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第38号お奨め国内盤新譜



ALPHA

Alpha109
(国内盤)
\2940
ヨーハン・ハインリヒ・シュメルツァー(1622頃〜80):
(特記なしはヴァイオリン&通奏低音)
 1. ソナタ イ短調
 2. チャコーナ イ長調
 3. ソナタ 変ロ長調
 4. チェンバロ独奏のためのトッカータ(W.エプナー作曲)
 5. ソナタ ニ長調
 6. 無伴奏ヴァイオリンのためのジグ「胡椒のミル」
 7. ソナティナ(ソナチネ)ト短調
 8. テオルボ独奏のための第2ソナタ
 9. ソナタ ハ短調
エレーヌ・シュミット(バロック・ヴァイオリン/カミッロ・カミッリ製 18世紀初頭)
ヤン・クリゴフスキー(vc)
シュテファン・ラート(テオルボ)
イェルク=アンドレアス・ベッティヒャー(クラヴィオルガヌム)
2008年ついに来日決定!バッハも無名作曲家も、ドイツ語圏のバロック・ヴァイオリン音楽はこの人こそが最高のリプレゼンテイター! 最新新譜でとりあげるのは、最愛の作曲家 メロディアスでパッショネイト、ウィーン宮廷の叙情派・シュメルツァーのあでやかな世界! 昨年初頭には“バッハ無伴奏”のユニークにして深遠な解釈(Alpha082/090)が大きな話題を呼んだバロック・ヴァイオリン奏者エレーヌ・シュミット——盛り上がりついでに2008年の来日もめでたく決定、そんな彼女が得意とするのは、イタリア人ながらドイツ語圏で活躍したアルベルティーニ、ウッチェリーニ…など、つまり末は大バッハに連なってゆく17世紀ドイツ語圏のヴァイオリン音楽です。ブームの来つつある昨今、ここに登場する最新新譜がこのジャンルの最重要作曲家、シュメルツァーの作品集とは、何とうれしいことでしょう! 情念うずめく艶やかな歌心、ドイツ・バロックならではの変則調弦(スコルダトゥーラ)を多用したユニークな響き、ヴァイオリンの機構を知り尽くした表現語法の軽妙さと重厚さ——そうしたシュメルツァーならではの魅力に、エレーヌ・シュミットはぞっこん惚れ込んでいるとか。今回のアルバムでは通奏低音陣に気鋭奏者たちを迎え(いまのドイツ語圏古楽界でトップをゆく多忙なバス奏者たち!)、彼女自身の思い入れが120パーセント良い結果につながったエネルギッシュ&リリカルな名演に仕上がっている。録音技師は古楽のパイオニアJ=M.レネ——ふわっと空気の揺れる自然派録音の秀逸さはAlphaならではのクオリティ!バロック好きならずとも、ヴァイオリン音楽が好きなら、この1枚はまず見逃せない!!
Alpha 907
(国内盤)
【2007年度カタログ付】
(内容はAlpha031と同一)
\2940
チャールズ・エイヴィスン(1709〜70):
 『スカルラッティのハープシコード練習曲
  に基づく合奏協奏曲集』(1744)より
 1. 合奏協奏曲 第6番 ニ長調
 2. 合奏協奏曲 第5番 ニ短調
 3. 合奏協奏曲 第11番 ト長調
 4. 合奏協奏曲 第3番 ニ短調
 5. 合奏協奏曲 第9番 ハ長調
 6. 合奏協奏曲 第12番 ニ長調
カフェ・ツィマーマン(古楽器使用)
出ました、新年度の豪華カラーカタログ付き仕様——しかも待望のカフェ・ツィマーマン!丁々発止のスタイルで、どんな曲でも鮮烈に面白くしてしまう スカルラッティ好きはマスト、そうでなくともこの“隠れ名盤”、お値打ち度は高いのです!1773年、モーツァルトの「小ト短調」交響曲と同じ頃に書かれた前衛音楽ともいうべきエマヌエル・バッハの『ハンブルク交響曲集』を弾いた鮮烈盤(Alpha107)がなお話題の古楽集団カフェ・ツィマーマン。「あのアルバムが鮮烈なのは曲のせいだろ」という玄人筋の方もおられましょうが、この集団が弾くとどんな曲だって「この曲は鮮烈だなあ」と思わせる、そんなところもあると思います——その証左が、これ! ドメニコ・スカルラッティのソナタといえば、もう久しくバロック鍵盤曲の王道ジャンルのようですが、もともとその人気を作ったのは18世紀のイギリス人たち。1740年前後には(べつだん長くイギリスにいたわけでもないのに)スカルラッティのソナタはイギリスの一部マニアに大人気で、折しもアマチュア楽団ブームとあいまって同じく大人気だった“コレッリ風の合奏協奏曲”としてアレンジすりゃ売れるだろ、なんて楽譜業者も考えるくらい有名になったらしく。かくて生まれたエイヴィスン編曲版、どう考えてもソナタ!なスカルラッティのフレーズを、みごとナチュラルに、旋律線からみあう丁々発止の合奏に、あるいは歌心ゆたかなカンタービレ・ナンバーに仕立てなおされているから驚きです(スカルラッティ好きの方なら「元ネタさがし」の楽しみもあるわけで)。昨今では競合盤もちょこちょこ出てきていますが、このカフェ・ツィマーマン盤は今なお群を抜いたエキサイティング度!バレッティとベイエールのスリリングなヴァイオリン対話、信じられないアジリティで動き回るスカルカのチェロ、総奏ではニュアンスを少しづつ変えて重なるガット弦の美しさ...カラーカタログの面白さも忘れるくらいの面白さです。18世紀英国文学のベストセラー『センチメンタル・ジャーニー』(J-POPの古典名曲の、たぶん元ネタ)でも「エイヴィスンのスカルラッティ協奏曲よろしく、烈火のごとくに...」とかそんなフレーズがあるようですが、そんな英国紳士たちの共通理解を彷彿させずにはおかない「鮮烈さ」がここにはある!

ARCO DIVA

UP0086
(国内盤)
\2940
スメタナ:弦楽四重奏曲(全2曲)
 1. 弦楽四重奏曲 第1番 ホ短調「わが生涯より」
 2. 弦楽四重奏曲 第2番 ニ短調
ヴィハーン弦楽四重奏団
チェコといえば「弦の国」。言うまでもなく名団体は少なくない—往年のスメタナ四重奏団はいわずもがな、パノハ、プラジャーク、ターリヒ…と名団体は連綿と登場。その末におはしまして21世紀に颯爽と飛び出す輝かしい名団体が、このヴィハーン四重奏団だ。すでに来日経験もかなり豊富だから、コンサートゴウアーの方々にはすでによくご存知の向きも少なくないのでは。Arco Divaは彼らの最新録音を次々とリリースしているが、彼らの演奏はチェコの伝統をひく…という言葉がぴったりの趣きある弦音の重なりも美しく、出どころ・引きどころをわきまえた各員のアンサンブル力、4人の息の合い方&闘いっぷりは、すでに堂に入ったもの——だから、その威力を実感していただくため、あえてこの超・王道作品2編からご案内することに。チェコ国民楽派の父、スメタナの弦楽四重奏曲2曲は、作曲家がほとんど晩年になってからの作。スウェーデン亡命時代に作曲されたピアノ三重奏曲(1855)とは打って変わって、ロマン派的自我というよりはむしろ、エゴン・シーレの絵画にも通じるような、自虐性をはらんだ強烈な内面探索の足跡といった感じの2編。たたみかけるように迸る叙情性とダンスのリズムの強烈さは、感傷に堕しがちなドヴォルザークとはだいぶ違う——気安い愛国心ではなく、筋金入りの、いつわりようのないチェコの魂でこれらの曲をがっちり解釈する4人の、一糸乱れぬ超絶技巧合奏!そこから自ずと香る「本物の香り」と「今そこにあるリアルな同時代性」はむせかえるほど、いやむせび泣きたくなるほど…とほうもない充実感に、どちらの四重奏曲も、聴き終わってしばらくは何も聴けないくらい放心してしまうことだろう。そんな奇跡のヴィハーン・ショック、これからも続々登場するので請うご期待!
UP0078
(2SACD Hybrid)
(国内盤)
\4515
ドヴォルザーク:オラトリオ「聖女ルドミラ」 (全曲)
 〜独唱群、合唱と管弦楽のためのオラトリオ=オペラ
イジー・ビェロフラーヴェク指揮
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
プラハ・フィルハーモニー合唱団・プラハ少年合唱団
古くはスメターチェク、近年ではアルブレヒト...チェコで活躍する「職人肌」の名指揮者は、必ずこの大曲に魅せられるのだろうか?アシスタント時代から数えるともう35年以上もチェコ・フィルに関わり、昨今ますます多忙なチェコの名匠ビェロフラーヴェクも、満を持してこのアルバム制作に乗り出した。しかもArco Diva始まって以来のSACDハイブリッド盤というから大変な気合の入りようだ。その勢いはみごと、渾身ライヴ録音として結実した!念のため作品解説——『聖女ルドミラ』はドヴォルザークが1886年に作曲、英国リーズで初演した大作オラトリオ。大作ながらCD1枚で入りきる『幽霊の花嫁』よりもさらに大規模、有名な『スターバト・マーテル』や『レクイエム』と並ぶ4大合唱曲のひとつ。まだ異教の地だったチェコにキリスト教をもたらした聖女ルドミラを主人公にした劇的展開ゆえ後年オペラとしても上演されているが、ドヴォルザーク渾身の交響的書法が濃やかな声楽パートとあざやかな協和をみせる、その作風はむしろ「声楽つき大交響曲」のような趣きが。この演奏は2004年『プラハの春』音楽祭のライヴだが、ビェロフラーヴェクはしっかりした構成感覚で全体を見据えながら、演奏会形式の良さを生かしてみごとな交響的合唱作品として仕上げている(「音しか聴けない」CDリスナー的には嬉しいスタイルだ)。しかも独唱陣には昇り調子のウルバノヴァーにディスク・シーンでも次々と名盤を連発しているベルナルダ・フィンク(!)、録音経験豊富な歌い手ミクラーシュ(Bs)…と仕事人が居並び、チェコのシーンの充実度をいやおうなしに印象づける。そのうえ何しろ、オーケストラはチェコ・フィルだ—忘れがたい美音と深い情感、作曲家に対する共感がみごと結実した傑作ライヴ、マーラーの大作交響曲にも比する鑑賞体験をもたらしてくれる一作なのだった。
UP0025
(国内盤)
\2940
スーク:ピアノのための作品集
    〜作曲家自身のピアノによる演奏〜
ヨセフ・スーク(1874〜1935):
 1)-5) 春 作品22a(1902年作曲・出版)
 6)-8) 夏の印象 作品22b(1902年作曲・出版)
 9) 村のセレナーデ(1922年出版)
 10)-11) 二つのピアノ小品
      (1891年作曲/1936年出版)
 12) 愛の歌 作品7−1
      (1893年作曲/1894年出版)
 13)-15) 三つのピアノ小品(1943年出版)
 16) 悪ふざけ スペイン風
 (1909年作曲/1956年出版)
 17) クリスマス・イヴ
 (1923年作曲/1924年出版)
オチーリェ・ドヴォジャーコヴァー
    (ドヴォルザークの娘)(1878〜1905):
 18) 仔馬に乗ったペプチャ
 19) 子守唄
 20) フモレスカ(ユーモレスク)
ヨセフ・スーク2世(1901〜51):
 21) スケルツィーノ(小さなスケルツォ)
                 (1948年作曲)
 22) 夢想(1944年作曲)
 23) メヌエット(1944年作曲)
 24) アンダンテ(1951年作曲)
トマーシュ・ヴィーシェク(ピアノ)
 使用楽器:ベーゼンドルファー Nr.15421
 (作曲家の自邸の楽器・チェコ国民音楽博物館管轄)
同姓同名の偉大な名ヴァイオリニスト、ヨセフ・スークの祖父であり、ドヴォルザークの娘婿であり。代表作「アスラエル交響曲」といってもどのくらい知られているか…しかし彼こそは世紀転換期のチェコを代表する「正統派」の名匠、ヨセフ・スーク1世である。活躍期は世紀末からベル・エポック1920年代にかけて、チェコ文化がひときわ輝いた時代。新時代の美術・建築が彩る街プラハで市民階層はひときわ美味いビールを飲み、家に帰っては家族や恋人とピアノ曲のまわりで音楽に興じ…そんな時代の音楽を、かつての作曲家の自邸で、自身が弾いていたベーゼンドルファー(!)で聴けるというから贅沢な話もあったものだ! ほんのり円みを帯びた滋味あふれる音色は、チェコ民謡のなつかしさをうっすら漂わせるこれらの作品群にぴったり。ピリオド楽器演奏としても超一流というわけだが、曲との相性のよさゆえ、そんな理屈ぬきで誰をも魅了するのでは?代表的曲集「春」の愛らしさ、「夏の印象」でじっくり描かれる詩情…。
 このアルバムのもうひとつ貴重な点は、ドヴォルザークの娘でスークの妻となったオチーリェ(愛称オチルカ)が作曲した貴重な現存作3曲と、主に画家として活躍したという息子ヨセフ・スーク2世(ややこしい話だが、上述のヴァイオリニストの父(おじ?)で別人)によるピアノ曲も収録していること。家庭的な中に天才のセンスが光るこれらの小品を通じ、映画のようなベル・エポックのチェコ家庭に、偉大な芸術家のインスピレーションが紡がれる瞬間に、ゆっくり思いを馳せてみたい(ちなみにジャケットは、スークが旅先から送った絵葉書のオリジナル)。
UP0019
(国内盤)
\2940
弦楽六重奏のための近代傑作集
コルンゴールト:
 1. 弦楽六重奏曲 ニ長調 作品10(1910)
ボフスラフ・マルティヌー(1890〜1959):
 2. 弦楽六重奏曲(1932)
シェーンベルク:
 3. 浄夜(弦楽六重奏のための1899年初演版) 
チェコ・フィルハーモニー弦楽六重奏団
ボフミル・コトメル、
オタ・バルトシュ(vn)
ヤロスラフ・ポンジェリーチェク、ヤン・シモン(va)
フランティシェク・ホスト、
ヨセフ・シュパチェク(vc)
チャイコフスキーは弦楽六重奏のための「フィレンツェの思い出」を相当苦労して書き上げたというが、じっさい今に残っている弦楽六重奏の名曲は、どれも室内楽の名匠の作ばかり。それだけ難しいということか——しかし、どの曲も蓋し傑作なのである。特に、本盤の3編は…。「弦の国」の名門チェコ・フィルを支える名手6人の高雅にして重厚なアンサンブルで、これらの傑作を味わえる喜びときたら! 世紀末にはまだ帝都ウィーンとの関わりも深かったチェコ、ハプスブルク家のオーストリア=ハンガリー二重帝国の伝統が脈々と息づいているのか、コルンゴールトの薫り高さといい、『浄夜』(この曲の本質を何より美しく表現できるのは、一切むだのないこの初演六重奏版ではないか?)の引き締まった濃密なうねりといい…室内楽好きにはたまらない魅力が詰まっている。そしてマルティヌーがアメリカに亡命して間もなく書いた、東の伝統と西の新機軸が稀有の邂逅をみせる弦楽六重奏曲の面白さ・奥深さといったら…! きちんとしたチェコ・ビールをきちんとしたジョッキに注いで、ゆっくり飲み干しながら聴くもよし。ウィーン菓子にラム酒をたらしたコーヒーを合わせて、静々と思いにひたりながら聴くもよし・・・いずれにせよ、本気で音楽にのめりこみ始めたら、飲み物のことなんて忘れてしまうこと必至!な、求心力あふれるアンサンブルがここにある——Arco Divaの素晴らしさをじっくり堪能させてくれる傑作盤、まさに大推薦。
MUP0096
(国内盤)
\2940
ハイドン:
 1. 6声部のパルティータ 変ロ長調 Hob.II/B-7
ヴァーツラフ・ハヴェル(1778頃〜1826以降?):
 2. ラ・パストレッラ(牧人の娘)
フランティジェク・ブラニカ(18世紀末に活躍):
 3. カッサシオン 変ロ長調(ファゴット二重奏のための)
モーツァルト:
 4. 6声のパルティア 変ロ長調 第18番
[『グラン・パルティータ』KV.361より抜粋編曲]
フランツ・クロンマー(1759〜1831):
 5. パルティータ ハ短調
ゴットフリート・リーガー(1764〜1855)編曲:
 6. モーツァルトの『皇帝ティートの慈悲』より 行進曲
サリエーリ(1750〜1825):
 7. しじまのひとときに寄すハルモニームジーク
アンサンブル・フィリドオル(古楽器使用)
ヘレヴェッヘのシャンゼリゼ管弦楽団の管楽セクションを支える超実力派アンサンブル、 ひょろっとこんなところから登場! オーボエ抜きの六重奏、そのみごとな機能性...!  「グラン・パルティータ」の抜粋編曲がこれまた面白い、聴かなきゃ損なアルバム!「フィリドオル」としたのはちゃんとわけがあって、原綴ではPhilidOrと最後のOが大文字なのだそう…フランス語で「Or」は「金」、そのあたりのかけことばなんでしょう・・・なんて雑談はともかく、俊才ぞろいのこのアンサンブルはもともとヘレヴェッヘ率いるピリオド楽器オケ、シャンゼリゼ管の管楽セクションが独立してできた団体。メジャー路線しかやらないのかと思いきや(Calliopeレーベルに名盤多数!)こんな気合の入ったアルバムでひょっこりチェコから登場(チェコも旧ハプスブルク領ですからね)。古典派の管楽合奏といえば八重奏編成が基本のようだが、じつはこれ、皇帝ヨーゼフ2世がそんなバンドを作ってからの話でして、もっと古い伝統をもつのがこの六重奏編成。手軽さと機能性は八重奏より上で、軽妙闊達なピリオド楽器吹奏の綾がくっきり映えること限りなし!巷にはピリオド管楽合奏盤が今でも少ないところ、実はハプスブルク帝国を軸にして無名曲まで収めたタイプのアルバムっていうのはこれが初めて?ってくらい貴重だったりします。あの「グラン・パルティータ」の編曲なんてメジャー路線も、こんなコンテクストに組み込まれるとすごーくリアルに18世紀っぽく感じるもの。ついでにファゴット二重奏なんておまけも入って、隅々まで楽しめるコントラスト豊かなアルバムに仕上がっている!

AS MUSIQUE

ASM003
(国内盤)
\2940
〜フランス・ヴィオール楽派 最後の栄光〜
 シャルル・ドレ(18 世紀に活躍):
  1. ヴィオールのための組曲 ト長調
  2. マラン・マレのトンボー
 ロラン・マレ(1680 頃〜1750 頃):
  3. クラヴサンのためのプレリュード
  4. ヴィオールのための組曲 ハ短調(1738)
 アントワーヌ・フォルクレ(1672〜1745):
  5. ヴィオールと通奏低音のための第1 組曲 ニ短調
ジョナサン・ダンフォード、
シルヴィア・アブラモヴィツ(バス・ド・ヴィオール)
ナーニャ・ブレーデイク(トリプルハープ)
ダフニ・コッコニ(クラヴサン)
鮮烈すぎる古楽レーベルAS Musique、待望の新譜はなんと「マレ以後のヴィオール音楽」!もう古典派はすぐそこ、聴きやすくも繊細なロココ・サウンドはあまりに美しい——大ヴェテラン揃いの演奏陣にヴィオールは歴史的銘器、どこまでも贅沢すぎる名演に酔う!2005 年に2枚の新譜をリリースしたまま、鳴かず飛ばずだったAS MUSIQUE から待望の新譜が登場——前作ふたつがとほうもない名盤だったせいで(ボーモンのシャンボニエール全集(ASM001)は今だに大好評でございますが)期待はいや増しに高まりますが、その期待を満たしてあまりある傑作だから困った?ものです!なんといっても、注目はロラン・マレ。あのマラン・マレの息子の曲が聴ける、それもチェンバロ独奏曲まで!しかも演奏は大ヴェテランのダンフォード、それも使用楽器はサロモン1741年製作オリジナル!加えてル・ポエム・アルモニークの初期を支えた、これも多忙をきわめる実力派アブラモヴィツ(こちらも18 世紀フランスのオリジナル楽器使用)やブレーデイクが共演しているというから贅沢どころの話ではありません。通奏低音がハープとチェンバロ、なんて清廉玄妙なこのサウンド!というか冷静に判断してみても、フォルクレもドレもこれまた滅多に録音されないレパートリー・・・古典派はすぐそこ、という時代に作曲された音楽だけに、聴きやすいロココ的音楽展開でヴィオール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)の音色を堪能できます、コアな古楽ファンならずともこれはアプローチしやすい、そして忘れがたいアルバムになるであろう1 枚!

CARO MITIS

CM010-2006
(国内盤)
(SACD Hybrid)
\3360
ショスタコーヴィチ:
 1)-2) 前奏曲とフーガ イ長調 〜
  『24 の前奏曲とフーガ』作品87 より [ 4’11]
ハチャトゥリアン:
 『子供のためのアルバム』より 三つの小品 [ 6’46]
  3) インヴェンション(=バレエ『ガイーヌ』のアダージョ) [2’36]
  4) 民謡ふうに [2’16] 5) 練習曲 [1’54]
メンデルスゾーン:
 6) 無言歌 ハ長調 作品67-4 [ 2’02]
シューベルト:
 7) 楽興の時 第4番 作品94-4 [ 6’03]
ショスタコーヴィチ:
 8)-9) 前奏曲とフーガ イ短調 〜
  『24 の前奏曲とフーガ』作品87 より [ 2’57]
ヨーハン・ベネディクト・クラーマー(1771〜1858)
 『ピアノのための練習曲集』より 四つの練習曲 [ 8’56]
  10) 練習曲 ホ長調 [2’56] 11) 練習曲 ヘ短調 [1’12]
  12) 練習曲 イ短調 [3’18] 13) 練習曲 変ロ長調 [1’32]
ショスタコーヴィチ
 14)-15) 前奏曲とフーガ 変ロ短調 〜
  『24 の前奏曲とフーガ』作品87 より [11’57]
シューマン:
 『子供のためのアルバム』作品68 より 五つの小品 [ 9’16]
  16) 刈入れ人の歌 [1’09] 17) 小さなフーガ:前奏 [1’16]
  18) 小さなフーガ:フーガ [1’34] 19) ミニヨン [3’01]
  20) 五月、愛しの五月 [2’16]
  21) フーガ ニ短調 作品126 [2’06]
ショスタコーヴィチ
 22)-23) 前奏曲とフーガ ニ長調 〜
  『24 の前奏曲とフーガ』作品87 より [5’11]
オリガ・マルティノヴァ(Cemb)
1730 年パリ・モデルのチェンバロで、ロマン派から近代の、チェンバロとは全く関係ない作品ばかりを、あえてチェンバロで弾く。その意外きわまるナチュラルさ、耳を疑うみずみずしさ。さりげなくとんでもない、この異色盤!オーボエのためにショスタコーヴィチを編曲したアルバムから1 年——ロシアの異色レーベルCaro Mitis が、これまたとんでもない新譜を世に送り出します!オーボエ編曲なんて序の口もいいところ、なんとチェンバロでロマン派作品やらハチャトゥリヤンやらのピアノ曲を次々弾いてしまう!モダン・チェンバロじゃありません、正真正銘、ラモーの時代の型のまんまのバロック・チェンバロ。原曲がもともとチェンバロ曲だった?いえいえ、モシェレスの同時代人クラーマーの曲(ビューロー編で全音社から楽譜の出ている、あれ)も含め、正真正銘「ピアノフォルテ」のための曲ばかり!有橋淑和さんの「チェンバロ・レボリューション」(2003)も蓋し傑作でしたが、こちらは根本的に「ハナシが違う」というか、“正統性”は最初から関係なく。シューベルトの「楽興の時」もメンデルスゾーンの「無言歌」も、シャラシャラとチェンバロの音で響きわたる——これが噴飯ものかと思いきや!タイミングをずらしたり和声を増やしたりするチェンバロ語法に通暁したマルティノヴァのタッチにかかれば、あまりに瑞々しくも説得力あふれる解釈になってしまうから驚くほかない。ショスタコーヴィチやクラーマーの曲なんて、最初からバロック作品?と一瞬思ってしまう新鮮体験。たんなる思いつき企画でないことは、聴けばすぐにわかる。真面目な音楽ファンにこそぜひ聴いてほしい、チェンバロの可能性と語法を存分に味わえる秀逸異色盤! ぜひお試しあれ。

COO RECORDS

COO 018
(国内盤)
\2940
テレマン:
 『2本のリコーダーのための六つのソナタ』
 (1727年ハンブルクにて出版)
田中せい子&ダニエレ・ブラジェッティ(リコーダー)
COO-Records2007年リリース第3弾は、スタンダード古楽のクールなアイテム登場! 低音伴奏なし、双方主役のリコーダー2本が、しなやかに旋律線を織りあわせてゆく… 冴えわたるアルト・リコーダーの美音、いかんなく示されるテレマンの職人芸ここに! 新規取扱レーベル続々登場のなか(明日もひとつお知らせ予定)、独自企画Coo-Recordsからも新譜が続々登場中! 2007年度新譜のトロンボーンもの(COO-017)&「幻の弦楽器」もの(COO-016)も御蔭様で少しずつ数字を伸ばしておりますところ、本年第3弾はストレートな古楽もの!自身も教本『リコーダーのタンギング』(アントレ編集部刊)を出版している田中せい子&ダニエレ・ブラジェッティ両氏のデュオがことさら力を入れているテレマンの無伴奏デュオもの。両氏はイタリア・ミラノをベースに活躍していますが、ここではラテン系古楽的な気まぐれさに揺らされずに硬派に冴えわたる演奏スタイルが、テレマンの職人芸ぶりをくっきり浮かび上がらせています。何しろテレマンときたら、通奏低音の和音でボリュームをつけなくとも、たった2本の旋律線だけでここまで精緻&豊饒な対位法世界をつくりあげてしまうのですから・・・出版はハンブルク1727年、作曲家上り調子の頃の一編で、人気ゆえに10年程後にはパリでも出版されています。涼しげに澄んだ笛の音色で、残暑をやり過ごすにはぴったり!
COO-017
(国内盤)
\2940
VIVA YOSHIKI ! 〜トロンボーンとピアノのための作品集
 トマジ:トロンボーン協奏曲
 ドゥファイ:ドビュッシー風
 クロール:カプリチオ・ダ・カメラ
 メルカダンテ:マリア様
 ケンツビッチ:バラード
 佐野 聡:ビバ!Yoshiki
 角田健一:レクイエム 〜武満徹氏に捧ぐ
 村田陽一:ファンタジー
箱山芳樹(Tb)
高良仁美(P)
つとに知られたトマジの名曲から村田陽一の新作まで、あまりに自在なブロウの妙味ピアノは「琉球カチャーシー」の高良仁美!インテンスでスリリングな饗宴ここに。名門・日本フィルの首席奏者、箱山氏ときたら、メルカダンテのロマンティシズムだろうがドビュッシーばりの近代的浮遊感だろうが、トマジの多彩なアクセント、はては村田陽一(オルケスタ・デ・ラ・ルス)や佐野聡らのジャンル越境的ヴィヴァシティだろうが、あまりにもすんなり、それぞれの様式感にしっくりくるブロウでいとも鮮やかに描き分けてしまうから驚き。そこへ絡むは沖縄出身のヴィルトゥオーゾ・高良仁美の、これまた艶やか&ヴィヴィッドなピアニズム——先日も金井喜久子のピアノ作品集「琉球カチャーシー」で瑞々しい解釈を聞かせたそのタッチで、丁丁発止スポンテニアスに独奏者と闘いあったり、しっとりとトロンボーンの妙音を受けてみせたりするのがこれまた痛快・爽快で!時にはブラス然と力強く、あるいはオーボエのようにしなやかに——がっつりクラシックの語彙を押さえながら別ジャンルにも軽やかに越境してみせる、ヒンデミット抜き・スザート抜きのヴァーサタイル&本格派トロンボーン・アルバム。
COO-016
(国内盤)
\2940
宍戸俊子(パルドゥシュ・ドゥ・ヴィオール)
エリゼオ・バロック・アンサンブル ローザンヌ(古楽器使用)
幻の楽器、パルドゥシュ・ドゥ・ヴィオール
〜フランス趣味とイタリア趣味の融合〜
 ウデリーヌ:組曲 ニ短調(1705)
 ドゥ・ヴィゼー:老ガロ師のトンボー
 マレ:トリオによる組曲 ト短調(1692)
 ローゼンミュラー:2声部のソナタ 第2番
 ジャノンチェッリ:リュートのための二つの小品
 メルーラ:カンツォン「ラ・ギーザ」
 クープラン:「パルナッスス山の和解」
  〜「リュリ讃」(1725)より
リゼット・オベール=ミルレ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
ジョナサン・ルービン(Lute)
ジャン=ダヴィド・ビュルキ(バロックギター、ヴィオラ・ダ・ガンバ)
ヴィオラ・ダ・ガンバ属のたおやかな妙音のまま、ヴァイオリンの音域に迫る楽器とは?革命直前まで“ヴィオールの国”フランスで大流行をみせていた「失われた楽器」をあざやかに現代に息づかせた宍戸俊子&スイスの古楽アンサンブルに脱帽!!18 世紀に大流行して曲や教本も相当書かれたのに、ロマン派前夜に廃れたまま古楽復興の波にすら取り残された?知る人ぞ知る“幻の楽器”がこのアルバムの主人公——そう、ルネサンス以来のヴィオール合奏はバス、テノール、トレブルだけで完結しているのだが、この音色がめっぽう好きなフランス人たちは「それじゃイタリア伝来のヴァイオリン音楽に負けてしまう!」と言ったか言わなかったか、ヴァイオリンでできる事をお気に入りのヴィオールの音色と奏法で実現してしまおう、と発明したのがこの高音楽器。もともとヴァイオリンのための曲がフランスでは非常にしばしばこの楽器でも演奏されたほか、テレマンや「奇人」コレットなんかも曲を書いたりしています。えもいわれぬ妙音でごく濃やかな表現もできるのに上手に聴かすのは難しいらしく、なかなか弾かれて来なかったのが現状。そこへ燦然と登場したのがローザンヌのヴィオール奏者・宍戸俊子!Alpha でもヴィオール曲の伴奏で登場したジョナサン・ルービンをはじめとする気鋭奏者たちと描き上げるは、“ヴァイオリンの国”イタリア伝来の楽曲と、“ヴィオールの国”フランスの瑞々しいレパートリー、そしてその両美学を融合させたクープランの傑作ひとつ。かそけき音色に繊細きわまるニュアンスで、たおやかに静かに、しかし雄弁に語られる“音”の魅力は、まさにこの楽器ならでは!キワモノ扱いに終わらない、艶やかな音楽性とともに蘇る“幻の楽器”の魅力がここに詰まっています。

CYPRES

MCYP 1648
(国内盤)
\2940
レクィエムの7世紀 Vol.1〜15・16世紀編〜/オケゲム&ラッスス
 オケゲム(1440頃〜97):レクィエム
 オルランドゥス・ラッスス(1532〜94)
  (=ロラン・ドゥ・ラッシュ、オルランド・ディ・ラッソ):
  死者のための5声のミサ曲(レクィエム)
ギィ・ヤンセンス指揮
ラウダンテス・コンソート
モーツァルト、ヴェルディ、ブラームス…といった超名作を筆頭に、歴史上それこそ枚挙に暇もないほど名作揃いの曲種『レクィエム』。どういうわけだか日本のクラシック・ファンにはこの曲種に目がない“レクィエム・ファン”が多いというが、そんな皆様のみならず一般ファンの注目も集めそうな好企画がスタートした。仕掛ける演奏陣は、Cypresレーベルですでに11枚組の充実ルネサンス曲集をリリースしているラウダンテス・コンソート——実は古楽器と現代楽器を使い分けながら編成さまざまア・カペラ教会音楽から交響曲まで何でもこなすアンサンブルとのことで、先に予定されているレクィエムの数々もどういう演奏なのか非常に楽しみなところ! 何はともあれ、この第1弾からして(指揮者ヤンセンスが何より愛してやまぬルネサンスものゆえか)すこぶる忘れがたい名歌唱なればこそ、期待も高まろうというもので。各パート3〜4人のタイトな編成で、イギリス勢の合唱とは一味違う、整然としていながら魂の温もりを感じさせるポリフォニーの綾は、さながらファン・エイクやG.ダーフィトらフランドル派の祭壇画のよう!歌詞の祈祷文がすこし異なる「最古の通作レクィエム」ことオケゲムの傑作、古雅な作風に立ち戻りながら描写性にもたけたハイ・ルネサンスの至宝ことラッススの「死者のためのミサ」、いずれも秀逸至極!ネーデルラント楽派の音楽を、ブリュッセルの実力派団体のこれほど見事な歌で聴けるのはやはり贅沢そのもの。今後のリリースとあわせ、ぜひご注目を!
MCYP 7610
(国内盤)
\2940
ジョンゲン(1873〜1953):協奏交響曲 作品81
 〜オルガンと管弦楽のための
サン=サーンス:交響曲 第3番ハ短調 作品78「オルガン付」
オリヴィエ・ラトリ(Org)
パスカル・ロフェ指揮
リエージュ・フィルハ-モニ-管
ベルギーCypres から、ジョンゲン最重要曲目ついに登場!しかもカプリングは「あの名曲」!そのうえ独奏にフランスきっての名手+伝統あらたかな名門オケの共演…なんて贅沢な!気取らぬ静けさで精妙な音作り、クライマックスに向けてじわじわ感動を増してゆき...ベルギーのR.シュトラウス的存在たる近代作曲家ジョンゲンがじわりじわりと人気を増しつつあるが、その作品群を積極的に紹介してきているCypres(先日も管弦楽伴奏付歌曲集(MCYP1635)が『レコ芸』特選に輝いた)から、ついに最重要曲目のひとつ『協奏交響曲』のあまりにも素晴しい新録音が登場した。なんと独奏はオリヴィエ・ラトリ、巨匠ガストン・リテーズに師事したのちパリのノートルダム大聖堂でピエール・コシュローの後任として正規奏者となった、フランスきっての大物! オケを出し抜くことなく巧妙に音楽作りをしてゆく手際よさ、出るところでは出る強烈なカリスマ的タッチ——精緻にして明快なオルガン付き管弦楽曲の傑作、かのジョンゲン畢生の名作を、作曲家の故郷であるリエージュの名門オケとあざやかに織り上げてゆく、文句のつけようのない名演ぶりがたまらない!そして指揮者は現代音楽にも造詣の深いフランスの俊英、パスカル・ロフェ——ACCORD のエスケシュ作品集(ルゲがピアノを弾いているあの名盤)は何を隠そう彼の指揮によって生まれた1 枚だったが、作品構造にたいする冷徹かつヴィヴィッドな解釈はいかにも師匠のブーレーズ譲り! クライマックスへ向けて静々と盛り上がってゆくサン=サーンスでの構築感もさることながら、ジョンゲン作品の襞をきっちり押さえた曲作り——泰然自若にして精妙、淡々としていて静々と感動の押し迫る、忘れがたい振りっぷり。リエージュ・フィルの各セクションの“味”もひとしお、まさに「本場」ならではの傑作盤!
MCYP 1649
(国内盤)
\2940
ナポリの18 世紀 〜ソナタと室内カンタータ
 ジュゼッペ・ポルシーレ(1680〜1750):
  カンタータ「アルチカラシオーネに乗せて」(ポルシーレ)
 ジューリオ・チェザーレ・ルビーノ(18 世紀前半に活躍):
  カンタータ「レーナ」(ルビーノ)
 アルフォンゾ・M.デイ・リグオーリ(1696〜1720):
  アリア「ベツレヘムに子が生まれ」(デイ・リグオーリ)
 ニコラ・マッテイス(1650〜1720):
  2挺のヴァイオリンとバスの為のソナタ (マッテイス)
 アレッサンドロ・スカルラッティ(1660〜1725):
  カンタータ「恋よ、いまいましい奴」(スカルラッティ)
 アンジェロ・ラガッツィ(1680〜1750):
  3挺のヴァイオリンとバスの為のソナタ(ラガッツィ)
 カンタータ「恋するアルフェオ」(グイド・モリーニ)
マルコ・ビズリー(T)
Ens.アッコルド-ネ(古楽器使用)
エンリーコ・ガッティ(バロックvn)
ナポリ生まれの鬼才マルコ・ビズリー、ナポリに還る! 18 世紀のバロック最盛期、ヴィヴァルディとほぼ同時代のスマートな傑作群を、この鬼才歌手の声で聴ける喜び!モリ-ニ書き下ろし擬古バロック曲もあり、しかもエンリーコ・ガッティがまたもや大活躍!!新規レーべル立ち上げの真っ最中だが、旧来からのレーベルも負けていない!なんと突如マルコ・ビズリー、いきなり大本命ど真ん中の盛期バロック・イタリアものでの登場——きわめて優美にして変幻自在の“あの声”で歌うのは、スカルラッティの優美な曲から俗なるナポリ語の土着的作品まで、多種多様な室内カンタータの数々。カペッラ・デ・トゥルキーニがOPUS111 やSYMPHONIA などで啓蒙にいそしんだジャンルに「ナポリものなら黙ってはおれん!」と立ち上がったか、ナポリ人の血は伊達じゃない、とばかり、独特の土臭さのほんのり香る、しなやかにして艶やか至極な歌を聴かせる。今回またもや参加の豪華ゲスト、エンリーコ・ガッティが伴奏役のみならず2曲ものソナタで主役を張ってくれているのも強力ポイント!奇才プログレッシヴ古楽奏者モリーニはなんと1曲まるまる“擬古バロック・カンタータ”を書き起こし、これまたオスティナートありカンティレーナありの名作なのが小憎いところ。後期バロック王道系サウンドでアッコルドーネを味わい尽くす、店内演奏効果もばっちり見込める1枚!

FUGA LIBERA

MFUG522
(国内盤)
\2940
※輸入盤発売済み
アリアーガ:交響曲と序曲
 1. 序曲「幸福な奴隷たち」
 2. 序曲 作品1
 3. 序曲 作品20
 4. 交響曲 ニ短調
パウル・ドンブレヒト指揮
イル・フォンダメント(古楽器使用)
若々しさと鬼気せまる迫力、すばらしい叙情性に裏づけられた3曲の弦楽四重奏曲も傑作だが、まず本盤では上述の序曲のほか生前出版された2曲の序曲、そして古典派語法と初期ロマン派的スピリットが相半ばする志向の名作「交響曲 ニ短調」——現代楽器版ではロペス=コボスの往年の名盤があった——といった管弦楽作品を、なんとピリオド楽器で聴ける!スケールもまばらな同時代作品を集めたコンチェルト・ケルンのアルバム(Capriccio)とは違い、こちらは端的にアリアーガの代表作2曲を味わえるうえ、演奏と録音の充実度はまったく驚くばかり。アリアーガの天才的な構築感覚がくっきり浮かび上がるだけでなく、古楽器演奏らしいエッジの効いた解釈、ブイブイと鳴る管の迫力、細やかな弦…と文句のつけようもない。それもそのはず、演奏陣はレオンハルトやブリュッヘンの一党だった伝説の古楽オーボエ奏者ドンブレヒト率いる名団体・イル・フォンダメント。古楽大国オランダの名奏者が目白押しなのはダテじゃない——どこをとっても、作品の偉大さ、アリアーガの至高性を印象づけてやまない傑作録音なのである。
MFUG526
(国内盤)
\2940
ニコラ・ポルポラ(1686〜1768):
 1. 全死者のためのノットゥルノ (全3部)
ニコラ・フィオレンツァ(1726頃〜1764):
 2. 2挺のヴァイオリンと
   通奏低音のためのシンフォニア ヘ短調
 3. オブリガート・チェロ、2挺のヴァイオリンと
   通奏低音のためのシンフォニア ヘ長調
アンサンブル・ドルチェ・エ・テンペスタ(古楽器使用)
モニカ・ピッチニーニ(S)ロミーナ・バッソ(A)
ポルポラ 逝ける者たちへの夜曲
フィオレンツァ:3声・4声のシンフォニア
最近になって注目されはじめたポルポラの、あまり知られていない「ロンドン以降」の時代の秘曲。ポルポラといえば晩年のハンガリー時代には若造ハイドンをパワハラでいじめぬき、ロンドンではヘンデルの偉大さを前にほうほうの態で逃げ出したとか、そして映画『カストラート』ではいわれのない薄毛頭をさらして妙な芸術家像を作られてしまった悲しき名匠…そんな印象ばかりですが、音楽ファンなら、まずはその音楽を聴いてから判断していただきたいもの——そうです、古楽ファンと音楽史家にはもう常識といいますか、ポルポラの声楽曲はまったくハズレなし!の美しさ。ペルゴレージの情感ゆたかさとヨンメッリの歌心をあわせたような、バロック後期〜前古典派独特のうつくしくあやうい音楽は、耳にすればたちまち魅了されずにはおれません。しかも本盤、同郷のイタリア人歌手ふたりがすっきり&情感ゆたかな志向の解釈を聴かせ、経験豊かな器楽陣も一音一音ウマいどころの騒ぎではなく。合間にはさまったフィオレンツァなる作曲家のトリオやチェロ協奏曲ふうシンフォニアも、ピリオド楽器の純粋器楽アンサンブルがどこまでも美しく、魅了されずにはおれません。まま、まずはサンプル音源出しますので、聴いてみてください——残暑にぴったりの名アルバムですから!
MFUG517
(国内盤)
\2940
※輸入盤発売済み
ショスタコーヴィチ:
 1. ピアノ・ソナタ 第2番 作品61
 2. 24の前奏曲 作品34
プラメナ・マンゴヴァ(ピアノ)
ブルガリアのソフィア出身、今回別盤をご案内しているエル=バシャの弟子で弱冠27歳そこそこ(といっても1980年生まれ!)ながら、すでにヴァディム・レーピン、イザイ四重奏団、オーギュスタン・デュメイ、ナターリャ・グートマン、テレサ・ベルガンサ…と国際的な名手たちとどんどん共演を重ね、トゥーレック、ヴィルサラーゼ、バシキーロフ、シフ、メナハム・プレスラー…と世界の巨匠たちに教えを乞うてきた気鋭の名手、プラメナ・マンゴヴァ——先日もモネ劇場のコンサートマスター、タチヤーナ・サムイルとプロコフィエフのヴァイオリン・ソナタ全集でぴりっとした演奏を聴かせてくれた(MCYP1646)彼女が、今度は堂々ソロで登場!しかも、アシュケナージの録音以来それほど新録音が出てこないショスタコーヴィチのピアノ・ソナタ第2番を聴かせてくれるというからうれしい限り! 端麗にして柔らかな独特のタッチを武器に、その音楽はあくまで柔軟にして知的——ガツンガツンと叩きつけたりせず、かといって柔和な繊細さとも少し違う、さらっとしているのに、ずっと聴いているとズブズブ深い世界に引きずり込まれてゆく…独特の魅力は女性ならではなのだろうか、それとも彼女の音楽性そのものだろうか? 曲目は上述の大作ソナタ(1943年の静養中に書かれた曲)と、その10年前の記念碑的曲集「24の前奏曲」からなり、ピアニストとしてのショスタコーヴィチを印象づけるアルバム内容にもなっている。叩きつけるピアニズムでも、醒めきって皮相に徹するでもなく、淡々と、とほうもなく澄み切った音色で連ねられてゆく音楽にただよう、この底知れぬ知的感性のゆらぎ…何度も聴き確かめたくなる一枚である。マンゴヴァがベルギーで急に注目されはじめたのも頷けるだろう。
MFUG511
(国内盤)
\2940
※輸入盤発売済み
ドビュッシー周辺のハープを伴う室内楽
ドビュッシー(1862〜1918)
 1. フルート、ヴィオラとハープのためのソナタ
フランク・マルタン(1890〜1974)
 2. 時間の色 〜5挺の弦楽器のためのパヴァーヌ
アンドレ・カプレ(1878〜1925)
 3. エドガー・アラン・ポーを模した幻想奇譚
  〜ハープと4挺の弦楽器のための
ガブリエル・ピエルネ(1863〜1937)
 4. 自由な変奏と終曲 作品51
  〜フルート、弦楽三重奏とハープのための
 5. やさしい心の国への旅
  〜フルート、弦楽三重奏とハープのための
ジョゼフ・ジョンゲン(1873〜1953)
 6. 二つの小品 作品80
  〜フルート、チェロとハープのための
アンサンブル・オクサリス
ハープといえば…の至宝・ドビュッシーの三重奏ソナタを出発点にして、この編成に近い近代フランス語圏の充実曲を集め、ひたすら繊細&インテンスな演奏(どんどん引き込まれる…!)で魅了してやまないアルバム!ベルギーの気鋭集団オクサリスは15年ほど前に結成されて以来、舞台芸術や空間デザイナーなどとも積極的にコラボレート、意欲的な演目で音楽史の意外な糸のつながりを探り当ててきた実力派で、アンサンブル力と各員のポテンシャルがとにかく高い!ミュジーク・オブリークやイギリスのナッシュ・アンサンブルにも比肩しうる、相当な充実度をみなぎらせている。マニア垂涎、ライトユーザーもハープの響きに陶然、綾なすアンサンブルにからめとられること必至!
MFUG509
(国内盤)
\2940
※輸入盤発売済み
フランク:
 1. ピアノ五重奏曲
 2. 前奏曲、フーガと変奏(ピアノ独奏のための)
 3. 前奏曲、コラールとフーガ(ピアノ独奏のための)
アリス・アデール(ピアノ)+アンサンブル・アデール
ちょっと聴いた感じではさらさらと流れてゆく心地よいピアノのようなのに、いったん耳をそばだてたが最後、的確な構築感と揺るぎない音楽性の“かすかなゆらぎ”のようなものにグイグイと引き込まれてゆく…そのあたりは、フランス近代音楽好きのピアノ音楽ファンならいやというほどご存知だろう。まったくもって稀代の名手なのだ。メシアン、エルサン…とフランス近現代の名盤多数な一方、ドイツ・ロマン派においてもユニークな解釈を聴かせる知性派アデールだけに、その双方のセンスなくしては面白味の出ないフランクの作品集はまさに適任中の適任。曲本来の持ち味を生かしながら聴き手を惹きつけるのは至難の業!なフランク晩年のピアノ中篇2曲に、理想的ともいえる距離感をとってアプローチ(入れ込みすぎず、遠ざからず…)、内実豊かにして魅力あふれるトラックにしてしまうその腕前に蓋し脱帽!そしてプログラムの中核を占めるのは「中期の最後」あたりに残されたフランクきっての充実室内楽——これはもう、フランス音楽好き必聴!といったところで、40分近い演奏時間があっという間に過ぎる、隅々までインスピレーションの行き届いた稀有の名演である。こんな名手たちを集めて室内楽ができるなんて、なんてうらやましい…というか、それもアデールの実力と信用のなせるわざだろう。ごらんのとおり、フランス語圏の批評家たちがこぞって激賞しているのはダテではない。
MFUG505
(2CD)
(国内盤)
\4515
※輸入盤発売済み
プロコフィエフ:
 1. ピアノ協奏曲 第1番 変ニ長調 作品10
 2. ピアノ協奏曲 第2番 ト短調 作品16
 3. ピアノ協奏曲 第3番 ハ長調 作品26
 4. ピアノ協奏曲 第4番 ロ長調 作品53 (左手のための)
 5. ピアノ協奏曲 第5番 ト長調 作品55
アブドゥル=ラフマン・エル=バシャ(ピアノ)
大野和士(指揮)
ベルギー王立モネ劇場交響楽団
海外レーベルFuga Liberaを、まずこのタイトルで認識した方は多いのでは? これはプロコフィエフ協奏曲集の新しい決定的名盤であるとともに、名手エル=バシャの充実しきったピアニズムとが21世紀の巨匠・大野和士の細やかな音楽作りと奇跡のコラボレーションを遂げた、いとも幸福な共演盤でもある。これを全編ライヴで収録してしまった(そして迫力&完成度満点の傑作にしてしまった)のだから、驚くほかはない——といってもエル=バシャも今や50歳間近、ヴィルトゥオーゾとしての最充実期に、やっておくべきことをやりとげた、という感じだろうか。演奏機会の少ない偶数番号の曲も含め、ピアニストとしてのプロコフィエフの気合の入れようが十二分に伝わる圧倒的なソロ・パートに丁々発止からむ、熟考と精力の双方が隅々までゆきわたった大野和士のタクト、モネ劇場の名手たちの至芸。
MFUG 521
(国内盤)
\2940
グラズノフ:
 1. ピアノ協奏曲 ヘ短調 op.92(1911)
 2. 交響曲 第5番 変ロ長調 op.55(1895)
ゼーフェリン・フォン・エッカルトシュタイン(p)
ヴァルター・ヴェラー指揮
ベルギー国立管
あのヴェラー四重奏団のリーダー、伝説のウィーン・フィル首席奏者、古参名匠ヴェラーと 21世紀のドイツから飛ぶ鳥を落とす勢いで躍進中の超実力派エッカルトシュタイン! いま誰もが気になるグラズノフの充実作2編を、とんでもない組み合わせの超絶名演で!!こういうとんでもない顔ぶれのアルバムができてしまうから、Fuga Liberaという新レーベルは侮れない。玄人リスナー垂涎の的、1960年代のDECCAに名盤あまたのヴェラー四重奏団のリーダー・ヴァルター・ヴェラーがその後指揮者として、歌劇場と演奏会シーンで手堅く栄光を積み重ねてきていることはご存知のとおり——10年ほど前にはChandosでベートーヴェン交響曲全集(幻の「第10番」含む!)を完成させ健在ぶりを示したが、その後は英国のみならず、さらにバーゼル、シュトゥットガルト、ボローニャなどヨーロッパ方面でもキャリアを重ねています。そして2007年からは老舗ベルギー国立管の音楽監督に...その早々の成果が、このアルバムというわけ。しかも曲目は、昨今メジャーメーカーも注目のロシア晩期ロマン派の名匠、グラズノフの隠れ大曲2編!ピアノ協奏曲は殆ど録音もなかった秘曲だが、被献呈者はゴドフスキー、同郷のリヒテル御大もひそかに大絶賛していた...なんて逸話も。堂々と威容たのもしいヴィルトゥオーゾ的なソナタ楽章と、変幻自在のめくるめく交響的変奏曲からなる壮大な2楽章形式は、まさに晩期ロマンティシズムの麗しさ!かたや交響曲第5番は新古典派的構築感のなか、随所でスラヴの叙情がこぼれる忘れ難い充実作——オーケストレーションの達人グラズノフの面目躍如、聴き応え抜群の名品です(昨今のセレブリエル盤との聴き比べも愉しみ!)両曲とも、ヴェラー渾身の指揮から鮮やかなパッションが迸ります。・・・と、指揮者サイドの紹介にずいぶん字数を割きました。対するピアニストは、なんと新世紀ドイツの風雲児エッカルトシュタイン!! 贅沢すぎもいいところの顔ぶれです。コンクール破りの快進撃もずいぶん前に思える、すでに堂々たる最前線奏者の風格が。名匠ヴェラーとがっちり組み合うさまは、ブラームス2番でのヨッフム&ギレリス、ベーム&バックハウスさえ髣髴させるような頼もしさ!いやいやまったくもって、日本の硬派ユーザーの興味ど真ん中を突くような企画ではありませんか!

GRAMOLA

GRML98811
(国内盤)
\2940
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ(全3曲)
《ピリオド楽器による演奏》
ブラームス:
 第1番 ト長調 作品78「雨の歌」
 第2番 イ長調 作品100
 第3番 ニ短調 作品108
トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(ヴァイオリン)
エフゲニー・シナイスキー(ピアノ/J.B.シュトライヒャー&ゾーン 1870年頃製作楽器)
ドイツ・ロマン派室内楽の大本命・あの3名作が、極上ピリオド楽器演奏で登場! 明らかにレヴェルの違う、ウィーンならではの筋の通った音楽性が光るこの素晴しさ。静謐の美から情熱的な瞬間まで…気鋭名手が楽器にまでこだわると、こうなる!ウィーンのGramolaレーベルから、この音楽都市が「ピリオド楽器でも本格派」であることを印象づける名盤が突如お目見え! ピリオド楽器でブラームスのヴァイオリン・ソナタ・・・と、これが企画倒れに終わらないというか、企画の趣旨を忘れるくらい、みごとな音楽性に貫かれた快演になっているから嬉しい限り。ピアノはブラームスが1868年頃から死ぬまで弾いていたシュトライヒャーと「ほとんど同じ状態の」シュトライヒャー1870頃モデルのオリジナル楽器! やわらかくも明晰な音の粒にはっとさせられる銘器。ヴァイオリンについての記載は解説にはありませんが、なにしろ奏者は「楽器マニア巨匠」イェルク・デームスの信望もあつい若き気鋭T-A.イルンベルガー。現代楽器もこなしながら、先日リリースされたモーツァルトのソナタ集では「作曲者の生前はイタリアの楽器よりずっと取引価格が高かった」と自ら言明しシュタイナーのオリジナル古楽器をピリオド奏法で弾いたくらい、楽器へのこだわりのある人だし、一聴した限りでは今回の録音でも、独自の見解から「1880年前後の独墺系奏法」に辿りついているような・・・もっとも当担当の耳の程など知れているから、そこは各位ご自身で聴き極めていただきたいところ。ただ、ヴィブラート加減と歌のつけ方、ルバートのタイミングなどは、ヨアヒムの音源の、あのノイズ越しに聴こえるまろやかさを彷彿させる気がする。技師はPan Classicsでもお馴染みイェンス・ヤーミン。楽器の美音の直接音と古雅なる残響とがうまく溶け合い、その点でも雰囲気満点!やわらかさと伝統の峻厳さが交錯する、一味違う境地のブラームス——軽く話題になってくれそうな1枚。
ウィーン旧市街の只中、聖シュテファン大聖堂にほど近い場所に販売店舗もかまえているオーストリアの輸入代理店(創業1924年!)が当レーベルの母体。2002年頃から立ち上げられたCDレーベルGramolaの第1弾リリースは巨匠バドゥラ=スコダがベーゼンドルファーで弾くベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集で、これは以前別の代理店様から日本にも輸入盤として紹介され、大きな成功をおさめています。ウィーン音大やザルツブルクのモーツァルテウム、リンツ・ブルックナー音大などオーストリア屈指の教育機関で修練を受けた気鋭奏者・歌手たち、あるいはこれらの機関で教鞭をとっている実力派たちを起用して、モーツァルトやベートーヴェン、シューベルト、マーラー、クライスラーなど同地に関係のある作曲家はもちろん、バロックから近代まで、ドイツ=オーストリア系の王道的作曲家たちの傑作を中心に、最上の解釈で楽しませてくれます。伝統ある音楽都市の“いま”、もっとも新鮮にして古雅な響きがここにあります。
GRML98789
(国内盤)
\2940
モーツァルト:フォルテピアノとヴァイオリンのための作品集
 ピアノとヴァイオリンのためのソナタ ト長調 KV.301
 ピアノのための幻想曲 ニ短調 KV.397(385g)
 ピアノとヴァイオリンのためのソナタ ホ短調 KV.304
 ピアノとヴァイオリンのための変奏曲 ト短調 KV.360(374b)
 ピアノとヴァイオリンのための幻想曲 ハ短調 KV.396(385f)
 ピアノとヴァイオリンのためのソナタ 変ロ長調 KV.378(317d)
イェルク・デームス(Fp)
使用楽器:
(1)ヴァルター・モデル
(2)デュルケン1795年製
トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(Vn)
使用楽器:ヤーコプ・シュタイナー1656年製オリジナル楽器
Gramolaの充実したラインナップの中で、いかにもこのレーベルらしくありながら同時にかなりの異彩を放っているのが本盤かもしれない。「ヴァイオリン序奏つきのピアノ作品」たるモーツァルト作品、主役たるピアノを弾くのはバドゥラ=スコダと並ぶフォルテピアノの老匠デームス!例によって楽器コレクターでもある彼らしいこだわりを発揮、ヴァルターとドゥルケンなる18世紀末の製作家の銘器をもってきて自由自在、老人力的奔放さで絶美のモーツァルトを構築してしまう、あのユニークなスタイルはばっちり健在だ。しかしこの名匠と一体何歳違いなのか、シュタイナーのオリジナル・バロックヴァイオリンを手にした共演者は1985年生まれというから驚くほかはない!リンツ・ブルックナー音楽院でヨゼフ・ザバイーニに、パリでギトリスに、その他シトコヴェツキー、アルベルト・リジー、イーゴリ・オイストラフ…といった巨匠たちに師事してきたイルンベルガーの弾くシュタイナーは、ヴィブラートも控えていかにも古楽器でありながらもクライスラーかボフコフスキーかというくらいフレーズを長めにとって歌いあげる、古楽器らしさを超越した「えもいわれなさ」に満ちているのだ!まさに往年のエドヴァルト・メルクスやコレギウム・アウレウムの奏者たちを髣髴させるようなこの演奏、不覚にも?すぐに虜になってしまう魅力に満ちているのがまた不思議——これもデームスの慧眼か? デームスのソロ1曲、ソナタは3曲もありさらに変奏曲と幻想曲がひとつづつ、かなりお得なプログラムのなかで「ウィーン伝統古楽」の妙味に舌鼓を打つ…“聴かせて売りたい”系ともいえるし、何はともあれ注目頂きたい一作。
GRML98775
(国内盤)
\2940
シューベルト:ピアノのための作品集
  ピアノ・ソナタ 第17番 ニ長調 D.850
  即興曲 第6番 D.935-3「ロザムンデ」
  三つの小品(即興曲)D.946
マティアス・スーチェク(P/ベーゼンドルファー)
ウィーン生まれ(データを見ると1978年生まれ…サンプル試聴時には思いも寄らなかった若さ!)でタチヤーナ・ニコライエヴァ、オピッツ、マイセンベルクらに師事、ウィーンではバドゥラ=スコダ門下で研鑽を重ねたマティアス・スーチェク(SOUCEKをウィーン流儀でこう読むのだそう)は、飛ぶ鳥を落とす勢いで名声を高めているベーゼンドルファー使い。すでにウィーン放送響やヴュルテンベルク・フィル等に名を連ねてきたこの若き俊英の腕前を、まずはシューベルトの多彩な音楽世界のなかで実感していただきたい。 プログラムは長大にしてコントラスト豊かなD.850のソナタを中心に、収録曲3曲とも長く深みあるD.946の即興曲集、そして素朴な歌心がにじむ「ロザムンデ」の主題による変奏曲D.935-3を冒頭に配したもの——ナイーヴで平明な「うた」を清涼なピアニズムが快く仕上げ、強烈なダイナミズムと静かで天上的な歌が交錯するソナタで構築感と美をあふれさせ、最後の3曲でひたすら深く内面世界を探る...と言葉にすると陳腐?だが、じっさい1曲目をかけてから気が付くとどんどん引き込まれてゆく、あっという間にスチェクの魅力の術中にからめとられてしまうアルバムなのだ。全く親父臭くないのにあくまでベーゼンドルファー!という、柔らかく反応の良いタッチの妙味がこれまたイチイチ快い。 「本場ウィーンの奏者が、ウィーンのピアノで弾く、ウィーンの作曲家シューベルトの曲」という本場らしさのアイキャッチだけに終わらない、聴いてみれば“その先の何か”が一瞬ごとにきらめく充実アルバム!
GRML98754
(国内盤)
\2940
オーストリアの正統派室内楽の「いま」
 〜C.M.ヘーラー&L.モンティ リサイタル
  ピアノとヴァイオリンのためのソナタ イ長調 KV.526(モーツァルト)
  四つのロマンティックな小品(ドヴォルザーク)
  ツィゴイネルワイゼン(サラサーテ)
  中国の太鼓(クライスラー)
  ヴァイオリンとピアノのためのソナタ第2番 ニ長調(プロコフィエフ)
クリスティーネ・マリア・ヘラー(Vn)
ルーカ・モンティ(P)
ヴァイオリニストは1978年ザルツブルク生まれ、モーツァルテウム出身、師事してきたのはシムエル・アシケナジィにイゴール・オズィム、シトコヴェツキーといった伝統肌の名教師たち…に加えてハーゲンSQのルーカス・ハーゲン、リコ・グルダの室内楽パートナーでもあり…対するピアニストはイタリア生まれのスイス&ウィーン育ち、師匠はペルルミュテールにハンス・グラーフ、ハーヴェイ・シャピロにセルジョ・ペルティカローリ…とピアノ・ファン垂涎の名が居並ぶなか、伝統肌にしてアルノンクールの共演者でもあるルドルフ・ブーフビンダーからウィーンのピアニズムをみっちり叩き込まれ…といったありよう。聴けば聴くほど、そうしたキャリアの歩み方を思い起こさずにはいられない、しかもプログラムは非常にとっつきやすくも本格的…そんな玄人好みのイージー・アルバムが、これだ。モーツァルトは端正そのもの、プロコフィエフは勢いと愉悦に満ち、切ないサラサーテに優しいドヴォルザーク、軽快な「中国の太鼓」…空間性のある録音できれいに入れられたヴァイオリンの響きには、瑞々しくありながら典雅なヴィブラートが絶妙の加減でかかっている。歌いまわしは伝統的にして、しかし新鮮さにあふれている。伴奏のピアニストは大事なところで饒舌に前面に出て、しかしヴァイオリンをまったく殺さない。「音楽の国」オーストリアの“いま”ならでは、伝統を大切にしつつも瑞々しく新鮮な息吹きに満ちた室内楽!日本のユーザーがいちばん大事にしたいところを見事に押さえてくれている、好感度バツグンの“本場もの”としてご注目あれ!
GRML98762
(国内盤)
\2940
音楽都市ウィーン/新ウィーン楽派
 〜マーラーとシュトラウスの室内楽編曲〜
 マーラー:さすらう若者の歌
   (シェーンベルクによる室内楽編曲版)
 シェーンベルク: 二つの歌曲
   (アイスラーとシュタインによる室内楽編曲版)
 ヨーハン・シュトラウス2世(1825〜99):
  ワルツ「南国のバラ」(シェーンベルクによる室内楽編曲版)
ペーター・ブルヴィク指揮
ウィーン20世紀アンサンブル“exxj”
+ルシャサンドラ・ドノーゼ(ソプラノ)
室内楽編曲というのは玄人受けするジャンルでありながら、本盤のようにあくまで「美」を大切にして仕上げられていると、逆に聴きやすさの方が際立つから不思議なもので。 伝統の都ウィーンから登場した現代音楽界の奇才ブルヴィクは、ごく若い頃結成したこのウィーン20世紀アンサンブルと30年以上にわたり、クラムにダラピッコラ、ジルベール・アミにフェルドマンにウルマンにリームにジョン・アダムズ…ときわめて多彩な20世紀音楽の数々ばかりか、古くはバッハからシューベルト、ワーグナーにマルチヌーに…と伝統系の作品も決してなおざりにせず、昨2006年はモーツァルトを解体・再考するプログラムも展開していたという。そんな過去と未来をともに大事にしながら自由に行き来できる集団だけに、20世紀初頭の新ウィーン楽派によるロマン派作品の室内楽編曲はまさに自家薬籠中の得意ジャンル、しかも何しろ彼らはウィーンっ子でもあり。オーケストラや濃密なピアノの暑苦しさを脱ぎ捨てた、という感じに昇華され、ひたすら美しく繊細な音楽となったマーラーやシェーンベルクを味わい尽くした後、ひたぶるに美しいシュトラウス・ワルツへなぜかさらっと自然に繋がる、ユニークな音楽作りは必ずやクセになるはず!キィワードはやはり「ウィーンの人が弾くウィーンの音楽」というところになるのだろうか。東欧ルーマニアから来たドノーゼの歌声もしなやかにして艶やか、気高く、えもいわれぬ香気を放っている。洗練された器楽陣の名技とともに、世紀末様式のウィーンのカフェ内装のような、優美ですっきりしていながら荘重でもあるような、この妙なる“ウィーンの響き”にじっくり浸って頂きたい!

INTRADA

Intra 033
(国内盤)
\2940
ショパン:バラード(全4曲)およびその他のピアノ曲
 1. バラード 第1番 ト短調 op.23
 2. バラード 第2番 ヘ長調 op.38
 3. バラード 第3番 変イ長調 op.47
 4. バラード 第4番 ヘ短調 op.52
 5. 子守唄 ニ長調 op.57
 6. 舟歌 嬰へ長調 op.60
 7. スケルツォ 第4番 ホ長調 op.54
 8. 練習曲 第3番 ホ長調 op. 10-3「別れの曲」
ヴェラ・ツィバーコフ(ピアノ)
さわやかな、ショパン——な、だけだと思ったら大間違い!(実は、NHKにも出演していた) マーキュリー扱い商品には、軟弱なだけのアイテムなんてありません。 ミュラロの妙技とエンゲレールの構築感、ここに結実——デビュー作から、トバします! なんだよIntrada、今度は「勝負ジャケ」で女子アイテムかい! と思いきや、そんなヤワなもんじゃありませんでした——ラテン系諸国のCD、こういうことがあるので侮れない。だいたいヤワ路線でぬるく誤魔化そうという女子が、デビュー・アルバムに「バラード(全4曲)」なんてプログラムは選ばないと思うんですよ。まあ、ジャケのキャッチーさに販促効果がないかっていうと、ンなこともないでしょうけど(「別れの曲」の収録も、イージーユーザー向けのアイキャッチになるのでは)。 ヴェラ・ツィバーコフは、1983年生まれのロシア系フランスのピアニスト。ランス音楽院でロジェ・ミュラロ(!)に、パリ音楽院ではブリジット・エンゲレールに師事し、前者のカリスマ性(?)と後者の構築感をあわせもつピアニストとして世に打って出てきた。昨年はNHK「スーパーピアノレッスン」にミシェル・ベロフの生徒役として出演していたそうだが、今やアジアくんだりでそんな端役をやってる場合じゃない、この化けっぷり——バラード第1番の冒頭からじわり自分の空気感に聴き手を引き込み、細かな芸達者ぶりをそこかしこに感じさせながら、じっくり壮大なスケールに仕上げてゆく。大きな構造をしっかり纏め上げながら細部まで徹底して聴き手の集中力をひきつける...なるほど、ショパンのバラードで来るわけだ、と納得させられる。そんな音楽性がビシッと決まるのが、あの長大なスケルツォ第4番——派手一辺倒とは一線を画す堂に入りっぷり、ジャケからは想像もつきません! “フランスの「レコード芸術」”的老舗レビュー誌Diapasonから5ポイント満点を贈られるのも頷ける、気合の入った1枚なのでございます。どうぞご注目ください!
INTRA035
(国内盤)
\3300
ジャン・アラン(1911〜40):オルガンのための作品(全曲)  マリー=クレール・アラン(オルガン/パリ、聖エティエンヌ=デュ=モン教会)
 リタニー連祷 JA119 [ 3’54]/三つの舞曲 JA120A/120bis [19’28]
 第一幻想曲 JA72 [ 3’56] 1) 喜悦 [6’16]
 第二幻想曲 JA77 [ 5’30] 2) 愁傷 [9’30]
 闘争 [3’42]/オルガン独奏のための組曲 [15’07]
 序奏と変奏 JA69 [6’47]
 終課のための後奏曲 JA29 [ 4’08]
 スケルツォ JA70 [4’15]/シトー派のコラール JA134
 コラール JA82 [4’05] 〜聖母被昇天のための [ 1’25]
 インテルメッツォ間奏曲JA66bis [ 5’33]
 アグニ・ヤヴィシュタのアリア JA138 [ 6’16]
 ための二つの舞曲 JA77/78 [ 3’40]
 フュリギア旋法によるバラード JA9 [ 2’09]
 小さなオルガン曲 JA33 [2’41]
 第一の前奏曲「さらにゆく」JA64 [ 3’18]
 ドリア旋法によるコラールJA67 [4’00]
 第二の前奏曲「そしていま」JA65 [ 2’33]
 フュリギア旋法によるコラール JA68 [2’49]
 つまった2音の子守唄 JA7bis [ 2’38]
 「光輝く創造主」の雲ゆき JA79 [ 2’09]
 主題による変奏曲 JA27 [4’02]
 モノディ JA135 [ 1’49]/前奏曲とフーガ JA75/57 [5’57]
 グラーヴェ JA32 [ 2’14]/ラメント哀歌JA14 [3’18]
 クレマン・ジャヌカンの主題による変奏曲 JA118 [5’10]
 空中庭園 JA71 [5’26]
これは「現代の歴史的名演」だ——オルガン界第一人者がいま、満を持して世に問う! フランス近代に咲いた徒花・あまりにも美しく多様な兄・ジャン・アランの音楽世界を あまりにも素晴しく芳醇な最新録音で——全曲解説もマリー=クレール自身が執筆!! 鮮やかなタッチと明晰な解釈によって、ストレートにオルガンの魅力へと聴く者を引き込む巨匠・マリー=クレール・アラン。連年のように来日し公演を続けていることからもわかるように、彼女の音楽性は今なおまったく揺るぎないまま。その彼女がIntradaレーベルのため、満を持して世に問うたのが——オルガン好きならもうご存知、プーランクやミヨーら「6人組」と前後して名曲「だけ」を世に残した夭逝の天才、ジャン・アラン(1911〜40)の作品全集!ジャンはマリー=クレールの実兄で、彼女は2005年に彼の声楽作品集を録音していますが(Cicipheレーベル)、やはりファンとして気になるのは、こちらのオルガン独奏曲全集のほうだろう——しかも嬉しいことに、1曲1曲ごとすべてにマリー=クレール自身が解説をつけてくれています(日本語完訳添付)。ジャン・アランはオルガンをピアノのように鳴らす軽妙な表現から、いかにも教会の楽器らしい荘重な響きまで、この楽器の粋を知り尽くした音楽を書く人。活躍年代のわりに「6人組」の音楽同様ごく親しみやすく耳になつかしいその響きを、いまや現代最高のオルガニストとなった実妹の演奏で聴ける喜び! 暑苦しく思い入れを押し付けるのではなく、他の作曲家に接するのと同じような、あの素晴しく明晰にしてスピリットの宿る、マリー=クレール・アラン一流の歌い口はそのまま——適度な距離感をとりながらも溢れる情熱はひしひし感じられる、忘れがたい名演奏になっています。解説の周到さも含め、これはもうオルガン好きのみならず、ジャン・アランの世界を知るうえでは欠かすことのできないマスト・アイテム!いや、まさに今生まれたばかりの「歴史的名演」にほかななりません。録音:2004年6月8日、2005年5月17日、2006年5月9日、2006年9月22日、パリ、聖エティエンヌ=デュ=モン教会 録音・編集・監修:セシル・ルノワール  録音・監修:ギヨーム・ヴァンデルノート 編集:ヴィルジニ・ルフェビュール オルガン調性:ベルナール・ダルガシー 企画:エマニュエル・ゴム、フローラン・ゴム、エリック・タンギー 全曲解説執筆:マリー=クレール・アラン(完全日本語訳添付)

MELOPHONE

MEPH 003
(国内盤)
\2940
大聖堂のバッハ
 〜ブリュッセル大聖堂のオルガンによるバッハ傑作集〜
J.S.バッハ:
 1. トッカータとフーガ ニ短調 BWV565
  8つのオルガン・コラール
 2. いざ来たれ、異邦人の救い主よ I BWV659
 3. いざ来たれ、異邦人の救い主よ II BWV660
 4. いざ来たれ、異邦人の救い主よ III BWV661
 5. いと高きにおわします神のみぞ栄光あれ I BWV771
 6. いと高きにおわします神のみぞ栄光あれ II BWV717
 7. 主なる神よ、いざ天の扉を開きたまえ BWV617
 8. 古き年、今や去れり BWV614
 9. イエス、わが友 BWV610
 10. 前奏曲とフーガ ロ短調 BWV544
 11. トリオ・ソナタ 第3番 変ホ長調 BWV525
 12. 前奏曲とフーガ ト長調 BWV550
グザヴィエ・ドゥプレ(Org)
夫人である国分桃代と4月に来日したさいには、夫婦連弾でオルガン版『魔法使いの弟子』を披露、圧巻の面白さで聴衆を魅了したグザヴィエ・ドゥプレだが、コンサート半ばで披露したバッハの「ヴィヴァルディのop.3-8による協奏曲」は手堅い様式感覚があまりに見事で、割れんばかりの拍手を一身に受けていたのが思い起こされる。ここに日本発売となるのは、そんなドゥプレが自ら礼拝音楽監督をつとめるブリュッセル大聖堂のオルガンに向かい、1枚まるまるバッハの作品に費やした充実盤なのである。 なんといっても、全ての曲がすっきり端正に仕上げられているのが1枚通しての魅力——通しで聴いても飽きない、というか、ついもう一曲、と聴き進めてしまう快さがここにある。ゴシック建築の石の壁をていねいに磨き上げ、天へと伸びてゆく柱や梁のすべすべした感触を愉しむような——楽器製作はバルセロナのグレンツィング工房、さまざまなパイプ列の立ち上がりのよいスマートな音色を、8曲のコラール・プレリュードとソナタやフーガで隅々まで堪能できる。MeloPhone社はもともとドゥプレ氏が楽譜出版社として立ち上げた会社なのだが、このアルバムにもそうした出版人としてのノウハウが生かされ、Digipackのジャケットは十字型に開くよう設計されていて、そのひとつひとつにベルギーらしく各国語で記された解説がついているという小憎らしくも美しい仕様になっている。外装も美しく、選曲されているのもめでたい曲ばかりなので、贈答用にも良いのでは。

PAN CLASSICS

PC10194
(国内盤)
\2940
ロゼッティ:管楽合奏のためのパルティータ集
 アントーニオ・ロゼッティ(1750頃〜92):
  1. パルティータ ヘ長調 Murray B18
  2. パルティータ 変ホ長調 Murray B13
  3. パルティータ ニ長調 Murray B2
  4. パルティータ ヘ長調 Murray B21
アンフィオン管楽八重奏団(古楽器使用)
ヤナ・セメラードヴァー、
ユリー・ブラナー(トラヴェルソ)
モーツァルトのセレナード(PC10179)やクロンマー、トリーベンゼーら後期古典派の達人たちの管楽合奏曲(PC10142、PC10125)で闊達な演奏を披露してきたアンフィオンが、次に放つのは嬉しいことにロゼッティ! 交響曲や協奏曲など管弦楽作品にみられる、あのがっちりした構成感、あの流麗至極なメロディのすばらしさが、ブイブイと鳴るナチュラルホルンや妙音あでやかなピリオド・リード楽器「だけ」で緻密にスマートに、そして味わい深く響きわたる—こんな贅沢な話はない!
PC10192
(国内盤)
\2940
ルイ・シュヴィッツゲーベル=ワン
 〜ヴィルトゥオーゾ・ピアニズムの新世紀〜
 メンデルスゾーン:
  1. ピアノ協奏曲 第2番 ニ短調 作品40
 モーリッツ・モシュコフスキ(1854〜1925)
  2. メロディ 作品18
  3. ヴィルトゥオーゾ練習曲 第11番 変イ長調
   〜『15のヴィルトゥオーゾ練習曲集』作品72より
  4. 花火 〜『性格的小品集』作品36より 第6番
  5. 秋に 〜『性格的小品集』作品36より 第4番
  6. スペイン風カプリース
 モーツァルト:
  7. ピアノ・ソナタ 第8番 ニ長調 KV.311
 エルヴィン・シュールホフ(1894〜1942):
  8. 五つのジャズ・エチュード
ルイ・シュヴィッツゲーベル=ワン(P)
1) ロイ・グッドマン指揮
ジュネーヴ室内管
ジュネーヴ国際コンクール入賞記念特別アルバム・といえば、昨年以来めきめき頭角をあらわし日本のコンサート・シーンでもきわめて高い評価を得ている矢野玲子(vn)のめざましいアルバム(PC10187)が記憶に新しいところ——これはそのシリーズ最新作だ。しかし基本的に、デビュー・アルバムでモーツァルトとシュールホフを同時に扱うとか、モシュコフスキを5曲もとりあげるとかいった離れ業なんて、よほど「わかっていない」か、そうでなければとんでもない音楽性があるか、そのどちらかだと思うのだが...本盤は、おそらくめったに出ないその後者の方。このスイス/中国系の気鋭奏者、何しろ晩期ロマン派の爛熟味(モシュコフスキ)といい、古典派のスマートさ(モーツァルト)といい、コントラスト鮮やかな協奏曲(メンデルスゾーン)といい、ジャズ風近代作品の軽妙なウィット(シュールホフ)といい…どれをも多彩に弾き分ける芸達者さは、まさしく21世紀の本格ヴィルトゥオーゾ!といった風格(そして確かに、こうしたプログラム構成もなんとなくホロヴィッツその他の20世紀初頭のヴィルトゥオーゾのそれに通じるものがあるかも…ジャケットの渋さも、それを意識しているのか)。しかし経歴を良く見てみると...驚くなかれ、なんと「1987年生まれ」とある!音から先に入ったらまずそうは思えない、どこの実力派登場か?!と思う筈。1曲だけある協奏曲はメンデルスゾーンの(勢い良い「第1番」ではなく)聴き応えある「第2番」。矢野玲子アルバムでも古楽器集団コンチェルト・ケルンのエーアハルトが指揮だったが、ここでもかのロイ・グッドマン御大が現代楽器のジュネーヴ室内管を率い、スタイリッシュな音楽で興を添えている。古楽奏者のモダンオケ共演が多いヨーロッパのシーンを彷彿とさせてくれる、小憎らしい隠れセールスポイントだ。

RAMEE

RAM0702
(国内盤)
\2940
アントワーヌ・ダール(1715〜84):
 『六つのソナタ
  〜バソンまたはチェロと通奏低音のための』
                  作品2(1759?)*
 『音楽の新しい諸原則』(1765頃?)付録曲+
 1. ソナタ第1番 ハ長調*
 2. ソナタ第2番 ト長調*
 3. フルート伴奏つきエール「ラ・コケット(心そそる女)」+
 4. ソナタ第3番 ハ短調*
 5. フルート伴奏つきエール=
   ミュゼット・アン・ロンドー「親愛なるティルシ」+
 6. ソナタ第4番 ヘ長調*
 7. ソナタ第5番 ニ短調*
 8. アリエット「心そそる女」(1767)
 9. ソナタ 第6番 イ短調*
 10. パロディ=アリエット
  「もいちど、おれを愛しておくれ」(1766)
ヒカルド・ハポポルト(バロック・ファゴット)
使用楽器:パリリのプリュダン1760年頃製作楽器によるコピー
パスカル・デュブリュイユ(クラヴサン)
使用楽器:リュッケルス1624年モデルによるコピー
フランソワ・ニコレ(フラウト・トラヴェルソ)
カラン・セラファン(S)
「ヘッケル以前の1800年頃までは、フランスのバソンも事実上バロック(orクラシカル)・ファゴット」だそうなのですが、まあ雰囲気ということで「バソン」の呼称を適宜。Antoine Dardなる人はラモーと同じブルゴーニュの出身で、1760年頃パリのオペラ座に入団したというから『レ・パラダン』の初演や『ボレアド』のリハーサルなど、ラモー最晩年の傑作群の上演にはばっちり関係していたわけで。その彼がパリに来てすぐ出版したのが本盤のソナタ集・・・18世紀中後半のバソン音楽といえば古典派末期のドヴィエンヌまで殆ど何も録音のないところ、本盤はACCENTのボワモルティエ&コレット曲集への貴重な対抗盤となる—しかもその音楽はずっと古典派に近く、ルクレールのヴァイオリン・ソナタとボッケリーニのチェロ・ソナタの間をゆくような、典雅な歌心とスピード感が交錯する耳なじみのよい音作り(モーツァルトの協奏曲もかくや、というくらい高音域で暴れまわるのも、ボッケリーニのチェロの扱いに似ている)。さらに、大昔ブリュッヘンのオトテール作品集で片鱗が紹介されていたような「フルートだけで伴奏する歌曲」など歌曲ものが折々意趣を添える。18世紀中盤の(とくにフランス語)歌曲は録音が皆無に等しく、その点でも嬉しい計らいだ。
 同時期の作曲家プラのオーボエ・ソナタ集(RAM0603)が絶好調のRAMEEだけに、バソン奏者の見立ても完璧!ハポポルトはブラジル出身、もともとパリで「現代バソンの大家」モリス・アラールに師事したのち、ミンコフスキやニケの古楽器オケに連なったという異色の経歴の持ち主。師匠アラールを思わせる繊細な歌わせ方は古楽器と曲によく調和して、曲の面白さを何倍にも際立たせる——ちょっと聴き逃せないユニークな中低音の魅力、ぜひご注目を!
RAM0703
(国内盤)
\2940
パスカル・ド・レストカール
 〜知られざるリヨンのユグノー作曲家〜
パスカル・ド・レストカール(1537頃〜87以降):
 『サクレ・カンシオーネス』(1582・全曲)
アンサンブル・ルドゥス・モダリス
総指揮:ブリュノ・ボテルフ
エール・ド・クールをはじめフランス・バロックの「リュリ以前」の闇がずいぶん解明され、17世紀前半ではブジニャック(HMFのクリスティ盤)やフォルメー(Alphaのシュネーベリ盤)など合唱曲の「ルネサンスからバロックへの推移」もだいぶ見えてきた昨今の録音シーン。しかし16世紀の音楽世界となるとアルバムはぐっと減ってくる・・・だが16世紀といえばフランスの国力が充実しはじめてきた頃。ネーデルラントやイタリアのような、ハイ・ルネサンスのア・カペラ対位法音楽がこの国で花開かなかったわけがない!ルジュヌの録音はAlphaのそれも含め少しばかりあるが、レストカールは重要作曲家であるにもかかわらず、ヴィス&ジャヌカンEns.の世俗シャンソン集のほか単独録音は皆無だった—しかし本盤はその渇をいやして余りある、ポリフォニー教会音楽の精華をこれ以上ないほど見事に示してくれる名演の連続!レストカールは生涯について未知の部分が多いが、ユグノー(新教徒)だったためカトリック色濃厚なフランス中央部では活躍しづらかったか、ずっとドイツに近いリヨンを拠点に活躍した人。『サクレ・カンシオーネス』はラッススやバードの名作群と同時期、1582年に出版された曲集で、小さなフランス語宗教歌とラテン語ポリフォニー音楽の双方が収録されている大著—精緻にして晴朗な対位法の味わいに、彼の立身を阻んだのはただ信仰の相違だけだったことを思い知らされる傑作ぶり!その美が際立つのも、平均律和声ではなく中世旋法を基準にしてハーモニーを作れる超実力派古楽歌手集団あってこそ!指揮者はルネサンス期のディクションや歌声のあり方など「意外な細部」までこだわる異才ボテルフ——そのこだわりが隅々まで徹底されると、ここまで結果に反映されるのか!と、ひたすら印象的な極上ア・カペラ古楽。3声から7声まで、多様な全28曲をご堪能あれ!
RAM 0701
(国内盤)
\2940
ロベルト・ヴァレンティーニ(1680〜1750)
(=ロバート・ヴァレンタイン):
 リコーダーと通奏低音のための12のソナタ
  (パルマの写本SANV.D.145 による)
ザビーネ・アンボス(リコーダー)
フェリックス・コッホ(バロック・チェロ)
ヴィープケ・ヴァイダンツ(Cemb)
ヘンデルよりも親しみやすく、ヴィヴァルディよりもスタイリッシュ!3 分程度のミニマル・ソナタから大規模な4 楽章ソナタまで、何と多様な味わい深さ——意外と見つからないリコーダー秘曲ソナタもの。見つかったのは、こんな傑作アルバム!!リコーダーのアルバムというのは意外と多くはないもので、あってもヘンデルやテレマンの作品集ばっかりだったりするものですが——そんな環境にブレイクスルーをもたらすRamee レーベルの新譜が登場! 「リコーダーでバロックものは同じ曲しか聴けない」とお悩みの方々にぜひおすすめしたい、演奏内容も曲のクオリティも格別!の1 枚をリリースしてくれました。ジャケのウェッジウッドも伊達じゃない!〜ロベルト・ヴァレンティーニとイタリア語の名前ですが、本当は正真正銘イギリス人。18 世紀初頭、最晩年のコレッリが活躍していたローマに渡り、そこでリコーダーをよくするパトロンを見つけ、擁護にすがろうと献呈したのがこの12のソナタで。1730 年頃の作ということはまさにヴィヴァルディやヘンデルと同時代——手堅さと伸びやかさが同居する大小さまざまなソナタ群は、リコーダーの音色をあますところなく堪能させてくれる絶妙の仕上がり!細かいものは3 分程度、長い曲はヴィヴァルディのソナタくらいの規模をもち、かなりいろいろ楽しめます。仕事の合間などスキマ時間にじっくり聴くにも丁度良いつくり!独奏者アンボスはミヒャエル・シュナイダーとメーメルスドルフ、つまり名手と奇才に学んだ腕前確かな若手で、緩急自在にしなやかに飛び回る歌心と技巧はすでに圧巻! 伴奏陣のオツなサポートを受けて、悲喜大小さまざまなソナタそれぞれの面白さを鮮やかに吹き分け、隅々まで堪能させてくれます。ちなみに通奏低音にもちょっとした注目ポイントが——いくつかの曲では、バッハがリュート作品を作曲する時に使ったといわれている「ガット弦チェンバロ」が使われているのです。

RICERCAR

MRIC255
(国内盤)
\2940
パッヘルベル:
 1) オルガンのためのトッカータ ハ長調
 2) 二重合唱と通奏低音のためのモテット
  「すべての民よ、主を賛美せよ」
 3) カンタータ「神の成すことはすべて良きこと」
 4) オルガン独奏のためのパルティータ 
  〜「神の成すことは」の主題による
 5) 二重合唱と通奏低音のためのモテット「神は我らが固き砦」
 6) オルガンのためのコラール
  「キリストは死の床に就きたまえり」
 7) カンタータ「キリストは死の床に就きたまえり」
 8) カンタータ「すべての民よ、主を賛美せよ」
ジャン・チュベリー(木管コルネット)
レザグレマン&ナミュール室内合唱団
クレール・ルフィリアトル (S)
ハンス=イェルク・マンメル (T)
超一流レーベルRicercar、正統派の慧眼が選んだ次なる目標は「パッヘルベル」!「カノンだけじゃない」のはもう常識?大バッハに大きな影響を与えたニュルンベルクの名匠 オルガン独奏曲も交えながら、精鋭集団+「あの気鋭歌手」×2でおくる秀逸アルバム!2007年下半期第一弾リリースは、一般ユーザーにも「カノン」のおかげで名前だけは有名なパッヘルベル!とはいえ、古楽ファンにとってみれば北のブクステフーデ、南のビーバーやシュメルツァーとならぶ「中央ドイツの巨匠」として、17世紀ドイツ音楽界に燦然と輝くすばらしい巨匠であることはもう周知の事実。レーゲンスブルクで修業を積み、エアフルト、アイゼナハなどバッハ一族ゆかりの地で活躍、1695年からは生地でもあったニュルンベルクを拠点に名声を轟かせた作曲家なのでした。で、どんな曲を書いたのか——その答えが、このアルバム1枚でつぶさに理解&堪能できるの!パッヘルベルは作曲家としてのみならずオルガンの巨匠としても知られた人で(弟子には大バッハの兄ヨーハン・クリストフ・バッハも含まれていました)、ここでは3種の代表的な形式によるオルガン曲が折々興を添えている。アルバムの主体は何といっても教会カンタータ——さまざまな独唱者たちが5人の弦奏者、2本の木管コルネットに1本のファゴット、テオルボ+オルガンorチェンバロという伴奏に支えられて、意気揚々たる讃歌をひびかせ、あるいはしっとりカンタービレで哀調ただよわす…すっきりした響きに味わい深い情感のこもる古楽歌唱は、さすが名門ナミュール室内合唱団ならでは!そしてこの実力派集団の底力をいちばんはっきり堪能できるのが、バッハのそれを彷彿させもする二重合唱のためのモテット2編——表現の妙味はまさに圧巻、うちのめされます! そのうえ独唱陣にはル・ポエム・アルモニークの看板歌手ルフィリアトル(!)と、Alphaでの「冬の旅」が夏まで大人気継続中のH-J.マンメル(!!)まで名を連ねる豪華さ!
MRIC 251
(国内盤)
\2940
トマス・モーリーと英国のブロークン・コンソート
 トマス・モーリー(1557〜1602)
 フィリップ・ロシター(1567〜1623)
 ピーター・フィリップス(1560/61〜1628)
 ジョン・ダウランド(1563〜1626)
 リチャード・アリスン(1600年前後に活躍)
 オーランドゥ・ギボンズ(1583〜1625)
 ウィリアム・バード(1540〜1623)
 ダニエル・バチュラー(1572〜1618)
  1) 今ぞ五月は来たり**(モーリー)
  2) かえるのガリアード*(モーリー)
  3) フィリップスのパヴァーン*(フィリップス)
  4) フィリップスのガリアード*(フィリップス)
  5) ぼくの窓から帰りなさい*(アリスン)
  6) サウチス卿のマスク*(モーリー)
  7) パイパーズ大尉のパヴァーン*(ダウランド)
  8) パイパーズ大尉のガリアード*(ダウランド)
  9) ガリアード「彼女の言い分は通るだろうか」* (ダウランド)
  10) パヴァーン「ソールズベリー卿」v(ギボンズ)
  11) ガリアード「ソールズベリー卿」v(ギボンズ)
  12) 喇叭ですよ、のパヴァーン*(アリスン)
  13) わたしはひとり、ひとりなの*(モーリー)
  14) バーロウ*(モーリー)
  15) 手をとりあおう*(モーリー)
  16) オクスフォードの御殿様のマスク*(バード)
  17) 涙(ラクリメ)のパヴァーン*(ダウランド)
  18) クォードランのパヴァーン v(作者不詳)
  19) クォードランのガリアード*(アリスン)
  20) フランシス・シドニー夫人はお喜び**(バチュラー)
  21) アリスンの弔い鐘*(アリスン)
   * モーリー編「コンソート・レッスン集」(1599)より
   **ロシター「コンソートのためのレッスン集」(1609)より
   v ヴァージナル独奏曲
アンサンブル・ラ・カッチャ (Lute、高音&低音ヴィオール、
      シターン、パンドーラ、ヴァージナル、リコーダー)
総指揮:パトリック・デーネッケル(リコーダー)
+ギィ・パンソン(ミュゼラー型ヴァージナル)
鬼才歌手ブリュノ・ボテルフらの「バラ・フォースタスは誰なのか?」(Alpha063)を2005年に案内したときは「英国ルネサンスもので、ブロークン・コンソート(同属楽器ではなく、異種楽器で合奏するスタイル)を実践している名演奏ってなかなかない」というようなことを書いたけれど、今回、さらに新たなブロークン・コンソートの傑作盤が登場してくれた。前回のRicercarご案内でプログラム完璧!と推薦したラ・カッチャの2007年初夏最新リリース(日本上陸はこれが初めて!)で、英国ルネサンス期の合奏音楽の大家トマス・モーリーによる「コンソート・レッスン集」に集められた「当時のポピュラー旋律」をうまく配したプログラムになっている。で、演奏スタイルは当の曲集の冒頭に示されているとおり、リュートにヴィオラ・ダ・ガンバ、さらにパンドーラやシターンといったエリザベス朝時代ならではの撥弦楽器も盛り込んで、異種楽器の音色が微妙に、さまざま重なり合わされている。これが玄妙でおもしろい!異なる撥弦楽器の合奏の面白さは、Alphaの傑作盤『愛は妙なり』にも比肩するし、そこに流麗&繊細なリコーダーと高音ガンバが絡んでくる感じの、うつくしいことといったら!これぞ試聴向き、といった忘れ難さだ。折々に名手パンソンによるヴァージナルのソロを織り交ぜながら、この手の曲が好きな方々にはおなじみの旋律もしばしば。次へ次へと21曲、ついつい聴きとおしてしまう(…ちなみに、隠しトラック?もあり)。コアな古楽ファンは、これがソフィー・ワティヨンの思い出に捧げられた1枚であることにもご注目…2005年夏に早世した彼女が、ベルギーでいかに信望厚い音楽家だったかを感じさせる。
MRIC 211
(国内盤)
\2940
J.C.バッハ 教会のギャラント様式
ヨーハン・クリスティアン・バッハ(1735〜82):
 1. グローリア ト長調
  〜S、A、T、Bs、合唱と管弦楽のための
 2. キリエ ニ長調
  〜ソプラノ、テノール、合唱と管弦楽のための
 3. クレード ハ長調
  〜合唱と管弦楽のための
ヴィーラント・クイケン指揮
アンサンブル・レザグレマン(古楽器使用)
( ft2, ob2, fg1, hr2, org1, vn9, va2, vc2, cb1 )
ナミュール室内合唱団(合唱指揮:オリヴィエ・オプドベーク)
バルバラ・ヘルツル(A)
スティーヴン・マクリオド(Bs)他
コンスタントに有望アーティストを開拓してきている“古楽大国”ベルギーのRicercarは、古参の名手とも相性よし。だから上り調子の気鋭集団レザグレマンに、ゲストとして大家W.クイケンが客演指揮に立ったりするのだった !曲目は大バッハの末子クリスティアンが、ロンドンで売れっ子になる直前、ミラノで修業を積んでいた頃のコンチェルタンテな宗教曲。モーツァルトの独唱モテット『エクスルターテ・ユビラーテ』のように、教会音楽だろうとかまわずオペラ的な歌にしてしまう当時のイタリア音楽スタイルにがっちりはまった、流麗な旋律がうつくしい古典派音楽だ。オーケストラ編成も小編成2管+α、ところどころヴァイオリンやチェロの独奏もあり(若手ベルナール・ヴォルテーシュのチェロが見事!)ききどころの多い古典派オペラを聴くような楽しさに満ちている。「グローリア」は多楽章40分以上と聴き応えあり、他の2曲は5分10分位、手堅く纏めてある。嬉しいおまけだ。 W.クイケン御大の指揮には、新旧の名手が居並ぶレザグレマン各位の自発性を生かした伸びやかさと、全体をうまくまとめる手堅さが併存。メンバー表はMAK出身のハーヨ・ベース(va)、ホルンの名匠ピート・ドンブレヒト、MeloPhoneでも活躍中のオルガニスト、ドゥプレなど気になる面子だらけ(なにげにRameeレーベルの主催者ライナー・アルント氏(vn)も参加)、どうりでウマいわけである。合唱も大ヴェテラン、独唱も新世代の天才4人——豪華だけに終わらない、それだけのことはある内実豊か&耳に嬉しい古典派アルバム。古楽オケによるモーツァルトやヴィヴァルディのオペラが好きなファンには是非おすすめの一作!
MRIC 254
(2CD)
(国内盤)
\3415
ドイツ3大S 〜初期バロックの声楽コンチェルト〜
 シャイト:「聖なるコンチェルト集」(1622)より
 ヨーハン・へルマン・シャイン(1586〜1630):
  「新しい音楽」(1618)より
 ハインリヒ・シュッツ(1585〜1672):
  「小さな宗教的コンチェルト集」(1636)より
アニェス・メロン(S)
アンリ・ルドロワ(C-T)
マックス・ファン・エフモント(Bs)他
フィリップ・ピエルロ指揮
リチェルカール・コンソート&ラ・フェニーチェ(古楽器使用)
今からしてみれば、なんたる豪華さ...! リチェルカール・コンソートの黄金時代と快進撃をはじめたばかりのラ・フェニーチェのメンバーは、どちらも「21 世紀の名匠」ばかり圧倒的な表現力に、もうクラクラ。ドイツ・バロックの力強さが幾倍にも広がる“銘演”ここに!新録音もさることながら、Ricercar には1980 年代いらいの豊饒な録音群が眠っている。21 世紀初頭にいったんレーベル休止していらい絶版状態だった音源が、新たに念入りな曲目構成によって、お求めやすい2枚組で入手できるようになるこの至福! 2007 年夏季の最新リイシューは、Ricercar が初期から力を入れてきた「ドイツ・バロックの声楽作品」を集めたもの。当初7枚(?)シリーズだった「ドイツ・バロックのカンタータ集」からの組み換えのようだが、ここでは別々の盤に散らばっていた「ドイツ三大S」ことシャイト、シャイン、シュッツの3巨匠の作品を中心に、バッハのカンタータ群を準備した、人心に直接うったえかける17世紀ドイツの声楽世界をたっぷり味わえる的確な2枚組になっている。
MRIC 218
(国内盤)
\2940
フランソワ=ジョゼフ・ゴセック(1734〜1813):
 『六つの交響曲』作品12(1769)より
  1. 交響曲 変ホ長調 作品12−5
  2. 交響曲 ニ長調 作品12-1
  3. 交響曲 ハ長調 作品12-3
ヤン・スタミツ(1717〜57)(=ヨーハン・シュターミッツ):
 4. クラリネット協奏曲 変ロ長調
ギィ・ヴァン・ヴァース(初期型クラリネット)指揮
 アンサンブル・レザグレマン(古楽器使用)
「パッヘルベルのカノン」「ボッケリーニのメヌエット」と同じような通俗名曲「ゴセックのガヴォット」の前半部分が、作曲家の名だと知っている人からして少ないかもしれないが、ともかくゴセックはハイドンより2年後に生まれ、ベートーヴェンより2年後に亡くなった長寿作曲家だ。フランスでは生前たいへんな名声を誇り、若い頃はラモーとシュターミツの薫陶を受け、モーツァルトのやハイドンの『パリ交響曲』を初演した二つの連続演奏会で一躍名をはせ、革命期と王政復古期にも巨匠としての地位を保ちつづけた器用人…しかし結局、音楽がすばらしいからこその名声だったわけだ、とこのアルバムを聴けば納得するはず! モーツァルト好きはもちろん、ボッケリーニやタルティーニなどバロックと古典派のあいだの作曲家が好きならぜひ聴いていただきたい。絶妙のメロディセンス、アクセントの効いた曲展開、明晰で直截的な和声のうまみ…古典派の月並み展開に堕さない、あやうげな魅力もかもし出され、弦にオーボエとホルンを2本ずつ加えただけなのに、なんと豊かな世界が広がることか!ベルギー生まれのこの名匠を埋もれさせてなるものか、と20年程前に名指揮者ドヴォが1760年の出世作「レクィエム」で超絶名盤を残してくれた(現Warner音源)が、それ以降この名匠を印象づける録音がなかった。そもそもフランス交響楽派の父と呼ばれながらそれはないだろう、というところに、その渇を癒すべく古楽器ではじめて彼の交響曲を愉しませてくれたのが本盤だ。そぞろ貫禄の出てきた名匠ヴァン・ヴァース、ここでは古いクラリネットで独奏者としても立ち回り、過渡期の徒花・シュターミッツの切なくも美しい協奏曲まで聴かせてくれる。彼の主兵レザグレマンの一体感、ベルギー古楽界の風格を感じさせて止まぬ香気漂う音色も絶妙!新生Ricercarの強みが、みっしり凝縮された1枚だ。
MRIC 244
(国内盤)
\2940
ルイージ・ボッケリーニ(1743〜1805):
 弦楽四重奏曲 ト短調 作品24-6 (G.194)
 スターバト・マーテル (G.352)
  〜ソプラノと弦楽五重奏による初演版
パトリック・コーエン=アケニヌ(vn)
レ・フォリー・フランセーズ(古楽器使用)
ソフィー・カルトイザー(ソプラノ)
LP時代から続くRicercarのアーティスト陣の奥深さは、現在進行形で新たな歴史を重ねている。つい昨2006年もAlphaからモーツァルトの絶品セレナード・アルバム(Alpha092)をリリースしたばかりの極小編成古楽器集団レ・フォリー・フランセーズもこのレーベルに興を沿え、こんなに艶やか&繊細な傑作盤を制作している! そしてゲストで登場してくれたゾフィー・カルトイザーなる歌手は今まさに上り調子のソプラノで(近々、Cypresから大野和士指揮モネ劇場管とモーツァルトのアリア集をリリース予定…請う御期待!)ものすごく細ーく伸ばしてしなやかに曲がるピアニシモといい、情感たたみかけるようなストレッタ的瞬間といい、まろやかに転がるコロラトゥーラといい、古楽唱法ぽい“まっすぐさ”とオペラ的演劇性との双方をあざやかに調和させて、聴き手をひきつけてやまないのだった!
 さて肝心の作品について——ボッケリーニといえばチェロの名手、弦楽五重奏曲の大家。雇用主であるスペイン王太子のために書かれた室内楽伴奏+ソプラノ独唱という異色編成での『スターバト・マーテル』はソプラノが「第6の弦楽器」的に活躍する一種の長大な六重奏曲といった聴き応えある大作——ボッケリーニの短調作品ならではの、スペインの夜のような艶やかさ、切れるような哀調が、軽妙な長調楽章とのコントラストでいやおうなしに強調される傑作だ。スイスのキアラ・バンキーニもhmfに録音していたが、序曲的に四重奏や五重奏を配し、一貫性をもって情感ゆたかにひたすら繊細なアンサンブルを織り上げてゆくこの新録音は、聴き手をひきつける真に迫った表現では数段上をゆくのでは?Ricercarで大曲を、というのなら、まずは本盤で演奏レヴェルの高さをじっくり堪能してみては。
MRIC 248
(2CD)
(国内盤)
\3415
ヴィヴァルディ:リコーダー協奏曲と室内協奏曲
 1-6. 『六つのフルート協奏曲』作品10(全曲)
  〜リコーダー独奏、ヴァイオリン2人、ヴィオラ、
   チェロ、コントラバス、チェンバロor室内オルガン、
    アーチリュートorバロックギター各1人による
 7. 室内協奏曲 ヘ長調 RV99
  (リコーダー、オーボエ、ヴァイオリン、ファゴットと通奏低音)
 8. 室内協奏曲 ト短調 RV106
  (リコーダー、ヴァイオリン、ファゴットと通奏低音)
 9. 室内協奏曲 ニ長調 RV217
  (リコーダー、オーボエ、ヴァイオリン、ファゴットと通奏低音)
 10. 室内協奏曲 ト短調 RV105
  (リコーダー、オーボエ、ヴァイオリン、ファゴットと通奏低音)
 11. 室内協奏曲 ト短調 RV103
  (リコーダー、オーボエとファゴットのみ)
 12. 室内協奏曲 ハ長調 RV88
  (リコーダー、オーボエ、ヴァイオリン、ファゴットと通奏低音)
アンサンブル・ラ・パストレッラ(古楽器使用)
フレデリク・ド・ロース(リコーダー&総指揮)
ミラ・グロデアヌ(vn)ギィ・パンソン(cmb&org)
ご存知のとおり、ベルギーの古楽界は20世紀半ば過ぎにクイケン兄弟とラ・プティット・バンドを輩出して以来、ヘレヴェッヘのコレギウム・ヴォカーレ、ドヴォのムジカ・ポリフォニカ、リチェルカール・コンソート、レザグレマン、ラ・フェニーチェ…と、連綿と忘れがたい古楽アンサンブルと折々の名手を輩出していて、そのうち相当数がRicercarに録音を残しているのだが、残念ながら20世紀中のカタログ商品は一度すべて廃盤に。しかしその後Ricercar復活に伴い、こうして比較的安価な2枚組やBOXで次々と復活しているから嬉しい限りだ。今回は1998年と2001年に制作された、気鋭集団ラ・パストレッラによるヴィヴァルディの至極インテンスな名盤が2枚あわせて再登場(といっても、もちろん国内盤では初リリース!)通奏低音以外は1パート1人でやるこの集団、Alphaのフランクール盤でも活躍中のミラ・グロデアヌ(vn/艶やか・ウマい!)の参加もさることながら、指揮者ロースのリコーダーがまったく深遠そのもの——F.ブリュッヘンの片腕・ヴァルテル・ファン・ハウヴェ直系の弟子だけあって、圧倒的なテクニックのみならず、濃やかなニュアンスの変化で深い表現力をもたらすブロウがたまらなく魅力的!「ヴィヴァルディは、もともとフルートではなくリコーダーを念頭に置いていた」という、あの「海の嵐」「夜」「ごしきひわ」で知られる『作品10』の協奏曲集はみごとの一言、バロック・オーボエやファゴットの妙音がたまらない室内楽編成の協奏曲は、緊密なアンサンブルの綾ゆえ何度でも聴き確かめたくなる…フランスやイタリアでの絶賛も当然至極の決定的名演(2枚目はヴェネツィアのジーニ協会からヴィヴァルディ賞を授けられている)。お聴き逃しなく!
MRIC 241
(国内盤)
\2940
音楽都市ブリュッセル
 1) きみの衣装を着てみよう
  (アンドレアス・ペフェルナーヘ 1543〜91)
 2) アヴェ・グラティア
  (コルネリス・フェルドンク 1563〜1625)
 3) リコーダーとバスのための2声のシンフォニア
  (ニコラウス・ア・ケンピス 1600頃〜76)
 4) パドゥアーナとガイヤール
 5) バレット3様「海の精」「勝ち誇る愛神」「恋する男」
  (ジョヴァンニ・ガストルディ 1550頃〜1622)
 6) ルーカ・マレンツィオのマドリガーレ
  「ティルシは死のうと思った」による鍵盤曲
   (ピーター・フィリップス 1560〜1628)
 7) おお十字架よ
  (オルランドゥス・ラッスス 1532〜94)
 8) 6声のパヴァーン=パッサメッツォ
  (ピーター・フィリップス)
 9) 舞曲2様「馬たちのブランル、
  スコットランドのブランル」「道化師たち」
  (トワノ・アルボー記譜/ピエール・ファレーズ版)
 10) アニュス・デイ(ヘリ・ド・ヘルセム 1573〜1630)
 11) パヴァーナとサルタレッロ
  (ジョヴァンニ・カヴァッチオ 1556〜1626)
アンサンブル・ラ・カッチャ(古楽器使用)
総指揮:パトリック・デーネッケル
Ricercarはとにかく起用するアーティストの質が一貫して高い!基本的にハズレはなくて、あるとすれば好みの問題くらい(古楽器OKであれば百発百中?)だろうが、ついでに企画センスがこれまた周到ときている。このアルバムは、オランダ独立に取り残された“南ネーデルラント”つまり現在のベルギーが、ハプスブルク&スペイン系の君主であるアルブレヒト&イザベラ両大公の支配下にあったころの音楽を集めたもの——16世紀のこの地域は、政治体勢はともかく、出版業は栄えるわ楽器製作はさかんだわ画家は次々名匠が輩出するわで、文化的にはヨーロッパきってのホットゾーンだった。なのに当時の音楽は細かい曲が多くあまり知られていない・・・その空白を埋めるべく幾多のアルバムが企画されているが演奏の質・内容ともに万人に理解されるような優良盤はなかなかない。
 統率のとれた異種鮮やかなルネサンス金管合奏に鍵盤曲などが興をそえる—このRicercar盤を成功作たらしめているのは、5分前後の11トラックだけにしぼり、作曲家をベルギーー内外から、うまく有名・無名の人物を集めて(強いローカル色と国際趣味のバランスがとれている)“イタリア人の作品を出版し、英国の亡命者を受け入れ、国際的に活躍したネーデルラント楽派晩期の名匠たちを生み、北方初期バロックの系譜との関連も匂わせる”1600年頃のブリュッセルの横顔をみごと描き果せているあたりだろう。選曲・曲順が、とにかく巧い。飽きずに聴き続けさせ、長いトラックにうまく集中させる(このあたりは、演奏陣ラ・カッチャの卓越した腕前ゆえ!)—ジャケットは当時の絵画の一部だが、その面子にあわせた編成で演奏に臨んでいるのも心憎い。古楽を知らずとも「なんとなく旅気分・昔っぽさ」に浸れ、古楽ファンなら演奏の巧さと企画力に舌鼓…そんなわけで、試聴機にも向く逸品。
MRIC 253
(国内盤)
\2940
〜オッフェンバック時代のフランス・オルガン音楽の世界〜
ルイ=ジェームス=アルフレッド・ルフェビュール=ヴェリ(1817〜70)
 1. 『六つの奉献唱』 作品35(全曲)
 2. 『宗教的瞑想』作品122より 4曲
  「アンダンテ」「オーボエ管のレシ」
  「葬送行進曲」「聖体拝領唱」
 3. オルガン独奏のための「田園的風景」
ヨリス・フェルディン(オルガン)
「オルガンは教会のもの」なんていう通念をくつがえす!知る人ぞ知る異色作曲家 響きはパイプオルガンでも、音楽内容はオッフェンバックか、ショパンか、ベルリオーズか… 独特のかわいさと迫力を、ベルギーきっての気鋭奏者があざやか至極に料理する!!オルガン音楽だから、とバッハっぽいかっちりとした荘厳さや、あるいはメシアンみたいな超近代っぽい静謐な狂気か…と安易に決め付けてはいけません——うかうかと礼拝作法にがんじがらめになっていたロマン派初期のオルガン音楽の世界にさっそうと巨大な風穴をあけた、知る人ぞ知るルフェビュール=ヴェリの最新新譜の登場です!なにしろオルガンだっていうのに、ショパンのピアノ音楽のような詩的情感と、オッフェンバックもかくやという軽妙しごくのオペラ気分もいっぱい!ドラマティックな展開はベルリオーズの管弦楽曲のよう、私たちのよく知るロマン派クラシックの語り口がそのままパイプオルガンの響きで蘇るという、新鮮&エキサイティングな聴覚体験をもたらしてくれる。小説家フローベールやネルヴァル、詩人ゴーティエ、画家ギュスターヴ・モローといった19世紀半ばのフランスの芸術家たちは、こんなドラマティックなオルガンの響きからインスピレーションを受けてきたのだろう。ワクワクするような展開、ストレートに感傷的な瞬間、そして雷雨と静穏が劇的なコントラストをみせる「田園的風景」のめくるめく展開・・・奏者フェルディンは19世紀のオルガン音楽とハルモニウム(昔の小学校のオルガン、19世紀後半に流行)に通暁したベルギーの名手。同じく圧倒的な魅力で迫るフランク作品集も近々、国内仕様リリース予定です。乞う御期待!

SOLAL

SOL004
(国内盤)
\2835
ディートリヒ・ブクステフーデ(1637〜1707)
  カンタータ「イェス、わが生命の命」BuxWV62
  カンタータ「天使に、彼が来るよう命じてください」BuxWV10
  カンタータ「いかにも、彼は我らが苦しみを取り除きBuxWV31
  カンタータ「主よ、わたしたちを救ってください」BuxWV34
  カンタータ「主はわたしとともにある」BuxWV15
  カンタータ「主よ、わたしはあなたを心から慕ってまいりました」BuxWV41
ヒュープ・エーレン指揮
コレギウム・アド・モサム(古楽器使用)
本年歿後300周年を迎えるブクステフーデは、いわずと知れた北ドイツ17世紀の巨匠——大バッハが若い頃「ちょっと聴いて勉強してきます」と1ヶ月休暇をもらいブクステフーデのいるリューベックまで出かけ、そのまま4ヶ月も帰ってこなかったのは有名な話。オルガン音楽がこの北ドイツの巨匠を最も有名にしたジャンルだが、トン・コープマン他の積極的な紹介もあり、20世紀末にはその声楽作品もどんどん再認識されてきている。大バッハの豊饒なカンタータ芸術の源でもあるその音楽世界を、たった1枚のアルバムで心ゆくまで堪能させてくれるのが本盤だ。コレギウム・アド・モサムというアンサンブルも、南オランダのリンブルフに生まれたヒュープ・エーレンという古楽指揮者も、日本では馴染みがないかもしれない。しかしこの集団、実は1994年から活動を続けているようで、バッハの大作からモンテヴェルディの『晩課』、ルネサンス・ドイツの声楽作品まで幅広いジャンルをこなしてきたようで、実際その演奏たるや最前線のオランダ=ベルギー系古楽アンサンブルに比するインテンスな表現力があふれんばかり!ディジリドゥーまで吹く多芸派トランペッターやMAKのリュート奏者ミヒャエル・デュッカーといった隠れ芸達者の存在もあって器楽陣の充実度もかなりのもの(チェロを抜いてコントラバスのみ、たまにガンバの入る低音陣というのがまた渋くてドイツ・バロックぽい!)コアなファンに自信を持って勧められるのはもちろん、ブクステフーデの声楽って?という方に「まず1枚」と差し出せる、ぬかりない内容と演奏の質だ。
SOL003
(国内盤)
\2835
バッハによる編曲/編曲されるバッハ
J.S.バッハ:
 1. プレリュード イ短調 BWV931 (チェンバロ)
 2. “オルガンのための”トリオ・ソナタ イ短調 BWV528
   (リコーダー2、チェロ、チェンバロ)
 3. プレリュード ニ短調 BWV899 (チェンバロ)
 4. “ヴィオラ・ダ・ガンバと
    オブリガート・チェンバロのための”ソナタ ニ短調 BWV1029
         (リコーダー2、チェロ、チェンバロ)
 5. プレリュード ハ長調 BWV924
 6. “オルガンのための”トリオ・ソナタ イ短調 BWV528
    (リコーダー2、チェロ、オルガン)
 7. ファンタジアまたはプレリュード ハ短調 BWV921(チェンバロ)
 8. “ヴィオラ・ダ・ガンバと
    オブリガート・チェンバロのための”ソナタ へ長調 BWV1028
             (リコーダー2、チェロ、チェンバロ)
 9. オルガン・ペダル鍵盤のための練習曲 ト短調 BWV598 (無伴奏チェロ)
 10. オルガンのためのコラール「神よ、ただ汝こそ尊けれ」BWV676
             (リコーダー2、チェロ、オルガン)
アンサンブル・ラテルナ・マジカ
ナターリエ・ハウトマン、ラウラ・ポク(リコーダー)
ベルナール・ヴォルテーシュ(バロック・チェロ)
ラファエル・コリニョン(Cemb、Org)
バッハはしばしば、すでに書き上げている楽曲を、別の編成のために編曲、それらがたんなる再利用以上の演奏効果を上げる場合もしばしば…というのはご存知の通り。しかしここではリコーダー2本とチェロ、鍵盤という4人編成のため、最初はユルめのトリオ・ソナタ編曲(わりと試みる人は多いが、リコーダーへの編曲…というのは(例の無伴奏チェロ編曲を除けば)CDでは“ありそうでない”)にはじまり、やがてオルガン曲から無伴奏チェロへの編曲、そしてシメはオルガン曲からトリオ編成への編曲…と、そのひとつひとつが絶妙の説得力をもって、まるで最初からそんな編成だったかのように響く。曲者だ。合間ごとには「W.F.バッハのための音楽帳」からのチェンバロ作品がさしはさまれ、音楽家一家の家庭音楽といった親しみやすさがある…しかし手抜きはいっさいなし!リコーダーは精妙なブレスコントロールで、キュートなサウンドも聴けば聴くほど本格派。いや、曲者だ。ハーグ王立音楽院、パリ国立高等音楽院、ブリュッセル王立音楽院の三名門から出た若き古楽奏者たちが集い結成されたアンサンブル・ラテルナ・マジカ、なんとも侮れない面子である。結成間もない団体なのに、聞けばインドや東南アジアにはかなり足繁くツアーをしているというから、もう一歩足を伸ばして日本まで来れば良いのに…と、実際に耳にすれば思うこと必至、好感度120%な1枚。

TRANSART

TRM143
(2CD)
(国内盤)
\4515
ラヴェル:ピアノのための作品集
 古風なメヌエット/
 亡き王女のためのパヴァーヌ/鏡/
 ソナチネ/夜のガスパール/
 HAYDN の名によるメヌエット/
 高雅にして感傷的なワルツ/
 シャブリエに倣って/
 ボロディンに倣って/プレリュード/
 クープランの墓/
 ラ・ヴァルス(作曲者によるピアノ独奏版) 
ジョルジュ・プルーデルマッハー
 (P/ステファン・パウリェーロ製作)
生前のラヴェルと関わりの深かったジャック・フェヴリエに師事、引き継いだ“秘伝”を惜しみなく盛り込んだというプルーデルマッハー入魂の作品集、2枚組で堂々登場!新たな境地で21世紀に伝えられる伝統の高雅さ——ピアノ版『ラ・ヴァルス』にも御注目!2005 年のドビュッシー作品集から2年——フランス最大のピアニストのひとりジョルジュ・プルーデルマッハー(プリュデルマシェール)が、ついにラヴェル作品集をリリース!ドビュッシー作品集と前後して2003 年のランス夏季音楽祭でライヴ録音されたというこの「ほぼ全集」、注目はあの管弦楽の名作『ラ・ヴァルス』をラヴェル自身がピアノに編曲したヴァージョンも収録しているところでしょう…濃密かつ繊細な和声推移をみせるあの傑作を、管弦楽的なゴージャスさを失わぬままピアノ特有の響きで再現する手腕には脱帽です! ちなみにこの2枚組、各CD がそれぞれ師匠のひとりジャック・フェヴリエと、20 世紀を代表する舞踏家のひとりジョルジュ・バランシンに捧げられている(『ラ・ヴァルス』や『高雅にして…』の演奏はもちろん「バランシンに」のほうに収録)。そう、フェヴリエ——周到なファンならご存知のとおり、ラヴェル本人ともつきあいのあった名ピアニストこそがプルーデルマッハーの師匠なわけで(彼は他にもピュイグ=ロジェやジュヌヴィエーヴ・ジョワなどに師事しています)、彼特有の明晰なタッチのなかにも、フェヴリエから伝えられたというラヴェル自身の演奏秘儀が込められている、とのこと。玄妙そのものの「亡き王女のためのパヴァーヌ」、絶妙のコントロールで跳ね回るスカルボ、ほんとうに鐘や蛾をまのあたりにするような「鏡」、そしてまさに巨匠然としたソナチネ...フランスの伝統を新世紀に息づかせた、どこをとっても聴き所だらけの大・推薦盤!

オクタヴィア・レコード

EXTON

OVCL 00292
(SACD HYBRID)
\3000
シベリウス:
 交響曲第2番 作品
 交響詩「タピオラ」作品
 交響詩「トゥオネラの白鳥」作品
アシュケナージ(指揮)
ロイヤル・ストックホルム・フィル
まさに、シベリウスの王道とも言える第3弾が登場。アシュケナージとロイヤル・ストックホルム・フィルの蜜月が輝くようなサウンドを引き出す。曲を通して新鮮で瑞々しい音色が鳴り響き、幅広い音の脈がうねるように交差する。迫力の音圧と大規模なスケールで歌い上げる交響曲第2番は圧巻。2007年6月に来日し、70歳を迎えたアシュケナージ。その比類なき存在感でオーケストラを導き出す演奏はかつてないほどふくよかで豊か。大好評の第1弾、2弾に続く快進撃のシベリウス交響曲全集、その薫り高い極上の響きには魅了されるばかり。録音:2006年4月25日−29日、2007年1月30日−2月3日 ストックホルム・コンサートホールにて収録
OVCL 00251
¥3000
ドヴォルザーク:ピアノ三重奏曲第1番変ロ長調作品21
スメタナ:ピアノ三重奏曲ト短調作品15
パネンカ・トリオ
ヴェロニカ・コズロフスカ(Vn)
パヴェル・ルドヴィク(Vc)
ヤン・ペトル(P)
チェコ楽壇の一線で活躍する若手メンバーによるパネンカ・トリオ、EXTONデビュー盤。ヴァイオリンのヴェロニカはチェコ・フィル史上2人目の女性団員である若手ホープ。チェロのパヴェルはプラハ放送響の首席奏者、そしてピアノのヤン・ペトルはあの世界一のホルン奏者、バボラークのお気に入り伴奏者として日本でも知られている。彼らが世界デビュー盤に選んだのはレパートリーの中でも特に重要なスメタナとドヴォルザークのピアノ・トリオ。チェコの民族風土あふれるリズムを聴かすドヴォルザークに、叙情感が溢れチェコの美しさを存分に表すスメタナ。若きチェコのトリオが瑞々しく奏でてゆきます。実力派かつチェコのパッション溢れる演奏で、ヨーロッパを中心に活動する新星トリオのデビュー・アルバム。
※団体名のパネンカ(ヤン・パネンカ 1922年生−1999年没)とは20世紀のチェコを代表するピアニストで、1951年のスメタナ国際コンクールで第1位を獲得。1972年にはベートーヴェンのピアノ協奏曲の演奏で国家賞を受賞している。特に1957年以降は、スーク・トリオの一員として幾多の名演奏を行っており、スメタナ四重奏団ともしばしば共演している。日本へは1959年の初来日以来たびたび訪れており、霧島音楽祭では講師を務めた。本トリオのピアニスト、ヤン・ペトルはパネンカの弟子であり、このトリオとしてもしばしばレッスンを受ける。ヤン・パネンカから薫陶を受け、活動を認められ、ヤン・パネンカの遺族よりその名を与えられた。
録音:2004年12月14,15日、2005年8月11日 プラハ、「芸術家の家」ドヴォルザークホールにて収録
OVCL 00294
(SACD HYBRID)
¥3000
マーラー:交響曲 第5番 嬰ハ短調 ズデニェク・マーツァル(指揮)
チェコ・フィル
圧倒的なパワーと求心力!マーツァル&チェコ・フィルの新時代到来を告げた名盤のハイブリッド化!21世紀のチェコ・フィル黄金時代を牽引するマーツァル。2003年10月首席指揮者就任記念演奏会のライヴ盤であり、同コンビによる名盤ぞろいのマーラー・シリーズの第1弾である交響曲第5番がハイブリッド盤として再登場。マーツァルが長年の外国生活の後、音楽、人生、すべてにおける経験が最も円熟した時期に万感の思いで祖国に戻り、チェコ楽壇の最高峰チェコ・フィルのシェフに就任。その喜びとエネルギーに満ち溢れた最高の演奏です。万全の布陣のオーケストラの層の厚い音量感と、ひときわ輝かしい金管楽器の咆哮。名門「芸術家の家」ドヴォルザーク・ホールの素晴らしい響きと一体になり圧倒的なパワーと集中力で突き進む5番、待望のハイブリッド化です。録音:2003年10月9、10日 プラハ「芸術家の家」ドヴォルザーク・ホールにて収録
OVCL 00295
(SACD HYBRID)
\3000
チャイコフスキー:交響曲第5番 作品64 小林研一郎(指揮)
日本フィル
アーネム・フィル
2007年3月6日に行われた日本フィルとアーネム・フィルによる合同演奏会の白熱ライヴ収録盤が遂に登場!両オーケストラの合同共演はまさに圧巻そのもの。それを導く小林のタクトは全身全霊で大勢の団員を導き出し、その存在感を完璧に両オーケストラに示している。ファーストヴァイオリン32人〜コントラバス16人という、見るも稀な巨大編成によって奏でられるチャイコフスキーの交響曲第5番は迫力の音圧が迫ってくるように鳴り響き、かつてないスケールで渾身の演奏が繰り広げられている。まさしく必聴の一枚!!録音:2006年3月6日、東京・サントリーホールにてライヴ収録

CRYSTON

OVCC 00045
(SACD HYBRID)
¥3000
ブルーメル:木管五重奏曲 作品52
ヒンデミット:5つの管楽器のための小室内音楽 作品24の2
クルークハルト:木管五重奏曲 作品79
ハイドン/ペリー編:木管五重奏のためのディヴェルティメント
アフラートゥス・クインテット
世界トップ・クラスの実力を誇るアフラートゥス・クインテットによる名盤「ブラーゼン」がハイブリッド盤として再登場。アンサンブル力に秀でる彼らの妙技が余すことなく発揮できるドイツ作品集。世界的ホルン奏者バボラークが大活躍するブルーメル、彼らの十八番ヒンデミット、ワーグナーの影響を受けた色彩豊かなクルークハルト、ブラームスの「ハイドン変奏曲」でも有名なハイドンのディヴェルティメント。究極の木管五重奏をハイブリッド盤でどうぞ。録音:2006年2月4-6日プラハ、「芸術家の家」 ドヴォルザークホール

SPEX

OVCX 00038
¥3000
ドゥエッティ
 モーツァルト:歌劇 「ドン・ ジョヴァンニ」 (第1幕)より
  “あそこで二人は許しあおう”
 ベッリーニ:歌劇 「海賊」 (第2幕)より
  “待つのだ!/お前は私の心の傷を拡げた”
 ヴェルディ:
  歌劇 「椿姫」 (第2幕)より
   “天使のように清らかな娘が”
  歌劇 「シモン・ボッカネーグラ」 (第1幕)より
  “話してくれるか、なぜこんな寂しいところに”
  歌劇 「イル・トロヴァトーレ」 (第4幕)より
   “よいか?/その声は!なんとお前なのか?
西 正子 (S)
須藤 慎吾(Br)
服部 容子(P)
ドラマティックな表現力の西正子のソプラノ。輝きという言葉がぴったりの須藤慎吾のバリトン。これからのオペラ界を担ってゆく二人の魅力が存分に発揮される珠玉の二重唱曲集の誕生。モーツァルト、ベッリーニ、そしてヴェルディのこれら有名な二重奏を二人は豊かな歌声とともに個々のドラマを奥深い心理描写とともに見事に表現し、このアルバムに収められている。2007年5月22日 東京・三鷹市芸術文化センター にて収録

EXTON

OVCL 00291
(2SACD HYBRID)
\4200
リムスキー=コルサコフ:
 交響組曲「シェエラザード」作品35
ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」(ラヴェル編)
ズデニェク=マーツァル(指揮)
チェコ・フィル
ボフミル・コトメル(ソロ・ヴァイオリン)
遂にマーツァル&チェコ・フィルによる「シェエラザード」と「展覧会の絵」が登場。大曲のカップリングで放つ音の饗宴。きらめくような豪華絢爛の音色で奏でるアラビアン・ナイトの世界。そして豊かな音楽の幅で響かせる展覧会の絵。色彩感満載なアンサンブルに加え、各セクションの名手たちが華麗なる超絶技巧ソロを披露。音の絵巻物を紐解いていくかのようなスペシャル・サウンドの演奏が繰り広げられる。マーツァルのタクトとともにダイナミックな高揚感を伴い、伝統と革新の魅力を併せ持つチェコ・フィルならではの傑作の両曲!録音:2005年4月21、22日(「シェエラザード」) 2007年1月18、19日(「展覧会の絵」) プラハ「芸術家の家」ドヴォルザーク・ホールにて収録
OVCL 00289
\3000
ユモレスク/チェコ少年少女合唱団
 スメタナ:歌劇「売られた花嫁」より“花はうるわしく”
 チェコの民謡
 モーツァルト:アヴェ・ヴェルム・コルプス
 マーハ:春の祭り
 ミスリヴェチェク:ノクターン
 世界の民謡、日本民謡
 ドヴォルザーク:
  ユモレスク/母の教え給いし歌 他
チェコ少年少女合唱団
イルジー・フワーラ(合唱指揮)
スタニスラフ・ボグニア(P)
1932年設立以来、多くの著名な音楽家を輩出してきたチェコ少年少女合唱団。格式ある伝統につちかわれた歌声は瑞々しく清らかで、まさに天使の歌声。そしてこの収録は2007年5月にプラハで行われたもので、今夏の同合唱団来日公演と曲目一致させた最新録音。レパートリーはチェコの郷愁を思い伺わせるドヴォルザーク、スメタナ、チェコ民謡、そして私たちにとって懐かしい日本民謡など。“透明な発声、響きの豊かな声量、曲によって音色を巧みに表現するなど、聴く人々の心を惹きつける演奏は比類もない” といわれるなど、子供たちの類まれな高度の歌唱力で溶け合う透明感のあるハーモニーは聴くものの耳を離さない。録音:2007年5月4-6日 プラハ、チェコTV 音楽スタジオにてセッション収録

SPEX

OVCX 00034
(SACD HYBRID)
¥3000
ファンタジー
 シューマン:幻想曲 ハ長調 作品17
 ショパン:
  夜想曲
   第 2番 変ホ長調 作品9-2
   第20番 嬰ハ短調 「レント・コン・グラン・エスプレッシオーネ」(遺作)
  練習曲 作品25 第 1番 変イ長調 「エオリアン・ハープ」
  ワルツ
   第 6番 変ニ長調 作品64-1 「子犬のワルツ」
   第15番 ホ長調 (遺作)
   第 7番 嬰ハ短調 作品64-2
  マズルカ:
   第 5番 変ロ長調 作品7-1
   第41番 嬰ハ短調 作品63-3
   第46番 ハ長調 作品67-3(遺作)
   第47番 イ短調 作品67-4(遺作)
   第48番 ハ長調 作品68-1(遺作)
  幻想即興曲 嬰ハ短調 作品66(遺作)
武本京子(P)
「楽曲イメージ奏法」の提唱者、武本京子が描くシューマンとショパンのロマンの世界は、繊細な音色の綾と広がる音の波紋、強靭で圧倒的なダイナミズム、その確かなピアノニズムから生まれる類稀な楽音の時空。まさに武本京子の千変万化のファンタジーがこのマルチチャンネルを含めたCD&SACDのHybridアルバムから夢幻に広がる。録音:2007年2月21-23日 岐阜・クララザール にて収録

EXTON

OVCL 00282
(SACD Hybrid)
¥3000
シベリウス:
 交響曲第4番 イ短調 作品63
 交響曲第5番 変ホ長調 作品82
 交響詩「フィンランディア」作品26
アシュケナージ指揮
ロイヤル・ストックホルム・フィル
シベリウスの世界を極めた究極の交響曲全集第2弾。2007年シベリウス没後50周年にエクストン・レーベルが総力をあげて贈るシベリウス交響曲全集第2弾の登場。豊かさと深みを増した円熟の指揮者アシュケナージが北欧の秘宝ロイヤル・ストックホルム・フィルとともにシベリウスの交響曲を秀逸な美しさで響かせる。充実した内面性で、統率されたアンサンブル力と豊かな表現力を発揮する4番。明るさの中に綿密な和声感をもつ5番。そして力強い民族性を体現しているフィンランディア。どの曲もシベリウス音楽への飛びぬけた感性で北欧の情景を見事に映し出し、詩情あふれる演奏を見せている。録音:2006年4月25日-29日、2007年1月30日-2月 3日 ストックホルム・コンサートホールにて収録
EXCL 00005
(SACD Hybrid)
¥3000
ブラームス:
 交響曲 第4番 ホ短調 作品98
 ハイドンの主題による変奏曲 変ロ長調 作品56a
マルティン・ジークハルト指揮
アーネム・フィル
2007年3月、初の日本公演を果たし大好評を博したアーネム・フィル。現在オランダ、ヘルダーランド州の都アーネムを本拠地として精力的に活動を繰り広げている。その同オーケストラとウィーン生まれの指揮者マルティン・ジークハルトによるブラームス交響曲全集第2弾の登場。100年以上の伝統とブラームス自身から受けたといわれる薫陶が語りつくす交響曲第4番とハイドンの主題による変奏曲。ブラームス演奏への高い意識と真髄が見ることのできる一枚。録音:2006年10月17−20日アーネム、ムシス・サクルム、コンサート・ホール、2005年9月1−7日ナイメーヘン、コンセルトヘボウ・デ・フェレエーニヒングにて収録
EXCL 00008
¥3000
「Tenderly テンダリー」
 クライスラー:ギターナ
 サン=サーンス/ハイフェッツ編:白鳥
 ガーシュウィン/ハイフェッツ編:「ポーギーとベス」より抜粋
 クロール:バンジョーとヴァイオリン
 クライスラー:ロマンティックな子守歌
 サン=サーンス:序奏とロンド・カプリッチオーソ
 コルンゴルト:「から騒ぎ」からの組曲 作品11
 ザジツキ:サラサーテのためのマズルカ 作品26
 シマノフスキ:「神話−3つの詩曲」 作品30より
  第1曲 アレトゥーザの泉
 クライスラー:テンポ・ディ・メヌエット
 ジンバリスト:
  リムスキー=コルサコフの「金鶏」による演奏会用幻想曲
  ホイベルガー/クライスラー編:真夜中の鐘
豊嶋泰嗣(Vn)
三輪郁(P)
日本を代表するヴァイオリン奏者としてオーケストラ・ソロ活動のみならず、室内楽分野でも活躍の目覚しい豊嶋。ヴィオラ奏者としても名高く、まさに楽器を知り尽くしたマルチ・ヴァイオリニストが、豊かな経験と個性的なキャラクターを生かして、聴き応え抜群のヴァイオリン・ソロ・アルバムを完成させた。クライスラーにはじまり、ハイフェッツ、ジンバリストなど名ヴァイオリニストたちによる作品群に加え、サン=サーンスの名曲を配すなど心憎い選曲。豊嶋はその多彩なレパートリー毎に音色の襞と的確な技巧を使い分け、信頼厚いピアニスト三輪の絶妙のサポートを得て、ヴァイオリンという楽器の魅力と表現の潜在能力を最大限に引き出す。録音:2007年4月4-6日 佐世保、アルカスSASEBO中ホールにて収録
OVAD 20003
(DVD-AUDIO)
¥3500
モーツァルトの旅路:ピアノ・ソナタ集<DVDオーディオ盤>
 ピアノ・ソナタ 第 8番 イ短調 K.310
 ピアノ・ソナタ 第11番 イ長調 K.331
 ピアノ・ソナタ 第13番 変ロ長調 K.333
 ロンド イ短調 K.511
伊藤深雪(Fp)
モーツァルトの一生はまさに「旅の人生」だった。行く先々で演奏したピアノ・ソナタは、その旅路の私小説ではないだろうか。このアルバムは、最愛の母を無くしたパリから逃れるかのごとく、悲しみが疾走するイ短調ソナタから、晩年に書かれた、まるで人生を透徹し、静寂の彼方から悲しい微笑みを未来へ浮かべるかの、同じイ短調のロンドで締めくくられる。伊藤深雪の演奏は、当時モーツァルトが絶賛したと言われるシュタイン作、5オクターヴの楽器(レプリカ)を操り、その純粋な音色でモーツァルトの心象風景を現代に蘇りさせる。今回収録に使用された楽器、ミヒャエル・ヴァルカー製作(ネッカースゲミュント、1989年製)、J・A・シュタインモデル(1788年)は現在良く演奏に使われるヴァルターやシュトライヒャー製の楽器の音色とは違い、モーツァルトが活躍していた当時の音色。現代の我々に新たなフォルテ・ピアノのサウンドをリスナーに提供。そのピュアな音色を余すことなく最高音質の192kHz/24bitのDVDオーディオに収録。すべての人を満足させることのできるサウンドとなっている。録音:2006年4月26-28日、神奈川・相模湖交流センターに て収録


SACRAMBOW

OVSL 00019
¥3000
モールァルト/P.デュポン編:歌劇「フィガロの結婚」序曲
ワーグナー/フォレ編:
 楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」
  第1幕への前奏曲
ムソルグスキー/ラヴェル、ブトリー編:組曲「展覧会の絵」
ブトリー:生きる歓び
ストラヴィンスキー/ディポン編:組曲「火の鳥」
ロジェー・ブトリー指揮
ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団
スティーヌ・ヴァイアン(ソロ・トランペット)
ジョルジュ・ポルト(ソロ・サクソフォン)
フィリップ・フリッチュ(ソロ・チューバ)
リュディ・ソヴァージュ(ソロ・トロンボーン)
ダニエル・ヌランテ(ソロ・ファゴット)
藤本優子(ピアノ)
2007年の10月に再来日を果たす世界最高峰の吹奏楽団、パリ・ギャルド。日本においては伝説の名門吹奏楽団とも称されるその演奏は、フランスの超一流の管楽器奏者たちが繰り広げる彩豊かで、吹奏楽経験者なら誰もが憧れる究極のアンサンブル。来日するたびにセンセーションを巻き起こすパリ・ギャルドは今回どんな演奏を披露してくれるのか期待が膨らむ。クーセヴィツキーの依頼によりラヴェルがムソルグスキーのピアノ曲「展覧会の絵」を編曲した管弦楽版は、現在もすべての管楽器奏者の憧れの楽曲となっている。ラヴェルの驚異的ともいえるこの色彩感は、見事なまでの管楽器へのスポットによるもの。この楽曲を世界最強の管楽器集団『パリ・ギャルド』が完璧に再現し、管弦楽版以上の表情豊かで、華麗な演奏を繰り広げる。世界の管楽器奏者が度肝を抜かれるような世界がそこに存在する。録音:1995年10月28,29日、11月2日 東京・オーチャードホール、サントリーホール 神奈川県民ホールにて収録


CRYSTON

OVCC 00044
¥3000
エレジー
 クロル:マニフィカート変奏曲 作品40
 ハメーンニエミ:トランペット協奏曲第1番&第2番<世界初録音>
 トマジ:クスコの聖教会
 アルチュニアン:エレジー<世界初録音>
ヨウコ・ハルヤンネ(トランペット)
ハンヌ・コイブラ指揮
ヨエンスー市管
世界の名門オーケストラのひとつ、フィンランド放送響の首席トランペット奏者として活躍を続けるヨウコ・ハルヤンネの最新アルバム。日本でもその完璧なテクニックと美しいサウンドで多くのファンを獲得しているハルヤンネ。その彼が芸術監督を務めている金管楽器奏者のためのフェスティバル=リエクサ・ブラス・ウィークは、現在フィンランドのみならず国際的に注目をされている。このフェスティバルから世界の音楽シーンへ多くの楽曲が発信されており、当アルバムのハメーンニエミの2つの協奏曲もその一つで同音楽祭において初演されている(第2番は同コンビが世界初演)。新たなる楽曲を次の世代へ紹介するという使命を持つハルヤンネの面目躍如といったところだろう。また、トランペット協奏曲があまりにも有名なアルチュニアンですが「エレジー」は間違いなくこの先人気が出る曲となるだろう。2000年に初演されたが、最近コンサートに取り上げる奏者も増えてきている。ハメーンニエミも含めこれら3曲は世界初録音となる。さらにオルガン伴奏として広く演奏される「クスコの聖週間」の管弦楽伴奏版も貴重。伴奏を務めるヨエンスー市管弦楽団はフィンラン ドの北カレリア地方の首府のオーケストラ。日本ではあまり知られていないが、この高い水準の演奏も驚異的といえるだろう。


SPEX

OVCX 00035
¥3000
ストラヴィンスキー:
 バレエ音楽「火の鳥」(ピアノ独奏版)
チャイコフスキー:「四季」-12の性格的描写 作品37bisより
 5月 白夜、10月 秋の歌
田中理恵(ピアノ)
このCDに収められているのは、初版である1910年のバレエ全曲版の“ピアノ独奏版”。ストラヴィンスキーは、いつもピアノを使って作曲していたため、スコアよりも先にピアノ譜の形で楽曲が完成することになる。《火の鳥》のピアノ版もこの経緯の中で出来上がったもので、オーケストレーションすることを前提としていたため、非常に難易度が高く、ピアノ版の演奏には超絶技巧を要する。ストラヴィンスキー自身が録音を残しているものの、もともと演奏会用に作られたものではなかったという理由からか、ピアノ版の録音は多くない。よって、本録音のような全曲版は貴重。
田中理恵プロフィール:3歳よりピアノ、6歳より作曲を始める。国立音楽大学付属高等学校音楽科、国立音楽大学器楽学科ピアノ専攻卒業。高尾茂治、菅野雅紀、向井小百合、吉田文子の各氏に師事する。その後、作曲家篠原敬介氏にその才能を見出され、今回のデビューとなった。又、今回のCDジャケットの撮影は、田中理恵の演奏に共感した写真家の佐々木香児氏が手懸けている。田中理恵は限りないポテンシャルをかんじさせる、今後最も期待される新星である。2006年8月3日、10月12日 群馬・笠懸野文化ホール にて収録

ALM/コジマ録音

ALCD 7116
\2940
アール・ヌーヴォー/ドビュッシー:ピアノ作品集Ⅲ
 ドビュッシー:
  映像第1集/同第2集/
  12の練習曲(第1巻&第2巻)
中井正子(P)
日本人初となるドビュッシーのピアノ曲全曲演奏会や、楽譜の校訂でも知られるピアニスト、中井正子のドビュッシー作品集第3弾。円熟期の「映像」から最晩年の「12の練習曲」に至るドビュッシーのピアノ音楽はアール・ヌーヴォー様式と深い関わりがある。
URCD 7
\2625
K7box(カセットボックス)
 ANALAPOS(A-1)/ANALAPOS(B-1)/De Koolmees/
 ANALAPOS(A-2)/Bottle/ANALAPOS(B-2)/De koolmees(G-2)/
 ANALAPOS+De Koolmees/De Koolmess(G-3)
鈴木昭男(サウンド・アーティスト)
ベルリンやパリをはじめ世界的に活躍する鈴木昭男が、オープニング直前の横須賀美術館で行ったパフォーマンスを収録。
ALCD 9072/74
(3CD)
\5000
第6回浜松国際ピアノコンクール2006
《Disc 1》
第1位/日本人作品最優秀演奏賞 アレクセイ・ゴルラッチ(ウクライナ)
[1]-[3] ベートーヴェン:ピアノ協奏曲 第3番 ハ短調 op.37
[4] ショパン:練習曲 ハ短調 「革命」 op.10-12
[5] シューマン:飛翔 op.12-2 〜幻想小曲集より
[6] シューマン:夢のもつれ op.12-7 〜幻想小曲集より
[7] リスト:超絶技巧練習曲 第10番 ヘ短調
[8] 徳山美奈子:ムジカ・ナラ 〜ピアノのために〜
奨励賞 ディナーラ・ナジャーフォヴァ(ウクライナ)
[9] ラフマニノフ:絵画的練習曲 イ短調 op.39-6
[10] リスト:ハンガリー狂詩曲 第2番 嬰ハ短調
モーツァルト賞 イム・ヒョソン(韓国)
[11] モーツァルト:ピアノ・ソナタ 第17番 ニ長調 K.576  第1楽章
Disc 1 [1]-[3], Disc 2 [1]-[3]
沼尻竜典(指揮)
東京交響楽団
《Disc 2》
第2位 セルゲイ・クズネツォフ(ロシア)
[1]-[3] プロコフィエフ:ピアノ協奏曲 第3番 ハ長調 op.26
[4] ラフマニノフ:絵画的練習曲 嬰ヘ短調 op.39-3
[5] グバイドゥーリナ:シャコンヌ
第5位 ワン・チュン(中国)
[6] ショパン:練習曲 ヘ長調 op.25-3
[7] ラヴェル:スカルボ 〜夜のガスパール より
[8] メシアン:喜びの精霊の眼差し
奨励賞 クレア・フアンチ(アメリカ)
[9] J.S.バッハ/ブゾーニ:シャコンヌ
《Disc 3》
第3位 キム・テヒョン(韓国)
[1] リスト:エステ荘の噴水〜巡礼の年 第3年 より
[2] ドビュッシー:練習曲 第11番 「組み合わされたアルペッジョのための」
[3]-[5] プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ 第7番 変ロ長調 op.83
第3位 北村 朋幹(日本)
[6] リスト:ハンガリー狂詩曲 第10番 ホ長調 「前奏曲」
[7] リスト:ウィーンの夜会(シューベルトによるワルツ・カプリス)
[8]-[12] シューマン:ウィーンの謝肉祭の道化芝居(幻想的情景) op.26
第6位 ニコライ・サラトフスキー(ロシア)
[13] ラフマニノフ:絵画的練習曲 ニ短調 op.39-8
[14]-[16] ストラヴィンスキー:「ペトリューシュカ」からの3つの断章
いまや世界を代表するピアノ・コンクールに成長した浜松国際ピアノコンクールも昨年第6回を迎えた。今回も出場者のレベルは驚くほど高く、優勝したウクライナの18歳アレクセイ・ゴルラッチを筆頭に、才能溢れる若いピアニスト達が完成度の高い素晴らしい演奏を聴かせた。本選出場者6人と奨励賞・モーツァルト賞受賞者計9人の予選から本選までの熱い闘いを収録。
ALCD 7115
\2940
シューマン・ピアノ作品集 III
 ピアノ・ソナタ第1番 嬰ヘ短調 Op.11/
 同第3番 ヘ短調 Op.14
小林五月(P)
シューマンのピアノ作品全曲録音プロジェクトを敢行中のピアニスト小林五月。古典的な形式と時に唐突な展開を見せるフレーズが共存するこの2曲のソナタは、シューマンのピアノ曲の中でも決してわかりやすい作品ではないが、小林五月は見事なまでに躍動感あふれる音楽に仕上げている。エネルギーが次第に蓄積していくような高揚感、非の打ち所のない鮮やかなテクニックは、まさに彼女が「天性のシューマン弾き」であることを改めて証明している。録音:2004年3月10日、笠懸野文化ホール、2007年4月3日-4日、キラリふじみ。
ALCD 1096
\2940
クリストフォリ・ピアノで弾くスカルラッティ・ソナタ集
 ドメニコ・スカルラッティ:
  ソナタ ホ長調 K.531〜アレグロ/
  ソナタ ホ短調 K.198〜 アレグロ/
  ソナタ ホ長調 K.162/
  2つのソナタ イ長調
   K.208〜アダージョ・エ・カンタービレ/K.209〜 アレグロ/
  3つのソナタ ニ長調
   K.490〜カンタービレ/K.491〜アレグロ/K.492〜 プレスト/
  ソナタ ヘ短調 K.481〜アンダンテ・エ・カンタービレ/
  ソナタ ハ長調 K.513「パストラーレ」/
  2つのソナタ ヘ短調
   K.238 〜アンダンテ/K.239 〜アレグロ/
  2つのソナタ ハ長調
   K.132 〜カンタービレ/K.133〜アレグロ/
  2つのソナタ
   ホ短調 K.263 〜アンダンテ/ホ長調 K.264〜ヴィーヴォ/
  2つのソナタ ハ長調
   K.308 〜カンタービレ/K.309 〜アレグロ/
  2つのソナタ ホ長調
   K.215 〜アンダンテ/K.216 〜アレグロ
渡邊順生(Fp)
スカルラッティの550曲余りのソナタは、長い間チェンバロのために書かれたと考えられてきた。しかし、近年の初期ピアノに関する研究や、スカルラッティが活躍したポルトガル、スペイン宮廷の当時の状況から推察すれば、スカルラッティがクリストフォリ・ピアノに接する機会をもっていたことはほぼ間違いないと思われる。日本を代表するチェンバロ製作家、久保田彰がオリジナルの詳細な研究をもとに製作したレプリカが本盤では使用されている。その音色は古典派時代のフォルテピアノとは大きく異なる。ブックレットには渡邊自身によるクリストフォリ・ピアノの特徴についての詳細な解説とスカルラッティのソナタの綿密な分析が収録され、学術的にも非常に内容の濃いディスクとなっている。
ALCD 73
\2940
江村哲二(1960-2007):作品集
 (1)地平線のクオリア(2005)/
 (2)プリマヴェーラ(春)(1996)/
 (3)インテクステリア第5番(1991)/
 (4)ヴァイオリン協奏曲第2番「インテクステリア」(1992)
大野和士(指揮)(1)
新日本フィル(1)(2)
豊田喜代美(S)(2)
小松一彦(指揮)(2)(4)
アンドジェイ・ストラスジンスキ指揮(3)
ワルシャワ国立フィル(3)
高田あずみ(Vn)(4)
東京フィル(4)
独学にしてルトスワフスキ、ブザンソン各国際作曲コンクール優勝、武満徹からも高く評価された奇才江村哲二のオーケストラ作品集。その哲学的思考と科学的アプローチに基づいた作曲技法は、独自の音世界を生み出した。代表作「地平線のクオリア」、ルトフワフスキ作曲コンクール第1位受賞作品でもある「インテクステリア第5番」など、江村哲二の深く濃密な思考世界が見事な形で具現化されている。作曲家としてだけでなく、脳科学者・茂木健一郎氏との共著「音楽を『考える』」などの著作でも知られた。江村哲二さんは去る6月11日、47歳の若さで急逝されました。CD発売を目前にして、あまりにも突然すぎる死でした。謹んでご冥福をお祈り申し上げます。
ALCD 7112
\2940
ザラフィアンツのモーツァルト
 モーツァルト:
  「ああ、お母さん、あなたに申しましょう」
    による変奏曲(きらきら星変奏曲)
      K.265(300e)/
  ピアノ・ソナタ第1番 ハ長調 K.279(189d)/
  ピアノ・ソナタ第4番 変ホ長調 K.282(189g)/
  ピアノ・ソナタ第15番 ヘ長調 K.533+494
エフゲニー・ザラフィアンツ(P)
日本デビュー10周年を迎えたロシアのピアニスト、エフゲニー・ザラフィアンツ。彼の奏でる抒情的世界は、ピアノ・ファンの間でもすっかりお馴染み。節目の年にリリースされる通算11枚目のアルバムは、初のモーツァルト。これほど抒情的なモーツァルトは存在しないと思わせる独特の演奏。誰もが知るモーツァルトのソナタも、まるで初めて聴く作品のように、ひとつひとつの音のあいだから新鮮な芳香が立ちのぼる。
ALCD 1093
\2940
イタリアへの夢〜 イタリア・バロック室内楽撰集
 G.B.フォンターナ(〜-1630):ソナタ第6番
 B.マリーニ(c1587-1663):ロマネスカ
 G.B.リッチョ(1609-1621活躍):
  リコーダーのためのカンツォン
 A.ファルコニエーロ(1585/6-1656):
  甘き旋律
 G.A.パンドルフィ・
  メアッリ(1660-1669活躍):
   ソナタ第5番「ラ・クレメンテ」
 B.マルチェッロ(1686-1739):
  ソナタ第12番 ヘ長調
 F.マンチーニ(1672-1737):
  ソナタ第10番 ロ短調
 B.ガルッピ(1706-1785):変奏曲 ホ長調
 F.M.ヴェラチーニ(1690-1768):
  コレッリの作品5に関する論考〜フォリア
太田光子(リコーダー)
平井み帆(Cemb)
ミラノ市立音楽院でペドロ・メメルスドルフに学び、2002年第16回古楽コンクール第1位受賞など、ソリスト、アンサンブル奏者として活躍する太田光子とチェンバロの平井み帆によるイタリア・バロック作品集。個性溢れる作曲家たちの「アフェット(情念)」が絶妙のデュオで自在に描かれる。太田の超絶技巧も聴きもの。初期バロックのフォンターナから18世紀前半のマルチェッロ、ヴェラチーニらまで、いずれもリコーダー音楽にとって重要なレパートリーばかりがピックアップされている。
ALCD 3083
\2625
「心」 オカリーナが奏でる日本の歌
 山田耕作:かやの木山の
 成田為三:浜辺の歌
 山本正美:ねむの木の子もり歌
 杉山長谷夫:出船
 大中寅二:椰子の実
 八洲秀章:さくら貝の歌
 中田章:早春賦
 中田喜直:雪の降るまちを
 岡野貞一:おぼろ月夜/故郷
 平井康三郎:伊那/落葉松
 梁田貞:城ケ島の雨
 中田喜直:霧と話した
 越谷達之助:初恋
 小林秀雄:落葉松
山崎万理子(オカリーナ)
小倉喜久子(P)
オカリーナ・アンサンブルの草分け的存在の「パスピエ」を2002年まで主宰し、リコーダー奏者としても活躍している山崎万理子のアルバム。オカリーナとフォルテピアノという異色の組み合わせは、繊細で表情豊かな暖かい音色を生みだし、誰もが耳にした日本の歌たちが新たな魅力を見せてくれる。
ALCD 9069
\2940
山根弥生子/シューマンを弾く Vol.2
 幻想曲 Op.17/蝶々 Op.2/
 謝肉祭(4つの音符による小景) Op.9
山根弥生子(P)
前作「交響的練習曲」がレコ芸特選となるなど高い評価を受けた山根弥生子のシューマン第2弾。シューマンのピアノ曲のなかでも最も充実し、スケールの大きい「幻想曲」、初期の傑作として名高い「蝶々(パピヨン)」、そしてシューマンの豊かな空想世界が展開される「謝肉祭」というカップリング。ひたむきで丁寧に練り上げられた円熟の演奏が光る。

フォンテック

EFCD 4118
\2520
「唱歌の四季」/三善晃の2台ピアノ伴奏による合唱作品集
 混声合唱と2台のピアノのための 交響詩「海」※1
  作曲:三善 晃 作詞:宋 左近
 混声合唱と2台のピアノのための 唱歌の四季 ※2
  朧月夜 茶摘み 紅葉 雪 夕焼小焼  
 混声合唱と2台のピアノのための レクイエム(1972)※3
  (2004 新垣隆のリダクションによる)
東京混声合唱団
東京大学柏葉会合唱団OB・OG有志(※3 共演)
山田和樹 指揮
中嶋 香(P)(※1※2)他
昨年10月に発売された「懐かしいアメリカの歌」に続く、東京混声合唱団、山田和樹による合唱作品集第2弾は「尾高賞」通算6回受賞で合唱曲も得意とする三善晃の作品集。
《交響詩・海》:「1987年6月、栗山文昭指揮OMP合唱団、ピアノ田中瑤子と浅井道子で初演された。宗左近さんからは2年ほど前に詩をいただいていたが、なかなかその音を自分で聴きとれないまま、日にちが経った。書き終えたとき、ピアノの向こうから〔海〕が押し寄せて来たと思った。雪崩こむ水平線に薔薇が写っていた。栗山さんたちはそれから幾度となくこの曲を演奏してくれたが、その度に薔薇は巨きくなり、やがて私は詩人の〔海〕に全身を浸すようになった。」ライナーノーツより三善 晃
《唱歌の四季》:「長い間、東京混声合唱団が愛唱してくれてきた《唱歌の四季》が、今はもう歌い手、聴き手のものになって、その人たちと出版社が一体となり、自分たちの歌をより親しみやすく馴染んだものに近づけようということになった。こうなるともう、小学唱歌というより、日本の歌と呼んだほうがよいかもしれない。明治5年の学制発布以来の由緒深い歌詞も再生する。そうすると、私たちの身体がそれを覚えていて空気がその色に染まる。1世紀以上を経て、文化も私たちの心身の奥所で成熟しているのだ。」ライナーノーツより三善 晃
《レクイエム》:「私は1933年東京生まれ。戦時中は集団疎開学童であり、12歳で敗戦を迎え、戦後の日本で思春期を過ごした。幼い時期から音楽の訓練を受けていたから、それを続けて作曲家になったが、20世紀後半に生きる日本の作曲家として、何を書かなくてはならないか、私の存在理由(Raison d'etre)は何か、と自問し続けていた。」ライナーノーツよ三善 晃
※1※2 2007年2月17・18日 秦野市文化会館 大ホール ライブ録音 ※3  2007年2月26日 東京文化会館 小ホール ライブ録音
FOCD 9304
\2800
河原泰則 コントラバス
 1.ボッテジーニ:パッショーネ・アモローザ
 2.ヘンデル(河原泰則編曲):協奏曲 イ短調
  (原曲:オーボエ協奏曲 第3番 ト短調)
 3.フォーレ(河原泰則編曲):エレジー Op.24
  (原曲:チェロ+ピアノ)
 4.ボッテジーニ:ヴァイオリンとコントラバスのための二重協奏曲
 5.バッハ(河原泰則編曲):G線上のアリア
  (原曲:管弦楽組曲 第3番より エア)
河原泰則(コントラバス)
ラファエル・オレグ(Vn)1,4,5)
ライナー・ホフマン(P)(1,4,5)
野平一郎 ピアノ(2,3)
<世界最高>と評されるコントラバス奏者 河原泰則。河原は1973年一橋大学商学部卒業。同大学在学中に併行して桐明学園大学に学び、コントラバスを堤俊作、小野崎充の両氏に師事。その後、ベルリン音楽大学に留学し、ライナー・ツェベリッツ、ミシェル・シュヴァルベ両教授に師事、77年に同音大を首席で卒業。80年より現在に至るまで、ドイツの名門 ケルン放送交響楽団の首席コントラバス奏者を務めている。また、日本では紀尾井シンフォニェッタ東京のメンバーを務めている。オーケストラ奏者として活躍する一方、ケルン放送交響楽団、スイス・ロマンド管弦楽団、シュトゥットガルト室内管弦楽団等と協奏曲を、エッシェンバッハ、ムストネン、ニコレ、パユ、ファン・クーレン、ケルビーニ弦楽四重奏団、イザイ弦楽四重奏団らと室内楽を共演。また、「ベルリン芸術週間」、「シュレスヴィヒ・ホルシュタイン音楽祭」、「フェルトキルヒ・シューベルティアーデ音楽祭」、「キッシンゲン音楽祭」、「リヨン・ミュジカード音楽祭」など著名な音楽祭へ出演している。CDはラルゴ(ドイツ)、ソニー(日本)より3枚をリリース。そのうち「Fantasy on Double Bass」(ラルゴ)はドイツの音楽雑誌「ノイエ・ムジーク・ツァイトゥンク」の1995度トップリストにノミネートされるなど、いずれも高い評価を得ている。今回は2001年および2004年の東京ライヴ。ボッテジーニのオリジナル名曲、そして河原自身の編曲による3曲を収録。チャイコフスキー・コンクール優勝のオレグをはじめ、多彩な名手との共演奏は、いずれも純音楽的にそして河原の名技を堪能できる内容。2004年7月21日(1,4,5)2001年12月6日(2,3)浜離宮朝日ホール ライヴ録音
FOCD 9305
\2800
中川鶴女:琵琶散華
 1.佐藤聰明/霧鶴(1999)
 2.鶴田錦史/壇の浦
 3.佐藤聰明/薄墨(2004)
中川鶴女=琵琶
中村明一=尺八(1)
篠崎史子・篠崎和子=ハープ(3)
鶴田錦史は、歴史に埋もれようとした琵琶という楽器を今日によみがえらせ、新たなる生命を付与した。鶴田の衣鉢を継ぐのは、疑いなく中川鶴女(なかがわ かくじょ)であろう。中川によって琵琶は、更なる美の世界に踏み込み、より豊穣な響きをその内奥に秘めるに違いない。 —佐藤聰明—戦後の琵琶楽界に光彩を放った鶴田錦史(1911〜1995)。その薩摩琵琶をラジオで聴いて衝撃を受け、入門を請い琵琶楽の道に入ったのが、中川鶴女。1951年、北海道生まれ。1989年、日本琵琶楽協会主宰の琵琶楽コンクールにて第一位・文部大臣奨励賞を受賞。1999年には、第一回リサイタルを催して文化庁芸術祭に初参加、音楽部門新人賞を受賞。以降、国際的な活躍を続けている。「洗練された音の美しさの追求を超えて、魂を揺さぶり、心に届く歌と絃の世界」を目指し、各地のコンサートに出演する傍ら、師から託された鶴田流琵琶師範として後進の指導にあたっている。1992年より東京音楽大学非常勤講師。


田部井辰雄 〜一挙8タイトル再発売!!〜

1967年のデビュー以来、常に第一線で活躍し続けているギタリスト・田部井辰雄が1986〜2001年に発売した名盤8タイトルの再発売。音楽史に燦然と輝く「J.S.バッハ:リュート作品」世界初の全曲録音をはじめ、バロック・古典期〜近・現代の佳曲たちが名手によってその魅力を引き出されている。
FOCD 9306/7
(2CD)
\3150
「J.S.バッハ リュートのための作品全集」
 プレリュード・フーガ・アレグロ ニ長調BWV.998,
 リュート組曲第1番〜第4番他
FOCD 9308
\1575
「大聖堂/田部井辰雄ギターリサイタル」
 バリオス:大聖堂,
 ヴィラ・ロボス:前奏曲第1番〜第4番,
 作者不詳:禁じられた遊び他
FOCD 9309
\1575
「シャコンヌ/田部井辰雄ギターコンサート」
 トローバ:ソナチネイ長調,
 田部井辰雄:さくら変奏曲,
 バッハ:シャコンヌ他
FOCD 9310
\1575
「エル・スウェーニョ/田部井辰雄ギターアルバム」
 ソル:魔笛の主題による変奏曲,
 タレガ:マズルカ,
 アルベニス:朱色の塔他
FOCD 9311
\1575
「ソルベーグの歌/田部井辰雄アルマ・デ・ギターラ」
 グリーグ:ソルベーグの歌,
 ソル:練習曲<月光>他
FOCD 9312
\1575
「12の歌/田部井辰雄ポピュラーアルバム」
 バッハ:前奏曲ニ長調BWV846,
 武満 徹:ギターのための12の歌他
FOCD 9313
\1575
「鳥の歌/田部井辰雄・世界の心」
 ブローウェル:ギターのための悲歌,
 坂本龍一:energy flow,
 武満 徹:フォリオス他
FOCD 9314
\1575
「エコー/田部井辰雄バロック作品集」
 バッハ:エコーBWV831<フランス風序曲>から,
 ヘンデル:オンブラマイフ,サラバンド他
FOCD 9297
\2100
寺島尚彦詩曲集:涙に海の味がする
 1.緑陰(こかげ)
 2.ひとつだけの命
 3.レクイエムのように子守歌
 4.さとうきび畑
 5.涙に海の味がする
ソプラノ:寺島葉子、寺島夕紗子
指揮:平松剛一
合唱:平松混声合唱団
ピアノ:江川真理子
電子オルガン:橘 光一
寺島尚彦作詩・作曲、沖縄から平和への祈りをこめて。ざわわ…「さとうきび畑」(1967)のルーツともいえる「涙に海の味がする」(1964)、晩年の傑作「緑陰」「ひとつだけの命」「レクイエムのように子守歌」を初録音。


fontec P&D レーベル

FOCD 20062
\1890
バルトーク:ルーマニア民俗舞曲(青山悟 編曲)
ストラヴィンスキー:5本の指(青山悟 編曲)
ラヴェル:「ソナチネ」より第1楽章(青山悟 編曲)
青山悟:4つの時の顔
青山悟:プレリュードとバラード
ギター:藤元高輝
作・編曲:青山 悟
第1回日本ギター音楽編曲コンクールグランプリ「ルーマニア民俗舞曲」、第1回日本ギター音楽作曲コンクール最高賞「雨音のメヌエットと木もれ日のシチリアーノ」(「4つの時の顔」内の2曲)を含む、青山 悟によるギター作・編曲集。ギター演奏は第35回クラシカルギターコンクール史上最年少優勝など、中学生にして数々の受賞歴を誇る天才ギタリスト・藤元高輝(ふじもと こうき)。新たな伝説の予感。いずれ世界に羽ばたくであろう天才演奏家の、プレ・デビュー作としての意味合いも強い作品。
FOCD 20063
\2300
平安の香り 現代雅楽三重奏/長谷川 景光
 1.九声盤渉調 落葉 
 2.九声双調 梅花
 3.九声盤渉調 侍従  4.荷葉序  5.荷葉破
 6.荷葉急 7.九声盤渉調 菊花 
 8.九声平調 黒方序
 9.平安朝雅楽盤渉調 蘇合香入破
長谷川景光
常法寺美和
米澤茉莉佳
平安時代には薫物(たきもの)という香りの文化があった。『源氏物語』にも数多くの場面で薫物が登場する。薫物はインドに端を発し、仏教と共に中国に渡り『千金方』という医書に記載されているように医薬として進化し、そして日本に渡って嗜みの香り、フレグランスとして開花する。このように薫物は、シルクロードの終着点である日本の文化の特性と優位性を示す証しであり誇りであると言える。平安時代には六種(むくさ)の薫物という6種類の空薫物(そらだきもの)、現代風に言えば室内芳香用のブレンド香があった。この六種の薫物は、4から8種類の粉末香を蜜で練り合わせて作る香で、「梅花」「荷葉」「侍従」「菊花」「落葉」「黒方」の名が付けられている。このアルバム はその六種の薫物の名を曲名とし、景光が平成18年6月から9カ月かけて作曲した現代雅楽作品集であり、吹物(龍笛、大篳篥)と糸物(楽琵琶、楽箏)の編曲が加えられている。また、フリーリズムの序以外は全曲異なるリズムで作曲されている。なお、最後の「蘇合香」だけが平安朝雅楽の復曲となっている。
FOCD 20064/5
(2CD)
\3360
ラヴェル:ピアノ・ソロ作品集
 鏡−ピアノのための5曲
 前奏曲
 高雅で感傷的なワルツ
 ボロディン風に・・・ワルツ
 エマニュエル・シャブリエ風に・・・
 ソナチネ
 クープランの墓
 ハイドンの名によるメヌエット
 水の戯れ
 古風なメヌエット
 亡き王女の為のパヴァーヌ
 夜のガスパール
野田マリカ(P)
2005/5、スタジオ・ソフレソン

カメラータ・トウキョウ

CMCD 28141
\2940
シューベルト:
 ピアノ・ソナタ 第21番 変ロ長調 D.960(遺作)
 ピアノ・ソナタ 第13番 イ長調 D.664 作品120
高橋アキ(ピアノ)
多くの人が驚くであろう高橋アキの最新アルバム。現代音楽の第一人者として日本のみならず世界の現代音楽界を牽引し続ける高橋アキが、最新アルバムでシューベルトを収録。なぜ、彼女が今「シューベルト」なのだろうか。そのきっかけは大学院時代に師事したシューベルトのスペシャリスト、ヴァシャヘーリ先生との出会いである、と高橋アキは言う。高橋アキは武満作品でデビューし、その後は現代作品の演奏依頼が多くなり、自然と「クラシック」から離れた演奏活動を展開してきた。「演奏の可能性を追求していきたい」という気持ちを常に持ち続け、音楽の枠だけにとどまらず、ジャンルにとらわれない他のアートとのコラボレーションにも積極的に取り組んでいる。そして、どのような状況でも常にポイントとなっているのが「音楽の中にあるドラマ性である」と、高橋アキは話している。シューベルト作品に存在する「ドラマ性」を彼女はどの様に表現しているのだろうか。それを考えただけでもなんとも想像力をかき立てられる興味深い1枚と言える。録音:2007年7月 ほか/三重県
CMCD 28144
\2940
ヴェネツィアの光と影 II/鹿島恵子
ヴィヴァルディ:
 アルトと弦楽合奏とチェンバロのためのモテット RV628
  「勝利を目指して戦え」
 アルトと通奏低音のためのカンタータ RV676
   「涙やため息やおねだりは」
 アルトと通奏低音のためのカンタータ RV674
   「とても不実な心よ! 不運よ!」
マルチェッロ:
 アルトと通奏低音、ヴィオレッタのオブリガートによる詩篇第21番
  「おお神よ、あなたの視線を向けてください」
鹿島恵子(アルト)[1]-[4]
坂 由理(チェンバロ)[1]-[4]
櫻井 茂(ヴィオローネ [1]/ヴィオラ・ダ・ガンバ [2]-[4])
橋爪香織(ヴィオラ・ダ・ガンバ)[4]
三輪真樹(バロック・ヴァイオリン I)[1]
大鹿由希(バロック・ヴァイオリン II)[1]
竹嶋祐子(バロック・ヴィオラ)[1]
多井智紀(バロック・チェロ)[1]
指導者として、また声楽家として長年イタリア古典音楽を研究し紹介してきたアルトの鹿島恵子による3枚目のアルバム。「ヴェネツィアの光と影」と題されるこのシリーズは、ヴェネツィアゆかりの作曲家たちに光をあて、明確な発音と表情豊かな歌声で、イタリア古典の世界へ誘う。
CMCD-99030/4
(5CD+ボーナスCD)
\5250
カール・ライスターの芸術
[DISC-1]
 [1] モーツァルト:クラリネット協奏曲 イ長調 K.622
 [2] メルカダンテ:クラリネット協奏曲 変ロ長調 作品101
 [3] ウェーバー:クラリネット協奏曲 第2番 変ホ長調 作品74
[DISC-2]
 [1] モーツァルト:クラリネット五重奏曲 イ長調 K.581
 [2] レーガー:クラリネット五重奏曲 イ長調 作品146
[DISC-3]
 [1] ブラームス:クラリネット五重奏曲 ロ短調 作品115
 [2] ウェーバー:クラリネット五重奏曲 変ロ長調 作品34
[DISC-4]
 [1 ブラームス:クラリネット・ソナタ 第2番 変ホ長調 作品120-2
 [2] レーガー:クラリネット・ソナタ 第3番 変ロ長調 作品107
 [3] ゲーゼ(ガーデ):幻想曲集 作品43
[DISC-5]
 [1] プーランク:クラリネット・ソナタ
 [2] ブルグミュラー:二重奏曲 変ホ長調 作品15
 [3] ブゾーニ:エレジア
 [4] フランセ:主題と変奏
 [5] R.シュトラウス:ロマンス 変ホ長調
 [6] ロッシーニ:序奏と主題と変奏曲 変ホ長調
 [7] ルトスワフスキ:舞踏前奏曲
[特典盤]
ライスターからのメッセージ/ライスターが語る収録曲目 ほか
カール・ライスター(クラリネット)

豊田耕児(指揮)/群馬交響楽団[DISC-1]
ウィーン弦楽四重奏団[DISC-2 [1],DISC-3]
フィルハーモニア・クヮルテット・ベルリン[DISC-2 [2]]
デイヴィッド・レヴィン(ピアノ)[DISC-4 [1]]
アントニー・シピリ(ピアノ)[DISC-4 [2]]
フェレンツ・ボーグナー(ピアノ)[DISC-4 [3],DISC-5]
1937年ドイツに生れたカール・ライスターは、57年にベルリン・コーミッシェ・オーパーの首席クラリネット奏者に就任、59年からは音楽監督カラヤンなどの称賛を浴びながらベルリン・フィルの第1ソロ・クラリネット奏者を34年間務め、並行してソリストや室内楽奏者としても輝かしい演奏活動を続けて、その卓越した演奏技術に裏付けられた豊かな音楽性により、多くの聴衆を魅了してきた。そして今年、ライスターは70歳、演奏活動50周年を迎えた。これを記念して、クラリネット界の至宝ライスターがカメラータに刻んだ数々の名演・名盤の中から、ライスター自身が厳選した演奏をCD5枚にまとめ、完全限定のボックス・セットとして発売。モーツァルト、ブラームスからルトスワフスキまで、協奏曲、五重奏曲、ソナタなどさまざまな編成によるクラリネットの主要名曲を、ライスターの比類なき名演でお届け。記念特典として、ライスターの肉声によるメッセージや収録作品についてのコメントなどを収録したボーナスCD付き。ファン垂涎の特典盤です。録音:1980〜2001年/ウィーン、ベルリン 他
CMCD 28062
\2940
(1)ストラヴィンスキー:兵士の物語(台本:C.F.・ラミュ)
第一部
 [1] 兵士の行進
 [2] 第一場面の音楽:川岸での小品
 [3] 第二場面の音楽:田園
 [4] 第三場面の音楽:川岸での小品
第二部
 [5] 兵士の行進
 [6] 王様の行進
 [7] 小さなコンサート
 [8] 三つの舞曲:タンゴ、ワルツ、ラグタイム
 [9] 悪魔の舞曲
 [10] 小さなコラール
 [11] 悪魔の歌
 [12] 大きなコラール
 [13] 悪魔の凱旋行進
(2)ウィントン・マルサリス:ファゴット五重奏曲 「Meeelaan」
 [1] ブルース/[2] タンゴ/[3] ビバップ
アンドレ・デ・シールズ(語り手)(1)
デヴィッド・シフリン(クラリネット)(1)
ミラン・トゥルコヴィッチ(ファゴット)(1)(2)
ウィントン・マルサリス(トランペット)(1)
デヴィッド・テイラー(トロンボーン)(1)
アイダ・カヴァフィアン(ヴァイオリン)(1)
エドガー・メイヤー(コントラバス)(1)
ステフォン・ハリス(パーカッション)(1)
オライオン弦楽四重奏団 (2)
 ダニエル・フィリップス(ヴァイオリン)
 トッド・フィリップス(ヴァイオリン)
 スティーヴン・テネンボム(ヴィオラ)
 ティモシー・エディー(チェロ)
1998年に開かれたコンサートのライヴ録音音源(「兵士の物語」)。天才トランペッター、ウィントン・マルサリスを向かえ、クラリネットにシフリン、ファゴットにトゥルコヴィッチ、そしてナレーションには、デ・シールなど、実力派のアーティストたちを迎えてお届けする。 「兵士の物語」で重要な役割を果たす語りのパートを、今回はデ・シールズが一人三役(兵士、悪魔、ナレーター)を演じています。セリフもフランス語ではなく英語によるもので、聴いているだけでも兵士や悪魔の様子が目に浮かぶほど臨場感たっぷりに語っている。デ・シールズは日本では知られていないかもしれないが、アメリカではTVドラマや舞台、ミュージカルで活躍する俳優。この素晴らしいナレーションをさらに盛り立てるのは、マルサリス、トゥルコヴィッチ、シフリン、など錚々たる豪華共演者たち。また、最後に収録されているファゴット五重奏曲は、マルサリスがトゥルコヴィッチのために作曲した作品。タイトルの「Meeelaan(ミィ〜ラァ〜ン)」とは、マルサリスがトゥルコヴィッチの名前を呼ぶときの発音を表現したものだそうで、この作品が完成するエピソードをトゥルコヴィッチ自らがブックレットの中で語っている。「兵士の物語」は英語版・対訳付きです。録音:1998年5月/ニューヨーク ほか
CMCD 28129
\2940
マルクスゼン:
 (1) この涙はなんなの?[作詞者不詳]
 (2) 涙[シャミッソー]
 (3) 涙[シャミッソー]
 (4) 無言歌集 作品37
 (5) 山の声[ハイネ]
 (6) 漁師の娘[ハイネ]
 (7) わたしの窓辺を[作詞者不詳]
 (8) たとえぼくにものを生み出す力が[作詞者不詳]
   3つのはかない作品 作品31 より
 (9) アレグロ−急速に、そして 騒々しく
 (10) 漁師が漁に出た[作詞者不詳]
 (11) 荒野の妖精の踊り[作詞者不詳]
 (12) 悲しみのラビ[ヴィール]
 (13) 夜の歌[アイヒェンドルフ]
 (14) フィンランド民謡〈カンテレ弾きの女〉による15の変奏曲 作品67-2
 (15) 風見[ミュラー]
 (16) 郵便馬車[ミュラー]
 (17) おやすみ![作詞者不詳]
  ※歌曲の邦題は変更となる可能性がございます。
アレクサンドラ・チョーク(S)(1)-(3),(7),(8),(13),(17)
マルコス・フィンク(Bs-Br)(5),(6),(9)-(11),(15),(16)
アントニー・シピリ(P)(1)-(17)
ウィーン楽友協会アーカイヴ館長オットー・ビーバ博士の協力により、作曲家マルクスゼンの歌曲作品とピアノ作品を録音。この度、CD化が実現した。 マルクスゼンの歌曲作品が作曲された年代は、ちょうどシューベルトとシューマンの間に位置する。その作品は非常に魅力にあふれ、また、シューベルトからシューマン。そしてブラームスへ至る歌曲の変遷を知る意味でも興味深く、新たな珠玉作品と出会えた喜びを感じさせる。今回収録された作品には、ハイネやアイヒェンドルフ、シャミッソー等シューベルトやシューマンも好んで作曲した著名な詩人の作品による歌曲も含まれている。さらに、今回はピアノ作品を3曲収録。これら3作品はいずれも作者存命中に出版されている。8分の5拍子であったり、ひとつの作品の中で短調と長調を行ったり来たりしたり、フィンランドの民謡を取り入れたり、同時代の他の作曲家たちの作品ではあまり見られない興味深い作品が収められている。録音:2006年9月/ウィーン
CMCD 20082/3
(2CD)
\4200
ドメニコ・ツィポリ:
[DISC-1]
第1巻
 トッカータ、ヴェルソ、カンツォーナ、
 オッフェルトリオ、聖体奉挙唱、
前聖体拝領唱、パストラーレ
 (1) ニ調によるトッカータ、4つのヴェルソ、カンツォーナ
 (2) ハ調による4つのヴェルソとカンツォーナ
 (3) ヘ調による4つのヴェルソとカンツォーナ
 (4) ホ調による4つのヴェルソとカンツォーナ
 (5) ト調による4つのヴェルソとカンツォーナ
 (6) 聖体奉挙唱(I,ヘ調)
 (7) 前聖体拝領唱(ヘ調)
 (8) 聖体奉挙唱(II,ハ調)
 (9) オッフェルトリオ(ハ調)
 (10) パストラーレ(ハ調)
[DISC-2]
第2巻 プレリュード、アルマンド、クーラント、サラバンド、ジーグ、
ガヴォット、パルティータ
 (1) ソナタ ロ短調(プレリュード、クーラント、アリア、ガヴォット)
 (2) ソナタ ト短調(プレリュード、クーラント、サラバンド、ジーグ)
 (3) ソナタ ハ長調
   (プレリュード、アルマンド、サラバンド、ガヴォット、ジーグ)
 (4) パルティータ ハ長調
 (5) ソナタ ニ短調(プレリュード、アルマンド、ガヴォット、メヌエット)
 (6) パルティータ イ短調
クラウディオ・ブリツィ(クラヴィオルガン)
アンサンブル“サルヴェ・フェスタ・ディエス”
ミケーレ・マンガネッリ(指揮,テノール)
マウリツィオ・ヴェルデ(T)
マウロ・プレサッツィ(B)
マッテオ・フェッラールデスキ(B)
イタリアの教会の中で正にミサを聴いている感覚になるような、神聖な雰囲気あふれるCD。でも、それだけではない。ツィポリの鍵盤楽器作品全集をグレゴリオ聖歌や二声、三声のカントと組み合わせることによって、オルガン音楽だけでなく、カントの世界も堪能できる非常に貴重な録音。イタリアのトスカーナ地方に生まれ、ローマの教会でオルガニストを務め、その後はイエズス会の伝道師としてコルドバへ渡り、その地で生涯を遂げたイタリア・バロックを代表する作曲家の一人、ドメニコ・ツィポリ(Domenico Zipoli〈1688-1726〉)。彼の名前は、日本ではまだそれほど広くは知られていないが、ツィポリは当時、オルガン奏者として、また作曲家として活躍していた。そのツィポリの鍵盤楽器作品をイタリアのオルガニスト、ブリツィが得意のクラヴィオルガンと共に装飾豊かな音と即興でドラマティックに演奏。さらに、イタリアの修道士等が中心メンバーの合唱アンサンブルによる穏やかで瞑想的な歌声がそこに加わるという、これまでにない斬新なアイデアで構成されている。流麗で荘厳なオルガンとスピリチュアルな歌声。これらがバランス良く配置され、見事な調和と一体感を作り出している。録音:2006年6月 ほか/イタリア

《エルンスト・ヘフリガー追悼盤》

CMCD 15073/4
(2CD)
\3150
J.S.バッハ:「ヨハネ受難曲」BWV245(全曲) エルンスト・ヘフリガー(福音史家:テノール)
ウルスラ・フィードラー(S)
栗林朋子(A)
波多野均(T)
大島幾雄(ペテロ、ピラト:Bs)
三原剛(イエス:Br)
草津アカデミー合唱団
栗山文昭(合唱指揮)
イェルク・エーヴァルト・デーラー(指揮)
フェスティヴァル管
バッハの「マタイ受難曲」、「ヨハネ受難曲」の名エヴァンゲリストとして、カラヤンをはじめとする数々の名指揮者たちと共演してきたヘフリガーだが、1983年から2004年まで毎夏、講師として招かれた草津の音楽祭での、合唱コンサートのソリストとしては最後の公演で選んだ曲が「ヨハネ受難曲」だった。このCDはその時の公演のライヴ録音。ヘフリガーの万感を込めた名演は、会場に集まった人々に大きな感動を与えたが、これは今も語り種になっている。そして、この演奏は、くしくもヘフリガー最後の「ヨハネ」となった。こちらは、草津音楽祭を応援して下さる友の会会員へ向けた、プライヴェートCDに収録されていた音源だが、今回初めて、一般発売する事となった。録音:1997年8月/群馬(ライヴ録音)
CMCD 20093
\2100
モーツァルト:
(1) 宗教劇「第1の戒律の責務」K.35 より
 [1] シンフォニア
 [2] 第1曲アリア「悲しみつつ私は眺めねばならぬ」
シューベルト:
(2) 3つの歌曲(マイヤホーファーの詩による)
 [1] 「アイスキュロスよりの断章」D.450
 [2] 「アティス」D.585
 [3] 「夜の曲」D.672
シューマン:
(3) 歌曲集「詩人の恋」作品48(全曲)
 [1] すばらしい五月に
 [2] ぼくの涙から花が咲き出て
 [3] ばら、ゆり、はと
 [4] きみの眼を見れば
 [5] ぼくの思いをひたそう
 [6] 聖なるラインの流れに
 [7] ぼくは恨むまい
 [8] もしもかれんな花が知ったとしたら
 [9] あれはフルートとヴァイオリン
 [10] あの歌が聞こえてくると
 [11] ある若者がある娘を愛したが
 [12] はれやかな夏の朝に
 [13] ぼくは夢の中で泣いていた
 [14] 夜ごとの夢で
 [15] むかしのおとぎの国から
 [16] むかしのいまわしい歌
エルンスト・ヘフリガー(T)
ローランド・バーダー(指揮)(1)
草津フェスティヴァル・
チェンバー・オーケストラ (1)
カール・エンゲル(P)(2)
岡田知子(P)(3)
「詩人の恋」は、シューマンの青春の記念碑であり、それ以上に永遠の青春芸術(ユーゲントクンスト)としてのドイツ・リートの象徴のような作品だが、それをドイツ精神の深い表現としてうたったホッターの演奏に感動するとともに、もっと直接にその青春の声をつたえてくれるヘフリガーのテノールの声に、この音楽の本来の世界が託されていることも、まちがいない。ヘフリガーは、70歳に近づいてもその声を見事に保っている。そこにはほとんどシューマンの肉声のようなものがきこえるといってもよいが、その奥にあるのは、やはり彼の芸術家としての無垢の魂にちがいない。これほど気品のある、しかも気迫にあふれた音楽をきくのは、いまは稀なことになってしまった。[遠山一行●ライナー・ノーツより]録音:1986年9月/群馬 ほか
CMCD 20094
\2100
ブラームス:「美しきマゲローネのロマンス」
(1) 誰も悔やみはしなかった
(2) うけ合おう! 弓矢があれば
(3) 悲しみなのか喜びなのか
(4) 恋人は遠くの国をめぐって
(5) あなたはこの哀れな男に
(6) どのようにしてこの悦びに
(7) この唇をふるわせていたお前なのに
(8) わたしたちは別れなければならぬ
(9) お休み、可愛い恋人よ
(10) 〔絶望〕
(11) どんなにあっさり消えてしまうのでしょう
(12) 別れがなければならないのか
(13) 〔スリマ〕
(14) 何と喜び勇んで
(15) 誠実な愛は永くつづき
エルンスト・ヘフリガー(T)
松本理佐子(S)(11)(13)
岡田知子(P)
ティークの『マゲローネ』によるロマンスは、ブラームスが書いた唯一の連作歌曲である。ドイツ民謡風の歌曲を300曲以上書いたブラームスは、この歌曲集に自ら「ロマンス」(“Romanzen”)と名付けたのだ。私はこの歌曲集の魅力を広く知ってもらうためには、まずその「物語」が有名にならなければならないと考え、そのためには日本語とドイツ・リートを結びつける難しさを承知の上で、『ドイツ・ロマン派全集』でティークによるマゲローネの物語を完訳された佐藤恵三先生に、CDのために新たな朗読の訳をお願いした。したがって、初出CD(2枚組CMSE-247〜8)は加藤 剛の朗読付きで世に出たが、今回は歌とピアノだけの本来の歌曲集での再登場である。この録音は、1992年、ヘフリガーが来日した時に、ゆっくり時間をとって地方で録音したいとの本人の希望に添ったもので、先生の声の調子もよく、初冬の日本海に面した北陸の澄んだ空気の中でじっくり仕事をしたという充実感はうれしかった。[井阪 紘●プロデューサー]録音:1992年12月/富山
CMCD 28103
\2940
ルフェーヴル:クラリネット・ソナタ集/ライスター
ジャン=グザヴィエ・ルフェーヴル:
 (編集:ポール・ハリス,ジョン・デイヴィス/
 リアリゼーション:デイヴィット・ローランド)
 (1) ソナタ 第9番 ヘ長調/(2) ソナタ 第1番 変ロ長調
 (3) ソナタ 第2番 ト短調/(4) ソナタ 第3番 ヘ長調
 (5) ソナタ 第4番 変ホ長調/(6) ソナタ 第5番 ハ短調
 (7) ソナタ 第6番 変ロ長調
カール・ライスター(Cl)
フェレンツ・ボーグナー(P)
これまでに、数々の名盤をカメラータに残しているクラリネットの王、カール・ライスターが、ルフェーブルに挑みます。 クラリネット愛好家にとって、ルフェーブルの名は「クラリネット奏法」の著者として知られているかもしれません。 スイス出身の作曲家兼クラリネット奏者であったルフェーブルの才能が見事に開花したのは、フランスでした。15歳でフランス軍楽隊に参加し、20歳でソリストとしてデビュー。30歳でパリ・オペラ座管弦楽団の首席クラリネット奏者となりました。その華々しい活躍は、まるでライスターと重なります。 今回収録されたソナタは、いずれも著書「クラリネット奏法」に収められた12曲のソナタより選曲された作品です。「クラリネット奏法」が出版されたのは1802年ですが、200年以上経った現在もなお使用されていて、クラリネット奏者、愛好家にとってはバイブル的存在です。作品のつくりは非常にシンプルですが、特に緩徐楽章ではルフェーブルらしい美しい旋律が随所に現れ、簡潔さの中に美しさがあり、まさにモーツァルトのクラリネット五重奏の緩徐楽章を思い起こさせます。 クラリネットの王、ライスターによるルフェーブル。 無駄を省き、作品の中に存在する本質をしっかりと捕らえ、ふくよかで暖かく、さらに渋みをも感じさせるライスターの音色で、ルフェーブルのソナタにあらたな光をあてています。録音:2004年2月 ほか/オーストリア
CMCD 20091/2
(2CD)
\4200
[DISC-1]
ミヒャエル・ハイドン:
 (1) ヴァイオリンとヴィオラのためのソナタ 第1番 ハ長調
 (2) ヴァイオリンとヴィオラのためのソナタ 第2番 ニ長調
 (3) ヴァイオリンとヴィオラのためのソナタ 第3番 ヘ長調
 (4) ヴァイオリンとヴィオラのためのソナタ 第4番 ホ長調
[DISC-2]
 モーツァルト:
 (5) ヴァイオリンとヴィオラのための二重奏曲 ト長調 K.423
 (6) ヴァイオリンとヴィオラのための二重奏曲 変ロ長調 K.424
ウェルナー・ヒンク(Vn)
マティアス・ヒンク(Va)
ウィーン・フィルの第1コンサート・マスター、ウェルナー・ヒンクが、初めて息子と共にレコーディング。 親子初共演として選んだ曲目は、モーツァルトとミヒャエル・ハイドンによるヴァイオリンとヴィオラのデュオ。この2人の作曲家によるヴァイオリンとヴィオラのデュオを2枚組のCDにまとめたことには、ハイドンとモーツァルトとの交流が大きな鍵となっています。 詳細は、オット・ビーバ博士(ウィーン楽友協会アーカイヴ館長)による文章がブックレットに掲載されていますが、簡略に説明しますと、以下の様な美しいエピソードがこの6つの作品の背景には伝えられています。 当時、ハイドンが作曲依頼を受けていたヴァイオリンとヴィオラのための6つのデュオのうち4曲を書き上げたところで病気となってしまい、残りの2曲を友人であり、偶然にもその時ザルツブルクに帰郷していたモーツァルトに自身の代わりに2曲を書き上げてくれるよう、ハイドン自ら依頼。モーツァルトは、病に臥している友人のためにこの依頼を引き受け、2曲を書き上げたそうです。 作品の素晴らしさは勿論ですが、その背景に2人の偉大な作曲家同士の友情が存在し、この度その友情が結 実するかのごとく1つの形となって姿を現したことにも、雄大なロマンを感じるような気がします。録音:2006年4月 ほか/ウィーン
CMCD 28138
\2940
ベートーヴェン:
 (1) 弦楽四重奏曲 ハ短調 作品18-4
 (2) 弦楽四重奏曲 イ長調 作品18-5
 (3) 弦楽四重奏曲 変ロ長調 作品18-6
上海クァルテット
ウェイガン・リ(Vn)
イーウェン・ジャン(Vn)
ホンガン・リ(Va)
ニコラス・ツァヴァラス(Vc)
上海クァルテットは上海出身の音楽家を中心に結成され、いまではアメリカを中心に活動して、世界的に見ても揺るぎない中堅カルテットとしての位置を占めている。ベートーヴェンに関しても、すでに長く取り組み、弦楽四重奏曲の連続演奏会(ツィクルス)も行っている。満を持して、の録音とも言えるだろう。アンサンブルの精度の高さ、そして音色の統一感は以前から素晴らしいものがあったけれど、今回の録音ではさらに、個々の楽器の個性や豊かな音楽性を感じさせつつ、若きベートーヴェンの覇気ある世界に真っ向から挑んでいる。と言っても力みを感じさせる訳でもなく、あくまでも作品本位の音楽の流れを重視した、素晴らしい演奏である。 こういう音楽家たちと共に、ベートーヴェンを味わって行くことこそ、音楽の醍醐味と言うべきだろう。まさに、ここからベートーヴェンの音楽の大パノラマが広がる、そんな感覚をおぼえる上海クァルテットの演奏である。[片桐卓也]録音:2006年11月/群馬

遠山慶子(ピアノ)の再発売8タイトル

5月に発売した、『ドビュッシー:前奏曲集 第2巻&子供の領分』(CMCD28135)も売行き好調の遠山慶子。また、過日行われた25年振りのソロ・リサイタルはチケット完売、満場のお客様は遠山から溢れる音楽に酔いしれ、大きな感動が生まれた一夜となりました。その遠山慶子の、長い間多くの方々に愛されてきたCDを再発売致します。ピアノ協奏曲、ピアノ四重奏曲、ソロ作品に焦点を当てた8タイトル。お求めやすい価格となるほか、K2マスタリングにて一段と音質も向上。また、ジャケットデザインも一新、より魅力的になりました。1976年から1999年までの録音がラインアップされ、使用楽器はプレイエルやベーゼンドルファー、1950年代のスタインウェイなど、名器揃いでこちらも注目です。数々の名器、そして素晴らしい演奏家達と遠山慶子が出会う場所からはいつも、どこからともなく自然に音楽が生まれ、温かな時間が繰り広げられてきました。味わい深く、どこまでも広がりゆく音色に包まれてみて下さい。とくにずっと廃盤でご迷惑をおかけしていたゼッキとのモーツァルトの復活は嬉しい!
CMCD 15071/2
(2CD)
\3150
ショパン:
(1) ノクターン
 [1] 第1番 変ロ短調 作品9-1
 [2] 第2番 変ホ長調 作品9-2
 [3] 第3番 ロ長調 作品9-3
 [4] 第4番 ヘ長調 作品15-1
 [5] 第5番 嬰ヘ長調 作品15-2
 [6] 第6番 ト短調 作品15-3
 [7] 第7番 嬰ハ短調 作品27-1
 [8] 第8番 変ニ長調 作品27-2
 [9] 第9番 ロ長調 作品32-1
 [10] 第10番 変イ長調 作品32-2
 [11] 第11番 ト短調 作品37-1
 [12] 第12番 ト長調 作品37-2
 [13] 第13番 ハ短調 作品48-1
 [14] 第14番 嬰へ短調 作品48-2
 [15] 第15番 ヘ短調 作品55-1
 [16] 第16番 変ホ長調 作品55-2
 [17] 第17番 ロ長調 作品62-1
 [18] 第18番 ホ長調 作品62-2
 [19] 第19番 ホ短調 作品72-1
 [20] 第20番 嬰ハ短調 遺作
 [21] 第21番 ハ短調 遺作
(2) 舟歌 嬰へ長調 作品60
(3) ポロネーズ 第7番 変イ長調 作品61「幻想」
遠山慶子(P=ベーゼンドルファー:モデル290 インペリアル)
録音:1996年6月/ウィーン ほか
CMCD 20084
\2100
モーツァルト:
 (1) ピアノ協奏曲 第9番 変ホ長調 K.271「ジュノーム」
 (2) ピアノ協奏曲 第23番 イ長調 K.488
遠山慶子(ピアノ=ベーゼンドルファー:モデル290 インペリアル)
カルロ・ゼッキ(指揮)
群馬交響楽団
録音:1983年11月/埼玉
CMCD 20085
\2100
モーツァルト:
 (1) ピアノ協奏曲 第27番 変ロ長調 K.595
 (2) ピアノ協奏曲 第12番 イ長調 K.414
遠山慶子(ピアノ=スタインウェイ:S/N 364230)
アントニー・ヴィット(指揮)
ポーランド国立放送交響楽団
録音:1991年9月/ポーランド
CMCD 20086
\2100
モーツァルト:
 (1) ピアノ協奏曲 第20番 ニ短調 K.466
 (2) ピアノ協奏曲 第21番 ハ長調 K.467
遠山慶子(ピアノ=ベーゼンドルファー:
モデル290 インペリアル (1)/スタインウェイ (2))
イェルク・エーヴァルト・デーラー(指揮)(1)
ウィーン・フィルメンバー a
アントニー・ヴィット(指揮)(2)
ポーランド国立放送交響楽団 (2)
録音:1994年4月/ポーランド ほか
CMCD 20087
\2100
モーツァルト:
 (1) ピアノ四重奏曲 第1番 ト短調 K.478
 (2) ピアノ四重奏曲 第2番 変ホ長調 K.493
遠山慶子(ピアノ=ベーゼンドルファー)
ウィーン弦楽四重奏団メンバー
 ウェルナー・ヒンク(ヴァイオリン)
 クラウス・パイシュタイナー(ヴィオラ)
 ラインハルト・レップ(チェロ)
録音:1982年5月/ウィーン
CMCD 20088
\2100
モーツァルト:
 (1) ピアノ・ソナタ 第15番 ハ長調 K.545
 (2) ピアノ・ソナタ 第8番 イ短調 K.310(300d)
 (3) グルックの『メッカの巡礼』の
  「愚かな民が思うには」による10の変奏曲 K.455
遠山慶子(ピアノ=ベーゼンドルファー:モデル290 インペリアル)
録音:1988年10月/ウィーン
CMCD 20089
\2100
ドビュッシー:
 (1) 「映像」 第1集
  [1] 水の反映
  [2] ラモーを讃えて
  [3] 動き
 (2) 「映像」 第2集
  [4] 葉ずえを渡る鐘の音
  [5] 荒れた寺にかかる月
  [6] 金色の魚
ラヴェル:
 (3) ソナチネ/(4) 高雅にして感傷的なワルツ
遠山慶子(ピアノ=ベーゼンドルファー:モデル290 インペリアル)
録音:1976年10月/東京
CMCD 20090
\2100
ドビュッシー:
 (1) 前奏曲集 第1巻
  [1] デルフィの舞姫たち
  [2] 帆
  [3] 野を渡る風
  [4] 音とかおりは夕暮れの大気に漂う
  [5] アナカプリの丘
  [6] 雪の上の足跡
  [7] 西風の見たもの
  [8] 亜麻色の髪のおとめ
  [9] とだえたセレナード
  [10] 沈める寺
  [11] パックの踊り
  [12] ミンストレル
 (2) 6つの古代碑銘
  [13] 夏の風の神パンの加護を祈るため
  [14] 名なき墓のため
  [15] 夜の幸いならんため
  [16] カスタネットの踊り子のため
  [17] エジプト女のため
  [18] 朝の雨に感謝のため
遠山慶子(ピアノ=プレイエル 1962a (1),プレイエル1910 (2))
録音:1989年10月/埼玉 ほか
CMCD 28136
\2940
矢代秋雄とデュティユーへのオマージュ
デュティユー:
 (1) 3つのプレリュード
  [1] 暗がりから、静寂から/
  [2] 同一の和音上に/[3] 逆さま遊び
 (2) ピアノのためのソナタ
矢代秋雄:
 (3) ソナティネ/(4) ノクチュルヌ
 (5) ピアノのためのソナタ/(6) 夢の舟
岡田博美(P)
2003年から行われている岡田博美リサイタル「ふらんすplus」。「フランス」をキーワードに様々な作品を紹介している。この度CD化されるのは、2006年に行われた「ふらんすplus」のライヴ録音がメインとなっている。収録されている作品は、アンリ・デュティユーと矢代秋雄。 岡田博美の驚くほど完璧なテクニックと澄み切った音色が、デュティユーのイメージ豊かな響きを、そして矢代秋雄のアカデミックで論理的かつ独創的な音楽を切れ味良く聴かせてくれる。岡田博美は昨年に引き続き、今年も「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」に出演、アルベニスの「イベリア」全曲を一夜で演奏し、その熱演に会場が大いに沸いた。録音:2006年10月 ほか/東京(ライヴ録音)
CMCD 28137
\2940
ブラームス:
 (1) ソナタ 第3番 ニ短調 作品108
  (原曲:ヴァイオリン・ソナタ 第3番 ニ短調 作品108)
シューベルト:
 (2) 幻想曲 ハ長調 作品159 D.934
  (原曲:ヴァイオリンと
   ピアノのための幻想曲 ハ長調 作品159 D.934)
佐々木 真(Fl)
石井克典(P)
東京交響楽団の首席フルーティストとして活躍し、またソリストとしてはイェルク・デームスとの数多くの共演を重ねている佐々木 真。また、音楽家だけではなく、河合隼雄氏や斎藤惇夫氏などの文化人や詩人とのコラボレーションやレクチャー・コンサートなども取り組み、音楽を多くの人たちに楽しんでもらおうと意欲的な活動を繰り広げている。今回のCDは、いずれもヴァイオリン作品をフルートに置き換えて演奏し、ヴァイオリンとはまた異なる軽やかで光沢感溢れるフルートの音色で作品のあらたな一面を披露している。録音:2006年7月/山梨

マイスター・ミュージック

MM 1230
\3060
ヒンデミット:無伴奏ヴィオラ・ソナタ
シューマン:おとぎの絵本
シュターミッツ:ヴィオラ協奏曲
ヴュータン:エレジー
小野富士(Va)
三國正樹(P)
ソロ楽器としての「ヴィオラの醍醐味」を徹底的に追求した1枚。全てオリジナル曲で構成されており、深い研究とテクニックに裏打ちされた演奏は圧巻。
MM 1226
\3060
トリオ・フォー・ブラス
 F.プーランク:
  ホルン、トランペット、トロンボーンのためのソナタ
 V.ネリベル:トリオ・フォー・ブラス
 M.ファイユノ:ディヴェルティスマン
 べートーヴェン:トリオ Op.87
東京メトロポリタン・プラス・トリオ
(高橋敦(Tp)
西條貴人(Hr)
小田桐寛之(Tb))
ありそうで、無かった、金管三重奏のためのCD。管楽器関係者には良く知られた、プーランクやネリベルの三重奏に加え、録音が少ないファイユノ、さらには、オーボエ2本とコールアングレのためのトリオを金管にアレンジした古典の王道ベートヴェンと、練られたプログラム。見事なアンサンブルが楽しめる。
MH 1227
\3060
デュエット〜チェンバロとフォルテピアノのための作品集
 J.S.バッハ:
  チェンバロとフォルテピアノのための協奏曲 BWV.1061
 W.F.バッハ:
  チェンバロとフォルテピアノのための協奏曲
 J.L.クレブス:
  チェンバロとフォルテピアノのための協奏曲
 C.P.E.バッハ:3つの小さな二重奏
中野振一郎(Cemb)
高田泰治(Fp)
チェンバロのボディを使ってハンマーで打弦するという画期的な新機種が考案され、それが発展して現在のピアノになったことは周知の事実だが、今回、その過渡期の楽器フォルテピアノとチェンバロの貴重な二重奏をレコーディング。柔らかく独特の深みを持つフォルテピアノ、それと響きあうチェンバロは、いにしえの薫りを伝えながらも新鮮な印象を聴き手に与える。

DELTA CLASSICS

DCCA 0039
\2415
ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」(19,Jan,1952)
ワーグナー:「トリスタンとイゾルデ」〜
 前奏曲と愛の死(*) (11,Mar,1952)
フルトヴェングラー指揮
ローマ・RAIオーケストラ
トリノ・RAIオーケストラ*
フルトヴェングラーが残した録音にはかなりの偏りがあり、またベートーヴェン?と思われるかもしれないが、そこは巨匠の残した名演を堪能するという事で是非ご理解頂ければ・・・。さて、今回のも前回同様フルトヴェングラー・イン・イタリーの第2弾です。イタリアのオケとの相性はそう悪くなく、一定のレベルの演奏に仕上がっているのがやはり技術なのか?と感心するばかりでこの英雄も、フルトヴェングラーが指揮をした同曲異演と重なる箇所も多く44年や52年のウィーン・フィル盤に近い演奏にも聞こえる。(但し、44年盤は時期的に鬼気迫る感じに聞こえなくもないですが)英雄も十八番の一つ。演奏について触れる必要は全くないでしょう。3月のワーグナー「前奏曲と愛の死」ですが、これは名演と言って過言ではないでしょう。元々ワーグナー演奏にも定評があるフルトヴェングラー。このトリノとの演奏では、泣かせます、聞かせます。やはりツボを知っておりテンポといい、間といい、ただでさえ「トリスタン」の最後を飾る名曲を抑えきれない感情をググッと内に秘め、青白きオーラを発しながらオケに魔法をかけこの名演を生み出した凄まじき指揮を生で見てみたかったものです。英雄、トリスタン両曲とも大爆発的な大袈裟な演奏ではありませんが、フルトヴェングラーにしかできない演奏はまさにファンにとっては一つのお宝には間違いないでしょう。尚、録音日は一般的に知られている日を明記しております。マスターに起因するノイズがあります。予めご了承ください。(デルタ・クラシック)
DCCA 0037
\2415
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番(19,Jan,1952)
ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」(10,Jan,1952)
ピエトロ・スカルピーニ(p)
フルトヴェングラー指揮
ローマ・RAIオーケストラ
久しぶりにフルトヴェングラーのご案内です。弊社から発売しているフルトヴェングラーのCDだけでも既に3種類の「運命」があります。しかし、元々レパートリーが多く残っていたわけでなく、どうしても曲目にも偏りが生じてしまうのが残念ではありますが、このローマRAIとの「運命」もなかなかどうしてやはりフルトヴェングラーなのです。ベルリン・フィルやウィーン・フィルの名演と言われる「運命」を残していますから、この演奏では物足りないと感じる方もいるかもしれません。四六時中一緒に演奏してきたベルリン、ウィーンと比べるのは酷な事ですが、それでも精一杯巨匠に喰らいついていこうという姿勢が伺える演奏です。演奏の運び、解釈などは後年の54年のものに近いかもしれません。が、しかし演奏上の不備な点も耳につきやすく、ローマRAIとの演奏を貶す方もいるかもしれませんが、やはりそれでも良い点があり、ついつい引き込まれてしまうスケールの大きな演奏は一聴の価値はあります。スカルピーニをソリストに迎えてのベートーヴェンのピアノ協奏曲4番も相手に合わせた伴奏が渋くピアノが演奏している時は黒子に徹しますが、オケだけの箇所ではいつものフルヴェン節だが顔を出すものの、そこまでは大袈裟にせず気持ち抑えて伴奏しているところも心憎い解釈かもしれません。しかし、残念な事にピアノ協奏曲の方は元の録音時なのか、マスター制作時なのかは不明ですがドロップアウトする箇所があり、今回のこのCDにもドロップアウトする箇所があります。ご了承下さい。一般的には評価が高くないローマRAIとの演奏を、もう一度聴き直した事で新しい何かを、もしかしたら発見できるかもしれません。尚、録音日は一般的に知られている日を明記しております。マスターに起因するノイズや欠落があります。予めご了承ください。(デルタ・クラシック)
DCCA 0035
\2415
コダーイ:無伴奏チェロ・ソナタ作品8
 (1948 パリ録音/Pacific 6160〜63 78rpm)
ファリャ:スペイン民謡組曲(*)
 (不明/Pacific 6170〜71 78rpm)
コダーイ:無伴奏チェロ・ソナタ作品8
 (1950 アメリカ録音/Period SPLP-510)
シュタルケル(Vc)
ソルシャニー(P)*
シュタルケルの代名詞「コダーイ:無伴奏チェロ・ソナタ」の超貴重な1回目の録音と松脂が飛び散ると言われた2回目を収録!ファリャのスペイン民謡組曲も聞き応え十分。 クリストファ・N・野澤氏選曲、監修、音源提供によるCD化

松脂が飛ぶ!! シュタルケルの代名詞「コダーイの無伴奏チェロ・ソナタ」は米Periodに録音したものが、あまりに も素晴らしい演奏と録音だったため、当時「松脂が飛び散る演奏」と言われ、シュタルケルを一躍 有名にしたのはご存知の事でしょう。 しかし、シュタルケルがアメリカに渡る前、パリで同曲を録音していたことは熱心なファンの間では知られていたが、録音したのがフランスのPacific(パシッフィック)というマイナー・レーベルだった為、生産された枚数も少なく今でも幻のアイテムとしてSP盤の中で貴重なアイテム。その現物を日本でも屈指のコレクター、クリストファ・N・野澤氏が所有しており、今回氏の協力を 全面的に得てCD化することになりました。 コダーイの無伴奏のSPも貴重ですが、今回一緒に収録したファリャの方がもっと貴重であり、たぶ ん現存枚数ではコダーイより少ないと思われます。 48年と50年とは演奏自体に本質的な変化はないが、流石作曲者の目の前で弾いただけあり、完成さ れた演奏が十二分に堪能でき、既に超絶技巧を披露し他のコダーイとは明らかに違う解釈と演奏。 録音に差があるのはしかたないですが、2回目のPeriodの方は「松脂が飛び散る演奏」といわれただ けあり、かなり生々しく圧倒される事でしょう。シュタルケル独自の解釈なのだろうか?かなり自由にテンポを揺らしながら実にカッコよく弾いています。
尚、録音日は一般的に知られている日を明記しております。 コダーイの1回目とファリャはSP盤から、コダーイ2回目はLPからの復刻の為、それに伴うノイズが あります。また、コダーイには元の録音時に於ける演奏省略箇所が2楽章、3楽章に御座います。 予めご了承ください。 (デルタ・クラシック)
DCCA 0036
\2415
ベートーヴェン:
 ピアノ協奏曲第5番「皇帝」(1944年頃録音/Urania URLP-7150)
 ピアノ・ソナタ第30番(*)(不明/Ducretet Thomson 320 C 008)
エリー・ナイ(P)
カール・べーム指揮
ウィーン・フィル
リリー・クラウス(P)*
輸入盤で一連の録音が発売され、近年注目を浴びている名女流ピアニストのエリー・ナイはその活躍の割には録音が少ない部類であろう。今回収録した、ベートーヴェンの皇帝はそのナイの演奏を堪能して聴く事ができる。とにかく、聞いて驚いた!出だしから豪快なのである。まだ、若いべームがついていくのがやっとのように、自由奔放、勝手気ままな皇帝なので現代のピアニストが聞いたら少し呆れるかもしれない。ペダルは踏みっぱなし、多少のミスもお構いなし、「私はエリー・ナイよ!」と音が言っているかの如く、皇帝ならぬ女帝ぶりが聞いていて大変面白いところである。べームも若いといいながらも既にウィーン・フィルをバックにナイに挑んでいる事を考えれば、当時は中堅でのその実力を認められていた存在だったにも関わらず、完全に主導権はナイが握っている。一説によると、この演奏はマグネトフォン録音だったとも言われ確かに当時としては録音は良い方であり、ナイのピアノの音の強弱・表情付けは非常によくわかるが、マイクの場所が制限されていたのか、オケについては弦楽器が強く、木管、金管はやや遠めに聞こえるが、鋭いがキンキンした音ではないのが幸いして迫力は十二分に伝わるものであると申せましょう。もう一人の名女流ピアニストは、日本でも人気が高い、リリー・クラウスである。クラウスといえばモーツァルト、シューベルトといった録音が知られ、その演奏についての評価も高く評論家宇野功芳氏も愛してやまないピアニストである。そのクラウスのベートーヴェンの30番の演奏を聞いてまた驚いた。30番の中身は変奏曲風で下手なピアニストのでは退屈極まりない駄曲になってしまうが、クラウスの紡ぎ出す一音一音が非常に清楚でチャーミング、力強さの中に見せるベートーヴェン後期の柔らかい楽想が良くわかると言えよう。個性豊かな二人の名女流ピアニストによる、珠玉のベートーヴェンを是非この機会にお聞き下さい。初回10枚以上のご注文の際はサンプルをお付けすることができますので希望の場合はご明記下さい。ご注文の際は、下記及び別紙注文表にご記入の上ご返送ください。尚、録音日は一般的に知られている日を明記しております。両曲ともLPからの復刻の為、それに伴うノイズ、歪などがあります。予めご了承ください。 (デルタ・クラシック)

現代ギター

GGCM 1001
\2940
音楽への想い〜関口久男ギター・リサイタル
 ソル:
  4つのメヌエット
   (イ短調Op.11-7、イ長調Op.11-6、
    ホ長調Op.11-10、ニ長調Op.11-5)、
  ワルツト長調Op.8-2
 シューマン:トロイメライ
 グルック:バレー
 バッハ:
   プレリュード〜無伴奏チェロ組曲第1番より、
   サラバンドとドゥーブル〜無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第1番より
 ポンセ:サラバンド〜イ短調組曲より
 メンデルスゾーン:無言歌「ヴェニスの舟歌」
 ダウランド:デンマーク王のガリアルダ
 ガスパール・サンス(1640-1710):エスパニョレッタ、カナリオス
 タレガ:タンゴ
 ヴィラ=ロボス:プレリュード第3番
 グラナドス:スペイン舞曲第10番「悲しき舞曲」
 カタルーニャ民謡:聖母の御子
関口久男(G)
堅実な活動を続ける実力派ギタリストを紹介する現代ギター社の新レーベル「マスターズ・レーベル」の第1弾。関口久男は1950年埼玉県久喜市生まれ。ギターを高木 孝氏に師事。第4回新人賞選考演奏会(現クラシカルギターコンクール)で新人賞を受賞。第16回ギターコンクール(現東京国際ギターコンクール)に入賞。1974年、イギリスにてセゴビアの演奏に深い感銘を受け、決意を新たに研究に励む。1980年、石橋メモリアルホールにてリサイタル。以後、各地で数々のコンサートを行なうとともに、地元・久喜市を中心に後進の指導にあたっている。彼の熱い“音楽への想い”を収めたこのCDで、その実力を聴いてください。

若林工房

WKSP 1001/5
(5CD)
\6300
イリーナ・メジューエワ、日本コンサートデビュー10周年記念BOX
Disc-1
シューベルト:
 即興曲 ハ短調Op.90の1(D.899 No.1)/3つのピアノ曲D.946
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第14番 嬰ハ短調Op.27の2 《月光》
 (録音: 2005年&2006年 新川文化ホール)
イリーナ・メジューエワ(P)
Disc-2
モーツァルト:
 ピアノ・ソナタ ト長調 K.283/ロンド ニ長調 K.485/
 ピアノ・ソナタ 変ロ長調 K.570/ピアノ・ソナタ ニ長調 K.576
(録音: 2006年 新川文化ホール)
Disc-3
モーツァルト:アダージョ ロ短調 K.540
 (録音:2003年10月19日笠懸野文化ホール ライヴ)
シューベルト:ピアノ・ソナタ第21番変ロ長調D.960
 (録音:2005年10月7日HAKUJUホール ライヴ)
Disc-4 2006年2月 西東京でのリサイタル 〜ライヴ録音
モーツァルト:
 幻想曲 ニ短調 K.397/
 サリエリの主題による変奏曲 ト長調 K.180
ベートーヴェン:
 ピアノ・ソナタ 第17番 ニ短調Op.31の2 《テンペスト》
ショパン:エチュード(5曲)〜
 Op.25の1《エオリアンハープ》,Op.10の5 《黒鍵》,
 Op.10の3 《別れの曲》, Op.25の11 《木枯し》,Op.25の12
スクリャービン:ピアノ・ソナタ 第2番 嬰ト短調Op.19 《幻想ソナタ》
ラフマニノフ:リラの花 Op.21の5
ショパン:前奏曲 嬰へ短調Op.28の8
 (録音: 2006年2月5日 西東京市こもれびホール ライヴ)
Disc-5
モーツァルト:
 ピアノ協奏曲 第9番 変ホ長調 KV271 《ジュノム》
 (共演:延原武春 指揮 テレマン室内管弦楽団)
 (録音: 2004年10月18日 いずみホール ライヴ)
ドビュッシー:子供の領分
 (録音: 2003年6月28日 北見芸術文化ホール ライヴ)
ラフマニノフ:
 練習曲《音の絵》ハ長調Op.33の2/
 楽興の時 ロ短調Op.16の3/
 練習曲《音の絵》イ短調Op.39の6
(録音: 1998年8月29日 栃木県壬生町、
  アーティストホーム・ヴィレッジ ライヴ)
メトネル:
 3つのピアノ曲Op.31
 (即興曲/葬送行進曲/おとぎ話)/
 おとぎ話 ヘ短調Op.26の3
(録音: 2002年7月23日
 新潟市民芸術文化会館 りゅーとぴあ ライヴ)
日本を拠点として活動を続けるロシアのピアニスト、イリーナ・メジューエワの日本コンサートデビュー10周年を記念したリリース。デビュー後間もない1998年から最新のコンサート(2006年)のライヴ録音を中心としたプログラム。初めての協奏曲リリースとなるモーツァルト:ピアノ協奏曲第9番 《ジュノム》から得意のメトネルまで様々なレパートリーを含んだ貴重な音源を満載。10年間の着実な歩みを刻んだ記念盤、完全限定生産。
イリーナ・メジューエワ:
ロシアのゴーリキー(現ニジニー・ノヴゴロド)出身。モスクワのグネーシン特別音楽学校および同音楽アカデミーでウラジーミル・トロップに師事。ロッテルダムで開催された第4回エドゥアルド・フリプセ国際コンクール(1992)での優勝をきっかけに、オランダ、ドイツ、フランスなどで公演を行う。1997年からは日本を本拠地として活動。バロック、古典派から近・現代にいたる作品まで幅広いレパートリーを手がけるが、近年再評価の進むロシアの作曲家ニコライ・メトネルの作品紹介にも力を入れており、2001年にはメトネル没後50年を記念したシリーズ「忘れられた調べ」(東京、ムジカーサ)でその主要作品を4夜にわたって取り上げ注目を集めた。2002年、浜離宮朝日ホールでシリーズ演奏会を開催。2003年、サンクトペテルブルク放送交響楽団の日本ツアーにソリストとして登場したほか、2004年および2006年、カルテット・イタリアーノと室内楽を共演。2005〜06年のシーズンにはザ・シンフォニーホール(大阪)で4回にわたるリサイタル・シリーズを開くなど、精力的な演奏活動を展開している。2006年度青山音楽賞受賞。

ミッテンヴァルト

MTWD99033
\2500
野尻多佳子 ピアノ・リサイタル「3人の物語」
 シューマン:アラベスク 作品18
 リスト:ピアノ・ソナタ ロ短調S.178,R.21
 ショパン:ピアノ・ソナタ第2番 変ロ長調 作品35「葬送行進曲付」
 リスト:コンソレーション(慰め)第3番 変ニ長調S.172-3
野尻多佳子(ピアノ)
「・・・ピアノの調整にあたっては、二つのコンセプトを柱に仕上げを進めました。一つ目は88鍵のそれぞれの音の音色の倍音の配合バランスを整えて均質で整った音色にすること、二つ目は和音を構成する基になっている基音と低次の倍音の発音を充実させ、その関係が音の強弱長短にかかわらず保たれるようにすることです。・・・・今回の収録では野尻さんと何度も話し合いながら、敢えて曲によってその折衷ポイントを変えてみることにしました。シューマンのアラベスク、リストのコンソレーションは最初のコンセプトに、ショパンとりストのそれぞれのソナタでは2番目のコンセプトに傾斜させてあります。・・・・これらの曲の中で、そしてすばらしい演奏の中で、このハイブリット構造がどのように感じられるでしょうか・・・」倉田尚彦(松尾楽器商会) ライナー・ノートより
野尻多佳子は東京生まれ。在学中より、オーケストラとの共演、室内楽、ソロ等の活動を始めソロリサイタルや、音楽祭に出演。卒業後、しばしば渡欧し、著名な演奏家の指導を受ける。現在、ソロや室内楽で活躍。内外の演奏家との共演も多い。2000年より毎年銀座王子ホール、東京文化会館小ホールにて定期的リサイタルを行うほか、東京オペラシティタケミツメモリアホールや紀尾井ホール、東京文化会館大ホールなどにもしばしば出演。またドイツ、スイス、オーストリアなどでも演奏している。今回のアルバムではプログラミングから解説までこなしている。録音:2007年5月15〜18日、田園ホール・エローラ 時空を超えて、現代の空間、現代の技術、現代の情感の中に、19世紀ロマン派の代表作が描かれる。

宇都宮三花

ZMM 0709
\2500
(1)モーツァルト:ピアノ・ソナタ 第11番K.331「トルコ行進曲付き」
(2)リスト:ピアノ・ソナタ ロ短調、愛の夢 第3番
(3)ショパン:夜想曲 嬰ハ短調 遺作、練習曲Op.10-3「別れの曲」
(4)シューベルト:楽興の時 第3番Op.94-3
(5)シューマン:トロイメライ
宇都宮三花(Pf)
若くて見てくれのいいJクラシックアーチストは珍しくない昨今ですが、この宇都宮三花はそれに加えて抜群の音楽性で聴くものの心を鷲掴みにしてしまいます。正直言ってあまり期待しないで行った小さなコンサートで「えっ!いいじゃん!」と感じ、そこで出会ったCDを聴いて、特に今までまじめに聴きとおせなかったリストのソナタがあまりにもおもしろく聴けたので驚いたほど。まだまだ日本には無名でも実力のあるアーチストが活動しているのです。そういうアーチストを紹介する意味でも今後も積極的にアーチストの自主制作CDを紹介させていただきます。(キング・インターナショナル)録音:2007年2月20日 三鷹市芸術文化センター、(2)2006年9月3日 東京文化会館小ホール

レグルス

RGCD 1016
\3045
ジョリヴェ:ピアノ作品集
 マナ、5つの儀式的舞踏(ピアノ版)、
 シャンソン・ナイーヴ、コスモゴニー
藤原 亜美(P)
20世紀のフランスの作曲家としてピアノ作品が世界で認知されている作曲家、ジョリヴェの作品は、たとえば藤原亜美が常日頃コンサートではしばしば演奏している文字どおり「現代」の作品、21世紀の「いま」作曲されている作品とつながってくるものであり、それでいながら、ただ音によって構築された作品ということにとどまらぬ、音楽を越えた、音楽以上の何かを伝えようとする作品として、いま、あらためて注目される音楽であるのではないか。小沼純一(ライナーノートより)
藤原 亜美は札幌市出身。1996年東京芸術大学、並びにパリ国立高等音楽院を審査員満場一致の1等賞で卒業。1998年フランスで行われた第3回オルレアン20世紀音楽国際ピアノコンクールにて第1位受賞。在仏中、各地での演奏の他、ラジオ・フランスの音楽番組にソロ・伴奏にて出演するなど活発に演奏活動を行う。現在東京を拠点に各地でピアノソロ、伴奏の分野において活動中。また数多くの日本初演に携わる。今までに東京シンフォ二エッタのメンバーとしてドイツ、ヴェネズエラ公演等に参加、また文化庁舞台芸術国際フェスティバルの一環として、ルチアーノ・ベリオのゼクエンツァを知恩院で演奏するなど活躍の場を広げている。トリオ・デ・ジャンボウ、トリオ・リベルテ、Ensemble sans-limiteの各メンバー。現在東京芸術大学、東京音楽大学、尚美学園非常勤講師。日本各地で演奏活動を行うとともに室内楽の分野で、また東京シンフォニエッタのピアニストとしても活躍中。録音:2006年9月27日〜29日 相模湖交流センターホール

スリーシェルズ・レーベル

3SCD 0004
\2800
「ファンタジア 〜小林武史による團伊玖磨弦楽作品集」
 (全曲團伊玖磨作曲、*:世界初CD化)
  (1)ソロ・ヴァイオリンとピアノのためのファンタジア第1番(1973)
  (2)ソロ・ヴァイオリンとピアノのためのファンタジア第2番*(1984)
  (3)ソロ・ヴァイオリンとピアノのためのファンタジア第3番*(1985)
  (4)ヴァイオリンとピアノのためのソナタ*(1990)
  (5)2つのソロ・ヴァイオリンと
    弦楽合奏のための古雅なるファンタジア*(1988)
小林武史(Vn(1)〜(4)、指揮(5))、
梅村祐子(Pf、(1)〜(3))、
ヨゼフ・ハーラ(Pf、(4))、
コレギウム・ムジクム東京((5))
小林武史は1931年インドネシア・スマトラ生まれ。第18回毎日音楽コンクールで第1位(1949)となり、1955年に東京交響楽団のコンサートマスターとなる。1961年には渡欧してチェコ・スロヴァキア国立ブルノ・フィルハーモニーのコンサートマスター、1964年にはオーストリアのリンツ・ブルックナー交響楽団のコンサートマスターに就任し、ヨーロッパで活躍する日本人ヴァイオリニストのパイオニア的存在となる。1967年に帰国し、読売日本交響楽団のコンサートマスターを経てソリスト活動に専念する。1972年以降は毎年のように海外に演奏旅行。訪問先はヨーロッパを中心に、北米、南米から中近東、アジア全域にまで及び、プラハの春、ミュンヘン国際音楽祭など各国の著名な音楽祭にも招待されている。一方で、小林は新作の委嘱・演奏にも積極的に取り組んでいて、伊福部昭のヴァイオリン協奏曲第2番、ヴァイオリン・ソナタなどが有名であるが、特に團伊玖磨との関係は深く、ヴァイオリンとピアノのためのファンタジア3曲、ヴァイオリン・ソナタ、弦楽合奏のための古雅ファンタジアが作曲されており、本CDはその全5曲を収めている。ファンタジア№1を除く4曲は世界初CD化である。中でも《ヴァイオリン・ソナタ》は、抒情性を兼ね備えた構造美という團の特性の最高峰のひとつである。《古雅ファンタジア》は、伝統の上に立ったモダニスト團の面目躍如といった作品ある。弦楽オーケストラとチェンバロというバロック風の編成を使ったたいへんユニークなもので、現代日本においてこのような音楽を書いたのは團ただ一人であろう。【録音】(1)〜(3)1988年6、7月 NHKスタジオ録音(4)1990年10月6日 津田ホール 初演ライヴ(5)1998年10月29日 松本市音楽文化ホール ライヴ録音

ウィンド・ミュージック・レーベル

MDS-QV2209
\3000
「シェヘラザード〜ミ・ベモル・サクソフォンアンサンブル」
 ホルスト:吹奏楽のための第1組曲 変ホ長調
 ブリテン:シンプル・シンフォニー Op.4
 リムスキー=コルサコフ:交響組曲「シェヘラザード」
ミ・ベモル・サクソフォンアンサンブル
世界的評価を不動のものにしながらも、さらにこの形態を独自の視点から問い続けるミ・ベモル。大胆かつ繊細な音楽表現、超絶技巧と絶妙なバランス感覚は言うに及ばず、22本のサクソフォンがまるでひとつの生き物かのように迫り来る。彼らにしか存在し得ない音楽がここにある。2006年11月3日いずみホールで行われたミ・ベモル・サクソフォンアンサンブル第22回定期演奏会、気迫のライヴ録音。2006年11月3日いずみホール、大阪 ライヴ録音

EDITION HST

HST 044
¥2500
ヴァンハル(1739-1813):カッサシオン集
 ノッテュルノ ト長調Weinmanm IV:5 ( Vn, Va, VC, CB, 2Corni )
 カッサシオン変ホ長調Weinmann III:Es ( Vn, Va, VC, CB, 2Corni )
 カッサシオン変ホ長調「葬送行進曲つき」Weinmann deest.
  ( Vn, VC, CB, 2Oboi, 2Corni )
指揮:室伏 正隆
演奏:ハイドン・シンフォ二エッタ トウキョウ
1760年代ヴィーン上京後の最初のヴァンハル出世作と伝えられる室内楽、カッサシオン集。どの曲も特にアダージョ楽章がヴァンハルならではの大変優雅な曲となっており、当時の人気のほどが伺える。録音:2007年4月、東京府中の森芸術劇場ヴィーンホールでのライヴ録音
HST 045
\2500
ヴァンハル(1739 ‐1813):疾風怒濤交響曲集第五巻
 交響曲イ短調Bryan a1、交響曲ヘ短調Bryan f1
室伏正隆(指揮)
ハイドン・シンフォ二エッタ トウキョウ
ヴァンハルの短調交響曲作曲時期は、大きく1760年代イタリア留学前と1770年代留学後の二つに分かれる。 前期ではハ短調、ニ短調、ト短調、イ短調(Bryan c2,c3 d1, g1, g2, a2)が作曲され、後期には、ニ短調、ヘ短調、イ短調(Bryan d2, f1, a1)の三曲が作曲された。 18世紀後期の短調交響曲では、ホルンが無弁であることから、主調音と平行調音の二種類を指定し和音を形成するのが慣例であったが(e.g.ト短調ではト調gと変ロ調b)、ヴァンハルは更にこれを発展、属音を追加させ三種類のホルンを指定した。(e.g.イ短調では、イ調a、ハ調c、ホ調e、 ヘ短調では、へ調f、変イ調As、ハ調c。 特にハ調は当時のトランペットと同じ管長のアルト管であるため、疾風怒濤の悲痛な叫びが再現される)このシステムはその後、特に19世紀フランス作曲家に広く選択された。(e.g. ヴェルディ作曲トロヴァトーレなど) 実際の編成では、更に補強を兼ねてヘ短調交響曲(f1)では4本ホルンを指定している。 さらに既出録音で有名なニ短調「聖金曜日交響曲」(d1)では5本ホルンが指定されている。 ブライアン氏はこの一連の交響曲集マルチプル・ホルン・シンフォニーと名付けた。(イ短調Bryan a1は、既にサリエリ楽団の演奏がCD録音されているが、残念ながら製作予算の都合からか、ホルンはイ音とホ音の2本しか使用されておらず、本来の編成による録音は本CDが初録音。)

FINE NF

NF 53002
(SACD Hybrid)
\4500
バッハとイザイ〜円を描く音楽の旅
 1.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ
  第3番 ホ長調 BWV 1006  
 2.イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ
  第2番 イ短調(J.ティボーに)  
 3.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ
  第1番 ロ短調 BWV1002
 4.イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ
  第4番ホ短調(F.クライスラーに) 
EXTRA TRACK(CD層のみ) :
 5.盛宗亮(ブライト・シェン):小河淌水(The Streame Flow)より
ジョセフ・リン(vn)
「魂のシャコンヌ〜和声を介した連続の旅」(NF63001)につづく、ジョセフ・リンの「バッハとイザイ〜円を描く音楽の旅」(NF63002)の録音が、音響の良さで定評のある、すみだトリフォニーホールで今年の2月に行われた。バッハとイザイの無伴奏を組み合わせた全曲録音シリーズは、世界初の試みと思われるが、リンはこの録音のためにだけ来日し、万全の体制で3日間のセッションに臨んだ。すぐれた演奏家は、ホール空間を活かしきる耳と感性をもっている。ジョセフ・リンがまさにそれで、彼はヴァイオリンだけではなく、ホールを弾いているといっても過言ではない。録音はその一部を一般にも特別に公開したが、世界の名ホールにもひけをとらない音響を誇る、すみだトリフォニーホールは至福の時で満たされた。録音:2007年2月8-10日 すみだトリフォニーホール(東京)

MOLTO FINE

molto fine(モルト・フィーネ)は、最高品位の録音と音楽性で、高い評価を得ているN&F(エヌ・アンド・エフ)社の新レーベルで、洗練された、優美な、上品な」という意味のイタリア語です。fine NF(ファイン・エヌ・エフ)が、ハイブリッドSACDを中心としたレーベルであるのに対し、molto fineは、アーティストの音楽芸術作品を、幅広くCDで紹介するもので、アーティストが心を込めて演奏した至芸を、何度も繰り返して心行くまで味わって欲しい、という願いを込めて制作されています。
23801
(2CD)
\4200
バッハ:無伴奏チェロ組曲(全6曲) 松波恵子(vc)
松波恵子は齋藤秀雄門下の逸材。手ほどきはカザルス門下の佐藤良雄に受け、2度にわたるドイイツ留学で、クレンゲル(ライプチヒ)とフォイアマン(ベルリン)の教えを受けた齋藤秀雄から徹底的に基礎を学んだあとフランスに渡り、フランコ・ベルーギー派の流れを汲む、アンドレ・ナヴァラの元で総仕上げをした。まさにチェロの王道を継承した実力派である。サイトウ・キネン・オーケストラ、水戸室内管弦楽団の中核メンバーで、桐朋学園や東京音楽大学で後進の指導に当たっている。今回、自身の集大成として、バッハの無伴奏全曲に取り組んだ。斎藤ゆずりの完璧なフィンガリングと、ナヴァラゆずりの柔軟なボウイングから生み出される響きと音楽は、何よりも自然でありほのかな香りに包まれる。Disc-1 は第6番、Disc-2 は第5番から始め、調性と曲想を考慮して配置しているのも今までにない特色といえる。
「特定の演奏家や録音を参考にしたわけではないけれど、ナヴァラ先生のバッハに近いかな?」〜松波恵子
22802
\2600
PERLA/マイ・フェイバリッツ・モーツァルト
 ピアノ・ソナタ第12番 K.332、第3番 K.281、
 ロンド K.485 & K.511
下山静香(pf)
下山静香は、ヨーロッパに渡り、主にスペインで研鑽を積んだピアニスト。モーツァルトのピアノ作品の中から、自身がもっとも好きなソナタ2曲とロンド2曲を収録、モーツァルトの謎にも迫る意欲作。
下山静香:桐朋学園卒業後、99年、文化庁派遣芸術家在外研究員として、スペイン、マドリードへ。その後、バルセロナのマーシャル音楽院で研鑚を積む。NHKスペシャル・ドキュメンタリー番組やドラマでのピアノ演奏を数多く担当。エッセイ、翻訳、朗読の分野でも才能を発揮。NHKFM「土曜リサイタル」、「名曲リサイタル」、フランス国営放送にも出演の経験がある。CDはアートユニオンに2枚録音、今回が3枚目。東京藝術大学音楽環境創造科非常勤講師

SION RECORDS

SCD-013〜015
(3CD)
\5250
『message〜三味線独奏曲集〜』
<Disc1>
 1.杵屋正邦:「去来」(1967年)
 2.三木稔:「奔手」(1974年)
 3.三枝成彰:「La・La‐La‐La・La」(1977年)
 4.池辺晋一郎:「はじめのうた」(1980年)
 5.長沢勝俊:「玉桂」(1981年)
 6.沢井忠夫:「誦」(1985年)
 7.牧野由多可:「宴」(1985年)
<Disc2>
 8.山本邦山:「ゆずり木」(1990年)
 9.毛利蔵人:「輾」(1991年)
 10.ルー・ハリソン:「組曲」(1996年)
 11.菅野由弘:「湖面の妖像」(1998年)
 12.玉木宏樹:「迷宮」(2003年)
 13.岡隆一郎:「rhythm analysis」(2003年)
<Disc3>
 14.松岡政長:「つれづれなる戦い」(2003年)
 15.金井勇:「縷」(2004年)
 16.木山光:「Tataghata・Vhailorcyana」(2005年)
 17.マーティ・リーガン(Marty Regan)「マカーム」(2006年)
 18.水野修孝:「パッセ−ジ」(2006年)
 19.三村磨紀予:「Native Wind」(2006年)
 20.佐藤容子:「The Road」(2007年)
野澤徹也(三絃)
LP時代から考えても、三味線のソロのみでアーカイヴ的に集めたCD集はなかった。演奏家、研究家だけでなく、音楽のファンでも楽しめる3枚組20曲収録の究極の三味線独奏曲集CD。選曲は邦楽系・洋楽系の両方の作曲家の作品から選曲し、ベテラン作曲家たちによる名曲といわれている作品から、外国人作曲家による作品、また今後を期待されている若手作曲家による新作を作曲年順に収録。「三味線のイメージを一新する、若き弦楽器奏者」として現代邦楽のみならず様々なジャンルの音楽ファンから熱い注目を浴びている野澤徹也のソロのみで聴かせる究極の三味線独奏曲集CD。

たまゆら

KDC 15
\2600
ベートーヴェン:ピアノソナタ全集 Vol.2
 第12番変イ長調 Op.26「葬送」
 第17番ニ短調 Op.31の2「テンペスト」
 第25番ト長調 Op.79「かっこう」
 第26番変ホ長調 Op.81a「告別」
白石光隆(ピアノ)
レコード芸術誌準特選をはじめ各界から高評を受けた第1弾に続く白石光隆のベートーヴェン・ピアノソナタ・シリーズ、第2弾から非再版盤だけの発売となるす。今回も「テンペスト」、「告別」など人気作を集めているが、「絹のタッチ」と称される比類なき美音を駆使しつつも、日本人離れした大きな音楽作りと楽譜の読みの深さで、異常なまでにボルテージの高い世界を創りあげている。また白石の凄いところは、聴衆を飽きさせない語り口の巧さで、大曲も一気に聴かせてしまう。あまたあるベートーヴェンのソナタのなかでも特別に充実度満点の一枚と言えるだろう。録音:2007年4月18日、6月27日/キング関口台第1スタジオ(192kHz 24bit高音質録音)]

フルトヴェングラー・センター

WFFC 0601
¥2730
フルトヴェングラー:ピアノ五重奏曲ハ長調 エルヴィン・シュタイン(P)
ミヒャエル・アールト*(Vn)
アルベナ・ダナイローヴァ*(Vn)
ルート・エレナ=シインデル*(Va)
ディートリヒ・フォン・カルテンボルン*(Vc)
*バイエルン州立管団員
ドイツ・イェーナでの2004年Furtwangler Tage(フルトヴェングラー祭)では、フルトヴェングラー没後50周年を記念して、フルトヴェングラー作曲の室内楽全曲演奏会が行われました。その際ピアノ五重奏曲を演奏したのが今回の CDのメンバーです。ピアノ五重奏曲としては異例な長さの曲ですが、フルトヴェングラーが20代に作曲を開始し、完成に20年以上を要したこの曲の最新録音を、フルトヴェングラーが若き日を過ごしたミュンヘンで活躍する若い演奏家達の生き生とした素晴らしい演奏でご堪能下さい。ライナーノートには演奏者のカルテンボルン氏とアールト氏による CDの制作経緯、作品について詳しく述べてられています。カルテンボルン氏は解説の中で次のように述べています。「作品の持つ巨大なエネルギーに加えて、静寂でありつつ緊張感にあふれた内省的な部分が殊に印象深い。またいくつかの演奏技法の面で、ピアノ五重奏曲のレパートリーのなかでもユニークな部分がある。例えば第1楽章の終結部で、主要主題が万華鏡のように変奏され、ソロのカデンツァでクライマックスを形作る。この作品は高度に個人的なものなので、聴き手が慣れるのに時間がかかるかもしれない。しかし慣れてさえしまえば、その報酬として、この曲の緊張感や深さにおいて勝る曲はそれほど無い事に気づかされるだろう。」録音:2004年 11月最新録音、ミュンヘン(ドイツ・ファラオ・クラシックスによる録音)(解説:日本語、英語)

国内ユニバーサル

小澤征爾、SKO/ショスタコーヴィチ:交響曲第5番

UCCP 1129
\2500
ショスタコーヴィチ:交響曲第5番 二短調 作品47 小澤征爾
サイトウ・キネン・オーケストラ
録音:2006年9月9日、11日、12日 長野県松本文化会館(ライヴ) ショスタコーヴィチ生誕100年記念 コンサート・ライヴ透徹した響きに秘められた作曲家の意図を抉り出す名演!

ワーナー(国内盤)

オーケストラ・アンサンブル金沢

WPCS 12034
\1500
ヴィヴァルディ:協奏曲集「四季」〜「春」
ピアソラ/デシャトニコフ編曲:ブエノスアイレスの夏
ヴィヴァルディ:協奏曲集「四季」〜「夏」
ピアソラ/デシャトニコフ編曲:ブエノスアイレスの秋
ヴィヴァルディ:協奏曲集「四季」〜「秋」
ピアソラ/デシャトニコフ編曲:ブエノスアイレスの冬
ヴィヴァルディ:協奏曲集「四季」〜「冬」
ピアソラ/デシャトニコフ編曲:ブエノスアイレスの春、他
マイケル・ダウス(リーダー&ヴァイオリン)
オーケストラ・アンサンブル金沢
2007年2月9日、石川県立音楽堂コンサートホールでのライヴ
WPCS 12035
\1500
リムスキー=コルサコフ:交響組曲「シェヘラザード」 他 岩城宏之(指揮)
オーケストラ・アンサンブル金沢
2006年4月28日、石川県立音楽堂コンサート・ホールでのライヴ 岩城とOEKのラスト・コンサート

国内ソニー

SICC 10047
(SACD Hybrid)
\3045
小澤/モーツァルト 第2弾
 交響曲第36番ハ長調K.425「リンツ」
 同第38番ニ長調K.504「プラハ」
 モテット「エクスルターテ・イウビラーテ」K.165(158a)
小澤征爾
水戸室内管
森麻季
小澤征爾&水戸室内管、モーツァルト・シリーズ第2弾。水戸芸術館で2003年から順次録音してきたモーツァルトの後期交響曲他。ここでは交響曲36番+38番の2曲に、人気のソプラノ森麻季によるモテットを収録。

前作

SICC 10046
(SACD Hybrid)
\3045
モーツァルト:
 交響曲第40番/協奏交響曲K.297B
小澤征爾
水戸室内管
宮本文昭
ラデク・バボラーク 他
小澤征爾初のオール・モーツァルト・アルバムであり、世界に名だたる水戸室内管との共演。楽曲は、後期6大交響曲から誰もが知る第40番、カップリングは3月末でオーボエ活動から引退する宮本文昭、「100年に一人の逸材」ベルリン・フィル首席天才ホルン奏者であるラデク・バボラークという世界トップのソリストたちを冠した、協奏交響曲。

ビクター・エンタテインメント

VICC 60585/7
(3CD)\3800
グリーグ:抒情小曲集(全曲)
CD1:
 抒情小曲集第1集op.12
 抒情小曲集第2集op.38
 抒情小曲集第3集op.43
 抒情小曲集第4集op.47
CD2: 
 抒情小曲集第5集op.54
 抒情小曲集第6集op.57
 抒情小曲集第7集op.62
CD3:
 抒情小曲集第8集op.65
 抒情小曲集第9集op.68
 抒情小曲集第10集op.71
エヴァ・ポブウォツカ(P)

エイベックス・クラシック

AVCL-25154
\2940
モーツァルト:ロンド ニ長調 K.485
戸島美喜夫:鳥の歌[カタルーニャ民謡]
シューベルト:ピアノ・ソナタ第20番 イ長調 D.959:第2楽章
高橋悠治:子守唄 (Version A)
高橋悠治:子守唄 (Version B)
ガルッピ:ソナタ ハ長調 第1楽章
ガルッピ:ソナタ ハ長調 第2楽章
ガルッピ:ソナタ ハ長調 第3楽章
ショパン:マズルカ第36番 イ短調 Op.59-1
ショパン:マズルカ第35番 ハ短調Op.56-3
モーツァルト:ロンド イ短調 K.511
高橋悠治(ピアノ)
[録音] 2006年10月4、5、6日、トッパンホール

国内キング(Absord Music Japan)

ABCJ 416
\2500
ガーシュウィン・プレイズ・ガーシュウィン
  ラプソディー・イン・ブルー
  メイク・ビリーブ
  グリービング・フォー・ユー
  ランド・ホェア・ザ・グッド・ソングス・ゴー
  サム・サンディ・モーニング
ガーシュウィン

赤渋楽譜出版

AGSCD 130
\2100
ブラスアバカス
 ウィリアム・シュミット:
  (1)金管五重奏のための組曲第一番、
  (2)金管三重奏のためのブラスアバカス、
  (3)金管五重奏のためのヘキサコードによる7つの変奏曲
 (4)ルイス・レイモンド:金管四重奏のための小組曲
 (5)コン・ハンフリーズ:金管五重奏のための5つのショーケース
 (6)フィッシャー・タル:金管五重奏のためのエキシビジョン
 (7)アービング・ローゼンタール編曲:金管五重奏のための茶色の小瓶
 (8)ライナー・ブラウン:金管五重奏のための組曲第一番
 (9)アンソニー・プログ:金管五重奏のための小組曲
(1)ニューヨーク・ブラスソサエティ
(5)(8)パシフィック・ブラスクインテット
(3)(4)(6)(7)(9)ファインアーツ・ブラスソサエティ
(2)WIMブラストリオ
ブラス大国アメリカを代表するアンサンブル作品集。1959年以来、現在までアメリカンブラスの中核を担っているウェスタン・インターナショナル・ミュージック社(通称WIM)の歴史がここに蘇る。演奏は、ニューヨークブラス、パシフィックブラス、ファインアーツブラスなど、アメリカを代表する演奏家が集結。LP時代アメリカ国内及び、ヨーロッパへの輸出がメインだったため、日本ではその演奏を聴く事は出来なかったが、今回デジタルリマスター版としてついに発売開始!録音:(1)1971年12月10日 (5)(8)1972年 (3)(4)(6)(7)(9)1972年9月18日 (2)1980年2月19日
AGSCD 0701
\2500
ウッドウインド クインテット
 朴守賢:木管五重奏曲「アイロニー」
 河合比呂美:木管五重奏のための「ノウブル・リニエッジ」
 青山温子:
  木管五重奏のための「4つの心象」
  木管五重奏のための「舞曲」(河合和貴編曲)
 河合和貴:木管五重奏のための「雪虫」
 相川宏達:5つの管楽器のためのコンチェルティーノ
 鈴木宏司:フルートとピアノのための「パラレルワールドII」
スウェディッシュ・チェンバー・ウィンヅ
スウェーデン放送管弦楽団首席メンバー「スウェディッシュ・チェンバー・ウィンズ」による木管五重奏作品集。音響機材による残響は一切使用せず、首都ストックホルムの空気をそのまま収録。様々なスタイルを持つアジアの作品は、彼らの演奏とともに、欧米でも高い評価を受けている。(ブックレットは輸出仕様のため英語表記。)スウェディッシュ・チェンバー・ウィンズ&アジアン・コンポーザーズ、世界最高水準の北欧の演奏と、新しい時代をリードするアジアンミュージックが楽しめる素晴らしいCD!



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