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第71号
マイナー・レーベル新譜(6)
2013.6.18〜2013.8.16


ALBANY



TROY1368
(7CD 4枚価格)
\8800→\7990
「ザ・ホルン・オヴ・エリック・ラスク」

 CD1) 「ヴィルトゥオーゾ・ミュージック」(TROY456)
  メンデス:ヴァルス・スリアーノ、ジョタ/
  ロッシーニ:前奏曲・主題と変奏/
  キュイ:無窮動/
  C.チェルニー:シューベルトによる幻想曲第1番Op.339-1/
  ショパン:ワルツOp.64-1/
  ヘンデル:変奏を伴うアリア/
  モンティ:チャルダッシュ/
  フランセ:オクターブのカノン/
  サン=サーンス:ロマンスOp.36/
  マレ:バスク/
  アーバン:ヴェニスの謝肉祭による幻想曲と変奏曲


 CD2) 「クラシック・ホルン」(TROY615)
  シューベルト:ソナチネD.384(原曲:ヴァイオイン)/
  メンデルスゾーン:無言歌Op.109/
  モーツァルト:ソナタKV378(原曲:ヴァイオリン)/
  J.S.バッハ:ソナタBWV1035(原曲:フルート)/
  シューマン:幻想小曲集Op.73

 CD3)「ロマンティック・ホルン協奏曲」(TROY782)
  R.シュトラウス:ホルン協奏曲第1番/
  グリエール:ホルン協奏曲Op.91/
  フランツ・シュトラウス:ホルン協奏曲ハ長調/
  R.シュトラウス:ホルン協奏曲第2番

 CD4)「ジャスト・ミー&マイ・ホルン」(TROY903)
  クロル:賛美/
  J.S.バッハ:パルティータイ短調BWV.1013/
  パーシケッティ:無伴奏ホルンのための「パラブル」/
  C.P.E.バッハ:ソナタイ短調H.562/
  アントニオウ(1935-):哀歌/
  アヴラム・デーヴィッド:無伴奏ホルン・ソナタ/
  ケッティング(1935-):イントラーダ

 CD5) 「3人のための音楽」(TROY1228)
  ブラームス:ホルン三重奏曲 変ホ長調 Op.40/
  デュボワ:トリオ・カンタービレ/
  ホルブルック:ホルン三重奏曲 ニ長調 Op.28

 CD6) 「モーツァルト:ホルン協奏曲全集)」
  ホルン協奏曲第1番 ニ長調K.412(J.ハンフリーズ補筆)/ホルン協奏曲第2番 変ホ長調K417/
  ホルン協奏曲第3番 変ホ長調K447/ホルン協奏曲第4番 ホ長調K495/
  協奏的ロンド変ホ長調K371(J.ハンフリーズ補筆)/断片 ホ長調K494a(J.ハンフリーズ版)/
  フランダース&スワン:イル・ウィンド(ホルン協奏曲K.495の第3楽章ヴォーカル版)

 CD7) 「夜の詩」(Musical Heritage Society原盤)
  フランツ・シュトラウス:夜想曲Op.7/
  グラズノフ:夢/
  サン=サーンス:演奏会用作品Op.94/
  グリエール:4つの小品Op.35/
  デュカス:ビラネル/
  プロスペル・ファン・エーシャウテ(1904-64):夜の詩/
  シューマン:アダージョとアレグロ/
  R.シュトラウス:アンダンテ
エリック・ラスク(ホルン)
共演:
CD1&2)ペドヤ・ムジイェヴィッチ(Pf)
CD3)マイケル・スターン(指揮)
IRIS室内管弦楽団
CD5)ジェニファー・フラウチ(Vn)
  スティーヴン・プラッツマン(Pf)
CD6)サー・チャールズ・マッケラス(指揮)
 スコットランド室内管弦楽団
(イル・ウィンドのみ)リチャード・スチュアート(Vo)
CD7)アン・エッパーソン(Pf)
 管楽器ファン必聴!名人エリック・ラスクの録音集成!しかもTELARC音源のモーツァルトのホルン協奏曲も収録!

 CD6)録音:1993年12月,TELARC原盤,CD80367/CD7)録音:1990年4月,Music Heritage Society原盤,MHS-513394w

 元クリーヴランド管弦楽団の副首席ホルン奏者で、元エンパイヤ・ブラスのメンバー、名人ホルン奏者エリック・ラスクがこれまでに当ALMANYに録音したソロ・アルバムにTELARC音源の名盤「モーツァルトのホルン協奏曲全集」(伴奏:マッケラス)を加え、さらにMusical Heritage Society音源の最初のアルバム加えたエリック・ラスクのコンプリート・ソロ・アルバム全集です。ぜひこの機会にお求め下さい。
 
TROY1362
(10CD 4枚価格)
\8800
「エドワード・コリンズ(1886-1951)の音楽」
 CD1)
  (1)アイルランド民謡による変奏曲、黒人霊歌集、
   6つの性格的ワルツ集Op.18より第5、3、4、1番、
   風変わりなワルツ、カウボーイの挫折、
   タンゴ、パッサカリア
  (2)楽しいアレグロ(弦楽四重奏曲第1番より)
  (3)6つの性格的ワルツ集Op.18より第1、2、4、6番、
   タンゴ、カウボーイの挫折
(1)アール・ワイルド(Pf)
(2)マンハッタン弦楽四重奏団
(3)グンナー・ヨハンセン(Pf)
 CD2)
  マルディ・グラ(告解火曜日)/
  演奏会小品(ピアノ協奏曲第2番)/
  悲劇的序曲/優雅なワルツ
レスリー・スティフェルマン(Pf)
マリン・オールソップ(指揮)
コンコーディア管弦楽団
 CD3)
  ピアノ協奏曲第3番/
  交響曲ロ短調「大地は我々を待っている」
ウィリアム・ウォルフラム(Pf)
オールソップ(指揮)ロイヤル・ス
コティッシュ・ナショナル管
 CD4)
  アイルランド狂詩曲「ヒルベニア」/ピアノ協奏曲第1番/
  デイヴィッドはハープを弾く/ラメントとジグ
ウィリアム・ウォルフラム(Pf)
オールソップ(指揮)ロイヤル・ス
コティッシュ・ナショナル管
 CD5)
  (1)アラベスク
  (2)水仙、松、森の奥の湖、落ち葉の死、蝶々、
   マグダレーヌ、小さき子に、C.H.Sへの祈り
  (3)祈り(チェロとピアノ版)
  (4)色あせた紫、柔らかな声が死んだ時の音楽、霧、バヤデール
  (5)チェロとピアノのための組曲
  (6)パイプ吹き、アナベル・リー、歌と泡
(1)フランク・アーモンド(Vn)、
(2)(4)エリザベス・ブッチェリ(Pf)、
(3)(5)バリー・カープ(Vc)、
(2)(4)パトリス・マイケルズ(Sop)、
(1)(3)ジェフリー・サイクス(Pf)
 CD6)
  「大地への賛歌」〜
   独唱、
   合唱と管弦楽のためのアイルランド民謡による変奏曲、
   カウボーイの挫折
ジェニ・バーン(S)
ジェーン・アーウィン(MS)
ピーター・オーティ(T)
ワディントン(B)
オールソップ(指揮)
スコティッシュ・ナショナル管&合唱団
 CD7)
  バレエ組曲「赤死病の仮面」、
  アイルランド狂詩曲、セット・オブ・フォー
マリン・オールソップ(指揮)
ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団
 CD8)
  (1)夜想曲、エチュード、
  (2)年は春に再び巡ってくる、六月の夜
  (3)ピアノ三重奏曲
  (4)4つのワルツOp.15、
   6つの性格的ワルツOp.15より第2、6番、
   フレデリク・フランソワ、
   ジェリコの戦い、The5:48
(1)アンナ・ポロンスキー(Pf)
(2)パトリス・マイケルズ(S)、
アンナ・ポロンスキー(Pf)
(3)サスマン・アルバース・ポロンスキー三重奏団
(4)ジェフリー・サイクス(Pf)
 CD9)
  歌劇「南部の娘」
キール・ワトソン(B-Br)
アンドレア・ベーカー(MS)
コールマン=ライト(Br)
リサ・ミルン(S)他
マリン・オールソップ(指揮)
スコティッシュ・ナショナ
ル管弦楽団、合唱団
 CD10)
  (1)ヴァイオリン・ソナタOp.2/14、アラベスク
  (2)黒人の主題による変奏曲、
   アイルランドの主題による変奏曲、
   カノン、6つのカノン的テクニカル・スタント
  (3)「誰が言えるの?」(オペレッタからの歌曲)
  (4)6つの性格的ワルツOp.18
(1)アルノー・ススマン(Vn)
 アンナ・ポロンスキー(Pf)
(2)アンナ・ポロンスキー(Pf)
(3)パトリス・マイケルズ(S)
 アンナ・ポロンスキー(Pf)
(4)ウィリアム・ブラウニング(Pf)
 エドワード・ジョゼフ・コリンズはアメリカの作曲家。イリノイ州出身で20世紀初頭にベルリンに留学し、作曲をブルッフとフンパーディンクに師事し、ヴィルトゥオーゾ・ピアニストとしても活躍した。しっかりとしたドイツ流の音楽教育を受けたものの、彼の音楽はむしろイギリス近代音楽との近似性が聴き取れ、特にアイルランド民謡、黒人音楽を好み、そうした旋律素材に印象派的な色彩豊かな和声を施したピアノ曲は時にイギリス田園楽派すなわちディーリアス、モーラン、バックス、アイアランドと見紛うほどである。これまで当ALBANYはこの作曲家の作品の録音を続け、そのリヴァイバルに尽力してきたが、このほどそれをまとめて10枚組のボックス・セットとしてまとめた。
 ピアノのアール・ワイルド、そしてコリンズの作品演奏をライフ・ワークとする巨匠マリン・オールソップなど演奏も一流で買って損のないアルバム。イギリス近代音楽の好きな人にもお勧め。
 

TROY1400
\2200
ジェローム・モロス(1913-83):
 (1)バレエ「フランキーとジョニー」(1938)
 (2)ビギン(1934)
 (3)管弦楽のための「トール・ストーリー」(1938)
 (4)フルートと弦楽のための協奏曲(1978)
(1)-(3)ジョアン・ファレッタ(指揮)
 ニュージーランド交響楽団
(1)アーシュラ・アレン(Vo)
 ウェンディ・トムソン(Vo)
 アマンダ・ウィンフィールド(Vo)
(4)アレクサ・スティル(Fl)
 ドナルド・アームストロング(指揮)
 ニュージーランド室内管弦楽団
 録音:1996年ウェリントン(KOCHインターナショナルからのライセンス音源)

 ジェローム・モロスは十代の頃、既にバーナード・ハーマンと知り合い、互いに切磋琢磨していたという。映画音楽・ミュージカル等も手がけたが、いわゆるクラシックの作品も多く残した。「フランキーとジョニー」はヴォーカル・アンサンブルと管弦楽のための作品で、ほとんどミュージカルに近い雰囲気だが、作曲された年代(1938)を考えると、その音楽は大変先進的でバーンスタインの1950〜1970年代のミュージカルの語法を先取りしている。それに対して1978年のフルート協奏曲はどこかモートン・グールドを思わせる軽やかでポップな佳曲で肩の力を抜いて楽しめる内容。
 

TROY1403
\2200
ジェローム・モロス(1913-83):
 交響曲第1番(1941-42)
 最後の審判(1953)
 ワルツによる変奏曲(1946/66)
ジョアン・ファレッタ(指揮)
ロンドン交響楽団
 録音:1993 年3 月アビーロード・スタジオ(KOCHインターナショナルからのライセンス音源)

 ジェローム・モロスはニューヨーク出身でニューヨーク大学でピアノと作曲を学び、後にジュリアードで指揮も学んだ。アカデミックな技法のほか、ジャズ、ラグ、フォックストロットなど当時のあらゆる音楽の要素を吸収し、作品に反映させた。ハリウッドの映画音楽(「大いなる西部」など)、ブロードウェイ・ミュージカルの仕事に携わる一方、多くのクラシック作品を発表した。ビーチャムにより初演された交響曲第1 番はジャズの影響が濃い作品でコープランド、モートン・グールド、ロイ・ハリスなど、この時代の作曲家に共通の様式、雰囲気を持っている。「最後の審判」は旧約聖書に基づく大作だが、深刻さは皆無でどこまでもアメリカ的な明朗さ、快活さにあふれている。
 

TROY1401/02
(2CD)
\4400
シグマンド・ロンバーグ(1887-1951):
 オペレッタ(ミュージカル) 「花咲く時」(1921)
ジャスティン・バーコヴィツ(シューベルト)
エイミー・マップルス(ミッツィ・クランツ)
ルーク・バール(ショーバー男爵)ほか
スティーヴン・バイェス(指揮)
オハイオ・ライト・オペラ管弦楽団、合唱団
 シューベルトの生涯を描いたロンバーグの珍しいミュージカル!

 録音:2012年

 ハンガリー出身でウィーンで学んだ後、アメリカで多くのオペレッタを発表して創成期のブロードウェイ・ミュージカルの確立に貢献したロンバーグのオペレッタを継続的に上演しているオハイオ・ライト・オペラの最新録音。《花咲く時》はフランツ・シューベルトを主人公にしたオペレッタで彼の音楽の発展と恋が描かれ、シューベルトの有名な旋律が多数、引用・編曲・変奏されて登場する。ロンバーグのみならずシューベルトが好きな人にもお奨め。
 

TROY1369
\2200
「アメリカの風」
 スティーブン・スタッキー(b.1949):木管五重奏のためのセレナーデ
 ジェニ・ブランドン(b.1977):5匹のカエル
 ブルース・アドルフ(b.1955):夜の旅
 エイミー・ビーチ(1867-1944):パストラル
 ジェニファー・ヒグドン(b.1962):秋の音楽
 デイヴィッド・マスランカ(b.1943):五重奏曲第4番
ミュージカル・アーツ木管五重奏団
 録音:2011年6月

 アメリカの様々な世代の作曲家による木管五重奏曲を収録。スティーブン・スタッキーの「セレナーデ」は現代の語法の中に神秘的なロマンティシズムを湛えた秀作、ジェニ・ブランドンの「5匹のカエル」はコミカルな中にのどかなアメリカの牧草地帯を想像させる抒情な曲。そして吹奏楽界の巨匠マスランカの五重奏曲第4番は彼の吹奏楽曲のミニ版ともいえるような起伏の富んだ内容で時にストラヴィンスキーやフランス六人組を思わせる。
 

TROY1393/94
(2CD)
\4400
「ローラ・カミンスキ(b.1956)/室内楽曲集」
 CD1)
  (1)「ヴコヴァル」三重奏曲/(2)カドミウム・イエロー/
  (3)アルトゥールのための音楽/(4)チェロとピアノのための二重奏
 CD2)
  (5)トランスフォーメーション/(6)トリフト・ムジーク/
  (7)ヴァイオリンとピアノのための「波の丘」
(1)(4)(7)アンサンブルPi:
 【アイリ・ヨシカワ(Vn)、
  クレア・ブライアント(Vc)、
  イディス・メシュラム(Pf)】
(2)カサット弦楽四重奏団
(3)(6)イディス・メシュラム(Pf)
(5)コロラド弦楽四重奏団、
 録音:2011 年5 月

 ジョセフ・サマーはアメリカの中堅作曲家で、この《分かれた小道のある庭》は文学に因んだタイトルが付けられた5つの楽章からなる大作。近代イギリスの作曲家(ヴォーン・ウィリアムズやブリテンなど)か、はたまたラヴェルを思わせる近代的な抒情性を持った弦楽四重奏曲。
 


TROY1395
\2200→\1990
「ジェニファー・ヒグドン(b.1964):室内楽曲集」
 (1)疾走(Fl,S.sax,Pf)
 (2)アルト・サックスとピアノのためのソナタ
 (3)トランペット・ソングズ(Trp,Pf)
 (4)歌(Fl)
 (5)遺産(Vn,Pf)
 (6)ピアノ三重奏曲
ヴェリズモ・トリオ:
 【(1)(4)ニコール・ライナー(Fl)、
  (1)(2)スコット・ターペン(Sax)、  (1)(2)(6)テレサ・ボガード(Pf)】
(3)スコット・メレディス(Trp)
(3)(5)ルビア・サントス(Pf)
(5)(6)ジョン・フェイディアル(Vn)
(6)ベス・ヴァンダーボーグ(Vc)
 録音:2010年12月

 ヒラリー・ハーンが録音したヴァイオリン協奏曲(DG)で一躍有名になった作曲家ヒグドンの作品集。ヒグドンはペンシルバニア大学でジョージ・クラムに師事し作品はクリストフ・エッシェンバッハ、レオナルド・スラトキンらによって盛んに演奏されている。作風は無調、モード、調性の折衷でアメリカでは新ロマン派の作曲家として認識されている。2010年にヴァイオリン協奏曲でピューリッツァー賞を受賞している。収録曲は20世紀末から21世紀にかけて書かれた彼女の主要な室内楽曲。
 
TROY1396
\2200
「ビッツ&ピース」〜無伴奏クラリネット作品集
 ドニゼッティ:クラリネット練習曲第1番/
 ショーン・オズボーン:「断片と小品(ビッツ&ピーシズ)(2011)」/
 ストラヴィンスキー:3つの小品/メシアン:鳥たちの深淵/
 エリック・マンダット:フォーク・ソングズ/
 ハインリッヒ・ズーターマイスター:奇想曲/
 ウィルソン・オズボーン:狂詩曲/ウィリアム・O.スミス:5つの小品/
 デレック・バーメル:主題と不条理/ショーン・オズボーン:性格的小品(2004)
ショーン・オズボーン(Cl)
 録音:2011-2012年

 ショーン・オズボーンはメトロポリタン歌劇場管弦楽団、ニューヨーク・フィル、ピッツバーグ響の首席奏者を歴任しソリストとしても盛んに活動している。現代音楽の紹介にも力を入れており、これまでにジョン・アダムズ、ジョン・コリリアーノ、フィリップ・グラスの作品の初演を行っている。本CDはドニゼッティからメシアン、そして自作と最新の作品まで全て無伴奏クラリネットのための作品だけで一枚のアルバムを作っている点で大変ユニーク。
 

TROY1397
\2200
「スティーヴン・ホロクワスト(b.1978)/作品集」
 (1)ピアノのための5つのエチュード
 (2)ヴァイオリン、ヴィオラとチェロのための三重奏曲
 (3)ピアノのための5つのプレリュード
 (4)クラリネット、ヴァイオリンとピアノのための三重奏曲
(1)(3)ウェイイン・チェン(Pf)
(2)アンドリュー・コーラー(Vn)
 サラ・ヘトルンド(Va)
 キャリー・ピアース(Vc)
(4)アーゴット三重奏団:
 【ジョササン・ホールデン(Cl)、
  キャロライン・ホールデン(Vn)、
  ロイス・ローベンタール(Pf)】
 スティーヴン・ホロクワストはイェール大学で音楽と心理学を学び、チャールズ・ウォーリネンの薫陶を受けた。アメリカのトラッド、フォーク・ミュージックと現代音楽を融合したような作風で、素朴な旋律に対して付けられる切れ味のあるリズムとハーモニーが特色。コープランドからキース・ジャレットまで、良質なアメリカン・コンテンポラリー・ミュージックの要素を吸収した作曲家。
 

TROY1398
\2200
「アレック・ワイルダー(1907-80):ホルン作品集」
 (1)ホルン・ソナタ第1番/(2)5つのラブ・ソング/
 (3)ホルン・ソナタ第3番/(4)「ジョン・バロウズ」
 (5)ホルンとピアノのための組曲
チャールズ・ティベッツ(Hrn)
(1)(3)ヴォルフガング・ハインツェル(Pf)
(2)(4)(5)ペネロペ・チェッチーニ(Pf)
 録音:(1)(3)2001年、(2)(4)(5)2012年

 アレック・ワイルダーは11のオペラと多くのクラシックの作曲を行う一方、ポピュラー音楽の分野でも活躍し、フランク・シナトラ、トニー・ベネット、ペギー・リーらに楽曲を提供した。クラシック音楽の作曲家としてはジャズの影響を受けつつ、意外にもその構成は堅実、保守的であり、結果的にポピュラーの影響を程よく受けたおしゃれな室内楽曲となっている。ホルンのチャールズ・ティベッツはバリー・タックウェル、ヘルマン・バウマンに師事し、フィルハーモニア・フンガリカ、SWR放送響のメンバーとして活躍、現在は室内楽を中心にソリストとして活動している。
 


TROY1399
\2200→\1990
「アウグスト・ネルク(1862-1928):チェロのためのサロン音楽」
 ネルク:
  スペイン風セレナード、優雅なマズルカ、アモローソ、
  ブルレスケ、子守歌、伝説、悲歌、セレナード、
  憂愁、抒情的な贈り物、6つのサロンのための小品、
 メンデルスゾーン(ネルク編曲):
  無言歌より第1、6、12、18、30、23番
ベス・ヴァンダーボーグ(Vc)
テレサ・ボガード(Pf)
 録音:2010年

 アウグスト・ネルクは今日ではほとんど忘れられたドイツの作曲家、チェリストで在世中はヴィルトゥオーゾ奏者として著名な存在であった。ウィーン音楽院で教鞭を執り、多くの後進を育て、作曲家としてはチェロ協奏曲からチェロのためのサロン音楽風の小品の三百曲以上残している。本CDはシューマン、メンデルスゾーンらの影響を感じさせる、旋律豊かで粋な小品を収録、メンデルスゾーンの無言歌のチェロ用編曲版も聴きもの。
 

TROY1404
\2200
「ダニエル・ドーフ(b.1956):
 フルートとクラリネットのための作品集」

  (1)「多年生植物」(2011)/(2)3つのロマンス(2007)/
  (3)バッハ(ドーフ編曲):インヴェンション第1番BWV.772/
  (4)変奏曲を伴うアンダンテ(1975)/
  (5)バッハ(ドーフ編曲):インヴェンション第4番BWV.775/
  (6)3つの小さなワルツ(2010)/
  (7)バッハ(ドーフ編曲):インヴェンション第6番BWV.777/
  (8)2匹の猫(2007)/
  (9)バッハ(ドーフ編曲):インヴェンション第8番BWV.779/
  (10)ダンスとカノン(1976)/(11)パストラル(1994)
スコット・ガリソン・デュオ:
 【レナード・ガリソン(Fl)&
  シャノン・スコット(Cl)】
(1)(11)ラジュン・ヤン(Pf)
 録音:2012年5月

 ダニエル・ドーフはコーネル大学でジョージ・クラム、ジョージ・ロックバーグ、カレル・フサらに師事した。作品はマルク=アンソレ・アムラン、ジャン=ピエール・ランパルや指揮者のサヴァリッシュらに多く取り上げられているという。作風は調性を基本とした新古典主義的なもので時にプロコフィエフ、プーランクを思わせる作品もある。J.S.バッハのインヴェンションを編曲して自作と並べている所からバロックや対位法、古典的な造型を重んじる作曲家と思われる。
 

TROY1405
\2200
「エクストリーム・ミージャーズ(極端な措置)II」
 マシュー・ローゼンブルーム:喉
 イオルゴス・ヴァシランドナキス:X-Asti
 ジョン・アイルウォード:ツイン・サスペンション
 ジェフ・ステーデルマン:ウィルス&ワンツ
 ルイス・カーチン:喚起
ジーン・コッペルド(Cl)
トム・コラー(Perc)
 録音:2011年6月

 コッペルドの「極端な措置(TROY1217-18)」第2弾。前作はピアノ伴奏によるものだったが、今回はクラリネットと打楽器のデュオによる実験的な作品を収録。ローゼンブルームの「喉」はサンプリング音響を加えたもので大都会のグラフィティを見ているようなパンクな作品。女性の喘ぎ声などが入ってなかなか笑える内容。スターデルマンの「ウィルス&ウォンツ」はクラリネットと打楽器の息をつかせぬ緊密な対話が聴きもの。クラリネットのコッパラドと打楽器のトム・コラーは共にジュリアード出身でシュトックハウゼンからジョン・ゾーンまであらゆる現代音楽を得意としている。
 
TROY1406
\2200
「対話の技法」
 〜カリム・アル=ザンド(b.1970)作品集Vol.2

  (1)想像上の場面(2005)
  (2)バルトークの主題による変奏曲(2002)
  (3)カプリチオス(2002-2011)
  (4)4つの寓話(2003)
  (5)「対話の技法」〜7つのディアローグ(2007)
(1)ユン=シン・ワン(Vn)
タリ・モーグリス(Pf)
(2)イヴォ=ジャン・ヴァン・デル・ウェルフ(Va)
 ブライアン・コネリー(Pf)
(3)エリック・シュウ(Vn)
(4)ミシェル・チェラミー( F l )
 佐々木麻衣子(Cl)、三牧可奈(Pf)
(5)エンソー弦楽四重奏団
 録音:2011/2012年

 カリム・アル=ザンドはカナダ系アメリカ人で世界の民族音楽、ジャズとクラシック音楽を融合した作風が特徴。「想像上の場面」はまるでラヴェルとシマノフスキを足して二で割ったような後期ロマン派/印象主義的な音楽で、これが2005年の作と聞いていささか驚かされる。「バルトークの主題による変奏曲」はバルトークの管弦楽のための協奏曲からの主題の自由な変奏、弦楽四重奏のための大作「対話の技法」もバルトークや20世紀初頭のヨーロッパ周辺諸国の作曲家の影響が色濃く、民族主義と現代の技法をいかに結びつけるかという事がこの作曲家のテーマと思われる。
 

TROY1407
\2200
デイヴィッド・ウルフソン:
 (1)17の窓
 (2)チェロ・ソナタ
(1)(2)ジェニー・リン(Pf)、
(2)ローラ・ボントレーガー(Vc)
 録音:2012年8月

 デイヴィッド・ウルフソンはニューヨーク在住の作曲家、ピアニストでオペラからバレエ、ミュージカル、児童劇、管弦楽、ピアノ曲まであらゆるジャンルの音楽を手掛けている。モード、調性を基本としつつ、ジャズ、ポップスの要素を取り入れたニューヨーク在住の作曲家らしい作風を持つ。≪17の窓≫は17曲の小品からなる音による都会のスケッチでキース・ジャレットやチック・コリアのピアノ曲を思わせる佳品。
 

TROY1408
\2200
「ゴッドフライ・ウィンハム(1934-1975)の音楽」
 (1)完璧癖(ザ・ハビット・オブ・パーフェクション)(1956)
 (2)「わが愛の証明のために」〜
  シェイクスピアの3つのソネットによる(1957-60)
 (3)ジェームズ・ピアポントの主題による変奏曲(1970-74)
 (4)NP〜コンピュータ音響のための2つの小品(1970-73)
(1)(2)トニー・アーノルド(Sop)
(2)(3)アラン・ファインバーグ(Pf)
(1)デヴィッド・フルマー(Vn)
 カイル・アームブラスト(Vn)
 シラス・ベロウキム(Va)
 クリストファー・グロス(Vc)
(4)電子音楽
 録音:2010-2011年

 ゴッドフライ・ウィンハムはロンドン出身で渡米し40歳の若さで没した作曲家。ウェストミンスター王立音楽院で学び、1954年にミルトン・バビットと出会い、その紹介でプリンストン大学でロジャー・セッションズに師事。コロンビア・プリンストン電子音楽センターで電子音楽の研究と制作を行う。「完璧癖」は12音技法を基本とし、「わが愛の証明のために」ではテキストに合わせて柔軟な技法、語法の折衷を行い、「ピアポントの主題による変奏曲」は有名なクリスマスの歌「ジングル・ベル」を主題にモーツァルト風の自由な変奏を行う。最後の「NP」は初期のコンピュータ音楽でオルガン風の音響が点描的、断続的にピー・ポポと鳴る、今日ではもはや懐かしささえ感じる作品。
 

TROY1409
\2200
ロジャー・C.ヴォーゲル:
 「崩れゆく絆(Things Fall Apart)」
  〜チヌア・アチェベの小説に基づく
オデヒレン・アマイゼ(声&語り)
トッド・ミューラー(Perc)
マーサ・トーマス(Pf)
アンジェラ・ジョーンズ=レウス(Fl)
 録音:2012年8月

 ロジャー・C.ヴォーゲルはオハイオ州立大学で学び、長くジョージア州立大学で教鞭を執りつつこれまでに140曲もの作品を発表している。この作品はナイジェリアの作家チヌア・アチェベの小説「崩れゆく絆」(日本語訳も出版されていた)に基づく語りとアンサンブルのための作品でアフリカの大地を思わせるモーダルなフルートの旋律と力強い太鼓のリズムが印象的。
 

TROY1410
\2200
「セレブレーション・オブ・ザ・ニュー」〜アメリカの作曲家たち
 (1)ジョセフ・フェニモア(b.1940):古くて柔らかい靴(1977)
 (2)キャスリーン・フーバー(b.1937):中世の組曲(1984)
 (3)ジョージ・クラム(b.1929):
  AD1979年のクリスマスのための小組曲
 (4)ローウェル・リーバーマン(b.1961):ガーゴイルOp.29(1989)
ポーラ・ベイトルマン(Pf)
②ジャン・ヴィンチ(Fl)
 録音:2012年1月

 世代の異なる様々なアメリカの作曲家のピアノのための作品集(1曲のみフルートをフィーチャー)。フェニモアの「古くて柔らかい靴」はブロードウェイの舞台を彷彿とさせるおしゃれなダンス風のピアノ小品。フーバーの「中世の組曲」はジャズ、タンゴから無国籍民族音楽風の要素を詰め込んだ楽しい組曲。クラムのピアノ曲「クリスマスのための小組曲」は内部奏法を含む神秘的な音色が魅力。「ガーゴイル」とは大聖堂や古いヨーロッパの建築に取り付けられた怪物などをかたどった石像を意味する。リーバーマンの音楽はその怪奇的、神秘的な雰囲気を印象派的な手法で表現している。
 

TROY1413
\2200
「オデュッセイア」
 (1)セオドア・アントニオウ(b.1935):セレブレーションXV(2009)
 (2)ニキタス・デモス(b.1962):トノイVII(2009)
 (3)ジョージ・ソンタキス(b.1951):
  「3つのため息、3つの変奏曲」(1981)
 (4)クリストス・サマラス(b.1956):ウルティナムIII(2008)
 (5)ニキタス・デモス:空のブラウス(2010)
(1)(5)ネヴァート=ヴェロン・ガリレアス(Fl)
(1)(2)(4)テオフィロス・ソティリアディス(A-Sax)
(1)(3)(5)クリストス・ガリレアス(Vn)
(1)(3)(4)(5)ブラント・フレドリクセン(Pf)
(5)W.ドウェイト・コールマン(Br)
(5)ケン・ロング(Cl)
 録音:2011年5月

 ギリシャ及びギリシャ系アメリカ人作曲家の室内楽曲を収録。アントニオウ、デモスの二人はジャズ、ロックの影響を感じさせ、ソンタキスは12音および無調の厳しい作風で、サマラスはジョン・ゾーン風のはじけたパンク風の現代音楽、というようにあらゆるジャンルの音楽が混在、炸裂する白熱の一枚。

ARTS


47763-8
(SACD HYBRID)
¥2300
アレッサンドラ・アマーラ(Pf)
 「モーリス・ラヴェル(1875-1937):ピアノ作品集」

 グロテスクなセレナード/水の戯れ/
 ソナチネ/鏡/夜のガスパール
アレッサンドラ・アマーラ(Pf)
 シェルシ作品集で極美のピアノを聴かせたアマーラのラヴェル!

 録音:2012年11月

 アレッサンドラ・アマーラは1972 年フィレンツェ生まれのピアニストで当ARTSから既に「ショパン:バラード全曲」(47696-2)、シューマン作品集(47755-8)、スペクトル楽派確立に多大な影響を与えたイタリアの鬼才シェルシ作品集(47721-8)をリリースしその繊細なタッチ、多彩な音色、イタリア人らしいのびやかなカンタービレで聴衆を驚嘆させた。彼女のピアノはこのラヴェルでも健在で特にコンピュータ・グラフィックのような精緻・精密、クリアな音像からぼんやりと霞む遠方の風景のようなタッチまで、印象派から新古典主義まで変化するラヴェルの様式にぴったりと寄り添う変幻自在の音色、強度、テンポは圧巻。地中海の青い海と広々とした空が見えるようです。

BRIDGE

BCD 9396
\2200

「エリオット・カーターの音楽Vol.9」
 エリオット・カーター(1908-2012):
  (1)テル・ミー・ウェア・イス・ファンシー・ブレッド(1938)
  (2)旅(1943,orch.1979)
  (3)ライラックが咲く頃に鳥のさえずりが聴こえる(1943,orch.1979)
  (4)ピアノ協奏曲(1946-65)
  (5)ピアノに関する2つの論考(2005-6)
  (6)トリ・トリビュート(2007-8)
  (7)ナイン・バイ・ファイヴ(2009)

(1)ロザリンド・リース(Sop)
 デイヴィッド・スタロビン(Gtr)
(2)(3)トニー・アーノルド(Sop)
 スコット・ユー(指揮)
 コロラド大学祝祭管弦楽団
(4)チャールズ・ローゼン(Pf)
 ジョエル・スミルノフ(指揮)
 バーゼル・シンフォニエッタ
(5)(6)スティーヴン・ベック(Pf)
(7)スロウ木管五重奏団
 久々のエリオット・カーター・エディション第9集

 録音:2001-2012年

 昨年、104 歳の天寿を全うして亡くなったエリオット・カーターの作品全集第9 弾。このアルバムでは初期から晩年(100 歳前後!)の作品を収めてあり、その作風の違いに驚かされる。カーターは今日ではセリー音楽とその影響を受けた思考による硬派な前衛作曲家として認識されているが、初期作品はコープランドばりの抒情的な作風で、この時点で作風を定着させるか作曲家が亡くなっていたらバーバー、コープランドと並ぶアメリカ抒情主義の作曲家の一人として記憶されるにすぎない存在であったであろう。
 第二次大戦直後の1946 年にすでに12 音技法によるピアノ協奏曲で大きく方向転換し、その後はヨーロッパ前衛楽派と方向をほぼ同じくして活動を続けてきた。アルバムの最後に収められた作曲者101 歳の作「ナイン・バイ・ファイヴ」は相変わらず12音技法によりながらも、年齢を一切感じさせない攻撃的な創作姿勢には驚かされる。
 

BCD 9388
\2200
マーティン・ペリー(Pf)
 ベラ・バルトーク(1881-1945):ハンガリーの農民の歌による即興曲Op.20
 ミクロス・ローザ(1907-1995):ピアノ・ソナタOp.20
 エリオット・カーター(1908-2012):ピアノ・ソナタ1945-46(1982年改訂)
マーティン・ペリー(Pf)
 マーティン・ペリーの興味深いピアノ作品集2タイトル《ベン・ハー》で知られるミクロス・ローザのピアノ・ソナタ、他

 録音:2008年8月

 「ベン・ハー」や「白い恐怖」「エル・シド」など往年の名画の音楽を作曲したミクロス・ローザは終生、芸術音楽の作曲の筆を休めることなく、また南カリフォルニア大学では教鞭を執ってジェリー・ゴールドスミスらを育てるなど、多忙な人生を送った。そんなローザのソナタはバルトークの影響を多大に受けた傑作。12 音技法を基本とした前衛作曲家カーターのピアノ・ソナタは1945-46年の作曲で、この時点ではまだ12 音技法に移行しておらず、バルトークの影響や、新古典主義的、ロマン主義的傾向を持つ抒情的な内容。
 ピアノのマーティン・ペリーはジュリアード音楽院で学び、現代音楽のみならず、古典からポップスまでこなすマルチ・タレント。圧倒的な超絶技巧で現代音楽を楽しく聴かせる天才。
 
BCD 9390
\2200
マーティン・ペリー(Pf)
 ゴードン・ビンカード(Gordon Binkerd,1916-2003):
  ピアノのためのエッセイIV,V,VI
 チャールズ・アイヴス(1874-1954):
  ピアノ・ソナタ第2番「マサチューセッツ州コンコード1840-1860」
   (ジョン・カークパトリックによる最終校訂版)
マーティン・ペリー(Pf)
 録音:2011年3月

 ゴードン・ビンカードはイーストマン音楽院とハーヴァード大学で学び、イリノイ大学で教鞭を執った作曲家で「ピアノのエッセイ」は印象派に近代的要素を加えたラヴェル、シマノフスキを思わせるリリカルな音の絵。近現代アメリカのピアノ音楽の金字塔、アイヴスのコンコード・ソナタはすでに多くの競合盤が存在するが、マーティン・ペリーは全体にゆったりとしたテンポをとって大河の流れのように弾き、この作品の神秘的、宗教的側面に光を当てている。これでコンコード・ソナタにまた新たな名盤が加わった。
  

BCD 9361
(2CD)
\4400
「ウルスラ・マムロック(b.1923)の音楽Vol.4」
 ローテーション(Vc,Pf)/2つの小品(Pf)/4つのドイツの歌(Br,Pf)/
 アフォリズムI(Vn)/アフォリズムII(2Cl)/コンポジション(Vc)/
 3つのバガテル(Pf)/飛蝗(Pf)/3声のフーガ(Pf)/ソナチネ(2Cl)/
 ラプソディ(Cl,Va,Pf)/4人のための演奏会用小品(Fl,Ob,Va,Perc)/
 ムーヴメンツ(Fl,Db,Vib,Perc)/ディヴェルティメント(Fl,Vc,Perc)/
 変奏と間奏曲(4Perc)/オーボエと2台のピアノと打楽器のための協奏曲
アンサンブル・ムジーク・ファブリーク
ケルン打楽器四重奏団
ほか
 録音:2010-2012年

 ウルスラ・マムロック作品集第4弾。マムロックはドイツ出身で現在はアメリカで活動している作曲家、教育者。ニューヨークでジョージ・セル、ロジャー・セッションズらに師事、初期はヒンデミットの影響を受け、やがて新ウィーン楽派の影響を受けるようになった。12音、無調を中心とした作風だが、ベルク同様、背景には微妙な調性感が漂っており、そこには独自のほの暗い抒情性が感じられる。
 このアルバムでは当年とって90歳の女流作曲家の初期から今日までの代表的な室内楽が収められている。
 

BCD 9383
\2200
「風変わりな賛美歌」
 〜ドミトリ・ティモーツコ(b.1969):作品集

  (1)エッグマン変奏曲
  (2)タイプ・ケース・トレジュリー
  (3)この絵は動いているように見える
  (4)もうひとつの幻想的な旅
(1)ジョン・ブラックロウ(Pf)
 コリリアーノ四重奏団
(2)ケヴィン・ウェン=イー・メイヤー(Cb)
(2)(3)アマーネット四重奏団
(4)ダニエル・シュロスバーグ(Pf)
 スティーヴン・テイラー指揮
 イリノイ・モダン・アンサンブル
 ティモーツコはハーヴァード大学、オックスフォード大学、カリフォルニア大学バークレー校で学び、現在はプリンストン大学で教鞭を執っている。作風はジャズ、ロック、ミニマルの影響を受けた活発な運動を特徴とするもので、バルトーク、ストラヴィンスキーにマイケル・ナイマン、マイケル・トーク、グラハム・フィットキンらを加えたような音楽である。調性、モードを基本とする耳なじみのよい、親しみやすい現代音楽。
 

BCD 9391
\2200
「フレッド・ラーダール(b.1943):作品集Vol.4」
 (1)スパイラル(2006)
 (2)3つの調性的な習作(2004-2009)
 (3)瓦状模様(2001)
 (4)航跡(1968)
 (5)ファンタジー・エチュード(1985)
(1)スコット・ユー指揮
 オーデンセ交響楽団
(2)ミルカ・ヴィターラ(Pf)
(3)マイケル・ガランテ指揮
 アルジェント室内アンサンブル
(4)ベサニー・ビアードスリー(S)
 デイヴィッド・エプスタイン指揮
 ボストン響チェンバー・プレーヤーズ
(5)エイト・ブラックバード (Fl,Cl,Vn,Vc,Perc,Pf)
 録音:(1)(2)2012年 (3)2010年 (4)1970年 (5)1999年

 Bridge レーベルが進めているフレッド・ラーダール作品プロジェクト第4 弾。「スパイラル」は無窮動風の早い楽章と無調のゆっくりとした楽章の2 曲からなる。「3 つの調性的な習作」ではバッハのゴールドベルク変奏曲のアリア主題に今日風の新たな変奏を加え、「航跡」「ファンタジー・エチュード」ではリゲティ風の密度の濃いすばやい運動の中からエネルギッシュな旋律が立ち上がる。フレッド・ラーダールはプリンストン大学でミルトン・バビット、ロジャー・セッションズらに師事、エリオット・カーター亡き後、アメリカ東海岸のアカデミズム派を代表する作曲家の一人。これまでに3 回ピューリッツァー賞にノミネートされている。

DIVINE ART

DDA 25109
\2200
「時間と季節の」〜ピーター・リー=コックスの歌と賛美歌
 ピーター・リー=コックス(b.1945):
  ジェラルド・マンレイ・ホプキンスの6つの歌曲
  8つの季節の賛美歌
  夜の大聖堂(ピアノ独奏曲)
  歌曲集
   (季節があなたの精神を、土と小石、冬の前奏曲、
   その後、ビザンチウムへの航海、雨粒の感触のように、
   にんにくとサファイア、眠る赤ん坊)
レスリー=ジェーン・ロジャース(Sop)
ジェニー=ヘレン・モストン(Pf)
 録音:2012年8月

 ピーター・リー=コックスはイギリス・ボーンマス出身でロンドンの王立音楽院で学んだ後、指揮者、オルガニスト、作曲家として活動、合唱団レコサルディ・アンサンブルを30年に渡って率いている。合唱指揮者、オルガニストとして活動することが多く、作曲家としては19世紀後半のイギリス音楽を思わせる素朴で抒情的な歌曲を数多く作曲している。

DORON


DRC 5039
\2300
「エル・ドゥエンデ(トロル)」
 〜アルベニス&ソレール:ピアノ作品集

  アルベニス(1860-1909):
   ラ・ベガ、アスレーホス、
   フランシス・クーツの詩による4つの調べ(ピアノ独奏)、
   ナバラ
  ソレール(1729-1783):
   ソナタ第20番 嬰ハ短調、ソナタ第34番 ホ長調、
   ソナタ第39番 ニ短調、ソナタ第78番 嬰へ短調、
   ソナタ第88番変ニ長調
シルヴィアーネ・デフェルネ(ピアノ)
 録音:2012年9月11−13日、ジュネーヴ、DDD、69'53

 アルベニスとソレールのピアノ作品を大体交互に混ぜ込んだCD。生年は131 年も違う両者だが、スペインのカラーはしっかり共有していることが分かる。シルヴィアーネ・デフェルネはスイス、ジュネーヴ生まれのピアニスト。
 

DRC 5040
\2300
ウェーバー:クラリネット協奏曲
 クラリネット協奏曲第1番 ヘ短調 Op.73
 クラリネット協奏曲第2番 変ホ長調 Op.74
 クラリネット小協奏曲 Op.26
フレデリク・ラパン(クラリネット)
ジャン=フランソワ・アントニオーリ(指揮)
ティミショアラ・フィルハーモニー
 DDD、52'63

 ウェーバーのクラリネット協奏曲集。フレデリク・ラパンは1955 年生まれのスイスのクラリネット奏者。1984年から1991 年までヴィンタートゥール・ムジークコレギウムの首席クラリネット奏者を務め、現在はソロとして活動している。フランス風の明るく軽めの響きのウェーバーはまた美しいものである。
 

DRC 5041
\2300
「グラナドスからクロルまで」ヴァイオリン小品集
 グラナドス:ロマンス/
 トゥーリナ:エウテルペ,ナバラを讃えて/
 リリ・ブーランジェ:夜想曲/
 ドビュッシー:アラベスク/
 チャイコフスキー:調べ,瞑想曲/
 パラディス:シシリエンヌ/
 スメタナ:わが故郷から 第1番,第2番/
 マロン:子守歌/
 フォーレ:アンダンテ 変ロ長調 Op.75/
 クロル:バンジョーとフィドル
アルバ・シラフィシ(ヴァイオリン)
マリア・ディポルド(ピアノ)
 録音:2012年8月21、22、24日、フリブール,DDD、61'35

 ヴァイオリンとピアノのための小品が13 曲収録されているが、有名曲は僅かで、ヴァイオリン・マニアには知られたアンコール・ピースといった趣の曲が多い。ブーランジェの夜想曲、トゥーリナのエウテルペ、ナバラを讃えて、クロルのバンジョーとフィドルなど、いずれも名曲である。アルバ・シラフィシはスイスのヴァイオリニスト。現在はフリブール室内管弦楽団に所属している。

DREYER−GAIDO

CD 21030
\2200
ルイジ・ノーノ(1924-1990):
 歌劇「イントレランツァ(不寛容) 1960」

  〜アンジェロ・マリーア・リペッリーノの
   着想にもとづく二幕の物語・全2幕
ガブリエル・フェルツ(指揮)
ブレーメン・フィルハーモニー管弦楽団
ブレーメン歌劇場合唱団
ヴォルフガング・ノイマン(T)
マリア・コヴォリク(CA)
ジュディ・ベリー(S)
イナ・シュリンゲンジーペン(S)
アキム・リクス(ナレーション)ほか
 《プロメテオ》と並ぶノーノの代表的オペラ!

 録音:2001年2月ブレーメン(ライヴ),DDD、64:28

 ノーノの創作史は研究者によっておよそ3 つの時期に分類され、それぞれの時期に歌劇が作曲されている。第2 期の「愛に満ちた偉大な太陽に向かって」(1972-75)、第3 期の「プロメテオ」(1984)、そして第1 期に書かれたのがこの「イントレランツァ(不寛容) 1960」()である。ブレヒト、エリュアール、マヤコフスキーらのテキストからの引用をちりばめた台本は複数の異なる物語が展開しマルチ・スクリーンを駆使した凝った演出とともに多次元的な空間が作られる。初演以来、現代の歌劇としては幸運にも上演機会に恵まれ、コンタルスキー盤も出ていたが、2001 年録音のこのディスクの登場はファンにはありがたい。マーラー・シリーズが好評のガブリエル・フェルツも好演。
 

CD 21074
\2200
アフメト・アドナン・サイグン(1907-91):
 オラトリオ「ユヌス・エムレ」

  〜独唱、合唱と管弦楽のためのオラトリオ
   (全3部、第2部の終わりに間奏曲つき)
ナージ・エズギュチ(指揮)
オスナブリュック交響楽団
オスナブリュック・ユース合唱団
ビルギュル・ス・アレチ(S)
アイリン・アテシュ(MS)
アイディン・ウシュトゥク(T)
テヴフィク・ロドス(B)
 20世紀トルコの大作曲家サイグンの壮大なオラトリオ!

 録音:2011年12月オスナブリュック(ライヴ)

 サイグンはトルコを代表する作曲家で音楽学者。パリのスコラ・カントルムでヴァンサン・ダンディに師事し後に母国で民族音楽の研究と後進の指導にもあたった。5 つの交響曲、オペラ、室内楽など多くの作品を残している。本作のタイトル「ユヌス・エムレ」とは14 世紀トルコの詩人でイスラム神秘主義の影響を受け、人間愛、神への愛を素朴な詩で歌い上げ、今日でもなおトルコの国民的詩人として広く愛されている。このオラトリオは彼の詩をテキストにしながら彼の生涯をたどるサイグンの祖国愛溢れる大作。ダンディに学んだサイグンの音楽には当然ながらフランス音楽の影響が強く、このオラトリオにはラヴェルの「ダフニスとクロエ」を思わせる箇所も多い。またショスタコーヴィチ、ハチャトリアンなどのエコーも聴こえ、さらにトルコの神秘的な音階、イスラムのメリスマティックで妖艶な旋律も満載。近代とエスニックな要素が見事に融合した魅力的なオラトリオ。
 

CD 21075
\2200
「ルネサンス・ゴーズ・ジャズ」
 時の鏡/よき仲間の道楽/
 ロドリーゴ・マルティネス/
 優美の軌跡/シャコンナ/
 ほか全12曲
マルクス・ベッカー(Pf)
ミヒャエル・ゴダード
 (セルパン、チューバ、エレキ・ベース)
カタリーナ・ボイムル&カペラ・ドゥ・ラ・トーレ
 (バス・ダルシアン&リコーダー、
  テオルボ&リュート、Perc、ショーム)
 録音:2012年7月ライヴ、DDD、53:55

 リコーダー、リュート、ショーム(シャルマイ)、セルパン(蛇のようにくねった長い金管楽器)、太鼓などルネサンスの楽器とピアノなどによるルネサンス音楽をジャズ風にアレンジして演奏、国籍不明の民族音楽といった趣きとなっている。
 
CD 21076
\2200
フリードヘルム・デール(b.1936)エディション第17集
 「ヴァイオリンとチェロのための音楽集」

  (1)ヴァイオリン・ソナタ(2008/9)
  (2)冬の旅による断片(2011)
  (3)チェロ・ソナタ(2008)
  (4)バガテル(2011)
  (5)シンフォニア・ア・デュ(2011)
(1)(2)(4)(5)カルロス・ジョンソン(Vn)
(2)-(5)ハンス=クリスティアン・シュヴァルツ(Vc)
 DDD、51:40

 dreyer-gaido が最もプッシュするドイツの作曲家フリードヘルム・デールの作品集第17 弾。
 この5年以内の近作でヴァイオリン独奏、チェロ独奏、ヴァイオリンとチェロの二重奏のための作品が収録されている。デールはフライブルクで作曲をフォルトナーに師事、後にベルリン自由大学の教授となり、アンサンブル・モデルンの設立にも深く関わっている。
 
CD 21078
\2200
「レターズ(手紙)」〜声楽とギターのための歌曲集
 ブリテン(1913-76):民謡編曲集、中国からの歌曲集Op.58
 ドミニク・アージェント(b.1927):作曲家たちからの手紙
 ジョン・W.デュアート(デュアルテ)(1919-2004):5つの静かな歌Op.37
スコット・ウィア(T)
フォルカー・ニーフスマン(G)
 録音:2004年8月〜9月ニューメキシコ州、DDD、61:05

 近現代のギター伴奏歌曲集。生誕百年となるブリテン、同じくイギリス出身のデュアート、アメリカ出身のアージェントが現代的ながら手編みのセーターのようなフォルクロアな手触りの歌曲を聴かせてくれる。なかでもアージェントの「作曲家からの手紙」はショパンやモーツァルト、ドビュッシー、プッチーニ、シューベルトらの手紙をテキストとした風変わりな歌曲で彼らの有名な作品の旋律が曲の中で引用されることもある。
 
CD 21080
\2200
スクリャービン(1872-1915):
 24の前奏曲Op.11
 ピアノ・ソナタ第2番「幻想ソナタ」Op.19
 ピアノ・ソナタ第5番Op.53
ユン・ユジョン(Pf)
 録音:2012年6月、ブレーメン、DDD(24bit96kHz録音)、59:58

 ユン・ユジョン(Yu Jung Yoon)は韓国の若手女流ピアニストでこれが彼女のデビュー・アルバム。彼女は15歳でサンクト・ペテルスブルクでワシリー・カルミコフに師事し、その際スクリャービンの音楽について多くを学んだという。彼女はスクリャービンは自分にとって常に音楽上の故郷だ、とまで語っており、そのピアノの澄み切った音色と強靭なタッチはドビュッシーやショパンも聴いてみたいと思わせる有望な新人の登場。

ENSEMBLE MODERN


EMCD-019
\2800
アルヌルフ・ヘルマン(b.1968):
 「ヴァッサー(水)」〜
  13場からなるムジーク・テアター(2010/11)
サラ・マリア・ゾン(S)
ボリス・グラッペ(Br)
スコラ・ハイデルベルク(男声四重唱)
ハルトムト・カイル(指揮)
アンサンブル・モデルン
 録音:2012年6月(ライヴ)

 アルヌルフ・ヘルマンはドレスデン音楽大学で学んだ後、パリでジェラール・グリゼー、エルンスト・ヌネスに学んだ。またIRCAMの講習にも参加している。《ヴァッサー(水)》は声楽と器楽アンサンブルにコンピュータで制作されたサウンドも加わり、夢とうつつの間を往き来するかのような夢幻的なシアター・ピースでスペクトル楽派からの影響とIRCAMでの研鑽の跡が感じられ、その鮮な音響の色彩はさながら21 世紀の「真夏の世の夢」といった趣き。2012 年6 月ミュンヘン・ビエンナーレにおける世界初演ライヴ。
 

EMCD-020
\2800
ハンス・ツェンダー(b.1936):33の変奏による33の変奏
 〜ベートーヴェンの「ディアベリ変奏曲」に
  インスパイアされたコンポジション(2010/11)
ハンス・ツェンダー(指揮)
アンサンブル・モデルン
 録音:2012年8月

 ベートーヴェンのディアベリ変奏曲からインスパイアされ、その変奏曲をさらに変奏(あるいはその拡大パラフレーズ)するという、かつて「冬の旅」の偏執狂的オーケストラ編曲版を作ったツェンダーらしい作品。冒頭の主題提示は比較的まともに行われるが、以降はゲンダイ・オンガク的だったり、アイヴズ風のお祭り騒ぎになったり、まじめにベートーヴェンが復活したりと千変万化、変幻自在と次の展開が全く読めない。知的ユーモアにあふれた傑作。

GENUIN

GEN 13277
\2200→\1990
ミヒャエル・ザンデルリング&ドイツ弦楽フィル
 「弦楽オーケストラのための作品集」

 ヒューバート・パリー(1848-1918):イギリス組曲(1914-18)
 メンデルスゾーン:弦楽のための交響曲第10番ロ短調
 チャイコフスキー:フィレンツェの思い出Op.70
 カール・ジェンキンス(b.1944):
  パラディソ〜弦楽オーケストラのためのコンチェルト・グロッソ(1996)
ミヒャエル・ザンデルリング(指揮)
ドイツ弦楽フィルハーモニー
 6 月の来日が好評のM.ザンデルリングの極美の弦楽作品集、メンデルスゾーンからカール・ジェンキンスまで!

 録音:2012年8月ベルリン

 6 月にドレスデン・フィルと来日し好評だったミヒャエル・ザンデルリンクの最新録音。
パリーはエルガーやヴォーン=ウィリアムズの前の世代の作曲家でブラームス風の堅固な様式にイギリス的な素朴な情緒を加えた作風で知られる。ここに収められた「イギリス組曲」はイギリスの田園風景や祭りの風景が見えてくるような魅力的な音楽。CM 音楽、「アディエマス」や「ソフト・マシーン」でお馴染みのカール・ジェンキンスのバッハとロックを混合したような「パラディソ」も必聴。
 
GEN 13278
\2200
「ホワイ・ノット?」〜チューバとハープの二重奏
 イェルク・ドゥーダ(b.1968):ファンタジアII(2001)
 G.Ph.テレマン(1681-1767):フルートのためのファンタジア第2番
 クイント・マガニーニ(1897-1974):デモワゼル・クロコダイルの午後
 ジスベルト・ネーター(b.1948):チューバとハープのためのデュオ
 アストル・ピアソラ(1921-92):忘却
 アンドレ・キャプレ(1878-1925):2つのディヴェルティメント
 イェルク・ドゥーダ:哀歌とアラベスク
 アストル・ピアソラ:ナイト・クラブ1960
 ジュール・マスネ(1942-1912):タイスの瞑想曲
アンドレアス・マルティン・ホフマイア(Tuba)
アンドレアス・ミルトナー(Hrp)
 珍しいチューバとハープによる魅力的なデュオ!

 録音:2011年3月イエス・キリスト教会,ベルリン

 チューバとハープのデュオという世にも珍しい組み合わせによるアルバム。チューバのホフマイアは1978 年ミュンヘン生まれで2004 年にイタリアの「チッタ・ディ・ポルチャ」国際チューバ・コンペティションに入賞、現在はバイエルン州のポピュラー・バンド「ラブラスバンダ」に在籍する傍ら、ソリストとしてベルリン放送響、リンツ・ブルックナー管弦楽団などとも共演している。力強いチューバと繊細なハープという一見対照的な楽器が生み出す洒落っ気たっぷりの妙味が楽しい。
 
GEN 13269
\2200
フランツ・シューベルト(1797-1828):
 八重奏曲ヘ長調D.803
マルクス・クルシェ(Cl)
ダニエル・モーアマン(Fg)
クリストフ・エス(Hr)
アレクサンドラ・ヘングシュテベック(CB)
アマリリス四重奏団
 好評のアマリリス四重奏団にゲストが加わったシューベルト:八重奏曲

 録音:2011年12月ハンブルク=ベルクシュテット

 シューベルトがその短い生涯の終わり頃に作曲した室内楽の大作をドイツの全員がほとんど20 代の若手演奏家たちが演奏、大変瑞々しいシューベルトを聴かせてくれる。既に来日経験もあるアマリリス四重奏団は既に当GENUIN より2 枚のCD(ベートーヴェン&ベルクGEN13261)、(ハイドン&ウェーベルンGEN11218)をリリースしており、何れも高い評価を得ている。

K&K



KUK 110
\2300→\2090
「コレッリの伝説」〜コレッリと彼の弟子による音楽
 ピエトロ・カストルッチ(1679-1752):合奏協奏曲ニ長調Op.3-12
 ジュゼッペ・ヴァレンティーニ(1681-1753):
  4つのヴァイオリンとヴィオラ、チェロのための協奏曲イ短調Op.7-11
 ジョヴァンニ・モッシ(c.1680-1742):合奏協奏曲ホ短調Op.4-11
 アントニオ・マリア・モンタナリ(1676-1737):合奏協奏曲イ長調
 コレッリ(1653-1713):合奏協奏曲変ロ長調Op.6-11
 ヴィスコンティ(1683-1713):2つのヴァイオリンのための協奏曲変ロ長調
 ジェミニアーニ(1687-1762):合奏協奏曲Op.3-12「ラ・フォリア」
リッカルド・ミナーシ(指揮、Vn)
ヨーロッパ・ユニオン・バロック管弦楽団
 バロック・ヴァイオリンの名手リッカルド・ミナーシ登場!

 録音:2012年10月14日 バート・ホンブルク,キャッスル・コンサート,ライヴ、DDD、79min

 イル・ジャルディーノ・アルモニコやアカデミア・ビザンチーナでも活躍したバロック・ヴァイオリンの名手リッカルド・ミナーシが若いアンサンブルとの共演で熱いライヴを聴かせます。
 ヨーロッパ・ユニオン・バロック管弦楽団はヨーロッパの若いバロック音楽の演奏家を厳しいオーディションで選抜して構成されており、毎年およそ6 ヶ月のシーズンのコンサートをこなしている。
 共演者はこれまでロイ・グッドマン、トン・コープマンらがいる。また夏の音楽祭では海辺で、秋の音楽祭では森の中で演奏するなど、ユニークなコンサート作りにも定評がある。
 このCD はコレッリの多くの弟子の珍しい作品が多数収められており、資料的にも貴重。

LYRINX



LYR 2283
(SACD HYBRID)
\2400→\2190
「クープランとショパンの親和性の発見」
 F.クープラン:クラヴサン曲集より
  (ゆりの花ひらく/小さな皮肉や/葦/上品な女/
   胸飾りのリボン/パントマイム/さまよう亡霊たち/
   プラチナ色の髪のミューズ/嘆きのほおじろ/感動)
 ショパン:マズルカ集
  ( ロ短調Op.33-4/ホ短調Op.17-2/嬰ハ短調Op.41-1/
   嬰ハ短調Op.63-3/ロ短調Op.30-2/嬰ヘ短調Op.59-3/
   ハ短調Op.56-3/ハ短調Op.30-1/イ短調Op.17-4/
   ヘ短調Op.68-4)
 ※クープランとショパンが交互に演奏されています。
ヴィットリオ・フォルテ(Pf)
 驚くべき親和性!クープランとショパンはこんなに似ていた!

 録音:2012年10月マルセイユ, DSD 録音、SACDステレオ・SACDマルチチャンネル・CDステレオのハイブリッド

 フォルテは1977 年イタリア出身のピアニスト。このアルバムは独自の視点とセンスで構成されている。17 世紀フランスのフランソワ・クープランのクラヴサンのための作品とショパンの様々なマズルカが交互に配置されているのだが、現代のピアノでクープラン作品を聴くとその和声進行、旋律の装飾の仕方、そして何よりも作品全体のメランコリックな情感がショパンの音楽を思わせるのである。そんな誰も気がつかなかったユニークな視点から作ったのがこのアルバム。ブックレットを見ずに聴き続けているとどの曲がショパンなのかクープランなのかわからなくなってしまうのは不思議。
 

METIER


MSV 28532
(2CD)
\4000
「TIDE(潮流)」
 〜ジェームズ・ウィークス(b.1978):作品集

  CD1)
   (1)TIDE(潮流)〜複合バージョン
  CD2)
   (2)バーナム・エアー(2008/09)/
   (3)Tide(潮流)(2007)/(4)空(2010)
アパートメント・ハウス:
 【(3)アントン・ルコセヴィエゼ(Vc)、
  (2)クリストファー・レッドゲイト(Obダモーレ)、
  (4)アンドルー・スパーリング(Cl)】
 録音:2010年7月

 ジェームズ・ウィークスはイギリス・サウサンプトン出身の若手で作曲をマイケル・フィニシーに師事した。CD1の「TIDE(潮流)〜複合バージョン」では3楽器が延々とひとつの音を伸ばしながら次第に密度を増し絡み合ってゆくプロセスとしての作品でスペクトル楽派の音楽を思わせる。CD2の「Tide(潮流)」はCD1の同名の作品とは別の曲で、こちらはチェロの重音がこれまた延々とグリッサンドをかけながら持続してゆき、聴き手はさながら乗り物酔いしたかのような感覚に襲われる。「空」も基本的な発想は同じで、こちらはクラリネットがいつ果てるともなく、ひとつふたつの音を延々と吹き続ける。キンキンと頭が痛くなること間違いなし。
 

MSV 28534
\2000
トーマス・フォルトマン(b.1951):作品集
 (1)プロリテウス組曲
 (2)南方の日記
 (3)人口と砂糖
(1)アンドレイ・グラヴィーク(Vn)
 ミシャ・クィント(Vc)
 カルロ・A.ラペーニャ(Pf)
(2)マンリコ・パドヴァーニ(Vn)
 益子明美(Pf)
(3)マンリコ・パドヴァーニ(Vn)
 ナターシャ・コルサコヴァ(Vn)
 トーマス・フォルトマンはスイス出身で、70年代はまずロックの分野でソング・ライターとして成功した。20代後半になってクラシックの作曲を学び、多くの室内楽曲、2つの交響曲、オラトリオ、オペラを作曲した。ここに収められた室内楽曲はいずれも元ロック・ミュージシャンの作曲らしい活き活きとしたリズムと実験性、攻撃性がある一方で豊かなリリシズムと時にユーモアがあふれている。
 
MSV 28537
\2000
「タペストリー」〜エリオット・シュウォーツの室内楽作品集
 エリオット・シュウォーツ(b.1936):
  (1)弦楽四重奏曲第2番「ルイーズとアーロンのために」(2008)
  (2)2声部のメモリアル(1984)
  (3)タペストリー
  (4)ウォーター・ミュージック(2002)
(1)クロイツァー四重奏団
(2)ピーター・シェパード・スケアヴェズ(Vn)
 アーロン・ショア(Pf)
(3)ピーター・シェパード・スケアヴェズ(Vn)
 ニコール・ジョンソン(Vc)
 アーロン・ショア(Pf)
(4)ロング・ボウ(弦楽オーケストラ)
 録音:2003-2004年

 エリオット・シュウォーツはニューヨーク出身でコロンビア大学でジャック・ビーソンに師事した。作風は典型的なアメリカ東海岸流のアカデミズムの文化圏にあり、セリエリズムを基本としつつ、それに他の諸技法や実験を適宜取り入れて自己の語法を拡大しようとている。「タペストリー」ではロマン派の語法と現代が交錯し、弦楽オーケストラのための「ウォーター・ミュージック」では表現主義的な厳しい音楽の背後でテープで水や雷の音、鳥の鳴き声などが流される。なお作曲者は著述家としても知られ、ヴォーン=ウィリアムズの交響曲の解説書や現代音楽に関する著書を執筆している。

NEOS

NEOS 10909
¥2300
「イェルク・ヴィトマン(b.1973)ピアノ作品集」
 悪の華〜ボードレールによるピアノ・ソナタ(1996/1997)/
 フラグメント・イン・C(2001)/トッカータ(2002)/
 光の習作III(2002)/11のユモレスク(2007)
ヤン・フィリップ・シュルツェ(Pf)
 注目のドイツの中堅作曲家イェルク・ヴィトマンのピアノ作品集!

 録音:2009年12月バイエルン放送スタジオ2

 ヴィトマンはミュンヘン出身でヘンツェ、H.ゲッベルス、W.リームらに師事し、今日では中堅世代の中心的存在と目されている作曲家。作品は現代音楽の専門家からエッシェンバッハ、ケント・ナガノらメジャーな音楽家まで広く支持されている。ここに収められたピアノ作品はウェーベルンを思わせる点描的なものから、内部奏法、奏者のアクション(パフォーマンス)まで含む、およそ考えられる現代音楽の諸技法が使われている。その一方、「11 のユモレスク」は森の情景や夢の中の歌など、文学的なタイトルがつけられた幻想的な11 の小品からなっており、シューマンの性格的小品の一部を引用、デフォルメしたシューマンへのオマージュといえる作品である。
 
NEOS 10911
¥2300
「迷路」〜ダニエレ・ロンバルディ(b.1946):フルートのための作品集
 (1)庭師の迷宮(2003)〜ハイパー・バス・フルートのための
 (2)MIZ迷路(1994)〜
  フルート、ピッコロ、バス・フルートと
   ライヴ・エレクトロニクスのための
 (3)息(1984)〜フルートとピッコロのための
 (4)ロンデルス(1995)〜フルートのための
 (5)翼が大気をもたらす(1993)〜フルートのための
 (6)グラフォディア 1(1972)〜アルト・フルートのための
 (7)グラフォディア 2(1974)〜フルートのための
 (8)グラフォディア 3(1975)〜ピッコロのための
 (9)渦巻き(1973)〜フルート、バス・フルート、ピッコロのための
ロベルト・ファブリチアーニ
 (Fl,ピッコロ,アルトFl,
  バスFl,ハイパー・バスFl)
(2)ダミアーノ・メアッチ
 (ライヴ・エレクトロニクス)
 図形楽譜など奇矯な作品だらけ!ロンバルディのフルート作品集

 録音:2008年6月アレッツォ、イタリア

 ダニエレ・ロンバルディはイタリアの作曲家、ピアニストで演奏家としてはイタリア未来派やロシア・アヴァンギャルドの作品の紹介に努めた。作曲家としての代表作は数十台のピアノを使用して、そのモアレ効果を意図した交響曲第2 番があり、発想の斬新さ、奇矯さはイタリア未来派譲りともいえる。ここに収められた作品はいずれも様々なフルートを駆使したもので、ハイパー・バス・フルートの超低音と独自の倍音を利用した図形楽譜の「庭師の迷宮」、またライヴ・エレクトロニクスを導入した「MIZ迷路」はフルートを使ってほとんどコンピュータ電子音楽といってもよいほどの多彩な音響を実現、その色彩の変容だけ曲が構成されている。名人ファブリチアーニの多重録音が楽しめる。
 
NEOS 11105
¥2300
「トビアス・PM・シュナイト(b.1963)最新作品集」
 (1)「5つの肖像」〜無伴奏ヴァイオリン独奏のためのカプリチオ(2011)/
 (2)ピアノ三重奏曲第1番「・・・抽象的な海に向かって・・・」(2003/08)/
 (3)7つのバガテル(2011)/
 (4)無伴奏チェロ・ソナタ(2011/12)
 (5)ピアノ三重奏曲第2番「3つの告別とLのための間奏曲」(2007)
(2)(5)テクラー三重奏団:
 【(1)エスター・ホッペ(Vn),
  (4)マクシミリアン・ホルヌング(Vc),
  (3)ベンヤミン・エンゲリ(Pf)】
 録音:2009-11年バイエルン放送

 トビアス・PM・シュナイトはドイツの中堅作曲家で第1 回ウィーン国際作曲コンペティション第1 位を始めとして多くの賞を受賞している。本人によればシューベルト、マーラーそしてジャズから多くの影響を受けているといい、実際、彼の作品は現代音楽特有の無調様式に調性感のある抒情的な旋律を持った19 世紀ロマン派の様式が折衷されている。ピアノ三重奏曲第1 番では無調の激しい音楽とヴァスクス、ペルトを思わせる瞑想的な音楽が交互に現れ拮抗する。ピアノのための7 つのバガテルではジャズを思わせるリズムに乗せられてバルトーク風、ウェーベルン風の音が展開する。
 
NEOS 11209
¥2300
「H.E.エルヴィン・ヴァルター(1920-95):室内楽曲集」
 (1)クラリネットとピアノのための9つの小品(1963)
 (2)ローテーション[概説]ヴァージョンA (1969)
 (3)ケイトのアリア(1972)〜チェロ独奏版
 (4)未定の音〜チェロとピアノのための版(1968)
 (5)ケイトのアリア[オーディオ・グラム] (1972)〜ピアノ独奏版
 (6)ローテーション[概説]ヴァージョンB(1969)
(1)(2)(6)イブ・ハウスマン(Cl)、
(2)(3)(4)(6)ペーター・ブルンス(Vc)、
(1)(2)(4)(5)(6)フランク・グートシュミット(Pf)
 録音:2011年12月バイエルン放送

 H.E.エルヴィン・ヴァルターはドイツの作曲家でオスカー・コールに音楽学を、ハンス・シンドラーに作曲を師事した。サルトル、コクトー、ブレヒトらの劇に多くの音楽を作曲、またジャズの演奏も行った。図形楽譜を用いた不確定性の作品を多く作曲し、ここでは楽譜そのものが美しい美術作品となっている(ジャケット、ブックレットに一部掲載)。ピアノは内部奏法も併用し、音のアクション・ペインティングともいえるフリー・ジャズとも通底している音楽。
 
NEOS 11210
¥2300
「H.E.エルヴィン・ヴァルター(1920-95):声楽作品集」
 (1)スペイン語のテキストによる4つの歌曲〜バリトンとピアノのための(1989)
 (2)テノールとピアノのための3つの歌曲(1956)
 (3)ソプラノとピアノのための6つの歌曲(1979)
 (4)テノールとピアノのための2つの歌曲(1953)
 (5)ソプラノとピアノのための4つの楽しい歌(1960)
 (6)語り手とピアノのための12のスピーチ・ソング(1987)
イヴォンヌ・フリードリー(S)
ヨアヒム・フォークト(T)
ヴォルフラム・テスマー(Br)
フランク・グートシュミット(Pf)
 録音:2012年2月バイエルン放送

 「室内楽作品集」(NEOS11209)が図形楽譜による不確定性の作品が中心なのに対して、こちらはきっちりと記譜されたどちらかといえば保守的傾向の濃い、声楽作品集。様式はシェーンベルク、ベルクの表現主義の歌曲に近い。「スペイン語のテキストによる4 つの歌曲」ではテキストにガルシア・ロルカ、ラファエル・アルベルティの詩を使っている。また「テノールとピアノのための2 つの歌曲」ではフランスとイギリスの古い作者不詳の詩をテキストにしている。
 
NEOS 11301
¥2300
「アンデシュ・エリアソン(b.1947):作品集」
 (1)「ほんの一目・・・束の間の幻影」(2003)
 (2)アルト・サキソフォンとピアノのための「詩曲」(1988)
 (3)交響曲第3番「協奏交響曲」(1989)〜
  アルト・サキソフォンと管弦楽のための
ジョン=エドワード・ケリー
 ((1)指揮、(2)(3)アルトSax)
(1)アルコス管弦楽団
(2)ボブ・フェルステーフ(Pf)
(3)レイフ・セーゲルスタム(指揮)
 フィンランド放送交響楽団
 録音:(1)2012年6月ライヴ、(2)1991年4月(COL LEGNOで出ていたもの)、(3)1992年10月(世界初録音)

 「弦楽交響曲、他」(NEOS10813)に続くアンデシュ・エリアソン作品集第2弾。エリアソンはスウェーデン出身で当初トランペットを学び、やがてジャズの世界で活動するようになるが、やがてクラシック、現代音楽に興味を持つようになり、イングヴァール・リドホルム、ジェルジ・リゲティに作曲を師事した。見事な管弦楽法により、後期ロマン派からバルトーク、音群作法ほか現代音楽の諸技法を折衷したエネルギッシュでドラマティックな作風は多くの演奏家に好まれ、ブロムシュテット、セーゲルスタムらによって盛んに演奏されている。
 
NEOS 11308
¥2300
「ヴォールハウザー・エディション1」
 ルネ・ヴォールハウザー(b.1954):「マラクラ・サイクル」(2008-11)
  〜ソプラノ、バリトン、室内アンサンブルと作曲者による音響詩のための
   【「ミラ・シナク」(2006)/「スラング」(2007)/
    「ソクラク」(2008)/「イグール -ブレイ - ルウップ」(2009)/
    「チャリプティン」(2010)/「マラクラ・コード?」(2011)/
    「マラクラ・コード 2」(2011)】
アンサンブル・ポリソーノ
 録音:2006-12年バーゼル

 ルネ・ヴォールハウザーはスイス・ブリエンツ出身でロック、ジャズ・ミュージシャンとしての経験を積んだ後、カーゲル、ホリガー、クラウス・フーバー、ファーニホーに作曲を師事、ヨーロッパの数々の作曲賞を受賞し、1980 年代の終わりから1990 年代の初めまでダルムシュタット夏期現代音楽講習会の講師も勤めた筋金入りのヨーロピアン・アヴァンギャルド。7 作品からなる声と器楽のためのシリーズ「マラクラ・サイクル」は作曲者によって書かれた音響詩をテキストとして声と器楽が対等の立場で徹底した既成の音響と文法の解体を行い、結果的に全く意味不明の言葉もどきの音響がガチャガチャと宙を舞う。
 
NEOS 21301
¥2300
「不死鳥」〜コントラバスのためのバロック音楽と現代音楽作品
 (1)ヴィヴァルディ(1678-1741):
  チェロ・ソナタ第5番ホ短調(コントラバス編曲版)
 (2)フィリップ・グラス(b.1937):
  ファサード(4本のコントラバスとチェンバロとピアノのための編曲版)
 (3)J.S.バッハ(1685-1750):
  ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ第2番ニ長調
   (コントラバスのための編曲版)
 (4)アルヴォ・ペルト(b.1935):鏡の中の鏡(コントラバス編曲版)
 (5)ミシェル・コレット(1707-95):
  4本のバス・ヴィオールと通奏低音のための協奏曲ニ長調「不死鳥」
 (6)ジュリアン=フランソワ・ツビンデン(b.1917):J.S.バッハへのオマージュ
 (7)ヘンデル(1685-1759):
  2つのヴァイオリンと通奏低音のためのトリオ・ソナタ ト短調
   (2本のコントラバスと通奏低音のための編曲版)
クリスティーネ・フック(Cb)、
(1)(2)(5)(7)トーマス・マルティン(Cb)
(2)(5)(7)トーマス・ヤウフ(Cb)
(2)(5)シュテファン・バウアー(Cb)
(1)(2)(3)(5)(7)フローリアン・ビルサック(Cemb)
(2)(4)バーバラ・ヌスバウム(Pf)
 録音:2012年2月

 ダブル・ベースによるバロックと現代音楽をカップリングしたユニークなアルバム。
グラスの「ファサード」はグラスの初期のアルバム「グラス・ワーク」に収録されている彼の代表作。ペルトの「鏡の中の鏡」も原作を損なうことなく、美しく編曲、演奏されている。クリスティーネ・フオークはドイツ・マインツ出身の演奏家で現代音楽のみならず、ジャズの分野でも活動している。これまでにルツェルン音楽祭、ザルツブルク音楽祭など世界的な音楽祭に多数出演している。

NMC


NMC D191
¥2200
ジョセフ・フィブス(b.1974)作品集
 (1)フレックス〜ピアノ、フルート、ヴァイオリン、チェロのための
 (2)《夜の影》からの2つの歌曲〜テノールとピアノのための
 (3)薔薇の賛美歌〜ソプラノと弦楽四重奏のための
 (4)岸辺から岸辺へ〜カウンター・テナーとギターのための
 (5)エージャ〜弦楽四重奏のための
 (6)月の葬礼〜カウンター・テナーとピアノのための
(1)アリッサ・フィルソヴァ(Pf)
(1)ジョアンナ・ショウ(Fl)
(1)マリージ・プロマッヒャー(Vn)
(1)ブライアン・オケーン(Vc)
(2)ベン・オルデン(T)
(2)(6)アンドリュー・プラント(Pf)
(3)ヘレン=ジェーン・ハウエルズ(S)
(3)(5)ナヴァラ弦楽四重奏団、
(4)(6)マイケル・チャンス(C.T)
(4)ジェームズ・ボイド(G)
 マイケル・チャンスも登場!ジョセフ・フィブス作品集

 録音:2012年11月

 名カウンター・テナー、マイケル・チャンスが登場!イギリス新抒情主義の旗手、フィブスの最新作品集。ロンドン出身のフィブスはバードウィスル、スティーヴン・スタッキーに作曲を師事、作品はサロネン、レナード・スラトキンらによって演奏されている。無調、モード、調性を柔軟に折衷しながら、現代的でスマートなリリシズムが特色。「フレックス」は4 つの楽器が目まぐるしく動き回る渦の中から、次第に蜘蛛の糸のようなしなやかでゆったりとしたメロディが紡ぎ出される。世界的なカウンター・テノール、マイケル・チャンスが歌う歌曲集「岸辺から岸辺へ」ではギターの典雅な伴奏に乗せられてバロック音楽を現代によみがえらせた幻想的な世界が現われる。
 

NMC D185
¥2200
ディアドレ・グリビン(b.1967):弦楽四重奏作品集
 《メロウは歌った》〜弦楽四重奏のための
 《島の人々》〜ソプラノ、トランペットと弦楽四重奏のための
 《海を渡る》〜メゾ・ソプラノと弦楽四重奏のための
 アナホーリッシュ〜ソプラノ、ハープと弦楽四重奏のための
 《捕鯨船が見たもの》〜弦楽四重奏のための
パトリシア・ロザリオ(S)
ロア・リクセンバーグ(MS)
マーク・オキーフ(Trp)
クリオナ・ドリス(Hrp)
RTEヴァンブラ四重奏団
 録音:2011年

 ディアドレ・グリビンは北アイルランド、ベルファースト出身の女性作曲家。デンマークでペア・ノアゴーに師事した。弦楽四重奏を中心とした作品には印象主義、北欧音楽の影響が感じられ、ドビュッシー、師匠のノアゴー、ラウタヴァーラの音楽を思わせる。「海を渡る」は7 世紀の中国の詩にインスパイアされた作品でロックンロールのリズムとベンジャミン・ブリトゥンの叙情性が聴き取れる。
 

NMC D186
¥2200
ケネス・ヘスケス(b.1968):作品集
 (1)季節のためのリズム
 (2)光の本(モホリー・ナジーの後に)
 (3)偶像
 (4)ヴンダー・カンマー・コンツェルト(素晴らしい室内協奏曲)
 (5)神のような速さで過ぎる夏の終わりに
(1)(3)(5)クリストフ=マティアス・ミュラー(指揮)
 ロイヤル・リヴァプール・フィル
(2)(4)クラーク・ランデル(指揮)
 アンサンブル10/10
  (ロイヤル・リヴァプール・フィルのメンバー)
 録音:2009-2012年

 ケネス・ヘスケスはリヴァプール出身で15 才で最初の管弦楽曲を書き、19 才でサー・チャールズ・グローヴスより作曲の委嘱を受けている俊英。王立音楽院ではエドウィン・ロックバーグに師事し、1995年にはタングルウッドでレナード・バーンスタインの指導を受け、またその後アンリ・デュティーユにも師事している。こうした経歴からもおよそ推察できるように、彼の音楽は古典派から新ウィーン楽派に至る西洋音楽の伝統にしっかりと基盤を置いた、堅固な構成とよい意味での常識的なストーリー展開によって進む。効果的できらびやかな管弦楽法など、オーケストラのダイナミズムが充分楽しめる。

NORTHERN FLOWERS

NF/PMA 99106/7
(2CD)
\4400→\3990
リャードフ(1855-1914):ピアノ作品全集Vol.1&Vol.2
 CD1)
  スピリーキンOp.2、6つの小品Op.3、アラベスクOp.4、
  エチュードOp.5、即興曲Op.6、2つの間奏曲Op.7、
  2つの間奏曲Op.8、3つの小品Op.10、3つの小品Op.11
 CD2)
  エチュードOp.12、4つの前奏曲Op.13、2つのマズルカOp.15、
  2つのバガテルOp.17、ノヴェレッテOp.20、古き時代よりOp.21、
  芝生にてOp.23、2つの小品Op.24、牧歌Op.25、
  小さなワルツOp.26、3つの前奏曲Op.27、マリオネットOp.29、
  バガテルOp.30、2つの小品Op.31、音楽の玉手箱Op.32、
  3つの小品Op.33、3つのカノンOp.34
オルガ・ソロヴィエヴァ(Pf)
 リャードフのピアノ作品全集シリーズ・スタート!

 録音:CD1)2005-2008年、モスクワ CD2)2010年モスクワ、DDD、64:41+69:35

 交響詩「バーバ・ヤガー」や「魔法にかけられた湖」など、幻想的な作品で知られるアナトリー・リャードフはプロコフィエフやミャスコフスキーの師匠としても知られています。またピアニストとしても相当な腕前を持っていたらしく多くの魅力的なピアノ小品を残しています。
 今回の全集録音シリーズではVol.1 とVol.2 を2 枚組でまとめて一挙リリース。ボロディン、ムソルグスキー、チャイコフスキーからシューマン、ショパンまで多くの先人の影響を受けつつも自由で軽やかな幻想はリャードフ独自の世界。ロシア音楽ファンは必聴です。
 


NF/PMA99108
\2200→\1890
「戦時の音楽1941-1945シリーズVol.18」
 セルゲイ・プロコフィエフ(1891-1953):
  (1)交響組曲「1941年」Op.90(1941)
   (1.戦闘 2.夜に 3.祖国の兄弟)
  (2)交響曲第5番Op.100(1944)
アレクサンドル・ティトフ指揮
サンクト・ペテルブルグ交響楽団
 お待たせしました!大好評の「戦時の音楽」シリーズ最新盤!

 録音:2012年9月4-7日福音ルーテル聖カタリナ教会,サンクト・ペテルブルグ

 プロコフィエフの交響曲中、最も人気のある第5 番は戦時下、祖国愛に燃える作曲者が2ヶ月ほどで一気呵成に書き上げた傑作。交響組曲《1941 年》はいかにも戦時プロバガンダ色の濃い作品だが、急・緩・急からなる三つの楽章を小交響曲なみの構成力、緊張力を持って聴き手をひきつけるのはさすが。因みに1941 年はドイツが独ソ不可侵条約を破ってソ連に侵攻した年であり、プロコフィエフはこの事に怒り、祖国愛に目覚めてこの曲を書いたと伝えられる。ティトフ指揮サンクト・ペテルブルク交響楽団は持てる力をフル稼働しての迫真の熱演を聴かせる。

QUERSTAND


VKJK1123
(2CD 1枚価格)
\1800
「クレープス(1713-1780):オルガン作品全集第11集」
 CD1)
  前奏曲とフーガ変ロ長調KrebsWV.823-I&II
  ソナタ イ短調KrebsWV.838
  4つのコラール変奏曲KrebsWV.516,518,530,537
  6つのフーガKrebsWV.843-848
 CD2)
  6つのソナタKrebsWV832-837
フェリックス・フリードリヒ(Org)
 録音:2011年6月ドイツ・ツァイツ市ドム聖ピーター聖堂オイレ・オルガン

 ヨハン・ルードヴィヒ・クレープスはバロック末期の作曲家でJ.S.バッハの高弟として多くの作品を残した。世代的にはバッハの息子たちと同じだが、フリーデマンやカール・フィリップ・エマヌエルたちのように前古典派の方向には向かわず、対位法を重んじた様式にこだわった。作品は20世紀のはじめ頃まで忘れらていたため、近年再評価が進んでいる。
 このディスクには今日までに見つかっているクレープスの全てのオルガン曲が収められており、いずれもJ.S.バッハの影響が色濃い。
 
VKJK1139
\1800
「オルガンの街ハルバーシュタット」
 アダム・イレボーグ(15世紀頃):ニ短調の前奏曲
 コンラッド・パウマン(1410年頃-1473年):ホ長調の前奏曲
 プレトリウス(1571-1621):「強大な要塞は私たちの神である」
 ヨハン・G.ワルター(1684-1748):「イエスわが喜び」によるパルティータ
 J.S.バッハ(1685-1750):
  「天にいますわれらの父よ」BWV.636、
  「キリストは蘇り」BWV.627より、ドリア調のトッカータBWV.538
 クラウス=エルハルト・ハインリッヒ(b.1960):ロマンティックな即興曲
 エリック・サティ(1866-1925):12の小さなコラールより第6番a
 オリヴィエ・メシアン(1908-1992):モノディ
 ジョン・ケージ(1912-1992):記憶
 ハンス・オッテ(1926-2007):オリヴィエ・メシアンのための「残響」
  ほか全22トラック
ハラルド・フォーゲル(Org)
クリストフ・ボッセルト(Org)
クラウス=エルハルト・ハインリヒ(Org)
クラウス=ユルゲン・トイチュバイン(Org)
ベルンハルト・ヴィエチョレク(Org)
ハンス=オラ・エリクソン(Org)
ジャン=シャルル・アブリゼル(Org)
 録音:1999年-2011年、ハルバーシュタットの様々なオルガン

 ルネサンス、バロックから現代まで!ほぼ作曲年代順に収録、オルガン音楽史を俯瞰できる1枚。
 ハルバーシュタットはドイツ中部ザクセン・アンハルト州の都市で、この街にある様々な教会や聖堂の9台のオルガンを使ってルネサンスから現代までのオルガン作品が聴ける。ルネサンスの素朴な曲と20世紀のサティ、ケージは意外なほど似通っていて新鮮な驚き。特にケージ作品《記憶》の美しさは絶品。
 

VKJK1233
\1800
イェルク・ヘルヒェット(b.1943):
 オルガンのためのコンポジションI 「小品VIII」
ドミニク・ズシュテック(Org)
 録音:2012 年4 月22 日ケルン(ライヴ)

 イェルク・ヘルヒェットは東ドイツ出身の作曲家でパウル・デッサウに師事。東ドイツ時代は当時の政権によって現代音楽の表現活動が制限されていたが規制緩和とベルリンの壁崩壊後の1980年代にドナウエッシンゲン音楽祭で注目されて以来、旺盛な活動を続けている。作品のタイトルに「コンポジション」か「カンタータ」としか付けないことでも知られる。オルガンのためのコンポジションはリゲティのオルガン作品をさらに発展させたようなオルガン・コンピュータ音楽といった趣きで全部で4つある。
 彼の作品はいずれも長大で、このコンポジションIも43分かかり、CDのトラックはひとつしかない。なお作曲者はJML入野義朗音楽研究所の招きで来日したことがある。
 
VKJK1301
\1800
「聖歌」〜トロンボーン四重奏団オーパス4
 ビアジオ・マリーニ(1594-1663):
  4本のトロンボーンとオルガンのためのカンツォーナ
 ジョバンニ・ガブリエリ(1557-1612):
  4本のトロンボーンとオルガンのためのソナタ・ピアン・エ・フォルテ
 チェザーリオ・グッサーゴ(1579-1612):ソナタ・ラ・レオーナ
 J.S.バッハ(1685-1750):トッカータとフーガBWV565
 フランツ・リスト(1811-1886):バッハの名による前奏曲とフーガ
 ベルンハルト・クロル(b.1920):聖歌/ほか全14曲
オーパス4:
 【ホンザ・ギマレトディノフ(B.Trb)、
  ディルク・レーマン(T.Trb)、
  シュテファン・マイナー(T.Trb)、
  イェルク・リヒター(A.Trb)】
デニー・ヴィルケ(Org)
 録音:2012年10月-11月

 ブラス・ファンにお馴染みのトロンボーン・クァルテット、オーパス4の最新録音はルネサンス・バロックを中心としながら後半にリストや現代の作曲家クロルの作品を収録した、いわばトロンボーン・アンサンブルの歴史をコンパクトにまとめた内容。因みにベルンハルト・クロルの「聖歌」はどことなくブルックナーを思わせる秀作。
 オーパス4はライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団のメンバーによって1994年に結成され2004年にはファースト・アルバム「バッハからブロードウェイまで」が吹奏楽ファンの間でヒット。今日では現代作曲家に作品を委嘱するなど、レパートリーの開拓にも意欲的である。
 

VKJK1305
\1800
「フェリックス・ワインガルトナー(1863-1942):歌曲集」
 ルードヴィヒ・ウーラントの詩による歌曲より第4番
 ニコラウス・レーナウの詩による歌曲より第1,3,5,7番
 6つの女声のための歌曲
 日本の詩による歌曲集より第1,2,6,8番
 ほか全30曲
ウルリケ・フルデ(S)
マーニャ・ラシュカ(MS)
アンドレアス・フィッシャー(T)
フェリックス・プロック(Br)
シュテファン・ブルクハルト(Pf)
 録音:2013年2月、5月MDRスタジオ

 大指揮者フェリックス・ワインガルトナーはもともと作曲家志望であったが、経済的な理由で指揮者に転向。しかし転向後も作曲の筆を休めることはなく、8つの歌劇、7つの交響曲、そして膨大な数の室内楽、歌曲を残し、近年は作曲家としての再評価が急速に進んでいる。彼の歌曲はドイツ・リートの良き伝統を一身に受け、ブラームス、ヴォルフ、R.シュトラウスを思わせる流麗なメロディが華麗な和声で彩られている極めて魅力的なもの。ドイツ・リート・ファン、声楽関係者は聴いておいて損のない一枚。
 なお日本の詩による歌曲集は静御前、泉式部、大津皇子などの和歌のドイツ語をテキストとしている。
 

VKJK1307
(SACD+CD 1枚価格)
\1800
「精神的な年2」〜 イェルク・ヘルヒェット(b.1943):カンタータ集
 SACD)
  (1)感謝祭のためのカンタータ(2010)
  (2)三位一体の後の第5日曜日のためのカンタータ(2011)
 CD)
  (3)公現祭の後の第3日曜日のためのカンタータ(2010)
  (4)使徒ヤコブ長老のためのカンタータ(2006)
(1)クリストフリート・ブレーデル(指揮)
 マイスナー・カントライ1961
 ミヒャエル・フラーデ(電子音響)
 マルティン・シュトローヘッカー(Org)
(2)ミヒャエル・ザンデルリング(指揮)
 ドレスデン・フィル
 フィルハーモニー児童合唱団
 アンドレアス・バウアー(B)
 ペーター・クラウス(Cb)
 ミヒャエル・フラーデ(電子音響)
(3)エロール・ピアノ三重奏団
(4)フランカ・ハートゥング(Fl)
 コーネリウス・フォルケ(指揮)
 ドレスデン・カール・マリア・フォン・
  ウェーバー音楽院の学生達
 録音:2011/2012年

 ヨルク・ヘルヘットは東ドイツ出身の作曲家でパウル・デッサウに師事。東ドイツ時代は当時の政権によって現代音楽の表現活動が制限されていたが規制緩和とベルリンの壁崩壊後の1980年代にドナウエッシンゲン音楽祭で注目されて以来、旺盛な活動を続けている。作品のタイトルに「コンポジション」か「カンタータ」としか付けないことでも知られる。
 「感謝祭のためのカンタータ」は21世紀のオルフ:カルミナ・ブラーナといった趣きの曲で合唱にオルガン、打楽器、テープ、電子音響まで動員して祭りの生き生きとした情景が描かれる。一方、「三位一体の後の第5日曜日」のためのカンタータはかなり厳しい前衛音楽で協奏曲におけるソロ楽器のように扱われるバス歌手とコントラバスが緊張した時空間を作り上げる。
 「公現祭の後の第3日曜日」のためのカンタータは演奏者の語りを含むヴァイオリン、チェロ、ピアノのための曲でシアター・ピース的な要素を含む。
 
VKJK1308
\1800
「目と耳のための色彩」〜
 ジークフリート・ペトリ、フロイゲル・オルガンを弾く

  J.S.バッハ:トッカータとフーガBWV.565
  ルイ=ジャメ=アルフレ・ルフェビュール=ウェリー:
   真夜中のミサのための牧歌的情景
  レオン・ボエルマン:対話的幻想曲
  J.S.バッハ:
   わが心は主をあがめBWV.648、
   《わが心は主をあがめ》によるフーガBWV.733、
   目覚めよと呼ぶ声が聴こえBWV.645
  フェリックス・アレクサンドル・ギルマン:コンサート用作品Op.24
  ナジ・ハキム:ノス・オーテム、ハギア・ソフィア
ジークフリート・ペトリ(Org)
 録音:2012年7月ケムニッツ

 旧東ドイツの街ケムニッツに1136年に建てられたケムミッツ城教会のオルガンを使ってバッハからロマン派、近代までのオルガン作品を聴く。オルガンは教会ほど古くなく、19世紀建造のものであらゆるレジストレーションが可能なため、豪華絢爛、華麗な演奏が楽しめる。ジークフリート・ペトリはオーストリア出身の中堅オルガニスト。
 
VKJK1309
\1800
「聖アンネ教会オルガン・コンサートVol.2」〜マティアス・ジュス
 J.S.バッハ:トッカータ・アダージョとフーガBWV.564
 ヨハン・ルードヴィヒ・クレーブス:
  「主イエス・キリストよ私たちはあなたに従います」による
    幻想曲K-WV.524
 ゲオルク・ベーム:前奏曲とフーガ
 ディートリヒ・ブクステフーデ:「強大な要塞は私たちの神である」
 J.S.バッハ:ソナタ ニ短調BWV.527
 ニコラウス・ブルーンス:ホ短調の前奏曲
 J.S.バッハ:
  コラール・パルティータ「喜び迎えん、慈しみ深きイエスよ」BWV.768
マティアス・ジュス(Org)
 録音:2012年10月アンナベルク=ブッフホルツ聖アンネ教会ヴァルカー・オルガン

 聖アンネ教会オルガン・コンサートの第2集(第1集はVKJK1207)。アンナベルク=ブッフホルツの聖アンネ教会はドレスデンに繋がる街道沿いにあるドイツ東部のザクセン州にある。この教会のオルガンは1883/84年に建造され、20世紀になって更なる改良が加えられて多彩な機能を備えた今日の形になった。このアルバムではJ.S.バッハを作品を取り囲むように彼が影響を受けた作曲家、彼が影響を与えた作曲家の作品で構成されている。
 マティアス・ジュスは1980年ライプツィヒで行われた第6回国際J.S.バッハ・コンペティションに優勝、その後、ケムミッツのトリニティ教会のオルガニスト、アンナベルク=ブッフホルツ聖アンネ教会の音楽監督を歴任している。ペンデレッキなどの現代音楽もレパートリーにしているマルチ・オルガニスト。

YARLUNG RECORDS

YAR95992
\2200
「イブニング・カンバセーション/デイヴィッド・ファン(ピアノ)」
 モーツァルト:幻想曲KV.475
 ショパン:夜想曲嬰ハ短調
 タン・ドゥン:8つの「水色の記憶」
 ラフマニノフ:前奏曲Op.32-8〜12
 シューマン:アラベスク、子供の情景、夜想曲ハ短調
 スカルラッティ:ソナタKP.34/141/32
デイヴィッド・ファン(ピアノ)
 録音:2006 年3 月ロサンゼルス



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