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第42号マイナー・レーベル新録音新譜(2)



INTEGRAL 1CD¥2400

INTEG 221118
\2500
ジョルジュ・オンスロウ:チェロ・ソナタ第2、3番
ジャン=ルイ・デュポール:夜想曲
ジャン=マリー・トロトゥロー(Vc)
POL 580103 シャルル・デュパール:組曲第11番、
J.J. ヴァルター:セレナータ、
J.S.ルクレール:ソナタ第7番、
E.マンジャン:シンフォニー・コンチェルト第1組曲、
C.P.E.バッハ:フルート・ソナタ 第2番
ゴルダン・ニコリッチ(Vn)
デビッド・ワルター(Ob)
ピエール・セシェ(Fl)
ジャン=マリー・トロトゥロー(Vc)) 他
POL 580216 セルジュ・ランセン:ハバネラ、
グラナドス:インテルメッツォ、
ディミトレスク:ダンス・タラネーズ、
グリエール:インテルメッツォ、
ボッテシーニ:「夢遊病の女」の主題による幻想曲、
ベイント:ファンタジー・コンチェルタンテ、
クーセヴィツキー:小さなワルツ、
モンターク:エクストリーム、
P.ミシェル:タンゴ・フォー・アンドレ
ダニエル・マリイエ(コントラバス)
オーヴェルニュ室内管弦楽団
POL 610434 ハルトマン:葬送協奏曲、交響曲第4番
ヘンツェ:I Sentimenti Di C.P.E. Bach
アリ・ヴァン・ベーク(指)
オーヴェルニュ室内管弦楽団
POL 620245 バーディングス:交響曲第9番 アリ・ヴァン・ベーク(指)
オーヴェルニュ室内管弦楽団
POL 170633 メンデルスゾーン:無言歌集(オーボエとピアノ編曲による)
 Op.38-13、18、Op.30-7、10、12、
 Op.53-19、23、Op.19-1、2、4、
 Op.62-25、26、29、30、
 Op.102-43、47、Op.67-31、32、34
デビッド・ワルター(Ob)
クレール・デゼール(P)
「モラゲス・クインテット」のワルターによるメンデルスゾーンの名旋律

JMO

JMOCD 006/7
(2CD)
\2600→¥2390
マーラー:
 交響詩「葬礼」
 交響曲第1番「巨人」
井上喜惟(指)
ジャパン・グスタフ・マーラー・オーケストラ
交響詩「葬礼」は「復活」の1楽章の第1稿といえる曲でマーラー自身が交響曲第2番の作曲前に、この曲に「葬礼」と名付けてショット社に売り込みをはかった。「復活」1楽章と比べても細部が多く異なっていて、実に楽しめる曲。作曲完成年は1888年で「巨人」と同時に作曲していたと思われ、大変素晴らしいカップリングとなっている。鬼才井上喜惟の面目躍如と申せましょう。

LSO LIVE

LSO 0594
(SACD hybrid)
\2400→¥2190
ベートーヴェン:
 (1)ミサ曲 ハ長調Op.86
 (2)「フィデリオ」第1幕より、囚人の合唱
サリー・マシューズ(S)
サラ・ミンガルド(A)
ジョン・マーク・エインズリー(T) 
アラステア・マイルズ(Bs)
サー・コリン・デイヴィス(指)
ロンドン交響楽団&
ロンドン交響合唱団
2005年11月にスタートし、作曲者歿後180周年を翌年に控えた2006年のシーズンを通して行われたLSOによるベートーヴェン・シリーズ。このプロジェクトはゆかりの巨匠ふたりが演目を振り分ける形でも話題を集めた。すなわちハイティンクがすべてのシンフォニー(LSO.0598)を振ったのに対して、デイヴィスの受け持ったのが「フィデリオ」(LSO.0593)とミサ・ソレムニス、そしてこのたびリリースとなるハ長調ミサ。先人ハイドンのお株であるジャンルに挑み、ベートーヴェンの革新性がおおきく開花したハ長調ミサは、ちょうど書かれた時期からもいわゆる「傑作の森」に列せられる作品。デイヴィスは以前に同じLSOと録音(1977年スタジオ)済みだが、ほぼ30年近い時を隔てて、ここに「ベートーヴェン・プロジェクト」という絶好の機会を得て、ふたたび手兵LSOとともに臨んだ当夜のライヴ。あえてハイティンクにシンフォニーすべてを託してまでこれに取り組んだことも、かえって巨匠の異常な燃え上がりに圧倒される大演奏を生み出すことになった。ここでのLSOは交響曲でもみせたように、ピリオド・スタイルを踏まえながら、ときにアグレッシヴに鋭く切り込むところも新鮮な魅力。ソリストには若い世代からマシューズ、デイヴィスからの起用も多いエインズリーとマイルズ。さらにアンサンブルに厚みを加えるのは、やわらかく高貴な美声が申し分ないコントラルト、ミンガルド。そして、いまや看板となったLSCも驚異的な充実ぶりでベストを尽くしている。なお、フィルアップにはそのコーラスの実力がいかんなく発揮された、既出「フィデリオ」全曲盤より第1幕フィナーレ、囚人たちの合唱をアンコール収録している。録音:(1)2006年2月26日(2)2006年5月23-25日ロンドン、バービカンセンター(ライヴ)DSD5.0 マルチチャンネルステレオ
LSO 0665
(SACD hybrid)
\2400→¥2190
マーラー:交響曲第7番ホ短調「夜の歌」 ゲルギエフ(指)
ロンドン響
有無を言わせぬ強引なアプローチで話題騒然のゲルギエフ&LSOによるマーラー・シリーズの第3弾は、前日に行なわれた第5番につづいて連夜の公演となった第7番「夜の歌」。マーラーの交響曲のなかでもなぞめいた曲と云われる第7番は、じつはそのぶん個性ゆたかな録音の数々で知られる作品でもあります。筆頭に挙がるクレンペラーの冷徹演奏のほか、それぞれ方向性の異なる2種のライヴがあるテンシュテットが英国発というのも奇遇ですが、偉大な先人に肩を並べるほどゲルギエフ&LSOのライヴもまた十分個性の際立つ内容といってさしつかえないものです。全曲を通じての特徴は、第6番(LSO.0661)のケースと同様にかなり速めのテンポを採用していること。不気味な暗さで開始され、主部に入り追い詰められた気配を強めてゆく第1楽章。‘地獄の踊り’(インディペンデント紙)と評されたスケルツォは‘当夜における全曲の白眉’(ミュージカル・クリティシズム・ドットコム)。これを挟むふたつの夜曲は、快活なテンポで軍楽の要素が強調された第2楽章、やはりかねて思い描くよりも速く、ますます苦々しいパロディの印象を与える第4楽章のどちらも徹底して感傷を排した趣きとなっています。ついに神経症的アプローチのきわめつけは操状態で一気に駆け抜けてゆくフィナーレ。「これ(ゲルギエフによるフィナーレのアプローチ)がまったくマーラーが意図するものであったかどうかは、わたしにははっきりと分かりません。けれども、終りまで疲れを知らない輝きに満ちたLSOの木管に力を与えられ、(フィナーレは)過激という以外の何ものでもなかった。」(インディペンデント紙)
なかには戸惑いをおぼえ拒絶する向きもあるいっぽうで、いったいなにをしでかすのか、先の読めないハラハラドキドキする感覚に中毒症状を起こすファンが続出という事態を迎えている、ゲルギエフ&LSOのマーラー・プロジェクト。いよいよ7月9日と10日には、シリーズ最後の録音にふさわしく名刹セント・ポール大聖堂での千人の交響曲ライヴを控えていますが、まだまだこのコンビの行方に目が離せそうにありません。録音:2008年3月7日ロンドン、バービカンホール(ライヴ) プロデューサー:ジェイムズ・マリンソン エンジニア:ニール・ハッチンソン&ジョナサン・ストークスDSD5.0 マルチチャンネルステレオ
LSO 0670
(SACD hybrid)
\2400
ティペット:オラトリオ「われらが時代の子」 インドラ・トーマス(S)
藤村実穂子(A)
スティーヴ・ダヴィスリム(T)
マシュー・ローズ(Bs)
サー・コリン・デイヴィス(指)
ロンドン交響楽団&
ロンドン交響合唱団
LSO Live最新アルバムは巨匠デイヴィスによるティペット。ことし2008年の作曲者歿後10年が目前に迫った昨年12月16日と18日の2日に渡り行なわれた「われらが時代の子」ライヴ録音。ティペットの信頼も厚いエキスパートとして、すでにBBC響(1975年)、シュターツカペレ・ドレスデン(2003年ライヴ)とこの作品の録音を残しているデイヴィスだが、声楽をともなう大掛かりな内容ということもあり音質面の優位性に加え、コーラスによる二重フーガなどの場面で空間再現性に威力を発揮するマルチチャンネルSACD仕様でのこのたびのリリースは大いに歓迎されるところ。「われらが時代の子」は非人道的行為に対する抗議と平和への希求というメッセージが結晶化された反戦大作。第2次大戦前夜、同胞への弾圧に対する義憤に駆られたユダヤ人青年によるドイツ人書記官暗殺に端を発した未曾有のユダヤ人排斥事件(いわゆる「水晶の夜」)はティペットを恐怖と怒りで大きく震撼させた。この出来事に駆り立てられ、ティペットが1939年から2年の歳月をかけて完成させたオラトリオは、ヘンデルのメサイアと、バッハのマタイ受難曲をモデルにしつつ、さらにバッハでのコラールに替えて「黒人霊歌」を採用するなどの独自の特徴がみられる。デイヴィスを超えられるのはやはりデイヴィスしかいない−目下最高の状態にある手兵LSOとのあらたな「われらが時代の子」は前人未到、3種目にしてもはやほかに比較するもののない孤高の域に達しているというべきだろう。
「かれ(サー・コリン・デイヴィス)がそうするほどに確信をもって、ティペットの断裂した線を結び合わせる巨匠などほとんどいないようにおもわれる。したがって、このあとに引き続いて起きるのは、われらが時代の子の衝撃的な演奏にほかならない。デイヴィスは全曲にひとを奮い立たせる活力と弾む調子とを吹き込んだ〜それは深い情感を損なうというよりはむしろ強めた…かれはロンドン交響合唱団からとびきり痛烈な歌唱を引き出した…そしてソリストらもまた立派にこなした。」(タイムズ紙)
シベリウス、ベルリオーズにモーツァルトそしてティペット…キャリアの総仕上げの段階に入り母国に落ち着いて、LSO Liveでは思い入れの深いプログラムのみをじっくりと取り上げている巨匠デイヴィス。当アルバムはティペットが投げかけた普遍的なテーマをいま、あらためてわたしたちに重く問い掛けるもの。録音:2007年12月16 & 18日、ロンドン、バービカンホール(ライヴ) プロデューサー:ジェイムズ・マリンソン エンジニア:ジョナサン・ストークス & ニール・ハッチンソン DSD5.0マルチ・ チャンネルステレオ

MELBA

MR 301095
(4SACD Hybrid)
\8000
ワーグナー:「ジークフリート」 ゲイリー・ライドアウト(T ジークフリート)
リサ・ガスティーン(S ブリュンヒルデ)
リチャード・グリーガー(T ミーメ)
ジョン・ブレッヒャー(Br ヴォータン)
ジョン・ウェグナー(Bs アルベリヒ)
デイヴィッド・ヒバード(Bs ファーフナー)
リアン・キーガン(Ms エルダ)
シュ=チェーン・ユ(S 森の小鳥)
アッシャー・フィッシュ(指)
アデレード交響楽団
録音:2004年11-12月
MR 301099
(4SACD Hybrid)
\8000
ワーグナー:「神々の黄昏」 ティモシー・マサード(T ジークフリート)
リサ・ガスティーン(S ブリュンヒルデ)
ドゥッチョ・ダル・モンテ(Bs ハーゲン)
ジョナサン・サマーズ(Br グンター)
ジョアンナ・コール(S グートルーネ)
ジョン・ウェグナー(Bs アルベリヒ)
エリザベス・キャンベル(Ms ワルトラウテ)
リアン・キーガン(Ms 第1のノルン)
ナタリー・ジョーンズ(S ヴォークリンデ)
ドナ=マリー・ダンロップ(S ヴェルグンデ)
ザン・マッケンドリー=ライト(Ms フロースヒルデ)
アッシャー・フィッシュ(指)
アデレード交響楽団,
南オーストラリア州立歌劇場合唱団
アデレードの南オーストラリア州立歌劇場での「ニーベルングの指環」、完結!今回は後半の大作2作、「ジークフリート」と「神々の黄昏」。この「指環」で一貫してブリュンヒルデを歌っているのがリサ・ガスティーン。オーストラリアのブリスベン出身で、今や欧州ではブリュンヒルデ、イゾルデに引っ張りだこ。ここでも大きな存在感を示している。「ジークフリート」のタイトルロール、ゲイリー・ライドアウトはカナダのテノール。若々しい爽やかな声の持ち主で、「フィデリオ」のフローレスタンなどを得意とした。2007年9月に55歳で亡くなってしまったため、貴重な録音となった。ティモシー・マサードは米国のテノール。米国では既にドラマティック・テノールとして知られており、ヨーロッパにも活動を広げているところ。その他、リチャード・グリーガー、ジョン・ブレッヒェラー、エリザベス・キャンベルなど、「ラインの黄金」、「ワルキューレ」で既に実力を発揮していた歌手がここにも参加。イスラエル出身のアッシャー・フィッシュはアデレード交響楽団を見事に操り、立派な音楽を聞かせてくれる。SACD Hybridでの発売。録音:2004年11-12月

MIRARE

MIR 070
(1CD+1DVD(PAL))
\2600
ラフマニノフ:
 2台のピアノのための組曲第1番Op.5「幻想的絵画」
 2台のピアノのための組曲第2番Op.17*
チャイコフスキー:組曲「眠れる森の美女」(4手版=ラフマニノフ編)
特典DVD(PAL):
 ドキュメンタリー「SHARED SECRETS」〜「眠れる森の美女」録音風景より
ブリジット・エンゲラー(P)
ボリス・ベレゾフスキー(P)
今年のラ・フォル・ジュルネ音楽祭でも人気の高かった2人による新譜が発売される。ヴィルトゥオーゾ・ピアニストとして着実に地位を築いてきたロシアのピアニスト、ベレゾフスキー。フランス系のピアニストながらモスクワ音楽院でネイガウス師事していたエンゲラーの二人の共演による4手のためのラフマニノフ・アルバム。さらにこのアルバムの録音風景やインタビューが楽しめる映像を収録したDVD(PAL方式)が付いた特別仕様。エンゲラーとベレゾフスキーの見応えのある演奏姿や仲の良い様子が伺える和やかな録音風景が満載のDVD。ラフマニノフが20歳の時の作品でチャイコフスキーに捧げられた「組曲第1番」。あの有名なピアノ協奏曲第2番と同時期に作曲された「組曲第2番」。歯切れの良い技巧を持つベレゾフスキーと豊麗な音色で全てを包み込む音楽を奏でるエンゲラーとの演奏で、いずれも高度な演奏技術を要するラフマニノフの難曲を見事に弾ききっている。また組曲「眠れる森の美女」は、最初から連弾曲だったのではないかと思わせるピアニスティックな魅力溢れる作品。息の合った二人ならではの躍動感、色彩感に満ちた演奏。言語:フランス語 字幕:英語 DVDトータル・タイム:18分 録音:2006年7月、2007年12月*
※DVDはPAL方式の為、日本国内で発売されている機器では視聴できない場合があります。

MN RECORDS 1CD¥2400

MNRCD 113 マイケル・ナイマン 「Mozart 252」
1. In Re Don Giovanni
2. Revisiting the Don
3. Trysting Fields
4. Not Knowing the Ropes [otherwise known as 2M6]
5. Wedding Tango
6. Wheelbarrow Walk
7. Fish Beach
8. Knowing the Ropes
9. O my Dear Papa
10. I am an Unusual Thing
11. Profit and Loss
 *すべて新録音
マイケル・ナイマン(指)
マイケル・ナイマン・バンド
このアルバムの始まりは、2006年のモーツァルト生誕250年記念にあたり、BBCがナイマンに何かモーツァルトにちなんで1枚のアルバムを、と依頼したことでした。2年経過したのでタイトルが「Mozart 252」となっているのはご愛嬌。モーツァルトの歌劇「ドン・ジョヴァンニ」に登場する「カタログの歌」をフィーチャーし、クラシック・テイストとミニマル主義、さらにロックンロールのテイストを融合させたあの伝説の「In Re Don Giovanni」の新録音が登場。ナイマンの手がけた映画音楽で「数に溺れて」にもモーツァルトの音楽がしばしば引用されていたが、そういったものも新たに録音しなおして、充実の1枚となっている。
MNRCD 114 マイケル・ナイマン:8つのエロティックな歌 マリー・エンジェル(ソプラノ)
マイケル・ナイマン&マイケル・ナイマン・バンド
ヴェネチア・ビエンナーレ音楽祭の委嘱作品。2007年10月に作曲者自身の指揮で世界初演されました。きわめてエロティックな詩は、ルネッサンスの詩人ピエトロ・アレーティノによるもので、当時「カーマ・スートラ」ともてはやされていた、いわゆる春画にインスピレーションを得て書かれたとされている。マリー・エンジェルは男役と女役の一人二役を歌う。いやらしいというより、むしろユニークな歌曲集となっている。

MUSICAPHON

M 56890
(SACD Hybrid)
\2400
ルイ・フェルディナンド・フォン・プロイセン(1772-1806):
 ピアノ四重奏曲変ホ長調op.5
メンデルスゾーン(1809-1847):
 ピアノ四重奏曲第2番へ短調op.2(1823年)
ヴァレンティン・ピアノ四重奏団
【インカ・フォン・プットカーメル(Vn)、
ウノミナコ(Vla)、
ハンノ・クーンス(Vc)、
イザベル・シュペート・ロツキー(P)】
ルイ・フェルディナンド・フォン・プロイセンは、バッハとも音楽的親交があったことで知られるフリードリヒ2世(フリードリヒ大王)の甥にあたる人物。どのような音楽教育を受けたかということについて詳細な資料は残されていないが、ロココを思わせる雰囲気も漂う美しい作品となっている。このプロイセンのピアノ四重奏曲の書き方は、後の作曲家たちの規範の一つとなったとされている。メンデルスゾーンのピアノ四重奏曲は、14歳の時に作曲されたものだがすでに信じられないような天才の輝きを見せている。
M 56889
(SACD Hybrid)
\2400
まがりくねった小道〜
 ヘンデル&ヴァイス:オーボエ・ソナタ集(全曲)
ヘンデル:
 ソナタヘ長調HWV 363a、ハ短調HWV366、
 変ロ長調HWV357、ト短調HWV 364
ヴァイス:ソナタ変ホ長調、ト短調、変ロ長調
コンチェルト・ロイヤル・ケルン
【カルラ・シュレーター(Ob)、
ライナー・ヨハンセン(Fg)、
ロベルト・ニコライチェク(Vc)、
ハスミ・ヤマト(アーチリュート)、
トーマス・ジノフチク(Cem)】
ここに収められているヨーハン・シギスムント・ヴァイス(1690頃-1737)は、リュート曲作曲家として有名なシルヴィウス・レオポルト・ヴァイスの弟にあたります。兄ヴァイスの陰にかくれて歴史に埋もれていた弟ヴァイスの作品が、瑞々しいアンサンブルを得て蘇りました。ヘンデル作品もどれもシンプルながら聴かせる名演となっている。録音:2006年

NAIVE

V 5158
(2CD→特別価格)
\2500→¥2290
ヴェルディ:「ナブッコ」 レナート・ブルゾン(Br ナブッコ)
マリア・グレギーナ(S アビガイッレ)
ファビオ・アルミリアート(T イズマエーレ)
フェルッチョ・フルラネット(Bs ザッカリア)
エレナ・ザレンバ(Ms フェネーナ)
ほか
ダニエル・オーレン(指)
東京交響楽団,
東京オペラ・シンガーズ
いまだに語り草になるサントリーホールでの「ナブッコ」が、お求め安い価格で再登場。当時破竹の勢いだったグレギーナのド迫力のアビガイッレに対し、ベテラン、ブルゾンのナブッコがぶつかり合い、しかもアルミリアート、フルラネットが脇を固める、という超豪華キャスト。そしてオーレンの巧みな指揮によって、歌手、オーケストラ、合唱がいったいになって盛り上がっていくという、物凄い演奏。廃盤になっていたが、なんと2CDで1枚価格なみという非常に嬉しい価格で再発!!!オペラ・ファンなら必携の名演!!録音:1998年4月,サントリーホール
OP 30436
\2500
フランチシェク・イグナーツ・アントニン・トゥーマ(1704-1774):
 4声のソナタ イ短調/パルティータ(4声)イ短調
 シンフォニア(4声)変ロ長調
 シンフォニア(3声)変ロ長調/パルティータ(3声)ハ短調
 ソナタ(4声)ホ短調/ソナタ(3声)イ短調
リナルド・アレッサンドリーニ(チェンバロ&指)、
コンチェルト・イタリアーノ
「刺激的な古楽演奏」を語る上ではずせないのがアレッサンドリーニ、待望の新譜です。トゥーマは、チェコに生まれ、その後ウィーンに移り、キンスキー伯の庇護を受け、フックスの下で学ぶ傍ら教会音楽家として活動、そして宮廷や貴族に仕える副楽長を務めた人物。シンコペーション、ため息のような旋律、長・短調の突然の交替といった、ギャラント様式を思わせる作風で、さらに二重フーガがあちこちで用いられるなど、卓越した作曲技法の持ち主でした。といえば、アレッサンドリーニほど彼の作品を演奏するのに適した人物はいないだろう。アレッサンドリーニの心地よく刻むチェンバロの和音は、うつろう気分を濃厚に反映させたもの。さらに、声部の絡み合い、コントラストのつけ方など、決していやらしくはないが、実に見事。嬉しい驚きに満ちた1枚となっている。
V 5084
\2500
ベートーヴェン:
 (1)ピアノ協奏曲第1番ハ長調op.15
 (2)ピアノ協奏曲第5番変ホ長調op.73「皇帝」
フランソワ=フレデリク・ギィ(P)
フィリップ・ジョルダン(指)
ラジオ・フランス管弦楽団
2005年のラ・フォル・ジュルネ音楽祭(ベートーヴェン)でも来日し、極めて自然な流れで、どこも奇を衒うことのない「ハンマークラヴィーア」の名演を披露したフランソワ=フレデリク・ギィと、巨匠アルミン・ジョルダンの息子、フィリップ・ジョルダンによるベートーヴェンの登場。第1番の颯爽として見通しのよいオケの序奏から、やや控えめに入るピアノ・ソロと続く軽やかなパッセージに、胸がウキウキしてくる。「皇帝」の有名なピアノの冒頭は極めて華麗。続くオーケストラのトゥッティはたっぷりとオーケストラを響かせながら、骨太かつ颯爽とした気持ちのよいもの。新世代の音楽家による、颯爽としたベートーヴェンの登場。
V 5131
\2500
メンデルスゾーン:ピアノ作品集
 プレリュードロ短調op.104a-2/ロンド・カプリチオーソop.14
 歌の翼にop.34-2(トランスクリプション)/3つの練習曲op.104b
 無言歌op38-2/3つの幻想曲、またはカプリスop.16
 無言歌op.19-2/厳格な変奏曲op.54/無言歌op.102-5
 3つのカプリスop.33より第2,3曲目/
 ズライカop.4(トランスクリプション)
 無言歌op.67-2&5/
 スケルツォ(「真夏の夜の夢」より/ラフマニノフ編)
ベルトラン・シャマユ(P)
なんときらきらとしたメンデルスゾーン作品集でしょう!メンデルスゾーンの作品は、「天才の煌きぶりがあまりにまぶしくて、ためらいを感じる人が多く、とりあげられる機会が少ない」とシャマユは語る。シャマユの奏でるメンデルスゾーンには、天才の閃きとはかなさと彗星のようなきらめき、すべてが自然に共存している。シャマユは1981年トゥールーズ生まれのピアニスト。エッセールやマリア・クルチオに師事、パリ高等音楽院で学び、ペライアの薫陶も受けており、端正で清潔感のある音色は他ではなかなか得がたい味わい。協奏曲のレパートリーは既に30曲以上、現代ものから室内楽まで実に幅広く活躍している。2007年のラ・フォル・ジュルネでも、フランスの大人気ヴァイオリニスト、ローラン・コルシアと共演したほか、ソロに室内楽に活躍し、その端正な音色と甘いマスクで聴衆を魅了した。若さゆえ、だけではない輝きと躍動感を感じさせるシャマユ、これからもナイーブレーベルからリリースが続く予定とのことで、たのしみなピアニスト。録音:2007年12月
MO 782179
(6CD)
\6300→¥5890
メシアン:
 [CD1-2](原盤:MO 782170)
  「我らの主イエス・キリストの変容」(1969)
   (1991年ライヴ録音/)
 [CD3](原盤:MO 782159)
  「アーメンの幻想」(1943)
   (録音:1988年/オランダ)
 [CD4](原盤:MO 782131)
  「7つの俳諧」「天の都市の色彩」
  「ステンド・グラスと鳥たち」「異国の鳥たち」(1988年)
  〔シャンゼリゼ劇場コレクション/
   メシアン生誕80年記念コンサート・ライヴ〕
 [CD5-6](原盤:MO 782142)
  「峡谷から星たちへ」(1974)
  (1990年10月/ユトレヒト・ライヴ)
[CD1-2]
イヴォンヌ・ロリオ(Pf)、
ラインベルト・デ・レーウ(指)
[CD3] ラインベルト・デ・レーウ、
マールテン・ボン(Pf)
[CD4]
イヴォンヌ・ロリオ(Pf)/
ピエール・ブーレーズ(指)
アンサンブル・アンテルコンタンポラン
[CD5-6]
マルヤ・ボン(Pf)、
ハンス・ドゥラエル(Hrn)、
ジェル・デ・ゼーウ(シロフォン)、
ヴィム・フォス(グロッケンシュピール)、
ラインベルト・デ・レーウ(指)
シェーンベルク・アンサンブル、
アスコ・アンサンブル、
ハーグ打楽器グループ
今年はメシアン生誕100周年にあたる、メシアン・イヤー。メシアン解釈、演奏を語る上で欠かせない重要メンバーによるきわめて王道の演奏が、一気にボックスセットになって登場。「我らの主イエス・キリストの変容」は、呪文のような朗唱が印象的な、極彩色の伽藍のような音世界。レーウの指揮のもと、独特な色彩を帯びた祈りが積み重ねられてゆく。「7つの俳諧」は、メシアンが日本を旅してかかれたもの。メシアンの目と耳を通して再現される雅楽はいつ聴いても興味津々。ロリオ女史の明晰なハーモニーのセンスが光る。メシアンの織り上げた音世界を再認識するのに最適なボックスセットとなっている。

ONDINE

ODE 1123
(SACD hybrid)
\2500→¥2290
ベートーヴェン:
 ピアノ協奏曲第3番、
 ヴァイオリン協奏曲(ピアノ版) ニ長調 作品61a
オッリ・ムストネン(P、指)
タピオラ・シンフォニエッタ
オッリ・ムストネンとタピオラ・シンフォニエッタによるベートーヴェンのピアノ協奏曲シリーズ。第1番と第2番を組み合わせた第1作(ODE 1099) は、ムストネンの特異なフレージングといきなりのダイナミックスのコントラストが強い印象を与えた。彼の演奏については、「これではベートーヴェンではなくムストネンだ」という意見がある一方、「インスピレーションにみちた」という見方もあった。さすが、バッハとショスタコーヴィチの前奏曲とフーガをひとつのアルバム (ODE 1033) (第2集) に録音し、それぞれの音楽を新たな視点から見ることを試みたピアニスト。第2作は、第3番とベートーヴェン自身がピアノと管弦楽のために編曲したヴァイオリン協奏曲。ヴァイオリン協奏曲(ピアノ版)作品61aは、ムストネンとしては2度目の録音となるが、弾き振りとしては初。この作品はムストネンが定期的にコンサートで取り上げる、お気に入りの曲。このピアノ版はオーケストレーションの変更は一切なくソロ・パートのみ編曲されている。しかしヴァイオリン協奏曲で書き残していなかったカデンツァ部分は、ピアノ協奏曲版では書き記されている。このカデンツァはクレーメルをはじめ多くのヴァイオリニストにとって参考となる革新的なカデンツァであったといえるだろう。鬼才ムストネンならではの刺激的でアグレッシヴな演奏を聴かせてくれる。録音:2007年10月 (第3番)、11月 タピオラホール (エスポー、フィンランド) 制作:セッポ・シーララ、録音:エンノ・マエメツ5.0 surround/stereo 74'34
ODE 1061
\2300
子どもの歌の宝箱
 ユッカ・ヤルヴォラ:ワニのヘルベルッティ/
 ゲオルグ・マルムステーン:言うことをきかないティピ /
 P・J・ハンニカイネン:リスの巣/
 伝承歌(テッポ・アリ=マッティラ 編):粗末な小屋の歌/
 ヘイッキ・クレメッティ:森の歌の集い/
 伝承歌(テッポ・アリ=マッティラ 編):ヒュッティス=フーベルト/
 カイ・シュデニウス:マグダレーナ/
 ゲオルグ・マルムステーン:野ウサギの雪すべり/
 イルッカ・クーシスト:ウィークデイ/
 ペッテル・オホルス:ねんねんころり/
 ゲオルグ・マルムステーン:子どもに教える交通ルールの歌/
 伝承歌(ヨルマ・ハルコネン 編):森の小屋の窓/
 ゲオルグ・マルムステーン:わるい小熊/
 伝承歌(テーム・ホンカネン 編):象の行進/
 伝承歌(テッポ・アリ=マッティラ 編)風は誰のために歌うのか?/
 ペトリ・ヴィルタネン:わたしの友だち
マリ・パロ(S)
カイ・ヒュッティネン(B)
オスカリ・ペンナネン(ボーイソプラノ)
ヘルシンキ・フィルハーモニック管弦楽団
レイフ・セーゲルスタム(指)
今とむかし。子どもたちに歌って聞かせる歌と子どもたちの歌う歌が集められた。マリ・パロはシベリウス・アカデミー出身のソプラノ歌手。リートリサイタルとオペラで活躍し、ポップスのステージにも立っている。カイ・ヒュッティネンは20枚を超すアルバムを録音。テレビとミュージカルにも出演し、人々に親しまれている。ボーイソプラノのオスカリ・ペンナネン(1992-) も参加。セーゲルスタム指揮ヘルシンキ・フィルハーモニックの共演でソロ、デュオ、トリオの歌を聴かせる。ティヴォリ公園のロンビのポルカを連想させるマルムステーンの「野ウサギの雪すべり」など、オーケストラ演奏だけのトラックも数曲ある。フィンランド・ローカルリリースのためブックレットの歌詞と解説はフィンランド語だけ掲載されている。録音:2005年2月18日-19日 フィンランディアホール (ヘルシンキ)
ODE 1137
(CD+フォトアルバム)
\2300
アウロラ・ボレアーリス〜北極光の不思議
 (1)ラウタヴァーラ:
   鳥と管弦楽のための協奏曲「カントゥス・アルクティクス(極北の歌)」作品6
 (2)シベリウス:
   劇付随音楽「テンペスト」 組曲第1番 作品109-2よりテンペスト
 (3)メリカント:
   管弦楽のための4つの作品よりレント・カンタービレ、アリエッタ
 (4)トゥオマス・カンテリネン:映画「待ちぶせ」よりアダージョ
 (5)エルネスト・パングー:消された松明
 (6)アウリス・サッリネン:組曲「鉄の時代」よりトゥオネラのレンミンカイネン
 (7)ペール・ヘンリク・ノルドグレン:
   ペリマンニの肖像 作品26より考える人、
   ペリマンニの十八番の調べ
 (8)ラウタヴァーラ:交響曲第7番光の天使よりコメ・ウン・ソーニョ
(1)(2)(8)ヘルシンキ・フィルハーモニック管弦楽団
レイフ・セーゲルスタム(指)
(3)タンペレ・フィルハーモニック管弦楽団
トゥオマス・オッリラ(指)
(4)カレリア・フィルハーモニック管弦楽団
オレク・ソルダトフ(指)
(5)フィンランド放送交響楽団
サカリ・オラモ(指)
(6)ヘルシンキ・フィルハーモニック管弦楽団
オッコ・カム(指)
(7)オストロボスニア室内管弦楽団
ユハ・カンガス(指)
フォトブックスタイルのコンピレーション・シリーズ。最新のアルバムは、フィンランドの空にゆらめく光の芸術オーロラがテーマ。オーロラをイメージさせる音楽を集めた「アウロラ・ボレアーリス (Aurora Borealis)」(ODE 937) がベース。ラウタヴァーラの鳥と管弦楽のための協奏曲「カントゥス・アルクティクス」だけ、ヘルシンキ・フィルハーモニックとセーゲルスタムによる録音に差し替えられている。オーロラ研究家ヨウニ・ユッシラが撮影した写真10数枚とユッシラ自身の執筆した解説が英語、ドイツ語、フィンランド語、日本語で収録されている。オシャレなグリーティングカードとして、大切な友人への贈り物などに最適。解説:日本語訳付 写真:ヨウニ・ユッシラ

ORFEO 1CD¥2600

ORFEO 659081
\2600→¥2390
ショスタコーヴィチ:
 チェロ協奏曲第1番 変ホ長調 作品107
 チェロ協奏曲第2番 ト短調 作品126
ダニエル・ミュラー=ショット(Vc)
ヤコフ・クライツベルク(指)
バイエルン放送響
日本でも多くの聴衆を魅了し、ムター、プレヴィンなど世界中の一流演奏家から高く評価されているチェリスト、ダニエル・ミュラー=ショットの待望新譜は難曲ショスタコーヴィチの協奏曲。このショスタコーヴィチのチェロ協奏曲は、ロストロポーヴィチが2曲とも初演を行っている。いかにもショスタコーヴィチらしい滑稽味にあふれる音楽、演奏者に超絶技巧を要求され、一流のチェリストが名演を残しているこの難曲に、名器1727年マッテオ・ゴッフリラーを携えてミュラー=ショットが果敢に挑戦。共演経験のあるヤコフ・クライツベルクとの切れの良い演奏、真摯な姿勢、いとも簡単に弾きこなす技巧、音色の多彩さ、力強い演奏を聴かせてくれる。録音:2005年9月1-3、5日 ヘルクレスザール
ORFEO 739081
\2600→¥2390
フランス・ヴァイオリン・ソナタ集
 プーランク:ヴァイオリン・ソナタ
 フォーレ:ヴァイオリン・ソナタ第1番イ長調 Op.13
 ラヴェル:ヴァイオリン・ソナタ(遺作)、ツィガーヌ
アラベラ・美歩・シュタインバッハー(Vn)
ストラディヴァリウス「ムンツ」(1736 年製/日本音楽財団貸与)
ロベルト・クーレック(P)
世界中から共演のオファーがくる注目の女流ヴァイオリニスト、アラベラ・美歩・シュタインバッハー。現在彼女が熱心に取り組んでいるプーランク、フォーレ、ラヴェルのフランス・ヴァイオリン・ソナタ集。多彩な音楽性を聴かせたラテン・アルバム(ORFEO686061)に引き続き、新たな一面を見せてくれる。プーランクならではの洒脱さと、どこか憂いのある絶品のソナタ。夭折の女流ヴァイオリニスト、ヌヴーのために作曲されプーランクのピアノ演奏により初演されている。フォーレの代表作として名高いヴァイオリン・ソナタ第1番。淡い光と幸福感に満ち溢れた作品。アラベラの艶やかで明るい音色が作品と合っている。ラヴェルの最後の室内作品である傑作ヴァイオリン・ソナタ。流麗で優雅な第1楽章。ジャズの技法の影響が見られる第2楽章「ブルース」。演奏者の技巧が試される第3楽章「無窮動」。冴えわたる技巧に洒落っ気たっぷりに演奏するアラベラに脱帽。また超絶技巧と奏者の名人芸を存分に披露できるツィガーヌで華やかにアルバムを締めくくっている。録音:2007年5月7-10日 バイエルン音楽スタジオ
ORFEO 674081 ダンツィ:
 (1)七重奏曲 変ホ長調Op.10
 (2)クラリネット・ポプリ第3番変ロ長調WoO
 (3)クラリネット・ポプリ第1番変ロ長調Op.45
 (4)七重奏曲 ホ長調Op.15
ディーター・クレッカー(Cl)
コンソルティウム・クラシクム
クラリネットの名手クレッカー率いるコンソルティウム・クラシクムの最新アルバムは、18世紀の終りから19世紀初めにかけて、ドイツの楽壇で重要な位置を占めたダンツィの作品集。ウェーバーの師であるかれは、作曲家としてロココ時代と初期ロマン派の橋渡しをしましたが、かれの属したマンハイム楽派の所産のひとつに、ミュンヘン、シュトゥットガルトそしてカールスルーエと広範囲にオケの発展に関与したこともあげられます。七重奏曲は、狩りを模したファンファーレと民謡主題が聞こえる作品10、愁いを帯びたラルゲットがアクセントを効かせる作品15とも、室内楽というより室内オケのようなゆたかなひびき。いっぽう、パイジェルロ作「セヴィリャの理髪師」(1782年)のベルカント主題を導入のアダージョに用いた第3番、ミュンヘン宮廷楽団の首席奏者ベールマンのアイデアが盛り込まれた可能性もある第1番とふたつのポプリ(接続曲)は、華麗で技巧的な小品と独奏楽器のための協奏曲とが混じり合った性格をもつ。どのナンバーも名技が楽しく、管と弦の溶け合いが美しく耳にのこる。録音:2004年11月16-19日SWRシュトゥットガルト
ORFEO 006061 ヘルベルト・ブレンディンガー:
 (1)ヴィータのメディアOp35
 (2)クラリネット協奏曲Op72
(1)ヘレン・ドナート(Sp)
ヘルマン・ベヒト(Bs)
ヴァルフガング・サヴァリッシュ(指)
バイエルン国立管
(2)ハンス・シェーネベルガー(Cl)
ペーター・ギュルケ(指)
ミュンヘン室内管
1936年生まれのブレンディンガーは聴いてみると反前衛ドイツロマン派保守本流のプフィッツナーの正統な後継者のようで、ドイツロマン情緒濃厚なクラリネット協奏曲など大変な名曲で現代曲には珍しく何度も聴きたくなる作品。録音:(1)1980年(2)1999年
ORFEO 715081
\2600
ドニゼッティ:「ルチア」,「愛の妙薬」
ヴェルディ:「エルサレム」,「リゴレット」,「仮面舞踏会」,
マスカーニ:「イリス」
レオンカヴァッロ:「ボエーム」
プッチーニ:「ボエーム」
グノー:「ロメオとジュリエット」,「ファウスト」
オッフェンバック:「ホフマン物語」
バザン:「パトラン氏」
マイヤール:「村の龍騎兵」
マスネ:「ウェルテル」
 からのアリア
ピョートル・ベチャーラ(T)
イオン・マリン(指)
ミュンヘン放送管弦楽団
2007年9月、チューリヒ歌劇場の来日公演で「トラヴィアータ」のアルフレードと「ばらの騎士」のイタリア人歌手の二役を歌って鮮やかな印象を残したテノール、ピョートル・ベチャーラのアリア集。1966年、ポーランド生まれ。1997年にチューリヒ歌劇場に進出し、ここで様々なテノール役を手掛け名声を高めた。ハイCを越える高音まで楽に出せる見事な声と、ほの暗さを湛えた情熱的な歌い回しは大変魅力的。この初のアリア集では、有名な名アリアだけでなく、珍しいオペラのアリアを取り入れている。マリンの颯爽とした伴奏も聞きもの。録音:2007年6月25-28日

PRAGA DIGITALS

PRDDSD 250245
(SACD Hybrid)
\3100
フランス・ロマン派のチェロ・ソナタ集
 サン=サーンス:チェロ・ソナタ第1番ハ短調op.32
 レオン・ボエルマン:チェロ・ソナタ イ短調op.40
 C.フランク:ソナタ イ短調(チェロ編曲版)
ミハル・カニュカ(Vc)
イヴァン・クランスキー(Pf)
フランスのロマン派時代に書かれたチェロ・ソナタ集。サン=サーンスとフランクの名曲に挟まれているボエルマン作品は、哀愁漂う名曲。どこか哀愁が漂うような、それでいて土臭いような薫りが時折感じられる独特の和声感が魅力的です。カニュカは、ラ・フォル・ジュルネ音楽祭でもおなじみのプラジャーク弦楽四重奏団のチェリスト。抜群の安定感と熱さで聴かせます。録音:2007年11月
PRDDSD 250249
(SACD Hybrid)
\3100
ドホナーニ(1877-1960):室内楽作品集
 ピアノ五重奏曲第1番 ハ長調 op.1
 チェロ・ソナタ 変ロ短調 op.8
 ピアノ五重奏曲第2番 編ホ長調 op.33
コチアン弦楽四重奏団、
ミハル・カニュカ(Vc)
ヤロミール・クレパーチ(Pf)
ハンガリーの国民楽派の要素と、ブラームスに代表されるドイツ・ロマン派のスタイルが渾然一体となったドホナーニの作品集。どのパートもソリストのように語らせる手法は見事。現代チェコの至宝とも称されるコチアン弦楽四重奏団による演奏は、押し寄せるうねりと、熱く薫る叙情がなんとも魅力。
PRDDSD 350037
(SACD Hybrid)
\3100
インドジヒ・フェルド(1925-2007):
 弦楽四重奏曲第5番 J.126 (1929)
 弦楽五重奏曲J.87 (1972)
 弦楽四重奏曲第6番J.181 (1993)
プラハ・シティ弦楽四重奏団、
スメタナ・クヮルテット、
ヤン・ターリヒ(Vla)、
プラジャーク弦楽四重奏団
たまらなくドライな和声。弦楽イ四重奏曲第5番の冒頭から、不気味に下降を繰り返し、その後も錯綜する各声部に、聴き手の精神は早くも不安の絶頂に達します。その後複雑なフーガ風な曲想へと変化していきますが、いつも何かに追い立てられているような焦燥感漂う作品です。
PRDDSD 250248
(SACD Hybrid)
\3100
シュニトケ:室内楽作品集
 ピアノ三重奏曲(1992)/ア・パガニーニ(1982)
 マドリガル(1990)/ピアノ・ソナタ第1番(1987)
ヤナーチェク・トリオ
シュニトケの作品集。ア・パガニーニの鬼気迫る感じ、ピアノ・ソナタの極限まで研ぎ澄まされた感じ、極寒の見渡す限り地平線の大地に取り残されたような錯覚をおぼえる一枚。
PRD 350029
\2300
ツェムリンスキー(1871-1942):弦楽四重奏曲第1番op.4、第3番op.19 ツェムリンスキー弦楽四重奏団
ラ・フォル・ジュルネ音楽祭にも来日し、その切れ味鋭くかつ的確で知的なアンサンブルで人々を魅了したツェムリンスキー弦楽四重奏団。名を冠したツェムリンスキー作品だけに気合も充分、濃密な世界を展開しています。

PREISER

PRCD 90746
(2CD)
\4600→¥4190
ブルックナー:交響曲第5番変ロ長調 [87:30]
  第1楽章 Adagio-Allegro [22:59]
  第2楽章 Adagio. Sehr langsam [21:40]
  第3楽章 Scherzo. Schnell [15:24]
  第4楽章 Finale [27:27]
ヘルマン・ニッチュ:『アントン・ブルックナーのために』 (*)
ペーター・ヤン・マルテ(指)
ヨーロピアン・フィルハーモニー管
ヘルマン・ニッチュ(Org)
大胆にも独自に手掛けた版を用いた第3番(PRCD.90715)と第9番(PRCD.90728)の異常演奏で注目を集めたマルテのブルックナー・シリーズ。ファン注目の続篇は、聖地ザンクト・フローリアンにおいて居合わせたブルックナー信者の数多くを熱狂させた第5番ライヴ、ただし、このたびはノヴァーク版による演奏となっている。こんどはまとも?大きな影響を受けたというチェリビダッケにも似て、21分を越える第2楽章など演奏時間の長さにはすでに異常な傾向がみとめられ、大いに期待がもてる内容といえそう。録音:2007年8月17日リンツ、ザンクト・フローリアン ステレオ

PROFIL

KDC 5051
\2600
(1)ウィリアム・オルウィン(1905-1985):オーボエ・ソナタ
(2)ヨハン・ウェンツェル・カリヴォダ(1801-1866):
 サロンの小品Op.228
(3)アンリ・デュティユー(1916-):オーボエ・ソナタ
(4)ニーノ・ロータ(1911-1979):悲歌
(5)アントニオ・パスクリ(1842-1924):
 ヴェルディの歌劇「シチリア島の夕べの祈り」の主題による大協奏曲
渡辺克也(Ob) デヴィッド・ジョンソン(Pf)
耳を疑うほどの超絶技巧と、オーボエの限界を超えた美音で聴衆を魅了してやまない、今最も注目と期待の集まる実力派、渡辺克也のオーボエ名曲集。「このような名人が活躍をはじめたのだから、世の作曲家達は彼のオーボエのために、新作を書いていただきたいと思う。モーツァルトはミュンヘン宮廷楽団の名手フリードリヒ・ラムのために《オーボエ四重奏曲》を書き、ザルツブルクの奏者フェルナンデスのために《オーボエ協奏曲》を作曲したと言われている。名手の存在が名曲を生む原動力である。渡辺克也が彼のために書かれた新作をコンサート会場で披露し、やがてそれがCDとなって世に広まる日が来て欲しいと、私はいま、ひたすら願っているのである。」(中野 雄)日本語帯、解説書つき
PH 08036
(2SACD Hybrid)
\4800→¥4380
ヴェルディ:レクイエム ヴィオレッタ・ウルマーナ(S)
オリガ・ボロディナ(A)
ラモン・ヴァルガス(T)
フェルッチョ・フルラネット(Bs)
NDRハンブルク放送合唱団
トリノ・テアトロ・レッジョ合唱団
WDRケルン放送合唱団
セミヨン・ビシュコフ(指)
WDRケルン放送交響楽団
まもなく2008年7月にパリ国立オペラを率いて来日公演予定の鬼才ビシュコフ。Profilのシリーズ最新アルバムはヴェルレク、首席指揮者就任10周年を迎えた手兵ケルン放送響との充実ぶりをうかがわせる注目の録音。ソリストにベテランのスター歌手を揃えているほか、キャッチな「怒りの日」では増強されたコーラスの破壊力もすさまじいもの。わざわざセッションを組んでのプロジェクトでもあり、まさにSACDの効果は絶大。録音も優秀。録音:2007年11月12-16日ケルン、フィルハーモニー(ライヴ) マルチチャンネルステレオ

PROFIL 1CD¥2400

PH 05010 アストル・ピアソラ作品集
 ブエノスアイレスの夏/ノヴィタンゴ/あるヒッピーの頌歌/
 ブエノスアイレスのマリア - 受胎告知のミロンガ/コラール/
 我らの時代/キチョ/エスクアロ(鮫)/オブリヴィオン(忘却)/
 リベルタンゴ/ミケランジェロ70/
 フィナーレ(ブレヒトとブレルの間で)
  (バンドネオンと弦楽のための編曲)
フォルトゥナ四重奏団、
ベルート・アーベル(バンドネオン)
PH 06063 シューベルト:歌曲集「美しき水車小屋の娘」(プロローグ&エピローグつき) ミヒャエル・ショッパー(Br)
ヴォルフガング・ブルンナー(ハンマークラヴィア)
歌曲集の前後に、朗読によるプロローグとエピローグつき。録音:2000年4月オーストリア、ミルシュタット・ホテル・ポスト
PH 05029
(2CD)
フランツ・シュミット(1874-1939):オラトリオ「七つの封印の書」 エバーハルト・ビュヒナー(Sp)
ロベルト・ホル(Bs)
ガブリエレ・フォンターナ(Sp)
マルガレーテ・ヒンターマイヤー(Alt)
クルト・アゼスベルガー(Tn)
ロベルト・ヘルツァー(Bs)
マルチン・ハーゼルベック(Org)
ホルスト・シュタイン(指)
ウィーン交響楽団、
ウィーン楽友協会合唱団
かつてカリッヒレーベルが発売されていて、同レーベルの主力アイテムだったシュタインの名盤のうれしい復活。録音:1996年5月ウィーン・ムジークフェラインザール
PH 07074
(2CD)
\4800
ハイドン:オラトリオ「天地創造」Hob.XXI:2 クリスティアーネ・エルツェ(S)
スコット・ウィアー(T)
ペーター・リカ(Bs)
RIAS室内合唱団(合唱指揮:マーカス・クリード)
サー・ロジャー・ノリントン(指)
ヨーロッパ室内管弦楽団
録音:1990年3月ベルリン、フィルハーモニー・カンマームジークザール(ライヴ)ステレオ
PH 07076
(2CD)
\4800
ハイドン:オラトリオ「四季」Hob.XXI:3 クリスティアーネ・エルツェ(S)
スコット・ウィアー(T)
ペーター・リカ(Bs)
RIAS室内合唱団(合唱指揮:マーカス・クリード)
サー・ロジャー・ノリントン(指)
ヨーロッパ室内管弦楽団
録音:1991年9月ベルリン、フィルハーモニー・カンマームジークザール(ライヴ) ステレオ
オリジナル楽器のみならずモダン・オケへも果敢にピリオド・アプローチを持ち込み、シュッツからブルックナー、マーラーまで名作の数々にあらたな可能性を切り開いてきたノリントン。ハイドンについても録音に比して、実演で力を注いできたのは記録からも知られるところ。最近も2007年のプロムスに、自身が2006年よりアーティスティック・アドヴァイザーを務めるアメリカ最古(1815年創立)のピリオド・アンサンブル&合唱団“ヘンデル・アンド・ハイドン・ソサエティ・オブ・ボストン”を率いて登場し、「四季」を取り上げて大いに話題を集めた。このたびProfilより登場するのは、ハイドンの創作の頂点をなすといわれる2大オラトリオ「天地創造」と「四季」のライヴ。いずれもノリントンにとって初出となる待望のレパートリー。ハイドンが模索の末、晩年にたどり着いた熟練の書法が際立つふたつの傑作は、ともに宗教音楽の様式に拠りながらも、オペラ・セリア調の「天地創造」にオペラ・ブッファ的な「四季」とそれぞれ対照的な性格をもつことで知られる。弦楽器のノンヴィブラート奏法を基調とするピュア・トーンを一貫して実践するノリントンはキレのよいリズムと清新なひびきで、いつものようにこれら稀にみる音画を活写してゆくのですが、この想像力ゆたかなアプローチを受けとめるべく強力な顔ぶれが揃えられている。オケには、当ライヴとほぼ同時期にアーノンクールのもとでベートーヴェンの全集録音を行ない、ピリオド・アプローチにも精通するヨーロッパ室内管。きわめて重要な役どころとなるコーラスは精鋭RIAS室内合唱団、のちに同じ「四季」でヤーコプス&フライブルク・バロック管の録音にも参加する名門アンサンブル。1962年にシュッツ合唱団を組織しキャリアをスタートさせた合唱指揮者としての顔をもつノリントンだけに、両作品に共通する対位法を駆使した声楽の扱いも堂に入っている。さらに、ヒュッシュやスゼーに師事したアメリカのリリック・テナー、ウィアーに、ボーイ・ソプラノからスタートしてドイツきっての名バスにまで数えられるリカ、そして人気の名花エルツェという具合にソリストも的確なキャスティング。ピリオド・アプローチによって、大傑作にふさわしい魅力を引き出されたハイドン。これまでにアーノンクールやガーディナーらの貢献も記憶されるところへ、おもしろく聴かせるうまさでは(じっさいに聴衆を前にしたライヴとなれば尚更ですが)、われらがノリントンによるアルバムはひときわ強烈な光を放つ存在となるだろう。
PH 08033
\2400
ヘンデル:
 (1)クラヴィーア組曲第4番ニ短調HWV.437
 (2)同 第3番ニ短調HWV.428
 (3)同 第7番ト短調HWV.432
 (4)同 第8番ト長調HWV.441
エフゲニー・コロリオフ(P)
2008年3月におこなわれた来日公演では十八番の「ゴルトベルク変奏曲」を披露して大絶賛を浴びたコロリオフ。最新アルバムはヘンデル、「ディアベッリ変奏曲」ほか(HRMK.00801)にエアと変奏曲が含まれていた第3番の全曲をふくむ、4つのクラヴィーア組曲を収めている。作曲家リゲティが熱いコメントを寄せたコロリオフのバッハを聴くと、つぎはヘンデルも聴いてみたくなるのは自然なこと。ネイガウス、オボーリンにレッスンを受け、ロシア・ピアニズムの流れを汲むコロリオフのピアノは、かつてのギレリスに通じて美しくカチッと端整。聴き進めるうちに瞑想的な世界が拡がる。録音:2007年1月22-26日シュトゥットガルト、カンマームジークスタジオ(SWR製作)
PH 08029
(4CD)
\6600→¥5990
スラヴァ賛!〜ロストロポーヴィチ記念コンサート
[CD1]
 (1)ウォルトン:パッサカリア【セバスティアン・ヘス】
 (2)カンチェリ:涙のあとに【ユリウス・ベルガー】
 (3)デュティユー:ザッヒャーの名による3つのストローフェ
  【ラースロー・フェニェー】
 (4)シュニトケ:インプロヴィゼーション【ホン・エンスン】
 (5)ルトスワフスキ:ザッヒャー変奏曲【レオナルト・エルシェンブロイヒ】
 (6)ブリテン:無伴奏チェロ組曲第2番Op.80【ミクローシュ・ペレーニ】
[CD2]
 (1)シュニトケ:弦楽三重奏のためのメヌエット
  【ギドン・クレーメル、ウーラ・ジェブリューナイテ、ダーヴィド・ゲリンガス】
 (2)プロコフィエフ(ロストロポーヴィチ編):
   シンデレラのワルツ/3つのオレンジへの恋の行進曲
   【リン・ハレル、パヴェル・ギリロフ】
 (3)ロストロポーヴィチ:ユモレスク Op.5【ガブリエル・シュワーベ、ギリロフ】
 (4)同:エチュード【チョー・ヨンチャン】
 (5)ドビュッシー:夜想曲とスケルツォ【ゲイリー・ホフマン、ダーヴィド・ゼリグ】
 (6)ピアソラ:グラン・タンゴ【ヨンチャン、ギリロフ】
 (7)カンチェリ:ほほえみをスラヴァに【ミッシャ・マイスキー、ギリロフ】
 (8)シャポーリン:ロシアの歌とスケルツォ【アンドレアス・ブランテリト、ギリロフ】
 (9)シュニトケ:郷愁の音楽【アルト・ノラス、ラルフ・ゴトーニ】
 (10)ブリテン:チェロソナタ Op.65【ナターリヤ・グートマン、ヴャチェスラフ・ポプルーギン】
[CD3]
 (1)シュニトケ:バレエ「ペール・ギュント」エピローグ【ゲリンガス、ヤーシャ・ネムツォフ】
 (2)ミャスコフスキー:チェロソナタ第2番【グートマン、ポプルーギン】
 (3)プロコフィエフ:チェロソナタ Op.119【ブランテリト、ギリロフ】
[CD4]
 (1)シチェドリン:スラヴァ、スラヴァ!【ネーメ・ヤルヴィ(指)バイエルン放送響】
 (2)ヘンツェ:マルガレート・ゲッデス哀悼〜チェロ6本のための【チェリッシモ】
 (3)プロコフィエフ:チェロ小協奏曲第2楽章〜チェロ6本のための【チェリッシモ】
 (4)シチェドリン:良い旅を〜スラヴァの思い出に〜リコーダーとチェロ6本のための(世界初演)
  【ザビーネ・アムボス、チェリッシモ】
 (5)カルソンス:アルジヤ【ゲリンガス(指)チェッリシモほか】
 (6)バーンスタイン:ミサ曲より3つの瞑想曲
  【ゲイリー・ホフマン、ゲリンガス(指)クレメラータ・バルティカ】
 (7)カンチェリ:黙祈〜ロストロポーヴィチ生誕80年とクレーメル生誕60年を祝して(世界初演)
  【クレーメル、マリー・エリザベス・ヘッカー、クレメラータ・バルティカ】
20世紀最大の音楽家のひとりムスチスラフ・ロストロポーヴィチは1927年3月27日に生まれ、2007年4月27日に世を去った。当アルバムは、2007年10月3-7日にドイツのクロンベルクで行なわれたチェロ・フェスティヴァルから、ロストロポーヴィチに献呈されたもしくは彼が世界初演を行なった27作品を収めた追悼企画。何より出演者が凄い。ペレーニ、マイスキー、ゲリンガス、グートマン、ノラスなどチェロ界の重鎮、さらにクレーメルやヤルヴィまでもが一堂に会し、ロストロゆかりの作品を披露している。有名曲のみならず、シャポーリンやロストロ自身の作などの珍品も入っていて、チェロ・ファン狂喜の内容となっている。このアルバムを聴かずしてチェロは語れません。

RADIO SERVIS 1CD¥2200

CR 0412 ドヴォルザーク:交響詩集
 (1)「水の精」Op.107
 (2)「真昼の魔女」Op.108
 (3)「金の紡ぎ車」Op.109
 (4)「野鳩」Op.110
ウラディミール・ヴァーレク(指)(1)(3)
スタニスラフ・ボグニア(指)(2)(4)
プラハ放送交響楽団
チェコを代表する巨匠ヴァーレクによるチェコの国民詩人、K.J.エルベンのバラード「民話の花束」に基づいて作曲されたドヴォルザークの交響詩。指揮者、オケに高い表現力が要求さ、ドラマティックで魅惑的な旋律が次々と現れる名曲群。力みのない熟達した演奏で、さすがヴァーレク&プラハ放響と納得させられる1枚。また今回はピアニス、ボヘミア交響楽団、ヤナーチェクフィルハーモニー交響楽団始めチェコ有数のオーケストラの首席・常任指揮者、音楽監督を務めるなど、指揮者としても広く活躍しているスタニスラフ・ボグニアによる演奏とのカップリング。録音:2006年(1)(3)、2002年(2)(4)
CR 0360 プロコフィエフ:
 スキタイ組曲Op.20、
 バレエ「ロメオとジュリエット」より第1組曲、第2組曲
ウラディミール・ヴァーレク(指)
プラハ放送交響楽団
録音:2006年(ライヴ)
CR 0368 プロコフィエフ:チェロと管弦楽のための交響的協奏曲 Op.125
マルティヌー:チェロ協奏曲第2番
ウラディミール・ヴァーレク(指)
プラハ放送交響楽団
ミハル・カニュカ(Vc)
録音:2005&1999年(ライヴ)
CR 0353
(2CD)
\2200
ダリボル・C・ヴァーチカーシュ(1906-1984):
 (1)弦楽四重奏曲のための協奏曲(録音:1978年)
 (2)管弦楽と合唱のための「Appelatio」(録音:1977年)
 (3)ピアノのための2つの詩「Monogramy」
 (4)管弦楽のための3つのエッセイ「Extempore 84」(録音:1986年)
 (5)縫い物をするときの歌
 (6)交響曲第3番「スモーキング・シンフォニー」(録音:1962年)
 (7)死んだ兵士のための祈り(録音:1988年)
 (8)人間の伝説(録音:1967年)
 (9)映画「高慢な王女」より<開くな、花よ>(録音:1978年)
 (10)友情に乾杯
(1)スーク弦楽四重奏団
(2)ズデニェク・コシュラー(指)
チェコ・フィル プラハ・フィルCho.
(3)フランチチェク・ラウフ(P)
(4)ヴィート・ミツカ(指)
オロモウツ・モラヴィア・フィル
(5)ミロスラフ・ヴェンホダ(指)
プラハ・マドリガル・シンガーズ
(6)カレル・アンチェル(指)
チェコ・フィル
(7)ヤロスラフ・トヴェルシスキー(Org)
ミロスラフ・ケイマル(Tp)
(8)アロイス・クリーマ(指)
チェコスロヴァキア放送交響楽団
(9)ヤン・フラーヴェク(指)
プラハ弦楽合奏団
ベジンキー(Vo)
(10)パヴェル・スメターチェク(指)
様々なジャンルで活躍したチェコの作曲家ダリボル・C・ヴァーチカーシュ。2006年に生誕100年を迎えたときに記念して発売されたアルバム。2枚組1枚価格。
CR 0408 (1)ニコラ・グリニー:パンジェ・リングァ
(2)クロード・バルバートル:
 ノエル変奏曲第4番「陽気な羊飼いはどこへ?」
(3)J.S.バッハ:目覚めよと呼ぶ声はありBWV645
(4)J.S.バッハ:前奏曲とフーガハ長調BWV547
(5)アルカン:スケルツォ ホ短調 Op.423
(6)アルカン:「カンテムス・ドミノ」によるトッカータOp.323
(7)フランク:3つの小品から「英雄的小品」
(8)ペトル・エベン(1929-2007):
 オルガンと打楽器のための「パトモスの風景」
マリー=クレール・アラン(Org)(1)-(6)
イレナ・フシプコヴァー(Org)(7)(8)
マルティン・オプルシャール(Per)(8)
半世紀にもわたり演奏活動を続け80歳を越えた今でもオルガン探求への旅を続けているマリー=クレール・アランのプラハでのライヴ演奏を収録。録音:2007年聖ヤコブ教会(プラハ)
CR 0403
\1800
モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ第21番 ホ短調K.304
サン=サーンス:ヴァイオリン・ソナタ第1番 ニ短調Op.75
グリーグ:ヴァイオリン・ソナタ第3番 ハ短調Op.45
フランティシェック・ノボトニー(Vn)
伊藤ルミ(P)
録音:2006年9月
CR 0399 (1)ベートーヴェン:三重協奏曲 ハ長調Op.56
(2)ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.77
伊藤ルミ(P)
フランティシェック・ノボトニー(Vn)
ミハル・カニュカ(Vc)
イジー・ビエロフラーヴェク(指)
プラハ・フィルハーモニー管弦楽団
ピアニスト、伊藤ルミ:神戸市生まれ。幼少より故東貞一氏に師事し、18歳でデビューする。以来ソリストとして数多くのリサイタルを開くとともに、故朝比奈隆氏指揮による大阪フィルをはじめ多くのオーケストラとの共演でも活躍。1988年-92年、ヤナーチェク弦楽四重奏団とヨーロッパ・日本で共演し好評を博す。1993-2002年は、その第一ヴァイオリン奏者であったB・スメイカル、アマティ弦楽四重奏団のチェリストであったJ・デーゲンと「パールトリオ」を結成し、スメタナ音楽祭でデビュー、チェコフィルハーモニックの定期演奏会はじめヨーロッパと日本で活躍している実力派ピアニスト。録音:2003年(1)、2002年(2)

RCO LIVE

RCO 08004
(SACD Hybrid)
\2500→¥2290
ベルク:
 (1)管弦楽のための3つの小品
 (2)「ルル」組曲(5つの交響的小品)
アナート・エフラティ(S)
ダニエレ・ガッティ(指)
ロイヤル・コンセルトヘボウO.
2008年は楽団創立120周年のアニヴァーサリー、また9月にはレーベルがスタートして5周年の区切りを迎えるにあたり、RCO Liveはあらたな拡がりをみせようとしている。いざ、RCO Liveに新風を送り込むのはもっぱら実演での評判が鰻登りのガッティ。注目のプログラムは近年好んで取り上げているベルクの作品集。当日はベートーヴェンの「運命」、ヒンデミットの「器楽合奏のための学習用作品」からの5曲とともに演奏された「ルル」組曲。そしてガッティがRCOのほかシュターツカペレ・ドレスデンやウィーン・フィルとのライヴでも大成功を収めた3つの小品。‘歌うように振る、というよりじっさいに歌いながら振る’と云われるガッティは、ここでまさしくイタリアの伊達男の面目躍如。同じイタリア勢の指揮者ではアバドがはやくからベルクを得意としていたことを思い起こさせるが、情熱たぎるガッティの指揮ぶりもまた思いのほかベルクへの適性をうかがわせる。加えてちょうどアバドにウィーン・フィルの音色が不可欠であったように、ガッティが手にしたのは黄金に譬えられるRCOのひびき。音色そのものになんともいえない魅力を備えたRCOを得て描かれる、ベルクの官能世界はまさに絶品。ルル組曲のソプラノは、すでにオリジナル版の全曲録音で表題役を歌い、これを当たり役としているイスラエル出身のエフラティ(1966年生まれ)。いま、ノリにのっているガッティとRCOの相性の良さは、このアルバムを聴けば一目瞭然。首席指揮者ヤンソンス、桂冠指揮者ハイティンクのほかに、RCO Liveにまたひとりとてもたのしみな顔触れが加わった。録音:(1)2006年9月27, 28, 29 & 30日(2)2005年10月19, 20 & 23日 アムステルダム、コンセルトヘボウ(ライヴ)DSD5.0 マルチチャンネルステレオ
RCO 08003
(SACD Hybrid)
\2500
「ホライゾン1〜プレミア2007」
 (1)モーリッツ・エッゲルト(b.1965):
  ナンバー・ナインⅥ: a bigger splash(2006-07)
 (2)コリン・マシューズ(b.1946):ターニング・ポイント(2006)
 (3)テオ・ファーベイ(b.1959):トロンボーンと管弦楽のためのリート(2007)
 (4)デトレフ・グラナート(b.1960):
  劇場的動物譜 Theatrum Bestiarum(2004-2005 / 2006改訂)
ヨルゲン・ファン・ライエン(Tb)
マルクス・シュテンツ(指)
ロイヤル・コンセルトへボウO.
1888年の創設以来、ことしで120年の伝統を誇るRCOは同時代の作品に理解あることで知られている。マーラーやシュトラウスのオランダ初演については数知れず、古くはセーケイ独奏でバルトークのヴァイオリン協奏曲第2番(1939年)世界初演を果たしているほか、当オケはみずから作品を委嘱、その世界初演を通じて音楽界をリードしてきた。近いところでは2005年12月にヤンソンスの指揮でヘンツェの「夢みるセバスチャン」(RCO.06001)が世界初演され、また、1987年には楽団創立100周年記念の委嘱作であるベリオのフォルマツィオーニがシャイーによって初演されている。こうした背景もあり、ここにRCO Liveよりわたしたちと同時代の音楽に光を当てるあらたなシリーズがスタート。その名も「ホライゾン」(地平線)。その第1弾では、2007年にRCOのおこなった世界初演もしくはオランダ初演のライヴが集められている。「冥王星」で一躍その名を馳せたコリン・マシューズに、プロムス2005で初演されたBBC委嘱作のグラナートがオランダ初演。ハイデルベルク生まれのエッゲルトによる連作と、RCOの委嘱で首席奏者ライエンを念頭に書かれたファーベイのトロンボーン協奏曲が世界初演時のドキュメントになる。RCOによる世界初演ということで「オランダ音楽祭」の呼び物のひとつであったエッゲルトのナンバー・ナインⅥ。副題は、プールサイドの風景を好んで描いたイギリスの現代画家デイヴィッド・ホックニーが、1967年初夏のカリフォルニアで制作した同名の絵画にもとづいている。プールから跳ね上がる‘とても大きな水しぶき’が見る者に強烈なインパクトを与えるこの作品、モダン・アート・シーンでたいへん有名な内容だが、当曲はエッゲルトによると‘絵画では飛び込む瞬間が永遠に停止し続けるが、この永続性を時間芸術である音楽で表現するために、ミニマル風、パターン・ミュージックの手法を採用した’というもの。こちらは初稿のアルト・サックスとジャズ・ベースを除いたオケのみによる第2稿による演奏。そして、なんといってもアルバム一番の目玉はファーベイの新作。すでにRCOによるトロンボーン協奏曲委嘱の試みは2001年のトマジ、2004年のべリオに次いで3度目となるが、緩〜急〜緩〜急とテンポの異なる4つのブロックから構成される全曲を、‘黄金のブラス’の筆頭、RCO首席ライエンの音色と離れ技で一息に聴かせる。録音:(1)2007年6月21 & 22日(2)2007年1月18日(3)(4)2007年9月18 & 19日 アムステルダム、コンセルトへボウ(ライヴ)DSD5.0 マルチチャンネルステレオ

REFERENCE RECORDINGS

RR 906SACD
(SACD Hybrid)
\2500
Tutti!!(オーケストラ・サンプラー)
 (1)リムスキー=コルサコフ:「雪娘」〜道化師の踊り
 (2)チャドウィック:交響的組曲
 (3)ロン・ネルソン:ロッキー・ポイントの休日
 (4)(5)ストラヴィンスキー:バレエ「火の鳥」組曲より子守歌&終曲
 (6)モーツァルト:ピアノ協奏曲第21番より第2楽章
 (7)ポール・パレー:交響曲第1番より第2楽章
 (8)ブルックナー:交響曲第9番より第2楽章
 (9)ヴィヴァルディ:協奏曲ヘ長調RV.569よりアレグロ
 (10)アーノルド:パドストウ・ライフボードOp.94
 (11)イベール:寄港地
 (12)R.シュトラウス:一日の詩
 (13)ヤナーチェク:交響的組曲「マクロプロス事件」より第2幕
 (14)大植英次:E.C.F. from Presque Isle (世界初演)
 (15)(16)ムソルグスキー/ラヴェル編:
  展覧会の絵より「バーバ・ヤーガの小屋」「キエフの大門」
(1)(4)(5)(11)(14)(15)16大植英次(指)ミネソタ管弦楽団
(2)(13)ホセ・セレブリエール(指)
チェコ国立ブルノフィルハーモニー管
(3)(10)ジェリー・ジャンキン(指)
ダラス・ウィンド・シンフォニー
(6)ユージン・イストミン(P)
ジェラード・シュワルツ(指)
シアトル交響楽団
(7)ジェームス・ポール(指)
ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル・オーケストラ
(8)スクロヴァチェフスキ(指)
ミネソタ管弦楽団
(9)ニコラス・マッギガン(指)
フィルハーモニア・バロック・オーケストラ
(12)ティモシー・シーリグ(指)
フォート・ワース室内管
タートル・クリーク合唱団
その録音の凄さでオーディオーファイルとして有名でオーディオマニア御用達のレーベル、リファレンス・レコーディングス。リファレンス・レコーディングスの通常のCDでも文句なしの優秀録音揃いですが、遂にSACDが発売!以前通常CD(RR906)で発売されていた大植英次&ミネソタ管など数々の録音の聴き所を集めた「Tutti!」のSACD Hybrid盤。 2.0ch
RR 115
\2100
サー・アーサー・サリヴァン:付随音楽「テンペスト」(全7曲)
シベリウス:付随音楽「テンペスト」Op.109
 【前奏曲、第2組曲、第1組曲(全34曲)】
マイケル・スターン(指)
カンザスシティ・シンフォニー
シェイクスピアの戯曲「テンペスト」を題材にしたサリヴァンとシベリウスの付随音楽を収録。シベリウスの「テンペスト」は後期作品に見られる深い静寂と優艶さを持った曲で、シベリウスが仕掛けた美しい響きのマジックをおりまぜながら精度の高い音楽が展開される。サリヴァンは19世紀後半に劇作家のウィリアム・ギルバートと組んで多くの劇音楽を作ったイギリスの作曲家。イギリス喜歌劇の最高傑作と言われている架空の日本を舞台とした作品「ミカド」が代表作。この「テンペスト」はサリヴァンが学んだライプツィヒ音楽院の卒業コンサートで自ら指揮を行い初演されたという。演奏は20世紀で最高のヴァイオリニスト、アイザック・スターンの息子で現在指揮者として活躍するマイケル・スターンとリファレンス・レコーディングス初登場のカンザスシティ・シンフォニー。スターン氏はニューヨーク・フィルハーモニックでデビュー、バーンスタインの下に学びクリーヴランド管の副指揮者を務めた後、1996年-2000年にザールブリュケン放送響の首席指揮者に就任、その後世界各地で活躍を続け2005年からこのカンザスシティ・シンフォニーの音楽監督に就任。HDCD録音

SIMAX 1CD¥2500

PSC 1293
(SACD Hybrid)
\3000→¥2690
イザイ:無伴奏ヴァイオリンソナタ 作品27 ヘンニング・クラッゲルード (Vn)[楽器 Giuseppe Guarneri 'del Gesu' 1744]
19世紀が見たバッハ。ヴァイオリンの名手イザイが残した音楽の遺言と考えられる作品27の6曲のソナタは、J・S・バッハが無伴奏ヴァイオリンのために書いたソナタとパルティータと深いつながりをもち、ヴァイオリニストに最高度の技巧の求められる作品。フランコ=ベルギーの流れを継ぐと語るヘンニング・クラッゲルード (1973-) は、はじめてのソロ録音にこのソナタを選んだ。6曲のソナタはシゲティをはじめとする6人に献呈され、それぞれの奏者たちへのメッセージがこめられていると言われる。クラッゲルードは、そのメッセージを音楽として表現するとともに、「数字の象徴主義と隠されたメッセージ」と題した解説をブックレットのために執筆している。この録音の発表に先だちクラッゲルードは2007年3月14日、広島交響楽団の定期演奏会でアンコールにイザイを弾いた。強くはあっても力みのない、倍音の美しく乗ったヴァイオリンの音、そしてこれこそがイザイの音楽という説得力のある演奏でした。クラッゲルードが弾いているヴァイオリンは、1744年製のジュゼッペ・グアルネリ・デル・ジェズ。イザイの名から連想されがちな "技巧のための音楽" というイメージをさっぱりと消し去ってくれる、音楽的な魅力にあふれたアルバム。4.0 surround/stereo 録音:2007年8月24日-27日 ホフ教会 (オストレ・トゥーテン、ノルウェー)
PSC 1277 J・S・バッハ/グロルヴィーゲン編:
 前奏曲 イ短調 BWV865
 無伴奏ヴァイオリンソナタ第5番より<アダージョ>
  によるバンドネオン即興
 ピアソラ/グロルヴィーゲン編:タンゴの歴史
 J・S・バッハ/グロルヴィーゲン編:
  無伴奏ヴァイオリンソナタ第5番より<アダージョ>
 ピアソラ/グロルヴィーゲン他多数編:
  4つのタンゴ/エスクアロ/悪魔のロマンス/
  バルダリート/アレグロ・タンガービレ
 J・S・バッハ/グロルヴィーゲン編:フーガ イ短調 BWV865
ペール・アルネ・グロルヴィーゲン(バンドネオン)
スヴァイヌング・リレビェルカ(Vn)
アルヌルヴ・バルホルン(ダブルベース)
ペール・アルネ・グロルヴィーゲンは、イプセンの戯曲「ペール・ギュント」の主人公ペールが老人 (山の王) と出会ったドヴレ山地方の生まれ。ノルウェーとヨーロッパを代表するバンドネオン奏者。オスロの国立音楽アカデミーから、パリに留学。地下鉄で街頭演奏して手にした小銭で家賃を払う生活を送りながら、リカルド・ガリアーノの下でアコーディオンを学んだ。アルゼンチンの奏者ファン・ホセ・モサリーニとの出逢いがきっかけとなり、バンドネオンを演奏するようになった。ギドン・クレーメルは、「ペール・アルネに自分と同じ魂を感じる」と語り、グロルヴィーゲンとの共演を重ねてきている。「処女そして娼婦」。教会の存在を意識させるバッハの音楽と、アルゼンチンの売春宿で娼婦たちの弾いたバンドネオンを想わせるピアソラの音楽を演奏、バンドネオンという楽器の魅力と可能性を違った角度から探っていく。録音:2007年 レインボー・スタジオ(オスロ)
PSC 1804 (1)ヴェルディ:「仮面舞踏会」〜立て!おまえこそ心を汚すもの
(2)ヴェルディ:「運命の力」〜恐ろしい死よノこの中に私の運命がある
(3)ヴェルディ:「トラヴィアータ」〜ヴァレリー嬢ですか〜 (二重唱)
(4)ヴェルディ:「リゴレット」〜いやしい罰当たりの廷臣ども
(5)ワーグナー:「タンホイザー」〜
 夕星の歌「死の予感のようにノおお汝、優しい夕星よ
(6)モーツァルト:「ドン・ジョヴァンニ」〜
 シャンペンの歌「酒がまわっているうちに、踊りの準備だ
(7)モーツァルト:「魔笛」〜私は鳥刺し
(8)シューマン:歌曲集「詩人の恋」 作品48
クヌート・スクラム(B)
(1)オッコ・カム(指)
フィンランド放送管
(2)ペール・オーケ・アンデション(指)
ノルウェー・オペラ管
(3)(4)インガ・ニルセン(S)
オスロ・フィル
(4)アントニオ・パッパーノ(指)
(5)シモーン・ヤング(指)
ロイヤル・フィル
(6)(7)アントニオ・パッパーノ(指)
オスロ・フィル
(8) ロベルト・レヴィン(P)
ノルウェーを代表するバリトン歌手、クヌート・スクラム(1937-)。ノルウェー西部の牧師の家に生まれた。「宿題をしながらも歌っている」と言われたくらいの歌好き。19歳のとき、叔父の牧場でカウボーイとして働くため渡米したものの、数度の落馬に嫌気のさしたスクラムは州立大学に入学して建築を学ぶようになる。在学中から歌手として舞台に立ち、1963年に帰国してから本格的に歌の勉強を始めた。1964年にデビュー。ノルウェー国立オペラと契約を結ぶ。〈コジ・ファン・トゥッテ〉のグリエルモを歌った1969年のグラインドボーン音楽祭で国際的に認められ、ベルリン・ドイツ・オペラ、ベルリン国立オペラと舞台がつづく。スクラムは、30年に渡ってオペラの舞台に立ち、60を超す役をすぐに歌えたという。オペラの舞台に別れを告げたのは2000年1月、国王ハーラル五世臨席のノルウェー国立オペラ。もっとも得意とした役のひとつ〈トスカ〉のスカルピアでした。歌曲も得意なスクラムは1993年のグリーグ生誕150年を記念するグリーグの歌曲全曲録音にもヒシュティ、サンヴェらとともに参加。暖かい声と飾らない歌が人々に愛されました。本アルバムはコンサート・レコーディングを中心とするもの。〈仮面舞踏会〉のアリアは1971年10月31日、ヘルシンキで行われたコンペティションで優勝した時の録音。〈トラヴィアータ〉の二重唱では今年2月に亡くなったデンマークのソプラノ、インガ・ニルセンと共演している。ニルセンのトラヴィアータとスクラムのジェルモンは、ノルウェー国立オペラのステージで大きな人気を集めてきた。〈タンホイザー〉の「夕星の歌」は、プロデビュー30周年記念のアリア集 (PSC1186) に収録されたのと同じ録音。ヴォルフラム役のイメージにスクラムの声が似合う。シューマンの〈詩人の恋〉は 「もっと感情に強く訴えてくるロマンティック歌曲集のひとつ」 とスクラム自身も語っているように印象的に歌い上げている。デビューリサイタルから共演の始まったロベルト・レヴィンがこの録音でもピアノを弾いている。

SOLI DEO GLORIA

SDG 144
(2CD)
\4400
J.S.バッハ:カンタータ集vol.25
[CD1]
復活節後第5日曜日のためのカンタータ
 カンタータ第86番「まことに、まことに汝らに告ぐ」BWV 86
 カンタータ第87番「今までは汝らなにをもわが名によりて求めしことなし」BWV 87
 カンタータ第97番「わがなす すべての業に」BWV 97
[CD2]
昇天節後(復活節後)第6日曜日のためのカンタータ
 カンタータ第44番「人々汝らを除名すべし」BWV 44
 カンタータ第150番「主よ、われ汝をあおぎ望む」BWV 150
 カンタータ第183番「彼らみな汝を待ち望む」BWV 183
ジョン・エリオット・ガーディナー、
モンテヴェルディ合唱団、
イングリッシュ・バロック・ソロイスツ
[CD1]
キャサリン・フーグ(S)、
ロビン・タイソン(A)、
スティーヴ・ダヴィスリム(T)、
ステファン・ローゲス(B)
[CD2]
ジョアンヌ・ルン(S)、
ダニエル・テイラー(A)、
ポール・アグニュー(T)、
パナヨティス・イコノムー(B)
ガーディナーのバッハ、最新盤は復活節後のカンタータ集。小編成ながらも慰めの気分に満ちた美しい第87番、初期に書かれた150番など、興味深い作品が並ぶ。録音:[CD1]2000年5月[CD2]2000年6月

SUPRAPHON

SU 3961
\2000
フェルステル:
 (1)ヴァイオリン協奏曲第1番ハ短調Op.88(1910-1911)
 (2)ヴァイオリン協奏曲第2番ニ短調Op.104(1925-1926)
イヴァン・ジェナティ(Vn)
イルジー・ビエロフラーヴェク(指)
BBC交響楽団
チェコのヨゼフ・ボフスラフ・フェルステル(1859-1951)は、スメタナやドヴォルザーク、フィビヒが確立した国民楽派の音楽を、ヤナーチェク、ノヴァークらとともに両大戦間期を通じてアヴァンギャルドへと発展させた作曲家。チェコの名ソプラノ、ベルタ・ラウテレロヴァーと結婚したことも関係してか、おもに声楽曲に数多くの業績を残している。また、作曲のほか詩作や評論、さらに画家としても幅広い創作活動を展開したことでも知られている。チェコの名手ヤン・クーベリックに触発されて書かれ、1910年にこの曲を献呈された彼の独奏によってシカゴで初演されたヴァイオリン協奏曲第1番。これはタイムズ紙が“とびきりすばらしかった”と称えた、英国初演の記念すべきライヴ。いっぽう、第2番はどちらかといえば技巧の華やかさに欠けるきらいはあるものの、ゆったりと流れる前半2楽章には美しさがあふれている。時期的に両曲とも、チェコ音楽の伝統が色濃く反映されて親しみ易いもの。巨匠ビエロフラーヴェクと手兵BBC響という強力なバックアップのもと、現代の名手ジェナティは、じっくりとフェルステルの魅力に迫ります。録音:(1)2007年12月8日ロンドン、バービカン・ホール(ライヴ) (2)2007年12月4 & 5日ロンドン、BBCメイダ・ヴェイル・スタジオ
SU 3952
\2000
「マルチヌー:ヴィオラを伴う室内楽」
 (1)ヴァイオリンとヴィオラのための3つのマドリガル(デュオ第1番)H 313
 (2)ヴァイオリンとヴィオラのためのデュオ第2番H 331
 (3)ヴィオラとピアノのためのソナタ第1番H 355
 (4)クラリネット、ヴァイオリン、ヴィオラ、
  チェロ、ハープとピアノのための室内音楽第1番H 376
アレクサンデル・ベサ(Va) ボフスラフ・マトウシェク(Vn) ペトラ・ベサ(P)
ルドミラ・ペテルコヴァー(Cl) ヤン・ターリヒ(Vn) イルジー・バールタ(Vc)
ヤナ・ボウシュコヴァー(Hrp) カレル・コシャーレク(P)
一時期、チェコ・フィルの第2ヴァイオリン奏者を務めていたこともあるマルチヌーは創作の初期からヴァイオリンに関心を示していたのとはちがい、ヴィオラ曲は晩年になってようやく手掛けている。じっさいこのアルバムに収録されているすべての曲は1947年から1959年にかけて作曲されている。ノスタルジックな民謡調の動機に込められた、過ぎ去りし青春の日々や望郷の念。ヴィオラの甘く抒情的で、しかもさびしくほの暗い音色は、マルチヌーにとって晩年の感情や苦しみを表現するための楽器にふさわしかったのだろう。カメラータ・ベルンのメンバーのほかソリストとしても活躍するベサのほか、チェコのトッププレイヤーたちが共演している点にも注目。
SU 3950
(4CD)
\6600
マルチヌー:ヴァイオリンとピアノのための作品全集
[CD 1]70'20"
 エレジー(H 3, 1909)/ コンチェルト(H 13, 1910)/
 ソナタ ハ長調(H 120, 1919)
[CD 2]50'57”
 ソナタ ニ短調(H 152, 1926)/ 即興曲(H 166, 1927)/
 ソナタ第1番(H 182, 1929)/ 5つの小品(H 184, 1929)
[CD 3]48'49"
 アリエッタ(H 188 A, 1930)/ ソナタ第2番(H 208, 1931)/
 7つのアラベスク[リズミカルなエチュード](H 201 A, 1931)/
 ソナチネ ト長調(H 262, 1937)/
 インテルメッツォ[4つの小品](H 261, 1937)
[CD 4]62'00"
 リズミカルなエチュード(H 202, 1931)/
 5つのマドリガル・スタンツァ(H 297, 1943)/
 ソナタ第3番(H 303, 1944)/ チェコ狂詩曲(H 307, 1945)
ボフスラフ・マトウシェク(Vn)
ペトル・アダメツ(P)
名門チェコ・フィルの第2ヴァイオリン奏者を務めるほどの腕前だったマルチヌー。ヴァイオリンへの愛着が詰まったデュオ作品のすべてが、まとめて聴ける当アルバムの価値はたいへん貴重。しばらく廃盤でしたが、フルプライス旧型番SU.3410、SU.3412が、セットになってミドル移行再発となる。
SU 3947
\2000
(1)マルチヌー:チェロ・ソナタ第3番H 340(1952)
(2)ペトル・エベン:バラード風組曲(1955)
(3)ルボシュ・スルカ:チェロ・ソナタ
(4)マルチヌー:スロヴァキア民謡による変奏曲H 378(1959)
トマーシュ・ヤムニーク(Vc)
イヴォ・カハーネク(P)
スプラファン一押しの若きチェリスト、ヤムニーク(1985年生まれ)の第2弾。デビュー盤(SU.3928)に引き続き、かれにとって特別な作曲家マルチヌーほか20世紀チェコのチェロ作品集。マルチヌーの2曲は簡潔にして切なる語法により、二度と帰ることのなかったチェコへの望郷の念が込められたもの。エベン26歳の作は順に、序奏と踊り〜クアジ・マズルカ〜エレジー〜トッカータからなり、作曲者の個人的な戦時体験に結びついた怖いくらいの嘆きと、よろこびにみちた舞踊音楽とが綯交ぜになった性格を持つ。スルカのソナタは、単純明快な内容から比較的演奏機会の多い作品。ヤムニークは20代前半にしてこの完成度の高さ。今後も目が離せない存在といえそう。録音:2008年3月25 & 28日、4月1日プラハステレオ 69'05"
SU 3948
\1700
(1)カール・シュターミッツ:クラリネット協奏曲変ホ長調
(2)同:ホルン協奏曲変ホ長調
(3)アントン・シュターミッツ:
 協奏交響曲ト長調〜2つのフルートと管弦楽のための
ボフスラフ・ザフラドニク(Cl) 
ズデニェク・ティルシャル(Hrn)
イルジー・ヴァーレク、
ラドミール・ピヴォダ(Fl)
フランティシェク・ヴァイナル(指)
プラハ室内管弦楽団
ボヘミアからドイツに出て、マンハイム楽派の中心メンバーとして18世紀後半に活躍したシュターミッツ兄弟による管楽器のための協奏曲を収めたアルバム。チェコ・フィル首席を務めたザフラドニクとティルシャルらとびきりの名手が、当時の人気ぶりもうかがわせる華麗な演奏で聴かせる。フル・プライス旧品番11.1424のミドル移行再発盤。録音:(1)1987年4月15-17日プラハ、ルドルフィヌム・スタジオ (2)(3)1991年7月1日プラハ、ドモヴィナ・スタジオステレオ 59'58"

TRIOLILA

279 923
\2300→¥2090
(1)チャイコフスキー:ピアノ協奏曲 第1番 変ロ短調 Op.23
 (1997年11月7日Live)
(2)ラフマニノフ:ピアノ協奏曲 第3番 ニ短調 Op.30
 (2005年4月3日Live)
ギュルスィン・オナイ(Pf)
(1)ビストリク・レジューハ(指)
スロヴァーク・フィル
(2)エミール・タバコフ(指)
ビルケントS.O
オナイはイスタンブール生まれのトルコの女性ピアニスト。16歳でパリ音楽院を首席で卒業。ロン=ティボー国際コンクール、ブゾーニ国際ピアノコンクールを含む数々の国際コンクールで受賞。トルコ本国より国家芸術家の称号を獲得し、イスタンブールのボアジチ大学からは名誉博士号を授与される。ロシアのピアノ協奏曲を代表する2大名曲のカップリングはうれしいかぎり。特に難曲のラフマニノフはレコ芸でもおなじみのドイツ圏の批評家、ペーター・コッセ氏にも激賞されている。「劇的な第3楽章がこれほど情熱的で、それでいてよく歌って演奏されるのを聴くのは非常に希なことだ」ラフマニノフ3番のコレクターには見逃せない名盤の登場。

WAON

WAONCD 6020
\2300
ターロック・オキャロラン作品全集(第2巻) 「妖精の女王」 守安功(アイリッシュ・フルート、ホイッスル)、
守安雅子(アイリッシュ・ハープ)
ターロック・オキャロラン作品全曲録音プロジェクトの第2弾。守安功&雅子の奏でる愛らしくも生き生きとした音が、オキャロランの生きた時代のアイルランドの土の香りまでも見事に伝えてくれる。アイルランドを代表するもっとも重要な作曲家で、盲目のハープ奏者でもあったオキャロラン(1670-1738)。アイルランドやケルトの音楽を愛する人たちの間では、とてもよく知られた作曲家だが、実際に演奏されるのは二百数十曲のうちの、ごく一部の曲に過ぎない。この全作品録音プロジェクトによって、オキャロランの音楽世界の全貌が明らかにされ、オキャロランの作った知られざる名曲の数々が明かされてゆくこととなる。

WERGO 1CD¥2400

WER 6709 サロミックス・マックス
 コール・ポーター:マイ・ハート・ビロングス・トゥ・ダディ
 ルチアーノ・ベリオ:セクエンツィアIII
 モーツァルト:老婆
 カローラ・バウクホルト:老婆/エミール
 タルクィニオ・メールラ:Hor ch'e il tempo di dormire
 アルバン・ベルク:四つの歌op.2
 ハロルド・アーレン:オーヴァー・ザ・レインボウ
 ルーディ・スプリング:二つの断章
 クルト・ヴァイル:
  私は哀れな親戚(「鏡の湖」より)/
  マトローゼン氏が言ったこと;スラバヤ=ジョニー(「ハッピー・エンド」より)
 ヘルムート・エーリング:1つの声と拡声器のための「2」
 リムスキー=コルサコフ:熊蜂の飛行
サロメ・カンマー(声)
ルーディ・シュプリング(Pf, Cem, 編曲)
ミヒャエル・リースラー(Cl, Sax)
マリア・ライター(acc.)
ベッティーナ・フックス(Fl)
ついに出ました!声による「熊蜂の飛行」。といっても、さすがにあの急速なパッセージをずっと声のみで演奏するわけではないのだが、相当がんばっている。単なるヴォカリーズ(母音唱法)や高速スキャットではなく、ズーズー言ったり、アワアワホヨホヨ言ったり、聴く者に息つくヒマも与えない。クライマックスではものすごい超絶技巧の超高音域でノックアウト。この夏これを聴き逃してはならないだろう。 サロメ・カンマーはフランクフルト出身の歌手・女優・チェリスト。ジャズからミュージカル、クラシック歌唱、さらにお芝居の世界でも活躍している。実に多彩な彼女、ミュージカル・ナンバーは爽やかに歌うし、ベリオ作品ではエッジの効いた表現で我々の度肝をぬき、メールラではクラシックの歌唱で聴かせる。「熊蜂の飛行」は、はっきり言って笑えるが、しかし途轍もなく上手いことに驚かされる。モーツァルトの「老婆」も、女版志村けんを思わせる、爆笑モノの名演技&名歌唱!!
WER 6807 神秘の踊り〜mythical dances
 ジョージ・クラム:
  ケンタウロス星〜アルファ、白鳥座〜ベータ、ドラコニス〜ガンマ、
  オリオン〜デルタ(「マクロコスモスⅣ/
 天界のメカニック」〜増幅されたピアノ、4手のための宇宙のダンスより)
ストラヴィンスキー:「春の祭典」第1部&第2部
ベッリ・ピアノ・デュオ
独特の音作りで我々を魅了するクラムの「マクロコスモスⅣと、ストラヴィンスキーの「春の祭典」という組み合わせ。この「マクロコスモスⅣ」は4手のために書かれていて、特殊奏法が用いられる作品。聴覚が清められ、研ぎ澄まされるような感覚をおぼえると同時に、宇宙のような広い空間に包み込まれて浮遊しているような感覚をおぼえる。この状態で「春の祭典」を聴くと、なんだかまったく違う曲に聴こえてくるから不思議。クラムの作品は、我々が今生きている「時」とほぼ同時に、しかし我々とは別の世界に存在している宇宙の神秘を、そしてストラヴィンスキーの作品は、我々が生きている「時」よりかなり以前に確かに存在していて、しかし今は手が届かなくなってしまった大地の神秘を描いているといえるだろう。
WER 6695 トビアス・ピッカー(b.1954):作品集
 (1)ウルスラのための4つのエチュード
 (2)古い失われた川 (3)ピアノのための3つの作品
 (4)川の流れ着くところ (5)ノ甘き声が息絶えるときノ
 (6)ブルー・フラ (7)キーズ・トゥ・ザ・シティ
ウルスラ・オッペンス((1)-(7))&
トビアス・ピッカー((7)のみ)(ピアノ)
現代ものの名手、ウルスラ・オッペンスによるピッカーの作品集。ドライになりすぎず、しかしポリリズムなども的確に演奏しており、芯が一筋通った説得力のある演奏。終曲のキーズ・トゥ・ザ・シティ(keys to the city)はマンハッタン島とニューヨークのブルックリン区を結ぶ、ブルックリン橋にまつわる様々なエピソードを音楽化したものといわれている。
WER 6571 ハンス・トマッラ(b.1975):作品集
 (1)楽興のとき (2)野性的。事物
 (3)チェロ対位法 (4)性格的小品タチ
アンサンブル・レシェルシェ、
ルーカス・フェルス(Vc)
トマッラ自身の人柄はわかりませんが、日頃ストレスが溜まっているのか、かなり即席爆発系の音世界が展開されている。突然叫びだしたくなることの多い方は少し共感できるかもしれない音楽。(3)のチェロ対位法も、想定外の高音や思いもかけない重音が次々と怒涛のように押し寄せる、叫び声のような、発泡スチロールでガラスをキキキとこするような、耳をふさぎたくなる一歩手前の世界。
WER 6705 ペトリス・ヴァスクス(b.1946):作品集
 (1)ムジカ・アドヴェントゥス (2)ヴィアトーレ
 (3)コンチェルト(イングリッシュホルン協奏曲)
ノルムント・シュネ(指&コールアングレ((3)))
シンフォニエッタ・リガ
時代劇映画のBGMのような、そして大河ロマンのような、様々な熱さや優しさを内包しているヴァスクス作品集。何か大切なものを抱きしめているような音楽。どちらかといえばヒーリング系の音楽といえるが、そのスケールと包み込むような深い音色は他ではなかなか得られないものといえるだろう。
WER 6701
(4CD)
\4000
モートン・フェルドマン(1926-1987):
 for Philip Guston~フルート、パーカションとピアノのための(1984年)
ユリア・ブロイアー(ピッコロ、フルート、アルト・フルート)
マティアス・エングラー(グロッケンシュピール、ヴィブラフォン、チューブラー・ベル、マリンバ)
エルマー・シュランメル(ピアノ)
蝶がさなぎから孵化する過程(ここでは孵化という結末にはなりませんが)の映像を、早送りせず見せられている気分を味わえる作品。よくやった!えらい!と演奏家をほめてあげたい4枚組。フェルドマン(1926-1987)は、図形楽譜を考案したり、80分以上かかる長大な作品を書いたりした作曲家。作品を通して、音は極めて少なく、寡黙な印象の中、ゆったりと曲が進む。各ディスクとも1時間を余裕で越えており、トラック数は2-3のみ。はっきり言って、どのディスクのどの部分から聴き始めても印象は同じ。しかし、しばらくじっと聴いてみると、少しずつだが動きがあったりそれが収まったり、またちょっと音が高くなったり元に戻ったり、と何かしら常に変化していることに気付く。フィリップ・ガストン(1913-80)は、モントリオール出身の抽象表現主義を代表する画家で、ユダヤ人虐殺や、残虐な行為を行う特殊団体などを題材とする絵画を遺している。1950年、フェルドマンとガストンはケージの紹介で出会った。作品はC(ハ)、G(ト)、Aフラット(変イ)、 Eフラット(変ホ)の4つの音がモチーフになっており、これは、ケージ(CAGE)のことを指している。
WER 6806
\2400
サティ/スヴォボダ-音声測定法
 サティ:スポーツと気晴らし/
 スヴォボダ:20のフランス歌曲(第1番-第10番)
 スヴォボダ:練習曲第1番 スピード
 サティ:歌曲「泉水人形」(全5曲)
 サティ:最後から2番目の思想(前3曲)
 サティ:3つの恋愛詩
 スヴォボダ:5つのカノン 練習曲
 サティ:
  スポーツと気晴らし/
  スヴォボダ:20のフランス歌曲(第11番-第20番)
 サティ:
  グノシエンヌ第1番(声、トロンボーン、アコーディオン、メロディカ)
アンヌ=マリー・クリューゲル(声、バレル・オルガン、トイ・ピアノ、
メロディカ(ホーナー社製鍵盤ハーモニカ))
ステファン・フッソング(アコーディオン、トイ・ピアノ、メロディカ)
マイク・スヴォボダ(トロンボーン、メロディカ)
「私は音楽家ではない・・・誰もがあなたにそう言うだろう。それは正しい。私の音楽は純粋に、音声測定法なのだから」(サティの言葉)。ある意味この言葉は真実かも、と思わせる1枚。天下一のトロンボーン名人、スヴォボダの思慮深い作品配列と選曲、編曲によって、わけのわからないことをやっては「異端児」と呼ばれていたサティが、実に科学的で理知的な香りの強い作曲家であった、ということが浮かび上がってくる。グノシエンヌ第1番は、ピアノ・ソロで聴くと、けだるげなステキな感じだが、このディスクの最後に収められているスヴォボダの編曲版で聴くと、謎めいた雰囲気を漂わせつつも、音の運びやハーモニーには無駄なものがなく研ぎ澄まされたものであることが感じられ、興味津々。「スポーツと気晴らし」は、サティの詩に自分が作曲した歌曲と交互に演奏している。時にホーミーを思わせるような音色をトロンボーンが奏でるなど、人間の本能に直截訴えてくるスヴォボダの作品を合間に挟むと、サティ作品の実にカチカチっとしている部分が際立つ。

WERGO〜intuition 1CD¥2400

INT 3378 resistance
 ソング・オブ・レジスタンス
 包囲網の状態
 魂の行進 
朗読、歌:
ミキス・テオドラキス
ギリシアの音楽機関などに対するレジスタンス活動を展開したテオドラキス(b.1925)。彼の影響力はあまりに大きく、彼の主張は、音楽界のみならず、詩や映像や演劇にまで浸透しました。彼の影響力をおそれた政府は、1967年にギリシアが軍事政権になった際、彼の音楽を禁止し、彼を捕らえました。このディスクに収められているのは、テオドラキスが捕らえられていた期間に彼が語ったり朗読したり、歌ったりした詩や音楽。自由について、また、捕らえられている部屋の壁の向こうを思いながら歌ったものなど実に様々。尚、通常のカセットテープにシンプルに録音されたものが音源なので、音質はやや古めかしい感じです。
INT 3377 First Songs
 テオドラキス:若き日の作品集
  私がほしいもの(1939);まなざしをかわすより(1939);
  秋(1942);平和(1947);夜のミサ(1939)
   他(全15曲+1ボーナストラック)  
歌:
ミキス・テオドラキス、
マリア・ファラントゥーリ他
テオドラキスの20代の作品も収められた歌曲集。合唱つきで軽快なリズムの伴奏がついており、どれも耳に心地よく、「みんなの歌」風なつくりになっているものから、しんみりと聴かせるものまで様々。録音:1999年

ZIG ZAG TERRITOIRES 1CD¥2600

ZZT 080502
¥2390
タルティーニ(1692-1770):
 1.作者不詳:Lieto ti prendo e poi (Aria del Tasso)*
 2-5.ソナタ 第17番ニ長調
 6.作者不詳:Depo Clorinda le sue spoglie inteste*
 7-11.ソナタ 第24番ニ長調
 12-14.ソナタ 第13番ロ短調
 15.作者不詳:Intanto Erminia fra l’ombrose piante
 16-20.ソナタ(ブレイナードA3)イ短調
 21.パオロ・ロリ:Solitario bosco ombroso*
 22-24.ソナタ 第2番ロ短調
 25.タルティーニ:Solitario bosco ombroso
キアラ・バンキーニ(Vn)
パトリツィア・ボヴィ(S)*
バロック・ヴァイオリン界を牽引するキアラ・バンキーニによるタルティーニのソナタ集。難曲「悪魔のトリル」で有名なイタリア後期バロックの巨匠タルティーニ。作品の多くがヴァイオリン・ソナタとヴァイオリン協奏曲で同時代のイタリアの作曲家と異なり宗教音楽やオペラなどの作品はない。ヴァイオリンの奏法に関する著書も残しているなど自身もヴァイオリンの名手であった。キアラ・バンキーニのしなやかなボウイング、鮮やかな技巧をみせ、聴き応えのある1枚となっている。またイタリアの叙事詩人タッソのアリアを曲間に収録。歌はアッシジ生まれのソプラノ、パトリツィア・ボヴィ。彼女は幼いときから音楽の才能を見出されペルージャの音楽院でセルジオ・ペゼッティに師事。古楽アンサンブル・ミクロログスのメンバー、また各地の音楽祭で引っ張りだこの注目の古楽ソプラノ歌手。伸びやかな息づかい、まろやかな音色が魅力的。録音:2006年、2007年 40ページ、フル・カラーのブックレット付 美麗化粧箱入り
ZZT 080503 モーツァルト:
 クラリネット五重奏曲 イ長調 K.581
 クラリネット四重奏曲 変ホ長調 K.380/374f
  (原曲:ヴァイオリン・ソナタ第36番K.380)、
 変ロ長調 K.378/317d(原曲:ヴァイオリン・ソナタ第34番 K.378)
フローラン・エオー(Cl)
マンフレッド弦楽四重奏団
【ルイジ・ヴェッキオーニ(Vn)
マリー・ビュロー(Vn)
ヴィンシャン・ベランジェ(Va)
クリスチャン・フォルフ(Vc)】
モーツァルトの室内楽の最高峰作品、クラリネット五重奏曲を含むクラリネットの音色を存分に味わうことのできる1枚。フローラン・エオーはフランスの若手のなかでも抜群の腕前とセンスを持ったクラリネット奏者。1991年パリ高等音楽院卒業。同年、トゥーロン国際コンクール優勝。その後ヨーロッパ各地のオーケストラ、フェスティヴァルなどに招かれ、ソリスト、室内楽奏者として活躍。現在、ルュイユ・マルメゾン音楽院教授。録音:2007年3月
ZZT 080701
¥2390
ビーバー(1644-1704):宗教的・世俗的弦楽曲集(全12曲) レ・プレジール・デュ・パルナッス
【ダヴィッド・プランティエ(Vn)
マーヤ・アムライン(Vc)
アンドレア・マルキオル(Cemb) 
野入志津子(Lute)】
古楽ヴァイオリン界の寵児ダヴィッド・プランティエ率いるレ・プレジール・デュ・パルナッスの新録音。ヨーロッパを中心に活躍する日本人リュート奏者、野入志津子やスコラ・カントルムで学んだヴィルトゥオーゾにより2004年に結成されたアンサンブル。17世紀の名匠ビーバーは、ヴァイオリン音楽や室内楽、宗教音楽などに斬新かつ技巧的な手法を用い、なお且つ神秘性や深みもある傑作を書いています。この宗教的・世俗的弦楽曲集もビーバーらしい美しく清らかな旋律としっかりとした楽曲構成が見事に融合した作品。レ・プレジールの演奏も素晴らしく古楽ファン必聴のアルバム。録音:2007年9月
ZZT 071002 オルフェ〜カンタータとエール
 ランベール、ルイ=ニコラ・クレランボー、
 F.クープラン、ラモー、シャルパンティエらの作品
シリル・オヴィディ(T)
イリアード・アンサンブル
ウィリアム・クリスティに見出されバロック界へと転身した若手テノール歌手シリル・オヴィディと2003年に結成された古楽グループ、イリアード・アンサンブル。シリル・オヴィデは美しいフランス語の響きを活かした多彩な歌声と変幻自在な音色を使い分けている。録音:2007年4月
ZZT 080401
\2600
ショパン:練習曲作品10、バラード第1、2、3&4番
ユーグ・デュフール:
 La ligne gravissant la chute(ショパンへのオマージュ)
ニーマ・サルケチク(P)
イラン出身の25歳若手ピアニストのニーマ・サルケチクは、パリ国立高等音楽院ジョルジュ・プルーデルマッハフランソワ=フレデリック・ギイらに師事。研究熱心な注目の若手ピアニスト。デビュー・アルバムは王道のショパン。2008年4月には、フランスの注目のピアニスト、アレクサンドル・タロー、カロリーヌ・サジュマンらとともにショパン・リサイタルを行い、その際にこのアルバムに収録されているフランス現代音楽の中心を担うユーグ・デュフールによるショパンへのオマージュの作品も演奏された。この作品はフランスの画家でもあり詩人のタル・コートの詩から引用されている。録音:2008年2月




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