AVANTI CLASSIC
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5414706 10392
(SACD HYBRID)
\2700 →\2490
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アルゲリッチが認めた若き才能。ポリーナ・レスチェンコ(Pf)
(1)レヴィツキー:愛のワルツOP.2
(2)同:アラベスク・ヴァルサントOp.6
(3)ラフマニノフ:ピアノソナタ第2番Op.36(ホロヴィッツ版)
(4)メトネル:忘れられた調べ第1集Op.38
【回想のソナタ/優美な踊り/祝祭の踊り/川の歌/
田舎の踊り/夕べの歌/森の踊り/回想的に】 |
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ポリーナ・レスチェンコ(Pf) |
驚くべきピアニズム。ピアノ好き失神必須の一時間。
STEREO、61’10”
SACD ハイブリッド盤。現在ベルギーに在住し活躍するロシアの女流ポリーナ・レスチェンコ。アルゲリッチが認め、可愛がる才能の持ち主で、日本でも評価が急上昇しています。今回のアルバムはロシアものですが、若い美女らしからぬオタク臭ぷんぷんなレパートリーに感心させられます。いずれもピアニスティックな点が共通で、彼女の自信のほどが伺えます。自身が優れたピアニストでもあったミッシャ・レヴィツキー(1898-1941)
は甘く上品なピアノ小品をいくつか残していて、ピアノを弾かれる方々なら自分で奏でてみたくなる宝石のような。レスチェンコの甘やかな演奏はピアノの美しさを最高に味あわせてくれるもので震えてきます。ラフマニノフの難曲ソナタもホロヴィッツ版を使用。これはラフマニノフの了承のもとホロヴィッツが原典版と改訂版の良い所取りをして、さらに効果的なパッセージを加えたもの。ホロヴィッツ自身の演奏を彷彿させる凄さです。メトネルの「忘れられた調べ第1集」は全8曲から成り、その全曲を収録。雪の降るロシアの風景が目に浮かぶような「回想のソナタ」をはじめ、ピアノの魅力を存分に発揮した作品の連続でレスチェンコの超絶技巧を満喫。ピアノ好き失神間違いなしの恍惚の1時間を味わえます。 |
BIS
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BIS SA 1756
(SACD HYBRID)
\2600 →\2390
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ダウスゴー指揮&スウェーデン室内管
ブラームス:
(1)交響曲第1番ハ短調Op.68
(2)愛の歌Op52&65より9曲(作曲者編)
(3)ハンガリー舞曲集〜第1、3、10
番 |
トーマス・ダウスゴー指揮
スウェーデン室内管弦楽団 |
不思議な充実感。ダウスゴーがブラームスの交響曲に挑戦
[ 録音:2011 年3 月/エレブルー・コンサートホール(スウェーデン)]/64’34”
SACD ハイブリッド盤。出すものすべてが衝撃的なダウスゴーとスウェーデン室内管が、ついにブラームスの交響曲に挑戦しました。小編成のオーケストラでブラームスの交響曲を演奏することはさほど珍しくありませんが、さすがダウスゴー、単なる見通しや運動性の良さに終っていません。もちろん音色はすっきりとしてブラームス特有のにごりはありませんが、意外なほど重厚な第1楽章とフィナーレなど音楽作りは大きくて感動的です。カップリングは声楽つきピアノ連弾曲として有名な「愛の歌」から9
曲をブラームス自身がオーケストレーション(声楽なし)にしたもの。意外に録音がないので大歓迎と申せましょう。さらにオーケストラ曲として人気作である「ハンガリー舞曲」の中から、やはりブラームス自身のオーケストレーションによる3曲が収められているのも注目。王道ながらこだわりに満ちたアルバムです。 |
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BIS SA 1827
(SACD HYBRID)
\2600 →\2390
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クリスチャン・ポルテラ(Vc)
アンドルー・リットン(指)&ベルゲン・フィル
バーバー:
(1)チェロ協奏曲Op.22 (1945)
(2)チェロソナタOp.6 (1932)
(3)弦楽のためのアダージョ |
(1)(2)クリスチャン・ポルテラ(Vc)
(1)(3)アンドルー・リットン(指)
ベルゲン・フィル
(2)キャスリン・ストット(Pf) |
ポルテラがバーバーの叙情性と旋律美を見事に表現
[ 録音:2009 年10 月(3)、2012
年1 月(1)/グリーグ・ホール(ベルゲン)、2009
年7 月/旧ストックホルム音楽アカデミー(2)
]/54’ 13”
SACD ハイブリッド盤。トリオ・ツィンマーマンのメンバーとしても評価の高いクリスチャン・ポルテラ。興味深い協奏曲録音を続々とリリースする彼の新作は、バーバーのチェロ作品集。チェロ協奏曲は1945
年の作で、バーバーならではの叙情性と旋律美に満ちています。技術的には非常な難曲ですが、ポルテラは余裕で征服し、曲の魅力を再発見させてくれます。リットン&ベルゲン・フィルも好演。特に「弦楽のためのアダージョ」の豊麗な響きとピュアな情感は真に感動的。考えてみればリットンはアメリカ人、バーバーの音楽への並々ならぬ共感が滲み出ています。バーバー学生時代のチェロソナタではイギリスの名手キャスリン・ストットの名伴奏ぶりが光ります。 |
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BIS SA 2047
(SACD HYBRID)
\2600 →\2390
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ジョナサン・プロウライト(Pf)
ブラームス:
(1)ピアノソナタ第3番ヘ短調Op.5
(2)ヘンデルの主題による変奏曲Op.24 |
ジョナサン・プロウライト(Pf) |
珍品作品録音で注目されたプロウライトが、王道作品でBIS
初登場
[ 録音:2011 年8 月/ポットン・ホール(イギリス)]/72’45”
SACD ハイブリッド盤。ハイペリオン・レーベルでバッハの興味深いピアノ編曲やポーランド系作曲家の珍品などを世界初録音し、注目されているイギリスの名手ジョナサン・プロウライトがBIS
に初登場。最もBIS 向きな嗜好を持つピアニストのはずの彼が選んだのは、意外にもブラームスの大作2篇。
これが実に堂々とした名演。近年ロシア・ピアニズムが世界のピアノ界を席巻しているイメージがありますが、もともとイギリスにはヘスやカーゾンに代表される明確なイギリス・ピアニズムが存在していました。1959
年生まれのプロウライトは、今日稀少になりつつあるこの渋く味わい深い独特な芸風を受け継ぐ名手として貴重。非常に新鮮です。 |
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BIS SA 2017
(SACD HYBRID)
\2600
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ストックホルム・チェンバー・ブラス
ルネサンスのエールとダンス
フランシスコ・デ・ラ・トーレ(ウルバン・アグナス編):
ラ・スパーニャを低音に持つ舞曲
ティーレマン・スザート(ウルバン・アグナス編):
バス・ダンス「私の願い」/ガイヤルド第2番/
アルマーニュ第8番/王の舞曲/千々の悲しみ/
上着のない羊飼い/パッセ・メディオ/ガイヤルド第15番
ジェズアルド(ウルバン・アグナス編):
お前は私を殺す、残酷な人よ/愛しています、あなた/わが愛しの人よ
ダウランド(ヨアキム・アグナス編):
もしも私のうけた苦しみが/サー・ジョン・スミスのアルマイン/
ラクリメ/蛙のガイヤルド
同(クリスチャン・リンドベルイ編):
デンマーク王のカイヤルド/ジャイルズ・ホビー氏のガイヤルド/
エセックス伯のガイヤルド/ダウランドはつねに悲しむ
モンテヴェルディ(ウルバン・アルナス編):
歌劇「オルフェオ」〜
シンフォニアとモレスカ/ただあなたを見つめ/
歌劇「オルフェオ」〜
7声のシンフォニア/本当に美しいダミジェッラ
作者不詳(ステファン・グスタヴソン):ルネサンス組曲 |
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ストックホルム・チェンバー・ブラス |
神々しいブラス・アンサンブルによるルネサンス舞曲集
[ 録音:2012 年3 月/ヨハネス教会(フェルクセン、ドイツ)]/59’36”
SACD ハイブリッド盤。エヴァルドの金管五重奏曲全集がロング・ヒットのストックホルム・チェンバー・ブラス。金管五重奏と打楽器から成り、スウェーデンを代表する1985
年結成の団体。ルネサンスから現代まで広範なレパートリーを持ち、隙のないアンサンブルを聴かせます。今回はルネサンス期の有名作品をトロンボーンの神クリスチャン・リンドベルイや当アンサンブルのトランペット奏者ウルバン・アグナスの効果的な編曲で披露。ダウランドの人気作「ラクリメ」や、現代音楽のようなジェズアルドまで神業を聴かせてくれます。 |
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BIS SA 2013
(SACD HYBRID)
\2600
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ニッケルハルパ
エミリア・アムペル:魔法の鳥
(1)マリアに
(2)アンデシュ・グスタフ・イェルンベリによるポルスカ
ト短調
(3)暗い夜へ (4)イサドラの地 (5)魔法の鳥
(6)ホッフスミランのポルスカ (7)ランゲル氏と別嬪さん
(8)トルソスの酒の歌 (9)乙女のポルスカ
(10)忘れられたポルスカ (11)若い女性が嫁いだ時
(12)乗っ取られ (13)ブレダルのネツカポルスカ
(14)ガラティ川 (15)ヴァルデブーのワルツ |
エミリア・アムペル(ニッケルハルパ、歌)
ユーハン・ヘディム(ニッケルハルパ)
アンデシュ・レフベリ(Vc)
ダン・スヴェンソン(Perc, Guit,
Vo)
ウーレ・リンデル(Perc, Guit)
ヘルゲ・アンデシュ・ヌールバッケン(Perc)
トロンヘイム弦楽ソロイスツ
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スウェーデンの民俗楽器ニッケルハルパの魅力全開
[ 録音:2012 年4 月/レンナ教会(スウェーデン)、フリキルケ(ノルウェー)]/59’42”、デジパック仕様、日本語序文付
SACD ハイブリッド盤。ニッケルハルパはスウェーデンの民俗楽器。中世に北欧で用いられていましたが、スウェーデンのウップランド地方でのみ伝承され、今日に至っています。ヴァイオリン型の擦弦楽器で、4
本の弦と12 本の共鳴弦を持ち、フレットのかわりに鍵盤風のものが付いているのが特徴。
民俗色豊かで素朴な音色が魅力です。この楽器の2010
年ワールド・チャンピオンの若き名手エミリア・アムペルがBIS
初登場。ニッケルハルパ当代一の巨匠ユーハン・ヘーディンも参加、アルヴェーンの音楽を想わせる民俗色のほか、中世の古楽風だったり、アムペル自作のロック調のものなど多彩、ワールドミュージック・ファンにもオススメです。 |
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BIS SA 1981
(SACD HYBRID)
\2600 →\2390
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鈴木雅明(指)&バッハ・コレギウム・ジャパン
J.S.バッハ:カンタータ全集Vol.52
(1)第140番「目覚めよとわれらに呼ばわる物見らの声」BWV140
(2)第112番「主はわが信実なる牧者」BWV112
(3)第29番「われら汝に感謝す、神よ」BWV29 |
ハナ・ブラシコヴァ(Sop)
ロビン・ブレイズ(A)
ゲルト・テュルク(Ten)
ペーター・コーイ(Bs)
鈴木雅明(指)
バッハ・コレギウム・ジャパン |
お待たせしました。BCJのカンタータ140 番ついに登場。東日本大震災後の深い想いに満ちた感動的名演。
[ 録音:2011 年9 月/神戸松蔭女子学院大学チャペル]/68’38”
SACD ハイブリッド盤。BCJ のバッハ・カンタータ・シリーズも終盤戦に入りましたが、注目の新譜の出現。シリーズ開始時から、リリースについての問合わせの多かった人気作・第140
番「目覚めよとわれらに呼ばわる物見らの声」がようやくの登場となります。これが非常に感動的。録音は2011
年9 月に神戸で行われましたが、その半年前の東日本大震災への痛恨と祈りの気持ちで臨んだとされ、いつも以上に深く熱い情念が感じられ、厳粛な心持にさせられます。また第29
番は「無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3
番」の前奏曲がオーケストレーションされ「シンフォニア」として流用されていることで有名。これをBCJ
の演奏で聴くことができるのも存外の喜びと申せましょう。BCJ
のカンタータ・シリーズ中でも特別の1枚です。 |
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BIS SA 1985
(SACD HYBRID)
\2600 →\2390
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小川典子(Pf)〜モーツァルト!
モーツァルト:
(1)ピアノソナタ第10番ハ長調K330
(2)同第11番イ長調K331「トルコ行進曲付」
(3)同第12番ヘ長調K.332 |
小川典子(Pf) |
胸をすくアレグロ。小川典子モーツァルトに挑戦。
[ 録音:2011 年8、9 月/ポットン・ホール(イギリス)]/76’00”
SACD ハイブリッド盤。小川典子がモーツァルトに挑戦。極めてストレートかつピュアな演奏がモーツァルトにぴったり。アレグロ系音楽に無類の巧さを示す小川典子ならではのモーツァルト像を作り上げています。 |
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BIS SA 1751
(SACD HYBRID)
\2600 →\2390
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アンドルー・リットン(指)&ベルゲン・フィル
ラフマニノフ:
(1)交響的舞曲Op.45
(2)交響詩「死の島」Op.29
(3)幻想曲「巌」Op.7 |
アンドルー・リットン(指)
ベルゲン・フィル |
ラフマニノフの音楽の美しさにひたれるリットンの妙技
[ 録音:2008 年3 月、2009 年6
月/グリーグ・ホール(ベルゲン)]/71’27”
SACD ハイブリッド盤。充実ぶり著しいリットン&ベルゲン・フィルによるラフマニノフ。「怒りの日」を引用した「死の島」と「交響的舞曲」を並べているところに意図が感じられます。初期の幻想曲「巌」はロシア流の意味ありげなポーズはなく、バレエ音楽のように軽やかで感覚的な美しさに満ちていて、曲の魅力を再発見できます。「死の島」も同様で、陰鬱さよりは旋律の美しさを実感できます。また、晩年の傑作「交響的舞曲」も颯爽としたスピード感が魅力で、この曲がアメリカで作曲されたことを実感させてくれます。 |
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BIS SA 2026
(SACD HYBRID)
\2600
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アンデシュ・ミオリン〜13弦ギターによるクリスマスの夢
(1)聖しこの夜 (2)慈しみ深き王ウェンセスラス
(3)幼子イエスよ眠れ(ポーランドのキャロル)
(4)クリスマスの知らせ(フランスのキャロル)
(5)松明、ジャネット、イザベル(プロヴァンスのキャロル)
(6)森のなかでヨーラチカが生まれた(ロシアのキャロル)
(7)幾千ものクリスマスの光に彩られ(スウェーデンのキャロル)
(8)もうすぐ暗くなる(ドイツのキャロル) (9)神の御子は今宵
(10)夜は招く(メキシコのキャロル)
(11)わが村に天使が(フランスのキャロル)
(12)マリアはいばらの道を通り(ドイツのキャロル)
(13)ザンポニャーロたちの歌(イタリアのキャロル)
(14)サリヴァン:天なる神には
(15)甘き喜びのうちに(中世のキャロル)
(16)三艘の船が(イギリスのキャロル)
(17)バルー・ラミー(ケルトのキャロル)
(18)ウォーロック:バルラロー (19)ミオリン:青いクリスマス
(20)同:冬の夜の夢見る星たち |
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アンデシュ・ミオリン
(13弦ギター) |
クリスマス・プレゼントにも最適。ギターが奏でる世界のクリスマス・キャロル
[ 録音:2012 年3 月/レンナ教会(スウェーデン)]/72’22”
SACD ハイブリッド盤。独自の13
弦ギターでサティやドビュッシーを演奏して話題となったミオリン、久々の新録音の登場です。今回は自身の編曲による世界のクリスマス・キャロルを集めた、ひと足早いクリスマス・プレゼント。「聖しこの夜」「慈しみ深き王ウェンセスラス」「神の御子は今宵」といった誰もが知るポピュラーなものから、スウェーデン、ロシア、フランス、メキシコなどでは誰もが愛唱する地元のキャロルまで20
篇が収めれらています。ポーランドの「幼子イエスよ眠れ」はショパンが名作「スケルツォ第1
番」の中間部に引用したメロディの原曲なのも興味津々。表現力豊かなギターでしっとりと奏でられたキャロルは不思議な温かみに満ち、静かなクリスマスの晩を素敵に演出してくれます。 |
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2001年リゲティの旅
リゲティ:
(1)インヴェンション (1948)【フレドリク・ウレーン(Pf)】
(2)6つのバガテル (1953)【ベルリン・フィル木管五重奏団】
(3)ヴォルーミナ (1961-6)【ハンス=オラ・エリクソン(Org)】
(4)ルクス・エテルナ (1966)【ヴァルター・ヌシュバウム(指)スコラ・ハイデルベルク】
(5)10の小品 (1968)【ベルリン・フィル木管五重奏団】
(6)無伴奏ヴィオラソナタ (1991/4)【今井信子(Va)】
(7)3つの練習曲 (1985/2001)【フレドリク・ウレーン(Pf)】 |
「2001年宇宙の旅」のあの曲も収録。リゲティ入門に最適。
DDD、81’25”
現代作曲家の中で破格の人気を誇るリゲティ。難解な作風ながら、ロックやフュージョンのようなノリの良さと高尚でない猟奇性が現代人の感覚にフィットしていると申せましょう。ここでは彼25
歳、ブダペスト時代の処女作「インヴェンション」から最後の作品となった2001
年の「3 つの練習曲」まで、彼の芸術を1
枚のアルバムで俯瞰する好企画。彼の名を一般的にしたのは、キューブリックの「2001
年宇宙の旅」に無伴奏合唱曲「ルクス・エテルナ」が使われたため。誰もが聴きたいこの名曲も、もちろんぬかりなく収録。創作が2001
年に終ったこととあわせ、タイトルも映画にあやかり「2001
年リゲティの旅」としています。全7
作品いずれも既存アルバムからのコンピレーションですが、演奏者の豪華さが目をひきます。管楽五重奏作品はベルリン・フィル木管五重奏団、ヴィオラは今井信子、ピアノは化け物的超絶技巧の持ち主ウレーンと、演奏の難しさで名高いリゲティ作品に不足はありません。 |
BONGIOVANNI
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レオンカヴァッロの幻のオペラ、世界初録音!
レオンカヴァッロ:「マメーリ」 |
アントーニオ・デ・パルマ(T ゴッフレード・マメーリ)
ロレンツォ・バッタジョン(Br
カルロ・テルザーギ)
ナターリャ・マルガリート(S デリア)
バルバラ・ヴィヴィアン
(Ms クリスティーナ・トリヴルツィオ・ディ・ベルジョイオーソ)
ルチアーノ・グラッシ
(T エンリーコ・ダンドーロ,エミーリオ・ダンドーロ,士官)
ジャンパオロ・ヴェッセッラ
(ルチアーノ・マナーラ,オーストリア人軍曹,士官)
シルヴァーノ・フロンタリーニ(指)
ドネツィク・ウクライナ国立フィルハーモニー管弦楽団、
ティラーノ・モンティ・ヴェルディ合唱団
ボルミオ・ラ・レイト合唱団 |
イタリア国歌マメーリ賛歌で知られる詩人を描いた「マメーリ」
録音:2011 年10 月14 日、ソンダロ/78'42/DDD
「道化師」で有名なレオンカヴァッロの埋もれていたオペラが発掘されました。イタリア国歌、通称「マメーリ賛歌」の作詩者として知られるゴッフレード・マメーリ(1827
− 1849)の激動の人生を描いたオペラ「マメーリ」、もちろん世界初録音。この作品は1916
年4 月、第一次世界大戦真っ只中の時期にジェノヴァで初演。愛国心を煽った話が受けて大成功を収めました。しかし翌1917
年を最後に上演が途絶え、楽譜も行方不明になり、紛失したものと考えられていました。90
年もの間埋もれた後、数年前にアメリカで上演素材一式が発見され、エンリーコ・デ・ルーカの校訂を経てようやく復活することができたのです。いかにもレオンカヴァッロらしい熱血的な物語と音楽ですが、1892
年の「道化師」から四半世紀近く経った作品なので、オーケストレーションには格段の進歩が感じられます。
2011 年10 月14 日、スイス国境に近い山間の町、ソンダロで演奏会形式上演が行われ、これはそのライヴ録音です(ちなみに同じ日にメッシーナでは舞台上演が行われました)。この直後の2011
年12 月6 日には熊本で日本初演が行われ、その時マメーリを歌ったアントーニオ・デ・パルマがここでもマメーリを力強く歌っています。永い眠りから覚めた幻の傑作を楽しむには十分の出来栄えです。
なお、解説、台本冊子が厚いため、CD1
枚が24mm
厚のケースに収納されています。
「マメーリ」簡単なあらすじ
1848 年、リソルジメント(イタリア統一運動)が高まっているミラノの町。カルロ・テルザーギの娘デリアは、詩人マメーリと恋に落ちている。テルザーギの家で秘密の革命の会合が催され、北上する英雄ガリバルディを援護するため一同はローマへ向かうことを決める。そこに警察が踏み込み、マメーリはかろうじて逃げるが、テルザーギは連行される。1849
年、ローマ。砲兵となったマメーリはこの地でデリアと再会、彼女の父も逃亡に成功しローマに向かっているという。激しい戦いの末マメーリは重傷を負い、イタリアの自由を夢見ながら息絶える。 |
C AVI
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アルゲリッチも認めたドイツの新星!ソフィー・パチーニ(Pf)
シューマン:(1)謝肉祭op.9 (2)6つの間奏曲op.4
リスト:(3)ピアノ・ソナタ ロ短調 |
ソフィー・パチーニ(Pf) |
正直アルゲリッチはすごい感激屋なんだと思う。だからポゴレリッチに始まり、最近ではブニアティシヴィリなど、アルゲリッチは多くの実力ある若手を絶賛してきた。で、今回の新譜ではいきなり上記レスチェンコとこのパチーニの二人が揃いも揃って「アルゲリッチ絶賛」というふれこみ。
・・・でもそれを聞いて「またかよ、アルゲリッチ」と思ってはいけない。彼女が何人の若手を絶賛しようと、ひとつはっきりしているのはそのいずれもが「賞賛されるに値する」演奏家であるということ。どうかそのことを忘れないでいてほしい・・・。
かのアルゲリッチが「まさに若い頃の自分を思い出すよう!」と絶賛したことで、世界から一躍注目を集めたドイツの麗しき新星ソフィー・パチーニが、C
Avi レーベルから待望の最新盤をリリースしました!ピアノ協奏曲はこれまでにもいくつかリリースしてきたパチーニですが、独奏曲を収録したものとしてはこのCD
が記念すべき1st アルバムとなります!注目必至の収録内容は、シューマン&リストというプログラム。リストのピアノ・ソナタロ短調は2012年3
月の来日リサイタルでも演奏され、絶賛を浴びたばかりなだけに期待も高まりましょう!アルゲリッチからもお墨付きの演奏技術は文句なしの素晴らしさですが、やや大柄な体から繰り出される力強い表現力と、構成力に優れた理知的な演奏もパチーニの大きな魅力。早咲きの才能と内に秘めた可能性の大きさは確かにアルゲリッチの若き頃を思い出すようですが、その演奏スタイルはむしろ落ち着きのある正統派寄りといえるかもしれません。とはいえ、パチーニは未だ21
歳(2012 年現在)。今はまだ大粒の原石ともいえる彼女が、これからどのように磨き抜かれていくのか…今後の活動からも目が離せない、注目必至のアーティストといえましょう!
ソフィー・パチーニは1991 年、ミュンヘン生まれのピアニスト。わずか10
歳でザルツブルクのモーツァルテウム音楽院に入学を認められ、ケマーリンクに師事した早熟の若手実力派です。2000
年よりソリストとして活動を開始し、2004
年には最も才ある音楽家に贈られるレオポルト・モーツァルト賞を獲得しました。その後も数々の賞に輝いたことに加え、2010
年にマルタ・アルゲリッチから称賛されたことで更なる注目を集めます。2011
年にはルガーノでのアルゲリッチ音楽祭にも出演。2012
年3 月に武蔵野でソロ・リサイタルを開催。同年4
月には東京フィルハーモニー交響楽団の定期公演でシューマンのピアノ協奏曲を演奏し、日本においても高い注目を浴びる屈指の若手実力派です。
ソフィー・パチーニ(Pf)
デビュー・レコーディング! |
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に、似てる・・・
アルゲリッチが惚れ込んだ若き新星登場!
ソフィー・パチーニがONYXからデビュー!
シューマン:ピアノ協奏曲イ短調
Op.54
モーツァルト:ピアノ協奏曲第9番変ホ長調K.271《ジュノム》 |
ソフィー・パチーニ(ピアノ)
ラドスラフ・スルク(指揮)
ラインラント=プファルツ州立フィル |
あのマルタ・アルゲリッチが「かつての自分を見ているようだ」と大絶賛するピアノ界の新星、ソフィー・パチーニのデビュー・レコーディング!
イタリア人の文学教授の父とドイツ人医師の母を持つ1991年ミュンヘン出身のソフィー・パチーニ。
2000年にハイドンの「ピアノ協奏曲ニ長調」でデビューを果たし、2002年(11歳!)からはザルツブルクのモーツァルテウムでカール=ハインツ・ケメリングに師事するなど、早くから天賦の才を発揮してきたパチーニに大きな転機が訪れる。
2010年にパチーニが弾いたリストの「ピアノ・ソナタ
ロ短調」を直接聴いていたアルゲリッチがこの若き才能に惚れ込み、自身が主宰するルガーノ音楽祭へ招待したのである!
ルガーノ音楽祭で大成功を収めたパチーニのデビュー・レコーディングは、シューマンの「ピアノ協奏曲」とモーツァルトの「ジュノム」。
アルゲリッチが激賞する新星ソフィー・パチーニのサクセス・ストーリーは始まったばかり。要注目の逸材の登場です!
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19世紀サロンを思わせる馨しきピアノの響き
ジルケ・アーヴェンハウス(Pf)
ワーグナー:
(1)M.W.夫人のアルバムのためのソナタ 変イ長調
(2)イゾルデの愛の死(リスト編)
リスト:
(3)ロッシーニの主題による7つの華麗な変奏曲
(4)ウィーンの夜会(シューベルトによるワルツ・カプリス)
(5)水夫(「音楽の夜会」より)
(6)リヒャルト・ワーグナー—ヴェネツィア
(7)悲しみのゴンドラ(初版)
(8)ダンテを読んで—ソナタ風幻想曲
(「巡礼の年報第2年イタリア」より)
ロッシーニ:「老いのいたずら」より
(9)わが妻への甘え (10)憂鬱なワルツ |
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ジルケ・アーヴェンハウス(Pf) |
…アーヴェンハウスによるピアノ小品集
録音:2011 年、スタジオ2(ミュンヘン)
近年、アルカント・カルテットの1st
ヴァイオリニスト、A.
ヴァイトハースとの共演でも注目を集めているドイツの名手、ジルケ・アーヴェンハウスが待望のピアノ・ソロ最新盤をリリース!
T. ツィンマーマン、I. ファウスト、J.
ヴィドマンほか多くの世界的名手から信頼厚く、伴奏者としても世界的に活躍している彼女ですが、本アルバムではソリスト、アーヴェンハウスとして独自の表現世界を存分に披露してくれています。
収録されているのは、ワーグナー、ロッシーニ、リストという得意の19
世紀プログラム。ロッシーニの声楽曲集を改編した「音楽の夜会」や、シューベルトのワルツの編曲集である「ウィーンの夜会」といったリスト編曲作品も多く収録されています。ワーグナーのピアノ作品の中ではやや収録される機会の少ない、「M.W.
夫人のアルバムのためのソナタ」が入っていることにも注目されましょう。M.W.
夫人とは、ワーグナーのパトロンであったマティルダ・ヴェーゼンドンク夫人のこと。彼女との激しい恋愛関係から生まれたといわれる『トリスタンとイゾルデ』の濃厚なロマンティシズムを思わせるかのごとき甘美な旋律にあふれた名曲です。
過度な粘り気を控えたアーヴェンハウスの演奏は、曲全体の大きな流れを損なわない流麗な音の運びが耳に心地よく、作品そのものが持つロマンティックな響きがストレートに感じられるよう。力強くも軽やかなタッチで、流麗に魅せてくれます。 |
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キリアン・へロルド(Cl)〜憂愁のクラリネット
(1)ブラームス:クラリネット・ソナタ
第2番
変ホ長調op.120-2
(2)ライネッケ:序奏とアレグロ・アッパショナートop.256
(3)ドレーゼケ:クラリネット・ソナタ 変ロ長調op.38 |
キリアン・へロルド(Cl)
アミール・カッツ(Pf) |
ドイツの中堅、へロルドが奏でる憂愁のクラリネット、19
世紀ドイツ・ロマンあふれるクラリネット・ソナタ集
録音:2011 年9 月、ゼンデザール・ブレーメン
バーデンバーデン&フライブルクSWR
交響楽団の首席クラリネット奏者を務めるドイツの中堅、キリアン・へロルドによるクラリネット・ソナタ集。ブラームスをはじめとする、19
世紀後半に作曲されたクラリネット・ソナタを中心としたドイツ・プログラムです。カルル・ライネッケ(1824-1910)とフェリクス・ドレーゼケ(1835-1913)のクラリネット・ソナタは、いずれもブラームスが最晩年に作曲した「クラリネット・ソナタ第2
番」と時期を同じくして作曲されたもの。2
人とも現代では中々収録される機会に恵まれぬ作曲家たちですが、今回収録されたソナタはクラリネットとピアノのための作品を語るに欠かせない名曲といえましょう。いずれもブラームスの作品を思わせるロマンティックな旋律が美しく、クラリネットの憂愁な響きとピアノの澄んだ音色とのハーモニーは絶品。へロルドの演奏は、明るい曲調の中にもどこか翳りを含むような深い表現が素晴らしく、曲調との相性も抜群。高音域においてもなおふくよかな音色に魅せられます。ピアノ伴奏を担当するのはドイツの中堅、アミール・カッツ。へロルドの明瞭なタンギングに負けず劣らずの溌剌とした演奏で、堅実ながらも流麗なアンサンブルを組み上げています。クラリネット・ファン必携の注目盤です!
キリアン・へロルドは、2004
年に23 歳という若さでドイツ・カンマー・フィルハーモニー・ブレーメンの首席クラリネットに大抜擢された実力派。
2007 年にはドイツ・カンマー・フィルハーモニー・ブレーメン管楽ゾリステンのメンバーとして来日し、注目を集めました。2011
年からはバーデンバーデン&フライブルクSWR
交響楽団の首席クラリネット奏者として新たな活躍を見せているヘロルド。今後の活躍にも期待されます!
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結成10周年!デンマーク弦楽四重奏団
(1)ハイドン:
弦楽四重奏曲 第63番 ニ長調「ひばり」op.64-5
/ Hob III:63
(2)ブラームス:弦楽四重奏曲 第2番
イ短調op.51-2 |
デンマーク弦楽四重奏団 |
結成10周年!デンマーク弦楽四重奏団によるハイドンの「ひばり」&ブラームス弦楽四重奏曲第2番
録音:2012 年3 月、スタジオ2(ミュンヘン)
「デンマーク青年弦楽四重奏団」の名でも知られるデンマーク弦楽四重奏団は、2002
年夏のコペンハーゲン音楽祭にてデビューしたアンサンブル団体。記念すべき結成10
周年を迎えた2012 年、C Avi レーベルより待望の最新盤がリリースされる運びとなりました!今回収録したのは、ハイドンとブラームスの弦楽四重奏曲。ベートーヴェンからペルトまでいたる幅広いレパートリーを持つ当団ですが、意外にも古典派とロマン派の作品を収録するのは本アルバムが初めて。ハイドンでは軽やかかつ溌剌とした演奏で爽やかに聴かせる一方、後半のブラームスでは劇的かつ鮮烈な演奏で圧倒してくれます。ハイドンの「ひばり」では、1st
ヴァイオリンを務めるオーランドの瑞々しいソロが聴き所。「ひばり」という愛称の由来ともなった第1
楽章冒頭の有名な旋律はもちろんのこと、第4
楽章で見せる怒涛の掛け合いも見事です。ブラームスの弦楽四重奏曲第2
番は、対位法的に書かれた堅固なアンサンブルと、シューベルトを思わせる流麗な旋律との兼ね合いが素晴らしい名曲。デンマーク弦楽四重奏団の演奏は厭なべたつきを控えた音運びで、アクセントの表現も鮮やか。エネルギッシュな勢いにあふれる瑞々しい演奏スタイルはそのままに、より円熟したアンサンブルで魅せてくれます。結成当時はデンマークの若手演奏家たちによる新進気鋭の団体として注目を集めていたデンマーク弦楽四重奏団も、今や室内楽界の中堅を担う実力派。今後のさらなる飛躍に期待したい、注目のアンサンブル団体です。 |
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ベートーヴェンSQ第11番と「クロイツェル」弦楽オーケストラ版!
ベートーヴェン:
(1)弦楽四重奏曲第11番
ヘ短調 op.95
(アンティエ・ヴァイトハース&
ケーティ・シュトイリによる弦楽オーケストラ編曲版)
(2)ヴァイオリン・ソナタ
第9番「クロイツェル」op.47
(リチャード・トニェッティによる
ヴァイオリン・ソロと弦楽オーケウソトラ伴奏編曲版) |
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アンティエ・ヴァイトハース(ヴァイオリン)
カメラータ・ベルン |
編曲ものファン必聴!ベートーヴェンの弦楽四重奏曲第11番とクロイツェル・ソナタの大迫力と緊迫感に満ちた弦楽オーケストラ版!
録音:2012 年4 月
ヴァイトハース率いるカメラータ・ベルンによる注目ベートーヴェン作品編曲版の登場。
アルカント・カルテットのファースト・ヴァイオリンを務めるヴァイトハース。現在、1962
年に設立された伝統ある弦楽アンサンブルグループ、カメラータ・ベルンの芸術監督も務めています。彼女が今回取り組んだのは、ベートーヴェンの傑作2
曲の弦楽オーケストラ版化。うち1
曲は彼女自身も編曲に携わっており、なみなみならぬ気概を感じます。
編曲というと、19 世紀にはオーケストラ作品など規模の大きなもののピアノ連弾編曲版などが、作品の普及に一役かったものでしたが、今回の編曲はその逆となる室内楽作品の編成を拡大させたもの。クロイツェルに関して、ヴァイトハースは「この作品は非常にオーケストラ的」と語っており、たしかにまったく違和感なく仕上がっています。さらに、ピアノとヴァイオリンという組み合わせももちろん素晴らしいのですが、どうしても生じてしまう調和しきれない音色の違いもこうすることによってすべて解消され、ベートーヴェンが描いた音の世界を存分に味わうことができるように感じられましょう。第2
楽章の心にしみるハーモニー、終楽章のぴちぴちとした感じは弦楽アンサンブルならでは。ヴァイトハースの素晴らしいヴァイオリン・ソロとあいまって、弦の魅力たっぷりの作品に仕上がっています。
弦楽四重奏曲第11 番は、いわずと知れた後期弦楽四重奏の傑作のひとつ。極度に凝縮された世界をより多様な音色で解きほぐして展開することにより、この作品の緻密な声部間のやりとりなどがよりわかりやすくなり、作品理解をより深めることができるような編曲になっています。
単なる編曲ものを超えた、ベートーヴェンの偉大性とメンバーのうまさをあらためて実感できる興味深い1
枚です。
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ターニャ・テツラフ
ブラームス:チェロ・ソナタ集
(1)第2番 ヘ長調 op.99
(2)第1番 ホ短調 op.38 |
ターニャ・テツラフ
(チェロ/1776 年グァダニーニ)
グニッラ・シュッスマン(ピアノ) |
ターニャ・テツラフが熱く流麗に奏でるブラームスのソナタ集
録音:2011 年5 月
室内楽の分野でも活躍著しいターニャ・テツラフ(クリスチャン・テツラフの妹)と、ノルウェー出身でターニャとも2000
年以降デュオを組んでいるシュッスマンによるブラームスのチェロ・ソナタの登場。約5
年前にはラフマニノフ、グリーグらのチェロ・ソナタでも素晴しい演奏を聴かせてくれたペアだけに期待が高まります。
ブラームスのチェロ・ソナタは、原題がピアノとチェロのためのソナタとなっているほどに、ピアノが重要な役割を果たす作品。第2
番は交響曲4 曲を書き上げたあとの作品なので実に内容が濃いですが、冒頭から二人の並々ならぬ気迫と集中に、一気にブラームスの世界へと引き込まれます。また、第1
番第2 楽章でひかるセンス、終楽章のフーガでの絡み合いの美しさなど、二人のアンサンブルの妙を心行くまでたのしみたい1
枚です。 |
CHALLENGE RECORDS
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ジャズ交響曲〜オーケストラによるレディオヘッド
(1)パラノイド・アンドロイド
(2)ヌード
(3)ウィアード・フィッシュズ
(4)カーマ・ポリス
(5)イグジット・ミュージック
(6)ノー・サプライゼズ
(7)15ステップ
(8)エヴリシング・イン・イッツ・ライト・プレイス〜
ピラミッド・ソング
(9)ユー
(10)クリープ |
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レイナウト・ダウマ(指)
ノールドポール管 |
これは面白い。レディオヘッドが大オーケストラのクラシック音楽に変身
STEREO、61’29”
最近、ロックやポップスをクラシックのスタイルで演奏することに流行の兆しがみられます。誰もが聴いたことのあるインパクトの強い音楽がオーケストラや室内楽で奏でられると、ジャンルを越えて人の心をひきつける力を感じます。そしてついにイギリスのロックバンド「レディオヘッド」までもがユニークなオーケストラ曲に仕上げられ登場。
レディオヘッドといえば、1985
年の結成以来、今日までメンバーを交代することなく第一線で活躍する、日本にもファンの多いバンド。オルタナティヴ・ロックにポスト・パンク、エレクロニクスや現代音楽まで影響を受けた彼らの音楽は複雑で、ポリリズムや変拍子山盛りの実験的なものが多く、クラシック的にも興味津々。そのなかから代表的な10
作品をフルオーケストラで披露。彼ら最初のヒット作「クリープ」から2007
年のアルバム中の「ヌード」「ウィアード・フィッシュズ」「15
ステップ」まで活動を俯瞰できます。いずれも歌詞なしのインストのみですが、クライマックスで凄まじい爆発的盛り上がりを見せます。
ロシア・ソヴィエトの音楽や現代音楽好きならば、はまること間違いなしの面白さと爽快さ。
演奏するのは2010 年結成のオランダのオーケストラ、ノールドポール管弦楽団。ライト・ミュージック専門で、ビッグバンドを内包するフルオーケストラ。
メンバーも若く、ジャズ、ポップスからヒップホップまで挑戦する21
世紀型オーケストラ。
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弦楽四重奏によるレディオヘッド
(1)ザ・デイリー・メイル
(2)ジ・イレイザー
(3)イグジット・ミュージック
(4)パラノイド・アンドロイド
(5)ユー・アンド・フーズ・アーミー
(6)ハウ・トゥ・ディスアピアー・コンプリートリー
(7)ウィ・サック・ヤング・ブラッド
(8)マイ・アイアン・ラング
(9)ギヴ・アップ・ザ・ゴースト
(10)ア・ウルフ・アット・ザ・ドア |
ザップ4
【ジャスパー・ルクレール、
ジェフリー・ブルインスマ(Vn)、
ウーネ・ヘール(Va)、
エミール・フィッセール(Vc)】 |
驚愕。レディオヘッドが弦楽四重奏曲に
STEREO、57’53”
クラシックの装いによるレディオヘッド、こちらは弦楽四重奏版。オランダのザップ4
は、2005 年にKersjesrijs を受賞した実力派ですが、クラシックの弦楽四重奏団というよりジャズのクァルテット的なノリで注目させられます。このアルバムは、同グループのヴィオラ奏者ウーネ・ヘールの、原曲を熟知した編曲が興味津々。歌詞なしのインストのみですが、第1ヴァイオリンが担当するリード・ギター、原曲のエレクトリックなビートを弦のピチカートで模倣するなど、弦楽四重奏の新しい効果と機能を全く活用しています。
最新の「ギヴ・アップ・ザ・ゴースト」までレディオヘッドの代表作10
篇を集めていますが、もともとクラシックや現代音楽の影響も濃い彼らの音楽、たとえばベートーヴェンの「月光ソナタ」を下敷きにしているとされる「ア・ウルフ・アット・ザ・ドア」は、クラシック素材の反語的な解釈に感心させられます。ザップ4
はクラシックの基礎にのっとりながらもノリは全くのロックで、グルーヴ感とエネルギーに満ちていて新鮮。21
世紀のクラシックと申せましょう。 |
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ZZ 76103
\2300
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ワイル:ブレヒト歌曲集
(1)マック・ザ・ナイフ/(2)ジゴロのバラード/
(3)ハバナ・ソング/(4)まずエッチして、それから風呂/
(5)ザロモン・ソング/(6)連中はキャバレーを焼き払った/
(7)スラバヤ・ジョニー/(8)難題の歌/(9)マトロスの歌/
(10)ユーカリ/(11)彼女はエヴリマンと行った/
(12)海賊ジェニー/(13)彼ジョニー/(14)ナンナの歌/
(15)マンデレイ・ソング/(16)アラバマ・ソング/
(17)恋の歌/(18)私自身が他人みたい |
クラロン・マクファーデン(Sop)
スヴェン・ラツケ(Vo)
チャーリー・ザストロー(Pf)
タチアナ・コレヴァ(Perc)
フェイ・ロヴスキー
(ミュージカル・ソー、ギター、
テレミン、バンジョー、
バックコーラス) |
アメリカのベテラン・ソプラノ、マクファーデンがワイルに挑戦
STEREO、60’31”
1961 年生まれのアメリカのソプラノ、クラロン・マクファーデンがワイルの歌曲に挑戦。コープマンやクリスティらとのバロック・オペラと最新の現代オペラに抜群の巧さを見せるマクファーデンですが、今回「ショービズ界のアンファンテリブル」と称されるオランダで活躍するドイツ人エンターテナー、スフェン・ラツケと組んでオシャレに大変身。両者の演ずる「三文オペラ」他からのブレヒト・ナンバーは、ジャジーで濃厚、驚くべき芸達者ぶりを示しています。ドイツ・ワイマール文化ならではの爛熟、猥雑さが雰囲気たっぷり。ジャンルを越えて、ワイル好きならはずせないアルバムの登場です。 |
CHROMART CLASSICS
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フランツ・グルントヘーバー(Br)
1. マルタン:「イェーダーマン」より6つのモノローグ
メンデルスゾーン:
2. 収穫の歌 3. 魔女の歌 4.
狩の歌 5.新しい恋
シューベルト:白鳥の歌D
957より
6.アトラス 7. わが宿 8.
漁夫の娘 9.都会
ワーグナー:
10.ブランダーの歌 11.メフィストフェレスの歌 第1
12.メフィストフェレスの歌 第2 13.モミの木
シューマン:
14.メランコリー 15.自由な心 16.私の心は重く 17.吟唱詩人
ヴォルフ:18. 音楽師 19.
郷愁 20. 鼓手 21.散歩 |
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フランツ・グルントヘーバー(Br)
マティアス・ファイト(Pf) |
マルタン、ワーグナー、ヴォルフ…演技派名バリトン、グルントヘーバーが誘うドイツ・リートの世界
録音:2003 年9 月、フリードリヒ・エーベルト・アレー(ハンブルク)/69’14”
円熟の名バリトン、フランツ・グルントヘーバーによるドイツ歌曲集。グルントヘーバーといえば、ベルクのヴォツェック役、ワーグナーのオランダ人役や、アムフォルタス役などを得意とする貫禄の演技が印象的ですが、本アルバムでも過去の名演を思わせるような卓越した表現力を魅せています。声量の勢いで力任せに圧倒するのではなく、細やかな息遣いや声色の変化で聴く人を惹き込むところは流石の一言。マルタンの「イェーダーマン」は管弦楽伴奏版も知られておりますが、今回収録されているのは原曲のピアノ伴奏版。死神に余命1
日と告げられた大富豪の絶望と苦悩を見事に歌いあげており、アルバム冒頭からグルントヘーバーの世界へぐぐっと誘われます。その他にも、ワーグナーのメフィストフェレスの歌や、ヴォルフのアイヒェンドルフ詩集・メーリケ詩集からの抜粋などを収録し、聴き応え十分のアルバムに仕上がっています。19
世紀ドイツ・リートのファンの方なら見逃せない、注目盤です。 |
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TXA 12009
(2CD)
特別価格
\3200 →\2890
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マティアス・ファイト(Pf)
ミクロマニア〜85曲のピアノ・ミニアチュール〜
[CD1]
ヘンデル:バガテル/スカルラッティ:メヌエット/
シューマン:幻想的舞曲(「アルバムの綴り」より)/
R.シュトラウス:トロイメライ/
スクリャービン:即興曲op.48/
リゲティ:3つのバガテルほか 全53曲
[CD2]
ブラームス:間奏曲op.119-3/
コダーイ:トランクィロop.11-5/リスト:暗い雲/
ケージ:クエスト/マルティヌー:即興曲/
バード:アルマンド
(フィッツウィリアム・バージナル曲集より)ほか 全32曲 |
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マティアス・ファイト(Pf)
【使用楽器:スタインウェイC
型】 |
さながら鍵盤楽曲300年の縮図!?バロックから現代まで、なんと85
曲もの小品を収録!
録音:2008 年12 月、リュクハイム(ドイツ)/[CD1]53’48” [CD2]44’38”
伴奏ピアニストとしても幅広く活躍するマティアス・ファイトが注目必至の独創的な新譜をリリースしました。その名も「ミクロマニア—85
曲のピアノ・ミニアチュール—」!古くはフレスコバルディやハイドンから、新しきはカール・オルフやジョルジュ・リゲティまで、これまでのピアノ作品史を一息に貫き切るような衝撃のプログラムとなっています。それぞれは2
分未満の小品ですが、全体の収録曲集はなんと85
曲!2 枚組にわたる聴き応え十分のアルバムに仕上がっています。プログラムを組み上げるにあたり、「細密画の万華鏡や、(ゲームの)ドミノの着想があった」と語るファイト。演奏曲順は時代順ではなく、次から次へと目まぐるしく現れる小品の数々はまさに万華鏡の如き多彩さ。各曲の繋ぎ加減も絶妙です。これら85
曲を弾き切るファイトの演奏技術はもちろんのこと、その気概にも圧倒されるアルバムといえましょう! |
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カルメン・ピアッツィーニ(Pf)
(1)シューマン:幻想曲 ハ長調op.17
(2)ブラームス:シューマンの主題による変奏曲
(3)シューベルト:3つのピアノ曲 D
946
(4)シューマン:アラベスク ハ長調op.18 |
カルメン・ピアッツィーニ(Pf) |
アルゼンチンの名手ピアッツィーニの純な響きにうっとりシューマン、ブラームスほか:ピアノ作品集
録音:2010 年4 月、Festeburg
教会(フランクフルト)/78’42”
アルゲリッチを育てた名教師スカラムッツァの愛弟子でもあるアルゼンチン生まれの名手、カルメン・ピアッツィーニによるロマン派ピアノ作品集。シューマンの幻想曲ハ長調やブラームスの「シューマンの主題による変奏曲」など、抒情性に満ちあふれる作品の数々が収録されています。ピアッツィーニの演奏は全体的に厭味がなく、耳にストレートに響いてくる明快なタッチが爽やか。快活なパッセージでは溌剌とした音の立ち上がりが耳に心地よい一方、緩やかに歌う部分では透明感のある柔らかい音運びに聴き入ります。活発な主題と感傷的な主題が織り交じるシューマンの「3
つのピアノ曲」では特にその表現のコントラストが印象的。ピアッツィーニならではの純粋無垢な音の響きに心洗われる1
枚です。 |
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ドイツ・サクソフォン・アンサンブル
ヒンデミット:ルードゥス・トナリスより
(1)第2のフーガ (2)第9のフーガ
(3)第14のフーガ (4)第15のフーガ
J.S.バッハ:フーガの技法 BWV.1080より
(5)コントラプンクトゥス
I (6)コントラプンクトゥス
IV
(7)コントラプンクトゥス
IX
メンデルスゾーン:6つの前奏曲とフーガop.35
(8)第2番 ニ長調より抜粋
(9)第6番変ロ長調より アレグロ・コン・ブリオ
シューマン:バッハの名による6つのフーガop.60 より
(10)第5番 (11)第2番
ブラームス:
(12)コラール前奏曲とフーガ「おお嘆き、おお心の苦しみ」
R.シュトラウス:(13)4つの主題によるフーガ
ベートーヴェン:(14)大フーガop.133
*すべてミカエル・ルフ編曲によるサクソフォン四重奏版 |
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ドイツ・サクソフォン・アンサンブル |
世界屈指のサクソフォン四重奏団、ドイツ・サクソフォン・アンサンブル、J.S.バッハ、ヒンデミットほか、フーガ尽くしの1
枚!
録音:2009 年10 月、トリック・スタジオ(ラウエンベルク、ドイツ)/62’07”
世界屈指のサクソフォンアンサンブルとして活躍する「ドイツ・サクソフォン・アンサンブル」によるフーガ作品集。音楽史上にも名高い、J.S.
バッハ、ベートーヴェン、メンデルスゾーン、シューマン、R.
シュトラウス、ヒンデミットらが残したフーガ作品が収録されており、すべてサクソフォン四重奏用に編曲されています。ソプラノサックス、アルトサックス、テナーサックス、バリトンサックスからなる伝統的な編成で、各々が1
パートずつ担当することで、細微に組み上げられている対位法の魅力が更に伝わってくるように感じられます。さらに特筆すべきは、類い稀なるドイツ・サクソフォン・アンサンブルの演奏技術。
一人一人の卓越した実力はもちろんのこと、複雑に織り成す掛け合いにおいても一糸も乱れることのないアンサンブルに圧倒されます。ドイツの現代作曲家たちからの信頼厚く、彼らに多くの作品が献呈されるのも納得の演奏といえましょう。現代音楽だけでなく古典作品の編曲にも積極的で、今やサクソフォンの魅力の伝播に多大な貢献を果たしているドイツ・サクソフォン・アンサンブル。サクソフォンならではの柔らかな音色と多彩な音色を堪能できる1
枚です。 |
COL LEGNO
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ニーチェの詩がサイケ調に〜
パスカル・デュサパン:
歌曲集「おお人間よ」(全23曲) |
ゲオルク・ニーグル(Br)
ヴァネッサ・ワーグナー(Pf) |
ニーチェの詩がサイケ調に。デュサパン最新歌曲集
DDD、73’23”
1955 年生まれのフランス現代作曲家パスカル・デュサパン。彼はドイツのバリトン歌手ゲオルク・ニーグルとオペラの制作以来親友の間柄。ニーグルのためにニーチェの詩による23
曲の歌曲集を作り、2010 年11 月に初演されました。アルバム・タイトルにもなっている「おお人間よ」は、マーラーも交響曲第3番で用いている有名な詩ですが、デュサパンのスタイルは完全なゲンダイオンガクで、マーラーと同じ詩とは思えないほど違い、ニーチェの哲学的な詩さえサイケ調に聴こえます。ピアノ伴奏はフランスの実力派女流ヴァネッサ・ワーグナー。超前衛的作品の巧さに驚かされますが、ニーチェ詩をワーグナーが伴奏するのはなかなか皮肉と申せましょう。 |
COVIELLO CLASSICS
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COV 31212
(SACD HYBRID)
\2500 →\2290
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ボッシュ、今度はドヴォルザーク・シリーズ開始!
ドヴォルザーク:交響曲第7番ニ短調op.70
交響曲第3番変ホ長調op.10 |
ニュルンベルク州立フィルハーモニー
マルクス・ボッシュ(指揮) |
ボッシュによるドヴォルザーク・シリーズ第1弾は交響曲第7番&第3番第7
番は新ベーレンライター原典版による“アンダンテ”の世界初録音
録音:2012 年2 月16-18 日ニュルンベルク、マイスタージンガーハレ(ライヴ)/DDD、マルチチャンネルステレオ、73’35”
アーヘン響とブルックナーの交響曲全集録音を完成したばかりのマルクス・ボッシュが、はやくもドヴォルザークのシリーズをあらたにスタート。
2011 年よりボッシュが音楽総監督を務めるニュルンベルク州立フィルハーモニーを率いて取り組む第1
弾は、第9 番や第8 番とならんでドヴォルザーク好きのあいだで人気の高い「第7
番」と、ドイツ古典派とロマン派からの影響もまだ濃厚で、変則的な3
楽章形式も特徴的な「第3 番」の組み合わせ。ブルックナーの録音でボッシュは使用楽譜の選択に際して、初稿を採用した第1
番から第4 番、ベンヤミン=グンナー・コールスら校訂による復元稿のフィナーレを収めた4
楽章版による第9 番という具合に、最新の研究成果の導入に積極的な姿勢がうかがえました。
ボッシュはドヴォルザークにも同様のスタンスで臨んでいるようで、第7
番ではジョナサン・デル・マー校訂による新ベーレンライター原典版のスコアを採用。
第2 楽章が現行のポーコ・アダージョからアンダンテ・ソステヌートに変更されているのも注目されるところです。
1922 年に現在の形になったニュルンベルク州立フィルハーモニーは、その起源を1377
年に存在記録がある、ニュルンベルク市の楽団にまで起源を遡るといわれ、バイエルン州でバイエルン州立歌劇場に次ぐ規模を誇る歌劇場専属のオーケストラ。オペラ上演と並行して、年8
回のオーケストラ・コンサートのほか、子供向けコンサートなど多くの企画を提供しており、1988
年にクリスティアン・ティーレマンがドイツ国内最年少で音楽総監督に就任したことでも知られます。 |
ELOQUENTIA
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ガラッチーノ〜
16世紀から18世紀のタランテッラ、シャンソンとヴィラネル |
ナポリ・アンサンブル |
録音:2011 年7 月サンタンナ・デイ・ロンバルディ聖堂、イタリア
このアルバムは16 〜 18 世紀のナポリ音楽の概要を示した内容で、この時代の演奏に深い知識を持つナポリ・アンサンブルが巧みに聴かせてくれます。
アルバムタイトルともなっている「ガラッチーノ」は魚の恋の色恋沙汰から海の大戦争に発展するというナポリの伝承曲です。 |
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Ludus verbalis 〜無伴奏合唱作品集vol.2〜
(1)ブリテン:神聖と世俗
(2)P.ローソン:ア・イェイツ・トリロジー
(3) F. マルタン:アリエルの5
つの歌
(4)マルティヌー: 5つのチェコのマドリガル
(5)ラヴェル:3つの歌
(6)プーランク:7つの歌
(7)ヒンデミット:7つの歌 |
マシュー・ロマンド(合唱指揮)
アンサンブル・ヴォーカル・エデ |
フランス注目の団体、アンサンブル・ヴォーカル・エデ20
世紀無伴奏合唱作品集Vol.2!
録音:2011 年10 月、パリ
2005 年に設立されたフランス期待の無伴奏合唱アンサンブル「アンサンブル・ヴォーカル・エデ」が、無伴奏合唱作品を集めたアルバム「LudusVerbalis」の第2
集をリリース!ドビュッシー、シェーファーなどを収録した第1
集(EL 1128)に引き続き、今回も20
世紀から現代までに作曲された無伴奏合唱作品を中心としたプログラムで、ブリテンの「神聖と世俗」、プーランクの「7
つの歌」、ヒンデミットの「7 つの歌」など、20
世紀の合唱曲を聴くに外せない名曲が多く収録されています。また、イギリスの現代作曲家フィリップ・ローソンの「ア・イーツ・トリロジー」は、アンサンブル・ヴォーカル・エデが委嘱した三部作の無伴奏合唱曲も収録。未だ恋に傷ついたことのない、無垢な女性を愛した一人の詩人を描いた瞑想的なハーモニーが美しい作品です。特に、曲のタイトルにもなっているイェイツの有名な詩「天上のクロース」に瞑想的な曲を付けた第2
部のハーモニーは絶品!「金銀の刺繍で飾った天上のクロースがあれば貴女の足元に敷きたいけれど、貧しい自分にあるのはその夢ばかり。だからせめてその夢を敷いてほしい…」という男の想いを歌う響きは、まさに天上に広がるオーロラのごとき美しさです。一方、ラヴェルの「3
つの歌」は、彼が作曲した唯一の無伴奏合唱作品。
1915 年に作曲された作品で、フランス伝統のシャンソン独特の軽快かつ無垢な響きの中に、世界大戦への恐怖を想起させる哀しい響きが垣間見えます。瞑想的で穏やかな作品から不協和音のぶつかりあう緊張感張り詰める作品まで、多彩な曲調のプログラムが魅力の本アルバム。アンサンブル・ヴォーカル・エデの穏やかな作品から不協和音のぶつかりあう緊張感張り詰める作品まで、多彩な曲調のプログラムが魅力の本アルバム。アンサンブル・ヴォーカル・エデのれます! |
GLOR
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エレーナ・クシュネローヴァ(Pf)
シューマン:
(1)謝肉祭「4つの音符による面白い情景」op.9
(使用ピアノ:F278/ファツィオリ)
(2)交響的練習曲op.13
(使用ピアノ:F308/ファツィオリ) |
エレーナ・クシュネローヴァ(Pf) |
ロシアの名手、クシュネローヴァ、力強くも繊細に魅せるシューマンの音世界、ファツィオリの銘器2
台の聴き比べも!
録音:(1)2010 年5 月30-31 日、ファツィオリ・ショールーム(東京) (2)2010
年6 月11 日、ファツィオリ・コンサート・ホール(サチリ、イタリア)
ロシア・ピアニスト界を代表する女流ピアニスト、エレーナ・クシュネロ—ヴァが最新譜をリリースしました!
「幻想小曲集」や「アベック変奏曲」を収録したアルバム(GC
11441)に引き続き、得意のシューマン・プログラムで魅せてくれます。今回収録したのは、シューマンならではの詩的情緒を存分に堪能できる「謝肉祭」、変奏曲の傑作と名高い「交響的練習曲」という2
つの大作。いずれも短い小品をまとめあげた小曲集で、万華鏡のように目まぐるしく移りゆく多彩な曲調が魅力的です。
「謝肉祭」の9 曲目、通称「スフィンクス」は、叶わなかった恋の相手の故郷アッシュAsch
を音名にあてがい、As-C-H(ラ♭-
ド- シ)とA-Es-C-H(ラ-
ミ♭- ド- シ)の音を配列した暗号的な作品。本アルバムでは、シューマン自身が「演奏しなくても良い」とし、演奏されないことも多いこの作品も含め、「謝肉祭」の全曲が収録されています。
また「交響的練習曲」では、第3
版で追加された5
つの遺作エチュードを変奏曲の後ろに付加する形で演奏に臨んでおり、変奏曲フィナーレの激しい絶頂の後、昂った心を静めるように響きわたる哀しくも抒情的なエチュードの旋律の数々に聴き入ります。クシュネロ—ヴァのピアノは、相変わらず力強さと柔軟さを兼ね備えた安定感のある演奏。毅然とした強打音と儚げな弱音とのコントラストが素晴らしく、クシュネロ—ヴァの多彩な表現に圧倒される1
枚です。
このディスクのもうひとつの注目点が、ファツィオリの銘器2
台を用いているということ。低音部から高音部まで均質な音色はシューマンの様々な声部が絡み合う音楽にぴったり!謝肉祭冒頭の和音から、よく延びる音質で異世界へといざなわれるようです。 |
GLYNDEBOURNE
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GFOCD 016
(3CD)
\6000 →\5490
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オッターの魅惑的なカルメン!
グラインドボーン音楽祭で話題となった「カルメン」CDで登場!!
ビゼー:「カルメン」 |
アンネ・ゾフィー・フォン・オッター(Ms カルメン)
マーカス・ハドック(T ドン・ホセ)
リザ・マイルン(S ミカエラ)
ロラン・ナウリ(Br エスカミーリョ)
メアリー・ヘガーティ(S フラスキータ)
ハンス・フォシェツァング(Br
モラレス)
ジョナサン・ベスト(Bs-Br スニガ)
クリスティン・ライス(Ms メルセデス)
クウェンティン・ヘイズ(Br ダンカイロ)
コリン・ジャドソン(T レメンダード)
フランク・ロペス(Br 案内人)
フィリップ・ジョルダン(指)
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
グラインドボーン合唱団 |
録音:2002 年7、8 月/3 時間00
分4 秒
GLYDEBOURNE レーベルの新刊は、2002
年にたいへんな話題となったビゼー「カルメン」です!この年に新制作された「カルメン」は、なんといってもスウェーデンの名メッゾソプラノ、フォン・オッターが満を持してカルメンを舞台で歌ったことで評判となりました。透明感のあるフォン・オッターの美声でカルメンが歌われると、悪女とはまったく異なった、強烈に引き込まれる魅力を持った美女カルメンになり、新鮮な印象を与えました。上演そのものが、彼女を中心に、グラインドボーン音楽祭の特性を生かして大劇場的な「カルメン」を退け、ビゼーが本来意図した小ぶりなオペラに仕立てたものでした。
レシ(レチタティーヴォ)を採用せず、オリジナル通り曲間を台詞で繋ぐオペラ・コミークの様式に従っていることも、フォン・オッターのカルメンを生かしています。気弱な青年風のマーカス・ハドックのホセ、美声が映えるリザ・マイルンのミカエラ、そして歌、演技ともに抜群のロラン・ナウリのエスカミーリョと、カルメン以外のキャストも揃っています。フィリップ・ジョルダンの密度の濃い音楽も充実したもの。
既に映像が発売されている上演ですが、音楽だけをじっくり楽しみたいならCD
の方がよいでしょう。なお映像の収録日は2002
年8 月17 日ですが、このCDのデータは2002
年7 − 8 月と幅があります。
舞台のカラー写真を多数載せた130
ページ超のハードカバーブック仕様。 |
HAENSSLER
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麗しきドイツの新星ノイダウアー、第2 弾はラヴェル!
ラヴェル:ヴァイオリンとピアノのための作品全集
(1)ヴァイオリン・ソナタ(遺作)
(2)ハバネラ(クライスラーによるヴァイオリンとピアノ編曲版)
(3)フォーレの名による子守歌
(4)ヴァイオリンとチェロのためのソナタ
(5)カディッシュ (6)ツィガーヌ (7)ヴァイオリン・ソナタ |
レナ・ノイダウアー(Vn)
ユリアン・シュテッケル(Vc)
パウル・リヴィニウス(Pf) |
ソナタ2 曲、ヴァイオリンとチェロのためのソナタを含む全7曲チェロには屈指の若手実力派シュテッケルが登場!
録音:2012 年5 月1 日、ザールラント放送、グローサー・ゼンデザール(ドイツ)
2006 年にアウグスブルクのレオポルト・モーツァルト国際コンクールで第1
位を獲得し、一躍注目を集めたドイツの新星レナ・ノイダウアーが待望のセカンド・アルバムを発売しました!大いに注目を集めた意欲的なデビュー盤「シューマンのヴァイオリンと管弦楽のための作品全集(93
258)」に引き続き、今回彼女が収録したのはラヴェルのヴァイオリンとピアノのための作品全集。ラヴェルの室内楽ジャンルでの全集は、管弦楽やピアノ作品と比べてなかなかリリースされる機会に恵まれないだけに、今回も注目必至の新譜といえましょう!収録されているのは、3
つのソナタと4 曲の小品。「ハバネラ」は、ピアノ2
台のために書かれた原曲をクライスラーがヴァイオリンとピアノのために編曲したものになります。「ハバネラ」「ツィガーヌ」といった、バスク人を母に持つラヴェルの民族色あふれる曲調が楽しめる小品がある一方、ソナタでは古典的な響きと印象派の多彩な色調を織り交ぜたラヴェルの魅力をたっぷりと堪能できます。真摯な音運びと難曲を物ともしない安定感抜群の演奏ぶりは今回も健在。全く異なる曲調を含んだプログラムを見事に表現しわけています。共演者の顔ぶれも素晴らしく、2010
年ミュンヘン国際コンクール優勝のチェロ奏者ユリアン・シュテッケル、そのシュテッケルとの共演も多い名手パウル・リヴィニウスという錚々たる面々がノイダウアーと抜群のアンサンブルを練り上げています。
レナ・ノイダウアーは1984 年、ミュンヘン生まれのヴァイオリニスト。3
歳でヴァイオリンを弾き始め、10
歳でオーケストラと初共演を果たした早熟の名手です。H.
ツェートマイヤー、T. ツェートマイヤーのもとで手ほどきを受けたのち、C.
ポッペンに師事。他にもF. アンドリエフスキー、A.
チュマチェンコ、五嶋みどり、今井信子、小澤征爾らにも師事し、次代を担う若手実力派として早くも世界的活躍を果たしています。今回も使用楽器は1743
年製ロレンツォ・ガダニーニ。
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ゲルハルト・オピッツ(Pf)/シューベルト作品集第9弾
シューベルト:
(1)ピアノ・ソナタ第5番 変イ長調
D557
(2)6つのドイツ舞曲 D820
(3)メヌエット 嬰ハ短調 D600
(4)行進曲 ハ短調 アレグロ・アッサイ
(5)行進曲 ホ長調 D606
(6)ピアノ・ソナタ 第3番 ホ長調
D459
(7)3つのピアノ曲 D459A |
ゲルハルト・オピッツ(Pf) |
巨匠オピッツ、シューベルト作品集第9弾、来日演奏会でも好評のソナタ第5番ほか、詩情あふれる名演
録音:2009 年5 月13 日、ノイマルクト/56’23”
2007 年から2009 年の間に行われたシューベルトピアノ作品全集シリーズの第9
弾がリリース!第8 弾(98 570)に引き続き、今回も2
つのピアノ・ソナタと珠玉の小品の数々を織り込んだ充実のプログラムとなっています。ピアノ・ソナタは比較的初期ナンバーからの選曲。1817
年作曲のソナタ第5番は4 楽章が紛失し、欠落してしまっているものの、大胆に展開されていく長調と短調のコントラストが鮮やかな名曲です。そのほかにも、2
曲の行進曲とメヌエット、6 つのドイツ舞曲を収録しています。シューベルトは生涯にいくつかのドイツ舞曲集を残しておりますが、この「6
つのドイツ舞曲 D820」は1824 年に作曲され、死後に出版されたもの。社交的で優雅な旋律の中に、繊細な技巧と表現力が要求される作品です。シューベルトの詩情をたっぷりと響かせる、オピッツならではの透明感あふれる音色と重厚感のある演奏に聴き入るアルバムです。2010
年から東京において年2 回、全8
公演におよぶシューベルト・チクルスを開始しているオピッツ。本アルバムに収録されているピアノ・ソナタ第5
番と3 つのピアノ曲は2011 年に行われた第3
回演奏会で演奏され、好評を博しただけに期待も高まりましょう!
●ゲルハルト・オピッツ演奏会予定●
2012年12月12日(水)東京オペラシティ コンサートホール 19:00開演
【演目】シューベルト:ピアノ・ソナタ
ハ長調 D279/ピアノ・ソナタ イ長調
D664/高雅なワルツ集
D969/ピアノ・ソナタ イ短調 D845
2012年12月27日(木)東京オペラシティ コンサートホール 19:00開演
【演目】シューベルト:ピアノ・ソナタ
ホ長調 D459/ピアノ・ソナタ ト長調
D894/即興曲集
D935 |
HMF
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イザベル・ファウスト最新盤
カール・マリア・フォン・ウェーバー(1786-1826):
ヴァイオリンのオブリガートつきのピアノのための6つの段階的ソナタ
(アマチュアのために作曲、捧げられた)op.10
第1番 ヘ長調op.10-1
〔I. アレグロ II. ロマンツェ—ラルゲット
III. ロンド—アマービレ〕
第2番 ト長調op.10-2
〔I. キャッラテーレ・エスパニョーロ—モデラート
II. アダージョ III.
エア・ポロネーズ—ロンド・アレグロ〕
第3番op.10-3 ト長調
〔I. エア・リュス—アレグレット・モデラート
II. ロンド—プレスト〕
第4番 変ホ長調op.10-4
〔I. モデラート II. ロンド—ヴィヴァーチェ〕
第5番 イ長調op.10-5
〔I. テーマ・デ・オペラ・シルヴァーナ—アンダンテ・コン・モート
II. フィナーレ—シチリアーノ—アレグレット〕
第6番 ハ長調op.10-6
〔 I. アレグロ・コン・フォーコ
II.
ラルゴ III. ポラッカ〕
四重奏曲
(ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロとピアノのための)変ロ長調
op.8
〔I. アレグロ・コン・フォーコ
II. アダージョ・マ・ノン・トロッポ
III. メヌエット:アレグロ
IV. フィナーレ:プレスト〕 |
イザベル・ファウスト
(ヴァイオリン/
1704年製ストラディヴァリス
「スリーピング・ビューティ」)
アレクサンドル・メルニコフ
(フォルテピアノ‘Lagrassa’
(1815年ca.,
エドウィン・ボインクのコレクションより))
ボリス・ファウスト
(ヴィオラ/ガエターノ・ポラストリ)
ヴォルフガング・エマニュエル・シュミット
(チェロ/マッテオ・ゴフリラー) |
今をときめくイザベル・ファウスト最新盤、注目のウェーバー作品集!
録音:2011 年6 月、テルデックス・スタジオ(ベルリン)【ジャケット絵画:ロヴィス・コリント(1858-1925):ヴァイオリンを弾く女(1900
年)】/70’11
今もっとも輝いているヴァイオリニスト、イザベル・ファウスト。注目の最新盤は、ウェーバーの作品集です。ドイツにおけるロマン主義運動の重要な先駆者であり、多芸多才な楽長、明晰な批評家として、さらには華々しいピアニストとしても活躍したウェーバー。『魔弾の射手』やピアノ曲が非常に有名ですが、室内楽はわずか9
曲(完成されたもの)しかのこしていません。そのうち8
曲は、ウェーバー自身、かなりの名手であった楽器、ピアノを含む編成のものとなっています。イザベル・ファウストを中心とする豪華メンバーのこの録音では、ウェーバーの才能の輝きに満ちた室内楽作品が、ファウストにしか奏でることのできないまばゆい音色に導かれ、いきいきと再現されています。メルニコフの溌剌とした気魄に満ちたフォルテピアノの音色も見事。なお、四重奏曲で共演しているヴィオラのボリス・ファウストは、イザベルの兄。そしてチェリストも来日経験もある中堅シュミットということで、注目盤の登場といえましょう。
6 つのヴァイオリン・ソナタは、1810
年の夏の終り頃、出版社のヨハン・アントン・アンドレの依頼を受けて作曲されたもので、家庭内で、いわゆるアマチュアの人々が音楽演奏を楽しむための楽曲がならびます。ウェーバーはあまりこの仕事に乗り気ではなかったことが手紙などにも残されていますが、その内容は実に多彩で、ウェーバーの才気に満ちたもの。カスタネットが打ち鳴らされるようなボレロ(第2
番第1 楽章のキャッラテーレ・エスパニョーロ)や、バラライカの音色を思わせるエア・リュス(第3
番第1 楽章)など、多国籍の情緒が感じられ、また、魅力的なメロディー、そこかしこに、魔弾の射手のアリアを彷彿とさせる華やかなパッセージも盛り込まれていて、「アマチュアのための」とされてはいますが、非常に充実した内容となっています。
アンサンブルをたのしむことにも主眼がおかれた作品だけあって、ファウストとメルニコフとの、丁々発止のやりとりにも注目です!
四重奏曲は、1809 年9 月、ウェーバーが22
歳のときに完成された作品。なんといっても聴きどころは第2
楽章。弦楽器の半音的な動きをみせるハーモニーに始まる印象的な問いかけにピアノが応えたかと思うと突然の休止小節、そしてピチカートによるカデンツァが続く、というなんとも謎めいた出だしの楽章です。この楽章だけ、1806
年に完成、残りの楽章は後になって書かれたことがわかっています。ピアノの短い導入に始まり、瑞々しいロマンティックなメロディーのきらめきが美しい第1
楽章、弦楽器の美しい音色が冴えわたる充実した第2
楽章、エスプリの効いた短い第3
楽章、そして、終楽章では、弦楽器3
者のフーガ風なやりとりの中、ピアノが縦横無尽に華麗にかけめぐります。
ファウストの、どこまでもまっすぐな音色で奏でられるウェーバーの書いた旋律美、メルニコフの才気と知性が冴えるピアノ・パート、そしてアンサンブルの妙。すべてがとびきりのクオリティのウェーバー作品集。珠玉の1
枚の登場です。
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ベルナルダ・フィンク(Ms)
ファリャ:
7つのスペイン民謡/3つの歌/ロンダのパン/お前の黒い瞳
ロドリーゴ:
3つのスペインの歌/4つのユダヤ人の歌/恋する羊飼いの歌/
かっこう鳥の歌/小さなグラス/4つの愛のマドリガル
グラナドス:昔風のスペインの歌曲集 |
ベルナルダ・フィンク(Ms)
アントニー・シピリ(P) |
ベルナルダ・フィンク、スペインを歌う
録音:2011 年11 月/66’08
ヨーロッパで圧倒的な人気を誇るメゾ・ソプラノのベルナルダ・フィンクによるスペイン歌曲集。ここに収録されている作品は1902
年から1965 年にかけて作曲され、20
世紀スペイン歌曲の発展とフランス歌曲への傾倒が表れています。ファリャの名曲「7
つのスペイン民謡」とロドリーゴの「3
つのスペインの歌」や「4
つのユダヤ人の歌」のエレガントな珠玉の名品などスペイン旅情を感じることの出来る内容です。 |
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マティアス・ゲルネ(B)
シューベルト:歌曲集第7集〜「魔王」
夕映えの中でD.799/さすらい人D.493/
夜咲きすみれD.752/
森にてD.834/ノルマンの歌D.846/
精霊の踊りD.116/
宝堀り人の願いD.761/ 月に寄せてD.259/
魔王D.328/
湖のほとりでD.746/アリンデD.904/
反映D.949/
鱒D.550/
流れD.693/ 夕焼けD.690/ 嘆きD.415/
川D.565/
漁夫の歌D.881/ブルックの丘にてD.853 |
マティアス・ゲルネ(B)
アンドレアス・ヘフリガー(P) |
シューベルトの音楽の深淵を見たリート・ファンを唸らせるゲルネの「魔王」
録音:2012 年1 月、ベルリン/67’54
現代最高のリート歌手の一人マティアス・ゲルネによるシューベルト・エディションの第7
弾。
今回は「魔王」「鱒」を含む内容で、ゲルネの艶やかな声と巧みな表現力が十二分に発揮された1
枚です。冒頭の「夕映えの中で」は静かに美しく心に響く美声を聴かせ、「魔王」では魂のこもった歌唱と情感溢れる表現力で圧倒し、懐の深さを感じる味わい豊かな歌声で聴かせる「鱒」など、シューベルトを歌い込んできたゲルネならではの表現力を堪能できます。
また豪華な伴奏陣が話題となっているこのシリーズ、このアルバムではアンドレアス・ヘフリガーが担当。スイスの名門音楽一家に生まれ、世界の名立たるオーケストラと共演しソリストとしてはもちろん、タカーチQ
や東京クヮルテット、そして彼の妻でフルート奏者のマリーナ・ピッチニーニなど室内楽方面でも多数共演し、その実力は高く評価されています。 |
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HMU 807587
(SACD HYBRID)
\2600
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ラ・ヌォヴァ・ムジカ ルーシー・クロウ(S)
ヴィヴァルディ:
主は仰せになられた(ディキシト・ドミヌス)RV.807
モテット「いと正当なる怒りの激しさに」RV.626
ヘンデル:主は言われた(ディキシト・ドミヌス)HWV.232 |
ラ・ヌォヴァ・ムジカ ルーシー・クロウ(S)
デイヴィッド・ベイツ( 指) |
ヴィヴァルディとヘンデルのディキシト・ドミヌス人気英国ソプラノ、ルーシー・クロウのソロにも注目
録音:2012 年3 月エア・スタジオ、リンドハースト・ホール、ロンドン/66’38
ヴィヴァルディとヘンデルの詩篇109
篇(ディキシト・ドミヌス)に基づく作品を収録。ヘンデルの「ディキシト・ドミヌス」はイタリアに滞在していた若き日1707
年作曲された見事な野心的な作品。そしてヴィヴァルディの「ディキシト・ドミヌス」は生き生きとした軽やかな作品で、長らくガルッピの作品として誤って伝えられていましたが、現在は1730
年頃作曲されたヴィヴァルディの作品とされています。モテット「いと正当なる怒りの激しさに」はソプラノ・ソロのための輝かしい作品。「イタリア時代のカンタータとアリア(HMU
907559)」で注目されたソプラノ歌手ルーシー・クロウの鮮やかな美声が響き渡ります。
また最高級の音響で名高いロンドンのエア・スタジオ(リンドハースト・ホール)での美しい録音も注目です。 |
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クリスティアン・ベザイデンホウト早くも新譜!
モーツァルト:鍵盤楽器のための作品集Vol.4
(1)幻想曲 ニ短調K.397(初版)
(2)ソナタ 第9番 ニ長調K.311
(3)前奏曲とフーガK.394
(4)ボーマルシェの喜劇「セビーリャの理髪師」のロマンス
「私はランドール」による12の変奏曲 変ホ長調K.354
(5)ソナタ 第5番 ト長調K.283
(6)幻想曲 ニ短調K.397(現行版) |
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クリスティアン・ベザイデンホウト
(フォルテピアノ) |
今を時めくフォルテピアノ奏者、ベザイデンホウト、鍵盤楽器のための作品集Vol.4!ダイエットも成功して超イケメンに。
録音:2011 年10 月、リンドハースト・ホール内エア・スタジオ(ロンドン)
今世界で最も注目されるフォルテピアノ奏者の一人、クリスティアン・ベザイデンホウトが、鍵盤楽器のための作品集シリーズから待望の最新盤をリリースしました!
第3 集(HMU 907499)に引き続く今回は、幻想曲、第5
番と第9 番のソナタ、前奏曲とフーガ、そして「私はランドール」による12
の変奏曲を収録。2012 年5 月末の来日リサイタルでも演奏され、高い評価を得たプログラムであり、本アルバムでもその評価を裏切らぬ素晴らしい演奏を見せてくれています。演奏のたび、フォルテピアノの新たな可能性を見せつけてくれるベザイデンホウト。本アルバムでも、抜群の演奏技術、濁りのない清廉な音色、厭味のない自然なテンポ感といった彼ならではの持ち味を遺憾なく発揮し、瑞々しさあふれる鮮烈な演奏を聴かせています。
本アルバムでは、幻想曲ニ短調の現行版と、その初版(今日知られるかたち(現行版)の最後10
小節分が欠落している)の両方が収録されているのもポイント。この幻想曲ニ短調は、自筆譜などが残されておらず、1804
年に出版された初版では、97 小節までで中断、現行版の最後の10
小節がありません。初版の表題には「Fantaisie
d’ Introduction…(導入の幻想曲)」とあり、後ろにソナタなどが続くことを想定して作られたものだったのかもしれませんが、1806
年にブライトコプフ社が出版したいわゆる「旧全集」では、10
小節が足され(ブライトコプフ社の顧問で主任検査員のアウグスト・エーベルハルト・ミュラーの手によるとする見方が一般的)、完結した曲となっています。幻想曲ニ短調の冒頭、深淵からゆっくりと浮かび上がるように響くフォルテピアノの音色は必聴の美しさ。即興演奏かと思わせるような、自由なタッチから生み出されるチャーミングな音世界に一気に惹きこまれます。ベザイデンホウトが初版の幻想曲のあとに選んだ作品は、ソナタ第9
番。鮮やかなコントラスト、プログラミングの妙にもベザイデンホウトの才を感じます。
次はどんな音色を聴かせてくれるのだろうと、はやくも次作が楽しみになってしまいます。
クリスティアン・ベザイデンホウト
モーツァルト:鍵盤曲集第1〜3弾 |
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モーツァルト:鍵盤曲集 vol.1
(1)幻想曲 短調 KV 475
(1786)
(2)ソナタ ヘ長調 KV
533/ 494(1788)
(3)ソナタ 変ロ長調 KV
570 (1789)
(4)グルックのジングシュピール《メッカの巡礼たち》のアリエッタ
「愚民の思うは」による10の変奏曲
ト長調
KV 455 |
クリスティアン・ベザイデンホウト
(フォルテピアノ) |
この名前を是非ご記憶ください! 世界が注目するフォルテピアノ奏者、
クリスティアン・ベザイデンホウト
使用楽器:1987年Derek Adlam, Welbeck製(ワルター/1795年頃モデル)クリストファー・ホグウッド・コレクション、録音:2009年5月
表情豊かで打ち解けたスタイルで人気のベザイデンホウトは、1979年、ドイツ系オランダ人の両親のもと、南アフリカで生まれました。何度も聴いたことのある曲でも、「どこに行くんだろう」と思うような、不思議な吸引力のある音にひきつけられます。使用した楽器は、モーツァルトがウィーンに移り住んで5年ほどした時に購入したワルター製フォルテピアノをモデルに製作されたもの。モーツァルトの‘音色’を追体験できることでも価値ある1枚です。2月末に来日。
また今後もフライブルク・バロック・オーケストラやベルリン・フィルとの共演、ツアーも予定されているベザイデンホウト、要注目です。
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モーツァルト:鍵盤曲集 vol.2
(1)ソナタ ハ長調 K.330 (2)ロンド
イ短調
K.511
(3)ロンド ニ長調 K.485 (4)アダージョ
ロ短調
K.540
(5)ソナタ ハ短調 K.457 |
クリスティアン・ベザイデンホウト
(フォルテピアノ) |
天才ベザイデンホウト、モーツァルト・ソロ作品集第
2 弾、鮮烈なハ短調ソナタ!!
使用楽器:Paul McNulty,
Divisoc, Czech Republic,
2008; after Anton Walter’Sohn,
Vienna, c.1802)
録音:2010 年 1 月
モーツァルトの再来とも賞される天才フォルテピアノ奏者ベザイデンホウト、待望のソロ第
2 弾の登場。これしかありえないような自然なテンポ設定、気持ちよいくらいにはまっているデュナーミクの付け方、聴き手にとっても必然的かつ絶妙な間の取り方など、何度も聴いたことのある作品たちの音符ひとつひとつが鮮やかに香りたちます。イ短調のロンドの語り口の巧さは絶品です。ハ短調ソナタの有名な冒頭では一変、現代ピアノで聴くよりも表情がダイレクトに伝わってきます。ロ短調のアダージョでの慟哭と、音と音の間に流れる空気に、このベザイデンホウトという演奏者の底知れぬ魅力をみます。演奏者の息遣いまでをも巧みにとらえた録音も秀逸。フォルテピアノという楽器がもつ無限の表情と可能性を感じる
1 枚でもあります。 |
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天才ベザイデンホウト、モーツァルト第3弾
モーツァルト:鍵盤曲集 VOL.3
ソナタ 変ロ長調
K.333/
「女ほどすばらしいものはない」による8つの変奏曲
ヘ長調 K.613/
幻想曲 ハ短調 K.396/
ソナタ へ長調 K.332 |
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クリスティアン・ベザイデンホウト
(フォルテピアノ/ A=430) |
録音:2011 年5 月、ロンドン/69’05
「モーツァルトの鍵盤独奏曲の魅力を最大限に引き出した、真に偉大な全集となるだろう(BBC
Music 誌)」など、全世界で高く評価されている、ベザイデンホウトによるモーツァルト作品集第3
弾。K.333 の第1 楽章の冒頭、やさしく下降する音型から、一音一音に笑みが満ちています。極めて音が少ないモーツァルトのソナタに、これほど表情豊かで雄弁な宇宙が詰まっていたのか、と驚かされる瞬間の連続です。緩徐楽章の緩急の付け方は実に見事、ハーモニーの移り変わりの美しさを一瞬も逃さず捉えています。1805
年製のアントン・ヴァルターのコピーの楽器を完璧にコントロールしています。この最新盤の演奏をじっくりと味わいながらも、早くも次のリリースへの期待がまた一段と高まってしまう、楽しみなシリースです。(なお、彼の名前の読み方につきまして、弊社ではこれまでベザイデンホウトと表記しておりましたが、発音の確認をとりまして、今後はすべてベザイデンホウトで表記をさせていただきます。) |
ようやくリリース!
ただではすまない、ご覚悟を!
ベザイデンホウト/モーツァルトのコンチェルト! |
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モーツァルト:
(1)ピアノ協奏曲第17番
ト長調 K453
(2)ロンド イ長調
K 386
(3)ピアノ協奏曲 第22番
変ホ長調 K482 |
クリスティアン・ベザイデンホウト
(フォルテピアノ/
ポール・マクナルティ、ディヴィソフ、
チェコ共和国、2009
年/
Anton Walter &
Sohn、ウィーン、1805モデル)
フライブルク・バロック・オーケストラ
〔ペトラ・ミュレヤンス(コンサートミストレス)〕 |
今店主が最も注目するフォルテピアノ奏者、クリスティアン・ベザイデンホウト。3枚のモーツァルト・ソロ・アルバムを経て登場したのは、ようやくのコンチェルト!
この男、モーツァルトの魔性をはっきり意識している。モーツァルトのピアノ協奏曲を聴いてここまで衝撃を受けたことはない。断言できる。聴いてただではすまない。ご覚悟を。 |
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どこかタルコフスキーを思わすデニーソフの世界
デニーソフ:
(1)室内交響曲第1番 (1982)
(2)天のいと高き所に(バタイユ詩)〜Sopと室内管弦楽
(1987)
(3)室内交響曲第2番 (1994)
エカテリーナ・クプロフスカヤ=デニーソワ:
(4)アンナ・アフマトワの5つの詩〜Sopとアンサンブル
(1994)
(デニーソフによるオーケストレーション) |
ブリジット・ペイレ(Sop)
ダニエル・カウカ(指)
アンサンブル・オルケストラル・
コンタンポラン |
日本から委嘱され作曲された「室内交響曲第2
番」も収録。
[2011 年10 月/リヨン音楽院]/DDD、65’06”
エディソン・デニーソフ(1929-1996)
は政治的発言、活動をしなかったにもかかわらず、社会主義リアリズムに背を向け、ひたすら西側的前衛音楽を追求したため、フレンニコフに目を付けられ辛酸をなめ、ソ連末期にフランスへ逃げています。あくまでも芸術至上主義で、同世代のシュニトケやグバイドゥーリナのような精神的反体制でなかったため、判官贔屓的人気はありませんが、作品の水準は旧ソ連の範疇を越えています。
このアルバムには、デニーソフの室内アンサンブル作品と、彼の妻で作曲家のエカテリーナ・クプロフスカヤ=デニーソワの歌曲に彼がオーケストレーションを施したものが収められていて興味津々。「室内交響曲第1番」は2E2M
の、「天のいと高き所に」はアンサンブル・アンテルコンタンポランの委嘱で作曲され、いずれの精緻を極めた前衛技法によりますが、デニーソフの音楽の特徴である霊的、聖的な雰囲気も満ちています。「室内交響曲第2
番」は1994 年の「東京の夏」音楽祭のためアリオン音楽財団から委嘱され、その初演のためにデニーソフ自身も来日する予定でしたが、直前に交通事故に逢い中止となり、モスクワ現代音楽アンサンブルにより作品のみ演奏されました。
アンサンブル・オルケストラル・コンタンポランは指揮者ダニエル・カウカにより1992
年に結成された現代音楽集団。現代音楽を本領とし、リヨンのあるローヌ・アルプ地方を本拠に世界中の音楽祭に参加、その演奏技量を注目されています。 |
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名門RIAS室内合唱団
Stille Nacht… ドイツのクリスマス合唱作品集
カール・エドゥアルト・ネッスラー(1863-1943):
わが民をなぐさめよ
レーガー(1873-1916):
高く戸を上げよ/私たちの慕う聖母がop.138-4/
Es kommt ein Schiff
geladen/
Das Volk, das im Finstern
wandelt op.84-2/
高き天より、われは来たれリ/
Kommt und last uns
Christum ehren/甘き喜びのうちに/
わが子よ、眠れ/言葉は肉となり/おお、甘きエルサレムよ/
メンデルスゾーン:
歓び歌わしめよ、救い主は近い/歓呼せよ、汝ら地の民よ
フリードリッヒ・ジルヒャー(1789-1860):
いと高きところに神あれ
ロベルト・フックス(1847-1927):喜びに満ちた日よ
ブルッフ(1838-1920):Lasst
uns das Kindelein
wiegen
キーンズル:わが魂は汝に感謝す
ヘルマン・リーデル(1847-1913):来たれ、羊飼いよ
フランス・ヴュルナー(1832-1902):
Herbei, o ihr Glaub’gen/Kindelein
zart
マンディチェフスキ:静かな夜、聖なる夜
ヘルマン・リーデル(1847-1913):O
du froehliche |
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ウヴェ・グロノスタイ(指)
RIAS 室内合唱団 |
名門RIAS室内合唱団が織り成すハーモニー、ドイツのロマン派作品を中心としたクリスマス合唱作品集
ロマン派、後期ロマン派のクリスマスのためのドイツで生まれた合唱作品集。レーガーなど合唱団でもよく歌われる作品が、名門RIAS
室内合唱団によって演奏されている貴重盤です。 |
HMF 再発売
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HMG 508392
(2CD)
\2600 →\2390
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エルサレム弦楽四重奏団
ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲集
[CD1]
(1)第1番ハ長調 op.49 (2)第4番ニ長調
op.83
(3)第9番変ホ長調 op.117
[CD2]
(1)第6番ト長調 op.101 (2)第8番ハ短調
op.110
(3)第11番ヘ短調op.122 |
エルサレム弦楽四重奏団
〔アレクサンダー・パヴロフスキー(Vn1)
アミハイ・グロス(Vn2)
セルゲイ・ブレスラー(Vla)
キリル・ズロトニコフ(Vc)〕 |
録音:[CD1]2004 年7 月 [CD2]2006
年6 月
エルサレム弦楽四重奏団のショスタコーヴィチの旧譜2
枚(HMC 901865(廃盤)、および現在入手困難となっているHMC
901953)が、HMG シリーズから2
枚組になって登場。現在、このディスクのヴィオラ奏者ブレスラーはベルリン・フィルのメンバーとなっており、この録音はいわば旧メンバーのもの。
創設メンバーによる意欲的なショスタコーヴィチです。 |
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エルサレム弦楽四重奏団
ハイドン:弦楽四重奏曲集
(1)ヘ短調Op.20-5,Hob.III:35
(2)ハ長調Op.33-3,Hob.III:39「鳥」
(3)ニ長調Op.76-5,Hob.III:79 |
エルサレム弦楽四重奏団
〔アレクサンダー・パヴロフスキー(Vn1)
アミハイ・グロス(Vn2)
セルゲイ・ブレスラー(Vla)
キリル・ズロトニコフ(Vc)〕 |
録音:2008 年9 月
ハイドン・イヤーを記念して発売されたHMX
2962030 の再発売。旧メンバーによる若々しさに満ちた魅力の1
枚です。 |
HELICON
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クルト・マズア&イスラエル・フィル
ベートーヴェン・プログラム 2012年ライヴ
交響曲第7 番&劇音楽「エグモント」
劇付随音楽「エグモント」op.84 より
序曲 / 第1曲: クレールヒェンの歌「太鼓をうならせよ」/
第2曲: 間奏曲 第1番
/ 第3曲: 間奏曲 第2番
/
第4曲: クレールヒェンの歌「喜びにあふれ、また悲しみに沈む」/
第5曲: 間奏曲 第3番
/ 第6曲: 間奏曲 第4番
/
第7曲: クレールヒェンの死
/ 第9曲: 戦いのシンフォニー
交響曲第7番イ長調op.92 |
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シャロン・ロストルフ=ザミール(S)
クルト・マズア(指揮)
イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団 |
巨匠マズア&イスラエル・フィル、期待のベートーヴェン・プログラム2012年ライヴ、交響曲第7
番&劇音楽「エグモント」
録音:2012 年3 月31 日テルアビブ大学、スモラルツ・オーディトリアム(ライヴ・ステレオ)/72’44”
ドイツを代表する巨匠指揮者クルト・マズアが、85
歳を迎える2012 年に終身名誉客演指揮者を務めるイスラエル・フィルを指揮して、ベートーヴェンの交響曲第7
番と劇音楽「エグモント」を演奏したコンサートの模様をライヴ収録したアルバムが登場します。
【マズアのベートーヴェン】
マズアによるベートーヴェンの交響曲といえば、まず思い起こされるのが1970
年から96 年までカペルマイスターを務めたライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団と完成させたふたつの全集録音でしょう。
マズアがカペルマイスターに就任して間もない時期の1972
年から73 年にかけてドレスデンのルカ教会で行った1
回目のセッション録音と、さらに同ポストの仕上げ段階を迎えた1987
年から93 年にかけてライプツィヒの新ゲヴァントハウスで行った2
回目のセッション録音とは、いずれもゲヴァントハウス時代の重要な業績として高い評価を獲得していました。
このほかにもマズアは、音楽監督在任中(1991
− 2002)のニューヨーク・フィルを指揮して、1992
年に第5 番のセッション録音や、1999
年のジルヴェスター・コンサートにおける第9
番のライヴ録音を行っていましたし、2002
年11
月には音楽監督に就任後のフランス国立管を指揮して第2
番と第6 番を演奏したシャンゼリゼ劇場でのライヴ録音を発表していたことからも、マズアにとってベートーヴェンが重要なレパートリーであることがよくわかります。
【マズア指揮のベートーヴェンの第7
番と「エグモント」】
マズア指揮によるベートーヴェンの第7
番は、上記のゲヴァントハウス管とのふたつの全集中の録音が、1972
年11 月と1990 年11 月に行われていたので、第1
回目の録音からじつに29 年ぶり、前作からも11
年ぶり、このたびのイスラエル・フィルとの演奏はマズアにとって3
種目の内容ということになります。
いっぽう、マズアは「エグモント」について、1973
年にゲヴァントハウス管を指揮して序曲をセッション録音していたほか、1992
年にニューヨーク・フィルを指揮して序曲を含む全曲をセッション録音していました。ここでは第8
曲メロドラマを除いた、全9 曲での演奏となっています。
なお、会場のスモラルツ・オーディトリアムは、テルアビブ大学内にあるホール(座席数1,200)。1957
年の開設より半世紀を経て改修工事中の本拠マン・オーディトリアム(座席数2,760)との音響条件の違いも興味深いところです。
=マズアによるベートーヴェン交響曲第7
番トラック・タイム=
[イスラエル・フィル / 2012年] I
.12’26+II.8’32+III.9’06+IV.8’46=
TT.38’50
[ゲヴァントハウス管 / 1990年] I
.14’04+II.8’33+III.9’16+IV.7’53=
TT.39’46
[ゲヴァントハウス管 / 1972年] I
.12’03+II.8’35+III.8’44+IV.6’41=
TT.36’03 |
HUNGAROTON
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=バルトーク・ニュー・シリーズ=
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HSACD 32515
(SACD HYBRID)
\2500 →\2290
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ケレメン(Vn)&コチシュ(P)
バルトーク:
ヴァイオリン・ソナタ第1番BB
84, Sz 75
ヴァイオリン・ソナタ第2番BB
85, Sz 76
無伴奏ヴァイオリン・ソナタBB
124, Sz
117 |
バルナバーシュ・ケレメン(Vn)
ゾルターン・コチシュ(P) |
久々Hungaroton新譜。ちなみにHungarotonのSACD新譜はすぐに廃番になる。
ケレメン&コチシュ、母国ハンガリー屈指の理想的顔合わせによるバルトークのヴァイオリン・ソナタ集
録音:2010 年12 月9-13 日、2011
年1 月13
日フェニックス・スタジオ(セッション)/DDD、マルチチャンネル、ステレオ、76’19”
SACD ハイブリッド盤。フンガロトンの目玉プロジェクト「バルトーク・ニュー・シリーズ」に、いよいよ最重要作「ヴァイオリン・ソナタ」が登場。ヴァイオリンに気鋭バルナバーシュ・ケレメン、ピアノがベテラン、ゾルターン・コチシュという、当代ハンガリーきっての名手の顔合わせです。
【ヴァイオリン・ソナタ第1 番】
1921 年作曲。作曲者のピアノ、イェーリ・ダラーニのヴァイオリンによりロンドンで初演、ダラーニに献呈。急・緩・急の古典的3
楽章様式に拠りながらも、バルトークがより抽象的な様式、普遍的な創作へと踏み出した時期の作品。従来の民俗色を留めつつ、ヴァイオリンのラプソディックな旋律と打楽器的なピアノの扱いを主調に、ときに印象派をおもわせる独特のやわらかい響きも顔をのぞかせます。
【ヴァイオリン・ソナタ第2 番】
1922 年作曲。作曲者のピアノ、ダラーニのヴァイオリンによりロンドンで初演、ダラーニに献呈。第1
番と同傾向の内容ながら、全曲の構成はアタッカで結ばれた緩・急の2
楽章形式となり、独創的で複雑な味わいがさらに増しています。
【無伴奏ヴァイオリン・ソナタ】
アメリカ亡命後の1944 年に作曲。メニューインの勧めで着手された全4
楽章からなる内容は、バルトークが最晩年に辿り着いた、シンプルにそぎ落とされた線的作風が特徴的なもので、熟達の書法が際立つ難曲。いわゆる「バルトーク・ピツィカート」奏法が登場する作品としても有名。
【コチシュとケレメンによるバルトーク】
当シリーズでのケレメンとコチシュの共演は、やはり重要作である「ヴァイオリン協奏曲第1
番(2006 年)」、「ヴァイオリン協奏曲第2
番(2010
年)」でもすでに実現ずみ。“ハンガリーのクレーメル”
の異名をとるケレメンと、手兵ハンガリー国立フィルを率いて指揮を務めたコチシュとのやりとりには鬼気迫るものがあったので、ここでの演奏内容にもおおいに期待の高まるところです。
【フバイの流れを汲む名手ケレメン】
ヴァイオリン独奏を担当するバルナバーシュ・ケレメンは、1978
年生まれのハンガリーのヴァイオリニスト。1999
年、ザルツブルクのモーツァルト国際ヴァイオリン・コンクールで第1
位を獲得し、2002 年にインディアナポリス国際ヴァイオリン・コンクールでゴールド・メダルを獲得して、2006
年にハンガリー共和国騎士十字勲章を授与されるという華々しいキャリアの持ち主です。
ケレメンは6 歳でヴァイオリンをヴァレーリア・バラニャイに師事して、11
歳でフェレンツ・リスト音楽院への入学を許可され、エステル・ペレーニのクラスに入っており、2001
年にディプロマを取得し、音楽院在籍中に、アイザック・スターン、ジェルジ・クルターグ、トーマス・ツェートマイアーらのマスタークラスに参加しています。
ちなみに、ケレメンの師であるエステル・ペレーニはフバイ門下のエデ・ザトゥレツキに師事しているので、ケレメンもまたフバイの系譜に連なるヴァイオリニストということになります。 |
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ドホナーニとコーカイの管弦楽作品集
エルネー・ドホナーニ(1877−
1960):ハンガリー祝典序曲op.31(1923)
ドホナーニ:「ピエロのヴェール」組曲(1910)
レジェー・コーカイ(1906−
1962):セーク地方の狂詩曲(1952) *
コーカイ:ヴェルブンコシュ組曲(1950)
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アーグネシュ・サカーイ(ツィンバロン)*
ラースロー・コヴァーチ(指揮)
ミシュコルツ交響楽団 |
ハンガリー発、独自の様式を見出したドホナーニとコーカイの管弦楽作品集
録音:2010 年12 月9-13 日、2011
年1 月13
日フェニックス・スタジオ(セッション)/ステレオ、66’56”
ハンガリーの近現代を代表するふたり、ドホナーニとコーカイによるオーケストラ曲を収めたアルバム。バルトークが「ハンガリーの音楽界が今日あるのはすべて彼のおかげ」と語ったドホナーニは、初期にシューマンとブラームスの影響を受けながら、後期ロマン派の最良の部分を受け継ぎ独自の作風に活かした作曲家で、ロシアのグラズノフにも似て、対位法を用いた甘美な旋律のセンスに魅力があります。
いっぽう、そのドホナーニの影響を受け、ブラームス風の手法で作曲を始めたコーカイは、一時期グルリットに音楽学を師事し、ドビュッシーやストラヴィンスキーに傾倒するものの、同世代のバルトークやコダーイによるあたらしい方向に背を向け、1930
年代にはリストや、19 世紀のヴェルブンコシュ音楽(ハンガリー固有の舞踊音楽の様式のひとつ)と結びついた独自のハンガリー様式を確立した人物。いずれも、地元勢による新録音の登場はたいへん価値ある内容といえるでしょう。 |