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第64号
マイナー・レーベル新録音新譜(5)


7/6までの紹介分


DELOS


DE 3425
\2300
スペンサー・マーティン/ヴィオラとピアノのための作品集
 〜再発見された宝石たち

  パウル・ユオン:ヴィオラ・ソナタ ニ長調 Op.15
  アーネスト・ウォーカー:ヴィオラ・ソナタ ハ長調 Op.29
  ベンジャミン・デイル:組曲 ニ短調 Op.2〜第2楽章
  ロベルト・フックス:ヴィオラ・ソナタ ニ短調 Op.86
スペンサー・マーティン(ヴィオラ) 
Miko Kominami (ピアノ)
 ”ヴァイオリンの忘れられた義姉妹”と例えられるヴィオラのつややかで極上の響きは、音楽ファンなら誰もが知るところでしょう。ヴィオラ界の卓越した名手、スペンサー・マーティンが録音したのは、知られざる4人の作曲家がヴィオラとピアノのために作曲した美しく愛らしい佳曲集。題して「再発見された宝石たち」。ヴィオラ奏者、ヴィオラ・ファンならずとも音楽を愛する全ての人の心をつかんで離さない魅力的な作品の登場です。

CEDILLE


CDR-90000131
\2000
小さな生き物たちの歌-アメリカの合唱作品集
 1-3.アビー・ベティニウス(1980-):小さな生き物たちの歌/
 4-6.リー・ケッセルマン(1951-):Buzzings/
 7.エリック・ウィテカー(1970-):その時ダヴィデはそれを訊いて/
 8-10.ステイシー・ギャロップ(1970-):欲望、憧れ、そして風変わりなソネット/
 11.デイヴィッド・デル・トレディチ(1937-):アリス終章:アクロスティック・ソング/
 12-18.ネッド・ローレム(1923-):教会年による7つのモテット/
 19-23.ポール・クラブトゥリー(1960-):5つのロマンティックな小さなもの
  <エイブ/リサ/ホーマー/マージ/ホーマー>/
 24.エリック・ウィテカー:眠り

  ※1-3.4-6.8-10.19-23…世界初録音
グラント・パーク合唱団/
クリストファー・ベル(指揮)
 4つの世界初演作品を含むアメリカの近現代の無伴奏合唱曲集です。これらの作品は1975年から2005年までに書かれたもので、いずれも、想像力と、活力、そして気まぐれな表情を持ち、聴き手の感性を刺激します(テクストはブックレットに掲載…英語のみ)。才能を嘱望されている女性作曲家、ベティニウスの「小さな生き物たちの歌」は、デ・ラ・マーレ、ウォルト・ホイットマン、チャールズ・スウィンバーンの詩を用い、ハチ、クモ、蝶の姿を描きつつ、日の光と自由に満ちた精神を歌い上げます。ケッセルマンの「ブージングズ」にもハチが登場しますが、こちらはエミリー・ディキンソンのテクストによるものです。ギャロップの作品は、エドナ・セント・ヴィンセント・ミレーの詩を用いて愛の側面を歌います。クラブトゥリーの作品は、有名なTVアニメ・シリーズ「シンプソンズ」のキャラクターに捧げられたもの。曲名には彼らの名前が付されています。
 録音 2011年6月28-30日シカゴハリス劇場ミュージック&ダンス・イン・ミレニアム・パーク

CPO


777658-2
(2CD)
\5200→\4690
ドミトリー・カバレフスキー:ピアノと管弦楽のための作品全集
〈CD1〉
 1.ピアノ協奏曲第1番イ短調 Op.9/2.ピアノ協奏曲第2番ト短調 Op.23/
〈CD2〉
 1.ピアノ協奏曲第3番ハ長調Op.50/
 2.シューベルト(カバレフスキー編):
  幻想曲ヘ短調D.940/
  3.歌曲「学生時代」の主題による狂詩曲Op.75/
  4.ピアノ協奏曲第4番「プラハ」Op.99
ミヒャエル・コルスティック(ピアノ)/
ハノーファー北ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団/
アラン・フランシス(指揮)
 ロシアの作曲家カバレフスキー(1904-1987)は、ショスタコーヴィチとほぼ同世代の人ですが、彼は当時のソヴィエト政府とうまく折り合いをつけたため、例の「ジダーノフ批判」もうまくかわし、生涯ソ連の音楽界の重鎮として数多くの名誉を受けた人です。
 彼の一番の功績は、青少年向け、児童向けの作品を多く書いたことで、あの有名な「運動会の音楽」である“道化師のギャロップ”も彼の作品です。そのため、平易で大衆的な作風と誤解されがちですが、キャッチーなメロディと明確な構成は、聴いていて心地よいものであることは確かです。ここでは彼が生涯に渡って書いたピアノ協奏曲を全て収録。ラフマニノフやショスタコーヴィチの影響が感じられる第1番から、独自の作風を切り開いた第2番、彼が力を注いだ「青少年育成のための音楽」である第3番、スネアドラムが炸裂する第4番と、あのギレリスの伝説的爆演で知られる「シューベルトの幻想曲、カバレフスキー編」、そしていかにもカバレフスキーらしい「狂詩曲」。コルスティックの超真面目な演奏が曲の真価を引き出しています。
 録音 2010年3月22-26日,10月4-8日Groser Sendesaal, NDR Hannover,


旧譜
コルスティックのベートヴェン:ソナタ集

Oehms OC 661
(SACD Hybrid)
\2800→\1790
コルスティックのベートヴェン:ソナタ集
ベートーヴェン:
 『ピアノ・ソナタ第21番ハ長調Op.53「ワルトシュタイン」』
 『ピアノ・ソナタ第22番ヘ長調Op.54』
 『ピアノ・ソナタ第23番ヘ短調Op.57「熱情」』
ミヒャエル・コルスティック(p)
 ミヒャエル・コルスティックは1955年生まれの中堅ピアニストですが、既にヨーロッパでは「ドクター・ベートーヴェン」とよばれており、エコー賞や2008年度ミデム賞も受賞している注目のピアニストです。
 彼のベートーヴェンの演奏は一味も二味も違い、ベートーヴェンの自筆譜から新たに研究をし直し、どこもかしこにも漲るエネルギーは爆発寸前。余裕あふれる歌い口と、絶妙な強弱とテンポ設定による考え抜かれた美しさを持っています。
 作品の解釈として感情的な面だけでなく、展開を十分考え抜かれた最も理想的なアルバムといえるでしょう。ですから、様々な賞を受賞するのも納得がいくのも当然。

超名曲『ワルトシュタイン』『熱情』を含む作品を3曲収録。彼は今まで録音に使用した楽譜は、ボン・ベートーヴェン・ハウスのアーカイヴに保存されているベートーヴェンの自筆譜を使用しています。彼ならでは着眼点は、そこから様々な演奏表現を見出すことに成功し、今までにない爆発的なエネルギーを表現していきます。
【録音】2003年8月6日 プフォルツハイム・コングレスセンター(第21番)、2008年6月3&4日 ケルン・ドイチュランド放送スタジオ(22&23番) ハイブリッドSACD仕様 (CD Stereo / SACD Stereo / SACD Multi 5.0)

777667-2
\2600→\2390
ベートーヴェンの親友
 アントニオ・カシミール・カルテッリエリ:交響曲全集
 1.交響曲第1番/2.交響曲第2番/
 3.交響曲第3番/4.交響曲第4番
エヴァーグリーン交響楽団/
ゲルノート・シュマルフス(指揮)
 ポーランドの地方都市グダニスク(ドイツ語ではダンツィヒ)で生まれたカルテッリエリ(1772-1807)。オペラ歌手であった両親から初期の音楽教育を受けましたが、13歳の時に両親が離婚、彼は母と共にベルリンに移住し、同時期に作曲を学びはじめます。その後ベルリンへ行き、サリエリの弟子となりました。ベートーヴェンの熱心なプロモーターでパトロンであったロブコヴィッツ侯爵が主催したコンサートで、オラトリオ「ユダヤの王ジョアス」を演奏(その時のコンサートではベートーヴェンも演奏しています)、大好評を得たことでも知られています。
 ベートーヴェンの親友でもあり、しばしば初演の手伝いをしたとも伝えられます。そんなカルテッリエリによる交響曲は、古典派の形式を遵守しながらも、流麗で、一筋縄ではいかない力強さを秘めています。
 録音 2011年1月25-27日Taiwan, Keelung City Cultural Center, Keelung City, Taipei,


旧譜
そのオラトリオ「ユダヤの王ジョアス」

MD+G
33807482
(2CD)
\2990
アントニオ・カシミール・カルテッリエリ:
  『オラトリオ「ユダヤの王ジョアス」(全曲)』
カタリーナ・カンマーローアー(Ms: ジョアス),
トーマス・クヴァストホフ(Br:ジョイアーダ),
ゲザ・ホッペ(Sp:ゼビア),
インゲボルク・ヘルツォーク(Sp:アタリア),
ヒューゴー・マレット(T:イシマエル), 他
ゲアノート・シュマルフス(指揮) 
デトモルト室内管弦楽団,
ギュータースロー・バッハ合唱団
ベートーヴェンの友人、カルテッリエリの貴重なオラトリオ
 カルテッリエリ(1772-1807)はグダニスクに生まれ、サリエリやアルブレヒツベルガーに作曲を学びました。彼の友人でもあったベートーヴェンよりも当時有名だった彼のオラトリオ「ユダヤの王ジョアス」は、イタリアの情熱を取り入れた画期的な作品。復讐アリア、狂気のシーン、熱心な祈りなどが取り入れられ、絶賛を浴びました。この曲の初演日には、ベートーヴェンもヴィオラ奏者として参加しています。彼の重要なこの作品を、現在デトモルト音楽大学の教授のゲアノート・シュマルフスがイタリアの図書館にて自ら発見し、校訂し演奏録音したのが当盤。しばらく生産中止となっていましたが、生誕240年を記念して再発売となりました。
録音:1996年12月5〜10日、デトモルト音楽大学 [デジタル:セッション]

777345-2
(2SACD-Hybrid)
\6000
北ドイツのバロック・オルガン第9集
 ヒエロニムス・プレトリウス:オルガン作品集

<マニフィカトからの作品全集>
 1第1旋法から第8旋法のマニフィカト/2.マニフィカト・ゲルマニセ/
<その他のオルガン作品集>/
 1.わが死の時に臨みて/2.恵み深き光の創り主よ/
 3.来たり給え、創造主なる聖霊よ/
 4.いざ来ませ、異邦人の救い主よ/
 5.われらの主キリスト、ヨルダンの川に来れり/
 6.キリエ・スンムム/荒野の果てに/
 7.サンクトゥス・スンムム/8.セクエンツァ/
 9.聖霊の恵みは、私たちと共に/
 10.エジプトのイスラエルからの解放
フリードヘルム・フランメ
(1624年製ドイツ、タンゲルムンデ,
聖シュテファン教会シェーラー・オルガンを演奏)
 大好評シリーズの最新作は、北ドイツ、後期ルネサッンス期に活躍した作曲家ヒエロニムス・プレトリウス(1560-1629)の作品集です。彼はハンブルクに生まれ生涯のほとんどをその地で過ごしました。数多くの宗教曲を書き、また、オルガン伴奏による「四声のコラール集」を編集した最初の作曲家であり、この作品はプロテスタント教会の基準ともなっています。彼のオルガン作品のうち、9曲はマニフィカトからの編曲で、これらは既存のメロディ=定旋律を用い、精緻な手法によって書かれているもので、オルガン独奏に置き換えることで、一層磨き抜かれた対位法が味わえます。歴史あるオルガンの響きにも圧倒されます。
 録音 2007年8月1-4日St. Stephanskirche, Tangermunde,
777678-2
(SACD-Hybrid)
\3000
シャルル=マリー・ウィドール:オルガン交響曲第2集
 1-2.オルガンと管弦楽のための交響曲第3番ホ短調 Op.69/
 3-8.オルガン交響曲第7番イ長調 Op.42-3
クリスチャン・シュミット(オルガン)/
バンベルク・シンフォニカー/
シュテファン・ショーヨム(指揮)
 フランス有数のオルガン奏者で、作曲家でもあったウィドール(1844-1937)は、わずか25歳でサン・シュルピス教会の終身オルガニストに就任し、以降64年間の長きに渡って、このオルガンを演奏し続けました。彼はバッハの作品を愛し、フランス国内にバッハ作品を普及させることに力を注いだことでも知られています。自身の作品もドイツ音楽の影響を受けたものが多く、10曲あるオルガン交響曲(これは全てオルガンソロ)も、極力転調や半音階使用を抑えた、聴きやすい音楽となっています。このアルバムで注目したいのでは、Op.69の「オルガンと管弦楽のための交響曲」。あまり演奏されることはありませんが、これこそ完全無欠の音響とも言えるべき華やかな作品で、ウィドールの目指した世界が理解できるような気がします。SACDハイブリッドです。
 録音 2008年10月9-12日 Bamberger Konzerthalle…1, 2010年10月11-14日Abteikirche Saint-Ouen in Rouen (France)…2

777514-2
\2000→\1890
ブエノスアイレス生まれ、コンスタンティノ・ガイト
 ピアノと弦楽器のための室内楽作品集

 1.ピアノ三重奏曲Op.25/
 2.チェロとピアノのためのソナタOp.26/
 3.2台のヴァイオリンとヴィオラ、チェロ、ピアノのための五重奏曲Op.24
ザラストロ四重奏団/
アグスティーナ・エレーラ(ピアノ)
 アルゼンチン、ブエノスアイレスに生まれたコンスタンティノ・ガイト(1878-1945)は、イタリア移民であった父からヴァイオリンを学び、その後、フリアン・アギーレからピアノの教えを受けました。政府より奨学金を得て、父の祖国であるイタリアに留学し、22歳までナポリ王立音楽院で学んでいます。その後は、「アルゼンチン音楽の創始者」として活躍し、数多くの作曲家を育て、また自身も多くの作品を残しています。オペラから室内楽、歌曲に至るまで多岐に渡りますが、ここに収録されている室内楽は、1916年から1918年頃に書かれたもので、流麗な表現が魅力的です。ここでピアノを演奏しているエレーラは作曲家の曾孫にあたり、この演奏に際しても「曾祖父に対して最大の敬意を払い、その作品を知ってもらいたい」と意気込みを述べています。
 録音 2009年3月14-16日Radiostudio Zurich
777623-2
\2000
「美しきアーモンド」
 スクアルチャルーピ写本よりバッラータ、カッチャ、マドリガーレ集
アンサンブル「パラティノ87」
<メンバー>
マリア・ヨナス(ヴォーカル)/
ジャン・アクトマン(ヴィエール)/
マルク・レウォン(リュート/クィンテルネ/ヴィオラ・ダルコ/ヴォーカル)/
マイク・ヘルツィヒ(リコーダー/ポルタティフ・オルガン)
 15世紀のフィレンツェで編纂されたイタリアの豪華装飾写本の一つである「スクアルチャルーピ写本」は、14世紀のイタリア「トレチェント音楽(イタリア最初の多声音楽文化で名前は1300年代を表す)」を伝える資料として貴重なものです。ここに含まれているのは353曲の世俗歌曲で、各々の作曲家は、ロレンツォ・ダ・フィレンツェ、フランチェスコ・ランディーニ、ドナート・デ・フィレンツェ、ヴィンツェンツォ・ダ・リミニ、ジョヴァンニ・ダ・カッシャ、バルトリノ・ダ・パドヴァ、ヤコボ・ダ・ボローニャ、そしてニコラ・ダ・ペルージャとなります。
 宗教作品とはまた違った、とてもシンプルでメロディアスな作品は、当時の文学と密接な関係を保ち、また上流階級の人々の暮らしをそのまま伝えてくれるものです。「パラティノ87」のきわめて親密なアンサンブルで、この贅沢な気分を味わってください。
 録音 2010年9月17-20日Deutschlandfunk Kammermusiksaal, Koln,

DSO LIVE/ダラス交響楽団・自主制作盤

 1900年に活動を開始したアメリカの名門オーケストラ、ダラス交響楽団による自主制作レーベル。
 1945年にアンタル・ドラティを音楽監督に迎え飛躍的向上を遂げたことで知られます。その後はパウル・クレツキ、ゲオルク・ショルティ、エドゥアルド・マータらの薫陶を受け、1994年から2006年まではアンドルー・リットンが音楽監督を務めていました。2008年にオランダ生まれのヤープ・ファン・ズヴェーデンを音楽監督に迎え、更なる飛躍が期待されています。本拠地であるモートン・マイヤーソン・シンフォニー・センターのホールは音響の良さでも定評があり、とりわけ天井近くに設けられた可動式の74のドアを自由自在に開閉することで残響が変えられるという、すばらしいホールの仕組みは、他では見ることができません。

DSOLIVE004
\2000
現代史をリアルに描く傑作
 スティーブン・スタッキー:1964年8月4日

  1.最も悲しい瞬間/2.史学者たち/3.大統領執務室Ⅰ/
  4.私は戦いの一部になりたい/5.アメリカの隠れた本心/
  6.大統領執務室Ⅱ/7.悲歌/8.ミシシッピからの手紙/
  9.大統領執務室Ⅲ/10.8月4日/11.知っていたら/
  12.大切なのは忘れぬこと
インディラ・マハジャン(ソプラノ)/
ロドニー・ギルフリー(バス・バリトン)/
クリスティーン・ジェプソン(メゾ・ソプラノ)/
ヴェイル・ライドアウト(テノール)/
ダラス交響楽団&合唱団/
ヤープ・ファン・ズヴェーデン(指揮)
 この「世俗オラトリオ 1964年8月4日」は、アメリカの第37代副大統領および第36代大統領であった、リンドン・ベインズ・ジョンソン(1908-1973)の生誕100年を称えるためにスタッキー(1949-)が作曲、2008年9月18日に初演された作品です。とは言え、内容は重く、決してジョンソン大統領の働きを賛美したものではないことは確かです。
 1960年頃に激化したと言われるベトナム戦争ですが、ケネディ大統領から政権を引き継いだジョンソン大統領は、1964年8月4日の北ベトナム海軍の魚雷艇誤爆事件(トンキン湾事件)を口実に、翌8月5日から大規模な軍事行動を行うこととなります。この作品は、その8月4日のジョンソン大統領とマクナマラ長官の行動に、同日、公民権運動の労働者の3人の遺体がミシシッピ州で発見された事件も絡め、ホワイトハウスの電話テープ、殺害された労働者の母親からの手紙、ジョンソン大統領のスピーチなどが巧妙に織り込まれた、緊迫感あふれる音楽を描き出しています。
 録音 ダラス マイヤーソン・シンフォニー・センター,マクダーモット・コンサート・ホール2011年5月6日 Engineers: George Gilliam and Roy Cherryhomes/Soundboard Recording, Producer, Recording Editor and Mastering Engineer: Paul Phillips, Executive Producers: Mark Melson and Aldert Vermeulen

GRAND PIANO


Weinberg: Complete Piano Works Volume 2
GP607
\2000→\1590
ワインベルク:ピアノ作品全集第2集
 1-10.パルティータOp.54
  <前奏曲/コラール/セレナーデ/サラバンド/インテルメッツォ/
  行進曲/アリア/オスティナート/エチュード/カノン>/
 11-13.ピアノのためのソナチネOp.49/
 14-17.ピアノ・ソナタ第4番ロ短調 Op.56 ※1-13…世界初録音
アリソン・ブリュースター・フランツェッティ(ピアノ)
録音 2010年6月25-26日アメリカ ニュージャージー、ジーン&シェリー・エンロウ・リサイタル・ホール
 ポーランドで生まれ、ロシアで活躍した作曲家ワインベルク(1919-1996)のピアノ作品集第2集です。ここでは1950年から1955年までの作品を収録しています。10の小品からなる「パルディータ」の簡潔な書法の中に込められた歌心(とりわけ第7曲のアリアは息を飲むほどの美しさ)。そしてやはり抒情的な表情を持つ「ソナチネ」、作曲当時、民謡に魅せられていたワインベルクの心意気を表現したかのように親しみ易い曲想の「ソナタ」。この3つの作品に漂う独特の作風に触れてみると、彼がどれほどまでに独自の作風を模索していたかがわかるのではないでしょうか?

Joachim Raff: Piano Works Volume 2
GP612
\2000→\1590
ラフ:ピアノ作品集第2集
 1-3.幻想的ソナタOp.168/
 4-26.創作主題による変奏曲Op.179/
 27-30.4つの小品Op.196…世界初録音
  <アシの茂みに/子守歌/ノヴェレッテ/即興曲>
チャ・グエン(ピアノ)
 録音 2011年6月25-26日UK モンマス,ウィアストン・コンサート・ホール
 知られざるスイスの作曲家ヨーゼフ・ラフ(1822-1882)。最近彼の作品への注目度が高まっていますが、このシリーズもその一連の流れに大きく寄与するものとなるでしょう。この第2集に収録されているのは、1871年前後の作品で、彼のキャリアの頂点に位置する充実の音に満ちています。リストよりもシューマン的な味わいを持つ「幻想的ソナタ」、微妙なゆらぎ感のある主題を、とことんまでに変容させた「変奏曲」、詩的で抒情的な煌めきが美しい「4つの小品」と、ラフの音楽の持つ深い味わいを感じることができるはず。

Johann Baptist Cramer: Piano Works
GP613-14
(2CD)
\3000→\2390
これは貴重かも・・・
 クラーマー:ピアノのための練習曲

〈CD1〉
 1-42.クラーマー:ピアノのための練習曲第1集Op.30/
 43-50.ブゾーニ:10のピアノ練習帳より…
  第7集クラーマーによる8つの練習曲
   <第1番 ハ短調/第2番変ロ長調/第3番ニ長調/第4番ニ長調/
    第5番ハ長調/第6番イ長調/第7番ト長調/第8番変イ長調>/
〈CD2〉
 1-42.クラーマー:ピアノのための練習曲第2集Op.40
ジャンルカ・ルイージ(ピアノ)
 …CD1:1.4.9-10.13-14.16.18.21.29.35.39.43.47、
  CD2:2.5-7.13.18.22.24.26.29-30.36-37.42/
アレッサンドロ・デリャヴァン(ピアノ)
 …CD1:2-3.6.11.19-20.22.24.26-27.30.32.36-37.
   40-42.45-46.49-50.31-33、
   CD2:3.8.10.12.14-15.17.25.27.39.41./
ジャンパオロ・ストゥアーニ(ピアノ)
 …CD1:5.7-8.12.15.17.23.25.28.31.
    33-34.38.44.48、
   CD2:1.4.9.11.16.19-21.23.28.34-35.38.40.
2011年5月18-20,30日,6月1日イタリア ヴィチェンツァ,バッサーノ・デル・グラッパ,ピエーヴェ・ストリカ・ディ・サント・エウセビオ
 ピアノを学んでいる人は、大半の人が「クラーマー=ビューロー」という作曲家が書いたと思っている(に違いない)60の練習曲。実はヨハン・バプティスト・クラーマー(1771-1858)が作曲した第5巻からなる84曲の練習曲をハンス・フォン・ビューロー(リストの娘コジマの元夫)が、改訂したものであり、日本でもおなじみの練習曲として定着したものなのです。ここでは、本来の姿である84の練習曲を全てお聴きいただけます。この練習曲はベートーヴェンの甥カールが練習用として用いたほか、クララ・シューマンもピアノを学ぶ際、父から与えられたことで知られています。
 また他の後世の作曲家に与えた影響も大きく、ここに収録されたブゾーニ(1866-1924)の作品は、自らが作曲した「10の練習帳」の中に含まれているもので、クラーマーの曲を元にしながらも、もっと難しくなっています。演奏する楽しみと聴く楽しみをお届けいたします。

NAXOS 1CD¥1100



8.572749
コダーイ:ハーリ・ヤーノシュ組曲/ドホナーニ:小協奏曲他
 1-6.コダーイ:「ハーリ・ヤーノシュ」組曲
  <前奏曲:おとぎ話は始まる/ウィーンの音楽時計/
  歌/戦争とナポレオンの敗北/間奏曲/皇帝と廷臣たちの入場>/
 7.ドホナーニ:チェロと管弦楽のための小協奏曲/
 8.コダーイ:ガランタ舞曲
ヤーノシュ・シュタルケル(チェロ)…7/
シアトル交響楽団/
ジェラルド・シュウォーツ(指揮)
 コダーイ(1882-1967)の「ハーリ・ヤーノシュ」は本来は劇音楽として書かれた作品です。もともとはハンガリーの詩人ガライ・ヤーノシュの「Az obsitos(兵士の休日・・・カールマンもこの題材でオペレッタを作曲)」に登場する荒唐無稽な話を語る“自称”冒険家の物語で、これを元にパウリニとハルシャーニが台本を書き、コダーイが音楽を担当、「5つの冒険」というジンクシュピールができたもので、この中から6曲を抜粋したものが、現在演奏されるこの「ハーリ・ヤーノシュ組曲」というわけです。曲ごとに使用する楽器が異なり、ハンガリーの民族楽器ツィンバロンまで登場するという楽しいもので、聴いているだけで夢心地になれそうな想像力に富んだ音楽です。
 ブダペスト・フィルハーモニック協会80周年記念のために書かれた「ガランタ組曲」も心躍る舞曲です。同時収録のドホナーニ(1877-1960)のチェロ協奏曲は、単一楽章でありながらも、本格的な協奏曲であり、抒情的で美しいメロディに満ちた聴きごたえのある名作。名手シュタルケルの納得の演奏が花を添えています。


8.572922
ラ・ヴェッキアの快進撃続く
 ブゾーニ:クラリネット小協奏曲・ディヴェルティメント

 1.喜劇序曲Op.38(1897)/
 2.インディアンの日記第2集より「幽霊の輪舞の歌」Op.47(1915)/
 3.アルレッキーノのロンドOp.46(1915)/
 4.クラリネット小協奏曲変ロ長調Op.48(1918)/
 5.フルートと小オーケストラのためのディヴェルティメントOp.52(1920)/
 6.踊りのワルツOp.53(1920)
ジャンマルコ・カッサーニ(クラリネット)…4/
ラウラ・ミングッツィ(フルート)…5/
ジャンルカ・テッラノーヴァ(テノール)…3/
ローマ交響楽団/
フランチェスコ・ラ・ヴェッキア(指揮)
 イタリアで生まれ、ドイツを中心に活躍したピアニスト、作曲家、そして音楽教師ブゾーニ(1866-1924)。彼は音楽学者としても名高く、当時の音楽の潮流を的確に把握し、「新古典主義」を提唱したり、音楽の未来像として、微分音や初期の電子音楽までをも手中に収めた人でした(実際には作曲していませんが)。そんな彼ですから、作風も非常に幅広いのですが、ここでは彼の作品の中でもとりわけ「古典主義」に拠るものをご紹介いたします。明快な「喜劇序曲」や、モーツァルト的な清明さを湛えた単一楽章の「クラリネット協奏曲」、J.シュトラウス2世を思わせる楽しさと、世紀末特有の重苦しさを持ち併せた「踊りのワルツ」、などなどウィットに富んだ作品が並びます。イタリア物を振らせたらピカイチのラ・ヴェッキアの才気渙発な指揮でお楽しみください。


NAXOSイタリアものでベストセラー続出!
ラ・ヴェッキアのカセッラ作品集

8.572413
¥1100
カセッラ:交響曲第 1 番ロ短調 Op.5 他
 1-3.交響曲第1 番ロ短調 Op.5(世界初録音)/
 4-6.ピアノ,ティンパニ,パーカッションと弦楽のためのOp.69
デシレ・スクックリア(ピアノ)…4-6/
アントニオ・セラヴォーロ(パーカッション)…4-6/
ローマ交響楽団/
フランチェスコ・ラ・ヴェッキア(指揮)
 最近、人気が復興しつつあるイタリアの作曲家、カセッラ(1883-1947)の管弦楽作品を4 枚のアルバムに収録するシリーズの第1 作です。世界初録音となる交響曲第1 番は、作曲家の23 歳の誕生日の前日に完成された作品です。パリ音楽院でフォーレに作曲を学んだ彼らしく、先人の影響も多分に認められますが、至るところに若き自信のようなものも感じられ、独自の道を切り開こうとする青年の苦悩が散りばめられているかのようです。暗く垂れこめた雲の間から光が射すかのように美しい第2 楽章に心惹かれぬ人はいないでしょう。かたや1943 年に作曲された「協奏曲」はまるで筋肉が収斂するかのようなメカニカルで躍動的な音楽です。40 年ほどの年月を経ると人はこのように変化していくのですね。しかし終楽章にはまたロマンティックな風景に立ち返ります。これが彼における原風景なのかもしれません。

8.572414
¥1100
カゼッラ:交響曲第 2 番ハ短調 Op.12 他
 1-4.交響曲第 2 番ハ短調 Op.12…世界初録音/
 5.ピアノとオーケストラのための「深夜に」Op.30bis
ユ・ソンヒ(ピアノ)…5/
ローマ交響楽団/
フランチェスコ・ラ・ヴェッキア(指揮)
 1910 年4 月17 日、マーラー自身の指揮による「復活交響曲」がフランスのシャトレ劇場に鳴り響きました。その時、ドビュッシーは途中で退場してしまいましたが、若き作曲家カゼッラ(1883-1947)の体は興奮で打ち震えていました。そんな強い感銘を受けたカゼッラがこの交響曲を書いたのは当然の成り行きと言えるでしょう。最初の音、そして打ち鳴らされる鐘の音。これはまさにマーラーそのもの。人間の苦悩を一身に背負ったかのような悲痛な表情を見せています(この交響曲は結局公表されることなく、すっかり忘れ去られてしまっていたものですが、あまりにもマーラーの影響が強いことに気づいた彼自身が封印してしまったのでしょうか? )。
 イタリア人でありながら、ドイツ音楽へ深く傾倒した彼の根底には、こういう事情があったようです。同じく公表されることのなかった、彼の第1 番の交響曲は、下記8.572413 で聴くことができます。

8.572415
¥1100
カゼッラ:交響曲第3番他
 1-4.シンフォニア(交響曲第3番) Op.63(1939-1940)/
 5.英雄のエレジーOp.29(1916)
ローマ交響楽団/
フランチェスコ・ラ・ヴェッキア(指揮)
 NAXOSのカゼッラ(1883-1947)・シリーズは回を重ねる毎に少しづつ人気が高まってきています。このアルバムには、2つの世界大戦後に書かれた2つの作品が収録されています。焼けつくような不協和音と、慟哭に満ちた「英雄のエレジー」は、第1次世界大戦の犠牲となったイタリア人兵士へのオマージュ。交響曲第3番は、、第1番、第2番の交響曲が書かれてから、およそ30年を経てから作曲されたもの。その間カゼッラは交響曲という作品を書きたいという欲求に突き動かされることがなかったとのことですが、シカゴ交響楽団の創立50周年の記念に作品を委嘱されたことで、「自分の今の思いを託すには、交響曲という形が最もふさわしい」と悟った彼は、自分の持てる力をこの第3番の交響曲へ全て注ぎ込みました。新古典派や、当時のアメリカの作曲家たちの影響も感じられますが、第2楽章の美しい部分や、スケルツォ楽章などは紛れもなくカゼッラ独特の音楽です。
Casella: Notte di maggio
8.572416
¥1100
カゼッラ:五月の夜 Op.20・チェロ協奏曲
 1.声楽と管弦楽のための「五月の夜」 Op.20…世界初録音/
 2-4.チェロ協奏曲 Op.58/
 5-9.ピアノと少管弦楽のための
  D.スカルラッティの音楽によるディヴェルティメント
  「スカルラッティアーナ」
 <シンフォニア/メヌエット/カプリッチョ/パストラーレ/終曲>
アリヴィア・アンドレイニ(メゾ・ソプラノ)…1/
アンドレア・ネフェリーニ(チェロ)…2-4/
ユ・ソンヒ(ピアノ)…5-9/
ローマ交響楽団/
フランチェスコ・ラ・ヴェッキア(指揮)
 NAXOS レーベルが力を注ぐ、アルフレード・カゼッラ(1883-1947)の作品集。今回は声楽曲とチェロ協奏曲、そして彼が研究していたスカルラッティの音楽に基づいた管弦楽作品と、広範囲に渡る曲を収録しました。「5 月の夜」はストラヴィンスキーの「春の祭典」に触発されて書かれた作品で、不可解な月の光が広がる夜から、光溢れる夜明けまでを入念に描いています。同じくストラヴィンスキーのプルチネルラを思わせる「スカルラッティアーナ」、タイトルこそは付されていないものの、新古典主義的な音の動きを持つ1934 年に書かれたチェロ協奏曲、と、カゼッラが目指した音楽の方向が見えるような曲ばかりが選ばれています。


8.572863-64
(2CD)
低音がボンボン響く!
 マンチェスターのガンバ曲集(1660年頃)

<CD1>
 1.第1集-1 メアリー女王のダンプ/
 2.第3集-11 パヴァン/3.第1集-22 無題/
 4.第1集-3 フォーチュン/
 5.第1集-4 ロビンフッドは緑の森に去り/
 6.第1集-13 前奏曲/7.第1集-5 私を傷つけぬ人は誰/
 8.第1集-6 ダフネ/9.第1集-7 Monusier's Allman/
 10.第1集-9 ラクリメ/
 11.第1集-11 男ひとりに女ひとり/
 12.第3集-10 コラント/13.第3集-8 コラント/
 14.第1集-8 Salte pitts/15.第1集-21 無題/
 16.第3集-12 ポンポン/17.第1集-19 無題/
 18.第2集-2 コラント/19.第2集-3 コラント/
 20.第1集-27 サラバンド/21.第1集-26 無題/
 22.第1集-17 無題/23.第1集-16 無題/

<CD2>
 1.第1集-2 どうみても/2.第2集-1 Malte Man/
 3.第3集-6 無題/4.第1集-10 建物/
 5.第1集-15 前奏曲/6.第1集-12 ナイチンゲール/
 7.第1集-18 無題/8.第2集-4 王の仮面/
 9.第1集-25 前奏曲/10.第3集-7 アルマイン/
 11.第3集-14 コラント/12.第3集-13 サラバンド/
 13.第13集-4 無題/14.第11集-1 アルマイン/
 15.第3集-15 パヴァン/16.第1集-14 前奏曲/
 17.第3集-5 コラント/18.第3集-3 コラント/
 19.第10集-9 サラバンド/20.第1集-23 無題/
 21.第1集-20 無題/22.第16集-1 無題/
 23.第1集-24 サラバンド
ディートマー・バーガー(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
 まずそのリアルな重低音に驚くでしょう。
 この「マンチェスター・ガンバ・ブック」は1660年頃に編纂されたヴィオール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)の曲集で、22種類のチューニングによる248曲の作品が含まれた貴重なタブラチュア写本です。原本は1909年に音楽学者ヘンリー・ワトソンが入手し、彼の音楽コレクションとして保管されているもので、当時の奏法や装飾音の付け方など、興味深い事項が掲載された、演奏者のみならず研究者にとっても貴重な文献です。含まれている作曲家は多岐に渡り、ほとんどが現在では忘れられている人たちですが、中にはスマルテやフェラボスコの名前も含まれていて、好事家なれば垂涎間違いなしと言えそうです。

Xaver Dussek: Four Symphonies
8.572683
F.X.ドゥシェク:4つのシンフォニア集
 1-3.シンフォニアト長調Altner G4/
 4-6.シンフォニア変ロ長調Altner Bb2/
 7-9.シンフォニアイ長調Altner A3/
 10-13.シンフォニア変ロ長調Altner Bb3
ヘルシンキ・バロック管弦楽団/
アーポ・ハッキネン(指揮)
 チェコ生まれの作曲家、チェンバロ奏者フランツ・クサヴァー・ドゥシェク(1731-1799 ヤン・ラディスラフ・ドゥシークとは別人です)のシンフォニア集です。彼はモーツァルトの友人であり、当時のプラハにおける管弦楽作品の主要な作曲家でした。彼の作品はホフマン、ディッタースドルフなどと同等の影響力を有していたもので、まさに“正統派18世紀音楽”たる風情を醸し出しています。各々の楽器の使い方も特徴的で、この独特な響きはモーツァルト作品にはあまり見られないものでしょう。
 彼の作品は8.555878でも「3つのシンフォニア」が聴けますが、オーケストラ、指揮者の違いが際立つところがとても面白く、この点での聴き比べも興味深いところです。


8.559718
ピーター・メニン:モビー・ディック&交響曲第3番・第7番
 1.管弦楽のためのコンチェルタート「モビー・ディック」/
 2-4.交響曲第3番/
 5.交響曲第7番「ヴァリエーション・シンフォニー」
シアトル交響楽団/
ジェラルド・シュウォーツ(指揮)
 イタリア移民の家庭に生まれ、W.シューマンやD.ダイアモンドらと、アメリカ近代音楽の基礎を作ったピーター・メニン(1923-1983)の作品集です。
 先進的な作風が特徴的で、半音階手法を駆使したダイナミックな音楽は、当時の聴衆にはうけが悪かったようですが、今になって改めて聞いてみると、逆に伝統に則った素晴らしい音楽として耳に残るものです。彼の作品のほとんどは、純粋音楽であり、具体的な内容を持つものではありませんが、唯一の例外が、ハーマン・メルヴィルの「白鯨」によるコンチェルタート「モビー・ディック」です。最初はオペラとして着想されたのですが、結局、彼は一つの音楽物語としてこの作品を書きあげました。途方もないエネルギーを秘めた熱い曲には驚きを禁じ得ません。
 伝統的な3楽章形式で書かれた「第3番」、瞑想的な雰囲気で始まり、大きな起伏が素晴らしい「第7番」の交響曲も見事です。


8.572350
マックスウェル・デイヴィス:交響曲第3番&クロス・レーン・フェア
 1-4.交響曲第3番(1984)/
 5-13.クロス・レーン・フェア
  <イントロダクション-/フェアグラウンド-/
   ゴースト・トレイン-/変わり目-/ヒゲ女と五本脚の羊-/
  変わり目-/ジャグラー-/変わり目-/婉曲->
   ※Coliins Classicsより移行盤
マーク・ジョーダン
(ノーザンブリアン・パイプ)…5-13/
ロブ・リー(バウロン)…5-13/
BBCフィルハーモニック/
マックスウェル・ディヴィス(指揮)
 様々な要素をたくさん詰めたマックスウェル・デイヴィス(1924-)の作品は、熱狂的なファンを多く生み出していますが、この交響曲第3番と、クロス・レーン・フェアは、まさに「カオス的な美しさ」に満ち溢れた作品といえるでしょう。交響曲第3番はルネサンス建築にも似た構造を持ち、静謐な中世の聖歌と、劇的な感情が交錯する中に漂う幻影と鳥の声、激しい波が打ち寄せる海岸の風景などが見え隠れします。聴き手は自由な幻想を巡らせ、音の流れに身を任せるばかり。「クロス〜」は、作曲家が子ども時代に訪れた遊園地の思い出に触発された作品で、アイルランドの伝統楽器と室内オーケストラのための小粋な曲です。


8.559717
ホヴァネス:交響曲第1番「追放者」・第50番「セント・へレンズ山」他
 1-3.交響曲第1番「追放」Op.17-2(1936/1970改編)/
 4.日本の木版画による幻想曲Op.211(1965)/
 5-7.交響曲第50番「セント・ヘレンズ山」Op.360(1982)
ロン・ジョンソン(マリンバ)…4/
シアトル交響楽団/
ジェラルド・シュウォーツ(指揮)
 アルメニア系の父親と、スコットランド系の母親の元に生まれたアラン・ホヴァネス(1911-2000)は、生涯に400曲以上の作品を書き、とりわけ、交響曲はなんと67曲も残しています。彼の作品に漂う神秘的な雰囲気は、両親から受け継いだ民族音楽の影響に加え、若い頃に影響を受けたシベリウスの作品と、インドやハワイ、日本、韓国の伝統音楽などが密接に絡み合って醸し出されたものであり、類を見ない美しさに満ちています。
 彼の記念すべき第1番の交響曲は、「追放」と名付けられたもので、オスマン帝国によるアルメニア人虐殺の史実から着想を得て作曲されています。第50番の交響曲は、1980年に噴火したセントヘレンズ火山の恐るべきパワーにインスパイアされた曲。マリンバが驚くほど日本風のメロディを奏でる「幻想曲」も聞きものです。

8.572931
チャイコフスキー:バレエ音楽「眠りの森の美女」Op.66(ハイライト)
 1.序奏/2.行進曲-妖精の入場/3.踊りの情景/
 4.パ・ド・シックス/5.流麗に、三色ヒルガオの精/
 6.パンくずの精/7.カナリアの精-歌って/
 8.激しさの精/9.リラの精/10.コーダ/
<第1幕>
 11.ワルツ/12.パ・ダクション-ばらのアダージョ/
 13.コーダ/14.フィナーレ/
<第2幕>
 15.幻:間奏曲と情景/16.パノラマ/
 17.交響的間奏曲/18.フィナーレ/
<第3幕>
 19.結婚式:行進曲/20.結婚式:ポロネーズ/
 21.パ・ドゥ・カトル/22.銀の精のヴァリアシオン/
 23.ダイヤモンドの精のヴァリアシオン/
 24.パ・ドゥ・カトル/25.シンデレラとフォルチュネ王子/
 26.コーダ/27.アポテオーズ
  ※8.550490-92より抜粋
スロヴァキア国立フィルハーモニー管弦楽団/
アンドリュー・モグレリア(指揮)
 本来は3時間もの長編であるチャイコフスキー(1840-1893)の名作バレエ。ここから聴きどころを抜粋するというのは、なかなか至難の業ですが、このアルバムはうまく名曲を抽出。この作品のテーマである「善の力と悪の力の葛藤」にはあまり触れることなく、オーロラ姫の誕生と結婚の場面を中心とした美しい流れを作り出すことに成功しています。夢のように美しい音楽は、きっと誰もが胸の奥にしまってある大切な小箱を開ける鍵となるに違いありません。


8.572757
ニテロイ-隠された水〜ギター・デュオ作品集
 1-9.スティーブン・ゴス(1964-):
  ナマモノと調理済みのもの(2004)(抜粋)/
 10-12.スティーブン・ゴス:静かな海(2009)/
 13-14.クリストファー・ウィリアム・ピアース(1974-):
  アダージョとフーガ/
 15-17.クリストファー・ウィリアム・ピアース:
  2台のギターのための3つの小品/
 18.ローラン・ディアンス(1955-):ニテロイ-隠された水/
 19-21.ローラン・ディアンス:コム・デ・グラン
  ※10-21…世界初録音
クロマデュオ
<メンバー>
トレーシー・アン・スミス(ギター)/
ロブ・マクドナルド(ギター)
 近代における、最もエキサイティングなギター・デュオ曲集。1964年生まれのゴスの作品「ナマモノと調理済みのもの-Le Cru et le Cuit」のなんと楽しい事。ジャンゴ・ラインハルト風の曲から、アラビア風の曲まで、色々な味わいの曲が並びます。「静かな海」は武満徹へのオマージュですが、ドビュッシーとデューク・エリントンの面影も感じさせます。ピアースの2つの作品はバッハとドビュッシーに由来するものですが、ここでも他の作曲家(リゲティ)が大きな影響を与えています。ローラン・ディアスの「ニテロイ」はブラジルのリオ・デ・ジャネイロにある都市の名前で「隠された水」という意味をもつトゥピー・グァラニー語です。この作品はリオデジャネイロ市生まれの建築家オスカー・ニーマイヤー(この作品が書かれた当時103歳で、2012年の今も存命!)に捧げられており、彼が設計した美しい建物を彷彿させる流麗で神秘的な音楽となっています。


8.572463
イサシ:弦楽四重奏曲集第1集
 1-4.弦楽四重奏曲第0番ホ短調 Op.83(1908)/
 5-8.弦楽四重奏曲第2番イ短調 Op.27(1920)…世界初録音
イサシ弦楽四重奏団
<メンバー>
アンナ・ボヒガス(ヴァイオリン)/
シドニー・ボーガモント(ヴァイオリン)/
カーステン・ドーバーズ(ヴィオラ)/
マティアス・ヴァインマン(チェロ)
 スペイン、ビルバオ(北部の都市)出身のアンドレス・イサシ(1890-1940)。現在ではほとんど忘れ去られてしまった作曲家ですが、ここで聴ける弦楽四重奏曲はなんとロマンティックで美しいのでしょうか?スペインらしさよりもドイツ・ロマン派、もしくは北欧音楽の情緒を湛えているのは、彼が師事したフンパーディンクの影響によるものでしょう。グリーグやドヴォルザークにも似た楽想を持つ「弦楽四重奏曲0番」(死後出版)は、とりわけ若々しい息吹が感じられる佳作です。その12年後に書かれた第2番は、一転モダンな音楽となっています。この曲の第3楽章に現れるフーガは、組曲第2番の第3楽章が発展したもので、こちらは管弦楽作品集(8.557584)で原型を聴くことが可能です。
 NAXOSレーベルは、イサシの弦楽四重奏曲の3集からなる全集を刊行予定です。

BACH, C.P.E.: Keyboard Sonatas, Wq. 48, "Prussian Sonatas" (Alexander-Max)
8.572674
C.P.E.バッハ:プロイセン王のソナタ集Wq48
 1-3.ソナタヘ長調「プロイセン王ソナタ第1番」Wq48/1 H24/
 4-6.ソナタ変ロ長調「プロイセン王ソナタ第2番」Wq48/2 H25/
 7-9.ソナタホ長調「プロイセン王ソナタ第3番」Wq48/3 H26/
 10-12.ソナタハ短調「プロイセン王ソナタ第4番」Wq48/4 H27/
 13-15.ソナタハ長調「プロイセン王ソナタ 第5番」Wq48/5 H28/
 16-18.ソナタイ長調「プロイセン王ソナタ 第6番」Wq48/6 H29
スーザン・アレクサンダー=マックス(フォルテピアノ…ホフマン・グランド・ピアノ)
 J.S.バッハとマリア・バルバラの間に二男として生まれたカール・フィリップ・エマヌエル。彼は父の音楽よりも、テレマンの様式を色濃く受け継ぎ、複雑な対位法を駆使することよりも、旋律とハーモニーを生かした音楽を追求し、その作風は直接ハイドンやベートーヴェンに影響を与えたことで知られています。彼は20代の半ばからプロイセン王国の皇太子であるフリードリヒ(後のフリードリヒ大王)の宮廷でチェンバロ奏者として仕え、王の即位とともに、宮廷楽団員となり、ヨーロッパ全土で名前が知られるほどの有名な演奏家となりました。このアルバムに収録されているのは、フリードリヒ大王に献呈されたソナタ集であり、彼がいかに「先見の明」を持っていたかがつぶさにわかるものとなっています。整った形式の中に溢れる創意工夫、そして自由自在な楽想と色彩感溢れる和声は、確かに後世の作曲家たちの良き見本であり、また孤高の世界を樹立したと言えるでしょう。


8.559680
デル・トレディチ:ゴッサム・グローリー ピアノ作品全集第1集
 1.エオリア・バラード(ピアノ版)(2008)/
 2.ラヴェンダーのバラード(2004)/
 3.黄色のバラード(ガルシア・ロルカによる)(1997)/
 4.S/Mバラード(2006)/
 5-8.ゴッサム・グローリー(ニューヨーク・シティの4つの情景)(2004)
  <ウェスト・ヴィレッジの朝(前奏曲)/逸品(フーガ)/
  行方不明の塔(永続するカノン)/
  ウォールマンのスケートリンク
   (スケーターズ・ワルツによる大幻想曲)>
マーク・ペロキン(ピアノ)
 アメリカにおける「ネオ・ロマン主義運動の父」として知られるデル・トレディチ(1937-)のピアノ曲集です。
 彼の作品は、明快な調性感と、躍動するリズムに支えられた親しみやすいもので、初期の頃は、「不思議の国のアリス」にインスパイアされた作品で一世を風靡し、1980年にはピューリッツァー賞も受賞しています。NAXOSでは彼の全てのピアノ曲を3巻に分けてリリース。楽しい世界に遊んでいただこうという趣向です。第1集に収録されているのは、「バラード」と題された4つの作品と、ニューヨークの風景を描いた「ゴッサム・グローリー」です。トラック7で描かれているのは、2001年に崩壊したワールドトレードセンタービルであり、トラック8の「ウォールマンのスケートリンク」は、あのおなじみのワルツが壮大なファンタジーとして描かれます。


8.571291
イディル・ビレット最新録音/ソロ・エディション第4集
 シューマン:作品集

 1.アベッグ変奏曲Op.1/
 2-5.ピアノ・ソナタ 第2番ト短調 Op.22/
 6-8.幻想曲ハ長調 Op.17/
 9.トッカータハ長調 Op.7
イディル・ビレット(ピアノ)
 近年、ますます意欲的に活動を続けるイディル・ビレットの最新録音です。
 ここでは、“内省的”とされるシューマン(1810-1856)のピアノ曲を、極めて鮮烈に演奏し、エキサイティングな「ビレット・ワールド」を見せつけてくれます。快速テンポが印象的な「アベッグ変奏曲」、彼女があまりにも易々と演奏するために、演奏上においても、表現上においても、この曲の持つ困難さが全く感じられないという稀有なる名演「ピアノ・ソナタ第2番」、いつものように意表を突く表現が魅力的な「幻想曲」、流麗さの中に潜む砂利の感覚を楽しむ「トッカータ」と、ビレットならではの解釈が溢れています。


8.571275
イディル・ビレット/アーカイヴ・エディション第4集
 ショパン・スクリャビン・プロコフィエフ作品集
 1.ショパン(1810-1849):マズルカ第13番イ短調 Op.17-4/
 2.ショパン:マズルカ第33番ロ長調 Op.56-1/
 3.スクリャビン(1872-1915):ピアノ・ソナタ第10番ハ長調 Op.70/
 4-7.プロコフィエフ(1891-1953):ピアノ・ソナタ第2番ニ短調 Op.14/
 8-10.プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第7番変ロ長調 Op.83
イディル・ビレット(ピアノ)
 幅広いレパートリーで知られるトルコの名ピアニスト、イディル・ビレット。このアルバムは彼女が名プロデューサー、イルハン・ミナログルとともにFinnadarレーベルへ多くの録音を重ねていた時期のものです。
 主に電子音楽や現代音楽を中心としたLPレコードをリリースしていたレーベルですが、ビレットはウェーベルンやブーレーズ、ブークーレシュリエフなどの意欲的な作品を録音する傍ら、ショパンやプロコフィエフなどの「標準的な」レパートリーも録音し、これらも高い評価を受けたのでした。また、このディスクは、当時「最も音の良い」録音方式であった「direct-to-disc」を採用したものとしても知られるものです。

8.572137
ジェズアルド:マドリガル集第4巻(1596)
 1.清らかな澄んだ光よ/2.時には正直な欲望に/
 3.私は沈黙の中で静かでならなければならない(第1部)/
 4.無駄に、残酷に(第2部)/5.あなたは私に何をしているの?/
 6.この残酷で信心深き女性/
 7.私が思ったのと同じように(第1部)/
 8.おお、ここまで残酷な愛(第2部)/
 9.わが心よ、ああ、泣くことはない(第1部)/
 10.だから私を傷つけないで(第2部)/
 11.ルッツァッスキ(1545-1607):4声のトッカータ(オルガン・ソロ)/
 12.我が主の顔は死に覆われている/
 13.最後に溜息をつき、私は死ぬ(第1部)/
 14.人生は死を歓迎する(第2部)/
 15.彼女は結局のところ/16.私の心を伝えよう/
 17.見よ、従って私は死ぬだろう(第1部)/
 18.ああ、すでに私は血の気が引く(第2部)/
 19.私の心は燃えている/
 20.あなたの心に小さな愛があれば/
 21.太陽は明るく(6声-第1部)/
 22.わが光よ、戻っておいで(6声-第2部)
デリティエ・ムジケ/
マルコ・ロンギーニ(指揮)
 「高貴なる殺人者」として歴史に名を残す大作曲家、ジェズアルド(1566-1613)のマドリガル集の第4集です。この曲集には、妻とその恋人を殺害するという大事件を起こした後に書かれた、ジェズアルドの苦悩が伺われる曲が含まれており、他にも死の影に覆われた作品など、全体的に暗く重々しい色調となっています。
 もちろん彼特有の予期せぬ不協和音や、激しい感情表現、半音階的語法が顕著であり、時代の流れからはみだしてしまった悲しい天才を物語るかのような、ドラマティックな音楽が奏でられます。今作もデリティエ・ムジケによる迫真の演奏です。

8.572721-22
(2CD)
マイール:オラトリオ「サムエーレ」 サムエーレ…アンドレア・ローレン・ブラウン(ソプラノ)/
アンナ…ズザンネ・ベルンハルト(ソプラノ)/
エルカーナ…ライナー・トロスト(テノール)/
エリ…イェンス・ハマン(バス)/
ジモン・マイール合唱団/
インゴルシュタット・グルジア室内管弦楽団/
フランツ・ハウク(指揮)
 すでにNAXOSではおなじみの作曲家、ジモン(シモーネ)・マイール(1763-1845)の感動的なオラトリオです。
 サムエルは旧約聖書に登場するユダヤの預言者で、ヘブライ語で「彼の名は神」の意を持つ名前です。長きに渡って待ち望まれた子サムエル。母は神に感謝し、彼を司祭エリに仕えさせます。行い正しきサムエルはやがて神の声を聴き、「予言者」として認められ、宗教的指導者として讃えられます。このオラトリオは第1部で彼の誕生を描き、第2部で神の声を聞くまでを描き出します。
 この作品は、マイールの友人でもあったピエトロ・モラ(1755-1829)が大司教に就任した祝いとして書かれたもので、モラを偉大なるサムエルになぞらえることで、マイールの心からの献辞としたのでしょう。台本を書いたのはドニゼッティやヴェルディとも親交があったメレッリ(スカラ座の支配人としても知られる)で、彼はマイールの弟子でもありました。

NEWTON CLASSICS

Venetian Sacred Music
8802119
(3枚組)
\3000
ヴェネツィアの宗教作品集
<CD1>
 1-5.フランチェスコ・カヴァッリ(1602-1676):ミサ・コンチェルタータ/
<CD2>
 1-4.9〜16世紀にサン・マルコ寺院で奏された宗教音楽集
  <クリスマス/聖週間>/
 5-8.ヨハネス・デ・クアドリス(1410-1456頃):
  聖金曜日の行列と宣誓/
 9-13.聖マルコ祭/14-16.聖人祭/
<CD3>
 1.モンテヴェルディ:4声のミサと詩篇(1650)/
 2.カヴァッリ:ムジカ・サクレ(1656)/
 3.グランディ:天空の華(1619)/
 4.レグレンツィ: Humili voce(1619)/
 5.ロヴェッタ:ミサと伴奏付き詩篇(1639)/
 6.グランディ:Hodie nobis de caelo(1610)/
 7.モンテヴェルディ:グローリア(1641)
グルッポ・ヴォカーレ・エ・ストルメンターレ「シネ・ノミネ」…CD1/
カペッラ・ムジカーレ・モンテベリコ…CD2/
グルッポ・ヴォカーレ・エ・ストルメンターレ「ノヴァ・カンティカ」…CD2/
スコラ・マルチアーナ…CD3/
ラ・スタジオーネ・アルモニカ…CD3
 ヴェネツィアの最も有名な大聖堂、サン・マルコ寺院は福音記者マルコに捧げられたビザンティン建築を代表する記念建築物として知られています。黄金に煌めく壁と天井、そして2000個もの宝石が埋め込まれた黄金の衝立など、ヴィザンティンの名に鵜相応しい建物です。さて、この3枚組はサン・マルコ寺院で9世紀から17世紀にかけて演奏されたであろう作品を収録したものです。とりわけ興味深いのは、CD1に収録されているもので、古いヴェネツィアの聖歌や哀歌などを丹念に研究し、それらを丹念に復元するという気の遠くなる作業を経て、このような印象的、かつ大規模な作品が生まれました。イタリアの音楽学者、合唱監督、オルガニストであるヒュー・モーガンによるブックレットに詳細が記されています。
 録音 1989年5月12-19日コンドゥルメール・レコーディング・スタジオ…CD1/1994年8月17-21日コンドゥルメール・レコーディング・スタジオ…CD3/1995年10月2-19日アッバツィア・ディ・モンテベリコ…CD2 原盤…Rivoalto
Cherubini: Six Piano Sonatas
8802120
\2000
ケルビーニ:6つのピアノ・ソナタ集
 1-2.ピアノ・ソナタ第1番ヘ長調/
 3-4.ピアノ・ソナタ第2番ハ長調/
 5-6.ピアノ・ソナタ第3番変ロ長調/
 7-8.ピアノ・ソナタ第4番ト長調/
 9-10.ピアノ・ソナタ第5番ニ長調/
 11-12.ピアノ・ソナタ第6番変ホ長調
フランチェスコ・ジャンマルコ(ピアノ)
 1700年頃フィレンツェのメディチ家に仕えていたバルトロメオ・クリストフォリがフォルテピアノを発明して以来、作曲家たちはこの新しいメカニズムを持った魅力的な楽器のために数多くの作品を書くようになります。優しくまた大きく響く音色を持つ楽器は、演奏技法にも多大なる影響を与え、鍵盤楽器のための作品自体が大きく変化していくことは誰もがご存知でしょう。さてイタリアで生まれ1788年からパリに定住、オペラ作曲家として名を馳せたルイジ・ケルビーニ(1760-1842)です。彼は当時としては長命で、その作品はハイドンやベートーヴェンだけでなくシューマンやブラームスからも絶賛されるほどでした。彼も新しい楽器のためにソナタを書いていて、これらは当時ベートーヴェン作品にも匹敵するほどの人気を博していました。歌うように美しいメロディと端正な形式の中に絶妙な表現が含まれてます。
 録音 1990年5月10-15日ヴェネツィアスタジオ・シンテシ原盤…Rivoalto
Galuppi: Trio Sonatas
8802121
\2000
ガルッピ:2台のヴァイオリンと通奏低音のためのトリオ・ソナタ集
 1-3.ソナタ第1番イ長調/4-6.ソナタ第2番ヘ長調/
 7-9.ソナタ第3番ニ長調/10-12.ソナタ第4番ト長調/
 13-15.ソナタ第5番変ロ長調/16-18.ソナタ第6番ホ長調
アッカデミア・ヴィヴァルディアーナ・ディ・ヴェネツィア
<メンバー>
ステファノ・ツァンケッタ(ヴァイオリン)/
パオロ・ファソーロ(ヴァイオリン)/
ジュゼッペ・バルッティ(チェロ)/
ミケーレ・リウッツィ(ハープシコード)
 ヴェネツィアのラグーンにあるブラーノ島で生まれ、「イル・ブラネッロ」と称されたバルダッサーレ・ガルッピ(1706-1785)は、とりわけオペラ・ブッファの作曲家として知られていました。またオペラだけでなく、数多くのチェンバロ曲といくつかのオラトリオでも、その素晴らしい才能を見せつけました。とは言え、彼のトリオ・ソナタはほとんど聴かれることがなく、この6曲のソナタのスコアも演奏される機会のないまま、スウェーデンのウプサラ大学の図書館に眠っていたのです。これはスウェーデンの裕福な商人ルフェビュール(1708-1767)が、1750年頃にヨーロッパ全土を回って、数々の音楽資料を収集した際、このスコアのコピーを入手したためのだとか。
 なお、他社からリリースされたこの曲の録音より、こちらの方が若干日付が早いので、当盤が「初録音」となります。全て3楽章形式で書かれていますが、音楽は自由に飛翔し、豊かな感情表現が魅力的な作品です。
 録音 2010年10月12-15日サン・マルコパラッツォ・デッレ・プリギオーニ原盤…Rivoalto
Lorca & Bizet: Popular songs & Carmen suite
8802122
\2000
ロルカ:歌曲集/ビゼー:カルメン組曲
 1-13.フェレリコ・ガルシア・ロルカ(1898-1936):
  歌曲集(D.ザネットヴィチ編)
  <アンダ・ハレオ/ドン・ボイソのロマンセ/4つのメルローズ/
   ハエンの乙女たち/トランプの王様/
   モンレオンの若者たち/ゾロンゴ/18世紀のセビリャーナス/
   ナナ・デ・セビリア/チニータス酒場/巡礼者たち/
   三枚の葉/ラ・タラーラ>/
 14-19.ジョルジュ・ビゼー(1838-1875):
  カルメン組曲(F.M.トローバ・カルテット編)
  <前奏曲/ハバネラ/間奏曲(第3幕)/
  間奏曲(第2幕)/間奏曲(第4幕)/ジプシーの歌>
フランチェスカ・スカイーニ(ソプラノ)/
カルロ・スカルコ(ナレーション)/
フェデリコ・モレノ・トローバ・ギター・カルテット
<メンバー:アルフォンソ・バスキエラ/
ディノ・ドーニ/
ヴィットーニロ・ナラート/
マルコ・ニコレ>
 スペインの民間伝承に由来する2つの曲集です。ガルシア・ロルカの「歌曲集(ロマンセ)」は、幼い頃からアンダルシア地方の民族音楽に親しんできた彼が、ジプシーを主題に書いたもので、彼の演劇や詩のように大胆、かつ情熱的ですが、どうしても詩人としての側面ばかりが強調され、歌曲は比較的軽視されがちなのが残念なところ。とは言えフラメンコや闘牛士、密輸業者の歌である「アンダ・ハセオ」などエキサイティングな歌の数々は、非常に興味深いものと言えるでしょう。一方、「カルメン組曲」は、知らぬ者がないほどの有名曲ですが、ギター・カルテットで演奏することでより一層スペインらしさが増強され、魅力的なエネルギーの発散を感じることができるでしょう。
 録音 1999年5月2-8日ヴェネツィアINスタジオ原盤…Rivoalto
Marcello, B: Flute sonatas (12), Op. 2
8802123
(2枚組)
\2600
マルチェッロ:フルートと通奏低音のためのソナタ集Op.2
<CD1>1-6.ソナタ第1番-第6番/
<CD2>1-6.ソナタ第7番-第12番
トリオ・リゲンツィ
<メンバー:バスコ・マグノラート(フルート)/
ジュリアーノ・ヴィオ(チェロ)/
ミケーレ・リウッツィ(ハープシコード)>
イタリアの貴族の家系に生まれ、兄アレッサンドロも作曲家であったベネデット・マルチェッロ(1686-1739)。ロッティやガスパリーニに音楽を師事し、精力的に作品を発表しました。その数はほぼ700作とも言われ、その中にはカンタータなどの声楽曲や、オペラも含まれています(本人はオペラをあまり好きでなかったとも)。しかし、彼は政治家としても重大な職務を背負っていて、1730年にはポーラの施政官に任命されるなどの活躍が認められ、1738年には「カメルレンゴ(ローマ教皇庁の役職で、ローマ教皇の秘書長…本当にその任にあたったのか不明)」の称号まで受けているほどでした。そんな彼の作品ですが、どれも単純明快な旋律を持ち、適度な対位法が見られる端正なもの。同時期のヴィヴァルディ作品のような自由奔放さはないものの、見事なフォルムと芸術性が光ります。この演奏では、フルートが活躍しますが、本来は当時流行していたリコーダーに拠って演奏されたと考えられます(当時まだフルートの人気が高くなかった)。録音 1990年10月22-26日ヴェネツィアスタジオ・シンテシ原盤…Rivoalto

Frederica von Stade: Duets, Arias, Scenes & Songs
8802125
(4枚組)
\4000→\3690
フレデリカ・フォン・シュターデ:デュエット、アリア、情景、歌曲を歌う
<CD1.デュエット集>
 1-18.シューマン、ショーソン、シューベルト、A.シュカルラッティ、
 モーツァルト、サン=サーンス、ブラームスの作品/
<CD2.イタリア・オペラのアリア集>
 モンテヴェルディ、ロッシーニ、パイジェッロ、ブロスキ、
 レオンカヴァッロのアリア集/
<CD3.歌曲集>
 ダウランド、パーセル、リスト、ドビュッシー、
 カントルーブ、ホルの歌曲集/
<CD4.マーラー(1860-1911):歌曲集>
 1-4.さすらう若人の歌/5-6.子どもの不思議な角笛より/
 7-11.リュッケルト歌曲集より
フレデリカ・フォン・シュターデ(メゾ・ソプラノ)/
ナショナル・アーツ・センター管弦楽団/
マリオ・ベルナルディ(指揮)…CD2/
ロンドン・フィルハーモニック管弦楽団/
アンドリュー・デイヴィス(指揮)…4/
ジュディス・ブレゲン(ソプラノ)…CD1/
ジャニス・テイラー(メゾ・ソプラノ)…CD2/
マルティン・カッツ(ピアノ)…CD3 他
 1945年生まれのメゾ・ソプラノ歌手フレデリカ・フォン・シュターデの名唱集です。彼女はドイツ系アメリカ人の家庭に生まれ、1970年にメトロポリタン歌劇場にデビュー、以降多くの役柄を演じる傍ら、「サウンド・オブ・ミュージック」などのミュージカルにも出演、更に数多くのファンを獲得しました。過剰なヴィブラートを配した清潔な歌声のため、ズボン役も得意であり、またバロック・オペラでもひっぱりだこ。モンテヴェルディの「ウリッセの帰還」でも見事なアリアを披露。またカントルーブの「オーヴェルニュの歌」の名唱も知られています。それとは対照的に表情豊かなマーラーの歌曲も聴きものであり、この4枚組で多彩な彼女の表現を楽しむことができるでしょう。
In Taberna: Medieval Songs and Dances
8802126
\2000
タベルナで…メディーヴァル・パッション
 1.パドゥアナス/2.トレ・フォンタネ/
 3.A l'entrada del tens clar/
 4.エスタンピ・ロワイヤルVII/
 5.カルカッソとアモール/6.Astra tenenti/
 7.カレンダ・マヤ/8.Ce fu un mai/9.サルタレッロ/
 10.E vusssi'rebaltar/11.コンドゥクトゥス/
 12.ドゥクティアⅠ/13.囚われ人は決して/14.トロット/
 15.Frelo, el me vien/16.タベルナで/17.五月に/
 18.Quen a festa/19.Sonetus domini Elisei patavini/
 20.Lamento di Tristano e…/21.…ロッタ/
 22.エスタンピ・ロワイヤルⅤ/
 23.Dominus Marsilius de Carraria ad/
 24.Responso Francisci Vanocii/25.Paduanus quidam/
 26.アンテディクツ/27.Si no se ne ha ben/
 28.村のような/29.Paduanus quidam/
 30.E fu in su/31.Sonetus domini Helisey patavini
コルテ・アンティカ
<メンバー:フランチェスコ・ビセット(ナレーション)/
マリオ・カンパナーロ/
ダヴィデ・カルリ/
アンジェロ・ディ・プリマ/
アッリゴ・ピレトロボン/
クラウディオ・サルトラート/
マルコ・スクィッツアート>(歌、リコーダー、クラムホルン、パーカッション、フルート、bombard、ハーディ=ガーディ、リュート)
 中世の世俗音楽というものは、実際の演奏が残っているわけではないので、いささか推測の域を出ることがありませんが、それでも、当時の資料などを統合すると、多くの曲はパロディや風刺詩に基づいており、吟遊詩人たちは、酒、愛などの生活の活力と、魅惑的な騎士物語を語り、聴衆たちを喜ばせていたようです。また宮廷の音楽もパロディ化され、市井の人たちも、これらを宴会の席や行事で日常的に楽しんでいたようです。この曲集は、当時の様々な写本から興味深いものを抽出したもので、コルテ・アンティカの活気あるパフォーマンスは、長い時を瞬時に飛び越え、当時の社会をエキサイティングに映し出しています。
 録音 2000年5月15-24日パラッツォ・モレッロ カステルフランコ・ヴェネト(1)

OEHMS


OC-418
\2000
ガーシュウイン:ソングブック&ラプソディ・イン・ブルー 他
 1-18.ソングブック
  <私の彼氏/スワニー/ノーボディ・バット・ユー/
  アイル・ビルド・ア・ステアウェイ・トゥ・パラダイス(天国への階段)/
  ドゥ・イット・アゲイン/魅惑のリズム/レディ・ビー・グッド!/
  サムボディ・ラブズ・ミー(誰かが私を愛している)/
  スウィート・アンド・ロウ・ダウン/クラップ・ユーズ・ハンズ/
  ドゥ-ドゥ-ドゥ/マイ・ワン・アンド・オンリー/ス・ワンダフル/
  ストライク・アップ・ザ・バンド/フー・ケアズ?/ライザ/
  すてきな気持ち/アイ・ガット・リズム>/
 19.ラプソディ・イン・ブルー/20.プレリュードⅠ/
 21.プレリュードⅡ/ブルー・ララバイ/
 22.プレリュードⅢ/スパニッシュ風プレリュード/
 23.ジャズボー・ブラウン・ブルース/
 24.プレリュード/4度のノヴェレッテ/25.リアルト・リップルズ/
 26.メリー・アンドリュー/27.プロムナード/
 28.プレリュード/フラグメント/
 29.プレリュード/メロディ第17番/30.2つの調による即興曲/
 31.プレリュード/ルバート/
 32.スリー・クォーター・ブルース/
 33.スイス・ミス/キャブ-ホース
ミヒャエル・エンドレス(ピアノ)
 ポピュラー音楽とクラシック音楽の融合を見事になし遂げたガーシュウイン(1898-1937)。貧しい家庭に生まれた彼ですが、12歳の時に、兄のアイラのために購入したピアノに親しんだことで、音楽の道を志したのです。そんな彼の出世作となったのは、1919年に書いた歌曲「スワニー」で、これは当時の人気歌手A.ジョルソンが歌ったことで大ヒットとなり、ガーシュウインは一躍人気者となりました。1920年代以降は、兄と組んで、数多くのミュージカル・ソングを世に送り出し、これらは今でもスタンダード・ナンバーとして広く愛唱されています。このソング・ブックはガーシュウイン自身がお気に入りを18曲選び出し、ピアノ用にアレンジしたもの。どれも短い曲ですが、その中にはウイットがたっぷり詰まっています。他にはピアノ・ソロ編の「ラプソディ・イン・ブルー」や、洒落た小品も収録。「2つの調による即興曲」では多調も試みられています。いつもと違うエンドレスにも注目。
 録音 2011年7月5-8日ケルンWDR放送クラウス・フォン・ビスマルク-ザール
 Recording producer: Peter Eichenseher, Recording engineer: Walter Platte, Recording assistant & editing: Walter Platte, Piano tuning: Paul Muller

OC-422
\2000
クジェネク:ピアノ作品集
 1-3.ピアノ・ソナタ第2番Op.59(1928)/
 4-9.小組曲Op.13a(1922)/
 10-14.5つのピアノ小品Op.39(1925)/
 15-18.ピアノ・ソナタ第3番Op.92-4(1943)/
 19-25.オーストリアからの反響Op.166(1958)/
 26.ピアノ・ソナタ第7番Op.240(1988)
スタニスラフ・フリステンコ(ピアノ)
 1964年4月10日、かのグレン・グールドがロサンゼルスで最後のコンサートを開催した時、そのプログラムには、彼が敬愛するJ.S.バッハの作品とともに、クジェネク(1900-1991)のソナタ第3番が含まれていました。4楽章からなるこの曲は1943年に作曲され、第1楽章は伝統的なソナタ形式、第2楽章は主題と変奏で、第3楽章にスケルツォ、第4楽章に悲しげなアダージョが置かれるというピアニスティックなもの。極端にレパートリーを選ぶグールドの美意識に叶ったというだけでも、後世に名を残すべき重要な曲と言えるでしょう。他にもジャズ・テイストあり、ウィンナ・ワルツ風の曲あり・・・など様々な作風による6つの作品が収録されています。ウクライナに生まれ、セルゲイ・ババヤンに師事したピアニスト、フリステンコの演奏です。
 録音 2011年7月23.24日ウィーン、コンチェルトハウスシューベルトザール
Recording Engineer: Jens Jamin


OC-646
(SACD-Hybrid)
\2300→\2090
マルクス・シュテンツ&ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団
 マーラー:交響曲第1番ニ長調「巨人」
ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団/
マルクス・シュテンツ(指揮)
 1884年から0888年にかけて、若きマーラーが着手した交響詩は、彼が当時愛読していたジャン・パウルの小説「巨人」に影響されたもので、全体は2部構成、5楽章からなり、各々の楽章には標題が付けられるなど、伝統的な交響曲とは一味違う味わいを有していました。しかし、最終的には、第2楽章として置かれていた「花の章」と、各楽章の標題を削除、極めて伝統的な形式に則った交響曲に姿を変えたものが、最終形態となったことはご存知の通りです。最近では「花の章」を付け加えた演奏も見られますが、ここでのシュテンツは4楽章形式の「第1番」を見事に演奏しています。ケルン・フィルハーモニーでのライブ録音です。
 録音 2011年7月3-5日ケルン・フィルハーモニー Recording Producer, Editing, 5.1 Surround Mix:, Jens Schunemann, Recording Engineer: Christian Feldgen, SACD Authoring: Ingo Schmidt-Lucas,Cybele AV Studios


OC-664
(SACD-Hybrid)
\2300→\2090
ミヒャエル・コルスティック(ピアノ)
 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集第11集

 1-2.ピアノ・ソナタ第30番ホ長調Op.109/
 3-5.ピアノ・ソナタ第31番変イ長調Op.110/
 6-7.ピアノ・ソナタ第32番ハ短調 Op.111
ミヒャエル・コルスティック(ピアノ)
 着々と進行してきた、ミヒャエル・コルスティックのベートーヴェン・ピアノ・ソナタ全集がここに完結しました。ほぼ14年に渡って録音された32曲のソナタからは、コルスティックの音楽的な熟達も感じ取れることでしょう。とりわけ、この最後の「3大ソナタ」は深淵の極地です。秋の日を思わせる諦観に満ちた第30番の3楽章、美しい音の粒が際立つ31番の冒頭、第32番の悲劇的なアダージョと、全てを振り切ったかのような静かな明るさに満ちた第2楽章。ベートーヴェン演奏の歴史の一つのモニュメントがここにあります。
 録音 1997年7月11-13日ノイマルクト・イン・デア・オベルプファルツHistorischer Reitstadel
 Recording Producer & Editing: Stephan Schellmann, /Tritonus ・Mastering 2012: Bernhard Hanke/SACD Authoring: Ingo Schmidt-Lucas, Cybele AV Studios


OC-668
(SACD-Hybrid)
\2300→\2090
チャイコフスキー:交響曲第1番「冬の日の幻想」
 1-4.交響曲第1番ト短調「冬の日の幻想」/
 5-7.付随音楽「雪娘」より
  <序奏/メロドラマ/スコモロフたちの踊り>
ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団/
ドミトリー・キタエンコ(指揮)
 キタエンコによるチャイコフスキーの交響曲シリーズ第4弾です。今回の第1番は、チャイコフスキーが1866年に作曲した最初の交響曲で、「冬の日の幻想」という標題も彼自身に拠るものです。若書きの作品とは言え、後期の作品に見られるチャイコフスキー独特の筆致が見られる力作ですが、アントン・ルビンシテインからは出来上がりを酷評され、2回の改訂を施したことでも知られてます。キタエンコの演奏は、いつものようにスケール感たっぷりの堂々たるもので、どこまでも伸びて行く美しい音と、ゆったりとしたテンポに裏打ちされた完璧なる音楽が紡ぎだされていきます。とりわけ第2楽章の弦の響きはまさに夢のようであり、郷愁に満ちた民謡風の主題が聞こえてくると、まさに胸がキュンとするほどの感動を覚えます。同時収録は「雪娘」より3曲。甘美なチャイコフスキー節が炸裂します。
 録音 2009年11月8-10日ケルン・フィルハーモニー…1-4/2011年12月ケルンStudio Stolberger Strase…5-7 Recording Producer, Editing, 5.0 Surround

OC-827
\2300
ジンガー・プア:スティングを歌う
 1.Fields of gold/2.Englishman in New York/
 3.Every breath you take/
 4.Every little thing she does is magic/
 5.A thousand years/
 6.Wrapped around your finger/7.Seven days/
 8.They dance alone (Cueca solo)/9.Fragile/
 10.Straight to my heart/11.Shape of my heart/
 12.Everybody laughed but you/
 13.When we dance/14.Let your soul be your pilot
クラウディア・ラインハルト(ソプラノ)/
クラウス・ヴェンク(テノール)/
マルクス・ザップ(テノール)/
マヌエル・ヴァルヴィッツ(テノール)/
ライナー・シュナイダー=ヴァーターベルク(バリトン)/
マルクス・シュミードル(バス)/
スペシャル・ゲスト…ドミニク・ミラー(ギター)
 ルネッサンス期から現代作品、はたまた他ジャンルの音楽まで、幅広いレパートリーを持ち、ドイツ国内では絶大なる人気を誇るヴォーカル・アンサンブル「ジンガー・プア」の最新録音は、なんとスティングの名曲をカヴァーしたもの。2012年は、彼らの初ステージから20周年にあたり、これを記念して初のポップス・アルバムを作ってしまったというわけです。もちろんベースやパーカッションなし!!実はものすごく複雑なアレンジがかかっているのですが、ヴォーカル部分があまりにも軽々と歌い上げられているため、誰もが心で口笛を吹きたくなるほどにノリノリな仕上がりです。スペシャル・ゲストにドミニク・ミラー参戦。
 録音 2011年2月&3月バイロイトバックヤード・スタジオ
 Recording, Editing & Mixing: Markus Kopschitz, A Capella Studio Bayreuth, Mixing Assistant: Robin Preiss, Mastering: Michael Schwabe at monoposto, Dusseldorf, Germany


OC-837
\2300→\2090
エイト・ストリングス
 PRESENT

 1.ハルヴォルセン(1864-1935):
  ヘンデルの組曲第7番によるサラバンドと変奏ト短調/
 2.オンドレイ・クーカル(1964-):プレゼント/
 3.シュトレーブル:別れ/
 4.シュトレーブル:夜/
 5-7.ジョヴァンニ・バッティスタ・チッリ(1724-1808):6つの二重奏曲 Op.12より
  変ロ長調(世界初録音)/
 8.シュルホフ(1894-1942):ツィンガレスカ/
 9-12.ラヴェル(1875-1937):ヴァイオリンとチェロのためのソナタ
エイト・ストリングス
<メンバー>
ヴァレリア・ナスシキナ(ヴァイオリン)/
ミカエル・サムソノフ(チェロ)
 ヴァイオリンとチェロによるアンサンブル「エイト・ストリングス(8本の弦)」による「耳への贈り物」です。名技と創意をモットーとする彼らによる、新しい作品を中心としたこの1枚は、どの曲も多様で幅広い可能性を帯びています。ほとんどの作曲家の名前に馴染みがありませんが、これらはどれも煌めくような音楽であり、要求される音は楽器の限界を超えたものばかりです。アルバムタイトルであるクーカルの「プレゼント」は、スパイ映画の音楽を思わせるクールなものであり、シュトレーブルの作品は瞑想的です。明快なチッリ、バルトーク風の味わいを持つシュルホフ、そして比較的良く知られているのはラヴェルの作品でしょうか?音楽雑誌のドビュッシーの追悼企画として書かれた第1楽章に、2年がかりで3つの楽章を付け加えたもので、ラヴェルらしい豊かな発想に彩られた名品です。
 録音 2010/2011年ザントハウゼンクララ=ヴィーク・アウディトリウムトンスタジオTeije van Geest, Recording Engineer: Gunter Appenheimer

OC-958
(2枚組)
\3000
マイール:歌劇「デメートリオ、シリアの王」
 台本…ルドヴィコ・ピオッサスコ/
 原作…ピエトロ・メタスタージオ1823年トリノ、テアトロ・レジオ初演
  <CD1>1.シンフォニア/2-13.第1幕/
  <CD2>1-2.第1幕(続き)/3-14.第2幕
クレオニーチェ…ベネディクト・トラン(ソプラノ)/
アルチェステ/デメトリオ…アマヤ・ドミンゲス(メゾ・ソプラノ)/
オリント…ピオルト・フリーベ(テノール)/
フェニチオ…リザンドロ・アバディー(バス)/
バルセーネ…エリザベス・ベイリー(ソプラノ)/
ミトラーネ…マッテオ・メッツァーロ(テノール)/
OSJシンフォニック.ネット/
オペラ・オブリクァ・スタンド・ドゥ・ムーティエ/
ポズナニ大劇場室内管弦楽団&オペラ合唱団(オットー・マリウス…合唱指揮)/
ファクンド・アグディン(指揮)
 最近の「シモーネ・マイール・ルネッサンス」は本当に目覚ましく、この4年間の間にドイツとスイスの歌劇場で、何と5つのオペラ・セリエの初演が行われました。しかしまだまだ彼の全貌は明らかになっていません。この「デメートリオ、シリアの王」は宮廷詩人メタスタージオ(1698-1782)のテキストを元にしたもので、1823年にトリノで初演されています。確かに、この音楽には明らかにモーツァルトの要素とロッシーニのタッチが混在していますが、それ以上に魅力的な旋律が横溢する活気あるものです。
 録音 2011年6月18-19日スタンド・ドゥ・ムーティエ ライブ録音 Recording Producer, Editing and Mastering:Michaela Wiesbeck

RONDEAU


JS Bach: Cantatas for Pentecost
ROP4026
\2000→\1890
J.S.バッハ:聖霊降臨祭のカンタータ集
 1.来たり給え、創造主なる聖霊よ/
 2-7.J.S.バッハ:鳴り響け、我らの歌声BWV172/
 8.聖霊来たりたまえ/
 9-16.J.S.バッハ:われを愛する者は、わが言葉を守らんBWV74/
 17.精霊の恵みは/
 18-22.J.S.バッハ:おお永遠の炎、おお愛のみなもとBWV34
聖トーマス教会少年合唱団/
コンラッド・ツーバー(ボーイソプラノ…合唱団内ソリスト)/
ローベルト・ポーラーズ(アルト…合唱団内ソリスト)/
マルティン・デッケルマン(アルト…合唱団内ソリスト)…18-22/
マルティン・ペッツォルト(テノール)…2-7/
クリストフ・ゲンツ(テノール)…9-22/
ラインハルト・デッカー(バス)…2-7/
マティアス・ヴァイヒェルト(バス)…9-22/
ゲヴァントハウス管弦楽団/
ゲオルク・クリストフ・ビラー(指揮)
 聖トーマス教会合唱団による、創立800周年記念のバッハ・カンタータ・シリーズの第7集にあたる「精霊降臨祭のカンタータ」集です。J.S.バッハ(1685-1750)も第15代目の音楽監督(カントール)を務めた由緒ある団体で、その純粋で鄙びた響きは、2012年の来日公演でも多くの聴衆の心をつかみました。このアルバムでは1714年5月20日に初演されたBWV172、1725年5月20日初演のBWV74、1727年6月1日(1746/47初演の説もあり)初演のBWV34の3曲が演奏されています。キリスト教において、最も大切な祝日のための作品であり、彼らも実に心を込めて演奏しています。
 2012年3月19日聖トーマス教会ライブ録音
ROP7014
\2000
ハノーヴァー少年合唱団
 1.ヴィヴァルディ(1678-1741):グローリアニ長調RV589より/
 2.J.S.バッハ(1685-1750):カンタータ第106番「神の時こそ最善の時」BWV106より/
 3.ミヒャエル・プレトリウス(1571-1621):
  讃歌第98番より「地上のすべての者よ、主に歓呼せよ! 」/
 4.ミヒャエル・プレトリウス: Venite, cantate in cythara Deo/
 5.モンテヴェルディ(1567-1643):主はわが主に仰せられる/
 6.メンデルスゾーン(1809-1847):詩篇43番「神よ、私を審き」Op.78-2/
 7.シュッツ(1585-1672):わが心は主をあがめSWV426/
 8.ブクステフーデ(1637-1707頃):来たれと天使に告げて言え/
 9.ハンマーシュミット(1610/11-1675):主よ,我らに平安を与えたまえ/
 10.メンデルスゾーン:主よ,我らに平安を与えたまえ/
 11.アルフレード・ケルッペン(1926-):主よ,我らに平安を与えたまえ/
 12.ハラルド・ヴァイス(1949-):レクイエムより「楽園にて」/
 13.シュッツ:主に向かって新しい歌を歌えSWV35/
 14.J.S.バッハ:マニフィカトニ長調よりBWV243/
 15.ジークフリート・シュトローバッハ(1929-):
  汝らキリスト者よ、こぞりて主をたたえよ/
 16.ジョン・ラッター(1945-):マニフィカトより「父と子と聖霊に栄光あれ」
ハノーヴァー少年合唱団/
イェルク・ブライディング(指揮)
 気品あふれ、艶やかな響きを持つドイツの伝統あるハノーヴァー少年合唱団。2002年1月にこの合唱団を創設したハインツ・ヘンニングが亡くなり、方向性が危ぶまれたのですが、指導を引き継いだイェルク・ブライディングは、合唱団の良さをつぶすことなく、更なるレパートリーの拡充に努め、一層の発展を遂げていると評価されています。このアルバムには、そんな彼らの2006年からの演奏が収録されています。既発リリースからの曲もありますが、いくつかは、このCDが初収録であり、とりわけトラック6のメンデルスゾーンは、2012年3月のライブという「現在の彼ら」の姿を捉えています。およそ400年に渡る合唱作品の変遷も楽しめます。
ROP6042
\2000
ビクトリア:レクイエム(死者のための聖務曲集全曲)とモテット集
 1-10.死者のためのミサ曲「レクイエム」(6声)(1605)/
 11.おお、聖なる饗宴(4声)/
 12.われはハトのごとき美しき人を見たり/
 13.よい羊飼いはよみがえられた
ザールブリュッケン室内合唱団/
ゲオルク・グリュン(指揮)
 ルネサンス時代のスペインの最大の作曲家ビクトリア(1548-1611)は、その生涯におよそ180曲の作品を書き、ほとんどが宗教曲でした。彼はレクイエムを2曲作曲していて、このアルバムに収録されているのは、1603年に亡くなったフェリペ2世の妹、マリア太后(ビクトリアの庇護者)のために書かれたもので、4声のレクツィオと6声のレクイエム、葬送モテットとレスポンソリウムを含めた全てで「死者のための聖務曲集」と呼ばれています。グレゴリオ聖歌の導入で始まる無伴奏合唱は、まさにこの世のものとも思えぬ美しさです。ザールブリュッケン室内合唱団の控え目な中にも情感あふれる歌唱です。
ROP6043
\2000
パレストリーナ:教皇マルチェルスのミサ曲 他
 1.伝承曲「久しく待ちにし」/
 2.パレストリーナ(1525-1594):教皇マルチェルスのミサ曲-キリエ/
 3.エッカールト(1553-1611):山を越えてマリアが行く/
 4.パレストリーナ:教皇マルチェルスのミサ曲-グローリア/
 5.エッカールト:高き天よりわれは来れり/
 6.シュレーター:愛するキリスト者よ、今ぞ喜べ/
 7.ミヒャエル・プレトリウス(1571-1621):今こそ主エマヌエルは生まれ給う/
 8.パレストリーナ:教皇マルチェルスのミサ曲-クレド/
 9.ミヒャエル・プレトリウス:一輪のばらが咲いて/
 10-11.パレストリーナ:教皇マルチェルスのミサ曲-サンクトゥス・ベネディクトゥス/
 12.ミヒャエル・プレトリウス:甘き喜びのうちに/
 13.シュレーター:甘き喜びのうちに/
 14.ヒエロニムス・プレトリウス:ヨゼフよ、私の愛しいヨゼフよ/
 15.シャイト(1587-1654):おおいとしきみどり子、やさしきイエス/
 16.J.S.バッハ(1685-1750):おおいとしきみどり子、やさしきイエスBWV493/
 17.パレストリーナ:教皇マルチェルスのミサ曲-アニュス・デイⅠ/
 18.エッカールト:私は死の深い夜であった/
 19.パレストリーナ:教皇マルチェルスのミサ曲-アニュス・デイⅡ
オープス・ヴォカーレ/
フォルカー・ヘッドフェルト(指揮)
 宗教改革に対するカトリック教会の姿勢を明確にし、世俗化しかけたキリスト教を刷新するために行われたトリエント公会議。これは当時、自由な形式が跋扈していた教会音楽にも影響が及び、「全てのポリフォニー音楽を廃止する」という案まで出たほどでした。そんな時、パレストリーナが神に導かれて作曲し、会議で演奏。その素晴らしさに感動した人々が「やっぱりポリフォニー音楽は必要」と納得したのが、この「教皇マルチェルスのミサ」と言われています。ただし、今ではその逸話は単なる伝説とされていますが・・・。このアルバムには、他に、この時代のキリスト降誕を喜ぶ賛美歌を収録。カトリックとプロテスタントの架け橋としての音楽を綴ります。
ROP6049
\2000
サウダーデ
 1-4.モザルト・カマルゴ・グアルニエリ(1907-1993):Missa Diligite/
 5-6.ヴィラ=ロボス(1887-1959): Duas Lendas Amerindias Em Nheengatu/
 7.オズワルド・ラセルダ(1927-):Ofulu Lorere/
 8.ロナルド・ミランダ(1948-):ベロ・ベロ/
 9-12.ロナルド・ミランダ:ノルデスチ組曲/
 13-18.ヴィラ=ロボス:知識に祝福あれ/
 19.エルナーニ・アギア(1950-):詩篇CL/
 20-24.ホセ・マウリシオ・ヌネス・ガルシア(1767-1830):Motetos para a Semana Santa
アポリーニ・エ・ムジス/
イェルク・シュトロットホット(オルガン)/
ヴィンツェンツ・ヴァイセンブルガー(指揮)
 19世紀から20世紀、2つの世紀に渡るブラジルの合唱作品種です。スペインの植民地であったブラジルとポルトガルでは、言うまでもなく音楽のルーツもスペインにあります。しかし、この地で様々な人々によって磨かれていくうちに、独自の発展を遂げ、静謐な中にも情熱的な感情が盛り込まれた見事な作品が数多く生まれました。ここに名が挙がった作曲家の多くは、現在、ほとんど名前も知られていませんが、どの曲も素晴らしく熱いものです。タイトルの「サウダーデ」はポルトガル語で、郷愁、孤独、などの数多くの意味を持つ、心の底に大切にしまっておきたい言葉です。
ROP6052
\2000
愛のオマージュ
 1.シューマン(1810-1856):トロイメライ/
 2.朗読:1789年4月13日のモーツァルトからコンスタンツェへの手紙/
 3.モーツァルト(1756-1791):トルコ行進曲/
 4.朗読:1816年7月6日のベートーヴェンから
  ヨゼフィーネ・フォン・ブルンスヴィックへの手紙/
 5.ベートーヴェン(1770-1827):ピアノ・ソナタ第14番「月光」より第1楽章/
 6.朗読:1814年7月19日のウェーバーからカロリーネ・ブラントへの手紙/
 7.ウェーバー(1786-1826):舞踏への勧誘Op.65/
 8.朗読:1837年8月13日のシューマンからクララ・ヴィークへの手紙/
 9.シューマン(1810-1856):ダヴィッド同盟舞曲集Op.6-第9番/
 10.朗読:1837年9月18日のシューマンからクララ・ヴィークへの手紙/
 11.シューマン:ダヴィッド同盟舞曲集Op.6-第4番/
 12.朗読:1834年のリストからマリー・ダグーへの手紙/
 13.リスト(1811-1886):コンソレーション第3番変ニ長調/
 14.朗読:1836年7月23日のリストからマリー・ダグーへの手紙/
 15.リスト:愛の夢第3番変イ長調/
 16.朗読:1851年4月13日のリストからカロリーネ・フォン・ヴィトゲンシュタインへの手紙/
 17.リスト:3つの演奏会用練習曲第3番「ため息」/
 18.朗読:1856年5月のブラームスからクララ・シューマンへの手紙/
 19.ブラームス(1833-1897):6つの小品Op.118 第2番「間奏曲」イ長調/
 20.朗読:1859年1月1日のワーグナーからマティルデ・ヴェーゼンドンクへの手紙/
 21.ワーグナー(1811-1886)=リスト:
  トリスタンとイゾルデから「イゾルデの愛の死」S447/R280
ザンドラ・ブルーネ(ピアノ)/
ライナー・ゲルネマン(朗読)
 名作曲家たちが、愛しい人に向けて綴った「愛の手紙」を朗読し、そして彼らのピアノ曲を聴く。そんな胸熱くなるようなコンセプト・アルバムです。モーツァルト、ベートーヴェン、シューマン、リスト、ブラームス、ワーグナーの6人の心模様を綴っていくうちに、クララを巡ってのシューマンとブラームスの仄かな三角関係?も浮かび上がってきます。イマジネーション膨らむ1枚です。
ROP6053
\2000
…mit der Seel' und Mundes Stimm' バロック時代の宗教的歌曲とアリア
 パッヘルベル、ベーム、テレマン、ハッセ、ブクステフーデ、
 シュトラットナー、C.P.E.バッハ、J.S.バッハ、W.F.バッハ、J.C.F.バッハの作品集
ゴットホルト・シュヴァルツ(バス)/
ジークフリート・パンク(チェロ,ヴィオラ・ダ・ガンバ)/
ハンス=クリストフ・ベッカー・フォス(ハープシコード・オルガン)
 ドイツの名バス歌手、ゴットホルト・シュヴァルツの歌う、ドイツ・バロックのアリア集です。彼はザクセンに生まれ、1964年から聖トーマス少年合唱団のメンバーとして活躍し、その後はドレスデンの教会音楽大学で学びました。マックス・ボマーとハンス・ヨアヒム・ロッチュから指揮法について学び、ヘルムート・リリンクにも私淑するなど、研鑚を重ねています。1979年からは聖トーマス少年合唱団のヴォーカル・コーチとして少年たちの指導にあたる傍ら、歌手としても目覚ましい活動を行っています。日本にも来日経験があり、その深い声で全てを魅了します。
ROP6060
\2000
シャンソネット・ミット・バッハ
 1.はじめに/2.レディ・マドンナ/3.アヴェ・マリア/
 4.イエスタディ/
 5.あなたは私の心を与える-あなたは再び心に距離を与える/
 6.愛の修練もて-愛のために/7.恋なんかでもう泣かない/
 8.気楽に行こう/9.この神聖な殿堂に-イルジオーネン/
 10.わがままで強情な娘ども-人々/
 11.Want to buy some illusions/12.子どもを持つものではない/
 13.水に流して/14.パダム・パダム/15.残念なんていやな言葉/
 16.あなたは私の心を与える/17.頭のてっぺんからつま先まで完全に/
 18.ラ・ヴィ・アン・ローズ/19.なあ、ウテ、私にキスしておくれ/
 20.ジョニー、もしあなたの誕生日だったら/
 21.あなたと共にすべての喜びは高まり-日曜日にあなたと/
 22.ソーホーの空の月は見えるかな?-私はあなた、あなたは私/
 23.あなたは私とともに/24.サムウェア
ウテ・レック(ヴォーカル)/
トーマス・クリストフ・ビラー(ヴォーカル)/
シュテファン・ケーニヒ(ピアノ)
 「バッハ・イン・ジャズ」では、その斬新な世界を垣間見せてくれたRONDEAUレーベル。今回はなんと「シャンソンとバッハ」を融合させてしまいました。一見、ちょっと無理な組み合わせでは?と思ってしまいますが、バッハの世俗カンタータのいくつかを思いうかべてみれば、実はバッハもユーモアの精神の持ち主であったことに思い至り、結構イケそうな気がしてくるではありませんか。ここでは「愛」をテーマにし、バッハの作品をシャンソンだけでなく、キャバレー・ソング、ミュージカルに溶け込ませています。ウテ・レンパーやマリアンヌ・フェイスフルの流れを組むウテ・レックと、いつもは指揮者として厳めしさを漂わせているビラーが肩の力を抜いた軽妙な歌を披露しています。これはステキです。
ROP6062
\2000
A.スカルラッティ:聖母マリアの夕べの祈り
 1.主が私の主に言った(詩篇第109)/
 2.ほめたたえよ、神のしもべたちよ(詩篇第112)/
 3.われ、喜びに満てり(詩篇第121)/
 4.主が建てたもうのでなければ(詩篇第126)/
 5.エルサレムよ、主をほめたたえよ(詩篇第147)/
 6.めでたし海の星/7.マニフィカト
マグナス・アンドレソン(テオルボ)/
ジェームス・ブッシュ(チェロ)/
ミリヤム・ヴィットゥルスキ(コントラバス)/
ザビーネ・エルドマン(オルガン&チェンバロ)/
ヴォーカルアカデミー・ベルリン/
フランク・マルコヴィチュ(指揮)
 アレッサンドロ・スカルラッティ(1660-1725)の珍しい声楽曲です。とはいえこれは実際に存在する作品ではなく、研究者イェルク・ヤコビが、「1840年代に演奏された」と言われる5声の作品を元に各地の図書館に散逸した楽譜を収集、2004年に「聖母マリアの夕べの祈り」として出版したものです。有名なモンテヴェルディの作品に倣って曲と曲の間はグレゴリオ聖歌を挟み見事な作品として蘇らせています。
ROP6067
\2000
Msterium Crucis-十字架の神秘
 1.讃歌「Vexilla regis 」/
 2.入祭唱「Nos autem gloriari cum Tropis」/
 3.昇階唱「Christus factus est」/
 4.降臨「Ad Corinthios I 1, 18?24」/
 5.アレルヤ「Dulce lignum cum Tropis」/
 6.奉献唱「Protege Domine cum Tropis」/
 7.聖体拝領唱「Per signum crucis」/
 8.赦祷文「Agnus Dei Christus」/
 9.赦祷文「Surrexit pastor bonus」/
 10.赦祷文「Dulce lignum」/11.降臨「Ad Philippenses」/
 12.赦祷文「Crux fidelis/13.赦祷文「Crux benedicta nitet」/
 14.赦祷文「O crux benedicta」/
 15.赦祷文「O crux, viride lignum」/
 16.アンティフォナ「O crux, splendidior」/
 17.赦祷文「Hoc signum crucis」
グレース&ヴォイセス
 共産主義の支配下で抑圧された人々のための記念碑として建立された十字架が印象的な、リトアニアの丘の風景からインスピレーションを得たというこの1枚。グレゴリオ聖歌のシンプルで美しいメロディを、このうえない美声で歌い上げるというアルバムです。多くは修道僧などの男声によって歌われるグレゴリオ聖歌ですが、ここでは珍しく女声が歌うことで、禁欲的な中に仄かな甘やかさが感じられます。録音 2012年3月28-31日エステルライヒ

SIBA RECORDS

 シベリウス・アカデミーの自主制作レーベル「SibaRecords」です。設立は2009年で、アカデミーの学生、卒業生の演奏で構成されています。ジャンルはクラシックだけでなく、教会音楽、民謡からジャズまでと多岐にわたります。高音質のサウンドが特徴で、SACDハイブリッド盤としてリリースされています。

SACD-1001
\2300
ハイドン:バリトン三重奏曲集
 1-3.バリトン三重奏曲第63番ニ長調Hob.XI:63/
 4-6.バリトン三重奏曲第87番イ短調Hob.XI:87/
 7-9.バリトン三重奏曲第32番ト長調Hob.XI:32/
 10-12.バリトン三重奏曲第66番イ長調Hob.XI:66/
 13-19.バリトン三重奏曲第97番ニ長調Hob.XI:97
フィンランド・バリトン三重奏団
 ここで言う「バリトン」とは、声楽ではなく、18世紀頃まで使われていた弦楽器の一種(Baryton)です。ヴィオールの一種であり、大きさはチェロと同じくらいで、6本、もしくは7本のガット弦と、9本から24本の共鳴弦が張られた低音充実の楽器で、演奏はとても困難であったため、現在ではほとんど演奏される機会がありません。ハイドン(1732-1809)はこの楽器のために175曲の作品を書きましたが、それは彼のパトロンであったエステルハージ公が、この楽器を愛用していたためだったようです。ふくよかで艶やかなこの音色は一度聴くと病みつきになること間違いありません。
 録音 2008年2月28日-3月1日Konserttihovi of Imatra

SACD-1002
\2300
オープン・ケース 〜 ヤルノ・クッコネン:作品集
 1.On the Radar/2.Enough Turmoil/
 3.Suite M.D.: Part I: Closed Case/4.Broken Mirror/
 5.Prelude/6.Panopticon/7.Decadence/8.Hot Shot/
 9.Suite M.D.: Part III: Lonely Child
ヤルノ・クッコネン(ギター)/
ジョージ・コントラフォリス(ハモンド・オルガン)/
ヤスカ・ルッカリネン(ドラムス)
 北欧ジャズ&ロック&フュージョン。1964年生まれのヤルノ・クッコネンは1980年にラジオ・デビューし、フィンランド内外で広く活躍しています。1988年以来、ビッグ・バンドを率い、別の芸名を持ち3枚のアルバムをリリースするなど、アクティヴに活動しています。
 録音 2008年6月5-6日ヘルシンキトンミ・バイニカイネンフィンフォックス・スタジオ

SACD-1003
\2300
J.S.バッハ:オルガン小曲集BWV599-644
 1.いざ来ませ、異邦人の救い主BWV599/2.神よ,汝の慈しみによりてBWV600/
 3.主キリスト,神の独り子BWV601/4.全能の神に讃美あれBWV602/
 5.みどり児ベツレヘムに生まれぬBWV603/
 6.讃美を受けたまえ,汝イエス・キリストよBWV604/
 7.かくも喜びに満てるこの日BWV605/8.高き天より われは来たれりBWV606/
 9.天より御使の軍勢 来たりBWV607/10.甘き喜びに包まれBWV608/
 11.神を讃えまつれ,汝らキリストの徒よ,こぞりてBWV609/
 12.イエスよ,わが喜びBWV610/13.キリストをわれらさやけく頌め讃うべしBWV611/
 14.われらキリストの徒に今や喜び来たれりBWV612/
 15.われとともに神の慈しみを讃えよBWV613/16.古き年は過ぎ去りぬBWV614/
 17.汝にこそ喜びありBWV615/18.平安と歓喜もて,われはいまBWV616/
 19.主なる神よ、いざ天の扉を開きたまえBWV617/
 20.おお 神の小羊,罪なくしてBWV618/21.キリストよ,汝 神の小羊BWV619/
 22.われらに救いを賜うキリストは BWV620/23.イエス十字架につけられたまいし時 BWV621/
 24.おお 人よ,汝の大いなる罪を悲しめ BWV622/
 25.主イエス・キリストよ,われら汝に感謝すBWV623/
 26.神よ,われを助けて成させたまえBWV624/
 27.キリストは死の縄目につながれたりBWV625/
 28.われらの救い主なるイエス・キリストはBWV626/
 29.キリストは甦りたまえりBWV627/30.聖なるキリストは甦りたまえりBWV628/
 31.栄光の日は現れたりBWV629/32.今日 神の御子は勝利の凱旋をなしたもうBWV630/
 33.来ませ,造り主なる聖霊の神よBWV631/
 34.主イエス・キリストよ,われらを顧みてBWV632/
 35.いと尊きイエスよ,われらはここに集いてBWV634/36.これぞ聖なる十戒BWV635/
 37.天にましますわれらの父よBWV636/
 38.アダムの堕落によりてことごとく失われたりBWV637/
 39.われらに救いの来たれるはBWV638/
 40.われ 汝に呼ばわる,主イエス・キリストよBWV639/
 41.種よ、汝によりてわれ希望を持つBWV640/42.われら悩みの極みにありてBWV641/
 43.尊き御神の統べしらすままにまつろいBWV642/
 44.人はみな死すべきさだめBWV643/45.ああ,いかにはかなく,いかにむなしきBWV644
マルック・ヘイキンヘイモ(オルガンa=468Hz)
 バッハ(1685-1750)は、教会歴に従って164曲を作曲する予定をたて、先に譜面に全てのタイトルを書きこみましたが、結局は46曲と1曲の断片が作曲されただけで中断されただけでした。1-4は待降節、5-14はクリスマス、15-19は年末と新年、20-26は受難節、27-32は復活祭、33-36は聖霊降臨祭(このアルバムでは35を割愛)、37-38は教理問答、39-40は告白と回心、41は品行と体験、42-44は苦難、45は死と埋葬、46は永遠の命のため、とされています。

SACD-1004
\2000
ストーン・ダンス 〜 カレフ・ティーツ作品集
 1.Vox numica I/2.Stan's Metal Works/3.Vox numica II/
 4.Terra non firma/5.Vox numica III/6.Abacus
カレフ・ティーツ(エレクトロニクス)
 説明不要、摩訶不思議な電子音の世界。録音 2006年3月17日ヘルシンキココ劇場

SACD-1005
\2300
アンッティ・パーラネン:BREATHBOX 〜 アコーディオン作品集
 1.Breathe/2.Permafrost/3.Tailspin/4.Boggler/5.Northern Wind/
 6.Winter's Dance/7.Mementos/8.gaza/9.Solitude
アンッティ・パーラネン(アコーディオン)
 シベリウス・アカデミーで学び、卒業後は中国、ロシア、メキシコを始めヨーロッパ全土でツアーを行い人気を博しているアコーディオン奏者パーラネン。この「BREATHBOX」は、フィンランドの名手キンモ・ポーヨーネンがプロデュースしたもので、フィンランドの民謡や風景からインスピレーションを受けた、独特の作品。何とも言えない懐かしさが溢れた音の世界が広がります。
 録音&mixed…Antti Murto 2010年6月.9月ヘルシンキシーウォルフ・スタジオ マスター…Pauli Saastamoinen  2010年10月ヘルシンキフィンヴォックス・スタジオ


SACD-1006
\2300→\2090
テルヒ・ドスタル(ピアノ)
 ブラームス:ピアノ作品集

 1.シューマンの主題による16の変奏曲嬰ヘ短調Op.9/
 2.創作主題による変奏曲ニ長調Op.21-1/
 3.ハンガリーの歌の主題による変奏曲ニ長調Op.21-2/
 4.ヘンデルの主題による変奏曲とフーガOp.24
テルヒ・ドスタル(ピアノ)
 ブラームス(1833-1897)は30歳までの若い頃にピアノ独奏曲を集中して作曲したものの(恐らくシューマンとクララの影響?)15年くらいの空白期間があり、その後は大曲を書くことをせず、耽溺するが如くの小品を書きました。ここでは、ドスタルが若き頃の作品である変奏曲を4曲演奏しています。フィンランドのピアニスト、テルヒ・ドスタル(旧姓はヤースカライネン)は、5歳からピアノを始め、ゲルギエフ指揮、キーロフ歌劇場管弦楽団との共演で、その輝かしいキャリアをスタートさせました。ヨーロッパ全土とアメリカで高い評価を受けた彼女が心酔するのはブラームスの作品であり、大学での博士論文も「ブラームスのピアノ曲」だった程の力の入れようです。
 録音 2009年12月19-21日,28-30日,2010年6月5-10日フィンランド、ヘルシンキシベリウス・アカデミー・コンサート・ホール

SACD-1007
\2300
コンペティション・ウィナーズ
 シビス・ビッグバンド・コンポージング・コンテスト2005-2009

 1.ハッシネン:Karhunvartija/2.ヴァンネマー:One for Oatts/
 3.ロンカ:Wandering, Wondering/4.コソネン:グラン・ツーリスモ/
 5.ハルコサルミ:ソロ・ファイト/6.ヤラヴァ:Pluto? - It's Still Swinging There!/
 7.ランペラ:砂漠の砂/8.レヴァント:サマルカンドの金の馬/
 9.ハルコサルミ:カイク/10.ヒッレ:Odd Men Out
シビス・ビッグ・バンド/
アンッティ・リッサネン(指揮)
 フィンランド東部の町イマトラで、1年おきに開催される「ビッグバンドのための作曲コンテスト」での入賞曲集です。2005年から開催され、数多くの作品が生まれました。このアルバムは過去の受賞曲全てが収録されています。演奏する「シビス・ビッグバンド」はシベリウス・アカデミーのジャズ音楽学科の学生たちがメンバーの中心となる独自の楽団で、2007年に設立され、すでに高い評価を受けています。

SOLO MUSICA


SM151
\2000→\1890
バース・オブ・ザ・ヴァイオリン
 1-5.ヴェストホフ(1656-1705):ヴァイオリンのための組曲イ長調/
 6.ビーバー(1644-1704):「ロザリオのソナタ」よりパッサカリアト短調/
 7-9.ピゼンデル(1687-1755):ヴァイオリン・ソナタイ短調/
 10.ジェミニアーニ(1687-1762):エチュード/
 11.マッティス(1670-1737):ファンタジアイ短調/
 12.ギュマン(1705-1770):無伴奏ヴァイオリンのための楽しい曲集Op.18より/
 13-17.ルスト(1739-1796):無伴奏ヴァイオリンのためのパルディータニ短調
レベッカ・ハートマン(ヴァイオリン1669年製アマティ、1675年製ストラディヴァリ)
 Solo Musicaレーベルの人気シリーズ、"Birth of …"。今作はヴァイオリン曲のルーツを探ります。
 現在演奏可能であり、最も古い時期の楽器と、その時代の音楽を再現すること…。このアルバムを聴けば、ヴァイオリンという楽器の成り立ちが理解できることでしょう。また、収録された曲の多くは初録音であり、音楽史に埋もれた作品を再発掘する喜びも多いことでしょう。
 演奏はミュンヘン生まれのヴァイオリニスト、レベッカ・ハルトマン。第62号で特集した「バーデン・バーデン・ユース・オーケストラ自主制作盤」で縦横無尽の活躍を見せた女流ヴァイオリニスト。

Rebekka Hartmann 大活躍、レベッカ・ハルトマン

 ただ、すぐ下でこの「SM151」と、過去の2枚をあわせたお徳用セットが紹介されているので、そちらにされてもよいかも。(SM161)。

Central Europe: Works for Cello and Piano
SM153
\2000
セントラル・ヨーロッパ
 1-3.シューベルト(1797-1828):アルペジョーネ・ソナタイ短調 D821/
 4.ドヴォルザーク(1841-1904):「ボヘミアの森」より「静かな森」Op.68-5/
 5.ドヴォルザーク:ロンドト短調 Op.94/
 6-8.ヤナーチェク(1854-1928):おとぎ話JW VII/5/
 9.ヤナーチェク:プレストJW VII/6/
 10-15.マルティヌー(1890-1959):スロヴァキア民謡による変奏曲H378/
 16-21.バルトーク(1881-1945):
  ルーマニア民族舞曲BB68より第1番-第6番(A.ミタルによるチェロ編)
アダム・ミタル(チェロ)/
オリンピア・トーラン(ピアノ)
 このアルバムはシューベルトの「アルペジョーネ・ソナタ」と、中央ヨーロッパの作曲家たちの作品をバランス良く配したものです。チェリスト、アダム・ミタルはウィーンの作曲家シューベルトの音楽が周辺地域に及ぼした影響に着目、ウィーン近隣都市であるプラハやブダペスト、そしてモラヴィア地方で活躍した音楽家たちの曲に見られる詩的要素を掬い上げることに成功しました。森、民謡、そして伝説。これらが美しく浮かび上がる選曲です。ピアノを演奏するのは彼の妻であるオリンピア・トーラン。親密な語らいが感じられる演奏にも注目です。

Harald Genzmer: Like a dream on the verge of endlessness
SM159
\2000→\1890
エマニュエル・パユ(フルート)
 無限の端にある夢のような 〜 ゲンツマー:作品集

 1-3.フルート・ソナタ第3番/
 4-7.無伴奏フルート・ソナタ第3番/
 8-13.ピアノのための6つの小品
  <アンダンテ/夜-夕暮れ/静かに/小さなメロディ/
   ドルチッシモ/夢の音楽>/
 14-18.別れの幻想曲
エマニュエル・パユ(フルート)…1-7.14-18/
マルガリータ・ヘーエンリーダー(ピアノ)…1-3.8-18
 ドイツの現代作曲家、ハラルド・ゲンツマー(1909-2007)の作品集です。彼はベルリン音楽大学でヒンデミットに作曲を師事、1934年から1937年までブレスラウ歌劇場で働きました。クラリネットを演奏し、また教師としても活躍、フライブルク音楽大学とミュンヘン音楽大学で教鞭を執っています。彼のフルートとピアノのための作品は、晩年の2003年から2004年にかけて書かれたもので、その活力とユーモアに満ちた音楽は、もはや時代を超越していると言ってもよいでしょう。また、作曲家の最期の何日かを共にした、ピアニスト、マルガリータ・ヘーエンリーダーには、彼の最後の作品である“無限の端にある夢のような”「別れの幻想曲」を捧げています。ゲンツナーはこの曲をヘーエンリーダーとエマニュエル・パユを初演者に指定しました。彼女はゲンツナーに演奏についてのいくつかの質問をし、その最後が「私はあなたのために何ができますか?」だったそうなのですが、彼の答えは「私の作品を演奏すること!」だったそう。その約束は見事に守られたのです。
 録音 2011年2月7-9日Bibliotheksaal im Kloster Polling

Birth of the Strings
SM161
(3CD)
\3400→\3090
バース・オブ・ザ・ストリングス
 3枚のアルバムのセット
 SM112 バース・オブ・ザ・チェロ/
 SM126 バース・オブ・ザ・ストリング・カルテット/
 SM151 バース・オブ・ザ・ヴァイオリン
 ヴァイオリン、チェロなどの弦楽器の発展は、間違いなくクラシック音楽の歴史と同一であり、本質と言ってもいいでしょう。これらの弦楽器の誕生の時を探るのは、何とも興味深く、また奥深いものなのでしょうか?このシリーズは、文献ではなく、それぞれの「現存する」最古の楽器を演奏し、その時代に想いを馳せようという趣旨から生まれました。演奏されている曲は、その楽器が生まれた時代に書かれたもので、どれもが、奏法や音色についても熟考されていて、学術的にも貴重なものとなっています。チェロとヴァイオリン、弦楽四重奏の既発アルバムを3枚セットにし、各々の特質を存分に楽しめます。

 以下の2枚と、上で紹介した SM151 のセットです。

SM 112 バース・オヴ・ザ・チェロ ——
 ジョヴァンニ・バティスタ・デリ・アントーニ(1660−a.1696):
  リチェルカータOp.1(第1番〜第12番)/
 ドメニコ・ガブリエリ(1651−1690):
  リチェルカータ第1番〜第7番
ユリウス・ベルガー(チェロ)
2007年7月の録音。
 世界的チェリスト、ユリウス・ベルガー。今回の「バース・オヴ・ザ・チェロ」は、17世紀イタリアの無伴奏チェロのための作品集。
 バッハの無伴奏チェロ組曲の先駆けとも言われるアントーニ、そして1651年ボローニャで生まれサン・ペトロニオ教会のチェロ奏者として活躍したガブリエリの珍しい"リチェルカータ"。
 さて、これらの作品を弾くベルガーのチェロは、なんと1566年製のアンドレア・アマティという歴史的銘器!
 フランスのカルロ9世に献呈されるために製作されたアマティの背面にはカルロ家の紋章が描かれるなど、芸術品としての歴史的価値も非常に高い。
 凄まじい集中力を感じさせるベルガーの演奏と、それに応えるアマティの共同作業は実に見事。クォリティの高い装丁と優秀録音もこのディスクへの意気込みの高さを証明している。
SM 126
弦楽四重奏曲の誕生
 A・スカルラッティ:4声のためのソナタ ニ短調
 サンマルティーニ:弦楽のためのシンフォニア ト長調
 モーツァルト:弦楽四重奏曲第1番ト長調K.80
 ボッケリーニ:弦楽四重奏曲ハ短調Op.2-1
 ハイドン:弦楽四重奏曲第22番ニ短調Op.9-4
カザル弦楽四重奏団
〔ダリア・ザッパ(ヴァイオリン)、
 レイチェル・シュペート(ヴァイオリン)、
 マルクス・フレック(ヴィオラ)、
 アンドレアス・フレック(チェロ)〕
カザル弦楽四重奏団は1995年にドイツ系スイス人の弦楽器奏者たちで結成されたスイスのアンサンブル。この録音では、1650年頃にオーストリアの名工ヤコブス・シュタイナーによって製作されたピリオド楽器を使用している。

そのカザル四重奏団のニュー・アルバムが出てきた!!内容はA・スカルラッティやサンマルティーニまで歴史をさかのぼり、"弦楽四重奏曲の誕生"を探求するというコンセプト。
 前々から店主が言っているとおり、今、時代が変わろうとしている。
 ありきたりのつまらない繰り返し名曲演奏が飽きられ、そして一方で衝撃的だったはずの前衛音楽になんの刺激も感じない時代が来た。しかし逆にバロックから古典派にかけての「暗黒時代」の作品がさかんに掘り起こされ、そのなかに非常に衝撃的な音楽があったりする。
 バロック後期から古典派への過渡期、われわれがよく知るバッハやモーツァルトやハイドン以外に、どんなにも凄まじい才能が存在していたか・・・それを目の当たりする機会が最近異常に増えているのである。

 そんなときに、まさにそれを鋭敏に察知したアルバムが登場した。今回のカザルSQによるアルバム「弦楽四重奏曲の誕生」。
 ここでまず最初にカザルSQが取り上げたのはアレッサンドロ・スカルラッティの弦楽四重奏曲。実はこの曲、史上初めての弦楽四重奏曲として音楽史では極めて特別な席を与えられている作品。ご存知と思うがアレッサンドロは音楽史の教科書では必ずといっていいほど「バロック・オペラの大巨匠」として大きく登場する。しかしそのオペラが聴かれることは現在ほとんどない。というかまったくない。そんな、今は完全に忘れられたバロック・オペラの大巨匠の知る人ぞ知る傑作でもって、まずこのアルバムは開始されるのである。

 そして次に登場するのがサンマルティーニ。実はこのサンマルティーニも店主が虎視眈々とその復活を狙っている古典派最初期の大家。今では「バロックから古典派への橋渡しとしてとても重要な位置にありました」的な扱いしかされていないサンマルティーニ、正直これまであまりCDもなかった。・・・しかし絶対にもっとすごい音楽を書いていたはず。我々が思っているより絶対にもっと偉大な人だったはず。・・・話は飛ぶが、J・S・バッハの息子ヨハン・クリスティアン・バッハは、1760年から1762年までミラノ大聖堂でオルガニストを務めた。そしてその当時サンマルティーニはミラノ大聖堂の楽長だった。当然ながらヨハン・クリスティアン・バッハはサンマルティーニから教えを受けた。その後ヨハン・クリスティアン・バッハはロンドンで大活躍し、そこで少年モーツァルトに出会う。生涯深い尊敬と愛情で結ばれたヨハン・クリスティアン・バッハとモーツァルト。そこでヨハン・クリスティアン・バッハが、少年モーツァルトに先日までいたミラノの話、そしてサンマルティーニの話をしていないわけがない。実はその数年後の1770年にミラノを訪れたモーツァルトはサンマルティーニに強い影響を受け、後年に至るまでその研究を続けたというが、その話も、ヨハン・クリスティアン・バッハからすでにサンマルティーニの音楽の素晴らしさ、重要性を聞かされていたと思うと納得できる。いずれにせよモーツァルトにサンマルティーニが大きな影響を与えていることは間違いないし、なによりモーツァルトとサンマルティーニの両者がともに持つ豪奢で天国的な感覚がそれを裏付ける。同じ古典派でも、ハイドンやベートーヴェンには、サンマルティーニのこの育ちのよいきらびやかさはない。
 ・・・で、店主がいろいろ探し回ったサンマルティーニの作品の中でとても魅力的で素敵だったのが、弦楽のためのシンフォニア。そうしたらやっぱりカザルSQ、この曲をアルバムで取り上げてきたのである。
 もうこの時点でこのアルバムには十分満足。

 ・・・しかしこのアルバムまだまだあなたを解放させてくれない。そのあとに続くのがモーツァルト、ボッケリーニ、ハイドン。
 もうやめてくれ?いやいや、まだまだ。
 続くモーツァルトの弦楽四重奏曲は、栄えある「第1番」。当時のモーツァルトは今の日本ならさしづめ中学2年生。でもモーツァルトの生涯で最も栄光に彩られていた頃。アレグリのミゼレーレや大勲章やらの華々しいエピソードに彩られた輝かしい時期。この曲こそ、今お話したサンマルティーニの作品をミラノで聴いて強く影響されて書いたと言われている作品。そしてこの曲については、「1770年3月15日夜の7時にローディ(イタリアの田舎町)で書いた」という普通ではありえない記述まで残っていて、さらにモーツァルトの人生を変えた地獄のマンハイム・パリ旅行でマンハイムを経つときに、わざわざこの曲を知人に写譜させている。つまりこの第1番、若きモーツァルトにとってとってもお気に入りの作品だったのである!・・・さらに第4楽章だけは、おそらくローディではなくザルツブルグで追加で書かれたのではないかとされるのだが、ある人はこの第4楽章こそ、モーツァルトが自分自身のために書いた最初の作品だろうと言っている。この弦楽四重奏曲、あらゆる面で実は非常に重要な作品なのである。

 そしてボッケリーニ。これもまた何度もこれまでに話しているが、店主が復活を望む作曲家の中心的存在。我々が考える古典派のイメージを覆す超時空的作曲家。ボッケリーニはなぜか古典派の地味な作曲家扱いになってしまっているが、冗談じゃない。ドイツの初期のロマン派よりもはるかにロマンティックでユニークで洗練されている。マドリードの王宮で作曲を続けたこともあり、その個性は誰にも邪魔されることなくスクスクと育っていったのである。しかしあまりにもユニークすぎ、ドイツを中心に進んでいくことになる純音楽の世界からは「変なやつ」扱いで取り残されてしまった。・・・しかし、ここで聴く弦楽四重奏曲ハ短調の優美さ、華麗さ、洒脱さ。まさに古典派の主流から外れているからこそ味わえる粋な感性。この終楽章、王宮の隅っこの寝室での秘め事のようなこの作品を、ボッケリーニ以外の誰が書けるか?しかも驚くべきはこの作品はボッケリーニがまだ18歳、つまりまだスペインの王宮で働くずっとずっと前、まだ音楽家としてヨーロッパを楽旅していた頃の作品なのである。それがまたボッケリーニのたぐいまれな個性を物語る。それにしてもカザルSQがモーツァルトとハイドンの間にこの作品を持ってきたのもまったく「粋」としかいいようがない。

 さあ、最後が・・・ハイドン。前人未到の巨人。昨年のハイドン・イヤーはまったく盛り上がらず終わったが、しかし意欲的なファンはハイドンの膨大な作品の中にどれほど魅力的な鉱脈が眠っているか気づいたことだろう。このハイドンの弦楽四重奏曲第22番も実は隠れた傑作。この作品は後年モーツァルトに強い影響を与えた作品。ハイドンは晩成型の作曲家といわれるが、30代、まだ人生の序盤でこれだけの傑作を書いていたとは。作品9は6曲で構成されていて、中にはあまりおもしろくないものもあるのだが、この作品9-4はハイドンの前半生を代表する傑作といってもいい。第2楽章メヌエットも素敵だし、とくに終楽章の充実ぶりは「ベートーヴェンをもしのぐ」という声が上がるのも当然であろう。

 さあ、この充実の1枚を引っさげて登場したカザルSQ。彼らの演奏だからこそ、これまで埋もれそうになっていた作品が今の時代に一気に息を吹き返すことになるだろう。


Birth of the String Quartet Volume 2
SM143
\2000→\1890
バース・オブ・ザ・ストリング・カルテットVol.2
 1-4.テレマン(1681-1767):6つの四重奏曲第4巻より
  第5番ト長調 ト長調 TWV 43:G5(弦楽四重奏編)/
 5-7.ギュマン(1705-1770):
  フルート四重奏曲ロ短調 Op.12-2(弦楽四重奏編)/
 8-11.モーツァルト(1756-1791):
  弦楽四重奏曲第10番ハ長調 K170/
 12-15.ハイドン(1732-1809):
  弦楽四重奏曲第60番ト長調 Op.76-1 Hob.III:75
カザル弦楽四重奏団
 で、さらに上記紹介の「弦楽四重奏曲の誕生 バース・オブ・ザ・ストリング・カルテットVol.1」の第2弾も登場。
 カザル弦楽四重奏団による「バース・オブ・ザ・ストリング・カルテット」第1集は、スカルラッティ、サンマルティーニ、モーツァルト、ボッケリーニハイドンを並べ、楽器の発展と音楽の発展を巧妙に結び付けたもので、その歴史的な価値と音楽性の高さにより、2010年に権威ある「エコー・クラシック賞」を受賞しました。今回の第2集は、伝説的名ヴァイオリン製作者ヤコプ・シュタイナーの手による貴重な楽器を用いて、18世紀のフランスとドイツの作品を演奏、更なる音色と楽器への探求心を深めてくれます。録音 2009年10月



旧譜
バース・オブ・ザ・ストリング・カルテットVol.1
お徳用の上記 SM161 がお薦めですが、単品がよろしければこちらをどうぞ

SM 126
\2000→\1890
弦楽四重奏曲の誕生
 A・スカルラッティ:4声のためのソナタ ニ短調
 サンマルティーニ:弦楽のためのシンフォニア ト長調
 モーツァルト:弦楽四重奏曲第1番ト長調K.80
 ボッケリーニ:弦楽四重奏曲ハ短調Op.2-1
 ハイドン:弦楽四重奏曲第22番ニ短調Op.9-4
カザル弦楽四重奏団
〔ダリア・ザッパ(ヴァイオリン)、
 レイチェル・シュペート(ヴァイオリン)、
 マルクス・フレック(ヴィオラ)、
 アンドレアス・フレック(チェロ)〕


Mahler: Symphony No.  5 in C sharp minor
SM160
\2000→\1890
マーラー:交響曲第5番嬰ハ短調 ウェストファーレン・ノイエ・フィルハーモニー/
ハイコ=マティアス・フォルスター(指揮)
 Solo Musicaレーベルで、既にいくつかのCDをリリースしている指揮者ハイコ=マティアス・フォルスターは、1966年ドイツ生まれの注目の人です。とりわけ、前作のベートーヴェン交響曲第7番を中心とした1枚は、その斬新な解釈が話題となりました。どちらかというと近現代作品が得意な人のイメージが先行していますが、日本にも度々来日し、有名ピアニストと共演を重ね、その都度じっくりと音楽を創り上げていく姿勢が共感を呼んでいました。
 そんなフォルスターとウェストファーレン・ノイエ・フィルハーモニーの新しいアルバムは、マーラー(1860-1911)の交響曲第5番。この一筋縄ではいかない作品を、彼は決して音楽の渦に呑まれることなく、じっくりと正攻法でものにしています。


旧譜
フォルスター&ウェストファーレン・ノイエ・フィル
SM148
\2000→\1890
1-4.ベートーヴェン:交響曲第 7 番イ長調 Op.92/
5.ベートーヴェン:ロマンス第 1 番ト長調 Op.40/
6.ベートーヴェン:ロマンス第 2 番ヘ長調 Op.50
ウルスラ・ショホ(ヴァイオリン)…5.6/
ノイエ・ヴェストファーレンフィルハーモニー/
ハイコ=マティアス・フォルスター(指揮)
1996 年に北ルール川地域でレックリングハウゼンにあるヴェストファーレン交響楽団と、ゲルゼンキルヘン・フィルハーモニー管弦楽団の2 団体が合併して発足したノイエ・ヴェストファーレンフィルハーモニーは、ドルトムント近郊の都市に本拠地を置く、いかにもドイツ的な重厚な音色が魅力のオーケストラです。常任指揮者は、ハイコ・マティアス・フェルスター。彼の若々しい機動力は、このオーケストラの発展を増長し、世界的にもますます知名度が高くなっています。ここで聴けるベートーヴェン(1770-1827)の瑞々しいこと!彼らの共同活動の素晴らしさを物語る充実の演奏です。ロマンスで滴るような美音を聴かせるショッホは、以前から幾度も共演を重ねるヴァイオリニストで、彼女は2000 年から2001 年にかけて、ロイヤル・コンセルトヘボウのコンサートマスターをも務めた名手です。録音 2009 年8 月-9 月レックリングハウゼンノイエ・ヴェストファーレンフィルハーモニー・スタジオ

SONOLUMINUS


DSL-92150
(1CD+1Blu-ray)
\2600
ロサンジェルス・パーカッション・カルテット
 Rupa-khandha

 1-5.エリック・ガイニヴァン:典礼の踊り/
 6.シーン・ハイム(1967-):Rupa-khandha/
 7-10.ジョセフ・ペレイラ:打ち出し細工/
 11.ジェフリー・ホルメス(1971-):日没
ロサンジェルス・パーカッション・カルテット
<メンバー>
マシュー・クック/
ジャスティン・デハルト/
エリック・ガイニヴァン/
ニック・テリー
2008年に結成されたロサンジェルス・パーカッション・カルテットは、とりわけ、カリフォルニアの「異端」作曲家の作品を中心に演奏し、高く評価されているアンサンブルです。彼らは積極的に新作を委嘱し、その新鮮な響きを聴衆に届けています。多くの意義ある賞を獲得し、また多数の大学で「月曜のコンサート」を開催、こちらも好評です。このアルバムでも、特異でエキゾチックな音色と、完璧な技術で刺激的な音楽を聞かせます。素晴らしい響きを体験していただくために、通常CDに併せて、Blu-ray サラウンド盤も同梱されています。

DSL-92151
\2300
ゾフォ・デュエット〜MIND MELD
 1.バーンスタイン(1918-1990):「キャンディード」序曲(C.ハーモン編)/
 2-4.シェイペロウ(1920-):4手のためのピアノ・ソナタ/
 5-10.ドビュッシー(1862-1918):6つの古代の墓碑銘/
 11-24.ストラヴィンスキー(1882-1971):バレエ音楽「春の祭典」(4手ピアノ編)
ゾフォ・デュエット
<ピアノ>
エヴァ=マリア・ツィメルマン/
中越啓介
ゾフォ・デュエットによる連弾曲集です。彼らは2009年からピアノ・デュオとして活躍、国際的に高い評価を受けています。昨年の大阪国際室内楽フェスタでの「春の祭典」の凄演でも、聴衆の度肝を抜いたことで知られています。共同研究者であり、また親しい友人でもある彼らの目的は、連弾曲の新しいレパートリーを追求すること。既存の作品はもちろんのこと、常に新しい作品を演奏することを目標としています。このアルバムは、彼らがサンフランシスコ音楽院で最初に行ったコンサートの演目が収録されています。有名なバーンスタインの「キャンディード序曲」もピアノで演奏されることで、また違った様相を見せてくれます。また、ドビュッシー、ストラヴィンスキーの作品もさることながら、シェイペロウの「ソナタ」の素晴らしい音響効果も見事なものです。

DSL-92152
\2300
ジャスパー弦楽四重奏団
 The Kernis Project: Schubert

 1-4.シューベルト(1797-1828):
  弦楽四重奏曲第14番ニ短調「死と乙女」D810/
 5-8.カーニス(1960-):弦楽四重奏曲第1番「天体の音楽」
ジャスパー弦楽四重奏団
2008年、プラウマン室内楽コンクールでグランプリと観客賞を受賞したことで、一躍脚光を浴びたジャスパー弦楽四重奏団。他にも様々なコンクールで入賞経験のある、新進気鋭のカルテットです。昨年は権威ある「クリーブランドカルテット賞」を受賞したことでも注目を集めました。前作(DSL-92142)では、ベートーヴェンとカーニスという意欲的な作品を収録したアルバムで、見事な解釈を聴かせた彼らですが、今作は、やはりカーニスとシューベルトのカップリングで、また新境地を見せてくれます。作曲年代にはおよそ150年近くの開きがある2つの作品ですが、楽章構成などには驚くほど類似点があります。「新調性音楽」を推し進めるカーニスの作品は、メロディアスで神秘的なもの。耳と心に優しい響きが特徴です。

DSL-92153
\2300
A Change of Worlds
 1.フィル・カニンガム:Monday Morning Reel - O'Neill's March/
 2.トニー・サリヴァン/ジャッキー・モーラン:1923-エリンの追放者/
 3.スキンナー(1843-1927):ヘクターヒーロー/
 4.スウェーデン民謡:Klovsjo Brudmarsch - Polska- Slangpolska /
 5.伝承曲:装備万端の船-年寄り雌鶏の鳴き声-南方の響き:なんと素晴らしい愛/
 6.アイルランド民謡:乳を搾るかわいい小間使い/
 7.スウェーデン民謡:ポロネーズ/
 8.スー・リチャード:私のために悲しむことはない/
 9.リャン・マッカソン:クッロデン/
 10.ニコラ・マッテイス(1650-1709):Ground upon a Scotch Humour/
 11.伝承曲:ジェシー・スミス-アソーレ・ブローゼ-Ms.ラッタレー-Brumlay Brae-門の上の鳩/
 12.アイルランド民謡:川をのぼる鮭/
 13.スーリック:ダスト・ボウル/
 14.ミヒャエル・プレトリウス(1571-1621):O lux beate trinitas/
 15.スーリック:さすらい人の夢/
 16.カロラン(1670-1738):スクワイアウッドの嘆き
アンサンブル・ガリレイ
アイルランド民謡やアメリカ民謡を、現代的な音楽と組み合わせることで、インスピレーションが無限に広がります。ここで演奏しているアンサンブル・ガリレイはクラシックの奏法を学びつつもトラディショナルな味付けを施し、即興性に満ちた楽しい音楽を奏でることで知られています。このアルバムはメトロポリタン美術館の学術的なプロジェクトの一環として企画されたもので、音楽だけでなく、写真、詩などの様々な文献からアメリカを知ることが目的で、このCDに含まれた曲は2010年に初演され2015年まで各地で演奏されることになっています。超絶技巧と弾けるエネルギーに満ちた力強い音楽です。

DSL-92154
(2CD)
\2600
ラモー:ハープシコード作品全集
<CD1>
 1-9.クラヴサン曲集第1集イ短調(第1組曲)
  <前奏曲/第1アルマンド/第2アルマンド/クーラント/ジグ/
   第1サラバンド-第2サラバンド/ヴェネツィアの女/ガヴォット/メヌエット>/
 10. Les Petits Marteaux/
 11-19.クラヴサン曲集組曲ホ短調(第2組曲)
  <アルマンド/クーラント/ロンド形式の第1ジーグ/
  ロンド形式の第2ジーグ/鳥のさえずり/第1リゴードン-第2リゴードン/
  ロンド形式のミュゼット/タンブーラン/村娘(ロンド)>/
 20.Menuet de Rondeau/
 21-30.クラヴサン組曲ニ長調(第3組曲)
  <優しい訴え/ソローニュのひな鳥/溜息/歓喜/
   いたずら好き/ミューズたちの対話/つむじ風/
   一つ目の巨人/あざけり/足の不自由な女>/

<CD2>
 1-7.新クラヴサン組曲イ短調(第4組曲)
  <アルマンド/クーラント/サラバンド/3つの手/
  ファンファリネット/勝ち誇った女/ガヴォット>/
 8-15.新クラヴサン組曲ト長調/ト短調(第5組曲)
  <トリコテ/無頓着な女/第1メヌエット-第2メヌエット/めんどり/
  三連音/未開の人/エンハーモニック/エジプトの女>/
 16-19.「コンセール用クラヴサン曲集」から抜粋された作品集
  <リヴリ/軽はずみ/内気/おしゃべり>/
 20. La Dauphine/
 21.ピグマリオン序曲(バルバトル編)
ジョリー・ヴィニクール(ハープシコード)
ラモーはフランス語のオペラ作曲家として知られていますが、鍵盤独奏作品は全部で65曲あり、それらのほとんどは、彼が劇音楽作曲家として活動する以前に書かれました。彼の父親はディジョン大聖堂のオルガニストであったため、恐らく幼少期からクラヴサンの演奏には親しんでいたはずで、青年時代にはクレルモン大聖堂を始めいくつかの教会でオルガニストを務めるほど鍵盤音楽に精通していました。機能和声と調性を体系的に最初に理論化した人としても知られています。フランス18世紀の鍵盤音楽の重要なレパートリーである彼の作品ですが、現代では「めんどり」や「タンブーラン」などの一部の曲が良く演奏されるばかり。この全曲盤は彼のユニークな作曲技法を知るための恰好の素材となるでしょう。1963年シカゴ生まれでパリ在住のヴィニクールはミンコフスキー、メゾ・ソプラノのフォン・オッターやリュートのリンドベルイとの共演など様々な活動をしており、最近は指揮者としても活動を始めています。
DSL-92155
\2300
2台のリュート
 イギリス黄金時代のリュート二重奏曲集

 1.作者不詳:グリーンスリーヴス/
 2.作者不詳:うぐいす/
 3.作者不詳:Drewries accordes/
 4.ジョンソン(1540-1594):Trenchmore/
 5.ジョンソン:喜びのパヴァン/
 6.ジョンソン:ダンプⅠ/
 7.マーチャント/ピルキントン:エコーもしくはアルマン/
 8.作者不詳:こまどりは緑の森に/
 9.ジョンソン:ロゲロ/
 10.作者不詳:Callinoe/
 11.ジョンソン:フラットのパヴァン/
 12.ジョンソン:フラットのガリアルド/
 13.ジョンソン:ナッツ・ブラウン/
 14.ジョンソン:女王のトレブル/
 15.ダニエル:ファンシー/
 16.ダニエル:パッセメゾのガリアルド/
 17.ダウランド(1563-1626):侍従長のガリアード/
 18.ダウランド:我が主人ウィロビー卿のご帰館/
 19.ジョンソン:この道を行くもの/
 20.ジョンソン:緑のウェイクフィールド/
 21.ロビンソン:ファンタジー/
 22.ロビンソン:女王の良き夜/
 23.ロビンソン:パッセメゾのガリアルド/
 24.ロビンソン:プレーン・ソング/
 25.ロビンソン:鐘を鳴らす20の方法/
 26.ロビンソン:A Toye/
 27.作者不詳:アルマイン
ロン・マクファーレン&
ウィリアム・シムス(リュート)
イギリスの「黄金時代」とは、16世紀後半のエリザベス1世の頃を指します。この時代は宗教音楽だけでなく、世俗歌曲も目覚ましい発展を遂げました。同じ頃にイタリアではマドリガレが全盛期を迎え、これらの曲がイギリスにもたらされ、多くの曲が筆写されました。イギリスの作曲家たちも、これに倣い、数多くのマドリガルが生まれました。しかし、17世紀に入ると衰退を始め、その代わりに台頭してきたのが、リュート付きの歌曲、もしくはリュート曲だったのです。とりわけ2台のリュートによるアンサンブルは音楽的にも素晴らしいものでした。一人が即興的にメロディを奏で、もう一人がそれを伴奏するのですが、お互いが醸し出すハーモニーは、それはそれは自発的で流麗なものだったことでしょう。名手2人によるこの演奏で、400年前の世界の音の世界に遊んでください。

DSL-92156
\2300
しかし、忘れられない
 1-2.ドロシー・ラド・ムーア(1940-):夜の幻想/
 3.アルヴィン・バティステ(1932-2007):エピソード/
 4.クラランス・キャメロン・ホワイト(1880-1960):バスクの民謡/
 5.ウンディーネ・スミス・ムーア(1904-1989):序奏とアレグロ/
 6.サクエル・アクパボット(1932-2000):ナイジェリアの情景から「田園曲」/
 7-9.クインシー・ヒリアード(1954-):コティ/
 10.ウィリアム・グラント・スティル(1895-1978):ロマンス/
 11.スコット・ジョプリン(1868-1917):しだれ柳/
 12.トッド・コクラン(1951-):ソウル・バード/
 13.アメイジング・グレイス(スティーブンソン編)
マーカス・エリー(クラリネット)/
ルーセンス・セ・ダ(ピアノ)
クラリネットとピアノのための「アフリカ系アメリカ人作曲家」による音楽集です。クラシック音楽の世界において、比較的忘れられがちになってしまっている彼らの音楽。若干の歌曲や管弦楽作品は聞かれることがあっても、これらの独奏楽器のための作品はほとんど知られていません。しかし、これらの作品のユニークさや、リズム感は本当に捨てがたいものです。現代の作品から「アメイジング・グレイス」まで、興味深い曲が並びます。クラリネットのマーカス・エリーはインディアナ大学を卒業した後、ウィーン国立音楽大学で学んだ俊英。ベルリン交響楽団、インディアナ交響楽団などと共演し、アメリカの主要都市で数多くのリサイタルを開いています。

TOCCATA


Brahms by Arrangement Volume 1
TOCC0066
\2600→\2390
ヨハネス・ブラームス:編曲集第1集
 1-4.弦楽五重奏曲ヘ短調
  (原曲…ピアノ五重奏曲第1番 A.カルットゥネン編曲) Op.34…初録音/
 5-8.弦楽五重奏曲ロ短調
  (原曲…クラリネット五重奏曲 作曲者自身による編曲) Op.115
ゼブラ弦楽三重奏団
<メンバー>
エルンスト・コヴァチク(ヴァイオリン)/
スティーヴン・ダン(ヴィオラ)/
アンシ・カルットゥネン(チェロ)/
クリシア・オソストヴィツ(第2ヴァイオリン)/
ジェームス・ボイド(第2ヴィオラ…1-4)/
リチャード・レスター(第2チェロ…5-8)
 ブラームス(1833-1897)は、例えば交響曲などを作曲する際に、まずは2台ピアノ版のスコアを書いてから、オーケストレーションを行うことがほとんどでした。他の作品も、完成までに楽器編成が変更になっているものがしばしば見られ、それはブラームス自身の探求心の現れであったと言えるのかもしれません。1864年に作曲されたピアノ五重奏曲Op.34は、最初(このCDに収録されている)弦楽五重奏曲として構想されたのですが、試演の際の評価が芳しくなかったために破棄されてしまいました。後に2台ピアノのためのソナタとして書き換えられ、周囲からの助言もあり、最終的には現在の形として定着したものです。ここでは、破棄された弦楽五重奏版をチェリストのカルットゥネンが復元したものを演奏。ブラームスの最初の構想をなぞるに相応しい演奏となっています。もう1曲は、クラリネット五重奏曲のクラリネットをヴィオラに置き換えたもの。最初はかなり驚きますが、聴いているうちに「これもありかな」と思えてくるのが、ブラームスの懐の深さでしょう。
 録音 2011年10月1-2日西サセックス,チャンプ・ヒルミュージック・ルーム
David Matthews: Complete String Quartets Volume 2
TOCC0059
\2600
デイヴィッド・マシューズ:弦楽四重奏曲全集第2集
 1-3.弦楽四重奏曲第5番Op.36/
 4-13.弦楽四重奏曲第12番Op.114
クロイツェル弦楽四重奏団
 アメリカの最も注目される現代作曲家の一人、マシューズ(1943-)の弦楽四重奏曲集の第2弾です。このアルバムは1984年に作曲された「第5番」と、2009年から2010年に作曲された最新作「第12番」の2曲です。ベートーヴェンやバルトークから薫陶を受けた作曲家だけに、その作品も、堅固な構成を持っています。とは言え、決して音楽が古いわけではありません。斬新な和声とリズムが炸裂。とりわけ第12番は、様々な形式の見本市のような様相を呈しており、セレナーデあり、メヌエットあり、タンゴありの興味深い作品です。
 録音 2010年6月25日トゥリング 聖ピーター&聖パウル…1-3, 2011年10月26日オルドバリー 聖ジョン・パプティスト…4-13
Nikolai Korndorf: Complete Music for Cello
TOCC0128
\2600
ニコライ・コルンドルフ:チェロのための作品全集
 1-2.チェロと弦楽、パーカッションのためのコンチェルト・カプリッチョーソ/
 3-5.チェロとピアノのための三部作/
 6-9.独奏チェロのためのパッサカリア
アレクサンダー・イヴァシュキン(チェロ)/
ロシア・フィルハーモニー管弦楽団/
コンスタンティン・クリメッツ(指揮)/
アーニャ・アレクセイエフ(ピアノ)
 ロシアの知られざる作曲家、コルンドルフ(1947-2001)の作品集です。彼はモスクワ音楽院で学び、オペラを発表しながら指揮者としてのキャリアも重ねました。その作風は年代毎に変化していますが、基本的に無調であり、神秘的な表現主義をとる曲が多いことで知られています。晩年はカナダのヴァンクーヴァーに移住し、電子音楽にも興味を示しました。このアルバムには3つのチェロ作品を収録。宗教的であり、ロック音楽の影響も受けている「コンチェルト・カプリッチョーソ」、民謡とロシア正教を結びつけた「三部作」、ダンテの新曲からインスパイアされた「パッサカリア」(チェリストは口笛も吹く)と、不思議な音空間が広がります。チェリストのイヴァシュキンはコルンドルフの親しい友人で、パッサカリアは彼のために書かれています。
 録音 2005年11月21日モスクワ・コンセルヴァトワール・大ホール…1-2(ライブ), 2006年12月1日カナダ ワーテルロー,ラザリディス劇場…3-5(ライブ), 2001年8月3-6日モスクワ・ラジオ・ハウス スタジオ・ワン…6-8
Krenek: Music For Chamber Orchestra
TOCC0125
\2600
エルンスト・クシェネク:室内オーケストラのための作品集
 1.最初からOp.219(1974)/2.ナイチンゲールOp.68a(1931)/
 3.時の谷間にOp.232(1979)/
 4-13.静かに、そして有頂天にOp.214(1971-72)/
 14.偽善者Op.229(1978) ※3…初録音, 4-13…初CD
アガタ・ズーベル(ソプラノ…2)/
マティアス・ハウスマン(バリトン…14)/
レオポルディヌム・オーケストラ/
エルンスト・コヴァチク(指揮)
 あの橋本國彦も師事していた作曲家クシェネク(1900-1991)ですが、まだまだ全容が知られているとは言えません。このアルバムにはクシェネクが1931年から1979年の間に書いた室内オーケストラのための5つの作品が収録されています。チェコ系の家庭に生まれたクシェネクは、ナチスの弾圧から逃れることができず、1938年にアメリカへ亡命。ニューヨーク、ミネソタ、カリフォルニアへと移住し、この地の風味を取り入れた音楽を数多く書きました。彼の音楽はシニカルで、不安定なユーモアを含みながらも、総じて劇的なもの。どれも面白いのですが、1931年の「ナイチンゲール」は、初期の作品だけあってまだまだ後期ロマン派の影を引きずっているのが興味深いところ。その後の彼の変遷を辿るのはまことに興味深いものです。
 録音 ポーランド ワルシャワ放送ホール 2011年3月21-23日…1.2.4-13.14, 2011年5月15日

TWO PIANISTS

TP1039046
\2600
メンデルスゾーン:若き頃の作品集
 1-3.ヴァイオリン協奏曲ニ短調/
 4.弦楽のための交響曲第10番ロ短調/
 5-7.ヴァイオリンとピアノのための協奏曲ニ短調
ゾエ・バイヤーズ(ヴァイオリン)/
ルイス・マガリャアエス(ピアノ)…5-7/
ステレンボッシュ・ユニバーシティ・カメラータ
 ここに収録された3曲は、いずれも天才少年の名を欲しいままにしたメンデルスゾーン(1809-1847)が10代に書いた才気煥発な作品です。有名なホ短調ではなく、ニ短調のヴァイオリン協奏曲は13歳、弦楽のための交響曲と、彼の唯一の複数楽器による「ヴァイオリンとピアノのための協奏曲」は14歳の時に書かれたものですが、その完成度の高さには目を見張るばかりです。これらは、メンデルスゾーン家で毎週開催されていた「日曜音楽会」で演奏されたものだとされていますが、その真偽のほどは定かではありません。1982年、南アフリカ生まれの才能あるヴァイオリニスト、バイヤーズの香り高き演奏は、これらの作品からにじみ出る気品高さと、間違うことなき天才の証を存分に証明しています。
TP1039145
\2600
光の陰影
 1.ボザ(1905-1991):ブコリーク/
 2.ホフメイル(1957-):カント・ノットゥルノ/
 3-5.ラインベルガー(1839-1901):
  クラリネット・ソナタホ短調 Op.105a/
 6-8.マルティーノ(1931-2005):クラリネットのためのセット/
 9.ベンジャミン(1893-1960):
  ラヴェルのトンボー、ヴァルス=カプリース/
 10.ネグレア(1893-1973):マルティー/
 11.バッシ(1833-1871):「リゴレット」のモティーフによる幻想曲
マリア・デュ・トワ(クラリネット)/
ニーナ・シューマン(ピアノ…1-5.9-11)
 南アフリカが生んだ才能溢れるアーティストをフィーチャーすることが目的である「Two Pianist」レーベルの自信作です。マリア・デュ・トワは、現在ケープタウンのケープ・フィルハーモニー管弦楽団の首席クラリネット奏者を務める実力派です。8歳でピアノを始め15歳の時にクラリネットを手にした彼女は、さいしょステレンボッシュ大学で音楽を学び、その後、ニューヨークのマンハッタンへ留学します。2006年にルーマニアで開催された国際クラリネット・コンクールで賞を獲得するなど、注目を浴びながら、多くのオーケストラと共演、着々とその音楽性を開花させていきます。このアルバムには、フランスのボザを始め、イタリア、イギリスの近代作曲家たちの作品を中心に収録。まさに光と影の饗宴とも言える、艶めかしい音楽が心を浮き立たせます。
 録音 2011年11月14-17日 ライブ収録南アフリカ ステレンボッシュ大学、エンドラー・ホール




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