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≪第74号アリアCD新譜紹介コーナー≫
その7 2/4(火)〜


マイナー・レーベル新譜
歴史的録音・旧録音
メジャー・レーベル

国内盤
映像







2/7(金)紹介新譜
マイナー・レーベル新譜

LSO LIVE



LSO 0751
(SACD HYBRID)
\2400→\2190
ガーディナー/LSO&モンテヴェルディ合唱団によるストラヴィンスキー
 ストラヴィンスキー:
  バレエ「ミューズを司るアポロ」
  オペラ=オラトリオ「エディプス王」
ジェニファー・ジョンストン(メゾソプラノ イオカステ)
スチュアート・スケルトン(テノール エディプス王)
ギドン・サクス(バス クレオン)
ファニー・アルダン(語り)
モンテヴェルディ合唱団男声合唱
ロンドン交響楽団
サー・ジョン・エリオット・ガーディナー(指揮)
 超優秀録音。ガーディナーによるストラヴィンスキー、モンテヴェルディ合唱団の驚異的表現力が圧巻の「エディプス王」LSO 弦楽セクション全開の「ミューズを司るアポロ」

 収録:2013年4月25 日& 5月1日/ロンドン、バービカン・ホール(ライヴ)/DSD5.0、マルチチャンネル、ステレオ
 プロデューサー:ニコラス・パーカー/レコーディグ・エンジニア、編集、ミキシング&マスタリング:ジョナサン・ストークス&ニール・ハッチンソン

 【LSO によるガーディナー生誕70 年記念コンサート】
 2013 年4 月25 日、「サー・ジョン・エリオット・ガーディナー生誕70 年コンサート」と銘打たれたバービカン・ホールの公演で、ガーディナーはロンドン響(LSO)ならびに手兵モンテヴェルディ合唱団を指揮して、ストラヴィンスキーの「ミューズを司るアポロ」と「エディプス王」を取り上げました。
 なお、公演に先立ち4 月14 日には楽団の功労者でプレジデント、サー・コリン・デイヴィスが惜しまれつつ世を去っており、ガーディナー祝賀の舞台がはからずもデイヴィス追悼の式典ともなりました。
【ガーディナーとコリン・デイヴィス、そしてストラヴィンスキー】
ガーディナーは当日の公演プログラムのなかで、サー・コリン・デイヴィスについて、次のように追悼の辞を寄せています。

 「非常に多くのイギリス出身の音楽家たちと同様に、わたしはサー・コリン・デイヴィスの鼓舞と指導に負うところがたいへん大きい。わたしが、デイヴィスの指揮のもと、バードとトムキンズの作品を初めて歌ったのが14 歳のときだった。翌年、わたしは勇気を振り絞って、ホーランド・パークにあるデイヴィスの自宅のドアを叩き『指揮者になるにはどうすればよいですか』と尋ねた。デイヴィスの答えはこうだった。『まずは一旦帰って、それから《春の祭典》を勉強しなさい』と。わたしは、そうした。
 ストラヴィンスキーはもちろん、サー・コリンが特別な親しみを抱いていた作曲家のひとりであり、わたしは彼の指揮した《3 大バレエ》のすべて、協奏曲《ダンバートン・オークス》と2 つの交響曲といったすばらしい録音を大切に心に留め置いている。
 21 歳の誕生日プレゼントにわたしは《エディプス王》のスコアをもらった。それから49 年、残念なことにサー・コリンが世を去ってちょうど一週間が経つけれども、初めてこの作品を指揮する機会を得たことをとても感謝している。しかも、サー・コリンのすばらしきLSO とわたし自身のモンテヴェルディ合唱団との共演によって。
 けれども、わたしがもっともサー・コリンを連想するのは、《ミューズを司るアポロ》なのだ。アポロは太陽の神、音楽の神、医術の神として有名だが、サー・コリン自身はある種のアポロ神的な人物(Apollonian figure)だった。」

 【《エディプス王》と《ミューズを司るアポロ》】
 古代ギリシャ神話をテーマにした「ミューズを司るアポロ」と「エディプス王」は、ストラヴィンスキーの新古典主義時代を代表する作品。
1927 年に完成した「エディプス王」は、詩人ソフォクレスの原作に基づくジャン・コクトーの台本、声楽はラテン語、語り手はフランス語により、父殺し、実の母と通じたエディプス王の悲劇が描かれます。人の声を加えた大作を念頭に置いたというだけに、合唱の担う役割は大きく、さすがは精緻にして圧倒的な表現力をみせるモンテヴェルディ合唱団が凄絶な効果を上げています。さらに、語り手の名女優ファニー・アルダン(トリュフォー監督「日曜日が待ち遠しい!」、オゾン監督「8 人の女たち」、ゼフィレッリ監督「永遠のマリア・カラス」カラス役)のフランス語の味わいに、ヴェテランの存在感が光ります。
 弦楽オーケストラのためのバレエ音楽「ミューズを司るアポロ」は、「エディプス王」に次ぐ1928 年の作品。強烈な前作とは対照的に、ゆたかなハーモニーとテクスチュアが特徴的な内容で、そのスコアの古典的な美しさに心を奪われたディアギレフをして「この世のものではなく、どこか天上からの音楽」と言わしめたともいわれます。じっさい、このコメントを裏付けるように、LSO 弦楽セクションによる目の詰んだアンサンブルと澄み渡るひびきに思わず言葉を失うほど。
 【ガーディナー率いるLSO、モンテヴェルディ合唱団によるストラヴィンスキー】
 ここ毎シーズン、LSO の定期公演への客演を重ねて好評を博しているガーディナーは、2011 / 12 年のシーズンにはベートーヴェンの「合唱」&第1 番を指揮、このときもモンテヴェルディ合唱団を帯同して、ハンブルク、ハノーファー、ミュンヘンを巡るドイツ・ツアーを成功に導くなど、現在に至るLSO との結び付きにはかなりのものがあります。
 ちなみに、ガーディナー率いるLSO ならびにモンテヴェルディ合唱団は、ストラヴィンスキー・プログラムを4 月22 日にブリュッセル、23 日にパリ、25 日のバービカンを挟んで、28 日にケルンでも演奏しており、これらの成果を盛り込む形で、最終的に5 月1 日のバービカンでのパッチ・セッションを経て、このたびのアルバムは製作されました。
 ガーディナーとコリン・デイヴィス、そしてストラヴィンスキー。あらためて、なんともふしぎな巡り合わせを感じさせますが、ほかでもない自身の記念コンサートに臨むにあたり、指揮者の道を示してくれた師デイヴィス、ストラヴィンスキーの音楽へ思いを馳せていたガーディナーのこと、いつもの洗練された美観のなかにもテンションの高い演奏内容を期待できそうです。
 ガーディナーは、やはりLSO とモンテヴェルディ合唱団とを指揮して、1997 年にオペラ《放蕩児の遍歴》、1999 年に《詩篇交響曲》のセッション録音をおこなってもいましたが、これまでのところガーディナーによるストラヴィンスキーといえば、もっぱら新古典主義的作風の演目で、そのすべてにすぐれた演奏を聴かせていたというのも興味深いところです。







PROFIL



PH 13059
\2400→\2190
ロシア・ソヴィエトのユダヤ系作曲家
 クレイン一族の音楽

 (1)アレクサンドル・クレイン:
  小詩集Op.30 (1920/22)/ユダヤの主題による2 つの小品 (1925) /
  トルコの主題による2 つの小品Op.46 (1930) /
  甘美な詩Op.18の2 (1915) /
  若者のスケッチOp.2より(プロローグ/夜想曲/感傷的な時/ワルツ)(1902/11)
 (2)グリゴーリ・クレイン:
  ピアノ・ソナタ第2 番Op.27 (1924) /幻影Op.17の1 (1912)
 (3)ユリアン・クレイン:
  スロヴァキアの主題による小品 (1956) /
  ポール・デュカス追悼の小品 (1936) /ピアノ・ソナタOp.7 (1924)
ヤーシャ・ネムツォフ(Pf)
 濃厚なユダヤ色。クレイン一族のピアノ音楽が日の目を見た

 録音:2012 年6 月/ SWR 室内楽スタジオ(シュトゥットガルト)/DDD、78’ 01”

 クレイン一族は、20 世紀前半のロシア・ソヴィエトのユダヤ系作曲家。ロシア音楽史では名のみ知られながら、作品を聴く機会はほとんどありませんでしたが、グリゴーリ (1879-1957) とアレクサンドル (1883-1951) 兄弟と、グリゴーリの息子ユリアン (1913-1996) のピアノ曲をロシア系ユダヤ音楽のエキスパート、ヤーシャ・ネムツォフが世界初録音。
 グリゴーリとアレクサンドルの作風は、当時のロシア音楽界で流行していたアヴァンギャルドなもの。スクリャービンの影響下にありながらも、ユダヤ素材を多用しているため、独特な東方的エキゾチシズムに満ちています。革命後、アレクサンドルは社界主義リアリズムに沿った作風に転向し、それなりのポストに就きますが、孤高のグリゴーリは完全なアウトサイダーとして貧困生活を余儀なくされます。彼のピアノ・ソナタ第2 番は非常に高度な作曲技法を示す傑作で、ユダヤ色も濃厚、彼の個性がすべて盛り込まれています。グリゴーリの息子ユリアンは2 歳からピアノを弾くなど神童ぶりを示しますが、両親の経済状況ゆえ養護施設にも預けられるなど苦労し、1928 年から32 年までパリに留学、エコール・ノルマルでポール・デュカスに師事しました。
彼のピアノ・ソナタOp.7 は11 歳の作で、わずか12 日間で作曲されたという驚くべきもの。いずれも隠れたロシア・ピアノ音楽の宝と申せましょう。
 


PH 14004
\2400→\2190
ダヴィド・ゲリンガス(Vc)
 バラカウスカス:

 (1)ベーツァフタ2 (2009)
 (2)レトロスペクティヴⅡ (1994)
 (3)ルードゥス・モドルム (1972 / 2002)
 (4)ダル・ヴェント (1999)
 (5)ボップ・アート (1972 / 1995)
ダヴィド・ゲリンガス(Vc)
(1)(2)ヤーシャ・ネムツォフ(Pf)
(3)(4)ピャトラス・ゲニューシャス(Pf)
(1)フォーグラーSQ
(3)ロベルタス・シャルヴャニカス(指)
 ガイダ・アンサンブル
(5)ウラジーミル・タラソフ(ドラムス)
 ゲリンガスがヤマハのサイレント・チェロを使用。親友バラカウスカス作品集

 録音:2002、2009、2010、2013 年/DDD、62’ 08”

 現代リトアニア作曲界の重鎮オスヴァルダス・バラカウスカス (1937-)。ソ連時代から前衛手法で色彩的な音楽を発表してきましたが、リトアニア独立時1992-4 年、駐仏大使を務めるなど政治家としても活躍しました。バラカウスカスは同郷の大チェロ奏者ダヴィド・ゲリンガスと親しく、数々のチェロ作品を産み出しています。ここではゲリンガスに捧げられた5 作品が収められています。リトアニアは知る人ぞ知るジャズの盛んな国ですが、バラカウスカスも1972 年に「ボップ・アート」というチェロ、ピアノ、ドラムスの作品を書いています。
 当アルバムの注目点は、かなりの部分でゲリンガスがヤマハの「サイレント・チェロ」を用いていること。この楽器を世界で普及させるための果敢な挑戦と申せましょう。④⑤で伴奏を務めるピャトラス・ゲニューシャスは、前回の第16 回ショパン国際コンクール第2 位のルーカス・ゲニューシャスの実父。
 

PH 13020
\2400
イシュトヴァーン・ヴァールダイ(Vc)
 チェロ変奏曲

 (1)マルティヌー:ロッシーニの主題による変奏曲H290
 (2)メンデルスゾーン:協奏的変奏曲Op.17
 (3)ベートーヴェン:
  モーツァルトの「魔笛」の「娘か女か」の主題による12の変奏曲Op.66
 (4)マルティヌー:スロヴァキアの主題による変奏曲H378
 (5)ポッパー:小ロシアの歌による幻想曲Op.43
 (6)ロッシーニ:涙
 (7)パガニーニ:ロッシーニの「モーゼ」による幻想曲Op.24
イシュトヴァーン・ヴァールダイ(Vc)
ワルター・デラハント(Pf)
 ハンガリー・チェロ界のホープ、ヴァールダイ入魂の変奏曲集

 録音:2012 年9 月29 日- 10 月2 日、2013 年9 月30 日/DDD、64’ 25”

 1985 年生まれのハンガリー・チェロ界のホープ、イシュトヴァーン・ヴァールダイ。ブダペストのリスト音楽学校でラースロ・メゼに師事した後、ウィーン国立音楽大学でラインハルト・ラツコに師事。ブダペストで行なわれたダヴィド・ポッパー国際コンクールに3 度入賞、2007 年のチャイコフスキー国際コンクールで3 位入賞を果たしています。正確な技巧、おおらかで男性的な演奏が魅力。変奏曲ばかり集めた当アルバム、主題の「歌」にこだわった美しい演奏を堪能できます。




GLOSSA CABINET



GCD C81118
\2000→\1890
廉価分売
 ブリュッヘンの"運命"&"田園"!
  2011年10月、ロッテルダム・ライヴ!

  ベートーヴェン:
    交響曲第6番ヘ長調 Op.68《田園》
    交響曲第5番ハ短調 Op.67《運命》
フランス・ブリュッヘン(指揮)
18世紀オーケストラ
 Glossa Cabinet 2014 !〜 スペインから届く古楽の愉しみ 〜ブリュッヘンの"運命"&"田園"!
 2011年10月、ロッテルダム・ライヴ!"新全集"の"運命"と"田園"!

 30年以上も世界中でベートーヴェンの交響曲を演奏してきたフランス・ブリュッヘン&18世紀オーケストラ。1984年から1992年にかけて録音が行われた旧全集のスタートから約30年。
 2011年10月、オランダ、ロッテルダムのデ・ドゥーレンを舞台として、遂に現実のものとなったベートーヴェン「交響曲全集」の"新全集"から、「運命」と「田園」がグロッサ・キャビネット(Glossa Cabinet)シリーズに登場!
 揺るぎない信念のもと、さらなる成熟を遂げたブリュッヘンと18世紀オーケストラの信頼関係。長き歳月が育み、進化を遂げたピリオド・オーケストラによるベートーヴェンの理想像がここにある。

 ※録音(ライヴ):2011年10月、デ・ドゥーレン(ロッテルダム、オランダ)



 


GCD C81201
(2CD/特別価格)
\3000→\2690
エンリコ・ガッティのGlossa専属第1弾!
 ストラデッラのオラトリオ《スザンナ》が廉価復活!

  ストラデッラ:オラトリオ《スザンナ》

エマヌエラ・ガッリ(ソプラノ)
バルバラ・ザニチェッリ(ソプラノ)
ロベルト・バルコーニ(カウンターテナー)
ルカ・ドルドーロ(テノール)
マッテオ・ベロット(バス)
エンリコ・ガッティ(ヴァイオリン&ディレクター)
アンサンブル・アウローラ
 〔クラウディア・コムス(ヴァイオリン)、
  ガエターノ・ナジッロ(チェロ)、
  ジャンカルロ・デ・フレンツァ(ダブル・ベース)、
  ロレダーナ・ジントーリ(ダブル・ハープ)、
  アンナ・フォンターナ(チェンバロ)、
  フランチェスコ・バローニ(オルガン)〕

 
 波乱万丈の人生を歩んだストラデッラのオラトリオ!

 イタリアが生んだバロック・ヴァイオリンの神様エンリコ・ガッティとグロッサ(Glossa)の専属リリース第1弾、アレッサンドロ・ストラデッラ(1639−1682)のオラトリオ「スザンナ」が待望の復活!
 枢機卿との女性関係のトラブルでヴェネツィアを追われ、さらにはローマ・カトリック教会の金を着服してしまうなど、波乱に満ちた生涯を送ったことでも知られるストラデッラ。
 音楽家としての功績は目覚ましく、わずか37年間の人生の中で、技法的な合奏協奏曲や、アリアとレチタティーヴォを明確に区別したオペラの確立など、後世に遺した影響も計り知れない。
 旧約聖書外伝「ダニエルとスザンナの物語」を題材としたストラデッラ晩年のオラトリオ。どこか作曲者自身の人生とも重なる大作で、ガッティが洗練された響きに満ちた素晴らしい演奏を聴かせてくれる。

 ※録音:2003年7月、聖フランチェスコ教会(プレージョ、イタリア)




「それでもクラシックは死なない!」より


 ストラデッラが晩年に作った作品はこの《スザンナ》をはじめどれもほとんど宗教劇だが、その原作となった旧約聖書外伝『ダニエルとスザンナの物語』をよく読んでみると、まさに彼だからこそとり上げたと思われる題材である。
 あらすじは以下の通り——

「バビロンの資産家ヨアキムの妻スザンナはその美貌と信仰心の篤さで知られていた。
 ヨアキムの家を訪れる間にスザンナに懸想した二人の長老が、庭園での彼女の水浴を覗き見、挙げ句、関係を迫る。スザンナはそれをはねつけて大声をあげて家人を呼ぶが、長老たちは彼女が庭園で若い恋人と関係をもっていたと言いがかりをつける。彼らの社会的地位ゆえに人々はそれを信じ、裁判にかけられたスザンナに死刑宣告が下される。スザンナが神に助けを求めるとのちに賢者として知られることになる若きダニエルが現れ、裁判に異議を唱える。ダニエルが二人の長老に別々に証言させたところ、ひとりはスザンナが恋人と乳香樹の下で会っていたと言い、もうひとりは樫の木の下だった、と答えた。両者の証言の食い違いが明らかになったため、スザンナへの嫌疑は晴れ、長老たちは死刑になる。(新見宏 他監修『図説大聖書』講談社刊)」

 自分のことは棚に上げてずいぶん道徳的な題材を選んでいるという気がしないでもないが、ストラデッラの興味は「勧善懲悪」のテーマではなく、破廉恥老人たちの淫らなふるまいやネチネチとスザンナを陥れようとするところとか、無残に処刑される過程にあったことは大体想像がつく。

 さて、そんなストラデッラ。

 「密度の濃い旋律美、ダイナミックで抒情的」、「同時代のどんな作曲家よりも創作的」、「コンチェルト・グッロソの大要を決定し、カリッシミからA・スカルラッティへの発展の過程におけるイタリア音楽史で最も重要な作曲家」。
 ストラデッラの音楽史的な評価をあげればこんなところであろうか。

 しかし、彼がこんな歯の浮くような誉め言葉を聞いたらさぞ大笑いするだろう。「ふん。別に俺はそんなえらそうなことしようと思ったわけじゃない。やりたいようにやっただけさ」。そう軽く受け流して去ってしまうのが関の山だろう。
 もとより、彼の人生にとって音楽はそれほど重要な意味を持っていなかったのかもしれない。彼にとって最も大きな意味があったのは、恋、しかもとびきり危険な恋だけだった。

 貴族の血統を持つ彼は、幼少よりディレッタントとしての音楽教育を受けたのみであったがすぐにリュート、ヴァイオリンを習得し、またラテン語で詩を書くなど優れた芸術的才能を示した。
 20才の頃スウェーデン女王クリスティーナやいくつかの宗教団体、教会から作曲を依頼されたが、彼自身はいかなる教会、劇場、パトロンにも属さず、気楽で優雅な貴族としての生活を守った。ただその作品は高く評価され、ローマでは大きな人気を博した。

 だがこの男、普通ではないのである。

 25歳のとき、修道院長とヴァイオリニストの友人と結託しとんでもない計画を立てる。なんと、こともあろうにローマ・カトリック教会の金を着服しようとしたのである。
 ・・・しかしその計画はもろくも失敗、ローマ退去の処分を受ける。

 それなのに、新しいローマの劇場がオープンするとなったら、さっそくそのオープン行事のために呼び戻されているのだから、神様もずいぶん甘いものである(ほかの共犯者は投獄された)。
 だがよくいえば自由奔放、悪くいえばわがまま放題の彼がそのままおとなしくしているはずがない。数年後にはローマの枢機卿と対立、その怒りを買い、またもやローマ追放の処分を受ける。

 しかし、彼にとってはそんなことはたいしたことではない。
 ローマを逃れ、新しく赴いたヴェネツィアで、彼は当地の大豪族コンタリーニに拾われ、その愛人の音楽教師となる。
 ・・・で、ここでおとなしくしていればいいのだが、そうはいかない。
 彼の悪いクセが出るのである。
 ・・・まさに予想通りの展開だが、彼は恩人コンタリーニの愛人に手を出し、なんと二人で駆け落ちしてしまう。行き先はトリノ。

 そこで新たな愛の生活が始まるはずだったが、相手が悪かった。コンタリーノは言ってみればマフィア。しかも相当に執念深いやつだった。第一、マフィアの親分の愛人と駆け落ちしてただですむはずがない。コンタリーノは、愛人を奪回してストラデッラを殺すために、50人近い手下を引き連れ、イタリア中を駆け巡った。

 そして、ついに彼らはストラデッラの居場所を突き止めた。
 その頃ストラデッラはトリノでもちゃっかり音楽の仕事を見つけ、摂政のマリアに庇護され幸せな生活を送りはじめていた。
 そこへコンタリーノ一家がなだれ込んできたから、さしものストラデッラもあわてた。摂政に泣きつき、なんとかその場は収まったが、コンタリーノもそこで引き下がるほどお人好しではなかった。作曲家フロトーがのちにストラデッラの人生を題材にオペラを書いたときは、コンタリーノはストラデッラの美しい音楽に心を洗われ、改心(?)するのだが、現実はそうはいかない。自らはヴェネツィアに帰るが、二人の刺客をトリノに残したのである。そしてチャンスを狙っていた刺客たちはついにストラデッラを襲い、深手を負わす。がもう一歩のところで息の根を止めることに失敗する。ストラデッラは間一髪のところで逃れ、重傷は負ったが単身ジェノヴァに逃げ延びた。

 もともとジェノヴァの有力者とコンタクトを取っていたらしいストラデッラはこの地でもそれなりの待遇で受け入れられ、新たな音楽家としての生活を始めようとしたらしいが、彼の新しい生活というのは、新しい恋の始まりということでもある。
 懲りないストラデッラは、またもやジェノヴァの大豪族ロメリーニ一家を巻き込むはでな不倫をやらかし、さすがに今度は悪運尽きたか、ジェノヴァの有名なビアンキ広場で殺害され、その無茶な人生を閉じる。
 ・・・・。

 ストラデッラについては、あまり多くの資料が残されていないため不明な点が多い。しかし残された作品が、彼の多くを物語る。劇的で情熱的、創造的で個性的。彼の音楽はその破天荒で無茶な人生のほとばしりの一端に過ぎないかもしれない。が十分過ぎるほどの過激さと興奮をわれわれに植え付けてくれる。 長い音楽の歴史の中、こんな男が一人くらいいてもいい。

 しかし悲しいかな、こんな素敵な作曲家の作品がほとんどCDでは出ていない。
 だから今回ガッティが移籍して初めてストラデッラを録音したと聴いたときは本当に嬉しかった。
 今後も決してストラデッラの時代は来ないだろう。だがこれだけの男の作品を、きっちり劇的に美しく仕上げてくれる男がいるとしたら、やはりガッティしかいなかっただろうと思う。このアルバムは今年最も注目すべきセットになるだろうと断言できる。



 


GCD C81405
\2000→\1890
セバスティアン・デ・ビバンコ:ミサ曲《汝が御手に》 〜
 ミサ、マニフィカトとモテット集

  これこそ大司祭なり(器楽ヴァージョン)/
  ミサ曲《汝が御手に》より キリエ、グローリア/
  イン・マヌス・トゥアス(汝が御手に)/我らが父の愛/
  ミサ曲《汝が御手に》より クレド/誰が我が頭を濡らすか/
  悲しみの内に引き戻されて(器楽ヴァージョン)/
  死の悲しみが/ミサ曲《汝が御手に》より サンクトゥス/
  キリストはかくあらせられた/聖母マリアは天に昇られた/
  ああ、何と甘美な/
  ミサ曲《汝が御手に》より アニュス・デイ(神の子羊)/
  第4旋法のマニフィカト/
  主に向かいて新しき歌を歌え(カンターテ・ドミノ)
リチャード・チーザム(ディレクター)
マイケル・ヌーン(ゲスト・コンダクター)
オーケストラ・オヴ・ザ・ルネサンス
 ビクトリアと同世代の奇才ビバンコの芸術に光があたる。

 トマス・ルイス・デ・ビクトリアと同時代に活躍し、共にアビラ大聖堂の楽長から音楽を学んだと伝わるスペインの音楽家セバスティアン・デ・ビバンコ(c.1551-1622)。
 1954年に現代楽譜に書き換えられたモテットが出版され、マニフィカトやミサ曲の研究が行われたことにより、ビクトリアと並ぶスペインの奇才ビバンコの再評価が進んでいる。
 モラレスやゲレーロの作品を綿密な時代考証に基づき、再現を行ってきたオーケストラ・オヴ・ザ・ルネサンス。マニフィカトを率いるフィリップ・ケイヴもテノールとして参加するなど、充実の編成はモラレスやゲレーロの名演を上回る。スペイン・ルネサンスの知られざる偉業が蘇る。

 ※録音:2000年8月、セント・ジュード・オン・ザ・ヒル教会(ロンドン、イギリス)



 


GCD C80008
\2000→\1890
ザンボーニ:リュートのためのソナタ集 Op.1(1718、ルッカ)
 ソナタ第9番/ソナタ第6番/ソナタ第1番/ソナタ第3番/
 ソナタ第4番/ソナタ第2番/ソナタ第7番/
 ソナタ第8番より Arpeggio/ソナタ第11番より Ceccona
ルチアーノ・コンティーニ(アーチリュート)
 これぞアーチリュートの魅力。コンティーニが奏でるザンボーニ!

 17世紀後半のローマで生まれ、代表的作品である1718年にルッカで出版された「リュートのためのソナタ集」の成功により、当時のイタリアにおける優れた対位法の持ち主として高い評価を受けたジョヴァンニ・ザンボーニ(18世紀初期)。
 ザンボーニは、リュートやテオルボ、ギター、マンドリンなどの撥弦楽器の名手であると同時に、ピサ大聖堂の音楽家、さらには宝石商であったとも伝わっている。
 サルディーニャ島のサッサリ出身で、スイスの古楽総本山バーゼル・スコラ・カントルムで研鑽を積み、アンサンブル・アウローラのメンバーとしても活躍した世界的名手ルチアーノ・コンティーニが、ザンボーニの「ソナタ集Op.1」で、アーチリュートのソロの魅力を存分に聴かせてくれる。

 ※録音:1992年6月、エレモ・ディ・ロンザーノ(ボローニャ、イタリア)
 


GCD C80009
\2000→\1890
J.C.F.バッハ:トラヴェルソとフォルテピアノのためのソナタ集
 《鍵盤楽器とフルートまたはヴァイオリンのための6つのソナタ》より
  ソナタ第1番ニ短調、ソナタ第3番ニ長調、ソナタ第5番イ長調
 《フラウト・トラヴェルソまたはヴァイオリン、
  チェロとチェンバロのためのソナタ集》より
   ソナタ第1番ニ長調
マルチェロ・ガッティ(トラヴェルソ)
ジョヴァンニ・トーニ(フォルテピアノ)
ジョヴァンナ・バルバーティ(チェロ)
 マルチェロ・ガッティ躍動!J.C.F.バッハのソナタ集!

 J.S.バッハの息子で、ビュッケブルクの宮廷で活躍した"ビュッケブルクのバッハ"ことヨハン・クリストフ・フリードリヒ・バッハ。
 その作風は、父から受け継いだ対位法、北ドイツの様式やイタリア音楽からの影響を見せながらも、徐々にモーツァルトやハイドンに通じる古典派的な様式へと変化を遂げている。
 1777年にリガで出版された3曲の「ソナタ」と、1785年頃の作品とされる1曲の「ソナタ」を吹くのは、ガッティ兄弟の弟でトラヴェルソの名手マルチェロ・ガッティ。マルチェロ・ガッティのシンフォニア(Symphonia)レーベルの名盤が装いも新たに復活です!

 ※録音:2004年7月、聖ドメニコ教会(ピサ、イタリア)



 


GCD C80010
\2000→\1890
第2のストラヴァガンツァ 〜
 ヴィオール・コンソートのためのヴェネツィアとナポリの音楽

  アントニオ・ヴァレンテ:イントルチャのバッロ
  カルロ・ジェズアルド:悲しや私は死す
  作曲者不詳/アレッサンドロ・ピッチニーニ:ラ・モニケ
  ジョヴァンニ・マリア・トラバーチ:ガリアルダ第1番《ラ・ガランテ》
  ジャンピエトロ・デル・ブオーノ:
   《めでたし、海の星》によるソナタ第7番
  ジョヴァンニ・レグレンツィ:ソナタ第6番
  ケルビーノ・ウェージヒ:カンツォーネ第2番
  ザロモーネ・ロッシ:ルッジェーロのアリアによるソナタ
  ジョヴァンニ・マリア・トラバーチ:
   半音階的ガリアルダ第5番《ラ・トラバーチ》、
   半音階的カンツォン第7番
  ベルナルド・ストラーチェ:パストラーレ
  ジョヴァンニ・デ・マック:第2のストラヴァガンツァ
ラモローゾ、
グイド・バレストラッチ
(ヴィオラ・ダ・ガンバ&ディレクター)
 ラモローゾ!ヴェネツィアとナポリにおけるヴィオール作品探究!

 多くの巨匠たちを輩出した2つの音楽の都、ヴェネツィアとナポリで誕生した"ヴィオール・コンソート"のための音楽を、イタリア古楽界のヴィオラ・ダ・ガンバの巨星グイド・バレストラッチが率いるラモローゾ(アンサンブル・ラモローゾ)の卓越した演奏で。
 16〜17世紀のイタリアにおけるヴィオラ・ダ・ガンバ、ヴィオール・コンソートのために書かれた音楽の魅力、歴史を追い求めた演奏、コンセプト共に優れた好企画。 ※録音:1999年8月、聖ステファノ教会(ルッカ、イタリア)




BR KLASSIK



900121
\2300→\2090
ヤンソンス&バイエルン放送響
 ベルリオーズ:幻想交響曲

  1-5.エクトル・ベルリオーズ(1803-1869):ベルリオーズ:幻想交響曲 Op.14
  6.エドガー・ヴァレーズ(1883-1965):ヴァレーズ:イオニザシオン
バイエルン放送交響楽団/
マリス・ヤンソンス(指揮)
録音 2013年3月7.8日 ライブ録音…1-5, 2010年7月1.2日 ライブ録音…6 ミュンヘン・フィルハーモニー ガスタイク
 古典派からロマン派、そして近現代。この3つの時代、それぞれの転換期に位置する2つの作品。これをヤンソンスが鮮やかに描き出しました。
 ベルリオーズの「幻想」は、大好評となったベートーヴェンの交響曲全集とはまた一線を画した解釈であり、この曲の持つ雑多な雰囲気と溢れ出る狂気を見事に捌きながら、全体をきっちりと纏め上げています。もちろんヤンソンスらしい「あくの強さ」も健在。第1楽章から、フレーズの歌わせ方やデュナーミク処理などの細かい点まで、恐ろしいまでに考え抜かれたヤンソンス節が炸裂します。
 かたやヴァレーズの「イオニザシオン」は13人の奏者によるパーカッション・アンサンブルのための音楽で、ロマン派から近現代への橋渡しとなる作品として知られています。複雑なリズムの交錯から得られる一種妖艶な雰囲気は、まさしくサバトを思わせるもの。2つの曲の演奏時期は全く違うのですが、こうして並べて聴いてみると、思った以上にしっくり来ることにも驚きです。音楽に対するヤンソンスの姿勢のぶれのなさにも感服するばかりです。
900212から変更。
 

900904
(3CD)
\2300
ジュゼッペ・ヴェルディ:真の発明家
 〜イェルク・ハンドシュタインによる「音で聴くヴェルディの伝記」

<CD1>
 1.第1章:村の教会からスカラ座へ(1813-1839)/
 2.第2章:調理場で(1840-1846)/
 3.第3章:ヴィヴァ,イタリア(1847-1849)/
<CD2>
 1.第4章:ペッピーノとペッピーナ(1849-1853)/
 2.第5章:ヴィヴァ,V.E.R.D.I.(1853-1861)/
 3.第6章:祖国に平和はなく(1861-1869)/
<CD3>
 1.第7章:国歌と凱旋(1869-1878)/
 2.第8章:最後に笑う男(1879-1901)/
 3.民衆讃歌(ピアノ伴奏版)/
 4.民衆讃歌(無伴奏合唱)
バイエルン放送合唱団…CD3:3-4/
マックス・ハント(ピアノ)…CD3:3/
ペーター・ダイクストラ(指揮)…CD3:3-4/
《ドラマ部分》
ウド・ヴァハトファイトウル(朗読)/
ハンス・ユルゲン・ストッカー(ヴェルディ)/
カティア・アンベルガー(ジュセッピーナ)/
ゲルト・ハイデンライヒ,フォルカート・ドゥッカー,ベアテ・ヒンメルシュトス(引用)/
イェルク・ハンドシュタイン…作/
ベルンハルト・ノイホフ…編集,演出
録音 2013年9月23日 ミュンヘン,バイエルン放送 第2スタジオ…CD3:3-4
 イェルク・ハンドシュタインによるドラマ仕立ての作曲家物語、こちらは2013年にアニヴァーサリー・イヤーを迎えたヴェルディの生涯です。ヴェルディの作品の多くは広く知られていますが、その生涯というのは意外に知られていません。
 このアルバムではそんなヴェルディの少年時代から、女性関係、そして栄光をつかむまでを、有名メーカーからリリースされた音源をふんだんに盛り込みながら綴っていくものです。ボーナストラックとして添えられているのは、バイエルン放送合唱団による「民衆讃歌」。この勇壮な作品をピアノ伴奏ありと無伴奏の2ヴァージョンで聴くことができるという優れものです。




CANARY CLASSICS



CC-12
(2CD)
\3000→\2690
ギル・シャハム(ヴァイオリン)
 1930年代のヴァイオリン協奏曲集 第1集

<CD1>
 1-3.サミュエル・バーバー(1910-1981):ヴァイオリン協奏曲 Op.14/
 4-7.アルバン・ベルク(1885-1935):ヴァイオリン協奏曲「ある天使の思い出に」/
 8-11.カール・アマデウス・ハルトマン(1905-1963):葬送協奏曲/
<CD2>
 1-4.イーゴリ・ストラヴィンスキー(1882-1971):ヴァイオリン協奏曲 ニ長調/
 5-7.ベンジャミン・ブリテン(1913-1976):ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 Op.15
ギル・シャハム(ヴァイオリン)/
ニューヨーク・フィルハーモニック…CD1:1-3/
ドレスデン・シュターツカペレ…CD1:4-7/
セヨン・ソロイスツ…CD1:8-11/
BBC交響楽団…CD2:1-4/
ボストン交響楽団…CD:5-7/
デヴィッド・ロバートソン(指揮)…CD1:1-7,CD2:1-4/
ギル・シャハム(指揮)…CD1:8-11/
ファンホ・メナ(指揮)…CD2:5-7
録音 <CD1>2010年2月25-27日 ニューヨーク ライブ録音…1-3 /2010年6月13-15日 ドレスデン ライブ録音…4-7 /2013年8月31日.9月1日 ニューヨーク…8-11/<CD2>2008年12月8日 ロンドン,バービカン・センター ライブ録音…1-4 /2012年11月1-3.6日 ボストン・シンフォニー・ホール ライブ録音…5-7
 近代社会が最も変動したのは間違いなく1930年代と言えるでしょう。世紀末に爛熟を迎えた近代文化の花がそのまま朽ち果てることなく強い香りを放ち続ける中、人々は次第に危機感を募らせていきます。人々は酒やタバコ、踊りに身をやつし、当時流行し始めたジャズやキャバレー音楽が世を席捲します。新しい流行や音楽、映画も生まれ、芸術はますますの混迷を極めていくのです。
 そんな時代に生まれた「ヴァイオリン協奏曲」も、もちろん古典派やロマン派のような端正な形に収まるはずもなく、和声は崩壊し、リズムも多様化し……と、多種多彩な花が乱れ咲いたのでした。
 ギル・シャハムは各々の曲を演奏するにあたって、バックのオーケストラを絶妙に変化させ、求める響きを探究します。甘さが残るバーバーと、厳しさに満ちたハルトマンは確かに必要とする音もスタイルも違うのでしょう。そんな彼の意図が反映された興味深いシリーズです。
 
CC-11
\2600
オルリ・シャハム(ピアノ)
 アメリカン・グレイス

  1-3.ジョン・アダムズ(1947-):ハレルヤ・ジャンクション/
  4-8.スティーブン・マッキー(1956-):スタンブル・トゥー・グレイス/
  9.マッキー:スニーキー・マーチ/
  10.アダムズ:チャイナ・ゲーツ
   ※4-8.9…世界初録音
オルリ・シャハム(ピアノ)/
ジョン・キムラ・パーカー(ピアノ)…1-3/
ロサンジェルス・フィルハーモニック…4-8/
デヴィッド・ロバートソン(指揮)…4-8
 ギル・シャハムの妹で才能あるピアニスト、オルリ・シャハム。このアルバムは彼女が心酔する2人のアメリカの作曲家の作品を演奏したものです。ステイーブン・マッキーは彼女の友人であり、オルリが双子を妊娠していた時に、マッキーの音楽を聴き感銘を受け、出産後すぐに、彼に曲を書いてもらうように依頼、出来上がったのはこの「スタンブル・トゥー・グレイス」でした。マッキーは生まれたばかりの彼女の息子たちを観察し、人間が歩きだすまでを5つのステージの音楽として描きだすことに成功。もちろん初演はオルリが担当したのは言うまでもありません。
 他には、この曲の続編とも言える「スニーキー・マーチ」とアダムズの名曲「ハレルヤ・ジャンクション」と「チャイナ・ゲーツ」を収録。全ての人が微笑むような楽しいアルバムが出来上がりました。



 

CEDILLE



CDR90000145
(2CD)
\2000→\1890
パシフィカ弦楽四重奏団 / ソ連の経験 第4集
<CD1>
 1.ドミトリー・ショスタコーヴィチ(1906-1975):弦楽四重奏曲 第13番 変ロ短調 Op.138/
 2-4.ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲 第14番 嬰ヘ長調 Op.142/
<CD2>
 1-6.ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲 第15番 変ホ短調 Op.144/
 7-9.アルフレッド・シュニトケ(1919-1996):弦楽四重奏曲 第3番
パシフィカ弦楽四重奏団
録音 2012年12月16-18日…CD1, 2013年8月24-26日…CD2 ブルミントン インディアナ大学,アウアー・ホール
 ありそうでなかった企画と、演奏の素晴らしさで着々と聴き手を獲得しているこの「ソ連の経験シリーズ」の第4集です。
 ショスタコーヴィチの最高傑作とも言える15曲の弦楽四重奏曲は、1938年から1974年までの幅広い時期に書かれたもので「当時の社会情勢に迎合したと見せかけて、実は反発していた」ショスタコーヴィチの本音が透けて見えるものばかり。とはいえ、その時期によっては作風もかなり違い、端正→皮肉→内省と言った変遷を辿っていることでも知られています。このパシフィカ弦楽四重奏団による全集は、これらの作品を懇切丁寧に演奏するだけでなく、同時期に作曲された別の作曲家たちの四重奏曲を併せて収録することで、ショスタコーヴィチの特異な才能を浮き彫りにするというものです。
 ここでは1983年に作曲されたシュニトケの弦楽四重奏曲第3番を最後に置き、ショスタコが第15番で描いた清浄な悲しみの世界と対比させているのが面白いところです。


旧譜
パシフィカ弦楽四重奏団 / ソ連の経験第 1〜3 集
The Soviet Experience Volume I
CDR-90000127
(2CD)
\2000→\1890
パシフィカ弦楽四重奏団 / ソ連の経験第 1 集
〈CD1〉
ショスタコーヴィチ(1906-1975):
 1-3.弦楽四重奏曲第 5 番変ロ長調 Op.92/
 4-7.弦楽四重奏曲第 6 番ト長調 Op.101
〈CD2〉
 1-3.弦楽四重奏曲第 7 番嬰ヘ短調 Op108/
 4-8.弦楽四重奏曲第 8 番ハ短調 Op.110
 9-12.ミャスコフスキー(1881-1950):弦楽四重奏曲第 13 番イ短調 Op.86
パシフィカ弦楽四重奏団
 ショスタコーヴィチ(1906-1975)と同世代の作曲家たちによる弦楽四重奏曲を集めたシリーズの第1 集です。全部で4 巻となる予定のこのシリーズ、まずは、ショスタコーヴィチの中期の傑作4 曲と、少し前の世代に属するミャスコフスキー(1881-1950)の作品で幕を開けます。1950 年代から1960 年にかけて書かれたショスタコーヴィチの4 つの弦楽四重奏曲は、少しずつ圧力を増してくる政策と、自らの身の置きどころについて苦悩した彼の逡巡が透けて見えてくるような作品群で、その諸々の思いは、有名な「第8 番」で見事に結実します。ミャスコフスキーの作品は、彼がなくなる1 年前に作曲されたもので、全体的な暗さはあるものの、まだ抒情性を持ち、聴きやすいと言えば聴きやすいでしょう。日本でも人気の高いパシフィカ弦楽四重奏団の納得の演奏です。
 録音 2010 年7 月24-25 日,9 月3-5 日, 2011 年1 月31 日,2 月1 日,5 月14-15 日イリノイ フォーリンジャー・グレート・ホール



CDR-90000130
(2CD)
\2000→\1890
パシフィカ弦楽四重奏団 ソ連の経験第2集
<CD1>
 ショスタコーヴィチ(1906-1975):
  1-4.弦楽四重奏曲第1番ハ長調 Op.49/
  5-8.弦楽四重奏曲第2番イ長調 Op.68/
  9-12.弦楽四重奏曲第4番ニ長調 Op.83/
<CD2>
  1-5.弦楽四重奏曲第3番ヘ長調 Op.73/
  6-8.プロコフィエフ(1891-1953):弦楽四重奏曲第2番ヘ長調Op.92
パシフィカ弦楽四重奏団
 ショスタコーヴィチと同世代の作曲家たちによる弦楽四重奏曲を集めたシリーズの第2集です。
 この第2集は第二次世界大戦を取り巻く時代、1938年から1949年に書かれた5つの作品を集めています。交響曲の作曲については、政府からの弾圧を受け、思い通りのものが書けなかったショスタコーヴィチですが、弦楽四重奏ではその鬱憤を晴らすかのように、思いのたけを楽譜に叩き付けていることで知られています。1938年に書かれた第1番は、交響曲第5番の発表(かなり政府に阿た作風を取らざるを得なかった)後の作品であり、第2番はその6年後に書かれた重苦しい作風が特徴。第3番はシニカルで、第4番は批判を恐れ初演を遅らせたというエピソードがあります。どれも多くの問題を内包する作品ですが、それ自体は驚くほどの深化を見せる、ショスタコーヴィチの最高傑作の集合体です。プロコフィエフの第2番も、戦争によって地方都市へ退去させられた彼が、当地の民謡をベースに独自の味付けをして書き上げたものです。全てパシフィカ弦楽四重奏団による納得の演奏。第1集(CDR90000127)も大好評です。
 録音 2011年11月24-25日…CD1:1-8, 2010年7月23-24日…CD2:1-5, 2011年8月29-31日…CD1:9-12,CD2:6-8 イリノイフォーリンジャー・グレート・ホール
 

CDR90000138
(2CD)
\2000→\1890
パシフィカ弦楽四重奏団 / ソ連の経験 第3集
<CD1>
 ショスタコーヴィチ(1906-1975):/
  1-5.弦楽四重奏曲 第9番 変ホ長調 Op.117/
  6-9.弦楽四重奏曲 第10番 変イ長調 Op.118/
  10-16.弦楽四重奏曲 第11番 ヘ短調 Op.122/
<CD2>
 1-2.ショスタコーヴィチ:
   弦楽四重奏曲 第12番 変ニ長調 Op.133/
 3-8.ワインベルク(1919-1996):弦楽四重奏曲 第6番 ホ短調 Op.35
パシフィカ弦楽四重奏団
 パシフィカ弦楽四重奏団による「ショスタコーヴィチとその時代の弦楽四重奏を系統だてて聴く」シリーズ第3弾です。ショスタコーヴィチの4つの作品は1964年から1968年に作曲されたもので、各々5楽章、4楽章、7楽章、2楽章と異なった形式で書かれていて、どの曲にも様々な思いが込められた充実の筆致が見られます。ワインベルクの第6番は1946年の作品で、この時代に書かれたものとしては先進的過ぎたため、一時演奏禁止になるほど扱いを受けてしまいました。
 第1集も第2集も高い評価を受けているこのシリーズ、完成した暁には資料的にも高い価値を持つものとなりそうです。

 

BOX-1002
(4CD)
\4000→\3590
店主お奨めのシリーズ、セットに!
 グランド・ツアー 〜トリオ・セッテチェントの様々な国のバロック音楽集
《CD1.イタリアでの逗留…CDR90000099》/
 1.カステッロ:ソナタ 第8番 ニ短調/
 2.ストラデッラ(1639-1682):シンフォニア 第22番 ニ短調/
 3.マリーニ(1594-1663):2声のソナタ ニ短調/
 4-6.ロカテッリ(1695-1764):ソナタ・ダ・カメラ ヘ長調 Op.6-2/
 7-11.コレッリ(1653-1713):ヴァイオリン・ソナタ ハ長調 Op.5-3/
 12-14.タルティーニ(1692-1770):ソナタ・パストラーレ イ長調/
 15-18.ヘンデル(1685-1759):ヴァイオリン・ソナタ ト短調 Op.1-6 HWV364a/
 19-21.ヴェラチーニ(1690-1768):ソナタ ニ短調 Op.2-12/

《CD2.ドイツの宴会…CDR90000114》
 1.ショップ(1590-1667):ノーブルマン/
 2.シュメルツァー(1623-1680):ソナタ・ヴァリアータ ニ短調/
 3-4.ムファット(1653-1704):ソナタ ニ長調/
 5-7.クリーガー(1649-1725):ソナタ ニ短調 Op.2-2/
 8-11.ブクステフーデ(1637-1907):ソナタ ハ長調 Op.1-5 BuxWV256/
 12.J.S.バッハ(1685-1750):フーガ ト短調 BWV1026/
 13-18.エルレバッハ(1657-1714):トリオ・ソナタ 第3番 イ長調/
 19-21.ビゼンデル(1687-1755):ヴァイオリン・ソナタ ニ長調/
 22-24.J.S.バッハ:ヴァイオリン・ソナタ ホ短調 BWV1023/

《CD3.フランスの夜会…CDR90000129》
 1-4.リュリ(1632-1687):フローラ/
 5.F.クープラン(1668-1733):趣味の融合-コンセール 第7番 ト短調よりアルマンド/
 6.F.クープラン::趣味の融合-コンセール 第7番 ト短調よりサラバンド/
 7.マレ(1656-1728):ヴィオール曲集 第3巻集よりラ・ギターレ/
 8.F.クープラン::趣味の融合-コンセール 第7番 ト短調よりシシリエンヌ/
 9.F.クープラン::趣味の融合-コンセール 第7番 ト短調よりガヴォット/
 10.マレ:ヴィオール曲集 第1巻よりプレリュード/
 11.マレ:ヴィオール曲集 第1巻よりシャコンヌ/
 12-18.F.クープラン:王宮のコンセールより第3番 イ長調/
 19-21.ルベル(1666-1747):ヴァイオリン・ソナタ ニ短調/
 22-24.ラモー(1683-1767):コンセール 第4番 変ロ長調/

《CD4.イギリスのファンシー…CDR90000135》
 1.バード(1540-1623):セリンジャーのラウンド/
 2.ヒューム(1569-1645):ヒューム大尉の哀歌/
 3-5.ロウズ(1602-1645):ファンタジア組曲 第8番 ニ長調/
 6-8.ジェンキンス(1592-1678):組曲 ト短調/
 9-15.シンプソン(1606-1669):小コンソート:組曲 ト短調/長調/
 16.バード:ジョン、さあキスして/
 17-22.ロック(1621-1677):友人たちに-組曲 変ロ長調/
 23.パーセル(1659-1695):劇音楽「ポンドゥカ、またはイギリスの女傑」Z.574-序曲/
 24.パーセル:劇音楽「悲しむ乙女、またはペルシャの王女」Z.577-第3曲 スロウ・エア/
 25.パーセル:劇音楽「貞淑な妻、またはついに得た幸せ」Z.611-第4曲 エア/
 26.パーセル:劇音楽「女房持ちの色男、無分別な物好き」-グラウンドのホーンパイプ/
 27.パーセル:歌劇「妖精の女王」Z.629-中国の男女の踊り/
 28.パーセル:パヴァン 変ロ長調 Z.750/
 29.パーセル:劇音楽「アブデラザール、またはムーア人の復讐」Z.570-第7曲 ホーンパイプ
<アンサンブル>
 トリオ・セッテチェント
録音 <CD1>2006年12月, <CD2>2008年6月, <CD3>2010年8月, <CD4>2011年8月 USA
 バロック音楽を聴きながら、16世紀と17世紀のイタリア、ドイツ、フランス、イギリスを旅行した気分になれるというステキな4枚組。トリオ・セッテチェントはアメリカに本拠を置くアンサンブルで、メンバーはレイチェル・バートン・パイン(ヴァイオリン)とジョン・マーク・ローゼンタール(ヴィオラ・ダ・ガンバ&バロック・チェロ)、デヴィッド・シュレーダー(ハープシコード、ポシティフ・オルガン、フォルテピアノ)の3人。個性的かつ独創的なヴァイオリンで知られるレイチェル・バートン・パインが先導するせいか、どの曲も快活な響きに溢れ、さわやかで動的な表情を持っています。



上記セット第1弾の分売アルバム
ご参考までに

CEDILLE
CDR90000 099
\2000→¥1890
「イタリア滞在」
 ダリオ・カステッロ(1621-1631活動):8度のソナタニ短調/
 ストラデッラ(1644-1682):シンフォニアニ短調/
 ビアジョ・マリーニ(1597頃-1665頃):2声のソナタニ短調/
 ロカテッリ:室内ソナタへ長調op. 6-2/
 コレッリ:ソナタハ長調op. 5-3/
 タルティーニ:田園ソナタイ長調/
 ヘンデル:ソナタト長調HWV364a/
 フランチェスコ・ヴェラチーニ(1690-1750):ソナタニ短調op. 2-12
セッテチェント三重奏団:
【レーチェル・バートン・パイン(Vn)、
ジョン・マーク・ロゼンダール(Vc)、
デーヴィッド・シュラーダー(Cemb)】
 CEDILLEのなかで店主が大のお気に入りの一枚。
 店主が選ぶ「2008年ベスト21」にも入れさせていただいた、レイチェル=バートン・パイン率いる古楽器トリオによるアルバム「イタリア滞在」。
 きっと誰も注目しないような、イタリア・バロック期の音楽。なんということのない、他愛のないイタリア・バロックの流麗で可憐な音楽。ただそこに身を浸しているだけでもう幸せになる。
 ただ、1曲とても不思議な曲があった。ロカテッリの「室内ソナタ」。その第2楽章。ロカテッリはもっと穏健で美しいだけの人だと思っていたが、これはかなりアヴァンギャルド。こんな時代を超えたキュートな音楽を書いていたとは。天才である。

2006年12月録音 





DACAPO

6.220568
(SACD-Hybrid)
\2200
デンマークのパートソングにおける黄金時代
 1.カール・ニルセン(1865-1931):おおわがイエス、わが心を導きたまえ/
 2.ニルセン:我は笑顔で重荷に耐える/
 3.ニルセン:夕べの空気は奇妙な思いを形作る/
 4.フリードリッヒ・クーラウ(1786-1832):あずま屋が影を作ってくれるように/
 5.クーラウ:五月の歌/
 6C.E.F.ヴァイセ(1774-1842):さすらい人の夜の歌/
 7.ヴァイセ:舟歌/
 8.ヴァイセ:光り輝く明るい天使が降りてくる/
 9-10.J.P.E.ハルトマン(1805-1900):民謡集 Op.86から
  <春の時に/私は決してあなたを愛さないことを知っている>/
 11.ニルス.W.ゲーデ(1817-1890):ヴァルデマール王の狩り/
 12.ゲーデ:デンマーク民謡:若きダグマールの女王の死(ゲーデ編)/
 13.ゲーデ:5つの歌曲 Op.13から第2番「蓮の花」/
 14.ゲーデ:5つの歌曲 Op.13から第4番「秋に」/
 15.ゲーデ:5つの歌曲 Op.13から第5番「森にて」/
 16.トーマス・ラウプ(1852-1927)静かなわが心、今日が沈む/
 17.ペーター・ハイゼ(1830-1879):穏やかな最愛の夜/
 18.スヴェン.S.シュルツ(1913-1998):デンマークの素敵な香り/
 19-23.イブ・ネアホルム(1931-):5つの歌 Op.128
  <光の雲/神は豊かな土壌に/鳥の群れ/無邪気に寝転ぶ/杭州からの一皿>
アルス・ノヴァ・コペンハーゲン/
ポール・ヒリアー(指揮)
録音 2011年…1-3.6-8.19-23, 2012年…4-5.9-18
 19世紀前半のデンマークは芸術文化が目覚ましく発展し、多くの絵画や音楽が生まれました。そんな時代に目をつけたのが名指揮者ポール・ヒリアー。この時代に生まれた多くの素晴らしい無伴奏合唱曲を演奏することで「デンマークの黄金時代」を再現できると考えた彼は、無尽蔵に埋蔵されている作品の中から9人の作曲家が書いた23曲を選び出し、アルス・ノヴァ・コペンハーゲンとともに演奏したのです。
 デンマークの民俗音楽や伝承物語、そして言葉の遊びなど様々なデンマークの姿を伝える貴重な音楽絵巻を、高音質録音でお届けいたします。




GRAND PIANO


GP643
\2000
レオポルト・コジェルフ:ピアノ・ソナタ全集 第2集
 1-3.ピアノ・ソナタ イ長調 Op.2-2 P.XII:12/
 4-5.ピアノ・ソナタ ハ短調 Op.2-3 P.XII:13/
 6-8.ピアノ・ソナタ ニ長調 P.XII:14/
 9-11.ピアノ・ソナタ ヘ長調 Op.5
  ※1-3.6-8.9-11…世界初録音
ケンプ・イングリッシュ(フォルテピアノ…
1795年製アントン・ヴァルター:トーマス&
バーバラ・ヴォルフ複製 a'=430 hZ)
録音 2011年4月25-29日 ニュージーランド,ゴールデン・ベイ,モップス・アーリー・キーボード・コレクション
 ボヘミア出身の作曲家コジェルフ(1747-1818)。第1集(GP643)でも、その軽やかで整然とした音楽を存分に楽しめましたが、今作は更に彼の世界の奥深さを堪能していただけます。初期のフォルテピアノのために書かれたソナタの中で、50曲ほどある彼の作品は突出しており、ハイドンとベートーヴェン、シューベルトを繋ぐ橋渡しとしての機能も備えています。
 彼が1747年に誕生した時、最初の洗礼名はヤン・アントニンでしたが、同じ名前のいとこがいたため「レオポルド」に変更、その後そのいとこは彼の初期の先生の一人となったというエピソードが残っています。そんなコジェルフの作品を当時の楽器の複製でお聞きください。演奏は第1集と同じ、ニュージーランドのピアニスト、ケンプ・イングリッシュです。
  

GP650
\2000
アレクサンドル・チェレプニン:ピアノ作品全集 第5集
 1-8.8つの前奏曲 Op.9/9-12.アラベスク Op.11/
 13-23.12の小品集(1969)/24-62.取るに足らない小品集 Op.109
  ※13-23.24-62…世界初録音
ジョルジオ・コウクル(ピアノ)
録音 2010年2月15日 スイス ルガーノ,スヴィッツェラ・イタリアーナ音楽院
 ロシア生まれの作曲家チェレプニン(1899-1977)。5歳から同じく作曲家であった父から音楽を教わり、同時に作曲も始めます。10代後半の時には既に数百の小品と13曲のピアノ・ソナタを書いていたというのですから、その進歩は尋常ではありません。ロシア革命後の1918年、家族ともども、飢饉やコレラの猛威から逃れるためにグルジアを経由してパリに亡命。そこで新たな芸術的刺激を受けることになります。そして国際的なキャリアをスタートさせたチェレプニンは、米国から日本、中国と広く旅することで、よりその音楽に深みを加えたのでした。このアルバムには、4つの曲集…それも本当に小さな曲を集めたもの…が収録されています。一番長い曲でも2分に満たない62の曲たち。これはまさに「大切なもの」をしまってある秘密の箱のようなアルバムです。
 


GP674
\2000→\1890
アルノ・ババジャニアン:ピアノ独奏のための作品全集
 1-3.ポリフォニック・ソナタ(1942-1947)/
 4-9. 6つの絵(1965)
  <第1番:印象/第2番:民謡/第3番:トッカティーナ/
   第4番:間奏曲/第5番:コラール/第6番:サスーンの踊り>/
 10-11.メロディとユモレスク(1973)/12.エレジー(1978)/
 13.リフレクション(1973)/14.前奏曲(1947)/
 15.ヴァカルシャパトの舞曲(1947)/
 16.即興曲「エクスプロンプト」(1936)/
 17.奇想曲(1951)/18.詩曲(1966)
ハイク・メリキャン(ピアノ)
録音 2010年11月10-11日…4-9, 2011年1月22-23日…13.18, 2012年5月2-7日…1-3.14-17, 2012年9月28日-10月5日…10-12 アルメニア イェレヴァン,VEMスタジオ
 アルメニア、エレバン出身の作曲家&ピアニスト、ババジャニアン(1921-1983)。両親は音楽家ではありませんでしたが、父はアルメニアの民族楽器を演奏するなど、とても音楽的な雰囲気を持った家庭で育ちました。1938年にモスクワに移住、グネーシン音楽大学でエレナ・グネーシナからピアノを学び、ヴィサリオン・シェバーリの作曲のクラスで学びます。彼はソ連の作曲家ユニオンのメンバーとなり、ハチャトゥリアンとショスタコーヴィチのサポートを受け、1948年にはモスクワ・チャイコフスキー音楽院を卒業。
 その後はアルメニアに戻り、祖国の音楽の発展のために力を尽くします。音楽家の友人も多く、なかでもチェリスト、ロストロポーヴィチは彼の音楽を心から賛美していたことでも知られています。
 そんなババジャニアンの音楽は、強い民族性が感じられるもので、どれも劇的であり、鋭さと歌心に満ちています。「6つの絵」から匂い立つアルメニアの風に頬をくすぐられる感触は一度味わったら忘れられません。




ONDINE



ODE-1230
(2CD)
\2300→\2090
バルト&エッシェンバッハ
 パガニーニによる変奏曲と狂詩曲

<CD1>
 1-6.フランツ・リスト(1811-1886):パガニーニによる大練習曲 S141
  <前奏曲/アンダンテ/ラ・カンパネラ/ヴィーヴォ/
   アレグレット「狩り」/主題と変奏>/
 7-34.ブラームス(1833-1897):パガニーニ変奏曲 Op.35
  <7-20.第1集/21-34.第2集>/
 35.ヴィトルト・ルトスワフスキ(1913-1994):2台のピアノのための「パガニーニ変奏曲)/
<CD2>
 1-26.セルゲイ・ラフマニノフ(1873-1943):パガニーニの主題による狂詩曲 Op.43
ツィモン・バルト(ピアノ…CD1:35のみ多重録音)/
シュレスヴィヒ・ホルシュタイン音楽祭管弦楽団…CD2/
クリストフ・エッシェンバッハ(指揮)…CD2
録音 <CD1>2009年9月15-17日…1-6.35, 2009年3月22日…7-34 オランダ オンデル・デ・リンデン/<CD2>2010年7月16日 ドイツ リューベック コングレス・ザール
 「個性派」を売りにしているピアニストは数多くいますが、なかなか真の個性派になるには、それはそれは長い道のりが必要です。テクニックはもちろんのこと曲の解釈、デュナーミクの処理、そして作品への傾倒、これらを存分に満たした上で、作品を撚り上げ世に出さなくてはいけません。もちろんアルバムの選曲のこだわりも必須です。
 そんな条件を全て満たしたピアニストがこのツィモン・バルト。あのチャイコフスキーのピアノ協奏曲の冒頭部分を劇遅で弾いてみたり(下記参照)、ラヴェルの「夜のガスパール」を気持ち悪く弾いてみたりと、それはそれは個性的。もちろん今回の2枚組も「個性的」の大盤振る舞いです。
 パガニーニをテーマにした曲集ですが、まさに悪魔的な音楽が並びます。まずはお馴染みの「ラ・カンパネラ」からどうぞ。想像以上にカッコいいルトスワフスキ(意外!)そして、エッシェンバッハの指揮がそのデモーニッシュさに拍車をかけたラフマニノフ。全部聞いてしまった夜には、悪夢にうなされるかもしれません。



バルト&エッシェンバッハ
話題の旧譜から

CAPRICCIO
C5065
\2,600→¥2290
バルト&マスレンニコフ
 エッシェンバッハ&ベルリン・ドイツ響
  チャイコフスキー:ピアノ協奏曲&ロココの主題による変奏曲

 1-3.ピアノ協奏曲第1番変ロ短調 Op.23/
 4-11.ロココの主題による変奏曲Op.33
ツィモン・バルト(ピアノ)…1-3/
ドミトリー・マスレンニコフ(チェロ)…4-11/
ベルリン・ドイツ交響楽団/
クリストフ・エッシェンバッハ(指揮)
 チャイコフスキー(1840-1893)のピアノ協奏曲と言えば、数多くの演奏が世に出ていて、そのどれもが聴き手の心を捉える美質に溢れています。が、この演奏はその中でもとりわけ異彩を放つものとして記憶されることでしょう。
 通常、華麗すぎるほどに華麗に始まる冒頭部から、何やら違和感あり。テンポ設定、デュナーミクなどにはエッシェンバッハによる細心の工夫が凝らされ、ピアノの繊細過ぎるタッチが妙に耳に残ります。ピアニストのバルトは、EMIとONDINEを中心に数多くのCDをリリースしているアメリカのピアニストですが、廉価版のDVDでショパンの協奏曲を弾く姿も披露されていて、これがまた不思議な雰囲気を纏った若手ピアニストでした。現在では、髪型こそすっきりしたものの、その独特の解釈は健在であり、とにかく興味深いチャイコフスキーを聴くことができます。
 「ロココ」でチェロを弾くマスレンニコフも、エッシェンバッハと共演を重ねていて、以前はショスタコーヴィチの協奏曲をリリースしています。このアルバムでは、屈託のない明るい響きが印象的です。
 録音 2010年12月7-9日ベルリン放送 大ホール
 

ONDINE
ODE 1162
¥2300→¥2090
シューマン、こだわりの選曲
ロベルト・シューマン:
 序奏とアレグロ・アパッショナート (コンチェルトシュテュック)ト長調作品92 (1849)
 主題と変奏 変ホ長調 WoO24 《最後の楽想による幻覚の変奏曲》(1854)
 序奏と協奏的アレグロ ニ短調・ニ長調 作品134 (1853)
ロベルト・シューマン/ドビュッシー編(2台のピアノのための):
 ペダルピアノのための練習曲 作品56 (6つのカノン形式の練習曲) *
NDR北ドイツ放送交響楽団
クリストフ・エッシェンバッハ(指揮)
ツィモン・バルト(P)
クリストフ・エッシェンバッハ(P)*

録音:2009年5月4日-6日、8日 NDR ロルフ・リーバーマン・スタジオ (ハンブルク)、 制作:ハンス=ミヒャエル・キッシング、録音:ヨハネス・クッツナー

 うーん、まさにこだわりの選曲。
 2010年はロベルト・シューマン生誕200年にあたります。これを記念しアメリカのピアニスト、ツィモン・バルトが、長年の親友、2月に70歳の誕生日を迎えるクリストフ・エッシェンバッハと共演して後期のピアノ作品を録音しました。
 ピアノと管弦楽のための「序奏とアレグロ・アパッショナート」と「序奏と協奏的アレグロ」。
 この2曲の間にピアノ独奏のための「最後の楽想による幻覚の変奏曲」を "緩徐楽章" としてはさみ、"ピアノ協奏曲" として聴かせる趣向です。
 アンコールとして、ドビュッシーが編曲した「ペダルピアノのための練習曲」をエッシェンバッハ(第1ピアノ)とバルトがデュオ演奏しています。


  


ODE-1211
\2300→\2090
ヘルシンキ・フィル
 レーヴィ・マデトヤ:交響曲 第1番&第3番 他

  1-3.交響曲 第1番 ヘ長調 Op.29/
  4-7.交響曲 第3番 イ長調 Op.55/
  8-11.組曲「オコン・フオコ」Op.58
  <第1曲:オコン・フオコ、夢の魔法使い/第2曲:客たちの到着/
   第3曲:操り人形の踊り/第4曲:男と女の踊り-グロテスクな踊り>
ヘルシンキ・フィルハーモニー管弦楽団/
ジョン・ストルゴーズ(指揮)
録音 2013年4月19.22-23日 フィンランド,ヘルシンキ・ミュージック・センター
 フィンランド、オウル出身の作曲家、音楽教師として知られるレーヴィ・マデトヤ(1887-1947)。このアルバムは彼の3曲ある交響曲の第1番と第3番を収録したものです(ストルゴーズによる第2番とその他の作品はODE1212に収録)。彼の作品からは彼の師であるシベリウスに由来する北欧の情緒と、フランスのエレガンス、そして日本が題材と言われている「オコン・フオコ」のようなオリエンタリズムが感じられると言われています。
 しかし、曲によってその表情は様々で、1916年に初演された交響曲第1番は、まさにシベリウス的な雄大さを見せますが、1925年から作曲された交響曲第3番は、より控えめで繊細な美しさを持っています。
 それに比べ、組曲「オコン・フオコ」はラヴェルやプロコフィエフの音楽を思わせる躍動感を持っており、神秘的な音の風景の向こうから聞こえてくるカスタネットの響きは、確かに遠き国日本をイメージさせる不可思議さを抱いています。
 

ODE-1232
\2300
ドメニコ・スカルラッティ:ソナタ集
 1.ソナタ ハ短調 K22/2.ソナタ ハ短調 K11/
 3.ソナタ ハ長調 K159「狩り」/4.ソナタ ハ短調 K129/
 5.ソナタ ヘ長調 K6/6.ソナタ ヘ短調 K386/
 7.ソナタ ヘ短調 K19/8.ソナタ ヘ短調 K519/
 9.ソナタ ホ長調 K135/10.ソナタ ホ短調 K203/
 11.ソナタ ト長調 K13/12.ソナタ ト短調 K30/
 13.ソナタ ト短調 K12/14.ソナタ ニ短調 K1/
 15.ソナタ ニ短調 K52/16.ソナタ ニ長調 K140
ヤンネ・ラットゥア(アコーディオン)
録音 2013年6月24-26日 オーストリア グラーツ,シュトラスガンク・プファール教会
 1974年生まれのフィンランド・アコーディオン界の第一人者ヤンネ・ラットゥア。これまでも度々の来日で、その素晴らしい技巧と音楽性、そして編曲の妙でアコーディオンの素晴らしさを広めています。
 既にONDINEレーベルには、バッハの「ゴルトベルク変奏曲」の録音(ODE1209)がありますが、こちらはあの音の多い楽譜を、忠実に一台のアコーディオンで演奏していることに驚いた人も多いことでしょう。もちろんこのスカルラッティ(1685-1757)のソナタもアコーディオンで丁寧に、かつ軽やかに演奏しています。アコーディオン演奏の可能性をここまで高めたラットゥアの才能には、ただただ感嘆する他ありません。
  


ODE-1248
(2CD)
\2300→\2090
ユンパネン、個性派ベートーヴェン
 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集

<CD1>
 1-4.ピアノ・ソナタ 第1番 ヘ短調 Op.2-1/
 5-8.ピアノ・ソナタ 第2番 イ長調 Op.2-2/
 9-12.ピアノ・ソナタ 第3番 ハ長調 Op.2-3/
<CD2>
 1-4.ピアノ・ソナタ 第28番 イ長調 Op.101/
 5-8.ピアノ・ソナタ 第29番 変ロ長調「ハンマークラヴィーア」Op.106
パーヴァリ・ユンパネン(ピアノ)
録音 2011年6月…CD2:5-8, 2012年6月…CD1,CD2:1-4 フィンランド クーモ・アーツ・センター,レントゥア・ホール
 ジャケットの写真を見ながら「うんうん、さわやかなベートーヴェンだ……」と思って素直にこのアルバムに耳を傾けてみてください。ピアニスト、ユンパネンは第1番のソナタの提示部の繰り返しで、あっと思うような捻り技を繰り出してくるのには驚いてしまいました。
 最近はモーツァルトなら自由に装飾を付けるのが当たり前ですが、あまりベートーヴェンではやらないのでは?
 そんなこんなで、第1番だけでなく他のソナタも発見がたっぷり。くすくす笑いが聞こえてくるようなベートーヴェン(1770-1827)です。
 そしてCD2の後期の2曲は打って変って、荘厳、重厚。ハーマークラヴィーアの第3楽章での晦渋な表現も見事としか言いようがありません。初期と後期、2つの味が楽しめるソナタ集です。




PALADINO



PMR-30
\2000→\1890
ウラディーミル&ディミトリ・アシュケナージ 〜父と息子
 1-4.ニルス・ヴィルヘルム・ゲーデ(1817-1890):幻想小曲集 Op.43/
 5-6.ヨハン・カール・エシュマン(1826-1882):幻想小曲集 Op.9/
 7-10.カール・ライネッケ(1824-1910):幻想小曲集 Op.22/
 11.カール・ニルセン(1865-1931):幻想的な小品 ト短調/
 12-14.ロベルト・シューマン(1810-1856):幻想小曲集 Op.73
ディミトリ・アシュケナージ(クラリネット)/
ウラディーミル・アシュケナージ(ピアノ)
録音 2012年9月1-2日.2013年9月5日 ライディング,フランツ・リスト・ツェントラム
 各々が最高の音楽家として活躍しているにも拘わらず、このような「完全なるデュオ・アルバム」を制作したのが初めて……というアシュケナージ父子。息子ディミトリのお気にいりの“幻想的な”作品の中には珍しいスイス出身の作曲家エシュマンの少品集が含まれるなど、クラリネット・ファンにとっても貴重な1枚です。
 もちろん父ウラディーミルの滋味あふれるピアノも聴きどころ。親密な空気の中に張り詰める緊張感は、やはり親子といえども、2人の音楽家の対話であることを納得させるものです。
  

PMR-7
(2CD)
\2600→\2390
ダーヴィト・ポッパー:チェロのための組曲全集
<CD1>
 1-5.2台のチェロのための組曲 Op.16/
 6.マーチのテンポで Op.16a/
 7-13.ワルツ組曲 Op.60/
 14-17.チェロとピアノのための組曲 Op.69/
<CD2>
 1-5.チェロとピアノのための組曲 Op16bis/
 6.マーチのテンポで Op.16bis/a/
 7-12.森にて Op.50/13.レクイエム Op.66
アレクサンダー・ヒュルスホフ(チェロ)…
 CD1:1-6.14-17,CD2:1-6.13/
マルティン・ルンメル(チェロ)…
 CD1:1-13,CD2:7-13/
ベルティン・クリステルバウアー(チェロ)…CD2:13/
加藤麻理(ピアノ)…CD1:7-17,CD2:1-13
録音 2012年12月12-14日 オーストリア ケフェルマルクト,シュロス・ヴァインベルク
 オーストリア=ハンガリー二重帝国(1848年から1918年にヨーロッパに存在した国家)のチェロ奏者ポッパー(1843-1913)。彼は幼い頃からチェロを学び、20歳の時に最初の演奏旅行を行います。ドイツでハンス・フォン=ビューローに称賛され、1867年にはウィーン宮廷歌劇場管弦楽団の首席チェロ奏者に就任します。しかし6年後に退団、以降はソリストとしてヨーロッパ全土で活躍します。
 1896年からはブダペスト音楽院で後進の指導にあたるなど、教育の分野でも大きな業績を残しました。
 この2枚組はドイツの2人の名チェリスト、ヒュルスホフとルンメルを中心とした「ポッパー:チェロ作品全集シリーズ」の第1作目にあたるもので、彼の代表作の一つである「組曲」が2ヴァージョン収録されているなど、チェロ好きでなくとも注目してみたいアルバムとなっています。
 夥しい数の作品を残したポッパーですが、現在ではその一部の曲のみしか演奏されないのは残念ですが、これを機会に、この作曲家の素晴らしさが広まるのではないでしょうか?



 

SOLO MUSICA



SM189
\2000→\1890
ウィーン交響楽団シリーズ
 マルガリータ・ヘーエンリーダー&ファビオ・ルイージ

 1-3.モーツァルト(1756-1791):ピアノ協奏曲 第23番 イ長調 K488/
 4-5.ショパン(1810-1849):ドン・ジョヴァンニの「お手をどうぞ」による変奏曲 Op.2/
 6-8.シューマン(1810-1856):ピアノ協奏曲 イ短調 Op.54
マルガリータ・ヘーエンリーダー(ピアノ)/
ウィーン交響楽団/
ファビオ・ルイージ(指揮)
録音 2010年5月17-19日 オーストリア ウィーン・コンチェルトハウス
 solomusicaの看板ピアニストであるマルガリータ・ヘーエンリーダー。彼女はドイツの良き伝統を受け継ぐ質実剛健な演奏で知られ、数々の名指揮者、名オーケストラとの共演を果たし、素晴らしい実績を作ってきた人です。このアルバムではイタリア出身の名指揮者ファビオ・ルイージと3曲のピアノとオーケストラの作品を演奏しています。
 彼女の技巧と音楽性はすでに定評のあるところですが、ルイージ率いるウィーン交響楽団の味のある演奏も聴きどころの一つで、とりわけシューマンの第2楽章での美しい弦の響きと感情的な音の流れは、まさにため息もの。普段聞き逃してしまいそうなフレーズの隅々にまで、息が通った感動的な音楽です。喜びに溢れたシューマンも良いものです。
  


SM202
\2000→\1890
「KornGoldmark」〜コルンゴルトマルク!?
 1.エーリッヒ・ヴィルフガンク・コルンゴルト(1897-1957):
  歌劇「ヘリアーネの奇跡」Op.20-ヘリアーネの歌/
 2.コルンゴルト:歌劇「死の都」Op.12-第2幕「ピエロの踊りの歌」/
 3.コルンゴルト:歌劇「死の都」Op.12-第1幕「マリエッタの歌」/
 4.コルンゴルト:バレエ音楽「雪だるま」-セレナード/
 5-8.コルンゴルト:劇音楽「から騒ぎ」から4つの小品 Op.11/
 9.ルビン・ゴールドマーク(1872-1936):
  ヴァイオリンのための4つのコンポジション-第2番「哀歌」/
 10-14.カール・ゴルトマルク(1830-1915):
  ヴァイオリンとピアノのための組曲 ニ長調 Op.11/
 15.カール・ゴルトマルク:ロマンス イ長調 Op.51/
《ボーナス・トラック》
 16.ロバート・ドーバー(1922-1945):セレナード
オルショイヤ・コルソラン(ヴァイオリン)/
エメシェ・マリ(ピアノ)
録音 2012年5月20-22日 オーストリア ウィーン・コンチェルトハウス
 このアルバムのタイトルである「KornGoldmark」。なんともオシャレではありませんか。若き才能あるヴァイオリニスト、コルソランはもともと2人のGOLD…コルンゴルトとゴルトマルクの音楽に魅せられていたと言います。ハンガリーに生まれ、古典派とロマン派の狭間で高い香りを放つゴルトマルク。そしてウィーンに生まれ、アメリカで活躍した“究極の世紀末音楽作曲家”コルンゴルト。もちろんこの2人に共通するのは名前の綴りだけではありません。
 胸を打つメロディと官能的な響きは、ともにワーグナーに根差すもので、後期ロマン派の薫陶を存分に受けたものと言えるでしょう。またゴルトマルクの甥であるルビンはアメリカ合衆国に渡り、ドヴォルザークの師事し作曲家となったという、アメリカに由来のある人です。ヴァイオリンを弾くコルソランはブダペストのユダヤ人の家庭に生まれた人で、ショルティに見出され、ニューヨークに留学。ジュリアード音楽院で学んだ後、現在はウィーンに住んでいます。
 まさに「2人のGOLD」を繋ぐ逸材と言えるでしょう。




TAFELMUSIK



TMK-1023
(2CD)
\2600→\2390
ブルーノ・ヴァイル(指揮)&ターフェルムジーク・バロック・オーケストラ
 ベートーヴェン:交響曲 第1番-第4番&序曲集

<CD1>
 1.序曲「プロメテウスの創造物」Op.43/
 2-5.交響曲 第1番 ハ長調 Op.21/
 6-9.交響曲 第3番 変ホ長調「英雄」 Op.55/
<CD2>
 1-4.交響曲 第2番 ニ長調 Op.36/
 5-8.交響曲 第4番 変ロ長調 Op.60/
 9.序曲「コリオラン」Op.62
ターフェルムジーク・バロック・オーケストラ/
ブルーノ・ヴァイル(指揮)
録音 2012年5月24-27日…CD1:6-9, 2013年5月30日-6月2日…CD2:5-9, 2013年9月19-22日…CD1:1-5.CD2:1-4 カナダ トロント,ロイヤル・コンセルヴァトリー
 ブルーノ・ヴァイルとターフェルムジーク(1770-1827)によるベートーヴェンです。彼らの演奏は全く力みがなく、どこも自然。音楽が美しく流れていくものとして知られています。
 躍動感、そして風通しの良いサウンド。これらは確かに古式ゆかしいベートーヴェンを愛する人には異質に感じられるかもしれませんが、かといって、最近の「激し過ぎる」ベートーヴェンとも一線を画した解釈であり、こんなベートーヴェンを聴きかかった……と賛同する人が多いのも頷ける、究極の演奏として評価されています。
 なお、この2枚組に収録されている第3番はすでにリリースされているTMK1019CDと同じ演奏ではありますが、いずれリリースされる全集への足掛かりとなります。


ANALEKTAからの第1,2弾はすでに入手がかなり難しい状況
海外からの直輸入で

ANALEKTA
2 9831
1CD
\2600→\2390
ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」、
              第6番「田園」
ブルーノ・ヴァイル指揮、
ターフェルムジーク・バロック管弦楽団
2004年10月17-19日。
Beethoven - Symphonies Nos. 7 & 8
ANALEKTA
2 9947
1CD
\2600→\2390
ベートーヴェン:交響曲第7番、
              第8番
ボーナスDVD/ドキュメンタリー(リハーサル風景、インタビュー)
 ベートーヴェン:交響曲第8番より第1楽章、第4楽章
 ベートーヴェン:交響曲第7番より第2楽章
 ベートーヴェン:交響曲第8番より第4楽章
  ターフェルムジーク管弦楽団、ブルーノ・ヴァイル(指揮) :2008年4月ライヴ
ブルーノ・ヴァイル指揮、
ターフェルムジーク・バロック管弦楽団
2008年4月2-4日。
 多方面で活躍するヴァイルだが、ここにきてカナダANALEKTAから、カナダの古楽器オケ、ターフェルムジーク・バロック管と組んだ録音を精力的に生み出し始めた。
 さっそく聴いたベートーヴェンがまず非常に面白かった。最初聴いたときに感じる違和感は、わずかな時間ですぐに馴染む。抑え気味の演出で決して派手さはないが、ドラマティックな弦の使い方にはっとさせられたり、控えめなフォルテに逆にドッキリさせられたりする。颯爽とした快活さの中に知的な遊びと熱い情熱を感じる。くどいようだが非常におもしろい。もっと聴き込めば聴き込むほど味が出てきそうな、そして深い解釈がありそうなそんな演奏。1回聴き流して終わりでなく、もうちょっとしっかり聴いてみたい。新興勢力の古楽器ベートーヴェン演奏がどんどん登場してきている昨今だが、案外、このヴァイル&ターフェルムジーク・バロック管のベートーヴェン交響曲チクルス、完成した暁には今世紀初頭を飾る名全集になっているかもしれない。
 もっと聴き込んだ後いろいろお知らせしたくなった要注意のシリーズである。


 
TMK-1020
(DVD+CD)
\3000
ターフェルムジーク・バロック・オーケストラ
 ハウス・オブ・ドリームズ

 1.ヘンデル(1685-1759):オラトリオ「テオドラ」より前奏曲/
 2.ヘンデル:合奏協奏曲 Op.6-5よりアレグロ/
 3.ヘンデル:合奏協奏曲 Op.3-2よりヴィヴァーチェ/
 4.ヘンデル:合奏協奏曲 Op.6-1よりアレグロ/
 5-7.ヘンデル歌劇「アルチーナ」より舞曲/
 8.ヴィヴァルディ(1678-1743):リュート協奏曲 ニ長調 RV93よりラルゴ/
 9.ヴィヴァルディ:2本のオーボエのための協奏曲 ニ短調 RV535よりアレグロ/
 10.ヴィヴァルディ:ファゴット協奏曲 ホ短調 RV484よりアレグロ/
 11.ヴィヴァルディ:2台のチェロのための協奏曲 ト短調 RV531よりアレグロ/
 12.スウェーリンク(1562-1621):もしも運命の女神に愛されるなら/
 13.パーセル(1659頃-1695):3声のファンタジア/
 14.パーセル:歌劇「インドの女王」より第3幕の音楽/
 15.パーセル:「聖セシリアのオード」よりシンフォニア/
 16-23.マレ(1656-1728):歌劇「アルシオーヌ」より
  <タンブーラン/マーチとロンド/第3幕のリトゥルネロ/
   マーチとマテロ/第3幕のリトゥルネロ(反復)/
   テンペスト/第5幕のリトゥルネロ/シャコンヌ>/
 24.J.S.バッハ(1685-1750):トリオ・ソナタ ハ長調 BWV1037よりジーグ/
 25.J.S.バッハカンタータ 第135番「ああ主よ、あわれなる罪人のわれを」より/
 26.J.S.バッハ2台のヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調 BWV1043よりアレグロ
ターフェルムジーク・バロック・オーケストラ/
ジーン・ラモン(指揮)
録音 2013年6月
 ターフェルムジークによる不思議な音楽の世界への誘いです。
 DVDでは音にまつわる絵画を紹介しながら、彼らの溌剌とした演奏風景を楽しむことができます。バッハ、ヘンデル、ヴィバルディ、マレなどの音がウと、フェルメール、カナレットらの華やかな絵画。これらはロンドンのヘンデル・ハウスを始めとした歴史的建造物や、イタリア、ヴェネツィアのカフェ、そして彼らの本拠地トロントで撮影され、時を超えた典雅な風景が記録されています。
 ターフェルムジーク・バロック・オーケストラの魅力も存分に味わえることは言うまでもありません。もちろん音だけで楽しみたい場合は同梱されたCDでどうぞ。




PIANO CLASSICS


PCL0066
\1300
変奏曲集
 ベートーヴェン:
  創作主題による15の変奏曲とフーガ(エロイカ変奏曲)Op.35/
 ラフマニノフ:ショパンの主題による変奏曲Op.22/
 コープランド:ピアノ変奏曲
アレクサンダー・コルサンティア(pf)



<マイナー・レーベル歴史的録音・旧録音>


PIANO CLASSICS



PCLD0065
(2CD)
\2000→\1890
セルジオ・フィオレンティーノ(pf)名演奏集第3集
 ラフマニノフ:
  前奏曲集Op.23、Op.32、
  ピアノソナタ第1番、第2番、
  ひなぎくOp.38-3、ライラックOp.21-5、
  クライスラーの愛の悲しみ、
  メンデルスゾーンの「真夏の夜の夢」より
   スケルツォ
セルジオ・フィオレンティーノ(pf)
 
1927-1998年。ナポリ生まれ。ブゾーニの孫弟子として超高度な演奏技術と、スケール大きい個性的な表現を身につけた。イタリア人ピアニストの中でもとくに際立つ個性をもったひと。しかし’50年代から演奏活動を行なわなくなり教育活動や放送関係の仕事に従事し始める。その後’90年代になってようやく演奏活動に復帰、「フィオレンティーノ・エディション」として10枚のアルバムを出す予定だった。
 これから世界で認められるというときの死が惜しまれる。














2/6(木)紹介新譜
マイナー・レーベル新譜

GLOSSA

GCD 922512
\2400→\2190
クリストフ・コワン初登場!フランス・チェロ楽派の始祖ベルトーを弾く!
 ベルトー:チェロのためのソナタとエール集
  ソナタ第5番変ホ長調/ソナタ第1番ニ長調/
  練習曲第6番ト長調(Allegro)/ソナタ第3番ト長調/
  トリオ ホ短調(ソナタ第6番)/エール集/ソナタ第4番ヘ長調
クリストフ・コワン(チェロ)
ペトル・スカルカ(チェロ)
フェリックス・クネヒト(チェロ)
マルクス・フニンガー(チェンバロ)
 フランスの名匠クリストフ・コワン初登場!フランス・チェロ楽派の始祖ベルトーを弾く!

 モザイク・クヮルテットのメンバー、リモージュ・バロック・アンサンブルの音楽監督であり、パリ国立高等音楽院とバーゼル・スコラ・カントルムで教鞭を執る世界的チェリスト。
 フランスの名匠クリストフ・コワンが、グロッサとバーゼル・スコラ・カントルムのコラボーレションによる「Glossa SCB Series」に初登場!
 クリストフ・コワンと弟子のペトル・スカルカ、フェリックス・クネヒトが取り組むのは、現代へと続く18世紀中期のフランス・チェロ楽派の始祖、マルタン・ベルトー(1708−1771)のチェロ作品集。
 "バス・ド・ヴィオール"から"チェロ"へと持ち替え、パリのコンセール・スピリチュエルで行われた自作自演(チェロ協奏曲)で大成功を収めたことにより、フランスにおける"チェロ"の草分け的存在となったベルトー。
 その功績と相反するかのように、歴史に埋もれてきた音楽家としての知名度、作品の魅力を、クリストフ・コワンのチェロが現代に呼び覚ます。
 18世紀と現代のフランスのチェロの巨匠。長き時を越えて、その才能がリンクする。

 ※録音:2013年7月、マルボスク教会(アルデシュ、フランス)



 


GCD 922803
(3CD/特別価格)
\4800→\4390
ラ・コンパーニャ・デル・マドリガーレ
 ジェズアルド:聖週間のためのレスポンソリウム集(1611)

  聖木曜のためのレスポンソリウム
  聖金曜日のためのレスポンソリウム
  聖土曜日のレスポンソリウム
ラ・コンパーニャ・デル・マドリガーレ
 〔ロッサーナ・ベルティーニ(ソプラノ)、
  フランチェスカ・カッシナーリ(ソプラノ)、
  エレーナ・カルツァニーガ(アルト)、
  ジュゼッペ・マレット(テノール)、
  ラファエーレ・ジョルダーニ(テノール)、
  ダニエレ・カルノヴィチ(バス)〕
 精鋭集団ラ・コンパーニャ・デル・マドリガーレ!異端の天才ジェズアルドのレスポンソリウム集!

 コンチェルト・イタリアーノやラ・ヴェネクシアーナのメイン・メンバー、ジュゼッペ・マレット、ダニエレ・カルノヴィチ、ロッサーナ・ベルティーニなどの名歌手たちによって創設されたヴォーカル・アンサンブル、ラ・コンパーニャ・デル・マドリガーレ。
 ジェズアルドの「マドリガーレ集第6巻」(GCD 922801)、マレンツィオの「5声のマドリガーレ集第1巻」に続くリリース第3弾では、再び異端の天才カルロ・ジェズアルド(1566−1613)の音楽を歌う。
 聖職者の家柄、ヴェノーサ公、コンツァ伯という貴族であると同時に、妻と不倫相手を殺めた血塗られた側面、晩年の孤独な末路という数奇な人生を歩んだ天才作曲家の「聖週間のためのレスポンソリウム集」は、最晩年の1611年にナポリで出版されたジェズアルドの最も有名な宗教作品。
 キリストの受難を題材として作曲された宗教作品でありながらも、大胆な不協和音や半音階、和声が随所に用いられた「レスポンソリウム」は、「6巻のマドリガーレ集」と並び、時代の先端を歩み続け、斬新な手法を次々と繰り出したジェズアルドの代表作である。

 ※録音:2012年6月&7月、ロレット(イタリア)







HYPERION



CDA 67900
\2300→\1990
タカーチ弦楽四重奏団
 ブラームス:
  弦楽五重奏曲第1番ヘ長調Op.88
  弦楽五重奏曲第2番ト長調Op.111
タカーチ弦楽四重奏団
 〔エドワード・ドゥシンベル(第1ヴァイオリン)、
  カーロイ・シュランツ(第2ヴァイオリン)、
  ジェラルディン・ウォルサー(ヴィオラ)、
  アンドラーシュ・フェイェール(チェロ)〕
ローレンス・パワー(ヴィオラ)
 タカーチ弦楽四重奏団 ブラームス第3弾!ローレンス・パワーとのクインテット!

 リスト音楽院のメンバーで結成され、世界最高峰の弦楽四重奏団のひとつとして活動するタカーチ弦楽四重奏団。シューベルト、ブラームス、シューマンといった独墺系プログラムを中心とし、前作ではブリテンの弦楽四重奏曲集で新機軸を展開したタカーチ弦楽四重奏団が、ブラームスへ回帰! 弦楽四重奏だけではなく、アムランやハフなどHyperion(ハイペリオン)のメイン・アーティストたちと共演した五重奏曲も人気となっており、今回はローレンス・パワーと共演しての弦楽五重奏曲を披露。
 ナッシュ・アンサンブルやレオポルド弦楽三重奏団のメンバーやソリストとして30を超えるアルバムを残す現代最高峰のヴィオリスト、ローレンス・パワー。タカーチ弦楽四重奏団は「弦楽四重奏曲」と「ピアノ五重奏曲」で、パワーは「ピアノ四重奏曲」と「ヴィオラ・ソナタ」で、それぞれブラームスをHyperionに録音しているだけに、彼らの弦楽五重奏曲も期待は十分。
 ブラームスがオーストリアの保養地バート・イシュルで完成させた晩年の傑作「弦楽五重奏曲第1番&第2番」。室内楽の名手たちによってブラームスの熟成された叙情性が濃密に表現される。

 ※録音:2013年5月19日ー22日、ワイアストン・コンサート・ホール(イギリス)



 


CDA 67990
\2300→\2090
ロマンティック・ヴァイオリン・コンチェルト・シリーズVol.15 〜
 ムイナルスキ&ザジツキ

  ムイナルスキ:
   ヴァイオリン協奏曲第1番ニ短調 Op.11(世界初録音)
   ヴァイオリン協奏曲第2番ニ長調 Op.16
  ザジツキ:
   序奏とクラコヴィアク Op.35(世界発録音)
   マズルカ ト長調 Op.26
ユージン・ウゴルスキー(ヴァイオリン)
ミハウ・ドヴォジンスキ(指揮)
BBCスコティッシュ交響楽団
 ロマンティック・ヴァイオリン・コンチェルト!ユージン・ウゴルスキー登場!

 ロマン派の知られざる協奏曲たちを現代に蘇らせる、超人気シリーズ、ロマンティック・コンチェルト・シリーズ。「ポーランド」をテーマとするヴァイオリン・シリーズの第15弾には、若き逸材ユージン・ウゴルスキーがHyperion初登場!
 リトアニアに生まれ、ポーランドで活躍したヴァイオリニスト、指揮者、作曲家エミル・ムイナルスキ(1870−1935)。作曲をリムスキー=コルサコフ、リャードフに教わったムイナルスキの「ヴァイオリン協奏曲第1番」は、パデレフスキ作曲コンクールで優勝し、ヴァイオリンの師レオポルト・アウアー(ミルシテインやハイフェッツの師でもあり、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲を献呈されたヴァイオリニスト)へ献呈された作品。
 ベルリンでピアノを学び、パリではライネッケとルベルから作曲を学んだポーランド人コンポーザー=ピアニスト、アレクサンデル・ザジツキ(1834−1895)。「序奏とクラコヴィアク」は、当時のヴァイオリニストたちに非常に好まれたが現代まで録音に恵まれず、管弦楽伴奏版はこれが世界初録音となる。「マズルカOp.26」は通称「サラ=サーテのためのマズルカ」とのタイトルでも知られ、オイストラフの名演によっても人気のあるザジツキの代表作。
 1989年ロシア生まれの若手、確かなテクニックと高貴な音色を持ち「若きオイストラフ」と呼ばれるウゴルスキーが、新たな名盤を創造する。

 ※録音:2013年3月27日−28日、シティ・ホール(グラスゴー)



 


CDA 68007
\2300→\2090
イェスティン・デイヴィス(カウンターテナー)
 メランコリーの芸術 〜 ダウランド:歌曲集

 悲しみよ、とどまれ/さあもういちど、愛が呼んでいる/
 行け、透明な涙よ/ウィンター夫人のジャンプ/
 わが恋人が泣くのを見た/溢れよ、わが涙/
 彼女は私の過ちを許してくれるだろうか?/見よ、この不思議を/
 常にダウランド、常に悲しく/暗闇に住まわしておくれ/
 時は停止する/君たち、愛と運命に/
 恋人よ、知っているなら話しておくれ/ラクリメ/
 おいで、さあ、可愛い人/言葉であの人に訴えるべきか/
 噴きこぼれよ、わが涙/運命よ/来たれ、深き眠り/
 今、別れねばならぬ(蛙のガリアード)
イェスティン・デイヴィス(カウンターテナー)
トーマス・ダンフォード(リュート)
 イェスティン・デイヴィスが歌う、儚きダウランド。

 イギリス系カウンターテナーの伝統を受け継ぎ、新世代カウンターテナーの筆頭として目覚ましい活躍を見せる、イェスティン・デイヴィス。2012年の英Gramophone賞で、見事「リサイタル部門賞」に輝いた「グァダーニのためのアリア集(CDA 67924)」に続くHyperionのソロ録音は、16世紀イギリスのリュート音楽の大家、ジョン・ダウランド(1563−1626)のリュート歌曲集。宗教的な題材はほとんどなく、その世俗的な詩と美しく物悲しい旋律は時を超えて愛されている。伴奏のトーマス・ダンフォードは、アンサンブル・マルシュアスなどで活躍する若きリュート奏者。このダウランドがHyperion初登場。

 ※録音:2013年4月6日−8日、ポットン・ホール(サフォーク)



 


CDA 68040
\2300→\2090
ジャック・リーベック初登場! クライスラーを弾く!
クライスラー:ヴァイオリン作品集
 クライスラー:
  前奏曲とアレグロ、シンコペーション、美しきロスマリン、
  愛の悲しみ、愛の喜び、道化役者、中国の太鼓 Op.3
 グルック(クライスラー編):
  メロディー(歌劇《オルフェオとエウリディーチェ》より)
 クライスラー:
  おもちゃの兵隊の行進曲、狩、ウィーン奇想曲 Op.2、
  ボッケリーニの様式によるアレグレット
 ファリャ(クライスラー編):スペイン舞曲(歌劇《はかなき人生》より)
 ドヴォルザーク(クライスラー編):マズルカ ホ短調(スラブ舞曲Op.72-2より)
 クライスラー:ウィーン風小行進曲
 タルティーニ(クライスラー編):ソナタ ト短調 《悪魔のトリル》 Bg.5
ジャック・リーベック(ヴァイオリン)
カーチャ・アペキシェワ(ピアノ)
 
 2004年、設立されたばかりのQuartzレーベルより劇的なデビュー(QTZ 2002)を果たし、メジャー・レーベルでの録音や、変幻自在のアンサンブル「フィボナッチ・シークエンス」のリーダーとして、また日本では福間洸太朗とのデュオ・パートナーとして活躍するイギリスの若きヴィルトゥオーゾ、ジャック・リーベック。デビュー録音から続く伴奏パートナーであるモスクワ生まれの女流ピアニスト、カーチャ・アペキシェワとともに、Hyperion初登場!
 王道のレパートリーから様々な室内楽作品、サウンドトラックまで幅広く手がけるリーベックのHyperion第1弾は、19世紀〜20世紀にかけての偉大なるヴァイオリニストにして、作編曲家としても数々の名作を世に残したフリッツ・クライスラー(1875−1962)の作品集。ヴァイオリン小品として超定番レパートリーとなっている「愛の喜び」、「愛の悲しみ」などのオリジナル作品から、ドヴォルザークの「スラブ舞曲」、タルティーニの「悪魔のトリル」などの優れたアレンジまで。クライスラーの魔法のようなヴァイオリン音楽を、G.B.グァダニーニ最晩年の銘器、1785年製の"Ex-Wilhelmj"で描き出す。

 ※録音:2013年4月2日−4日、セント・ジョージ教会(ブランドン・ヒル、ブリストル)



 


CDA 68036
\2300→\2090
高雅な・・・
 ピエルネ:ピアノ五重奏曲ホ短調 Op.41
 ヴィエルヌ:弦楽四重奏曲ニ短調 Op.12
ゴールドナー弦楽四重奏団
ピアーズ・レーン(ピアノ)
 オーストラリアの名コンビ、今度はフランス!

 イギリスで活躍するオーストラリアの知性派ピニアスト、ピアーズ・レーンと、ムジカ・ヴィヴァ・オーストラリアの創設者リチャード・ゴールドナーの名を冠して結成されたゴールドナー弦楽四重奏団とのオーストラリアン・コンビ。
 19世紀〜20世紀フランス音楽界に大きな足跡を残したガブリエル・ピエルネ(1863−1937)。
 フォーレに献呈されたピエルネのピアノ五重奏曲は、師であるマスネ&フランクの影響を感じさせ、バスクの舞曲"zortzico"が使われている。盲目のオルガニスト、作曲家のルイ・ヴィエルヌ(1870−1937)もピエルネと同時代の重要な作曲家。ヴィエルヌもピアノ五重奏を書いているが、ここでは明るく華やかな楽想で親しまれる弦楽四重奏曲を収録。

 ※録音:2013年5月8日−10日、ポットン・ホール(サフォーク)


HELIOS


CDH 55435
(新装移行再発売)
\1500
ヴォルフ:アイヒェンドルフ歌曲集
 誰よりも好きな/幸福の騎士/郷愁/異郷にてI/
 異郷にてII/異郷にてIII/ほら吹き男爵/絶望した恋人/
 学生/セレナード/夜の魔法/ジプシーの娘*/音楽師/
 追悼/帰郷/森の乙女*/少女*/秘めた愛/兵士I/
 兵士II/朋友/期待/災難/夜/愛の喜び/水夫の別れ
ステファン・ゲンツ(バリトン)
ロジャー・ヴィニョールズ(ピアノ)
ベルナルダ・フィンク(メゾ・ソプラノ)*
 ヴォルフの好きな詩人の一人ヨーゼフ・フォン・アイヒェンドルフの詩による歌曲集。ドイツのバリトン、ステファン・ゲンツは、Hyperionではベートーヴェンやマーラーの歌曲の他、クイケン&ラ・プティット・バンドとの共演でC.P.E.バッハやグラウンのオラトリオも歌っている実力派。ロジャー・ヴィニョールズとのコンビでは来日公演も行っている。

 ※録音:1997年3月19日−21日(ゲンツ)&10月24日(フィンク)/CDA 66909からの新装移行再発売
 


CDH 55447
(新装移行再発売)
\1500→\1390
ジェイムズ・ボウマン&マイケル・チャンス
 パーセル&ブロウ:カウンターテナー・デュエット集

 パーセル:
  メアリー女王の誕生日のためのオード「来たれ、汝ら芸術の子ら」 Z.323 より
   《トランペットを吹き鳴らせ》、
  聖セシリアの祝日のためのオード「たたえよ、輝かしきセシリアを」 Z.328 より
   《In vain the Am’rous Flute and soft Guitar》、
  おお孤独こそ我の最も好むところ Z.406、
  劇音楽「ボンドゥカ、イギリスの女丈夫」 Z.574 より
   《歌え、歌え、ドルイド僧よ!》、
  メアリー女王の崩御を悼むエレジー
   《おお、オラニエ家神聖なる保護者》 Z.504、
  劇音楽「乙女の最後の祈り、藁をもつかむ思い」 Z.601 より
   《No, resistance is but vain》、
  劇音楽「アテネのタイモン」 Z.632 より 《聞け鳥の鳴き声を》、
  メアリー女王を悼む哀歌 《レスビアよ、無益なことだ》
 ブロウ:
  Ah, heav’n! What is’t I hear?、ヘンリー・パーセル氏の死を悼む頌歌
ジェイムズ・ボウマン(カウンターテナー)
マイケル・チャンス(カウンターテナー)
ロバート・キング(指揮)
キングス・コンソート
 ロバート・キング&キングス・コンソートとともに、数々の名唱を残しているジェイムズ・ボウマンとマイケル・チャンス。イギリス・バロックのもっとも偉大な作曲家ヘンリー・パーセル(1659−1695)と、パーセルの師ジョン・ブロウ(1649−1708)、ともにウェストミンスター寺院のオルガニストであったパーセルとブロウの二重唱を、2人の名カウンターテナーが歌う。

 ※録音:1987年5月14日−15日/CDA 66253からの新装移行再発売




ACCORD



481 0818
(9CD)
\7200→\6590
ミカエル・レヴィナス
 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集(全32曲)


 注:早めに完売しそうな気がする。
ミカエル・レヴィナス(P: スタインウェイ)
作曲家、音響学者でもある、レヴィナス独自のベートーヴェン像
 【録音】1984〜1991年, パリ[デジタル:セッション, 原盤:Ades]
 1949年生まれのフランス人作曲家&ピアニストのミカエル・レヴィナスは、著名な哲学者エマニュエル・レヴィナスを父に持ち、パリ国立高等音楽院のメシアンの分析クラスにて学んだ後、アンサンブル・イティネレールを設立して、スペクトル音楽の方向性の確立に大きな役割を果たしました。
 また彼は、ピアニストとしても第一級の腕前を誇り、古典から近現代音楽に至る幅広いレパートリーを取り上げています。このベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集では、ペダルを駆使した独特のテクスチュアが印象的。さらに音響学の専門家ということで、透き通るような音響美に満ちた録音も相まって、レヴィナス独自のベートーヴェン像が展開されています。




MD+G



901 18206
(SACD Hybrid)
\3000→\2690
誰?興味ある・・・
 カラジッチ(指揮)&ビーレフェルト・フィル

  ラヴェル:管弦楽作品集
   高雅で感傷的なワルツ, 古風なメヌエット,
   亡き王女のためのパヴァーヌ,
   夜のガスパール(マリユス・コンスタン編)
アレクサンドル・カラジッチ(指揮)
ビーレフェルト・フィルハーモニー管弦楽団
様々なパレットで音色の組み合わせを追求した演奏
 録音:2013年5月27-29日 ビーレフェルト Rudolf-Oetkerホール

 ラヴェルは自身の多くのピアノ作品からフル・オーケストラのための編曲を行っています。ここに収録されたうちの3曲は彼自身の編曲版。「夜のガスパール」は、ラヴェル自身作曲当初よりこの曲にオーケストラ的な響きを想定していたようで、ピアニストのヴラド・ペルルミュテールに曲の表現法を説明した際、具体的なオーケストラの楽器の名前を持ち出して例示したそうです。
 そんなラヴェル自身の教示を元にして、マリユス・コンスタンが1991年に管弦楽編曲版がここに収録されています。
 クロアチア生まれの指揮者アレクサンドル・カラジッチは多くの歌劇場での経験を積んだ後、2010/2011シーズンから音楽監督を務めるビーレフェルト・フィルを指揮して、様々な音色のパレットが駆使されたラヴェル作品を、鮮やかな色彩感で再現しています。 CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD SURROUND
 

903 18346
(SACD Hybrid)
\3000
SaxoFOLK〜サクソフォン四重奏編曲による作品集
 アルベニス:アラゴン, リゲティ:6つのバガテル
 ムソルグスキー:村にて, 子供の遊び, スケルツォ
 グリーグ:トロルドハウゲンの婚礼の日, Puck(抒情小曲集Op.65&71より,
 ピアソラ:ミロンガの天使, ピエルネ:民謡風ロンドの主題による序奏と変奏
 シュルホフ:チャールストン, ブルース
 ファルカシュ:17世紀の古いハンガリーの舞曲
ベルラーヘ・サクソフォン・クァルテット
[Lars Niederstrasser,
Peter Vigh,
Kirstin Niederstrasser,
Eva van Grinsven]
国際的スペクトラムの新しい響き
 録音:2013年9月23-25日 Abtei Marienmuenster コンサートホール

 2009年に結成されたベルラーヘ・サクソフォン・クァルテット。
 世界のいろいろな民族が異なる感覚をもつように、ここに収録される作品も様々なルーツを感じさせるものです。
 チャールストンとブルースに影響を受けたシュルホフやのリゲティの現代的な作品、古典的北欧のグリーグから南米のピアソラのタンゴまで、幅広いジャンルの作品が秀逸なアレンジで見事に蘇っています。さらに彼らの完璧なイントネーション、完全なタイミングとユーモア溢れる分析が加わった演奏は、今、ヨーロッパで話題を呼んでいます。
 SACDによる高音質というだけでなくマルチチャンネルでは、サクソフォン・アンサンブルの卓越した音色と残響が見事な一体感を作り出しています。CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD SURROUND
 


909 18376
(SACD Hybrid)
\3000→\2690
初演されたワイマール国民劇場
 フンパーディンク:歌劇『ヘンゼルとグレーテル』(全曲)
マルティン・ホフ(指揮)
ワイマール・シュターツカペレ
重島清香(Ms: ヘンゼル),
エリザベス・ヴィンマー(Sp: グレーテル)
ウーヴェ・シェンカー=プリムス(Br: ペーター),
レベッカ・テーム(Ms: ゲルトルート)
アレクサンダー・ギュンター(Bs: お菓子の魔女)
カテリーナ・マイアー(Sp: 眠りの精),
ヒュンジン・パルク(Ms: 露の精)
スコラ・カントゥールム・ワイマール,
ワイマール国民劇場オペラ合唱団
この劇場で初演された縁深い録音。主役には重島清香が抜擢!
録音:2013年5月2-5日、9月10-12日 ワイマール 国民劇場

 ケルンとミュンヘンで学び、ワーグナーの知遇を得、バイロイトで彼の助手を務めたフンパーディンク。「ヘンゼルとグレーテル」は、メルヘン・オペラの代表的な作品で、もともと妹の子供たちのために作曲し、妹自らが台本を書いています。民謡的で親しみやすい要素がふんだんに取り入られ、世界の子供たちから愛される作品となっています。
 ワイマール国民劇場に出演している実力派の歌手が揃えられていますが、2013年からこの歌劇場専属ソリストの重島清香(しげしま・さやか)がヘンゼル役に抜擢されているのにも注目。
 ワイマール国民劇場は、ゲーテやフリードリヒ・シラーらが自作のオリジナル演劇作品を上演したドイツ古典主義関係の歴史的遺構でもあり、この楽団では1893年からR・シュトラウスも指揮を務めたという歴史ある劇場です。同劇場で1893年に「ヘンゼルとグレーテル」はR..シュトラウスの指揮で初演されました。 CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD SURROUND
 


603 18402
\2300→\2090
メンデルスゾーンに師事した隠れた作曲家
 ヨハネス・フェアフルスト(1816-1891):

  弦楽四重奏曲第1番ニ短調Op.6-1
  弦楽四重奏曲第2番変イ長調Op.6-2
ユトレヒト弦楽四重奏団
[Eeva Koskinen(Vn),
Katherine Routley(Vn),
Joel Waterman(Va),
Sebastian Koloski(Vc)]

録音:2013年6月24-26日 オランダ ハーレム

 フェアフルストは1816年にオランダで生まれ、10代でチャペルのヴァイオリニストに就き、20歳の時に作曲した序曲がメンデルスゾーンにとまり、1838年より師事。作曲したホ短調交響曲はウィリアム2世より高い評価を受け、ライプツィヒのオーケストラ指揮者に任命されます。
 ロッテルダム音楽協会など、オランダの音楽界へ多大な影響を与えました。しかしリスト、ベルリオーズ、ワーグナーらによる政治的な圧力を受け、高い評価を得るには至れませんでした。この弦楽四重奏曲は彼の初期の作品で、メンデルスゾーンやシューマンの影響を受けて、ロマンティックな情熱の織り込みが感じられます。
 ハイドンからアバンギャルドまで幅広いレパートリーを誇るオランダの実力派ユトレヒト弦楽四重奏団が、知られざる作品に光を当てた魅力的なアルバムです。
 

903 18416
(SACD Hybrid)
\3000
シュタルケルお気に入りの作曲家のチェロ作品
 デイヴィッド・ベイカー(1931〜):
  ①シンガーズ・オヴ・シンガーズ〜ウィーヴァーズ・オヴ・ドリームズ
      (チェロとパーカッションのための)
  ②チェロとピアノのためのソナタ
  ③チェロとジャズ・トリオのための組曲
マヌエル・フィッシャー=ディースカウ(Vc)
Connie Shih, piano(②),
Guy Frisch, percussion(①),
Monika Herzig, jazz-piano(③),
Pavel Klimashevsky, bass(③),
Dieter Schumacher, drums(③)

録音:2013年2月26日、5月24日、6月15日 
Abtei Marienmuenster コンサートホール"

 名チェリストのヤーノシュ・シュタルケルはベイカーの作品に注目し、作曲のプロセスで助言をしていました。
 デューク・エリントンやマイルス・デイヴィス、ディジー・ガレスピーの贅沢なビックバンドの作品を題材とした音楽は、花火を見るような鮮やかさが感じられます。偉大な音楽家に対する驚異的な敬意をはらって作曲されているのです。
 F=ディースカウの息子で、シュタルケルに学んだマヌエルが、この録音のためにベイカー自身と密接に協力し合い、自由で有機的な即興と卓越したテクニックを披露した演奏を聴かせています。CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD SURROUND



<マイナー・レーベル歴史的録音・旧録音>


HAENSSLER



94 226
\1700→\1590
ヨハンナ・マルツィ、協奏曲録音
 (1)メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 Op.64
 (2)ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.77
ヨハンナ・マルツィ(ヴァイオリン)
(1)ハンス・ミュラー=クライ(指揮)
 SWR シュトゥットガルト放送交響楽団
(2)ギュンター・ヴァント(指揮)
 SWRシュトゥットガルト放送交響楽団
 SWR 放送のオリジナル貴重音源からマルツィのメンデルスゾーン、ブラームスの協奏曲登場!ブラームスは当時50 代のヴァントが指揮!

 (1)録音:1959年2月5日、リーダーハレ、シュトゥットガルト (2)録音:1964年2月6日、リーダーハレ、シュトゥットガルト/ADD、モノラル、65’55”

 ハンガリーが生んだ伝説の女流ヴァイオリニスト、ヨハンナ・マルツィ。当ディスクはSWR シュトゥットガルト放送響との録音から彼女の得意としていたメンデルスゾーンとブラームスが収録されております。両曲ともにマルツィの他録音は存在しますが、録音総数がわずかという事情もあり貴重な録音であることは言うまでもありません。
 メンデルスゾーンは1954 年6 月にはサヴァリッシュと翌1955 年12 月にはクレツキとともにフィルハーモニア管とのEMI 録音がありますが、当録音は1959 年で一音一音に魂を込めて弾くメンデルスゾーンはあまりに美しく、特に第2 楽章はまるで声楽家が歌っているかのように表現され、熟考の結果からのフィンガリングと思われます。そして、ただ自由に歌うだけでなくオーケストラと対話しながらの演奏にも驚かされます。
 ブラームスは54 年2 月にクレツキ指揮フィルハーモニア管とのEMI 録音を残していますが、当録音は1964 年で、協奏曲録音は50 年代に集中していることからも貴重な録音と言えます。しかも指揮は録音時52 歳だったギュンター・ヴァントというところも注目です。ヴァイオリン・ソロがオーケストラと対等な存在感を示した難曲のブラームスですが、マルツィの凛凛しく高貴なアプローチは聴き手を圧倒する力を持っています。モノラルながらその迫力を感じられる名演と言えましょう。
 


94 225
\1700→\1590
ゲザ・アンダ、協奏曲録音
 (1)バルトーク:ピアノ協奏曲第2番 BB 101
 (2)チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番 Op.23
 (3)ブラームス:間奏曲 ホ長調Op.117-1(アンコール)
ゲザ・アンダ(ピアノ)
(1)ハンス・ミュラー=クライ(指揮)
 SWR シュトゥットガルト放送交響楽団
(2)(3)フェルディナント・ライトナー(指揮)
 SWR シュトゥットガルト放送交響楽団
 ゲザ・アンダ SWR 放送録音集第5 集は名演復活!巨匠ライトナーとのチャイコフスキーとミュラー=クライとのバルトーク!

 (1)録音:1950年11月14日、シュトゥットガルト、モノラル (2)(3)録音:1973年3月13日、リーダーハレ、シュトゥットガルト、ステレオ/71’58”

 ゲザ・アンダのSWR 放送録音シリーズ第5 集は、チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1 番とバルトークのピアノ協奏曲第2 番です!しっかりとした技術のもと、清潔感と気品あふれるスタイルがたいへん魅力的なアンダ。チャイコフスキーはアンダ追悼盤としてかつてアナログディスク時代にオイロディスクで発売された有名演奏です。ライトナーの滋味あふれる伴奏が追悼盤に実にふさわしくひびいたものでした。
 初CD 化となります。


<メジャー・レーベル>

オーストラリアELOQUENCE



4807100
(4CD)
\3600→\3290
アンドール・フォルデス
 バルトーク:ピアノ作品集

【CD1】
 子供のために第1&2巻より,
 ミクロコスモス第4〜6巻より
【CD2】
 子供のために第3&4巻より, 2つのエレジー, ルーマニア民俗舞曲
 幻想曲第2番, スケッチ集, ハンガリー農民の歌による即興曲
【CD3】
 15のハンガリー農民歌, ピアノ・ソナタ, 民謡の旋律による3つのロンド
 ルーマニアのクリスマスの子供の歌, 組曲
【CD4】
 戸外にて, 9つのピアノ小品, 10の易しい小品
 3つのブルレスク, アレグロ・バルバロ
アンドール・フォルデス(フォルデシュ・アンドール)(P)
ハンガリー音楽のスペシャリスト、フォルデスのバルトーク
【録音】1954〜1955年, ハノーファー、ベートーヴェン・ザール[モノラル:セッション]
バルトークやコダーイなどハンガリー音楽のスペシャリストとしても高名なフォルデス。バルトークと親交があったというフォルデスは、民族的要素を含めて作曲者の意図を鋭く読みとった解釈が特徴的といえるでしょう。
 このアルバムはACCディスク大賞を受賞したモノラル時代の代表的録音で、モノラルながら良好な録音で未だに新鮮味を保っています。音楽的にも興味深い名演奏で、作品の真価を今日に伝える名盤といえましょう。
 


480 7099
\1200
アンドール・フォルデス
 コダーイ:ピアノ作品集

  ハーリ・ヤーノシュ組曲(抜粋)
  子供の舞曲(第1〜5, 7〜12番)
  マロシュセーク舞曲
  7つの小品Op.11(抜粋)
アンドール・フォルデス(フォルデシュ・アンドール)(P)
ハンガリー音楽のスペシャリスト、フォルデスのコダーイ
 【録音】1957年1月, ニューヨーク[ステレオ:セッション]
 バルトークやコダーイなどハンガリー音楽のスペシャリストとしても高名なフォルデス。非対称なユニゾンスケールや跳躍、独特な和音などを見事なテクニックを駆使して、しなやかに演奏しています。
 まさにコダーイ作品の演奏では、柔軟で叙情的なフレージングに動的要素を追加し、人間的な温かさが感じられます。フォルデスの代表的な名演といえる録音です。
 


480 7426
(2CD)
\1800→\1690
ガブリエリ四重奏団/
 チャイコフスキー:弦楽四重奏曲第1番-3番、他

 ① 弦楽四重奏曲第1番ニ長調Op.11
 ② 弦楽四重奏曲第2番ヘ長調Op.22
 ③ 弦楽四重奏曲第3番変ホ短調Op.30
 ④ 弦楽六重奏曲ニ短調 「フィレンツェの思い出」(弦楽合奏版)
ガブリエリ弦楽四重奏団(①〜③)
ネヴィル・マリナー(指揮)
アカデミー室内管弦楽団(④)
精緻なアンサンブルと究極の美音
【録音】1976年、ロンドン、キングズウェイ・ホール(①〜③), 1968年4月、ロンドン、キングズウェイ・ホール(④) [ステレオ:セッション]
アカデミー室内管弦楽団のリーダーであったケネス・シリトーが1967年に結成した、イギリスのガブリエリ弦楽四重奏団。ロシア風解釈とは異なり、精緻な合奏技術と情熱的な演奏によって、近代的で新感覚なチャイコフスキーを披露しています。マリナー指揮の「フィレンツェの思い出」は、弦楽合奏の究極の美しさが発揮された隠れた名演です。
 


480 6624
(2CD)
\1800→\1690
ボレット/ラフマニノフ:ピアノ協奏曲、他
 ① ピアノ協奏曲第2番ハ短調Op.18
   〜 シャルル・デュトワ(指揮) モントリオール交響楽団
 ② ピアノ協奏曲第3番ニ短調Op.30
   〜 イヴァン・フィッシャー(指揮) ロンドン交響楽団
 ③ ショパンの主題による変奏曲Op.22
 ④ 前奏曲Op.3-2, Op32-7, Op.32-12, Op.23-5, Op.23-10
 ⑤ メロディ ホ長調Op.3-3
 ⑥ クライスラー=ラフマニノフ編:愛の悲しみ, 愛の喜び
ホルヘ・ボレット(P)
シャルル・デュトワ指揮
モントリオール交響楽団(①)
イヴァン・フィッシャー指揮
ロンドン交響楽団(②)
ボレットの妥協なき至芸
 【録音】1987年5月(①), 1982年9月(②), 1986年1月(③), 1987年1月(④〜⑤)[デジタル:セッション]
 なんといってもラフマニノフの協奏曲は、ピアノの華麗な演奏技巧とオーケストラが奏でる情緒たっぷりのロマンティックな旋律が魅力的。
 ボレットは遅めのテンポでひとつひとつの音をじっくり鳴らし、ラフマニノフのスケールの大きさを最大限に表出していきます。まさにピアニスト、指揮者、オーケストラが一体となった妥協を許さない至芸です。
 


480 7216
(2CD)
\1800→\1690
ベーム/
 R・シュトラウス:歌劇『エレクトラ』(全曲)
インゲ・ボルク(Sp:エレクトラ),
ジーン・マデイラ(Ms: クリュテムネストラ),
マリアンネ・シュヒ(Sp: クリュソテミス),
フリッツ・ウール(T: エギスト),
ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(Br:オレスト), 他
カール・ベーム(指揮)
ドレスデン国立歌劇場管弦楽団&合唱団
ベームの、緊張感と推進力による激演、
【録音】1960年10月, ドレスデン、聖ルカ教会[ステレオ:セッション]
 作品の知的な解釈とドラマティックな表現のインゲ・ボルク。ベーム指揮によるオーケストラのそれぞれの音と密接に関連づけられた独唱は見事。ボルクの劇的な効果を迅速に歌いあげることと、ベームのすさまじい復讐劇の本質を抉り出した意欲的な指揮とともに、作品独特の「切迫した空しさ」を表現しきった名演です。



<国内盤>


日本コロムビア



COGQ-68
(SACD Hybrid)
\2940
すごいらしい・・・
 バッティストーニ指揮&東京フィルのローマ三部作

  レスピーギ:
   交響詩「ローマの祭」
   交響詩「ローマの噴水」
   交響詩「ローマの松」
アンドレア・バッティストーニ指揮
東京フィル
 なんだか大変な騒ぎになっているらしい。この演奏。いろんな人が絶賛しているのを聞く。自分も早く聴いてみます。

ライヴ録音(96kHz / 24bit):
録音:2013年5月31日、サントリーホール


 弱冠20代半ばというイタリアの若き天才指揮者、アンドレア・バッティストーニが東京フィルと初協演し、聴衆を圧倒した凄絶な公演のライヴ録音です。レスピーギの交響詩『ローマ三部作』は、シンフォニー・オーケストラの絢爛たるサウンドが最大限に発揮される、20世紀の管弦楽作品の華の一つ。
 バッティストーニは2012年の二期会公演『ナブッコ』で一躍日本でも脚光を浴び、今回のこの東京フィル定演への招聘につながりました。すでにミラノ・スカラ座をはじめとするイタリア各地の主要オペラハウスでキャリアを積んでおり、この6月よりはジェノヴァ・カルロ・フェリーチェ歌劇場の首席客演指揮者に就任。今後世界へ活動の場を急拡大していくことは間違いありません。
 ライヴ録音であることを演奏後の拍手まで意識させることのない完璧な演奏、そして優秀録音による、同曲の最高の名盤の誕生です。指揮者の年齢、日本のオケ、ライヴ録音、それらがハンディとなっているや否や、是非ご自身の耳でお確かめください。





AVEX CLASSICS



AVCL-25811
¥3000+税
オルフェウス室内管弦楽団、
 カーネギー・ホールでの熱烈ライヴ、初のベートーヴェン!

 ベートーヴェン:
  交響曲第5番ハ短調 Op.67「運命」
  交響曲第7番イ長調 Op.92
オルフェウス室内管弦楽団
ニューヨーク、カーネギー・ホール

 オルフェウス室内管弦楽団によるカーネギー・ホールでの熱烈ライヴ盤が登場!オルフェウスにとって初のベートーヴェン録音となる。

 オルフェウス室内管弦楽団は、1972年に、指揮者なしで演奏することで室内楽アンサンブルの親近感と温かみに本格的オーケストラの豊かさを加えることを目指した若手演奏家グループによって創設された。オーケストラの音楽に個々の奏者の思いを込めるために、オルフェウスのメンバーはお互いに直接コミュニケーションをとり、演奏する作品ごとにリーダーも替わる。その成果として、ステージでも録音でも、個々の奏者の熱意とアンサンブル全体の熱意が直に感じられる、溌剌とした演奏が生まれている。こうして培われた優れた芸術性とまとまりのよさによって、オルフェウス室内管弦楽団は世界的の一流オーケストラの1つに数えられており、グラミー賞も2度受賞している。

 またオルフェウス室内管弦楽団は、地元ニューヨーク州での演奏活動、ラジオ放送、世界ツアーや米国国内ツアー、さらには教育的な活動を通じて、経験豊かな熱心な音楽愛好家はもとより、もっと気軽に音楽を楽しむ人たち、次世代の聴き手、さらには次世代の音楽の作り手に貢献してきた。オルフェウス室内管弦楽団の活動の中心をなしているのはカーネギー・ホールでの定期演奏会で、斬新なプログラムと世界の一流ソリストたちとの大胆なコラボレーションがその特色になっている。オルフェウス室内管弦楽団は室内楽レパートリーの拡大にも力を注ぎ、これまでに39の新作を作曲家に委嘱し、初演してきた。そしてオルフェウス室内管弦楽団の膨大なディスコグラフィーには70点以上のアルバムが含まれ、その中には2001年のグラミー賞を受賞した『シャドウ・ダンス ストラヴィンスキー・ミニチュアズ』も入っている。オルフェウス室内管弦楽団はこれまでに4つの大陸の50カ国で300以上の都市に演奏旅行を行っている。



<映像>

 

DG(映像)



76 2883
(2DVD)
\4400→\3990
ロベルト・アラーニャ/トリノ王立歌劇場
 マスネ: 歌劇『ウェルテル』(全曲)
アラン・ギンガル(指揮)
トリノ王立歌劇場管弦楽団と合唱団
ロベルト・アラーニャ(T: ウェルテル),
ケイト・オールドリッチ(Ms: シャルロット)
マルク・バラール(Br: アルベール),
ナタリー・マンフリーノ(Sp: ソフィー)
ミシェル・トランポン(Br: 大法官),
レオナルド・ペッツォーニ(T: シュミット)
アルマンド・ガッバ(Bs: ヨハン),
アレッサンドロ・インジッロ(T: ブリュークマン)
イヴァナ・クラヴェロ(Sp: ケートヒェン), 他
演出:ダヴィド・アラーニャ,
美術:フレデリコ・アラーニャ&ダヴィド・アラーニャ
照明:アルド・ソルビアティ,
衣装:ルイ・デジレ,
映像監督:ジョージ・ブルーム
アラーニャの最高のはまり役の一つ!
【収録】2005年6月, トリノ王立歌劇場でのライヴ
ゲーテのロマン的で最も美しい叙情詩的なドラマの一つ「ウェルテル」。すでにアラーニャは、ゲオルギュー、ハンプソン、パッパーノとの共演による録音をEMIレーベルでリリースしていますが、この映像は2005年トリノで収録されたもの。ウェルテルはアラーニャの最高のはまり役の一つで、彼の美点である真直ぐな情熱と美声で、このタイトルロールを魅力的に演じていきます。
 そして、最近注目のケイト・オールドリッチの、複雑華麗に染め上げたシャルロッテ役。アラーニャの弟たち(フレデリコ・アラーニャ&ダヴィド・アラーニャ)による古典的ながらも細かいところまで行き届いた演出。ヴェローナでのオペラ収録でのフィルム監督であるジョージ・ブルームによる映像によって、すばらしく理想的な「ウェルテル」をお楽しみいただけます。
画面:カラー、16:9, 音声:ステレオ












2/5(水)紹介新譜
マイナー・レーベル新譜

ACCENT

ACC 24285
\2500→\2290
寺神戸亮コンマス、イル・ガルデッリーノ
 C.P.E.バッハ:様々楽器のための協奏曲集

  ・フルート協奏曲ニ長調Wq13(H482/1)
  ・チェロ協奏曲イ短調Wq170(H432)
  ・オーボエ協奏曲変ロ長調Wq164(H466)
イル・ガルデッリーノ
 【寺神戸亮(Vn:コンサートマスター)
  平崎真弓(Vn:コンサートマスター)
  秋葉美佳(Vn) カテリーヌ・ジラール(Vn)
  イングリット・ブルジョワ(Vn II)
  中村まどか(Vn II) ヨアンナ・フシチャ(Vn II)
  ダヌタ・ザワタ(Vn II) カート・デ・コック(Va)
  エルツゼ・アダム(Va) ロナン・ケルノア(Vc)
  イラ・ギヴォル.(Vc) フランク・コピーテルス(Cb)
  ヘルマン・シュティンダース(Cemb)】
ソロ:ヤン・デ・ウィンネ(トラヴェルソ)
エマニュエル・バルサ(Vc)
マルセル・ポンセール(Ob)
 洗練の極み!C.P.E.バッハの協奏曲集

 録音:2013 年9 & 10 月ベルギー/65’34

 2014 年に生誕300 周年を迎えるカール・フィリップ・エマヌエル・バッハ。ドイツ各地では様々のコンサートが開催されアニヴァーサリー・イヤーを盛り上げています。
 C.P.E. バッハは、フリードリヒ大王の宮廷で活躍したベルリン楽派の作曲家たちの中でも際立った独創性を発揮していました。彼の音楽は非常に洗練され、繊細な表現と大胆な和声が特徴です。
 このアルバムは、寺神戸亮がコンサートマスターを務める古楽アンサンブル、イル・ガルデッリーノによるフルート、チェロ、オーボエの協奏曲集。
 フルート協奏曲ニ長調はチェンバロ協奏曲ニ長調として知られていた作品で1999 年に新たに発見されたフルート版。これまでに知られていた5 曲のフルート協奏曲は、チェンバロ協奏曲に自身の手によって編曲されており、この作品もフルート版が先であったのではないかと考えられています。愉悦感溢れる音楽と洗練された宮廷音楽の特性を兼ね備えた曲で、柔らかで軽やかなヤン・デ・ウィンネのトラヴェルソの演奏は美しく響きます。
 そして3 曲残されている彼のチェロ協奏曲からイ短調の作品。魅力的な主題と優美な響きはC.P.E. バッハの真骨頂とも言える曲で、エマニュエル・バルサの華麗な演奏に耳を奪われます。
 またオーボエ協奏曲は2 曲作曲しており、この変ロ長調の作品は、オーボエが活躍する明るくふくよかな響きが印象的で、名手マルセル・ポンセールの妙技が冴える1 曲です。




AGOGIQUE

AGO 012
\2500→\2290
C.P.E.バッハ:
 ガンバとフォルテピアノのためのソナタ、ロンド、幻想曲集

  ・ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のためのソナタ ハ長調Wq136
  ・幻想曲 ハ長調Wq59-6
  ・ヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のためのソナタ ニ長調Wq137
  ・ロンド ニ短調 Wq61-1
  ・チェンバロとヴィオラ・ダ・ガンバのためのソナタ ト短調 Wq88
  ・ロンド 変ホ長調Wq61-4
エマニュエル・ギグー
 (ヴィオラ・ダ・ガンバ:
  Edward Lewis,ciraca
   1660-1680)
ダニエル・イゾワール
 (フォルテピアノ:
  Ryo Yoshida &
   Daniel Isoir,La Gaudaine,200-d’
    apres Stein1780)
 新鮮で闊達とした響きで愉しむC.P.E.バッハのガンバ・ソナタ集

 録音:2011 年9 月1-4 日セント・ジェネビーブ、フランス/67’35

 フランスの女流ヴィオール奏者エマニュエル・ギグーによるC.P.E. バッハのガンバ・ソナタ集。ヴィオラ・ダ・ガンバのソナタというと、あの大バッハの無伴奏チェロ・ソナタを連想しますが、C.P.E. バッハのソナタは、大バッハのような深い精神性を感じさせるものではなく、伸びやかで優美な雰囲気を漂わせる作品集。ハ長調Wq136 とニ長調Wq137 はヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のためのソナタ であるのに対し、ト短調 Wq88 はチェンバロとヴィオラ・ダ・ガンバのためのソナタとされ、チェンバロとガンバ2 つの楽器が旋律を受け持ち、トリオ・ソナタの形態となっています。闊達とした2 つの旋律楽器の陰影に富んだ掛け合いが魅力です。
 このアルバムには幻想曲とロンドがソナタの間に収録されており、ソナタよりさらに自由に楽想を展開させる躍動的な音楽。ギグーとイゾワールの息のあった演奏、そして生々しい鮮やかな録音が、C.P.E. バッハの音楽をより生き生きとリズミカルに聴かせてくれます。




CPO

777266
\2000
ヨハン・マルティン・フリードリヒ・ニスレ:管楽器を含む室内楽作品集
 1.八重奏曲 ニ長調/2.九重奏曲 変ホ長調/
 3.五重奏曲 ハ長調 Op.26
コンソルティウム・クラシクム
 生まれたのはベートーヴェンの10年後の1780年、しかし亡くなったのはベルリオーズの3年後の1873年。作曲家ニスレ(1780-1873)が93年という長い生涯を送った間に、時代は古典派からロマン派へとすっかり変貌を遂げていました。もちろん楽器も進化し、例えばホルンなどはかなりの改良が施され、楽器の持つ魅力が広く知れ渡った時期でもありました。
 このニスレですが、残念ながら現在全くと言ってよいほど名前が残っていない作曲家です。しかし、この作品集は当時の風潮を詳細に伝える見事なものであり、美しいメロディを誇示しながら、楽器の特性を活かし、時には名人芸を際立てつつも、精緻なアンサンブルが楽しめるという優れモノです。恐らく1806年から1809年頃に彼がウィーン、もしくはハンガリーに滞在していた頃の作品とされていますが、漂う雰囲気はどこかイタリア風の明るさも有しています。知られざる作曲家を知る楽しみをお届けいたします。
 
777570
\2000
カール・マルティン・ラインターラー:歌曲集
 1.7つの歌曲 Op.10/2.7つの歌曲 Op.17/3.7つの歌曲 Op.22/
 4.3つのバラード Op.24/5.5つの歌曲 Op.36/
 6.6つの歌曲 Op.48から「林檎の木」
ペーター・シェーネ(バリトン)/
ギュンター・アルベルス(ピアノ)
昨年リリースされた歌劇「ハイルブロンのケイトヒェン」は、「こんなに素晴らしい作曲家がいたなんて」と、ドイツ音楽を愛する人々に小さな衝撃を与えました。彼の作品はブラームス風でもあり、ブルックナー風でもありながら、何とも言えない香気を放つもので、一度聴いたら忘れがたい魅力を持っていたからです。そんなラインターラー(1822-1896)。彼は歌曲作曲家としても素晴らしい才能を有していました。彼が最初の歌曲を発表したのは20代の頃。Op.6として書かれた歌曲はイタリア語の詩によるものでしたが、このアルバムに収録されているのは、もう少し後の時期のもので、慎重に選ばれたテキストに実に考え抜かれた曲が付けられています。形式自体は比較的単純ですが、そのメロディの美しさには息をのむばかり。深みのあるシェーネのバリトンが曲の良さを引き出しています。
 
777741
\2600
ヨハン・ネポムク・ダーフィト:交響曲集
 1.交響曲 第1番 イ短調 Op.18(1936)/
 2.交響曲 第6番 Op.46(1954)
ウィーン放送交響楽団/
ヨハネス・ヴィルトナー(指揮)
 オーストリアの近代作曲家ダーフィト(1895-1977)。とは言え彼はどちらかというとラッヘンマンやツェヒリンらに作曲を指導した「名教師」として知られており、作曲家としてはごく僅かな合唱曲や器楽曲が聴かれるばかりです。
 元々は地元の聖歌隊員として活躍し、20代の終わりには小学校の教師を務めていましたが、同じ時期にウィーン大学でヨーゼフ・マルクスに作曲を学び、シェーンベルクとも個人的な接触を持っていたといいます。その後も小学校教師を続けながら合唱団を組織、ここでの演奏のために多くの宗教的な作品を書きました。
 このアルバムではそんな彼が書いた交響曲を2曲収録しています。シェーンベルク譲りの和声法とブルックナーを思わせる厳格な対位法、これらが縒り合さった難解なれど表現力豊かな音楽です。
 
777752
(2CD)
\5200
ゲオルク・フィリップ・テレマン:
 ジンクシュピール「ミリヴァイス」TVWV21:24 2幕
マルクス・ヴォルペルト(バス・バリトン)/
ウルリケ・ホフバウアー(ソプラノ) 他/
オルフェオ・バロック管弦楽団/
ミヒ・ガイッグ(指揮)
 テレマン(1748-1831)の最後のオペラ(歌芝居)であるミリヴァイスは1728年に初演され大好評を博したとされています。これはその頃紛糾していたムガル朝とサファヴィー朝の抗争を下敷きとして、アフガンの部族長「ミリヴァイス」の活躍を描いたもので、テレマンは当時流行し始めた東洋風の素材を用い、劇的で精力的な音楽をふんだんに書いています。しかし、テレマンの死後は忘れられてしまい、スコアも紛失してしまいました。
 しかし最近になって発見され、初演から284年後の2012年にめでたく蘇演され、人々を熱狂の嵐に巻き込んだのです。オルフェオ・バロック管弦楽団の演奏は、贅沢で色彩豊かなテレマンの世界をこの上なく再現。当時の雰囲気を余すことなく伝えています。
 


777789
(3CD)
\7800→\7290
ヘルツォーゲンベルク夫妻のピアノ作品全集
《ハインリッヒ・フォン・ヘルツォーゲンベルク(1843-1900)》
 1.5つの小品 Op.25/2.5つの小品 Op.37/3.4つの幻想小曲集 Op.4/
 4.ドン・ファンの主題による変奏曲 Op.8/5.幻想的舞曲 Op.9/
 6.ロマンス Op.6/7.6つの小さな性格的小品 Op.5/8.奇想曲 Op.107/
 9.アクロスティシャ Op.7/10.ほとんど幻想的なソナタ Wo0.13/
 11.12の小さな練習曲 Op.68/12.ピアノのための小品 Op.49/
 13.変奏曲 Op.3/
《エリザベート・フォン・ヘルツォーゲンベルク(1847-1892)》
 14.8つの小さな小品
ナターシャ・ヴェリコヴィッチ(ピアノ)
 cpoレーベルが力を注いでいる作曲家の一人に、ブラームスの友人であったヘルツォーゲンベルクがいます。これまでも室内楽や管弦楽作品、または歌曲などのアルバムで、この作曲家の知られざる扉を開いて来たのですが、今回は彼のピアノ曲全曲と、やはり優れたピアニストであった彼の愛妻エリザベートが書いたピアノ曲を併せて収録するという、愛好家には嬉しい3枚組となっています。
 ヘルツォーゲンベルクの作品はブラームスに酷似していると言われていた時期もありますが、このピアノ曲を聴いて見ると、それは明らかな間違いであり、彼独自の語法がきちんと確立されていたことを知ることができるのではないでしょうか。
 これらの曲から類い稀なるロマンティシズムを抽出したヴェリコヴィッチの演奏にも称賛を送ります。


 ブラームスがその生涯に愛した女性のうちのひとりエリザベート・フォン・ヘルツォーゲンベルクの作品が聴ける。
 
777795
\2600
レオ・ファル:喜歌劇「マダム・ポンパドゥール」3幕 アネッテ・ダッシュ(ソプラノ)/
ハインツ・ツェドニク(テノール)/
ミルコ・ラシュコフスキ(バリトン)/
エルヴィラ・ゾウコプ(メゾ・ソプラノ)/
ベアテ・リッター(ソプラノ)/
ボリス・プフェイハー(語り)/
ゲルハルト・エルンスト(語り)/
ヴォルフガンク・グラチュマイアー(テノール)/
ウィーン・フォルクスオーパー管弦楽団&合唱団/
アンドレアス・シューラー(指揮)
 ご存知、ルイ15世の愛妾としてその名を轟かせたポンパドゥール夫人。彼女は平民(銀行家)の娘として生まれ、徴税請負人デティオールと結婚するも、その才気煥発な性格と美貌で、超一流サロンに出入りし、ついにはルイ15世の目に留まり“Maitresse royale(公妾)”の地位を得るまでに至ります。
 そんな彼女をモデルにしたこのオペレッタ。主役を務めるのは、幾多のモーツァルトのオペラでの名唱で知られるアネッテ・ダッシュ。現在ドイツのトップ・ソプラノであり、存在感と美貌でも注目されている人。舞台では、かなり妖艶な姿で観客もろとも魅了したということですが、ここは音だけで想像力をかき立てていただけますように。
 

777817
\2000
パウル・ヒンデミット:歌曲集「マリアの生涯」Op.27(1948年版)
 ライナー・マリア・リルケの詩によるソプラノとピアノのための
マヤ・ボーク(ソプラノ)/
ミヒャエル・ラクナー(ピアノ)
 2013年は、ヒンデミット(1895-1963)没後50年記念として多くのCDがリリースされました。もちろん録音も多く、2014年になっても興味深い作品がいくつも出現し、愛好家心をくすぐり続けています。
 この歌曲集「マリアの生涯」はピアニスト、グレン・グールドが愛した作品としても知られていて、グールドを知る過程でこの曲に触れたと言う人も多いのではないでしょうか?この歌曲集はライナー・マリア・リルケの連作詩に付けられたもので、イエス・キリストの母であるマリアの誕生から死までを忠実に描いています。
 1923年頃に初稿版が書かれていますが、こちらの1948年改訂版は少しだけ表現が穏やかになり、歌手への負担も軽減されていると言われています。
 このボーク盤は改訂稿による演奏で、穏やかさと成熟度が感じられる美しいものです。



 

TIMPANI



1C1203
\2300→\2090
フィリップ・ゴーベール:室内楽のための作品集
 1-4.ヴァイオリンとピアノのためのソナタ イ長調(1915)/
 5-7.チェロとピアノのための3つの小品(1928)/
 8-11.ヴァイオリンとピアノのための「4つのエスキス」(1927)/
 12.チェロとピアノのための「ラメント」(1911)/
 13-15.ヴァイオリン,チェロとピアノのための「3つの水彩画」(1915)
  ※1-4.8-11…初録音
ジャン=マルク・フィリップス=ヴァリャベディアン(ヴァイオリン)/
アンリ・ドゥマルケット(チェロ)/
マリー=ジョゼフ・ジュデ(ピアノ)
録音 2012年10月.2013年10月
 現在ではもっぱら「フルートのための作品」を書いた人として認知されているゴーベール(1879-1941)ですが、TIMPANIレーベルでは管弦楽作品や声楽曲などの様々な興味深い作品をリリースしています。今回は室内楽作品集です。
 実はゴーベール、最初はヴァイオリニストとしてそのキャリアをスタートさせています。その実力は、1929年に書かれた彼のヴァイオリン協奏曲でも証明済み(1C1186に収録)。その甘いメロディはまるでコルンゴルトを思わせる濃厚な情緒に満ちたものでした。
 そんなゴーベールですが、このアルバムではヴァイオリンだけでなく、チェロ作品もお聴きいただけます。チェロを演奏しているのはこのレーベルでお馴染みのドゥマルケット。すばらしい技巧と表現力には感服せざるを得ないでしょう。なお、ソナタとエスキスは世界初録音となります。
 


1C1214
\2300→\2090
ジョセフ=ギィ・ロパルツ:ソナタ全集 第1集
 1-4.ヴァイオリンとピアノのためのソナタ 第2番 ホ長調(1918)/
 5-7.フルートとピアノのためのソナチネ(1931)/
 8-10.チェロとピアノのためのソナタ 第2番 イ長調(1919)
ニコラ・ドートリクール(ヴァイオリン)/
ジュリエット・ユレル(フルート)/
ラファエル・ピドゥ(チェロ)/
フランソワ・ケルドンキュフ(ピアノ)
録音 2012年9月.2013年8月
 ドビュッシーと同世代の作曲家でありながら、印象派には染まらずに、後期ロマン派の伝統の上で作曲を続けたことで知られるロパルツ(1864-1955)。フランクやマスネに師事しただけあり、交響曲や宗教曲での重厚な雰囲気が愛されています。
 TIMPANIレーベルでは、ロパルツの一連の作品をリリースし、その貴重な録音はどれも高い評価を受けています。
 今回のシリーズは様々な楽器による「ソナタ」を集めたもの。残念ながら世界初録音ではありませんが、レーベルが誇る名演奏家たちによる親密、かつ緊張感に満ちたアンサンブルの完璧さは、他の追従を許さないものとして、ロパルツの解釈におけるスタンダードとなり得るものです。美し過ぎるこの音楽。ぜひお聞きください。



 

TOCCATA



TOCC-219
\2600→\2390
ベレゾフスキーとクニャーゼフ!!
 イゴーリ・レイヘルソン:管弦楽作品集 第3集

  1-4.ピアノ協奏曲 ト短調(2007)/
  5-8.チェロ協奏曲 ロ短調(2010)
ボリス・ベレゾフスキー(ピアノ)…1-4/
アレクサンダー・クニャーゼフ(チェロ)…5-8/
ロシア国立交響楽団/
ホバート・アール(指揮)
録音 2013年7月25-27日 モスクワ・コンセルバトワール,大ホール
 TOCCATAレーベルの知られざる作曲家の中でも、とりわけ高い人気を誇るのがこのレニングラード生まれのレイヘルソン(1961-)。彼の作風はフレキシブルであり、曲によってはジャズを用いてみたり、ロマン派ぎりぎりの甘い音楽であったりと、聴いてみるまではその真の姿がわからないというもの。もちろんどの作品も聴きやすいもので、がちがちの前衛を求める人には向きませんが、美しいものを聴きたい人にはうってつけの音楽なのです。
 今回はピアノ協奏曲とチェロ協奏曲の組み合わせで、ソリストにはベレゾフスキーとクニャーゼフという凄い人々が参加しています。ラフマニノフやプロコフィエフの姿が目に浮かぶような音楽は、やはり永遠に愛されていくものなのかもしれません。
  
TOCC-40
\2600
アントン・ライヒャ:弦楽四重奏曲全集 第2集
 1-4.弦楽四重奏曲 ハ短調 Op.49-1(1803-4)/
 5-8.弦楽四重奏曲 変ホ長調 Op.48-3(1802-3)
クロイツェル弦楽四重奏団
<メンバー:
ピーター・シェパード・スケアヴェズ(ヴァイオリン)/
ミハイロ・トランダフィロヴスキ(ヴァイオリン)/
モルガン・ゴフ(ヴィオラ)/ネイル・ヘイド(チェロ)>
録音 2013年2月27日.3月20日 ハートフォードシャー アルドバリー,聖ジョン・バプティスト教会
 チェコに生まれ、フランスとドイツで活躍した「ベートーヴェンの友人」ライヒャ(1770-1836)。しかし、その知名度に比べ、彼自身の音楽はほとんど忘れられてしまっています。若干の金管楽器作品は耳にすることもありますが、弦楽四重奏曲は録音されたことすらありません。
 TOCCATAレーベルではそんなライヒャの四重奏の全曲録音に取り組んでいます。第1集(TOCC0022)ではハ長調とト長調の2曲を収録、その屈託のない明るさはモーツァルト、緻密な構成はベートーヴェンを感じさせるものでした。今回の第2集では劇的なハ短調と柔らかい変ホ長調の2曲を聴くことができます。なぜこのような作品が忘れられてしまうのかが不思議なほど、見事に構築された音楽をお楽しみください。
 
TOCC-221
\2600
ニコライ・チェレプニン:歌曲集
 1-6.おとぎ話 Op.33(1905)
  <朝/猫の家/すみれ/妖精のお守り/妖精のそよ風/蝶々>/
 7-10. 4つの歌曲 Op.16(1903)
  <思考と波/最後の愛/湖の中のツァールスコエ・セロー/夕暮れ>/
 11-17.日本の抒情 Op.52(1923)/
 18-21. 4つの歌曲 Op.8(1900)
  <涙/揺れ動く雲のような/静かな夜に/春の驟雨>/
 22-29.大洋の組曲:呪文のツィクルス Op.53(1917)
  <大地に/心への呪文/地霊への呪文/影を造るものへの呪文/
   愛への呪文/思い出への呪文/大地に/マゲイとリュウゼツラン>
エレナ・ミンドリーナ(ソプラノ)/
デイヴィッド・ウィッテン(ピアノ)
録音 2013年6月7-8.10-11日 ボストン タフツ大学,ディストラー・パフォーマンス・ホール
 ロシアの作曲家、ピアニスト、教授であったチェレプニン(1873-1945)。とはいえ、その名前が知られているのは専ら息子アレクサンドルであり、父ニコライの作品は最近まで、まず演奏されることも聞かれることもありませんでした。
 ロシアでリムスキー=コルサコフに学び、サンクトペテルブルク音楽院の指揮科の教授を務め、指揮者としてはディアギレフのロシア・バレエ団に参加し、パリ公演を成功させてもいます。しかしロシア革命の余波を受け、パリに亡命。そこでフランス印象派の影響を強く受けています。TOCCATAレーベルからは以前ピアノ作品集(TOCC0117)がリリースされていましたが、今回は歌曲集の登場です。初期の作品は後期ロマン派の風情に彩られていますが、Op.50以降の作品はかなりモダンな雰囲気を持つものとなっています。注目は「日本の抒情」。彼の眼に映った日本がどのように表現されているかを聴いてみてください。
 
TOCC-225
\2600
ヘイノ・エッレル:ピアノ作品集 第5集
 1.奇想曲 嬰ヘ短調(1911)/2.ロマンス 嬰ヘ長調(1914)/
 3.モルト・ヴィーヴォ 嬰ヘ短調(1910年代)/4.夜想曲 ロ長調(1915)/
 5.プレスト 嬰ヘ長調(1910年代)/6.抒情的なワルツ(1930-31/後に改編)/
 7.ワルツ ロ長調(1931)/8.小さなワルツ(1935)/9.瞑想曲(1936)/
 11-16.前奏曲 第2集(1920)/17-22.主題と変奏 ホ長調(1912)/
 23-35.エストニアのモティーフによる13の小品(1940-41)
ステン・ラスマン(ピアノ)
録音 2012年3月12-14日…1-10, 2012年7月26-27日…11-35 サフォーク ベックルス,オールド・グラナリー・スタジオ
 TOCCATAレーベルで全集録音が進行中のエストニアの作曲家ヘイノ・エッレル(1887-1970)によるピアノ作品集。今作の第5集には、彼の作品の中でもとりわけ重要な「前奏曲集」と「エストニアのモティーフによる少品集」が含まれています。
 魅力的な旋律がたっぷり含まれている「エストニア〜」はエッレルの代表的な作品で、この中のいくつかの曲は演奏会のアンコール・ピースとして使われるなど、親しみやすく、また耳にいつまでも残る魅惑的なものです。それに比べて「前奏曲」は彼の前衛的な作風が強く表出されたもので、第1集(TOCC0119に収録)の表現を一層深めた感のある、モダンな佇まいを有した曲集。無調でもなく、十二音でもなく、言うなれば、一瞬スクリャビンの神秘的な音楽を思い起こさせる音世界が広がっています。初期の作品はショパンを思わせるロマンティックな音楽です。



<マイナー・レーベル歴史的録音・旧録音>


キング・インターナショナル


NHK名演奏家幻のライヴ・シリーズ第4 弾


 NHK が収録した世界的な大ピアニストたちの来日公演シリーズ、いずれも高い評価を頂いておりますが、今回はNHK 交響楽団との共演を中心としたラインナップ。
 注目はウィルヘルム・ケンプが1965年に来日した際のモーツァルトの「ピアノ協奏曲第24番」。鮮明なステレオ録音で、しかもライヴ。最盛期ケンプの脂ののりきった至芸を堪能できます。
 また「元祖超絶技巧」シフラの初来日時の衝撃演奏、オトナの芸風で人気のボレット最後の輝きなど、演奏も素晴らしいうえ歴史的価値も高く、絶対に持っていたくなるラインナップばかり。
 来日時のインタビューも含む解説書も充実。ご期待下さい。

KKC 2085
\2400
ケンプ、65 年のモーツァルト、67年の「皇帝」
 (1)モーツァルト:ピアノ協奏曲第24番ハ短調K.491
 (2)ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番変ホ長調「皇帝」Op.73
ウィルヘルム・ケンプ(ピアノ)
(1)アレクサンダー・ルンプフ
(2)外山雄三(指)
NHK 交響楽団
 
 

 何とステレオ。ケンプ1965 年のモーツァルト、驚異的名演が日の目をみた

 (1) 1965年6月8日/東京文化会館(ライヴ) (2)1967年11月3日/東京文化会館(ライヴ)/ADD、STEREO

 ウィルヘルム・ケンプ3 度目の1965 年の来日公演で、アレクサンダー・ルンプフ指揮NHK 交響楽団とモーツァルトのピアノ協奏曲第24 番を演奏しました。それが当時のNHK ラジオ番組「立体音楽堂」用にステレオ収録された音源が残されていました。これがケンプの息遣いまで生々しく伝わってくるような鮮明さ。緊迫感と激しさに満ちた短調のモーツァルトの世界を描くケンプの音色が見事の一言に尽きる至芸。技術、音楽性ともに当時絶頂にあったケンプの神業を真に味わえます。1967 年、4 度目の来日の際に、外山雄三指揮でベートーヴェンのピアノ協奏曲全曲演奏を行ないましたが、「皇帝」の音源が残っていました。これも堂々とした名演で、全曲を一気に聴かせてしまう魔力に満ちています。



 

KKC 2086
\2400
最晩年のボレットのラフマニノフ
 (1)ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番ニ短調Op.30
 (2)ショパン:ノクターン第5番嬰ヘ長調Op.15の2
ホルヘ・ボレット(ピアノ)
デーヴィッド・アサートン指揮
NHK 交響楽団
 最晩年のボレットがNHK 交響楽団を圧倒したラフマニノフ

 録音:1988 年11 月9 日/ NHK ホール(ライヴ)/DDD、STEREO

 超絶技巧に裏付けられた大柄な演奏、コクのある音色と表現でオトナのピアノ芸術を味あわせてくれた名人ホルヘ・ボレット。彼が体調不良で演奏活動から離れる直前、最後の輝きを放つ貴重な音源がNHK に所蔵されていました。ボレットによる同曲録音には、イヴァン・フィッシャー&LSO のセッション録音、1969 年のインディアナ大学管弦楽団とのライヴが存在しますが、このN 響との演奏は音の良さとライヴならではの高潮感がどちらにも優るとも劣らぬ水準。悠然たるテンポ、味わい深い響の落着いた演奏でこの大作を制服。圧倒的存在感を示しています。



 

KKC 2087
\2400
シフラ初来日時の貴重な記録
 ショパン:
  幻想曲ヘ短調Op.49/スケルツォ第2番変ロ短調Op.31/
  華麗な大ワルツOp.18/華麗なワルツOp.34の3/
  バラード第4番Op.52/ポロネーズ第6番「英雄」Op.53
 リスト:
  スペイン狂詩曲/愛の夢第3番/ポロネーズ第2番/
  ハンガリー狂詩曲第6番/半音階的大ギャロップ
ジョルジュ・シフラ(ピアノ)
 人間業を超えた超絶技巧。シフラ初来日時の貴重な記録

 録音:1964 年4 月23 日/東京文化会館(ライヴ)/ADD、MONO

 元祖超絶技巧系ピアニスト、ジョルジュ・シフラ。その曲芸まがいの技巧誇示とアクの強い演奏で、当時賛否両論を巻き起こしましたが、今日の目からみても技術は驚異的で、得難い魅力に満ちた演奏家だったと申せましょう。彼が初来日したのは1964 年で、その際に東京文化会館で行なったリサイタルをNHK が収録していました。彼としては意外に珍しいショパン名作集と、得意のリスト作品から成りますが、いずれも驚くべきオーラに満ちた世界を創り上げています。そのなかでも「ハンガリー狂詩曲第6 番」と「半音階的大ギャロップ」は人間業とは思えぬ凄さで、これほどまでに興奮させられるピアノ芸術は稀と申せましょう。



 

KKC 2088/89
(2CD)
\2400
アニー・フィッシャーの協奏曲
 CD1
  (1)シューマン:ピアノ協奏曲イ短調Op.54
  (2)ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番ハ短調Op.37
 CD2
  (3)モーツァルト:ピアノ協奏曲第22番変ホ長調K.482
アニー・フィッシャー(ピアノ)
クリストフ・ペリック(指)(1)
ミルディアス・カリーディス(指)(2)
フェルディナント・ライトナー(指)(3)
NHK 交響楽団
 祝生誕百年、アニー・フィッシャーの協奏曲

 (1)1985年10月18日/NHKホール(ライヴ)、(2)1987年10月16日/NHKホール(ライヴ)、(3)1983年6月22日/NHKホール(ライヴ)/DDD、STEREO

 今年2014 年に生誕百年を迎えるハンガリー出身の名女流アニー・フィッシャー。彼女は1980 年以来、亡くなる前年の1994 年まで数回日本を訪れています。ここではNHK 交響楽団と共演した協奏曲4 篇を初リリース。いずれも70 歳頃の演奏ですが、エネルギーと気迫に満ちた演奏ぶりに感動させられます。クレンペラーとの名盤で知られるシューマン、フリッチャイとの名盤で知られるベートーヴェンの第3 番も違いを味わえます。かのリヒテルも尊敬したというアニー・フィッシャーの芸術を存分に味わえます。





<メジャー・レーベル>

RCA



8876543815-2
(SACD Hybrid)
\2500→\2290
ジンマン「マーラー・チクルス」完結編
 マーラー:
  1.交響曲「大地の歌」
 ブゾーニ:
  2.悲劇的子守歌作品42[母親の棺に寄せる子守歌]
[「大地の歌」の独唱]
クリスティアン・エルスナー(テノール)
スーザン・グラハム(メッゾ・ソプラノ)
チューリヒ・トーンハレ管弦楽団
指揮:デイヴィッド・ジンマン
 マーラー:交響曲「大地の歌」/デイヴィッド・ジンマン ジンマンのライフワーク「マーラー・チクルス」の完結編。
 チューリヒ・トーンハレとの約20年間の演奏活動の総決算。円熟のエルスナー、グラハムをむかえた「大地の歌」の決定盤。
 ■絶賛を受けた「マーラー:交響曲全集」のアンコールにして真の完結編ベートーヴェンの交響曲全集で世界的な名声を築いた名コンビ、ジンマン+チューリヒ・トーンハレの総決算として2006年〜2010年の5年がかりで完成させ、「驚くべき《精確さ》と《内的欲求》の合一。未聴の音世界が展開」「曲そのものを味わうのにふさわしい名盤」「ジンマンのスコアへの透徹した視線を余すところなく再現」と絶賛を博した「マーラー:交響曲全集」のアンコール・リリースでありかつ真の完結編となる「大地の歌」がようやく登場します。
 ■「大地の歌」は、1908年に作曲された6楽章から交響曲ですが、テノールとアルト(またはバリトン)を独唱者に据えているため、オーケストラ伴奏の歌曲のような趣もあります。歌詞は、李白らによる唐詩に基づき、ドイツの詩人・翻訳家のハンス・ベートゲが自由に翻訳・編集した詩集『中国の笛』から選ばれています。中国の詩というエキゾティシズムを色彩的で甘美、かつ耽美的な音楽でいろどった傑作で、特に日本では早くからポピュラリティを獲得したマーラー作品でした。ジンマンにとっては今回が初録音ですが、「あらゆる音楽の中で最も重要な作品」「自分にとってこの曲ほど重要な作品を挙げることは出来ない」「この曲がなければこの世界はどれほどみすぼらしいものになっていたことか」と言葉を尽くして作品の重要性を強調しています。
 ■カップリングのブゾーニ「悲劇的子守歌」は、自分の母の死を受けてブゾーニが1909年に書きあげた作品で、弱音器付きの弦楽合奏(6本ずつのヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス)、フルート3、オーボエ1、クラリネット3、ホルン4に鐘、ハープ、チェレスタという独自の楽器編成と複調性が特徴の10分ほどの小品。マーラーが1911年2月21日、ニューヨーク・フィルの定期演奏会で世界初演した作品ですが、奇しくもこれがマーラーにとって生涯最後の指揮となった演奏会でした。ジンマンも2013年1月のN響定期で取りあげています。
 ■テノール独唱のクリスティアン・エルスナーは、オペラと宗教曲・歌曲の両面で活躍するドイツのテノールで、明解なディクションとリリックな声で特に宗教曲・歌曲における表現に秀でており録音も多数発売されています。「大地の歌」はF=ディースカウ指揮のオルフェオ盤以来2度目の録音。メッゾ・ソプラノのスーザン・グラハムは、アメリカを代表する円熟の名歌手。バロックや現代音楽でも活躍していますが、「大地の歌」は今回が初録音です。
 ■サウンドチェックにも使える!オーディオファイル面のアピールマーラーの交響曲の演奏に必要な4管編成の100人を超す大編成のオーケストラは、オーディオファイルのSACDハイブリッドでのリリースに相応しいもの。ジンマン自身、マーラー解釈には「音の遠近感や空間性の再現が不可欠」と考えており、特にSACDマルチでの再生については、「家庭でマーラーの意図した音響を再現できる最適なメディア」と絶賛を惜しみません。ヨーロッパ屈指の音響効果を誇るチューリヒのトーンハレで、元デッカの優秀な録音技術陣と一体になってジンマンが作り上げるマーラー・チクルスの真骨頂といえるでしょう。
 [録音]2012年10月30日〜11月1日、チューリヒ、トーンハレ
 
8869755616-2
\1900
通常CDでの発売!
 マーラー:交響曲第7番ホ短調「夜の歌」
  [使用楽譜:全集版(ラーツ、フュッスル、クビーク校訂)]
チューリヒ・トーンハレ管弦楽団
指揮:デイヴィッド・ジンマン
※2009/6/19にリリースされた同タイトルのSACD(8869750650- 2)がCD化されたものです。
 マーラー:交響曲第7番「夜の歌」デイヴィッド・ジンマン/チューリヒ・トーンハレ管マーラー・チクルス中最難曲の怪曲・第7盤「夜の歌」が、これほどまでに明晰に演奏されたことがかつてあっただろうか!!??
 ベートーヴェンの交響曲全集で世界的な名声を築いた名コンビ、ジンマン+チューリヒ・トーンハレの総決算であり、マーラー生誕150年の2010年に番号付きの交響曲10曲の録音が完了したマーラー交響曲全集の第7弾として発売された名盤の通常CDでの発売です。
 この第7番は、マーラーの全交響曲の中で、最も謎めいた作品であり、その演奏解釈は最も難しいことで知られています。日本語で「夜の歌」という表題を与えられていますが、それは第2楽章と第4楽章が作曲者自身によって「夜の歌Nachtmusik」と命名されているところから来ています。テノールホルンやギター、マンドリンといった通常のオーケストラ曲では使われない楽器が登場したり、明暗のコントラストが激しく、一聴すると脈絡なくきこえる点など、複雑な容貌を備えているがゆえに、指揮者の個性が発揮される作品でもあります。
 オランダ時代からコンセルトヘボウの資料室でマーラーの自筆譜を研究し、ロチェスター、ボルティモア時代に地区する演奏を敢行し、マーラー演奏に関しては一家言を持つジンマン。「マーラーの交響曲はそれぞれが大河小説の一つの章のようなもの」と語り、チューリヒ・トーンハレとの3度目のチクルスは番号順に演奏し、それと並行して録音が行なわれました。バーンスタイン流の感情に流された解釈とはきっぱり縁を切り、スコアに書かれていることを厳格・精密に再現することによってこそ、明確で説得力あるマーラー像が生まれるというジンマンの信念は、チューリヒ・トーンハレとの一連の録音によってはっきりと証明されています。
 ヨーロッパ屈指の音響効果を誇るチューリヒのトーンハレを録音会場に、デッカ時代からジンマンとトーンハレの録音を手掛ける元デッカのクリス・ヘイゼルとサイモン・イードンのコンビによって作り上げられるサウンドは、マーラーの複雑なオーケストレーションの醍醐味を余すところなく捉えた優秀録音であることも大きなポイントです。
 [録音]2008年9月22日〜25日、チューリヒ、トーンハレ
  


8884303907-2
(6CD)
\3800→\3490
ジョン・オグドン/コンプリート・RCA・アルバム・コレクション
【CD1】
 ニールセン:
  『シャコンヌ Op.32』『組曲「「堕天使」Op.45』
  『交響的組曲Op.8』『3つの小品Op.59』
   [録音:1967年9月, ロンドン、デッカ・スタジオ]
【CD2】
 ラフマニノフ:
  『ピアノ・ソナタ第1番ニ短調Op.28』
  『ピアノ・ソナタ第2番変ロ短調Op.36』
   [録音:1968年5月, ロンドン、ビショップスゲート・インスティテュート]
【CD3】
 ベートーヴェン:
  『ピアノ・ソナタ第29番変ロ長調Op.106「ハンマークヴィーア」』
   [録音:1967年9月, ロンドン、デッカ・スタジオ]
【CD4】
 ピーター・メニン(1923-1983):『ピアノ協奏曲』,
 リチャード・ヤルドゥミアン(1917-1985):『パッサカリア、叙唱とフーガ』〜
  イーゴリ・ブケトフ(指揮)ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団,
   [録音:1968年2月, 1967年7月, ロンドン、ウォルサムストウ]
【CD5】
 アルカン:『ピアノ独奏による協奏曲』[録音:1969年9月, イギリス]
【CD6】
 リスト:
  『ハンガリー狂詩曲第2番嬰ハ短調 S.244』
  『マゼッパ S.139(超絶技巧練習曲集〜第4曲)』
  『鬼火 S.139(超絶愚考練習曲集-第5曲)』
  『ラ・カンパネラ(鐘)S.141(パガニーニによる大練習曲〜第3曲)』
  『泉のほとりで S.160(巡礼の年 第1年「スイス」〜第4曲)』
  『もの思いに沈む人S.161(巡礼の年 第2年「イタリア」〜第2曲)』
  『タランテラ S.162(巡礼の年 第2年補遺「ヴェネツィアとナポリ」〜第3曲)』
  『半音階的大ギャロップS.219』『メフィスト・ワルツ S.110』
   [録音:1972年6月11〜12日 東京、青山タワー・ホール]
ジョン・オグドン(P)
 イギリスのピアノの巨人、ジョン・オグドン没後25周年記念リリースとして、未亡人公認のボックスセットが登場。
 1937年、イングランドに生まれたジョン・オグドン。王立マンチェスター音楽大学を経て、1962年のチャイコフスキー国際コンクールでアシュケナージと優勝を分かち合ったことで一躍注目を浴びるも、ショパンやベートーヴェンよりも知られざる曲、とりわけアルカンやソラブジなどの難曲をものにする超絶技巧ピアニストとして独自の路線を歩み始めました。
 そんなオグドンですが、1973年に神経衰弱に見舞われ、10年間演奏活動を停止。復帰後はソラブジの「オプス・クラヴィチェンバリスティクム」の伝説的録音を発表し、1989年、ロンドンのクイーン・エリザベス・ホールで行なわれたリサイタルの1週間後に52歳の若さで急逝してしまったのです。
 当6枚組のボックスは、1967年から69年にかけてオグドンがRCAに残したLP5枚分に、1972年の来日時に東京で録音したリスト・アルバム1枚を加え、RCAへの全録音をオリジナルLPカップリングで集大成したもの。中でもベートーヴェンのハンマークラヴィーア・ソナタ、ラフマニノフのソナタ第1番・第2番、そしてアルカンの「ピアノ独奏のための協奏曲」は、オグドンのスケールの大きなヴィルトゥオーゾぶりを刻印した名演で、CD復刻が待ち望まれていました。
 オグドンの演奏は決して万人受けするものではないかもしれませんが、骨太でがっしりしたフォームの中に、時折みられる「ガラスの煌めき」を思わせるタッチ。これらから生まれるギャップは、決して現代のピアニストには生み出せない魅力。
 LP4枚分【CD2〜5】の音源はCD初出で、リストの名曲を集めたCD6は、オグドンが演奏活動を停止する前年に東京の今はなき青山ホールで収録され、これまで日本国内でのみCD化されていた貴重な演奏です。2012年に発売されたCD17枚組のEMI録音ボックス(レパートリーはほとんど重なりません)と合わせて、このイギリスの巨人ピアニストの偉大な足跡を偲ぶにふさわしいボックスセットの登場です。
 ■オリジナル・アンログ・マスターからの24ビット・リマスター音源使用。
 ■仕様:各ディスクはオリジナルLPのデザインによる紙ジャケットに封入、CDレーベルはLP時代のデザインを採用。40ページのオールカラー別冊解説書付き。紙製のクラムシェル・ボックスに収納。




SONY



8884303617-2
\2500→\2290
ケント・ナガノ&モントリオール響「ベートーヴェン:交響曲全集」第5作
 ベートーヴェン:
  『交響曲第1番ハ長調Op.21』
  『交響曲第7番イ長調Op.92』
ケント・ナガノ(指揮)
モントリオール交響楽団
 ケント・ナガノと彼が音楽監督を務めるカナダのモントリオール交響楽団による「ベートーヴェン:交響曲全集」プロジェクトの5作目。
 30歳にしてようやく完成された、ベートーヴェン最初の交響曲「第1番」。ワーグナーに「舞踏の神化」と形容された生命力溢れる「第7番」を収録。
 これまで同様、固いバチによるティンパニや、対向配置でヴィブラートを控えめの弦楽パートなど、ピリオド楽器による演奏スタイルを十分に研究・咀嚼したうえで、それを現代のシンフォニー・オーケストラで再現していきます。
 筋肉質で剛毅な響きによる緊張感の高い演奏や、緩章楽章での弦の美しさは絶品であり、それぞれの各パートの立体感の表出など、ケント・ナガノならではのベートーヴェン像を描き出しています。【演奏】【録音】モントリオール、メゾン・サンフォニーク・ド・モントリオール
 【演奏時間】[第1番]8:41/ 7:07/ 3:25/ 5:44. [第7番]13:24/ 8:09/ 8:59/ 8:59
 

8884303160-2
(3CD)
\2500
ドミンゴのメト・デビュー45周年記念リリースプラシド・ドミンゴ/アット・ザ・メト
 【CD1】
 ヴェルディ:
  『シモン・ボッカネグラ』〜「聞いていたな? 卑劣な計画だ」,
  『リゴレット』〜「女心の歌」,『オテロ』〜「私を恐れるな」,
  『ドン・カルロ』〜「フォンテーヌブロー」,
  『ルイザ・ミラー』〜「この手紙はいったい」,
  『椿姫』〜「あの人のそばを離れて歓び」「プロヴァンスの海と」,
  『仮面舞踏会』〜「告げてくれ あるがままに」「永遠に君を失えば」
  ,『リゴレット』〜「あれかこれか」,『スティッフェリオ』〜「至るところで」,
  『アイーダ』〜「清きアイーダ」,
  『運命の力』〜「不幸な者にとって生きていることは地獄だ」,
  『シモン・ボッカネグラ』〜「平民たちよ!貴族たちよ」,
  『トロヴァトーレ』〜「ああ、あなたこそ私の恋人」/
 【CD2】
  プッチーニ:『トゥーランドット』〜「誰も寝てはならぬ」,
  ジョルダーノ:『アンドレア・シェニエ』〜「君、気の毒だが」,
  レオンカヴァッロ:『道化師』〜「衣装をつけろ」,
  プッチーニ:『西部の娘』〜「俺が自由の身になって遠くへ行き」,
  ポンキエッリ:『ジョコンダ』〜「空と海」,
  プッチーニ:『ボエーム』〜「冷たい手」,
  マスカーニ:『カヴァレリア・ルスティカーナ』〜「母さん、このワインは強いね」,
  チレア:『アドリアーナ・ルクヴルール』〜「心は疲れて」,
  プッチーニ:『マノン・レスコー』〜「美しいお嬢さん お許し頂けましたら」,
  ベッリーニ:『ノルマ』〜「声が聞こえなくなった」,
  W=フェラーリ:『スライ』〜「轡をはめた恋する熊が」,
  ザンドナーイ:『フランチェスカ・ダ・リミニ』〜「スミレの花輪で飾られて」,
  プッチーニ:『外套』〜「お前の言う通りだ」,
  ジョルダーノ:『フェードラ』〜「La fante mi svela l'immondo rotrovo」,
  プッチーニ:『トスカ』〜「秘められた調和よ」「星は光ぬ」/
 【CD3】
  オッフェンバック:『ホフマン物語』〜「クラインザックの物語」,
  グノー:『ファウスト』〜「私を貫いているのはなんという未知の不安なのだろう」,
  グルック:『タウリスのイフィゲニア』〜「なんとこわがらせる沈黙だろう」,
  サン=サーンス:『サムソンとデリラ』〜「わたしの不幸を見て下さい」,
  ビゼー:『カルメン』〜「花の歌」,
  ベルリオーズ:『トロイの人々』〜「Inutiles regrets」,
  チャイコフスキー:『スペードの女王』〜「Prosti, prelestnoe sozdanye」,
  タン・ドゥン:『始皇帝』〜「That Shadow That Haunts Me Wherever I Go」,
  ワーグナー:『パルジファル』〜「アンフォルタス・・・あの傷!」,
  ワーグナー:『ワルキューレ』〜「父が約束したひとふりの剣」,
  ワーグナー:『ローエングリン』〜「あなた方が近づくことのできない遠い国」
プラシド・ドミンゴ(T)/
メトロポリタン歌劇場管弦楽団と合唱団/
ジェイムズ・レヴァイン,
ウラディーミル・ユロフスキ,
シャルル・デュトワ,
ルイ・ラングレエ,
マルティン・リッヒ,
ジュゼッペ・シノーポリ,
ジョージ・ショック,
ロベルト・アバド,
マルコ・アルミリアート,
ネルロ・サンティ,
ジュゼッペ・パターネ,
レナード・スラットキン,
クルト・アドラー,
カルロ・フェリーチェ・チッラーリオ,
ファウスト・クレーヴァ,
ヤニック・ネゼ=セガン(指揮)
 世界のオペラ・シーンをリードし、今も絶大な人気を誇るプラシド・ドミンゴ。70歳を超えた今も、歌手として、指揮者としてパフォーマンスをこなしています。ドミンゴがメトにデビューしたのは1969年、急病のフランコ・コレルリの代役として急遽出演した「アドリアーナ・ルクヴルール」のマウリッツィオでした。
 それ以来、45年間メトの舞台に立ち続け、昨シーズンの「トラヴィアータ」でのジェルモン、そして今シーズの「魔法の島」のネプチューン役にいたるまで、自分のレパートリーである全143役のうち、48もの役柄で出演しています。このアルバムは、ドミンゴがメトにデビューしたばかりの1969年から2013年までのメトでのライヴ録音で綴る名アリアの数々のいいとこ取り。「CD1」のお得意のヴェルディ、「CD2」のプッチーニを含むイタリア・オペラ、「CD3」のフランスやロシアからワーグナーまで、ドミンゴのライヴでの熱く深みある歌声の魅力満載のアルバムです。メトロポリタン歌劇場の保有するオリジナル・ソースから復刻されたオーソライズ盤です。
 ,【録音】1969〜2013年、メトロポリタン歌劇場でのライヴ
  


8888376240-2
\2500→\2290
デイヴィッド・グレイルザマー/スカルラッティとジョン・ケージ
 ① D・スカルラッティ:『ソナタ ニ短調 K.213』
 ② ジョン・ケージ:『ソナタ XVI & XV』
 ③ D・スカルラッティ:『ソナタ ニ短調 K.141』
 ④ ジョン・ケージ:『ソナタXIII』
 ⑤ D・スカルラッティ:『ソナタ ホ長調 K.531』
 ⑥ ジョン・ケージ:『ソナタ XI』
 ⑦ D・スカルラッティ:『ソナタ ロ短調 K.27』
 ⑧ ジョン・ケージ:『ソナタ I』
 ⑨ D・スカルラッティ:『ソナタ ロ短調 K.87』
 ⑩ ジョン・ケージ:『ソナタ XII』
 ⑪ D・スカルラッティ:『ソナタ イ短調 K.175』
 ⑫ ジョン・ケージ:『ソナタ XVI』
 ⑬ D・スカルラッティ:『ソナタ ホ長調 K.381』
 ⑭ ジョン・ケージ:『ソナタ V』
 ⑮ D・スカルラッティ:『ソナタ ニ長調 K.492』
デイヴィッド・グレイルザンマー(P)
 奏でる音全てをプロデュースするピアニストともいえる、デイヴィッド・グレイルザマーのソニークラシカルからの3枚目のアルバムは、スカルラッティとジョン・ケージ。
 前作(「バロックとの対話」88697929692)もラモーやクープランなどのバロック音楽と、モートン・フェルドマンを始めとした現代音楽を組み合わせることで、時代を超えた音楽の持つ意味を問いかけたもので、今回はその方向性を更に追求。
 D.スカルラッティとジョン・ケージの2人だけに焦点を当て、これらの曲を交互に演奏することで、徹底的に面白さを引き出すという趣向である。バッハとケージという組み合わせはしばしば見かけるが、スカルラッティとは・・・。その効果はぜひご自身の耳で確かめていただきたい。実に興味深いアルバムです。
  [録音]2013年7月, ベルリン、イエス=キリスト教会(デジタル:セッション) 
 


8888378821-2
\2500→\2290
ガラテア弦楽四重奏団/
 ベル・エポック〜フランス近代弦楽四重奏曲集

  ミヨー:『弦楽四重奏曲第1番Op.5(1912)』,
  ドビュッシー:『弦楽四重奏曲Op.10(1893)』,
  ピエール・メニュー(1896-1919) :『弦楽四重奏のためのソナチネ(1912)』*
   *メニューのソナチネは世界初録音
ガラテア弦楽四重奏団
[坪井悠佳(Vn),
サラ・キルヒェンマン(Vn)],
フーゴ・ボルシュヴァイラー(Va),
ユリア・キルヒェンマン(Vc)]
 エルネスト・ブロッホの作品集に続く、ガラテア弦楽四重奏団のソニークラシカル2枚目のアルバム。
 「ベル・エポック」と題し、セザンヌ追悼のために作曲したミヨーの四重奏、ドビュッシーの現存する作品では唯一の作品番号付きの四重奏。日本ではほとんど知られていない、わずか23才で亡くなった天才的作曲家ピエール・メニューの四重奏(世界初録音)を収録しています。
 とくにミヨーのそれと同年に作曲されたメニューの作品は、戦争の混乱などによる不安が表現されているといわれ、熱い心の振動、人間としての優しさが、リズミカルで豊かな調和によって表現されています。
 ここに収録された3曲とも彼らの素晴らしい技術的熟練によって、独創性が際立った演奏といえるでしょう。
 ガラテア弦楽四重奏団は、チューリヒの若手メンバーによって2005年に結成。カルミナ弦楽四重奏団、アルテミス.カルテットなどに師事。すでにジュネーブ国際音楽コンクール、大阪国際室内楽コンクール、スイス・ミグロ室内楽コンクールなど多くの賞を獲得し高い評価を受けているだけでなく、ハイドンからピンク・フロイドの幅広いレパートリー、現代音楽の初演や、元ディープ.パープルのジョン.ロードなどとも共演し話題となっています。
 第1ヴァイオリンの坪井悠佳は、14才でイギリスのユフディ・メニューイン・スクールに留学。スペインのサラサーテ国際ヴァイオリンコンクール第2位、チューリヒ、キヴァニス・コンクール・ヴァイオリン部門第1位、パドヴァ国際音楽コンクールソロ部門、室内楽部門共に優勝しており、現在チューリヒ国立高等音楽院で世界的名教師ザハール・ブロンに師事しアシスタントを務めています。
 前作同様、日本語解説付き。
 【録音】2013年 (デジタル:セッション)
 

8884303383-2
\2500→\2290
ジュリアード弦楽四重奏団/エリオット・カーター:弦楽四重奏曲全集
 エリオット・カーター:
  『弦楽四重奏曲第1番(1951)』
  『弦楽四重奏曲第2番(1959)』
  『弦楽四重奏曲第3番(1971)』
  『弦楽四重奏曲第4番(1986)』
  『弦楽四重奏曲第5番(1995)』
ジュリアード弦楽四重奏団
[第1〜4番:
ロバート・マン(Vn),
ジョエル・スミルノフ(Vn),
サミュエル・ローズ(Va),
ジョエル・クロスニック(Vc)/
第5番:
ジョセフ・リン(Vc),
ロナルド・コープス(Vn),
サミュエル・ローズ(Va),
ジョエル・クロスニック(Vc)]
 エリオット・カーター(1908-2012)の弦楽四重奏曲は、複雑なポリメトリックによるベルクの「抒情組曲」を思わせる「第1番」。それぞれの楽器が役者のように表現していく「第2番」など、どれもが違った作風をもつ個性的な作品です。ジュリアード弦楽四重奏団は、初演を手がけるなどカーターと関わりが非常に深く、すでに1990〜1991年に「第1〜4番」の全集として録音していましたが(当時はまだ4番までしか作曲されていなかったため)、2013年に現在のメンバーによって「第5番(1995年作曲)」をこのアルバムのために録音し、全集としたものです。緊張感に満ちた独特のジュリアード・サウンドによって、カーターの独創的かつ実に目の詰まった細密なスコアを、強い説得力で聴かせてくれます。ジュリアード弦楽四重奏団は、1946年にジュリアード音楽院の校長であった作曲家ウィリアム・シューマンの提唱により創設。同音楽院の教授で構成され、1947年ベルクの抒情組曲で衝撃的にデビュー。さらにバルトークの弦楽四重奏曲全曲録音によって、その地位は不動のものとなりました。バッハ、ハイドンから、近・現代のウェーベルン、シェーンベルクまで膨大なレパートリーを誇っています。
 【録音】1990〜1991年, アメリカ芸術 文学アカデミー(第1〜4番), 2013年4月, ニューヨーク州立大学パーチェス校(第5番) [デジタル:セッション]


<国内盤>


CYPRES



MCYP1668
(国内盤・訳詞付)
\2940
パトリック・コーエン=アケニヌ
 アルカンジェロ・コレッリ(1653〜1713):

  ①ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ニ長調op.5-1
  ②トリオ・ソナタ ニ短調 作品1-11
  ③トリオ・ソナタ ト長調 作品1-9
  ④ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ヘ長調op.5-10
  ⑤トリオ・ソナタ ト短調 作品2-6
  ⑥チャコーナ ト長調 作品2-12
  ⑦ラ・フォリア ニ短調 作品5-12
 フランソワ・クープラン(1668〜1733):
  ⑧パルナスス山、またはコレッリ讃
パトリック・コーエン=アケニヌ(バロック・ヴァイオリン)
Ens.レ・フォリー・フランセーズ(古楽器使用)
バンジャマン・シェニエ(バロック・ヴァイオリン2)
フランソワ・ポリ(バロック・チェロ)
ベアトリス・マルタン(オルガン、チェンバロ)
アンドレ・エンリック(テオルボ、アーチリュート、バロック・ギター)
 記念年を過ぎ...たからこそ、復権への流れはますます充実をみせる、コレッリ探求の道——イタリア・バロック最大のヴァイオリン芸術家は、同時にフランス音楽史においても大切な存在。
 フランス古楽界の躍進とともに歩むコーエン=アケニヌ快心の1枚、クープラン作品も絶妙!!

 昨2013 年に歿後300 周年を迎えたことの余波か、コレッリに関する見逃せない新譜がCypres から届きました!
 ローマの作曲家コレッリは、イタリアだけでなくフランスでもきわめて重要な存在—-従来イタリア音楽に強い抵抗感を示していたのが17 世紀フランスの宮廷人たちだったのですが、コレッリのヴァイオリン音楽(とくに一連のソナタ)がフランスに届くや、その魅力の虜となってしまった人が続々現れ、イタリア音楽の受容に大きな拍車をかけたのです。
 とくに、誰よりもフランス的なクラヴサン(=チェンバロ)独奏曲を書いたフランソワ・クープランが、コレッリのソナタに強く惹かれるあまり、自分でもイタリア風ソナタを書きたいという欲求に抗えなくなり、いつのまにかフランスにおけるイタリア風合奏曲のパイオニアにもなってしまった...というのは有名な話。後年は『コレッリ讃』という寓意的合奏曲をトリオ編成のために書き、この偉大なローマの巨匠が諸芸神やアポロ(太陽神にして芸術の神)の住まうパルナスス山へと向かうさまを、あざやかな音楽で描写してみせたのでした。
 本盤は、そうした意味でフランスの古楽器奏者たちにとってもかけがえのない存在であるコレッリに光をあてるべく、彼自身が形式そのものの完成をみちびいたトリオ・ソナタ形式や独奏ソナタ形式による作品のかたわら、クープランの『コレッリ讃』を末尾に配するという、まさにフランスの古楽集団ならではのプログラム構成をじっくり味あわせてくれる内容——その仕掛け人は、古楽先進国フランス屈指の研究機関、ヴェルサイユ・バロック音楽センターの弦楽器部門でも活躍をみせてきた名匠パトリック・コーエン=アケニヌ!
 W.クリスティのレザール・フロリサンをはじめ、フランス古楽界の躍進とともに歩んできたさまざまな一流古楽バンドでコンサートマスターをしてきたこの俊才が、深い信頼でむすびついたレ・フォリー・フランセーズの面々(Alpha にもモーツァルトとルクレールの名盤があります。Alpha092および083)と織り上げる精妙なコレッリ解釈は、1枚でこの作曲家の全容をあざやかに解き明かすプログラム構成、充実した解説(全訳付)とあいまって、いま古楽を愛する人たちに「必聴!」と推せる内容になっています。




ソニー・ミュージックダイレクト



MECO-1018
(SACD Hybrid)
\3000
平澤真希/オマージュ・ア・ショパン
 ショパン:
  ① ノクターン第20番嬰ハ短調遺作
  ② ノクターン第2番変ホ長調作品9-2
  ③ バラード第1番ト短調作品23
  ④ ノクターン第8番変ニ長調作品27-2
  ⑤ バラード第2番ヘ長調作品38
  ⑥ バラード第3番変イ長調作品47
  ⑦ バラード第4番ヘ短調作品52
 平澤真希:
  ⑧ 天への回帰〜龍
平澤真希(P)
魂のピアニスト、平澤真希が奏でる静かで熱いショパンの慟哭

鈍感粗野と化した現代人の命を打ちのめし、洗い、癒してくれる浄化の力!
(滝田栄)


 ショパン音楽院(現ショパン音楽大学)大学院最優秀首席卒業後、16年間ポーランドに在住し研鑽を積んだピアニスト、平澤真希が満を持して世に問うショパン・バラード全4曲、ノクターン、そして自作曲には、平澤真希の非凡な才能の全てが刻まれています。
 ポーランド人以上にポーランド的と表される独特のカンタービレと、陰影に満ちた多彩な音色は、平澤真希ならではの真骨頂です。長い年月に渡り古今東西の演奏家たちによって幾度と無く弾かれてきたショパンの名曲が、今、新しい息吹を吹き込まれここに再生しました。新しいショパン像の再発見です。

録音:2013年4月27日?29日 クララザール眞鍋記念館(セッションレコーディング)

■平澤真希(ひらさわまき)プロフィール
平澤真希(ピアニスト)
3歳からピアノを始め各ピアノ・コンクールに入賞。長野県伊那北高校を卒業後、東京音楽大学に入学。在学中にカロル・シマノフスキの音楽に強い影響を受ける。
1993年、霧島国際音楽祭グランプリ受賞。この折、音楽祭審査委員として来日していたポーランドの名ピアニスト、レギナ・スメンジャンカ(ショパン音楽院学長など歴任)に才能を認められ、ショパン音楽院(現ショパン音楽大学)に奨学金特待生として留学。シマノフスキの作品を中心に、ピアノソロ、ヴァイオリンデュオ、コンチェルト等、幅広いレパートリーを習得し、在学中からポーランド各地で演奏活動を行なう。数多くの国際音楽祭に出演。ショパン音楽院大学院最優秀首席卒業。
 日本、ポーランド、フランス、オランダ、ウクライナ、クウェート、フィリピン等世界各地で演奏活動を行い、魅力的かつ比類ない音楽的個性と独創性を持ったピアニストと評されている。テレビ、ラジオ(ポーランド第1テレビ、NHK-FMなど)に出演。16年間ポーランドに在住し、巨匠音楽家たちのパートナーとして室内楽奏者でも2010年まで毎年世界各地でリサイタルを開いてきた。
 またポーランドでも病気の子供達のために活動する団体に加わり笑いと音楽を提供し社会福祉にも力を注いでいる。演奏は全身を使ったダイナミックな奏法で、躍動のピアニスト、と呼ばれ注目されてきている。
 2010年元日、インターネット・TV、「FM南青山お正月特別番組・平澤真希珠玉のピアノ・コンサート」に出演。世界各地からの視聴を得て、1週間のアーカイブ放送予定が1ヶ月間のロングラン放送となるなど高い人気度を示した。
 この年から日本での活動を増やし、上野・東京文化会館、高崎シティーギャラリーホールなどコンサートツアーを行い「レクチャーコンサート”祖国への愛”シリーズ「ポーランド・ショパン後の音楽」と題し、ポーランドの文化勲章受賞ヴァイオリニスト、コンスタンティ・クルカとともに公演、聴衆に大きな感動を与えるなど各地でのコンサートを行うとともに、民放各局で精力的にテレビコンサートを行っている。これまでに、CD「ショパン没後のポ−ランド音楽」、「パッション・ザ・ピアノ」、「ショパン室内楽曲全集」(コンスタンティ・クルカ、アンジェイ・ブルーベルとの共演)、2014年2月ソニー・ミュージックダイレクトより4枚目の当CD「オマージュ・ア・ショパン」をリリース。
(2014年1月現在)



平澤真希は私の指導のもと、最優秀最高点でショパン音楽院大学院を卒業しました。ピアニストとしての彼女は知的に統制された感情表現方法により、感動的で情熱的な演奏で作品を描いていきます。彼女は、音楽関係者、主催者、観客を魅了し、たくさんの素晴らしい感動を誘うことを確信しています。
レギナ・スメンジャンカ
(元ショパン音楽院学長、ショパン国際ピアノコンクール審査員)

平澤真希は才能あるひときわ目立った日本人ピアニストです。彼女の作品解釈は新鮮で、独創的でいつも音楽的に魅力的な味わいをもっています。彼女の音楽語法は生気に満ち溢れ、まさに燃えるような偉大な情熱をも与え、結果として観客の拍手喝采を得るのです。
タチアナ・シェバノワ
(ジュネーヴ国際音楽コンクール第1位、ショパン国際ピアノコンクール第2位)


■オマージュ・ア・ショパンに寄せて 平澤真希
 ショパンが生まれた国ポーランド。
 ポロネーズで知らせる時報。タクシーで流れるショパン。
 ピアノの詩人ショパン。
 音に宿る霊感、感性、情熱、ノスタルジー、そっと告白される神秘、魂から湧き上がるメロディー、ハーモニー、その独創性。
 ショパンの音から音へ広がるイマジネーションの世界は無限に広がり果てしない。

 私は16年間、ポーランドに滞在しました。
 ショパンを探求すればするほど本質は遠く離れていく…。
 バラード全曲を思うように弾けるそんな日がくるのだろうか?
 約10年前にかかげた夢がバラード全曲の録音でした。

 ショパンの音での心の旅はあまりにも壮大です。
 私だけではまだまだたどりつけない旅なのです。
 ショパンは1810年にポーランドで生まれ1849年にその生涯を閉じます。
 このCDでは、ショパンがポーランドを離れた時に書かれたノクターン遺作から、愛人サンドとの逃避行、そしてサンドの生家で暮らした絶頂期に書かれたバラード4番までを、作曲された年代順に収録させていただきました。
 どうぞ皆様の無限なるイマジネーションの力をもって心を昂揚させ、永遠に広がる素晴らしい音の旅が一緒にできますように力をお貸しください。

 長い間ヨーロッパに住み、日本へ帰ってきて感動したこと、それは日本人のもつ高い精神性です。
 水の惑星、地球…。
 太古の昔から伝わる神秘のお話からインスピレーションを受けて、「天への回帰〜龍」と題したオリジナル曲をボーナストラックとしてこのアルバムに入れさせていただきました。
 このCDをお聴きくださる全ての方々に心からお礼申し上げたいと思います。




<映像>


ALPHA(映像)



Alpha703
(国内盤DVD・日本語字幕付)
\4800+税
電気なし・ろうそくだけ!!
 ジョン・ブロウ(1649〜1708):
  1.『ヴィーナスとアドニス』〜序幕と全3幕
  2. 聖セシリアのためのオード「歌を始めよ」
  3. フランス第3放送によるメイキング
ベルトラン・キュイエ(cmb)指揮
レ・ミュジシャン・デュ・パラディ(古楽器使用)
セリーヌ・シェーン(S/ヴィーナス)
マルク・モイヨン(Br/アドニス)
グレゴワール・オーギュスタン(Boy-S/クピドン)
カーン歌劇場少年合唱団
 ついに来ました!完全日本語字幕付、ろうそく照明がバロック・オペラの表現と不可分であったことをありありと立証する、リュリ『カドミュスとエルミオーヌ』に続くAlpha レーベルのDVDは、息をのむ美しさ。
 パーセルの師匠ブロウの劇世界を、艶やかすぎる女主人公、精妙な古楽バンドとともに、奇跡の夜を!

 これはバロック音楽を愛する人たち、いやオペラや映画、舞台芸術を愛するあらゆる人たちに強くおすすめできる、痛烈なDVD でございます!
 制作はフランス屈指の古楽レーベル、Alpha——そう、古楽集団ル・ポエム・アルモニークが、楽器や奏法、唱法のみならず、舞台上の照明までバロック期同様に電気なし・ろうそくだけしか使わないという斬新な演出で上演し、ヨーロッパ中を虜にし大がかりなツアーを続けてきた『町人貴族』のDVD(Alpha700・字幕解説付にて発売中)を制作した、あのAlpha がさらなるDVD を送り出してきたのです!
 今度は英国バロック屈指の名作、あのパーセルの『ダイドーとイニーアス』のモデルになったとも言われるブロウの『ヴィーナスとアドニス』!ロンドン・バロックの古い録音(hmf)でご存知という方もおられましょうが、映像がつくことによって、この広く知られた美男子と女神の恋物語はなんと美しく、なんと切なく私たちの心を虜にするのでしょう...

 フランス北部ノルマンディのカーン歌劇場スタッフを中心に、演奏はAlpha でも大活躍の超絶技巧チェンバロ奏者ベルトラン・キュイエ率いるレ・ミュジシャン・デュ・パラディ——仏古楽界の大御所歌手アラン・ビュエが監督をつとめるフランスの古楽器バンド+声楽隊のカンパニーですが、コンサートマスターは異才ヘレヴェッヘやJ.E.ガーディナーの古楽器オーケストラでもコンサートマスターを務めるソフィー・ジェント、通奏低音にはル・ポエム・アルモニークやレ・タラン・リリークなどでも大活躍のE.バルサやY.サンティヴらが名を連ねるなど、実質上いまのフランス古楽界の最前線をゆく実力派が集う名楽団でもあります。
 なぜ英国バロック音楽をフランスの団体が?と思われる方のために少し説明すると、イギリスはピューリタン革命→共和政の頃にいちど旧来の王家が断絶、このときの文化の荒廃でエリザベス朝以前の音楽伝統がいったん途絶えかけたところ、のちに王位に返り咲いたチャールズ2世は亡命中フランス音楽にすっかりほれ込み、結果、王政復古後の英国宮廷音楽は完全にフランスびいきな様式になった...という背景があったのです。つまりフランス人たちこそは、英国バロック音楽様式の大先輩でもあるため、その機微を難なくあざやかに解釈できるのです!

 ともあれ、本盤で何より注目すべきは、やはりその演出——敏腕ルイーズ・モアティはやはり「ろうそく照明」で舞台を構成、キューピッドを演じる少年合唱団員をみごと統制しつつ、黒と白ベースの衣装が美しい群舞のなかで美しく映える艶やかな衣装のヴィーナスをきわだたせ(演技も実に妖艶...)バロック期の寓意的所作(ジェスト)をふまえた演出で雰囲気たっぷり物語を彩ってみせているのです。

 解説充実全訳付、訳詩の名手・小阪亜矢子氏による字幕つき!「オード」も同路線のコスチューム演出で、見応え充分です。














2/4(火)紹介新譜
マイナー・レーベル新譜

APARTE


AP 076
\2500
19世紀末から20 世紀前半のパリの濃厚な香り
 Paris 1884-1959

 フランク(1922-1890):プレリュード、コラールとフーガ (1884)
 ラヴェル(1875-1937):亡き王女のためのパヴァーヌ (1899)
 ドビュッシー(1862-1918):喜びの島 (1904)
 デュティユー(1916-2013):ピアノのためのソナタ(1946-48)
 プーランク(1899-1963):
  インプロヴィゼーション第15番「エディット・ピアフを讃えて」(1959)
フロリアン・ビロ(ピアノ)

 録音:2013 年10 月7-9 日

 19 世紀終りのパリはドイツ音楽至上主義に対する反動ともいえるような、フランス音楽の新しい興隆をむかえていました。当時のパリを中心に活躍した、さらにプーランクを除いては音楽院にゆかりのある作曲家たちの作品をまとめた1 枚。フランクはオルガンの教授でしたし、ドビュッシーやラヴェル、デュティユーは音楽院で学び、のちに教授をつとめました。フランクとデュティユーの作品の間には約60 年もの開きがありますが、洗練された和声や空気感は同じ。
 ベロフらに師事したフロリアン・ビロが、抜群の和声感覚と絶妙の語り口で、パリの空気をたっぷりと薫らせた演奏を展開しています。




HMF


HMC 902149
\2600→\2390
キャロリン・サンプソン(ソプラノ)
 プーランク(1899-1963):
  (1)スターバト・マーテル
  (2)テネブレの七つの応唱
キャロリン・サンプソン(ソプラノ)
カペラ・アムステルダム、
エストニア・フィルハーモニー室内合唱団
ダニエル・ロイス(指揮)
 プーランクが友人の死を悼んで書いたスターバト・マーテル精緻に書かれた合唱を名団体カペラ・アムステルダムの演奏で清廉なソプラノ・ソロはサンプソン!

 録音:2012 年6 月

 プーランクの輝かしいハーモニー感覚が冴えわたる2 作品の登場。
 1949 年、画家クリスティアン・ベラールが亡くなりました。彼は当時のパリの中心的芸術家のひとりで、コクトーの映画や舞台の美術なども手掛けた人物で、プーランクの友人でもありました。プーランクは彼の死に際しレクイエムを書く予定でしたが、このジャンルがあまりに大掛かりすぎると考え、友人の魂をなぐさめるための祈りの心を、聖母マリアに向けて作曲することにしたのです。ソプラノ・ソロと混声合唱のためのスターバルは、なんといっても素晴しく書かれた合唱パートが特徴。ソプラノ独唱の楽章でも、合唱も非常に重要な役割を果たしています。合唱も充実していますがソプラノ・ソロの美しさも格別で、バッハ・コレギウム・ジャパンでもおなじみのキャロリン・サンプソンがソロを務めているのはうれしいかぎりです。
 テネブレの7 つの応唱は、1959 年12 月、バーンスタインからの委嘱(ニューヨーク・フィルのための作品)を受けて書かれたもの。ボーイ・ソプラノと男声合唱のために書かれたもの(現在は混声合唱で演奏されることがほとんど。この録音も混声合唱による演奏です)で、プーランク自身の投影でもある少年(ボーイ・ソプラノ)が受難や死という運命について思い悩む姿を中心に作品は進行していきます。プーランクならではの鮮やかな光を感じさせる和声感は圧巻。最高のハーモニーでプーランクを味わえる1 枚です。
 
HMC 907616
\2600
Stabat Mater dolorosa悲しみの聖母は立ちぬ
 1. 聖歌 スターバト・マーテル・ドロローサ
 2. トマス・ルイス・デ・ヴィクトリア(1548-1611):おお、すべての人よ
 3. ラッスス:私の魂は死ぬほどに悲しい
 4. 聖歌 ああなんと悲しく打ちのめされたか
 5. トマス・タリス(1505-85):断食し、泣きつつ司祭は祈れり
 6. ジョン・ステイナー(1840-1901):神はそれほどにこの世を愛された
 7. 聖歌 涙をこぼさないものがあるだろうか
 8. カルロ・ジェズアルド(1566-1613):わが眼は曇り果てたり
 9. グラハム・ロス(b.1985):あなたと共に悲しませて下さい
 10. 聖歌 その民の罪のために
 11. ジョン・サンダース(1933-2003):非難
 12. 聖歌 さあ、御母よ、愛の泉よ
 13. アントニオ・ロッティ(1667-1740):十字架にかけられ(8 声)
 14. 聖歌 聖なる母よ、どうかお願いします
 15. J.S.バッハ:主は最期の時に臨んでも
 16. ウィリアム・バード(c.1540-1623):アヴェ・ヴェルム・コルプス
 17. 聖歌 あなたと共にまことに涙を流し
 18. トマス・タリス:世を救い給えⅠ
 19. ブルックナー:キリストはこうあらせられた
 20. 聖歌 いと清き乙女のなかの乙女よ
 21. ウィリアム・バード:主よ。どうかひどく怒らないでください。
 22. 聖歌 どうかその傷を私に負わせてください
 23. グラハム・ロス:私はあなたに懇願します
 24. 聖歌 キリストよ、私がこの世を去る時には
 25. デュリュフレ(1902-86):愛のあるところ
ケンブリッジ・クレア・カレッジ合唱団
グラハム・ロス(指揮)
 聖母マリアの悲しみをうたったスターバト・マーテル

 録音:2013 年7 月

 イエス・キリストの受難と、それを嘆く聖母マリアの悲しみをうたったスターバト・マーテル。中世から伝わる聖歌と、後世の人々がスターバト・マーテルのテキストおよびそれから派生したテキストに付曲したものを並べたものが、このアルバムです。すべて無伴奏合唱で、清廉きわまりない歌声によるハーモニーは絶品です。
 聖母マリアの悲しみ、イエスの受難に心静かに思いを馳せたい1 枚です。
 
HMC 902162
\2600→\2390
カザルス弦楽四重奏団
 ハイドン:十字架上のキリストの最後の七つの言葉
カザルス弦楽四重奏団
 〔アベル・トマス・レアルプ(Vn)、
  ヴェラ・マルティナス・メーナー(Vn)、
  ジョナサン・ブラウン(Vla)、
  アルノー・トーマス・レアルプ(Vc)〕
 スペインの中堅による凄味の効いた十字架上のキリストの最後の七つの言葉

 録音:2012 年11 月/テルデックス・スタジオ(ベルリン)

 ただならぬ雰囲気です。スペインの俊英によるハイドン、注目盤です!1997 年にスペイン(マドリッド)で結成して以来、ヨーロッパを中心に活躍している弦楽四重奏団、カザルス弦楽四重奏団。ハイドンのこの作品は、スペインの港町カディスの司祭、ホセ・サルーズ博士の依頼で書かれたもので、ハイドン作品の中でスペインと縁のある数少ない作品。カザルス弦楽四重奏団のメンバーは冒頭から、ヴィブラートを極力抑えた音色で、寒気すらおぼえるほどの凄味。キリストが亡くなった後に起こった地震を表現した終曲まで、ただならぬ雰囲気です。スペインの俊英によるハイドン、注目盤です!




MIRARE

MIR 231
\2600
モディリアーニ弦楽四重奏団
 ハイドン:弦楽四重奏曲集

  弦楽四重奏曲第75番ト長調Op.76-1 Hob.III .75
  弦楽四重奏曲第44番 変ロ長調Op.50-1 Hob.III .44
  弦楽四重奏曲第81番ト長調Op.77-1 Hob.III .81
モディリアーニ弦楽四重奏団
 【フィリップ・ベルナール、
  ロイック・リョー(ヴァイオリン)
  ローラン・マルフェング(ヴィオラ)
  フランソワ・キエフェル(チェロ】
 モディリアーニ弦楽四重奏団のハイドン第2 弾!

 録音:2013 年4 月21-24 日ラ・グランジュ、エヴィアン=レ=バン/64’00

 「今日世界で最も優れたカルテット(南ドイツ新聞)」とも称されるモディリアーニ弦楽四重奏団。2013 年に結成10 年を迎え、今後さらに熟成されたアンサンブルを聴かせてくれるに違いない期待のカルテットです。ドビュッシー、サン=サーンス、ラヴェルを収録したフランス近代弦楽四重奏曲集(MIR188/KKC5305 では、瑞々しいアンサンブルと豊かな表現力でレコード芸術で特選盤に選ばれるなど高い評価を得ました。
 今回のアルバムはMIRARE レーベル第1 作(MIR065) でも取り上げたハイドンの弦楽四重奏曲集。エルデーディ四重奏曲集の中の第1 曲として親しまれているハイドンらしいユーモアを効かせた第75 番。フリードリヒ・ヴィルヘルム2 世に献呈されたプロシア四重奏曲集の第1 曲である第44 番は、快活で生命力に溢れた作品。そしてハイドン最後の弦楽四重奏曲集となったロプコヴィッツ四重奏曲集の第1 曲第81 番。気品漂う音楽的にも非常に充実した曲で、それぞれの楽器が美しく絡み合い、モディリアーニの堅密なアンサンブルが見事に弾き上げています。
 
MIR 239
\2600→\2390
ルート66〜アメリカ音楽ピアノ作品集 ナタリー・デセイも登場!
 ・ジョン・アダムズ:中国の門
 ・キース・ジャレット:マイ・ワイルド・アイリッシュ・ローズ
 ・グレインジャー:子守唄
 ・バーバー:パ・ドゥ・ドゥ
 ・エイミー・ビーチ:ヤング・バーチズ
 ・ビル・エヴァンス:ワルツ・フォー・デビイ
 ・フィリップ・グラス:エチュード第9番
 ・バーンスタイン:フェリシア・モンテアレグレのために
 ・ジョン・ケージ:イン・ア・ランドスケープ
 ・ガーシュウィン(キース・ジャレット編):愛するポーギー
 ・バーンスタイン:間奏曲
 ・ヒャン−キ・ジュー:シャンデルアーズ
 ・ヒナステラ:優雅な乙女の踊り
 ・バーンスタイン:アーロン・コープランドのために
 ・コープランド:ピアノ・ブルース第1番「レオ・スミットのために」
 ・ビル・エヴァンス:ピース・ピース
 ・ガーシュウィン(グレインジャー編):愛が訪れた時
 ・コール・ポーター(ラファエル・メルラン編):恋とはなんでしょう*
シャニ・ディリュカ(P)
ナタリー・デセイ*
 ナタリー・デセイが歌う「恋とはなんでしょう」も収録!シャニ・ディリュカが選曲したアメリカ・ピアノ作品集

 録音:2013 年11 月/70’00

 モナコ出身のピアニスト、シャニ・ディリュカ。アメリカのビート・ジェネレーションを代表する作家ジャック・ケルアックの著書「路上(オン・ザ・ロード)」にインスパイアされて彼女自身が選曲したアメリカ・ピアノ音楽集。アルバムのタイトルにもなっている「ルート66」は、ケルアックの「路上」にも登場するシカゴとサンタモニカを結んでいた国道66 号線。今は廃線になっていますが、20 世紀中頃のポップ・カルチャーの中で度々題材とされ愛され、今なおその名が残っています。
 アルバムは、ミニマル音楽のジョン・アダムズ「中国の門」にはじまり、キース・ジャレットの名曲「マイ・ワイルド・アイリッシュ・ローズ」、ジャズ・ピアニストのビル・エヴァンスの愛らしい作品「ワルツ・フォー・デビイ」、バーンスタインの奥さんフェリシア・モンテアレグレに捧げられたピアノ曲、ガーシュウィンの傑作<ポーギーとベス>からキース・ジャレット編曲の「愛するポーギー」など多彩な内容で、若い男女の青春と苦悩を描いた「路上」と同じく、喜びや切なさ、孤独感、渇望、さまざまな感情が入り混じったピアノ作品が収録されています。
 さらにアルバムの最後にはコール・ポーターがミュージカル「ウェイク・アップ・アンド・ドリーム」のために作曲した「恋とはなんでしょう」をフランスの歌姫ナタリー・デセイが歌っています。穏やかな美しいデセイの歌声で響く極上の一曲となっています。
 
MIR 214
\2600
ジョバンニ・バッティスタ・フォンタナ(1571-1630):ソナタ集
 ・ソナタ第11番(2Vn) ・ソナタ第4番(Vnソロ)
 ・ソナタ第1番(Flソロ) ・ソナタ第5番(Vnソロ)
 ・ソナタ第8番(2Vn)  ・ソナタ第2番(Vn)
 ・ソナタ第3番(Flソロ) ・ソナタ第6番(Vnソロ)
 ・ソナタ第7番(2Vn)
ダニエル・キュイエ(指、Vn)
アンサンブル・ストラディヴァリア
 【アンヌ・シュヴァレロー(Vn)
  マリー・ノエル・ヴィセ・シュヴェルツ(Fl)
  ベルトラン・キュイエ(Cemb)
  ジョスリーヌ・キュイエ(Cemb)】
ブノワ・ヴァンデン・ベムデン(Vn)
 名手ダニエル・キュイエ率いるアンサンブル・ストラディヴァリア、イタリア・バロックのフロンティア、フォンタナを弾く

 録音:2011 年11 月29 日、12 月2 日聖母教会、ナント/51’00

 ジョヴァンニ・バティスタ・フォンタナは、イタリア初期バロックの作曲家、ヴァイオリン奏者。フォンタナの生涯については、多くは知られていませんが彼の死後出版された、このソナタ集ではヴァイオリンの名手でヴァイオリン・ソナタの開拓者でもあったフォンタナならではの、技巧的で変化に富んだ豊かな音楽が展開されています。フランス古楽界の先駆者でもあるバロックヴァイオリン奏者のダニエル・キュイエ率いるアンサンブル・ストラディヴァリアの、引き締まった響きと求心的な雰囲気のアンサンブルが楽曲の愉しみを存分に表現しています。




YSAYE RECORDS


NS 11
\2200
ロレンツォ・スーレ(ピアノ)
 モーツァルト:ピアノ協奏曲第24番 ハ短調 KV 491
 ベートーヴェン:創作主題による32の変奏曲 WoO 80
 ブラームス:3つの間奏曲 op.117
 スクリャービン:ピアノ・ソナタ第9番「黒ミサ」op.68
ロレンツォ・スーレ(ピアノ)
シモン・ゴーデン(指揮)
ジュネーヴ室内管弦楽団
 エマール、ラローチャらの薫陶を受けた俊英ロレンツォ・スーレ

 録音:モーツァルト/ 2013 年6 月16-17 日、モーツァルト以外/ 2013 年6 月29 日(スイス・ロマンド放送アンセルメスタジオ(セッション))

 スーレは、リヨンの音楽的家庭に生まれました。3 歳からピアノを始め、ケルンでエマールらに師事。さらに、並行してアリシア・デ・ラローチャのもとでイベリア全曲を学んでもいます。2012 年、20 歳で受けた初めての世界的コンクールがジュネーヴ国際音楽コンクールでした。ここで彼は選考会ごとに、霊感と輝かしさに満ちた演奏で聴衆と審査員を魅了し、第1 位および聴衆賞、ヤング・オーディエンス賞、エール・フランス・KLM 賞などすべての賞を獲得。世界の注目を一身に受けた逸材です。
 ここに収録されたモーツァルトの協奏曲の第2 楽章冒頭のソロの美しさは格別。モーツァルトやベートーヴェンなどの古典は非常にきっちりとした、しかし固すぎない好感のもてる演奏を聞かせ、ブラームスでは20 歳の若者とは思えないようないぶし銀のような渋い音で枯淡の境地ともいえるような抑えの効いた世界を聞かせ、そしてスクリャービンでもひとつひとつのハーモニーを噛んで含めるように奏でています。
 決して自己主張には陥らず、それでいてスーレにしか展開できない世界をもっていて、音楽作品の最良の代弁者としての才能を垣間見ることのできる1 枚です。




HALLE

CDHLL 7535
(CD-R)
\2000
ハレ管弦楽団&合唱団のホルスト&ディーリアス!
 ホルスト:イエス賛歌 Op.37
 ディーリアス:海流、シナーラ
マーク・エルダー(指揮)
ロデリック・ウィリアムズ(バリトン)
ハレ管弦楽団&合唱団
ハレ・ユース合唱団
 
 1858年1月30日に最初のコンサートを開催し、現在は156回目のシーズンを迎えているイギリス、マンチェスターの雄、ハレ管弦楽団と音楽監督マーク・エルダー。
 代名詞でもあるイギリス音楽の新譜は、聖書外典のヨハネ行伝をテキストとしたホルストの神秘的な「ヨハネ賛歌」、ホイットマンの詩を題材としたディーリアスの名作「海流」。
 黄金期を過ごすハレ管弦楽団のホルスト&ディーリアスは、近代英国合唱の傑作に相応しい充実の仕上り。2011年3月&2012年2月、3月の録音。

 ※Halleはレーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。




NIMBUS



NI 5907
(CD-R)
\2300→\2090

ハンス・フォン・ビューロー:ピアノ作品集Vol.2
 マズルカ・ファンタジー Op.13/即興曲 Op.14/
 マズルカ・アンプロンプチュ Op.4/ポルカへの招待 Op.6/
 ポーランドの歌(マズルカ風) Op.12/
 3つの性格的なワルツ Op.18/皇帝行進曲 Op.28

マーク・アンダーソン(ピアノ)
 ベルリン・フィルの常任指揮者として活躍したドイツの音楽家、ハンス・フォン・ビューロー(1830−1894)のピアノ作品集第2集。
 師であるリストのピアノ・ソナタやハンガリー幻想曲を初演した名ピアニストでもあったビューロー。そのピアノ作品は恩師リストからの影響も感じさせる、華麗で技巧的な19世紀ドイツの知られざる逸品である。ピアノ・ファン要チェック!2012年10月の録音。

 ※Nimbusはレーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。
 

NI 5912
(CD-R)
\2300
ハンスゲオルグ・シュマイザー(フルート)
 モーツァルト:ソナタ ヘ長調 K.376
 ベートーヴェン:セレナード ニ長調 Op.41
 ドニゼッティ:フルートとピアノのためのソナタ
 シューベルト:
  《しぼめる花》の主題による序奏と変奏曲ホ短調 D.802
ハンスゲオルグ・シュマイザー(フルート)
マッテオ・フォッシ(ピアノ)
 ウィーン・フォルクスオーパーのソロ・フルート奏者、ウィーン国立音楽大学の教授として活躍するオーストリア・フルート界の名手ハンスゲオルグ・シュマイザー。
 モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルトの独墺系作品の中で異彩を放つドニゼッティの「フルート・ソナタ」は、オペラ作曲家として大成する前の22歳の時に書かれた若き日の秀作。

 2011年8月&2012年3月の録音。
 

NI 5909/11
(3CD-R/特別価格)
\4800
オルガン・ミサ曲集Vol.1
 カヴァッツォーニ:使徒たちのミサ
 A・ガブリエリ:
  別れのときは、第5旋法によるトッカータ
  ミサ曲《祝福された聖処女》
 メールロ:
  第3旋法によるトッカータ、ミサ・イン・ドミニチス・ディエブス
 バルトロド:第6旋法によるリチェルカーレ
 メールロ:第5旋法によるトッカータ
リチャード・レスター(オルガン)
スコラ・グレゴリアーナ・デル・
 ドゥオーモ・ディ・ベルガモ
ジルベルト・セッサンティーニ(指揮)
 イギリスのサイレンセスター古楽音楽祭を創設し、ニンバス(Nimbus)ではスカルラッティの鍵盤作品全集を完成させるなど、古楽系鍵盤奏者、音楽学者として幅広い活動を展開するリチャード・レスター。
 「オルガン・ミサ曲」の歴史をたどるシリーズの第1集には、イタリアのカヴァッツォーニ、アンドレア・ガブリエリ、メールロの音楽を収録。ベルガモのアッカデミア・ムジカーリ・サンタ・チェチーリアのルネサンス様式のオルガンでの演奏。

 2013年7月の録音。


NIMBUS ALLIANCE



NI 6215
(CD-R)
\2300→\2090
ニック・ヴァン・ブロス(ピアノ)
 ショパン:
  ピアノ・ソナタ第3番ロ短調Op.58
  24の前奏曲Op.28
ニック・ヴァン・ブロス(ピアノ)
 奇跡の復活を遂げた天才。ニック・ヴァン・ブロスのショパン!

 ヨンティ・ソロモン、ベンジャミン・カプランの下で研鑽を積み、タチアナ・ニコラーエワから「ピアニストとして完成品」と激賞されたイギリスのピアニスト、ニック・ヴァン・ブロス。7歳で発症したトゥレット症候群(チック症の一種)によって、1994年にポーランドで行われたショパン・フェスティヴァルを最後に15年間ステージに上ることが出来なかったが、2008年のレコーディング開始、2009年のカムバック・コンサートで劇的な復帰を飾り、英国内外で注目を集めた。トゥレット症候群特有の、機械のような規則性をもって繰り返し物に触れたがる衝動が、ピアノ演奏への高い欲求と結びつき、その並外れた才能へと昇華されているとされる。
 Nimbus Allianceから発売されたJ.S.バッハの「ゴルトベルク変奏曲(NI 6136)」、「協奏曲集(NI 6141)」に続く第3弾は、本場ポーランドでも賞賛された待望のショパン。その精緻な指先と独特の感性から繰り出す劇的なスタイルは、バッハ以上にブロスの魅力を引き出している。

 ※録音:2012年7月25日、9月10日
 ※Nimbus Allianceはレーベル・オフィシャルのCD-R盤となります。
 

NI 6240
(CD-R)
\2300
エルガー&ソーヤーズ:ヴァイオリン・ソナタ集
 ソーヤーズ:
  ヴァイオリン・ソナタ第1番
  ヴァイオリン・ソナタ第2番
 エルガー:ヴァイオリン・ソナタホ短調 Op.82
スタインバーグ・デュオ
 〔ルイザ・ストーンヒル(ヴァイオリン)、
  ニコラス・バーンズ(ピアノ)〕
 ヴォーン=ウィリアムズとバルトークの孫弟子にあたるイギリスの作曲家兼ヴァイオリニスト、フィリップ・ソーヤーズ(1951−)と、英国国民的作曲家エドワード・エルガーのヴァイオリン・ソナタをカップリング。
 20世紀前半、20世紀半ば、21世紀と時代を経てゆく3つの作品に共通点を見出し、英サンデー・テレグラフ紙に激賞されたスタインバーグ・デュオオが描いていく。この夫婦デュオは、現代音楽への取り組みも盛んで、ソーヤーズのソナタ第2番は、このスタインバーグ・デュオの委嘱作品。
 

NI 6249
(CD-R)
\2300
レ・シレーヌ女声室内合唱団
 かくもうるわしきバラは

  ブリテン:
   キャロルの祭典Op.28、乙女の歌うやさしい歌、
   ウィールデン・トリオ - 女の歌、牛たち
  オレーガン:ブリング・レスト, スウィート・ドリーミング・チャイルド
  伝承曲(サルター編):コヴェントリー・キャロル(世界初録音)
  ホルスト:イエスよ、あなたは処女より生まれ
  レッジャー:
   マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネ "ベッキーのための子守歌"
    (世界初録音)
  エルガー:雪
  ラッター:
   ひいらぎ飾ろう、明日は私が踊りましょう、メリー・クリスマス
レ・シレーヌ女声室内合唱団
アンドルー・ナン(指揮)
 Nimbus Allianceと、スコットランド王立音楽院のコラボレーション・シリーズ最新作。スコットランド王立音楽院の生徒と卒業生によって構成される女声合唱団「レ・シレーヌ」が歌うクリスマス作品集。定番ブリテンの「キャロルの祭典」を軸に、ジョン・ラッターからホルスト、エルガーといった近現代イギリスの洗練されたハーモニーを堪能できる。ライオネル・サルター編曲の「コヴェントリー・キャロル」と、フィリップ・レッジャーの「ベッキーのための子守歌」は世界初録音。

 ※録音:2013年6月12日−14日
 

NI 6250
(CD-R)
\2300
ラフマニノフ:
 晩祷(スモレンスキーを記念する夕べのミサ曲)Op.37
 寝ずに祈れる神の御母
ジョイフル・カンパニー・オヴ・シンガーズ
ピーター・ブロードベント(指揮)
ローナ・ペリー(アルト)
アンドルー・シェプストン(テノール)
 1988 年にピーター・ブロードベントを中心に結成された室内合唱団ジョイフル・カンパニー・オヴ・シンガーズ。16世紀から現代まで幅広いレパートリーを誇り、特に現代の無伴奏作品に定評のあるヨーロッパ有数の室内合唱団が、ラフマニノフの最高傑作と呼び声の高い名作を歌う。

 ※録音:2013年3月2日−3日、セント・ジュード・オン・ザ・ヒル教会
 

NI 6255
(CD-R)
\2300
時間は静止して 〜
 エリザベス朝とジャコビアン時代の歌曲&鍵盤音楽

  バード:
   前奏曲、ファンタジア ハ長調、
   ロウランド, またはウィロビー卿の帰還、未開の森、
   ウト・レ・ミ・ファ・ソ・ラ
  ダウランド:
   彼女は私の過ちを許してくれるだろうか?、
   時間は静止して、わが恋人の涙、
   薄情な人よ, このように奪っておきながら、
   暗闇に住まわしておくれ、胸の思いがすべて目だとしても、
   流れよ, わが涙、ご婦人向きの素敵な小間物、目覚めよ、
   甘美な愛、今こそ別れねばならぬ
  ロセター:私が泳いだ来てくれますか?
  キャンピオン:どんな嵐に遭った船も
  作曲者不詳:哀れみたまえ我が創造主
  ギボンズ:ファンタジー イ短調
  ジョンソン:蜂が蜜吸うところで、水底深く父は眠る、来たれ, 深き眠り
  トムキンズ:心の乱れた時の悲しみのパヴァーヌ
  フォード:初めてあなたの顔を見てから
サイモン・ポンスフォード(カウンターテナー)
デイヴィッド・ポンスフォード(ヴァージナル&オルガン)
 ウェストミンスター寺院やキングズ・カレッジの聖歌隊としてキャリアを積み、ポリフォニーやテネブレなどプロの合唱団と歌ってきたカウンターテナー、サイモン・ポンスフォードのソロ・デビュー録音。ジョン・ダウランドを中心とし、ウィリアム・バード、トマス・キャンピオン、オーランド・ギボンズなど、エリザベス朝(1558−1603年)からジャコビアン時代(1603−1625)に歌われた歌曲は、宗教色が少なく世俗的なムードを味わえる。オルガン作品の研究者でもあり、音楽学者としても高名なデイヴィッド・ポンスフォードによるヴァージナルとオルガンの伴奏&独奏もポイント。

 ※録音:2013年4月9日−11日、セント・ジョン・バプティスト、パリッシュ教会(マールドン/イギリス)
 

NI 6251
(CD-R)
\2300
スピーク・ザ・アンスピーカブル... 〜
 ホロコースト証言集
ハロルド・ピンター(朗読)
ルース・ローゼン(朗読)
ハリー・アリエル(朗読)
 1988年6月18日にロンドンで行われた、ホロコーストの証言朗読イベントの録音。第二次世界大戦中にナチスによって行われた人類史に残る大量虐殺の痛ましい記憶を、ホロコーストによって殺害された者、生き残った者だけでなく、加害者側も含めた24名の証言によって残す貴重な記録。




OEHMS



OC672
(SACD-Hybrid)
\2300→\2090
チャイコの7番!?
 そしてP協3番のピアノはジルベルシュタイン!

チャイコフスキー:
 1-4.交響曲 第7番 変ホ長調/
 5.ピアノ協奏曲 第3番 変ホ長調 Op.75
リリヤ・ジルベルシュタイン(ピアノ)…5/
ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団/
ドミトリー・キタエンコ(指揮)
録音 2012年4月…1-4&2013年5月…5 ケルン フィルハーモニー
 キタエンコのチャイコフスキー(1840-1893)は、前作の第4番(OC671)で、交響曲全集が完成したと思っていた方も多いのではないでしょうか?しかし、実は「交響曲第7番」がまだあったのです。この作品、もともとは1892年に着手された「人生」と呼ぶ交響曲のスケッチ(途中で放棄)がピアノ協奏曲第3番に作り替えられ始めたものの、こちらも第1楽章のみが完成されました。そしてチャイコフスキーの死後、1950年になって作曲家セミヨン・ボガティレフが、この協奏曲をもとに交響曲の復元(・・・というより素材を用いて新しい曲を創り上げた)に着手、第1楽章は協奏曲に若干の手を加え、第2楽章と第4楽章は協奏曲に使われるはずだった第2楽章と第3楽章のスケッチから、そして第3楽章は全く別の曲「ピアノのための小品Op.72」の第10曲を引用。なんとか交響曲の形に仕上げたというものです。日本の女性指揮者が「幻の交響曲」として演奏し話題になった曲としても知られています。
 このキタエンコ盤は、ピアノ協奏曲第3番(ソロはジルベルシュタイン!)も併せて収録。この興味深い作品の理解度を高めてくれること間違いありません。もちろん演奏は最高です。
 

OC895
\2300
NUEVO TANGO NUEVO
 1.マルセロ・ニシンマン:ダーク・ブルー・タンゴ(2012)
  (バンドネオンと室内オーケストラのための)/
 2-5.ジュリオ・ビエラ(1943-):真夜中のタンゴ(2012)
  (室内オーケストラとバンドネオンのための)
   <闇のフーガ/影の子守歌/悲歌/贅沢な月>/
 6-8.パブロ・オルリッツ(1956-):マドリガル(2012)
  (室内オーケストラのための)
   <マドリガル Ⅰ/マドリガル Ⅱ/マドリガル Ⅲ>
マルセロ・ニシンマン(バンドネオン・ソロ)/
オルケストレ・ムジケ・デ・ルミエレス/
ファクンド・アグディン(指揮)
録音 2012年11月 スイス ドレモン
 最近、すっかりバンドネオンの音色も日常生活に定着し、どこでも耳にするようになってきました。しかし、大抵は「ピアソラ」の名前を介してのこと。タンゴ=ピアソラ…そろそろこの図式も取り払ってもよいのではないでしょうか?このアルバム、まさに「新しいタンゴ」を集めたものです。もちろん全ての曲が最近書かれたばかりの世界初録音。3人の作曲家の名前にはほとんど馴染みがなくとも、彼らはみな現在のアルゼンチンを牽引する優れた人たちなのです。
 これらのタンゴは踊るためというよりも「聴くため」に書かれた本格的なタンゴであり、愉しさはもちろんのこと、様々な試みや手法が施された、実に手の込んだ作品なのです。バンドネオンを演奏するのは、作曲家でもあるニシンマン(1970-)その人。まずは実際に聴いてみて、これらの作品を評価してみてはいかがでしょうか!
 

OC874
\2300
ロシアの魂
 1-4.チャイコフスキー(1840-1893):弦楽四重奏曲 第1番 ニ長調 Op.11/
 5-11.プロコフィエフ(1891-1953):束の間の幻影より
  <第1番:Lentamente/第3番:Allegretto/第4番:Con eleganza/
   第16番:Dolente/第10番:Ridicolosamente/
   第17番:Poetico/第14番:Feroce>/
 12-15.ショスタコーヴィチ(1906-1975):弦楽四重奏曲 第4番 ニ長調 Op.83
アポロン・ミューザゲート・クァルテット
<メンバー:
パヴェウ・ザレイスキ(第1ヴァイオリン)/
バルトシュ・ザフウォト(第2ヴァイオリン)/
ピョトル・シュミエウ(ヴィオラ)/
ピョトル・スクイヴェレス(チェロ)>
録音 2012年6月23-26日 ミュンヘン バイエルン放送 第2スタジオ
 2008年にミュンヘン国際音楽コンクールで最優秀賞を獲得し一躍注目を浴びた、ポーランドの若手弦楽四重奏団、アポロン・ミューザゲート・クァルテット。2012年に来日した際も、その瑞々しい感性と揺るぎない解釈、そして見事なアンサンブルで耳の肥えた聴衆をうならせたのが記憶に新しいところです。
 OEHMSレーベルからの第2弾リリースはロシアの作品集。前作(OC749)は自己紹介のような選曲であり、ハイドン、ブラームス、シマノフスキ、シチェドリンと多彩なプログラムでしたが、今回はじっくり腰を据えて「ロシア物」に取り組んでいます。甘さと若々しさを併せ持つチャイコフスキー、諧謔的なプロコフィエフ、聴きやすそうな振りをして、実はトンデモなく難しい音楽であるショスタコーヴィチの第4番(特に終楽章が凄い)。やっぱり一筋縄ではいかない彼らの世界をじっくりと。
 

OC886
\2300
EVOCATION
 1.ドビュッシー(1862-1918):子どもの領分より「グラドゥス・アド・パルナッスム博士」/
 2.ドビュッシー:前奏曲 第1巻より「ヴィーノの門」/
 3.アルベニス(1860-1909):イベリア 第2巻より「トゥリアーナ」/
 4.アルベニス:イベリア 第1巻より「エボカシオン(招魂)」/
 5.アルベニス:イベリア 第1巻より「セビーリャの聖体祭」/
 6-17.シューマン(1810-1856):子どもの情景 Op.15
  <見知らぬ国と人々について /不思議なお話/鬼ごっこ/おねだり/
   十分に幸せ/重大な出来事/トロイメライ/暖炉のそばで/
   木馬の騎士/怖がらせ/眠りに入る子ども/詩人は語る>
キム・バルビエ(ピアノ)
録音 2012年3月 ベルリン テルデック・スタジオ
 フランスのピアニスト、キム・バルビエ。彼女はフランス人とベトナム人の両親の間にパリで生まれました。その後アフリカと南フランスで育ち、パリのコンセルヴァトワールではピエール=ロラン・エマールに教えを受けています。
 他にもジョルジ・クルタークやパトリック・コーエン、レオン・フライシャーなどの錚々たる名手に指導を受けた彼女、驚くほど幅広いレパートリーを持っています。そのため、ソリストとしてだけでなく、多くの指揮者や共演者たちに愛されており、数多くのオーケストラやアンサンブルと共演、世界中でコンサートを行い好評を博しているのです。
 この「EVOCATION」と題されたアルバムは、ドビュッシーとアルベニス、シューマンという3人の作曲家の作品が収められたもの。美しいタッチで演奏された全ての曲から立ち上る香気がたまりません。いつまでも子供の心を忘れない大人に捧げる1枚です。
 


OC941
(3CD)
\5000→\4590
フランクフルト歌劇場
 ワーグナー:歌劇「リエンツィ」
コーラ・リエンツィ:教皇の公証人…ペーター・ブロンダー(テノール)/
イレーネ:リエンツィの妹…クリスティアーネ・リボル(ソプラノ)/
ステファーノ・コロンナ:コロンナ家の当主…ファルク・シュトゥルックマン(バス)/
アドリアーノ:コロンナの息子…クラウディア・マーンケ(ソプラノ)/
パオロ・オルシーニ:オルシーニ家の当主…ダニエル・シュムツハルト(バリトン)/
教皇の特使…アルフレッド・ライター(バス)/
バロンチェリ:ローマ市民…ベアウ・ギブソン(テノール)/
チェッコ・デル・ヴェッキオ:ローマ市民…ペーター・フェリックス・バウアー(バス) 他/
フランクフルト歌劇場管弦楽団/
フランクフルト歌劇場合唱団(合唱指揮…マティアス・ケーラー)/
セバスティアン・ヴァイグレ(指揮)
録音 2013年5月17.20日 アルテ・オパー・フランクフルト
 ヴァイグレとフランクフルト歌劇場によるワーグナー(1813-1893)の初期オペラ・ツィクルス。遂に問題作「リエンツィ」の登場です。この作品は堂々たる序曲が良く知られていますが、内容もまた豪勢なもの。最初の構想では全曲を演奏するのに5時間以上も掛かることもあって、現在では大抵短縮版(この録音も)で上演されています。
 後のワーグナー作品のような半音階的な音楽ではなく、どこかヴェルディをも思い起こさせる明快なメロディですが、甘い愛のデュエットや、攻撃的な金管楽器の使い方はワーグナー独自のものであり、ヴァイグレはそんな部分も存分に生かした、迫力ある世界を描き出しえtいます。ベテランと若手をバランスよく配した歌手たちの歌唱にも大満足です。
 


OC953
(2CD)
\3400→\3090
ダス・ノイエ・オルケスター/クリストフ・シュペリンク(指揮)
 グルック:歌劇「アウリスのイフィゲニア」

  3幕(1847年 リヒャルト・ワーグナーによる改編版 WWV77)
<CD1>
 1.序曲/2-14.第1幕/
<CD2>
 1-12.第2幕/13-21.第3幕/
 22.演奏会用序曲(1854年 ワーグナー編 WWV87)
イフィゲニア…カミラ・ニュルンド(ソプラノ)/
クリュテムネストラ…ミケーレ・ブリート(メゾ・ソプラノ)/
アキレス…クリスティアン・エルスナー(テノール)/
アガメムノン…オリヴァー・ツヴァルク(バス)/
カルカス…ライムント・ノルテ(バス・バリトン)/
アルテミス…ミリアム・エンゲル(ソプラノ)/
パトロクロス…リヒャルト・ロギエヴァ(バリトン)/
アルカス…ティリオ・ダールマン(バス)/コーラス・ムジクス・ケルン/
ダス・ノイエ・オルケスター/
クリストフ・シュペリンク(指揮)
録音 2013年4月3-10日 ケルン ドイツ放送室内楽ホール
 常に意欲的なプログラムで聴衆を興奮と感銘に導く指揮者シュペリング。彼の最新作は2014年に生誕300年を迎える作曲家グルック(1714-1787)のオペラ「アウリスのイフィゲニア」。しかしこれは只者ではありません。今回の演奏に使われたのはワーグナーによる改訂版。何しろワーグナーは、E.T.A.ホフマンを通じて知ったこの大作曲家グルックの思想に強く感銘を受け、グルックの唱えた「神話的題材を使う作劇法」を自らの作風に取り入れていく上で、彼自身がグルックの作品を指揮しながら、その問題点などを探って行き、結果的にこの改訂版が出来上がったというわけです(できるだけ原作を尊重しながらも、ワーグナーが不要と思った場面を省き若干の響きを付け加えた「無理のない」改編であることを付け加えておきます)。
 なお、グルックの原作では、序曲から切れ目なく本編が続くため、ワーグナーが序曲が「終わる形」にした「演奏会用序曲」も、この盤には収録されています。ニュルンド、エルスナーらベテラン歌手がしっかりと全体を引き締めた素晴らしい演奏です。
 

OC1801
\2300
J.S.バッハ:カンタータ&マニフィカート
 1-10.カンタータ「心と口と行いと命もて」BWV147/
 11.シンフォニア ニ長調 BWV1045/
 12-23.マニフィカート ニ長調 BWV243
レベッカ・ハルトマン(ヴァイオリン)/
アンドレア・ローレン・ブラウン(第1ソプラノ)/
リディア・トイシャー(第2ソプラノ)/
オリヴィア・フェルモイレン(アルト)/
ユリアン・プレガルディエン(テノール)/
セバスティアン・ノアック(バリトン)/
ミュンヘン・バッハ合唱団&管弦楽団/
ハンス=イエルク・アルブレヒト(指揮)
録音 2012年12月8.9日 プーラッハ ビュルガーハウス
 1954年から活動しているミュンヘン・バッハ合唱団による美しいバッハ作品集です。この合唱団は、もともと存在していたハインリヒ・シュッツ合唱団の指揮を任されたカール・リヒターが、「バッハの作品を演奏するため」に名称を変更し(同時にミュンヘン・バッハ管弦楽団も組織)、活動を行ってきたのです。
 1981年にリヒターが死去した後は1984年から2001年までハンス=マルティン・シュナイトが芸術監督を務めていましたが、現在はハンス=イエルク・アルブレヒトがその任にあたっています。
 今回の録音はバッハのカンタータの中でも最も人気の高い第147番(コラールは「主よ、人の望みの喜びよ」)と、輝かしい「マニフィカト」がメイン。現在のこの合唱団とオーケストラの姿を知るのに最もふさわしいアルバムと言えるでしょう。




<マイナー・レーベル歴史的録音・旧録音>

 

NIMBUS



NI 7093/4
(2CD-R/特別価格)
\2700→\2490
ハノーヴァー・バンドのモーツァルト名作集
 モーツァルト:
  交響曲第41番ハ長調 K.551《ジュピター》
  ピアノ協奏曲第20番ニ短調 K.466
  セレナータ・ノットゥルナ ニ長調 K.239
  交響曲第40番ト短調 K.550
  バセット・クラリネット協奏曲イ長調 K.622
  アイネ・クライネ・ナハトムジーク K.525
ハノーヴァー・バンド
ロイ・グッドマン(指揮)
クリストファー・カイト(フォルテピアノ)
コリン・ローソン(バセット・クラリネット)
 ハノーヴァー朝時代の音楽(1714−1830)の演奏を目的として、1980年に結成された英国を代表するピリオド・オーケストラの1つ、ハノーヴァー・バンドのモーツァルト名作集。
 バセット・クラリネットによる「クラリネット協奏曲」や、フォルテピアノによる「ピアノ協奏曲」は、ピリオド奏法の先駆者たちが取り組んだ古楽復興の重要な1ページである。

 1989年&1990年の録音。




TAHRA



TAH 766/767
(2CD)
\5000→\4590
アムステルダムのピエール・モントゥー ピエール・モントゥー(指揮)
アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団
 [CD 1]68’06”
  ・ベートーヴェン:交響曲第3番変ホ長調op.55「英雄」〜葬送行進曲
  ・ベルリオーズ:交響曲「イタリアのハロルド」op.16
  ・ブラームス:交響曲第1番ハ短調op. 68−第1 楽章
 [CD 2]70’31”
  ・ブラームス:交響曲第1番ハ短調op. 68−第2楽章〜第4楽章
    クラース・ボーン(ヴィオラ)
    収録:1963年11月24日/アムステルダム、コンセルトヘボウ(ライヴ・モノラル)
  ・ドヴォルザーク:チェロ協奏曲ロ短調op.104
    ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ(チェロ)
    収録:1960年11月3日/アムステルダム、コンセルトヘボウ(ライヴ・モノラル)
 モントゥー指揮、コンセルトヘボウ管ライヴ。JFK 追悼演奏の「エロイカ」葬送行進曲ロストロポーヴィチ独奏、ドヴォルザークのチェロ協奏曲

 以前にtahra よりリリースされた、モントゥー指揮コンセルトヘボウ管による一連のライヴ録音集は、ブラームスの交響曲やヴァイオリン協奏曲などがセッション録音と重なるレパートリーでしたが、実演でのモントゥーのすばらしさを知るうえでたいへん価値あるものでした。
 このたびtahra があらたにCD 復刻する2 枚組のアルバムは、1963 年11 月24 日に、アムステルダムのコンセルトヘボウでおこなわれたコンサートの模様をAVRO がライヴを完全収録したもので、モントゥーがコンセルトヘボウ管を指揮して、オランダでおこなった最後から2 番目のコンサートのドキュメントになります(最終日は翌25 日)。
 プログラムのうち、ベルリオーズはほかのレーベルから出ていたことがありますが、ブラームスとベートーヴェンの2 曲がおそらく初出とおもわれます。なかでも注目なのが、メインの前に置かれた「エロイカ」の葬送行進曲。
 この公演の2 日前、1963 年11 月22 日にJ. F. ケネディ大統領がダラスで暗殺されるという衝撃的なニュースが全世界を駆け巡ります。この大事件を受けての追悼演奏は、その存在自体は知られていましたが、ようやくここに聴くことが可能となりました。
 カップリングは、ロストロポーヴィチ独奏ドヴォルザークのチェロ協奏曲。さまざまな名指揮者と同曲の録音を重ねているロストロポーヴィチに対して、この曲のセッション・レコーディングを残さなかったモントゥーとの顔合わせはおおいに気になるところです。
 (おことわり)ドヴォルザークのチェロ協奏曲第1 楽章に、マスターテープに起因する音飛びがございます。御了解の上、お求めいただきますようお願い致します。


















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