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第67号
マイナー・レーベル新譜(2)
2012.10.23〜12.14紹介分


K617



K617 240
\2400→\2190
フランス啓蒙文学と音楽
 トロンハイム・バロック・アンサンブル

 (1)A.グレトリ:ほおじろのように
  (オペラ・コミック「ゼミールとアゾール」より)
 (2)J.B.メイヤー:ロジエ、ロジエ
  (小説フローリアン著「コルドバのゴンザルヴェ」より)
 (3)F.ドヴィエンヌ:ペドロの歌
  (小説「コルドバのゴンザルヴェ」より)
 (4)F=A.ダニカン・フィリドール:あの娘はどこに?
  (小説ビラルドン・ド・ソヴィニー著「ピエールとの長い愛の歴史」より)
 (5)作者不詳:舟歌(小説カゾット著「悪魔の恋」より)
 (6)F=A.ダニカン・フィリドール:時間と不運
  (「ピエールとの長い愛の歴史」より)
 (7)J.B.クルンプホルツ:プレリュードとシシリエンヌOp.2-6
 (8)F=A.ダニカン・フィリドール: おお、私の憂鬱
  (「ピエールとの長い愛の歴史」より)
 (9)F.ドヴィエンヌ:死の讃歌(小説「コルドバのゴンザルヴェ」より)
 (10)E.R.ドゥーニ:ディヴェルティメント
  (オペラ・コミック「妖精ウルジェール」より)
 (11)N.ダレーラク:アリーヌのロマンス
  (小説サド著「アリーヌとヴァルクール」より)
 (12)F=G.デュクレイ=デュメニル:小さなマーモット
  (小説デュクレイ=デュメニル著「小さなジャックとジョーゼット」より)
 (13)J.シュミット:モデラート(フルート四重奏第3 番Op.3より)
 (14)F.ドヴィエンヌ:アベンハメットの戦いの歌
  (小説「コルドバのゴンザルヴェ」より)
トロンハイム・バロック・アンサンブル
マルティン・ヴァルベルグ(指)
ベーリト・ノルバッケン・スールセット(S) 
 18 世紀の文学と音楽の接点を探る1枚

 録音:2012 年3 月14-16 日モゼル、フランス/52’51

 ノルウェーの古楽アンサンブル、トロンハイム・バロックによる18 世紀フランスの啓蒙思想の純文学作品に基づいた音楽を集めたアルバム。アンサンブルのリーダーであるマルティン・ヴァルベルグは、劇場やコンサートホールで演奏された以外の、文学作品に影響された18 世紀の音楽を掘り起こしたいと考え、パリのアルスナル図書館をはじめ、オクスフォードのアシュモレアン博物館などで研究し、1 枚のアルバムにまとめました。
 コミック・オペラの先駆的作曲家グレトリの代表作「ゼミールとアゾール」やフランスのモーツァルトとも呼ばれているドヴィエンヌ、18 世紀フランスの音楽一家に生まれオペラなどの作曲のほか、チェス・プレイヤーとしても名をはせたダニカン・フィリドール、そしてオランダのハイドンとも言われるヨゼフ・シュミットの作品などマルティン・ヴァルベルグの研究の成果が結実した内容となっています。
 

K617 239
\2400
ノヴォ・ジェネレ
 〜ア・カペラ

 (1)エリヤの岩 (2)フレデリック・ウェザリー:ダニー・ボーイ
 (3)ポール・マッカートニー:イエスタディ
 (4)ジョン・ファーマー:きれいなフィリスが
 (5)ディープ・リバー (6)アリン・サルヴァドール:シラキュース
 (7)ピエール・パスロー:うちの亭主は男前でお人よし
 (8)レーガー:夜の歌 (9)タイム・ワズ
 (10)ジョン・レノン:悲しみはぶっとばせ
 (11)ニコライ・ケドロフ:パーテル・ノステル
 (12)シャビエル・サラソラ:Neskatx’ ederra
 (13)ジョン・レノン&ポール・マッカートニー:バック・イン・ザ・U.S.S.R
 (14)ジョン・ベネット:涙せよ、我がまなこ (15)スティール・アウェイ
 (16)ブラームス:君の優しき心 (17)山を登りて告げよ
ノヴォ・ジェネレ
 ジャッキー・ロックス(指)
 美しいハーモニーが響き渡るフランスのアカペラ・グループ、ノヴォ・ジェネレ

 録音:2012 年5 月12-13 日モゼル、フランス/52’15

 フランスのロレーヌ地方のフォルクモンで2006 年に誕生したヴォーカル・アンサンブル、ノヴォ・ジェネレによるアルバム。有名な黒人霊歌「エリヤの岩」、上品なメロディーと心地よいテンポが愉快な恋のマドリガルジョン・ファーマーの「きれいなフィリス」、ブラームスの美しいアカペラの秘曲「君の優しき心ゴスペル」、そしてビートルズの名曲「イエスタディ」「悲しみはぶっとばせ」「バック・イン・ザ・U.S.S.R」などを透明感溢れる美しい歌声で聴かせてくれます。
 

Paraguay Barroco
K617 241
\2400→\2190
パラグアイ・バロッコ
 イタリアと南米のバロック器楽作品集

 (1)ヴィヴァルディ:シンフォニア第2番 ハ長調RV.116
 (2)ツィポーリ:ソプラノと通奏低音のためのカンタータ「Mia bella Irene」
 (3)モンテヴェルディ:『音楽のたわむれ』より「ほんとうに美しいダミジェッラ」
 (4)ヴィヴァルディ:2つのチェロの協奏曲 ト短調RV.531
 (5)クスコのカンツォーナ(作者不詳)
 コンパニョン:(6)Lanchas para Baylar (7)Tonada la Lata
 (8)G.フェルナンデス:Xicochi conetzintle
 (9)Zuipach(i 作者不詳/ボリヴィア)
 (10)Tupasy Maria(作者不詳/ボリヴィア)
 (11)トリオ・ソナタ(作者不詳/ボリヴィア)
パラグアイ・バロッコ
 「バロックの道」でも活躍した若手団体パラグアイ・バロッコ、イタリアと南米のバロック器楽作品集

 古楽通にはおなじみ、K617 レーベルの「バロックの道」シリーズでも活躍した新進気鋭のアンサンブル、パラグアイ・バロッコによる最新盤。モンテヴェルディ、ヴィヴァルディといったイタリア本土の器楽作品と南米に渡ったバロック時代の音楽家ツィポーリやコンパニョンの作品に加えて、南米本土のカンツォーネや器楽作品を同時に収録した独創性豊かなプログラムが魅力のアルバムです。南米のバロック音楽を多く発信した「バロックの道」シリーズも思い起こす意欲的なプログラムといえましょう。
 パラグアイ・バロッコは、フランスとパラグアイにまたがって活動する団体として2008 年頃より活躍している新進気鋭のアンサンブル団体。結成時からリーダーを務めるショフォーはフランスとパラグアイの両国籍を有するクラヴサンの名手です。カンタータなどで美しいソプラノの歌声を聴かせてくれるのは、パラグアイ出身の若き歌姫ジェシカ・ボガード。オペラの舞台では『ドン・ジョヴァンニ』のツェルリーナ役などで得意の華やかな高音を響かせる彼女ですが、本アルバムでは古楽器の繊細な伴奏に乗せて柔らかな歌声を披露しています。

LIGIA DIGITAL



LIDI 0105248
(2CD)
\3600→\3290
クレア・ジャルデッリ(Vc)
 J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲(全6曲)
クレア・ジャルデッリ(Vc)
 ベテラン、バロック・チェロ奏者クレア・ジャルデッリによる無伴奏

 録音:2012 年4 月18-24 日聖ディディエ教会、アスフェル

 クレア・シャルデッリによるバッハの無伴奏。彼女はバロック・チェロ奏者として様々な古楽団体のコンサート、録音で活躍しています。またエリゼ弦楽四重奏団のメンバーとして19 世紀、20 世紀の作曲家作品も積極的に演奏しています。
 古楽奏者として多くの経験に裏付けされた確かな技術と音楽性を垣間見ることができます。
 このアルバムでは弦楽器制作者ピエール・ジャキエル氏によるチェロを使用。組曲第1 〜 5 番は、パリの楽器通りと言われるリュ・ド・ロームの弦楽器制作者によって大切に保管されていたストラディヴァリウスのバロック・チェロのレプリカ、そして第6 番は5 弦のピッコロ・チェロを用いています。
 録音されたフランス、アスフェルにある聖ディディエ教会は、ドームの部分が広がっており、ちょうどチェロの胴体のような形をしている特徴的な教会。
 

LIDI 0302249
\2400
テオドール・グヴィ(1819-1898):2台ピアノのための作品集
 ピアノ・ソナタ ニ短調Op.66
 スケルツォOp.60
 リリーバレロ(2台ピアノのためのイギリス風変奏曲)Op.62
 2台ピアノのための行進曲Op.63
 2台ピアノのための幻想曲Op.69
 2台ピアノのためのディヴェルティメントOp.78
ローラン・マルタン(P)
カロール・デュボア(P)
 仏・独の文化が入り混ざった作曲家テオドール・グヴィの2 台ピアノ作品集

 79’48

 テオドール・グヴィはザールブリュッケン近郊のゴフォンテーヌ出身。フランスとドイツの文化の狭間にいた作曲であり、それが作風にも表れています。
 グヴィの作品数は90 を超え、多分野に渡っています。ここでは2 台ピアノのための作品を収録。メンデルスゾーンの比較されることもある作風で、グヴィの音楽は重厚かつ優雅、堅固な構成を持ち、魅力的な旋律と効果的な手法で生き生きとした作品を手がけています。
 


LIDI 0302247
\2400→\2190
ゴトコフスキーの「ピアノ五重奏曲」は36 分の大作
 (1)イダ・ゴトコフスキー:ピアノ五重奏曲
 (2)ショパン:ピアノ三重奏曲ト短調Op.8
 (3)フレデリック・ブラール:夜の放棄
フセヴォロド・ポロンスキー(指)
ドゥエー音楽院器楽アンサンブル
 【マリ=クロード・ヴェルホフスカ(Pf)、
  ステファン・スタラノフスキ、
   ルチアナ・ヤネーチェク(Vn)、
  ポール・メイズ(Va)、
  カトリーヌ・ドラヌ(Vc)】
 暗い情念に満ちた訊き応え満点の室内楽

 [ 録音:2011 年10 月/ドゥエー音楽院デュティユー・ホール]/DDD、94kHz 24bit、79’00”

 フランス北部、ベルギー国境近い街ドゥエーの音楽院で教鞭をとる音楽家たちによるアンサンブル。指揮者がロシア人、奏者の3人がポーランド人、スコットランド人とフランス人各1という国際的な集まりで、作品もロシア系フランス人女性作曲家イダ・ゴトコフスキー(1933-)、ショパン、1967 年生まれのフランスの中堅フレデリック・ブラールの室内楽作品をとりあげています。ゴトコフスキーは管楽器作品で知られますが、「ピアノ五重奏曲」は36 分の大作。
 フランス風のセンスながら、情念も感じられ聴き応え満点。ショパンのあまり人気のない「ピアノ三重奏曲」もポーランド系演奏家によるだけあり説得力満点、魅力を再発見させてくれます。ブラールの「夜の放棄」はドイツ表現主義の詩人ゲオルク・トラークルの詩による暗い情念渦巻く作品。

LSO LIVE



LSO 0722
(SACD-HYBRID)
\2400→\2190

巨匠デイヴィス&LSO、ニールセン・シリーズ・ファイナル
 ニールセン:
 (1)交響曲第2番ロ短調op.16, FS.29「四つの気質」(1901−02)
 (2)交響曲第3番ニ短調op.27, FS.60
  「ひろがりの交響曲(シンフォニア・エスパンシヴォ)」(1910−11)

ルーシー・ホール(S)[第3番]
マーカス・ファーンズワース(Br)[第3番]
サー・コリン・デイヴィス(指揮)
ロンドン交響楽団
 巨匠デイヴィス&LSO、ニールセン・シリーズ・ファイナル第2番「四つの気質」& 第3 番「ひろがりの交響曲」

 プロデューサー:ジェイムズ・マリンソン / エンジニア:ジョナサン・ストークス& ニール・ハッチンソン
 (1)録音:2011 年12 月4 & 6日ロンドン、バービカンホール(ライヴ)[31’52”] (2)録音:2011 年12 月11 & 13日ロンドン、バービカンホール(ライヴ)[34’39”]/DSD5.1マルチ、チャンネルステレオ、66’31”

 巨匠コリン・デイヴィス指揮LSO 演奏によるニールセン・シリーズもいよいよ大詰め。交響曲第2 番と第3 番は、前作第1 番より2 ヶ月後の2011年12 月に、いずれも本拠バービカンホールで集中的に行われたコンサートの模様をライヴ収録したものです。
 【第2 番「四つの気質」と第3 番「ひろがりの交響曲」】
 「四つの気質」というタイトルをもつ第2 交響曲は、ニールセンが田舎を訪れた際にパブで偶然目にした、人間の気質をテーマとした水彩戯画に霊感を得て生み出されたもので、4 つの楽章各々の発想記号に、怒りっぽい「胆汁質」、知的で冷静な「粘液質」、沈んでメランコリックな「憂鬱質」、陽気で快活な「多血質」という性格を暗示する形容詞が与えられ、じっさいの音楽もこれに沿う形で展開するところがユニークな作品。
 いっぽう、第1 楽章の発想記号(アレグロ・エスパンシヴォ)に由来する「ひろがりの交響曲」というタイトルで呼ばれる第3 交響曲は、第2 楽章(アンダンテ・パストラーレ)の曲想から「ニールセンの田園交響曲」ともいわれ、楽章中盤以降に舞台裏からバリトンとソプラノの独唱が相次いでヴォカリーズで現れるところに最大の特徴があり、北欧風の牧歌的な味わいで発表当時から人気の高かった曲でもあります。
 【“デンマーク王室お墨付き” デイヴィス& LSO によるニールセン・プロジェクト】
 2012 年5 月25 日、デイヴィスはデンマーク王室より、2011 年にLSO と取り組んだニールセンの交響曲録音の功績を認められ、デンマーク大使を通じて由緒あるダネブロー・コマンダー勲章(Commander of the Order of the Dannebrog)を叙勲されました。
 その評価の正当性はこれまでのシリーズのすぐれた演奏内容からも明らかですが、2012 年9 月に85 歳を迎えたデイヴィスの音楽はここでも、はたして本当にこれがニールセンの交響曲に初めて本格的に挑んだ指揮者のものとは到底信じられないほどの高みに聳えて圧倒的な佇まい。前2 作同様に、心酔する巨匠と音楽を奏でる歓びを一丸となって表現するLSO の演奏は迫真そのもので、シリーズを締め括るにふさわしいみごとな内容となっています。

MARIINSKY


Shostakovich: Symphony No.  7 in C major, Op. 60 'Leningrad'
MAR 0533
(SACD HYBRID)
\2000→\1890
ワレリー・ゲルギエフ&マリインスキー劇場管
 ショスタコーヴィチ:
  交響曲第7番「レニングラード」Op.60
ワレリー・ゲルギエフ(指)
マリインスキー劇場管
 旧録を凌駕する物凄い緊張感と深い祈り、希望に満ちた壮大なエンディング、新たな決定盤の登場。ゲルギエフが満を持して発表するショスタコーヴィチの「レニングラード」再録音。

 [2012 年6 月6-14 日/マリインスキー・コンサート・ホール]/82’21”

 ゲルギエフ&マリインスキー管がショスタコーヴィチの交響曲第7 番「レニングラード」を再録しました。旧録のフィリップス盤は2001 年9 月にマリインスキー(表記はキーロフ)劇場管とロッテルダム・フィルの混成オケによるライヴで、発売当時「レコード芸術」誌特選をとるなど絶賛されました。
 今回は手兵マリインスキー劇場管のみで、曲タイトルの地元オケとしての誇りと意気込みが物凄いことになっています。ゲルギエフも、力演ながらどこか迷いの感じられた旧録とは段違いに曲とオーケストラを支配しきり、ほとんど神業に近い完成度と円熟を示しています。こういう演奏に接すると、改めてゲルギエフの凄さを実感させられます。
 今回の演奏時間は82 分21 秒。旧盤より4分ほど長くなっています。

        新録音    旧録音   ムラヴィンスキー盤
 第1楽章   28’45”   27’32”   27’08”
 第2楽章   15’30”   13’05”   10’10”
 第3楽章   19’03”   17’58”   19’08”
 第4楽章   19’03”   20’04”   16’35”

 注目すべきは第2楽章の遅さ。旧盤より2 分半も遅くなっていますが、ムラヴィンスキー盤よりも5 分以上長いのが驚きです。敵の襲撃を受けた街の様子を描いたような寂しげな音楽ですが、ゲルギエフの新盤はモノクロのシリアスなドキュメンタリー映像を見るような緊張感とリアルさで、身の毛がよだつような恐怖に満ちています。その大きさ、説得力は現在のゲルギエフならではの円熟味で、誰にも真似できない凄み。
 ショスタコーヴィチの交響曲第7番「レニングラード」は、1941 年、ナチス・ドイツ軍に包囲されたレニングラード市で作曲され、プロパガンダ臭云々について言われもしますが、曲に込められた作曲者の義憤と悲しみ、未来への希望はそれを凌駕し、聴く者の胸を打ちます。レニングラード・フィル(現サンクトペテルブルグ・フィル)が初演したため、同オケのお家芸的な印象がありますが、マリインスキー劇場も同市を代表し、同じ位の歴史を誇っています。
 ゲルギエフとともに、息もつかせぬ緊張感と恐怖、深い祈りを紡ぎ、最後は驚くほど壮大に盛上ります。これほど内容に満ち、感動的な「レニングラード」はムラヴィンスキー、あるいはバルシャイ以来の名演と申せましょう。新たな決定盤の登場です。



 


MAR 0527
(4SACD HYBRID)
\6400→\5790
ゲルギエフ(指)&マリインスキー劇場管
 ワーグナー:「ワルキューレ」
ヨナス・カウフマン(T ジークムント)
アーニャ・カンペ(S ジークリンデ)
ニーナ・ステンメ(S ブリュンヒルデ)
ルネ・パーペ(Bs ヴォータン)
エカテリーナ・グバノヴァ(Ms フリッカ)
ミハイル・ペトレンコ(Bs フンディング)
ジャンナ・ドンブロフスカヤ(S ゲルヒルデ)
イリーナ・ヴァシリエヴァ(S オルトリンデ)
ナタリヤ・エフタフィエヴァ(Ms ワルトラウテ)
リュドミラ・カヌンニコヴァ(Ms シュヴェルトライテ)
タチヤナ・クラフツォヴァ(S ヘルムヴィーゲ)
エカテリーナ・セルゲーエヴァ(Ms ジークルーネ)
アンナ・キクナーゼ(Ms グリムゲルデ)
エレーナ・ヴィートマン(Ms ロスヴァイゼ)
ワレリー・ゲルギエフ(指)
マリインスキー劇場管弦楽団
 超豪華キャスト強力盤 !カウフマン、ステンメ、パーペ、カンペ!バイロイトでは不可能なワーグナーのスター揃い踏み!!ゲルギエフの「ワルキューレ」!!!

 録音:2012 年6 月6-14 日、サンクトペテルブルグ/DSD、236' 40"

 強力なワーグナーの新録音が登場します。マリインスキー劇場のワーグナーの「ワルキューレ」、ゲルギエフが指揮というだけでも話題十分なのですが、加えて歌手がとんでもなく豪華、今この役を歌わせたら一番という人ばかり。ジークムントは、ヘルデンテノールの王子とも言える人気絶頂のヨナス・カウフマン。ジークムントは、ローエングリーンと並んで彼の当たり役です。ジークリンデは若手のワーグナー・ソプラノで最も注目されているアニャ・カンペ。
 2007 年3 月に新国立劇場での「さまよえるオランダ人」でゼンタを歌って大絶賛を浴びました。彼女は来年、生誕200 年記念のバイロイト音楽祭でこのジークリンデを歌う予定です。ブリュンヒルデは、現代最高のワーグナー・ソプラノ、ニーナ・ステンメ(シュテンメ)。「ワルキューレ」のブリュンヒルデは、スカラ座の2010 / 2011 年シーズン・オープニングでバレンボイムの指揮で歌い、空前の大成功を収めています。さらにヴォータンは、近年この役に乗り出して大きな成功を収めているルネ・パーペ。フリッカは、モスクワ生まれの若いメッゾながら、スカラ座やメトロポリタン歌劇場で大活躍しているエカテリーナ・グバノヴァ。これだけのオール・スター・キャストはバイロイトでは実現できそうにありませんし、MET やウィーン、ロイヤルオペラですら近年ここまでの揃い踏みはありません。
 ゲルギエフは、持ち味であるイナミックな表現力と知性的なコントロールのバランスを取って、彼らしい充実のワーグナーを聞かせてくれます。
 マリインスキーの劇場ではなくコンサートホールでの優秀録音をSACD hybrid で発売。
 なおこのプロジェクトは「ニーベルングの指環」全作の録音へと向かう予定で、生誕200 年の2013 年を挟み、2014 年に完結する予定です。




MIRARE



MIR 196
\2600→\2390
テミルカーノフ&サンクトペテルブルグ・フィル
 ショスタコーヴィチ:交響曲第5番ニ短調Op.47
ユーリ・テミルカーノフ(指)
サンクトペテルブルグ・フィル
 初演から75 年。サンクトペテルブルグ・フィルが21世紀風ショスタコ5 番を披露

 [ 録音:2012 年3 月/サンクトペテルブルグ・フィルハーモニア(ライヴ)]/DDD、47’27”

 これは驚愕。テミルカーノフとサンクトペテルブルグ・フィルがMIRARE レーベルに登場、今後も興味深いシリーズを繰り広げる予定です。ご期待下さい。
 その第1弾は十八番のショスタコーヴィチの交響曲第5番。
 ショスタコーヴィチの交響曲第5番は1937 年11 月21 日ムラヴィンスキー指揮レニングラード・フィル(現サンクトペテルブルグ・フィル)により初演されました。その翌年に生まれたテミルカーノフが、初演75 年を経て同オーケストラ(名称は変わっています)と同曲を演奏、それがライヴ録音されました。テミルカーノフとしては4度目、特にサンクトペテルブルグ・フィルとは3度目の録音、前回(2005 年)より約6年を経ての再録となります。年を経るにしたがい、少しずつテンポが遅くはなっていますが、基本的な解釈は全く変わらず、やや遅めのテンポで、ムラヴィンスキーの演奏にみられるような強い緊張感や怖さはみじんもなく、しなやかかつ流麗。冒頭から切実なメッセージ性とは無縁の純音楽的解釈を聴かせてくれます。オケの巧さはさすがで、弦の美しさ、金管の妙技にひたることができます。サンクトペテルブルグ・フィルの「ショスタコ5番」としての価値観の変化、時の推移を実感させられ、時代の記録として貴重と言えるでしょう。

 =トラックタイム=
  I. 17’18 + II. 5'02 + III. 13'39 + IV. 11'28 = 47’27





SIGNUM、テミルカーノフ旧譜
ショスタコーヴィチ/レニングラード交響曲

 ロシア人なのにロシアらしからぬテミルカーノフのスマートで知的な演奏。しかもそれでいて軽くない。賛否両論に分かれたが、テミルカーノフも面白いかも、と言う人はこのアルバムあたりから増えてきた。
 店主に言わせると第1楽章のトラウマになりそうなちょっと精神異常的アプローチがすごく斬新だった。たいていこの楽章はマッチョな重量感で攻めて来る場合が多いが、この演奏は「えへらえへら」と笑いながらネチネチネチネチその執拗さで責めてくる。針とかメスとか、そういう器具で。これはアリでしょう。痛いけど。一方終楽章も初めのうちは妙な軽さが印象的だったが、気づいたら巨匠演奏になってて、終幕は大団円。
 ムラヴィンスキーのあとを継いだ不遇な人というイメージもそろそろ払拭されてきた。ちょっと楽しみ。

Shostakovich: Symphony No.  7 in C major, Op. 60 'Leningrad'
SIGCD 194
超特価で
\2300→\1890
ショスタコーヴィチ:交響曲第7番ハ長調Op.60《レニングラード》 ユーリ・テミルカーノフ(指揮)
サンクトペテルブルク・フィルハーモニー管弦楽団

テミルカーノフのレニングラード!
※2008年5月22日、ヴィクトリア・ホール(ジュネーヴ)でのライヴ録音。
 シグナム・クラシックス移籍第1弾となった前作、ヴェルディの「レクイエム」(SIGCD 184)で、健在ぶりどころか現在進行形で進化しているその実力を示してくれたテミルカーノフ&サンクトペテルブルク・フィル。新たな道を突き進む同コンビのリリース第2弾は、ショスタコーヴィチの「レニングラード」!
 テミルカーノフはRCA時代の1995年にサンクトペテルブルク・フィルを率いて「レニングラード」を録音しており、2008年にジュネーヴのヴィクトリア・ホールで収録されたこの新しい「レニングラード」は、十数年ぶりの再録音となる。ムラヴィンスキー時代と比較され続けた当時とは異なり、"テミルカーノフ時代"を確立したテミルカーノフとサンクトペテルブルクフィルの関係はまさに鉄壁。サンクトペテルブルク・フィルの炸裂する金管、絶妙の存在感を放つ木管、無表情で鋭く刻まれるスネア、うごめく低弦、そして弱奏部から強奏部までの徹底したコントロールが創り上げたテミルカーノフの新しい「レニングラード」。



 


MIR 185
\2600→\2390
テミルカーノフ&サンクトペテルブルグ・フィル
 ドヴォルザーク:交響曲第9番ホ短調Op.95「新世界より」
ユーリ・テミルカーノフ(指)
サンクトペテルブルグ・フィル
 テミルカーノフの円熟ぶり著しい「新世界」

 [ 録音:2011 年3 月/サンクトペテルブルグ・フィルハーモニア(ライヴ)]/DDD、39’00”

 テミルカーノフが「新世界」を再録音。とはいっても、前回は旧ソ連時代の1968 年、当時のソヴィエト国立響とのメロディア録音で、滅茶苦茶な爆演としてマニアの間で知られていました。それから40 年を経て、すっかり洗練され磨き抜かれた演奏に生まれ変わりました。今回の演奏はいたって真っ当で、巨匠としての貫禄満点の大きな演奏を聴かせてくれます。サンクトペテルブルグ・フィルの芸達者ぶりも特筆で、第2楽章のイングリッシュ・ホルンのしみじみとした歌い回しは泣けます。

NAIVE



OP 30539
\2500→\2290
ファゴット協奏曲集Vol.3
 (1)ヘ長調RV.485
 (2)変ロ長調「ジョゼッピーナ」RV.502
 (3)ハ長調RV.474 (4)ハ短調RV.480
 (5)ト長調RV.494 (6)ハ長調RV.475
セルジオ・アッツォリーニ(Fg)
ラウラ・ソアーヴェ・クレモナ
 ヴィヴァルディ・エディション最新盤!アッツォリーニのヴィヴィッドなソロに感服!ファゴット協奏曲集Vol.3

 録音:2012 年4 月、コルティチェッレ・ピエーヴェのマドンナ・デッラ・フォルミゴラ教会(イタリア)

 naive の看板シリーズともいえるヴィヴァルディ・エディションから、待望の最新盤、ファゴット協奏曲集の第3 集がリリースされる運びとなりました!ファゴットが旋律楽器として定着していないバロック期にこの楽器のために多くの協奏曲を残し、他の誰よりもファゴットという楽器を愛した音楽家、ヴィヴァルディ。第1 集(OP 30496)、第2 集(OP 30518)に引き続き、今回もファゴット・ソロに名手セルジオ・アッツォリーニが登場し、これまでの名演の期待裏切らぬ素晴らしいソロを聴かせてくれます。第1 集より共演しているラウラ・ソアーヴェ・クレモナの洗練されたオーケストラの伴奏も聴き所。古楽器が織り成す柔らかな響きがアッツォリーニの奏でる甘美なファゴットの音色と見事に混じり合い、極上のハーモニーを生み出しています。
 協奏曲ハ長調RV.484ではヴァイオリン2台、ヴィオラ、チェロ、コントラバス、リュートとファゴットという当時を意識した小編成での演奏。一つ一つのパートが際立つ綿密なアンサンブルで魅せてくれます。また、ヴァイオリン協奏曲「パトヴァの聖アントニウスの舌の祝日のために」RV.212 を思わせる協奏曲ヘ長調RV.485 では、アッツォリーニがこのヴァイオリン協奏曲のカデンツァから作ったファンタジアを加筆した興味深い演奏での収録。単なる“ファゴット協奏曲の寄せ集め” に留まらない、ヴィヴァルディ・エディションにふさわしい注目盤に仕上がっています。
 本アルバムでファゴット協奏曲シリーズも3 枚目。とはいえ、ヴィヴァルディは生前に39 曲(うち2 曲は未完成)ものファゴット協奏曲を作曲しており、今後の協奏曲集のリリースにさらなる期待がかかります!


アッゾリーニ 旧譜
ヴィヴァルディ:ファゴット協奏曲集 vol.1&2
Vivaldi: Concertos for Bassoon Volume 1
OP 30496
\2500→¥2290
ヴィヴァルディ (1678-1741):ファゴット協奏曲集 vol.1
 ファゴット協奏曲 ト長調 RV 493、ト短調 RV 495、
 ハ長調 RV 477、ヘ長調 RV 488、変ロ長調 RV 503、
 ハ長調 RV 471、ホ短調 RV 484
セルジョ・アッゾリーニ(ファゴット)
ラウラ・ソアーヴェ・クレモナ
ヴィヴァルディ・エディション最新盤、当代きっての名人、アッゾリーニによるファゴット協奏曲集 vol.1!
充実の名曲RV 484も収録

録音:2009 年 11、12 月

ファゴット奏者たちに頻繁に取り上げられる名曲 RV 484 も、バロック楽器によるこれだけの充実の演奏で聴くと、新たな魅力満載です!ヴィヴァルディ・エディション第 45 弾は、ヴィヴァルディのファゴット協奏曲集。ヴィヴァルディは、1721 年代から死の年 1741 年までに、39 曲(うち 2 曲は未完成)ものファゴット協奏曲を作曲しました。バロック時代に書かれたファゴット協奏曲は、ボワモルティエによるものが少し、他の作曲家によるものもごくわずか。時代を下っても、モーツァルトやフンメルがファゴット協奏曲を書いてはいますが、それも数えるほどです。ヴィヴァルディの全作品をみわたしても、ひとつの楽器のために 30 曲以上の協奏曲を書いたものは比較的珍しく、いかにヴィヴァルディがこの楽器にいれこんでいるかがわかります。ヴィヴァルディが若い頃のイタリアでは、ファゴットは、フルートやオーボエのパートをなぞるくらいでした。ヴィヴァルディは、1720 年前後にフランスやヨーロッパ北部の音楽家たちと交流の機会があり、当時最先端のファゴット製作を目の当たりにし、創作意欲が多いに刺激されたと考えられます。
RV 493 は、ヴィヴァルディお好みの調性ト短調で書かれており、充実した和声が魅力。RV 477 は、のんびりとした雰囲気の中始まりますが、ファゴット・パートは超絶技巧の連続。ヴィヴァルディという人は、どんな楽器に対しても、その可能性を存分に引き出すようなパッセージを書く天才だったのだとあらためて実感させられます。アッゾリーニは、1967 年生まれの当代きってのファゴット名人。バーゼル音楽院にて教鞭をとっています。

OP 30518
\2500→\2290
ヴィヴァルディ(1678-1741):ファゴット協奏曲集vol.2
  ファゴット協奏曲:
   イ短調 RV 499、ハ長調 RV 472、ヘ長調 RV 490、
   ト短調 RV 496、変ロ長調 RV 504、
   変ホ長調 RV 504、ハ長調 RV470
セルジョ・アッツォリーニ(ファゴット)
ラウラ・ソアーヴェ・クレモナ
録音:2011 年4 月、ブレシア(イタリア)

ヴィヴァルディのファゴット協奏曲集vol.1(OP 30496)で好評を博したアッツォリーニ(アッゾリーニ)が、ついに待望の第2 弾をリリース!ヴィヴァルディは数多くの協奏曲を残した作曲家として有名ですが、ヴァイオリン以外の独奏楽器のための協奏曲として最も多く作曲されたのがファゴット協奏曲。未完も含め、その数は39 曲にも及びます。今回はそこから7 曲が収録されています。バロック期において作曲されることの少なかったファゴットに対し、果敢に作曲を試みたヴィヴァルディ。ヴィヴァルディ渾身のファゴット協奏曲集に、現代曲から古楽に至るまで幅広いレパートリーを持つ稀代のファゴット奏者アッツォリーニが再び挑みます。前回の協奏曲集vol.1と共にお勧めする注目のCDです!



 


V 5300
\2500→\2290
世界的ヴィオラ奏者アントワーヌ・タムスティ(Va)
 J.S.バッハ:6つの無伴奏チェロ組曲より

  (1)第1番 ト長調BWV1007
  (2)第3番 ハ長調BWV1009
  (3)第5番 BWV1011
アントワーヌ・タムスティ(Va)
【使用楽器:
ストラディヴァリウス「マーラー」
(1672 年、クレモナ)
(ハビスロイティンガー・ファンデーションより貸与)/
弓:デュブロカ製バロックボウ(2011 年、パリ)】
 世界的ヴィオラ奏者タムスティ、最新盤!ストラディヴァリウスの音色と共に聴き入るバッハの無伴奏チェロ組曲ヴィオラ版

 
 録音:2012 年5 月& 9 月、ドイチュラントフンク・カンマームジークザール(ケルン) トリオ・ツィンマーマンのヴィオラ奏者としても知られる名手、アントワーヌ・タムスティが、待望の最新盤をリリース!ミンコフスキ&レ・ミュジシャン・デュ・ルーヴル・グルノーブルの『イタリアのハロルド』(V 5266)での見事なヴィオラ・ソロも話題となったばかりのタムスティですが、今回収録したのはJ.S. バッハの無伴奏チェロ組曲。奇数番号のみの抜粋収録ではあるものの、J.S. バッハの作品を手掛けたのは無伴奏パルティータの第2 番を収録したデビュー・アルバム(AM 111)以来ということで、注目必至の新譜といえましょう!
 本アルバムはチェロのための作品をヴィオラで演奏したものですが、ヴィオラはチェロと同じ弦配列を持つために編曲の必要がなく、原曲そのままの調性で演奏がなされています。原曲の雰囲気はそのままに、ヴィオラの魅力の真髄をたっぷりと堪能できるアルバムといえましょう!タムスティの演奏は、舞曲それぞれのリズムが際立つ溌剌としたもの。柔らかな音色の中にスパイスのごとくピリッときいた鮮やかなアクセントが素晴らしく、見通しのよいクリアな発音と爽やかな音運びでシンプルでありながらも奥深いJ.S. バッハの音楽世界を鮮やかに表現しています。
 今回の収録にあたり、タムスティは2008 年より貸与されている1672 年製のストラディヴァリウス「マーラー」を使用!比較的明るく華やかな音色で、体にすっと沁み込んでくるような素朴な響きが絶品です。タムスティの演奏スタイルとの相性も抜群。ヴィオラのストラディヴァリウスはとりわけ貴重なだけに、その音色だけでも一聴の価値ありといえましょう。
 アントワーヌ・タムスティは1979 年、パリ生まれ。タベア・ツィンマーマンの愛弟子として研鑽をつみ、2004 年のミュンヘン国際音楽コンクールで堂々の1 位に輝いたことで一躍注目を集めました。ミンコフスキ、ヤルヴィ、ムーティなど数々の名指揮者たちと共演を重ね、ヴィオラ界屈指の実力派として世界的に活躍しています。近年は名門トリオ・ツィンマーマンのヴィオラ奏者として精力的に活動するほか、ラ・フォル・ジュルネやヴィオラ・スペースなどで来日も果たしており、今後ますますの活躍が期待されるアーティストの一人といえましょう!


旧譜
アントワーヌ・タムスティ/シューベルト:作品集
Schubert - Arpeggione Sonata & Lieder transcriptions
V 5219
\2500→\2290
シューベルト:作品集
 (1)アルペジオーネ・ソナタ D821 (2)愛の使い(『白鳥の歌』より)
 (3)月に寄せる D193 (4)それらがここにいたことは D775
 (5)憂い D772 (6)夜と夢 D 827 (7)鳩の便り(『白鳥の歌』より)
 (8)私は不安な思いでさまよい歩く(歌劇『謀反人たち』D787より)
 (9)岩の上の羊飼いD965
アントワーヌ・タムスティ(ヴィオラ)
サンドリーヌ・ピオー(ソプラノ(8)(9))
マルクス・ハドゥラ(ピアノ)

注目ヴィオラ奏者、タムスティによる「アルペジオーネ」 ソプラノのピオーも歌曲演奏で参加!

録音:2009年4, 6月

 世界で活躍するヴィオラ奏者、タムスティのシューベルト作品集。
 アルペジオーネ・ソナタでは、タムスティの知的な解釈で、ヴィオラ独特の高すぎずしかし決して低くもない音域と音色を存分に活かした独特の世界を展開しています。
 ⑧⑨は声とクラリネットのために書かれたものですが、こちらもより人の声に近いヴィオラで演奏することにより、絶妙なポルタメントなども可能となり、新たな魅力に満ちたものとなっています。リートのヴィオラ編曲版では、歌詞をもつ歌よりも雄弁に感じてしまうほど見事な集中で聴かせます。シューベルト作品の深さ、ヴィオラの魅力を200%味わうことのできる1枚です。ピオーの鈴を転がすような声もまた特筆に価します。

 


V 5192
(1CD+1ボーナスDVD)
\2500→\2290
トゥガン・ソヒエフ&トゥールーズ・キャピトル国立管
 ストラヴィンスキー:
  (1)バレエ組曲「火の鳥」(1919年版)
  (2)バレエ音楽「春の祭典」

 +DVD[バレエ音楽「春の祭典」]
トゥガン・ソヒエフ(指)
トゥールーズ・キャピトル国立管弦楽団
 新たな発見の連続に驚嘆。久々に興奮させられる「春の祭典」、ソヒエフの血沸き肉躍る爆演!

 (CD)録音:2011 年9 月/55’
 (DVD)収録:2011 年9 月17 日/ラ・アル・オ・グレン(トゥールーズ)/映像監督:ジャン=ピエール・ロワシル/37’、NTSC, Region 0

 1977 年生まれ、若手ロシア系指揮者のなかでも最も将来を嘱望されているソヒエフがストラヴィンスキーに挑戦。抜群のリズム感とメリハリのきいたフレージング、エネルギーに満ちた推進力の持ち主である彼にとり、ストラヴィンスキーのバレエ音楽はまさに待ち望まれていたもの。
 これが期待以上の快演。ソヒエフは若手のなかでも特に旧ソ連系大指揮者へ先祖返りしたような傾向が感じられ、ゲルギエフ、スヴェトラーノフ、ムラヴィンスキーからゴロワーノフの最良なロシア指揮伝統が想い起こさせられます。またフランスのオーケストラながら、時に旧レニングラード・フィルやソヴィエト国立響を想わせる響きとパワーにワクワクさせられると同時に、「火の鳥」と「春の祭典」両曲がフランス音楽の影響を強く受けていることも示します。
 切れ味抜群ながら重量感あふれるリズム、オケの豪快な鳴り響きはもちろんですが、ゆっくりした部分での弦のポルタメント多用や旋律の溜めなど、往年のロシア音楽好きの熱い涙を絞る嬉しさも満載。名演、名盤の多い「火の鳥」と「春の祭典」ですが、久々に興奮させられるトップ・クラスの演奏の登場と申せましょう。ブックレットに掲載されたソフィー・ショサードの幻想的なイラストも魅力的。
 「火の鳥」組曲は12 月の日本公演での演目。コンサート前予備知識にも、コンサート後の感動の記録としても持っていたいアルバムです。


トゥガン・ソヒエフ、確かにすごい。
Tchaikovsky: Symphony No. 5
NAIVE
V 5252
\2500→¥1890
ソヒエフ恐るべし!
 ロシア音楽ファン感涙の正当モスクワ派解釈が久々に登場
(1)チャイコフスキー:交響曲第5番ホ短調 Op.64
(2)ショスタコーヴィチ:祝典序曲Op.96
トゥガン・ソヒエフ(指)
トゥールーズ・キャピトル国立管弦楽団
録音:2010 年7 月/ラ・アル・オ・グレン(トゥールーズ)/DDD、51’32”

 確かにこのチャイコフスキーの終楽章はすごい。

 1977年に北オセチアのウラジカフカスで生まれたトゥガン・ソヒエフ。
 7歳でピアノを始め、1996年にゲルギエフ記念ウラジカフカス芸術学校を卒業、サンクトペテルブルク音楽院で1999年までイリヤ・ムーシン、その後2001年に卒業するまでユーリ・テミルカーノフに師事したという。
 1999年の第3回プロコフィエフ国際コンクールの指揮部門では最高位(1位無しの2位2人)を受賞。2001年の12月にマリインスキー劇場アカデミーの若手歌手との共同作業による『ランスへの旅』を指揮して、マリインスキー劇場にデビュー。以降も同劇場とは密接な関係を保つ。

 2001年の2月にアイスランド・オペラで『ラ・ボエーム』の新演出を指揮したのに続いて、9月にウェールズ・ナショナル・オペラでも同作品を演奏し、12月には2003年から同劇場の音楽監督に就任することが発表された。ただし、このポストは2004年に任期途中で突然辞任している。

 2005年のシーズンからトゥールーズ・キャピトル国立管弦楽団の首席客演指揮者並びに音楽アドヴァイザーに就任し、2008年からは同楽団の音楽監督に就任した。

 客演実績としては、フィルハーモニア管弦楽団、スウェーデン放送交響楽団、フランクフルト放送交響楽団、フランス国立管弦楽団、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団など。2009年にズービン・メータの代役としてウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の定期にデビューし、2010年にはベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の定期に登場した。

 多彩な指揮者という印象。これから何かにつけてその名を聞きそう。




 トゥガン・ソヒエフ&トゥールーズ・キャピトル国立管弦楽団 2012年12月 来日ツアー
  12 月8 日(土)  19:30 横浜みなとみらいホール
  12 月10 日(月) 19:00 サントリーホール
  12 月11 日(火) 18:45 愛知県芸術劇場コンサートホール
  12 月13 日(木) 19:00 新潟りゅーとぴあ コンサートホール
  12 月14 日(金) 19:00 京都コンサートホール



 

V 5319
\2000
ピエール・カオ(指揮)&アルシス・ブルゴーニュ
 〜世界各国のクリスマス・キャロル集〜

 1. クリスマスおめでとう(We wish you a merry christmas)
 2. お生まれだ、イエス様が 3. プレトーリウス:清しこの夜
 4. プレトーリウス:諸人声あげ 5. 幼子イエスへの子守唄
 6. ジングル・ベル 7. 王様たちのクリスマス
 8. 牛と灰色のロバの間に 9. 荒野の果てに
 10. 山上より告げよ 11. ホワイト・クリスマス
 12. マティアス:今日キリストが生まれた 13.Tebe Pojem
 14. 聖母の御子 15.En Belen Tocan a Fuego
 16. ああベツレヘムよ 17. スザンニ 18. ひいらぎ飾ろう
 19.プロヴァンス地方のクリスマス
 20. プレトーリウス:エサイの根より
 21.メンデルスゾーン:クリスマス
 22.こよなく素晴らしく鐘は鳴る
 23. サンタが街にやってくる
ピエール・カオ(指揮)
アルシス・ブルゴーニュ
 古楽界の名門アルシス・ブルゴーニュが誘う世界各国のクリスマス・キャロル集!

 録音:2010 年12 月22-23 日、フランス

 2012 年もクリスマスを間近に控え、古楽界を代表する合唱団ピエール・カオ率いるアルシス・ブルゴーニュが世界各国に伝わるクリスマス・キャロルを集めたアルバムをリリース!「清しこの夜」や「サンタが街にやってくる」など、クリスマスの時期になると何処からともなく聞こえてくるお馴染みの歌曲が多く収録されています。時に明るく、時に静謐……作品ごとの曲調に合わせて多彩な歌声を使い分ける実力は流石の一言。中世・ルネサンスの歌曲から現代歌曲まで幅広いレパートリーを持つ名門の本領発揮といえましょう!演奏は全てアカペラ。ソプラノ、アルト、テノール、バスが各5 人ずつ、合計20人の精鋭たちが織り成す暖かくも美しいハーモニーを存分に堪能できるアルバムに仕上がっています。「アルシス・ブルゴーニュを聴くのは専ら古楽で」という方にとっては、このアンサンブルが持つ新たな魅力に気づく1 枚になるかもしれません。とはいえ、プレトーリウスの作品や讃美歌ではクリスマス・ミサを想起させる荘厳な響きが美しく、濁りのない澄んだ歌声の調和に聴き入ります。「ホワイト・クリスマス」や「幼子イエスへの子守唄」、「今日キリストが生まれた」などで魅せる天上へと響き渡るような美しい独唱も聴き所。思わずクリスマスの到来が待ち遠しくなってしまう、聴き応え満点のアルバムです。
 


OP 30540
(2CD)
\5000→\4590
マリア・サルデッリ(指)&モード・アンティクォ/新作
 もちろんバッソも登場!
  ヴィヴァルディ:
   「怒れるオルランド」(1714 年版)RV819
リッカルド・ノヴァーロ(Br オルランド)
ロミーナ・バッソ(Ms アルチーナ)
ガエル・アルケス(S ブラダマンテ)
テオドーラ・ゲオルギュー(S アンジェリカ)
デルフィーヌ・ガルー(A メドーロ)
デイヴィッド・DQ・リー(CT ルッジェーロ)
ロベルタ・マメリ(S アストルフォ)
フェデリーコ・マリア・サルデッリ(指)
モード・アンティクォ
 naive のヴィヴァルディ・エディションがまたやってくれた!幻の「怒れるオルランド」1714年版サルデッリによって復活!!

 録音:2012 年7 月、フィレンツェ/110'

 naive のヴィヴァルディ・エディション、新刊は「怒れるオルランド」!あれ、OP30393 でもう出てたじゃない?と思う方もいらっしゃるでしょうが、それは1727 年に上演された“有名な方”。今回発売されるのは、1714 年に上演された別の作品です。
 この1714 年の「怒れるオルランド」にまつわる事情はかなり複雑ですが、大雑把にまとめると以下のようなもの。
 1713 年秋、ヴィヴァルディはヴェネツィアのサンタンジェロ劇場の興行主に就任。11 月にアルベルト・リストーリという作曲家の「怒れるオルランド」が上演され、大当たりになります。このリストーリの楽譜は今日では紛失。翌1714 年にも「怒れるオルランド」が上演されており、これは不完全ながら楽譜が伝わっていました。従来、この1714 年の楽譜はリストーリの音楽でヴィヴァルディ作ではないとして、リオム番号で偽作を示すRV Anh.84 が与えられていました。しかし残された楽譜を調べたところ、1714 年の上演ではヴィヴァルディはほとんどの音楽を自分の曲に差し替えていたと判断され、ヴィヴァルディのオペラ「怒れるオルランド」RV819 と新たに認定されました。1714 年の楽譜は第3 幕を欠いており、他の曲にも多くの問題が残っていました。第1、2 幕はヴィヴァルディの他の曲を参照、借用するなどして補筆完成させる一方、第3 幕の補完は断念しています。ただ第2 幕の幕切れが一番の聞き所であるオルランドの狂乱の場なので、あまり尻切れの印象はありません。
 サルデッリは2012 年7 月20 日、フランスのボーヌ音楽祭で、このCD とまったく同じキャストでこの作品を演奏会形式で復活させています。これはそれと同時期に、フィレンツェの由緒あるペルゴラ劇場(1656 年建立)で録音されたもの。もちろん世界初録音です。
 歌手はバロックオペラで活躍している旬の歌手がズラリと並んでいます。タイトルロールのリッカルド・ノヴァーラはイタリアのバリトン。バロック、モーツァルト、ロッシーニのオペラを得意としており、ことにフランスで人気の高い人。アルチーナのロミーナ・バッソは、バロックオペラで大活躍しているイタリアのメッゾソプラノ。ブラダマンテのガエル・アルケスはフランスのソプラノ。バロックが活動の中心ですが、モーツァルトの娘役にも定評があります。アンジェリカのテオドーラ・ゲオルギューは、ルーマニア生まれのソプラノ。昨年、クリストフ・ルセがバックを務めたアリア集(APARTE AP021)が話題となりました。ルッジェーロのデイヴィッド・DQ・リーは、韓国生まれのカナダのカウンターテノール。現在ではヨーロッパのバロック・オペラ上演で大活躍しています。端役のアストルフォに日本でも人気の高いロベルタ・マメリが参加しています。そしてヴィヴァルディの権威サルデッリの生き生きとした指揮の素晴らしいこと。数々のヴィヴァルディの埋もれた名曲を発掘してきたnaive のヴィヴァルディ・エディションですが、これは特筆すべき成果と言えるでしょう!

 簡単なあらすじ
 魔女アルチーナの魔法の島。カタイ(中国)の王女アンジェリカは、彼女を愛する騎士オルランドがアルチーナの魔法を解くため島に到着したことを知る。
一方アンジェリカの恋人メドーロは、船が難破し浜に打ち上げられたところをアンジェリカと再会。しかしそれを目撃したオルランドが怒り出すので、アンジェリカはオルランドを愛しているふりをしてうまく逃げる。アルチーナは島にやって来た騎士ルッジェーロを魔力で虜にする。後から来た彼の恋人ブラダマンテは絶望する。オルランドの仲間アストルフォは、魔法の指環の力でルッジェーロにかかっていた魔法を解く。アンジェリカを追ったオルランドは絶壁の魔法の洞窟に捕らわれてしまう。その間にアンジェリカとメドーロは結婚。脱出したオルランドは、木の幹に刻まれたアンジェリカとメドーロの名前を見つけ、怒りのあまり狂乱する。
 


V 5296
(2CD)
\3000→\2690
ギョーム・ヴァンサン(ピアノ)
 ラフマニノフ(1873-1943):前奏曲集

 [disc1]
  (1)前奏曲 嬰ハ短調 op.3-2
  (2)10の前奏曲 op.23
   〔1. 嬰ヘ短調 2. 変ロ長調 3. ニ短調 4. ニ長調
    5.ト短調 6. 変ホ長調 7. ハ短調 8. 変イ長調
    9. 変ホ短調 10. 変ト長調〕
 [disc2]
  13の前奏曲 op.32
   〔1. ハ長調 2. 変ロ短調 3. ホ長調 4. ホ短調
    5.ト長調 6. ヘ短調 7. へ長調 8. イ短調 9. イ長調
    10. ロ短調 11.ロ長調 12.嬰ト短調 13.変ニ長調〕
ギョーム・ヴァンサン(ピアノ)
 アンサンブル金沢公演でも話題となったギョーム・ヴァンサンによる輝かしく荘重なラフマニノフ

 録音:2012 年6 月(MC2 /グルノーブル)

 2012 年7 月に初来日し、ミンコフスキ指揮、アンサンブル金沢と、エスプリに満ちたプーランの2 台のピアノのための協奏曲を披露し話題となったギョーム・ヴァンサンのソロ・デビュー盤。ラフマニノフの24 の調性による前奏曲を集めた意欲的な重量級の2 枚組での登場です。
 [disc1] の冒頭、前奏曲op.3-2 は、1892 年の作品で、作曲の師であるアレンスキーに捧げた幻想小品集op.3 の第2 曲。フィギュアスケート浅田真央氏のフリー・プログラムの音楽としても話題となった「鐘」の荘重な楽想で始まります。ヴァンサンは、壮麗な鐘を思わせるよく響く磨かれた音色で、荘重な空気の中、音楽を運んでいきます。続くop.23(1903 年(第5 曲のみ1901))、そしてdisc2 のop.32(1910 年)と、近代的手法もみられる、しかし非常に濃厚なロマンティシズムに満ちた音楽を、強靭なテクニックと流麗な音色で聴かせます。深淵で、センチメンタルで、苦悩に満ちた柔らかさ。
 とりわけ濃厚に「ロシア的魂」が体現されていると言われるラフマニノフのピアノ音楽。ヴァンサンの濃厚な語り口に注目です!
 ギョーム・ヴァンサン(Guillaume Vincent)
 1991 年生まれ。7 歳でピアノを始める。その3 年後には初リサイタルを開催。その才能は間もなくアンリ・ゴーティエとフランソワ=ルネ・デュシャブルの目にとまり、13 歳でパリ国立高等音楽院に入学。音楽院では名教師ジャック・ルヴィエ、すしてプリスカ・ブノワに師事。その後エッセール、ジュード、また和声をイヴ・アンリに師事。2011 年には演奏者ディプロマを取得。世界の名だたるコンクールで入賞を果たしており、また、ラ・フォル・ジュルネ音楽祭など世界の音楽祭に招待され、また、オーケストラとの共演も多数(2012 年7 月にはミンコフスキ指揮、アンサンブル金沢と来日)。ルノー・カプソンらと室内楽の分野でも共演を重ねている、今急成長中のアーティスト。
 


OP 30536
(3CD)
\6000→\5690
アラン・カーティス(指)&イル・コンプレッソ・バロッコ
 ルミューとゴーヴァンの強力コンビ
  ヘンデル:「ジューリオ・チェーザレ」
マリー=ニコル・ルミュー(CT ジューリオ・チェーザレ)
カリーナ・ゴーヴァン(S クレオパトラ)
ロミーナ・バッソ(Ms コルネリア)
エメーケ・バラート(S セスト)
フィリッポ・ミネッチャ(CT トロメーオ)
ヨハネス・ヴァイサー(Br アキッラ)
ミレーナ・ストルティ(Ms ニレーノ)
ジャンルカ・ブラット(Bs クーリオ)
アラン・カーティス(指)
イル・コンプレッソ・バロッコ
 ルミューとゴーヴァンの強力コンビ、ヘンデルの大傑作「ジューリオ・チェーザレ」を歌う!大ベテラン、カーティスも気合入れてます

 録音:2011年11月、ロニゴ/3時間41分

 共にカナダ、ケベック出身のバロックの歌姫、マリー=ニコル・ルミューとカリーナ・ゴーヴァンが組んでヘンデルの傑作「ジューリオ・チェーザレ」を録音、これはワクワクしないわけにはいきません!
 ルミューは1975 年生まれ。2000 年のエリザベート王妃国際音楽コンクールの声楽部門で優勝。深い味わいのあるコントラルトとして、主としてバロック声楽作品と、ロマン派から近代にかけてのフランス声楽作品で活躍しています。ゴーヴァンは1966 年生まれ。カナダのバロック音楽界の看板歌手であるのみならず、パリ、ロンドン、アムステルダム、ウィーンなどヨーロッパ諸都市で大活躍するバロックのプリマドンナです。両者ともヴィヴァルディやヘンデルを得意にしており、二人が共演したヘンデルのアルバム(naive V5261)は大きな話題になりました。ヘンデルの傑作「ジューリオ・チェーザレ」には多くの録音がありますが、しばしばチェーザレにはベテランのメッゾソプラノやカウンターテノール、クレオパトラには若手のソプラノが配されがちです。
 この録音では、ルミューの若く雄々しい野心に燃えるチェーザレと、ゴーヴァンの熟した美に包まれた魔性の女風クレオパトラが、また新鮮な味わいになっています。
 コルネリアには、やはり今バロックオペラで大活躍しているイタリアのメッゾソプラノ、ロミーナ・バッソ。2005 年、ヴェニス・バロックオーケストラによるヴィヴァルディ「救われたアンドロメダ」公演に参加、当時まだ国際的活動を始めて間もないにもかかわらず、優秀な若いメッゾソプラノが現れたと話題になりました。あれからずっと成長したバッソの歌が聞けます。注目はセストのエメーケ・バラート。1985 年生まれのまだ本当に若いハンガリーのソプラノ。素晴らしく透明で伸びる美声の持ち主で、ここ数年多くのバロック声楽コンクールで優勝している逸材です。悪役トロメーオのフィリッポ・ミネッチャは、フィレンツェ生まれのカウンターテノール。2010 年に北とぴあでペルゴレージの演奏会を開いたのはまだ記憶に新しいところです。もう一人の悪役、アキッラに、ヤーコプスがドン・ジョヴァンニに起用したノルウェーのバリトン、ヨハネス・ヴァイサーを起用しています。
 指揮は、大ベテランのアラン・カーティス。カーティスはほぼ同じキャストで、2011 年11 月23 日にアン・デア・ウィーン劇場、11 月25 日にパリのシャンゼリゼ劇場、11 月27 日にドイツのブラウンシュヴァイク州立劇場と演奏会形式上演を行っており、これは同時期の録音。ベテランらしく要所をしっかり押さえつつ、所々に音楽学者でもあるカーティスらしいこだわりを見せています。
 CD3 枚にたっぷりの221 分収録、大いに楽しめます。
 


V 5310
(CD+DVD)
\2500→\2290
リーズ・ドゥ・ラ・サール/ポートレート
[CD]
 (1)モーツァルト:
  ソナタ第9番 ニ長調 K.311(284c)より 第1楽章アレグロ
 (2)ラフマニノフ:
  絵画的練習曲集第1曲 ハ短調op.39-1より アレグロ・アジタート
 (3)J.S.バッハ:半音階的幻想曲とフーガ ニ短調 BWV.903より フーガ
 (4)ショパン:ピアノ協奏曲第2番 ヘ短調より 第1楽章マエストーソ
 (5)ラヴェル:「鏡」より 洋上の小舟
 (6)プロコフィエフ:
  組曲「ロメオとジュリエット」からの10 の小品より
   モンタギュー家とキャピュレット家
 (7)ショスタコーヴィチ:ピアノ協奏曲第1番 ハ短調より 第2楽章レント
 (8)プロコフィエフ:トッカータOp.11 
 リスト:
  (9)愛の歌(献呈)(シューマン/リスト編)
  (10)超絶技巧練習曲第4番 マゼッパ

[DVD]

 リスト:
  (1)バラード第2番 ロ短調 (2)葬送(詩的で宗教的な夕べより第7曲)
  (3)灰色の雲 (4)ダンテを読んで—ソナタ風幻想曲
 シューマン:(5)交響的練習曲 (6)5つの変奏曲
 ショパン:(7)夜想曲第20番 嬰ハ短調(遺作)
[CD]
 リーズ・ドゥ・ラ・サール(Pf)
 (4)ファビオ・ルイージ(指揮)
  ドレスデン国立歌劇場管弦楽団
 (7)ガボル・ボルドツキ(Tp)
  ローレンス・フォスター(指揮)
  グルベンキアン管弦楽団
[DVD]
 リーズ・ドゥ・ラ・サール(Pf)
 世界を翔ける麗しきピアニスト、リーズ・ドゥ・ラ・サール、過去の名盤の聴き所を一つにまとめた最新盤!1 時間半超にわたり演奏映像を収録した豪華 DVD 付!

 [CD]録音:(2)2002 年夏 (3)(5)2004年12 月 (7)2006年5 月 (1)(6)(8)2006年11月 (4)2009年9月(ライヴ) (9)(10)2011 年1 月
 [DVD]録音:2011 年、ブッフ・ドュ・ノール劇場(ライヴ)/NTSC、リージョン・オール、99’00”

 2010 年、2011 年、2012 年と続けて来日し、今日本でも最も注目熱きピアニストの一人であるリーズ・ドゥ・ラ・サール 。新進気鋭の“天才美少女” から、世界の第一線を翔ける“麗しき名手” として確固たる地位を築きつつあるリーズが、このたびnaive レーベルから過去にリリースされた名盤の数々の聴き所をまとめた注目の新譜をリリースしました!2002 年よりnaive レーベルでの活動を開始し、数々のアルバムを発信してきたリーズ。本アルバムでは、デビューアルバムであるラフマニノフ&ラヴェル作品集(V 4936)から、来日公演でも大いに話題となったルイージ指揮でのショパンのピアノ協奏曲(V 5215)やリストのピアノ作品集(V 5267)などなど、これまでリーズがリリースしてきた数々の注目盤から抜粋・収録がなされています。
 さらに、2011 年にパリのブッフ・ドュ・ノール劇場を貸し切って収録を行った映像DVD 付きであることも本アルバムの注目どころ!リスト、シューマン、ショパンなど、CD の方で抜粋・収録されていない作品を多く演奏してくれているのは嬉しい限りです。1 時間半ほどにもわたって、リーズの力強くも流麗な演奏ぶりをたっぷりと見られるのはDVDならではの愉しみ。シックな衣装に身を包み、がらんどうの劇場の中で圧倒的な存在感を放つリーズの熱演はファン必見です!




NASCOR


NS 09
\2200
高橋さやか(S)、フォーレ:後期歌曲集
 フォーレ:
 (1)イスパハーンのばらop.39-4 (2)ばらop.51-4
 (3)消え去らぬ香りop.76-1 (4)イヴの歌(全曲)op.95
 (5)ヴォカリーズ・エチュード (6)閉ざされた庭op.106
高橋さやか(S)
ダルトン・ボールドウィン(Pf)
 期待の新星ソプラニスト、高橋さやか、艶やかな高音とふくよかな低音に魅せられる、フォーレ:後期歌曲集

 録音:2011 年9 月21-23 日、ヴィルクローズ音楽アカデミー(フランス)

 日本が誇る期待の新星ソプラニスト、高橋さやかによるフォーレの歌曲集。バロックから20 世紀作品まで幅広いレパートリーを持つ若手実力派ですが、今回収録したフォーレは彼女が最も得意とする音楽家の一人なだけに、期待必至の新譜といえましょう!
 彼女の持ち味は、何といっても音域差を物ともしないその歌唱力。特に低音の安定感はメッゾ顔負けの見事さで、低音域を駆使するフォーレの歌曲も難なく歌いこなしています。低音域の深みのある声は高音域になっても失われることがなく、耳障りのない透明感あふれるピアニッシモの響きは絶品の一言。ピアノ伴奏と共に、綿々と続くフォーレの美しい旋律の数々をたっぷりと聴かせてくれます。
 今回のプログラムは、彼女の魅力を存分に知らせてくれる素晴らしい選曲といえるかもしれません。ピアノを務めるのは、フォン・シュターデやニコライ・ゲッダの伴奏も務めた往年の名手、ダルトン・ボールドウィン。高橋がフランスで師事した人物でもあり、2011年10 月に行ったパリの学士院のリサイタルでも伴奏を担当しています。絶妙な師の伴奏に乗せて歌う高橋の貫禄は、早くもベテランの域に差しかかっているよう。今後の飛躍に多大な期待が寄せられる若手歌手といえましょう!
 高橋さやかは東京藝術大学音楽学部声楽科出身のソプラノ歌手。2006 年の日仏声楽コンクール第3 位、2009 年の東京音楽コンクール声楽部門第3位など、在学中より数々のコンクールで賞に輝き、国内で注目を集めました。2009 年より渡仏し、ボールドウィンらに師事。2011 年夏にはドイツ、エアフルト国立劇場の音楽祭でモーツァルト「魔笛」パミーナ役を演じ、ヨーロッパ・オペラデビューも果たしたばかり。日本だけでなくヨーロッパでの演奏活動も本格的に開始しており、今後の活躍にも注目されます!

ORFEO



ORFEO 847121
\2600→\2390
サラステ&名門ケルンWDR 交響楽団と織り成す圧巻の熱演!
 ドイツの俊英チェリスト、ミュラー=ショットとの競演!

  プロコフィエフ:交響的協奏曲 ホ短調(チェロ協奏曲第2番)op.125
  ブリテン:チェロ交響曲op.68
ダニエル・ミュラー=ショット
 (Vc/1727 年製ゴフリラー、ウィーン)
ユッカ=ペッカ・サラステ(指揮)
ケルンWDR 交響楽団
 録音:2011 年10 月、ケルン、フィルハーモニー/DDD、72’09

 2013 年に来日リサイタルを控え、日本で一層の注目を集めるドイツ屈指の俊英チェリスト、ダニエル・ミュラー=ショットが最新譜をリリースしました!注目の収録内容はプロコフィエフのチェロ協奏曲第2 番とブリテンのチェロ交響曲。いずれの作品もロストロポーヴィチに献呈された作品で、広音域を縦横無尽に走り回る超絶技巧的なパッセージと、大河の流れのように雄大な旋律に魅せられる名曲です。ブリテンの無伴奏チェロ組曲集(ORFEO835111)でも魅せた、知性と情熱を兼ね備えた演奏は今回も健在!力みのないしなやかなボーイングから生み出される伸びやかな響き、高音域でも痩せ細ることのない音色、弾けるようなアタックの鮮烈さ…ミュラー=ショットの持ち味が遺憾なく発揮された演奏にぐっと惹き込まれます。プロコフィエフの第2 楽章、颯爽とした超絶技巧の弾きこなしぶりは見事!ブリテンの第3 楽章から第4 楽章のアタッカへの展開も素晴らしく、ミュラー=ショットが持つ表現力の深さを思い知らされます。使用楽器は今回も名器ゴフリラー!低音厚き艶やかな響きがミュラー=ショットの演奏に更に深みを与えており、身体の奥底にずしりとくる重音の響きは絶品です。
 交響的作品とあって、チェロ・ソロだけでなく、それに負けず劣らず主張する雄大なオーケストラ・パートも大きな聴き所となる今回のプログラム。これまでにも数々の巨匠と共演しているミュラー=ショットですが、今回共演する運びとなったのは、フィンランドが誇る巨匠サラステ&ケルンWDR 交響楽団! ミュラー=ショットの瑞々しくも力強いソロを引きたてつつ、壮大なトゥッティ部分ではチェロ・ソロに食らいつかんばかりのエネルギッシュなサウンドで魅せてくれます。ブリテン第4 楽章のラストの盛り上がりは圧巻の迫力!曲が終わってもなおホールに残響が広がっていくような、甘美な余韻を感じさせてくれる熱演です。
 1976 年ミュンヘン生まれのダニエル・ミュラー=ショットは、若手世代の中でも白眉の活躍ぶりで注目を集める実力派チェリスト。H. シフ、S. イッサーリスらに教えを受けた後、ロストロポーヴィチからも個人的に師事。1992 年、15 歳で「若い音楽家のためのチャイコフスキー国際コンクール」に優勝したことで一躍注目され、プレヴィン、亡きクライツベルク、ハイティンク、マリナー、アシュケナージといった数々の巨匠らと共演を果たしてきました。バッハからブリテン、ショスタコーヴィチまで颯爽と弾きこなし、早くもソリストとして世界的活躍を見せているミュラー=ショット。2013 年2 月には4 年ぶりとなる来日リサイタルを控えており、今後も目が離せない注目必至のアーティストです!

 ●ミュラー=ショット演奏会予定●
 2013 年2 月12日(火) 浜離宮朝日ホール 18:00 開場 19:00開演
 【無伴奏チェロ・リサイタル】 曲目 J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番 ト長調、第3番 ハ長調/ブリテン:無伴奏チェロ組曲第1番
 


ORFEO 852121
\2600→\2390
ネルソンス& バーミンガム市響
 ショスタコーヴィチ:
  交響曲第7番ハ長調op.60「レニングラード」
バーミンガム市交響楽団
アンドリス・ネルソンス(指揮)
 大スペクタクル! 白熱のライヴ!ネルソンス& バーミンガム市響によるショスタコーヴィチの「レニングラード」

 録音:2011 年11 月10、12 日バーミンガム、シンフォニー・ホール(ライヴ・デジタル)/DDD、ステレオ、75’29”

 いま、コンサートとオペラ双方で、その活躍がおおいに注目を集めるラトビア生まれの指揮者アンドリス・ネルソンス。ペテルブルク音楽院でイリヤ・ムーシンの流れを汲むアレクサンドル・ティトフに、また、同郷のマリス・ヤンソンスに師事したネルソンスは、ロシア音楽、なかでもショスタコーヴィチの作品を得意とすることで知られています。
 2010 年のベルリン・フィル・デビューの際には第8 交響曲を取り上げて大成功を収め、ネルソンスは以降、毎年ベルリン・フィルに客演を重ねるチャンスを掴み、翌2011 年9 月のルツェルン音楽祭でも、コンセルトヘボウ管を指揮して第8 交響曲を演奏、そのライヴ映像作品( ブルーレイ& DVD:71.0004、70.9908) は高い評価を得ていました。
 このたび登場する交響曲第7 番は、コンセルトヘボウ管とのライヴから2 ヶ月後の2011 年11 月に、手兵バーミンガム市響を指揮したコンサートの模様をライヴ収録したものです。
 第8 番とともに戦争交響曲に位置づけられる、ショスタコーヴィチの交響曲第7 番は、第2 次大戦中の1941 年、ドイツ軍にレニングラードが包囲され、眼前で繰り広げられる防衛戦のなまなましい光景に強い印象を受けて作曲されました。
 ネルソンスのショスタコーヴィチへの適性は第7 番でもたしかなものがあり、渾身の熱演で応えるバーミンガム市響とは、2008 年の音楽監督就任以来、たいへん関係も良好で、さきごろ2014/15 年のシーズンまでの任期延長が伝えられたばかり。
 決然としたテンポで開始される第1 楽章冒頭「人間の主題」、つづく中盤以降の突撃ぶりもまた凄まじい限り。決然と進むべきところは思いきりの良さが光るいっぽうで、深深とした抒情でいっぱいに満たされたアダージョは息を呑む美しさでじっくりと描き上げています。フィナーレは超弩級の輝きに溢れ、コーダではスケールも雄大に高らかに勝利を歌い上げ、終演後は拍手と快哉の嵐に包まれます。

 =トラックタイム=  I.26’07+II.11’00+III.19’36+IV.16’58=73’44(実測値)

PRAGA DIGITALS



PRDDSD 250290
(SACD HYBRID)
\2800→\2590
チェレプニン:チェロとピアノのための作品全集
 (1)チェロソナタ第1番ニ長調Op.29 (1924)
 (2)同第2番Op.30の1 (1925)
 (3)同第3番Op.30の2 (1919-26)
 (4)オード (1919)
 (5)平均律チェロ曲集Op.38(全12 曲)(1925-6)
 (6)聖史劇Op.37の2
 (7)歌と踊りOp.84(全4 曲)(1953)
ミハル・カニュカ(Vc)
ミゲル・ボルジェシュ・コエーリョ(Pf)
 これは嬉しい。チェレプニンのチェロとピアノの作品をすべて集めた好アルバム。伊福部昭ファン感涙のオスティナートとアレグロの世界!

 [2011 年11 月、2012 年5 月/プラハ音楽院]/DDD、77’ 34”

 SACD ハイブリッド盤。興奮のアルバムの登場です。伊福部昭、松平頼則、江文也らを教え、近代日本音楽の発展に多大な寄与をしたロシア出身の作曲家アレクサンドル・チェレプニンのチェロとピアノのための作品全集。同種のものにChandos レーベルのイワーシキン盤もありますが、当盤は「聖史劇Op.37 の2」も含めた完全版。彼のチェロ曲は、 1953 年の「歌と踊り」を除き、すべてが初期パリ時代、タンスマンやマルティヌーらと「エコール・ド・パリ」を結成していた時期の産物です。ロシアの伝統をフランス風に洗練させた作風で、「チェロソナタ」と銘打ちながらほとんどピアノ主役でプロコフィエフばりに疾走する第1番など痛快の極み。チェレプニンは当時袋小路に陥っていた西洋作曲界に出口を見出そうとしました。そのひとつとして、独自の9 音音階(ド・レ♭・ミ♭・ミ・ファ・ソ・ラ♭・ラ・シ)を考案し作品に応用。このアルバムでは12 曲から成る「平均律チェロ曲集」もこの音階に基づいていて、不思議な音響世界を作り上げています。
 プラジャークSQ のメンバーでもあるミハル・カニュカ。「歌と踊り」の被献呈者ピアティゴルスキーの弟子ということもあり、自在かつ雄弁な演奏を聴かせてくれます。ロシア音楽、日本音楽のファン必携の1 枚と申せましょう。


チェレプニンといえば、やはりこれ!
Tcherepnin - Complete Symphonies & Piano Concertos
BIS 1717/8
(4CD2枚価格)
\5000→¥3990
チェレプニン:交響曲&ピアノ協奏曲全集
 交響曲第1番ホ長調 Op.42 (1927)
  第2番変ホ長調 Op.77 (1947-51)
  第3番嬰ヘ長調 Op.83 (1952)
  第4番ホ長調 Op.91 (1958-9)
 ピアノ協奏曲
  第1番 Op.12 (1918-9)
  第2番 Op.26 (1923)/
  第3番 Op.48 (1931-2)
  第4番「幻想曲」Op.78 (1947)/
  第5番 Op.96 (1963)
  第6番 Op.99 (1965)/
 偉大なる聖母 Op.41 (1926-7)
 祝典音楽 Op.45a (1930)
 交響的行進曲 Op.80 (1951)/
 交響的祈り Op.93 (1959)
小川典子(Pf)
ラン・シュイ(指)
シンガポールSO
 ロシア出身で、戦前たびたび来日して伊福部昭、早坂文雄、松平頼則、江文也を教え、民族主義的作曲を鼓舞した、わが国音楽界の大恩人アレクサンドル・チェレプニン。
 これまでほとんど録音のなかった彼の交響曲とピアノ協奏曲を、高水準演奏でリリースしたBISの記念碑的シリーズが、何とセット組にての発売となりました。それも4枚組2枚価格というお得さ。6曲のピアノ協奏曲では小川典子の独奏なのが豪華。切れ味抜群です。チェレプニンの代表作である4篇の交響曲はいずれも力作。ショスタコーヴィチやプロコフィエフの交響曲が好きな向きに超オススメ。

 


PRDDSD 250294
(SACD HYBRID)
\2800→\2590
プラジャーク四重奏団
 (1)グリンカ:大六重奏曲 変ホ長調 
 (2)チャイコフスキー:弦楽四重奏曲 第1番 ニ長調
 (3)グリンカ:
  ベッリーニの歌劇「夢遊病の女」の主題による華麗なディヴェルティメント
ルーカス・クランスキー((1)(3)Pf)
パヴェル・ネイテク(Cb)
プラジャーク四重奏団
 名門プラジャーク四重奏団が魅せる!グリンカ&チャイコフスキー室内楽曲集

 録音:(1)(3)2012 年3 月、プラハ音楽院 (2)2012 年6 月28 日、ドモヴィナ・スタジオ(プラハ)

 2012 年で結成40周年を迎えたプラハの名門アンサンブル、プラジャーク四重奏団が、グリンカとチャイコフスキーの室内楽作品を収録した新譜をリリースしました!ロシア音楽の祖ともいわれるグリンカですが、今回収録された2 曲はいずれも留学先のイタリアの影響を色濃く感じる作品で、明るく軽快な曲調が魅力的。イタリア随一の避暑地、コモ湖への旅行中に作曲された大六重奏曲は、湖畔の美しい景色を思わせる抒情的な旋律の数々が美しく、ピアノと弦楽器が織り成す爽やかなアンサンブルが見事です。室内楽的に掛け合うところもあれば、ピアノ協奏曲のようにピアノ・ソロが際立つ部分もあり、一言で表しきれない多彩な聴き所を内包した作品といえましょう。ベッリーニの歌劇「夢遊病の女」の主題を用いたディヴェルティメントとともに、チェコ期待の若手ピアニスト、ルーカス・クランスキーが若さあふれる溌剌としたタッチで力強くも軽やかに魅せてくれます。
 コントラバスを担当するのはチェコ・フィルで30 年以上にわたって活躍し続けている名手パヴェル・ネイテク!パノハ四重奏団との共演でも知られ、室内楽ジャンルにおいてチェコ屈指のコントラバス奏者として活躍する名手です。チェコを代表する往年の名手らと俊英ピアニストとのアンサンブルは安定感抜群。爽やかなグリンカから一転、チャイコフスキーの弦楽四重奏曲第1 番では、プラジャーク四重奏団ならではの柔和な音色と共に、抒情性あふれる憂愁の旋律の数々を存分に堪能できます。有名な第2 楽章「アンダンテ・カンタービレ」はもちろんのこと、ロシアの民俗舞曲を思わせる第4 楽章の鮮烈な掛け合いも聴き所。結成40 年を迎えてなお成熟し続ける名手らの妙技に聴き入る1 枚です。
 


PRDDSD 250289
(SACD HYBRID)
\2800→\2590
プラジャーク四重奏団
 ハイドン:3つの弦楽四重奏曲op.71(アポニー弦楽四重奏曲)

   (1)第1番 変ロ長調
   (2)第2番 ニ長調
   (3)第3番 変ホ長調
プラジャーク四重奏団
 結成40 周年!名門プラジャーク四重奏団、円熟したアンサンブルで魅せるハイドン!

 録音:(1)2012 年3 月17 日、(2)2011 年10 月15 日、(3)2012 年6 月28 日、いずれもドモヴィナ・スタジオ(プラハ)

 プラハを代表する名門、プラジャーク四重奏団によるハイドンの弦楽四重奏曲集。1972 年にプラハの若手音楽家たちによって結成された当団も2012年で結成40 周年を迎え、円熟したアンサンブルでますますの活躍を見せています。これまでハイドンの四重奏曲に数多く取り組んできたプラジャーク四重奏団が今回収録したのは、ロンドンで大成功を収めたハイドンがウィーンに帰った頃に作曲した3 つの四重奏曲。同時期に作曲されたもう1 つの3 つの弦楽四重奏曲集op.74(PRDDSD 250212)と合わせて「アポニー四重奏曲」の名でも知られる後期の傑作群のひとつです。機知に富んだ旋律と洗練されたアンサンブルが美しく、全体的にディヴェルティスマン気質あふれる愉しいハーモニーが絶品!柔和な音色と繊細かつ綿密に組み上げられたアンサンブルで高い評価を得ているプラジャーク四重奏団の演奏は、気品あふれる四重奏曲にまさに適役といえましょう。軽やかな部分では溌剌とした瑞々しい演奏を聴かせてくれる一方、ゆったりとした部分では楽器そのものの響きを十分に活かした厚いハーモニーを聴かせています。「十字架上のキリストの最後の7つの言葉」(PRDDSD 250291)で魅せた深みのあるハーモニーとはまた違った、軽妙洒脱な演奏で愉しませてくれます!

PREISER



PRCD 91226
\2300→\2090
ガーシュウィンの名曲をピアノ&パーカッション編成で!
 ガーシュウィン:
  (1)パリのアメリカ人
  (2)ラプソディ・イン・ブルー
  (3)ヘ調のピアノ協奏曲
   *すべてパーカッションとピアノ・ソロ編成版
(1)ヨハンナ・グレプナー
(2)ヴェロニカ・トリスコ (Pf)
フリップ・フィリップ、
 トーマス・シンドル(Perc)
 「パリのアメリカ人」「ラプソディ・イン・ブルー」ほかガーシュウィンの名曲をピアノ&パーカッション編成で!

 ガーシュウィンの名作「ラプソディ・イン・ブルー」にはピアノ独奏版が、「パリのアメリカ人」には4手版がありますが、ここではそれに二人のパーカッションを加えてさらに豪華かつリズミックになりました。本アルバムの編曲では、ピアノ・ソロの魅せ所はそのままに、その他のオーケストラ・パートをピアノとパーカッションで振り分けた形で演奏がなされています。「ラプソディ・イン・ブルー」では、冒頭の有名なクラリネット・ソロをヴィブラフォンが担当。「パリのアメリカ人」でも、ヴィブラフォンをはじめとする鉄琴、木琴の響きが良い存在感を出しています。作品そのものが持つおどけた旋律や掛け合いの魅力は原曲よりも際立っているように感じられます。クラシック、ジャズ、ポップスなど、多彩な音楽ジャンルを内包したガーシュウィンの魅力を改めて感じさせられるアルバムといえましょう!
 ヨハンナ・グレプナーとヴェロニカ・トリスコは、ともにオーストリアの美人ピアニスト。1996 年からデュオ活動を行い、ベートーヴェンやブラームスの4手作品に定評があります。そうした独墺イメージの強い彼女たちが、ガーシュウィンに挑戦。これがリズム感、ノリの良さともに最高。打楽器のフリップ・フィリップはウィーン交響楽団首席打楽器奏者。京都出身のロックバンド「くるり」のアレンジャーとしても知られています。もうひとりのトーマス・シンドルはゲッティンゲン交響楽団の打楽器奏者を経て、2007 年からウィーン響の奏者を務めています。マリンバなど音程を持つものも含め、ド派手なガーシュウィン像をつくりあげています。
 


PRCD 91229
\2300→\2090
超絶ボーイ・ソプラノ、アロイス・ミュールバッハー
 クリスマス・リート集
 (1)コルネリウス:9つの宗教歌曲集より
  あなたの国が私たちへとやって来るop.2-3
 (2)J.ハース:6 つの子供の歌op.49 
 ヴォルフ:スペイン歌曲集より
  (3)いざ、さすらえマリア
  (4)幼な子よ、私をベツレヘムへ連れていって
  (5)ああ、この子供の目は
 (6)コルネリウス:クリスマスの歌op.8(全6曲)
 レーガー:
  (7)12の宗教的なリートより
   ひとりの御子がわれらのために生まれたもうたop.137-3
  (8)素朴の歌より マリアの子守歌op.76-52
  (9)12 の宗教的なリートより 幼な子キリストの子守歌op.137-10
 ワーグナー:(10)女声のための5 つの詩より 天使 
 (11)F.フィリップ: Es wollt ein Jager jagen
 (12)J.ハッツフェルド:Komm Nachtigall mein
 ヴォルフ:メーリケ詩集より
  (13)古い絵に (14)眠れる幼な子イエス
  (15)新しい年に ゲーテ詩集より (16)エピファニスの祭
 (17)フォン・パーストリ:森のアドベント
アロイス・ミュールバッハー(ボーイ・ソプラノ)
フランツ・ファルンベルガー(ピアノ)
 超絶ボーイ・ソプラノ、アロイス・ミュールバッハー、ボーイ・ソプラノとしてのラスト・アルバム
 クリスマスにしっとりと聴き入る、ドイツ・リート集

 世界屈指の超絶ボーイ・ソプラノ歌手として活躍しているアロイス・ミュールバッハーが、待望の最新盤をリリースしました!
 17 歳を迎えた2012 年に発売される本アルバムが、ついにボーイ・ソプラノ歌手として出すことのできる最後のアルバムになるのではないかということで、常にも増して注目必至の最新盤といえましょう!『魔笛』の夜の女王のアリアや『ナクソスのアリアドネ』のツェルビネッタのアリアなど、数々の超絶アリアを歌いこなした「オペラ・アリア集」(PRCD 91185)に引き続く今回は、クリスマスを題材としたドイツ・リートを集めたプログラム。ワーグナー、ヴォルフ、コルネリウスといった19 世紀のリートを聴くに欠かせない大家たちの珠玉の作品が27 曲も収録されており、超絶技巧に聴き入るというよりも、その表現力にじっくりと魅せられるアルバムに仕上がっています。
 変声期間近の際どい時期の録音ではありますが、「ボーイ・ソプラノ歌手」としての集大成ともいうべき完成度の高い歌声が収録されたアルバムともいえましょう。
 アロイス君は、すでにメッゾ声域での活動も開始しており、今後徐々に活躍の領域を移行していくよう。歌声の喪失はボーイ・ソプラノの残酷な宿命でもありますが、限られたものだからこそ、より一層の魅力が感じられるのかもしれません。日本では、2010 年5 月の新日フィル『ペレアスとメリザンド』のイニョルド役で聴衆たちの度肝を抜き、大きく注目されるところとなったアロイス君。
 今後はテナーかバリトンか…「歌手ミュールバッハー」の更なる飛躍に、早くも期待が高まります!


アロイス・ミュールバッハー旧譜
衝撃の夜の女王のアリア

PRCD 91185
\2300→\2090
驚異のボーイ・ソプラノ、アロイス・ミュールバッハー!
 夜の女王のアリア、超絶ツェルビネッタのアリア

モーツァルト:
 「魔笛」−復讐の炎は地獄のように,愛の喜びは露と消え
ドヴォルザーク:「ルサルカ」−月に寄せる歌
コルンゴルト:「死の都」−私に残された幸せ
グリーグ:「ペール・ギュント」−ソルヴェイの歌
プッチーニ:「ジャンニ・スキッキ」−私の大好きなお父さん
プッチーニ:「蝶々夫人」−ある日、見ることでしょう
カタラーニ:「ワリー」−私は遠くに行きましょう
J.シュトラウス:
 「こうもり」−田舎娘を演じたら,侯爵様,チャルダーシュ
R.シュトラウス:「ナクソスのアリアドネ」−偉大な王女様
ドリーブ:「ラクメ」−花の二重唱
アロイス・ミュールバッハー(BS)
 驚異のボーイ・ソプラノ、アロイス・ミュールバッハー!ツェルビネッタを歌っちゃった!

 マーラー歌曲集(PRCD 91192)に続く超絶ボーイ・ソプラノ、アロイス・ミュールバッハーの新刊は、どう見てもバリバリのソプラノが歌うような曲目がずらりと並んだ。いや、これだけの曲をすべて歌えるソプラノはそう多くはないでしょう、「魔笛」の夜の女王のアリアに、「ナクソスのアリアドネ」の超絶ツェルビネッタのアリア、かと思えば「ワリー」や「蝶々夫人」のしみじみしたアリアに、「こうもり」の滑稽な歌と、まあ多彩。それらをアロイス君は歌ってるんです!
 アロイス・ミュールバッハーは、1995 年、オーストリア中部のヒンターシュトーダーの生まれ。2005 年に名門聖フローリアン少年合唱団に加わり、才能を開花させることになります。既にオーストリアでは大人気で、2010 年11 月にウィーン国立歌劇場でヘンデルの「アルチーナ」が上演された際に普通ソプラノが歌うオベルトを歌い、大喝采を博しました。日本でも新日本フィル公演のドビュッシー「ペレアスとメリザンド」でイニョルドを歌っていたのをご記憶の方もいらっしゃるでしょう。しかしアロイス君の実力はそんなもんじゃなかったことが、このCD に刻み込まれています。驚異の歌声をぜひ!

 

STA 1162
\2300
聖アウグスティン教会合唱団
 シューベルト:

 (1)ミサ曲第2番 ト長調D.167
  (フェルディナント・シューベルトによる改訂版)
 (2)オッフェルトリウム「サルヴェ・レジナ」ヘ長調D.223
 (3)ミサ曲第4番 ハ長調op.48/D.452
 (4)オッフェルトリウム「サルヴェ・レジナ」ヘ長調D.676
アナ・プチェ・ロサド(S)
イングリッド・ハゼルベルガー(S)
アレクサンダー・カイムバッハー(T)
ノルベルト・エルンスト(T)
マルチナ・ミケチッチ(A)
ギュンター・ハウマー(Br)
クレメンス・サンダー(Bs)
ロベルト・リーダー(指揮)
聖アウグスティン教会合唱団&管弦楽団
 第2 番では兄フェルディナントによる改訂版を使用!聖アウグスティン教会合唱団による注目のシューベルト:ミサ曲集

 ウィーンに数多ある教会の中でも屈指の歴史を持つ教会のひとつ、聖アウグスティン教会で活躍している「聖アウグスティン教会合唱団&管弦楽団」によるシューベルトのミサ曲集。2011 年冬にリリースしたウィーン・クリスマスの音楽(PRCD 90805)も好評の名門が、今回も名ソリストたちと共に輝かしくも暖かいハーモニーを響かせています。シューベルトは生涯に番号付きのミサ曲を6 作品残していますが、本アルバムでは比較的初期に作曲された第2 番と第4 番を収録。シューベルトのミサ曲といえば晩年期の傑作である第5 番や第6 番が思い浮かばれますが、18 歳前後の若きシューベルトが手掛けた第2 番、第4 番もそれに劣らぬ抒情性を秘めた美しい作品です。彼のミサ曲の中でもとりわけ小編成で書かれている第2 番ですが、今回の収録では兄フェルディナントによる改訂版を使用しているところにも注目されましょう!
 ソプラノ・テノール・混声合唱・弦楽器・オルガンという原曲の編成にティンパニとトランペットが加えられ、より煌びやかで壮麗なハーモニーが生み出されています。第4 番では、「ベネディクトゥス」の美しいソプラノ・ソロも聴き所。管弦楽と合唱が織り成す柔らかくも暖かなハーモニーの上で伸び伸びと歌うソリストたちの掛け合いも素晴らしく、荘厳でありながらもどこか親しみ深い響きにあふれた名作です。さらに、シューベルトの傑作、ヘ長調のオッフェルトリウム「サルヴェ・レジナ」も収録!合唱・オルガン・弦楽編成で書かれた1815 年版と、そこに管楽器を加えた1823 年版、2 つのヴァージョンでの演奏が収録されているのも嬉しい限りです。
 

PRCD 91198
\2300→\2090
「ツィーラー・エディション第18集〜自然の声」
 (1) Kaiser Maximilian Marsch‐ マキシミリアン皇帝行進曲op.16
 (2) Naturstimmen −ワルツ「自然の声」op.70
 (3) Wo Dich der Wienerwald umrauscht‐リートop.545
 (4) Strohfeuer-Polka ‐ポルカ・シュネル「藁火」op.217
 (5) Ach Weiberln! ‐ポルカ・シュネルOp.430
 (6) Fremdenfuhrer-Quadrille カドリーユ「観光ガイド」
 (7) Nascherei!
 (8) Columbus-Marsch‐コロンブス行進曲op.457
 (9) Sei gepriesen, Du lauschige Ncht‐
  素晴らしきもの、心安らぐ夜よ〜オペレッタ「放浪者たち」
 (10) Reich an Lust ‐ワルツop.201
 (11) Leipziger Couplet‐ ポルカ・シュネル「ライプツィヒのクプレ」op.221
 (12) Einfach und bequem
 (13) Wie man im Himmel lebtワルツ「天国の幸せ」op.322
 (14) Bitt´ Euch, Kinder, seid´s net fad! Op. 532 −
  オペレッタ「大西洋横断」より
 (15) Nasswalder Bergsteiger −レントラー「ナスヴァルトの山男」op.278b
 (16) Der Zauber der Montur‐ 行進曲「軍服の魅力」op.493
オリジナル・カール・ミヒャエル・
 ツィーラー管弦楽団
ハンス・シャーデンバウアー(指揮)
 「ワルツの帝王」シュトラウスと人気を二分し、今もウィーンで愛されているツィーラーの好評エディション最新巻

 ステレオ
 オーストリアのpreiser レーベルの人気シリーズ、ツィーラー・エディションの最新巻。「軍服の魅力」や「観光ガイド」といった比較的知られた作品から、オペレッタからのナンバーまで、趣向を凝らしたプログラムも魅力です。
 


PRCD 91211
(CD)
\2300→\2090
ポップスのクラシック風アレンジ!
 Strong enough Barbara Helfgott & Rondo Vienna

  マイケル・ジャクソン「ビリー・ジーン」、 ヴィレッジ・ピープル「YMCA」、
  アバ「サンキュー・フォー・ザ・ミュージック」、 映画「グリース」から「愛のデュエット」
  アイリーン・キャラの「フラッシュダンス」、などなど
 1. I'm so exited 2. Billie Jean 3. Flashdance
 4. One moment in time 5. I will survive
 6. Fly me to the moon
 7. There's no business like Showbusiness
 8. Strong enough 9. Must be talking to an Angel
 10. You're the one that I want
 11. Time of my life 12. YMCA
 13. Thank you for the music
メンバー:
 バーバラ・ヘルフゴット(Vn)
 ロンド・ヴィエンナ
 アバもマイケル・ジャクソンもヴィレッジ・ピープルも優雅なクラシックに大変身。こんなの初めて。

 これは面白い。クラシックの楽曲をポップス風にアレンジすることは珍しくありませんが、ポップスのヒット曲をクラシック風に演奏するアイディアは斬新。モーツァルトからマイケル・ジャクソンまでをヴァイオリンで弾いてしまうオーストリアの女性ヴァイオリニスト、バーバラ・ヘルフゴット。名教師ザハール・ブロンにも学んだ正統派ながら、美女軍団「ロンド・ヴィエンナ」を率いてマイケル・ジャクソンの「ビリー・ジーン」、ヴィレッジ・ピープルの「YMCA」、アバの「サンキュー・フォー・ザ・ミュージック」、さらには映画「グリース」でオリビア・ニュートン・ジョンとジョン・トラボルタが歌った「愛のデュエット」やアイリーン・キャラの「フラッシュダンス」など懐かしのメロディまで披露。
 百聞は一聴にしかず、これをラジオでも店内でも流せば、誰もが「何だろう」と寄って来て欲しがること間違いないオモシロ盤です。オシャレなBGMにも最適です。

PROFIL



PH 12053
\2400→\2190
グリンゴルツ・クヮルテット新譜!
 ゲリンガス、グロブレフスキも好サポート!

ヴァルター・ブラウンフェルス(1882-1954):
 弦楽五重奏曲 嬰へ短調 op.63
R. シュトラウス( ルドルフ・レオポルド編曲):
 メタモルフォーゼン(7 つの独奏弦楽奏版)
グリンゴルツ・クヮルテット
 【イリヤ・グリンゴルツ(vn)、
  アナヒット・クルティキャン(vn)、
  シルヴィア・シモネスク(va)、
  クラウディウス・ヘルマン(vc)】
ダリウス・ミゼラ (コントラバス)
リシャルド・グロブレフスキ(va)
ダヴィド・ゲリンガス(Vc)
 グリンゴルツ・クヮルテットの新譜は1945年に作曲された悲哀に満ちた名曲メタモルフォーゼンの7 つの弦楽奏編曲版!ゲリンガス、グロブレフスキの好サポートにも注目!

 録音:2012 年1 月28-30 日、ラジオ・スタジオ、チューリッヒ/DDD、64’28”

 若き巨匠イリヤ・グリンゴルツ率いるグリンゴルツ・クヮルテットの新譜がProfil レーベルより発売。その注目の内容はブラウンフェルスの弦楽五重奏とR. シュトラウス:メタモルフォーゼンの弦楽七重奏編曲版です。両曲は第二次世界大戦終戦の1945 年に作曲されました。
 ヴァルター・ブラウンフェルスはドイツ、フランクフルト生まれの作曲家で父親は文学者・翻訳家として名高く、母親はあのシュポーアの兄弟の孫娘です。ウィーンでレシェティツキーにピアノを学び、その後、ミュンヘンでトゥイレとモットルに師事しました。この弦楽五重奏曲 嬰へ短調 op.63 は当初弦楽四重奏曲として書き始めましたが、作曲が進むにつれ音の厚みや表現の豊かさを求めるようになり最終的に弦楽五重奏の形になりました。全4 楽章の構成で、悲哀に満ちた旋律と透き通るような響きが印象的です。一方、R. シュトラウスのメタモルフォーゼンは23 の独奏弦楽器のために書かれましたが、ここではルドルフ・レオポルドによる編曲で7 つの独奏弦楽奏版を披露しております。グリンゴルツ・クヮルテットの共演陣も秀逸で、Profil レーベルからもリリースしているチェロのダヴィド・ゲリンガスやクリスティアン・ツィメルマンとの共演でも名高いヴィオラのリシャルド・グロブレフスキと言った実力派の演奏家の好サポートを得ており、原曲の雰囲気を存分に示した素晴らしい演奏を聴かせてくれます。
 イリヤ・グリンゴルツは弱冠16 歳のときにパガニーニ国際ヴァイオリン・コンクールで優勝して一躍世界的に有名になりました。その後、パガニーニの協奏曲第1番でCDデビュー(BIS 999)し、イザイのバラード等をおさめた無伴奏ヴァイオリン曲集(BIS 1051)などBISレーベルより4タイトルを発売し、その全てが高い評価を得ました。レパートリーはバロックから現代までと非常に幅広く、若手を代表するヴァイオリニストとして世界各地で演奏しております。近年は特に室内楽に力を入れ、グリンゴルツ・クヮルテットとして積極的な演奏活動、録音を行っております。



 

Canto Perpetuo
PH 12045
\2400→\2190
ブーランジェ・トリオ
 (1)ショスタコーヴィチ:ピアノ三重奏曲第1番ハ短調Op.8
 (2)同:ピアノ三重奏曲第2番ホ短調Op.67
 (3)ヴァスクス:エピソードと終わりなき歌 (1985)
ブーランジェ・トリオ
 【カーラ・ハルテンヴァンガー(Pf)、
  ビルギト・エルツ(Vn)、
  イローナ・キント(Vc)】
 ドイツの若き実力団体ブーランジェ・トリオがショスタコーヴィチに挑戦

 DDD、STEREO

 ナディア&リリー・ブーランジェ姉妹の名を冠して2006 年に結成、2007 年ノルウェーの第4回トロンハイム国際室内楽コンクール優勝、2008 年にはラウヘ賞を授与された実力派女性ピアノ三重奏団ブーランジェ・トリオ。
 彼女たちの新録音はショスタコーヴィチのピアノ三重奏曲。彼17 歳の若書きの第1番も収録されているのが魅力。現代音楽を得意とするブーランジェ・トリオならではの、初期ショスタコーヴィチの先進性が表れていて新鮮。さらに魅力なのが現代ラトヴィアの作曲家ペテリス・ヴァスクスの「エピソードと終わりなき歌」。メシアン追悼で作曲され、旧ソ連時代のバルト三国独特な前衛性にあふれていますが、終曲にヴァスクス独特の静かな祈りが聴かれ感動的です。ブーランジェ・トリオが才気煥発な力演を聴かせてくれます。

http://www.boulangertrio.de/fotos/


ブーランジェ・トリオ、旧譜
Boulanger Trio play Brahms, Liszt & Schoenberg
PH 11042
\2400→¥1790
ブーランジェ・トリオ
 (1)ブラームス:ピアノ三重奏曲第3番ハ短調Op.101
 (2)リスト(作曲者編):
   トリスティア(最終稿)〜オーベルマンの谷より
 (3)シェーンベルク(シュトイアーマン編):浄夜Op.4
ブーランジェ・トリオ
モデルばりの美女集団によるドイツ風辛口ピアノトリオ

[ 録音:2011 年7 月/ドイツ放送カンマーザール(ケルン)]/DDD、59’12”

 2006 年に創設されたドイツのピアノ三重奏団ブーランジェ・トリオ。美女3名から成り、珍しいレパートリーにも果敢に取り組む得難い団体となっています。
 当アルバムではブラームスの傑作を実に堂々と聴かせた後、リストとシェーンベルクの意外な珍品を披露。リストの「トリスティア」は「巡礼の年第1年」の「オーベルマンの谷」を作曲者自身がピアノ三重奏に仕立てたもので、3種あるうちの最終稿。原曲とかなり離れているのも興味津々です。シェーンベルクの愛弟子シュトイアーマンによる「浄夜」も、優れた編曲ながら録音に恵まれているとはいえないで歓迎です。




PRO MUSICA


PPC 9065
\2500→\2290
「Klang(!) − ブラスバンドのための音楽」
 ・クヌート・ニューステット:仮面舞踏会 op.91
 ・伝承曲/オルヤン・マトレ編曲:ハレルヤ!われらの戦いは終わった
 ・オラヴ・アントン・トンメセン/オルヤン・マトレ編曲:アラベスク
 ・伝承曲/オルヤン・マトレ編曲:
  つねに待ち望む心を〜ブラスバンドと合唱のための) *
 ・オルヤン・マトレ: Klang(!)
ビョルン・サーグスタ (指揮)
イラ・ブラスバンド
室内合唱団アウルム *
 トロンハイムのイラ・ブラスバンド創設40周年記念盤

 録音:2012 年3 月9 日-11 日/ルーセンボルグ・スクール講堂 ( トロンハイム、ノルウェー)/56’32”

 1972 年にトロンハイムで結成されたイラ・ブラスバンド創設40 周年記念アルバム。
すでにスタンダードナンバーとして演奏されるクヌート・ニューステット(1915-) の《仮面舞踏会》に始まり、アルバム・タイトルにもなっているオルヤン・マトレ (1979-) の"klang"(「響き」あるいは「ガーン、ゴーンという擬音」を意味するノルウェー語)まで、全5 曲を収録。
 指揮者のビョルン・サーグスタ (1968-) は、ベルゲンに近いメランの生まれ。ベルゲンとトロンハイムの音楽大学、マンチェスターの王立ノーザン音楽大学、ヨルマ・パヌラがチェコで行ったマスタークラスで学びました。ノルウェー、デンマークのオーケストラを客演指揮、2012 年秋、デンマーク皇太子軍楽隊の首席指揮者に就任しました。ブラスバンドと合唱のために編曲された待降節の賛美歌《つねに待ち望む心を》では、トロンハイムの室内合唱団アウルムが参加、ブラスバンドとともにクリスマスの喜びを歌います。

RADIO FRANCE



FRF 009
\2600→\2390
世界的名手パトリック・メッシーナ、圧巻のソロ!
 ムーティ&フランス国立管、フィルハーモニア・カルテット・ベルリン、豪華演奏陣にも注目
モーツァルト:
 (1)クラリネット協奏曲 イ長調K.622
 (2)クラリネット五重奏曲 イ長調「シュタードラー」K.581
パトリック・メッシーナ(クラリネット・ソロ)
(1)リッカルド・ムーティ(指揮)
 フランス国立管弦楽団
(2)フィルハーモニア・カルテット・ベルリン
 

 録音:(1)2007年4月14日、シャンゼリゼ劇場でのライブ録音 (2)2008年9月25日、テルデックス・スタジオ(ベルリン)

 「Radio France」レーベルより、注目必至の新譜がリリースされました!
 収録されているのは、今最も熱い注目を集める世界的クラリネット奏者パトリック・メッシーナのソロによるモーツァルトのクラリネット協奏曲&五重奏曲。協奏曲は2012 年9 月の来日公演でも演奏され、その実力が絶賛を受けたばかりなだけに期待も高まりましょう。かのメニューインに「魔法のクラリネット」と称賛された極上の音色を存分に披露しています。幅広い音域を縦横無尽に吹きこなす演奏技術も見事で、特に音量の増減による表現力には目を瞠るものがあります。モーツァルトの第2 楽章の再現部、思わず耳を澄ませてしまうような小さい音から始め、徐々に音量を上げていくソロは必聴の素晴らしさ。明るく気まぐれな響きから憂愁の響きまで、メッシーナが奏でる多彩な音色に思わず聴き惚れる名演です!
 メッシーナの周りを固める万全の演奏陣にも注目!協奏曲では巨匠ムーティ&フランス国立管弦楽団、五重奏曲ではベルリン・フィルの精鋭たちが集うフィルハーモニア・カルテット・ベルリンが登場。ムーティ&フランス国立管との協奏曲は2007 年シャンゼリゼ劇場でのライブ録音になります。過度な情感を控えたオーソドックスな表現と、音の厚みでぐいぐいと押していく劇的な表現の絶妙なバランスは、ムーティ指揮ならではの魅力といえましょうか。ベルリン・フィルの精鋭からなる名門フィルハーモニア・カルテット・ベルリンは、得意の古典派ということもあり、安定感抜群のアンサンブルで魅せてくれます。世界トップレベルの演奏家たちと共にメッシーナのソロをたっぷりと堪能できるのも、本アルバム最大の魅力といえましょう!
 パトリック・メッシーナはフランス、ニース生まれのクラリネット奏者。ニューヨークのイースト&ウェスト国際アーティスト・コンテス、ヒューストン・イマ・ホッグ・ナショナル・アーティスト・コンクールなど数々のコンクールで最優秀賞に輝き、1996 年からはレヴァイン率いるメトロポリタン歌劇場管弦楽団に定期的に出演。2003 年からはフランス国立管弦楽団の首席クラリネット奏者を務め、名門オケの中核としても活躍しています。2012 年9 月には来日公演も行い、日本でも高い評価を受けたメッシーナ。今後の再来日、そして更なる活躍に期待必至のアーティストです!

 


RADIOSERVIS


CR 0625
\2000
カプラール作品集
 (1)ヴァーツラフ・カプラール:弦楽四重奏曲ハ短調 (1925)
 (2)同:ピアノソナタ第3番 (1924)
 (3)同:ピアノソナタ第4番 (1939)
 (4)同:予感 (1940)
 (5)同:子守歌集 (1932)
 (6)ヴィーチェスラヴァ・カプラーロヴァー:葬送行進曲Op.2
(1)ヤナーチェクSQ
(2)-(4)(6)アリツェ・ライノホヴァー(Pf)
アンナ・バーロヴァー(Vo)
ペトル・アルトリヒテル(指)
ブルノ・フィル
 知られざるチェコ音楽の宝、カプラール作品集

 STEREO

 ヴァーツラフ・カプラール(1889-1947) はヤナーチェク門下の作曲家。彼はむしろ近年注目の夭折の女性作曲家ヴィーチェスラヴァ・カプラーロヴァーの実父もしくは、作家ミラン・クンデラの作曲の師として名を残していて、作品を音で聴くことが出来るのは非常に珍しく、貴重なアルバムの登場と申せましょう。
 モラヴィア民俗音楽の要素が濃い「弦楽四重奏曲」、ヤナーチェクのピアノ曲を想わせる「ピアノソナタ第3番」いずれも東欧音楽好きなら大喜び間違いなしの逸品。1939 年ナチスのチェコ侵攻に抗議して書かれたという「ピアノソナタ第4番」は「1939 年3 月15 日」という題が付いていたといわれます。強い怒りと消沈から勝利を各楽章で描いています。「予感」は1940 年に結核で死期迫る愛娘カプラーロヴァーを想い作ったもので、意外な前衛手法によります。最後に彼女の17 歳の作「葬送行進曲」が収められていますが、父と作風がそっくりなのに驚かされます。
 


CR 0618
\2000→\1890
シュカンパSQ/チェコの3人の作曲家の作品
 (1)ヴァーツラフ・カプラール:弦楽四重奏曲第ハ短調 (1925)
 (2)カプラーロヴァー:弦楽四重奏曲Op.8 (1935)
 (3)マルティヌー:弦楽四重奏曲第5番H.268
シュカンパSQ
 縁の深かった3人の作曲家によるチェコの民俗音楽をルーツに持つ弦楽四重奏曲

 STEREO

 深い親交のあったチェコの3人の作曲家の弦楽四重奏を収めたアルバム。ヴァーツラフ・カプラールの愛娘で夭折の天才ヴィーチェスラヴァ・カプラーロヴァーの決定稿楽譜による世界初録音が貴重。カプラーロヴァーはパリで同郷の偉大な先輩マルティヌーに師事しますが、マルティヌーは娘ほど年下の彼女に恋ごころを抱き、まさに「好きすき」状態で「弦楽四重奏曲第5番」を、思いのたけを込めて作曲しました。しかしマルティヌーは既婚ゆえ恋は実らず、カプラーロヴァーは大画家アルフォンス・ミュッシャの息子と結婚してしまいます。1989 年結成のシュカンパ四重奏団はスメタナSQ の教えを受け、チェコの民俗音楽も学んだメンバーによる、現在同国最高の団体のひとつ。
 

CR 0632
\2000
イヴァン・クスニエル オペラ・リサイタル
 (1)レオンカヴァッロ:「道化師」〜前口上「よろしいですか」
 (2)ロッシーニ:「セビリアの理髪師」〜私は町の何でも屋
 (3)ドニゼッティ:
  「ランメルモールのルチア」〜こちらへおいでルチア
 (4)ワーグナー:「タンホイザー」〜夕星の歌
 (5)マルシュナー:「吸血鬼」〜なんと、まだまるまる一日ある
 (6)ヴェルディ:「イル・トロヴァトーレ」〜だれひとり見えぬ
 (7)同:「ドン・カルロス」〜私の最後の日
 (8)同:「リゴレット」〜二人は同じ
 (9)同:「リゴレット」〜いつも日曜日に教会で
 (10)同:「オテロ」〜行ってしまえ、無慈悲な神の命ずるままに
 (11)同:「ファルスタッフ」〜夢かまことか
 (12)ジョルダーノ:「アンドレア・シェニエ」〜祖国の敵
 (13)チャイコフスキー:
  「スペードの女王」〜私はあなたを愛しています
 (14)スメタナ:「悪魔の壁」〜ただ一人の女の美しい顔が
 (15)ヤナーチェク:「利口な女狐の物語」〜これはお伽噺か
イヴァン・クスニエル(Br)
ボジェナ・エッフェンベルコヴァー(Sop)
 (3)(9)
トマーシュ・クリモ(Sop) (15)
ペトル・ヴロンスキー(1)(2)(5)(7)(13)
ヤン・シュティフ
 (3)(6)(8) - (12)(14)(15)
イジー・ピンカス(4)(指)
プラハ・スメタナ劇場管
 (1) - (3)(5)(7)(9)(10) - (13)
プラハ国立歌劇場管(8)(14)(15)
ブルノ国立劇場管(4)(6)
 チェコを代表するバリトン歌手クスニエル幻の至芸が日の目を見た

 [ 録音:1986 年(1)(2)(5)(7)(10) - (13)、1990 年(3)(9)/チェコスロヴァキア放送スタジオ(プラハ)、1982 年(4)、1981 年(6)/ブルノ、1996 年(8)(14)(15)/チェコ放送スタジオ(プラハ)]/STEREO、78’56”

 1951 年生まれ、チェコを代表するバリトン歌手イヴァン・クスニエル。広範なレパートリーと声量を持ち、独特の気品とオーラを持つ巨匠。彼の得意とするオペラのアリアを1枚にまとめました。チェコのスメタナやヤナーチェクはもちろんの巧さですが、ヴェルディやワーグナーも凄いのひとことに尽きます。また1997 年にタリア賞を受けた当たり役「道化師」の前口上も絶品です。
 

CR 0615
\2000
プラハ・フィルハーモニー合唱団
 (1)バーンスタイン:チチェスター詩篇
 (2)コダーイ:ミサ・ブレヴィス
 (3)ヤナーチェク:天にいますわれらが父よ
トビアーシュ・ファンタ(ボーイソプラノ)
ヤロスラフ・ブジェジナ(Ten)
イヴァナ・ポコルナー(Hrp)
ヤン・ホルヴァート(Perc)
アレシュ・バールタ(Org)
ルカーシュ・ヴァシレク(指)
プラハ・フィルハーモニー合唱団
 ふるえるような感動。チェコの名門合唱団による声の饗宴

 [ 録音:2011 年12 月、2012 年2 月/ルドルフィヌム・ドヴォルザーク・ホール(プラハ)]/STEREO

 1935 年創立、ターリヒ、アンチェル、クーベリック、ノイマンの指揮で録音も多い名門プラハ・フィルハーモニー合唱団。彼らの魅力と実力を存分に味わえる主役的アルバムの登場です。この3篇は国と時代は異なりますが平和に対する祈りを声に託している点で共通していて、プラハ・フィルハーモニー合唱団の深く熱い響きにぴったりです。声の実力をあらためて実感できる凄さです。
 

CR 0620
(2CD)
\2600
フルニーク:歌劇「マダムと泥棒」全4幕 ラヴディ夫人:ヴェラ・ノヴァーコヴァー(Sop)
第1の婦人:ボジェナ・エッフェンベルコヴァー(Sop)
第2の婦人:マルタ・ツィヘルニーコヴァー(Sop)
第3の婦人:リブシェ・マーロヴァー(A)
ホプキンス教授:アントニーン・シュヴォルツ(Br)
第1の盗人:アルフレート・ハムペル(Ten)
第2の盗人:ズデニェク・ハルヴァーネク(Br)
第3の盗人:ボフスラフ・マルシーク(Bs)
ヤン・シュティフ(指)
プラハ放送響、
プラハ国立劇場男声合唱団
 映画にもなった悲喜劇をチェコの奇才フルニークがオペラ化

 [ 録音:1994 年/チェコ放送スタジオ(プラハ)]/STEREO

 今年生誕90 年を迎えるチェコの作曲家、ピアニスト、作家のイリヤ・フルニーク。彼がアメリカ出身の劇作家ウィリアム・ローズの「マダムと泥棒」を1966 年に自ら台本も手掛け、4幕のオペラに仕上げました。老貴婦人邸に間借りする弦楽四重奏団に扮装した泥棒たちの話で、フルニーク自身「悲喜劇」と称するアイロニーとペーソスに満ちた作品となっています。フルニークならではの色彩的な音楽も魅力。
 

CR 0619
(2CD)
\2600
マレク・コペレント:
 CD1
  (1)女の嘆き(1980)
   【ヴェラ・ガラチーコヴァー(女優)、ユヴェントゥス・ペダゴギカ、
    プラハ・フィル児童合唱団、ペトル・ヴロンスキー(指)プラハ放送管/録音:1999年】
  (2)捕らわれの醜鳥の歌 (1991)
   【クリスチーナ・ヴァロウシュコヴァー(Ms)、ヴァロニカ・プドラーコヴァー(Fl)、
    マルツェル・プラツキー(Acc)、シルヴァ・ステイスカロヴァー(Pf) /録音:2003 年】
  (3)黒と白の涙 (1972)
   【マリー・フジェビーチコヴァー(Sop)、イリヤ・ハヴリーチェク(Acc) /録音:1992 年】
  (4)スネハフ (1967)
   【ミラダ・ボウブリーコヴァー(Sop)、ヴラスタ・プルーホヴァー(ジャズ・コントラルト)、
    ズビニェク・ヴォストジャーク(指)ムジカ・ヴィーヴァ・プラゲンシス/録音:1968年】
  (5)故ハナ・フラヴソヴァーのための笛を持つネーニエ (1960-1)
   【キューン室内合唱団、ズビニェク・ヴォストジャーク(指)プラハ放送管/録音:1962年】
  (6)アニュス・デイ(1983)
   【イレナ・トロウポヴァー(Sop)、トマーシュ・ハーラ(指)アンサンブル/録音:2011 年】
 
 CD2
  (7)黙想 (1966)
   【ズビニェク・ヴォストジャーク(指)ムジカ・ヴィーヴァ・プラゲンシス/録音:1968年】
  (8)静かな生活 (1968)
   【パヴェル・ヤンダ(Va)、ズビニェク・ヴォストジャーク(指)
    ムジカ・ヴィーヴァ・プラゲンシス/録音:1971年】
  (9)弦楽ソナタ (1972)
   【リボル・ペシェク(指)プラハ室内ソロイスツ/録音:1982年】
  (10)冷静さの表面を覆う消された声 (2000)
   【マレク・ズヴォラーネク(Trp)、オンジェイ・クカル(指)プラハ放送響/録音:2002 年】
  (11)オーボエ奏者との数分間 (1972)
   【ヴィレーム・ヴェヴェルカ(Ob)、ヤクブ・フルシャ(指)アンサンブル21/録音:2005 年】
 現代チェコ作曲界の巨匠コレペントの軌跡を集めた好企画

 STEREO

 現代チェコを代表する作曲家マレク・コペレント(1932-) の作品をまとめた好企画。彼の作風は極めて精緻で、あいまいな所がありません。形態も変化とアイディアに富み、聴き手を飽きさせません。演奏陣も豪華で、「オーボエ奏者との数分間」は何とヤクブ・フルシャの指揮なのが注目です。

SAMIKA HONDA



KKC 4002
\2600→\2390
本田早美花(Vn)〜イザイへ
 (1)ロパルツ:ヴァイオリンソナタ第1番ニ短調
 (2)ショーソン:詩曲
 (3)ルクー:ヴァイオリンソナタ ト長調
本田早美花(Vn)
エマニュエル・クリスチャン(Pf)
 日本人離れした音楽性。パリを本拠に活躍するプーレの秘蔵弟子・本田早美花がルクーのソナタに挑戦。

 録音:2012 年1 月/サル・ヴァル・ド・リル(トロワ)/DDD、71’、輸入盤、日本語解説書・帯付

 ジェラール・プーレとオリヴィエ・シャルリエに師事し、パリを本拠に活躍するヴァイオリニスト本田早美花(さみか)。パリ音楽院大学院修士課程を首席で卒業した俊英で、正確な技巧に加え、日本人離れした音楽性が魅力。2010 年にリリースしたイザイの無伴奏ヴァイオリンソナタ全集は各国で高い評価を受けましたが、今回のアルバムもイザイがらみでこだわりを示しています。収録された3 篇は、いずれもイザイが弾くことを念頭に作曲され、彼に献呈されています。イザイに捧げられた作品といえば、フランクの名作ソナタが思い浮かびますが、このアルバムの作曲家3 名もフランク楽派で、共通した作風が感じられます。
 ロパルツのソナタは故郷ブルターニュの音楽と風物が反映された個性的作品。不思議な荘厳さに満ちています。24 歳で夭折したルクーが22 歳の時に作曲したソナタは、驚くほどの成熟度を見せながらも、若々しい情熱にあふれ、聴く者の胸を打つ宝物のような作品。これをとりあげるだけでも本田早美花嬢は只者でないと申せましょう。フランクのソナタばりに難しいピアノ・パートはジャック・ルヴィエ門下のエマニュエル・クリスチャンが見事に征服。
 若いふたりならではの輝きとナイーヴなメッセージ性に満ちています。

SENSIBLE


SSB 033
(CD)
\2200
CESARE PICCO / PIANO CALLING
 1. HOPE CODE/2. PIANO CALLING/3. RUNAWAY/
 4. MIRACLE ROAD/5. MIYUKI THE ANGEL/
 6. LIFE BETWEEN/7. LIGHT ON YOU/
 8. STILL WAITING/9. THE LEGEND/
 10. CIRCLE/11. PENELOPE/12. SEAS OF MARS/
 13. SOLO/14. HYMN TO THE EARTH
CESARE PICCO (PIANO)
 オリジナリティ溢れるコンテンポラリーとネオ・クラシックが、交差するピアノ音楽の神髄!日本にも数多くのファンが存在する、孤高の人気イタリア人ピアニスト、チェーザレ・ピッコ。待望のニュー・アルバム。

 (TIME 57:56)

 ●チェーザレ・ピッコは、ミラノを拠点にヨーロッパ全土で活動を展開するイタリア人ピアニスト/コンポーザー。
 ●「PIANO CALLING」は、通算9 作目となるアルバム。〜理想のマインド・トリップ。リスナーを未だ発見されていない道へと導き、幅広い多様な感情に突き刺さる。東洋のエッセンスを感じる「MIYUKI THE ANGEL」、天空の優しさを感じる「LIGHT ON YOU」、美しい旋律で時間の概念すら忘れてしまう「LIFE BETWEEN」、駆け足で逃げるかのような「RUNAWAY」、そして力のこもった「SOLO」など、現代の急激に変化する価値観を緩み無く表現した作品。
 ●「もし、私が強く信じているように、GLOBAL CHANGE、世界的な規模で変化の時代が到来したのであれば、自分自身の音楽にも大きな変化をもたらさなければいけないと感じた。しかし、実際の変化ではなく、今まで以上にもっとダイレクトに、もっと直感的に進化すること。それによって、自分自身の音楽は新たな世界に届くメディアになると感じた。」(チェーザレ・ピッコ)
 ●プロデューサーのダヴィデ・ローザは、チェーザレとの初コラボレーションについてこう語る。
 「とにかくチェーザレの才能、クリエイティビティにフォーカスしたかった。とくに、彼の即興能力により一層ストラクチャーを与えることに集中した。制作には彼のピアノにより一層深みを与えるよう、多少エレクトロニック要素も加え、さらにそれによって音の世界観や雰囲気が強調できた。」
 ●アルバムジャケットは、世界の舞台で活躍するカリグラファー/グラフィックアーティストのLUCA BARCELLONA(ルカ・バルチェッローナ)。モールス符号をメインエレメントとして表現し、アナログとデジタルの二つの世界観が交差している。

SIMAX



PSC 1323
\2500→\2290
ノルウェーの名手ハドラン、モーツァルトのピアノ協奏曲集
 モーツァルト:
  ピアノ協奏曲第21番ハ長調K467
  ピアノ協奏曲第22番変ホ長調K482
   (カデンツァ:ベンジャミン・ブリテン)
クリスチャン・イーレ・ハドラン (ピアノ)
アルヴィド・エンゲゴール (指揮)
オスロ・フィルハーモニー管弦楽団
  DDD、ステレオ、56’46”

 今日のノルウェーを代表するピアニストのひとり、クリスチャン・イーレ・ハドラン (1983-) の新録音はモーツァルトの協奏曲。
 「私は、これだと決めた長期的な計画を立てないことにしています。今から5 年経ち、私が何を幸せだと感じているか、わからないもの。私にできるのは、まさに今、私を幸せにしているものを見つめることです」とハドランは言います。スタヴァンゲル国際室内楽フェスティヴァルの芸術監督をマッティン・フローストと共同で務め、また、2 歳になる息子ベンヤミンの父として、ハドランは「今」の幸せを感じています。ハ長調協奏曲の録音には彼のそうした心情が重ねられているのでしょう。変ホ長調の協奏曲もハドランが「音楽に憩いの場を見出した」作品のひとつ。第1 楽章と終楽章では、ブリテンが1966 年にリヒテルのために書いたカデンツァが弾かれています。
 ハドランは、2013 年1 月、アンドルー・リットン指揮ベルゲン・フィルハーモニックのイギリス・ツアーに帯同してグリーグとベートーヴェンの協奏曲を弾き、モーツァルトとシューベルトのソナタをプログラムしたウィグモアホールのリサイタルも予定されています。

http://www.youtube.com/watch?v=OHS9Pw8MNuI

Christian Ihle Hadland plays Schumann & Chopin
SIMAX
PSC 1307
\2500→\2290
ショパン:
 即興曲 第1番 変イ長調 作品29、3つの新しいエチュード(1939)、
 即興曲 第2番 嬰ヘ長調 作品36、即興曲 第3番 変ト長調 作品51、
 ロンドー変ホ長調 作品16 (序奏とロンド)
シューマン:花の曲 作品19、森の情景 作品82
クリスチャン・イーレ・ハドラン(P)

ノルウェーの新鋭ピアニスト、 ハドランが ショパン&シューマンを弾く

録音:2009年9月4日-6日 ソフィエンベルグ教会 (オスロ)[制作・編集:クシシュトフ・ドラーブ  録音:マスタリング アルネ・アクセルベルグ]。61’52

ノルウェー南西部の都市、スタヴァンゲルに生まれたクリスチャン・イーレ・ハドラン(1983-) のソロデビュー・アルバム。2010年生誕200年を迎える19世紀ロマンティシズムのふたり、ショパンとシューマンのピアノ曲を弾きました。素敵な一夜のコンサートのような1枚です。ハドランは、11歳でルーガラン音楽院に入学し、その後イジー・フリンカに教わってから、フリンカの弟子、オスロのアンスネスの下で学びました。ソロイストとしてノルウェー国内のオーケストラ、ロンドン交響楽団、バイエルン放送交響楽団に客演し、室内楽奏者としてトルルス・モルク、ラーシュ・アネシュ・トムテル、クレメンス・ハーゲン、クリスチャン・ポルテラ、ルネー・フレミングらと共演してきました。彼が親友のヴァイオリニスト、ヘンニング・クラッゲルードと2006年に録音したシンディングのヴァイオリンとピアノのための作品集は、国際的にリリースされ、そのロマンティックな音楽が人気を呼びました。オスロのソフィエンベルグに1877年に立てられた教会で行われた録音は、涙を誘うくらい、力強く、また美しいピアノの音です。


 


PSC 1324
\2500→\2290
ダーン・ステュッフェ (コントラバス)
 「Secret Momories − コントラバスのための音楽」
  〜指揮にはサラステ

 ・レーラ・アウエルバッハ:タンゴの思い出
 ・テッポ・ハウタ=アホ (1941-):詩的なカプリース
 ・ジェルジュ・クルターグ:
  メッセージ − クリスチャン・ズッターへの慰め
 ・オラヴ・アントン・トンメセン (1946-):抒情のデュエット*
 ・ジャチント・シェルシ:マントラム
 ・ペーア・ネアゴー (1932-)/ヤコブ・クルベア (1976-)編:
  ソナタ《秘密の声》
 ・ベルナール・サル (1954-):III − ティエリー・バルベ (Thierry Barbe)
 ・ベルナール・サル (1954-):I − ダーン・ステュッフェ
 ・ロルフ・マッティンソン (1956-):コントラバス協奏曲第1番 **
ダーン・ステュッフェ (コントラバス)
ペーテル・ヘレスタール (ヴァイオリン) *
オスロ・フィルハーモニー管弦楽団 **
ユッカ=ペッカ・サラステ (指揮) **
 ゲーリー・カーの弟子ステッフェ 迫力のコントラバス!

 録音:2011 年10 月17 日-19 日、2012 年1 月17 日-19 日/モールセルヴ教会 (バルドゥフォス、ノルウェー)/ステレオ、72’41”

 スウェーデン生まれのダーン・ステュッフェは、ゲーリー・カーのアシスタントを経て1985 年にオスロでソロデビューし、ノルウェーを本拠にキャリアを積み上げ、現在、オスロ・フィルハーモニー管弦楽団の首席奏者を務める世界的コントラバス奏者のひとり。
 「秘密の記憶」と題されたアルバムは、クルターグ、シェルシ、そしてマッティンソンをのぞくすべてのナンバーがコントラバス独奏のための作品で占められるなか、目を引くのがスウェーデンの作曲家ロルフ・マッティンソンのコントラバス協奏曲第1 番。
 ヴィルトゥオーゾ性の高い技巧を採り入れ、ステュッフェと彼の弾いている楽器、ガスパル・デ・サロ (1580 頃の制作) を念頭に置いて作曲されました。
 豊かな色彩、「協奏曲」の興奮、都会的な気分をもち、マッティンソンが管弦楽作家として国際的に知られるきかっけとなった一作と言われる作品です。
 コントラバスのソロ曲も、古風な趣の作品からヴィルトゥオーゾ性の高い作品まで、色とりどり。ノルウェーのトンメセン (1946-) の「抒情のデュエット」はコントラバスとヴァイオリンのためのオリジナル曲。ネアゴーのソナタ「秘密の声」 は、ヴィオラのために書かれた曲をヤコブ・クルベアがデュオのために編曲したものです。
 

Bach & Telemann: Concertos for Viola & Bassoon
PSC 1326
\2500→\2290
おっと過激なタイトル!
 「アーリーミュージック・コミュニティのオリジナル至上主義者たちよ、眉をひそめる心構えはできているか!」

・J.S.バッハ=
 ラーシュ・アネシュ・トムテル、マーティン・クースクマン編:
  ヴィオラ、弦楽と通奏低音のための協奏曲 変ホ長調
   (原曲:BWV169, 49, 1053)
・J.S.バッハ=トムテル、クースクマン編:
 ファゴット、弦楽と通奏低音のための協奏曲 ニ短調
  (原曲:BWV1059 の断片、BWV35)
・J.S.バッハ=トムテル、クースクマン編:
 ファゴット、ヴィオラ、弦楽と通奏低音のための協奏曲 ハ短調
  (原曲:BWV1060)
・テレマン:ヴィオラ、弦楽と通奏低音のための協奏曲 ト長調
・テレマン:
 ヴィオラ、ファゴット、弦楽と通奏低音のための協奏曲 ト長調
  (原曲:2つのヴィオラ、弦楽と通奏低音のための協奏曲)
ラーシュ・アネシュ・トムテル (Va)
マーティン・クースクマン (Fg)
1B1 室内管弦楽団
ヤン・ビョーランゲル (リーダー)
 ヴィオラの名手トムテル編曲・演奏を手掛けたバッハ、テレマンの協奏曲

  録音:2012 年1 月18 日-22 日ターナゲル教会 (ソラ、ノルウェー)/ステレオ、65’08”

 ノルウェーを代表する世界的ヴィオラ奏者、ラーシュ・アネシュ・トムテル(1959 年生まれ) と、ニューヨーク・タイムズをはじめとするメディアから称賛されているファゴット奏者、マーティン・クースクマン(1971 年エストニア生まれ)。意欲的で遊び心をもったふたりが企画したアルバムは、キャッチフレーズが「アーリーミュージック・コミュニティのオリジナル至上主義者たちよ、眉をひそめる心構えはできているか!」。
 かつてJ・S・バッハが、自身の作品やヴィヴァルディの協奏曲をソロ、2 台あるいは3 台のチェンバロのための協奏曲に改作したのにならい、そのバッハの作品を素材に用いて創ったヴィオラとファゴットのための協奏曲を3 曲、そしてテレマンの協奏曲を2 曲演奏しています。「バッハの協奏曲」の素材に選ばれたのは、チェンバロ協奏曲第2 番ホ長調 BWV1053、チェンバロ協奏曲第8 番ニ短調 BWV1059 ( 断片)、2 台のチェンバロのための協奏曲第1番ハ短調 BWV1060、そしてカンタータ3 曲、「心も魂も乱れはて」 BWV35、「われ希望をもちて歩み求めん」 BWV49 「神のみにぞわが心を捧げん」BWV169 のシンフォニアやオルガン・オブリガートです。
 オーケストラは、ヤン・ビョーランゲルがリーダーを務めるプログレッシヴな弦楽アンサンブル 1B1。ノルウェー第4 の都市、スタヴァンゲルが2008 年の「ヨーロッパ文化の首都」に選ばれた際、スタヴァンゲル大学で教える音楽家と最優秀の学生たち、スタンヴァンゲル交響楽団のメンバーによって創設され、本拠を置くホールの住所に因み命名されました。
 
Arne Nordheim: Complete Accordion Works
PSC 1328
\2500
アルネ・ヌールハイム (1931-2010):
 アコーディオンのための作品全集

  ・拍車 (1975) −アコーディオンと管弦楽のための協奏曲
  ・ディノサウロス (1971) − (アコーディオンとテープのための
  ・シグナル (1967) −
   アコーディオン、エレクトリックギターと打楽器のための
  ・閃光 (1986)−アコーディオンソロのための
フルーデ・ハルトリ (アコーディオン)
ノルウェー放送管弦楽団
クリスチャン・エッゲン (指揮)
ハンス=クリスチャン・ショス・ソーレンセン(打楽器)
ラウル・ビョーケンハイム (エレクトリックギター)
 ステレオ
 アルネ・ヌールハイム (1931-2010) はノルウェーのモダニズム音楽の旗手として活躍。オスロの王宮の一角にある「グロッテン」に住むというノルウェーの芸術家にとって最高の栄誉を与えられ、2010 年に没した時は、多くの人たちに惜しまれ、グリーグやセーヴェルーと同じようにノルウェー王国国葬で送られました。ヌールハイムのアコーディオンのための作品集。これらの作品は、1967 年の《シグナル》以下、有機的な音から電子楽器を思わせる響きまで、アコーディオンという楽器の音色と特性を活かし「芸術音楽」の楽器として定着させたデンマークのモーエンス・エレゴー (1935-1995) との共同作業により生まれました。
 そのヌールハイムの作品を、クラシカル・アコーディオンの新生面を切り開き、ECM レーベルをはじめとする録音でも知られるノルウェーのフルーデ・ハルトリ (1975-) が録音しました。
 《シグナル》には、ノルウェーの打楽器奏者ハンス=クリスチャン・ショス・ソーレンセン (1965-) と、スコーチ・トリオのリーダーを務め、ビッグバンドの UMO、現代音楽のアンサンブル、アヴァンティ!、タンペレ・フィルなど、ジャンルを越えた活動をしているフィンランドのジャズギタリスト、ラウル・ビョーケンハイム (1956-) が共演。《ディノサウロス》ではエレゴーが作成したテープ録音が使われています。

SUPRAPHON


SU 4116
\2000
アダム・プラチェトカ(B)
 ヘンデル:オラトリオ・アリア集

 ・オラトリオ「アレクサンダーの饗宴」HWV75
  (序曲/アリア:復讐だ!とティモテウスは叫ぶ)
 ・オラトリオ「メサイア」HWV56
  (レチタティーヴォ・アコンパニャート. そして万軍の主はこう言われる/
   アリア:しかし誰がたえられようか/
   レチタティーヴォ・アコンパニャート:見よ、あなたがたに神秘を告げよう/
   アリア:ラッパが鳴り響き)
  歌劇「エイシスとガラティア」HWV49
   (序曲/
    レチタティーヴォ・アコンパニャート:俺は怒り、溶け、燃え尽きる/
    アリア:おお、さくらんぼよりも赤く/
    レチタティーヴォ:愛する者よ、どこへ走り去るのだ?/
    アリア:美しい女に懇願するのは止そう)
 ・オラトリオ「マカベウスのユダ」HWV63
   (序曲/合唱:おお父よ、全能なる力よ/
    レチタティーヴォ・アコンパニャート:きらめくケルビムの間に/
    アリア:武器を執れ、戦士たちよ!/レチタティーヴォ:慰めよ /
    アリア:主よ悲しみを案じ / 合唱:倒れた敵/
    レチタティーヴォ:もう十分です!我々は天を去る/アリア:敬虔な心で/
    合唱:神に向かって歌え!/アリア:歓喜!おおユダ/ 合唱:ハレルヤ)
アダム・プラチェトカ(B)
カテルジーナ・クニェジコヴァー(S)
チェコ・アンサンブル・バロック・オーケストラ&
 合唱団(ピリオド楽器)
ロマン・ヴァーレク(指)
 ウィーンで注目のバリトン、アダム・プラチェトカ、ヘンデル・アリア集

 録音:2012 年8 月31 日-9 月2 日聖プロコップ教会、トシェビーチ、チェコ/70’47

 ウィーン国立歌劇場のソリスト、アダム・プラチェトカのソロ・デビュー盤。彼はプラハで学び、ドヴォルザーク国際声楽コンクールで1 位獲得。2010年からウィーン国立歌劇場で活躍しており、安定した低音が魅力で、モーツァルトとヘンデルの作品を得意としています。2011 年にはモーツァルトの「ドン・ジョヴァンニ」のタイトルロールを歌いウィーンの人々を魅了しました。今回のソロ・デビュー・アルバムは得意のヘンデルのオラトリオからのバス、バリトンのアリアを収録。たっぷりとした声量と伸びやかな歌声で、しっかりと聴かせてくれます。
 

SU 4121
\2000
ヴィレム・ ヴェヴェルカ(Ob)
 テレマン:無伴奏オーボエのための12の幻想曲
 ブリテン:オヴィディウスによる6つのメタモルフォーゼOp.49
ヴィレム・ ヴェヴェルカ(Ob)
 技巧派ヴィレム・ ヴェヴェルカ、無伴奏オーボエ作品集

 録音:2012 年9 月4,6,7 & 10 日アッシジ聖フランシス教会、聖アネシュカ修道院、プラハ/58’50

 今最も注目されているオーボエ奏者の一人ヴィレム・ヴェヴェルカのテレマンとブリテンの無伴奏アルバム。
1978 年プラハ生まれ。プラハ音楽院で学びフランス人オーボエ奏者ジャン=ルイ・カペツァリ氏に師事。2003 年日本で開催された国際オーボエ・コンクールで1 位を獲得。その後世界有数のオーケストラと共演しキャリアを積んできました。またクラウディオ・アバドにより設立された、優秀な若手音楽家で構成されたグスタフ・マーラー・ユーゲント管弦楽団の一員でもありました。
 テレマンの無伴奏は、オリジナル楽器はフルートのために作曲された作品。ヴィレム・ ヴェヴェルカ自身、「演奏家の役割の一つは新しい挑戦をすることだ」と言っているように、抜群の表現力と妙技をみせ、名作の鮮やかさが際立つ秀演を聴かせてくれます。またブリテンでは、オーボエの可能性を最大限活かし、卓越した技巧と躍動感溢れる演奏で聴く者を圧倒します。

TRANSART

TR 174
\2200→\1990
ネマニャ・ラドゥロヴィチ
ショパン:ノクターン 嬰ハ短調 (遺作)
カール・オーベルチュール:子守歌 op.299、ル・シルフィー*
チャイコフスキー:ポーリーヌのロマンス(「スペードの女王」より)
バルトーク:ルーマニア民族舞曲
 (ヴァイオリンとハープ/マリエル・ノルトマン編)
ラヴェル:ハバネラ形式による小品
マスネ:タイスの瞑想曲
マンゴレ:演奏会用エチュード*(ノルトマン編)
サン=サーンス:幻想曲 op.124 (ハープとヴァイオリンのための)
フォーレ:夢のあとに op.7-1(原曲:歌曲/ヴァイオリンとハープ版)
ネマニャ・ラドゥロヴィチ
 (ヴァイオリン/
  1843年ヴィヨーム製ヴァイオリン)
マリエル・ノルトマン
 (ハープ/ライオン&ヒリー)
 濃厚に甘く、輝かしく響く音色、一度聴いたら忘れられないヴァイオリニスト、ネマニャ・ラドゥロヴィチ、名曲ばかりを豪華に勢ぞろいした1枚!

 2011 年6 月20-23 日、ティトン寺院(パリ)* ハープ・ソロ

 一度聴いたら誰もが虜になってしまう、熱く甘い音色のラドゥロヴィチ、注目の最新盤。クラシックの名曲をハープの名手マリエル・ノルトマンとのデュオでたっぷり収録したぜいたくな1 枚です。ショパンの名曲などラドゥロヴィチの甘く濃厚な音色のために書かれたかと思うほど。タイスの瞑想曲は絶品。バルトークでのボルテージ全開の演奏など、ラドゥロヴィチの魅力が120% 味わえる1 枚です。
 ラドゥロヴィチは1985 年セルビア生まれ。15 歳でパリ国立高等音楽院に入学、P. フォンタナローザに師事、さらにメニューイン、アッカルドの指導を受けています。コンクールでも優勝多数。圧倒的な存在感で、来日公演も多数、日本でのファンも増えているといえるでしょう。マリエル・ノルトマンは、10 歳でリリー・ラスキーヌに出会って、ハープ奏者として生きることを決意。その後の活躍は国境を越え、日本のオーケストラでも客演奏者なども務めています。リリー・ラスキーヌ国際ハープコンクールの創設者でもあり、ハープ界のまさに大御所的存在です。彼女のソロによるマンゴレの演奏会用エチュードはもともとはギターのための曲ですが、ノルトマンの技術と音楽性の高さに圧倒される出来栄えです!

 東京交響楽団との共演
  *2012年11月10日(土)14:00開演 会場 東京オペラシティ コンサートホール
  *2012年11月11日(日)17:00開演 会場 新潟市民芸術文化会館 りゅーとぴあ
 【プログラム】
  J.S.バッハ:ヴァイオリン協奏曲 第1番 イ短調 BWV1041
  メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 ニ短調
  メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 作品64 他
  無伴奏の夕べ
  *2012年11月13日(火)19:00開演 会場 浜離宮朝日ホール
  ネマニャ・ラドゥロヴィチ 無伴奏ヴァイオリン・リサイタル
 【プログラム】
  J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1番 ト短調 BWV1001、パルティータ第2番 ニ短調 BWV 1004
  イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ イ短調 作品27-2、ニ短調 作品27-3「バラード」

TYXART


TXA 12016
\2500
ヤコブ・ダーヴィッド・ラッティンガー
 旅路——ドイツからフランスへ

 (1)C.F.アーベル:プレリュード・アルペッジャータ
 (2)マレ:サラバンド 
 テレマン:(3)アンダンテ (4)ヴィヴァーチェ
 (5)アーベル:アレグロ 
 ケ・デルヴロワ:(6)サラバンド (7)「移り気」—サラバンド
 (8)J-B.フォルクレ:シャコンヌ「モランジあるいはプリゼ」
 ドゥマシー:(9)プレリュード (10)アルマンド (11)クラント
 J.S.バッハ:(12)サラバンド (13)メヌエット (14)マレ:「戯れ」
ヤコブ・ダーヴィッド・ラッティンガー
 (ヴィオラ・ダ・ガンバ)
 オーストリアの若手実力派ラッティンガーが誘うドイツ&フランス・バロックのガンバ・ソナタ集

 録音:2012 年6 月、シュローベンハウゼン(ドイツ)/44’46”

 オーストリアが誇る若手屈指の実力派、ヤコブ・ダーヴィッド・ラッティンガーによる17-18 世紀のヴィオラ・ダ・ガンバのソナタ集。「旅路——ドイツからフランスへ」というアルバムのタイトル通り、ドイツとフランス、2 つの国の音楽家たちの作品を取り上げた意欲的なプログラムとなっています。チェロの台頭を目前に控えた17-18 世紀は、ヴィオラ・ダ・ガンバという楽器が最も洗練された時代。気品あふれる暖かな音色と6-7 本の弦から生み出される多彩な表現は多くの愛好家たちを魅了し、伴奏楽器としてだけでなく独奏楽器としても多くの作品が作られました。
 本アルバムでは、ドイツ圏からJ.S. バッハ、C.F. アーベル、テレマン、一方のフランス圏からマレ、フォルクレ、ケ・デルヴロワ、ドゥマシーらの作品を収録。比較的知名度の高い作曲家たちの作品だけでなく、ケ・デルヴロワやドゥマシーといった希少な選曲が含まれているところも本アルバムの魅力の一つといえましょう!国ごとに聴き比べるもよし、17 世紀と18 世紀それぞれに分けて聴き分けるもよし、あるいは丸ごと愉しむもよし。人の声にも似た、身体にじっくりと沁みわたるような独特の優しい音色をたっぷりと堪能できるアルバムに仕上がっています。ラッティンガーの演奏は溌剌とした音の立ち上がりが心地よく、全体的に活気あふれる前向きな音運びが非常に爽やか。とはいえ、旅の終わり、アルバム最後に収録されたマレの「戯れ」では一音一音を噛み締めるようなゆっくりとしたテンポ感での演奏が成されており、ラッティンガーの多彩な表現に魅入られます!

WAON RECORDS



WAONCD 220
\2300
極上のオルガン・デュオ「パイプオルガン連弾4 手の対話」
 (1)J.C.バッハ:ソナタ(デュエット) へ長調 Op.18 No.6
 (2)モーツァルト:アンダンテと5つの変奏曲 ト長調 KV 501
 (3)J.C.F. バッハ:4手のためのソナタ イ長調
 (4)ホミリウス:
  わが希望は神にあり、装いせよ、我が魂よ、
  キリストは死の縄目に繋がれたり
 (5)C.P.E.バッハ:ソナタ ヘ長調 Wq70/3, H84
 (6)モーツァルト:自動オルガンのための幻想曲 ヘ短調 KV608
 (7)ベートーヴェン:フルート時計のためのアダージョ WoO33/1
 (8)ヘッセ:オルガン4手のための幻想曲 ニ短調 Op.87
吉田愛
 [オルガン(プリモ)、(5)ソロ]
アレックス・ガイ
 [オルガン(セコンド)、(4)ソロ]
 世界的オルガニスト吉田愛とイタリアの名手アレックス・ガイが奏でる極上のオルガン・デュオ「パイプオルガン連弾4 手の対話」

 録音:2012 年5 月4-6 日、イタリア、フィエンメ渓谷【(1) - (3)ダイアーノ、サン・トマゾ教区教会、(4)(5)カヴァレーゼ、聖母被昇天教区教会、(6) - (8)プレダッツォ、サン・フィリッポ・エ・ジャコモ教区教会】/DDD

 世界的オルガニスト吉田愛とイタリアの名手アレックス・ガイがデュオを組んだ“Organ Duo” による「4 手の対話」と題されたアルバムが発売。吉田愛のデビュー・アルバム「バッハとイタリア」(WAONCD 170) はレコード芸術で特選盤となり注目されました。
 このアルバムは18 〜 19 世紀のドイツ、オーストリアで愛された連弾作品を集めたもので、曲の個性に合わせ3 つのオルガンを用いました。使用楽器はいずれも北イタリア・トレンティーノ州のフィエンメ渓谷にある教会のオルガンで透き通る響きが魅力です。さまざまなストップを駆使して豊かな音色を生みだすことのできるオルガンですが、連弾で弾くことによりその可能性は数倍にも膨れ、さらに豊かな響きを作り出してくれます。二人の息がぴったりと合った一糸乱れぬ演奏にも注目です。なお、ブックレットには教会内部の写真がおさめられております。

 吉田愛(オルガン)
 東京都出身。武蔵野音楽大学卒業後、渡独。ドイツ・リューベック音楽大学、同大学院に於いてディプロマ及びドイツ演奏家資格を最優秀にて取得。現在はイタリアを拠点にヨーロッパ各地、アメリカ、日本において幅広く活躍している。初のソロのCD「バッハとイタリア」(WAONCD 170) はレコード芸術誌特選盤に選ばれ注目された。
 アレックス・ガイ(オルガン)
 イタリア・ヴェネト州出身。ミラノ市立音楽院で古典奏法をロレンツォ・ギエルミに師事。ガエタノ・カッリード国際オルガンコンクールで第3 位など、数々の受賞歴をもつ。現在は北イタリア・ドロミテ山麓のアンドレア・ゼーニ・オルガン工房に於いてパイプの整音を中心にオルガン製作に携わり、パイプオルガンという楽器を探求し続けている。

WERGO

WER 6754
\2400→\2190
ナンカロウ:LATE and UNKNOWN〜プレイヤー・ピアノのための作品集
 (1)リゲティのために
 (2)ウルスラのための3つのカノン
 (3)プレイヤー・ピアノのための練習曲第18番、第2版
 (4)プレイヤー・ピアノのための練習曲第48番
 (5)数字の付けられていない練習曲(カノン3:4:5:6)
 (6)プレイヤー・ピアノのための練習曲第46番
 (7)プレイヤー・ピアノのための練習曲第45d番
 (8)プレイヤー・ピアノのための練習曲第47番
 ナンカロウが所有していたプレイヤー・ピアノで録音!ナンカロウの知られざる作品集!

 〔(5)=世界初録音/(1) - (3)、(7)=ナンカロウのプレイヤー・ピアノを用いての録音は初〕

 コンロン・ナンカロウ(1912-1997)。超難しい作品を書いて世に出したものの、満足できる演奏に出会うことができず、次第に機械ピアノ(プレイヤー・ピアノ)のために作曲するようになったというなんともヘンクツな作曲家。音の長さを計算して自らロールに穴をあけ(パンチング)、自動ピアノのための、人間にはほぼ演奏不可能とも思われるような複雑な作品を残しています(WERGO レーベルからは、生身の人間のピアノ・デュオによる演奏ディスクがいくつかリリースされています)。今回リリースされるのは、ナンカロウ自身が所有していた自動ピアノを用いての演奏。自動ピアノなのですが、その音楽は、ジャズ的要素あり、ケージ的要素あり、複雑なリズムが織り成す世界は実にカッコイイものばかり。世界初録音作品も含まれているという、注目盤の登場です!



 


WER 6747
(2CD)
特別価格\3200→\2990
フェルドマン(1926-1987):初期ピアノ作品集
 [disc1] (71'58")
  (1)休止〔2つの休止、休止3,4,5,6〕 (2)変奏曲
  (3)ピアノのための自然な作品 (4)拡張3
  (5)ピアノ・ピース1952 (6)ピアノのための3つのピース
  (7)ピアノ・ピース1955 (8)ピアノ・ピース1956
 [disc2] (58’34”)
  (1)last pieces (2)水平的な思考4
  (3)ピアノ・ピース(フィリップ・ガストンのために)
  (4)ピアノ・ピース1964 (5)ピアノ
ザビーネ・リープナー(ピアノ)
 静謐なフェルドマン・ワールドを堪能

 録音:2009 年1 月

 ジョン・ケージ、アール・ブラウンや、クリチャン・ヴォルフらとならんで、ニューヨーク楽派と称されるモートン・フェルドマン。フェルドマンの音楽でまず特徴に挙げられるのは、ミニマル音楽的構造(といってもライヒやグラスとは全く違う)、そして沈思的な音(しかし決して瞑想曲ではない)でしょうか。
 また、ここに収められた作品はすべて伝統的な記譜法で書かれていますが、拍子(拍節)の扱い方はまったくあたらしく、西洋音楽に特徴の周期的なアクセント(リズム)が感じられないものとなっています。フェルドマンの作品は、’’ lessness’’ ( 無いこと)、すなわち、何かを表現しようとしたり、何かを論理的に展開しようとはしていません。にもかかわらず、フェルドマンの作品は、非常に複雑で、演奏の際には、細部に至るまで細心の注意を払うことが要求されます。この2 枚のCDは、フェルドマンが30 年に渡って書いた作品の数々。フェルドマンは、生涯に渡ってピアノのために作曲していました。フェルドマンはピアノを愛しており、自身もよく演奏していました。ここに収められた作品全体を通して、フェルドマンという人間、およびその作品像が見えてきます。演奏するのはケージ作品なども手掛けるザビーネ・リープナー。フェルドマンならではの静謐な世界が広がります。

YSAYE RECORDS



YR 510
\2500→\2290
イザイ四重奏団
 ベートーヴェン:弦楽四重奏曲集

 (1)弦楽四重奏曲第3番ニ長調 Op18-3
 (2)弦楽四重奏曲第10番変ホ長調Op.74「ハープ」
 (3)弦楽四重奏曲第16番 Op.135
イザイ四重奏団
 〔ギヨーム・シュートル(Vn)
 リュク=マリー・アグエラ(Vn)
 ミゲル・ダ・シルヴァ(Va)
 ヨハン・マルコヴィッチ(Vc)〕
 イザイQ. が描くベートーヴェンの真の姿

 録音:2008 年(1)(2)3 月29-30 日 (3)4 月19-20 日オルセー美術館、 オーディトリウム/76’07

 2008 年に録音されたイザイQ. のベートーヴェン弦楽四重奏曲集。ベートーヴェンが最初に完成させた弦楽四重奏曲である第3 番は、古典的な作風で明るい雰囲気に溢れた曲。そして「ハープ」の名で親しまれている第10 番は、中期から後期への過渡期にあたり、小規模ながら伸び伸びとした楽想が味わい深い作品。最後の弦楽四重奏曲の作品135、最晩年の作品ですが颯爽とした音楽でありながらも、ベートーヴェンらしい深淵な部分も携えた魅力的な作品です。ベートーヴェンが描いた音楽を忠実に再現した濃密な表現は、イザイQ. の音楽性の高さを感じさせます。
 


YR 09
\2600→\2390
イザイ四重奏団
 (1)ブラ−ムス:弦楽四重奏第3番Op.67
 (2)シェ−ンベルク:浄夜 Op.4(弦楽六重奏版)
イザイ四重奏団
 〔ギヨーム・シュートル(Vn)
  リュク=マリー・アグエラ(Vn)
  ミゲル・ダ・シルヴァ(Va)
  ヨハン・マルコヴィッチ(Vc)〕
(2)イザベル・カリシウス( Va)
 ヴァレンティン・エルベン( Vc)
 イザイQ のシェ−ンベルク「浄夜」豊麗な響きと切れ味のあるアンサンブルは必聴

 録音:(1)2006 年3 月3日、(2)2011 年12 月19-20 日ル・マン(フランス)/59’18

 フランスの名門カルテット、イザイ四重奏団。確かな技巧とアンサンブルが求められるブラームス弦楽四重奏第3 番と、それぞれの強い個性がぶつかり合うシェーンベルクの「浄夜」を収録したアルバムが発売されます。ブラームスの成熟期に作曲された弦楽四重奏第3 番。古典的作風の作品を生き生きとした美しいアンサンブルで聴かせます。そしてシェーンベルクの「浄夜」では、アルバン・ベルク四重奏団で演奏していたヴィオラのイザベル・カリシウスとチェロのヴァレンティン・エルベンが加わりオリジナル弦楽六重奏版で収録。厚みと深みのある響きで、各楽器の鮮烈でスリリングな音色と響きを堪能できる演奏です。
イザイ四重奏団の伝統と挑戦の異なる一面を垣間見ることのできる1 枚です。
 


NS 10
\2200→\1990
エルメス弦楽四重奏団
 (1)ハイドン:弦楽四重奏曲Op.20第5番ヘ短調 Hob.III:35
 (2)ベートーヴェン:弦楽四重奏第12番変ホ長調Op.127
エルメス弦楽四重奏団
 オメール・ブシェーズ(Vn)
 エリーゼ・リュウ(Vn)
 ユン- シン・チャン(Va)
 アンソニー・コンドウ(Vc)
 ジュネーヴ国際コンクール優勝の若手実力派カルテット

 録音:2012 年6 月3-8 日ラ・ショー=ド= フォン音楽ホール(スイス)/59’09

 フランスの若手カルテット、エルメス弦楽四重奏団。2008 年に設立し、リヨン国立音楽院のゾルタン・トートと北浜玲子(ラヴェル弦楽四重奏団)のクラスで結成されたカルテットです。若手音楽家の登竜門2011 年ジュネーヴ国際音楽コンクールで優勝、クー・ド・クール・ブレゲ賞に輝いた実力派です。瑞々しいハイドン、そしてベートーヴェンの深遠な精神世界を見事描いています。





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