アリアCD 新店舗へようこそ

新店舗トップページへ

お買い物の方法  
ページ内の商品チェック・ボックスをクリックし、最後に 「かごに入れる」ボタンを押してください(enterキーを押してもかまいません)。
新店内のほかのページのお買い物がありましたら、そちらもすませ、最後に「注文フォームへ」ボタンを押して注文フォームで注文を確定してください。
(チェック内容を変更したら、必ずもう一度「かごに入れる」ボタンをクリックしてください。変更内容がかごに反映されませんので)

注文フォームへ

第54号マイナー・レーベル新録音新譜(5)



ACCORD

480 4109
¥2300→¥2090
ジョヴァンニ・ベルッチ /ショパン・メタモフォーゼス
 1.ショパン(リスト編):6つのポーランドの歌S.480
 2. 同(ブゾーニ編):ポロネーズ第6番変イ長調Op.53《英雄》(世界初録音)
 3.ブゾーニ:ショパンの前奏曲ハ短調による10の変奏曲(世界初録音)
 4.ショパン(タウジヒ編):ピアノ協奏曲ホ短調Op.11(世界初録音?)
ジョヴァンニ・ベルッチ(ピアノ) 
モンペリエ国立管弦楽団
指揮:アラン・アルティノグル(4)
3つの世界初録音を含む、創意と好奇心あふれたショパン編曲集

録音:2010年4月 モンペリエ <デジタル録音>

俊英ジョヴァンニ・ベルッチが、ショパン生誕200年に贈る当盤は、3つの世界初録音を含む、創意と好奇心あふれた編曲集。リスト、ブゾーニ、タウジヒという、ヴィルトゥオーソ・ピアノ黄金時代らしく、精密さと飛躍を備えた華々しい名編曲でお届けします。
480 4046
(2CD)
¥3600
アラン・アルティノグル/
 ルネ・コーリン:歌劇《狩の情景》(世界初録音)
デルテ・リセフスキ、
アリエル・ガルシア・ヴァルデス(語り)
フィオニュアラ・マッカーシー(メゾ・ソプラノ)
クエンティン・ヘイズ(バリトン)他 
モンペリエ国立管弦楽団
指揮:アラン・アルティノグル
クライストの悲劇『ペンテジレア』に基づくロマンティック・オペラの世界初録音

録音:2009年4月 モンペリエ <デジタル録音>

ルネ・コーリン(1940- )は、作曲家や音楽プロデューサーとして活躍する多彩人で、モンペリエ音楽祭の創設者でもあります。作曲家としては、前衛的であるというよりも過去の音楽技法や様式を自らの音楽技法の中にうまく取り入れた作風が特長。創作の範囲も、交響曲から協奏曲、室内楽曲にテクノミュージックと融合した作品まで多岐に渡っています。当盤には、クライストの悲劇『ペンテジレア』に触発されて書いたロマンティックなオペラ《狩の情景》を収録。2人の俳優を起用した劇的な演出、フランス語とドイツ語を併用した台本など、2008年4月にモンペリエで初演されて好評を博したばかりの、注目の世界初録音です。

ARION

ARN 268810
(2CD)
¥2400→\2190
XVIII−21 バロック・ノマドゥ/
 風の翼の上のダフネ〜バロック・アラウンド・ザ・ワールド
  CD1
   ストロッツィ:恋するヘラクレイトス/
   作者不詳:ピオツェレ/
   チーマ:ヴァイオリンとヴィオローネのためのソナタ/
   作者不詳:フィーバス(アポロ)がダフネに恋したとき/
   同:アポー/同:オールド・ジョー・クラーク/
   同:マギー・アイ・マスト・ラヴ・シー/
   デュロン:ネグリヤ・クェ・クェーレ/
   作者不詳:ヴエストラ・ソイ/同:ア・クェストス・モンテス/
   同:レトラ・エン・タガロ/
   チーマ:コルネットのためのソナタ/
   作者不詳:オ・ラ・ジャウ/同:太陽のパス
  CD2
   ファン・エイク:デルデ・ダフネ/作者不詳:春の川の月の夜/
   同:ホエン・ダフネ/同:シャルプ・シノワ/
   Mijnapfel:アルマンド・グレイヴ・ラ・ダフネ/
   ホットマン:クーラント/作者不詳:マル・ビハッグ/
   ゲイ:アラープ〜マル・ビハッグ/
   同:プロードン夫人のインド舞踊/チーマ:ソナタ第3番/
   キルヒャー:メロテジア・アエティオピカ/
   作者不詳:世を統べる聖母よ/デュファイ:デルデ・ダフネ/
   ロッシ:ザイダ・トゥルカ/作者不詳:レズグイ/
   ストロッツィ:アイ・バーチ
XVIII−21 バロック・ノマドゥ
 (ミュジーク・デ・リュミエール) 
指揮:ジャン=クリストフ・フリシュ
ギリシア神話の登場する河の神の娘を題材にした音楽を巡る世界旅行

2007年から蜜月関係にあるジャン=クリストフ・フリシュとXVIII−21 ミュジーク・デ・リュミエールの最新盤は、ギリシア神話に登場する河の神の娘ダフネを題材にした世界各地の音楽を30曲収録。音楽の神アポロンに求愛された彼女が自らの身を月桂樹に変える話は、ギリシア神話の物語の中でも人気が高く、この物語に由来する芸術作品や風習が世界中に数多く存在しています。フリッシュが率いる名手名歌手たちが、イタリア、フランダース、スペイン、北アメリカ、メキシコ、フィリピン、中国、インド、中東を周遊する世界旅行へ誘います。
ARN 48218
¥2400→\2190
ジャン・マルタン/シューマン:ピアノ・ソナタ
 1.ピアノ・ソナタ第1番嬰へ短調Op.11
 2.6つの間奏曲Op.4
 3.ピアノ・ソナタ 第3番ヘ短調Op.14〜第3楽章
ジャン・マルタン(ピアノ)
シューマン・スペシャリストの名盤が生誕200周年を記念して待望の再発売!
ARN 48219
¥2400→\2190
ジャン・マルタン/シューマン:ピアノ作品集
 1.色とりどりの小品Op.99
 2.暁の歌Op.133
 3.ヴィークの主題による即興曲Op.5
ジャン・マルタン(ピアノ)
シューマン・スペシャリストの名盤が生誕200周年を記念して待望の再発売その2!

パリでイヴ・ナットに学んだフランスのヴェテラン・ピアニストで、ロマン派の作品を得意とするジャン・マルタン。彼の代表盤の一つとして名高いシューマン作品集が、生誕200周年を記念して待望の再リリースとなります。以前は2枚組(ARN268218)でのリリースでしたが、今回は1枚ずつバラでの発売となります。シューマンのスペシャリストとして知られ、とりわけシューマンの最後の作品にあたる《暁の歌》の演奏にかけては、常に先駆的存在であり続けてきた彼の妙技をたっぷりお楽しみください!
ARN 48448
¥2400→\2190
ロール・ファヴル=カーン/ショパン:ピアノ作品集
 1.バラード第1番ト短調Op.23
 2.スケルツォ第1番ロ短調Op.20
 3.舟歌 嬰へ長調Op.60
 4.幻想曲ヘ短調Op.49
 5.バラード第4番ヘ短調Op.52
 6.アンダンテ・スピアナートと華麗な大ポロネーズ変ホ長調Op.22
ロール・ファヴル=カーン(ピアノ)
完璧に磨き抜かれた技巧が光るショパン作品集が生誕200周年を記念して待望の再プレス!

ネマーニャ・ラドロヴィチとのデュオ来日ツアー以来、日本での人気を俄かに高めている才色兼備のロール・ファヴル=カーン。完璧に磨き抜かれた技巧と、独特かつ魅惑的な音楽性を備えた彼女の魅力が結晶したショパン作品集が、生誕200周年を記念して待望の再プレスに!
ARN 68812
¥2400→\2190
ジェイ・バーンフェルド/
 A.スカルラッティ&ドゥランテ:カンタータ&デュエット集
  1.ドルモノ・ロール・エ・エスティーヴ
  2.アモール・ミティルデ・エ・モルタ
  3.ミティルデ・アルマ・ミア
  4.アンダンテ・ミエイ・ソスピーリ:カンタータ・ウマーナ
  5.同:カンタータ・イヌマーナ
イザベル・ブールナール(ソプラノ)
ギュメット・ロランス(メゾ・ソプラノ)
フオーコ・エ・チェーネレ
指揮:ジェイ・バーンフェルド
鬼才バーンフェルド率いる”炎と灰”の最新盤

鬼才ジェイ・バーンフェルドが率いるフォーコ・エ・チェーネレ(炎と灰)の最新盤。ベルニーニのプロサパインのように、 A.スカルラッティの素晴らしく劇的なカンタータは、弟子ドゥランテの同じテキストを持つデュエット集によって反芻されます。イザベル・ブールナール、ギュメット・ロランスというバロック界を代表する名歌手たちの情熱と癒しを備えた名演でどうぞ!
ARN 48210
¥2400→\2190
ジェラール・プーレ/
 フランク&ルクー:ヴァイオリン・ソナタ集
  1.フランク:ヴァイオリン・ソナタ イ長調
  2.ルクー:ヴァイオリン・ソナタ ト長調
ジェラール・プーレ(ヴァイオリン)
ノエル・リー(ピアノ)
名手プーレの多彩な表情を余すところなく収めた名盤

フランスの名ヴァイオリニスト、ジェラール・プーレの魅力を最良の形で味わえる待望のフランク&ルクーのヴァイオリン・ソナタ集。自由な飛躍、精緻な超絶技巧、そして郷愁に満ちた歌心まで、プーレの多彩な表情が余すところなく収められています。
ARN 48026
¥2000→¥1790
ジェイムズ・ボウマン/
 ヴィヴァルディ、ヴァッセナール、ペルゴレージ作品集
  1.ヴィヴァルディ:サルヴェ・レジナ ハ短調RV.616
  2.ヴァッセナール:6つのコンチェルト・アルモニコ〜第2番ト長調
  3.ペルゴレージ:サルヴェ・レジナ
  4. 同:ヴァイオリン協奏曲 変ロ長調
ジェイムズ・ボウマン(カウンターテナー)
ジャン=ワルター・オードリ器楽アンサンブル
指揮:ジャン=ワルター・オードリ
長沼由里子(ヴァイオリン)
ベアトリス・ノエル(チェロ)
ヴィンセント・プラッツ(フルート)
ベアトリス・ベルステル(チェンバロ&オルガン)
甘美で、精緻で、のびやかなボウマンの真価が詰まった珠玉の18世紀バロック作品集

アルフレッド・デラーの逝去以来、世界最高のカウンターテナーの一人として活躍を続けるジェイムズ・ボウマンが贈る18世紀バロック作品集。ヴィヴァルディとペルゴレージの両巨匠が残した傑作として名高い《サルヴェ・レジナ》と、近年までペルゴレージの作品とされてきた《コンチェルト・アルモニコ》を豪華にカップリング。甘美で、精緻で、のびやかなバウマンの真価をたっぷりお楽しみください。
ARN 48460
¥2400→¥2190
マルク・ラフォレ/ショパン:ワルツ全集(全19曲) マルク・ラフォレ(ピアノ)
ショパン国際コンクール第2位、音の詩人によるワルツ全集! 来日記念盤!

1966年フランス人を父にロシア人を母としてパリに生まれ、パリ音楽院で学んだ後、アルトゥール・ルービンシュタインのもとで研鑽を積む。1985年、第11回ショパン国際ピアノ・コンクールで第2位を獲得。併せてマズルカ賞、聴衆賞、ポーランド放送賞を贈られたところから、国際的活躍が始まったピアノ界の詩人、マルク・ラフォレのARION初録音盤。ショパン作品のみで組まれた2回のリサイタルと東京都交響楽団とのチャイコフスキー:ピアノ協奏曲という3公演の来日に合わせて、ショパン:ワルツ全集をリリースします。抒情ゆたかなピアノの詩人による繊細なショパン演奏をお楽しみ下さい。

ECM

476 3848
¥2400→¥2190
バンセ/深夜‐ベルク&ハルトマン歌曲集
 1.ベルク:7つの初期の歌
 2. 同:若き日の歌
 3. 同:2つの歌曲
 4.ハルトマン:ラメント
ユリアーネ・バンセ(ソプラノ)
アレキサンダー・マッジャー(ピアノ)
20世紀歌曲の金字塔を才媛バンセの明晰かつ透明な歌声で

録音:2009年3月11〜13日 ノイマルク <デジタル録音>

ロマンティシズムにあふれたベルク傑作として知られる3つの歌曲を収録。中でも、ベルクがまだシェーンベルクの弟子だった1905〜08年にかけて作曲した《7つの初期の歌》は、彼の83曲の中で生前に出版されたわずか2曲の一つにあたり、シェーンベルク以前のドイツ・リートの集大成と言われています。そしてカップリングは、20世紀ドイツ最大の交響曲作曲家として名高いハルトマンのカンタータ《ラメント》を収録。ブーレーズら多くの巨匠たちに愛される才媛バンセの明晰で透明な歌声でどうぞ!
476 3879
¥6600→¥5990
〔スペシャル・エディションBOOK+CD〕
スペシャル・エディションBOOK+CD
 アルヴォ・ペルト:
  1.フラトレス
  2.ベンジャミン・ブリテンへの追悼歌
  3.フラトレス
  4.タブラ・ラサ
ギドン・クレーメル(ヴァイオリン)
キース・ジャレット(1:ピアノ)
タチアナ・グリンデンコ(4:ヴァイオリン)
アルフレート・シュニトケ(4:プリペイド・ピアノ)
ベルリン・フィル12人のチェリストたち(3)
シュトゥットガルト国立管弦楽団
指揮:デニス・ラッセル・ディヴィス(2)
リトアニア室内管弦楽団
指揮:サウルス・ゾンデキス(4)
ペルト生誕75歳記念特別企画。ペルトの実力を世に知らしめた記念碑的名盤の特別豪華盤!

録音:1986年10月 バーゼル(1)、 1984年1月 シュトゥットガルト(2)、1984年2月 ベルリン(3)、1977年1月 ボン(4)

1984年に発表されたクレーメルらによるペルト作品集が特別豪華盤に!
ECMニュー・シリーズにとって特別な存在であるペルト、75歳を祝って、ペルトの出版社であるUniversal EditionとECMのコラボレーションにより、4曲のスコアとCD、そして豪華ブックレットが挿入された「タブラ・ラサ」スペシャル・エディションが誕生しました。170x240x24mm特殊サイズのBOXに約200ページの豪華ブックレット+CDが封入された豪華装丁。今しか手に入らない完全限定盤です。
厳粛なまでに美しい簡潔さを追求した作風で知られるペルとの音楽ですが、ピアノとヴァイオリン、12本のチェロという2通りの演奏で収録された《フラトレス》は、アルカイックであると同時に時間を超越した、いかにも彼らしい傑作といえるでしょう。鬼才クレーメルは、禅宗の公案にも似たこの作品の本質をみごとに捉えており、プリペイド・ピアノの神秘的な音色とも共鳴して、繊細かつ霊妙な弱音を巧みに鳴り響かせています。 また、《 ベンジャミン・ブリテンへの追悼》で鳴る組み鐘が、単純な下降短音階によって、激しい悲しみを表現しているのも聴きどころです。

MD+G

602 16562
(2CD)
¥3400
クリストフ・シュペリング/
 メンデルゾーン:オラトリオ《エリア》
クラウディア・バラインスキー(ソプラノ)
フランツィスカ・ゴットヴァルト(メゾ・ソプラノ)
ライナー・トロスト(テノール)
トーマス・E.バウアー(バス)
コーラス・ムジクス・ケルン
ノイエ・オーケストラ
指揮:クリストフ・シュペリング
宗教音楽の大家が満を持して挑むメンデルスゾーンの巨峰

録音:2009年11月28〜29日 フィルハーモニー、エッセン <デジタル録音>

メンデルスゾーン版マタイ受難曲の蘇演を世界に先駆けて行うなど、宗教音楽の大家として知られるドイツの指揮者、クリストフ・シュペリングが満を持して挑むメンデルスゾーンの傑作オラトリオ《エリア》。《聖パウロ》と並ぶ2大オラトリオと評される彼の代表作の一つで、これら2曲に《キリスト》を合わせて3部作のオラトリオになるはずでしたが、未完に終わったため、それは果たされませんでした。本作では、旧約聖書の列王記に登場する預言者エリアの生涯を題材に、オーケストラ、ソプラノからバスまでの独唱、混声合唱によって壮麗に演奏されます。
613 14342
¥2300
シュテッフェン・シュライヤーマッハー/
 新ウィーン楽派、師とその弟子たち−シェーンベルク第2集
  1.シェーンベルク:ピアノ曲Op.33a
  2. 同Op.33b
  3.Prawossudowitsch:プリミティヴィOp.17
  4.シャハト:子供のための小品
  5.スカルコッタス:組曲第3番
  6.ブリッツスタイン:ソナタ1927
  7.E.シュミット:献辞Op.9
  8.キルヒナー:小組曲
  9.L.ハリソン:サラバンド
  10.ケージ:変奏曲Ⅰ
シュテッフェン・シュライヤーマッハー(ピアノ)
シェーンベルクの作風の拡がりを検証する好企画の第2弾

録音:2007年11月9日、2009年1月20日、11月17日 マリエンミュンスター修道院 <デジタル録音>

シェーンベルクと、彼の師、そして彼が影響を与えた後輩作曲家たちの作品を集め、その作風の拡がりを音によって検証しようという好企画の第2弾。シェーンベルクの他、ケージやスカルコッタスら、20世紀の作曲家8人の作品を収録した充実のラインナップになっています。現代ピアノ音楽の権威シュテッフェン・シュライエルマッハーは、1960年生まれのドイツのピアニストで作曲家。現代音楽を中心に世界で活躍する彼は、すでに数多くのレコーディングもおこなっており、多数の賞を獲得しています。
603 16582
¥2300
ホルガー・ファルク/
 プーランク:ギヨーム・アポリネールの詩による歌曲集
  1.アポリネール2つの詩
  2.平凡な話
  3.アポリネール2つの詩
  4.アポリネール2つの詩
  5.ルイーズ・ラランヌの3つの詩
  6.動物小話集(またはオルフェのお供)
  7.カリグラム
ホルガー・ファルク(バリトン)
アレッサンドロ・ズッパルド(ピアノ)
歌とピアノが対等に紡ぎ出す、珠玉のプラーンク歌曲の世界

録音:2009年12月9〜11日 マリエンミュンスター修道院 <デジタル録音>

生涯に145曲もの歌曲を残したプーランクは、エリュアール、ヴィルモランらの詩に魅せられ、また、ソプラノのデゥヴァルやバリトンのベルナックのために多くの歌曲を捧げました。そんな彼が若い頃から強い影響を受けたのが、印象派批判の先導者として知られるイタリア出身のポーランド人詩人ギヨーム・アポリネール。歌とピアノが主従関係を捨て去り、心地よい音の流れとイメージ溢れる詩句に包まれる、プーランク歌曲の魅力をご堪能ください。
308 16592
¥2300
アンドレアス・ブラウ/ブルー・アワー
 アブレウ:ティコ・ティコ/
 ロドリーゴ:アランフェス協奏曲〜第2楽章/
 アドラー:ヘルナンドス・ハイダウェイ/
 リムスキー=コルサコフ:ヒンズー商人の歌/
 バスコニア民謡/ブーランジュリー:死ぬ前にOp.17/
 更けたる夜半に:ノルウェー民謡/
 ゲード:ジェラシー/ショスタコーヴィチ:ロマンスOp.98a‐7/
 Zbojnicy:ポーランド舞曲/モンティ:チャールダーシュ/
 トセリ:セレナータOp.6‐1/ミヨー:ブラジルの郷愁/
 N.ロータ:ゴッドファーザー〜愛のテーマ/
 ロドリゲス:ラ・クンパルシータ/ニーゴ:《渡り鳥》間奏曲/
 シュマイザー:セレナード/アイルランド民謡舞曲/
 マランド:オレ・グァッパ/グリーンスリーヴス
アンドレアス・ブラウ(フルート)
ヘンドリク・ハイルマン(ピアノ)
名手ブラウが贈る極上のジャズ・タイム

録音:2009年9月21〜23日 マリエンミュンスター修道院 <デジタル録音>

若干20歳の頃からベルリン・フィルの首席フルート奏者を務め、カラヤン、アバド、ラトルらの下で、多くの名演を残してきた名手ブラウ。『ブルー・アワー』と題された当盤は、「Blue=Blau(青)」と、ジャズの殿堂「ブルーノート」をかけたことによる洒脱なネーミング。古今東西のジャズの名曲を、持ち前の艶やかで磨かれた音色で華麗に吹き上げた極上の1枚です。
604 5902
¥2300
ミー・ジョー・リー/サン=サーンス:練習曲集
 1.アルバムOp.72
 2.6つの練習曲Op.52
 3.6つの練習曲Op.111
ミー・ジョー・リー(ピアノ)
美しくきらめくピアノで贈るサン=サーンスの練習曲集

録音:1994年7月 アルローゼン <デジタル録音>

韓国出身の実力派ミー・ジョー・リーの美しくきらめくピアノで贈るサン=サーンスの練習曲集。幼い頃からピアノやオルガン演奏の神童と絶賛され各地を演奏して回った彼は、1870年以降にピアノ作品を集中的に作曲し、舞曲的要素を取入れたサロン音楽を数多く残しました。それらは17世紀フランス音楽を蘇らせようとした試みであり、祖国の音楽伝統を再発見したいという彼の意欲でもありました。その音楽姿勢が集約された3つの練習曲をどうぞ。
307 16522
¥2300
ライプツィヒ弦楽四重奏団/クルーグハルト:室内楽作品集
  1.ピアノ五重奏曲Op.43
  2.弦楽五重奏曲Op.62
ライプツィヒ弦楽四重奏団
オルガ・ゴレ(1:ピアノ)
ユリアン・ステッケル(2:チェロ)
演奏機会の稀な隠れた傑作に光をあてた意欲作

録音:2009年12月4〜6日 マリエンミュンスター修道院 <デジタル録音>

ワーグナーをはじめとした19世紀後半の作曲家たちから影響を受けた色彩豊かな作風を特長に持つ、アウグスト・クルーグハルト(1847‐1902)。ワイマール宮廷劇場の音楽監督を務め、リストの親友でもあった彼の作品は、今日残念ながら演奏される機会に恵まれていません。ドイツ・ロマン派の音楽理想がもっとも純粋な形で表されたと言ってもよい彼の創作に光をあてるべく、名門ライプツィヒ弦楽四重奏団が、2人の実力派ゲストを迎えて、親密で優美な名演を繰り広げます。
910 16506
(SACD)
¥3200
アネッテ・マイブルク/クラシカ・ベネゾラーナ
 伝承曲:パハリージョ/ラウロ:ナタリア/
 エステヴェス:コンピュータの歌/リエラ:カロリーナの歌/
 フィギェレド:アメリカチョウゲンボウ/ラウロ:4分音符/
 モリーナ:デ・コティサ・レガスピ/
 ソホ:ベネズエラの5つの地方/ヤニェス:リオの旅行者/
 ルイス:リズミカルなアンダット/
 フェルナンデス:解き放たれた悪魔/ガリンデス:現在/
 カレーニョ:牧歌的な朝/アコスタ:ソロ・デ・パハリージョ/
 イリアルテ:果物かご/ラウロ:正義のための6/ソト:第3
ファビオラ・ホセ(ヴォーカル)
アネッテ・マイブルク(フルート)
ニルセ・ゴンザレス(ギター)
へスス・ゴンザレス・ブリト(クアルト)
南米音楽紀行の第3弾はベネズエラ

録音:2010年7月12〜14日 マリエンミュンスター修道院 <デジタル録音>

キューバ、アルゼンチンに続く南米音楽紀行の第3弾はベネズエラへ。フルート奏者であり、ワールド・ミュージシャンでもある名手アネッテ・マイブルクが、地元の3人の実力派演奏家とともに、本場ならではの華やかなで郷愁に満ちたラテン音楽の真髄をお届けします。
937 16376
(2SACD)
¥6400
シュテファン・ブルーニエ/
 ダルベール:歌劇《ゴーレム》全3幕
マルク・モローズ(バリトン:ゴーレム)
アルフレート・ライトナー(バス:律法学者)
タンゼル・アクゼイベク(テノール:若人)
インゲボルク・グライナー(ソプラノ:レア)
ジョルゴス・カナリス(バリトン:ルドルフII世)
マルク・ローゼンタール(テノール:ユダヤ人I)
スヴェン・バッキン(バス:ユダヤ人II)
シアター・ボン合唱団
ボン・ベートーヴェン管弦楽団
指揮:シュテファン・ブルーニエ
ユダヤ教の伝承に登場する泥人形を初めてオペラ化した注目の作品

録音:2010年1月19、20、22、24日 シアター・ボン、ボン <デジタル録音>

ユダヤ教の伝承に登場する自分で動く泥人形「ゴーレム」は、ヘブライ語で「胎児」を意味し、作った主人の命令だけを忠実に実行する召し使いのような存在ですが、運用上の厳格な制約を守らないと狂暴化してしまうと言われています。これまで様々な文学の題材に扱われてきたものの、音楽を伴った舞台オペラとして初めて誕生したのが、スコットランド出身のピアニスト・作曲家ダルベールが1926年に完成した本作です。デビュー盤のシェーンベルク作品集や、それに続くシュミット作品集などが好評を博したブルーニエ&ボン・ベートーヴェン管の清冽な情熱にあふれたライヴ録音でお届けします!
947 16516
(SACD)
¥3200
イェルク・シュトラウベ /ロマンティック・クリスマス合唱曲集
 ジルヒャー:いかにしてか我は汝を迎えまつり/
 ヴァインライス:エス・コムト・アイン・シッフ・ゲラーデン/
 A.メンデルスゾーン:おお救い主よ、天を開いてください/
 F.メンデルスゾーン:待降節に《歓び歌わしめよ、救い主は近い》/
 ジルヒャー:いざ来ませ、異邦人の救い主よ/レーガー:高く戸を上げよ/
 カミンスキー:マリアはいばらの森を通り/レーガー:もろびと声あげ/
 F.メンデルスゾーン:聖夜《歓び歌え、地の民よ》/
 同:高き天より我は来れり/ヴォイルシュ:救済の風が吹き/
 リーデル:来たり聞けよ、御告げを/レーガー:お休み、御子よ/
 ジルヒャー:キリストの輩よ、こぞりて神を讃えよ/
 作者不詳:羊たちの許で目覚めると/
 ヴュルナー:キンデライン・ツァルト、フォン・グーター・アルト/
 レーガー:優しくも愛らしき/ベルク:エサイの根より/
 カミンスキー:ヨセフよ、私の愛しいヨセフよ/
 レーガー:我々のもとを去りに来たらん/オテグラーヴェン:来たれや、御使い/
 ジルヒャー:神の御子は:来たれ信じる者たちよ/シュレック:清しこの夜/
 F.メンデルスゾーン:神よ、あなたは我々の憩う宿り木です/
 同:暁の星はいと麗しかな/へルナー:いざ歌え/リーデル:いざ歌え
北ドイツ・フィグラル合唱団
指揮:イェルク・シュトラウベ
聖夜を美しく彩る北ドイツ名門合唱団の厳粛な調べ

録音:2009年8月27〜29日 聖オスダーク教会、マンデルスロー <デジタル録音>

日本へも度々招聘されているドイツの合唱指揮者イェルク・シュトラウベが1981年に設立した北ドイツ・フィグラル合唱団の歌声が厳かに響くクリスマス合唱曲集。メンデルスゾーンのような定番から、レーガーなどの現代作品まで、幅広く凝った選曲も大きな聴きどころになっています。
905 16296
(SACD)
¥3200
フランク・ブンガルテン/ヴィラ=ロボス:ソロ作品全集
 1.ブラジル民謡組曲
 2.12の練習曲
 3.前奏曲集
 4.ショーロス第1番
フランク・ブンガルテン(ギター)
名手ブンガルテンの情熱と洗練を備えたヴィラ=ロボス全集

録音:2009年10月14〜16日 マリエンミュンスター修道院 <デジタル録音>

クラシックの技法にブラジル独自の音楽を取り込んだ作風で知られるヴィラ=ロボスへのオマージュとして企画された注目盤。彼のギター作品総数は、膨大な作品数から言えば決して多くはなく、当盤の収録曲も見てもおわかりのようにCD1枚に全作品が収まってしまうほどですが、そのいずれもギタリストの重要なレパートリーになっています。ヴィラ=ロボスを深く敬愛してやまないという、名手ブンガルテンの情熱と洗練を備えた名演をたっぷりお楽しみください。
904 16536
(SACD)
¥3200
ミー・ジョー・リー&クラウス・ヘルウィッヒ/
 メンデルスゾーン:2手と4手のためのピアノ作品集
  1.6つの前奏曲とフーガOp.35
  2.《真夏の夜の夢》序曲(作曲者編)
  3.アンダンテと変奏曲変ロ長調Op.83a
  4.アンダンテとアレグロ・アッサイ・ヴィヴァーチェOp.92
ミー・ジョー・リー(ピアノ)
クラウス・ヘルウィッヒ(2〜3:ピアノ)
メンデルスゾーンの多彩な魅力を凝縮したファン必聴の1枚

録音:2010年1月25〜27日 マリエンミュンスター修道院 <デジタル録音>

ピアノ分野に多くの名作を残したメンデルスゾーンの多彩な魅力を凝縮したファン必聴の1枚。韓国出身の実力派ミー・ジョー・リーの美しくきらめく《6つの前奏曲とフーガ》に続く3曲では、ジョーの長年のパートナーで、高名な教育者でもあるクラウス・ヘルヴィッヒが加わって、珠玉のデュオを披露。中でも、作曲者自身の編曲した《真夏の夜の夢》序曲の、原曲とはまた違う繊細で親密な響きは大きな聴きどころです。

TELARC

TEL 32630
¥2300
スパーノ/ザ・シンギング・ルームズ
 1.ヒグドン:ザ・シンギング・ルームズ
(ヴァイオリン、合唱、管弦楽のための:世界初録音)
 2.シングルトン:フレーズ・メーカー(合唱、管弦楽のための:世界初録音)
 3.スクリャービン:交響曲第4番Op.54《法悦の詩》
ジェニファー・コー(1:ヴァイオリン)
アトランタ交響楽団&合唱団 
指揮:ロバート・スパーノ
2つの世界初録音を含む盛り沢山な1枚

録音:2009年3月7〜8日 ウッドルフ・アートセンター、アトランタ<デジタル録音>

ピューリッツァー賞に輝いた新ロマン主義の作曲家ヒグドンと、アトランタ在住の気鋭の作曲家シングルトンによる2つの世界初録音、さらにスクリャービンが神秘主義に傾倒した後期の代表作として知られる《法悦の詩》を収録した盛り沢山な1枚。アトランタ交響楽団の音楽監督に就任して8年目のシーズンを迎えるロバート・スパーノの瑞々しい音楽作りに加え、オグドンのヴァイオリン協奏曲的な《ザ・シンギング・ルームズ》では、1994年のチャイコフスキー国際コンクールで特別賞を受賞以来、アメリカを拠点に活躍中の若き実力派ジェニファー・コーがソロに登場。本作はコーの委嘱によるもので、オグドンは2006年にも《ストリング・ポ得エティック》と題したヴァイオリン・ソナタを彼女に献呈しています。

BR KLASSIK

900711
(11CD)
\8100→\7490
ブルックナー(1824-1896):交響曲全集
 1.交響曲第0 番
 2.交響曲第1 番(リンツ版)
 3.交響曲第2 番(第2 稿)
 4.交響曲第3 番(第3 稿)
 5.交響曲第4 番(第2 稿)
 6.交響曲第5 番
 7.交響曲第6 番(原典版)
 8.交響曲第7 番
 9.交響曲第8 番
 10.交響曲第9 番
バイエルン放送交響楽団
ロリン・マゼール(指揮)
録音: 1999 年1-3 月ライブ録音フィルハーモニー・ガスタイク 
過去に「限定自主制作盤」として一瞬だけ市場に出回ったマゼールのブルックナー全曲演奏会ツィクルスのCD です。2 カ月という凝縮された時間の中で、オイゲン・ヨッフムから連なる伝統を踏襲し、その上で彼なりの解釈を加えたこの演奏は、バイエルン放送交響楽団の歴史の中でも、一際輝く記録となっております。
900108
(SACD Hybrid)
\2300→\2090
ベートーヴェン:交響曲第 9 番ニ短調 Op.125「合唱」 クラッシミラ・ストヤノワ(ソプラノ)
リオバ・ブラウン(メゾ・ソプラノ)
ミヒャエル・シャーデ(テノール)
ミヒャエル・ボッレ(バス)
バイエルン放送交響楽団
バイエルン放送合唱団(合唱指揮…ミヒャエル・グレイザー)
マリス・ヤンソンス(指揮)
録音: 2007 年10 月27 日ヴァチカン、教皇パウロ6 世オーディエンス・ホール
この演奏は、すでにDVD(ARTHAUS 101457)で販売されているものと同じです。7000 人という大観衆を心酔させた名演が高音質SACD で再降臨。2007 年10 月27 日、ヴァチカンにて行われたローマ教皇ベネディクト14 世の御前演奏です。周到に準備された合唱団、国際的なソリスト、そして、このヤンソンスの熱狂的な指揮こそ、この「高き理想と喜び」を歌いあげた交響曲に最もふさわしいものでしょう。
900109
\2300→\2090
ブルックナー:交響曲第 5 番変ロ長調 WAB105 バイエルン放送交響楽団
ベルナルト・ハイティンク(指揮)
録音: 2010 年2 月12 日ミュンヘン・フィルハーモニーライブ録音
ブルックナーの交響曲の中でも、もっとも複雑で、かつ感動的な音楽である「第5番」。まさに神の光に憧れるブルックナーの心象風景が表現された作品です。この演奏は、ハイティンクがバイエルン放送響に特別出演していた2010 年1 月に収録されました。近年ますます、その演奏と解釈に磨きのかかるハイティンクの、息詰まるような緊張感をたたえた感動的な演奏が高音質録音で余すことなく捉えられています。

バイエルン放送交響楽団60 周年BOX ばら売り

900703
\2000
ブルックナー(1824-1896):交響曲第 8 番ハ短調 バイエルン放送交響楽団/
ラファエル・クーベリック(指揮)
録音: 1977 年5 月12 日ミュンヘンヘラクレス・ザール
1961 年から1979 年まで首席指揮者を務めたクーベリックのブルックナーです。穏健なイメージのあった当時のクーベリックですが、実はライヴでは熱い音楽を聴かせる人であり、このブルックナーでも緊迫感に満ちた素晴らしい音の建築が目の前に立ち現れます。クーベリックの底力を見せつける演奏と言えるでしょう。
900705
\2000
エルガー(1857-1934):エニグマ変奏曲
R・ヴォーン=ウィリアムズ(1872-1958):交響曲第6 番ホ短調
バイエルン放送交響楽団/
サー・コリン・デイヴィス(指揮)
録音: 1983 年12 月14 日ミュンヘンヘラクレス・ザール…1/1987 年4 月30 日、5 月1 日ミュンへンフィルハーモニー…2
コンドラシンの急逝に伴って、1983 年に首席として就任したのは当時56 歳のイギリスの指揮者コリン・デイヴィスでした。彼はイギリス音楽を積極的に取り上げ、9 年間の就任期間にレパートリーを拡充させたことでも高く評価されています。就任当時の瑞々しい「エニグマ」です。
900105
(SACD Hybrid)
\2300
チャイコフスキー(1840-1893):交響曲第 5 番
 1-4.交響曲第 5 番ホ短調 Op.64
  (録音 2009 年10 月9 日 ミュンヘン・フィルハーモニー)
 5.交響的幻想曲「フランチェスカ・ダ・リミニ」Op.32
 (録音 2010 年7 月1-2 日 ミュンへン・フィルハーモニー)
バイエルン放送交響楽団/
マリス・ヤンソンス(指揮)
昨年の来日公演に合わせ急遽発売いたしましたヤンソンスのチャイコフスキーの交響曲第5 番を、SACD ハイブリッドの高音質にて改めて発売いたします。旧盤では、交響曲第5 番1曲のみの収録でしたが、当盤は2010 年録音の「フランチェスカ・ダ・リミニ」をカップリング。既にお持ちの方にも、充分ご満足いただける内容となっております。

バイエルン放送交響楽団60 周年BOX分売

900704
\2000
キリル・コンドラシン
 1.リムスキー=コルサコフ(1844-1908):
  ロシアの復活祭序曲/
 2-4.フランク(1822-1890):交響曲ニ短調
キリル・コンドラシン指揮
バイエルン放送交響楽団
この盤を待ち望んでいた方も多いことでしょう。LP 時代の名演とされながら、なかなか復刻されることもなく「幻の演奏」と
されていたものです。曲の持つ渋さと格調高さを最大限に引き出した上で、なおかつアグレッシヴな表情を乗せるというコンド
ラシンならではの迫力たっぷりの凄演です。録音: 1980 年2 月7-8 日ミュンヘンヘラクレスザール ライヴ録音
900706
\2000
ロリン・マゼール:
 ストラヴィンスキー(1882-1971)
  1-7.組曲「火の鳥」/8-9.春の祭典
ロリン・マゼール指揮
バイエルン放送交響楽団
マゼールお得意の2 つの作品をカップリング。彼独特の「あくの強さ」は多少薄いものの、その分シャープで切れ味のよいスト
ラヴィンスキーが楽しめます。10 年間、このオーケストラに君臨したマゼールの底力を存分に感じられる演奏です。 録音: 1999 年6 月17-18 日ミュンヘン ヘラクレスザール…1/1998 年4 月2-3 日ミュンヘン フィルハーモニー…2
900707
\2000
マリス・ヤンソンス:
 R・シュトラウス(1864-1949)
  1.「ばらの騎士」組曲 AV145/
  2.ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら/
  3-6.4 つの最後の歌<春/9 月/眠りにつく時/夕暮れに>
マリス・ヤンソンス指揮
アニヤ・ハルテロス(ソプラノ)…3-6
バイエルン放送交響楽団
今最も脂の乗ったヤンソンスが得意とするのが、このR・シュトラウスでしょう。コンセルトヘボウとのお披露目でも豪快な「英
雄の生涯」を聴かせてくれましたが、ここではまた違った風情を見せてくれます。凝りに凝った歌いまわしが魅力的な「ばらの
騎士」組曲、新鋭ソプラノ、ハルテロスの抒情味溢れる「4 つの最後の歌」と、オーケストラを聴く楽しみを心から味わわせて
くれるような1 枚です。録音: 2006 年10 月19-20 日ミュンヘン ヘラクレスザール…1/2009 年3 月5-6 日ミュンヘン ヘラクレスザール…2/2009
年3 月25-27 日ミュンヘン フィルハーモニー…3-6

CAPRICCIO

発売中止
C7065
(3SACD Hybrid)
\3600→¥3290
ガリー・ベルティーニ名演集
SACD1(C71094)
 《ベルリオーズ(1803-1869)》
  1-5.幻想交響曲 Op.14/6.ローマの謝肉祭Op.9/
  7.歌劇「ベンヴェヌート・チェッリーニ」序曲/
SACD2(C71092)
 《ドビュッシー(1862-1918)》
  1-3.海/4-6.夜想曲/7.牧神の午後への前奏曲/
SACD3(C71093)
 《ラヴェル(1875-1937)》
  1-3.ダフニスとクロエ第 2 組曲/
  4-6.ピアノ協奏曲ト長調/7.ラ・ヴァルス
マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)…SACD3(C71093) Track 4-6/
ケルン放送合唱団…SACD2(C71092) Track 6 のみ/
ケルン放送交響楽団/
ガリー・ベルティーニ(指揮)
イスラエルの巨匠、ガリー・ベルティーニ(1927-2005)が1983 年にケルン放送交響楽団の首席指揮者に就任した時「10 年以内にベルリン・フィルに追いつき、追い越す」と宣言したというのは有名な話です。この3 枚のSACD はそんなベルティーニとケルン放送響の歩みを辿るもの。85 年のアルゲリッチを迎えたラヴェルの協奏曲から、1994 年のベルリオーズの「ローマの謝肉祭」&「ベンヴェヌート・チェッリーニ」序曲までのほぼ10 年間の演奏を聴くことができます。さて、彼の宣言は実現したのでしょうか?ちなみにベルティーニの本来の姓名はシュロイメ・ゴレルガント(Shloyme Golergant)というそうです。
C5043
\2600
オスカー・フリート(1871-1941):作品集
 1.弦楽オーケストラのための前奏曲とフーガ Op.10/
 2.語りとオーケストラのためのメロドラマ「移民」/
 3.フンパーディンクの「ヘンゼルとグレーテル」の主題による幻想曲/
 4.浄められた夜
サロメ・カンマー (ナレーター)…2/
カタリーナ・カンマーロール(メゾ・ソプラノ)…4/
シュテファン・リューガマー(テノール)…4/
ベルリン放送交響楽団/
マティアス・フォレムニー(指揮)
作曲家でもあり、史上初のマーラー交響曲を録音した指揮者として知られるオスカー・フリートの作品集です。彼は音楽の才能に恵まれながらも、家庭の困窮により正式な音楽教育を受けることができず、苦難の青春時代を送ったことで知られます。1889 年にようやくフランクフルト近郊の歌劇場でホルン奏者の職を得て、それからはフランクフルト歌劇場でも演奏し、並行してフンパーディンクの内弟子兼助手として働き、ここでワーグナーの音楽の薫陶を得るのです。その後も様々な活動をするも、なかなか認められることなく苦難の日々を送るのですが、1903 年に作曲した「酔歌」で初めて成功を収め、それが機会でマーラーと知り合い深い友情をむすぶこととなるのです。さて、ここに収録された4 曲はどれも当時の音楽の流行を反映しており、ワーグナーからフンパーディンクへと繋がる作風の流れをはっきり感じることができるでしょう。トラック4 の「浄められた夜」はデーメルの詩をそのまま2 人の歌手が歌いあげたもの(シェーンベルクも同じ時期に作曲していましたが、あの曲はまだ初演されていませんでした)。こういうアプローチがあるのか。と驚かれる方も多いでしょう。録音: 2008 年7 月1-2 日…2/20097 月2-6 日…1.3.4
C5046
\2600→¥2390
カステルヌオーヴォ=テデスコ(1895-1968):ピアノ協奏曲第 2 番他
 1-3.ピアノ協奏曲第 2 番ヘ長調 Op.92(世界初録音)/
 4.人魚と青い魚/5.藻/6.仙人草と西洋さんざし/
 7-12.楽しみ-5 つの小さなワルツとエピローグ/
 13-14.波-ピアノのための2 つの練習曲(世界初録音)
ピエトロ・マッサ(ピアノ)/
ベルリン交響楽団…1-3/
アレッサンドロ・クルデーレ(指揮)…1-3
フィレンツェ生まれのイタリア系ユダヤ人、カステルヌオーヴォ=テデスコの作品集です。ピツェッティに師事し、カゼッラに認められるという当時の急進派です。カゼッラの推しで多くの演奏会で作品が紹介され、期待の新進作曲家として脚光を浴びました。名ギタリスト、セゴビアと親しかったためもあり、現在ではギター曲が良く知られていますが、ここで聴けるように様々な作品を書き、亡命先のハリウッドでは映画音楽も手掛けるという守備範囲の広さを見せています。彼の作品は文学作品からインスピレーションを得ることも多く、どの曲もタイトルから何とも言えない雰囲気が漂っています。このアルバムにはピアノ協奏曲を中心とした、様々なピアノ曲を聴くことができます。1936 年から1937 年に書かれたピアノ協奏曲では、明るい日差しが降り注ぐような陽気な楽想がたまらなくステキです。1973 年ミラノ生まれでアルド・チッコリーニに学んだ実力派中堅ピアニスト、マッサの強靭なタッチが曲の明るさを一層引き立てます。録音: 2009 年9 月28-29 日…1-3/2009 年12 月21-22 日…4-14
C5049
\2600
トゥイレ(1861-1907):弦楽四重奏曲第 2 番&第1 番
 1-3.弦楽四重奏曲第 2 番ト長調(1881 年未完)/
 4-7.弦楽四重奏曲第 1 番イ長調(1878 年)
シグナム弦楽四重奏団
<メンバー>
ケルスティン・ディル(ヴァイオリン)/
アンネッテ・ヴァルター(ヴァイオリン)/
サンディ・ファン・ダイク(ヴィオラ)/
トーマス・シュミッツ(チェロ)
トゥイレ(テュイユ)はオーストリア出身のドイツの音楽教育家、作曲家です。R・シュトラウスの友人として知られ、作曲家としては、特に室内楽の分野に多くの作品を残した人ですが、あまりにも穏健な楽風のせいか現在ではほとんど忘れ去られてしまいました。ピアノと管楽器のための「六重奏曲」などは比較的聴かれる機会の多い作品です。この2 曲の弦楽四重奏曲は彼が学生時代に書いたもの。ブラームスやシューベルトの影響も感じさせますが、やはりもう一歩熟成した時代の色が滲んだ作品です。演奏しているシグナム弦楽四重奏団は、多くのソリストたちとの共演を重ね、2008 年からは数々のコンクールにも参加、すばらしい成績を収めている優秀な団体です。録音: 2009 年10 月17-20 日
C5054
(2CD)
\3400
ミンクス(1826-1917):バレエ「ドン・キホーテ」
《CD1》
 1.序曲/2-5.プロローグ/6-24.第1 幕/
 25-33.第2 幕スペインの市場/
《CD2》
 1-3.第2 幕ロマの宿営地/
 4-11.第3幕ドン・キホーテの夢/
 12-23.第4 幕結婚式
C10540 の再発売盤(スリムケース2 枚組)
ソフィア国立歌劇場管弦楽団/
ボリス・スパソフ(指揮)
バレエ版のドン・キホーテは、原作の中の一部分がメインとなっています。それは彼がスペインの市場で出会う床屋の息子バジルと宿屋の娘キトリの物語。キトリの父親は彼女を他の男(金持ち)と結婚させたがっているために、バジルとの仲を許してくれません。そんな中、活気づく町に現れたドン・キホーテ。彼はキトリを「ドルシネア姫」だと思いこんでしまいますが・・・。有名なバレエなのになぜか録音があまりないため、この演奏はとても貴重です。録音: 1994 年2 月録音
C7061
(2CD)
\2600
ヨッヘン・コヴァルスキー名唱集(C7062 とC10323 のセット)
CD1
 C7062:
  《ヘンデル・アリア集》
  1.歌劇「リナルド」より
   「今,トランペットが勝利を告げる」/
  2.歌劇「セルセ」より「私の愛するプラタナスの」-「懐かしい木陰よ」/
  3.歌劇「ジュスティーノ」より「栄光へと私を呼ぶのは誰?」-「心の中で」/
  4.歌劇「エジプトのジュリオ・チェザーレ」より「抜け目のない狩人は」/
  5.歌劇「ロデリンダ」より「生きよ、暴君よ」/
  6.歌劇「アルチーナ」より「緑の牧場よ」/
  7.歌劇「リナルド」より「いとしい許婚、いとしい恋人」/
  8.「メサイア」より「見よ、おとめがみごもって」-
   「よきおとずれをシオンに伝える者よ」/
  9.「メサイア」より「彼は人々に軽蔑され、見捨てられた」/
  10.「エジプトのイスラエル人」より「カエルが地にあふれ」/
  11.「ベルシャザール」より「ああ真実の神聖なる神託」/
 CD2
  C10323:
   《ヘンデル・イタリア語のカンタータ集》
   1-3.カンタータ「曙は東に輝き」HWV166/
   4-6.カンタータ「打ちひしがれた心の子ら」HWV112/
   7-9.カンタータ「愛の苦しみは甘くもある」HWV109/
   10-13.カンタータ「私の胸は騒ぐ」HWV132c/
   14-19.カンタータ「愛の神が見て」 HWV175
<CD1>
C.P.E. バッハ室内管弦楽団/
ハルトムート・ヘンヒェン(指揮)…1-6/
ベルリン放送交響楽団/
ハインツ・フリッケ(指揮)…7/
アカデミー室内管弦楽団/
ネヴィル・マリナー(指揮)…8-11/
<CD2>
ヨッヘン・コヴァルスキー(カウンターテナー)/
ベルリン古楽アカデミー…1-3/
ジークフリート・パンク(ヴィオラ・ダ・ガンバ)…4-19/
クリスティーネ・ショルンスハイム(チェンバロ)…4-19
世紀のカウンターテナー、コヴァルスキーの1986 年から1993 年までのヘンデル名唱集です。1984 年、ベルリンのコミーシェ・オーパーで歌劇「ジュスティーノ」を歌い世界的に注目を浴びた彼、以降、様々な役どころで魅惑的な歌唱を聴かせています。日本にも度々来日し、とりわけ「こうもり」のオルロフスキー役では大絶賛を浴びました。ここでは彼が大得意とするヘンデルの歌劇、オラトリオ、カンタータをたっぷりお楽しみください。C7062 は、このセットのために新しく組み直されたコンピレーションとなっております。女声の甘さと男声の力強さを兼ね備えた美しい声は、まさに神の奇跡の賜物です。
C7052
(2CD)
\2600
フルート・トリオ&ファンタジー(C10398 とC10831 のセット)
CD1
 C10831:
 1.ボルヌ(1862-1929):
  ビゼーの「カルメン」による華麗な幻想曲/
 2.F.ドップラー(1821-1883):ハンガリーの主題による小二重奏曲 Op.36/
 3.F.ドップラー:ハンガリー田園幻想曲 Op.26/
 4.F.ドップラー&K.ドップラー:リゴレットの主題による幻想曲と変奏曲/
 5.ブリッチャルデイ(1818-1881):ヴェニスの謝肉祭 Op.78/
 6.F.ドップラー:ハンガリー幻想曲/
CD2
 C10398:
 1.フンメル(1778-1837):
  「美しいミンカ」によるアダージョ、変奏曲とロンド Op.78/
 2-4.ハイドン(1732-1809):フルート三重奏曲第13 番ト長調 Hob.XV:15/
 5-7.ギロヴェッツ(1763-1850):ディヴェルティメントイ長調 Op.50/
 8-11.ウェーバー(1786-1826):フルート三重奏曲 Op.63
<CD1>
ヤーノシュ・バーリント(フルート)/
イムレ・コヴァーチュ(フルート)…2.4/
ブダペスト・ストリングス/
<CD2>
エッカルト・ハウプト(フルート)/
ゲッツ・トイチュ(チェロ)/
アルカディ・ゼンジペル(ピアノ)
ハンガリーの名手、ヤーノシュ・バーリント、かたや、ドレスデン国立歌劇場オーケストラの名物フルーティスト、エッカルト・ハウプト。この2 人の個性を味わいながら聞きたい2 枚組。ハンガリー人による本場のドップラーは、嬉しくなるほどに明快で起伏に富んでいる演奏。オーケストラ編曲版なのも、曲の華やかさが一層強調されて聞きごたえ満点。ハウプトによる三重奏曲は、まさに典雅の極み。超絶技巧を聴くというよりも、美しい笛の音色と、溶けあう響きを楽しむアルバム。どちらも素晴らしい!
C7046
(5CD)
\3400
シューベルト(1797-1828):ミサ曲集
CD1:
 1.ミサ曲第 1 番ヘ長調 D105/
 2.ミサ曲第 2 番ト長調 D167/
CD2:
 1.ミサ曲第 3 番変ロ長調 D324/
 2.ミサ曲第 4番ハ長調 D452/
CD3:
 1.ミサ曲第 5 番変イ長調 D678/
 2.オッフェルトリウムハ長調 「心に悲しみを抱きて」D136/
CD4:
 1.ミサ曲第 6 番変ホ長調 D950/
 2.タントゥム・エルゴ D962/
CD5:
 1.ドイツ・ミサ D872/
 2.オッフェルトリウム「わたしが呼ぶ声を聞いてください」D963/
 3.スターバト・マーテルト短調 D175/
 4.マニフィカトハ長調 D486
ブルガリア国立合唱団…CD1, CD2, CD3-1,CD4-1/
RIAS 室内合唱団…CD5/
ソフィア・フィルハーモニー管弦楽団…CD1, CD2, CD3-1,CD4-1/
ベルリン放送交響楽団…CD3-2, CD4-2, CD5/
マグダレーナ・ハヨーショヴァ(ソプラノ)…CD3-2/
ゲオルギ・ロベフ(指揮)…CD1, CD2, CD3-1,CD4-1/
ディートリヒ・クノーテ(指揮)…CD3-2,CD4-2/
マルクス・クリード(指揮)…CD5
シューベルトのミサ曲を第1 番から第6 番まで。ブルガリアの素朴な合唱とオーケストラで聴く全集です。17 歳に書かれた第1 番から、最晩年(と言っても31 歳!)に書かれた第6 番まで、まさにメロディの宝庫と言った名作が並びます。ブルックナーが生涯愛し、手本としたと言われる緊密に書かれた作品群は、美しさの中に宿る力強さと比類なき輝きを放ち、歌曲や管弦楽曲とは全く違った魅力に満ち溢れています。
C5044
\2600
シューベルト(1797-1828):歌曲集「美しき水車屋の娘」D795 他
 歌曲集「美しき水車屋の娘」D795
 <1.さすらい/2.どこへ/3.とまれ/4.小川への感謝/
 5.憩いの夕べに/6.好奇心の強い男/7.焦燥/
 8.朝の挨拶/9.水車屋の花/10.涙の雨/11.わがもの/
 12.休み/13.緑のリュートのリボンをそえて/14.狩人/
 15.嫉妬と誇り/16.好きな色/17.いやな色/
 18.しおれた花/19.水車屋と小川/
 20.小川の子守歌>/21.流れの上で D943
ダニエル・ベーレ(テノール)/
スヴァイヌンク・ビェラン(ピアノ)/
アプ・コスター(ホルン)
若きテノール、ダニエル・ベーレによる渾身の「水車屋の娘」です。ハンブルク生まれのベーレは、最近様々な歌劇場からひっぱりだこ。注目を浴びている新進気鋭の歌手で、最近では、ヤーコプス指揮の「魔笛」にて清冽なる歌声を披露、一躍日本のファンの知名度をぐんぐん上げている人です。PHOENIX レーベルからも5 人の作曲家による歌曲集(PE-154)がリリースされていて、こちらもニュアンスに富んだ素晴らしい歌唱を聴かせていましたが、こちらの「水車屋」はもっとストレートに若者の心情を歌いあげています。第1 曲目の「さすらい」からなんとも表情豊か。このシンプルな歌を単なる有節歌曲として終わらせるのではなく、1 回ごとの繰り返しを丁寧に変化させ、実に色彩豊かに表現しています。全編通して、緻密なドラマ性と情熱の迸りが溢れる良い演奏です。録音 2009 年6 月6-8 日ベルリン・テルデック・スタジオ

CPO

777613-2
\2600
シャルパンティエ(1643-1704):歌劇「アクテオン」他
 1.歌劇「アクテオン」/2.歌劇「冥界へ下るオルフェ」/
 3.歌劇「賢者の石」 ※92 ページのブックレット付き(日本語訳なし)
アーロン・シーハン(テノール)/
テレサ・ヴァキム(ソプラノ) 他/
ボストン・アーリー・ミュージック・フェスティヴァル管弦楽団&合唱団/
ポール・オデット(指揮)/
スティーヴン・スタッブズ(指揮)
「テゼ」「プシュケ」など、立て続けに素晴らしいバロック・オペラの録音をリリースするオデット&スタッブスの指揮によるボストン・アーリー・ミュージック・フェスティヴァル管弦楽団の最新録音です。アントワーヌ・シャルパンティエはヴェルサイユ楽派の初期を代表する作曲家で、数多くの宗教作品が知られています。16 世紀後半から17 世紀後半にかけてのフランスでは、バレエが主流で、オペラは「粗野な芸術」とされ人気がありませんでした。ようやくリュリが、作家モリエールと共同で「コメディ・バレエ」で2 つの分野を融合させ、その後、「音楽悲劇」を完成させ、ようやくオペラをフランスに根付かせたといえるのです。リュリの死後は、もっと軽快なものとなり、このシャルパンティエも独自の愛の世界を描きだしました。ここで聴けるのはそんな作品の一部です。
777274-2
\2600
マッテゾン(1681-1764):クリスマス・オラトリオ
 1.クリスマス・オラトリオ
  「癒しの誕生と、私たちの主の化身である、救い主イエス・キリスト」/
 2.二部合唱によるマニフィカト
ニッキ・ケネディ(ソプラノ)/
アンナ・クロークス(ソプラノ)/
ウルズラ・エッティンガー(メゾ・ソプラノ)/
アンドレアス・ポスト(テノール)/
スティーブン・マックロード(バス・バリトン) 他/
ケルン・アカデミー/
ミヒャエル・アレクサンダー・ヴィレンス(指揮)
ヘンデルの親友、そして外交官、音楽理論家として知られる他は、長い間、ヨハン・マッテゾンは「18 世紀の知られざる作曲家」として認識されていました。最近になってようやく彼の作品の多くが演奏されるようになり、作曲家としての全貌も明らかにされつつあるようです。彼はハンブルク大聖堂の音楽監督を務めていた1715 年から1728 年の間に重要な作品をいくつか作曲したのですが、これらのほとんどは現在忘れ去られてしまっていました。cpo では、既に2 つのオラトリオを蘇らせましたが、今回は1716 年に書かれた壮大なマイフィカトと、クリスマス・オラトリオに光を当てます。この生き生きとした降誕祭を祝う音楽は、マッテゾン特有の力強さと輝かしさを備えており、J.S.バッハの同名作品にも引けを取らない名作となっております。
777572-2
\2600
グラウプナー(1683-1760):クリスマス・カンタータ集
 1.喜び給え、キリストの教え/
 2.主よ、私は待つ/3.命の光が明るく輝く/
 4.光は暗闇の中で輝いて/5.神は私にそれをさせない
ヴェロニカ・ヴィンター(ソプラノ)/
フランツ・フィツハム(カウンター・テナー)/
ヤン・コボウ(テノール)/
マルクス・フレイク(バリトン)/
ダス・クライネ・コンツェルト/
ヘルマン・マックス(指揮)
今ではほとんど忘れ去られてしまった作曲家の一人に、このグラウプナーがいます。彼はJ.S.バッハにも匹敵するほどの才能の持ち主であり(トーマス教会のカントル職を争ったこともある)、2000 曲以上も作曲した多作家でもあります。しかし、あまりにも主君ヘッセン=ダルムシュタット方伯に大切にされ過ぎて、死後もその作品を出版することもできず(主君が仕舞い込んでしまったため)、次第に忘れられてしまったということのようです。このアルバムはそんな偉大なる作曲家の姿の一部を知ることができるでしょう。彼の作品の多くは、低声部(バス)が省かれていますが、それは彼が低い声を好まなかったのか、それともこの当時のダルムシュタットの宮廷には歌手がいなかったのかはわかりません。しかし、この独特の編成が極めて上品な味わいを醸し出していることも間違いなさそうです。同世代の作曲家、テレマンにも匹敵する素晴らしい音楽がここにあります。
777553-2
\2600
ハンブルクのバロック・クリスマス
 1.ヒエロニムス・プレトリウス(1560?-1629):天使と羊飼い/
 2.ヒエロニムス・プレトリウス:第5 旋法によるマニフィカト/
 3.ヤコプ・プレトリウス(1586?-1651):ニ調の前奏曲(オルガン)/
 4.ゼッレ(1599?-1663):博士たちはその星を見て/
 5.ゼッレ:ヨゼフ、それは何?/
 6.シャイデマン(1596?-1663):高き天より(オルガン)/
 7.ベルンハルト(1627?-1692):ああ、最愛の幼児イエスよ/
 8.シャイト(1587?-1654):イエス・キリストよ、あなたを祝福します(オルガン)/
 9.フォルチュ(1652?-1732):イエス・キリストよ、あなたを祝福します/
 10.ヴェックマン(1619?-1674):雹よ、あなたは好ましい/
 11.ベルンハルト:第1 旋法のトッカータと前奏曲(オルガン)/
 12.ベルンハルト:主よ、今、あなたのしもべに聞かせて
ブレマー・バロック・コンソート/
マンフレート・コルデス(指揮)
2007 年にミヒャエル・プレトリウスの感動的なクリスマス音楽を録音した、マンフレッド・コーズですが、今年のクリスマスは、ハンブルクの作曲家たちの降誕祭の音楽を集めたアルバムをリリースいたします。16 世紀から17 世紀にかけて、当時の交通、貿易の中心地であったハンブルクには、多くの音楽家たちが滞在していました。そのため、クリスマスとなると、地域の教会は競って彼らに作曲を依頼し、結果、オルガン曲から合唱曲までさまざまな作品が書かれ演奏されたのです。そのせいか、この当時の音楽はヴェネツィア様式で書かれながらも、ラテン語を用いていたりと多種多様です。ちなみに同じプレトリウス一族であっても、ミヒャエルと、ヒエリニムスの血縁関係はわかっていません。
777530-2
\2600
ヴィンター(1754-1825):大オーケストラのための交響曲他
 1.大オーケストラのための交響曲第 1 番/
 2.大オーケストラのための序曲 Op.24/
 3.間奏曲第 3 番/4.間奏曲第 5 番/
 5.間奏曲第 6 番/6.シンフォニア「シュヴェリナー」
ミュンヘン放送管弦楽団/
ヨハネス・メーズス(指揮)
ペーター・ヴィンターはマンハイムで生まれ、ヴァイオリンの神童として活躍。ヨーロッパ、ロシア、そしてイギリスまでその名声は轟いたそうです。その後の1778 年、ミュンヘンに定住し宮廷楽長としてその生涯を終えました。彼の作品で最も称賛されたのは、30 曲以上もあったオペラで、そのほとんどは上演に失敗することもなく、全ての人々から好意的に迎えられたといいます。97 年から98 年にはシカネーダーの戯曲「Die Pyramiden von Babylon(バビロンのピラミッド)」と「Das Labyrinth(迷宮)」に作曲、この2 作はあのモーツァルトの「魔笛」の続編でもありますが、今では残念なことに聴く機会もありません。しかし、このアルバムで聴く彼の曲は、まことに闊達でユニークなもの。これを機に彼の数多くの作品が蘇演されることを願ってやみません。
777575-2
\2000
エゴン・ヴェレシュ(1885-1974):室内管弦楽団のための作品集
 1.歌と室内管のための「夏の夜」/2.文章/
 3.ペルシャの踊り Op.30/
 4.ヴァイオリンと室内管のための組曲 Op.38/
 5.ソプラノと室内管のための「帰還の4 つの歌」/
 6.バリトンと室内管のための「音楽によせる頌歌」Op.92
クリスティーネ・ウィットルシー(ソプラノ)/
エイドリアン・エロード(バリトン)/
ジョセフ・ヘル(ヴァイオリン)/
アンサンブル・コントラプンクテ/
ペーター・コイシュニク(指揮)
ウィーン出身の作曲家、エゴン・ヴェレシュの作品集です。この当時の例に倣い、シェーンベルクの影響を存分に受けつつも、独自の作風を追求。12 音技法を用いながら、調性感のある旋律を織りあげ、艶めかしい音楽を創り上げています。「音楽に寄せる頌歌」はメゾ・ソプラノで歌われることもありますが、ここではバリトンが用いられています。この不安感と安らぎが混在した不思議な音楽は、まるで「砂上の楼閣」を目の当たりにしたような感覚にとらわれます。また「ペルシャの踊り」は1920 年代の作曲家初期の作品ですが、この曲の中にヴェレシュの方向性が集約されているような素晴らしい作品です。
777596-2
\2000
ヴァイスマン(1879-1950):弦楽四重奏曲集
 1.弦楽四重奏曲 Op.133(弦楽合奏編)/
 2.弦楽四重奏曲 Op.148(弦楽合奏編)
プフォルツハイム南西ドイツ室内管弦楽団/
ゲオルク・マイス(指揮&編曲)
動物学者で遺伝研究者のアウグスト・ヴァイスマンを父に持つ、ユリウス・ヴァイスマン。彼は早くからピアニスト、作曲家としての才能を顕わにし、ラインベルガー、ヘルツォーゲンベルクらに作曲を学んだ後、フリーランスの作曲家として活躍しました。彼は作品番号で150 を超える作品を書き、一時期はメンデルスゾーンに並ぶ人気を誇っていましたが、結局、その作品は浸透することなく現代に至っています。このアルバムに収録されたのは、彼の弦楽四重奏曲を、指揮者マイスが弦楽オーケストラ用に拡大した曲です。初期ロマン派から印象主義まで様々な時代を反映した彼の作品は、どの派にも属さぬ孤高な響きを有しているようです。
777435-2
(2CD)
\5200
E.T.A.ホフマン(1776-1822):
 3 幕のジンクシュピール「愛と嫉妬」AV33
ロベルト・ゼリアー(テノール)/
クリスティーナ・ゲルストベルガー(ソプラノ)/
フローリアン・シムソン(テノール)/
シビレ・スペクト(ソプラノ)/
ゲイリー・マーティン(バス)/
テレーゼ・ビンセント(ソプラノ) 他/
ルートヴィヒスブルク・シュロス祝祭管弦楽団(オリジナル楽器使用)/
ミハエル・ホフシュテッター(指揮)
E.T.A.ホフマン=エルンスト・テオドール・アマデウス・ホフマンはドイツの幻想文学の鬼才として知られていますが、彼の才能は文学だけに留まらず、音楽、評論、法律、絵画など多岐に渡り、どの分野にも素晴らしい足跡を残しています。このジンクシュピールは、そんな彼の才能の片鱗を見せつけるものです。この作品は、当時流行していたスペインの劇作家カルデロンの戯曲を、シュレーゲル兄弟がドイツ語に翻訳したものを台本として使い1807 年に作曲されたものですが、スコアは失われてしまい、およそ150 年経ってようやく図書館で発見されました。今回の上演は、ルートウィックスブルク音楽祭において、ホフマンの意図した形を再現することに成功。ここに世界初録音が実現したのです。曲はモーツァルト的な軽やかさと、ロマン派特有の豊かな表現力を併せ持ったもので、E.T.A.ホフマンの音楽への深淵な知識も存分に味わえるものです。
777469-2
\2600
カリヴォダ(1801-1866):交響曲集
 1.交響曲第 2 番変ホ長調 Op.17/
 2.交響曲第 4 番ハ短調 Op.60/
 3.演奏会用序曲第 17 番 Op.242
ケルン・アカデミー/
ミヒャエル・アレクサンダー・ヴィレン(指揮)
ヤン・ヴァーツラフ・カリヴォダはボヘミア出身の作曲家、楽長、ヴァイオリニストです。彼はプラハ音楽院でウェーバーに作曲、ピクシス(リストのヘクサメロンで1 曲を担当したことで知られる)にヴァイオリンを学び、14 歳でヴァイオリニストとしてデビューし、ヨーロッパ各地で演奏旅行を行い、名声を高めます。結局チェコには戻らず、ドナウエッシンゲンの宮廷楽長に就任し、亡くなるまでこの地で作曲家として活躍しました。彼の作品はとても劇的で、よくベートーヴェンと比較されますが、もっと柔軟でロマン派的性格も持っています。今回のアルバムは2 曲の交響曲の他に演奏会序曲を収録。交響曲2 番の終楽章のフーガは何とも見事なものですし、1860 年頃に書かれた演奏会序曲は、ブラームス風でもあります。777139-2 で、交響曲第5&7番も聴けます。
777466-2
\2000
ヨーゼフ・マルクス(1882-1964):歌曲選集
 「イタリア歌曲集」&歌曲集「変わりゆく年」より
  <愛/これについて/窓から/出会い/
  恋人たちの会話/泉にて/あなたは魅力的・・・
  他23 曲>
アンゲリカ・キルヒシュラーガー(メゾ・ソプラノ)/
アントニー・シュピリ(ピアノ)
これは何とも魅力的な1 枚です。後期ロマン派の知られざる作曲家、ヨーゼフ・マルクスは、一部の作品が知られてはいるものの、まだまだ全貌を知ることはできません。彼の書いた歌曲も魅力的なものばかりですが、まとめて聴くことはなかなかできず、ファンをやきもきさせていました。今回登場のこのアルバムは、そんなマルクスの歌曲を名メゾ・ソプラノ、キルヒシュラーガーが歌うというものです。全24 曲、多彩で繊細、ガラス細工のような美しい世界を完璧に表現しています。マーラーやツェムリンスキーの好きな方には特にオススメいたします。
777295-2
(SACD Hybrid)
\3300
レスピーギ(1879-1936):管弦楽作品集
 1.バレエ「風変りな店」全曲/2.組曲「鳥」
パレルモ・マッシモ大劇場交響楽団/
マルツィオ・コンティ(指揮)
レスピーギの楽しい管弦楽作品を2 つ。「風変りな店」は、ロッシーニの「老いのいたずら」からの幾つかの曲をレスピーギが管弦楽曲に編曲したもの。ディアギレフのロシア・バレエ団からの依頼を受け1919 年に初演されたもので、内容は南仏ニースを舞台にした物語。おもちゃ店の店主が様々な客や人形とのやりとりをコミカルに描いたもので、ロッシーニの楽しさが存分に表現された素晴らしい作品です。かたや「鳥」はラモーやパスクィーニ、その他作者不明のクサブラン曲を管弦楽曲へと編曲したもの。「リュートのための古い歌と舞曲」と同じく、レスピーギの音楽史への興味が伺われる作品です。コンティの指揮は躍動感たっぷりで、レスピーギの色彩豊かな管弦楽法を存分に表現したものです。また、この録音はSACD ハイブリッドの特性を生かしたもので、素晴らしい臨場感を味わうことができるでしょう。
777476-2
\2600
A.スカルラッティ(1660-1725):宗教曲集
 1.祝福され、尊ばれし聖母マリア(初録音)/
 2.幸いなるかな女王/
 3.モルタレス・ノン・アウディティス/4.ニシ・ドミヌス
ゲンマ・ベルタニョッリ(ソプラノ)/
アドリアーナ・フェルナンデス(ソプラノ)/
サラ・ミンガルド(コントラルト)/
マルティン・オーロ(カウンター・テナー)/
フリオ・ザナシ(バリトン)/
アントニオ・アベーテ(バス)/
コンチェルト・デ・カヴァリエーリ(オリジナル楽器使用)/
マルチェロ・ディ・リサ(指揮)
1660 年ナポリ生まれのアレッサンドロ・スカルラッティは、現代では「オペラ作曲家」及び「カンタータ作曲家」として名高いのですが、数少ない宗教作品も、まことに素晴らしいものです。彼は教会の仕事をしていない時でも、少ないながらも宗教的作品を生涯に渡って書いており、比較的有名な「聖チェチリアのミサ」の他にもいくつかの典礼用の作品が残されています。ここに収録された4 つのモテットは、どれも流麗で輝かしく、時代を先取りしたもので、バッハの作品にも比肩するほどの迫力を備えています。
777252-2
\2000
ワインガルトナー(1893-1942):弦楽四重奏曲集第 2 集
 1.弦楽四重奏曲第 5 番 Op.81/
 2.弦楽五重奏曲 Op.40
ザラストロ弦楽四重奏団/
ペトラ・ヴェーレ(ヴィオラ)…2
指揮者、編曲者として名高いワインガルトナーの弦楽四重奏曲第2 集をお届けいたします。第1 集(777251-2)では、第1 番と第3 番をお聴きいただきましたが、今回は第5 番と弦楽五重奏というカップリングです。彼は終世ロマン派の作風から逸脱することなく、晩年の作品である第5 番の四重奏曲も、美しいメロディと重厚なハーモニーが横溢した曲で、ワインガルトナーが理想としていた音楽を聴くことができるでしょう。五重奏曲は更に充実した音色が魅力的。第3 楽章でのヴァイオリンの悲痛な嘆きが耳に残ります。
777511-2
\2000
ハイドン(1732-1809):6 つのディヴェルティメント
 1.6 つのフルート三重奏曲(ディヴェルティメント)Hob:Ⅳ6-11/
 2.バリトン三重奏曲ニ長調(フルート三重奏曲版)Hob:XI82
アンサンブル・サン・スシ・ベルリン(オリジナル楽器使用)
ディヴェルティメント(伊: divertimento)は、日本語で「嬉遊曲」とも訳され、18 世紀中頃に現れた器楽組曲です。語源はイタリア語の「divertire(楽しい、面白い、気晴らし)」で、明るく軽妙で楽しい雰囲気を持ち、気軽に演奏できる曲として知られています。ハイドンはディヴェルティメントを160 曲以上書いていますが、ことさら特別な形式を持つ物ではなく、一般的なソナタ形式の弦楽三重奏曲であったり、弦楽四重奏曲であったり、この曲集のようなフルート三重奏曲であったりと様々です。このフルート三重奏曲はイギリスを訪れたハイドンが1784 年に作曲したもので、どれもが整った形式を持ち、聴きやすく、また演奏効果も高いもの。当時の愛好家たちの喜ぶ顔が目に浮かぶようです。

DACAPO(MARCO POLO)

8.226563
\2000
モルテン・S・ダニエルセン(1967-2009):ドナルズ09 モルテン・E・ネルスコフ(語り)/
エイル・インダーハウグ(語り&歌)/
モルテン・S・ダニエルセン(ピアノ、チェレスタ、パーカッション、スラップスティック)/
マッド・キェルビ(ギター)/
クリステン・ウィリアムス(ピアノ&語り) 他
この奇妙なオペラ(?)の作曲家、ダニエルセンは、この曲を作曲中に死去しました。3 人の登場人物は全て「ドナルド」と呼ばれ、彼らの精神は呼応し、ある時はひとりの人間であり、ある時は3 つの別個の人格に分裂します。テキストは、ここで語り役を務めるネルスコフが書いたもので、ハムレットやユリシーズなどの古典作品とも密接な関係を持っています。もちろん「オペラ」とは名ばかりで、電子音あり、ロックあり、聖歌あり。まるで悪夢を見ているかのような75 分間です。冥界との交信をしたい方、いかがでしょうか?録音: 2008 年-2009 年デンマーク&アメリカ
8.207001
(7CD)
\4500
ホルンボー(1909-96):弦楽四重奏曲全集
《CD1》
 1-3.弦楽四重奏曲第 1 番 Op.46/
 4-8.弦楽四重奏曲第 3 番 Op.48/
 9-13.弦楽四重奏曲第 4 番 Op.63/
《CD2》
 1-5.弦楽四重奏曲第 2 番 Op.47/
 6-8.弦楽四重奏曲第 5 番 Op.66/
 9-12.弦楽四重奏曲第 6 番 Op.78/
《CD3》
 1-3.弦楽四重奏曲第 7 番 Op.86/
 4-8.弦楽四重奏曲第 8 番 Op.87/
 9-13.弦楽四重奏曲第 9 番 Op.92/
《CD4》
 1-2.弦楽四重奏曲第 10 番 Op.102/
 3-6.弦楽四重奏曲第 11 番 Op.111/
 7-11.弦楽四重奏曲第 12 番 Op.116/
《CD5》
 1-5.弦楽四重奏曲第 13 番 Op.124/
 6-11.弦楽四重奏曲第 14 番 Op.125/
 12-15.弦楽四重奏曲第 15 番 Op.135/
《CD6》
 1-6.弦楽四重奏曲第 17 番 Op.152「マッティナータ」/
 7-12.弦楽四重奏曲第 19 番 Op.156「セレナータ」/
 13-18.弦楽四重奏曲第 20 番 Op.160「ノットゥルノ」/
《CD7》
 1-4.弦楽四重奏曲第 16 番 Op.146/
 5-10.弦楽四重奏曲第 18 番 Op.153「ジョルナータ」/
 11-21.群れ Op.190B/
 22-23.クァルテット・セレーノ(遺作)
コントラ四重奏団
デンマーク、ホーセンス出身の作曲家ホルンボーの弦楽四重奏曲を全てお聴きいただくBOX です。王立デンマーク音楽院で学ぶも、ルーマニア人のピアニスト、メータ・グラフと結婚したことでルーマニアの音楽にも深い関心を持ったのです。作品の上にも反映され、この弦楽四重奏曲も、初期の作品にはどことなく東欧の雰囲気が漂っていたりします。全体的には「新古典主義」の音楽の範疇に入る作風で、決して美しいと言うわけではないのですが、妙に耳に残るメロディが多く、「もう一度聴いてみたい」と思わせる曲ばかりです。コントラ四重奏団の解釈は唯一無比のものです。録音: 1992 年-2000 年
6.220535
(SACD Hybrid)
\2200
ランゴー(1893-1952):天体の音楽
 1-15.天体の音楽 BVN 128/
 16-19.終末の時 BVN 243/
 20.深き淵より BVN 414
インガー・ダム=イエンセン(ソプラノ)…1-15/
エトナ・レジツェ・ブルーン(メゾ・ソプラノ)…16-19/
ペーター・ロダール(テノール)…16-19/
ヨハン・ロイター(バリトン)…16-19/
デンマーク国立合唱団/
デンマーク国立声楽アンサンブル/
デンマーク国立交響楽団/
トマス・ダウスゴー(指揮)
このランゴーの「天体の音楽」は、珍しい曲として紹介される機会は多いのですが、上演が困難なせいか、なかなか聴く機会に恵まれない作品として知られています。トーン・クラスターや、ピアノの弦をはじくなどの前衛的な手法が使われているせいもあり、「ものすごく神秘的な作品」として知られてしまっていますが、実際に聴いてみると、とても静かで壮麗な曲。前衛的な手法も奇をてらったものではなく、「どうしてもその音が必要だったから」その技法を用いただけだということがおわかりいただけることでしょう。ソプラノや合唱が入ってくる部分はホルストやマーラーすら思わせる深淵なものです。ランゴー独特の宗教観、死生観が反映された作品群、素晴らしい演奏と録音でお楽しみください。録音: 2009 年9 月3 日…1-15(ライヴ), 2010 年5 月28-29 日…16-20
8.226105-06
(2CD)
\4000
C.E.F.ヴァイゼ(1774-1842):代表的な作品集
《CD1》
 1-4.交響曲第7 番変ホ長調 DF 123/
 5-7.3 つの歌/8.ジプシーの踊り/
 9-10.ピアノ・ソナタ第 6 番変ロ長調/
 11-17.7つの宵の歌/
《CD2》
 1-4.交響曲第 1 番ト短調 DF117/
 5-12.8 つの練習曲 Op.51/
 13.ジンクシュピール「眠り薬」序曲/
 14-20.クリスマス・カンタータ
王立デンマーク管弦楽団/
ミハエル・シェンヴァント(指揮)/
ボフミラ・イェドリーコヴァ(ピアノ)/
トーマス・トロンヘイム(ピアノ)
他、様々な演奏者
C.E.F.ヴァイゼは1774 年にホルスタインに生まれ、15 歳の時にコペンハーゲンに移住。それ以来ピアニスト、オルガニストとして研鑽を積み、コペンハーゲンの教会付きのオルガニストに任命されました。その後、宮廷作曲家として多くの作品を作曲。7 曲の交響曲やいくつかのジンクシュピールが現在でもかろうじて知られています。時代的にはベートーヴェンと同じ世代にあたりますが、作品はもっと簡潔で流麗、どちらかというと敬愛していたというモーツァルトの影響が強く感じられます。また、各々の楽器の使い方が巧みでついつい聴き惚れてしまう場面も多く、なかなか興味深い作風と言えるでしょう。また彼の声楽曲も素晴らしく、しみじみと訴えかけてくるような「7 つの宵の歌」などはロマン派の作風も感じさせます。2 枚目に収録された「クリスマス・カンタータ」は驚くほど壮麗で快活な作品です。この2 枚組には多くの発見があることでしょう。

DIVOX

CDX-20906
(SACD ハイブリッド)
\2600
ジャン・ペラン(1920-1989):ムジク・コンチェルタンテ
 1-2.ピアノ協奏曲 Op.41/3-4.ヴァイオリン協奏曲/
 5-6.トロンボーンと管弦楽のための序奏とアレグロ Op.30/
 7-9.チェロ協奏曲 Op.27
ブリギッテ・マイヤー(ピアノ)…1-2/
ターニャ・ベッカー=ベンダー(ヴァイオリン)…3-4/
ダヴィッド・ブルシェ(トロンボーン)…5-6/
エミール・ロヴナー(チェロ)…7-9/
ポツダム・カンマーアカデミー/
ジャン=フランソワ・アントニオーリ(指揮)
スイスの現代作曲家、ジャン・ペランの作品集です。彼の作風は常に深淵な独創性に満ちており、時々の流行の傾向に従うことはありませんでした。そのためか、彼の死後20 年を経ても、ますます多くの賛美者を得ています。ペランは1920 年9 月17 日にローザンヌで生まれ、大学で文学とピアノを学びます。その後パリに行き、ミヨーとブーランジェの下で作曲を学びます。彼の音楽には当時流行していた新古典主義などの影響はあまり見られません。どちらかというと、感傷的なスタイルを持ち、あくまでも精神的動揺を鎮めるために書かれています。豊かな感情露出と、全く新しい美質、そして統制された音楽語法。確かに晦渋過ぎて、なかなか耳に残ることはありませんが、一連の作品に深く分け入ることにより、ペランの音楽の放出するスペクトルを感じることができるでしょう。録音: 2007 年8 月ベルリン イエス・キリスト教会
CDX-20606
\2600
ミェチスワフ・ワインベルク(1919-1996):チェロ作品集
 1-4.無伴奏チェロソナタ第 2 番 Op.86/121(1965/1977 改編)/
 5.同第 4 番/6.同第 3 番/7.同第 10 番/8.同第 11 番/
 9.同第12 番/10.同第 14 番/11.同第 8 番/
 12.同第 7 番/13.同第 17 番/14.同第 19 番/
 15.同第 20 番/16.同第 21 番/17.同第 22 番/
 18.同第 23 番/19.同第 24 番/
 20.歌曲集「ズコウフスキの叙情」Op.116 より「夜」
エミール・ロフナー(チェロ、バス・バリトン、ピアノ)
ワインベルクの悲惨な生涯については、すでに様々なところで検証されています。戦争により家族を失い、また祖国を逃れ、各地を転々としたワインベルク。しかし彼はそれを「犠牲」と捉えるのではなく、新しいチャンスを掴む場として自らを鼓舞、多くの作品を書き、またショスタコーヴィチやロストロポーヴィチと言った芸術家と深い交友関係を築いたのです(ここに収録された「24 の前奏曲」はロストロポーヴィチに献呈されています)。そして20 世紀の無伴奏チェロのレパートリーに於いて最も重要な作品であると言われる「無伴奏チェロ・ソナタ」は録音のとても少ない曲です。この第2 番は1965 年作曲。ボロディンSQのチェリストであったバレンティン・ベリンスキーに捧げられていますが、その12 年後に改編されていて、当録音はそちらの版を使っています。さいごに置かれた歌曲は、アレクサンドル2 世の宮廷に仕える詩人ズコウフスキの詩に付けたもの。チェリストであるロフナーが何とピアノとバリトンを披露するという、興味深い1 曲でもあります。録音: 2006 年12 月、2007 年7 月ベルギー、ギャラクシー・スタジオ

LPO

LPO 0048
(2CD)
\2600
ヴェルディ(1813-1901):レクイエム全曲 マーガレット・プライス(ソプラノ)/
リヴィア・ブダイ(メゾ・ソプラノ)/
ジュセッペ・ジャコミーニ(テノール)/
ロバート・ロイド(バス)/
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団&合唱団/
ヘスス・ロペス=コボス(指揮)
1940 年生まれのスペインの指揮者、ヘスス・ロペス=コボスによるヴェルディのレクイエムの登場です!この曲は本来、1868 年のロッシーニの追悼のために13 人の作曲家が合作でレクイエムを書き、ヴェルディはその最後の部分「リベラメ-われを解き放ちたまえ」を担当したのですが、その時は演奏されることがなく、結局、1873 年に詩人、小説家のマンゾーニの死に際して全曲を書きあげ、その翌年の一周忌に初演されたものです。宗教曲とは言え、まさにオペラ的な仕上がりで、特に「ディエス・イレ-怒りの日」の劇的な音楽は、CM などでもよく使われ「おなじみの曲」となっています。迫力ある音楽作りで人気を博しているロペス=コボスのことです。このヴェルディのレクイエムはまさにうってつけの作品と言えるのではないでしょうか。録音当時はベルリン・ドイツ・オペラの総監督として腕を奮っていた彼の指揮、第1 曲目の冒頭の神秘的な合唱から一転、ディエス・イレでのなだれ落ちるかのような音の激流は身震いもの。決して録音状態はクリアとは言えませんが、それを上回って余りある感動を与えてくれることは間違いありません。録音: 1983 年4 月24 日 BBC Radio3 ロンドンロイヤル・フェスティヴァル・ホール
LPO-0047
\2400→¥990
ホルスト(1874-1934):組曲「惑星」
 1.火星-戦争の神
 2.金星-平和の神
 3.水星-翼のある使いの神
 4.木星-快楽の神
 5.土星-老年の神
 6.天王星-魔術の神
 7.海王星-神秘の神
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団&合唱団(…7 のみ)
ウラディーミル・ユロフスキ(指揮)
「木星-ジュピター」を筆頭に最近大人気。ホルストの組曲「惑星」です。ホルスト自身は、この曲集を実際の天体ではなく、占星術の星からインスピレーションを得ており、各々の曲の表情も、その星を支配する神、および錬金術の思想に基づいて設定されているのですが、ことさら神秘性を強調せずとも、これらを聴いて本当の星に思いを馳せるのもいいのではないでしょうか?このユロフスキの惑星、とにかく快速テンポです。「火星」の冒頭から飛ばすこと、飛ばすこと・・・。とは言っても決して薄味なわけではありません。締めるところはきっちり、歌うところもきっちり。とにかく聴いていて心地よいホルストです。録音も美しく、音響的な広がりもとことん楽しめます。木星の縞模様も、土星の環も、全て目で見えるようなクリアな演奏と言えるでしょう。 録音 2009 年5 月22 日ロンドンロイヤル・フェスティヴァル・ホール

MYRIOUS CLASSICS

MYR001
\2600
J.S.バッハ(1685-1750):幻想曲とフーガ
 1.幻想曲とフーガイ短調 BWV904/
 2.幻想曲とフーガイ短調 BWV944/
 3.半音階的幻想曲とフーガニ短調 BWV903/
 4.幻想曲ロ短調 BWVdeest/
 5.アルビノーニの主題によるフーガロ短調 BWV951a/
 6.幻想曲とフーガハ短調 BWV906/
 7.ロンドによる幻想曲ハ短調 BWV918 /
 8.幻想曲ハ短調 BWV1121/
 9.幻想曲ト短調 BWV917(偽作)/
 10.フーガイ短調 BWV959/11.幻想曲イ短調 BWV922
レオン・ベルベン(チェンバロ)
1970 年、オランダのヘーレンで生まれたベルベンの演奏するバッハの知られざる幻想曲を含むアルバムです。彼はデン・ハーグとアムステルダムでオルガンとチェンバロを学び、2000年からはムジカ・アンティクヮ・ケルンでチェンバロ奏者を務め、解散後は独奏者として活躍しています。バッハの幻想曲は、一応楽譜として残っていますが、本当は演奏時にたくさんの即興を交えて奏者が華麗な妙技を披露するための曲だと考えられます。例えば「半音階的幻想曲」も、弟子たちが書き移したいくつもの異稿版が存在するなど、研究すればするほどに深みにはまる作品と言えそうです。このアルバムには、前述の通り、あまり演奏されることのない曲も含まれます。(BWV のあとに付いているdeest とは、シュミーダーによるBWV作品目録が編纂された後に発見された作品などで、遺稿Anhang とも若干意味あいが違い、いわば「分類待ち」とでも言えるでしょうか?)色んな意味で興味をそそる1 枚です。録音 2009 年10 月、2010 年1 月オーバープファルツノイマルクト、ヒストリシャー・ライトシュターデル使用チェンバロ:1728 年ハンブルククリスチャン・ツェル・モデル=キース・ヒルが復元
MYR004
(SACD-Hybrid)
\2600
タベア・ツィマーマン&キリル・ゲルシュタイン
ヴィオラとピアノのためのソナタ集第 1 集
 1.クラーク(1886-1979):ヴィオラ・ソナタ/
 2.ヴュータン(1820-1881):ヴィオラ・ソナタ変ロ長調 Op.36/
 3.ブラームス(1833-1897):
  ヴィオラ・ソナタ第 2 番変ホ長調 Op.120-2
タベア・ツィマーマン(ヴィオラ)/
キリル・ゲルシュタイン(ピアノ)
MYR003「Solo」であまりにも素晴らしい演奏を聴かせたツィマーマン、MYRIOS レーベルへの2 番目の録音は、3 曲のロマン派のヴィオラ・ソナタです。注目はイギリスの女性作曲家レベッカ・クラークのソナタです。このヴィオラ・ソナタは1919 年にエリザベス・クーリッジ夫人が主催する「室内楽コンクール」に提出、73 人の作曲家をしりぞけ、第2 位を獲得しています。ちなみに第1 位は、ブロッホが獲得しましたが、彼女はこの曲を男性名義で提出していたのでした。素晴らしい才能を持ちながらも、結局のところ、どうしてもジェンダーの壁を乗り越えることができず、作品を公表することに消極的になり、いつしか存在自体が忘れられてしまったのです。この録音が復権の機会を作ることでしょう。ロマン派、印象派、新古典派、様々な表情を見せる極めて素晴らしいソナタです。録音 2010 年3 月、4 月ケルンドイツ放送 カンマームジクザール
MYR005
\2600
キリル・ゲルシュタインリスト、シューマン、ナッセンを弾く
 1.シューマン(1810-1856):フモレスケ Op.20/
 2.ナッセン(1952-):オフェーリアの最後の踊り
 (オフェーリア舞曲集第 2 集より)/
 3.リスト(1811-1886):ピアノ・ソナタロ短調
キリル・ゲルシュタイン(ピアノ)
2009 年12 月のN 響定期に出演、見事なショスタコーヴィチを聴かせ聴衆の度肝を抜いたゲルシュタイン。彼はジャズを学ぶために14 歳でアメリカに渡るも、その後クラシックに「転
身」。現在ではシャルル・デュトワに高く評価されているピアニストです。MYRIOS へのソロ・デビューアルバムは、リスト、シューマンとナッセンというユニークなもの。リストでのデモーニッシュな表現、かたやシューマンでの柔らかなまなざし、確かに期待の新人に間違いありません。ナッセンの作品は世界初演録音。2010 年に作曲されたばかりの新作です。録音 2010 年5 月オーバープファルツノイマルクト、ヒストリシャー・ライトシュターデル

NAXOS

8.570337J
\1100→\990
松村禎三:
 1-3.交響曲 第1番(1965)
 4-6.交響曲 第2番
  (1998/1999年改作/2006年最終稿)…世界初録音
 7.ゲッセマネの夜に(2002)
神谷郁代(ピアノ)…4-6
アイルランド国立交響楽団
湯浅卓雄(指揮)
戦後の日本作曲界でも独自な頂点を極めた作曲家、松村禎三
本来なら輝かしい青年時代を過ごすはずであった20歳代の始めに、結核のため5年半もの療養生活を送ったことが、彼の作風に大きな影響を及ぼしているという。身動きのできないベッドの上で、一つのものを徹底的に見つめるという「作業」は音楽だけでなく、言葉を自在に操ることにもつながり、その後の彼は俳句の世界にも大きな足跡を残すこととなる。
1965年に作曲された「交響曲第1番」は、日本フィルハーモニー交響楽団の日本の作曲家への委嘱初演企画「日フィルシリーズ」第14作目として作曲されたもの。当時携わっていた映画音楽で培った管弦楽法と、彼独自の思想「アジア的な発想をもった、生命の根源に直結したエネルギー」が見事に結実した作品であり、湧き上がる音の奔流に圧倒されるのは間違いない。
「交響曲第2番」はサントリー音楽財団の委嘱を受けて作曲された。1999年に再演(その時に第3楽章を改訂)。2006年には湯浅卓雄指揮によるこのレコーディングのために再改訂を行い、これが結果的に最終稿となった。列車の中で、偶然、興福寺の金剛力士像のポスターを見た松村は、その筋肉隆々の恐ろしい姿の中に、哀しみの光を見出したという。第1番の交響曲から35年の月日が流れ、彼の視点も「アジア的」なものから、もっと大きなものへと移っていく。人間の持つ苦悩、哀しみ、希望…。そのようなものが根底に流れている。ピアノを伴う管弦楽の響きは様々なものを聴き手へと伝えゆく。
「ゲッセマネの夜に」は彼の最後の管弦楽作品である。当時オーケストラ・アンサンブル金沢のコンポーザー・イン・レジデンスであった松村は、同団の委嘱を受けてこの曲を作曲した。ゲッセマネとは、キリストがイスカリエオのユダの裏切りにあい、捕えられた場所であり、ユダが銀貨30枚でキリストを売り渡してしまう場面を緊迫感を持った音で描いている。
この頃キリスト教の洗礼を受けていた松村が、ジョットの絵の複製を見ながら構想を練ったというもので、イエスのまなざしは、ユダだけでなく、全ての人間の持つ哀しみまでを見通し、曲の最後は美しいヴァイオリン・ソロで祈るかのように終わりを迎える感動的な曲である。

神谷郁代(ピアノ):
井口愛子氏に師事。桐朋学園高校卒業の年に毎日音楽コンクール第一位受賞。エッセン音楽院卒業。クラウス・ヘルヴィッヒ、ステファン・アスケナーゼらに師事。1972 年、エリザベート王妃国際音楽コンクールに入賞。その後、ヨーロッパ各地で音楽祭、リサイタルなど活発な演奏活動を展開。レパートリーはドイツ古典からから現代曲までと幅広い。

湯浅卓雄(指揮):
大阪府に生まれ、シンシナティ大学音楽院作曲理論科を経て、ウィーン国立音楽大学指揮科でハンス・スワロフスキーに師事。長年ロヴロ・フォン・マタチッチの助手を務める。NAXOS日本作曲家選輯での一連の演奏は、どれも「比類なき名演」として知られる。現在、最も高く評価されている日本人指揮者の一人である。録音・編集(24bit/48kHz)2006年9月18-19日 アイルランド ダブリン ナショナル・コンサート・ホール プロデューサー…ティム・ハンドリー/解説…西耕一
8.572305 シベリウス:交響曲第 1 番・第3 番
 1-4.交響曲第 1 番ホ短調 Op.39/
 5-7.交響曲第 3 番ハ長調 Op.52
ニュージーランド交響楽団/
ピエタリ・インキネン(指揮)
日本でもおなじみ、ピエタリ・インキネンによるシベリウス(1685-1957)。いよいよ交響曲の登場です。まずは第1 番からお聴きください。いつものような透明感溢れるオーケストラの響き、そして湧き上がるような感情の迸り。まさに「これは名演だ」と心から叫ばずにいられません。1899 年に書かれた第1 番は、表題こそ付いてないものの、終楽章には「幻想風に」と記されていたりと、かなり物語性を帯びた曲です。誰もが想像する北欧の大自然を音にすればこんな感じで間違いないでしょう。インキネンは曲の随所にメリハリを持たせ、テンポ良く進めていきます。そして、金管を思い切り歌わせ、弦を可能な限りまで揺らめかせ、シベリウスをこれ以上ないほどに丁寧に表現しています。もっと簡素な趣きを持つ第3 番では、爽やかな風を思わせる第1 楽章で始まり、曲の最後まで緊張感が途切れることがありません。全集完成が本当に楽しみです。
8.572228-29
(2CD)
メンデルスゾーン:オラトリオ「エリヤ」 エリヤ…ラルフ・ルーカス(バス)/
寡婦…ルート・ツィーザク(ソプラノ)/
天使/女王イゼベル…クラウディア・マーンケ(メゾ・ソプラノ)/
オバデヤ/アハブ…クリストフ・ゲンツ(テノール)/
少年…ルイゼ・ミュラー(トレブル)/
ライプツィヒMDR 放送合唱団/
ライプツィヒMDR 交響楽団/
準・メルクル(指揮)
イスラエルの神ヤハウェに仕える預言者を描いた、メンデルスゾーン(1809-1847)最後の完成作品であるオラトリオ「エリア」。1836 年に初演された「パウロ」を越える物を書くために、ルターが訳したドイツ語聖書をもとに作成された台本を練り上げ、感動的な音楽が付けられています。旧約聖書の「列王記」に記されたエリアは、徹底した預言者であり、正しき言葉を伝えるためには、権力者から民衆まで、この世の全てを敵に回すことも厭わないほど激しい人物でした。しかし、メンデルスゾーンは、彼の中に理想の指導者の姿を見出し、音楽で余すことなく描き切ったのです。準・メルクルは現代最高の歌い手たちとともに、この素晴らしいオラトリオを理想的な形で現代に問います。
8.572216 サラサーテ:ヴァイオリンと管弦楽のための作品集第 2 集
 1-5.カルメン幻想曲 Op.25/
 6.グノーの「ロメオとジュリエット」による演奏会用幻想曲 Op.5/
 7.ロシアの歌 Op.49(ヴァイオリンと管弦楽編)/
 8.ナイチンゲールの歌Op.29(ヴァイオリンと管弦楽編)/
 9.狩り Op.44/
 10.ホタ・デ・パブロ Op.52(ヴァイオリンと管弦楽編)
楊天堝(ヴァイオリン)/
ナバーラ交響楽団/
エルネスト・マルティネス=イスキエルド(指揮)
有名な「カルメン幻想曲」で始まるこのアルバムは、NAXOS 期待の新人、1987 年生まれの楊天堝によるサラサーテ(1844-1908)の管弦楽とヴァイオリンのための作品集第2 集になります。冒頭から素晴らしい緊張感と美音に満ちた彼女の演奏に引き込まれない人はいないでしょう。彼女はNAXOS のサラサーテ録音を一手に引き受けていますが、リリースが進むごとに成熟度が高まるのはさすが!少女時代から数多くのコンクールを制覇し、アイザック・スターンに学び、13 歳でパガニーニの「24 の狂詩曲」を録音、世界各国のオーケストラとも共演する彼女の今後が本当に楽しみです。サラサーテは一部の曲のみばかりが知られますが、こんなに良い曲があるとは!と驚かれた人も多いはず。情熱的な曲をもっと聴きたい方は第1 集(8.572191)か、ピアノとヴァイオリンのための作品集の第1 集(8.557767)、第2 集(8.570192)もどうぞ。
8.572344 ショパンの弟子たち
 《ミクーリ(1819-1897)》:
  1.2 つのポロネーズ Op.8 より第1 番ト短調/
  2-5.10 のピアノ小品集Op.24 より
  <ルーマニア風/練習曲/カンティレーナ/即興曲>/
  6.2 つのポロネーズ Op.8 より第2番変イ長調/
 《テレフセン(1823-1874)》:
  7.ワルツ変ニ長調 Op.27/8.即興曲ト長調 Op.38/
  9.小さな物乞い Op.23/10-13.4 つのマズルカ Op.3/
 《フィルチ(1830-1845)》:
  14.即興曲第 1番変ト長調 /
  15.マズルカ変ホ長調 Op.3-3/
  16.ヴェネツィアの別れ/17.舟歌変ト長調/
  18.言葉のないロマンス/
  19.即興曲第 2 番 変ロ短調/
 《グートマン(1819-1882)》:
  20.夜想曲変イ長調 Op.8-1/
  21.鳥たちの目覚め、牧歌 Op.44/22.ボレロ Op.35
フベルト・ルトコフスキ(ピアノ)
優れたピアニストが、そのまま優れた教師であるとは決して言えませんが、ショパンは「本当に素晴らしい才能を持った者」に自らの音楽を伝えていたようです。ショパンより9 歳年下のミクーリは、「ショパンのピアノ奏法の継承者」と言われてますが、第1 番のポロネーズで見られる和声はかなり独特で、また先進的。洗練されているとは言い難いかもしれませんが、今、こうして聴いてみるとかなり面白いと言えるでしょう。ノルウェイのピアニスト、テレフセンは2 年半待ってショパンに弟子入りを許されたという人。その後パリで大勢し、確固たる地位を築きました。フィルチは11 歳から4 年間だけショパンに師事したのですが、残念なことに15 歳の時に肺結核で世を去ってしまします。タッチもショパンに似ていたそうですが、この即興曲第1 番は、ショパンそのものを彷彿させる繊細な作品で、せめてあと20 年生きていれば、ピアノ界の歴史を塗り替えていたかもしれません。そしてグートマンはショパンとは違い、大柄で力強い人だったそうで、ショパンは彼に「スケルツォ第3 番」を献呈しています。ショパンが心から信頼を寄せていた人物の一人です。
8.572499 ショパン:歌曲全集
 1-17.17 の歌曲集 Op.74
 <乙女の願い/春/悲しみの川/浮かれた女/
 好きな場所/消え失せよ/使者/美しき若者/メロディー/
 戦うもの/二つの死/いとしき人/無くてはならぬものは無く……/
 指環/許婚者/リトアニアの歌/舞い落ちる木の葉>/
 18. 不思議な力/19. ドゥムカ(寂しき小唄) /
 20-23.ショパンのマズルカによる歌曲
 (ポーリーヌ・ヴィアルト=ガルシア編)
 <16 歳(マズルカ第31 番変イ長調 Op.50-2)/
 私を愛して(マズルカ第 23 番ニ長調 Op.33-2)/
 小鳥(マズルカ第 47番イ短調 Op.68-2)/
 コケット(マズルカ第 5 番変ロ長調 Op.7-1)>
オルガ・パシシュニュク(ソプラノ)/
ナターリャ・パシシュニュク(ピアノ)
ショパン(1810-1849)はその生涯に、折りに触れて歌曲を書いていましたが、結局のところ出版することはありませんでした。理由はわかりませんが、もしかしたらこれらは彼の個人的心情の表れだったのではないでしょうか?ショパンの死後、友人のフォンタナが遺稿を整理し、16 曲をまとめて作品74 として出版します。その後、シュレジンガーがもう一曲追加し17 曲としてまとまりました。このアルバムではその後に発見された2 曲も歌われています。ピアノ曲とは違い、ほとんどが単純な有節歌曲で素朴なものですが、実に味わい深い音楽であることに間違いありません。このアルバムでは、ショパンの友人で才能ある女性作曲家ポーリーヌ・ヴィアルドがショパンのマズルカに歌詞をつけ「歌曲に設えた」作品も4 曲歌われています。パシシュニク姉妹のチャーミングな演奏が知られざるショパンの姿を生き生きと伝えます。
8.572450 ルトスワフスキ:ラスト・コンサート
 1-5.パルティータ(ヴァイオリンと管弦楽編)/
 6.インターリュード/7-10.チェーン II/
 11-19.花の歌と花のお話
 <夜の美人/バッタ/ヴェロニク/
  野ばら、サンザシ、藤の花/カメ/
  バラ/ワニ/天使/蝶々>/
 20.チェーンⅠ
フジコ・イマジシ(ヴァイオリン)…1-5.7-10/
ヴァルディン・アンダーソン(ソプラノ)…11-19/
ニュー・ミュージック・コンサーツ/
ヴィトルト・ルトスワフスキ(指揮)
偉大なるポーランドの作曲家、ルトスワフスキ(1913-1994)は自作を表現するにあたって最高の演奏家でもありました。作曲する際も当時流行の前衛主義などの周囲のやり方に惑わされることなく、常に彼独自の思想に基づいており、常に新しい形式を開発し、またそれを推し進めたことで知られています。彼が追求した形式の一つに「チェーン」というものがありますが、これは偶然性や不確定な繰り返しなど様々な要素を含み、真意を表現するのは並大抵のことではありません。ここで聴ける「チェーンⅠ」と「チェーンⅡ」はまさにこの形式の最良の姿と言えるでしょう。パルティータは比較的演奏される機会の多い作品ですが、ここは作曲家の意図が120%伝わる演奏で聴いてみたいものです。仄暗く神秘的な音色に終始する「花の歌と花のお話」も興味深い連作歌曲集です。ルトスワフスキはこのコンサートの3 か月と2 週間後にこの世を去りましたが、ここには全く感傷めいたものはありません。常に前進する芸術家の意思が強く感じられます。
8.572501 カステルヌオーヴォ=テデスコ:シェイクスピア序曲集第 2 集
 1.お気に召すまま Op.166/
 2.ヴェニスの商人 Op.76/3.空騒ぎ Op.164/
 4.キング・ジョン Op.111/
 5.冬の叙事詩 Op.80 ※トラック3 以外世界初録音
西オーストラリア交響楽団/
アンドリュー・ペニー(指揮)
第1 集(8.572500)で、その劇的で壮大な音楽に驚かされた人も多いことでしょう。カステルヌオーヴォ=テデスコ(1895-1968)のシェイクスピア序曲集の第2 集です。まるで映画を見るかのように、シェークスピアの名作の各々場面を彷彿させ、ここまで想像を膨らませるだけの音楽を書くには、相当作品を読み込んでいたのでしょう。「お気に召すまま」ではアーデンの森に響き渡る角笛の音で幕を開けます。羊飼いたちと主人公たちの恋愛騒動は、まるでワーグナーを思わせる森のささやきと共に描かれていくのです。トスカニーニに献呈された「ヴェニスの商人」では重苦しい弦のユニゾンで幕を開けます。聴き手は、シャイロックとアントニオのやりとりを頭の中で描きながら音楽に没頭できます。他の3 曲も素晴らしい描写力です。
8.557881 モーツァルト:ピアノ協奏曲第 12、13、14 番(ピアノと弦楽四重奏編)
 1-3.ピアノ協奏曲第 12 番イ長調 K414/
 4-6.ピアノ協奏曲第 13 番ハ長調 K415/
 7-9.ピアノ協奏曲第 14 番変ホ長調K449
ロバート・ブロッカー(ピアノ)/
ビアヴァ四重奏団
<メンバー>
オースティン・ハルトマン(ヴァイオリン)/
コー・ヒュンスー(ヴァイオリン)/
マリー・パージン(ヴィオラ)/
ジャンソン・キャロウェイ(チェロ)
ザルツブルクの大司教コロレドと訣別し、ウィーンに活動の拠点を移したモーツァルト(1756-1791)が、1782 年の秋に作曲し、自ら主宰した予約演奏会で初演した第12 番と第13 番、そしてその2 年後に作曲された第14 番。各々作風の違いや、本来の楽器編成の若干の違いはありますが、どれもが若き作曲家の自信に満ち溢れた輝かしい作品です。とは言え、当時、旅行する機会の多かったモーツァルトは、例えオーケストラが準備できない場所でも自作を演奏しなくてはいけませんでした。そんな時のために、これらの協奏曲には「弦楽四重奏伴奏」の版も用意してあったのです。オーボエやホルンやトランペット、ティンパニ・・・これらがなくとも何と輝かしくたおやかなことでしょう。シンプルな響きの中に溢れる音楽性と知性。「むずかしすぎず易しすぎず、音楽通はもちろん、そうでない人もなぜだか満足」できるように作られた名曲です。
8.570380 クロイツェル:ヴァイオリン協奏曲第17 番-第19 番
 1-3.ヴァイオリン協奏曲第 17 番ト長調/
 4-6.ヴァイオリン協奏曲第 18 番ホ短調/
 7-9.ヴァイオリン協奏曲第 19 番ニ短調
アクセル・シュトラウス(ヴァイオリン)/
サン・フランシスコ音楽院管弦楽団/
アンドリュー・モグレリア(指揮)
クロイツェル(1766-1831 フランス読みではクレゼール)は、フランス・ヴァイオリン楽派の基礎を作った人で、当時としては先進的なヴァイオリンのヴィルトゥオーゾであったため、ベートーヴェンから第9 番のソナタを献呈されたことで知られています。ただし、クロイツェル自身は演奏しなかったと言われていますが・・・。このアルバムで聴ける協奏曲はクロイツェルの作曲家としての最も脂の乗った時期に書かれたもので、彼の19 曲ある協奏曲の最後の3 曲となります(NAXOS では彼の協奏曲を全曲リリースする予定です)。溢れるような旋律美はロマン派を先取りしていて、自由自在に歌うヴァイオリンの調べにはため息をつく他ありません。脈々と息づくヴァイオリン音楽の伝統を遡る喜びを味わってみてください。NAXOS イチオシの若手、アクセル・シュトラウスの素晴らしい演奏です。
8.572088 リース:ピアノ協奏曲集第 4 集
 1-3.ピアノ協奏曲第5 番ニ長調「田園風」Op.120/
 4-6.ピアノ協奏曲第4 番ハ短調 Op.115/
 7.序奏と華麗なるロンド WoO54
クリストファー・ヒンターフーバー(ピアノ)/
ボーンマス交響楽団/
ウーヴェ・グロット(指揮)
NAXOS のリース(1784-1838)のピアノ協奏曲もこれで第4 集目となります。第5 番のタイトル「田園風」は、彼自身が名付けたもので、彼の3 曲あるタイトル付きの協奏曲の中の1 曲ですが、他の2 曲とは違い、最初に出版されたスコアに付されていたものです。このタイトルを聴いて誰もが思い出すのは、ベートーヴェンの「田園交響曲」でしょう。もちろんリースもこの曲を良く知ってはいましたが、別に影響されたわけではないようで、当時のボヘミアとオーストリアには、「牧歌的」なイディオムがそこら中にあったと考える方が正しいようです。タイトル通り、平和で美しい音楽です。もちろん、時として爆発する瞬間もありますが。それに比べ、ハ短調の協奏曲は調性の特性もあってか、かなり劇的に始まりますが、終楽章が予想外にのどかなのも面白いところです。1835 年に書かれたロンドは、当時流行の「自らの技巧を誇示するために最適」な作品。こんな良いものが出版されなかったのが不思議です。
8.572416 カゼッラ:五月の夜 Op.20・チェロ協奏曲
 1.声楽と管弦楽のための「五月の夜」 Op.20…世界初録音/
 2-4.チェロ協奏曲 Op.58/
 5-9.ピアノと少管弦楽のための
  D.スカルラッティの音楽によるディヴェルティメント
  「スカルラッティアーナ」
 <シンフォニア/メヌエット/カプリッチョ/パストラーレ/終曲>
アリヴィア・アンドレイニ(メゾ・ソプラノ)…1/
アンドレア・ネフェリーニ(チェロ)…2-4/
ユ・ソンヒ(ピアノ)…5-9/
ローマ交響楽団/
フランチェスコ・ラ・ヴェッキア(指揮)
NAXOS レーベルが力を注ぐ、アルフレード・カゼッラ(1883-1947)の作品集。今回は声楽曲とチェロ協奏曲、そして彼が研究していたスカルラッティの音楽に基づいた管弦楽作品と、広範囲に渡る曲を収録しました。「5 月の夜」はストラヴィンスキーの「春の祭典」に触発されて書かれた作品で、不可解な月の光が広がる夜から、光溢れる夜明けまでを入念に描いています。同じくストラヴィンスキーのプルチネルラを思わせる「スカルラッティアーナ」、タイトルこそは付されていないものの、新古典主義的な音の動きを持つ1934 年に書かれたチェロ協奏曲、と、カゼッラが目指した音楽の方向が見えるような曲ばかりが選ばれています。
8.559248 スーザ:吹奏楽作品集第 8 集
 1.士官候補生/2.北部の松/
 3.喜歌劇「エル・カピタン」からセレクション/
 4.アメリカのボーイスカウト/5.十字軍行進曲/
 6.喜歌劇「エル・カピタン」から
  第 2 幕「オー、ウォリアー・グリム」/
 7.キャンパスにて/8.ジャック・ター/
 9.在郷軍人会の戦友たち/
 10.ピッツバーグの誇り/
 11-13.組曲「王宮にて」<伯爵夫人/閣下夫人/女王陛下>/
 14.ワシントン・ポスト
マーティン・ヒントン(コルネット)…6/
ロイヤル・アーティレリー・バンド/
キース・ブライオン(指揮)
NAXOS の人気シリーズ、スーザ(1854-1932)の行進曲集もこの盤で第8 集となります。100 曲を越えるマーチは、どれもエネルギーに満ち、聴いているだけで元気が出てくるような溌剌としたものばかりです。誰もが知っている「ワシントン・ポスト」や「士官候補生」はもちろんのこと、こんなに良い曲があったのか!と驚かせてくれるような曲ばかりが詰まっています。そんなスーザは「マーチ王」として知られていますが、実はオペレッタも数多く書いています。この盤では、最も成功した演目「エル・カピタン」からの曲を聴くことができます。1896 年に作曲されボストンで初演されたこのオペレッタ、17 世紀のペルーを支配していた臆病な総督が主役の3 幕ものの作品で、今では行進曲ばかりが知られていますが、1992 年にブロードウェイで再演されてから、少しずつ人気が再燃している息の長い音楽です。スーザのオーソリティ、キース・ブライオンの素晴らしい演奏で。
8.572173 レーガー:クラリネット・ソナタ全集
 1-4.クラリネット・ソナタ第 1 番変イ長調 Op.49-1/
 5-8.クラリネット・ソナタ第 2 番嬰ヘ短調Op.49-2/
 9-12.クラリネット・ソナタ第 3 番変ロ長調 Op.107
ジャネット・ヒルトン(クラリネット)/
ヤコプ・フィッケルト(ピアノ)
レーガー(1873-1916)の3 曲あるクラリネット・ソナタの全集です。第1 番と第2 番のソナタは、ブラームスのクラリネット・ソナタに触発されて書いたとされますが、曲の雰囲気はかなり違い、妙に懐かしいメロディと複雑な転調が組み合わせられた曲で、なかなか美しさを理解するには時間がかかりそうな作品です。彼の個人的な教師であったリントナーが紹介したクラリネット奏者、キュルマイヤーのために書かれており、キュルマイヤーも演奏に際して、この曲を丹念に研究したということです。第3 番のソナタは形式こそ古典的ですが、曲想はもっと自由で、禁欲的なクラリネットと、演奏困難とも言えるピアノ・パートが見事な対話を繰り広げています。
8.559660 メルツァー:ブリオン, シンドバッド, 逃亡者
 1-3.ブリオン(2008)/
 4-5.「サイラス・マーナー」からの2 つの歌(2000-2001)
 <夜になると彼はお祭り騒ぎ/目覚めの当惑>/
  シンドバッド<浜辺/クラスルーム/
  シンドバッドの妻はルックバック/
  ボザール・ボール/テニス/夜に/体験/ウォーター・キャノン/
  ワルツ/教え>/
 16-17.亡命者<亡命者/亡命者(中国へ)>
シグナス・アンサンブル…1-3/
ジェイムズ・ベイカー(指揮)…1-3/
エリザベス・ヘンリクソン・ファルム(ソプラノ)…
4-5/グレゴリー・ヘッセリンク(チェロ)…4-5/
ジョン・シャーリー=カーク(ナレーター)…6-15/
ピーボディ・トリオ…6-15/
リチャード・ラリ(バリトン)…16-17/
セクィトゥル…16-17/
ポール・ホステッター(指揮)…16-17
1966 年ブルックリン生まれのメルツァーは、作曲だけでなく、教育者としても高く評価されています。新古典主義の影響も感じられる彼の音楽は、深淵でもあり、また探究心を刺激するまたとないユニークなものです。2008 年に作曲された「ブリオン」では、楽器たちが入れ替わり立ち替わり、雄弁な歌を歌います。その風景はまるで魔法の森の中で小鳥たちの不思議な歌を聴いているかのようです。奇妙な懐かしさを持つ「2 つの歌」、現代の世界を訪れてテニスをするシンドバット、そして、ピューリッツァー賞も受賞したアメリカの詩人、コンラッド・エイケンの詩に基づいた暗澹とした作品「亡命者」。現代アメリカの混沌とした部分を垣間見るような作品が並びます。
8.572291 イギリスの女性作曲家たち
 1-4.エセル・スミス(1858-1944):
  ヴァイオリン・ソナタイ短調 Op.7/
 5-7.エリザベス・マコンキー(1907-1994):3 つの前奏曲/
 8-10.イレーネ・レジーナ・ウィエニアウスカ(ポルドウスキ):
  ヴァイオリン・ソナタニ短調/
 11-13.フィリス・テイト(1911-1987):三部作/
 14.エセル・バーンズ(1874-1948):狩り
クレア・ホウィック(ヴァイオリン)/
ソフィア・ラーマン(ピアノ)
一部の愛好家や研究者の尽力のおかげで、最近になって、ようやくイギリスの音楽は広く普及してきたと思われますが、これが「イギリスの女性作曲家」となると知名度はまだまだ低いのが現状です。このアルバムには、19 世紀終わりから20 世紀を生きた5 人の女性作曲家のヴァイオリン作品を収録しました。およそ80 年の間に彼女たちは様々な音楽を書き、人知れずこの世を去っていきました。これらの音楽の何と芳しいこと。決して女性の地位が高くはなかった時代において、彼女たちは音楽でのみ自らの声を伝えていたのでしょうか?
8.572120 エネスク:ピアノ作品集
 1-3.ピアノ・ソナタ第 1 番ヘ短調 Op.24-1/
 4-5.組曲第 3 番「即興的小品」Op.18 より
 <コラール/鐘の夜想曲>/
 6-9.組曲第 2 番ニ長調 Op.10
 <トッカータ/サラバンド/パヴァーヌ/ブーレ>
マテイ・ヴァルガ(ピアノ)
20 世紀最高のヴァイオリニストの一人、ジョルジェ・エネスク(1881-1955)。彼はパリで学び、自作にルーマニア民俗音楽を取り入れたことでも良く知られています。彼のピアノ曲はあまり知られていませんが、魅力的な作品が多く、このアルバムが再評価のきっかけになることを祈るばかりです。1924 年に作曲されたピアノ・ソナタは彼が休暇で訪れたカルパチア山で完成させたもので、第2 楽章の特徴的なリズムが印象的な作品です。調性感は弱いものの、得も言われぬ抒情性を帯びたメロディは聴き手を引きつけて離しません。組曲は、もう少し前に書かれた作品ですが、こちらもかなり個性的。例えば「鐘の夜想曲」での倍音を模した響きはありそうでなかった音色です。後のメシアンを予感させる多元的な音色とでも言えましょうか。
8.570960 レーガー:オルガン作品集第 10 集
 1-2.前奏曲とフーガホ短調 Op.85-4/
 3-8. 52 のやさしいコラール前奏曲より
 <第39 番天にいますわれらの父よ/
  第40 番高き天より、われは来たり/
  第41 番目覚めよと、呼ぶ声あり/
  第42 番われは神より離れず/
  第43 番何ゆえにわれは悩むや/
  第44番神のみわざはよきかな>/
 9-10.前奏曲とフーガ嬰ト短調/
 11-18. 52 のやさしいコラール前奏曲より
  <第45 番ただ愛する神の摂理にまかす者/
   第46 番ただ愛する神の摂理にまかす者/
   第47 番目覚めよ、わが心/
   第48 番わが終わりの近きをだれぞ知らん/
   第49 番暁の星のいと美しきかな/
   第50 番幸いなるかな、おお魂の友よ/
   第51 番イエスは来たれり/
   第52 番おお、いかに喜びに満ちたるか、汝ら信仰深き者>/
 19.コラール幻想曲「おおわが魂よ、大いに喜べ」
マルティン・ヴェルツェル(オルガン…トリーア教会ヨハネス・クライスオルガン)
レーガー(1873-1916)の「52 のやさしいコラール前奏曲」は彼のオルガン作品の中でも重要な位置を占めているものです。1902年に作曲され、プロテスタントの良く知られた讃美歌が元になっており、中にはバッハのコラールなどでおなじみのメロディもあり、なかなか聴きごたえがあります。タイトルに「やさしい」とありますが、なかなかどうして。どれも凝った作風で一筋縄ではいかないところがさすがレーガーです。さすがに半音階的な和声は姿を潜めていますが、いつものような「網の目のような対位法」が散りばめられていて、複雑怪奇な物が好きな人にはたまらない作品群と言えるのです。第1-10 番までは8.553927、第11-30 番までは8.570455 で聴くことができます。独立した3 つの作品もこれまた素晴らしく、こちらは完全に近代の音楽で、和声的にも音楽的にもすこぶる充実しています。
8.572107 D.スカルラッティ:鍵盤のためのソナタ全集第 13 集
 1.同イ長調 K.65/L.195/P.142/
 2.同ニ長調 K.160/L.15/P.131/
 3.同ト長調 K.125/L.487/P.152/
 4.同ホ短調K.232/L.62/P.317/
 5.同ニ長調 K.416/L.149/P.454/
 6.同ト長調 K.71/L.81/P.17/
 7.同ニ長調 K.164/L.59/P.274/
 8.同ト短調 K.35/L.386/P.20/
 9.同ニ長調 K.534/L.11/P.538/
 10.同ハ短調 K.22/L.360/P.78/
 11.同ヘ長調 K.205/L.S.23/P.171/
 12.同変ロ長調 K.529/L.327/P.533/
 13.同ニ長調 K.491/L.164/P.124/
 14.同ロ短調 K.197/L.147/P.124/
 15.同ホ長調K.28/L.373/P.84/
 16.同ハ短調 K.363/L.160/P.104
ホワン・チューファン(ピアノ)
大好評、ドメニコ・スカルラッティ(1685-1757)の同第13 集です。NAXOS では各々のアルバム毎に違うピアニストを起用し、それぞれの個性も打ち出しています。今回演奏しているのは、中国の若き才能、ホワン・チューファン。彼女は2005 年のクリーヴランド国際ピアノ・コンクールで1 位を獲得し、ヴァン・クライバーン国際コンクールではファイナリストとなった注目の人です。すでに世界的な演奏活動を行っており、日本でも室内楽のコンサートを開いています。全体的にしっとりとした風情があり、重みのある打鍵、美しい音色が印象的。大人の風格を感じさせてくれます。
8.572325 クレメンティ:グラドゥス・アド・パルナッスム Op.44 第1 巻
 1.速く/2.できるだけ活発に/3.活発に/
 4.早く、しかし優雅に/5.歩くテンポより少し早く。表情豊かに/
 6.活発に中庸のテンポで、更に中庸に/7.極度に早く/
 8.やや活発に、中庸のテンポで、そして優雅に/
 9-11.3 つの小品からなる組曲
  <前奏曲/活発に中庸のテンポで/
  活発に中庸のテンポで、そして歌うように>/
 12-15.4 つの小品からなる組曲
  <前奏曲/フーガ/ゆるやかに音を保持して>/
 16.急速に/17.急速に/18.序奏とフーガ/
 19.急速に/20.活発に/21.急速に/
 22.活発に、心をこめて/23.急速に/24.急速に
アレッサンドロ・マラゴーニ(ピアノ)
グラドゥス・アド・パルナッスム。この名前はドビュッシーの「子どもの領分」の中の 1 曲でおなじみでしょう。しかしこの名前の由来をご存知ですか?もともとは芸術や文化の聖地、ギリシャにある「パルナッソス山」への梯子という意味で、クレメンティ(1752-1832)は自らの練習曲にこの名前を当てました。この当時は指のために書かれた練習曲がとても少なく、ひたすら機械的に指を鍛えることができるこの曲集は「芸術を極めるための近道」として学習者たちに重用されたのです。ドビュッシーは、愛娘がこの曲を練習している姿を見て、少々皮肉を込めて自作に引用したというわけです。ただ、練習曲として聴くにはもったいないほどの高い音楽性を秘めた曲集でもあることは確かです。
8.660277-78
(2CD)
ロッシーニ:歌劇「新聞」
 CD1: 1.シンフォニア/2-17.第1 幕/
 CD2: 1-18.第2 幕
ドン・ポンポーニオ…マルコ・クリスタレッラ・オレスターノ(バス)/
リセッタ…ジュディス・ゴーティエ(ソプラノ)/
フィリッポ…ジューリオ・マストロトターロ(バリトン)/
アルベルト…マイケル・スパイレス(テノール)/
ドラリーチェ…ロッセラ・ベヴァクア(ソプラノ)/
ラ・ローゼ夫人…マリア・ソーリス(メゾ・ソプラノ)/
トラヴェルセン氏…フィリッポ・ポリネッリ(バス)/
ドン・アンセルモ…ヴィンセンツォ・ブルッツァニティ(バス)/
ウーゴ・マイユー(チェンバロ)/
ナポリ・サン・ピエトロ・ア・マジェラ音楽院合唱団/
チェコ・チェンバー・ソロイスツ/
クリストファー・フランクリン(指揮)
「セビリアの理髪師」と「チェネレントラ」の間に書かれた喜劇「新聞」全曲です。カルロ・ゴルドーニの「結婚競争」を原作とし、ロマンティックでありながらも多くの風刺を含んだ楽しい作品です。たくさんのオペラを短期間で仕上げることの多かったロッシーニ(1792-1868)らしく、音楽の使い回しも見受けられますが、それはそれで、却って楽しいものとなっています。新聞広告で愛娘の婿を募集する金持ちの父親、世界中を探し回っても理想の女性に巡り合えない気の毒な若者。婿を募集されてしまった娘、彼女を秘かに愛する宿屋の主人、そんな登場人物たちが入り乱れて、最後は仮面舞踏会で騒ぎはクライマックスに・・・。映像がなくても音だけでかなり楽しめます。
8.572125 ハイドン:ミサ曲第 5 集
 ミサ曲 第 2 番変ホ長調 「祝福された聖処女マリアへの讃美のミサ
 (大オルガンミサ)」Hob.XXII:4
 <1.キリエ/2-4.グローリア/5-7.クレド/
  8.サンクトゥス/9.ベネディクトゥス/
  10-11.アニュス・デイ>/
 ミサ曲第 8 番変ロ長調「オッフィーダの聖ベルナルドの賛美のミサ」Hob.XXII:10
 <12.キリエ/13-16.グローリア/
 17-20.クレド/21.サンクトゥス/
 22.ベネディクトゥス/
 23-24.アニュス・デイ>
アン・ホイット(ソプラノ)…1-24/
ルーシエン・ブラケット(アルト)…1-11/
ヘイティン・チン(アルト)…12-24/
キルステン・ゾレク=アヴェラ(アルト)…12-24/
スティーヴン・サンズ(テノール)…1-11/
ダニエル・ムトル(テノール)…12-24/
リチャード・リポルド(バス)…1-24/
アンドリュー・ノーレン(バス)…1-24/
ドンショク・シン(オルガン)…1-11/
ニューヨーク・トリニティ教会合唱団/
ルベル・バロック管弦楽団/
オーウェン・バーディック(指揮)
1768〜69 年頃、ハイドン(1732-1809)がエステルハーツィ候ニコラウスに仕え始めた頃に書かれた「ミサ曲第 2 番」はアイゼンシュタットのベルク教会のために作曲されたとされています(聖母マリアの祝日のために演奏された後は、聖ヨゼフの日にも使いまわされたようです)。全編に渡ってオルガンが活躍するため「大オルガンミサ」と呼ばれます。ハイドン自身がオルガンを演奏し、喝采を浴びたのではないでしょうか?曲調も全体的に明るく、快活で喜びに満ちた美しいものです。そのほぼ30年後に書かれた「オッフィーダの聖ベルナルドの賛美のミサ」は、サンクトゥスの部分に古い聖歌が使われていることで「ハイリゲ・ミサ」としても知られています。一度はロンドンに永住しようと考えたハイドンですが、結局ウィーンに戻り、この曲が書かれた1796 年にはエステルハーツィ家の楽長に再就任、2 代目当主のために書かれたミサ曲です。合唱パートがとりわけ充実していて、60 歳を超えたハイドンの旺盛な創作意欲が感じられる傑作です。
8.504017 (4CD)
\3300→¥2990
ルーセル:交響曲全集
《8.570323》
 1-4.交響曲第 1 番「森の詩」Op.7/
 5.交響的前奏曲「復活」 Op.4/
 6-9.劇音楽「眠りの精」 Op.13
 (録音 2008年10 月、2009 年4 月)/
《8.570529》
 1-3.交響曲第 2 番 Op.23/
 4.春の祭りに寄せて Op.22/
 5-7.組曲ヘ長調 Op.33
 (録音2007 年5 月、2006 年5 月)/
《8.570245》
 1-4.交響曲第 3 番ト短調 Op.42/
 バッカスとアリアーヌ Op.43/5-15.組曲 第1番/
 16-26.組曲第 2 番
 (録音 2006 年5 月、2006 年10 月)/
《8.572135》
 1-4.交響曲第 4 番イ長調 Op.53/
 5.交響詩「フランドル狂詩曲」 Op.56/
 6-8.小組曲 Op.39/
 9-11.小管弦楽のためのコンセール Op.34/
 12-14.シフォニエッタ Op.52
 (録音2006 年10 月、2007 年5 月、6 月、2008 年8 月)
ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団/
ステファン・ドヌーヴ(指揮)
ルーセル(1869-1937)の交響曲全曲番と、交響詩、他管弦楽作品をまとめたBOX です。アルベール・ルーセルは1869 年にルーアンに生まれ、印象主義から新古典主義に進み、ラヴェルとともにドビュッシー亡き後のフランス楽壇をリードした作曲家です。若い頃は海軍の道を志し、30 歳の頃は海上で働き、様々な異国の地の風景をその目で見てきました。退役後、真剣に音楽を学び直し、若い頃の体験を音楽に移し変えることに専念。色彩豊かな素晴らしい曲を数多く作曲したのです。演奏はステファン・ドヌーヴ。母国フランスの音楽をこよなく愛する名指揮者による、最良の解釈をお聴きいただけます。
8.572297 ドビュッシー:管弦楽作品集第 4 集
 1-7.聖セバスティアンの殉教
 <交響的断章(ユリの庭/法悦の踊りと第1 幕の終曲/
   受難/よき羊飼い)/
 第2 幕魔法の部屋より前奏曲/
 第3 幕偽りの神の懐柔よりファンファーレ第 1/
 第3 幕偽りの神の懐柔よりファンファーレ第2>/
 8.バレエ音楽「カンマー」(C.ケクランによる管弦楽補筆編)/
 9-10.リア王(J. ロジェ=デュカスによる管弦楽編)
  <ファンファーレによる序曲/リア王の眠り>
 11.セーヌ・リリック「放蕩息子」より「行列と踊りの歌」
フランス国立リヨン管弦楽団/
準・メルクル(指揮)
1911 年にドビュッシー(1862-1918)が、イタリアの台本作家ダヌンツィオとの合作の上、作曲した5 幕からなる神秘劇「聖セバスチャンの殉教」は、すばらしい力作であったにも拘わらず、上演時間が長すぎること(5 時間超え)や、衣装の問題、饒舌過ぎる台本などの理由で賛否両論を巻き起こし、結局のところ、それ以降完全版で上演されることは滅多になくなってしまった作品です。このアルバムは、後に編曲された「交響的断章」に劇音楽からのファンファーレを加えたもの。神秘性よりも、どちらかというと流麗さが際立つ音楽です。他に劇音楽を2 作、1884 年にローマ賞を獲得したカンタータ「放蕩息子」から1 曲を収録。準・メルクルとリヨン管は、いかなる時でも曲の姿を正確に捉えて、説得力ある演奏を聞かせます。
8.572271 ピアソラ:シンフォニア・ブエノス・アイレス Op.15 他
 1-3.シンフォニア・ブエノス・アイレス Op.15/
 4-6.バンドネオン、弦楽オーケストラ、
 パーカッションのための協奏曲「アコンカグア」/
 7-10.ブエノスアイレスの四季
 (L.デシャトニコフによるヴァイオリンと弦楽編)
ダニエル・ビネッリ(バンドネオン)…1-6/
楊天堝(ヴァイオリン)…7-10./
ナッシュヴィル交響楽団/
ジャンカルロ・ゲレーロ(指揮)
現在、ピアソラ(1921-1992)を知らない人はいないでしょう。彼の名前は、すっかりアルゼンチン・タンゴと同義語になり、誰もがあの哀愁漂うメロディを頭の中に思い描くのです。この盤に収録されている「シンフォニア・ブエノスアイレス」は華麗なるオーケストラをバックにバンドネオンが妖しく歌います。ここでは、彼が20 代の頃に5 年間私的に師事したヒナステラの影響も存分に生かされた、豊かな色彩を感じさせる力作です。アンデス山脈最高峰の山の名前を取った「アコンカグア」は見事なバンドネオン協奏曲。アグレッシヴな音が魅力的。「ブエノスアイレスの四季」はヴァイオリンとオーケストラ版で、バンドネオンとはまた違った味わいが楽しめます。
8.572186 ステンハンマル:セレナードヘ長調 Op.31
 1-5.セレナードヘ長調 Op.31(改訂版)
 <序曲/カンツォネッタ/スケルツォ/ノットゥルノ/終曲>/
 6.フローレスとブランセフロール Op.3/7.イタカ Op.21/
 8.カンタータ「歌」Op.44 より「インターリュード」/
 9.前奏曲とブーレ…世界初録音
カール=マグヌス・フレドリクソン(バリトン)…6.7/
イェヴレ交響楽団/
ハンヌ・コイヴラ(指揮)
スウェーデンの作曲家、ステンハンマル(1871-1927)の作品集です。彼はドイツで学びワーグナーの影響を受けながらも、スウェーデン民謡をモティーフとした「北欧風」の音楽を追求。後期ロマン派の重厚さを残したまま、独自の作風を確立することに成功した人です。この盤に収録された「セレナード」はちょうど自らの方向性が固まってきた頃の作品で、一度1913 年に完成させたものの1919 年に手直しを加え(曲の調性などを変えたり)、より透明度の高い、簡潔さと力強さを併せもつ交響的な曲となっています。他には2 つの声楽を伴う作品も聴きもの。架空の島「イターキ」について歌う「イタカ」での流れるような音楽の美しさが耳に残ります。
8.572436-37
(2CD)
メシアン:聖体秘跡の書
 CD1:
  1.アドロ・テ(汝を讃えん)/2.生命の泉/
  3身を隠し給う神/4.信仰の行為/
  5.我らの生れしみどり子/6.マンナと生命のパン/
  7.復活させられた人々と命の光/
  8.聖体の秘蹟の制定/9.闇/10.キリストの復活/
 CD2:
  1.復活したキリスト、マグダラのマリアに現れる/
  2.聖変化/3.水の二つの壁/4.聖体拝受前の祈り/
  5.恩寵の喜び/6.聖体拝受後の祈り/
  7.さまざまな現存/8.捧げものと最後のアレルヤ
ポール・ジェイコブス(オルガン…ニューヨーク,聖母マリア教会のオルガン)
メシアン(1908-1992)最後のオルガン作品である「聖体秘跡の書」は18 の部分からなる深淵で長大な曲です。当時のメシアンは70 歳を優に超え、完成に8 年を要したオペラ「アッシジの聖フランチェスコ」の初演を終えたばかりでしたが、創作意欲は全く衰えることもなく、この見事な曲を1 年で書き終えたのです。この曲には彼の宗教観が全て注ぎ込まれ、荘重なるコラール、即興的な部分、体中に浸みわたる三和音が絶え間なく交錯し陶酔の境地へと聴き手を誘います。もちろん彼が愛した鳥の声も至るところから聞こえてきます。米国の名オルガニスト、ジェイコブスの光舞い降りるような神々しい演奏で。
8.559656 ズウィリック:ミレニアム・ファンタジー
 1-2.ミレニアム・ファンタジー(2000)/
 3-7.映像(1986)
  <オープニング/見捨てられた人形/
  アイリス、チューリップ、クロッカスとジョンキル/
  バッカス第3 番/スピリチュアリスト>/
 8-13.ピーナツ・ギャラリー
 <シュローダーのベートーヴェン幻想曲/
  ライナスへの子守歌/スヌーピーはサンバを踊る/
  チャーリー・ブラウンの非歌/
  ルーシーの幻覚/
  ペパーミント・パティとマーシーはパレードを先導する>
ジェフリー・ビーゲル(ピアノ)…1-2.8-13/
リード・ゲインズフォード(ピアノ)…3-7/
ヘイディ・ルイス・ウィリアムズ(ピアノ)…3-7/
フロリダ州立大学交響楽団/
アレクサンダー・ジメネス(指揮)
2009 年に70 歳の誕生日を迎えたアメリカの女性作曲家、ズウィリック(1939-)。このアルバムは彼女の一連の作品を収録したものです。ミレニアム・ファンタジーは彼女が子どもの頃、祖母が歌ってくれた民謡に基づくのだそうです。まるでドビュッシーを思わせる「映像」は、ワシントンD.C.にある「女性芸術美術館」に所蔵された多くの絵画からインスピレーションを得ています。当盤のジャケットに使われたアリス・ベイリーの作品もここの所蔵品です。そして、メインの「ピーナツ・ギャラリー」です。M.シュルツのコミックでおなじみの彼らが音楽となって生き生きと動き回る様はまさに圧巻!ズウィリック自身がこのコミックに登場しているため、そのお返しとしてこの組曲が出来上がったのだそうです。シュローダーの弾くベートーヴェンがこの耳で聴けるなんて大感激です。演奏しているのは、名ピアニスト、ジェフリー・ビーゲルです(ビーグルではありません)。
8.572500 カステルヌオーヴォ=テデスコ(1895-1968):シェイクスピア序曲集第 1 集
 1.ジュリアス・シーザー Op.78/
 2.じゃじゃ馬ならし Op61/
 3.アントニーとクレオパトラ Op.134/
 4.真夏の夜の夢 Op.108/
 5.コリオレイナスの悲劇 Op.135/
 6.十二夜 Op.73 全て世界初録音
西オーストラリア交響楽団/
アンドリュー・ペニー(指揮)
イタリア系ユダヤ人の家に生まれ、高い教養を持った彼は、シェークスピアの文学をこよなく愛していました。多くの作品に曲をつけ、その中には2 つのオペラや、多数の歌曲とソネット、そしてこのシリーズで聴くことができる11 の序曲などがそれにあたります。勇壮なファンファーレに先導されるジュリアス・シーザーの物語、メンデルスゾーンのアプローチとはかなり異なる「真夏の夜の夢」など、どれも極彩色のオーケストラをフルに鳴らした聴き応えのある曲です。ギター音楽の作曲家として認知されていますが、それだけではありません。彼の底力はすごいです。
8.559652 ギャラガー:管弦楽作品集
 1.「ディヴァージョン」序曲(1986)/
 2.子守歌(1977)/
 3-7.シンフォニエッタ(1990/2007)…世界初録音
 <イントラーダ/間奏曲/マランボ/パヴァーヌ/
 ロンド・コンチェルタンテ>/8.1 楽章の交響曲「哀歌」
ロンドン交響楽団…1.2.8/
ロンドン交響楽団のメンバー…3-7/
ジョアン・ファレッタ(指揮)
ニューヨーク生まれの作曲家ギャラガー(1947-)の作品集です。彼はカレル・フサ、ネッド・ローレムを始めとした錚々たる大作曲家たちの指導を受け、管弦楽曲、合唱、室内楽、そして吹奏楽まで幅広い作品を書いています。彼の音楽はどれも壮大でかつ抒情的な音色も有しています。彼の作品は世界中で高く評価されていますが、とりわけ「子守歌」はその美しさでポーランドを始めとした各国のオーケストラで何度も演奏されています。「ディヴァージョン」序曲はもともとシンフォニック・バンドのための書かれた「ディヴァージョン」の素材を使ってフルオーケストラの作品を書きあげたものです。まるでハリウッドの音楽を思わせる雄大さがたまりません。豊かな音色のシフォニエッタ、「哀歌」と名付けられていても、中間部ではかなりの盛り上がりを見せる「1 楽章の交響曲」とバラエティに富んだ選曲です。
8.572651-52
(2CD)
スーザ:行進曲傑作集
CD1:
 1.海を越えた握手/2.忠誠/
 3.ロイヤル・ウェールズ・フュージリア連隊/
 4.剣と拍車/5.キング・コットン/6.パナマの開拓者/
 7.自由の鐘/8.自由の精神に敬礼を/
 9.黒馬の騎兵隊/10.士官候補生/
 11.テキサスの娘たち/12.美中の美/
 13.旗の騎士/14.雷神/15.ワシントン・ポスト/
 16.ヤンキー海軍の栄光/17.星条旗よ永遠なれ/
CD2:
 1.聖なる殿堂の貴族たち/
 2.進めウィスコンシン永遠に/3.無敵の鷲/
 4.勇志は前線へ/5.外交官/6.ピカドール/
 7.ジャック・ター/8.アメリカ第一/
 9.名誉の砲兵隊/10.ミネソタ行進曲/
 11.アトランティック・シティー・ページェント/
 12.150 年祭博覧会/13.セビリアの花/
 14.ココーランの候補生/15.国技/
 16.銃弾と銃剣/17.海軍予備役
ロイヤル・アーティレリー・バンド/
キース・ブライオン
この 2 枚のCD の中にスーザ(1854-1932)の名行進曲が34 曲入っています。おなじみの曲から、聴いたことがあってもタイトルを思い出せない曲まで、どこから聴いてもかっこ良く、また気分を高揚させてくれます。家でじっくり聴くのもよし、ドライブのお供にもよし。
8.572398 シュトックハウゼン:マントラ(1970)
 1-26.2 人のピアニストのための「マントラ」
ペストヴァ/
メイエ・ピアノ・デュオ/
クセーニャ・ペストヴァ(ピアノ)/
パスカル・メイエ(ピアノ)/
ヤン・パニス(電子楽器)
この曲を作曲した頃のシュトックハウゼン(1928-2007)は、それ以前の不確定性を持った音楽を離れ、記譜法へと回帰していました。とは言っても、もちろん楽譜に書かれたことをそのまま演奏すれば、彼の意図した曲になるわけではなく、様々な要素が必要で、常に緊張感に満ちたものであることは間違いないのですが。「マントラ」は1970 年に大阪万博で来日したシュトックハウゼンが、「何か」を得て作曲したとされていますが、それは常人には理解不能。彼のいうマントラは13 のフォルメル(短い音楽的素材)からなり、ピアノの音は、変調機で歪められ、電子音と呼応します。そして様々な変遷を経て、果ては大宇宙へと拡散する?のだとか。ま、何も言わずに聴いてみてください。録音も優秀です。
8.557533 シェーンベルク:弦楽四重奏曲集
 1-4.弦楽四重奏曲第 3 番 Op.30(1927)/
 5-8.弦楽四重奏曲第 4 番 Op.37(1936)/
 9.ピアノ独奏付きヴァイオリンのための幻想曲 Op.47(1949)
フレッド・シェリー弦楽四重奏団/
ロルフ・シュルテ(ヴァイオリン)…9/
クリストファー・オールドファーザー(ピアノ)…9/
ロバート・クラフト監修
シェーンベルク(1874-1951)の第3 番と第4 番の弦楽四重奏曲は、すでに無調の世界へと足を踏み入れていますが、第3 番の形式はまだ古典的なものを踏襲しています。せわしなく動き回る第1 楽章の音形は確かに不安を煽りますが、第2 楽章の瞑想的な雰囲気で気分はとりあえず落ち着くことでしょう。落ち着きのない第3 楽章、そして、こちらも判別は難しくとも、ロンドと銘打たれている以上、何度も繰り返される同じメロディ、と、なぜか忘れられない印象を残す曲です。第4 番は更に熟成した音楽で、伝統と新奇がうまく調和するとこうなる。という見本のような曲です。
8.559630 ピストン:弦楽四重奏曲第 1、3、5 番
 1-3.弦楽四重奏曲第 1 番(1933)/
 4-6.弦楽四重奏曲第 3 番(1947)/
 7-9.弦楽四重奏曲第 5 番(1962)
ハーレム弦楽四重奏団
<メンバー>
イルマー・ガヴィラン(ヴァイオリン)/
メリッサ・ホワイト(ヴァイオリン)/
ホアン=ミゲル・ヘルナンデス(ヴィオラ)/
デズモンド・ネイスミス(チェロ)
アメリカの現代作曲家ピストン(1894-1976)は、ハーヴァードで学んだ後、パリでナディア・ブーランジェに師事しました。彼の作品は基本的に新古典派の様式によるもので、代表的なバレエ音楽「不思議な笛吹き」や、8 曲の交響曲などが比較的知られています。この弦楽四重奏曲は彼の円熟した作風が楽しめるもので、力強さが横溢する第1 番、音と音が激しく交錯する第3 番、そして意外にも穏当な響きが戻ったかのような第5 番と、多彩な音が詰まっています。新古典派から十二音へと移行した人ですが、シェーンベルクのような切れ味ではなく、大地を踏みしめるようなしっかりとした音楽性を感じさせる作品群です。
8.559666 グロリア・コーツ:弦楽四重奏曲第 9 番他
 1-2.弦楽四重奏曲第 9 番(2007)…世界初録音/
 3-6.独奏ヴァイオリンのためのソナタ(2000)/
 7-13.ピアノ三重奏のための抒情組曲
  「ひばりの中から-あなたは音楽を見つけるだろう」
クロイツェル四重奏団
<メンバー>
ピーター・シェパード・スケアヴェズ(ヴァイオリン)…1-13/
ミハイロ・トランダフィロウスキ(ヴァイオリン)…1-2/
モルガン・コフ(ヴィオラ)…1-2/
ネイル・ヘイド(チェロ)…1-2.7-13/
ロデリック・チャドウィック(ピアノ)…7-13
交響曲の作曲家として良く知られるアメリカの女性作曲家、グロリア・コーツ(1938-)。彼女の作風はとにかく個性的で、至るところに出現する上昇するグリッサンド(音を滑らすように移動する)と、時々挟みこまれる親しげなメロディが、まるで悪夢のように耳を掠めるのです。もちろんここに収録されている弦楽四重奏曲も例外ではなく、低弦で繰り返される分散和音を彩る、鳥のさえずりのようなヴァイオリンの音色は一度聴いたら忘れることはないでしょう。対する「ヴァイオリン・ソナタ」は幾分古典的な佇まいを見せる禁欲的な曲。弦の限界に挑むかのような孤高の響きがたまりません。エミリー・ディキンソンの詩の一節をタイトルにした「ピアノ三重奏曲」は、タイトル通り抒情的な曲。とはいえ、美しい響きの中に、さりげなく四分音を紛れ込ませてくるところが彼女流。調子の狂ったような弦楽器の響きをご堪能ください。体が拒否しても脳が陶酔するという「二日酔い」のような気分になれること請け合いです。
8.572278 ミヨー:クラリネット、ヴァイオリンとピアノのための組曲 Op.157b 他
 1-4.クラリネット、ヴァイオリンとピアノのための組曲 Op.157b/
 5-7.スカラムーシュ Op.165d/
 8-10.ヴァイオリン・ソナタ第 2 番 Op.40/
 12-14.クラリネットのためのソナチネ Op.100/
 15.春 Op.18/
 16.シネマ幻想曲「屋根の上の牡牛」 Op.58b
ジャン=マルク・フェサール(クラリネット)…1-7.12-14/
フレデリック・プラシー(ヴァイオリン)…1-4.8-11.15-16/
エリアンヌ・レイエ(ピアノ)…1-16
フランス 6 人組の一人、ミヨー(1892-1974)は膨大な作品を残した事で知られています。それは、演奏会用の曲、映画音楽、吹奏楽までありとあらゆるジャンルに渡り、作風も曲によって様々。とにかく攻略しがいのある作曲家です。若い頃、仕事の関係でブラジルに滞在していたこともあってか、驚くほど情熱的な面が顔を出すこともあったり、新古典派的な機能的な面もあったり、また亡命後のアメリカでは、ロマンティックさも加わるという面白さ。このアルバムでは、どちらかというと明るく楽しい曲を中心に収録。もとはモリエールの喜劇「空飛ぶお医者さん」の音楽を改変した「スカラムーシュ」、もともとはチャップリンの無声映画のために書かれた「屋根の上の牡牛」。どちらもブラジルの香りが漂う名曲です。他の曲もステキ。とにかくイケテル1 枚です。
8.572364 ジェイコブ:リコーダーを含む室内楽曲集
 1-7.アルト・リコーダーと弦楽のための組曲
 (リコーダーと弦楽四重奏編)/
 8-11.ソプラノ・リコーダーのためのソナチネ/
 12-15.ソプラノ・リコーダーのためのソナタ/
 16-21.リコーダー・コンソート/
 22-32.ソプラノ・リコーダーとピアノのための変奏曲/
 33-36.ソプラノ・リコーダー、ヴァイオリン、チェロと
  ハープシコードのためのトライフル
 1-7…弦楽四重奏版は世界初録音/
 12-15,33-36…世界初録音
アナベル・ナイト(リコーダー)/
ロビン・ビッグウッド(ピアノ&チェンバロ)…8-15,22-32,34-36/
マッジーニ弦楽四重奏団…1-7/
デイヴィッド・エンジェル(ヴァイオリン)…33-36/
ミハウ・カズノフスキ(チェロ)…33-36/
フォンタネッラ・リコーダー五重奏団のメンバー…16-21
何人かの特別な例をのぞくと、リコーダーを専門とする奏者は現代に書かれた作品を演奏することはありません。しかし、これらの曲を聴いてしまったら、その考えは改めた方がいいな。と思うに違いありません。イギリスの作曲者、ゴードン・ジェイコブ(1895-1984)は数多くの作品で知られるとともに、優れた教育者です。彼は様々な楽器のための協奏曲を書くことで、奏者たちの能力を引き出すことに成功したのでした。ここでリコーダーを吹いているアナベル・ナイトも彼の教え子で、師の思いをそのまま受け継いだ闊達な演奏を聴かせます。時には郷愁を誘い、ある時は鋭く空気を引き裂くかのような音色をお聴きください。2 作の世界初録音を含む興味深い1 枚です。
8.572331 ピアソラ・ベスト・タンゴ
 1-4.ブエノスアイレスの四季
 <ブエノスアイレスの夏/ブエノスアイレスの秋/ブエノスアイレスの冬/
 ブエノスアイレスの春>/5.ロコへのバラード/
 6.天使のミロンガ/7.天使の死/8.天使の復活/
 9.さらば、パリ/10.アルフレイド・ゴビの肖像/
 11.アディオス・ノニーノ/12.同一の罰/13.ピカソ/
 14.グアルディア・ヌエバ/
 15.センティード・ウニコ
  全て A.デレ=ヴィーネによるピアノ独奏編
アキレス・デレ=ヴィーネ(ピアノ)
哀愁、情熱、切望、情感、これらが全て含まれたピアソラの音楽は、どのような編成で演奏しても、独特の魅力を発揮するものですが、ピアノ1 台で演奏するピアソラは、まるでジャケットに描かれた女性の引き締まった太もものように健康的で躍動的です。しか妖艶さを失うことはなく、囁くようなピアニシモは、まるで耳たぶに息を吹きかけられるような色っぽさです。ここでピアノを演奏するデレ=ヴィーネはクラウディオ・アラウの弟子で、数々のコンクールで入賞歴を誇るヴェテランです。このアルバムでは全て彼自身の編曲によるもので、ピアソラの音楽を余すことなくピアノへと移し替えています。
8.559664 ハリス:ピアノ作品全集
 1-4.ピアノ・ソナタ Op.1/
 5-8.小さな組曲<鐘/悲しいニュース/遊ぶ子ども/スランバー>/
 9-13.アメリカのバラード第 1 集/
 14-16.3 楽章のピアノ組曲/17.トッカータ/
 18-19.アメリカのバラード第 2 集/
 20.アメリカ民謡「真実の愛、泣かないで」による変奏曲/
 21.無題/22.3 楽章のピアノ・ソナタより「スケルツォ」/
 23.シャーリーのハッピーピース/
 24.オーケストレーション 21.22.23.24…世界初録音
ジェフリー・バールソン(ピアノ)
オクラホマ州出身の作曲家、ロイ・ハリス(1898-1979)。彼も、この当時のアメリカの作曲家と同様、パリに留学しナディア・ブーランジェの薫陶を受けていて、同時にルネサンス音楽の研究にも没頭していました。彼のピアノ曲の多くは、ピアニストである妻ジョハナのために書かれており、中世の歌とバロック式の対位法を用いながらも、20 世紀のフランス音楽の香りを仄かに伝える秀作となっています。多調性の追求、即興的なパッセージ、そしてどこからか聴こえてくるアメリカやアイルランドの民謡・・・と、広範囲に渡る妙技を堪能できる内容です。大作から、断片的な作品までどれもが個性的。
8.570768 リスト:ピアノ作品全集第 32 集旅人のアルバム他
 1-6.旅人のアルバム第 1 巻「印象と詩」S156/R8
 <リヨン/ワレンシュタットの湖/
 泉のほとりで/ジュネーヴの鐘/
 ウィリアム・テルの礼拝堂/ジュネーヴの教会の詩編歌>
 7-9.幻影 S155/R11
 <センツァ・レンテッツァ・クアジ・アレグレット/
 ヴィヴァメンテ/シューベルトのワルツによる幻想曲>
アシュリー・ウェイス(ピアノ)
この「旅人のアルバム」は、1834 年から1838 年に作曲され1842 年に完成。当時恋愛関係にあったマリー・ダグーと共に、パリからスイスへと旅行した時の感動を音楽にしています。スイスの美しい風景に感動したリスト(1811-1886)は、その強い印象をまるで絵画を描くようにピアノにぶつけました。力強く野心的な曲が並びますが、その後リストはなぜか、この曲集を「巡礼の年」に改定、いくつかの曲をそのまま残した上で大きく改変。こちらの「旅人のアルバム」は無きものとしてしまったのです。巡礼の年第1 年(8.550548)と聴き比べてみるのも楽しいでしょう。「幻影」も1834 年頃の若きリストによる作品ですが、驚くほど瞑想的で、リストらしい「派手さ」は見られません。曲だけ聴いていると晩年の作品のような佇まいを持つ不可思議な曲です。そのせいかあまり演奏される機会もなく、忘れられた曲集となってしまっています。
8.572309 J.S.バッハ:半音階幻想曲とフーガ他
 1-2.半音階的幻想曲とフーガニ短調 BWV903/
 3-9.パルティータ第4 番ニ長調 BWV828
 <序曲/アルマンド/クーラント/アリア/
  サラバンド/メヌエット/ジグ>/
 10-15.イギリス組曲第3 番ト短調 BWV808
 <前奏曲/アルマンド/クーラント/サラバンド/ガボット1.2/ジグ>
リサ・グード・クロフォード(ハープシコード…ルッカーズ1624 年製ウンターリンデン美術館所蔵)
バッハ(1685-1750)の鍵盤曲の中でも、特に有名ですばらしい作品を3 つ集めてみました。1720 年頃に書かれた「半音階的幻想曲とフーガ」は、現在では自筆譜が失われてはいるものの、多くの弟子たちが書き移し、教材として使われていたため、人によって装飾などに違いが発生してしまいました。しかし、本来の和声進行などは損なわれることなく、彼の最も雄大で精緻な作品の一つとして愛されています。パルティータは、本来、変奏曲のように主題が一刻一刻と変化していく曲、フランス風組曲は一定の舞曲の配列をもった小曲集です。どれも難易度はとても高いものですが、アメリカの名ハープシコード奏者クロフォードは、歴史的価値を持つ楽器から深みのある素晴らしい響きを引き出し、自由度の高い柔軟な解釈を聴かせてくれます。
8.572032 ペンデレツキ:クレド
 クレド(1998)
 <1.われは唯一の神を信ず/
 2.あなたは我ら人類のため/3.そしてあなたは/
 4.そして苦しみを受け/
 5.あなたの十字架を私たちは崇めます/
 6.そして聖書に書かれていたとおり/
 7.我は信ずる、主なる聖霊を/
 8.罪の赦しのためとしての/
 9.よみがえりと来世の命を待ち望む>/
 10.母校ヤゲロニカ大学をたたえるカンタータ(1964)
イヴォナ・ホッサ(ソプラノ1)/
アガ・ミコライ(ソプラノ2)/
エヴァ・ヴォラク(アルト)/
ラファウ・バルトミンスキー(テノール)/
レミギウシュ・ルコムスキ(バス)/
ワルシャワ少年合唱団/
ワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団&合唱団/
アントニ・ヴィト(指揮)…1-9/
ワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団&合唱団/
アントニ・ヴィト(指揮)…10
1960 年代のペンデレツキ(1933-)を知る人が、この「クレド」を聴いたら、あまりのロマンティックさに目を丸くするかもしれません。何しろ、冒頭から切なく激しくとも美しい響きに満ち、調性から逸脱することもないのですから。この音楽性の変容を拒否する人もいるかもしれませんが、祈りの心を伝えるには、このような調和に満ちた音楽も必要なのでしょう。「ペンデレツキらしさ」を求める人は、その30 年ほど前に書かれたカンタータをどうぞ。こちらにはおなじみの破壊的な音が横溢しています。
8.572279 シューベルト:ミサ曲 第1 番&第3 番
 ミサ曲 第 1 番ヘ長調 D.105
 <1.キリエ/2-4.グローリア/5-6.クレド/
  7.サンクトゥス/8.ベネディクトゥス/9-10.アニュス・デイ>/
 ミサ曲第 3 曲変ロ長調 D.324
  <11.キリエ/12-14.グローリア/15-17.クレド/
  18.サンクトゥス/19.ベネディクトゥス/20-21.アニュス・デイ>
トリーネ・ウィルスベリ・ルンド(ソプラノ)/
ベッティナ・ランチ(アルト)/
リ・ミンウ(テノール)/
アシャフ・レヴィチン(バス)/
イモータル・バッハ・アンサンブル/
ライプツィヒ室内管弦楽団/
モルテン・シュルト=イェンセン(指揮)
シューベルト(1797-1828)のミサ曲第1 番は、彼が17 歳の時の作品です。当時の彼は小学校の教師として働いていましたが、どうもこちらにはあまり熱心ではなく、その熱意は全て作曲活動へ向いていたようです。個人的にサリエリに作曲を習うも、書いた曲のほとんどは「モーツァルトやハイドンの真似」と酷評され、それはそれで悩みの種だったようで、彼は驚くほどの作品を仕事の合間に書きあげたのです。それでも、ようやくこのミサ曲はサリエリからお墨付きをもらうことができ、彼はどんなに自信をつけたことでしょう。なるほど、曲の完成度は驚くほどに高く、後年の感傷的な面も併せ持つ素晴らしい作品です。第3 番はその翌年に書かれており、一年で更に進化を遂げた若者の姿と才能を彷彿させるものです。
8.572346 ヴィエルヌ:歌曲集「愛の詩」Op.48 他
 歌曲集「愛の詩」Op.48
 <1-3.フロレアル(花月)[ある日、私はあなたを見た/
 私の心の庭で/ばら色の舟]/4-7.テルミドール(熟月)
 [キスしてください/宝物/かわいいロンド/
 放棄する]/8-11.ブリュメール(霜月)
 [秋のソネット/魔女/大気の発見/黒い舟]/
 12-15.ニヴォーズ(雪月)[冬の日/記憶/不安/暗き快楽]>/
 16.プシュケ Op.33/17.絶望のバラード Op.61
マイケル・バンディ(バリトン)/
ジェレミー・フィルセル(ピアノ)
フランク、ヴィドールに学び、多くのオルガン曲を残したヴィエルヌ(1870-1937)は、ほとんど全盲に近かったにも拘わらず、パリのノートルダム大聖堂のオルガニストを務め、通算1750 回目の演奏会の最中に演奏台で倒れ、67 歳の生涯を閉じました。そんな彼はオルガン曲だけでなくこんなにチャーミングな歌曲も書いていました。この「愛の詩」は各々3〜4 曲が、フランス革命歴による四季に分けられて並べられています。自然の大きな営みの前には、人間など無力な存在に過ぎない・・・どこか頽廃的で美しい歌曲集です。
8.572514 イギリス歌曲シリーズ第 21 集ヴェナブルス:愛の翼の上で Op.38 他
 1-5.愛の翼の上で Op.38
 <イオニアの歌/月灯りの中、船は出て行く/
 ソネット第 11 番/碑/あなたが年をとった時>/
 6-9.ヴェネチア歌曲集-愛の声 Op.22
 <幸運の島/通り過ぎる見知らぬ人/ゴンドラへの誘い/愛の声>/
 10.真夜中の哀歌 Op.6/11.壊れる、壊れる…壊れる Op.33-5/
 12.11 月のピアノ Op.33-4/
 13.命の短き要約 Op.33-3/14.歪んだ飛行 Op.28-1/
 15.真夜中にOp.28-2/16.かば Op.33-6/
 17.モールヴァンにて Op.24/
 18.キス Op.15 1-5,11,12…世界初録音
アンドリュー・ケネディ(テノール)/
イアイン・バーンサイド(ピアノ)
NAXOS の人気シリーズ、イギリス歌曲集も第21 集を迎え、いよいよ佳境に入って来た感があります。今回の作曲家は1955年生まれのイアン・ヴェナブルス(1955-)。彼はリバプールで生まれ、地元の大学で学んでいます。その後トリニティ・カレッジで音楽を学び、現在「イギリス有数の声楽曲作曲家」としての地位を築き、アーサー・ブリス協会の取締役でもあります。彼の書く曲は、もちろん現代的な響きや、様式を踏襲することもありますが、基本的に調性を逸脱することなく常に暖かさと仄暗さを帯びています。アンドリュー・ケネディの憂いを含んだ声が、またこれらの曲調にぴったりなことは言うまでもありません。世界初録音を含む意欲的な選曲にも注目です。
8.660255-56
(2CD)
ドニゼッティ:歌劇「ランメルモールのルチア」全曲
CD1:
 <第1 部>
 1-4. 第1 場/5-10. 第2 場/
 <第2 部>11-16.第1 幕第 1 場/
CD2:
 <第2 部続き>1-4.第1 幕第 2 場/
 5-6.第2 幕第 1場/7-11.
 第2 幕第 2 場/12-15.第2 幕第 3 場
ルチア…デジレ・ランカトーレ(ソプラノ)/
エドガルド…ロベルト・デ・ビアージョ(テノール)/
アシュトン卿エンリーコ…ルカ・グラッシ(バリトン)/
ライモンド…エンリコ・ジュゼッペ・イオーリ(バス)/
アルトゥーロ…マッテオ・バルカ(テノ
ール)/
アリーサ…ティツィアーナ・ファルコ(メゾ・ソプラノ)/
ノルマンノ…ヴィンセンツォ・マリア・サリネッリ(テノール)/
ベルガモ音楽祭管弦楽団&合唱団/
アントニーノ・フォリアーニ(指揮者)
ドニゼッティ(1797-1848)が愛読していたウォルター・スコットの小説「ランマムーアの花嫁」。これが元になり、1835 年、最も有名なベルカント・オペラが誕生しました。愛、不和、裏切り、狂気、殺人・・・悲劇的でスキャンダラスな物語は人々を熱狂させ、ヒロインの白いドレスに飛び散る血しぶきは、全ての聴衆の心を捉えたのです。ここでルチアを歌うのは、日本でもおなじみデジレ・ランカトーレ。ふくよかな体躯から生まれる豊かな声と、絶妙なコロラトゥーラをお聴きください。この録音、すでに映像として発売されていますが、こうして音だけで聴いてみるのもまた違った味わいがあるものです。有名な「狂乱の場」では慣例のフルートではなく、スコアに指定されている「グラス・ハーモニカ」を使用。幽玄な響きはルチアの壊れた心を吹き抜ける風のようです。
8.660263-64
(2CD)
モンシニ:歌劇「脱走兵」全曲
CD1:
 第1 幕<1.序曲/
 2.私たちは愛する人を悲しませることはできますか?/
 3.私の時は過ぎ去った/4.ああ、生きている/
 5.夜の行進/6.それは本当?私は聞いていない/
 7.不心得者、私は何をしているのだ/
 8.この場所が嫌い、逃げて>/
第2 幕<9.間奏曲/10.死ぬことはない/
 11.私は捨てない/12.おお天よ、私を見てください/
 13.増え行く条件/14.おお天よ、あなたは死に向かっている/
 15.全ての人よ-乾杯のワイン>/
CD2:第3 幕
 <1.間奏曲/2.今、は、じ、ま、る/
 3.それはとても甘いのか/4.王が渡す/
 5.それは簡単、私を見て/
 6.親愛なるルイーズ、さようなら/7.それとも私?/
 8.走れ、彼女は死にかけている>
ルイーズ…ドミニク・ラーベル(ソプラノ)/
アレクシス…ウィリアム・シャープ(バリトン)/
ジェンネッテ…アン・モノイオス(ソプラノ)/
デイヴィッド・ニューマン(バリトン)/
ユージン・ガルヴィン(バス・バリトン)/
トニー・ブーテ(テノール)/
ダレン・ペリー(バリトン)/
クレア・クットラー(ソプラノ)/
アンドリュー・アデルスバーガー(バス)/
エリック・C・ブラック(バリトン)/
アダム・ホール(テノール)/
オペラ・ラファイエット管弦楽団/
ライアン・ブラウン(指揮)
1729 年、フランス、フォーカンベルグで貴族の家柄に生まれたモンシニ(1729-1817)は、最初ヴァイオリンを学びます。13 歳の時に父親を失い、家計を支えるためパリに行くのですが、25 歳の時にペルゴレージのオペラ「奥様女中」を見てオペラ作曲家になることを決意、短期間のうちに音楽理論を学び、4 年後「軽はずみな告白」で作曲家デビューを果たします。この「脱走兵」は彼を重用したオルレアン公に捧げられた作品で、死刑宣告をされたアレクシスが刑務所を脱走するまでの気取った様子が描かれています。お決まりのやりとりが続き、最後は王の恩赦を受けて幸せになる恋人同士の甘い歌声で締めくくられます。
8.505228
(5CD)
\4400
W.シューマン:出版された交響曲全集
《CD1.8.559254》
 交響曲第 4 番/管弦楽の歌/
 サーカス序曲「サイド・ショー」/
 交響曲第9 番「アルデアティーネの洞窟」/
《CD2.8.559255》
 交響曲第 7 番/
 交響曲第 10 番「アメリカのミューズ」/
《CD3.8.559317》
 交響曲第 3 番/交響曲第 5 番「弦楽のための交響曲」/
 ユディト: 管弦楽のための舞踏詩/
《CD4.8.559625》
 交響曲第 6 番/戦争時の祈り/
 ニュー・イングランド三部作
 <喜びあれ、アメリカ/イエスがなく時/チェスター>/
《CD5.8.559651》
 交響曲第 8 番/夜の旅/アイヴズ(1874-1954):
「アメリカ」による変奏曲(管弦楽編曲:W.シューマン)
シアトル交響楽団/
ジェラルド・シュワルツ(指揮)
2010 年に生誕100 年を迎えたアメリカの大作曲家、ウィリアム・シューマン(1910-1992)の「出版された交響曲」全集です。最初はポピュラー音楽を書いていたのですが、1930 年にトスカニーニ指揮のニューヨーク・フィルを聴いて職業作曲家になることを決意、大学を中退して、個人的に作曲を学び始めたという経歴を持ちます。作曲家としてはかなり多くの作品を残していて、吹奏楽ファンにも人気が高く、アメリカ現代曲を知るためには外せない人です。彼は10 曲の交響曲を書いているのですが、最初の2 曲は本人によって破棄されてしまったため、実質、この8 曲で交響曲全集となります。おなじみ、アイヴズ作曲“「アメリカ」による変奏曲”の管弦楽編曲版ももちろん入ってます。
8.506021
(6CD)
\5500
バーバー:作品集
《CD1.8.559024》
 序曲「悪口学校」Op.5/交響曲第1 番ホ短調Op.9/
 管弦楽のためのエッセー第1 番Op.12/
 交響曲第2 番Op.19/
《CD2.8.559044》
 ヴァイオリン協奏曲Op.14/
 バレエ組曲「スーヴェニール」Op.28/
 弦楽のためのセレナードOp.1/
 シェリーによる一場面のための音楽Op.7/
《CD3.8.559088》
 チェロ協奏曲 Op.22/
 バレエ組曲「メデイア」Op.23/弦楽のためのアダージョOp.11/
《CD4.8.559133》
 ピアノ協奏曲/クリスマスに/
 メデイアの瞑想と復讐の踊り/コマンド行進曲/
《CD5.8.559134》
 ノックスヴィル、1915 年の夏Op.24/
 管弦楽のためのエッセー第 2 番 Op.17/
 同第第3 番Op.47/祝典トッカータOp.36/
《CD6.8.559135》
 キャプリコーン協奏曲Op.21/
 歌劇「ブリッジ遊び」Op.35/
 ミューテーションズ・フロム・バッハ/歌劇「ヴァネッサ」Op.32 より間奏曲/
 オーボエと弦楽のためのカンツォネッタ/
 ファドグラフ・オブ・ア・イースターン・シーン Op.44
ロイヤル・スコティッシュ管弦楽団/
マリン・オールソップ(指揮)
バーバー(1910-1981)と言えば、あの有名な「弦楽のためのアダージョ」が真っ先に頭に浮かぶ人も多いことでしょう。もともとは弦楽四重奏曲第1 番の第2 楽章として作曲されたのですが、現在ではこちらの編曲ヴァージョンの方が広く愛されています。突きあげるような慟哭、深い悲しみ、これらが無限に続くような幅広いメロディで繰り返されていくこのメロディは1963年のJ.F.ケネディの葬儀で演奏されポピュラーになり、以降、映画やドラマで効果的に使われています。しかし、この曲は彼の作品の中では比較的初期のもの。こうしてじっくり聴いてみると実に多彩な音楽を書いていた人だということがわかるでしょう。オールソップの比類なき解釈で。

NEWTON CLASSICS

8802021
(4CD)
\3800
ラフマニノフ(1873-1943):交響曲全集他
CD1:
 1-4.交響曲第 1 番ニ短調 Op.13/
 5.交響詩「死の島」Op.29/
CD2:
 1-4.交響曲第 2 番ホ短調Op.27/
 5.交響詩「岩」Op.7/
CD3:
 1-3.交響曲第 3 番イ短調 Op.44/
 4-6.交響的舞曲 Op.45/
CD4:
 1-4.詩曲「鐘」Op.35/5.カンタータ「春」Op.20/
 6-8.3 つのロシアの歌 Op.41
  <川を越えて/おお、ヴァンカよ/赤らめた頬におしろいを塗ってよ>
アレクサンドリア・ペンダチャンスカ(ソプラノ)…CD4-2/
カルディ・カルドフ(テノール)…CD4-1/
セルゲイ・レイフェルクス(バリトン)…CD4-4.5/
フィラデルフィア芸術協会合唱団…CD4/
フィラデルフィア管弦楽団/
シャルル・デュトワ(指揮)
録音 1990 年11 月…CD3, 1991 年11 月…CD1, 1992 年1 月…CD4, 1993 年2 月…CD2 フィラデルフィア・メモリアル・ホール
ラフマニノフは生涯に3 曲(音楽院在学中に書いた1 楽章のみの断片は含まず)の交響曲を書いています。現在では、どの曲も演奏会のレパートリーとして人気がありますが、最近まではなかなか演奏されることもなかったようです。そもそも第1 番は初演が大失敗。これで自信を失ったラフマニノフが3 年ほど何も書けなくなってしまった事は良く知られています。今では、高い人気を誇る第2 番も、当初は「長すぎる」ということでカットされるのが当たり前。1940〜50 年代は短縮版を使うのが慣例とされており、今のように全曲演奏されるようになったおは1970 年代になってからでした。交響曲第3 番はラフマニノフ本人も気に入っていて、この曲の初演権を巡ってストコフスキーとオーマンディが争うほど。ラフマニノフ自身の自演も残っているのですが、「甘いメロディ」が若干少なめなせいか、第2 番ほどの人気は保っていないようです。しかし、同時期に書かれた「交響的舞曲」との関連性や、豊かな音響など興味深い点が多く、聴きどころもたっぷりなのです。で、このデュトワの4 枚組。これらが全て聴ける上に、交響詩から声楽作品集まで盛りだくさんの内容となっています。
8802016
\2000
ヘンデル(1685-1759):ジョージ二世の戴冠式アンセム
 1.司祭ザドク/2.王は汝の力によって喜び/
 3.汝の御手は強くあれ/
 4.わが心は美しい言葉に満たされ/
 5.ユダス・マカベウス
ジョアン・ロジャース(S)/
キャサリン・デンリー(A)/
アンソニー・ロルフ・ジョンソン(T)/
ロバート・ディーン(B)/
アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ&合唱団/
サー・ネヴィル・マリナー(指揮)
歴代のイギリス国王の戴冠式では、常に音楽が重要な役割を担ってきました。20 世紀になってからは、1902 年、エドワード7世のために書かれたパリーの作品、そして1911 年、ジョージ5 世のためのエルガーの作品1937 年のジョージ6 世のためのウォルトン、そして1953 年エリザベス2 世の戴冠式の際にもウォルトンが作曲しています。そんな伝統の中、1727 年はヘンデルがジョージ2 世の戴冠式のために音楽を書きました。この時の式次第では、パーセル、タリス、ギボンズ、ブロウの作品も演奏され、戴冠式を盛り上げたと記録に残っています。全体は4 つの部分からなり、「司祭ザドク」は現在でもイギリスの戴冠式では必ず演奏されます。マリナーは、華やかさの中に堅実さを帯びた理想的な演奏を聞かせます。録音 1984 年6 月ロンドン
8802017
(2CD)
\2600
ハイドン(1732-1809):ヴァイオリン&チェロ協奏曲集
 CD1:
  1-3.ヴァイオリン協奏曲ハ長調 Hob:VIIa-1/
  4-6.ヴァイオリン協奏曲イ長調 Hob:VIIa-3/
  7-9.ヴァイオリン協奏曲ト長調 Hob:VIIa-4/
 CD2:
  1-3.ヴァイオリンとハープシコードのための協奏曲ヘ長調 Hob:VIII-6/
  4-6.チェロ協奏曲第 1 番ハ長調 Hob:VIIb/
  7-9.チェロ協奏曲第 2 番ニ長調 Hob:VIIb
サルヴァトーレ・アッカルド(vn)…CD1、CD2.1-3/
ブルーノ・カニーノ(Cemb)…CD2.1-3./
クリスティーネ・ワレフスカ(vc)…CD2.4-9/
イギリス室内管弦楽団/
サルヴァトーレ・アッカルド(指揮)…CD1,CD2.1-3/
エド・デ・ワールト(指揮)…CD2.4-9
1761 年、ハイドンがエステルハーツィ家の副楽長となってすぐ、彼は楽団に何人かの注目すべき演奏家がいることに気が付きました。まずは交響曲の中で彼らに素晴らしいソロ・パートを与え、次にはヴァイオリン奏者、ルイージ・トマジーニとチェロ奏者ヨーゼフ・バイグルのために一連の協奏曲を書くのです。これらは19 世紀の間は忘れられていましたが、20 世紀になってようやく発見され(有名なチェロ協奏曲に至っては、1950 年代まで陽の目をみることはありませんでした)現在では大切なレパートリーになっています。そんなハイドンの協奏曲を、ここではアッカルドが丁寧に演奏しています。最近の風潮は、きびきびとしたテンポ設定が主流ですが、この頃は、ねっとり、こっくりとしたテンポを取り、メロディをとことん歌わせ、まるでロマン派の曲のような風情を持たせています。女王ワレフスカの悠然たるチェロも聴きどころです。録音 1980 年5 月…CD1、CD2.1-3, 1972 年1 月…CD2.4-9
8802018
\2000
ベルク(1885-1935):ヴァイオリン協奏曲&3 つの管弦楽の小品
 1-2.ヴァイオリン協奏曲「ある天使の思い出のために」/
 3-5.3 つの管弦楽の小品 Op.6
ギドン・クレーメル(ヴァイオリン)/
バイエルン放送交響楽団/
サー・コリン・デイヴィス(指揮)
マーラーの未亡人アルマが、ワルター・グロピウスと再婚し生まれた娘マノン。才気溢れる彼女が病に倒れたのは、まだ10 代の時でした。闘病虚しく19 歳でこの世を去った彼女に捧げるべく、2〜3 か月でこの協奏曲「ある天使の思い出のために」を仕上げたベルク。しかし、彼もまた後を追うように、1935 年12 月に亡くなります。このヴァイオリン協奏曲は十二音技法を用いながらも、随所に美しい響きが溢れ、また最後の部分にはバッハのカンタータも引用され感動的な終結を迎えます。この1980 年代のクレーメルの演奏は、まるでガラス細工のような切れ味を持ち、圧倒的な存在感を放ち続けることでしょう。録音 1983 年12 月、1984 年3 月
8802019
\2000
グリーグ(1834-1907)&シューマン(1810-1856):ピアノ協奏曲
 1-3.グリーグ:ピアノ協奏曲イ短調 Op.16/
 4-6.シューマン:ピアノ協奏曲イ短調 Op.54
スティーヴン・コヴァセヴィチ(ピアノ)/
BBC 交響楽団/
サー・コリン・ディヴィス(指揮)
グリーグとシューマンの協奏曲は、調性が同じであることや(冒頭の緊張感も似ています)、LP の両面に収録するのにちょうど良い時間であることなどの理由で、同じ盤に収録されることが多く、ピアノ協奏曲をこれから楽しもうというビギナーさんにもぴったりの選曲なのです。このコヴァセヴィチの演奏も初出のLP からこのカップリング。コヴァセヴィチの目くるめくテクニックはもちろんのこと、もちろんディヴィスのこなれたアプローチによるBBC 交響楽団の芳醇な響きも素晴らしく、曲の持つ普遍性を余すことなく描き出しているものです。録音 1970 年9 月…4-6、1971 年1 月…1-3
8802007
(4CD)
\3800
ジェラール・スゼー:フランス歌曲集
CD1
 《フォーレ(1845-1924):歌曲集》
  1.漁師の歌 Op.4-1/2-4.ある日の詩 Op.21/
  5.ゆりかご Op.23-1/6.秘め事 Op.23-3/
  7.夜明け Op.39-1/8.捨てられた花 Op.39-2/
  9.ばらOp.51-4/10.マドリガル Op.35/
  11-15.5 つのヴェネツィアの歌 Op.58
  <マンドリン/秘めやかに/緑/クリメーヌに/やるせない夢ごこち>/
  16-24.優しき歌 Op.61/25.消え去らぬ香り Op.76-1/
  26.アルペッジョ Op.76-2/27.牢獄 Op.83-1/
  28.夕べ Op.83-2/29.9 月の森の中で Op.85-1/
  30.水に漂う花 Op.85-2/31.無言の贈り物 Op.92/
CD2
 《フォーレ:歌曲集》
  1-2.イヴの歌 Op.95 より<生きている水/たそがれ>/
  3-4.閉ざされた庭 Op.106 より
  <かなえられる願い/あなたの心を支えとして>/
  5-8.まぼろし Op.113/
  9-12.幻想の水平線Op.118/《プーランク(1899-1963)歌曲集》/
  13-18.村人の歌/19-25.カリグラム/
  26-32.画家の仕事/33-39.冷気と火/
  40.歌の調べより「快活な歌」/41.グルヌイエール島/
  42.メタモルフォーゼより「かもめの女王」/
  43.平和への祈り/
CD3
 .《ラヴェル(1875-1937):歌曲集》
  1-5.5 つのギリシャ民謡/
  6-7.クレマン・マロの2 つの風刺詩/8-12.博物誌/
  13-15.マダガスカル先住民の歌/
  16-17.2 つのヘブライの歌/
  18-20.ドゥルネシア姫に思いを寄せるドン・キホーテ/
  21.大風は海から/22.聖女/
  23.草の上/
 《ルゲルネイ(1906-1997)》
  24-25.プレイヤード派の詩による歌曲/
 《アーン(1875-1947)》
  26.いみじき時/
 CD4
  《デュパルク(1848-1933):歌曲集》
  1.旅への誘い/2.フィレンツェのセレナード/3.波と鐘/
  4.恍惚/5.ロズモーンドの館/6.前世/7.嘆き/
  8.遺書/9.フィディレ/10.悲しき歌/11.悲歌/12.ため息/
 《グノー(1818-1893)》
  13.去りし人/14.セレナーデ/
 《シャブリエ(1841-1894)》15.蝉/
 《シャブリエ》16.ジャンヌのための歌/
 《ビゼー(1838-1875)》17.4月の歌/
 《フランク(1822-1890)》18.夜想曲/
 《ルーセル(1869-1937)》19.雨にぬれた庭Op.3-3/
 20.ルーセル:サマランカの若者 Op.20-1
ジェラール・スゼー(バリトン)/
ダルトン・ボールドウィン(ピアノ)
フランスの伝説的名バリトン、ジェラール・スゼー(1918-2004)の歌うフランス歌曲をたっぷりご堪能ください。父親はチェリスト、母親は歌手、そして彼の兄弟姉妹も全て歌手という音楽一家に生まれた彼は、最初哲学を学ぶも、すぐにピエール・ベルナックと出逢って声楽を学ぶように激励されました。その後パリ音楽院に入学して、クレール・クロワザとジャン=エミール・ヴァンニ=マルクーに師事。デビュー当時はテノールでしたが、1943 年にバリトンに転向。以降の活躍はご存知の通りで、フランス歌曲だけではなく、ドイツ歌曲にも深い造詣を示し、数多くの録音も残しています。この4 枚組は、そんな彼の美質をストレートに味わえる素晴らしいものです。1960 年代の最も脂の乗った時期のスゼーの声と表現。例えば、フォーレの「幻想の水平線」での諦観と憧憬を聴いてみてください。これは確かに究極の芸術です。録音 1960 年-1968 年
8802009
\2000
ファリャ(1876-1946):ピアノ作品集
 1-4.4 つのスペイン小品
  <アラゴネーサ/クバーナ/モンタニェーサ/アンダルーサ>/
 5.ベティカ幻想曲(アンダルーサ幻想曲)/
 6-8.組曲「三角帽子」<隣人たちの踊り/粉屋の踊り/終幕の踊り>/
 9-13.組曲「恋は魔術師」
  <パントマイム/情景-きつね火の歌/
   恐怖の踊り/魔法の輪/火祭りの踊り>
アリシア・デ・ラローチャ(ピアノ)
ファリャのピアノ曲における最高の表現者、アリシア・デ・ラローチャ(1923-2009)の記念碑的演奏です。若き頃に書かれた「4 つのスペイン小品」はアルベニスに献呈された作品で、簡素な中にも特徴的な民俗性が表現された力作です。1919 年に書かれ、1922 年にルービンシュタインによって初演された「ベティカ幻想曲」はアンダルシアの空気を丹念に伝える音楽。特長的な和声とリズムが素晴らしい効果を上げています。「三角帽子」と「恋は魔術師」は最初オーケストラ曲として書かれた曲。濃厚でむせかえるようなスペインの夜の雰囲気が横溢しており、それはピアノ版(作曲家自身による編曲)に於いても変わることはありません。熱くて妖艶な雰囲気を見事に捉えています。このラローチャの演奏は、そんな心に秘めた欲情をを絶妙に刺激するもの。「火祭りの踊り」で興奮は最高潮に達します。録音 1973 年6 月キングスウェイ・ホール
8802010
(2CD)
\2600
ブラームス(1833-1897):ピアノ協奏曲第 1 番&第2 番他
 CD1:
  1-3.ピアノ協奏曲第 1 番ニ短調 Op.15/
  4.スケルツォ変ホ短調 Op.4/5-8.4 つのバラードOp.10/
 CD2:
  1-4.ピアノ協奏曲第 2 番変ロ長調 Op.83/
  5-12.8 つの小品 Op.76<狂詩曲嬰ヘ短調 /
  狂詩曲ロ短調/間奏曲変イ長調/間奏曲変ロ長調/
  狂詩曲嬰ハ短調/間奏曲イ長調/
  間奏曲イ短調/狂詩曲ハ長調>
スティーブン・コヴァセヴィチ(ピアノ)
サー・コリン・デイヴィス(指揮) /
ロンドン交響楽団…CD1.1-3&CD2.1-4
コヴァセヴィチは旧ユーゴスラヴィア(現クロアチア)系アメリカ人としてロサンゼルスに生まれ、11 歳でサンフランシスコで「神童」としてデビュー。18 歳の時ロンドンに渡りマイラ・ヘスに師事、それからは天才ピアニストとして揺るぎない地位を確立しています。彼はこれまでに2 回改名するなど、全てのことに拘りを持っており、当然、音楽に向き合う姿勢の厳しさも半端ではありません。このブラームスの2 つの協奏曲は彼の得意とするレパートリーです。聴きどころは、晦渋な第1 番での見事な音による構築、重々しさの中に明るさがある第2 番での終楽章へ向けての燃焼度などなど枚挙に暇がありません。余白に収録されている独奏曲が、これまた素晴らしいの一言。ブラームスの音楽が持つ孤高の精神のようなものがひしひしと伝わります。録音 1979 年5 月…Op.83、1979 年12 月…Op.15 ロンドンヘンリー・ウッド・ホール/1983 年2 月、6 月…Op.10&4 ロンドン
8802008
(2CD)
\2600
ショパン(1810-1849):ピアノ協奏曲第 1 番&第2 番他
CD1:
 1-3.ピアノ協奏曲第 1 番ホ短調 Op.11/
 4-6.ピアノ協奏曲第 2 番ヘ短調 Op.21/
CD2:
 1.バラード第 1 番ト短調 Op.23/
 2.バラード第 2 番ヘ長調 Op.38/
 3.バラード第 3 番変イ長調 Op.47/
 4.バラード第 4 番ヘ短調 Op.52/
 5.舟歌嬰ヘ長調 Op.60/6.幻想曲ヘ短調 Op.49
ホルヘ・ボレット(ピアノ)/
シャルル・デュトワ(指揮)
モントリオール交響楽団…CD1
キューバ生まれのピアニスト、ホルヘ・ボレットは、その独特な雰囲気のある演奏で、現在でも人気の高いピアニストの一人です。フィラデルフィアのカーティス音楽院でゴドフスキーとサパートンに師事。驚異的な技術を身につけました。当時から超絶技巧ピアニストとして知られ、とりわけ師であるゴドフスキーの「こうもりパラフレーズ」では高い評価を受けています。また、指揮者としても活躍し、ギルバート&サリヴァンの「ミカド」の日本初演で指揮をしていることでも知られています。そんなボレットの真骨頂がショパンの演奏でしょう。このデュトワとの共演盤は極名演として知られるもので、19 世紀から連なるロマンティックなボレットの解釈と、それを包み込むデュトワ&モントリオール響のふくよかな響きを堪能していただけます。そんなボレット、2 枚目のバラードを中心とした小品集では、更に個性的な演奏を披露しています。録音 1989 年5 月モントリオール、サントゥスタシュ教会…CD1/1986 年9 月…ロンドン、ウォルサムストウアセムブリー・ホール…CD2
8802011
(2CD)
\2600
バルトーク(1881-1945):弦楽四重奏曲全集
 CD1:
  1-3.弦楽四重奏曲 第1 番 Sz40(Op.7)/
  4-6.弦楽四重奏曲 第2 番 Sz67(Op.17)/
  7-11.弦楽四重奏曲 第4 番 Sz91/
CD2:
 1-3.弦楽四重奏曲 第3 番 Sz85/
 4-8.弦楽四重奏曲 第5 番 Sz102/
 9-12.弦楽四重奏曲 第6 番 Sz114
ハーゲン弦楽四重奏団
<メンバー>
ルーカス・ハーゲン(ヴァイオリン)/
ライナー・シュミット(ヴァイオリン)/
ヴェロニカ・ハーゲン(ヴィオラ)/
クレメンス・ハーゲン(チェロ)
モーツァルテウム管弦楽団の首席ヴィオラ奏者オスカー・ハーゲンを父に持つ4 人の兄弟(ルーカス・ハーゲン、アンゲリカ・ハーゲン、ヴェロニカ・ハーゲン、クレメンス・ハーゲン)によってオーストリア・ザルツブルクで結成(長女アンゲリカは途中で脱退)された弦楽四重奏団で、現在、最も精度の高いアンサンブルとして知られています。このバルトークも恐ろしいまでに緻密な演奏で、どんなに込み入ったスコアでも正確に再現、曲の細部まで良く分かる仕上がりとなっています。テンポも全く揺れがなく、まるで測定したかのようにスコアに忠実。バルトークの音楽に民俗性や野卑さを求める人には、若干物足りなく思えるかも知れませんが、これこそ、バルトークの原点に立ち返るにはぴったりの演奏なのではないでしょうか。ぜひ一度は聴いておきたい全集です。録音 1995 年12 月
8802012
(2CD)
\2600
シューベルト(1797-1828):「美しき水車小屋の娘」他名歌曲集
CD1:
 1-20.歌曲集「美しき水車小屋の娘」 D795/
CD2:
 1.さすらい人 D493/2.ブルックにて D853/3.夜と夢 D827/
 4.シルヴィアに D891/5.ます D550/6.小人 D771/
 7.魔王 D328/8.野ばら D257/9.バッカス賛歌 D801/
 10.恋はあざむいた D751/
 11.「白鳥の歌」より影法師 D957/12.春への想い D686b/
 13.舟人 D536/14.さすらい人の夜の歌Ⅱ D768/
 15.さすらい人 D493/16.死と乙女 D531/
 17.ガニュメード D544/18.夕映えの中で D799/
 19.ミューズの子 D764/20.ノルマンの歌 D846/
 21.最初の喪失D226/22.楽に寄す D547
ジェラール・スゼー(バリトン)/
ダルトン・ボールドウィン(ピアノ)
こちらは、スゼーによるシューベルトの歌曲集です。CD1 は「美しき水車小屋の娘」全曲で、CD2 は主要歌曲集となります。フランス歌曲を得意としたスゼーですが、実は最初に師事したベルナックの教えに染まることを良しとせず、ドイツリートを極めるためにロッテ・レーマンにも師事を仰ぎ、自らの美質を更に高めたことはご存知の方も多いでしょう。彼によるこの2 枚のシューベルトは、そんな想いが見事に結実したものとなっています。柔軟でありながらも、肉感的な彼の声による「水車小屋の娘」は、ドイツ系の歌手とはまた違った語り口を持ち、聴き手に新鮮な驚きを与えてくれるものです。また、歌曲集でも見事なアプローチを聴かせていて、スゼーの違った面を知る良いアルバムとなっています。そんなスゼーですが、実はこれは芸名。本名はジェラール・マルセル・ティセラン(Gerard Marcel Tisserand)だそうです。録音 1961 年6 月…CD2.1-14/1964 年6 月…CD1/1967 年7 月…CD2.15-22
8802013
(4CD)
\3800
ストラヴィンスキー:管弦楽作品集
CD1:
 1-2.春の祭典(1921 年版)/
 3.管楽器のためのシンフォニー(1920 年版)/
CD2:
 1-4.ペトルーシュカ(1911年版)/
 5-7.交響詩「ナイチンゲールの歌」/
 8-11.4 つの練習曲/
CD3:
 1-15.火の鳥(1911 年版)/16.幻想的スケルツォ Op.3/
 17.交響的幻想曲「花火」Op.4/
CD4:
 1-3.ダンバートン・オークス協奏曲変ホ長調/
 4-8.協奏的舞曲/9-11.協奏曲ニ調/
 12-21.ミューズを司るアポロ(1947 年版)
モントリオール交響楽団/
モントリオール・シンフォニエッタ…CD4/
シャルル・デュトワ(指揮)
デュトワ&モントリオール交響楽団の底力を見せつけるような、ストラヴィンスキーの作品集です。名演として知られる3 大バレエを始め幻想的スケルツォやダンバートン・オークスなど、どれも洗練された表現と壮麗な音色が魅力です。ストラヴィンスキー入門者にもぴったりの4 枚組です。録音 1984 年5 月…CD1/1984 年10 月…CD3/1986 年10 月…CD2/1991 年10 月…CD4.1-3/1992 年10 月…CD4.4-21 モントリオール、サントゥスタシュ教会

ONDINE

ODE 1165
\2300→¥2090
レスピーギ(1879-1936):作品集
 1-3.ミクソリディア旋法のピアノ協奏曲(1925)/
 4-7.交響詩「ローマの噴水」(1916)
オリ・ムストネン(ピアノ)…1-3/
フィンランド放送交響楽団/
サカリ・オラモ(指揮)
サカリ・オラモによるレスピーギ作品を2 つ。「ローマの噴水」は今更語ることもないほど、良く知れ渡った名曲です。レスピーギ作品の中でもとりわけ高い人気を持つ、いわゆる「ローマ三部作」の発端となった作品で、4 つの楽章は、それぞれ時代や時間が異なる噴水の様子が描かれています。夜明けの牧歌的な雰囲気を湛えた噴水、神々が周囲で踊る噴水、真昼のトレヴィの泉の噴水、そして夕焼けを映す噴水。水の百態が極彩色の音で描かれています。かたや、「ミクソリディア旋法によるピアノ協奏曲」は、その名が示すように、古代ギリシアに端を発する音階を元に、近代的な管弦楽法と華麗なピアノ技巧を絡めた興味深い作品です。様々な音階を研究していたレスピーギらしい曲で、古風な音の並びがもたらす郷愁と、多彩な音色がもたらす愉悦感が見事にマッチした隠れた名作です。オリ・ムストネンの演奏はサンデー・タイムズでも「夢が息づくピアニズムは、他のプレイヤーが乗り越えられない表現の壁をやすやすと突破した」と大絶賛されました。録音: 2009 年10 月14-16 日…1-3/2009 年12 月17-18 日…4-6/ヘルシンキハウス・オブ・カルチャー

ORCHID CLASSICS

ORC100012
\2000
リズム&テクスチュア
 1-4.ラヴェル(1875-1937):弦楽四重奏曲ヘ長調
 5.ガーシュウイン(1898-1937):子守歌
 6.ラビスタ(1943-):夜の陰
 7.アルバレス(1956-):メトロ・チャバカーノ
 8.ゴリホフ(1960-):テネブレ(朝課)
ブロドスキー弦楽四重奏団
<メンバー>
ダニエル・ローランド(第1 ヴァイオリン)/
イアン・ベルトン(第2ヴァイオリン)/
ポール・カッシディ(ヴィオラ)/
ジャクリーヌ・トーマス(チェロ)
常に新境地を開拓することで知られる、イギリスのブロドスキー弦楽四重奏団。その活動の幅広さは、あのクロノス・カルテットにも匹敵し、2009 年の初来日の際にはバンドネオンの小松亮太ともコラボし、演奏会の際には、このアルバムに収録されたラビスタとアルバレスの作品も演奏し、大喝采を浴びています。彼らはいつも立って演奏(チェロは別)することで、音楽にとびきりの躍動感を与えます。この「リズムとテクスチュア」と銘打たれたCD には、5 人の作曲家の作品が収録されていて、滑らかな響きと切れ味鋭い音色を絶妙に使い分け、まことに刺激的な世界を創り上げています。何となく物狂おしい夜、ラヴェルのとろけるような曲でも眠れず、ガーシュウインの子守歌を聴いても、ますます目は冴えて行きます。ラビスタの「夜の陰」はそんな眠れぬ状態を表現した曲だとか。こうなったら、騒がしい曲で(メトロ・チャバカーノ)目を覚まし、日の出る前に祈りを捧げる(テネブレ)・・・そんな一夜のストーリー。いかがでしょうか?録音 2009 年9 月10-12 日 イギリスサフォーク、ポットン・ホール

OUR RECORDINGS(MARCO POLO)

6.220603
(SACD Hybrid)
\2200
中国のリコーダー協奏曲集
 1-3.唐建平(タン・ジャンピン)(1955-):飛歌/
 4-5.盛宗亮(ブライト・シェン)(1955-):月笛/
 6-8.馬水龍(マ・シュイロン)(1939-):竹笛協奏曲/
 9-11.陳怡(チェン・イ)(1953-):中國古代藝術之美
ミカラ・ペトリ(リコーダー)/
コペンハーゲン・フィルハーモニック/
ラン・シュイ(指
揮)
今から30 年ほど前は、中国の近代音楽と言えば「ピアノ協奏曲“黄河”」か、「ヴァイオリン協奏曲“梁山伯と祝英台(バタフライ・ラヴァーズ)”のどちらかが知られる程度。確かにこの2曲は、中国以外の聴衆のために上演することが許されていた、ただ2 つの作品だったのです。しかし、そんな締め付けは文化大革命の終了とともになくなり(クラシック音楽界では、1979年にアイザック・スターンが中国を訪問したことでヨーロッパとの交流が盛んとなる)今では、中国の様々な才能ある音楽家たちの作品を楽しむことができるようになったのはご存知の通りです。このアルバムは、そんな現代中国の作曲家4 人の作品を収録。唐建平の曲は中国的なメロディをハリウッドの映画音楽のように壮大なオーケストレーションで楽しむというもの。盛宗亮はNAXOS でもおなじみの作曲家。色彩的な響きと金属的なリコーダーの響きがマッチしています。馬水龍の曲はダイナミック、かつ描写的。そして陳怡の曲は繊細で静かな曲の中に激しい主張が感じられます。どの曲もミカラ・ペトリのリコーダーが独特の存在感を放ちます。音質も素晴らしいです。録音: 録音 2010 年4 月12-15 日コペンハーゲン デンマーク王立アカデミー・コンサート・ホール

PHOENIX EDITION

PE-181
(2CD)
\2600
シュルホフ(1894-1942):ピアノ独奏作品集
CD1:
 1-4.ピアノ・ソナタ第 1 番(1924)/
 5-9.5 つのグロテスク Op.21/10-14.5 つのブルレスケ Op.23/
 15-19.ピアノ・ソナタ第 3 番(1927)/
CD2:
 1-5.5 つの音の絵Op.31
  <フォックス・トロット/ラグタイム/In Futurm/ワン・ステップ/マシシェ>/
 6-11.6つのアイロニー Op.34/
 12-19.ジャズのインプロヴィゼーション
  <あなたの気をひく/カプリッチョレッテ/バタフライ/
  タンゴ/メロディ・ワルツ/ミュージカル・フィリップ/
  真夜中のおばけ/フモレスカ>
マルガレーテ・バビンスキ(ピアノ)/
マリア・レットベリ(ピアノ)…CD2.6-11/
アンドレアス・ウィキダル(ピアノ)…CD2.12-19
ナチス政権によって「頽廃音楽」の烙印を押されてしまった作曲家の一人、エルヴィン・シュルホフのピアノ作品集。ドイツ系ユダヤ人の子としてプラハに生まれ、プラハ、ウィーン、ライプツィヒ、ケルンで作曲とピアノを学び、第一次世界大戦後の演奏と作品はジャズとダダイズムの影響を受けた前衛へと進むようになりました。ジャズを積極的に自作に取り入れ、自らもドイツの広い範囲で演奏旅行を行い、イギリスやフランスにも進出しています。晩年はヴュルツブルク強制収容所に収容され、翌年8 月に結核のため死去しました。そんな彼の作品、CD1 のピアノ・ソナタの厳しい音楽(新古典派系の動きの多いメロディ)を聞いていると、どこが頽廃音楽なのか?と首をひねりたくなるものの、CD2 を聴くと、「ああ、これは確かに快楽を伴う音楽だ」と納得できるはず。「2台ピアノのためのアイロニー」や「ジャズのインプロヴィゼーション」などはなかなか楽しいジャズ風の音楽ですが、実はとても実験的。なんと第2 ピアノは即興で付けなければいけなかったりと、色々な落とし穴があります。もうひとつ秘曲が・・・。「5 つの音の絵」の第3 曲目「In Futurum」は通の間では知られた作品。この曲を完璧に演奏するには大変な努力と演技力を伴います。ジョン・ケージの4 分33 秒を越える「美しい音楽」。こんなものが1919 年に作曲されていたとは!(再生時にはご注意くださいね)

TOCCATA

TOCC-0007
\2600→¥2390
ヴァインベルク(1919-1996):ヴァイリン・ソナタ全集 第1 集
 1-3.ヴァイオリン・ソナタ 第1 番 Op.12…初録音/
 4-8.無伴奏ヴァイオリン・ソナタ Op.82…初録音/
 9-10.ヴァイオリン・ソナタ第 4 番 Op.39/
 11-13.ヴァイオリンとピアノのためのソナチネ Op.46
ユーリ・カルニツ(ヴァイオリン)/
マイケル・チャーンニィ・ウィリス(ピアノ)
最近、ヴァインベルクのCD もリリースが多くなってきました。TOCCATA レーベルではヴァイオリン・ソナタの全集完成を目論んでいます。これはその第1 集目。第1 番のヴァイオリン・ソナタはヴァインベルクがタシュケントに移り結婚した頃の作品で、民謡風の主題や、美しい第2 楽章など独自性は乏しくとも聴きどころの多い曲です。第4 番は1947 年に書かれ、名ヴァイオリニスト、レオニード・コーガンに捧げられています。憂鬱なアダージョに始まり、身の置きどころのないような狂おしいアレグロへと移ります。1948 年のソナチネはジダーノフ批判で彼の作品の演奏が禁止になった頃のもの。平易な作風ですが微妙にねじれている感が素敵です。一転、1960 年の無伴奏は孤高の厳しさを備えた作品です。録音 2008 年8 月26-30 日…1-3.9-13, 2009 年7 月13-18 日…4-8
TOCC-0091
\2600
シュニトケ(1934-1998):ディスカヴァリーズ
 1-6.6 つの前奏曲(1953-54)…初録音/
 7.チェロとアンサンブルのための「ディアローグ」(1967)/
 8.カンディンスキーによる舞台「イエロー・サウンド」…初録音(1974)/
 9.メゾ・ソプラノとピアノのための「マグダリーナ」…初録音(1977)/
 10.弦楽四重奏のための変奏曲…初録音(1997)
ドロソスタリッツァ・モライティ(ピアノ)…1-6.9/
アレクサンダー・イワシュキン(チェロ)…7.10/
アンサンブル・ペンタドーレ・ド・モントリオール&
ジェレミー・ベル(指揮)…7/
ネリー・リー(ソプラノ)…8/
ボリショイ・ソロイスツ・アンサンブル&
アレクサンダー・ラザレフ(指揮)…8/
ライオラ・グロドニカイト(メゾ・ソプラノ)…9/
オレー・クリサ&ナタリア・ロメイコ(ヴァイオリン)…10/
コンスタンティン・ボヤルスキ(ヴィオラ)…10
何かと話題のシュニトケの作品集です。初期に書かれたピアノのための前奏曲はラフマニノフやショパンの影響を強く受けたロマンティックな作品。まだ後年の個性的な作風は芽を出していませんが、これはこれで聴き映えのする曲集です。チェロよりも他の楽器の活躍の方が耳に残る「ディアローグ」は、このチェロの音色の孤独感を狙ったのかもしれません。基本は3 つの音による終わりのないヴァリエーションということになっていますが、なかなか難解な音楽です。「イエロー・サウンド」は不気味な音の連なりの中に強い主張を感じさせます。ロシア語で歌われる観念的な詩も面白いところです。パステルナークの「ドクトル・ジバゴ」から歌詞を取った「マグダリーナ」、晩年の作品である「変奏曲」と、知られざる作品目白押しの1 枚です。録音 2009 年5 月30 日…1-6, 2006 年12 月1 日…7, 1984 年1 月6 日…8, 2009 年6 月29 日…9, 2000 年4 月30 日…10
TOCC-0122
\2600
ギュンター・ラファエル(1903-1960):ヴァイオリンのための作品集
 1-3.ヴァイオリンとピアノのためのソナチネロ短調 Op.52(1944)/
 4-6.無伴奏ヴァイオリン・ソナタホ短調 Op.46-2(1940)/
 7-9.2 台のヴァイオリンのためのデュオト短調 Op.47-1(1940)/
 10-12.無伴奏ヴァイオリン・ソナタイ短調 Op.46-1(1940)…初録音/
 13-15.ヴァイオリン・ソナタハ長調 Op.43(1936)
パウリーネ・レグウィック(ヴァイオリン)/
ダリウス・カウナス(ヴァイオリン)…7-9/
エミリオ・ペローニ(ピアノ)…1-3.13-15
最近、cpo から立て続けに作品がリリースされた話題の作曲家、ギュンター・ラファエル。珍しい作曲家だと思っていましたが、こんなにすぐヴァイオリン作品の聴き比べができるとは思いもしませんでした。作風は新古典主義なのですが、微妙に懐かしメロディもあり、不思議と心にしみこむ音楽です。cpo の演奏は、作曲家の娘ということで解釈は(恐らく)父譲りの筋金入りでしょう。こちらは演奏家自身による新たな構築とでも言えるでしょうか。このヴァイオリニスト、とにかく音色が力強く、湧き上がるような低音が魅力的です。無伴奏ソナタでのむせび泣くような歌いあげ方は圧巻。バッハの面影を持ちつつも現代的な音の建築物を目の前にしっかり見せてくれます。録音 2010 年2 月1 日…1-3.13-15, 2010 年3 月12 日…4-12





ページ内の商品チェック・ボックスをクリックしたら、最後に 「かごに入れる」ボタンを押してください。
新店内のほかのページのお買い物がありましたら、そちらもすませ、最後に「注文フォームへ」ボタンを押して注文フォームで注文を確定してください。
(チェック内容を変更したら、必ずもう一度「かごに入れる」ボタンをクリックしてください。変更内容がかごに反映されませんので)


注文フォームへ


アリアCD 新店舗トップページへ



Copyright(C) 2010 ARIA−CD.All rights reserved.134