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第61号
マイナー・レーベル新録音新譜(6)


2/24までの紹介分


BMC


BMCCD 166
(CD+ボーナスDVDオーディオ)
\2200→¥1990
エトヴェシュによるリゲティの名作レクイエム!
リゲティ:
 (1)レクイエム(1963-64/97)
 (2)アパリション(1958-59)
 (3)サン・フランシスコ・ポリフォニー(1973-74)
ペーター・エトヴェシュ(指揮)
WDR ケルン放送交響楽団
(1)バーバラ・アンガン(S)
(1)スーザン・パリー(S)
(1)SWR シュトゥットガルト声楽アンサンブル
録音:2008 年11 月-12 月ケルン(ボーナスDVD はCD と同内容のDTS/ドルビー5.1 サラウンド仕様)

現代音楽の演奏においては右に出るもののいない、指揮者で作曲家のペーター・エトヴェシュによる、リゲティの名作「レクイエム」の新録音です。
レコード芸術誌11 月号海外盤レヴューのコーナーで長期誠司氏が絶賛しております。


BMCのエトヴェシュ旧譜・・・
こんなすごいのがありました
Beethoven: Symphony No. 5
BMCCD
063
\2200→¥1990
(1)ペーター・エトヴェシュ:ゼロ・ポインツ
(2)ベートーヴェン:交響曲第5番
ペーター・エトヴェシュ指揮
(1)エーテボリ管
(2)アンサンブル・モデルン
 エトヴェシュがアンサンブル・モデルンを指揮した「運命」・・・というだけで聴きたくなる人は多いと思う。そしてその期待は報われる。
 ドイツの現代音楽演奏家集団アンサンブル・モデルンと、現代音楽の奇才ペーター・エトヴェシュによる古典派シンフォニー。メンバー20人前後というまさに最小編成での演奏は、古楽器演奏を髣髴とさせる緊張感と、彼ら特有の鋭角的で繊細な感性に満ち溢れる。それでいてこの終楽章コーダの圧倒的迫力!
 キワモノ、というだけでない貴重で且つ優れた「運命」。
Eotvos conducts Stravinsky
BMCCD 118
\2200→¥1990
ストラヴィンスキー:
 (1)春の祭典/(2)マヴラ
ペーター・エトヴェシュ指揮
(1)ユンゲ・ドイチュ・フィル
(2)エーテボリ交響楽団
M.フォントシュ(S)、
リュドミラ・シェムチュク(MS)、
パアシキヴィ(MS)、
ヴァレリー・ゼルキン(T)
録音:(1)2004年、(2)2003年
 現代音楽の巨匠的作曲家ペーター・エトヴェシュは指揮者としても当BMCにいくつか録音していて、とくに「ベートーヴェン:運命 (MCCD 063)」はメンバー20人前後という最小編成で行われたギリギリの緊張感とキリキリの鋭角的感性に満ち溢れた名盤だった。・・・しかしエトヴェシュ、ついに真打ち的録音のリリース。ここでの「春の祭典」ではブーレーズに比肩するほどの知的なアプローチを見せるが、さすがハンガリー人の血が騒ぐのか、それだけでは終わらない。知的に設計されたドラマがクライマックスの「生贄の踊り」にむかって、じわじわと盛り上がってゆく様は圧巻。
 「マヴラ」は新古典主義期の佳作だが、エトヴェシュのドラマ作りの才能が遺憾なく発揮された演奏。薬味の効いた冷笑的な音楽がエトヴェシュの芸風にぴったり。

BRIDGE


BCD 9376
(2CD、1枚価格)
\2200→\1990
ハイメ・ラレード、70歳記念盤!
 シューベルト:ピアノ三重奏曲全集

 (1)ピアノ三重奏曲第1番 変ロ長調D.898(Op.99)
 (2)ノットゥルノ 変ホ長調D.897(Op.148)
 (3)ピアノ三重奏曲 変ロ長調《ソナタ断章》D.28
 (4)ピアノ三重奏曲 第2番変ホ長調D.929(Op.100)
 (5)アルペジョーネ・ソナタD.821
カリクスタイン・ラレード・ロビン
ソン三重奏団:
 【ジョセフ・カリクスタイン(Pf)、
  ハイメ・ラレード(Vn、(5)以外)、
  シャロン・ロビンソン(Vc)】
録音:2010年12月

グレン・グールドとの共演などSONYレーベルへの数々の録音で知られる名ヴァイオリニスト、ハイメ・ラレード(1941-)率いるこのピアノ三重奏団は1977年1月にホワイト・ハウスでカーター大統領の就任式に演奏したことがデビューとなった。以来、アメリカ、ヨーロッパを中心に活動し、レパートリーは古典から現代まで幅広い。
このアルバムはラレード70歳記念に(現地では)2011年に発売されたもの。結成してから歴史の長いこのトリオはARABESQUEやDORIAN、VOX、KOCH等のレーベルに多数の録音がある。

BCD 9345
\2200→\1990
トロンボーンの神様アレッシとマゼール&ニューヨーク・フィルの共演!
メリンダ・ワグナー(b.1957)作品集
 (1)トロンボーン協奏曲(2006)
 (2)4つの場面(2004)
 (3)導火線(2000)
(1)ジョセフ・アレッシ(Trb)、
 ロリン・マゼール指揮ニューヨーク・フィル、
(2)カーラ・レモン(指揮)、
 C.ブランデス(S)、ローラ・ギルバート(fl)、
 アラン・ケイ(Cl)、C.マコンバー(Vn)、
 R.オニール(Va)、F.シェリー(Vc)、
 ジョン・フィーニー(Cb)、S.ゴスリング(Pf)
(3)ジェフリー・ミラースキー指揮
 ニューヨーク・ニューミュージック・アンサンブル
録音:(1)2007年2月、(2)(3)2008年

メリンダ・ワグナーはシカゴ大学でクラムに師事、その後作曲したフルート協奏曲で1999年にピューリッツァー賞を受賞している。カリスマ的な人気のあるニューヨーク・フィルの首席ジョセフ・アレッシのために書かれたトロンボーン協奏曲は3楽章24分の大作。きらきらと輝くメタリックなオーケストラの音色を背景に叙情的なトロンボーンの旋律が朗々と歌われる秀作。

BCD 9350
\2200
ワシリー・プリマコフ/イン・コンサートVol.2
 メンデルスゾーン:無言歌第2集Op.30
 J.S.バッハ:フランス組曲第2番ハ短調BWV.813
 フィリップ・グラス:「めぐりあう時間たち」組曲(プリマコフ選)
 ドビュッシー:ベルガマスク組曲
ワシリー・プリマコフ(Pf)
プリマコフの新譜はフィリップ・グラスの映画音楽をひっさげて登場!

1979年モスクワ生まれのプリマコフは渡米後ジュリアード音楽院で学び、クリーヴランド国際コンクール準優勝、またヴァン・クライバーン・コンクールでは上位入賞を逃したもののヴァン・クライバーン自身に絶賛され大活躍する若手ホープである。Bridgeレーベルは既に数多くの録音を行っている。今回は親しみやすい名曲ばかりで構成、なかでもフィリップ・グラスが担当した2002年のアメリカ映画「めぐりあう時間たち」の音楽からの組曲が注目。良質のBGMとしても楽しめる。

BCD 9341
\2200
マーラー:
 さすらう若人の歌
 リュッケルトによる5つの歌曲
 亡き子を偲ぶ歌
ヘルミーネ・ハーゼルベック(MS)
ラッセル・ライアン(Pf)
ドイツ・リートが好評のヘルミーネ・ハーゼルベックのマーラー!

録音:2008年5月/2009年1月ライディング・リスト・センター,オーストリア

ヘルミーネ・ハーゼルベックはオーストリア出身でウィーン大学でリタ・シュトライヒに師事した。その後クーン、アーノンクール、ルイージ、ティーレマンらと共演しオペラ、オラトリオなどで活躍している。当BRIDGEレーベルより既に発売されているシュレーカー歌曲集(9259)、ツェムリンスキー歌曲集(9244)はいずれも好評で今回、満を持してのマーラー歌曲集も期待に違わぬ内容。

BCD 9356
\2200
「風景」〜フランス歌曲集
 ドビュッシー:忘れられたアリエッタ(6曲)
 メシアン:ミの詩(9曲)
 フォーレ:イスファハンの薔薇、ネル、夢のあとに、さようなら
スザンナ・フィリップス(S)
マイラ・ファン(Pf)
昨年の来日も好評!MET期待のソプラノ、スザンナ・フィリップス!

録音:2010年1月

昨年(2011年)メトロポリタン歌劇場の公演で来日、「ボエーム」のムゼッタ役で好評を得ていたスザンナ・フィリップスのフランス歌曲集。フィリップスは2010年メトロポリタン歌劇場が主催した2010年ビバリー・シルズ・アーティスト・アワードを受賞した若手歌手で、以前よりメトロポリタン・デビュー、シカゴ・リリック・オペラに出演し好評を博してきた。2011年にはマルボロ音楽祭にも出演している。
絹のように柔らかな声は今後の更なる飛躍が約束されているといってよかろう。

BCD 9323
\2200
「待っている6つの土地」〜アーリーン・ゾールマン作品集
 アーリーン・ゾールマン(1934-2006):
  (1)ヴィラネッラ変奏曲/(2)トリオ1999「トリケトラ」/
  (3)太陽の東、西/(4)待っている6つの土地/(5)夜の歌
(1)ルイス・シャピロ(Pf)、
(2)トリプル・ヘリックス・ピアノ三重奏団
(3)ブライアン・ハルス(指揮)ウェレスリー大学
 室内合唱団&器楽アンサンブル
(4)ヘクン・ウー(Vc)、エリーゼ・ユン(Pf)
(5)カロル・ベネット(S)、レオーネ・バイス(fl)、
 マイケル・ウェブスター(Cl)
録音:1998-2008年

ゾールマンはジュリアード音楽院とペンシルヴァニア大学でパーシケッティとクラムに師事し、後にイタリアでダラピッコラにも教えを受けている。調性、12音技法などを折衷しながら叙情的な世界を作る。
ヴォーカルとアンサンブルのための「太陽の東、西」ではコープランド、バーバーの流れを汲むロマンティックな音楽を聴かせる。

BCD 9331
\2200
「5つの変奏曲」
 ハイドン:変奏曲ヘ短調
 ビゼー:半音階的変奏曲
 ニールセン:シャコンヌOp.32
 ブラームス:創作主題による変奏曲Op.21-1
 シューベルト:ロザムンデの主題による変奏曲(即興曲D.935,No.3)
アンドルー・ランジェル(Pf)
録音:2008年7月

ランジェルはジュリアード音楽院で学び北米、ヨーロッパを中心に活動を続け、当BRIDGEレーベルにも継続的に録音している。レパートリーはギボンズ、スヴェーリンクからベートーヴェン、ルチアーノ・ベリオまでと驚異的に幅広い。このディスクは古今の作曲家の変奏曲ばかりを集めたユニークな内容でビゼー、ニールセンの珍しい作品が聴けることもうれしい。

BCD 9344
\2200
ステファン・ウォルペ(1902-1972)の音楽Vol.6「ピアノ作品集」
 基本音列による4つのスタディ(1935-36)/若者のための3つの小品(1950)/
 歌、挨拶、賛美歌、詩、入札、運動(1939)/2つの小品(1941)/
 3つの部分によるトッカータ(1941)/
 ピアノのためのスタディ第1部《追い立てられた空間》(1946-48)/
 ピアノのためのスタディ第2部(1926)/
 パレスチナ・ノート・ブック(1939)/無言歌(1959)
デイヴィッド・ホルツマン(Pf)
録音: 2008 年11 月,2009年1月

ステファン・ウォルペはベルリンに生まれ、シェーンベルクの影響を受けて無調及び12音技法による作品を作曲する一方、社会主義運動に傾倒して労働者のための、いわゆるわかりやすい作品も数多く残した。ナチス台頭後はアメリカに亡命しモートン・フェルドマン、デヴィッド・テューダーらを育てたことでも知られる。このディスクは12音技法による厳しい作品が中心だが、グルジェフかキース・ジャレットを彷彿とさせる「パレスチナ・ノート・ブック」やラグタイム風の「無言歌」など楽しい作品も含まれている。

BCD 9352
\2200
「フレッド・ラーダール(b.1943)の音楽Vol.3」
 弦楽四重奏曲第1番(1978)
 弦楽四重奏曲第2番(1982/2010)
 弦楽四重奏曲第3番(2008)
ダイダロス四重奏団
録音:2010/2011年

ラーダールはクーセヴィッツキー作曲賞ほかアメリカ国内の主要な作曲賞を受賞し現在はハーヴァード大学、ミシガン大学などで教鞭を執っている。無調、モード技法などを折衷しつつ作り出す後期バルトークを思わせる硬質の抒情性が魅力。

BCD 9359
\2200
「ショパン:作品集」
 舟歌 嬰ヘ長調Op.60/4つのマズルカOp.17/
 子守唄 変ニ長調Op.57/バラード第1番ト短調Op.23/
 3つのマズルカOp.50/夜想曲 変ホ長調Op.9,No.2/
 夜想曲 ロ長調Op.9,No.3/3つのワルツOp.64
アン=マリー・マクダーモット(Pf)
録音:2011年1月

アン=マリー・マクダーモットはマンハッタン音楽院でジョン・ブラウニングらに師事した後、レオン・フライシャーのマスター・クラスに学んだ。1992年マレイ・ペライアの代役で弾いたモーツァルトのピアノ協奏曲第20番が絶賛され一躍注目を集めた。オーケストラとの共演も多く、ニューヨーク・フィル、アトランタ響のほか、大阪フィルとも共演している。歌心に溢れた清潔感のあるショパン。

BCD 9360
\2200
ハインツ・ホリガーも登場!
「ウルスラ・マムロック(b.1923)の音楽Vol.3」
 (1)5つのカプリチオ(1968)
 (2)ストレイ・バード(1963)
 (3)幻想的変奏曲(1982)
 (4)パンタ・レイ(1981)
 (5)5つのバガテル(1988)
 (6)弦楽四重奏曲第2番(1998)
 (7)合流(2001)
 (8)コントラスト(2009/10)
(1)(8)ハインツ・ホリガー(Ob)
(1)アントン・ケルニャク(Pf)
(2)フィリス・ブリン=ユルソン(S)
(2)ハーヴェイ・ソルベルガー(Fl)
(2)フレッド・シェリー(Vc)
(3)ヤコブ・シュパーン(Vc)
(4)ズザンネ・ツァップ(Vn)
(4)(5)(7)コジマ・ゲルハルト(Vc)
(4)(7)ヘザー・オドネル(Pf)
(5)(7)ヘルゲ・ハーディング(Cl)
(5)(7)キルステン・ハルムス(Vn)
(6)ソナー弦楽四重奏団
(8)ウルスラ・ホリガー(Hrp)
録音:2010-2011年ケルン、チューリヒ

マムロックはベルリン出身でナチス台頭後アメリカへ移住、ジョージ・セル、セッションズらに師事した。ヒンデミット、新ウィーン楽派の影響を受けたと公言しており、本CDに収められた作品は特にセリエリズムの影響が色濃い。ホリガーを始め作曲家の母国ドイツ系のアーティストによる演奏も聴きどころ。

BCD 9362
\2200
ブラームス:ピアノ三重奏曲第1番Op.8
スメタナ:ピアノ三重奏曲ト短調Op.15
ワイス・カプラン・ニューマン三重奏団:
 【ヤエル・ワイス(Pf)、
  マーク・カプラン(Vn)、
  クランシー・ニューマン(Vc)】
録音:2010年1月

ワイス・カプラン・ニューマン三重奏団は2001年に結成され、アメリカ、ヨーロッパを中心に活動を続けている。彼らはプラハ音楽祭でベートーヴェンの三重協奏曲を演奏したり、ポール・チハラのピアノ三重奏曲などの現代音楽にも意欲的に取り組んでいる。このアルバムは一枚、彼らの演奏だけで構成された初めてのディスクである。

BCD 9363
\2200
(1)シューベルト:弦楽四重奏曲第15番ト長調D.887,Op.161
(2)ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第16番ヘ長調Op.135
ニュー・オーフォード弦楽四重奏団:
 【ジョナサン・クロウ(Vn)、
  アンドルー・ワン(Vn)、
  エリック・ナウリン(Va)、
  ブライアン・マンカー(Vc)】
録音:2010年12月

およそ45年前に結成されたカナダのグループ、オーフォード弦楽四重奏団の志を継いで2009年に新たなメンバーで再結成されたのがニュー・オーフォード弦楽四重奏団である。ヴィオラ以外はモントリオール響の首席(ヴィオラはトロント響の副首席)で安定した技術とアンサンブル能力はアメリカ、カナダで高く評価されている。

ENSEMBLE MODERN


EMSACD-003
(SACD HYBRID)
\2800
「語られた音〜現代チェロ作品集」
 (1)ピエール・ブーレーズ(b.1929):
  メサジェスキス(1976)〜独奏チェロと6つのチェロのための
 (2)ヨハネス・シェールホルン(b.1962):エコー(2007)
 (3)ジュラール・ブケ(b.1954):
  副詞(2002)〜独奏チェロとエレクトロニクスのための
 (4)パク・ソンヨン(b.1974):
  流れる昇華(2001)〜
   チェロ、トーン・バンドとエレクトロニクスのための
 (5)ペーター・エトヴェシュ(b.1944):
  ポリーのための2つの詩(1998)〜語りを伴うチェリストのための
エーファ・ベッカー(Vc、多重録音)
ブーレーズ作品はなんと7パートを多重録音!

録音:2006/2008年

イーファ・ベッカーはアンサンブル・モデルンの首席チェロ奏者で彼女が特に共感する新旧様々な世代の作曲家のチェロ作品を収録。ブーレーズのメサジェスキスは7人のチェリストのためのアンサンブル作品だが、多重録音で彼女一人で演奏している。パク・ソンヨンのライヴ・エレクトロニクスを伴った特殊音響の嵐が渦巻く「流れる昇華」、語り弾きを含むエトヴェシュの「ポリーのための2つの詩」など個性的な作品が目白押し。

EMSACD-004
(1SACD+1CD)
\4600
「ROOR」〜「現代トロンボーン作品集」
 (CD1,SACDハイブリッド)
  ウーヴェ・ディエルクセン:ハラル、即興、織機
  エクトール・モロ:ロカビー、影
  アーヌルフ・ヘルマン:ROOR
  ヨハネス・マリア・シュタウト:編集された下書き(書き出しII)
  フォルケ・ラベ:バスタ
 (CD2,通常CD)
  ルチアーノ・ベリオ:セクエンツァV
  ヘルムート・エーリング:フィリップ
  マルクス・アントニウス・ヴェッセルマン:ソロ11
  ディエルクセン:鳥の教会、ヌンについて話そう、イントロ・アムステル
  ダム、ソング・アムステルダム、パンジーの葉
  フランク・ザッパ(ディエルクセン編):
   低予算オーケストラのために改訂された音楽
  ヘルムート・ツァップ:トロンボーンの音
ウーヴェ・ディエルクセン(Trb)
(CD2)メーヴィス・バンド
アンサンブル・モデルン首席奏者ディエルクセンの自作からザッパまで

録音:2007-2010年

ウーヴェ・ディエルクセンはアンサンブル・モデルンの首席トロンボーン奏者で自ら作曲も行う。トロンボーン奏者兼作曲家はグロボカール依頼の伝統(?)で、ここでも自作をフリージャズを思わせるアグレッシヴなパフォーマンスで聴かせている。ベリオが様々な楽器のソロのために書いたセクエンツァのVは現代のトロンボーンの名曲。またフランク・ザッパのもともとはギター・ソロの曲「低予算オーケストラのために改訂された音楽」のトロンボーンとアンサンブル版、現在、ヨーロッパ前衛の指導的立場にあるヨハネス・マリア・シュタウトの新作「編集された下書き」も聴きもの。

EMCD-015
\2300
「ヴァイオリンXX/XXI」
 (1)ルトスワフスキ(1913-94):パルティータ(1984)
 (2)ヤナーチェク(1854-1928):ヴァイオリン・ソナタ(1922)
 (3)アナスタシオ・ミトロプーロス(b.1977):Ea1(2008)
 (4)バルトーク(1881-1945):ヴァイオリン・ソナタ第1番(1921)
ラファウ・ザンブルツィキ=パイネ(Vn)
(1)(2)(4)ウエリ・ヴィゲット(Pf)
ザンブルツィキ=パイネのバルトーク、ヤナーチェク、他

録音:2009/2010年

ザンブルツィキ=パイネは1978年ポーランド出身のヴァイオリニストでアンサンブル・モデルンのメンバーとしてフランクフルトを中心に活動している。ザルツブルク音楽祭ではベルクの室内協奏曲で参加したこともある。アルバムは東欧の作曲家の作品で統一され、ルトスワフスキとヤナーチェク、バルトークが深層でしっかりとつながっていることを感じさせる筋の通った内容となっている。

GENUIN


GEN 11215
\2200→¥1990
珍企画!シューマンのチェロ協奏曲を2種類の編曲版で聴く!
(1)シューマン:チェロ協奏曲 イ短調 Op.129
 (独奏チェロと弦楽オーケストラ版,フローリ
  アン・ヴィゲン、アレクサンダー・カール編)
(2)シューマン:チェロ協奏曲 イ短調 Op.129
 (チェロ四重奏版,リヒャルト・クレム編)
ベネディクト・クレックナー(Vc)
(1)ミヒャエル・ザンデルリング(指揮)
 ドイツ弦楽フィルハーモニー
(2)レアンダー・キッペンベルク(Vc)
 ルーカス・ジーバー(Vc)
 ミヒャエル・プロイス(Vc)
録音:2010年11月7−8日、ジーメンスフィラ,DDD、45'34

 非常に面白い企画だ。シューマンの名作チェロ協奏曲を、弦楽オーケストラの伴奏にしたものと、チェロ四重奏曲にしてしまったものの二つが収録されている。ことにチェロ四重奏のものは、ソロと伴奏が同質な中で微妙な変化を見せるのが非常にユニークだ。ベネディクト・クレックナーは1989年生まれのドイツの若いチェリスト。

GEN 11216
\2200
今度はラモーをアコーディオンで弾きました!
「ラモー:アコーディオン演奏によるクラヴサン曲集(全18曲)」
 ひとつ目の巨人/クラヴサン曲集第5組曲 ト長調(全8曲)/
 鳥のさえずり/クラヴサン曲集第4組曲 イ短調(全7曲)/溜め息
ヴィヴィアーヌ・シャッソ(アコーディオン)
録音:2011年5月31日-6月2日、バート・ラウシック,DDD、67'12

ハイドンのピアノ・ソナタをアコーディオンで演奏(GEN 89162)して大きな話題を呼んだヴィヴィアーヌ・シャッソ、第2弾はラモーのクラヴサン曲集。シャッソの軽やかなアコーディオンの演奏そのものも驚きだが、それによってラモーがまるで20世紀のパリの街角で演奏されていたかのように聞こえるのがさらに驚きだ。ラモーをよく知っているほどに新鮮さに浸れるCDだろう。

GEN 11218
\2200
弦楽四重奏ファン注目のアマリリス四重奏団
ハイドン:弦楽四重奏曲第48番 ヘ長調 Op.50-5Hob.III-48
ハイドン:弦楽四重奏曲第74番 ト短調 Op.74-3「騎士」
ウェーベルン:弦楽四重奏のための5つの楽章
アマリリス四重奏団:
 【グスタフ・フリーリングハウス(Vn)、
  レナ・ヴィルト(Vn)、
  レナ・エッケルス(Va)、
  イヴ・サンド(Vc)】
録音:2010年10月23日、2011年4月27-29日、ハンブルク,DDD、48'05

 既に弦楽四重奏マニアの間では、アマリリス四重奏団は有名な団体である。2011年、第6回メルボルン国際室内楽コンクールでアマリリス四重奏団は弦楽四重奏部門で優勝、さらに全体の大賞も受賞したのだ。その直前に収録されたこのCDは、おそらく彼らのデビューCDだろうが、しかしハイドンにおける伸びやかで瑞々しい美しさ、ウェーベルンの研ぎ澄まされた感覚、ともに極めて完成度の高い演奏で驚かされる。
 2012年6月には来日公演が予定されているアマリリス四重奏団、弦楽四重奏ファンは絶対注目である。

GEN 11213
\2200
ラルパ・フェスタンテ&マルブルク・バッハ合唱団によるゼレンカ
ゼレンカ:
 (1)マニフィカト ニ長調 ZWV108
 (2)生誕ミサ ニ長調 ZWV8
 (3)主は、私の主に言った(ディクシット・ドミヌス)ZWV68
ニコロ・ソコリ(指揮)
ラルパ・フェスタンテ、
 マルブルク・バッハ合唱団
カーティア・プラシュカ(S)
アンネ・ビーアヴィルト(A)
クリスティアン・ディーツ(T)
マルクス・フライク(B,Br)
録音:2011年3月5-7日、ヴェッター,DDD、57'07

近年富みに人気の高いゼレンカだが、このCDはゼレンカ・ファンには掘り出しものとなろう。
ピリオド楽器を用いたラルパ・フェスタンテも、マルブルク・バッハ合唱団も、優しく美しい音色が魅力的だ。ドイツの地方における古楽活動の奥の深さを実感できる。

GEN 11219
\2200
「ルネサンス音楽と新時代の音楽」
 コッホ=ラファエル:気配/
 スウェーリンク:大公の踊り,愚かなシモン,それはマルス/
 アバド:9つの問い/ハインツ:隠蔽/カジェヌリ:断片/
 ゴルジ:鱗年輪/プレレヴィック:ツァゴネトカ/ほか
ミクストゥラ:
 【マルギット・カーン(アコーディオン)、
  カタリーナ・ボイムル(ショーム)】
録音:2011年5月28-31日、ケルン,DDD、60'54

ルネッサンス時代の木管楽器であるショームと近代の鍵盤楽器アコーディオンを組み合わせ、古楽と現代音楽を共に取り上げるという面白いアルバム。どちらの楽器、奏者も、新旧どちらの時代も受け入れる広さに感心する。

GEN 11222
\2200
「サクソフォン四重奏によるグラスとナイマン」
 グラス:弦楽四重奏曲第3番(1985年)
 グラス:弦楽四重奏曲(1995年)
 ナイマン:トニーへの歌(1993年)
ソニック・アート・サクソフォン四重奏団:
 【ルート・フェルテン(ソプラノSax)、
  アレクサンダー・ドロシュケヴィッチ
   (アルトSax,バリトンSax)、
  マルティン・ポゼッガ(テナーSax)、
  アンネグレート・シュミードル(バリトンSax)】
録音: 2011 年2 月28 日-3 月1 日、ベルリン,DDD、54'27

ミニマル・ミュージックを代表する二人の作曲家の弦楽四重奏作品を、サクソフォンで演奏したもの。モダンな響きを持つサクソフォンが微妙で緻密な絡み合いをすることで、弦楽四重奏による演奏とはかなり異なった不思議な雰囲気を醸している。

GEN 12233
\2200
新星クリストフ・ポール
ピッツェッティ:ペトラルカの3つのソネット
リーム:フリードリヒ・リュッケルトによる4つの晩年の詩
リスト:ペトラルカのソネット
マーラー:リュッケルトの詩による5つの歌
クリストフ・ポール(バリトン)
トビアス・クランペン(ピアノ)
録音:2011年4月15−17日、デュッセルドルフ,DDD、54'14

新進演奏家を積極的に世に紹介するGENUINが、また新たに優れたリート歌手を見つけ出した。クリストフ・ポールは、まだ修行を終えて数年という若いバリトンだが、その柔らかい美声と、十分に知性によってコントロールされている歌は、数年のうちに彼が名声を高めるであろう期待に満ちたものだ。マーラーやリストの有名な曲もさることながら、あまり省みられないピッツェッティの歌曲が大変見事だ。

KAIROS



13182KAI
\2400→\1990
フリードリヒ・チェルハ(b.1926):
 (1)「そして君は...」(Und du...) (1963)
 (2)「目録」(Verzeichnis)(1969)
 (3)「Kのために」(1993)
(1)(3)フリードリヒ・チェルハ指揮
(1)(3)ORFウィーン放送交響楽団
(1)アンサンブル・ディー・ライエ
(1)E.マイスター/H.ヤナッチュ/
 G.ヴィーラント/G.アンダース/G.ツィンマー
  (以上、語り手)
(2)エルヴィン・オルトナー指揮ORF合唱団
巨匠チェルハが40代に作曲した実験的大作の音源がCD化!

録音:(1)1963年8月(2)1983年11月(3)1993年

 何れもORFレーベルの12枚組BOXセット(CD180)や自作自演集(CD174)で出ていた音源だが①②は1枚もので入手しやすくなった。
 今年86才を迎える巨匠チェルハが40歳代に制作した実験的大作「そして君は...」(Und du...)は語り手の「ヒロシマ、閃光、火災、苦痛、粉塵」という朗読で始まり、「...しかしヒヨシ氏と彼の家族は生き残った」と続くうちに電子音とオーケストラの音響が次第に層を重ね、核の恐怖と現代の黙示録的な世界が展開する。作曲当時の緊張した世界情勢も反映された野心的なシアター・ピース。音楽語法としては当時最先端であったコンピュータ音響合成、テープ操作、当時流行した音群作法などが総動員されている。「目録(フェアツァイヒニス)」は不確定性を含む合唱曲で歌手が足を踏み鳴らすなど、後のラッヘンマンを予感させる作品。「Kのために」は彫刻家カール・プラントルの70歳の誕生日を祝って作曲された曲。チェルハはプラントルの作品から度々霊感を受けているようで、この他にも彼の名を冠した作品(カール・プラントルのための記念碑など)を作曲している。同作品はチェルハ自身、その出来に気に入っているようで度々自らタクトを執っている彼の代表作。

LYRINX


LYR261
\2200
「ブラームスの夕べ」
 シューマン:アダージョとアレグロOp.70
 テオドール・F.キルヒナー:8つの小品Op.79
 ブラームス(N.ザルター編):歌曲からの編曲集
  (野の寂しさ、歌の調べのように私をよぎる、
   サッフォー頌歌、愛のまこと)
 ロベルト・フックス:チェロ・ソナタ第2番Op.83
フランツ・オルトナー(Vc)
カロリーヌ・ボアロ(Pf)
ブラームスと周辺の作曲家によるチェロ作品集

録音:2010年10月

ブラームス及び彼と縁の深かった作曲家のチェロとピアノのための作品を集めた。
シューマンはいまさら言及するまでもないブラームス最大の理解者、テオドール・F.キルヒナーは19世紀中葉のドイツ音楽界の重鎮、ロベルト・フックスはウィーン音楽院でブルックナーとともに教授としてマーラー、R.シュトラウスらを育てたことでも知られる。いずれもたおやかなチェロのメロディと華麗で洗練を極めたハーモニーであふれる名品ぞろい。チェロのフランツ・オルトナーは1980年オーストリア出身でベルリン・フィル、マーラー室内管弦楽団、ルツェルン祝祭管弦楽団などと共演する期待の若手。ピアノのカロリーヌ・ボアロは1976年フランス、カンヌ出身でフィッシャーディースカウの伴奏を努めたこともある才媛。

LYR275
\2200
シューマン:ピアノ作品集
 幻想小曲集Op.12/アラベスクOp.18/
 クライスレリアーナOp.16
ヴィットリオ・フォルテ(Pf)
イタリアのピアニスト、ヴィットリオ・フォルテのシューマン

録音:2010年4月

ヴィットリオ・フォルテは1977年イタリア出身でピアノをフー・ツォン、アンドレス・シュタイアーの各氏に師事、スペイン・ズマイア国際コンクール優勝、ペルルミュテール賞など数々の賞を受賞している。先に発売になっていたクレメンティの作品集(LYR2264)は引き締まった、彼の美感が生かされた名演として好評を得ている。ほかにラフマニノフ、ブラームスなどロマン派を得意とする期待の俊英。このディスクでもシューマンの名曲をきりっと引きしまった美音で再現している。

MARQUIS



MAR 81421
¥2200→¥1990
ウラディーミル・ランデ&サンクトペテルブルク響
 チャイコフスキー:交響曲第5番

チャイコフスキー:
 (1)ピアノ協奏曲第3番変ホ長調Op.post.75(第1楽章)
 (2)交響曲第5番ホ短調Op.64
ウラディーミル・ランデ指揮
サンクト・ペテルブルク交響楽団
(1)マキシム・モギレフスキー(Pf)
ウラディーミル・ランデ&ペテルブルク響の重厚なチャイ5

録音:2010年6月サンクト・ペテルブルク、メロディア・スタジオ
演奏タイミング【(1)17:50、(2)13:19/10:53/5:33/10:44】

 オーボエ奏者としても活躍している指揮者のウラディーミル・ランデは現在サンクト・ペテルブルク響の首席客演指揮者を務めるほかボルティモア響、タルサ響、ワシントン・ナショナル・ギャラリー管弦楽団とも共演、2009-2010年にはサンクト・ペテルブルク響を率いてアメリカ・ツアーを行っている一部マニアから注目されている実力派。これまでどこかキワモノ扱いをされてきたピアノ協奏曲第3番を堂々と骨太に弾ききり、この曲がチャイコフスキーの代表作(となるはずであった)との思いを新たにするマキシム・モギレフスキー(有名なエフゲニー・モギレフスキーの息子、ピアノのアレクサンドル・モギレフスキーは兄弟)のピアノは聴きもの。
 またメインの交響曲第5番も重厚な演奏でこれぞロシアの響き、魂といえる内容です。


旧譜
ウラディーミル・ランデ&サンクトペテルブルク響
シューベルト

BRILLIANT
BRL94243
\600
シューベルト:
 交響曲第8番「未完成」、第9番「グレート」
ウラディーミル・ランデ指揮、
サンクトペテルブルク交響楽団
誰だ、ウラディーミル・ランデ。サンクトペテルブルク響の首席客演指揮者らしい。
ちょっとプーチンに似た精悍な感じの若手指揮者。これまでのCDはほとんどが伴奏ものだったりしたので、こうしたシンフォニー録音は初めてのはず。期待しましょう、ロシアのシューベルト。


MAR 81423
¥2200
「入り口」〜現代のクラリネット協奏曲集
 リック・ソウォッシュ(b.1950):クラリネット協奏曲(世界初録音)
 パウル・ベン=ハイム(1897-1984):
  パストラル・ヴァリエ(クラリネットとハープ、弦楽のための)
 ジョン・ウィリアムズ(b.1932):
  映画《ターミナル》(原題「ヴィクトールの物語」)からの音楽
デイヴィッド・ドロシノス(Cl)
ウラディーミル・ランデ(指揮)
サンクト・ペテルブルク交響楽団
ベン=ハイムから映画音楽まで!クラリネット協奏曲集

録音:2010年6月

 ドロシノスはピーボディ音楽院で学び、現在コンサート・アーティスト・オブ・ボルティモアという団体の首席奏者を勤めている。2010年に初演されたソウォッシュの作品はエンターテイメントにあふれた楽しい作品、ベン=ハイムのユダヤ的な瞑想的な音楽、トム・ハンクスが主演したスピルバーグの映画《ターミナル》からの音楽と肩の力を抜いて楽しめる内容となっている。バックは自ら管楽器奏者でもあるランデが指揮したペテルブルク響がチャイ5に続いて登場です。

MAR 81413
¥2200
「アメリカのフルート作品傑作選」
 エルディン・バートン(1913-1979):ソナチネ
 バーバー(1910-81):カンツォーネ(ピアノ協奏曲第2楽章より)
 ローウェル・リーバーマン(b.1961):フルート・ソナタOp.23
 ジョン・コリリアーノ(b.1938):旅
 コープランド(1900-90):フルートとピアノのためのデュオ
 ロバート・ムチンスキ(1929-2010):ソナタOp.14
スーザン・ヘップナー(ホープナー)(Fl)
リディア・ウォン(Pf)
カナダ・フルート界のスター、ヘップナーによるアメリカ作品集!

 カナダ出身のフルーティスト、ヘップナーはアジア、北米、ヨーロッパなど世界各地で活動を行っており、来日したこともある。クラシックのみならず、現代音楽、ポップスまで幅広く演奏し、フルート関係者から絶大な支持を集めている。CDでは日本のフルート作品集(BIS)が好評を得ている。上記の作品はいずれも小難しいゲンダイ・オンガクのイメージとは無縁の抒情的で流麗な旋律があふれる佳曲ばかり。映画音楽を聴いているような心癒される内容である。

MAR 81429
¥2200
「抵抗の音」
 シュニトケ:ヴァイオリン・ソナタ第1番(1963)
 ジョゼフ・アクロン:ヘブライの旋律、ヘブライの子守唄
 ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン・ソナタOp.134
 アルヴォ・ペルト:鏡の中の鏡
エフゲニー・クティック(Vn)
ティモシー・ボザース(Pf)
クティックの硬派なロシア・ヴァイオリン作品集

録音:2011年5月

 ロシア系アメリカ人エフゲニー・クティクは2003年にボストン響が主宰したヤング・アーティスト・コンペティションで優勝、その後、東京、ケルン、米国内でソリストとして活動している。東京ヴィヴァルディ合奏団のソリストとしても来日したことがある。
 このアルバムは、いずれもソヴィエト時代に辛酸を舐め、抵抗と自由への渇望の中から己の音楽を築いた作曲家たちの作品が収められている。シュニトケ、ショスタコーヴィチのアグレシヴな演奏は圧巻。またあまり演奏されることのないユダヤ系ロシア人アクロンの作品も貴重。

MSR


MS 1372
¥2200
「深い河」〜アフリカ系アメリカ人作曲家の作品集
 (1)サミュエル・コールリッジ=テイラー(1875-1912):深い河Op.59-10
 (2)R.ナサニエル・デット(1882-1943):シナモン・グローヴ組曲
 (3)ハワード・スウォンソン(1907-1978):夜想曲
 (4)ヘール・スミス(1925-2009):エピセディアル変奏曲
 (5)デヴィッド・ベイカー(b.1931):
  パガニーニの主題によるエスニック変奏曲
 (6)エリス・L・マルサリスJr(b.1934):四度目の秋
(1)(3)(4)(5)マーウィン・シウ(Vn)
(1)〜 (6)フェニックス・パク=キム(Pf)
どこか懐かしい旋律と印象派風の美しいハーモニー、そしてジャズ!アフリカ系アメリカ人作曲家による作品集

録音:2006-2010年

いわゆるクラシック音楽におけるアフリカ系作曲家による19世紀から現代までに書かれたヴァイオリン、ピアノ作品を収録。サミュエル・コールリッジ=テイラーの素朴な黒人霊歌の編曲から印象派の影響を受けたデットのシナモン・グローヴ組曲を経て現代の語法で書かれたスミスのエピセディアル変奏曲、パガニーニの有名なカプリスの主題をジャズあり現代語法ありの自在な手法で料理したベイカー作品、そしてウィントン・マルサリスの父であるエリス・マルサリスの超おしゃれでロマンティックなピアノ曲で閉じられるスウィートなアルバム。

MS 1258
¥2200
「バーバラ・ハーバックの音楽Vol.7」〜弦楽のための作品集
 シンフォニエッタ(2010)/追憶に(2010)/
 自由組曲(2010)/「秘密のハープ」より2つの歌曲(2010)/
 「デマレスト」組曲(2009-10)/ティミショアラの夜(2010)/
 リリア・ポルカ(2009)
デイヴィッド・アンガス指揮
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
録音:2011年3月

ハーバックは作曲の他、オルガニスト、ハープシコード奏者としても活躍している。作品は交響楽、歌劇、ミュージカル、TV、映画のための音楽と幅広い分野に携わっている。そんなマルチな活動を裏付けるかのように彼女の音楽は様々な要素が折衷されている。ここに収められた作品はいずれもコープランド、バーバーの流れを汲むアメリカのよき伝統を感じさせる抒情的なものばかりである。

MS 1285
¥2200
「ギリシャ・フェスティヴァル」〜
 ジェームズ・コーン(b.1928)の室内楽
  (1)ギリシャ・フェスティヴァル(2007)
  (2)オーボエ・ソナタ(1988)
  (3)ヴァイオリン・ソナタ(2005)
  (4)3つの小品(1999)
  (5)⑤ヴィオラ・ソナタ(1987)
  (6)バロック組曲(1966)
  (7)ピアノ三重奏曲第2番(2003)
  (8)アーカンサス・リール(1994)
(1)ローレル・アンサンブル
(2)ウィニー・ライ(Ob)、香川恵美(Pf)
(3)エリック・グロスマン(Vn)
 V.ヴァリャレヴィッチ(Pf)
(4)青森英明(Cl)
(5)アマディ・アジキウェ(Va)
 ロリ・ピーツ(Pf)
(6)ケネス・チア(Fl)
(7)E.グロスマン(Vn)
 ジェラルド・カガン(Vc)
 スーザン・カガン(Pf)
(8)アメリカス木管五重奏団
録音:2010-2011年

コーンはニュージャージー州出身でジュリアード音楽院で作曲をハリスらに師事した。交響楽、歌劇、室内楽など多数の作品を発表しており、いずれも調性による手堅い古典の手法で書かれている。

MS 1366
(2CD)
¥3400
「アート・ファイヤー・ソウル」
 〜ジュディス・ラング・ザイモント(b.1945)のピアノ作品
  CD1)
   ピアノ・ソナタ/カレンダー・コレクション「春」「夏」「秋」/
   木星の月/魔法使い/夜想曲《世紀の終わり》
  CD2)
   12の超絶的前奏曲「カレンダー・セット」/
   ジャックのための行列/ジャズ・ワルツ/
   アメリカン・シティ「ニューヨークの肖像」/
   私の弁当箱に/ヘジテーション・ラグ/
   リフレクティヴ・ラグ/ジュディのラグ/セレナード
エリザベス・モーク(Pf)
録音:2011年

ザイモントはピアニストとしても活動し2001年にはヴァン・クライバーン・コンクールにも入賞している。作曲家としては多作であらゆる分野に作曲している。モダン・ジャズのハーモニーを基本とした都会的な音楽は時にビル・エヴァンス、キース・ジャレット、サティ、ドビュッシー、吉松隆を思わせる甘美な世界。
MS 1374
¥2200
「クール・オブ・ザ・デイ」〜世紀を越えた珠玉のアカペラ
 (伝承曲:不思議な愛/
  ブルックナー:正しき者の口は知恵を語り/
  カザルス:おお、すべての道行くものよ/
  パレストリーナ:エルサレムの光/
  R.シュトラウス:ドイツ・モテット/ほか全19曲)
ケント・トリトル&ロバート・ローター(指揮)
聖イグナチウス・ロヨラ合唱団
録音:2011年2月

タイトル通り、あらゆる世紀の美しい無伴奏合唱曲を収録。聖イグナチウス・ロヨラ合唱団はニューヨークに拠点を置き、グレゴリオ聖歌からジョン・ゾーンのような現代曲まで歌うマルチな合唱団。

MS 1375
¥2200
タク・ヨンア(Pf)
ハイドン:ピアノ・ソナタ第60番ハ長調HobXVI:50
シューマン:謝肉祭Op.9
リスト:ペトラルカのソネット第104番〜巡礼の年イタリアより
リスト:ヴェルディのリゴレットによる演奏会用パラフレーズ
レオン・カーシュナー(キルヒナー):ピアノ・ソナタ第1番
タク・ヨンア(Pf)
タク・ヨンアは韓国出身の若手ピアニストでレオン・フライシャーらに師事した。現在アメリカ、ヨーロッパ、韓国、日本でソロ活動を行い、ラヴィニア音楽祭など名だたる音楽祭にも度々招聘されている実力派。ハイドンからリスト、カーシュナーまで様式の異なる音楽を確かな技術と澄み切った音色で一気に聴かせる。

MS 1399
¥2200
「エンジェル」〜高声のための賛美歌
 (ハーレー:どのように私は歌い続けられるか?/
  ブリテン:新年のキャロル、鳥/
  コープランド:素朴な贈り物/
  フォーレ:アヴェ・ヴェルム・コルプス/
  フランク:パニス・アンジェリクス/
  ダニエル・ロイール:エンジェル/ほか全25曲)
メリー・ハフ(指揮)
聖イグナチウス・ロヨラ児童合唱団
録音:2011年6月

ロマン派から20世紀の美しい宗教合唱音楽のオムニバス。聖イグナチウス・ロヨラ合唱団はニューヨークに拠点を置き、グレゴリオ聖歌からジョン・ゾーンのような現代曲まで歌うマルチな合唱団。本CDでは同団体所属の児童コーラスによる。

MS 1403
¥2200
「オーヴァーハード」〜
 オーボエとイングリッシュ・ホルンのための新しい音楽

  (1)アリッサ・モリス(b.1984):4つの性格(2008)
  (2)スーザン・カンダー(b.1957):アメリカからの葉書(2009)
  (3)ギリス・シルヴェストリーニ(b.1961):3つの二重奏曲(2008)
  (4)ビヴァリー・ルイス(b.1958):ファンディの気質(2009)
  (5)テレサ・マーティン(b.1979):真夜中の桃(2010)
  (6)エリン・ゴード(b.1986):
   オーヴァーハード・オン・ザ・ソルトマーシュ(2008)
  (7)マーク・W・フィリップス(b.1952):エレジーと警笛(2001)
ミシェル・フィアラ
 ((1)(2)(3)(5)Ob,(4)(6)(7)イングリッシュHr)
(3)(6)マーティン・シューリング(Ob)
(1)(5)ウィリアム・アヴリル(Pf)
(2)(4)(6)ドナルド・スピア(Pf)
(7)エレクトロアコースティック
録音:2010-11年

ミシェル・フィアラはカナダ、アメリカ、ヨーロッパで活動する女流オーボエ奏者でNAXOS、CENTAURにも複数の録音がある。収録曲はジャズの影響の濃いものから新ロマン主義風のものが多く、いずれも親しみやすい作品。フィリップスの「エレジーと警笛」はコンピュータによるうねる重低音とホワイト・ノイズの音響を背景にイングリッシュ・ホルンのメリスマティックなメロディが朗々と歌われる。

MS 1404
¥2200
「ダンシング・オン・アイヴォリー」〜華麗なるピアノ編曲集
 グレインジャー:
  R.シュトラウスの《薔薇の騎士》終幕の愛の二重唱によるランブル
 ガーシュイン(グレインジャー編):ラヴ・ウォークト・イン
 ガーシュイン(E.ワイルド編):エンブレサブル・ユー
 バッハ(ブゾーニ編):
  シャコンヌ〜無伴奏ヴァイオリン・パルティータBWV.1004より
 グルック(A.チェイシンズ編):オルフェウスからの旋律
 ラフマニノフ(Z.コシチュ編):ヴォカリーズ
 アルベニス(ゴドフスキー編):タンゴOp.165-No.2
 サン=サーンス(ゴドフスキー編):白鳥
 J.シュトラウスII(G.シフラ編):トリッチ・トラッチ・ポルカ
 J.シュトラウスII(A.シュルツ=エヴラー編):
  「美しく青きドナウ」の主題によるアラベスク
ジュエ・ワン(Pf)
録音:2011年6月

古今の様々な名曲をピアノにアレンジした曲集はほかにもありますが、グレインジャーの薔薇の騎士の主題による自由な編曲やガーシュインのソング、J.シュトラウスの美しく青きドナウのアラベスクまで収録した多彩なラインナップはこの一枚くらいでしょう。編曲はグレインジャー、ゴドフスキー、ワイルド、シフラ、コシチュら名ピアニストたちによる極上品(おそらく彼らがアンコール用に編曲したと思われます)。ピアノの王は上海出身で第51回マリア・カナルス国際ピアノ・コンペティション優勝、第2回リヒテル国際ピアノ・コンクール第3位獲得のいま乗りに乗っている若手。

MS 1408
¥2200
「反抗の声」〜サクソフォンとピアノのための新しい音楽
 (1)ジャン=ルイ・プチ(b.1937):ルン・マルティプル
 (2)デイヴィッド・M・ゴードン(b.1976):サーカム・フレクサス
 (3)フェルナンド・デクラック(1896-1954):世界中の踊り,反抗の声
 (4)エレイニー・リリオス(b.1968):ウェッジ
 (5)マリリン・シュルード(b.1946):トロープ
 (6)ミケル・クエーン(b.1947):レゾナンス
 (7)バートン・ビアーマン(b.1943):始まり
 (8)ジャン=ルイ・プチ:魔法の喜び
 (9)アストル・ピアソラ(1921-1992):秋
 (10)ピエト・スワーツ(b.1960):コテカン
ジョレン・ケイン
 (Sax:ソプラノ、アルト、バリトン)
サラ・ケイン(Cl、(9)のみ)
マイラ・グティエレス=スプリングフィールド(Pf)
録音:2011年5月

ジョレン・ケインは北イリノイ大学で学びジャズ、クラシックの双方で活動している。前衛風、イベール風、ジャズ風と様々な傾向の作品が収められている。
MS 1425
¥2200
「クリスマス・フェスティヴァル」
 クリスマス序曲、赤鼻のトナカイ,ウクライナの鐘のキャロル、
 モータウンのジングルベル、おもちゃの行進、
 オー・ホリー・ナイト、クリスマス・フェスティヴァル、他全10曲
ブラス・バンド・オブ・バトル・クリーク(金管バンド)
録音:2006-11年

アメリカを代表するブラス・バンドによるクリスマス名曲集。

NEOS


NEOS11114-17
(4SACD HYBRID)
\9200
ドナウエッシンゲン現代音楽祭2010
 (1)ジェームズ・ディロン(b.1950):弦楽四重奏曲第6番(2010)★
  (同じ作品の3団体の演奏を収録)
 (2)フィリップ・マヌリ(b.1952):ストリンジェンド(弦楽四重奏曲第1番)★
(1)アルディッティ四重奏団
 ディオティマ四重奏団
 ジャック四重奏団
(2)アルディッティ四重奏団
 (1)ブライアン・ファーニホー(b.1943):弦楽四重奏曲第6番(2010)★
 (2)オンドジェイ・アダーメク(b.1979):
  弦楽四重奏曲第2番「汚染されてないって何」(2010)★
 (3)アルベルト・ポサダス(b.1967):影の反射(2010)★
 (4)アーロン・キャシディ(b.1976):弦楽四重奏曲第2番(2010)★
(1)アルディッティ四重奏団
(2)ディオティマ四重奏団
(3)A.ビラール(バスCl)
 ディオティマ四重奏団
(4)ジャック四重奏団
 (1)マルコ・ストロッパ(b.1959):君の耳に歌わせて(2010)★
  〜電気増幅されたバセット・ホルンと室内オーケストラのための
 (2)ヴィンコ・グロボカール(b.1934):小説のX線撮影(2010)★
  〜混声合唱(7人の独唱者を含む)とアコーディオン、
   打楽器ソロ、30楽器とライヴ・エレクトロニクスのための
(1)M.マレッリ(バセットHrn)
 P.エトヴェシュ指揮
 ヒルフェルスム放送室内フィル
(2)SWRヴォーカル・アンサンブル
 SWRエクスペリメンタル・スタジオ
 ルペルト・フーパー指揮
 SWRバーデンバーデン・フライブルク響、他
 (1)シモン・ステーン=アンデルセン(b.1976):抹殺せよ(2010)★
  〜サンプラーと小オーケストラのための
 (2)イヴァン・ヴィシネグラツキ(1893-1979):虹Op.37(1956)
  〜6台の12音調律されたグランド・ピアノのための
 (3)イヴァン・ヴィシネグラツキ:虹II(1972未完Op.52aからの抜粋)★
 (4)ゲオルク・フリードリッヒ・ハース(b.1953):限られた近似★
  〜6台の12音調律されたグランド・ピアノと管弦楽のための(2010)
(1)ペーター・エトヴェシュ指揮
ヒルフェルスム放送室内フィルハーモニー
(2)-(4)シルヴァン・カンブルラン(指揮)
 6人のピアニスト
(3)(4)SWRバーデンバーデン・
 フライブルク交響楽団
現代音楽の祭典、ドナウエッシンゲン音楽祭2010!

録音:2010年ドナウエッシンゲン音楽祭ライヴ・レコーディング(★印:世界初録音)

2010年ドナウエッシンゲン音楽祭は話題満載の内容でファンはいずれも聞き逃す事は出来ません。今回は何よりも巨匠グロボカールの大作マルチ・メディア作品の初演は大変重要です。更にマヌリ、ファーニホーの新作弦楽四重奏曲、そして没後32年にして世界初演となるヴィシネグラツキの虹IIと絶対永久保存盤のラインナップです。

NEOS 11010
(SACD HYBRID)
\2300
「3つの俳諧アンド・モア」
 エルヴィン・コッホ=ラファエル(b.1949):
  コンポジション第60番「正午I」(2005)
 アネッテ・シュルンツ(b.1964):その一からの光(2006)/
 八橋検校(1614-1685):六段の調べ/古典本曲:山越え(13世紀)/
 高橋悠治(b.1938):箏など遊び(2005)/
 望月京(b.1969):トッカータ(2005)/古典本曲:打破(13世紀)/
 コッホ=ラファエル:コンポジション第60番「正午II&III」(2005)/
 高橋悠治:リコーダーなど遊び(2000)/
 細川俊夫(b.1955):夜想曲(1982)、待雪草(2009)
後藤真紀子(琴、謡い)
ジェレミアス・シュヴァルツァー(リコーダー)
琴とリコーダーの共演!古典から新作まで!

録音:2009年

日本の琴奏者・後藤真紀子とドイツのリコーダー奏者ジェレミアス・シュヴァルツァーによる洋の東西を超えたコラボレーション。尺八を模倣したリコーダーの調べに琴が伴奏を加え、ヨーロッパとも日本とも違う不思議な世界が現出する。古典本曲を間に挟みつつ、高橋悠治、細川俊夫の2000年以降の作品が収録されているのも聴き所。

NEOS11038
\2300→¥2090
リームの最新作《チェロ協奏曲》世界初録音!
(1)ヴォルフガング・リーム(b.1952):
 1楽章のチェロ協奏曲(2005/06)※世界初録音
(2)エルンスト・トッホ(1887-1964):
 チェロと室内管弦楽のための協奏曲(1925)
ターニャ・テツラフ(Vc)
(1)ペーター・ルジツカ指揮
(2)フローリアン・ドンデラー指揮
(1)(2)ブレーメン・ドイツ・カンマーフィル
後期ロマン派を思わせる妖しい美しさ!リームの最新作《チェロ協奏曲》世界初録音!

録音:(1)2007年5月 (2)2010年1月

今年還暦を迎えると聞いても何だか信じられないヴォルフガング・リームが円熟の極みを聴かせる「1楽章のチェロ協奏曲」。ベルクの音楽への敬愛を隠すことなく吐露した後期ロマン派、表現主義の影響が濃い傑作といえましょう。リームの新ウィーン楽派からの影響はいまさら言うまでもないとしても時々聴こえるのは後期マーラー、シマノフスキーのこだまでしょうか?19世紀末から20世紀初頭の諸潮流を統合し、激しいパッション、抒情的なメロディ、渦巻く音の奔流そして雲間から覗く日の光のようなカタルシスの時。リーム芸術の総決算のような名曲です。
一方のエルンスト・トッホはオーストリアの作曲家でシェーンベルク、コルンゴルト同様ナチスの迫害から逃れてアメリカに亡命後、アメリカでは映画音楽で生計を立て、ピューリッツァー賞も受賞しました。在欧中に書かれた典型的な表現主義様式の作品で緊張感あふれる傑作です。
オーケストラはパーヴォ・ヤルヴィが音楽監督を務めるドイツ・カンマーフィルというのも注目です。

NEOS11106-08
(3CD)
\6900
グバイドゥーリナ(b.1931):コントラバスを伴う室内楽作品集
 CD1)
  5つの練習曲(1965、Hrp,Cb,Perc)/
  パントマイム(1966、Cb,Pf)/
  8つの練習曲(1975、Cb,Pf)/
  コントラバス・ソナタ(1975、Cb,Pf)
 CD2)
  イン・クローチェ(1979/2009、Cb,バヤン)/
  ホケトゥス風に(1984/2008、Va,Cb,Pf)/
  沈黙(1991/2010、バヤン,Vn,Cb)/
  一人の天使(1994、アルトとコントラバスのための歌曲)
 CD3)
  絞首台の歌曲〜15の小品(1996、メゾ・ソプラノ,Perc,Cb)/
  ペンティメント(良心の呵責)(2007、Cb,3本のG)
マルティン・ハインツェ(Cb)
クラングアート・ベルリン
 (アンサンブル)と仲間たち
グバイドゥーリナのコントラバスを含む室内楽!たっぷり3枚組!

録音:2011年ドイチュランド放送,ベルリン

2011年に80歳を迎えたグバイドゥーリナのコントラバスを含む室内楽作品集。30代の頃の作品から最新作まで幅広い年代の作品を収録。34歳の作「5つのエチュード」ではモダン・ジャズの影響をほのかに感じさせつつ錯綜した彼女独自の世界を既に完成されている。最新作「ペンティメント(良心の呵責)〜Cb,3guitars(2007)」では限られた音響のなかで静かな祈りの音楽を奏でているものの、特殊な音響の創造には意欲的でその創作力にはいささかの衰えは感じられない。

NEOS11045
\2300
「ペーター・ルジツカ(b.1948):管弦楽作品集Vol.1」
 (1)フォアエコー(エコーの前)〜8つのアプローチ(2005/06)
 (2)ナッハクラング(エコー)〜管弦楽のための鏡(1999)
 (3)G.Sのための追憶(2001)
 (4)夜の小品(1997)
ペーター・ルジツカ指揮
NDR北ドイツ放送交響楽団
(4)ジェローエン・ベルヴェルツ(Trp)
マルチな才能を発揮するルジツカの管弦楽作品集第1弾!

録音:2009,2010年

ルジツカは1948年デュッセルドルフ出身でH.W.ヘンツェとH.オッテに師事した。ザルツブルグ音楽祭の音楽監督を務めたり、指揮者としても活動し五島龍とも共演したことがある。作曲家としては70年代以降の前衛の諸傾向をうまく取り入れつつ音響的に多彩でドラマティックな作品を生み出している。このアルバムでは世紀の変わり目前後に書かれた近作が収められており、いずれもきらびやかなオーケストレーション、緊張感漲る構成が聴き手を耳を放さない。

NEOS11022
\2300
「ギレアド・ミショリー(b.1960):作品集」
 (1)詩篇(2005)〜パウル・ツェランの詩による弦楽四重奏曲
 (2)フーガ的小品集(2004-2005)〜
  アンヌ・ミハエルスの小説によるピアノのための連作
 (3)詩篇(2003)〜チェロとピアノのための
(1)アウリトゥス四重奏団(SQ)
(2)(3)ギレアド・ミショリー(Pf)
(3)ユリウス・ベルガー(Vc)
録音:2008/2009年

ギレアド・ミショリーはエルサレム出身でアルフレッド・ブレンデルの推薦でミュンヘンでゲルハルト・オピッツに学んだ。ピアニストとして多くのコンサート、レコーディングなど世界中で華々しい活動を行っているが、そんな彼のもうひとつの顔が作曲家である。「詩篇〜パウル・ツェランの詩による弦楽四重奏したら似合いそうな音楽。ピアノ独奏曲はもちろんミショリーの自作自演でクラスターなどを含むアグ奏したら似合いそうな音楽。ピアノ独奏曲はもちろんミショリーの自作自演でクラスターなどを含むアグレッシヴな響きであふれている。

NEOS11067-68
(2SACD HYBRID)
\4600
マーク・アンドレ(b.1964):
 ミュージック・シアトリカル・パッション「...22,13...」
  〜歌手、楽器とライヴ・エレクトロニクスのための3幕のオペラ
   (2004)
ゲルハルト・ミュラー=ゴルトブーム指揮
ヴォーカル・コンソート・ベルリン、
ワークス・イン・プログレス・ベルリン、
SWRエクスペリメンタル・スタジオ(電子音響)
録音:2010年

マーク・アンドレは1964生まれのフランスの中堅でジュラール・グリゼー、ヘルムート・ラッヘンマンらに師事。傾向の異なるようで実は共通点もなくはないこの二人の巨匠の影響から特殊音響、切り詰められた音響により特異な時空間を作り出す。この作品は日本でいうところのコンサート・オペラ(演奏者も舞台の見える所に出ている)の様なステージ上で繰り広げられるシアター・ピース。パッションという副題からも分かる通り、ある種の黙示録的空間が表現されている。
NEOS11111
\2300
「ヴィソツキー&ザヴォドニク:ピクチャーズ・オブ・ニューヨーク」
 (ショーを始めよう、物憂い街、グッゲンハイム・ハイ、
  セントラル・パークの濁った池、アメリカの昼休み、
   リトル・インディア、日没の幕切れ、他全16曲)
D.M.ヴィソツキー(Alt sax)
ベアトリチェ・ザヴォドニク
 (Ob,イングリッシュHr,バリトンOb)
録音:2009年

アルト・サックスとオーボエ属の楽器によるデュオによりニューヨークの風景を描写したフリー・ジャズ系の音楽。D.M.ヴィソツキーとザヴォドニクがそれぞれ半分ずつ作曲を担当。

NEOS11121
\2300
マルセラ・パヴィア&マックス・E.ケラー:作品集
 マルセラ・パヴィア(b.1957):
  (1)閃き(2009)/(2)ナイラ(1993)/(3)別れのために(2009)/
  (4)分岐する道(2007)/(5)バンシーの痛み(2009)/
  (6)アマンカイ(2001)
 マックス・E.ケラー(b.1947):
  (7)テヌート・バットゥート・フルミナンテ(2001)/
  (8)さらなる交渉(2006)/(9)ファゴット四重奏曲「5」(2008)/
  (10)流体(2009)
(1)(10)トリオ・フレア(ピアノ三重奏)
(2)リサ・チェラ(Fl)
(3)ヴァレンティン・ヨハネス・グロール(語り)
 エスター・フリュキガー(Pf)
(4)デュオ46(Vn&G)
(5)パトリク・クレーモラ(G)
(6)G.カナセーヴィチ(Cl)
 マット・グールド(G)
(7)デヴィッド・ジンマン指揮
 チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団
(8)ヴェルナー・ベルチ(P,live electronics)
(9)クァドリガ・ファゴット・アンサンブル
録音:2008-2011年

パヴィアはアルゼンチン出身で作曲をドナトーニ、リゲティ、エンニオ・モリコーネ、アンリ・プッスールらそれぞれ個性が著しく異なる作曲家に師事した。作品はアメリカ、ヨーロッパで高く評価され、数々の賞を受賞している。ケラーはフリー・ジャズの活動から作曲を開始したが、ジャズ的要素は皆無で真面目にゲンダイ・オンガクしている。ジンマンの指揮で久々の同時代音楽が聴けるのもうれしい。

NMC


NMC D177
\2200
ジョナサン・ハーヴェイ(b.1939):
 (1)鳥の協奏曲(ピアノの歌つき)
 (2)リチェルカーレ・ウナ・メロディア
 (3)ほかの存在
 (4)リチェルカーレ・ウナ・メロディア
(1)永野英樹(Pf),
 デヴィッド・アサートン指揮
 ロンドン・シンフォニエッタ
(2)ゴレス・ハルス(Ob)
(3)ポール・アーチボルド(Trp)
(4)ティム・ギル(Vc)
(2)-(4)サウンド・インターメディア
 (live electronics)
イギリス作曲界の至宝ハーヴェイの不思議で美しい世界!

録音:(1)2009年ワルシャワの秋音楽祭ライヴ、(2)-(4)2009年BBC第3放送

2010年にサントリー芸術財団の招きで来日したハーヴェイの近作を集めた貴重なCD。「鳥の協奏曲(ピアノの歌つき)」はピアノ独奏と室内オーケストラ、ライヴ・エレクトロニクスによる作品でメシアン顔負けのたくさんの鳥の歌から始まるリリカルな音楽。本物の鳥の声とピアノ、コンピューターで合成された鳥もどきの音響が入り交じり合ってなんとも不可思議な世界が繰り広げられる。ほかの作品もソロとコンピューターで作られたライヴ・エレクトロニクスによりアコースティックな音響と電子音が対話を展開しシュールな空間へと我々を誘う。

NMC D163
\2200
モーガン・ヘイズ(b.1973):作品集
 (1)菱形の港(2003)〜アンサンブルのための[3’56]
 (2)-(4)ストライズ/第1集(2006)〜ピアノのための[5’10]
 (5)幸運のスピーチ(2006)〜ヴァイオリンのための[2’04]
 (6)ヴァイオリン協奏曲(2006/2009) [17’38]
 (7)人形劇(1999/2010)〜ピアノのための[7’38]
 (8)幸運の夢(2008)〜ヴァイオリンのための[4’05]
 (9)-(11)3つの悩める側面(1998)〜ピアノのための[8’48]
 (12)スリッページ(擦れ) (1999)〜ピアノとアンサンブルのための[8’03]
 (13)-(17)ストライズ/第2集(2007)〜ピアノのための[8’21]
 (18)リュート・ストップ(2003/2011)〜ピアノのための[7’10]
岡崎 慶輔(Vn)
ジョナサン・パウエル(Pf)
クリストファー・オースティン指揮
エスビャウ・アンサンブル
モーガン・ヘイズ作品集、岡崎慶輔が弾くヴァイオリン協奏曲、他

録音:2009年、2011年

イギリス現代音楽界の若手世代といえばジョージ・ベンジャミン、タネジ、ナッセン以降の動向が日本にはなかなか伝わって来ないが、ヘイズは上記の作曲家以後のイギリス作曲界を知る上で重要な一人と推察される。ヘイズは作曲をマイケル・フィニシーに師事、アカデミックな現代音楽の諸技法をバランスよく吸収した手堅い技術で安定した音楽を創作している。ブーレーズを思わせる鮮やかできらびやかなオーケストレーション、ポスト・セリー主義かと思えばパンクを思わせるリズムもあるなど20世紀後半の音楽の諸要素を統合したヴァラエティあふれる内容。

NMC D169
\2200
「俺のぶっ壊れたマシーン」〜エド・ベネット作品集
 (1)ストップ・モーション・ミュージック(2010)/
 (2)スロー・ダウン(2011)/(3)漫画の音楽(2007)/
 (4)モンスター(2005)/(5)JFのために(2007)/
 (6)俺のぶっ壊れたマシーン/(7)ゴースト
(1)(3)(6)デシベル(室内アンサンブル)
(2)フィデリオ・トリオ(Vn,Vc.Pf)
(4)ポール・ロウ(バスCl)
(5)コン・テンポ四重奏団(SQ)
(7)ガース・ノックス(Vaダモーレ)
録音:2006-2010年

エド・ベネットは北アイルランド出身で作曲は独学。生年不詳(写真から察するに30代〜40代?)。
パリ、ベルリン、ロンドンなどで数年を過ごしたことが彼の独自の音楽的パーソナリティに影響を与えたと解説されている。音楽はアコースティックの楽器でパンク・ロックをやっているような曲があるかと思えば出来損ないのブライアン・イーノ(その出来損ない感はもちろん意図的)のような作品あり、ジャカジャカ・ザクザクといったブリティッシュ・ミニマリズムの影響を受けた作品ありと多様。故意にチープな感覚を出しているセンスはなかなか笑えます。同姓同名のジャズ・ベーシストがいるようだがもちろん別人。

NMC D170
(2CD)
\4400
ロバート・サクストン(b.1953):
 ラジオ歌劇《さまよえるユダヤ人》(作曲:1990年代)
  (原作:シュテファン・ハイム、台本:作曲者)
ロデリック・ウィリアムズ(Br)
ティム・マーフィン(Br)
テレサ・ケイヒル(S)
ヒラリー・サマーズ(MS)
ルイーズ・ウィンター(MS)
ジェフリー・ロイド・ロバーツ(T)
ジェレミー・ホワイト(B)、ほか
アンドレ・デ・リッダー指揮
BBC交響楽団、BBCシンガーズ
録音:2008/2009年

《さまよえるユダヤ人》は東ドイツの作家シュテファン・ヘイムの原作を作曲者が自ら台本を手がけラジオの放送歌劇として作曲、1990年代にBBC第3放送で放送初演された。物語は第2次世界大戦最中の強制収容所から中世、キリストの時代までさかのぼり世界中をさまよえざるをえなくなったユダヤ人の長い受難の歴史を後期ロマン派風の音楽で壮大に描く。
NMC D173
\2200
ブライアン・エリアス(b.1948):管弦楽作品集
 (1)ジャックがたてた家(2001)
 (2)タリスマン(魔除け)(2004)
 (3)ダブルズ(2011)
(1)サー・アンドルー・デイヴィス指揮
(2)マーティン・ブラビンズ指揮
 ティム・マーフィン(Br)
(3)イルジー・ビエロフラーベク指揮
(1)-(3)BBC交響楽団
録音:(1)2002年、(2)2009年、(3)2011年

ブライアン・エリアスはロンドン王立音楽院でハンフリー・サールに師事した。12音技法を主軸として華麗なオーケストレーションが圧倒的な音のエネルギーを放出する。サー・アンドルー・デイヴィスと日本でもお馴染みのイルジー・ビエロフラーベクによる現代音楽の演奏は聴きもの。

NMC D174
\2200
「大橋あたけの夕立」
 (1)ジェフリー・プール:大橋あたけの夕立
 (2)ロジャー・マーシュ:カントI
 (3)ニコラ・レファニュ:
  アモーレ〜ホルンと弦楽アンサンブルのための5つの無言歌
 (4)アンソニー・ギルバート:風の楽園
(1)-(4)マルコム・レイフィールド指揮
ゴールドバーグ・アンサンブル
(3)リチャード・ワトキンス(Hr)
録音:2004年(ライヴ)

ゴールドバーグ・アンサンブルは1982年にマルコム・レイフィールドによって結成された弦楽アンサンブルでイギリスの現代音楽を主要なレパートリーにしている。このディスクはイギリスの中堅以上の世代の作品が収録されており、アルバム・タイトルになっているジェフリー・プールの「大橋あたけの夕立」は広重作の同名の日本の浮世絵から霊感を受けて作曲された。現代のロマンティシズムを感じさせる佳曲がそろっている。

NORTHERN FLOWERS



NF/PMA9999
\2200→\1990
「チュルリョーニス:管弦楽曲全集」
 ミカロユス・チュルリョーニス(1875-1911):
  (1)交響詩「森の中で」(1901)
  (2)交響詩「海」(1907)
  (3)カンタータ「デ・プロフンディス(深淵より)」
ユオザス・ドマルカス指揮
リトアニア国立交響楽団
(3)カウナス国立合唱団
甘美、陶酔!幻想の画家チュルリョーニスの管弦楽作品がすべてこの一枚に!!

録音:200?年3月リトアニア国立フィルハーモニー・ホール

 思えば昨年2011年はリトアニアの国民的画家・作曲家チュルリョーニスの没後百年だったにも関わらず日本ではマーラー没後百年にかき消されて全くと言っていいほど騒がれませんでしたが、遅ればせながら今ここに管弦楽曲全集をお届けします。
 チュルリョーニスは絵画、作曲の両方で一流の仕事を残した芸術史上稀な芸術家ですが、その絵画の神話的、幻想的、超現実的な世界は一度見たら忘れられないほど強烈な個性を持ち、カンディンスキーに大きな影響を与えたと言われます。また、かのオリヴィエ・メシアンもその宗教的な崇高さ、エクスタシーに霊感を受けたと語っています。晩年は精神の病のため不遇であったと伝えられます。
さて作曲家としてのチュルリョーニスはショパンの影響を感じさせるおびただしいピアノ曲を残しておりピアノ作品全集(CELESTIAL HARMONIES19923)でその全容を知ることが出来ます。また弦楽四重奏曲のための作品全集も先般当レーベルから発売になっております(NF/PMA9987)。
 彼が残した管弦楽曲は少ないのですが、ワーグナー、R.シュトラウスの影響を感じさせる華麗なオーケストレーションとハーモニー、壮大さは作品数の多寡など忘れさせてしまいます。このアルバムも全集といいながらたったの3曲。かつてマルコ・ポーロ・レーベルでやはりチュルリョーニス作品集を録音したリトアニアの巨匠ユオザス・ドマルカスが手兵リトアニア国立交響楽団を率いて満を持しての再録音です。


せっかくなのでチュルリョーニス
まとめて聴いちゃいますか?
NORTHERN FLOWERS
NF/PMA9987
¥2200→¥1990
ミカロユス・チュルリョーニス:弦楽四重奏のための作品全集
 弦楽四重奏曲ハ短調(1902)/
 主題と変奏ロ短調(1896)/
 2つのカノン(1902)/2つのフーガ(1902)
ヴィリニュス弦楽四重奏団
没後100周年記念リリース!神秘の作曲家チュルリョーニスの弦楽四重奏のための作品全集

録音:2008年ヴィリニュス/ DDD、48:56

ミカロユス・チュルリョーニス(1875-1911)はリトアニアの国民的英雄と目される画家・作曲家で、特に絵画では他に類を見ないほど独創的な作品を数多く残しカンディンスキーにも影響を与えている。作曲ではリトアニア民謡に材を採りながら、ほの暗く幻想的な作品を残している。これまで主にピアノ作品がよく知られていたが、ここに数少ない弦楽四重奏曲がリリースされた。どの作品も祈りのような憂いを帯びた旋律にあふれている。

CELESTIAL HARMONIES
19923-2
(5CD、4枚価格)
\8800→¥7990
チュルリョーニス:ピアノ作品全集
 (第1集〜第5集のセット)
≪第1〜5集のジャケット≫
    
ニコラウス・ラフゼン(Pf,CD1-3)
ロカス・ズボヴァス(Pf,CD4-5)
録音:2000-2008年
 ひところ人気が出掛かっていた超常的作曲家チュルリョーニス。チュルリョーニスはポーランド生まれのリトアニアの国民的な画家、作曲家であり、とりわけその他に類を見ないほどの幻想的な絵は早くから注目され、カンディンスキーや後のシュールレアリストたちにも大きな影響を与えた。かのオリヴィエ・メシアンもチュルリョーニスの絵の幻想性、超越性、神秘性を絶賛しそのヴィジョンから多大な影響を得たと公言している。最近はまた忘れられかけているが、謎の神秘思想家グルジェフのアルバムを出すなどかなり危ないスピ系のレーベル、CELESTIAL HARMONIEがそんなチュルリョーニスを放っておくはずがない。なんと10年の歳月を掛けて、ほぼ誰からも見向きもされなかったチュルリョーニスのピアノ作品全集を完成させた。
 彼は画業の傍らリトアニア民謡の記譜採集に取り組み(この辺りはバルトークを思わせる)自作に取り入れていった。作風は微妙な半音階主義で後のシマノフスキやスクリャービンを思わせる所もあるが、ショパンの影響も大きい。晩年は無調に近い作品もあリ、亡くなったのが1911年であるから、シェーンベルク一派との交流はなかったと考えると、非常に際立った独創性を持っていたと言える。
 解説にはチュルリョーニスの幻想的な絵が多数カラー写真で掲載、聴きながら見る楽しみも。





NF/PMA99101
\2200→\1990
「1941-1945戦時の音楽Vol.17」
 戦時の歌曲集(全14曲)
  カチューシャ(ブランテル)/最前線の森にて(ブランテル)/
  夜鳴きうぐいす(ソロヴョフ=セドイ)/
  砲兵の行進曲(フレンニコフ)/
  スモール・ライト(ブランテル)/
  モスクワ警護の歌(モクロウソフ)/わが愛(ブランテル)/
  おお、これらの道(ノヴィコフ)/
  チャンスのワルツ(フラドキン)/防空壕にて(リストフ)/
  聖なる石(モクロウソフ)/
  ちいさなアコーディオン(ソロヴョフ=セドイ)/
  暗い夜(ボゴスロフスキー)/ベルリンへの道(フラドキン)
アレクサンドル・ティトフ指揮
サンクト・ペテルブルク交響楽団
スモルニー聖堂合唱団
ボリス・ピンハソヴィチ(Br)
ミハイル・ルコニン(Br)
ボリス・ステパノフ(T)
オルガ・コンディナ(S)
ヴィタリ・プサリョフ(Br)
セルゲイ・ムラヴョフ(T)
戦時の音楽Vol.17はちょっと箸休め(?)ソヴィエト戦時歌曲集。歌声喫茶でみんなで歌おう!

録音:2008-2010年

 戦時中にソヴィエト国内で盛んに流行した歌曲をオーケストラ伴奏で聴くアルバム。大衆歌曲作曲家の第一人者ソロヴョフ=セドイから作曲家同盟議長フレンニコフまで興味深いラインナップ。、有名な「カチューシャ」から戦意高揚のための勇ましい歌、銃後を守る母や妻が戦地の息子、夫を思う切ない歌など様々。日本の戦時の歌と言えば軍歌だが、ソヴィエト・ロシアの戦時の歌がいかに音楽的、詩的素養にあふれ、豊かであったかということを思い知らされる。敵ながらあっぱれな一枚。独唱陣もオペラ的で聴き応え充分。


NF/PMA99100
\2200→\1990
怪作!ティシチェンコ:交響曲第7番
 ボリス・ティシチェンコ(1939-2010):交響曲第7番(1994)
  (ソナタ/フォックストロット/変奏曲/ワルツ/ロンド)
エドワルド・セロフ指揮
サンクト・ペテルブルク・
 フィルハーモニー管弦楽団
 一昨年他界したボリス・イワノヴィッチ・ティシチェンコはレニングラード音楽院でウストヴォルスカヤとショスタコーヴィチに師事し、特にショスタコーヴィチの影響を色濃く受けている。
 交響曲第7番は後期ショスタコーヴィチの哲学的、内省的、沈思黙考の楽章があるかと思えばシュニトケも真っ青のポリスタイリズム(ぐちゃぐちゃに歪んだ狂気のジャズ等)ありとハジケきった怪作。これほどの名曲がなぜもっと日本で演奏されないのか不思議なほどの傑作。
※このCDは1997年録音ながら、ヒス・ノイズやワウ・フラッターが激しく録音状態がよくありません。


NAXOSから出ている
ティシチェンコ:交響曲第7番
Tishchenko: Symphony No. 7, Op. 119
NAXOS
8.557013
\1100→\990
ハチャメチャどんちゃん騒ぎ
 ティシチェンコ:交響曲 第7
ドミートリー・ヤブロンスキー指揮
モスクワ・フィルハーモニー管弦楽団
「 これは聴いたほうがいい。
 ショスタコーヴィチの愛弟子、一番弟子とも言われるティシチェンコ。そんなティシチェンコの交響曲第7番。かなり過激。そして楽しめる。
 ショスタコーヴィチ譲りのユニークでユーモアたっぷりの作風。しかしときに前衛手法を用いながらも、どちらかというとショスタコーヴィチよりも素直で平明な音楽。師ほどひねくれてない。
 圧倒的に楽しいのは第2楽章と第5楽章。NAXOS側は「阿波踊り」と表現しているが、さもなくばリオのカーニバル。聴いたらしばらく頭から離れないようなドンチャン騒ぎ。しかしそれらが予定調和的に展開されるので、ひどい違和感はない。基本的に平和的なのである。その音楽的成長過程において、おそらくティシチェンコは祖国でそれほどひどいいじめや裏切りには遭わなかったのか。これがロシア音楽の新しい形なのかもしれない。作曲は1994年。ソビエト崩壊からわずか3年後に生まれた作品である。」(「このNAXOSを聴け!」より)




NORTHERN FLOWERS旧譜
ティシチェンコ:交響曲集

NF/PMA 9961
\2200→\1990
ボリス・イヴァノヴィッチ・ティシチェンコ(b.1939):
 (1)ダンテ交響曲第1番「生きているなかで」
 (2)ダンテ交響曲第2番「望みを捨てよ、ここに入る者たちよ」
(1)ユーリ・コチネフ指揮
(2)ニコライ・アレクセーエフ指揮
サンクト・ペテルスブルク・フィル
ショスタコーヴィチ、ウストヴォルスカヤの弟子ティシチェンコは多数の管弦楽曲、室内楽を作曲している。今年ダンテ交響曲第3番(FUGA LIBERAレーベル)が発売になった。師のショスタコーヴィチに映画音楽的な派手さを加えたようなこの作品は、哲学的な構想を持つものの、オーケストラの効果を存分に発揮した極上のエンターテイメントに仕上がっている。録音:(1)1998年、(2)2001年

NF/PMA9974
\2200→\1990
ボリス・ティシチェンコ(1939-):
 ダンテ交響曲第3番《地獄》(2001)
 ダンテ交響曲第5番《楽園》(2005)
ニコライ・アレクセーエフ指揮
サンクト・ペテルブルク・フィルハーモニー交響楽団
待望のティシチェンコ:ダンテ交響曲の完結編。既発売は第1番「生きているなかで」&第2番「望みを捨てよ、ここに入る者たちよ」(以上NF/PMA9961)、第4番「煉獄」(NF/PMA9969)。すでにレコード芸術誌やネット上で話題となっているティシチェンコ。これらは21世紀に入ってからの作品ながらその骨太の音楽はロシアそのもの。ポスト・ショスタコーヴィチどころか、ショスタコーヴィチが長生きしたら、こんな作品を書いたのではなかろうか?というほどショスタコ・ファン必聴の傑作。大オーケストラの機能を存分に使い、天国と地獄の間を縦横無尽に往き来するティシチェンコはシュニトケ亡き後、最も注目されるロシアの作曲家でしょう。弦楽の悠々とした響き、ブラス・セクションの大時代的なバリバリとした派手なオーケストレーションなどたまりません!録音:2009年2月21日ライヴ、DDD

NF/PMA 9942
\2200→\1990
ボリス・ティシチェンコ:
 (1)交響曲第1番Op.20(1961)
 (2)封鎖の記録交響曲Op.92(The Blockade Chronicle Symphony)
(1)エドゥアルト・セロフ、
(2)アンドレイ・チスチャコフ指揮
(1)(2)レニングラード・フィル録音:
(1)1970年4月、(2)1985年4月

NF/PMA 9931/2
(2CD)
\4400→\3980
ボリス・ティシチェンコ(1939-):
 バレエ「ヤロスラヴナ」Op.58(1974)
 交響曲第3番 Op.36(1967)
アレクサンドル・ドミトリエフ(指揮(*))
レニングラード・マールイ(ムソルグスキー)劇場交響楽団&合唱団(*)
イーゴリ・ブラシコフ(指揮(+))
キーロフ(マリーンスキー)劇場室内管弦楽団(+)
録音:1976年(*)、1972年(+)、ペテルブルク・レコーディング・スタジオ
ティシチェンコはレニングラート音楽院でショスタコヴィチなどに学び、ロシア・ソビエト音楽にセリー、偶然性などの前衛的手法を導入。ソビエト当局からも承認された。
セリーを採用しポスト・ヴェーベルン的作品と言われた代表作「交響曲第3番」、初演当時賛否両論を巻き起こしたがヨーロッパでは熱烈に絶賛されたというバレエ「ヤロスラヴナ」を収録。指揮はドミトリエフ。

NF/PMA9969
\2200→\1990
ティシチェンコ:
 ダンテ交響曲第4番「煉獄」(2003)
ヴラディーミル・ヴェルビツキー指揮
サンクト・ペテルブルク・フィル、
サンクト・ペテルブルク・ユースコ内合唱団
ダンテの神曲に関わりのある2003年に書かれたばかりの新作。今回一緒に紹介した第2チェロ・ソナタ、第7ソナタと比べると著しい作風の変化が見られる。調性的な美しい作品で後期ロマン派からショスタコーヴィチの後期交響曲の雰囲気を持つ傑作。唸り喚くブラス、波のように押し寄せる弦楽の響き、ドッカンドッカンと打ち鳴らされる打楽器群。いまどき演奏條ヤ50分からなる合唱つきの大作交響曲を書く作曲家がいたとは!シュニトケ亡き後、もっとも重要なシンフォニストがティシチェンコである。録音:2004年3・7日初演ライヴ、DDD

NF/PMA 9947
\2200→\1990
ボリス・ティシチェンコ:交響曲第6番
 (ムラヴィンスキーの思い出に〜
  ソプラノ、アルトと管弦楽のための)Op.105(1988)
ロジェストヴェンスキー指揮
ソヴィエト文化省響、
ヴァレンティナ・ユズヴェンコ(S)、
エレナ・ルビン(A)、


旧譜
ティシチェンコ:弦楽四重奏曲全集

NF/PMA9990-92
(3CD)
¥6600→¥5970
ボリス・ティシチェンコ(1939-2010):弦楽四重奏曲全集
 CD1(66:18)
  (1)弦楽四重奏曲第1番Op.8(1957)
  (2)弦楽四重奏曲第2番Op.13(1959)
  (3)弦楽四重奏曲第6番Op.148(2008)
 CD2(58:10)
  (4)弦楽四重奏曲第3番Op.47(1970)
  (5)弦楽四重奏曲第5番OP.90(1984)
 CD3(40:20)
  (6)弦楽四重奏曲第4番Op.77(1980)
(1)(4)タネーエフ四重奏団
(2)(3)(5)イリヤ・イオフ(Vn)
 エレナ・ラスコワ(Vn)
 リディア・コヴァレンコ(Va)
 アレクセイ・マサルスキ(Vc)
(6)トヴェリ・フィルハーモニー弦楽四重奏団
ティシチェンコ追悼盤!弦楽四重奏曲全集

録音:(1)(4)1976年、(2)(3)(5)2010年、(6)1982年/ ADD、DDD

2010年に亡くなったボリス・イヴァノーヴィチ・ティシチェンコはレニングラード音楽院でショスタコーヴィチとウストヴォルスカヤに学び重厚な作品を数多く生み出した。当Northern Flowersではティシチェンコの作品を交響曲、協奏曲、管弦楽曲、器楽曲と次々にリリースしてきたが、今回は最晩年の第6番を含む弦楽四重奏曲全集。やはり作曲家にとって弦楽四重奏曲は作曲のアイデアを試す実験室であると同時に最後に到達すべきパルナッソスなのであろう。国民学派を思わせる民謡的な要素から後期ロマン派、無調までを縦横無尽と言おうか、自由自在に折衷する手法はシュニトケのポリスタイリズムを先取りしているとも言える。ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲が好きな人にお勧め。

QUERSTAND


VKJK 1138
\1800
「ヨハン・ヨゼフ・フックスとウィーンの宮廷楽団」
 〜フックスの宮廷、教会、オペラ、室内の器楽作品集
  フックス(1660-1741):
   (1)序曲ハ長調K356(宮廷音楽)
   (2)歌劇「3月の月」〜シンフォニア ト短調K.306
   (3)歌劇「プルケリア」〜イントラーダ ハ長調K.303
   (4)3つのヴァイオリンのためのソナタ・ダ・カメラ ヘ長調E.67
   (5)教会のためのシンフォニア ト短調K.336
   (6)教会ソナタ ト長調K.390
   (7)教会ソナタ ト短調K.389
   (8)2つのオーボエ、ファゴット、弦楽のための序曲 ハ長調K.334
ルシア・フロイホーファー&
 ミハエル・ヘル指揮
ノイエ・ホーフカペレ・グラーツ
「皇帝のレクイエム」で有名なフックスの管弦楽作品集!

録音:2011年7月18-24、グラーツ

 ウィーンの宮廷や大聖堂で活躍したバロック期の作曲家フックスの管弦楽作品集。フックスはカール6世の葬儀のために作られた「皇帝のレクイエム」が有名であり、またバッハ、モーツァルト、ベートーヴェンも勉強した古典的対位法の名著「パルナッソス山への階梯」の作者としてもしられている。フックスの管弦楽作品集。
 宮廷音楽、オペラからの管弦楽、室内楽、教会ソナタとフックスの器楽作品の見本市のようなアルバム。ノイ・ホフカペレ・グラーツはドイツの若手音楽を中心に2010年に結成されたバロック・オーケストラでヨーロッパを中心に活動を行っている。

VKJK 1107
\1800
テレマン(1681-1767):カンタータ集
 《得るために目を覚まし》TWV1:481
 《明るく輝いた日の前》TWV1:483
 《素晴らしくさわやかな》TWV1:469
 《歓喜する、喜び、空》TWV1:953
 《ちょうどあなたの風上舷によるもの》TWV1:715
 《彼らの話を分け隔てなく聞く》TWV1:921
ラ・ジョコンダ(アンサンブル):
 【マルゴット・オイツィンガー(A)、
  ルシア・フロイホーファー(Vn)、
  バーバラ・ユリア・ライター(Vc)、
  アンヌ・マリー・ドラゴシッツ(Cemb)】
マリア・ミッターマイアー=ピツル(Fl)
期待の新進古楽アンサンブル「ラ・ジョコンダ」デビュー第1&2弾!テレマンとフックスの作品集!

録音:2011年3月

VKJK 1108
\1800
ヨハン・ヨゼフ・フックス(1660-1741):
 トリオ・パルティータ集
  トリオ・パルティータ ト短調K.320
  トリオ・パルティータ ハ長調K.323
  トリオ・パルティータ ト短調K.322
  トリオ・パルティータ 変ロ長調K.319
  トリオ・パルティータ ニ短調K.326
  トリオ・パルティータ ト長調K.321よりロンド
ラ・ジョコンダ(四重奏):
 【ルシア・フロイホーファー(Vn)、
  モニカ・トート(Vn)、
  バーバラ・ユリア・ライター(Vc)、
  アンヌ・マリー・ドラゴシッツ(Cemb)】
録音:2011年3月

4人の若手女流演奏家たちによるバロック音楽アンサンブルラ・ジョコンダ(レパートリーにより若干のメンバー変更あり)は2008年に結成され第6回国際ヨハン=ハインリッヒ・シュメルツァー・バロック音楽コンクールでアンサンブル賞を受賞した期待の古楽グループ。録音も優秀。


VKJK 1019
(5CD)
\9000→¥8290
2011年フランツ・リスト生誕200年記念エディション
  「リスト(1811-1886):オルガン作品全集」
  CD1)
   クリスマスI-IV、祈り、結婚式のための、
   アヴェ・マリア(アルカデルト作品の編曲)、
   喚起、B-A-C-Hの主題による幻想曲
  CD2)
   ベル、天使、慰め、エリザベスの伝説、
   アンダンテ・レリジョーソ、オルフェウス、
   祈り(アヴェ・マリア)、
   バッハのロ短調ミサの主題による変奏曲
  CD3)
   ワイマールの民謡、ダンテ、サルヴェ・レジーナ、
   オフェルトリウム、アヴェ・マリア・ステラ、
   オルガンのためのレクイエム、エクセルシオール
  CD4)
   幻想曲とフーガ、オラ・プロ・ノビス、
   アンダンテ・マエストーソ、ワーグナーに、
   前奏曲、辞職、ハンガリーの神、トラウローデ
  CD5)
   コラール《今すぐすべての神へ感謝します》、
   クロスの祈りI-V、入り口、オルガン・ミサ、
   聖フランチェスコ、慰め、ロザリオ、

   トゥ・エ・ペトルス
イシュトヴァン・エラ(Org)
生誕201年!リスト:オルガン作品全集!

録音:2010-11年、聖ヴォルフガング・シュネーベルク教会のイェームリヒ・オルガン

リスト生誕200年記念企画として現地では昨年2011年に発売になったアルバム。リストが作曲したオルガン作品を結婚式用に作曲した機会音楽などの小品まで含めて全てを網羅。オルガンのエラはハンガリーのブダペストの出身、現在リスト音楽院で教鞭を執っているベテラン。

VKJK 1011
\1800
「ドレスデン・モスクワ」
 〜シルヴィウス・レオポルド・ヴァイス:リュート作品集

  ヴァイス(1687-1750):
   リュート・ソナタ変ロ長調、2つの小品ニ長調、
   リュート・ソナタニ短調
ベルンハルト・ホフシュテッター(Lute)
佐藤豊彦、今村泰典に学んだリュート奏者ホフシュテッターのヴァイス:リュート作品集!

録音:2011年1月

ホフシュテッターは1975年ウィーン生まれで当初ヴァイオリンを学び、後にリュートを佐藤豊彦、今村泰典に師事した。ヨーロッパを中心に活動し、2007年には来日したこともある。ドレスデン生まれのリュート音楽の大家ヴァイスの膨大なリュート作品の中から主要作品がコンパクトにまとめられている。
VKJK 0613
\1800
音楽童話「ブロムとフィルー」 フランク=シュテフェン・エルシュター指揮
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス児童合唱団
ゲヴァントハウス木管五重奏団
録音:2005-06年

ドイツの児童作家エリザベス・ドンマーの原作をもとに児童合唱とアンサンブルによる音楽童話。

VKJK 0905
\1800
「ルネサンスとバロック期におけるスペインのオルガン音楽」
 アントニオ・デ・カベソン(1510-66)(3曲)
 フランシスコ・パラサ(1564-98)(1曲)
 セバスティアン・アギレーラ・デ・エレディア(1561-1627)(3曲)
 ホセ・ヒメネス(1601-72)(3曲)
 パブロ・ブルーナ(1611-79)(7曲)
 作者不詳(1700年頃)(1曲)
 ファン・カバニリェス(1644-1712)(3曲)
ラヨシュ・ロヴァトカイ(Org)
録音:2010年10月ノイシュテッター教会,ハノーファー(2001年パトリック・コロン作,17世紀スペイン様式のオルガン)

上記の作曲家ではカベソンが比較的知られているが、スペインのルネサンス、バロック期の音楽はイタリアとともに当時は盛んであったにも関わらず今日では殆ど忘れられてしまった。古拙な宗教画を見るような素朴さと暖かさに満ちたスペインのオルガン音楽はバッハとはまた違った味わいがある。オルガンのロヴァトカイはハンガリー出身でフランクフルト音楽大学で学び、ルネサンス、バロック時代の忘れられた作品の復活をライフワークにしている。

VKJK 1102
\1800
フランツ・リスト(1811-86):合唱とオルガンのための作品集
 入祭唱
 ミサ・コラリス〜「キリエ」「グローリア」
 ミサ・プロ・オルガノ〜「昇階唱」
 オラトリオ「キリスト」〜「山上の垂訓」
 ミサ・コラリス〜「クレド」
 ミサ・プロ・オルガノ〜「奉献唱」
 ミサ・コラリス〜「サンクトゥス」「ベネディクトゥス」
 オラトリオ「キリスト」〜「我らの父」
 ミサ・コラリス〜「アニュス・デイ」「ピウス9世、法王の讃歌」
グレゴル・マイヤー指揮
ゲヴァントハウス合唱団
ミハエル・シェーンハイト(Org)
ダニエル・オホラ(Br)
録音:2011年6月メルゼブルク大聖堂

リスト生誕200年に際して現地では2011年に発売になったディスク。合唱のゲヴァントハウス合唱団は昨年、結成150周年を迎えた伝統ある合唱団でニキシュを始め歴史上の名指揮者からの信頼を受けてきた名門合唱団。
VKJK 1106
\1800
「牛とロバの間に」
 〜伝統的クリスマス音楽集
  (ペツェル、ディストラー、バッハ、ケーラーの作品)
フランク=シュテフェン・エルシュター指揮
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス児童合唱団
ロン=ディルク・エントロイトナー指揮
ライプツィヒ音楽院“J.S.バッハ”青年交響楽団
録音:2011年1月

VKJK 1112
(2CD、1枚価格)
\1800
「フルダ大聖堂の待降節コンサート」
 CD1)
  クリストフ・グラウプナー(1683-1760):ハ長調のマニフィカト
  ジョージ・フィリップ・テレマン(1681-1767):門を開け
 CD2)
  ヘンデル(1685-1759):「メサイア」HWV.56〜第1部
フランツ=ペーター・フーバー指揮
ミュンヘン・アルパ・フェスタンテ・
 バロック管弦楽団
フルダ大聖堂合唱団&児童合唱団
録音:2010年12月フルダ大聖堂ライヴ

フルダはドイツ・ヘッセン州にある街。ローマ法王ヨハネ・パウロ2世が訪れたこともある由緒ある大聖堂で行われたコンサートのライヴ・レコーディング。CD2に収録されている「メサイア」はなんと「ハレルヤ」無しの第1部のみの演奏です!
VKJK 1113
(1SACD+1CD、1枚価格)
\1800
イェルク・ヘルヒェット(b.1943):4つのカンタータ
 SACD)
  (1)ペンテコステ派のカンタータ
  (2)カンタータ《メアリー寺院》
 CD)
  (3)カンタータ《第1日曜日待降節》
  (4)カンタータ《キリストの血と肉》
クリストフリート・ブレーデル指揮
マイスナー・カントライ1961
アンサンブル・ヴォーカル・モデルン
録音:(1)2010年/(2)1982年/(3)1991年/(4)2004

イェルク・ヘルヒェットは東ベルリンでパウル・デッサウに師事、その後東ベルリンで教鞭を執りながら作曲を続け、1993年ボーデンゼー芸術賞を受賞、レクチャーのため来日したこともある。作品は各種現代技法を駆使しペンデレッツキ風の混迷錯綜した今日の精神風景を描く現代の宗教音楽。
VKJK 1116
\1800
コリン・モービー(b.1936):
 待降節とクリスマスの音楽
カロリーネ・ロート(Org)
グレゴル・マイヤー指揮
ライプツィヒ・ヴォーカル・コンソート
録音:2011年

イギリスのオルガニスト兼作曲者マウビーは現在ウェストミンスター寺院のオルガニスト兼音楽監督を勤めている。流れるような旋律と華麗なハーモニーを持つ美しい宗教音楽。

VKJK 1117
\1800
「We all shine on」
 〜ジョン・レノンとビートルズ・ナンバー

 (ワーキング・クラス・ヒーロー/レイン/
  アイム・ザ・ウォルラス/
  カム・トゥギャザー/ジュリア/
  ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイヤモンズ/
  ハピネス・イズ・ア・ウォーム・ガン/
  コールド・ターキー/イマジン/ビコーズ/
  インスタント・カルマ)
マティアス・クノーヘ(Vo)
エッキー・マイスター(Pf)
グレゴル・マイヤー指揮
ライプツィヒ・ヴォーカル・コンソート
録音:2011年2月

VKJK1116でクリスマス音楽を歌っているライプツィヒ・ヴォーカル・コンソートによるジョン・レノンとレノン&マッカートニーによるビートルズ・ナンバー。合唱編曲はクノーヘとマイヤーが行っている。教会音楽とビートルズの出会い。

VKJK 1122
(1CD、2枚価格)
\3600
「リューベックの聖マリア教会のオルガン」
 ブクステフーデ:トッカータ、3つのコラール変奏曲
 トゥンダー:カンツォーナ
 ダンドリュー:マニフィカト
 ジャン・アラン(1911-40):創造主への賛歌による変奏曲
 J.S.バッハ:トッカータ ト長調BWV916
 ホルスト:「惑星」より金星
 カルク=エラート:コラール変奏曲
 リスト:前奏曲とB-A-C-Hによるフーガ
ヨハネス・アンガー(Org)
録音:2010年9月

リューベックの聖マリア教会は1250年から100年かけて建てられたドイツで3番目に大きい教会でゴシック建築の中でも重要な歴史的建造物である。かつてブクステフーデがオルガニストとして活躍しており、ここのオルガンは世界最大級と云われる。そのオルガンで縁のあるブクステフーデからバッハ、リスト、ホルストまでを4種のオルガンを弾き分けて聴かせる。※トール・タイプの紙ジャケ仕様で、1CDで価格は2枚組の価格です。

VKJK 1127
\1800
「オレムス」
 タレガ:挽歌/
 A.ラウロ:ベネズエラのワルツ第2番「アドレイナ」、第3番「クリオーリョ」/
 バリオス=マンゴーレ:悲しみのショーロ,大聖堂、舟歌/
 ラウロ:レジストロ/
 タレガ:オレムス/
 バリオス=マンゴーレ:ワルツOp.8-4/
 タレガ:マリエータ/
 作者不詳(リョベート編):アメリアの遺言
イェンス= ウーヴェ・ポップ(G)
録音:2010年1月
ポップはハンブルクとリューベック大学でギターを学び、フランスのモンテリマール国際ギター・デュオ・コンクールで優勝している、みずみずしい音色とビブラートが魅力の若手。ソロの他、デュオ、室内楽で活躍している。CDは南米、スペインの味わい豊かな小品が収められたチャーミングな内容。

VKJK 1129
\1800
「ドレスデンの歌曲集」
 J.ゴットリープ・ナウマン(1741-1801):レッスン、私は
 フェルディナント・パエル(1771-1839):ばら
 ウェーバー(1786-1826):
  乙女と待雪草、谷間のすみれ、8行詩、妖精の歌
 H.マルシュナー(1795-1861):
  いずれ再会しよう、彼女の痛みを知っている
 C.ゴットリーブ・ライシガー(1798-1859):
  魔王、あなたはそう思いますか?
 クララ・シューマン(1819-96):私の星、別れ
 ロベルト・シューマン(1810-56):6つの歌曲Op.89
 ベルンハルト・シュナイダー(1861-1948):星空の下
 アルトゥール・インミッシュ(1902-49):
  ヴェネツィア、私のばら、新しい海へ
ロミー・ペトリック(S)
リアナ・ベルトーク(Pf)
ドレスデンに住み、かの地を愛した古典派から20世紀までの作曲家の歌曲をまとめたもの。ウェーバー、シューマン夫妻の他、今日忘れられた作品も多数。

VKJK 1133
\1800
「あなたが永遠に考えること」〜新編曲によるドイツ民謡
 野ばら(ヴェルナー)/キツネがガチョウを盗んだ/
 きけ、なんて純粋な/大事な小川!/ほか(全16曲)
シュテファン・ファンゼレフ(指揮)
ドレスデン・カンタムス室内合唱団
録音:2010年8月

ドイツ民謡を新たにアカペラ混声合唱用に編曲したアンソロジー。有名なヴェルナーの野ばらも華麗なハーモニーがつけられている。心癒される内容。

VKJK 1140
\1800
「全ての神に栄光あれ」〜アルメニアの宗教音楽集
 コミタス・ヴァルダペット(1869-1935):主の祈り
 ヘルマン・ゴルツ教授の基調演説(ドイツ語、18分)
 トーマス・ブッフホルツ(b.1961):アルメニアのクラマンス
 ヴァルダペット:キリエ、ミゼレーレ、アーメン
 マカール・イェクマリアン(1857-1905):サンクトゥス
 ほかアルメニアの伝統的宗教音楽
ハルテュン・トピキャン指揮
イェレヴァンナー室内合唱団
ハリシェ正教会音楽八重唱団
アルトゥール・バビキャン(Org)
 ほか
アルメニア伝統音楽から現代のアルメニアにちなむ宗教曲までを収めた珍しいディスク。ドイツの作曲家トーマス・ブッフホルツは語りも含む実験的側面を持つシアター・ピース的な宗教楽。

ROMEO RECORDS


RON 7285
\2200
「イタリアン&ナポリタン・ソング」(全24曲)
 トスティ:
  セレナータ、最後の歌、さようなら、理想、夏の月よ、
  魅惑、別れの歌、かわいい口元、マレキアーレ、
  もはや君を慕わず、悲しみ、暁は光から影を分ける
 レオンカヴァッロ:マッティナータ
 レスピーギ:夜、雪、雨、霧
 デ・クルティス:私のために歌って、帰れソレントヘ、孤独
 カルヴィ:アカレッツァーメ
 カルディッロ:つれない心(カタリカタリ)
 ディ・キアラ:ラ・スパニョーラ
 ディ・カプア:マリア・マリ
ヨラム・チャイター(バス)
イレナ・ゼリクソン=リッチェン(Pf)
 ウクライナ出身イスラエルのバス、チャイターが歌うイタリア古典歌曲とナポリ民謡集!

 ヨラム・チャイター(カイタ)は1973年ウクライナ出身で現在はイスラエル在住のバス歌手。2005年ハイファ交響楽団とのコンサートでモーツァルトのドン・ジョヴァンニで演じた司令官の役が好評を博し一躍注目される。レパートリーはイタリア、ロシア歌劇のほか宗教楽、シューベルト、フォーレ、ヴォルフの歌曲など幅広い。イタリア歌曲、ナポリ民謡の定番ばかりを集めたこのディスクはカイタの力量が存分に発揮されている。

RON 7276
\2200
「2台のピアノのためのラプソディ」
 フローラン・シュミット:3つの狂詩曲Op.53
 アルチュニアン&ババジャニアン:アルメニア狂詩曲
 ラフマニノフ:ロシア狂詩曲
 ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー
 リスト:ハンガリー狂詩曲第2番
カナザワ・アドモニー・ピアノ・デュオ
 (金沢多美&ユヴァル・アドモニー)
 金沢多美夫妻によるピアノ・デュオによる狂詩曲集!リスト、ガーシュインからF.シュミット、ババジャニアンまで!

 イスラエルで活躍する日本人ピアニスト金沢多美。イスラエルのピアニストで夫でもあるユヴァル・アドモニーとデュオを組んで活躍しており、このコンビはNAXOSのリスト・ピアノ作品全集で、2台ピアノ版の「前奏曲」「マゼッパ」など担当し、好評を得ています。当コンビは2000年東京国際ピアノ・デュオ・コンクール優勝、2001年ローマ・ピアノ・コンクール(デュオ部門)1位、2008年グリーグ国際ピアノ・コンクール(デュオ部門)優勝など、数々のコンクールで優勝しています。
 このアルバムも有名なリストやガーシュインに加えて、フローラン・シュミットやアルチュニアンとババジャニアンの合作など、興味深い作品がカップリングになっております。

THOROFON


CTH 2582
\1800
ハイペリオン三重奏団のブラームス&クノール:ピアノ三重奏曲
ヨハネス・ブラームス(1833-1897):
 ピアノ三重奏曲第3番ハ短調Op.101
 ピアノ三重奏曲第1番ロ長調Op.8
イヴァン・クノール(1853-1916):
 ロベルト・シューマンの主題による変奏曲Op.1
ハイペリオン三重奏団:
 【ハーゲン・シュヴァルツロック(Pf)、
  オリヴァー・キップ(Vn)、
  カタリーナ・トロー(Vc)】
録音:2011年1-2月バート・ピルモント

ブラームスと彼に才能を見出された作曲家クノールのピアノ三重奏曲を収録。イヴァン・クノールはブラームスより20才年下でライプツィヒ音楽院でモシェレスとライネッケに作曲を師事し、後にフランクフルトの音楽院で作曲と理論の教授となった。作風は質実剛健、保守的でブラームスの影響が大きい。ロベルト・シューマンの主題による変奏曲はブラームスの44歳の誕生日を祝って作曲し、ブラームスからその才能を賞賛されたと伝えられる。
ハイペリオン三重奏団は1999年結成のトリオで、当THOROFONレーベルやCPOレーベルにドイツものを中心に多数録音を行っている。

CTH 2584
\1800→\1690
「ソノ・アマンテ」〜
 ジョヴァンニ・バティスタ・ボノンチーニ&
  アントニオ・マリア・ボノンチーニのカンタータと室内楽

   A.M.ボノンチーニ(1642-1678):
    カンタータ《すべての炎と、すべての情熱》
   G.B. ボノンチーニ(1670-1747):
    トリオ・ソナタ イ短調Op.8/1
   A.M.ボノンチーニ:カンタータ《穏やかな眠りの中》
   G.B.ボノンチーニ:
    カンタータ《ソノ・アマンテ(私は愛しています)》
   ほか全7曲
ウルリケ・ホフバウアー(S)、
アンサンブル・ラ・ニンフェア
 (五重奏:B-Fl,Gamb,
  テオルボ,リュート,
  ギター,Cemb,Org)
ボノンチーニ親子のソロ・カンタータと室内楽集

録音:2011年3-4月,ブレーメン放送との共同制作

ボノンチーニはイタリア・バロックの作曲家でバッハと同じく音楽家の一家として知られる。大ボノンチーニと呼ばれたアントニオ・マリアは器楽、カンタータ、教会ソナタなど多くの作品を残し、音楽の友社から出版されているイタリア歌曲集にも多くの作品が掲載されている。ジョヴァンニ・バティスタはアントニオ・マリアの息子で歌劇なども多く残した。ロンドンではヘンデルのライバルと目されるほどの存在であったと云われる。全編、ゆっくりと流れる雅な時間が聴き手の心を穏やかにしてくれる内容。

CTH 2585
\1800
「闇と光の魔法」〜しられざる後期ロマン派ドイツ・リート
 アントン・ウルシュプルフ(1850-1907):
  聖セシリア、6つの歌曲Op.3/他
 ルードヴィヒ・トゥイレ(1861-1907):4つの歌曲Op.12/
 エーリッヒ・J・ヴォルフ(1874-1913):
  蜂の歌、ミニヨン、マンドリン、祈り/他
レベッカ・ブロバーグ(S)
ウルリヒ・ウルバン(Pf)
知られざる後期ロマン派のドイツ・リート集!

録音:2010年6-9月

いずれも19世紀後半から20世紀初めにかけて活躍した、今日ではすっかり忘れられてしまった3人のドイツの作曲家の歌曲を収録(ヴォルフは有名なフーゴー・ヴォルフではありません)。彼らはマーラー、R.シュトラウスらと同時代人であり、作品も同じ時代の空気、すなわち民謡的な旋律や後期ロマン派の華麗な響きなどを共有している。マーラー、フーゴー・ヴォルフ、R.シュトラウス、ツェムリンスキーの歌曲が好きで、もっとあんな感じの歌曲を探している人にお薦め。ブロバーグはアメリカ人ソプラノでドイツの歌劇場でワーグナーの楽劇に度々出演している。

CTH 2580
\1800
「ナンバー・ワン(nummer eins)」
 J.S.バッハ(1685-1750):
  無伴奏ヴァイオリンのためのソナタBWV.1001(ボリス・テシッチ編)
 D.アグアド(1784-1849):ロンド第2番〜3つの優雅なロンドOp.2より
 J.ロドリーゴ(1901-1999):3つのスペインの小品
 M.ジュリアーニ(1781-1829):「ロッシーニ賛」第2番Op.120
 ヘンツェ(b.1926):ロイヤル・ウィンター・ミュージック(ソナタ第2番)
ボリス・テシッチ(G)
録音:2010年11月

ボリス・テシッチは1983年ボスニア・ヘルツェコビナ出身で2011年サラエヴォ国際ギター・コンクール第3位。バッハの無伴奏ヴァイオリンのためのソナタの自編曲からロドリーゴ、ヘンツェのような現代音楽までを確かな技巧と澄んだ音色で一気に聴かせる。

CTH 2581
\1800→\1690
李容圭〜ワイセンベルク、アルゲリッチが絶賛
 「バラード」
 ショパン:
  バラード ヘ短調Op.52、スケルツォ ホ長調Op.54、
  バラード ト短調Op.23、スケルツォ 変ロ短調Op.31
 リスト:バラード ロ短調S.171、ダンテを読みてS.161-7
李容圭(イ・ヨンギュ,Pf)
録音:2011年7月

李容圭は韓国出身の若手ピアニストでワイセンベルク、アルゲリッチが彼の弾くラヴェルの「夜のギャスパール」を聴いて絶賛したと云われ、2002年にはアテネで行われたマリア・カラス・ピアノ・コンクール優勝、2003年にはシューベルト国際ピアノ・コンクールにも優勝し記念アルバムも発売になっている(CTH2505)。共演したマゼール、ミチョン・ミュンフンらからもその才能を絶賛され、現在は北米、韓国、ロシア、ヨーロッパを中心に活動している。輝かしいタッチと清潔感のある全体の造形がさわやかな印象を与える。

CTH 2587
\1800→\1690
「ヘンデルとのクリスマス」〜ヘンデルのピアノ作品集
 ヘンデル:
  1720年の8つの偉大な組曲より
   (前奏曲イ長調/アルマンドニ短調/変奏曲ニ短調/
    ジーグ イ長調/前奏曲ホ長調/アルマンド ホ長調/
    アリアと変奏曲「調子の良い鍛冶屋」/アレグロ ヘ長調/
    ヘ長調のフーガ/ト長調のシャコンヌ)
  クリスマスの歌
   (おお救い主よ空に涙が/マリアは棘のある木の林を通って/
    聖しこの夜/ほか)全19曲
クラウディア・クリンケンベルク(Pf)
録音:2009年12月

 バッハの鍵盤作品をピアノで聴くのはもはや当たり前ですが、ヘンデルの鍵盤作品はそもそも取り上げられる機会が皆無とはいかないまでも大変少なく、今あらためてヘンデルの鍵盤作品を(しかもピアノで)聴くと、バッハとはまた異なる、華麗で甘美、伸びやかな歌謡性にうっとりさせられてしまいます。このディスクはヘンデルの小品とクリスマスに因んだ歌曲をピアノで弾いたものから構成されています。どこかで聴いたことのあるおなじみの旋律も聴こえ、心底癒される内容となっています。

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スヴェトラーノフ&スウェーデン放送響ライヴ第3弾!!
大好評スヴェトラーノフ・スウェーデン・ライヴ、いよいよ第3弾です!スヴェトラーノフが最も客演した国はスウェーデンであり、最も客演したオーケストラはスウェーデン放送響なのです。共演回数実に147 回!
今回は正統派レパートリー、正統派演奏も凄いことを証明した「未完成」&「ザ・グレート」。そしてファン待望の怪演中の怪演、「新世界」の登場です。 献身的なスウェーデン放送響の演奏にはいつも頭が下がります。はやしひろし氏による愛情溢れる、そして詳細極まる解説も見逃せません。



SSS 0126-2
\2200
スヴェトラーノフ&スウェーデン放送響
 未完成&グレート

(1)シューベルト:交響曲第8番「未完成」
(2)シューベルト:交響曲第9番「ザ・グレート」
エフゲニ・スヴェトラーノフ指揮
スウェーデン放送交響楽団
演奏タイミング:未完成[14:00][10:15]、ザ・グレート[14:14][16:11][9:03][11:44]
(1)1986 年9 月8 日ベルワルドホール・ライヴ(ステレオ)/(2)1990 年9 月18 日ベルワルドホール・ライヴ(ステレオ)

「未完成」は、ロシア国立響とのLPがあるのみ。「ザ・グレート」は完全初出レパートリー!
「未完成」の繊細さは、スウェーデン放送響とのコンビネーション故に生まれたしみじみ感たっぷりの秀演。そこはかとなく、寂しく、荒涼とした風情の漂う美演です。「ザ・グレート」は巨匠と呼ばれる指揮者は漏れなくレパートリーに持っていますが、スヴェトラーノフの演奏は、じっくりとしたテンポ設定ながら胃もたれすることのない快活さも十分です。ホルンの朗々たる響きも清清しいばかりです。こういう正統派の演奏を聴くと実はドイツ・オーストリア音楽のスペシャリストと賞賛されてもおかしくなかったのではないかと、うたた感慨に堪えません。なお、この「ザ・グレート」には演奏終了後にオーケストラが奏でるファンファーレも収録されております。演奏が素晴らしかった時、拍手が鳴り終わらなかった時現地ではこうして指揮者を賞賛すべく、こうした習慣があります。
※英語、日本語、ドイツ語によるライナーノート付。


SSS 0131-2
\2200
スヴェトラーノフ&スウェーデン放送響
 ドヴォルザーク:新世界

(1)ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」
(2)ドヴォルザーク:スラヴ舞曲第3番Op.46-3
エフゲニ・スヴェトラーノフ指揮
スウェーデン放送交響楽団
演奏タイミング:新世界[8:56][12:50][7:05][10:11]/スラヴ舞曲[4:50]
1983 年1 月14 日ベルワルドホール・ライヴ(ステレオ)

皆様お待ちかねのスヴェトラ節全開の「新世界」です。ロシア国立響との名盤も広く知られているところですが、今回の音質はそれを上回り何よりもオーケストラの音色と録音がいわゆる常識的故に、スヴェトラーノフの解釈が尋常でないことが浮き彫りになります。金管には目一杯の咆哮を強要しています。喋るスピードというか騒ぐ感じの音楽です。終結はメンゲルベルクの「第9」を甦らせた様な衝撃であり、スウェーデン放送響は全く素直な演奏団体です。フィルアップのスラヴ舞曲は、直後に英国ツアーを控えていたこのコンビがアンコールとして用意していた故に演奏されたもので、本拠地でのアンコールというのは異例です。
※英語、日本語、ドイツ語によるライナーノート付。




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