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第46号マイナー・レーベル新録音新譜(5)



ACCORD 1CD¥2300

480 1152 エスケシュを巡る作品集
 エスケシュ:薄明かりへ向かう子供たちの場面
 ドビュッシー:チェロ・ソナタ ニ短調
 バルトーク:コントラスツSz.111
 マルティヌー:オーボエ四重奏曲H.315
 エスケシュ:Lettres m?l?es (Mixed Letters)
トリオ・ワンダラー 
フランソワ・ルルー(オーボエ)、
ポール・メイエ(クラリネット)
エマニュエル・パユ(フルート)
現代フランスを代表するオルガニスト&作曲家ティエリ・エスケシュ。彼の2作品と、彼の創作に鏡の如く多大な影響を与えているドビュッシー、バルトーク、マルティヌー併録した1枚。2007年に結成20周年を迎えた名門トリオ・ワンダラー、オーボエのルルー、クラリネットのメイエ、フルートのパユといった豪華な顔ぶれが、お互いの音楽性を認め合って、自然な流れと精緻な美しさがみごとにバランスした名演奏を聴かせてくれます。録音:2007年4月、6〜7月 パリ、イルカム
480 1938
¥2090
モーツァルト:レクイエム K.626
 (弦楽四重奏のための編曲版)
ドビュッシー弦楽四重奏団
モーツァルトの傑作として有名なレクイエムには、ペーター・リヒテンタールが1802年に編曲した弦楽四重奏版がありますが、ドビュッシーSQによる当盤には、彼ら自身が更なる魅力的な編曲を施した世界初録音となる演奏が収められています。2006年のモーツァルト生誕250周年をきっかけに始まったこのプロジェクトに寄せる、彼らの熱い思いと高い音楽性が詰まった1枚です。録音:2008年8月 リヨン

AMATI

AMI 2305
\2400
ドイツ中部のバロック・カンタータ集
 テレマン:ああ神よ、天より見給えTWV.9:1
 ファッシュ:カンタータ《神よ我ら汝の御心をあがめ》
 J.L.バッハ:カンタータ《涙と共に種を蒔く人は》
 テレマン:カンタータ
  《Wie der Hirsch schreibt nach frischen Wasser》TWV.1:1617
スザンネ・ゴルツニー(ソプラノ)
スティーヴ・ヴェヒターアルト)
ミヒャエル・ツァバノフ(テノール)
マティアス・フィーヴェク(バス) 
ビーデリッツァー・カントライ室内合唱団 
マグデブルク・テレマン・コンソート  
指揮:ミヒャエル・ショル
1976年創設のマグデブルク・テレマン・コンソート は、テレマンをはじめとした知られざるバロックの名曲を数多く発掘し、世界初録音を行ってきました。当盤に収められたテレマン、J.L.バッハ、ファッシュらの宗教作品も、もちろんこれが世界初録音。バロック・ファンは必聴の1枚。録音:2006年

ECM 1CD¥2400

476 6355
\2400
J.S.バッハ:
 2声のインヴェンションと3声のシンフォニア
  BWV.772〜801(全30曲)/
 フランス組曲第5番ト長調BWV.816(全7曲)
ティル・フェルナー(ピアノ)
1972年ウィーン生まれの期待の若手、ティル・フェルナーのバッハ・アルバム第2弾。収録曲は、《2声のインヴェンションと3声のシンフォニア》と《フランス組曲第5番》です。大好評だった前作の《平均律第1巻》に続き、研ぎ澄まされた感性で、バッハの名作を極めて緻密に織り上げています。録音:2007年7月5〜7日 ウィーン コンツェルトハウス、モーツァルト・ザール
476 3225 1.クララ・シューマン:
  3つのロマンスOp.22(チェロとピアノのための)
2.ハインツ・ホリガー:ロマンセンドレス
3.同 :暁の歌(R・シューマンのOp.133とF・ヘルダーリンに基づく)
クリストフ・リヒター(チェロ)
デーネシュ・ヴァールヨン(ピアノ) 
シュトゥットガルト放送声楽アンサンブル
シュトゥットガルト放送交響楽団 
指揮&ピアノ:ハインツ・ホリガー他
スイス生まれのハインツ・ホリガーは、世界的オーボエ奏者としての活躍があまりにも有名ですが、指揮活動も積極的に行っており、作曲家としても、師のヴェレシュやブーレーズの影響下で、優れた作品を数多く書いています。ホリガーの自作自演集にあたる当盤には、そんな彼の作曲や指揮の才能が詰まっています。ホリガーの作品に大きな影響を与えたフリードリヒ・ヘルダリンとローベルト・ヴァルザーはローベルト・シューマンとは精神的に兄弟のような存在で、このアルバムにR.シューマン自身の作品は収録されていませんが、シューマンこそがこのアルバム・コンセプトの核となっています。冒頭には、シューマンの妻クララが書いたデュオを収め、ホリガーによるロマンス、そして3曲目にはシューマンとヘルダーリンの曲に基づいてホリガーが作曲した「暁の歌」を収録。ロマン派の作品と思索を刺激する現代作品を並置して、2つの時代の作品に新たな光を当てる魅力的なアルバム。録音:2007年7月17〜18日 ジンデルフィンゲン シュタットハレ(3) 2008年2月2〜3日 ルガーノ RTSIスタジオ(1&2) 
476 3261 「アルフレート・ツィンマーリン:室内楽作品集
(2つの弦楽四重奏曲&エウリディーチェは歌う)」
 1.弦楽四重奏曲第2番
 2.エウリディーチェは歌う
 3.弦楽四重奏曲第1番
カルミナ四重奏団(1)
アンサンブル「Aequatuor」(2)
アリア四重奏団(3)
スイスの異才、アルフレート・ツィンマーリンは1955年の生まれ。チューリヒ大学でフィッシャーとラーデに師事した後、ベナリーに音楽理論を、マテツとレーマンに作曲を師事しています。チェロを使った即興などを得意とする彼の作風は、記譜作品でさえも即興的な手触りが感じられるのが特長。当盤では、カルミナ四重奏団など気鋭の室内楽奏者たちが、編成からは想像しにくい、微視的な音色や断片的な構成感を聴かせてくれます。今年ECMニュー・シリーズは、スイスの作曲家に焦点をあて、リリースをしていきますが、このアルバムと上記のホリガーは、そうしたアルバムのひとつです。録音:2006年8月28〜29日 ラジオDRS(1&3) 2007年10月29〜30日 アーラウ クルトゥール・コングレスハウス(2) 

MD+G 1CD¥2300

907 15506
(SACD Hybrid)
\3300
ハイドン:弦楽四重奏曲集Vol.1
 弦楽四重奏曲Op.51《十字架上のキリストの最後の7つの言葉》
ライプツィヒ弦楽四重奏団
昨年結成20周年を迎えた名門ライプツィヒ弦楽四重奏団。モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルト、メンデルスゾーン、ブラームス、新ウィーン楽派など多くの全集録音を達成してきた彼らが、今年が没後200年にあたるハイドンに満を持して挑みます。その第1集にいきなり、聖金曜日の礼拝のために書かれた大作《十字架上のキリストの最後の7つの言葉》 を持ってくるあたり、彼らの自信と意気込みが感じられる1枚です。録音:2008年7月11-12日 マリエンミュンスター修道院
303 15492 ルイ・フェルディナント:ピアノ三重奏曲全集Vol.3
 アンダンテ変奏曲Op.4
 四重奏曲Op.5
 ラルゲットOp.11
トリオ・パルナッスス
スタニスラウ・アニシュチャンカ(コントラバス)
古今東西のピアノ三重奏曲を当レーベルで発表しているドイツの実力派トリオ・パルナッススが、着々と全集録音を続けているルイ・フェルディナントの第3弾。プロイセン王子で、ベートーヴェンの熱烈な崇拝者で作曲家でもあったルイ・フェルディナントは、この録音が示すように、優れた器楽曲や室内楽曲を数多く残しています。なお、四重奏曲とラルゲットは、コントラバスのアニシュチャンカを迎えた、ピアノ四重奏による演奏です。録音:2008年5月7-9日 マリエンミュンスター修道院
645 14082 プレイヤー・ピアノVol.8
 ミヒャエル・デンホフ:
  12のインヴェンションOp.8
  Cadenabbiaer Glockenbuch Op.78a
アンピコ・ベーゼンドルファー・グランド・ピアノ 
アンピコ・フィッシャー・グランド・ピアノ
人間の10指では到底弾けない「プレイヤー・ピアノ・シリーズ」第8弾は、現代ドイツの作曲家ミヒャエル・デンホフがナンカロウの様式に基づいて書いた2作を収録。どちらも2台のプレイヤー・ピアノの演奏です。収録内容は、J.S.バッハの対位法の影響が色濃いナンカロウの作風を反映した《12のインヴェンション》、2つの離れた場所で鳴る教会の鐘の音をモチーフにした13曲からなる練習曲集《Cadenabbiaer Glockenbuch 》です。録音:2005年6月19〜24日 ヴッパタール、イマヌエル教会
618 15512
¥2090
ジギスムント・タールベルク:ピアノ作品集
 《エジプトのモーゼ》による変奏曲Op.33
 12の練習曲Op.26(第1〜6番)
 《湖上の美人》による幻想曲Op.40
 12の練習曲Op.26(第7〜12番)
シュテファン・イルマー(ピアノ)
「手が10本ある」と言われた超絶技巧ピアニストで、リストの最大のライバルだったジギスムント・タールベルク。本作には、ロッシーニのオペラを元にした幻想曲をはじめ、彼が書いた3曲を収録。とりわけ《モーゼ》幻想曲では、彼の必殺技法「三本の腕」が大々的に展開。中声部のメロディーの上下をアルペジオの奔流で囲って、超絶的な演奏効果を得るこの技法は、後世のピアニズムにも絶大な影響を与えています。 録音:2008年6月23〜25日 マリエンミュンスター修道院 
902 1554‐6
(SACD Hybrid)
\3300
ハンス・ペーター・テュルク:
 トランシルヴァニア受難曲(聖金曜日のための音楽)
アンドレアス・ペッツォルト(テノール)
マティアス・ヴァイヒェルト(バス)
クラウディア・ゾーム(ソプラノ)
ラインハルト・デッカー(バス)
ニコラウス・クローゼ(バス)他
ウルスラ・フィリッピ(オルガン) 
指揮:クリストフリード・ブレーデル
1940年生まれのハンガリー人作曲家ハンス・ペーター・テュルクが、聖金曜日のために書いた受難曲の世界初録音。2年前に初演された現代音楽であるにもかかわらず、トランシルヴァニアの素朴な音楽伝統を土台に、バロックの様々な音楽様式を織り込んで、荘厳な受難劇を聴かせてくれます。オルガンが登場人物の性格や聖書の情景描写において、きわめて重要な役割を果たしているのも大きな聴きどころです。録音:2008年4月18〜20日 ブダペスト大聖堂 
307 15712
(5CD)
\6600→¥5990
メンデルスゾーン:
 弦楽四重奏曲全集&八重奏曲&管弦楽作品集
  弦楽四重奏曲第1番変ホ長調Op.12
  同 第2番イ短調Op.13/同 第3番ニ長調Op.44-1
  同 第4番ホ短調Op.44-2/フーガOp.81-4
  カプリッチョOp.81-3/弦楽四重奏曲第5番変ホ長調Op.44-3
  スケルツォOp.81-2/アンダンテOp.81-1
  弦楽四重奏曲第6番へ短調Op.80
  八重奏曲変ホ長調Op.20/弦楽四重奏曲変ホ長調(1823)
  交響曲第1番Op.11(メンデルスゾーン編)
  同 第5番《宗教改革》Op.107(F.ヘルマン編)
  序曲《フィンガルの洞窟》Op.26(C.ブチャード編)
  序曲《ルイ・ブラス》Op.95(C.ブチャード編)
ライプツィヒ弦楽四重奏団 
(ヤメイ・ユー、マティアス・ヴォロング(ヴァイオリン)
ハルトムート・ローデ(ヴィオラ)
マルティン・ザンデルリンク(チェロ))
オルガ・ゴレイ、ゲラルド・ファウス(P)
ドイツの名門ライプツィヒ弦楽四重奏団は、ゲヴァントハウス管の首席奏者らが1988年に結成。精緻なアンサンブルと正統的で明晰な解釈は、世界中で賞賛されています。本作には、発売時から評価の高いメンデルスゾーンの弦楽四重奏曲全曲と八重奏曲のほか、家庭内で演奏するために小編成用に編曲した4つの管弦楽曲を収録。2人のピアニスト、ヴァイオリン、チェロによる、精緻で凝縮された小宇宙をお楽しみください。
906 15476
(SACD Hybrid)
\3300→¥1390
アパッショナート/MDG SACDサンプラー
①901 14996
 ヘルテル:シンフォニア ニ長調〜アレグロ
  ヴォルフガング・バイヤー(トランペット&指揮)
  ハイルブロン・ヴュルテンベルク室内管弦楽団
②912 14896
 メンデルスゾーン:歌の翼に
  クラウディス・タンスキ(ピアノ)
③903 13966
  同:《真夏の夜の夢》〜ノットゥルノ
  アリアージュ・カルテット 
 ヤン・ユン・ベー(ピアノ)
④935 10306
 レスピーギ:純潔のタランテラ
  ヴッパータル交響楽団 
 指揮:ゲオルグ・ハンソン
⑤940 14886
 モーツァルト:ピアノ協奏曲第18番K.456
  〜アレグロ・ヴィヴァーチェ
  クリスティアン・ツァハリアス(ピアノ&指揮) 
  ローザンヌ室内管弦楽団
⑥908 13936
 ヘンデル:シバの女王の入場
  ベルリン14人のフルーティストたち
⑦901 14526
 ハイドン:交響曲第102番変ロ長調
  〜フィナーレ
  ハイドン・フィルハーモニー 
  指揮:アダム・フィッシャー
⑧904 14946
 ブラームス:4つのバラードOp.10
  〜アンダンテ ニ長調
  ハーディ・リットナー(1851年製シュトライヒャー・ピアノ)
⑨905 13696
 シュテルツェル:いと高きところにいます神に栄光あれ
  クラウス・メルテンス(バス) 
 レムゴ聖マリア聖歌隊室内合唱団
⑩943 14216
 メンデルスゾーン:無言歌集Op.62-6《春の歌》
  エリザベス・レオンスカヤ(ピアノ)
⑪901 13156
 シューベルト(マーラー編):弦楽四重奏曲《死と乙女》
  〜スケルツォ
  キエフ室内管弦楽団 指揮:ローマン・コフマン
⑫904 13976
 チャイコフスキー:四季Op.37a〜6月
  レフ・ヴィノクール(ピアノ)
⑬903 14646
 モーツァルト:《ドン・ジョヴァンニ》K.527〜カタログの歌
  オペラ・センツァ
⑭942 15126
 スメタナ:ピアノ三重奏曲ト短調Op.15
  〜フィナーレ(プレスト)
  ウィーン・ピアノ三重奏団
⑮937 12015
 ショスタコーヴィチ:交響曲第10番ホ短調〜アレグロ
  ボン・ベートーヴェン管弦楽団 
  指揮:ローマン・コフマン
⑯937 13666
 リスト:《汝はペテロ》
  チェコ・フィルハーモニー合唱団 
  ボン・ベートーヴェン管弦楽団 
  指揮:ローマン・コフマン
当レーベルの最新録音から選りすぐった16曲を、SACDの高音質でお聴きいただくサンプラー。当レーベルが誇る明るく自然なサウンドは、クラシック・ファンはもちろん、全ての音楽ファンにお楽しみいただけること間違いなし。
943 15196
(SACD Hybrid)
\3300→¥2990
サン=サーンス:ピアノ四重奏曲集
 1. ピアノ四重奏曲変ロ長調Op.41
 2. 同 ホ長調
 3. 舟歌ヘ長調Op.108
モーツァルト・ピアノ四重奏団
〔マーク・ゴトーニ(ヴァイオリン)
ハルムート・ローデ(ヴィオラ)
ペーター・へール(チェロ)
パウル・リヴィニウス(ピアノ)〕 
サン=サーンスの公式な作品表に記載されているピアノ四重奏曲は、有名なOp.41だけですが、当盤には、ホ長調の四重奏曲と、Op.108の《舟歌》も収録されています。特にホ長調は、サン=サーンスがまだ学生だった19世紀中頃の作曲で、1992年になってようやく出版された珍しい作品。国際的に活躍するソリスト4名が集うモーツァルト・ピアノ四重奏団の名演奏でお楽しみください。録音:2007年12月2〜4日(1&2) 2008年12月16日 マリエンミュンスター修道院 
943 15586
(SACD Hybrid)
\3300→¥2990
ショパン:ピアノ作品集
 1.夜想曲第14番嬰へ短調Op.48‐2
 2.スケルツォ第1番ロ短調Op.20
 3.夜想曲第5番嬰ヘ長調Op.15‐2
 4.幻想即興曲嬰ハ短調Op.66
 5.スケルツォ第3番嬰ハ短調Op.39
 6.夜想曲第13番ハ短調Op.48‐1
 7.スケルツォ第4番ホ長調Op.54
 8.夜想曲第20番嬰ハ短調(1830)遺作
 9.スケルツォ第2番変ロ長調Op.31
 10.夜想曲第17番変ニ長調Op.27‐2
エリーザベト・レオンスカヤ(ピアノ)
ブラームス、メンデルスゾーン、シューベルト…。グルジア出身の名女流ピアニスト、エリーザベト・レオンスカヤが当レーベルに行ってきた録音の数々は、いつも斬新な解釈で多くの聴き手を魅了し続けてきました。そして当盤では、ポーランドの偉大な作曲家ショパンに挑戦。収録されたスケルツォや夜想曲などにおける妙技は、間違いなく彼女の記念碑的名演として永遠に記憶されることでしょう。録音:2008年6月2〜4日 マリエンミュンスター修道院 
319 15592
\2300
リトアニアのオルガン巡礼
 1.Tytuvenai/聖十字架教会
 2.クレティンガ/フランチェスカーナ教会
 3.ヴィリニュス/ドミニカ教会
 4.クレティンガ/ルター教会
 5.Dotnuva/聖十字架教会
 6.ヴィリニュス/ヨハネス教会(使用楽器:Oginski-Kapelle)
 7.ヴィリニュス/ヨハネス教会(使用楽器:Hauptorgel)
 8.Sveksna/プロテスタント教会
 9.Pumpenai/プロテスタント教会
 10.ヴァバルニンカス/プロテスタント教会
マルティン・ロスト(オルガン)
メクレンブルク、ラトヴィア、エストニアに続く、マルティン・ロストのオルガン巡礼の旅はリトアニアへ。 たった5日間でリトアニアの7都市を訪れて、その地の教会のオルガンの音を記録したという、まさにMDGレーベルらしい1枚。いつものことながら、ブックレットには美しい写真と、作品についての詳細が載せられていて、オルガン愛好家にはたまらないアイテムになっています。各々のオルガンの音色の違いを存分に堪能してください。録音:2008年8月17〜21日
619 15602
\2300
パガニーニ・プラス
 1.パガニーニ:ラ・カンパネッラ(編曲:ラーフ・へッケマ)
 2. 同:ソナタ(原曲:弦楽四重奏曲XV/編曲:ラーフ・へッケマ)
 3.カリンコヴィッチ:パガニーニの主題によるコンチェルト・カプリッチョ
 4.ボノー:ワルツ風カプリース
 5.パガニーニ:メルヴェイユ(編曲:ラーフ・へッケマ)
 6.シューマン:パガニーニのカプリースによる
  コンサート・エチュード第6番Op.10‐6(編曲:ラーフ・ヘッケマ)
 7.シマノフスキ:3つのパガニーニのカプリースOp.40
  (編曲:ラーフ・ヘッケマ)
 8.コスロウ:ミスター・パガニーニ      
ラーフ・ヘッケマ(サクソフォーン)
ハンス・エイサッカース(ピアノ)
2006年に発売されたパガニーニ《24のカプリース》のサックス版のCDが大きな話題となったラーフ・ヘッケマ。当盤ではパガニーニだけでなく、後世のシューマンやシマノフスキ、それにカリンコヴィッチ。ボノー、コスロウなど現代作曲家によるアレンジも多数収録されています。サックスの限界を超えた圧倒的な演奏が大きな話題となった彼の妙技が、今ここにふたたび蘇ります。録音:2008年11月24〜26日 マリエンミュンスター修道院 
946 15616
(SACD Hybrid)
\3300
アルベルト・ベッカー:聖歌&典礼音楽選集
 1.主を讃えよOp.32‐1
 2.目を上げて、私は山々を仰ぐOp.89‐1
 3.神よわれに恵みあれOp.83‐2
 4.イスラエルの牧者よ、耳を傾けたまえ!Op.89‐2
 5.神よ、我を救いたまえOp.68‐6
 6.主よ、深き淵よりわれ汝を呼ぶOp.62
 7.集いて喜べ!Op.82
 8.典礼聖歌Op.46            
ベルリン大聖堂聖歌隊スコラ
指揮:トビアス・ブロンマン
『トゥルヌミール:オルガン作品集(即興演奏集)』の名演でも記憶に新しいトビアス・ブロマン指揮ベルリン大聖堂聖歌隊スコラが、19世紀後半に活躍したベルリン音楽史の重要な作曲家、アルベルト・ベッカーの典礼音楽やモテットに光をあてる1枚。4声から8声によって繰り広げられる精密で輝かしい合唱を、たっぷりお楽しみください。録音:2008年5月2〜4日&6月18〜20日 マリエンミュンスター修道院 
603 15552 「シマノフスキ:ヴァイオリンとピアノのための作品全集」
 1.ソナタ ニ短調Op.9                                      
 2.ロマンス ニ長調Op.23                                    
 3.夜想曲とタランテラOp.28                                   
 4.3つの神話Op.30                                        
 5.アイタコ・エニアの子守歌Op.52                              
 6.3つのパガニーニのカプリースOp.40
ヨアンナ・マドロシュキェヴィッチュ(ヴァイオリン) 
パウル・グルダ(ピアノ)
シマノフスキのオペラやバレエ音楽は、クラシック愛好家にとって大変身近な存在ですが、小編成の作品は、残念ながらあまり知られていません。 本作ではポーランドの女流ヴァイオリニスト、マドロシュキェヴィッチュと、天才グルダの息子パウルが、ポーランド印象派の巨匠が残した室内楽にスポットライトをあてます。ヴァイオリンとピアノのために書かれた全ての作品を、巧みなアンサンブルと、MDGの高音質でお楽しみください。録音:2008年5月14〜16日 マリエンミュンスター修道院
342 15562 「ハイドン:ピアノ三重奏曲集」
 1.ピアノ三重奏曲第25番ホ短調Hob.XV-12                          
 2. 同 第43番ハ長調 Hob.XV-27                              
 3. 同 第39番ト長調 Hob.XV-25                               
 4. 同 第45番変ホ長調 Hob.XV-29
ウィーン・ピアノ・トリオ
〔ヴォルフガンク・レディック(ヴァイオリン) 
マティアス・グレトラー(チェロ)
シュテファン・メンデル(ピアノ)〕
2つのアニヴァーサリー。結成20周年を迎える名門ウィーン・ピアノ・トリオが、ハイドン没後200年を記念して、彼が中期から後期にかけて残したピアノ三重奏曲の傑作を録音。4曲の中には、有名な《ジプシー・トリオ》(Hob.XV-12)も収録されています。長年、世界第一級のピアノ・トリオとして活躍してきた当団が、ウイーンの魅力とハイドンの機知を巧みに結びつけて、瑞々しい演奏で魅了してくれる1枚です。録音:2008年8月22〜24日 マリエンミュンスター修道院 
304 15572 「レーガー:クラリネット五重奏曲&弦楽六重奏曲」
 1.クラリネット五重奏曲イ長調Op.146
 2.弦楽六重奏曲へ長調Op.118
アンサンブル・ヴィラ・ムジカ:
ウルフ・ローデンホイザー(クラリネット)
ニコラス・チュマチェンコ、
エリカ・ゲルトゼッツァー、
エステル・ハフナー(ヴァイオリン)
ベンジャミン・リヴィニュス、
ハリオルフ・シュリヒティヒ(ヴィオラ)
マーティン・オステルターグ、
ミケル・ディスパ(チェロ)〕
バッハ、ベートーヴェン、ブラームスの「ドイツ3大B」の正統な継承者に位置付けられるレーガーですが、晦渋な作品の数々は残念ながら広く知られていません。しかし、1990年結成のアンサンブル・ヴィラ・ムジカによる高度な技術と機動性によって、ここに最高のレーガー室内楽作品集が誕生ました。特にクラリネット五重奏曲では、ソロにベルリン・フィルなどで首席を務めた名手ローデンホイザーを擁して至高の名演を繰り広げます。録音:2008年5月20〜21日(1)、2008年10月13〜14日(2) マリエンミュンスター修道院 
614 15522 「パッヘルベル:鍵盤作品集Vol.1」
 1.トッカータ ハ長調 (6)
 2.フーガ ハ長調《ナイチンゲール》
 3.トッカータ ハ長調(4)
 4.トッカータ へ長調(9)《パストラーレ》
 5.幻想曲ハ長調
 6.コラール前奏曲
 7.パルティータ《人は皆死すべきさだめ》
 8.シャコンヌ ニ長調
 9.組曲ホ長調
フランツ・ラムル(1〜8:オルガン&9:チェンバロ)
《カノン》の作曲として有名なパッヘルベルは、17世紀後半のドイツで最高のオルガン奏者の一人で、南ドイツと中部イタリアの音楽様式を巧みに融合した作風も、極めて優れたものでした。そんな彼の作風を顕著に示す鍵盤作品を、鬼才コープマンの弟子ラムルが、オルガンやチェンバロで奏でて新しい旅にご招待します。フライブルクの聖ペーター教会が誇るジルバーマン・オルガンの名器の完璧な音色にもご注目ください。録音:2008年5月30〜31日(1〜8),聖ペーター教会,フライブルク、
2008年9月21〜22日(9)、ロットa.d.ロット 
301 3752
〔再プレス〕
「モーツァルト:クラリネット五重奏曲」
 1.クラリネット五重奏曲変ロ長調K.Anh.91(516C)〔レヴィン補作〕
 2. 同 イ長調Anh.88(K.581a)〔ブッシュマン補作〕
 3.クラリネット、バセット・ホルンと
  弦楽三重奏曲のための断章へ長調Anh.90(K.580b)〔バイヤー補作〕
 4.クラリネット五重奏曲イ長調K.581
ディーター・クレッカー(クラリネット)
ヴァルデマール・ヴァンデル(バセットホルン)
レオポルダー四重奏団
傑作が完成するまでの道のりは、天才モーツアルトにとってさえ、時に辛い作業でした。晩年の傑作である 《クラリネット五重奏曲》もその一つで、1789年の完成までには、約2年おきのペースで予備的な習作を必要としました。名クラリネット奏者クレッカーが、それらの様々なスケッチを綿密に検証して、レオポルダー四重奏団と共に記録したのが当盤です。モーツァルトの作曲法の秘密を解き明かすワークショップをお楽しみください。録音:1990年2月 ノイマルクト

RBM

RBM 463050
\2400
J.シュトラウスⅡ世:ワルツ《南国のバラ》Op.388
同:ワルツ《酒・歌・女》Op.333
同:皇帝円舞曲Op.437
同:ワルツ《ウィーン気質》Op.354
同:喜歌劇《こうもり》序曲Op.367
同:ワルツ《春の声》Op.410
トリオ・ピカソ〔エヴリン・デュブール(ピアノ)
エフゲニー・シルキン(ヴァイオリン)
アレクサンダー・オソーキン(チェロ)〕
録音:2000年

TELARC 1CD¥2300

CD 80699 グレツキ:交響曲第3番Op.36《嘆きの歌の交響曲》 クリスティーネ・ブリューワー(ソプラノ) 
アトランタ交響楽団
指揮:ドナルド・ラニクルズ
現代ポーランドの代表的作曲家グレツキが1976年に作曲。20世紀後半で最も成功した交響曲の一つです。女性の立場から祖国の苦難を悲痛かつロマンティックに訴えた内容で、教会旋法やカノンを多用。テンポはレントに終始しています。ベルリン・ドイツ・オペラの音楽監督に就任予定のラニクルズが指揮するアトランタ響と、R・シュトラウスなどで定評が高いアメリカのソプラノ、ブリューワーの充実した共演でお楽しみください。録音:2008年6月10日 アトランタ、ウッドルフ・アートセンター
CD 80702 ショスタコーヴィチ:交響曲第10番ホ短調Op.93
トルミス:序曲第2番 
シンシナティ交響楽団
指揮:パーヴォ・ヤルヴィ
充実と躍進を続けるP・ヤルヴィ&シンシナティ響が、今回挑んだのは、ショスタコーヴィチの交響曲第10番。自身のイニシャル(DSCH)をモチーフにして、スターリン体制から開放された自分自身を表現したといわれる作品を、相変わらず丁寧できめの細かいアプローチを透徹して見事に描き上げています。併録のトルミスは、パーヴォの故郷エストニアを代表する合唱作曲家で、ショスタコーヴィチに深く傾倒していることでも有名です。10月には、ヤルヴィ&シンシナティ響の来日公演も予定されており、今年もパーヴォ・ヤルヴィの活動からは目が離せません。録音:2008年4月27〜28日 シンシナティ、ミュージック・ホール
CD 80707 「フォー・デイヴィッド
 〜デイヴィッド・ラッセルのために書かれたギター作品集」
 S・アサド:アクアレル
 F・クレンジャンス:カプリス形式のアラベスク(タレガ讃歌)Op.99
 S・ゴス:ザ・ウィーピング・オブ・ドリームス
 B・ヴァーデリー:ナウ・アンド・エヴァーⅠ
 同:ナウ・アンド・エヴァーⅡ
 P・ロシェガー:ワルツ第7番
 同 :ララバイ・トゥ・ウェイク・アップ・ウィズ
 同 :グッド・ラック・ワルツ
デイヴィッド・ラッセル(ギター)
スコットランド出身のD・ラッセルは、その卓越した天性の才能が高い評価を受けている世界的ギタリスト。彼の奏法は旧来と一線を画する合理的なもので、メロディーの繋がりや音色の弾き分けを自在に操り、作品の様式に合った格調高い表現が特長です。当盤には、S・アサド、クレンジャンスなどの名作曲家たちが、そんな彼に捧げた8曲を収録。セゴビアが「君の音楽性とテクニックを喜ばしく思う」と評した妙技をお楽しみください。録音:2008年4月18〜21日 メリーランド、ペギー・アンド・イェール・ゴードン・センター

NAXOS 1CD¥1100

8.572051 シューベルト:管弦楽版「死と乙女」
 1-4.弦楽四重奏曲第14 番ニ短調 D.810「死と乙女」
 (アンディー・シュタイン編曲管弦楽版)/
 5-8.交響曲第8 番ロ短調 D.759「未完成」
 (ブライアン・ニューボールドによる4 楽章版)
バッファロー・フィルハーモニー管弦楽団/
ジョアン・ファレッタ(指揮)
「死と乙女」の編曲版と言えばマーラーのものがよく知られていますが、あちらは弦楽合奏版。こちらは、4 本のホルン、2 本のトランペット、およびティンパニーまでを用いた大規模な編成で再構築されています。従来の形で慣れている人にはかなり違和感を与えるでしょう。しかしシュタインは「この素晴らしい室内楽から新しい交響曲を形成しようと試みた」と語ります。確かに聴き込むうちにこれが本来の姿に違いないと思えてくるではありませんか。未完成交響曲にはシューベルト(1797-1828)の手帳に書かれていた断片をもとにしたスケルツォと、ロザムンデのための音楽の断片を用いた終楽章が付け加えられています。これが真の形だ!と信じるのは聴き手の自由に任されています。
8.570828 F.シュミット:交響曲第1 番&ノートルダムより
 1-4.交響曲 第1 番 ホ長調/
 5-7.歌劇「ノートルダム」Op.2 より
  第1 幕の管弦楽曲<序曲/間奏曲/謝肉祭の音楽>
マルメ交響楽団/
ヴァシリー・シナイスキ(指揮)
ウィーン音楽院でブルックナーに学んだフランツ・シュミット(1874-1939)(シェーンベルクと同じ年生まれ)は、晩年にこそ思索的な音楽を書いたとはいえ、終生ロマン派への憧憬を隠すことはありませんでした。ここで聴ける第1 番の交響曲の何と美しいこと!「洗練されたブルックナー、喜び溢れるブラームス」と言った感じでしょうか。歌劇「ノートルダム」はユーゴーの小説に基づいた作品で、ノートルダム広場のせむし男の悲劇を描いています。とりわけ「間奏曲」は独立して演奏される機会の多い名曲。濃厚な管弦楽の響きに頽廃的な香りを感じませんか?
8.570758 バヨラス:交響的音楽集
 1-2.シンフォニー・ディプティック(1984/1993)/
 3-6.ヴァイオリン協奏曲〜
  ライムンダス・カティリウスに捧ぐ(1998/2001)/
 7.エクソダス Ⅰ〜母の思い出に(1991/1994)
ルネス・マタイティテ(ヴァイオリン)…3-6/
リトアニア国立交響楽団/
ギンタラス・リンケヴィチウス(指揮)
常に民族音楽と現代音楽の融合を図るリトアニアの作曲家、バヨラス(1934-)の作品集です。このアルバムに収録されている3 つの作品は、どれも個性的で独特の妖しげな雰囲気を持っています。自作のオペラ「神の子羊」からテーマを転用した「シンフォニー・ディプティック」は管楽器を多用した力強い作品。ワーグナーの楽劇からの引用も聞こえてきます。ロマンティックなヴァイオリン協奏曲ではリトアニアの歌が引用されます。そして、バヨラスの母を偲んで書かれた「エクソダス Ⅰ」は打楽器の多彩な響きが印象的な作品。1994 年に一度上演されるも、2004 年に曲の形を変更し再演。斬新な響きで聴衆を魅了したことで知られます。
8.570929 マルトゥッチ:管弦楽作品全集 第1 集
 1-4.交響曲 第1 番 ニ短調 Op.75/
 5.ジーガ Op.61-3(管弦楽編)/
 6.カンツォネッタ Op.65-2(管弦楽編)/
 7.アンダンテ Op.69-2(チェロと管弦楽編)/
 8.ノットゥルノ Op.70-1(管弦楽編)
アンドレア・ノフェリーニ(チェロ)…7/
ローマ交響楽団/
フランチェスコ・ラ・ヴェッキア(指揮)
名ピアニストで指揮者、そして19 世紀後半の最も主要なイタリアの作曲家であるマルトゥッチ(1856-1909)は、当時の「オペラ万能主義」から脱却を試みた最初の一人です。指揮者としての彼は、「トリスタンとイゾルデ」のイタリア初演を指揮しているのですが、作曲家としての彼はあえてオペラを作曲することはせず、純粋器楽音楽の復興を目指し、交響曲や協奏曲、室内楽曲を数多く作曲しました。この交響曲第1 番は、ちょっと聴くとまるでブラームスのような、分厚い響きと熱いうねりを帯びた大作です。まるで歌曲のような4 曲の小品がまた絶品です。
8.572082 ショスタコーヴィチ:交響曲 第11 番「1905 年」
 1-4.交響曲 第11 番「1905 年」ト短調 Op.103
ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団/
ヴァシリー・ペトレンコ(指揮)
ショスタコーヴィチの交響曲第11 番は、1905 年の「血の日曜日事件」を題材とした切れ目なく演奏される4 つの楽章からなる作品です。映画音楽を得意とするショスタコーヴィチ(1906-1975)の面目躍如と言った曲で、4 本のホルン、多くの打楽器、チェレスタ、ハープなど大編成のオーケストラを用いて阿鼻叫喚の地獄絵図を描いています。革命歌や自作の合唱曲からの引用も多く極めて政治色の強い作品であるために、ソ連崩壊後までは正しく評価されていなかったと言われています。ペトレンコの演奏は悲惨さを直接描くというよりも、この曲に冷徹な眼差しを注ぎ、極めて客観的に演奏することで却って悲劇的な雰囲気を醸し出すことに成功したと言えるのではないでしょうか。
8.559610 ブライト・シェン:赤い絹の踊り、不死鳥 他
 1.赤い絹の踊り(1999)/2.チベットのスウィング(2002)/
 3.不死鳥(2004)/
 4.フ'ウン(引き裂かれた):1966-1976 の記憶に(1988)
ブライト・シェン(ピアノ)…1/
シャナ・ブレイク・ヒル(ソプラノ)…3/
シアトル交響楽団/
ジェラード・シュワルツ(指揮)
既にリリースされた「春の夢」(8.570601)や「中国の夢」(8.555866)で、その熱に浮かされたような特異な世界の片鱗を垣間見せてくれたブライト・シェン(1955-)。彼の音楽にはいつでも東洋的なものと西洋的なものが奇妙に混在し、それこそが無限の可能性を秘めた何かを感じさせてくれるのです。トラック1 の「赤い絹の踊り」は彼の特徴を端的に示した作品で、喧噪と静寂が入り混じった刺激的な音で溢れかえっています。トラック3 の「不死鳥」はシアトル交響楽団とデンマーク国立交響楽団の共同依嘱作品で、時や文化、場所など全てを超越した希望の象徴として書かれた作品です。
8.570440 リース:ピアノ協奏曲集 第3 集
 1-3.ピアノ協奏曲 イ短調 Op.132
  「イングランドでのお別れコンサート」/
 4.「ルール・ブリタニア」による大変奏曲/
 5.序奏と華麗なる変奏曲 Op.170
クリストファー・ヒンターフーバー(ピアノ)/
ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団/
ウーヴェ・グロット(指揮)
現在ではすっかり忘れ去られてしまった感のあるリース(1784-1838)の作品ですが、彼が存命だった時代では「作曲家&ピアニスト」として驚くほどの人気があったのです。彼の師であったベートーヴェンとは違い、リースはその生涯の終り近くまでヨーロッパ全土で名手としての知名度を欲しいままにしていました。このアルバムに収録された「ピアノ協奏曲」は1823 年に作曲された彼の第7 番目の協奏曲です。1813 年からロンドンに住んでいた彼が故郷へ帰るにあたってのステージからの引退表明であり、その前に書かれた「『ルール・ブリタニア』による大変奏曲」と、Op.170 の変奏曲もイングランドへのオマージュとなっています。ヒンターフーバーの輝くような美音にも注目してください。
8.572252-53
(2CD)
カステルヌオーヴォ=テデスコ:ゴヤによる24 の狂詩曲
 ギターのための「ゴヤのロス・カプリチョス」による24 の狂詩曲
CD1:
 第1 番-第12 番
  (1.フランシスコ・ゴヤ・イ・ルシエンテス,画家/
  2. 類は友を呼ぶ/3.誰も自身が分からない/
  4.こうしても彼女が誰か分からない/
  5.奴らの手はずは整った/6.愛と死/7.頭に来ている/
  8.神よお赦し下さい。それが彼の母親だったとは/
 9.ぴったりあってる/10.パラティーノ伯爵に/
 11.そうして彼の家が焼けおちる/12.それはしょうがないよね)/
CD2.:第13 番-第24 番
 (1.どちらの方が夢中なの/
  2.確かに彼女は感じやすかった/
  3.たぶん弟子の方が物知りなのだ/4.ブラボー!/
  5.なんの病気で死ぬのだろうか/
  6.理性的な眠りは怪物を生む/7.細く長く紡ぐ/
  8.師匠への贈り物/9.何てすばらしいお小言!/
  10.飛び去った/11.美しい女教師!/12.嘘と無節操の夢)
ゾーラン・ドゥキッチ(ギター)
超自然的なもの、および人間ではないもの、などの奇怪な登場人物をエッチングしたゴヤの「ロス・カプリチョス」は西洋芸術の中でも最も影響力のある画集の一つです。この絵に刺激を受けたテデスコ(1895-1968)が書いたこの曲集も18 世紀の苦痛に満ちたスペインへの風刺画を見事に音にしています。演奏するのは期待の若手ドゥキッチ。
8.570284 ダウランド:リュート音楽集 第4 集
 1.エリザベス女王のガイヤルド/
 2.女王のガイヤルド P.97/3.ダウランドの最初のガイヤルド/
 4.ジョン・ダウランドのガイヤルド P.21/5.嘆き P.60/
 6.蛙のガイヤルド/7.アロエ/
 8.ウォルシンガムのガイヤルド/9.ウォルシンガム/
 10.クラント/11.ガイヤルド P.27/
 12.もう一度帰っておいで、やさしい恋人よ
  (ナイジェル・ノースによる新ヴァージョン) P.60/
 13.ジョン・スーチ卿のガイヤルド/14.わが窓辺から去れ/
 15.目覚めよ、やさしい恋人よ P.24/
 16.目覚めよ、やさしい恋人よ
  (ナイジェル・ノースによる新ヴァージョン)/
 17.もしもある日/18.ガイヤルド P.35/
 19.ウィロビー卿の歓迎/
 20.ガイヤルド:彼女は許してくれるだろうか/
 21.こまどり/22.運命はわが敵/23.別れの辛さ/
 24.ガイヤルド P.20/25.デンマーク王のガイヤルド
ナイジェル・ノース(リュート)
シェイクスピアと同時代を生きた天才ダウランド(1563-1626)のリュート作品集です。彼は自分の音楽を何度も改訂したため、いくつもの曲集に同じ作品が散見されます。それはリュート自体が「発展途上」の楽器であったせいもあるのでしょう。このアルバムでは演奏者のノース自身が編曲した作品も含まれていて、あの有名な「もう一度帰っておいで、やさしい恋人よ」もまた新たな喜びを持って聴くことができます。目を閉じればそこに400 年前の雅な世界が広がります。
8.570370 トゥリーナ:ピアノ作品集 第5 集
 1-7.スペインの物語 第1 集 Op.20(1918)
 <かぐわしい丁子の木の塔の前で(サラマンカ)/
 古い教会(ログローニョ)/ミラマール(バレンシア)/
 ムルシアの寺院の庭で/アランブラの道(グラナダ)/
 入江(マラガ)/ロンペオラス(波の戯れ)>/
 8-14.スペインの物語 第2 集 Op.47(1928)
 <祭りのコルドバ/夜の歌/ムーア風の歌/
 マンサニリャの酒飲み/遊歩道/モスク/
 騎士道をわきまえたろくろ師>/
 15-18.古いスペインの記憶 Op.48(1929)
 <永遠なるカルメン/ハバネラ/ドン・ファン/
 エストゥディアンティーナ(パッサカーレ)>/
 19-23.シルエット Op.70(1931)
 <水道(セゴビア)/ベラの塔(グラナダ)/太陽の門(トレド)/
 黄金の塔(セビリア)/カディスの灯台>
ホルディ・マソ(ピアノ)
マドリードで生まれ、パリでダンディに師事し、アルベニスやファリャと交流を深めスペイン国民楽派の創造に取り組んだトゥリーナ(1882-1949)。1914 年に帰国してからはロマン派と印象主義の良いところを取り入れた独自のスペイン音楽を発表し、高い評価を得ています。ここに収録された「スペインの物語」はトゥリーナ自身が「特定の場所から喚起される特定の物語を思い起こさせる」ように書いたと語る作品集。その思いは他のどの曲にも見られるもので、どれを聴いてもスペインの乾いた風を感じさせます。シリーズを一貫して演奏しているマソは、ここでも自信漲る解釈を聴かせてくれます。
8.570563 テレマン:無伴奏ヴァイオリンのための12 の幻想曲 TWV40:14-25
 1.幻想曲 第1番 変ロ長調/2.幻想曲 第2番 ト短調/
 3.幻想曲 第3番 へ短調/4.幻想曲 第4番 ニ長調/
 5.幻想曲 第5番 イ長調/6.幻想曲 第6 番 ホ短調/
 7.幻想曲 第7 番 変ホ長調/8.幻想曲 第8 番 ホ長調/
 9.幻想曲 第9 番 ロ短調/10.幻想曲第10 番 ニ長調/
 11.幻想曲 第11 番 ヘ長調/12.幻想曲 第12 番 イ短調
アウグスティン・ヘイドリッヒ(ヴァイオリン)
テレマン(1681-1767)のこの無伴奏作品は、恐らくアマチュアか学生のために書かれたものらしく、J.S.バッハの作品に比べると技巧的には比較的容易で、恐ろしい程の重音や低音などは要求されていません。にも関わらず、聴き手には存分な満足感を与える素晴らしい作品です。自由な楽想の展開、そして飛翔するメロディは何度聴いても飽きることがありません。演奏するのは、期待の若手ヘイドリッヒ。以前リリースのハイドンの協奏曲(8.570483)でも目の覚めるような秀演を聴かせた逸材です。
8.570718 チマローザ:ピアノ・ソナタ集 第1 集
 ピアノ・ソナタ R.1-R.18
 (1-3. 変ロ長調 R.1/4-6. イ長調 R.2/
 7-9.ニ長調 R.3/10-12.ハ長調 R.4/
 13-14.ニ長調 R.5/15-17.ト長調 R.6/
 18-20.ヘ長調 R.7/21-23.イ長調 R.8/
 24-25.ト短調 R.9/26-27.ト短調 R.10/
 28-30.変ロ長調「ペルフィディア」 R.11/
 31-33.ハ短調 R.12/34-36.イ長調 R.13/
 37-39.ト長調 R.14/40-42.イ長調 R.15/
 43-45.ヘ長調 R.16/46-47.変ホ長調 R.17/
 48-50.イ長調 R.18)
ヴィクトル・サンジョルジョ(ピアノ)
18 世紀後半のオペラ作曲家として知られるチマローザ(1749-1801)の知られざる鍵盤作品集です。およそ30 年の間に65 を超えるオペラを作曲するかたわら、これらのソナタに手を染めていたようですが、彼が何のために器楽曲を作曲したのかは不明です。1 曲のソナタはどれも3〜5 分程度の短いもので、スカルラッティの形式によく似ていますが、やはり時代のせいもあってか驚くほど表現豊かな楽想に満ちています。とりわけ速い楽章での流麗なメロディは目を見張るばかりの美しさです。
8.570587 F.カルッリ&G.カルッリ:ギターとピアノのための作品全集 第1 集
 1.ベートーヴェン(F.カルッリ編):
  モーツァルトの「魔笛」の「娘か女か」の主題による変奏曲 Op.169/
  2.F&G.カルッリ:ロッシーニの主題による二重奏曲 Op.233/
  3-5.F&G.カルッリ:協奏的大二重奏曲 イ長調 Op.65/
  6-8.F.カルッリ:夜想曲 ト長調Op.127/
  9-10.F&G.カルッリ:二重奏曲 ニ長調 Op.134/
  11.F.カルッリ:ロッシーニの歌劇「泥棒かささぎ」序曲/
  12.F.カルッリ:ロッシーニの歌劇「アルミーダ」序曲/
  13.F.カルッリ:ロッシーニの歌劇「セビリヤの理髪師」序曲
フランツ・ハラス(ギター)/
デボラ・ハラス(ピアノ)
ナポリ生まれのフェルディナント・カルッリ(1770-1841)は最初チェロを学びましたが、20 歳の時にギターと出会い、それ以降の人生をギターの研究と進歩のために捧げた人です。彼が生み出したギター奏法は現在でも受け継がれ、多くの学習者がその恩恵に与っているのです。彼は400 を超えるギター曲を書きましたが、現在ではほとんどが散逸してしまい現存するのは僅かです。彼の息子グスタボ(1801-1876)も才能あるギタリストで、教師としても大成しました。第1 集では、ロッシーニやベートーヴェンの編曲を中心に収録、まさに驚くべき曲の宝庫です。
8.660215 ラヴェル(1875-1937):歌劇「子どもと魔法」
 1-25.歌劇「子どもと魔法」/
 26-28.歌曲集「シェエラザード」
子ども…ジュリー・ブーリアンヌ(Ms)/
ママ/トンボ/リス…ジェネヴィエーヴ・デプレ(Ms)/湯呑
茶碗/羊飼い/雌猫…カーステン・ガンログソン(Ms)/
ティー・ポット/小さな老人/雨蛙…フィリップ・カスタニエ(T)/
大時計/雄猫…イアン・グリーンロウ(Br)/
安楽椅子/木…ケヴィン・ショート(B-Br)/
お姫さま/こうもり…アガーテ・マーテル(S)/
火/ウグイス…カサンドレ・プレヴォー(S ノ)/
羊飼いの娘/フクロウ…ジュリー・コックス(S)/
シカゴ交響楽団合唱団のメンバー/
チャタヌガ少年合唱団/
ナッシュビル交響楽団合唱団のメンバー/
ナッシュビル交響楽団/
アラステア・ウィリス(指揮)…以上「子供と魔法」/
ジュリー・ブーリアンヌ(Ms)/
ナッシュビル交響楽団/
アラステア・ウィリス(指揮)…以上「シェエラザード」
登場人物は子どもと母親のみ。あとは全て動物と家具、茶碗に時計・・・。こんな荒唐無稽なお話がラヴェルの色彩的な音楽に乗って歌われる時、人々は夢見るような楽しい気分を味わうことができるのです。45 分間の楽しいひと時をさあどうぞ。おまけは異国情緒たっぷりの歌曲集「シェエラザード」。夢心地な心を遠い国まで運んでくれます。
8.669020-21
(2CD)
ハーゲン(1961-):歌劇「シャイニング・ブロウ」
 CD1:
  1-2.第1 幕の序曲/3-9.第1 幕 第1 場/
  10-18.第1 幕 第2 場/
 CD2:
  1.第2 幕の序曲/2-22.第2 幕
フランク・ロイド・ライト…ロバート・オルス(Br)/
ママー・チェニー…ブレンダ・ハリス(S)/
ルイス・サリヴァン…ロバート・フランケンベリー(T)/
エドウィン・チェニー…マシュー・クラン(B-Br)/
キャサリン・ライト…エレーヌ・ヴァルディ(Ms)/
メイド/街の女3…ジルダ・リヨンス(S)/
バッファロー・フィルハーモニー管弦楽団&合唱団/
ジョアン・ファレッタ(指揮)
近代建築の三大巨匠の一人、フランク・ロイド・ライトと言えば、わが国でも帝国ホテル新館の設計者として知られています。シカゴの大建築家ルイス・サリヴァンの弟子として頭角を現し、独立後は数多くの建物を設計、草原様式の作品で知られるようになるのです。私生活では夫人と6 人の子どもがいたにも関わらず、施工主の妻と深い関係に陥り、そのせいで活動停止を余儀なくされてしまうなどスキャンダラスな面も持っていました。このオペラは、ロイドがサリヴァンから独立した1903 年から、全てを捨てて一緒になった愛人チェニーを悲劇の火災で失うまでの波乱に満ちた10 年間を描いています。発狂した使用人によって燃やされた家の跡から見つけた上着のポケットに入っていたチェニーの翻訳によって彼は家と自分自身の再建を誓うのです。
8.559604 グレイ(1967-):エネミー・スレイヤー〜ナバホのオラトリオ スコット・ヘンドリックス(Br)…2-5/
フェニックス交響楽団…1-5&合唱団…1.2.3.4/
マイケル・クリスティ(指揮)
この作品は、ナバホの先住民族(インディアン)たちの伝承物語からインスパイアされて書かれたものです。民衆を脅かす怪物を退治した双子の英雄たちの苦悩、そしてそれを癒すための儀式。それらがリアリティたっぷりの筆致で描かれていきます。演奏にはオーケストラと140 人の合唱団、バリトン独唱者を必要とし、同時に12×21 フィートの巨大スクリーンでサウスウエストの美しい景観写真を映すという大掛りな仕掛けも動員。聴衆の感動の涙を誘ったことは言うまでもありません。堂々たるバリトンの朗唱は広い草原を駆け巡るかのようです。
8.570950 A.スカルラッティ:冥界からのエウリディーチェ 他
 1-6.カンタータ「冥界からのエウリディーチェ」/
 7-10.チェロ・ソナタ 第2 番 ハ短調/
 11-12.ハープシコードのためのトッカータ イ長調/
 13-35.永遠なる聖処女の嘆き
  1-6、13-35…世界初録音
アルス・リリカ・ヒューストン
アンサンブル「アルス・リリカ」のNAXOS デビュー盤です。2 曲の世界初録音を含むこのスカルラッティ(1660-1725)の作品集はファンにとってまたとない贈り物となることでしょう。「冥界からのエウリディーチェ」は最も素晴らしいソロ・カンタータの一つで、通奏低音の伴奏に乗ってソプラノが自由な装飾を伴う美しいアリアを歌います。絶望から希望まで幅広い感情を表現した見事な歌唱に惚れぼれすること間違いありません。もう一つの「永遠なる聖処女の嘆き」は彼の2 つだけ残存するラテン語のオラトリオの一つ。完結でわかりやすいメロディが魅力です。2 曲の器楽曲がこれまた絶品です。
8.506019
(6CD)
\3800
ハイドン:協奏曲全集(6 枚組) アウグスティン・ハーデリッヒ(vn)/
ドミトリ・ババノフ(hr)/
ハラルド・ヘーレン(ハープシコード/フォルテピアノ)/
アリアドネ・ダスカラキス(vn)/
ユルゲン・シュースター(tp)/
マリア・クリーゲル(vc)/
セバスティアン・クナウアー(p)/
ハラルド・ヘーレン(org)/
ケティル・ハウサンド(ハープシコード)/
ダニエル・ロテルト&フィリップ・シュペートリンク(リ
コーダー)/
ブノワ・フロマンジェ&インゴ・ネルケン(fl)/
クリスティアン・ホンメル(ob)/
ケルン室内管弦楽団/
ヘルムート・ミュラー=ブリュール(指揮)
8.507008
(7CD)
\4500
ハイドン:オラトリオ集(7 枚組) ロベルタ・インヴェルニッツィ(S)/
ゾフィー・カートホイザー(S)/
アン・ハーレンベルグ(A)/
アンドレス・J・ダーリ
ン(T)/ニコライ・ボルチェフ(B)/
スンハエ・イム(S)/ヤン・コボウ(T)/
ハンノ・ミュラー=ブラハマン(B)/
クリスティーネ・
ヴェーラー(A)/シビラ・ルーベンス(S)/
アンドレアス・カラシアク(T)/
シュテファン・マクロード(B)/
ヴォーカル・アンサ
ンブル・ケルン(マックス・シオレック合唱指揮)/
アンドレアス・シュペリング指揮/
カペラ・アウグスティーナ/
ゲヴァントハウス室内合唱団/
ライプツィヒ室内管弦楽団/
モーテン・シュルト=イェンセン指揮
8.559378 ジョーンズ:
 1-3.テューバと管弦楽のための協奏曲(2005)/
 4.交響曲第3 番「パロ・デュロ・キャニオン」(1992)
クリストファー・オルカ(テューバ)/
シアトル交響楽団/
ジェラード・シュワルツ(指揮)
「素晴らしき想像力と鋭敏な感性を備えた音楽家、かつ高度な職人芸、彼の作品はアメリカのレパートリーの核心であるべきです。」と指揮者シュワルツに絶賛されたジョーンズ(1935-)。交響曲第3 番は彼自身によると、「深い峡谷を覗き込んだ時の目がくらくらするような魔法の瞬間を捉えたかった」とのこと。パオ・デュロ・キャニオンは「テキサスのグランド・キャニオン」と呼ばれる名勝地。確かに野性的で魅惑的な音楽です。テューバ協奏曲はソリスト、シアトル響首席テューバ奏者オルカのために作曲されたもので、オルカ自身もこの曲を大変気に入っていて、凄まじいばかりの熱演を披露してくれています。
8.572109 パッセージ〜吹奏楽のための音楽
 1.シュワントナー(1943-):反動(2004)/
 2-4.グレイ(1949-):パッセージ(2005)/
 5.バセット(1923-):キルスティンのための子守歌(1985)/
 6.トゥリン(1947-):ノアのための子守歌(2007)/
 7-8.ジヴコヴィッチ(1962-):地球の中心からのおとぎ話(2007)
ヨゼフ・アレッシ(トロンボーン)…2-4/
ベンジャミン・トス(パーカッション)…7-8/
ハート・スクール・ウィンド・アンサンブル/
グレン・アドシット(指揮)
ハート・スクール・ウィンド・アンサンブルはその卓越した技術と革新的なプログラミングで、現在最も注目を浴びている団体の一つです。今までに11 の作品の世界初演を行い、その作曲者はシュワントナー、コルグラス、タワー、ブライト・シェン、他錚々たる顔ぶれです。共演したソリストもトロンボーンのJ.アレッシ、ユーフォニアムのJ.ジャクソンをはじめとした現代最高の奏者たちばかり。今回のアルバムでも、アレッシが驚くほどの名技を披露しています。トスのパーカッションも涙が出
るほどスゴイ。吹奏楽ファン垂涎の1 枚、ここに登場です。
8.572166 ウィルビー:息もつけないハレルヤ 他
 1.息もつけないハレルヤ(2008)/
 2.パガニーニ変奏曲(1991)/
 3.邪悪なソネット 第4 番
  「もし神が私たちを生き残らせるなら彼の王国は来るでしょうか?」/
 4-5.シラノ<兵士と詩/パナシェ>/
 6.ブロンテ・ミサ「メモリー」(断章)(2007)/
 7.アメイジング・グレイス:交響的変奏(2006)/
 8-11.ユーフォニアム協奏曲(1995)
フィリップ・ゴールト(バリトン)…2.4.5/
フィリップ・ウィルビー(オルガン)…1.2.4.5/
ヨーゼフ・クック(テューバ)…3/
デイヴィッド・ソーントン(ユーフォニアム)…6/
ブラック・ダイク・バンド/
ニコラス・チャイルズ(指揮)
2008 年リリースのシンフォニック・ブラスが大好評!(これは演奏も選曲もどちらも秀逸でした)。で、今回のブラック・ダイク・バンドはウィルビー(1949-)の作品集で勝負です。近年のブラスバンドの発展に大きく寄与しているウィルビーですが、実はあまり作品がCD 化されていません。こうしてまとめて聴けるだけでも素晴らしいのに、演奏はブラック・ダイク。「パガニーニ変奏曲が聴けるだけでも嬉しいです!」(あるウィルビー好きの声)。さあ。これ以上何を求めましょうか???
8.572240 エンマ・ジョンソンの肖像〜クラリネットとピアノのための音楽集
 1-5.ダンクワース(1927-):エンマのための組曲/
 6-7.バーンスタイン(1918-1990):クラリネット・ソナタ/
 8-10.コープランド(1900-1990):
  クラリネットとピアノのためのソナタ/
 11.コープランド(1900-1990):
  夜想曲(クラリネットとピアノ版)/
 12.ダンクワース(1927-):ジャニーの写真
エンマ・ジョンソン(クラリネット)/
ジョン・レネハン(ピアノ)
9 歳からクラリネットをはじめ、18 歳でBBC のヤング・ミュージシャン・コンテストで優勝。引き続きヨーロッパ・ヤング・ミュージシャン・コンテストでも入賞し一躍世界的な脚光を浴びたエンマ・ジョンソン。以来彼女は世界でも有数のソリスト、室内楽奏者として大活躍しています。40 曲を超える協奏曲を含むレパートリーを持ち(彼女のために書かれた作品も多い)、驚くほど豊かな表現力は人の声を凌駕するとまで言われます。このアルバムではそんな彼女の演奏をたっぷりと味わってください。イギリスのジャズ・プレイヤー&映画音楽作曲家、ダンクワースが彼女のために書いた組曲など魅力たっぷりです。
8.559373-74
(2CD)
エイブラハム・リンカーンの肖像
 CD1:
  1.アイヴズ(1874-1954):
   リンカーン、偉大なる議員よ/
  2.パーシケッティ(1915-1987):リンカーンのあいさつ/
  3.ハリス(1898-1979):真夜中のリンカーンの歩み/
  4-15.ベーコン(1898-1990):フォード劇場〜
   復活祭週間の一瞥/
 CD2:
  1.グールド(1913-1996):リンカーンの伝説/
  2-6.マッケイ(1899-1970):解放者に(リンカーンへの賛辞)/
  7.テュロク(1929-):
   アメリカの歌による変奏曲「リンカーンとリバティーの様相」/
  8.コープランド(1900-1990):リンカーンの肖像
バリー・スコット(ナレーション)…CD1-2.CD2-8/
シャロン・メイブリー(メゾ・ソプラノ)…CD1-3/
メアリー・キャスリン・ヴァン・オズレイル(ヴァイオリン)…CD1-3/
アンソニー・ラマルキーナ(チェロ)…CD1-3/
ロジャー・ウィスメイヤー(ピアノ)…CD1-3/
ナッシュヴィル交響楽団&合唱団…CD1-2.CD2-2-6/
レナード・スラットキン(指揮)
2009 年は「偉大な解放者」エイブラハム・リンカーンの生誕200 年にあたります。第16 代大統領リンカーンの存在は文学、芸術、音楽の分野において多くの名作を励起させたことでも知られていて、それは彼の理想に基づくものであったり、彼によって霊感を受けた詩人の言葉を使ったものであったりと多岐に渡るものです。このアルバムはスラットキンとナッシュビル交響楽団という最良の表現者を得て、輝かしい功績を存分に讃えたものとなっています。新しい指導者を得たアメリカにふさわしき「マイルストーン」と言えるでしょう。
8.570555 ヤナーチェク:オペラからの管弦楽組曲集 第1 集
 1-6.歌劇「イェヌーファ」より
  組曲(P.ブレイナー編)<夜はすでに更けて/
  全ては結婚し〜全てのカップルは問題を克服するだろう/
  あなたは悲しくないの?イェヌーファ/
  遠くて広い/あなたの良き日を神は祝福し/
  みんな行ってしまった〜あなたも行きなさい>/
 7-11.歌劇「ブロウチェク氏の旅」より
  組曲(P.ブレイナー編)
  <マシュー・ブロウチェク氏/月が出ている/ワルツ、他、
  ダンス/地球への訪問者/神の勇士である人々>
ニュージーランド交響楽団/
ペーター・ブレイナー(指揮)/
ヴェーサ=マッティ・レッパネン(ヴァイオリン)…1-6
かの小澤征爾もテレビ番組の中で「ヤナーチェク(1854-1928)の音楽ほど面白いものはないです」と語っていたくらい色彩的で豊かな音楽。それをまたNAXOS の名編曲者&名指揮者ブレイナーがうまい具合にまとめたのがこのアルバムです。第1 集は「イェヌーファ」と「ブロウチェク氏の旅」からの音楽集。実はこれらの作品、イェヌーファの方は比較的あらすじもわかりやすいのですが、ブロウチェク氏の方は、あまりにも凝った作りのためか却って筋立てが難解になってしまっています。しかしここで聴ける音楽は極めて明快。多用される弦のユニゾンが思いきり雰囲気を高めてくれます。
8.559398 レシュノフ:ヴァイオリン協奏曲 他
 1-5.ヴァイオリン協奏曲/6.離れた反響/
 7-10.弦楽四重奏曲 第1 番「パール・ジャーマン」
チャールズ・ウェザビー(ヴァイオリン)…1-6/
ボルティモア室内管弦楽団…1-6/
マーカンド・ザーカー(指揮)…1-6/
カルペディエム弦楽四重奏団…7-10
ニュージャージー生まれの作曲家レシュノフ(1973-)は最近国際的に注目を集めている人です。このアルバムには彼の3 つの個性的な作品を収録しています。メインは2007 年京都で日本初演され、大好評を博したヴァイオリン協奏曲。ソロを務めるウェザビーはこの曲を献呈されていることもあり、この曲を完全に掌握しています。楽章ごとにメリハリのある曲想を持ち、とりわけ第2 楽章と第4 楽章のゆっくりとした部分は懐かしささえ覚えるほどの感傷的です。弦楽四重奏曲は、彼の後援者であり大学教師であったジャーマンのために書かれました。「四季」と言う副題を持ち、曲はジャーマンが誕生した1 月を祝し「冬」から始められています。
8.570396 バラキレフ:ピアノ協奏曲集
 1.ピアノ協奏曲第1番 嬰へ短調 Op.1/
 2-4.ピアノ協奏曲第2番 変ホ長調(S.リャプノフ完成版)/
 5.ロシア民謡による大幻想曲
アナスタシア・セイフェトディノーヴァ(ピアノ)/
ロシア交響楽団/
ドミトリ・ヤブロンスキー(指揮)
華麗で技巧的な小品「イスラメイ」で知られるバラキレフ(1837-1910)のピアノ協奏曲は、驚くほどに切なく哀愁を帯びたものでした。2 曲とも若い時期の作品で、第1 番は18 歳、第2 番は24 歳くらいに書かれたものです。第2 番は未完のまま放置され、1909 年に作曲を再開するも結局完成されることなく終わった作品です(弟子のリャプノフが完成)。多少のぎこちなさが却って甘酸っぱい青春を感じさせる第1 番、アダージョ楽章の切なさと華麗さが際立つ第2 番(とりわけクライマックスのそそり立つような和音連打はラフマニノフ、チャイコを超えるかも)、どちらも聴きものです。ロシア民謡による大幻想曲はロシア音楽の普及に多大なる貢献を果たしているはずです。
8.570469 ローデ:ヴァイオリン協奏曲集
 1-3.ヴァイオリン協奏曲 第7 番 イ短調 Op.9/
 4-6.ヴァイオリン協奏曲 第10 番 変ロ短調 Op.19/
 7-9.ヴァイオリン協奏曲第13 番 嬰へ短調/イ長調 遺作
フリーデマン・アイヒホルン(ヴァイオリン)/
南西ドイツ放送カイザースラウテルン管弦楽団/
ニコラ・パスケ(指揮)
ボルドーで調香師の息子として生まれたローデ(1774-1830)は、幼い頃から卓越した音楽の才能を示し、13 歳の時にパリへと上京し名ヴァイオリニスト、ヴィオッティの弟子となります。今は、彼の名前はヴァイオリンの練習曲を作曲した人としてのみ知られていますが、実はこんなに美しい協奏曲も書いていました。ローデ自身は演奏の際ポルタメントを多用し、まことに美しい音を奏でていたと言います。ちなみに若き名手、五島龍氏が現在使用しているヴァイオリンは、このローデが愛奏していたストラディヴァリウス「エクス・ピエール・ローデ」(1715 年作)です。
8.559363 カーター:弦楽四重奏曲第2.3.4 番
 1-9.弦楽四重奏曲 第2 番(1959)/
 10-15.弦楽四重奏曲 第3 番(1971)/
 16-19.弦楽四重奏曲 第4 番(1986)
パシフィカ弦楽四重奏団
<メンバー>
シミン・ガナトラ(第1 ヴァイオリン)/
シッビ・ベルンハルトソン(第2 ヴァイオリン)/
マスミ・ペル・ロスタッド(ヴィオラ)/
ブランドン・ヴェイモス(チェロ)
100 歳の誕生日を迎えて、更なる世界へ飛躍する作曲家エリオット・カーター(1908-)の弦楽四重奏曲全集が完成いたしました。コープランドにも絶賛されたカーターの自由な音楽性を存分に味わい尽くすのに最適なアルバムと言えるでしょう。複雑で多様化した和声、細分化されたリズムと、現代アメリカにおける雑多な要素をくまなく取り込んだモダンな音は聴き手の感性に粗塩をすりこむかのような激しい刺激を与えてくれます。演奏は今作もパシフィカ弦楽四重奏団によるものです。
8.570400 ボッテジーニ:「夢遊病の女」による幻想曲
 1.ベッリーニの歌劇「夢遊病の女」による幻想曲/
 2.ホ調のメロディ(感傷的なロマンス)/
 3.アレグロ・カプリチォーゾ 嬰へ短調「ショパン風に」/
 4.メロディ「ジョヴィネット・インナモラート」/
 5.世界の果てのすべて
  (原曲:ショパン「エチュード第19 番 嬰ハ短調 Op. 25 No. 7」)/
 6.序奏とガヴォット/
 7.瞑想曲(バッハのエアによる)/
 8.パイジェッロの「うつろな心」による変奏曲/
 9.海を隔てて/10.「ロマンス」〜かって去ったところへ/
 11.「老いたロビン・グレイ」による変奏曲(ボッテジーニ編)/
 12.レヴェリ/
 13.「ヴェニスの謝肉祭」による序奏と変奏曲
ASV CDDCA1053 より移行盤
トーマス・マーティン(コントラバス)/
アンソニー・ホールステッド(ピアノ)/
ジャクリン・フゲーレ(ソプラノ)…4.5.9.10.
かねてより名盤として名高いマーティンのボッテジーニ(1821-1889)作品集の第4 集です。このシリーズはASV レーベルよりの移行盤であるため、いくつかの作品はNAXOS 録音の8.557042(キャリントン演奏)と聴き比べが可能です。コントラバスの限界に挑むかのようなパッセージを存分にお聴きください。「夢遊病の女」による幻想曲では、さながら丸木橋を渡るかのような極限の高音での勝負が続きます。歌を伴う幾つかの曲での夢幻的な二重唱もため息ものです。
8.570519 モーツァルト:ピアノ三重奏曲集 第2 集
 1-3.ピアノ三重奏曲 第4 番 ホ長調 K.542/
 4-6.ピアノ三重奏曲 第5 番 ハ長調 K.548/
 7-9.ピアノ三重奏曲 第6 番 ト長調K.564/
 10-12.ピアノ三重奏曲 K.442
  (未完の楽章をM.シュタードラーが補筆)
クングスバッカ・ピアノ三重奏団
ここに収録された3 曲のピアノ三重奏曲は1788 年に作曲されました。この年には最後の3 曲の交響曲も書かれており、まさに円熟期の傑作と呼ぶに相応しい情熱溢れる名作と言えるでしょう。K.442 の三重奏曲は未完に終わったものを、彼の没後友人であるシュタッドラーが補筆したものです。もともと1 つの作品として書かれたものではなさそうですが、作曲時期はほぼ同じ頃とされています。この第1 楽章における中間部の転調の妙はまさに天才の技に他なりません。演奏は第1 集と同じ、クングスバッカ・ピアノ三重奏団。第3 回メルボルン国際室内楽コンクールの覇者たちです。
8.570550 アイアランド:クラリネットを含む室内楽作品集
 1-3.クラリネット、チェロ、
  ピアノのための三重奏曲(S.フォックス編&改作)/
 4.クラリネットとピアノのための幻想ソナタ/
 5.クラリネットとピアノのための「聖なる少年」/
 6-9.クラリネットと
  フレンチ・ホルンと弦楽四重奏のための六重奏曲
ロバート・プレーン(クラリネット)…1-9/
ソフィア・ラーマン(ピアノ)…1-5/
アリス・ニアリー(チェロ)…1-3/
デーヴィッド・パイアット(フレンチ・ホルン)…6-9/
マッジーニ弦楽四重奏団…6-9
<メンバー>ロレーヌ・マクスラン(第1 ヴァイオリン)/
デヴィッド・エンジェル(第2 ヴァイオリン)/
マーティン・オートラム(ヴィオラ)/
マイケル・カズノフスキ(チェロ)
その作風は終始ロマン派の域を出なかったと言われてしまうイギリスの作曲家アイアランド(1879-1962)。一時期はストラヴィンスキーにも傾倒したほどの進歩的な作風を示した彼ですが、ほどなくイギリス音楽の伝統に立ちかえり、教会音楽の旋法による素朴な作風を確立したのでした。クラリネットを使った作品には彼の良い面が上手く作用しているように思えます。穏やかで懐かしく、時には洒脱なこれらの作品を聴くことはイギリス音楽の愛好家だけでなく、全ての聴き手にとって心温まるひとときとなるでしょう。おなじみ「聖なる少年」のクラリネット版も収録。
8.570792 ブリッジ:ピアノ三重奏曲集
 1-4.幻想的三重奏曲 ハ短調(ピアノ三重奏曲 第1 番)/
 5-8.ピアノ三重奏曲 第2 番/
 9-11.ピアノ三重奏のための9 曲の小品 第1 集
  <メヌエット/ガヴォット/アレグレット>/
 12-14.ピアノ三重奏のための9 曲の小品 第2 集
  <ロマンス/間奏曲/サルタレッロ>/
 15-17.ピアノ三重奏のための9 曲の小品 第3 集
  <ロシア風ワルツ/ホーンパイプ/軍隊行進曲>
ジャック・リーベック(ヴァイオリン)/
アレクサンダー・チャウシャン(チェロ)/
アシュリー・ウェイス(ピアノ)
イギリス音楽の開拓者、フランク・ブリッジ(1879-1941)のピアノ三重奏のための作品集です。何と言っても、ここに収録されている3 つの作品の作風の違いに驚かされることでしょう。1907 年に書かれた第1 番のピアノ三重奏曲はあくまでも自由で幻想的。その翌年の「9 曲の小品」のまるで古典派の作品を思わせる端正な作風(ブリッジがヴァイオリンを教えていたハンブリー嬢のために書かれた作品)。1928-29 年に書かれた第2 番のピアノ三重奏曲の印象派的なゆらめきの音楽。あなたはどのブリッジが一番好きですか?
8.570987 ルトスワフスキ(1913-1994):
 1.レシタティーヴォとアリオーソ/2.すぐに/
 1-5.シマノフスキ(1882-1937):三部作 Op.30
  <第1番「アレトゥーサの泉」/
  第2 番「ナルシス」/第3 番「ドリヤードとパン」>/
 6.ルトスワフスキ:パルティータ/
 7-9.ヤナーチェク(1854-1928):ヴァイオリン・ソナタ JW VII/7
アリアドネ・ダスカラキス(ヴァイオリン)/
ミリ・ヤンポルスキ(ピアノ)
東ヨーロッパの激動期を生きた3 人の作曲家のヴァイオリン作品を集めた1 枚です。第2 次大戦後のポーランド作曲界の主要人物トスワフスキ、彼に影響を与えた近代ポーランド音楽の祖の一人、シマノフスキ、そしてモラヴィア国民楽派ヤナーチェク。彼らの作品を丹念に紐解いていけば、西洋音楽のメロディ、和声、リズムがおよそ150 年の間にどのように変遷を遂げたのかをつぶさに知ることができるでしょう。ボストン生まれの若きヴァイオリニスト、ダスカラキスの明晰な演奏で。
8.572074 トーニ:室内楽作品集
 1-3.「墓場なき死者」による3 つの習作 Op.31(1950)/
 4-6.フルート・ソナタ Op.35(1953)/
 7-9.ヴァイオリン・ソナタOp.37(1955)…世界初録音/
 10-12.ギターとチェロのための小品(1959)…世界初録音/
 13-17.フルートとギターのための5 つの小品(1975/76)/
 18-20.弦楽三重奏曲(1978/80)/
 21-22.ピッコロのための2 つの前奏曲(1980/81)
ローナ・ウィンザー(ソプラノ)…1-3/
エクス・ヌォーヴォ・アンサンブル
<メンバー>
アルド・オルヴィエート(ピアノ)/
ダニエレ・ルッジエリ(フルート&ピッコロ)/
カルロ・ラッツァーリ(ヴァイオリン)/
マリオ・パラディン(ヴィオラ)/
カルロ・テオドーロ(チェロ)/
ピエロ・ボナグーリ(ギター)
カミッロ・トーニ(1922-1993)は20 世紀イタリアの作曲家です。若き頃にはカセッラたちと学び、様々な技法を習得しました。(ピアノはアンフォッシとミケランジェロに学んでいます)しかし彼の作風は後期ロマン派の様式を有し、そこには明らかにシェーンベルクの影響が見て取れます。このアルバムには彼の30 年間の仕事が収められていて、彼の愛した詩人や作曲技法を伺い知ることができます。サルトルの詩を用いた「3 つの習作」は、歌のメロディはフランス風で全音階的ではなく半音階的。4 つの音符の音列を用いて曲を発展させることに力を注いでいるようです。興味がある人は分析を試みてください。
8.572175 マルティヌー:ピアノ作品全集 第5 集
 1-6.ポルカ集 1916 年 H.101/
 7-11.5 つのワルツ集 H.5 ※全て世界初録音
ジョルジョ・コウクル(ピアノ)
世界中の音楽誌で大絶賛されているコウクルのマルティヌー・ピアノ音楽全集の第5 集です。この曲集はマリティヌー(1890-1959)の活躍の初期に書かれた未出版の作品や、新発見の作品を集めた貴重なもので、マルティヌーの音楽の源泉を辿るにふさわしい大変意義のあるディスクとなっています。26 歳の時のポルカは平易な技術で書かれた親しみやすいもの。こちらも初期に書かれた(らしい)ワルツは、もう少し複雑な表情を有しています(この頃の彼は作曲と並行してヴァイオリン奏者として活躍を始め、しばしばヨーロッパへ行き、印象派の音楽の影響を受けたりと公私ともに忙しかったようです)。コウクルの演奏はいつものように圧倒的な迫力と情感豊かな響きを備えたものです。
8.570315 ラインベルガー:オルガン作品集 第8 集
 1-3.オルガン・ソナタ第19 番 ト短調 Op.193/
 4-5.前奏曲とフーガ ハ短調 JWV16/
 6-9.オルガン・ソナタ第20 番 ヘ長調Op.196「平和の祭典」
ヴォルフガンク・リュプサム(オルガン)
ロマン派のオルガン作曲家ラインベルガー(1839-1901)の代表作である、20 曲のオルガン・ソナタの全曲録音がついに完成いたしました。演奏は今回もリュプサムでオルガンも同じフルダ教会のものです。彼の作品は、バッハのような明確な対位法に彩られたものではありませんが、メインとなる旋律を取り巻く旋律の複雑に絡み合う様が何とも魅力的な音楽です。今アルバムは19番と20 番を収録。「平和の祭典」と題された第20 番は、特定の式典のために書かれたのではなく、いくつかの賛美歌を用いられて作曲されたもの。厳かで平穏な美しい作品です。
8.570723 シマノフスキー:ハルナシェ 他
 1-11.ハルナシェ
  (3 幕のバレエ・パントマイム) Op.55(1923-31)/
 12-14.マンドラゴラ(パントマイム)Op.43(1920)/
 15.ポテムキン王子 Op.51(1925)
ヴィエスワフ・オフマン(テノール)…1-11/
アレクサンダー・ピンデラク(テノール)…12-14/
エヴァ・マルシニク(メゾ・ソプラノ)…15/
エヴァ・マルチク(ヴァイオリン・ソロ)…1-11/
カジミエルツ・コシュラツ(チェロ・ソロ)…12-14/
ワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団&合唱団(1-11 のみ)/
アントニ・ヴィト(指揮)
シマノフスキ(1882-1937)のバレエ音楽「ハルナシェ」は1923 年の構想から1931 年の完成まで8 年の歳月をかけ、1935 年に初演された彼の代表作です。タトラ山脈で闊歩するハルナシュと彼が率いる盗賊団が結婚式から花嫁を略奪する物語。この作曲のためにシマノフスキは実際にタトラ山の保養地ザコパネを訪れて、現地の豊富な民謡と踊りを採取したのでした。彼はこの地に強く惹きつけられ1936 年まで家を借り住んでいたといいます。3 つの情景からなる「マンドラゴラ」は、ポーランド劇場でR.シュトラウスのナクソス島のアリアドネを上演する際のプレテキストとして書かれたものです。これら渾身の作をヴィトの手堅い演奏で心行くまでお楽しみください。
8.570480 シューベルト:ドイツ語歌曲全集第30集
感傷主義の詩人たち第6集

  1.泉のほとりの若者 D.300/
  2.秋の夕べ D.405/3.遠く去った人 D.350/
  4.静かな国へ D.403(第1 稿)/
  5.静かな国へ D.403(第4 稿)/
  6.漁夫の歌 D.351(第1 作)/7.耕す人の歌 D.392/
  8.漁夫の歌 D.562(第2 作)/9.秋の歌 D.502/
  10.調和に寄せる D.394/11.隠遁所(第1 作) D.393/
  12.秋の夜 D.404/13.ハープとの別れ D.406/
  14.隠遁所(第2 作) D.563/15.少年時代の喜びD.455/
  16.君の姿 D.155/17.秘められた恋 D.922/
  18.春の神 D.448/19.眠りに寄す D.447/
  20.よき羊飼い D.449/21.夜D.358/
  22.クローエに寄す D.363/23.愛の神々 D.446
ヤン・コボウ(テノール)/
ウルリッシ・アイゼンロール(フォルテピアノ)
「感傷主義の詩人たち」のシリーズを締めくくる第6 巻です。シューベルト(1797-1828)の時代には、多くの名詩人の詩作が本などの印刷物によって流布していたため、シューベルトも歌の材料に事欠くことがありませんでしたが、このシリーズ約130 曲の歌の中には同じ詩を用いて2 曲、3 曲と書いたものもいくつか見られます。多くは単純な有節歌曲ですが、そこはさすがシューベルト。一見単純に見える曲の中にも微妙な変化を持たせ、まことに美しい作品を作り上げています。今回若々しい歌唱を聴かせるのは名テノール、ヤン・コボウ。素朴なフォルテピアノの音色に溶けあう柔らかい歌声と柔軟な表現力が素晴らしいです。
8.660227-28
(2CD)
J.シュトラウスⅡ世:歌劇「プリンセス・ニネッタ」
 CD1:1-8.第1 幕/9-11.第2 幕/
 CD2:1-4.第2 幕(続き)/5-9.第3 幕
ニネッタ・コンポカッソ…トゥア・エーベルイ(ソプラノ)/
アナスタシア・クナップ(フェルディナントの母)…エリン・ロンボ(ソプラノ)/
アデルハイド・メビウス…ヘンリッカ・グレンダール(ソプラノ)/
カッシム・パッシャ/プラト卿…イェスパー・トウベ(バリトン)/
フェルディナント・クナップ…フレドリク・ストリッド(テノール)/
プロスパー・メビウス(アナスタシアの父)…イェラン・エリアッソン(テノール)/
メルスブルク男爵…オーラ・エリアッソン(バリトン)/
エミリオ/リュブケ領事…ザミュエル・ヤーリック(バリトン)
物語はソレントの海岸沿いの素敵なホテルで始まります。筋立ては、シュトラウスおなじみの「ちょっとした誤解」と「行き違い」。若き恋人同士であるアデルハイドとフェルディナンドと離れた席に座った男爵メルスブルク。そこへイタリア皇太子の未亡人であるニネッタ(ロシア人、若者カリーノとして男装している)が到着します。彼女の凛々しさにそこにいた全ての女性が見とれてしまいます。また2人の客が到着します・・・。さてさて、波乱の予感です。フレッシュな歌手たちによる瑞々しい演奏はこの珍しい歌劇を存分に楽しませてくれることでしょう。

CPO

777102-2
(SACD Hybrid)
\3300
ワインガルトナー(1863-1942):交響的作品集 第6 集
 1.交響詩「春」Op.80/
 2.交響曲第6 番 ロ短調 Op.74「悲劇的」
バーゼル交響楽団/
マルコ・レトーニャ(指揮)
大好評、ワインガルトナーの交響的作品集です。今回は交響曲第6 番がメインです。これが書かれたのは1928 年、シューベルトの没後100 年の記念の年でした。当時、歌曲の作り手としか認識されていなかったシューベルトの真の巨大さを認識していたワインガルトナーは、常に尊敬の念を抱いていたのです。そんなワインガルトナーの思いが結実したのがこの交響曲第6 番です。第2 楽章、第3 楽章などは初期ロマン派の影を色濃く残した旋律重視の楽章。まさにシューベルト降臨!です。
777256-2
\2000
ルイーズ・ファラン(1789-1826):室内楽作品集
 1.ピアノ三重奏曲 第1 番 変ホ長調 Op.33/
 2.ピアノ、フルート、オーボエ、クラリネット、
  ホルン、バスーンのための六重奏曲 ハ短調 Op.40/
 3.ピアノ三重奏曲 第3 番 変ホ長調 Op.44
:リノス・アンサンブル
フルート奏者兼音楽出版者アリスティド・ファランの妻、ルイーズの作品集です。cpo からはすでに4作のリリースがありますが、今回は彼女の才能が洩れなく堪能できる室内楽作品集です。自身が優れたピアニストだったせいもあり、ピアノパートは驚くほどに精緻でドラマティックに書かれています。機智に富んだ楽想、そして繊細な表現力には驚く他ありません。ピアノと管楽五重奏が対等に扱われた六重奏曲のすばらしさにも注目です。リノス・アンサンブルはこれらの曲を抑制された表現で上品に演奏しています。
777057-2
(2CD)
\5200
クローゼ(1862-1942):歌劇「イルゼビル」〜
 漁師とそのおかみさんの物語
ノルベルト・シュミットベルク(T)
リザ・グラーフ(S)
ヤロスラフ・シーリッキ(B-Br)/
アーヘン交響楽団、歌劇場合唱団、少年合唱団/
マルクス・R・ボッシュ(指揮)
人間の欲深さを描いたグリム兄弟の童話、「漁師とそのおかみさん」をご存知の方も多いのではないでしょうか?漁師が釣ったひらめを逃がしてやったことで、何でも願いがかなうと知った妻イルゼビル。その願望はとどまることを知らず、最初は家の建て替えから、最後には神の地位までを要求します。もちろん結末は想像通りですが、クローゼはここにまるでワーグナーのような劇的な音楽をつけました。刻々と変わる海の色を表現した管弦楽の奥深い響きにも耳を奪われます。
777379-2
\2600
ゴウヴィ(1819-1898):交響曲第3 番&第5 番 ザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団/
ジャック・メルシエ(指揮)
ザールブリュッケン近郊で生まれたゴウヴィ。彼はドイツとフランスの両方で活躍の場を広げたため、その作風にはベルリオーズとオンスローの影響が見て取れ、彼が亡くなった時には、ドイツではフランス人、フランスではドイツ人と見なされたそうです。裕福な一生を送ったため、作曲活動にはあまり熱心ではなかったのですが200 以上の作品を書き、同世代の人ヨアヒムやブラームスからはとても高く評価されていました。そんなゴウヴィの交響曲全集の始まりの1 枚です。
777400-2
\2600
テレマン(1681-1767):管楽器のための協奏曲集 第4 集
 1.2 つのリコーダーと
  弦楽合奏、通奏低音のための協奏曲 TWV52:a2/
 2.フラウト・トラヴェルソと
  弦楽合奏、通奏低音のための協奏曲 TWV51:D2/
 3.オーボエ・ダモーレと
  弦楽合奏、通奏低音のための協奏曲 TWV51:A2/
 4.フラウト・トラヴェルソと
  バスーン、弦楽合奏、通奏低音のための協奏曲 TWV53:h1/
 5.オーボエ、弦楽合奏、通奏低音のための協奏曲 TWV51:e1
ラ・スタジオーネ・フランクフルト/
ミヒャエル・シュナイダー(指揮)
CPO レーベルが積極的にリリースしているテレマンの作品集。今月は管楽器のための協奏曲第4 集です。今回は5 つの作品を収録しました。そのどれもがテレマンの協奏曲作曲家としての高い資質を示したものです。当時主流だったイタリア音楽の様式に、フランスとポーランドの風を吹きこみ、独自の形式を作り上げたことも評価されています。各独奏楽器の奏法は極めて自然かつ牧歌的で、それらを生かしたここでの演奏はエレガントでスタイリッシュです。
777452-2
(2CD)
\5200
グラウン(1704-1759):大受難曲「来たりて見よ」 ヴェロニカ・ヴィンター(S)/
ヒルケ・アンデルセン(Ms)/
マルクス・シェーファー(T)/
エッケハルト・エイブル(B-Br)/
ラインハルト・カントライ/
ダス・クライネ・コンツェルト/
ヘルマン・マックス(指揮)
もともとはブラウンシュヴァイクの宮廷テノール歌手であったグラウンは、1735 年にプロイセンのフリードリヒ皇太子(のちの大王)の宮廷に招かれ、そこで楽長を務めながら数多くの作品を書きました。テレマンとも親交があり、相互に影響しあった多くの受難曲を書いたことでも知られます。彼の作品の中でも最も知られるのは1755 年に初演された「イエスの死」で、初演から何と100 年間毎年受難週間に演奏されたというから驚きです。この大受難曲「来たりて見よ」も壮麗で美しい作品です。
777126-2
\2000
フェスカ(1789-1826):フルート四重奏曲集
 1.フルート四重奏曲 Op.37/
 2.フルート四重奏曲 Op.38/
 3.フルート四重奏曲 Op.40
リノス・アンサンブル
<メンバー>
ケルステン・マッカール(fl)/
ヴィンフリート・ラーデマッハー(vn)/
マティアス・ブッフホルツ(va)/
マリオ・ブラウマー(vc)
cpo レーベルでは交響曲が良く知られているフェスカですが、彼の最も有名な作品は16 曲ある弦楽四重奏曲です。彼自身、訓練されたヴァイオリニストであったため、そのどれもが極めて優美で精巧に書かれているからです。このフルート四重奏曲も書法は同じ。どれもが4 つの楽章を持っていて、整合性の取れた古典的なフォルムが愛おしい作品です。リノス・アンサンブルの手慣れた演奏が心地よさを誘います。
777222-2
(2CD)
\5200
ヘンデル(1685-1759):エジプトのイスラエル人
 メンデルスゾーンによる1833 年版
モニカ・フリマー(S)/
ヴェロニカ・ヴィンター(S)/
ハイケ・グレツィンガー(Ms)/
ハンス・イェルク・マンメル(T)/
エッケハルト・エーベレ(B-Br)/
グレゴール・フィンケ(B)/
ライニッシェ・カントライ/
ダス・クライネ・コンツェルト/
ヘルマン・マックス
ヘンデルの作品をメンデルスゾーンが改編したという、まさに2009 年にふさわしいこの「エジプトのイスラエル人」。バロック音楽を精力的に研究していたメンデルスゾーンは、J.S.バッハの作品の復興者として名高いのですが、このヘンデルの「エジプトの〜」も、彼がロンドンでスコアを発見し、指揮者として活躍していた1833 年5 月26 日にデュッセルドルフで演奏、以降幾度も再演し評価を高めた作品です。長らく発売の待たれていた録音です。
777229-2
\2600
ルドルフ・シモンセン(1889-1947):交響曲集
 1.序曲 ト短調/
 2.交響曲 第1 番「シオン」/
 3.交響曲 第2 番「ヘラス」
センデリュラン交響楽団/
イスラエル・イノン(指揮)
ルドルフ・シモンセンは、ニールセンの次の世代を代表するデンマークの音楽家の一人です。作曲家、ピアニスト、そして教師、作家として様々な作品を残しています。彼はギリシア語、ラテン語、ヘブライ語を得意とし、デンマークの至るところでクラシック音楽について講義を行い、ユダヤ教にも造詣が深かったと言います。彼の交響曲第1 番のタイトルに「シオン」と名付けたのもユダヤ教に対する敬意の顕れでしょう。どの作品もロマンティックな作風が持ち味の重厚な作品です。
777373-2
\2600
レーガー(1873-1916):ピアノ協奏曲 Op.114
J.S.バッハ=ブゾーニ(1866-1924):
 ピアノと弦楽合奏のための協奏曲 ニ短調 BWV1052
ミヒャエル・コルスティック(ピアノ)/
ミュンヘン放送管弦楽団/
ウルフ・シルマー(指揮)
レーガー自身が初演の6 週間前!に「この曲の演奏はとても困難である」と語ったピアノ協奏曲。確かにそれはブラームスの第1 番の曲をもう少しモダンにして、更に晦渋にしたような作品でした。当然初演も大失敗。世間の評判もさんざんなものだったと言います。(とはいえ聴衆を敵に回すのが大好きだったレーガーとしては別に何のこともなかったのでしょうが・・・。)そんなわけでこの曲の真価は問われることもなかったのですが、今回、ドイツの中堅ピアニスト、コルスティックの堅固なる演奏によって、ようやく正しい姿を見ることが可能になりました。ブゾーニ編のバッハの協奏曲も食えない曲。ロマン派の作品が好きで好きでたまらない人にうってつけの1 枚です。
777396-2
\2600
ハンブルクの聖なる音楽集 1600-1800
 トマス・ゼレ(1599-1663):
  復活祭のためのコンチェルトとモテット集
   1.A Domino factum est illud/
   2.キリストは死の縄目につながれたり/
   3.キリストは復活した、わたしの希望/
   4.主は活きたもう、死ははや敗れ/
   5.イエス・キリスト我らの救い主/
   6.我ら救い主キリスト、今よみがえり/
   7.我は知る。我を贖うお方は生きておられる
ブレーメン・ヴェーザー・ルネッサンス/
マンフレッド・コルテス(指揮)
ザクソン生まれのトマス・ゼレはライプチヒでカルビシウスとヘルマン・シャインから教えを受けた(らしい)人。ハンブルクの4 つの主要な教会のカントールを務め、この地の音楽発展に力を尽くしました。300 曲近くのモテットを作曲し、中でもヨハネ受難曲は彼の代表作と呼ばれています。他にも多くの器楽作品、声楽作品があり、どれも旋律、和声、対位法などに新たな手法を用いた斬新さが魅力です。今回のアルバムは復活祭のために書かれた作品を集めたものです。輝かしさに満ち溢れた佳曲ばかり。
777406-2
(2CD)
\5200
J.シュトラウス2 世(1825-1899):
 オペレッタ「女王のレースのハンカチーフ」全3 幕
ナージャ・ステファノフ(Ms)/
ジェシカ・グラッテ(S)/
エリケ・コットマイール(S)/
ラルフ・サイモン(T)/マルクス・リスケ(T)/
ハリー・ブラッハマン(Br)/
グリット・グナウク(Ms)/
ドレスデン・オペレッタ管弦楽団&合唱団/
エルンスト・タイス(指揮)
ヨハン・シュトラウスの第7 番目のオペラであるこの作品は、いつもの如く、夢のように甘く、素敵な音楽に満ち溢れています。1935 年にミュンヘンのゲルトナープラッツ劇場で上演、その時は大好評でしたが、以降忘れられてしまい全く上演されることはありませんでした(この中で用いられている旋律による「南国のバラ」のみは誰にでも愛される名曲として知られています) 。そんなこの作品、2006 年にドイツのコーブルク劇場で、演奏会形式ではありますが実に71 年ぶりに演奏され好事家の話題をさらいました。ここではJ。シュトラウス全集のクリティカル・エディションに基づいた版で演奏されています。
777299-2
\2600
G.P.テレマン(1681-1767):パッション・カンタータ
 1.オリーブ山でイエスはおののき TVWV 1:364/
 2.あなたに何を与えよう、わが魂よ TVWV 1:1510/
 3.イエスは最後の乗り物に横たわり TVWV 1:983/
 4.私は喜んで十字架に赴き TVWV 1:884/
 5.ああ主よ、私たちに助言を与えたまえ
クラウス・メルテンス(B-Br)/
アカデミア・ダニエル/
シャレフ・アド=エル(指揮)
テレマンは1400 を超える宗教的カンタータを書いていますが、その多くにバリトンのソロ・パートが含まれています。それはテレマン自身も素晴らしいバリトンの持ち主であったためと言われています。ここに収録したのは、彼のカンタータのなかでもとりわけ劇的なものです。十字架の道行き上のキリストを描く強烈な描写。メルテンスの歌は聴き手にイエスの苦悩と激痛を鮮明に伝え、しばし身動きもできないほどの感銘を与えることでしょう。
777324-2
¥2390
ナタナエル・ベルイ(1879-1957):交響曲 第1 番&第2 番 ラインラント=プファルツ州立フィルハーモニー/
アリ・ラシライネン(指揮)
アッテルベリやペッタション・ベリエルに続く20 世紀前半のスウェーデンの偉大なる作曲家、ナタナエル・ベルイ。実は彼の経歴はなかなかユニーク。1879 年に生まれた彼は獣医の資格を持ち、1939 年まで国防省で少佐として軍馬の管理をしていました。健康診断の準備の傍ら音楽を勉強し、ステンハンマルからも指導を受けています。彼の5 曲ある交響曲はすべてタイトルを持ち、描写的で豊かな世界を構築しています。第1 番の交響曲は、4 楽章を作曲中にあのタイタニックの悲劇が起こり、それまで書いていた楽章を破棄、葬送行進曲を付けくわえたものです。
777333-2
\2600
フランチェスコ・フェオ(1664-1740):ミサ曲
 1.ミサ曲/
 2.コンフィテボール(わたしは心を尽くして主に感謝をささげる) a5
アニヤ・チュークナー(S)/
ドロテア・ヴァグナー(S)/
ドミニカ・ヒルシュラー(A)/
トビアス・フンガー(T)/
トビアス・ベルント(Br)/
ザクセン・ヴォーカルアンサンブル/
バツドルファー・ホーフカペレ/
マティアス・ユング(指揮)
ナポリの作曲家フェオはその生涯をナポリで過ごし、また働きました。彼の最も成功した作品は1734 年に書かれた「聖フランチェスコ・ディ・サレ」でしょう。これらはザクセンのポーランド貴族の宮廷で演奏されました。通常のナポリの教会音楽ではキリエとグローリアのみが演奏されていて、そこに何か付けくわえても、単なる付属物にしか成り得ませんでした。しかし、彼のおかげで人々は新しいスタイルのミサを初めて聴くことができたのでした。
777358-2
\2600
イグナツ・ホルツバウアー(1711-1783):
 フラウト・トラヴェルソと弦楽オーケストラのための協奏曲集
  1.ニ長調/2.ホ短調/3.イ長調/4.ニ長調
カール・カイザー(フラウト・トラヴェルソ&指揮)/
ラ・スタジオーネ・フランクフルト
何と素晴らしい活気溢れるフルートの音色でしょう!ホルツバウアーは1753 年より78 年までマンハイムのプファルツ選帝侯の楽長を務めたマンハイム楽派の作曲家です。彼は多くの室内楽作品を作曲しました。それらは整った形式を持ったもので、まるで素晴らしく誂えた特別仕立ての服のように当時の人々の好みにフィットしたのです。このフルート協奏曲は、4 部からなる弦楽合奏を従えたフルートの華麗な技巧に彩られた優美な旋律が魅力的。カイザーの演奏がまた神がかり的に上手い!!これこそ疾風怒濤です。
777375-2
\2000
G.P.テレマン(1681-1767):パリ四重奏曲集 第1 集
 コンチェルト ニ長調 TWV 43:D1/
 四重奏曲 イ短調 TWV 43:a2/
 ソナタ イ長調 TWV 43:A1/
 四重奏曲 ホ短調 TWV 43:e1
ジョン・ホロウェイ(ヴァイオリン)/
リンデ・ブルンマイア(フルート・トラヴェルソ)/
ローレンツ・ドゥフトシュミ
ット(ヴィオラ・ダ・ガンバ)/
ウルリケ・ベッカー(チェロ)/
ラルス=ウルリク・モーテンセン(チェンバロ)
1737 年秋、テレマンはかねてからの希望であったパリ旅行へと出かけました。フランスの音楽の中心であったパリで彼は8か月過ごし、演奏会を成功させ、王からは、自らの作品を出版できる特権を与えられたのです。しかしながら、1838 年に出版された「新四重奏曲集」はパリで書かれたものですが、12 の「パリ四重奏曲」は実はその前の1730 年ハンブルクで出版されたものの再版なのです。どちらにしても、テレマンの最高傑作のひとつ。ホロウェイ、モーテンセンらの名手による満足のいく演奏でどうぞ。
777444-2
\2000
ベルナルド・ストラーチェ(1637?-1707?):チェンバロとオルガン作品集
 「種々の作品の森、チェンバロと
  オルガンのためのインタヴォラトゥーラ」より
   チャコーナ、パッサカリア、トッカータ、
   ロマネスカ、バレエ、フォリア、ルジェッロ、他全14 曲
イェルク・ハルベック(チェンバロ&オルガン)
これらの曲を作曲したストラーチェについては、曲集のタイトルページに書かれた「メッシーナ議会礼拝堂の副楽長」という肩書きが判明しているだけ。生年も没年もはっきりしたことはわかっていません。しかし、フレスコバルディが発展させた鍵盤音楽を一層充実させた功績は大きく、彼の名前は忘れられてもこの曲集からはしばしばいくつかの曲が演奏されています。演奏は2004 年、ライプツィヒのバッハ国際コンクールオルガン部門の1 等賞を受賞した若きオルガン、ハープシコード奏者ハルベックによるもの。すみずみまで力の漲った情熱あふるる出来栄えです。

MARCO POLO/DA CAPO 1CD¥2000

8.225315 シュポア(1784-1859):弦楽四重奏曲集 第13 集
 1-4.弦楽四重奏曲 第9 番 へ短調 Op.29-3/
 5-8.弦楽四重奏曲 第17 番 ト長調 Op.58-3
モスクワ・フィルハーモニー・コンチェルティーノ弦楽四重奏団
<メンバー>
ヤロスラフ・クラスニコフ(第1 ヴァイオリン)/
ソフィア・クラスニコワ(第2 ヴァイオリン)/
オルガ・ツィマエワ(ヴィオラ)/
ヴィクトル・コゾドフ(チェロ)
古典派の様式を発展させ、自由なロマン派へと続く道を作ったシュポアの弦楽四重奏曲は、当時多大なる人気を誇っていました。悲痛なメロディで始まる第9 番の弦楽四重奏曲は、ヴァイオリンの名手であったシュポア自身の技巧を誇示するかのような華麗なテクニックを用いて書かれています。1922 年に書かれた第17 番は極めて短いアダージョ楽章を持った快活な作品で、終楽章の弾むような楽想が印象的です。モスクワの名手たちの暖かい音色による演奏でお楽しみください。
8.226066
¥1790
ゲーゼ(1817-1890):ヴァイオリン・ソナタ集
 1-4.ヴァイオリン・ソナタ 第3 番 変ロ長調 Op.59/
 5-7.ヴァイオリン・ソナタ 第2 番 ニ短調 Op.21/
 8-10.ヴァイオリン・ソナタ 第1 番 イ長調 Op.6
クリスティーナ・オストラン(ヴァイオリン)/
ペア・サロ(ピアノ)
デンマークの作曲家ゲーゼ(ガーデ)はメンデルスゾーンに私淑し、彼の死後である1847 年からは、ゲヴァントハウス管弦楽団の指揮者も務めました。1866 年にはコペンハーゲン音楽学校を設立し、現在ではデンマーク音楽の祖として尊敬されています。このアルバムに収録された3 つのソナタは、どれもがロマン派の風情を色濃く持っているのですが、その作曲年代には40 年もの開きがあり、作風の変化をしみじみと感じ取ることができるでしょう。自身優れたヴァイオリニストでもあっただけに、ヴァイオリンの歌いまわしには絶妙の味があります。

DA CAPO/OUR RECORDIGS 1CD¥2000

6.220533
(SACD Hybrid)
\2200
ホルムグレーン(1932-):ピアノのための作品集
 1-9.ピアノと管弦楽のための「プラトー」/
 10-12.ピアノのために ※世界初録音
ユホ・ポーヨーネン(ピアノ)/
デンマーク国立交響楽団/
エト・スパンヤールト(指揮)
クロノス・カルテットのコラボで話題を呼んだ前作(6.220548)を超える迷作誕生。2005 年に書かれた「プラトー」と1992 年の「ピアノのために」です。ホルムグレーンが「プラトー」と名付けたのはこの作品が2 作目。彼にとっては愛着のある作品であること間違いありません。9 つのパーツからなる大曲で、各パーツに様々な個性があてはめられているのですが、最も耳に残るのは、第9 部の有名曲の引用でしょうか。それまで無機質に近い世界だったのが、ここで一気に花が咲くような色彩豊かな音楽に変わるところは感動さえ覚えてしまいます。静けさの効果を際立たせた「ピアノのために」も実験的で興味深い作品です。
6.220547
(SACD Hybrid)
\2200
ノアゴー(1932-):交響曲集
 1-2.交響曲 第3 番/
 3-5.交響曲 第7 番…世界初録音
ウッラ・ムンク(アルト)…2/
デンマーク国立交響楽団/
デンマーク国立ヴォーカル・アンサンブル/
デンマーク国立合唱団/
トマス・ダウスゴー(指揮)
20 世紀デンマーク音楽の最高傑作と評される、ノアゴーの交響曲第3 番。まさに「全宇宙が鳴動する」かの音楽として知られ、第1 楽章で少しずつ音楽が立ちあがり、多彩な打楽器群を引き連れ流星のごとく音が降り注ぐ箇所などは、音によるエクスタシーそのもの。第2 楽章ではアルト・ソロと合唱を伴い、不思議な色彩を帯びた神秘的世界へと没入していく様が見事です。世界初録音である第7 番は、これまた驚くべきサウンドを用いた特異な音楽。例えば静かに始まったかに見える第2 楽章。牧歌的な音に身を任せていると、突然沸き起こる三和音の屹立。何?これは。と耳を疑い、はまっていく人続出。
6.220600
(SACD Hybrid)
\2200
デアローグ〜西洋と東洋の出会い チェン・ユェ(シャオ&ディーズ)/
ミカラ・ペトリ(リコーダー)
笛の名手2 人による二重奏曲集。冷たい空気を切り裂くかのような刺激的な音が満載。時には楽しげに、時には寂しげに歌い交わす2 本の笛の何と表情豊かなことでしょう。曲ごとに違う楽器の音色もお楽しみください。
8.226019 シュッツ(1585-1672):ルカ受難曲 SWV480
 1.導入/2.さて過越と言われている/
 3.イエスは出て,いつものように/
 4.イエスを監視していた人たちは/
 5.群衆はみな立ちあがって/
 6.しかし彼は横たわる、大きな叫び声とともに/
 7.隊長は何が終わるのかがわかった/8.締めくくり
エヴァンゲリスト…ヨハン・リンデロース/
イエス…ヤコブ・ブロック・イェスペルセン/
アルス・ノヴァ・コペンハーゲン/
ポール・ヒリヤー(指揮)
当時としてはかなりの長命を誇ったシュッツ。彼の傑作であるマタイ、ヨハネの2 つの受難曲はどれも80 歳を過ぎてから作曲されたことにも驚きを禁じ得ません。このルカ受難曲はもう少し若い(と、いっても70 歳近い)頃の作品で、バッハの同名の作品と比べると、無伴奏合唱のみを用いた「こじんまりとしたもの」として感じられることでしょう。当時は受難の週には歌舞音曲は忌避事項とされたためもありますが、もしかすると美しく年を重ねたシュッツにはきらびやかな音色は必要なかったのかもしれません。演奏はポール・ヒリヤー率いるアルス・ノヴァ・コペンハーゲン。これがシュッツ作品集の第1 集になるということで、今後も楽しみが続きそうです。
8.226067 ノアゴー(1932-):海流〜ソプラノと楽器のための作品集
 1.ソプラノとアンサンブルのための「ノーヴァ・ゲニトゥラ」/
 2-3.ソプラノとアンサンブルのための「海流」/
 4.ソプラノとハープのための「フォンス・ラエティティア」…世界初録音
ベンテ・ヴィスト(ソプラノ)/
ティネ・レーリング(ハープ)/
ブーディル・ローベク(ヴァイオリン)/
トーケ・メルドラップ(チェロ)/
フレドリク・ホック(リュート)/
マリト・エルンスト(リコーダー)/
アラン・ラムスッセン(ハープシコード)/
カスパー・シュレイバー(指揮)…1/
トマス・ソンダーガード(指揮)…2-3
こちらもノアゴーの作品集。交響曲に比べ編成は小さいのですが、やはり人知を超越した音が広がっているところはさすがノアゴーです。「ノーヴァ・ゲニトゥラ」では交響曲第3 番と同じく“Ave Maris Sttella”が歌詞として使われています。ハープシコードやリュート、リコーダーを用いた古風な音によるグロテスクな響きと聖なる響きが混在した逸品です。「海流」も同じく茫洋とした音の渦に巻き込まれているだけで不思議に心が落ち着くでしょう。「フォンス・ラエティティア」で使われているのも“Ave Maris Sttella”。ソプラノとハープの幻想的な対話です。
8.226505 ヨアンセン(1967-):ムーン=ペイン
 ムーン=ペイン/ゴブリン・ダンス/リスボン再訪
リミックス(アンサンブル)/
イリス・オヤ(メゾ・ソプラノ)/
ポール・ヒリヤー(指揮)
ポルトガルの詩人フェルナンド・ペソア(1888-1935)の詩に付けられた6 つの歌「ムーンペイン」に、内容的に関連を持つ2つの作品を織り交ぜて一つのアルバムにした、現代作品によく見られる企画物です。いかなる時も響き合うことのない音たちの合間を縫って歌われる月の姿を感じてください。
8.226544 エルセ・マリー・パーゼ(1924-):作品集
1.海上の水彩画I-XXI/2-5.4 つのイラストレーション
ゲルト・セレンセン(パーカッション)/
リチャード・クルーク(朗読)/
ヘレン・ディヴィス・ミッケルボルグ(ハープ)
dacapo からもすでに何枚かのCD がリリースされている、デンマークの電子音楽の先駆者エルセ・マリー・パーゼ。王立音楽院でピアノを学び、ホルンボーやカイサからは作曲技法を学んでいます。ここに収録された「海上の水彩画」は彼女の友人である画家の作品に触発されたもので、詩の朗読と電子音による幻想的な風景が広がっています。4 つのイラストレーションは脈動的、浮遊的、その他いろいろな音の絵の具で抽象画を描いたとでも言うべき作品です。
8.226902 ジャーニー〜
 現代デンマークのギターとヴァイオリンのための作品集
  1-9.ミッケルボルク(1941-):エヴリシング・マターズ/
  10-12.コッペル(1908-1998):
   ヴァイオリンとギターのための二重奏曲Op.116/
  13-22.イェアシル(1913-):10 の即興曲/
  23-25.ホルンボー(1909-1996):
  デュオ・コンチェルタント Op. 167
キム・ショーグレン(ヴァイオリン)/
ラース・ハンニバル(ギター)
このレーベルではおなじみの2 人のアーティストによる心鎮まる二重奏。ヴァイオリンとギターという、あまり見られない音の組合せですが、実にしっとりとした美しい音楽を聴かせてくれます。1 曲ごとの表情の違いも楽しく、子どもの声が挿入されたミッケルボルクの「ワルツ2」など斬新な試みも隠されています。これを聴いて何を想うかは聴き手の自由な感性に任されています。
8.226905 ミカラ・ペトリ50 歳誕生日記念コンサート
 1-3.アルビノーニ:協奏曲 ニ短調/
 4-6.チェン・ユイ:古風な中国の美/
 7.モーツァルト:アンダンテ K315/
 8-11.ロータ:弦楽のための協奏曲/
 12.ヴァシリエフ:Valere lubere/
 13-15.ヴィヴァルディ:協奏曲 ハ長調 RV443/
 16.ハイドリッヒ:ハッピー・バースデイ変奏曲
ミカラ・ペトリ(リコーダー)/
クレメラータ・バルティカ
現代最高のリコーダー奏者、ミカラ・ペトリの50 歳誕生日を記念して催されたコンサートのライヴです。幅広いレパートリー(現代音楽の紹介にも熱心!)を持つ彼女だけに、ここでの選曲もとても練られたものとなっています。最後に演奏された「ハッピーバースデイ変奏曲」はクレメラータ・バルティカが得意としている曲で本来は14 の変奏からなる作品ですが、ここではその中の4 つだけ演奏されています。できることなら全曲演奏してほしかった・・・。というのは無理な相談でしょうね。

DA CAPO 1CD¥2000

8.226056 タヴァナーとチューダー朝の音楽 第2 集 "汝三位一体に栄光あれ"
 1.神よ感謝します/
 2.フェアファックス:マニフィカト・レガーレ/
 3.ベネディクタ・シット/
 4.タヴァナー:グロリア/
 5.ホワイト:主して日なるキリスト(Ⅲ)/
 6.主よ、御身は祝福されたもう/
 7.タヴァナー:クレド/
 8.ホワイト:主して日なるキリスト(Ⅳ)/
 9.汝三位一体に栄光あれ/
 10.タヴァナー:サンクトゥス/
 11.タヴァナー:ベネディクトゥス/
 12.バード:光なり日なるキリスト/
 13.燃えるような太陽が離れゆくとき/
 14.タヴァナー:アニュス・デイ/
 15.タリス:光の消ゆる前に
アルスノヴァ・コペンハーゲン/
ポール・ヒリアー(指揮)
第1 集も好評だった「タヴァナーとチューダー朝の音楽」の第2 集です。本当に純粋で美しいハーモニーで歌われるシンプルな聖歌と、16 世紀に活躍した音楽家たちの賛歌を併せて演奏するという試みはここでも大成功。聴き手の精神を根底から揺さぶるような原始的な感動に包まれること間違いありません。
8.226525 モーテン・オルセン(1961-):イン・ア・サイレント・ウェイ
 1.カタ/2.イン・ア・サイレント・ウェイ/
 3-8.ORYQ
  (ゆっくりと/とてもとてもゆっくり/
  少し重々しく/とてもゆっくり/うるさく/ゆっくりと)/
 9.イクトゥス
エスビェア・アンサンブル/
クリストファー・オースティン(指揮)
現代デンマークで繁栄している音楽を見ると、たくさんの才能がひしめき合っているため、どんな事でも可能であるような錯覚を覚えるかもしれません。中でも傑出した才能を有しているのがこのオルセンです。彼の審美眼の確かさはここに収録された4つの作品にも明らかです。様々な音をあちこちに置いてその価値を一つ一つ確かめるかのような「イン・ア・サイレント・ウェイ」は偏執的で倒錯的な快感にまみれたい時に良い音楽のような気がします。伝統にとらわれない新しいものを探すことの喜びを。

ORCHID CLASSICS 1CD¥2000

ORC100001
(2CD)
\2000
THE PITY OF WAR
CD1:
 1-3.エルガー(1857-1934):ヴァイオリン・ソナタ/
 4-7.ヤナーチェク(1854-1928):ヴァイオリン・ソナタ/
 8-10.ドビュッシー(1862-1918):ヴァイオリン・ソナタ/
CD2:
 ウィルフレッド・オーエン(1893-1918):手紙と詩
マシュー・トラスラー(ヴァイオリン)/
マーティン・ラスコー(ピアノ)…CD1/
サミュエル・ウェスト(朗読)…CD2
世界中の芸術家、作家、詩人、作曲家は、それぞれこの戦いに違った思いを抱きました。何人かの人は戦争によって創作意欲を奪われましたが、逆に大きなインスピレーションを見出した人もいます。この2 枚に収録された作品は、すべて第一次世界大戦中に書かれた作品です。CD1 は、エルガーとヤナーチェク、ドビュッシーのヴァイオリン・ソナタです。CD2 は詩人オーエンの詩と手紙を朗読したものです。1893 年イングランドとウェールズの境界付近で生まれたオーエンは、10 歳の頃から詩に目覚めていましたが、その才能が開花したのは第一次世界大戦に参戦し、実際の激戦を体験したことによります。代表作は「死すべき定めの若者のための賛歌」や「戦争詩」。常に静かな眼差しで戦いを見据えていました。ブリテンの「戦争レクイエム」でも彼の詩がテキストとして使われていることでも知られています。彼は一度は精神に支障をきたし戦列から離脱するも1918 年に戦線復帰。そして25 歳の若さで壮絶な戦死を遂げます。その日は第一次世界大戦休戦のわずか7 日前でした。このアルバムでは、彼の家族にあてた手紙と詩をサミュエル・ウェストが朗読します。冷静な口調に込められた怒りの心が深く心に突き刺さることでしょう。合間に挿入された当時の音楽が、束の間の休息をもたらしてくれるはず。
ORC100002 ブルース
 1-5.ガーシュウイン:ポーギーとベス組曲(ハイフェッツ編)/
 6.ウェイン・マーシャル:インプロヴィゼーション/
 7.アンタイル:ソナタ第2 番(ピアノとヴァイオリン、ドラム付き)/
 8.ドビュッシー:ゴリウォークのケークウォーク(ハイフェッツ編)/
 9.ジョプリン:エリート・シンコペーション(パールマン編)/
 10.ジョプリン:ラグタイム・ダンス(パールマン編)/
 11.コープランド:ノクターン/
 12.コープランド:ウクレレ・セレナーデ/
 13.ラヴェル:ブルース(ヴァイオリンソナタ 第2 楽章)/
 14-16.ガーシュウイン:3 つのプレリュード(ハイフェッツ編)/
 17 に39 秒のボーナストラックあり。
マシュー・トラスラー(ヴァイオリン)/
ウェイン・マーシャル(ピアノ)
1930 年代、自由な形式を持つジャズは当時の「クラシック作曲家」たちを魅了しました。その結果20 世紀の音楽は大きく変化し新たな進歩を遂げたのです。そんな音楽の過渡期に生み出された作品をトラスターは丹念に集め、自由な即興性を帯びた素晴らしい演奏を聴かせます。ピアノを担当するマーシャルは言わずと知れた名手。驚くほど息のあった2 人の演奏は、まさに大輪の花が開いたように華麗極まりないものです。
ORC100003 PARIS
 1-3.プーランク(1899-1963):ヴァイオリン・ソナタ/
 4-9.ストラヴィンスキー(1882-1971):イタリア組曲/
 10.ストラヴィンスキー(1882-1971):ロシアの歌/
 11.ストラヴィンスキー(1882-1971):タンゴ/
 12.ストラヴィンスキー(1882-1971):パストラーレ/
 13.ミヨー(1892-1974):屋根の上の牡牛
  (ヴァイオリンとピアノのためのシネマ幻想曲)
マヤ・コッホ(ヴァイオリン)
20 世紀の前半のパリは世界中で最も影響力のある都市の一つでした。芸術家、作家、画家、映画監督、批評家、それこそあらゆる文化人がこの都市に集い、意見をかわし、様々な作品を生み出したのです。彼らは互いに交流し影響し合い、更なる深みへと自らを高めて行きました。このアルバムには、そんな時代に生まれた名曲が収録されています。ヴァイオリンのマヤ・コッホはベルリン生まれ。父がドイツ人、母が日本人で山本麻耶という日本名も持っています。今までにもシューマンのソナタなどをリリースしていますが、そのアルバムも凝った選曲とアグレッシヴな演奏が話題となっていました。ここでもそんな彼女の持ち味が存分に生かされた素晴らしい1 枚となっています。

PHOENIX EDITION 1CD¥2000

— カペラ・コロニエンシスの芸術 —
カペラ・コロニエンシスとは1954 年5 月8 日、当時としては珍しい古楽器演奏を目的として、ケルン放送局(北西ドイツ放送)によって創設されたオーケストラ。創設時はアウグスト・ヴェンツィンガーなどが指揮者として共演もしていました。設立当時〜1980 年ぐらいの間は、まだまだ古楽器自体実験的なものでもあり、本格的オリジナル楽器演奏とは言いがたいもので、(当時のオーケストラ・メンバーは、主にケルン音楽大学の教授たちによって成り立っており、同時代にドイツ・ハルモニア・ムンディの録音のために設立された「コレギウム・アウレウム」のメンバーとほぼ同じ)。そのため、協奏曲のソロには、ヘルムート・フッケ(ob)、ハンス・ダインツァー(Cl)なども登場しているのが懐かしいところです。指揮者としては、フェルディナンド・ライトナーやハンス=マルティン・リンデなども登場。彼らのレパートリーはバロック音楽だけではなかったため、初期古典派から初期ロマン派を積極的に取り上げているのも見逃せないところでしょう。1980 年台にはイタリアのオペラ指揮者ガブリエーレ・フェルロを起用し、ロッシーニのオペラ「アルジェのイタリア女」「チェネレントラ」などを演奏・録音し絶賛を浴びました。1980 年台後半になると、本格的オリジナル楽器演奏に移行していき、ウィリアム・クリスティやジョン・エリオット・ガーディナー、ジョシュア・リフキンなどが客演指揮者としてに迎えられています。またコンサート・マスターをヒロ・クロサキが務めたところにも注目です。1997 年以降はブルーノ・ヴァイルが首席指揮者として迎えられ、積極的な企画コンサートも行われています。今回の再発はケルン放送局に残されているアーカイブで、一部はカプリッチョレーベルからも発売されていましたが、こうしてまとめて聴けるのはファンにとって最高の喜びと言えるでしょう。
PE-171 ソプラノ・カンタータ集
 1-5.ヘンデル(1685-1759):
  ソプラノ・カンタータ(モテット)「風よ静まれ」HWV242/
 6-9.ハッセ(1699-1783):ソプラノ・カンタータ「嫉妬」/
 10-14.J.S.バッハ(1685-1750):
  ソプラノ・カンタータ「悲しみを知らぬ者」BWV209
エンマ・カークビー(S)…1-5/
ゾフィー・ボウリン(S)…6-9/
イザベル・プールナール(S)…10-14/ハンス=マルティン・リ
ンデ(フラウト・トラヴェルソ)…10-14,(指揮)…1-9/
フェルディナント・ライトナー(指揮)…10-14/
カペラ・コロニエンシス
PE-172 フルート協奏曲集
 1-3.フリードリヒ2 世(1712-1786):
  フルート協奏曲 第3 番 ハ長調/
 4-7.テレマン(1681-1767):フルート協奏曲 ホ短調/
 8-10.ファッシュ(1688-1758):フルート協奏曲 ト長調/
 11-14.テレマン(1681-1767):フルート協奏曲 ホ短調
コンラッド・ヒュンテラー(フラウト・トラヴェルソ)…1-7/
ギュンター・ヘラー(リコーダー)…4-7/
クリストフ・ハントゲブルス(フラウト・トラヴェルソ)…11-14/
ヘルムート・ヒュッケ(オーボエ)…8-10/
ウルフ・ビェルリン(指揮)…1-3/
ゲオルク・フィッシャー(指揮)…4-7/
ハンス=マルティン・リンデ(指揮)…8-14/
カペラ・コロニエンシス
PE-173 オーバーチュア集
 1-6.ハイニヒェン(1683-1729):オーバーチュア ト長調/
 7-13.グラウプナー(1683-1760):オーバーチュア ハ長調/
 14-19.ファッシュ(1688-1758):
  オーバーチュア 変ロ長調/
 20-21.グラウン(1703-1771):オーバーチュア ニ短調
ハンス=マルティン・リンデ(指揮)/
カペラ・コロニエンシス
PE-174 古典派の交響曲集
 1-5.ゴセック(1734-1829):
  交響曲 変ロ長調 Op.6-6/
 6-9.ヴァンハル(1739-1813):交響曲 ト短調/
 10-12.マオー(1720-1785 頃):
  弦楽のための交響曲 第4 番 ハ短調/
 13-15.クラウス(1756-1792):交響曲 ハ短調
ハンス=マルティン・リンデ(指揮)/
カペラ・コロニエンシス
PE-175 ケルビーニ(1760-1842):ハイドンの死に寄せる歌/交響曲
 1-5.ハイドンの死に寄せる歌/6-9.交響曲 ニ長調
マリリン・シュミーゲ(S)/
マルティン・ヒル(T)/
パオロ・バルバキーニ(T)/
ガブリエル・フェッロ(指揮)/
カペラ・コロニエンシス
PE-176 ハイドン(1732-1809):カンタータ集
 1-4.ソプラノとオーケストラのためのカンタータ
  「ベレニーチェ」より情景 Hob.XXIVa:10/
 5-6.ソプラノとオーケストラのためのカンタータ
  「惨めな祖国」Hob.XXIVa:7/
 7-9.ヴァイオリン協奏曲 第4 番 ト長調 Hob.Vlla:4/
 10-13.交響曲 第12 番 ト長調「オックスフォード」Hob.l:92
マリリン・シュミーゲ(S)…1-6/
イングリッド・ザイフェルト(vn)…7-9/
ハンス=マルティン・リンデ(指揮)…1-9/
フェルディナント・ライトナー(指揮)…10-13/
カペラ・コロニエンシス
PE-177 クラリネット協奏曲集
 1-3.C.シュターミッツ(1745-1801):
  2 本のクラリネットと管弦楽のための協奏曲 第4 番/
 4-6.C.シュターミッツ:弦楽のための四重奏曲/
 7-9.J.シュターミッツ(1717-1757):クラリネット協奏曲 変ロ長調
ハンス・ダインツァー(cl)/
ジャン・エンゲル(cl)…1-3/
ガブリエレ・フェッロ(指揮)…1-3/
ウルフ・ビェルリン(指揮)…4-9/
カペラ・コロニエンシス
PE-178 ハッセ(1699-1783):歌劇「クレオフィーデ」より情景とアリア クレオフィーデ…エンマ・カークビー(S)/
エリッセナ…アニェス・メロン(S)/
ガンダルテ…ランダル・K・ウォン(S)/
ポロ…デレク・リー・レイギン(A)/
アレッサンドロ…ドミニク・ヴィス(C-T)/
デイヴィッド・コーディアー(C-T)/
ライニッシェ・カントライ/
ウィリアム・クリスティ(指揮)/
カペラ・コロニエンシス

WIGMORE HALL LIVE 1CD¥2300

WHLive0026 グールド・ピアノ三重奏団
 1.ジェームズ・マクミラン(1959-):14 の小さな絵/
 2.シューベルト(1797-1828):ピアノ三重奏曲 変ホ長調 D.929
グールド・ピアノ三重奏団
<メンバー>
ルーシー・グールド(vn)/
アリス・ニアリー(vc)/
ベンジャミン・フリス(p)
マクミランの「14 の小さな絵」はBBC のマクミラン・フェスティヴァルで初演された作品。14 の小さな曲が緊密に絡み合い、密接な関係を持って1 つの曲を形成しています。シューベルトのピアノ三重奏曲はいわずと知れた名作。この曲に潜む絶望的な暗さを見事に引き出した演奏です。メンデルスゾーンやブラームスなどロマン派の作品を得意とするこの団体の面目躍如と言った感のある白熱のライヴをお楽しみください。
WHLive0027 エヴァ・ポドレス/ギャリック・オールソン
 1-5:ショパン(1810-1849):
  5 つの歌曲<彼女の好きな Op.74-5/
  指輪 Op.74-14/闘士 Op.74-10/
  リトアニアの歌 Op.74-16/かわいい若者 Op.74-8>/
 6-8.ラフマニノフ(1873-1943):
  3 つの歌曲<キリストは立ち上がりぬ Op.26-6/
  昔から恋には慰めが少なくOp.14-3/
  彼女は真昼のように美しい Op.14-9>/
 9-11.チャイコフスキー(1840-1893):3 つの歌曲
  <私は野辺の草ではなかったのか Op.47-7/
  ただあこがれを知る者だけが Op.6-6/
  ゼムフィラの歌>/
 12.シマノフスキ(1882-1937):仮面劇 Op.34 より
  「ドン・ファンのセレナード」/
 13-16.ムソルグスキー(1839-1881):詩の歌と踊り
  <子守歌/セレナード/トレパーク/司令官>/
 17.ラフマニノフ(1873-1943):すべては過ぎ去り Op.26-15
エヴァ・ポドレス(コントラルト)/
ギャリック・オールソン(ピアノ)
最近はアメリカやカナダの歌劇場で目覚ましい活躍を続けるポーランド出身の名コントラルト、エヴァ・ポドレス。このアルバムは2008 年1 月のウィグモア・ホールでのリサイタルを収録したもの。彼女お得意のショパンやシマノフスキを中心とし、チャイコフスキー、ラフマニノフ、ムソルグスキーを配したまさにファン垂涎の1 枚。深い声の響きと繊細な歌いまわしが絶妙に心をくすぐります。米国生まれなのにロシア物を超得意とする名ピアニスト、オールソンの説得力ある歌心にも満足です。


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