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第52号マイナー・レーベル新録音新譜(6)



ALBANY

TROY1175
¥2200
ドナルド・リード・ウォマック(1966-):作品集
 (1)《太陽の表面を歩いて渡る》(2008)/
 (2)麻薬中毒(2007)/(3)無限の瞬間(2007)/
 (4)スケルツォフレニック(2005)/
 (5)箏/色彩の書(2008)/(6)水(滝)(2006)/
 (7)空の光る縁(2008)/
 (8)ア・リトル・サムシング・エクストラ(少し何かを追加)(2007)
(1)オーラJ:
【田島和枝(笙)、澤田由香(篠笛)、
 山口賢治(尺八)、坂田誠山(尺八)、
 野澤徹也(三味線)、桜井亜木子(琵琶)、
 若月宣宏(打楽器)、松村エリナ(21絃筝)、
 桑子裕子(21絃筝)、小林道恵(17絃筝)、
 榊原徹(指揮)】
(2)(3)(8)イグナス・ジャン(Vn)、
(2)(5)(7)木村玲子(筝)、
(3)(6)(8)トーマス・ローゼンクランツ(Vc)、
(4)イ=ベイ・リン(Vc)、 (7)坂田誠山(尺八)
必聴!三木稔率いる邦楽最強集団オーラJ全面協力!アメリカ人の書いた素晴らしい邦楽作品!新しい才能の登場!

録音:(1)2008年3月東京メトロポリタン・アート・スペース、(2)(3)(5)-(8)2008年5月白樺スタジオ,東京、(4)2009年ホノルル

作曲家ドナルド・レイド・ウォマックは2007年から2008年、研究のため日本に滞在し、多くの日本人音楽家と交流し、また日本の音楽について学んだ。彼は非ヨーロッパの音楽に深い関心を寄せ、これまでに800曲以上の管弦楽曲、室内楽、独奏曲を発表。作品は南米、米国、日本を初めとしてアジア各地で演奏されている。各地の民族音楽と現代音楽の要素を見事に違和感なく融合させた無国籍風ワールド・ミュージックはかのルー・ハリソンの再来かと思わせる。弾けるリズムと悠々と歌われる悠久の旋律は聴く者を一瞬にして虜にする。
TROY1156
¥2200→¥1990
エドワード・ジョセフ・コリンズ(1886-1951)の音楽Vol.1
  (1)アイルランド民謡による変奏曲/黒人霊歌集/
   6つの性格的ワルツより(第5、3、4、1番)/
   エキセントリックなワルツ/
   カウボーイのブレイク・ダウン/タンゴ/パッサカリア
  (2)アレグロ・ピアーチェヴォーレ〜弦楽四重奏曲第1番(未完)より
  (3)6つの性格的ワルツより(第1、2、4、6番)/
   タンゴ/カウボーイのブレイク・ダウン
(1)アール・ワイルド(Pf)
(2)マンハッタン弦楽四重奏団
(3)グンナー・ヨハンセン(Pf)
巨匠アール・ワイルドが弾く!アメリカの作曲家コリンズにはイギリス田園楽派の香りが横溢!

録音:(1)1988年11月、(2)1986年3月

1992年にCRIレーベルから発売になっていたコリンズの音楽第1集にヨハンセンの歴史的録音を追加、更にリマスタリングしての再発売。これで晴れてALBANYレーベルで第1集から第8集まで揃った(全10集発売予定)。ちなみにこのシリーズの管弦楽曲は全てマリン・オルソップが担当している。
エドワード・ジョセフ・コリンズ(1886-1951)はイリノイ州出身で生前はピアニストとしても活躍しヨーロッパを中心に華々しい演奏活動を行ったがアメリカ帰国後は教職と作曲に専念。彼の作曲語法は 微妙な半音階とフランス印象派の影響を受け、ディーリアス、モーラン、バターワースら同時代のイギリスの作曲家、またグレインジャーに驚くほど似ている。「6つの性格的ワルツより4曲」は明らかにラヴェルの「優雅で感傷的なワルツ」を意識している。アメリカでは珍しいデリカシーに溢れた作曲家である。巨匠アール・ワイルドの独奏も聴きどころ。
TROY1173
¥2200
「チューバ・サファリ」〜グレゴリー・フリッツェの音楽
 金管五重奏のための小組曲/キリマンジャロ/
 チューバと管弦楽のためのコンチェルティーノ/
 ウルル/ 前奏曲と舞曲(チューバ五重奏曲)/
 チューバのための15のサファリ・デュエットより4曲/
 ブロードウェイ・リミテッド(ユーフォニウム&チューバ・アンサンブル)
ゲーリー・バード(Tuba)と仲間達:
【フードルブック・ブラス(金管五重奏)、
 グレゴリー・フリッツェ(Tuba)、
 ジャック・スタンプ指揮
 オーク・グローヴ交響楽団ほか】
録音:2007-2008年

フリッツェはロード・アイランド・フィルの首席チューバ奏者を務める傍ら、金管楽器の作品を中心に多くの作品を発表している。ETのテーマをもろにパクっているとしか思えないようなチューバ・コンチェルティーノ。その他プロコフィエフっぽかったり、昔の西部劇のサントラみたいな雰囲気の曲があって楽しめる。
TROY1176
¥2200
「ボストン・ダイアリー/IBISカメラータ」
 (1)マルコム・ペイトン:チェロ・ピース/
 (2)ガンサー・シュラー:ピアノ三重奏曲/
 (3)ジョン・ハイス:エピソード(ヴァイオリン独奏)/
 (4)ハイス:4つの短い小品/
 (5)ポッジ・エスコット:クラリネット協奏曲/
 (6)モハンマド・フェロウズ:盆栽ジャーナル(ソプラノ&ピアノ)/
 (7)カティ・アゴーチ:スーパーナチュラル・ラヴ(Vn&Pf)
IBISカメラータ
(5)カリサンピアン・コンソート
(6)R.シュミージュ(Sop)
シュラーはジャズとクラシック、現代音楽を融合する作風で注目されたが、ここに収められたピアノ三重奏曲にジャズの要素はなく、厳しい表現主義的作品となっている。モハンマド・フェロウズの《盆栽ジャーナル》はタイトルの可笑しさに反してとても真面目に書かれたソプラノのための現代歌曲。
TROY1177
¥2200→¥1990
「レオン・キルヒナー(1919-2009):室内楽作品集」
 (1)ポーラのためのフルーティング(1973)
 (2)ピアノ三重奏曲第2番(1993)
 (3)デュオ第2番(2001)
 (4)ピアノ三重奏曲第1番(1954)
 (5)デュオ/協奏的ソナタ
(1)ポーラ・ロビソン(Fl)、片岡綾乃(Pf)、
(2)カリクシュタイン=ラレード=ロビンソン・トリオ
(3)C.セロヴセク(Vn)、J.デンク(Pf)
(4)M.ロウ(Vn)、J.エスキン(Vc)、G.カリッシュ(Pf)
(5)E.シャピロ(Vn)、L.キルヒナー(Pf)
録音:(1)(3)2009年、(5)1956年、(原盤:(3)E1ミュージック、(4)ノンサッチ、(5)ソニー・ミュージック)

昨年亡くなったアメリカの作曲家レオン・キルヒナー(カーシュナー)はエリオット・カーターと並ぶアメリカ東海岸のアカデミックな楽派の代表と目されている。しかしカーターとは対照的に彼の音楽にはモード、無調、12音技法を折衷しながらも、豊かなロマンティシズムとリリシズムが溢れている。彼がジョン・アダムズの先生であり、武満徹も賞賛したのも充分肯ける。(1)は新印象主義ともいえる抒情的な美しい作品。
TROY1178
¥2200
グレート・アメリカン・オーケストラル・ミュージックVol.2
 ジョージ・ウォーカー:
  (1)ヴァイオリン協奏曲/(2)シンフォニア第2番/
  (3)フォイルズ(サン・ジョルジュへのオマージュ)/
  (4)ページェントと宣言
イアン・ホブソン指揮
シンフォニア・ヴァルソヴィア
グレゴリー・ウォーカー(Vn)
すでに当ALBANYから多くの作品集が出ているジョージ・ウォーカーの最新管弦楽曲集。彼はアフリカ系アメリカ人としては珍しく、クラシック系の現代音楽の作曲家として成功しあらゆるジャンルの音楽を手がけている。ここでは無調の作品が中心でエリオット・カーターらの影響も感じられる。
TROY1179
¥2200
スティーヴン・アンドリュー・テイラー(b.1965):作品集
 (1)機械が目覚める(2007/2009)
 (2)6つのメモリアル(2003)
 (3)クォーク・シャドウ(2001)
 (4)星雲〜ハープとエレクトロニクスのための(2005)
(1)A.V.ローケル(Sop)、S.A.テイラー指揮
 シンフォニア・ダ・カメラ
(2)グロリア・チェン(Pf)
(3)O.カリーロ(Hrn)、M.ロスタド(Va)、
 M.キャメロン(Cb)、D.シュロスバーグ(Pf)
(4)アン・ヤン(Hrp)
テイラー(1965年生まれ)カレル・フサに作曲を師事。様々なジャンルの作品を手がけ高い評価を得ている。「星雲」ではアカデミックな作風を離れ、自由奔放に幻想を拡げた傑作である。
TROY1180
¥2200
「新世紀のハープシコード」〜平林朝子、自作自演集
 平林朝子(b.1960):
  シシリアーノ(Vn&Cemb)/ファンダンゴ(Vn&Cemb)/
  ソナチネ第2番(Cemb)/モーメンツI(Vn)/
  モーメンツII(Cemb)/ モーメンツIII(Vn&Cemb)/
  スケルツォ(フォルテピアノ&Cemb)/
  子供のための組曲(Vn&Cemb)/ダンス(Cemb)/
  ソナチネ(Vn&Cemb)/ ヴォカリーズ(Vn&Cemb)/
  ストリート・ミュージック(Vn&Cemb)
平林朝子(Cemb)
ジーナ・ディベロ(Vn)
ゲイル・オルジェフス(フォルテピアノ)
作曲家、ハープシコード奏者の平林朝子は名古屋出身。これまでにも当ALBANYから断片的に紹介されてきたが全て彼女の作品によるアルバムはこれが初めて。ハープシコードの音色、機能を充分知り尽くした作品は色彩溢れた完成度の高いものばかり。フォーレ、プロコフィエフ、大島ミチルを思わせる抒情的な曲があったかと思えば、ミニマル風あり無調によるゲンダイオンガク風ありと器用に作風を変える。
TROY1181
¥2200
「協奏曲集II」〜SEQUITUR
 (1)マーティン・マタロン:トレームI(1997)
 (2)スティーヴン・バーク:移動する風景に(2006)
 (3)ロス・バウアー:薄氷(2006)
(1)ジャクリーヌ・ルクレール(Ob)
(2)マイケル・ローウェンスターン(バスCl)
(3)グレッグ・ヘッセリンク(Vc)
 ポール・ホステッター指揮セクィトゥル
「協奏曲集」(TROY607)に続くセクィトゥル(SEQUITUR)のアルバム第2弾。アメリカの中堅世代の作曲家による独奏楽器を室内オーケストラによる協奏曲集。セクィトゥルは1996年設立でニューヨークを拠点に活動する現代音楽のアンサンブル。
TROY1182
¥2200
「コネクションズ」〜バリトン・サックス作品集
 (1)キャスリーン・マクマイケル:フュージョン組曲
 (2)ジャン・クルジウィキ:寓話
 (3)デヴィッド・ジェックス:3つのダンス
 (4)クリフトン・J・ノーブルJr.:深淵より
 (5)サルヴァトーレ・マッキア:シャドウニング・ニック
リン・クロック(バリトンSax)
(1)C.マクマイケル(Pf)
(2)S.ノヴィツキ(Pf)
(3)S.ベイリー(Pf)
(4)C.J.ノーブルJr(Pf)
(5)N.シャンク(Pf)
珍しいバリトン・サックスの作品集。リン・クロックはこれまでに50曲以上の現代作品を初演している。スプリングフィールド響のバス・クラリネット奏者としても活躍。作品はジャズ、フュージョン、ロックの影響を受けたものが多く、グラハム・フィットキン、ミヨーなどを思わせる。
TROY1183
¥2200
「シカゴ・トロンボーン・コンソート」
 V.ネリベル(1919-96):タワー・ミュージック
 J.ディブ(b.1960):プロヴェンス
 ペルゴレージ:トリオ・ソナタ
 R.シュトラウス:アルペン・ファンタジー(B.マンステッド編)
 R.ディーマー(b.1970):衝撃と畏怖(トロンボーン四重奏)
 E.クレスポ(b.1941):ブルックナー・エチュード
 ボザ:アンダンティーノ(トロンボーン三重奏)
 バッハ:パッサカリア ハ短調(ハンスバーガー編)
 ほか全15トラック
シカゴ・トロンボーン・コンソート:
 【R.キャプショウ、P.エレフソン、
  M.フィッシャー、J.モーラー、
  A.モーン、J.ロドリゲス、
  T.スターク、D.ベッカー、
  J.シュワルム】
録音:2010年

シカゴ・トロンボーン・コンソートは9人からなるトロンボーン・アンサンブル。バロックから新作まで幅広い選曲、編成も三重奏から九重奏まで、トロンボーンの魅力をあますところなく披露している。
TROY1185
¥2200
「ヴォヤージュ」〜フルートとハープのためのアメリカ音楽
 ステラ・サン(b.1959):銀色の月の下の白い蓮の踊り
 ジョン・コリリアーノ(b.1938):ヴォヤージュ(旅)
 ジェニファー・ヒグドン(b.1962):ラピッド・ファイヤー
 チャールズ・ロチェスター・ヤング(b.1965):雲雀の歌
 スティーヴン・アンドルー・テイラー(b.1965):
  パルス・アリア、アチョー・ララバイ、アゴラフォビア
 マーセル・グランドジャニー(1891-1975):
  オ・ビエン・アイメー
 ゲイリー・ショッカー(b.1959):イン・メモリアム
ジョナサン・キーブル(Fl)
アン・ヤン(Hrp)
録音:2009年

アメリカの中堅からベテラン作曲家のフルートとハープのための作品を集めた。現代的、前衛的ではなく、エキゾチックで幻想的な作品が多い。ハープのアン・ヤンは2008年、草加で行われている国際ハープ・フェスティヴァル(東武鉄道も後援しています)でコンクールの審査員を勤め、コンサートも行った。

ARTS

47754-8
(SACD HYBRID)
\2300
ボッケリーニ:
 (1)チェロ協奏曲第10番二長調G.483
 (2)チェロ協奏曲第2番(第6番)二長調G.479
 (3)チェロ協奏曲第3番(第7番)ト長調G.480
 (4)チェロ協奏曲第9番変ロ長調G.482
ウェン=シン・ヤン(チェロ)
ゲオルグ・エッガー指揮
ボルツァーノ弦楽アカデミー

度々の来日で人気上昇中!ウェン=シン・ヤン ボッケリーニの協奏曲集SACD化!

録音:1999年7月ボルツァーノ、イタリア,DSD、78'01 ※通常盤47568-2で出ていたもの

元バイエルン放送響の首席チェリストで現在はソリストとして活躍するウェン=シン・ヤン。毎年のように来日し、その深い音色や色彩感、万全なテクニックと文句なしの素晴らしさにじわじわとファンが増えています。このディスクは1999年に録音されたもので、10曲以上あると言われるボッケリーニのチェロ協奏曲のなかから、グリュツマッハー版の原曲として知られる第9番を初め4曲を収録。細かい音でも粒立ちがよく、歌うところは朗々と歌う胸のすく名演奏です。ボッケリーニのチェロ協奏曲を初めて聴くにもうってつけです。SACD化でオーディオ・ファンにもオススメです。


BIDDULPH

80250-2
(2CD)
¥4400→¥3990
シューベルト:
 ヴァイオリンとピアノのための作品全集+アルペジョーネ・ソナタ
  (1)ヴァイオリン・ソナタ第1番 ニ長調 D.384
  (2)ヴァイオリン・ソナタ第2番 イ短調 D.385
  (3)ヴァイオリン・ソナタ第3番 ト短調 D.408
  (4)ヴァイオリンとピアノのためのソナタ(二重奏)イ長調 D.574
  (5)アルペジオーネ・ソナタ イ短調 D.821
  (6)華麗なるロンド ロ短調 D.895
  (7)ヴァイオリンとピアノのための幻想曲 ハ長調 D.934
ピンカス・ズッカーマン(Vn,Va)
マーク・ナイクラグ(Pf)
何故かオクラになっていたズッカーマンの大企画シューベルト:ピアノ伴奏ヴァイオリン作品全集+アルペジョーネ

録音:1993年3月8日,5月18日,1994年11月20−21日,1995年10月3日、ニューヨーク、DDD、144'09(原盤:ソニー・ミュージック)

名ヴァイオリニスト、ピンカス・ズッカーマン(1948-)がシューベルトのヴァイオリン・ソナタなどを弾いている。いずれも1990年代半ばの録音だが、今回が初出のようである。アルペジオーネ・ソナタはヴィオラで演奏している。

BRIDGE

BCD 9317
¥2200
ピーター・リーバーソン(b.1946):作品集
 (1)《赤いガルーダ》ピアノ協奏曲第2番(1999)
 (2)リルケの歌《オルフェウスに捧げるソネット》(1997-2001)
 (3)バガテル(1985)
 (4)ピアノ五重奏曲(2003)
(1)-(4)ピーター・ゼルキン(Pf)
(1)ジェームズ・コンロン指揮
 ニューヨーク・フィル
(2)ロレーヌ・ハント・リーバーソン(Ms)
(4)オリオン弦楽四重奏団
ピーター・ゼルキンのリーバーソン・アルバム!コンロン&ニューヨーク・フィルがバックを務める!

録音:(1)2004年11月エイヴリー・フィッシャー・ホール、(2)2005年8月、(3)1985年12月、(4)2008年5月

ピーター・リーバーソンは1946年生まれのアメリカの作曲家で作曲をミルトン・バビット、チャールズ・ウォーリネンに師事した。アメリカ東海岸の手堅い前衛スタイルを持った作曲家として米国内で評価が高く、かつて武満徹がミュージック・トゥデイで招聘したこともある。硬派な作風ながら色彩的でほどよく乾いた抒情、ファンタジーに武満が惚れこむ作曲家だけのことはあると納得する。《赤いガルーダ》のガルーダとはインド神話の炎を司る神の鳥のことで、ピアノとオーケストラが極彩色の火花を散らす。全曲ピーター・ゼルキンがピアノを弾き、共演もコンロン指揮のニューヨーク・フィルやリーバーソン夫人で2006年に亡くなった名歌手のロレーヌ・ハント、と豪華な演奏陣です。
BCD 9327
¥2200
シューベルト:即興曲と舞曲
 14のワルツ(プリマコフ編集)/
 即興曲D.935;Op.142-No.1 13のレントラー(ゴルノスタエワ編集)/
 即興曲D.899;Op.90(全4曲)/ 12のワルツ(ゴルノスタエワ編集)/
 即興曲D.935;Op.142-No.2
ヴァシリー・プリマコフ(Pf)
どんどん出ます!ヴァシリー・プリマコフ一挙2タイトル・リリース!

録音:2009年10月,オーデンセ

既に当BRIDGEより多数の録音がありアメリカでは大人気ピアニストとなったプリマコフの最新録音。プリマコフとしては初のシューベルトです。有名な4つの即興曲(アンプロンプチュ)D.899をアルバムの中心にワルツ、レントラーなどシューベルトの旋律美をたっぷりと味わえる内容です。プリマコフはロシア生まれながら豪快に弾き飛ばすことはせずペダルも極力控え、シューベルト本来の細やかなニュアンスを繊細に表現しています。全曲が歌で溢れているアルバム。
BCD 9328
(2CD、1枚価格)
¥2200→¥1990
モーツァルト:ピアノ協奏曲集Vol.1
 (1)ピアノ協奏曲第24番ハ短調K.491(カデンツァ:G.フォーレ)
 (2)ピアノ協奏曲第25番ハ長調K.503(カデンツァ:J.N.フンメル&V.プリマコフ)
 (3)ピアノ協奏曲第26番ニ長調K.537《戴冠式》(カデンツァ:W.ランドフスカ)
 (4)ピアノ協奏曲第27番変ロ長調K.595
ヴァシリー・プリマコフ(Pf)
スコット・ユー指揮
オーデンセ交響楽団
モーツァルト:ピアノ協奏曲第24番のカデンツァは珍しいフォーレ版!

録音:2008-2009年オーデンセ

プリマコフ初のモーツァルト。臆することなく日に向かって伸びる若木のような自由なモーツァルトです。しかもカデンツァは普段あまり使われることのない版を使用。第24番のフォーレ版はモーツァルトの時代ではありえない和音、華麗でダイナミックなピアノ書法で一聴の価値あり。第25番はフンメル版にプリマコフ自らが手を加え、第26番ではランドフスカ版を使用しています。さわやかなモーツァルト、今後の録音がますます楽しみ。
BCD 9324
¥2200
オリヴィエ・メシアン:《アーメンの幻想》 マリリン・ノンケン(ピアノI)
サラ・ローゼンバーグ(ピアノII)
現代音楽のスペシャリスト、マリリン・ノンケンのメシアン

録音:2009年5月ヒューストン

メシアンの代表作、2台ピアノのための《アーメンの幻想》は既に多数の録音があるが、最新録音の本CDは共にニューヨークで活動する女性ピアニストたちによるもの。マリリン・ノンケンは現代音楽を専門とし、これまでにパスカル・デュサパン、トリスタン・ミュライユらが彼女のために作品を書いている。サラ・ローゼンバーグは現代音楽の他、ロシアン・アヴァンギャルドにも造詣が深く、ロスラヴェッツ、モソロフ、ルーリーなどもレパートリーにしている。
BCD 9330
¥2200
「カヴァティーナ・デュオ・プレイズ・ピアソラ」
 リベルタンゴ、レビラード、天使の導入、
 タンゴ・エチュード、忘却、アディオス・ノニーノ、
 ブエノスアイレスの四季
カヴァティーナ・デュオ:
【ユージェニア・モリナー(Fl)、
 デニス・アザバギック(Gtr)】
セルジオ・アサドが絶賛したカヴァティーナ・デュオ、フルートとギターによるピアソラ作品集

録音:2008年

セルジオ・アサドが「もっとも優れたフルート、ギターのデュオ」と絶賛するカヴァティーナ・デュオの最新録音。先日CEDILLEレーベルでよりバルカン地方に因んだアルバムを発表したばかりだが、情熱的な二人にピアソラはぴったり。リベルタンゴ、忘却、ブエノスアイレスの四季など、ピアソラの名曲ばかりを収録。《ブエノスアイレスの四季》では彼らに惚れ込むセルジオ・アサド自らが二人のために編曲を書き下ろした。
BCD 9318
¥2200
「ストーニー・ブルック・サウンディングズVol.1」
 (1)ダニエル・A.ウェイマウス:イン(オール)ザ・タイム・ウィー・ハヴ・レフト
 (2)マックス・ギテック・デュイカーズ:グラス・ブルー・クレフト
 (3)イラリ・カイラ:敬意を表する鐘
 (4)ユージン・ドラッカー:シェイクスピアの4つのソネット
 (5)ペリー・ゴールドスタイン:アルト・サクソフォンと弦楽四重奏のための五重奏曲
(1)-(5)エッシャー弦楽四重奏団
(1)オスカー・エスピナ・ルイス(Cl)
(3)ジェイコブ・ロードベック(Pf)
(4)Aアンドルー・ノーレン(B,Br)
(5)ケネス・ツェ(Sax)
録音:2008、2009年

ニューヨーク州立大学ストーニーブルック校の音楽学部出身の作曲家たちによる作品集。エマーソン四重奏団のヴァイオリニスト、ユージン・ドラッカーの作品も収録。弦楽四重奏を母体としてソロ、独唱が入る。作風は前衛から新ロマン主義風を幅広い。
BCD 9319
¥2200
「ストーニー・ブルック・サウンディングズVol.2」
 (1)シェイラ・シルヴァー:黄昏の最後の煌き
 (2)タイラー・カップ:ストレンジャー・ヴァリエーション
 (3)ピーター・ウィンクラー:ファンタジー(チェロ七重奏曲)
 (4)ダリア・セメゲン:唐草模様
 (5)マーガレット・シェーデル:美しいものは傷がない
(1)G.カリッシュ(Pf)、C.ダール(Pf)
 E.リーンドロ(Perc)
 K.デュフォード(Perc)
(2)C.シェアー(Vn)、
(3)C.カー(Vc)とチェロ・アンサンブル
(4)C.カリス(Pf)
(5)E.ラムメック(タラガト)
 ライヴ・エレクトロニクス
録音:1999-2008年

ニューヨーク州立大学ストーニーブルック校の音楽学部出身の作曲家たちによる作品集第2弾。T.カップのヴァイオリン・ソロによるストレンジャー・ヴァリエーションはポルタメントを多様した擬似民族音楽風の音楽が楽しい。P.ウィンクラーのファンタジー(チェロ七重奏曲)はチェロの重厚なアンサンブルが心地よくヴィラ=ロボスのブラジル風バッハを思わせる。M.シェーデルの「美しいものは傷がない」はクラリネットのような楽器タラガトとライヴ・エレクトロニクスのための幻想的な作品。
BCD 9325
¥2200
「カントス」
  〜リカルド・ソーン=ムルドーン(b.1962,グァテマラ)の音楽
  (1)ニニョポリーリャ (2)風の花 (3)コマーラ
フアン・トリゴス指揮
イーストマン・ブロードバンド
(1)(3)T.アーノルド(S)、S.パーキンズ(T)
(1)A.ハード(Br)
(3)C.サンチェス=グティエレス(語り)
録音:2009年

リカルド・ソーン=ムルドーンは1962年生まれのグアテマラの作曲家。メキシコでギターを学んだ後、渡米しジョージ・クラムに学んだ。(1)(3)は声楽作品で、(3)は46分の大曲。中南米の原色の自然を思わせる色彩と生命力溢れるリズムが現代的なセンスと結びつき、独特の世界観を作り出す。現在はアメリカに在住し、彼の作品は世界中で演奏されている。2006年にはFIFAワールドカップ関連のコンサートで作品を委嘱された。
BCD 9320
\2200→¥1990
(1)ラフマニノフ:コレッリの主題による変奏曲 Op.42
(2)プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第2番 ニ短調 Op.14
(3)ムソルグスキー:展覧会の絵

ギャリック・オールソン(Pf)

ギャリック・オールソンのロシア音楽!若き日の「展覧会」に新録音のラフマニノフ&プロコフィエフ

録音:(1)(2)2008年11月24,25日ニューヨーク,(3)1974年5月17日プラハ・ライヴ,ADD,DDD、69'25

1970年のショパンコンクールの覇者、ギャリック・オールソンが弾くロシアの作曲家の作品集。オールソンラフマニノフとプロコフィエフは2008年の録音。冴え渡ったテクニックの中に雑味のない味わいが広がる。「展覧会の絵」は、1974年5月のプラハでのライヴ。27歳のオールソンのストレートな勢いが楽しめる。

BCD 9314
(2CD)
\4400
エリオット・カーターの音楽Vol.8「2002〜2009年の16作品」
 (1)ホルン協奏曲/
 (2)マッド・リーガルス〜ジョン・アッシュベリーの詩による/
 (3)ティンティナビュレーション/
 (4)風配図(ウィンドローズ)〜管楽のための/
 (5)サウンド・フィールズ〜弦楽のための/(6)楽園との会話で/
 (7)リトレーシング/(8)クラリネット五重奏曲/
 (9)フィグメント5/(10)ラ・ムジーク/(11)リトレーシング3/
 (12)二重奏曲/(13)フィグメント3/(14)フィグメント4/
 (15)ルイス・ズーコフスキーの詩/(16)リトレーシング2
(1)(4)(5)(6)オリヴァー・ナッセン(指揮)
(1)(4)(5)BBC交響楽団
(6)バーミンガム現代音楽グループ
(1)マーティン・オーウェン(Hrn)、
(2)BBCシンガーズ
(3)ニューイングランド音楽院打楽器アンサンブル
(6)レイ・メルローズ(Br)、(7)ピーター・コルケイ(Fg)
(8)(15)チャールズ・ナイディック(Cl)、
(8)ジュリアード弦楽四重奏団
(9)サイモン・ボイアー(マリンバ)
(10)(15)ルーシー・シェルトン(S)、
(11)ジョン・ネルソン(Trp)
(12)ロルフ・シュルテ(Vn)、フレッド・シェリー(Vc)
(13)ドナルド・パルマ(Cb) 、(14)シン=ユン・ファン(Va)
(16)ウィリアム・パーヴィス(Hrn)

100歳作曲家カーターの近作集!ナッセンやジュリアードSQも登場!

録音:2008年、2009年,DDD,1’43'25

百歳を過ぎてもなお旺盛な創作を続ける驚異の作曲家エリオット・カーター(1908-)の2002年から2009年までに書かれたオーケストラを含む作品集。その数もさることながらそれぞれの作品のエネルギーの密度など、とても百歳の作品とは思えない。演奏陣も豪華な面々。

BCD 9321
\2200
チナリー・ウン(b.1942):室内楽作品集
 (1)チャイルド・ソング(1985)/
 (2)ルミナス・スパイラル(発光する螺旋) (1997)/
 (3)スパイラル6(1992)/
 (4)死後の静かな生活(1996)/(5)神託(2004)
ダ・カーポ・チェンバー・プレイヤーズ
ゲスト:
 (2)ウィリアム・アンダーソン(G)、
 (4)ルーシー・シェルトン(Sop)、他
 (5)マイケル・アデルソン(指揮)、他

聴き応えあります!カンボジア出身チナリー・ウン作品集第2弾

録音:2007・2008年,DDD、61'00

ウンはカンボジア出身でアメリカ在住。東京フィルが委嘱し、来日したこともある。彼はカンボジアの伝統音楽と現代の語法を融合させようとしていて、作風は南方の武満徹といった風情で湿った大気のなかでミステリアスな旋律がたゆたう。アメリカのルー・ハリソンとも共通する雰囲気を持っている。2004年の大作《神託》では日本の神楽のような旋律素材が使われ、松村偵三、早坂文雄を思わせる部分もある。ダ・カーポ・チェンバー・プレイヤーズはヴァイオリン、チェロ、ピアノ、フルート、クラリネットの5人からなるアンサンブル。このCDでは三重奏から七重奏まで収録されている。

BCD 9313
\2200
ハイドン:ピアノ・ソナタ集
 ピアノ・ソナタ第42番(旧第56番) ニ長調 Hob.XVI-42
 ピアノ・ソナタ第37番(旧第50番) ニ長調 Hob.XVI-37
 ピアノ・ソナタ第44番(旧第32番) ト長調 Hob.XVI-44
 ピアノ・ソナタ第20番(旧第33番) ハ短調 Hob.XVI-20

アンドルー・ランジェル(ピアノ)

録音:2006年8月,2008年7月,ボストン,DDD、68'17

ランジェルはシカゴ生まれのピアニスト。ジュリアード音楽院を修了。BRIDGEには継続的に録音を続けている。ここでのハイドンは、強い集中力と自由な発想が見事に両立しており、研ぎ澄まされていながらも随所にハイドンらしいユーモアが宿っている。ハイドンのピアノ・ソナタが単調だと思っていると面食らう、知的刺激に満ちた名演だ。

BCD 9316
\2200
「20世紀の偉大な歌手たちVol.1」
 ベニタ・ヴァレンテ(ソプラノ)アリアと歌曲集
  モーツァルト:
   (1)「喜びの感情が胸に湧き」 K.579、
   (2)「フィガロの結婚」−ああ早く来てちょうだい、
   (3)「あなたに明かしたい、おお神よ」 K.418
  (4)ヘンデル:「リナルド」−私を泣くがままにさせて
  (5)シューベルト:
   野ばら D.257、夜と夢 D.827、憩いなき愛 D.138、
  (6)シューベルト:岩の上の羊飼い D.965
  (7)ブラームス:
   私の愛は新緑だ Op.63/5、甲斐のないセレナード Op.84/4
  (8)ヴォルフ:
   たとえ小さなものでも、話に聞いたのですが、
   誰があなたを呼んだの?、あなたは一本の糸で私を、
   どんなに長いこと、若いあなた方 私の恋人が歌っている、
   ペンナに恋人が住んでいる
  (9)ドビュッシー:忘れられたアリエッタ
  (10)オブラドルス:
   愛、母の愛、いちばん細くきれいな髪で、花嫁はおちびさん
ベニタ・ヴァレンテ(S)
(6)ルドルフ・ゼルキン(Pf)
 ハロルド・ライト(cl)
(1)(7)(8)リチャード・グード(Pf)
(2)(4)デイヴィッド・エフロン(指揮)
 イーストマン管弦楽団
(10)デイヴィッド・エフロン(Pf)
(3)アレクサンダー・シュナイダー指揮
 モーツァルト・フェスティヴァル管弦楽団
(9)リディア・アルティミフ(Pf)

録音:1969-89年、ADD,DDD

ベニタ・ヴァレンテは、1934年、アメリカ合衆国カリフォルニア州デラノ生まれのソプラノ。軽やかな美声を誇り、1960代から1980年代にかけて、オペラにコンサートに活躍した。このCDでは、マールボロ音楽祭で巨匠ルドルフ・ゼルキンの伴奏で歌ったシューベルトの歌曲がたいへんに貴重だ。また名ピアニスト、リチャード・グード伴奏のブラームス、ヴォルフも素晴らしい。


CD ACCORD

ACD 162
(デジパック)
¥2400
「シンフォニア・ユヴェントスのソリストたち」
 (1)ドビュッシー:
  クラリネットと管弦楽のための狂詩曲第2番
 (2)ドビュッシー:交響詩《海》
 (3)R.シュトラウス:デュエット・コンチェルティーノ
 (4)ジャン・フランセ:主題と変奏
ガブリエル・フムーラ指揮
ポーランド青年交響楽団
 (シンフォニア・ユヴェントゥス)
(1)(3)(4)ワルデマール・ザロフ(Cl)、
(3)アリシア・キエルザルスカ(Fg)
フムーラ登場!ドビュッシー「海」+クラリネットの協奏的作品集

録音:2009年、DDD、60'19

セムコフとのシューベルト:交響曲第5、第9(ACD146)に続くポーランド青年響のアルバム。クラリネットのザロフはポーランド国内の主要なオーケストラで首席を経て、現在ポーランド青年響の首席奏者を勤めている。R.シュトラウスのデュエット・コンチェルタンテは作曲者最晩年の作品で最後の器楽作品となる。しかし内容はユーモアと機知に富み、枯淡の片鱗は全く感じられない。ファゴットのキエルザルスカはカナダ出身で数々のオーケストラで首席を勤めている若手。
ACD 161
(1CD,2枚組価格)
¥4400
「ヴィトルト・ルトスワフスキ/オペラ・オムニア02」
 ルトスワフスキ:
  交響曲第2番(1965-67)、交響曲第4番(1992)
ヤーツェク・カスプシク指揮
NFMヴロツワフ・フィルハーモニー管弦楽団
高額ルトスワフスキ第2弾!カスプシクによる交響曲第2・4番

録音:2009年6月、DDD、50'28

一枚で二枚価格の高額CD、ヴィトルト・ルトスワフスキ/オペラ・オムニアの第二弾。第1集は室内楽作品集(ACD144)。今回もデジパックに45ページものブックレット(ポーランド語・英語)がつきスリップ・ケース入りの高級仕様。交響曲第2、第4番は既に複数の録音があるが、こちらは作曲者の名前を冠するようになったヴロツワフ・フィルによる最新録音。1965年の第2番に比べると死の2年前に書かれた第4番には瞑想的な傾向が強いが、激しく迸るエネルギーの表出力とアイデアの豊富さ、斬新さ、鋭利な音響は若い時とまったく変わることがない。
ACD 148
(デジパック)
¥2400
コジェルフ:交響曲 ハ長調 postolka I:6
レイハ(ライヒャ):交響曲 変ホ長調 Op.41
ヴォジーシェク:交響曲 ニ長調
ヤロスワフ・ティエル(指揮)
ヴロツワフ・バロック管弦楽団
ボヘミア出身の3大古典派作曲家の交響曲集

録音:2009年3月26−28日、ヴロツワフ、DDD、73'16

これはモーツァルトの交響曲が好きな人には逃せない録音だ。19世紀初頭にウィーンで活躍した三人のボヘミア出身の作曲家、レオポルト・コジェルフ(1747−1818)、アントニーン・レイハ(1770−1836)、ヤン・ヴァーツラフ・ヴォジーシェク(1791−1825)のシンフォニアを収録。ことにコジェルフのハ長調シンフォニアは、モーツァルトの小ト短調交響曲からの影響が見られる点で興味深い。ヴロツワフ・バロック管弦楽団は、ポーランド西部の都市ヴロツワフに2006年結成されたばかりのピリオド楽器オーケストラ。ヤロスワフ・ティエルは、2000年からドレスデン・バロック管弦楽団の第1チェリストを努めている。

CEDILLE

CDR90000 118
¥2200→¥1990
ベートーヴェン:
 (1)ピアノ三重奏曲 変ホ長調Hess47(世界初録音)
 (2)ピアノ三重奏曲 ニ長調《キンスキー》Halm Anhang3 (世界初録音)
 (3)ピアノ三重奏曲 変ホ長調 Op.63
ベートーヴェン・プロジェクト三重奏団:
 【ジョージ・ルポウ(Pf)、 サンミー・リー(Vn)、
  ウェンディ・ワーナー(Vc)】
ベートーヴェンにまだ世界初録音作品があったとは!!

録音:2009年8月31-9月4日,ニューヨーク

ピアノ三重奏曲 変ホ長調Hess47(世界初録音)はもともとは1794年に書かれた弦楽三重奏曲Op.3の編曲でベートーヴェン自身の手で編曲された。本来は6楽章からなる作品だが、実際に編曲されたのはここに収められた第1楽章のみだった。ピアノ三重奏曲 ニ長調《キンスキー》Halm Anhang3 (世界初録音)はもともとオリジナルのピアノ三重奏曲として構想されたが現在、第1楽章アレグロと第2楽章のロンド(ドイツ舞曲の様式で書かれている)の楽譜しか残されていない。これらの楽譜はロンドンのブリティッシュ・ライブラリーに写本が残されており、当CDはその楽譜による演奏である。
CDR90000 117
¥2200
「ザ・バルカン・プロジェクト」
 濡れ羽色のダンス(セルビアの歌)
 Kad ja podjoh na Bembasu (ボスニアの歌)
 エレーノ・ケルコ・エレーノ(マケドニアの歌)
 セビ・グリービ(ブルガリアの歌)
 ミロスラフ・タジッチ(b.1958):4つのマケドニアの小品
 ほか全16曲
カヴァティーナ・デュオ:
 【エウジェニア・モリナー(Fl)、
  デニス・アザバギック(G)】
録音:2008-2009年

バルカン地方の民謡、大衆歌をフルートとギターにアレンジしたオムニバス。バルトーク、コダーイの民謡を素材にした器楽曲と似た雰囲気を持つ。カヴァティーナ・デュオは当CEDILLEにはほかに「アクロバット〜デーヴィッド・ライスナー(1953〜)作品集」(CDR90000 096)がある。

DIVINE ART

DDA25085
¥2200→¥1990
ロシアのピアノ音楽シリーズVol.5
 「アレンスキー(1861-1906):ピアノ作品集」
  12の前奏曲Op.63/忘れられたリズムに寄せてOp.28/
  12の練習曲Op.74/アラベスク(組曲)Op.67/3つの小品Op.42
アンソニー・ゴールドストーン(Pf)
好評の「ロシアのピアノ音楽シリーズ」第5弾はアレンスキー!

録音:2001年

リムスキー=コルサコフの弟子で後に名教師としてスクリャービン、ラフマニノフを育てたアントン・アレンスキーは師リムスキー=コルサコフや先輩チャイコフスキーの影響を受けつつ、優雅で抒情的なピアノ作品を数多く残した。ロシア民謡の要素が聴かれるものの土臭くなることはなく、西洋の洗練されたサロン音楽の趣きを持つ。ロシアのショパン、メンデルスゾーンというに相応しい。
DDA 25073
¥2200
「ピアノ・アット・ザ・バレエ」
 チャイコフスキー:《くるみ割り人形》よりパ・ド・ドゥ
 ウェーバー:舞踏への勧誘
 ファリャ:火祭りの踊り
 ミンクス:《ドン・キホーテ》よりパ・ド・ドゥ
 モーツァツト:《アルバのアスカニオ》よりバレエ音楽
 スコット・ジョプリン:エリート・シンコペーション
 チャイコフスキー:《白鳥の湖》より黒鳥のパ・ド・ドゥ
 ドホナーニ:《デリーブのネイラ》よりワルツの接続部
 エルガー:《楽天的なファン》よりこだまの踊り
 チャイコフスキー:《白鳥の湖》よりチャイコフスキー・パ・ド・ドゥ
 ショパン:ワルツ 嬰ハ短調Op.64-2(レ・シルフィード)
アンソニー・ゴールドストーン(Pf)
「オペラ」「カーニヴァル」に続くゴールドストーンのエンタメ・ピアノ曲集第3弾「ピアノ・アット・ザ・バレエ」

録音:2008年

好評の「ピアノ・アット・ザ・〜」シリーズ第3弾はバレエ好きにはお馴染みのナンバーが目白押し。そんな中にもジョプリンのシンコペーションが入っていたりエルガーが入っていたりと曲目には独自のこだわりが見られます。チャイコフスキーとミンクスの編曲はゴールドストーンによるものでピアニスティックなアレンジが原曲以上に華やかな印象をもたらし、ゴールドストーンの妙技はさながら鍵盤上で舞う指のバレエと言えるでしょう。
DDA21215
(2CD)
¥4400
チャールズ・エイヴィソン(1709-1770):
 2つのヴァイオリンとチェロを伴うハープシコード・ソナタ集Op.5&7
  CD1)6つのハープシコード・ソナタ Op.5
  CD2)6つのハープシコード・ソナタ Op.7
エイヴィソン・アンサンブル:
【ゲーリー・クーパー(Cemb)、
 パヴロ・ベズノシウク(Vn)、
 キャロライン・ボールディング(Vn)、
 ロビン・マイケル(Vc)】
エイヴィソン・シリーズ最新刊!ハープシコード・ソナタなのに四重奏!
DDA21218
(2CD)
¥4400
「クリストファー・ラングダウン/ライヴ・イン・ロンドン」
 モシュコフスキ:4つの《楽興の時》Op.84
 ドビュッシー:前奏曲第2集より
  (ヴィーノの門、ヒースの荒野、奇人ラヴィーヌ将軍、
   月の光が降り注ぐ テラス、水の精、カノープ、花火)
 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ ニ短調「テンペスト」Op.31-2
 フランク・ブリッジ(1879-1941):ドラマティック・ファンタジア
 クリストファー・ラングダウン(b.1971):デオ・オムニス・グローリア
 スクリャービン:練習曲集
  (Op.2-1、Op.8-1、Op.8-2、Op.8-5、Op.8-9、Op.8-11、Op.8-12)
 サティ:グノシエンヌ第1番
クリストファー・ラングダウン(Pf)
録音:2009年6月9日、ウィグモア・ホール,ライヴ・レコーディング

ラングダウン(b.1971)はロンドン王立音楽院でマルコム・ウィルソンに学んだ。彼の演奏したショスタコーヴィチはタチアナ・ニコラーエワからも賞賛された。現在イギリスのみならず、アメリカ、アジアで盛んな演奏活動を行っている中堅。
DDA25087
¥2200
ジョン・エリス:オルガンのための音楽Vol.2
 ピカルディの変奏曲(2005)/スケルツォ・ファンタジー(2002)/
 祝祭ヴォランタリー(2006)/2つの賛歌の前奏曲(2000)/
 トッカータ(2002)/ メヌエット(2002)/
 3つの小品(2003)/オルガン交響曲(2009)
ロビン・ウォーカー(Org)
録音:2009年

ジョン・エリスはマンチェスター大学で医学を専攻したものの音楽への情熱やみ難くやがて作曲家に転向。オルガン音楽のほかカンタータなど教会音楽に関係する作品を多数発表している。調性に基づく音楽でブリテン、プーランク(彼のオルガン協奏曲に似た雰囲気を持つ)を思わせる美しい音楽。大作《オルガン交響曲》はオーケストラ曲なみの大迫力。

DORON

DRC 4013
\2300
〜Legendary Artistsシリーズ〜
 (1)メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲
 (2)シベリウス:ヴァイオリン協奏曲
イヴリー・ギトリス(Vn)
(1)デヴィッド・ジョセフォヴィッツ(指揮)
(2)アントニオ・デ・アルメイダ(指揮)
モンテカルロ国立歌劇場管弦楽団

初CD化(?)イヴリー・ギトリス全盛期の協奏曲録音 メンデルスゾーン&シベリウス

録音:1978年6月13、14日モンテカルロ

イヴリー・ギトリス(1922〜)全盛期のメンデルスゾーンとシベリウスの協奏曲のカップリング。ギトリスはロシア系ユダヤ人を両親にもつイスラエルのヴァイオリニストで、近年は超ベテラン・ヴァイオリニストとして味わい深い演奏をしております。しかし、以前は超絶技巧を持つ個性派ヴァイオリニストとして知られておりました。最近の技巧派ヴァイオリニストにはすっかり聴かれなくなった情熱的な歌いっぷりはギトリスならではのもの。メンデルスゾーンではその歌謡性を余すところなく発揮、シベリウスではロシア系の血が騒ぐのか、北国の暗い叙情をこれでもかと言わんばかりに泣きまくり、歌いまくります。

DRC 3048
\2300
マーラー:交響曲第1番《巨人》 エルヴェ・クロプフェンシュタイン指揮
ジュネーヴ交響楽団

20年コンビ!クロプフェンシュタイン指揮ジュネーヴ響のマーラー

録音:2008年11月23日,ジュネーヴ,ライヴ

指揮のエルヴェ・クロプフェンシュタインは1957年フランス生まれ。ローザンヌ音楽院で学んだ後、ヘルムート・リリンク、ピエール・デルヴォーという異なる個性の指揮者に指揮を学んだ。近年はベルリン交響楽団、プラハ交響楽団、ローザンヌ室内管弦楽団の指揮台に度々立っている。1989年からジュネーヴ交響楽団(1977年創立)を率いて20年以上にもなる。


DREYER−GAIDO

CD21056
(2CD,1枚価格)
¥2200→¥1990
ブラームス:交響曲第1番 ハ短調Op.68
ブラームス:交響曲第2番 ニ長調Op.73
マーカス・ポシュナー指揮
ブレーメン・フィルハーモニー管弦楽団
東京都響、広島響への客演でも好評!ドイツの若き巨匠ポシュナー迫真の爆演ライヴ!クナ、クラウスと縁の深いブレーメン・フィルとのブラームス!

録音:2009年2月ライヴ・レコーディング

指揮者マーカス・ポシュナーは1971年ミュンヘン生まれ。2004年にドイツ音楽協会、ドイツオーケストラ連盟よりドイツ指揮者賞を授与されました。コリン・デイヴィス、ロジャー・ノリントン、ファビオ・ルイジのアシスタントとして研鑽を積み、2007年9月からはブレーメン歌劇場の音楽総監督を務め、客演指揮者としてミュンヘン・フィル、バンベルク響、ケルンWDR交響楽団、リンツ・ブルックナー管弦楽団、シュトゥットガルト放送響と共演。2010年4月には東京都交響楽団、2009年には広島交響楽団の指揮台にも立っています。そして2010年秋からはドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団の首席客演指揮者に就任します。この録音はクナッパーツブッシュ、クレメンス・クラウスと縁の深いブレーメン・フィルとのライヴ。ブラームスの交響曲第1番は冒頭から尋常ならざるハイテンションで始まり、金管はバリバリと、弦は弓いっぱいに弾かせてオケを存分に鳴らしまくります。第2番は一転して繊細で室内楽的なアプローチ。ブレーメン・フィルの精妙なアンサンブルにはうっとりとさせられます。グローバル化の昨今、オーケストラも均質化の方向に向かっていますが、久々にドイツのオーケストラらしい音を聴いた、という気持ちにさせられます。
CD21057
¥2200
フリートヘルム・デール・エディションVol.14
 フリートヘルム・デール(b.1936):オルガン・ミサ
 (キリエ、グローリア、オフェルトリウム、
  アニュス・デイ、イテ・ミッサ・エスト)
シグモンド・サトマリー(Org)
録音:2009年10月ケルン

フリートヘルム・デールは1936年ドイツ・ゲッティンゲン生まれでフライブルク音楽大学で学んだ。作品の様式は倍音の美しい響きが広がるリゲティばりのクラスター音楽の中にさらにジャーマン・プログレを思わせる激しい運動が聴かれる。オルガンの様々な機能を駆使しながらシンセサイザー、オルガンによるコンピュータ音楽を目指しているかのような変化に富んだ音響音楽。
CD21058
¥2200
「マヌシャン/幻想の彼方」
 今、幻想の彼方、失われた島、我々は蝶と共に飛ぶ、
 もし雨が降るなら、私は知らない、願い
アイダ・ノスラ(Vn,Vocal)
ババク・アミールモバシャール(G)
ハビブ・メフターブシェーリ(Perc)
録音:2007-2009年

アラブ系のワールド・ミュージックでヴァイオリンとギター、打楽器にヴォーカルが入る。スペインのファドと似た雰囲気を持っている。
CD21059
¥2200
「古代シリアの声」〜イブラヒム・ケイヴォ イブラヒム・ケイヴォ
 (Vo,バグラマ,ブゾック,ウード,サズ,
  アル・ジュンボシュ,アル・ジャゼウェラ)
録音:2009年ライヴ

アラブ系のワールド・ミュージック。
CD 21052
\2200→¥1990
マーラー:交響曲第5番 ガブリエル・フェルツ指揮
シュトゥットガルト・フィルハーモニー管弦楽団

ガブリエル・フェルツのマーラー第3弾!マーラー・イヤーに一石を投じる第5交響曲

録音:2009年1月31日,ベートーヴェンザール・リーダーハレ,シュトゥットガルト,ライヴ・レコーディング※フェルツによる日本語解説付き

主観的で思い入れたっぷりだった第7番、第6番に続いてマーラー中期の傑作第5番を今回もフェルツがこだわり抜いてのライヴで録音しました。解説(日本語訳あり)によるとフェルツはマーラーが初演・再演のさいに使用したスコアの(マーラー自身の)書き込みを仔細に検討しディナーミク、アクセントに細心の配慮をしたとのこと。第1楽章はやや遅めのテンポを取り、弦楽をたっぷりと歌わせて続く第2楽章とのコントラストを明確にします。重要な第3楽章スケルツォの複雑な対位法のオーケストラの処理は見事で、途中現れるレントラーのリズムは粘りきった、とてもいやらしいもので世紀末ウィーンの爛熟した空気はかくなるものかと思わせます。そしてアダージェットは、おそらくフェルツがもっともこだわったのではないかと思わせる、思い入れたっぷりの甘く、気だるい空気が充満しています。これほどデレデレ、ぐにゃぐにゃのアダージェットは近年珍しいでしょう。まるでマントヴァーニかヘンリー・マンシーニ楽団といった感じです。終楽章のいささかとってつけたようなフィナーレもフェルツのややあざとい芸風にぴったりで深みにかけますが、盛り上がります。 ※フェルツによる日本語・英語・ドイツ語解説付き

CD 21054
(2CD)
\3200→¥2890
「忘れられたページ」 〜近現代ポルトガル音楽チェロ作品集
 フェルナンド・ロペス=グラーサ(1906-1994):
  3つのポルトガル民謡、忘れられしもの、3つの花の曲(無伴奏チェロ)
 アントニオ・ヴィトリーノ・ダルメイダ(b.1940):3つのバガテル
 アルマンド・ジョセ・フェルナンデス(1906-1983):チェロ・ソナタ
 フレデリコ・デ・フレイタス(1902-1980):
  アンテロ・デ・ケンタルの詩による夜想曲
 ジョリー・ブラガ・サントス(1924-1988):アリア1、アリア2
 ルイス・デ・フレイタス・ブランコ(1890-1955):チェロ・ソナタ
 ジョルジェ・ペイシーニョ(1940-95):
  レチタティーヴォ(無伴奏チェロ)
 ルイズ・コスタ(1879-1960):チェロ・ソナタOp.11
 クラウディオ・カルネイロ(1895-1960):ソナチネ
ブルーノ・ボラリーニョ(Vc)
ルイザ・テンダー(Pf)

哀愁漂うチェロの旋律が泣けます!ポルトガルのチェロ作品集

録音:2009年7月24-26,ポルトガル

チェロとピアノによる近現代ポルトガルの音楽集。ロペス=グラーサの「3つのポルトガル民謡」はラテンの民族色豊かで、ファリャ、アルベニス、ヒナステラを思わせる。ダルメイダの「3つのバガテル」はいかにもゲンダイオンガク風の音の運びのなかに憂いのある叙情が広がる。一部マニアの間ではよく知られているブラガ・サントスのアリア1、2はチェロによって歌われる朗々とした旋律にポルトガル歌謡ファドの反響を聴く。ポルトガルの近現代音楽はスペイン、フランスと南米の新しい潮流の影響を受けた歌心ある魅力的な作品であふれている。

CD 21048
\2200
フリートヘルム・デール・エディションVol.12
 フリートヘルム・デール(b.1936):
  (1)「ヨブ」チクルス〜オルガンのための(2006)
  (2)「ミサ」
   〜2人の打楽器奏者と2人のトロンボーン奏者のための(1990)
  (3)室内のトロンボーン[メディア・マテリアル](1990)
(1)フリートヘルム・デール(Org)
(2)ヤン・ミュラー=ヴィーラント指揮
 アンサンブル・ノイ・ムジーク・リューベック
 カローラ・シュレーター(Sop)
(3)フリートヘルム・デール指揮
 アンサンブル・メディア・プロジェクト
録音:1990/2008年
CD 21053
\2200
フリートヘルム・デール・エディションVol.13
 フリートヘルム・デール(b.1936):
  (1)ヴァイオリン・ソナタ「初期の歌」(2009)
  (2)絨毯(タペット)〜チェロとハープのための印象(1967)
  (3)グラデュアル〜8本のトロンボーンのための(1999)
  (4)コンダクトゥス〜4人の打楽器奏者のための(1980)
  (5)バレエ・メカニーク〜室内オーケストラのための(1986)
  (6)パ・ドゥ・ドゥ〜ヴァイオリンとギターのための(1968)
  (7)チェロ・ソナタ(2008)
(1)クリスティアーネ・エディンガー(Vn)、
(2)クラウス&ヘルガ・シュトルク
(3)エールハルト・ヴェッツ・トロンボーン・アンサンブル
(4)クロウマタ・アンサンブル・ストックホルム
 (打楽器アンサンブル)、
(5)アンサンブル・ベルンハルト・ヴルフ
(6)ヴァルター・クラジンツ(Vn)
 マルガ・ボイムル(G)
(7)ウルフ・ティシュビレク(Vc)
録音:1975-2009年

当レーベル渾身のシリーズ「フリートヘルム・デール・エディション」なんと第12・13集

フリートヘルム・デールは1936年ドイツ・ゲッティンゲン生まれでフライブルク音楽大学で学んだ。作品の様式は倍音の美しい響きが広がるリゲティばりのオルガン曲「ヨブ」があるかと思えば完全な即興音楽のようにも聴こえる「ミサ」、ジョージ・アンタイル作品と同じ題名だがいささかヴァレーズ、ストラヴィンスキーを思わせる「バレエ・メカニーク」等かなり多岐に渡る。シュトックハウゼン、ラッヘンマン、フーバーらドイツの前衛とは一線を画す。


ENSEMBLE MODERN

EMCD011
¥2300
「ジブリ」〜無伴奏フルート作品集
 エドガー・ヴァレーズ(1883-1965):密度21.5
 エマヌエル・ヌネス(b.1941):アウラ
 キャシー・ミリケン:ラウンド・ロビン
 ディートマー・ヴィースナー(b.1955):ジブリ(熱風)
 ヘルマン・クレッツシュマー(1958):膨張
 アラン・ファビアン(b.1973):レゾナンス
 ジェームズ・テニー(1934-2006):ポエム
ディートマー・ヴィースナー
 (Fl,アルトFl,バスFl)
アンサンブル・モデルンのソリスト達のアルバム3タイトル

録音:2000-2010年、65’37

ディートマー・ヴィースナーは1955年生まれのフルート奏者でアンサンブル・モデルンの首席奏者の他、ソリストとしても活躍している。無伴奏フルートの作品では現代の古典とされるヴァレーズの《密度21.5》ではタイトルの無味乾燥さとは裏腹にロマンティックといえるほどの抒情的な演奏を聴かせる。演奏者自作自演の《ジブリ》(スタジオ・ジブリと同じスペルGhibli)は特殊奏法を多用した電子音楽のような音響。ジェームズ・テニーの珍しい《ポエム》はその名の通り詩的で粋な小品。
EMCD012
¥2300
「ネメトン」〜ライナー・レーマー打楽器リサイタル
 (1)E.シュティープラー(b.1934):接触(2つの小さいボンゴ)
 (2)マティアス・ピンチャー(b.1971):ネメトン(打楽器独奏)
 (3)ウィリアム・バード(1539-1623):パヴァーヌ(伯爵ソールズベリーより)
  〜マリンバのための(ライナー・レーマー編)
 (4)G.ミュラー=ホルンバッハ(b.1951):小太鼓のための練習曲第1、2、3、5番
 (5)H.エーリング(b.1961):きつね火3(塩化カリウム)(ヴォブラフォン)
 (6)ニコラウス・A・フーバー(b.1939):同じことは同じではない(小太鼓独奏)
 (7)ジョン・サーサス(b.1966):フラグメント(ヴィブラフォンとピアノのための)
ライナー・レーマー(Perc)
(7)ウエリ・ヴィゲット(Pf)
録音:2006-2007年

レーマーはアンサンブル・モデルン創立以来、首席打楽器奏者を勤めている。ヨーロッパの多くの現代音楽演奏コンクールに入賞し、作曲家から絶大な信頼を寄せられている。マティアス・ピンチャーはKAIROSにもアルバムがある若手の代表でマルチ・パーカッションを使った繊細な作品。ヘルムート・エーリング(b.1961):きつね火3(塩化カリウム)はヴィブラフォンで微分音を出させたり音にポルタメントをかけたりと工夫を実験精神に溢れている。ジョン・サーサスのみピアノとヴィブラフォンのデュオで、ミニマルの多分に要素を含んだ抒情的な音楽はギャビン・ブライヤーズを思い出させる。
EMCD013
¥2300
「アウト・イントゥ」
 (1)チョ・ウンファ(b.1973):弁じつつ次第に観念をつくりあげることについて
 (2)バルトーク(1881-1945):無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ
 (3)スカルコッタス(1904-49):ヴァイオリンとチェロのための二重奏
 (4)ジョージ・ベンジャミン(b.1960):3つの細密画
ジャグディッシュ・ミストリー(Vn)
(3)ミハエル・カスパー(Vc)
録音:2007年

ジャグディッシュ・ミストリーはアンサンブル・モデルンの首席ヴァイオリン奏者の一人でつい先ごろもアンサンブルとともに来日し現代音楽のワークショップなどを行ったばかりである。チョ・ウンファは韓国の女性作曲家で、その作品はドライで透徹した意志の強さを感じさせる。バルトーク、スカルコッタスは現代の古典だからという冷めたアプローチとは無縁の熱い演奏。武満が絶賛した才能ジョージ・ベンジャミンは今年50才。大家の風格を感じさせる3つの細密画も聴きもの。
EMCD007
\2300
ニコス・スカルコッタス(1904-1949):ピアノと室内楽作品集
 (1)32のピアノ小品〜《ラグタイム》
  《スロウ・フォックス》《ブルース》(1940)
 (2)管楽とピアノのための四重奏曲第1番(1943/44)
 (3)オーボエとピアノのためのコンチェルティーノ(1939)
 (4)ファゴットとピアノのための協奏的ソナタ(1943)
 (5)管楽とピアノのための四重奏曲第2番(1943/44)
 (6)トランペットとピアノのためのコンチェルティーノ
  (1941-43)
 (7)ヴァイオリンとピアノのための小組曲第1番
  (1946),第2番(1949)
ウエリ・ヴィゲット(Pf)
アンサンブル・モデルンのメンバー:
 【C.ホンメル(Ob)、J.シュヴァルツ(Fg)、
  S.ストヤノフ(Trp)、J.ミストリー(Vn)、ほか】

痛快!爽快!迸る生命力!!スカルコッタスのピアノ音楽

録音:2007/08年

近年再評価が著しいスカルコッタスの室内楽作品集の決定盤。彼は様々な様式を作品によって使い分けているが、まず32のピアノ小品からの3曲ではジャズのスタイルを取り入れられ、クラスターに近い分厚い和音が激しく叩きつけられてヴァイタリティ溢れる音楽が展開。オーボエとピアノのためのコンチェルティーノは12音技法で書かれ、激しいリズムと前のめりの音楽にギリシャ人の熱い血が感じられる。2つの「小組曲」は生命力が激しく炸裂、ヴァイオリンとピアノが火花を散らしあう。

EMCD008
\2300
サヴァ・ストヤノフ・ポートレイト「リョールカ」
 E.デニソフ:トランペットのためのソロ/
 G.アンドレーエフ:ロドペ/ ジョナサン&サヴァ:即興/
 C.クリヴェッリ:
  即興曲第7番「リゲティの思い出」,
  クーテフによる2つのパラフレーズ/
 I.シャロン:デュオ/今井智景:オスモシス・フォネメ/
 ベネディクト・メイソン:
  ヴァレンティン・ガーヴィーのための「2つのコルネット」,
  サヴァ・ストヤノフのための「2つのピッコロ・トランペット」/
 J.ハーヴェイ:リチェルカーレと旋律/
 ヴィキンタス・バルタカス:リロ/
 ヴァレリー&サヴァ:リョールカ/
 C.ミリケン:スリップ・イン・ナイト・タンゴ/
 G.リゲティ:死の神秘/サヴァ:...
サヴァ・ストヤノフ
 (Trp,Hrn,ツィンク,ピッコロTrp)、
共演:J.ウィリアムス(Hr)、
 M.K.カスパー(Vc)、V.パチョフ(Trb)、
 U.ヴィゲット(Pf)、R.バルタ(S)、
 V.ガーヴィー(ピッコロTrp、メロディカ)、
 M.クライン(リコーダー)、
 N.アンドリヴァ(ブルガリアンVo)、他

アンサンブル・モデルンの二人のトランペット奏者のアルバム

録音:2006/2007年

アンサンブル・モデルンの首席トランペット奏者、ストヤノフを中心とした作品集。ストヤノフは即興演奏で自作も披露。収録作品の作風は多種多様で現代音楽が名人演奏家の触発によって開拓されてきたことを改めて認識させられる。日本の若手、今井智景のグラフィック・スコアの作品も収録。

EMCD009
\2300
ヴァレンティン・ガーヴィー・ポートレイト「ウト・スープラ」
 ヘンツェ:ソナチネ/E.モギランスキー:リミテス/
 B.メイソン:2つのピッコロ・トランペット/
 M.ペルティコーネ:幻影/P.ヒンデミット:ソナタ/
 B.メイソン:2つのコルネット/L.マスライア:ウト・スープラ
ヴァレンティン・ガーヴィー(Trp)
共演:サヴァ・ストイアノフ
 (ピッコロ・トランペット)、
 L.マスライア(Pf)ほか

録音:2007年

こちらもアンサンブル・モデルンのトランペット奏者であるガーヴィーを中心とした作品集。モギランスキーのトランペットとアンサンブルのためのリミテスは特殊奏法が頻出する奇怪な曲で思わず耳を傾ける。メイソンの2つのピッコロ・トランペットはバロック風の音楽を奏でながらミニマル風にずれたりパラフレーズしたりと音の戯れが続く。アルバム・タイトルにもなっているマスライアのウト・スープラはジャズともミニマルともいえるような(今で言ったらグラハム・フィットキンのような)軽いご機嫌な作品。


GEGA NEW

GD 349
¥2000
ルーメン・バリョゾフ(b.1949):チェロとピアノのための作品集
 (1)ウェディング・カプリッチオ(結婚奇想曲)/
 (2)動物寓話集
  (猿、らくだ、カモシカ、クロコダイル、こうもり、かば、ナマケモノ、ペンギン)/
 (3)2つの子供のための物語/(4)ようこそ20世紀/
 (5)別の機会のカプリッチョ「モーツ・アルト・ア・ラ・・・」/
 (6)モーツ・アルト・ア・ラ・シュニトケ/(7)inVENTSIons/
 (8)ある機会のためのカプリチオ「ハッピー・バース・デイ・トゥ・・・」
(1)(4)(5)(7)(8)
 ヴェンツェスラフ・ニコロフ(Vc)
(2)(3)(6)(7)ラドスラフ・ニコロフ(Pf)
モーツ・アルト・ア・ラ・シュニトケ?

ルーメン・バリョゾフは1949年生まれのブルガリアの作曲家。当初チェロを学び、後に作曲に転向した。彼はこれまでにオペラ、バレエ、4つの交響曲など多くの作品を生み出している。作風はタイトルにも引用されているシュニトケの影響が強く、様々な様式が折衷され、一見おどけた身振りの中にも辛らつなメッセージ性と悲観的な警句が含まれている。チェリストのヴェンツェスラフ・ニコロフはブルガリアでは有名なチェリスト。モスクワでロストロポーヴィチに一年間学んでいる。
GR 07
¥2000
アルベルト・パーチェ:《孤独な男の歌》(2007)
 〜テノール、バリトン、合唱と室内オーケストラのための連作歌曲集
チャールズ・ヴィンチェンティ(Ten)
アルベルト・ブッティギーグ(B.Br)
ハンス=ユルゲン・ナーゲル指揮
ブランデンブルク・ユンゲ・フィルハーモニック、
ミラビトゥア合唱団
2007年の作品なのにまるでムソルグスキーとボロディンとショスタコーヴィチを掛け合わせたような音楽!

録音:2009年

パーチェはマルタの中堅作曲家。母国でカルメロ・パーチェやカミレーリに作曲を学んだ。室内楽からオーケストラまで数多くの作品を発表している。パーチェは様々な潮流の影響を受けており、なかでもショスタコーヴィチの影響が色濃く、時にバビ・ヤール(ほめすぎ?)を思わせる。歌曲集というより、オラトリオに近い内容。いまどきここまで赤裸々な社会主義リアリズム的な表現は貴重。

GENUIN

GEN 10169
(ボーナスCD付き)
¥2200
(1)チャイコフスキー:「四季」 Op.37b
 (弦楽合奏版、D.ゲリンガス&L.シャッツ編)
(2)バルトーク:トランシルヴァニア舞曲
(3)バルトーク:ルーマニア民俗舞曲
(4)ボーナスCD)
 チャイコフスキー:「四季」Op.37b
  (弦楽合奏 詩の朗読入り)
ミヒャエル・ザンデルリング(指揮)
ドイツ弦楽フィルハーモニー
M・ザンデルリングの弦楽合奏版チャイコフスキー:四季

録音:(1)2005年9月27-29日、イエス・キリスト教会、ベルリン、(2)(3)2009年9月18-20日,ジーメンスヴィラ、ベルリン。DDD、57'12 + 53'54

ミヒャエル・ザンデルリング&ドイツ弦楽フィルハーモニーのGENUINレーベルへの第3弾。ミヒャエルは、巨匠クルト・ザンデルリングの子。1967年生まれで、チェリストとして活躍した後、現在は指揮者としての活動を中心にしている。ドイツ弦楽フィルハーモニーは、若者による弦楽オーケストラで、ザンデルリングが首席指揮者を務めている。ベルリン・フィルの録音会場として有名なダーレムのイエス・キリスト教会での録音。
GEN 10173
¥2200
ピエルネ:フルート・ソナタ Op.36
ゲーゼ:フルート・ソナタ第2番 ニ短調 Op.21
プロコフィエフ:フルート・ソナタ第2番 ニ長調 Op.94
ハンス=ウド・ハインツマン(fl)
エリザヴェータ・ブルミーナ(Pf)
NDR響首席フルーティスト、ハインツマンのヴァイオリン・ソナタ3曲のフルート版

2007年7月16−19日、ハンブルク、DDD、59'37

3作品は、いずれもフルート版とヴァイオリン版があるソナタ。ガブリエル・ピエルネ(1863−1937)の作品は、1900年にジャック・ティボーのために書かれたヴァイオリン・ソナタがオリジナルで、1909年にフルート・ソナタに編曲。ニルス・ウィルヘルム・ゲーゼ(1817−1890)の作品もヴァイオリンがオリジナルで、1886年にカール・ミュラーによってフルート版が出版された。プロコフィエフのソナタ第2番は、フルートがオリジナルで、後にヴァイオリン・ソナタに直された。ハンス=ウド・ハインツマンは1947年生まれ。1982年以来、NDR交響楽団のフルーティストを務めている。
GEN 10168
¥2200
「ドイツ音楽コンクール2009優勝者〜デュオ・シュテンムラー」
 ベートーヴェン:チェロ・ソナタ第5番 ニ長調 Op.102-2
 ミャスコフスキー:チェロ・ソナタ第1番 ニ長調 Op.12
 ルトスワフスキ:グラーヴェ−変容
 R.シュトラウス:チェロ・ソナタ ヘ長調 Op.6
デュオ・シュテンムラー:
 【ペーター=フィリップ・シュテンムラー(Vc),
  ハンスヤコプ・シュテンムラー(Pf)】
2009ドイツ音楽コンクール優勝者によるミャスコフスキー、R.シュトラウスのチェロ・ソナタ

2009年10月9−11日、ベルリン、DDD、67'50

デュオ・シュテンムラーは、1978年生まれの兄ハンスヤコプと、1986年生まれの弟ペーター=フィリップによる兄弟デュオ。1998年から活動を開始。ソロと伴奏ではなく、二重奏としてのチェロ・ソナタを演奏し高く評価されている。このCDは、2009年のドイツ音楽コンクールの優勝を記念したもの。古典派、ロマン派、近現代と特色のある曲を選んでいる。
GEN 10171
¥2200
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第8番 ト長調 Op.30-3
バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1番 ト短調 BWV.1001
R.シュトラウス:ヴァイオリン・ソナタ 変ホ長調 Op.18
ワックスマン:カルメン幻想曲
クリストフ・サイボルト(Vn)
ミラナ・チェルニャフスカヤ(Pf)
録音:2004年7、8月、DDD、74'39

クリストフ・サイボルトは1978年、ハイルブロン生まれのヴァイオリニスト。4歳からヴァイオリンを学び、1989年にはベルリン・フィルと共演したという早熟。現在はドイツを中心にソリストとして活躍している。
GEN 10532
¥2200
シューマン:
 リーダークライス Op.39(全12曲)/
 7つの歌 Op.104/ 「女の愛と生涯」 Op.42
ヴィヴィアン・ハンナー(メッゾソプラノ)
フランク・ペーター(ピアノ)
2009年9月7,10,14,15日,ライプツィヒ、DDD 57'28

シューマンの三つの歌曲集を収録。ヴィヴィアン・ハンナーはドイツのメッゾソプラノ。ベルリン・コミッシェ・オパーやライプツィヒ歌劇場で活動するメッゾソプラノ。コンサート歌手としても知られる。渋めのメッゾの声で歌われるシューマンには独特の味わいがある。

KAIROS

13002KAI
(2SACD HYBRID)
¥4800
フリードリヒ・チェルハ(b.1926):
 (1)シュピーゲル(鏡)I-VII(全曲)
 (2)モニュメントゥム
 (3)モメンテ
(1)シルヴァイン・カンブルラン(指揮)
 バーデン・バーデン=フライブルクSWR交響楽団
(2)デニス・ラッセル=デイヴィス(指揮)
(3)フリードリヒ・チェルハ(指揮)
(2)(3)ウィーン放送交響楽団
カンブルランによるチェルハの代表作《シュピーゲル》全曲!

録音:(1)2006年7月20日ブレゲンツ, (2)2001年5月ウィーン,(3)2007年10月6日グラーツ

チェルハが1959年から1972年にかけて作曲したシュピーゲルの連作は作曲年代を反映してリゲティ、シュトックハウゼンらの影響が感じられる。つまりクラスター音響の持続、電子音楽をあえてオーケストラに移し変えてやろう、という発想で、様々な音響が色彩豊かに推移してゆくプロセスを聴く音楽となっている。音響事象のパレットの豊かさはむしろリゲティのアトモスフェールやロンターノの上を行き、チェルハの代表作と言ってよい。作曲はグラフを使って構想し後から五線譜に変換する方法をとっており、この辺りの発想は日本の湯浅譲二に似ている。コンピュータ音響ではないかと思えるほど、オーケストラから思いがけない多彩な音響を作り出している。モニュメントゥムは大管弦楽とオルガンによる大音響と迸るエネルギーにただただ圧倒される。広いダイナミック・レンジを持つ音楽のためオーディオ・マニアにもお薦め。
13022KAI
¥2400
ホセ・マニュエル・ロペス=ロペス(b.1956):
 (1)ピアノ協奏曲(2005)
 (2)ヴァイオリン協奏曲(1995)
 (3)2台のピアノと管弦楽のための「モヴィミエントス」(1998)
ヨハネス・カリツケ指揮
ベルリン・ドイツ交響楽団
(1)(3)アルベルト・ロサド(Pf)
(2)エルンスト・コヴァチッチ(Vn)
(3)フアン・カルロス・ガルバヨ(Pf)
スペインから来た音響の魔術師は21世紀のラヴェルか!?

録音:2009年11月

ロペス=ロペスは1956年マドリード出身。地元でルイス・デ・パブロに作曲を師事した後、パリでコンピュータ音楽を研鑽、IRCAMではトリスタン・ミュライユの指導を受けた。こうした経験が色彩的で新奇で詩的な音響を生み出しているのであろう。ピアノ協奏曲ではピアノ独奏は内部奏法も取り入れ、オーケストラは伝統的なサウンドと共に非器楽的、特殊奏法も適宜使いながら、どこまでも詩的、音楽的にファンタジーを繰り広げてゆく。倍音に基づいた音響は調性的、モード的に響き、そのきらびやかな音楽は時を忘れさせる。ヴァイオリン協奏曲の汲めども尽きぬアイディアとファンタジーも圧巻。武満徹が聴いたら絶賛するに違いない。ピアノと管弦楽のためのムーヴメンツはストラヴィンスキーとメシアン、スペクトル楽派、武満がミックスしたような、これまた秀逸な作品である。
13142KAI
¥2400
ユーグ・デュフール(b.1943):
 (1)ティエポロによるアフリカ(2005) 〜ピアノとアンサンブルのための
 (2)ティエポロによるアジア(2009)〜アンサンブルのための
アンサンブル・ルシェルシェ
グリゼーやミュライユと並ぶスペクトル楽派の開祖デュフール!

録音:2009年ケルン

グリゼーやミュライユとともにスペクトル楽派の元祖としても知られるフランスの作曲家デュフールは作曲と電子音楽をジャック・ギヨメに師事、後にIRCAMでも研鑽を積んだ。《ティエポロによるアフリカ》ではアフリカ、《ティエポロによるアジア》ではアジアの音楽要素が極めて抽象化された音響で反映され、密度の濃い音響空間が構築されている。
13072KAI
\2400

ブライアン・ファーニホー(b.1943):室内アンサンブル作品集
 (1)地形(1992)
 (2)時間がない(まったく)(2004)〜ギター・デュオ
 (3)イカロスの墜落(消失の小さなセレナード)(1988)
 (4)書き出し(1996)
 (5)ガブリエルの翼の擦れる音(2003)

エリシオン・アンサンブル
(1)(4)(5)フランク・オッル(指揮)
(3)ジャン・ドロワイエ(指揮)

最後の怒れる前衛の巨匠ファーニホーの近作を含む作品集!

録音:2003-2007年

ファーニホーと言えばラッヘンマン、フーバーと共に二代目前衛三羽烏(初代はブーレーズ、ノーノ、シュトックハウゼンですね)としてこの20年ほどヨーロッパの前衛音楽シーンとその音楽に心酔する若い世代を牽引してきた。新しい複雑性と呼ばれるその音楽は常にセカセカ、イライラした忙しない音形が幾重にも執拗に重ねられ、さながら神経症患者の描く絵のような奇怪な様相を呈している。室内アンサンブルの様々な組み合わせのために書かれたこれらの作品はどれもジジジジ!キリリリ!キキキキ!(?)とした音があふれている。盟友ラッヘンマンは近年、独自の枯淡の境地に至っているのに対し、ファーニホーは怒れる前衛の姿勢を全く崩していない。しかし近作の「時間がない/まったく」ではそのタイトルもさることながら調子の外れたギター・デュオの不思議なユーモアが面白い。

13132KAI
\2400
ベアト・フラー(b.1954):弦楽四重奏曲第3番(2004)

KNMベルリン(弦楽四重奏)

バッハも聴こえるベアト・フラーの硬派な50分を超える弦楽四重奏曲

録音:2007年

KAIROSレーベル初期から継続的に作品集が出ているベアト・フラー。これで9枚目となるフラーの作品集は51分からなる大作弦楽四重奏曲。ハーモニクス、高音域でのピチカート、スル・ポンティチェロの多用、キリキリとした響き、突如振り落とされるクラスターの音の楔など針金で引っ掻いたようなささくれだった音の隙間にバッハが時折引用される。荒涼とした空気の中の真摯な祈りの音楽。
KNMベルリンは1988年設立のアンサンブル。KNMとはKammerensemble Neue Musikの略でメンバーは12人だが、今回のような弦楽四重奏から客演奏者を加えた大掛かりな編成まで融通がきき、ベルリンの現代音楽シーンに欠かせないアンサンブルとなっている。

13042KAI
(2CD)
\4800
エクトール・パーラ(b.1976):
 CD1)「ハイパー・ミュージック・プロローグ」(2008-2009)
  〜7場からなるプロジェクティヴ・オペラ
   (台本:リサ・ランドール、舞台:マシュー・リッチー)
 CD2)作曲者パーラへの解説的インタビュー(英語)
シャルロッテ・エレット(Sop)
ジェイムズ・ボビー(Br)
クレメント・パワー指揮
アンサンブル・アンテルコンタンポラン
IRCAMセンター・ポンピドゥ(音響)

スペインの若手作曲家パーラと物理学者リサ・ランドールによる プロジェクティヴ・オペラ「ハイパー・ミュージック・プロローグ」

録音:2009年IRCAM

KAIROSレーベル2タイトル目のパーラ。パーラはスペイン・バルセロナ生まれ。ブライアン・ファーニホー、ジョナサン・ハーヴェイ、ミヒャエル・ジャレルに作曲を師事。その後IRCAMで研鑽を積んだ。この作品は音楽と科学、プラスティック・アートのコラボによるユニークなもので、台本が著名な物理学者リサ・ランドール、舞台デザインが絵画・彫刻・デジタルアートなどで活躍するマシュー・リッチーが担当している。音楽はファーニホー譲りの複雑で音響テクスチュアの上にさらにコンピューターの電子音響が加わり、錯綜した音楽が展開する。2枚目はパーラとランドールのインタビューです。


K&K

KUK 16
¥2300
「水の戯れのように」
 バッハ:フランス組曲 ト長調 BWV816/
 ハイドン:変奏曲 ヘ短調 Hob.XVII:6/
 シューマン:ピアノ・ソナタ ト短調 Op.22/
 ショパン:即興曲 変イ長調 Op.29/
 即興曲 嬰ヘ長調 Op.36/即興曲 変ト長調 Op.51/
 幻想即興曲 嬰ハ短調 Op.66/ ラヴェル:水の戯れ/
 リスト:ハンガリー狂詩曲第10番 ホ長調
マグダレーナ・ミュラーペルト(ピアノ)
ピアノ好きならば絶対注目!17歳の天才ピアニスト、ミュラーペルト登場!

録音:2009年7月4日,マウルブロン修道院(ライヴ録音)、DDD、79m

ピアノ好きならば絶対注目の1枚。ミュラーペルトは1992年、プフォルツハイムに生まれたピアニスト。つまりまだ十代の若さ。しかし技術にきわめて高度なばかりか、瑞々しさに溢れた感性も豊かに広がるファンタジーにも舌を巻くばかり。バッハからラヴェルまで、いずれも聞き応え十分。しかもこれは演奏会そのままのライヴ録音なのだ。今までに35のピアノコンクールで受賞経験があるというが、彼女の未来はまだまだその程度では収まらないだろう。天才の芽吹を聞きたい人にお勧め。
KUK 89
¥2300
「テレマンのバロック音楽」
 テレマン:作品集
  トランペット、2つのヴァイオリンと通奏低音のための協奏曲 ニ長調/
  3つのクラリーノ、ティンパニ、2つのヴァイオリン、ヴィオラとチェンバロのための協奏曲/
  ヴァイオリン・ソナタ イ長調/トランペット協奏曲第2番 ニ長調/
  ソナタ「土曜日」/ソナタ「日曜日」/管弦楽組曲 ニ長調/
 ヘンデル:組曲 ニ長調〜序曲
ヴォルフガング・バウアー・コンソート
元バイエルン放響首席トランペット奏者ヴォルフガング・バウアー率いるバウアー・コンソートの様々な編成のテレマン作品集

録音:2009年5月16日,マウブロン修道院(ライヴ録音)、DDD、74m

ヴォルフガング・バウアー・コンソートは1994年に結成されたバロック団体。リーダーのバウアーはシュトゥットガルト音楽舞台芸術大学の教授で、バイエルン放送響首席を勤めるなど様々なオーケストラのソロを務めた名トランペット奏者。他のメンバーもドイツのオーケストラで活躍する名手揃いで、オーボエのインゴ・ゴリツキなども参加している。当代一の人気作曲家だったテレマンには膨大な作品が残されており、まだまだ知られざる名曲が多い。ここにはトランペットが用いられている作品から、室内楽的作品まで、その多様性が楽しめるプログラムが組まれている。
KUK 55
¥2300
「コントラバス・アンサンブルのための音楽」
 シェーファー:ライヴァル/
 バッハ:チェンバロ協奏曲第5番ヘ短調BWV1056〜アリオーソ/
 マホシヴィリ:ヴァルス・カルメル/
 リスト:ハンガリー狂詩曲第2番 嬰ハ短調/
 オズボーン:一日の仕事のすべて/ラバト:コボルト/
 シェーファー:ガルダントゥア,男と女/ゴンドラン:コ・テスティム
バッショーナ・アモローサ
 (コントラバス・アンサンブル)
ドイツのコントラバス・アンサンブル「バッショーナ・アモローサ」バッハからジャズまで世界遺産でのライヴ!

録音:2008年9月20日,マウブロン修道院(ライヴ録音)、DDD、44m

バッショーナ・アモローサは1996年に結成されたコントラバス・アンサンブル。リーダーのクラウス・トルンプフは、ミュンヘン州立音楽院の教授で、彼のマスタークラスの講習生によって編成されている。バッハからジャズまで、幅広い音楽が楽しく演奏されている。低音マニアは必聴。

LODIA

伝説の爆演指揮者カルロス・パイタの未発表音源、休止したと思っていたLODIAから奇跡の新譜!!はやしひろし氏による日本語解説付き!
CP 801
(2CD)
\4600→¥4190
「カルロス・パイタ・エディション」
 ベルリオーズ: 劇的交響曲《ロメオとジュリエット》
カルロス・パイタ指揮
プラハ祝祭管弦楽団、合唱団

録音:1978年プラハ・スメタナ・ホール,ライヴ
爆演指揮者としてマニアの間では伝説的指揮者として知られるカルロス・パイタ(1937-)。ほぼパイタのためのLODIAレーベルは、20年ほど前ビクターから大量の国内盤が発売になり話題に。10年ほど前から輸入盤を取り扱っておりますが、新譜が出たことはありませんでした。ところが、ここへきて突如「カルロス・パイタ・エディション」としてリリースを再開。新しい録音ではないものの、パイタの未発表音源が遂に聴けるようになりました。
パイタはブエノスアイレスに生まれ、小さいころからレコードやコンサートに親しむうちにフルトヴェングラーに傾倒し指揮者を志しました。やがて渡米しロジンスキーに師事、その後DECCAにも録音を残します。その後「フィルハーモニック交響楽団」を設立するなど、好きなレパートリーを好きなように録音するという活動スタイルを確立。オーケストラの空中分解もなんのその、その主観的で熱狂的な解釈、演奏は賛否両論を呼び起こすものの、好事家からは熱狂的な支持を得ています。職人指揮者の無難で常識的な解釈とは無縁の、常に全力投球、瀬戸際、崖っぷちのスリリングな演奏をお楽しみ下さい。この「ロメオとジュリエット」は、強烈なお下劣演奏として知られ何故かフランスACCディスク大賞を受賞した「幻想交響曲(LOCD777)」に続くベルリオーズとなります。繊細で華やかな面も出しつつ、フォルテッシモではお馴染みのパイタ節が炸裂!

038CP 802
\2300→¥2090
「カルロス・パイタ・エディション」
 チャイコフスキー:
  幻想序曲《ハムレット》Op.67
  交響曲第5番Op.64
カルロス・パイタ指揮
ロシア・フィルハーモニー管弦楽団

録音年不明(1994年頃?)

新シリーズ「カルロス・パイタ・エディション」第2弾はチャイコフスキーの交響曲第5番。チャイコフスキーはパイタが得意としており、すでに出ている第4(LOCD791)、第6(LOCD778)と合わせて後期交響曲がそろいました。録音年は不明ですが、94年録音のチャイコフスキー:管弦楽曲集(LOCD792)に収録された「ハムレット」が同じ演奏と思われるので、同じころの録音と思われます。演奏は歌いまくり、鳴らしまくりのパイタならでは。交響曲では、最初から旋律をたっぷりと歌いこみ終楽章は熱狂的に盛り上がります。


LYRINX

LYR 272
(2CD)
\4400→¥3980
「バルビゼ未発表録音集」
 [CD1,モーツァルト作品集]
  (1)「ああママに言うわよ」による12の変奏曲
   (キラキラ星変奏曲)ハ長調 K.265/
  (2)ピアノ・ソナタ第12番 ヘ長調 K.332/
  (3)幻想曲 ハ短調 K.475/
  (4)ピアノ・ソナタ第14番 ハ短調 K.457/
 [CD2,バッハ・シューマン・シャブリエ・グダロー]
  (5)バッハ:イタリア協奏曲BWV.971/
  (6)シューマン:「謝肉祭」Op.9/
  (7)シャブリエ:
   気まぐれなブーレ/村の踊り/スケルツォ=ヴァルス/
  (8)グダロー:素描ワルツ
ピエール・バルビゼ(ピアノ)

貴重!名ピアニスト、バルビゼの未発表録音集!

録音:1979年(村の踊り,スケルツォ=ヴァルス),1980年(モーツァルト,シューマン,気まぐれなブーレ),1982年(バッハ),115'57

チリ生まれのフランスの名ピアニスト、ピエール・バルビゼ(1922−1990)の未発表録音集。曲としてバルビゼが他に録音を残していないものも多い。明快闊達で確固たる自信に満ちた音楽は潔く、また彼が愛したマルセイユの南欧的開放感も感じられ、たいへんに気持ちがよい。

LYR 2257
(SACD HYBRID)
\2400→¥2190
フォーレ:歌曲集
 「イヴの歌」 Op.95
  (楽園,最初の言葉,燃えるような薔薇,輝く神のように,
   白い暁,生命の水,目覚めているのか、
   陽の光のような私の香ぐわしさよ,
   白い薔薇の香りの中で,黄昏,おお死よ、星屑よ)/
 「閉ざされた庭」 Op.106
  (聞きとどけ,あなたが私の眼を見つめる時,使者の女,
   私はあなたの心に身を置くだろう,ニンフの神殿で,
   薄明りの中で,私にとって大切なもの,砂の上の墓碑銘)/
 4つの歌 Op.51(涙,墓地にて,憂鬱,薔薇)/
 2つの歌 Op.76(消え去らぬ香り,アルペジオ)/
 「ある日の詩」 Op.21(出会い,いつまでも,さようなら)
ミレイユ・ドランシュ(ソプラノ)
マリー=ジョゼフ・ジュード(ピアノ)

歌曲ファン必聴!素晴らしい!ドランシュのフォーレ歌曲集

録音:2007年9月16−18日,DSD,64'53

ドランシュは、フランスで今もっとも注目されているソプラノの一人。1962年、東フランスのミュルーズ生まれ。バロック音楽のソプラノとしてマルク・ミンコフスキから重用されるなど、古楽系のイメージが強いかもしれないが、近代フランス音楽も非常に得意としている。ここでのフォーレもたいへんに素晴らしい。ドランシュの声は瑞々しく潤いがあり、あくまで透明でありながら濃厚なロマンティシズムも湛えている。ソプラノによって歌われたフォーレの歌曲集では、近年でも出色の出来栄えだろう。ジュードの伴奏も見事だ。


MARQUIS

MAR81399
¥2200
「親密な出会い/ジェームズ・キャンベル、フィル・ニモンズと仲間たち」
 よいことを考えよう/島々/親密な出会い/PS42JS/
 リーゼ/我々の絵/フー・ウォーク/デュオローグ/
 プレリュード・オブ・サウンド
ジェームズ・キャンベル(Cl)
フィル・ニモンズ(Cl)
D.ブレイド(Pf)
G.キャンベル(Gtr)
T.デイヴィス(Drms)
D.ヤング(Db)ほか
カナダを代表するクラシックとジャズのクラリネット奏者の共演

録音:2008年、DDD、60'19

ジェームズ・キャンベルはクラシック、フィル・ニモンズはジャズの、それぞれトロントを中心に活動するクラリネット奏者。彼らの音楽仲間とのセッション・ライヴ。キャンベルはMARQUISレーベルにクラシックのアルバムを多数録音しているが、ここではジャズ系のオリジナル作品でまとめられている。

MSR

MS1346
¥2200→¥1990
(1)ブラームス:ピアノ協奏曲第1番 ニ短調Op.15
(2)R.シュトラウス:ブルレスケ ニ短調Op.11
ジョシュア・ピアース(Pf)
ポール・フリーマン指揮
(1)スロヴァキア・フィル
(2)チェコ・ナショナル交響楽団
巨匠ジョシュア・ピアース、ブラームスとR.シュトラウスの協奏曲を弾く

ジョシュア・ピアースはWERGOレーベルにジョン・ケージ・ピアノ作品シリーズを録音する他、武満徹やシュトックハウゼン、ハリー・パーチなども得意とし現代音楽のスペシャリストとして知られているが、決してそればかりではなく、古典やロマン派の作品にも数多く取り組んでおり、当MSRにも既に十種類近くのアルバムがあり、近年はシューベルトのスペシャリストとしても認められている。ここに収められたブラームスのドラマティックで骨太の演奏は現代音楽のスペシャリストというより、往年のドイツの名ピアニストの風格を感じさせる。
MS1181
¥2200
「ヴィルトゥオーゾ・ホルン・デュオ」
 (1)ハイドン:2つのホルンのための協奏曲 変ホ長調
 (2)ヴィヴァルディ:
  《調和の幻想》より協奏曲第11番(2つのホルンと弦楽のための編曲版)
 (3)ロセッティ:協奏曲第3番
 (4)ケリー・ターナー:
  《それは暗い嵐の夜だった》〜2つのホルンと弦楽のための交響詩
ヴィルトゥオーゾ・ホルン・デュオ:
【クリスティーナ・マッシャー(Hrn)、
 ケリー・ターナー(Hrn)】
ダリウス・ヴィニェフスキ指揮
シンフォニエッタ・クラコヴィア
ヴィルトゥオーゾ・ホルン奏者兼作曲家ケリー・ターナー演奏と作品の2タイトル!

録音:2006年4月クラクフ,ポーランド

2つのホルンのための協奏曲を収録。ヴィヴァルディの調和の幻想はオリジナルの2つのヴァイオリンとチェロの独奏が2つのホルンに翻案されている。クリスティーナ・マッシャーはイリノイ州出身でドイツで研鑽を積み、マーラー・ユーゲント・オーケストラに在籍してアバド、小澤、ブーレーズのもとで演奏した。その後、ソリストとして独立、他項でも紹介した作曲家でホルン奏者のケリー・ターナーとヴィルトゥオーゾ・ホルン・デュオを結成して全米国内はもとより、ヨーロッパ、アジアで活動している。
MS1186
¥2200
「ケリー・ターナー:室内楽作品集」
 メアリー・ローズのための子守唄(木管五重奏)/
 クォーター・アフター・フォー(ヴァイオリン・ホルン・チェロ)/
 ホルンと弦楽四重奏のためのソナタ/ ホルン四重奏曲第3番/
 9楽器のためのラプソディ
ロッテルダム・フィルハーモニック・
 チェンバー・プレイヤーズ
録音:1999/2006年,オランダ

ターナーはテキサス州サン・アントニオ出身で北米先住民の血を引く。地元で音楽を学んだ後、マンハッタン音楽院で学ぶ。ケルン・ギュルツェニヒ管などの首席ホルン奏者を務めたあとソリストとして活躍、またアメリカ・ホルン四重奏団を結成して現在に至る。新古典主義とでもいうべき保守的な作風。自らもホルンを吹き、管楽アンサンブルから多数の作曲委嘱を受けている。
MS1312
¥2200
「古典・折衷的、地球物理学とバッハ」
 (全曲レイトゥッシュによるオーケストレーション)
  (1)J.S.バッハ:前奏曲とフーガ ハ短調BWV.546
  (2)ハンプソン・シスラー(b.1932):ビッグ・バン
  (3)シスラー:温暖気流が上昇する
  (4)バッハ:シャコンヌ
アルカディ・レイトゥッシュ指揮
ウクライナ国立交響楽団
(2)ヴァレリー・ミハイルク(Org)
「古典・折衷的、地球物理学とバッハ」〜壮大な管弦楽曲集

録音:(1)2006年3月、(2)(3)2009年5月、(4)2009年9月、キエフ,ウクライナ

バッハとシスラーの作品をロシアの中堅指揮者レイトゥッシュがオーケストレーションした作品集。レイトゥッシュは現在ウクライナ国立響の首席客演指揮者、ニュージャージー響の指揮者を務めている。シスラーはアメリカの作曲家でオルガニスト、合唱指揮者でこれまでに100曲以上の作品を発表している。ここに収められた作品は、バッハの荘厳さとハリウッド映画音楽の派手さを併せ持った大作で、ブルックナーからホルスト、ジェリー・ゴールドスミスまで様々な作曲家の要素が聴き取れて面白い。
MS1344
¥2200
「ヴォイス・オブ・ピープル」
 〜ガブリエラ・レナ・フランク(b.1972)とショスタコーヴィチの音楽
  (1)ガブリエラ・レナ・フランク:
   「チャンビの夢」〜アンデス・アルバムのためのスナップショット
  (2)ガブリエラ・レナ・フランク:4つのアンデス山脈の歌
  (3)ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン・ソナタOp.134
(1)(3)シェム・ギボリー(Vn)、
(2)スザンナ・エイトン=ジョーンズ(S)、
(1)ソニア・ルービンスキー(Pf)
(2)クレイグ・ケッター(Pf)
(3)エリザヴェタ・コペルマン(Pf)
南米アンデス山脈の小倉朗?ユニークな若手女性作曲家の登場!

録音:2008-09年

ガブリエラ・レナ・フランクは1972年、ペルー/中国系の母とユダヤ人を父にカリフォルニアに生まれた。その出自からか彼女の音楽には複数の民族音楽の要素が聴き取れる。「チャンビの夢」は民族舞曲とインディオの歌が現代的に解釈され、それはこれまでの民族音楽を素材とした現代音楽(例えばストラヴィンスキーやバルトークなど)とも違い、彼女のポップで独自の感性が見事に開花している。ショスタコーヴィチより彼女の作品集として聴くべきアルバムである。
MS1348
¥2200
「バトル・クリークのための音楽」
 (1)ショスタコーヴィチ:交響曲第10番〜第2楽章(A.ダンカン編)/
 (2)クリフォード・ブラウン:ジョイ・スプリング/
 (3)トゥリン:ダイアナへの賛歌/
 (4)ビル・コンティ:ロッキーのテーマ/
 (5)オッフェンバック:ホフマンの舟歌/
 (6)シャブリエ:スペイン/
 (7)W.C.ハーディ:セントルイス・ブルース/
 (8)フィリップ・スパーク:バトル・クリークのための音楽/
 (9)ワーグナー:エルザの大聖堂への入場
バトル・クリーク・ブラス・バンド
指揮:
 (1)-(4)マーク・グールド
 (5)(6)(9)コンスタンティン・キツォプーロス
 (7)リチャード・エヴァンス
 (8)サラ・イオアニデス
吹奏楽ファン必聴!名門バトル・クリーク・ブラス・バンドのライヴ集!スパーク:バトル・クリークのための音楽も収録!

ツアー及びケロッグ・オーディトリウム(バトル・クリーク)でのライヴ録音

吹奏楽ファン、とりわけ金管バンド好きにはたまらないアルバム。ショスタコーヴィチの狂気に満ちた第10交響曲の第2楽章を金管バンドでやってしまうこと自体が狂気!その超絶技巧アンサンブルには舌を巻きます。そのほか、ロッキーのテーマなどポップス調の音楽では乗りのよさで会場も大盛り上がり。この世界では極めつけの名曲、スパークのバトル・クリークのための音楽も目の覚めるようなきらめく音色を聴かせます。
MS1177
¥2200
J.S.バッハ(1685-1750):
 無伴奏チェロ組曲(第1番、第3番、第5番)
ドメニコ・ガブリエリ(1651-1690):
 無伴奏チェロのためのリチェルカーレ(第1番、第3番、第5番)
ベンジャミン・ウィッコム(Vc)
録音:2004-2005年

バッハの無伴奏チェロ組曲を中心に余白に北イタリアの作曲家ドメニコ・ガブリエリ(1651-1690)の無伴奏チェロ作品を収録、両者を比較対照させて、バッハが先輩作曲家からどんな影響を受けたかがわかる。自身が優れたチェリストであったガブリエリはバッハの有名な組曲の作曲より30年以上も前にこの無伴奏チェロのためのリチェルカーレを作曲している。チェロのウィッコムはアメリカ・フロリダ出身の若手でソロの他、弦楽四重奏、オーケストラの団員として活動している。
MS1182
¥2200
「新しき日の夜明け」〜トロンボーンとピアノのための作品集
 ジョン・デイヴィソン:トロンボーン・ソナタ(1957)
 ジョン・ラ・モンテーヌ:会話(1977)
 ジャン=フランソワ・ミシェル:イン・メモリアム(1999)
 ケネス・E・クロイツァー:トロンボーン・ソナタ(2003)
 ジェームズ・D・ソーントン:オヴ・ザ・オローズ(2006)
ジェミー・ロバートソン(Trb)
ヨーコ・ヤマダ=セルヴァッジョ(Pf)
録音:2007年

トロンボーンのジェミー・ロバートソンはシカゴを中心に活動しており、ソリストの他、シカゴ・フィル、イリノイ・フィル、ノースウェスト・インディアナ交響楽団など、オーケストラで幅広く活躍している。このCDはソリストとしては初めてのアルバムでアメリカの中堅からベテラン作曲家の作品が収録されている。新古典主義的な作品が中心。
MS1185
¥2200
「エクスルターテ」
 〜ダニエル・E・ゴースロップ(1949-)のオルガン音楽
  エクスルターテ、スケッチ・ブック1、カプリス、
  夜想曲、トッカータ・ブレヴィス、スケッチ・ブック3、
  パルティータ・オン・ヒフリドール、コラール、
  オルガン交響曲《おおエルサレム》
マリー・モーゼル(Org)
ダニエル・E・ゴースロップは1949年アメリカ・インディアナ州出身。フェアファックス交響楽団のレジデンス・コンポーザーを務める他、多くの教会でオルガニストを務めている。調性を基本とした叙情的な音楽でホルストを思わせる。
MS1187
¥2200
「リチャード・モリス/偉大なる伝統」
 ヘンデル:協奏曲第2番変ロ長調Op.4
 ワーグナー:《トリスタンとイゾルデ》より愛の死(A.ギブソン編)
 デュリュフレ:《来たれ創造主たる聖霊よ》の主題によるコラール変奏曲
 ヴィドール:ゴシック交響曲〜アンダンテ・ソステヌート
 メンデルスゾーン:ソナタ第1番Op.65
 J.S.バッハ:前奏曲とフーガBWV.532
 シューマン:スケッチOp.58-3
 ギルマン:ヘンデルの主題による行進曲
リチャード・モリス(Org)
リチャード・モリスはアメリカを代表するオルガニストで全米各地でコンサートをする一方、数々の教会の専属オルガニストを務めるベテラン。編曲物を含めた楽しいアルバム。
MS1304
¥2200
「5月の愛/ロンサールの時代の恋の歌」
 ル・ジュヌ、デ・カストリ、コステレイ、
 グドメル、ボネの作品ほか全33曲
ジュリアンヌ・ベアード(Sop)
ロバート・ミーリー(Vn)
パルテニア(ヴィオール四重奏)
録音:2008年

ピエール・ド・ロンサールは16世紀にフランスで活躍した詩人で多くの恋愛詩を作りソネットという詩の形式を創始したことで知られている。このアルバムは彼の詩に作曲した歌が収録されている。雅やかなルネサンスの宮廷の雰囲気が伝わってくる内容。ヴィオール・アンサンブルのパルテニアはニューヨークに拠点を置く団体で近年はルネサンスのみならず新しい作品の委嘱を行ってレパートリーを拡充している。
MS1305
¥2200
「モーツァルト:後期のヴァイオリン・ソナタ」
 ヴァイオリン・ソナタ 変ロ長調K.454
 ヴァイオリン・ソナタ 変ホ長調K.481
 ヴァイオリン・ソナタ イ長調K.526
ステファニー・サンタンブロジオ(Vn)
ジェームズ・ウィン(Pf)
録音:2009年5月

サンタンブロジオはドホナーニ時代のクリーヴランド管弦楽団の第2ヴァイオリン副首席やサン・アントニオ交響楽団のコンサート・マスターを勤め、現在はソリストとして全米各地で活動している。ピアノとともにピリオド楽器奏法に近い、無駄のない端正な音楽作りをしている。
MS1331
¥2200
ラプソディ〜リチャード・フェイス(b.1926):室内楽作品集
 詩曲(チェロ&ピアノ)/トランペット・ソナタ第2番/
 夜想曲(ピアノ)/狂詩曲(フルート&ピアノ)/
 幻想的三重奏曲第1番(フルート、クラリネット&ピアノ)/
 ムーヴメンツ(ホルン&ピアノ)
ミズーリ・チェンバー・プレイヤーズ
リチャード・フェイスは1926年アメリカ・インディアナ州出身で12才より作曲を始め、現在までに4つの歌劇と110曲の歌曲ほか多くの作品を発表している。作風は調性に基づく穏健なもので、フォーレ、初期ドビュッシーを思わせる。金管楽器のための作品ではコープランド的なアメリカらしさもみせる。
MS1336
(2CD)
¥4400
「時の声」〜無伴奏ヴァイオリンとヴィオラのための作品集
 (1)ビーバー:パッサカリア ト短調/
 (2)J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番(ヴィオラによる演奏)/
 (3)プロコフィエフ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ ニ長調Op.115/
 (4)ルーベン・ヴァルガ(1928-1984):前奏曲と4つのカプリス/
 (5)J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第2番(ヴィオラによる演奏)/
 (6)ステラ・サング(b.1959):「時の声」/
 (7)J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番
マティティアフ・ブラウン
 ((1)(3)(4)(7)Vn&(2)(5)(6)Va)
録音:2007年フロリダ

ブラウンは1946年イスラエル・エルサレム生まれ。渡米しジュリアード音楽院で学び、その後ニューヨーク・フィル、ダラス交響楽団でソロ・ヴィオリストとして活動。ヴァイオリンとヴィオラの両方に秀で、数々の音楽祭、コンサートで活躍している。
MS1360
¥2200
「合流」〜ピアノとトロンボーンと朗読のための音楽
 オグンクィット、ラングストンのために、
 アトランティック・ブルース、パヴァーヌ、
 ラブ・ソングほか全8曲
J.D.スクリムジャー(朗読)
フィリップ・スウォンソン(Pf,Trb)
録音:2009年

J.D.スクリムジャーはアメリカの詩人で自ら朗読している。音楽のフィリップ・スウォンソンは作曲家としても活動している。トロンボーン奏者としてはボストン交響楽団の首席を勤めている。このCDでは印象派とミニマル的なスタイルを採用、折衷している。

NEOS

NEOS 10806
(SACD HYBRID)
\2700
ヘルムート・ラッヘンマン(b.1935):
 (1)グラン・トルソ〜弦楽四重奏のための音楽(1971/76/88)
 (2)弦楽四重奏曲第3番《グリド》(2001)
  弦楽四重奏曲第2番《精霊の踊り》(1989)
シュタードラー四重奏団

アルディッティに対抗盤登場! シュタードラー・カルテットのラッヘンマン

録音:2007年7月,ベルリン

ラッヘンマンの弦楽四重奏曲集はKAIROSにアルディッティ四重奏団の同一カップリングがあるが、こちらは彼らより世代が若いカルテットによる清新ともいえるラッヘンマン。アルディッティの緊迫した音楽作り(作品自体が緊張を強いるので当然なのだが)と比べるとこちらは既にラッヘンマンを現代の古典とみなし、その演奏には余裕が感じられる。弦楽四重奏曲第2番《グリド》では作曲者自身の円熟も相俟って軋む音の彼方に豊かな抒情が拡がる。

NEOS 10817
(SACD HYBRID)
\2700→¥2490
ヴォルフガング・リーム(b.1952):
 《ヴィジリア》(徹夜祷) (2006)
  〜6人の声とアンサンブルのための
コールヴェルク・ルール(混声6重唱)
ルペルト・フーバー指揮
アンサンブル・モデルン

リーム最新作は合唱と室内オーケストラによる極美的大作!

録音:2009年4月エッセン

ヴィジリアとは、献身的な見守りなどの目的のため夜を徹することを指すキリスト教の礼拝の儀式である。リームはこれまでのエネルギッシュな作風から一転して静かな祈りの音楽という意外な方向へ向かい始めた。金管の陰鬱な導入に続き、闇の中にたなびく清冽な合唱の祈りのハーモニーは天上からの声かと思えるほど美しい。何箇所かアンサンブルによる緊張した音楽が登場するが、全体に静かで沈痛な趣きの祈りの音楽が続く。

NEOS 10940
(SACD HYBRID)
\2700
マティアス・アルター(b.1964):無伴奏作品集1993-2007
 (1)ソロ2007《対話》(2007)/(2)ソロ2002(2002)/
 (3)声(1995)/(4)ソロ1993(1993/2009)/
 (5)カデンツァ(2005)/(6)3つのピアノの小品(1999)/
 (7)カンタンド(歌)(2006)/(8)ムジカ(2000)/
 (9)ソロ2001(2001)/
 (10)ソロ2006《カンタンド-レチタンド(暗誦)》(2006)
(1)V.ブラゴイェヴィッチ(アコーディオン)
(2)(7)パトリシア・コパチンスカヤ(Vn)
(3)O.ダーベレイ(Hrn)
(4)セリーネ・エレーロ(リコーダー)
(5)(10)トビアス・モスター(Vc)、
(6)クリスティーネ・スティッゼ(Pf)
(8)シルヴィア・ノッパー(S)
(9)ボリス・プレヴィシッチ(fl)

コパチンスカヤも登場!マティアス・アルター超絶作品集

録音:2009年3月チューリヒ

アルターはバーゼル室内管弦楽団に所属するオーボエ奏者であり、作曲とオーボエをハインツ・ホリガーに師事した。これらの作品はオーケストラの仲間を想定して書かれた。難易度の高いヴィルトゥオーゾ性、特殊奏法によって作られる特異な音響が巧みに構成されている。リコーダー・ソロのためのソロ1993における呪術的でデモーニッシュな魅力は現代の魔笛というに相応しい。また人気のヴァイオリニスト、コパチンスカヤが参加している点も注目。

NEOS 10925
\2600→¥2390
「たぶん」〜ヨゼフ・アントン・リードル(b.1927/29?)作品集
 (1)bschat,terschied(2006/2007)
  (ピアノ、打楽器、手拍子、足踏み、話し声、ピッコロのための)
 (2)ガラスの再生/第2稿(1974-1977) (アンサンブルのための)
 (3)たぶん/デュオ(1963/68/70/2008)
  (話し声、呼吸音、水の音、ホイッスル、口元の音、
   ライヴ・エレクトロニクスのための)
 (4)流出・トレース・沈殿物・残響(2001-2003) (ピアノのための)
 (5)ギター、古代シンバル、太鼓と語りのための小品(1960/1962)
 (6)5つの助言におけるインヴェンション(2004)
  (2つのマリンバのための)
 (7)euzeulasakut(2006/07)
  (ピッコロ、ピアノ、手拍子、足踏みのための)
 (8)Lautgedichtfolge h] (2人の話し手のための)(2006-2007)
 (9)ガラスの再生/第1稿(アンサンブルのための)(1974-1977)
J.P.シュルツェ(Pf)
S.ブルム(Perc)
M.レンツ(話し手)
H.リルメイヤー(Gtr)
後藤えりな(マリンバ)
T.ハシュトライター(マリンバ)
ヨゼフ・アントン・リードル指揮アンサンブル

いっちゃってます!ヨゼフ・アントン・リードルの奇妙奇天烈な世界!

録音:2004-2009年

久々の「いっちゃっている」作曲家の登場である。《たぶん/デュオ》は話し声、呼吸音、水の音etc...要は伝統的な意味での音楽とは無縁のあらゆる音と、人声を電気的に加工したりしなかったりで構成したミュージック・コンクレート的な作品で、「おえ〜」という声がした直後に水がびちゃびちゃする音がして、どう考えても飲み会の後の醜態の音にしか聴こえなかったり、うがいをする音がしたりと破茶滅茶である。かと思えば「ガラスの再生」はガラス系、金属系の打楽器のサウンド・オブジェ的作品で、そのシュールで涼しげな音響が心地よい。「Lautgedichtfolge h]」(何故かタイトルの最後に括弧とじがある)は音楽というよりむしろ前衛演劇作品でドイツ語の狂気に満ちた二人の男の会話(ののしり合い?)が続く。リードルは1927年か1929年(生年が定かでないというのも凄い)ミュンヘンに生まれ、音楽をカール・オルフとヘルマン・シェルヘン(!)に学んだ。その後ジーメンスの電子音楽スタジオで研鑽を積む。こうした経歴が彼の音楽をほかの誰とも譬えられない作風を生み出したのだろう。タイトルの一部にアンダー・ラインが引いてあったり、翻訳不能な造語だったりと、とにかく怪しい。

NEOS 11021
\2600
ニコラウス・ブラス(b.1949):
 ソングラインズ(2006/2007)〜無伴奏弦楽器のための
  【プロローグ(Va)/ソングラインズI(Vn)/
   インターミッション(Va)/ソングラインズIII(Va)/
   ソングラインズIV(Vn&Cb)/
   ソングラインズV(Vc)/エピローグ(Cb)】
ヘルゲ・スラーット(Vn)
クラウス=ペーター・ヴェラーニ(Va)
エリク・ボルジル(Vc)
フランク・ライネッケ(Db)

硬質な叙情!ニコラウス・ブラスのソングラインズ

録音:2007-2009年

ソングラインズとはオーストラリア先住民の創世神話ドリーム・タイムと関係のある言葉で、彼らはソングラインズと呼ばれる、歌に詠み込まれた独特な地図とともにオーストラリア大陸を移動すると言われる。この作品はその神話に霊感を受けて作曲されたソロ弦楽器によるいわば音楽の旅である。ブラスはラッヘンマンに作曲を師事、室内楽を中心に多くの作品を発表している。曲は特殊奏法も交えるものの、しなやかに変化してゆく旋律的運動の中に硬質の抒情が感じられる。


ORF

CD 3088
¥2300
(1)カリッシミ:オラトリオ「金持ちの物語」
(2)ベルターリ:オラトリオ「幼児虐殺」
クリストフ・ハンマー(指揮)
ノイエ・ホフカペレ・ミュンヘン
ウルリケ・ホフバウアー(ソプラノ)
クリスティーネ・ヤウナルクスネ(ソプラノ)
ウルリケ・アンダーゼン(アルト)
アレックス・ポッター(カウンターテノール)他
イタリア・バロックの珍しいオラトリオ2タイトル

録音:2005年9月9日,イタリア,ブレッサノーネ、DDD、75'10

珍しいオラトリオを2作収録。ジャコモ・カリッシミ(1605-1674)は、17世紀半ばのイタリアの重要な作曲家で、オラトリオというジャンルを確立させた人物として知られている。「金持ちの物語」は、ルカの福音書にあるエピソードを題材としている。金持ちが門の前に居座る乞食ラザロに救いの手を差し出さなかったため、死後ラザロは天国に、金持ちは地獄に堕ちる、という物語。アントニーノ・ベルターリ(1605-1669)はヴェローナ出身で、ウィーンで宮廷楽長として活躍した人物。「幼児虐殺」はベツレヘムでイエス・キリストの誕生を恐れたヘロデ王が幼子を皆殺しにしたマタイの福音書に基づくオラトリオ。クリストフ・ハンマーは1966年生まれのドイツの指揮者。1996年にノイエ・ホフカペレ・ミュンヘン(ミュンヘン新宮廷楽団)を結成、バロック音楽に取り組んでいる。
CD 3089
¥2300
(1)シュニトケ:自然の声〜10人の女声とヴィブラフォンのための
(2)グバイドゥーリナ:アッシジの聖フランチェスコによる「太陽の賛歌」
 〜独奏チェロと打楽器と室内合唱のための
(3)マルコス・レイテ(1953-2002):クラオ族の3つの先住民の歌
ヨハネス・ヒーメッツベルガー指揮
シネ・ノミネ合唱団
グバイドゥーリナの大作合唱曲「太陽の賛歌」

録音:2008年7月ウィーン、DDD、57'28

シネ・ノミネ合唱団は1991年に設立され、バロックから現代音楽まで幅広いレパートリーをこなす混声合唱団。アルバムの中心をなす全曲で47分からなるグバイドゥーリナの大作《太陽賛歌》は合唱の豊かな響きを背景にチェロがモノローグ風のパッセージを弾いたり、打楽器がハーモニーをふち取ったりと変化に富んだ美しい作品。マルコス・レイテの《クラオ族の3つの先住民の歌》は短い作品ながら、歌い手が吐息や口笛、様々な小物打楽器を使って森のざわめきを表現しながら、やがて躍動的な歌へと変わってゆくプロセスが楽しい。南米またはアフリカ的な明るさに満ちた佳品。
CD 3092
¥2300
カミッラ・デ・ロッシ:
 オラトリオ「聖ベアトリーチェ・デステ」
グラシエラ・オッドーネ
 (ソプラノ,聖ベアトリーチェ・デステ)、
デニス・レイキー
 (カウンターテノール,聖ジュリアーナ,天使)、
櫻田 亮(テノール,助言者)、
リサンドロ・アバディエ(バス,エッツェリーノ)、
ダニエラ・ドルチ(指揮)
ムジカ・フィオリータ
櫻田亮も出演!ロッシのオラトリオ「聖ベアトリーチェ・デステ」

録音:2007年5月,スイス,ビンニゲン

カミッラ・デ・ロッシは18世紀初頭の作曲家。当時の作曲家で女性は大変珍しい上に、オラトリオのような大作を手がけているは他に類を見ない。「聖ベアトリーチェ・デステ」は1707年の作とされている。ダニエラ・ドルチは既にデ・ロッシの「聖アレッシオ」も録音しており、この謎の多い女性作曲家に積極的に取り組んでいる。日本が誇るテノール、櫻田 亮も出演。
CD 3036
(3CD)
¥6900→\6290
(未案内旧譜)
レゾナンツェン音楽祭2008「空想,幻影,狂気」
 CD1)
  A.スカルラッティ:聖降誕祭のためのミサ〜キリエ,グローリア/
  ペルゴレージ:聖エミディオのミサ〜グローリア
   演奏:リナルド・アレッサンドリーニ(指揮)コンチェルト・イタリアーノ, A.ダンチェヴァ(S),
   M.ピッチーニ(S),A.シンボリ(S),A.アッリヴァベーネ(男声A),A.ジャングランデ(男声A),
   L.ドルドロ(T),G.フェラーニ(T),M.ベッロルト(B),S.フォレスティ(B)
  レグレンツィ:この男は顔に/サルヴァトーレ:ティルシが聞くとき/カリッシミ:ああ思い出よ
   演奏:サラ・ミンガルド(A),リナルド・アレッサンドリーニ(Cemb)
  ヤング:4声のソナタ第4番/メールラ:カンツォーネ「ラ・ガッリーナ(雌鳥)」/
  リッコ:2声のエコーのカンツォーネ/カール:カッコーによる奇想曲/
  ブオナメンテ:二つのヴァイオリンとバッソ・ダ・ブラッツォもしくはファゴットのためのソナタ第1番
   演奏:レ・コルネ・ノワール
  ビリャンシーコ:愛するあなたは敵にて/作者不詳:セギディーリャ・イン・エコー/
  マルティン・イ・コル:エル・ビリャーノ/アラニェス:シャコンヌの夜会
   演奏:ジョルディ・サヴァール(指揮)エスペリオンXXI,ラ・カペッラ・レイアル・デ・カタルーニャ
   モンセラート・フィゲラス(S),アリアンナ・サヴァール(S),ほか
 CD2)
  コダス:カンティガス・ダミゴ−ビーゴの海の波よ,愛を知るすべての人々/
  アス=シュスタリ:ユル・ユル/作者不詳:私は月曜日に起きる/ほか
   演奏:ムデハル(歌、ウサルテリウム、フィドル、バグパイプ、リュート)
  クープラン:コンセール第13番/サント=コロンブ:悲しみのトンボー/フォルクレ:サラバンド
   演奏:レ・チェレスティ・アルモニエ:【パオロ・ガンドルフィ&グイド・バレストラッチ(Gamb)】
  メイナード:未亡人,司祭,法律家/ロビンソン:鐘の音に基ずく20の変奏/
  プレイフォード:冷たい大地に/ダウランド:運命はわが敵/
  モーリー:神聖な終結のパヴァン,神聖な終結へのガリアルド/
  ブレイド:スコットランド舞曲/プレイフォード:牧師の告別,腸詰の山
   演奏:クリスティアン・ツィンケ(指揮)アンサンブル・エコー・デュ・ドナウ
 CD3)
  アンティコ(1956-):ラ・クルナ,ヴィリネッダ,ラ・テッシトリーチェ,即興,ツィンミル・スムッス
   演奏:アルフィオ・アンティコ(歌,タンバリン,ギター),ほか
  ゴンベール:「傷のない」,「何と美しい」,「神の小羊」,「ユピテルのムーサたち」
   演奏:ザ・サウンド・アンド・ザ・フュアリー(声楽アンサンブル)
  ブラス・デ・カストロ:魂の塔から/マリン:私を撥ね付ける眼よ/ルイス・デ・リバヤス:パラデタス/
  フェルナンデス:君に歌おう/マルティン・イ・コル:ロマネスカとカナリオス/
  フィリペ・ダ・マドレ・デ・デウス:アントニヤ・フラシクィア・ガシパ
   演奏:ジョルディ・サヴァール(指揮)エスペリオンXXI,ラ・カペッラ・レアル・デ・カタルーニャ
   モンセラート・フィゲラス(S),アドリアーナ・フェルナンデス(S),フリオ・ザナージ(Br),ほか
レゾナンツェン古楽音楽祭2008

録音:2008年1月19〜27日、ウィーン・コンツェルトハウス,全てライヴ録音

ウィーン恒例の古楽祭のレゾナンツ、2008年のライヴが登場。リナルド・アレッサンドリーニ率いるコンチェルト・イタリアーノや、ジョルディ・サヴァールとエスペリオンXXI、ラ・カペッラ・レアル・デ・カタルーニャのような人気団体から、小さな古楽団体、さらにはアルフィオ・アンティコのように独自の個性的な活動をする人まで、多用な演奏が集められている。これだけの演奏が十日にも満たない間に連日行われているのだ。その興奮が味わえるのは、ライヴ録音ならではだろう。

QUERSTAND

VKJK 0917
¥1800→\1690
「モーツァルト(1756-1791):チェロ協奏曲集?」
 チェロ協奏曲 変ロ長調(ヴァイオリン協奏曲第1番kv.207)
 チェロ協奏曲 ト長調(ヴァイオリン協奏曲第3番kv.216)
 チェロ協奏曲 ニ長調(ヴァイオリン協奏曲第4番kv.218)
ノルベルト・ヒルガー(Vc)
アカデミー・ライプツィヒ
大ヒット・アルバム「無伴奏“チェロ”ソナタ&パルティータ」に続き今度はモーツァルトのヴァイオリン協奏曲をチェロで弾きました!

録音:2010年3月、DDD、65’37

ベスト・セラーとなったバッハ:無伴奏“チェロ”ソナタ&パルティータ(VKJK0722)に続いてヒルガーがヴァイオリン作品をチェロで演奏したもの。ヒルガーは他にもバッハの鍵盤作品をヴァイオリンとチェロで演奏したアルバム(VKJK0104&0206)、ピアッティの12の奇想曲(VKJK0124)などユニークなCDを作り続けてきたが、ここに来てモーツァルトのヴァイオリン協奏曲をチェロで演奏する試みを行っている。本来ヴァイオリンが担当する軽快で細かい楽句をチェロでいかに弾き切るかが聴き所だが、ヒルガーの演奏はまるで最初からチェロのために書かれたかと思えるほど自然な印象である。オーケストラは17人の小振りな編成で純度の高い室内楽的アンサンブルを聴かせてくれる。
VKJK 0915
¥1800
「詩篇130 主よ、深い淵から」
 ロパルツ:主よ、深い淵から
 リリ・ブーランジェ:主よ、深い淵から
 マルセル・デュプレ:主よ、深い淵から
アンドレア・ボーグナー(S)
クリスティアーネ・バセク(A)
A.アマデ・バディンスキ(T)
ティロ・ダールマン(B)
フランツ=ペーター・フーバー(指揮)
ゲッティンゲン交響楽団,
フルダ大聖堂合唱団,
フルダ青年カテドラル合唱団
3人のフランス近代の作曲家による「深き淵より」

録音:2009年11月14日(ライヴ)、DDD、72'16

フランス近代の作曲家、ジョゼフ=ギィ・ロパルツ(1864-1955)、リリ・ブーランジェ(1893-1918)、マルセル・デュプレ(1886-1971)の三人が、詩篇130篇「主よ、深い淵から」につけた音楽を集めている。ロパルツの作品は、バスのソロと合唱、オーケストラによる7分ほどの作品。明るい穏やかな光を感じる曲想。ブーランジェの作品は、独唱、合唱、オルガン、管弦楽による24分の力作で、病苦に悩まされながら若くして亡くなった彼女自身が反映された音楽。デュプレの作品は「主よ、深い淵から」で始まる9つの部分からなる大作。ドイツ中部の宗教都市フルダの大聖堂でのライヴ録音。
VKJK1003
(2CD)
¥3600
ルードヴィヒ・ボスレト(1860-1951):6つのオルガン・ソナタ集
 ソナタ第4番ロ短調Op.15/ソナタ第2番ニ短調Op.6/
 ソナタ第1番ト短調Op.3/トッカータOp.33/
 序奏とフーガOp.33/2つのクリスマスの小品Op.38/
 ソナタ第5番ニ長調Op.30/アリオーソとフガートOp.14/
 ソナタ第6番ハ短調Op.35/前奏曲ホ短調Op.23/
 フーガ ニ短調Op.23/
 ソナタ第3番ホ短調Op.10 ラウダ・シオンによる前奏曲/
 アンダンテ・レリジョーソ
ヨアヒム・フォンテーヌ(Org)
マーラーだけじゃない!ルードヴィヒ・ボスレト生誕150年記念盤

録音:2003-2006年

ルードヴィヒ・ボスレト(LUDWIG BOSLET)はドイツの作曲家でシュトゥットガルトでラインベルガーに学んだ。生涯の大半をオルガニストとして過ごしたが、生前には既に45のオルガン作品を出版している。マーラーと同じ年の生まれで第二次大戦後まで生きるという長寿をまっとうしたが激動の20世紀を生きた割には作風は生涯を通じて変わらず、後期ロマン派の甘美なハーモニーを持った音楽である。セザール・フランク、レーガー、また時にブルックナーを思わせる。
VKJK 0916
¥1800
ノルベルト・ブルクミュラー(1810-36):
 生誕200年記念アルバム
  6つの歌曲 Op.3
  ラプソディ ロ短調 Op.13
  5つのドイツ歌曲 Op.6
  セレナード 変ホ長調
  5つの歌曲 Op.10
  ヴァイオリンとピアノのための二重奏曲Op.15
  5つの歌曲 Op.12
  春の歌
ウルリケ・フルデ(S)
マーニャ・ラシュカ(MS)
アンドレアス・フィッシャー(T)
フェリックス・プロック(Br)
クリスティン・ヘンベルク(Pf)
アンドレアス・ハルトマン(Vn)
ロルフ=ディーター・アレンス(Pf)
アンナ・ヴィーシェブリンク(G)
マティアス・ザンネミュラー(Va)
アレクサンダー・ロシュケ(Cl)
ショパン、シューマンだけじゃない!N・ブルクミュラー生誕200年記念盤

録音:2009年11月、DDD、64’19

ドイツ・リートの愛好家には逃せないCDだ。ノルベルト・ブルクミュラー(1810-1836)は、ピアノ練習曲で有名なヨハン・ブルグミュラーの弟。若くして才能を示し将来を期待されたものの、病気のため僅か26歳で早世してしまった。残された作品には、早熟な天才にしても若い頃だけ描きうる初々しい感性が溢れている。近年再評価の機運が高まっているが、歌曲がこれだけまとまったCDは初めてだろう。瑞々しい詩情を湛えた音楽には、彼がもう少し長く生きていたらシューマンと並び称されたであろうと思わずにはいられない。
VKJK 0828
¥1800
「オルガニステ・モデルネ」〜ルフェビュール=ウェリー(1817-1869):
 オルガン音楽
  ルイ・ジャメ・アルフレ・ルフェビュール=ウェリー:
   行進曲、ヴァーセット(3曲)、演奏会用ボレロ、
   ソルティ(2曲)、アンダンテ、献呈(3曲)、
   ノエル・ヴァリエ、パストラーレ(2曲)
ウルズラ・ハウザー(Org)
ショパンの葬儀でオルガンを弾いたルフェビュール=ウェリーの作品集

録音:2008年11月

ルイ・ジャメ・アルフレ・ルフェビュール=ウェリーは1817年パリ生まれのオルガニストで作曲家。ショパンが1849年にパリで客死した際、葬儀でショパンの名曲の主題による即興演奏を行ったのがルフェビュール=ウェリーであった。1852年にはナポレオン三世の前で演奏。ドラクロワ、ヴィクトル・ユゴー、ジュール・ヴェルヌ、ケルビーニ、オッフェンバックら様々な同時代の芸術家と親交があり影響を受けた。彼の音楽は華やかな雰囲気に溢れており、世代的にはワーグナーより少し後の生まれの故かその半音階的で華麗なハーモニーにワーグナー(特に初期歌劇)の影響が感じられる。

RCD

RCD 30113
¥2000
ハイドン:ピアノ・ソナタ 変ホ長調 Hob.XVI:49
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第14番 嬰ハ短調 Op.27-2「月光」
ショパン:
 ロンド ハ短調 Op.1,ポロネーズ 嬰ヘ短調 Op.44,
 夜想曲 変ホ長調 Op.9-2,マズルカ 嬰ト短調 Op.33-1,
 マズルカ ハ長調 Op.33-3,マズルカ ロ短調 Op.33-4,
 マズルカ ヘ短調 Op.7-3,マズルカ 嬰ハ短調 Op.30-4
ドミトリー・バシキーロフ(ピアノ)
グルジア出身の名ピアニスト、バシキーロフの新録音

録音:2006年6月,モスクワ、DDD、74'19(エンジニア:ピョートル・コンドラシン)

グルジア出身の名ピアニスト、ドミトリー・バシキーロフ(1931−)の新録音。70代半ばのバシキーロフは素晴らしい円熟を見せており、ことにショパンはいずれも確固たる意志が見られる名演だ。「月光」も、豊かな情感を醸しつつ、筋の入った音楽が見事である。

TUDOR

TUDOR 7150
¥2300
ジャン・クサヴァー・ルフェーヴル(1763-1829):
 (1)クラリネット四重奏曲第5番 変ホ長調
 (2)クラリネット四重奏曲第6番 変ロ長調
 (3)クラリネット・ソナタOp.12(全3曲)
エドゥアルド・ブルンナー(cl)
(1)(2)アナ・チュマチェンコ(Vn)
 ウェン=シン・ヤン(Vc)
 ハリオルフ・シュリヒティヒ(Va)
(3)アドリアン・エーティカー(Pf)
ブルンナーと仲間達によるルフェーヴル第2弾!

録音:(1)(2)2005年6月、(3)2007年1月

クラリネット四重奏曲第1〜4番に続くブルンナーと仲間達によるルフェーヴル第2弾。ルフェーヴルはスイス生まれの古典派の作曲家でクラリネット奏者。このアルバムに収められた作品もクラリネットの機能と音色を活かしており、クラリネット四重奏曲はそれぞれ4楽章構成で16分程度、3曲のクラリネット・ソナタはそれぞれ3楽章構成で10分弱、と均整のとれたフォルムで古典派らしい優雅な作風です。名クラリネット奏者ブルンナーはクラリネット協奏曲(TUDOR7098)も録音していた。今回も最近評価の高いチェロのウェン=シン・ヤンが共演している。
TUDOR 7158
(2SACD HYBRID )
\2300→¥2090
マーラー:交響曲第2番ニ短調「復活」 ジョナサン・ノット指揮
バンベルク交響楽団
アンネ・シュヴァネヴィルムス(S)、
リオバ・ブラウン(A)
バンベルク交響楽団合唱団

ジョナサン・ノットのマーラー第5弾!ライヴ録音による「復活」!白熱と精巧の絶妙なバランス!日本語オビ・解説付き!

録音:2008年3月14・15日ヨゼフ・カイルベルト・ザール,バンベルク、ライヴ録音、84:17

ジョナサン・ノット&バンベルク交響楽団のマーラー:交響曲シリーズ第5弾。前回のセッション録音による第9番は精巧で美しく、しかし力感に満ちた近年稀にみる名演と好評でした。この「復活」はそれに加えてライヴならではの熱気に満ちています。しかしノット特有の精緻に音を積み上げ、一つの音もないがしろにしない音楽作りは相変わらず。また現代音楽を得意とするノットは打楽器の強烈な打ち込みなども躊躇しません。優秀録音であることも手伝ってこの「復活」も新鮮に鳴り響きます。それが、ライヴでこの熱気を伴って達成されていることは驚異的です。これは耳の良い指揮者が確たる信念をもってオーケストラをトレーニングした結果でしょう。ノットとともに黄金時代を迎えつつあるバンベルク交響楽団は、2004年から3年に一度「マーラー指揮者コンクール」を開催(第1回優勝者はあのドゥダメル)。バンベルクは新しいマーラーの聖地になりつつあります。

TUDOR 7177
\2300
「ドルチェとスタッカート」〜テレマン:管弦楽作品集
 テレマン:
  管弦楽組曲 ト短調 TWV55:g4/協奏曲 ホ長調TWV 51:E1/
  ソナタ ヘ短調 TWV44:32/協奏曲 ヘ長調 TWV53:F1/
  管弦楽組曲 変ロ長調 TWV55:B5
ドミニク・キーファー(指揮)
カプリッチョ(バロック・オーケストラ)

スイスの新しいピリオド楽器オーケストラ「カプリッチョ」第2弾

録音:2009年7月、DDD、73'49

テレマンの管弦楽作品を収録している。カプリッチョは、1999年に結成された、スイス、バーゼルのピリオド楽器オーケストラ。マッジ:6つの協奏曲(TUDOR7173)に続くアルバム。コンサートマスターのドミニク・キーファーが音楽監督を務め、活発に活動している。ドイツ風のゴツゴツしたテレマンではなく、フランス風の柔らかさが生かされた演奏だ。


TUXEDO

TUXCD 1213
\1500→¥1290
シューベルト:付随音楽「ロザムンデ」D.797(Op.26) ペーター・マーク指揮
フィルハーモニア・フンガリカ
オクサナ・ソヴィアク(Sop)
フィルハーモニア・ヴォーカル・アンサンブル

ペーター・マークの名盤「ロザムンデ」全曲

録音:1970年,ADD、60'14

ペーター・マークが隠遁生活を終え現場復帰して5年ほど経ち気力も充実していた1970年の録音。VOX音源で何度かCDされたこともある名盤です。マークはVOXレーベルへ交響曲全集や序曲集を録音するなど、シューベルトを得意としておりました。この「ロザムンデ」も力強い金管の出だし、叙情的な弦楽パート、起伏に満ちたこの作品をマークは情感たっぷりに歌い上げます。ヴァイオリンのメロディをまるでオペラ・アリアのように歌わせ、オーケストラの響きは大きな河のように悠々と流れます。速い部分はARTSレーベルのモーツァルトを思わせる軽やかさです。今は絶滅したが、ある時代には確かに存在した真の教養人による、音楽への愛にあふれた名盤です。

TUXCD 1214
\1500→¥1290
ヴィヴァルディ:協奏曲集《四季》 ザ・ヴィヴァルディ・プレイヤーズ

誰?ヴィヴァルディ・プレイヤーズ、艶々の四季

録音:1969年,ADD、63'08

これが録音された1969年といえばすでにイ・ムジチによる四季が大評判になり、多くのレコード会社、アンサンブルが後を追うように四季を録音したものだった。当時はまだピリオド楽器による時代考証に基づいた演奏はほとんどなく、この録音もモダン楽器に近代奏法によるものだが、ロマン的な情緒にあふれたムード音楽すれすれの華麗な演奏になっている。ソリストが明記されていないが、情感豊かでかなりの名手である。1969年だが極めて質のよいステレオ録音。


ARS PRODUKTION

ARS 38060
(SACD Hybrid)
\2800
ヨハン・ヴィルヘルム・ヴィルムス(1772-1847):
  ヴァイオリン・ソナタ ホ長調 Op.11
  ヴァイオリン・ソナタ変ロ長調 Op.29
  ピアノ三重奏曲ハ長調(*)
ヴェルナー・フォン・シュニツラー(ヴァイオリン)
ヤクプ・ティルマン(チェロ(*))
コスミン・ボエル(ピアノ)
録音:2009年9月、ヴッパータール(ドイツ)、インマヌエル教会 ドイツに生まれオランダに移住して活躍した作曲家ヴィルムスの作品集。モダーン楽器使用。
ARS 38068
(SACD Hybrid)
\2800
アーベル、グラーフ:チェロ協奏曲&シンフォニア集
 カール・フリードリヒ・アーベル(1723-1787):チェロ協奏曲ハ長調(*)
 クリスティアン・エルンスト・グラーフ(1723-1804):
  シンフォニア第1番/チェロ協奏曲第2番ニ長調(*)
  シンフォニア第3番/チェロ協奏曲第1番ニ長調(*)
クラウス=ディーター・ブラント(チェロ(*))
ラルパ・フェスタンテ
録音:2009年5月、アイヒェンツェル(ドイツ)、ファザネリー城 グラーフは1762年以降オランダのハーグで活躍した作曲家・指揮者。ピリオド楽器使用。クラウス=ディーター・ブラントはライナー・ツィパーリング等に師事したドイツのチェリスト。
ARS 38075
(SACD Hybrid)
\2800→¥2590
幽冥界のオペラ・ファンタジア
 マルシュナー(1795-1861)/グスタフ・ゴルト編曲/
  ロマンティック四重奏団編曲:オペラ「吸血鬼」序曲
 ベートーヴェン(1770-1827)/不詳者編曲(19世紀)/
  ロマンティック四重奏団編曲:
  ピアノ・ソナタ第14番嬰ハ短調「月光」Op.27 No.2 より 第1楽章「幻想曲風」
 コルンゴルト(1897-1957)/レオ・アルトク編曲/
  ロマンティック四重奏団編曲:オペラ「死の都」による大幻想曲
 オッフェンバック(1819-1880)/カール・ビンダー(1816-1860)/
  レオポルト・ヴェニンガー編曲/ロマンティック四重奏団編曲:
  オペレッタ「地獄のオルフェウス(天国と地獄)」序曲
 R・シュトラウス(1864-1949):/エミール・タヴァン編曲/
  ロマンティック四重奏団編曲:オペラ「ナクソス島のアリアドネ」による大幻想曲
 マイアベーア(1791-1864)/アドルフ・シュライナー編曲/
  ロマンティック四重奏団編曲:オペラ「悪魔ロベール」の動機による幻想曲
ロマンティック四重奏団
 ワシーリー・ヴォローニン(ヴァイオリン(*))
 エドワード・ジョン・セモン(チェロ(+))
 ヨアヒム・ディースナー(ハルモニウム(#))
 マルクス・メルクル(ピアノ(**))
録音:2009年12月、ホンラート(ドイツ)、福音教会 使用楽器: 2005年、クリスティアン・エリクソン製(モデル:ヨゼフ・ヨアヒムのストラディヴァリ)(*)  1922年、ミラノ、ジュゼッペ・オルナーティ製(+)  1867年頃、パリ、ドバン[Debain]製(#)/1910年、ヘルムホルツ製(**)「あの世」にかかわりを持つ音楽をユニークな編成とピリオド楽器?で演奏した興味深いアルバム。
ARS 38077
(SACD Hybrid)
\2800
クラリネット物語 クラリネットとピアノのための音楽
 アウグスト・ヘンドリク・ヴィンディング(1835-1899):3つの小幻想曲 Op.19
 カール・ライネッケ(1824-1910):序奏とアレグロ・アパッショナート Op.256
 ウェーバー(1786-1826):シルヴァーナ変奏曲 Op.33
 シューマン(1810-1856):3つのロマンス Op.94
 ノルベルト・ブルグミュラー(1810-1836):二重奏曲 Op.15
 カール・ゴットリープ・ライシガー(1798-1859):華麗な二重奏曲 Op.130
  [ボーナス・トラック(SACD層のみに収録)]
 ハインリヒ・ヨゼフ・ベールマン(1784-1847):アダージョ
ザビーネ・グロフマイアー(クラリネット)
グエン・ビック・チャ(ピアノ)

録音:2010年2月20-23日、ヴッパータール(ドイツ)、インマヌエル教会 ザビーネ・グロフマイアーはドイツのマールに生まれ、ハンス=ディートリヒ・クラウス、フリッツ・ハウザー、シュテファン・シリング、エドゥアルト・ブルンナー等に師事したクラリネット奏者。グエン・ビック・チャはベトナムのハノイに生まれ、モスクワとロンドンで学んだピアニスト。

ARS 38078
(SACD Hybrid)
\2800
2台のピアノ、ピアノ四手連弾のために編曲されたフランクの作品集
 フランク(1822-1890)/
  エセル・バートレット&ラエ・ロバートソン編曲:前奏曲、フーガと変奏曲 Op.18
   (原曲:オルガン;1868/編曲:2台のピアノ;1951)
  ヴィリヤ・ポスクテ&トマス・ダウカンタス編曲:「オルガニスト」より 11曲
   (原曲:ハルモニウム;1980/1891/編曲:ピアノ四手連弾)(*)
  アンリ・デュパルク(1848-1933)編曲:幻想曲第1番ハ長調 Op.16
   (原曲:オルガン;1868/編曲:2台のピアノ;1908)(*)
  アンリ・デュパルク編曲:カンタービレ ロ長調
   (原曲:オルガン;1878/1883/編曲:2台のピアノ;1908)(*)
  アルフレド・コルトー(1877-1962)編曲:ヴァイオリン・ソナタ イ長調
   (原曲:ヴァイオリンとピアノ;1886/編曲:ピアノ四手連弾;1904)(*)
ヴィリヤ・ポスクテ、トマス・ダウカンタス(ピアノ)
録音:2010年1月23-24日、ビューラハ(スイス)、ムジーク・フーク、フリューゲルザール ピアノ・マニアなら聴き逃せない内容。(*)世界初録音。
ARS 38049
(SACD Hybrid)
\2800
ヨゼフ・シェルプ(1894-1977):オルガン作品全集
  オルガン作品I/オルガン作品II/オルガン作品III
  オルガン作品IV/オルガン作品V
録音:2009年11月2-4日、ヴッパータール(ドイツ)、インマヌエル教会
マルティン・シュメーディング(オルガン)
ARS 38070
(SACD Hybrid)
\2800
ウィーンのオーボエ四重奏曲集
 フランチシェク・アダム・ミーチャ(1746-1811):
  オーボエ四重奏曲ハ長調
 モーツァルト(1756-1791):オーボエ四重奏曲ヘ長調
 フランチシェク・ヴィンツェンツ・クラマーシュ
  [フランツ・クロンマー](1759-1831):
   オーボエ四重奏曲第2番ヘ長調
 ヤン・クシュチテル・ヴァンハル(1739-1813):オーボエ四重奏曲ハ長調
録音:2009年3月2-5日、ホンラート(ドイツ)、プロテスタント教会

アンサンブル・ラプソディ
 ミヒャエル・ニーゼマン(オーボエ)
 ポーリン・ノブズ(ヴァイオリン)
 レイチェル・イッサーリス(ヴィオラ)
 ニコラス・セロ(チェロ)

ARS 38074
(SACD Hybrid)
\2800
2010年 ショパン、シューマン、ヴォルフ
 ショパン(1810-1849):
  夜想曲変ニ長調 Op.27 No.2/3つのマズルカ Op.59
  幻想ポロネーズ変イ長調 Op.61
 シューマン(1810-1856):ダヴィッド同盟舞曲集
 ヴォルフ(1860-1903):幼年時代より/マイスタージンガー・パラフレーズ
録音:2009年10月、ヴッパータール

ウィリアム・ヨン(ピアノ)


CORO

COR 16077
\1600
儀式と祈り テューダー朝のための音楽
 単旋律聖歌:来たれ、聖霊、創造主よ[Veni, Creator Spiritus]
 ウィリアム・バード(1540頃-1623):聖なる賛美のうちに[Laudibus in sanctis]
 ジョン・シェパード(?-1559?):
  厳かなる犠牲は喜びとともに[Sacris solemniis iuncta sint gaudia]
 トマス・タリス(1505頃-1585):世の救い主であるイエス、御父の言葉よ
   [Jesu Salvator saeculi, Verbum Patris]
 ジョン・シェパード:
  人生の真中、私たちは死のうちにある[Media vita in morte sumus]
 トマス・タリス:私たちを憐れんでください[Miserere nostri]
 ウィリアム・バード:主よ、私たちは待ち望む[Domine, praestolamur]
 トマス・タリス:今やキリストは天に昇り[Iam Christus astra ascenderat]
 ウィリアム・バード:この日こそ[Haec dies]/私は不幸だ[Infelix ego]
シックスティーン(合唱)
ハリー・クリストファーズ(指揮)
録音:2009年10月、ロンドン、ゴスペル・オーク、オール・ハロウズ(諸聖人)教会 テューダー朝の三大作曲家によるラテン語テキストの教会合唱作品集。
COR 16082
\1600
ディートリヒ・ブクステフーデ(1637頃-1707):
  カンタータ「私たちのイエスの肢体」BuxWV75
シックスティーン
 キャロライン・サンプソン、
 リビー・クラブトリー(ソプラノ)
 ロビン・ブレイズ(カウンタテナー)
 ジェイムズ・ギルクリスト(テノール)
 サイモン・バーチャル(バス)
 デイヴィッド・ウッドコック、
 ウォルター・レイター(ヴァイオリン)
 ジェーン・コー(チェロ)
 ポール・ニコルソン(室内オルガン)
 エリザベス・ケニー(テオルボ)
 リチャード・キャンベル、
 スザンナ・ペル(トレブル・ヴィオル)
 イモジェン・セズ=スミス、
 市瀬礼子(バス・ヴィオル)
 リチャード・ブーズビー(大型バス・ヴィオル)
ハリー・クリストファーズ(指揮)
録音:2000年2月7-9日、ロンドン、ハムステッド・ガーデン・サバーブ、聖ジュード教会 初出:Linn, CKD 141 北ドイツ・バロック音楽を代表する作曲家ブクステフーデによる、十字架にかけられたイエスの体の各部(足、膝、手、脇 腹、胸、心臓、顔)に語りかけ慈しむ7つのラテン語カンタータ連作。合唱を用いず声楽パートを各1人で歌い通しています。
COR 16080
(12CD)
\8400
ヘンデル・コレクション
 ヘンデル(1685-1759):
  オラトリオ「サムソン」 〔COR 16008 (3CD)〕
  オラトリオ「エジプトのイスラエル人」 〔COR 16011〕
  オラトリオ「エステル」 他 〔COR16019 (2CD)〕
  ヒーローとヒロインたち オペラ・アリア集 〔COR 16025〕(*)
  オラトリオ「アレクサンダーの饗宴」 他 〔COR 16028 (2CD)〕
  愛の妄想 イタリア語の世俗カンタータ集 〔COR 16030〕(+)
  忠実と貞節 イタリア語カンタータ集 〔COR 16045〕(#)
  戴冠式アンセム 他 〔COR 16066〕

サラ・コノリー(ソプラノ(*))
アン・マレー(メゾソプラノ(+))
エリン・マナハン・トマス(ソプラノ(#)) 他
シックスティーン(合唱&管弦楽)
シンフォニー・オヴ・ハーモニー&インヴェンション

既発売商品をスリップケースに収納したボックス・セット。12枚で5枚半分の価格。

PROPRIUS

PRSACD 2053
\2500→¥2290
シューベルト・アレンジメンツ
 シューベルト(1797-1828)/マッツ・ベリストレム編曲:
  ヴァイオリンとギターのためのソナタ ニ長調 D.384
   (原曲:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ第1番)
  チェロ(またはヴィオラ、ヴァイオリン)とギターのためのソナタ イ短調 D.821
   (原曲:アルペッジョーネとピアノのためのソナタ)
 シューベルト/シューベルトあるいはアントン・ディアベッリ編曲:
  フルート(またはヴァイオリン)とギターのための15のオリジナル舞曲
   (原曲:ピアノのための36のオリジナル舞曲 D.365 から)
 ヴェンツェスラウス・マティーカ(1773-1830)/シューベルト編曲:
  フルート、ギター、ヴィオラとチェロのための夜想曲 Op.21
   (原曲:フルート、ヴァイオリンとギターのための夜想曲)
録音:ストックホルム、TeaterStudio Lederman、ライヴ
マッツ・ベリストレム(ギター)
アンデシュ・ユーンヘル(フルート)
クリカン・ラーション(チェロ)
ニルス=エーリク・スパルフ(ヴァイオリン、ヴィオラ)

REGIS 1CD¥1100

RRC 1324
カバレフスキー(1904-1987):
  ピアノ・ソナタ第1番ヘ長調 Op.6
  ピアノ・ソナタ第2番変ホ長調 Op.45
  4つの前奏曲 Op.5
  ピアノ・ソナタ第3番へ長調 Op.46
アルトゥル・ピザロ(ピアノ)
ライセンサー:Phoenix Music Internatinal
RRC 1325
有名なトランペット協奏曲集
 ハイドン(1732-1809):トランペット協奏曲変ホ長調
 フンメル(1778-1837):トランペット協奏曲変ホ長調
 アルチュニアン(1920-):トランペット協奏曲
 ジェレマイア・クラーク(1674-1707):デンマーク王の行進曲
 パーセル(1659?-1695):トランペット・チューンとエア
モーリス・マーフィー(トランペット)
コンソート・オヴ・ロンドン
ロバート・ヘイドン・クラーク(指揮)
RRC 1326
吹奏楽のための英国音楽
 ホルスト(1874-1934):
  吹奏楽のための第1組曲変ホ長調 Op.28 No.1/同第2番ヘ長調 Op.28 No.2
 ヴォーン・ウィリアムズ(1872-1858):イギリス民謡組曲/海の歌(行進曲)
 グレインジャー(1882-1961):
  組曲「リンカーンシャーの花束」/岸辺のモリー
  デリー地方のアイルランド民謡/子供たちのマーチ「丘を越えて彼方へ」
  カントリー・ガーデン
英国王立空軍中央軍楽隊
エリック・バンクス(指揮)
ライセンサー:Brian Culverhouse Productions
RRC 1328
¥990
フランス管弦楽曲集
 ショーソン(1855-1899):交響曲変ロ長調 Op.20
 フォーレ(1845-1924):組曲「ペレアスとメリザンド」Op.80
 オネゲル(1892-1955):
  交響的断章(交響的運動)第2番「ラグビー」/同第1番「パシフィック231」
  夏の牧歌
オランダ王立フィルハーモニー管弦楽団
ジャン・フルネ(指揮)
ライセンサー:Union Square Music Ltd. under exclusive licence from SLG inc.

STRADIVARIUS 1CD¥2400

STR 33587
アドリアーノ・バンキエーリ(1568-1634):
 3声のカンツォネッタ集第3巻(1600年ミラノ刊)から
  「楽しい研究」(マドリガル・コメディ)
 3声のカンツォネッタ集第4巻(1601年ヴェネツィア刊)から
  「音楽の変容」(マドリガル・コメディ)
デリティエ・ムジケ
ラッファエーレ・ガンガーレ(語り)
マルコ・ロンギーニ(指揮)
イタリアのボローニャに生まれた多才な作曲家バンキエーリの2つのマドリガル・コメディ(物語を形成する連作マドリガーレ)を収録。
STR 33840
ジョルジョ・フェデリコ・ゲディーニ(1892-1965):
 フルートと管弦楽のための協奏ソナタ(1958)
 協奏曲「アルデリーナ」(フルート、ヴァイオリンと管弦楽のための;1950)(*)
 協奏曲「ベルプラート」(ヴァイオリンと管弦楽のための;1947)(*)
フランチェスコ・パッリーノ(ヴァイオリン)
ステファノ・パッリーノ(フルート)
ステシコロス室内管弦楽団
フランチェスコ・ディ・マウロ(指揮)
ゲディーニはイタリアのクーネオに生まれマルコ・エンリコ・ボッシ(1861-1925)に師事した作曲家・指揮者・教育者。ミラノ音楽院長等を務め、ルチアーノ・ベリオ(作曲家)、クラウディオ・アバド(指揮者)らを輩出しました。(*)世界初録音。
STR 33860
無言歌 フルートとピアノのための音楽
 カッチーニ(1545年頃-1618):アマリッリ
 ドビュッシー(1862-1918):シリンクス
 ブゾーニ(1866-1924):アルバムの綴り
 メンデルスゾーン(1809-1847):無言歌 Op.30 Nos.1,3,6
 ジェルジ・クルターク(1926-):ドロローソ
 オネゲル(1892-1955):ロマンス
 マラン・マレ(1656-1728):スペインのフォリア
 ジャック・デブリエール(1925-):異国風の5つの小品
 マグヌース・ブロンダル・ヨウハンソン(1925-):孤独
 エルランド・フォン・コック(1910-2009):カンティレーナ
 フォーレ(1845-1924):小品
マリオ・カローリ(フルート)
中山敬子(ピアノ)
STR 33863
森の言葉 木製打楽器独奏のための作品集
 サルヴァトーレ・シャッリーノ(1947-):
  森と言葉[Il legno e la parola](マリンボーネのための;2004)(*)
 ジョン・ケージ(1912-1992):
  Child of tree for amplified plants / Silence I
  Branches I for amplified plants / Silence II
  Branches II for amplified plants / Silence III
 ジャチント・シェルシ(1905-1988):Maknongan(マリンバのための;1976)

(*)世界初録音。

シモーネ・マンクーゾ(打楽器)
STR 33729
ヴィヴァルディ(1678-1741):
  フルートと弦楽のための協奏曲集 Op.10(リコーダーによる)
   第1番ヘ長調「海の嵐」,第2番ト短調「夜」,
   第3番ニ長調「ごしきひわ」,
   第4番ト長調,第5番ヘ長調,第6番ト長調
ステファノ・バリアーノ(リコーダー、指揮)
コレギウム・プロ・ムジカ
STR 33837
マーク・アンドレ(1964-):室内楽作品集
  iv 4(フルート、オーボエ、クラリネットとテューバのための;2008-2009)
  Contrapunctus(ピアノのための;1998-1999)
  "…zum staub sollst du zuruckkehren"(フルート、クラリネット、ヴァイオリン、
   ヴィオラ、チェロ、ピアノと打楽器のための;2004-2005)
  Iv 3(クラリネットのための;2008)/Iv 2(チェロのための;2007)
アンサンブル・アルテルナンス
STR 33856
ヴィヴァルディ(1678-1741):
 キューピッドよ、お前には見える 協奏曲とカンタータ集
  フルート、弦楽と通奏低音のための協奏曲イ短調 RV440(+)
  カンタータ「ため息をついて何になろう、哀れな心よ」RV679(*)
  チェロ、弦楽と通奏低音のための協奏曲ニ短調 RV406(**)
  カンタータ「疑惑の影に」RV678(*)
  2つのフルート、
   弦楽と通奏低音のための協奏曲ハ長調 RV533(+/#)
  カンタータ「憧れの瞳のもとへ」RV682(#)
  フルート、弦楽と通奏低音のための協奏曲ト短調「夜」RV439(#)
ラッファエッラ・ミラネージ(ソプラノ(*))
ラウラ・コルッチ(フラウト・トラヴェルソ(+))
マヌエル・グラナティエロ(フラウト・トラヴェルソ(#))
マルコ・チェッカート(チェロ(**))
アッカデーミア・オットボーニ
STR 33859
フェルディナント・レバイ(1880-1953):ギター・ソナタ集
  ギターとクイント・バスギターのための大二重奏曲(*/#)
  シューベルトの子守歌による変奏曲(*)
  ギター・ソナタ イ短調(+)
  ギター・ソナタ ニ短調(*)
マッテオ・メーラ(ギター(+)、クイント・バスギター(#))
ロレンツォ・ミケーリ(ギター(*))
ウィーンに生まれ合唱指揮者・声楽作曲家として活躍しながら、ナチス・ドイツのウィーン占領により失職し忘れされてしまったフェルディナント・レバイ。彼は600を超えるギターのための作品も書いていました。収録曲はすべて世界初録音。
STR 33871
ミラノ音楽祭ライヴ Vol.2
 ヤニス・クセナキス(1922-2001):Phlegra(1975)
 エドガー・ヴァレーズ(1883-1965):Octandre(1923)
 ファウスト・ロミテッリ(1963-2004):Mediterraneo I e II(1992)(*)
 ヤニス・クセナキス:Anaktoria(1969)/ Dhipli Zyia(1952)/ Waarg(1988)
マリーケ・コステル(メゾソプラノ(*))
アスコ・アンサンブル
ステファン・アスブリー(指揮)
STR 33872
ミラノ音楽祭ライヴ Vol.3
 ステファノ・ジェルヴァゾーニ(1962-):Meta della ripa(2002-2003)
 ジャコモ・マンツォーニ(1932-):Ode(1982)/ Sembianti(2003)
 アントン・ウェーベルン(1883-1945):Passacaglia Op.1(1908)
RAI国立交響楽団
ローター・ケーニヒス(指揮)

SWEDISH SOCIETY 1CD¥2400

SCD 1141
私は創造の神の卑しい僕 ヒレヴィ・マッティンペルト、アリアを歌う
 チレーア(1866-1950):
  オペラ「アドリアーナ・ルクヴルール」から 私は創造の神の卑しい僕
 ヴェルディ(1813-1901):オペラ「オテッロ」から アヴェ・マリア
 ベートーヴェン(1770-1827):ああ、不実な者 Op.65
 モーツァルト(1756-1791):
  どうしてあなたが忘れられましょう K.505(*)
  誰がわが恋人の苦しみを知ろう K.582
 リヒャルト・シュトラウス(1864-1949):
  楽劇「ばらの騎士」から とうとう行ってしまった、あの高慢ちきな下卑た男
 ワーグナー(1813-1883):オペラ「タンホイザー」から 全能のマリアよ
 ウェーバー(1786-1826):オペラ「魔弾の射手」から
   たとえ雲がおおい隠しても,どうして眠れましょう
 カタラーニ(1854-1893):オペラ「ラ・ワリー」から 遠くへ行かないで
録音:2009年9月28日-10月2日、ファールン(スウェーデン)、クリスティン・ホール
ヒレヴィ・マッティンペルト(ソプラノ)
ダーラ・シンフォニエッタ
ビャッテ・エンゲセット(指揮)
マッティ・ヒルヴォネン(ピアノ(*))
SCD 1142
¥2190
チャイコフスキー(1840-1893):
  交響曲第5番ホ短調 Op.64
録音:2005年9月22日、ウプサラ大学大講堂、ライヴ
ウプサラ室内管弦楽団
パウル・マギ(指揮)
SCD 1143
¥2190
リムスキー=コルサコフ(1844-1908):
  交響組曲「シェエラザード」Op.35
録音:2006年4月6日、ウプサラ大学大講堂、ライヴ
ウプサラ室内管弦楽団
パウル・マギ(指揮)
SCD 1144
¥2190
ヴィルヘルム・ステーンハンマル(1871-1927):
  管弦楽のためのセレナード Op.31
録音:2006年1月12日、ウプサラ大学大講堂、ライヴ
ウプサラ室内管弦楽団
パウル・マギ(指揮)




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