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第60号
2011/10/21〜12/16までの紹介分
マイナー・レーベル新録音新譜(1)


ACCENT


ACC 24240
\2400
コルネットの名手ドンゴワ率いるル・コンセール・ブリセ
ブクステフーデ:カンタータとソナタ
 (1)鹿が求めるように BuxWV92
 (2)ソナタ ト短調Op.2の3
 (3)おお神の都よ BuxWV87
 (4)ソナタ ヘ長調BuxWV269
 (5)おお慈悲深き方、おお優しき方BuxWV82
 (6)悲歌BuxWV76b
 (7)ソナタ ト長調BuxWV271
 (8)私の魂よ、主を讃美せよ BuxWV67
 (9)鹿が求めるように BuxWV92
ダグマル・サスコヴァー(Sop)
ウィリアム・ドンゴワ(コルネットと指揮)
ル・コンセール・ブリセ
 【クリスティーヌ・モラン(Vn)、
  ステファン・ルゲ(サックバット)、
  ベンジャミン・パロット(テオルボ)、
  カタリナ・ベウムル(ドゥルシアン)、
  カーステン・ローフ(Cem)、
  アドリアン・ジュルダン(Org)】
サックバット、ドゥルシアンなどバロック管楽器の妙技と典雅な響きが絶美のブクステフーデ作品集

DDD、76’24”

 ディートリヒ・ブクステフーデ(1637 頃‐ 1707) には128 曲の声楽作品が現存しますが、うち120 曲は宗教的な歌詞を持ち、カンタータと称されています。それらは後輩のJ.S. バッハの諸作などとは装いを異にし、声楽コンチェルトとアリアなどから成る、マドリガーレ風のものが多く見られます。バッハへ受け継がれる伝統という重要さはもちろんながら、ブクステフーデならではの美しい旋律を楽しむことができます。
 バロック期の管楽器コルネットの名手にして、ブルース・ディッキーの「コンチェルト・パラティーノ」のメンバーとして活躍したウィリアム・ドンゴワ。
 彼が率いる古楽器団体ル・コンセール・ブリセはサックバットのルゲ、ドゥルシアン(ファゴット系古楽器)のベウムルら名手揃いのスーパー集団。驚きの巧さです。声楽はチェコ出身のソプラノ、ダグマル・サスコヴァー。やや細身ながら、清楚な美声を聴かせてくれます。

ACTES SUD


ASM 06
\2400→¥2190
仰天!ノン・ヴィブラートの「火の鳥」!
 時代楽器によるグラズノフとストラヴィンスキー登場

(1)グラズノフ:
 バレエ音楽「ライモンダ」第2幕よりサラセン人の入場/東洋の踊り
(2)同:バレエ音楽「四季」より秋のバッカナール
(3)シンディング(チャーリー・パイパー編):東洋舞曲Op.32の5
(4)アレンスキー:
 バレエ音楽「エジプトの夜」よりエジプト女の踊り/
 蛇のシャルムーズ/ガジーの踊り
(5)グリーグ(ブルーノ・マントヴァーニ編):
 小妖精Op.71の3(抒情小曲集より)
(6)ストラヴィンスキー:バレエ音楽「火の鳥」(1910 年版全曲)
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)
レ・シエクル
録音:2010 年10 月2 日/シテ・ド・ラ・ミュジーク(パリ)、10 月9 日/ラン大聖堂(ともにライヴ)/DDD、60’12”

 近年、時代楽器による演奏がどんどん近世に及んでいますが、ついにストラヴィンスキーを含むディアギレフのバレエ・リュスにまで達しました。驚きなのが「火の鳥」全曲盤。この作品が百年前の1910 年6 月、ピエルネの指揮によりパリ・オペラ座で初演された際の響きを再現しています。ピッチこそさほど違和感はありませんが、弦楽器はガット弦、金管は細管、木管やハープはいずれもフランス製で、パリ音楽院直伝の奏法を遵守しているため、聴感上の印象はかなり違います。ヴィブラートも少なめで、パステル画のような色彩がいかにもフランス風。4管の大編成ながらすっきりしていて、金管の響きが独特。原色的で厚い音というストラヴィンスキーのイメージが一新され新鮮の極み。グラズノフのサウンドも向いていて、作品の爽やかさに痺れさせられます。
 指揮のフランソワ=グザヴィエ・ロトは1971年生まれ。今年9 月にバーデン=バーデン&フライブルクSWR 交響楽団の首席指揮者デビューを果たし、来年2 月にはSWR 響との来日公演が予定されています。パリ音楽院でアラン・マリオンとヤーノシュ・フュルストに師事、2000 年にロンドンのドナテッラ・フリック指揮コンクールで優勝、ガーディナーの助手を務めた後、2003 年にはパリ音楽院指揮科教授に就任。2003 年に古楽器オーケストラ「レ・シエクル」を結成、抜群の統率力ときびきびした音楽運びが魅力の、最も期待される俊英のひとりです。

ASM 04
\2400→¥2190
威圧感、重苦しさ無縁
 爽やかなサン=サーンスの「オルガン付き」

サン=サーンス:
 (1)交響曲第3番ハ短調Op.78「オルガン付き」
 (2)ピアノ協奏曲第4番ハ短調Op.44
ジャン=フランソワ・エッセール(Pf) (2)
ダニエル・ロト(Org)
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)
レ・シエクル
こういう演奏を待っていた。

録音:2010 年5 月16 日/サン=シュルピス教会(パリ)(1)、6 月16 日/オペラ・コミック(ともにライヴ)/DDD、61’22”

 サン=サーンスの交響曲第3番は名作の誉れ高いものですが、物々しく演奏されるのが常でした。しかし作曲者サン=サーンス本来の資質は軽妙でオシャレ、威圧感や重苦しさとは無縁のはず。そうした疑念を解消する演奏がついに登場しました。フランソワ=グザヴィエ・ロトが古楽器オーケストラ「レ・シエクル」を指揮したもので、古楽器による同曲のCD も初めて。まさに物々しさや重苦しさは姿を消し、テンポも早めで、オルガンも荘厳というより、そよそよと風が吹くような爽やかさ。これぞサン=サーンスが思い描いた響き、とまさに目から鱗が落ちる思いがします。
 オルガンを受け持つのはフランソワ=グザヴィエの実父で有名なオルガニスト、ダニエル・ロト。パリのサン=シュルピス教会の名器が素晴らしい響きを聴かせてくれます。
 カップリングはこれもシリアスな曲調で名高いピアノ協奏曲第4番。ジャン=フランソワ・エッセールが1874 年製のエラールのフォルテピアノでいとも見事に披露。まるで古典派協奏曲のようなたたずまいとなっています。

ASM 05
\2400→¥2190
ボルヘスの詩に触発されたアルゼンチンの奇才マタロンの世界
 マルタン・マタロン:
  (1)トラムIV(2001)〜ピアノと11楽器のための
  (2)トラムII(1999)〜クラヴサンと6楽器のための
  (3)トラムVIII(2008)〜マリンバと6楽器のための
フローランス・チョッコラーニ(Pf)(1)、
モード・グラットン(Clav)
南恵理子(Mar)
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指)
レ・シエクル
録音:2009 年11 月20 日/ラ・クルシヴ(ロシェル)(1)、11 月15 日/メジャン教会(アルル)(2)(3)(ともにライヴ)/DDD、50’00”
フランソワ=グザヴィエ・ロト&南西ドイツ放送交響楽団バーデン=バーデン&フライブルク
2012年来日公演日程
 2 月12日(日) 名古屋/愛知県芸術劇場コンサートホール
 2 月13日(月) 大阪/ザ・シンフォニーホール
 2 月14日(火) 東京/サントリーホール
 2 月17日(金) 東京/サントリーホール
 2 月18日(土) 広島/広島ALSOKホール
 2 月19 日(日) 金沢/石川県立音楽堂コンサートホール
 2 月20日(月) 福岡/福岡シンフォニーホール
  ソリスト:神尾真由子(ヴァイオリン)※ 2/12、13、14 公演
  ソリスト:萩原麻未(ピアノ)※ 2/17、18、19、20 公演

演奏曲目
 <A プログラム> 2/12、14 公演
  ヴェーベルン:夏の風の中で- 大オーケストラのための牧歌
  シベリウス:ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 Op.47 <ヴァイオリン:神尾真由子>
  ベートーヴェン:交響曲 第3番 変ホ長調 Op.55≪英雄≫
 <B プログラム> 2/17、19、20 公演
  ラヴェル:ピアノ協奏曲 ト長調 <ピアノ:萩原麻未>
  マーラー:交響曲 第5番 嬰ハ短調
 <C プログラム> 2/13 公演
  シベリウス:ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 Op.47 <ヴァイオリン:神尾真由子>
  マーラー:交響曲 第5番 嬰ハ短調
 <D プログラム> 2/18 公演
  ヴェーベルン:夏の風の中で- 大オーケストラのための牧歌
  ラヴェル:ピアノ協奏曲 ト長調 <ピアノ:萩原麻未>
  ベートーヴェン:交響曲 第3番 変ホ長調 Op.55≪英雄≫

ALBA


ABCD 326
(SACD HYBRID)
\2200
伝説 2 − トイヴォ・クーラ作品集
 (1)海の賛歌 Op11-2(マデトヤ 編)
 (2)祝祭行進曲《ラプア行進曲》Op.5〜合唱と金管アンサンブル版
 (3)こだまを揺らすOp.11-6
 (4)弔いの歌 Op.11-5
 (5)祝祭カンタータ《イソキュロ・カンタータ》 (1904)
 (6)わが子をトゥオネラに Op.11-4
 (7)調べ Op.29b-1
 (8)ヌイヤミエスト行進曲 Op.28-4a
 (9)祝祭行進曲《ラプア行進曲》Op.5 〜合唱と管弦楽版
カテドラリス・アボエンシス合唱団
ティモ・レヘトヴァーラ(合唱指揮)
エサ・ルートゥネン(Br)
マルック・ヒエタハルユ(Org)
パシ・ヘリン(Pf)
ライネ・アンプヤ (指)
衛兵金管アンサンブル
ペトリ・サカリ (指)
トゥルク・フィル
悲劇の作曲家トイヴォ・クーラの感動的世界

5.0 multichannel/stereo、68’45”

 初めて録音で紹介される曲が魅力のひとつ、トイヴォ・クーラ (1883-1918) の作品集『伝説』。第1 集 (ABCD264) につづく2 作目のアルバムでは、トゥルクに本拠を置くカテドラリス・アボエンシス合唱団の歌を中心にプログラムが組まれました。
 この合唱団の創設は1982 年。技術をもったアマチュア歌手を集め、フィンランドの旧都トゥルクの大聖堂にちなみ命名されました。大聖堂の典礼に参加するほか、トゥルク・フィルと共演を重ね、フィンランド放送交響楽団、ヘルシンキ・フィル、タピオラ・シンフォニエッタをはじめとするオーケストラのコンサートに出し、フランスのロレーヌ国立管とも共演。2008 年秋に就任したティモ・レヘトヴァーラ (1965-) が音楽監督を務めます。『伝説 2』に収録された初録音曲は3 曲です。演奏がむずかしいことで悪名高い混声合唱のための原曲をマデトヤが混声合唱と管弦楽用に編曲した《海の賛歌》、フォシュマンの詩による〈ものみな滅ぶ〉と『詩編118 番』をテクストとする〈今日こそ主の御業の日〉の2 曲からなる《祝祭カンタータ》 ( 作品番号なし)、そして《祝祭行進曲》。《ラプア行進曲》の別名をもつ《祝祭行進曲》は、合唱と金管アンサンブル、合唱と管弦楽の2 つの版が演奏されています。

ABCD 330
(SACD HYBRID)
\2200
ユハ・カンガス&オストロボスニア室内管弦楽団
 ペリマンニの春
 (1)ホルスト:セントポール組曲 Op.29-1
 (2)ラウタヴァーラ:ペリマンニたちOp.1
 (3)ラーション:民謡の夜 (1941)
 (4)ラングストレム:スペルマンの春(1943)
 (5)ペール・ヘンリク・ノルドグレン:田舎の昔の情景 Op. 139 (2006)
 (6)ヴェイネル:ディヴェルティメント第1 番 Op.20
 (7)トビアス(トゥビン編曲):夜曲 (1902 arr.1939)
ユハ・カンガス (指)
オストロボスニア室内管弦楽団
透明な弦の響きに陶酔。オストロボスニア室内管の描く野辺の風景

5.0 multichannel/stereo、67’41”

 民俗音楽に素材や題材を求めた作品は、民俗音楽にそのルーツをもつオストロボスニア室内管弦楽団と芸術監督ユハ・カンガスの重要なレパートリーのひとつです。ノルドグレン、ブルッフ、バルトーク、サッリネン、ラウタヴァーラ、グリーグ、ヤルカネンの曲による第1 作『ペリマンニの肖像』 (ABCD205)につづく2 作目の「肖像画集」は『ペリマンニの春』と題され、イギリスのホルスト、フィンランドのラウタヴァーラとノルドグレン、スウェーデンのラーションとラングストレム、ハンガリーのヴェイネル、エストニアのトビアスの「芸術音楽とともに息づく民俗の調べ」が紹介されます。
 ピアノのための曲を作曲者自身がオーケストレーションしたラウタヴァーラの《ペリマンニたち》は、1973 年の初演以後、フィンランドをはじめ各国の弦楽オーケストラのレパートリーとしてすっかり定着しました。オストロボスニア室内管弦楽団がこの作品を録音するのは、これが2 度目です。ノルドグレンの《田舎の昔の情景》は、《ペリマンニの肖像》と同様、ペリマンニが弾いた民俗音楽を弦楽とハープのために自由に編曲した5 曲の作品。これが初録音です。



ユハ・カンガス&オストロボスニア室内管弦楽団
といえばやはりこれ・・・

WPCS-21216
¥1050
白夜のアダージェット〜北欧管弦楽名曲集
 1. リンドベリ:アダージョ
 2. マデトヤ:エレジー
 3. カヤヌス:貧しい娘の子守歌
 4. ボアセン:死と向き合って
 5. ブル:メランコリー
 6. ラングストレム:喜びの花
 7. 同:バラにつつまれて
 8. スヴェンセン:天の砦の下なるすべて
 9. クーラ:無言歌
 10. ニールセン:ボヘミア=デンマークの民俗曲
 11. ブル:セーテルの娘の日曜日
 12. アルヴェーン:サラバンド
 13. ニールセン:若き芸術家の棺の傍らで
 14. カヤヌス:アダージェット
 15. シベリウス:カンツォネッタ
 16. グリーグ:胸のいたで
 17. 同:過ぎた春
オストロボスニア室内管弦楽団
指揮:ユハ・カンガス
北欧音楽の魅力である、森と湖を連想させる澄んだ空気感、はにかみ屋だけど優しい民族性を思わせる、人懐こくて「じわっ」と心に染み込む小品を集めました。有名曲は少ないのに、内容の素晴らしさが口コミで伝わりロングセラーとなったCDです。ユハ・カンガスは、教え子を集めたオストロボスニア室内管を十数年かけて世界トップ・レベルに育て上げ、その「心を一つにした演奏」は奇蹟と称賛されて世界各地で感動を呼んでいます。
録音:1996年 DIGITAL


ABCD 332
\2200→¥1990
セーリ・トイヴィオ (Vc)
 ヴィルトゥーゾ・チェロ
 (1)パガニーニ:モーゼ幻想曲
 (2)ブラームス:ハンガリー舞曲第5番
 (3)サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン
 (4)ヴィエニャフスキ:スケルツォ・タランテラ
 (5)モンティ:チャールダーシュ
 (6)バッツィーニ:妖精の踊り
 (7)サラサーテ:カルメン幻想曲
セーリ・トイヴィオ (Vc)
カッレ・トイヴィオ(Pf)
恐るべき技巧、チェロとは思えぬスピード感

DDD、47’47”

 ヴァイオリンのためのヴィルトゥーゾ曲をチェロで演奏する。フィンランドの美人チェリスト、セーリ・トイヴィオの『ヴィルトゥーゾ・チェロ』は、独奏者、室内楽奏者として国内外で活動する彼女がコンサートのプログラムにしばしば取り上げる技巧的な作品を集めたアルバムです。
 トイヴィオは、ロンドンの王立音楽アカデミーとヘルシンキのシベリウス・アカデミーでチェロ演奏のディプロマを取得し、18 世紀以後のチェロの左手技法発展を研究した論文により、2009 年、シベリウス・アカデミーの博士号を得ています。17 世紀から今日まで、幅広い時代の作品がレパートリー。フィンランド文化基金から貸与された1707 年のダーヴイト・テヒラーを弾いています。共演するピアニストのカッレ・トイヴィオはセーリの兄弟。室内楽の演奏やオペラ歌手との共演のほか、オルガニストとしてフィンランドとアメリカで演奏しています。

ABCD 334
(SACD HYBRID)
\2200
セッポ・ポホヨラ:弦楽四重奏曲集
 (1)弦楽四重奏曲第1番(1990-91)
 (2)第2番(1995)
 (3)第3番(2000)
 (4)第4番(2006)
カムスSQ
 【テルヒ・パルダニウス、
  ユッカ・ウンタマラ(Vn)、
  ユッシ・トゥフカネン(Va)、
  ペトヤ・カイヌライネン(Vc)】
フィンランド弦楽四重奏曲の画期的な一作

5.0 multichannel/stereo、69’50

 クセナキスに似て荒々しく、リゲティ風のあふれんばかりの音場をもった第1 番の弦楽四重奏曲で成功を収め、フィンランドの若い世代を代表する作曲家のひとりと認められたセッポ・ポホヨラ(1965-) がこれまでに作曲した4 曲の四重奏曲が初めて録音で紹介されます。3 楽章の演奏時間が5分48 秒と簡潔な、モダニスト期の第1 番に対し、もっと伝統的なテクスチュアとより豊かな響きと和声をもち、明快なリズムもみられる第2 番……いっそうの磨きをかけ、均一な響きを意識したという、軽く陽気でスケルツォ風、ユーモラスとさえ言える気分に貫かれた第3 番。演奏時間約33 分と4 曲のうちもっとも長い第4 番は、その劇的構造と多彩な変化をみせるテクスチュアが作曲家カイパイネンから評価され、「フィンランド弦楽四重奏曲の画期的な一作」の賛辞を贈られたといわれる作品です。
 カムスSQ は、2002 年、シベリウス・アカデミーのフレッシュマン4 人により結成されました。レパートリーは60 曲を超し、積極的にコンサート活動をつづけています。

ALBA


ABCD 333
(SACD HYBRID)
\2200
マシュー・ホイットール:
 草の葉 (2005-09)
  (ウォルト・ホイットマンにちなむ12の前奏曲)
リスト=マッティ・マリン(Pf)
新感覚派ピアノ音楽。クラシックとプログレ・ロックの融合

5.0 multichannel/stereo、63’13”

 SACD ハイブリッド盤。
 カナダ生まれ、フィンランドの作曲家マシュー・ホイットール(1975-) の《草の葉》は、アメリカの詩人ホイットマンの詩に基づいて作曲されたピアノのための前奏曲集。「藻塩草」の〈涙〉から「真昼から星ふる夜まで」の〈澄み渡った真夜中〉まで12 曲。ホイットールは、ラヴェルがベルトランの詩に基づいて《夜のガスパール》を書いたのと同じアプローチで純粋にピアノのための音楽として作曲、いずれも特定の標題音楽の性格をもたず、おのおのの詩の雰囲気が作曲者のうちで純化されています。リスト=マッティ・マリンの委嘱により第1 集が2005 年に、あとの2 集が2009年に作曲されました。
 「〈普遍者の歌〉は、リスト=マッティが愛してやまないものふたつ、ロマンティシズム時代のピアノ・パラフレーズとプログレッシヴ・ロックへの華やかなオマージュ……ホイットマンの詩の多くの要素を表現するため、根本的に異なる素材とリズムとテクスチュアを並べながら、この曲集の中でもっとも大きく、もっとも明確にロマンティックといえるキャンバスに描いた」 ( ホイットール)
ABCD 331
ABCD 331
(SACD HYBRID)
\2200
美しくあること
 (1)ブリテン:イリュミナシヨン Op.18
 (2)ヘンツェ:美しくあること (1963)
 (3)シェーンベルク:心のしげみ Op.20
 (4)カスティリョーニ:テルツィーナ (三行連句)(1992-93)
 (5)シマノフスキ:スウォピェヴニェ Op.46b (1921)
アヌ・コムシ(Sop)
ユハ・カンガス (指)
オストロボスニア室内管弦楽団
サカリ・オラモ (指)
ウーシンタ室内アンサンブル
フィンランドの歌姫アヌ・コムシが歌う20 世紀の古典

5.0 multichannel/stereo、58’15”

 SACD ハイブリッド盤。
 主に現代の作品をレパートリーにヨーロッパのオペラとコンサートのステージで活躍するフィンランドのソプラノ、アヌ・コムシ(1967-) の『エイノ・レイノの詩を歌う』(ABCD231) につぐアルバム。彼女は、プログラムの曲を結ぶ「赤い糸」に詩人のアルチュール・ランボーを設定し、彼の男性の恋人ポール・ヴェルレーヌの「情熱の交歓」を表したとも解釈されている詩『美しくあること』をアルバムのタイトルに選びました。
 『美しくあること』は、ランボーの詩によるブリテンの歌曲集《イリュミナシヨン》に含まれ、「カムアウト」したヘンツェもこの詩を歌曲に歌い上げました。シェーンベルク自身がメーテルランクの作品をドイツ語に訳した詩をテクストとする《心のしげみ》。ニコロ・カスティリョーニ(1932-1996) の《テルツィーナ》は、ドイツの改革派作家ゲルハルト・テルステーゲン (1697-1769) の詩による「陶酔」の歌。アヌ・コムシはこの「三部作」を2010 年3 月、オリヴァー・ナッセン指揮ロンドン・シンフォニエッタのコンサートでも歌っています。ブリテン、ヘンツェらと同じ性的嗜好を持つシマノフスキが、ポーランドの詩人ユリアン・トゥヴィム(1894-1953) の詩に作曲した5 つの歌曲集《スウォピエフニェ》でアルバムは閉じられます。
NCD 44
NCD 44
(SACD HYBRID)
\2200
おお喜ばしき光よ − 正教会の音楽
 ヴィルピ・レッパネン:
  賛美せよ、主の御名を/おお喜ばしき光よ/
  主よ、わたしたちを憐れんでください
 ミッコ・シドロフ:ヴァラモ組曲 (ヴァラームの賛美歌にもとづく)
 大司教パーヴァリ(ヴィルピ・レッパネン 編曲):広い湖の水面に輝く銀色の光
 ヴィッレ・マトヴェイェフ:さすらい人の歌
 ヴィルピ・レッパネン:
  味わい、見よ/復活のトロパリオン I/復活のトロパリオン II
 ヨハン・フォン・ガルトナー:
  全地よ、御前に沈黙せよ/おお喜ばしき光よ/
  いかに幸いなことでしょう、あなたに選ばれ、近づけられ
ミッコ・シドロフ(指)
クリソストモス室内合唱団
合唱の美しさ満喫。フィンランドのロシア正教音楽

5.0 multichannel/stereo、52’53”

 SACD ハイブリッド盤。
 フィンランド。ラドガ湖の島にあるヴァラーム修道院からヘイナヴェシの新ヴァラモ修道院へとつづく合唱の架け橋。フィンランドの正教会の音楽による『おお喜ばしき光よ』は、指揮者で作曲家のミッコ・シドロフ(1985-) が自作の《パニヒダ》 (Alba NCD30) を演奏するために創設したクリソストモス室内合唱団 のアルバム第2 作です。
 ヴィルピ・レッパネン(1943-)、ヴィッレ・マトヴェイェフ(1986-)、ヨハン・フォン・ガルトナー(1898-1984) といった現代フィンランドの作曲者たちが、主にヴァラームに伝わる古い旋律を新しい語法と結びつけて作曲した祈りの歌が集められました。大司教パーヴァリ ( パウル)(1898-1984) がヴァラームの修道院を去るにあたって書いた告別の歌は、レッパネンの編曲で歌われます。

ALBA


NCD 43
(SACD HYBRID)
\2200
北極地方の情景
 (1)ティモ・クルキ:クルナサジュ、ぼくのトナカイ (1977)
 (2)トゥーリッキ・ナルヒンサロ:ラップの少女の歌 (1983)
 (3)ユッカ・カンカイネン:ラップランドの歌 (1981)
 (4)伝承曲/クッレルヴォ・カルヤライネン編曲:
  連作サーミ・ヨイク《ヨイクを歌おう》 (1962)
 (5)クッレルヴォ・カルヤライネン:北極地方の情景 (1971) *
 (6)ユッカ・カンカイネン:血止めの呪文 (1983) **
 (7)ヤン・ヘルベリ:山を旅する者の思い (2011) ***
 (8)同:約束の歌を歌おう (2005)
セイタクオロ室内合唱団
エリナ・シヴォネン(Sop) *
ミッコ・アハヴェンヤルヴィ(Br) *
ヘリ・ハーパラ(Fl) *
オッリ=ペッカ・カヤスヴィータ(Vc) *
カドリ・ヨアメツ (太鼓) **
ミッコ・シランデル (太鼓) ***
不思議なアジア的情感。北極圏ラップランドの興味津々合唱曲集

5.0 multichannel/stereo、47’05”

SACD ハイブリッド盤。スカンディナヴィア半島の北部、ロシア、フィンランド、スウェーデン、ノルウェーにまたがるラップランド地方は、そのほとんどが北極圏に含まれます。この地域には古くからサーミ人が住み、独自の生活と文化を守ってきました。フィンランド領ラップランド、ヘルシンキから約800 キロに位置するロヴァニエミに本拠を置く室内合唱団のセイタクオロは、1961 年に創設され、ラップランドの美しく厳しい自然を背景にラップランド出身の作曲家たちが作曲した「北の地方」の音楽を紹介することを目的のひとつに活動をつづけています。創設50 周年を記念して録音されたアルバム『北極地方の情景』は、記念の年のためヤン・ヘルベリが作曲した《山を旅する者の思い》をはじめ、セイタクオロのために書かれた曲を中心とするプログラムが組まれました。

ALIA VOX

Mare Nostrum
AVSA 9888
(2SACD HYBRID)
\5000→¥4690
ALIA VOX年末恒例のCD ブック、今回は「地中海」がテーマ
「我らが海」
 [CD 1]
  1「一株のヘンルーダを」[モロッコ]
  2「サルタレッロ」(聖母マリアの頌歌集 カンティガ)
 [ スペイン]
  3「時間の歌」[ヘブライ]
  4「カガウスキ」(カヴァル、モリスカと打楽器)[トルコ]
  5「アマジグの子守唄」(歌とウード)[モロッコ]
  6「1時に私は生まれ」[セファラード]
  7「ウスクダル」[トルコ]
  8「トルコ艦隊は」[セファラード]
  9「ラモレデル」[レバノン]
  10「天空の星々」[セファラード]
  11「アンゲリ、クルディ・ペシュレフ」[ギリシャ]
  12「われらが主なる神」[セファラード]
  13セリム3世:ペセンディーデ「サズ・セマーイー」(1800)
 [ オスマン・トルコ]
  14ヘブライ語の子守唄「眠れ、眠れ、私のかわいい娘」
 [ エルサレム]
 [CD 2]
  1「カーヌーン・インプロ(ハカン)」[トルコ]
  2「門の入口に」[イスラエル]
  3「セント・ヘレナにて」[セファラード]
  4「アンダルシアの子守唄」[アンダルシア]
  5「とても早起きな王様は」(器楽曲)[セファラード]
  6「幸福の音楽」[モロッコ]
  7エスタンピータ(笛、打楽器)[イタリア]
  8 子守唄「眠りなさい、私の赤ちゃん」[ギリシャ]
  9「鳥の歌」(器楽曲)[カタロニア]
  10「祈り」[イスラエル]
  11タクシームとマカーム「ラースト・ムラッサ」[トルコ]
  12「三大元素、アレフ(気、1)、メム(水、40)、シン(火、300)
   ( 「創造(形成)の書」よりカバラ的文章)」[セファラード]
  13「導入曲とブルガリアの舞曲」[ブルガリア]
  14「我らが海を見つめ(鳥の歌)」(即興)[地中海]
1-12 ジョルディ・サヴァール(指)
エスペリオンXXI
1-1,5,12,14, 2-4,8,12
 モンセラート・フィゲーラス(Vo)
1-1,3,9,14, 2-2,6,10
 リオル・エルマレフ(Vo)
1-7 ギュルソイ・ディンチェル(Vo)
1-12, 2-7 ピエール・アモン(笛)
1-5 ドリス・エル・マロウニ(ウード)
2-7 ペドロ・エステヴァン(Perc)
2-14 フェラン・サヴァール(Vo)
今年は「地中海」がテーマ!!その世界を形作る多様な音楽!!

DDD、デジパック、78’12”+78’46”

 年末恒例のCD ブック、今回は「地中海」がテーマ。その内容は、表紙の古代ギリシャの壺絵が暗示するように、空間的にも時間的にも非常に広範囲にわたっています。
 民族と文化の母とも言われる地中海は、各沿岸を太古より結びつけ、様々な民族の文化交流を促進した媒介でした。また、イスラムの勃興により、北アフリカ・小アジア地域と南欧という2つの地域に分かれる前、古代から中世にかけては、一つの独自の文化圏を形成した世界でした。その時代、古代ローマ人がカルタゴを征服したあたりから、地中海は「われらが海(マーレ・ノストゥルム)」と呼ばれるようになりました。
 ブローデルや塩野七生の著作で、この地中海世界に親しんでいる方も多いと思われますが、どうしても政治などが中心になりがち。文化といっても建築や彫刻までで、バランスよく音楽に親しむ機会は少ないのではないでしょうか。自らが育った土地や文化を背景とし、古楽という出発点から、音楽を通じて時空を旅してきたサヴァール。彼の演奏で、この広い地中海世界をバランスよく、耳から探索することができます。ふんだんに収録されたイラストもその探索の一助となることでしょう。

ALIUD


ACDBB 056
\2400→¥2190
アンネーレン・レナエルツ
 ウィーンフィルのソロ・ハーピストが奏でる、ショパンとリスト
1. リスト(1811-1886):3 つの演奏会用練習曲より「ため息」
2. リスト:二つの演奏会用練習曲より「森のざわめき」
3. ショパン(1810-1849):2 つのポロネーズより第1 番 作品26-1
4. ショパン:ノクターン 作品9
5. リスト:カプリース・ワルツ 第2番
6. リスト:ロマンス
7. ショパン:幻想即興曲
8. ショパン:ノクターン 作品48-1
9. リスト:夜鳴き鶯 
10. リスト:愛の夢
11. ショパン:12 の練習曲より「エオリアン・ハープ」
12. ショパン:小犬のワルツ
アンネーレン・レナエルツ(Hrp)
編曲:
 ヘンリエッテ・レニエー(1, 9, 10)
 デ・ワイネ・フルトン(7)
 アンネーレン・レナエルツ(2, 3, 4, 5, 6, 11, 12)
録音:2010 年11 月

ショパンとリストによるピアノ名曲集をハープ用に編曲したもの。ピアノでは表現することのできないハープの軽やかな温かい響きが心に沁みます。
特にリストの「森のざわめき」やショパンの「エオリアン・ハープ」は、まさにハーピストのために書かれたかのように、ハープの華麗なヴィルトゥオジティが映えます。一押しの一枚。
アンネーレン・レナエルツはベルギー生まれ。既に23 歳にしてヨーロッパ全土で最高のハーピストと認められ、2010 年12 月にウィーンフィルのソロ・ハーピストに任命されました。数々の国際コンクールで優勝を果たし、その深い音楽性、色彩豊かな温かい音色、絶妙のタイミング力を高く評価されています。

ACDBH 053
\2400
ベルギーより愛をこめて
1. ディルク・ブロッセ(1960-):戦争協奏曲
 (ブリュッセル・フィルハーモニー管弦楽団、ディルク・ブロッセ)
2. ジーン・ロウエル(1914-2005):コンチェルト
 (ブリュッセル・フィルハーモニー管弦楽団、
  シルフェール・ファンデンブルーク指揮)
3. アウグスト・フェアベッセルト(1919-):二重奏曲
 (ブリュッセル・フィルハーモニー管弦楽団、
  シルフェール・ファンデンブルーク指揮)
4-7. ジャン・ファン・デア・ロースト(1956):コンチェルト・ドッピオ
 (ソフィア・ソロイツ室内管弦楽団)
エディ・ヴァノーストハーズ(クラリネット)
ブリュッセル・フィルハーモニー管弦楽団
ソフィア・ソロイツ室内管弦楽団
ブリュッセル・フィルなどでソロ・クラリネット奏者を務める傍ら、ゲント音楽院の教授も務める名手、ヴァノーストハーズの力作。同郷ベルギー出身の作曲家たちの作品を、厚い愛国心で聴かせます。

ACDBH 054
\2400
まさにアメリカン・ジャズ!驚異のスウィング
 アンドリュー・リード・トリオ
1. H. クワッカーナート:J.S.B.
2. H. クワッカーナート:ジャスト・ビフォー・ダウン
3. R. ロジャース、L. ハート:
 イット・ネヴァー・エンター・マイ・マインド
4. T. モンク:ラウンド・ミッドナイト
5. A. リード:フラット・ファイヴ・ブルーズ
6. G. クリフォード、H. バリス:アイ・サレンダー・ディアー
7. ワルツィング・マチルダ(トラディショナル)
8. H. クワッカーナート:W.A.M.
9. H. クワッカーナート:ローラ
10. A. リード:スタディー・イン・ブルー
11. J. スコフィールド:グレイ・アンド・ヴィスカレル
アンドリュー・リード・トリオ
 〔ハンス・クワッカーナート(ピアノ)、
  エリック・ポーターマン(ドラム)、
  アンドリュー・リード(ダブルベース)〕
録音:2010 年2 月

クラシック音楽の研鑽を積み、その理論を新しいジャズ開拓に応用したもの。非常に洗練された和声と軽快なリズムが、ニューヨークのマンハッタンを思わせるような都会的雰囲気を醸し出しています。聴いているだけで心が和み、どこかのカフェでお茶しているよう。特に、W.A.M. はベートーヴェンのピアノソナタOp. 2-3 の和声に基づいており、ベートーヴェンがジャズ化するとこのようになるのか!と面白い発見に出会えるでしょう。
アンドリュー・リード・トリオは、1966 年に結成されました。最初のCD『ライヴ・イン・デ・トゥール』で既に広く人気を集め、さらに『ウィンター・オブ・マイ・ドリームス』で大ヒット。今やアメリカのジャズ界ではカッティング・エッジです。

ALIUD


ACD BH055
(SACD HYBRD)
\2400
ユーリヒ・ベルク公宮廷の音楽
 1-4. コレルリ(1653-1713):合奏協奏曲 op.6-2
 5-8. ボンポルティ(1672-1749):インヴェンション op.10-8
 9-13. コレルリ(1653-1713):合奏協奏曲 op.6-1
 14-17. ヘンデル(1685-1759):ソナタ op.1-4
 18-21. コレルリ(1653-1713):合奏協奏曲 op.6-4
ラ・バルカ・ライデン
ライモンド・ホニング(フラウト・トラヴェルソ)
アンネケ・ファン・ハーフテン(Vn)
アルフォンソ・マリン( リュート)
エルスケ・ティンベルゲン(Vc)
リース・ファンデア・ペール(Cem)
珠玉のバロックの世界!中世への誘い。

録音:2009 年10 月

 本CD は、17 世紀末よりドイツのプファルツ選帝侯として、音楽や美術の領域で大いに尽力を尽くしたヨハン・ヴィルヘルム(ユーリヒ・ベルク公)にちなんだものです。彼に関係のある作曲家たちの作品を取り上げることにより、その時代に開花したバロック音楽を堪能することができます。
 ラ・バルカ・ライデン(ラインデンの船)は、2007 年にオランダの著名なフルート奏者ライモンド・ホニングによって設立された、オランダの若い古楽器奏者3人によるアンサンブルで。イタリアバロックの名曲をフレッシュな感覚で聴かせてくれます。非常に卓越した技術と音楽性で聞かせてくれます。
 バロック通には欠かせない一枚。

AMBRONAY

Les Esprits Animaux play Telemann
AMY 302
\2600→¥2390
レゼスプリ・アニモ〜「音楽と小説の邂逅」
テレマン:
 (1)組曲ト長調「ドン・キホーテのブルレスカ」全曲 TWV 55G:10 
 (2)リコーダーとフルートのための協奏曲ホ短調 TWV 55G:e1 
 (3)組曲イ長調「ガリバー組曲」 TWV 40:108 
 (4)2つのフルートのための協奏曲イ短調 TWV 52:a2 
 (5)「忠実な音楽の師」よりトリオ・ソナタハ長調 TWV 42:C1 
 (6)ターフェルムジーク(食卓の音楽)第1集より第6曲 終曲ホ短調 TWV 50:10
レゼスプリ・アニモ
「音楽と小説の邂逅」をテーマに、テレマンの小説を題材とする作品を中心に収録。器楽でのみ表現される見事な情景描写が魅力の名盤

録音:2011 年4 月23 日-24 日、フランス

 バロックを代表する音楽家の1 人、テレマン。小説と音楽の融合をテーマにした本CDでは、テレマンが残した数多の作品の中から「ドン・キホーテのブルレスカ」や「ガリバー組曲」など、小説を題材にした作品が収録されています。ドン・キホーテを題材とした作品はヨーロッパではお馴染みですが、器楽曲としてこの題材に取り組んだのはテレマンが最初であるといえましょう。ブルレスカ(滑稽物)らしく時に陽気に、時に情熱的にドン・キホーテのキャラクターを描写しています。「ガリバー組曲」は、巨人ガリバーと小人たちという対照的なキャラクターの見事な描写分けが最大の魅力。テレマンは小人の動きを描写するために24/1 拍子や32/3 拍子といった驚くべき拍子を用いており、CDのリブレットに載せられた楽譜を見ながら聴くとまた違った楽しみが味わえます。テレマンらしい軽快かつ優雅な響きに満ちた1 枚です。
 レゼスプリ・アニモは2009 年にオランダで結成された新進気鋭の演奏団体。若手実力派達の活気にあふれた演奏によって、テレマンが作り出す魅力的な世界が生き生きと表現されています!

ANIMA RECORDS

ANM1 10900001
\2500
ピッツバーグ交響楽団新コンサートマスター
 ベンディックス=バルグレイ
(1)ストラヴィンスキー:イタリア組曲(全六曲)
(2)ブロッホ:「パール・シェム」より 第2曲 「ニーグン(即興)」
(3)ヒンデミット:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ op31の2(全4楽章)
(4)シェーンベルク:幻想曲 op.47
(5)ラヴェル:ツィガーヌ(原曲版)
ノア・ベンディックス=バルグレイ(Vn)
保都玲子(Pf)
ピッツバーグ交響楽団新コンサートマスター、ベンディックス=バルグレイが誘う20 世紀初頭ヨーロッパ音楽の旅、ストラヴィンスキーからラヴェルまで、珠玉のヴァイオリン曲集

録音:2011 年3 〜5 日

 2011 年パリのヴィブラルテ国際コンクールで堂々の優勝を飾り、今最も注目される新進気鋭のヴァイオリニスト、ベンディックス=バルグレイが待望の新盤をリリース!同年5 月より名門ピッツバーグ交響楽団のコンサートマスターに選ばれ、今後ますますの活躍が期待されるヴァイオリニストです。
 本CD は『20 世紀初頭音楽の旅』というタイトル通り、第一次大戦から1950 年にかけてヨーロッパ各地で作曲された作品が収録したもの。伝統的な音楽の継承か、新しい音楽の創造か——大きな岐路に立たされた20 世紀初頭の作曲家たちは、激動の時代の中で果敢に各々の道を切り開いていきました。独特の和声法で魅せるストラヴィンスキー、ヒンデミット、プロコフィエフ、十二音技法で新たな表現を開拓したシェーンベルク、自国の伝統の外に活路を見出したブロッホ、ラヴェル…本CD では同時期に作曲された作品が収録されており、各作曲家独特のスタイルや響きを聴き比べることができます。どの曲も難易度が高く、ベンディックス=バルグレイの卓越した演奏技術も存分に堪能できます。シュトゥックハウゼン・プレーヤーとしてフランス・ドイツを中心に活躍する保都玲子の伴奏に乗せ、生き生きとした演奏を見せてくれます。(日本語解説付)

APARTE


AP 023
(1CD+1DVD(PAL))
\4000→¥3390
ベートーヴェン(1770-1827):
 1-4. 交響曲第5番 op. 67
 5. プロメテウスの創造物 op. 43
  (ボーナス映像DVD(PAL): 全曲の演奏風景)
デイヴィッド・グリマル(Vn)
レ・ディソナンス(アンサンブル)
デイヴィッド・グリマルとレ・ディソナンスによる壮大なベートーヴェン・プロジェクト!

録音:2010 年12 月9 日/ディジョン歌劇場オーディトリウム(ライヴ)

 革新的なスピリッツに溢れるベートーヴェンの交響曲第5 番に、レ・ディソナンス率いるグリマルが挑戦。アンサンブルの中で他のパートとコミュニケーションを深めながら、究極の音楽を目指します。
 分散した社会を一つにまとめ、経済、環境など様々な問題に直面する市民を鼓舞し、その絆を深めていくことこそが、音楽の使命であると考えるレ・ディソナンス。彼らの音楽活動は、路上生活者や社会的に疎外された人々の社会復帰を支援する非営利団体「Les Margeniaux」に捧げられています。また、作曲家、ソリスト、オーケストラおよび室内管弦楽団の団員など、異なる分野で活躍する音楽家たちの相互交流、若手のホープの支援も行い、レパートリーはいわゆるメジャーであるところのバッハやベートーヴェンだけでなく、ブリース・ポーセットなどの現代作曲家による作品まで及んでいます。ナイーヴから出ているリヒャルト・シュトラウスの『メタモルフォーゼン 23 の独奏弦楽器のための習作』、シェーンベルクの『浄められた夜』に捧ぐCD は熱狂を持って迎えられ、多くの音楽評論家から絶大なる評価を受けました。また、ベートーヴェンの交響曲第7 番とヴァイオリン協奏曲を収録したCD が2007 年10 月にリリースされた際には、テレラマ紙が最高の評価を与えたほか、2010年のル・モンド賞のベスト・レコーディングス部門に選ばれました。社会に働きかけていこうとする彼らの真摯な姿勢に打たれ、フランス政府もバックアップしています。
 デイヴィッド・グリマルはフランス第一線で活躍するヴァイオリニスト。パリ国立音楽院を卒業後、アイザック・スターンやシュロモ・ミンツに学び、パリ政治学院でも勉学に励みました。高潔な演奏姿勢、ピュアな音楽的感性を称えられ、世界有数のオーケストラと共演を重ねてきました。また、ダルバヴィー、ティエリー・エスケシュ、オスカー・ビアンキ、フィリップ・エルサン、アレクサンドル・ガスパロフなど、フランス国内外の著名な作曲家が彼のために作品を書いており、作品初演も数多く行っています。さらに、近年リリースされたバッハのヴァイオリン・ソナタ全曲集(AM 181) は非常に高い評価を受け、ベストランキングに入り、注目されました。
ソリストとしてのキャリアのみに甘んじることなく、様々な音楽家とのコラボレーションによる活動を発展させていくため、レ・ディソナンスを結成しました。パリ中心部でコンサートを行い、収益は全て路上生活者などの支援に充てています。


レ・ディソナンス/ベートーヴェン旧譜

AP 009
(1CD+1 DUAL DISC)
\3300→¥2990
[CD1] ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.61
[CD2] (Audio-CD)ベートーヴェン:交響曲第 7 番 イ長調 op.92
(DVD Video)
 ベートーヴェン:交響曲第 1 番 アダージョ、
 アレグロ・モルト・エ・ヴィヴァーチェ、
 交響曲第 7 番 ポコ・ ソステヌート・ヴィヴァーチェ、
 ヴァイオリン協奏曲 ロンド・アレグロ(すべて抜粋)
デイヴィッド・グリマル(ヴァイオリン、指揮)
レ・ディソナンス
録音:2010 年 3 月 15 日(ヴァイオリン協奏曲、交響曲第 1 番/ライヴ録音)、2010 年 5 月 27 日(交響曲第 7 番/ライブ録音)/(Audio+DVD VIDEO[PAL])

 ヴァイオリンの名手グリマルが、ヴァイオリンと指揮の両方の才能を思う存分発揮したセット。
 レ・ディソナンス(=不協和音)と名付けられたアンサンブル団体は、グリマルの呼びかけに応じて集まった若き音楽家たち。様々な古典の名曲に違った光の当て方をすることをモットーにしている団体だけあって、ここに収められたベートーヴェンの名曲も新たな光に満ちています。グリマルのヴァイオリンの音色の美しさと力強さに魅力されつつ、オケの音色も非常に充実した魅力的なベートーヴェンです。


APARTE

Arias for Anna de Amicis
AP 021
\2500→¥1990
テオドーラ・ゲオルギューの初アリア集!
 アンナ・デ・アミチスのためのアリア集
  バックはルセとレ・タラン・リリク!!
 ヨンメッリ:「棄てられたアルミーダ」−哀れなアルミーダ
 モーツァルト:
  「ルーチョ・シッラ」−
   ああ、いとしい人の恐ろしい危険を思うと,私は行く、
   急いで,不吉な死の思いの中で,暗い岸から
 グルック:「オルフェオとエウリディーチェ−なんと過酷な瞬間
 ボルギ:「クレリアの勝利」−災いに多大な力を
 ミスリヴェチェク:
  「ロモロとエルシーリャ」−
   あなたは私を驚かせたいのですか,あなたが勝利すれば
 J.C.バッハ:「ザナイダ」−棄てられたキジバト
 カファーロ:「アンティゴノ」−もし稲光がし  ほか
テオドーラ・ゲオルギュー(S)
クリストフ・ルセ(指)
レ・タラン・リリク
ウィーンで人気急上昇中!テオドーラ・ゲオルギューの初アリア集バックはルセとレ・タラン・リリク!!

77'14

注目の新星が登場です。テオドーラ・ゲオルギューはルーマニア生まれのソプラノ。様々なコンクールを受賞した後、2003 年にウィーン国立歌劇場にデビュー、2007 年から2010 年まで同歌劇場のメンバーとして多数の公演に出演し人気を高めました。レパートリーは比較的広く、中でもモーツァルトのソプラノとして評価されています。上り坂にある若い歌手ならではの魅力がたっぷりです。
今回、初めてのアリア集がリリースになります。このアルバムは「アンナ・デ・アミチスのためのアリア集」と題されています。アンナ・デ・アミチス(1733頃−1816)は、18 世紀後半にヨーロッパ各都市で広く活躍したプリマドンナ。1772 年、ミラノでのモーツァルト「ルーチョ・シッラ」初演でジューニャを歌ったことで知られています。ここにはその「ルーチョ・シッラ」を始め、彼女の得意としたオペラのアリアが集められています。ジョヴァンニ・バッティスタ・ボルギ(1738 −1796)やパスクワーレ・カファーロ(1715 −1787)の作品は特に珍しいもの。
バックは、なんとクリストフ・ルセが指揮するレ・タラン・リリク。こちらも要注目です。

AUDITE


97 536
\2400
クラリネット界注目のヴィルトゥオーゾ、キャンベルによるクラリネット・ソナタ集
(1)シューマン:幻想小曲集 Op.73
(2)ドビュッシー:クラリネットのための第1狂詩曲
(3)サン=サーンス:クラリネット・ソナタ変ホ長調 Op.167
(4)プーランク:クラリネット・ソナタ
(5)アーノルド:クラリネットとピアノのためのソナチネ Op.29
アーサー・キャンベル(Cl)
ヘレン・マルレー(Pf)
珠玉の作品の数々をとびきりの腕前で堪能できるおすすめ盤

録音:2005 年6 月12~15 日、2011 年14~15 日、ロルストン・リサイタルホール(カナダ)/DDD、55'58"

 クラリネット界注目の名手アーサー・キャンベルが、シューマンやドビュッシーをはじめとする珠玉のクラリネット・ソナタ集を収録。数多のクラリネット・ソナタの中でも名曲と謳われる曲の数々を一度に堪能できる、聴き応えたっぷりな1 枚です。どの曲も難易度が高く、自他ともにヴィルトゥオーゾと認められるキャンベルの卓越した演奏技術を堪能できるプログラムといえましょう。共演者のマルレーはキャンベルと共に世界各地で演奏活動を行ってきたパートナー。シューマンやドビュッシーのロマンあふれる響きから、ジャズに影響を受けたアーノルドらしい軽快な響きまで、クラリネットの多彩な魅力が存分に詰まった1 枚です。

AUDITE


AU 92578
(SACD HYBRID)
\2500→¥2290
エドゥアルト・フランク:
 弦楽五重奏曲ホ短調Op.15
 弦楽五重奏曲ハ長調Op.51
クリスティアーネ・エディンガー(第1Vn)
タッシロ・カイザー(第2Vn)
ライナー・キムシュテット(第1Va)
ウヴェ・マルティン・ハイベルク(第2Va)
カタリナ・メフラー(Vc)
auditeによる意欲的シリーズの最新作、エドゥアルト・フランクの弦楽五重奏SACD

録音:2011 年3 月16-19 日ベルリン、ジーメンスヴィラ(デジタル・セッション)/DDD
マルチチャンネル、ステレオ、70’46”

 SACD ハイブリッド盤。
 audite が再評価に力を入れるエドゥアルト・フランク(1817 − 1893) のシリーズ最新作。
 ヴァイオリン、ヴィオラ各2 にチェロという編成を採る二つの弦楽五重奏曲は、それぞれ1845 年と1870 年頃におそらく書かれたものと考えられ、創作の背景には当時台頭していたブルジョワジーのライフスタイルが急速な発展を遂げたことにより、かれらの演奏に供される質の高い作品の需要が高まったという事情があります。
 音楽史における作曲家エドゥアルト・フランクの功績としては、いっぽうでシューマンとメンデルスゾーンとを、また他方ではシューマンとブルッフやブラームス、ブルックナーとを結ぶというように、「大作曲家たちの世代間の橋渡し」をしたことが挙げられます。
 作品的には、ピアノ曲を除くと大半を占める室内楽曲に重要なものが多く、これまでにaudite からは弦楽六重奏曲、ピアノ五重奏曲、弦楽四重奏曲、ピアノ三重奏曲、ヴァイオリン・ソナタ、チェロ・ソナタがリリース済み。
 じっさいここでも、大規模で劇的な構造と相俟った、簡潔で忘れがたいメロディと主題の創意に加えて、プロと愛好家の双方を満足させるに十分な対位法の卓越した能力は驚くべきもの。いくぶんメランコリーを湛えた高貴で心を揺さぶるインスピレーションに、いくつかの点でブラームスの語法を先取りしているかのようなところも聴き取れ、主題に続く10 の変奏という形式による作品51 のフィナーレはまぎれもなく白眉の出来ばえ。
 例によってここでの2 曲もまた、死後一世紀もの間すっかり忘れ去られたままでしたが、その内容からあらためて、エドゥアルト・フランクが室内楽で最も独創的なドイツの音楽語法を示す作曲家のひとりであることがわかります。
レコーディングに際して、シリーズでおなじみのエディンガー以下、シュヴァルベに師事したキムシュテットに、ハンブルク北ドイツ放送響のコンサート・マスターを務めたハイベルクをはじめ、ドイツ勢による盤石の布陣が組まれています。

AU 92576
(SACD HYBRID)
\2500→¥2290
驚くべき技巧と美音、インゴルフソンのロシア音楽
 (1)ストラヴィンスキー:ディヴェルティメント
 (2)ショスタコーヴィチ:ヴァイオリンソナタOp.134
ユディト・インゴルフソン(Vn)
ウラジーミル・ストウペル(Pf)
【録音:2011 年1 月/ジーメンス・ヴィラ(ベルリン)】/54’39”

 1973 年アイスランド出身、1998 年インディアナポリス国際コンクールで金賞受賞した女性ヴァイオリニスト、ユディト・インゴルフソン待望の新録音登場。
 驚くべき超絶技巧と音楽的成熟を示す名手インゴルフソン。1750 年製グァダニーニの名器から紡ぎ出す美音も魅力。
 今回はロシアの2作に挑戦。ストラヴィンスキーのディヴェルティメントはチャイコフスキーの音楽に基づくバレエ「妖精の口づけ」のなかから、友人のヴァイオリニスト、サミュエル・ドゥシュキンの協力で編曲。もともとの素材がチャイコフスキーなので、旋律的な魅力にあふれています。
 ピアノのウラジーミル・ストウペルはモスクワ出身。母は名ピアニストのリムマ・ボブリツカヤ、モスクワ音楽院ではピアノのマリーニン、指揮をロジェストヴェンスキーに学んだという逸材。


旧譜
インゴルフソン/イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ
Ysaye: Six Sonatas for solo violin Op. 27
GEN 11202
\2200→¥1990
「イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタOp.27(全曲)」
 ソナタ第1番 ト短調 Op.27-1/ソナタ第2番 イ短調 Op.27-2/
 ソナタ第3番 ニ短調 Op.27-3/ソナタ第4番 ホ短調 Op.27-4/
 ソナタ第5番 ト長調 Op.27-5/ソナタ第6番 ホ長調 Op.27-6
ユディト・インゴルフソン(ヴァイオリン)
録音:2010年1月5-7日、マルククレーベルク、DDD、74'53

ユジェーヌ・イザイの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ全集に、ジュディス・インゴルフソンが挑んだ。インゴルフソンは1973年、アイスランド生まれ。1998年、インディアナポリス国際ヴァイオリンコンクールで金賞を受賞、米国を中心に活躍している。

AURORA


ACD 5071
\2500
ノルウェーのベテラン、アウストボーによる
 20 世紀ピアノ音楽の里程標〜「お尋ね者」

 (1)ブーレーズ:ピアノソナタ第3番 (1957)
 (2)エリオット・カーター:夜の夢想 (1980)
 (3)アスビョルン・ショートフン:ピュシス (1986/2003)
  (増幅ピアノと5台のデジタル・ハーモナイザーのための)
 (4)同:アダージョとアレグロ (1976/2010)
ホーコン・アウストボー(Pf)
DDD、65’31”

ホーコン・アウストボーは、1948 年ノルウェーのコングスベルグ生まれ。パリで開催された "Concours National de la Guilde Francaise desArtistes Solistes" に、1970 年、フランス以外の国からはじめての優勝者に選ばれ、翌71 年にはオリヴィエ・メシアン現代音楽コンクール第1 位を獲得しました。30 年以上にわたりオランダを本拠に活動をつづけた後、ノルウェーに戻り、現在、スタヴァンゲル大学でピアノを教えながら、ヨーロッパ全土を視野に置いた活動を行っています。『お尋ね者』は、ヴァーレン、エッゲ、モッテンセン、ヴァリーンの曲を弾いた『ノルウェーの命令』 (ACD5060)に次ぐ、ノルウェー作曲家協会のレーベルAurora のソロアルバム。ジョン・ケージの偶然性音楽からインスピレーションを授かったとされ、作者自身が「都市計画」になぞらえるブーレーズの《ソナタ第3 番》と、現代アメリカを代表する作曲家エリオット・カーターの《夜の夢想》は、二十世紀ピアノ音楽の「里程標」とみなされる作品。「夜、眠つけないでいる時、心に去来する束の間の想いと感覚をほのめかしつつ、絶えず気分を変えていく」。ノルウェーの作曲家、アスビョルン・ショートフン(1961-) のエレクトロニクスも使われた作品、《ピュシス》 −− 「自然」……人間の主観を離れて独立に存在し、変化する現象の根底をなす永遠に真なるもの −− そして、「ささやかなアンコール」の《アダージョとアレグロ》が、「アヴァンギャルドとわたしたち自身の時をつなぐ」 ( ショートフン)。

AVANTICLASSIC


5414706 10382
(SACD HYBRID)
\2700
ティエンポ、美少年からイケメンへ
 チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番!
(1)リスト:「死の舞踏」—『怒りの日』によるパラフレーズ」S.126
(2)リスト:ペトラルカのソネット第47, 104, 123番
(3)チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番 op.23
セルジオ・ティエンポ(ピアノ)
管弦楽(1)(3):スイス・イタリアーナ管弦楽団
指揮:イオン・マリン(1)
アレクサンドル・ラビノヴィッチ=バラコフスキー(3)
セルジオ・ティエンポ、ルガーノ音楽祭での大喝采ライヴ録音。リストとチャイコフスキーの贅沢な一時!

録音:(1)2004 年6 月18 日(ルガーノフェステイヴァル、ライヴ)(2)2011 年7 月26 日( セッション) (3)2005 年6 月29 日(ルガーノフェスティヴァル、ライヴ)/66'21"

 スイス・ルガーノ・フェスティバルでのセルジオ・ティエンポによるライヴ録音。
 驚異のテクニックで聴衆を圧倒したリストから、情感あふれるチャイコフスキーまで、臨場感たっぷりのライヴをお楽しみください。
 セルジオ・ティエンポは、キーシン、リフシッツと世代を同じくする今やベテラン。幼少の頃より神童と騒がれ、これまでにリリースしてきたCD は全て好評を博し、数々の賞を授与されています。今回はその中でも一押しの一枚。特にチャイコフスキーのピアノ協奏曲は会場の熱気も帯びて大盛り上がりです。お見逃しなく!((1)と(3)には拍手が含まれます)
Bach, J S: Goldberg Variations, BWV988
5414706 10372
(SACD HYBRID)
\2700
これぞバッハの神髄!驚異のゴルトベルク変奏曲
 バッハ(1685-1750):ゴルトベルク変奏曲 BWV988
アレクサンダー・グルニング(ピアノ)
録音:2011 年4 月19-21(セッション)/49'15"

 名門ブリュッセル王立音楽院を優秀な成績で卒業し、さらにモスクワ音楽院でかの有名なレフ・ナウモフやヴィクトル・メルジャーノフの薫陶を受けたアレクサンダー・グルニングが、ヨーロッパのツアーで大絶賛されたゴルトベルク変奏曲をリリース。
 アレクサンダー・グルニングは1973 年、ベルギー生まれ。名門弛みない研鑽で培ったテクニックと詩情のある音楽性は、これまでヨーロッパのツアーを展開する中で絶大なる評価と人気を博してきました。また、クラシックだけではなくジャズや映画音楽にも幅広く関心を示し、音楽全般に行き届いた広い視野の持ち主です。

BIS


BIS SA 1941
(SACD HYBRID)
\2600→¥2290
鈴木雅明&バッハ・コレギウム・ジャパン
 J.S.バッハ:カンタータ全集Vol.50

  (1)第149番「喜びと勝利の歌声で」BWV149
  (2)第145番「われは生く、わが心よ、汝の憂いは喜びと化さん」BWV145
  (3)第174番「われいと高き者を心尽くして愛をまつる」BWV174
  (4)第49番「われは行きて汝をこがれ求む」BWV49
ハナ・ブラシコヴァ(Sop)
ロビン・ブレイズ(A)
ゲルト・テュルク(Ten)
ペーター・コーイ(Bs)
バッハ・コレギウム・ジャパン
鈴木雅明(指揮)
祝50 巻! あのブランデンブルク協奏曲第3 番がカンタータのシンフォニアに変身

[ 録音:2011 年2 月/神戸松蔭女子学院大学チャペル]74’57”

SACD ハイブリッド盤。BCJ のバッハ・カンタータ全曲シリーズの記念すべき50 巻目には1729 年頃のいわゆるピカンダー年巻といわれる、ピカンダーことクリスティアン・ヘンリチのテクストによるカンタータのうちの3 篇と、1726 年作の第49 番が収められています。興味深いのが第174 番冒頭のシンフォニア。何とブランデンブルク協奏曲第3番第1楽章の流用で、新たに3本のホルンのパートを加筆し、全合奏部も2つのヴァイオリン、ヴィオラと3本のオーボエで構成されます。また第149 番のソプラノ・アリアも当時オシャレの最先端だったポロネーズのリズムを用いていたりと聴き所満載。
チェコの名花ブラシコヴァの美声が光ります。

BIS SA 1784
(SACD HYBRID)
\2600→¥2290
ヴァリーン&ペンティネン
 シューマン:ヴァイオリンソナタ全集

  (1)ヴァイオリンソナタ第1番イ短調Op.105
  (2)同第2番ニ短調Op.121
  (3)同第3番イ短調WoO2
ウルフ・ヴァリーン(Vn)
ローランド・ペンティネン(Pf)
危ない美しさ。協奏曲に次ぐヴァリーンのシューマン第2 弾

[ 録音:2009 年7 月/旧ストックホルム音楽アカデミー]74’06”

SACD ハイブリッド盤。先頃リリースしたシューマンのヴァイオリン協奏曲のディスクが好評のヴァリーン、今度は3篇のヴァイオリンソナタに挑戦しました。1851 年から53 年、シューマンがすでに心を病んで以降の作品だけに、快活さは後退して独特のくどさに満ちていますが、シューマン好きにはたまらない魅力と申せましょう。「F.A.E. ソナタ」のために書いた2つの楽章に、さらに2つの楽章を追加した第3番も入っているのも嬉しく、曲の良さを実感できます。ヴァリーンは協奏曲以上に屈折したシューマンの心の闇を巧みに表現、危うい美しさを醸しています。

BIS 1453
\2500
たかの舞俐:作品集2
 (1)リガリアンI(2003)〜ソプラノサックス、テナーサックスとピアノ
 (2)リガリアンII(2003)〜オーボエ、十七絃、ヴァイオリン
 (3)リガリアンIII(2007)〜ヴァイオリンとハープ
 (4)リガリアンIV(2007/8) 〜ソプラノサックス、テナーサックスとピアノ
 (5)ジャンゲビリティー(2005/6)〜ピアノ
 (6)フルムーン(2008/9)〜ヴァイオリンとエレクトロニクス
 (7)フルート協奏曲「ジェルジ・リゲティの思い出」(2004/6)
ネイサン・ナブ(Sop-sax)、
杉原真人(Ten-sax)、
ウィンストン・チョイ(Pf)、
安田紀生子(Vn)、南原和子(Hp)、
池田昭子(Ob)、丸田美紀(十七絃)、
木村まり(Vn)、シャロン・ベザリー(Fl)
アンネ・マンソン(指)
スウェーデン室内管
これが現代音楽?リゲティの愛弟子たかの舞俐のポップな世界。

[ 録音:2010 年2 月/彩の国さいたま芸術劇場(1)‐(5)、2009 年10 月/ハーヴェストワークス・デジタルメディアアーツ・センター(ニューヨーク) (6)、2007 年5 月/エレブロ・コンサート・ホール(スウェーデン)(7)]DDD、75’47”

リゲティの愛弟子にして、BIS のバール社長が惚れこむ作曲家たかの舞俐。強烈な印象を残した作品集(BIS.1238) の第2弾が登場。収録曲中、シャロン・ベザリーが独奏を務める協奏曲だけはBIS.1649 で出ていたものですが、大半は昨年彩の国さいたま芸術劇場にてセッション録音されました。
彼女の作風はワールドミュージックやポップスの要素も採り入れたオシャレなもので、いわゆるゲンダイオンガクではありません。師のリゲティから「女性ホルモンの塊」と称された不思議な色気もたっぷりで、美術、ファッション、映像等、総合芸術にピッタリな世界が広がります。演奏陣も豪華。

BIS 1888
\2500
リンドベルイ〜トロンボーン・ファンタジー
 (1)鐘耀光:蒙古幻想曲
 (2)同:瞑想(トロンボーンと中華楽器オーケストラのための小協奏曲)
 (3)伝承曲(鐘耀光編):呪われし曹操
 (4)クリスチャン・リンドベルイ:
  野薔薇〜語りと中華楽器オーケストラのための
 (5)同:クンドラーン
クリスチャン・リンドベルイ(Trb、語り)
邵恩(指)台北中国楽団
まるでワールドミュージック。リンドベルイ、中国とモンゴルに挑戦

[ 録音:2009 年11 月/ジョンシャン・ホール(台北)]DDD、66’32”

最近のBIS は中国系とのコラボに熱心ですが、トロンボーンの超人クリスチャン・リンドベルイも中国伝統民族楽団と共演して、台湾の作曲家・鐘耀光の作品に挑戦しています。彼は京劇の名作「呪われし曹操」も編曲、月琴や胡弓、銅鑼などがいかにもという調子でトロンボーンをサポートします。
「蒙古幻想曲」はホーミー歌唱の技法をトロンボーンに応用しているのが斬新。「瞑想」はボードレールの詩に基づく中国的印象主義作品で、滅多に聴けないトロンボーンの驚異的な音域と奇妙な効果を用いています。リンドベルイの名人芸健在です。
BIS 1821
\2500
三者三様によるサクソフォンと弦楽オーケストラのコンビネーション
(1)サリー・ビーミッシュ:
 サクソフォン四重奏と弦楽のための室内協奏曲
(2)スティーヴン・スタッキー:音楽
(3)陳怡:八音
ラシェル・サクソフォン四重奏団
ロビン・エンゲレン(指)
シュトゥットガルト室内管
[ 録音:2008 年11 月/リーダークランツ・ホール(シュトゥットガルト)]DDD、57’50”

現代の三作曲家が違った方法で、サクソフォン四重奏と弦楽オーケストラにアプローチ。イギリスのビーミッシュはバッハのブランデンブルク協奏曲に規範とし、4本のサクソフォンが弦と協奏、バロック風ながらスコットランドの伝統音楽の要素も採り入れています。アメリカのスタッキー作品はビーバップ・スタイルを思わすノリの良い音楽。陳怡作品のタイトルは、8つの素材(金属、石、絹、竹、瓢箪、土、革、木)から成る伝統楽器を意味し、作曲者がかつて中国の村で聴いた民俗音楽の印象を再現しようとしました。すべてラシェル・サクソフォン四重奏団のために書かれ、さすが効果満点です。

BIS 1872
\2500
ネアゴー:ヴァイオリン協奏曲集
 (1)明るい夜(ヴァイオリン協奏曲第1番。ヴァイオリンと室内管弦楽版)
  (1986/2002)
 (2)時空 (1991)
 (3)ヴァイオリン協奏曲第2番「境界線」
ペーテル・ヘルスタール(Vn)
ロルフ・グプタ(指)
スタヴァンゲル交響楽団
デンマーク現役最長老作曲家による不思議な音世界

[ 録音:2010 年8 月/スタヴァンゲル・コンサート・ホール(ノルウェー)]DDD、68’29”

 ニールセン以後デンマーク最大の作曲家ペア・ネアゴー2012 年の生誕80 年を記念して、作曲者立会いのもと3篇の協奏作品が新録音。「明るい夜」は当録音のためにヴァイオリンと室内管弦楽用に特別作られた版により、この曲の持つ不思議な音の薄い層の効果が増しています。ヴァイオリン協奏曲第2番「境界線」は、ふたつの異なる調性形態によるオーケストラ伴奏と独奏の関係を考慮したタイトルとなっています。一方は西洋平均律音階、もう一方は低弦のハーモニックスが引き起こす微分音で、作曲者によればリスナーの耳に「月の暗部のような」未知な感覚を与えてくれるとのこと。

BIS

Beethoven: String Trios, Op. 9 Nos. 1-3
BIS SA 1857
(SACD HYBRID)
\2600→\2290
トリオ・ツィンマーマン
 ベートーヴェン:弦楽三重奏曲

  (1)第2番ト長調Op.9の1
  (2)第3番ニ長調Op.9の2
  (3)第4番ハ短調Op.9の3
トリオ・ツィンマーマン
 【フランク・ペーター・ツィンマーマン(Vn)、
  アントワーヌ・タムスティ(Va)、
  クリスチャン・ポルテラ(Vc)】
決定盤登場、トリオ・ツィンマーマンのベートーヴェン

[ 録音:2010 年7、8 月/旧ストックホルム音楽アカデミー、11 年8 月/ポツダマー・マイスターザール(ベルリン)]/73’50”

 SACD ハイブリッド盤。
 フランク・ペーター・ツィンマーマン率いるトリオ・ツィンマーマンの第2弾はベートーヴェンの弦楽三重奏曲。
 初期を代表する傑作ながら、弦楽四重奏に比べると録音の数はずっと少ないので大歓迎。それどころか、同曲の筆頭に挙げられる充実の名演です。それぞれがソロイスティックでありながらアンサンブルも完璧という理想的な形で、ベートーヴェン作品の素晴らしさを改めて納得させてくれます。
Martin Frost: Dances to a Black Pipe
BIS SA 1863
(SACD HYBRID)
\2600→\2290
マルティン・フレスト(Cl)
 黒パイプのダンス
 (1)コープランド:クラリネット協奏曲(原典版・改訂版両終結部付き)
 (2)ブラームス(ヨラン・フレスト編):
  ハンガリー舞曲第1、12、13、21 番
 (3)ヨラン・フレスト:クレズマー舞曲
 (4)ルトスワフスキ:ダンス・プレリュード(第2版)
 (5)ピアソラ:オブリヴィオン(ヴァイオリン・ソロ付き)
 (6)ヒルボリ:孔雀物語(室内楽版)
 (7)ヘグベリ:暗黙の目的の踊り
マルティン・フレスト(Cl)
リチャード・トニェッティ(指、Vn)
オーストラリア室内管
80 分があっという間。名手にしてエンターテナー、フレストの超絶芸。

[ 録音:2011 年5、6 月/ユージン・グーセンス・ホール(シドニー)]/81’40”

 SACD ハイブリッド盤。
 クロスオーヴォー的エンターテナーぶりで、世界中の人気者となっているスウェーデンのクラリネット奏者マルティン・フレスト。
 今回のアルバムは世界のダンスにまつわる作品を集めた好企画。コープランドの協奏曲は「スウィングの王様」ベニー・グッドマンに献呈されたジャジーなものですが、滅多に聴くことのできないオリジナル・エンディングも併録されているのに注目。
 現代スウェーデンの作曲家ヒルボリの協奏曲「孔雀物語」では、フレストがローラースケートで8の字走行をしながらバッハ=グノーの「アヴェ・マリア」を吹くという曲芸も披露。また彼の実兄ヨラン・フレストが編曲したブラームスのハンガリー舞曲に、東欧ユダヤ人のクレズマー音楽など多彩。ピアソラの「オブリヴィオン」もカッコ良さ満点です。
 先日来日公演を行い絶賛されたトニェッティとオーストラリア室内管が、絶妙な伴奏を付けています。

BIS SA 1430
(SACD HYBRID)
\2600→\2290
ミンチュク&サンパウロ交響楽団
 ブラジル管弦楽舞曲集
 (1)ネポムセーノ:前奏曲「いたずら小僧」/バトゥーキ
 (2)レヴィ:サンバ
 (3)ヴィラ=ロボス:凶暴な踊り
 (4)ミニョーネ:コンガーダ
 (5)フェルナンデス:バトゥーキ
 (6)グァルニエリ:3つの舞曲
 (7)クリーゲル:新世紀へのパッサカリア
 (8)ジョビン:カンダンゴの到来
 (9)ペレイラ/ゲーハ=ペイシェ:モウラン
ロベルト・ミンチュク(指)
サンパウロ交響楽団
聴けば幸せな気分になる、カラフルで強烈な生命力に満ちたダンス

[ 録音:2003 年4、12 月/サンパウロ・ザール]/59’21”

 SACD ハイブリッド盤。
 これは理屈抜きに楽しめるアルバム。ブラジル人作曲家たちが、サンバやバトゥーキなど自国に伝わる舞曲を題材としたオーケストラ曲を集めています。
 古くはアウベルト・ネポムセーノ(1864-1920) やアレシャンドル・レヴィ(1864-1892) から、1999 年12 月に初演されたクリーゲルの「新世紀へのパッサカリア」まで多彩。録音も良く、いずれも原色的で強烈な生命力に満ちているのが特徴。アフリカ起源のリズムを持つヴィラ=ロボスからボサノヴァで有名なカルロス・ジョビンの洗練まで、オーケストラ曲ながらクラシックっぽくない初めての世界です。

BIS 1763
\2500→¥2190
ミクローシュ・シュパーニ
 C.P.E.バッハ:鍵盤独奏曲全集 Vol.23
 (1)片手のみのピアノ曲Wq117/1(H241)
 (2)幻想曲ニ短調Wq117/12(H224)
 (3)ソナタ ト長調Wq62/11(H63)
 (4)フーガ ニ短調Wq119/2(H99)
 (5)幻想曲 ト長調Wq117/12(H223)
 (6)ソナタ ト長調Wq62/14(H77)
 (7)幻想曲ニ長調Wq117/14(H160)
 (8)ソルフェッジオ イ長調Wq117/4(H222)
 (9)ソナタ ハ短調Wq65/31(H121)
 (10)ソルフェッジオ 変ホ長調Wq117/3(H221)
 (11)ソルフェッジオ ハ短調Wq117/2(H220)
 (12)ソナタ イ長調Wq65/32(H135)
ミクローシュ・シュパーニ( クラヴィコード)
C.P.E. バッハの鍵盤音楽中もっとも優美な作品集

[ 録音:2008 年6 月/ヘイッキ・サルヴェラ・ホール(フィンランド)]/DDD、63’52”

 シュパーニによるC.P.E. バッハの鍵盤独奏曲も23 巻となりました。彼が弟子のレッスン用に書いたソルフェッジオと幻想曲がメインとなっています。いずれも優美かつ個性的。
 珍品は片手(右手でも左手でもどちらでもよい)用の小品。このジャンルのものの最古のひとつと申せましょう。
 シュパーニの演奏はますます自由闊達になり、C.P.E. バッハの魅力を存分に示してくれます。
CD1885 cover
BIS 1885
\2500→¥2190
オイスタイン・ボーズヴィーク( チューバ)
 雪片〜クラシック・クリスマス
 神の御子は今宵しも/星に願いを/アヴェ・マリア/
 デンドン高らかに/いとしき大地/ベツレヘムの星/
 世の人忘るな/クリスマスの歌/輝かしきクリスマス/
 雪片/「わが思い果てしなく駆け巡り」による幻想曲/
 マリアの男子/もうじきクリスマス/
 聖ステファンの祝日/聖夜/この世はうるわし
オイスタイン・ボーズヴィーク( チューバ)
カントゥス女声合唱団
トロッド・ヴィグム(指)
トロンハイム交響楽団
まろやかで甘いチューバの歌によるクリスマス・キャロル集

[ 録音:2011 年5 月/フリキルケ(トロンハイム)]/DDD、65’00”

 チューバの怪人ことオイスタイン・ボーズヴィークからの心あたたまるクリスマス・プレゼント。
 大柄でコワモテのボーズヴィークが、超低音のチューバでクリスマス・キャロルを、というと悪趣味に思う向きもあるかもしれませんが、まずは聴いてみて下さい。ボーズヴィークの歌手顔負けの歌い回しに加え、弱音のチューバが意外にまろやかで甘い音を出しているのに驚かされます。あたかも優しいお父さんの歌声のようです。今年のクリスマスはこれで決まり!

BIS 1952
\2500→¥2190
作曲家スティーヴン・ハフ
 〜ハフ、ハーゼル、ラインハート、イッサリス出演
 (1)ピッコロ、コントラバス、ピアノのための三重奏曲
 (2)ピッコロ・ソナチネ
 (3)ブリッジウォーター〜FgとPf
 (4)秋の歌(リルケ詩)〜BrとPf
 (5)ピアノソナタ「折れた枝」
 (6)チェロと管弦楽のためのエレジー「最深の孤独の荒野」
ミヒャエル・ハーゼル(Picc)
マリオン・ラインハート(Db, Fg)
スティーヴン・ハフ(Pf)
ジャック・インブライロ(Br)
スティーヴン・イッサリス(Vc)
ガーボル・タカーチ=ナジ(指)
タピオラ・シンフォニエッタ
祝・生誕50 年。ハフの本格的作曲集

[ 録音:2011 年3 月/テルデックス・スタジオ(ベルリン)]/DDD、76’40”

 現代イギリスを代表するピアニスト、スティーヴン・ハフ。彼の作曲を集めたアルバムの登場です。それもピアノ曲のみならず、歌曲、管楽器のための曲、オーケストラ曲まである本格派。
 今回、ハフの生誕50 周年を祝って録音された自選集で、いわゆる前衛的な作風のものはありません。
 ピアノはハフ自身というのも嬉しいですが、共演が凄い面々。ベルリン・フィル木管五重奏団のハーゼルとラインハート、チェロをイッサリスが受け持っています。

BIS


BIS SA 1869
(SACD HYBRID)
\2600→¥2390
秋に〜ブラームス、シューベルト合唱曲集
 ブラームス:
  ジプシーの歌Op.103より9 曲/5 つの歌Op.104/
  何ゆえ悩む者に光がOp.74の1/宗教的歌曲Op.30
 シューベルト:
  詩篇23 番D706/水上の精霊たちの歌D714
グレーテ・ペデーシェン(指揮)
ノルウェー・ソリスト合唱団
イングリ・アンスネス(Pf)
コーレ・ノールストーガ(Org)
キャスリン・ブロック、
 マデレン・ベルグ(Va)
オイスタイン・ビルケランド、
 ウーレ=アイリク・リー(Vc)
ダン・ステュッフェ(Db)
秋の夜長にじっくり味わいたい、いぶし銀の合唱アルバム

[ 録音:2010 年11 月/リス教会(オスロ)]63’24”

SACD ハイブリッド盤。ノルウェーの合唱作品を集めたアルバム「白夜」で衝撃のデビューを飾ったペデーシェン率いるノルウェー・ソリスト合唱団。
今回はシューベルトとブラームスという独墺ロマン派作品集。あくまでも透明ながら、ブラームスの北ドイツ的な色調を巧みに表出しているのが見事。
秋の夜長にじっくりと味わいたい、いぶし銀のアルバムです。

BIS 1845
\2500
ヴィヴァルディ:弦楽のための協奏曲
 協奏曲ハ長調RV114/
 4声のソナタ変ホ長調「聖なる墓にて」RV130/
 協奏曲ト短調RV152/協奏曲ニ短調RV128/
 協奏曲ニ短調「マドリガル風」RV129/
 セーヌ川に祝うRV693〜序曲/
 協奏曲ヘ短調RV143/協奏曲ト短調RV157/
 協奏曲ホ短調RV134/協奏曲イ長調RV158
アルテ・デイ・スオナトーリ
爽やかで流麗、ポーランドのピリオド団体によるヴィヴァルディの弦楽協奏曲集。

[ 録音:2009 年10 月/カトリック高等神学校(ゴシチコヴォ・パラディス(ポーランド)]DDD、61’53”

ポーランドのピリオド楽器団体アルテ・デイ・スオナトーリがヴィヴァルディの弦楽合奏のための協奏曲に挑戦。これらは1720 年代から30 年代の所産で、主に野外でのレクレーション用に書かれたとされますが、ヴィヴァルディのフーガ書法の好例となっています。フランス王ルイ15 世へのレスペクトで書かれた「セーヌ川に祝う」の序曲が入っているのも嬉しい限りです。

BIS 1895
\2500→¥2290
要注目!ダン・ラウリン率いる新感覚音楽集団パラディソ・ムジカーレ
テレマン:
 トリオ・ソナタ ニ短調TWV42;d7
 チェロ・ソナタ ニ長調TWV41;D6
 トリオ・ソナタト短調TWV42;g9
J.S. バッハ:リコーダー・ソナタ ロ短調BWV1030
C.P.E. バッハ:
 トリオ・ソナタ ヘ長調Wq163
 ヴィオラ・ソナタ ト短調Wq88
パラディソ・ムジカーレ
 【ダン・ラウリン(Rec)、
  ヘンリク・フレンディン(Va)、
  マッツ・オロフソン(Vc)、
  アンナ・パラディソ(Cem)】
[ 録音:2010 年4 月/レンナ教会(スウェーデン)]DDD、69’39”

父(J. S. バッハ)、子(C. P. E. バッハ)、名付親(テレマン)の大物3名が教会や宮廷の要請ではなく、家庭で楽しむために作った室内楽を集めたアルバム。優雅で親しみやすいものばかり。テレマン作品はポーランドやフランス、イタリアの民俗音楽を採り入れていて、ワールドミュージックを先取りしたような感覚に満ちています。「北欧の虚無僧」ダン・ラウリン率いるパラディソ・ムジカーレの初アルバム。リコーダー、ヴィオラ、チェロ、チェンバロという変った編成で、メンバーはクラシックのみならずプリンスやフランク・ザッパとも共演したことのあるマルチタレント揃いで、今後要注目です。

BIS 1752
\2500
妖術のようなグバイドゥーリナ最新の協奏曲集
 グバイドゥーリナ:
  (1)今この時の中で(ヴァイオリン協奏曲)(2007)
  (2)栄光のパーカッション
   (打楽器アンサンブルと管弦楽のための協奏曲)(2008)
ワジム・グルズマン(Vn)
グロリアス・パーカッション
 【アンデシュ・ログイン、
  アンデシュ・ヘーグ、竹原美歌、
  アイリク・ラウデ、
  ロビン・シュルコフスキー】
ジョナサン・ノット(指)
ルツェルン交響楽団
[ 録音:2011 年3 月16、17 日/ルツェルンKKL(1)、2008 年12 月3、4 日/公開コンサートのライヴ(2) ]DDD、71’29”

今年80 歳を迎え、ますます旺盛な創作力をみせるグバイドゥーリナ。ムターの委嘱で書かれ、2007 年にルツェルン音楽祭で初演され話題となったヴァイオリン協奏曲「今この時の中で」が登場。ここではウクライナ出身のイスラエルの名手グルズマンが独奏を務め、ムターとは異なる解釈を示しているのが興味津々。もう1曲はスウェーデンの名人打楽器アンサンブルのために書かれた協奏曲で、彼らの名が曲名となっています。グバイドゥーリナの音楽の特徴であるリズムの力を堪能できます。

BIS 1847
\2500
クーシスト兄弟の父イルッカの不思議音楽
 イルッカ・クーシスト:
  (1)交響曲第1番 (1998)
  (2)コンチェルティーノ・インプロヴィサンド(2006)〜Vnと小管弦楽
  (3)バリトンと管弦楽のためのカンタータ「家が鳴り響き始める時」(1992)
ペッカ・クーシスト(Vn)(2)
ヨルマ・ヒュンニネン(Br)(3)
ヤーッコ・クーシスト(指)
ラハティ交響楽団
これぞクロスオーバー。クーシスト兄弟の父イルッカの不思議音楽

[ 録音:2010 年1 月(1)(2)、9 月(3)/シベリウス・ホール(ラハティ)]DDD、74’38”

1933 年生まれのフィンランドの作曲家イルッカ・クーシストの作品を、ふたりの息子たちヤーッコとペッカが演奏したアルバム。イルッカ・クーシストは15 歳でジャズ・ピアニストとして出発し、オルガン奏者、合唱指揮者などを務めたこともあり、その作風は多様でいろいろな要素が詰まっています。
オスモ・ヴァンスカの薦めで作曲された交響曲第1 番は、夏の魅力を描いたカラフルな作品。冒頭のカッコウの鳴き声から惹かれてしまいます。

BIS 1739
\2500→¥2290
シャロン・ベザリー
 中国系アメリカ作曲家のフルート協奏曲

  (1)ゾー・ロン(周龍):五輪/百尋千尋
  (2)ブライト・シェン(盛宗亮):フルート・ムーン
  (3)チェン・イ(陳怡):金笛
シャロン・ベザリー(Fl)
ラン・シュイ(指)
シンガポール交響楽団
中華風味満点。東洋と西洋の不思議な融合

DDD、71’14”

アメリカに定住してはいるものの、中国出身の3人の作曲家のフルート協奏曲をシャロン・ベザリーが演奏。もともと中国には伝統楽器としての笛があるため、ナチュラルで中華風味満点の作品に仕上がっています。チェン・イの「金笛」では中国の土鈴シュンの語法を西洋のフルートに吹かせるという興味深い試みが見られます。ラン・シュイ指揮シンガポール響のバックも万全。ベザリーのフルートに不可能の文字はありません。

CLASSIC CONCERT RECORDS


CCR 62009
\2200
西の果てのポルトガルより、知られざる現代の名曲!
(1)J.P.オリヴェイラ(リスボン、1959):
 『ビヨンド』クラリネット、チェロ、ピアノ、電子楽器
(2)ヌーノ・コルテ=レアル(リスボン、1971):
 『ラルゴ・インティミッシモ』作品35 クラリネット、チェロ、ピアノ
(3)ヴァスコ・メンドンサ(ポルト、1977):
 『カダヴェリ』オーボエ、クラリネット、チェロ、ピアノ
(4)セルジオ・アゼヴェド(コインブラ、1968):
 『ベルリナー・トリオ』クラリネット、チェロ、ピアノ
トリオ・メディテレイン
 〔ラウラ・ルイス・フェレーレス(Cl)、
  ブルーノ・ボラルヒンホ(Vc)、
  キム・バルビエ(Pf)〕
ゲスト奏者/ペドロ・リベイロ(Ob)
録音:2006 年5 月、ベルリン

 本CD は、トリオ『メディテレイン』独自のために書かれた4 つの作品より構成されています。現代音楽をより広く一般の聴衆に親しんでもらうこと、ポルトガル音楽の個性と魅力を知ってもらうというコンセプトの下に作られました。西の果てのラテンから粗野で甘美な調べをお届けします。
 トリオ『メディテレイン』は、2002 年にスペイン、ポルトガル、フランスから結集した逸材の音楽家たちによるもので、ベルリンを中心に活躍しています。現代音楽の可能性を究めていることを高く評価され、世界各地のフェスティヴァルに招かれています。電子音を取り入れるなど、新しい表現様式の領域に踏み込んだ彼らの音楽は、すでに現代音楽の枠組みを超えた、未来音楽といって良いかもしれません。

CCR 62059
\2200
知られざる三重奏曲の名曲!!
 フルート、ヴィオラ、ハープによる極楽の調べ
1-3. ドビュッシー(1862-1918):
 ソナタ(1915)(フルート、ヴィオラ、ハープのための)
4. ヨハンネス・マリア・シュタウト(1974-):
 テンポ・ルバート、フォン・グローサー・ツァルトハイト
  (Sydenham Musicより、2007)
5. アルノルト・バックス(1883-1953):エレジー風三重奏曲(1916)
6-9. ハラルド・ガンツマー(1909-2007):三重奏曲(1947)
トリオ・メディテレイン
 〔ラウラ・ルイス・フェレーレス(Cl)、
  ブルーノ・ボラルヒンホ(Vc)、
  キム・バルビエ(Pf)〕
ゲスト奏者/ペドロ・リベイロ(Ob)
録音:2006 年5 月、ベルリン

 フランス、イギリス、ドイツなど、ヨーロッパ各地の美しい室内音楽をかき集めた珠玉のCD。普段では耳にすることのできない、フルート、ヴィオラ、ハープの持つ優雅な、優しい音色のコンビネーションが楽しめます。
 トリオ『パルトゥ』は、ウィーンのフォルクス・オーパーなど、トップ・レベルにある演奏家たちによって構成され、オーストリアを中心に世界各地のフェスティヴァルに招かれている人気絶頂のグループです。オーストリアの歴史深い伝統を受け継いだ、気品あふれる豊かな音楽性で魅せます。

CLASSIC CONCERT RECORDS


CCR 62040
\2200
(1)−(3)ピアソラ:タンゴ組曲
(4)マシアス・シュミット:2- ギャザー
(5)安倍圭子:竹の中の風
(6)アンドレアス・コッペル:トッカータ
(7)安部圭子:山を越える風
(8)ノボイサ・ヨハン・ジフコヴィッチ:アルチメータム
(9)ダニエル・ヴィルツ:若きアコーディオン奏者の歌
「WAVE」
 内山 詠美子、
 ウラジーミル・ペトロフ(マリンバ)
日本とブルガリアのマリンバ・デュオ、「WAVE 」!情熱あふれる最強デュオ。

録音:2008 年

ピアソラの『タンゴ組曲』や安倍圭子の『竹の中の風』など、マリンバ特性のおしゃれな響きを活かした、クールなナンバーが満載。技巧的なものから叙情性を歌ったものまで、マリンバの様々な魅力を楽しめます。
このマリンバ・デュオは、ベルギーで行われた国際マリンバ・デュオコンクールで最優秀賞、聴衆賞、及び安倍圭子賞を獲得した実力派。日本、ブルガリアと国籍は違えども、まるで一人が演奏しているかのように息のぴったり合った演奏で、とても心地よい音楽を聞かせてくれます。

CCR 62028
\2200
1-6 ウィリアム・ヤング(1610-1662):組曲(1653)
7-10 ジョゼフ・ボダン・ド・ボワモルティエ(1689-1755):
 ソナタI イ短調(原曲はト短調)(1731)
11-16 ヨハン・ジョセフ・フックス(1660-1741):
 序曲 ハ長調(1701)
17 ヘンリー・パーセル(1659-1695):シャコンヌ ニ調
18-20  A.スカルラッティ(1660-1725):
 ソナタ ヘ長調 (Santini- Bibliothek Muenster HS3957)
21-25 ハインリヒ・イグナツ・フランツ・ビーバー(1644-1704):
 組曲III イ短調(「食卓の音楽」より、1680 年)
26-29 カール・フリードリヒ・ヴァイデマン(1782 没):
 ソナタ ヘ長調(3部からなる6つのソナタ、1751 年より)
30-33 ビアジョ・マリーニ(1587-1663):
 組曲〜教会ソナタ&室内ソナタ集 第3巻よりopera XXII (Venedig 1655)
室内楽アンサンブル『ラユエラ』
リコーダー/
 クラウディア・ゲラウエア、
 マルティナ・ジュース、
 トーマス・エンゲル
テオルボ、バロックギター/
 トーマス・C・ボイセン
バロックギター、キタラ/
 トール=ハラルド・ヨンセン
ヴィオラ・ダ・ガンバ/
 サラ・ルイス・マルティネス
チェンバロ、オルガン/
 ミヒャエル・ベーリンガー
バロックの名曲集!

録音:2007 年

イタリアから、フランス、オーストリア、ドイツ、イギリスにかけての名曲を集めたものです。ヨーロッパを渡り歩いた作曲家たちの、様々な民俗音楽のメロディーやリズムが反映された、一曲ごとに新鮮な違いを楽しむことができるCD です。
「文化は遊びから始まる」をモットーに、2004 年に結成され、古典音楽の研究と普及に努めている『ラユエラ』。ヨーロッパ各地から選りすぐりの音楽家によって構成され、世界各国の音楽祭に参加しています。
CCR 62030
\2200
グリーグ(1843-1907):抒情小曲集より
 1.アリエッタ(Op.12-1)、2.ワルツ(Op.12-2)、
 3.番人の歌(Op.12-3)、4.ポピュラー・メロディー(Op.12-5)、
 5.アルバム・リーフ(Op.12-7)、6.エレジー(Op.38-14)、
 7.ワルツ(Op.38-15)、8.孤独な旅人(Op.43-18)、
 9.私の祖国で(Op.43-19)、10.春に向けて(Op.43-22)、
 11.ワルツ即興曲(Op.47-23)、12.メロディー(Op.47-25)、
 13.メランコリー(Op.47-27)、14.エレジー(Op.47-29)、
 15.ノットゥルノ(沈痛で叙情的な曲)(Op.54-33)、
 16.過ぎ去った日々(Op.57-36)、17.幻影(Op.57-38)、
 18.秘密(Op.57-39)、19.夢想(Op.62-46)、
 20.憂鬱(Op.65-50)、21.バラード風に(Op.65-52)、
 22.憂鬱なワルツ(Op.68-59)、23.過ぎ去りて(Op.71-65)、
 24.思い出(Op.71-66)
ゴットフリート・ヘメツベルガー(ピアノ)
北欧の静謐な叙情

録音:2007 年、オーストリア

グリーグは、本CDに納められているピアノ作品により、『北欧のショパン』と呼ばれるようになりました。北欧の静謐な叙情が反映されたグリーグの詩情。彼の音楽はフランスの印象派ドビュッシーやラヴェルにも多大な影響を与えました。
ゴットフリード・ヘメツベルガーは、ウィーン出身のピアニスト。ソロピアノだけでなく室内楽も幅広くレパートリーに入れ、世界各国で音楽祭などに出演する傍ら、オーストリア人の作曲家の作品の初演も積極的に行っています。後進の指導にも力を入れており、現在は韓国で客人教授を務め、彼の弟子の多くが、国内外を問わず多くのコンクールで受賞しています。

CCR 62067
\2200
きよしこの夜、アヴェマリア、神を讃えよ他 モーツァルト少年合唱団(合唱)
ペーター・ラング(指揮)
トニー・スラマ(朗詠)
イルカー・アルカリューレク(テノール)
音楽の都ウィーンから、モーツァルト少年合唱団の夕べ!

クリスマスにちなんだ曲を集めたCD。聖歌を中心として、『きよしこの夜』や『アヴェマリア』など、なじみのある曲も沢山入っています。まだ声変わりする前の、少年たちの清らかな声で、もう一度名歌が生まれ変わります!クリスマスのBGM に最適。
モーツァルト少年合唱団は、1956 年にモーツァルト生誕200 周年を記念して結成されました。今や世界的な活動を展開しており、日本や中国、シンガポールなど、アジアでも絶大な人気を博しています。

CCR 62058
\2200
1.マヌエル・デ・ファリャ:はかなき人生
2.イサーク・アルベニス:アルハンブラの思い出
3.ゴンザレス=ワインバーグ:甘い恋
4.アンドリュー・ヨーク:日差し
5.メモ・ペレス:ネリー
6.ラダメス・グナタッリ:コルタ・ジャカ
7.アルヴォ・ペルト:鏡の中の鏡
8.イサーク・アルベニス:アストゥリアス
9.ベートーヴェン:ソナチネ
10.フランシスコ・タッレガ:夢
11.ジョージ・モント=ゴンザレス:アフリカン・ドリーム
12.アナトリー・リャードフ:プレリュード
13.アウグスティン・バリオス:森に夢見る
14.ベートーヴェン:アンダンテと変奏曲
フェルナンド・ゴンザレス(ギター)
アラン・ワインバーグ(ピアノ)
夢、彩、そして華麗なるフラメンコ。巨匠フェルナンド・ゴンザレス!

様々な花を集めたブーケのように、スペイン、エストニア、ロシアなど、様々な国の作曲家による傑作を集めたCD。「幸せを味わってほしい。幸せのあるところに知性と天才は生まれる」という信念を持って、ゴンザレスが音楽の花束を添えます。
フェルナンド・ゴンザレスは、音楽院時代からトップの成績を収め、ギタリストの登竜門、ナムール国際コンクールで最優秀賞を納めました。レパートリーは今やルネッサンスから現代ものまで幅広く、世界で最も優れたギタリストとして引く手数多です。絶妙なリズム感とギターの響きを熟知した素晴らしい音楽性です。

COL LEGNO


WWE 60021
(2CD)
\4800→¥4290
超新鮮なクーンの解釈、シューマンの交響曲観一新の最新盤
 シューマン:交響曲全集

  (1)第1番変ロ長調 Op.38「春」
  (2)第2番ハ長調 Op.61
  (3)第3番変ホ長調 Op.97「ライン」
  (4)第4番ニ短調 Op.120
グスタフ・クーン(指)
ボルツァーノ・トレント・ハイドン管

[ 録音:2010 年1 月(第1番)、2 月(第2番)、3 月(第3番)、4 月(第4番)/ハイドン講堂(ボルツァーノ)]/DDD、2h 17’04”

奇才グスタフ・クーンとボルツァーノ・トレント・ハイドン管の充実ぶりを示す新録音。これまでベートーヴェン、ブラームスの交響曲シリーズも新鮮でしたが、今回のシューマンはさらに上をゆく出来で衝撃的。シューマンの交響曲といえば重く暗いオーケストレーションが指摘されますが、作曲家でもあるクーンは、比較的小編成のボルツァーノ・トレント・ハイドン管から驚くほど明快かつ明るい音を引き出しています。さらにきびきびとしたテンポとフレージングで推進力満点。といっても決して軽い演奏ではなく、低い重心とメリハリの強い表現法が、往年の巨匠を彷彿させるボルテージの高さ。
シューマンの交響曲が苦手な向きでも思わず全4曲を聴き通してしまうほど魅力的で、物凄いオーラに満ちた演奏です。

WWE 60017
\2400→¥2190
若さと歌ごころとナイーヴさに満ちたシューマン
 シューマン:
  (1)ピアノ協奏曲イ短調Op.54
  (2)謝肉祭 Op.9
ダヴィデ・カバッシ (Pf)
グスタフ・クーン(指)
ボルツァーノ・トレント・ハイドン管
[ 録音:2008 年5 月/ハイドン講堂(ボルツァーノ)(ライヴ)(1)、2010 年10 月/バルトーク・スタジオ(ベルナレッジオ)]/DDD、62’38”

クラシックのCD らしからぬショッキング・ピンクとイエローのカラフルなジャケットながら、内容はいたって正統派。イタリアの若手ダヴィデ・カバッシは1976 年ミラノ生まれ。レオン・フライシャー、ロザリン・テュレック、ウィリアム・ナボレに師事、2005 年に行われた第12 回ヴァン・クライバーン・コンクールでもファイナルに残る(優勝はコブリン)実力を示しました。明るく美しい音色、くせのないフレージングと歌ごころが独特で、今後の注目株。ナイーヴな情感あふれるシューマンの協奏曲は彼のピアニズムにぴったり。クーンのきびきびしたバックも最高で、近年稀な魅力あふれるシューマンとなっています。聴衆の熱狂ぶりも納得できます。

WWE 20298
\2400
モートン・フェルドマンへの敬意あふれるノイズ系音楽
 パトリック・プルジンガー、パメリア・カースティン、
  ヒラリー・ジェフリー、ローズマリー・ヘッゲン:
   フェルドマンではなく
    (1)悠久の浮遊音楽、(2)ペルシャ絨毯
    (3)パターンズ・ノット・ループス、
    (4)形而上的空間、(5)中間にあるもの、
    (6)架空映画、(7)同一和音の異種反復
パトリック・プルジンガー(シンセサイザー)
パメリア・カースティン(テレミン)
ヒラリー・ジェフリー(トロンボーン)
ローズマリー・ヘッゲン(コントラバス)
[ 録音:2010 年/カジノ・バウムガルテン(ウィーン現代音楽祭ライヴ)]/DDD、53’11”

ウィーンの音楽家にしてプロデューサーでもあるパトリック・プルジンガーが四重奏を組んで2010 年のウィーン現代音楽祭で企画した” Feld(man)Forschung”。これはアメリカの前衛作曲家モートン・フェルドマンへのオマージュとして、彼のスタイルで作られた新曲を集めたもので、フェルドマンの接頭語Feld に調査を意味するForschung をつけて「フィールド・ワーク」のドイツ語Feld Forschung と題しています。コンサートを聴いたcollegno のプロデューサーが、「これこそわが社の企画!」と興奮し、CD 化となりました。編成はシンセサイザー、テレミン、トロンボーン、コントラバス。
これらを巧妙に組合せ、まるでテレミンがアナログ楽器で、トロンボーンが電子楽器のような不可思議な効果を生み出します。音楽は完全にノイズ系で、まさに今風、オシャレの極みです。

COVIELLO


COV 21116
\2500
カンツォーネを歌って
 〜ルネサンス期イタリアの舞曲とラブソング

  (1)カッチーニ:愛の神よ、何を持っているのか/
  (2)ヴェッキ:カンツォーネを歌って/
  (3)アッツァイオロ:この道を行く者/
  (4)ネグリ:私にはわかっている/
  (5)ピッチニーニ:チャッコーナ/
  (6)ガストルディ:恋人/(7)ボッテガリ:モニチェッラ/
  (8)プレイフォード:グリーンスリーヴスと愛のプディング/
  (9)カローゾ:愛の栄光/(10)ネグリ:愛のビッツァリア/
  (11)トロンボンチーノ:さあ起きなさい、まつ毛をあげて/
  (12)作者不詳:私のリュートを責めないで/
  (13)伝承曲:タランテラ/(14)16 世紀イタリア:太閤の宴
ザ・プレイフォーズ
イギリス人が憧れたイタリアの光

DDD、57’22”

17 世紀の有名な楽譜出版社プレイフォードを名に戴く古楽集団ザ・プレイフォーズ。ルネサンス音楽から、かつてのポップスだった世俗音楽まで幅広いレパートリーを持つ実力派団体です。ルネサンス期のイタリア文化の輝きは、北方のイギリス人たちの憧れで、さまざまな影響と模倣がありました。
ここでは当時イギリスで流行したイタリアの舞曲と情熱的な恋歌を集めています。ザ・プレイフォーズは技術的な完璧さはもとより、音楽をする楽しさに満ちた演奏を繰り広げています。

DOREMI


DHR 6011/3
(3CD)
\6900→¥6290
カール・チェルニー:再発見された天才
 (1)弦楽四重奏曲ホ短調/同ニ短調
 (2)弦楽五重奏のための2つのフガートOp.177
 (3)ピアノ四重奏曲ハ短調 Op.148
 (4)大三重奏曲イ長調 Op.166
 (5)序曲ハ短調/同ホ長調
 (6)オッフェルトリウム「われらが主を祝福せよ」Op.737
 (7)協奏的大セレナード ホ短調Op.126
 (8)6手連弾のためのベッリーニの主題による華麗な変奏曲Op.297
 (9)5つの歌曲
  【乙女の嘆き/同盟/秘密/魔王/小川のほとりでの夢想】(ドイツ語)
 (10)練習曲嬰ハ短調Op.399の10
セント・ローレンスSQ(1)‐(3)
エリカ・ローム(Vn)(2)(4)
アントン・クエルティ(Pf)(3)(8)
ステファヌ・ルムラン(Pf)(4)(7)(9)
トーマス・ウィーベ(Vc)(4)(7)
レナード・ラツラフ(指)、
 エドモントン交響楽団(5)(6)
アンドレ・モワサン(Cl)(7)
ジェラード・オンチュル(Hrn)(7)
ヤーラ・タール、
 アンドレアス・グロートホイゼン(Pf)(8)
ベンジャミン・バターフィールド(Ten) (9)
ウォニー・ソン(Pf)(10)
あの練習曲のチェルニーの知られざる室内楽、管弦楽曲。完成度の高さに驚愕

録音:2002 年6 月13-16 日/第1回チェルニーの世界音楽祭ライヴ(エドモントン、カナダ)/STEREO

これは興味深いアルバム。ピアノの練習曲で悪名高いチェルニーの、他ジャンルの作品に日を当てたチェルニーの世界音楽祭をライヴ収録。この催しはウィーン出身のカナダのピアニスト、アントン・クエルティの発案で実現したもの。ピアノ・デュオでおなじみのタールとグロートホイゼンなどの大物も参加しています。
チェルニーは無味乾燥な練習曲を量産したイメージがありますが、ベートーヴェンの愛弟子でリストの師という尊敬されたひとかどの芸術家でした。
彼は始終作曲していて、残された作品は膨大な数に及び、そこには交響曲や宗教曲などの大作もあります。しかしそれらはほとんど忘却の彼方へと追いやられ、最近でもフルートやホルンの作品をとりあげる演奏家も現れてきてはいますが、未開拓の分野となっています。ここでは草稿のまま眠る室内楽や管弦楽曲、歌曲を蘇演させていますが、予想以上に立派な曲の連続に驚愕。弦楽四重奏曲や管弦楽序曲はシリアスな曲調で、ベートーヴェンを思わせます。また、ピアノ四重奏や三重奏での各楽器の効果的書法、ドイツ語歌曲でのシューベルトを思わす味わいなど、知られていないのが不思議なものばかり。チェルニーの先入観を一新させてくれます。

DYNAMIC

Perti: Messa a 12
CDS 707
\2200
ボローニャの重鎮ペルティの若き日のミサ曲
 コロンナ:ラウダーテ・ドミヌム
 ペルティ:12 声のミサ曲
ミケーレ・ヴァンネッリ(指)
コロール・テンポリス・ヴォーカル・アンサンブル
カッペッラ・ムジカーレ・ディ・サン・ペトローニオ
コレギウム・ムジクム・アルマエ・マトリス室内合唱団
17 世紀末から18 世紀前半にかけてのボローニャの重鎮ペルティの若き日のミサ曲

録音:2006 年、ボローニャ、DDD

 ジャコモ・アントーニオ・ペルティ(1661 −1756)は、17 世紀末から18 世紀前半にかけてボローニャで活躍した作曲家。モーツァルト少年を指導したことで知られるマルティーニ神父の師匠にあたります。ペルティはボローニャのサン・ペトローニオ教会でおよそ60 年の長きに渡って活動しました。
 12 声のミサ曲は、1687 年、ペルティがまだ20 代半ばだった頃の作品。3 群の合唱を駆使した音楽からは、ペルティの卓越した作曲技量が伝わってきます。なお冒頭には、ジョヴァンニ・パオロ・コロンナ(1637 −1695)作のラウダーテ・ドミヌムを置いています。
 楽譜校訂を行ったミケーレ・ヴァンネッリが指揮を執り、3 団体合同のオーケストラ、合唱団が万全の演奏を聞かせてくれます。
Bellissimo Italian Opera
CDS 704
\1600
「オペラマニア入門」に打ってつけ!
 “イタリア・オペラのアリア”
 ロッシーニ:「デメトリオとポリービオ」から
  クリスティーネ・ウェイディンガー(S リジンガ) サラ・ミンガルド(Ms シヴェーノ)
  マッシミリアーノ・カッラーロ(指) グラーツ交響楽団
   録音:1992 年7 月27 日、マルティーナ・フランカ

 ドニゼッティ:「ピーア・デ・トロメイ」から
  パトリツィア・チョーフィ(S ピーア) ラウラ・ポルヴェレッリ(Ms ロドリーゴ)
  パオロ・アッリヴァベーニ(指) フェニーチェ歌劇場管弦楽団
   録音:2005 年4 月、ヴェネツィア

 ベッリーニ:「カプレーティとモンテッキ」から
  パトリツィア・チョーフィ(S ジュリエッタ)
  ルチアーノ・アコチェッラ(指) イタリア国際管弦楽団
   録音:2005 年8 月、マルティーナ・フランカ

 チレーア:「アドリアーナ・ルクヴルール」から
  ミカエラ・カロージ(S アドリアーナ・ルクヴルール) マルセロ・アルヴァレス(T マウリツィオ)
  レナート・パルンボ(指)トリノ・レージョ劇場管弦楽団
   録音:2009年7 月、トリノ

 ヴェルディ:「アッティラ」から
  フェルッチョ・フルラネット(Bs アッティラ) ディミトラ・テオドッシュウ(S オダベッラ)
  カルロ・ヴェントレ(T フォレスト) ドナート・レンゼッティ(指)
  トリエステ・ジュゼッペ・ヴェルディ歌劇場管弦楽団,合唱団
   録音:2000 年11 月、トリエステ

 ヴェルディ:「エルナーニ」から
  スーザン・ネヴィス(S) マルコ・ベルティ(T) カルロ・グエルフィ(Br ドン・カルロ)
  ジャコモ・プレスティア(Bs シルヴァ) アントネッロ・アッレマンディ(指)
  パルマ・レージョ劇場管弦楽団,合唱団
   録音:2005 年6 月、パルマ
「オペラマニア入門」に打ってつけ!Dynamic 社のオペラ全曲録音からの抜粋盤

72'50

Dynamic が録音した様々なオペラ全曲録音からの名場面集。いずれも話題になったものばかりで、歌手や指揮者も一流揃い。比較的珍しいオペラが中心となっているので、「オペラマニア入門」に打ってつけです。

=デリーツィエ・ムジカーリ=
JN Hummel: Piano Works
DM 8025
\900
フンメル:ピアノ作品集
 幻想曲 Op.18/7つのハンガリー舞曲 Op.23/
 ピアノ・ソナタ Op.20/変奏曲 Op.21
ジュリアーナ・コルニ(P)
実は大ピアニストだったフンメルのピアノ作品集

録音:1998 年、ヴェローナ/DDD、71'45

 旧S 2023。
 ヨハン・ネポムク・フンメル(1778 −1837)は、生前は大ピアニストとしても活躍した、ウィーン古典派末期の大物でした。残した作品は膨大ですが、有名なトランペット協奏曲を除くと、録音が広く出回るようになったのは最近のこと。このDynamic のCD は、そうしたフンメルのリバイバルの最先端を走るものでした。収録されているのはすべて1805 年から1807 年にかけての作品。幻想曲 Op.18 は、1805 年の作品。第3 楽章のラルゲット・エ・カンタービレはショパンの先駆とすらいえそうなもの。民謡を用いたハンガリー舞曲 Op.23 もほぼ同時期の作品。ピアノ・ソナタ Op.20 は1807 年の作品。この時期のフンメルを代表する名曲です。変奏曲 Op.21 は1806 年の作品。
 ジュリアーナ・コルニは、ジェノヴァのパガニーニ音楽院を修了、さらにウィーン、ザルツブルクで学んだピアニスト。このフンメルのピアノ作品集は、発売時話題となったものでした。
Salvatore Accardo Boxed Set
CDS 715/1-9
(9CD→3枚価格)
\6600→¥5990
祝 アッカルド生誕70 年
 サルヴァトーレ・アッカルド大集成
サルヴァトーレ・アッカルド(Vn)
マルガレート・バチェル、
 イダ・レヴィン(Vn)
トビー・ホフマン、
 ルイージ・アルベルト・ビアンキ(Va)
ピーター・ウィレー(Vc)
フランコ・ペトラッキ(Db)
クラウディオ・ゴネッラ(Fg)
ブルーノ・カニーノ、
 ノエル・リー(Pf)
 CD 1 58’02”
  パガニーニ:
   (1)「バルカバ」による60の変奏曲
   (2)「ゴッド・セイヴ・ザ・キング」による変奏曲
   (3)祈りのソナタ
   (4)ロッシーニの「タンクレディ」による変奏曲

 CD 2 64’44”
  (1)ショーソン:ピアノ、ヴァイオリンと弦楽四重奏のための協奏曲
  (2)サン=サーンス:ヴァイオリンソナタ第1番 ニ短調Op.75

 CD 3 56’48”
  ドヴォルザーク:
   (1)弦楽五重奏曲第2番ト長調Op.77
   (2)弦楽三重奏曲ハ長調Op.74

 CD 4 58’03”
  ドヴォルザーク:
   (1)ピアノ五重奏曲イ長調Op.81
   (2)4つのロマンティックな小品Op.75

 CD 5 50’50”
  (1)ヴェルディ:弦楽四重奏曲ホ短調
  (2)ボロディン:弦楽四重奏曲第2番ニ長調

 CD 6 53’56”
  (1)ヒナステラ:ヴァイオリン協奏曲
  (2)バルトーク:ヴァイオリンソナタ

 CD 7 74’26”
  パガニーニの愛器1743 年製グァルネリ・デル・ジュズを弾く
   (1)タルティーニ(フランチェスカッティ編):コレッリの主題による変奏曲
   (2)ミルシテイン:パガニーニアーナ
   (3) スーク:愛の歌Op.7の1
   (4)サラサーテ:序奏とタランテラ
   (5) ショパン(サラサーテ編):ノクターンOp.9の2
   (6) ブラームス(ヨアヒム編):ハンガリー舞曲第7番
   (7)エルガー:気まぐれ女
   (8)モシュコフスキ(サラサーテ編):ギターレOp.45の2
   (9)ファリャ(コハンスキ編):パントマイム〜恋は魔術師より
   (10) クロール:バンジョーとフィドル
   (11) ショスタコーヴィチ(ツィガーノフ編):前奏曲第10、15番
   (12) ラヴェル:ハバネラ形式による小品
   (13) ベンジャミン:ジャマイカ・ルンバ
   (14) フバイ:そよ風Op.30 の5
   (15)ドビュッシー:月の光
   (16)パガニーニ(シマノフスキ編):カプリス第20、21、24 番


 CD 8 63’26”
  (1)パガニーニ:ヴァイオリンとファゴットのための3つのデュエット
  (2)ロッシーニ:パガニーニによせてひと言
  (3)パガニーニ:カンタービレ

 CD 9 58’14”
  ロッラ:ヴァイオリンとヴィオラのための3つのデュエットOp.15
気の合った仲間たちとの室内楽に小品集までを大集成。明るく美しい音と歌ごころをたっぷり堪能できる魅惑のBOX。

DDD、ステレオ、クラムシェルBOX

 今年70 歳を迎えたイタリアの巨匠サルヴァトーレ・アッカルド。それを祝い、彼がイタリアのDynamic レーベルに録音した秘宝が9枚組でセット発売となりました。アッカルドといえばパガニーニのスペシャリストで、技巧誇示型ヴィルトゥオーゾと思われがちですが、室内楽を愛し、親しい仲間たちと見事なアンサンブルを楽しみつつ披露する顔も持っています。
 ショーソンとサン=サーンスのソナタと協奏曲は、ピアノのカニーノの名演もあいまって絶品。ショーソン特有の退廃的な官能性は薄いものの、アッカルドのはかなき美音が涙を誘います。ヒナステラとバルトークでの溢れるエネルギーにも驚かされます。さらに絶品なのがパガニーニの愛器1743年製グァルネリ・デル・ジュズで奏でた小品集。意外にマニアックな選曲で、大半の作品が往年の大ヴァイオリニストの手の入っているのも特徴。パガニーニゆかりの作品も、ミルシテインの超難曲「パガニーニアーナ」や、ポーランドの大作曲家シマノフスキがパガニーニの無伴奏カプリスに凝ったピアノ伴奏を付けたものなど興味津々。また、パガニーニの珍品「ファゴットとヴァイオリンのデュオ」や、晩年のロッシーニがパガニーニを思い出して作ったヴァイオリンとピアノのための「パガニーニによせてひと言」など、単に珍しいだけでなく、さすがイタリア人作曲家ならではの美しい歌に満ちていて、聴き惚れていまいます。

DYNAMIC


CDS 690
(10CD →
3CD 特価)
\6300→¥5690
ルイージ・アルベルト・ビアンキの芸術 ルイージ・アルベルト・ビアンキ(Vn,Va)
アルド・オルヴィエート(P)
ブルーノ・カニーノ(P)
ピエールナルチーゾ・マージ(P)
ドゥブラ・コヴァチェヴィチ(P)
カロリーネ・ハフナー(P)
サルヴァトーレ・アッカルド(Vn)
フランコ・マッジョ・オルメゾフスキ(Vc)
マウリツィオ・プレーダ(G)
ジャック・デラコート(指)
ベルリンRIAS 交響楽団
ほか
CD1
 バッツィーニ:ヴァイオリンとピアノのための作品集
  ソナタ形式の3 つの小品 Op.44
  3つの性格的小品 Op.45
  3つの抒情的小品 Op.41
  短いお話 Op.47
  第一組曲 Op.47
  空想

CD2-3
 パガニーニ:ルッカ・ソナタ集
  ヴァイオリンとギターのための6つのソナタ M.S.9
  ヴァイオリンとギターのための6つのソナタ M.S.10
  ヴァイオリンとギターのための6つのソナタ M.S.11
  ヴァイオリンとギターのための6つのソナタ M.S.12
  ヴァイオリンとギターのための6つのソナタ M.S.13

CD4
 パガニーニ:
  ラ・グラン・ヴィオラ M.S. 70
  ラ・カンパネッラ
 クライスラー:愛の悲しみ、愛の喜び
 サラサーテ:
  スペイン舞曲集—祈り,マラゲーニャ,
  アンダルシアのロマンス,サパテアード
 ブロッホ:ニーグン
 ドビュッシー:亜麻色の髪の乙女
 ラヴェル:ハバネラ

CD5
 レーガー:
  ヴァイオリン・ソナタ第7番 Op.91
  3つのヴィオラ組曲 Op.131d
  (第1番 ト短調,第2番 ニ長調,第3番 ホ短調)

CD6
 ロッラ:ヴァイオリンとヴィオラのための3 つの二重
  奏曲 Op.15、二重奏曲第1番 変ホ長調、
  二重奏曲第2番 変イ長調、二重奏曲第3番 ハ長調

CD7
 コダーイ:
  チェロ・ソナタ第8番
  ヴァイオリンとチェロのための二重奏曲第7番
 ラヴェル:ヴァイオリンとチェロのためのソナタ

CD8
 クライスラー:
  中国の太鼓、美しいロスマリン、愛の悲しみ、
  愛の喜び、ウィーン奇想曲、ジプシー奇想曲、
  ジプシーの女、シンコペーション、ロンドンデリーの歌、
  道化役者、ベートーヴェンの主題によるロンディーノ、
  おもちゃの兵隊の行進、オールド・リフレイン、
  ウィーン小行進曲、ウィーン風狂詩的小幻想曲、
  レチタティーヴォとスケルツォ=カプリーチェ
ポルディーニ(クライスラー編):踊る人形

CD9
 ラロ:ヴァイオリンとピアノのための作品集
  独創的な幻想曲 Op.1、
  アレグロ・マエストーソ Op.2 ハ短調、
  二つの即興曲 Op.4、牧歌 Op.8 ト長調、
  プルチネッラ風のスケルツォ 変ホ長調、
  ソナタ Op.12 ニ長調、パリの夕べ Op.18、
  アルレッキーノ ト長調、ギター Op.28 ロ短調

CD10
  ウェーバー:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ集
   ノルウェーのアリアの主題による9つの変奏曲
   6つのヴァイオリン・ソナタ Op.10
名手ルイージ・アルベルト・ビアンキの録音が10CDしかも超お買い得!!!

DDD、65:56、56:02

ルイージ・アルベルト・ビアンキは1945 年、ローマに生まれたヴァイオリニスト、ヴィオリスト。20 歳でカール・フレッシュ・コンクールで優勝。ヴァイオリンにおいてもヴィオラにおいても名手として知られています。Dynamic に多数の録音を残しており、その中から10 枚が選ばれてセットになりました。
有名作品はクライスラーやパガニーニの曲の一部のみで、あとはかなりマニアックな内容、しかし演奏の質は極めて高水準です。アレッサンドロ・ロッラの二重奏曲集では、巨匠サルヴァトーレ・アッカルドがヴァイオリンを受け持っているのも豪華。この分量にして3CD 価格という大特価です。

=デリーツィエ・ムジカーリ=

DM 8024
\900
ブルッフ20代の傑作
 ブルッフ:
  弦楽四重奏曲第1番 ハ短調 Op.9
  弦楽四重奏曲第2番 ホ長調 Op.10
アカデミカ四重奏団
 マリアーナ・シルブ(Vn)
 サンドラ・コラン(Vn)
 コンスタンティン・ザニダーケ(Va)
 ミハイル・ダンチラ(Vc)
録音:1983 年、ジェノヴァ/DDD、53'21

旧CDS29。マックス・ブルッフ(1838 −1920)は、二十代の始めに2 曲だけ弦楽四重奏曲を作曲しており、いずれもドイツ・ロマン派の色濃い名曲です。
今でこそ録音もいくつかありますが、この1983 年のアカデミカ四重奏団はかなり先駆的録音でした。アカデミカ四重奏団1967 年、ルーマニアのブカレスト音楽院で結成された弦楽四重奏団です。長らく廃盤だった名盤が、お求め安い値段で再発になりました。

EA RECORDS


EA 1106
\2300
ヴィリニュス聖クリストファー室内管弦楽団
1-3. モーツァルト(1756-1791):
 ヴァイオリンとヴィオラのための協奏曲 K364 変ロ長調
4-6. イグナーツ・プレイエル(1757-1831):
 ヴァイオリンとヴィオラのための協奏曲 Op. 28 変ロ長調
ナタリー・シャボ(ヴァイオリン)
ミシェル・ミシャラカコス(ヴィオラ)
ドナタス・カトクス(指揮)
ヴィリニュス聖クリストファー室内管弦楽団
録音:2007 年11 月18 日

 ヴァイオリンとヴィオラ、そしてオーケストラのコラボレーションによる協奏曲集。華やかに上昇するヴァイオリン、静かに深い世界へ向かうヴィオラという2 つの楽器の性格がお互いに対比しながらも、絶妙に息の合ったハーモニーを響かせています。華やかながらも必ずどこかに陰影を帯びたモーツァルトの芸術性、思わず中世バレエを思い浮かべてしまいそうな、陽気で軽快なプレイエルの詩情は、バロックを代表するもの。ヴィリニュス聖クリストファー室内管弦楽団の弦の美しい響きにも注目です。
 ナタリー・シャボはリヨン音楽院、パリ国立音楽院、さらにジュリアード音楽院で研鑽を積み、フランス国立管弦楽団に所属する傍ら、バロックから現代音楽まで幅広いレパートリーを視野におさめた室内楽にも意欲的に取り組んでいます。フランスの音楽番組では定期的に取り上げられており、フランスを代表するベテランヴァイオリニストとして絶大なる人気を博しています。同じく、ミシェル・ミシャラカコスもフランス国立管弦楽団の元ヴィオリストで、現在はソリストとして世界各地の音楽祭に招かれ、名門オーケストラと共演をしています。ヴィオラ特有の渋みに加え、温かな音色の響きが特徴。シャボのヴァイオリンに絶妙なタイミングで呼応しています。

ELOQUENTIA


EL 1131
(2CD)
\3600
古楽界屈指の名ヴァイオリニスト、
 ドイターによるバッハ珠玉のヴァイオリン・ソナタ集!
J.S. バッハ:ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ集
 CD1:6 つのヴァイオリン・ソナタより 
  (1)第1番 ロ短調 BWV 1014 (2)第2番 イ長調 BWV 1015
  (3)第3番 ホ長調 BWV 1016 (4)第4番 ハ短調 BWV 1017
 CD2:6 つのヴァイオリン・ソナタより 
  (1)第5番 ヘ短調 BWV 1018 (2)第6番 BWV 1019
  (3)ヴァイオリン・ソナタ ホ短調 BWV 1023 
  (4)ヴァイオリン・ソナタ ト長調 BWV 1021
フロリアン・ドイター(Vn)
フィリップ・グリスヴァード(チェンバロ)
バラージュ・マーテー(バロック・チェロ)
録音:2008 年9 月、ドイツ放送カンマームジークザール

 古楽界を牽引してきた稀代の名手、フロリアン・ドイターによるヴァイオリン・ソナタ集。
 ドイターといえばムジカ・アンティクア・ケルンのリーダーとしての姿が馴染み深いですが、コープマン率いるアムステルダム・バロックオーケストラや、ミンコフスキ率いるレ・ミュジシャン・デュ・ルーヴルなどにおいても幅広く活躍している屈指の名ヴァイオリニストでもあります。
 グリスヴァードは、これまでにもドイターと共演した経験があるチェンバロ奏者。今回収録された曲は比較的チェンバロの存在感が強いですが、ドイターがモダン楽器を使っていることもあり、ヴァイオリンの存在もしっかり感じられる演奏といえましょう。安定したアンサンブルとドイターの柔らかくも芯のある音色を堪能できる豪華2 枚組のおすすめ盤です!

FABULA CLASSICA


FAB 12079
\1600→¥1490
世界的チェリスト、マリオ・ブルネロの名録音を再び
 現代風バッハの響きを堪能する名盤
(1)J.S.バッハ(E. エガノ編):組曲第3番 ニ長調 BWV 1068
(2)ヴィラ=ロボス:バギアナ・ブラジネイラ 第1番
(3)J.S. バッハ(ヴィラ=ロボス編):
 平均律クラーヴィア曲集 第1部
  24の前奏曲とフーガより第8番 プレリュード BWV 853 
(4)アントニオ・カルロス・ジョビン(E.エガノ編):4つのカンツォーネ 
(5)ヴィラ=ロボス:バギアス・ブラジネイラ 第5番
マリオ・ブルネロ(Vc)
ジョヴァンナ・ゴミエーロ(S)
オーケストラ・ヴィラ=ロボス
録音:1995 年

 もはや紹介するまでもないほどの世界的チェリスト、マリオ・ブルネロ。今回は、オーケストラ・ヴィラ=ロボスと共に1995 年に録音された伝説の名録音をお買い得価格でお届けします!
 バロック組曲現代化の試みを積極的に行ったヴィラ=ロボスのバギアナ・ブラジネイラ(ブラジル風バッハ)と、エガノによって編曲されたJ.S. バッハの作品を同時に収録。現代風にアレンジされたバロックの響きを楽しむことができます。

GLOR


GC 11461
\2500→¥2290
フランスの巨匠、カンブルラン/ベートーヴェン新譜「運命」・「田園」
 ベートーヴェン:
  (1)交響曲第5番 ハ短調「運命」
  (2)交響曲第6番 ヘ長調「田園」
シルヴァン・カンブルラン(指揮)
バーデン=バーデン&
 フライブルクSWR 交響楽団
  (南西ドイツ放送交響楽団)
(1)録音:2003 年11 月29日/フライブルク、コンツェルトハウス(ライヴ)、(2)録音:2007 年1 月24 日/エッセン、フィルハーモニー;シュタットカジノ・バーゼル

レコード芸術11 月号で宇野氏が「カンブルランのベートーヴェンの登場。名曲「運命」と「田園」のカップリングです。「運命」第1 楽章での前進感は見事。第2 楽章の旋律の歌には胸を打たれます。フィナーレの華やかさと管楽器の鳴らし方のバランスの巧さはさすがカンブルラン。「田園」でも、フィナーレでの響きの立体的なバランスの美しさがひときわ印象に残ります。
GC 11451
\2500→¥2290
フランスの巨匠、カンブルラン/ベートーヴェン新譜第2弾「英雄」
 ベートーヴェン:

 交響曲第3番 変ホ長調「英雄」
  序曲「レオノーレ」第1番 ハ長調 op.138
シルヴァン・カンブルラン( 指揮)
バーデン=バーデン&
 フライブルクSWR 交響楽団
  (南西ドイツ放送交響楽団)
(1)録音:2009年2 月14 日/バーデンバーデン(ライヴ)、(2)録音:2004 年12 月17 日/フライブルク、コンツェルトハウス(ライヴ)

カンブルランの「英雄」。冒頭の和音の鳴らし方から、ひとあじ違います。躍動感溢れる前進感はさすが。第2 楽章でも低音をとどろくように響かせながら、すすり泣きのような旋律をたっぷり歌い上げています。「レオノーレ」序曲も重すぎず、しかし、しっかりとしたボリューム感のある和声で聴かせます。


レコ芸特選を勝ち得た
カンブルラン/ブルックナー:交響曲第9番

GC 09251
\2500→¥1990
ブルックナー:交響曲第9番ニ短調 バーデン=バーデン&フライブルクSWR交響楽団
 (南西ドイツ放送交響楽団)
シルヴァン・カンブルラン(指)

録音:2005年11月12-13日フライブルク、コンツェルトハウス(ライヴ)、[トラックタイム]1.25’24”+2.10’27”+3.23’55”=TT.60’08”、ステレオ

レコード芸術11月号で、宇野功芳氏に「フランスのカンブルランがこんなにすばらしいブルックナーを振るなんてとても信じられない。」と驚嘆され、「彫りの深い、有機的なブルックナー演奏で、とにかく情報量の多さに圧倒される。」と絶賛、対する金子建志氏にも「現代もので鍛え上げた俊敏な棒のテクニックがあってのことで、即興とは一線を画した職人技の成せる名人芸」と賞賛されたカンブルラン、2005年のブルックナー。


GC 11441
\2500
名手クシュネローヴァによるシューマン
 シューマン:
  (1)ウィーンの謝肉祭の道化 op.26
  (2)ベートーヴェンの主題による自由な変奏形式の練習曲
  (3)アベッグ変奏曲op.1 (4)幻想小曲集 op.12
エレーナ・クシュネローヴァ(ピアノ)
モスクワ生まれ、ドイツで活躍する名手クシュネローヴァが描くシューマンの世界

録音:(1)1996 年、(2)(3)(4)2010 年7 月21-22 日

モスクワ生まれ、タチアナ・ケストナーに師事した名手、エリザベト音楽大学の客員教授も務めるエレーナ・クシュネローヴァのシューマン。アベッグ変奏曲の天上の響きのような美しさから、幻想小曲集の一曲一曲の細かな表情付けまで、表現の幅の広さは巨匠の風格。ベートーヴェン交響曲第7番第2 楽章の主題に基づく「ベートーヴェンの主題による自由な変奏形式の練習曲」では、執拗に繰り返される音階的パッセージ、シューマンならではのシンコペーション的独特のリズムでたたみかける和音など、完璧な技巧で聴かせます。

GLYNDEBOURNE

Britten: A Midsummer Night's Dream
GFOCD 013
(2CD)
\4200→3790
グラインドボーン音楽祭エディション
 ベジュン・メータの美声にシビレる!
  指揮はイラン・ヴォルコフ
ブリテン:「夏の夜の夢」
ベジュン・メータ(CT オーベロン)
イリデ・マルティネス(S タイタニア)
ジャック・モーレン(パック)
ティモシー・ロビンソン(T ライサンダー)
ジャレッド・ホルト(Br ディミトリアス)
トーヴェ・ダールベリ(Ms ハーミア)
ケイト・ロイヤル(S ヘレナ)
イアン・パターソン(Bs-Br シシアス)
ルイーズ・プール(Ms ヒッポリタ)
ヘンリー・ウォディントン(Bs クィンス)
ジェフリー・モウジズ(Bs スナッグ)
サイモン・カークブライド(Br スターヴリング)
マイケル・スモールウッド(T フルート)
アラスデア・エリオット(T スナウト)
マシュー・ローズ(Bs ボトム)
イラン・ヴォルコフ(指)
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
トリニティ少年合唱団
録音:2006 年7、8 月、グラインドボーン/148'40

 グラインドボーン音楽祭エディション、新刊は2006 年上演のブリテン「夏の夜の夢」です。
 この「夏の夜の夢」は1981 年に英国の大御所演出家ピーター・ホールによって制作されたもの。原作であるシェイクスピアの「夏の夜の夢」は、ホールが最も得意とした演目で、舞台も映画も極めて高評価。このグラインドボーンでのプロダクションも大評判となり、1984、1989、2001、2006 年と再演を重ねてきました。その出来栄えの良さは、CD で音だけ聞いてもよく伝わってきます。観客の良い反応が舞台に反映され、劇場が一体となりました。
 このCD に収録された2006 年の上演では、ベジュン・メータの素晴らしいオーベロンを筆頭に、グラインドボーンらしいいいキャストが組まれています。
 タイタニアのイリデ・マルティネスはコスタリカ出身。ドイツを中心にコロラトゥーラ・ソプラノとして活躍しており、ライサンダーのティモシー・ロビンソンは、コヴェントガーデン王立歌劇場で活躍する英国のテノール。ヘンデル、モーツァルトの他、ブリテンのオペラのテノール役を得意としています。ヘレナは、この翌年に大ブレイクすることになるケイト・ロイヤル。アテネの職人たちも皆実力派。また物語の上で重要度の高いパックを演じた子役、ジャック・モーレンも公演評で絶賛されました。
 イラン・ヴォルコフは、1976 年、イスラエルのテルアヴィヴの生まれ。2003 年、26 歳にしてBBCスコットランド交響楽団の首席指揮者に就任、2009 年の退任後も首席客演指揮者を務めています。現在はアイスランド交響楽団の音楽監督、首席指揮者。今後ますますの活躍が期待されている俊英です。

HAENSSLER

93 294
\2400→¥2190
2012年2 月来日記念盤
 バーデン=バーデン&フライブルクSWR 響、新首席指揮者ロト
  マーラーの「巨人」2011 年秋最新録音
マーラー:交響曲第1 番ニ長調「巨人」
ヴェーベルン:夏風のなかで
バーデン=バーデン& フライブルクSWR 交響楽団
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指揮)
録音:2011 年10 月29 日、11 月2 & 3 日フライブルク、コンツェルトハウス(ライヴ・デジタル)/DDD、ステレオ、65’30”

 2011/12 年のシーズンよりバーデン=バーデン& フライブルクSWR 交響楽団の首席指揮者に就任したフランソワ=グザヴィエ・ロト。ロトがあらたな手兵を指揮してマーラーの第1 交響曲を演奏したアルバムは、首席指揮者就任から間もない時期の2011 年秋にライヴ収録されたものです。
 1971 年パリに生まれたロトは、クラシック音楽の祭典「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」への度重なる出演を通じて、日本のファンにもその名前が浸透しつつあるフランスの指揮者。過去の「ラ・フォル・ジュルネ」では、2003 年に自身が創設したピリオド楽器の室内オーケストラ「レ・シエクル」を率いての登場でしたが、ロンドン交響楽団やトゥールーズ・キャピトル管弦楽団、マリインスキー劇場管弦楽団、パリ管弦楽団へも定期的に客演していることから、ロトの人気と実力のほどが窺えます。
 マーラーの第1 交響曲は、ロト率いるバーデン=バーデン& フライブルクSWR 交響楽団がドナウエッシンゲン音楽祭期間中の2011 年9 月に本拠フライブルク・コンツェルトハウスで行われた首席指揮者就任演奏会でも取り上げたプログラム。その意味では、当アルバムは熱狂に包まれた記念すべきデビューの再現ともいうべきもので、今後の展開におおいに期待をつなぐ内容となっています。いっぽう、1946 年に設立されたバーデン=バーデン& フライブルクSWR 交響楽団は、当初のハンス・ロスバウト以来、ミヒャエル・ギーレン、シルヴァン・カンブルランといった顔ぶれが歴代首席指揮者を務め、なかでも後期ロマン派から近現代にかけてのレパートリーにすぐれた実績を示してきたオーケストラ。マーラーのレコーディングでは、ギーレンがクック版による第10 番全曲も含めた交響曲全集を完成させたことからも、マーラー演奏に対する適性とたしかな実力はすでによく知られるところです。ちなみに、ギーレンとの全集録音中、第1 交響曲は2002 年のライヴ収録だったので、このたびのロトとの新盤は、当楽団にとって9 年ぶりのライヴ録音ということになります。
 カップリングは、ヴェーベルンの「夏風のなかで」。2012 年2 月に予定される当コンビの来日公演曲目である、この作品でも十分な仕上がりを確かめることができます。




【フランソワ=グザヴィエ・ロト】
 1971 年パリに生まれたフランスの指揮者。父はオルガニストで作曲家、教育者としても高名なダニエル・ロト。指揮者に転向する以前はフルートも学んでいたため、パリ音楽院でアラン・マリオンとヤーノシュ・フュルストのもとで研鑽を積み、ロンドンのドナテッラ・フリック指揮コンクールで第1 位を獲得。この受賞により、ロンドン交響楽団のアシスタント・コンダクターに任命され、ジョン・エリオット・ガーディナーのアシスタント・コンダクターも務めることになる。
 これに並行して、ロトはアンサンブル・アンテルコンタンポラン、カーン劇場と密接な関係を築き、さらにトゥールーズ・キャピトル管弦楽団、マリインスキー劇場管弦楽団、パリ管弦楽団とも関わりを深め、2003 年9 月にパリ音楽院の指揮科教授となる。2011 年9 月にはドナウエッシンゲン音楽祭/フライブルク・コンツェルトハウスにて、ヴェーベルン、ブーレーズ、マーラーの交響曲第1 番を指揮して、バーデン=バーデン& フライブルクSWR 交響楽団の首席指揮者としてデビューを果たす。
 ロトのレパートリーは幅広く、17 世紀から現代作品に至るまで、また交響曲、オペラ、室内楽など、精通するジャンルも多岐に亘る。2003 年に、ピリオド楽器の室内オーケストラ「レ・シエクル」を創設、ときにはモダン楽器も柔軟に使用して多様なプログラムを取り上げている。「レ・シエクル」とは、日本のラ・フォル・ジュルネのほか、フランス、イタリア、ドイツ、イギリスで公演を行っている。
 今後、ロトはバーデン=バーデン& フライブルクSWR 交響楽団との来日公演のほかに、ロンドン響、ロッテルダム・フィル、ベルゲン・フィル、アンサンブル・アンテルコンタンポラン、フィンランド放送響、グルベンキアン管、ミュンヘン室内管との共演に加えて、「レ・シエクル」とはケルンのフィルハーモニー、ブリュッセルのクララ・フェスティヴァル、ラインガウ・フェスティヴァル、ローマの聖チェチーリア音楽院ホールでの公演が予定されている。

HMF

O'Regan: Acallam na Senorach (Tales of the Elders)
HMU 807486
\2600
ターリック・オレガン(b.1978):
 Acallam na senorach:an Irish Colloquy
  (先人たちの会話:アイルランド人の会話)

  Part 1
   1. Prologue to Part One 2. The Fian 3. The Spring
   4. Recitative 5. Cas Corach 6. Guiter InterludeI
   7. The Sid 8. Recitative 9.Niam
   10.Bodhran Interlude : Colloquy
  Part 2
   11. Prologue to Part Two 12. Guitar Interlude II
   13. Recitative 14. Cael and Crede
   15. Cailte 16. Guitar Interlude III 17. Patrick
   18. Recitative 19. Fian Paternoster 20. Epilogue
スチュワート・フレンチ(ギター)
ポール・ヒリアー(指揮)
アイルランド国立室内合唱団
現代音楽界注目の作曲家ターリック・オレガン待望の新曲、中世的な響きを併せ持つ柔らかくも神秘的な音楽で語られるアイルランド譚

録音:2011 年2~3 月、オライリー劇場、ウェックスフォード・オペラハウス(アイルランド)にて

 イギリスが誇る注目の作曲家、ターリック・オレガンによる待望の新曲を詰め込んだアルバムがリリース。CD タイトルのl’ Acallam na Senorak(先人たちの会話)は13 世紀前後に書かれたアイルランド最古の書物の1 つ。アイルランドの起源に触れる神秘的な物語に強いインスパイアを受けたオレガンが、2 部からなる壮大な音楽絵巻を練り上げました。古の儀式を思わせる神秘的な太鼓が印象的なプロローグから、物語の世界へとぐっと引きこまれます。ヒリアー率いるアイルランド国立室内合唱団の美しい響きによって、古の人々や聖人達の対話が見事に表現されています。
 13 世紀音楽に強く影響されたオルガンの音楽は、前衛的でありながらもどこか中世的な響きを併せ持つ独特なもの。マショーの作品と同時収録されたオルガン・コンソートのCD(HMU 807469)では、オレガンの音楽は古楽愛好家達からも高い評価を受けました。現代音楽に馴染みのない方にとっても聴きやすく、現代音楽愛好家の方にとっては新鮮な魅力にあふれた1 枚といえましょう!

HMC 902105
\2600→¥2190
イザベル・ファウスト、満を持しての2度目のベートーヴェン!
 指揮はまさかのアバド!ハルモニアムンディ初登場!
アルバン・ベルク:ヴァイオリン協奏曲(ある天使の思い出に)
ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.61
イザベル・ファウスト
 (ヴァイオリン/スリーピング・ビューティ
  (Stradivarius, 1704))
クラウディオ・アバド(指揮)
モーツァルト管弦楽団
録音:2010 年11 月/ボローニャ(Auditorio Manzoni)

 つい先日リリースしたばかりだったと思ったが。。。ファウスト、まさかの2度目のベートーヴェン・・・そして指揮はまさかまさかのクラウディオ・アバド・・・もちろん仏HM初登場。
 近年ひときわ輝きを増しているヴァイオリニスト、イザベル・ファウストの最新盤は、満を持しての2 度目のベートーヴェン、そして、初登場となるアルバン・ベルクという充実のプログラム。クラウディオ・アバドが、是非に、と申し出るかたちで実現したレコーディングです。アバドとオケが全身全霊でファウストの音楽を支えているのがよく感じられ、ベルクの協奏曲では、爛熟したハーモニーをオケが醸す上で、ファウストが変幻自在な音で飛翔します。ファウスト独特のタッチが生みだす美しい高音には思わず息をのむほどです。ベートーヴェンでも、何度も聴いたことがあるはずの第1主題から、なんとも神々しい響き。第2 楽章の天国的な美しい音色はショッキングですらあります。終楽章の活き活きと、そして愛らしさも漂う表情はファウストならでは。カデンツァは、ベートーヴェンがこのヴァイオリン協奏曲をピアノ用に編曲した際に、ベートーヴェン自身が書いたものに基づいています。ヴァイオリン界の新女王、という一言だけでは表現しきれない音楽と魅力的な表情、そして衝撃的に美しい音。ファウストとアバド、モーツァルト管が、神に許された人にしか立ち入ることのできない領域の音楽を展開しています。

 —「私がマエストロ・クラウディオ・アバド(マーラー室内管)と共演したのは2008 年のことでしたが、この経験は、ベートーヴェンの協奏曲を理解し体験する新しい道を私に見出させました。このあと、アバド氏は、今度はモーツァルト管と、アルバン・ベルクの協奏曲を共演しましょうと申し出てくださいました。この二つの傑作をリハーサルし、コンサートにかける機会を幾度が経たあとで、これら2 作品をCD に録音するということは、彼にとって、自然の流れだったようです。この2 つの傑作を同時に持ち続けるということは私にとってまったく新しい体験でした。2010 年にボローニャで行った幾度にも亘るリハーサルでは、ベルクが終わるとベートーヴェン、という風に、2 作品を交互に演奏していました。アルバン・ベルクの、悲しみと苦しみの世界から、バッハの魂の浄化のコラールを経て、ベートーヴェンの最も輝かしく、この世のすべての苦しみから一見解放されたようにみえるフィナーレへの非常に密度の濃い旅は、演奏に携わる私達をこの上なく魅了しました。アバドとの音楽作りは、至上の歓びであり、音楽のマジックを知るための本物の鍵でした。彼が私を信頼して下さったことに心から感謝し、彼の芸術性に心からの賛辞を捧げます。」(イザベル・ファウストのコメント、ライナーノーツより)—




ファウストの最近の旧譜から・・・
ぜひぜひ聴いてみてほしいもの

HMC 902075
\2600→¥2390
ブラームス:
 (1)ヴァイオリン協奏曲 op.77
 (2)弦楽六重奏曲 第 2 番 op.36
イザベル・ファウスト
 (ヴァイオリン/‘スリーピング・ビューティ’
  1704 年ストラディヴァリウス)
(1)ダニエル・ハーディング(指揮)
 マーラー・チェンバー・オーケストラ
(2) [Vn] イザベル・ファウスト、
  ユリア=マリア・クレッツ
 [Vla] ステファン・フェーラント、
  ポーリーヌ・ザクセ
 [Vc] クリストフ・リヒター、
  シェニア・ヤンコビチ
指揮にハーディング、オケにマーラー・チェンバー・オーケストラ・・・まさに女王の貫禄か。
録音:1 2010 年 2 月(Sociedad Filarmonica( ビルバオ ))、 2 2010 年 9 月(テルデックス・スタジオ ( ベルリン ))74'55"

HMC 902059
\2600→¥2390
J.S. バッハ:無伴奏ソナタ&パルティータ集
 (1)パルティータ第2番 BWV 1004 ニ短調
 (2)ソナタ第3番 BWV 1005 ハ長調
 (3)パルティータ第3番 BWV 1006 ホ長調
イザベル・ファウスト(ヴァイオリン)

先日の日本公演での壮絶なる公演の評判は聞かれたと思う・・・。本当にすごかったらしい。
録音:2009年9月1-4日テルデックス・スタジオ(ベルリン)



HMW 906101
\2600
ハルモニア・ムンディ・イギリス制作CD 記念すべき第1号
マリウシュ・クヴィエチェン
 スラヴ・オペラのヒーローたち
 (1)チャイコフスキー:
  「エフゲニー・オネーギン」より「あなたの手紙は」
 (2)同:「イオランタ」より「奴は何と言った」
 (3)ラフマニノフ:「アレコ」よりカヴァティーナ「月は高く輝く」
 (4)スメタナ:「悪魔の壁」より「ただ一人の美しい女の顔が」
 (5)モニューシコ:
  「ハルカ」よりヤヌシュのアリア「おそらく、溜息のような風が」
 (6)チャイコフスキー:「マゼッパ」より「ああ、マリア、マリア!」
 (7)ドヴォルザーク:「いらずら百姓」より王子のアリア
 (8)モニューシコ:
  「幽霊屋敷」よりミェチニクのアリア「わたしの彼女のうちの誰が」
 (9)リムスキー=コルサコフ:「サトコ」よりヴェネツァの客人の歌
 (10)チャイコフスキー:
  「エフゲニー・オネーギン」より「あれがあのタチヤナ?」
 (11)モニューシコ:「貴人に二言なし」より「太陽を輝かせて」
 (12)ボロディン:「イーゴリ公」より「眠りも安らぎもなく」
 (13)シマノフスキ:「ロジェ王」よりアポロへの賛歌
マリウシュ・クヴィエチェン(Br)
ウカシュ・ボローヴィチ(指)
ポーランド放送響
10 年後の大スター、クヴィエチェン待望のソロ・アルバム。人気、実力ともに最高の彼の十八番、スラヴ・オペラのアリア集で美声を堪能

[ 録音:2009 年9 月、2011 年1 月/ポーランド放送ヴィトルド・ルトスワフスキ・コンサートホール]DDD、55’18”

 今や同郷のテノール、ピョートル・ベチャワと並び、メトをはじめ世界のオペラハウスを席巻の感のあるポーランド人バリトンのマリウシュ・クヴィエチェン。待望の初ソロ・アルバムの登場です。それも彼の故郷ポーランド作品に加え、隣国で言語的にも近いチェコとロシアの名作オペラ・アリアを集めています。1972 年生まれ、ワルシャワのショパン音楽アカデミーで学び、1993 年にクラクフ歌劇場でパーセルの「ディドとエネアス」のエネアス役でデビュー。1999 年にヤナーチェクの「カーチャ・カバノヴァー」のクリギン役でメト・デビュー、2003 年には「ラ・ボエーム」のマルチェッロ役で注目されました。今年2011 年のメト来日公演のマルチェッロも好演でした。来年には新国で予定されている「ドン・ジョヴァンニ」が今から話題となっているイチ押しアーチストとなっています。
 クヴィエチェンの魅力は驚くべき声量の豊かさとやや陰のある美声。さらに役者顔負けの演技力と切れ味のいい立ち振る舞いの美しさにあると言えます。今回のアルバムではポーランドを代表するオペラ作曲家モニューシコのアリアが聴けるのも嬉しさの極み。ポーランド本国でのショパンと並ぶ人気が納得できる美しさで、クヴィエチェンは自由闊達、母国ものならではの自信に満ち、ツボを押さえた歌唱で鳥肌が立つほど感動させられます。同様にシマノフスキの「ロジェ王」も数ある録音の中の白眉。さらにロシア語によるチャイコフスキー、ラフマニノフ、リムスキー=コルサコフも絶品。まさにスラヴ・オペラの主人公たちの魅力を最大限にひきだしています。
 ハルモニア・ムンディ・イギリス制作CD の記念すべき第1号。力こぶの入ったボルテージの高さにご期待下さい。

HMF

Secret Voices
HMU 807510
(SACD HYBRID)
\2600→2090
アノニマス4が、ラス・ウエルガス写本をついに収録
 〜当時の修道女たちが過ごした神聖な一日

ラス・ウエルガスの写本(C.1300)の聖歌集
 [First Light〜はじめの光]
  1. かがやかしき処女/2. 海原の星をたたえよ/
  3. モテット:節度ある修道院—聖処女は—FLOS FILIUS
 [朝]
  4. ファ・ファ・ミ—ド・レ・ミ/
  5. コンドゥクトゥス・モテット:おお、聖なるマリア/
  6. ベネディクトゥス
 [ミサ]
  7. 聖なる母をたたえよ.8. キリエ/9. グローリア/
  10. セクエンツィア:'アヴェ'と叫び続けよう/
  11. モテット:高貴なる処女をたたえよ/
  12. サンクトゥス&ベネディクトゥス/
  13. 高貴なる処女に喜べ/14. アニュス・デイ/
  15. ブルゴスの修道女たちよ/16. 奸計はいたる所に
 [夕刻]
  17. 恵みの庭で/18. 天の女王を賛美せよ/19. 神をたたえよう
 [夜]
  20. 婚礼に呼ばれたら/21. 父なる主の母にして娘/
  22. 主をたたえよ/23. あなたのすべてを信じます
アノニマス4
録音:2009 年& 2011 年

これまで数多くの写本の聖歌収録に取り組んできたアノニマス4が、かの有名なラス・ウエルガス写本をついに収録しました!
この写本が編纂されたのは、北スペインのブルゴスにあるラス・ウエルガス女子修道院。王族の女性の隠遁場であったこの修道院では、高貴な女性たちが密やかな修道生活を営んでいました。ラス・ウエルガス写本は14 世紀初期に写されたもの。中には13 世紀〜 14 世紀初頭の間に歌われていたラテン語の単律聖歌およびポリフォニー聖歌が186 曲も残されており、まさに当時の聖歌名曲集といえましょう。本CDは朝から夜までの聖務日課を追うように収録されており、当時の修道女たちが過ごした神聖な一日を想起させるようなプログラムになっています。
アノニマス4は女性4 人で構成される歌唱団体で、アメリカ、ヨーロッパ、アジアなどのコンサートやフェスティヴァルで幅広い活動を行っています。
もともとは中世聖歌を歌うために結成された団体ともあって、とりわけ中世音楽演奏において注目される団体です。今回収録された聖歌でも、一切楽器伴奏はなく、女性の声のみによって歌われています。アノニマス4の卓越した歌唱力と透明感あふれる歌声を最大限堪能できるおすすめの1 枚です!

HUNGAROTON


HCD 32698
¥2300
フリードリヒ大王生誕300年/フルート・ソナタ集
 名手オレスキェヴィチ、シューレンバーグ、マーテーの豪華トリオ
フリードリヒ2世:フルートと通奏低音のためのソナタ
 (1)第21番 イ短調 8’46” (2)第40番 ハ長調 9’06”
 (3)第76番 変ロ長調 8’30” (4)第78番 ト短調 11’56”
 (5)第83番 ロ短調 10’35” (6)第118番 ヘ長調 12’39”
 (7)第107番 ニ短調 10’53”
マリー・オレスキェヴィチ(トラヴェルソ)
デイヴィッド・シューレンバーグ(チェンバロ)
バラージュ・マーテー(Vc)
フリードリヒ大王生誕300 年を記念し、世界初録音となるフルートソナタ7 曲を収録!稀代の名手たちの豪華共演にも注目の名盤

録音:2009 年、7 月18-20 日、サン・スーシ宮殿(ドイツ)/DDD、73'10"

 プロイセン大王フリードリヒ2 世生誕300 年を記念し、フルートと通奏低音のためのソナタ7 曲を収録。
 プロイセン宮廷音楽を数多く再発見し、クヴァンツのフルートソナタ集(HCD 32617)も好評のオレスキェヴィチが、今度はフリードリヒ2 世のソナタ集に挑みます!
 フリードリヒ2 世がフルート・トラヴェルソの名手であり、当時のサン・スーシ宮殿で盛んな音楽活動を展開していたことは有名でしょう。彼が作曲したフルートと通奏低音のためのソナタは全121 曲にわたりますが、そのうち出版されているものはわずか25 曲。今回収録された7 曲は全て未出版のもので、世界初録音となります!a'=385Hzのフレンチピッチで演奏されていることにも注目。
 これまでプロイセン宮廷音楽再発見に尽力してきたトラヴェルソの名手オレスキェヴィチ、「バッハの鍵盤音楽」で有名なシューレンバーグ、サヴァールやミンコフスキの音楽隊で活躍するチェロの名手マーテー(上記EL 1131にも登場)という豪華トリオの名演が光ります!

HCD 32694
¥2300
ゲオルク・ドルシェツキー(1745-1819):
 (1)3つのバセットホルンのためのディヴェルティメント ヘ長調 13’53”
 (2)3つのバセットホルンのためのディヴェルティメント 変ロ長調 17’42”
 (3)3つのバセットホルンのためのディヴェルティメント ヘ長調 18’00”
 (4)クラリネット、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロのための四重奏 ヘ長調 16’07”
ガボール・ヴァルガ(バセットホルン、Cl)
ロランド・チャッロー(バセットホルン)
ジェルジ・シャラモン(バセットホルン)
ヤーノシュ・ローラ(Vn)
マーテー・スーチ(Va)
イシュトヴァーン・ヴァールダイ(Vc)
ドルシェツキーのバセットホルンのためのディヴェルティメント作品集。バセットホルンの柔らかくも気品あふれる音色に浸る1枚

録音:2011 年、7 月4-5 日、24 日-25 日、フンガロトンスタジオ/DDD、66'05"

 ドルシェツキーはボヘミア出身の音楽家。ハイドンやモーツァルトらと同時代に活躍し、リンツやブラチスラヴァ(スロヴァキア)などで幅広く音楽活動を行いました。ティンパニ協奏曲などで有名なドルシェツキーですが、今回はバセットホルンのためのディヴェルティメントを中心に収録。貴族の晩餐会で演奏されるために作られており、クラリネットに比べて落ち着いた音色をもつバセットホルンの魅力が見事に活かされた作品といえましょう。クラリネット四重奏は全体的に軽やかな雰囲気。ヴァルガを始め、名手達の息の合ったアンサンブルにも注目です。

HCD 32692
¥2300
フェステティチ四重奏団、待望の新譜
 ミハーイ・モショニ(1815-1870):弦楽四重奏曲集

  (1)弦楽四重奏曲第1番 イ長調 25’53” 
  (2)弦楽四重奏曲第2番 ト短調 26’53” 
  (3)弦楽四重奏曲第5番 ヘ短調 26’22”
フェステティチ四重奏団
ピリオド楽器使用
世界的ピリオド楽器四重奏団、フェステティチ四重奏団によるモショニ弦楽四重奏曲集!

録音:2011 年8 月1 日-4 日 フンガロトンスタジオ/DDD、79'20"

 ピリオド楽器使用のパイオニア的存在ともいえる世界的演奏楽団、フェステティチ四重奏団が待望の新譜をリリース!
 ミハーイ・モショニはハンガリーを代表する音楽家。リストと交流が深く、彼の作品の編曲もいくつか残しています。今回収録された四重奏は比較的初期に作曲されたもので、モショニが音楽家としてのキャリアを積み始めた頃の作品。この後、モショニはハンガリー初の独立音楽家として名を馳せてゆくことになります。演奏するフェステティチ四重奏団はハンガリーの名手達からなるアンサンブル団体。ハンガリーを代表する作曲者と演奏者の豪華コラボレーションが生み出した名盤です!

HUNGAROTON


HCD 32695
\2300→¥2090
装飾豊かなボッケリーニのフルート四重奏、五重奏を収録
 木管と弦楽のアンサンブルが美しい珠玉の作品集
ルイジ・ボッケリーニ(1743-1805):
 (1)3つのフルート四重奏曲 G260 op.5
  第1番 ニ長調(19’16”)、第2番 ト長調(17’45”)、
  第3番 ニ短調(21’30”)
 (2)フルート、オーボエ、ヴィオラと低音楽器のための
  2つの五重奏曲G443 より 第1番(21’45”)
ゲルゲイ・イッゼーシュ(Fl)
ラースロー・ハダディ(Ob)
マルタ・アブラハム(Vn)
ペーテル・バールショニ(Va)
ディッタ・ローマン(Vc)
録音:2011 年6 月24-26 日、8 月23 日、フンガロトン・スタジオ/DDD、79'28"

 Hungarotonとは思えない爽やかで上質なジャケット。何かが変わろうとしているのか。

 チェロ奏者としてヨーロッパ各地で活躍し、作曲家としても大きな活動をしていたボッケリーニ。
 18 世紀ラテン派を代表する器楽作曲者ともいわれ、室内楽曲を中心に多くの作品を残しています。とりわけチェロソナタやチェロ協奏曲など、伴奏楽器であったチェロを全面に出す音楽を多く生み出したことで有名な音楽家ですが、今回はフルートと弦楽器の室内楽曲を中心に収録。ボッケリーニ特有のトリルやシンコペーションによる装飾豊かなメロディが、フルートの華やかな響きに映えます。
 弦楽器だけでなく、管楽器においても彼の豊かな音楽性が発揮されているといえましょう。
 収録曲は全体的に前向きで軽やかな雰囲気ですが、『メヌエットの王』とも呼ばれるボッケリーニらしい、優雅で美しいメヌエットも堪能できます。
 収録曲はもちろんのこと、ヨーロッパ各地でソリストとして活躍する名手たちの共演にも注目されるおすすめ盤です!

HUNGAROTON


HCD 32705
\2300
エマニュエル・アロイス・フェルスター(1748-1823):
 3つの弦楽四重奏曲 op.21

  第1番 ハ長調、第2番 ニ短調、第3番 イ長調
オーセンティック四重奏団(ピリオド楽器使用)
ジョルト・カッロー(Vn)
バラージ・ボザイ(Vn)
ガーボル・ラーツ(Va)
チッラ・ヴァーリ(Vc)
オーセンティック四重奏団が蘇らせる19 世紀ウィーン室内音楽の響き。
ベートーヴェンも高く評価したフェルスターの、魅力溢れる弦楽四重奏曲!

録音:2011 年3 月31 日-4 月4 日、フンガロトン・スタジオ/DDD、73'14"

オーストリアに生まれた音楽家であり理論家でもあるE.A. フェルスター。モーツァルトやシューベルトらと同時代を生き、その作品はベートーヴェンも高く評価していたといわれます。器楽曲が隆盛し、人気を博すようになった19 世紀ウィーンでは、作曲家たちはこぞって聴衆に曲を最初から最後まで聞いてもらうために奮闘していました。当時の室内楽曲に深い造詣を持っていたフェルスターの作品からもその工夫が垣間見えます。彼の作品はアンサンブルや楽器の可能性が最大限に活かされており、3 曲ともリズム感にあふれる舞曲の如き快活な雰囲気が魅力の作品です。
演奏するオーセンティック四重奏団はピリオド楽器の演奏を得意とする演奏団体。今回の演奏もピリオド楽器で収録されています。17 世紀〜 18 世紀にわたる定番の名曲はもちろん、歴史の影に埋もれてしまった作品を再発見することにも積極的に取り組む今注目の演奏団体です。






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