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第42号お奨め国内盤新譜



ALPHA

Alpha128
(国内盤)
\2940
ハイドンの弦楽三重奏曲
 〜バリトン三重奏曲を原曲として〜
 1. 三重奏曲 ト長調 Hob.XI-80
 2. 三重奏曲 ニ長調 Hob.XI-85
 3. 三重奏曲 ニ長調 Hob.XI-14
 4. 三重奏曲 ニ長調 Hob.XI-97「誕生日」
 5. 三重奏曲 ト長調 Hob.XI-59
 6. 三重奏曲 ロ短調 Hob.XI-96
 7. アダージョ ニ長調
アンサンブル・リンコントロ(古楽器使用)
パブロ・バレッティ(vn)
パトリシア・ガニョン(va)
ペトル・スカルカ(vc)
カフェ・ツィマーマンの首席奏者たちによる精鋭室内楽集団で、ハイドンの面白さを堪能!18世紀当時から親しまれていた「ハイドンのバリトン・トリオの編曲版」を さりげなくスムース、愉悦あふれる古楽器演奏で。隅々まで磨き抜かれた解釈が光る!!ハイドンの君主エステルハージ侯爵ニコラウスは無類のバリトン愛好家。かくてハイドンは君主の愉しみのため、ヴィオラ、チェロ、バリトンという編成の三重奏曲を実に100曲ばかりも残している。これらは1760〜70年代、ハイドンも30代くらいの最も精力的な時期に書かれているせいか、とにかくヴィヴィッドかつ精緻な名曲だらけなのが嬉しいところ(この時期はまだハイドンが弦楽四重奏曲をほとんど書いていない頃、そのぶんの精力がこれらのトリオに注ぎ込まれているといっても過言ではないでしょう)...なのだが、そもそもバリトンという楽器が18世紀当時でもそれほど広く演奏されていたわけではなかったため、音楽愛好家たちはこれらのトリオのバリトン・パートを、フルートやヴァイオリンで代用したヴァージョンで愉しんでいた。で、前頁のピエルロのほかにもハンガリーやドイツに素敵な名手が何人かいるにせよ、バリトンを弾ける人がそれほど多くない・という環境はもちろん今も同じだから、18世紀当時流の編曲版をばんばん使って、どんどん演奏されればいいのに…と思っていたら、あろうことかAlphaの名楽団、カフェ・ツィマーマンの首席奏者たちがさらりとやってくれた!しかもトリオを6曲も!比較的有名な7楽章構成の大規模作も、短調作品も収録!ハイドンの初期作というのは、曲想もさることながら「誰にでも感じ取れる曲構成の面白さ」に魅力があるわけで、そのエッセンスを「たった3本の弦楽器」という絞り込まれた編成で堪能できるというのは嬉しい限り!
Alpha521
(国内盤)
\2940
月の光さす〜ウマイヤ朝時代のスペインと、イスラム音楽
 1. 月の光さす
 2. 或るガゼルに捧げるシャコンヌ
 3. あなたの眼差しが煌めく
 4. グラナダの風
 5. アルコール
 6. 薄暗がりの中で  
 7. 約束
 8. あなたは、わたしの心を統治する
 9. 酒を勧める人
 10. 失われた忍耐
 11. 眠れない
 12. 昼さまざま、夜さまざま
 13. 虎縞の美人
 14. 私たちの朝はこうして明けゆく
 15. あなたしか愛せない
 16.即興3様 (打楽器ザルブ、ヴァイオリン、鍵盤)
ミシェル・クロード (打楽器)
Ens.アロマート
あの隠れ売れ筋「ミルテの庭」(Alpha515)に続く、古楽器によるアラブ音楽の試み再び! いわば「ヨーロッパの素材と食器で、フォークとナイフでいただく新アラブ料理」—— しかしその味わいは完璧に「ここではない、どこか」! 浮遊感と躍動感、クセになります。古楽レーベルとしてスタートしたAlphaの「もうひとつの顔」白ジャケットのシリーズは、楽譜に残っていない口伝えの伝統音楽、即興演奏など「書かれない音楽」をテーマに展開している。「月の光さす」——「月」はいわずもがな、伝統的にイスラム文化のシンボル。主宰者いわく「西欧の“いま”の技法を通じて和声をつけ、楽器編成を組み立てた」そうだが、その響きは明らかにエキゾチックな「ここではない、どこか」の異郷風味。それはアラブ音楽ならではの音楽語法が完全に咀嚼され尊重されて、中近東ならではの旋法と独特のリズムがあざやかに打ち出されるから。そして使用楽器の大半が、クラシック・ファンにも珍しい中世・ルネサンスの古楽器だから…スピーディな小チェンバロや携行型オルガン、弦を叩いて玄妙な音を出すプサルテリー、霞のような響きを繰り出すフィドル、抜群のアクセントとうねりを作る各種打楽器…古楽ファンもすんなり入れる、ミントティやラク酒、エスニック劇甘スイーツのユルい陶酔感も恋しくなる「ワールド風トランス古楽」!!
Alpha524
(国内盤)
\2940
ナポリの風、16世紀 〜ヴィラネスカとマスケラータ
ジョヴァンニ・ダ・ノーラ(生歿年不詳、16世紀):
 『ヴィラネスカさまざま』(1545)より 7曲
ヨハンネス・デ・コロニア(生歿年不詳、16世紀):
 『村の歌(ヴィラネスカ)さまざま、
ナポリ仕立て』(1537)より 2曲
ダルツァ『リュートのための第4曲集』(1508)より2曲
 …その他 ラッスス、マイネリオ、トマーゾ・ディ・マイオ、
  ボルローノ・ダ・ミラノ、バルベッタによる
  ヴィラネスカとマスケラータを収録 全22曲
アンサンブル・スォナーレ・カンターレ(古楽器使用)
ジャン・ガイヤール(笛・総指揮)
ミシェル・クロード(打楽器) 他
Alphaならではの秀逸録音が拾ってくる太鼓の響き、元気に鳴りわたるコルネット、撥弦のうねり…と古楽器サウンドもこれまた絶妙!「われらはロマびと(Cingari simo)」、「ご婦人、ガリアルダを教わりたくば Chi la Gagliarda」、「愛しきひと、どうしてそんなに怒ってばかり (Madonna tu mi fai lo scorruciato)」などヴィラネスカの定番名曲は一通り押さえている。猥雑系の歌詞がこれまた夏っぽい?。デ・コロニアやノーラの最初期ヴィラネスカのほか、恋歌的派生ジャンルのマスケラータ、巨匠ラッススの作例まで——上機嫌必至の22トラック!
Alpha122
(国内盤)
\2940
ベートーヴェン:試演時編成によるピアノ協奏曲 第3番・第6番
ベートーヴェン:
 ピアノ協奏曲 第3番 ハ短調 作品57
 ピアノ協奏曲 第6番 ニ長調 作品61a
  (ヴァイオリン協奏曲のピアノ協奏曲版)
アルテュール・スホーンデルヴルト(Fp)
Ens.クリストフォリ(古楽器使用)ヴァルター1800年&フリッツ1810年頃)
弦楽器はたった 7 本(ヴァイオリンなんて 1 本ずつ!)しかし完全 2 管編成?! あの「皇帝&第4番」に続く、ロプコヴィツ邸試演時の響きを再現した異色の名演再び!! あのヴァイオリン協奏曲の編曲版が、こんなにひしひし名曲として鑑賞できるとは!!!シュタイアーやインマゼールと並んで…いやある意味彼らなど及びもつかぬほど新しいことを次々とやってのける、いまヨーロッパで最もアツいフォルテピアノ奏者の一人スホーンデルヴルトが、またまたやってくれた!過去2作で『レコ芸』特選が相次いだあと、再び「あの」ベートーヴェン企画に立ち戻る!2005年リリース時には爆発的ヒットとなり、今なお定番売れ筋にとどまり続けている「試演時編成による『皇帝&第4番』」(Alpha079)に続く協奏曲シリーズ、第2弾——前回と同じく「楽聖中期の“傑作の森”の管弦楽曲の試演に使われたロプコヴィツ邸の大広間、客席含め実際にイスを並べてみたら、完全2管編成のほか弦楽器奏者は7人しか入れなかった」という検証結果にもとづき、弦が1・1・2・2・1の対抗配置、しかし管楽器は完全2管編成、もちろんティンパニ入り…という、室内楽編曲とも通常のピリオド楽団ともまったく違う編成で、おもわぬ演奏効果を再現してみせた異色の名録音。前の盤が一時のゲテモノ扱いに終わらず3年も売れ続けている実績が示すとおり、これもひとえに精鋭古楽奏者たちの演奏が、信じがたいレヴェルの音楽性にあるがゆえ(このことは、前回のアルバムでもずいぶん賞賛の的になりました)。「当該の大広間の広さではどうしても客席がオケに近くなるため、小編成にもかかわらず聴覚体験はより強烈になったはず」との推察どおり、事実上ソリストとなる第1ヴァイオリンの濃やかな表現が精鋭ソリスト管楽陣とからみ、すばらしいアンサンブルを紡ぎ出してゆく。いきなり強烈な冒頭のハ短調協奏曲もさることながら、圧巻はやはりヴァイオリン協奏曲からの編曲版たる「第6番」!ベートーヴェンはロンドンからの新作ピアノ協奏曲委嘱に急いで対応するため、ヴァイオリン独奏パートに殆ど手を加えずこれをピアノ用に引き写したわけで、現代ピアノだと「もてあまし感」ばかり際立って全く存在意義が理解できなかった「ピアノ版」だが、フォルテピアノと小編成による本盤の演奏を聴けば「ああ、そうか!」とがぜん納得の連続——いやいや、ピアノ協奏曲の名品をひとつ聴き逃していた!と愕然です。インマゼールの交響曲全集に続く、ファンを休ませない話題盤!
Alpha055
(2CD)
(国内盤)
\4515
ショスタコーヴィチ:
 1. わが全集への序文、同序文への省察 作品123
 2. ピアノのための前奏曲とフーガ  作品87-1
 3. ピアノ三重奏曲 第2番 作品67
 4. レビュー『クロコディル』(1965年8月24〜30日)より
   五つのロマンス 作品121
 5. ブロークの詩による七つのロマンス作品127 〜
   ソプラノとピアノ三重奏のための
 6. ピアノのための前奏曲とフーガ  作品87-4
 7. サーシャ・チョルニの風刺 作品109
 8. ヴァイオリンとピアノのためのソナタ 作品134
 9. レビアトキン将軍の4連の詩 作品146
アルテュール・スホーンデルヴルト(ピアノ/べヒシュタインE、1920年製)
グラーフ・ムーリャ(vn)
マリー・アランク(vc)
ナージャ・スミルノヴァ(S)
ペトル・ミグノフ(Bs)
話題盤を連発するフォルテピアノの異才、ピリオド楽器でショスタコーヴィチを解体! ロシアとベルギーの精鋭陣は、曲のスピリットと客観性をどちらも十二分に満たしてくれる(日本盤発売、実はこれが最初でございまして…本邦初公開、解説充実、見逃せない逸品!) プログラムは中期から晩年の作品が中心で、なかでも1944年の傑作たるピアノ・トリオ第2番、および最晩期ともいえる1969年の『ヴァイオリン・ソナタ』という2大作を軸に、さながらサロンでの「音楽の夕べ」のごとく声楽作品を交えつつ、ショスタコーヴィチの紆余曲折の芸術家生涯に迫ろうという企画。スホーンデルヴルトの弾くピアノは1920年製のべヒシュタイン——つまり「ドイツの古い銘ピアノ」ということになるだろうが、社会主義政権下のソ連の趣きに、この古雅にして透明な美音を誇る楽器は何としっくりくるのでしょう!共演陣は歌い手を含め3人までが旧ソ連系、本気でぶっ飛んだハイテンションぶりからしっとりロシア情緒な表現まで自由自在な感性あってこそ、ショスタコーヴィチらしい「本気の矛盾」がひしひしと伝わるよう。しかも弦楽器はどちらも年代物の銘器で、これがまた美しく滋味ぶかい音を出す…ベルギー気鋭のマリー・アランクのチェロがまた堂に入った味わい!解説充実、H.デショーの録音も生々しく、あざやかに作曲者像の本質を浮かび上がらせる。Alphaでなくては成しえなかった最上級の企画。
Alpha908
(国内盤)
\2940
ギヨーム・デュファイ(1400頃〜1474):
 聖三位一体の祝日のためのミサ
 『ミサ・ス・ラ・ファス・エ・パル
 (私の顔が蒼ざめているのは)』
 ※Alphaレーベル ・2008年度カラーカタログ付き仕様
 (ディスク内容はAlpha051と同一です)
ディアボルス・イン・ムジカ(中世声楽アンサンブル)
フランス中世音楽のプロ、ディアボルス・イン・ムジカの記念碑的名盤がカタログ付仕様で!あの点の厳しいフランスのディスク批評誌『DIAPASON』が「2004年のベスト賞」を贈った名演——リリース当時の興奮を、新たなユーザーにも改めて! 2004年末に日本リリースされてから、今なお連綿と定盤アイテムとして売れ続けているディアボルス・イン・ムジカの決定的名盤が、期間限定で、2008年度のカラーカタログ付き仕様として登場! あらためてご紹介いたしましょう——ディアボルス・イン・ムジカは創設1992年、20世紀末の上り調子なフランス古楽シーンにおいて、いっさい妥協なしの研究姿勢を貫きながら他の追従を許さぬ味わい豊かなサウンド作りを体現しつづけ、ア・カペラ教会音楽から吟遊詩人ものまで、中世音楽のスペシャリストとして確たる地位を築き上げてきたアンサンブル。なにしろ中世のフランスといえば南仏のトルバドゥールや北フランスのトルヴェールなどの吟遊詩人、さらに12世紀には「最古の西洋芸術音楽」たるノートルダム楽派、ひいてはバンショワやジョスカン・デプレをはじめとするネーデルラント楽派の大立者たちが北フランス出身だったりブルゴーニュで活躍したりと、何かと“本場”ネタに事欠かぬもの——ディアボルスはそうしたレパートリーでことごとく「本場のアーティストの強み」を印象づけるかのように、色気ただようラテン的人間臭さをうっすら漂わせ、かつ精緻に揃ったアンサンブルの美しさで「知性の美」にも事欠かないという、古楽ファンのハートをわしづかみにせずにはおれない絶妙の音楽性を発揮してきたのでした。本作はデュファイが晩年、サヴォワ宮廷に出入りしていた頃の傑作ミサ。20年ほど前のサヴォワ滞在時に書いた、同じ名の歌曲の旋律をもとに、簡素にして細やかな対位法の至芸がきわめられた大作——伴奏楽器いっさいなしのア・カペラ8人、ぽってり熱の感じられる声ひとつひとつがすぐれて美しく、Alpha随一のエンジニアリングで教会堂の「場の空気」まできれいに感じられる、心癒される中世サウンドとしても、本格派古楽アルバムとしても絶妙の1枚です!
Alpha123
(国内盤)
\2940
ジェミニアーニ(1687〜1762):
 1.チェロと通奏低音のための六つのソナタ 作品5(1746年パリ刊)
 2. ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ イ短調 作品1-11
  (テノール・ド・ヴィオロンによる演奏/1740年パリ刊)
 3. タンドルマン(優美に)
  (チェンバロ独奏/1743年ロンドン刊)
 4. タンドルマン(優美に)
  (M.マタレルによるヴァイオリン、
   チェロと通奏低音のための三重奏版)
ブリュノ・コクセ(バロック・チェロ、テノール・ド・ヴィオロン)
ルーカ・ピアンカ(テオルボ)ベルトラン・ド・キュイエ(チェンバロ)
マチュラン・マタレル(バロック・チェロ)
リチャード・マイロン(3弦コントラバス)
やっと会えた!バロック・チェロのスーパーヴィルトゥオーゾ、ブリュノ・コクセ久々の新譜! ヘンデルと同時代の英国で、超絶技巧ヴァイオリン奏者として名をはせたジェミニアーニ。 数少ないチェロ作品のうまみを掘り起こす、痛快なまでのテクニック、艶やかなガットの深みおお、気がつけば何と3年ぶり!フランス古楽界のさまざまな一流アンサンブルで揉まれた百戦練磨のバロック・チェロの天才、ブリュノ・コクセ率いるスーパー低音集団レ・バッス・レユニが、待望の新譜をリリース!今回のお題はジェミニアーニ——ボッケリーニと同郷、ルッカ生まれのヴァイオリニストで、まずはヘンデルとほぼ同じ頃のロンドンで、常人およばぬ超絶技巧で名をあげた人。しかし同時に作曲家としても人気で、彼の器楽作品の楽譜はアマチュア演奏家たちに飛ぶように売れ、ヘンデル作品の楽譜と売れ行きを二分していたとか(資料によれば、他の作曲家の数十倍は売れたそうです)。しかしその後、ちょうどイタリア器楽の人気が盛り上がっていた頃のパリでさらに名声をあげたことは、どのくらい知られているのでしょう…とまれ、本盤に全曲収録されている『作品5』のチェロ・ソナタ集は、昔からバロック・チェロ奏者がほぼ必ず録音してきたマスト的王道レパートリー!ですが、そこはやはりコクセ——超絶技巧をものともせぬ、ひたすら流暢でスピーディな展開もさることながら、それを露ほども誇っているふうでないノーブルな仕上げ方、シャルル・リシェの銘器の低音を力強く響かせ、またその高音美をさらりと艶やかに愉しませる高雅さは、「イタリア人ジェミニアーニ」ではなく「パリで愛好されたソナタ」の側面を掘り下げた感が。並居る競合盤をかるーく凌駕してみせる余裕ぶりに、脱帽せずにはおれません。例によって録音はナチュラルそのもの、チェンバロ独奏曲の併録も嬉しく、そのロココ風アレンジなど、テノール・ド・ヴィオロンを使ったトラックも聴き逃せない。さすがはAlpha、と唸る逸品です!

ARCO DIVA

UP0102
(国内盤)
\2940
ラフマニノフ、ドヴォルザーク、スーク:ピアノ三重奏曲集
ラフマニノフ:
  ピアノ三重奏曲 第1番 ト短調 「哀しみの三重奏曲」
ドヴォルザーク:
  ピアノ三重奏曲 第1番 変ロ長調 作品21
スーク:
 ピアノ三重奏曲 第1番ハ短調 作品2
 エレジー(哀歌)作品23
チェコ・トリオ ダニエラ・ヴラホヴァー(vn)
ミロスラフ・ペトラーシュ(vc)ミラン・ランゲル(p)
ラフマニノフ、スーク、ドヴォルザーク…とすべてスラヴ系晩期ロマン派で固められたプログラム、うち後者ふたりがチェコの作曲家だが、アルバム原題の『エレジアコ(哀歌風)』というのは前二者の作品(上記、1曲目と4曲目)に共通するキィワードで、じっさい他の曲目もいかにも「エレジー的」、哀調ただよう叙情に彩られた名品ばかり。いずれも各作曲家が名をあげはじめた頃の意欲作で、リズム変化や五音階ふうの旋律にスラヴ情緒のにおう名曲ぞろい——協和的なアンサンブル作り、作曲者と同じ言葉で育った者ならではの説得力あふれるテンポ変化、時折ピアノから聴こえてくる民俗楽器めいた弾き方…と、その解釈には随所で「東ヨーロッパの古きよき伝統」が匂いたつ。ジャケットの渋さを覆してあまりある、この充実した音楽体験——これなら、室内楽好きの玄人筋ユーザーさまも満足されるでしょう!
UP0057
(国内盤)
\2940
ラフマニノフ: ピアノ協奏曲 第3番 ト短調 作品
J.S.バッハ/ブゾーニ校訂編曲:
  ピアノ協奏曲第1番 ニ短調 BWV1052
バッハ/ラフマニノフ編:
 無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ
  第3番BWV1006より ピアノ独奏編曲
  (プレリュード、ガヴォット、ジグ)
アダム・スコウマル(ピアノ)
レオシュ・スヴァーロフスキー指揮
プラハ交響楽団
ひたすら貴重な編曲版、圧倒的なる名曲——偉大なる時代の作曲家=ピアニストふたり、 そのまったく異なるピアニズムを、圧巻のヴィルトゥオーゾぶりでみごとに描き分ける! 中欧の古きよき伝統をひくプラハ管の響きも、晩期ロマン派の世紀末ムードにぴったり!!チェコのレーベルArco Divaは、この音楽大国のシーン最前線をゆくマネージメント会社が母体だけに次から次へとホンモノの腕達者ばかりを繰り出してくるわけだが。2000年頃まで世界でコンクール破りを続けていたスコウマルなるこの俊英も、指が回るのはもう当たり前として、若いだてらにビシッと筋金入りの音楽センスのある人で——いきなりヴィルトゥオーゾ編曲版バッハに臨み、これを派手なピアニズム披露の道具にしてしまわず、編曲構造をきれいに打ち出す余裕さえみせながら、すっかりスマートに弾きこなしてしまっている!万人受けする曲目ながら、玄人リスナーほど引き込まれるはず。というわけで、「王道中の王道(ラフマニノフの3番)」+「意外な編曲版(バッハ協奏曲のブゾーニ版)」+「バッハの超有名曲…の、これも意外な編曲版」と、わかりやすいサウンドのなかに通好みの要素をさりげなく満載したプログラム構成。ラフマニノフ3番でのべらぼうな指周りは同曲を録音しようという時点で当然、緩急自在のペダル使いはもう本当に美しく、時折ユニークなフレーズ感で驚かせてみたり…プラハ響もさすがのもので、前古典派からグラゴル・ミサまで名盤あまたの職人指揮者の堂々たる棒さばきのもと、古雅な管(ソロが全員ウマい!)といい渋い美音の弦といい、晩期ロマン派の響きにぴったり!しかし本盤のトリは、ブゾーニ版バッハ協奏曲——弦パートは殆どいじっていないようだが(ピツィカートとかアゴーギグ関係くらいか)、ピアノ・パートは原典を尊重しているようでいて、あらゆるところでピアノならではの語法が光る加筆の連続(ゆえに「校訂」というより「編曲」ですね)!オクターヴ移動、和声や声部の追加…ピアノ通ならぜひ原典の楽譜を見ながら驚いていきたいもの。末尾に収録された「無伴奏」編曲はラフマニノフの作品——圧倒的な楽器スペックの差をフル活用して絶美のロマン派ピアノ曲へと変容、それでいて加筆声部がちっとも唐突でないのがラフマニノフの慧眼なら、その意図をつぶさず我々に伝えてみせる、裏の裏まで読み込んだスコウマルの解釈も「技あり」な訳!
UP0055
(国内盤)
\2940
シューマン: ピアノ五重奏曲 変ホ長調 作品44
ドヴォルザーク:ピアノ五重奏曲第2番 イ長調 作品81
ヴィハン弦楽四重奏団
マルティン・カシーク(ピアノ)
音楽大国チェコの“いま”を牽引する、気鋭カルテット&俊英ピアニストの豪華共演! あふれかえる詩情と精力、あざやかにからみあい戦いあうアンサンブルの妙—— 本場奏者陣ならではのドヴォルザークの素朴な気品も、シューマンの情感も、比類なし…!これはもう、まず間違いない——王道ど真ん中、ケレンなしの本格派・室内楽アルバムの登場! 室内楽ファンなら、コンサートでは非常によく聴くプログラムだろうが、この組み合わせを1枚で堪能できるアルバムって、ありそうでなかなかないのでは(特にドヴォルザークの方は意外と名演が少なく…)。 ピアノのフィルクシュニー、ヴァイオリンのスーク、チェロのヴィハン、ホルンのティルシャル…チェコは昔も今もすぐれたソリストを連綿と生み出しながらも、どうやら“集団”を重んじる国民性があるようで、その誰もが同時にすぐれた室内楽奏者でもあるという、実に立派な状況が伝統的に続いているわけですが、それは21世紀の今も同じこと。1990年代、大西洋両岸各国のコンクールで次々と優勝を重ねた俊英ピアニストのカシークも、そんな実力派のひとり——祖国チェコとフランスで師事してきたのは、L.ベルマンやCh.ツァハリアス、インジッチ、エルフェ…といった異才・名教師たちだそうで(しかし、すごい顔ぶれ…)現代モノを弾いても強烈な説得力と求心力で聴き手を引っぱれるアクの強さもあるのだが、それでも本盤のように出どころ引きどころを押さえた室内楽ができるとは、もう敵なし(たとえばシューマンなど、室内協奏曲と勘違いしたような弾き方にもなりかねないのに)!これもチェコの伝統か、それとも対するヴィハンSQが同じくらい強烈な音楽性の持ち主だからか——スメタナ盤(UP0086・『レコ芸』特選)で印象づけた「いぶし銀のパッション」ともいうべき力強さ・しなやかさは、ここではカシークのピアノという触媒を得てさらに拍車がかかっているよう。相手を立てつつ激しく議論するような、ドヴォルザークでの土臭くも気品あるアンサンブル、シューマンでの五者一体なドラマづくり…両曲を聴きなれた方も、新鮮な気持ちで心奪われるはず!室内楽の棚に“格”を添える逸品。

CONCERTO

CNT2036
(国内盤)
\2940
G.F.ジュリアーニ&G.ホフマン:マンドリンを伴う室内楽作品集
 ジョヴァンニ・ホフマン(1770〜1842):
  マンドリン、ヴァイオリンと
   通奏低音のためのディヴェルティメント 第1・2番
 ジョヴァンニ・フランチェスコ・ジュリアーニ(1760〜1818):
  マンドリン、ヴァイオリン、チェロと
   リュートのための四重奏曲 第1・3・5番
アンサンブル・バスケニス(古楽器使用)
マルコ・ルーカ・カプッチ(ロンバルディア式&ナポリ式マンドリン)
ジョルジオ・フェラリス(テオルボ)
これはかわいい! なつかしい!なのにひたすら本格派、そんな「18世紀のマンドリン」。 ポロリン、チャララン、と南国っぽくかわいい音色で、モーツァルト風のちょっと切ない 古典派サウンドが連ねられる——いやー、てきとうな凡百古典派アイテムかなあとナメてかかってたら、とんでもなかった。企画がガチガチ正統派・かと思いきや、そのサウンドときたら愛らしいことこの上なく——わかりますでしょうか? えー、ヴィヴァルディのマンドリン協奏曲とか、『ドン・ジョヴァンニ』のセレナーデの場面とかで聴く、あの楽器。マンドリン。ウクレレに金属弦つけたような南国情緒あふれる音色のルーツは、ブレッシアやナポリ、つまりやっぱり「南国」イタリア。ギターと同じく、小市民文化華やかなりし1800年前後の古典派後期のウィーンやパリで「南国風味の楽器」として密かなブームを博したそう。本盤ではイタリアの博物館にある残存作例や当時の教本などをもとに、ガット弦や巻き弦ガットも使う18世紀当時そのままのナポリ式マンドリンや、ブレッシア風ロンバルディア式マンドリンを再構築。曲はウィーンやパリで出版された古典派らしい佳品ばかりで、かそけき音量を消さないように、バロック・ヴァイオリンやバロック・チェロには楽譜の指示どおり弱音器をつけて、織りなされるアンサンブルはなんて愛らしく、なんて切ない…涼しげなマンドリンの音色に、なぜかボロロンと静かにテオルボまで絡んで(弾いているのは何を隠そう、M.ビズリーの隠れ名盤(CNT2017)で絶妙プレイを聴かせたフェラリス氏!)古楽ユーザーさま的な興味もそそりつつ、そのサウンドはあくまで一般向き(すごく絶妙のタイミングで短調に転じたり、フォークっぽい繰り返しがあったり…)。

E LUCEVAN LE STELLE

CDEL082326
(国内盤)
\2940
シャルル・ムートン:リュートのための組曲集
 『さまざまな旋法によるリュート小品集』より
  1. 組曲 ハ短調
  2. 組曲 ト長調
  3. 組曲 イ長調
 ボルケアーズ、クロウフォード伯爵の蔵書より
  4. 「わたしの御婦人は愛らしい」
フランコ・パヴァン (リュート)
 アッコルドーネ来日時に手際よいテオルボ伴奏を聴かせた「ひどく背の高い」パヴァン氏が、 玄妙そのもののフランスものソロ・アルバムをリリースしてくれた!
 なかなか単体録音されない、フランス晩期リュート楽派の偉人。その繊細さに酔いしれる!
 つい5月にも、鬼才古楽歌手マルコ・ビズリー率いるアッコルドーネのメンバーとして来日したばかり、あの名リュート奏者フランコ・パヴァンが、ついに堂々すばらしいソロ・アルバムをリリースしてくれた!E Lucevan Le StelleではG・パロンバや名古楽歌手エマヌエラ・ガッリと歌+リュート2のユニットで名盤を続出、いくつかのソロ・トラックでおそろしく完成度の高い至芸を聴かせていましたから、日本の古楽ファン(とくにリュート愛好家の皆様)には、ソロ盤を期待されていた方は少なくないはず!
 そして嬉しくも意外なことに、曲目はばっちりフランス大時代もの——それも滅多に単独アルバムの出ないフランス晩期リュート楽派の名匠、ムートンの作品集! 17世紀中・後半に活躍したムートンは、コルネイユやキノー(いずれもリュリの台本作者でもありました)らパリ上流階級の知識人と交流を持ち、本盤の原語タイトルのように「とんでもない羊(ムートン)」などと渾名されて敬愛されていたリュート音楽家。トリノのサヴォワ宮廷やルーアンでも活躍、ゴーティエ派の伝統を受け継ぎながら、時代の要請にあわせ通奏低音奏者としても立派な腕前をみせ、ヨーロッパ中にその名を轟かせたもよう。本盤の典拠となる楽譜も、プラハで自筆譜が見つかったりしている。
 E Lucevan Le Stelleの録音でも、Cypresでのアッコルドーネ録音の通奏低音奏者としても、パヴァンの多芸ぶりは明らかなのだが、それにしても本盤、フランスものでも本国勢にまったくひけをとらない堂に入りっぷりには驚かされる!しかも(極端なフランス風に?)なよなよ崩れることなく、スティル・ブリゼーできれいに弾きくずしているのに根本的なテンポ感は揺るがず(なのにちゃんとルバート気味な繊細さが醸し出される、この不思議さ…)非常に聴きやすく、フランス・バロックものに慣れていなくともつい引き込まれてしまうはず!
CDEL072324
(国内盤)
\2940
ジョヴァンニ・マリア・ダ・クレーマ、
知られざるリュート音楽家の肖像
ジョヴァンニ・マリア・ダ・クレーマ:
 『リュートのためのインタボラトゥーラ第1巻』
  (1546年ヴェネツィア刊)より
  リチェルカーレ(7曲)
  パッサメッツォとサルタレッロ(2組)
  サルタレッロ(単独曲2曲)
  イタリア語マドリガーレ編曲(7曲)
  フランス語シャンソン編曲(5曲)
  ラテン語モテトゥス編曲(2曲)
ガブリエーレ・パロンバ(リュート)
 イタリア正統派古楽レーベルが、はじめて自国のリュート音楽に正面から向き合った!
 フランチェスコ・ダ・ミラノのライヴァル、ヴィラールトの同時代人たるヴェネツィアの名匠 そのこまやかな至芸の真髄を、超・実力派パロンバの精妙きわまる解釈でじっくり堪能!真正面から、まっ正直に古楽。日本の古楽ファンの方々はきっと(とくに、リュートやギターをお弾きになる方々は)このストレートに正統派、真剣勝負のルネサンス・リュート演奏に心からの賛辞をくださるでしょう。
 イタリア半島の「ふくらはぎ」マルケ州に本拠をおく極小レーベルE Lucevan Le Stelleは、イタリア人演奏者&エンジニアによる正統派イタリア古楽レーベルとして早15年近く運営を続けているが、出入りの気鋭演奏者陣には何人も腕達者のリュート奏者がいながら、なぜかリュートの完全ソロ盤は名手エグエスによるドイツ人ヴァイスの曲集のみ。
 あとは必ず声楽入りなわけだが、この新譜は徹頭徹尾リュート・ソロのみという潔さ、しかも演目は16世紀前半のヴェネツィア、つまりルネサンスが最もルネサンスらしかった時代に出版された、正真正銘イタリアのリュート音楽というストレートさ——もちろん演奏もイタリア人、まごうことなき海千山千のヴェテラン奏者パロンバ!! フランチェスコ・ダ・ミラノと同時代の、クレモナ地方クレーマ出身のジョヴァンニ・マリア・ダ・クレーマという職人的名手・作曲家がこのアルバムの主人公です。
1546年に出版された『インタボラトゥーラ集 第1巻』から、あざやかな対位法の聴ける正統派ジャンルのリチェルカーレを7曲も、さらにはマドリガーレの手際よい編曲、当時の世界的流行だったフランス語シャンソンの編曲など、作曲家の手腕を物語る傑作小品が25曲も選ばれている。その濃やかなこと、パロンバの指さばきの丁寧さ、音から音へと移る、いともノーブルな「間」の精妙さ。
 ギター風かき鳴らしのような派手さは一切ないが、この粒立ちのよいリュートの美音に酔いしれる人は(古楽ファンならずとも)多いはず! じっくり聴くもよし、涼しげBGMにするも良し——ただひとつ言えるのは、それが「最上級の音楽」という覆うべくもない事実だけ!

FUGA LIBERA

MFUG541
(国内盤)
\2940
ヴァルヴホルンの歴史と傑作室内楽
 ピアノとホルンのためのソナタ*ヘ長調 作品17(ベートーヴェン)
 歌曲「川の流れに Auf dem Strom」作品119・D.943(シューベルト)
 オーボエ、ホルンとピアノのための三重奏曲 作品188(ライネッケ)
 アダージョとアレグロ 作品70(シューマン)
 歌曲「星のお姫さま」**(ベルジェ)
リュク・ベルジェ(ナチュラルホルン*、19世紀ヴァルヴホルン、フレンチホルン**)
イヴ・サーレンス、
イング・スピネット(1808年シュトライヒャー・ピアノ、1861年ベヒシュタイン・ピアノ)
マルセル・ポンセール(ウィーン式オーボエ)
ヤン・ミヒールス(テノール)
FugaLiberaさらなる注目新譜、なんと19世紀の古いヴァルヴホルンをヘレヴェッヘのシャンゼリゼ管やマーラー室内管で鳴らした腕利きナチュラルホルン奏者がたくみに、わかりやすく、そして滋味ぶかく吹く…ピアノも順調、名手ポンセールも参加!!『さまよえるオランダ人』(1843)やブラームスのホルン三重奏曲(1865)でも大活躍しているように、ホルンは意外と最近までナチュラルホルンのほうが主流だった…という史実も広まりつつある昨今。しかし実は、近代式のヴァルヴつきホルンも19世紀初頭に開発されていて、ただナチュラルホルン全盛に押されてなかなか多数派にはなりにくかった、というのが実情らしく。そこで、うまい奏者が吹けば、古いヴァルヴ付ホルンが19世紀ロマン派の音楽にもしっくりくるという事実をまざまざと印象づけてくれるアルバムの登場です! 独奏をつとめるリュク・ベルジェは1959年生まれの大ヴェテラン——なにしろヘレヴェッヘのシャンゼリゼ管、ミンコフスキ率いるマーラー室内管などのホルン・セクションを支えてきた大御所だけに、ナチュラルホルン、19世紀末製の2種のヴァルヴホルン、そして現代のフレンチホルンと、いずれの楽器にもしっくり合わせるブロウは滋味ぶかいことこの上なし、現代楽器よりも渋く、ナチュラル楽器よりも奥深い妙音でバフォバフォと鳴るシューマンなど、絶品そのものです。ピアノはもちろん各時代のフォルテピアノ、ライネッケのトリオ(Clavesでゴリツキやタックウェルが吹いている、あの名品です)ではなんと!あのヴェテラン古楽オーボエ奏者ポンセールがウィーン式の古雅な楽器で、切なげなロマン情緒に興を添える豪華さ! 夏の終わりから秋にかけて、この青空にも曇り空にも(もちろん森林浴にも!)似合う、いぶし銀の吹き口をじっくり愉しみたいもの——損はさせない充実の1枚!!
MFUG506
(国内盤)
\2940
モーツァルト:
 1. フルート四重奏曲 ニ長調 KV285
 2. フルート四重奏曲 ヘ長調 KV285a
 3. フルート四重奏曲 ハ長調 KV285b
 4. フルート四重奏曲 ニ長調 KV298
 5. クラリネット五重奏曲 イ長調 KV591
アンサンブル・オクサリス …トーン・フレット(fl)
ナタリー・ルフェーヴル (cl)
シャーリー・ラウプ、
フレデリク・デュルセル (vn)
エリーザベト・スマルト (va)
マルテイン・フィンク (vc)
近現代もので際立った成果をみせてきたベルギーの精鋭集団、 モーツァルト解釈もまったく見事! ほどよくピリオド奏法の風味を取り入れた 爽快・精妙なサウンドで、さりげなく曲構造のうまみを示してみせる「技あり」の名演5編!近現代ものを得意とするベルギーの精鋭集団オクサリスといえば、すでにマーラー/シェーンベルク&リーン編による室内楽版『大地の歌』(MFUG516)や、信じがたいほど精妙なハープとフルートが聴ける近代室内楽作品集『ドビュッシーのあとに』(MFUG511)でユニークかつクールな響きを堪能させてくれているが、そうした近代ものでの名演が、各奏者のまごうことなき技量、徹底したアンサンブル能力あってこそだったことを印象づけてやまないのが本盤、モーツァルトの室内楽作品集! 多くの人に知られたレパートリーで、こういう一つ頭飛び出た解釈を聴かせられる、そのことこそ腕前の証左にほかなりません! リーダー格の仕掛け人トーン・フレットのフルートは、自己に酔うことなく、うっすらトラヴェルソ的なフレーズ感で、きれいにまっすぐ音が伸びる…なんとも聴き心地のよい歌い口! 弦楽器奏者たちのフレージングも、いかにも・というほど極端でなしに丁度よくピリオド奏法のテイストを採り入れている感じで(実際、メンバーほぼ全員が古楽器経験あり)、強烈な自己意識の披瀝とは無縁の、「さりげないのに実は考え抜いている」感じに魅了されずにはおれない玄人リスナーは絶対に多いはず。
MFUG534
(国内盤)
\2940
ブリテン:
 1. ブリッジの主題による変奏曲 作品10
 2. ラクリメ(涙)〜ダウランドの
  或る歌について思うこと 作品48a
 3. 弦楽合奏による二つの肖像
 4. シンプル・シンフォニー 作品4
ローラン・ケネル指揮
ヨーロピアン・カメラータ
ジャン=ポール・ミナリ=ベラ(アルペジーナ)
英国楽壇でもちょっと異色な、ブリテンの“普遍性”がきれいに際立つ名演!本盤のヨーロピアン・カメラータは、20年くらい前にアバド指揮でベルリオーズなんかを録音していたECユース・オーケストラのメンバーたちが再結成したグループ。今回の録音では6−5−3−3−2の19人編成で、フランス語圏、イタリア語圏、英国などの気鋭奏者たちのアンサンブルは一糸乱れぬ揃いよう、さながら拡大された弦楽四重奏といった有機性を保ちつつもスマート&クールに機能的、じわじわ心に響くストレートな美音の重なりは明らかに非・英語圏的。現代音楽も古楽奏法もイケそうな大陸気鋭系、21世紀のユニヴァーサルな上質弦楽といった感。英国楽壇のルネサンス・コンプレックスのなかで育ったブリテンだけに、ダウランドにインスパイアされた曲も1編あり。そのヴィオラ・ソロを異色楽器アルペジーナで、フランス国立管の首席ミナリ=ベラ(巨匠W.トランプラーの弟子!)が鮮やかに仕上げているのは必聴!隅々まで楽しめる1枚。

GRAMOLA

GRML98805
(国内盤)
\2940
パガニーニ(1782〜1840):
1. ヴァイオリン協奏曲 第4番 ニ短調
2. ワルシャワ・ソナタ
 〜ヴァイオリンと管弦楽のための
エルンスト・ルートヴィヒ・ライトナー(1943〜):
 3. コンツェルトシュトゥック(協奏曲断章)
 〜ヴァイオリンと管弦楽のための
トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー (vn)
ヨゼフ・サバイーニ指揮
フィルハルモニツェス・ムンディ
さまざまな時代の奏法に積極的に取り組んできた鬼才イルンベルガーが、ウィーン新世代のユニークな室内合奏団のタッグで打ち出す、何枚も上手のパガニーニ! “上品&艶やかなショスタコーヴィチ”のごときライトナー作品も、ちょっとした発見...!大ヴェテランのフォルテピアノ奏者イェルク・デームスとの共演で知られる、古典派から19世紀末まで各時代の奏法にも精通しているウィーン新世代の気鋭ヴァイオリニスト、イルンベルガー待望の協奏曲録音がいよいよ登場します——それも、なんと演目はパガニーニ!! なにがすごいって、よりによってあの陳腐きわまるオーケストレーションで知られる「第4番」がメイン演目なのにもびっくりですが、それを同じく古楽奏法への意識の高いサバイーニ&フィルハルモニツェス・ムンディの周到&ダイナミックな伴奏が、本当にうつくしく、説得力さえ感じられる絶妙サウンドに仕立て上げてしまっているのに唖然!イタリアや中東欧のオーケストラがヴィブラートかけまくって弾く冒頭の弦セクションは整然と揃い、フルートとファゴットのかけあい・重なりぐあいも(音量比が絶妙なのか)陳腐にならず、なんだかロッシーニ並のオーケストレーションを聴く思いさえしてくるからフシギなもので。タテの線の揃うところでのパンチの効き方はアーノンクールの修辞法もかくやという強烈さ、緩徐楽章は『魔弾の射手』にも匹敵する浪漫風味さえ漂うし…この曲のバックで飽きあきしたように弾く現代楽器のオーケストラが、逆に信じられなくなるくらいです。そんなレヴェルの高いユニーク楽団に支えられて、イルンベルガーのテクニックは冴えまくりなのに、押し付けがましさとは小憎らしいほどに無縁、もったいぶったルバートは全然かけずにトゥッティ同様すっきりした音作り(さりげないルバートはかけてる。そのあたりも小憎らしいです)、パガニーニ協奏曲の概念をさらりと覆してみせます。併録は作曲家ワルシャワ演奏旅行時の充実作と、聴きやすめのショスタコーヴィチをさらに上品・妖艶にしたような現代作品——このライトナーなる作曲家の一篇が蓋し名品・といった感じなのも嬉しいところです。玄人筋にもぜひ聴かせたい、静かなる驚異の1枚!
GRML98831
(国内盤)
\2940
ハイドン:
 1. ソナタ ヘ長調 Hob.XVI/23(1773)
 2. ソナタ ハ長調 Hob.XVI/48(1789)
 3. ソナタ ホ短調 Hob.XVI/34(1781/82)
 4. ソナタ ニ長調 Hob.XVI/37(1777-79)
 5. ソナタ ト長調 Hob.XVI/8(1766以前)
 6. ハイドンを讃えて(1909)
  〜ドビュッシー、アーン、ヴィドール、
   ダンディ、デュカス、ラヴェルによる6つのピアノ小品
マンフレート・ヴァクナー=アールツト(ピアノ)
ヴァクナー=アールツトは生まれも育ちもウィーンの名教師で、楽譜出版ユニヴァーサル・エディションの校訂にもたずさわり、今や廃盤となったDivertimentoでのハイドン・ソナタ集(本盤とは全然別の録音)は少し前までとんでもない高値で取引されていたようで。その面白さを知り尽くした人ならではの絶妙のアゴーギグは、ブッフビンダーのベートーヴェン、グルダのモーツァルトなどにも通じる「ウィーンならではの遊び心と手際よさ」——意外にどんどん釣り込まれること間違いなしのピアニズム! ベートーヴェンのソナタの面白さがわかって、モーツァルト風の古典派的な語り口がイケるなら、迷わずこのアルバムをお勧め(ブレンデルの弾く古典派が好きで、あのテイストをもっと...という方にはさらにおすすめ)。しかし本盤のポイントは、もうひとつ——ドビュッシーやラヴェルらフランスの近代作曲家たち6人が、ハイドン歿後100周年にあたる1909年、この巨匠への限りない愛情を注ぎ込んだ共同作品「ハイドンを讃えて」を全曲収録していること!HAYDNの名を音符に置き換えた旋律をもとに、ヴィドール、デュカス、アーン、ダンディ…と各員異なるスタイルで書かれた小品群は、本盤のようにセンスあるピアニストでなくては弾きこなせない。

INTRADA

Intra034
(国内盤)
\2940
バッハ再読 〜無伴奏ヴァイオリン作品集〜
 1. 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 第1番 ト短調 BWV1001(バッハ)
 2. 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 第4番 ホ短調 作品27-4(イザイ)
 3. バッハを読んだ後で〜無伴奏ヴァイオリンのための(ベッファ)
 4. 無伴奏ヴァイオリン・ソナタニ長調 作品115(プロコフィエフ)
 5. 無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番 ニ短調 BWV1004(バッハ)
マリナ・シシュ (ヴァイオリン)
フランスきっての「ヴィクトワール」、待望の初来日を控えてクールな新譜をリリース! バッハの2傑作のあいだに居並ぶ、イザイやプロコフィエフのみっしり豊かな名演—— フランスならではの高雅さとスマートな解釈から、じわりと響く芳醇な鑑賞体験が続く!南仏マルセイユ出身、2004年にフランスの栄誉ある音楽賞ヴィクトワール・ド・ラ・ミュジークを受賞したあとも実績をつみかさねてきた俊英ヴァイオリニスト、マリナ・シシュ——ブラームスのソナタ集(Intra004)が数々の賞を獲得したのもヴィクトワール受賞直後くらいでしたが、その後「倦まず弛まず」だったんだな...と感服してしまう、堂々の無伴奏作品傑作集をリリースしてくれました!アルバム原題は(リストのダンテ・ソナタをもじって)「バッハを読んだ後で」。バッハ「無伴奏」の楽譜に触発されたイザイやプロコフィエフの傑作群も収録しているわけだが、イザイの無伴奏ソナタ「全6曲」とか、プロコフィエフのピアノつきソナタ盤との併録とかいったアルバム構成で聴くのと違い、こうしてバッハ作品とならべてみると、否みがたい過去の傑作との影響関係が見えるのはもちろん、バッハは明らかに語り口の違う、1曲ごとの強烈な求心力を感じずにはおれません。特にプロコフィエフ——シシュの飾らない解釈は、なんてまざまざと曲そのものの強さを印象づけるのでしょう!(ピアノ付のソナタ2曲と並べてしまうと、なんとなく不足感が際立ったりですし。)イザイ作品もパワフル解釈が横溢するなか、ある種フランス人らしく?作品と絶妙の距離をとりながら、つかず離れず曲の持ち味をじわっと滲み出させる感じ。ベルキン、イダ・ヘンデル、シルヴァスタインら師匠たちから譲り受けたか、濃やかな音色はクセになること請けあい!クルタークにも師事しただけあって現代作品も5分だけ、パリ楽壇では今かなりアツいK.ベッファの、グレツキ風な叙情をたたえた浮遊感がうつくしい一編が絶妙のアクセントをプログラムに添えていたり。それにしても冒頭にバッハの「第1ソナタ」、最後はシャコンヌで締めくくる「第2パルティータ」とは興奮せずにはおれない曲順——その密な味わい、じっくり愉みたいもの。
Intra029
(国内盤)
\2940
ラフマニノフ:
 1. 絵画的練習曲(音の絵)第1集 作品33
 2. 前奏曲 嬰ハ短調 作品3-2
 3. 前奏曲 ト短調 作品23-5
 4. 前奏曲 変ロ長調 作品23-2
 5. ショパンの主題による変奏曲 作品22
エマニュエル・スヴィエルチ(ピアノ)
ますます盛り上がるラフマニノフ盤市場に、本格ヒット続出レーベルが投じた一石がすごい! 詩情あふれるかそけきピアニシモから、圧巻のフォルティシモまで、なんてダイナミック! 超絶技巧の側面だけじゃない、ラフマニノフの芸術性をくまなく示すこの天才は、誰だ??映画『ラフマニノフ ある愛の調べ』が封切られて早数週間、ラフマニノフ盤のマーケットがじわじわ盛り上がりつつある今日この頃——そこへ日本の批評誌でも何かと高評価が続いているフランスのIntradaから、強烈に“身のある”ソロ作品集が登場! 名前から察するにポーランド系らしきフランス人エマニュエル・スヴィエルチは、パリ音楽院でミシェル・ベロフ門下に学び、その後やはりフランス伝統派の名教師M=F.ビュケのもとで腕に磨きをかけながらコンサート破りを続けてきた人。まだ20代そこそこですが、そのタッチの逞しいこと力強いこと、そしてそのピアニシモの、何とかそけき絶妙なる詩情...そうなのです、ピアニズムがとほうもなく幅広いのです! ガンガン飛ばす感じか甘ったるいか、といったステレオタイプのラフマニノフとはかけ離れていながら、強烈なフォルテやカンティレーナ、完璧な技巧性など「押さえどころ」にもまるで事欠かない、一枚上手の作品解釈。冒頭の『絵画的練習曲集』は“曲集(チクルス)”としての総体を見すえた壮大な音楽作り、ちょっとリストの『巡礼の年 第1年』あたりを連想させるような?屈強さと異世界感で聴き手をぐいと引き込み、三つの前奏曲(上記映画にも出てくるあの有名な「嬰ハ短調」入ってます!)では性格的小品としての“小宇宙”をあざやかに打ち出してみせる。しかし圧巻は最後のショパン変奏曲! 時折録音されるこの隠れ名曲を解釈するにあたって、スヴィエルチは1変奏ごとの性格を徹底して追求、曲間も少し広めにとりながら、多彩なピアニズムを武器に次々と弾き分けてゆき、磨き上げられた掌編の連続のように仕上げているのです!まさに『ディアベッリ変奏曲』のようなダイナミズムとドラマ性...圧巻の終結部(すごいヴィルトゥオーゾぶり!)まで、腰を落ち着けてじっくり聴きたいもの!本格派の入門編としても、通向けアイテムとしても、これは効きますよ!

PAN CLASSICS

PC10204
(国内盤)
\2940
フランツ・ダンツィ(1763〜1826):
 1. クラリネットとピアノのためのソナタ 変ロ長調
メンデルスゾーン(1809〜47):
 2. クラリネットとピアノのためのソナタ 変ホ長調
ノルベルト・ブルクミューラー(1810〜36):
 3. クラリネットとピアノのための二重奏曲
カール・ゴットリープ・ライシガー(1798〜1859):
 4. 華麗なる二重奏曲
ピエール=アンドレ・タヤール(クラシカル・クラリネット)
エドアルド・トルビアネッリ(フォルテピアノ)
ありそうでなかった、ソロ室内楽による「ピリオド楽器クラリネットの徹底解剖」—— 『エスクァイア』さまピアノ特集でも名を売ったフォルテピアノ奏者と、稀代のピリオド管奏者、 楽器はこだわりまくり、解説も充実しまくり、しかもアンサンブルは、阿吽の呼吸がぴったり!ピアノの伴奏ひとつだけ・管楽器のための19世紀室内楽作品集…往々にして凡庸な印象をあたえかねなそうなものが、楽器にこだわりまくってみると、アルバムの趣きはがらりと変わるものですね!ジャケットからして「おいしそうな匂い」漂いまくりのPan Classicsからの、痛快リリース。試聴——いや店頭演奏で「なに、この美しさ?」的購買意欲をあおりたい、スグレモノの響き!使われた時代の都合上「バロック〜」とは言えず苦し紛れに「クラシカル・クラリネット」などと呼ばれがちなピリオド楽器のクラリネット。ここではクラリネットやファゴットの改良に寄与した偉大な製作家グレンザーの、1800年頃製作モデル(再現楽器)を使用。曲目はすべからく19世紀初頭、ウェーバーの傑作ソナタよりも後、およそ1820年前後くらいの“初期ロマン派”のソナタ群が居並ぶ。急速楽節での粒立ちのよい美音(信じられないくらいウマい!古い楽器とは思えない!)も素敵なのだが、ゆったりした部分でのロマン派じみた歌心に映える、古風なクラリネットのほどよく鄙びた音色がこれまた絶品で——ライシガーの隠れ名曲や、夭逝の天才N.ブルクミューラー(「25の練習曲」の作者の弟、26歳で早世)のドラマティックな逸品あたり、ちょっと聴き逃せない風情が! ピアニストは、19世紀中盤あたりまでの「当時の楽器」をみごと弾きこなす天才フォルテピアノ奏者、Pan Classicsではクレメンティ(PC10171・『エスクァイア』誌さまピアノ特集にも登場)にゲーゼ(PC10191)と名盤続出中のトルビアネッリ! こちらは晩年のベートーヴェンが愛奏したことで知られるグラーフのピアノ、1824年頃製作のオリジナルを、実に見事に弾きこなしている。名手タヤールの絶妙テクとのからみは最高、かっちり形式感とロマン情緒の相半ばする初期メンデルスゾーンやダンツィのソナタなど、まさに絶品!モダン楽器演奏では面白さに気づきにくい曲目群に、ベートーヴェンやシューマンのそれにも比すべき独特の魅力と深さがあることを、如実に印象づけてやまない。
PC10206
(国内盤)
\2940
音楽宮殿クロムニェジーシュ城 〜鳴り響く弦、戦う弦、嘆きの弦
 1. 3声のカンツォーナ(ケルル)
 2. 4声のソナタ ト短調(ポリエッティ)
 3. 3声のソナタ ハ長調(ポリエッティ)
 4. 2声のソナタ ニ長調(ポリエッティ)
 5. アリア ニ長調(作曲者不詳)
 6. 3声のソナタ ト長調(P.J.リットラー)
 7. 4声のバレット(J.フィッシャー)
 8. 3声のソナタ(ベルターリ)
 9. 2声のソナタ ニ短調(ポリエッティ)
 10. 4声のソナタ ニ長調(ポリエッティ)
 11. 嘆きのソナタ 変ロ長調(シュメルツァー)
 12. 3声のソナタ ヘ長調(伝ケルル)
 13. 2声のソナタ ホ短調(ベルターリ)
 14. 3声のソナタ ト短調(ケルル)
ダニエル・ドイター(バロック・ヴァイオリン、ヴィオリーノ・ピッコロ)
アンサンブル・コルダルテ(古楽器使用)
 古楽都市ケルンの最先鋭アンサンブル、ぐっと南に下ってきた! 
 チェコの有名な楽譜コレクションから、めずらしく弦楽器のための作品ばかりを厳選—— ヴィオリーノ・ピッコロやガンバなど、羊腸弦の味わいを堪能できるクールなアンソロジー!ムジカ・アンティクヮ・ケルンやコンチェルト・ケルンを例にあげるまでもなく、あのゴシック大聖堂で有名なドイツ北西部の都市ケルンは、ドイツでもとくに古楽がさかんな街。そこで熾烈な競争を勝ち抜いてきた気鋭奏者たちが集うアンサンブル・コルダルテ、日本のユーザーさまにもその卓越した技量、アルバム作りのウマさが浸透しつつあるようで、既存盤2作も好調。毎回はっきりしたコンセプトが見えること、「知らなかったけど、すごい!」という感じの秘曲名曲をうまく選び出すセンスにもよるのでしょう。すばらしい快進撃で早くも3作目となるこのアルバム、テーマは「クロムニェジーシュ城」。
 かの巨匠ビーバーが、「ロザリオのソナタ」を捧げたザルツブルク司教のところに落ち着く前の勤め先で、今では17世紀ドイツ語圏や北イタリアの器楽作品の膨大な楽譜コレクションがあることで有名なお城。
 ビーバーを雇った音楽愛好家オルミュッツ司教の蒐集した、ここにしか残存例がない曲も多い貴重な蔵書だが、管楽器のための楽譜で知られるこのコレクションから、コルダルテは弦楽器のための注目すべき秘曲ばかり選び出し、ヴィオラ・ダ・ガンバ、アルト・ヴィオールやヴィオリーノ・ピッコロなど珍しい弦楽器も駆使しながら、丁々発止、あるいは歌心ゆたかに、味わいぶかくもエッジの効いたガット弦サウンドを交錯させてゆく。
 ヴァイオリン一辺倒にはせず、小編成ながらヴァラエティ豊かに飽きさせないのがニクいところ!
 リュート属はなく撥弦楽器はバロック・ハープのみ、この音色が際立つあたりも楽器フェチにはたまらないところ。作品は17世紀中〜後半からのもので、嬉しいことにケルル、ポリエッティなど、鍵盤作品ばかりがとりあげられる作曲家の合奏曲もぞくぞく盛り込まれている。
 なお、手際よくまとまった解説文執筆はMAKのラインハルト・ゲーベル(!)もちろん邦訳つきです!
PC10124
(2CD)
(国内盤)
\4515
アルビカストロ:4声の協奏曲集op.7(全12曲 )
ハインリヒ・ヴァイセンブルク
 (通称エンリコ・アルビカストロ)(1661〜1730):
 『4声のための12の協奏曲』作品7(全曲)
  〜1704年、アムステルダムにて出版
リッカルド・ミナージ(バロック・ヴァイオリン)
ヴァーツラフ・ルクス(チェンバロ)
コレギウム・マリアヌム&コレギウム1704(古楽器使用)
イル・ジャルディーノ・アルモニコの天才児ミナシ、調子づく古楽奏者たちと絶妙コラボ! 躍進めざましいチェコ古楽界のスーパーアンサンブル二つが結集、充実演奏で スリリングに聴かせる——ヴィヴァルディ直前の超・天才による、極上コンチェルト集!イル・ジャルディーノ・アルモニコとアッカデーミア・ビザンティナで暴れまくった名手リッカルド・ミナージは、ちょうどよいタイミングで『ロザリオのソナタ』をリリースしたようで——古楽棚あたりでの話題性もじゅうぶんなアイテムになってくれた、このアルバム!先月ご案内したデッラ・チアーヤ盤(PC10114)と同じく2002年初頭?にほんの一時だけ世界に出回っただけで、直後のPan Classics一時休業ですぐ廃盤になってしまった「幻の名盤」。ようやくまともに登場か!と感慨至極の傑作盤!!、これ!アルビカストロ——ご存知でしょうか、ヴィヴァルディ作品のほとんどを初版発売した楽譜出版社ロジェが、この作曲家の作品をずっと専属販売していたという事実だけでも、いかに18世紀初頭当時のセンスでこの人の曲が熱望されていたか、推して知れようというもので。南独生まれのスイス系人だが活動地はレイデン周辺、オランダ=ベルギー方面の18世紀音楽をとりあげたCDでは結構出てくる人ながら、単体アルバムで扱われる機会はめったになく——そこへこの協奏曲集、ヴィヴァルディの傑作『調和の霊感』より10年ばかり前の曲ながら、かの“赤毛の司祭”の作品に比肩しうる構成の妙と面白さは耳を疑うほど! 楽譜の上では使用楽器の指示が簡素すぎるほどで現場的解決が不可欠な時代ゆえ、この4声を「合奏協奏曲ふう」「管楽器まじり」「ソロ協奏曲仕立て」…と、音楽学的見地から12曲さまざまな編成で弾くわけだが、何しろ演奏陣が上述の「スーパープレイヤー」ミナージ以下とんでもない実力派古楽奏者ばかり。ひそかに躍進めざましいチェコ古楽界(知る人ぞ知る「事実」ですね)の気鋭集団が描き上げてゆく、スピーディでスリリングな瞬間とじんわり美しいガット弦のカンタービレが、絶妙のタイミングで交錯する12曲——通奏低音のアクセントも最高、コレッリ流行からヴィヴァルディ流行へと移る「後期バロックのミッシング・リンク」をこんな最高の演奏で知り尽くせるとは、なんて贅沢な!

RAMEE

RAM0706
(国内盤)
\2940
ルネサンス・フルートの饗宴
【登場する作曲家】
 ロバート・フィアファクス(1464〜1521)
 ヘンリー8世(1491〜1547)
 ジョスカン・デプレ(1440〜1521)
 ルイス・デ・ナルバエス(?〜1549)
 ハインリヒ・イザーク(1440頃〜1517)
 アルノルト・シュリック(1460頃〜1521)
 パウル・ホフハイマー(1459〜1537)
 ルートヴィヒ・ゼンフル(1486〜1542)
 ハンス・ユーデンキューニヒ(1460頃〜1526)
 ゲオルク・フォスター(1510〜88)
 ヤーコプ・オブレヒト(1456〜1505)
 オルランドゥス・ラッスス(1530〜94)
 トマース・ルイス・デ・ビクトリア(1548〜1611)
 クローダン・セルミジ(1490〜1562)
 ニコラ・ゴンベール(1495〜1560)
 ピエール・サンドラン(1538〜1560)
 ジャン=ポール・パラダン(?〜1565)
 ヤコブス・クレメンス・ノン・パパ(1510〜55)
 ディエゴ・オルティス(1510〜70)
 ジョヴァンニ・バッサーノ(1560〜1617)
 クレマン・ジャヌカン(1485〜1558)
 アルフォンソ・フェラボスコ父(1543〜88)
 チプリアーノ・デ・ローレ(1510〜65)
 ジョン・ダウランド(1567〜1626)
 ヤーコプ・ファン・エイク(1589〜1643)
 リッカルド・ロニョーニ(1550〜1620)
ケイト・クラーク(ft)
アテニャン・コンソート (古楽器使用)
ナイジェル・ノース(lute)
マルタ・グラツィオリーノ(hrp)
 リコーダーではありません、トラヴェルソともだいぶ違う——ルネサンスの横吹型フルートで コンソート(合奏)を組んでしまった、異色の安らぎサウンドの心地よさ...
 詳細な解説つきで送る、RAMEEならではの「誰も知らなかった素敵な響き」をどうぞ!まったくRAMEEというレーベルは、いつもいつも「誰も知らなかった素敵な響き」をみつけてくるのが上手くて参ります。やれ低音楽器なしの中世キプロス音楽だの、やれ一段鍵盤の古い教会オルガンだの...で、今度のアルバムはなんと「ルネサンス・フルート合奏」。古楽レーベルRAMEEのこと、もちろん現代フルートじゃありません。さりとてリコーダー四重奏でもない。しかもフラウト・トラヴェルソというのともちょっと違う——
 ルネサンス時代の横吹式フルート(あったんです、そういう楽器が)の合奏なんです。
 ジャヌカンやセルミジの世俗シャンソンを出版したことで知られる16世紀フランスの楽譜出版人ピエール・アテニャン(1494〜1552)が、いくつかのシャンソンを「ドイツ式(=横吹)フルート合奏で」吹けると書き添えて出版しているのを論拠に、15世紀から16世紀末にかけてフランス、英国、ドイツ語圏などで作曲された、シャンソンやドイツ歌曲、英語のマドリガルといった声楽作品をルネサンス・フルートで合奏してしまった本盤、トラヴェルソともリコーダーとも違う、渋ーい“木材の響き”がえもいわれぬ安らぎをかもし出し、そこへ時折リュートやハープの弦音が涼しげな音色で興を添える、なんとも忘れがたい音響世界の連続なのです。
 主宰者ケイト・クラークはオーストラリア出身、他のメンバー同様バルトルト・クイケン門下で腕を養ったヴェテラン——彼女の人脈か、巨匠ナイジェル・ノースがさらりとゲスト出演しているのも嬉しい驚き!じわりとハマる、独特の納涼サウンドです。
RAM0802
(国内盤)
\2940
15世紀 ゴシック期のリュートと鍵盤音楽
 『ローハム歌集』より 3曲
 『ブクスハイム・オルガン写本』より12曲
 バーゼル大学図書館所蔵の写本より 4曲
 ウィーン、オーストリア国立図書館所蔵の
 写本より 4曲 他、計26曲収録
コリーナ・マルティ(クラヴィシテリウム=竪型チェンバロ)
ミハル・ゴントコ(リュート、ギテルン)
 中世末期、ゴシック時代——古雅なエキゾチズムもただよう「ほぼ最古の鍵盤音楽」の時代は よく考えてみたら、リュート音楽さえも発展途上!
 典雅にして涼しげな音響世界を 「中世キプロスの音楽」(RAM0602)でヒットを飛ばしたユニットが、じっくり愉しませる!
 ラ・プティット・バンドやリチェルカール・コンソート、レザグレマンなどで活躍してきたバロック・ヴァイオリン奏者ライナー・アルントが録音・主宰する優良古楽レーベルRAMEE、快進撃は続きます!
 古楽アーティストが運営しているだけに、「音」へのこだわり、企画のユニークさ・最先端ぶりには毎回まったく驚かされるが(他でやってないことばかり、しかもいちいち素敵な結果!)今度の新譜はなんと「ゴシック時代の鍵盤音楽&リュート音楽」——考えてもみてください、チェンバロ音楽の歴史を遡ると、だいたい有名どころではバッハやスカルラッティ→クープラン→フローベルガー→フレスコバルディ→イギリスのヴァージナル音楽…と、せいぜい16世紀後半が「最古」あたりなわけですが、ここに収められた作品群ときたら、なんと15世紀のものが大半。まともなチェンバロはおろか、活版印刷術も鉄砲もない頃の鍵盤音楽とは!
 トン・コープマンが手がけたときも教会の大オルガンでしか録音していない15世紀の貴重な資料『ブクスハイム・オルガン写本』(この頃「オルガン」といえば「鍵盤楽器」くらいの意味)からの曲目をメインに、古風なおもむきの中世旋法がうつくしい佳品の数々を、現存最古のチェンバロと目されている、ロンドン王立音楽アカデミーのクラヴィシテリウムにもとづく銘器で、たおやかに聴かせてくれるのです!
 コピー制作は現代きっての名工E.ジョバン——レオンハルト御大の名盤(Alpha026)や、某誌特選に輝いたクラヴィコード盤(MFUG508)も彼の手がけた楽器が使われているが、ここでもチェンバロとはまた違う、リュート風ミュートのかかったような妙音が美しく。必聴モノ!
 で!考えてみれば、15世紀までさかのぼってしまうと、チェンバロどころかリュートの音楽だってまだまだ未開発の発展途上なわけで。当時の音楽理論書によれば、鍵盤楽器はしばしばリュートとのデュオで弾かれることが多かったらしく、そんなわけで本盤ではリュートがクラヴィシテリウムの伴奏的に参加するだけでなく、こちらもきわめて貴重な15世紀末のタブラチュアなどをもとに「最古のリュート独奏曲」の世界までも復元してしまうという周到さ!
 演奏は、一昨年から連綿売れ続けている『中世キプロスのフランス音楽』(RAM0602)の仕掛け人ふたり。あの納涼サウンドにも通じる、忘れがたい音響世界をどうぞ!
RAM0707
(国内盤)
\2940
英国ルネサンスと、フランスのリュート音楽
 1. 組曲 ト短調(ムザンジョー)
 2. 英国のパヴァーヌ(P.ゴーティエ)
 3. リュート練習曲 第1セット(メイス)
 4. チャゴーナ(作者不詳)
 5. 組曲 ニ短調(ムザンジョー、S.アイヴズ、作者不詳/1630頃)
 6. 老ゴーティエのナイチンゲール(作者不詳)
 7. 組曲 ハ長調(P.ゴーティエ)
 8. 組曲 ト短調(ムザンジョー)
 9. フラパール修道士(ブヴィエ)
アンスニー・ベイルズ(リュート)
リュート界の重鎮ともいえる英国の巨匠アンスニー・ベイルズ御大が、ほんとうにひさびさに録音した充実しまくりのリュート独奏盤!!ベイルズさまがどのくらいの重鎮かというと、今やすっかり年季の入った古楽大国たる英国に、まだリュートを学べる音楽院が存在しない頃、わざわざバーゼルまで留学して“神様”オイゲン・ドンゴワに師事した世代…ジョルディ・サヴァールがクイケン門下でようやくディプロマ取得しようという頃、といえば伝わりますでしょうか。EMIに古楽部門があったLP時代、誰よりも早く(“リュリ以前”の)ルイ13世時代のリュート音楽やエール・ド・クールなどに着目し、録音された2枚のLPはつい最近まで(ほとんど1990年代まで?)フランス初期バロックの決定盤(というより、ほぼ唯一に近い入手可能録音)であり続けた。長年の沈黙を破って今回録音してくれたのは、彼がパイオニア的に知り尽くしたフランス17世紀初頭のリュート音楽と、ちょうどエリザベス朝ルネサンスのくびきから脱しつつあった、同時期の英国音楽との影響関係をさぐる、という充実プログラム!これまで全く知られてこなかったルネ・ムザンジョーなるフランスの巨匠の音響世界を二つの組曲でみごと伝えてくれるほか、メイス、アイヴズといった知られざる英国の作曲家たちも紹介。 キィワードは「17世紀の“新調弦”」——リュートはただでさえ調弦に時間がかかるので、通常とは異なる“新調弦”を採用していたムザンジョーの作品群は、現代のリサイタル奏者たちから敬遠され、17世紀当時にはゴーティエ一族にも比する名声を誇っていたのに、今ではまるで知られていない…とはベイルズ御大自身の執筆によるライナーノート(全訳つき)の言。いずれにせよ、12コースの晩期ルネサンス・フランス式リュートを、こともなげに典雅に弾きこなすそのタッチはまさに「ノーブル」の一言! フランス作品でみせる、絶妙の慎ましやかさでの弾き崩しなど、昨今の前衛的若手奏者たちには真似できない独特の境地。1音目から引きつけられること必至、風格あふれる本格盤!

RICERCAR

MRIC264
(国内盤)
\2940
シュザンヌ・ファン・ソルトの音楽帳
 〜エリザベス朝時代のヴァージナル音楽(1599)〜
『シュザンヌ・ファン・ソルトのヴァージナル・ブック』(1599ロンドン)
 全31曲収録
ギィ・パンソン(親子ヴァージナル)
使用楽器:A.リュッケルス1626年モデルによるコピー、イェフ・ファン・ボーフェン作
+ パトリック・デーネッケル(リコーダー)
意外やソロの少ない「隠れ名手」ギィ・パンソンの、正直「ウマい」としか言いようのない名演!あの頃、オランダ=ベルギーと英国はとても近かった——ルネサンス王道の 知られざる鍵盤曲集の謎を探る。2種の鍵盤をそなえた銘器を弾きこなしは、滋味たっぷり!Ricercarレーベルからの最新リリースは、知られざる英国ルネサンスのヴァージナル作品集に真正面から挑んだ好感度120%のチェンバロ・アルバム! 古楽奏者には通奏低音という大仕事があるため、とんでもなくウマいのに滅多にソロをやらない名手というのが結構いますが、ベルギー古楽界の大立者ギィ・パンソンもそんなチェンバロ奏者のひとり。古くはリチェルカール・コンソートの重要メンバーとして、その後は新世代奏者と共演を重ねながら、すばらしくたおやかなチェンバロ扱いを聴かせてきた彼が、満を持して!というにふさわしいタイミングでとりあげるのは、1599年、エリザベス朝まっさかりのロンドンで筆写されたヴァージナル(小型卓型チェンバロ)のための楽譜帳。今は大英博物館の所有になるこの曲集、シュザンヌ・ファン・ソルトというベルギーからの亡命者の娘が所有していたもののようで、各作品の作曲者は殆ど示されていないものの、バッサーノやファン・エイクなどネーデルラントで活躍した作曲家たちの名が時折見られるところから、当時のオランダ=ベルギーで作曲された作品ばかりを収録しているようだが——その、濃やかな音楽の美ときたら!まさに磨き抜かれた珠玉のルネサンス小品といった感じで、変奏曲あり、舞曲あり、ビシッと鳴ってホワンと消えるヴァージナルの妙音で奏でられる響きは、筆舌につくしがたく。いくつかのトラックではリコーダーも参加、パンソンの解釈は同郷者ならではの共感にあふれ…といっても強ち間違いではないと思う。丁寧至極、静けさのなかに息づく叙情…! このアルバムのもうひとつのポイントは、ヴァージナルの中に高音用の鍵盤がもうひとつ入った「親子ヴァージナル」を弾いている点。二つの鍵盤の弾き分けが、これまた結構、キます。
MRIC234
(国内盤)
\2940
グレトリー:管弦楽&声楽作品集
 アンドレ・モデスト・グレトリー(1748〜1813)
  1. 歌劇『セファルとプロクリス』より
   序曲、エール、舞曲(計11曲)
  2. 歌劇『ふたりの吝嗇者』より
   序曲、二つのアリエット
  3. 歌劇『ポリクラテスの家のアナクレオン』より
   序曲、エール、パ・ド・ドゥ
  4. 歌劇『カイロの隊商』より 舞曲、アリア
ギィ・ヴァン・ワース指揮
アンサンブル・レザグレマン (古楽器使用)
ゲスト:ゾフィー・カルトイザー(ソプラノ)
モーツァルトが訪れた頃のパリでは、一番人気の作曲家はこの人でした! なんでか心に残るメロディと、コントラスト豊かなオーケストレーションがたまらない! 天才グレトリーの傑作だけを厳選収録、ベルギー最高峰の古楽バンドがみごと絶品解釈!ヨーロッパにまだユーロという通貨がなかった頃、ベルギーはベルギー・フランというお金を使っていて、その高額紙幣である10,000 BF紙幣に肖像画が乗っていたのが、何を隠そうこのグレトリーという作曲家でして。初めて知った時は「グレトリーって有名なんだなあ!」と思ったものだが、実は少数のオペレッタを除いて聴ける曲は少なく、当時まだ録音では『ゼミールとアゾール』、『獅子心王リシャール』などのオペラがモダン楽器録音であった程度——そして“旧”Ricercarで録音されたレオンハルト指揮『カイロの隊商』全曲および『ミダスの裁き』抜粋という幻の傑作録音もありましたが、こちらはあえなく廃盤!(復活しないかなあ…)というわけで、同郷のゴセック同様たまさかに室内楽曲が録音される程度だった巨匠グレトリーの、本領発揮!ともいえる劇音楽から最高の管弦楽作品とアリアいくつかを抜粋、素晴しいアンソロジーに仕立て上げた本盤は、まったく貴重なリリース! このグレトリーは1748年、今はベルギー領のリエージュ生まれ。ひとしきり本場ローマで勉強したのち1770年頃パリに出て、オペラ・コミーク(レチタティーヴォではなく台詞で劇を進行させるオペラ)の分野でめきめき頭角をあらわして超・人気作曲家となってしまった。モーツァルトがこの大都市に来た1778年頃には、彼の劇音楽作品はバレエ音楽(つまり管弦楽曲)の素晴しさでも群を抜いて人気だったとか。まじめな歌劇ならグルック、軽い歌劇はグレトリー・と相場が決まっていたようなもの。本盤は上述のとおり、企画的にはARCHIVでミンコフスキがやったラモーの「サンフォニー・イマジネール」(粋な邦題つけてほしかった…)と同じ趣向。オペラ抜粋ながらドラマ性やコントラストがきっちり練られていて、アルバムとしての完成度は高く、ついつい止まらず聴き進んでしまう。それもそのはず、演奏陣は古楽都市ナミュールに本拠をおく超・気鋭団体レザグレマン!Ricercarでは名盤数多、すっかりおなじみの団体。今回は「ベルギーで最もアツいソプラノ」のひとり、S.カルトイザーが何曲か、磨き抜かれた名唱を添えるという豪華さ!古楽器演奏が好きなら、ぜひ注目!の本格派アルバム。
MRIC265
(国内盤)
\2940
トゥルネーのミサ
 〜中世最古の通作ミサを、女声だけの5声ア・カペラで〜
 1. トゥルネーのミサ(1349年編纂)L
 2. わたしは恥知らずにも(ド・ヴィトリ)F
 3. もし神の恩寵が(イヴレア写本より)L
 4. 世界よ、喜び勝ち誇りて歌え
 (オクスフォード大学図書館の写本より)L
 5. わたしの心をとらえる希望
 (パリ国立図書館の写本より)F
 6. わが生涯に、ただ一日たりと
 (パリ国立図書館の写本より)F
  * Lはラテン語、Fは中世フランス語の歌詞
ロランス・ブリゼ(総指揮)
アンサンブル・デ・セリス
 ちゃんと5楽章そろいで編纂された最古のミサ——を、なんと女声だけで!
 低音なしの透明感あふれるア・カペラが、古風なハーモニーをさらに神秘的に響かせる これを聴いたら、他の演奏には戻れない? 
 通念を覆す、まちがいなくクセになる美しさ!ご存知、中世最古の通作多声ミサ(キリエ、グロリア、クレド、サンクトゥス、アグヌス・デイの5楽章がきちんと揃っているミサ曲)こと、ベルギー南部の古都トゥルネーに伝わる14世紀の古い写本。
 大半の古楽ファンの方々が、あのマルセル・ペレス&Ens.オルガヌムの独特な男声合唱(harmonia mundi france)で親しんで来られたことと思われる(もっとも、他にもクレマンシック盤など競合盤あり)中世音楽の一大レパートリーでございます...が! ここでは「中世の僧房には女人禁制」といった暗黙の了解のようなものをさらりと大胆にひっくり返してみせ、5人の歌い手はなんと全員女性!
 『トゥルネーのミサ』には筆写譜異稿もたくさん作られたらしく、スペインのラス・ウェルガス修道院にも「クレド」の章が伝わっていて、ここが修道女たちのための修道院だったこと、ヒルデルト・フォン・ビンゲンを筆頭に中世には数多くの教養高き修道女がいたことを論拠にして「女人だって中世教会音楽を歌う!」と堂々、やってのけた偉業というわけ。
 で、これがまたすばらしく美しい!
 中世フランス語圏、アルス・ノーヴァ(14世紀の新しい芸術音楽の手法)らしい6度メインのハーモニーからして玄妙&異趣ただようミステリアスなムード満点なのに、低音(男声)なしの、中・高音域だけの女声ア・カペラ(しかも滅法クリア&ピュアーな古楽唱法!)でこれが歌われると、神秘的な音響の妙はもう比類ないどころのさわぎではなく…この天上的な清らかさ、異色のサウンドを聴いてしまったら、ちょっと他の『トゥルネーのミサ』は聴けなくなりそうなくらい、強烈に印象的な響き!
 主宰者ブリゼはW.クリスティ門下からEns.オルガヌム、ボストン・カメラータなど強力中世団体を渡り歩いた名歌手、他のメンバーもディアボルス・イン・ムジカ、ラ・フェニーチェ、Ens.サジタリウスといったレジェンダリーな古楽集団で腕を磨いたヴェテランばかり。
 中世合唱を知らない人にもぜひおすすめ、Ens.プラネタなどにも通じる、イージーユーザーさえ取り込める要素満載(絶好調の『モンセラートの朱い本』MRIC260と同じですね)、カプレやフォーレ、メシアンあたりのフランス近代が好きな方にも、中世旋法という彼らのルーツにすんなり親しむにはもってこいの1枚!
MRIC206
(2CD)
(国内盤)
\4515
ハイドン:バリトン八重奏曲(全7曲)他
 8声のディヴェルティメント
 (バリトン、2挺のヴァイオリン、ヴィオラ、
  2本のホルン、チェロとコントラバスのための)
  全7曲 (Hob.X-1-6, Hob.X-12)
 バリトン、2本のホルン、ヴィオラと
  チェロのための五重奏曲 ニ長調  Hob.X-10
フィリップ・ピエルロ(バリトン)フランソワ・フェルナンデス、
アルダ・ステューロプ、
山縣さゆり(Vn)
寺神戸 亮(ヴィオラ)
ライナー・ツィパーリング(チェロ)
エリック・マトート(コントラバス)
クロード・モーリ、
ピート・ドンブレヒト(ナチュラルホルン)
全員がソリストとして活躍中の名手による、全トラックまったく手抜きのない傑作録音。「っていうか“古楽器”バリトンて??」という方も多いでしょうから、ご説明を。ここでいうバリトンとは、ヴィオラ・ダ・ガンバのネック裏に、ちょうどヴィオラ・ダモーレと同じように、弓で弾かない共鳴弦をたくさん張り巡らした弦楽器。弓で弾くだけでなく、この共鳴弦を左手ではじいてギターのような妙音も得られるというハイブリッド楽器だが、ハイドンの主君エステルハージ侯ニコラウスがこれを愛奏していたため、ハイドンら同宮廷の作曲家たちがバリトンを含む室内楽をたくさん残した...という次第。ヴィオラ・チェロ・バリトンという三重奏編成の曲がいちばん多く録音も少なくないのだが、ここで聴けるのは弦楽五重奏とバリトン、それにナチュラルホルン2本という、室内交響曲ばりの大編成によるディヴェルティメント(+五重奏編成の貴重な作例ひとつ)。1760〜70年代の曲だが、この頃といえばハイドンが、新しく指揮することになったエステルハージ家の楽団が腕っこきの名手ぞろいなのに驚喜して、ソロだらけの協奏曲まがいな交響曲を次から次へと書いた時代——ハイドン特有の手際よく整然とした曲構成を崩さず、各楽器の味わいがきわだつソロが頻出する書法は、これら八重奏曲群にもちゃんと健在。ヴィオラやチェロは当たり前、なんとナチュラルホルンまで協奏曲ばりの高音域を響かせるし(コープマンやミンコフスキらの信望もあついクロード・モーリだからこそ吹ける!超絶パッセージ)、古楽器コントラバスのしぶーい美音を堪能できるソロまで随所に出てきます。楽器好きはとにかく必聴!折々でチェロとは違う妙音を奏でるバリトンにも耳を傾けながら、じっくり愉しみたい傑作アルバム。

TRANSART

TRM147
(国内盤)
\2940
バッハ:ギターのための作品集Vol.2
 1. リュートのためのプレリュード ハ短調 BWV999
  (ルッジェーロ・キエーザ編)
 2. リュートのための組曲 第3番 ハ短調BWV997
  (ルッジェーロ・キエーザ編)
 3. 無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第1番 ト短調 BWV1001
  (フィロメーナ・モレッティ編)
 4. 無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ 第2番 ニ短調 BWV1004
 (フィロメーナ・モレッティ編)
フィロメーナ・モレッティ (ギター)
使用楽器:
コクレア・モデル、アンドレア・タッキ2000年製
すっかり21世紀クラシカル・ギター界に確たる立ち位置をしめるようになってきた天才ギター奏者、フィロメーナ・モレッティが、いまだに大好評のバッハ・アルバム(TRM133)に続く第2のバッハ作品集をリリースしてくれた! 前作では無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番の編曲で始まる「明」の側面をきれいに打ち出したアルバムだったが、今回は短調作品ばかり、しかもあの長大なフーガを含む無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1番と、圧巻のシャコンヌが魅力のパルティータ第2番(おっと、奇しくも次に紹介するIntradaのヴァイオリン盤と同じ組み合わせ…)を自らギター編曲、みごと弾き切ってしまうという荒業を完璧にこなし、バッハ作品のうつくしい陰影をあでやかに描き上げてみせます。Transartといえば「ライヴ録音至上主義」を標榜するレーベル、これも例によって“ラザニアの本場”レッジョ・エミーリアでのライヴ録音なのですが(拍手は最後まで全カット)、急速パッセージでの指まわりは信じられぬほど——ごく自然なエモーションのうねりに、今そこに息づく音楽ならではの美質が宿っている。しかも以前は「圧倒的なテクニック」が全面に際立ったのに対し、最近の彼女はぐぐっと「しっとり感」が増して、長大な「シャコンヌ」や「フーガ」でも楽想の切れ目でふっと弱音に落とすあたりなど、思わずため息がもれるくらい美しく深い音楽性が魅力的! いたずらにアクロバティックに攻めない、深いバッハ解釈——古楽器か否か、なんて問題を超越した名演なのは、いうまでもありません!

ALIA VOX(国内仕様盤)

KDC 5054/ 55
(2SACD Hybrid)
\5500
東洋への道?音楽で辿るザビエルの生涯
[CD1]人文主義のヨーロッパ
 1.フランシスコ・ザビエルの誕生と幼年時代
 2.フランシスコ・ザビエルの青年時代
 3.パリ大学での勉学
 4.イタリアとイエズス会の創設
 5.リスボンからアフリカとインドへ
[CD2]日本へ到着
 6.文化の新しい世界 日本へ到着
 7.中国の閉ざされた扉へ
ジョルディ・サヴァール(指)
エスペリオンXXI/
ラ・カペッラ・レイアル・デ・カタルーニャ
アリアボックスの名盤(AVSA 98569)、国内盤仕様化。黄金時代のイベリア半島に生を受けた、日本とかかわりの深いスペイン、バスク地方の聖人フランシスコ・ザビエル。彼の生誕500年(2006年)に録音されたこのCDブックは、彼が経験した様々な音楽世界を、その足跡を辿って訪れる音のドキュメンタリーです。解説前文でサヴァール(カタルーニャ語の発音通り「サバイ」と表記される)が詳しく述べているように、ザビエルの人生を音楽によって説明するのではなく、音楽自身が歴史的事件を語り、その場の魂と雰囲気を示してくれる。また、その時代を代表する文章、その時代の音楽についての記事、彼の手紙の抜粋を収載することで、彼が東洋への道程で出会い、現在も生きている音楽文化を紹介する、音と言葉による壮大な伝記ともなっている。録音全体を統一する役割を果たしている「オ・グロリオサ・ドミナ」は、16世紀スペインの作曲家に好まれたスペイン地方独自の賛歌で、長崎の隠れキリシタンに伝わる歌おらしょ「ぐるりよざ」の原型と推定されているもの。近年サヴァールが指向する主題である「異なる文化の邂逅と和解」にもつながる太い縦糸となっている。豪華フルカラー 日本語解説付

BIS(国内仕様盤)

KDC 5052
(SACD Hybrid)
\3000
J.S.バッハ:カンタータ全集 Vol.32
 第111番「わが神のみこころが、常に成就しますように」 BWV111
 第123番「最愛のイマヌェル、敬虔なる者の君主よ」 BWV123
 第124番「私のイエスを離さない」 BWV124
 第125番「平安と喜びをもって、私は逝こう」 BWV125
野々下由香里(ソプラノ)、
ロビン・ブレイズ(アルト)、
アンドレアス・ヴェラー(テノール)、
ペーター・コーイ(バス)、
鈴木雅明指揮
バッハ・コレギウム・ジャパン
SACDハイブリッド盤。日本語解説・歌詞訳付き。今回はバッハ音楽の真髄とも言うべき「愉悦」と「祈り」の魅力を存分にお楽しみいただきます。名人芸的フルートが活躍し、かのシュヴァイツァー博士も「神秘家バッハの最も素晴らしい作品のひとつ」と評した第123番、華やかな二重唱が魅力の第111番と124番、メランコリックな美しさに満ちた名作125番など、心揺さぶる感動の響きの連続。日本語解説・歌詞訳付
KDC 5053
(SACD Hybrid)
\3000
J.S.バッハ:カンタータ全集 Vol.33
 第41番「イエスよ、今賛美を受けたまえ」 BWV41
 第92番「私は、神の心とみ旨に」 BWV92
 第130番「主なる神よ、我ら皆あなたを讃えます」 BWV130
野々下由香里(ソプラノ)、
ロビン・ブレイズ(アルト)、
ヤン・コボウ(テノール)、
ドミニク・ヴェルナー(バス)、
鈴木雅明指揮
バッハ・コレギウム・ジャパン
SACDハイブリッド盤。日本語解説・歌詞訳付き。第33集は1725年作のカンタータ集。第41番は新年の祝日用で、トランペット、オーボエ各3本を伴う華やかな作品。チェロ・ピッコロが彩りを添えるテノールの美しいアリアも聴きものです。第92番は優美なコラール旋律がさまざまな形で現れる秀逸な作品。天使ミカエルの祝日用カンタータである第130番とあわせてお楽しみください。日本語解説・歌詞訳付

オクタヴィア・レコード

EXTON

OVCL 00325
¥3000
ブラームス:交響曲第4番 小林 研一郎(指揮)
チェコ・フィル
初回限定ゴールド・ディスク。アルバムの特徴 小林研一郎が極めたブラームス4番の真骨頂!お互いの信頼関係を堅持する小林研一郎とチェコ・フィルによるプラハでの新録音、ブラームス4番が登場です。しっかりとした演奏の構成力、曲の芯を保ちつつ、たっぷりと熱い語り口で奏でられる旋律。丁寧に作りまれた演奏。それに伴うチェコ・フィルのまとまったアンサンブルと極上な音色。小林が極めたブラームスの真骨頂、初回限定ゴールド・ディスクで存分にお楽しみ下さい。録音: 2008年2月7-9日@プラハ「芸術家の家」ドヴォルザーク・ホールにて収録
OVCL 00327
(SACD Hybrid)
¥3000
ベートーヴェン:交響曲 第2番/第7番 ウラディーミル・アシュケナージ(指揮)
NHK交響楽団
ベートーヴェン交響曲全集完結!高い機能美と完成された音楽性で完結される、ベートーヴェン交響曲全集!アシュケナージN響音楽監督就任披露演奏会での第4番・5番のリリースを皮切りに展開してきた当ベートーヴェン交響曲シリーズが、ついに当ディスクをもって完結!N響のベートーヴェン交響曲全集といえば、岩城宏之指揮によるもの以来の、約40年ぶりの全集となる。これまで精緻で気品溢れる演奏を聴かせてきた同コンビ。アシュケナージの円熟した持ち味、またN響の高い機能美と完成された音楽性がベートーヴェン交響曲を高みへと導いている。録音: 2006年9月27、28日(交響曲第2番)@東京・サントリーホールにてライヴ収録 2007年6月29、30日(交響曲第7番) @NHKホールにてライヴ収録2ch+5ch マルチHybrid盤
OVCL 00331
¥3000
R.シュトラウス:
 交響詩「英雄の生涯」作品40
ウィーン・ファンファーレ
ウィーン音楽週間オープニングのためのファンファーレ
ウィーン・フィルハーモニーのためのファンファーレ
ヨハネ騎士修道会の荘重な入場/ウィーン市の祝典音楽
アシュケナージ(指揮)
チェコ・フィル
1998年チェコ・フィルの音楽監督に就任し、同オーケストラをより国際舞台での活躍に導いたアシュケナージ。5年にわたる蜜月を築いた同コンビによるR.シュトラウスの「英雄の生涯」のディスク。フル・サイズのチェコ・フィルが各セクション最高の名手を揃えてアシュケナージと臨んだ「英雄の生涯」。そして録音・演奏ともに希少なR.シュトラウスの金管合奏曲をまとめて収録。レコード芸術特選盤にも輝き、R.シュトラウス音楽の織り成す多彩な表情が存分に満ち溢れる名盤。録音: 2000年11月9、10、11日 2001年2月24、25日@プラハ「芸術家の家」ドヴォルザーク・ホールにて収録
OVCL 00332
¥3000
カリンニコフ:交響曲第1番、第2番 アシュケナージ(指揮)
アイスランド交響楽団
初回限定ゴールド・ディスク。演奏・音質両面ですでに確かな評価を得ているタイトルが、ゴールド・ディスクのふくよかで豪華なサウンドによって蘇る。アシュケナージが桂冠指揮者をつとめるアイスランド交響楽団と奏でるカリンニコフ交響曲。日本のクラシック界においても高い人気を誇りながら、演奏機会が少ない同作品。アシュケナージにとっては故郷同然のアイスランドの地で、ロシア音楽の伝統的教育を受けその感触に溢れたカリンニコフの作品が録音された。まさに最高のめぐり合わせ、組み合わせによる決定盤。録音: 2003年4月28、29日 レイキャビーク、ハスコラビオにて収録
OVCL 00333
¥3000
ストラヴィンスキー:
 組曲「火の鳥」(1911年版)
 組曲「プルチネルラ」(1949年版)
 バレエ音楽「春の祭典」(1947年版)
アシュケナージ(指揮)
アイスランド交響楽団
アシュケナージが桂冠指揮者をつとめるアイスランド交響楽団と奏でるストラヴィンスキーの世界。「火の鳥」「プルチネルラ」「春の祭典」という人気の高い作品が満載の豪華な内容。それぞれの作品で、アシュケナージとアイスランド響による色彩感や、緻密さ、そして激しいバーバリズムが炸裂。アシュケナージの中に深々と流れるロシア音楽の血に裏打ちされた、充実の1枚。録音: 2004年6月5、8-10日 @レイキャビーク、ハスコラビオにて収録
OVCL 00334
¥3000
チャイコフスキー:
 交響曲 第5番 ホ短調 作品64
 幻想序曲「ロメオとジュリエット」
アシュケナージ(指揮)
フィルハーモニア管
アシュケナージが桂冠指揮者をつとめ、長年良好な関係を築くイギリスの名門、フィルハーモニア管。常に深い信頼関係にあり、定期的な共演を重ねる同コンビによる2002年の来日公演からのチャイコフスキー交響曲の名盤がゴールドで蘇る。交響曲第5番と「ロメオとジュリエット」という名曲カップリング。膨大なレパートリーの中でもロシアのロマン派作品を最も得意とするアシュケナージ。ロシアの音楽、ロシアのサウンドが極上のオーケストラによって実現された決定盤。録音: 2002年10月25日 @東京サントリーホールにて収録
OVCL 00335
¥3000
チャイコフスキー:
 交響曲 第6番 ロ短調 作品74 「悲愴」
 幻想曲「フランチェスカ・ダ・リミニ」
アシュケナージ(指揮)
フィルハーモニア管
アシュケナージが桂冠指揮者をつとめ、長年良好な関係を築くイギリスの名門、フィルハーモニア管。常に深い信頼関係にあり、定期的な共演を重ねる同コンビによる2002年の来日公演からのチャイコフスキー交響曲の名盤がゴールドで蘇ります。交響曲第6番「悲愴」と「フランチェスカ・ダ・リミニ」というカップリング。円熟を増すアシュケナージによる絶妙な音楽構築と流れ、そしてそれに応えるフィルハーモニア管の筋肉質な響きがベスト・バランスでチャイコフスキーを熱く奏でます。録音: 2002年10月27日 @東京サントリーホールにて収録
OVCL 00336
¥3000
ブラームス:交響曲第2番 小林 研一郎(指揮)
チェコ・フィル
小林研一郎が振る熱きブラームスの超・秀演!お互いの信頼関係を堅持する小林研一郎とチェコ・フィルによるブラームス2番。2002年にプラハで録音され、そのレコーディングの直後に行われた演奏会においてプラハの聴衆を歓喜のスタンディングに導き、2002年チェコ・フィルのベスト・コンサートに選ばれた演奏。ルドルフィヌムに包容されるチェコ・フィル・サウンド。それを牽引する小林研一郎の熱血した音楽性満点の超秀演を初回限定ゴールド・ディスクにてお楽しみ下さい!録音: 2002年4月25、26日 @プラハ「芸術家の家」ドヴォルザーク・ホールにて収録

TRITON

OVCT 00049
¥3000
—プレゼンス—斉藤デュオ(ピアノ・デュオ)
 モーツァルト:
  4手のためのピアノ・ソナタ ハ長調 K.521
 シューベルト:
  エロールの歌劇「マリー」の主題による変奏曲 ハ長調 D.908 作品82−1
 ラフマニノフ:6つの小品 作品11
斉藤デュオ(ピアノ・デュオ)
斉藤昭彦(ピアノ)・斉藤美紀(ピアノ)
空間に踊り出る生きた音!緻密に織り込まれた連弾の妙技。斉藤昭彦・斉藤美紀夫妻によるピアノ・デュオ(連弾)のデビュー・アルバムです。ウィーン留学時に結成し、これまでイタリアのサレルノ国際コンクールで第1位を受賞し、国内外において活発な演奏活動を行い幅広い活躍を見せる斉藤デュオ。モーツァルト・シューベルト・ラフマニノフといった時代別のレパートリーを見事に弾き込みます。鍵盤の上を疾走するリズム、しっかりと鳴らす低音、美しく流れる旋律。すべての音と音が空間上に新鮮な響きを伴って踊り出てゆきます。息のぴったりと合った連弾の妙技を存分に聴かせます。
♪斉藤デュオ(ピアノ・デュオ) プロフィール♪
斉藤昭彦、斉藤美紀夫妻によるピアノ・デュオ。両者共に武蔵野音楽大学器楽学科ピアノ専攻卒業。卒業後ウィーンへ留学し、留学中よりデュオを結成する。第17回サレルノ国際ピアノコンクール(イタリア)ピアノ・デュオ部門第1位受賞。入賞者演奏会出演。帰国後、全国各地でピアノ・デュオ・リサイタルやオーケストラとの共演や公開講座などを行う。ブルガリア共和国プロヴディフ市で行われた、ブルガリア国際文化フェスティバルに出演。新潟県妙高高原夏の音楽祭では1998年より毎年招聘され、ピアノ・デュオ・リサイタルを行っている。その他メディアでの活動も盛んに行い、テレビや雑誌で音楽活動の様子を紹介され、ピアノ音楽専門誌「ムジカノーヴァ」、「レッスンの友」等でピアノ・デュオについて執筆し掲載される。
国際ピアノ・デュオ協会会員。(財)音楽文化創造会員。(社)全日本ピアノ指導者協会正会員。録音: 2008年2月19−21日
@富山・北アルプス文化センターにて収録
EXCL 00015
(SACD Hybrid)
¥5000
ラヴェル:ピアノ・ソロ作品全集(2CD)
アブデル=ラーマン・エル=バシャ (ピアノ)
ラヴェル:
<Disc1>
 グロテスクなセレナード/古風なメヌエット/
 亡き王女のためのパヴァーヌ/
 水の戯れ/メヌエット/ソナチネ/鏡
<Disc2>
 夜のガスパール/ハイドンの名によるメヌエット/
 高雅で感傷的なワルツ/ボロディン風に/
 シャブリエ風に/前奏曲/クープランの墓
アブデル=ラーマン・エル=バシャ (ピアノ)
ベテラン・ピアニスト、エル=バシャが放つ、最新のラヴェル、しかもピアノ・ソロ作品全集!リサイタル、室内楽、ソリスト…と多彩な活動で近年来日の機会も急増するベテラン・ピアニスト、アブデル=ラーマン・エルバシャ。レバノン出身ながらパリで研鑽を積み、若干19才にしてエリーザベト王妃国際音楽コンクールにて審査員全員一致での優勝を飾った俊英です。その後も欧米を中心に着実なキャリアを築き、録音の分野でもこれまでに膨大なカタログを誇っています。昨年「ロシア・ヴュルトゥオーゾ・ピアノ作品集」(OVCT-00037 レコード芸術特選盤)を皮切りに、オクタヴィア・レコードとコラボレーションを始め、フレンチ・スクールのピアニストにとって最重要作曲家の一人であるラヴェルのピアノ・ソロ作品全集を完結させました。ラヴェルといえば、80年代に一部作品を録音していますが、エル=バシャはラヴェルのピアノ・ソロ作品の世界を時間の経過とともにより深奥まで掘り下げ、より円熟した演奏を聴かせます。しかも作品を正確な作曲年代で並べ、ラヴェル自身の語法の変化や表現の広がりにまで肉薄した最新録音です。完全無欠のテクニック。水彩画のような色彩/音色の滲みとフォルムとの絶妙なバランス、この世のものとも思えないサウンドの美しさ、そして気品とエスプリ。経験と知識に裏打ちされた作品への深い理解と解釈がさらにラヴェルの色合いを深め、その演奏は聴く者の耳を捉えて離しません。また、今回は2CD豪華ボックス装丁で、ブックレットには野平多美氏が巻頭言を、そして批評家でありラヴェル研究の権威、ジェラルド・ラーナー氏が曲目解説を寄せており、両氏ともにエルバシャのラヴェル演奏、その深い理解と解釈を絶賛しています。必携のアルバムです!!!録音:2007年12月3-5、7-8日 @富山、入善コスモホールにて収録

SPEX

OVCX-00043
《2CD》
¥5000
バッハ:ゴールドベルグ変奏曲 BWV.988 藤原 由紀乃(ピアノ)
“ She is a real artist ” 「彼女は、本当の芸術家だ」Rudolf Serkin (ルドルフ・ゼルキン)
藤原由紀乃のアルバム第4弾はバッハ:ゴールドベルグ変奏曲です。新しいピアノ奏法、魂の救いへ導く真の音楽の道、「魂の耳で奏でるピアノ奏法(Das Innere Hoeren)」を開いたベアタ・ツィーグラー(Beata Ziegler)女史の奏法を引き継いだ、「魂の耳で奏でる」演奏は今回のバッハでも最大限に活かされています。当に「天の声」のような柔らかい音色で奏でるゴールドベルグは藤原由紀乃ならではです。ゴールドベルグ変奏曲の中に繰り広げられる神秘や美しさ、喜びや希望、悲しみや慰め、笑いとユーモア、心の温かさや優しさ、前向きな心やエネルギー、心の晴れやかさや軽やかさ等、その総てが魂を宇宙の遥か彼方の歓びと安らぎの次元に繋げてくれるのです。バッハの素晴らしさの総て、彼の音楽の宇宙に、この作品で逢えるのです。 〜ライナーノーツより〜  (藤原由紀乃)録音:2007年12月19〜21日 埼玉・田園ホール・エローラにて収録

EXTON

EXCL 00009
(SACD Hybrid)
¥3000
ベートーヴェン:
 交響曲第3番「英雄」
 序曲「レオノーレ」第3番
ウラディーミル・アシュケナージ(指揮)
NHK交響楽団
優麗に流れるあで艶やかなベートーヴェン。アシュケナージとNHK交響楽団によるベートーヴェン交響曲シリーズの4枚目となる当盤。交響曲第3番「英雄」に、アシュケナージがN響音楽監督に就任した2004年にライヴ録音された序曲「レオノーレ」第3番をカップリング。ウィーン古典派演奏の真骨頂。全体を通して、あでやかできらびやかにまとまった和声が心地よいテンポで響き、また精巧な幾何学模様のような美しさで演奏されている。華やかさと確実性を盛り込んだ秀逸な演奏をお楽しみ下さい。録音: 2006年9月27、28日(交響曲第3番)@NHKホールにてライヴ収録 2004年10月9、10日(レオノーレ)@サントリーホールにてライヴ収録 DSD レコーディング  2ch+5ch マルチHybrid盤
EXCL 00014
(SACD Hybrid)
¥3000
ブルックナー:交響曲 第2番≪ノヴァーク版 1877年稿≫ ヤープ・ヴァン・ズヴェーデン(指揮)
オランダ放送フィルハーモニー管
鬼才ヤープ・ヴァン・ズヴェーデンによるブルックナー新録音!ズヴェーデン&オランダ放送フィルによるブルックナー交響曲シリーズ第5弾が登場。シリーズにおいては、これまで4番・5番(レコード芸術特選盤)・7番・9番において偉業ともいえるブルックナー像を打ち出し、2008年3月に発売された「春の祭典」(レコード芸術特選盤)では超高精彩な演奏を残し多大な評価を得た、両者による新録音「第2番」。全3楽章を通して様々な表情を見せるこの曲を、鬼才ズヴェーデンの見事な音楽的バランス感覚によって、ダイナミックで美しさ溢れる歌に仕立てている。音のディテールのきめ細かさや、旋律の運び方など、この上なく作りこまれている。録音:2007年9月18−21日@ヒルヴェルサム、MCOスタジオにて収録 DSD レコーディング  2ch+5ch マルチHybrid盤
OVCL 00320
¥3000
フランク:交響曲 ニ短調
リスト:交響詩「前奏曲」
小林 研一郎(指揮)
チェコ・フィル
絶対的な信頼関係を築き上げる小林研一郎とチェコ・フィル。両者によるドヴォルザーク・ホールでの新録音、フランク「交響曲ニ短調」が登場です。当曲は、小林の初CD音源となります。フランク唯一の美しい交響曲を壮麗なまでに盛り立て、熱き血潮を語り尽くすコバケン。曲の旋律の方向性の作り方一つをとっても見事で、物悲しく郷愁に満ちた旋律の美しさ相俟って深い感動を呼び起こします。初回限定ゴールド・ディスクでのリリース。録音:2008年1月31-2月1日(フランク) 2006年2月23-25日(リスト) @プラハ「芸術家の家」ドヴォルザーク・ホールにて収録
OVCL 00321
(2CD)
¥6000
シューマン:
 交響曲 第1番・第2番
 第3番「ライン」・第4番
 「マンフレッド」序曲
準・メルクル(指揮)
NHK交響楽団
世界的に高い評価と人気を保持する準・メルクルと、日本が誇るスーパー・オーケストラ、NHK交響楽団によるシューマン交響曲全集盤が登場。シューマン没後150周年の2006年に発売された両者による交響曲全集に、新音源「マンフレッド」序曲をカップリング。メルクルの明晰な構造観を持ったタクトが曲の構成をクリアに見せ、フレージング、音の響き、どれをとっても緻密で秀逸なN響のアンサンブルを更に昂揚させる。芳醇な音色によってシューマンの薫り立つようなロマンティシズムが引き立たつ演奏。録音: 2006年7月12ー15日@東京・すみだトリフォニーホールにて収録

アシュケナージ/GOLD DISCシリーズ

完全限定 EXTON GOLD DISC!!!ヤープ・ヴァン・ズヴェーデン指揮オランダ放送フィル「春の祭典」、清水和音「展覧会の絵」など、それぞれレコード芸術特選盤に輝き大好評をはくすEXTON最新強力盤。これらは全て初回限定のゴールド・ディスクとしてリリースされ、EXTONは改めてゴールド・ディスクという特別なメディアの魅力、ゴージャスなサウンドをオーディオ・ファンに印象付けました。まさにEXTONゴールド・ディスク再発見となった2008年春、ウラディーミル・アシュケナージによる名盤を選りすぐり、特別限定発売としてゴールド・ディスクによる再発売を行います。演奏・音質両面ですでに確かな評価を得ているタイトルが、ゴールド・ディスクのふくよかで豪華なサウンドによって蘇ります。
OVCL 00322
¥3000
ドヴォルザーク:
 交響曲 第9番 作品95「新世界より」
 序曲 「自然の王国で」 作品91
 序曲 「謝肉祭」 作品92
 序曲 「オセロ」 作品93
アシュケナージ(指揮)
チェコ・フィル
ウラディーミル・アシュケナージによる名盤を選りすぐり、特別限定発売としてゴールド・ディスクによる再発売を行います。演奏・音質両面ですでに確かな評価を得ているタイトルが、ゴールド・ディスクのふくよかで豪華なサウンドによって蘇ります。1998年チェコ・フィルの音楽監督に就任し、同オーケストラをより国際舞台での活躍に導いたアシュケナージ。5年にわたる蜜月を築いた同コンビによる99年の「新世界」交響曲の録音。レコード芸術特選盤にも輝き、演奏、録音ともに最高級の評価を得て、EXTON-アシュケナージ-チェコ・フィルの三つ巴による強力なスパークを放った一枚。貴重な限定盤!録音:1999年5月21-22日@プラハ「芸術家の家」ドヴォルザーク・ホールにて収録
OVCL 00323
¥3000
プロコフィエフ:
 組曲 「夏の夜」 作品123
 (歌劇「修道院での婚約」より)
 カンタータ 「彼らは7人」 作品30
 祝典詩曲 「ヴォルガとドンの出会い」 作品130
 祝典詩曲 「30年」 作品113
 アメリカ序曲 作品42
 交響組曲 「1941年」 作品90
アシュケナージ(指揮)
サンクトペテルブルク・フィル
レオニード・レーピン(tenor)
サンクトペテルブルク音楽院合唱団/ヴァレリー・ウスペンスキー(合唱指導)
プロコフィエフ没後50年のメモリアル・イヤーにリリースされた、演奏・録音も希少で大変貴重な管弦楽曲を集めた「管弦楽秘曲集」。激動の20世紀前半を生き抜いた音楽家の姿が浮かび上がる、歴史の証人とも言える1枚。同じ世紀を生き抜き、こうした埋もれた作品群にスポットをあてるアシュケナージの思い入れも深く、国境を越えて国内外からの問い合わせが殺到した話題盤の、貴重な限定盤!録音:2002年12月12-14日@サンクトペテルブルク・フィルハーモニー(大ホール)にて収録
OVCL 00324
¥3000
ラフマニノフ:
 3つのロシアの歌 作品41
 カンタータ 「春」 作品20
 合唱交響曲 「鐘」 作品35
 6つの合唱曲 作品15
アシュケナージ(指揮・ピアノ)
チェコ・フィル
マリーナ・シャーグチ(sop)、
イリヤ・レヴィンスキー(tenor)
セルゲイ・レイフェルクス(baritone)
プラハ・フィルハーモニー合唱団/ヤロスラフ・ブリフ(合唱指導)
アシュケナージ&チェコ・フィルによる名盤のひとつ、ラフマニノフの「鐘」を中心とする合唱曲を集めた1枚。朝日新聞の推薦の他、仏・ディアパゾン・ドールなど国内外で高い評価を得ている。ラフマニノフを始めとするロシア音楽を最も得意とし、音楽の深奥から共鳴し合い、絶妙の音楽を奏でるアシュケナージ。6つの合唱曲作品15においては伴奏としてピアノ演奏を行っている。アシュケナージの真髄が詰まった1枚、貴重な限定盤。録音: 2002年1月31日〜2月2日@プラハ「芸術家の家」ドヴォルザーク・ホールにて収録

TRITON

アシュケナージ/GOLD DISCシリーズ

OVCT 00048
¥3000
ショパン:
 ピアノ・ソナタ 第3番 ロ短調 作品58
 ピアノ・ソナタ 第2番 変ロ短調 作品35
 幻想曲 ヘ短調 作品35
アシュケナージ(ピアノ)
2000年、巨匠アシュケナージが20年ぶりにショパンのピアノ・ソナタのセッション録音に取り組んだ1枚です。世界中のピアニストにとって、「アシュケナージのショパン」は一つのバイブルとしての意味合いを持つほど。そのアシュケナージがショパン作品の中でも厳然と聳えるソナタ2曲に再び取り組んだ貴重な録音です。ショパンを熟知しきった巨匠の円熟の結晶、貴重な完全限定盤、必聴です!録音:2000年7月16-17日 @フィンランド、クオピオ・センターにて収録
OVCT 00047
¥3000
シューマン:
 クライスレリアーナ 作品16
 子供の情景 作品15
 森の情景 作品82
アシュケナージ(ピアノ)
巨匠アシュケナージが生涯にわたり、重要としているシューマンのレパートリー。2001年に行われた本録音はアシュケナージにとっては初の日本におけるセッション録音で、オクタヴィア・レコードの気心の知れたチームがそのホーム・グラウンドで、巨匠を迎えて行った貴重な記録。常に第一線の、世紀を代表する音楽家としての人生において、演奏家としてピアニストとしてまさに円熟の極みにあるアシュケナージ。叙情的な美音、ドラマティックな表現、圧倒的な構成力、あらゆるシューマンの情景がここに凝縮されている。貴重な完全限定盤、必聴です!録音:2001年7月21-23日 @富山、北アルプス文化センターにて収録

フォンテック

FOCD9375/86
(12CD)
¥10000
朝比奈:新日本フィルワーグナー/ニーベルングの指環 全曲
ワーグナー/序夜と3日間の舞台祭典劇「ニーベルングの指環」全曲
 楽劇「ラインの黄金」1984年6月11日
 楽劇「ワルキューレ」1985年10月12日
 楽劇「ジークフリート」1986年4月19日
 楽劇「神々の黄昏」1987年10月3日
西明美
辻宥子
豊田喜代美
大野徹也
池田直樹
多田羅迪夫
高橋啓三 勝部太 他
朝比奈隆 指揮
新日本フィル
東京文化会館 ライヴ録音。ワーグナー演奏史に輝ける金字塔 オール日本人キャストによる初の「指環」、DSDリマスタリング、12枚組で甦る!!1984-87年に朝比奈隆と新日本フィルを中心に演奏されたワーグナーの「ニーベルングの指環」。数ある朝比奈の録音のなかでも伝説となっていたこの名演が、最新DSDリマスタリングにより12枚組のCDとして甦る。この演奏はフォンテックがライヴ収録し、1988年のリテイクを経て、同年山野楽器創立100周年の記念CDとして同社より発売された。そして朝比奈生誕100年を記念して、フォンテックからリマスタリング盤の再登場。朝比奈は生前<「指環」は生涯の思い出です>と語っていた。しかし、巨匠の追憶のみならず、日本人演奏家による初の「指環ツィクルス」であり、しかも「神々の黄昏」は、演奏会形式ながら日本初演だった。それから20年。ベルリン・ドイツ・オペラ、新国立劇場による<トーキョー・リング>、ベルリン国立歌劇場、飯守/シティ・フィルによるセミ・ステージ公演が続き、日本の聴衆にとって「指環」をとりまく環境は変化してきた。この現在の視点で朝比奈の「指環」をもう一度聴いてみる --- 書かれたすべての音符を忠実に演奏し、ひたすら音楽の力を信じるという朝比奈の流儀は、「指環」という栄華盛衰から崩壊への物語を大河小説の如き雄渾な筆致で描き、「音」のみによるワーグナーの存在意義を明らかにします。朝比奈芸術の頂点をこの価格でお届けする---生誕100年記念のピークです。* この商品には歌詞対訳を掲載していません。
FOCD9370
¥2500
リムスキー=コルサコフ:交響組曲 「シェエラザード」 作品35
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品35
山下一史 指揮
仙台フィル
伝田正秀(Vn)
「英雄の生涯」(FOCD9357)に続く、山下一史/仙台フィル 第2弾。ソロ奏者の名人芸と山下の重厚な棒のもとブリリアントな響きが冴え渡る「シェエラザード」。精妙な独奏を聴かせるコンサートマスター伝田正秀は、続くチャイコフスキーの協奏曲でもソリストを務めるという離れ業を演じている。日本を代表するオーケストラへと道を進める仙台フィルの会心作!!2008年3月30・31日 仙台市青年文化センター・コンサートホール
FOCD9374
¥2800
藤原浜雄/ヴァイオリン・リサイタル
 ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ 第8番 ト長調 作品30-3
 エネスコ:
  ヴァイオリン・ソナタ 第3番 イ短調 作品25「ルーマニアの民俗様式で」
 J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 第1番 ト短調 BWV 1001
 チャイコフスキー:憂鬱なセレナーデ 変ロ短調 作品26
 サラサーテ:カルメン・ファンタジー 作品25
藤原浜雄(Vn)
三上桂子(P)
桐朋学園、ジュリアード音楽院で学び、日本音楽コンクール優勝、パガニーニ国際ヴァイオリンコンクールで2位受賞など輝かしい経歴をもち、1972年にはミルシテインの代役としてアメリカでコンチェルトデビューするなどの逸話をもつ藤原浜雄。読売日響ソロ・コンサートマスターとして15年を迎えた去年の11月に紀尾井ホールで行われた久々のリサイタルの模様を収録。2007年11月19日、紀尾井ホール ライヴ録音
FOCD 9371/2
(2CD)
\3570
(1)ストラヴィンスキー:バレエ音楽「ペトルーシュカ」
(2)ラヴェル:「ダフニスとクロエ」
秋山和慶(指揮)
九州交響楽団
(1)渡邉康雄(P)
(2)九州合唱団
九響シリーズ第5弾。バレエ・リュスのために20世紀初頭に書かれた二大傑作の集成。ディアギレフによって創設されたバレエ・リュス(ロシア・バレエ団)は、20年の活動期間のなかで60余りの新作を生み出し、芸術の諸分野に大きな影響を与えた。その初期を代表するのが「ペトルーシュカ」と「ダフニスとクロエ」。哀れな道化人形の情景を描写するストラヴィンスキー、作曲家自身が「ギリシャの巨大なフレスコ画」と評した圧倒的な力感溢れるラヴェル。秋山和慶の精緻にしてダイナミックな棒の下、九響は前作同様<スーパー・サウンド>を響き渡らせる。音の洪水−4管編成オーケストラの醍醐味がここにある。録音:2008年2月2-3日、末永文化センター

カメラータ・トウキョウ

CMCD-28159
\2940
ベートーヴェン:
 (1) 弦楽四重奏曲 第8番 ホ短調 作品59-2 「ラズモフスキー 第2番」
 (2) 弦楽四重奏曲 第10番 変ホ長調 作品74 「ハープ」
上海クァルテット
(ウェイガン・リ(ヴァイオリン)
イーウェン・ジャン(ヴァイオリン)
ホンガン・リ(ヴィオラ)
ニコラス・ツァヴァラス(チェロ))
4枚目のリリースとなるベートーヴェン弦楽四重奏曲全曲シリーズ。今回の収録曲目は、作品59-2「ラズモフスキー 第2番」と作品74「ハープ」。ベートーヴェンは、初期、中期、後期と進むにつれ作風が大きく変化し、その音楽様式はより一層〈ベートーヴェンらしさ〉を強め、また複雑さを増していく。ラズモフスキー 第1〜3番はまさにベートーヴェン〈中期〉のスタート地点的作品のひとつといえる。この作品を結成25年をむかえ、今が〈中間期〉ともいえる上海クァルテットが、エネルギッシュな演奏にさらなる深みや柔軟性を漂わせ、ベートーヴェンの世界へアプローチする。録音:2007年12月/山梨

カンパネラ・ムジカ

CAMP-8016
[直輸入盤・日本語解説つき]
\2940
A.F.M.クルークハルト:
 (1) オーボエとオーケストラのための小協奏曲 作品18
J.ライヒャ:
 (2) オーボエとオーケストラのための協奏曲 変ロ長調
  (カデンツァ:ハンスイェルク・シェレンベルガー)
J.W.カリヴォダ:
 (3) オーボエとオーケストラのためのディヴェルティメント 作品58
J.ライヒャ:
 (4) オーボエとオーケストラのための協奏曲 ヘ長調
 (カデンツァ:ハンスイェルク・シェレンベルガー)
I.ラハナー:
 (5) オーボエとオーケストラのための小協奏曲
ハンスイェルク・シェレンベルガー(オーボエ/指揮)
ジスイス・イタリア語放送管弦楽団(ルガーノ)
19世紀では、オーボエはもっぱらオーケストラの音色を豊かにするためにのみ用いられ、独奏楽器としては片隅に追いやられていました。もしもシューマンの『ロマンス 作品94』が生まれなければ、19世紀の有名作曲家の中でオーボエに取り組んだ者など一人もいなかったかもしれない。音楽文化の盛んなりし19世紀にあって、有名どころの後塵を拝していた作曲家の中でも、優れた才能が数多く存在していたということが、このCDにより明らかになるだろう。録音:2007年5月/スイス

マイスター・ミュージック

MM 2018
\3060
モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ集
 ト長調K.301/ハ長調K.303/ホ短調K.304/
 ト長調K.379/変ロ長調K.378
小林道夫(P)
川田知子(Vn) 
川田知子を迎えてのシリーズ第3弾。「ヴァイオリン伴奏付きクラヴィア・ソナタ」としてモーツァルトが作曲した傑作群より、特に名曲ばかりをセレクト。往年の名演奏家(ディースカウ、プライ、ランパルら)と数多く共演し、室内楽の分野で世界的名声を得ている小林と、実力派(シュポア国際コンクール優勝、パガニーニ国際コンクール入賞)川田との秀逸なアンサンブル!!
MM 2009/10
(2CD)\3980
べートーヴェン:ピアノ・ソナタ集
 第24番 Op.78/第32番 Op.111/
 第12番 Op.26/第17番「テンペスト」Op.31-2
クラウス・シルデ(P)
格式の高さと瑞々しさが同居する演奏で聴衆を魅了する、巨匠クラウス・シルデが、べートーヴェンのソナタを初録音。後期の代表的なソナタ第32番に加え、第17番「テンペスト」、この上ない美しさが魅力の第24番など、申し分ないプログラム。ドイツの高名なプロフェッサーでもある彼が、自ら筆をとった解説も興味深い。
MM 2016
\3060
モーツァルト:「後宮からの誘拐」〜序曲
ターナー:ホルン四重奏曲第3番
リュートゲン:ホルン四重奏曲 作品19
ヒンデミット:4本のホルンのためのソナタ
小林健太郎:ホルン四重奏曲第3番「あらたなる旅立ちの時」
ジャパン・ホルン・クァルテット
(山岸博、
久永重明、
西條貴人、
上間善之)
ホルン特有のやわらかなサウンドが四重奏で響く。ジャパン・ホルン・クァルテット、実に6年振りとなるファン待望の新録音。モーツァルト以外は、全てこの編成のためのオリジナル作品(小林の作品は委嘱作)で構成された、興味深いプログラム。難曲、ヒンデミットのソナタをはじめ、高いテクニックを誇る彼らの演奏は、ホルンという楽器の奥深さを改めて感じさせてくれる。
MM 2017
\3060
木陰の散歩道
 J.ホロヴィッツ:パガニーニの主題による変奏曲
 ボザ:3つの小品
 ジェイコブ:5つのバガテル
 E.ハワース:組曲
 べートーヴェン:3つのエクバーレ
 J.S.バッハ:4つのコラール
 ガブリエーリ:カンツォーナ第4番
 E.F.ゴールドマン:木陰の散歩道
東京メトロポリタン・ブラス・クァルテット
(高橋 敦(Tp)、
中山隆崇(Tp)、
西條貴人(Hr)、
小田桐寛之(Tb)]
作品の豊富さのわりに、録音が少ないブラス四重奏にスポットを当てた1枚。ハワース、ジェイコブ、ゴールドマンといった、ブラスの世界では馴染み深い作曲家がならぶ嬉しいプログラム。緻密なアンサンブルで評価が高い東京メトロポリタンのブラス・セクション・メンバーによる鮮やかなサウンドは必聴。

ALM/コジマ録音

ALCD 8032
\2625
大フィル・サンデーコンサート Vol.1
 (1)ブラームス:交響曲第2番
 (2)メンデルスゾーン:序曲「フィンガルの洞窟」Op.26
朝比奈隆指揮
大阪po.
朝比奈隆生誕100年記念! 1970-80年代の朝日放送「大フィル サンデーコンサート」の放送音源を初CD化。録音:(1)1978年10月26日、フェスティヴァルホール、大阪po.第151回定期演奏会/(2)1980年9月17日、フェスティヴァルホール。音源提供:朝日放送
ALCD 7122
\2940
地中海の民の歌
 フェデリコ・ガルシア・ロルカ:
  古いスペイン民謡より
  (アンダ・ハレオ/3枚の葉/ハエンのムーア娘たち/
   セビーリャの子守唄/ソロンゴ)
 ベリオ:4つの民謡
  (甘き愛の萌し/最上の配偶(つれあい)/
   憧憬に燃えて/舞踏歌)
 モンポウ:夢の戦い
  (君の上にはただ花ばかり/
   今宵、同じ風が/君の気配は海のよう)/
  2つの歌(牧歌/河に雨が降る)/
  魂の歌
 ラヴェル:
  2つのヘブライの歌(カディッシュ/永遠の謎)/
  民謡より
   (ヘブライの歌/イタリアの歌/スペインの歌)
 モーリス・オハナ:スペイン民謡
  (花のように/私の苦しみは恋の苦しみ/
   私が橋を渡る時/ナナ(子守唄)/
   マリキータのタンゴ/マルチネテ/
   オレンジの樹に雪が降る/アルボラーダ)
奈良ゆみ(S)
ジェイ・ゴットリーブ(P)
さまざまな民族・宗教が交叉した地中海沿岸。その独特の文化は、音楽家たちを自らの源泉(ルーツ)に立ち戻らせた。スペイン内戦で暗殺されたロルカ、カタルーニャの魂を歌うモンポウ、 モロッコ生まれでカンテ・ホンドに影響を受けたオハナ・・・・・・。奈良ゆみは、彼らの音楽から根源的な 感情の発露としての「歌」の姿を浮かび上がらせている。ブーランジェ、メシアンらに師事し、現代音楽の分野で活躍するピアニスト、ジェイ・ゴットリーブとの共演。 録音:2004年12月30日-31日、2005年1月1日-4日、パリ、Le Studio14 Paradis
ALCD 1102
\2940
寺神戸亮&レ・ボレアード〜 LIVE !〜
 ザルツブルクのモーツァルト
 モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲 変ロ長調 K.207/
  行進曲 ニ長調 K.237(189c)/
  セレナーデ ニ長調 K.203(189b)/
  コントルダンス「英雄コーブルクの勝利」 ハ長調 K.587
寺神戸亮(Vn独奏)指揮
レ・ボレアード(オリジナル楽器)
録音:2007年11月29-30日、東京文化会館でのライヴ。モーツァルトの天賦の才は、すでに10代にしてザルツブルクの街で開花した。わずか17歳で書かれたヴァイオリン協奏曲第1番や、行進曲を伴って野外で演奏されたセレナーデ ニ長調は、今日でもそれほど演奏機会に恵まれないが、寺神戸亮&レ・ボレアードは、18世紀の演奏様式・奏法を丹念に探究し、作品の完成度の高さを改めて証明してみせた。ヴァイオリン独奏者による弾き振りなど、研究に基づく様々な試みも盛り込まれた、躍動感あふれるライヴ盤。
ALCD 9079
\2940
山根弥生子/シューマンを弾く Vol. 4
 ダヴィッド同盟舞曲集 Op.6/
 ピアノ・ソナタ第2番 ト短調 Op.22/
 森の情景 Op.82
山根弥生子(P)
進化し続けるベテラン・ピアニスト山根弥生子。シューマン・シリーズ最終章となるこのアルバムでも、文学的で心の内面を色濃く映し出したシューマンの世界を鮮やかに表現している。その演奏スタイルは、半世紀以上のキャリアが物語る通り、若手のピアニストたちとは全く異なっており、20世紀前半の巨匠たちに通じるものがある。知的でかつ繊細な感覚を持つ山根の音楽は、21世紀の今だからこそ価値がある。

DELTA CLASSICS

DCCA-0050
\2415
ブルックナー:交響曲第9番(自筆原稿に基づくオーレル版)
 (17,Mar,1946rec at Carnegie Hall)
ワルター(指揮)
NYP
弊社初のワルターのCDです。ワルターはフルトヴェングラーやトスカニーニなどと並びCDも多く発売するのを躊躇しておりました。しかし、今回あるコレクターの方からArmed For-ces Radio 16"Transcription Diskという貴重な音源を提供頂いたのをきっかけに取り組みを開始しました。この音源の元になったのはどうやらラジオ放送で使用する盤らしく、収録時間もきっちり60分という放送を意識した仕様です。その為曲の前にはアナウンサーによる曲目や演奏家紹介などが入り、第9交響曲終了後はワルター指揮のブラームスの第4交響曲から第3楽章の抜粋など明らかに時間調整の為行った構成でした。盤起こしの為どうしても針音や特有のノイズ、レベル変動などが所々ありますが視聴するうえでは全く問題にならない範囲です。1946年アメリカではブルックナーも度々演奏されていたと思いますが、日本では終戦直後そんな余裕すらなく1970年代後半に入ってから本格的に聞かれ始めた作曲家ですが、ワルター/NYPの演奏を聴いていると、とても戦争直後とは思えない実に深いそして既にブルックナーを自分たちの物にしており演奏終了後の拍手からもお客様の感動が伝わってきます。ワルターと言えば、モーツァルト?マーラー?ブルックナーもなかなかです。どうしても、先入観で聞いてしまいがちですが、このブルックナーは他の指揮者には真似の出来ないワルターならではの仕上がりです。一度は聞いてみても損は無いと思わせるそういう演奏です。録音日は一般的に知られている日を明記しております。ご了承下さい。(デルタ)
DCCA 0049
\2415
シューマン:ピアノ協奏曲
 (3/1〜3,1942rec)
シューマン:チェロ協奏曲
 (10/25,10/28〜29,1942rec)
シューマン:チェロ協奏曲(抜粋)
 (11/13〜16,1943rec)
ギーゼキング(ピアノ)/
マヒューラ(チェロ)
フルニエ(チェロ)/
フルトヴェングラー/
BPO
フルトヴェングラーが残したシューマンの作品は極めて少なく、交響曲第1番「春」、第4番 マンフレッド序曲、ピアノ協奏曲、チェロ協奏曲と5タイトルしかありません。ピアノ協奏曲はギーゼキングとの演奏しかなく、しかも1942年という戦時中の共演であり一日一日戦争の恐怖が迫り来る時代背景からみてもこの残された演奏は唯一の録音でも貴重なものでしょう。 ピアノ協奏曲冒頭などから全力をぶつけてくるギーゼキングですが、曲が進むにつれて非常にロマンティックに繊細に奏でる様はまさしく、この協奏曲を表現する上で重要な要素かもしれません。録音は1942年ですのでお世辞にも良いとは言えませんが、こちらも演奏同様、曲が進むと意外に安定してきてステレオみたいな感じにはなりませんが、表現を聞き取る分には問題ありません。さて、チェロ協奏曲ですが今回2種類収録しましたが、残念な事にフルニエとの協奏曲は、第2楽章コーダから第3楽章までという中途半端な録音しか残っていませいません。そのため(抜粋)という注意書きを付けておりますのでご注意願います。マヒューラと聞いてピンと来る方は相当のクラシック通です。フルトヴェングラーの下、戦前のBPOのチェロの首席です。お互いを知り尽くした共演!これこそ阿吽の呼吸と言えるでしょう。非常に暖かな演奏を聴くことができます。フルニエはスケールも大きく、その演奏は甘美で他と比べ様がない程の演奏です。古い録音の為ノイズ等があります。予めご了承ください。録音日は一般的に知られている日を明記しております。ご了承下さい。(デルタ・クラシックス)
DCCA 0048
\2415
ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」
 (以上、2/28〜3/1/1954rec, ALP1195)
シューベルト:交響曲第8(7)番「未完成」
 (以上、1/19〜21/1950rec, LHMV1020)
フルトヴェングラー指揮
ウィーン・フィル
フルトヴェングラー死の年の1954年に残された「運命」は3種類あるが、ムージクフェラインで録音されたこの「運命」は他のものと一味違う。ライヴで劇的な演奏になった戦中のものと比べると終始ややインテンポで曲を進めながら、バランスを大切に個々の楽器の役割を明瞭に聞かせ非常に音楽的に作り上げている。元々の録音も良かったのだろう。しっかりとした音が刻まれており、良質な音で楽しむ事ができるのは幸いである。この様な元々録音が良いものに第2世代復刻だからと言って劇的に音質が向上する事は難しいと思い、復刻自体非常に抵抗があった。個人的には第2世代復刻で行って正解だと思っているが、人それぞれ感じ方が違うので一概に良いとは言えないのが残念ではある。だが、音の厚み感が自然というか、出音に密度があり中域がスカスカする感じはなく、濃厚に凝縮され一音一音が爆発し凄まじいエネルギーを発している事が聞いて良くわかる。カップリングの「未完成」は既に弊社DCCA-0011でSP原盤から復刻したものと同一演奏であるが、LPからの復刻の希望も多少あり、昔からの定番の組み合わせとして今回収録に踏み切った。演奏は既に多くの方が巨匠の「未完成」の中でも一、二を争う好演奏として評価されているので今更言う事はないと思う。しかし元がSPに録音された為、こちらの音質は「運命」よりも若干落ちてしまうのが残念である。ディスクを再生した際に起因するノイズがあります。予めご了承ください。(デルタ・クラシックス)

fine NF

NF 20503
\3000
神谷郁代 プレイズ・シューベルト
シューベルト:
  ピアノ・ソナタ第21番変ロ長調 D.960
 即興曲集 作品90, D899
  第2曲 変ホ長調、第3曲 変ト長調、第4曲 変イ短調
★エクスト・トラック 
マテウス・シュタイン(1820年頃ウィーン、ヤマモトコレクション)
スタインウェイとMAシュタインの弾き比べ
 楽興の時 D.780 第3曲 ヘ短調
神谷郁代 (Pf)
NF 60503
(SACD)
\4000
※ハイブリッドではありません
神谷郁代のfine NFレーベル第3弾は、神谷初のシューベルト。ベートーヴェンの演奏と録音には豊富な経験を持つ神谷だが、ベートーヴェンを尊敬してやまなかったシューベルトを録音したいという、神谷の強い希望により実現したもので、ピアノ・ソナタ第21番と即興曲集作品90から3曲を収録している。第21番は、死の世界を歩いていたシューベルト最後の年のソナタだが、神谷は持ち味である、静寂さと透明な響きで、深々と歌い上げていく。収録は響きの良さで定評のある神戸新聞松方ホール、ホールトーンと一体となった天上の響きが随所に聴かれる。エクストラ・トラックにはシューベルト時代のピアノ・フォルテであるマテウス・シュタインと、スタインウェイD274による「楽興の時」の聴き比べを収録。マテウス・シュタインは弦の張力がスタインウェイの約四分の一程度(16〜20kg)と弱く、タッチは軽く敏感で、指先に細い弦が直接触れるような感触が特色で、この感覚が他のピアノ・ソナタや即興曲にも生かされた演奏になっている。
なお、fineNFレーベルは創設以来、ハイブリッドSACDを中心に発売してきましたが、本ディスクよりCDとSACD(Stereo+5.1 Surround)の2種類を分離して発売することになりました。なのでSACD盤は普通のCDプレーヤーではかかりませんのでご注意を。
録音:2007年9月24,25,27日 神戸新聞松方ホール(兵庫県)

若林工房

WAKA 4127
\2400
「ショパン:幻想ポロネーズ」
ショパン(1810-1849):
 ロンド 変ホ長調 作品16 / 3つのワルツ 作品34 /
 3つの新練習曲 (遺作) / 前奏曲 嬰ハ短調 作品45 /
 ポロネーズ 第6番 変イ長調 作品53 《英雄》 /
 3つのマズルカ 作品59 /
 幻想ポロネーズ 変イ長調 作品61
イリーナ・メジューエワ(ピアノ)
日本での活動歴も10年を超え、充実した活躍を続けるイリーナ・メジューエワの最新録音。ショパン・アルバムとしては通算4枚目となる今作は、《幻想ポロネーズ》と《英雄ポロネーズ》をメインに晩年の傑作マズルカ(作品59)や初期の隠れた名曲「ロンド(作品16)」などを配した好プログラムです。メジューエワらしい繊細かつ大胆なタッチ、薫り高い詩情、堅牢な造型、堂々たるスケール感などの魅力に溢れた秀演。明晰な論理と深い情感を持って献身的に作品と対峙するその姿は、新しい時代のショパン弾きとして、そしてロシア・ピアニズムの名門ネイガウス流派の継承者の一人として面目躍如たるものがあります。
「五感を研ぎ澄ませてこのアルバムに収められた音楽を聴いて欲しい。ショパン→ミクリ→ミハウォスキ→ゲンリヒ・ネイガウス→テオドール・グートマン→トロップ→メジューエワ。ショパンから数えて7代目の弟子となるメジューエワの元で今、ショパンの血統が脈々と息づいていることにきっと気付かれるに違いない。」(田中 泰/ライナーノートより)録音: 2008年5月14〜16日、新川文化ホール(富山県魚津市) STEREO/24bit Digital録音、発売元:若林工房

ミッテンヴァルト

MTWD99036
¥3000
マルコム・アーノルド:ピアノ三重奏曲ニ短調 Op.54
三木稔:ピアノ三重奏曲 Op.96
フランク・ブリッジ:ピアノ三重奏曲第1番ハ調「ファンタジー」
ベラルティ・トリオ
【印田千裕(ヴァイオリン)、
パヴェル・パナシウク(チェロ)、
アグネシュカ・パナシウク(ピアノ)】
イギリス近代の名作ピアノ・トリオと三木稔の作品を新進のピアノ三重奏団「ベラルティ・トリオ」が演奏したアルバム。平明でウィットに富んだリズムとメロディ、常に斬新な作品を生み出し続けたアーノルド(1921-2006)のピアノ・トリオは各楽器の普遍的な性格的役割を放棄し、簡潔ながらも驚きと迫力に満ちた魅力に溢れたもの。日本だけでなく海外でも高い評価を受けている三木稔の作品は全4楽章で約22分の大作。またブリテンの師としても知られるブリッジの作品は、1907年の室内楽作曲コンクールで第1位を獲得シタモノデ、ソナタ主題提示部と再現部の間にアンダンテ、スケルツォを挟んだ単一楽章の作品。
※ベラルティ・トリオ
ベラルティ・トリオは2004年、ロンドンにて印田千裕(ヴァイオリン)、パヴェル・パナシウク(チェロ)、アグネシュカ・パナシウク(ピアノ)により、結成。王立音楽院、トリニティ音楽院在学中に出会ったメンバーは直ちに互いの音楽性にバックグラウンドを越えた共通の価値観を見出し、レパートリーを広げると共にイギリスを始めヨーロッパ各国で演奏活動を行なっている。
※印田千尋(ヴァイオリン)
3歳よりスズキ・メソードでヴァイオリンを始める。東京藝術大学付属音楽高校を経て、同大学卒業。野村国際文化財団の助成を受けて英国王立音楽院に留学し、最高位のDiploma of the Royal Academy of Musicを得て卒業。マルシュナー国際コンクール第3位、江藤俊哉ヴァイオリン・コンクール第1位。‘05年同コンクール入賞記念演奏会で日本フィルハーモニー交響楽団とブラームス:ヴァイオリン協奏曲を共演する他、ドイツにて作曲者本人指揮によるマルシュナー:ヴァイオリン協奏曲、アメリカにてメンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲を演奏するなどソリストとして、また室内楽、オーケストラ奏者としても幅広く演奏活動を行っている。これまで吉川朝子、澤 和樹、ヴォルフガング・マルシュナー、ジョルジー・パウクに師事。
録音:2008年2月26日、笠懸野文化ホール,群馬

DISC CLASSICA

DCJA21007
\2100
祈り 〜グルダのアリア
 グルダ:アリア/
 シューベルト〜リスト:アヴェ・マリア/
 パラディス:シシリエンヌ/
 ショパン:幻想即興曲/
 ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ/
 アルベニス(ゴドフスキー編):タンゴ/
 シューマン:トロイメライ/
 グルダ:アリア(別テイク)
竹村 浄子(pf)
グルダの名作の中から、一つだけ挙げよと言われた時、ファンすべてが声をそろえるのは「アリア」ということになろう。この優しさとロマンに満ちた調べは、20世紀にモーツァルトが生まれていたならばこういう音楽を書いたのではないかと思いたくなる絶品であり、何よりも自然で、心地よい夢に誘う音楽の恵みである。まさにグルダの代表作としての名声に輝いている。いや、輝いているという以上に音楽を愛する人すべてに愛され続けているのである。グルダのファンであることを任じてはばからない竹村さんは、この代表作をあふれるばかりの愛情とピアニスティックな美しさをちりばめながら再現、グルダへのオマージュとしておられる。天国にいるグルダも彼の作品がこんなに美しく再現されたことに驚き、満面に笑みをたたえて聴き入っているのではないかと思われてならない。もちろん他に演奏された6つの作品も限りなく詩的で、無垢な美しさを秘めた演奏で再現されており、「祈り」のテーマにふさわしい。竹村浄子さんのこだわりにより、これまで誰もなしえなかった愛情の結晶といえるアルバムが作り出されたことを心から喜びたい。 —諸石幸生−ライナーノートより
《アリア》は「人生の歩み(道のり)」を示しているかのごとく、進んでいきます。「人生楽しいことばかりじゃない、苦しい時だってたくさんある。でも、やっぱり人生って素晴らしい。そして、音楽って最高だよね。」—音楽のジャンルを超越し、人生を愛してやまなかったグルダからのメッセージに思えてなりません。《アリア》は私にとってかけがえのない宝物です。この作品に出会えたことに、そして何よりもこの作品を残してくれたグルダに、心から感謝しています。竹村浄子(たけむらじょうこ)     

EDITION HST

HST-050
¥2500
フローリアン・レオポルド・ガスマン(1729-1774):交響曲集
 交響曲 変ホ長調 Hill85 (1769)
 交響曲 ハ短調-
 交響曲 ホ短調
ハイドン・シンフォ二エッタ トウキョウ
室伏正隆(指揮)
悲運の作曲家、フローリアン・レオポルド・ガスマンボヘミア・ブリュックス生まれ。父親の反対を無視し音楽修行のため家出し、モーツアルトの師でもあるイタリア・マルティーニに弟子入り。1763年にはグルックの後継者としてヴィーン宮廷バレエ作曲家に、1772年3月からは宮廷家劇場監督に就任するも、1774年新作オペライタリア公演準備の移動中、馬車から転落死去した。前人未到のガスマン交響曲集、復元開始!録音:2008年5月、2月、2007年8月ライヴ録音

HARMONY

HCC 2041
(2CD)
\4000
アルベニス:イベリア全曲   福間 洸太朗(pf)
NAXOSレーベルでの大ブレークも記憶に新しい大型日本人ピアニスト

HOMA DREAM

HR 1143
\2730
角 圭司〜グラシア
 1ゲーラ:組曲「道」*,ローズ・マリー, 夕暮れ*
 2ヴィラ=ロボス:5つの前奏曲[新版]
 3.M=トローバ:ラマンチャの歌
 4ブローウェル:
  新シンプルエチュード ドビュッシー讃歌, バリオス讃歌,
  カトゥーラ讃歌, プロコフィエフ讃歌, タレガ讃歌, ソル讃歌,
  ピアソラ讃歌, ヴィラ=ロボス讃歌, シマノフスキ讃歌,
  ストラヴィンスキー讃歌,11月のある日
角 圭司(Gt)*
共演:尾尻雅弘(Gt)
待望の角 圭司の2ndソロ・アルバム。2005年にアメリカから帰国し、日本で本格的に活動し始めた角だが、今回はキューバを中心としたラテンアルバムである。特筆すべきは、師である尾尻との二重奏で収録されたレイ・ゲーラ作品、組曲「道」。この作品楽譜はすでにフランスのルモワーヌ社から出版されているが、もともとは角の委嘱により作曲されたもの。またブローウェルの近作《新シンプル・エチュード》の日本録音、ヴィラ=ロボス《5つの前奏曲》の新版の録音も話題を呼ぶことだろう。

赤渋楽譜出版

AGSCD 802
\2500
ファルカシュ・フェレンツ:
 レーギ・マジャール・ターンツォク(古いハンガリー舞曲),
 ソナチネ、ルーマニアン・フォークダンス
ドップラー・アルベルト・フェレンツ:ハンガリー田園幻想曲
リスト・フェレンツ:愛の夢 第3番/上松明代編曲
バルトーク・ベーラ:ハンガリー農民組曲/ポール・アルマ編曲
上松明代:光と影の街、バック・アーリー/白須たみ編曲
上松 明代(Fl)
林 有紀(Pf)
レーギ・マジャール・ターンツォク発売にあたって:赤渋楽譜出版の河合和貴は語る。何かを表現する上で、経験は重要です。インターネットの検索で私達は世界の情報を知る事が出来ます。しかし、リンゴを文字で読むのと、実際に食べる事は違います。リンゴを食べた人の言葉には、説得力があります。音楽も同様に、五感を通じて経験した音楽は楽譜通りに演奏する音楽とは全く違う意味を持ちます。まだまだ欧米の評価の後から、音楽の良し悪しを判断してしまう傾向が、私達の心に残っていると思います。私はこのCDを通じて経験する事の大切さと自分の意志で、「好き」「嫌い」が言える環境を、広めて行きたいと思います。また、留学経験のある方は、是非、その国の文化を日本に伝えて下さい。日本は知的財産が多い国です。しかし、その財産が活かしきれていない面を私は感じます。クラシックの発展は異文化との融合でもあります。また、留学生は芸術の外交官でもあります。ヨーロッパ音楽が、日本やアジアの音楽の影響を受け発展した様に、芸術は世界の中で、流動的なものであると思います。このCDはそう言う意味でハンガリーの生きた音楽が収録された報告書的な意味も持っています。(ウィキペディアから引用した報告書とは、質も意味も全く異なります。)録音:2008年1月29日 岡崎市コンサートホール「コロネット」

ISODA

IE-2012
\2500
「シンディングの組曲」
 シンディング:ヴァイオリンとピアノの組曲第1番
  (プレスト、アダージョ、テンポ・ジュスト)
 チャイコフスキー:なつかしい土地の思い出(瞑想曲、スケルツォ)
 ヴィエニアフスキ:物語(伝説曲)
 ショーソン:詩曲
 シマノフスキ:タランテラ(夜想曲とタランテラより)
 ザルチスキ:マズルカ
 ブラームス:ハンガリー舞曲第8番イ短調
 サラサーテ:ホタ=ナバーラ
 フバイ:ヘイレ=カティ
辻井淳(ヴァイオリン)
藤井由美(ピアノ)
プロデューサー・エンジニア:太田憲志(オタケン・レコード)オタケン・レコードの太田憲志氏が自らミキシングコンソールに入りサウンドメイキングした知る人ぞ知るヴァイオリニスト、辻井淳の小品集シリーズ最新作。今回はシンディングの組曲をメインに有名無名を問わず名作品を集めました。京都市響のコンサート・マスターや新日本フィルのゲスト・コンサート・マスターなどを務めていた辻井淳は、しっかりした技術、奇をてらわない解釈で高く評価されており、このアルバムもレコード芸術7月号で準推薦となっております。録音:2007年8月 滋賀県高島市ガリバーホール

大堀敦子自主制作レーベル

PCDZ-1989/90
(2CD)
\3000
大堀敦子 ピアノ小品集(初CD化)
disc 1
 1. エリーゼのために(ベートーヴェン)
 2. 乙女の祈り(バダジェフスカ) 3. 花の歌(ランゲ)
 4. アルプスの夕映え(エステン)5. アルプスの鐘(エステン)
 6. アルプスの山小舎にて(ランゲ)7. 森の水車(アイレンベルク)
 8. かっこう(ダカン)9. 森のこだま(ワイマン)10. 銀波(ワイマン)
 11. 夜想曲(レイバッハ)12. メヌエット(ベートーヴェン)
 13. 楽しき農夫(シューマン)14. かっこうワルツ(ヨナーソン)
 15. ホフマンの舟歌(オッフェンバック)
 16. スケーターズ・ワルツ(ワルトトイフェル)
 17. 舞踏のあとにみる愛の夢(チブルカ)18. 勿忘草(リヒナー)
 19. マリー(リチャーズ)20. 夕べの囀り(リチャーズ)
 21. メヌエット(パデレフスキー)22. ハンガリア舞曲第5番(ブラームス)
 23. ハンガリア舞曲第6番(ブラームス)
disc 2
 1.舞踏への勧誘(ウェーバー)2. 別れの曲(ショパン)
 3. ワルツ(デュラン)4. 春のささやき(シンディング)
 5. ドナウ川のさざなみ(イヴァノヴィチ)6. ジプシーの踊り(リヒナー)
 7. ラデツキー行進曲(J.シュトラウス1世)8. クシコス・ポスト(ネッケ)
 9. 調子のよい鍛冶屋(ヘンデル)10. トルコ行進曲(モーツァルト)
 11. トルコ行進曲(ベートーヴェン)12. ワルツ(ブラームス)
 13. 月の光(ドビュッシー)14. ユーモレスク(ドヴォルザーク)
 15. ベニスの舟歌(メンデルスゾーン)16. トロイメライ(シューマン)
 17. 夜想曲嬰ハ短調 遺作(ショパン)18. 野ばらに寄す(マクダウエル)
 19. アメリカン・パトロール(ミーチャム)20. 軍隊行進曲(シュ−ベルト)
 21. ジングルベル(ピアポント)付録22. 乙女の祈り (バダジェフスカ)1957
 23. エリーゼのために(ベートーヴェン)1957
大堀敦子(ピアノ)、
岩淵洋子(連弾 Disc1/22・23、Disc2/19〜21)
クロイツァー門下の逸材。1963年、ルドルフ・ゼルキンの招きでマールボロ音楽祭に日本人ピアニストとして初めて参加、各国の演奏家達と多くの室内楽を共演。第一線で活躍する一方、日本音楽コンクールの審査員を35年間務め後進の育成にも尽力。1957年、東芝が国内録音を開始するにあたり「エリーゼのために」と「乙女の祈り」の録音に起用され、東芝ヒット賞を受賞。その後、全音楽譜出版社の依頼により数多くのピアノ・ピースを録音、藤田晴子氏に演奏・録音共に絶賛された。このアルバムは、東芝音楽工業(現EMミュージック・ジャパン)の時代に録音された沢山の小品の中から抜粋して復刻したものである。半世紀ほど前の音源を含む「ピアノ小品集」が最新のデジタル技術により鮮明に蘇る待望のCD。録音:1957〜1966年、MONO / STEREO、製造:株式会社EMIミュージック・ジャパン

国内BMG

BVCC 34166
(SACD Hybrid)
\2520
ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」/同第1番
 (ベーレンライター新原典版を使用)
パーヴォ・ヤルヴィ指揮
ドイツ・カンマー・フィル・ブレーメン
これほどまでに刺激と愉悦に満ちた「運命」があっただろうか!?全世界で絶賛!快進撃を続けるパーヴォ・ヤルヴィとドイツ・カンマーフィルのベートーヴェン第3弾!2006年5月の来日公演におけるベートーヴェンの交響曲全曲演奏会で、「刺激に満ちながらも調和の取れたベートーヴェン」「奇跡としか言いようがない演奏」「知情意すべてが最高水準、比類なき世界最高峰のベートーヴェン」「ベートーヴェン交響曲全9曲から未知の世界を引き出した」「ベートーヴェン芸術の真髄にふれることができた感動と驚きの3日間」と、最高の賛辞を得、さらに2007年7月のオール・ベートーヴェン・プロも「さらに進化を遂げた演奏精度と果敢な表現意欲」と評価され、2007年度の「音楽の友」誌コンサート・ベスト10では5位にランクインしたパーヴォ・ヤルヴィとドイツ・カンマーフィル。日本のみならず、ヨーロッパやアメリカにおいても、このコンビのベートーヴェン演奏は高い評価を受け続けており、2009年にはベートーヴェンの街ボンで毎夏開催されるベートーヴェン・フェストでの交響曲全曲演奏が決まっている。
全世界で絶賛を受けるこのコンビによる第3弾は第5番と第1番という明暗の2曲を収録。前2作同様、弦は6-6-6-4-3という小編成の対向配置、トランペットとティンパニにはオリジナル楽器を使用し、作品に詰め込まれた革命的なまでのドラマが炸裂する。第5番では、アーティキュレーションを徹底的に明確化することで、全曲に散りばめられたあらゆる運命動機が鮮明に浮かび上がり、第3楽章トリオの圧倒的なスピード感、第4楽章でコントラファゴットとピッコロが加わることによる音色感の劇的な変化など聴き所は数多い。しなやかな起伏の中でドラマティックなアクセントが光る第1番の圧倒的な説得力もこのコンビならでは。

●ベートーヴェンが思い浮かべた理想の演奏が実現
(・・・)ヤルヴィは通常よりもかなり速いテンポを採り、一気呵成に音楽を推し進めようとする。しかし、そのテンポのために細部の彫琢が犠牲になることが全くない、という点は驚くべきことだ。スコアに書かれているテンポや強弱、あるいはどんなに細かいスラーやスタッカートに至るまでも、全ては明瞭に聴き手の耳へと届くようになっている。一つだけ例を挙げるならば、《第5番》第1楽章、166小節目からはじまるクレッシェンドは168小節目でfへと至り、ついで175小節目で、piu f、そしてダメ押しの如く、179小節目のffへとなだれ込んでいく。こうした3段階にわたるクレッシェンドのありようが、これほどまでに明快に描き分けられた例を筆者は知らない。あたかも、ハイ・ヴィジョンで撮影された高画質映像を見ているかのように、全て「楽譜通り」に、眼前に思い浮かべながら聴くことができるのだ。いわば、ベートーヴェンが脳内に思い浮かべたであろう理想の演奏がようやくここに実現した、と言えるかもしれない。これは、ヤルヴィの指揮もさることながら、こうした解釈を可能にしたドイツ・カンマーフィルハーモニーの奏者一人一人の卓越した技能と献身的な音楽への奉仕があって、はじめて可能なことであろう。この録音は、偉大なる「楽譜至上主義者」であり、書かれたものから最大限の効果を引き出すことができるヤルヴィと、それを実際の音として提示できるアンサンブルの勝利の記録である。————広瀬大介(ライナーノーツより引用)

録音:2006年8月27日〜29日(第5番)、8月31日〜9月1日(第1番)、ベルリン、フンクハウス・ケーペニック(旧名称:スコアリング・ステージ)
DSD Recording SACD Multi: 5.0 channel/ SACD Stereo /CD Audio: DDD STEREO
輸入盤発売8月頃予定。
BVCC 34167
(SACD Hybrid)
\2520
ブルックナー:交響曲第7番[ノーヴァク版] パーヴォ・ヤルヴィ指揮
フランクフルト放送響
若き巨匠とドイツの名門オーケストラの邂逅が生んだ新時代のブルックナー。名ホール、アルテ・オーパーに満ちわたる充実の響きを捉えた名録音。パーヴォ・ヤルヴィがフランクフルト放送響との初の大プロジェクトとして選んだのはブルックナーの交響曲全曲演奏。1980年代にインバルのもとでブルックナー演奏の名声を確立した同響にとって、ほぼ20年ぶりのブルックナーへの回帰となる。従来の演奏につきまとっていた古い伝統をすべて洗い流し、ブルックナーもハイドン、モーツァルト、ブラームスなどと同じ西洋音楽の原則で書かれているという根本に立ち返って、全く新しい自らの解釈を生み出している。フランクフルトで初めてブルックナーを演奏した際に、同響とブルックナーの親和性を直感したというパーヴォが挑んだ第7番では、重厚なソノリティを生かしながら、細部にいたるまで明晰さを徹底させ、作品の優美さを浮き彫りにしている。演奏会のライヴを基本に慎重なリテイク・セッションを重ねて完成させるという、パーヴォ入魂のチクルスの劈頭を飾るにふさわしい名演奏である。

●パーヴォ・ヤルヴィ、ブルックナーを語る
 私はブルックナーを愛しています。構成の大きなブルックナーの音楽を大局的に把握するのには少し時間がかかりますが、私はそうやってじっくりと大きな絵を眺めていくような過程が気に入っています。ブルックナーの交響曲を演奏することは、十分な計画とペース配分をあらかじめ考えて進める長い旅のようなものです。作品の中に没入することができ、気がついたときには、特別な場所にいる、そんな感じです。私には、ブルックナーの音楽も、たとえばハイドン、モーツァルト、あるいはブラームスといった他の作曲家音楽と同じ法則に従っているのだと思えるからです。とても自然で、心からのものであり、しかも論理的なのです。
 これまでさまざまな録音でブルックナーの交響曲に接してきましたが、意外なことに、私たちが尊敬する巨匠たちは、いわゆるチェリビダッケ流の「極限まで遅いテンポで敬虔に演奏する」という一般的なブルックナーのイメージとされている解釈とは無縁なのです。フルトヴェングラーによるいくつものライヴ録音や、バーンスタインがカーネギー・ホールで演奏した第6番は、私に大いなる啓示を与えてくれました。ヴァントが北ドイツ放送交響楽団を指揮して東京で演奏した第9番を実際に聴くことができましたが、これは本当に素晴らしかった。ヴァントの演奏では、あらゆる音符が意味を持って息づき、すさまじいエネルギーが満ち溢れていました。だから耳に馴染んでいるブルックナー演奏の誤った「伝統」を無批判に受け入れるべきではないのです。
「ブルックナーは同じ交響曲を9曲も書き続けた」などと言われますが、このような発言は、私には、ブルックナーの音楽についての理解が足りないのだとしか思えません。それぞれの交響曲は、個々にはっきりとした独自の性格を持っています。1曲1曲が個性的であり、演奏者は、それぞれの交響曲の独自の持ち味を引き出す必要があります。
 当シリーズでは、フランクフルト放送響の本拠地であるアルテ・オーパーで複数回行なわれる演奏会がすべて収録され、それに加えて演奏会でうまくいかなかった部分を修正するためのリテイク・セッションを組んでいます。いわばライヴ・パフォーマンスの興奮とセッション・レコーディングの精緻さの両方の要素を兼ね備えているといえるでしょう。私自身、プロデューサーと放送局のスタジオにこもり、すべての録音の中から最終のテイク決めをしています。(ライナーノーツ掲載のインタヴューより)

録音:2006年11月22日〜24日、フランクフルト、アルテ・オーパーでのライヴ・レコーディング
DSD Mastering SACD Multi: 5.0 channel/ SACD Stereo /CD Audio: DDD STEREO
輸入盤発売10月頃予定。

国内ユニバーサル

UCCD 3981
\1800
リッカルド・シャイー/プッチーニ:管弦楽曲集
 プッチーニ:
  交響的前奏曲/交響的奇想曲/
  歌劇《妖精ヴィッリ》から 第1幕への前奏曲、妖精の踊り/
  歌劇《エドガール》から
   第1幕への前奏曲、
   第3幕への前奏曲、3つのメヌエット/
  歌劇《マノン・レスコー》から第3幕の間奏曲/菊(弦楽合奏版)
ベルリン放送交響楽団、
指揮:リッカルド・シャイー
録音:1982年9月 ベルリン プッチーニ生誕150年記念企画。シャイーによる名盤がプライスダウンで再登場!
UCCD 3982
\1800
リッカルド・シャイー/プッチーニ・ディスカヴァリー
 管弦楽のための前奏曲/スケルツォ/
 歌劇《マノン・レスコー》〜第2幕への前奏曲/
 カンタータ《戦の音を止めよ》/
 軍楽隊のための 《電気ショック(輝かしき小行進曲)》/
 軍楽隊のための《シチリアの戦艦(正規の行進曲)》/
 ローマへの讃歌/エッチェ・サチェルドス・マニュス/
 サルヴェ・レジーナ/アダージェット ヘ長調/
 レクイエム/ヴェクシラ/聖パオリーノのためのモテット/
 歌劇《トゥーランドット》〜第3幕フィナーレ(ルチアーノ・ベリオ版)
キアラ・タイジ(ソプラノ)、
エヴァ・ウルバノーヴァ(ソプラノ)、
ダリオ・ヴォロンテ(テノール)、
ジョセフ・カレヤ(テノール)他
ロバート・デ・ティエリー(オルガン)、
ミラノ・ジュゼッペ・ヴェルディ合唱団
ミラノ・ジュゼッペ・ヴェルディ交響楽団、
指揮:リッカルド・シャイー
録音:2003年6月 ミラノ [デジタル録音] プッチーニ生誕150年企画。シャイーによる知られざるプッチーニ作品集がプライス・ダウンで再登場!
UCCD 1214
\2500
ベルリオーズ:幻想交響曲、
ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ
サイトウ・キネン・オーケストラ、
指揮:小澤征爾
録音:2007年9月6日-9日 松本 長野県松本文化会館 小澤征爾が最も得意とする演目《幻想交響曲》を2007年9月、サイトウ・キネン・フェスティバルで取り上げ、火のように熱い演奏で聴衆を金縛りにした録音。

国内・コロムビア・ミュージック

COGQ-32-3
(2SACD Hybrid)
¥3990
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲(全6曲) BWV.1007-1012 寺神戸亮(ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラ)
「バロック・ヴァイオリンのスペシャリスト寺神戸が、バッハのチェロ組曲を?」 そして、見慣れない楽器を持つ寺神戸の写真をみて、疑問は更に膨らみます。「・・・この見たことのない楽器は、いったい何!?」 未知なる物への、このわくわくする好奇心は、この楽器、ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラを初めて見た寺神戸も同じであったに違いありません。
バッハの名曲「無伴奏チェロ組曲」。実は、そもそも「本当はどんな楽器のために書かれたのか」を巡って様々な議論がされながら、現在でも決定的な答は見出されていません。「えっ、チェロのための曲じゃないの?」と、驚かれた方も多いかもしれません。いわゆる現代のチェロによる名演奏・名録音がたくさん残されているのですから、それも当然です。しかし、楽曲のそこかしこに、チェロでは演奏困難あるいは演奏不可能な音符があること——例えば、一度に押えることのできない和音(人間離れした大きさの手の怪物奏者なら可能!?)や、バッハの時代には知られていなかった"左手親指で弦を押さえる奏法"でないと演奏できない部分——は、「チェロのための曲ではない?」との疑問を抱くに十分。そもそも、最も大切な「バッハ自身の自筆譜」が現存していないことが、この疑問の解決をいっそう困難にしているのです。 (コロムビア・ミュージックエンタテインメント・ホーム・ページより)

DENON/JVC

JMXR 24209
\3465
「ランパル=ラスキーヌ / 日本の旋律〜
 フルートとハープによる日本旋律集(編曲:矢代秋雄)」
  春の海/中国地方の子守唄/赤とんぼ/ちんちん千鳥
  南部牛追い唄/出船/この道/花嫁人形
  荒城の月/城ヶ島の雨/花/さくらさくら
ジャン=ピエール・ランパル(Fl) 
リリー・ラスキーヌ(Hrp)
矢代秋雄(編曲)
日本がアナログ期に残した世界に誇る宝、選曲・演奏・録音のすべてが揃ったアルバムがついにXRCDで復刻される。超一流のフルーティスト、ランパルが全盛期に、ハープ界の第一人者ラスキーヌとの絶妙なコラボで作り上げた「日本の旋律」。日本コロムビアから録音を委嘱されたフランスERATOの名エンジニア、ガルサンの音作りも当時、大きく話題になった。日本人なら誰でも聞いたことのある調べの数々に対して、違和感どころか、まるでふつうにわたしたち日本人が口ずさむのとすこしも変わらぬ感覚で、日本のこころをみごとに歌い尽くしている。ここで編曲を手掛けたのは日本を代表する作曲家、矢代秋雄。なお、このたびは初回発売のみにしか収録されなかった宮城道雄の「春の海」を収録、オリジナルの形で復刻。オリジナル録音:1969年6月3 & 4日パリ レコーディング・エンジニア:ミシェル・ガルサン xrcd24リマスタリング:2008年6月6日横浜ステレオ 日本語解説・帯付 2chオリジナルマスター使用 52'25

国内ソニー

SICC-913
\2520
グリーグ:ピアノ協奏曲
ショパン:ピアノ協奏曲第2番
ニコライ・トカレフ(ピアノ)、
オラリー・エルツ指揮、
ルツェルン響
録音:2008年3月19日、20日 ルツェルンでのライヴ



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