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第52号マイナー・レーベル新録音新譜(5)



ACCORD

480 3761
\2400→¥2190
アンリ・ドマルケット/オリヴィエ・グレフ:アダムの罪によりて
 1.チェロ協奏曲《アダムの罪によりて》
 2.ソナタ・ド・レクイエム(チェロとピアノのための)
アンリ・ドマルケット(チェロ)
ジョヴァンニ・ベルッチ(2:ピアノ) 
フランス国立管弦楽団(1)
指揮:ジャン=クロード・カサドシュ(1)
1950年にパリに生まれ、2000年に同地で急死した作曲家&ピアニスト、オリヴィエ・グレフの両親はポーランド人で、医師だった父親はアウシュヴィッツからの生還者でもありました。早くから才能を示した彼は、パリ音楽院とジュリアード音楽院に学び、ベリオにも師事しましたが、その作風は機能和声や旋法を大切にしたもので、当時の現代音楽の主流だった無調音楽に向かうことはありませんでした。ショスタコーヴィチやブリテンに傾倒しながら、独自の音楽世界を守り続けた彼は、やがてメータ、ダルベルト、パスキエ、カプソンといった名演奏家たちから高評価を受け、現在は彼の財団やアパックス社から様々な作品が出版されています。ここに収録されたチェロ協奏曲は、作曲者が名手ドマルケットのために書いた作品ですが、演奏者のたっての希望により、この度、没後10年に待望の世界初録音が行われました。また、カップリングの 「ソナタ・ド・レクイエム」は、1979年に書かれたチェロとピアノのための作品で、1992年に現在の形への改訂が行われています。録音:2009年 フランス(1:ライヴ)、2010年 スイス(2) <デジタル録音>
480 3437
(2CD)
\4400
エンリケ・マッツォーラ /
 イルデブランド・ピッツェッティ:歌劇《フェドーラ》全3幕
ハスミク・パピアン(ソプラノ:フェドーラ)
グスターヴォ・ポルタ(テノール:イッポリート)
チャンハン・リム(バリトン:テセオ)
クリスティーネ・ノレン(アルト:エトラ)他
モンペリエ歌劇場少年合唱団
ラトビア放送合唱団
モンペリエ国立管弦楽団
指揮:エンリケ・マッツォーラ
イタリア新古典主義音楽の推進者ピッツェッティが1912年に作曲し、約1世紀も眠り続けていた名作オペラが、2008年7月に待望の世界初演を迎えた際の感動的な記録。イタリアのメロドラマの伝統をしっかりと受け継いだこの19世紀オペラは、全編に渡ってロマンティックなファンタジーに満ち溢れています。アルメニアの名ソプラノ・パピアンやアルゼンチンのテノール・ポルタら名歌手陣、輝かしい合唱、そしてそれらを巧みに統括したスペイン出身の期待のオペラ指揮者ピッツェッティなど、充実したキャストも適材適所で大きな魅力を放っています。録音:2008年7月16日 モンペリエ <デジタル録音> 新録音

ECM

476 3799
\2400
アヌ・タリ/エリッキ=スヴェン・トゥール:《ストラタ》
 1.交響曲第6番《ストラタ》(2007)
 2.クラリネットとヴァイオリンのための協奏曲《ノエシス》(2005)
イェルク・ヴィトマン(2:クラリネット) 
ノルディック交響楽団
指揮:アヌ・タリ
1959年生まれのエストニアの作曲家エリッキ=スヴェン・トゥールは、キング・クリムゾン、フランク・ザッパ、イエス、ジェネシスらプログレッシブ・ロックの影響を強く受けた作風で知られ、ミニマリズム、スペクトル分析、直線対位法、十二音技法、音響作曲法などを好むことでも知られています。同郷期待の若き女性指揮者アヌ・タリの指揮でお届けする当盤には、トゥールの最新動向を伝える2曲を収録。《ストラタ》は、彼女とノルディック響のために書かれた清冽に躍動する作品。カップリングの協奏曲《ノエシス》では、当レーベルでおなじみのドイツの若き俊英イェルク&カロリン・ヴィトマンが、精密かつ縦横無尽な掛け合いを聴かせてくれます。録音:2007年5月、2009年6月 エストニア・コンサートホール <デジタル録音>

MD+G 1CD¥2300

937 16316
(SACD Hybrid)
\3300→¥2490
フランツ・シュミット:交響曲第4番他
 1.交響曲第4番
 2.歌劇《ノートルダム》間奏曲
ボン・ベートーヴェン管弦楽団
指揮:シュテファン・ブルーニエ
作品の魅力を余すところなく引き出した白熱のライヴ録音!デビュー盤のシェーンベルク作品集が好評を博したブルーニエ&ボン・ベートーヴェン管の最新盤は、瑞々しく洗練された作風で20世紀前半のウィーン音楽界を牽引したフランツ・シュミットのライヴ録音。彼が一人娘の追悼のために書いた美しくも悲しい交響曲第4番と、彼の最高傑作の一つに数えられる豊麗で輝かしい歌劇《ノートルダム》間奏曲のカップリングです。作品のロマンティックな魅力を余すところなく引き出したブルーニエの見事な手腕の数々を、SACDの高音質でたっぷりお楽しみください。録音:2010年1月28〜29日 ベートーヴェンホール、ボン <デジタル録音> ライヴ録音
614 15532 フランツ・ラムル/パッヘルベル:鍵盤作品集 Vol.1
 1.前奏曲ニ長調
 2.アラブレーヴェ ニ長調
 3.幻想曲ト長調
 4.トッカータ ト長調(12)
 5.第7旋法のマニフィカト
 6.トッカータ ト長調(14)
 7.リチェルカーレ ハ長調
 8.パルティータ《ああ罪人なる我、何をなすべきか》
 9.シャコンヌ ヘ長調
 10.コラール前奏曲集
 11.組曲ヘ長調
フランツ・ラムル(オルガン:1〜10、チェンバロ:11)
17世紀後半のドイツで最高のオルガン奏者の一人でもあったパッヘルベルは、南ドイツと中部イタリアの音楽様式を巧みに融合した作風が特徴です。前作が好評を博した彼の鍵盤作品集の第2弾では、やはり鬼才コープマンの弟子ラムルが、オルガンとチェンバロで奏でて、トッカータ、幻想曲、コラール前奏曲、組曲など彼の多彩な鍵盤音楽の世界に誘います。前作に続き、フライブルクの聖ペーター教会が誇るジルバーマン・オルガンの名器の美しい音色にもご注目ください。
341 16282 ジークベルト・ランペ/
 グラウプナー:管弦楽作品集 Vol.3
  1.カノンGWV.218
  2.ソナタGWV.707
  3.ソナタGWV.711
  4.序曲GWV.447
ノヴァ・ストラヴァガンツァ
指揮:ジークベルト・ランペ
好評の裡に着々と進行しているランペ&ノヴァ・ストラヴァガンツァのグラウプナーの管弦楽作品集の第3弾。J.S.バッハと同時期にドイツで活躍したクリストフ・グラウプナー(1683‐1760)は勤勉で多産な作曲家で、113曲のシンフォニア、85曲の管弦楽組曲、44曲の協奏曲、66曲のソナタ、8つの歌劇、40曲のチェンバロのためのパルティータ、40曲の世俗カンタータの、1418曲の宗教曲など、現存している作品目録だけで約2000曲にのぼります。近年、再評価が著しい彼ですが、その大きなきっかけとなったのが、ドイツの権威あるエコー・クラシック賞にも輝いたランペたちの精力的な活動でした。彼の没後260年に贈る、珠玉の名演の数々をどうぞ。録音:2004年1月8日(4)、2004年1月18日(1) バート・アロルセン、2009年7月6日 マリエンミュンスター修道院(2、3) <デジタル録音>
613 16002 ミニマル・ミュージックの巨匠の若き日の傑作集
シュテッフェン・シュライエルマッハー/
フィリップ・グラス:鍵盤作品集Vol.3
 1.同じ動きの音楽(1969)
 2.ハウ・ナウ(1968)
 3.5番目の音楽(1969)
シュテッフェン・シュライエルマッハー
(エレクトリック・オルガン:1、ピアノ:2、3)
現代音楽のスペシャリスト、シュライエルマッハーによる待望のフィリップ・グラス(1937〜)の鍵盤作品集第3弾。収録されているのは、前作に続き、今回もオルガンとピアノのための作品で、彼がまだ30代前半だった1968〜69年にかけての創作にあたります。初期傑作の一つである《ハウ・ナウ》を含む美しい名曲をご堪能ください。録音:2008年10月2日 マリエンミュンスター修道院 <デジタル録音>
606 16302 アンドレアス・ジーリング/
テオフィル・ライテンベルガー:オルガン作品集
 1.オルガン前奏曲《わが心よ、喜びをもって昂揚せよ》
 2.オルガン・ソナタ第1番
 3.フレスコバルディの主題によるヴィオラとオルガンのための変奏曲
 4.パストラーレ
 5.オルガン・ソナタ第2番
 6.アラベスク
 7.オーボエとオルガンのための組曲
 8.オルガン・ソナタ第3番
 9.オルガン前奏曲《喜びたまえ、天と地よ》
アンドレアス・ジーリング(オルガン) 
ヴォルフガング・ターリツ(ヴィオラ:3) 
ルカ・マリアーニ(オーボエ:7)
テオフィル・ライテンベルガー(1906〜96)は、30年に渡って音楽教育と教会音楽に身を捧げたため、ようやくオルガン作品に全力を傾注できるようになったのは、それらの仕事から解放された後年になってからのことでした。2005年からベルリン大聖堂のオルガニストを務めている名手ジーリングが、そんな彼の隠れた傑作の世界初録音に挑んだ当盤では、大聖堂の広壮空間ならではの長い残響にもうまく対処しながら、ライテンベルガー独自野の色彩と魅力をお届けします。録音:2009年10月22〜23日(1、2、4〜6、8、9)、2010年1月9日(3、7) ベルリン大聖堂 <デジタル録音>
943 16226
(SACD Hybrid)
\3300→¥2390
レオンスカヤ/ベートーヴェン:後期ソナタ集
 1.ピアノ・ソナタ第30番ホ長調Op.109
 2. 同 第31番変イ長調Op.110
 3. 同 第32番ハ短調Op.111
エリザベート・レオンスカヤ(ピアノ:1901年製スタインウェイD) 
ブラームス、メンデルスゾーン、シューベルト、ショパン…。グルジア出身の名女流ピアニスト、エリーザベト・レオンスカヤが当レーベルに行ってきた録音の数々は、いつも斬新な解釈で多くの聴き手を魅了し続けてきました。そして当盤では、ベートーヴェンのピアノ音楽の集大成と言える3つの最後のソナタを収録。スタインウェイの名器を自在に操る妙技をSACDの高音質で記録した演奏の数々は、彼女の円熟期を代表する名演として長く記憶されることでしょう。録音:2009年10月30日〜11日1日 マリエンミュンスター修道院 <デジタル録音> 新録音
309 16172
\2090
ムジカ・アルタ・リパ/イタリアの転機
 1.G.サンマルティーニ:協奏曲ヘ長調
 2.ガルッピ:協奏曲ハ短調
 3.ボッケリーニ:協奏曲第3番ト長調
 4.ヴィヴァルディ:協奏曲ヘ長調RV.434
 5.ロカテッリ:ソナタ第8番ニ長調
 6.マンチーニ:ソナタ ニ長調
ムジカ・アルタ・リパ
18世紀の後期イタリア・バロック音楽は、ヴィヴァルディを筆頭に、協奏曲などの分野で音楽に多くの革新をもたらし、後の古典派やロマン派に受け継がれることになりました。そんな音楽史の重要な転機に生まれた6つの傑作を、名門ムジカ・アルタ・リパが、ベルカント風の豊かな歌心や超絶技巧を随所で効果的に盛り込んだ名演でお届けします。録音:2009年11月29日〜30日、11日1日 マリエンミュンスター修道院    <デジタル録音> 新録音
645 14102 プレイヤー・ピアノVol.10〜ナンカロウの遺志を継ぐ者たち‐2
 1.リゲティ:ピアノのための練習曲集から(第9〜15番)
 2. 同:コンティニュアム
 3.ボウデリー:カノン
 4.古川聖:プレイヤー・ピアノのための12曲
 5.シュテーブラー:プレイマニック
アンピコ・ベーゼンドルファー・グランド・ピアノ(1927)
アンピコ・フィッシャー・グランド・ピアノ(1925)
MDGのプレイヤー・ピアノ・シリーズ第10弾は、第6弾「ナンカロウの遺志を継ぐ者たち」の第2弾で、すべて20世紀後半に書かれた作品を収録しました。リゲティ作品を自動ピアノ用に編曲した2曲、ナンカロウの80歳の誕生を記念して書かれたボウデリーの「カノン」、日本が誇る現代作曲家・古川聖など、聴きどころが目白押しです。今回も、聴いているうちに頭がクラクラしてトランス状態になること請け合いです!録音:2005年6月19〜24日 イマヌエル教会、ヴッパータール <デジタル録音>
319 2742 ヤンカ/グダニスクと西プロイセンの音楽巡礼
 1.聖マリーン教会/グダニスク(ダンツィヒ)
 2.聖ニコライ教会/グダニスク(ダンツィヒ)
 3.オリワ大聖堂/オリワ
 4.聖トルン教会/トルン
 5.フィルハーモニー/ビドゴシュチ
 6.プルシュチ福音教会/プルシュチ(ダンツィヒ)
 7.ボンシュテテン・カトリック教会/コニッツ
 8.ペルプリン大聖堂の内陣オルガン/ペルプリン
 9.同 大オルガン/ペルプリン
ジャン・ヤンカ(オルガン)
オルガン巡礼の旅は、ポーランド最大の港湾都市グダニスクを中心とした西プロイセンに到着しました。その8箇所の教会にあるオルガンの素晴らしい音響と音色をご紹介します。東プロイセン同様、中世から20世紀の2度の世界大戦に至るまで、常にドイツとポーランドの争いに翻弄されつつも、常に政治や経済の中心として活気に満ち溢れていたこの地ならではの、壮麗かつ厳粛な調べをご堪能ください。オルガンを弾くジャン・ヤンカ(1933〜)は、クラクフで学んだ後、シュトゥットガルト、パリへ渡り、パリではマルセル・デュプレに師事。作曲家としても有名で、フランスの印象派の伝統を受け継きながら、キリストの復活に対する深い信仰心も帯びた、美しいオルガン作品を数多く書いています。録音:1986年9月

MUSICA OMNIA

MO 210
\1600
アトランティス・トリオ/
 ベートーヴェン:室内楽作品集
  1.ピアノ三重奏曲第3番ハ短調 Op.1-3
  2.アレグレット変ロ長調WoO.39
  3.交響曲第2番ニ長調Op.36
   (作曲者自身の編曲によるピアノ三重奏曲版)
アトランティス・トリオ
1792年にウィーンに移り住んだベートーヴェンが、ハイドンに作曲法を師事していた頃に、記念すべき「作品1」として発表した3曲のうちの最後の曲目が、伝統と創意が巧みにバランスした「ピアノ三重奏曲第3番」でした。また、カップリングには変ロ長調のアレグレットと、ベートーヴェン自身の編曲による響曲第2番のピアノ三重奏曲版も収録。ベートーヴェンのピリオド奏法に精通したアトランティス・トリオの名演でお届けします。録音:2005年5月23〜25日 <デジタル録音>
MO 307
\1600
ダグラス・ワーザン& ウルスラ・デュッチュラー/
ボワモルティエ:6つのソナタOp.91
 1.ソナタ第1番ニ長調
 2. 同 第2番ト短調
 3. 同 第3番ト長調
 4. 同 第4番ホ短調
 5. 同 第5番イ長調
 6. 同 第6番ハ長調
ダグラス・ワーザン(フラウト・トラヴェルソ)
ウルスラ・デュッチュラー(チェンバロ)
ラモーと並ぶフランス・バロック音楽の旗手だったボワモルティエの代表作の一つとして知られるフルートとチェンバロのための6つのソナタを完全収録。名手デュッチュラーの知的なチェンバロに支えられながら、同じく名手ワーザンの吹くトラヴェルソが、素朴で優雅なひとときを現出する珠玉の1枚です。録音:2006年1月 <デジタル録音>
MO 310
(2CD)
\2400
アトランティス・トリオ&デイヴィッド・セルッティ/
シューベルト:室内楽作品集
CD1
 1.ピアノ三重奏曲第1番変ロ長調D.898
 2.アダージョとロンド・コンチェルタンテ ヘ長調D.487
 3.ノットゥルノ変ホ長調D.897
CD2
 1.ピアノ三重奏曲第2番変ホ長調D.929
 2. 同 変ロ長調D.28《ソナタ楽章》
アトランティス・トリオ
デイヴィッド・セルッティ(ヴィオラ)
ここに収録されたシューベルトのピアノ三重奏曲第1番&第2番は、作曲者が晩年に残した大作で、19世紀前半における室内楽金字塔として多くの人々に愛されています。メンデルスゾーンとシューマンの同分野の作品にもインスピレーションを与えたこの2曲をはじめとした名曲5曲を、長らく名盤として愛されてきたピリオド奏法の権威アトランティス・トリオの瑞々しいリマスター盤でお届けします。録音:1994年10月、1995年4月 <デジタル録音>

TELARC

CD 80131
\1600
〔未案内旧譜〕
1.チャイコフスキー:交響曲第2番ハ短調Op.17《小ロシア》
2.リムスキー=コルサコフ:交響曲第2番嬰ヘ短調Op.9《アンタール》
ピッツバーグ交響楽団
指揮:ロリン・マゼール
録音機会の稀な隠れた名曲をカップリング。チャイコフスキーの「第2番」はマゼール2度目の録音で、濃厚なロシア情緒の表出よりも、オケの響きの美しさやテクスチュアの描出を重視した現代的な名演。言える演奏である。R=コルサコフは、録音当時、CDとしては初録音だったことが話題になった貴重な記録です。
CD 80548
(2CD)
\2300
〔未案内旧譜〕
マーラー:交響曲第2番ハ短調《復活》  バーバラ・ボニー(ソプラノ)
メアリー・フィリップス(メゾ・ソプラノ)
アトランタ交響楽団&合唱団
指揮:ヨーエル・レヴィ他
第1、4、5、6、7番に続くレヴィ&アトランタ響のマーラー全集第6弾は、ファン待望の《復活》。歌手陣にもボニー&フィリップスを擁した充実の仕上がりになっています。
TEL 31980
(CD+DVD)
\2500
オルガン界の革命児の白熱のライヴ
キャメロン・カーペンター/キャメロン・ライヴ!
CD
 1.J.S.バッハ:トッカータ 嬰へ短調BWV.540/
 2. 同:前奏曲とフーガ ロ短調BWV.544/3.
 3. 同 ホ短調BWV.548/4. 同 イ短調BWV.543/
 5. 同 ニ長調BWV.532/6. 同 ト長調BWV.532/
 7. 同:インプロヴァイズド・カデンツァ/
 8.キャメロン・カーペンター:
  B.A.C.H.に基づくセレナーデとカデンツァ(2009:世界初録音)
DVD
 1.ショスタコーヴィチ:祝典序曲Op.96/
 2.シューベルト:魔王/
 3.キャメロン・カーペンター:シネマ・オルガンのための3つの間奏曲
  (2005:世界初録音)/
 4.リスト:葬送曲/
 5.モシュコフスキ:花火Op.36‐6/
 6.リスト:泉のほとりで/
 7.ヴィエルヌ:ナイアデス/
 8.ヴィドール:トッカータ/
 9.キャメロン・カーペンター:ウィル・オ・ザ・ウィスプ/
 10.スーザ:星条旗よ永遠なれ/11.前奏曲とフーガ第5番ニ長調BWV.850
◆特典映像
 1.ライヴ・イン・ベルリン
  〔聖マティアス教会、2009年10月23日〜
   ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲/
 キャメロン・カーペンター:クラウス・キンスキーへのオマージュ/
 モシュコフスキ:花火Op.36‐6/前奏曲とフーガ第5番ニ長調BWV.850〕
 2.キャメロン・ライヴ!ザ・コンサート(ドキュメンタリー映像)
 3.ショパン:革命のエチュード
  (デビュー・アルバム『革命〜レヴォリューショナリー』より)
キャメロン・カーペンター(オルガン)
グラムロック・ファッションを身にまとったオルガン界の革命児キャメロン・カーペンターが、昨年の11月にニューヨークで行ったライヴをCDとDVDに収めた白熱の記録。名門ジュリアード音楽院でオルガンを学んだ彼は、悪名高いニューヨークのクラブ・キッズでもあり、在学中の6年間もグラムロック風の服装で通し続けたそうです。クラシック音楽で最も保守的と思われていたオルガン界に突如現れた革命児の最新の姿を、CDとDVDの双方でたっぷりお楽しみください。DVDの特典映像には、ライヴの舞台裏を記録したドキュメンタリーの他、2008年のベルリン・ライヴ、大好評を博したデビュー盤のメインタイトルでもあるショパンの《革命のエチュード》も収録されています。録音&収録:2009年11月21日 聖マリア教会、ニューヨーク <デジタル録音>

BR KLASSIK

900710
\2000→¥1790
モーツァルト(1756-1791):作品集
 1.フルート協奏曲第 1 番ト長調 K313/
 2.オーボエ協奏曲ハ長調 K314/
 3.交響曲第 32 番ト長調 K318
イレーナ・グラフェナウアー(フルート)…1/
フランソワ・ルルー(オーボエ)…2/
ギュンター・ヴァント(指揮)…1/
サー・コリン・デイヴィス(指揮)…2.3/
バイエルン放送交響楽団
3つの違った雰囲気のモーツァルトをお楽しみください。イレーナ・グラフェナウアーは1957 年スロヴェニアで生まれた女性フルーティストです。彼女は8 歳から音楽を学び、カールハインツ・ツェラー、オーレル・ニコレに師事、ベオグラード、ジュネーブ、ミュンヘンの3 つのコンクールで1 等賞を得ました。1977 年から1987 年までバイエルン放送響の首席フルーティストとして活躍、クーベリックやデイヴィスの指揮のもと、素晴らしい演奏を数々残しています。この1981 年の録音は、ギュンター・ヴァントが北ドイツ放送交響楽団の首席として招聘される前年のもので、厳しい表情を備えたモーツァルトは、このオーケストラのディスコグラフィーの中でも特別なものの一つとして大切にされています。オーボエのフランソワ・ルルーも1992 年から2004 年まで、このオーケストラの首席として活躍。2001 年のこの演奏は、コリン・デイヴィスとの緊密な関係を物語るかのような、雄弁な音楽が楽しめます。1985 年の交響曲第32 番では、コンパクトな単一楽章の中にイタリア的な明るさを感じさせるところがさすがデイヴィスです。録音: 1981 年10 月16 日…1, 2001 年1 月11-12 日…2, 1985 年6 月22 日…3 ミュンヘン・ヘルクレスザール
900302
\2300
PARADISI GLORIA 21〜マリアの祈りに基づく21 世紀の作品集
 1.オリオール・クルイサン(1976-):深き淵/
 2.ゲルト・キュール(1952-):始めに-瞑想-マニフィカト-終わりに/
 3.ヨアンナ・ウォズニ(1973-):アーキペル/
 4.ヨハンナ・ドーデラー(1969-):サルヴェ・レジーナ
アンゲリカ・ルツ(ソプラノ)…2/
エイドリアン・エレード(バリトン)…2/
マリス・ペーターセン(ソプラノ)…4/
バイエルン放送合唱団/
ミュンヘン放送管弦楽団/
ウルフ・シルマー(指揮)
どれほど音楽の形態が変わろうとも、神や普遍なる物への敬意は変わることはありません。それを認識させてくれる 4 つの作品をお聴きください。バイエルン放送局から依嘱されたこれらの作品は、すべて「マニフィカト・・・マリアの祈り」を扱ったものですが、書き手、聴き手によってここまで違った姿で立ち現れるのです。もちろん、どの曲も世界初演であり、各々の曲の斬新さは他では類を見ません。オーケストラの激しい咆哮で始まるクルイサンの「深き淵」にあるのは絶望の中での一筋の救いでしょうか。また、キュールの作品にも破壊的な音が見え隠れしますが、やはりこれを通り抜けないと救いはないようです。ウォズニの作品は「出現した後に生ずる物」という意味でキリスト誕生の後のマリアを描いているということでしょうか。ドーデラーの作品は、最も宗教曲として心にしみるものでしょう。しかし、その不安に満ちた音は一筋縄でいかない何かを孕んでいます。これらの演奏困難な作品を易々と形にしてしまう、バイエルン放送合唱団、ミュンヘン放送管弦楽団、そしてソリストたち、指揮者ウルフ・シルマー。彼らの見事な才能に酔い痴れてください。録音: 2008 年2 月1 日…1, 2008 年7 月4 日…2, 2009 年1 月30 日…3, 2009 年5 月29 日…4 ヘルツ=イエス教会ライヴ録音

CAPRICCIO

C7020
(3CD)
\2700
ハイドンに捧ぐ18 のピアノ・トリオ
CD1:
 1.クランマー:…光と…/2.ウールリッチ:夜は続かないだろう/
 3.葉小鋼(1955-):ピアノ三重奏曲/
 4.ドーデラー(1969-):ピアノ三重奏曲第2 番 DWV52/
 5.ボンガニ・ンドダナ=ブリーン(1975-):2 つのングニ舞曲/
 6.ホセ・M・サンチェス=ベルドゥ(1968-):ヘッカンII「トリオ IV」/
CD2:
 1.ボルコム(1938-):序奏とロンド-ハイドン・ゴー・シーク/
 2.エヴァーハーツ(1971-):ハイドントリオ/
 3.柿沼唯(1961-):花月/
 4.フォンティン(1930-):私の愛しいヨーゼフよ/
 5.ホドル:ハイドン/
 6.イレーシュ:トルソ VI/
CD3:
 1.シフリン(1932-):悲歌と瞑想曲/
 2.シュネーベル(1930-):ハイドン・デスティレイト/
 3.シェドルベルガー:塗りすぎⅠOp.20/
 4.カッツ=チェルニン(1957-):カリオペ・ドリーミング/
 5.ジョラス(1926-):ああ、ハイドン/
 6.ハルニック(1970):影と亀裂
アイゼンシュタット・ハイドン・トリオ
1909 年のヨーゼフ・ハイドン没後100 周年の際には、6 人のフランス人作曲家、ラヴェル、ドビュッシー、デュカス、アーン、ダンディ、ヴィドール・・・によって、ハイドンを讃える音楽が書かれ、盛大な記念行事が催されたのでした。さて、2009 年のハイドン没後200 年を記念するこのプロジェクトは、世界中から才能ある作曲家たちが偉大なる天才のために曲を捧げています。彼らの出身国を見てみますと、オーストリアから6 人、他のヨーロッパから6 人、アメリカ、オーストラリア、中国、日本、南アフリカ、そしてアルゼンチンからの6 人。と何とも多彩な人選です。各々の国の風情を湛えつつ、様々に形を変えたハイドンの音楽は、オリジナルの素晴らしさを彷彿させながらも、限りない可能性を聴き手の前に提示します。曲の長さはどれもが6〜7 分にまとめられていて、作曲家たちの個性も巧みに生かされているのです。名手、アイゼンシュタット・ハイドン・トリオの目の覚めるような力量にも唖然とすることでしょう。現代音楽がちょっと苦手な人でも、心の底から楽しんでいただける好企画です。
C5002
(SACD Hybrid)
\2600
シュニトケ(1934-1998):映画音楽集第 4 集
 1-6.映画音楽「スポーツ、スポーツ、スポーツ」組曲
  (編曲:F.シュトローベル)/
 7-15.映画音楽「歯科医の冒険」組曲(編曲:F. シュトローベル)
ベルリン放送交響楽団/
フランク・シュトローベル(指揮)
当時の作曲家たちの例にもれず、シュニトケも1960 年代前半から1980 年代までは、とにかくサウンド・トラックを書いていました。その数およそ60 作品!しかし、そのほとんどはKGBの手で葬り去られてしまい、現在では、このシュトローベル編のような、他の作曲家が編曲した物を聴くことで、当時を推測する他なくなってしまったのは残念なことです。ここに収録された2 曲のサウンド・トラックはどちらも名監督エレム・クリモフの映画で、「スポーツ〜」は何とも古典的な人を食った感じの曲が並びます。妙になまめかしいメヌエットや、いかにもドキュメンタリーチックな緊迫感溢れる音楽(スパイ映画にもあいそう)です。興味深い曲ばかりです。「歯科医」はもっと古典的な音楽です。フィナーレのお気楽過ぎるメロディは、逆に郷愁を誘います。録音: 2004 年2 月26-27 日…1-6, 2005 年5 月25-27 日…7-15
C5020
\2600
ライマン(1936-):作品集
 1.カントゥス(2005)/2-5.オレア(2006)/
 6.ソロ(2006)/
 7.…影は無き(2005-2006)/8.アリエッタ(2002)
モイチャ・エルトマン(ソプラノ)…2-5.7/
イェルク・ヴィトマン(クラリネット&バセット・クラリネット)…1.6.7.8/
アクセル・バウニ(ピアノ)…7/
西ドイツ放送交響楽団…1/
ペーター・ルンデル(指揮)…1
難解な作品で知られる(しかしファンの多い)アリベルト・ライマンの2 つの歌曲集、そしてクラリネットのための作品集です。これらの作品には全て「愛、呼吸、死への熟考」がライトモティーフとして散りばめられています。クラリネットの官能的で刺激的な音色による感情の吐露は、そのままソプラノの高音のひりつくような響きに同化します。まるで寒風吹きすさぶ中に置き去りにされたかのような不安、そして時にやってくる甘美な瞬間、これがたまらない「オレア」はまさに16 分間の夢旅行です。一度はまると抜け出せない不可思議な世界へようこそ。録音: 2007 年2 月6 日ケルン・フィルハーモニー…1, 2007 年3 月6 日、7 月30 日、10 月24 日 WDR 放送、ビスマルク・ザール…2-8
C7039
(5CD)
\3500→¥3290
グレート・ショパン・パフォーマンスショパン・コンクールの覇者たち
CD1.
 1.ピアノ協奏曲第1 番ホ短調 Op.11/
 2.ワルツ第2 番変イ長調「華麗なるワルツ」 Op.34-1/
 3.夜想曲第16 番変ホ長調Op.55-2/
 4.エチュード Op.10-1/5.エチュード Op.10-10/
 6.スケルツォ第3 番嬰ハ短調 Op.39
マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)/
ワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団…1/
ヴィトルド・ロヴィツキ(指揮)…1
CD2.
 1.ピアノ・ソナタ第2 番変ロ短調「葬送行進曲」Op.35/
 2-5.24 の前奏曲集より21.22.23.24 番/
 6.エチュード Op.10-8/7.マズルカ第 36 番 Op.59-1/
 8.マズルカ第 37 番 Op.59-2/
 9.マズルカ第 38 番 Op.59-3/
 10.バラード第2 番ヘ長調 Op.38
イーヴォ・ポゴレリチ(ピアノ)
CD3.
 1.ピアノ協奏曲第2 番ヘ短調 Op.21/
 2.即興曲第3 番変ト長調 Op51/
 3.前奏曲第25 番嬰ハ短調 Op.45/
 4.バラード第1番ト短調 Op.23/
 5-10.24 の前奏曲集より13.14.15.16.17.18 番
アダム・ハラシェヴィチ(ピアノ)…1-4/
スタニスラフ・ブーニン(ピアノ)…5-10/
ワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団…1/
カジミエシュ・コルト(指揮)…1
CD4.
 1.マズルカ第32 番嬰ハ短調 Op.50-3/
 2.夜想曲第13 番ハ短調 Op.48-1/
 3.ポロネーズ第5 番嬰ヘ短調 Op.44/
 4.ワルツ第1 番変ホ長調「華麗なる大ワルツ」Op.18/
 5.ポロネーズ第4 番ハ短調 Op.40-2/
 6.幻想即興曲嬰ハ短調 Op.66/
 7.ポロネーズ第3 番イ長調「軍隊ポロネーズ」Op.40-1/
 8.マズルカ第18 番ハ短調 Op.30-1/
 9.マズルカ第19 番ロ短調 Op.30-2/
 10.マズルカ第20 番変ニ長調 Op.30-3/
 11.マズルカ第21 番嬰ハ短調 Op.30-4
マウリツィオ・ポリーニ(ピアノ)…1-3/
ハリーナ・ツェルニー=ステファンスカ(ピアノ)…4-7/
ケマル・ゲキチ(ピアノ)…8-11
CD5.
 1.エチュード Op.25-6/
 2.ポロネーズ第6 番変イ長調「英雄ポロネーズ」Op.53/
 3.マズルカ第14 番ト短調 Op.24-1/
 4.マズルカ第15 番ハ長調 Op.24-2/
 5.マズルカ第16 番変イ長調 Op.24-3/
 6.マズルカ第17 番変ロ短調 Op.24-4/
 7.夜想曲第3 番ロ長調 Op.9-3/
 8.エチュード Op.10-5「黒鍵」/
 9.エチュード集 Op.25-10/
 10.スケルツォ第1 番ロ短調 Op.20/
 11.スケルツォ第2 番変ロ短調 Op.31☆
ウラディーミル・アシュケナージ(ピアノ)…1.2/
ジャン=マルク・ルイサダ(ピアノ)…3-6/
クシシュトフ・ヤブウォンスキ(ピアノ)…7-10/
ユーヴァル・フィッチマン(ピアノ)…11
以前、他のレーベルからも出ていて大好評だった「ショパン・コンクール」での入賞記念演奏を集めた 5 枚組です。若きアルゲリッチやポゴレリッチ、ポリーニ、アシュケナージらの熱演が詰まった絶妙のBOX です。そう言えば、昔「CD.5 のトラック2 に収録されている「英雄ポロネーズ」は、アダム・ハラシェヴィッチのものではないか?」という疑惑も出ていたようでしたが(確かに現在の穏健な解釈とは随分違います)、この時の批評に「わずか18 歳のアシュケナージによる6 分を切る快速演奏」とあり、ハラシェヴィッチのものではないということで決着が付きました。そんな臨場感溢れる演奏が次々と楽しめるのです。(尚、CD2 の7〜10 までの本体表記に誤りがありますことをご了承ください。)
C5045
\2600
ダッラピッコラ(1904-1975):ピアノ作品集
 1-6.ミュリエル・クーヴルーのための小協奏曲/
 7-10.パガニーニのカプリッチョによるカノン風ソナチネ/
 11-13.バレエ音楽「マルシア」からの3 つのエピソード/
 14-24.アンナリベラの音楽帳/
 25-26.オーケストラのための2 つの小品
ピエトロ・マッサ(ピアノ)/
ベルリン放送交響楽団/
ペーター・ヒルシュ(指揮)
イタリアの現代作曲家ダッラピッコラのピアノ作品集です。WIKI で彼の項を調べると「抒情詩調の十二音音楽の作曲で知られる」とありますが、実際これはどんな音なのでしょう?イタリアに初めて十二音の技法を持ちこんだとされる彼の作品ですが、これは予想以上に美しく聴きやすいものです。小協奏曲ではどこか懐かしい音色が耳に残りますし、「パガニーニ」では神秘的ですらあります。これらはまだ十二音技法を使っているとは言い難い作品ではありますが、当時としてはかなり先進的だったことは間違いないでしょう。それ以降にかかれた3 つの作品は、すっかり現代的な響きを纏ったもので、この6〜7 年に一体何があったのだろう?と想像するのも楽しいかもしれません。ピアニストのピエトロ・マッサの説得力に満ちた、こなれた演奏でお聴きください。録音: 2009 年10 月2-3 日ベルリンPBB ゼンデザール…1-6.25-26, 2009 年7 月20-21 日スタジオ・ゲルトナーシュトラッセ…7-24
C5040
(2SACD Hybrid)
\2600
ロベルト・シューマンを巡って
CD1:
 1-4.R.シューマン(1810-1856):ヴァイオリン・ソナタ第 3 番イ短調 WoO 27/
 5-7.R.ヴァイオリンとピアノのための3つのロマンス Op.94(J.ドラハイム編)/
 8.ヨアヒム(1831-1907):ヴァイオリンとピアノのためのロマンスハ長調/
CD2:
 1-3.C.シューマン(1819-1896):
  ヴァイオリンとピアノのための3 つのロマンス Op.22/
 4-6.R.シューマン:ヴァイオリン・ソナタイ短調 Op.105/
 7-10.R.シューマン:ヴァイオリン・ソナタ第 2 番ニ短調
グドルン・シャウマン(ヴァイオリン)…1731 年ストラディヴァリ、クレモナ/
クリストフ・ハンマー(フォルテピアノ)
ロベルト・シューマンと彼を巡る人々たちの作品をピリオド楽器で演奏するというファン垂涎の 1 枚の登場。妻クララ、ヨーゼフ・ヨアヒム、そしてクララの異父兄バルギールと、興味深い取り合わせです。ここにブラームスの作品を入れれば、また違った味わいになるのでしょうが、「シューマンを巡る環」としてなら、これで完結させるのが一つのやり方なのでしょう。1731年製のストラディヴァリのクレモナの音色は、高雅さの中に甘さを備えたもので、時としてすすり泣くかのような表現力には、またモダンの楽器とは違った愛おしさがあります。名手クリストフ・ハンマーの奏でるフォルテピアノの美しい音色も、シャウマンの見事な演奏に華を添えます。また、CD には表記がありませんが、SACD ハイブリッドの高音質盤です。シューマンの音楽の持つ暖かく湿った香り高い空気を、部屋いっぱいに放ってみたい1 枚です。録音 2009 年6 月ウィーン カジノ、バウムガルテン
C7024
(10CD)
\3800→¥3490
モーツァルト(1756-1791):セレナード&ディヴェルティメント集
CD1:
 1.ディヴェルティメント第 17 番 K334/
 2.ザルツブルクシンフォニー第 3 番ヘ長調 K138(125C)/
CD2:
 1.セレナード第 13 番ト長調「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」K525/
 2.ザルツブルクシンフォニー第 2 番変ロ長調 K137(125b)/
 3.ザルツブルクシンフォニー第 1 番ニ長調 K136(125a)/
 4.セレナーデ第 6 番ニ長調「セレナータ・ノットゥルナ」K239/
CD3:
 1.カッサシオント長調 K63/
 2.カッサシオン変ロ長調 K99(63a)/
 3.アダージョとフーガハ短調 K546/
CD4:
 1.ディヴェルティメントヘ長調 K247/
 2.ディヴェルティメントニ長調 K241/
CD5:
 1.ディヴェルティメント変ロ長調K287(271H;1777)/
 2.ディヴェルティメントニ長調 K205(167A;1773?)/
CD6:
 1.セレナードニ長調 「アントレッター」K185(167a)/
 2.5 つのコンチェルタンテ K609(713)/
 3.ノットゥルノニ長調 K286/
CD7:
 1.ディヴェルティメントニ長調K131/
 2.音楽の冗談ヘ長調 K522/
 3.ディヴェルティメント変ホ長調 K113/
CD8:
 1.行進曲ニ長調 K249/
 2.セレナーデ第 7 番ニ長調「ハフナー・セレナーデ」K250/
 3.行進曲ニ長調 K249・・・もう一度繰り返して/
CD9:
 1.行進曲ニ長調 K237/
 2.セレナーデ第 4 番ニ長調 K203/
 3.コントルダンス K610/4.6 つのメヌエット K164/
 5.コントルダンス K123/
 6.自動オルガンのための幻想曲 K608/
CD10:
 1.行進曲ニ長調 K62/2.セレナーデ第 1 番ニ長調 K100/
 3.4 つのコントルダンスK101/
 4.行進曲ニ長調 K215/5.セレナーデ第 5 番ニ長調 K204
ザルツブルク・モーツァルテウム・カメラータ・アカデミカ/
シャンドール・ヴェーグ(指揮)
超名演として知られる、ヴェーグのモーツァルト「セレナーデとディヴェルティメント集」がスリムBOX になって再登場です。ヴァイオリニストであり、指揮者でもあった巨匠シャンドール・ヴェーグは、数々の名録音で知られますが、何と言ってもこのモーツァルトの集大成については、右に出る者はいないのではないでしょうか?優雅さと品の良さはもちろんのこと、どこかおっとりとした音楽の流れは、モーツァルトを演奏する喜びを全身全霊でもって示してくれているかのようです。CD8 は、慣例に沿って「ハフナー・セレナード」の前後にK249 の行進曲が奏されます。これは楽団員たちの入場、退場を表したもので、何とも微笑ましい曲順と言えるでしょう。またK137 は第1 楽章と第2 楽章を入れ替えることで、他の曲と同じ「早い・ゆっくり・早い」の順番に整えてあります。こうしてまとめて聴いてみると、やはり弦楽器には“ニ長調”という明るい響きがあうのだな。と感じてしまうかもしれません。
C5039
\2600
スラブの魂〜
 チャイコフスキー、ラフマニノフ、
 リムスキー=コルサコフ、ムソルグスキー歌曲集
《チャイコフスキー(1840-1893)》/
 1.私の守り神、私の天使、私の友/
 2.私は窓を開けた Op.63-2/
 3.騒がしい舞踏会の中でOp.38-3/
 4.ただ憧れを知る者だけが Op.6-6/
 5.それは早朝のことだった Op.38-2/
《ラフマニノフ(1873-1943)》
 6.いや、お願いだ、行かないで Op.4-1/
 7.私はあなたを待っている Op.14-1/
 8.何という苦しさ Op.21-12/9.夜の静けさに Op.4-3/
 10.私はすべてを奪われた Op.26-2/
《リムスキー=コルサコフ(1844-1908)》/
 11.静かなる夕べのとばりがおりると Op.4-4/
 12.高嶺に吹く風もなく Op.43-2/
 13.たなびく雲は薄くなり Op.42-3/
 14.清くかぐわしいあなたの立派な花環 Op.43-3/
《ムソルグスキー(1839-2891)》
 歌曲集「子ども部屋」
  <15.ばあや、お話して/16.部屋の片隅に/
   17.かぶと虫/18.お人形を持って/
   19.おやすみ前の祈り/20.猫の船乗り/
   21.木馬に乗って?/22.エリョームシカの子守歌/
   23.ゴパーク
ゾルヤーナ・クシュプラー(メゾ・ソプラノ)/
オレナ・クシュプラー(ピアノ)
ドイツ・リートとは全く違う世界観を有するロシアの歌曲たち。これらは、聴き手の心を直接揺り動かし、極めて素朴な感情を沸きあがらせるのです。チャイコフスキーの甘き慕情、ラフマニノフの疼くような痛みを伴った感傷、リムスキー=コルサコフの歌に吹きすさぶ風の音、そしてムソルグスキーの優しい愛撫。この蕩けるように美しい歌たちには、確かに狂おしいまでの魅力があるようです。ここで演奏するのは、双子のクシュプラー姉妹です。メゾ・ソプラノのゾルヤーナ、ピアノのオレナ、2 人はウクライナに生まれ、母親から最初の音楽の手ほどきを受けました。各々違う道を歩みつつも、このような共演では見事なまでに息のあった名演を披露してくれます。録音: 2009 年8 月18 日-20 日ベルリン、ゲルトナーシュトラッセ
C7045
(6CD)
\2000→¥1790
オペラ6 枚組BOX
CD1-2.(C51204)
 ヴェルディ(1813-1901):椿姫
ルチア・アリベルティ(ソプラノ)
ペーター・ドヴォルスキー(テノール)
レナート・ブルゾン(バリトン) 他
藤原歌劇団
東京フィルハーモニー管弦楽団
ロベルト・パーテルノストロ(指揮)
CD3-4.(C51198)
 ヴェルディ:アイーダ
ユリア・ヴィーナー=チネシェワ(ソプラノ)
ニコラ・ニコロフ(テノール)
アレクサンドリア・ミルシェワ(メゾ・ソプラノ) 他
ソフィア国立歌劇場管弦楽団&合唱団
イヴァン・マリノフ(指揮)
CD5-6.(C51183)
 ビゼー(1836-1875):カルメン
アレクサンドリア・ミルシェワ(メゾ・ソプラノ)
ニコラ・ニコロフ(テノール)
リリアナ・・ヴァッシレワ(ソプラノ)
ニコラ・ギウセレフ(バス) 他
ソフィア国立歌劇場管弦楽団&合唱団
イヴァン・マリノフ(指揮)
分売でも大好評を博している 3 つのオペラをまとめてお聴きいただくというBOX セットです。日本の大御所、藤原歌劇団、かたや名歌手の宝庫、ブルガリアのソフィア国立歌劇場。と出演者たちも申し分ありません。最近ブルックナー指揮者として脚光を浴びたパーテルノストロ、オールマイティな才能を誇るマリノフ、両者の華やかな音作りにも注目。暑い夏の夜、こんなステキなオペラを聴きながら過ごすのもいいではありませんか。

CPO

777338-2
\2600→¥2390
フランツ・シュミット(1874-1939):協奏曲集
 1.左手ピアノと管弦楽のための交響的協奏曲
  「ベートーヴェンの主題による変奏」/
 2.左手ピアノのための協奏曲変ホ長調
マルクス・ベッカー(ピアノ)/
北ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団/
大植英次(指揮)
第 1 次世界大戦で右腕を失ったピアニスト、パウル・ヴィトゲンシュタイン。豊富な財力と知名度を生かし、当時の名作曲家たちに「左手のための作品」を依頼したことで知られています。R・シュトラウス、ブリテン、ヒンデミット、コルンゴルトなどが求めに応じて作曲しましたが、中でもモーリス・ラヴェルの「左手のためのピアノ協奏曲」は特に有名な作品です。さて、このアルバムに収録されている2 曲の作品も、同じ目的のために書かれているのですが、当時としては、あまりにも先鋭的な作風だったのか、残念なことにこれらはすっかり忘却の彼方に置き忘れられてしまったようです。ここで演奏しているのは、ベテラン、ベッカー。彼はバッハからリームまで幅広いレパートリーを有したピアニストで、この難しい作品を左手のみでニュアンスたっぷりに表現することに成功しています。大植の指揮も聴きどころです。
777534-2
\2600
ヴィルトゥオーゾ・リコーダー〜ドイツ・バロックのリコーダー協奏曲集
 1.ファッシュ(1688-1758):リコーダー協奏曲ヘ長調(世界初録音)/
 2.シックハルト(1688-1758):リコーダー協奏曲ト短調/
 3.シャイベ(1704-1758):リコーダー協奏曲変ロ長調/
 4.シュルツェ(1680?-1740):リコーダー協奏曲ト長調/
 5.グラウプナー(1683-1740):リコーダー協奏曲ヘ長調/
 6.シュトゥリック(1770?-1740):リコーダー協奏曲ハ長調(世界初録音)
カペラ・アカデミカ・フランクフルト/
ミヒャエル・シュナイダー(リコーダー&指揮)
このCDを聴くと、ドイツ・バロック期にも驚くほどリコーダーが活躍していたことに驚くことでしょう。もちろんイタリアではヴィヴァルディが超絶技巧を駆使した作品を次々と生み出してはいたのですが、ドイツでもこんなにも素晴らしい作品が書かれていたのです。各々の作曲家の名前の知名度は確かにあまり高くはありませんが、例えば最近発見されたファッシュのリコーダー協奏曲は、この単純な楽器をよくぞここまで歌わせた!と感心する他ありません。他の曲も全てドイツ音楽の源流から外れることなく、完膚なきまでの構成を見せつけてくれています。名手シュナイダーの完璧なる技巧は、これらの曲にさらなる魅力を与えました。まさに「リコーダーの勝利」です。
777473-2
\2600
テレマン(1681-1767):ヴァイオリン協奏曲全集第 3 集
 1.協奏序曲ニ長調 TWV 55:D14/
 2.協奏序曲イ長調 TWV 55:A7/
 3.2 台のヴァイオリンのための協奏曲ト長調 TWV 52:G1
エリザベス・ウォルフィッシュ(ヴァイオリン&指揮)/
スーザン・カーペンター=ジェイコブス(第2 ヴァイオリン…3
のみ)/
ウォルフィッシュ・バンド
第 1 集、第2 集ともに好評を博しているテレマンのヴァイオリン協奏曲集の第3 集です。このアルバムでは2 台の協奏曲など、新たな形式を模索するテレマンの姿が克明に浮かび上がる選曲となっています。協奏序曲でのソロの扱い方などは当時としては革新的で、テレマンも楽しんで書いていた様子がうかがわれます。ここでの名手ウォルフィッシュは、彼女自身の楽団である「ウォルフィッシュ・バンド」を結成し、より自由に曲の解釈を楽しんでいるようです。
777279-2
\2000
マルクス(1882-1964):ピアノ四重奏による室内楽作品集
 1.ラプソディイ長調/2.スケルツォニ短調/3.バラードイ短調
オリヴァー・トリエンドル(ピアノ)/
ダニエル・ゲーデ(ヴァイオリン)/
ハリオルフ・シュリヒティヒ(ヴィオラ)/
ペーター・ブルーンス(チェロ)
ヨーゼフ・マルクスの名前を知っている人は、あまり多くないかも知れませんが、いくつかの管弦楽作品(たとえば「自然三部作」)や、ルネ・フレミングの名唱によるいくつかの歌曲(たとえば「幸福な夜」)などを一度でも耳にしたとしたら、この魅力的な作曲家のことを忘れることはないでしょう。もちろん今回のアルバムが世に出ることで、この名前を知る人も多いはずです。ここに収録された3 つの作品は1911 年頃から書き始められていて、当時ならではの濃厚な後期ロマン派の響きに満ちています。どれもピアノ四重奏の形式を取っていますが、各々には思わせぶりなタイトルが付けられていて聴き手は思い思いの物語を頭に浮かべて楽しむことができるのです。夢のように美しい音を聴きたい人にオススメです。
777522-2
\2600→¥2390
バーディングス(1907-1987):交響曲集第 2 集
 1.交響曲第 3 番/2.交響曲第 10 番/
 3.交響曲第 14 番「交響的三部作」
ヤナーチェク・フィルハーモニー管弦楽団/
ダヴィッド・ポルセライン
第 1 集(777272-2)が静かなブームを呼んだオランダの作曲家バーディングス(バーディンフスとは読まない)の交響曲集第2 集の登場です。ここには、彼の名声を決定的にした第3 番の交響曲が含まれます。1935 年にメンゲルベルクによって初演され、カール・ベームも愛したこの曲は、彼の作品の中でも最も多く演奏された交響曲となりました。緊密な対位法、多調性、など聴くべきところが多い作品でもあり、すでに作風は完成され尽くしているとも言えそうです。後に書かれた第10 番や第14 番は、若い頃の勢いが薄れたとは言え、一層緊密に書かれた音の集合体を鑑賞する楽しみに満ちています。
777541-2
(2CD)
\5200
ラジオの音楽集第 1 集
 1.エドムント・ニック(1891-1974):
  叙情組曲「今の時間に生きる」(1929)
   (エーリッヒ・ケストナーのテキストによる)
マルクス・ガンゼル(語り&歌)/
クリスティアン・グリガス(語り)/
エルケ・コットマイア(語り)/
ドレスデン市立オペレッタ管弦楽団&合唱団/
エルンスト・タイス(指揮)
児童文学の名作「飛ぶ教室」で知られるドイツの孤高の文学者、ケストナーのテキストを用いた楽しい音楽劇の登場です。1929年にブレスラウで初演されたラジオ・ドラマです。テキストを提供したケストナーは既にいくつかの詩を発表し、また音楽を書いたニックも意欲的な作品を書こうと目論んでいました。世界恐慌が始まった頃の落ち着かない気分が巧く表現された興味深い作品です。どこかの国に住む「平均的な男性」シュミット氏の生活を描いたドラマですが、予想通り、当局に目を付けられたため1933 年には上演禁止となってしまい、戦後、音楽だけが時折演奏されたというものです。言葉がわからずとも雰囲気は存分に楽しめます。
777388-2
(2CD)
\5200
グノー(1818-1893):歌劇「血まみれの修道女」全5 幕
A-E.スクリーブ,G.ドラヴィーニュ台本
マルコ・ヴァッサーリ(バリトン)/
ゲナディウス・ベルゴルコ(バリトン)/
ヨーンキ・バエク(テノール)/
ナタリア・アトマンチュク(ソプラノ)/
イリス・マリー・コチアン(ソプラノ)/
フランク・フェーバー(バス) 他/
オスナブリュック劇場合唱団&男声合唱団/
オスナブリュック交響楽団/
ヘルマン・ボイマー(指揮)
なんとも恐ろしいタイトルのグノーのオペラです。M・G・ルイスによる19 世紀のベストセラー「僧侶」に基づいた台本を使って書きあげられていますが、この恐怖譚は19 世紀に好んで取り上げられたテーマで、ベルリオーズも未完ではありますが、同じ題材に音楽を付けています。1954 年の初演時には素晴らしい成功を収めたのですが、神聖さと世俗性が混在した内容のせいか、少しずつ人気が陰り、最終的にはすっかり忘れ去られてしまった作品です。5 年に一度現れる修道女の亡霊、その騒ぎに乗じて駆け落ちを企む一組の男女。しかし、女性はその愛に迷いを感じてしまい、約束の時間には間に合いませんでした。男性は時間通りに現れた亡霊を彼女だと思い、その腕に抱き取ってしまいます。2 人の愛の行方は一体どうなるのでしょう?入念な準備をもってこの叙情的な作品を蘇演したボイマーと歌手、オスナブリュックの演奏者たちの熱演をお楽しみください。
777432-2
\2600→¥2390
ダヴィドフ(1838-1889):チェロ協奏曲第 3 番&第4 番他
 1.ダヴィドフ:チェロ協奏曲第 3 番 Op.18/
 2.ダヴィドフ:チェロ協奏曲第 4 番 Op.31/
 3.チャイコフスキー(1840-1893):夜想曲 Op.19-4/
 4.チャイコフスキー:カプリッチォ風小品 Op.62/
 5.チャイコフスキー:アンダンテ・カンタービレ
ウェン=シン・ヤン(チェロ)/
上海交響楽団/
テリェ・ミッケルセン(指揮)
カルル・ダヴィドフは19 世紀ロシア帝国の著名なチェリストで、チャイコフスキーから「チェロ界の帝王」と呼ばれた人です。彼のチェロ協奏曲が4 曲あることは知られていましたが、第3 番と第4 番に関してはこのアルバムが世界初録音となります。ロシア的というよりも、ドイツ・ロマン派の流れを汲む重厚で美しい作品は、一度聴いたら忘れることはありません。バッハの無伴奏で堅実な演奏を聴かせたウェイ=シン・ヤンですが、ここでも繊細な音色と豊かな表現力で、このロシアの隠れた名作を完全な形で蘇らせています。チャイコフスキーの作/品でも、しっとり味わい深い歌心を見せてくれています。第1 番と第2 番の協奏曲は、同じチェリストと指揮者の演奏で入手可能(777263.2)。こちらもぜひ。
777549-2
(2CD)
\2600
ツェラー(1842-1898):喜歌劇「坑夫長」全3 幕
M.ヴェスト,L.ヘルト台本
サンティアンゴ・ビュルギ(テノール)/
コーネリア・ツィンク(ソプラノ)/
ヴォルフガンク・ミュラー=ローレンツ(テノール)/
ドンナ・エレン(ソプラノ)/
ベルンハルト・ベルヒトルト(テノール) 他/
シェーンブルン宮廷劇場管弦楽団&合唱団/
ヘルベルト・モック(指揮)
1894 年に作曲されたカール・ツェラーの喜歌劇「坑夫長」全曲盤の登場です。現在では、中のアリア「気を悪くしないで」のみが知られていますが、初演当時は、社会情勢を鋭く風刺したコメディとして、大変人気のあった演目です。政界進出を目論む現場監督ツヴァック、彼のやり方に不服を唱えストライキをする炭坑夫たち。そして先導する坑夫長マルティン、マルティンを助けるロデリック(身分を隠した王子)、そしてツヴァックの娘など様々な登場人物が入り乱れ、賑やかな物語を作りだしています。ツェラーの音楽はあくまでも上品で、ちょっとだけセンチメンタルで魅力的。オペレッタ・ファンの方垂涎のアイテムです。
777414-2
(SACD-Hybrid)
\3300
カール・ニルセン(1865-1931):オルガン作品全集/
ルーズ・ランゴー(1893-1952):オルガン作品選集
《カール・ニルセン》
 1.祝典前奏曲/2.29 の小前奏曲/3.2 つの前奏曲/
 4.メロディ/5.コムモーティオ
《ルーズ・ランゴー》
 1.昇天日/2.埋没-最初の日曜日の後に/
 3.収穫の前奏曲/4.アクセル・ゲーゼの葬儀に/5.結婚行進曲
フリードヘルム・フランメ(オルガン)
バートガンダーシャイム大聖堂
バロック作品の解釈に定評あるフランメの最新アルバムは、北欧の巨匠2人のオルガン作品です。ニルセンは最晩年になってからいくつかの素晴らしいオルガン作品を書いていて、あまり聴く機会はないのですが、どれも傑作と呼ぶにふさわしいものばかりです。美しく素朴な小品の集まりである「29 の小前奏曲」、全く対照的の現代的な響きに満ちた「コムモーティオ」、そして遺作である「2つの前奏曲」など、清らかさが体中に浸みわたる曲ばかりです。ランゴーの作品は、もっと現代的で、オルガンの響きをくまなく使い、きわめて強烈な印象を残します。超優秀録音であるのは言うまでもありません。
777504-2
(2CD)
\5200
テオドール・グヴィ(1819-1898):
 カンタータ「イフィゲニーとタウリーデ」Op.7
  ゲーテによる4 人のソリスト、合唱と管弦楽のための劇的情景
クリスティーネ・マシュラー(ソプラノ)/
エッケハルト・アベーレ(バス・バリトン)/
ベンジャミン・ヒューレット(テノール)/
ヴィンツェンツ・ハーブ(バリトン)/
カントライ・サールルイ/
ラ・グラン・ソサエティ・フィルハーモニック/
ヨアキム・フォンティーヌ(指揮)
フランスとドイツの対立のおかげで、どちらの国からも評価されることのなかった悲しい作曲家グヴィ。最近ようやく彼の評価が進み、このような大作オラトリオも上演されるようになってきました。このジャンルは彼の全作品の中でも重要な位置を占めており、かのベルリオーズも高く評価していた作品群です。1884 年にBreitkopf 社から出版された(フランスとドイツの2カ国語で書かれていました)ギリシャ神話をモティーフにした「イフィゲニー〜」も当時の批評家たちをいたく感動させたと言い、精悍で引き締まった音楽は、今改めて聴いてみても、とても衝撃的なものです。
777451-2
\2000
ヴィオラ・ダ・ガンバ作品集
 1.作者不詳:ファンタジアト長調/
 2.シュメルツァー(1623 頃-1680):リトルネッロ/
 3.レグレンツィ(1626-1690):ソナタホ短調/
 4.ヴァレンティーニ(1681-1753):ソナタ/
 5.レオポルド1 世(1640-1705):ソナタ/
 6.フローベルガー(1616-1667):
  カプリッチョヘ長調,トッカータト長調,2 つのカプリッチョ,組曲変ロ長調/
 7.レグレンツィ:ソナタハ長調/
 8.皇帝フェルディナント三世(1608-1657):賛歌「イエスよ、乙女らの花冠」/
 9.作者不詳:ファンタジアイ長調
クラウス・メルテンス(バス)/
ハンブルク・ラーツムジーク/
ジモーネ・エッケルト(指揮)
ハプスブルク家(ドイツ語: Haus Habsburg)は、現在のスイス領内に発祥したドイツ系の貴族の家系。相次ぐ政略結婚により、ヨーロッパで強大な力を得たことはご存じの通りです。彼らは熱心な音楽愛好家であり、多くの作曲家を擁護し、様々な音楽を楽しんだことでも知られています。神聖ローマ帝国皇帝、フェルディナント3 世、その息子レオポルド1 世は、とりわけヴィオラ・ダ・ガンバを愛奏し、優れた作品を書いています。このアルバムには、2 人の偉大な統治者と、その同時代の作曲家たちの作品を収録しています。新しい音楽の発見と、聴く楽しみをお届けいたします。
777523-2
(2CD)
\5200
レハール(1870-1948):喜歌劇「ロシアの皇太子」全3 幕 アレクサンドラ・ラインプレヒト(ソプラノ)/
クリスティーナ・ランドシャーマー(ソプラノ)/
マティアス・クリンク(テノール)/
アンドレアス・ヴィンクラー(テノール)/
バイエルン放送合唱団/
ミュンヘン放送交響楽団/
ウルフ・シルマー(指揮)
女性嫌いの皇太子と、それを直すために送りこまれた踊り子(実は高級娼婦)ソーニャ。どんなに燃えあがろうとも、2 人の恋は成就することはありません。一度は逃避行を試みるも、父である皇帝の死の知らせを受け、国民のために国へ戻ることを決意する皇太子。涙を隠して見送るソーニャ。オペレッタでありながらもハッピーエンドを迎えることのない、切ないラブ・ストーリーです。1927 年に初演されたこの作品、あらすじは1896 年初演のジョルダーノ作「マルチェッラ」と良く似ていますが、旋律美の素晴らしさは恐らくレハールに軍配が上がることでしょう。名歌手であるリチャード・タウバーとの共同作業から生まれたもので、甘いテノールを120%生かした歌の数々は、タウバーの愛唱歌にもなり、当時の聴衆を熱狂させたのです。初演から80 年近く経っても、作品の魅力は変わることがありません。マティアス・クリンクの甘い歌声と、ウルフ・シルマーのタクトから生み出される魅惑的な響きは現代の聴衆を捉えることでしょう。
777461-2
\2600→¥2390
ドヴォルザーク(1841-1904):若き日のチェロ協奏曲
 1.チェロ協奏曲イ長調(1865)/
 2.森の静けさ Op.68-5 B182/
 3.ロンド Op.94/4.ポロネーズ
ラモン・ヤーフェ(チェロ)/
ライン州立フィルハーモニー/
ダニエル・ライスキン(指揮)
ドヴォルザークのチェロ協奏曲と言えば、誰もが思い浮かべるのが、あの泣きたくなるほどに美しいロ短調(Op.104)の憂愁に満ちたメロディでしょう。しかし、ここに収録されているのは、彼の習作時代である1865 年に書かれたイ長調のものです。この作品は作曲家、およびチェリストであるルートヴィヒ・ペールのために書かれたもので、ペールの遺品の中からスコアが見つかり、大英博物館へ売却されました。管弦楽部分はピアノ譜のみが残存、1829 年のドヴォルザーク没後25 周年の時にようやく初演されたのです。その後、1977 年になってJ.ブルクハウゼルがオーケストレーションを施しています。若きドヴォルザークの才気と豊かな音楽性を存分に味わうことのできる隠れた名作です。チェロのヤーフェは、アシュケナージも絶賛する名手です。
777407-2
\2600
カール・アンドレアス・ゲプフェルト(1768-1818):クラリネット協奏曲集
 1.クラリネット協奏曲 Op.35 変ホ長調/
 2.クラリネット協奏曲 Op.20 変ロ長調/
 3.クラリネット協奏曲 Op.14 変ホ長調
ディーター・クレッカー(クラリネット)/
イェナ・フィルハーモニー管弦楽団/
ヨハネス・メズス(指揮)
ゲプフェルトは最初の宮廷クラリネット奏者とされています。彼は1788 年からマイニンゲンの宮廷に仕え、生涯を送りました。ジョージ1 世統治下のマイニンゲンは必ずしも彼に幸福な生活を与えたわけではありませんでしたが、演奏活動の面から言えば、当時流行のシュトルム・ウント・ドランクの思想にも影響されてか、彼はかなり大きなものを見出したようでした。しかし、度重なる旅行などのせいで精神を消耗してしまい。最後は貧困のうちに世を去ったのです。そんな彼のクラリネット作品は、自らの技巧を誇示するかのように、魅力的で名人芸を多様した華やかなものばかり。名手クレッカーの説得力たっぷりの演奏は、この忘れられた作曲家の真意を見せてくれるはずです。
777425-2
\2600
J.V.ラートゲーバー(1682-1750):宗教作品集
 1.ミサ S.P. ベネディクト/
 2.ラウデム・ヴィルム・グロリオスム/
 3.アヴェ・レジーナ・コエロルム/
 4.ラウディブス・チヴェス/5.サルヴェ・レジーナ/
 6.コエロルム/7.ラウレタニシェ・リタニー/
 8.サルヴェ・レジーナ/9.アヴェ・レジーナ・コエロルム/
 10.テ・ヨゼフ・セレブレント/
 11.サルヴェ・レジーナ/12.ヴィル・デイ/13.コンチェルト
モンテヴェルディ・アンサンブル・ヴュルツブルク/
マティアス・ベッケルト(指揮)
ベネディクト会の聖職者でもあり、作曲家でもあったラートゲーバーは多くの作品を残し、当時の南部ドイツで尊敬されていた人です。彼の世俗的作品はすでにcpo(999995-2)からリリースされていますが、彼の本領はこちらの声楽曲で発揮されています。とりわけ、祝宴のためのミサ曲は、当時の聴衆からは大絶賛を受けたため、すぐに第2 刷を出さなければいけないほどの成功を収めたとのことです。古典的なフォルムを持ちつつも自由な輝きに満ちたこれらの作品は、バロックから古典派への過渡期を体感するものであり、バッハからモーツァルトへ至る音楽的変遷をも辿ることができる貴重な音楽です。
777520-2
\2600
メデク(1940-2006):作品集
 1.チェロ協奏曲/
 2.独奏チェロのための「ベルント・アロイス・ツィマーマンへの石碑」/
 3.独奏チェロのための「影絵」
グィド・シーフェン(チェロ)/
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団/
イスラエル・イノン(指揮)
2006 年に没したドイツの大作曲家、ティロ・メデクのチェロ作品集です。彼はノーノ、シェルヘン、シュトックハウゼンの影響を受け、現代音楽のメッカダルムシュタットの夏季現代音楽講習会でも、その活動は常に注目され続けていました。リズミカルな音と、異様なメロディ、そして電子音楽よりも、生きた楽器の音を愛した彼の感性は、このアルバムに収録されたチェロのための音楽にも存分に生かされているようです。1982 年のチェロ協奏曲は、絶対音楽と表題音楽の間を彷徨うかのような不確定なもの。各々の楽章では、聴き手の想像を励起し、かつ制限しないような「計画された」タイトルが付けられています。また無伴奏の2 つの作品からは、新しい音楽を発見する喜びが見てとれます。想像力を自由に羽ばたかせてお聴きください。

DACAPO

8.226093
\2000
シュッツ(1585-1672):
 1-11.十字架上のキリストの最後の7 つの言葉 SWV478/
 13-19.ヨハネ受難曲 SWV481
エルセ・トルプ(ソプラノ)/
リネア・ロンホルト(アルト)/
アダム・リース(テノール)/
ヨハン・リンデロース(テノール)/
ヤコプ・ブロッホ・イェスペルセン(バス)/
エリック・リンドブロム(サックバット)/
エリック・ビョルキヴィスト(サックバット)/
イアン・プライス(サックバット)/
ユリアーネ・ラーケヴィオラ・ダ・ガンバ)/
サラ・パール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)/
アラン・ラムスッセン(オルガン)/
ポール・ヒリアー(指揮)…1-11/福音史家…アダム・リース(テノール)/
イエス…ヤコプ・ブロッホ・イェスペルセン(バス)/
アルス・ノヴァ・コペンハーゲン/
ポール・ヒリアー(指揮)…13-19
ARS NOVA コペンハーゲンとポール・ヒリアーによるシュッツの第3 弾です。1645 年頃に作曲された「十字架上〜」は、シュッツの数ある作品の中でも最高傑作として評価されるものです。20 分程度の小さな曲ながら、ゴルゴダの丘で処刑されたイエスのドラマを簡潔に、かつ暖かい目で描いていて、円熟期のシュッツの信仰心と熟達した音楽語法が最大限に生かされた素晴らしい曲となっています。かたや「ヨハネ受難曲」は1665 年の作品で、晩年のシュッツによるムダのない書法で描かれた40 分程度のドラマです。無伴奏合唱と2 人のソロによる静かで引き締まった祈りと願いの音楽は、最後まで迷いを残しつつ光の中に消えて行きます。録音 2009 年8 月27-29 日コペンハーゲンガルニソン教会…1-11/2009 年6 月5-7 日コペンハーゲン 聖ポール教会…13-19
6.220539
(SACD-Hybrid)
\2200→¥1990
モーツァルト(1756-1791):交響曲集第 4 集〜1771 年
 1.交響曲第 12 番ト長調 K110/
 2.交響曲ハ長調 K96/
 3.交響曲第 13 番へ長調 K112/
 4.交響曲第 14 番イ長調 K114
アダム・フィッシャー(指揮)/
デンマーク放送室内管弦楽団
モーツァルト 15 歳に書かれた4 曲の交響曲です。その前年の暮れに「ポンテの王ミトリダーテ」を初演し、ミラノの聴衆の度肝を抜いた彼ですが、この当時に書かれた作品には明らかにイタリア様式の影響が見て取れます。この年の3 月に一度はザルツブルクに戻りますが、また8 月になると2 度目のイタリア旅行に出かけ、また大きな成長を遂げます。1772 年に書かれた第14 番あたりからは、作風も変わり青年期の作品になっていくのです。
8.226057
\2000→¥1890
ゲーゼ(1879-1963):ワルツ、タンゴ、映画音楽集
 1.素敵なワルツ/2.夢想のワルツ/
 3.マキシムの夜-華麗なワルツ/
 4-9.シネマ・ミュージック「シリーズ1」/
 10.メロディ/11.モナ・ヴァンナ-タンゴ・ブルース/
 12.タンゴ「妖艶な女」/
 13-18.シネマ・ミュージック「シリーズ2」/
 19.ラヴェンダーの香り-夢/20.彼らは合格/
 21.フリュネ-ワルツ・レント/22.親密なワルツ
クリスティアン・ヴェステルゴー(ピアノ)
ゲーゼの名前は知らずとも、あの有名なタンゴ「ジェラシー」を聴いたことのない人はいないのでは・・・。彼は作曲家でもあり、コペンハーゲンの主要な指揮者の一人としても知られています。この彼のワルツは実にオシャレで、1920 年代のレストランで食事をしているような雰囲気に満ちています。また彼は初期の映画音楽を発展させた作曲家でもあり、ここに収録されている「シネマ・ミュージック」は無声映画の黄金時代の栄華を極めたもので、まさに良き時代を感じさせる逸品です。他のどのワルツも秀逸で、ついつい口ずさんでしまいそうな親しみあるメロディばかりです。
6.220584
(SACD-Hybrid)
\2200
リーサゲル(1897-1974):管弦楽作品集
 1-8.愚者の楽園 Op.33 管弦楽のための組曲 I/
 9-14.愚者の楽園 Op.33 管弦楽のための組曲Ⅱ/
 15-20.郵便馬車の12 人Op.37/
 21-23.トランペットと弦楽のためのコンチェルティーノ Op.29/
 24-29.童話劇のための音楽「ダドゥーセ」Op.32
ホーカン・ハーデンベルガー(トランペット)…21-23/
ヘルシングボリ交響楽団/
トマス・ダウスゴ(指揮)
既発盤 8.224082 のSACD 仕様。リーサゲル(リサエル)は、1897 年にエストニアの一都市で生まれましたが、3 歳の時に家族とともにデンマークへ戻ってきました。最初、音楽理論や作曲、そして政治学をコペンハーゲンで学び、1920 年代からはフランスへ渡り、ルーセルに師事、「六人組」と接触し、ストラヴィンスキーの音楽から激しい影響を受けました。その後ライプツィヒでも学び、様々な音楽的変遷を経て、最終的にはデンマーク音楽に新古典主義のスタイルを持ちこんだのです。ここに収録された音楽はどれも、バロックの時代に準拠した形式のとてもわかりやすいもので、その色彩感の豊かさと、賑やかさが特徴です。彼の代表作である「愚者の楽園」はストラヴィンスキー風、「郵便馬車の12 人」はチャイコフスキー風、「コンチェルティーノ」はバロック風、そして「北京の結婚式」の副題を持つ「ダドゥーセ」は中国風。そんな楽しい音楽が詰まっています。

LPO

LPO-0046
\2400→¥1990
エルガー(1857-1934):海の絵&交響曲第 1 番
 1-5.海の絵 Op.37
  <海の子守歌/港で/安息日の朝の海/
   サンゴ礁のあるところ/泳ぐ人>/
 6-9.交響曲第 1 番変イ長調 Op.55
ジャネット・ベイカー(コントラルト)…1-5/
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団/
ヴァーノン・ハンドリー(指揮)
ロンドン交響楽団とエルガーは特別に親密な関係で結ばれていて、「エルガーのオーケストラ」とさえ呼ばれています。また、2008 年に逝去した名指揮者ヴァーノン・ハンドリーも、このオーケストラにとって特別の存在であり続けました。1984 年のエルガー没後50 年を記念して計画されたコンサートにハンドリーが登場することは、まさに自然の選択であったわけです。イギリス歌曲の最良の解釈者であるジャネット・ベイカーを迎え、彼女の深く愛に満ちた歌による「海の絵」で始まったこのコンサート(この曲は、5 枚組のBOX であるLPO0016 に収録)、ハンドリーによるゆったりとした歩みで始まる交響曲第1 番を聴くことで、一層の興奮を手にすることができるでしょう。ヴァーノン・ハンドリー(1930-2008):ロンドンに生まれ、オックスフォード大学で言語学を専攻、その後ギルドホール音楽演劇学校で指揮法を学んでいます。1962 年から指揮者としてのキャリアを開始し、ギルドフォード・フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督に就任しました。エイドリアン・ボールトのアシスタントを務め、1970 年以降はロンドンを本拠に北欧まで活動の範囲を広げ、マルメ交響楽団の首席指揮者に。1988 年には読売交響楽団に招聘され、初来日を果たしていあす。イギリス音楽のスペシャリストとして名高く、派手でなくとも堅実な音楽作りで「通」のファンの多かった指揮者です。ジャネット・ベイカー(1933-):イギリスのハートフィールド生まれの名歌手。1956 年にキャスリーン・フェリアー賞を受賞し、その後幅広い活躍で聴衆を魅了。オペラ、リートのどちらにも精通していました。60 年代から70 年代にかけて、バルビローリやバーンスタインがマーラーを演奏する際は、ほとんど常連として顔を出し、「偉大なるマーラー歌手」として認識しているファンも多いようです。端正な解釈と美声はバッハなどでの宗教曲でも真価を発揮。もちろんお国ものである「イギリス音楽」では右に出るものがいないといっても過言ではないほどの名歌手です。録音: 1984 年2 月23 日サウスバンク・センターロイヤル・フェスティヴァル・ホール ライヴ録音

MARCO POLO

8.225336
\2000
J.シュトラウス 1 世(1804-1849):作品集第 16 集
 1.ワルツ「悪魔」Op.149/
 2.芸術家舞踏会の舞曲 Op.150/
 3.フェルディナントのカドリーユ Op.151/
 4.ワルツ「ダンス・カプリース」Op.152/
 5.アンナのカドリーユ Op.153/
 6.ワルツ「ローレライ=ラインの歌」Op.154/
 7.ワルツ「のんきもの」Op.155/
 8.ワルツ「オーストリアの踊り」Op.156
スロヴァキア・シンフォニエッタ/
クリスティアン・ポラック(指揮)
マルコ・ポーロの好評シリーズ、J.シュトラウス1 世の作品集第16 集です。このアルバムは彼の名声を確立するのに役立った作品ばかりが収録されています。1842 年11 月23 日に初演されたワルツ「悪魔」は、ウィーンの大きな舞踏会のために書かれたものです。自らの作品を、ただのダンス音楽として発表することは、自尊心が許さなかったであろうシュトラウスの渾身の作です。他には1835 年にオーストリア皇帝の座についたフェルディナント1 世の聖命名日を祝う「フェルディナントのカドリーユ」(トラック2)や、その妻となった皇后マリア・アンナのための「アンナのカドリーユ」(トラック5)、そしてウィーンの小児科病院の慈善音楽会のために書かれた「ローレライ=ラインの歌」は10 年以上も彼の最高傑作と讃えられた曲です(惜しくもその記録はラデツキー行進曲の大ヒットで破られてしまいました)。

NAXOS 1CD¥1100

スズキメソード・シリーズ 一挙7 タイトル発売! !
7 巻まで演奏出来ればあなたもヴァイオリンの達人に!?(聴くだけでも可)

8.572378 スズキ・エヴァーグリーン第 1 集
 1.きらきら星変奏曲/2.軽くこげよ(蝶々)/
 3.風の歌(こぎつねこんこん)/
 4.ロビーおばさんに言っといで(むすんでひらいて)/
 5.おいで、子どもたち/6.五月の歌(かすみか雲か)/
 7.ロング・ロング・アゴーイ長調/8.アレグロイ長調/
 9.無窮動イ長調/10.無窮動ニ長調/11.アレグレット/
 12.アンダンティーノ/13.エチュード/
 14-15.J.S.バッハ:メヌエット第 1 番/
 16-17.J.S.バッハ:メヌエット第 2 番/
 18-19.J.S.バッハ:メヌエット第 3 番/
 20-21.シューマン:楽しき農夫/
 22.ゴセックのガボット/
 23-24.見よ、勇者は帰る/
 25-26.J.S.バッハ:ミュゼット/
 27-28.ウェーバー:狩人の合唱/
 29.ロング・ロング・アゴート長調/
 30-31.ブラームス:ワルツ/
 32.ヘンデル:ブーレ/
 33-34.シューマン:二人の擲弾兵/
 35.パガニーニ:魔女たちの踊り/
 36.トマ:ミニョンよりガボット/
 37.リュリ:ガボット/
 38-39.ベートーヴェン:メヌエットト長調/
 40-41.ボッケリーニ:メヌエット
西崎崇子(ヴァイオリン)/
テレンス・デニス(ピアノ)(原曲はV/A)
NAXOS の創始者クラウス・ハイマンの妻であり、また優れたヴァイオリニストである西崎崇子氏。彼女は父親、信二氏の手ほどきで4 歳からヴァイオリンを始めました。信二氏はスズキ・メソードの創始者である鈴木慎一氏の親友でもあったため、2 人で試行錯誤しながらヴァイオリンの上達法を研究しました。もちろん彼女はスズキ・メソードの第1 期生としてそれを吸収、素晴らしいヴァイオリンの才能が花開いたのです。この第1 巻は、最初にヴァイオリンに触れる子どもたちが手掛ける曲を収録。きらきら星や、むすんでひらいてなどの小さな曲を一つ一つ仕上げることで、幼い子どもは達成感と情操を身につけていきます。このシリーズは、全て西崎氏の模範演奏に続き、原曲が収録されています。
8.572379 スズキ・エヴァーグリーン第 2 集
 1.マルティーニ(1706-1784):ガボット/
 2.J.S.バッハ(1685-1750):メヌエットト長調-ト短調(鈴木版)/
 3-4.J.S.バッハ:メヌエットト長調-ト短調(原曲)/
 5.J.S.バッハ:ガボットト短調(鈴木版)/
 6.J.S.バッハ:序曲ト短調よりガボット(原曲)/
 7.ドヴォルザーク(1841-1904):ユモレスク(鈴木版)/
 8.ドヴォルザーク:ユモレスク(原曲)/
 9.ベッカー(1833-1884):ガボット/
 10.J.S.バッハ:管弦楽組曲第3 番ニ長調 BWV1068 より
  ガヴォット I, II(鈴木編)/
 11.J.S.バッハ:管弦楽組曲第3 番ニ長調 BWV1068 より
  ガヴォット I, II(原曲)/
 12. J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第3 番ハ長調 BWV1009 -
  第5 楽章ブーレー I-II(鈴木編)/
 13.J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第3 番ハ長調 BWV1009 -
  第5 楽章ブーレー I-II(原曲)
西崎崇子(ヴァイオリン)…1.2.5.7.9.10.12/
テレンス・デニス(ピアノ)…1.2.5.7.8.9.10.12 (原曲はV/A)
第 2 集は、少し上達した人のための曲集です。18 世紀のイタリアの作曲家、マルティーニのガボットを始め、バッハのおなじみの曲(これらはピアノを学ぶ時にも必須)や、ドヴォルザークのユモレスクなど、弾ける喜びが随所に溢れた選曲となっています。とりわけ、無伴奏チェロ組曲からの編曲を演奏できる喜びは測り知れないものがあることでしょう。
8.572380 スズキ・エヴァーグリーン第 3 集
 1-3.ザイツ(1848-1918):ヴァイオリン協奏曲第 2 番 Op.13
  (ヴァイオリンとピアノ編)/
 4-6.ザイツ:ヴァイオリン協奏曲第 5 番Op.22
  (ヴァイオリンとピアノ編)/
 7.シューベルト(1797-1828):子守歌
  (ヴァイオリンとピアノ編)/
 8.シューベルト:子守歌(原曲)/
 9.ブラームス(1833-1897):子守歌(ヴァイオリンとピアノ編)/
 10.ブラームス:子守歌(原曲)/
 11.ヴィヴァルディ(1678-1741):ヴァイオリン協奏曲 Op.3-6 RV356 より
  第1 楽章(ヴァイオリンとピアノ編)/
 12.ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲 Op.3-6 RV356 より
  第1 楽章(原曲)/
 13.ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲 Op.3-6 RV356 より
  第3 楽章(ヴァイオリンとピアノ編)/
 14.ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲 Op.3-6 RV356 より
  第3 楽章(原曲)/
 15.J.S.バッハ:2 つのヴァイオリンのための協奏曲 BWV1043 より
  第1 楽章(第2 ヴァイオリン)/
 16.J.S.バッハ:2 つのヴァイオリンのための協奏曲 BWV1043 より
  第1 楽章(原曲)
西崎崇子(ヴァイオリン)…1-7.9.11-16/
テレンス・デニス(ピアノ)…1-7.9.11.13.15 (原曲はV/A)
第 3 集にもなると、小さいながらも協奏曲がレパートリーに加わります。フリードリヒ・ザイツは1848 年生まれのヴァイオリニストです。デッサウの宮廷音楽家として活躍し、1884 年からは指揮者としても活動しました。彼は優れた教師でもあり、生徒たちに当時最高の技術を手ほどきしたことで知られています。彼の作品を学ぶことで、19 世紀のヴァイオリン技術を伺い知ることができるのです。シューベルトとブラームスの美しい子守歌は心の栄養です。そしてバッハやヴィヴァルディの協奏曲は、弾き手に輝かしい自信を与えてくれるでしょう。
8.572381 スズキ・エヴァーグリーン第 4 集
 1.J.S.バッハ(1685-1750):
  無伴奏チェロ組曲第6 番ニ長調 BWV1012 より
   第5 曲ガヴォット I, II(ヴァイオリンとピアノ編)/
 2.J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第6 番ニ長調 BWV1012 より
  第5 曲ガヴォット I, II(原曲)/
 3.ヴィヴァルディ(1678-1741):
  ヴァイオリン協奏曲 Op.3-6 RV356 より
   第2 楽章(ヴァイオリンとピアノ編)/
 4.ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲 Op.3-6RV356 より
  第2 楽章(原曲)/
 5-7.ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲 Op.12-1 RV317
  (ヴァイオリンとピアノ編)/
 8-10.ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲 Op.12-1 RV317(原曲)/
 11.ウェーバー(1786-1826):カントリー・ダンス
  (ヴァイオリンとピアノ編)/
 12.ディッタースドルフ(1739-1799):
  ドイツ舞曲(ヴァイオリンとピアノ編)/
 13.ヴェラチーニ(1690-1768):ヴァイオリン・ソナタニ短調 Op.2-7 より
  ジーグ(ヴァイオリンとピアノ編)/
 14.J.S.バッハ:2 つのヴァイオリンのための協奏曲 BWV1043より
  第1 楽章(第1 ヴァイオリン)/
 16.J.S.バッハ:2 つのヴァイオリンのための協奏曲 BWV1043 より
  第1 楽章(原曲)
西崎崇子(ヴァイオリン)…1.3-16/
テレンス・デニス(ピアノ)…1-3.5-7.11-14 (原曲はV/A)
第 4 集では更なる音楽性と技術の向上を目指します。バッハの無伴奏チェロ組曲の中で第6 番は特異な作品として知られています。普通のチェロではなく、通常のチェロに高音弦(E 弦)をもう1 本足した5 弦の楽器チェロ・ピッコロ(普通のものよりも小さい)のために書かれたとされ、指使いなどもハイ・ポジションを多様するために難しくなっています。これをヴァイオリンで演奏することは、かなりの困難を伴うことでしょう。しかし、この曲を完璧に演奏できても、まだまだ油断はできません。しかし、音楽の楽しさと奥深さが面白いように理解できるのではないでしょうか。
8.572382 スズキ・エヴァーグリーン第 5 集
 1.コレッリ(1653-1713):
  ヴァイオリン・ソナタニ短調「ラ・フォリア」Op.5-12(鈴木版)/
 2.コレッリ:ヴァイオリン・ソナタニ短調「ラ・フォリア」Op.5-12(原曲)/
 3-6.ヘンデル(1685-1759):ヴァイオリン・ソナタ第 3 番ヘ長調/
 7.フィオッコ(1703-1741):アレグロ/
 8.ラモー(1683-1764):ガヴォット(ヴァイオリンとピアノ編)/
 9-12.ヘンデル:ヴァイオリン・ソナタ第 4 番ニ長調
西崎崇子(ヴァイオリン)…1.3-12/
テレンス・デニス(ピアノ)…1.3-12/
フランソワ・フェルナンデス(バロック・ヴァイオ
リン)…2/グレン・ウィルソン(ハープシコード)…2
第 5 巻では、ヘンデルとコレッリのソナタを学びましょう。「ラ・フォリア」とはイベリア半島起源の舞曲です。もともとの意味は「狂気」や「常軌を逸した」というようなもので、とても騒がしい曲であったようですが、時代とともに洗練され、17 世紀では、憂いを帯びたメロディを次々に変奏していく曲として定着しました。とりわけ、このコレッリの曲は名曲として知られています。このメロディは、後にラフマニノフが自らのピアノ曲でも用いたものです。鈴木版は、少しだけ演奏し易くしてあるものの、曲の持つイメージを損なうことなく、やはり演奏する喜びに溢れたものとなっています。ヘンデルのソナタは原曲のまま。高い芸術性とテクニックが求められます。
8.572383 スズキ・エヴァーグリーン第 6 集
 1.モーツァルト(1756-1791):
  弦楽四重奏曲第15 番ニ短調 K.421 より
   第3 楽章メヌエット(ヴァイオリンとピアノ編)/
 2.モーツァルト:弦楽四重奏曲第15 番ニ短調 K.421 より
  第3 楽章メヌエット(原曲)/
 3.コレッリ(1653-1713):クーラント(ヴァイオリンとピアノ編)/
 4.コレッリ:合奏協奏曲ヘ長調 Op.6-9 より
  第3 楽章クーラント(原曲)/
 5-8.ヘンデル(1685-1759):ヴァイオリン・ソナタ第1番イ長調/
 9-11.J.S.バッハ(1685-1750):
  ヴァイオリン協奏曲第1番イ短調 BWV1041
  (ヴァイオリンとピアノ編)/
 12-14.J.S.バッハ:ヴァイオリン協奏曲第 1 番イ短調 BWV1041(原曲)/
 15.J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第1 番ト長調 BWV1007 より
  第7 楽章ジーグ(ヴァイオリン編)/
 16.J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第1 番ト長調 BWV1007 より
  第7 楽章ジーグ(原曲)/
 17.J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第1 番ト長調 BWV1007 より
  第3 楽章クーラント(ヴァイオリン編)/
 18.J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第1 番ト長調 BWV1007より
  第3 楽章クーラント(原曲)/
 19.コレッリ:ヴァイオリン・ソナタニ長調 Op.5-1 より
  第 3 楽章アレグロ/
 20.コレッリ:ヴァイオリン・ソナタニ長調 Op.5-1 より第 3 楽章アレグロ
西崎崇子(ヴァイオリン)…1.3.5-11.15.17.19/
テレンス・デニス(ピアノ)…1.3.5-11.19/
エデル弦楽四重奏団…2/
マリア・クリーゲル(チェロ)…16.18 他
第 6 集では、更に様々なレパートリーの拡充を目指します。ここでもバッハの無伴奏チェロ組曲からのいくつかの曲を学ばなくてはいけません。指のためにはコレッリやヘンデルの作品を。またアンサンブルの習熟のために、モーツァルトの弦楽四重奏からのメヌエット。とは言え、ここまで来ると音楽を奏でる喜びは体中に浸透していることでしょう。
8.572494 スズキ・エヴァーグリーン第 7 集
 1-4.エクルズ(1675-1745):ヴァイオリン・ソナタト短調/
 5.グレトリ(1675-1745):タンブーラン(ヴァイオリンとピアノ編)/
 6.J.S.バッハ(1685-1750):
  無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3 番ハ長調 BWV1005 より
   ラルゴ(ヴァイオリンとピアノ編)/
 7.J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3 番ハ長調 BWV1005 より
  ラルゴ(原曲)/
 8.J.S.バッハ:ヴァイオリン・ソナタホ短調BWV1023 より
  第1 楽章(鈴木編)/
 9.J.S.バッハ:ヴァイオリン・ソナタホ短調 BWV1023 より
  第1 楽章(原曲)/
 10.プニャーニ(1731-1798):ラルゴ・エスプレッシーヴォ/
 11-15.ヴェラチーニ(1690-1768):ヴァイオリン・ソナタホ短調
西崎崇子(ヴァイオリン)…1-6.8.10-15/
テレンス・デニス(ピアノ)…1-6.8.10-15/
イリヤ・カーラー(ヴァイオリン)…7/
ゲオルク・エッガー(ヴァイオリン)…9/
ボリス・クレイナー(ピアノ)…9
第 7 集でまず学ぶのは、イギリスの作曲家エクルズの作品です。エクルズについてはほとんど知られてませんが、このソナタは何とも美しいメロディに満たされています。活発なグレトリのタンブーランは、移り変わる曲想が魅力的です。バッハの無伴奏ヴァイオリン・ソナタにも触れてみましょう。いつの日にか、ピアノの手助けなしに挑戦してください。クライスラーが愛したプニャーニの作品もステキです。そしてヴェラチーニの堂々たるソナタを仕上げれば、もうあなたは素晴らしいヴァイオリニストです。
8.572392 ショスタコーヴィチ:交響曲第 8 番ハ短調 Op.65
 1.第1 楽章:アダージョ-アレグロ・ノン・トロッポ/
 2.第2 楽章:アレグレット/
 3.第3 楽章:アレグロ・ノン・トロッポ-/
 4.第4 楽章:ラルゴ-/
 5.第5 楽章:アレグレット
ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団/
ヴァシリー・ペトレンコ(指揮)
ショスタコーヴィチ(1906-1975)の交響曲演奏に、新しい可能性を示すヴァシリー・ペトレンコ。待望の第3 集の登場です。今回の第8 番は、第2 次世界大戦中に書かれ、その曲調のあまりの暗さに初演当時はとても評判が悪く、その上1948 年には「ジダーノフ批判」の対象となり、1960 年まで演奏が禁止されてしまったという曰く付きの作品です。ショスタコーヴィチ自身も非難されることを覚悟していたのか、自らの作品について相反する発言をし、作品の意図の理解の妨げとなったことでも知られています。作品には、常に寒々とした空気が漂い、あらゆるものを残酷に打ち倒す、野蛮で暴力的な雰囲気が満ちています。第2 楽章で少しだけ明るさが感じられるものの、最後まで悲劇的な音に満ちていますが、あの皮肉屋のショスタコーヴィチの事ですから、これらの重苦しい音楽にも何かの意図が含まれているのかも知れません。ペトレンコの客観的な演奏を聴いていると、ショスタコーヴィチの投げかけた謎に一層翻弄されてしまうような気もします。
8.572112 ドヴォルザーク:交響曲第 7 番&第8 番
 1-4.交響曲第7 番ニ短調 Op.70/
 5-8.交響曲第8 番ト短調 Op.88
ボルティモア交響楽団/
マリン・オールソップ(指揮)
マリン・オールソップによるドヴォルザーク(1841-1904)交響曲シリーズの第2 弾です。今回は第7番と第8 番の2 曲です。1985 年に作曲された第7 番は、ブラームスの第3 番の交響曲が随所に認められるも、極めてスラヴ的で甘酸っぱい感情を有した名作です。第2 楽章の天上的な美しさに聴きほれる人も多いはずです。かたや第8 番は同じくブラームスの第4 番との関係性が指摘されることもありますが、旋律のひなびた美しさはドヴォルザークならではのもの。かつては「イギリス」と呼ばれることもありましたが、現在ではその名はほとんど使われません。牧歌的な第1 楽章、溌剌とした第2 楽章、つい一緒になって歌ってしまいたくなる第3 楽章のテーマ、そして自由な間奏曲の形式で書かれた終楽章と聴きどころ満載です(フルート好きにはたまらない場所があるのもブラームスの4 番と共通していますね)。オールソップの演奏は、一音たりともおろそかにしない、恐ろしく緊密なもの。全ての音がクリアに聞こえてくる様子には驚く他ありません。
8.559385 ホヴァネス:
 交響曲第 7 番・第14 番・第23 番エヴリン・バルビローリ嬢の思い出に敬意を表して
  1-3.交響曲第 7 番「ナンガ・パルヴァ」Op.178(1959)/
  4-6.交響曲第 14 番「アララト」Op.194(1960)/
  7-9.交響曲第 23 番「アニ」Op.249(1972)
トリニティ音楽大学ウィンド・オーケストラ/
キース・ブライオン(指揮)
アルメニア系の父親と、スコットランド系の母親との間に生まれたホヴァネス(1911-2000)は、その生涯に400 以上も曲を書き、その中には67 曲もの交響曲が含まれます。このアルバムは、3 つの交響曲を収録。彼の野趣溢れる音楽がじっくり楽しめます。交響国第6 番「ナンガ・ヴァルガ」は世界で9 番目に高い山の名前を持つ曲です。草木も生えない厳しい山の風景を荒々しく描きだしています。木管楽器のクラスターが印象的です。交響曲第14 番も火山の荒々しい風景を描いたもの。交響曲第23 番「アニ」は中世アルメニアの首都の名前で、「1001 の大聖堂を持つ都市」を意味します。曲の終盤に現れる鐘の音が圧巻です。名指揮者ジョン・バルビローリの未亡人エヴリン(1911-2008)に捧げられたアルバムです。
8.572155 マルケヴィチ:管弦楽作品全集第 5 集
 1-5.偉大なるロレンツォ(1940)/
 6-9.詩篇 ※MARCO POLO 8.572155 より移行盤
ルーシー・シェルトン(ソプラノ)/
カペラ・カロリーナ…6-9/
アルンヘム・フィルハーモニー管弦楽団/
クリストファー・リンドン=ジー(指揮)
名指揮者マルケヴィチ(1912-1983)の作曲家としての才能は、管弦楽作品だけに留まることはありません。ここに収録された2つの作品も壮大かつ難解なものとして、永遠に歴史に残ることでしょう。「偉大なるロレンツォ」はイタリアのルネサンス期におけるメディチ家最盛時の当主、ロレンツォ・デ・メディチを題材にした作品です。学問や芸術に造詣が深く、彼の庇護の元でルネサンス文化が花開いたと言っても間違いではありません。7 つの詩篇を使って書かれた「詩篇」はマルケヴィチ21 歳の時の作品です。彼は音楽のたゆまぬ進行のためには、聖書の言葉を書きかえることも厭わず、極めて独創的かつ前衛的な作品を書きあげています。まさに「恐るべき子ども」ここにありです。
8.572316 ブリス:ジョン・ブロウの主題による瞑想曲他
ジョン・ブロウの主題による瞑想曲
 <1.序:主は私の羊飼いである-私は悪を恐れない/
 2.瞑想Ⅰ:彼は私を憩いの水辺に導く/
 3.瞑想Ⅱ:あなたの鞭と杖は私を慰める/
 4.瞑想Ⅲ:子羊/5.瞑想Ⅳ:主は私の魂をいきかえらせる/
 6.瞑想Ⅴ:主は私を緑の牧場に伏させる/
 7.間奏:例え私は死の影の谷を歩むとも/
 8.終曲:私の住まいは主のもとに>/
 変容的変奏曲
  <9.元素/10.バレエ/11.表明/12.憶測/
  13.間投詞/14.スケルツォⅠ/15.熟考/
  16.ポロネーズ/17.葬列/18.一休み/
  19.スケルツォⅡ/20.二重奏/21.C.D とA.D に捧ぐ/22.肯定>
ボーンマス交響楽団/
デイヴィッド・ロイド=ジョーンズ(指揮)
「色彩交響曲」で知られるイギリスの作曲家、ブリス(1891-1975)の渾身の大作です。1955 年にヴァーノン・ハンドリーの指揮するロンドン交響楽団によって初演されています。彼の親友ジョージ・ダンナットが描いた3 枚の連作絵画から触発された作品で、凝った管弦楽法も素晴らしく、巨大な力と情熱にもみくちゃにされる素晴らしい音楽です。各々の曲には聖書からの言葉がタイトルとして付けられていますが、本当は極めて個人的な思いに満ちたもの。第1 次世界大戦で失われた若き命への個人的な賛辞(自らの兄弟も含まれます)が溢れています。
8.572370 フレイタス・ブランコ:管弦楽作品集第 3 集
 1-4.交響曲第 3 番(1944)/
 5.マンフレッドの死(1906)/
 6-8.アレンテジャーナ組曲第 2 番(1927)
 <前奏曲/間奏曲/終曲>
  トラック5…世界初録音
アイルランド国立交響楽団/
アルヴァロ・カッスート(指揮)
20 世紀のポルトガルにおいて、最も重要な作曲家の一人フレイタス・ブランコ(1890-1955)。彼はとても若い時期に作曲を始めましたが、高度かつ精巧な作曲技法を身に付けるためにベルリンで学び、その後パリで過ごしたせいか、最初の交響曲が完成した時は既に34 歳になっていました。この第3 番の交響曲は1930 年から1944 年に渡って書かれたもので、冒頭の雰囲気はまるでブルックナーを思わせる荘厳で雄大な仕上がりになっています。第2 楽章は簡素な形式の上を極めて滋味深い音楽が流れていきます。対する第3 楽章は少し暴力的。胸をかきむしるかのような弦の響きは唐突に断ち切られ、荒々しい音に飲みこまれてしまうかのようです。そして快活な終楽章は目が覚めるような鮮やかさです。初期の作品、「マンフレッドの死」は若干習作の域を出ないようですが、16 歳の作品としては上々でしょう。とても親しみやすいアレンテジャーナ組曲第 2 番が気に入った方は、第1 集(8.570765)で第1 番をお聴きください。もちろん第2 集(8.572059)もオススメです。
8.572303 ドホナーニ:童謡による変奏曲他
 1-5.交響的小品 Op.36(1933)
 <カプリッチョ/ラプソディ/スケルツォ/主題と変奏/ロンド>/
 6-19.童謡の主題による変奏曲Op.25(1914)/
 20-29.組曲嬰ヘ短調 Op.19(1908-09)
エルダー・ネボルシン(ピアノ)…6-19/
バッファロー・フィルハーモニー管弦楽団/
ジョアン・ファレッタ(指揮)
エルンスト(エルネ)・フォン・ドホナーニ(1877-1960)は、ハンガリー屈指の作曲家、指揮者、ピアニスト、そして教師でした。息子たちは、それぞれ指揮者、法学者として活躍していることでも知られています。彼の作品は、すでにNAXOS でも協奏曲集(8.570833)、チェロ作品集(8.554468)の2 種類がリリースされていますが、今作は組曲形式の3 つの作品お聴きいただけます。なかでも聴きものは「童謡の主題による変奏曲」でしょう。まるでマーラーを思わせる大掛かりな序奏に導かれて始まるのは、あのおなじみの「きらきら星」のメロディです。これを聴いて「う〜ん、やられた」と思う人が何人いるのか楽しみです。もちろん変奏曲の部分の面白いこと。どこへ飛ばされるのか一瞬たりとも気が抜けません。まるでハリウッド映画を見ているかのような爽快感を味わえます。
8.557667 グアルニエーリ:ピアノ協奏曲第4 番-第6 番
 1-3.ピアノ協奏曲第 4 番/
 4-6.ピアノ協奏曲第 5 番/
 7-9.ピアノ協奏曲第 6 番
  7-9…世界初録音
マックス・バロス(ピアノ)/
ワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団/
トーマス・コンリン(指揮)
ヴィラ・ロボスの次の世代における、最も重要なブラジルの作曲家、モーツァルト(何とすごい洗礼名!)・カマルゴ・グアルネルリ(1907-1993)のピアノ協奏曲です。彼は40 年間に6 つのピアノ協奏曲を書いていて、これらを聴けば彼の創作の源泉が全てわかるというスゴイものです。初期の3 曲(8.557666)だけでも存分に楽しめるのですが、この後期の3 作品は更にスゴイです。ブラジル風な中にアバンギャルドな味付けを施した音楽は、まさに「音の祭典」!80 歳の誕生日直後に完成された第6 番も、少しだけ簡素なスタイルに立ち返ったとはいえ、存分に煽情的。身も心も熱くなりまくり間違いありません。
8.559671 コリリアーノ:ファンタズマゴーリア-「ヴェルサイユの幽霊」からの組曲 他
 1.ファンタズマゴーリア「ヴェルサイユの幽霊」からの組曲
  ヴァイオリン協奏曲「レッド・ヴァイオリン」(2003)
  <2.シャコンヌ/3.ピアニッシモ・スケルツォ/
   4.アンダンテ・フラウタンド/
   5.アッチェルランド・フィナーレ>
ミヒャエル・ルートヴィヒ(ヴァイオリン)…2-5/
バッファロー・フィルハーモニー管弦楽団/
ジョアン・ファレッタ(指揮)
最近活躍中の女性指揮者、ファレッタによるコリリアーノ(1938-)の作品集です。1 曲目の「ベルサイユの幽霊」で描かれているのは、かの王妃マリー・アントワネット。幽玄な弦の響きに誘われて、ロッシーニ、ワーグナー、モーツァルトのオペラの一部が幻想的に顔を覗かせます。もう1 曲は、おなじみ「レッド・ヴァイオリン」による協奏曲です。映画から派生した音楽で、組曲よりも抽象的な世界を描いています。3 世紀に渡って様々な人間関係を見てきた「赤きヴァイオリン」。その悪魔的とも言える存在そのものを描きだした夢幻的な物語を音にしたこの作品は、限りなくロマンティックで情熱的です。ルートヴィヒのすすり泣くような音色は、この悩ましい音楽を存分に表現し尽くしています。
8.570974 ヴュータン:ヴァイオリンと管弦楽のための作品集
 1.ファンタジア・アパッショナータ Op.35/
 2.バラードとポロネーズ Op.38/
 3.ファンタジー・カプリース Op.11/
 4.アメリカへの挨拶 Op.56
  全てヴァイオリンと管弦楽編
ミッシャ・ケイリン(ヴァイオリン)/
スロヴァキア放送交響楽団/
アンドリュー・モグレリア(指揮)
音楽を愛する職人の家系に生まれたヴュータン(1820-1881)は、地元の音楽家からヴァイオリンの手ほどきを受け、6 歳で公開デビューを果たし、ブリュッセルではシャルル・ド・ベリオに師事するようになり、一層その腕に磨きをかけました。ローデ、ベリオからヴィエニアフスキー、クライスラーへと、その名人芸の橋渡しをした偉大なるヴィルトゥオーゾであり、その技巧の冴えから「小さなパガニーニ」と異名を取るまでの人気者になりました。華麗な技が炸裂する彼の作品は今でも広く愛されています。ここではその中から4 曲をお聴きいただきましょう。ロシア滞在中に書かれた「ファンタジア・アパッショナータ」、緊張感溢れる「ポロネーズ」や「カプリース」、そしておなじみのメロディが印象的な「アメリカへの挨拶」と、多様な音色を聴くことができます。
8.570943 ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲集第 4 集
 1-6.ピアノとクラリネット、チェロのための三重奏曲 Op.38
  (七重奏曲 Op.20 の作曲者による編曲)/
 7-9.ピアノ三重奏曲第 4 番「街の歌」(クラリネット版)
イブ・ハウスマン(クラリネット)/
マリア・クリーゲル(チェロ)/
ニーナ・ティクマン(ピアノ)
ベートーヴェン(1770-1827)のピアノ三重奏曲第4 集は、クラリネットを含む2 つの作品です。七重奏曲から編曲された三重奏曲は、1799 年に初演され、1800 年には慈善コンサートで演奏されました、この時はモーツァルトやハイドンの作品と共にこの曲を演奏、すぐさま大きな反響を呼んだそうです。あまりの人気で色んなアレンジが施されたため、ベートーヴェン自身が「著作権侵害」(当時はまだこんな言葉はない)を心配して、出版者に早く出版するように持ちかけたそうです。とはいえ、彼自身もこのように編曲していたのですが・・・)。もう一つの曲は「街の歌」として知られる有名な作品です。簡潔な形式の中に充実の音楽が詰まった名作で、クラリネットの艶やかな音色で演奏されると、また違った味わいが感じられます。第1 集(8.557723)、第2 集(8.557724)、第3 集(8.570255)も好評発売中です!
8.559380 シェーンフィールド:6 つのイギリス民謡集・小さな罪 他
 6 つのイギリス民謡集(1985)
  <1.ジャック・ター/2.籠の中の卵/
  3.ジプシー・ラディ/4.別れのキス/
  5.不機嫌な仕立て屋/6.ナポレオンの夢>/
 小さな罪(1997)
  <7.アルマンド/8.フゲッタ/9.ラグ/10.ワルツ/
  11.シャッフル/12.ブギ>/
 リフレクションズ(2006)
  <1.トッカータ/2.マーチ/3.インテルメッツォ/4.タランテッラ>
ジェームズ・トッコ(ピアノ)…3.5.7-16/
ユフダ・ハナーニ(チェロ)…1-6.13-16/
アレクサンダー・フィッターシュタイン(クラリネット)…13-16/
ポール・シェーンフィールド(ピアノ)1.2.4.6
シェーンフィールド(1947-)の音楽はどこかで聞いたメロディが歪曲され、聴き手をあざ笑うかのように響き渡り、一瞬の内に耳を通り抜けていきます。これを聴いていると、妙な感覚に襲われるのは一体どういう訳なのでしょうか?ここに収録された3つの作品も、どれも親しみ易さの仮面の下に深い闇を抱えているかのようです。名チェリスト、デュ・プレへの賛辞として書かれた「6 つの民謡」、“大きなチョコレート・サンデーをぱくつく時に感じる罪悪感(作曲家の弁)”を音で表す「小さな罪」、そして、モーツァルトの「フィガロ」をモティーフにした「リフレクション」。普段聴いている音楽にちょっと飽きてしまった人にオススメです。
8.570003 メンデルスゾーン:弦楽四重奏曲集第 3 集
 1-4.弦楽四重奏曲第 3 番ニ長調 Op.44-1/
 5.主題と変奏 Op.81-1/6.スケルツォ Op.81-2/
 7-10.弦楽四重奏曲変ホ長調
ニュージーランド弦楽四重奏団
<メンバー>
ヘレン・ポール(第1 ヴァイオリン)/
ダグラス・ベイルマン(第2 ヴァイオリン)/
ギリアン・アンセル(ヴィオラ)/
ロルフ・ジェルステン(チェロ)
ニュージーランド弦楽四重奏団によるメンデルスゾーン(1809-1847)の弦楽四重奏曲、完結編です。第1 集(8.570001)、第2 集(8.570002)ともに高く評価されているこの曲集、今回はメインに第3 番という円熟の作品を持ってくることで、またファンを増やすことでしょう。第3 番のアンダンテ楽章の美しさは誰もが認めるところですが、ここでの彼らの演奏はまさに美音が滴り落ちるかの如く、耳に直接訴えかけてくるかのような説得力を有しています。14 歳の時に書かれた番号なしの弦楽四重奏曲にも注目。終楽章の堂々たるフーガは、当時バッハたち先人の作品を研究し尽くした若き天才の面目躍如。まさに双葉より芳しの言葉が当てはまるのではないでしょうか。
8.572284 ボッテジーニ:ロッシーニの主題による幻想曲他
 1-3.ロッシーニの主題による幻想曲/
 4-6.パッション・アモローザ/
 7-9.大ニ重奏曲第 2 番/
 10-12.2 台のコントラバスのための協奏曲(ピアノ伴奏編)
トーマス・マーティン(コントラバス)/
ティム・コップ(コントラバス)/
クリストファー・オールドファーザー(ピアノ)
「コントラバスのパガニーニ」と呼ばれるボッテジーニ(1821-1889)は1821 年にイタリア北部、クレマで生まれました。彼は5 歳から音楽を学び、教会の聖歌隊で歌い、そして地方のオーケストラでティンパニを演奏していました。ここに収録された2つのコントラバスのための作品は、彼が学生時代に書いたもので、どれも楽器の特性を存分に生かしたすばらしいものとなっています。「ロッシーニの主題による幻想曲」は激しいタランテラで始まり、感傷的な中間部を経て、また嵐のようなフィナーレで曲を閉じます。華麗なパッション・アモローザと、ピアノ伴奏とは言え、とてもかっこよい協奏曲。そして大二重奏曲は2台のコントラバスのみのオリジナル版にて演奏。どの曲も低音楽器ならではの深い音色にしびれてしまうことでしょう。
8.570744 モンサルヴァーチェ:ピアノ作品集第 1 集
 1-3.3 つの即興曲(1933)/
 4.シチリアーナ(1940)/
 5-7.3 つのディヴェルティメント(1941)/
 8.リトモス(1942)/9.ラヴェルへのエレジー(1945)/
 10.さまよい(1950)/
 11-13.イヴェットのためのソナチネ(1961)/
 14.スケッチ(1966)/
 15-18.ピアノと弦楽合奏のための「妙なる調和」(1955)
ホルディ・マソ(ピアノ)/
グラノジェルス室内管弦楽団…15-18/
フランシスコ・ギジェン(指揮)…15-18
スペイン、ジローナ出身のハビエル・モンサルバーチェ(1912-2002)は20 世紀のカタロニアにおける最も重要な作曲家の一人です。十二音技法と、アンティル諸島の音楽、メシアンなどのフランス音楽、ダンス音楽から、ラテン系、そしてラヴェルの血を受け継ぐジャズ音楽。これらが混然一体となった魅惑的な音楽は、一度聴いたら忘れることができないほどの強烈な印象を残します。ドビュッシー風の「3つの即興曲」から個性全開の音楽が続きます(トラック9 の「ラヴェルへのエレジー」はこの第2 曲から派生しています)。とても活発な「妙なる調和」は、まるでフランス6 人組の音楽のような諧謔性も感じられます。現代的な響きの中に、何とも言えない親しみやすさを秘めた名曲の数々をお楽しみください。
8.572565 期待の新進演奏家シリーズ フローリアン・ラルース
 1.ダウランド(1563-1626):ファンシー/
 2.ダウランド:涙のパヴァアーヌ/
 3.ダウランド:ファンタジア/
 4.レゴンディ(1822-1872):序奏とカプリース/
 5-8.ホセ(1902-1936):ギター・ソナタ/
 9-10.ダンジェロ(1955-):2 つのリディア調の歌/
 11.コスト(1806-1883):ル・デパル-劇的幻想曲 Op.31
フローリアン・ラルース(ギター)
2009 年、アメリカ・ギター財団による国際コンクールの覇者、フローリアン・ラルースの受賞記念アルバムです。彼は1988年に生まれ8 歳からギターを学び、すでに多くのコンクールに参加、その実力は少しずつ認められている逸材です。このアルバムでは、類い稀な技巧を示すかのように、広い範囲の時代から選曲されており、この見事な選曲にこそ彼の自信が見て取れるではありませんか。ダウランドの落ち着いた響きに漂う大人の風格、優雅なレゴンディでの滑らかな音作り、そして憂愁ただようホセのソナタ、時の隙間から一つ一つ音を紡ぎ出すかのようなダンジェロの作品、様々な曲想が楽しめるコストの「劇的幻想曲」と、後から後から湧きだす才能の迸りが魅力です。
8.572573 期待の新進演奏家シリーズ アントニー・バリシェフスキー
 1.D.スカルラッティ(1685-1757):ソナタホ長調 K.135/L.224/P.234/
 2.D.スカルラッティ:ソナタニ短調 K.1/L.366/P.57/
 3.ラヴェル(1875-1937):ラ・ヴァルス(ピアノ独奏版)/
 4-6.ドビュッシー(1862-1918):映像第 2 集
 <葉末を渡る鐘の音/
  そして月は荒れた寺院に落ちる/金色の魚>/
 7.マテオス(1977-):オリオン/
 8-10.ラフマニノフ(1873-1943):
  ピアノ・ソナタ第 2 番変ロ短調Op.36(1931 年版)/
 11-13.ストラヴィンスキー(1882-1971):ペトルーシュカからの3 楽章
アントニー・バリシェフスキー(ピアノ)
1988 年ウクライナ生まれのピアニスト、アントニー・バリシェフスキーは1999 年にブカレストで開催されたエネスク・コンクールを始め、たくさんのコンクールで入賞を重ねている実力派です。まだまだ素材的には未知数ですが、ここで聴ける演奏からは、やはり「何か違うもの」が感じられないでしょうか?冷徹なスカルラッティは、ホロヴィッツの名演に匹敵するほどですし、ラヴェルのラ・ヴァルスからは仄暗い狂気すら漂ってきます。幾重にも塗り重ねられたドビュッシーの彩色、そして荒ぶる技巧が炸裂するラフマニノフのソナタ、目を見張るばかりのストラヴィンスキー、星の煌めきにも似たマテオスのマリオン・・・。さて、彼はこれからどのような芸術家になっていくのでしょうか?
8.570941 ルビンシュテイン:ピアノ作品集
 1-13.主題と変奏 Op.88(1871)/
 14-18.折句第 2 番 Op.114(1890)
  ※全て世界初録音
ヨゼフ・バノヴェツ(ピアノ)
アントン・ルビンシュテイン(1829-1894)はロシア人ピアニストとしてはじめて世界的名声を博し、またサンクトペテルブルク音楽院を開設し、1859 年にはロシア音楽協会を開設するなど、以降のロシアのピアノ界に多大なる影響を与えた人です。また歌劇、交響曲からピアノ曲までとあらゆるジャンルにたくさんの作品を残したのですが残念なことに、「ヘ調のメロディ」や「天使の夢」の小さなピアノ曲以外はほとんど忘れ去られてしまいました。ここでは、シューマンの「交響練習曲」に触発されて書かれた「主題と変奏」と、サロン風な「折句」第2 番でその才能をじっくり味わってみてください。「折句」とは聞き慣れない言葉ですが、今でいう「縦読み」のようなもので、並んだ文章の頭だけを読んでいくと他の文が浮かびあがる仕掛けのようなものです。こちらもシューマンが好んだ手法ですが、このルビンシュテインの作品には曲を献呈した相手の名である「S-O-F-I-A」の音が織り込まれているということです。
8.572313 グラナドス:ピアノ作品集第 1 集
 スペイン舞曲集 Op.37, DLRI:2
  <1.ガランテ/2.オリエンタル/3.ファンダンゴ/
  4.ビリャネスカ/5.アンダルーサ/
  6.ロンデーリャ・アラゴネーサ/7.バレンシアーナ/
  8.サルダーニャ/9.ロマンティカ/10.メランコリカ/
  11.アラベスカ/12.ボレロ>/
  13.ホタ・バレンシアにおける即興曲(A.M.マルティネス編)
ダグラス・リーヴァ(ピアノ)
NAXOS 屈指のラテン系ピアニスト、リーヴァによるグラナドス(1867-1916)のピアノ作品集の第1 集です。NAXOS にはローサ・トレス・バルドによるスペイン舞曲集の録音が既にありますが(8.554313)、やはりここは、他の作品のほとんどを演奏しているリーヴァで聴きたいと思う人が多いはず。もちろん期待に違わぬ鮮やかな切り口でこの魅力的な小品集を聴かせてくれます。通常と違う曲順にもドキドキしてしまいます。マスネ、サン=サーンス、グリーグ、キュイら大作曲家たちが絶賛したという魅力あふれる小さな曲たち。どの曲もスペインの熱き風を運んでくるようです。
8.572577 パロモ:ドゥルシネア…「騎士の恋」への幻想的カンタータ
 1.風車/2.騎士のファンファーレ/3.夜明けの歌/
 4.ドン・キホーテのバラード/5.風車への戦い/
 6.セギーディリャ/7.ドン・キホーテとサンチョ/
 8.アブラカダブラ/9.ドゥルシネアのバラード/10.終曲
ドゥルシネア…アインホア・アルテタ(ソプラノ)/
テレサ・パンサ…キエリ・ローゼ・カッツ(メゾ・ソプラノ)/
サンチョ・パンサ…ブルクハルト・ウルリヒ(テノール)/
ドン・キホーテ…アルチュン・コチニャン(バス)/
ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団&合唱団/
ミゲル・アンゲル・ゴメス・マルティネス(指揮)
17 世紀に流行していた騎士道物語。セルバンテスが描いた「ドン・キホーテ」はそのパロディ小説だという説もあります。確かに勇敢な騎士に憧れた老人、ドン・キホーテは、奇行ばかりが目に付きますが、実は正義感に溢れた熱血な人。永遠に愛を追い求め、悪を砕く・・・そんなところが今でも愛されているに違いありません。この物語は多くの画家や音楽家に影響を与え、様々な名作を生み出していますが、このパロモ(1938-)の作品は、彼の行いを壮大なカンタータとして描いています。様々な場面を想起させるために多彩な管弦楽を駆使し、ペーソス溢れる物語を生き生きと表出するパロモの才能。恐ろしいまでに冴えています。
8.572541 J.S.バッハ:名アリアと合唱曲集
 1.もろびとよ歓呼して神を迎えよ BWV51/
 2.ロ短調ミサ曲 BWV232 より「いと高き処に神に栄光あれ」/
 3.ロ短調ミサ曲BWV232 より「地に平和を」/
 4.ロ短調ミサ曲 BWV232 より「高き天なる神に」/
 5.ロ短調ミサ曲 BWV232 より「主の御名において」/
 6.ロ短調ミサ曲 BWV232 より「いと高きところにホザンナ」/
 7.われ喜びて十字架を担う BWV56/
 8.喜ばしい安息、好ましい魂の歓喜 BWV170/
 9.マタイ受難曲 BWV244 より
  「来たれ、娘たちよ、われとともに嘆け」/
 10.マタイ受難曲 BWV244 より「われは汝にわが心を捧げん」/
 11.マタイ受難曲 BWV244 より「おお、人よ、汝の大いなる罪を嘆け」/
 12.マタイ受難曲 BWV244 より「憐れみたまえ,わが神よ」/
 13.マタイ受難曲 BWV244 より「ああ,血と傷にまみれし御頭」/
 14.マタイ受難曲 BWV244 より「われに返せ,わがイエスをば!」/
 15.マタイ受難曲 BWV244 より「われらは涙ながらここにひざまずき」/
 16.われ満ちたれり BWV82/
 17.ロ短調ミサ曲 BWV232 より「平和をわれに」
ドレスデン室内合唱団/
ケルン室内管弦楽団/
ヘルムート・ミュラー=ブリュール(指揮)
ドイツの重鎮指揮者、ヘルムート・ミュラー=ブリュールが丹精込めて演奏してきたバッハ(1685-1750)の声楽作品の中から、良いところをセレクトして1 枚のアルバムにまとめました。誰もが知っている曲よりは、少し地味だけど、絶対聴いておきたいカンタータからの名アリアと、大作「マタイ」と「ロ短調ミサ」からの聴きどころを収録。バッハの宗教音楽を聴く喜びを存分に味わうことができるようになっています。
8.660284-85
(2CD)
ロッシーニ:歌劇「アルジェのイタリア女」全曲
CD1: 1.序曲/2-17.第1 幕/
CD2: 1-26.第2 幕
ムスターファ…ロレンツォ・レガッツォ(バス)/
エルヴィーラ…ルース・ゴンザレス (ソプラノ)/
ズルマ…エルザ・ジャヌリドゥ(メゾ・ソプラノ)/
ハリ…ジューリオ・マストロトターロ(バス)/
リンドーロ…ローレンス・ブラウンリー(テノール)/
イザベッラ…マリアンナ・ピッツォラート(コントラルト)/
タッデオ…ブルーノ・デ・シモーネ(バス)/
クルージュ・トランシルヴァニア・フィルハーモニック合唱団/
ヴィルトゥオージ・ブルネンシス/
アルベルト・ゼッダ(指揮)
この「アルジェのイタリア女」はロッシーニ(1792-1868)の10 番目のオペラです。当時21 歳のロッシーニは、ヴェネツィアで「試金石」を上演したのですが、不人気で打ち切られてしまい少々意気消沈。しかし、同じ劇場から新作を一つ頼まれ、大慌てでこの「アルジェのイタリア女」を書きあげます。彼は「ユーモアたっぷりのオペラの台本」を望み、アンジェロ・アネッラ作の台本に白羽の矢をたてました。これは本来他のオペラで使われていたものですが、そんな事はお構いなし。ロッシーニはたった1 か月で完成させ、当時の聴衆を大喜びさせました。かのスタンダールもこのオペラを見て大笑いしたとのこと。古女房に飽きた男が若い娘に目を移し、散々にいじめられるという他愛もない話ですが、この手の話はいつの世でも健在。テンポ良く進むお話ですが、歌手たちに求められる技巧は最高難易度という、聴いているだけで楽しくなる事間違いなし。この演奏は2008 年のヴィルトバートにおけるロッシーニ祭でのライヴ演奏。アジオ・コルギの校訂版を使用しています。
8.570548 ジェズアルド:マドリガル集第 1 巻
 1.甘く優しい口づけよ/2.甘き愛をもって/
 3.マドンナ、私はそうなってほしい/
 4.どのように生きることができようか/
 5.冷たいマドンナの乳房/6.マドンナは横たわっている/
 7.ああ、あまりにも賢明な誤り/
 8.そのように高貴な手の時は/
 9.愛は平和を求めない/
 10.何と喜ばしい。私の悲しみをつくることは/
 11.おお、甘き私の苦しみ/12.ティルシは死を望む/
 13.ティルシは自らの欲望を感じた/
 14.わが星をあなたは見ていますか/
 15.見ないで、見ないで/16.美しく芳香に満たされた花よ/
 17.幸せな春よ/18.正直なニンフたちが踊る/
 19.自然があなたに与えたばら/20.美しく小さな天使
デリティエ・ムジケ/
マルコ・ロンギーニ(指揮者)
ジェズアルド(1566-1613)=殺人者ということは広く知られています。不貞を働いた妻とその愛人を残忍な方法で殺害したものの、貴族であったため(ヴェノーサ公国君主、コンザ伯爵)罪には問われなかったジェズアルド。しかし彼の本当の心は永遠に理解されることはないのでしょう。当時は良くあることだったと言え、もしかしたら一生を罪の意識の中で過ごしていたのかもしれません。そんな彼の音楽は演奏不能なほどに難解だとも言われています。あまりにも大胆な半音階進行、予測不能な旋律、当時としては濃密過ぎるエロティックな表現。これらは彼の複雑な心情を反映しているのかもしれませんが、もしかしたら本当は独自の偉大なる才能だったのではないでしょうか?ここでは、彼の行いは全て忘れて、ただただ不思議な音楽に身を委ねてみることにしましょう。このシリーズは、ジェズアルドのマドリガル初の全曲録音となります。
8.572405 シチェドリン:管弦楽のための協奏曲第4 番&第5 番 他
 1.管弦楽のための協奏曲第4 番「輪舞」/
 2.管弦楽のための協奏曲第5 番「4 つのロシアの歌」/
 3.クリスタル・グスリ ※全て世界初録音
ボーンマス交響楽団/
キリル・カラボワツ(指揮)
ロシアの現代作曲家シチェドリン(1932-)は小さな町アレクシンで幼い頃を過ごしましたが、そこでは川に浮かぶボートからいつもアコーディオンやバラライカ、人々の歌う声や、時には、葬式で嘆く人々の声すらも聞こえてきたと彼は述べています。このアルバムに収録された3 つの作品は、全て彼の幼年期の思い出に基づいた曲でノスタルジックな雰囲気を湛えています。「輪舞」は古いスラブのお祭りの風景です。若者たちの歌と踊りが聞こえてきますが、どれも本物のロシア民謡ではなく、シチェドリンの空想の中にある音で構成されています。「4つのロシアの歌」は1 曲だけ本当のロシア民謡が使われています。これはリムスキー=コルサコフも自身の民謡集に収めたものですが、ここでは現代的な衣装を纏って目の前に現れます。「クリスタル・グズリ」は彼の友人でもあった武満徹の記念祭のために書かれた曲で、シチェドリンの武満に対する強烈な賛美が表現されています。
8.572439 ウルフ・ラウンズ
 1-2.ドアティ(1954-):月への梯子(2006)
  <夜、ニューヨーク/見上げよう>/
 3-5.マスランカ(1943-):
  トロンボーンとウィンド・アンサンブルのための協奏曲(2007)
  <レクイエム/愛する人/満足して、平穏に>/
 6.ラウズ(1949-):ウルフ・ラウンズ-オオカミの巡回(2006)
グレン・バシャム(ヴァイオリン)…1.2/
ティム・コナー(トロンボーン)…3-5/
マイアミ市フロスト管楽アンサンブル/
ギャリー・D・グリーン(指揮)
すっかり人気が定着したNAXOS の吹奏楽シリーズ。今作は3 つの対照的な「新しい作品」のご紹介です。ドアティの「月への梯子」は1930 年代のマンハッタンの高層建築、及び都市風景を彷彿させる印象深い作品です。ヴァイオリン・ソロと管楽八重奏、そしてコントラバスのために書かれていて、ちょっと気怠く、またオシャレな雰囲気を醸し出しています。マスランカのトロンボーン協奏曲は、2006 年に死去した彼の友人であったフルーティスト、クリスティーネ・N・カポーティの思い出のために書かれています。高い空へと昇っていくようなトロンボーンの音色が心に浸み入ります。ラウズの「オオカミ」はオオカミの習性を「循環的な」音楽で示したもの。せわしなく動き回る音がなんとも落ち着かない気分を醸し出しています。
8.570994 ブルッフ:交響曲第 1 番&第2 番
 1-4.交響曲第 1 番変ホ長調 Op.28/
 5-7.交響曲第 2 番ヘ短調 Op.36
ワイマール・シュターツカペレ/
ミヒャエル・ハラース(指揮)
ブルッフ(1838-1920)というと、あのヴァイオリン協奏曲第1 番や、コル・ニドライの名旋律が良く知られていますが、彼は多くの合唱作品と、3 曲の壮大な交響曲も残しています。第1 番の交響曲は1868 年に完成され、ブラームスに捧げられています。明らかにシューマンやメンデルスゾーンの影響が認められるものの、変ホ長調特有の壮大な響きに乗って、美しいメロディが楽器を変えて次々に展開されていきます。活発な第2 楽章、チェロ、オーボエ、クラリネット、ヴィオラによって旋律が受け継がれていく悠々とした第3 楽章、そしてリズミカルで精緻に書かれた終楽章、と、聴きごたえは充分です。この交響曲が大成功したのを受けて1870 年に書かれた第2 交響曲(こちらはヨアヒムに捧げられた)、一層重量感のある作品です。第1 楽章の第1 主題は、少々悲しげですが、曲が盛り上がるにつれて情熱的な雰囲気へと変化していきます。静かな第2 楽章、そして、まさに「歓喜の歌」である輝かしい終楽章。ブラームスの交響曲第1 番が「ベートーヴェンの第10 交響曲」ならば、こちらはもしかしたら「第9.5 番」と呼んでもよいかもしれません。
8.572067 タネーエフ:交響曲第 2 番&第4 番
 1-3.交響曲第 2 番変ロ長調(V.ブロクによる補筆完成版)/
 4-7.交響曲第 4 番ハ短調 Op.12
ノヴォシビルスク・アカデミック交響楽団/
トーマス・ザンデルリンク(指揮)
「ロシアのバッハ」として、ラフマニノフやチャイコフスキーも一目置いていたタネーエフ(1856-1915)の交響曲を2 曲お聴きください。未完に終わった第2 番の交響曲は、モスクワ音楽院の学生だった時に書き始められた若書きの作品です。教師であったチャイコフスキーは1875 年に書きあげられた第1 楽章で彼の天分を認め、全曲書きあげるように説得したのですが、結局2 年経っても完成せず、1877 年に終楽章のスケッチが出来ただけでした。第1 楽章はアントン・ルービンシュタインによってモスクワで演奏されたのですが、ルービンシュタインのお気に召さなかったようで、チャイコフスキーは「あまり気にしないように」と助言したそうです。その20 年後に書かれた第4 番の交響曲は、タネーエフの最も素晴らしい管弦楽作品の一つです。当時多くの重厚な作品を発表していたタネーエフは「ロシアのブラームス」と呼ばれていましたが、彼自身はその呼び名は嫌いだったそうですが、書式の厳格さや曲の持つ雰囲気は、確かに両巨匠に共通する部分もありますね。
8.559619 ザイモント:管弦楽作品集
 1.クロウマ-ノーザンライツ(1985)/
 2-3.交響曲第 2 番「私を忘れないで」(2000)
 <ゴースト/弦楽のためのエレジー>/
 4.管弦楽のためのスティルネス-詩曲(2004)
ロベルト・マレシェク(ヴァイオリン)…2.3/
ジョゼフ・スコレパ (ヴァイオリン)…3/
スロヴァキア・ナショナル交響楽団/
カーク・トレヴォー(指揮)
アメリカの女性作曲家、ジュディス・ラング・ザイモント(1945-)の作品集です。彼女はメンフィスの音楽一家に生まれ、5 歳の時からピアノを始め、11 歳でジュリアード音楽院のプレカレッジで学びました。すぐに作曲家として頭角を表し、18 歳でBMI(ブロードキャスト・ミュージック社)の若い作曲家賞を与えられたのです。彼女の音楽は、ここに収録された4 つの管弦楽作品を聴いてもわかるように常に動的かつ、とても抒情的です。強烈な光を放つオーロラを描いた「クロウマ-ノーザンライツ」、6 人の偉大なる作曲家の面影(スクリャビン、ブリテン、ラヴェル、ベルク、クリストファー・ラウスおよびローリー・アンダーソン)が交錯する「ゴースト」、彼女のおばに捧げられた弦楽合奏による「エレジー」、そして、モートン・フェルドマンの音楽と共通する極めて静謐な音楽「管弦楽のためのスティルネス」。と、どれもが個性的で独自の美しさがゆらめく作品です。
8.572250 レブエルタス:ラ・コロネラ他
 ラ・コロネラ
  <1-3.第1 部・1900 年の上流階級社会/
  4-6.第2 部・勘当/
  7-10.第3 部・フェリコ氏の悪夢/
  11-13.第4 部・最後の審判>…世界初録音/
 14.旅行記(1938)/15.コロリネス(1932)
サンタ・バーバラ交響楽団…1-14/
イギリス室内管弦楽団…15/
ジセル・ベン=ドール(指揮)
メキシコ、ドゥランゴ州のサンチャゴ・パパスキアーロに生まれたレブエルタス(1899-1940)の扇情的な作品集です。彼は指揮者、ヴァイオリニストとして活躍し、1929 年からはカルロス・チャベスの招きでメキシコ交響楽団の指揮者助手を6年間務め、同時代のメキシコ音楽の普及に努めました。最期は貧困のうちに若くして世を去ってしまいましたが、長生きすれば、もっともっと楽しい音楽を書いていたに違いありません。彼の音楽は通俗的なものを孕みながらも、常に革新的で不協和音に満ちています。しかしどこもかしこも「メキシコ的」であり、熱く昂るリズムが激しく煌めくのです。世界初録音となる「ラ・コロネラ(女性大佐)」は4つの部分からなるバレエ音楽です。第1部は1900 年代の上流社会、第2部は独裁政治における労働者階級の生活を鋭く描きだします。第3部に現れる優雅なワルツは、あのベルリオーズの舞踏会を思わせるほどに、陳腐な美しさの影に潜む嫌な感じを表現しています。そして第4部は戦いの場面。鋭く切り裂くようなトランペットの咆哮は戦死者たちへの弔いの音楽です。
8.572262 グラナドス:室内楽曲集
 1-4.ピアノ三重奏曲 Op.50/
 5-7.ピアノ五重奏曲ト短調 Op.49/
 8.ゴィエスカスより間奏曲(G.カサドによるピアノ三重奏編)
ロムピアノ三重奏団
<メンバー>
ホアン・オルペッラ(ヴァイオリン)/
ホセ・モール(チェロ)/
ダニエル・リゴリーオ(ピアノ)/
マニュエル・ポルタ・ガリェゴ(ヴァイオリン)…5-7/
ホアキン・リケルメ・ガルシア(ヴィオラ)…5-7
ファリャ、アルベニスと並ぶスペイン近代の大作曲家グラナドス(1867-1916)は、その生涯に(あまり知られていませんが)室内楽を1ダース程度書いています。ここではその中からピアノ三重奏曲およびピアノ五重奏曲をお届けいたします。彼の作風は「新しいロマン派」とも呼べるもので、この1984 年頃から書き始められた2 つの室内楽作品も、温和で美しい曲調に終始します。柔らかい分散和音で始まるピアノ三重奏は、彼が愛したムーア風やハンガリー風のメロディを織り込みながらも、全体的にはサロン風の優しい音楽が展開されていきます。第3 楽章の「デュエット」での抒情的な味わいは、シューベルト風ですらあります。ピアノ五重奏曲は緊張感に満ちた音楽で、こちらもやはりエキゾチックな雰囲気を持っていますが、やはり全体的にはロマンティック。第2 楽章の鄙びた佇まいが心を捉えます。「ゴィエスカス」からの間奏曲は、カサドによる編曲版で、こちらは心行くまで「スペイン風」の音楽を楽しめます。
8.570827 ブラームス:ヴィオラ・ソナタ集
 1-3.ヴァイオリン・ソナタ第 1 番 Op.78
  (C.エルデーイによるヴィオラ編)/
 4-7.ヴィオラ・ソナタ第 1 番ヘ短調 Op.120-1/
 8-10.ヴィオラ・ソナタ第 2 番変ホ長調 Op.120-2
ロベルト・ディアス(ヴィオラ)/
ジェレミー・デンク(ピアノ)
もともと渋い作品を書いていたブラームス(1833-1897)ですが、晩年になってその傾向は一層強まりました。ここに収録されたヴィオラ・ソナタは1894 年に作曲されたもので、彼による最後のソナタ形式の作品でもあります。その少し前から創作意欲が衰えてしまっていたブラームス、一度は作曲活動を断念するのですが、1891 年に名クラリネット奏者リヒャルト・ミュールフェルトと知り合い、彼の演奏に感銘を受けたことで、また「作曲するぞ」という気持ちが芽生えます。これによって生まれたのがクラリネット三重奏曲op.114 とクラリネット五重奏曲op.115、そしてクラリネット・ソナタop.120 でした。1895 年1月7 日にウィーンでミュールフェルトのクラリネットとブラームス自身のピアノによって行われ、その直後に、このアルバムに収録されたヴィオラ版として作曲家自身の手で編曲が行われました。まるで秋の高く澄みきった空を思わせる深い曲調が今でも広く愛されている名曲です。ヴァイオリン・ソナタ第1 番の編曲版は、ハンガリーの奏者エルデーイの編曲によるものです。移調されているせいか、原曲の持つ落ち着いた美しさが一層強調されています。+
8.570965 シュルホフ:弦楽四重奏のための音楽集
 1-4.弦楽四重奏曲第 1 番(1924)/
 5-9.5 つの小品(1923)
  <ウィンナ・ワルツ風に/セレナーデ風に/
  チェコ風に/タンゴ・ミロンガ風に/タランテラ風に>/
 10-13.弦楽四重奏曲 第2 番(1925)
アヴィヴ四重奏団
<メンバー>
セルゲイ・オストロフスキ(第1 ヴァイオリン)/
エフゲニア・エプシュタイン(第2 ヴァイオリン)/
シュリ・ウォーターマン(ヴィオラ)/
レイチェル・マーサー(チェロ)
チェコの作曲家、エルヴィン・シュルホフ(1894-1942)。ユダヤ系の血を引いていた彼の作品は、ナチス・ドイツによって「退廃音楽」の烙印が押されてしまい、演奏されることも出版されることもなく、彼の死後はずっと忘れ去られてしまいました。しかし、最近の「退廃音楽復興」の流れに乗り、彼の作品もようやく注目されるようになってきたと言えそうです。彼の弦楽四重奏曲は1920 年代の最も脂の乗った時期に書かれています。未だ活動の制約を受ける前の彼のとても前衛的な作品で、ジャズのリズムを取り入れたり、特殊奏法を取り入れたり、バルトーク風な風情を見せたりと興味深いものばかりです。どことなく民族音楽的で、決して調性感がなくなるところがないのも、彼の音楽の聴き易さを助長している原因でしょう。5 つの異なるスタイルで書かれた「5 つの小品」での生真面目さを装ったアイロニカルな表情もたまりません。
8.572288 L.バークリー:室内楽曲集
 1-3.ホルン三重奏曲 Op.44/
 4-6.フルートとピアノのためのソナチネ/
 7-9.ヴィオラ・ソナタニ短調 Op.22/
 10-13.オーボエ、クラリネット、ホルン、ファゴット、ピアノのための五重奏曲
ラファエル・テッローニ(ピアノ)…1-13/
スーザン・スタンツェライト(ヴァイオリン)…1-3/
スティーヴン・スターリング(ホルン)…1-3/
パトリック・ウィリアムズ(フルート)…4-6/
モーガン・ゴフ(ヴィオラ)…7-9/
ニュー・ロンドン・チェンバー・アンサンブル…10-13
<メンバー>
メラニー・レッジ(オーボエ)/
ネイレ・アシュウォース(クラリネット)/
ステファン・スターリング(ホルン)/
アダム・マッケンジー(ファゴット)
オックスフォード出身の作曲家、レノックス・バークリー(1903-1989、息子のマイケルも作曲家)は、生涯に100 以上のほとんど全てのジャンルに渡る作品を書き、イギリス近現代音楽の発展に寄与しました。少々地味な作風のせいか、あまり聴かれる機会は多くありませんが、ここに収録されたホルン三重奏曲は、彼の代表作として時折演奏されています。名ホルン奏者、デニス・ブレインのために書かれたこの作品は、聴いてみるとわかるとおりなかなかの充実した音楽で、友好的なテーマで始まる第1 楽章、哀切な第2 楽章、そしてモーツァルト風の主題が様々に変奏されていく第3 楽章と、一切ムダのない凝縮された書法で書かれています。晩年に書かれたピアノ五重奏曲は、この頃の彼が十二音技法を採用していたこともあり、極めて難解な音に終始していますが、絡み合う各楽器のメロディにはどことなく解放感もあり、なかなか侮れない音楽となっています。
8.559632 ロックバーグ:ピアノ作品集第 2 集
 1-12.12 のバガテル(1952)/
 13-15.3 つの悲しい小品(1945-1998)/
 16-18.ソナタ・セリア(1948-1998)
エヴァン・ハーシュ(ピアノ)
第 1 集(8.559631)、第4 集(8.559634)に続く、アメリカの作曲家ロックバーグ(1918-2005)のピアノ作品集第2 集です。彼は長い作曲家生活のほぼ全域でピアノ作品を書いていて、1941 年の最初期の変奏曲から、1996〜97 年の「2台ピアノのための炎の環」まで様々な作風の変遷を経ながら、凝縮された世界を表現し続けました。ここに収録された「12 のバガテル」は短いながらも完結した内容を持つ小品の集合体で、以前、ピアニスト、ハーシュがロックバーグに「シェーンベルクとの関連」を指摘したところ、即座に「それは違う」と反論されたという作品です(確かに、使っている12 の音が同じであろうとも、その構成や並べ方が変われば全く違う色合いが出ることは間違いありません)。3 つの悲しい小品は驚くほど抒情的ですがジャズ風な趣きも垣間見える美しい曲。ソナタ・セリアは着想こそ初期ですが、50 年代に改定され、1998年になってようやく発表された力作です。
8.570475 クレメンティ:初期ピアノ・ソナタ集第 3 集
 1-3.ピアノ・ソナタハ長調 Op.20/
 4-5.ピアノ・ソナタヘ長調 WoO 3/
 6-7.ピアノ・ソナタ変ホ長調 Op.6-2/
 8-10.ピアノ・ソナタ変ロ長調 Op.9-1/
 11-13.ピアノ・ソナタヘ長調 Op.13-5
スーザン・アレクサンダー=マックス(フォルテピアノ)
フランスの宮廷音楽家として活躍したクレメンティ(1752-1832)は、モーツァルトのライバルとして知られ、また彼の初期のソナタは若いベートーヴェンに強い影響を与えました。当時のピアノ音楽の発展に寄与し、後のロマン派へと繋ぐ重要な作品を多く書き、それらの曲に見られる程良く駆使された技巧は、ピアノを学ぶ若き人たちの指の訓練としても重要な役割を担っています。この第3 集には5 曲のソナタを収録。演奏しているのはニューヨーク生まれの鍵盤奏者、アレクサンダー=マックス。彼女はフォルテピアノとクラヴィコードの演奏家として国際的な名声を得ており、世界中の教育機関で若い才能を指導していることでも知られる名手です。彼女による絶妙なプログラミングは、全ての曲を関連付け、実に興味深く聴かせてくれています。
8.572424 ヴォーン・ウィリアムズ:われらに平和を与えたまえ 他
 1-6.ドナ・ノビス・パーチェム(われらに平和を与えたまえ)
 <アニュス・デイ/叩け、叩け、太鼓を/和解/
  2 人の老兵への哀歌/天使は死の外に/
 誰からも愛された人>/
 7-16.サンクタ・シヴィタス(聖なる市民)
 <私は魂だった/そして、私は天が開くのを見た/
 そして、私は天使が太陽の前に立つのを見た/
 大いなるバビロンは崩壊した/神は、あなたがたのために/
 そして私は新しい天国を見た/
 したがって、神の御座の前に彼らが来る/
 私は穢れなき河を見た/
 聖なるかな、聖なるかな、聖なるかな/
 天も地も全て栄光に満ち>
クリスティーナ・ピエール(ソプラノ)…1-6/
マシュー・ブルック(バリトン)…1-6/
アンドリュー・ステープルズ(テノール)…7-16/
マシュー・ブルック(バリトン)…7-16/
ウィンチェスター大聖堂少年聖歌隊…7-16/
ウィンチェスター・カレッジ・クィリスター…7-16/
バッハ合唱団/
ボーンマス交響楽団/
デイヴィッド・ヒル(指揮)
ホルストの大親友でもあったイギリスの大作曲家、ヴォーン・ウィリアムズ(1872-1958)の声楽作品集です。彼は民謡の採集や教会音楽の研究を通して、英国国教会の伝統を身につけましたが、「感覚と知識を超えて位置するもの」・・・象徴的なものにも敏感で、伝統と革新を統合した独自の作風を作りだした人でもあります。ここに収録された2 つの声楽作品集は、そんなヴォーン・ウィリアムズの思いが込められた曲です。1936 年の「ドナ・ノビス・パーチェム」は人類への警告と祈願です。ウォルト・ホイットマンおよびジョン・ブライト、そして聖書から採られたテキストは、人類が成熟して争いが無くなるまでへの願いが込められています。ソプラノ、バリトン独唱と合唱、オルガンというかなり大規模な編成で歌われ、時折、ソプラノが絶望的な爆発の中で祈りの歌を歌い続けます。1926 年の「サンクタ・シヴィタス」も大編成の作品で、神の偉大なる秘跡を描いた強烈で壮大な大作です。
8.572453 ブレイク:メアリーの受難&キリスト降誕の4 つの歌
 1-4.メアリーの受難 Op.577(2006)
 <第1 部-訪問、出生、幼年期/
 第2 部-荒野、山上の説教、十字架/
 第3 部-聖母は悲しみに暮れ/
 第4 部-復活、めでたし女王>/
5-8.キリスト降誕の4 つの歌 Op.415(1990)
 <第1 部-神聖なるメアリー、穏やかな母親/
 第2 部-薔薇よ、美しい薔薇よ/
 第3 部-イエス、優しく愛しい息子/
 第4 部-皆で手を取り合いましょう>
パトリシア・ロザリオ(ソプラノ)…1-4/
ロバート・ウィリアム・ブレイク(トレブル)…1-4/
リチャード・エドガー=ウィルソン(テノール)…1-8/
ディヴィッド・ウィルソン=ジョンソン(バス・バリトン)…1-4/
ブラス・オブ・ロイヤル・フィルハーモニック…5-8/
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団…1-4/
ロンドン・ヴォイシズ/
ハワード・ブレイク(指揮)
数々の映画音楽で知られるハワード・ブレイク(1938-)のオラトリオ「メアリー(マリア)の受難」は、聖母マリアの目を通して描かれたイエス・キリストの一生の物語です。ソプラノ・ソロとボーイ・ソプラノ、合唱とオーケストラ(改訂版ではここにテノールとバリトン・ソロが加えられた)で歌われる受胎告知からキリストの復活までの出来事は、時に激しく、時に優しく心に染みいるように歌われます。映画音楽を得意とするブレイクだけあって、常に響きは美しく、耳に心地良いものとなっています。ソプラノ・ソロを歌うのはパトリシア・ロザリオ。現在のイギリスにおいて宗教曲、現代曲を歌わせたら右に出る者はいない名歌手です。その16 年前に作曲された「キリスト降誕の4 つの歌」は金管の伴奏と合唱とテノールで歌われる素朴な歌曲集。こちらはマリアの喜びが全編に溢れる美しい曲です。
8.572122 ハイドン:ミサ曲集第 2 集
 ミサ曲第3 番ハ長調 「聖チェチリアのミサ」Hob.XXII:5
  1-3.キリエ/4-11.グローリア/
  12-14.クレド/15.サンクトゥス/
  16.ベネディクトゥス/17-18.アニュス・デイ
ニューヨーク・トリニティ教会合唱団/
レーベル・バロック管弦楽団/
J.オーウェン・バーディック(指揮)
このミサ曲はハイドン(1732-1809)がエステルハージ公のために書いた最初のミサ曲です。スターバト・マーテル(8.572121)と同様に、当時のウィーンの様式で1766 年頃に書き始められました。最初は恐らくキリエとグローリアのみが演奏されたようですが、後の1770 年代中ごろになって、クレド以降が付け加えられたらしいと研究が進んでいます。明快で荘厳な合唱で始まるキリエはすぐに快活な表情を持ち、ソロで歌われる「クリステ・エレイゾン」をはさみ、精巧なフーガへと進んでいきます。次の長いグローリアは8 つの部分に分けられ、華麗な祈りの音楽が展開されます。「クレド」、「サンクトゥス」「ベネディクトゥス」と続き、最後は「アニュスデイ」の「ドナ・ノビス・パーチェム」の大フーガで曲を締めくくります。まさに感動的な音楽がここにあります。
8.660241 アーノルド:歌劇「ポリー」
 1.序曲/2-15.第1 幕/
 16-20.間奏曲-海賊たちの踊り/
 21-35.第2 幕/36-41.第3 幕/
 42-46.インディアンの踊り/
 47.エア/48-50.第3 幕付けたし
ラウラ・アルビーノ(ソプラノ)/
エヴ・レイチェル・マクロード(ソプラノ)/
ジリアン・グロスマン(ソプラノ)/
マリオン・ニューマン(メゾ・ソプラノ)/
ロラリー・カークパトリック(メゾ・ソプラノ)/
バド・ローチ(テノール)/
ローレンス・ウィルフォード(テノール)/
アンドリュー・マホン (バリトン)/
マシュー・グロスフェルド(バス)/
ジェイソン・ネデッキー(バリトン)/
アラディア・アンサンブル/
ケヴィン・マロン(指揮)
1729 年に書かれた風刺劇「ベガーズ・オペラ」は当時のロンドンで大人気を博し、これまでイギリスで隆盛を極めていたイタリアオペラの衰退する原因にもなった作品です。また、以降のイギリスの全ての喜劇(ギルバート&サリヴァンなど)から現代のミュージカルに強い影響を与え、現在でも絶大な人気を誇っています。さて、この「ポリー」ですが、音楽はとても優雅ですが内容は過激。西インド諸島が舞台となり、マクヒースは海賊になり、トレイプス夫人は奴隷売買業をはじめ、ポリーをだまし金持ちのダカット氏に売り飛ばしてしまいます。彼女は少年に変装して脱出、最後はカリブ首長の息子と結婚します。最初はベガーズ・オペラと同じくペープシュが曲を付けましたが、あまりにも政治的な風刺が強すぎて、当時の首相から上演禁止の圧力がかかりお蔵入りになってしまいました。その50 年後にサミュエル・アーノルド(1740-1802)がスコアを一新し、ようやく上演されたというものです。何も知らずにこの曲を聴いていると、優雅なバロックの歌劇にも聞こえますが、内容はかなり過激です。
8.660275-76
(2CD)
ロッシーニ:歌劇「オテッロ、またはヴェネツィアのムーア人」
 CD1: 1-14.第1 幕/
 CD2: 1-10.第2 幕/
     11-16.第3 幕
オテッロ…マイケル・スパイレス(テノール)/
デスデモーナ…ジェシカ・プラット(ソプラノ)/
エルミーロ…ウーゴ・グ
アリアルド(バス)/
ロドリーゴ…フィリッポ・アダミ(テノール)/
ヤーゴ…ジョルジョ・トゥルッコ(テノール)/
エミーリア…
ジェラルディーヌ・ショヴェ (メゾ・ソプラノ)/
ゴンドラ漕ぎ…レオナルド・コルテッラッツィ(テノール)/
クルージュ・トランシルヴァニア・フィルハーモニア管弦楽団/
ヴィルトゥオージ・ブルネンシス/
アントニーノ・フォグリアーニ(指揮)
このロッシーニ(1792-1868)の「オテッロ」は1816 年にナポリで初演されています。ヴェルディの同名作品を思い浮かべる方も多いでしょうが、こちらはシェークスピアの戯曲を基にしたものではなく、台本がベリオ公爵のもので、原本は新古典作家ジャン=フランソワ・デュシスのフランス語のものをイタリア語に翻案したものが使われています。そのため、あらすじはヴェルディの作品とかなり違い、また、オテッロとデスデモーナは愛し合ってこそいるものの、まだ夫婦にはなっていませんし、デスデモーナを巡って争う3 人の男は全てテノールで歌われ、これがまた絶妙な人間関係を醸し出しているのです。全編華麗なコロラトゥーラの歌唱が炸裂し、悲劇であるものの、ヴェルディのオテッロのような重苦しさは感じられません。この演奏は「黒い森地方」の小さな温泉保養地、バート・ヴィルトバートで毎年夏に開催されるロッシーニのオペラ・フェスティヴァルのライヴです。粒揃いの歌手たちによる声の饗宴をじっくりお楽しみください。
8.501502
(15CD)
\9500
マーラー:交響曲全集
 CD1.交響曲第 1 番(花の章付き)
 CD2-3.交響曲第 2 番「復活」
  ハンナ・リソフスカ(ソプラノ)/ヤドヴィガ・ラッペ (アルト)/
  クラコフ・ラジオ&テレビ合唱団
 CD4-5.
  交響曲第 3 番&交響曲第 10 番アダージョ
   エヴァ・ポドレシ(コントラルト)/クラクフ少年合唱団/
   クラクフ・フィルハーモニー合唱団
 CD6.交響曲第 4 番リンダ・ラッセル(ソプラノ)
 CD7.交響曲第 5 番
 CD8-9.交響曲第 6 番
 CD10.交響曲第 7 番
 CD11-12.交響曲第 8 番
  バルバラ・クビアク,イザベッラ・クロシンスカ,
  マルタ・ボベルスカ(ソプラノ)/ヤドヴィガ・ラッペ,
  エヴァ・マルシニク (アルト)/
  ティモシー・ベンチ(テノール)/
  ヴォイテック・ドラボヴィチ (バリトン)/
  ピョートル・ノヴァツキ(バス)/
  ワルシャワ国立フィルハーモニー合唱団,
  ポーランド放送合唱団,
  ステファン・ヴィシンスキ大学合唱団/
  ワルシャワ少年合唱団/
 CD13-14.交響曲第 9 番
 CD15.交響曲第 10 番(ジョーゼフ・ウィーラー版)
ポーランド国立放送交響楽団/
ミヒャエル・ハラース(指揮)…CD1.10.13-14/
アントニ・ヴィト(指揮)…CD2-9.11-12/
ロバート・オルソン(指揮)…CD.15
2010 年、2011 年ともにメモリアル・イヤーであるマーラー(1860-1911)の交響曲全集です。マーラーを愛する人だったら、ぜひお手元に置いていただきたい愛すべきBOX です。大規模な曲になればなるほどに力が漲る指揮者ヴィト、荒削りながらも迫力満点のハラース、そして珍しいウィーラー補筆版を採用した、交響曲第10 番。など聴きどころは満載です。
8.505086
(4CD+ボーナスCD)
\4400
ホセ・セレブリエール:ストコフスキー・トランスクリプション集
8.570293
 ワーグナー=ストコフスキー:交響的編曲集/
8.557883
 バッハ=ストコフスキー編曲集 1/
8.572050
 バッハ=ストコフスキー編曲集 2/
8.557645
 ムソルグスキー=ストコフスキー:編曲集/
BONUS CD:
セレブリエールとストコフスキー
 (セレブリエールが語るモントゥーと、
  ストコフスキーの生涯と業績&演奏)
ホセ・セレブリエール(指揮) 他
ウルグアイの名指揮者、セレブリエールによるストコフスキーの編曲集です。幼い頃から音楽の才能を示したセレブリエールは、作曲をコープランド、指揮法をアンタル・ドラティとピエール・モントゥーに師事した後、ストコフスキーと出会います。22 歳の若きセレブリエールの才能を認め、自分の片腕として重用したストコフスキー。彼はそんな大指揮者から多大なる影響を受け、「私の師の中で最も多くのことを学ばせてくれた人」と語るほど、ストコフスキーを尊敬していると言います。2003年、ストコフスキー協会から、ストコフスキーの編曲作品を演奏会のレパートリーに入れ、録音してほしいという提案を受けたセレブリエールは、この申し出を快諾。師が残した録音とはまた違った解釈で、現代的かつ華やかなバッハやワーグナー、ムソルグスキーの作品を再構築しました。ボーンマス交響楽団のスタイリッシュで華麗な響きによる壮大な響きに圧倒されます。

ナクソス ・ コレクション

8.557953-54
(2CD)
ONCE UPON A TIME
CD1:
 1.グリーグ(1843-1907):叙情小品集第 10 集より「むかしむかし」/
 2-5.ラヴェル(1875-1937):マ・メール・ロワ
  <眠れる森の美女のパヴァーヌ/親指小僧/美女と野獣の対話/妖精の園>/
 7-8.ニルセン(1865-1931):アラジン組曲より
 「祝典行進曲」「黒人の踊り」/
 9.グリーグ:叙情小品集第 10 集より「小妖精」/
 10.リムスキー=コルサコフ(1844-1903):
  ムラダより「貴族たちの行列」/
 11.ドヴォルザーク(1841-1904):交響詩「金の紡ぎ車」/
 12.プロコフィエフ(1891-1953):組曲「シンデレラ」より
  「シンデレラのワルツ-真夜中」/
 13-14.リムスキー=コルサコフ:皇帝サルタンの物語より
  「皇帝の別れと出発」「くまんばちの飛行」/
CD2:
 1.リムスキー=コルサコフ:雪娘より「道化師の踊り」/
 2.チャイコフスキー(1840-1893):組曲「眠りの森の美女」より/
 3.グリーグ:叙情小品集第 1 集より「妖精の踊り」/
 4.リャードフ(1855-1914):魔法にかけられた湖/
 5.リムスキー=コルサコフ:シェヘラザードより「王子と王女」/
 6-9.マクダウェル(1860-1908):忘れられたおとぎ話より
  <王子の戸外での歌/仕立て屋と熊/薔薇の園の美女/妖精の国 >/
 10.ストラヴィンスキー(1882-1971):組曲「火の鳥」より
  「王女の踊り」/
 11-13.ハルヴォルセン(1864-1935):ノルウェイのおとぎ話より
  <クマに乗る王女/青い山へのトロールたちの入山/
   小さなトロールのダンス>/
 14.コダーイ(1882-1967):組曲「ハーリ・ヤーノシュ」より
  「皇帝と家臣たちの入場」/
 15.フンパーディンク(1854-1921):ヘンゼルとグレーテルより
  「夢のパントマイム」
小さい子どもや夢見る大人に不可欠な「おとぎ話」は、古今東西の作曲家たちにも様々なインスピレーションを与え続けてきました。ラヴェルの「マ・メール・ロワ」のように良く知られた作品から、マクダウェルやハルヴォンセンなどのあまり知られていない作品まで、ここに収録された29 曲は、どの曲もイマジネーション豊かな音による世界がを存分にお楽しみいただけます。

OUR RECORDINGS

6.220602
(SACD-Hybrid)
\2200
メロディーズ〜ヴァイオリンとギターで奏でるロマンティックなメロディ
 1.マスネ(1842-1912):タイスの瞑想曲/
 2.クライスラー(1875-1962):愛の悲しみ/
 3.ヘンデル(1685-1759):ラルゴ/
 4.シューベルト(1797-1828):アヴェ・マリア/
 5.モーツァルト(1756-1791): アヴェ・ヴェルム・コルプス/
 6.フォン・パラディス(1759-1824):シシリエンヌ/
 7.ラロ(1823-1892):アンダンテ/
 8.ビゼー(1838-1875):間奏曲/
 9.ヘンデル(1685-1759):ラルゲット/
 10.グリーグ(1843-1907):牛よせ歌/
 11.グルック(1714-1787): 精霊の踊り/
 12.グリーグ(1843-1907): 子守歌/
 13.パガニーニ(1782-1840):カンタービレ/
 14.クライスラー(1875-1962): 美しきロスマリン/
 15-17.サティ(1866-1925):ジムノペディ1-3
チェン・イ(ヴァイオリン)/
ラース・ハンニバル(ギター)
このアルバムに収録された何とも静かで濃密な響きを聴いてみてください。ギターの柔らかい音色とヴァイオリンのロマンティックな魅力。これらが合わさることにより、より一層親密な音楽が作りあげられます。お互いに高め合う2 人の音は、まるでセレナーデのように夜のしじまに溶けていくかのような妖艶さと儚さを持っています。午後のまどろみのひととき、または眠りに就く前には、このような幸せな音色がぴったりです。ヴァイオリンを演奏するチェンは、2008 年の中国国際ヴァイオリン・コンクールの金メダリスト。現在、北京で人気急上昇中の若手です。
6.220601
(SACD-Hybrid)
\2200→¥1990
カフェ・ウィンナ〜19 世紀のカフェ・ミュージック
 1-3.ジュリアーニ(1781-1829):協奏的大二重奏曲 Op.52/
 4.カルッリ(1770-1841):イギリス民謡による幻想曲 Op.102/
 5.キュフナー(1776-1856):フランス民謡によるポプリOp.226/
 6.ベートーヴェン(1770-1827):
  マンドリン・ソナチネハ短調 WoO43a(リコーダーとギター編)/
 7.ベートーヴェン:
  マンドリン・ソナチネハ長調 WoO44a (リコーダーとギター編)/
 8.クレーメル(1795-1837):序奏、主題と変奏 Op.32 /
 9.マイセダー(1789-1863):
  ベートーヴェンとロッシーニの主題によるポプリ/
 10.シャインディースト(1800 年代):オーストリア民謡による変奏曲
ミカラ・ペトリ(リコーダー)/
ラース・ハンニバル(ギター)
ミカラ・ペトリの演奏家生活 40 周年記念!長年のパートナーであるラース・ハンニバルと共に18 世紀から19 世紀のウィーンの心地良い音楽を録音した1 枚です。さて、17 世紀末のウィーンで最初にカフェを開いたのは、コルシツキーというポーランド系のハプスブルクの兵士だと言われています。彼は当時ウィーンを包囲していたオスマントルコを撃退するのに一役買い、その褒美にトルコ軍が残していったコーヒー豆を賜り、カフェを開店したと言うのです。今では、その逸話は伝説とされていますが、なんとも夢のある話です。このカフェ、またたく間にウィーン中に広まり、芸術家たちの憩いと議論の場になったことはご存じの通りです。もちろんそこで流れる極上の音楽も忘れてはいけません。1 杯のコーヒーを手にしながら聴いてみてください。

TOCCATA

TOCC0063
\2600
アルジャーノン・アシュトン(1859?-1937):ピアノ作品集第 1 集
 1-2.夜想曲とメヌエット Op.39/
 3-6.ピアノ・ソナタ第 8 番ヘ長調 Op.174/
 7-10.4 つのバガテル Op.79/
 11-14.ピアノ・ソナタ第 4 番ニ短調 Op.164
ダニエル・グリーンウッド(ピアノ)
1869 年にイギリス、ダーラムで生まれたアシュトンは、数多いイギリスの作曲家の中でもほとんど知られていません。ピアノ音楽を多数書いたとされます。最近になってようやく数曲のピアノ・ソナタが録音されたようです。彼の作品の全貌を知るにはまだまだ時間が必要なのでしょう。そんな彼の音楽は、豊かな旋律に満ちた魅力的なものです。比較的初期の作品である「夜想曲とメヌエット」での湧き上がるような喜びの歌、晩年の作品であろうピアノ・ソナタでのブラームス風な響き。など興味深い作品が並びます。評論家バウトンは、彼の音楽についてこのように書いています。「空想の世界でヒバリが喜びに声を震わせて歌うように、アシュトンは音楽に気持ちを注ぐ」・・・聴き手の心にも翼をもたらす美しい曲ばかりです。録音: 2008 年2 月2-3 日サフォークオールド・グラナリー・スタジオ
TOCC0107
\2600→¥2390
ザーロモン・ヤーダスゾーン(1831-1902):ピアノ三重奏曲集
 1-3.ピアノ三重奏曲第 1 番ヘ長調 Op.16/
 4-7.ピアノ三重奏曲第 2 番ホ長調 Op.20/
 8-10.ピアノ三重奏曲第 3 番ハ短調Op.59
シリウス三重奏団
<メンバー>
エリザベス・クーニー(ヴァイオリン)/
ジェーン・コーズ=オハラ(チェロ)/
ボビー・チェン(ピアノ)
ヤーダースゾーンは、ブレスラウのユダヤ人一家の元で生まれました。当時はメンデルスゾーン家が代表するように、ユダヤ人は高い学歴と家柄を誇っており、彼もその例外ではありませんでした。彼はライプツィヒでモシェレスにピアノを学んだ他、ワイマールでは個人的にリストと学ぶなど、当時の最高の音楽教育を身につけました。その後、ディーリアスやブゾーニ、グリーグらを教えるなど教師としても尊敬される生涯を送ります。またユダヤの音楽を積極的に広め、シナゴーグ(ユダヤの教会)では合唱音楽などにも力を注ぎました。彼の音楽は古典的で上品な味わいを持ち、メンデルスゾーンからシューマンに至るロマン派の特性を存分に備えています (とはいえ、1880 年に書かれた第3 番のトリオは、かなり悲痛な面持ちで始まります) 。全体に漂う儚げで甘い旋律に耳を奪われる人も多いのではないでしょうか。録音: 2009 年3 月14-15 日コールドウォルザム、チャンプス・ホール
TOCC0082
\2600
アナトール・リャードフ(1855-1914):ピアノ作品全集第 1 集
 1-14.ビリュールキ Op.2/15-20.6 つの小品 Op.3/
 21-24.アラベスク Op.4/25.練習曲 Op.5/
 26.即興曲 Op.6/27-28.2 つの間奏曲 Op.7/
 29-30.2 つの間奏曲 Op.8/31-32.2 つの小品 Op.9/
 33-35.3 つの小品 Op.10/36-38.3 つの小品 Op.11
  ※初録音…17.19.20.21.22.23.26.27.29.30.32. デジタル初録音…25
オルガ・ソロヴィエヴァ(ピアノ)
交響詩「バーバ・ヤガー」「キキーモラ」「魔法にかけられた湖」などの色彩感豊かな管弦楽作品で知られるリャードフには、実は膨大な量のピアノ作品があります。とはいえ、それらはほとんど白日の下にさらされることはなく、かろうじて「オルゴール(音楽のたばこ入れ・音楽の玉手箱)」が知られる程度でしょうか。彼の作品にはショパンやシューマンの影響が濃厚に漂っていますが、そこは表題音楽を得意としただけあって、単なる「即興曲」というタイトルの曲でも、実に物語性に満ちた感情に直接訴えかけるような見事な作品となっています。またロシアの民俗音楽に由来した哀愁漂う旋律も魅力的。ピアノ好きなら一度は聴いていただきたいアルバムです。録音: 2005 年12 月29 日…1-16.21.23, 2008 年4 月21-23 日…17-20.22.24-38 モスクワ劇場コンサート・ホール

WIGMORE HALL LIVE

WHLIVE0035
\2400→¥2190
ミクロシュ・ペレーニ/チェロ・リサイタル
 J.S.バッハ(1685-1750):無伴奏チェロ組曲第 3 番ハ長調 BWV1009
  1.プレリュード
  2.アルマンド
  3.クーラント
  4.サラバンド
  5.ブーレⅠ&Ⅱ
  6.ジグ
 7-11.ブリテン(1913-1976):チェロ・ソナタハ長調 Op.65
 12-15.ブラームス(1833-1897):チェロ・ソナタ第 2 番ヘ長調 Op.99
 16.アンコールの紹介
 17.ショパン(1810-1849):チェロ・ソナタト短調 Op.65 より第3 楽章「ラルゴ」
ミクロシュ・ペレーニ(チェロ)
デーネシュ・ヴァーリョン(ピアノ)
ハンガリーの名手、ミクロシュ・ペレーニが Wigmore Hall に登場しました。この2009 年1 月のリサイタルでは、バッハ、ブリテン、ブラームスという3 つのタイプの違う作曲家の作品を手掛けています。バッハでの明確な解釈を聴いてみてください。雑多な音の中から、あるべき瞬間、あるべき場所にきっちりとセッティングされた美音。決して強い主張をせずとも、そこにあるだけでいいという存在感、これこそまさにペレーニの特質ではないでしょうか?そしてロストロポーヴィチのために書かれたブリテンのチェロ・ソナタでの挑戦的な音、うってかわってブラームスでの耽美的な響き。これらが空気中に放たれた時、全ての聴衆は至福の時に身悶えしたに違いありません。そんな幸福な一時を収録したアルバムをお届けできることも、この上ない喜びと言えるでしょう。アンコールに収録されたショパンのソナタは、彼が14 歳の時に演奏し、1965 年に録音した思い出の作品です。穏やかな日だまりのようなゆったりとした時間が流れていくかのようです。録音 2009 年1 月27 日

ミクロシュ・ペレーニ(チェロ):
1948 年ブダペスト生まれ。5 歳でチェロを始め、7 歳でフランツ・リスト音楽院に入学、9 歳で演奏会を開く。1960 年からローマに留学し、エンリコ・マイナルディに師事(1964 年まで)。1963 年にブダペストで開催されたカザルス国際チェロコンクールに入賞したことでパブロ・カザルスに認められ、1965 年、翌1966 年にカザルスのマスタークラスに招待され、マールボロ音楽祭にも参加しています。
デーネシュ・ヴァーリョン(ピアノ):
1968 年ブダペスト生まれ。アカデミー・オブ・ミュージックでシャンドール・ファルヴァイに学ぶ。1991 年、チューリヒのゲザ・アンダ・ピアノコンクールで1位を獲得。それ以来、世界中でソリスト、および室内楽伴奏者として揺るぎない地位を確立しました。ペレーニとは、すでにコダーイやハンガリー小品集などのアルバムで共演、息のあった演奏を聴かせています。
WHLIVE0036
\2400→¥2190
アリーナ・イブラギモヴァ&セドリック・ティベルギアン
ベートーヴェン(1770-18279):ヴァイオリンソナタ全曲演奏会
 1-3.ヴァイオリン・ソナタ第 1 番ニ長調 Op.12-1/
 4-6.ヴァイオリン・ソナタ第 4 番イ短調 Op.23/
 4-9.ヴァイオリン・ソナタ第 8 番ト長調 Op.30-3/
 10-12.ヴァイオリン・ソナタ第 7 番ハ短調Op.30-2
アリーナ・イブラギモヴァ(ヴァイオリン)/
セドリック・ティベルギアン(ピアノ)
2009 年秋、ウィグモア・ホールで開催されたベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全曲演奏会の模様を収録したアルバムの第1集です。2005 年から2007 年にBBC ラジオの若き芸術家を紹介する番組でベートーヴェンを演奏した2 人ですが、このウィグモア・ホールでのえんそうは、更なる彼らの成長の証しを受け取ることが可能です。「10 曲のソナタを全て通して演奏することは、音楽家、さらに人間として大きく変化するものです」と語るティベルギアン、ソナタ形式に無限の可能性を追求するイブラギモヴァ、この2 人の若き才能がぶつかり合う、けた外れなスケールの大きさには言語を絶するほどの素晴らしさを感じられることでしょう。ここで驚異的な演奏をしているヴァイオリンのイブラギモヴァはロシアで生まれ、イギリスで奨学金を得て古楽器奏法と、モダン奏法の両方を学び、現在1738 年製のグアルネリを演奏し、多くのファンを得ています。日本にも来日し、演奏会とFM 放送で聴衆を魅了したことも記憶に新しいところです。ピアノのティベルギアンは1975 年生まれの、近年最も注目されるフランスのピアニストの一人です。5 歳の時からピアノの手ほどきを受け、パリ音楽院で、フレデリク・アグシーとジェラール・フレミーの教えを受け、1992 年、17 歳でプルミエ・プリを得て卒業。以降、多くの著名な国際ピアノ・コンクールで入賞し、1998 年にはロン=ティボー国際コンクールでの優勝しました。これで彼は一躍世界の檜舞台に躍り出て、ソリスト、室内楽の両面で幅広く活躍しています。録音 2009 年10 月27 日




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