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第68号
マイナー・レーベル新譜(1)
2012.12.18〜2013.2.8


2L



2L 093SABD
(SACD HYBRID +
Pure Audio Blu-Ray)
\4000→\3690
もちろん超・高音質、ゴリゴリのチェロの音色がたまらない!
 シューベルト・コネクション

  シューベルト:弦楽四重奏曲第14番ニ短調D.810「死と乙女」
  グリーグ:弦楽四重奏曲ト短調Op.27
オスロ弦楽四重奏団
 オスロQによる「死と乙女」、2 Lならではの抜群のノルディック・サウンド

 録音:2012 年6 月ソフィエンベルグ教会、ノルウェー

 シューベルトは弦楽四重奏曲を15 曲残しており、その中で最も人気の高く名作と言われるのが第14 番の「死と乙女」でしょう。もちろん聴きどころは第2 楽章の歌曲「死と乙女」の動機が使われている部分。すべての楽章が短調で書かれ、当時のシューベルトの心境を表しているようですが、第2 楽章の長調への転調部分は極美。オスロQは、音楽のもつ深い情緒を感じさせつつ、緻密で気品あるアンサンブルを聴かせてくれます。
 グリーグには3 曲の弦楽四重奏曲がありましたが、1 曲は紛失、1 曲は未完(後にレントヘンにより補筆完成)ということで現在演奏される作品はこの弦楽四重奏曲作品27 のみとなっています。この作品はドビュッシーの弦楽四重奏曲に影響を与えたとされ、グリーグの精魂込めた生命力に溢れる作品です。自国の作曲家の魅力を十二分に伝えようという気迫に満ちた演奏で、北欧の抒情性を湛えたオスロQの表現力に圧倒されます。
 1991 年に結成されたオスロ弦楽四重奏団。高い芸術性とテクニック、そして柔軟性を兼ね備えたアンサンブルとしてノルウェー本国のみならず世界中で評価を得ています。
 高音質レーベルとして注目されている2L レーベルならではの優秀録音で、シューベルトでは精緻なアンサンブルを、グリーグでは空間の響きを意識して録られています。
 24bit/352.8kHz DXD 録音。5.1 DTS-HD MA (24bit/192kHz) と 2.0 LPCM (24bit/192kHz) の Pure Audio Bluray ディスクと SACD ハイブリッドディスク (5.1 surround/stereo) のセットです。Pure Audio Blu-ray ディスクには、インデックスを除き、映像は収録されていません。CDや DVD のプレーヤーでは再生できないので、Blu-ray プレーヤーもしくは Blu-ray 対応の PC で再生してください。




2L 086SABD
SACD hybrid +
Pure Audio Blu-ray
\4000
凱旋路〜ウィンドアンサンブルのためのフランス音楽
 ベルリオーズ:葬送と勝利の大交響曲作品15 (1840)
  【葬送行進曲/追悼の辞*/ 昇天】
 サン=サーンス:東洋と西洋作品25 (1869)
 デュカス:「ラ・ぺリ」のファンファーレ(1912)
 ミヨー:フランス組曲 作品248 (1945)
  【ノルマンディー/ ブルターニュ/イル・ド・フランス/
   アルザス=ロレーヌ/ プロヴァンス】
 トマジ:典礼用ファンファーレ(1947)
  【み告げ/ 福音**/ 黙示録( スケルツォ)/金曜日の行列】
 ウジェーヌ・ボザ(1905-1991):子供の序曲(1964)
ノルウェー軍音楽隊
オーレ・クリスチャン・ルード ( 指揮)
ポール・W・マグヌセン(Tb) * 
ヴィーダル・ノルドリ(Tb) **
 2L の真骨頂の録音! 美しく効果的に捉えたウィンドアンサンブルの斬新で新鮮な響き!

 録音:2011 年11 月、2012 年1 月 ヤール教会 (ベールム、ノルウェー) 制作: ヴォルフガング・プラッゲ 録音: モッテン・リンドベルグ/81’16

 ノルウェー王国に軍隊に所属する5 つのプロフェッショナルアンサンブルのひとつ、1818 年創設のノルウェー軍音楽隊 が新しいアルバムを録音しました。アルバムタイトル「凱旋路」は、フランスの首都パリの中心から西に向かう、「パリの歴史軸」あるいは「王の道」とも呼ばれる、歴史的建造物や記念碑の並ぶ直線道路。19 世紀と20 世紀のフランス音楽によるプログラムが組まれています。ベルリオーズが、1830 年の七月革命の10 周年記念式典のためフランス政府の委嘱を受けて作曲した「葬送と勝利の大交響曲」。曲名に示されるとおり「東と西の世界の対照」からインスピレーションを得たというサン=サーンスの作品。幻想的、神秘的なバレエ「ラ・ペリ」のために作曲され、コンサートピースとして単独で演奏されることの多いデュカスの「ファンファーレ」。ミヨーが、第二次世界大戦中のレジスタンス運動とフランスをドイツ軍の占領から解放した連合軍への敬意の印に作曲したという「フランス組曲」。4 曲から構成され、「音による絵画」ともみなされるトマジの「典礼用ファンファーレ」。フランスの童謡と民謡に基づくボザの「子供の序曲」。
 1791 年のフランス革命後、新しい時代を迎えたと言われるウィンドアンサンブル音楽の新鮮な発想と響きをもった曲が集められました。
 指揮者のオーレ・クリスチャン・ルードは、2006 年からノルウェー軍音楽隊の音楽監督を務めています。 このアルバムの録音セッションは、1961 年に建造された、自然木で組んだ急勾配の天井のもたらす音響効果が素晴らしい、ベールムのヤール教会で行われ、2L のスタッフの気に入りの録音場所のひとつです。
 24bit/352.8kHz の DXD 録音。5.1 DTS-HD MA (24bit/192kHz) と 2.0 LPCM (24bit/192kHz) の Pure Audio Bluray ディスクと SACD ハイブリッドディスク (5.1 surround/stereo) のセットです。Pure Audio Blu-ray ディスクには、インデックスを除き、映像は収録されていません。CD やDVD のプレーヤーでは再生できないので、Blu-ray プレーヤーもしくは Blu-ray 対応の PC で再生してください。




ACANTA



ACANTA 233483
\2100
ブラームス:
 ドイツ・レクイエムop.45
  (作曲者自身の編曲による4手ピアノ版)
ハンス=ペーター・ステンツル(Pf)
フォルカー・ステンツル(Pf)
 知る人ぞ知る、ブラームス自身による編曲版!4手のピアノのための「ドイツ・レクイエム」

 録音:2011 年10 月19 & 20 日

 ピアノ・デュオ界の第一線で活躍するハンス=ペーター&フォルカー・ステンツル兄弟が、ブラームスの「ドイツ・レクイエム」の4 手連弾版を収録した注目の新譜をリリース!1869 年、ライプツィヒで全曲初演を行った年にブラームス自身が手掛けた編曲版ですが、今なお殆ど取り上げられる機会に恵まれないだけに、ファン必聴のアルバムです。これまで知られざる多くの連弾作品を世に伝播し、ブラームスの作品にも造詣深いデュオだけに期待も高まります!
 「ドイツ・レクイエム」といえば、オーケストラと合唱が織りなすポリフォニックな響きが最大の魅力の一つ。ロンドン版として2 台ピアノと合唱、ソロ歌唱の編成のものも知られています。しかし、ここで繰り広げられている清澄なピアノの音色だけが作り上げるハーモニーには、オーケストラと合唱では決して生み出すことのできない、絶美の透明感と幽玄さがあります。原曲の大編成ではぼやけてしまうコーラス・ラインの輪郭がくっきりと響き渡るのもピアノならでは!一つ一つ丁寧に展開されていくハーモニーの運びに、ブラームスが作品に込めたポリフォニックな響きの魅力がさらに際立って感じられます。20 年以上にわたってアンサンブルを組んでいるステンツル兄弟の息の合ったアンサンブルはさすがの一言。「ドイツ・レクイエム」が持つ新たな魅力に気付かせてくれる注目の1 枚に仕上がっています!
 
ACANTA 233484
\2500
フラウタンド・ケルン(リコーダー・コンソート)
 (1)P.ローズ:トール・P
 (2)K.ワイル:『ハッピーエンド』より「スラバヤ・ジョニー」
 (3)J.ロキタ:バルカノロジー 
 (4)ワイル:海賊ジェニー
 ドビュッシー:「子供の領分」より
  (5)小さな羊飼 (6)ゴリウォッグのケークウォーク
  (7)ジャンボの子守歌 (8)人形のセレナード
  (9)ワイル:ユーカリ(タンゴ・ハバネラ)
 A.マウラー:「ルース」より 
  (10)喜び (11)ケント (12)タンゴ
 (13)廣瀬量平:イディル I
 (14)D.ギルスピー:チュニジアの夜
フラウタンド・ケルン
 (リコーダー・コンソート)
ティルマン・シュミット(Cb)
トルステン・ミュラー(Perc.)
アルブレヒト・マウラー(Vn &ゴシック・フィドル)
 白眉の実力派集団、フラウタンド・ケルンが魅せる!クラシック&ジャズにまたがるリコーダーの魅力

 フラウタンド・ケルンは1990 年に結成されたリコーダー・コンソート。ドイツの女性リコーダー奏者4 人からなる団体で、リコーダー・コンソートの草分け的存在ともいえる名門ブリュッヘン・コンソートに引き続く実力派として世界的に活躍しています。バロックや古典作品にとどまらず、現代音楽やパーカッションを取り入れた独創的な演奏活動のスタイルでも注目を集めている当団。
 本アルバムも、ドビュッシーやマーラーといったクラシック・ジャンルと、ワイルやギルスピーなどのジャズ・ジャンルの作品をコンピレーションした興味深いプログラム構成となっています。クラシックからは、ドビュッシーのピアノ組曲「子供の領分」や『三文オペラ』などの劇作品で一世を風靡したK. ワイルの歌曲を、そしてジャズからは屈指の名手ギルスピーの代表作「チュニジアの夜」を収録。マウラーの「ルース」は古楽を思い起こさせる素朴なハーモニーと、現代音楽を思わせる複雑なリズムの掛け合いが魅力の作品。ヴァイオリンは作曲者のマウラー自身が担当しています。驚くほど粒のたった発音、複雑なリズムにおいても崩れることのないアンサンブルは見事。パーカッションや弦楽器と共に、多彩な曲調を万華鏡のごとき音色の変化で魅せてくれます。古楽のレパートリーでは決して知ることのできない、既存のリコーダーの表現の可能性を見せてくれる、衝撃のアルバムといえましょう!

ACCENT



ACC 24278
\2500→\2290
仰天!各パート1人、初めて聴くような斬新さ。
 スホーンデルヴィルトとクリストフォリ・アンサンブル
  モーツァルト第2弾!

モーツァルト:
 ピアノ協奏曲
  第18番変ロ長調K456
  第19番ヘ長調K459
アルテュール・スホーンデルヴィルト
 (フォルテピアノ:
  アントン・ワルター、ウィーン1782年モデル、指揮)
クリストフォリ・アンサンブル
 【ルイージ・デ・フィリッピ(Vn I)
 カルロ・レポーレ(Vn II)
  アンフィサ・カリニナ(Va)
  ヤーネ・オルダム(Va)
  チャールズ・ツェブレイ(Fl)
  アンナ・スター(Ob)
  マリオ・トッパー(Ob)
  ジョセリン・ウィレム(Hrn)
  ジル・ランバッハ(Hrn)
  ジョエル・ラエンズ(Tp)
  アメリ・ピアロー(Tp)
  フィリップ・タール(Timp)
  フローラ・パダル(Fg)
  ゾエ・マシュー(Fg)
  フランソワ・ミシェル(Vc)
  シラールト・ケレイ(Cb)】
 異才スホーンデルヴィルトによるモーツァルト紛失パートを再現し当時の響きを追求

 録音:2012 年5 月14-17日アル=ケ=スナン王立製塩所、フランス/58’29

 オランダのフォルテピアノ奏者、アルテュール・スホーンデルヴィルトによるモーツァルト、ピアノ協奏曲シリーズ第2 弾。前作と同様にオケは極端に小規模な各パート1 人の編成とし、従来の演奏とは一線を画した斬新なアプローチで聴かせます。スホーンデルヴィルトが用いているフォルテピアノは1782 年製アントン・ワルターのレプリカで、軽快なタッチのチェンバロのような銀色の音色が魅力です。
 第19 番の協奏曲では、紛失したティンパニとトランペットのパートを再現し、当時の華やかさが蘇ります。そして第18 番では緻密で親密な美しい演奏を披露しています。





ACC 24265
\2500→¥2290
 スホーンデルヴィルトとクリストフォリ・アンサンブル
モーツァルト:
 (1)ピアノ協奏曲第20番ニ短調K466
 (2)同21番ハ長調K467
アルテュール・スホーンデルヴィルト
 (フォルテピアノ、指揮)
クリストフォリ・アンサンブル
DDD、57’45”

 ベートーヴェンの「皇帝」で衝撃を与えたフォルテピアノのスホーンデルヴィルトとクリストフォリ・アンサンブルが、モーツァルトに挑戦しました。
 今回もオーケストラは各パート1奏者!しかし物凄い迫力で独奏に全くひけをとらぬどころか、聴く者を終始圧倒します。
 スホーンデルヴィルトの独奏も変幻自在、1782 年製アントン・ヴァルターのレプリカによるフォルテピアノはチェンバロを思わす銀色の音色が魅力です。もともとドラマティックな20 番協奏曲ながら、過去に類のない強烈さで迫ります。



 
ACC 24276
\2500→\2290
アンフィオン管楽八重奏団
 プレイエル:管楽のためのパルティータ

  パルティータ変ホ長調、エコセーズ(アダージョ)、
  パルティータ変ロ長調、七重奏ハ短調、
  パルティータ変ホ長調
アンフィオン管楽八重奏団
 管楽名人集団アンフィオンによるプレイエル

 録音:2012 年1 月/68’25

 管楽アンサンブルの絶頂期は1780 年から1800 年頃までの比較的短い期間で、ウィーンを中心としたヨーローッパ宮廷楽団のために書かれたもの。作品の多くは八重奏で聴衆の愉しみのため屋外で演奏されることがほとんどでした。そうした聴衆から常に新しい作品を求められ、多作家であったプレイエルはその要求に応えるかたちで多くの作品を残しています。
 名人集団アンフィオン管楽八重奏団が、プレイエルの愉悦に満ちたこれらの作品を世界初録音し、その魅力を存分に聴かせてくれています。


ACC 24247
\2500→\2290
アントン・シュテック(Vn)
 ベルンハルト・モーリック:

  (1)ヴァイオリン協奏曲第3番ニ短調Op.10
  (2)ヴァイオリン協奏曲第6番ホ短調Op.30
アントン・シュテック(Vn)
クリストフ・シュペリング(指)
ラルパ・フェスタンテ
 名のみ高かったモーリックの協奏曲がピリオド楽器演奏で待望の登場。

 DDD

 ベルンハルト・モーリック(1802-1869) はドイツのヴァイオリニストで作曲家。シュポーアの弟子でヴィルトゥオーゾとして活躍しました。ヴァイオリン協奏曲を6曲残していますが今日聴く機会がなく、待望の録音登場となります。ベルリオーズと同世代ですが、作風は師シュポーア風の古典派寄りで、すっきり爽やか。自身が名手だったこともあり、非常に技巧的な作品となっています。独奏のシュテックはコンチェルト・ケルンのコンサートマスターを務め、さらにピリオド楽器によるシュバンツィSQ のメンバーとしてラ・フォルジュルネ音楽祭でも来日した実力派。今回も古楽器を用い、バックにも古楽器合奏団ラルパ・フェスタンテを配し、この忘れられた宝石を蘇らせています。



アントン・シュテックを知る旧譜2タイトル

LUDI MUSICI
LM 001
(2SACD HYBRID)
\3400→¥2990
モーツァルト:
 ヴァイオリン・ソナタ第25番 ト長調K.301
 ヴァイオリン・ソナタ第26番 変ホ長調K.302
 ヴァイオリン・ソナタ第27番 ハ長調K.303
 ヴァイオリン・ソナタ第28番 ホ短調K.304
 ヴァイオリン・ソナタ第29番 イ長調K.305
 ヴァイオリン・ソナタ第30番 ニ長調K.306
アントン・シュテック(Vn)
マリエケ・スパーンス(タンジェント・ピアノ)
タンジェント・ピアノを使用したモーツァルトのヴァイオリン・ソナタ集

録音:2006 年1 月30 日-2 月2 日 ケルン、ドイツ放送・ゼンデザール/SACD1 : 74’28、SACD2 : 62’15

モーツァルトが1778 年パリで作った6 曲のヴァイオリン・ソナタ集。このソナタは正確には「ヴァイオリン伴奏付きのクラヴィーア・ソナタ」とされていることから分かるように、当時ヴァイオリンがピアノを補足する伴奏的存在でありました。しかしこのモーツァルトのソナタは、ヴァイオリン・パートは単なるオブリガード的な扱いに終わらずに、ピアノとほぼ対等に扱われています。
タンジェント・ピアノを演奏するマリエケ・スパーンス1972 年、アムステルダム生まれ。グスタフ・レオンハルトに学び、ジョス・ファン・インマゼールのマスター・クラスなどに参加。
タンジェント・ピアノとはタンジェントという木片で弦を突き上げて音を出すタイプの鍵盤楽器。チェンバロからピアノへの過渡期にあたります。このアルバムでは1788 年ウィーン製のタンジェント・ピアノを使用しています。バロック・ヴァイオリンのアントン・シュテックは1658 年製のヤコブ・シュタイナーを使用。モーツァルトが想定していた響きを感じることのできるアルバムです。80 ページのカラーのブックレットが付いた豪華装丁。
A. Vivaldi-Vivaldi: Concerti Per Violino,  Vol. 2 - Di Sfida
NAIVE
OP 30427
\2300→¥1990
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集第2集
 協奏曲RV 232ニ長調、RV 264ホ長調、RV 325ト短調、
 RV353イ長調、RV243 ニ長調「senza cantin」、RV 368変ロ長調
アントン・シュテック(Vn)
モード・アンティコ、
フェデリコ・マリア・サルデッリ
 流浪の名人、コンチェルト・ケルンのメンバーであり、ドイツのトロッシンゲンにある音楽院で後進の指導にもあたっている、アントン・シュテック。シュテックは、インタビューで、「鬼才パガニーニの先駆者は、ロカテッリ(1695-1764)であったと考えていた。しかし、ロカテッリにはヴィヴァルディというものすごいライバルがいた、ということを痛感させられたレコーディングとなりました」と語っているように、超絶技巧の嵐に息つく暇もない!高度なテクニックと知力とを兼ね備えたシュテックによる演奏は、音符ひとつひとつが溌剌としていて踊っているかのよう。デュナーミクの対比、ふとした瞬間に翳るニュアンス、どの曲もどの小節どの音も、驚きと喜びに満ちている。
 一度聴いたらやめられない刺激的な一枚。



ACC 24273
\2500→\2290
17世紀イタリアのギター・ソング集
 G.ステファーニ:
  Amante felice/Alma mia/
  O voi ch’intorno al lagrimoso canto/Partenza
 G.カプスベルガー:Rosa Bianca/Felici gl’animi
 G.P.フォスカリーニ:Aria di Fiorenza sopra C/ハ調のシャコンヌ/
 M.アルディジャッティ・デ・チェゼーナ:Deh volgetemi il guardo
 F.コラッディ:Odi Euterpe
 F.コルベッタ:イ調のパッサカリア/変ロ調のパッサカリア
 モンテサルド:Anima dove sei/La Grave
 T.メルラ:Quando io volsi l’altra sera
 G.サンス:ニ調のパッサカリア
ラケル・アンドゥエサ(S)
テレーザ・ドロウヒー(S)
ピエール・ピツル(ギター&指揮)
プリヴァーテ・ムジケ
 古楽器とソプラノのハーモニーが絶品!17 世紀イタリア、ギター・ソング集

 録音:2012 年1 月12-15 日、聖ペルテン(オーストリア)/58’24”

 ピエール・ピツル率いるプリヴァーテ・ムジケが、17 世紀イタリアのギター・ソングを集めたアルバムをリリース。17 世紀イタリアのギター作品集(ACC24239)に引き続き、今回もバロック初期のギター作品に焦点を当てたプログラムとなります。
 ルネサンスの響きも残した素朴な旋律の数々を美しく歌い上げるのは、ムダーラのビウエラ曲集(ACC 24210)でも共演したスペインの歌姫、ラケル・アンドゥエサ。ルネサンス歌曲も得意とする彼女の柔和な歌声は、初期バロックの歌曲にはまさに適役! 二重唱では、若手ソプラニストのドロウヒーがアンドゥエサの歌声に花を添え、ギター、テオルボ、ヴィオローネ、パーカッションといった古楽器の伴奏と共に典雅なアンサンブルを組み上げています。本アルバムでは、歌曲に加えて、コルベッタやサンスなどの器楽作品も収録。ギターならではの清澄な響きと独特のリズム感に聴き入ります。いずれもイタリア・バロック盛期のギター作品へと大きな影響を残す、初期の名士たちによる珠玉の作品ばかり。ルネサンス歌曲、初期バロック歌曲が好きな方はもちろんのこと、ヴィヴァルディのギター協奏曲などがお好きな方にもぜひとも聴いていただきたいアルバムです!


前回のアルバム

ACC 24239
\2500→\2290
17世紀イタリアのギター音楽作品集
 フランチェスコ・コルベッタ(c1615-1681):
  Balletto fatto nella Bariera sopra la Sala di Bologna, Sua Corrente,
  Corrente, Preludio, Allemanda, Corrente, Sarabanda I & II, Folia, Sinfonia,
  Caprice de Chacone
 ジョヴァンニ・パオロ・フォスカリーニ(?-c1650):Ciacona, Corrente, Passacaglia
 ガスパル・サンス(1640-1710):
  Sarabanda, Tarantella, Paradetas, Matachin, Canarios
 カルロ・カルヴィ:Canario, Espanoletta
 ドメニコ・ペッレグリー二:Corrente, Brando
 ジョヴァンニ・バチスタ・グラナータ(1620?-1687?):
  Tocatta, Allemanda, Passacaglia
 フェルディアンド・ヴァルダンブリーニ(1623-c 1690): Capona
 ニコラ・マッティス:Preludio, Aria I & II
プリヴァーテ・ムジケ
ピエール・ピツル(G& 指)
名人ピエール・ピツルによる17世紀イタリアのギター音楽

録音:2010 年11 月18-20 日ヴュルツブルク宮殿、聖ペルテン、オーストリア/59’04

1998 年に設立されたピエール・ピツル率いるヴィオール・コンソート、プリヴァーテ・ムジケ。ギターやリュートなどの撥弦楽器を用いたアンサンブルも得意とします。このアルバムでは17 世紀イタリアの多彩なギター作品を取り上げています。フランチェスコ・コルベッタは当時最高のギター奏者として活躍していました。若き日のルイ14 世のギター教師を務めたこともあり、ロンドンでも王をはじめ貴族たちを教授していました。作品は自身も名手であったため、高度で洗練された技巧が見られ、バロック期のギター作品として重要な位置を示しています。


ACTES SUD


Dusapin: Etudes Nos. 1-7 for solo piano
ASM 08
(CD+Photo Book)
\2700→\2490
ヴァネッサ・ワーグナー(P)
 パスカル・デュサパン(1955-):
  ピアノのためのエチュード(全7曲)
ヴァネッサ・ワーグナー(P)
 音楽作品と写真で紐解く「光の彫刻家」芸術家デュサパン

 録音:2012 年5 月2,3 日聖マルタン教会、アルル、フランス/写真:パスカル・デュサパン/テキスト:ミシェル・オンフレ/51’00

 クセナキスが認めた現代フランス作曲家パスカル・デュサパン。このアルバムは、鬼才ピアニスト、イアン・ペイスの協力によって誕生したピアノのためのエチュードを、フランスの実力派ピアニスト、ヴァネッサ・ワーグナーによる演奏で収録しています。ピアノのためのエチュードは均整のとれたフォルム、美しく明快で流れるような曲調の作品。またこのアルバムには、パリ、ニューヨーク、東京、ベルリンなど世界の主要都市の風景をデュサパン自らが撮った写真が収められています。彼の音楽作品と写真の製作過程の共通点を探るためCD フォトブックの形式で発売されました。
 フランスの哲学者ミシェル・オンフレ氏が解説を書いており以下のように述べています。「デュサパンは光の彫刻家である。彼が作曲するとき、時間を彫刻しているようなものだ。世界各地の写真を撮るとき、そのフレームに適合させるように風景を固定させるのである。」


ヴァネッサ・ワーグナー、旧譜
Vanessa Wagner - Variations
AMBROISIE
AM 134
\2600→¥2390
(1)ハイドン(1732-1809):変奏曲ヘ短調Hob.XVII: 6
(2)ラフマニノフ(1873 -1943):コレッリの主題による変奏曲op.42
(3)ベリオ(1925-2003):5つの変奏曲
(4)ラモー(1683-1764):ガヴォットと6つの変奏
(5)ブラームス(1833-1897):シューマンの主題による変奏曲op.9
ヴァネッサ・ワーグナー(ピアノ)
 1973年フランスの古都レンヌに生まれた美貌のピアニスト、ヴァネッサ・ワーグナー。
 一つ一つの曲に込められた様々なエッセンスを浮きあがらせる鋭い感性、そして確かなタッチで、様々な時代の音楽を自分の言葉で表現できる彼女は、ヨーロッパを中心に、ラ・ロック・ダンテロン音楽祭などで活躍している。
 今回のテーマは「変奏曲」。様々な時代の作曲家による作品も、「変奏曲」というくくりで見れば、演奏者の創造性やオリジナリティが問われるのはすべて同じ。彼女は、作曲者の創造性を借りながら、自らをも変幻自在に姿を変え、ミステリアスに私たちを魅了する。
 最後のブラームスは、ブラームス、シューマン、そしてクララ・シューマンの3人のそれぞれの思いがひしひしと感じられる、思わず涙の名演!!


ALBA



ABCD 352
\2200→\1990
ウーノ・クラミ(1900-1961):
 ピアノ、ピアノとヴァイオリンのための作品集〜風景

  ロンド ヘ短調 作品1(1917)(ピアノのための)
  メロディ イ長調 作品3-1(1916)(ピアノのための)
  葬送行進曲 ハ短調 作品8(1916)(ピアノのための)
  バラード「森の精」ニ短調 作品10-4 (1916)(ピアノのための)
  田園詩 変イ長調(1919)(ピアノのための)
  ヴァイオリン・ソナタ ハ短調(1920)
  前奏曲第3 番「カプリース風ワルツ」(1921)(ピアノのための)
  舟歌 作品5(1924)(ピアノのための)
  格言(1926)(ピアノのための)
  ヘルシンキ行進曲(1934)(ピアノのための)
  ユモレスク 作品36-1 (1945-46)(ヴァイオリンとピアノのための)
  悲しい歌作品36-2 (1945-46)(ヴァイオリンとピアノのための)
  歌(1952)(ヴァイオリンとピアノのための)
  小組曲(1957)(ピアノのための)
エサ・ユロネン(P)
シルック・マンテレ(Vn)
 繊細で色彩豊かなウーノ・クラミのピアノ作品集

 52’17

 ウーノ・クラミは1900 年の生まれ。1924 年から1925 年にかけてパリに学び、フィンランド・モダニズムの作曲家として20 世紀前期のフィンランド音楽を彩りました。彼の主要な作品のほとんどは管弦楽曲が占め、ピアノ独奏のための作品はこのアルバムで演奏されている作品がほぼすべて、室内楽のための作品も少なく、1915 年から学びはじめたヘルシンキ音楽院時代の弦楽四重奏曲(1916) とピアノ三重奏曲(1917)、1920 年代に音楽院のマチネーコンサートのために作曲したヴィオラソナタ(1920) やピアノ五重奏曲(1923) など数曲と、1940 年代以降に作曲された小品が数えるくらい。
 このアルバムでは、ヴァイオリンとピアノのための作品が4 曲、ヴィオラソナタと同じ年に作曲された、〈アレグロ・モデラート〉と〈アンダンテ・モルト〉の2 楽章から成るソナタ、交響曲第2 番の後の〈ユモレスク〉と〈悲しい歌〉、1952 年の「歌」が演奏されています。ピアノのための「舟歌」をのぞきすべて世界初録音です。ピアニストのエサ・ユロネンは、1995 年にシベリウス・アカデミーのピアノ科を卒業、現在はコトカに住み、音楽学校のピアニスト、教会音楽家として活動しています。ヴァイオリンのシルック・マンテレもコトカを中心に演奏活動を行う音楽家です。アルバムのタイトルは、「小組曲」の第2 曲〈アンダンティーノ〉の曲名〈風景 (Maisema)〉からとられました。


ALIA VOX


JS Bach: Mass in B minor, BWV232
AVDVD 9896
(2DVD[PAL]+
2SACD HYBRID+
200p booklet)
\5000→\4590
ジョルディ・サヴァール(指)
【1DVD & 2SACD】
 J.S.バッハ:ロ短調ミサBWV232

【1DVD】
 ドキュメンタリー:
  「ジョルディ・サヴァール・フォンフロワ」〜
   ロ短調ミサのリハーサル風景(仏語のみ)
ジョルディ・サヴァール(指)
ラ・カペラ・レイアル・デ・カタルーニャ
コンセール・デ・ナシオン
セリーナ・シェーン(S)
イェツァベル・アリアス・フェルナンデス(S)
パスカル・ベルタン(A)
櫻田 亮(T)
ステファン・マクラウド(B)
 サヴァール「ロ短調」ついに録音!渾身のライヴ演奏を映像と音で堪能!

 録音:2011 年7 月19 日(ライヴ)フォンフロワ修道院

 1145 年に建てられたフランス南西部にあるフォンフロワ修道院で毎年行われている古楽音楽祭フォンフロワ・フェスティヴァル。ジョルディ・サヴァールが企画したコンサートが催されています。このディスクは、第6 回音楽祭が行われた2011 年7 月19 日の演奏で、J.S. バッハの集大成であり最高傑作の「ロ短調ミサ」。商品形態は、演奏会の模様が収録されたDVD(5.1ch)とサヴァールが楽曲を構築していく様子を見ることのできるリハーサルDVD( 両方共PAL 方式)、演奏会の音源をマルチチャンネルで収録したSACD Hybrid 盤、そして写真や画像がふんだんに盛り込まれた200 ページのブックレットという大変豪華な仕様となっています。
 演奏はアンサンブルの美しさ、質の高い合唱、躍動的な通奏低音、フォンフロワ修道院の豊かな残響が心地よく、サヴァール渾身の「ロ短調」となっています。
 ジョルディ・サヴァールはここで新しい試みに挑戦しています。プロテスタントであったバッハが汎宗教的精神でカトリック様式に従ってラテン語のミサを書き、普遍的な音楽性で今なお人々を魅了する偉大な作品の歴史的変遷を解明しようとしています。
 伝統と歴史的背景に考慮して、演奏に必要な手法の分析と解釈をし、スコアに基づき声楽と楽器のラインアップを決定しています。まず、27 人の世界各地の若手実力派の音楽家を演奏メンバーに迎え、重唱や合唱に参加するだけではなく、彼らはソロ・アリアも担当しています。また、バッハの美学に基づいて、ピリオド楽器のアンサンブルは12 の管楽器、13 の弦楽器と通奏低音の形式をとっています。





AVSA 9895
(6SACD HYBRID)
\6000→\5490
豊富な図版が入った620 ページの本と6 枚のハイブリッドSACD
 「エラスムス〜痴愚神礼讃」

ジョルディ・サヴァール(指、Gamb)
ルイーズ・モーティ(語り:痴愚神)
マルク・モヨン(語り:エラスムス)
ルネ・ゾッソ
 (語り:ルター、モア、マキャベリ、ツヴァイク)
ラ・カペッリャ・レイアル・デ・カタルーニャ
エスペリオンXXI、
エスペリオンXX、他

 今回のブックCDはエラスムス、「痴愚神礼讃」と彼の人生の2本立て!!

 DSD MULTI/ STEREO、78’49”+69’36”+ 77’31”+77’13”+ 65’47”+72’06”

 今回のブックCD は、「ヒューマニストの王者」、エラスムス(1466-1536)の著作「痴愚神礼讃」と彼の生涯にスポットをあてたもの。豊富な図版が入った620 ページの本と6 枚のハイブリッドSACD で構成されています。
 多くの重要な著作をものしたエラスムスは、教会の不正に対し批判的であったため、改革者と呼ばれていましたが、反面、ルターなどとは一線を画し、教皇の権威を認め続けていました。そのため、彼の取った中庸を重んずるアプローチは、当時のカトリック、プロテスタント両陣営を失望させ、怒らせさえしたのですが、現在においては、宗教改革という時代背景に抗して生きた、彼の中庸を重んじた生涯は、良識と寛容のモデルとして再評価され始めています。
 演奏はいつもながら素晴らしいもので、CD1 は「痴愚神礼讃」から抜粋した朗読、既録音の2つのアルバム「ラ・フォリア(1490 − 1701)」と「その他のフォリア(1500 − 1750)」から抜粋した曲、及び新録音の曲で構成。CD2 とCD3 は同時代の音楽(既録音、及び新録音)と同時代のエラスムスに関わる様々な文章の朗読で構成されています。CD4 からCD6 は、CD1 からCD3 の朗読を取り除き、それぞれの曲の全曲録音を、CD 毎、ほぼ同じ順番で収録したものです。
 AVSA9874「ボルジア(ボルハ)一族〜ルネサンス期の教会と権力」やAVSA98569「東洋への道/フランシスコ・ザビエル(1506 − 1553)」と一部重なる時期や内容もあり、多角的な聴き方や読み方ができるようになっています。

ALTUS



ALT 252
\2600→\2390
寺下真理子(ヴァイオリン)CDデビュー!!
 R.シュトラウス:ヴァイオリン・ソナタ
 イザイ:子供の夢
 ブラームス:スケルツォ
 クライスラー:プニャーニの様式によるテンポ・ディ・メヌエット
 エルガー:愛の挨拶
 マスネ:タイスの瞑想曲
寺下真理子(ヴァイオリン)
鈴木慎崇(ピアノ)
 期待の大型新人、麗しきヴァイオリニスト寺下真理子、得意のレパートリーでついにCDデビュー!!

 録音:2012 年6 月、つくばノバホール/DDD

 ベルギーで研鑽を積み、人気・実力ともに今、最も期待されている麗しきヴァイオリニスト寺下真理子が遂にCD デビュー!そのプログラムは大曲R. シュトラウスのヴァイオリン・ソナタをメインに名曲イザイの子供の夢などの珠玉の小品を合わせたリサイタル形式となっております。繊細で透き通った音色が魅力で全体を通し彼女の持ち味が発揮されています。今後の活躍が期待されるヴァイオリニストです!

 寺下真理子( ヴァイオリン)
 和歌山市出身。5 歳よりヴァイオリンを始める。東京芸術大学音楽学部附属音楽高等学校を経て、同大学器楽科ヴァイオリン専攻、ブリュッセル王立音楽院修士課程卒業。93 年、第1回五嶋みどりレクチャーコンサートに出演。96 年、第50 回全日本学生音楽コンクール中学生の部、大阪大会第2 位受賞。
 第8 回および第10 回、和歌山音楽コンクール第1位、市長賞、県知事賞受賞。97 年、第2回宮崎国際音楽祭にて、故アイザック・スターン氏の公開レッスンを受講。2002 年、五嶋みどりデビュー20 周年記念コンサートに出演。大阪NHK ホールにて五嶋みどり、及川浩治の両氏と共演。2004 年には第2 回東京音楽コンクール弦楽器部門第2 位( ヴァイオリン最高位) 受賞し注目を集めた。東京文化会館主催の「モーニングコンサート」「フレッシュ名曲コンサート」等様々なコンサートに出演。ソリストとして、東京フィルハーモニー交響楽団、大阪フィルハーモニー交響楽団、関西フィルハーモニー管弦楽団等と共演。小澤征爾主宰のサイトウキネン室内楽勉強会、別府アルゲリッチ音楽祭に参加。また、カルテット、ピアノトリオなど、室内楽の分野にも精力的に取り組んでいる。08 年には東京文化会館にてデビューリサイタルを開催し、好評を博す。これまでに、堀米ゆず子、岡山潔、大谷康子、漆原啓子、田井美千代の各氏に師事。


ALT 251
\2600→\2390
井上喜惟(指揮)
 ジャパン・シンフォニア・シリーズ 第6弾

  ラフマニノフ:交響曲第2番 ホ短調 Op.27
井上喜惟(指揮)
ジャパン・シンフォニア
 ラフマニノフの傑作、交響曲第2 番の決定盤登場!

 録音:2012 年4 月28 日、第一生命ホール、ライヴ録音/DDD

 非常に丁寧な音楽作りで美しい響きに定評のある井上喜惟率いるジャパン・シンフォニア。シリーズ第6弾はラフマニノフの傑作、交響曲第2番ホ短調です。
 「オーケストラは巨大な室内楽」をモットーにしている当オーケストラだからこその演奏で、弦楽器の鳴らし方の美しさはもちろんのこと、弦楽器と溶け合うようで煌めくような管楽器の響きに感動せずにはいられません。指揮の井上喜惟をはじめ長い年月欧州で研鑽を積み演奏活動してきたプレーヤーだからこその本場仕込みの演奏を聴かせてくれます。同曲の決定的名盤登場と言えましょう!ALTUS レーベルの斎藤啓介氏による純粋録音、自信作です!
 


ALT 250
\2600→\2390
井上喜惟(指揮)
 ジャパン・シンフォニア・シリーズ 第5弾

  シューベルト:交響曲第7番 ロ短調 D.759「未完成」
  シベリウス:交響曲第5番 変ホ長調 Op.82
   同:悲しきワルツ Op.44-1(アンコール)
井上喜惟(指揮)
ジャパン・シンフォニア
 「オーケストラは巨大な室内楽」というポリシーが反映された井上喜惟の美しすぎる未完成交響曲!

 録音:2011 年11 月20 日、第一生命ホール、ライヴ録音/DDD

 「オーケストラは巨大な室内楽」であるという、本来の原点に立ち返ることをポリシーに掲げている井上喜惟率いるジャパン・シンフォニアの期待の新譜は名曲シューベルトの未完成交響曲とシベリウスの第5 交響曲です。細部にまでこだわりをもち、透明感のある弦楽器と粒立ちの良い管楽器の鳴らし方を聴くと、当オーケストラの音楽的な方向性の相互理解が充分に深められていることがわかります。ヨーロッパの香り深き演奏を聴かせてくれます。
 ALTUS レーベルのプロデューサー斎藤啓介氏による優秀録音です。

 井上喜惟(指揮)
 ウィーンでピアノをブルーノ・ザイドルホーファー及びブランコ・チュベルカに師事。その後、指揮をセルジュ・チェリビダッケ、ホルスト・シュタイン、レナード・バーンスタインに師事。1986年よりガリー・ベルティーニのもと、さらに研鑽を積む。1992年、チェコ国立ブルノ・フィルハーモニー管弦楽団定期演奏会で正式デビュー。以後、チェコ、ポーランドを中心に各国で演奏活動を続けている。2001 年から2003 年までアルメニア国立放送交響楽団音楽監督・首席指揮者とつとめ、現在は当ジャパン・シンフォニア音楽監督およびジャパン・グスタフ・マーラー・オーケストラでも設立段階から音楽監督を務めている。
 2012年よりモンゴル国立音楽舞踏大学・客員教授を務める。

 ジャパン・シンフォニア
 音楽監督、井上喜惟の「国内のみならず、日本から海外に向け本格的な音楽を発信するオーケストラを作ろう」という提唱のもと、2003 年秋に発足した。
 その主軸メンバーには音楽監督の井上喜惟同様に長い年月欧州での演奏活動暦を持ち、現在国内外で活躍する日本のトッププレーヤーたちが集まった。
 充分な準備による音楽的な方向性の相互理解を通じ、「オーケストラは巨大な室内楽」であるという、本来の原点に立ち返ることをポリシーに掲げている。




旧譜
天才 井上喜惟を知った一枚

ALT 144
\2600→¥2390
(1)マーラー:交響曲第4番*
(2)ルクー:弦楽のためのアダージョ
蔵野蘭子(S)(1)
井上喜惟(指揮)
ジャパン・シンフォニア
録音:(1)2006年4月29日 (2)2005年4月24日3
 評論家鈴木淳史氏をして「天才」といわしめた異能の大器、井上喜惟氏の待望の新録音。ジャパン・シンフォニアは井上氏自らが結成したプロオケ。蔵野蘭子は二期会のホープで人気上昇中。演奏は井上氏らしい濃厚な美音のマーラーで許光俊氏も激賞するところ、またマニヤの多いルクーも絶品で美しさ全開。
 マーラーの4番。
 指揮の井上喜惟は奇才として知られる。曲の中の異端的要素や異形的雰囲気をすくいとるのが非常にうまい。魔法的である。いや呪術的である。この4番は7番とともにファンタジックな要素が強いのでそういう意味でも実に井上的作品。とくに第2楽章などはどこまでヘンテコリンにやってくれるか期待していたが、おそらくヴァイオリンは天才三戸素子か、まさに予想通りの幻想的楽章にまとめてくれた。そんな井上は今度は第3楽章を美しすぎるくらい美しく聴かせてくれる(がんばれ、管楽器)。まるで大仕掛けの冗談のように。バーンスタインがやれば単純に耽美的だが、井上がやると何か裏にわけがあるように思えてしまう。ただ美しい、ではすませてくれない。そして終楽章。遅い。相当遅い。ムチャクチャ遅い。ソプラノがかわいそうになるくらい遅い。さっき出てきたからバーンスタインと比較してみましょうか?SONY盤8分31秒、DG盤8分42秒。もっと見てみましょう、シノーポリ9分3秒、テンシュテット9分8秒、そしてマゼール10分42秒。そして井上は・・・12分20秒(拍手40秒含む)。この遅さで破綻なく全体を構築できている時点ですごい。
 いやはや呪術師井上喜惟、批判するのは簡単だろうけど、結構楽しませていただきました。


ANALEKTA

AN2 8734
\2200
ゲーム・ミュージック
 (1)トム・クランシー、 スプリンター・セル:コンヴィクション
 (2)アサシン・クリード・リベレーション
 (3)クロノトリガー&クロノクロス (4)アングリー・バード
 (5)Halo 3 : ワン・ファイナル・エフォート
 (6)ファイナル・ファンタジー (7)シークレット・オブ・マナ
 (8)テトリス (9)ヘビー・レイン
アンジェル・デュボー&ラ・ピエタ
 ゲーマーの心をくすぐるゲーム音楽の数々

 53’00

 ヴァイオリン奏者アンジェル・デュボー率いるラ・ピエタによる世界のゲーム音楽集。
 収録曲は、アメリカ合衆国特殊工作員に扮して陰密任務に挑むスニーク系ゲームの「スプリンター・セル」、大ヒット、ステルス・ゲーム・シリーズの「アサシン・クリード・リベレーション」、日本発の人気ロールプレイングゲーム(RPG)「クロノトリガー&クロノクロス」、累計ダウンロード数12 億を超える世界的大ヒットのモバイルゲーム「アングリー・バード」、日本ではあまり知名度はありませんがシリーズ化されて人気の「Halo( ヘイロー)3」、日本を代表数するRPG のシリーズ「ファイナル・ファンタジー」の音楽を手がけるのは日本を代表するゲーム音楽作曲家植松伸夫、根強い人気を誇る「聖剣伝説」の世界観を表現した菊田裕樹の「シークレット・オブ・マナ」、パズル・ゲームの元祖「テトリス」の音楽は、ロシア民謡「コロブチカ」、J.S. バッハのフランス組曲第3 番〜メヌエットが使われています。そして連続誘拐殺人事件を巡りその謎に迫っていくアドベンチャー・ゲーム「ヘビー・レイン」と全世界のゲーム音楽好きが満足する充実の内容です。
 アンジェル・デュボーは1962 年カナダ出身。ソリストとして国際的なコンクールでも受賞経験があり、カナダを中心に演奏活動も積極的に行っています。1997 年に女性メンバーのみで構成されたアンサンブル、ラ・ピエタを設立。そのユニークな活動で多方面から注目を集めています。



 
AN2 9841
\2200
ダニエル・テイラー(CT)
(1)カッチーニ:アヴェ・マリア
(2)シューベルト:アヴェ・マリア
(3)ウィリアム・バード:アヴェ・ヴェルム
(4)ジョスカン・デ・プレ:アヴェ・マリア
(5)ヒルデガルド・フォン・ビンゲン:アヴェ・ジェネロサ
(6)モンテヴェルディ:マニフィカト
(7)ジャック・アルカデルト:アヴェ・マリア
(8)ブルックナー:アヴェ・マリア
(9)アルヴォ・ペルト:マニフィカト
(10)グノー:アヴェ・マリア
ダニエル・テイラー(CT)
ル・プチ・シャンテール・ドゥ・モンロイアル合唱団
アラン・ルフェーヴル(P)
 稀代のカウンターテナー、ダニエル・テイラー、アヴェ・マリアを歌う

 録音:2012 年5 月15-16 日、6 月2 日、8 月31 日

 カウンターテナー界でトップクラスの人気のカナダ出身のダニエル・テイラー。彼の美しい知的な歌声に多くのファンが魅了されてきました。このアルバムでは様々な「アヴェ・マリア」を収録したファンにはたまらない1 枚。際立った表現力、硬質で透明感ある歌声は、唯一無二の存在感を誇る歌い手であることを感じさせる内容です。
 
AN2 9842
(2CD)
\2600
アイブラー弦楽四重奏団
 ハイドン:弦楽四重奏曲集「ロシア四重奏曲」
 CD1:
  第41番ト長調Op.33-5「ご機嫌いかが」、
  第37番ロ短調Op.33-1、第42番ニ長調
 CD2:
  第38番変ホ長調Op.33-2「ジョーク」、
  第40番変ロ長調Op.33-4、第39番ハ長調Op.33-3「鳥」
アイブラー弦楽四重奏団
 溌剌とした推進力で聴かせるハイドン「ロシア四重奏曲」

 録音:2012 年1 月、トロント

 ハイドンの壮年期の傑作「ロシア四重奏曲」集。モーツァルトが「ハイドン・セット」を生み出すきっかけとなった曲集。ハイドン自身「全く新しい特別な方法」で作曲したというように古典的様式の完成を果たしたと言われ、音楽史上重要な作品群となっています。
アイブラー弦楽四重奏団はピリオド・アプローチらしい颯爽とした演奏で、力強い推進力が素晴らしい内容です。
アイブラー弦楽四重奏団はモーツァルトやハイドンの陰に隠れてしまったウィーン古典派の作曲家ヨゼフ・レオポルド・アイブラーの作品を積極的に演奏 していくことで結成されました。
 
AN2 9861
\2200
グリフォン・トリオ
 アレクシナ・ルイ(1949-):Echoes of Time
 メシアン:世の終わりのための四重奏曲
 ヴァレンティン・シルヴェストロフ:モーツァルトの束の間の幻影
グリフォン・トリオ
ジェームズ・キャンベル(Cl)
 録音:2012 年5 月5-9 日

 1993 年カナダのトロントで結成されたグリフォン・トリオ。現代音楽、ジャズ、ポップスなど演奏ジャンルは幅広く、主に21 世紀の室内楽曲を積極的に取り上げています。
 このアルバムではカナダ人作曲家のアレクシナ・ルイ、メシアンの大曲「世の終わりのための四重奏曲」、ウクライナの現代作曲家ヴァレンティン・シルヴェストロフの作品を収録。洗練された鋭敏な感性が光る演奏です。

ANIMA


ANM1 21000001
\2500
ホーボーケン・トリオ
(1)ラヴェル:ピアノ三重奏曲 イ短調 
(2)トゥリーナ:ピアノ三重奏曲第2番 ロ短調
(3)ラヴェル(O.カスパール編):スペイン狂詩曲(ピアノ三重奏曲版)
(4)シャブリエ(O.カスパール編):狂詩曲「スペイン」(ピアノ三重奏曲版)
ホーボーケン・トリオ
 ジェローム・グランジョン(Pf)、
  サスキア・ルチェック(Vn)、
  エリック・ピカール(Vc)
 フランスの実力派ホーボーケン・トリオによるラヴェル:「スペイン狂詩曲」ピアノ三重奏版ほかスペイン調あふれる近代フランス三重奏曲集

 録音:2012 年4 月& 8 月、パリ地方音楽院(CRR de Paris)

 2013 年で結成10 年を迎えたフランスのピアノ三重奏団「ホーボーケン・トリオ」が、得意のフランス近代ものに焦点をあてたアルバムをリリースしました。パリ管の首席チェロ奏者エリック・ピカール、フェラス=バルビゼ国際コンクールの優勝の実力派ヴァイオリン奏者サスキア・ルチェック、2011年に来日も果たした名手ジェローム・グランジョンという珠玉のメンバーからなる注目の実力派トリオが今回取り上げるのは、ラヴェル、トゥリーナ、シャブリエというスペインの響きと縁深い近代フランスの作曲家たち。明暗のコントラスト鮮やかな色彩感だけでなく、民族音楽を取り入れた独特のリズム感も聴きどころのプログラムといえましょう。
 20 世紀屈指の傑作との呼び声高いラヴェルのピアノ三重奏曲、ラヴェルやフォーレから多く影響を受けた作風で知られるトゥリーナのピアノ三重奏曲第2 番に加え、とりわけ注目されるのは、ラヴェルの「スペイン狂詩曲」とシャブリエの狂詩曲「スペイン」のピアノ三重奏版が収録されているところでしょう!2 曲ともホーボーケン・トリオのために現代作曲家オリヴィエ・カスパールが編曲。シャブリエの「スペイン」は、カミーユ・シュヴィヤールによる当時の編曲にカスパールが加筆し、完成させたものになります。基本的に高音域をヴァイオリン、低音域をチェロが担当し、オーケストラ全体のポリフォニックな響きをピアノが見事にまとめあげています。各パートの魅力がぐぐっと強調されるのが室内楽版編曲の大きな魅力ですが、ホーボーケン・トリオはその魅力を最大限に引き出す素晴らしいアンサンブルで聴かせてくれます。ラヴェルの「スペイン狂詩曲」の4 楽章やシャブリエの狂詩曲「スペイン」など、管弦楽版ではぼやけがちなリズムの複雑な掛け合いを鮮やかに聴かせる演奏は圧巻の一言。日本語解説付。

APARTE


Handel: Bad Guys
AP 048
\2500→\2290
シャビエ・サバータのヘンデル悪役アリア集
 悪い奴ら—ヘンデル:悪役アリア集

 「タメルラーノ」−尊大な心に平安を与えたい,
 「アリオダンテ」−あなたに望んでいる
 「テゼオ」−
  殺戮を望み死を望み,落ち着いておくれ、ああ、美しい眼よ
 「ガリアのアマディージ」−酷い苦しみを,心に激情を感じ
 「アリオダンテ」−義務、正義、愛が,策略が良い結果をもたらせば
 「ジューリオ・チェーザレ」−
  この心の麗しき女神たちよ,お前の誇り高さを屈服させよう
 「オットーネ」−天まで波を高め,魅惑的な美しい唇
シャヴィエ・サバータ(CT)
リッカルド・ミナージ(指)
イル・ポモ・ドーロ
 強面ですが、歌は絶品です。美声カウンターテノール、シャビエ・サバータのヘンデル悪役アリア集

 53 分4 秒

 ヘンデルのアリア集は多数あり、その中にはカウンターテノールが歌ったものもたくさんあります。しかし今回のCD はちょっとヒネリが。歌われているのはすべてヘンデルのオペラの敵役、仇役、悪役のアリア。悪役というのは感情が激しくないと務まりませんので、ヘンデルの悪役アリアは魅力的なものばかりです。
 歌うは、シャヴィエ・サバータ、1976 年、スペイン、カタルーニャ州バルセロナ生まれのカウンターテノール。ここ数年の活躍は目覚しく、スペイン国内はもちろん、ことにフランスや独墺のバロック声楽作品上演には頻繁に出演しています。2011、2012 年には、ウィリアム・クリスティの指揮で上演されたカヴァッリの「ディドーネ」のイアルバを歌っています。ジャケット写真はかなり強面に撮られていますけれど、実際にはガタイ良さに反してどこか繊細な印象の青年。そして実にまろやかな美声の持ち主で、カウンターテノールならではの魅力を堪能できます。
 リッカルド・ミナージは、1978 年、ローマ生まれのヴァイオリニスト。数々の古楽オーケストラのヴァイオリニストを務めた名手で、また指揮活動も積極的に行っています。イル・ポモ・ドーロは2012 年創立の本当に新しい古楽オーケストラ。ポモ・ドーロとは金のリンゴという意味で、オペラ史上に名高いチェスティの同名オペラに由来しています。彼らがミナージのヴァイオリンと指揮で録音したヴィヴァルディの協奏曲集(naive OP30533)は極めて高い評価を得ました。
 歌にもオーケストラにも、そして企画にも注目の1 枚です。

 ※Xavier Sabata の名前の読みについてご本人に問い合わせましたところ、カタルーニャ語では(イタリア語式にデフォルメした綴りで書くと)SciavieeeSabaaaaata のように発音される、とのご回答をいただきました。たしかにカタルーニャ語では語頭のX はシゃの発音で、またSabata は、イタリア語ではSa にアクセントが入るのに対し、カタルーニャ語ではba に入るのが普通です。これを踏まえて『シャヴィエ・サバータ』とカナ表記いたします。ちなみにフランスでの仕事が多いため、フランス人からはクサヴィエと呼ばれることも多いとのことです。(代理店)

JS Bach: Arias with piccolo cello
AP 045
\2500→\2290
ガイヤールによるバッハのカンタータ
 ピオーら歌手陣も豪華
  J.S.バッハ:ピッコロ・チェロ伴奏によるアリア集

 カンタータ「かくのごとく神は世を愛したまえり」BWV68
 シュープラー・コラール集BWV645 no.1
 カンタータ「イエスよ、今ぞたたえられん」 BWV 41
 カンタータ「わが心は血の海に漂う」BWV199
 カンタータ「われは善き羊飼いなり」BWV85
 カンタータ「われらと共に留まりたまえ」BWV6
 カンタータ「われ希望をもちて歩み求めん」BWV49
 カンタータ「彼は羊らの名を呼びたもう」BWV175
 シュープラー・コラール集BWV645 no.6
 カンタータ「わが心よ、汝備えをなせ」BWV115
 カンタータ「彼らは汝らを追放せん」 BWV 183
 カンタータ「見よ、われらイェルサレムにのぼる」BWV159
 「われ汝に呼ばわる、主イエス・キリストよ」BWV639
 カンタータ「いざ、待ち望みたる時を告げよ」BWV53
  (ゲオルク・ メルヒオール・ホフマン)
サンドリーヌ・ピオー(S)
クリストフ・デュモー(A)
エミリアーノ・ゴンザレス=トロ(T)
オフェリー・ガイヤール
 (ピッコロ・チェロ&指)
プルチネッラ
 オフェリー・ガイヤールが巧みに聴かせるピッコロ・チェロによるバッハのカンタータ、ピオーら歌手陣の清冽な歌声に魅了!

 録音:2012 年7 月1-4 日サン・ジェルマン・デ・プレ、パリ/67’10

 バッハのカンタータは多様性に満ちた作品で、特に楽器の使い方は巧みであり、音楽の懐の深さを味わうことができます。ピッコロ・チェロは18 世紀初頭に一時的に登場した楽器で、通常のチェロより小さく、1 本高音域の弦を張った5 弦チェロ。速い動きや、軽やかさ、繊細さなどを出すことができます。バッハは自身のカンタータの中で9 曲に表現力などを考慮した上で、ピッコロ・チェロの使用についてはっきりと言及しています。
 ここではフランス・チェロ界の華オフェリー・ガイヤール率いるアンサンブル、プルチネッラとサンドリーヌ・ピオーをはじめとする豪華歌手陣による演奏で聴くことができます。ガイヤールはピッコロ・チェロを弾きこなし、優雅に繊細に奏でています。またピオーの透明感がある伸びやかな歌声、クリストフ・デュモーの硬質な切れの良い声、声色を自在に操るエミリアーノ・ゴンザレス=トロの骨太な歌唱など聴きどころ満載の1 枚です。




ARTE DELLA’ARCO JAPAN



ADJ 034
\2600→\2390
ダン・ラウリンと鈴木秀美、上尾直毅
 コレッリ(1653-1713):ソナタ(リコーダー版) Op.5より

  第4番ヘ長調/第5番ト短調/第7番ニ短調/
  第8番ホ短調/第9番イ長調/第10番ヘ長調/
  フォリア ト短調(原調:ニ短調)
ダン・ラウリン(リコーダー)
鈴木秀美(チェロ)
上尾直毅(チェンバロ/ オルガン)
 生誕360 年、歿後300 年のコレッリ。リコーダーの名手ダン・ラウリンと鈴木秀美、上尾直毅が繰り出す驚異の新録音!名曲「フォリア」を含むソナタ集

 録音:2010 年9 月21-23 日、秩父ミューズパーク音楽堂(セッション録音)/DDD、69’18”

 後期バロック音楽におけるトリオ・ソナタなどの器楽形式の形成期に最大の役割を果たした作曲家、ヴァイオリニストのアルカンジェロ・コレッリは2013 年に生誕360 年、歿後300 年を迎えます。この記念すべき年にリコーダーの名手、ダン・ラウリンが驚異的なテクニックをコレッリの作品で披露。
 チェロの鈴木秀美とチェンバロの上尾直毅とともにバロック器楽の最重要レパートリーの一つ、コレッリのソナタ Op.5 に新たな息吹を与えます。フォリア以外の全ては原調で演奏されており、既成概念を覆す鮮烈な新録音です!
 ダン・ラウリン( リコーダー)
 リコーダーの巨匠として世界各国で活躍。アメリカ、日本、オーストラリアをはじめ母国スウェーデンを含むヨーロッパ各地でのツアーは高い評価を得ている。リコーダーの可能性を再発見するために革新した技術や表現方法を駆使し、その結果、グラミー賞や様々な賞を受賞している。リコーダーのレパートリーの拡大と、他の楽器と同等にオーケストラとの共演するソロ楽器として地位の獲得に貢献し、その結果協奏曲も数々作曲され、すでに名作をよばれる曲も少なくない。現在、ストックホルム王立音楽大学の教授、ならびにスウェーデン音楽院のメンバーでもある。2001 年にはスウェーデン国王より権威ある勲章Litteries et Artibus を授与された。




ATMA


ACD2 3010
\2000
ムジカ・インティマ結成20周年記念・ベスト盤
 (1)ロバート・ルーカス・ピアソール:彼女の棺にレイを置いて下さい
 (2)スティーヴン・チャットマン:あなたは私の心を奪った
 (3)カバナ:わたしは主を待ち望んだ
 (4)ウルマス・シサスク:グロリア・パートゥリ(抜粋)
 (5)サス・ガレッピ:オー・ナタ・ルクス
 (6)ブリテン:イエスよ、あなたは救い主でいらっしゃるから
 (7)イマンツ・ラミンシュ:アヴェ・ヴェルム・コルプス
 (8)ジョセリン・マーロック:エグザウディ
 (9)ルパート・ラング:
  アニュー・ドゥ・ディユー、アース・ティーチ・ミー
 (10)デレイク・ヒーリー:
  サリッシュ・ソング、イヌイット・ハンティング・ソング
 トルミス:
  (11)秋の風景より ヒース
  (12)ヴェプスの小径より 強いられた結婚
  (13)聖ヨハネの日の歌より 火II
 (14)伝承曲(アメリカ):シェナンドー
 (15)フランス伝承曲:泉のほとり
 (16)スコットランド伝承曲:ローモンド湖
 (17)ドヴォルザーク(ミュレ編):家路
ムジカ・インティマ
 ムジカ・インティマ結成20周年記念、珠玉の名演を集めたベスト盤

 さる2012 年、カナダ屈指のヴォーカル・アンサンブル、「ムジカ・インティマ」が記念すべき結成20 年を迎えました。このアニバーサリーを記念し、当団がリリースしてきたアルバム「クリアー」(ACD2 2227)、「神への祈り」(ACD 22284)、「オー・ナタ・ルクス」(ACD2 2577)、「イン・トゥー・ライト」(ACD 22613)、「忘れられた民族たち」(ACD2 2354)から、珠玉の名演の数々を集めたアルバムがリリースされる運びとなりました!
 これまで、指揮者を置かないスタイルで、独自のアレンジを加えたカナダ民謡から、現代作曲家の作品にいたる多彩なプログラムを提供してきたムジカ・インティマ。カナダの現代作曲家の作品を収録した「神への祈り」「イン・トゥー・ライト」では、実力派アカペラ団体の面目躍如の歌唱を見せているほか、「忘れられた民族たち」ではエストニア民謡の収集家として知られる作曲家トルミスを取り上げ、エストニア民謡の素材を用いた斬新な合唱の響きで魅せてくれます。「オー・ナタ・ルクス」では伝統的なクリスマス・キャロルと20 世紀の知られざるキャロルを堪能。20 年間のムジカ・インティマの活動の軌跡を追うとともに、より円熟しつつあるアンサンブルに聴き入る1 枚に仕上がっています。
 

ACD2 3011
\2000
地獄の炭坑夫&ラ・ヌフ
 テュルリュットとリール〜カナダ民謡集

 (1)リール集 (2)テュルリュットとリール
 (3)エミール・ブノワのワルツ 
 (4)カナダのワルツ (5)新妻の寝具 (6)リール
 (7)ナントの監獄で (8)ヒバリと魚 
 (9)ザ・ドラッカーズ・リール (10)サン・マロで
 (11)バイヨンヌの船 (12)私がカナダを出たとき
 (13)エヴァンジェリーヌのワルツ
スージー・ルブラン(S)
地獄の炭坑夫(男声アンサンブル)
ラ・ヌフ(古楽アンサンブル)
ジョリ・ボワ(声楽アンサンブル)ほか
 地獄の炭坑夫&ラ・ヌフ。カナダ伝承音楽集

 カナダの伝承音楽の再発見に積極的な男声アカペラ・グループ「地獄の炭坑夫」& 古楽アンサンブル「ラ・ヌフ」のコンビによる新譜。「奇跡の航海」(ACD22588)に引き続き、元フランス領のカナダの州、ケベックとアカディアに伝わる伝承音楽を集めた意欲的なプログラムとなっています。
 美しいソプラノ・ソロを披露してくれるのは古楽界の歌姫スージー・ルブラン。2006 年にはアリオン・バロック・オーケストラと共に来日し、日本でも高い評価を得たばかりの名ソプラノです。民謡のほかにも、ケベックの伝統的な音楽「テュルリュット」や、北欧に起源をもつ舞曲「リール」といった器楽曲も収録されています。さらに、カナダだけでなくフランスの民謡も収録。全体的に陽気で素朴な響きが愉しいアルバムに仕上がっています。


ACD2 2532
\2000→\1890
室内楽版モーツァルトのピアノ協奏曲第2弾
モーツァルト:
 (1)ピアノ協奏曲第13番ハ長調K.415(室内楽版)
 (2)同第14番変ホ長調K.449(室内楽版)
 (3)きらきら星変奏曲K.265
 (4)セレナード第13番「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」K.525
ジャニーナ・フィアルコフスカ(Pf)
チェンバー・プレイヤーズ・オブ・カナダ
 フィアルコフスカの美演による室内楽版モーツァルトのピアノ協奏曲第2 弾

 [ 録音:2011 年2 月/サウスミンスター・ユナイテッド教会(オタワ)]/DDD、24bit 96kHz、77’42”

 第11 番と12 番を収めたACD2 2518 に続くフィアルコフスカのモーツァルト・ピアノ協奏曲の第2弾。今回も弦楽五重奏団(ヴァイオリン2、ヴィオラ、チェロ、コントラバス各1 の「チェンバー・プレイヤーズ・オブ・カナダ」との共演による室内楽版で、第13 番と14 番に挑戦。フィアルコフスカの玉を転がすような美音が冴えます。彼女の独奏による「きらきら星変奏曲」も絶品です。
 


ACD2 2659
\2000→\1890
メユール:序曲と革命祈念歌
 (1)歌劇「メリドールとフロジーヌ」序曲/
 (2)同「アリオダン」序曲/(3)同「若きアンリの狩り」序曲/
 (4)同「ストラトニース」序曲/(5)同「ジョゼフ」序曲/
 (6)同「ユーフロジーヌ」序曲/(7)出陣の歌(1794)/
 (8)フリュクリドールのクーデター(1797年9月4日)/
 (9)テルミドール9日(第2版)/(10)理性への賛歌(1793)/
 (11)22 の賛歌(1795)/(12)夫婦の祝日のための賛歌(1798) /
 (13)帰還の歌(1797)
マチュー・リュシエ(指)
レ・ジャコバン
 (アンヌ・ティヴィエルジュ(Fl)、
  ワシントン・マクレーン(Ob)、
  ジェーン・ブース、
  ジャン=フランソワ・ノルマン(Cl)、
  ルイ=フィリップ・マルソレ、
  ルイ=ピエール・ベルジュロン(Hrn)、
  マチュー・リュシエ、リーズ・ミレー(Fg)
  【ピリオド楽器演奏】
 フランス革命期に活躍したメユールの作品をピリオド管楽アンサンブルで

 [ 録音:2012 年6 月/聖オーギュスタン教会(ケベック)]/DDD、24bit 96kHz、62’30”

 エティエンヌ=ニコラ・メユール(1763-1817) はオペラ作曲家として名を残していますが、今日その作品を聴く機会はあまり多くありません。ここでは彼のオペラ6篇の序曲と、フランス革命政府のための記念歌7篇を管楽八重奏編曲で披露。メユールはフランスの作曲家ながら、作風はむしろベートーヴェン的で、ドラマティックかつパワフル。もちろん美しいメロディには事欠きません。管楽八重奏編成でも豊かな色彩を味わえます。レ・ジャコバンはフランス革命期の知られざる作品発掘に情熱を注ぐピリオド管楽器団体。
 

ACD2 2669
\2000
シュニトケ:室内楽曲集
 (1)ピアノ四重奏曲(1988)
 (2)弦楽三重奏曲(1985)
 (3)ピアノ五重奏曲(1972-6)
ルイーズ・ベセット(Pf)
モリナーリSQ
 やっぱりシュニトケは凄い。モリナーリSQによる超充実演奏

 [ 録音:2010 年6 月、2012 年4 月/モントリオール音楽院コンサートホール、ピエール=ペラドー・センター・ピエール=メルキュール・ホール]/DDD、24bit 96kHz、59’47”

 1997 年結成のモリナーリ四重奏団と、数々の音楽賞に輝くピアニスト、ルイーズ・ベセットというカナダ・ケベック州を代表する音楽家たちによるシュニトケ作品集。マーラーのピアノ四重奏曲から未完スケルツォを補筆完成すべく試みた1988 年のピアノ四重奏曲、アルバン・ベルクの生誕百年&歿後50 年を記念して作られた弦楽三重奏曲、母の死を追悼したピアノ五重奏曲いずれも充実した傑作で、改めてシュニトケの凄さを認識させてくれます。

AUDITE

AU 92680
(SACD HYBRID)
\2500→\2290
クレモナ四重奏団
 ベートーヴェン:弦楽四重奏曲全集 Vol.1

 (1)第6番 変ロ長調op.18-6
 (2)第11番 ヘ短調「セリオーソ」op.95
 (3)第16番 ヘ長調op.135
クレモナ四重奏団
 イタリア屈指の実力派、クレモナ四重奏団、注目必至のベートーヴェン全集リリース開始!第1弾は第6番、第11番、第16番!

 番号が au92860から変更。

 録音:2012 年9 月3-5 日、トリノ/67’52”

 イタリアの次代を担う実力派として活躍するクレモナ四重奏団が、2013 年よりベートーヴェン弦楽四重奏曲の全集のリリースを開始いたしました!ボッケリーニやレスピーギといったイタリア音楽の発信を中心としつつ、ハイドンやバルトークといった演奏においても高い評価を得てきたクレモナ四重奏団。
 早くも活動10 年を過ぎた当団ですが、意外にもベートーヴェンを本格的に録音するのは初めてになります。
 記念すべき第1 集のプログラムに選ばれたのは、第6 番、第11 番、第16 番の3 作品。ベートーヴェンが生前に残した16 曲(番号なしを含めると17 曲)の弦楽四重奏曲の中から、初期、中期、最晩期をそれぞれ代表する作品を揃えた充実のプログラムといえましょう。第6 番は、ロプコヴィツ侯爵に進呈された6 つの弦楽四重奏曲op.18 の最後を飾る作品。全体的に躍動感あふれるリズムと曲調が魅力で、クレモナ四重奏団の持ち味ともいえるくっきりとした発音と伸びやかな表現力がいかんなく発揮されています。若さあふれるエネルギッシュな演奏が光るのは第11 番「セリオーソ」。最晩年の傑作第16番では一転、非常に伸びやかな演奏で軽やかなアンサンブルを聴かせてくれます。
 クレモナ四重奏団は2000 年に結成されたイタリアのアンサンブル団体。1stVn はクリスティアーノ・グアルコ、2ndVn をパオロ・アンドレオーニ、ヴシモーネ・グラマーリャがVa、ジョヴァンニ・スカリオーネがVc を担当しています。イタリア四重奏団のP. ファルーリ、アルバン・ベルク四重奏団のH. バイエルレ両氏に師事。イタリアとゲルマン圏、二つの名門の流れをくむ実力派として活躍しています。2013-2014 年シーズンには、イタリアでベートーヴェンの弦楽四重奏曲全曲演奏チクルスも予定しているクレモナ四重奏団。今後も続々と次弾のリリースが控えており、第1 弾から是非とも追っていきたい期待必至のシリーズといえましょう!





AU 91662
(2SACD HYBRID)
\4400→\3990
ブラームス:クラリネットのための室内楽作品全集
 SACD1:
  クラリネット三重奏曲イ短調Op.114
  クラリネット・ソナタ第1番ヘ短調Op.120-1
 SACD2:
  クラリネット・ソナタ第2番変ホ長調Op.120-2
  クラリネット五重奏ロ短調Op.115
ラウラ・ルイズ・フェレレス(Cl)
クリストフ・ベルナー(P)
石坂団十郎(Vc)
マンデルリング四重奏団
 スペイン出身の注目の女流奏者フェレレスによるブラームス、クラリネットの音色を巧みに生かした傑作集

 録音:2012 年2 月9-11 日、7 月19-20 日(五重奏)イエス・キリスト教会/SACD1:45’19、SACD2:55’32

 スペイン出身の女流クラリネット奏者ラウラ・ルイズ・フェレレス。彼女の世代で最も才能のあるクラリネット奏者の一人として注目されています。数々の国際コンクールでの輝かしい受賞歴と世界的オーケストラとのソリストとして共演、またバイエルン国立管弦楽団などの奏者として活躍。2007 年から2010 年までベルリン・コーミッシェ・オーパー管弦楽団の首席クラリネット奏者に就任。現在はソリストとして活動する傍ら2010 年からフランクフルトの音楽大学で教鞭をとっています。
 ブラームスは、1890 年「弦楽五重奏第2 番」を最後に作曲家として引退を考えていました。そんなブラームスの創作意欲を刺激したのが、当時マイニンゲンの宮廷オーケストラにいた名手リヒャルト・ミュールフェルトでした。彼の演奏を聴いたブラームスは1891 年クラリネット三重奏を皮切りにミュールフェルトのためにクラリネット・ソナタ第1,2 番、クラリネット五重奏曲を作曲しました。これらの作品はブラームス晩年の傑作として高い人気を得ています。
 クラリネット、チェロ、ピアノという編成の三重奏は情緒的でしっとりとした音楽。フェレレスの伸びやかな美しい音色、石坂団十郎の抜群のニュアンスを持った表現力、そしてクリストフ・ベルナーの優しさの中に力強さを感じるピアノの音で味わい深く聴かせます。またマンデルリング四重奏団との五重奏では、フェレレスの高い技巧と充実した音楽性で不朽の名作を仕上げています。
 

AU 95666
\2400
エルンスト・クルシェネク(1900-1991):ヴァイオリン作品集
 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1番Op.33(1925)
 ヴァイオリンとピアノのためのソナタOp.99(1945)
 トリオファンタジーOp.63(1929)
 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第2番Op.115(1948)
ヨハネス・クライスラー・トリオ
クリストフ・シッケダンツ(Vn)
ホルガー・シュベック(P)
マティアス・バイヤー= カルツホイ(Vc)
 クルシェネクの多彩な作風を味わう1枚

 録音:2010 年12 月5 日、2011 年11 月18 日ベルリン/71’43

 ナチスの台頭によって「退廃芸術」と弾圧をうけ、アメリカに逃れたエルンスト・クルシェネク。無伴奏ソナタ第1 番は推進力があり表情豊かで雄大な曲、トリオファンタジーはシューベルトの影響を受けたロマン主義音楽の作風、またヴァイオリンとピアノのためのソナタは前衛的な作品、そして無伴奏ソナタ第2 番は、第1 番がより凝縮された表現と形式の曲と、クルシェネクの作風は多種多様。クリストフ・シッケダンツの見事な技巧と多彩で生き生きとした表現で聴かせてくれます。

AURIS SUBTILIS

ASP 5059
\2400
オヴィジュ・シムボティン(Vn)
(1)ピアソラ:天使の死
(2)アメージング・グレイス(即興曲)
(3)モーツァルト:
 ヴァイオリン伴奏のクラヴサンまたはフォルテピアノのためのソナタ
  ニ長調K.306
(4)ピアソラ:天使のミロンガ (5)鐘(即興曲)
(6)雨のダンス(即興曲) (7)ピアソラ:カフェ1930
(8)モーツァルト:
 ヴァイオリン伴奏のクラヴサンまたはフォルテピアノのためのソナタ
  ホ短調 K.304より第1 楽章 
(9)ピアソラ:アディオス・ノニーノ (10)出会い(即興曲)
(11)モーツァルト:
 ヴァイオリン伴奏のクラヴサンまたはフォルテピアノのためのソナタ
  ホ短調 K.304より第2 楽章
(12)旅(即興曲) (13)ベネディクション(即興曲)
オヴィジュ・シムボティン(Vn)
ジェフリー・ゴールドベルク(Pf)
ヤン・グイビー(S)
 ルーマニアの名手が魅せるヴァイオリン作品集モーツァルト&ピアソラ

 録音:2012 年、マルククレーベルク(ドイツ)

 ルーマニア生まれのヴァイオリンの名手オヴィジュ・シムボティンと、作曲家としても活躍するピアニスト、ジェフリー・ゴールドベルクによる新譜。モーツァルトとピアソラのヴァイオリン作品を同時に収録した独創性豊かなプログラムが目を引くアルバムです。モーツァルトからは「ヴァイオリン伴奏のクラヴサンまたはフォルテピアノのためのソナタ」よりニ長調とホ短調の2 曲を選曲。ホ短調のソナタは、初期のソナタの中では珍しく短調で書かれた作品で、作曲年に亡くなったという母の死への悲しみを思わせる寂寥感あふれる旋律が印象的です。ピアソラからは代表作「天使」シリーズの中から「天使の死」と「天使のミロンガ」、さらに「カフェ1930」や「アディオス・ノニーノ」といった傑作の数々を収録。モーツァルトの作風とは異なるメランコリーにあふれたピアソラ独特の旋律に酔いしれます。
 1997年までゴルリッツ国立歌劇場とロベルト・シューマン・フィルハーモニーでコンサートマスターを務めあげたシムボティン。2004年からバロック・ヴァイオリンも学び、現在はケムニッツ・バロック・オーケストラでコンサートマスターとして活躍しています。ピアソラではあでやかに、一方のモーツァルトでは清廉に音色を弾き分けるシムボティンの表現力は見事!古典から現代まで幅広い活躍の場を経験してきた名手による面目躍如のアルバムといえましょう!
 合間に収録された即興曲では、即興の名手としても名高いゴールドベルクと織りなす“生” のアンサンブルを堪能できます。また、ピアノとヴァイオリンの響きに花を添えるマリア・カニリア国際コンクールで優勝経験を持つ韓国の若手ソプラノ、ヤン・グイビーの艶やかな歌声も聴きどころです。

AVANTI CLASSIC


Lakatos: Fire Dance (Gypsy Bolero)
KKC 4004
再発売
\2900
日本語解説付き
ロビー・ラカトシュ(Vn)
 ファイヤー・ダンス

 (1)ヨージェフ・バログ:
  火の踊り/ジプシー・ボレロ/チッコム・パラフレーズ
 (2)ミシェル・ルグラン:パパ、見守っていて
 (3)チック・コリア:チフリコ(ゴット・ア・マッチ)
 (4)ロシア民謡:バラノチカの飴
 (5)R.ラカトシュ:私の歩むべき道は
 (6)ローレンス・ウェイナー:ディヴェルティメント
 (7)シャルル・トレネ:残されし恋には
 (8)R.ラカトシュ:イントロ
 (9)日本民謡:さくらさくら 
 (10)ジョン・ルイス:ジャンゴ 
 (11)I.チャンパイ:ビハリの思い出/
   J.ビハリ:カティよ、おいで 
 (12)カールマン・チェーキ:6月11日の夜想曲
ロビー・ラカトシュ(Vn)
ラカトシュ・アンサンブル
 【ラースロー・ボーニー(Vn)
  カールマン・チェーキ(P)
  エルネスト・バンゴー(ツィンバロン)
  オスカール・ネーメト(コントラバス)
  アッティラ・ロントー(G)】
AVANTI10292
\2200→\1990
輸入盤
日本語解説なし
 宮本笑里との共演で話題のラカトシュ

 録音:2004 年12 月13-14 日/

 ヴァイオリニスト宮本笑里がベルギーを訪ねた番組「旅のチカラ」(NHK BS プレミアム)で再び脚光を浴びた「ヴァイオリンの怪人」ロビー・ラカトシュ。というか、演奏家としての存在感の差があまりにもリアルで、ちと笑里がかわいそうだった。
 そんなラカトシュの、avanti classic から発売されていた「ファイヤー・ダンス」がSACD Hybrid から通常CD に仕様が変更となり再発売いたします。
 (品番:5414706 10182/KDW 1 は廃盤となります)

BIS



BIS SA 1964
(SACD HYBRID)
\2600→\2390
ロナルド・ブラウティハム(Pf)
 モーツァルトの協奏曲第5弾

  モーツァルト:
   (1)ピアノ協奏曲第19番ヘ長調K.459
   (2)同第23番イ長調K.488
ロナルド・ブラウティハム(Pf)
ミヒャエル・アレクサンダー・ヴィレンズ(指)
ケルン・アカデミー
 絶好調ブラウティハム、ますます磨きのかかったモーツァルトの協奏曲第5弾

 [ 録音:2011 年12 月/ドイツ放送カンマームジーク・ザール(ケルン)]/50’00”

 SACD ハイブリッド盤。ブラウティハムのフォルテピアノによるモーツァルト・ピアノ協奏曲シリーズの第5 弾。今回は第19 番と23 番という魅力的なカップリング。1790 年のレオポルト2 世の戴冠式でも演奏された第19 番は華麗で推進力に満ちた傑作。行進曲調の第1楽章でのブラウティハムのリズム感と切れ味の良さが光ります。また爽やかな第23 番でのフォルテピアノの美しさも特筆。哀切極まりないアダージョ楽章では、ピアノなのに声楽のような表現力を見せ絶品です。
 
BIS SA 1994
(SACD HYBRID)
\2600→\2390
リットン&ベルゲン・フィル
 プロコフィエフ:
  (1)交響曲第6番変ホ短調Op.111
  (2)交響組曲「キージェ中尉」Op.60
  (3)組曲「3つのオレンジへの恋」Op.33b
(2)アンドレイ・ボンダレンコ(Br)
アンドルー・リットン(指)
ベルゲン・フィル
 新しい発見に満ちたリットンのプロコフィエフ

 [ 録音:2012 年1 月/グリーグ・ホール(ベルゲン)]/79’10”

 SACD ハイブリッド盤。「ロミオとジュリエット」(BISSA.1820)、フレディ・ケンプとのピアノ協奏曲(BISSA.1301) に続くリットン&ベルゲン・フィルのプロコフィエフ第3 弾。今回は大作の交響曲第6番がメイン。作曲時の社会状況とプロコフィエフの複雑な性格を表すような一筋縄にはいかぬ難物ですが、リットンは衒いなく再現。さらに嬉しのは、「キージェ中尉」の「ロマンス」と「トロイカ」にオリジナル通りバリトン独唱入りなこと。注目の若手アンドレイ・ボンダレコによるロシア語で、「トロイカ」など日本語なら放送禁止間違いなしのエッチな内容となっています。リットンの指揮はゴージャスで、プロコフィエフの色彩豊かなオーケストラ・サウンドを満喫できます。
 


BIS SA 1984
(SACD HYBRID)
\2600→\2390
アルゲリッチ絶賛!
 ポリーナ・レスチェンコBIS デビュー

 メンデルスゾーン:
 (1)ヴァイオリン、ピアノと弦楽のための協奏曲ニ短調
 (2)弦楽八重奏曲変ホ長調Op.20
ポリーナ・レスチェンコ(Pf)
リチャード・トニェッティ(Vn)
オーストラリア室内管
 ポリーナ・レスチェンコ、BISデビュー

 [ 録音:2012 年2 月/ユージン・グーセンス・ホール(シドニー)]/66’58”

 SACD ハイブリッド盤。アルゲリッチが絶賛するロシア出身のピアニスト、ポリーナ・レスチェンコがBIS デビュー。リチャード・トニェッティとともにメンデルスゾーンの「ヴァイオリン、ピアノと弦楽のための協奏曲ニ短調」を披露。師匠アルゲリッチもクレーメルと名盤を残していますが、レスチェンコ&トニェッティもそれに劣らぬ力演。この珍品に新たな生命を与えています。カップリングはトニェッティが手兵オーストラリア室内管のメンバー7名とメンデルスゾーンの「弦楽八重奏曲」を共演。これも精密なアンサンブルに加えボルテージも高い演奏で惹きつけられます。


ポリーナ・レスチェンコ(Pf)旧譜
早めに廃盤になるかも。注意。

AVANTI CLASSIC
5414706 10392
(SACD HYBRID)
\2700→\2490
アルゲリッチが認めた若き才能。ポリーナ・レスチェンコ(Pf)
(1)レヴィツキー:愛のワルツOP.2
(2)同:アラベスク・ヴァルサントOp.6
(3)ラフマニノフ:ピアノソナタ第2番Op.36(ホロヴィッツ版)
(4)メトネル:忘れられた調べ第1集Op.38
 【回想のソナタ/優美な踊り/祝祭の踊り/川の歌/
  田舎の踊り/夕べの歌/森の踊り/回想的に】
ポリーナ・レスチェンコ(Pf)
  驚くべきピアニズム。ピアノ好き失神必須の一時間。

 STEREO、61’10”

 SACD ハイブリッド盤。現在ベルギーに在住し活躍するロシアの女流ポリーナ・レスチェンコ。アルゲリッチが認め、可愛がる才能の持ち主で、日本でも評価が急上昇しています。今回のアルバムはロシアものですが、若い美女らしからぬオタク臭ぷんぷんなレパートリーに感心させられます。いずれもピアニスティックな点が共通で、彼女の自信のほどが伺えます。自身が優れたピアニストでもあったミッシャ・レヴィツキー(1898-1941) は甘く上品なピアノ小品をいくつか残していて、ピアノを弾かれる方々なら自分で奏でてみたくなる宝石のような。レスチェンコの甘やかな演奏はピアノの美しさを最高に味あわせてくれるもので震えてきます。ラフマニノフの難曲ソナタもホロヴィッツ版を使用。これはラフマニノフの了承のもとホロヴィッツが原典版と改訂版の良い所取りをして、さらに効果的なパッセージを加えたもの。ホロヴィッツ自身の演奏を彷彿させる凄さです。メトネルの「忘れられた調べ第1集」は全8曲から成り、その全曲を収録。雪の降るロシアの風景が目に浮かぶような「回想のソナタ」をはじめ、ピアノの魅力を存分に発揮した作品の連続でレスチェンコの超絶技巧を満喫。ピアノ好き失神間違いなしの恍惚の1時間を味わえます。

 

BIS 1640
\2500
クロード・ドラングル(アルトSax)
(1)ジョン・ウィリアムズ(ボコック編):
 キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン
(2)ミヨー:世界の創造Op.81
(3)ロジェ・ブトリ:
 サクソフォンと管楽合奏のためのディヴェルティメント
(4)クレストン:サクソフォンと吹奏楽のための協奏曲
(5)アンデシュ・エミルソン:挨拶
(6)ピアソラ(テホ編):鮫〜Saxと吹奏楽
(1)(3)(4)(6)
 クロード・ドラングル(アルトSax)
クリスチャン・リンドベルイ(指)
スウェーデン・ウィンド・アンサンブル
 ドラングルとリンドベルイ、夢の共演

 [ 録音:2007 年5、11 月/ナツカ・アウラ(ストックホルム)]/DDD、68’35”

 管楽器好き興奮のアルバム。1923 年作のミヨーから2006 年作のエミルソンまで、80 年にわたる管楽アンサンブル作品6 篇が集められています。うち4 作はサクソフォンと管楽アンサンブルのための協奏作品で、当代一の名手クロード・ドラングルが独奏、トロンボーンの超人クリスチャン・リンドベルイが指揮という夢の共演が実現しています。サクソフォンといえばジャズの重要楽器。ここでも1960 年代のフリー・ジャズにインスパイアされたジョン・ウィリアムズの映画音楽「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」や、ミヨーが1920 年代ニューヨークのハーレムで聴いた音楽から触発された「世界の創造」など、ジャズ・テイストの強いものをドラングルが驚きの巧さで再現。また、ロジェ・ブトリの「ディヴェルティメント」は1961 年作の弦楽オーケストラ伴奏を、当録音のために作曲者自身が管楽合奏用に編曲。管楽器の効果と魅力を存分に味わえます。
 


BIS 2015
\2500→\2290
18世紀イタリアのトリオ・ソナタ
 (1)アルビノーニ:バレット ト長調Op.3の3
 (2)ボンポルティ:ソナタ ト短調Op.6の7
 (3)ヴィヴァルディ:ラ・フォリアOp.1の12
 (4)ボノンチーニ:室内ソナタ第2番
 (5)ポルポラ:ソナタOp.2の3
 (6)サンマルティーニ:ソナタ第5番ヘ長調
 (7)ロカテッリ:ソナタ ニ長調Op.8の8
 (8)ガッロ:ソナタ第1番ト長調
 (9)タルティーニ:3声のソナタ ニ短調
ロンドン・バロック
 トリオ・ソナタ様式末期の輝きをロンドン・バロックの美演で

 [ 録音:2012 年4、5 月/セント・マーティン教会(ハンプシャー)]/DDD、77’14”

 「17 世紀イタリアのトリオ・ソナタ」(BIS 1795) の続編にして、ロンドン・バロックのトリオ・ソナタシリーズ第7 弾。17 世紀にイタリアで発祥したトリオ・ソナタ形式の、約百年後の進化の様を示してくれます。良く知られたヴィヴァルディの「ラ・フォリア」のほか、ストラヴィンスキーの「プルチネッラ」または「イタリア組曲」の原曲がペルゴレージではなくドメニコ・ガッロの作で、ここに収められた「ソナタ第1 番ト長調」第1 楽章はまさに「プルチネッラ」序曲と同じメロディが響くのに感動させられます。このほか、当時の大ヴァイオリニストでもあったロカテッリとタルティーニ、ハイドンやファリネッリの師としても知られるポルポラの作品など、トリオ・ソナタの伝統がロココ様式へと変化していく様子を実感させてくれます。


昨秋発売された前作「17世紀イタリア」も好評!

BIS 1795
\2500→\2290
17世紀イタリアのトリオ・ソナタ
 (1)チーマ:3声のソナタ
 (2)トゥリーニ:第2旋法による3声のソナタ
 (3)ブオナメンテ:「ラ・ロマネスカ」によるソナタ第8番
 (4)カステッロ:3声のソナタ第10番
 (5)メルーラ:チャコンナ
 (6)ウッチェリーニ:「ラ・プロスペリーナ」によるソナタ第26番
 (7)ファルコニェロ:フォリア
 (8)カッザティ:チャコンナ
 (9)マリーニ:「逃れよ、悲しい心よ」によるソナタ
 (10)カヴァッリ:3声のカンツォン
 (11)レグレンツィ:3声のソナタ
 (12)パンドルフィ:マルケッタ第2番
 (13)ボノンチーニ:ソナタ第5番
 (14)ヴィターリ:チャコンナ
 (15)ペストロッツァ:ソナタ第12番
 (16)コレッリ:ソナタOp.1の12
ロンドン・バロック
 旋律美に陶酔。ロンドン・バロックの魅力全開。

 [ 録音:2010 年9 月/聖マーチン教会(イギリス)]/DDD、68’51”

 これまでフランス、ドイツ、イギリス17 世紀と続いたロンドン・バロックのトリオ・ソナタシリーズ、ついにその発祥の地イタリアへ辿り着きました。「トリオ・ソナタ」という名称は後に使われたもので、17 世紀イタリアでは「2 声のソナタ」もしくは「3 声のソナタ」が一般的でした。ロンドン・バロックは、この形態最初期のチーマの「3 声のソナタ」(1610) からコレッリの名作「ソナタOp.1 の12」まで、発生から発展の好例16 篇を厳選。学術的にも価値がありますが、いずれもイタリアならではの美しいメロディに満ち、リッチな気分にひたれるものばかりです。




BIS SA 1992
(SACD HYBRID)
\2600→\2390
スティーヴン・イッサーリス(Vc)
 戦争の影で

  (1)ブロッホ:ヘブライ狂詩曲「シェロモ」(1916)
  (2)ブリッジ:悲歌的協奏曲「オーレイション」(1930)
  (3)スティーヴン・ハフ:孤独の荒野 (2005)
スティーヴン・イッサーリス(Vc)
(1)(2)ヒュー・ウルフ(指)
 ベルリン・ドイツ響
(3)ガーボル・タカーチ=ナジ(指)
 タピオラ・シンフォニエッタ
 第1次世界大戦の苦悩から生まれたチェロ協奏曲集をイッサーリスが力演

 [ 録音:2012 年1 月/イエス・キリスト教会(ベルリン)]/67’40”

 SACD ハイブリッド盤。スティーヴン・イッサーリスBIS 第3 弾は協奏作品集。作曲年代は異なりますが、いずれも第1次世界大戦を背景にしています。
 ブロッホの名作「シェロモ」は賢人ソロモン王を描いているものの、まさに第1次世界大戦中に作曲され、旧約聖書中伝道の書における果てしない絶望を表したともいわれます。イギリス近代作曲家ブリッジの「オーレイション」は1930 年の作ながら第1次世界大戦の犠牲者への祈りとなっている暗く深い作品。イッサーリスとしては再録で、表現力の深みをさらに増しています。現役の大ピアニストでもあるハフの「孤独の荒野」はハーバート・リードの1919 年出版の詩から題材を得た作品。およそ90 年を経ながらも、第1次世界大戦への苦悩がまざまざと響いてきます。
 


BIS SA 1979
(SACD HYBRID)
\2600→\2390
ポーランドの少数精鋭ヴェテラン集団
 ピリオド楽器団体アルテ・デイ・スオナトーリ
  テレマン
:「痛風」「治療法」「病気と思い込む人」「伊達男」「売春宿」
 (1)3本のオーボエと弦楽、通奏低音のための組曲ニ長調TWV55:D15
 (2)組曲変ロ長調「民族」TWV55:B5
 (3)ポーランド協奏曲変ロ長調TWV43:B3
 (4)ポーランド協奏曲ト長調TWV43:G7
 (5)組曲ニ長調「悲喜劇」TWV55:D22
マルタン・ジュステル(指)
アルテ・デイ・スオナトーリ
 これはバロック時代のワールド・ミュージックだ

 [ 録音:2012 年10 月/ミハウ・アルハニョウ教区教会(ポーランド)]/77’12”

 SACD ハイブリッド盤。1993 年設立のポーランドのピリオド楽器団体アルテ・デイ・スオナトーリ。躍進めざましい東欧古楽シーンから逸早く世界に羽ばたいた少数精鋭ヴェテラン集団。今回はテレマンに挑戦です。生前は大バッハよりも人気があったというテレマンは、誰よりも早くポーランドの民俗音楽に興味を示した先駆者でもありました。彼の「ポーランド協奏曲」はバロック音楽ながら、ポーランドの民謡や舞曲を多用して異彩を放っています。これをテレマンの意図通りに再現できるのはポーランドの団体であるアルテ・デイ・スオナトーリをおいて他はないと申せましょう。これほど活き活きとしたテレマン演奏は珍しく、リズムも歌い回しも抜群。また組曲ニ長調「悲喜劇」は爆笑ものの描写音楽で、各曲に「痛風」「治療法」「病気と思い込む人」「伊達男」「売春宿」と標題が付いています。


アルテ・デイ・スオナトーリの旧譜
Handel - Twelve Grand Concertos
BIS SA 1705/6
(3SACD Hybrid)
\5200→\4590
ヘンデル:
 コンチェルト・グロッソ集 Op.6(全12曲)
マルタン・ジュステル(指)
アルテ・デイ・スオナトーリ
SACDハイブリッド盤。
 ヘンデルはオペラや宗教作品など声楽曲が代表的ですが、初期のコンチェルト・グロッソもみずみずしくて颯爽としていて非常に魅力的です。いずれもヘンデルならではの甘いメロディ、活気と明るさに満ち、いつまでも聴いていたくなります。1993年創設のポーランドの古楽器がフレッシュきわまりない演奏を繰り広げています。
Vivaldi: Concertos for Strings
BIS 1845
\2500→\2290
ヴィヴァルディ:弦楽のための協奏曲
 協奏曲ハ長調RV114/
 4声のソナタ変ホ長調「聖なる墓にて」RV130/
 協奏曲ト短調RV152/協奏曲ニ短調RV128/
 協奏曲ニ短調「マドリガル風」RV129/
 セーヌ川に祝うRV693〜序曲/
 協奏曲ヘ短調RV143/協奏曲ト短調RV157/
 協奏曲ホ短調RV134/協奏曲イ長調RV158
アルテ・デイ・スオナトーリ
爽やかで流麗、ポーランドのピリオド団体によるヴィヴァルディの弦楽協奏曲集。

[ 録音:2009 年10 月/カトリック高等神学校(ゴシチコヴォ・パラディス(ポーランド)]DDD、61’53”

 ポーランドのピリオド楽器団体アルテ・デイ・スオナトーリがヴィヴァルディの弦楽合奏のための協奏曲に挑戦。これらは1720 年代から30 年代の所産で、主に野外でのレクレーション用に書かれたとされますが、ヴィヴァルディのフーガ書法の好例となっています。フランス王ルイ15 世へのレスペクトで書かれた「セーヌ川に祝う」の序曲が入っているのも嬉しい限りです。

 

BIS SA 1970
(SACD HYBRID)
\2600
北欧合唱の美しさ〜屈折
 (1)ファッテイン・ヴァーレン:
  アヴェ・マリアOp.4/美しきかな神の子よOp.12/
  高きところに雨よ降れOp.25/詩篇121 (1911)
 (2)メシアン:5つのルシャン(12声のための)/おお聖餐 (1937)
 (3)ウェーベルン:軽い小舟で逃れよOp.2/2つの歌Op.19
 (4)ベルク:ナイチンゲール (1907)
グレーテ・ペーデシェン(指)
ノルウェー・ソリスト合唱団
ベリート・ノルバッケン・ソルセト(Sop)
ノルウェー放送管
オスロ・シンフォニエッタのメンバー
 北欧合唱の美しさに震えるほど感動

 [ 録音:2011 年11 月、2012 年5 月/リス教会(オスロ)、2012 年5 月/ノルウェー放送(オスロ)]/57’44”

 SACD ハイブリッド盤。北欧合唱の美しさを満喫できる1枚。アルバム・タイトルは4名の作曲家を各面にしたプリズムが、光の屈折により七色に輝く合唱の魅力を示しているとのこと。大半の作品は宗教的テーマにより、しばしば霊的な様相さえ呈します。北欧合唱ならではの澄みきった響きはこの世のものとは思えぬ清浄さで、まさに心洗われるひとときを味わえます。
 

BIS SA 1876
(SACD HYBRID)
\2600
カレヴィ・アホ:オーボエ作品集
 (1)オーボエ協奏曲 (2007)
 (2)ソロIX (2010)
 (3)オーボエ・ソナタ (1984/5)
ピート・ヴァン・ボックスタル(Ob)
(1)マーティン・ブラビンス(指)
 ラハティ交響楽団
(3)大宅裕(Pf)
 不可思議な東洋的音世界に酔うひととき

 [ 録音:2010 年9 月/シベリウス・ホール(ラハティ)、ポットン・ホール(イギリス)]/71’16”

 SACD ハイブリッド盤。フィンランドの巨匠カレヴィ・アホがオーボエのために書いた作品を集めたアルバム。いずれもベルギーの名手ピート・ヴァン・ボックスタルとの交流により、非常に貴重な北欧レパートリーが誕生しました。オーボエ協奏曲にはアラビア古典音楽の音階や打楽器ダブラッカ、さらにアフリカの打楽器ジャンベまで用いられ、オーボエの東洋的な音色と相まって異教的な世界を作り上げています。ソロIXは循環呼吸を含むオーボエのあらゆるテクニックを駆使した10 分に及ぶ無伴奏曲。ボックスタルがまさに神業を披露。旧作のソナタでは日本のピアニスト大宅裕が参加、息のあったアンサンブルを聴かせてくれます。
 


BIS 1873
\2500→\2290
21世紀最大の作曲家!?ジョン・ピッカード
 ウレーン(P)、ブラビンズ(指揮)登場

  (1)ピアノ協奏曲 (1999/2000)
  (2)激変 (1988/9)
  (3)テネブレ (2008/9)
(1)フレドリク・ウレーン(Pf)
マーティン・ブラビンス(指)
ノールショピング交響楽団
 今世紀最大の作曲家の呼び声高いピッカードの力作集

 [ 録音:2010 年3 月、2011 年12 月/ルイス・デ・ギア・ホール(ノールショピング)]/DDD、74’02”

 21世紀を代表する作曲家になるだろうと熱い期待を寄せられるジョン・ピッカード。今年50 歳となる彼の音楽はゆるぎない構成力と高いテンションが特徴。このアルバムには約10 年間隔の3 篇が収められています。非常に技巧的なピアノ協奏曲は、驚異の名手ウレーンを独奏者としているのも魅力。
 意外にもこれが協奏曲デビュー。ウレーンは重厚なオーケストレーションと真っ向から対決しています。指揮は今年から名古屋フィルの常任指揮者に任命されたマーティン・ブラビンス。見事な統率力を示しています。

BPR



BPR 004
\2400→\2190
タバシュニク&ブリュッセル・フィル
 ストラヴィンスキー:

  (1)春の祭典
  (2)交響詩「ナイチンゲールの歌」
ミシェル・タバシュニク(指揮)
ブリュッセル・フィルハーモニック
 タバシュニク&ブリュッセル・フィル、ストヴィンスキー:春の祭典&ナイチンゲール

 録音:(1)2009 年2 月26 日、シテ・ド・ラ・ミュジーク(パリ) (2)7 月4-6 日、スタジオ4(ブリュッセル)

 ブリュッセル・フィルハーモニック(旧フランダース放送管弦楽団)が自ら立ち上げたBPR レーベルから、待望の新譜がリリース!今回も、2008 年より音楽監督に就任しているミシェル・タバシュニクが指揮を務めています。これまでドビュッシー、ドヴォルザーク、チャイコフスキーと19 世紀ものを発信し、好評を博しているタバシュニク& ブリュッセル・フィル。第4 弾となる今回、ついにストラヴィンスキー・プログラムが登場!タバシュニクはとりわけ20 世紀以降の現代音楽演奏を得意とし、高い評価を得てきているだけに期待必至の新譜といえましょう!
 収録されているのは、「春の祭典」と交響詩「ナイチンゲールの歌」。いずれも目まぐるしく掛け合うリズムの応酬と、息をつく暇もないほど鮮やかに展開されていく曲調の変化も聴きどころの大作です。タバシュニク率いるブリュッセル・フィルの演奏は非常に整然としており、危うさを全く感じさせない緻密なアンサンブル構成に圧倒されます。管楽器の鮮やかなタンギング、弦楽器の一糸乱れぬ演奏ぶりは圧巻の一言。豪傑な強打音の連続で圧倒するだけでなく、その合間に流麗に歌われていく神秘的な旋律の魅力をぐぐっと引きだしているところは、まさに名匠タバシュニクの業といったところでしょう!寸分の緩みも許さないといわんばかりのタバシュニクの厳しい指揮にくらいつく、ブリュッセル・フィルの緊迫した熱演が輝く注目盤です。



タバシュニク&ブリュッセル・フィル
旧譜3タイトル
Debussy: La Mer
BPR 001
\2400→\2190
タバシュニク完全復活、ドビュッシー:管弦楽曲集
 ドビュッシー:
  (1)海 (2)牧神の午後への序曲 (3)夜想曲
ミシェル・タバシュニク(指揮)
ブリュッセル・フィルハーモニック
タバシュニク&ブリュッセルフィル自主レーベル第1 弾、ドビュッシーの管弦楽曲集!

録音:2010 年7 月14-17 日、スタジオ4

 1935 年に創立されたベルギーのオーケストラ、ブリュッセル・フィルハーモニック(旧フランダース放送管弦楽団)が自ら立ち上げたBPR レーベルから、記念すべきファーストCD。
 ヨーロッパで最高の音響として名高いスタジオ4 でリハーサルを重ね、コンサートの本拠地としてボザールで演奏を重ねているほか、ブリュッセルのコンセルトヘボウなどでも演奏を重ねるオーケストラ。古楽から現代曲まで手掛ける実力派で、2012 年もドイツ、オーストリアへの演奏ツアーを予定するなど、ヨーロッパ各地で活躍しています。2008 年よりスイスの名匠ミシェル・タバシュニクが音楽監督を務めており、現代音楽も交えながら聴衆に魅力的なプログラムを提供しています。
 ファーストCD に収録されているのはドビュッシーの管弦楽曲。「海」、「牧神」「夜想曲」と傑作ぞろいの聴き応え十分なプログラムとなっています。ベルギーのオーケストラではありますが、その響きには柔らかくも芯のあるフランス的なハーモニーも感じられます。タバシュニクの巧みな指揮の下、綿密に組まれたアンサンブルは聴き所。録音場所はもちろん、スタジオ4 です!

BPR 002
\2400→\2190
タバシュニクの「新世界」
 ドヴォルザーク:
  (1)交響曲第9番「新世界より」 op.95
  (2)スラヴ舞曲集第1集(全曲)
ミシェル・タバシュニク(指揮)
ブリュッセル・フィルハーモニック
タバシュニク&ブリュッセル・フィル自主レーベル第2 弾ドヴォルザーク「新世界」とスラヴ舞曲集!

録音:2011 年7 月5、6 日、スタジオ4

 ブリュッセル・フィルハーモニック(旧フランダース放送管弦楽団)の自主レーベルBPR レーベルからの新譜第2 弾!ドビュッシーの大作3 曲を扱ったファーストCD(BPR 001)に続く今回は、ドヴォルザークの代表作「新世界より」とスラヴ舞曲第1 集を収録。今回も録音はヨーロッパ屈指の音響を持つスタジオ4!前回の綿密かつ繊細なアンサンブルとは異なる、豪傑かつロマンティックな響きを堪能できます。
 ボザールを本拠地に、古楽から現代音楽に至るまで幅広い演奏活動を展開しているブリュッセル・フィルハーモニック。1935 年に設立されて以来、様々な名指揮者・名ソリストたちと共演を重ねてきました。2008 年よりタバシュニクを音楽監督として迎え、現代音楽を交えた意欲的なプログラムでヨーロッパを中心に更なる注目を集めています。

BPR 003
\2400→\2190
タバシュニク&ブリュッセル・フィル自主レーベル第3弾
 チャイコフスキー:
   (1)交響曲第6番 ロ短調「悲愴」 op.74
   (2)幻想的序曲「ロメオとジュリエット」
ミシェル・タバシュニク(指揮)
ブリュッセル・フィルハーモニック
タバシュニク&ブリュッセル・フィル、自主レーベル第3弾はチャイコフスキー・プログラム!

録音: 2010 年6 月8-11 日(1)、2011 年12 月13-14 日(2)、スタジオ4(ブリュッセル)/64’09”

 映画「アーティスト」のサウンドトラックに携わったことでも話題を集めたベルギーの名門、ブリュッセル・フィルハーモニック(旧フランダース放送管弦楽団)が、自主レーベルBPR より注目の新譜をリリースしました!
 ドビュッシー(BPR 001)、ドヴォルザーク(BPR 002)に引き続き、第3 弾となる本アルバムはチャイコフスキー・プログラム!交響作品と小品を組み合わせた選曲は今回も健在で、交響曲第6 番「悲愴」と「ロメオとジュリエット」が収録されています。収録曲はいずれもチャイコフスキーの数多くの作品の中でも指折りの傑作。フランス的な柔らかい響きと豪傑でロマンティックな響きを併せ持つブリュッセル・フィルハーモニックならではの演奏に期待必至の注目盤です。録音は今回もスタジオ4!ヨーロッパで最高と評される音響環境で築き上げた綿密なアンサンブルは聴き所です。
 ブリュッセル・フィルハーモニック(旧フランダース放送管弦楽団)は、1935 年に創立された名門オーケストラ。ヨーロッパを中心に幅広い活動を行っており、古楽から現代音楽にいたるまで幅広いレパートリーを持つ実力派団体です。2008-2009 年シリーズからはスイスの名匠タバシュニクを音楽監督に迎え、現代音楽を交えた意欲的な演奏プログラムでますます注目を集めています!


C AVI



4260085532797
(2CD)
\4600→\4190
ニコラス・ミルトン(指揮)&マティアス・ショルン(Cl)
 (1)モーツァルト:クラリネット協奏曲 イ長調K.622
 (2)ブルックナー:交響曲 第8番 ハ短調(1890年改訂版)
マティアス・ショルン(Cl)
ニコラス・ミルトン(指揮)
インフィアテル・シンフォニー・オーケストラ
 若手実力派たちによる圧巻の熱演!ウィーン国立歌劇場管首席CL 奏者ショルン、モーツァルト&ブルックナー

 録音:2012 年8 月31 日& 9 月1 日、リート・イム・クライス(オーストリア)でのライブ録音

 2012 年3 月に群馬交響楽団を指揮し、ドラマティックな表現力に満ちた「幻想交響曲」で絶賛を浴びた注目の若手指揮者、ニコラス・ミルトンが2012 年夏にオーストリアで行ったコンサートのライブ録音が早くもリリースされます!クラシックの次代を担う若手音楽家たちが中心となった話題の熱演注目の収録内容はモーツァルトのクラリネット協奏曲とブルックナーの交響曲第8 番という大作2 本立て。モーツァルトは堅実に、一方のブルックナーはドラマティックに音楽を作り上げています。
 何より注目されるのは、クラシック界の次代を担う若手音楽家たちの熱演ぶり!決して若手だからと侮るなかれ。その緻密なアンサンブル構築と活気に満ちあふれた表現力には圧倒されます。協奏曲では、2007 年よりウィーン国立歌劇場管弦楽団の首席クラリネット奏者として活躍している若手実力派マティアス・ショルンが白眉のクラリネット・ソロを披露!「S. マイヤー以来の逸材」との声に違わぬ演奏で魅せてくれます。演奏技術はもちろんのこと、芯を失わない弱音の響きと棘のない絶妙なアタックの美しさは絶品です!
 若手音楽家で構成されるインフィアテル・シンフォニー・オーケストラの力強くも瑞々しい演奏にも注目。メンバーの多くがウィーン・フィルやウィーン放送響、ベルリン・ドイツ響といった名門で活躍している実力派集団とあって、安定感抜群のアンサンブルを作り上げています。特にブルックナーでは、明暗のコントラスト鮮やかなミルトンの音作りに食らいつく熱演を見せています!



 
4260085532681
\2600→\2390
ウォルフガング・マイヤー(Cl)
 アドルフ・ブッシュ:クラリネットと弦楽器のための室内楽曲集

  (1)クラリネットと弦楽四重奏のためのセレナード ト長調op.14
  (2)7つのバガテルop.53a
  (3)ゲルマン舞曲集 ヘ長調op.26c
  (4)二重奏曲 変ロ長調op.26b
  (5)変奏曲 ヘ長調op.53c
ウォルフガング・マイヤー(Cl)
アイスラー四重奏団
 W.マイヤー&アイスラー四重奏団による注目の蘇演!20 世紀のヴァイオリンの巨匠アドルフ・ブッシュの室内楽曲集

 録音:2012 年3 月、ドイツ

 ウォルフガング・マイヤーとアイスラー四重奏団によるアドルフ・ブッシュの室内楽曲集。好評を博したモーツァルト、ウェーバーらのクラリネット五重奏曲集(4260085532162)の共演に引き続き、往年の名手と期待の若手が織りなす素晴らしいアンサンブルを堪能できるアルバムです。
 今回は二重奏から五重奏まで多彩な編成作品を収録。より緻密なアンサンブル力が求められる中、アイスラー四重奏団はベテランのマイヤーのソロを曇らせぬ素晴らしい演奏で応えています!
 今回焦点を当てるのは、巨匠アドルフ・ブッシュ(1892-1952)が残した室内楽曲作品!今なおヴァイオリニストとしての功績が語り継がれるブッシュですが、彼が生前に室内楽から管弦楽曲まで数多くの作品を残した作曲家でもあったことをご存知でしょうか。ケルン音楽大学に入学後、クナッパーツブッシュも師事した名匠F. シュタインバッハに作曲を学んだブッシュは、早くも10 代から幅広い作曲活動を始めます。
 本アルバムでは、ベルリンから亡命する前に作曲した「クラリネットと弦楽四重奏のためのセレナード」や、代表作の曲集である『ハウスムジークop.26』から「ゲルマン舞曲集」と「二重奏曲」など、珠玉の作品を収録しています。
 「7 つのバガテルop.53a」は1936 年のクリスマスに妻フリエダに献呈された三重奏曲集で、1942 年に彼女の誕生日に即して発表した「変奏曲op.53c」は、このバガテルの主題に基づくものになります。いずれの作品も20 世紀に作曲されたものではありますが、その作風はロマン派からの流れを強く意識させるもの。シューベルトやブラームスからの影響も色濃く感じさせる、抒情的な旋律と流麗に掛け合うアンサンブルが魅力的です。クラリネットと弦楽器が織りなす柔らかなハーモニーは絶品!マイヤー&アイスラー四重奏団の活き活きとした掛け合いも相まって、知られざるブッシュの作品の魅力をたっぷりと堪能するアルバムに仕上がっています。
4260085532735
(3CD)
\6300→\5690
ルール・ピアノ・フェスティヴァル2012年ライブ集
 [CD1]フランスの作品
  ・ラヴェル:水の戯れ/ソナチネ
    フアン・ペレス・フロリスタン(Pf)、2012年5月9日ライブ録音
  ・ラヴェル:ラ・ヴァルス
    ジャン=フレデリック・ヌーブルジェ(Pf)、2012 年5月23日ライブ録音
  ・ラヴェル:鏡(全曲)
    チェン・チャン(Pf)、2012年6月9日ライブ録音
  ・ドビュッシー:ベルガマスク組曲(全曲)/プレリュード第2 集より 花火
    ベルトラン・シャマユ(Pf)、2012年6月6日ライブ録音

 [CD2]アメリカの作品
  ・ガーシュイン:3つの前奏曲/ワイルド:7 つのヴィルトゥオーソ・エチュード(全曲)
    チャン・ヤ=フェイ(Pf)、2012 年5月7日
  ・ガーシュイン:ソング・ブックより
   フー・ケアズ?/ノーバディ・バッドユー/ドゥーイット・アゲイン/
   スワンダフル/スウィート・アンド・ラウダウン/スワニー
    エヴァ・フォーゲル(Ms)、ロバート・レヴィン(Pf)、2012 年5月7日
  ・ガーシュイン:
   パリのアメリカ人/創作主題による変奏曲「アイ・ガット・リズム」/
   私の彼氏
   (いずれもガーシュイン・ピアノ・カルテットによる4 台のピアノのための編曲版)
    ガーシュイン・ピアノ・カルテット、2012 年5月16日
 [CD3] 現代作品
  ・ケージ:ソナタとインタリュードより
   第2 のソナタ/ピアノのための音楽/グラス:モダン・ラヴ・ワルツ
    シュテッフェン・シュライエルマッヒャー(Pf)、2012年5月29日ライブ録音
  ・Y・ヘラー:「ドッペルシュピール」より ソロ・プレイ/デュオ・プレイ
    タマラ・ステファノヴィッチ(Pf)、ピエール・ロラン・エマール(Pf)、
     2012 年6月12日
  ・フィギュラ・リトミカ
    ファビアン・ミュラー(Pf)、タマラ・ステファノヴィッチ(Pf)
  ・「ドッペルシュピール」より モニュメント/パターンズ/オスティナート
    ロレンツォ・サウレス(Pf)、タマラ・ステファノヴィッチ(Pf)
     2012年7月1日、WDRフンクハウス(ケルン)
 ルール・ピアノ・フェスティヴァル2012 年ライブ今回のテーマは近現代のフランス&アメリカ!

 ドイツのルール地方で行われるルール・ピアノ・フェスティヴァルのライブ・レコーディング・シリーズから、ファン待望の第29 弾がリリースされました!
 2012 年のテーマは、フランス&アメリカ!フランスからはラヴェルとドビュッシー、アメリカからは2012 年に没後75 年の節目を迎えたガーシュウィンが大々的に取り上げられたプログラムとなっています。特に注目されるのは、原曲に加えて多くの編曲作品を含んだガーシュインのプログラム内容でしょう。
 「7 つのヴィルトゥオーソ・エチュード」は、2010 年に亡くなった往年の名手アール・ワイルドが、ガーシュインの歌曲をピアノ独奏用に編曲したもの。「ライザ」、「アイ・ガット・リズム」、「私の彼氏」をはじめとする7 つの名作がアレンジされています。ガーシュインの即興的な魅力をより強く感じられる編曲となっており、鍵盤を縦横無尽に駆け回る超絶技巧の連続は圧巻です!また、音楽祭に引っ張りだこのガーシュイン・ピアノ・カルテットが自ら編曲したピアニスト4 人による「パリのアメリカ人」、「アイ・ガット・リズム」も聴きどころ。響きの厚みはオーケストラ・サウンドに敵わぬものの、軽妙洒脱なピアノのアンサンブルが魅力的です。ちなみに、「パリのアメリカ人」で印象的な車のクラクションは原曲通りで、その異彩感もとびきりです。
 毎年、現代作品をプログラムに入れていることでも知られるルール・ピアノ・フェスティヴァル。2012 年はジョン・ケージの生誕100 年と、グラスの生誕75 周年ということで両者の作品が取り上げられています。ケージ作品への造詣深い名手シュテッフェン・シュライエルマッヒャーが演奏しているところにも注目されます。ヘラー(*1944)の「ドッペルシュピール」は、このフェスティヴァルのための委嘱作品。非常に高度な演奏技術を求めるヘラーの作風からすると驚くほどシンプルな作品で、音楽祭では3 曲が発表されました。本アルバムではフェスティヴァル後に追加された3 曲を後日録音し、“ボーナス・トラック” として収録!音楽祭のときには聴けなかった、全6 曲からなる「ドッペルシュピール」を聴くことができます。ライブでは現代音楽界に活躍する往年の名手ピエール・ロラン・エマールと、彼の愛弟子の若手実力派タマラ・ステファノヴィッチが共演。フランス・プログラムの方では、ジャン=フレデリック・ヌーブルジェやベルトラン・シャマユといったラ・フォル・ジュルネでもお馴染みの名手たちも登場し、音楽祭ならではの豪華共演にも注目されるアルバムとなっています。
 

4260085534227
\2600
ドイツ注目の若手ヤルナッハ、20 世紀ピアノ作品
 (1)ラヴェル:夜のガスパール
 (2)P.ヤルナッハ:3つのピアノ曲op.17
 (3)バルトーク:野外にて
ルーシー・ヤルナッハ(Pf)
 ドイツ注目の若手ヤルナッハ20 世紀ピアノ作品、ラヴェル、バルトークほか、祖父ヤルナッハの作品も!

 録音: 2009 年6 月10 日(2)、2010 年1 月19 日((1)のオンディーヌのみ)、(3)2011 年9 月27 日((1).(3))

 ルーシー・ヤルナッハは、1987 年ハンブルク生まれのピアニスト。G. グルマン、G. オピッツらに師事し、2002 年にスタインウェイ国際ピアノコンクールで優勝したことで一躍注目を集めた若手実力派による注目の新譜がリリースされます!スカルラッティから現代作品まで幅広いレパートリーを持つヤルナッハが今回取り上げたのは、ラヴェル、バルトーク、P. ヤルナッハの3 人。いずれも19 世紀後半から20 世紀現代を代表する作曲家たちであり、非常に高度な表現力と技術が求められる難曲ぞろいのプログラムです。
 フィリップ・ヤルナッハ(1892-1982)はフランスを中心に活動していた20 世紀を代表する作曲家の一人。ルーシーと同姓なのは偶然ではなく、彼女はフィリップの孫にあたります。「3 つのピアノ曲」は1924 年に作曲された作品であり、それぞれの楽章にバロック・ダンスのタイトルが付けられています。ブゾーニの影響も色濃く感じられる作風で、調性の狭間をおぼろげにさ迷うような旋律の数々が印象的。「サラバンド」がゆっくりとポリフォニックな響きをひとつひとつかみしめる曲調である一方で、「ブルレスカ」では音の跳躍と軽快なリズム感によって、どこかおどろおどろしくもある滑稽さが魅力的です。ヤルナッハの指運びは非常に力強く、重々しい低音域の打音でもリズム感が失われることがないのが見事。バルトークの「野外にて」でも、タッチの明瞭さと力強さの魅力が存分に引き出されています!表現力も素晴らしく、ラヴェルで響かせる透明感あふれる音色とヤルナッハやバルトークで魅せるほの暗い深さを持った重々しい音色の使い分けは見事。今後のさらなる飛躍にも大いに期待が持てる、注目必至の若手です!

CLAVES

50 1202
\2400→\2190
世界初録音!
 マルタン:
  バレエ「アシェンブレーデルの物語(シンデレラ物語)」
クレメンス・ティルカン(S アシェンブレーデル,姉)
ダヴィド・エルナンデス・アンフルンス(T 王子,伝令)
ヴァルドゥイ・ハチャトリアン(A 継母,妖精)
アレクサンドラ・ヒューソン(S 妹)
ガーボル・タカーチ=ナジ(指)
ジュネーブ高等音楽院管弦楽団
 世界初録音!マルタンが描くシンデレラ物語!歌付きバレエ「アシェンブレーデルの物語」

 録音:2010 年9 月6、8 日、ジュネーヴ/68'07"

 スイスの作曲家、フランク・マルタン(1890 − 1974)の作品はまだまだ埋もれていますが、あらたに声楽付きバレエという大作がCD になりました。「アシェンブレーデルの物語」は、1942 年3 月12 日にバーゼル市立劇場で初演された作品。アシェンブレーデル Aschenbrodel とは灰かぶり姫を意味し、つまりはシンデレラ(英語 Cinderella)のこと。ただしこのバレエは、有名なペローの「シンデレラ(サンドリヨン Cendrillon)」ではなく、同じ説話に基づいたグリム兄弟の童話を原作にしており、一般的に知られているシンデレラ物語とはいくらか相違があります。第二次世界大戦中に初演されたこの作品は大きな成功を収めたものの、その後長いこと埋もれていました。マルタンらしい近代的な響きに彩られた童話は、子供も大人も楽しめるものです。
 アシェンブレーデルのクレメンス・ティルカンは、もともとチェロでソリストを目指していたものの、美声からソプラノに転向したという人。バロックの声楽作品を得意としているほか、オペラでも幅広く活躍しています。王子のダヴィド・エルナンデス・アンフルンスは、1982 年、バルセロナ生まれのテノール。
 やはりバロックを得意とする人です。継母のヴァルドゥイ・ハチャトリアンは、アルメニアの首都エレバンの生まれ。1996 年にデビューし、しばらくエレバンで活躍していましたが、近年ではイタリアやフランスでの活動が増えています。ガーボル・タカーチ=ナジは、1956 年、ブダペスト生まれの指揮者。
 かつてタカーチ四重奏団の第1 ヴァイオリニストだったことでも知られています。
50 1213
\2400
パウル・バドゥラ=スコダ激賞!
 ファブリツィオ・シオヴェッタ(ピアノ)

シューベルト:
 ソナタ第21番 変ロ長調 D.960
 楽興の時 D.780
ファブリツィオ・シオヴェッタ
 (ピアノ;Steinway&Sons)
 ヨーロッパで注目されている期待のピアニスト、シオヴェッタシューベルトの傑作、変ロ長調のソナタに挑む!

 録音:2011 年4 月27-29 日、スイス/DDD、75’27”

 1976 年ジュネーヴ生まれのファブリツィオ・シオヴェッタがシューベルトの傑作に挑む!
 シオヴェッタはパウル・バドゥラ=スコダ、ジョン・ペリー、ドミニク・ヴェーバーなど、世界の名だたる名教師・ピアニストに師事し、ソロはもちろんのこと室内楽、声楽の伴奏、そして即興演奏など様々な演奏形態の作品を積極的に学んできました。師のバドゥラ=スコダは彼の演奏を激賞し、繊細にして熱い感情が伝わる演奏に尊敬の念をもっています。
 シオヴェッタのソロのディスコグラフィとしてはこれまでにシューマンのピアノ作品でをリリースしていますが、Claves レーベル初登場となる当ディスクでは得意のシューベルトを取り上げております。曲はピアニストとしての真価が問われる名作変ロ長調のソナタ、そして楽興の時です。一音一音の粒立ちの良さと美しく光り輝くタッチ、そして絶妙なペダリングと30 代半ばにして、実に見事なまでの演奏を聴かせてくれます。長らくシューベルトのリート作品の伴奏などを学んできたことからもわかるようにシューベルトの意図する解釈に真摯に向き合い音楽を丁寧に構築していることが伝わる秀演です。今後のさらなる活躍を期待せずにはいられない注目のピアニストです。

COL LEGNO


WWE 20407
\2400
エルマー・ランプソン(*1952):「神秘の場面」
 (1)聖ヨハネの幻影I (2)聖ヨハネの幻影II
 (3)岩石、空気、そして光 (4)岩寺 (5)光に満ちて
 (6)祈り (7)聖ヨハネの幻影III (8)太陽の寺I
 (9)妖精の場面 (10)太陽の寺II
 (11)聖ベネディクトの幻影 (12)光と闇の精霊
 (13)境界の守護者 (14)アフリマンの領域 
 (15)地の精霊と風の精霊 (16)ほとばしる炎
 (17)寺院の場面 (18)精霊の領域で
ヨエル・ガンゾウ(指揮)
ソリスト・アンサンブル・オブ・
 ザ・インターナショナル・
  マーラー・オーケストラ
 ドイツ屈指の現代作曲家ランプソンの「神秘の場面」

 録音:2011 年9 月9-11 日、イエス・キリスト教会(ベルリン)/DDD、60' 20"

 現代音楽の名門COL LEGNO レーベルから、ドイツの現代作曲家エルマー・ランプソンの新譜がリリースされます!「神秘の場面Mysterienszenen」というタイトルの本アルバム。19 世紀の神秘思想家ルドルフ・シュタイナーの神秘劇にインスピレーションを受けた作品が収録されており、ハーモニックな旋律と無機質な音の連なりが神秘的に絡み合っていく展開が魅力的です。子供の歌声を模した美しいフルート・ソロや、弦楽アンサンブルの清澄なハーモニーが生み出す繊細な響きと、随所に現れるドラの轟きやパーカッションの強打音のコントラストが素晴らしく、作品全体に深みのある重々しさを与えています。
 彼の作品は同レーベルからすでに数タイトルのリリースがありますが、今回はランプソンによる自作自演ではなく、マーラー編曲でも著名なヨエル・ガムゾウが指揮をとっていることにも注目!演奏するのはベルリンでガムゾウが指揮をとるインターナショナル・マーラー・オーケストラの精鋭たち。

DB PRODUCTIONS

Anna Petrini - Crepuscolo
DBCD 143
\2500→\2290

2012 年スウェーデン・グラミー ノミネート作品!
 ファウスト・ロミテッリ(1963-2004):シースケープ
 マリン・バング(1974-):スプリット・ラダー
 オスカル・ビアンキ(1975-):クレプスコロ
 ドミニク・カルスキ(1972-):サパーブ・インポジション
 マティアス・ペテルソン(1972-):SinewOod

アンナ・ペトリーニ(コントラバス・リコーダー)
マティアス・ペテルソン(電子楽器)
 麗しきリコーダー奏者アンナ・ペトリーニが新境地を切り開くコントラバス・リコーダーと電子楽器が織りなす幻想的世界

 録音:2011 年、スウェーデン/DDD

 2012 年のスウェーデン・グラミー・ノミネート作品となった麗しきアンナ・ペトリーニが奏でるコントラバス・リコーダーと電子楽器による現代音楽曲集。コントラバス・リコーダーはバス・リコーダーよりもさらに1 オクターブ低い音域の楽器ですが、このアルバムでは通奏低音というよりは効果音的に使用されており、この楽器特有の印象的な低音を斬新に用いています。この独特な楽器とマティアス・ペテルソン奏でる電子楽器が見事にコラボし、幻想的な空間へと誘ってくれます。ロミテッリのシースケープでは海中に潜って聴こえてくる音を見事に表現し、またアルバムのタイトルにもなっている「クレプスコロ」はイタリア語で「黄昏」を意味し、電子楽器で鳥類や昆虫の鳴き声を思わせる音とともにコントラバス・リコーダーが実に絶妙にからみあいます。
 dB Productions レーベルが誇る優秀録音でオーディオ・ファンも楽しめる充実の内容です。アンナ・ペトリーニはストックホルムにてダン・ラウリンに師事し研鑽を積みました。レパートリーはバロックから現代まで非常に広く、モッテン・ファルクとの共演(DBCD 132) では16 世紀の音楽を披露し、また当アルバムでは非常に斬新な現代音楽を聴かせてくれます。今後の活躍も目が離せないアーティストと言えましょう。


EGEA


MPR 034
\2200
あのカヴァッリの「ジャゾーネ」をイタリアの才媛が料理
 ルチア・ロンケッティ:
  室内オペラ「レツィオーニ・ディ・テネブラ」(2010)
メデア、エジェーオ、デーモ:
 カティア・グエデス(Sop)
ジャゾーネ、オレステ、
イジーフィレ:ダニエル・グローガー(CT)
ヴォーカルコンソート・ベルリン
トニーノ・バッティスタ(指)
PMCE
  [ 録音:2011 年3 月8 日/パルコ・デッラ・ムジカ音楽堂(ライヴ)]/DDD、60’18”

 1963 年生まれのイタリアの女性作曲家ルチア・ロンケッティ。サンタ・チェチーリア音楽院でコンピューター・ミュージックを学び、ブソッティやシャリーノのセミナーも受けるなど、現代イタリア作曲界のサラブレッド。2010 年作の室内オペラ「レツィオーニ・ディ・テネブラ」は、フランス語の「ルソン・ド・テネブル」と同義の「暗闇の続誦」の意。しかし宗教音楽ではなく、イタリア・バロックの作曲家フランチェスコ・カヴァッリ(1602-1676) の歌劇「ジャゾーネ」を換骨奪胎した、21 場約1時間の作品となっています。内容はギリシャ神話の金の羊毛を求め出港したアルゴ船の話で、魔女メデアを主人公としています。カヴァッリの「ジャゾーネ」の音楽素材を用いているため、不思議な古雅感があるものの、正統的現代音楽。器楽も効果的ながら控えめで、静かで幽玄な時を味わえます。

NCMCD 007
\2400
リフレクション・イン・ザ・ナイト〜ロンドン・ライヴ
 1. The colours of solitude/ 2. Tundra/
 3. Simplicity/ 4. Reflections in the night/
 5. Prayer/ 6. Serenity/ 7. Flying to the East/
 8. The Old Road/ 9. Keiko/
 10. Corners of the memory/ 11. Magical places/
 12. Nara Song/ 13. A Torre de Belem
ルチアナ・ビガッツィ(Pf)
マウリツィオ・コロンナ(クラシック・ギター)
 イタリア生まれの名タッグ、コロンナ&ビガッツィ、2011年ロンドン・ライヴ

 録音:2011年12 月17 日、イタリア文化会館内ゴールデン・ホールでのライヴ(ロンドン)

 イタリアを代表するクラシック・ギタリストのマウリツィオ・コロンナ& ピアニストのルチアナ・ビガッツィが、2011 年にロンドンで行ったライヴの模様が早くもリリースされる運びとなりました!これまでにも幾度となく共演をし、作曲活動も共にしている二人。幻想的で、どこか郷愁の想いを掻き立てる美しい旋律が魅力的なビガッツィ& コロンナの音楽をたっぷりと堪能することができます。このライヴでは、ピアノとギターのための作品を13 曲にわたって演奏。全体的にゆったりと聴かせる曲調の作品が多く、コロンナが繊細につま弾くクラシック・ギターの柔らかな音色と、それを決してかき消すことのない絶妙なビガッツィのピアノとのハーモニーに静かに聴き入ります。
 トリノ生まれのマウリツィオ・コロンナは1973 年に若手ギタリストの登竜門ミケーレ・ピッタルーガ国際クラシック・ギター・コンクールに入賞したことで一躍注目を集めたギタリスト。一方のルチアナ・ビガッツィはJ. デームスやP. バドゥラ=スコダらに師事した実力派。コロンナとは1990 年代から共演を重ねており、ヨーロッパを中心に盛んにライブ活動を行っています。


SCA 139
\2400→\2190
クリスティーナ・ザヴァッローニ(Sop)
ストラヴィンスキー:
 (1)チリンボン (1915) 【ロシア語歌唱】
 (2)幼年時代の思い出による3つの小さな歌 (1913)【ロシア語歌唱】
 (3)パラーシャの歌〜歌劇「マヴラ」より (1922-3)【ロシア語歌唱】
 (4)プリバウトキ(全4曲)(1914)【ロシア語歌唱】
 (5)猫の子守歌(全4曲)(1915-6)【ロシア語歌唱】
 (6)4つのロシアの歌 (1918-9)【ロシア語歌唱】
 (7)ふくろうと小猫ちゃん (1966)【英語歌唱】
ミヨー:
 (8)6つのヘブライ民謡 (1925)【フランス語歌唱】
プーランク:
 (9)ホテル (1940)【フランス語歌唱】
クリスティーナ・ザヴァッローニ(Sop)
アンドレア・レバウデンゴ(Pf)
 ジャズ界のスター、クリスティーナ・ザヴァッローニが絶品のストラヴィンスキーを披露

 [ 録音:2007 年11 月26 / 27 /サンタ・チェチーリア・ホール(ペルージャ)]/DDD、35’22”

 ジャズの世界では多くのアルバムをリリースし活躍するクリスティーナ・ザヴァッローニ。もともとはベルカント唱法もみっちり学んだ本格派で、クラシックの分野でもオペラ出演はもとより、モンテヴェルディからマイケル・ナイマンまでこなすレパートリーの広さと表現力で特異な存在感を示しています。その彼女が純クラシックのアルバムをリリース。それもメインがストラヴィンスキーというのがユニークで嬉しいところ。
 ストラヴィンスキーの歌曲は意外に録音が少なく、それもロシア語歌唱となると非常に貴重。ここに収められた大半が「ペトルーシュカ」や「春の祭典」と同時期の初期作品で、いかにもストラヴィンスキーな作風が興味津々。ロシアの俗謡に基づく子どもの歌「チリンボン」などは、第一音からストラヴィンスキー以外の何物でもない強烈な匂いに満ちていて、ファンにはたまりません。ザヴァッローニは堂に入ったロシア語を駆使しながら、ジャズで培った軽さとセンスでオシャレの極み。カップリングはミヨーの「6つのヘブライ民謡」。ノン・ヴィブラートのピュア美しい声に酔わされます。アンコール風に最後に置かれたプーランクの「ホテル」が絶品。ほとんどジャズような色気に満ちていて、いつまでも聴いていたくなります。

ENZO RECORDINGS



EZCD 10022
\2600→\2390
ジャン-マリー・ルクレール:
 2つのヴァイオリンのためのソナタ集 第1巻

  (1)ソナタ第1番 ト長調
  (2)ソナタ第2番 イ長調
  (3)ソナタ第3番 ニ長調
  (4)ソナタ第4番 イ長調
  (5)ソナタ第5番 ト短調
  (6)ソナタ第6番 変ロ長調
アニマ・コンコルディア
 (パウル・エレラ、戸田薫Vn)
 ファン待望。フランコ=ベルギー学派の開祖、ルクレールのすべてがここに!「アニマ・コンコルディア」の意欲的な注目作!ルクレール2つのVn のためのソナタ集第1巻登場

 録音:2009 年7 月、11 月/DDD、日本語解説・帯付

 ファン待望!アニマ・コンコルディア(パウル・エレラ、戸田薫Vn)によるルクレールの2 つのVn のためのソナタ集第1 巻登場!同第2 巻(EZCD10009) は既に発売しており、息のあったデュオは好評を博しております。ルクレールはパリ・オペラ座のコンセール・スピリチュアルでヴァイオリニストとして活躍したイタリアのバロック・ソナタ様式をフランス風に発展された作曲家です。この曲集ではルクレールらしいヴァイオリンの美しい響きを楽しむことができます。

 パウル・エレラ(Vn)
 ヴェネズエラ、カラカス出身。シモン・ボリバル・シンフォニーオーケストラの創設メンバーであり、オーケストラのソリストとしても世界各地の音楽祭に招聘された。その後、オランダへ渡り、デン・ハーグ王立音楽院に留学。シギスヴァルト・クイケンにバロックヴァイオリンを学ぶ。1996 年にソリストディプロマを取得し卒業。現在、桐朋学園大学で教鞭をとっている。
 戸田薫(Vn):
  東京芸術大学を卒業後、オランダのデン・ハーグ王立音楽院へ留学。シギスヴァルト・クイケン、エリザベス・ウォルフィッシュのもとでバロックヴァイオリンを学ぶ。1996 年ディプロマを取得。
  これまでにバッハコレギウムジャパン、ラ・プティット・バンド、レ・タロン・リリックをはじめとしたオーケストラに参加。


旧譜/第2巻

EZCD 10009/10
(2CD)
\4200→\3790
ジャン=マリー・ルクレール (1697 - 1764):
 二つのヴァイオリンのためのソナタ集 第2巻 作品12(1747年刊 パリ)

  CD-1
   [1] - [3] ソナタ 第1番 ロ短調
   [4] - [7] ソナタ 第2番 ホ長調
   [8] - [11] ソナタ 第3番 ニ長調
  CD-2
   [1] - [4] ソナタ 第4番 イ長調
   [5] - [7] ソナタ 第5番 ト短調
   [8] - [11] ソナタ 第6番 変ロ長調
アニマ・コンコルディア
パウル・エレラ & 戸田 薫(ヴァイオリン)

2009年7月、11月 武豊町民会館 響きホール。24Bit/96KHz、Recording

 2本のヴァイオリンをメインにした作品を主に活動する気鋭の古楽グループ「アニマ・コンコルディア」。その意欲的なデビュー作はフランコ=ベルギー楽派の開祖と目されるルクレールの 2 本のヴァイオリンのためのソナタ。
ルクレールの 2 本のヴァイオリンのためのソナタは、ヴィヴァルディ、フェルスター、ギニョン、ギルマン、トルメなど、この編成で書かれたソナタに比しても有名であり、出版当時のヨーロッパで大流行したことを考えると現役で入手できる盤が少ない。ヴァイオリン音楽の発展に寄与したその重要性に見合わない状況が続いているといえる。重音が多く用いられるなど、技術的な困難が多く伴うのも録音が少ない理由だと思われる。
 この録音はヴァイオリンの名手にして弓の名工でもあるパウル・エレラと、クラシカルプレイヤーズ東京のコンミスでもある戸田薫の二人による満を持したリリース。即興的な装飾音と流麗なフレージングに彩られた演奏が堪能できる。
 ルクレールにはこの編成のためのソナタ集がもうひとつ(作品 3)ある。アニマ・コンコルディアはそちらも録音済みであり、リリースのあかつきには重要な全集が完成することになる。


FABULA CLASSICA


FAB 29906
\1600
イタリア・ジャズ界を代表するふたりの名手がクラシックに挑戦
 20世紀のトランペット音楽

 (1)ボザ:カプリス
 (2)ラヴェル:ハバネラ形式による小品
 (3)エネスコ:伝説
 (4)カルツェフ:2つの小品
 (5)オネゲル:イントラーダ
 (6)バーンスタイン:リフィーのためのロンド
 (7)ヒンデミット:トランペット・ソナタ
マルコ・タンブリーニ(Trp)
ステファノ・ボラーニ(Pf)
 [ 録音:1999 年]/STEREO、42’52”

 ブラジル出身のフュージョンのスター、デオダードのバックで活躍するトランペット奏者マルコ・タンブリーニ。マイルス・ディヴィスとフレディ・ハバードの影響を受けたジャズ界の寵児で、メロウな音色と超絶のテクニックを誇る名手です。これまでバック・ミュージシャンとしてはもとより、ジャズやソロのソロ・アルバムを何枚もリリースしてきましたが、今回クラシックに挑戦。それもトランペットの王道レパートリーの難曲を揃えているところなど、自信の程が伺えます。もともと彼はボローニャ音楽院でクラシックの基礎をしっかり学んだ正統派。抜群のテクニックはもちろん、ジャズで培った独特の色気と華のある歌い回しが魅力で、思わず引き込まれます。
 イタリア・ジャズ界のトップ・ピアニスト、ステファノ・ボラーニがピアノ・パートを務めているのも驚き。彼はリッカルド・シャイーとの共演で「ラプソディ・イン・ブルー」やラヴェルのピアノ協奏曲のディスクもリリースしていますが、ここでも巧さ全開。ジャズ的要素のあるラヴェルやバーンスタインでは真似のできない味わいを見せ、技術的に難しいヒンデミットのソナタやエネスコの「伝説」も、ジャズ的なタッチとリズムの良さが曲にぴったり。ヒンデミットの音楽がこれほどカッコ良く響いたのも珍しく、ジャズのアルバムをかけるように、いつでも聴いていたくなる盤の登場です。
 ジャズ界のひとびとも驚愕の大チャレンジと申せましょう。トランペット学習者必聴、目から鱗が落ちる世界。この値段で手に入るのは超魅力です。

GLYNDEBOURNE


Britten: Billy Budd
GFOCD 017
(3CD)
\6000→\5390
マーク・エルダー&ロンドン・フィル
 ブリテン:「ビリー・バッド」
ジャック・インブライロ(Br ビリー・バッド)
ジョン・マーク・エインズリー(T ヴィア艦長)
フィリップ・エンス(Bs クラッガート)
イアン・パターソン(Bs-Br レッドバーン)
マシュー・ローズ(Bs フリント)
ダレン・ジェフリー(Bs-Br ラトクリフ)
アラスデア・エリオット(T 赤ひげ)
ジョン・ムーア(Br ドナルド)
ジェレミー・ホワイト(Bs ダンスカー)
ベン・ジョンソン(T 新兵)
コリン・ジャドソン(T スクィーク)
リチャード・モスリー=エヴァンス(Br 甲板長)
マイケル・ウォレス(Br 第一の航海士)
ジョン=オーウェン・マイリー=リード(Bs 第二の航海士)
ペーター・ガイスバートセン(T 大檣楼係)
ダンカン・ロック(Br 新兵の友人)
サム・ハニーウッド(給仕係)
マーク・エルダー(指)
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
グラインドボーン音楽祭合唱団
 実力派男声歌手がズラリ!グラインドボーン音楽祭のブリテン「ビリー・バッド」

 録音:2010 年5、6 月,グラインドボーン/2h 44' 06"

 GLYNDEBOURNE レーベルの新刊は、2010 年に新制作上演され大評判になったブリテンの「ビリー・バッド」です。
「ビリー・バッド」は、「白鯨」で有名なハーマン・メルヴィルの同名作を基にしたオペラ。1951 年に初演、1961 年に改訂2 幕版が上演。物語は1797 年の英仏戦争における艦船無敵号の中。この船に新兵として乗船した青年、ビリー・バッドが、その純真さゆえに陰謀に巻き込まれ、無実の死を迎えるという物語。船という閉ざされた空間、登場人物はすべて男という、かなり異色作ですが、ブリテンのオペラの中でも人気の高いものです。
 2010 年のグラインドボーン音楽祭での上演では、人格者ゆえに無実のビリーを救えなかったヴィア艦長に、英国が誇る美声テノール、ジョン・マーク・エインズリーを起用。一方、タイトルロールには、1978 年、南アフリカ生まれの若いバリトン、ジャック・インブライロを抜擢、この起用は大成功を収め、インブライロは2013 年の再演でもビリー役を担う予定です。陰険なクラッガートは、カナダの実力派バス、フィリップ・エンス。近年はウィーンやミュンヘンでのワーグナー上演の常連です。その他、フリントに英国のバス、マシュー・ローズなど、実力のある男声歌手が多々出演しています。
 指揮は英国の巨匠、「サー」を戴くマーク・エルダー。意外にもエルダーが指揮したブリテンのオペラは極めて少なく(DVD で「グロリアーナ」があるだけ)、その意味でも貴重です。
なお、既に映像が出回っていますが、そちらは2010 年6 月8、11 日の日付です。

HAENSSLER



98.004
\2300→\2090
こういうバッハ編曲を聴きたかった。情感と風格にあふれる宝物的音盤。
 バッハ・メタモルフォシス

 J.S.バッハ:
  (1)ブラウンフェルス編:前奏曲とフーガ イ長調BWV536
  (2)イリイーン編:いざ来たれ、異教徒の救い主よBWV661
  (3)ブリスキア編:小フーガ ト短調BWV578
  (4)ルーカス編:
   「クリスマス・オラトリオ」BWV248よりパストラール
  (5)ディデンコ編:
   主のひとり子なるキリストBWV601
   われらの主イエス・キリスト、ヨルダン川に来たれりBWV684
  (6)タウジヒ編:おお人よ、汝の罪の大いなるを嘆けBWV622
  (7)ヴォーン・ウィリアムズ編:
   ああ、われらのもとにとどまれ、主イエス・キリストBWV649
  (8)フィリップ編:「フルートソナタ」BWV1031の2よりシチリアーノ
  (9)ゴンチャロフ編:ただ愛する神の摂理にまかす者BWV642
  (10)マードック編:われらが神はかたき砦BWV720
  (11)イリイーン編:ああ、いかにはかなく、いかに空しきBWV644
  (12)ワグネル・ステファニ・ダラゴーナ・マリェイロ・プラド編:
   「音楽の捧げもの」BWV1079より6 声のリチェルカーレ
アンゲリカ・ネーベル(Pf)
 
 [2012年7 月22-23日/ロベルト・シューマン・ホッホシューレ(デュッセルドルフ)]/DDD、55’48”

 バッハ作品のピアノ用編曲はブゾーニやレーガーのものが有名ですが、ドイツのベテラン奏者アンゲリカ・ネーベルがあまり知られていない編曲を多数披露してくれる嬉しいアルバム。ヴァルター・ブラウンフェルスやヴォーン・ウィリアムズといった作曲家から、タウジヒ、イシドール・フィリップといった名演奏家まで興味津々の編曲が楽しめます。またロシアのイーゴリ・イリイーン(1909-1959) やセルゲイ・ディデンコ(1944-) らの隠れた逸品、評価は高いものの聴く機会の少ないマードックのものまで、バッハ・ファン、編曲ファン感涙のナンバーが目白押し。デュッセルドルフ音楽大学教授を務めるネーベル、自信と風格あふれる落着きが最高。技巧的にも余裕なうえ、しっとりとした情感に満ちた美演。宝物にしたくなるようなディスクです。
 
93.296
\2400→\2190
ディアギレフとロシア・バレエ団の音楽9
 (1)ミヨー:青列車 (1924)
 (2)スカルラッティ(トマッシーニ編):上機嫌な婦人たち (1917)
 (3)ソーゲ:牝猫 (1927)
ロベルト・ライマー(指)
ザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送フィル
 音楽でスポーツを表現、バレエ界の革命的音楽登場

 [2011年11 月、2012 年1 月/カイザースラウテルンSWR スタジオ]/DDD、74’01”

 約100 年前のパリを席巻したロシア・バレエ団。稀代のプロデューサーだったディアギレフが制作させた数々の作品を再現する好企画も第9弾。今回も名のみ高く、聴く機会の少なかった作品集。まさに大歓迎です。
 ミヨーの「青列車」は、ブロニスワヴァ・ニジンスカの振付、ココ・シャネルの衣装、アンリ・ローランスの美術、アントン・ドーリン主演という豪華キャストで1924 年6 月にシャンゼリゼ劇場で初演されました。「鉄オタ」音楽かと思いきや、タイトルはパリと南仏をつなぐ夜行列車名で、内容はコートダジュールを舞台に美男美女がスポーツに興じるセレブなお話となっています。テニスや水泳を描写するのに、バレエはアクロバティックな演技が要求されるため、今日上演されることはほとんどありませんが、むしろスポーツをオーケストラが描く点に大注目、とんでもなく画期的な音楽と申せましょう。
 バランシンの振付で1927 年4 月にモンテカルロで初演されたソーゲの「牝猫」は、人間の若者に恋した牝猫がアフロディーテに頼んで少女に姿を変えるイソップ童話に基づきます。ロシア・アヴァンギャルドのナウム・ガボとアントワーヌ・ベヴスナーによる、現代のコスプレを先取りしたような透明プラスチック素材による衣装と装置で話題となりました。
 1917 年4 月にローマで初演されたトマッシーニの「上機嫌な婦人たち」はカルロ・ゴルドーニの原作に基づき、スカルラッティのチェンバロソナタ5篇が見事にオーケストレーションされています。トマッシーニはレーガー門下ながら、オーケストレーションは透明で軽やか。トスカニーニが愛奏したといわれる逸品です。
 指揮のロベルト・ライマーは1967 年生まれ。エッシェンバッハ、カンブルラン、アルブレヒトらのアシスタントを経て、主にオペラ界で活躍する実力派。
 


93 298
\2400→\2190
ノリントン&シュトゥットガルト放送響
 シューベルト:
  ・交響曲第6番ハ長調D589 (33’04)
  ・交響曲第7(8)番ロ短調D759「未完成」(26’00)
SWR シュトゥットガルト放送交響楽団
サー・ロジャー・ノリントン(指揮)
 名誉指揮者ノリントン&シュトゥットガルト放送響、シューベルト「未完成」&第6番

 録音:2011 年11 月9 日-11 日/シュトゥットガルト、SWR フンクシュトゥーディオ(セッション・デジタル)/DDD、ステレオ、59’12

 ノリントンがシュトゥットガルト放送響を指揮して、シューベルトの交響曲第6 番と「未完成」をレコーディング。2001 年録音の「グレート」から数えてシリーズ3 作目となる2 曲は、前作の第4 番と第5 番に引き続き、同時期の2011 年11 月にセッション収録されたものです。
 シューベルトの交響曲について、ノリントンは過去四半世紀近くを通じ、その都度レコーディングしてきたことからもたいへん得意としているようで、「未完成」を1989 年にピリオド楽器使用のオーケストラ、ロンドン・クラシカル・プレイヤーズ(LCP)を指揮してセッション録音、2002 年にカメラータ・ザルツブルクを指揮してライヴ録音しており、第6 番を1990 年にロンドン・クラシカル・プレイヤーズを指揮してセッション録音していました。
 このようにノリントンにとって、交響曲第6 番は21 年ぶりの再録音、「未完成」は9 年ぶり3 種目の録音ということになりますが、第1 回録音とのデータ比較で15 パーセント程度(※ 下記参照)の違いが認められる「未完成」の例に顕著なように、回を重ねるごとに全曲の演奏時間が拡大する傾向がみられることから、ここでも細部に至る情報量の多い内容と、よりスケールゆたかな歌へとシフトした表現を展開しているものと期待されます。

 =ノリントンのシューベルト、トラック・タイム比較=
 ・「未完成」
  (2011年シュトゥットガルト放送響盤)14’55+11’05=26’00
  (2002年カメラータ・ザルツブルク盤)14’01+10’16=24’17
  (1989年LCP盤)12’46+9’11=21’57
 ・第6番
  (2011年シュトゥットガルト放送響盤)9’42+5’53+6’37+10’51=33’04
  (1990年LCP盤) 8’54+6’26+7’17+9’31=32’08
 


98 005
\2300→\2090
トーマス・ファイ&ハイデルベルク交響楽団
 ハイドン:
  (1)交響曲第26番ニ短調「悲しみ」Hob.I:26
  (2)交響曲第27番ト長調Hob.I:27
  (3)交響曲第42番ニ長調Hob.I:42
トーマス・ファイ(指揮)
ハイデルベルク交響楽団
 鬼才ファイ&ハイデルベルク響、ハイドン全集、待望の最新盤!交響曲第26、27、42 番

 録音:2012 年7 月17-20 日、旧シナゴーグ(ヒルシュベルク、ドイツ)/DDD、66’33”

 トーマス・ファイ&ハイデルベルク交響楽団によるハイドン全集、待望の最新盤!今回も金管楽器のみピリオド楽器を採用する独自の編成と、ファイのアグレッシブな指揮ぶりが冴えわたる演奏に注目必至です。第19 集は、ザロモン・セットに焦点を当てた第18 集(98 582)とはまた趣を変え、エステルハージ家に仕えていた若き頃の作品を中心としたプログラム。「悲しみ」の副題を持つ交響曲第26 番、そして第27 番、第42 番が収録されています。
 第26 番は数ある交響曲の中でも、最初期に作られた短調作品。以前はクリスマス交響曲と呼ばれていましたが、復活祭のために作曲されたことが判明して以来、作品内に用いられているグレゴリオ聖歌にちなんで「悲しみ(ラメンタツィオーネ)」という名がつけられました。第2 楽章、低音が優しく進めるカノンのリズムの上で、「悲しみ」の旋律を歌うオーボエの美しいソロは聴き所のひとつ。しかし、さすがは古楽界の鬼才の異名も持つファイ!交響曲第26 番の第1 楽章の冒頭ユニゾンから強烈なユニゾンで魅せてくれます。特に曲の随所に現れる輝かしい金管のアタックは印象的で、その強烈さたるや思わず「驚愕」の副題をつけたくなってしまうほど。第1 楽章では強烈な音作りをしているファイですが、第2 楽章では一転、非常に穏やかで繊細なアンサンブルを作り上げています。その表現の切り替えぶりはさすが古楽界の鬼才といったところ。第3 楽章では印象的に鳴らすナチュラル・ホルンの響きがアンサンブルに適度な重みを加え、メヌエットのリズムの重心をしっかりと感じられる典雅な演奏に仕上げています。
 全体的にオーボエとナチュラル・ホルンが素晴らしい存在感を出している今回のプログラム。とはいえ、第27 番と第42 番では弦楽器の溌剌としたアンサンブルが冴えわたっており、ファイの躍動感あふれる推進力に圧倒されます。10 年以上にわたり続いてきたハイドン全集も、もうすぐ折り返しを迎えるところ。ますます円熟したアンサンブルを見せるファイ& ハイデルベルク交響楽団、今後のリリースにも注目必至です!


93 297
\2400→\2190
ステファヌ・ドゥネーヴ(指)&SWR シュトゥットガルト放送響
 プーランク:
  (1)スターバト・マーテル
  (2)バレエ音楽「牝鹿」
ステファヌ・ドゥネーヴ(指)
マリス・ペーターゼン(S)
SWR シュトゥットガルト放送響
SWR シュトゥットガルト声楽アンサンブル
北ドイツ放送合唱団
 プーランク没後50 周年、プーランクの二面性を1枚に収録

 録音:(1)2012 年3 月23 日シュトゥットガルト・リーダーハレ/ ベートーヴェンザール (2)2012 年3 月12-15 日SWR シュトゥットガルト/ フンクスタジオ/64’47

 2013 年はプーランク没後50 周年。フランスの音楽評論家クロード・ロスタンが「プーランクには修道士とガキ大将の2 人の人間が住んでいる」と言ったように、プーランクの音楽には相対する性格が含まれており、それが絶妙なバランスとなり素晴らしい作品が生み出されています。このアルバムには、プーランクの「聖」と「俗」の二面性を感じ取ることのできる合唱の2 作品が収録されています。
 プーランクの宗教曲の最高傑作とも言われる「スターバト・マーテル」。ソプラノ独唱、混声合唱と管弦楽で演奏される透明で静謐な音楽が感動的な名曲です。伸びやかで抜群の表現力が秀逸のソプラノ、マリス・ペーターゼン。彼女の歌声も、楽曲の感情表現をより一層豊かに聴かせてくれます。
 また20 世紀初頭のバレエ界の巨匠、ディアギレフからの委嘱によって24 歳の若きプーランクが最初に作曲したバレエ音楽「牝鹿」。バレエ自体にはストーリー性はなく、当時人気の女流画家マリー・ローランサンの絵からイメージを得ており、3 人の青年と16 人の若い娘たちの他愛ない戯れを描き、音楽も深刻なものではなく軽やかにそして官能的に表現されています。彼女は初演時に衣装と舞台装置を担当しています。プーランクは後に序曲と合唱を省いた演奏会用組曲を発表していますが、ここに収録されているのは合唱を伴った全曲版です。歌詞はプーランクが選んだ古いシャンソンが使われています。



ステファヌ・ドゥネーヴ、旧譜

NAXOS
8.504017
(4CD)
\3300→¥2990
ルーセル:交響曲全集
《8.570323》
 交響曲第 1 番「森の詩」Op.7/
 交響的前奏曲「復活」 Op.4/
 劇音楽「眠りの精」 Op.13
   (録音 2008年10 月、2009 年4 月)/
《8.570529》
 交響曲第 2 番 Op.23/
 春の祭りに寄せて Op.22/
 組曲ヘ長調 Op.33
   (録音2007 年5 月、2006 年5 月)/
《8.570245》
 交響曲第 3 番ト短調 Op.42/
 バッカスとアリアーヌ Op.43 組曲 第1番、第2番
   (録音 2006 年5 月、2006 年10 月)/
《8.572135》
 交響曲第 4 番イ長調 Op.53/
 交響詩「フランドル狂詩曲」 Op.56/
 小組曲 Op.39/
 小管弦楽のためのコンセール Op.34/
 シフォニエッタ Op.52
   (録音2006 年10 月、2007 年5 月、6 月、2008 年8 月)
ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団
ステファン・ドゥヌーヴ(指揮)
 NAXOSの誇るステファン・ドゥヌーヴ&ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団の全集セット。
 ステファン・ドヌーヴは店主もよく知らない人なのだが1971年生まれのフランスの指揮者でショルティやプレートルのアシスタントを務め、日本では松本で小澤の助手も務めたらしい。2011年までロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団の音楽監督だったみたいで、このルーセルはそのときの全集録音らしい。
 で、これが悪くないのである。
 最初は「まあまあいけてるジャン」という程度だったのだが、聴き進むにつれて結構はまってしまい「十分」どころかこれが一番いい」、とまで思うようになってきた。往年の大指揮者のような破天荒さはないものの、シャープでキビキビしていて、隅々までセンスあふれるいい演奏なのである。この人、そうとう勉強してきたな、という感じ。初めての大きなシリーズ・レコーディングで張り切ったのか。
 カップリングもメジャーなものからかなりマイナーなものまできっちり揃えてくれていて、さらに「蜘蛛の饗宴」のバレエ全曲盤も最近補完的にリリースしてくれた。至れり尽くせりの新世紀を代表する全集。

 で、ちょっと興味があったのでもう少しステファン・ドゥヌーヴについて調べていたら、「最も才能のあるフランスの若手指揮者として注目されている」という。そうかもしれない。
 さらにもう少し調べていたら、この人の生地が書いてあった。
 「Tourcoing」。
 トールコイン?違う・・・えっと・・・トゥールコワン・・・。
 ぎゃ!ルーセルと同郷だった、この人!

NAXOS
8.572243
\1100
ルーセル:蜘蛛の饗宴他
《バレエ音楽「蜘蛛の饗宴」Op.17(1912)》〈第1部〉
 1.前奏曲-庭/2.アリの入場/3.かぶと虫の入場-蝶の踊り/
 4.蜘蛛の喜び-蜘蛛の踊り/5.みみずが通る/
 6.2匹の戦闘的なカマキリ/7.アリのロンド/
〈第2部〉
 8.カゲロウの羽化/9.カゲロウの踊り/10.カゲロウが止まる/
 11.カゲロウの死/12.カゲロウの弔い/
《オペラ・バレエ「パドマーヴァティ」(1914-1918)》
 13-15.第1幕より第1組曲/16-17.第2幕より第2組曲
ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団/
ステファン・ドゥヌーヴ(指揮)
印象主義から新古典主義へと進んだルーセル(1869-1937)の初期の名作「蜘蛛の饗宴」です。この作品はもっぱら作曲家自身が編纂した「交響的断章」が知られ、この全曲が演奏される機会はあまりありません。曲は印象主義そのものであり濃密な管弦楽法が特徴的です。1912年に芸術劇場の委嘱によって書かれたバレエ作品で、ファーブルの「昆虫記」からインスピレーションを受けていて、庭に巣を作った蜘蛛と、蜘蛛のエサとなる昆虫たち、その蜘蛛を狙うカマキリ。そして神秘的なカゲロウの羽化からその死までを精緻な書法で描いた、音による博物誌です。ルイ・ラロイの台本によるオペラ「パドマーヴァティ」は野性味あふれる異国的な音楽。本編には歌が挿入されますが、こちらは管弦楽組曲のみです。なかなか上演される機会のない幻のバレエです。ドゥヌーヴの演奏は闊達で色彩豊か。この曲を初めて聞く人にも安心してオススメできる逸品です。


HMF



HMX 2908530
(5CD)
特別価格\5000→\4590
エスパーニャ!
 [CD1](旧品番HMC 901537)
  アルベニス:歌劇「ペピータ・ヒメーネス」(全2幕)
 [CD2](HMG 505213)
  ファリャ:
   (1)「恋は魔術師」(1915年版) (2)ペドロ親方の人形芝居
 [CD3](HMA 1951364)
  ラヴェル:
   (1)ヴァイオリン・ソナタ (2)カディッシュ (3)ツィガーヌ
   (4)ハバネラ (5)フォーレの名による子守歌
 [CD4](HMG 507070)
  モンポウ:(1)ひそやかな音楽(全28曲) (2)3つの変奏曲
 [CD5](HMG 501764)
  ロドリーゴ:
   (1)アランフェス協奏曲 (2)ある貴紳のための幻想曲
   (3)庭園のための音楽  (4)3つの古風な舞曲
[CD1]スーザン・シルコット(S)
 フランチェスコ・ガリゴザ(T)
 ジュゼップ・ポンス(指揮)
 テアトル・リウレ室内管弦楽団
[CD2]ジュゼップ・ポンス(指揮)
 テアトル・リウレ室内管弦楽団
 ヒネーサ・オルテガ(カンタオーラ)他
[CD3]ブリジット・エンゲラー(Pf)
 レジス・パスキエ(Vn)
[CD4]ハヴィエル・ペリアネス(Pf)
[CD5]マルコ・ソシアス(Gt)
 ジョゼップ・ポンス(指揮)
 グラナダ市管弦楽団
 ラ・フォル・ジュルネ2013ナントのテーマは「フランスとスペインの近現代音楽」一足先に熱狂の日々を楽しむお買い得BOX!アルベニスの貴重な歌劇音源も!

 [CD1]録音:1994 年12 月、アンドラ国立音楽堂  [CD2]録音:1990 年11 月、バルセロナ  [CD3]録音:1990 年12 月
 [CD4]録音:2006 年6 月30 日-7 月1 日、ジローナ(スペイン)  [CD5]録音:2001 年9 月、グラナダ

 2013 年のラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンのテーマは「パリ、至福の時」! 日本では過去に類を見ない規模による近代フランス音楽の祭典が予定されています。祭典の発祥地、フランスのナントでは1 月末からすでに熱狂の火蓋が切って落とされており、「1850 年から現代までのフランスとスペインの音楽」をテーマに大変な賑わいを見せているとのこと! ナントでの開催と機を同じくし、「harmonia mundi」レーベルからフランスとスペインの近現代音楽尽くしのボックスがリリースされる運びとなりました。
 収録されているのは近代のフランスとスペインをまたにかけて活躍した作曲家たち。バスク系フランス人としてスペイン民族音楽の響きを併せ持つラヴェル、あるいはパリへ出てスペイン民族音楽にフランス的手法を取り入れたファリャやロドリーゴといった大家たちの珠玉の作品を収録しています。ポンス率いるテアトル・リウレ室内管によるファリャのバレエ音楽『恋の魔術師』は、1915 年の初版を用いた演奏ということで注目を集めた録音。初版は歌と語り、15 名の奏者のみの小編成からなり、大編成の改訂版とは全く異なる魅力を持っています。ロドリーゴの「アランフェス協奏曲」では2009 年に来日公演も果たした名手マルコ・ソシアスが素晴らしいソロを披露しています! また、ディスク1 のアルベニスの歌劇は現在入手困難作品。貴重な復刻といえましょう! [CD4] のハヴィエル・ペリアネスは2013 年7 月に来日公演を控えており、今後ますますの注目が期待されます! 2013 年のラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン開催を前に、是非ともチェックしておきたい注目盤です。


HMC 902130
\2600→\2390
「シューベルティアーデ」
 シューベルト:歌曲と四重唱曲集
  ウェルナー・ギューラ、マリス・ペーターゼン・・・

 1. 四重唱曲「踊り」D826
 2. 4つのリフレインの歌より「見分け」Op.95-1,D866
 3. 四重唱曲「人生の喜び(交際上手)D609
 4.「ラクリマス」からの2 つの劇唱より「デルフィーネの歌」D857-1
 5. 歌びとD149
 6. 三重唱曲「婚礼の焼肉」D930
 7. 二重唱曲「光と愛」D352
 8. 四重唱曲「祝いの日」D763
 9. 四重唱曲「嵐の中の神」D985
 10.全能の神D852
 11.四重唱曲「無限なるものへの讃歌」D232
 12.埋葬の歌D168
 13.四重唱曲「祈り」D815
マリス・ペーターゼン(S)
アンケ・ヴォンドゥング(Ms)
ウェルナー・ギューラ(T)
コンラッド・ジャーノット(B)
クリストフ・ベルナー
 (フォルテピアノ/Ronisch)
 シューベルティアーデに欠くことのできない珠玉の重唱集

 録音:2011 年10 月

 シューベルトが親しい友人たちと開いた私的な演奏会「シューベルティアーデ」。そのようなサロンのなかで歌われていたシューベルトの歌曲そして重唱曲を集めたアルバム。ウェルナー・ギューラやマリス・ペーターゼンなどシューベルトに深い愛着を持つ歌手らが繰り広げる極上のアンサンブルを楽しむことができます。三重唱曲の「婚礼の焼肉」は、ペーターゼンとギューラの生き生きとした絡み合いが愉しく、コミカルな掛け合いがオペラのよう。結婚式を翌日に控えたカップルが式の料理のために密かに兎狩りをし、猟師に見つかり脅され、結果的にはその猟師も式に招待し焼肉を用意してくれるという内容。また「無限なるものへの讃歌」などの四重唱では見事な堅密なアンサンブルで聴かせてくれます。
 
HMU 907568
\2600
シア・マスグレイヴ(1928-):オーボエのための室内楽作品集
 夜の窓 (2007)(オーボエとピアノのための)
 即興曲第1番(1967)(フルートとオーボエのための)
 即興曲第2番(1970)(フルート、オーボエとクラリネットのための)
 カンティレーナ(2008)(オーボエ、ヴァイオリン、ヴィオラとチェロのための)
 ニオベ(1987)(オーボエと事前録音テープ)
 トリオ(1960)(フルート、オーボエとピアノのための)
 Take Two Oboes(2008)
 哀歌(1997/2005)(イングリッシュホルンとピアノのための)
ニコラス・ダニエル(Ob)
チリンギリアン・カルテット
ジョン・ファレル(Cl)
エマー・マクドノウ(Fl)
ジェームズ・ターンブル(Ob)
ヒュー・ワトキンス(P)
 マスグレイヴ女史が惚れ込んだニコラス・ダニエルによるオーボエ作品集

 録音:2011 年10 月

 スコットランド出身のアメリカの女流作曲家シア・マスグレイヴ。
 このCDは1960 年から2009 年の50 年間の間に作曲したオーボエのための作品集。2000 年代に作曲された「夜の窓」「カンティレーナ」「TakeTwo Oboes 」の3 つの作品は、ニコラス・ダニエルのために書かれたもの。「哀歌」はイングリッシュホルンのために編曲され2005 年のレスター音楽祭の際にニコラス・ダニエルが初演しています。
 ニコラス・ダニエルは1962 年イギリス出身のオーボエ奏者。古典から現代まで幅広いジャンルの作品を吹きこなす名人です。
 「夜の窓」は、ジャケット写真にも使われている、20 世紀を代表するアメリカの画家エドワード・ホッパーの同名の絵画からタイトルを取った作品。
 劇的でパワフル、そして強い個性と鮮やかな音楽性を兼ね備えたマスグレイヴの魅力をニコラス・ダニエルが十分に引き出した聴きごたえのある1 枚です。
HMC 902155
\2600→\2390
ヤーコプス&ベルリン古楽アカデミー
 ペルゴレージ:
  オラトリオ「十字架上のキリストの最後の7つの言葉」
ベルリン古楽アカデミー
ルネ・ヤーコプス(指)
ソフィー・カルトホイザー(S)
クリストフ・デュモー(CT)
ユリエン・ベーア(T)
コンスタンティン・ヴォルフ(B)
 ヤーコプスによるペルゴレージ「十字架上のキリストの最後の7 つの言葉」

 録音:2012 年8 月ベルリン

 イエス・キリストが十字架上で語ったとされる7 つの言葉。ハイドンやシュッツなどの作曲家がこの題材で作品を書いています。ここではナポリ楽派の作曲家ペルゴレージによる「十字架上のキリストの最後の7 つの言葉」をヤーコプスとベルリン古楽アカデミーの演奏で収録しています。最近の研究でペルゴレージの作品ではないかとされ、2012 年7 月のボーヌ古楽音楽祭でヤーコプスによって初演され、その後録音されました。
 ペルゴレージの傑作「スターバト・マーテル」は亡くなる直前1736 年に書かれましたが、この作品は1730 年頃から1736 年頃の間に作曲されたとされています。この作品を研究したラインハルト・フェーリング氏はこの様に語っています。「この作品がペルゴレージの作品であるかどうかは大きな問題ではない。大事なのはここに素晴らしい作品があるという事実だけだ。」そしてヤーコプスも「このオラトリオを見たとき、私の研究心に火がつきました。そしてより詳しい研究により、それを確証しました。」と言うほどこの作品に魅了され、演奏にとりかかりました。
 それぞれ2 つのアリアを含む7 つのカンタータで構成されています。均整のとれた楽曲構成と美しいハーモニー、そして巧みな楽器編成は「スターバト・マーテル」に勝るとも劣らない名作です。





HMC 902143
\2600→\2390
名手シュタイアー最新新譜!
 ...pour passer la melancolie

 (1)フローベルガー:組曲第30番 イ短調
 (2)ダングルベール:
  「オルガンのための種々のフーガ」より 基礎のフーガ イ短調
 J.C.F. フィッシャー:
  「音楽のパルナッソス山」 組曲「ウラニア」ニ短調より
    (3)トッカータ (4)パッサカリア
 (5)ルイ・クープラン:組曲 ヘ長調
 ダングルベール:「クラヴサン小品集」より
  (6)プレリュード (7)シャンボニエール氏のトンボー
  (8)シャコンヌ ロンドー イ長調
 (9)J.C.F. フィッシャー:
  「音楽のアリアドネ」より
   リチェルカーレ「イエスが十字架にかけられしとき」
 (10)クレランボー:「クラヴサン曲集第1巻」より 組曲 ハ短調
 (11)ゲオルグ・ムッファト:
  「オルガン音楽の練習」より パッサカリア ト短調
 (12)フローベルガー:
  皇帝フェルディナント4世陛下の悲しい死に寄せる哀悼歌
アンドレアス・シュタイアー(Cemb.)
 メランコリックなドイツ&フランスバロック鍵盤作品集、瞑想的な旋律美と深い表現力に脱帽

 【使用楽器:17 世紀末フランス製クラヴサン“Anonyme Collesse”(2000-2004 年、ロラン・ソマニャック)】
 録音:2012 年2 月、テルデックス・スタジオ(ベルリン)

 鍵盤奏者として確固たる地位を築く名手、アンドレアス・シュタイアー待望の新譜!2012 年にリリースされたベートーヴェンの「ディアベッリ変奏曲(HMC902091)」での名演も記憶に新しいシュタイアーですが、今回はチェンバロ・ファン必見のオール・チェンバロ・プログラム。17 世紀のフランス&ドイツ・バロックの鍵盤作品を対象に、特にトンボーや哀悼歌など「憂鬱(メランコリア)」あふれる作品に焦点を当てたアルバムとなっています。近年はより深みのある音色と表現に磨きをかけてきているシュタイアー。本アルバムでも期待を裏切らぬ素晴らしい演奏で魅せてくれます。
 今回のプログラムについて、「『トンボー』や『嘆き』はフランスのリュート音楽において典型的な様式ですが、クラヴサン奏者のレパートリーとしても等しく重要なのです」と語ったシュタイアー。フローベルガーやダングルベールといった初期バロックの作品から、クレランボーやムッファトなどの後期バロック作品に至るまで幅広く収録しており、たっぷりとバロック・メランコリーを堪能するアルバムに仕上がっています。フィッシャーのリチェルカーレ「イエスが十字架にかけられしとき」やムッファトの「パッサカリア」など、オルガン作品をチェンバロで演奏しているところにも注目されましょう。
 当時のヨーロッパにおいては、「憂鬱」という言葉には「瞑想」のイメージが多く含まれていたそうで、本アルバムに収録されている作品も、全体的に「瞑想」という言葉がしっくりくるような落ち着いた曲調の作品が目立ちます。とはいえ、決して暗く沈みこんだ雰囲気に徹することがないのは、シュタイアーの緩急鮮やかな表現力が成せる業。音の響きの重みはそのままに、ドイツとフランスそれぞれの響きをしっかりと表現し分けているところも名手の面目躍如といったところでしょうか。バッハの「ゴルトベルク変奏曲(HMC 902058)」でも絶賛された、明瞭な音捌きと圧倒的な響きの厚みは今回も健在。まさに骨太の演奏に定評のあるシュタイアーの魅力の真髄に聴き入るにぴったりのアルバムです!


旧譜
アンドレアス・シュタイアー、いまだ話題のディアベッリ!

HMC 902091
\2600→\2390
アンドレアス・シュタイアー
 「ディアベッリ変奏曲」
 アントン・ディアベッリのワルツ主題に基づく50の変奏より
  (1824 年出版、ウィーン)
   (1)ディアベッリ(1781-1858):テーマ
   (2)ツェルニー:変奏IV (3)フンメル:変奏XVI
   (4)カルクブレンナー:変奏XVIII
   (5)ケルツコフスキー:変奏XX (6)クロイツァー:変奏XXI
   (7)リスト: 変奏XXVI (8)モシェレス:変奏XXVI
   (9)ヨハン・ペーター・ピクシス:変奏XXXI
   (10)F.X.W.モーツァルト:変奏XXVIII
   (11)F.シューベルト:変奏XXXVIII
   (12)アンドレアス・シュタイアー:‘イントロダクション’
   (13)-(46)ベートーヴェン:ディアベッリ変奏曲 op.120(全曲)
アンドレアス・シュタイアー
 (フォルテピアノ/
  コンラート・グラーフモデル)
霊感と気魄に満ち満ちた怒涛のディアベッリ変奏曲!ショッキングなペダル使い!こんなベートーヴェン、聴いたことがない!!

録音:2010 年9 月/テルデックス・スタジオ(ベルリン)/67' 30

 今回シュタイアーがとりあげたのは、ベートーヴェンが腕によりをかけて主題を33 回に渡って変容させたディアベッリ変奏曲。近年誰もがアクセス可能となったベートーヴェンの自筆譜ファクシミリを入念に研究した説得力満点の力演です。さらに他の作曲家の手による変奏も収録、さらに自作の「イントロダクション」も収録したという、いつもながらのこだわりぶり。シュタイアーの演奏が霊感に満ちて素晴しいことは言うまでもありませんが、ペダルの使い方(音色の選択)が実に新鮮!ヤニチャーレン(ジャニサリー)・ペダル(トルコ親衛兵の軍隊音楽の打楽器の音色を思わせるガシャーンという音のするストップ)を使っての変奏23 のドン・ジョヴァンニ変奏曲風楽章、変奏24 のチェルニー練習曲カリカチュア風楽章の冒頭の和音は、なんともショッキング!シュタイアー渾身のディアベッリ、大注目です!
 もともとディアベッリ変奏曲は、当時のヴィーンの有名な出版社で音楽家でもあったディアベッリが、自分が作った主題を当時人気のあった作曲家たち50 人に渡して、それぞれに変奏曲を作曲させ、それをまとめて1 つの変奏曲の作品として出版しようとしたもの。発注は1819 年春頃で、大抵の作曲家(リストやシューベルトら)は注文のとおりに変奏を書きましたが、ベートーヴェンは当時「ミサ・ソレムニス」の作曲に従事していたことなどもあり、本腰を入れ始めたのは1822 年頃のことでした。最終的にベートーヴェンの作品は33 もの変奏からなる大曲となったので、ディアベッリはベートーヴェンの作品は単独で出版、他の作曲家たちによるものはまた別に1824 年に出版されました。
 ベートーヴェンの作品が33 もの変奏曲から成る大作になったことについて、シュタイアーは、「これは偶然ではない」と語ります。ベートーヴェンはこの主題のことを「靴屋の継ぎ皮」として、他の作曲家と一緒にされたくなかったからこんな巨大な作品にしたのだろう、などと語られることもありますが、そのような理由だけで書いたにしては、その自筆譜からは、あまりにもベートーヴェンが苦労したあとが窺われる、と。バッハのゴルトベルク変奏曲は30の変奏から成り、また、自作主題による変奏曲は32 から成ることをベートーヴェンは強烈に意識していたはずと語ります。
 ディスクの前半で、シュタイアーは、シューベルトによるシンプルながら天賦の才能に満ちた変奏、リストによるピアニスティックな変奏など、ヴァラエティ豊かなセレクションを聴かせてくれます。注目なのが、シュタイアーによる「イントロダクション」。シュタイアーは、他の作曲家によるものと、ベートーヴェンの偉大なツィクルスの間に何か聴覚的・時間的な間を置きたかったと語ります。1819 年、ベートーヴェンが発注を受けた際に残したスケッチに着想を得てシュタイアーが創りあげたイントロダクションは、幻想的で不思議な即興演奏のような空気の中、時折ベートーヴェンのソナタの断片を思わせるようなモティーフもちりばめられていて、実に面白い仕上がりです!
 ベートーヴェンの作品は「変奏曲」と呼ばれていますが、コピストの手による楽譜の原語タイトルにはVeranderungen とあり、厳密には変奏というよりも「変容」といった意味の強いもの。ベートーヴェンは、主題に内在される要素を原子レベルにまで分解、それを徹底的に動機、あるいはリズム、フーガ的な手法で発展させています。ベートーヴェンの創意に満ちた作品を、こだわりやのシュタイアーが弾く。大注目の演奏です!


 
HMC 902145
\2600→\2390
フライブルク・バロック・オーケストラ
 J.S.バッハ:ヴァイオリン協奏曲集

 (1)2つのヴァイオリンのための協奏曲ニ短調BWV1043
 (2)ヴァイオリン協奏曲ホ長調(第2番)BWV1042
 (3)ヴァイオリン協奏曲イ短調(第1番)BWV1041
 (4)3つのヴァイオリンのための協奏曲ニ長調BWV1064R
フライブルク・バロック・オーケストラ
ぺトラ・ミュレヤンス(Vn、指)
ゴットフリード・フォン・デア・ゴルツ(Vn、指)
(4)アンヌ・カタリーナ・シュライバー(Vn)
 フライブルク・バロック・オーケストラによるバッハのヴァイオリン協奏曲集

 録音:2012 年4 月フライブルク、パウルス・ザール

 フライブルク・バロック・オーケストラによる最新盤はバッハのヴァイオリン協奏曲集。
バッハはヴァイオリンによる協奏曲を3 曲残しており、ここではそれに加えてチェンバロ協奏曲から編曲した合計4 曲が収録されています。第1 番の協奏曲は威厳に満ちた音楽で宗教曲のような崇高さを感じられる曲。第2 番は対照的に明るい曲調で愉しさに溢れています。そして2 つのヴァイオリンのための協奏曲は、対位法を駆使した2 つのヴァイオリンと合奏の3 者の掛け合いが魅力的な作品です。フライブルク・バロック・オーケストラの演奏は、バッハの溌剌としたリズムや楽器間の精緻なアンサンブルが見事で、特に緩徐楽章は、伸び伸びと表現され軽やかに愉しげに演奏されています。フライブルク・バロック・オーケストラのヴァイオリンの名手たちの鮮やかな技巧が冴え、バッハの音楽と向き合った充実した演奏を聴かせてくれる1 枚です。
 


HMC 902142
\2600→\2390
エマニュエル・ベルトラン(Vc)
 ショスタコーヴィチ:チェロ作品集

 (1)チェロ協奏曲第1番変ホ長調Op.107
 (2)チェロとピアノのためのソナタ ニ短調Op.40
 (3)チェロとピアノのためのモデラート
エマニュエル・ベルトラン(Vc)
パスカル・アモワイヤル(P)
BBC ウェールズ交響楽団
パスカル・ロフェ(指)
 エマニュエル・ベルトラン渾身のショスタコーヴィチ

 録音:(1)2012 年1 月BBC ホディノット・ホール (2)2012 年3 月テルデックス・スタジオ・ベルリン

 フランスの女流チェリスト、エマニュエル・ベルトランによるショスタコーヴィチのチェロ作品集。天才ロストロポーヴィチのために作曲され、凄まじい高度なテクニックを必要とするチェロ協奏曲第1 番。彼女は驚くべき緊張感で見事この難曲を構築しています。また情感溢れる旋律がロマン的なチェロ・ソナタ。哀愁たっぷりのベルトランの演奏で濃厚に聴かせます。チェロのためのモデラートは抒情的で感傷的な短い曲で、ショスタコーヴィチの死後に手稿が発見されチェロ・ソナタと同時期に書かれたとみられています。ベルトランのテクニックが惜しげもなく披露され、また濃厚な音色が印象的なアルバムとなっています。


エマニュエル・ベルトラン、お奨めの旧譜
Grieg - Cello Sonata
HMC 901986
¥2600→\2390
エマニュエル・ベルトラン(チェロ)
 グリーグ:作品集

 チェロ・ソナタ イ短調op.36/
 叙情小品集より
  op.12-1, op.43-5, op.54-3, op.68-3, op.43-4, op.62-5,
  op.57-4, op.54-2, op.57-6, op.57-1, op.71-7/
 アレグレット ホ長調/インテルメッツォ イ短調
エマニュエル・ベルトラン(チェロ)
パスカル・アモワイヤル(ピアノ)
 録音:2007年7月

 仏HMの「新世代の演奏家シリーズ」で登場した若手は、全部が全部とはいわないが後に大スターとなっている人が多い。フランク・ブラレイ、イザベル・ファウスト、セドリック・ティベルギアン、ジャン=ギアン・ケラス、ポール・ルイス、ニコラ・アンゲリッシュ・・・。そしてチェロなら、このエマニュエル・ベルトラン。

 もともとルックスのよい人を選んでいるんじゃないか、というHMNシリーズの人選だが、ベルトランも確かに美人。しかし華やかで誰もが振り向く美貌ではなく、どちらかというと慎ましやかで素朴な美しさ。秀逸な演奏を邪魔しない程度に、というと語弊があるか。図書館のいつも決まった隅の場所で勉強しているあの子、という雰囲気である。いつか話しかけようと思っているのだが、なかなかその機会がない、というような。
 さて、その可憐で控えめな美女ベルトランのグリーグ。
 この人、選曲も地味で、リヒャルトとかリストとかアルカンとか、現代音楽のグレフとか、ちょっと普通じゃないレパートリーばかりもってくる。しかも小品を散りばめたりして、本人の意思なのか、とても自由きままにアルバム作りを楽しんでいる。きわめてマイペース。そしてそのマイペースさがアルバム全体に文学的といってもいいような独特の香りをもたらす。
 さきほど「図書館の片隅にいる」と言ったが、彼女のアルバムもまた、図書館のどこかからつい引っぱり出してきてしまったというような、そんな雰囲気がある。
 
 今回のグリーグは今までのアルバムの中ではポピュラーなつくりのほうだが、いままで以上にその彼女らしい「文学少女」っぽい作りになっている。・・・そして聴き進むにつれ、次第に彼女の正体の一端が垣間見えてくる。
 中心はチェロ・ソナタなのだが、それを取り囲むように自由に配列される叙情小品集は、さながらチェロ・ソナタとうまく組み合わされた魔方陣のよう。・・・そう、音楽自体がまるで魔法の呪文のように流れてくるのである。
 ベルトラン、単純素朴な文学少女と思いきや、聴くものを魔法に取り込む術を心得ているのだ。

 図書館を出て行く彼女をそっとついていくといい。
 おそらく行き着くのは、無人と聞かされていた街のはずれの魔法屋敷かもしれない。 



HMU 907578
\2600→\2390
グロリア・チェン(P)
メシアン:
 (1)前奏曲集
  【鳩/ 悲しい風景のなかの恍惚の歌/ 軽快な数/
   過ぎ去った時/ 夢のなかのかすかな音/
   苦悩の鐘と告別の涙/ 静かな嘆き/風のなかの反映】
 (2)ピアノと弦楽四重奏のための小品
サーリアホ:
 (3)プレリュード(2006)*、(4)バラード(2005)*、
 (5)ヴィオラとチェロ、ピアノのための
  「-私は第2の心を感じる」(2003)
グロリア・チェン(P)
カルダー・カルテット
 驚異的なテクニックを持つグロリア・チェン、メシアンとサーリアホの独特の世界を見事に表現

 録音:(1)(3)(4)2011 年11 月アメリカン・アカデミー・アーツ&レターズ、ニューヨーク (2)(5)2012 年2 月ジッパー・ホール、コルバーン・スクール、ロサンジェルス * 世界初録音/65'44

 グラミー賞受賞経験もあるピアニスト、グロリア・チェンとニューヨーク・タイムズ誌で「超一流」と紹介された四重奏団カルダー・カルテットによるメシアンとサーリアホの作品集。
メシアンがパリ音楽院在学中に作曲した初期の代表作「前奏曲集」。この8 曲からなる「前奏曲集」には、ほとんどの作品にみられる宗教的サブタイトルは付けられていませんが、それぞれに付けられたタイトルや作風などからはドビュッシーからの影響が感じられ、色彩的でリリシズムに溢れた作品です。
 メシアンの重要な音楽語法のひとつ「逆行不可能なリズム」の原型などもみられ、メシアン独特の個性も光っています。またメシアンの母は詩人セシル・ソヴァージュ。オリヴィエを身ごもった時に我が子が芸術家になると予言し、これに霊感を受け詩集「芽生える魂」を書いたエピソードは良く知られています。この作品を作曲する2 年前、メシアンが19 歳時に母セシルは逝去してしまうのですが、メシアンは芸術的に母の影響を大きく受けています。そしてメシアン最晩年の作品「ピアノと弦楽四重奏のための小品」。1991 年にウィーンで行われた現代音楽で有名なウニフェルザール出版社の社長の90 歳を祝うコンサートのために作曲されました。
 フィンランドを代表する女性作曲家カイヤ・サーリアホ。ピアノ・ソロ曲「プレリュード」と「バラード」は世界初録音となっています。サーリアホはフルートのための作品が多く、ピアノは彼女にとって親近感のある楽器ではありませんでした。しかし彼女はピアノのための作品を書くことを決意し2006 年「プレリュード」を発表しました。サーリアホはピアノをフル・オーケストラとみなした大胆な作品に仕上げています。グロリア・チェンは、圧倒的テクニックと輝かしい色彩感、そしてイマジネーションにより、見事な演奏を聴かせてくれています。

 



HMU 907591
(2CD)
\4200→\3790
リチャード・エガー(チェンバロ)
 J.S.バッハ:イギリス組曲BWV.806−811(全6曲)
リチャード・エガー
 (チェンバロ/
  Joel Katzman, Amsterdam, 1991
   (1638 年リュッカースモデル)
 バッハのメッセージを鮮やかな手腕で描き出す!エガーのイギリス組曲

 録音:2011 年9 月イギリス、サフォーク、ポットン・ホール/CD1:69’38、CD2:71’45

 鍵盤楽器の名手リチャード・エガーによるバッハの「イギリス組曲」全曲。
 「イギリス組曲」は「フランス組曲」「パルティータ」と並ぶバッハの代表作で、舞踏組曲の中で最初に作曲されました。「イギリス組曲」の特徴は1 曲目に長い「プレリュード」が置かれているという点です。特に第6 組曲のプレリュードは約9 分と全体の中で最もスケールの大きい曲。エガーは各プレリュードを霊感に満ちた素晴らしい演奏で聴かせてくれています。
 またバッハは全曲通しての構想も考えており、全6 曲の主音を並べると「ラ・ラ・ソ・ファ・ミ・レ」となり、ドイツ人が愛好するコラール「イエス、わが喜び」の冒頭となります。「イギリス組曲は舞踏組曲の中でも価値ある作品であり、バッハが仕掛けた精緻な技を完璧に表現するには、全曲録音に大きな意味があります。またそれを実行するに相応しい俊敏さ、柔軟性と想像力を兼ね備えた信頼できるパートナー(カッツマン作のチェンバロ)と最高の録音が出来た」とエガーは語っています。
 エガーは6 つの組曲のそれぞれの世界を描き分け、且つバッハの鮮やかな様式美を堪能できる録音となっています。


HMC 902123
\2600→\2390
カルロ・ジェズアルド(1560?-1613):聖歌集第2巻(1603)
 (1)【カンティクル(冒頭)】
  ミゼレーレ(レスポンソリア1611)
 (2)【救済の祈り】
  ヴィルゴ・ ベネディクタ/オー・オリエンス/
  オー・ベアタ・マーテル/ヴェルバ・メア/
  ヴェニ・ クレアトール・スピリトゥス/
  アヴェ・サンクティッシマ/ サナ・メ・ドミネ
 (3)【絶望と嘆き】
  ディシェディテ・ア・メ・オムネス/
  オー・アニマ・サンクティッシマ/
  アルデンス・エスト・コル・メウム
 (4)【平和と希望】
  ダ・パーチェム・ドミネ/ネ・デレリンクアス・メ/
  フランシスカス・ヒュミリス・エト・パウパー/
  ガウデアムス・オムネス
 (5)【賛美と感謝】
  アドラムス・テ・クリステ/
  オー・サクルム・コンヴィヴィウム/
  アド・テ・レヴァヴィ/アスンプタ・エスト・ マリア/
  ヴェニ・スポンサ・クリスティ/イルミナ・ノス
 (6)【カンティクル(終結)】
  ベネディクトゥス(レスポンソリア1611)
ヴォーカルコンソート・ベルリン
ジェームズ・ウッド(指)
 没後400 年ジェズアルドの失われたモテット世界初録音

 69’22

 2013 年に没後400 年を迎えるルネサンスの作曲家カルロ・ジェズアルド。ジェズアルドの生涯は1 度目の結婚のスキャンダラスな事件の印象が強いですが、フェッラーラのエステ家のレオノーラと再婚した2 度目の結婚は彼の音楽性に大きな影響を与えています。エステ家には様々な芸術家が出入りし、華やかな宮廷文化に触れることとなります。
 ジェズアルドは亡くなる前の10 年間に3 つのモテット集を出版しています。1603 年に出版された第1 巻は5 声のためのモテット集、同じく1603 年に出版された第2 巻は6、7 声のモテット集、そしてジェズアルドの代表作「聖週間のレスポンソリウム」は1611 年に発表されています。ここに収録されている第2 巻の一部分は不幸にも失われてしまっており、これまで演奏されることはありませんでした。ジェームズ・ウッド氏は3 年間にわたり熱心に研究を続け、ヴォーカルコンソート・ベルリンによって今回世界初録音することができました。ジェズアルドの作曲技法は大胆な対位法や半音階を駆使し、かなり高度なものでした。第2 巻もジェズアルド独自の音楽手法がふんだんに盛り込まれ、繊細さと熱情が入り混じった魅力的な作品です。


〜musique d’abord シリーズ最新10 タイトル〜



HMA 1951670
(旧品番 HMN 911670)
\1500→\1390
ジャン=ギアン・ケラス(Vc)
 ブリテン:無伴奏チェロ組曲(全曲)
ジャン=ギアン・ケラス(Vc)
 自由自在、変幻自在のケラスのブリテン

 録音:1998 年3 月

 ジャン=ギアン・ケラスが初めてハルモニア・ムンディに登場した際の録音。ブリテンの無伴奏チェロ組曲は、名手ロストロポーヴィッチのために書かれた作品。高い技術と音楽性が要求される難曲です。今や押しも押されもせぬ実力と人気を誇るチェリストとなったケラスの若き日の鮮烈な演奏を聴くことができます。
 


HMA 1951687
(旧品番HMC 901687)
\1500→\1390
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
 ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱付き」
フィリップ・ヘレヴェッヘ(指)
シャペルロワイヤル
コレギウム・ヴォカーレ
シャンゼリゼ管弦楽団
メラニー・ダイナー(S)
ペトラ・ラング(A)
エンドリック・ヴォトリヒ(T)
ディートリヒ・ヘンシェル(Bs)
 ヘレヴェッヘ流の美学が結実したユニークな「第9」

 録音:1998 年10 月(ライヴ)

 1998 年に録音されたヘレヴェッヘの「第9」。ベーレンライター新版のスコアを用いた、オリジナル楽器による個性的な演奏で、発売当初話題になりました。声楽陣の純度の高い美しい歌唱と合唱の充実した響きも特筆すべきものがあります。
 


HMA 1951793
(旧品番 HMC 901793)
\1500→\1390
イザベル・ファウスト(Vn)
 スラヴ作品集

  ヤナーチェク:ヴァイオリン・ソナタ
  ルトスワフスキ:スビート、パルティータ
  シマノフスキ:神話〜3つの詩Op.30
イザベル・ファウスト(Vn)
エヴァ・クピェツ(P)
 イザベル・ファウストのフレッシュな演奏

 奏を支えています。名実ともに現代ヴァイオリン界の女王となりつつあるイザベル・ファウストによるチェコとポーランドの作品集。難曲シマノフスキの名作「神話」では、驚きの技巧と深い精神性で作曲家の魂の叫びを表現した圧巻の演奏です。またエヴァ・クピェツの雄弁かつ絶妙なニュアンスのピアノも、ファウストの演奏を支えています。
 


HMA 1951730
(旧品番 HMC 901730)
\1500→\1390
ウエルガス・アンサンブル
 ジャン・リシャフォール(1480〜1548):
 レクイエム〜ジョスカンの思い出に(6声)

  モテット「主に従う人よ、主によって喜び歌え」(4声)
  「悲しみが私たちにのしかかり」(4声)
  「サルヴェ・レジナ」(5声)
  「心配するな、我が心よ」(4声)
  「ぐびっ、ぐびっ、ぐびっ、今が飲み時」(3声)
  「甘く素敵な生活なんてない」(4声)
パウル・ヴァン・ネーヴェル(指)
ウエルガス・アンサンブル
 ルネサンス中期の代表的作曲家リシャフォール、ジョスカンに捧げるレクイエム

 録音:2000 年7 月

 ジャン・リシャフォールは、フランスで活躍した、ジョスカンとパレストリーナの間に位置する作曲家で、同時代の作曲家にはセルミジ、ムトンなどがいます。ジョスカンの影響を非常に強く受け、その技法を熱心に研究して書かれた作品は、壮麗で清楚な美しい響きを持っています。
 


HMA 1951847
(旧品番 HMC 901847)
\1500→\1390
アンサンブル・エクスプロラション
 ロッシーニ:弦楽ソナタ集

  6つの四声のソナタ−
   第3番ハ長調、第6 番ニ長調,セレナータ 変ホ長調、
  チェロとコントラバスのための二重奏曲ニ長調、涙
アンサンブル・エクスプロラション
 【クリスティーネ・ブッシュ(Vn)
  マルガレーテ・アドルフ(Vn)
  ロエル・ディールティエンス(Vc)
  ローフェ・ペルソン(Cb)】
 天才少年ロッシーニの弦楽ソナタ集、最高級のピリオド楽器演奏で堪能

 12 歳のロッシーニ少年が作曲した爽快で巧みな弦楽ソナタ集。アンサンブル・エクスプロラションは、話題となった第1 集(HMA1951776/ 廃盤)に引き続きこのアルバムを録音。オリジナル楽器による演奏でロッシーニの作曲意図を正確に反映しています。2 本のヴァイオリン、ヴィオラ、フルート・オーボエ、イングリッシュホルンとチェロというユニークな編成のセレナータ(1823 年)に、低音が特徴的なチェロとコントラバスのための二重奏曲(1824 年)、そして晩年の曲集「老いの過ち」の中のピアノのための「涙」を収録しています。
 


HMA 1951882
(旧品番 HMC 901882)
\1500→\1390
ウェルナー・ギュラ(T)
 ヴォルフ:「メーリケ詩集」(抜粋)

 【祈り/ 散歩/ 時は春/ 春に/ 古い絵に(古画に題す)/
  希望の復活/ 旅路⑧四月の黄色い蝶/ 庭師/
  めぐりあい/ 鼓主/ 狩人の歌/ つきることのない愛/
  朝早く/ 思え、おお魂よ/ 愛する人に/
  ペレグリーナその1/ ペレグリーナその2/さようなら/
  世をのがれて/ 火の騎士/こうのとりの使い/ 別れ】
ウェルナー・ギュラ(T)
ヤン・シュルツ(P)
 ウェルナー・ギュラの円熟の歌唱、メーリケ歌曲集

 ヴォルフが愛してやまなかったメーリケの詩による歌曲集。ギュラは軽やかに、時にはしっとりと歌います。格調高いギュラの歌声は、激情に流されることなく、冷静に詩のドラマを表現していきます。旧知の仲であるピアニストのヤン・シュルツは、ホルン奏者、指揮者としても幅広く活躍する実力派。ギュラにぴたりと寄り添った自然な伴奏は見事です。
 


HMA 1951890
(旧品番 HMC901890)
\1500→\1390
シュテファン・ヴラダー(P)
 シューマン:
  蝶々Op.2、謝肉祭Op.9、ウィーンの謝肉祭の道化Op.26
シュテファン・ヴラダー(P)
 正統派ウィーン流ピアニズムの継承者、ヴラダー

 生粋のウィーン育ちのピアニスト、シュテファン・ヴラダー。ウィーン音楽大学の教授を務め、後進の育成にも力を入れています。このアルバムでは、創作意欲が高かった頃のシューマンの作品集。クララへの愛、ショパンへのオマージュ、文学面でも実に興味深い内容となっている「謝肉祭」。ヴラダーは作品の奥深くまで入っていき、それらを丁寧にかつ熱く描いています。「ウィーンの謝肉祭の道化」では、イマジネーションと独創性に満ちた演奏を聴かせてくれます。
 


HMA 1951863
(旧品番 HMC 901863)
\1500→\1390
アンサンブル・クレマン・ジャヌカン
 クロード・ル=ジュヌ(1530頃-1600):シャンソン集

 【戦い/ 私はみじめだ/ 僕の耳には蚤がいる、ああ!/
  僧院長とその小姓/風がさらっていくだろう 他全16曲】
ドミニク・ヴィス(指)
アンサンブル・クレマン・ジャヌカン
 ドミニク・ヴィス&クレマン・ジャヌカンによる洗練さたクロード・ル=ジュヌのシャンソン集

 録音:2004 年6 月

 クロード・ル=ジュヌは当時フランドルであったヴァランシエンヌの出身の作曲家。パリで進歩的な芸術集団に加わり、詩と音楽の一致という理念に基づき、優れた作品を数多く書いています。フランスのブルボン朝最初の王アンリ4 世が彼の才能を高く評価していました。宗教音楽、世俗音楽の両方で活動し、その中でもアカデミックで洗練された味わいの世俗のシャンソンは当時非常に人気がありました。ドミニク・ヴィス率いるクレマン・ジャヌカンの完璧な演奏は、クロード・ル=ジュヌの高い理念と生命力が感じられます。ここでは7 人の歌手にリュートを加えた編成で演奏しています。
 


HMA 1951836
(旧品番 HMC 901836)
\1500→\1390
エマニュエル・ベルトラン(Vc)
 R.シュトラウス:
  ロマンス ヘ長調、チェロ・ソナタ ヘ長調Op.6
 レーガー:
  チェロ・ソナタ ト短調 Op.8、小ロマンス ニ長調 Op.79-2
エマニュエル・ベルトラン(Vc)
パスカル・アモワイヤル(P)
 ドイツ後期ロマン派の作曲家によるチェロ・ソナタ集

 録音:2004 年2 月

 エマニュエル・ベルトランによるR. シュトラウスとレーガーのドイツ後期ロマン派の作曲家によるチェロ・ソナタ集
 R. シュトラウスが10 代の頃に作曲したチェロ・ソナタは、若々しい息吹が随所に感じられ、また充実したピアノ・パートなど、10 代とは思えぬ音楽性溢れる作品。レーガーのチェロ・ソナタ(第2 番)は初演当初は、必ずしも好評ではなく、その後再認識され今やレーガーの20 代の代表作の一つに数えられています。レーガーらしい深いロマンティシズムをたたえた作品です。エマニュエル・ベルトランの瑞々しく潤いのあるチェロの響きが、これらの名作を理想的に聴かせてくれます。
 


HMA 1987018
(旧品番 HMI 987018)
\1500→\1390
イベリカの秘宝アリア・ムジカ
 暁の歌〜ムルシアの伝統的ポリフォニー
ミゲル・サンチェス(指)
アリア・ムジカ
 HM イベリカの秘宝アリア・ムジカ

 地中海地方伝統的なの祈りと音楽を集めた1枚。
 1985 年に結成されたアリア・ムジカ。セファルディー(スペイン系ユダヤ人)の音楽や中世キリスト教の音楽を中心にスペイン古楽を演奏しています。ここでは地中海の伝統曲を収録しています。

HATART

HATART 188
\2400→\2190
ピ=シェン・チェン(Pf)
スカルラッティ&ケージ

D.スカルラッティ:
 (1)ソナタ ニ長調K.214 (2)ソナタ ハ短調K.226
(3)ケージ:易の音楽 I
D.スカルラッティ:
 (4)ソナタ イ短調K.149 (5)ソナタ イ長調K.24
(6)ケージ:易の音楽 II
(7)D.スカルラッティ:ソナタ ト長調K.235 
(8)ケージ:易の音楽 III
D.スカルラッティ:
 (9)ソナタ ホ長調K.215 (10)ソナタ ホ長調K.216
(11)ケージ:易の音楽 IV
D.スカルラッティ:
 (12)ソナタ ヘ長調K.366 (13)ソナタ ニ長調K.29
ピ=シェン・チェン(Pf)
 スカルラッティ&ケージ鍵盤界の二大革命児に焦点を当てた注目盤

 録音:2012 年4 月2、3、5 日、ケルン

 H.レイグラフやW. ケンプら歴史的巨匠の流れをくむ台湾の名手ピ=シェン・チェンの新譜は、ドメニコ・スカルラッティのソナタとジョン・ケージの『易の音楽』を交互に組んだ独創的なプログラムが目を引く注目盤!550 曲を超える膨大な鍵盤作品を作曲し、「ソナタ」ジャンルを確立したD. スカルラッティと、西洋音楽から隔絶し、偶然性を盛り込んだ独自の作曲法で衝撃を与え続けたケージ。二人の音楽性は全く異なりますが、両者ともに同時代の鍵盤界に新風を送り込んだ「革命児」的存在であったという点では共通しているといえましょう!
 スカルラッティとケージ、二つの世界を鮮やかに表現仕分けているピ=シェン・チェンの見事な演奏も本アルバムを注目盤たらしめるもののひとつ。シェーンベルクの作風の変遷を見事に弾き分けた作品集(HATART 184)に引き続き、今回も多彩な表現力で魅せてくれます。過剰な情感を込めないシンプルでストレートなスタイルが、スカルラッティとケージそれぞれの演奏に良く反映されています。
 
HATART 183
\2400
C.アイヴズ:
 歌曲集(S.ゴットシックによるヴォーカルと室内楽編曲版)

  1. 思い出 2. サーカス・バンド
  3. われらの祖先が愛したもの 4. 母国の日
  5. トムが船出する 6. 東へ 7. 周りと背後の道
  8. 預言者 9. グランチェスター
  10. ストックブリッジのフーザトニック川
  11. セントラルパークのロマンス 12. 新しい川
  13. 散歩 14. 番人 15. 川のほとり
  16. ブース大将の天国入り 17. 平穏
  18. 管弦楽組曲第2番より
   人殺しとハースト、最悪なのはどちら?
  19. 暗き瞳 20. 病気の鷲のように 21. 故国よさらば
  22. 夜に 23. まじない 24. 夕べ
ジャニーヌ・ヒルツェル(Ms)
オマール・エブラヒム(Br)
セバスチャン・ゴットシック(指揮)
チューリッヒ新音楽アンサンブル
 シェーンベルクも愛した20 世紀音楽の先駆者アイヴズの歌曲集、室内楽編成版!

 録音:2010 年6 月8-10 日、フランクフルト

 エール大学卒業後は保険会社に勤め、音楽家としての活動経歴を殆ど持たなかった作曲家、チャールズ・アイヴズ(1874-1954)。作曲は趣味の範疇であったといえ、管弦楽、歌曲、合唱曲などにすぐれた作品を多く残しました。無調、多調といった斬新な手法をいち早く多く取り入れるも作曲活動中はなかなか認められず、作品が注目を集めるようになったのは彼が作曲をやめた後、交響曲第3 番がピューリッツァー賞を受賞した1947 年以降のことになります。独創的な交響曲でも広く知られますが、実は200 曲近くの歌曲を残した多作家。1922 年には、1898 年から1918 年にかけて作曲した114 もの歌曲を集めた歌曲集を出版しました。本アルバムでは、彼が残した数多くの歌曲作品の中から珠玉の作品の数々を収録。アメリカ伝承歌の響きを持つ親しみ深いものから、不協和音や多調を駆使した近現代的響きの強い歌曲まで、多彩なアイヴズの世界をたっぷりと堪能できるアルバムに仕上がっています。
 ピアノ伴奏を器楽伴奏に編曲した室内楽版であるところにも要注目!セバスチャン・ゴットシックによって、アイヴズ独特の複雑なポリフォニックの魅力が際立って感じられる編曲がなされています。器楽伴奏はフルート、クラリネット、ホルン、パーカス、ピアノ、ヴァイオリン、チェロ、コントラバスら8 人からなる小編成にとどまるため、歌声とのバランスも悪くありません。指揮は編曲者ゴットシック自身が担当。現代女性作曲家の作品蘇演にも積極的なチューリッヒ新音楽アンサンブルを率い、アイヴズの魅力引き出す演奏をみせています。

HELICON


HEL 029661
\2300
ロッシーニ:スターバト・マーテル セレーナ・ファルノッキア(Sop)
リナ・シャハム(Ms)
コスミン・イフリム(Ten)
シモン・オルフィラ(Bs)
ガリー・ベルティーニ・イスラエル合唱団
イスラエル・フィル
アッシャー・フィッシュ(指揮)
 いちばん脂ののったオペラ歌手総出演。イスラエル・フィルによるロッシーニの「スターバト・マーテル」

 【録音:2012 年6 月/テルアビブ、スモラルツ・オーディトリアム( ライヴ)】/ステレオ、55’50”

 バレンボイムの愛弟子にして、Melba レーベルにワーグナーの「ラインの黄金」全曲を録音するなど注目著しいイスラエルの若手、アッシャー・フィッシュ。
 彼の最新盤登場です。曲はロッシーニの「スターバト・マーテル」。宗教曲ながらロッシーニならではの劇場的感覚と美しいメロディに満ちたオペラ・ファン大喜びの世界、エネルギッシュで爆演系のフィッシュ向きと申せましょう。日本でもお馴染みのソプラノ、ファルノッキアの張りのある声、イフリムやオルフィラなどオペラ歌手総出で声楽の素晴らしさを満喫させてくれます。
 


HEL 029662
\2300→\2090
(1)リムスキー=コルサコフ:シェヘラザード
(2)ロドリーゴ:アランフェス協奏曲
アンヘル・ロメロ(Guit) (2)
イアン・マクアダムス(指)
イスラエル・フィル
 新鋭マクアダムスの「シェヘラザード」大家ロメロの弾く「アランフェス」

 【録音:2012 年5 月11-13 日/テルアビブ、スモラルツ・オーディトリアム(ライヴ)】/ステレオ、68’44”

 1982 年生まれのアメリカの指揮者ライアン・マクアダムスがイスラエル・フィルを振った記念すべきアルバム。本当はラファエル・フリューベック・デ・ブルゴスが振る予定となっていましたが、ドタキャンしたため、マクアダムスに白羽の矢が立ちました。彼はこの代役を見事にこなし、今後のイスラエル・フィルとの仕事に大きく期待できます。曲はリムスキー=コルサコフの「シェヘラザード」。イスラエル・フィルのような高性能オーケストラにピッタリの演目で、弦のたっぷりした響きがこのうえなく魅力的。この曲独特の中近東的色彩も濃厚に表れ、最高に理想的な演奏となっています。ロドリーゴの人気曲「アランフェスの協奏曲」は名人アンヘル・ロメロの独奏。円熟の度が深まり、魔術的な演奏を披露しています。

HEL 029659
(2CD)
\3200
世界初録音
 ベン=ハイム:オラトリオ「ヨラム」
カタリナ・ペルシケ(S)
カルステン・ズュース(T)
ベルント・ヴァレンティン(Br)
ミクローシュ・シェベシュチェーン(Bs)
ミュンヘン・モテット合唱団
ハイコ・ジーメンス(指揮)
イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団
 ベン=ハイムの“幻の”オラトリオ「ヨラム」入魂のイスラエル・フィルを率いる世界初演者ジーメンスによる世界初録音

 録音:2012 年4 月3 日テルアビブ大学、スモラルツ・オーディトリアム(ライヴ・ステレオ)/113’28”

 「イスラエル音楽の父」のひとりと称されるパウル・ベン=ハイムは、イスラエルに移住してその名を名乗る以前の1897 年、パウル・フランケンブルガーとしてミュンヘンで誕生しました。生地でフリードリヒ・クローゼに作曲を師事、1920 年から24 年にかけてブルーノ・ワルターとハンス・クナッパーツブッシュのアシスタント・コンダクターを務めたのち、1924 年から31 年までアウグスブルク歌劇場のカペルマイスターを務めていましたが、31 年、ユダヤ人の同僚皆と共に解雇されてしまいます。
 その年に故郷ミュンヘンの家族のもとに戻ると、ベン=ハイムは若いころから作曲を夢見ていた作品、「ヨラム」の仕事に取り掛かります。けれども、完成したときには、すでにナチが権力を掌握しており、このオラトリオは作曲後、自筆譜のまま遺され、45 年間一度も演奏される機会の無かった、いわば「幻の作品」となっていたものです。(1979 年にテルアビブでヘブライ語訳版により一部が演奏されています)
 1933 年2 月にナチの政権奪取後、ミュンヘンからベン=ハイムが逃れる直前に完成したオラトリオ「ヨラム」ですが、東プロイセン生まれのユダヤ系詩人ルードルフ・ボルヒャルト(1877 − 1945)の叙事詩「ヨーラムの書」(1907)に基づく内容は、聖書のヨブ記を題材としたもので、J. S. バッハの受難曲からメンデルスゾーンの「エリヤ」に至る、ドイツ・ロマン派のオラトリオの偉大な伝統に連なることを念頭に書き上げられた記念碑的作品です。
 ハイコ・ジーメンスは、1954 年にシュレスヴィヒ・ホルシュタインに生まれたドイツの教会音楽家であり、2008 年11 月8 日にミュンヘンで、オリジナルの独語テキストによる「ヨラム」世界初演を成功に導いた指揮者です。このアルバムは、ジーメンスがイスラエル・フィルを指揮して、2012 年4 月3 日にエルサレムで行った、オリジナルの独語版「ヨラム」の記念すべきイスラエル初演時の模様をライヴ収録したもので、この大作の世界初録音となります。
 ジーメンス以下、魂の響きそのもののイスラエル・フィルの気合いの入ったアンサンブルに加えて、世界初演時と同じくミュンヘン・モテット合唱団を迎えた万全の布陣によって、およそ2 時間に亘り、熱のこもった演奏内容が繰り広げられています。

HUNGAROTON



HCD 32723
\2300→\2090
コダーイ:オーケストラ作品集
 管弦楽のための協奏曲(1939 − 40)
 交響曲ハ長調(1961)
 夏の夕べ(1906/1930)
ミシュコルツ交響楽団
ラースロー・コヴァーチ(指揮)
 トスカニーニとの親交から生まれたコダーイの名品

 録音:2012 年5 月21-25 日ミシュコルツ、ハウス・オブ・アーツ(セッション・デジタル)/DDD、ステレオ、62’

 コダーイのオーケストラ作品集。演奏はハンガリー北東部の街、ミシュコルツで活動する歴史あるオーケストラ、ミシュコルツ交響楽団。
 「管弦楽のための協奏曲」はシカゴ交響楽団の創立50 周年記念として作曲を依頼された作品でフレデリック・ストックの指揮で初演されています。ジプシー音楽の要素が強く、魅力的な旋律と構成によりコダーイ独特の世界が描き出されています。
 コダーイ唯一の「交響曲」。「アルトゥーロ・トスカニーニの思い出のために」という副題が付けられているように、この作品はトスカニーニの勧めにより1930 年頃から楽想のスケッチをしていましたが、長い間完成されることなく構想はストップしていました。トスカニーニの死後、トスカニーニと所縁のあるルツェルン祝祭管弦楽団からの依頼で完成され、フリッチャイにより初演されています。古典的な3 楽章からなる様式で、シリアスな旋律で重厚感のある聴きごたえのある作品です。
 「夏の夕べ」は1906 年10 月王立音楽院でのディプロマ授与式で初演されましたが、後にトスカニーニの助言により改訂され1930 年5 月ニューヨーク・フィルのブダペスト公演にて演奏されました。コダーイ独特の教会旋法の旋律と印象主義的な曲調、落ち着いた雰囲気で描かれていく民謡風のメロディーが印象的。


HCD 32721
(2CD)
\4600→\4190
知られざる?ヴィオラ作品集
[CD1]
 (1)A.ルビンシテイン:ヴィオラ・ソナタ ヘ短調op.49
 (2)ヴュータン:ヴィオラ・ソナタ 変ロ長調op.36
 (3)エネスク:演奏会用小品(ヴィオラとピアノのための)
[CD2]
 (1)ボーエン:ヴィオラとピアノのための幻想曲 op.54
 (2)メンデルスゾーン:ヴィオラ・ソナタ ハ短調
 (3)パールトシュ:イン・メモリアム
 (4)ジンバリスト:サラサーテアーナ
リヴカ・ゴラニ(Va)
ミカエル・ハンプトン(Pf)
 世界的ヴィオラ奏者ゴラニ女史による知られざるヴィオラ作品をあつめた希少盤!

 録音:2012 年1 月11-13 日& 5 月5-6 日、フンガロトン・スタジオ/DDD、69' 33"、72' 03"

 65 曲の協奏曲を含めた250 曲以上の作品を献呈されている現代屈指のヴィオラ奏者、リヴカ・ゴラニ。J.S. バッハから現代音楽まで幅広いレパートリーを弾きこなす世界的名手が、歴史の影に埋もれてしまったヴィオラ・ソナタの数々を収録した注目の新譜をリリースいたしました!メンデルスゾーンやエネスク、ルビンシテインといったお馴染みの大家たちが作曲した知られざるヴィオラ作品から、ジンバリストやパールトシュといった未だ知名度の低い作曲家たちの珠玉の作品まで、2 枚にわたって目から鱗の希少プログラムが組まれています。バルトークやヒンデミット、ブラームスといった大家たちが残した知名度の高い作品は一切収録せず、あくまで「隠された宝Hidden Treasure」の再発見に全力を尽くした意欲的なアルバム。希少な蘇演プログラムを、ヴィオラ界の第一線で活躍するゴラニの演奏で堪能できるのは嬉しい限りです。ヴィオラ奏者の方、そしてヴィオラを愛する全ての方は必携といえましょう!
 ヴァイオリンよりもやや低い音域を持ち、深い艶のある音色が魅力的なヴィオラ。現代作品では技巧性を全面に押し出したものも多い中、本アルバムに収録されている作品は全体的に抒情性ゆたかな曲調が印象的で、ヴィオラの音色を存分に堪能できるプログラムとなっています。とはいえ、エネスクやジンバリストの作品は低音域から高音域までを駆使した難曲で、ゴラニのエネルギッシュな弾きぶりに圧倒されます。現在は後進の指導にも積極的なゴラニ女史ですが、今後の活躍にも多大な期待を持たせてくれる熱演で魅せてくれます!



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