NAXOS
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8.573066
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ベートーヴェンとクネヒトの関係は・・・
そのクネヒト:自然の音楽的描写〜大シンフォニー
1-5.クネヒト(1752-1817):自然の音楽的描写-大シンフォニー(1785)
<第1楽章:
美しい田舎、そこでは太陽は輝き、優しい東風はそよぎ、
谷間に小川は流れ、鳥がさえずる。急流は音を立てて流れ落ち、
羊飼いは笛を吹き、羊たちは跳びはね、羊飼いの女は美しい歌声を聴かせる。/
第2楽章:
突然空が暗くなり、あたりの自然は不安に息をのむ。
黒い雲が集まり、風が吹き始め、遠くでは雷鳴がとどろき、
嵐がゆっくりと近づいてくる。/
第3楽章:
ごうごうと音を立てる風を伴う嵐がやってくる。
雨は叩きつけ、木々の先端はざわめき、
激流の水は恐ろしい音をたてながら流れていく。/
第4楽章:
嵐は次第におさまり、雲は消え、空は晴れ渡る。/
第5楽章:
自然は喜びに満ち、天に向かって声を張り上げる。
それは、創造主への心からの感謝を捧げる甘く心地よい歌だ。> |
《フィリドール(1726-1795):序曲集》
6-8.歌劇「庭師と殿様」序曲(1761)/
9.歌劇「魔法使い」序曲(1764)/
10.歌劇「トム・ジョーンズ」序曲(1765)/
11-13.歌劇「蹄鉄工」序曲(1761) |
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トリノ・フィルハーモニー管弦楽団…1-5/
セルジオ・ランベルト(ソロ・ヴァイオリン)…5/
プラハ・シンフォニア管弦楽団…6-13/
クリスティアン・ベンダ(指揮) |
録音 2013年1月15日 イタリア トリノ,ジュゼッペ・ヴェルディ・コンセルバトーリオ・コンサート・ホール…1-5,
2012年3月17日 チェコ プラハ スタジオ・ドモヴィーナ…6-13
1752年ビーベラッハで生まれ、最初はオルガンなどの鍵盤楽器とヴァイオリン、歌を学んだクネヒト。ワイマールやシュトゥツガルトで様々な活動をし、最終的には生まれ故郷に戻りオーケストラの監督として生涯を閉じました。彼はオルガニストとしても素晴らしい才能を有していて、同じ「自然」を題材にした曲を作っていますが、何より彼の名が現在残っているのは、この「田園交響曲」とも言える“自然の音楽的描写”に拠ってでしょう。
この曲の存在自体は、ベートーヴェンの「田園」が語られる時に、おまけのように付け加えれらることがありますが、なかなか実際の曲を聴く機会がありません。そんなファンの方にお届けするのがこの1枚です。
各楽章の標題は全くベートーヴェンそのもの。多少「嵐」の迫力が不足しているとはいえ、これはこれで興味深いものであることは間違いありません。
さてベートーヴェンとクネヒトの関係はいかがなものであったのか…。これは想像にお任せいたしましょう。余白には同時代の作曲家フィリドールの序曲集が収録されています。 |
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8.559760
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ジェフスキ:ピアノ作品集
1.幻想曲(1989-1999)/
2-7.必要に応じ、最後は一人で(左手のための6つのノヴェレッテ)(2005)/
8.朗読するピアニストのための「深き淵より」(1992) |
ロバート・サットリー(ピアノ) |
録音 2007年5月27-28日 USA カリフォルニア,クレールモント,メイベル・シャウ・ブリッジ・ホール・オブ・ミュージック
あの「不屈の民」変奏曲(8.559360)での“これでもか”とばかりに押してくるピアノの響き。誰もが口ずさめる革命歌をテーマとし、あらゆる技巧を駆使して書かれた36の変奏曲は、まさに聴く者を圧倒させずにはおかない迫力があるものでした。そんな彼の他の作品も、どれもが不思議で奇妙な味わいを有するものばかりです。
高橋アキから委嘱された「幻想曲」では、どこかで聴いたことのあるようなメロディに様々な要素を詰め込み、全てが曖昧で取り留めのない音楽へと変化させています。
6つのノヴェレッテは右手を痛めていたジェフスキ(1938-)が、1週間左手のみで演奏できるために書いた曲。「深き淵より」はピアノを演奏しながら、オスカー・ワイルドのテキストを暗唱し、また口笛を吹き、ハミングをすることを要求されるという破天荒な作品。聴き手はピアノの音色だけでなく、ピアニストが発生させる「ノイズのような音」までをも楽しまなくてはいけません。
これを楽しさと取るか、それとも苦痛ととるか……。ゲンダイオンガクの一つの形がここにあります。 |
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8.573121
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アメリカ海兵隊バンド〜はるかに超えて
1.クレストン(1906-1985):祝典序曲 Op.61(1955)/
2.コープランド(1900-1990):交響詩「エンブレム」(1965)/
3.シュワルツ(1947-):はるかに超えて/
4-9.グレインジャー(1882-1961):
リンカンシャーの花束(F.フェネルによる吹奏楽編)(1937/87)/
10.ランズ(1934-):セレモニアル(1993)/
11.バーバー(1910-1981):
メディアの瞑想と復讐の踊り Op.23a(F.ハドソンによる吹奏楽編)(1956/98)/
12.バーバー:コマンド・マーチ(1943)/
13.オッフェンバック(1819-1880):海兵隊賛歌
(D.ハンスバーガーによる吹奏楽編)(1859/1955)
※世界初録音…3 |
アメリカ海兵隊バンド/
ジェラルド・シュワルツ(指揮) |
録音 2012年3月12日 USA メリーランド,ストラスモア・ミュージック・センター・コンサート
1798年に創設され、1801年にはホワイト・ハウスで演奏、その年の3月、トーマス・ジェファーソン大統領の就任式で演奏を行い「大統領直属=President's
Own」の称号を与えられた由緒あるバンドが、このあ「アメリカ海兵隊バンド」です。
1880年にはスーザが隊長を務め、レパートリーと技術の大改革を行い、同時に数多くのスーザの作品も演奏。一層力を付けました。NAXOSにもいくつかのユニークな作品の録音がありますが、このシュワルツが指揮したアルバムも素晴らしいの一言に尽きるでしょう。吹奏楽好きならたまらない「リンカンシャーの花束」を始め、コープランドやバーバーなどのお馴染みの曲から、シュワルツの自作「はるかに超えて-Above
and Beyond」など、どれも安心して楽しめる極上の演奏です。 |
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8.559399
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フェスティンガー:旅の日記 他
1.旅の日記(2003)/
2-5.時代の到来(2003)<目覚める時/ここは乾いた、乾いた土地/詩/時代の到来>/
6.運動の法則/7-8.予告された夢 |
ニューヨーク・ニュー・ミュージック・アンサンブル
<メンバー:
ジェームズ・ベーカー(パーカッション…1)/
クリストファー・フィンケル(チェロ…1-8)/
スティーブン・ゴスリング(ピアノ…1.6-8)/
ジーン・コッペルード(クラリネット…1-8)/
リンダ・クァン(ヴァイオリン…1)/
ジェイン・ローゼンフェルド(フルート…2-8)/
ジェフリー・ミラルスキー(指揮…1.6)>/
ヨー・エレン・ミラー(ソプラノ…2-5)/
リム・スンハエ・アンナ(ヴァイオリン…2-5)/
ルイ・マルタン(ヴィオラ…1-6)/
マーガレット・カンプマイアー(ピアノ…2-5)/
ハーヴェイ・ソルベルガー(指揮…2-5) |
録音 2006年9月24-25日 NY アメリカン・アカデミー・アーツ・アンド・レターズ…6.1/2012年4月17-18日
NY アメリカン・アカデミー・アーツ・アンド・レターズ…2-5/2002年6月9日
NY SUNYパーチェス,スタジオC…7-8
カリフォルニア北部パロアルトで育ち、カリフォルニア大学バークレー校音楽学部で作曲を学んだフェスティガー(1948-)。一時期はジャズにも傾倒し、ジャズ・ギタリスト、バンドリーダーとして活動したこともありました。彼の作品には直接的にジャズの語法は用いられていませんが、曲のルーツにはその要素も含まれているとされ、「それを聴いた時に感情が揺さぶられ、心に鮮やかに情景が浮かび上がる」と評されるほどに刺激的なものとなっています。
各々の心の深層部を訪ねていくかのような「旅の日記」は、不確定であり周囲の見えない霧の中を旅するかの如くミステリアスです。デニス・ジョンソンの詩を用いた「時代の到来」、チェロを中心としたアンサンブルで描かれる「運動の法則」、ピアノの謎めいた和音が印象的な「予告された夢」。無限の可能性を探る音楽です。 |
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8.559772
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ダニエルプール:オラトリオ「平和の季節に向けて」
1.受胎告知/2.幻影/3.儀式/
4.贖罪/5.奉献/6.比喩/7.崇拝 |
ヒラ・プリットマン(ソプラノ)/
パシフィック・コラール/
パシフィック交響楽団/
カール・セント・クレア(指揮) |
録音 2012年3月24日…ライブ, 2012年3月22.23.25日
USA カリフォルニア、ルネ・アンド・ヘンリー・セーゲルストローム・コンサート・ホール
普段は温厚で抒情的な作品を造りだすダニエルプール(1956-)。しかし、この作品には激しい怒りの感情と哀しみ、そして希望が混然一体となって渦巻いています。彼はアメリカで生まれましたが、彼の両親はイラン生まれであり、彼自身も幼い頃の1年間をイランで過ごした思い出を持っています。この時の経験は決して楽しいものではなく、これに反発するかのように西洋文化と恋に落ちたと彼は語りますが、ようやく近年、もう一度イランの状況に目を向けることができるようになり、「なぜ戦争をするのか」という根本的な疑問も持つようになったというのです。
このオラトリオはそんな彼の思考から生まれたもので、第1部では戦争と破壊、第2部では祈り、第3部では平和の約束を歌っています。様々な言語のテキストの中に点在する言葉“季節”はメタファーとして用いられ、それは変化と改革であったり、再生と和解の瞬間でもあります。 |
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8.570610
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ブライト・シェン:炎立つ蜃気楼 他
1.歌と涙の踊り(2003/2013改編)/
2.深紅の色(2004)/3.炎立つ蜃気楼(2012) |
フイ・リー(琵琶…1)/
トン・ウー(笙…1)/
トレイ・リー(チェロ…1)/
サ・チェン(ピアノ…1)/
パイアス・チェン(マリンバ…2)/
香港フィルハーモニック/
ブライト・シェン(指揮) |
録音 2013年5月7.8日…1, 2013年5月9日…2,
2013年5月9.10日…3 香港 Tsuen Wan タウン・ホール
オーディトリアム
上海出身のピアニスト、作曲家&指揮者ブライト・シェン(盛宗亮
1955-)。彼は現代アメリカで活躍する作曲家の中でも最も人気があり、その作品はどれも注目を浴びています。ここに収録された3つの作品も、それぞれ溢れるばかりの物語と強烈なサウンドに満たされた印象的なものであり、彼の音楽を聴く楽しみがたっぷり詰まっていると言えるでしょう。
2000年の夏、民族音楽収集のため、2か月間をシルクロードで過ごしたシェン。この体験から生まれたのが「歌と涙の踊り」です。ここでは出会った情景や音を直接的に用いるのではなく、あくまでも自らのフィルターを通した音楽で表現したとのことでした。「深紅の色」はマリンバが奏でる愛の詩。チベット高原の空気が感じられます。「炎立つ蜃気楼」は敦煌に眠る膨大な宝物からインスパイアされて書かれたもの。中国と中央アジアの文化の象徴たる音楽です。 |
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8.572408
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マクスウェル・ディヴィス:組曲「ボーイフレンド」他
1-7.組曲「ボーイフレンド」(1971)
<ハネムーン幻想曲-/渚にて-/ブルームズベリーの部屋-/
私は幸せになれた-/あなたは欲しくない-/
かわいそうな小さなピアレッテ/ポリーの夢>/
8-11.組曲「肉体の悪魔」(1971)
<タイトル/シスター・ジャンヌの幻影/悪魔祓い/
実行と終了の音楽//
12-18. 7つのイン・ノミネ(1965)
<タヴァナー:
イン・ノミネ/イン・ノミネ(B.ブリテンの50歳の誕生日のために)/
イン・ノミネ(M.ティペットの60歳の誕生日のために)/
ブル:イン・ノミネ/イン・ノミネ(6部のカノン)/
ブリゼマン:グローリア・ティビ・トリニタス/イン・ノミネ>/
19-20.イエローケーキのレヴュー(1980)より:ピアノ・インターリュード |
アクエリアス(アンサンブル…1-18)/
ニコラス・クレオバリー(指揮…1-18)/
ペーター・マクスウェル・ディヴィス(ピアノ…19-20) |
録音 1989年10月 ロンドン アビーロード,EMIスタジオ…1-18,
19-20…不明 ※Collins Classicsからの移行盤
あの一連の「ストラスクライド協奏曲」では難解で晦渋な作風を見せているマックスウェル・デイヴィス(1934-)ですが、このアルバムに収録されている劇音楽や映画音楽での彼の作風は180°違うものもあり、この作曲家の振れ幅の大きさには唖然とする他ないでしょう。
最も初期の作品である「7つのイン・ノミネ」はルネサンス時代の作曲家ジョン・タヴァナーのミサ曲のメロディから派生したメロディが様々に形を変えて行くものです。組曲「ボーイフレンド」と「肉体の悪魔」はどちらも鬼才ケン・ラッセルの映画のためのものですが、ここにデイヴィスは、究極にパロディ化した音楽を充てているのが面白いところです。
本編の映画を見たくなる人も多いかもしれませんが、もしかしたら現在は(あまりにも過激な映像のため?)入手は困難かもしれません。もちろんオークニー、メインランドの近くで発見された「イエローケーキ」も入手は不可能です。 |
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8.573020
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マシュー・ロック:ブロークン・コンソート
第1部 他
1-8.トリプラ・コンコルディアより組曲 ト長調
<プレリュード/ファンシィ/チコーナ/エア/ホーンパイプ/
ガヴォット/クーラント/カントリー・ダンス>/
《ブロークン・コンソート 第1部》
9-12.組曲 第1番 ト短調/13-16.組曲 第2番
ト長調/
17-20.組曲 第3番 ハ長調/21-24.組曲 第4番
ハ長調/
25-28.組曲 第5番 ニ短調/29-32.組曲 第6番
ニ長調/
30-40.トリプラ・コンコルディアより組曲
ホ短調
<イントロダクション/サラバンド/エア/カントリー・ダンス/
ガヴォット/サラバンド/ファンシィ/ジグ> |
ウェイワード・シスターズ
<メンバー:
ベス・ウェンストローム(バロック・ヴァイオリン)/
アン・ティンバーレイク(リコーダー)/
アンナ・ステインホフ(バロック・チェロ)/
ジョン・レンティ(テオルボ)> |
録音 2012年7月22-25日 カナダ オンタリオ、聖ジョン・クリソストム教会
あのヘンリー・パーセルに強い影響を与えたと言われるイギリスの作曲家ロック(1621頃-1677)の作品集です。彼はイギリスで初めてオペラを作曲し、また劇音楽の分野でも素晴らしい作品を残しています。ここで聴ける室内楽作品は、リネサンス時代の作風を基調にしながらも、新しいものを取り入れた当時としては斬新な音楽。「ブロークン・コンソート」とは様々な楽器を含むグループで演奏する音楽の意であり、各々の楽器が野心的に活躍する表情豊かな組曲です。
こんな優雅な作品を書き、イギリス王室からも重用されたロックですが、性格はかなり攻撃的で嫉妬深かったとか。時としてぐいぐい攻め込んでくるメロディはそんなところにも起因しているのでしょうか。演奏はNAXOSが主宰した、2011年アメリカ・古楽レコーディング・コンクールの優勝団体ウェイワード・シスターズによるものです。 |
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8.573076
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マイアベーア:オペラからのバレエ音楽集
1.歌劇「ユグノー教徒」(1836)から第3幕「ジプシーの踊り」/
2.歌劇「悪魔のロベール」(1831)から第2幕:5人の踊り/
3-8.歌劇「悪魔のロベール」から第3幕:尼僧たちのバレエ
<情景と死霊の召喚、尼僧達の行進/バッカナール/
第1のバレエ:酒の誘惑/第2のバレエ:賭けごとの誘惑/
第3のバレエ:愛の誘惑/終曲>/
9-12.歌劇「北極星」(1854)からダンス組曲
<第2幕:ワルツ/第2幕:騎士たちの歌/第1幕:祈り/第3幕への間奏曲>/
13-16.歌劇「預言者」(1849)から 第3幕:スケートをする人々のバレエ
<ワルツ/レドワ/スケーターたちのカドリーユ/ギャロップ>/
17.歌劇「アフリカの女」(1865)から第4幕「インドの行進」 |
バルセロナ交響楽団/
ミハル・ネステロヴィチ(指揮) |
録音 2012年7月3-6日 スペイン バルセロナ,アウディトリ・パウロ・カザルス・ホール
マイアベーア(1791-1864)の名前には面白い逸話があるのですが、ここではそれは割愛して…。19世紀初頭のオペラ作曲家として彼はダントツの人気を誇っていました。彼の音楽は、ロッシーニに見られる「イタリア歌劇」の様式とモーツァルトを始めとした「ドイツ歌劇」の様式の良いところ取りであり、この豪華絢爛な形式が「グランド・オペラ」の元となり、フランス・オペラやワーグナーに強い影響を与えたことで知られています。
1831年に初演された「悪魔のロベール」はパリのオペラ界に強い衝撃を与え、その中でも話題になったのが、この第3幕でのバレエでした。月に照らされた夜の修道院。この墓に眠る罪を犯した尼僧たちが亡霊となって踊る姿は確かに神秘的であり、この場面は、あの大画家ドガもキャンバスに描いていることでも知られています。またショパンもこのオペラに感銘を受け、曲の主題を用いてチェロとピアノための作品を書いています。そんなマイアベーアのバレエ曲。面白くないはずがありません。 |
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8.573099
\1100 |
モンポウ:歌曲全集 第1集
1-5.夢のたたかい(1942-1951)
<あなたの上には花だけが/今夜は同じ風/
私はあなたを海のように感じていた/わかりやすい私の生活/
今、私はあなたを見ることができるかわからない>/
6-7.2つの旋律(1945)<牧歌/河上の雨>/
8.光るものを見よ(1966)/
9-12. 4つの旋律(1925)
<小道のばら/葉のカーテン/不確実性/雪>/13.祖母の歌(1915)/
14.魂の歌(1943)/15.灰色の時刻/
16-18.彼女の恋人は去ったとき
<第3の設定(1919)/第2の設定(1915)/第1の設定(1914)>/
19.詩篇(1936)/
20-24.ポール・ヴァレリーの詩による5つの歌曲(1973)
<死を佯る女/惑はすもの/消えた葡萄酒/風の精/歩み> |
マルタ・マテウ(ソプラノ)/
ホルディ・マソ(ピアノ) |
録音 2012年11月24-25日 スペイン サンタ・コロナ・ディ・グラメネト、アウディトリ‘Can
Roig i Torres’
カタロニアの作曲家、フェデリコ・モンポウ(1893-1987)。彼の静謐な音楽は多くの人に愛されています。しかし、ここで聴くことのできる歌曲の何と饒舌なこと。初期の「祖母の歌」を始めとしたいくつかの作品は、カタロニア語の歌詞を持つにも拘わらず、まるでフォーレやドビュッシーのような柔らかく繊細なイメージを伝え、彼の歌曲の中でもよく知られている「夢のたたかい」では、現世との境界線がぼやけて見えるかのような神秘的な美しさを醸し出しています。時として、親しみやすい曲調が楽しめるのは、カタロニア民謡からの引用でしょうか?これを美しく描き出しているのが、ソプラノのマテウとピアノのマソです。
モンポウのスペシャリストであるマソのピアノと、マテウの凛とした透明で清冽な声は、モンポウの完成された小宇宙を見事に再現しています。 |
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8.573198
\1100 |
ジャック・ボディ:パララン-愛と戦争の歌 他
1-3.歌劇「アレイ」より3つのアリア<2つの目/作業中/夜>/
4.私の名はモック・ボン(ソマラ・オウクの声を録音)/
5.パララン-愛と戦争の歌/
6-12.ミケランジェロによる瞑想曲
<ソネット:第32番/ソネット:第57番/ソネット:第21番/
ソネット:第54番/ソネット:第27番/ソネット:第26番/ソネット:第78番>/
13.Poems of solitary delights-獨樂吟 |
デヴィッド・グレコ(バリトン&カウンターテナー…1-3)/
ブディ・スラサ・プルタ(ジャワ・ヴォーカリスト…5)/
アミタイ・パティ(テノール…13)/
マルティン・リセリー(ヴァイオリン…6-12)/
ロバート・イースティング(ナレーター…13)/
ニュージーランド交響楽団/
ケネス・ヤング(指揮) |
録音 2011年4月28-30日 ニュージーランド ウェリントン,マイケル・フォウラー・センター
ジャック・ボディ(1944)は現代ニュージーランドに於ける有数の作曲家の一人として高く評価されています。彼の作品は時事問題を扱ったものが多く、ここに収録されている歌劇「アレイ」も、ニュージーランドに実在した社会活動家レウィ・アレイの生涯を描いたものです。彼は劣悪な環境で働いていた中国の労働者の姿を見たことにより、それを改善すべく、体を張って生きてきた年老いたアレイが、自分の若い頃を思い起こして歌うアリアは、中国風の響きを纏いながら感動的に響きます。
カンボジア虐殺からインスパイアされた「私の名前はモック・ボン」、ジャワのガムラン音楽から派生した「バララン」。日本の女性ヴァイオリニストに捧げられた「瞑想曲」そして日本の歌人、橘曙覧の「たのしみは」で始まる歌集「獨樂吟」を元にした「Poems
of solitary delights」。どれも異国情緒溢れる神秘的で美しい作品です。 |
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8.578269
(2CD)
\2200 |
海の音楽集
<CD1>
1.バックス(1883-1953):交響詩「ティンタジェル城」/
2.ブリッジ(1879-1941):交響組曲「海」より「海の情景」/
3.ドビュッシー(1862-1918):交響詩「海」より第3楽章「風と海の対話」/
4.ドビュッシー:小組曲より「小舟にて」(H.ビュッセルによる管弦楽版)/
5.エルガー(1857-1934):海の絵 Op.37より「海上での安息日の朝」/
6.アイアランド(1879-1962):海への情熱/
7.メンデルスゾーン(1809-1847):序曲「フィンガルの洞窟」Op.26/
8.ラヴェル(1875-1937):鏡より「海原の小舟」/
9.リムスキー=コルサコフ(1844-1908):
皇帝サルタンの物語 Op.5より「海原を漂う妃と王子」/
10.ヴォーン・ウィリアムズ(1872-1958):交響曲
第1番「海の交響曲」より第3楽章「波」/
11.ヴィヴァルディ(1678-1741):ヴァイオリン協奏曲
第5番「海の嵐」RV253 第1楽章/
12.ヘンリー・ウッド(1869-1944):イギリスの海の歌による幻想曲より「小粋なアリシューザ」/
<CD2>
1.ブロッホ(1880-1959):海の詩より第3楽章「海にて」/
2-3.ブリテン(1913-1976):4つの海の間奏曲
Op.33aより「夜明け」「嵐」/
4.ドビュッシー:前奏曲 第1集より「沈める寺」(P.ブレイナーによる管弦楽版)/
5.メンデルスゾーン:序曲「静かな海と楽しい航海」Op.27/
6.リムスキー=コルサコフ:シェエラザード
Op.35より
「海とシンドバッドの船」/
7.リムスキー=コルサコフ:シェエラザード
Op.35より
「バグダッドの祭り-海」/
8.シベリウス(1865-1957):交響詩「海の精」Op.73/
9.ヘンリー・ウッド):イギリスの海の歌による幻想曲より
「トム・ボウリング」/
10.ワーグナー(1813-1883):歌劇「さまよえるオランダ人」より序曲 |
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<CD1>
ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団…1/
ディヴィッド・ロイド=ジョーンズ(指揮)…1/
ニュージーランド交響楽団…2/
ジェイムズ・ジャッド(指揮)…2/
フランス国立リヨン管弦楽団…3.4/
準・メルクル(指揮)…3.4/
サラ・コノリー(メゾ・ソプラノ)…5/
ボーンマス交響楽団…5.10/
サイモン・ライト(指揮)…5/
ロデリック・ウィリアムズ(バリトン)…6/
イアイン・バーンサイド(ピアノ)…6/
スロヴァキア・フィルハーモニー管弦楽団…7/
オリヴァー・ドホナーニ(指揮)…7.11/
フランソワ・ジョエル・ティオリエ(ピアノ)…8/
シアトル交響楽団…9/
ジェラード・シュワルツ(指揮)…9/
ポール・ダニエル(指揮)…10.12/
ベーラ・バーンファルディ(ヴァイオリン)…11/
ブダペスト・ストリングス…11/
リーズ音楽祭合唱団…12/
イングリッシュ・ノーザン・フィルハーモニア…12/
<CD2>
イシュトヴァーン・カッシャイ(ピアノ)…1/
ニュージーランド交響楽団…2.3/
メイヤー・フレッドマン(指揮)…2.3/
ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団…4/
準・メルクル(指揮)…4/
スロヴァキア・フィルハーモニー管弦楽団…5.10/
オリヴァー・ドホナーニ(指揮)…5/
シアトル交響楽団…6.7/
ジェラード・シュワルツ(指揮)…6.7/
アイスランド交響楽団…8/
ペトリ・サカリ(指揮)…8/
イングリッシュ・ノーザン・フィルハーモニア…9/
ポール・ダニエル(指揮)…9/
ミヒャエル・ハラース(指揮)…10 |
時間、季節……その時々で様々に姿を変える海。それは大いなる母であり、厳しい父であり、と人々にたくさんのインスピレーションを与えます。この2枚組に収録されているのは、たくさんの海の姿。イギリス、フランス、ドイツ、ロシア、北欧・・・。国によってもその色合いは変わります。美しく深淵、そして神秘。一人で静かに楽しみたい2枚組です。 |
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8.660338
(2CD)
\2200 |
ダヴィッド:歌劇「ララ・ルーク」(1862)2幕 |
ララ・ルーク…マリアンネ・フィセ(ソプラノ)/
ノウレディン…エミリアーノ・ゴンザセル・トロ(テノール)/
ミルツァ…ナタリー・ポーリン(ソプラノ)/
バスキール…ベルナルド・デレトレ(バス・バリトン)/
バクバラ…デヴィッド・ニューマン(バリトン)/
カボウル…アンドリュー・アデルスバーガー(バス・バリトン)/
オペラ・ラファイエット/
リャン・ブラウン(指揮) |
録音 2013年1月27-29日 USA クラリス・スミス・センター,デケルボウム・ホール
19世紀フランスの作曲家フェリシアン・ダヴィッド(1810-1876)。彼はもともと神学校で学びましたが卒業後に音楽家を志し、20歳になってパリ音楽院に入学します。しかし思想家サン=シモンに傾倒し、その教義「人間は兄弟として行動し、富者は貧者を救済すべきである」を広めるために中近東を旅行することになります。そのため、彼の作品には適度なオリエンタリズムが漂うこととなり、この歌劇「ララ・ルーク」にもその神秘的な雰囲気が宿っています。
物語の主人公は、ムガール皇帝の娘ララ・ルーク。彼女はサマルカンドの王との結婚が決められており、その結婚式のために腹心の部下ミルツァとパスキールを伴って、王の宮殿へとキャラバンを組んで出発したのですが、王女は途中のカシミールで出会った吟遊詩人ノウレディンに魅了されてしまいます。さて、この2人の愛は成就するのでしょうか?もちろん吟遊詩人の正体は…。あとは物語をお楽しみくださいね。 |
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8.503268
(3CD)
\2200 |
アントニ・ヴィト指揮によるヘンリク・グレツキ:作品集
<CD1…8.550822>
1-3.交響曲 第3番「悲歌のシンフォニー」Op.36/
4-6.3つの古い様式の小品/
<CD2…8.555375>
1.主を信ずる者は幸いなり Op.38/
2-3.交響曲 第2番「コペルニクス党」Op.31/
<CD3…8.572872>
1-4.サートゥン・ポルカのための小レクイエム
Op.66/
5-8.コンチェルト・カンタータ Op.65/
9-10.ハープシコード協奏曲 Op.40(ピアノ版)/
11-13.3つの舞曲 Op.34 |
<CD1>
ゾフィア・キラノヴィチ(ソプラノ)…1-3/
ポーランド国立放送交響楽団/
アントニ・ヴィト(指揮)/
<CD2>
アンジェイ・ドッバー(バリトン)…1/
ゾフィア・キラノヴィチ(ソプラノ)…2-3/
ポーランド放送合唱団/
シレジア・フィルハーモニー合唱団/
ポーランド国立放送交響楽団/
アントニ・ヴィト(指揮)/
<CD3>
アンナ・ゴレツカ(ピアノ)…1-4.9-10/
キャロル・ウィンセンス(フルート)…5-8/
ワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団/
アントニ・ヴィト(指揮) |
<CD1>録音 1993年12月 カトヴィツェ ポーランドラジオ・コンサート・ホール/<CD2>2000年11月18-19日
カトヴィツェ グルツェゴルツ・フィテルベルク・コンサート・ホール/<CD3>2011年4月29日…1-4,
2011年9月6-7日…5-8, 2011年4月28日…9-10,
2011年4月26日…11-13 ワルシャワ・フィルハーモニー・コンサート・ホール
1933年、ポーランド南部の都市に生まれたヘンリク・グレツキ(1933-2010)。作曲家として活動を始めた初期の頃は、極めて前衛的な作品を書き、トーン・クラスター(一度に数多くの音を鳴らす技法)や、ノイズなどを積極的に用いた音楽……しかし、この当時には同じような作風を持つ作曲家が数多く存在していた……を書いていました。
しかし、1970年代から突如、自らの音楽に深淵なる宗教性を取り入れ、その作風もシンプルになり、和声も全音階的なものにあっていきます。そして彼の名を決定的に高めたのが「悲歌のシンフォニー」と呼ばれる交響曲第3番です。
この作品はシンプルであり、透明であり、そして浄化の光に溢れています。現代音楽とは何か?と議論が高まる今日この頃、このような音楽の存在に思いを馳せるのもよいのではないでしょうか。グレツキ音楽の最良の案内人、ヴィトの指揮で。 |