第1巻 第5 曲「アナカプリの丘」
   ショパン:24の前奏曲 Op.28 第5番 ニ長調「歌の響く木」
   ドビュッシー:前奏曲集 第2 巻 第8曲「オンディーヌ」
   ショパン:24の前奏曲 Op.28 第6番 ロ短調「郷愁」
   ドビュッシー:前奏曲集 第1巻 第2曲「帆」
   リゲティ:練習曲集 第2巻 第11曲「不安定なままに」~クルタークのために
   ショパン:24の前奏曲 Op.28 第7番 イ長調「楽しい思い出は香水のように記憶の中を漂う」
   ドビュッシー:前奏曲集 第1巻 第4曲「夕べの大気に漂う音と香り」
   ショパン:24の前奏曲 Op.28 第8番 嬰へ短調「雪、風、吹き荒れる嵐。しかし私の悲しい心はもっとひどい嵐」
   ドビュッシー:前奏曲集 第1巻 第7曲「西風の見たもの」
   ショパン:24の前奏曲 Op.28 第9番 ホ長調「預言者の声」
   ドビュッシー:前奏曲集 第2巻 第4曲「妖精たちはあでやかな踊り子」
   ショパン:24の前奏曲 Op.28 第10番 嬰ハ短調「落下傘」
   ドビュッシー:前奏曲集 第1巻 第8曲「亜麻色の髪の乙女」
   ショパン:24の前奏曲 Op.28 第11番 ロ短調「乙女の願い」
   クルターク:ヤーテーコック(遊び) 第5集「亜麻色の髪の激怒した乙女」
   ドビュッシー:前奏曲集 第2巻 第12曲「花火」
   ショパン:24の前奏曲 Op.28 第12番 嬰ト短調「夜の騎行」
  [CD2]
   ショパン:24の前奏曲 Op.28 第13番 嬰ヘ長調「見知らぬ土地の星降る夜、遠く愛しい人を思いながら」
   ドビュッシー:前奏曲集 第2巻 第7曲「月の光が降り注ぐテラス」
   リゲティ:練習曲集 第2巻 第9曲「眩暈」
   ショパン:24の前奏曲 Op.28 第14番 変ホ短調「海の嵐」
   クルターク:ヤーテーコック(遊び) 第9集「枯葉」
   ドビュッシー:前奏曲集 第2巻 第2曲「枯葉」
   ショパン:24の前奏曲 Op.28 第15番 変ニ長調「しかし死はその陰に」
   ドビュッシー:前奏曲集 第2巻 第3曲「ヴィーノの門」
   ショパン:24の前奏曲 Op.28 第16番 変ロ短調「奈落へ向かって」
   ドビュッシー:前奏曲集 第1巻 第9曲「遮られたセレナード」
   ショパン:24の前奏曲 Op.28 第17番 変イ長調「彼女は私に、愛してると言った」
   ドビュッシー:前奏曲集 第2巻 第5曲「ヒース」
   ショパン:24の前奏曲 Op.28第18番 へ短調「暗示」
   ドビュッシー:前奏曲集 第1巻 第11曲「パックの踊り」
   ショパン:24の前奏曲 Op.28 第19番 変ホ長調「翼よ、あなたのもとへ。私の最愛の人」
   ドビュッシー:前奏曲集 第1巻 第3曲「野を渡る風」
   リゲティ:練習曲集 第1巻 第5曲「虹」
   クルターク:ヤーテーコック(遊び) 第5集「コラール」
   ショパン:24の前奏曲 Op.28 第20番 ハ短調「葬送」
   ドビュッシー:前奏曲集 第2巻 第6曲「奇人ラヴィーヌ将軍」
   ショパン:24の前奏曲 Op.28第21番 変ロ長調「ひとり懺悔の場へ」
   ドビュッシー:前奏曲集 第1巻 第1番「デルフィの舞姫」
   ショパン:24の前奏曲 Op.28 第22番 ト短調「反乱」
   ドビュッシー:前奏曲集 第1巻 第12曲「ミンストレル」
   リゲティ:練習曲集 第2巻 第10曲「魔法使いの弟子」
   ショパン:24の前奏曲 Op.28 第23番 ヘ長調「ナーイアス(妖精)の戯れ」
   ドビュッシー:前奏曲集 第2巻 第9曲「ピックウィック卿を讃えて」
   ショパン:24の前奏曲 Op.28第24番 ニ短調「血、欲望、死」
   ドビュッシー:前奏曲集 第1巻 第6曲「雪の上の足跡」
   リゲティ:練習曲集 第1巻 第2曲「開放弦」
  
 ※ショパンの楽曲につけられた標題はアルフレッド・コルトーによるもの

 この曲順で弾いてこそ意味のある凝りに凝ったプログラム!未来も内包した19世紀サロンへのいざない

 [使用楽器]ショパン、ドビュッシー:Erard 1894 / クルターク、リゲティ:Steinway 1876
 録音:2022年2月/ベルギー、メルデルト・スタジオ/[CD1]63'18''、[CD2]76'20''

 ショパンの24の前奏曲には、そのスペシャリストというべき巨匠ピアニストのアルフレッド・コルトーによる、各曲の印象をもとにした標題めいたものが残されています。
 1991年ブリュッセル・エリザベート王妃国際音楽コンクール優勝の経歴を持つベルギーの敏腕ピアニスト、ヤン・ミヒールスはそこからさらにイマジネーションを膨らませ、音楽的にも密接な関係を持つドビュッシーの前奏曲を組み合わせ、さらにリゲティとクルタークを織り交ぜた、凝りに凝ったプログラムを作り上げました。
 誌的なイメージの連関が紡ぐ無二の世界をお楽しみください。
 ショパンとドビュッシーを1894年のエラール・ピアノ、クルタークとリゲティを1876 年のスタインウェイ・ピアノで奏でており、楽器の音色の違いにも注目。19世紀パリのサロンで行われた、未来の音楽を内包した音楽会といった趣です。
 
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PAS 1087
(2CD)
¥3400→\3090
ピート・クイケンとナーマン・スルシン
シューベルト:ヴァイオリンとピアノのための作品全集

 [CD1]
  ソナタ(ソナチネ)第1番 ニ長調 D384(Op.137-1)
  ソナタ(ソナチネ)第3番 ト短調 D408(Op.137-3)
  幻想曲 ハ長調 D934(Op.posth.159)
 [CD2]
  華麗なるロンド ロ短調 D895(Op.70)
  ソナタ イ長調『デュオ』 D574(Op.posth.162)
  ソナタ(ソナチネ)第2番 イ長調 D385(Op.137-2)
ナーマン・スルシン
 (ヴァイオリン;
  Carlo Antonio Tononi, 1725)
ピート・クイケン
 (フォルテピアノ;
  Joseph Schantz, Vienna, c1828,
   restored by Edwin Beunk)

 巧みな古楽器の扱いがひきだすシューベルト音楽の本質、無限の多様性を秘めたシンプルな美

 録音:2019年12月23-29日/ブリュッセル、2020年3月11-12日/ヘント/[CD1]56'42''、[CD2]63'29''

 多作家シューベルト、ヴァイオリンとピアノのための作品はちょうどCD2枚分ということもあり、競合盤ひしめく人気ジャンルです。
 おそらくアマチュア音楽家にアピールするために「ソナチネ」と名付けられた3曲は、大胆な調性の扱いがモーツァルト讃的音楽に深みを与えた、初期作品にして完成度の高い作品。
 そして晩年に書かれた『デュオ』や『幻想曲』は豊かな名人芸が特徴で、時にピアノがオーケストラのように響きます。

 ピート・クイケンとナーマン・スルシンは、古楽器演奏者の立場から10年以上にわたりこれらの作品の研究を重ね、シューベルトの精神を正しく表現することに心血を注ぎました。
 「シューベルトはあらゆる技巧のトリックを駆使し、常に形式を発明し、これ以上ないシンプルさから無限の多様性を引き出している」と語る彼らの、説得力あふれる演奏をご堪能ください。

 [ナーマン・スルシン]
 バーゼル・スコラ・カントルムでバロック・ヴァイオリンを専攻。7 年間ディオティマ弦楽四重奏団のメンバーを務めた。クリヴィヌの指揮するラ・ションブル・フィルハーモニックでもソリストとして参加。

 [ピート・クイケン]
 ヴィーラント・クイケンを父に持つ。ブリュッセル王立音楽院で学び、ピアノと室内楽のクラスを最優秀の成績で卒業。その後メナヘム・プレスラーに師事。ソリストおよびアンサンブル奏者として多彩な活動を展開。
 




PROSPERO CLASSICAL



PROSP 0045
¥2700
アパッショナルト ~情熱のヴィオラ
 シューマン:おとぎの絵本 Op.133
 ヴュータン:エレジー Op.30
 ブリッジ:ヴィオラとピアノのための2つの小品
 ファリャ:7 つのスペイン民謡(マーク・サッバ編)
マーク・サッバ(ヴィオラ)
イリアーヌ・レイエズ(ピアノ)

 仄暗い情熱を帯びて歌われるくぐもったヴィオラの響き

 録音:2021年/41'53'

 ヴィオラのレパートリーを探求するマーク・サッバによる、「ロマン派のヴィオラ音楽」をテーマにしたアルバムです。
 ヴィオラのくぐもった響きで歌われる、情熱を秘めた音楽たち。
 ファリャは自らの編曲版。

 [マーク・サッバ]
 1988年、ニューヨーク生まれのヴィオラ奏者。3 歳でヴァイオリンを始め11歳でヴィオラに転向。姉の弾くチェロにも魅了されたという。
 今井信子らに師事し、アムステルダム音楽院を優秀な成績で卒業。マンハッタン国際音楽コンクール1 位等を受賞。ベルギー国立管弦楽団ソリスト。
 ズービン・メータから激賞され、イスラエル・フィルハーモニックの客演首席ヴィオリストに招かれたことも。2011年にはスイスのヴェルビエ音楽祭でイヴリー・ギトリスと共演し、ギトリスに「ヴィオラのパガニーニ」と評された。
 2016年にベルギー人ピアニストのイリアーヌ・レイエズとデュオを結成、ヴィオラとピアノのためのレパートリーを果敢に探求している。2017年よりベルギーのモンス王立音楽院ヴィオラ科教授を務める。
 




KALEIDOS


 サウンド・エンジニアであり音楽プロデューサーでもあるイェンス・F.マイヤーによって2007年に設立されたドイツのレーベル「Kaleidos(カレイドス)」の取り扱いを開始します。
 メイン・シリーズの「エディション・カレイドス」では、古典派・ロマン派の有名な作品から、あまり知られていなかった作品、20世紀や前衛的な作曲家たちの作品まで、幅広いクラシック・レパートリーのアルバムをリリースする他、ニューミュージック、ワールドミュージック、子どものためのクラシックなどのエディションも作成しています。
 厳選されたコンセプチュアルなプログラム制作からこだわりの録音まで、企画、音楽制作、編集、デザイン、マーケティングなど各分野でアーティストとプロデューサーが密接に連携し、高品質な演目、演奏、録音、パッケージを包括して提供します。(代理店)
 
KAL63502
¥2600
新しい道
 ブラームス:ピアノ・ソナタ第2番 嬰ヘ短調 Op.2
 ショパン:バラード第4番 ヘ短調 Op.52
 ラフマニノフ:
  楽興の時第3番 ロ短調 Op.16-3、
  楽興の時第4番 ホ短調 Op.16-4、楽興の時第5番 変ニ長調 Op.16-5
 ガーシュイン(ファジル・ファイ編):サマータイム変奏曲
 デニス・チョク(b.1994):ロスコの印象 Op.23
 J.S.バッハ(ジロティ編):前奏曲 ロ短調 BWV855A
アレクセイ・プディノフ(ピアノ)

 才気煥発な才能を世に問う若手アーティストの録音を中心とする「エディション・ポートレイト」からのリリース。
 ピアニストのアレクセイ・プディノフは、ドイツ、イギリスそしてロシアの音楽学校で教育を受け、6つの音楽学位を取得するという多国籍な音楽家です。
 「室内楽なしでは生きていけない」と発言するほど室内楽にも力を入れており、イギリスのマンチェスターで室内楽フェスティヴァルを設立しました。
 そんな多様性あふれる彼のソロ・デビュー・アルバムとなった今作では、時代も国も異なる作曲家の作品が選曲されており、様々なルーツを持つアレクセイ・プディノフでしか出来ない演奏がたっぷりと詰まっています。

 ※録音:2020年7月(フランクフルト)
 
KAL63482
¥2600
ヒラー&ウルシュプルフ:チェロ・ソナタ集
 フェルディナント・ヒラー(1811-1885):
  チェロ・ソナタ第2番 イ短調 Op.172
  セレナーデ第1番 Op.109
 アントン・ウルシュプルフ(1850-1907):
  チェロ・ソナタ ニ長調 Op.29
ヨアンナ・サフリン(チェロ)
ポール・リヴィニウス(ピアノ)

 共にフランクフルトで生まれた作曲家フェルディナント・ヒラーとアントン・ウルシュプルフのチェロ・ソナタ世界初録音です。
 ヒラーは、作曲家兼ピアニスト、そして指揮者としても活躍し、メンデルスゾーンの後任としてライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の指揮者も務めました。
 ロベルト、クララ・シューマンとも交流のあったヒラーの音楽は叙情的な旋律が美しくまさにドイツ・ロマン派といった情緒に溢れています。
 ウルシュプルフは、リストに薫陶を受け、ブラームスとも交流していました。
 生前は後期ロマン派を代表する作曲家として知られていましたが、残念ながらその作品が死後演奏される機会はなくなってしまいました。しかしその作品は、当時の評価が頷ける素晴らしいものです。

 ポーランドのチェリスト、ヨアンナ・サフリンはウィーン・フィルのメンバーで設立されたウィーン チェロ・アンサンブル5+1のメンバーとしても活動しています。その懐の深い誠実な演奏は、聴衆に深い感動を与えてくれるでしょう。

 ※録音:2019年4月(フランクフルト)
 
 
KAL63412
¥2600
ウルマン&アレンスキー
 ヴィクトル・ウルマン(1898-1944):
  旗手クリストフ・リルケの愛と死の歌(1944)
 アントン・アレンスキー(1861-1906):
  3つのメロデクラメーション Op.68(1903)
デュオ・ピアノヴォルテ
 〔ベルント=クリスティアン・シュルツェ
   (ピアノ)、
  ヘルムート・ティーレ(朗読)〕

 デュオ・ピアノヴォルテによってユニークなアルバムが登場します。
 このデュオはドイツのキール生まれのピアニスト、ベルント=クリスティアン・シュルツェとウィーンの俳優ヘルムート・ティーレからなり、今日では滅多にお目にかかれないメロドラマの演奏に専念してきました。
 このアルバムではアウシュビッツで殺害された悲劇の作曲家ヴィクトル・ウルマンと、リムスキー=コルサコフに師事しスクリャービンを教え子に持つロシアの作曲家兼音楽指導者でもあったアントン・アレンスキーの作品を取り上げています。
 どちらの作品もヘルムート・ティーレの迫真の朗読、ピアノは現代音楽のアプローチに通ずる部分が見られ、興味深い作品となっています。
 アレンスキーの作品は、世界初録音となります。

 ※録音:2017年9月(オスナブリュック)
 
 
KAL63312
¥2600
シューベルト&シューマン Vol.1
 シューベルト:ピアノ三重奏曲第2番 変ホ長調 Op.100(D 929)
 シューマン:ピアノ三重奏曲第1番 ニ短調 Op.63
モルゲンシュテルン・トリオ

 これまでに数々の賞に輝いているモルゲンシュテルン・トリオのKaleidosレーベル・デビュー・アルバムは、古典派からロマン派への架け橋になったシューベルトの作品と、ドイツ・ロマン派を代表する作曲家シューマンの作品。
 シューマンのピアノ三重奏曲第1番は現在でも人気曲のひとつで、ベートーヴェンの作品のように「夜から光へ」向かっていくような構造になっており、ニ短調からニ長調へと広がっていきます。
 シューベルトのピアノ三重奏曲第2番は、原典版が使用されており第4楽章が晩年のシューベルトらしく長大なものになっています。
 モルゲンシュテルン・トリオはそれらの作品を、持ち前の繊細な演奏で細かなニュアンスまで明瞭なバランスで聴かせてくれています。

 ※録音:2014年9月
 




ECM



4856322
(2CD)
\4700
《クリスティアン・ゲルハーヘル~ハインツ・ホリガー:歌劇『ルネア』》
 ホリガー:歌劇『ルネア』(全曲)
クリスティアン・ゲルハーヘル、
イヴァン・ラドロー(バリトン)、
ユリアーネ・バンゼ、サラ・マリア・サン(ソプラノ)、
Annette Sch?nm?ller(メッゾ・ソプラノ)、
Basler Madrigalisten、
ハインツ・ホリガー(指揮)
フィルハーモニア・チューリッヒ

 世界が注目、オーボエの名手、ホリガーが作曲した“夢のオペラ”

 ●現在最も多才で非凡な音楽家の一人とされる、オーボエ奏者、指揮者、作曲家のハインツ・ホリガー。そのホリガーが作曲した“夢のオペラ”『ルネア』が、チューリヒ歌劇場で世界初演され、注目を浴びました。
  ニコラウス・レーナウという名で書いていたハンガリー生まれのオーストリアの詩人、ニコラウス・フランツ・ニーンブシュ(1802-1850)の生涯と精神が織り交ぜられた作品です。
  レーナウが最後に書き記した断片に、ホリガーはイマジネーションをかきたてられ、複雑で創意に富んだ作品を作り上げました。バリトン歌手クリスティアン・ゲルハーヘルが驚くほど刺激的な主役を演じています。
  
 ●120ページのブックレット(ドイツ語、英語)には、全歌詞と、オペラの23場面それぞれのあらすじ、Roman Brotbeckのエッセー、クリスティアン・ゲルハーヘルによる演奏者のメモ、スコアの断片、舞台写真などが掲載されています。

  【録音】2018年3月、チューリヒ歌劇場
  





<メジャー・レーベル>


DG


4839511
\2300
《Fragments―エリック・サティ》
サティ:
 1)『冷たい小品』より第2曲:歪んだ踊り―2. Passer(TWO LANES Rework)、
 2) ジムノペディ第3番(Henrik Schwarz Rework)、
 3) グノシエンヌ第1番(Monolink Nostalgia Remix)、
 4)『絵に描いたような子供らしさ』より第2曲:子守歌(Christian L?ffler Rework)、
 5) 『最後から2番目の思想』より第1曲:牧歌(Snorri Hallgrimsson Rework)、
 6) ジムノペディ第3番(Pantha du Prince Rework)、
 7) グノシエンヌ第1番(Grandbrothers Rework)、
 8)『バラ十字教団のファンファーレ』から第1曲:教団の歌(Moritz Fasbender Rework)、
 9) ジムノペディ第1番(Dominik Eulberg Rework)、
 10) グノシエンヌ第5番(French 79 Rework)、
 11) グノシエンヌ第1番(Kid Francescoli Rework)、
 12) 『バラ十字教団のファンファーレ』から第1曲:教団の歌(Sascha Braemer 5pm Remix)
TWO LANES(1)、
ヘンリク・シュワルツ(2)、
モノリンク(3)、
クリスチャン・レフラー(4)、
Snorri Hallgrimsson(5)、
Pantha du Prince(6)、
グランドブラザーズ(7)、
Moritz Fasbender(8)、
ドミニク・オイルベルク(9)、
French 79(10)、
キッド・フランチェスコリ(11)、
サシャ・ブレーマー(12)
4839552
(2LP)
\5400

 一人の偉大な作曲家の作品を現代アーティストたちがリワーク、リミックス
 時代を超えたプロジェクト第1弾

 ●アルバム『Fragments』は、年に一度エレクトロニックのアーティストたちによる伝統曲と現代曲を組み合わせた作品をお届けします。
  毎年一人の作曲家を取り上げ、その作品にインスパイアされたアーティストたちが作り上げる作品集が、結果として全体でその作曲家の作品に新しい見解を見出すことになるでしょう。
  まず初めに登場するのが「エリック・サティ」。フランスのミニマル音楽のパイオニア。
  一風変わったアーティストですが、その時代の社交場で非常に人気がありました。環境音楽という言葉ができる以前の環境音楽作曲家といえます。
  100年後の現在でも再評価され、愛されている作曲家です。

 ●サティの音楽に取り組むアーティストたちは、全員が熱狂的に引き受けてくれることとなり、その結果驚くべきリミックス、リワークされたコレクションが出来上がりました。
  ドイツからは人気プロデューサーのクリスチャン・レフラー、デュオのグランドブラザーズ、DJ/プロデューサーのドミニク・オイルベルク、DJのサシャ・ブレーマー、そしてベルリンの兄弟デュオ、TWO LANES、プロデューサーでシンガー・ソングライターのモノリンク、DJ/クリエーターのヘンリク・シュワルツ、フランスのマルセイユからはポップ・デュオ、キッド・フランチェスコリと映画・TVの仕事とアルバムのプロデュースを行っているFrench 79などが参加しています。

 ●2021年8月から2022年5月に毎月リリースされた最新トラックをすべて収めたCDとなります。『Fragments』は、クラシックとエレクトロニック、家で聴くものと芸術作品、古いものと新しいものの間を行き来するプロジェクトです。
   


















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