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第58号マイナー・レーベル新録音新譜(2)


8/12までの紹介分


K617

K617 226
\2400
マルチン・ミエルチェフスキ:
 プラウディテ・マニブス、コンフィテボル・ティビ・ドミネ、
 ヴィクティメ・パスカリ・ラウデス、ヴィルゴ・プルデンティッシマほか
G.ガブリエリ:カンツォン・プリミ・トーニ
タルクイーニオ・メールラ:クレディディ
エティエンヌ・メイヤー(指)
レ・トラヴェルセ・バロック
バロック期ポーランドを代表する作曲家、ミエルチェフスキ作品集

ミエルチェフスキは17 世紀ポーランドの作曲家。モンテヴェルディを思わせるような華やかな合唱の響きと、器楽の効果的な書法が見事です。

K617

K617 227
\2400
ブクステフーデ(c.1637-1707):
 (1)カンタータ「(O dulcis Jesu, o amor cordis mei)」BuxWV 83
 (2)シャコンヌBuxWV 160
 (3)カンタータ「おお、慈悲深く、優しく、神々しい父よ」BuxWV 82
 (4)前奏曲BuxWV 163
 (5)カンタータ「Fallax mundus」BuxWV 28
 (6)ソナタBuxWV 266
 (7)カンタータ「おお、神の都」BuxWV 87
 (8)パッサカリアBuxWV 161
 (9)十字架の歌BuxWV 76
ラファエル・ケネディ(S)
ダ・パーチェム
 〔ヴィルジニ・デシャルム&
   ステファニー・ポーレ(Vn)、
  シルヴィー・モケ(Vl)、
  マルク・ヴォルフ(テオルボ)、
  ヤニク・ヴェルレ(Cem)、
  ピエール・アドリアン・シャルピ(Org)〕
巨匠ブクステフーデの作品集
録音:2010 年9 月
ブクステフーデはオルガン作品だけではなく、豊かな声楽作品も多数のこしています。さらに、その声楽作品は、①のようにラテン語の典礼音楽風なものから、⑥のカンタータのようなルター派教会の様式に則ったものまで、様々なスタイルのものがのこされています。魅力ある器楽作品と声楽作品を組み合わせたブクステフーデの魅力を堪能できる1 枚。ラファエル・ケネディの澄んだ歌声が疲れた心に沁み渡るようです。
K617 224
\2400
アンドレ・カンプラ(1660-1744):
 レクイエム
 主がシオンの繁栄を回復されたとき(In convertendo)
 アニュス・デイ
ロバート・ゲッチェル( ソプラノ)
ジャン=フランソワ・ノヴェッリ( テノール)
マルク・ラボネット( バス)
レ・パージュ&
 レ・シャントレ・ドゥ・サントル・ドゥ・
  ムジーク・バロック・ドゥ・ヴェルサイユ
オルケストル・デ・ムジーク・
 アンシエンヌ・エタヴニール/
 オリヴィエ・シュネーベリ(指揮)
フランス的レクイエム
録音:2010 年10 月
イタリアの影響をとりいれながら、フランス音楽がさらに豊かになった時期の代表的作曲家の一人。レクイエムでの透明感あふれる世界は、後のフォーレやデュリュフレに通じるものを感じさせます。

LIGIA DIGITAL


LIDI 0104226
(6CD)
¥9600→¥8990
ヴェルネとカバッソ、オルガンとピアノによるリスト競演!
[CD1]
 ショパン:
  (1)前奏曲op.28-9 (2)前奏曲op.28-4
 リスト:
  (3)コラール「アド・ノス, アド・サルタレム・ムンダム」〜
   マイヤベーア「預言者」より
  (4)コンソレイションIV(変ニ長調) (5)コンソレイションV(ホ長調)
  (6)コンソレイションVI(嬰ハ短調)
  (7)コラール「われらが神はかたき砦」による教会祝典序曲
  (8)アヴェ・マリアI (9)交響詩「オルフェウス」
[CD2]
 リスト:
  (1)バッハの名による前奏曲とフーガ
  (2)ダンテ交響曲”より、導入部、フーガ、マニフィカト
  (3)リスト:アンダンテ・レリジオーソ/
 J.S.バッハ:
  (4)深き淵より、われ汝に呼ばわる(BWV 38)
  (5)カンタータ「わが心に憂い多かりき」(BWV 21)による導入部とフーガ/
  (6)ワーグナー:巡礼の合唱「ふるさとよ、また見る野山」/
 リスト:(7)アヴェ・マリア (8)「泣き、嘆き、悲しみ、おののき」
[CD3]
 リスト:
  (1)システィーナ礼拝堂への祈り (2)法王の讃歌
  (3)スラヴィモ・ スラヴノ・スラヴェニ
  (4)連祷「われらのために祈りたまえ」
  (5)J.S.バッハ:
   ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタよりアダージョ
  (6)オルランド・ディ・ラッソ:レジーナ・チェリ
 リスト:
  (7)ワイマールの民謡
  (8)オラトリオ「キリスト」から汝はペテロなり
  (9)めでたし、海の星
  (10)アヴェ・マリアII (11)Les Morts- Oraison
[CD4]
 リスト:
  (1)オッフェルトリウム〜ハンガリー戴冠式ミサより
  (2)ハンガリーの神 (3)サルヴェ・レジーナ
  (4)クリスマス・ツリーより第1〜4曲 (5)夕べの鐘、守護天使への祈り
  (6)ヴェルディ:アニュス・デイ(レクイエムより)
 リスト:
  (7)諦め (8)祈り (9)ロザリオより第1〜3曲
  (10)オルガン・ミサ曲
[CD5]
 リスト:
  (1)聖フランチェスコ (2)アヴェ・マリアⅣ
  (3)リヒャルト・ワーグナーの墓に (4)レクイエム
  (5)コラール「いざ、みな神に感謝せよ」 (6)婚礼
  (7)おお聖なる晩餐
  (8)主の家に我らは進み行く (9)入祭唱
  (10)モーツァルト:アヴェ・ヴェルム・コルプス
[CD6]
 ピアノとオルガン
  (1)マゼッパ (2)レ・プレリュード (3)オルフェウス
  (4)プロメテウス
オリヴィエ・ヴェルレ(オルガン)
ローラン・カバッソ(ピアノ)
録音:2000, 2002& 2003年
オリヴィエ・ヴェルネは、マリー=クレール・アラン、ミシェル・シャピュイらといったフランスの大家のもとで学び、数々の国際コンクールで1位を獲得した名手。85枚以上のリリースを数え、膨大なレパートリーを誇っています。現在、モナコとニースで教鞭もとっています。ここではリスト作品を中心に鮮やかなオルガンさばきを披露。Disc6のカバッソとのリストの競演は驚きの連続です。オルガンによるこのマゼッパを聴くと、どんな名ピアニストの演奏も色あせてしまいそうな迫力に満ちています。
LIDI 0104225
¥2400
オルガン連弾で聴くボレロ!〜オルガン連弾集
 ラヴェル:ボレロ
 アルベニス:
  パヴァーヌ=カプリース/
  スペイン組曲op.47よりセビーリャ、カディス、
   アストゥリアス、アラゴン、カスティーリャ/
  タンゴ
 ファリャ:はかない人生(スペイン舞曲第1番)
 ピアソラ:リベルタンゴ
 ピエール・コリー(b.1962):タンゴ・フリオーゾ
オリヴィエ・ヴェルレ&
 セドリック・メクレル
  (オルガン/
   Stahlhuth-Jann de Dudelange)
録音:2010年8月
医学博士、および神経科学博士(R.シューマンの研究)という異色の経歴をもつ奏者、セドリック・メクレルとの連弾。オルガンで聴くボレロ、冒頭の弱音の部分から一気に引き込まれます。最後の盛り上がりは圧巻!ピアソラも抜群のリズム感覚で聴かせます。
LIDI 0104223
¥2400
オペラの名曲をオルガンで〜オルガンの道 volume 11
 モレッティ:ソナタ/
 モンツァ:パストラーレ/
 プロヴェジ:ハ調のシンフォニア/
 ガエターノ・アマデオ:3つのヴェルセット/
 マイヤベーア:預言者より行進/
 ヴェルディ:「椿姫」3幕への序曲/
 ベッリーニ:「ノルマ」第1幕への導入とカヴァティーナ/
 ロッシーニ:セビリアの理髪師よりフィガロのカヴァティーナ/
 ガリバルディ:オルガンのためのヴェルセット/
 ワーグナー:「タンホイザー」巡礼の合唱「ふるさとよ、また見る野山」/
 ウィルシャー:Insectarium ou Bestiaire des insectes
ロベルト・コグナッツォ、
ミシェル・コラン、
シルヴァーノ・ローディ、
オリヴィエ・ヴェルレ(オルガン)

録音:2010年10月
最後のウィルシャーの作品も、現代曲ではありますがオルガンの不思議な響きが存分に楽しめるものです。


LIDI 0202212
¥2400
南仏で活躍したジャン・ジルの作品集
 ジャン・ジル(1668-1705):
  哀歌、モテット「Diligam te Domine」
アンヌ・マグエ(ソプラノ)
ヴァンサン・リエーヴル=ピカール(アルト)
ブルーノ・ボテルフ(テノール)
アラン・ブエ(バス)
シャンブル・レ・エレメンツ合唱団
レ・パッシオンス交響楽団
ジャン=マルク・アンドリウ(指揮)
録音:2009年10月
ジャン・ジルは、エクサンプロヴァンスで教会のオルガン奏者として活躍しました。ヴェルサイユのグラン・モテ形式に従った平明な構成をとっています。オーケストラは声楽(合唱)から比較的独立していますが、競奏の効果というほどでもありません。不協和音も少なく、極めて純粋で美しい響きが魅力です。
LIDI 0202224
¥2400
ロレーヌ地方(メッツ、トゥール、ヴェルダン)の中世の聖歌 マリー=レーヌ・ドゥモリエール指揮
スコラ・メテンシス
録音:2010年
中世のフランス・ロレーヌ地方の音楽。

LIMEN〜EGEA


CDVD003 C003
(1CD+1DVD)
\3000→¥2790
ミラノ・スカラ座管のヴィオラ奏者ダニロ・ロッシ
 〜艶のある音色でブラームスのソナタを聴かせる!

【CD】
 ブラームス:2つのヴィオラ・ソナタ
  ヴィオラ・ソナタ第1番ヘ短調Op.120-1
  ヴィオラ・ソナタ第2番変ホ長調Op.120-2
【DVD(PAL)】
 ブラームス:2つのヴィオラ・ソナタ
  ヴィオラ・ソナタ第1番ヘ短調Op.120-1
  ヴィオラ・ソナタ第2番変ホ長調Op.120-2
 インタビュー:ダニエロ・ロッシ&ステファノ・ベッツィケリ
ダニロ・ロッシ(Va)
ステファノ・ベッツィケリ(P)
ヴィルジニオ・B・サラ(聞き手)
録音・収録:2010年ミラノ/45’39/DVD 【画面:PAL 4:3 音声:PCMステレオ】

1894年作曲の晩年の作品クラリネット・ソナタからブラームス自身によるヴィオラ編曲版。
晩年の深みを感じさせつつも、瑞々しい感性に溢れた作品です。ヴィオラ特有の渋さと艶を生かし、朗々と歌い上げるヴィオラの音色が胸に響きます。
ダニロ・ロッシは、ディーノ・アッショラ、ピエロ・ファルッリ、ユーリ・バシュメットに師事。20歳の若さでリッカルド・ムーティにミラノ・スカラ座管弦楽団のソリスト、第1ヴィオラ奏者に任命。同オケの歴史上最も若い第1奏者となりました。
伴奏を務めるステファノ・ベッツィケリは1988年からダニロ・ロッシとコンビを組み、イタリア国内やヨーロッパ各地でコンサートを行っています。

LSO LIVE


LSO 0668
(SACD HYBRID)
¥2400→¥1790

〜9/4(日)
ゲルギエフ&LSO マーラー・チクルス完結!
 マーラー:交響曲第9番ニ長調
ワレリー・ゲルギエフ(指揮)
ロンドン交響楽団
超優秀録音、ゲルギエフ&ロンドン響によるシリーズ完結篇2011年3 月最新録音 マーラーの第9 交響曲

録音:2011 年3 月2 & 3 日ロンドン、バービカンホール( ライヴ)/DSD5.1 マルチチャンネルステレオ、79’
プロデューサー:ジェイムズ・マリンソン/ バランス・エンジニア:ジョナサン・ストークス/ 音声編集:ジョナサン・ストークス& ニール・ハッチンソン

カリスマ・シェフ、ゲルギエフとLSO によるマーラー・シリーズがついに完結します。第9 交響曲は、2010 年12 月1 日の東京公演、明けて2011年2 月27 日のニューヨークのリンカーン・センターでの公演を経て、3 月2 日と3 日に本拠バービカンホールでおこなわれた演奏の模様をライヴ収録したものです。
=ゲルギエフが第9 交響曲を集中的に取り上げていた時期のレコーディング=
2010 年8 月に行われたインタビューで、ゲルギエフは第9 交響曲について「取り組むたびにその奥深さに惹かれる」と語っていましたが、上記LSO との演奏に先駆けて、ゲルギエフは2010 年7 月に、もうひとつの手兵マリインスキー劇場管を指揮して、ドイツのラインガウ音楽祭とシュレスヴィヒ=ホルシュタイン音楽祭でも、マーラーの第9 交響曲を演奏し成功を収めています。( 出典:「ワレリー・ゲルギエフ指揮ロンドン交響楽団来日公演2010 プログラム」(C)KAJIMOTO より)
=アニヴァーサリーに向けて周到な準備を重ねた第9 交響曲LSO 再演=
LSO Live におけるゲルギエフのマーラー・シリーズは、前作の第5 番を除いて、スタートの第6 番より第7 作の第4 番までのすべてのリリースが、LSO Live におけるゲルギエフのマーラー・シリーズは、基本的に2007/08 年のシーズンを通して行われた交響曲全曲演奏会をライヴ収録してゆく形が採られていますが、例外的に第5 番がこの流れから2 年半のちの2010 年9 月の演奏となっていました。
2008 年6 月にもゲルギエフとLSO はマーラーの交響曲第9 番を演奏していますが、先の来日公演中の記者会見で、ゲルギエフは「我々はレコーディングというものを非常に重要視しています。レコーディングは、オーケストラの団員との関係を育みながら進めていくもの。何度も演奏をし、経験と時間を重ねてから録音することには、とても大きな意味があるのです」( 以上、2010/11/25 14:50 (C)CDJournal.com より引用・(C) 株式会社音楽出版社) とも述べていたので、ここに至るまでの進境の変化にも注目したいところです。
ゲルギエフのマーラー・シリーズでは、やはり再演という形で万全の準備を重ねてレコーディングに臨んだ第5 番が高評価を得ているだけに、第9 交響曲の内容にも同様の成果を期待できるものと思われます。




ゲルギエフ&LSO マーラー・チクルス
旧譜/超特価セール
〜9/4(日)
LSO 0663
(SACD hybrid)
\2400→¥1790
マーラー:交響曲第1番ニ長調「巨人」 ゲルギエフ(指)
ロンドン響
LSO 0666
(2SACD hybrid)
\4000→¥2690
マーラー:
 (1)交響曲第2番ハ短調「復活」
 (2)交響曲第10番嬰へ短調よりアダージョ
エレーナ・モシュク(S)
ズラータ・ブルィチェワ(Ms)
ロンドン交響合唱団
ワレリー・ゲルギエフ(指)
ロンドン交響楽団
LSO 0660
(2SACD Hybrid)
\4000→¥2690
マーラー:交響曲第3番ニ短調 アンナ・ラーション(A)
ロンドン交響合唱団女声合唱、
ティフィン少年合唱団
ワレリー・ゲルギエフ(指)
ロンドン交響楽団
LSO0662
(SACD HYBRID)
\2400→¥1790
マーラー:交響曲第4番ト長調 ラウラ・クレイコム(S)
ワレリー・ゲルギエフ(指)
ロンドン交響楽団
LSO 0664
(SACD HYBRID)
\2400→¥1790
マーラー:交響曲第 5 番嬰ハ短調 ワレリー・ゲルギエフ(指)
ロンドン交響楽団
LSO 0661
SACD-hybrid
\2400→¥1790
マーラー:交響曲第6番イ短調「悲劇的」 ワレリー・ゲルギエフ指揮
ロンドン響
LSO 0665
(SACD hybrid)
\2400→¥1790
マーラー:交響曲第7番ホ短調「夜の歌」 ゲルギエフ(指)
ロンドン響
LSO 0669
(SACD Hybrid)
\2400→¥1790
マーラー:交響曲第8番変ホ長調「千人の交響曲」 ワレリー・ゲルギエフ(指)
ロンドン交響楽団
ロンドン交響合唱団

LUDI MUSICI


LM 005
(3CD)
\5100→¥4590
世界初録音!豪華ブック装丁!!!エマヌエラ・ガッリに櫻田亮!!
 モンテヴェルディの後継者カヴァッリの「ロジンダ」

カヴァッリ:「ロジンダ」
エマヌエラ・ガッリ(S ネレア)
フランチェスカ・ロンバルディ・マッズッリ(S ロジンダ)
櫻田 亮(T クリトフォンテ)
ニコラ・エバウ(Br ティサンドロ,プルトーネ,メアンドロ)
フルヴィオ・ベッティーニ(Br ルディオーネ)
シルヴィア・ヴァイエンテ(S プロセルピーナ,アウリッラ)
ミレーナ・ストルティ(Ms チレーナ)
ロベルト・ロマニーノ(CT ヴァフリッロ)
マイク・フェントロス(指)
アンサンブル・ラ・スフェラ・アルモニオーサ

録音:2008 年8 月13-16 日、フィンランド、ヴァンター/DDD、168'31

17 世紀のヴェネツィアでのオペラの興隆を大いに引っ張ったのがフランチェスコ・カヴァッリ(1602—1676)でした。カヴァッリはモンテヴェルディの弟子で、その様式を受け継ぎつつ、1637 年にヴェネツィアで一般に公開された劇場ができるや、大衆受けする作風も得て、たいへんな人気を博しました。今日でも30近いオペラが伝えられているにもかかわらず、上演はまだあまり多くありません。「ロジンダ」は1651 年にヴェネツィアで初演され、1653 年にはかなり手を加えられて上演されました。物語は、魔法の泉の水を飲んでしまったため愛し合ってしまったカップルに、それぞれの元の恋人、さらに彼らに関係する人々、本筋にはほとんど関係ない人々まで混ざっての変化に富んだもの。3 時間に迫る長さですが、気楽に楽しむことができます。
2008 年の蘇演の一環として行われた録音で、ネレアにはヴェネシアーナのメンバーとして知られるエマヌエラ・ガッリ、クリトフォンテには日本が誇るバロック・テノール、櫻田 亮が加わっています。タイトルロールのフランチェスカ・ロンバルディ・マッズッリはミラノ出身のソプラノ。バロック音楽からモーツァルトあたりを得意としています。フルヴィオ・ベッティーニは、2009 年の北とぴあでのグルック「思いがけないめぐり会い」に出演、今年11 月にはモーツァルト「コジ・ファン・トゥッテ」でも出演予定。
残された作品数が多い割には録音が乏しいカヴァッリ、新録音は大歓迎です!
ハードカバーのブックタイプで、200 ページを越える冊子には、英仏独の解説と伊英対訳、そして様々な絵画のカラー写真が多数収録されて、豪華です。


「ロジンダ」あらすじ(本筋に関係ないエピソードは省略しました)
第1幕
 コリントの王女ロジンダは、魔法の泉の水を飲んでクレタの王子クリトフォンテに恋をしてしまい、もともと相愛だったアルゴスの王子ティサンドロを棄ててしまう。同様にクリトフォンテもロジンダに恋し、ケルキラの女王ネレア(彼女は魔法を用いることができる)を拒んでしまう。そのネレアは、老魔法使いメアンドロからの求愛を退けるものの、メアンドロの魔法の力で連れ去られてしまう。ネレアからの助けの求めに、冥界の王プルートの妃プロセルピーナが応じて彼女を助ける。
 離島にやって来たロジンダとクリトフォンテは、ティサンドロの鎧を見つけ、そこに、ロジンダに棄てられたので死ぬという言伝を見つける。そのティサンドロがさ迷っている姿を幽霊だと思って仰天したルディオーネは、ロジンダとクリトフォンテもこの島にいることを明かしてしまう。ティサンドロは二人を探し始める。
 黄泉の国に降りたネレアに、プロセルピーナは保護を約束し、彼女が元々持っていた魔力を蘇らせてやる。
第2幕
 ロジンダとクリトフォンテが森の中で愛を楽しんでいると、ルディオーネが巨人に連れ去られそうになり、女勇者ロジンダは彼を助けに行く。一方ティサンドロはクリトフォンテを見つけ出し、二人は決闘を始めようとする。そこにネレアの小姓ヴァフリッロが、ロジンダが巨人と戦っていると報せ、二人は彼女を救いに向かう。
 ネレアの魔法の宮殿。ティサンドロはロジンダの前でクリトフォンテを殺そうとするものの、彼に未練のあるネレアは彼を守ろうとする。巨人はロジンダを倒した後、ネレアの力によって去っていった。ネレアはクリトフォンテを取り戻すため、ロジンダに、ティサンドロがクリトフォンテに、クリトフォンテが巨人に見える魔法をかけてしまう。
第3幕
 魔法の城の中をさまよっているロジンダは、魔法の力のためティサンドロを見てもクリトフォンテと思ってしまう。ティサンドロは彼女を元に戻そうとするが無駄であった。ロジンダはさらに怪物と思い込んでいるクリトフォンテを攻撃する。クリトフォンテは彼女の剣に自らの首を差し出すが、ティサンドロがロジンダを引き離して彼を助ける。
 絶望しているネレアがクリトフォンテと出くわすが、いまだ魔法にかかっているクリトフォンテは再びネレアを撥ねつける。一方メアンドロは自分のやったことを深く後悔し、自分の行為を購うため、クリトフォンテとロジンダが愛し合う魔法を解く薬を与えることにする。ティサンドロはまだ魔法が効いているが、ロジンダは混乱を脱し、クリトフォンテを認め再会を喜ぶ。そこにメアンドロが現れ、二人に薬を飲ませる。ロジンダもクリトフォンテも本来の感情を取り戻し、クリトフォンテはネレアへの愛を蘇らせる。ロジンダはティサンドロが殺されてしまったと思い嘆くが、ネレアがティサンドロを連れて来る。一同の喜びで幕となる。

MIRARE


MIR 127
\2600→¥2390
ヌーブルジェ、エロールのピアノ協奏曲を弾く!
 指揮は鬼才ニケ!

 ルイ・ジョセフ・フェルディナン・エロール(1791-1833):
  ピアノ協奏曲
   第2番変ホ長調、第3番イ長調、第4番ホ短調
ジャン=フレデリック・ヌーブルジェ(P)
シンフォニア・ヴァルソヴィア
エルヴェ・ニケ(指)
録音:2010 年5 月16-18 日/61’00

フェルディナン・エロールはアルザス地方出身のフランスの作曲家でベートーヴェンとほぼ同時代に活躍しました。父はハンブルクでC.P.E. バッハに音楽を学び、フェルディナンは幼少期父から音楽の手ほどきを受けていました。フェルディナンはオペラを数多く作曲し、特にオペラ・コミックのジャンルで不朽の名作を残しています。彼の作品は独創的で魅力的かつ美しい旋律に溢れており、当時高く評価されていました。1831 年歌劇「ザンパ」で一躍有名となるも、直後に肺結核を患い42 歳の若さで亡くなっています。
またピアノ曲や管弦楽曲も多く残し、このアルバムでは彼が作曲したピアノ協奏曲4 曲のうち3 曲を収録。ピアノ演奏にも優れ、1810 年パリ音楽院で1等賞を獲得。1812 年にはイタリア座の演奏会で自作のピアノ協奏曲を演奏しています。
演奏はラ・フォル・ジュルネ音楽祭でもお馴染のフランスの新進気鋭のピアニスト、ジャン=フレデリック・ヌーブルジェ。指揮はフランス・バロックの鬼才エルヴェ・ニケ。鮮やかな妙技とロマンティックな感情が表出した演奏を聴かせてくれます。

MIR 149
\2200
第31回ラ・ロック・ダンテロン国際ピアノ・フェスティバル 公式アルバム
 1. アリャビエフ/ リスト編:夜鳴き鶯/ ブリジット・エンゲラー
 2. ブラームス:ハンガリー舞曲集第4 番/ ボリス・ベレゾフスキー、ブリジット・エンゲラー
 3. リスト:巡礼の年 第1 年〜ワレンシュタットの湖畔で/ ニコラ・アンゲリッシュ
 4. ブラームス:インテルメッツォOp.117-1/ アダム・ラルーム
 5. メンデルスゾーン:無言歌Op.102-4/ シャニ・ディリュカ
 6. ブラームス:愛のワルツOp.52a-6/ ボリス・ベレゾフスキー、ブリジット・エンゲラー
 7. シューベルト:ピアノ・ソナタ第22 番D.959 〜スケルツォ/ ジャン=クロード・ペヌティエ
 8. ショパン:練習曲Op.25-1/ フィリップ・ジュジアーノ
 9. リスト:暗い雲S.199/ ブリジット・エンゲラー
 10. ショパン:ノクターン ハ短調Op48-1/ 広瀬悦子
 11. ラヴェル:シャブリエ風に/ エマニュエル・シュトロッセ
 12. シューマン:色とりどりの小品よりOp.99/ クレール・デゼール
 13. ベートーヴェン:バガテルOp.126-5/ アンドレイ・コロベイニコフ
 14. モーツァルト:幻想曲ハ短調K.396/ シュ・シャオ・メイ
 15. ソレル:ソナタ ハ短調/ ルイス・フェルナンド・ペレス
 16. ハイドン:ピアノ・ソナタ変ロ長調Hob.XVI/49/ イド・バルシャイ
 17. J.S. バッハ:クルターグ編:「神の時は最上の時なり」(哀悼行事のソナティナ)BWV106/
  アンヌ・ケフェレック ガスパール・デヘヌ
 18.J.S. バッハ:イタリア組曲第2 番BWV807 より/ ジャン=フレデリック・ヌーブルジェ
 19. メトネル:2 つのおとぎ話Op.14「騎士の行進」/ ボリス・ベレゾフスキー
南仏プロヴァンス地方のラ・ロック・ダンテロンで、1981 年より開催されている国際ピアノ・フェスティバル。地元の村長ポール・オノラティニと、東京でも開催されているラ・フォル・ジュルネ音楽祭のプロデューサーとしても知られるルネ・マルタンによって創設されたフェスティバル。大物アーティストから若手有望株まで錚々たるメンバーが集まるピアノ界の国際的なイベントとして確立しました。このCDはMIRARE レーベルの音源を中心に出演アーティスト、関連曲目を収録した2011 年の公式アルバムです。

MIRARE

MIR 137
\2600
「トムキンズ氏の《価値のレッスンLessons of Worthe》」
 〜バード、ブル、トムキンズ、タイスのチェンバロ音楽
  イ調の作品
   ジョン・ブル:半音階的パヴァン、半音階的ガリアード
   トムキンズ:奉献唱
  ト調の作品
   不詳(トマス・トムキンズ?):ロビン・フッド
   バード:
    ウィリアム・ピーター卿のパヴァン
    ウィリアム・ピーター卿のガリアード
   タリス:あなたは幸いな方
   トムキンズ:初心者のための「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラで」
  二調の作品
   ブル:イン・ノミネ
   トムキンズ:グラウンド MB40
   ブル:ファンタジア MB11
ベルトラン・キュイエ(チェンバロ)
フランス古楽界のサラブレッド、ベルトラン・キュイエ

録音:2010 年10 月28-31 日、クセイ城/ステレオ、58’16”

ベルトラン・キュイエは1978 年ナント生まれ。チェンバロ奏者の母ジョスリンに手ほどきを受け、その後ルセとピエール・アンタイに学びました。ニケ指揮コンセール・スピリチュエル、クリスティ指揮レザール・フロリサンとオペラで共演するほか、レ・バス・レウニー、ラ・レヴーズの通奏低音奏者兼ソリストとしても活躍するフランス古楽界の期待のサラブレッドです。期待のMIRARE 第二弾はイギリス・ルネサンスの作曲家トムキンズによる同時代の巨匠達と自作からなるアンソロジー。この曲集にはトムキンズ自身による収録曲への評価がコメントとして遺されており、彼と当時の音楽界の「価値観」をうかがい知ることができる貴重な資料でもあります。キュイエは三台のチェンバロの世界・・・まろやかで憂いのあるイングリッシュ(イ調の作品:トラック1-3)、開放的なイタリアン(ト調の作品:トラック4-8)、オルガンとチェンバロによる音色と対位法の絡みが楽しいクラヴィオルガン(ニ調の作品)・・・を鮮やかな技巧で描き分け、アルバム全体をあたかも物語のように聴かせ、その手腕には才能のきらめきが実感できます。

NAIVE


V 5278
\2500→¥2290
これは貴重!
フランス・エラール社製、パリ・シテ・ド・ラ・ムジーク博物館収蔵のペダル・ピアノによる録音

 アレクサンドル・ピエール・フランソワ・ボエリ(1785-1858):
  幻想曲とフーガ 変ロ長調op.18-6/
  アンダンテ・コン・モート 変ロ長調 op.18-1/
  アンダンテ・コン・モート ト短調 op.43-7/トッカータ ロ短調op.43-13/
  アレグロ・マ・ノン・トロッポ ヘ短調 op.18-7
 フランツ・リスト:
  システィーナ礼拝堂への祈り/バッハの名による前奏曲とフーガ
 R.シューマン:ペダル・ピアノのためのスケッチ(4 小品)op.58
 ブラームス:プレリュードとフーガ ト短調 WoO10
 アルカン:プレリュード 変ロ短調 op.66-10/プレリュード 変ホ短調 op.66-5
オリヴィエ・ラトリー
 (エラール製ペダル・ピアノ
  (1853 年、パリ))
録音:2011 年3 月

ナイーブから、興味深い盤の登場!博物館に収められた貴重なペダル・ピアノの楽器を用いたCD です。ペダル・ピアノとは、パイプオルガンと同じ配列の足鍵盤をもつピアノのこと。手鍵盤は7 オクターブ85 鍵(現代のピアノは88 鍵)。足鍵盤は2 オクターブ。足鍵盤を操作すると手鍵盤と同じ弦が鳴るものと、足元に足鍵盤用の弦が張られ響板がついているものの2 種ありますが、この録音では後者の楽器が用いられています。
モーツァルトが自身のコンサートの即興演奏でペダル・ピアノを用いたという記述がのこっているほか、19 世紀にリストやアルカン、メンデルスゾーンらがこのペダル・ピアノに興味を示し、いくつかの作品が残されています。
オリヴィエ・ラトリーは世界を代表するオルガン奏者。リストのバッハの名による前奏曲とフーガでは、楽器が割れんばかりに響きまくる熱演ぶり。ちなみに、このペダル・ピアノ、通常のピアノのダンパーペダルにあたるペダルがあるにはありますが、そもそも奏者は足鍵盤を演奏しなければならないので、あまりダンパーペダルを使うことができません。ダンパーペダルほぼ無しで、足鍵盤の効果があるとはいえ、リスト作品のこの超絶技巧のものをここまで聴かせるとは、ラトリーおそるべしです。
フランス宮廷に仕える音楽家の身分から、フランス革命の激動でパリの地でピアノ教師、オルガニストとして余生を送ったボエリの作品から、シューマンのペダル・ピアノのための作品、さらに、リストの「システィーナ礼拝堂への祈り」(モーツァルトの「アヴェ・ヴェルム・コルプス」の引用も聴かれます)も入った充実の内容。楽器マニア、ラトリー・ファン、広く聴いていただきたい1 枚です。

V 5261
\2500
ヘンデリアン待望!カナダが誇る古楽声楽の逸材ゴヴァンとルミューのヘンデル・アルバム!!
 ヘンデル:
  「ベルシャザル」、「テオドーラ」、「アレクサンダー・バルス」、
  「スザンナ」、「ユダス・マカベウス」、「ヨセフと兄弟たち」、
  「ヨシュア」、「ソロモン」、「ヘラクレス」
   からのアリア,二重唱
カリーナ・ゴヴァン(S)
マリー=ニコル・ルミュー(A)
アラン・カーティス(指)
イル・コンプレッソ・バロッコ
録音:2011 年1 月、ロニゴ/DDD、77'

これはヘンデリアンに待望のCD。カナダ生まれのヘンデルを得意とする二人の女声歌手、カリーナ・ゴヴァンとマリー=ニコル・ルミューによるヘンデルのアリア、二重唱集です。
ゴヴァンはカナダのモントリオール出身のソプラノ。バロック音楽を得意とし、ヨーロッパ、特にフランスでの人気は非常に高く、ヨーロッパでバロック声楽作品を聞く機会の多い人からは、今日最高のヘンデル・ソプラノという評価もあるくらいの逸材です。既にATMA レーベルからヘンデルのアリア集(ACD2 2589)、ポルポラのアリア集(ACD2 2590)など数枚のCD がある他、naive からはヴィヴァルディの《ティート・マンリオ》(OP 30413)に参加、他にも数社のオペラ全曲録音に主役として参加しています。
ルミューは、ケベック州のドルボー=ミスタシーニ出身のメッゾソプラノ。彼女もやはりバロック声楽音楽を得意としており、naive に録音したヴィヴァルディ《怒れるオルランド》のタイトルロールはひじょうに話題になりました。彼女はレパートリーが広いことでも知られており、ロマン派や近代フランス音楽、さらにはシェーンベルクの歌曲の録音もあります。
バックを受け持つのは大御所アラン・カーティス。手兵イル・コンプレッソ・バロッコを率い、腰の据わったベテランの味わいのヘンデルを聞かせてくれます。

NIGHTINGALE

Wolfgang Holzmair: Das Mahler Album
NC 00010011
\2000→¥1890
マニアなら「2 つのスケッチ」を逃すなかれ!
ホルツマイア/マーラー歌曲集

 マーラー:
  冬の歌/春に/春の朝/思い出/ハンスとグレーテ/
  セレナード/幻想/「さすらう若者の歌」(全4曲)/
  「亡き子を偲ぶ歌」(全5曲)/あなたが美しさゆえに愛するのなら/
  私の歌を見ないで/真夜中に/私はやわらかな香を吸い込んだ/
  私はこの世に忘れられ/素晴らしく美しい五月に/春の夜に霜が降りた
ヴォルフガング・ホルツマイア(Br)
ラッセル・ライアン(P)
ドイツ・リート界の大物、ホルツマイア待望のマーラー歌曲集!
録音:2011 年1 月6-8 日/DDD、78m
オーストリアのバリトン、ヴォルフガング・ホルツマイアのマーラー歌曲集です。
ホルツマイアは、1952 年、オーストリア南部のフェックラブルックの生まれ。テノールに近いハイバリトンで、繊細で気品のある柔らかい声はドイツ・リートに打ってつけ。しかしこれまでどういうわけかマーラーの録音がありませんでした。今回は待望のマーラー歌曲集。しかも「さすらう若者の歌」、「亡き子を偲ぶ歌」、リュっケルト歌曲集に加え、たいへんに珍しい「素晴らしく美しい五月に」と「春の夜に霜が降りた」を収録。この2 曲は「2 つのスケッチ」と呼ばれるハイネの詩による未完の草稿。ニューヨークのモーガン・ライブラリーに楽譜が所蔵されているものの、実際に歌われることはまずなく、これが初録音と思われます。「素晴らしく美しい五月に」はシューマンの「詩人の恋」の一曲目と同じですから、比較するのも興味深いでしょう。

ORFEO

Slavic Opera Arias
ORFEO 830111
\2600→¥2390
説得力満点!ブルガリアの歌姫ストヤノヴァ、スラヴ・オペラの名アリア集に挑戦
 ストヤノヴァ、スラヴ・オペラ・アリア集

 1.チャイコフスキー:
  「エフゲニー・オネーギン」よりタチヤナのアリア(手紙の場)
 2.ハジエフ:
  「マリア・デシスラヴァ」よりマリアのアリア「偉大なる神よ」
 3.ボロディン:
  「イーゴリ公」よりヤロスラヴナのアリア「長い年月が過ぎ」
 4.チャイコフスキー:
  「イオランタ」より「何故私は知らなかったのでしょう」
 5.同:「マゼッパ」よりマリアの子守唄
 6.ドヴォルザーク:
  「ルサルカ」より「空の奥深くにいるお月さま」「感情のない水の力」
 7.同:「ディミトリー」より
   クセニアのアリア「あなたが死んだと思えた」「彼が退いた」
 8.チャイコフスキー:
  「スペードの女王」よりリーザのアリア「もう真夜中近い」
 9.リムスキー=コルサコフ:
  「雪娘」より「友だちとブルーベリー摘みにいった時」
 10.ストヤノフ:「ヒタル・ペタル」よりイグリカのアリア
 11.スメタナ:
  「売られた花嫁」よりマジェンカのアリア「ああ、何て悲しい」
 12.リムスキー=コルサコフ:「皇帝の花嫁」より
  マルファのアリア「イワン・セルゲーヴィチ、庭へ行きましょう」
クラッシミラ・ストヤノヴァ(Sop)
パヴェル・バレフ(指)
ミュンヘン放送管

録音:2010 年3 月/バイエルン放送スタジオ1/DDD、79’55”

現在実力NO.1 と目されるブルガリア出身のソプラノ、クラッシミラ・ストヤノヴァがロシア、チェコ、ブルガリアのオペラの名アリアを歌った最新アルバムが登場します。ストヤノヴァは2006 年に東京のオペラの森公演で演じた「オテロ」のデズデモーナ役で評判となりましたが、2009 年にはオーストリア宮廷歌手の称号を授与されるなど、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いで活躍しています。その彼女が母国ブルガリアをはじめ、ロシア、チェコの名作オペラ中のアリアに挑戦しました。
コロラチューラを駆使したベルカントの技術もしっかり持ちながらも、ここでは持ち前の透明な声よりも暗く激しい芸風を示し、本場モノの巧さを見せています。ことに「エフゲニー・オネーギン」の有名な手紙の場は白眉。あまりの芸達者ぶりに約12 分金縛りにあったように身動きができなくなる凄さです。ドヴォルザークの「ルサルカ」の「空の奥深くにいるお月さま」も絶品。彼女のこれまでのどのアルバム以上に、彼女の顔が直接見えてくる説得力に満ちています。

ORFEO

ORFEO 738111
\2600
サリエリ:ハルモニームジーク(管楽合奏)のための作品集
 「トロフォーニオの洞窟」(1785)[ハルモニームジーク版・7曲]
 「オルムスの王、アクスル」(1788)[ハルモニームジーク版・10曲]
 「ペルシャの女王パルミーラ」(1795)[ハルモニームジーク版・10曲]
ディーター・クレッカー(指揮)
コンソルティウム・クラシクム

オリジナルの魅力をそのままにエッセンスを凝縮、達人集団コンソルティウム・クラシクム、サリエリのオペラのハルモニームジーク集

録音:2006 年5 月7-9 日ザントハウゼン、クララ・ヴィーク・アウディトリアム(セッション・デジタル)/DDD、ステレオ、65’34”

ORFEO の看板アーティスト、クラリネットの名手クレッカーが率いる精鋭管楽アンサンブル“コンソルティウム・クラシクム” の最新アルバムに、サリエリ作のオペラ編曲のハルモニームジークが登場します。
▼ハルモニームジークとは
ハルモニームジーク( 独語:Harmoniemusik) とは、広くは管楽器のための音楽を指しますが、より限定的な意味では、18 世紀中頃から1830 年代にかけてのある時期のみ、ヨーロッパの貴族が抱えていた管楽合奏団( ハルモニー) および、そのための音楽を指す言葉として通用していました。
ハルモニーの編成は、2 本一対の管楽器、通常ホルンあるいはクラリネットから、モーツァルトの「グラン・パルティータ」で要求されているような13 の楽器(12 の管とコントラバス) にまで、多岐に亘っています。
▼ハルモニームジーク隆盛のきっかけ
18 世紀初めに遡る“管楽合奏団を雇用する” という伝統に画期的な変化がもたらされるのが1782 年。この年に、皇帝やウィーンの貴族の何人かのもとで完全編成のハルモニーが結成されます。これらはオーボエとクラリネットを含む8 人編成で、第1 級の職業音楽家たちをメンバーにしている点でこれまでとはまったく異なるものでした。
▼あらたなレパートリーの創出
こうして、モーツァルトのK 375 とK 388/384a のセレナードのように、ハルモニー本来のための格段にすぐれた作品が書かれるいっぽうで、モーツァルトがオペラ「後宮からの誘拐」のハルモニー編曲も自ら行っているように、オペラやバレエ全曲アレンジが、ハルモニーのためのまったくあらたなレパートリーとして数多く生み出されることになります。
▼名ハルモニー・アレンジャー、ヴェントの功績
一般的に、編曲はそれを演奏するハルモニーの楽長が手掛けていましたが、先駆けとして活躍するのがヨハン・ネーポムク・ヴェント(1745 − 1801)。オーボエの名手として新設された皇帝の宮廷ハルモニーに在籍するかたわら、皇帝のハルモニーのために、モーツァルトの「フィガロの結婚」「ドン・ジョヴァンニ」「皇帝ティートの慈悲」「魔笛」を含む数多くの編曲を行っています。
▼サリエリのオペラのハルモニー編曲
モーツァルトと同時代に生きたサリエリは、ミロシュ・フォアマン監督の映画「アマデウス」のヒットなども後押しして、モーツァルトの敵役としての虚像がいっそう定着してしまった感もありますが、実際には、イタリア・オペラ楽派の流れを汲むすぐれた作曲家であり、多くの音楽家を指導して後世にも影響を与えています。
ひとくちに言って、サリエリのオペラ作品をピリッと引き立たせているのは名人芸とゆたかな感性、そしてコミカルな特質。サリエリ最大の成功を収めた「タラール」からの完全改作である「オルムスの王アクスル」をはじめ、ここでのハルモニー用編曲による演奏のなかにもそうした要素がちょうどそのまま息づいていることに気付かれるでしょう。
▼クレッカー率いる名人集団コンソルティウム・クラシクム
コンソルティウム・クラシクムは、クラリネットの名手クレッカーが1960 年代の初めに立ち上げたドイツきっての室内アンサンブル。その活動がいわゆる定番のレパートリーを磨きあげるにとどまらず、埋もれた傑作を再発見してあらたに生命を吹き込んできたことは、豊富なディスコグラフィを通じてよく知られるところです。
サリエリを取り上げた内容も極上の仕上がりで、エステルハージ財団提供の楽譜を使用し、オーボエ、クラリネット、ホルン、ファゴット各々一対にコントラバスを加えた、エステルハージ侯の有名な宮廷楽団のスタイルで当時の模様を忠実に再現しています。


ORFEO D’OR


ORFEOR 792113
(3CD)
\6900→¥5990
ニールンドとベチャワが絶好調!指揮はヴェルザー=メスト!
 ザルツブルク音楽祭で絶賛された「ルサルカ」の新スタンダード!

ドヴォルザーク:歌劇「ルサルカ」全曲
カミッラ・ニールンド(S ルサルカ)
ピョートル・ベチャワ(T 王子)
アラン・ヘルト(Bs ヴォドニック・河童)
エミリー・マギー(S 外国の令嬢)
ビルギット・レンメルト(Ms イジェババ・魔法使い)
アダム・プラチェツカ(T 森番)
エヴァ・リーバウ(S 皿洗いの少年)
アンナ・プロハスカ(S 第1 の木の精)
ステファニー・アタナソフ(S 第2 の木の精)
ハンナ・エステル・ミニュティロ(Ms 第3 の木の精)
ダニエル・シュムッツハルト(Br 猟師)
クリーヴランド管弦楽団、
ウィーン国立歌劇場合唱団
フランツ・ヴェルザー=メスト(指揮)
録音:2008 年8 月17 日ザルツブルク、モーツァルト・ハウス(旧祝祭小劇場)(ザルツブルク音楽祭におけるライヴ・デジタル)/DDD、ステレオ、53'06"、44'51"、55'14"

2008 年のザルツブルク音楽祭はカラヤン生誕百年を記念して盛大に行われましたが、中でも白眉と絶賛を博したドヴォルザークの歌劇「ルサルカ」の待望のCD 化です。『ルサルカ』は、フケー「ウンディーネ」やアンデルセン「人魚姫」をヒントに、水の精ルサルカと人間の王子との悲恋を、民族情緒溢れる旋律とワーグナー流のライトモチーフでドラマティックに描いた傑作。この上演では、森の妖精たちを「娼婦」に読み替えたヨッシ・ヴィーラーとセルジョ・モラービトによる演出が賛否を巻き起こしたのに対して、フランツ・ヴェルザー=メスト指揮する音楽面は聴衆から圧倒的な支持を獲得しました。
特筆すべきは、わざわざアメリカから連れてきてザルツブルク音楽祭のピットに初めて入れたクリーヴランド管弦楽団のクウォリティの高さ!セル、ドホナーニなど中欧の名指揮者たちの薫陶を受けたこのオケのもつ格調高い音色と精緻なアンサンブルはドヴォルザークのスコアから極めて説得力に満ちたサウンドを生み出して感動的です。ヴェルザー=メストの指揮も極めて誠実でバランスのとれたもの。ドヴォルザークの民族的な旋律を巧みに生かしつつも情緒に溺れることなく全体を構築し、作品の素晴らしさを改めて実感させてくれます。歌手は、新国立劇場に度々登場して日本でもお馴染みのニールントによる清純なルサルカが絶品、先日のメトロポリタン・オペラ来日公演で絶賛されたベチャラもリリックな表現とドラマティックな声量の両方を求められる難易度の高い王子役で驚異的な絶唱を聴かせます。他にも2011 年11 月の新国立劇場公演でイジェババを歌うレンメルト、情熱的な外国の令嬢役のマギー、ヴォドニク役のヘルトの性格表現、そして木の妖精役に今売り出し中のアンナ・プロハスカを起用するなど端役に至るまで充実した配役。舞台上演のライヴ録音であることを忘れさせるほど細部まで完璧な演奏で、この魅力的な作品を鑑賞する上で強力なファーストチョイスが登場した言えるでしょう。録音も劇場空間をよく捉えていて、優秀です。

PRAGA DIGITALS

PRDDSD 250287
(SACD HYBRID)
\2800
ハイドン:弦楽四重奏曲第77番ハ長調作品76 の3「皇帝」
モーツァルト:弦楽四重奏曲第19番ハ長調K.465「不協和音」
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第6番変ロ長調作品18-6
ツェムリンスキー弦楽四重奏団
フランチシェク・ソウチェク、
ペトル・ストジージェク(Vn)
ペトル・ホルマン(Va)
ウラジミール・フォルチン(Vc)
“カルテット王国チェコ”ツェムリンスキーQウィーン古典派の傑作に挑戦

録音:2011 年1 月30-31 日(ハイドン、モーツァルト)、3 月9-10 日(ベートーヴェン) プラハ、マルチネク・スタジオ(デジタル・セッション)/ステレオ、77’35”

ターリヒ、プラハ、コチアンSQ の指導を受け、その伝統を受け継ぐツェムリンスキー弦楽四重奏団は今や自他ともに認めるチェコを代表するカルテット。
作曲家、指揮者、教育者として16 年間かの地の音楽文化の発展に貢献したツェムリンスキーをグループ名に戴いています。2010 年ボルドー室内楽コンクール1 位をはじめ多くの国際賞を獲得。四人の際立ったテクニック、知的なプログラミング、チェコ伝統のアンサンブルの精神により、すでに最も信頼に値するカルテットと評価されています。今回のアルバムでは、弦楽四重奏曲というジャンルを確立したハイドン、言葉のないオペラの世界を創造したモーツァルト、室内楽という枠を超える表現力のベートーヴェン・・・という今日に至るまでこのジャンルの規範である傑作群を、少しも気負うことなく自然体で演奏しているのがかえって新鮮。聴き手を瞬時に幸せにする安心印の演奏といえるでしょう。

PRAGA

PRDDSD 250284
(SACD HYBRID)
\2800
ツェムリンスキー(1871-1942):
 (1)いたるところに咲く五月の花〜
  ソプラノと弦楽六重奏のための
 (2)チェロ・ソナタ イ短調
 (3)弦楽五重奏のための二つの小品
 (4)チェロとピアノのための3つの小品
ルーシー・ハジコヴァー(S)
ツェムリンスキー弦楽四重奏団
プラジャーク弦楽四重奏団メンバー
ツェムリンスキーの若き日の作品集。ブラームスの影響が色濃く見られます。デーメルの詩によるやや病的な「いたるところに咲く五月の花」は、8 分に満たない短い作品ながら、心を波立たせる作品です。
PRDDSD 250283
(SACD HYBRID)
\2800
シューマン:謝肉祭op.9
ショパン:
 バラード第3番 変イ長調 op.47、
 夜想曲第13番ハ短調op.48-1、
 スケルツォ第4番ホ長調op.54、幻想曲 ヘ短調op.49
スラヴカ・ペチョコヴァー(ピアノ)
モラヴェッツの薫陶を受けたスラヴカ・ペチョコヴァー、シューマンとショパンを弾く
録音:2011 年1、2 月
プラハ・ピアノ・デュオの一人、マルティン・フルシェルおよび巨匠モラヴェッツに師事したスラヴカ・ペチョコヴァーが弾くシューマン&ショパン作品集。

PREISER

Mozart & Beethoven: String Trios
PRCD 91173
\2300→¥2090
ウィーン・フィルのチェロ奏者として活躍したアダルベルト・スコチッチ、
 まさにウィーン情緒たっぷり

モーツァルト:ディヴェルティメント 変ホ長調 K.563
ベートーヴェン:セレナード ニ長調 Op.8
クリストフ・エーレンフェルナー(Vn)
ヘルベルト・ミュラー(Va)
アダルベルト・スコチッチ(Vc)
スコチッチら名手三人によるモーツァルトとベートーヴェン

DDD、72'35

長くウィーン・フィルのチェロ奏者として活躍したアダルベルト・スコチッチに、ウィーン交響楽団のヴィオラ奏者ヘルベルト・ミュラー、そして1975 年、ザルツブルク生まれの比較的若いクリストフ・エーレンフェルナーが加わっての三重奏。モーツァルトもベートーヴェンもウィーン情緒たっぷりで、ウィーン弦楽ファンならずとも滴る美音を堪能できます。
Schubert: Piano Trio No. 2 in E flat major, D929
PRCD 90793
\2300→¥2090
ウィーン・モーツァルト三重奏団
 シューベルト:
  ピアノ三重奏曲第2番 変ホ長調 D.929,Op.100
ウィーン・モーツァルト三重奏団
家族ならではのアンサンブル!シューベルトのピアノ三重奏曲第2番、カットなし演奏

DDD、52'20

シューベルトは晩年にかなり規模の大きな作品をいくつか書いていますが、ピアノ三重奏曲第2 番もその一つ。ことに第4 楽章は、そのままだと1328小節もあるため、出版時にはカットが入ってしまっていました。このウィーン・モーツァルト三重奏団の録音ではカットのない楽譜を用いています。ウィーン・モーツァルト三重奏団は、チェロのディートハルト・アウナー、その妻でロシア出身のピアニスト、おそらく彼らの息子と思しきダニエル・アウナーのヴァイオリンというトリオ。

PROFIL


PH 05017
(3CD)
\7200→¥4990
フンパーディンクのもう一つの傑作「王の子供たち」
 ルイージ、モーザー、ヘンシェルによる強力録音が復活!!

 フンパーディンク:「王の子供たち」
トーマス・モーザー(T 王の息子)
ダグマール・シェレンベルガー(S ガチョウ番の娘)
ディートリヒ・ヘンシェル(Br ヴァイオリン弾き)
マリリリン・シュミージュ(Ms 魔女)
アンドレアス・コーン(Bs きこり) ほか
ファビオ・ルイージ(指)
ミュンヘン放送管弦楽団,
バイエルン放送交響合唱団,
ミュンヘン少年合唱団
録音:1996 年3 月22、24 日、ミュンヘン/DDD、167m

かつてCALIG レーベルから発売された録音の久々の再発です。
「ヘンゼルとグレーテル」で有名なエンゲルベルト・フンパーディンクは、他にもいくつかオペラを書き残しており、その中ではこの「王の子供たち」が比較的知られています。やはりメルヘン調の題材ながら、こちらは悲劇。森の中で魔女に働かされているガチョウ番の娘と、王の息子(継承権のない王の子)が出会い、恋に落ちる。魔女の魔法で森から出られないガチョウ番の娘だったが、彼女も王家の血筋を引いていることを知り、王の息子と結ばれるため自力で魔力を破り町へ向かう。しかしそれぞれ町へ向かった二人は、結局市民たちから追い出され、森の中で魔女の焼いた死のパンを食べて死んでしまう。
音楽にもワーグナーの影響が顕著で、「ヘンゼルとグレーテル」に比べ遥かにロマンティックな色彩が豊かな作品になっています。
この録音は1996 年にバイエルン放送が収録したもの。王の息子にトーマス・モーザー、ガチョウ番の娘にダグマル・シェレンベルガー、ヴァイオリン弾きにディートリヒ・ヘンシェルと、マイナーオペラとは思えないほどの豪華キャスト。しかも指揮はファビオ・ルイージ!当時ルイージは、彼の名声を高める礎となったウィーン・トーンキュンストラー管弦楽団の首席指揮者に就任して間もないころで、評判が急上昇しているころでした。埋もれてしまいがちな「王の子供たち」をこれだけの充実した面々の演奏で聞けるのはありがたいことでしょう。

PROFIL


PH 11028
(4CD)
\5100→¥4690
[CD 1]
 ブルックナー:交響曲第4番変ホ長調「ロマンティック」
  (1878/80年版)
[CD 2]
 ブルックナー:交響曲第7番ホ長調
[CD 3]
 ブルックナー:交響曲第9番ニ短調
  (ウィリアム・キャラガンによるフィナーレ補筆
   完成2010 年改訂版による世界初録音)
 第1楽章、第2楽章
[CD 4]
 ブルックナー:交響曲第9番ニ短調
 第3楽章、第4楽章
ゲルト・シャラー(指揮)
フィルハーモニー・フェスティヴァ
話題必至!世界初録音!フィナーレ補筆完成、2010 年キャラガン改訂版による第9 番、シャラー指揮ブルックナーの交響曲集ライヴ

[バイエルン放送収録による共同制作]ステレオ
[CD 1]65’43” 録音:2007 年7 月29日エーブラハ、大修道院附属教会(ライヴ)/ [CD 2]64’52” 録音:2008 年7 月29日エーブラハ、大修道院附属教会(ライヴ)
[CD 3] 36’54”/ [CD 4] 46’47” 録音:2010 年8 月1 日エーブラハ、大修道院附属教会(ライヴ) / バイエルン放送−シュトゥーディオ・フランケン

ブルックナー研究の第一人者ウィリアム・キャラガンが2010 年にフィナーレを復元した最新改訂版による第9 交響曲を収めた、ファン注目のアルバムが登場します。
▼キャラガン校訂2010 年改訂版フィナーレつき第9 番の世界初録音
ブルックナーの第9 交響曲は、1887 年から1894 年にかけて第1 楽章から第3 楽章までが完成されたものの、1896 年の作曲者の死によって、未完の交響曲として残されています。
遺されたスケッチの数々をもとに、フィナーレを補筆して全曲を完成する試みにはいくつもの版が存在し、キャラガン校訂によるもののほかにも主だったものとして、以下のようなものがあります。
・「サマーレ& マツーカによる1984 年フィナーレ復元版」−インバル、ロジェストヴェンスキー
・「サマーレ、フィリップス、コールス、マツーカによる1992 年フィナーレ復元版( サマーレ& コールスによる2005 年改訂)」−ボッシュ
1981 年から83 年にかけてフィナーレの復元作業を手掛けた権威ウィリアム・キャラガンによるものとしては、すでにオリジナル版、2003 年改訂版、2006 年改訂版のレコーディングがそれぞれありますが、このたび登場するのは2010 年に行われた最新改訂版。どのような内容かは聴いてのお楽しみですが、トラックタイム22 分12 秒にも及ぶ聴きごたえ十分のボリュームを有しているのはなんとも見逃せないところです。
▼フィルハーモニー・フェスティヴァ
フィルハーモニー・フェスティヴァは、ミュンヘンの主要なオーケストラ、すなわちミュンヘン・フィル、バイエルン放送響、バイエルン州立歌劇場管のメンバーと首席奏者たちで構成されるオーケストラ。もともとはカール・リヒターが1953 年に創設した世界的アンサンブル、ミュンヘン・バッハ管をその母体とし、偉大な伝統を振り返ることが可能ですが、レパートリーを拡大し古典派とロマン派時代の傑作群を網羅しようとして、“フィルハーモニー・フェスティヴァ” の名称のもと、幅広い楽器編成で演奏をおこなっています。
▼ゲルト・シャラー
1965 年バンベルクに生まれたゲルト・シャラーは、1993 年にハノーファー州立歌劇場で指揮者としてのキャリアをスタートさせ、ほかにも1998 年にブラウンシュヴァイク州立歌劇場、2003 年から2006 年までマグデブルク劇場の総音楽監督を務めている実績が示すように、劇場たたき上げのマエストロ。
とりわけワーグナー、シュトラウス、ヴェルディのオペラを得意として評価も高く、そのいっぽうで、あたらしいレパートリーの開拓にも前向きなシャラーは、最近ではProfil よりリリースされたゴルトマルクの「メルリン」のレコーディングでも注目を集めています。
これまではおもに舞台作品のアルバムを発表してきたシャラーですが、ブルックナーのシンフォニーを一挙に3 曲、しかもフィナーレ補筆完成版つきの第9 番を取り上げているということで、ブルックナー・ファンにもおおいに話題を提供するのはまず間違いないなさそうです。

PROFIL

PH 05008
\2400
(1)ドヴォルザーク:ミサ曲 ニ長調Op. 86, B. 153(1887)
(2)ヤナーチェク:主の祈りJW IV/29(1901/06)
(1)プリスカ・エセル=シュトライト(ソプラノ)
 バルバラ・ミュラー(アルト)
 マティアス・レトナー(テノール)
 トーマス・ハンバーガー(バス)
 ハラルト・フェラー(オルガン)
(2)ロバート・ヴェルレ(テノール)
 イルムガルト・ゴジャフスキ(ハープ)
 ハラルト・フェラー(オルガン)
 ミュンヘン・オルフェウス合唱団
 ゲルト・グクルヘーア(指揮)
スラヴの敬虔なる祈りが込められたドヴォルザークとヤナーチェクの宗教曲

ステレオ (1)35’12” (2)15’18”

ボヘミア生まれのドヴォルザークとモラヴィア生まれのヤナーチェクによる宗教曲を収録したアルバム。
「ピアノ五重奏曲」と同じ円熟期の1887 年に書かれた「ミサ曲ニ長調」は、小規模ながらも2 大傑作「スターバト・マーテル」や「レクィエム」に通じて、敬虔なクリスチャンであったドヴォルザークのストレートで真摯な姿勢がよく表れたもの。のちの1893 年にロンドンでの演奏に際して管弦楽版に編曲されていますが、ここでは当初のオルガン版を採用しています。
代表作「グラゴル・ミサ」の印象が強烈なヤナーチェクの「主の祈り」は、1901 年の作曲時にはピアノもしくはハルモニウムの伴奏指定でしたが、1906 年の改訂ではハープとオルガンによる伴奏に変更され、ここでは後者による演奏となっています。
グクルヘーア率いるミュンヘン・オルフェウス合唱団は、ミュンヘン楽友協会合唱団の選抜メンバーおよそ60 名規模のアンサンブルで、1982 年の設立以来、ドイツで評価の高い団体。ほかにも珍しい宗教作品も数多くリリースしてきた実績が示す通り、深く美しいハーモニーを聴かせてくれます。

PRO MUSICA

PPC 9063
(SACD HYBRID)
\2800
電線と紐−ロルフ・ヴァリーン(1957-):
 イメッラ (2009) (フィドルとアンサンブルのための) *
 電線と紐の時代(2005) (アンサンブルのための)
 ライナー・マリア・リルケの3 つの詩(1994/2007) **
  【愛の歌/ 栄光の仏陀/ 終わりに】
スサンナ・ルンデング ( フィドル) *
シリ・トリエセン(S) **
ブード・シンフォニエッタ
クリスチャン・エッゲン(指)
録音:2010 年4 月12 日-15 日 大スタジオ (ブード、ノルウェー)/5.0 surround/ stereo) 44’09
制作: ロルフ・ヴァリーン  録音: ホーヴァル・クリステンセン

ノルウェーの作曲家ロルフ・ヴァリーン。クラリネット協奏曲(Aurora ACD5002, ACD5011) で1998 年の北欧音楽委員会 (NOMUS) 賞を受け、純粋な芸術音楽を創作するかたわら、バレエ、演劇、視覚芸術など他分野のプロフェッショナルとの共同作業にもインスピレーションにみちた作品を発表してきました。新しいアルバム『電線と紐』には、この「異なる世界」との出会いから生まれた作品が3 曲収録されています。《イメッラ》は「フィドルとアンサンブルのための協奏曲」。「活力と率直な表現の民俗音楽と、広大で絶えず変化する音風景の旅に聴き手を誘うことのできる芸術音楽を結びつける」という、ヴァリーンが抱いてきた夢を実現した作品です。ブード・シンフォニエッタの委嘱を受け、スサンネ・ルンディングのために作曲されました。「電線と紐の時代」は、フランスの現代音楽グループ、アンサンブル・コート=サーキットの委嘱作。「われわれの世界とはまったく異なる世界を描く」アメリカの作家ベン・マーカスの第1 作「電線と紐の時代」(1995) から作品名と8 つの楽章の曲名を借用しています。「激しい感情と深い精神性が出会った100 年前の時代、その詩的世界に立ち戻り、当時の表現主義に音楽を彩色させた」という《ライナー・マリア・リルケの3 つの詩》。

RCO LIVE
ロイヤル・コンセルトへボウ管弦楽団自主制作盤


RCO 11004
(14CD-BOX)
\18000→¥16990
「ロイヤル・コンセルトへボウ管弦楽団アンソロジー第6集1990 −2000」 (14CD-BOX)\18000→¥16990
名門RCO こそがなせる物凄い顔ぶれ!
ザンデルリングのブルックナー第3 番&ショスタコーヴィチの第5 番、テンシュテットのマーラー第5 番、ガーディナーの「グレイト」、ブーレーズの「浄夜」、ベリオ自演の「シンフォニア」、ヤンソンス、ハイティンクはもちろん、アーノンクール、ガーディナー、デュトワ、ショルティ、シャイー、ブーレーズ、スクロヴァチェフスキ、アルゲリッチ、アムラン、シュトゥッツマン、・・・有名人じゃない人を探すほうが難しい。まさに音質優秀& 注目演奏が目白押しの1990 年代!こうしてみると現代の演奏家もすごいじゃないですか・・・。
 [CD 1] (57’47”)
  バルトーク:歌劇「青ひげ公の城」Sz.48, BB 62 (Op.11) (57’47”)
   イルディコー・コムローシ(Ms ユーディト) コロシュ・コヴァーチュ(Bs 青ひげ公) イヴァン・フィッシャー(指揮)
   録音:1990年1月6日NOS / RNW
 [CD 2] (76’26”)
  マーラー:交響曲第5番嬰ハ短調
   クラウス・テンシュテット(指揮)
    録音:1990年12月9日RNW
 [CD 3] (75’57”)
  ベートーヴェン:交響曲第6番ヘ長調Op.68「田園」 (43’07”)
   ヴォルフガング・サヴァリッシュ(指揮)
    録音:1991年3月10日AVRO / RNW

  シベリウス:交響曲第4 番イ短調Op.63 (32’46”)
   パーヴォ・ベルグルンド(指揮)
    録音:1991年9月11日AVRO
 [CD 4] (72’31”)
  フランク・マルタン:7 つの管楽器、ティンパニ、打楽器と弦楽のための協奏曲(1949) (20’20”)
   リッカルド・シャイー(指揮)
    録音:1991 年9月26日AVRO/RNW

  デュティユー:ヴァイオリン協奏曲「夢の樹」(1985) (23’23”)
   イザベル・ファン・クーレン(Vn) シャルル・デュトワ(指揮)
    録音:1991 年2月2日AVRO/RNW

  ショスタコーヴィチ:交響曲第1 番ヘ短調Op.10 (28’32”)
   サー・ゲオルク・ショルティ(指揮)
    録音:1991 年9月19日AVRO/RNW
 [CD 5] (77’08”)
  エルガー:交響曲第2番変ホ長調Op.63 (48’34”)
   アンドレ・プレヴィン(指揮)
    録音:1992 年2月19日AVRO/RNW

  ルトスワフスキ:管弦楽のための協奏曲(1954) (28’31”)
   スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ(指揮)
    録音:1993 年2月18日AVRO/RNW
 [CD 6] (56’33”)
  ワーグナー:「リエンツィ」序曲 (11’57”)
   マリス・ヤンソンス(指揮)
    録音:1993 年12月9日AVRO/RNW

  ラヴェル:バレエ「マ・メール・ロワ」全曲 (26’21”)
   ベルナルド・ハイティンク(指揮)
    録音:1993 年2月24日AVRO/RNW

  ツェムリンスキー:交響的歌曲Op.20(1929) (18’08”)
   ウィラード・ホワイト(Br) リッカルド・シャイー(指揮)
    録音:1993 年10月10日AVRO/RNW
 [CD 7] (75’53”)
  バルトーク:ピアノ協奏曲第3 番Sz.119 (23’14”)
   マルタ・アルゲリッチ(P) クラウス・ペーター・フロール(指揮)
    録音:1993 年12月16日AVRO/RNW

  ダッラピッコラ:ギリシャ叙情詩集〜ソプラノとさまざまな器楽グループのための(1942-45) (21’47”)
   ルーシー・シェルトン(S) ラインベルト・デ・レーウ(指揮)
    録音:1993年4月29日RNW

  メシアン:神の降臨のための3 つの小典礼(1944) (30’50”)
   オランダ放送合唱団女性合唱 マルク=アンドレ・アムラン(P) ジャン・ローランドー(オンド・マルトノ) シャルル・デュトワ(指揮)
    録音:1994年1月21日AVRO/RNW
 [CD 8] (76’58”)
  ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲 (10’58”)
   ジャン・フルネ(指揮)
    録音:1995年2月24日AVRO/RNW

  ヒンデミット:ヴェーバーの主題による交響的変容 (21’37”)
   リッカルド・シャイー(指揮)
    録音:1994年4月29日AVRO

  ベルント・アロイス・ツィンマーマン:トランペット協奏曲ハ長調“誰も知らない我が悩み”(1954) (12’58”)
   ペーテル・マスーズ(Tp) * RCO 首席 エド・デ・ワールト( 指揮)
    録音:1995年6月29日AVRO/RNW

  シェーンベルク:淨められた夜Op.4(1899 / 1917 弦楽合奏版) (31’21”)
   ピエール・ブーレーズ 指揮)
    録音:1995 年10月27日AVRO/RNW
 [CD 9] (78’02”)
  ブラームス:悲劇的序曲Op.81 (14’20”)
   ニコラウス・アーノンクール(指揮)
    録音:1995 年5月12日AVRO/RNW

  シューマン:ヴァイオリンと管弦楽のための幻想曲ハ長調Op.131 (15’52”)
   トーマス・ツェートマイアー(Vn) ニコラウス・アーノンクール(指揮)
    録音:1995 年5月12日AVRO/RNW

  シューベルト:交響曲第8(9) 番ハ長調D 944「グレイト」 (47’48”)
   サー・ジョン・エリオット・ガーディナー(指揮)
    録音:1996 年11月1日AVRO
 [CD 10] (71’11”)
  シェーンベルク:管弦楽のための5 つの小品Op.16 (16’43”)
   マリス・ヤンソンス(指揮)
    録音:1995 年11月24日AVRO/RNW

  テオ・ルーベンディー(b.1930):ピアノ協奏曲(1995-96) (19’43”)
   ロナルド・ブラウティハム(P) リッカルド・シャイー(指揮)
    録音:1996 年4月19日AVRO/RNW

  モーツァルト:交響曲第40 番ト短調KV 550 (34’42”)
   ニコラウス・アーノンクール(指揮)
    録音:1997 年1月29日AVRO
 [CD 11] (79’50”)
  ブルックナー:交響曲第3 番ニ短調(1889 年版 / ノーヴァク版第3稿) (60’43”)
   クルト・ザンデルリング(指揮)
    録音:1996 年11月8日AVRO/RNW

  ディーペンブロック:夜の讃歌第2番「朝をかならず迎えねばならぬのか?」(1899) (19’04”)
   ナタリー・シュトゥッツマン(A) リッカルド・シャイー(指揮)
    録音:1997 年10月10日AVRO/RNW
 [CD 12] (76’30”)
  ストラヴィンスキー:ディヴェルティメント(1934 / 1949 改訂) (24’20”)
   ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー(指揮)
    録音:1997 年4月27日AVRO

  モートン・フェルドマン(1926-1987):コプトの光(1986) (21’46”)
   ペーテル・エトヴェシュ(指揮)
    録音:1998 年10月23日AVRO/RNW

  ルチアーノ・ベリオ(1925-2003):シンフォニア(1968-69) (30’19”)
   スウィングル・シンガーズ ルチアーノ・ベリオ 指揮)
    録音:1997 年5月16日AVRO/RNW
 [CD 13] (77’08”)
  ウィレム・ペイペル(1894-1947):6つの交響的エピグラム[諷刺詩](1928) (6’37”)
   ベルナルド・ハイティンク(指揮)
    録音:1999 年3月19日AVRO/RNW

  ベルリオーズ:歌曲集「夏の夜」Op.7 (29’05”)
   アン・マレイ(S) ベルナルド・ハイティンク(指揮)
    録音:1999 年3月19日AVRO/RNW

  R.シュトラウス:交響詩「死と浄化」Op.24 (22’59”)
   クルト・マズア(指揮)
    録音:1999 年6月11日AVRO/RNW

  アイヴズ:ニュー・イングランドの3 つの場所 (18’20”)
   ジョン・アダムズ(指揮)
    録音:1998 年4月18日AVRO/RNW
 [CD 14] (77’14”)
  武満徹:鳥は星形の庭に降りる(1977) (11’54”)
   ジョン・アダムズ(指揮)
    録音:1998 年4月18日AVRO/RNW

  ショスタコーヴィチ:交響曲第5 番ニ短調Op.47 (49’31”)
   クルト・ザンデルリング(指揮)
    録音:1999 年6月11日AVRO/RNW

  シュレーカー:永遠の生について[テキスト:ウォルト・ホイットマン] (1927年管弦楽版) (15’46”)
   クラウディア・バラインスキー(S) ゲルト・アルブレヒト(指揮)
    録音:2000 年3月10日AVRO/RNW
ステレオ

お待ちかね、名門RCO のアンソロジーボックス第6 集は、いよいよ1990 年代に突入。今回も前回同様、クラムシェル仕様ボックス入りの14 枚組、極上のライヴ音源をぎっしり収めています。
まず、目を引くのはテンシュテットとザンデルリング。テンシュテットそしてRCO の大看板、マーラーの第5 交響曲(CD 2) に、巨匠ザンデルリングの指揮でブルックナー第3 番(CD 11)、ショスタコーヴィチ第5 番(CD 14) といった超弩級演奏が、ようやく正規音源より日の目を見るのが最大の収穫といえます。
さらに、ヴァラエティゆたかなスター客演陣が得意とするプログラムがポイントよく網羅されているのはいつも通りで、ブーレーズ指揮の「淨められた夜」(CD8)、イヴァン・フィッシャーによるバルトーク「青ひげ公の城」(CD 1)、ベルグルンドのシベリウス(CD 3)、プレヴィンのエルガー(CD 5)、ガーディナーのシューベルト(CD 9)、そして、前回に引き続いての登場となるアルゲリッチ独奏でバルトークの第3 番(CD 7) と、なんとも心躍るプログラムが並びます。
もちろん、名誉客演指揮者アーノンクールをはじめ、ハイティンク、シャイーそれにヤンソンスといった、歴代シェフの未発表の音源をしっかりと押さえているのもうれしいところ。
加えて、シャイーによるディーペンブロック(CD 11) やハイティンクによるペイペル(CD 13)、エトヴェシュによるフェルドマン、ベリオ自演による「シンフォニア」(CD 12) というように、自国オランダの作曲家や同時代の音楽への積極的な関わりを持ってきたRCO の姿を伝える構成もこのシリーズならではの特色といえます。
やはり、このたびもまた、伝統と革新のRCO だからこそ成し得る、この上ない充実の内容となっています。

REFERENCE RECORDINGS

RR 122
\2100
クリス・ブルーベック(1952-):魂の踊り
マイケル・ガンドルフィ(1956-):線画
ルーカス・フォス(1922-2009):セントラル・パーク・リール
コンコード・チェンバー・ミュージック・ソサエティ
 【ウェンディ・パットナム(Vn)
  オーウェン・ヤング(Vc)
  ローレンス・ウルフ(Cb)
  トマス・マーティン(Cl)
  ヴィタス・ヴァクシス(P)
  ダニエル・ボーチ(Perc)】
リファレンス・レコーディングスの録音技術の高さを示す1枚、遠近感を巧みに捉えたリアルな音像

録音:2010 年9 月3-5 日メカニクス・ホール、ウースター、マサチューセッツ州/63’30、HDCD

現代アメリカの作曲家による室内楽作品集。優秀録音レーベル「リファレンス・レコーディングス」の実力を改めて感じさせる素晴らしい録音です。透明なホールトーンが豊かに美しく響き、各楽器が自然に調和し、実際の遠近感と空間の広がりを見事に捉えています。聴きなれない現代作品を鮮やかに収録し、美しく再生させるキース・O・ジョンソン氏の手腕に脱帽。
クリス・ブルーベックはロサンゼルス出身のクラシック、ジャズの作曲家で、有名なジャズ・ピアニスト、デイヴ・ブルーベックの息子。自身はベース、トロンボーン、ピアノ、ギターを演奏し、音楽のスタイルはジャズ、ブルース、ポップス、クラシックと多岐にわたり「リリカルな旋律は21 世紀のバーンスタインのようである」とシカゴ・トリビューン紙で評されています。またボストンを拠点とする作曲家マイケル・ガンドルフィは、ジャズ、ブルース、ロックのスタイルに影響を受け、映画、劇場音楽などを手掛けています。情熱的なタンゴをモチーフとした「ヴィエントス・イ・タンゴス」は吹奏楽の主要レパートリーとして親しまれています。そしてベルリン出身ナチスの戦禍をのがれてアメリカに移住したピアニスト、作曲家ルーカス・フォス。アメリカの現代音楽推進に大きく貢献した一人。
コンコード・チェンバー・ミュージック・ソサエティは2000 年1 月にボストン交響楽団のヴァイオリニスト、ウェンディ・パットナムにより設立された団体です。
年間を通してマサチューセッツ州コンコードで室内楽の演奏会を催し、またボストン交響楽団のメンバーや一流音楽家によるアウトリーチなどを通じて若い世代の育成にも貢献しています。

SDG


SDG 715
\2300→¥2090
ガーディナー最新盤。
J.S.バッハ以前のバッハ一族中最重要作曲家、ヨハン・クリストフ・バッハ作品集

 ヨハン・クリストフ・バッハ(1642-1703):
  1. 主よ、こちらを向いて私をあわれんで下さい
  2. 涙とともに上がれ
  3. おお神よ、あなたはいったい
  4. 正義を、さもなくば現世に死を
  5. ああ、私が水を十分にもっていれば
  6. おそれるな
  7. 今私の生命をもって
  8. 友よ、あなたは美しい
ジュリア・ドイル、
キャサリン・フーグ(S)
クレア・ウィルキンソン(Ms)
ニコラス・マルロイ(A/ T)
ジェームス・ギルクリスト、
ジェレミー・ブッド(T)
マシュー・ブルック、
ペーター・ハーヴェイ(Bs)
ジョン・エリオット・ガーディナー(指揮)
イングリッシュ・バロック・ソロイスツ

録音:2009 年4 月16, 17, 19 日(カドガン・ホール・ライヴ)

J.S. バッハの祖父( クリストフ・バッハ) の弟( ハインリヒ・バッハ) の息子にあたる、ヨハン・クリストフ・バッハ。一族のなかで、J.S. バッハ以前の最も偉大なる作曲家とされています。J.S. バッハはヨハン・クリストフ・バッハのことを「深遠なる音楽家」(「バッハ一族の起源」)とし、多くの影響を受けました。オルガニスト、チェンバロ奏者としての活躍が第一でしたが、声楽作品にも充実したものが残っています。声楽パートは当時彼が指揮していた楽団の技術の問題でそこまで複雑ではありませんが、その分器楽パートが充実しているのが特徴です。アリア、ラメント、モテット、ダイアローグが各2曲ずつ選ばれ、「6 つの葬儀と結婚」と題されたコンサートで2009 年4 月に演奏されたライヴ録音です。「友よ、あなたは美しい」は結婚のお祝いで演奏されたもの。新郎と新婦のデュエットを思わせるほほえましくも美しい楽曲です。バッハ一族の底力をあらためて思い知らされる名曲を、ガーディナーがあざやかに聴かせます。

SEELENKLANG


JEO 2
\2400→¥2190
驚愕の4 台の電子オルガンが奏でる緊迫のブラームス!!!
 ブラームス:
  大学祝典序曲 作品80、
  ハイドンの主題による変奏曲 作品56a、
  交響曲第4番 ホ短調 作品98
ジャパン・エレクトロニック・オーケストラ(JEO)
 [エレクトーン:
  岡田 良子 金澤 素子 芝崎 ひろ子
   辻岡 緑 中田 みき]
野口 剛夫(指揮)(JEO 音楽監督)
情熱あふれる迫真の演奏!これぞ、現代の新しいオーケストラの響き!!

録音:2009 年8 月、2010 年4 月 ヤマハエレクトーンシティ渋谷

 ピリオド楽器によるオーケストラが許されるなら、現代の最先端の楽器を使ったオーケストラがあってもよい。ジャパン・エレクトロニック・オーケストラは、1999 年の創立以来、マスコミにもたびたび取り上げられ話題となっている。2010 年に発売された、スッぺ:《軽騎兵》、シューベルト:《未完成》、ベートーヴェン《運命》のアルバム(JEO 1) を聴いて驚愕した方も多いはずだ。指揮者と4 台の電子オルガン(ヤマハ=エレクトーン)奏者は、同じ総譜を見て演奏する。最新のエレクトーンを用いていても、その音楽作りは、奇をてらわず極めて正攻法。電子楽器に付きまとう冷徹な印象を全く払拭する、情熱と緊張漂う演奏は音楽そのものを感じさせてくれる。今回の新譜はブラームス・アルバムで、大学祝典序曲、ハイドンの主題による変奏曲、交響曲第4 番を収録。
実際の演奏を聴いた人からは「目を閉じて聴くと、フルトヴェングラーやチェリビダッケの演奏を彷彿とさせる」というコメントも寄せられた。それが本当かどうかは実際に聴いていただく以外にはないだろう。

〜ジャパン・エレクトロニック・オーケストラ(JEO) について〜
ジャパン・エレクトロニック・オーケストラ(JEO)は、エレクトーン4台のアンサンブルによる電子オーケストラです。JEO の基本編成は4人の電子オルガンです。4 人の電子オルガン奏者は、それぞれ主として高弦楽器、低弦楽器、木管楽器、金管楽器を担当し、全員がオーケストラ・スコアを見ながら演奏します。指揮者と同じ譜面を全員が見ることによって、作品全体への洞察、他のメンバーの演奏への共感を高めることができ、演奏を精緻かつ有機的なものにします。この現代の新しいオーケストラの響きを、ぜひ多くの人に体験していただき、電子オーケストラのクラシック音楽への適応性と魅力がいっそう理解いただけることを願っております。( 以上、野口 剛夫:JEO 音楽監督)

SEELENKLANG


FIT 2
\2400→¥2190
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー:
 交響曲第3番 嬰ハ短調(日本初演)
野口剛夫(指揮)
東京フルトヴェングラー研究会管弦楽団
野口剛夫によるフルトヴェングラー作品、ライヴ録音シリーズ第2 弾!

録音:2006 年8 月27 日 杉並公会堂 ライヴ録音、DDD

歌曲とテデウムの日本初演ライヴで話題を呼んだ作曲家フルトヴェングラーの作品シリーズ第2 弾。東京フルトヴェングラー研究会は1995 年の設立以来、一貫してフルトヴェングラーの作品を紹介し続けてきましたが、2006 年には彼の遺作となった交響曲第3 番の日本初演を行いました。このCD には、杉並公会堂におけるライヴ録音が収められています。宿命、戦い、彼岸、戦いは続く、とタイトルがつけられた各楽章には、芸術的にも政治的にも激動の時代だった20 世紀前半を生き抜き到達した作曲家としての肉声が聴こえて来ます。時代の流行には批判的な姿勢を貫いた結果、ほとんど顧みられることのなかったフルトヴェングラーの作曲は、生誕125 年を迎える現在、時代を超えた普遍的メッセージを伝えるものとして再評価が高まっています。東京フルトヴェングラー管弦楽団は、常任指揮者の野口剛夫のもと、作品に対して献身的な演奏を繰り広げており、生々しい日本初演のドキュメントになっています。

SEK 1
\2400→¥2190
ブルックナー:
 (1)アダージョ~ 弦楽五重奏曲より(管弦楽編曲:野口剛夫 世界初演)
 (2)交響曲第5番 変ロ長調(F. シャルク改訂版 日本初演)
野口剛夫(指揮)
東京フルトヴェングラー研究会管弦楽団
エレクトーンオーケストラのブルックナーで話題となった野口剛夫による編曲の世界初演!

(1)録音:2006 年3 月18 日、大田アプリコ大ホール (2)録音:1996 年7 月20 日、なかのZERO ホール

「ブルックナーの改訂版は改竄版なんかではない。面白いし、ブルックナー音楽の本質を考えるのにふさわしい材料を提供してくれる。」かつて音楽雑誌でこう宣言して、賛否両論を巻き起こした野口剛夫が、自らタクトをとって挑戦したシャルク改訂版の第5 交響曲の日本初演ライヴを収めております。
さらに野口は、現代におけるブルックナー編曲の実例を示さんとして、弦楽五重奏曲のアダージョを管弦楽用に編曲して演奏しました。その前代未聞の世界初演も収められた、他には類を見ない意欲的なアルバムです。

SIMAX


PSC 1222
\2500→¥2290
知られざる北欧の巨匠、トヴェイトの世界初録音室内楽作品
 ゲイル・トヴェイト(1908-1981):
  ノルディック・エディション〜旅日記から
   旅日記から(弦楽四重奏のための組曲形式の8 楽章)
   【地中海/ アッピア街道/ シチリア/ トリポリ/ シロッコ/
    エル・エスコリアル/ セビーリャ/ サハラの星空】
   バレエ「家の守り神」 作品184
    (Fl、Ob、Hrn、Hrp と弦楽四重奏のための)
   七重奏曲(2つのVn、Va、Vc、ダブルベース、ObとHrnのための)
   聖ヨハネの夕べ
    (2つのVn、Va、Vc、ダブルベース、
    コールアングレとHrnのための七重奏曲)
フラガリア・ヴェスカ
トール・ヨハン・ボーエン(Vn)
イ・ヤン(Vn)
ベネディクト・ロワイエ(Va)
ヨハンネス・マッテンス (Vc)
セシーリ・ローケン(Fl)
クリスチャン・モッテンセン(ダブルベース)
ヨハンナ・ノウシアイネン(Hrp)
ルーネ・ブルーダール(Hrn)
ステフェン・ブリンドハイム(Ob、コールアングレ)
録音:2009 年11 月21 日-22 日 ソフィエンベルグ教会 ( オスロ) ( 旅日記から)、 11 月13 日-15 日 ホフ教会 ( オストレ・トーテン、ノルウェー)/49’03
制作:トニー・ハリソン  録音: ジェフ・マイルズ

 ゲイル・トヴェイトは、《ハルダンゲルの100 の旋律》組曲やピアノ協奏曲で知られる、20 世紀ノルウェーを代表する作曲家のひとり。作品番号をもち作品目録に記載された曲だけでも250 曲を超すものの、1970 年7 月12 日、彼が自宅としていたハルダンゲルのトヴェイト農場を襲った火事により多くの楽譜と手稿譜が失われてしまいました。
 近年、その音楽遺産を救うため、楽譜の調査と発掘、ノルウェー国立音楽アカデミーの作曲クラスを中心とする復元作業が行われてきました。このアルバム『旅日記から』では、世界初録音の室内楽作品が4 曲紹介されます。「弦楽四重奏のための組曲形式の8楽章」の副題をもつ《旅日記から》は、地中海と周辺の国々の伝統音楽からもインスピレーションを得たとされ、トヴェイトが弦楽四重奏のために書いた現存する唯一の作品です。
 楽譜が失われてしまった〈シロッコ〉は、トール・ヨハン・ボーエンがラジオ放送の録音を基に復元した楽譜で演奏されています。室内アンサンブルのために書かれたバレエ《家の守り神》は、ハルダンゲル地方の民話に基づく作品。2 曲の七重奏曲は、スンフィヨルド生まれの作家、民謡歌手のヤーコブ・サンデの詩による歌曲、《一日が黄昏に向かう時》と《聖ヨハネの夕べ》を弦楽器と木管楽器のために書き直した作品。イザイの『弦楽のための三重奏曲集』 (PSC1295) で国際的な評価を上げたヴァイオリニスト、トール・ヨハン・ボーエンが創設した、オリジナル楽器によるアンサンブル、フラガリア・ヴェスカ( オランダイチゴ属エゾヘビイチゴ/ 英名: ワイルドストロベリー) の演奏です。

SIMAX

PSC1317 2CD
PSC 1317
(2CD)
\5000
G・B・アントワーヌ・フォルクレ(1671-1745) /
 ジャン・バティスト・フォルクレ(1699-1782):
  クラヴサン曲集に編曲されたヴィオール全曲集(pub.1747)
  第1組曲 第2組曲 第3組曲 第4組曲 第5組曲
シェティル・ハウグサン(Cemb)
ノルウェー、チェンバロの重鎮シェティル・ハウグサン、自作の楽器を使ったフォルクレのクラヴサン曲全集

楽器:シェティル・ハウグサン製作 (1971)、後期フランドル・タイプ・ハープシコードのコピー
録音:2010 年3 月15 日-19 日 ドイツ放送室内楽ホール (ケルン)
制作:フランソワ・エッケルト  録音:エヴァ・ペップライン

父G・B・アントワーヌは作曲家、ガンバのヴィルトゥオーゾ。子ジャン・バティストは作曲家、洗練された技巧をもつヴィオール奏者。ともに「太陽王」ルイ十四世の宮廷に仕えたフォルクレ父子は、息子の才能に対する父の嫉妬のため、良好な関係になかったことが伝わっています。父が没した2 年後の1747 年にジャン・バティストが出版した、自分を投獄しフランスから追放という憂き目に遭わした父の名を冠した『クラヴサン曲集に編曲されたヴィオール曲集』。この曲集は、「編曲」とされているものの、実質はジャン・バティストの作曲だろうと言われます。第1組曲から第5組曲まで全32曲。多くの曲はジャン・バティストの友人と知人たちに敬意を表して命名され、いくつかの曲にはフォルクレ、クープラン (第1組曲)、ルクレール (第2組曲)、ラモー、ギニョン (第5組曲) といった音楽家たちの名がつけられました。
シェティル・ハウグサンはノルウェーのチェンバロ奏者。今日を代表するアーリーミュージックの音楽家のひとり。トロンハイム、オスロ、プラハ、ハーレムで学び、1975 年グスタフ・レオンハルトに学んだアムステルダム音楽院の Prix d'Excellence を獲得、現在はケルンの音楽大学で教授を務めています。
またチェンバロ製作者としても活動し、この録音でも使用しています。
ハウグサンがフォルクレの曲集に出会ったのは、1972年9月、南ドイツのフライブルク近郊のシュタウフェンで行われたアーリーミュージックのワークショップでした。レオンハルトとヴィーラント・クイケンがマスタークラスを担当。以来、この曲集はハウグサンにとってもっとも大切な音楽のひとつになりました。
この曲集を完全な姿に録音したい。その願いがかない、Simax とケルンのドイツ放送 (Deutschlandfunk) が共同で制作にあたったこの録音でハウグサンは、後期フランドル・タイプの楽器を基に自身が1971 年に製作した2 段鍵盤、5 オクターヴ (FF-g''') のハープシコードを弾いています。この楽器を垂直に置き「ガンバ」に見立てた写真がブックレットのアートワークに使われています。

SOLO VOCE

SV 8553208
\2300
スッペ:「ダルマチアのミサ」(1833/1877) ロマン・サドニク(T) 
マルティン・アッハライナー(Br)
ベルンハルト・シュピングラー(Bass-Br)
ブルニコ・コンツェントゥス合唱団
 (合唱指揮:フーベルト・ホプフガルトナー)
マルティン・ラナルター(オルガン)
アドリアーノ・マルティノッリ・ダルシー(指揮)
「軽騎兵」や「詩人と農夫」で有名なスッペが14才で書いたカトリック・ミサ

録音:2009 年6 月、カンポ・トゥーレス教区教会/ステレオ、51’07”

スッペが14 歳の時に生まれ故郷ダルマチアのカトリック教会のために書き、約40 年後の1877 年に出版したミサ曲。ウィーンで劇場人として一家を成したスッペは、偶然からこの若書きのミサの一部(キリエ)を目にし、ダルマチアの知人の協力を借りながら全曲のオリジナルスコアを手に入れると、熟練の対位法と和声に新たな工夫を施すことでまったく新しい作品として完成させました。作品は通常典礼文の五部構成で、オルガンを伴奏に独唱、合唱とも男声のみで歌われる壮麗なもの。演奏は良い意味でローカル色豊かな素朴さが魅力です。

SOLO VOCE


SV 8553212
(2CD)
\4600→¥4190
12 月に仲良く来日予定!デッシー&アルミリアートの「西部の娘」
 プッチーニ:「西部の娘」
ダニエラ・デッシー(S ミニー)
ファビオ・アルミリアート(T ディック・ジョンソン)
ルチオ・ガッロ(Br ジャック・ランス)
マッシモ・ラ・グァルディア(T ニック)
アンドレア・パトゥチェッリ(Bs-Br アシュビー)
マルツィオ・ジョッシ(Br ソノーラ)
マルコ・ヴォレーリ(T トリン)
マッシミリアーノ・ヴァッレッジ(Br シド)
フェデリーコ・ロンギ(Br ベッロ)
オルフェオ・ザネッティ(T ハリー)
ニコラ・パミオ(T ジョー)
クラウディオ・オッティーノ(Br ハッピー) ほか
アルベルト・ヴェロネージ(指)
チッタ・リリカ管弦楽団&合唱団

録音:トッレ・デル・ラーゴ、2005 年/DDD

オペラ界一のおしどり夫婦として有名なダニエラ・デッシーとファビオ・アルミリアートの二人。有名歌手同士の夫婦で、これだけ常に一緒に活動して、かつ仲睦まじいカップルも昨今珍しいほど。その二人が2005 年夏にトッレ・デル・ラーゴでのプッチーニ音楽祭で「西部の娘」を歌ったライヴ録音です。
映像は既に他社からDVD で発売されていますが、音楽だけに集中したいという方にはCD が歓迎されるでしょう。デッシーとアルミリアートは、それぞれが名歌手というだけでなく、本当に仲のいい夫婦ならではの絶妙なコンビネーションの良さがあり、それが上演全体を引き締めているのがよく伝わってきます。

※ DVD 発売時にソノーラがマルツィオ・グロッシと案内されていたようですが、マルツィオ・ジョッシ Marzio Giossi が正しい表記です。

ダニエラ・デッシー&ファビオ・アルミリアート デュオ・リサイタルの予定
2011 年12 月8 日(木)19 時 東京オペラシティコンサートホール タケミツメモリアル


その映像DVD

ARTHAUS
101393
【DVD映像】
¥6000→\5690
プッチーニ(1858-1924):歌劇「西部の娘」
 ※日本語字幕つき
 2005 年、トーレ・デル・ラゴ プッチーニ音楽祭
ミニー…ダニエラ・デッシー(ソプラノ)/
ディック・ジョンソン(実は盗賊ラメレス)…ファビオ・アルミリアート(テノール)/
ジャック・ランス…ルチオ・ガッロ(バリトン)/
ニック…マッシモ・ラ・グァルディア(テノール)/
アシュビー…アンドレア・パトゥチェッリ(バス)/
ソノーラ…マルツィオ・ジョッシ(バリトン) 他/
チッタ・リリカ管弦楽団&合唱団/
アルベルト・ヴェロネシ(指揮)/
イヴァン・ステファヌッチ(演出)/
NALL(装置&衣装)/
ヴァレリオ・アルフィエリ(照明)
2005 年が第51 回目(!)という伝統あるプッチーニ音楽祭のライヴ映像です。この年の幕開けは「西部の娘」。この作品は、プッチーニの円熟期に書かれていて、初演は大成功したものの、少しずつ人気が醒めてしまい、今ではあまり上演されることがありません。観客が、映画などで派手な西部劇になれていること、登場人物のほとんどがムサクルシイ男ばかりであること、など色々な理由が考えられましょうが、斬新過ぎる音楽も(かのウェーベルンが「独創的な響きと音が続くのです」とシェーンベルクに書き送ったほど)、その一端を担っているのかも知れません。今、この演奏で改めて「西部の娘」を観てください。何と素晴らしい作品であるかがおわかりになるでしょう。主役の2 人を歌うのは、今をときめくダニエラ・デッシーとファビオ・アルミリアート。まさに一心同体の演技を繰り広げています。そして、人気急上昇中のバリトン、ルチオ・ガッロの美声&ちょい悪ぶりにはため息が出てしまいます。完成度の高い舞台です。収録時間:138 分/音声:ステレオ2.0/ドルビー・デジタル5.1 サラウンド/字幕:英・独・仏・西・伊・日/画面:4:3 Letterbox/REGION All(Code:0)/片面2 層ディスク

SUPRAPHON

SU 4037
\2000
イバラの中の花々〜三聖女の伝説
 (1)聖カテリーナ (2)聖バルバラ伝
 (3)聖マルガレーテ伝
バルボラ・ソイコヴァー(指)
ティブルティナ・アンサンブル、
ハナ・ブラシコヴァ (ゴシックHrp)
一服の清涼剤のように心洗われるひととき。今年の夏はこのCDで乗り切ろう

【録音:2010 年11 月/フシテ教会(プラハ)】DDD、63’48”

チェコがキリスト教化したのは980 年代とされ、中世には敬虔で美しい宗教曲が数多く作られました。ことに殉教した三聖女カテリーナ、バルバラ、マルガレーテの伝説は美しい歌物語的な宗教音楽となり、今日に伝承されています。アカペラの女声のみ、時にゴシック・ハープの典雅を伴い歌われるさまは、この世のものとは思えぬ純な美しさで、心洗われるかのようです。これからの暑い時期に、一服の清涼剤のような涼風をもたらしてくれるエコCD です。バッハ・コレギウム・ジャパンの名唱で話題のハナ・ブラシコヴァが参加しているのも注目。何とゴシック・ハープも彼女の演奏で、俗世の煩わしさを忘れさせてくれます。
SU 4059
\2000
ショパン:
 (1)スケルツォ第1番ロ短調 Op.20 /
 (2)同第2番変ロ短調 Op.31 /
 (3)同第3番嬰ハ短調 Op.39 /(4)同第4番ホ長調 Op.54 /
 (5)練習曲嬰ハ短調 Op.25 の7 /(6)同変イ長調 Op.25 の1 /
 (7)マズルカ ホ短調 Op.41 の1 /(8)同ヘ短調 Op.68 の4 /
 (9)同ハ長調 Op.7 の5 /(10)同ハ長調 Op.56 の2
イヴァン・モラヴェッツ (Pf)
モラヴェッツいぶし銀のショパン、この味わいは真似できない。
【録音:1989 年11 月/トロイ貯蓄銀行ホール(ニューヨーク)】DDD、56’57”
米DORIAN レーベルからのライセンス音源。硬質で色彩感に満ちた音色、隙のない技巧で知られるモラヴェッツは、日本にも熱狂的なファンを持つ巨匠。
イマジネーショあふれる彼のショパンは独特の味わいに満ちていて、はまると他の演奏が物足りなくなる魔力を秘めています。超オススメ。
SU 3845
\2000
スメタナ:ピアノ曲集 Vol.5
 (1)バガテルと即興曲 Op.6(全8 曲)/(2)ギャロップ ニ長調/
 (3)華麗なギャロップ (1840) /
 (4)ポルカ「ルイーゼ」(1840) /
 (5)ポルカ「ゲオルギア」(1840) /(6)ピルゼンの思い出/
 (7)学生時代より/(8)即興曲変ホ短調 (1841) /
 (9)同ロ短調 (1841) /(10)同変イ長調 (1841) /
 (11)マズルカ・カプリッチョ/(12)歌詞のない二重唱 (1842) /
 (13)ワルツ集 (1844) /(14)カドリーユ ヘ長調 (1843) /
 (15)同変ロ長調 (1843)
イトカ・チェホヴァー (Pf)
ピアノ音楽ファン必聴。隠れた金鉱スメタナのピアノ曲
【録音:2011 年2、3 月/マルティーネク・スタジオ(プラハ)】DDD、78’55”
スプラフォン・レーベルが進めるスメタナ・ピアノ曲全集の第5巻。スメタナといえばオーケストラ曲や室内楽のイメージが強いですが、本人がピアノの名手だったこともあり、多くのピアノ曲が残されています。そのいずれもが技巧的で内容も凝り、ショパンやリストに匹敵する魅力的なピアノ音楽作曲家だったことを再認識させてくれます。チェコの女流チェホヴァーはエネルギッシュな技巧派で、スメタナ特有の細かい音の動きを完璧に再現。民俗舞曲ポルカのリズムの良さも最高です。
Bohemian Impressions
SU 4058
\1700→¥1490
いいじゃない。ボヘミアの香りにひたれる70 分。
 〜ボヘミアの印象

  (1)スメタナ:ボヘミアの森と草原から
  (2)ドヴォルザーク:「チェコ組曲」より前奏曲、ロマンス
  (3)同:序曲「自然のなかで」Op.91
  (4)スーク:夏のおとぎ話 Op.29 より間奏曲
  (5)ノヴァーク:スロヴァキア組曲より恋人たち、田舎楽士
  (6)マルチヌー:「花束集」より牧歌
  (7)ヤナーチェク:利口な女狐の物語〜序奏
  (8)同:ラシュスコ舞曲よりのこぎり
  (9)フィビヒ:詩曲
ヴァーツラフ・ノイマン
 (1)-(3)、(6)-(9)(指)
リボル・ペシェク(4)(指)
チェコ・フィル、
 イジー・ビェロフラーベク(5)(指)
プラハ・フィルハーモニア
【録音:1971-85 年(1)-(4)(6)-(9)/ルドルフィヌム、1998 年/ドモヴィナ・スタジオ(5)(プラハ)】DDD、68’02”
一見チェコを代表する作曲家を集めた名曲集風ですが、選んでいる曲が凝っています。あえて誰でも知っている曲にしないところがスプラフォンならではで、新たな宝石を発見できる喜びに満ちています。あの甘く美しいフィビヒの「詩曲」を何とノイマンの指揮で聴くことができるのも注目です。

TRANSART


TR 153
\2200
アントニオ・ソレル(1729-1783):作品集
 ファンダンゴ ニ短調/
 ソナタ ニ長調 R84、ハ調*R18、ト短調 R87、イ短調 R118、
 ニ短調 R49、ト長調R45、嬰へ長調 R78、ニ調*R104、
 ニ短調 R24、ハ調*R48、変ニ長調 R88、ハ調*R100、ニ調*R15
  (* はドリア旋法)
マルセラ・ロジェリ(ピアノ)
スペインの情熱溢れるソレル作品集、ゲルバーの薫陶を受けたアルゼンチン出身の熱き女性ピアニスト、マルセラ・ロジェリの迫力

録音:2006 年8 月(ランス・フラヌリ音楽祭ライヴ/最終トラックにのみ拍手が入っています)

アントニオ・ソレルは、スペインの作曲家・聖職者。聖歌隊学校で学んだ後、57 年からはエスコリアル修道院の楽長となりました。王室一家は、毎年秋をこの修道院で過ごす習慣があり、この毎年秋の期間に、王室付きの音楽家であったドメニコ・スカルラッティらに学ぶ機会を得たとされています。ソレルは120 ほどのソナタを残しました。ここに収められているのは単一楽章のもののみですが、ほかに複数楽章をもつソナタも残しています。楽器もチェンバロではなく( フォルテ) ピアノを念頭に置いて作曲されています。どの作品も、イベリア的舞曲を思わせる独特の魅力に溢れています。
マルセラ・ロジェリは、ブエノスアイレス出身、ゲルバーに薫陶を受けたピアニスト。独特の熱を帯びた表現と、推進力のあるリズム感が魅力です。このスペイン趣味の魅力に満ちた瞬発力を要されるソレルの世界を鮮やかに聴かせます。当時のスペインで大流行した「ラ・フォリア」と同じ和声進行を繰り返しながら次第に熱を帯びて盛り上がるファンダンゴは圧巻。

WAON RECORDS

WAONXA 156
(2DVD-ROM)
\4600
「お気に召すまま Capriccio」
 (1)ジロラモ・フレスコバルディ(1583-1643):戦いのカプリッチォ
 (2)フレスコバルディ:フランドルの旋律に基づくカプリッチォ
 (3)アレッサンドロ・ポリエッティ(?-1683):カッコウのカウリッチェット
 (4)ポリエッティ:ロッシニョーロのカプリッチォ
 (5)ディートリヒ・ブクステフーデ(c1637-1707):
  ラ・カプリッチオーザ(BuxWV 250)
 (6)ニコラウス・アダム・シュトルンク(1640-1700):
  第一旋法のカプリッチォ
 (7)ゲオルク・ベーム(1661-1733):カプリッチォ ニ長調
 (8)ヨハン・ヨゼフ・フックス(1660-1741):カプリッチォ ト長調
 (9)W.F. バッハ(1710-1784):カプリッチォ ニ短調
 (10)J.S. バッハ(1685-1750):
  カプリッチォ 最愛の兄の旅立ちに寄せて(BWV 992)
寺村朋子(チェンバロ)
※通常のCD,SACD,DVD プレーヤーでは再生できません。再生するには、適切なソフトウェアとオーディオ・インターフェース機器を搭載したコンピュータをご用意いただく必要があります。1トラック 分が1ファイルとなっています。PDF版ライナーノーツが収録されています。
音量までもがレコーディング時と同じ!究極のハイ・レゾ盤

** 192kHz 24bit WAVE**

WAONCD 150「お気に召すまま」のハイレゾ・オーディオ盤。DVD-ROM を読み込み可能なディスクドライブを接続したパソコンと、適切なソフトウェア、オーディオ・インターフェース機器をご用意いただく必要があります。
レコーディングのAD 変換の直後から、お届けするまでの間に1度もDigital-Digital 変換していません。もともとのレコーディングが192kHz 24bitPCM で、編集もそのままのフォーマットで行っています。ノーマライズもしていませんので、音量すらレコーディング時のままです。もちろん96kHz までの機器をご使用の方のために、96kHz 24bit のダウンコンバートデータも収録しております。今回はスイスのHigh-end、Weiss 社のSaracon でダウンコンバートしておりますが、ダウンコンバートでも侮れない音質です。

WAON RECORDS

WAONCD 210
\2300
G.F. ヘンデル:フルート・ソナタ集
 (1)ホ短調 HWV379(op.1-1a)
 (2)ト長調 HWV 363b(op.1-5)ロ短調 WV367b(op.1-9)
 (3)イ短調HWV374(ハレソナタ第1番)
 (4)ホ短調HWV375(ハレソナタ第2番)
 (5)ロ短調HWV376(ハレソナタ第3番)
 (6)ニ長調HWV378
福永吉宏
 (フルート/
  ヘルムート・ハンミッヒ銀管No.436((4)(5))、
  銀管No.12((1)(2)(3)(6))、木管No.228(7))
上尾直毅
 (チェンバロ/
  Bruce Kennedy, Amsterdam 1993,
   after Michael Mietke, Berlin)
名手福永と上尾の素晴しいアンサンブルで聴くヘンデルのフルート・ソナタ集、旧東ドイツの名匠、ヘルムート・ハンミッヒ作の銀管/木管フルート使用

録音:2010 年3 月30,31 日& 4 月1 日/滋賀県立高島市立ガリバーホール

ベテラン福永と、名手上尾によるヘンデル・ソナタ集。
「このソロソナタ集は、緩徐楽章における美しい旋律、早い楽章におけるソロとバスの2 声で書かれていながらも多声部の教会作品を思わせるような響きを持つ対位法的手法、複数ある楽章のうちの幾つかに舞曲楽章を織り交ぜながら1 曲のソナタを形作る方法など、基本的にはコレッリ以来多くの作曲家がすでに行ってきた様々な伝統的なスタイルを踏襲している。しかしながら、それら伝統的な形式の上に成り立つ個々の楽章を観た時、ヘンデル以外に書きようがないこの上もなく甘く切ない旋律や、激しく猛り狂う感情の世界が確かに存在し、さすが劇作品を熟知した作曲家の手によるものだと深く驚嘆させられる。」(〜ブックレットより)
旧東ドイツの名匠ヘルムート・ハンミッヒは生涯に役460 本のフルートとピッコロを製作しました。彼のフルートは、銀管・木管ともいわゆるモダン楽器ですが、ヘンデルのフルート・ソナタを演奏するのにとてもふさわしい資質を持っている楽器としてここの録音では3 本の楽器が曲にあわせて選択・使用されています。芯の太い音質、柔らかなニュアンス、自在な即興演奏を可能にする抜群のコントロール性といった楽器の素晴しい可能性を、名手福永が見事に引き出しています。上尾のサポートも光ります。音の芯が見事にとらえられた優秀録音ぶりも注目です。

福永吉宏(ふくなが・よしひろ)
1981年、京都・バッハ・ゾリステンを創立・主宰、バッハの教会カンタータ200曲全曲を20 年計画で全曲演奏する連続演奏シリーズは、2005年11月に最終回を迎え完奏、各メディアで報道され注目を浴びた。フルート奏者として活躍する傍ら、各地にてレクチャーコンサート等を開催するなど、その活動は多彩。
上尾直毅(うえお・なおき)
上尾は東京芸術大学のピアノ科を卒業してからバロック音楽の学びを深めるため、チェンバロを本格的に始める。チェンバロのほか、フォルテピアノ、ミュゼットやクラヴィコードも得意としている。

WERGO

WER 6733
\2400
As fast as possible〜ナンカロウ作品集
 ナンカロウ:
  (1)オーケストラのための組曲
  (2)プレーヤー・ピアノのための練習曲第16番(2台8 手編曲版)
  (3)プレーヤー・ピアノのための練習曲第20番(ピアノ連弾編曲版)
  (4)プレーヤー・ピアノのための練習曲第26番(4台7手編曲版)
  (5)室内オーケストラのための3つの楽章
  (6)七重奏。断片
  (7)プレーヤー・ピアノのための練習曲第32番
   (ピアノ・デュエット編曲版)
  (8)プレーヤー・ピアノのための練習曲第44番
   偶然性のカノン(エンドレス)2台4手編曲版
 パウル・ウッシャー:
  (9)ピアノーラと室内オーケストラのためのナンカロウ協奏曲
ヘレナ・ブガッロ&エイミー・ウィリアムズ
 (ピアノ/(3)(5)(7)(8))
エイミー・フリッグス&イングリード・カルレン
 (ピアノ/(2)(4))
レックス・ローソン(ピアノーラ(9))
カスパー・デ・ロー(指揮)
 アンサンブル・モデルン((5)(6)(9))
ステファン・アスバリー(指揮)
 WDR ケルン放送交響楽団(9)
ジャズのようなスペイン音楽のような・・この独特の機械的リズムと人間味の融合はクセになる!ナンカロウ作品集、ナンカロウが認めたピアノーラ奏者による演奏も!

録音:2004, 2005 年

ナンカロウといえば、プレーヤー・ピアノ。ナンカロウは生のピアノを含む音楽を書いていましたが、演奏不可能なほど難しいものを書き、自分の作品が正しく演奏されないことを憂い、一寸の間違いのない機械仕掛けのプレーヤー・ピアノのために作品を書きだしました。50 曲以上あるこの練習曲では、ありえない音程のアルペジオや、複雑怪奇なリズム、テンポに満ちています。欧米を中心にナンカロウ・ブームが巻き起こった時、彼はコンサートへの関心に目覚め、この練習曲集を編曲するようになりました。基本的にナンカロウ作品の編曲は本人以外してはいけないことになっており、現在もこのルールは生きています。ナンカロウ自身による編曲のプレーヤー・ピアノは、ジャズとスペイン的空気が入り混じったような、無機的なリズムに裏打ちされた独特な世界が広がります。ナンカロウが生の楽器のために書いた作品も収録されており、ナンカロウの魅力を多角的に見ることができます。パウル・ウッシャーによる「ピアノーラと室内オーケストラのためのナンカロウ協奏曲」は、亡くなってしまったために未完のままとなっていたナンカロウのスケッチから作品を書き起こしたもの。プレーヤー・ピアノのための作品よりも人間味の漂う世界で、ナンカロウが意図したものと同じかどうかはわかりませんが、「いかにも」ナンカロウ「らしい」音響(ジャズのようでありスペイン風味のある)となっています。ソロを務めるのはピアノーラの名手、レックス・ローソン。ナンカロウはローソンに出会ってピアノーラに興味を示したと言います。(注:ピアノーラもプレーヤー・ピアノの仲間の機械仕掛けのピアノではありますが、演奏時に演奏者が存在して、多少テンポを揺らしたりすることができるものだと思われます。)ナンカロウも認めた奏者による演奏をご堪能下さい。
WER 6314
(2CD)
\3200
ハンス・G・ヘルムス(b.1932):
 Fa:m' Ahniesgwow〜実験的語り作品
シュプレッヒボーラー
 (言語的=音楽的語り芸術トリオ)
これぞ真の語りの芸術アヴァン・ギャルドの記念碑的作品

録音:2009 年

文学と音楽作品の境目で起こったアヴァン=ギャルドの記念碑的作品、Fa:m’ Ahniesgwow の録音。テクストの内容は、ファシスト風な社会構造が続いていることへの非難や、消費社会への洞察。ヘルムスは、作曲する言語(language to compose) を使って、社会・政治経済の現象を考察し、自身が見、体験したことを、意味・音節や文法などの要素と融合させています。このヘルムスの重要な作品を録音するにあたり、このシュプレッヒボーラー(スピーチ・アート・トリオ)は何度も舞台にかけてきました。作曲者とも何度も対話を重ねた上でのこの録音は、非常にオーセンティシティの高いものとなっています。




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