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第51号マイナー・レーベル新録音新譜(5)



ACCORD

480 3412
\2300
カサール/ブラームス:ピアノ作品集
 1.幻想曲集Op.116
 2.3つの間奏曲Op.117
 3.6つのピアノ小品Op.118
 4.4つのピアノ小品Op.119
フィリップ・カサール(ピアノ) 
ラ・フォル・ジュルネへの出演で、日本での人気と知名度が急上昇したフィリップ・カサールは、複数のレーベルに、ドビュッシー全集、シューベルト、シューマン、ブラームス、ヤナーチェクなどを録音しています。知的なテクスチュアを基調に、ブラームス晩年の傑作をしっとりと歌い上げた至芸は、すべてのブラームス&LFJファンにおすすめの1枚です。録音:2009年7月 コーク、アイルランド <デジタル録音> 新録音

BAYER 1CD¥2300

BR 100367 ラヨシュ・レンチェス/オーボエ・コスモポリタン
 1.ルクレール:オーボエ協奏曲 op.7-3 
 2.シュテルツェル:オーボエ協奏曲 ト短調
 3.シュターミッツ:オーボエ協奏曲 ハ長調
 4.ハンドシキン:オーボエ協奏曲
ラヨシュ・レンチェス(オーボエ)  
ヴュルテンベルク室内管弦楽団
指揮:ルーベン・ガザリアン
現代屈指のオーボエ奏者、レンチェスは1943年ハンガリーのドログで生まれ、ブダペスト音楽院とパリ音楽院で学びました。その後1968年ジュネーヴ国際コンクールで優勝し、世界の舞台に踏み出します。現在彼はシュトゥットガルト放送交響楽団のメンバーでもあると同時に、ソリストとして世界各地で公演を行い、バロックから現代曲におよぶ幅広いレパートリーで数多くのCD録音でも高い評価を得ています。フランス、ドイツ、ボヘミア、ロシアの作曲家の作品をハンガリーのオーボエ奏者、ドイツのオーケストラ、そしてアメリカの指揮者で贈るこのアルバムは、まさに「コスモポリタン」というタイトルにふさわしい世界が結晶しています。録音:2008年 <デジタル録音> 新録音
BR 100108 ラヨシュ・レンチェス/無言歌
 1.メンデルスゾーン:無言歌集より
    甘い思い出 op.19-1/後悔 op.19-2/春の歌 op.62-6 
 2.シューマン:Alpenkuhreigen (《マンフレッド》 op.115より)
 3.ワーグナー:《トリスタンとイゾルデ》第3幕より
 4.フランク:前奏曲 op.18-3
 5.グリンカ:ノクターン
 6.ハンドシキン:カンツォーナ
 7.デュボワ:カヴァティーナ、アンダンテ・アパッショナート
 8.ハッセルマン:5月の歌
 9.ピエルネ:即興曲
 10.ボザ:アリア
ラヨシュ・レンチェス(オーボエ)
レニー・ヤマハタ(ハープ)
現代屈指のオーボエ奏者、レンチェスは1943年ハンガリーのドログで生まれ、ブダペスト音楽院とパリ音楽院で学びました。その後1968年ジュネーヴ国際コンクールで優勝し、世界の舞台に踏み出します。現在彼はシュトゥットガルト放送交響楽団のメンバーでもあると同時に、ソリストとして世界各地で公演を行い、バロックから現代曲におよぶ幅広いレパートリーで数多くのCD録音でも高い評価を得ています。フランス、ドイツ、ボヘミア、ロシアの作曲家の作品をハンガリーのオーボエ奏者、ドイツのオーケストラ、そしてアメリカの指揮者で贈るこのアルバムは、まさに「コスモポリタン」というタイトルにふさわしい世界が結晶しています。録音:2007年 <デジタル録音> 新録音

DELOS 1CD¥2300

DE 3387 ピアソラ:ブエノスアイレスの四季
 1.ピアソラ:ブエノスアイレスの四季
 2. 同:タンガータ《シルフォとオンディーナ》〜フガータ
 3.トロイロ:コントラバヘアンド
 4.ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー
 5. 同:リアルト・リップルズ
イタリア・サクソフォン四重奏団
パオロ・ザンニーニ (ピアノ)
小澤征爾との共演歴もある現代最高のサクソフォン奏者の一人、フェデリコ・モンデルチが率いる名門イタリア・サクソフォン四重奏団とピアノのコラボによるピアソラやガーシュウィンの作品集。当団のデビュー盤の輝きと、『ニューヨーク・タイムズ』紙が、「リッチで、ジャズ風で、忘れがたいほど美しい」と絶賛したモンデルチ&モスクワ室内管のピアソラ・アルバムの魅力を備えた極上の仕上がりになっています。
DE 3398 スマロ・グレゴリアドゥ/リインヴェンティング・ギター
 〜ニュー・パースペクティヴズ・イン・ギターサウンド
  1.D.スカルラッティ:ソナタ ホ長調K.380
   (編曲:グレゴリアドゥ)
  2.J.S.バッハ:リュート組曲 ト短調 BWV.995
   (編曲:グレゴリアドゥ)
  3.A.ホセ:ギター・ソナタ(編曲:グレゴリアドゥ)
  4.Y.カートソポウロス:サム・カラーズ・リズム(編曲:グレゴリアドゥ)
  5.グレゴリアドゥ:バルカン組曲
スマロ・グレゴリアドゥ(ギター)
ギリシア出身の若き女性ギタリスト&作曲家のスマロ・グレゴリアドゥが、タイトル通り、ギターの新しい魅力と可能性を鮮やかに描き出した渾身の1枚。スカルラッティやバッハのような古典から、現代ものまで幅広いレパートリーを誇る彼女は、Y.カートソポウロスが製作した3つのユニークなギターを自在に操りながら、その類稀なテクニックだけでなく、作曲家や編曲者としての才能も存分に発揮しています。
DE 3400 オーボエ・セレブレーションズ
 1.ヴィヴァルディ:協奏曲ニ短調RV.535
 2.アルビノーニ:オーボエ協奏曲ハ長調Op. 9‐9
 3.フィオリッロ:協奏交響曲ヘ長調
 4.ヘンデル:シバの女王の入場(オラトリオ《ソロモン》HWV.67より)
 5.ファッシュ:二重協奏曲ニ短調FWV.L:d4
 6.ガルニエ:協奏交響曲第2番
アンドレア・ガリクソン、
マーク・ウィーガー(オーボエ)
チェコ・フィルハーモニー室内管弦楽団
指揮: ポール・ポリヴニック
アメリカを代表するオーボエ奏者で、2008年に49歳の若さでこの世を去ったマーク・ウィーガーが、バトラー大学音楽学部教授のアンドレア・ガリクソンと残した2本のオーボエのための協奏曲を集めた珠玉のアルバム。「マークの温かく人間味に溢れた音色を初めて聴いたときから、私はすっかり彼の虜でした。このアルバムは、彼の幅広いレパートリーの中核にあたるラインナップなので、聴き手の皆さんを平安と喜び、それに創意溢れる舞踊の世界へと誘ってくれることでしょう。
DE 3393
(2CD)
\2300
チャイコフスキー:ロマンス集
 1.ただ憧れを知る者だけが/2.夜/3.眠りに落ちる前に/
 4.私は窓を開けた/5.私の守り神、私の天使、私の友よ/
 6.語るな、友よ/7.なぜ?/8.そんなにすぐに忘れるなんて/
 9.勲功/10.死/11.もしもできるなら、たった一つの言葉の中に/
 12.ああ、もしも君がほんの一瞬でも/13.死者の愛/
 14.黄金色の畑の上に/15.話して、枝の陰で起きた事を
 16.恐ろしい瞬間/17.あきらめ/18.昼の光が満ちようと/19.狂おしい夜
 20.セレナーデ/21.それは早春のことだった/22.夕暮れが地上に降りてくる
 23.森よ、私は祝福する/24.ドン・ファンのセレナーデ 
ディミトリー・ホロストフスキー(B)
イヴァリ・イリヤ(p)
オペラ界のスーパースター、ホロストフスキーが高らかに歌い上げるロシア・ロマンス集。抒情豊かなロシアの詩に載せたチャイコフスキーのメロディが深々としたホロストフスキーの歌唱で聴き手の心の奥底に響きます。
DE 3404 ラドヴァノフスキー/ヴェルディ:アリア集
 1.歌劇《イル・トロヴァトーレ》〜
  静かな夜は/恋はばら色の翼に乗って
 2.歌劇《仮面舞踏会》〜あの草を摘みて
 3.歌劇《海賊》〜私の頭から暗い考えを
 4.歌劇《運命の力》〜神よ平和を与えたまえ/天使たちのマントで
 5.歌劇《エルナーニ》〜エルナーニ、私を連れて逃げて
 6.歌劇《アイーダ》〜おお、わが故郷
 7.歌劇《シチリア島の夕べの祈り》〜
  それでも、アリーゴあなたを愛しています/ボレロ
ソンドラ・ラドヴァノフスキー(ソプラノ)
フィルハーモニア・オブ・ロシア/
アカデミー・オブ・コラール・アート・モスクワ
指揮:コンスタンチン・オルベリアン
「レオノーラの第一人者」(San Francisco Sentinel)、「今日最も刺激的なヴェルディ・スピント」(Opera Canada)などと評され、英ロイヤル・オペラ、パリ・オペラ座、ウィーン国立歌劇場、ミラノ・スカラ座、シカゴ・リリック・オペラ、サンフランシスコ・オペラなど世界の主要オペラ座で活躍する新進ソプラノ、ソンドラ・ラドヴァノフスキーのデロス・デビュー盤は、得意のヴェルディ・アリア集。彼女がホーム・グランドとするメトロポリタン歌劇場で、今年1月にはドミンゴ指揮する《スティッフェリオ》に出演し、高評を得ています。デロス録音第2弾は、ホロストフスキーとのデュエット集の予定です。ご期待下さい。
DE 3402 J.S.バッハ:フルート・ソナタ集
 1.フルートとチェンバロの為のソナタ ロ短調 BWV1030
 2.フルートとチェンバロの為のソナタ ト短調 BWV1020
 3.フルートとチェンバロの為のソナタ 変ホ長調 BWV1031
 4.無伴奏フルート・ソナタ(パルティータ) イ短調 BWV1013
 5.フルートとチェンバロの為のソナタ イ長調 BWV1032
ジョシュア・スミス(フルート)
ジョニー・ヴィニクール(ハープシコード)
1990年からクリーヴランド管弦楽団の首席フルートを務めるジョスア・スミス。卓越したテクニックに支えられた華麗な音色、息を呑むようなリリシズムで知られるジョシュア・スミスの豊かな音楽性が刻印されたバッハ演奏です。今年11月にはクリーヴランド管弦楽団来日公演でジョシュア・スミスも来日し、その滞在中にはフルートのマスタークラスなども実施される予定。
DE 3397 周龍:スピリット・オブ・チャイム
 セクルーデッド・オーキッド
 スピリット・オブ・チャイム
 ウー・クイ
 タイピング・ドラム
 パルティータ
チョー・リャン・リン(ヴァイオリン)、
ハイエ・ニ(チェロ)、
ヘレン・ホワン(ピアノ)
ジョウ・ロンは1953年に北京に生れた中国の作曲家。西洋のクラシック音楽と中国の伝統音楽をミックスさせた作風で、プロムスで作品が取り上げられるなど、近年欧米でも注目を集めています。古代中国から伝わり現存する世界最古の楽器と言われる”Jiahu bone flutes"などに触発された「スピリット・オブ・チャイム」、中国の弦楽器”qin”に想を得た しなやかなに流れるような音楽「セクルーデッド・オーキッド」、中国東北部に伝わる民族舞踏に込められた人生の喜びが描かれた「ウー・クイ」など、東と西、古代と現代が融合する美しい世界が息づいています。中国を代表するヴァイオリニスト、チョー・リャン・リン、そしてフィルハーモニア管弦楽団の首席を務めるチェリスト、ニ・ハイエ、そして26歳という若さながら熟練の名技を聴かせるヘレン・ホワンのピアノでお届けします。
DE 4031 アンバー・ミュージック・グループ/
 解き放たれた悪魔(エル・ディアブロ・スエルト)
 1. El Diablo Suelto (vals) Heraclio Fernandez
 2.Mimi (bambuco) Carlos Alberto Rozo Manrique
 3. Segura Ele (choro) Pixinguinha
 4. Patasdilo (pasillo) Carlos Vieco
 5. El Alegre Pescador (cumbia) Jos? Barros
 6. Ambar (bambuco) Juan Carlos Guio Andrade
 7. Lucerito (bambuco) Luis Mariano
 8. Um a Zero (choro) Pixinguinha
 9. Vou Vivendo (choro) Pixinguinha
 10. A Pacheco (pasillo) Carlos Vieco
 11. Pa?oca (choro) Celso Machado
 12. A los Toros (bambuco fiestero) Emilio Murillo
 13.Momposina (porro) Jos? Barros
アンバー・ミュージック・グループ
ホアキン・リアノ(ギター)/
リカルド・サンドバル(マンドリン)
モスクワ室内管弦楽団
指揮:コンスタンティン・オルベリアン
ユーディ・メニューインが「才能に溢れ、洗練されたヴァイオリニスト」と認め、イヴリー・ギトリスも「彼の音楽とヴァイオリンへの情熱はすさまじく、それでいて繊細で知的」と賞賛するなど将来を嘱望されているヴァイオリニスト、サーシャ・ロジェストヴェンスキー。世界を舞台に協奏曲演奏や録音を精力的にこなす一方でロジェストヴェンスキーが一味違った側面を見せてくれるのがこのアルバム。サーシャがコロンビア生まれの3人の音楽仲間と結成したアンバー・ミュージック・グループと南米のダンス・ミュージックを奏でます。
DRD 2001 ショスタコーヴィチ:映画シリーズ Vol.1 [ゾーヤ] ベラルーシ放送交響楽団
ミンスク室内合唱団
指揮:ワルター・ナツァカノフ
20世紀、コンスタンティン・オルベリアンによるロシアのレコード会社では比類無いロシア作品の様々な録音が行われ、高い評価を得ていました。中でもショスタコーヴィチの映画音楽を収録した4作品は最も高い評価を得たアルバムでした。残念なことにそのレーベルは1990年の終わりに営業を終了しましたが、いまだに人気の高いその音源がDELOSレーベルに引き継がれ、再発売される運びとなりました。その第1弾となるのが「ゾーヤ」です。
ショスタコーヴィチはソヴィエトの映画音楽の先駆者として知られており、1929年から1971年にかけて、30作品の映画音楽を作曲しました。彼の残した映画音楽は非常に劇的に雄弁で、色鮮やかな絵画を見るような感動を聞き手に届けてくれます。
DRD 2002 ショスタコーヴィチ:映画シリーズ Vol.2 [女ひとり] ベラルーシ放送交響楽団
ミンスク室内合唱団
指揮:ワルター・ナツァカノフ
ショスタコーヴィチ:映画シリーズの第2弾は「女一人」。このスコアに含まれるいくつかのエピソードは極めて長く、真に交響的な展開、華麗なオーケストレーションは目を見張るものがあります。ショスタコーヴィチが新たな分野の仕事に若いエネルギーの全てを注ぎ込んで作曲したのが当作品。この映画音楽を書き上げた直後の作品であるオペラ《ムツェンスク郡のマクベス夫人》の悲劇的な間奏曲を思い起こさせる音楽がここに息づいています。

ECM

476 3651
\2400
トーマス・ラルヒャー:マッドハレス
 1.ベーゼ・ツェーレン(Bse Zellen)
  〜ピアノとオーケストラのための
 2.静寂(Still)
  〜ヴィオラと室内オーケストラのための
 3.マッドハレス(Madhares)
  〜弦楽四重奏のための
ティル・フェルナー(1:ピアノ)
キム・カシュカシャン(2:ヴィオラ)
ミュンヘン室内管弦楽団
指揮:デニス・ラッセル・デイヴィス(1&2)
ディオティマ弦楽四重奏団(3)
1963年オーストリア生まれのトーマス・ラルヒャーは、多岐に渡る音楽活動で近年注目を集めています。作曲家、ピアニスト、それに音楽祭のオーガナイザーなどとしても腕を振るい、音楽と関連する全てのことは自身でプロデュースできる逸材といえます。そうした彼の活動に賛同する一流演奏家は多く、このアルバムにもフェルナー、カシュカシャン、ラッセル・デイヴィス、ディオティマSQという錚々たる俊英たちが参加しています。彼の作品は協奏曲や弦楽四重奏曲など、伝統的な音楽形式を再現する形で作られており、調性音楽と革新的な作曲技法を非常にユニークな方法で並置して、激烈かつ繊細な質の高い音世界を構築しています。録音:2008年8月23〜27日 バイエルン・ミュージック・スタジオ、ミュンヘン(1&2)、2009年7月21日 リーダークランツホール、シュトゥットガルト(3)     <デジタル録音> 新録音

MD+G 1CD¥2300

910 16256
(SACD Hybrid)
\3300
セルマー・サックスハーモニック/
フライング・サクソフォン・サーカス
 1.ショスタコーヴィチ:
  ジャズ組曲第2番(編曲:クリストフ・エンゼル)
 2.ドヴォルザーク:
  スラヴ舞曲Op.46〜第1、7、8番
   (編曲:クリストフ・エンゼル)
 3.ミヨー:スカラムーシュ(編曲:クリストフ・エンゼル)
 4.ガーシュウィン:組曲《アメリカ物語》
  (編曲:ジャン=マリー・ロンデックス)
 5.ジャン・マティシア:デビルズ・ラグ(12本のサックスのための)
セルマー・サックスハーモニック
指揮:ミラン・トゥルコヴィッチ
ドイツで活躍している12人のサックス奏者が集結して、2006年に結成した比類なきアンサンブル、セルマー・サックスハーモニック。アンサンブル経験の豊富なメンバーが新しい次元のサクソフォン・サウンドを生み出し続けている彼らは、世界的なファゴット奏者でもある巨匠ミラン・トゥルコヴィッチを指揮者に迎えた当盤でも、ロシア、ボへミア、フランス、そして新世界アメリカまで網羅した音楽の世界旅行を聴かせてくれます。録音:2009年10月19〜21日 マリエンミュンスター修道院 <デジタル録音> 新録音
906 16196
(2SACD Hybrid)
\5000
J.S.バッハ:ライプツィヒ・コラール集
オルガン・コラール集BWV.651〜667
CD1
 1.オルガン・コラール集BWV.651〜661
CD2
 1.同 BWV.662〜667
 2.クリスマスの歌によるカノン風変奏曲
   《高き天より、われは来たり》BWV.769a
 3.コラール《私はここに貴方の御座の前に進み出ます》BWV.668
クレイグ・ハンバー(フライブルク聖ペトリ教会のジルバーマン・オルガン)
《ライプツィヒ・コラール集》として知られる「BWV.651〜667」の作品集は、すべてのオルガにストにとって必須レパートリーと言える傑作中の傑作です。
カナダ出身の若き俊英クレイグ・ハンバーが、フライブルク聖ペトリ教会が誇る名器ジルバーマン・オルガンを使用して録音した2枚組からなる当盤では、化学と物理学も学んだハンバーらしい明晰なテクスチュアを、名器ならではの豊かな音色でお楽しみいただけます。録音:2007年10月16〜18日 フライブルク
632 14932 フェルステル:交響曲全集Vol.3
 1.イン・デン・ベルゲンOp.7
 2.交響曲第5番ニ短調
オスナブリュック交響楽団
指揮:ヘルマン・ボイマー
ハンブルク音楽院、プラハ音楽院、ウィーン新音楽院で教鞭をとり、20世紀チェコの作曲家をたくさん輩出した教育者として、またマーラーやR.シュトラウスの作品の批評家として、そして170以上の作品を書いた作曲家として、あるいは画家や文筆家としても活躍したヨゼフ・ボフスラフ・フェルステル。そんな彼の穏やかで内省的な交響曲集の第2弾には、「交響曲第5番」と、彼の初期作品「作品7」を収録。このシリーズの締めくくりとなる熱演をたっぷりお楽しみください。録音:2009年2月23〜24日、5月4〜5日 オスナブリュック・ホール、ドイツ  <デジタル録音> 新録音
304 16182
\2090
アンサンブル・ヴィラ・ムジカ/ポンキエッリ:室内楽作品集
 1.イル・コンヴェーニョ
  (2本のクラリネットとピアノのためのディヴェルティメント)
 2.カプリッチョ(オーボエとピアノのための)
 3.《ジョコンダ》〜
   時の踊り(九重唱:アンドレアス・N.タークマン編)
 3.四重奏曲(フルート、オーボエ、クラリネット、ピアノのための)
 4.パオロとヴィルジニア
  (ピアノ伴奏付きのクラリネットとヴァイオリンのデュエット)
アンサンブル・ヴィラ・ムジカ
イタリアを代表するオペラ作曲家ポンキエッリは、《ジョコンダ》をはじめとしたオペラが代表作として知られていますが、オーケストレーションの名手と讃えられる手腕によって、室内楽にも様々な編成の魅力あふれる作品を残しています。演奏機会の稀な作品を発掘し、光をあて続けてきた1990年結成のアンサンブル・ヴィラ・ムジカは、ここでもポンキエッリの木管楽器の巧みな扱いを余すところなく表現しています。録音:1999年10月6日(1&2)、10月7日(4)、2006年12月20日(3) バート・アーロルゼン、2009年7月30日 マリエンミュンスター修道院(5) <デジタル録音>
330 16162 トレンクナー=シュパイデル/
R=コルサコフ、オネゲル、ラヴェル:ピアノ・デュオ作品集
 1.R=コルサコフ:交響組曲《シェエラザード》Op.35
  (4手ピアノ版:1889年)
 2.オネゲル:パシフィック231(4手ピアノ版:1924年)
 3.ラヴェル:ボレロ(4手ピアノ版:1929年)
トレンクナー=シュパイデル(ピアノ・デュオ)
古今の管弦楽作品のピアノ・デュオ編曲版で演奏するレンクナー=シュパイデルトが当盤で挑むのは、色彩的な作風で知られるR=コルサコフ、オネゲル、ラヴェルの3人。華麗で壮大な管弦楽の世界に勝るとも劣らない小宇宙は、《シェエラザード》や《ボレロ》のような名曲でもみごとに実現しています。レンクナーはギーゼキングとケンプに、シュパイデルは・ロリオ、アシュケナーゼ、アンダ等に師事した実力派ピアニストです。録音:2009年3月10〜11日 マリエンミュンスター修道院<デジタル録音> 新録音
333 6742
〔再発売〕
ベンヤミン・シュミット/
パガニーニ:24のカプリス(編曲:シューマン)
ベンヤミン・シュミット(ヴァイオリン)
リサ・スミルノワ(ピアノ)
ヴァイオリニストの教科書とも言える「24のカプリス」に、シューマンが異常なまでの愛着をもって編曲した珍しいピアノ伴奏付きの編曲版による演奏。伴奏が加わっても原曲が持っている即興性が損なわれないのは、演奏も含めて「おみごと!」の一言に尽きます。バッハ「無伴奏」のシューマン編曲版でも、すばらしい演奏を聴かせてきくれた鬼才ベンヤミン・シュミットのヴァイオリンと、「長崎おぢか国際音楽祭」の音楽監督として日本でもなじみの深い俊英リサ・スミルノワが、今から約15年も前に残した若き日の名演をお届けします。録音:1994年12月〜1995年1月 <デジタル録音>
307 16102
(2CD)
¥4600→¥4190
シューマン:ピアノ五重奏曲&弦楽四重奏曲集
CD1
 1.ピアノ五重奏曲変ホ長調Op.44
 2.弦楽四重奏曲第3番イ長調Op.41‐3
CD2
 1.弦楽四重奏曲第1番イ短調Op.41‐2
 2. 同 第2番ヘ長調Op.41‐2
クリスティアン・ツァハリアス(ピアノ) 
ライプツィヒ弦楽四重奏団
シューベルトのソナタ録音などで充実著しい名手ツァハリアスと、ドイツの名門ライプツィヒSQが、最強のタッグを組んでお贈りするシューマン室内楽。「シューマン生誕200周年」にもっともふさわしい名盤の一つとして、長く語り継がれ行くことでしょう。録音:2009年11月4〜7日(CD1‐2&CD2)、12月2日 マリエンミュンスター修道院 <デジタル録音> 新録音
901 16146
(SACD Hybrid)
\3200
マルタン:管弦楽作品集
 1.歌劇《嵐》組曲
 2.《イェーダーマン》より6つのモノローグ
 3.小協奏交響曲
トマス・オリーマンス(バリトン) 
スタヴァンゲル交響楽団
指揮:スティーヴン・スローン
今年が「生誕110周年」にあたるスイスの作曲家フランク・マルタン。敬虔なプロテスタントとして、若い頃からJ.S.バッハを敬愛し、数学や物理学を学んだ後、ラヴェルやダンディの影響の下に作曲家として出発し、後年には十二音技法や無調音楽も導入するようになりました。そんな経歴のせいか、独特の精緻さと抒情を備えた静謐な作風が、非常に顕著な形であらわれたのが、声楽作品も含むこの収録3曲と言えるでしょう。録音:2009年3月27〜29日 スタヴァンゲル、ノルウェー <デジタル録音> 新録音
316 12932 マルセル・デュプレ:オルガン作品集Vol.11
 1.ブリュターニュ組曲Op.21
 2.79のコラール Op.28〜第52、58、31、70、60番
 3.ニンファエウムOp.54
 4.79のコラール Op.28〜第66、33、65、37、7番
 5.3つのエスキースOp.41
ベン・ヴァン・オーステン(カサヴァント製オルガン)
好評裡に着々と進行している名手オーステンによる「マルセル・デュプレ:オルガン作品集」の第11弾は、ニューヨークにあるカサヴァント製オルガンを使ったロマンティックな音色で綴った13曲を収録。演奏者のオーステンは、1955年にオランダのハーグ生まれたオルガニスト。オルガニストとして活躍する一方、ロッテルダム音楽院の教授も務めており、当レーベルには、このデュプレ集や、ヴィエルヌ全集の他、フランス・ロマンティック・オルガン作品集など、数多くの名録音を発表しています。録音:2009年10月 ブリック・プレスビテリアン教会、ニューヨーク <デジタル録音> 新録音
303 16152
¥2300→¥2090
バンジャマン・ゴダール:ピアノ三重奏曲集
 1.三重奏曲Op.32
 2. 同 Op.72
 3.子守歌
トリオ・パルナッスス
古今東西のピアノ三重奏曲を当レーベルで次々と発表しているドイツの実力派トリオ・パルナッススが、今回も私たちを驚かせるべく挑んだのは、19世紀フランスの作曲家バンジャマン・ゴダール。名手ヴュータンにヴァイオリンを師事した彼の洗練された室内楽は、フランス・サロン音楽史の隠れた傑作と言えるでしょう。全身全霊の名演奏でお届けします。録音:2009年5月11〜13日 マリエンミュンスター修道院 <デジタル録音> 新録音
603 16132 ロベルト・デ・ロース:弦楽四重奏曲集
 1.弦楽四重奏曲Ⅴ(1951)
 2. 同 Ⅱ(1941)
 3. 同 Ⅶ(1971)
 4. 同 Ⅲ(1944〜45)
ユトレヒト弦楽四重奏団 
20世紀オランダの作曲家ロベルト・デ・ロースは、バレエ、交響曲、室内楽、歌曲など、様々なジャンルに創作を残し、その総数は113曲にも及びます。また、ヴァイオリンの名手でもあった彼は、この楽器を含むジャンルの創作に積極的で、30〜40代の脂が乗っていた時期の3曲と、晩年の1曲とを収めたこの弦楽四重奏曲集は、彼の真摯な作風を知る上で、最良の教科書と言えるでしょう。ハイドンからアバンギャルドまで幅広いレパートリーを誇るオランダの実力派ユトレヒトSQの機動性と歌心がバランスした演奏でどうぞ。録音:2009年6月16〜19日 ハーレム、オランダ デジタル録音 新録音
604 9412 シューマン:ピアノ作品集
 1.ピアノ・ソナタ第3番へ短調Op.14(1853年版:第2稿)
 2.パガニーニのカプリスによる練習曲Op.3
 3.パガニーニのカプリスによる演奏会用練習曲Op.10
ミー・ジョー・リー(ピアノ)
シューマンの「ピアノソナタ第3番」は、1835年に作られ、ピアニストのイグナーツ・モシェレスに献呈されました。翌年9月の出版時のタイトルは「管弦楽のない協奏曲」で、後の53年10月にスケルツォの第2楽章が挿入され、大幅な改訂が施された際に、「ソナタ第3番」となったため、「第2番」の作品番号(Op.22)よりも番号が若くなっています。作曲当初は2つのスケルツォを含む5楽章で構成されていましたが、最初の出版に際して出版社の意向により、これら2曲を削除して3楽章とし、再出版の際に1曲復活させたのが現在の形です。当盤では、削除前の「完全版」を収録しているので、シューマンがこの「大ソナタ」に本来望んでいた雄大なスケールと、華やかな楽想が浮かび上がります。「生誕200周年」を記念しての再発売です。録音:1998年4月6〜8日  バート・アーロルゼン <デジタル録音>
901 15886
(SACD Hybrid)
\3200
ダニエル・クライナー/
ノルベール・グランベール:ホロコースト歌曲集&イディッシュ組曲
 1.ホロコースト歌曲集(編曲:ダニエル・クライナー)
 2.イディッシュ組曲(編曲:フレデリック・シャスラン)
ローマン・トレケル(バリトン)
ミュルーズ交響楽団
指揮:ダニエル・クライナー
フレンチ・ジャーマン系の作曲家、ノルベール・グランベールは、ショービジネスの世界で、映画音楽やシャンソンなどに多くの傑作を残しました。そんな彼が、自らの出自であるユダヤをテーマとした音楽に取り組んだのは、人生の四分の三を過ぎた晩年に差し掛かってからでした。当盤に収録された2曲は、まさにその時期の代表作。彼は残念ながら、2001年に亡くなりましたが、その偉業を讃えて、フレデリック・シャスランとダニエル・クライナーがオーケストラ用に編曲したのが当盤です。録音:2009年5月19〜20日 6月30日、7月1日 ミュルーズ <デジタル録音> 新録音
903 15866
(SACD Hybrid)
\3200
カク・ヨンヒ/オーボエとオーケストラのための作品集
 1.マルティヌー:オーボエと小オーケストラのための協奏曲
 2.ハインツ・ホリガー:無伴奏オーボエ・ソナタ
 3.アンタル・ドラティ:
  オーボエとオーケストラのためのディヴェルティメント
カク・ヨンヒ(オーボエ) 
ミュンヘン放送管弦楽団
指揮:ヨハネス・ゴリツキ
2001年のCDデビュー以来、「オーボエのパガニーニ」と称されてきた韓国の名手カク・ヨンヒが、満を持して挑む20世紀作品。20世紀に書かれたオーボエ協奏曲の最高峰に聳え立つマルティヌーとドラティの傑作に加え、アンコール的な意味合いで収録されたホリガーの無伴奏ソナタも、すべてが聴きどころです。録音:2008年7月12〜13日 ヘラクレスザール、ミュンヘン <デジタル録音> 新録音
341 13112
\2300→¥2090
ジークベルト・ランペ/モーツァルト:鍵盤作品全集Vol.11
 ピアノ・ソナタ第6番ニ長調K.284/
 同 第15番ハ長調K.545/
 6つのピアノ変奏曲ト長調.K.180/
 ロンドン・スケッチブック ヘ長調K.15X/
 同 変ロ長調K.15W/同 ヘ長調K.15hh/
 12のメヌエットK.103/
 ロンドン・スケッチブック 変ロ長調K.15aa/
 同 変ホ長調K.15cc/同 変ホ長調K.15ee/
 同 変ロ長調K.15q/同 変ロ長調K.15gg/
 ソナタ変ロ長調K.10/
 アレグロ ト短調K.312/6つの変奏曲ヘ長調K.398
ジークベルト・ランペ(チェンバロ、フォルテピアノ)
ピリオド楽器を用いて、着々と進行している鬼才ジークベルト・ランペのモーツァルト鍵盤作品全集の第11弾。当盤に収められたのは、ザルツブルク時代のモーツァルトが、どのようにして鍵盤作品の作曲技術を磨いていったのかを検証するラインナップで、《ロンドン・スケッチブック》や、1783年に皇帝の御前演奏で彼自身が弾いたと伝えられる「K.398」の変奏曲などを収録。あたかも、そうした歴史的現場に立ち会っているかのような臨場感を、たっぷりお楽しみください。録音:2006年6月 ネフェルス、2007年3月 テンペ <デジタル録音> 新録音
603 15892
\2300→¥2090
キャラマス・アンサンブル/
ルイージ・ガッティ:室内楽作品集
 1.セレナータ(オーボエ、ファゴット、
  2つのホルン、弦楽五重奏のための八重奏曲)ニ長調
 2.七重奏曲
  (イングリッシュホルン、ホルン、ファゴット、
   ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスのための)変ホ長調
キャラマス・アンサンブル
ルイージ・ガッティ(1740-1817)は、ウィーンへ移り住んだモーツァルトとほぼ入れ替わりの時期にザルツブルクに入り、コロレド大司教に重用されたザルツブルク宮廷最後のイタリア人宮廷楽長。知られざる名曲を次々と発掘して、私たちを驚かせてくれるキャラマス・アンサンブルが、珠玉の八重奏曲と七重奏曲を、精緻な演奏でお届けします。録音:2008年11月15〜17日 マリエンミュンスター修道院 <デジタル録音> 新録音

MUSICA OMNIA

MO 309
(2CD)
\2400
ガウリック:ソロ&室内楽作品集
 1)ミステリム・ドロリス・クインタエ op.6(1997)
    ソロ・ピアノのための
 2)グロッケン・シュピール op.11 (2004)
    ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、ピアノのための
 3) ソナタ・マズル op.8 (2001)
  ヴァイオリンとピアノのための
 4)ピアノ・トリオ op.3 (1993)
グロリア・チェン(ピアノ)、
ブランカ・ベンドナルズ(ヴァイオリン)
ナサニエル・ナルニー(ヴィオラ)、
ラファエル・ポッペr−ケイツァー(チェロ)、
ジェニファー・ブリス(ピアノ)、
カナコ・ニシカワ(ピアノ)
ドイツ、バイエルン州、ファッフェンホーフェン・イルムに1969年に生まれ、オーストリア、ポーランドそしてアメリカで学び、カリフォルニア大学、テキサス大学、ニューイングランド音楽院で研鑽を積んだラルフ・ガウリックのムジカ・オムニアデビュー盤となる当アルバムには、評価の高い彼のソロ作品と室内楽作品が収められています。聴き手を驚異的に豊穣で多様な音楽巡礼の世界へ導く、テクニックとイマジネーションが織り成す洗練された音楽をお楽しみ下さい。2009年3月17-18日 マサチューセッツ、ミルトン 

TELARC

TEL 31979
\2300
デイヴィッド・ラッセル/ラテン・アメリカ・ギター作品集
 バリオス:マヒーヘ/
 同:アルゼンチン・サンバ/
 同:糸紡ぎ娘の歌/
 同:コンフェッション・ヴァージョン/
 同:トゥ・イマジン/
 ポンセ:エストレリーナ/
 同:3つのメキシコ民謡のカンツォーネ/
 アジャーラ:南米組曲/
 ネヴィス:ショーロ第2番/
 同:ワルツ第3番/
 モレル:カリブ海の記憶/
 同:マンゴレ/
 同:パンペロ/
 同:舟歌/
 同:ユーゲティアンド
デイヴィッド・ラッセル(ギター)
スペイン音楽の魂であるギターは、16世紀のスペイン人によるラテン・アメリカ征服の際に、新世界にも伝えられました。やがて、それは彼らにとっても不可分な存在となり、何人ものすばらしい作曲家を生み出しました。当盤には、スコットランド生まれの天才ギタリスト、デヴィッド・ラッセルによる当盤は、4人の偉大なラテン・アメリカ作曲家の傑作ギターを、優美な洗練された音色でお届けします。録音:2008年4月18〜21日 マリーランド <デジタル録音> 新録音
TEL 31754
\2300
LAGQ/インターチェンジ
ロドリーゴ&アサド協奏曲集
 1.ロドリーゴ:アンダルシア協奏曲
 2.アサド:
  ギター四重奏と管弦楽のための《インターチェンジ》(世界初録音)
ロサンゼルス・ギター・カルテット 
デラウェア交響楽団
指揮:デイヴィッド・アマード
ギター四重奏の新地平を次々と切り開いてきたロサンゼルス・ギター・カルテットが、ついに協奏曲の世界に挑みます。ロドリーゴの古典的な名曲と、
今回が世界初録音となるセルジオ・アサドの新作《インターチェンジ》という、共に4本のギターと管弦楽のために書かれた協奏曲で、いかにも彼らしい正統で野心的な試みと言えるでしょう。

BR KLASSIK

900709
\2000→¥1890
モーツァルト:
 1-3.ピアノ協奏曲第 22 番変ホ長調 K482
 4-6.ピアノ協奏曲第 23 番イ長調 K488
ダニエル・バレンボイム(ピアノ)
バイエルン放送交響楽団
ラファエル・クーベリック(指揮)
この盤に収録された 2 曲の協奏曲は、どちらも1785 年から1786 年に作曲された、モーツァルト円熟期の作品です。自作の弦楽四重奏曲をハイドンに献呈したり、フィガロの結婚を作曲したり、と充実した活動を行っていた時期で、この2 曲も流麗なピアノ・パートと豊かな楽想、そして起伏に富んだ構成を持つ素晴らしい出来となっています。また両曲とも、第2 楽章のゆっくりとした楽章が短調で書かれていて、「モーツァルトの憂愁」も存分に感じられます。さて、バレンボイムとモーツァルトの相性の良さは誰もが知るところです。イギリス室内管弦楽団、ベルリン・フィルハーモニーとの弾き振りの全集は、どちらも名演中の名演として評価されています。1970 年と言えば、バレンボイムがそろそろ指揮者としての地盤固めを始めた頃のものですが、この演奏では、オーケストラの手綱をクーベリックに全面的に預け、実にのびのびとピアノを演奏するバレンボイムに出会えます。このバレンボイムとクーベリックの演奏、比較的知名度の低い第22 番の冒頭から、驚くほどの緊張感と華やかさを持って立ち現れます。また両曲の特徴である、管楽器の絡み合いが実に見事。フルート、ホルン、クラリネットなどがあちこちから顔をのぞかせ、ついついスコアを再確認したくなる面白さです。第2 楽章の豊かな音響、そして第3 楽章の中間部のうっとりとするような部分など、聴きどころは満載です。第23 番も名演!こちらは幅広く歌う第1 楽章の第1 主題(こちらも管楽器がすばらしい)、予想外にゆったりとしたピアノ。など、こちらも聴きどころ満載です。すでに、今までに数多くのモーツァルトを聴いてきた方も、この1 枚はまた新たな発見をもってお聴きいただけることと存じます。録音:1970 年6 月6 日…22 番 1970 年6 月5 日…23 番 ミュンヘン ヘラクレス・ザール
900501
(2CD)
\2300
ヘンデル(1685-1759):
 オラトリオ「エジプトのイスラエル人」HWV54
  第1 部「ヨゼフの死を悼むイスラエル人の嘆き」
  第 2 部「出エジプト」
  第 3 部「モーゼの歌」
ローズマリー・ヨシュア(ソプラノ)
鈴木敦子(ソプラノ)
ゲルヒルト・ロンバーガー(アルト)
コビー・ヴァン・レンスブルク(テノール)
サイモン・ポーリー(バリトン)
トーマス・ハンバーガー(バスバリトン)
ハラルド・ヘーレン(チェンバロ)
クリストフ・レーマン(オルガン)
マックス・ハンフト(オルガン)
バイエルン放送合唱団
コンチェルト・ケルン
ペーター・ダイクストラ (デュークストラ)…(指揮)
昨年、没後 250 年を迎えたこともあってか、このところオペラやオラトリオの人気が急速に高まってきた感のあるヘンデルです。この「エジプトのイスラエル人」も2007 年にバッハ・コレギウム・ジャパンで日本上演されたり、昨年NAXOS からリリースされたりと耳にする機会も増えてきている作品です。ヘンデル54 歳の時に書かれた大作で、聖書の「出エジプト記」から主に題材が取られている壮大な作品です。自筆譜は第2 部から始まっていますが、ヘンデル自身が第1 部の「ヨゼフの死」に「キャロライン王妃の葬送アンセムHWV264」を流用したという記録があり、この演奏もそれを踏襲しています。この演奏、とにかく合唱が見事です。例えば第3 部のモーゼと子どもたちがイスラエルの地に降り立った場面、神への感謝を歌うフーガの部分での一糸乱れぬハーモニーは「さすがダイクストラ」と言うほかありません。ヘンデルのオラトリオの中でも「一番合唱に比重が置かれている作品」と言われているこの曲。万全の響きでお楽しみください。 録音 2008 年11 月28-29 日 ミュンヘンプリンツレーゲンテン劇場

CANARY CLASSICS

CC08
\2600→¥2390
1.ハイドン(1732-1809):
 ヴァイオリン協奏曲第 1 番ハ長調 Hob.VIIa:1/
2.ハイドン:ヴァイオリン協奏曲第 4 番ト長調 Hob.VII:4/
3.メンデルスゾーン(1809-1847):八重奏曲変ホ長調 Op.20
ギル・シャハム(ヴァイオリン)/
セジョン・ソロイスツ
1995 年、ニューヨークで結成されたセジョン・ソロイスツは異なる8 つの国から選ばれた若きソリストたちがメンバーとなり、アメリカ、ヨーロッパ、アジアの至るところでコンサートを開き、テレビのドキュメンタリー番組にも数多く出演しています。芸術監督のヒョジン・カンはソウル生まれのアメリカ育ち。ピーポディ音楽院で音楽を学び(苦学生だったそう)その後、ジュリアード音楽院ではドロシー・ディレイに師事し、その才能を開花させました。彼はこのセジョン・ソロイスツを「音楽使節」として構想し、若手たちの才能を伸ばすことに力を注ぎ、彼らが世界中に羽ばたくことを常に念頭において音楽活動を行っています。シャハムはそんな彼らと、丁々発止の緊迫感ある演奏を繰り広げています。ハイドンでは親密なる対話、メンデルスゾーンでは挑戦的とも言える音のやりとり、そんな対称的な音楽が聞こえてきます。円熟の域にさしかかったシャハムの本領発揮といった演奏です。録音 2009 年9 月6-7 日…1.2/2009 年6 月16-18 日…3

CAPRICCIO 1CD¥2600

C5026
\2600→¥2390
マーラー(1860-1911):交響曲第 1 番&リュッケルト歌曲集
 1.マーラー:交響曲第 1 番ニ長調/
 2.リュッケルト歌曲集
  <私の歌をのぞき見しないで/
  美しさをあなたが愛するならば/真夜中に/
  私は快い香りを吸い込んだ/私はこの世に見捨てられ>
クリスティーネ・シェーファー(ソプラノ)…2/
ベルリン・ドイツ交響楽団/
クリストフ・エッシェンバッハ(指揮)
今回、エッシェンバッハが振っているのは、パリ管でもフィラデルフィア管でもなく、ベルリン・ドイツ管弦楽団です。フリッチャイが築いた伝統の上に様々な指揮者が色を付け加えた素晴らしいオーケストラを、敏腕エッシェンバッハが思う存分鳴らしまくります。一番わかりやすいところは、何といっても終楽章の冒頭ですが、他にも「こうでなくちゃ」という場面満載。派手さよりも緻密さを追求した大人の演奏に仕上がっているところがさすがです。カップリングはクリスティーネ・シェーファーが歌う「リュッケルト歌曲集」です。エッシェンバッハとシェーファーと言えば、このレーベルのツェムリンスキーの叙情交響曲(C71081))でも素晴らしい名演を披露しています。世紀末の重く淀んだ空気を描くエッシェンバッハの棒、その豊穣な音をバックに歌い交わすシェーファーとゲルネの美しく表情に富んだ声。ロマン派音楽を聴く醍醐味たっぷりの1 枚として高く評価されています。今回のリュッケルト歌曲集も繊細な感情をとことん突き詰めたもので、ちょっとコケティッシュな「私の歌をのぞき見しないで」と厭世感漂う「私はこの世に見捨てられ」では、まさに別人のようです。とはいえ、全ての根底にある甘やかな官能性の表出には思わずため息をついてしまうことでしょう。若さ溢れる交響曲第1 番から、最後の歌曲まで一瞬足りとも目が離せません。録音 2008 年11 月22-26 日 大ホール
C5027
\2600
エゴン・ヴェレシュ(1885-1974):
 ピアノ協奏曲&ヴァイオリン協奏曲
  1.ピアノ協奏曲 Op.49/
  2.ヴァイオリン協奏曲 Op.84
マルガレーテ・バビンスキ(ピアノ)/
ダヴィッド・フリューヴィリス(ヴァイオリン)/
ベルリン放送交響楽団/
ロジャー・エップル(指揮)
「忘れられた音楽家の復興ブーム」のおかげで、ウィーン出身の作曲家、音楽学者エゴン・ヴェレシュの音楽も最近ようやく聴ける機会が増えてきました。ウィーン大学でアドラーに音楽学を学び、個人的にシェーンベルクに対位法を学び、並行してバロック・オペラやビザンチン様式の音楽の研究にも没頭、1920 年にはシェーンベルクの伝記も執筆するほどの才人です。彼の作風は刻々と変化し、最終的には調性感が薄くなり、いわゆる「現代音楽」になるのですが、このピアノ協奏曲は明確ではないものの、調性に支配される部分も多く、第2 楽章「夜想曲」での美しいヴァイオリン・ソロや、第3 楽章の見事なまでにパターン化された音の羅列には胸がすく思いがします。ヴァイオリン協奏曲はもう少し現代的な音になっていますが、やはり古典的な形式を遵守した作品で、時折響く懐古的なメロディもたまりません。現代作品を得意とする女性ピアニスト、バビンスキとオーストリア出身のヴァイオリニスト、フリューヴィリスの2 人もこの難しい音楽をきっちり弾きこなしています。録音 2007 年6 月25-27 日…1, 2008 年4 月22-25 日…2
C5036
(2CD)
\3400
ハイドン(1732-1809):
 カンタータ「アプラウスス(賛美)」Hob XXIVa:6
調和…アンナ・パリミーナ(ソプラノ)/
知恵…マリナ・デ・リソ(メゾ・ソプラノ)/
正義…ドナト・ハヴァー(テノール)/
不屈…ヨハネス・ヴァイサー(バリトン)/
神学…アンドレアス・ヴォルフ(バス・バリトン)/
カペラ・アウグスティーナ/
アンドレアス・シュペリング(指揮)
1768 年、36 歳のハイドンが手がけた祝祭カンタータです。ツヴェッテル修道院長の修道誓願50 周年祝賀式のために書かれていて、所用で初演に立ち会うことができなかったハイドンは、奏者や歌手に対して10 項目からなる細かい指示を送ったようです。4 つの基本徳目と神学との間の論争を抽象的に描いたラテン語のテキストからなり、5 人の歌手がそれぞれ役を歌います。音楽は華やかなアリアと緻密なオーケストラのアンサンブルが随所に現れる聴き応えのあるものです。本来は序曲に「シンフォニアを当てるように」と指示されていますが、このライヴでは演奏されておらず、すぐにソプラノのレチタティーヴォで始まります。シュペリングの溌剌とした音楽作りは曲全体に熱気を与え、祝祭ムードを否が応でも高めます。録音 2008 年8 月23-25 日ブリュール アウグストゥスブルク修道院
C7015
(4CD)
\3400
ブゾーニ(1866-1924):
 ピアノのためのトランスクリプションとパラフレーズ集
CD1.
 1.ソナティナ第 6 番〜ビゼーの「カルメン」による室内幻想曲/
 2.ブラームス:オルガンのための11 のコラール前奏曲より
  6 つのコラール前奏曲(ブゾーニ編)/
   わが心の切なる喜び/
   おお愛する魂よ、汝を飾れ/一輪のばらは咲きて/
   わが心の切なる願いⅠ/わが心の切なる願い Ⅱ/
   おおこの世よ、私は汝より去らねばならぬ/
 3.J.S.バッハ:
  無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第 2 番より
   シャコンヌニ短調(ブゾーニ編)/
 4.ベートーヴェン:6 つのエコセーズ(ブゾーニ編)/
 5.シェーンベルク:3 つのピアノ曲 Op.11 より第2 番(ブゾーニ編)/
 6.ワーグナー:楽劇「神々の黄昏」第3 幕より
  ジークフリートの死(ブゾーニ編)/
 7.ゴルトマルク:歌劇「メルリン」より大協奏的幻想曲
CD2.
 1.J.S.バッハによる大フーガ/
 2.ノヴァーチェク:弦楽四重奏曲ホ短調より
  スケルツォ(ブゾーニ編)/
 3.モーツァルト:ピアノ協奏曲第 9 番より
  アンダンティーノ(ブゾーニ編)/
 4.モーツァルト:歌劇「ドン・ジョヴァンニ」より
  セレナード(ブゾーニ編)/
 5.オッフェンバック:歌劇「ホフマン物語」より舟歌(ブゾーニ編)/
 6.リスト:巡礼の年第 2 年「ヴェネツィアとナポリ」より
  ゴンドラの漕ぎ手(ブゾーニ編)/
 7.リスト:コラール「アド・ノス、アド・サルタレム・ウンダム」による
  幻想曲とフーガ(ブゾーニ編)/
 8.J.S.バッハ:平均律クラヴィーア曲集第1 巻より
  第1 番フーガBWV846(ブゾーニ編)
CD3.
 1.J.S.バッハ:前奏曲とフーガ変ホ長調 「聖アン」 BWV 552(ブゾーニ編)/
 2.モーツァルト:多声演奏の訓練のための5 つの小品より
  アダージョ(ブゾーニ編)/
 3.モーツァルト:アダージョとフーガハ短調 K.546 より
  フーガ(ブゾーニ編)/
 4.若者に寄す第 3 曲「モーツァルトによる練習曲」/
 5.コルネリウス:歌劇「バグダッドの理髪師」による幻想曲/
 6.J.S.バッハによる幻想曲/
 7.リスト:メフィスト・ワルツ第1 番(ブゾーニ編)/
 8.メンデルスゾーンによるピアノのための練習曲
CD4.
 1.J.S.バッハ:前奏曲とフーガホ短調 BWV533(ブゾーニ編)/
 2.シューベルト:序曲ホ短調 D.648(ブゾーニ編)/
 3.ショパンの前奏曲による変奏曲と練習曲/
 4.ショパンのハ短調前奏曲による変奏曲と自由な形式のフーガ/
 5.歌とワルツ/
 6.若者に寄す第 4 曲序奏とカプリッチョ(パガニネスコ)/
 7.3 つのアルバムの綴りより第3 番/
 8.J.S.バッハ:平均律クラヴィーア曲集第1 巻より
  第3 番前奏曲(ブゾーニ編)/
 9.J.S.バッハ:平均律クラヴィーア曲集第1 巻より
  第21 番前奏曲(ブゾーニ編)/
 10.若者に寄す第 4 曲前奏曲,フーガとフゲッタ/
 11.大ヨハン・ゼバスティアンの名による短いソナティナ第5 番/
 12.リスト:モーツァルトの「フィガロの結婚」の主題による幻想曲(ブゾーニ編)/
 13.グノーによるピアノのための練習曲
ホルガー・グロショップ(ピアノ)
ばら売りだった第 1 集と第2 集に、2 枚の新録を加えてBOX 化したマニア垂涎のアイテムです!シャコンヌやリストのコラール、他、若干のバッハ作品の編曲あたりならば、耳にする機会もあるのですが、ここまで大量に揃うと圧巻です。ピアニストのグロショップはベルリン生まれ。ピアノだけでなく、ユン・イサンと共に作曲も学んだ人で室内楽や歌曲の伴奏でも活躍する幅広いレパートリーを持つ人です。ベルリン・フィルとも共演が多く、ラトルやアバドも彼を重用しています。
C5022
(2CD)
\2600
ハイドン(1732-1809):8 つの協奏曲集
CD1:
 1.オルガン協奏曲ハ長調 HobXVIII-1/
 2.ハープシコード協奏曲ニ長調 HobXVIII-2/
 3.ハープシコード協奏曲ハ長調HobXVIII-5/
 4.フォルテピアノ協奏曲ト長調 HobXVIII-4/
CD2:
 1.フォルテピアノ協奏曲ニ長調 HobXVIII-11/
 2.オルガン協奏曲ハ長調 HobXVIII-10/
 3.ハープシコード協奏曲ヘ長調 HobXVIII-3/
 4.オルガン協奏曲ハ長調 HobXVIII-8
クリスティーネ・ショルンスハイム(オルガン、ハープシコード、フォルテピアノ)/
新デュッセルドルフ宮廷楽団/
メアリー・ウティガー(指揮)
ハイドンのピアノ・ソナタ全曲演奏に偉大なる金字塔を打ち立てたショルンスハイム、今回は協奏曲で目覚ましい活躍ぶりを見せてくれます。2009 年のハイドン・イヤーに合わせて録音されたこのアルバムでは、彼女は3 種類の楽器を弾き分け、各々の曲の美質を明らかにします。国際的に音楽学者としても名高い彼女だけに、楽器の特性を存分に生かした輝かしい演奏と解釈は、かなりのハイドン通でさえうならせること間違いありません。グルックやホミリウスなどの録音で高い評価を受けている新デュッセルドルフ宮廷楽団のバックも冴えています。指揮をしているのはヴァイオリニストでもあるウィスコンシン生まれのメアリー・ウティガー。ムジカ・アンティクワ・ケルンやレザデューなどのバロック・アンサンブルと共演を重ねる実力派です。録音 2008 年6 月-7 月
C5025 ハイドン(1732-1809):カンツォーネ集
 1.楽しい苦痛/2.人魚の歌/3.羊飼いの歌/
 4.彼女は決して恋について語らない/5.乙女への警告/
 6.怠けの賛美/7.恋の歌/8.見捨てられた女/
 9.編み物をする少女/10.思い出/11.誠実/
 12.さすらい人/13.同情/14.満足/15.精霊の歌/
 16.宗教的な歌/17.不幸な恋のなぐさめ/18.人生は夢/
 19.おお、心地よい声/20.するどい目つき/
 21.絶望/22.船乗りの歌
ルート・ツィーザク(ソプラノ)/
ゲロルド・フーバー(ピアノ)
ハイドンの作曲した46 曲の歌曲のほとんどはオリジナルの版が残っています。ほとんどの曲はドイツ語の歌詞を持ちますが、1794 年に出版された「6 つの創作されたカンツォネッタ」はアン・ハンターの英語詩によって書かれています。スコットランドやアイルランドの民謡を研究していたハイドンにとって、英語の詩には特別な思い入れがあったのでしょうか。これらは深刻さと微笑ましさのバランスが程良く取れた楽しいものばかりで、とりわけ愛の歌には素晴らしいものがあるようです。ツィーザクは、一見単純に見えるこれらの歌を丹念に解きほぐし、細やかな感情で磨き上げてしっとりと聴かせてくれます。ゲルハーエルの伴奏者としておなじみ、フーバーのピアノも見事です。録音 2008 年10 月11-14 日
C5021 アイヒナー(1740-1777):交響曲集
 1.交響曲ニ短調 Op.7-4/2.交響曲ヘ長調 Op.11-4/
 3.交響曲ト短調 Op.6-2/4.交響曲ハ長調 Op.5-1
ラルテ・デル・モンド/
ヴェルナー・エールハルト(指揮)
優れた作品を多く書いたにもかかわらず、現在では全く忘れ去られた作曲家。このアイヒナーもそんな一人です。モーツァルトよりも16 年早く生まれ、宮廷楽団のファゴット奏者であった父親から音楽の手ほどきを受け、ツヴァイブリュッケンの宮廷楽団員となります。コンサートマスターとして毎年パリへ演奏旅行に出かけ、そこでは得意のファゴットも演奏し、そちらでも人気を博します(J.C.バッハもロンドンで彼の演奏会に接しています)。他にも多くの音楽評論家が彼の演奏を聴くために集まりましたが、1777 年にベルリンでひっそりと死去してからは、その存在はすっかり忘れ去られてしまったのでした。彼の交響曲は、全て三楽章の定型に収まっていますが、そのどれもが躍動感と緊張感に溢れたもので、当時の「疾風怒濤」の精神を享受した麗しいものとなっています。録音 2008 年11 月27-29 日
C5033 クジェネク(1900-1991):交響的悲歌
 1.交響的悲歌 Op.105/2.7 つのやさしい小品 Op.146/
 3.アダージョとフーガ/
 4.5 つの弦楽のための短い小品 Op.116/
 5.交響的小品 Op.86/
 6.ブラジル風シンフォニエッタ Op.131
レオポルトディヌム管弦楽団/
エルンスト・コヴァチッチ(指揮)
チェコ系の家系、ウィーン生まれ、活躍はドイツからアメリカ。作風はロマン派から新古典派、無調、多調、そしてジャズまで。あらゆる分野に200 曲以上の作品を残し、マーラーの第10 番の補筆を行い、娘アンナと一時期婚姻関係にもあった・・・そんな多彩過ぎる生涯を送ったクジェネクの作品集です。タイトルの「交響的悲歌」は1945 年に亡くなったウェーベルンを悼んで作曲されたもの。悲歌と言っても、曲自体はかなり動きが多く、低音部に現れる執拗なピチカートは葬送のリズムを象徴しているかのようです。短くとも印象的な7 つの小品、どこがブラジル?と悩んでしまいそうなシンフォニエッタなど個性的な作品が並びます。録音 2007 年11 月19-21 日、2008 年2 月20-21 日
C5035 ヴォーン・ウィリアムズ(1872-1958):オーボエ協奏曲他
 1.オーボエ協奏曲イ短調/
 2.W.ブレイクの詩による10 の歌/
 3.家庭の音楽/4.タリスの主題による幻想曲
ラヨシュ・レンチェス(オーボエ)/
アンドレアス・ヴェラー(テノール)…2/
エミリー・ケルナー(ヴァイオリン)…3/
ポール・ペシュティ(ヴィオラ)…3/
アンスガー・シュナイダー(チェロ)…3/
ブダペスト・ストリングス/
ベーラ・バーンファルヴィ(指揮)…1.4
イギリスの名オーボエ奏者であるレオン・グーセンス(1897 - 1988、お騒がせ指揮者として知られるユージン・グーセンスの弟)に献呈されたオーボエ協奏曲は息の長いメロディラインが魅力的。物悲しさと楽しげな舞曲のリズムが印象的です。「ブレイクの詩による歌曲」はオーボエと声のみによる細密画の世界。まるで淡水絵の具で描かれた風景画を見ているような清々しさを感じさせます。静けさの中にどれほど多くの情景が詰まっていることでしょうか!他にはよく知られる「タリスの主題による幻想曲」と、あまり知られていない「家庭の音楽」を収録。シュトゥットガルト放送響の首席レンチェスの情感溢れるオーボエをじっくりお楽しみいただけます。録音 2006 年10 月3 日、2007 年12 月2 日
C5004 シェーンベルク(1874-1951)、
ウェーベルン(1883-1945)、
ベルク(1885-1935)による
 J.シュトラウスⅡ世のワルツアレンジ集
  1.酒・女・歌 Op.333(ベルク編曲)/
  2.南国のばら Op.388(シェーンベルク編曲)/
  3.入り江のワルツ Op.411(シェーンベルク編曲)/
  4.皇帝円舞曲 Op.437(シェーンベルク編曲)/
  5.加速のワルツ Op.418(ウェーベルン編曲)
リノス・アンサンブル
まだ戦禍の残る1918 年のウィーン。すでに12 音技法の概念を確立していたシェーンベルクが、当時最先端の音楽を紹介するために設立した「私的音楽協会」は、当時の音楽界に新風を吹き込むことに成功しました。芸術家と聴衆に近代音楽への純粋で正確な道案内をすることを目的に掲げ、収益も挙げることを目標としていたこの会ですが、1921 年5 月27 日に予定されていた演奏会が開催できなくなり、急遽、シェーンベルクとベルク、ウェーベルンの3 人が流行のワルツを室内楽版に編曲。大成功を収めたというものです(当夜はベルクがオルガン、シェーンベルクが第1 ヴァイオリン、ウェーベルンがチェロを演奏)スコアはさらなるコンサート資金を調達するために競売にかけられ、協会の懐も潤ったのでした。華やかな中にも儚さを感じさせる夢のような響きはハルモニウムに由来するのでしょうか?不安な世界に花開いた一夜の夢をご堪能ください。
C5001 ブロッホ(1880-1959):詩篇他
 1.前奏曲と2 つの詩篇/2.ヘブライ組曲/
 3.バール=シェム(ヴァイオリンと管弦楽編)/
 4.3 つのユダヤの詩
クリスティーナ・エルツェ(ソプラノ)…1/
タベア・ツィンマーマン(ヴィオラ)…2/
アンチェ・ヴァイトハース(ヴァイオリン)…3/
ベルリン・ドイツ交響楽団/
スティーヴン・スローアン(指揮)
スイス出身のユダヤ人作曲家・音楽教師ブロッホの作品集です。主にアメリカで活躍し1924 年にはニューヨークの市民権も獲得、「アーネスト・ブラック」としてアメリカにおけるもっとも重要な作曲家の一人となりました。彼は、後期ロマン派に特有の厚い響きを生涯手放すことはなく、どの曲も穏やかで幅広い表現に終始しています。ここに収録された4 つの作品は、全てユダヤ教の伝統と文化を反映したもので、ユダヤ人の矜持と望郷の念が随所に感じられる美しい作品です。エルツェ、ツィンマーマン、ヴァイトハースの3 人のソリストの渾身の演奏です。録音 2007 年3 月28-29 日…1.2 / 2008 年5 月5 日…3 / 2003 年5 月23 日…4
C5019 デッサウ(1894-1979):交響曲第 2 番他
 1.ベルトルト・ブレヒトの思い出に/2.交響曲第 2 番/
 3.踊りと歌/4.エグザメン/5.声/6.1 楽章の交響曲
クセニヤ・ルキック(ソプラノ)…3-5/
マニュエラ・ブレス(メゾ・ソプラノ)…4/
ホルガー・グロショップ(ピアノ)…5/
ベルリン・ドイツ交響楽団/
ロジャー・エップル(指揮)
ハンブルクの音楽一家(いとこは有名なオペレッタ作曲家、ジーン・ギルバート)に生まれたデッサウは、初期はシェーンベルクの影響を受け、オペラ指揮者としても活躍、1920 年代からは映画音楽を手掛け、初期のディズニー映画の音楽も担当しています。1933 年にナチスによる追放を受け、1939 年に渡米。ここでブレヒトと親交を結び多くの劇場音楽を作曲しました。またドイツ民主共和国のプロパガンダのための音楽も多く書きましたが、彼自身は社会主義リアリズムを推進し、ヘンツェやシュニトケなどの前衛音楽の紹介に力を尽くしました。彼の音楽は実際に聴いてみると予想外に親しみやすいことがおわかりになるでしょう。例えば「踊りと歌」や「エグザメン」。これはもしも、アニメ映画で使われていたとしても、全く違和感のなさそうな楽しい曲だったりします。録音 2004 年2 月16-18 日…3-6 / 2008 年2 月20-21 日…1-2

CPO

777554-2
(2CD)
\5200
ヨハン・クリストフ・ローテ(1653-1700):
 マタイによるイエス・キリストの受難の書(マタイ受難曲)(1697)
ハンス・イェルク・マンメル(テノール)/
ヴォルフ・マティアス・フリードリヒ(バリトン)/
グドラン・シドニー・オット(ソプラノ)/
マルガレート・ハンター(ソプラノ)/
マーニャ・ステファン(ソプラノ)/
クリストフ・ディットマー(カウンターテノール)/
ベアト・ドゥデック(アルト)/
カントス・チューリンギア&カペラ・チューリンギア/
ベルンハルト・クラップロット(指揮)
歴史の中に埋もれてしまった名作を積極的に発掘することに意欲を燃やすcpo レーベルの、また新たなシリーズが始まります。“Musikerbe Thuringen(チューリンゲンの音楽的遺)”と題されたこのシリーズの第1 作目は、中部ドイツに残存する最も古いと思われる「マタイ受難曲」です。作曲家ローテに関する情報は、「ロスヴァインのカントールであった父と、ゾンダースハウゼンのオルガニスト、ルードヴィッヒ・ゲルバーに音楽の教えを受け、作曲家、ヴァイオリニストとして活躍した」くらいしか残っていません。彼の書いた「マタイ」の音楽語法は、恐らく当時のチューリンゲンのスタイルの典型的なものであったであろう、と考えられます。ヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバ、そして通奏低音(ここではオルガン)の簡素な響きと、決して声を荒げることのない歌手たちの歌は、ひしひしと胸に迫ってきます。最後の合唱の澄み切った美しさは感涙ものです。
999821-2
\2600
ハンブルク教会音楽の再発見 1600-1800 年
ラインハルト・カイザー(1674-1739):受難の音楽集
 1.モテット「私の偽りの言葉で安心して眠りにつく」/
 2.私たちは全て迷いの中にいく(ルカ受難曲の断片)/
 3.祝福された救済への思想
  (死に囚われた人と十字架上のイエス・キリストより)
エヴァ・テンカナン(ソプラノ)/
デルテ・マリア・ザントマン(ソプラノ)/
オリヴィア・フェルモイエン (メゾ・ソプラノ)/
クヌート・ショッホ(テノール)/
ジュリアン・ポッジャー(テノール)/
ライムントゥ・シュポーギス (バリトン)/
カペラ・オルランディ・ブレーメン/
トマス・イーレンフェルト(指揮)
ラインハルト・カイザーはハンブルクを拠点に活躍したドイツのバロック作曲家です。彼はオペラ作曲家として知られていて、生涯に100 曲ほどの作品を書いています。当時は評論家などから高く評価されていたのですが、この時代の常として、死後は長らく忘れ去られてしまっていました。最近ようやく「クロイソス」や「フレデグンダ」などのオペラが上演、録音され、少しづつ復興の兆しが見え始めた人です。オペラの他にもオラトリオや宗教音楽をいくつも残していて、今回のリリースのモテットもなかなか素晴らしい作品です。ヨハン・クリストフ・ローテとはほとんど同じ時期を生きた人ですが、カイザーの作品の対位法などが若干華やかな傾向にあるようです。
777280-2
\2600→¥2390
ヘルツォーゲンベルク(1843-1900):ヴァイオリン協奏曲イ長調 他
 1.ヴァイオリン協奏曲イ長調 WoO4/
 2.大管弦楽のための交響曲「オデュセウス」Op.16
ウルフ・ヴァーリン(ヴァイオリン)/
ザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽
団/
フランク・ベールマン(指揮)
ブラームスの友人として知られる作曲家、ヘルツォーゲンベルクですが、最近ようやく彼の作品が音楽ファンの間に浸透して来たようです。とはいえ、どちらかというと室内楽作品ばかりに光が当てられていましたが、このヴァイオリン協奏曲と交響詩という規模の大きなものは、交響曲集(777122-2)と並んで、この作曲家の知られざる一面を発掘するのに大きく役立つはずです。交響詩「オデュッセイア」はブラームスと親交を深める以前の作品で、リストやワーグナーの影響を強く受けた堂々たる作品です。かたや、ヴァイオリン協奏曲は1889 年の作品で、イタリア地中海の明るさを帯びた美しいメロディに彩られています。
777497-2
\2600
アンジェイ・パヌフニク(1914-1991):管弦楽作品集
 1.悲劇的序曲/2.夜想曲/3.英雄的序曲/
 4.カティンの墓碑銘/5.平和への行列/6.ハーモニー
ポーランド放送管弦楽団/
ウカシュ・ボロヴィチ(指揮)
20 世紀のポーランドの大作曲家パヌフニクは、ワルシャワ、パリ、ウィーンで学び若い頃からその才能を嘱望されていました。ウィーン時代は、尾高尚忠とも交友があったことでも知られます。指揮者としても高く評価されていましたが、その退廃的すぎる作風のため、ポーランドで彼の作品の演奏が禁止されてしまい、1954 年にイギリスへ移住。バーミンガム市交響楽団の音楽監督を務めるなど、多彩な音楽活動を行い、その評価はますます高まることとなりました。彼の作品は、前衛的でありながらも、独特の静謐さと儀式めいた味わいを持ち、常に人間の精神的な深みを描くことに終始します。知性と感情のバランス、心の平穏、それらを求めてやまない現代人の心にぴったりマッチする作品群です。暴力的な音の羅列で始まる「悲劇的序曲」、とにかくカッコイイ「英雄的序曲」などわかりやすい作風も魅力です。20 世紀のポーランドの大作曲家パヌフニクは、ワルシャワ、パリ、ウィーンで学び若い頃からその才能を嘱望されていました。ウィーン時代は、尾高尚忠とも交友があったことでも知られます。指揮者としても高く評価されていましたが、その退廃的すぎる作風のため、ポーランドで彼の作品の演奏が禁止されてしまい、1954 年にイギリスへ移住。バーミンガム市交響楽団の音楽監督を務めるなど、多彩な音楽活動を行い、その評価はますます高まることとなりました。彼の作品は、前衛的でありながらも、独特の静謐さと儀式めいた味わいを持ち、常に人間の精神的な深みを描くことに終始します。知性と感情のバランス、心の平穏、それらを求めてやまない現代人の心にぴったりマッチする作品群です。暴力的な音の羅列で始まる「悲劇的序曲」、とにかくカッコイイ「英雄的序曲」などわかりやすい作風も魅力です。
777391-2
\2000
ハインリヒ・カスパール・シュミット(1874-1953):室内楽作品集
 1.クラリネット、ヴィオラとピアノのための三重奏曲 Op.114/
 2.フルートとピアノのためのソナタ Op.106/
 3.クラリネットとピアノのためのアレグレット Op.34-2/
 4.ヴィオラとピアノのためのソナタ Op.111/
 5.フルートとピアノのためのカプリッチョ Op.34-5
ニコラス・リンマー(ピアノ)/
ヨハネス・ツール(クラリネット)/
ニルス・メーンケマイヤー(ヴィオラ)/
ピルミン・グレ
ール(フルート)
cpo の毎月のリリースを眺めていると、まだまだ知られていない作曲家が多いのだな。と感心してしまいます。このカスパール・シュミットもそんな一人。1874 年に生まれ1953 年にミュンヘンで没した人ですが、作品を聴く機会はほとんどありません。幼少の頃は、レーゲンスブルク大聖堂の聖歌隊で歌い、その後ミュンヘン音楽アカデミーでルートヴィヒ・トゥイレに作曲を学びました。彼の作品は、当時プフィッツナーと同等に高く評価されたのですが、結局作風は後期ロマン派の域を出ることはありませんでした。R.シュトラウスのような強い個性を持たない穏健な作風のせいで、恐らく歴史の狭間に埋もれてしまったのでしょう。どの作品もブラームスやシューマンの影を色濃く残していて、調性を逸脱することなく安心して楽しめます。
777448-2
\2000→¥1890
フランチェスコ・モリーノ(1768-1836):室内楽作品集
 1.フルートとヴィオラ、ギターのための三重奏曲 Op.4-1/
 2.ヴァイオリンとギターのための夜想曲 Op.37/
 3.フルートとギターのための夜想曲 Op.38/
 4.ギター・ソナタ Op.6-2/
 5.フルートとヴィオラ、ギターのための三重奏曲 Op.45/
 6.フルートとヴィオラ、ギターのための大協奏的三重奏曲 Op.30
セレナーデ・ア・トロワ
<メンバー>
カール・カイザー(フルート)/
ペトラ・ミュレヤンス(ヴァイオリン&ヴィオラ)/
ソーニャ・プルンバウアー(ギター)
イタリア生まれでパリで活躍した作曲家モリーノの作品集です。彼は優れたギタリストとしてパリとウィーンのサロンで名声を高めました。彼の60 以上の作品は、主に家庭での演奏を目的として書かれた小規模なもので、古典的な様式に則って作曲されていますが、中には名人芸を要求されるものもあり、なかなか興味深い作品がそろってます。1810 年代にジョン・フィールドが種をまいた「夜想曲」はショパンが大きく成長させましたが、このモリーノもしっかりこの形式に、夢見るように美しいメロディを載せています。またロッシーニの軽妙なオペラ・アリアを思わせる装飾的なパッセージもこの時代の特徴と言えるでしょう。もちろんギターも大活躍。これは楽しい1 枚です。

DACAPO

6.200002
(4SACD Hybrid)
\6000→¥5490
ハメリク(1843-1923):交響曲集
CD1:
 1.交響曲第 1 番ヘ長調 Op.29「詩的交響曲」/
 2.交響曲第 2 番ハ短調 Op.32「悲劇的交響曲」/
CD2:
 1.交響曲第 3 番ホ長調 Op.33「叙情交響曲」/
 2.交響曲第 4 番ハ長調 Op.35「荘厳交響曲」/
CD3:
 1.交響曲第 5 番ト短調 Op.36「厳粛交響曲」/
 2.交響曲第 6 番ト長調 Op.38「精神交響曲」/
CD4:
 1.交響曲第 7 番 Op.40「合唱交響曲」/
 2.レクイエム Op.34
ヘルシンボリ交響楽団…CD1-3/
ランディ・シュテーネ(メゾ・ソプラノ)…CD4 交響曲第 7 番のみ/
デンマーク国立交響楽団&合唱団…CD4/
トマス・ダウスゴー(指揮)
アスガー・ハメリクはデンマークの作曲家です。彼は幼い頃から音楽の才能を示し、ガーデとJ.P.E.ハートマンの下で学び、ドイツに行ってからは、晩年のベルリオーズから強い影響を受けました。1871 年にはボルティモアのピーポディ研究所の音楽学校に招かれ、オーケストラの指揮をしながらいくつもの交響曲を作曲しました。1900 年にデンマークに戻りましたが、残念なことに母国では高い評価を受けることができず、彼のおよそ100 曲ある作品はほとんど忘れ去られてしまいました。このBOXは彼の7 曲ある交響曲とレクイエムを収録したものです。各交響曲にはそれぞれ興味深い副題が付けられ、まさにベルリオーズばりの大掛かりな音楽の仕掛けを見せてくれるものとなっています。どの曲もわかりやすく、また素直な感動を誘うもので、どの曲から聴いても期待が裏切られることはありません!録音 1997 年-2000 年 ヘルシンボリ・コンサート・ホール(CD1-3). 2002 年9 月6-7 日デンマーク放送コンサート・ホール(CD4レクイエム), 2005 年5 月12-15 日デンマーク放送コンサート・ホール(CD4 交響曲第 7 番)
6.220580-82
(3SACD Hybrid)
\4600→¥4190
モーツァルト(1756-1791):歌劇「ポンテの王ミトリダーテ」K87
 CD1:1.序曲/2-21.第1 幕/
 CD2:1-23.第2 幕/
 CD3:1-15.第3 幕
ミトリダーテ…マティアス・ツァハリアセン(テノール)/
アスパージア…ヘンリエッテ・ボンデ=ハンセン(ソプラノ)/
シーファレ…マリア・フォントッシュ(ソプラノ)/
ファルナーチェ…クリスティーナ・ハンマーシュトレーム(アルト)/
イズメーネ…リサ・ラーション(ソプラノ)/
アルバーテ…シネ・ブンガード(ソプラノ)/
マルツィオ…アンドレアス・J・ダーリン(テノール)
/リチャード・ルイス(ハープシコード)/
トーマス・ケルデン(フレンチ・ホルン)/
アルス・ノヴァ/デンマーク放送シンフォニエッタ/
アダム・フィッシャー(指揮)
14 歳のモーツァルトによるオペラ・セリエ「ポンテの王ミトリダーテ」は、1771 年の謝肉祭のために書かれたオペラです。初演前から「作曲家が若すぎる」という理由で聴きもせずに誹謗中傷の的にされたという逸話もありますが、この曲を実際に聴いてみれば、非のつけどころのないほどに完璧な作品であることを誰もが認めざるを得ないほどに、すこぶる充実したオペラです。にも関わらず、20 世紀になるまではあまり上演されることもなく、最近になって次々と良い演奏が聴けるようになったという点でも興味深い作品です。さて、この演奏ですが、まことに躍動的、かつ気持ちの良い物です。オーケストラの力量は、既に交響曲で証明済みですし、歌手たちも最良です。何しろオペラ・セリアの形式を順守した作品であるため、各々のアリアの装飾的な部分は力量のある歌手でなくては、きちんと表現できません。この録音ではリサ・ラーションを始めとしたハイクラスの歌手たちが集結。この長大な作品を堂々と歌いあげています。録音 2002 年-2003 年デンマーク放送コンサート・ホール
6.220572-73
(2SACD Hybrid)
\4600
ノアゴー(1932-):「神々しいチボリ」
CD1:
 1.前奏曲/2.プロローグ1/
 3.プロローグ2/4.プロローグ3/
 5-10.第1 幕/
CD2:
 1-2.第1 幕続き/3-7.第2 幕
ベルント・ゲプハルト(バスバリトン)/
ファビエンヌ・ヨスト(ソプラノ)/
ステフェン・クーバッハ(バリトン)/
イアネング・ルー(テノール)/
升島唯博(テノール)/
サンドラ・ロールバッハ(メゾ・ソプラノ) 他/
ハンス・クリスティアン・キョス・セレンセン(パーカッション) 他/
ジェノヴァ・デッシスラーワ(シンセサイザー)/
マティアス・クーン(チェロ)/
ドリアン・ケイハック(指揮)
ノアゴーのユニークな作品「神々しいチボリ」の全曲盤です。精神疾患のためその生涯のほとんどを病院で過ごしたスイスのアーティスト、アドルフ・ヴェルフィリ(1864-1930)。日本では彼の作品を知る人は少ないのですが、その特異な作風は絵画、音楽の両面に衝撃を与えています。そんな彼の生涯と作品に強い衝撃を受けたノアゴーは、音楽で彼の内面世界を描くことを思い立ちました。できあがった作品の何とも凄まじいこと!幾つものパーカッションとシンセサイザー、そして渦巻く人々の声によって形成される音の絵画は聴く者をみな狂気の世界へといざないます。冒頭のパーカッションの乱打だけでも背中がむずむずすることでしょう。日本の若きテノール升島唯博氏の活躍も聴きものです。チボリとはイタリア語で「共同体」であり、人々が集まるところのような意味合いを持ちます。「神々しい」とは言い得て妙な表現でございましょう。録音 2008 年9 月19 日ベルン市立劇場
8.226100
\2000
ノアゴー(1932-):A Light Hour
 パーカッション・アンサンブルのための「A Light Hour」
ペルクラマ・パーカッション・アンサンブル/
ゲルト・モーテンセン(指揮)
ノアゴーの「A Light Hour」はとにかく刺激的な音で満たされています。ほぼ1 時間に渡る曲は4 つの部分に分かれ、タイトル通りに明るい音から始まり、少しずつテンションを高め、騒々しい雰囲気で終わります。本来は1986 年に即興演奏として成立した作品ですが、2008 年にノアゴーが手を加え新しいヴァージョンとしたものです。最低でも10 人の演奏家が必要とされていますが、ここでは15 カ国から20 名以上が参加し、各々が幾つもの楽器を奏で、この多彩な音の絵を仕上げています。おぼろげなメロディ、浮遊感、心地よい響き、それらが混然一体となって、すばらしい世界を構築しています。単なるBGM にしてしまうのはもったいない作品です。録音 2009 年2 月デンマーク王立音楽学校
8.226530
\2000
getString
 1.イェンス・ヴォイト=ルンド(1971-):回り道、山々/
 2.モーテン・リース(1980-):ゲットストリング/
 3.クリスティアン・ウィンザー・クリステンセン(1977-):
  弦楽四重奏曲/
 4.モーテン・リース:フロムストリング/
 5.イェクスパー・ホルメン(1971-):伸ばす/昇る/
 6.モーテン・リース:ユーズストリング/
 7.シモン・ステーン=アナセン(1976-):弦楽四重奏曲/
 8.モーテン・リース:トゥストリング/
 9.シモン・クリステンセン(1980-):虚無のかなたに/
 10.モーテン・リース:クヮイトストリング
シレジアン弦楽四重奏団
6 人の若きデンマーク人作曲家による、新しい音への試み。そんな衝撃的な音を聴きたい方にうってつけの1 枚です。伝統的な弦楽四重奏と電子音楽。この魅惑的な融合から生まれたニュアンスに富んだ音をお聴きください。これらをノイズと取るか、それとも体がしびれるほどの美音と取るか。それは聴き手の感性次第です。実験的な音の連続から立ち現れる不思議な快感。歯医者のちゅい〜んが好きな人にはたまらないアルバムかもしれません。
8.226141
\2000
愛の歌
 ハイセ(1830-1879):
  <1-6.タンホイザー物語より「危険な夢」/
  7.秋の中の春の歌/8.女友だちに/
  9.夢見る白鳥はいつ/10.美しいベアトリスさん/
  11.森の孤独>/
 C.E.F.ヴァイセ(1774-1842):
  <12.窓を開ける乙女/
  13.深い森のにわか雨/14.かわいい幼児/
  15.彼らは心を抑えることができないという/
  16.騎士エーゲは海岸に/17.人生は島にある/
  18.シグネリル>/
 ランゲ=ミュラー(1850-1926):
  <19.明るい日差しを浴びて/
  20.空にはかすかに赤い光がくすぶっている/
  21.夕方遅くに/22.小さな赤い実/23.秋に/
  24.ヴュルツブルクの鐘が鳴り渡る/25.すいれん/
  26.夜は終わり、すぐに明るくなるだろう/
  27.そして私はあなたの家へ訪れた/
  28.私は夜の海を航海する/
  29.隣人の最初の歌>
マティアス・ヘーゼゴー(テノール)/
トーヴェ・レンスコウ(ピアノ)
3 人のデンマークのロマン派作曲家による愛の歌を集めたアルバムです。一番時代の古いC.E.F.ヴァイセは、実はデンマーク出身ではなく、ドイツ生まれですが(モーツァルトの妻コンスタンツェとも知り合いでした)、15 歳の時にコペンハーゲンに行き、当時流行していた文学の影響を受けて音楽の中にもデンマークの民俗性を採りいれました。アルノール・ハイセは当時、素晴らしい歌を書く作曲家として知られ、管弦楽曲や室内楽曲を含む100 以上の作品を残しましたが、現在では忘れ去られています。ランゲ=ミュラーは最近復興の兆しのある人で、ほとんど独学ながらオペラ、管弦楽曲、劇場音楽、合唱作品、200以上の歌曲、ピアノ曲など広範囲の曲を書いています。ただ、やはり大規模な作品は冗長感が否めず、このような小さい歌曲で彼の真価が発揮されているようです。若きリリック・テノール、マティアス・ヘーゼゴーによる感動的な歌唱でどうぞ。録音 2009 年10 月12-13、15-16 日 DR コンサート・ホール

MARCO POLO

8.225276
\2000
ゴドフスキー(1870-1938):ピアノ作品集第 10 集
 1-24.24 の性格的小品「ワルツの仮面劇」
  <謝肉祭/パステル(フランツ・シューベルト風)/
  スキッツェ(ヨハネス・ブラームス風)/
  モーメント・カプリチョーソ/子守歌/コントラスト/
  プロフィール(フレデリック・ショパン風)/
  シルエット(フランツ・リスト風)/風刺/カリカチュア/
  ティル・オイレンシュピーゲル/伝説/
  フモレスケ(4 つの音符による)/フランス語/悲歌/
  無窮動/メヌエット/靴を跳ね上げる踊り/葬送ワルツ/
  夜の鐘/オリエンタル/ウィーン訛り/一つのお話/
  肖像(ヨハン・シュトラウス)>/
 25.ヨハン・シュトラウスの主題による3 つの交響的変容より
   第1 楽章芸術家の生涯
コンスタンティン・シチェルバコフ(ピアノ)
名ピアニスト、および作曲家であるゴドフスキーの作品集第10 集です。この作品は1912 年、ウィーン音楽院で教鞭をとっていた時期の作品で、ヴィルヘルム・シュテケル博士へ献呈されています。24 の小さいワルツからなる曲集で、各々の曲は、明らかに19 世紀の作曲家たちの作品を示唆しています。それは、副題にあからさまな作曲家名が記されているものもあれば、曲中に少しだけ「あっ」と思わせる引用があったりと様々な手法が凝らされていますが、とにかく面白いものばかりです。技術的な演奏難易度は他の曲に比べると、若干低いかもしれませんが、表現力には最大級のものが求められます。超絶技巧が好きな方はトラック25 の「芸術家の生涯」をどうぞ。
8.225349
\2000
ジークフリート・ワーグナー(1869-1930):歌曲全集
 1.歌劇「コボルト」より鳥の歌/2.クリスマス/
 3.ヒルディッシュの讃歌/4.羊飼いと女の羊飼い/
 5.結婚の歌/6.ヴァンフリート牧歌/
 7.ベイルの小さな舞曲/8.ドリュアードの歌/
 9.春のまなざし/10.春の想い/11.春の死/
 12.ナロチ湖の夜/13.海の夕暮れ/
 14.海辺の夕暮れ/15.大きなパンケーキの物語
レベッカ・ブローベルク(ソプラノ)/
ハンス=マルティン・グラドナー(ピアノ)
偉大なるワーグナーの息子として生まれ、最初は建築家の道を志すも、結局は音楽家としての使命に目覚め、作曲家、指揮者として活躍することになったジークフリート・ワーグナー。しかし、現在では彼の作品を耳にすることはほとんどありません。一部のオペラは少しずつ上演されるも、ここに収録された歌曲はすっかり忘れ去られた存在となっていました。しかしこの15 曲の中には、彼が愛した幻想的な風景やお伽噺の国の住人たちの姿が存分に映し出されています。人間世界のドロドロしたものを見過ぎてしまった彼の心が追い求めたのは、このような優しい世界だったのかもしれません。

NAXOS 1CD¥1100

8.572296 ドビュッシー:管弦楽作品集第 3 集
 1-5.管弦楽のための映像
  <ジグ/イベリア-Ⅰ 街の道や抜け道を通って/
   イベリア-Ⅱ 夜の香り/イベリア-Ⅲ 祭りの日の朝/
  春のロンド>/
 6.ピアノのために-第2 番「サラバンド」
  (M.ラヴェルによる管弦楽編曲版)/
 7.ダンス(スティリー風タランテッラ)
  (M.ラヴェルによる管弦楽編曲版)/
 8.スコットランド行進曲(管弦楽編曲版)/
 9.レントよりも遅く
フランス国立リヨン管弦楽団/
準・メルクル(指揮)
準・メルクルとリヨン管弦楽団によるドビュッシー(1862-1918)の第3 集です。第1 集(8.570759)と第2 集(8.570993)も大絶賛。今回も色彩感と和声をとことん追求した美しい演奏です。第3 集に収録されている「管弦楽のための映像」はドビュッシーが心身ともに疲れていたスランプの時期の作品。もともと2台ピアノと管弦楽のために書かれていて、曲順も違っていました。曲が完成するまでに6年半を要し、最終的に現在の形に落ち着いたという苦心作です。とは言え、イギリス、フランス、スペイン民謡から素材を取ったわかりやすいメロディと、印象派特有の神秘的な響きが交錯、そして脈打つリズムは多分に南国的要素も備えています。特に「イベリア」は単独でも演奏されるほどの人気曲です。
8.572135 ルーセル:交響曲第 4 番他
 1-4.交響曲第4 番イ長調 Op.53/
 5.交響詩「フランドル狂詩曲」 Op.56/
 6-8.小組曲 Op.39
  <オーバード/パストラール/仮面舞踏会>/
 9-11.小管弦楽のためのコンセール Op.34/
 12-14.シンフォニエッタ Op.52
ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団/
ステファン・ドヌーヴ(指揮)
フランスの作曲家ルーセル(1869-1937)は海軍での活躍も有名です。1889 年と1890 年にフリゲート艦イフジェニー号でインドシナ近海を航海したことは、後の作曲家人生に大きな発展をもたらしたことは間違いありません。この第4 番の交響曲は1934 年に作曲され、1935 年にアルベール・ヴォルフ指揮コンセール・パドルーによりパリにて初演されました。リズミカルで明瞭な形式を持っていた第3 番の作風を継承し、さらにより多くの楽想を加えた厳粛な美が感じられる音楽です。第1 楽章の冒頭の柔らかな弦のメロディと活発なテーマの対比、そして第2 楽章の多彩な木管楽器の使い方はルーセルの音楽の特徴とも言えるものでしょう。「フランドル狂詩曲」は1936 年に作曲され、その年の12 月12 日にエーリッヒ・クライバーに初演されています。ルーセルのフランドルの祖先への敬意が表された作品で16 世紀から17 世紀に採取された5 つのベルギー民謡をもとにした快活な音楽です。
8.572170 アミーロフ:管弦楽作品集
 1.交響的ムガーム「シュール」(1948)/
 2.アゼルバイジャン・ムガーム(1948)/
 3.グリスタンのバヤティ・シラーズ(1971)/
 4.アゼルバイジャン・カプリッチョ(1961)
ロシア・フィルハーモニー管弦楽団/
ドミートリー・ヤブロンスキー(指揮)
アゼルバイジャンの作曲家、アミーロフ(1922-1984)の作品集です。父親は有名な「ハナンデ」(ムガーム歌手)で、タールの作曲家・演奏家であり、彼も幼少の時から民謡を聴いて育ち、成長してからは民俗音楽の研究家としても名を成しました。多くの作品を残し、中でもここに収録されている「シュール」は彼の特質をよく表した作品として知られています。即興的で豊富なメロディは、まるで目の前でカラフルな踊りと歌が展開されているかのように、生き生きとしていて、聴く者に底知れぬ力を与えてくれます。とりわけ1973 年にモスクワで行われた演奏会では、彼の第3 交響曲と、「グリスタン」が演奏され、聴衆から大喝采を浴びたといいます。アゼルバイジャン特有の言語と、クラシック音楽の語法が巧みに融合された音楽は、満場の聴衆を興奮させたことでしょう。
8.578143-44
(2CD)
早朝に
CD1:
 1.シベリウス(1865-1957):フィンランディア Op.26/
 2.マデトーヤ(1887-1947):交響的組曲より「弦楽のためのエレジー」/
 3.O.メリカント(1868-1924):ロマンス Op.12/
 4.O.メリカント:ゆるやかなワルツ Op.33/
 5.シベリウス:悲しきワルツ Op.44-1/
 6.アールトイラ(1905-1992):
  アクセリとエリナのウェディング・ワルツ(映画「北極星の下で」より/
 7.カスキ(1885-1957):前奏曲変ト長調 Op.7/
 8-12.ラウタヴァーラ(1928-):組曲「村の音楽師」Op.1/
 13.クーラ(1883-1918):結婚行進曲 Op.3-2/
 14.メラルティン(1875-1937):
  祝典行進曲(「眠れる森の美女」Op.22 より)/
 15.シベリウス:トゥオネラの白鳥 Op.22-2/
 16.ヤルネフェルト(1869-1958):
  管弦楽のための前奏曲/
 17.ヤルネフェルト:子守歌/
 18.シベリウス:アンダンテ・フェスティーヴォ/
 19.クーシスト(1905-1988):フィンランドの祈る人/
CD2:
 1.ルオラヤン=ミッコラ(1911-2005):結婚式の踊り/
 2.ソールストレム(1870-1934):エレジー/
 3.O.メリカント:民謡/4.カスキ:トロルの円舞/
 5.シベリウス:鶴のいる風景 Op.44-2/
 6.クーラ:羊たちのポルカ/
 7.ユルハ(1910-1984):コンスタのよりよいワルツ/
 8.フィンランド民謡:早朝に/
 9.シベリウス:わが心の歌 Op.18-6/
 10.パチウス(1809-1891):フィンランドの歌/
 11.フィンランド民謡:オルファンの嘆き/
 12.メラルティン:蝶々のワルツ Op.22-17/
 13.O.メリカント:夏の夜の牧歌 Op.16-2/
 14.シベリウス:即興曲/
 15.クーラ:オストロボスニアの民謡/
 16.メラルティン:子守歌/
 17.パルムグレン(1878-1951):幻惑 Op.1-2/
 18.シベリウス:クリスチャン2 世よりエレジー
CD1:トゥルク・フィルハーモニー管弦楽団/
ヨルマ・パヌラ(指揮)/
CD2:カメラータ・フィンランディア/
ヨルマ・パヌラ(指揮)…5.14.15.17.18-管弦楽版編曲
フィンランドと聞いて何を思い出しますか?きんきんに冷えた空気、朝もやがたちこめる湖、白夜、フィヨルド、トロール、屹立する針葉樹の合間をぬって駆け抜ける少女、オーロラたなびく星空・・・そんな静かで雄大な世界をこの2 枚組に閉じ込めました。知られざる作曲家たちの、宝石のような小品です。朝のすがすがしいひと時に聴くもよし、夜のしじまに流すもよし、もちろん仕事をしながら、食事をしながらのBGM にも最適です。
8.572190 クレツキ:ピアノ協奏曲ニ短調 Op.22 他
 1-3.ピアノ協奏曲ニ短調 Op.22(1930)
  (J.ノリス,Jr によるオーケストラ補筆版)/
 4-6.3 つの前奏曲Op.4(1923)/
 7-9.3 つの出版されなかったピアノ小品/
 10.幻想曲ハ短調 Op.9(1924)
ジョセフ・バノウェツ(ピアノ)/
ロシア・フィルハーモニー管弦楽団…1-3/
トーマス・ザンデルリンク(指揮)…1-3
フルトヴェングラーには「息子のように」扱われて、作曲家と指揮者としてはトスカニーニに称賛された才能ある音楽家、パウル・クレツキ(1900-1973)の作曲家としての真価を問う1 枚です。ここに収録された作品は、全てピアニストに技術的限界を突き付けるような困難さを有しています。冒険的で即興的、時として調性をも逸脱せんばかりの創造性は、20 世紀の最も素晴らしいピアノ協奏曲の一つとして数えられることでしょう。本来は正式なスコアとしててBreitkopf 社から出版されるはずでしたが、出版されることなく破棄されてしまいました。この録音は、もともと2 台ピアノ版として出版されたものに新たなオーケストレーションを施し、華やかな協奏曲として再構築したものが演奏されています。他にも個性的なピアノ・ソロ作品が聴ける興味深いアルバムです。
8.572400 ボリス・チャイコフスキー:組曲「アンデルセンのおとぎ話」他
 1-4.室内オーケストラのための4 つの前奏曲/
 5-14.組曲「ぶた飼いの王子さま」
 <イントロダクション/庭で/メヌエット/バラの花/
  ナイチンゲール/鈴の音/魔法のやかん/
  ワルツ/ポルカ/ラチェット>/
 15-24.組曲「アンデルセンのおとぎ話」
  <バラの木/掛け時計/兵士の航海/織り手/
  かがり針の旅行/踊る針/ファンファーレ/
  皇帝行進曲/小さな踊り子/おもちゃの舞踏会>/
 25-43.組曲「幸福の長靴」
ルースカヤ音楽院チェンバー・クワイア・ソロイスツ/
ムジカ・ヴィーヴァ室内管弦楽団/
キリル・エルショフ(指揮)
ボリス・アレクサンドロヴィッチ・チャイコフスキー(1925-1996)は、ロシアの作曲家ですが、あのピョートル・イリイチ・チャイコフスキーとの親戚関係はありません。彼はロストロポーヴィチとも親しい交友関係があり、多くのチェロ用作品をロストロポーヴィチに献呈しています。またロシアでは今でも人気のある作曲家で、このNAXOS からも交響曲(8.557727)とピアノ作品集(8.570195)がリリースされています。彼は1954 年から1958 年の間に、アンデルセンの話に基づいた5 つのラジオ・ドラマ用付随音楽を作曲しました。しかし、このスコアは作曲家が急死した7 年後に失われてしまい、それは2003 年まで発見されることがありませんでした。ここではその中から3 組を取り上げ、もう一度音として蘇らせています。管弦楽作品ではかなり晦渋な作風を見せる人ですが、このおとぎ話のための音楽はとてもわかりやすいもので、とりわけ今回の演奏では歌の部分を全て削除して音楽のみを再現、この無垢な世界を再現することに成功しました。
8.572208 イギリスのヴィオラ・ソナタ集
 1-4.ジェイコブ(1895-1984):ヴィオラ・ソナタ/
 5-7.アイアランド(1879-1962):
  チェロ・ソナタ(L.ターティスによるヴィオラとピアノ編)/
 8-10.アーノルド(1921-2006):ヴィオラ・ソナタ Op.17/
 11.ディーリアス(1862-1934):
  チェロ・ソナタ(M.アウトラムによるヴィオラとピアノ編)/
 12-14.バークリー(1903-1989):ヴィオラ・ソナタ Op.22
マーティン・アウトラム(ヴィオラ)/
ジュリアン・ロルトン(ピアノ)
このアルバムには、20 世紀イギリスのヴィオラ・ソナタが5 曲収録されています。その内の2 曲はチェロ・ソナタからの編曲ですが、これもまた味わい深いものです。90 年近くの長き生涯を生き抜いたジェイコブのソナタは、1978 年に作曲されています。活動的な第1 楽章と諧謔的な第2 楽章を経て、現れる第3 楽章の何と美しい事。現代では失われてしまった「平穏な世界」へのオマージュとも言える音楽です。宗教と自然に触発されたアイアランドのソナタ、映画音楽の分野でもおなじみのアーノルドの移り気なソナタ、単一楽章で書かれ、恐ろしいまでの完成度を見せるディーリアスのソナタ、ナディア・ブーランジェから強く影響を受けたバークリーのソナタと、各々多彩な表情を見せてくれます。
8.557529 シェーンベルク:弦楽三重奏曲 Op.45 他
 1-5.弦楽三重奏曲 Op.45/
 6-9.混声合唱のための4 つの小品 Op.27
  <逃れ去らずに/あなたは望まぬ/月と人間/
  恋する者の願い/3つの諷刺 Op.28>/
 10.別れ道で/11.多芸多才/12.新古典主義/
 13-16.七重奏のための組曲 Op.29/
 17.映画の一場面への伴奏音楽 Op.34
ロルフ・シュルテ(ヴァイオリン)…1-5/
リチャード・オニール(ヴィオラ)…1-5/
フレッド・シェリー(チェロ)…1-5/
サイモン・ジョリー合唱団…6-12/
ロンドン・シンフォニエッタのメンバー…6-12/
チャールズ・ナイディック(クラリネット)…13-16/
アラン・R・ケイ(クラリネット)…13-16/
マイケル・ローウェンスターン(バス・クラリネット)…13-16/ロルフ・シュルテ(ヴァイオリン)…13-16/
トビー・アペル(ヴィオラ)…13-16/
フレッド・シェリー(チェロ)…13-16/
クリストファー・オールドファーザー(ピアノ)…13-16/
ロンドン交響楽団…17/
ロバート・クラフト(指揮)…6-12.17
NAXOS の人気シリーズである、ロバート・クラフトのシェーンベルク(1874-1951)作品集です。今回は合唱作品を中心に室内楽曲を含む興味深いアルバムとなっています。弦楽三重奏曲は、アメリカに亡命した後の1946 年に、ハーバード大学から作品の委嘱を受け作曲されたもの。作曲の動機は彼の持病である喘息の発作を起こした時のエピソードが基になっていて、十二音で書かれていながらも、時としてユーモラスな場面も持ち合わせています。2 つの合唱作品はモーゼとアロンの無機質な世界に共通する素晴らしい音楽。7 つの楽器による「組曲」も緊張感溢れる豊かな作品です。
8.570333 ワインベルク:チェロ・ソナタ集
 1-2.チェロ・ソナタ第 1 番 Op.21/
 3-5.チェロ・ソナタ第 2 番 Op.63/
 6-8.無伴奏チェロ・ソナタ第 1 番Op.72/
 9-12.無伴奏チェロ・ソナタ第 3 番Op.106
ドミトリ・ヤブロンスキー(チェロ)/
リュウ・シン=ニ(ピアノ)…1-5
ワルシャワのユダヤ人家庭に生まれたワインベルク(1919-1996)は、最初ワルシャワ音楽院で学びますが、1939 年、ナチス・ドイツのポーランド侵攻のためにソヴィエト連邦へ亡命することとなります。ミンスクからタシュケント、そして最後はモスクワに定住し、亡くなる直前にロシア正教会に改宗しました。彼のチェロ・ソナタ(第2 番はロストロポーヴィチのために作曲された)は、チェロの表現能力の限界までを使用しており、憂鬱さと抒情性、そして激しさを兼ね備えたもので、しばしばショスタコーヴィチの作品と比較されます。また無伴奏ソナタの第1 番と第3 番もやはりロストロポーヴィチに捧げられています。第1番は比較的コンパクトな作品ですが、第3 番は規模、楽想ともに大きく、これは確かにJ.S.バッハの作品に比肩するものと言えるでしょう。
8.570605 馬思聡(マー・スツォン):ヴァイオリンとピアノのための音楽集第 2 集
 1.春の踊り(1953)/2.ロンド第 2 番(1950)/
 3.メロディ(1952)/4.秋の収穫祭の踊り(1944)/
 5-6.ヴァイオリン・ソナタ第3 番(1984)/
 7-12.高山組曲(1973)
  <祭祀/飲酒/蘆萩/戦いの舞/招魂/豊年の舞>/
 13.ロンド第3番(1983)/14.バラード(1952)/
 15.ロンド第 4 番(1983)
顧小梅・・・シャオ=メイ・クー(ヴァイオリン)/
魯寧・・・ニン・ルー(ピアノ)
第1 集(8.570600)でその才能をまざまざと見せつけた中国の作曲家、馬思聡(1912-1987)の作品集第2 集です。このアルバムにも興味深い作品ばかりが収録されています。1912 年に広東省海豊県で生まれ、最初はフランスへ留学、パリ音楽院で学びます。その後、文化大革命で迫害を受けアメリカに亡命しました。1983 年に「ロンド第4 番」を作曲した直後、彼は日記の中で「私はいつ、この追放から解放されるのか誰もしりません」と胸が張り裂けんばかりのコメントを残しています。ここで聴ける彼の作品も、フランス風な流麗で移ろう和声と、中国音楽独特の五音階が入り混じっているものばかりで、その独特な味わいは聴くほどに深みを増すものばかりです。
8.572277 アンデルセン:練習曲とサロン音楽集
 1.チャルディ(1818-1877):「ロシアの謝肉祭」のためのカデンツァ/
 2-3.ダンストレム(1812-1897):
  スウェーデン・ポルスカ歌曲集より Op.50(アンデルセン編)/
 4-6.8 つの講義の小品 Op.55 より
  <第4 番水車小屋/第5 番伝説/第8 番タランテラ>/
 7-8.フルートのための24 の練習曲Op.15 より
  <第3 番ト長調/第24 番ニ短調>/
 9.オペラ・トランスクリプション集 Op.14 より
  第5番モーツァルト「ドン・ジョヴァンニ」/
 10.フルートのためのコンチェルトシュテュック第2 番 Op.61
  (フルートとピアノ編)
カイル・ツァッポ(フルート)/
A・マシュー・マッツォーニ(ピアノ)
「フルートのショパン」と異名をとるデンマーク生まれのヨアヒム・アンデルセン(1847-1909)はフルートを吹く人ならば知らない人はいないと言ってもよいでしょう。様々な逸話の持ち主ですが、彼の残したフルートのためのエチュード Op.15 は今でもフルートを学ぶ人にとっての宝物です。しかし、彼の名前が忘れられてしまったのは、一重に作品が残っていないからなのかも知れません。1847 年に生まれた彼はオーボエ奏者の父親から音楽の手ほどきを受け、13 歳の時に公開演奏会を開き、22 歳の時にデンマーク王立管弦楽団のフルート奏者になりました。その後世界中で研鑽を積み、1882 年にビルゼがベルリン・フィルハーモニーを創立した時にはフルーティストの一人として名前を連ねています(当時のベルリン・フィルのプログラムでも彼の名前がソリストとして挙げられています)。ここで聴ける様々の作品は、それぞれに技巧をこらしつつも、耳当たりのよいものばかり。演奏しているツァッポは、作曲家の伝記付き作品目録の著者で、ピオリア交響楽団の首席フルート奏者です。
8.570949 オーストラリアのギター音楽集
 1-2.エドワーズ(1943-):ブラックワトル・カプリース/
 3-6.ホートン(1954-):石碑/
 7-10.スカルソープ(1929-):フロム・カカドゥ/
 11-13.エドサーズ:ギター・ダンス(A. ウォルターによるギター編)/
 14.クーネ(1956-):素晴らしい感情および壮大なデザインの閉じた世界/
 15-17.ディーン(1961-):ゴヤからの3 つのカプリチョス/
 18.スカルソープ:夢の中へ(ギター編)/
 19.スカルソープ:ジリル(S.ウィングフィールドによるギター編)
アレクサンドル・チボルスキー(ギター)
ようやく最近になって、オーストラリアのクラシック・ギター界が世界的に重要な存在になってきました。これには、名ギタリスト、ジョン・ウィリアムズ(1941 年生まれ)が自国の作曲家に「ギターの曲を書いてほしい」と委嘱したことが大きな要因でしょうか。また、同国の著名な弦楽器奏者、スモールマンがギター制作に乗り出したことも特筆すべき事項でしょう。現在では、彼の制作した楽器は世界中のギタリストの羨望の的となっています。そんなオーストラリアのギター作品を演奏するのは、2006 年の東京国際ギター・コンクールで優勝、高い評価を受けたチボルスキー。彼の美しく透明で、リュートにも似たギターの音はこれらの作品の本質と聴きどころを聴き手に確実に届けています。
8.570956 モンポウ:ピアノ作品集第 5 集
 1-14.ドン・ペリンプリン(モンサルヴァーチェとの共作)(1955)/
 15-26.バレエ(1946)/27.「月の光」によるグロッサ(1946)/
 28.ロマンス(1944)/
 29.モデラート・エスプレッシーヴォ(1946)/
 30.「月の光」による幻想曲(1946)/
 31.ヴァイオリンとピアノによる「標高」/
 32.チェロとピアノによる「橋」/
 33-35.4 手による「3 つの子守歌」 ※全て世界初録音
ホルディ・マソ(ピアノ)/
マルク・オリウ(ヴァイオリン)…31/
ホアン=アントニ・ピッチ(チェロ)…32/
マリザ・ルイス・マガルディ(ピアノ)…33-35
このアルバムは、パリに20 年近く滞在したモンポウ(1893-1987)が、バルセロナへ帰国した後の1944 年から1955 年の間に書かれたピアノ曲を収録しています。これらは出版されなかった作品で、このマソの演奏が世界初録音となります。バレエ音楽「ドン・ペリンプリン」のピアノ版は2007 年に公表されたもので、12 曲からなる短い小品からなっています。ロルカの戯曲「庭のドンとベリーサの恋」を下敷きにしたこのバレエは、舞台美術家シャヴィエル・コルの発案で、マーキス・デ・クエヴァスのバレエ団によって依頼されたものです。このバレエは1956 年5 月8 日にリセウ劇場で初演されました。しかし、実のところモンポウは、初演までにオーケストレーションを間に合わせることが出来ず、友人であるモンサルバーチェに助けを求める他ありませんでした。モンサルヴァーチェはオーケストレーションを施した上で、2 曲のダンスを追加し、初演に間に合わせることができたのです。時としてプーランクやワーグナーを思わせるロマンティックな個所もありますが、やはりモンポウらしい音楽で、スペイン風でエキゾチックな味わいです。
8.572197 ヘンデル:鍵盤楽器のための組曲集第 1 集
 1-4.組曲第 1 番イ長調 HWV426
  <プレリュード/アルマンド/クーラント/ジグ>/
 5-8.組曲第 2 番ヘ長調 HWV427
  <アダージョ/アレグロ/アダージョ/フーガ-アレグロ>/
 9-15.組曲第 3 番ニ短調 HWV428
  <プレリュード/フーガ-アレグロ/アルマンド/
  クーラント/エア/ドゥブレ1-5(変奏曲)/プレスト>/
 16-20.組曲第 4 番ホ短調 HWV429
  <フーガ-アレグロ/アルマンド/クーラント/サラバンド/ジグ>
フィリップ・エドワード・フィッシャー(ピアノ)
ヘンデル(1685-1759)の鍵盤楽器のための組曲は、多数の曲があるにも拘わらず、残念なことに現代ではあまり知られてはいません。しかし、ここに収録した1720 年作のいわゆる「8 つの大きな組曲」はヘンデルによる紛れもない傑作です。恐らく、組曲第5 番 HWV.430 の終曲が「調子のよい鍛冶屋」として知っている人はいるでしょうが、他の曲も素晴らしいものばかり。精緻極まる対位法、伝統を打ち破る新しい形式の中に、イタリア風の気取った楽想を盛り込んだ聴き応えたっぷりの1 枚です。このアルバムは第1 組曲の1 番から4 番までを収録しています。ピアノで演奏するヘンデルには異論もあるでしょうが、この瀟洒な響きは一聴の価値があります。
8.660245-47
(3CD)
マイアベーア:歌劇「エジプトの十字軍」
 CD1: 1-16.第1 幕/
 CD2: 1-8.第1 幕(続き)/9-16.第2 幕/
 CD3: 1-18.第2 幕(続き)
アルマンド(ロードス島騎士、エルミレーノ)…マイケル・マニアチ(ソプラニスタ)/
パルミーデ(スルタンの娘)…パトリツィア・チョーフィ(S)/
アラディーノ(ドミヤートのスルタン)…マルコ・ヴィンコ(B)/
オスミーノ(ドミヤート宰相)…イオリオ・ゼンナーロ(T)/
アルマ…シルヴィア・パジーニ(Ms)/
アドリアーノ(ロードス島領主)…フェルナンド・ポルターリ(T)/
フェリシア(アルマンドの元恋人)…ラウラ・ポルヴェレッリ(Ms)/ルカ・ファヴァロン(T)/
エマヌエレ・ペドリーニ(B)/
フェニーチェ劇場管弦楽団&合唱団/
エマニュエル・ヴィヨーム(指揮)
名前は知られているのに、その作品をほとんど聴くことがない作曲家は数多くいますが、マイアベーア(1791-1864)もそんな一人。この「エジプトの十字軍」は彼がフランスで成功する足掛かりを作ったオペラで、1824 年にフェニーチェ劇場で初演された時は大好評でしたが、1835 年に再演されてからは、およそ170 年も放置。すっかり忘れられた演目となってしまいました。今回の上演はアメリカの男声ソプラノ、マニアチの活躍と、人気沸騰のソプラノ、チョーフィ、そして名バス、ヴィンコらによる充実の歌手陣を得て、最高の盛り上がりを見せたそうです。4 時間近くもの長丁場ですが、ヴィョームの緊迫感溢れる指揮のおかげもあり、一瞬足りとも気をそらすことはできません。
8.559607 ジュリアン・ワクナー:合唱作品集第 1 集
 1-3.時々私は生きているように感じる(1998)
 <月が足の裏にある/海の驚異であるように/
  私は旅行したことがない>/
 4-9.リルケ歌曲集
  <かもしか/豹/フラミンゴ/白鳥/白いネコ/一角獣>/
 10.御公現の祝日の時期のための入祭唱/
 11.私の愛が生まれる/
 12.来てください、あなたこそ恵みの泉/
 13.幸いあれ、いと優しきマリアよ/
 14-17.ミサ・ブレヴィス/
 18.アロンの祝祷/19.神の御身体を見たまえ
エローラ・フェスティバル・シンガーズ/
マイケル・ブロス(オルガン)…11.12.19/
ノエル・エジソン(指揮)
ハリウッド生まれのジュリアン・ワクナー(1969-)の合唱作品集です。彼は4 歳からチェロとピアノを始め、聖トマス聖歌隊の少年聖歌隊員としても活躍しました。1990 年にはボストン大学の礼拝堂聖歌隊の指揮者として、バッハから現代音楽までを演奏、ボストンで最も有名な音楽家の一人として称賛されるまでになりました。彼の作品は「大胆で、空気のようだ」とニューヨーク・タイムズで大絶賛。他のメディアでもひっぱりだこです。「多様化した現代音楽に新たな秩序を見出し、調性を与え、自由な創造性を持って音をパレットに載せる」と語るワクナーの作品。どうぞじっくり聴いてみてください。
8.559668 ロクンベ:ミセス・パークス様へ
 1.世界の祈る人:溢れる魂を私たちへ/
 2.世界の祈る人/
 3.四万の強い人のために私たちはバビロンの通りを歩きました/
 4.犠牲の中で/5.未来のために/6.世界の種/
 7.堕天からの歌/8.イシスの娘の上の輝く雨のように/
 9.彼らの子どもたちに継続する意志を与えること/
 10.世界の魂に祈りを歌うこと
ジャニス・チャンドラー(S)/
ジェヴェッタ・スティール(Ms)/
ケヴィン・デース(B)/
テイラー・ギー・ガードナー(S)/
ラクハム交響合唱団/
ブラジル・デンナード・コラーレ/
デトロイト交響楽団/
トーマス・ウィルキンス(指揮)
この作品は、米国連邦議会から「公民権運動の母」と呼ばれたローザ・パークス夫人に敬意を表して書かれています。1955 年にアラバマ州のバスの中で白人に席を譲るのを拒み、人種分離法違反で逮捕され有名になった彼女。この事件をきっかけにモンゴメリー・バス・ボイコット事件が勃発したのです。ロクンベ(1948-)は彼女を含む全ての人々のための祈りの音楽を書きました。これは2組の合唱団、4 人のソリスト、そしてフルオーケストラを必要とする大作です。ブルース、ジャズ、アフリカ音楽、そしてゴスペルが随所に使われており、ソリストたちにはそれぞれ役割が与えられています。この録音には曲毎に感じられる聴衆たちの熱い吐息と拍手も洩れなく収録されています。
8.572121 ハイドン:ミサ曲第 1 集スターバト・マーテル Hob.XXbis
 1.御母は悲しみに暮れ/
 2.おお、神のひとり子の/3.かくも責め苦を負う/
 4.かくも御子とともに苦しめる/5.人々の罪のために/
 6.愛しい御子が/7.さあ、御母、愛の泉よ/
 8.聖母よ、十字架にかかりし/9.私の命ある限り/
 10.乙女の中のいと清き乙女よ/
 11.地獄の業火で焼かれても/
 12.十字架によりて私を守り/
 13.肉体が死するとき/14.天国の栄光を
アン・ホイット(ソプラノ)/
ルーシエン・ブラケット(アルト)/
スティーヴン・サンズ(テノール)/
リチャード・リポルド(バス)/
ニューヨーク・トリニティ教会合唱団/
レーベル・バロック管弦楽団/
オーウェン・バーディック(指揮)
1761 年、西部ハンガリー有数の大貴族、エステルハージ家の副楽長という仕事を得たハイドン(1732-1809)ですが、当時老齢だった楽長のグレゴール・ヴェルナーが1766 年に死去した後、ようやく楽長へと昇進することができました。その最初の大きな仕事として作曲されたのが、有名な第3 番のチェレンシス・ミサと、この「スターバト・マーテル」でした。これは、ハイドンの前任者であるヴェルナーが確立した、聖金曜日にGrabmusik(「重大な音楽」)を演奏するという伝統を継承したためで、ハイドンは入念な準備をして素晴らしい作品を作り上げました。当時はペルゴレージやスカルラッティの同名作品が書かれており、この作品もそれらに肩を並べる壮麗で美しい曲となっています。
8.572322 シューベルト:ドイツ語歌曲全集 35 希少作品、断章、違稿版集
 1.異国から来た乙女 D117/
 2.ピアノを弾くラウラ D388(第1 稿)/
 3.ラウラへの歓喜 D577/
 4.バスのための歌曲のスケッチD1a/
 5.アンドレアス・シラー氏の命名日に D83/
 6.ドイツの勝利に寄せて D81/7.人生の夢 D39/
 8.子供の歌 D596(断章)/
 9.私の父の墓で D496/
 10.ゆりかごの中の男の子 D579(第2稿)/
 11.愛を知る者だけが D513a/
 12.タルタロスの群れ D396(未完)/
 13.ミニョン「このままの姿でいさせて下さい」D469(未完の断章)/
 14.リートのスケッチイ短調 D555/
 15.大ハレルヤD442(バージョンA)/
 16.ヨハネ福音書 D607/
 17.戦の歌 D443(独唱版)/
 18.水の上の精霊の歌(第1 作)D484
シビラ・ルーベンス(ソプラノ)…1.8-11.13/
デトレフ・ロート(バリトン)…2-3.5-7.12.15-18/
レト・クッペル(ヴァイオリン)…5.6/
ペーター・リーム(ヴァイオリン)…6/
ダニエル・グロギュラン(チェロ)…4.6.14/
ウータ・ユングヴィルト(ハープ)…5/
ウルリッヒ・アイゼンロール(ピアノ)…1-4.7-18
「歌曲の王」シューベルトの全リート作品を録音するという偉大なるプロジェクトの完結編です。全てに渡って高水準の演奏を収録するというコンセプトはこのアルバムでも変わることはありません。完全版を目指すNAXOS レーベルとしては、スケッチも洩らさず収録します。歌詞がなければチェロで歌わせ、途中で楽譜が終われば、歌もそこで終わり。そんな潔さの中に思いもかけぬ美しいものが見え隠れしています。ルーベンスとロートの2 人の歌唱も万全。おなじみのアイゼンロールの他、ハープやヴァイオリンが最終巻に華を添えます。
8.572244 ムーヴィーブラス〜映画でおなじみのアノ曲
 1-16.バーンスタイン(1918-1990):ウェスト・サイド物語
  <序曲/ジェット・ソング/なにか起こりそう/ブルース/
   パブ/マンボ/マリア/アメリカ/こっそりと/
   一つの手、一つの心/トゥナイト/アレグロ/
   アイ・フィール・プリティ/恋は永遠に/クラプキ巡査/フィナーレ>/
 17.バーバー(1910-1981):弦楽のためのアダージョOp.11/
 18-25.J.ウィリアムズ(1932-)/
  J.ゴールドスミス(1929-2004)/
  D.アーノルド(1962-):スペース・ブラス
  <スーパーマン「メイン・テーマ」/
   E.T.「メイン・テーマ」/
   スター・トレック「オープニング・テーマ」/
   スター・トレック「コラール」/
   スター・トレック「終わりのテーマ」/
   インペンデンス・ディ「メイン・テーマ」/
   アポロ13 号「メイン・テーマ」/
   未知との遭遇「メイン・テーマ」>/
 26. J.ウィリアムズ:インディ・ジョーンズ「メイン・テーマ」/
 27.エルフマン(1953-)ザ・シンプソンズ「メイン・テーマ」/
 28.F.ミカリッツィ(1939-) /
 大野雄二(1941-):ルパン三世「メイン・テーマ」
金管五重奏編:M.ピエロボン…1-16, 18-28/S.マクネフ…17
ゴマラン・ブラス・クインテット
<メンバー>
マルコ・ブライト(tp)/
マルコ・ピエロボン(tp)/
ニーロ・カラクリスティ(hr)/
ジアンルーカ・シピオーニ(tb)/
オズワルド・プレーダー(tuba)
1999 年、イタリアの金管楽器奏者5 名によって結成されたゴマラン・ブラス・クインテット。それから僅か2 年後、「パッサウ管楽器国際コンクール」で優勝し一躍世界中の注目を集めました。ロジャー・ボボを始めとした同業の奏者たちや、ズービン・メータら大指揮者もこぞって絶賛。輝かしい音色とともに知名度は急上昇中のアンサンブルです。そんな彼らが満を持して演奏するのが、映画で使われた名曲の数々です。これらの曲のほとんどが、メンバーのトランペット奏者M.ピエロボンによって、曲の特性が存分に生かされた編曲を施され、とても楽しい曲として生まれ変わっています。日本人にはおなじみの「ルパン三世」のテーマの変貌ぶりに、ぜひ驚いてみてください。
8.570463 ハチャトゥリアン:チェロ協奏曲・コンチェルト・ラプソディ
 1-3.チェロ協奏曲ホ短調/
 4.チェロと管弦楽のための「コンチェルト・ラプソディ」
ドミートリー・ヤブロンスキー(チェロ)/
モスクワ市交響楽団/
マキシム・フェドトフ(指揮)
ハチャトゥリアン(1903-1978)はこのチェロ協奏曲の他にも、ピアノとヴァイオリンのためにも協奏曲を1 曲づつ書いています。この2 曲は全体的に旋律美に溢れ躍動的な作品であるためか人気が高いのですが、1846 年に作曲されたチェロ協奏曲は、ハチャトゥリアンが心血を注いだ作品であるのにもかかわらず、現在ではあまり演奏されることがありません。どうしても戦時の不安定な空気を反映しているせいか、全体的に重苦しく、オーケストラの華やかさも少々控えめになっているようで、確かに「剣の舞」のような絢爛豪華な音色を求める人にはちょっと物足りなく思えるのかもしれませんが、休みなく動き回るチェロの活躍ぶりと、丁寧に書かれたオーケストラ部分を味わってみると、やはりこの曲が20 世紀を代表するチェロ協奏曲であることに異論を唱えることは不可能でしょう。1963 年に作曲された「コンチェルト・ラプソディ」は名手ロストロポーヴィチに献呈されたもので、こちらは突き抜けたかのようなチェロの妙技をたっぷり堪能できる曲になっています。現代の名手ヤブロンスキーの燃えるような熱い演奏で。
8.572247 ソヴィエトとロシアのヴィオラ音楽集
 1.クリュコフ(1902-1960):ヴイオラ・ソナタ Op.15/
 2.ワシレンコ(1872-1956):ヴィオラ・ソナタOp.46/
 3-5.フリード(1915-):ヴィオラ・ソナタ Op.62-1/
 6-8.クレイン(1913-1996):ヴィオラ・ソナタ/
 9-11.ボグダーノフ=ベレゾフスキー(1903-1971):
  ヴィオラ・ソナタ Op.44
イーゴリ・フェドトフ(va)/
レオニード・ヴェシュアイツェル(p)…1-5/
ゲイリー・ハモンド(p)…6-11
ほとんど耳にすることのないロシア、ソヴィエトの作曲家たちの、これまた渋いヴィオラ・ソナタ集です。通して聴いてみると各々の作曲家たちの個性の違いが際立つ面白いアルバムとなっています。これらの曲の中には、ロマン主義の叙情性とスクリャービン、ショスタコーヴィチの明らかな影響、そしてロシアらしい感傷性とわずかに感じられるフランスの空気がごちゃ混ぜになって含まれていて、それを感じ取るのがとても楽しいひと時となるに違いありません。フェドトフとヴェシュアイツェルはこれがNAXOS へのデビュー盤となります。瑞々しい才能の発見も楽しい限りです。
8.572293 ヴィルトゥオーゾ・ヴィオラ
 1.ベンジャミン(1893-1960):ラヴェルの墓/
 2.エネスコ(1881-1955):演奏会用小品/
 3.ファンタジア・クロマティカ
  (原曲:J.S.バッハの
  「半音階的幻想曲とフーガニ短調 BWV903」コダーイ編曲)/
 4.ジョンゲン(1873-1953):序奏と踊り Op.102/
 5.ヴュータン(1820-1881):無伴奏ヴィオラのためのカプリッチョ/
 6.ヴュータン:エレジー Op.30/
 7.パガニーニ(1782-1840):
  大ヴィオラのためのソナタ(カデンツァ:A.アラッド)/
 8.クライスラー(1871-1962):
  プニャーニの様式による前奏曲とアレグロ/
 9.ショア(1896-1985):スケルツォ
ロジャー・チェイス(ヴィオラ)/
大滝美知子(ピアノ)
「ヴァイオリンでもなく、チェロでもない中間の大きさ」というイメージの付きまとうヴィオラですが、一度この音色にはまってしまうと、もう後には戻れないほどの魔力がある楽器です。特に中音域から低音域の艶やかさと、絶妙な表現力はどんな言葉を持ってしてでも表すことはできません。そんなヴィオラの魅力を存分に楽しむ1 枚がこれ。もともとヴィオラのために書かれた曲と、他の楽器のために書かれた曲を聴き比べるのも楽しいでしょう。通好みの人が愛する作曲家ジョンゲンの珍しい作品も収録されています。またバッハの曲をコダーイが編曲したトラック3 もオススメです。見事なヴィオラを演奏するチェイスはロンドン生まれでカナダで学んだ人。優れた室内楽プレイヤーとして世界中で絶賛されています。
8.559651 W.シューマン:交響曲第 8 番他
 1-3.交響曲第 8 番(1962)/4.夜の旅(1947)/
5.アイブズ(1874-1954):
 「アメリカ」による変奏曲(管弦楽編曲:W.シューマン)(1891/1964)
シアトル交響楽団/
ジェラルド・シュワルツ(指揮)
NAXOS の人気シリーズ、W.シューマン(1910-1992)の交響曲集も今作が最終巻となります。このアルバムのメインは大編成のオーケストラを用いた交響曲第8 番です。1962 年10 月4 日にリンカーンセンターでバーンスタイン&ニューヨーク・フィルによって初演された3 つの特徴的な楽章からなる作品です。ゆったりとした第1 楽章は、過去のいくつかの自作を引用しながら、ハープ、ピアノを含む印象的な音色を交え少しづつ熱を帯び、金管楽器の咆哮によるクライマックスを迎えます。そのまま休みなしで続く第2 楽章も、1950 年作曲の弦楽四重奏曲第4 番のメロディを用た息の長い旋律が歌われます。そして快活な最終楽章が続きます。ここではピアノや打楽器が縦横無尽に活躍し、多彩な音色で耳を楽しませてくれます。彼の素晴らしい管弦楽法を体感する一瞬です。モダンな響きの中にどことなく懐かしさを纏った音楽です。長大な「夜の旅」も陰鬱な音楽ではありますが、やはりどこか郷愁を誘う部分もあり、何とも魅力的な作品です。最後のアイブズの変奏曲の編曲版は原曲ともども有名です。アメリカと銘打たれていますが実はイギリス国歌。それもかなり歪曲されていますけどね・・・。
8.572154 マルケヴィチ:管弦楽作品全集第 4 集
 1-6.レブス
  <前奏曲/ダンス/ジグ/ヴァリアション/フーガ/パレード>/
 7-11.讃歌/死への讃歌
  <前奏曲/第1 の讃歌-労働への讃歌/
  第2 の讃歌-春への讃歌/第3 の讃歌/死への讃歌>
MARCO POLO 8.223724 より移行盤
アルンヘム・フィルハーモニー管弦楽団/
クリストファー・リンドン=ジー(指揮)
大好評のマルケヴィチ(1912-1983)管弦楽曲集シリーズの第4 作です。ここでは彼の作品の中で最も不可解で興味をそそられる2つの曲が中心です。興行師レオニード・マシーンに依頼されて作曲したにも関わらず、どうしたわけか上演されることのなかったバレエ「レブス」。そして「讃歌」と名付けられているのに、内容は極めて世俗的な作品(これはマルケヴィチの実験的な作品と言われています)です。どうしても、ストラヴィンスキーやプロコフィエフの筋肉質の音楽を想起させられますが、やはり曲に現れる独特のポリリズムと多調性はマルケヴィチならではのもの。同時多発的な音の爆発には心地良さすら感じます。
8.570840 シュポア:コンチェルタンテ他
 1-3.コンチェルタンテ第1 番イ長調 Op.48/
 4-6.コンチェルタンテ第2 番ロ短調 Op.88/
 7-8.ヴァイオリン二重奏曲ト長調Op.3-3
ヘニング・クラッゲルード(ヴァイオリン)/
オイヴィンド・ビョーラ(ヴァイオリン)/
オスロ・カメラータ/
バラット=ドゥーエ室内管弦楽団/
ステファン・バラット=ドゥーエ(指揮)
複数のソリストが活躍する「コンチェルタンテ」は、バロック時代にはよく作曲されたものの、ロマン派の時代になるとほとんど書かれることはありませんでした。ソリストはたった一人で大オーケストラに立ち向かい、眩いばかりの技巧を誇示するのが当たり前となったからです。そんな中でシュポア(1784-1859)は積極的に優れたコンチェルタンテを作曲し、ソリストたちの親密な対話を促したのです。当時の音楽界では、彼のメロディは上品過ぎて発展性がない。と揶揄されたということですが、例えばこのコンチェルタンテの第1 番の冒頭での長調と短調が目まぐるしく交錯し、すばらしいハーモニーを作り上げていく場面などを目の当たりにするとベルリオーズやチャイコフスキーの音楽と比べても何の遜色もないと言ってしまっても良いほどではないでしょうか。演奏するのは、シベリウスやシンディングで優れた解釈を聴かせる名手クラッゲルードと、同じく北欧の名手で現ノルウェー国立オペラ管弦楽団コンサートマスター、オイヴィンド・ビョーラです。目を見張るばかりの美音が炸裂します。
8.570825 メンデルスゾーン=ヘンゼル:ピアノ作品集
 1.アレグロ・モルトハ短調/2.小夜想曲ト短調/
 3-5.ピアノ・ソナタハ短調/6.歌変ホ長調/
 7-10.ピアノ・ソナタト短調/11.アダージョ変ホ長調/
 12.アンダンテ・コン・モートホ長調/
 13.ソナタあるいはカプリッチョ/
 14.アレグロ・モルト・アジタートニ短調/
 15.これで終わり
ヒーザー・シュミット(ピアノ)
長い間、音楽史では弟の栄光のみが語られ、その脚注にひっそりと記されるばかりであった姉、ファニー・メンデルスゾーン(1805-1847)のピアノ作品集です。先にリリースされた歌曲集(8.570981)で、その才能の片鱗に触れた方も多いことでしょう。彼女は42 年の生涯の内におよそ500 もの作品を残し、弟フェリックスにも多大な影響を与えたにも関わらず、ただ女性というだけで、その作品はずっと軽んじられてきてしまいました。まずは先入観を一切捨てて、この雄弁な音楽に耳を傾けてください。本人は自分の作品を「主婦の片手間として扱ってほしい」と望んでいたといいますが、その言葉の奥底には溢れるほどの才能を持てあます天才の姿が見てとれるはずです。とりわけ短調の曲には、悲痛さと激情が溢れていて、まるでベートーヴェンの作品を聴いているかのような興奮さえ覚えます。
8.559631 ロックバーグ(1918-2005):ピアノ作品集第 1 集
 2 台ピアノのための「炎の環」(1996-97)
  <1.厳粛なリフレイン 1/2.明暗 1/
  3.カノン・ヴァリエーション/4.ゲームフォーカス/
  5.厳粛なリフレイン 2/6.ガーゴイル/7.星雲/
  8.厳粛なリフレイン 3/9.夢見るように/
  10.無限のリチェルカーレ/11.厳粛なリフレイン4/
  12.カプリチョス/13.6 声のフーガ/
  14.明暗 2/15.厳粛なリフレイン 5>
ハーシュ=ピンカス・ピアノ・デュオ
<メンバー>
エヴァン・ハーシュ&サリー・ピンカス
心の内部、そして脳の内部に炎は宿ります。それは太陽系を銀河系を形造る普遍的な炎であり、小惑星、彗星すらも内包しています。それらは大きな軌道に乗り、巨大な螺旋を描きつつ、数百万マイルという想像を絶する距離を横切って流れていきます。そんな風景を心に描いてください。この15 曲からなるピアノ・デュオ曲は想像を絶する世界を目の前に見せてくれるかのようです。ある時は煌めき、ある時はぶつかり合い、湧き上がる音の炎を丹念に描いていきます。静かに燃える炎、くるくる回る炎。人間の原始的感覚に直接訴える音楽です。
8.570892 ロビン:オルガン作品集
 1.空に目を向けよ(初稿)(2001)/
 2-8.環の反射(2007-2008)
  <環の踊り/環の風/ハイフン 1/
   環の反射/ハイフン 2/環の調べ/遠くの環>/
 9-11.3 つの夢の元素(2004)
  <第1 番「口絵」/第2 番「脹らむもの」/
 第3 番「ミステリー」>/12.空に目を向けよ(第2 稿)
ジャン=バティスト・ロビン(オルガン)
<サン・ルイ・アン・リル教会のオルガン…1/
サン・テティエンヌ・デュ・モン教会のオルガン…2-12>
1976 年生まれの若きオルガニスト、ロビン(1976-)の作品集です。演奏家としての彼の腕前はクープランの「教区のためのミサ曲」(8.557741-42)で伺い知ることができますが、作曲家としての才能に触れる事はまた違った驚きに満ちています。彼の作品は強さと詩的な情感を兼ね備えていて、オルガンの性能を知り尽くした者にしか書き得ない新しい音の構造を伴っています。2 台のオルガンの音色比べも楽しい「空に目を向けよ」での力強い音のアラベスクや、カンザス大学の委嘱作である「環の反射(リフレティング・サークル)」での飽くなき音色への追求に耳をすますと、彼がどんなものをオルガンの音色で描きたいのかが理解できるでしょう。また終始ミステリアスな雰囲気の漂う「3 つの夢の元素」は従来のオルガンのイメージを覆すほどの斬新な作品です。
8.572220 ブランカフォート:ピアノ作品全集第 5 集
 1-5.5 つの夜想曲/6.フォーレへのオマージュ/
 7-8.2 つの曲<素朴な曲/断続的な曲>/
 9.サルダナ・シンフォニカ/10.強迫観念/
 11.パラウ・ソリタの乙女/
 12-14.トゥリーナへの3 つの忠告/15.エレジー/
 16-26.小さな手のための小品集
  <パートブラリを飾るイラスト/間奏曲/サイエントロジー/
  ワルツ/マーチ/エリザベスの歌/インマ/カミラから/
  ユージニア/礼儀/お気に入りのギャロップ>
ミケル・ビリャルバ(ピアノ)/
ミゲル・オリウ(ピアノ)…25.26
ブランカフォート(1897-1987)のピアノ作品全集も第5 番目のリリース、こちらが最終巻となります。ピアニストのビリャルバが作曲家の遺族に直接交渉し、未出版のスコアを借り出して、この録音が実現したのです。どの作品も珍しいのですが、とりわけフォーレの作品からインスピレーションを受けたであろう「夜想曲」の美しいこと。第1 番と第2 番は大いなる自然への憧憬で、第1 番の不明瞭な調性感は聴き手を即座に夜の世界へと引き込みます。第3 番と第5 番はより抽象的な世界感に支配されていて、聴き手も感覚を研ぎ澄ませなくてはいけません。第2 番は若き日への懐古。第4 番は諦観に支配されているようです。ある時期のブランカフォートは挫折感を味わい、自らを翼の切り取られた鳥と称しましたが、ここで聴ける彼の音楽にはどれも真の魂が宿っているように思われてなりません。
8.572289 ファーガソン:ピアノ・ソナタヘ短調他
 1-3.ピアノ・ソナタヘ短調 Op.8(1938-1940)/
 4-8.発見 Op.13(1951)
 <溶けて行く夢/自由の都市/バビロン/ジェーン・エレン/発見>/
 9-13.5 つのバガテル Op.9(1944)/
 14-17.2 台のピアノのためのパルティータ Op.5b(1935-1936)
ラファエル・テッローニ(ピアノ)/
フィリダ・バニスター(コントラルト)…4-8/
ワディム・ピースマン(ピアノ)…14-17
北アイルランド、ベルファスト生まれの作曲家、ファーガソン(1908-1999)は幼い頃から早熟で、14 歳の彼の評判を聞きつけたピアニスト、ハロルド・サミュエルがロンドンに呼びたいと両親に申し出たほどでした。イギリスに渡った彼はフィンジらと共に、ヴォーン・ウィリアムスの教えを受け、イギリス風の作風を身につけました。実際に作曲に勤しんでいたのは1928 年から1959 年までの短い間で、声楽曲を含む19 の作品のみが公表されています。このアルバムには1935 年から1944 年までの作品が収録されていて、中でも連作歌曲集「発見」は本来テノールのための歌曲ですが、名アルト歌手キャスリーン・フェリアが愛した曲として知られています。
8.572105 期待の新進演奏家シリーズ ニコラス・アルトシュテット
 1.ピエルネ(1863-1937):チェロ・ソナタヘ短調 Op.46/
 2-4.ブーランジェ(1887-1979):3 つの小品/
 5.ダンディ(1851-1931):歌 Op.19(チェロとピアノ編)/
 6-9.ダンディ:チェロ・ソナタ Op.84/
 10.ピエルネ:エクスパンシオン Op.21/
 11.ピエルネ:カプリース Op.16
ニコラス・アルトシュテット(チェロ)/
ジョゼ・ガラルド(ピアノ)
1982 年生まれのアルトシュテットは、すでにいくつかのCD もリリースしている期待の若手チェリストです。ベルガメンシチコフとゲリンガスに師事し、2005 年ドイツ音楽コンクール、及びシュトゥットガルト国際チェロ・コンクール、そして2006 年アダム国際コンクールなどいくつものコンクールでも優勝。その実力は誰もが認めるところです。このNAXOS でのデビュー盤はピエルネとダンディ、ブーランジェの作品を演奏しています。ロマン派と印象派の境目にあるかのようなピエルネのチェロ・ソナタ、古いフランスの舞曲形式を踏襲したダンディの作品、薄氷の上に築かれるかのような繊細な面持ちのブーランジェの作品と、同じ「フランス音楽」とひとくくりにはできないような多彩な表情を持った曲たちを、柔軟な歌い口と艶やかな音色で歌いあげてます。
8.570545 フォーレ:チェロとピアノのための音楽集
 1.シシリエンヌ Op.78/
 2-4.チェロ・ソナタ第 2 番 Op.117/
 5.夢のあとに Op.7-1(P.カザルス編)/
 6.エレジー Op.24/7.ロマンス Op.69/
 8.子守歌 Op.16(チェロとピアノ編)/9.蝶々 Op.77/
 10.セレナーデ Op.98/
 11-13.チェロ・ソナタ第 1 番Op.109/
 14.パヴァーヌ Op.50(H.ビュッセル編)
イナ=エスター・ユースト・ベン=サッソン(チェロ)/
アラン・スターンフィールド(ピアノ)
エルサレム交響楽団の首席チェロ奏者、および世界的ソリストとして活躍するイナ=エスター・ユースト・ベン=サッソンの弾く味わい深いフォーレ(1845-1924)のチェロ作品集です。彼女はフルニエに学び、ベルグラード国際チェロ・コンクールで優勝し、チェリビダッケを始めとした大指揮者とも数多く共演しています。フォーレの2 曲のチェロ・ソナタはどちらも晩年に書かれた独特の渋い魅力を放つ作品として知られます。時は20 世紀に入り、もともと緩やかだったフォーレの調性感はいよいよ希薄となり、その響きは水面を反射する光のように移ろっていきます。彼女はそんな繊細な流れを的確に捉え、流麗さを損なうことなく淡々と音にしていくのです。良く知られた「夢のあとに」などの初期の作品の編曲集はまた違った味わいがあり、こちらもフォーレの音楽を聴く喜びに浸れます。
8.572465 ヴォーン・ウィリアムズ:宗教的合唱曲作品集
 1.モテット「旋風からの声」/2.真理のために勇敢に/
 3-7.ミサ曲ト短調/
 8-10.3 つの合唱による讃歌
 <復活祭のための讃歌/クリスマスのための讃歌/
 聖霊降臨祭のための讃歌>/
 11.ジョージ5 世の死を悼む涙/
 12.飛行体の車輪のヴィジョン/
 13.正義の精神/14.賛美のコラール
ケンブリッジ・クレア・カレッジ聖歌隊/
アショク・グプタ(オルガン)1.8-10.11.14/
ジェイムズ・マクヴィニー(オルガン)…12/
ティモシー・ブラウン(指揮)
ヴォーン・ウィリアムズ(1872-1958)が1921 年から22年にかけて作曲したト短調ミサは彼の宗教作品の中でもとりわけ有名です。英国後期ルネッサンスの様式と、彼自身の対位法への興味が融合した大作で、無伴奏の合唱のみで歌われます。しかし、このアルバムで興味深いのは、今までほとんど顧みられることのなかったいくつかの作品です。本来はオーケストラと合唱のために書かれた「3 つの合唱による讃歌」(今回はオルガン伴奏による)や、オルガンと混声合唱のために書かれた「飛行体の車輪のヴィジョン」はほとんど耳にする機会がありません。この作品は彼の友人であった聖マイケル教会のオルガニスト、ハロルド・ダークのために書かれたもので、オルガン・パートには超絶技巧が要求されています。出所は旧約聖書のエゼキエル書で、そこに書き記された謎の飛行物体についての音楽です。この物体の謎は現代でも解明されておらず、もしかしたらUFOでは?とも言われている不思議なものです。
8.572103 ホワイトボーン:ルミノシティーと合唱作品集
 1-2.コレギウム・レガーレ<マニフィカト/ヌンク・ディミティス>/
 3.アレルヤ・ユビラーテ/4.デズモンド・ツツの祈る人/
 5.彼は別れの精神で私に施す/
 6.生命の水の純粋な川/7.永遠の休息/
 8.公正さと明るさはただ一つ/
 9.ここには音も言葉もない/
 10-16.ルミノシティ
 <ルクス・イン・テネブリス/変わりゆく情景/沈黙/生物/
 ダイヤモンドの城/美についての問い/全てのものは全て善く>
クリストファー・ジレット(T)…1.2/
アンドラーデ・レヴァイン(va)…10-16/
ヘンリー・パークス(org)…1-3.5.7.10-16/
デズモンド・ツツ(ナレーター)…4/
ステファン・ジョーンズ(ターンブーラ)…10-16/
アンドリュー・カー (perc)…1.2.4.10-16/
コモーショ/マシュー・ベリー(指揮)
サクソフォンと合唱音楽の作曲家として主にBBC で活躍するイギリスの現代作曲家、ホワイトボーン(1963-)の感動的な合唱作品集です。このアルバムではケンブリッジ・キングス・カレッジ合唱団のために書かれた最新の作品を始め、古代の詩から、インドの古典詩、そして南アフリカの平和主義家で1984 年のノーベル平和賞受賞者であるデズモンド・ムピロ・ツツをフィーチャーした祈りの歌まで、様々な表情の作品を聴くことができます。彼の音楽は本当に単純明快で、複雑なハーモニーを重んじるのではなく、その気になれば一緒に祈りを捧げるのも可能なほどに判りやすいメロディです。聴き手の心にまっすぐに飛び込んでくる美しいメロディを演奏するのは、オクスフォード室内合唱団の中でも現代的レパートリーを得意とするグループ、コモーショです。
8.572224 ヘンデル:オラトリオ「アレクサンダーの饗宴」
1-20.第1 部/21-28.第2 部
ガーリンデ・ゼーマン(ソプラノ)/クヌート・ショッホ(テノール)/クラウス・メルテンス(バス)/ユンゲ・カントライ/フラ
ンクフルト・バロック管弦楽団(オリジナル楽器使用)/ヨアヒム・カルロス・マルティーニ(指揮)
ヘンデル(1685-1759)は晩年になって精力的にオラトリオを作曲しました。この「アレクサンダーの饗宴」もそんな中のひとつです。この作品は1736 年ロンドンで初演された時、1300 人もの観客が大興奮したというもので、1697 年ドライデンが書いたアレクサンダー大王を讃える詩が元になっています。愛と戦い、そして祝宴。これらが見事に音で表現された華やかなオラトリオです。しかし現代では、その幕間に演奏された合奏協奏曲ばかりが有名で、本来のオラトリオが演奏されることはほとんどなくなってしまいました。初演時、ヘンデルは理想的なソプラノ歌手を得るためにイギリス中を探しまわり、結果、見つけたのはアンナ・マリア・ストラーダ(ルール・ブリタニアを作曲したトマス・アーンの未来の妻)で、彼女はこの公演の成功に大きく貢献しました。このアルバムには合奏協奏曲は含まれていませんが、その曲は8.550158 で聴くことができます。

ORCHID CLASSICS

ORC100007
(2CD)
\2600
J.S.バッハ(1685-1750):マタイ受難曲(英語歌唱)
 CD1:1-29.第1 部/30-37.第2 部/
 CD2:1-31.第2 部(続き)
グレース・デヴィッドソン(ソプラノ)
マーク・チェンバース(アルト)
ジェレミー・バッド(テノール)
イーモン・ドーガン(バス)
グレッグ・スキッドモア(バス)
ナタリー・クリフトン=グリフィス(ソプラノ)
マシュー・ヴェンナー(アルト)
クリストファー・ワトソン(テノール)
ジェイムズ・バーチャル(バス)
エクス・カセドラ合唱団
エクス・カセドラ・バロック管弦楽団
ジェフリー・スキッドモア(指揮)
2009 年の聖金曜日4 月10 日にバーミンガム・シンフォニー・ホールで行われた「英語歌唱によるマタイ受難曲全曲」のライヴ録音です。英語版のマタイと言えば、以前バーンスタインの演奏がありました(あちらは啓蒙的な意味も含め、まことに感動的な演奏でした)し、他にも1937 年のクーセヴィツキと1979 年のウィルコックスの録音もあります。しかし、こちらのマタイは、全く新しいテキストを用いて歌われているところに注目です。この合唱団に縁のあるニコラス・フィッシャーとジョン・ラッセルの2人が翻訳したテキストは、より時代に即した美しい英語が使われていて、現代人の心にまっすぐに届くマタイとして絶賛を浴びたものです。バロック・オーケストラによる味わい深い響きと、最近の傾向でもある早めのテンポ、そしてイーモン・ドーガンを始めとするおなじみの歌手たちによる素晴らしい演奏は、「マタイ受難曲」を味わい尽くした人にも、新しい感動を与えることでしょう。各々の演奏家によって違った祈りの言葉があるということを、しみじみ感じさせてくれるアルバムと言えそうです。録音 2009 年4 月10 日バーミンガム・シンフォニー・ホール
ORC100008
\2000
ジョイ・イン・ザ・モーニング
 1.ロス(1948-):アンバーン - ア・プロフェッショナル・イントロイト/
 2.伝承曲:ウェックスフォード・キャロル/
 3.ブリテン(1913-1976):御子が産まれた Op.3/
 4.ガードナー(1917-):柊とつた/
 5.ジュベール(1927-):たのしい川べ/
 6.ガードナー:明日は私が踊りましょう/
 7.ダーク(1888-1976):イン・ザ・ブリーク・ミッドウィンター/
 8.伝承曲:3 つのノエル/
 9.レイトン(1929-1988):クリスマス・キャロル/
 10.パスカル(1595-1635):Joy es dia de placer y de cantar!/
 11.メンデルスゾーン(1809-1847):オラトリオ「エリヤ」より
  汝の荷を主にゆだねよ/
 12.ガブリエリ(1554-1612):おお、大いなる神秘/
 13-14.メンデルスゾーン:オラトリオ「キリスト」より/
 15.ブリテン:「キャロルの祭典」よりこの小さな嬰児/
 16.ロス:太陽の子/
 17.伝承曲:O horo eeree caidil gu Lo/
 18.グルーバー(1787-1863):清しこの夜/
 19-21.ベイツ(1951-):クリスマスのための3 つの歌/
 22.伝承曲:Ole leloila/
 23.伝承曲:サセックスのクリスマス・キャロル/
 24.伝承曲:ユビラーテ
エクス・カセドラ合唱団/
ジェフリー・スキッドモア(指揮)
イギリスで最も権威ある合唱指揮者の一人、スキッドモアは1951 年、バーミンガム生まれで、18 歳から合唱指揮を始め、多くの合唱団を指導し、またHyperion レーベルやASV レーベルに数多くの録音も行っています。バロック音楽から現代曲まで幅広いレパートリーを有し、またミンコフスキーを始めとした著名な指揮者とオペラの上演をしたりと、その活躍はとどまるところを知りません。このアルバムは、スキッドモアとエクス・カセドラ合唱団によるクリスマス・ソング集。彼らは以前にもASV からクリスマスキャロル集を出していましたが、今作はスキッドモアによる、一層練り上げられた表現がお楽しみいただけることでしょう。荘厳さと素朴さ、これらが巧みに撚られた素晴らしいハーモニーをお聴きください。一年中メリー・クリスマス!録音 2009 年7 月10-11 日バーミンガム 聖ポール教会

PHOENIX EDITION 1CD¥2600

PE437
(2CD)
\2600
シューベルト(1797-1828):交響曲第 5.6.8.9 番
CD1:
 1.交響曲第 5 番変ロ長調 D485/
 2.交響曲第 6 番ハ長調 D589/
CD2:
 1.交響曲第 8 番(第7 番) ロ短調「未完成」D759/
 2.交響曲第 9 番(第8 番) ハ長調「グレート」D944
カメラータ・ザルツブルク/
シャンドール・ヴェーグ(指揮)
Capriccio レーベル10535 と10503 の2 枚をセットにしたもの。定評あるヴェーグのシューベルトです。例え「グレート」でも壮大さを前面に出す演奏ではなく、どちらかというと爽やかに流す演奏です。もちろん軽いわけではないのですが、やはりウィーン的な洒脱さを重視しています。そんなヴェーグの美質が最も現れているのが、第5 番の可愛らしい変ロ長調の交響曲でしょう。歌心満載の第1 楽章、清流のように心地良く流れる第2 楽章、朴訥さがステキな第3 楽章、弾む心が抑えられない終楽章と、なんとも魅力に満ちています。
コンチェルト・ケルン・シリーズ
PE434
(2CD)
\2600
ヴィヴァルディ(1678-1741):協奏曲集
 CD1:
  1.フルート協奏曲ヘ長調「海の嵐」Op.10-1 RV433/
  2.弦楽のための協奏曲ト短調 RV155/
  3.協奏曲変ロ長調「葬送協奏曲」RV579/
  4.弦楽のための協奏曲ト短調 RV156/
  5.シンフォニアホ長調 RV131/
  6.協奏曲イ長調「ペル・エコー・イン・ロンターノ」RV552/
  7.フルート協奏曲ト短調「夜」Op.10-2 RV439/
 CD2:
  1.弦楽のための協奏曲イ長調「コンチェルト・リピエーノ」RV158/
  2.室内協奏曲ニ短調 RV566/
  3.リコーダー協奏曲ハ短調 RV441/
  4.弦楽のための協奏曲変ロ長調 RV162/
  5.協奏曲イ長調 RV585/
  6.オーボエとバスーンのための協奏曲ト長調 RV545/
  7.合奏協奏曲ニ短調Op.3-11 RV565
コンチェルト・ケルン/
ヴェルナー・エールハルト(指揮)
1985 年に設立されたコンチェルト・ケルンは主に18 世紀から19 世紀前半の曲を演奏するピリオド楽器によるアンサンブルです。設立当時から常任指揮者は置かず自主的な活動を行い、様々な作品を演奏、また多くのソリストたちとも共演し、目覚ましい活躍ぶりを見せています。このヴィヴァルディは、どちらかと言うと「イタリア的な明るさ」よりも「ドイツ的な重厚さ」が際立つ個性的な演奏です。冒頭の「海の嵐」から、重々しい音が鳴り響き、ちょっと驚いてしまうかもしれませんが、慣れてくるに従って、ヴィヴァルディの音楽の持つ力強さに圧倒されることでしょう。様々な楽器が縦横無尽に活躍する各々の協奏曲は面白さ抜群です。録音 1988 年12 月…CD1, 1988 年3 月…CD2
PE424
(2CD)
\2600
ヨーゼフ・マルティン・クラウス(1756-1792):交響曲集
 CD1:
  1.交響曲ニ長調「シンフォニア・ダ・キエザ」VB146/
  2.交響曲嬰ハ短調 VB140/
  3.交響曲ハ長調 「ヴァイオリン・オブリガート」VB138/
  4.交響曲ハ短調 「葬送交響曲」VB148/
CD2:
 1.交響曲ハ短調 VB142/2.交響曲変ホ長調 VB144/
 3.交響曲ハ長調 VB139/4.交響曲ニ長調 VB143
コンチェルト・ケルン/
ヴェルナー・エールハルト(指揮)
NAXOS レーベルですっかりおなじみとなった、ヨーゼフ・マルティン・クラウスの作品集です。「北欧のモーツァルト」の呼び声の高いクラウスの作品は、適度なストーリー性と重みのある音が身上。まさにコンチェルト・ケルンにうってつけのレパートリーです。交響曲と劇音楽を得意とした彼だけあって、これらの交響曲も1 曲ごとに工夫が凝らされていて、どこから聴いても全く飽きることはありません。録音 1992 年3 月4-8 日…CD1, 1991 年6 月13-16 日…CD2
PE427
(2CD)
\2600
ドゥランテ(1684-1755):協奏曲集第 1 番-第8 番
 CD1:
  1.弦楽のための協奏曲第1 番ヘ短調/
  2.弦楽のための協奏曲第2 番ト短調/
  3.弦楽のための協奏曲第3 番変ホ長調/
  4.弦楽のための協奏曲第4 番ホ短調/
  5.弦楽のための協奏曲第5 番イ長調/
 CD2:
  1.弦楽のための協奏曲第6 番イ長調/
  2.弦楽のための協奏曲第7 番ハ長調/
  3.弦楽のための協奏曲第8 番イ長調「夢中」/
  4.チェンバロ協奏曲変ロ長調
ゲーラルト・ハンビッツァー(ハープシコード)…CD2-4 のみ/
コンチェルト・ケルン/
ヴェルナー・エールハルト(指揮)
ナポリ楽派の作曲家としてスカルラッティに続く重要な人物でありながら、現在ではその作品のほとんどが忘れられてしまったイタリアの作曲家ドゥランテ。彼は当時流行していたオペラの作曲には全く手を染めず、その代わりに宗教曲に専念したことで「宗教音楽の大家」という称賛が与えられましたが、現在では「それは過大評価であった」とされてしまい、後世の作曲家たち、例えばハッセなどは「ドゥランテがイタリア一の和声の大家だなんてとんでもない。その評価はアサッサンドロ・スカルラッティに贈られるべきだ」なんて言っていたそうです。さて、そんな可哀そうなドゥランテの作品ですが、ここで改めて聴いてみると、何とも人間的情感に溢れた良い曲だということに気が付くのではないでしょうか。録音 1990 年5 月28-31 日…CD1, 1992 年1 月28-31 日…CD2
PE-170 クララ・シューマン(1819-1896):私は暗い夢の中で立っていた
 〜 弦楽四重奏伴奏による歌曲集
  1.私は暗い夢の中で立っていた Op.13-1/
  2.彼らは愛し合っていた Op.13-2/3.ワルツ/
  4.さすらい人/5.製材所のさすらい人/
  6.愛の魔法 Op.13-3/7.民衆の歌/
  8.なぜ他の人に尋ねるのか Op.12-11/
  9.無言のはすの花 Op.13-6/10.我が星/
  11.すみれ/12.良き夜/13.月は静かに昇った Op.13-4/
  14.私はあなたの瞳に Op.13-5/15.宵の星/16.別れのとき
イェルク・ワシンスキ(ソプラノ)/
ベルリン・アウロス弦楽四重奏団
大作曲家ロベルト・シューマンの妻、クララは才能溢れるピアニストでしたが、シューマンと結婚することにより、また新たな道を見出したことでも知られます。彼女自身もいくつかの歌曲や室内楽曲を書いていますが、作曲家としての彼女の才能は夫の影に隠れてしまっていました。最近、ようやく「ロベルトの妻」ではなく「クララ」としての作品に光が当たるようになって来ましたが、まだまだ多くの人に愛されているわけではありません。彼女の歌曲は全てソプラノのために書かれていますが、ここでのこの倒錯的な響きには、まさに胸がぞくぞくするほどの興奮を覚えてしまいます。ここで何とも奥深い陰影に満ちた歌を聴かせるのは、男声ソプラノ歌手ワシンスキです。彼の声は決して刺激的でなく、適度に感傷的、それでいて強烈な表現力を有しています。この声の何とも魅力的なこと!このクララ・シューマンの歌曲集でも、第1 曲から聴き手は激しく魅了されることでしょう。弦楽四重奏の伴奏は曲に柔らかい肌触りを添えています。
PE-188 ビーチ(1867-1944):ランデヴー〜 美しき時代の愛の歌
 1.愛の歌 Op.21-1/2.蜃気楼 Op.100-1/
 3.カプリース/4.パストラーレ Op.151/5.ランデブー Op.120/
 6.恍惚 Op.19-2/7.信頼への讃歌 Op.13/
 8-10.3 つのブラウニングの歌 Op.44
  <春、今年の/ああ、一日愛してるのに/
  あなたに私の心を届けよう>/
 11.夜 Op.35-1/12.おやすみ、小さな子 Op.29-3/
 13.雨の日/14.花環 Op.73-2/
 15-16.3 つのシェイクスピアの歌より
  <妖精の子守歌/わが愛しき人>/
 17-19.チェロとピアノのための3 つの作品
  <囚われ/子守歌/マズルカ>/
 20.その後/21.6 月 Op.51-3/
 22.ステッラ・ヴィアトリス Op.100-2
イェルク・ワシンスキ(ソプラノ)/
マイニンガー三重奏団
<メンバー>
クリスティアーネ・マイニンガー(フルート)/
フランソワーズ・グローベン(チェロ)/
ライナー・ゲップ(ピアノ)
エイミー・ビーチはアメリカ合衆国の「最初」の女性ピアニスト&作曲家です。当時は、女性の社会的活動が珍しい時代であったため、彼女も「ビーチ夫人」として音楽活動に携わる他ありませんでした。しかし、実際は交響曲やオペラ、そしてピアノ曲、歌曲と300 以上もの作品を残した偉大な作曲家でした。彼女は120 曲もの歌曲を残しましたが、どれもが後期ロマン派の流れに即したるもので、その一部にはスコットランドの民謡や、黒人音楽の影響も見てとれるほど表現は多岐にわたっています(これらの歌曲は後にチャールズ・アイヴズに影響を与えることとなります)。テキストは彼女の友人たちのものから、シェークスピアやユゴーなど名詩人たちのものと多岐に渡っています。どの歌も根底に流れるのは自然と愛、幸福感で、それらは聴く人にも大いなる喜びをもたらしてくれるのです。ここで印象的な歌を聴かせているのはベルリン生まれの男声ソプラニスト、ワシンスキです。彼の陰影に満ちた声は、歌に込められた感情の一つ一つを丁寧に洗い出すかのようです。
PE-141 ジェンキンス(1592-1678):ファンタジー組曲集
 1.アリアイ長調/2-4.組曲イ短調/
 5.ソナタ二調よりアダージョ/6.ディヴィジョンイ長調/
 7-9.ファンタジー組曲第 17 番ホ短調/
 10-13.ゴーズイ長調/
 14-16.ファンタジー組曲第 11 番ハ短調/
 17-19.ファンタジー組曲ト短調
ハンブルク・ラーツムジーク/
シモーネ・エッケルト(指揮&ヴィオラ・ダ・ガンバ)
イギリスの作曲家ジョン・ジェンキンスについて、実はあまり詳しいことがわかっていません。当時、イギリスの名のある作曲家はみんなロンドンで活動していたのですが、ジェンキンスは終生地方に住んでいたためか、音楽界の潮流にのることはありませんでした。またヨーロッパを旅行することもなく、他の音楽家たちと交流も持つことがなかったのです。しかし彼は生涯に800曲以上もの作品を書き、その中にはアマチュア向けに70 以上もの組曲が含まれていたのです。彼はリュート奏者であり、リラ・ダ・ガンバの名手でもありました。また伝統的な単旋聖歌を定旋律とする「イン・ノミネ」を復活させ、自ら演奏したことでも知られています。良い意味での職人技が冴える組曲の数々は、今聴いても全く古臭さを感じさせません。
PE-154 ダニエル・ベーレ、歌曲を歌う
 1.シューベルト(1797-1828):ミューズの息子 D764/
 2.シューベルト:白鳥の歌 D957 より「セレナーデ」/
 3.シューベルト:美しき水車小屋の娘 D795 より「焦燥」/
 4.ベートーヴェン(1770-1827):口づけ Op.128/
 5.ベートーヴェン:アデライーデ Op.46/
 6-11.グリーグ(1843-1907):6 つのドイツ語歌曲
  <挨拶/いつの日か、わが思いは/
  世のなりゆき/沈黙したナイチンゲール/青春時代に/ある夢>/
 12-17.ブリテン(1913-1976):
  6 つのヘルダーリン断章 Op.61
   <人類の賛同/故郷/ソクラテスとアルキビアデス/
    若者/人生のなかば/人生の輪郭>/
 18-21.トロヤーン(1949-):4 つのゲーテ歌曲
  <去っていった人に/別れ/交換/流れのほとりにて>
ダニエル・ベーレ(テノール)/
オリヴァー・シュナイダー(ピアノ)
「歌曲は私にとっては時代を超越したものです。歌曲というものは、ほんの少しの材料で作曲家たちの全ての本質を表現しているのです。《ダニエル・ベーレ》」ハンブルクで生まれた若きテノール、ダニエル・ベーレはすでに全世界の劇場で高く評価されているオペラ歌手です。しかし、彼が最初の録音として選んだ曲は、5 人の作曲家によるリートでした。彼は「リートには作曲家の本質が表れている」と語り、歌うことで、その思いを形にしようと努めます。時には語り、時には演じ、多様な表現でその世界を歌いあげます。シューベルト、ベートーヴェン、グリーグ、ブリテン、そして現代作曲家トロヤーンの作品はそれぞれ音楽語法は様々ですが、ベーレはそこに溢れる愛を見出し、的確な言葉で高らかに歌い上げています。今、最も注目される歌手の一人です。
PE-184 マンケル(1868-1930):ピアノ独奏作品集
 CD1:
  1-3.3 つの前奏曲 Op.56<波間に/夏/嘆きの歌>/
  4.悲しいワルツ Op.58/
  5-7.3 つの伝説 Op.59
   <無題/アトランティス/シスター・ベアトリス>/
  8-11.4 つの小品 Op.60
   <舟歌/夕暮れの気分/嵐の気分/ゆっくりとした波>/
 CD2:
  1.幻想的ソナタ第1 番Op.69/
  2.幻想的ソナタ第3 番 Op.72/
  3.幻想的ソナタ第6 番 Op.76/
  4.バラード第7 番 Op.77
アンナ・クリステンソン(ピアノ)
さて、ヘニング・マンケルというと、スウェーデンの有名な推理作家&児童作家を思い出す方も多いかもしれません。実は、この作曲家マンケルは作家の祖父です。彼はピアノと和声学の教師で、ストックホルムで暮らし、1917 年にスウェーデン王立音楽学校のメンバーとなりました。彼は評論家としても高名でしたが、現在では彼の作品はほとんど忘れ去られてしまいました。若きピアニスト、クリステンソンはスコアの劣悪なコピーを洗い出し、困難な過程を経て、これらの曲に新たな命を吹き込みました。彼の作品はドビュッシーやグリーグの流れを汲んではいますが、どれも幻想的かつ陰鬱で、まさに北の大地なくしては生まれない深い響きを持っています。たとえば「夏」と題された前奏曲の1 曲でさえも明るい光はどこにも見えません。しかし憂いに満ちたメロディは心地よく耳に残ることでしょう。渋さ満点ですが、この孤高の精神に一たび触れてしまうと、その魅力に引き込まれてしまうはずです。
PE-400
(3CD)
\2600→¥2390
J.S.バッハ(1685-1750):独奏楽器のための協奏曲集
CD1:
 1.オルガン協奏曲ニ短調 (原曲:BWV146 とBWV188)/
 2.ヴァイオリン協奏曲ト短調 (原曲:BWV106)/
 3.オーボエ協奏曲ニ短調
  (原曲:BWV35,BWV156,BWV1056 とBWV1059)/
CD2:
 1.オーボエとヴァイオリンのための協奏曲(原曲:BWV1069)/
 2.オーボエ・ダモーレ協奏曲イ長調(原曲:BWV1055)/
 3.ヴァイオリン協奏曲ニ短調(原曲:BWV1052)/
CD3:
 1.3 つのヴァイオリンのための協奏曲ニ長調(原曲:BWV1064)/
 2.シンフォニアニ長調 BWV1045/
 3.オーボエ・ダモーレ協奏曲ニ長調
  (原曲:BWV169,BWV49 とBWV1053)
クリスティーネ・ショルンスハイム(オルガン)/
カール・ズスケ(ヴァイオリン)/
エベルハルト・パルム(ヴァイオリン)/
ブルクハルト・グレツナー(オーオエ&オーボエ・ダモーレ)/
ライプツィヒ・バッハ・コレギウム/
マックス・ポンマー(指揮)
J.S.バッハがその生涯に何曲の「独奏楽器のため協奏曲」を書いたのかを特定するのはとても難しいことです。彼のバイオグラフィやスケッチを調べても、確たる証拠はあがってきません。ただ、多くの習作やスコアの写しは1713 年から1714 年の間に作られているようで、この当時のバッハの勤勉さを証明する作品群と言えるでしょう。このCD に収録された曲の多くは失われたヴァージョンを再建する試みによるもので、よく知るメロディが変貌する様を楽しむのも良いかもしれません。1985 年の録音当時はこのような試みは革新的でした。この盤以降、オリジナル楽器による演奏も数々出てきましたが、やはりこの先駆的演奏には価値があるというものです。ズスケの演奏も涙ものです。
PE-404
(3CD)
\2600
ヘンデル(1685-1759):ソロ・カンタータとオペラ・アリア集
CD1:<イタリアン・ソロ・カンタータ集>
 1.暁よ、東方に輝け HWV166/
 2.打ちひしがれた心の子ら HWV112/
 3.愛の苦しみは甘くもある HWV109a/
 4.私の胸は騒ぐ HWV132c/
 5.愛の神が見て HWV175/
CD2:<愛のカンタータ集>
 1.愛の神は望んだHWV176/
 2.あのことを思う間に HWV115/
 3.フルート・ソナタロ短調 HWV367b/
 4.恋する魂は HWV173/
 5.はかない足跡を追って(捨てられたアルミーダ)HWV105/
CD3:<オペラ・アリア集>
 1-4.アドメート HWV22 より/
 5-6.オルランド HWV31 より/
 7.ロデリンダ HWV19 より/
 8-9.アルチーナ HWV34 より/
 10.リナルド HWV7a より/
 11.エジプトのジュリオ・チェザーレ HWV17 より/
 12-13.ラダミスト HWV12a より/
 14-15.フラヴィオ HWV16 より
ヨッヘン・コヴァルスキー(アルト)/
ジークフリート・パンク(ヴィオラ・ダ・ガンバ)/
クリスティーネ・ショルンスハイム(ハープシコード)/
ベルリン古楽アカデミー…CD1/
アクセル・ケーラー(アルト)/
クリストフ・フントゥゲボールト(フルート)/
アンネ・シューマン(ヴァイオリン)/
バラージュ・マーテー(チェロ)/
ラファエル・アルパーマン(ピアノ)/
ヴェロニカ・ヴィンター(ソプラノ)/
ダス・クライネ・コンチェルト/
ヘルマン・マックス(指揮)…CD2/
アクセル・ケーラー(アルト)/
ヘンデル祝祭管弦楽団/
ハワード・アルマン(指揮)…CD3
ヘンデルが活躍した当時のローマでは、法王がオペラの上演を禁止してしまいました。そこでヘンデルは偉大なるA.スカルラッティのスタイルを用い、カンタータの形を借りて、歌手たちが活躍できる場を作り上げました。彼の書いた数多くのイタリア語によるカンタータは、当時有名だった歌手たちの声域に適していて、彼らは思う存分美声を張り上げることができたのです。その歌の多くは、通奏低音のみを伴う小規模なものですが、ごく一部の作品は壮麗な管弦楽をバックに歌われます。ここで活躍する2 人の男声アルト歌手、コヴァルスキーとケーラーは各々全く違うアプローチでヘンデルのアリアに臨み、素晴らしい解釈を与え、この難しいアリアを現代に蘇らせています。
PE-408
(3CD)
\2600
シューベルト(1797-1828):合唱作品集
CD1:
 1.オッフェントリウム「声を張り上げよ」D963/
 2.マニフィカトハ長調 D486/
 3.アヴェ・マリア D839/
 4.タントゥム・エルゴ D962/
 5.サルヴェ・レジーナ D106/
 6.詩篇 23 Op.132 D706/
 7.スターバト・マーテルト短調 D175/
 8.オッフェルトリウムハ長調「心に悲しみを抱きて」Op.46 D136/
 9.サルヴェ・レジーナ D386/
 10.タントゥム・エルゴ D739/
 11.ドイツ・ミサ D872/12.天使の合唱 D442/
CD2:
 1.セレナーデ D920/
 2.ロザムンデ D797 から「羊飼いの合唱」/
 3.人生の喜び D609/4.水の上の精霊たちの歌 D714/
 5.太陽に寄す D439/
 6.ロザムンデ D797 から「狩人の合唱」/
 7.あこがれ D656/
 8.酒宴の歌「兄弟たち、われらが人生の行路」D148/
 9.オペラ「4 年間の歩哨兵勤務」D190 より/
 10.自然の中の神 D757/
 11.ロザムンデ D797 から「幽霊たちの合唱」/
 12.全能の神 D852/
CD3:
 1.小さい村 D598/2.冬の旅 D911 より「菩提樹」/
 3.森の夜の歌 D913/4.ゴンドラを漕ぐ人 D809/
 5.愛 D983a/6.酒宴の歌「兄弟たち、われらが人生の行路」D148/
 7.悲しみ D825/8.矛盾 D865a/
 9.夜の明かり D892/10.春の歌 D740/
 11.そっと、そっと歌おう D635/12.狩りの歌 D521/
 13.ナイチンゲールD724/14.戸外の歌 D572/15.夜 D983c
ベルリン放送男声合唱団/
ディートリヒ・クノーテ(指揮)/
RIAS 室内合唱団・ベルリン放送交響楽団/
マーカス・クリード(指揮)/
ウィーン少年合唱団
ケルン放送管弦楽団/
ヘルムート・フロシャウアー(指揮) 他
歌曲王として知られるシューベルトは、また合唱曲も数多く書き残しています。どの曲も彼の独創性は抜きんでており、例えば、シューベルトは本来ならば決められているはずの典礼文に、しばしば手を加え自由に曲をつけました(そのため教会で演奏不可能だったことも多かったようです)。また多くの世俗的合唱曲で見られるように、元の詩の言葉を整理したりもしました。また、シラーの詩による70 曲以上もの合唱曲や、ゲーテの詩による合唱曲からは、彼の普遍的ともいえる世界観を伺いしることができます。この3 枚組は宗教的な作品から、親しい友人たちが肩を寄せ合い歌うための曲、そして歌曲の編曲物などの様々な作品が収録されています。ドイツに数多くある男声合唱団や放送合唱団の高水準なアンサンブルでじっくりお聴きください。
PE-412
(3CD)
\2600
チャイコフスキー(1840-1893):
 管弦楽組曲第1 番-第4 番/
 幻想序曲「ロメオとジュリエット」他
CD1:
 1.組曲第 1 番ニ長調 Op.43/
 2.組曲第 2 番ハ長調 Op.53/
CD2:
 1.組曲第 3 番ト短調 Op.55/
 2.組曲第 4 番ト長調Op.61「モーツァルティアーナ」/
CD3:
 1.幻想的序曲「ロメオとジュリエット」/
 2.幻想曲「フランチェスカ・ダ・リミニ」 Op.32/
 3.イタリア奇想曲 Op.45
アカデミー室内管弦楽団/
ネヴィル・マリナー(指揮)
あの交響曲やバレエ音楽に比べると、チャイコフスキーの「管弦楽のための組曲」はあまりよく知られている作品とは言えないかもしれません。しかしこれらの4 曲は、30 代の彼が心血を注いだ労作として、もっと聴かれてもよい作品でしょう。中でも比較的知名度の高い第4 番は、彼が敬愛していたモーツァルトの作品を元にして、華麗なる管弦楽作品として生まれ変わらせた作品です。それぞれ、ジグK574、メヌエットK355、アヴェ・ヴェルム・コルプスK618、主題と10 の変奏K.455 が原曲ですが、モーツァルトの作品の中ではあまり知られていない曲が多く「それらを生まれ変わらせるのは大いなる喜びだった」とチャイコフスキー自身が語っていたそうです。マリナーの熟練の指揮でどうぞ。
PE-416
(3CD)
\2600
フランスのバレエ音楽集
CD1:
 1.ドリーブ(1836-1891):バレエ組曲「コッペリア」/
 2.ショパン(1810-1849):バレエ音楽「レ・シルフィード」(管弦楽編曲:R.ダグラス)/
CD2:
 1.アダン(1803-1856):バレエ音楽「ジゼル」/
 2.マスネ(1842-1912):サンドリヨン組曲/
CD3:
 1.ドビュッシー(1862-1918):おもちゃ箱(管弦楽編)/
 2.ドリーブ:バレエ組曲「シルヴィア」
ベルリン放送交響楽団/
ハインツ・フリッケ(指揮)…CD1/
アカデミー室内管弦楽団/
ネヴィル・マリナー(指揮)…CD2/
ライプツィヒ放送交響楽団…CD3-1/
マックス・ポンマー(指揮)…CD3-1/
ブダペスト・フィルハーモニー管弦楽団…CD3-2

ヤーノシュ・シャンドール(指揮)…CD3-2
19 世紀後半のパリのオペラハウスでは、必ずバレエが上演されていて、貴族や政治家たちと、芸術家たちの接点となっていました。高名な紳士たちがお気に入りの踊り子に声をかけることが流行し、なかでも「競馬クラブ」のメンバーは熱心なスポンサーとなったため、彼女たちの社会的名声は瞬く間に向上しました。(しかし、長いバレエを上演していても、貴族たちが頻繁に踊り子に話しかけてしまうため、その都度中断してしまったようです。)オペラが壮大になっていくにつれて、バレエもますます大きくなり、舞台によっては150 人の踊り子が舞い踊るという壮観な場面も見られたそうです。パリっ子たちのバレエ好きはとどまることはありませんでした。そんなフランスで大好評を博した様々なバレエ音楽をお届けいたします。ドリーブのバレエは、はっきりした筋書きがあるわけではありませんが、「コッペリア」などはまさしくテキストのないドラマとして成立しています。マスネの幻想的な「サンドリヨン組曲」、ドビュッシーの色彩的な「おもちゃ箱」など楽しい作品が一杯です。ショパンのピアノ曲を編曲し、バレエ音楽に仕立て上げた「レ・シルフィード」も聴きものです。
PE-420
(3CD)
\2600
東方からの風
CD1:
 1.レイエ(1823-1909):セーラム/
 2.シマノフスキ(1882-1937):狂えるムエジンの歌より/
CD2:
 1.コルネリウス(1824-1874):
 バグダッドの理髪師序曲/
 2.ベートーヴェン(1770-1827):アテネの廃墟より「行進曲」/
 3.グルック(1714-1787):歌劇「思いがけないめぐり合い」より/
 4.ハッセ (1699-1783):ソリマーノより「勝利の情景」/
 5.グルック:歌劇「欺かれた回教の裁判官」より「ドイツの歌」/
 6.モーツァルト(1756-1791):歌劇「後宮からの逃走」K384 より/
 7.ウェーバー(1786-1826):歌劇「オベロン」より序曲/
 8.サン=サーンス(1835-1921):歌劇「サムソンとダリラ」よりバッカナール/
 9.ビゼー(1838-1875):歌劇「真珠採り」より「聖なる神殿の奥深く」/
 10.R.シュトラウス(1864-1949):歌劇「サロメ」より
  「七枚のヴェールの踊り」/
CD3:
 1.リムスキー=コルサコフ(1844-1908):シェエラザード Op.35/
 2.ラヴェル(1875-1937):シェヘラザード
ゲルトルート・オッテンタール(ソプラノ)/
ブルーノ・ラザレッティ(テノール)/
ヴォルフガング・グラショフ(バリトン)/
聖ヘトヴィク大聖堂合唱団/
ベルリン放送交響楽団/
グイド・マリア・グイダ(指揮)…CD1/
ロベルト・セルヴィル(バリトン)他/
RIAS 放送室内合唱団/
ベルリン放送交響楽団/
ハンス=マルティン・シュナイト(指揮)…CD2/
ギーゼラ・パジーノ(メゾ・ソプラノ)/
ハンス・マイル(ヴァイオリン)/
ゲオルグ・ドンゲラー(チェロ)/
ベルリン放送交響楽団/
ハンス=マルティン・シュナイト(指揮者)…CD3
19 世紀、かのヴィクトル・ユゴーは自作の詩集「東方詩集」の序文に「ルイ14 世の時代、古代ギリシャ文化の研究家は東洋文化にも明るくなければならなかった」という趣旨の言葉を記しました。ヨーロッパにおいて、東洋=オリエンタルはいつも幻想の地であり、この地への憧憬は一種の流行ともなっていたのです。画家も文学者も音楽家も、はるかなる地へ想像の翼を広げ、思い思いの作品を仕上げていきました。CD1 に収録されているレイエは、現在ではほとんど忘れられてしまった作曲家ですが、1906 年のレジオン・ドヌール芸術部門の叙勲者で、文学にも広く通じ、エキゾチックな作品を書いたことで高く評価されました。時代的にそれほど革新的な音というわけではありませんが、なかなか趣味のよい音楽です。かたや、シマノフスキの野趣溢れる音楽には驚くばかりです。ムエジンとは祈祷時報係のことで、声と管弦楽との狂おしいほどの絡みあいが見事です。CD2 はめくるめく色彩のオンパレード。CD3 は2 人の作曲家による「シェエラザード」の聴き比べです。

TOCCATA 1CD¥2600

TOCC-0100
¥2390
ドヴォルザーク(1841-1904):
 ヴァイオリン、ヴィオラとピアノのための歌曲編曲集
  (ヨゼフ・スークによるヴァイオリン編曲版)
 1-7.ジプシーの歌 Op.55
  <私の鐘が鳴り響く、愛の讃歌/
  ああ、聴けよ私のトライアングルを/
  森はひっそりと静まりかえり/わが母の教えたまいし歌/
  弦の調子を合わせて/
  大きくゆったりとした軽い亜麻の服を着て/鷹の翼はタトラの峰高く>/
 8-9.民謡風の歌曲 Op.73, B.146 より
  <おやすみ/ああ、おまえはもういない>/
 10-17.愛の歌 Op.83
  <おお、私たちの愛は幸せではない/
  死は多くの人の心をとらえる/
  あの人の家のあたりをさまよい/
  私はあまいあこがれにひたることを知っている/
  この地にさわやかな西風が吹き/
  せせらぎに沿った森で/おまえの優しいまなざしに魅せられて/
  おお、ただ一人の愛しい人よ>/
 18.4 つの歌 Op.82 より第1 番「私にかまわないで」/
 19.子守歌 B.194/
 20-29.聖書の歌 Op.99
  <黒雲と闇とは王のまわりにあり/
  主よ、御身はわが隠れ家にしてわが盾/
  神よ、わが祈りをききたまえ/主はわが羊飼い/
  神よ、神よ、新しき歌を歌わん/
  おお神よ、わが願いを/バビロン川のほとりで/
  主よ、われを顧みたまえ/
  山に向かいてわれ眼を上げ/
  主に向かって新しき歌を歌え>/
 30.モラヴィア二重唱曲集 Op.32B.62 より第 11 番「慰め」
ヨゼフ・スーク(ヴァイオリン&ヴィオラ)/
ウラディーミル・アシュケナージ(ピアノ)
ドヴォルザークは「最高のメロディストの一人」として知られていますが、それは彼の作品のほんの一部であり、歌曲についてはまだまだ未知の分野と言っても差支えありません。しかしながら彼の旋律の根源は歌曲にあると言っても差支えないでしょう。ここでは、ドヴォルザークの曾孫にあたるヨゼフ・スーク(彼の祖父がドヴォルザークの娘と結婚していた)の愛情溢れる編曲によって一連の歌曲がヴァイオリン及びヴィオラのための作品として生まれ変わりました。「わが母が教えたまいし歌」以外は、歌われることすら稀なこれらの愛すべき歌曲集を独特の甘い音色を持つスーク自身のヴァイオリンで思う存分お聴きください。素朴な味わいと渋さが同居する「聖書の歌」の美しさも格別です。アシュケナージによるピアノ伴奏がこれまた素晴らしく、これこそまさに極上の1 枚と呼ぶにふさわしいアルバムです。録音 2009 年9 月6-8 日プラハボヘミア・ミュージック・スタジオ
TOCC-0035 リスト(1811-1886):交響詩集第 1 集
 オーギュスト・ストラーダル(1860-1930)による独奏ピアノ編曲版
  1.交響詩「前奏曲」/
  2.交響詩「英雄の嘆き」/
  3.交響詩「理想」
リスト=マッティ・マリン(ピアノ)
リストの13 ある交響詩は、作曲家自身によって2 台ピアノ用に編曲された版が存在しますが、こちらは彼の弟子であったストラーダルがピアノ独奏用に編曲したものです。ストラーダルはチェコのピアニストで、リストの他にブルックナーにも師事したことがあります彼の名前はリストの生涯にも度々登場し、彼自身もリストの晩年の夜想曲「夢の中に」を献呈されています。腕の立つピアニストでもあり、バッハ、ヘンデル、ブクステフーデ、そしてリストの作品を数多く編曲したようですが、その楽譜のほとんどは散逸してしまい、全貌はわかりにくくなってしまっているようです。彼の編曲は、それが管弦楽作品であろうとも、原曲の音符を全てピアノで演奏するというコンセプトに基づいたもの。当然音も厚くなり、技巧的にも困難を極めることとなります。この革命的な作品を実際に耳で聴く喜びをぜひ味わってみてください。録音 2007 年11 月29 日-12 月1 日フィンランドクーサンコスキ、クーサー・ホール
TOCC-0058 マシューズ(1943-):弦楽四重奏曲全集第 1 集
 1-4.弦楽四重奏曲第 4 番 Op.27/
 5.弦楽四重奏のためのアダージョ Op.56a/
 6-8.弦楽四重奏曲第 6 番 Op.56/
 9-10.弦楽四重奏曲第 10 番 Op.84
クロイツァー弦楽四重奏団
<メンバー>
ピーター・シェパード・スケーヴド(ヴァイオリン)/
ミハイロ・トランダフィロフスキ(ヴァイオリン)/
モーガン・ゴフ(ヴィオラ)/
ニール・ヘイド(チェロ)
イギリスの作曲家デーヴィッド・マシューズは、現在までに7 曲の交響曲と11 曲の弦楽四重奏曲を書いています。彼の弟はコリン・マシューズ。あのホルストの「惑星」に冥王星を付けくわえた作曲家で、20 代の頃は弟とともに、デリック・クックに協力してマーラーの第10 番の補筆版の完成に寄与したことでも知られています。彼自身は「ティペットとブリテンの後継者として」また「ベートーヴェンを始めとしたウィーン古典派からマーラー、シベリウスと言った20 世紀の初期の作曲家たちの音楽を継承すること」。この2 つを融合するために作曲をしていると語ります。ここで聴く彼の音は、確かに前衛的ではありますが、不思議なほど明るさに満ちています。例えばベートーヴェンのピアノ・ソナタからインスピレーションを得たという、第4 番の第1 楽章などは、そこかしこで艶やかな弦の音を誇示するかのように高らかな歌が響き渡る、とても魅力的な作品です。簡素な造りの第10 番は、13 分という短いながらの曲ですが、彼も鳥の歌を愛しているそうで、驚くほど様々な音が凝縮されています。録音 2008 年8 月4-5 日ロンドンデュケス・ホール
TOCC-0075 ウッド(1932-):室内楽作品集
 1.ピアノ三重奏のための序曲 Op.48/
 2.ヴィオラとピアノのための変奏曲 Op.1/
 3.楽園の鳥によるパラフレーズ Op.26/
 4.ヴァイオリンとピアノのための詩曲 Op.35/
 5-7.クラリネット三重奏曲 Op.40/
 8-10.ピアノ三重奏曲 Op.24
ロンドン大公トリオ
<メンバー>
ナタニエル・ヴァロワ(ヴァイオリン)/
ガブリエラ・スワロウ(チェロ)/
チャールズ・ウィッフェン(ピアノ)/
ポール・シルバーソーン(ヴィオラ)…2/
ロジャー・ヒートン(クラリネット)…3.5-7
1932 年、ランカシャー生まれのヒュー・ウッドは、現代イギリスの最も有名な作曲家の一人です。彼の音楽は叙情性豊かな上品さと、力強い表現力を併せもつものです。確かに前衛的な音楽ですが、決して聴きにくいものではなく、たとえば「楽園の鳥によるパラフレーズ」などは、まるでメシアンの作品のような色彩感を有しています(ただし、メシアンのような陶酔感はなく、飽くまでも現実的な響きに終始します)。彼は交響曲などの大規模な曲よりも、室内楽曲のような凝縮された形式を好み、ここに収録された6 つの作品もどれもパワフルで多彩な表現を持って書かれています。1958 年に書かれたOp.1 の「変奏曲」から2005年作曲のピアノ三重奏のための序曲まで、ほぼ50 年間の軌跡を追うことで、この英国の作曲家の足跡を辿れるのではないでしょうか。録音 2007 年4 月2-4 日イギリスチャンプス・ヒル
TOCC-0080 ティエリオ(1836-1919):室内楽作品集第 1 集
 1-4.ピアノ五重奏曲ニ長調 Op.20/
 5-17.2 台のチェロとピアノのための主題と変奏 Op.29/
 18-21.弦楽六重奏曲ニ長調
ハンブルク・チャンバー・プレイヤーズ/
イアン・マードン&イロナ・ラーシュ(ヴァイオリン)…1-4.18-21/
ルドルフ・ザイッペル(ヴィオラ)…1-4.18-21/
ユリア・メンシュイング(ヴィオラ)…18-21/
ロルフ・ヘルブレヒツメイヤー(チェロ)…5-21/
マルティン・フォン・ホップガルテン(チェロ)…1-21/
ヒロセ・ユウコ(ピアノ)…1-17
フェルディナント・ティエリオはハンブルクの作曲家、およびチェリストです。彼はブラームスの師でもあったエドゥアルド・マルクスセンの弟子であり、同じく弟子であったラインベルガーと生涯親しい友人関係にありました。彼は出版社の娘と結婚し、ハンブルク劇場の音楽監督を務め、また優秀な音楽教師として、多くの弟子を育てました。生前には多くの曲が上演され、高い評価を受けましたが、残念なことに年月を経てすっかり忘れ去られてしまいました。彼の音楽の肌触りは確かにブラームスのものと似ていますが、これらの室内楽作品は、重みのある響きに彩られた深淵な表情を湛えています。また「主題と変奏」はティエリオが紛れもなくチェロの名手であったことを伝える素晴らしい作品です。録音 2007 年9 月28-30 日ハンブルク
TOCC-0099 ゲルンスハイム(1839-1916):2 つのピアノ五重奏曲
 1-4.ピアノ五重奏曲第 1 番ニ短調 Op.35/
 5-8.ピアノ五重奏曲第 2 番ロ短調 Op.63
アルト・ヴィヴォ弦楽四重奏団
<メンバー>
イングリータ・リペイト(ヴァイオリン)/
クリスティョナス・ヴェンスロワス(ヴァイオリン)/
トマス・ペトリキス(ヴィオラ)/
ポヴィラス・ヤクンスカス(チェロ)/
エドゥアルド・オガネシアン(ピアノ)
ドイツの作曲家、指揮者、ピアニスト、ゲルンスハイムの室内楽作品集です。ドイツ連邦共和国のヴォルムスに生まれ、7歳から地元の音楽監督リーベ(シュポアの弟子)に学び音楽の素養を得ました。1848 年から革命を避け、一家はマインツ、ライプツィヒと住まいを変え、ライプツィヒではピアノをモシェレスに学びます。1855 年から1860 年までパリに留学したことで、ラロやサン=サーンスとも親交を深めています。しかしながら彼の作風はドイツロマン派に属するもので、ブラームスやシューマンと同じように堅固な構成を持ち、重厚な音と響きで勝負します。彼の作品は、すっかり忘れ去られていましたが、10年ほど前に交響曲全集が発売された時、熱狂的な聴き手の間で少しだけブームが起きたことがありました。それ以来、少しずつ録音の数も増えてきてはいますが、そろそろ、もっと多くの人に愛されてもよい時期が来たのかもしれません。それほどまでに魅力的な作品ばかりです。録音 2009 年1 月3-6 日リトアニア、ヴィルニウススタジオ・プラノ
TOCC-0109 プライアー:ヴェレスラヴィスタ
 1-3.ヴェラスラヴィスタ
チャン・シャオ・ミン(ピアノ)/
シモネ・ポーター(ヴァイオリン)/
マイケル・プロヴァンス(ヴァイオリン)/
ナタン・シャン(チェロ)/
ノーザン・シンフォニア/
アレクサンダー・プリオール(指揮)
イギリスの若い人&知識層をターゲットにした放送局「Channel4」が2009 年の春に制作したテレビ番組で紹介された、弱冠16歳のロシア系イギリス人の若き作曲家、アレックス・プライアーの「ヴェレスラヴィスタ」です。タイトルは「古代スラヴの音楽の神ヴァレスへの栄光」を意味していて、ムソルグスキー、リムスキー・コルサコフなどロシア音楽の雰囲気を敬称した華やかな作品となっております。このライヴ録音に参加しているのは、10 歳の中国人ピアニスト、チャン・シャオ・ミンを始めとした15 歳までの若き演奏家たち。才能溢れる若き演奏家たちのライヴ演奏は、溢れる熱気と清々しさが感じられます。録音 2009 年4 月29 日セージ・ゲーツヘッド

WIGMORE HALL LIVE 1CD¥2400

WHLIVE0034 ダウランドもいいのだけれど・・・ソプラノとリュートのための歌曲集
 1.ロセター(1567-1623):前奏曲/
 2.ジョンソン(1583-1633):別離の喜び/
 3.ジョンソン:ああ、うなり声をあげたまえ/
 4.ジョンソン:安らぎをもたらす眠りよ/
 5.アルフォンソ・フェッラボスコ1 世(1543-1588):パヴァン第 4 番/
 6.作者不詳:ガイヤルド/
 7.ダウランド(1563-1626):運命、私の敵/
 8.ジョンソン:パヴァンハ短調/
 9.ダウランド:私の過ちを,彼女は許してくれるだろうか/
 10.ダウランド:暗闇に私は住みたい/
 11.モンテヴェルディ(1567-1643):あの高慢なまなざし/
 12.グランディ(1586-1630):ああ、あなたは何と美しい/
 13.ピッチニーニ(1566-1638):トッカータ/
 14.ピッチニーニ:ラ・フォリアによるパルティータ/
 15.カッチーニ(1551-1618):アマリッリ麗し/
 16.カプスベルガー(1580?-1651?):トッカータ・アルペジアータ/
 17.カプスベルガー:カプスベルガー氏/
 18.メルラ(1594-1665):子守歌による宗教的カンツォネッタ-さあ眠りなさい/
アンコール 19.ジョンソン:あなたは見たのか、輝く百合を
キャロリン・サンプソン(ソプラノ)…2.3.4.7.9.10.11.12.15.18.19/
マシュー・ワッズワース(リュート&テオルボ)
1610 年のロンドンは、現代の社会と同じくらいに多様な高い文化を有していました。数々の国から音楽家を始めとした文化人が集まり、各々が芸術性溢れる作品を公開、そこに住む人々もその刺激的な生活を思い切り謳歌していたのです。このアルバムはそんな当時の音楽的シーンを切り取ったようなものと言えるでしょう。当時、最も高名な作曲家はもちろんダウランドでしたが、他にも多くの作曲家たちが思い思いの美しい花を咲かせていました。イタリア、フランス、ベルギーにまでおよぶ彼らの出身地を見るだけでロンドンがいかに牽引力を持った土地かということに気付かされます。ここで見事な歌唱を披露するのは、イギリスが誇るソプラノ、サンプソンです。彼女はバッハ・コレギウム・ジャパンとも何度も共演し、その清冽な歌声で聴き手を魅了し続けています。ここでの彼女も、その暖かみのある声を存分に生かし、静かな中にも力強さを秘めた素晴らしい歌を聴かせます。ワッズワースの爪弾くリュートの音色がもたらす、ぴんと張り詰めた静けさ。そこに差し込む一条の光のような声の美しさをご堪能ください。録音 2008 年12 月7 日
WHLIVE0033
¥2190
トレヴァー・ピノックハープシコード・リサイタル
 1.パーセル(1660-1717):組曲第 4 番イ短調/
 2.ハイドン(1732-1809):ソナタイ長調 Hob.XVI/14/
 3.ヘンデル(1685-1759):組曲第 7 番ト短調/
 4.ヘンデル:組曲第 2 番ヘ長調/
 5.パーセル:組曲第 2 番ト短調/
 6.ハイドン:ソナタト短調 Hob.XVI/27/
 アンコール
  7.ハイドン:ソナタニ長調より終楽章Hob.XVII/D1/
  8.パーセル:新しいグラントホ短調
トレヴァー・ピノック(ハープシコード)
1946 年イギリス、カンタベリー生まれの指揮者、トレヴァー・ピノックの直近のソロ・リサイタルです。2003 年にイングリッシュ・コンサートの音楽監督を退任してからは、パユと共演するなど若干の活動はしているものの、活発な演奏活動をしているという話はなかなか聞こえてこなくて、ファンはやきもきしていたようです。しかしご安心ください。この2009 年のリサイタルでの素晴らしい演奏は、彼の健在ぶりを如実に語っております。ハイドンの初期のソナタ2 曲と、ヘンデル、パーセルの組曲を取り合わせたプログラムも最高です。少々陰鬱な雰囲気に始まるパーセルの組曲が終わったあと、がらりと雰囲気が変わるハイドンのソナタ・・・交互にやってくる短調と長調の移り変わりがたまりません。アンコールでの聴衆の拍手も暖かく、聴き終えて幸せな気分になれそうな1 枚です。録音 2009 年5 月10 日




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