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≪第75号アリアCD新譜紹介コーナー≫
その5 3/18〜


マイナー・レーベル新譜
歴史的録音・旧録音
メジャー・レーベル

国内盤
映像





3/21(金)紹介新譜
マイナー・レーベル新譜

ALIUD


ACDBE 070
\2400
楽しい仲間たち〜ルネサンス、バロック期の二声音楽
 (1)ロバート・カー(デフリーハー編):イタリア風グラウンド (1686)
 (2)ラッスス:ファンタジア第27番/同 第13番「ソファレミによる」(1590)
 (3)ルパッキーノ:ファンタジア第13番 (1559)
 (4)マリア・タッソ:ファンタジア第5番「バッタリアによる」(1559&1590)
 (5)トマス・モーリー:「簡明で平易な実践音楽入門」より6曲 (1597)
 (6)ファン・エイク:
  「笛の楽園」〜美しい羊飼いの娘フィリス/天使の歌/
   モア・パラティーノ/アマリリ麗し/ロバート殿下のマスク
 (7)モーリー:ファンタジア第28/同第29番
 (8)ルイエ:リコーダー・ソナタ ニ短調Op.2の3
 (9)オットテール:2つの高音楽器のための組曲第1番Op.4 (1712)
 (10)テレマン:2つのリコーダーのためのソナタ ヘ長調TWV40:120
ヤン・デフリーハー&
 マルセル・ケテルス
  (リコーダー・デュオ)
 リコーダーの楽しみ倍増、デュオによるオリジナル作品集

 録音:2012 年7 月25-27 日/ヘント音楽院ミリー・ホール/DDD、66’ 58”

 同種楽器の二重奏のなかでも、リコーダーは最も古くからあるジャンルでしょう。17 世紀末には、多くの音楽愛好家がこれを楽しみ、「楽しい」とか「最高の喜び」などと表現されました。ここでは1686 年のオリジナル作品カーの「イタリア風グラウンド」をはじめ、リコーダー二重奏のためのオリジナル作品が集められています。ファン・エイクの「アマリリ麗し」も入っているのが嬉しい限り。オランダの名手ヤン・デフリーハーがマルセル・ケテルス大小さまざまなリコーダーを楽しげに奏しています。




AUDITE


Ina Siedlaczek: Fortuna scherzosa
AU 92703
(SACD HYBRID)
\2500→\2290
おどけた幸運
 (1)フィリップ・ハインリヒ・エルレバッハ:
  アリア「幸運よ、お前は私をもてあそぶ」
 (2)ヨハン・ウルリヒ二世:カンタータ「汝ら明るき星たち」
 (3)エルレバッハ:アリア「試練は乗り越えられる」
 (4)テレマン(メランテ):カンタータ「おどけた幸運」
 (5)テレマン(メランテ):カンタータ「アモールは私を見て嬉しそうに笑う」
 (6)ヨハン・フィリップ・クリーガー:アリア「孤独に」
 (7)テレマン:カンタータ「希望」
 (8)エルレバッハ:アリア「わが憧れは満足せり」
イーナ・ジートラツェク(Sop)
ハンブルガー・ラッツムジーク
 【ジモーネ・エッカート
   (ヴィオラ・ダ・ガンバ)、
  ウルリヒ・ヴェーデマイアー(テオルボ)、
  ミヒャエル・フェルスト(Cem)】
 驚くべき録音の良さ。眼前で演奏しているかのようなリアルな音像

 録音:2013 年5 月14-16 日/マリエンミュンスター・アビー教会(ドイツ)/サラウンド、61’ 39”

 運命の気まぐれをテーマにしたカンタータやアリアはバロック期に数多く作られましたが、今日大半が忘れられています。このアルバムに収められた作品は幸運の女神を主役とした非常に珍しいカンタータとアリアが収められています。テレマンがメランテというアナグラム(名前の並べ替え)で発表したカンタータ「おどけた幸運」は、ベルリン・ジングアカデミーが1999 年にウクライナのキエフで発見した作品。イタリア後の歌詞による美しい作品で、成就しない運命を描きます。
 独唱のイーナ・ジートラツェクはドイツの古楽ソプラノ。ピュアな声が魅力です。
注目は驚くべき録音の良さ。audite レーベル総裁ベッケンホーフ・トーンマイスター渾身のSACD Hybrid サラウンドで、眼前で演奏しているようなリアルな音像が衝撃です。オーディオ・チェック用にも最適です。
 
Vesperae in honorem Sancti Dominici
AU 40010
\2000
聖ドミニクを讃える晩祷
 ドミニコ会聖歌とオルガン即興演奏(全32曲)
ティエリー・メフラー(Org)
トーマス・ラッツムジーク
 【ジモーネ・エッカート(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、
  ウルリヒ・ヴェーデマイアー(テオルボ)、
  ミヒャエル・フェルスト(Cem)】
 心洗われるドミニコ会聖歌集

 録音:2013 年5 月14-16 日/マリエンミュンスター・アビー教会(ドイツ)

 1216 年創立のカトリック修道会ドミニコ会。数年後に800 周年を迎える同組織を讃えるアルバム。古くは1256 年から今日まで用いられている聖歌をはじめ、それに基づくオルガンの即興演奏をはさんでいます。
 グレゴリオ聖歌起源の極めて美しい世界が広がります。録音の良さも特筆で、ヨーロッパの教会の中にいるような癒しの世界にひたれます。




CONTINUO CLASSICS



CC777 703
\2300→\2090
女性作曲家の美しいピアノ曲集
 (1)シャミナード:演奏会用練習曲「秋」Op.35
 (2)メル・ボニ:
  秋の思いOp.19/無言歌Op.56/子守歌Op.23の1/前奏曲Op.10/
  うららかな春Op.11/牧歌Op.12/メヌエットOp.14
 (3)クララ・シューマン:
  スケルツォOp.14/夜想曲Op.6の2/ロマンス変奏曲Op.3
 (4)マリアンナ・フォン・マルティネス:ピアノ・ソナタ第3番ホ長調
ディディエ・カストル=ジャコマン(Pf)
 女性作曲家の美しいピアノ曲を集めたアルバム

 録音:2011 年7 月13-15 /テルデックス・スタジオ(ベルリン)/DDD、65’ 08”

 ディディエ・カストル=ジャコマンはレンヌとニースの音楽院で学んだピアニスト。ファウスト・ザドラ門下のフランスの中堅で、これまでもCalliope レーベル等に録音がありました。
 当アルバムは女性作曲家のピアノ曲を集めたもので、フランスのシャミナードとボニ、ドイツのクララ・シューマン、オーストリアのマルティネスらの魅力的な作品を楽しめます。いずれもサロン的な内容ですが、非常にピアニスティックで技巧的なものが多く、カストル=ジャコマンの腕の冴えが光ります。女性作曲家ファン必携の一枚と申せましょう。




TYXART


Amy: Ana-Maria Lungu
TXA 13025
\2500→\2290
アミー
 (1)ディニク:演奏会用ホラ/
 (2)ヨアン・ルング:トロイメライ/
 (3)トセリ:セレナード/
 (4)ピアソラ:アディオス・ノニーノ/
 (5)ラフマニノフ:ヴォカリーズ/
 (6)ヨアン・ルング:月光/
 (7)ジョン・ウィリアムズ編:ポル・ウナ・カベサ/
 (8)マスネ:タイスの瞑想曲/
 (9)ポルムベスク:望郷のバラード/
 (10)フォーレ:夢のあとに/
 (11)ジョン・ウィリアムズ:シンドラーのリスト/
 (12)ジョー・ニューマン:ルーマニア風/(13)ディニク:ひばり
アナ=マリア・ルング(Vn)
クリストフ・ワインハート(Pf)
 ルーマニア出身の若き天才アナ=マリア・ルング、デビュー

 録音:2013 年4 月/ヴュルツブルク高等音楽大学/DDD、62’ 35”、日本語解説付

 1985 年生まれのルーマニアの女性ヴァイオリニスト、アナ=マリア・ルング。5 歳でドイツへ移住、父からヴァイオリンを学びました。さらにヴュルツブルク高等音楽大学でコンラート・フォン・デア・ゴルツに師事、卒業後は演奏活動のかたわらアスムシュタット城文化協会のマネージャー兼芸術監督も務める才媛。アルバム・タイトルの「アミー」とは、彼女が幼時から呼ばれてきた愛称。
 このアルバムは、彼女のプライベートな選曲により、才能あるヴァイオリニスト、アナ=マリア・ルングの音楽人生をご覧いただくようになっています。
 日本でも人気のポルムベスク「望郷のバラード」を本場ルーマニアの演奏で楽しめるほか、「ホラ・スタッカート」で知られるディニクの華麗な別作品「演奏会用ホラ」や「ひばり」も貴重。また彼女の実父の作品「トロイメライ」と「月光」も美しい小品。BGM としても最高です。




http://amylungu.blogspot.jp/




BERLIN CLASSICS



BC0300566
\2200→\1990
R.シュトラウス:歌曲集 クリスティアーネ・カルク(Sop)
マルコム・マルティノー(pf)
BC0300571
(2LP)
\4000

 クリスティアーネ・カルクは、バイエルン州の出身。ザルツブルク・モーツァルテウム音楽院でハイナー・フォプナーとヴォルフガング・ホルツマイアーに師事した。コンサートの分野では、早くからバッハ、モーツァルト、シューベルト、メンデルスゾーンのオラトリオ等で成功。2009年には、ニコラウス・アーノンクールの指揮で、ハイドンの《無人島》を歌っている。今シーズンは、初めてドレスデン・シュターツカペレに登場し、そのアメリカ・ツアーにも同行する。
 CDではヤンソンスのベートーヴェン交響曲全集の第9で登場していたり、気づかぬところで耳にしている方も多いはず。


旧譜
クリスティアーネ・カルク

BC0300389
\2500→\2290
クリスティアーネ・カルク
 オペラ・アリア集

  モーツァルト、グルック、グレトリのオペラ・アリアより
クリスティアーネ・カルク(Sop)
ジョナサン・コーエン指揮、
アルカンジェロ管弦楽団

R. シュトラウス/C. シューマン/マーラー/シューベルト/メンデルスゾーン/ヴォルフ:声楽作品集(カルク)



<マイナー・レーベル歴史的録音・旧録音>


IDIS


IDIS 6672
\1800
宗教的なのにミュージカルばりのポップさを持つ逸品
 (1)コールリッジ=テイラー:「ハイアワサの婚礼」組曲(4曲)
  (1962年スタジオ録音)
 (2)ドヴォルザーク:交響的変奏曲Op.78(1959年スタジオ録音)
リチャード・ルイス(Ten)
ロイヤル・コラール・ソサエティ
サー・マルコム・サージェント(指)
フィルハーモニア管
 STEREO、53’ 56”

 サージェントとフィルハーモニア管による初期ステレオ録音。コールリッジ=テイラー(1875-1912) はシェラレオネ出身の父を持つイギリスのアフリカ系作曲家。英国王立音楽大学でスタンフォードに作曲を師事、アフリカ国民主義音楽を目指したものの夭折しました。「ハイアワサの婚礼」はアメリカン・インディアンの英雄を主役としたカンタータ。非常に清明で、ヘンデルのカンタータに匹敵する感動的な作品。宗教的でありながら、どこかミュージカルのようなポップ感は独特。サージェントの誠実な棒さばきが光ります。




UNITED CLASSICS


T2CD2013027
\1600
ベートーヴェン:
 交響曲第3番「英雄」
 劇音楽「エグモント」Op. 84より序曲
コリン・デイヴィス指揮、
シュターツカペレ・ドレスデン
 

T2CD2013028
\1600
イタリア古典歌曲集 エマ・カークビー(Sop)



<国内盤>


CONCERTO



CNT2076
(国内盤)
\2800+税
ロッシーニの室内楽曲さまざま
 〜ベル・カントの心とイタリア器楽〜

 ロッシーニ(1792〜1868):
  ①パガニーニに一言 〜
    ヴァイオリンとピアノのための
  ②ヴァイオリンとピアノのための序奏、主題と変奏
   (序奏&変奏:ジョヴァッキーノ・ジョヴァッキーニ作曲)
  ③ホルンとピアノのための前奏、主題と変奏
  ④涙ひとすじ(主題と変奏)〜
   チェロとピアノのための
  ⑤チェロとピアノのためのアレグロ・アジタート
  ⑥クラリネットとピアノのための幻想曲
  ⑦ささやかなファンファーレ〜ピアノ連弾のための
  ⑧行進曲(パ・ルドゥーブレ)〜ピアノ連弾のための
マルコ・ソリーニ、
サルヴァトーレ・バルバタノ(p)
ミラノ・スカラ座管弦楽団ソリスト
フランチェスコ・マナーラ(vn)
マッシモ・ポリドーリ(vc)
ダニーロ・スターニ(hr)
ファブリツィオ・メローニ(cl)
 イタリアは「歌の国」。一流のオペラには、それを支える超一流オーケストラがつきもの…!
 ミラノ・スカラ座のトップ奏者たちは、肌で「うた」を知り「合わせ」の至芸を心得た才人揃い
 しなやかな弦、美しく憧憬をさそうホルン、クラリネットの妙音...知るべき領域、たっぷりと!
 「ロッシーニの室内楽」ひと聞けば、おそらく若書きの弦楽ソナタがまっさきに思い浮かぶかもしれませんが...あれはあれ。ここではオペラの大家として功なしとげ、30 代で悠々自適の引退生活に入り、オペラを書かないロッシーニとして第二の人生を謳歌していた頃の、磨き抜かれた逸品が集められています。
 1820 年代までイタリア大都市とパリを中心に華々しくオペラの傑作をものしてきたあと、ロッシーニはパリ暮らしで美食を追求しつつも、作曲家としては決してペンを捨てていたわけではなく、管弦楽を伴う『スターバト・マーテル』のような大作も書いていましたが、ここに集められている作品の中心は、1857 年(ワーグナー『トリスタンとイゾルデ』、ヴェルディ『シチリアの晩鐘』、グノー『ファウスト』...確実に新時代が来ていた頃ですね)から晩年の10 年ほど、徐々に綴っては曲集にまとめていった『老年のいたずら(老いのあやまち)』からの小品が続々。
 ナポレオン3世による第二帝政期、市民の暮らしがどんどん豊かになりつつあるなかで余裕綽々、パリのイタリア人として暮らしていたロッシーニの才覚は衰えるところを知らず、センス抜群の歌心と圧倒的なドラマ作りの妙を(オペラと較べればはるかに)短い演奏時間にぎゅっと凝縮した傑作の数々——
 それらはやはり、同じイタリアの「うた」を知る名手たちが奏でてこそ、隅々まで魅力がきわだつのだひと強く思わせてくれるのが、ミラノに本拠を置くConcerto レーベルからのこの新譜!
 なにしろ演奏陣はみな、あのミラノ・スカラ座で日々とてつもない大歌手・大指揮者たちと仕事を続けている各セクションのトップ奏者たちばかりひふくよかで押しのあるホルンの響き、軽快なクラリネットの立ち回りにひそむほのかな哀愁、絶美のヴァイオンに絶美のチェロ...圧倒的なセンスの奥には、もともとDNA レベルで持っていた才能のうえに日々の仕事で刷り込まれていったであろう、イタリアならではの歌心を強く感じずにはおれません!
 室内楽ファンにもおすすめなのはもちろん、歌好きにも「楽器」を再発見する絶好のチャンスになりそうな1枚。好感度大です
 


CNT2082
(国内盤)
\2800+税
プッチーニの歌劇『ジャンニ・スキッキ』全曲と
  弦楽四重奏のための「菊」、六つのピアノ小品

 プッチーニ(1882〜1924):
  ①歌劇『ジャンニ・スキッキ』(全曲)

  ②弦楽四重奏のための「菊」
  ③アダージョ イ長調(p 独奏)
  ④小さなワルツ(p 独奏)
  ⑤電気ショック〜華麗なる小行進曲(p独奏)
  ⑥アルバムの一葉(p 独奏)
  ⑦小さなタンゴ(p 独奏)
  ⑧1916 年のピアノ小品(p 独奏)
ミラノ・スカラ座弦楽四重奏団
マルコ・ソリーニ(p)
ロベルト・セルヴィーレ(Br)
チンツィア・リッツォーネ(S)
フランチェスコ・ピッコリ、
ジャンカルロ・ボルドリーニ(T)
アンナ・リタ・ジェンマベッラ(A)他
ファブリツィオ・マリア・カルミナーティ指揮
ベルガモ・ドニゼッティ交響楽団
 なるほどなあ・・・こういうカップリングもありか・・・。


 イタリア楽壇最前線は、やはり圧倒的...プッチーニ『三部作』の白眉にして、最後の完成作、むせかえるような「うた」の美、ゾクゾクするような一体感のアンサンブルに、ひたすら耽溺したい...!
 しかも貴重なピアノ曲の全てと、あの絶美の「菊」をスカラ座SQで聴ける...極上のイタリア、ここに。

 ミラノに本拠を置くConcerto レーベルですが、やはりイタリアは「歌の国」、そしてミラノはスカラ座の御膝元。
 ふだんは器楽中心のレーベルとおもいきや、やっぱりオペラとなると目の色が変わると思わずにはおれない、気合の入りまくった新譜の登場です!
 ベル・カント全盛の19 世紀を受け、イタリア・オペラが爛熟のきわみにあった20 世紀、 『トスカ』『蝶々夫人』『西部の娘』...と次々新作をものして話題を呼び続けていたプッチーニが、第一次大戦のあいだ徐々に書きあげていった「三部作」の最後を飾る傑作喜歌劇『ジャンニ・スキッキ』(1918)は、次作にして未完の『トゥーランドット』を前に、このオペラの大家が完成させた最後の作品となりました。
 全1幕とは思えないほど起伏に富んだドラマの流れを、このアルバムではイタリア歌劇界最前線で活躍する幅広い世代の名歌手たちが、むせかえるほど美しいベル・カントのきわみそのまま、ああ本当に全員が舞台を愛しているのだと強く感じずにはおれないアンサンブルの一体感と「間」の巧みさ、ゾクゾクするような歌心で仕上げてくれました。
 キャストも粒ぞろいで、主人公ジャンニ・スキッキを演じるロベルト・セルヴィーレはかつて、ザルツブルク音楽祭でカラヤン指揮のもと『ドン・カルロ』のタイトルロールを歌うという超・堂々たる立ち回りもみせつつ、ひそかに巷で評価も高いらしいNaxos 盤『セビーリャの理髪師』でも大活躍、映像作品『リゴレット・ストーリー』でもタイトルロールで存在感をアピールするなど、多芸ぶりがきわだつ名歌手。古楽方面でも経験を積んできたチンツィア・リッツォーネの歌うヒロインの「私のお父さん」も惚れ惚れする味わい、恋人リヌッチョを演じるフランチェスコ・ピッコリはシャイー、メータ、ボニングらの重要盤にも多く参加している芸達者で、ああ筋金入りと嬉しくなる確かな歌と立ち回り...
 万事が本場直送の磨き抜かれた仕上がりに、つい高めのイタリアワインを開けたくなる思いでございます。
 Concerto レーベルの嬉しい計らいは、ここにプッチーニの非常に貴重なピアノ曲のすべて(全6曲)を、イタリア随一の才人ソリーニ(昨年は生誕150 年だったマスカーニの曲集でも名演を聴かせてくれました)の確かな解釈で収録しておいてくれたこと——そしてもうひとつ、数少ないイタリア・オペラの大家による珠玉の室内楽曲、あの「菊」を、すでに同レーベルでも活躍しているミラノ・スカラ座SQ の絶美な名演で収めてくれていること...




GRAMOLA



GRML99011
(国内盤)
\2800+税
ハース、コルンゴルト、ハイドン
 〜弦楽四重奏曲3様 伝統と、近代と〜

 パヴェル・ハース(1899〜1944):
  ①弦楽四重奏曲第2番op.7「猿の山から」*(1925)
 エーリヒ・ヴォルフガング・コルンゴルト(1897〜1957):
  ②弦楽四重奏曲第2番op.26(1933)
 ヨーゼフ・ハイドン(1732〜1809):
  ③弦楽四重奏曲第63番op.64-5 「ひばり」(1790)
アダマス四重奏団
 クラウディア・シュヴァルツル(vn1)
 ローラント・ヘルレット(vn2)
 アンナ・デカン(va)
 ヤーコプ・ギスラー(vc)
 イヴァン・ブルビツキ(perc)*
 室内楽ファンにとって“知る人ぞ知る”の名曲ハース第2、あの美しいコルンゴルトの第2...
 みずみずしさと古雅な美しさが同居する近代2作のあと、あらためて響くハイドンの清らかさ。
 理屈ぬきに耳が、心が魅了されてしまう!音楽大国オーストリアの凄腕集団、一味違います。

 さすがウィーン楽壇、音盤に結晶するものの「質」があらゆる意味で違う——そう思わずにはおれない1枚が、ウィーンの中心部に本拠を置くGramola レーベルから届きました。アダマス四重奏団、2004 年結成。若い団体ではありますが経験充分、満を持して録音したこのアルバム、選曲も曲順もまったくもってひとくせもふたくせもある周到さ!
 冒頭の作品は1920 年代、チェコの若き気鋭パヴェル・ハースが作曲した異色の弦楽四重奏曲——終楽章でセンス抜群の打楽器が興を添えるこの音楽が書かれた頃、チェコは隣国スロヴァキアとともに幾世紀にも及んだオーストリア支配を脱し、まさに輝かしい未来へと時代が切り拓かれつつあった頃でした(大家マルティヌーが、奨学金を得て意気揚々パリに飛び出していったのも、まさにこの頃のこと)。ひそかに室内楽ファンのあいだで注目されてきたこの逸品を、圧巻の躍動感と絶美のカンタービレでしなやかに、彫琢あざやかな解釈でじっくり聴かせてくれる4人にはけだし脱帽...とおもいきや、そのあとには世紀初頭から天才少年として楽都ウィーンで名をあげてきたコルンゴルト(そういえば、今年は新国立劇場で彼の『死の都』がとりあげられ、その名に再び光が当たりつつありますね...!)が、大戦の危難が迫りくる1933 年のウィーンで書いた、もうむせかえるような美にあふれた、陶然とせずにはおれない耽美なる第2四重奏曲が...ウィーンの団体でこの曲に傾聴できるというのはほんとうにかけがえのないこと、まばゆいばかりの輝きから心そそる深い影まで、アダマス四重奏団の音作りは本当に彼らが一流の素質をそなえた才人たちであることを、強く印象づけてやみません。Gramola レーベルにしては珍しいDigipack 仕様のジャケットの美しさとあいまって、この2曲それぞれ、どちらかひとつの名演に接するだけでも本盤は「買い」だと思うのですが、彼らがただの鼻息荒い若手などとは違うことを実証してくれているのが、この曲順をへて最後に置かれているハイドン!少し速めのテンポ設定で、来るべき春をのびやかに謳歌するかのように奏でられるハイドンの「ひばり」に、ほのかに感じられる陰翳…そう、この傑作は1790 年、ハイドンがロンドン遠征にあわせて書いた作品番号64の曲集に含まれる1編、1790 年といえば、ヨーロッパはまさにフランスで勃発した大革命に動揺せずにおれなかった不安の時代の始まり。
 ある種のテーマ性も感じられる選曲を頼もしく感じつつ、どの曲も1曲だけじっくり聴くのにもうってつけの、筋金入りな解釈が詰まった1枚です。




INDESENS!


INDE057
(国内盤)
\2800+税
パリのフルート、さまざまな無伴奏
 ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(1685〜1750):
  ①無伴奏フルートのためのパルティータ イ短調 BWV1013
 アルテュール・オネゲル(1892〜1955):
  ②山羊の踊り 〜無伴奏フルートのための
 クロード・ドビュッシー(1862〜1918):
  ③シランクス 〜無伴奏フルートのための
 ウジェーヌ・ボザ(1905〜1991):
  ④幻像 作品38 〜無伴奏フルートのための
 フランシス・プーランク(1899〜1963):
  ⑤廃墟に向けて子守唄を吹く、笛吹きの像
 ジャック・イベール(1890〜1962):
  ⑥無伴奏フルートのための小品
 ピエール=オクターヴ・フェルー(1900〜1936):
  ⑦無伴奏フルートのための三つの小品
 ロジェ・ブールダン(1923〜1976):
  ⑧傷ついた牧神 〜無伴奏フルートのための
 パウル・ヒンデミット(1895〜1963):
  ⑨無伴奏フルートのための八つの小品
 ジークフリート・カルク=エーレルト(1877〜1933):
  ⑩無伴奏フルートのためのソナタ・アパッショナータ 作品140
 カール・フィリップ・エマヌエル・バッハ(1714〜1788):
  ⑪無伴奏フルート・ソナタ イ短調
ヴァンサン・リュカ(フルート)
 パリ音楽院、ベルリン・フィル、そしてパリ管の首席として名をあげ、今やフランス随一の名手に。
 才人リュカが満を持して世に送り出した、傾聴すべき「ひとふでがき」の音響世界。大バッハから「記念年」の次男バッハまでのあいだ、近代の巨匠たちの技芸、深々と...
 無伴奏のフルートで1枚のアルバムを作るというのがどれだけの決意を必要とするか、想像するだにあまりあること...
 ましてやパリ管のトップ奏者として、この“管楽器の王国”を代表する世界随一のオーケストラの顔役のひとりになっている人物とあれば、なおのこと。
 大指揮者が振る「牧神の午後への前奏曲」や気鋭名手が弾くメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲でも絶妙の吹奏を聴かせる立場にあるヴァンサン・リュカが、オーケストラとも、あるいは室内楽の共演者ともいっさい無縁の状態で、音楽史上、無伴奏フルートのために書かれた傑作と目される重要作品をことごとく網羅した、きわめて傾聴に値する1枚のアルバムを満を持して世に問うてくれたことは、21世紀のいま、どれほどかけがえのないことでしょう...
 パリ音楽院で腕を磨いてきた生粋のフランス人だけに、フランス六人組やボザ、イベールといったフランス近代ものはもちろんお手のもの——
 嬉しいのは、36歳で早世しながら、両大戦間のパリで諸外国からやってきた同世代の気鋭作曲家たちと、ユニークな活躍を続けたオクターヴ・フェルーの逸品まで収録してくれていること。さすがパリの名手、センスが違います。しかしリュカは決して、母国フランスに縛りつけられている演奏家ではありません——
 無伴奏フルート作品の白眉ともいえる、ドイツの名匠カルク=エーレルトの「ソナタ・アパッショナータ」、管楽器作品の多いヒンデミットの名品など、ドイツ方面の骨太の逸品にも確かな適性を感じさせる充実解釈を打ち出してみせる...そして彼の才覚が一面的でないことを何より強く印象づけるのが、このアルバムの冒頭と末尾に配された、バッハ父子の傑作。父バッハの、あの「佳品」というにはあまりにも充実度の高い逸品を、リュカのしなやかで濃密、倍音成分をゆたかに感じさせる音でじっくり聴けるのも嬉しいところですが、アルバムを締めくくる作品として、本年生誕300周年を迎えるエマヌエル・バッハの、父の作品と同じ調性で書かれた無伴奏ソナタを配すなど、実に周到なアルバム構成ではありませんか。
 刻一刻と移り変わる人の心の機微をみごと翻案してみせた、あのエマヌエル・バッハの至芸をフルートひとつでじっくり聴き確かめながら、この楽器の可能性の広さに改めて思い至る…無伴奏盤の新たなる至宝、お見逃しなく。




ALM/コジマ録音



ALCD-9138
\2800+税
ハイドンと18 世紀を彩った鍵盤楽器たち
 クラヴィコードとチェンバロからフォルテピアノへと

フランツ・ヨーゼフ・ハイドン:
 [1] カプリッチョ ト長調 《豚の去勢にゃ8人がかり》 Hob. XVII/1
  (1765年作曲、1788年初版) [フォルテピアノによる演奏]
 ソナタ 変ホ長調 Hob. XVI/52(1794年) [クラヴィコードによる演奏]
  [2] I. Allegro
  [3] II. Adagio
  [4] III. Finale. Presto
  [5] カプリッチョ ト長調 Capriccio in G Hob. XVII/1
   [チェンバロによる演奏]
 ソナタ ハ短調 Hob. XVI/20(1771年)
  [クラヴィコードによる演奏]
   [6] I. (Allegro) Moderato
   [7] II. Andante con moto
   [8] III. Finale. Allegro
   [9] カプリッチョ ト長調 Capriccio in G Hob. XVII/1
   [クラヴィコードによる演奏]
[Bonus tracks]
 ソナタ ハ短調 Hob. XVI/20
  [10] I. Moderato(自筆譜の残る提示部のみ)
   [チェンバロによる演奏]
  [11] I. Allegro Moderato(初版譜による)
   [フォルテピアノによる演奏]
山名敏之(フォルテピアノ、クラヴィコード、チェンバロ)
〈録音〉泉の森ホール 2012年3月13-15日

 クラヴィコードとチェンバロからフォルテピアノへと、発音原理の異なる新しい楽器が登場し、鍵盤楽器をとりまく時代に活躍した大作曲家、ハイドン。それぞれの楽器が持つ特性は、演奏表現上の違いのみならず作品の着想にも大きな違いをもたらし、演奏者の身体にもはたらきかける。
 フォルテピアノ、チェンバロ、クラヴィコードの楽器で収められた「カプリッチョト長調」の3種の演奏は、そうした楽器がもたらす音楽表現の違いを直截に知る事ができる端的な例だ。作品が求め、楽器が欲する演奏の理想像を追うことでハイドンの魅力を敏感に再現した山名敏之の快心のアルバム、満を持して登場。


山名敏之(フォルテピアノ、クラヴィコード、チェンバロ)
 東京藝術大学器楽科(ピアノ専攻)卒業。1991 年よりオランダ・スウェーリンク音楽院に留学。1994 年ソリストディプロマを得て卒業。その後室内楽とフォルテピアノのコースに進み、1996 年両コースを終了。ピアノを安川加壽子、ヴィレム・ブロンズの各氏に、フォルテピアノをスタンリー・ホーホランド氏に師事。1996 年帰国。小林研一郎指揮、東京交響楽団とリストのピアノ協奏曲を共演し好評を博す。ザ・フェニックス・ホール主催「ピアノはいつピアノになったか? 第4 回 シューベルトの悩み」(2003 年)、横浜みなとみらいホール レクチャー・コンサートシリーズ「ピアノの歴史 第2 回 謀略家としてのハイドン」(2007 年)に出演。また2007 年にはNHK「ぴあのピア」第11 回?第14回にフォルテピアノで出演。2009 年から2012 年にかけて「ハイドン・クラヴィーア大全」においてハイドンの全クラヴィーア独奏曲をクラヴィコード、チェンバロ、フォルテピアノで演奏研究した。和歌山大学教育学部教授。
  

ALCD 9140
\2800+税
バルトーク ピアノ曲集II ルーマニア民俗舞曲
バルトーク:
 [1]-[2] 2つのエレジー op.8b
 [3]-[5] 3つのブルレスク op.8c
 [6]-[7] 2つのルーマニア舞曲 op.8a
 [8]-[10] ソナチネ
 [11]-[16] ルーマニア民俗舞曲
 [17]-[24] ハンガリー農民歌による即興曲 op.20
田代慎之介(ピアノ)
〈録音〉彩の国さいたま芸術劇場 2013年10月7-8日

 リスト音楽院に学び、ハンガリーの音楽に深い造詣をもつピアニスト田代慎之介。バルトークの鍵盤語法を熟知する田代が、後期ロマン主義の名残をとどめる初期の作品から、民謡への傾倒を深くし、独自の語法を確立していった作曲家の創作の道程を明らかにする。
 バルトークの名を知らない人でも聞いたことのある人気曲「ルーマニア民俗舞曲」をはじめ、民族、文化、言語の十字路に位置し、激動の時代を生き抜いたバルトークの魅力が、田代の強靭な音楽性によって21世紀に刻印される。


田代慎之介(ピアノ)
 1975 年第29 回全日本学生音楽コンクール(毎日新聞社主催)中学の部第1 位。1983 年東京藝術大学卒業、第52 回日本音楽コンクール(毎日新聞社、NHK 共催)入選、海外派遣コンクール河合賞受賞。1984?86 年ハンガリー政府給費留学生としてリスト音楽院に留学。1985 年エピナル国際ピアノコンクール第1メダル、1986 年マリア・カナルス国際音楽コンクールメダル受賞。1987 年東京藝術大学大学院修了、クロイツァー賞受賞。以降、東京、札幌で定期的にリサイタルを開催し、加えて函館、富山、福井、韮崎、沖縄など各地での演奏会やNHK-FM に出演、1984 年、95 年には札響と共演。PTNA ピアノコンペティション課題曲講座を長年にわたり全国各地で行い、課題曲CD にも多くの録音を残している。
 2010 年楽譜『バルトーク舞曲集』(ヤマハミュージックメディア)校訂・解説。全日本学生音楽コンクール、PTNA ピアノコペティション、日本クラシック音楽コンクール等の審査員。松浦豊明、辛島輝治、ペーター・ショイモシュの各氏に師事し、ゲオルグ・ヴァシャヘーリ、ラズロ・シモン等諸氏のもとでさらに研鑽を積む。現在、武蔵野音楽大学准教授、東京藝術大学非常勤講師。















3/20(木)紹介新譜
マイナー・レーベル新譜

ORFEO



ORFEO 878141
\2600→\2390
ネルソンス& バーミンガム市響
 シュトラウス・アニヴァーサリーにおくるシリーズ最新作

 R.シュトラウス:
  ・交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」op. 30 (31’50”)
    収録:2012年1 月10、12、14日/
    バーミンガム、シンフォニー・ホール(デジタル・ライヴ)
  ・交響詩「ドン・ファン」op. 20 (18’01”)
    収録:2011年9 月27-29 日/
    バーミンガム、シンフォニー・ホール(デジタル・ライヴ)
  ・交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」op. 28 (15’28”)
    収録:2013年1 月22-24日/
    バーミンガム、シンフォニー・ホール(デジタル・ライヴ)
アンドリス・ネルソンス(指揮)
バーミンガム市交響楽団
 ネルソンス& バーミンガム市響によるツァラ、ドン・ファン、ティル

 プロデューサー:ティム・オールダム/エンジニア:フィル・ローランズ/DDD、ステレオ、65’43”

 作曲家生誕150 周年のアニヴァーサリーに向けて、アンドリス・ネルソンスがバーミンガム市響と取り組んできたシュトラウス・シリーズの最新作。
 チャイコフスキーやショスタコーヴィチのスケール大きく情熱的な演奏でおおきな話題を集めているヤンソンスですが、シュトラウスもまた力を入れている作曲家のひとり。
 なるほど、ネルソンスがバーミンガム市響を指揮した前2 作のアルバム、2009 年収録の「英雄の生涯」「《ばらの騎士》組曲と、2010 年収録の「アルプス交響曲」「《サロメ》の踊り」は、起伏に富むドラマティックな音楽づくりで強烈なインパクトを与えていました。
 また、2010 年秋以降、ネルソンスが客演を重ねているベルリン・フィルでも、2011 年に「《ばらの騎士》組曲」、2012 年には「英雄の生涯」を指揮していましたし、ルツェルン音楽祭2011 でも、同じく常連となったコンセルトヘボウ管を指揮して「《サロメ》の踊り」を演奏していたほか、さらに、2014 / 15 年のシーズンより音楽監督に就任するボストン響とはこの5 月に、演奏会形式による「サロメ」の全曲上演も予定されています。
 ここでシュトラウス特有の凝ったオーケストレーションで人気の交響詩3 曲は、いずれも柔軟でを追うごとに深化を続けてきたお互いの関係が、ひとつの理想的な形を迎えたことをうかがわせる内容となっています。
 すべての収録曲は、2 日間のライヴと予備日1 日のパッチ・セッションというスケジュールでおこなわれたもので、このたびも目の覚めるような優秀録音が何よりうれしいところです。なお、終演後の拍手は入りません。



旧譜
ネルソンスならまずはこれ

歌う「新世界」!美しく洗練されていて、斬新でダイナミック!
随所で天才を感じるでしょう
最後の伸ばしは絶句


BR KLASSIK
900116
\2300→\2090
アンドリス・ネルソンス「新世界より」
 ドヴォルザーク:
  1-4.交響曲 第9番 ホ短調「新世界より」 Op.95/
  5.交響詩「英雄の歌」 Op.111 B.196
バイエルン放送交響楽団/
アンドリス・ネルソンス(指揮)
録音 2012年12月1-3日 ヘルクレスザール…1-4, 2012年4月25-27日 フィルハーモニー・イン・ガスタイク…5

 現在、若手指揮者の中でも最も有望株として注目されている指揮者アンドリス・ネルソンスのドヴォルザーク(1841-1904)です。彼は1978年にラトビア、リガの音楽家両親の元に生まれ、ピアノ、トランペット、声楽を学びました。まずはラトビア国立歌劇場管弦楽団の首席トランペット奏者に就任、同時に数多くの指揮者たちから指揮を学んでいます。なかでもマリス・ヤンソンスからは10年近くも指揮法を学んでいて、彼の音楽性にも強い影響を与えていることは間違いありません。2003年から2007年、ラトビア国立歌劇場の首席指揮者へ就任したのを皮切りに、30代半ばにして、世界の主要オーケストラのほぼ全てを指揮しており、各地のオーケストラの「次の首席指揮者」として検討されている人材です。
 これは彼の初のドヴォルザーク録音であり、このライヴはドイツ国内でも大絶賛されました。
 演奏は、本当にツボを心得たもので、例えば「新世界より」の第2楽章での歌わせ方や、終楽章での昂揚感など「この曲をこういう感じで聴きたい」と思っている人にぴったりの解釈なのではないでしょうか?
 同時収録の「英雄の歌」は1897年に書かれたドヴォルザーク最後の交響詩で、他の4曲とは違い、明確なストーリーはなく、一人の英雄が苦難を乗り越えて栄光をつかむというR.シュトラウスの作品とも似た佇まいを持っています。1898年12月4日、ウィーンにてグスタフ・マーラーの指揮により初演されていますが、今ではほとんど演奏される機会のない珍しい曲です。






CHANNEL CLASSICS


CCS 81014
(Normal-CD)
\2400
!弱冠九歳の天才少女登場!
 人形の踊り〜 子どものための作品集

 ホー・ルー・ティン:笛吹く牛飼い
 ダン・ジャオイ:満開の美しい花、草原
 フ・ゲン・チェン:竹筏の旅
 タン・ドゥン:水彩画による8つのスケッチの印象
 エステン:お人形の夢と目覚め Op.202-4
 ショスタコーヴィチ:ピアノのための7つの小品 《人形の踊り》
 プーランク:子どものための小品 《村人たち》
 モーツァルト:ピアノ・ソナタ第2番ヘ長調 K.280
 リスト:愛の夢第3番変イ長調S.541-3
 ショパン:幻想即興曲嬰ハ短調 Op.66
セレーナ・ワン(ピアノ)
 チャンネル・オヴ・チャイナ 再び!弱冠九歳の天才少女登場!

 オランダの高音質レーベル「Channel Classics」と、中国の有望なアーティストとのパートナー・シップによる「チャンネル・オヴ・チャイナ」シリーズ。久しぶりの登場となるのは、層の厚い中国ピアノ界が新たに生み出した天才少女、セレーナ・ワン!
 2004年10月生まれのセレーナ・ワン(本名ワン・ヤルン/王雅倫)は、5歳でカリフォルニア大学バークレー校のバッハ・ピアノ・コンクール最年少受賞者となり、中国の少年少女ピアノコンクールでは5歳〜6歳のグループで金メダルを獲得。審査員から賞賛され、ユンディ・リやサ・チェンを育て上げた中国の名教師、ダン・ジャオイ(但昭義)の元で更なる研鑽を積んだ。
 その後、北京国際ピアノ・フェスティヴァルや北京国際音楽祭への参加や、ラン・ラン、四川交響楽団、中国フィルハーモニー管弦楽団との共演を果たすなど、天才の名をほしいままにする神童としての活動を繰り広げている。最新の賞は、2014年に行われたショパン国際ピアノコンクールin ASIAのコンチェルトB部門(大学生以下の部)での金賞受賞である。
 2013の8月、セレーナ・ワンが9歳で録音したこのファースト・アルバムは、ショパンやプーランク、ショスタコーヴィチなどによる子どものためのピアノ作品集。ピアノの師であるダン・ジャオイを始め、タン・ドゥンやホー・ルー・ティンなど現代中国の作曲家による作品もポイント。また、子ども向け作品と侮るなかれ。小さな手から生み出される確かなタッチに、可憐で愛らしい表情。ピアノの発表会用の参考音源としても、1つのピアノ小品集としても、十分な完成度を誇る。






CKD 447
(SACD HYBRID)
\2500→\2290
フィリップ・ケイヴ&マニフィカト
 チューダー朝の祈り

 マンディ:天の父の声は、わが魂はちりについています
 ホワイト:あなたは何もかも美しい
 タヴァナー:鹿の谷川を慕いあえぐがごとく
 マンディ:私は幼く
 ホワイト:主よ, 御身の神殿に住まんとするは誰か
 タリス:主よ私を受け入れて下さい
 バード:主よ認めたまえ
マニフィカト
フィリップ・ケイブ(指揮)
 フィリップ・ケイヴ&マニフィカト、チューダー朝時代のラテン語の音楽第2弾!
 日本先行発売! (全世界発売は5月中旬以降の予定です)

 元タリス・スコラーズのテノール、フィリップ・ケイブが指揮するマニフィカトは、16世紀〜17世紀のア・カペラ作品を専門とするイギリスのヴォーカル・アンサンブル。前作「鳥の歌いまは絶え(CKD 417)」に続く、イギリス、チューダー朝(エリザベス朝)時代のラテン語宗教音楽集第2弾は、ジョン・タヴァナー(c.1490−1545)、トマス・タリス(c.1505−1585)、ウィリアム・マンディ(c.1529ー1591)、ロバート・ホワイト(c.1538−1574)、ウィリアム・バード(c.1540−1623)といった、チューダー朝を代表する作曲家たちの作品集。
 特に、代表盤であるタリスの「40声のモテット」(CKD 233)は、タリス・スコラーズやザ・シックスティーンと並ぶ同曲屈指の名盤・名録音として圧倒的評価を確立するなど、タリスの作品には定評のあるマニフィカト。優れた対位法、複雑優雅なるポリフォニーの妙を完璧に音盤に記録するLinnのハイ・クオリティ録音にも期待がかかる。




PENTATONE



PTC 5186 479
(SACD HYBRID)
\2700→\2490
モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲集
 ヴァイオリン協奏曲第3番ト長調K.216
  (カデンツァ:ヴォルフガング・シュナイダーハン)
 ヴァイオリン協奏曲第4番ニ長調K.218
  (カデンツァ:ヨーゼフ・ヨアヒム)
 ヴァイオリン協奏曲第5番イ長調K.219《トルコ風》
  (カデンツァ:ヨーゼフ・ヨアヒム)
アラベラ・美歩・シュタインバッハー
 (ヴァイオリン)
ルツェルン音楽祭弦楽合奏団
 アラベラ・美歩・シュタインバッハー最新作!モーツァルトのヴァイオリン協奏曲集!

 ヴァイオリンのプリンセスからクイーンへと美しく歩む、アラベラ・美歩・シュタインバッハー。
 史上最年少となる9歳で名教師アナ・チュマチェンコの門下生となり、イヴリー・ギトリスからも大きな影響を受け、2004年にパリで衝撃的なソリスト・デビューを飾った美しき名手が、遂に天才モーツァルトのヴァイオリン協奏曲を奏でる時が来た!
 アラベラ・美歩・シュタインバッハーが、モーツァルトの3つのヴァイオリン協奏曲で共演するのは、ヴォルフガング・シュナイダーハンとルドルフ・バウムガルトナーによって1956年に創設され、2012年よりダニエル・ドッズがコンサートマスター兼芸術監督を務めるルツェルン音楽祭弦楽合奏団(フェスティバル・ストリングス・ルツェルン)。
 3歳からヴァイオリンを弾き始めたアラベラ・美歩・シュタインバッハーが、「これらのコンチェルトは私の幼少の頃よりともにあり、キャリアを通しての重要なライトモティーフのような存在になっている。」と語るなど、特別な存在であり続けるモーツァルトの音楽。
 アラベラ・美歩・シュタインバッハーのエレガントな音色、スタイルと、天才モーツァルトの音楽が、現代に"モーツァルトの時代"を再現する ——!

 ※録音:2013年9月、オーバーシュトラース教会(チューリッヒ、スイス)


アラベラ・美歩、旧譜から2枚
初期と最新作。どちらもアタリです。

Khachaturian: Cello Concerto in E minor, etc.
ORFEO 623041
\2600→¥2390
ハチャトゥリアン:
 チェロ協奏曲/ヴァイオリン協奏曲
ダニエル・ミュラー=ショット(Vc)
アラベラ・シュタインバッハー(Vn)
サカリ・オラモ指揮
バーミンガム市響
 ハチャトゥリアンのヴァイオリン協奏曲。この曲には多くの名演がひしめくが、ヴァイオリンのアラベラ・シュタインバッハーがドロドロの民族性を抑えた現代的な演奏で爽快。確かに砂塵を舞う踊り子のようなニュアンスには欠けるかもしれないが、ともすると「ちょっと陳腐・・・」と思わせられるこの作品でこんなにもスマートな演奏を聴かせてもらったのは初めてかも。


Pentatone
PTC5186503
(SACD HYBRID)
\2500→\2290
アラベラ・美歩・シュタインバッハー
 ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番ト短調 Op.26
 コルンゴルト:ヴァイオリン協奏曲ニ長調 Op.35
 ショーソン:詩曲 Op.25
アラベラ・美歩・シュタインバッハー
 (ヴァイオリン)
ローレンス・フォスター(指揮)
グルベンキアン管弦楽団
 ハリウッド映画のようなコルンゴルトの傑作。
 この曲、名曲だが弾き手を選ぶ。ダサい感性の人が弾くとボロボロのハリボテになってしまう。
 その点アラベラ・美歩はのびやかで優雅で麗しい。このくらい天国的に弾いてくれてこそこの作品は現代に蘇る。








ECM



481 0667
\2400→\2190
パトリツィア・コパチンスカヤ!
 マンスリアン:Quasi parlando

 ① 二重協奏曲
  (ヴァイオリン、チェロと弦楽オーケストラのための)
 ② ロマンス (ヴァイオリンと弦楽オーケストラのための)
 ③ Quasi parlando (チェロと弦楽オーケストラのための)
 ④ 4つの厳粛な歌 (ヴァイオリンと弦楽オーケストラのための)
パトリツィア・コパチンスカヤ(Vn),
アニャ・レヒナー(Vc),
カンディダ・トンプソン(指揮)
アムステルダム・シンフォニエッタ
 コパチンスカヤらが奏でる、創造性あふれる作品

【録音】2012年10月, アムステルダム・ムジークへボウ

 アルメニアを代表する現代音楽作曲家ティグラン・マンスリアン(1939-)の75歳を記念した新録音は室内楽のための作品集。いずれの作品でも息のむような独自性の高い音世界が展開されています。
 マンスリアンの美学を端的にいうと、1つ1つの音が全てあるべき場所にあること。作曲の感性は音に本来備わった潜在的な力に沿って生まれてくるものだ、とヴォルフガング・サンドナーはライナー・ノーツの中で述べています。
 ここ30年の間にマンスリアンの音楽は変化してきてはいるものの、根本にある審美眼は一貫している、と。
 1977年モルドヴァ生まれの鬼才ヴァイオリニスト、パトリツィア・コパチンスカヤと、ドイツの現代音楽チェロのアニャ・レヒナーが、マンスリアンの自由な創造性をしなやかに演奏しています。


何度でも紹介します
コパチンスカヤのベートーヴェン

NAIVE
V 5146
\2500→¥2290
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第9番イ長調 作品47『クロイツェル』
ラヴェル:ヴァイオリン・ソナタ
バルトーク:ルーマニア民俗舞曲
ファジル・サイ:ヴァイオリン・ソナタ
パトリシア・コパチンスカヤ(ヴァイオリン)
ファジル・サイ(ピアノ)
録音:2007年10月、ケルン、ドイツ放送局室内楽ホール(デジタル)

 「クロイツェル」を聴いた。
 これがまあ・・・すごい。
 ベートーヴェンはコンチェルトももちろんすごかったが、このクロイツェル、異常。
 ロープで縛り上げられて喉元にカミソリを当てられたかのよう。
 サファリパークに行って、気づいたら柵を踏み越えていたかのよう。
 風邪薬と間違えてバイアグラを飲んでしまったかのよう。
 コパチンスカヤは、「まさかこんなことはしないだろう」というあなたの希望を木っ端微塵に打ち砕き、あなたの胸倉を掴んで引きずり倒す。傍若無人なカオスに放り込まれたあなたは、地獄の底も奈落の底にも突き破り、気づいたら天国のお花畑で「ヘラヘラ」笑いながらへたりこんでいる。
 コパチンスカヤ、舞台に裸足で登場してくるらしいが、聴いている者の心臓の中にも裸足でズカズカドカドカ入り込んでくる。
 コパチンスカヤを見つけたのは異才ファジル・サイなのか?当然、サイの演奏もいつも以上に異常。同じ世界の人間を見つけてもう嬉しくてたまらない、といった感じ。いっしょになって狂気の世界を蹂躙している。
コパチンスカヤ/ベートーヴェン
 ベートーヴェン:
  ヴァイオリン協奏曲ニ長調
   (カデンツァ:ベートーヴェンによるピアノ協奏曲版をコパチンスカヤが編曲)
  ロマンス第2番、ロマンス第1番、
  ヴァイオリンと管弦楽のための断章WoO 5
パトリシア・コパチンスカヤ(ヴァイオリン)
フィリップ・ヘレヴェッヘ指揮、
シャンゼリゼ管弦楽団(ピリオド楽器)
NAIVE
V5174
\2800→¥2290
録音:2008年10月 メッス、アースナル(ライヴ&セッション収録) 

 さて、ということでもう一枚の本命、いきましょう。ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲。再掲載。

 無頼爽快コパチンスカヤ。
 もうその1行だけで終わってもいい。

 こんな面白いベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲は初めて聴いた。立派な演奏はいくらでもある。技巧抜群の演奏もたくさんある。深い演奏もまたいくつかある。
 しかしこんなに自由奔放で切れるような感性を味わわせてくれる演奏には出会ったことがない。すさまじい才能が弾丸のように降り注いでくるのだ。
 たった一音、どこか切り取って聴いてもらってもいい。
 そこに聴けるのはベートーヴェンの弾き古された古典の名曲ではない。今ここに生まれ落ちた、キラキラとした新たな音楽。しかも飛びっきり生きのいい。つまりそれはベートーヴェンの音楽ではなく、コパチンスカヤの音楽。
 彼女、カデンツァは言うまでもなく、いたるところでコパチンスカヤ節で歌いまくる。普通の人なら普通に弾いてまったく顧みないようなところを、まるで民族舞曲のようにノリノリで弾き始めたり、ギザギザに鋭角的にエッジを立ててつんざくように弾いたりする。これはダンス・ミュージックかあるいはハード・ロックか?ベートーヴェンではなかったのか?
 今まで、クーゼヴィツキーと共演したハイフェッツの演奏だけが作曲家のレベルを超えたと思っていた。しかしこんなあっけらかんとした少女が軽々とベートーヴェンの頭を飛び越えた。ここには作曲家への畏怖はない。彼女はベートーヴェンを愛してはいるだろうが恐れてはいない。なんだかコパチンスカヤ、「この曲作った人、結構好きなのよね」とか、軽く言いそうな感じ。そしてギュルリ〜ンガリガリガリとまた奔放且つ刺激的にヴァイオリンを弾き放つのである。
 新たなベートーヴェン録音で異彩を放っているヘレヴェッヘのサポートのおかげで、この演奏史上に残る怪作ができあがったのは言うまでもない。・・・しかしそのヘレヴェッヘまでもが、フランケンシュタイン博士よろしく、自らが生み出してしまった怪物に怖れをなしているような気さえする(実は今回の共演を望んだのはコパチンスカヤのほうだった・・・こわ!)。
 まさにおそるべき子供の誕生である。
 無頼爽快コパチンスカヤ。聴いておいてもいいかも。

 なお、YouTubeでちょっぴり両者の共演風景が見られる。http://www.patriciakopatchinskaja.com/

 


481 0712
\2400→\2190
メレディス・モンク:Piano Songs
 1) Obsolete Objects 2) Ellis Island 3) Folkdance
 4) Urban March 5) Tower 6) Paris
 7) Railroad 8) Parlour Games 9) St. Petersburg Waltz
 10) Window in 7’s 11) Totentanz 12) Phantom Waltz
ブルース・ブルベイカー(P),
ウルスラ・オッペンス(P)
興味深いバランスとシンプルによる画期的なピアノ音楽
【録音】2012年4月, ボストン、ニューイングランド音楽院ジョーダン・ホール
 メレディス・ジェーン・モンク( 1942年〜)は、ニューヨーク生まれの作曲家、パフォーマー、演出家、ヴォーカリスト、映画製作者、振付家。そして1960年代からは音楽、演劇、舞踏にわたる総合的な作品を送り出し、 ECM へも数多くの録音を行っています。 メレディス・モンクは主に、ヴォーカルの革新者として知られています。ブルース・ブルベイカーとウルスラ・オッペンスがモンク自身の協力も得て、彼女の画期的な声楽作品をピアノ・ソロまたはピアノ・デュオのために編曲し、新しい表現と解釈で演奏しています。
 ブルベイカーとオッペンスは、彼女の最も有能な理解者、協力者といえます。この編曲版はモンクのキャリア40年を祝って2005年にカーネギー・ホールにて初演されたもので、「興味深いバランスによる画期的なピアノ音楽」と高く評価されたものです。
 


481 0430
\2400→\2190
ジョン・ホロウェイ(Vn,Va),
 《ダウランドとその時代のパヴァーヌとファンタジー》

 ジョン・ダウランド:ラクリメ(7つ涙),
 ヘンリー・パーセル:1音に基づくファンタジー,
 ウィリアム・ロウズ:
  4声の2つのエア, 5声のファンタジー ハ長調,
 ジョン・ジェンキンス:ファンタジー第12番,
 トーマス・モーリー:2声の哀歌,
 マシュー・ロック:2つのトレブルとバスのためのファンタジー
ジョン・ホロウェイ(Vn,Va),
モニカ・ベーア(Vn, Va),
レナーテ・シュタインマン(Va),
スザンナ・ヘフィティ(Va),
マルティン・ツェラー(バス・ヴァイオリン)
内部に秘められた情熱的作品
【録音】2013年3月, チューリヒ放送スタジオ(デジタル:セッション)
 有名な「涙のパヴァーヌ」とも呼ばれるダウランドの『ラクリメ』は、彼らしい憂いを帯びた美しい7つの小品から成り立っています。当時から有名だった「流れよ、我が涙」は一世を風靡した歌曲で、他の作曲家やダウランド自身もこの歌曲を主題とした器楽のためのコンソート「ラクリメ」を書き上げました。この曲集は通常ヴィオール・コンソートで演奏されますが、ここでは最も美しいバロック・ヴァイオリンの音色を奏でる事で有名なジョン・ホロウェイらによるヴァイオリン属のコンソートで演奏されています。
 ダウランドのラクリメについてホロウェイ自身「言葉で表せない感情が秘められた作品」と語り、見事な美音を響かせています。




MYRIOS CLASSICS



MYR-11
(2SACD-Hybrid)
\4000→\3590
タベア・ツィマーマン(ヴィオラ)
 パウル・ヒンデミット:ヴィオラ作品全集 第2集
  ヴィオラ&ピアノとヴィオラ独奏のためのソナタ集

〈CD1〉
 1.ヴィオラとピアノのためのソナタ Op.11 No.4
 2.独奏ヴィオラのためのソナタ Op.11 No.5
 3.独奏ヴィオラのためのソナタ Op.25 No.1
 4.ヴィオラとピアノのためのソナタ Op.25 No.4
〈CD2〉
 1.独奏ヴィオラのためのソナタ Op.31 No.4
 2.独奏ヴィオラのためのソナタ(1937)
 3.ヴィオラとピアノのためのソナタ(1939)
タベア・ツィマーマン(ヴィオラ)
トーマス・ホッペ(ピアノ)
録音 2011年12月…ヴィオラ独奏作品 / 2013年2月…他
 2013年にリリースされた第1集に続く、タベア・ツィマーマンのヒンデミット作品集です。こちらは優れたヴィオラ奏者であったヒンデミット(1895-1963)の才能が遺憾なく発揮された、ヴィオラのためのソナタ集です。
 彼のヴィオラ・ソナタは楽器の性能を余すことなく見せつけるものであり、楽器と奏者が一体となる幸福感も随所に漂わせています。
ここで聴ける全てのソナタは、1919年に書かれた初期の作品から、1930年代後半の成熟した作品まで、幅広い作風を有しています。
 Op11の2つのソナタはどちらも1919年の作品ですが、ゆったりとした暖かみのある美しさを持つ「ピアノを伴うソナタ」に比べ、「独奏のためのソナタ」は無機質で硬質な響きに溢れています。ヴィオラの落ち着いた音色が静寂を切り取っていく様子は感動的です。
 1922年のOp.25になると、更に深化を遂げた音楽が展開されていきます。Op.25-4での躍動的な楽想や、第3楽章での新古典派的な音の動きなどは、まさにヒンデミットを聴く喜びそのものと言えるでしょう。
 1930年代の2つの作品は、もう「突き抜けた世界」とでも言える孤高の光を放った作品です。
 もちろんタベアの演奏は、曲の隅々までを知り尽くしたものであり、卓越した表現力を支える技巧には恐れ入るばかりです。




POLSKIE RADIO(ポーランド放送)


PRCD 1696
\2500
ペンデレツキ(1933-):合唱作品集
  ミサ・ブレヴィス(2012)/おお、栄光に満てる処女(2009)
  カディッシュ(2009)
  オラトリオ「エルサレムの七つの門」(1996)から 深き淵より
  来たれ創造主よ(1987)/ケルビムの歌(1986)
  ポーランド・レクイエム(1981)から アニュス・デイ
  ルカ受難曲(1965)から われを憐れみたまえ

ポーランド放送合唱団
イザベラ・ポラコフスカ(合唱指導)
アグニェシュカ・フランクフ=ジェラズニ(指揮)

録音:2013年11月8-10日、アルヴェルニア・スタジオ、アルヴェルニア、ポーランド




SARTON


SARTON 011-2
\2500
アストロラビウム・シングズ・ベンビノフ
 ミウォシュ・ベンビノフ(1978-):無伴奏教会合唱作品集

  スターバト・マーテル [Stabat Mater / Staia Matka] (ポーランド語;1995)(*)
  民よ、わが民よ [Ludu, moj ludu] (ポーランド語;1996)
  守護天使への祈り [Modlitwa do Aniola Stroza] (ポーランド語;1999)
  来たれ、創造主なる聖霊よ [Veni Sancte Spiritus] (ラテン語;1996)
  めでたし、海の星 [Ave maris stella] (ラテン語;1999)
  あなたは私の心に痛手を負わせた [Vulnerasti cor meum] (ラテン語;1997)
アレクサンドラ・トゥラルスカ(ソプラノ(*))
アストロラビウム合唱団
キンガ・リトフスカ(指揮)

録音:2012年3月30-31日、6月29-30日、11月9日、
     カロル・シマノフスキ総合音楽学校コンサートホール、トルン、ポーランド

ミウォシュ・ベンビノフはワルシャワ生まれの作曲家。室内楽曲、合唱曲、オラトリオ等の他、ポピュラー、映画音楽の分野でも活躍しています。アストロラビウム合唱団は1999年ポーランドのトルンに創設された混声合唱団。2011年、第4回ムジカ・サクラ・ア・ローマ国際合唱コンクール現代教会音楽部門グランプリを獲得。

 

SARTON 012-2
\2500
パヴェウ・ミキェティン(1971-):室内楽作品集
  …ダイダロスはたどり着いたが… [...Though Daedalus reached...]
   (ピアノ、クラリネットとチェロのための;1990)
  道 [La Strada] (3つの楽器[ピアノ、サクソフォンとチェロ]のための;1991)
  ラデクの所で [At Radek's]
   (クラリネット、トロンボーン、チェロとピアノのための;1993)
  W.K.のためのパッサカリア−ヴオジミェシュ・コトンスキに献呈
   (クラリネット、トロンボーン、チェロとピアノのための;1995)
  フォー・フォー・フォーの前に [Before "Four for four"]
   (クラリネット、トロンボーン、チェロとピアノのための;1999)
  フォー・フォー・フォー [Four for four]
   (クラリネット、トロンボーン、チェロとピアノのための;1997)
  アクト [Act] (クラリネット、トロンボーン、チェロとピアノのための;2005)
ワルシャワ・モダーン・デュオ
 クリスティナ・サコフスカ(クラリネット)
 ヨアンナ・オパリンスカ(ピアノ、チェンバロ)
アレクサンドラ・オハル=スプラフカ(チェロ)
パヴェウ・チェシラク(トロンボーン)
パヴェウ・グスナル(サクソフォン)

録音:2013年8月7-9日、ヴィトルト・ルトスワフスキ・コンサート・スタジオ、
     ポーランド放送、ワルシャワ、ポーランド

パヴェウ・ミキェティンはポーランドのオワヴァに生まれ、ワルシャワのショパン音楽大学でヴオジミェシュ・コトンスキ(1925-)に師事した作曲家・クラリネット奏者。

 

SARTON 013-1
\2500
クリスチャンの人生の相似 16世紀ポーランドの音楽
 不詳/アンジェイ・トシェチェスキ(1530頃-1584)作詩:
  すべての人間が持つ感情の激しさについての新しい歌
 ディオメデス・カート(1560/1565-1618以後):ポーランド舞曲 I
 不詳/ミコワイ・レイ(1505-1569)作詩:クリスチャンの人生の相似
 不詳/シュチェブジェシンのヴォイチェフ・バッサイ(1540-1570)作詩:新年
 ディオメデス・カート:ポーランド舞曲 II
 不詳/スタニスワフ・ゴンショレク(1504以前-1562以前)作詩:
  侵略され隷属させられた哀れなる国ハンガリーの歌
 不詳/アンジェイ・トシェチェスキ作詩:
  ポーランドの新国王ヘンリクの即位を祝う歌
 不詳/アグニェシュカ・オプスト=フヴァワ校訂:
  パヴァーヌ(クリストゥソフ氏が生まれた年の歌による)
  ガリアルダ(クリストゥソフ氏が生まれた年の歌による)
 アスプリーリオ・パチェッリ(1570-1623)/
  スタニスワフ・グロホフスキ(1524頃-1612)作詩:
  三位一体なる唯一の神とポーランドの守護聖人聖スタニスワフの記念の碑板
 ディオメデス・カート:ファヴォリート(舞曲)
 ツィプリアン・バジリク(1535頃-1591以後)/
  ヤクプ・ルベルチク(1530頃-1563以後):神の慈愛
 ディオメデス・カート:ガリアルダ
 ツィプリアン・バジリク/ゾフィア・オレシニツカ(?-1567頃)作詩?:
  全能の主なる神に感謝する新しい歌
 ディオメデス・カート:ポーランド舞曲 IIa
 アグニェシュカ・オプスト=フヴァワ/
  ヤン・コハノフスキ(1530-1584)作詩:洪水の歌
 ディオメデス・カート:ポーランド舞曲 III
 パウルス・グロディウス:食後の感謝
サビオネッタ
 エヴェリナ・シェドレツカ=コシンスカ(ソプラノ) マルチン・リヴェン(カウンターテナー)
 ヤクプ・ブジンスキ(カウンターテナー、テノール) ミロシュ・コンドラチュク(バス)
 アグニェシュカ・オプスト=フヴァワ
  (ヴィエール、ショーム、アーティスティック・ディレクター)
 マグダレナ・テイフマ(リコーダー)
 ピオトル・ザレフスキ、パヴェウ・ザレフスキ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
 タデウシュ・チェハク(リュート) ヴォイチェフ・ルベルトヴィチ(打楽器)
 ゲスト:
  ヴェロニカ・グロジェフ=コワチンスカ(アルト) アンジェイ・ボジム(テノール)
  レシェク・クビャク(バス) マルチン・ザレフスキ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
  マリアン・マギェラ(コルネット[ツィンク]) マチェイ・フヴァワ(打楽器)

録音:2013年5月20-23日、聖カタジナ教会、ウルシヌフ、ワルシャワ、ポーランド

サビオネッタは中世・ルネサンス音楽の演奏を目的として2004年に創設されたポーランドの声楽&ピリオド楽器アンサンブル。教会典礼テキストに拠らない16世紀ポーランドの音楽を高水準の演奏で聴けるCDが少ない中、これは貴重です。

  

SARTON 014-1
\2500
グダンスク市の音楽の遺産 Vol.5
  (ポーランド科学アカデミー・グダンスク図書館所蔵の楽譜による)
 18世紀グダンスクの復活祭カンタータ集

  ヨハン・ダニエル・プックリッツ(1705-1774):
   コンチェルト「聖なるキリストはよみがえりたまえり」
     [Erstanden ist der heil'ge Christ]
  ヨハン・バルタザル・クリスティアン・フライスリヒ(1690頃-1764):
   カンタータ「それゆえ彼はすべての者のため死にたまえり」
    [Er ist darum fur alle gestorben]
  ヨハン・テオドール・レームヒルト(1684-1756):
   カンタータ「イエスよ、われらに御身の平安を与えたまえ」
     [Jesu schenk uns deinen Frieden]
  ヨハン・バルタザル・クリスティアン・フライスリヒ:
   カンタータ「死は勝利に飲み込まれり」
     [Der Tod ist verschlungen in den Sieg]
  フリードリヒ・クリスティアン・モールハイム(1719?-1780):
   カンタータ「われは知る、わが救い主の生きておられるを」
     [Ich weiss, dass mein Erloser lebt]
  ヨハン・ダニエル・プックリッツ:
   カンタータ「聖なるキリストはよみがえりたまえり」
     [Erstanden ist der heil'lge Christ]
ハイケ・ハイルマン(ソプラノ)
エヴァ・ツォイナー(アルト)
ヴィルギル・ファルティンガー(テノール)
マレク・シェプカ(バス)
ゴルトベルク・バロック・アンサンブル(合唱&管弦楽)
アンジェイ・ミコワイ・シャデイコ(指揮)

録音:2013年9月16-18日、三位一体教会、グダンスク、ポーランド

音楽と演奏の質の高さで好評のシリーズ第5弾。全収録曲が世界初録音。




<マイナー・レーベル歴史的録音・旧録音>


ALTUS


ムラヴィンスキー&レニングラード・フィル、1978 年ウィーン・ライヴ衝撃の復刻第2弾

 ムラヴィンスキーとレニングラード・フィルは1978 年6 月にオーストリア・ツアーを行ない、12、13 両日にウィーン楽友協会大ホールでチャイコフスキー、ショスタコーヴィチ、ブラームス、シューベルトの交響曲などを演奏しました。これらはドイツ・オイロディスクからLP 発売され、さらに日本のビクターからもLP、ついで1985年にCD発売されました。いずれも不鮮明な音質なゆえ、ファンにいささか不満を残したものでした。それを今回、ムラヴィンスキー未亡人所蔵の音源から新マスタリングを施し、本来の驚くべき姿で出現しました。
 当時のレニングラード・フィルは、ムラヴィンスキーの徹底的な訓練により、超人的とも言える演奏技術を修得していました。それと同時に、オーストリア放送のエンジニアの想像を超えるダイナミックレンジの広さを備えていたため、何らかの操作を加えられ、レコードの枠に入りきれないエネルギーが惜しくもカットされていたようです。
 今回も新音源を駆使してダイナミックレンジも元の状態で再現、さらに旧盤で会場ノイズを抑えるために不鮮明となった音質も原音に戻した結果、信じ難いほどの名演が姿を現しました。ご期待下さい。


ALT 288
\2600→\2390
ムラヴィンスキー&レニングラード・フィル
 ウィーン・ライヴ1978年

  (1)ウェーバー:歌劇「オベロン」序曲
  (2)ブラームス:交響曲第2 番ニ長調 Op.73
エフゲニー・ムラヴィンスキー(指)
レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団
  驚愕!ロシアの大指揮ロシアの大指揮者の目を通したブラームス、真の姿が蘇った。

 ライヴ録音:1978 年6 月13 日(ウィーン芸術週間)/ステレオ、ライヴ、32bit Digitally、Remastered、ウィーン楽友協会大ホール
 *アレクサンドラ・ヴァヴィーリナ=ムラヴィンスカヤ・アーカイヴ音源使用

 チャイコフスキーの交響曲第5 番に続く超弩級の衝撃。ムラヴィンスキーによるブラームスの交響曲録音はさほど多く残されてなく、第2 番は1978年4 月29 日のレニングラード・ライヴと、この1978 年6 月13 日のウィーン・ライヴしか入手できませんでした。しかし、後者は発売当時の音質に落胆したファンにとり、俎上に乗せる対象とされてこず、事実上レニングラード・ライヴが唯一の存在のようになっていました。ゆえに、音質が改善され真の姿が浮かび上がったウィーン・ライヴの登場により、ムラヴィンスキーの「ブラ2」の凄さを初めて実感できるようになったと申せましょう。
 まず驚かさせられるのは、驚異的なダイナミックレンジの広さ。フィナーレ冒頭の弱音とコーダにおける想像を絶する巨大さとの対比、それも先へ行くに従いどんどん熱を帯びて調子があがっていく様を当時の観客と共有できます。さらに第2 楽章の中間部から終りまでの恐ろしいまでの充実度、ムラヴィンスキーの神業に震えがくる思いがします。
 興味深いのが、まぎれもないブラームスの音楽でありながら、チャイコフスキーを思わす部分が多々あること。第1 楽章終結部のはずむようなリズム感、また第3 楽章中間部の木管の軽やかなアンサンブルなど、バレエ指揮で鍛えたムラヴィンスキーならではの独特な解釈にうならされます。また、全体に音色が透明で、ことに弦楽の冷たい響きはロシア音楽のように聴こえます。まさに「ロシアの大指揮者の目を通したブラームス」として目から鱗が落ちる思いがします。とにかく誰にも真似のできないムラヴィンスキーの「ブラ2」、超オススメです。
 


ALT 289
\2600→\2390
ムラヴィンスキー&レニングラード・フィル
 ウィーン・ライヴ1978年

  (1)シューベルト:交響曲第8番ロ短調『未完成』D.759
  (2)ショスタコーヴィチ:交響曲第5 番ニ短調Op.47
エフゲニー・ムラヴィンスキー(指)
レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団
 新音源により、ムラヴィンスキーの「未完成交響曲」絶妙なニュアンスが再現された!

 ライヴ録音:1978 年6 月12、13 日(ウィーン芸術週間)/ウィーン楽友協会大ホール/ステレオ、ライヴ、32bit Digitally、Remastered
 *アレクサンドラ・ヴァヴィーリナ=ムラヴィンスカヤ・アーカイヴ音源使用

 ムラヴィンスキーとレニングラード・フィルが、ウィーン楽友協会大ホールで1978 年6 月12 日と13 日に行なったコンサート・ライヴ。この時の録音がかつてLP、CD でリリースされた際、シューベルトの「未完成」とショスタコーヴィチの交響曲第5 番は、同日のチャイコフスキーの交響曲第5 番やブラームスの交響曲第2 番に比べれば、録音の不鮮明さが少ないとされてきました。しかし、今回新音源からのマスタリングで、その驚くべき実像が明らかになりました。
 両曲ともムラヴィンスキーとレニングラード・フィルによるいくつかの録音が存在しますが、このアルバムは本当に凄いです。「未完成」第1、第2 楽章両者冒頭の緊張感に満ちた弱音とそのニュアンス、展開部等でみられる徐々に音量を増していく際の、恐ろしいまでの厳しさ、そして第2 楽章終結部の天国的な清明さなど、神の手以外に考えられない至芸。ショスタコーヴィチの5 番も、冒頭から異様な緊張感に満ち、強音では牙をむくような激しさ。全体にスピード感に満ちていますが、どんなに細かなパッセージも1 つの楽器が奏でているようなアンサンブル能力が超絶的。ムラヴィンスキーの本当の凄さを実感させてくれます。



<国内盤>


GRAMOLA


GRML99014
(国内盤・訳詞付)
\2800+税
ブラームス:ドイツ・レクィエム
 〜ピアノ連弾伴奏版で浮かび上がる、作曲者の真意〜

ブラームス(1833〜1697):
 ドイツ・レクィエム(ピアノ連弾伴奏版)
トーマス・ヒーメツベルガー指揮
シネ・ノミネ合唱団
エレーナ・コポンス(S)
アドリアン・エレート(T)

ヨハンナ・グレープナー、
ヴェロニカ・トリスコ(p)
 ドイツ・レクィエム。作品本来のしなやかな魅力は、オーケストラの大音響から解き放たれてこそはじめて見えてくる...!
 19世紀以来のオーセンティックな縮小編成=ピアノ連弾伴奏版で、独唱者にウィーンの「いま」を代表する名歌手ふたりを招いての、気鋭合唱団の快挙。

 ブラームスの『ドイツ・レクィエム』は、数多くの名盤で知られる傑作—-かつて『新しい道』と題した論考のなかで「彼がその魔法の杖を思うがままに振るい、合唱と管弦楽のための宗教曲を書くことにその力を費やしてくれたなら...」とシューマンが若きブラームスに薫陶を授けていらい、彼はずっとこのような大作を作曲しようと心に決めていたそうです。
 シューマンの死が1856 年、それから12 年後に(まさしく「交響曲第1番」と同じくらい長期にわたる構想)『ドイツ・レクィエム』は世に送り出され、初演時にはユニークな歌詞選択が批判の的にさらされもしたものの、しだいにドイツ語圏を中心に広く受け入れられ、世界随一の名作合唱曲と目されるようになったのでした。
 当然名盤も多いのですが、私たちはこの大作を前につい、指揮者やオーケストラの息をのむばかりな銘解釈に耳をとられてしまっていたのではないか...と、楽都ウィーンの中心部に本拠を構える老舗Gramolaから届いたこの新譜を耳にして、しみじみ思わされました。
 そう——ここではオーケストラの多彩な音色や圧倒的音量の魅力に霞むことなく、ブラームスが書いたとおりの音楽が、ピアノ連弾による容赦なく一体感ある音色で、実にくっきりと浮かび上がるのです。

 録音技術のなかった19 世紀には、オーケストラがいないところで大規模大作を味わうための手段として(どこの家にもたいてい居間に置いてあった)ピアノの連弾譜で演奏して楽しむ...というやり方が発達しており、ブラームスの『ドイツ・レクィエム』にも作曲者自身による編曲版など、数々の連弾伴奏譜が出回っていたのでした(本盤はおそらく作曲者自身の版にもとづく演奏)。
 合唱はシネ・ノミネ合唱団—-すでにバッハのモテット全6曲(GRML98871)で豊かな名演を聴かせてくれたうえ、NCA レーベルで録音進行していたハーゼルベック指揮の“古楽器による”リスト交響詩全集第1巻でも美しい声を添えていた、ドイツ語圏南部でいま最も意欲的な合唱団のひとつ。
 そこへソリストとして共演しているのは、近年ウィーンを中心にオラトリオ歌手として着実に世界の信頼を得、マリナー、ベルニウス、レオポルト・ハーガーからステファーヌ・ドゥヌーヴまで多くの大指揮者たちに独唱者として招かれているスペインの才人コポンス...そして新国立劇場のオペラ公演にもたびたび出演、世界に羽ばたく名歌手として活躍をみせるアドリアン・エレート。
 そして本盤の隠れた主役ともいえる、ピアノ連弾をつとめるウィーン出身の2俊才の、なんと息の合った、精妙な音作りの細やかさ...。
 この曲を幾多の名盤で知る人にもぜひ聴いていただきたい、作品像を問い直す傑作盤です!




PASSACAILLE



PSC933
(国内盤・訳詞付)
\2800+税
ブリュッセル、18 世紀の教会で
 〜逝ける者に捧ぐミサとグラン・モテ〜

 アルフォンス・デーヴ(1666〜1727):
  ①死者に捧ぐモテ「おお、いのち限りある者たちよ」
 ピエートロ・トッリ(1650頃〜1737):
  ②死者に捧ぐミサ(レクィエム)
パウル・ドンブレヒト指揮
Ens.イル・フォンダメント(古楽器使用)
グレタ・ド・レジェル、
ドミニク・ファン・ド・サンド(S)
ヤン・カールス(T)
マルニクス・ド・カット(C-T)
ディルク・スネリングス(Bs)
 古楽大国ベルギーは、実は古くからの音楽大国だった——ドイツでバッハが、フランスではクープランが活躍をみせていた18世紀初頭、国際都市ブリュッセルに花開いたセンス抜群の音楽世界を、この国の「いま」を代表する俊英集団イル・フォンダメントの名演で!

 古楽の世界がいつになっても面白いのは、ひろく知られた定番名曲に追い迫る、思いがけない傑作が歴史の闇から「たえず」発掘されつづけているということ——
 「古楽はバッハ、ヘンデル、ヴィヴァルディだけでいい」という聴き方でゆくと、彼らの(バッハはまあそんなにないかもですが)いまひとつ好みでない曲や「実は偽作だった」などといった音楽にも、多大な時間を費やすことになりかねません。
 ここで大事なのは「名前もきいたことがない作曲家の作品を、わざわざ演奏家やレコード会社が時間を取って録音&CD 化するということは、そこにそれだけの価値があるから」という、意外に認識されていない重要な事実——

 とくに、古い音楽の史料がたっぷり残っているだけでなく、古楽演奏がもはや広く定着して、耳の肥えた聴き手が無数にいるベルギーのような国で、思わぬ未知領域がそうやって再開拓されるようなことがあったなら、まず迷わず手を伸ばしてみたほうがよいと思います。

 本盤はアニマ・エテルナやコレギウム・ヴォカーレ、レザグレマンといったベルギーの超一流古楽バンドにいくつも参加し、とりわけ多忙な活動を続けている腕利きが居並ぶ実力派集団イル・フォンダメントによる、ブリュッセル中央駅にほど近い聖ミシェル=グデュル大聖堂に伝わる古文書に含まれていた手稿譜資料の発掘企画。
 その音楽監督たる名匠ドンブレヒトはレオンハルトやクイケン兄弟、ブリュッヘンらの録音にも数多く参加してきた大物ですが、さすが古楽大国の最先端を張ってきた人だけあって、その審美眼がいかに確かだったかを痛感させてくれる1枚になっています。かたやアルバムの大半を占める大作、録音シーンでは近年ひそかに音盤が増えている「ミュンヘンのイタリア人」トッリの長大な『レクィエム』は、バッハやヴィヴァルディがとみに名声を高めた1720 年代に書かれた、実にドラマティックな逸品。
 他の隠れ名盤でこの作曲家の腕をご存知の方なら思いつかれるであろうとおり、長大な曲構想をまったく長大と感じさせない緩急あざやかな音作り、メロディアスなフレーズを紡ぎ出すにあたってのイタリア人面目躍如ともいうべきセンス、楽隊編成をフル活用した多彩な音色表現...と、まさに「南のテレマン」と呼びたくなるような手際の良さ。
 ミュンヘンのバイエルン選帝侯がひところ南ネーデルラントを領有、宮廷人たちとともにブリュッセルにいた頃の作品だそうですが、フランス語文化圏でありつつもイタリア音楽最先端の響きを柔軟に受け入れていったベルギー18 世紀ならではの美質は、その少し前に書かれたデーヴのややフランス寄りなモテットにも美しい反映をみせています。
 よく見ればカピーリャ・フラメンカのディルク・スネリングスや大御所グレタ・ド・レジェルら、独唱陣も多士済々...訳詞・解説とも充実、知る愉しみを十全に満たす名盤です!




RICERCAR



MRIC311
(国内盤・訳詞付)
\2800+税
シュッツ『音楽による葬送』他
 〜『ドイツ・レクィエム』のルーツ〜

  ハインリヒ・シュッツ(1585〜1672):
   ①音楽による葬送 SWV279〜281
   ②主よ、今こそあなたは(シメオンの賛歌)SWV432
   ③わたしは甦った者、わたしは命 SWV464
   ④主よ、今こそあなたは(シメオンの賛歌/別作品)SWV433
   ⑤これぞまことの言葉 SWV277
  ザムエル・シャイト(1587〜1654):
   ⑥オルガン独奏のためのコラール「わたしたちはみな、神を讃えます」**
  マルティン・ルター(1483〜1546):
   ⑦コラール「安らぎと喜びのうちに、わたしは旅立ちます」(オルガン*付)
    ※曲順は②③④⑤⑥⑦①
リオネル・ムニエ指揮
Ens.ヴォクス・ルミニス(古楽器使用)
鈴木優人*、
ベルナール・フォクルール**(org)
 グラモフォン・アウォード受賞、ディアパゾンドール...数多の受賞経歴を誇る名盤、ついに訳詞付の解説訳完備で日本上陸!
 バッハ・コレギウム・ジャパンの名匠たちも多数参加、欧州でいま最も熱い古楽歌手たちが結集、バッハ以前のドイツ最大の巨匠の傑作を刻む..!

 ドイツ・ロマン派屈指の合唱大作『ドイツ・レクィエム』には、驚くほど古い「手本」と目されている重要作があります——19 世紀半ば、バッハやそれ以前の“古楽“に人々の注目が集まりはじめた頃にいちはやく再評価が進み、古き巨匠の代表格としてシャイン、シャイトらと「ドイツ三大S」などとも称されるようになった巨匠中の巨匠、ハインリヒ・シュッツの『音楽による葬送』...1635 年、シュッツが楽長として君臨していたドレスデン宮廷からもそう遠くないゲーラという町を治めていた、外交の才にたけた見識深き貴族ハインリヒ・フォン・ロイスが亡くなったさい、生前のハインリヒから依頼を受けてまとめられていたこの充実作が葬儀にさいして演奏されていますが、その歌詞はドイツ語聖書の各所から「死」にまつわる章を選り抜いてまとめられた——

 そう、ブラームスが『ドイツ・レクィエム』でまったく同じことをやったのに「伝統と違う」などと騒がれてしまった“事件”は、240 年も前に巨匠シュッツによって何の咎めもなく実現していたことだったのです。
 死者を悼み、死を神の世界へ向かう旅立ちとして喜んで受け入れようとするキリスト教的死生観のもと、シュッツの常どおりきわめて精妙な音作りで強い情感をうつくしく表現してゆく。——6人の独唱者と補強声部(合唱)、通奏低音からなるコンチェルタンテ編成でまとめられた本作には、すでに数多くの名盤が存在してはいるものの、おそらく現時点で現代最高の傑作と目しても間違いないであろう珠玉の名録音が登場。
 
 数年前の新しい録音ながらすでに英Grammophone 誌の年間大賞をもぎとり、世界屈指の点が辛い批評誌たる仏Diapason 誌も文句なしに金賞(ディアパゾン・ドール)を捧げずにおれなかった本盤の演奏陣は、バッハ・コレギウム・ジャパンにもたびたび来日する名歌手が揃う少数精鋭俊才集団、ヴォクス・ルミニス。
 昨年は現代舞踏家・勅使川原三郎との共演や調布音楽祭キィパーソンとしての多忙な活躍など、大いに存在感を高めた鈴木優人氏(BCJ 鈴木雅明氏のご子息)もオルガンで参加、センスよい即興的伴奏でルターのコラールに彩りを添えるトラックなど聴きどころも含め、通奏低音奏者としての気鋭ぶりをいかんなく発揮!
 ヘレヴェッヘの合唱団でも活躍をみせる名歌手たちをはじめ、日本でも愛されているオランダ=ベルギー系の古楽歌唱の粋あればこその抜かりない名盤、解説・歌詞全訳付にて堂々の上陸です——お見逃しなく!




りゅーとぴあ
新潟市民芸術文化会館「りゅーとぴあ」レーベル

 新潟市民芸術文化会館のホール施設「りゅーとぴあ」による自主レーベル。
 りゅーとぴあのコンサートホールには4,843 本のパイプからなるパイプオルガンが備え付けられており、そのオルガンは多彩な音色を奏でることができる。オルガンを中心に音質のこだわりを持ったタイトルが今後リリースされていく予定。


RYUTSA 0001
(SACD シングルレイヤー)
\3500+税
飯森範親&東京交響楽団
 サン=サーンス:
  交響曲第3番 ハ短調 Op.78「オルガン付き」
飯森範親(指揮)
山本真希(オルガン)
東京交響楽団(コンサートマスター:水谷晃)
 録音エンジニアはNHK でも採用されている、5 チャンネル録音で世界的に有名なマイク配置方法「下山アレイ」を生み出した本人、下山幸一氏の録音です。ダイナミックレンジを一切圧縮せずディスク化!大音量でお楽しみください。

 「まさに深い感動を与えた演奏をライヴ一発録りで、捉えたSACDの超盤だ。」(オーディオ評論家 角田郁雄)

 ライヴ録音:2013 年9 月23 日、りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール/ライヴ、5.6MHz録音、2ch&マルチチャンネル再生対応

※通常のCDプレーヤーでは再生できません。
 
通常盤も

RYUT 0001
(通常CD)
\2400+税
飯森範親&東京交響楽団
 サン=サーンス:交響曲第3番 ハ短調 Op.78「オルガン付き」
飯森範親(指揮)
山本真希(オルガン)
東京交響楽団(コンサートマスター:水谷晃)
 「DSDライヴ収録が捉えた、美しい旋律と豊かな実在感」(オーディオ評論家 三浦孝仁)

 ライヴ録音:2013 年9 月23 日、りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール/ライヴ

 新潟市民芸術文化会館のホール施設「りゅーとぴあ」による自主レーベルから高音質のアルバムがリリース!2013 年9 月23 日、りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホールから東京交響楽団第79 回新潟定期演奏会から飯森範親指揮、山本真希(りゅーとぴあ専属オルガニスト)によるサン=サーンスの交響曲第3 番ハ短調Op.78「オルガン付き」です。
 SACD シングルレイヤー盤(RYUTSA 0001)では、5.6MHzDSD で録音されています。また、今回の録音ではマイクは少なめの5 本のみ使用(オルガン3 本、ピアノ1 本、アンビエンスマイク1 本)。楽器に近接マイクを使用せずに、円周に5 本のマイクを配置したマイクシステムのみで録音されております。ダイナミックレンジが広く、スケール感たっぷりとなっており、オーディオ評論家の角田郁雄氏は当盤について「SACD は超盤といいたいほどの魅力」と激賞しております!

 山本真希(オルガン)
 神戸女学院大学音楽学部、同大学専攻科卒業後、渡独。フライブルク音楽大学大学院修了。シュトゥットガルト音楽・演劇大学ソリスト科、ストラスブール音楽院で学ぶ。 2006 年より、りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館専属オルガニストとして主催公演での演奏、オルガン事業の企画制作、オルガン講座等を担当し、オルガン音楽の普及と発展につとめている。大阪、相愛大学オルガン科非常勤講師。新潟市在住。




molto fine



MF 27001
\2667+税
水野信行 / 讃美(Laudatio)
 ①クロール:讃歌(ラウダーツィオ)
 ②J.S.バッハ:主よ人の望みの喜びよ 
 ③フィンガー:
  ピッコロ・ホルンとオルガンのためのソナタよりアレグロ
 ④フォルスター:
  ヴァルトホルンとオーケストラのための協奏曲〜アダージョ
 ⑤クロール:
  ミサ・ムータ(ホルンとオルガンのための5つの小品)作品55
 ⑥ドープラ:スコットランドの歌による変奏曲 作品22
   ホルンとハープのための変奏
 ⑦ラヴェル: 亡き王女のためのパヴァーヌ
水野信行:ホルン①、④-⑦、ピッコロ・ホルン②③ 
室住素子:オルガン②-⑤、
吉野直子:ハープ⑥⑦
ホルンと共に歩んだ50年の集大成
 録音:①浜離宮朝日ホール 2006年3月6日、②-⑤ 所沢市民文化センター ミューズ アークホール 2013年4月1日、2日、⑥⑦ 三鷹市芸術文化センター「風のホール」2007年1月23日   

 このCDには水野信行が、ホルンとともに歩んだ50年間に関わりのあったすべての音楽家、作曲家、そして応援してくれた人々への、感謝と賛美の気持が込められています。
 水野はP.ダムに魅せられ、レコードを何度も聞き返しながら、いつの日か直接指導を受ける日を夢見ていました。そのチャンスは1973年、ザルツブルクの講習会で訪れ、以後40年間、ダムは暖かく水野を見守ってくれています。
 最初の5曲は、恩師ペーター・ダムへのオマージュであると同時に、33年間のドイツの生活で水野の体にしみ込んだ、教会の響きの中から生まれた作品を選んでいます。
 アルバムのタイトルにもなっている1曲目のクロールの「讃美」(Laudatio)はホルン独奏の曲。
 次の曲から4曲はオルガンの室住素子との共演で、J.S.バッハとフィンガーはP・ダムも開発の助言をしたピッコロホルンを使用しています。
 フォルスターは、水野がやはり師事したことがあるバウマンバウマンのレコードをきいて、オルガン版に編曲した協奏曲からのアダージョで、宗教的な雰囲気がただよっています。
 クロールの作品がもうひとつ。ミサ・ムータは水野が初めてクロールに出会った作品です。1978年ワイマールのP・ダムの講習会の折に、ナウムブルクの教会でおこなわれたP・ダムとオルガンの演奏に衝撃を受け、その衝撃を自分なりに再現しようと収録したものです。
 最後の2曲、ドープラーとラヴェルは室内楽演奏会でハーピスとの吉野直子と共演した想い出の曲です。2人は、しばしばサイトウ・キネン・オーケストラや水戸室内管弦楽団でいっしょに演奏してきました。
 ドープラの作品はスコットランド民謡のロビン アデアをテーマにしたホルンとハープのための変奏曲で、序奏に続いて2曲目に「ロビン アデア」のテーマ、3曲目から7曲目までがその変奏曲という構成です。最後の「亡き王女のためのパヴァーヌ」は、原曲はピアノで、自身オーケストラにも編曲したラヴェルの代表作で、オーケストラ版ではホルンが大活躍します。"

水野信行 (ホルン):
長野県立須坂高校在学中よりホルンを始め、1970?75年ドイツ・デトモルト音楽大学に留学。
1973年ドイツ・ホッホシューレ・コンクール(ホルン部門)第2位入賞。
1983年ロンドン王立音楽院にてアソシエート・ディプロムを取得。
谷中甚作、M.ツィラー、M.ヘルツェル、P.ダム、H.バウマンの諸氏に師事。
1975-80年ドイツ・アーヘン市立歌劇場管弦楽団首席ホルン奏者、
1980-2003年迄ほぼ四半世紀にわたり、バンベルク交響楽団首席ホルン奏者を務める。同僚からはもとより、E.ヨッフム、W.ロヴィツキー、H.シュタイン、G.ヴァント、H.ブロムシュテット、V.ノイマン、G.シノポリ、といった著名な指揮者からも厚い信頼を得て過ごした、充実した時期である。
オーケストラ活動以外にも様々な室内楽に参加し、これまで演奏して廻った国は50ヶ国を越す。
日本ではサイトウキネン・オーケストラ、水戸室内管弦楽団で長年にわたりトップ奏者として活躍。
草津夏期国際音楽アカデミー&音楽祭では度々講師を務める。
33年間のドイツ生活を終え、2003年4月に帰国。

現在は、東京音楽大学教授、沖縄県立藝術大学講師、東京藝術大学講師(2004-07年)として後身の指導にあたっている。




fine NF



NF 65801
(SACD シングルレイヤー)
\3333+税
デア・リング東京オーケストラ
 ブルックナー:交響曲第3番 ニ短調 「ワグネル」
   (1890年改訂版)
デア・リング東京オーケストラ
西脇義訓(指揮)
SACDシングル・レイヤーでも発売!
録音:2013年4月16日〜18日、所沢市民文化センター ミューズ アークホール

昨年(2013年)11月新譜でCDリリースした、デア・リング東京オーケストラの第一弾、ブルックナーの交響曲第3番「ワグネル」のSACD盤(2ch & 5.1Surround)をリリースします。
 
デア・リング東京オーケストラは、従来のオーケストラの常識にとらわれることなく、実験的試みにも挑みながらあらたな響きの創造を目指して設立された、録音を主体としたオーケストラです。

 「デア・リング」の名称は、改革者ワーグナーの代表作「ニーベルングの指環」Der Ring des Niberungen にヒントを得ていますが、ワーグナーはその先進性、独創性、開拓者精神でバイロイト・フェスティバル開催以降またたくまに世界を席巻し、日本でも明治初頭より「ワグネル」の呼称で親しまれていました。
 交響曲第3番は、ブルックナーが終世敬愛したワーグーに献呈されています。
 当録音は、ワーグナーの聖地、バイロイト祝祭劇場の至福の響きを理想として、オーケストラ配置にも工夫をこらして収録しています。


第1弾の特色は以下の通りです。

常識に挑む!
1 弦はクァルテット6つ分で編成。
2 指揮者を中心とした半円形ではなく、全員客席に向いて演奏。
3 バイロイト祝祭劇場の楽器配列を参考に、第1ヴァイオリンは右翼に配置。"
"□ライナーノーツ:「西脇義訓の挑戦 ①」大原哲夫
□第3交響曲に関する「ブルックナー年表」と「稿と版の関係一覧」つき
☆ 第2弾=チャイコフスキー:交響曲第5番 2014年4月下旬発売予定 CDとSACD

デア・リング東京オーケストラ
 N&Fの、録音を目的に編成されたオーケストラ。2013年に発足。従来のオーケストラの常識にとらわれることなく、実験的試みにも挑みながら、あらたな響きの創造を目指す。
 「デア・リング」の名称は、先進性、独創性、開拓者精神で世界を席巻し、日本でも明治初頭よりワグネルの名で親しまれてきた、
 ワーグナーの代表作「ニーベルンゲンの指環」に因んでいる。

西脇義訓(指揮):
1971年、日本フォノグラム(株)(現ユニバーサル ミュージッ
ク)に入社。フィリップス・クラシックスに18年在籍。
1999年にフリーとなり、2001年録音家・福井末憲と共にエヌ・アンド・エフ社を創立し、長岡京室内アンサンブル、青木十良(Vc) 、宮田 大(Vc)、ジョセフ・リン(Vn)、神谷郁代(Pf)、東京交響楽団、サイトウ・キネン・オーケストラ、水戸室内管弦楽団などの録音・CD制作に携わる。
2001年、ミシェル・コルボ氏にアベイ・ドゥ・ノアラック(フランス)の講習会で、指揮と発声法の指導を受けた。2013年、デア・リング東京オーケストラを創立、自ら音楽プロデュ   ミューズ アークホール(所沢)  
ーサーと指揮者を兼ねる。"


交響曲第3番の稿と版の関係一覧

第1稿 1873年①-1  ハース版 Haas(1944年 火災消失のため未完)     ※リハのみで上演拒否
     1873年①-2 ノヴァーク版 Nowak Ⅲ/1 (1977/1993年) 
      1874年①-3  キャラガン版 Carragan (未出版)            ※リハのみで上演拒否
    1876年①-4  ノヴァーク版 Nowak zuⅢ/1 (1980年 2楽章のみ出版)
第2稿 1877年②-1  レーティッヒ版 Rattig (1879年) ☆生前最初の出版   ※上演されるも不評 
1878年②-2 ノヴァーク版 Nowak Ⅲ/2 (1981年)
1879年②-3 エーサー版 Oeser(1955年)
第3稿   1889年③-1  ノヴァーク版 Nowak Ⅲ/3 (1959年)
1890年③-2 レーティッヒ版 Rattig (1890年)             
            ☆生前2番目の出版 = 1890年改訂版           ※悲願の上演成功

※ウィーン・フィルによる2度の上演拒否と、1度の上演失敗を経て、1890年改訂版での上演(リヒター指揮)で悲願の成功を納めた。ちなみにリヒターはワーグナーから「ニーベルングの指環」初演の指揮を任されている。




キング・インターナショナル(国内仕様盤)


KKC 5352
(SACD HYBRID)
\2857+税
※輸入盤発売済
J.S.バッハ:カンタータ全曲シリーズ Vol.55
 「ライプツィヒ時代1730〜40年代のカンタータ(4)」

  第69番「わが魂よ、主を讃え」 BWV 69
  第30番「喜べ、贖われし者たちの群れよ」 BWV 30
  第191番「いと高きところには神に栄光あれ」 BWV 191
ハナ・ブラシコヴァ(ソプラノ)
ロビン・ブレイズ(カウンターテナー)
ゲルト・テュルク(テノール)
ペーター・コーイ(バス)
鈴木雅明(指揮)
バッハ・コレギウム・ジャパン(合唱・管弦楽)
 ついに完結!BCJのカンタータ全曲シリーズ第55 集唯一のラテン語カンタータ第191 番を含むライプツィヒ時代1730〜40年代のカンタータ第4 弾

 収録:2013 年2 月18-21 日/神戸松蔭女子学院大学チャペル/68’40”、[BIS] BIS SA 2031、輸入盤・日本語解説&対訳付

 バッハ・コレギウム・ジャパンによるバッハのカンタータ全曲集、第55 集(SACD ハイブリット盤)。1995 年より始まった教会カンタータの全曲演奏と並行して進めてきたレコーディングも、これにて堂々の完結となります!たくさんの思いがつまった第55 集は、シリーズ4 枚目となるライプツィヒ時代1730 〜 40 年代に焦点をあてたプログラムになっております。
 第69 番「わが魂よ、主を讃え」BWV 69 は、初演は1748 年8月とされ1723 年に作曲された同名BWV 69a の改作で、市参事会員交代式用に書きなおされた作品です。ティンパニ付きの華麗な7声に編曲された箇所は、祝賀の気分を増し非常に喜ばしい賛美を表現しています。第30 番「喜べ、贖われし者たちの群れよ」BWV 30 は1737 年秋に書かれた世俗カンタータ「楽しきヴィーダーアウよ」BWV 30a のパロディで、用途は洗礼者ヨハネの祝日用で、テキストはピカンダーによるものと思われます。全曲録音最後に収録されたのは、唯一のラテン語作品である第191 番「いと高きところには神に栄光あれ」BWV 191 です。「グローリア」の冒頭に、小栄唱の三位一体賛美を続けるという構成も非常に珍しく、合唱−二重唱(ソプラノとテノール)−合唱の全3曲から構成されるこの曲はそれぞれにドラマがあり、特に第3曲は輝かしいホモフォニー部分の間に著しいフーガが2度に渡って展開され、緊張感とともに高らかな終止はカンタータ集の締めくくりに相応しい威厳に満ちています。

















3/19(水)紹介新譜
マイナー・レーベル新譜

のすたるぢあ



Nostalgia 1203
\2400→\2190
パッヘルベル 《恋人のため息》
 ゴーティエ:シャコンヌまたは滝の流れ、カリヨン
 ガロ:コンデ公に捧げるトンボー、スペインのフォリア
 ムートン:
  パヴァーヌ 《マダムに捧げるトンボ—》、シャコンヌ 《美しきスペインの女性》
 ガロ(ヴァイス編):鬱ぎ心の恋人
 パッヘルベル:
  アルマンド 《満たされない恋人》、クーラント 《ほっとする恋人》、
  サラバンド 《恋人のため息》、ジグ 《恋人たちの戯れ》
 サン・リュク:カプリス
 ロジー:シャコンヌ、ジグ 《カッコウ》
櫻田亨(リュート)
 佐藤豊彦の愛弟子、櫻田亨!ソロ・アルバムが"のすたるぢあ"から登場!

 日本語解説付き!(解説:佐藤豊彦)
 400年前の幻の名器、「グライフ」のコピー楽器を使用!リュートが奏でる17世紀の「侘び寂び」の世界。

 世界的リューティスト佐藤豊彦の愛弟子であり、リュート&アーリーギターソサエティ・ジャパンの事務局長。そして日本のリュート界を代表する名手、櫻田亨のソロ・アルバムが、佐藤豊彦の自主レーベルNostalgia(のすたるぢあ)より発売!
  アルバム・タイトルともなった、「パッヘルベルのカノン」で有名なヨハン・パッヘルベルの「恋人」にまつわる4つの舞曲に、老ゴーティエ、老ガロなど、「11コースのフランス式バロックリュート」を確立していった作曲家たちの作品。
 器楽演奏がオーケストラという形態でより大きく強くなっていった17世紀バロック音楽の隆盛に於いて、それとは反対に、より内省的へと進んだ固有の芸術(佐藤豊彦の解説では、ここでも茶室に於ける「侘び寂び」との共通点を指摘している)。
 いわゆる「超絶技巧」作品とは対極をなし、美しきリュートの響きによって、滝のせせらぎや鳥の声、自然や愛の営みを描いている。
  使用楽器は、2009年マルティン・デ・ヴィッテ作の11コース・バロックリュート。佐藤豊彦の所有する1600年頃に作られたオリジナル楽器「ラウレンティウス・グライフ」の完全コピーのリュートである。

 ※録音:2012年7月9日−11日、イマヌエル教会、ブレーメン(ドイツ)




GENUIN

GEN 14298
\2200
「マルマライ」〜オリエンタル・コンテンポラリー
 アタツ・セゼル(b.1979):「サブジェクト」〜弦楽四重奏のための
 マティアス・ピンチャー(b.1971):「ヴェールのための考察」への習作IV
 アフメト・アドナン・サイグン(1907-91):弦楽四重奏曲第1番
 アタツ・セゼル:「フロウ」〜弦楽三重奏のための
アサセッロ四重奏団:
 【ロスティスラフ・コジェフニコフ(Vn)、
  バーバラ・クスター(Vn)、
  ユスティナ・シュリワ(Va)、
  ヴォルフガング・ツァマスティル(Vc)】
 トルコの作曲家を中心としたどこかエキゾチックな弦楽四重奏曲集

 録音:2011 年11 月

 オリエンタル・コンテンポラリーという副題の通り、どこかエキゾチックな雰囲気を持つ現代の弦楽四重奏曲および三重奏曲を収録。オリエンタルといっても安易なエキゾチシズムとは無縁でオリエンタルな要素は完全に消化され、抽象化されている。セゼルはトルコ・イスタンブール出身の若手でトルコの民族音楽の要素は全て一度解体され、再構成されている。
 サイグンは20 世紀トルコ音楽の父を言われる重鎮で、弦楽四重奏曲第1 番はさながらトルコのバルトークといった趣き。セゼル、サイグンともにクロノスQ が喜んで演奏しそうな作品。ピンチャーはドイツの若手でマンフレート・トロヤーンに師事しラッヘンマンやブーレーズの影響を受け一見、オリエンタリズムとは無縁の作曲家だが、サイグンらと並べて聴くとまるで中東の砂漠で呪術師の呪文と笛を聴いているような気分に陥るから不思議。
 
GEN 14305
\2200→\1990
「歌にインスパイアされて」〜
 ヴォーン=ウィリアムズとシューベルトのピアノ五重奏曲

  ヴォーン=ウィリアムズ:ピアノ五重奏曲ハ短調(1903)
  シューベルト:ピアノ五重奏曲イ長調「ます」(1820)
ミュンヘン・ピアノ三重奏団:
 【ドナルド・ズルツェン(Pf)、
  ミヒャエル・アールト(Vn)、
  ゲルハルト・ツァンク(Vc)】
ティロ・ヴィデンマイヤー(Va)
アレクサンダー・リリング(CB)
 ミュンヘン・ピアノ・トリオのシューベルト「鱒」とヴォーン=ウィリアムズ

 録音:2013 年7 月ミュンヘン

 ヴォーン=ウィリアムズのピアノ五重奏曲は既にCHANDOS 盤が出ており、数年前、日本でも読響のメンバーによって演奏されたこともあって、マイナーな曲ながら一部のファンに愛されている。重厚な弦楽の響きときらめくピアノの繊細な響きはヴォーン=ウィリアムズの室内楽版交響曲といってもよく、イギリス民謡風の旋律、フォーレを思わせる華麗な室内楽書法など、イギリス、フランス音楽ファンならきっと気に入るはず。ミュンヘン・ピアノ三重奏団ほかによるシューベルトの「ます」五重奏曲のシンフォニックともいえる弦楽パート、それに対して協奏曲風に対峙するドナルド・ズルツェンのピアノも聴きもの。
 
GEN 14310
\2200
シューベルトの傑作と隠れ名曲R.シュトラウス
 シューベルト(1797-1828):幻想曲ハ長調D.934
 R.シュトラウス(1864-1949):ヴァイオリン・ソナタ変ホ長調Op.18
ニーナ・カーモン(Vn)
マリア・ソフィアンスカ(Pf)
 シューベルトの傑作と隠れ名曲R.シュトラウスのヴァイオリン・ソナタ

 録音:2013 年1-3 月

 シューベルトの最晩年の傑作とR.シュトラウスの若書きのヴァイオリン・ソナタを収録。
 シューベルトの幻想曲は作曲者の晩年の心情を反映した傑作に対してR.シュトラウスはシューベルトやシューマンの影響を受けつつまだ作曲家の個性は発見されていないものの若々しい力を放っている佳作。
 ドイツのヴァイオリン奏者ニーナ・カーモンはこれまでピンカス・ズッカーマン、ズービン・メータ、ヘルムート・リリングらと共演し、2008 年からはドイツ・シュタインハイムにあるシャウベック城においてミュージカル・サロン室内楽音楽祭を主宰する女流ヴァイオリニスト。
 
GEN 14295
\2200
「仮面劇〜劇場の記憶」
 ストラヴィンスキー:ペトルーシュカからの3章
 ラヴェル:道化師の朝の歌、ラ・ヴァルス
 ラフマニノフ:ロマンス
 リスト:リゴレットの主題による演奏会用パラフレーズ
 アブラム・チェイシンズ(1903-87):カルメン幻想曲、こうもり幻想曲
 リムスキー=コルサコフ:熊蜂の飛行
 ルトスワフスキ:パガニーニ変奏曲
ピアノ・デュオ・チパク=クシュニル:
 【オルハ・チパク&
  オレクシイ・クシュニル(Pf)】
 オーケストラでお馴染の名曲を四手ピアノで楽しむ!

 録音:2013年8月ゲヴァントハウス・メンデルスゾーン・ザール,ライプツィヒ

 ピアノ・ソロ曲、管弦楽曲のピアノ・デュオへの編曲およびピアノ・デュオのために書かれたオリジナル作品でまとめたアルバム。
 当デュオはこれまでにブラームスのピアノ・デュオのための作品集(GEN11197)をリリースしている。二人はウクライナのリヴィウ音楽院に在学中にコンビを組み、数々のコンクールに上位入賞を果たしている。
 ストラヴィンスキーのペトルーシュカからの3 章やラヴェルの道化師の朝の歌は既にピアノ独奏曲として完成された作品だがデュオ版はさらに音が増やされ複雑な音楽になっている。
 チェイシンズのカルメン幻想曲はサラサーテに勝るとも劣らずの名編曲。ルトスワフスキのパガニーニ変奏曲は現代のピアノ・デュオの名曲でパガニーニのおなじみのカプリスの主題による自由奔放なヴァリエーション。
 
GEN 14302
\2200→\1990
「ダンス、詩、おとぎ話」
 リスト:愛の夢
 シューベルト(リスト編):糸を紡ぐグレートヒェン
 ラフマニノフ:V.R のポルカ/ファリャ:火祭りの踊り
 ショパン:ワルツ イ短調「遺作」、小犬のワルツ
 リスト:タランテラ、アッシジの聖フランチェスコ、ローレライ
 メットネル:4 つのおとぎ話Op.26 より第1、2、3 番
 リスト:ハンガリー狂詩曲
アンナ・シェップス(Pf)
 ロシア出身気鋭の新進女流ピアニスト、アンナ・シェップス登場

 録音:2013 年6 月

 アンナ・シェップスはロシア出身の若手女流ピアニストで6 歳でチャイコフスキー音楽院に入学を許され、その後、1992 年に一家でベルリンに移住、西側で教育を受け、2013 年、すべての教育課程を終えてこのたび、デビューを果たした。
 得意のロシア物、リスト、ショパンを瑞々しい感性で旋律もたっぷりと歌いこみ、タッチも澄み切って美しい。今後の活躍が期待される新星の登場である。


 
GEN 14542
\2200→\1990
「ベートーヴェンと彼の師匠による弦楽三重奏曲集」
 ヨハン・ゲオルク・アルブレヒツベルガー(1736-1809):
  弦楽三重奏曲ハ長調Op.9-1
 ハイドン(1732-1809):弦楽三重奏曲ト長調Op.53
 ベートーヴェン(1770-1827):
  弦楽三重奏のためのセレナーデ ニ長調Op.8
ドレスデン・フィルハーモニック弦楽三重奏団:
 【ハイケ・ヤニッケ(Vn)、
  アンドレアス・クールマン(Va)、
  ウルフ・プレーレ(Vc)】
 ベートーヴェンのルーツを探る好企画!

 録音:2013 年4 月

 ベートーヴェンと彼の師匠の作品をなんと弦楽三重奏曲でたどる一風変わった企画。生徒と師匠の作品を並べ、ベートーヴェンが師匠から何を学び、何を切り捨てたかを作品から類推する内容。
 ハイドンは説明不要だが、ヨハン・ゲオルク・アルブレヒツベルガーは当時の楽壇の大立者で作曲家、教育者として大きな影響力を持ち、ウィーンのシュテファン大聖堂の楽長であったこともある。対位法の大家でもあり、ベートーヴェンのほか、フンメル、モシュレスらがいる。
 演奏のドレスデン・フィルハーモニック弦楽三重奏団はドレスデン・フィルのコンマスであるヤニッケ、ヴィオラのアンドレアス・クールマン、チェロの首席ウルフ・プレーレから構成され、オーケストラ活動の傍ら、精力的に活動している。
 
GEN 14300
\2200
「谷間の嵐」
 〜ブリテン、ヘッド、アイアランドの歌曲と二重唱

  アイアランド:夏の森で、彼女の顔の中に森があった/
  ヘッド:月の縁の上に、アヴェ・マリア/
  ブリテン:福で希少、真夜中に、夏の名残りのバラ/
  アイアランド:オーバード、エコーイング・グリーン/
  ブリテン:サリー・ガーデン/
  ブリテン:グリーン・スリーヴス、谷間の嵐/ほか全28 曲
アリソン・ブラウナー(MS)
シャロン・カーティ(MS)
アンドレアス・フレーゼ(Pf)
クラウディア・スティルマーク(Vc)
 録音:2013 年6 月

 近代イギリスの比較的珍しい歌曲を収録。この中でマイケル・ヘッド(1900-76)は日本ではあまり知られていないが、イギリスではポピュラーな作曲家でピアノ協奏曲や交響詩がよく知られている。ここでは繊細な和声の乗せられたアイルランド風の素朴な旋律を楽しむことができる。
 ジョン・アイアランド(1879-1962)はモーランやブリテンの師匠でもあり、印象派の和声と親しみやすい旋律が魅力的。ブリテン(1913-76)は「イギリス民謡の編曲集」からのセレクション収められており、おなじみのメロディがブリテン独自の感性により全く新しい歌曲に生まれ変わっている。
 
GEN 14308
(2CD 1枚価格)
\2200→\1990
J.S.バッハ(1685-1750):
 平均律クラヴィーア曲集第2巻

  CD1) 第1番-第12番
  CD2) 第13番-第24番
ゲルリンデ・オットー(Pf)
 録音:2013 年3 月ライプツィヒ

 ゲルリンデ・オットーは現在ヴァイマールのフランツ・リスト音楽大学の教授を務めるベテラン女流ピアニスト。旧東ドイツ・ザーレ川沿いのハレ出身でルドルフ・ノイマン、ハインツ・フォルガーらに師事。現在、ヨーロッパ、アジア、北米と広く活動している中堅。
 それぞれの声部を生き生きと歌わせつつ、全体のフォルムは凛とした雰囲気を漂わせている。音色も大変美しく、久々のドイツのピアノを聴いたという気持ちにさせる。




KONTRAPUNKT



32345
\2500→\2290
「フルートとハープのためのフランス音楽」
 サン=サーンス(1835-1921):幻想曲(原曲:ヴァイオリンとハープのための)
 ラヴェル(1875-1937):ハバネラ(原曲:声楽とピアノのための)
 ドビュッシー(1862-1918):
  シランクスOp.129(フルート独奏)、小組曲Op.65から「小舟にて」、
  アラベスク第1番Op.66(ハープ独奏)
 イベール(1890-1962):間奏曲(フルートとハープのための)
 フォーレ(1845-1924):シシリエンヌ、コンクール用小品、夢のあとに、子守唄
 プーランク(1899-1963):永続的な3つの小品
ウラ・ミールマン(Fl)
ティネ・レーリンク(Hrp)
 デンマーク放送響首席フルート奏者ウラ・ミールマンのフルートとハープのための洒落たフランス音楽集

 録音:2011年3月ホースホルム教会,デンマーク

 バッハのソナタ集(32343)に続くミールマンのKONTRAPUNKT へのソロ・アルバム第2 弾。他にクーラウの三重奏曲集(32252/53)にも参加している。昨年没後50 年を迎えたプーランクをトリに配置、近代フランスのフルート名曲を集めた。
 サン=サーンスの幻想曲は元はヴァイオリンとハープという珍しい編成だが、ここではフルートに楽器を換え、より光沢のある鮮やかな作品となっている。
 フォーレはいずれも編曲物ではあるが、フルートの定番レパートリーでもあり、フルート学習者はもちろん、フルートの好きな人は必聴。ウラ・ミールマンはデンマーク放送響の首席でソロ、室内楽でも活躍している。甘く柔らかな音色が魅力のフルーティストである。




TUDOR


TUDOR 7184
(SACD HYBRID)
\2300
「アリオーソ & ブリランテ」
 (1)ジェレマイア・クラーク:
  デンマーク行進曲の王子(トランペット・ヴォランタリー)
 (2)アルビノーニ:トランペット協奏曲ニ長調
 (3)J.S.バッハ:管弦楽組曲第2番よりメヌエットとバディネリ
 (4)G.P.テレマン:協奏曲へ短調
 (5)J.S.バッハ:カンタータBWV156よりアリオーソ
 (6)ヴィヴァルディ:協奏曲へ長調RV.455
 (7)ヘンデル:オンブラ・マイフ
 (8)ジャン=バティスト・ルイエ:ソナタ ハ長調Op.3
 (9)J.S.バッハ/グノー:アヴェ・マリア
 (10)G.B.ヴィヴィアーニ:ソナタ第1番ハ長調Op.4
 (11)ジェレマイア・クラーク:トランペット・チューン
ガボール・タルコヴィ(Trp)
ペーター・コフラー(Org)
 ベルリン・フィル首席トランペッター、ガボール・タルコヴィ第3弾!オルガンをバックにバロックを吹きまくる!

 録音:2012年10月8/11日ヨーゼフ・カイルベルト・ザール(バンベルク)

 好評の「イタリアのトランペット協奏曲」(TUDOR7161) 、「古典派トランペット協奏曲集」(TUDOR7169)に続くガボール・タルコヴィの最新アルバムはオルガンを伴奏にバロックの定番ソナタからヘンデルのオンブラ・マイフ、バッハ/グノーのアヴェ・マリアまで親しみやすい名曲ばかりをセレクション。
 タルコヴィはハンガリー出身で2005 年以来、ベルリン・フィルに在籍し金管セクションをリードしている。オルガン伴奏のコフラーはイタリア出身で2008 年よりミュンヘンの聖ミカエル・キリスト協会の専属オルガニストを務めている。トランペットとオルガンによるきらびやかな世界をどうぞご堪能下さい。
 


TUDOR 7174
\2300→\2090
二人のウィーン・フィルの奏者によるドップラー作品集
 「コン・ブラヴーラ(心を込めて大胆に)」
  〜フランツ & カール・ドップラー作品集

  (1)フランツ・ドップラー:アンダンテとロンドOp.25
  (2)フランツ & カール・ドップラー:華麗なるワルツOp.33
  (3)フランツ・ドップラー:ハンガリーの主題による小さな二重奏曲Op.36
  (4)フランツ・ドップラー:
   夢遊病の女(アデリーナ・パッティの思い出によるパラフレーズ)Op.42
  (5)フランツ & カール・ドップラー共作:プラハの思い出Op.24
  (6)フランツ & カール・ドップラー共作:リゴレット幻想曲Op.38
  (7)フランツ・ドップラー:小さな二重奏曲Op.37
ヴァルター・アウアー(Fl)
カール=ハインツ・シュッツ(Fl)
クリストフ・トラクスラー(Pf)
 フルート・ファン必聴!二人のウィーン・フィルの奏者によるドップラー作品集

 録音:2012年10月

 フルート音楽の定番、フランツ(1821-83)とカール(1825-1900)のドップラー兄弟の2本のフルートのための作品を収録。ヴァルター・アウアーとカール=ハインツ・シュッツの二人はともにオーストリア出身でウィーン・フィルのメンバー。
 シュッツはオーレル・ニコレに師事、1998 年カール・ニールセン・コンクール優勝、ウィーン響に在籍した後、現在はウィーン・フィルに在籍している。アウアーはNDR フィル、ドレスデン・フィルの首席を経て現在、ウィーン・フィルに在籍。室内楽、ソロ活動も旺盛に行っている。




DUX


DUX 0134
\2200
アコーディオンのための音楽
 J・S・バッハ(1685-1750):パルティータ第2番ハ短調 BWV826
 グバイドゥーリナ(1931-):深き淵より
 フランク(1822-1890):パストラール ホ長調 Op.19 No.4
 ペンデレツキ(1933-):アコーディオン独奏のためのシンフォニエッタ
 アンジェイ・トゥホフスキ(1954-):
  御身に、日が暮れる前に [Te lucis ante terminum]
マチェイ・フロンツキェヴィチ(アコーディオン)
 

DUX 0760
\2200
ショパン(1810-1849):ピアノ作品集
  幻想即興曲嬰ハ短調 Op.66/ロンド ハ短調 Op.1
  ワルツ ホ短調 Op. post.(1830)/ワルツ変イ長調 Op. post.(1830)
  スケルツォ第2番ロ短調 Op.31/ワルツ変イ長調 Op.34 No.1
  ワルツ イ短調 Op.34 No.2/ワルツ ヘ長調 Op.34 No.3
  前奏曲嬰ヘ長調 Op.28 No.13/前奏曲変ホ短調 Op.28 No.14
  前奏曲変ニ長調 Op.28 No.15/前奏曲変ロ短調 Op.28 No.16
  マズルカ ホ短調 Op.41 No.1/マズルカ ロ長調 Op.41 No.2
  マズルカ変イ長調 Op.41 No.3/マズルカ嬰ハ短調 Op.41 No.4
  ポロネーズ変イ長調「英雄ポロネーズ」Op.53
マリア・コレツカ=ソシュコフスカ(ピアノ)
マリア・コレツカ=ソシュコフスカは1962年にコンサート・デビューしたポーランドのピアニスト。2007年にウーチ(ポーランド)のグラジナ&キェイストゥト・バツェヴィチ音楽アカデミーのピアノ科長に就任しました。
 

DUX 0855
\2200
ウーカシェフスキ、ミコワイ・グレツキ:弦楽合奏作品集
 パヴェウ・ウーカシェフスキ(1968-):
  シンフォニエッタ(2004)/摂理の交響曲(2006/2009)から アダージェット
 ミコワイ・グレツキ(1971-):
  コンチェルト・ノットゥルノ(ヴァイオリンと弦楽合奏のための;2000)(*)
 パヴェウ・ウーカシェフスキ:
  四旬節の音楽−バルティック・ネオポリス・オーケストラに(2012)
 ミコワイ・グレツキ:ディヴェルティメント(2009)
バルティック・ネオポリス・オーケストラ
トマシュ・トマシェフスキ(ヴァイオリン(*)、コンサートマスター)
2008年ポーランドのシュチェチンに創設された弦楽合奏団バルティック・ネオポリス・オーケストラのデビューCD。
 

DUX 0965
\2200
サクソフォンの会話
 タンスマン(1897-1986)/ドロタ・サムセル(1974-):
  オーボエ、クラリネットとファゴットの三重奏のための組曲
   (1949;サクソフォン・トリオ版)
 カロル・ベッファ(1973-):オブセッション(2009)
 ヒンデミット(1895-1963):
  2つのアルトサクソフォンのための演奏会用小品(1933)
 クリスティアン・ラウバ(1952-):
  バラフォン [Balafon] (1992-1994)/アルス [Ars] (1992-1994)
 アロイジ・トミス(1929-2005):様々な様式による小品集(1968)
 アルフレッド・デザンクロ(1912-1971):前奏曲、カデンツァとフィナーレ
アルス・デュオ
 ドロタ・サムセル、アリツィア・ヴォウィンチク(ソプラノサクソフォン、アルトサクソフォン)
バルトシュ・ベドナルチク、アグニェシュカ・コパツカ(ピアノ)
シモン・ニジヴォルスキ(テナーサクソフォン)




LA MA DE GUIDO



LMG 2123
\2300→\2090
17世紀のバルセロナ大聖堂楽長たち
 フランセスク・バリュス(1671頃-1747/楽長在位:1696-1726)/
  ハビエル・メネンデス&セルジ・カザデムン校訂:
  今日、処女マリアは [Hodie Maria Virgo] (8声と通奏低音のためのモテット)
  主を畏れる者は幸いなり [Beatus vir] (7声と通奏低音のための詩篇)
  わが肉を食べる者は [Qui manducat meam carnem]
   (4声と通奏低音のためのモテット)
  おお、道を行くすべての者よ [O vos omnes] (4声と通奏低音のためのモテット)
 ジュアン・バルテ(1650頃-1706/楽長在位:1682-1696)/
  ハビエル・メネンデス校訂:ミサ [Missa] (6声と通奏低音のための)
 マルシア・アルバレダ(?-1673/楽長在位:1626-1664)/ベルナト・カブレ校訂:
  アヴェ・マリア [Ave Maria] (4声のモテット)
  来たれ、キリストの花嫁 [Veni sponsa Christi] (4声のモテット)
  されどわれらはわれらの主イエス・キリストの十字架を誇るべし
   [Nos autem gloriari](4声のモテット)
 ジュアン・パウ・プジョル(1570-1626/楽長在位:1612-1626)/
  イジニ・アングレス校訂:
  死者のためのミサ [Missa pro defunctis] (4声のレクイエム;1614)
フランセスク・バリュス室内合唱団
 マリア・カザドゥ、アナイス・ウリベラス(ソプラノ)
 エウラリア・ファントバ、アンナ・バリュス(アルト)
 ホルヘ・アバルサ、ダビド・モンセラト(テノール)
 ジュアン・ガルシア、ネストゥル・ピンダドゥ(バス)
マリア・クリゾル(ファゴット)
マヌエル・ビラス(ダブルハープ)
ジョルディ・レグアン(ポジティヴ・オルガン)
ダビド・マレト(指揮)

録音:2011年11月13-15日、バルセロナ大聖堂、バルセロナ、スペイン

バルセロナ大聖堂の楽長を務めたカタルーニャ人作曲家たちの教会音楽作品をバルセロナ大聖堂で録音した注目盤。プジョルのレクイエムをはじめとする佳曲をヴォーカル・アンサンブル・スタイルで堪能することができます。

 

LMG 2124
\2300
ロマンティック ロマン派のギター
 パガニーニ(1782-1840)/トーマ・ヴィロトー(1985-)編曲:
  24の奇想曲 Op.1 より 第24番
 ルイージ・レニャーニ(1790-1877):36の奇想曲 より 第1, 2, 7, 8番
 フェルナンド・ソル(1779-1938):悲歌風幻想曲
 ナポレオン・コスト(1805-1883):
  アルプス越え Op.27/オルナンの谷 Op.17/オートゥイユの夕べ Op.23
 ルイージ・レニャーニ:幻想曲 Op.19
 メンデルスゾーン(1809-1847)/フランシスコ・タレガ(1852-1909)編曲:舟歌
トーマ・ヴィロトー(ギター)

録音:2013年11月23-24日、スタジオ・アルス・ハルモニカ、サバデイ、スペイン

フランスのギター奏者トーマ・ヴィロトー(1985年生まれ)が2012年スペインのベニカシムで開催されたフランシスコ・タレガ国際ギター・コンクールで優勝した際の副賞として制作されたCD。





PNEUMA



PN 1380
\2400→\2190
百番のカンティガ
 アルフォンソ10世(1221-1284)編纂:「聖母マリアのカンティガ集」から

  頭書/プロローグ/第1番「七つの喜び」/第100番「昼の星」(*)
  第200番「私は称えた、称える、称えるだろう」/第279番「大病」
  第300番「常なる称賛」/第400番「称賛の仕方」
  第401番「嘆願」(エピローグ)
ムシカ・アンティグア
エドゥアルド・パニアグア(ディレクター)

録音:2013年3、10月、場所の記載なし

編纂者であるカスティリャ王アルフォンソ10世を紹介する「頭書」の朗読−プロローグ−第1番に始まり100番区切りのナンバーを収録。





TROUBADISC



TRO-CD 01444
(3CD)
\3600→\3290
無伴奏ヴァイオリンのための音楽 Vol.7
 J・S・バッハ(1685-1750):
  ソナタ第1番ト短調 BWV1001/パルティータ第1番ロ短調 BWV1002
  ソナタ第2番イ短調 BWV1003/パルティータ第2番ニ短調 BWV1004
  ソナタ第3番ハ長調 BWV1005/パルティータ第3番ホ長調 BWV1006
 ヴァレンティン・シルヴェストロフ(1937-):後奏曲II(1981-1982)
レナーテ・エッゲブレヒト(ヴァイオリン)

録音:2011年6月25-31日、サントハウゼン、バーデン=ヴュルテンベルク州、ドイツ

 自ら興したトルーバディスク・レーベルで無伴奏ヴァイオリン音楽のシリーズを展開してきたドイツのヴァイオリン奏者レナーテ・エッゲブレヒト(1944-)が、ついにバッハの無伴奏ソナタ&パルティータ全曲を録音。
 ウクライナの現代音楽作曲家シルヴェストロフの後奏曲を締めに置いた3枚組の構成ながら価格は約1枚半分です。



<メジャー・レーベル>

DG



479 2067
\2200→\1990
コジェナー/祈り Prayer〜歌とオルガン
 1)シューベルト:墓堀り人の憂い D842/
 2)J.S.バッハ:甘き死よ来たれBWV478/
 3)ヴォルフ:聖週間/
 4)ラヴェル:カディッシュ/
 5)ビゼー:アニュス・デイ/ 
 6)シューベルト:エレンの歌III「アヴェ・マリア」/
 7)ヴォルフ:私は罪を担い、御恵をうけ/
 8)パーセル:憐み深き天使よ、我に告げよ Z196/
 9)ドヴォルザーク:アヴェ・マリアOp.19b
 10)J.S.バッハ:汝は今、わがイエスよ、一人去り給うBWV501
 11)シューベルト:天上の光 D651/
 12)ヴォルフ:新年に/
 13)J.S.バッハ:黄金色の太陽はBWV451/
 14)シューベルト:マリアの苦しみに寄せてD632/
 15)ヴォルフ:眠るみどり児イエス/
 16)シューベルト:万霊節のための連祷D343/
 17)ヴェルディ:アヴェ・マリア/ 
 18)ヴォルフ:祈り/
 19)シューベルト:苦悩する人D432
 20)J.S.ゲッセマネのイエスBWV487/
 21)デュリュフレ:天にまします我らが父よOp.14/
 22)J.S.バッハ:来たれ魂よBWV479"
マグダレーナ・コジェナー(メッゾ・ソプラノ)
クリスティアン・シュミット(オルガン)
バロックから現代まで
いつの世も人の心を支える大いなる力を信じて!
録音:2013年9月9日-13日 レーゲンスブルク カトリック教会音楽教育大学 コンサートホール
 荘厳なオルガンの響きと共に聴く祈りの歌。バロックから20世紀の作品まで、祈りの歌のバックにはオルガンの神々しいハーモニーが最適なパートナーとしていつの時代も採用されてきました。
 厳かに響くオルガンのサウンドが、大いなるものの存在を彷彿とさせ、その響きの中でコジェナーの歌声が天上からさしこむ光のごとく輝いています。
 バッハはもちろんのこと、ヴォルフやシューベルトのドイツ系作品に加え、ビゼー、ラヴェル、デュリュフレのフランス作品、そしてコジェナーの故郷、チェコの大作曲家、ドヴォルザークの作品まで含んだ多彩なレパートリーで、心に深く響く歌唱を聴かせてくれます。
 

479 2777
\2200
<リコンポーズド・シリーズ>
リコンポーズド・バイ・マックス・リヒター
 〜ヴィヴァルディ:「四季」  with ""Shadows"
マックス・リヒター(キーボード) 
ダニエル・ホープ(ヴァイオリン)
ベルリン・コンツェルトハウス室内管弦楽団 
指揮:アンドレ・デ・リッダー
ヴィヴァルディに新トラック「シャドウズ」をプラス!
 四季にまつわるエレクトロニック・サウンドスケープ(電子的環境音楽)”Shadow”5トラックをプラスしています
鳥のさえずり等と電子音が交差し、アンビエントな世界に聴き手を誘います。

479 2776
(CD+DVD)
\3000
<リコンポーズド・シリーズ>
リコンポーズド・バイ・マックス・リヒター
 〜ヴィヴァルディ:「四季」  デラックス・エディション CD+DVD

CD:
 「四季」+""Shadows""5トラック+リミックス4トラック
 Remixes 4トラック詳細
 Spring 1 (Remix by Max Richter)
 Summer 3 (Robot Koch Remix)
 Autumn 3 (Fear of Tigers Remix)
 Winter 3 (NYPC Remix)
DVD:
 ベルリンでのコンサートをフルで収録した約40分の映像
 映像収録:2013年12月 Funkhaus Berlin Nalepastrase
  (旧東ドイツ 国営ラジオ局)
マックス・リヒター(キーボード) 
ダニエル・ホープ(ヴァイオリン)
ベルリン・コンツェルトハウス室内管弦楽団 
指揮:アンドレ・デ・リッダー
ヴィヴァルディに「シャドウズ」+リミックス+DVDをプラス!
 録音:2012年3月 ベルリン、b-sharp
「ポスト・クラシカル」のマックス・リヒターが贈るヴィヴァルディ:四季。クラシック界の若き巨匠、ダニエル・ホープがヴァイオリンで参加し世界で大ヒットを記録している同作品ですが、発売から約2年を経て、さらなる魅力的な新素材がプラスされ装いも新たに2形態で再登場しました。
http://youtube.be/gU1uPB1Zq00




UNIVERSAL MUSIC SPAIN



0028948107506
\3500→\3190
ファリャ(1876-1946):
  バレエ「三角帽子」組曲第1番
  バレエ「三角帽子」組曲第2番
  バレエ「恋は魔術師」(*)
ジュアン・アルベルト・アマルゴス(1950-):
  7つのスペインの歌(*)
   二人の巡礼者,私を虜にしたモーロ娘,トリアナ万歳,私のママ,
   ジプシーの男の子の子守歌,青い瞳,彼女の冠の花
エストレリャ・モレンテ(カンタオラ(*))
スペイン国立管弦楽団
ジュアン・ポンス(指揮)

録音:2010年3月15-18日、国立音楽堂シンフォニー・ホール、マドリード、スペイン

 1980年グラナダ生まれのカンタオラ(フランメンコ歌手)、エストレリャ・モレンテをクラシカル作品に起用したスペイン色満載のCD。ジュアン・アルベルト・アマルゴスはバルセロナ生まれの作曲家。
スペインのメジャー・レーベル商品は入手経路の都合により高価格となってしまいますが、生産数がたいへん少ないのでお早目のご入手をお勧めいたします。




<国内盤>


カメラータ・トウキョウ

CMCD-28301
\2800+税
日本の四季〜芳春/崎元 讓、美野春樹
 芳春[作曲:美野春樹]
 早春賦[作曲:中田章/編曲:美野春樹]
 春の小川〜霞か雲か(メドレー)
  [作曲:岡野貞一/ドイツ民謡/編曲:美野春樹]
 夏便り[作曲:美野春樹]
 夏は来ぬ[作曲:小山作之助/編曲:美野春樹]
 浜辺の歌〜浜千鳥(メドレー)
  [作曲:成田為三/弘田龍太郎/編曲:美野春樹]
 秋音[作曲:美野春樹]
 紅葉によるヴァリエーション[作曲:美野春樹]
 赤とんぼ[作曲:山田耕筰/編曲:美野春樹]
 里の秋[作曲:海沼実/編曲:美野春樹]
 雪明かり[作曲:美野春樹]
 冬景色[文部省唱歌/編曲:美野春樹]
 ペチカ〜冬の夜(メドレー)
  [作曲:山田耕筰/文部省唱歌/編曲:美野春樹]
 スキー[作曲:平井康三郎/編曲:美野春樹]
 七つの子〜こもりうた〜汽車ぽっぽ(メドレー)
  [作曲:本居長世/編曲:美野春樹]
 ふるさと変奏曲[作曲:美野春樹]
崎元 讓(ハーモニカ)
美野春樹(ピアノ)
 名ハーモニカ奏者、崎元 讓が盟友、美野春樹とともにおくる約25年ぶりとなる“日本のうた”名曲集。美野春樹の編曲により新たな魅力がつまった四季を彩る名曲の数々に加え、四季それぞれに1曲ずつ書き下ろしを加えました。ハーモニカがうたう郷愁のメロディー。世代を問わず愛されるアルバムです。

●崎元 讓(ハーモニカ)
 佐藤秀廊氏に師事。1967年に第1回のリサイタルを東京で開催。1970年に西ドイツのトロシンゲン市立音楽院に入学しヘルムート・へロルドに師事。1971年にロンドンでトミー・ライリーに師事。第13回世界ハーモニカ・コンクールのソリスト部門第2位入賞を果たし注目を浴びた。1973年、帰国リサイタルを全曲ハーモニカのオリジナル曲で開く。1978年、岩城宏之指揮、NHK交響楽団とヴィラ=ロボスのハーモニカ協奏曲を定期公演で協演するほか、全国の主要なオーケストラと協演。アメリカ、ドイツ、イギリスなど各国で演奏活動。リサイタルでも変化に富んだ意欲的なプログラムを展開している。1997年には演奏家生活30周年コンサートをアコーディオンの御喜美江、ハープの三宅美子、ピアノの三宅榛名、美野春樹をゲストに迎えて開いた。さらに、崎元 讓と仲間たちによるコンサートを毎年開催するほか、夏のハーモニカ・セミナーを20年以上行っている。2007年には演奏活動40周年を迎えた。 ソロをはじめ、美野春樹、三宅美子らとの共演によるアルバムをカメラータから多数リリース。御喜美江との共演による「ポエム・ハーモニカ」では平成14年度文化庁芸術祭優秀賞を受賞した。F.I.H.Japan主催のハーモニカ・コンクールでは、第1回目(1981年)より審査員を務め
ている。
●美野春樹(作曲/編曲/ピアノ)
 東京芸術大学作曲科卒業。作曲を長谷川良夫に、管弦楽法を矢代秋雄に師事。現在、主にスタジオでの作曲・編曲家として、またピアノ、キーボード奏者として活動。数多くのCM作品、テレビ・ドラマやNHK大河・朝ドラ、アニメーション音楽、オーケストラ作品を作曲、リリースしている。一方ジャズメンとしても自ら「美野春樹トリオ」を結成。“アーバンクラシックジャズ”と題したシリーズではクラシック音楽をベースに即興演奏を行い、高い評価を得ている。このメンバーによるCDは40作品以上にものぼり、ベストセラーを重ねている。また、最近ではクラシックの室内楽にも熱意を注いでおり、独自のプログラムによる演奏会のプロデュース、演奏に積極的に取り組んでいる。
 
CMCD-28302
\2800+税
France Now/飯野明日香
 T.ミュライユ:別離の鐘、微笑み
 P.ブーレーズ:天体暦の1ページ
 P.デュサパン:練習曲 第2番〜7つの練習曲より
 E.タンギー:5つの前奏曲
 G.ペソン:スペインのフォリア
 B.ジョラス:栞〜ラヴェルへのオマージュ
 E.カナ=ドゥ=シズィ:モビール・インモビール
 E.ルジェ:オパールの花
 T.エスケシュ:二重の遊び
 G.アミ:HAIKU
 R.カンポ:隠された世界 武満徹へのオマージュ
 B.マントヴァーニ:明暗のための練習曲
飯野明日香(ピアノ)
現代音楽の次代を担う新鋭、飯野明日香の2ndアルバム。本アルバムでは、現在もフランスを中心に活躍を続ける12人の作曲家によるピアノ・ソロ作品を収録。それぞれの作品がもつ12通りの個性、世界観が、フランスで学んできた飯野のピアノをとおして邂逅します。文字どおりフランス現代音楽の“今”がつまったアルバムです。
●飯野明日香(ピアノ)
 東京藝術大学附属高等学校、同大学ピアノ科を卒業。パリ国立高等音楽院ピアノ科を一等賞で卒業し、上級ディプロムを取得。ベルギー政府給費留学生として、ブリュッセル王立音楽院ピアノ科マスターコースに学び、満場一致の一等賞ならびに栄誉賞にて修了。またフォルテピアノをパリ国立高等音楽院に学び、満場一致の一等賞で卒業。古楽の上級ディプロムも取得する。
 現代音楽から古楽器のフォルテピアノまでの幅広いレパートリーを元に、これまで第19回ショパン・フェスティヴァル(フランス・ショパン協会主催)、ラトヴィア日本文化週間をはじめ、東京、パリを中心にロシア、スペイン、アメリカ、台湾などで演奏活動を展開し、パリ・エコール・ノルマル音楽院、サン・モール国立地方音楽院、パリ市立12区音楽院のクラスピアニストも務めた。 2005年からリサイタルシリーズ「le Parfum de Futur」をスタート。vol.1「フランス近現代」(2005)、vol.2「フォルテピアノ」(2005)、vol.3「柴田南雄・武満徹とその周辺」(2006)、vol.4「ピアノ音楽の夜明けとその展開」(2007)、vol.5,6 「In memoriam Olivier Messiaenvol.1,2」(2008/09)、vol.7「今日の音楽〜フランスと日本」(2009)vol.8「メシアンとその影響」(2010)、vol.9「ピアノの詩人たち〜いまむかし今昔」(2011)、vol.10「一柳慧のピアノ音楽 第一章」(2011)を開催し、「現代音楽における若手ピアニストとして最も将来を嘱望される演奏家の一人」(音楽の友2009年12月号)と評されている
 
CMCD-99079/80
(2CD)
\3500+税
〜宇宙の相を聴く〜“プラーナ”高橋 裕 室内楽作品集
 高橋 裕:
  “弦楽四重奏曲”(1987)
  “プラーナ”ヴァイオリンとピアノのための(1997)
  “アハウ・カン”無伴奏ヴィオラのための(2003)
  “ピアノ五重奏曲”(2003)
   六重奏曲“迦楼羅”(2003)
SAWA QUARTET
澤 和樹(ヴァイオリン)
蓼沼恵美子(ピアノ)
須田祥子(ヴィオラ)
花田和加子(第2ヴァイオリン)
阪本奈津子(ヴィオラ)
傳田正則(チェロ)
松村禎三や黛 敏郎に師事し、寡作ながらも自身の世界観を反映した作品で高い評価を受け、指導者としても活躍する作曲家、高橋 裕。本アルバムには、カール・マリア・フォン・ウェーバー室内楽コンクールで第1位を受賞した弦楽四重奏曲をはじめとした室内楽の代表曲を収録。長い期間をかけて創作された難曲の数々を、盟友、澤 和樹をはじめとした日本が誇る名手たちが高度な技術で聴かせます。

●高橋 裕(作曲家)
 1953年、京都に生まれる。1977年、東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校を経て東京藝術大学音楽学部作曲科卒業。1980年同大学大学院作曲専攻修了。「Sinfonia Litrugica」が日本交響楽振興財団作曲賞入選。1983年「般若理趣交響曲」が世界仏教音楽祭コンクール第1位受賞。1987年「弦楽四重奏曲」が国際カール・マリア・フォン・ウェーバー室内楽コンクール第1位受賞。1988年藤堂音楽賞受賞。1991年「Symphonic Karma」が第1回芥川作曲賞受賞。1992年、笙とオーケストラのための「風籟」がオーケストラ・アンサンブル金沢より特別賞を与えられる。1993年京都新人賞受賞。1997年、2枚組CD「シンフォニック・カルマ/高橋裕管弦楽作品集」がDENONよりリリースされレコード芸術の特選に選ばれる。2003年『高橋裕 室内楽作品展』を開催する。作品は、ヨーロッパの各国から北米、中南米他、6大陸にわたる数多くの国々で演奏されてきている。 指揮者としては、自らのオーケストラ作品を京都アルティ合奏団や東京フィルハーモニー交響楽団、オーケストラ・アンサンブル金沢等で指揮をし、また高橋晴美とオーケストラや合唱団とともに、東北3県や全国各地で数々のチャリティーコンサートを行ってきている。 池内友次郎、松村禎三、黛敏郎の各氏に師事。 これまで東京藝術大学音楽学部、同附属音楽高等学校にて後進の指導にあたってきている。現在、日本作曲家協議会、日本著作権協会、京都音楽家クラブ各会員。日ロ音楽家協会運営委員、アプサラス会長。



<映像>


DECCA(映像)



74 3865
(Blu-ray)
\4400→\3990
バルトリ/チューリッヒ歌劇場
 ロッシーニ:歌劇「オテロ」

  Moshe Leiser & Patrice Caurier (Stage direction)
チェチーリア・バルトリ(デズデモーナ)
ジョン・オズボーン(オテロ)/
ペーター・カールマン(エルミーロ)
ハビエル・カマレナ(ロドリーゴ)/
リリアーナ・ニキテアヌ(エミーリア)
チューリッヒ歌劇場合唱団&管弦楽団
指揮:ムハイ・タン

74 3863
(DVD)
\3700→\3390
新演出による待望のデズデモーナ!
録音:2012年3月 チューリッヒ歌劇場
 「オリー伯爵」に続くチューリッヒ歌劇場のバルトリ新作は、待望のロッシーニ:「オテロ」のデズデモーナ。「オリー伯爵」でも共演して絶妙のアンサンブルを聴かせたカマレナ、ニキテアヌと息の合った舞台を作り上げています。
 バルトリが来月パリのシャンゼリゼ劇場で「オテロ」公演に出演するのに合わせてのリリースとなります。




C MAJOR(映像)

71 5704
(Blu-ray)
\5400
「ジュリエットとロミオ」
 スウェーデン・ロイヤル・バレエ団
スウェーデン・ロイヤル・バレエ団
ジュリエット:木田真理子
ロミオ:アンソニー・ロマルジョ
キャピュレット公:アルセン・メーラビャン
キャピュレット夫人:マリー・リンドクヴィスト
ヴェローナ太守:ニクラス・エック
乳母:アナ・ラグーナ
マキューシオ:ジェローム・マルシャン
スウェーデン王立歌劇場管弦楽団
アレクサンドル・ポリャニチコ(指揮)
ベンクト=オーケ・ルンディン(ソロ・ピアノ)
セミ・スタールハンメル(コンサートマスター)

71 5608
(DVD)
\3400
 マッツ・エック17年ぶりの全幕バレエ新作「ジュリエットとロミオ」世界初演のジュリエット役は木田真理子

 振付:マッツ・エック
 舞台&衣裳:マグダレーナ・オーベリ/照明:リーナス・フェルボム/映像監督:トーマス・グリム
 収録:2013 年スウェーデン王立歌劇場
 (Blu-ray) 画面:16:9 HD、音声:DTS-HD MA 5.1、PCM ステレオ、リージョン:All、108mm
 (DVD) 画面:16:9 NTSC、音声:DTS 5.1、PCM ステレオ、リージョン:All、108mm

 スウェーデンの鬼才振付師マッツ・エックの17 年ぶりの全幕バレエ新作「ジュリエットとロミオ」。2013 年5 月24 日スウェーデン王立歌劇場で初演され、2000 年ローザンヌ国際バレエ・コンクールでスカラシップ賞を受賞し、現在スウェーデン・ロイヤル・バレエ団に所属している木田真理子がジュリエット役を務めました。
 音楽はプロコフィエフではなく、チャイコフスキーを使用。マッツ・エック氏はその理由を以下のように述べています。「この作品はプロコフィエフの音楽で頻繁に上演されておりよく知られています。また舞台での可能性もあらゆる手を尽くされたと感じました。チャイコフスキーは他のバレエ音楽に代表されるように、バレエ音楽に限らずダンサーにとって非常に踊りやすい音楽であります。例えば、交響曲第5 番の緩徐楽章は、バルコニーの感情表現にぴったりであるし、ピアノ協奏曲第1 番の雄大な序奏はヴェローナ太守の不幸な選択を暗示し、組曲第3 番の「主題と変奏」はロミオとマキューシオの心理を上手く描写してくれる。
 そして弦楽四重奏曲第1 番の「アンダンテカンタービレ」は寝室のパ・ド・ドゥに、クライマックスではマンフレッド交響曲の悲壮感が恋人たちの悲劇をより一層強調します。」
 マッツ・エックの振付の特徴は古典の新解釈という点にあります、今回も斬新なアイデアをふんだんに盛り込んでいます。彼は2011 年起こった“アラブの春”の象徴的な出来事であったチュニジアの露天商であったモハメド・ブアジジの事件を重ね合わせ、ロミオとジュリエットの死を引き起こしたのは社会や家族の構造だという解釈を展開しています。そしてその解釈は斬新であるだけでなく、踊りと音楽がしっくりと溶け合い必ず聴衆の感動を生むということもマッツ・エックの特筆すべき点であります。













3/18(火)紹介新譜
マイナー・レーベル新譜

ACCENT


ACC 24287
\2500
ローマ・パリ・マドリッド〜ヨーロッパ・バロック・ギター作品集
 【ローマ】
  ミケランジェロ・バルトロッティ:
   ギター作品集第2巻(c1655)〜
    プレリュード、アルマンド、クーラント、ブランド、サラバンド、ジーグ
  ジョバンニ・バティスタ・グラナタ:
   優しいソナタ集(1659)〜
    アルマンド、バレット、パッサカリア、サラバンド、アルマンド、パッサカリア
 【パリ】
  フランチェスコ・コルベッタ:
   王のギター(1670)〜プレリュード、アルマンド、クーラント、シャコンヌ
  ロベルト・ド・ヴィゼー:
   ギターのための作品集 (1686)〜
    プレリュード、アルマンド、クーラント、サランバンド、ジーグ、ブレー
 【マドリッド】
  ガスパル・サンス:スペイン・ギター指南
   〜上達までの根本的原理(1674/97)〜
    プレリューディオ・オ・カプリッショ・アルペアードV、
    パッサカリアX
  フランシスコ・ゲラウ:
   調和の詩(1694)〜カナリオ、パッサカリア、
   第7旋法によるパッサカリア、第8旋法によるパッサカリア
ピエール・ピツル(バロック・ギター)
 17 世紀ヨーロッパの3 都市で活躍した6人の作曲家たちから贈られた絶品ギター作品を名手ピツルが弾き分ける

 録音:2013 年4 月/67’55

 撥弦楽器アンサンブル、プリヴァーテ・ムジケのリーダーであるギタリストのピエール・ピツルのソロ・アルバム。スペインを中心に発展してきたギターは、17 世紀ヨーロッパ全域で5 コースのギター(バロック・ギター)が流行します。このアルバムでは17 世紀に活躍した作曲家を3 つの地域に分け収録。
 【ローマ】編では、ボローニャ出身のバルトロッティとトリノ出身のグラナタ。バルトロッティは卓越したテクニックを持った奏者としても名が知れ、さらには医者としての顔をもつ多才な人物でした。全2 巻にわたるギター曲集を出版し、気品漂う美しい作品で今日のギタリストにも影響を与えています。
 【パリ】編では、コルベッタとヴィゼーが登場。コルベッタはイタリアのパヴィア生まれですが、ヨーロッパ各地で活躍し、イギリスでアン王女、フランスではルイ14 世にギターを教え、最後はパリで亡くなっています。そして彼の弟子のヴィゼーの作品。ヴィゼーもルイ14 世の宮廷音楽家として活躍し、2 つのギター曲集を残しています。
 最後に【マドリッド】編としてガスパル・サンスとフランシスコ・ゲラウ。スペイン・ギター音楽の発展に大きな影響を及ぼしたサンスが出版した「スペイン・ギター指南〜上達までの根本的原理」。そして修道士として生きたゲラウの「調和の詩」が収録されています。
 ピエール・ピツルは、同じ時代を生きたヨーロッパ各地作曲家たちの異なるスタイルの作品を見事に弾き分けています。
 
ACC 24290
\2500→\2290
楽師、悪魔、そして魂、世界、肉体
 フランチェスコ・ラティス〜天使の対話

  (ドラマティック・カンタータ&ポピュラー・ソング集)
  1.フランチェスコ・ラティス(1676没):天国と地獄のシャコンヌ
  2.ステファノ・ランディ(1587-1639):シンフォニア2
  3.ラティス:天使の対話(楽師)
  4.ラティス:天国には行けない
  5.タルクィニオ・メールラ(1595-1665):ペル・マルーム・ヴェレ
  6.ランディ:シンフォニア3
  7.メルーラ:ラ・ルジェーラ
  8.ラティス:天使の対話(魂と悪魔)
  9.ベルナルド・ジアノンチェリ(1650以前没)/ラティス:虚ろなベルガマスカ
  10.ラティス:取り乱したルガー
  11.マルコ・ウッチェリーニ(1610-1680):アリア第3番〜ソプラノのバレット
  12.ラティス:魂の対話(正直者)
  13.ウッチェリーニ:アリア第4番〜ソプラノのシャコンヌ
  14.ラティス:天使の対話(魂、世界、肉体、悪魔)
ヌォーヴォ・アスペット
ミヒャエル・ドィッカー(指揮)
コルネリア・サミュエリス(S)
岡村知由紀(S)
フランツ・ヴィツム(CT)
クリスティアン・ディエツ(T)
ヨルック・フェリックス・スペール(B)
 歴史に埋もれた作曲家フランチェスコ・ラティスの「天使の対話」を収録

 60’40

 「ヴァニタス(すべては空しい)」や「メメント・モリ(死を記憶せよ)」といった17 世紀バロック期の精神を表す概念。そういった世界観から生まれ当時ヒットしたという「パッサカリア・デラ・ヴィータ( 人生のパッサカリア)」というアリアがあります。しかしその曲の成り立ちなどに謎が多くこれまで研究されてきませんでした。そこで200 ページに及ぶ歌の楽譜の束を手に入れたリュート奏者であるミヒャエル・ドィッカーがこの真相を究明。実際その束は、この作品に関する事だけではなく、隠れた多くの曲が含まれた宝でありました。1657 年に出版されたこの束の内、数ページにイタリアのキアヴェンナでオルガニストとして活躍していたフランチェスコ・ラティスの作品が発見されました。彼の音楽は非常にキャッチーなメロディーで、人々の信仰心を強める曲。
 このアルバムに収録された「天使の対話」は、楽師、悪魔、そして魂、世界、肉体などを擬人化した旋律をプサルテリウム、ハープ、トロンボーン、バロック・ギターの楽器が対話をするという構成。2011 年に設立された新進気鋭のドイツのピリオド・アンサンブル、ヌォーヴォ・アスペットが、様々な技巧を駆使して鮮やかな表現を楽曲から引き出した聴きごたえのある1 枚です。
 
L'arpa di Partenope
ACC 24192
\2500→\2290
ナポリ・バロック・ハープ作品集
 ジョヴァンニ・マリア・トラバーチ(1575-1647):
  トッカータ第2番&ハープのためのリガトゥーレ
 カルロ・ジェズアルド(1566-1613):ヴェノ−サ公爵のガイヤルド
 アスカニオ・マイオーネ(1565-1627):トッカータ第1番
 ジョヴァンニ・デ・マック(1550-1614):協和と不協和
 ジョヴァンニ・レオナルド・デッラルパ(c1525-1602):Io navigai un tempo
 ジョヴァンニ・ドメニコ・ダ・ノラ(1510-1592):Venga quel bel narcisso
 デ・マック:ガイヤルド第2番
 アントニオ・デ・カベソン(1510-1566):
  ロマンス「誰のために髪を長くしたのか」、第1旋法のティエント、
  イタリア風パヴァーヌによるディフェレンシアス
 フランチェスコ・ロンバルト(1587-1642):トッカータ
 トラバーチ:ハープのためのアンシデーテミ・プル
 マイオーネ:
  ハープのためのコスタンツォ・フェスタの定旋律によるリチェルカーレ マイオーネ
 デ・マック:ストラヴァガンツェ第2番
 マイオーネ:パルティーテ・ソプラ・フィデーレ
 ルーカス・ルイス・デ・リバヤス(1650-?):
  アチャ、バカス、ルッジェーロ、シャカラス、エスパニョレタス
マルグレート・ケール
 (アルパ・ドッピア/ ダブルハープ)
 アルパ・ドッピアの深く優しい響きで聴くナポリ・バロック作品集

 録音:2012 年7 月/56’27

 16 世紀末から17 世紀初頭にかけてナポリで活躍したイタリア・スペインの作曲家のハープ作品を17 世紀イタリアで発展した二重のハープアルパ・ドッピアで奏でたアルバム。アルパ・ドッピアは、片方にはディアトニックな音階(全音階)を、もう片方にはクロマティックな音階(半音階)を出すという構造のバロック・ハープ。ナポリは17 世紀のヨーロッパにおいても芸術活動の盛んな都市であり、トラバーチ、マイオーネ重要な作曲家が多く生まれました。
 またスペインでも当時ハープは重要な楽器であり、カベソン、リバヤスなどが意欲的に作曲を行っていました。
 このアルバムは、世界的なバロック・ハープ奏者ローレンス=キングとマラ・ガラッシに師事したマルグレート・ケールが、時代背景を考慮し、創造力豊かに選曲した多彩な内容です。
 ブックレットには、ケール自身がナポリを旅し、作曲家ゆかりの場所を訪れ、その際撮影した美しい写真が掲載されています。




AUDITE


AU 92676
(SACD HYBRID)
\2500
ヴィエルヌのオルガン交響曲全曲
 ヴィエルヌ:
  (1)オルガン交響曲第5番 イ短調 op.47(1924)
  (2)オルガン交響曲第6番 ロ短調 op.59(1930)
ハンス=エーベルハルト・ロス(オルガン)
 優秀録音。2013 年歿後75周年のヴィエルヌのオルガン交響曲全曲録音シリーズ最終の第3弾は名曲、第5番と第6番!

 録音:(1)2013 年3 月19&20 日、(2)2013 年6 月5&6 日、メミンゲン、聖マルティン教会の大オルガン/DDD、72’12”

 SACD ハイブリッド盤。オルガンの録音に定評のあるドイツのAudite レーベル。このジャンルにおいて数々の優秀録音をリリースしてきました。最新アルバムは、2013 年歿後75 周年の企画として開始したヴィエルヌのオルガン交響曲全曲録音の最終となる第3 弾が登場します。収録曲は名曲オルガン交響曲第5 番 イ短調 op.47 と同第6 番 ロ短調 op.59 です。
 ヴィエルヌは先天性の白内障のため生まれつき盲目に近かったのですが、6 歳で弱視へ快復したと言われています。1881 年、ヴィエルヌが11 歳の時には国立パリ盲学校に進学し、その後ヴァイオリン、ピアノそしてオルガン学び、セザール・フランクが弾くオルガン演奏を聴いて感銘を受けて以来、パイプオルガンを熱心に学びました。ヴィエルヌはフランクやオルガン交響曲第5 番のトッカータが有名なシャルル=マリー・ヴィドールなど、著名なオルガニストに師事し、オルガン演奏及び作曲を習い、歿年までパリのノートル・ダム大聖堂の首席オルガニストを務めました。
 演奏のハンス=エーベルハルト・ロスは数々の国際コンクール受賞歴を持つ逸材で、Audite レーベルからフランクのオルガン作品全集(AU21413)をリリース、非常に高い評価を得ています。当シリーズ第1 弾(AU 92674)第2 弾(AU 92675)でも卓越した技術と確かな解釈でヴィエルヌの代表盤の呼び声高い名演奏を聴かせてくれます。Audite レーベルの社主でプロデューサー& エンジニアのルトガー・ベッケンホーフ氏、満を持しての録音だけに自信を持ってご紹介できる優秀録音です。
 

AU 92660
(SACD HYBRID)
\2500
ハンスヨルグ・フィンク&エルマー・レーネン:
 レクイエムによる即興演奏

  1.イントロイトゥス 2.キリエ
  3.セクエンツィア 4.オッフェルトリウム
  5. サンクトゥス 6. アニュス・デイ
  7.ルックス・エテルナ 8. 赦祷文 9.楽園へ
ハンスヨルグ・フィンク(トロンボーン)
エルマー・レーネン(オルガン)
 優秀録音。教会に響き渡るトロンボーンとオルガンによる即興的なレクイエムジャズィで色彩感豊かな響き

 録音:2013 年4 月15-17 日、ケーヴェラー、聖マリエン教会/DDD、62’59”

 SACD ハイブリッド盤。このアルバムはトロンボーン奏者のハンスヨルグ・フィンクとオルガニストのエルマー・レーネンによる伝統的なレクイエムの形式から様々な音楽要素を取り込んだ即興的な作品です。即興といっても曲全体のつくりやオルガンとトロンボーンの役割などは二人の奏者により密に考えられており、まことに色彩感豊かな1 時間を超える大作に仕上がりました。ジャズ的要素もふんだんに取り入れており、まさに新鮮なレクイエムと言えましょう。教会の響きを非常に効果的に用いた録音で、トロンボーンもオルガンのコンソール横で演奏し、その音はまるで天から舞い降りてくるような空気感に富んでいます。このような素晴らしい録音ができるのも長年教会での録音に携わり、数々の優秀録音をリリースしてきたaudite の社主ベッケンホーフ氏がなせる妙技と言えましょう。




FARAO


Clara Dent: Les Folies D'Espagne
B 108028
\2400→\2190
ベルリン放送響首席、クララ・デント、デビュー盤
 「スペインのフォリア/クララ・デント、ブリギッテ・エンゲルハルト」
 ・マラン・マレ:
  スペインのフォリア〜オーボエ、チェンバロとチェロための24のクプレ
 ・J.S.バッハ(アーサー・ジェンセン編):パルティータ イ短調BWV.1013
  〜オーボエ、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロとコントラバスのための改訂版
 ・F.クープラン:王宮のコンセール第4番〜オーボエと通奏低音のための
 ・J.S.バッハ:
  トリオ・ソナタ第1番BWV. 525〜オーボエとポジティフ・オルガンによる演奏
 ・J.S.バッハ:
  トリオ・ソナタ第5番BWV. 529〜オーボエとポジティフ・オルガンによる演奏
クララ・デント(オーボエ)
ブリギッテ・エンゲルハルト
 (チェンバロ&オルガン)
ガブリエル・アドリアーン(ヴァイオリン)
アンドレアス・ヴィルヴォール(ヴィオラ)
ハンス=ヤーコプ・エッシェンブルク(チェロ)
アンドレアス・ヴィレゾル(コントラバス)
 哀切込められたオーボエの調べ、ベルリン放送響首席奏者、クララ・デントのデビュー盤

 収録:2005 年5 月/ミュンヘン、ファラオ・スタジオ(セッション)/DDD、ステレオ、66’50”
 プロデューサー、レコーディング・エンジニア&ミキシング:アンドレアス・ツェンメラー&フェリクス・ガーゲルレ
 エディティング:フェリクス・ガーゲルレ&アレッサンドロ・ビネッティ

 1999 年よりベルリン放送交響楽団(RSB)の首席オーボエ奏者で、ソリストとしてもラトル指揮のベルリン・フィルやメータ指揮のバイエルン国立管弦楽団にしばしば客演するクララ・デントのデビュー・アルバム。
 ザルツブルク出身でモーツァルテウムに学び、現在、モーツァルテウムで教鞭を取るエンゲルハルトをはじめ、気心の知れた仲間と組んだバロックのナンバーの数々では、ときに甘くときに切ない、デントの美しくのびやかな音色の魅力を存分にあじわうことができます。定評あるFARAO のセッション録音で音質もすぐれています。




HMF

Mozart: Adagios & Fugues [after JS Bach]
HMC 902159
\2600→\2390
ベルリン古楽アカデミー
 アダージョとフーガ〜W.A.Mozart after J.S.Bach
  天才モーツァルトを介して聴く大バッハ

 (1)プレリュードとフーガ ニ短調 K405/4
  (J.S.バッハ:平均律第2巻第8番 嬰ニ短調 BWV 877)
 (2)ラルゲット・カンタービレ ニ長調&フーガ K405/5
  (J.S.バッハ:平均律第2巻第5巻 ニ長調 BWV 874)
 (3)アダージョとフーガ イ短調
  (J.S.バッハ:平均律第1巻第22番 変ロ短調 BWV 867)
 (4)アレグロ ハ短調 K.Anh.44&2台チェンバロのためのフーガ K426
 (5)アダージョ・カンタービレ&フーガ 変ホ長調
  (平均律第2巻第7番 変ホ長調 BWV 876)
 (6)弦楽のためのアダージョとフーガ ハ短調 K546
 (7)アダージョとフーガ ホ長調 K405/3
  (平均律第2巻第9番 ホ長調 BWV 878)
 (8)アダージョとフーガ ロ短調(平均律第1巻第4番 嬰ハ短調 BWV 849)
 (9)アダージョとフーガ ニ短調(平均律第1巻第4番 嬰ハ短調 BWV 849)
ベルリン古楽アカデミー
 天才モーツァルトを介して聴く大バッハ。ベルリン古楽アカデミーが冴える!

 録音:2012 年9 月13-15 日/テルデックス・スタジオ(ベルリン)

 ベルリン古楽アカデミー久々のアンサンブルもの新譜の登場。
 圧巻の「フーガの技法」(HMC 902064)のあとは、ヤーコプスのプロジェクトで「魔笛」や「マタイ受難曲」、またペルゴレージの作品などで鮮烈な音色を聴かせてくれていれていたベルリン古楽アカデミー。このたびリリースされるのは「W. A.Mozart after J. S. Bach」と題された、モーツァルト編曲のバッハ作品を中心とした1枚です。
 興味深いのが、平均律の室内楽編曲版。バッハの平均律が出版されたのは1801 年のことでしたが、モーツァルトは、ヴァン・スヴィーテン伯爵を介して、バッハの平均律の存在を知ります。モーツァルトは、来る日も来る日もオリジナルの資料にあたって平均律を研究、4 声体の5 つのフーガを2 つのヴァイオリン、ヴィオラ、チェロのために編曲しました。これはKV 405 というコレクションの中に収められており、ヴァン・スヴィーテン伯爵のサロンでのマチネー演奏会で演奏されたと考えられています(1782 から83 年にかけてのこと)。この盤には5 曲のうち3 曲が収められています。プレリュードはバッハの平均律のプレリュードとは必ずしも同じものではありませんが、すべてモーツァルトによる(と考えられる)ものです。
 K 番号が付されていないものは、オーストリア国立図書館に収蔵されている、モーツァルトと非常に関連が深い(コピストが同じ、など)と考えられるものの、作曲者不詳の楽曲。K.546 の弦楽のためのアダージョとフーガは、K.426 の2 台のクラヴィーアのためのフーガのモーツァルト自身による編曲版ですが、一層声部の動きが明瞭で、ベルリン古楽アカデミーの面々の腕も冴えわたっています。
 天才モーツァルトを介して知るバッハの新しい世界に興味津々の一枚です!







TYXART

Capriccio sopra il genio del Bach giovanissimo
TXA 14038
\2500
J.S.バッハ:オルガン作品集
 幻想曲ト長調BWV571/ソナタ ニ長調BWV963/古き年は過ぎ去りBWV1091/
 われを憐れみたまえ、おお主なる神よBWV721/
 神のひとり子となる主キリストBWV Anh55/
 われらイエスのともがらBWV1090/トッカータ ニ短調BWV913/
 カプリッチョ「最愛の兄の旅立ちにあたって」BWV992/
 フーガ ホ短調BWV945/パルティータ「ああ罪人なるわれ何をなすべきか」BWV770※
セシル・マンスゥイ
 (オルガン、 ※ チェンバロ)
 チェンバロを心から愛する鍵盤奏者セシル・マンスゥイによるバッハ

 録音:2011 年8 月、10 月チューリッヒ/67’56

 鍵盤奏者セシル・マンスゥイ。彼女は幼いころからチェンバロの音色に魅せられ、チェンバロ奏者で音楽家としてのキャリアをスタートしました。このアルバムではオルガンとチャンバロの2 台の楽器を用いて収録。前半はオルガン、後半にチェンバロを持っていき、教会の音響効果とチェンバロの親密な響きを楽しむように構成されています。




HYPHEN PRESS MUSIC
バッハ・プレーヤーズ

HPM 001
\2500→\2290
バッハ・アレンジング&アレンジド
 モーツァルト:5つの4声フーガ K.405
  〔BWV.871, BWV.874, BWV.876, BWV.877, BWV.878〕
   (J.S.バッハの《平均律クラヴィーア曲集第2巻》からの編曲)
 J.S.バッハ:詩篇51番《いと高き者よ、わが罪をあがないたまえ》
  (ペルゴレージの《スターバト・マーテル》からの編曲)
 J.S.バッハ(モーツァルト、シュタードラー、ロドルフォ・リヒター編):
  4つの4声のフーガ〔BWV.885, BWV.886, BWV.891, BWV.892〕
バッハ・プレーヤーズ
  バッハ・プレーヤーズは、17〜18世紀の音楽の演奏をメインとして1996年にロンドンで結成されたイギリスのピリオド・アンサンブル。
 ヴァイオリンのニコレット・モーネン、ロドルフォ・リヒター、チェロのアリソン・マクギリヴレイ、チェロ&ヴィオラ・ダ・ガンバのジョナサン・マンソン、テノールのジェイムス・ギルクリスト、バスのマシュー・ブルック、ピーター・ハーヴェイなど、器楽、歌手ともに超一級の古楽演奏家たちが集う要注目のアンサンブルである。
 「J.S.バッハが編曲を行った作品」と「他の作曲家によって編曲されたJ.S.バッハの作品」のコントラストを楽しめるユニークなプログラム。
 バッハがヴィオラ・パートを加え、歌詞を差し替え、当時のドイツとイタリアの様式を繋いだ「詩篇51番」や、モーツァルトの手により弦楽四重奏曲へと生まれ変わったフーガなどを収録。

 2008年6月23日−25日の録音。
 
HPM 002
\2500
エヴリワン・ア・シャコンヌ
 J.S.バッハ:カンタータ第150番《主よ、われ汝を求む》BWV.150
 エルレバッハ:序曲第5番
 J.S.バッハ:カンタータ第78番《イエスよ、わが魂を》
 パーセル:チャコニー ト短調
バッハ・プレーヤーズ
 「シャコンヌ(チャコニー)」で17世紀と18世紀を繋ぐ2人の作曲家、J.S.バッハとパーセル。
 対を成すバッハの2つのカンタータ、初期の「BWV.150」とキャリアの絶頂期にいたライプツィヒでの「BWV.78」、そしてバッハが登場する以前のドイツにおける大作曲家エルレバッハの音楽で、「シャコンヌ」の発展、変化を聴く。

 2008年11月25日−27日の録音。
 
HPM 003
\2500
いざ来ませ、異邦人の救い主よ〜フランス風序曲とドイツの作曲家たち
 J.S.バッハ:カンタータ第61番《いざ来ませ、異邦人の救い主よ》BWV.61
 エルレバッハ:序曲第6番
 ホランダー:インスブルックよさらば
 イザーク:インスブルックよさらば
 J.S.バッハ:カンタータ第97番《わがすべての行いに》BWV.97
 リュトケマン:インスブルックよさらば
バッハ・プレーヤーズ
 フランスからドイツへと伝わり、多くの作曲家たちが自らの作風に採り入れた「フランス風序曲」。
 冒頭に「フランス風序曲」を用いたバッハの「2つのカンタータ」、エルレバッハの「序曲」、イザークの「インスブルックよさらば」。「フランス風序曲」がドイツの音楽家たちに与えた影響の大きさを、バッハ・プレーヤーズが音楽で解説してくれる。

 2009年12月11月30日−12月2日の録音。
 


HPM 005
(2CD)
\5000→\4590
パッヘルベルとバッハ、カノンとカンタータ
 パッヘルベル:
  カンタータ《キリストは死の縄目につながれたり》、
  カノン ニ長調、私の肉体は
 J.S.バッハ:
  カンタータ第54番《罪に手むかうべし》BWV.54、
  カンタータ第4番《キリストは死の縄目につながれ》BWV.4
 パッヘルベル:
  カンタータ《わが主のみわざは》、5声のパルティータ ト長調、
  キリストは甦りたまえり
 J.S.バッハ:
  14のカノン BWV.1087、
  カンタータ第99番《神なしたもう御業こそいと善けれ》BWV.99
バッハ・プレーヤーズ
 パッヘルベルの"カノン"と"カンタータ"。そしてJ.S.バッハの"カノン"と"カンタータ"。
 パッヘルベルとバッハそれぞれが同じテキストを用いて作曲したカンタータ「わが主のみわざは(Was Gott tut, das ist wohlgetan)」を中心としたプログラムで、ドイツ・バロックの2人の大家による「カノンとカンタータ」を聴き比べることができる好企画。バッハ・プレーヤーズの上質な演奏も特筆もの。

 2010年11月8日−10日&2011年11月21日−23日の録音。
 
HPM 006
\2500
バッハのライブラリー
 J.B.バッハ:序曲第2番ト長調
 デュパール:組曲第6番ヘ短調
 ステッファーニ:序曲《嵐》
 マレ:歌劇《アルシード》からのサンフォニー
 J.S.バッハ:序曲第2番ロ短調 BWV.1076
バッハ・プレーヤーズ
 デュパール、ヨハン・ベルンハルト・バッハやステッファーニなど、J.S.バッハ自身の手で写譜が行われた作品を中心としたプログラム「バッハのライブラリー」では、「フランス様式」が大バッハやドイツの同世代の作曲家たちに与えた影響、音楽史における重要度を表現。
 マリオン・モーネンやニコレット・モーネン、レイチェル・イッサーリス、ジョナサン・マンソンが名を連ねるバッハ・プレーヤーズの見事なアンサンブルからは、バッハの時代における「フランス様式」の存在感の大きさが伝わってくる。

 2012年7月2日−4日の録音。


<マイナー・レーベル歴史的録音・旧録音>


TAHRA

TAH 765
\2500→\2290
「アムステルダムのジュリーニ/
 1960年6月22日オランダ音楽祭ライヴ」

  ・ヴィヴァルディ:グローリア ニ長調RV.589*
  ・ヴェルディ:聖歌四篇
オランダ放送連盟大合唱団
アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団
カルロ・マリア・ジュリーニ(指揮)
エリーザべト・シュヴァルツコップ(ソプラノ)
ウルズラ・ベーゼ(コントラルト)*
 ジュリーニ指揮コンセルトヘボウ管、オランダ音楽祭1960ライヴ、シュヴァルツコップ独唱ヴェルディの聖歌四篇、ヴィヴァルディのグローリア

 収録:1960 年6 月22 日/オランダ音楽祭(ライヴ・モノラル)/ADD、モノラル、68’11”

 イタリアの名指揮者カルロ・マリア・ジュリーニの生誕100 周年アニヴァーサリーにTahra より復刻されるのは、1960 年6 月のオランダ音楽祭でジュリーニが名門コンセルトヘボウ管を指揮したコンサートのライヴ録音。
 資料によると、生涯に59 のオーケストラを指揮したジュリーニは、1957 年10 月30 日から1996 年3 月15 日のあいだに、コンセルトヘボウ管を81 回指揮して、36 人の作曲家による60 作品を取り上げています。
 ヴィヴァルディの「グローリア」と、ヴェルディの「聖歌四篇」はいずれも完全初出となる内容で、この演奏が行われた1960 年6 月22 日は、さきごろtestament で復刻された、エディンバラ音楽祭でジュリーニがフィルハーモニア管を指揮したヴェルディの「レクィエム」のちょうど2 ヶ月前にあたります。
 音楽祭の舞台にぴったりのヴィヴァルディの華やぎと、静謐で深遠なる美しさと劇性を併せ持つジュリーニ得意のヴェルディ作品との組み合わせもうまく、気力漲るジュリーニの音楽運びと、オランダ放送連盟大合唱団の迫力ある歌唱が同様に特徴的で、さらにここではシュヴァルツコップの参加もまたおおきな魅力となっています。
 なお、当日はオール・イタリア・プログラムで、本アルバムには未収録ながら、ほかにボンポルティの合奏協奏曲も演奏されていました。モノラルながら音の状態も良好です。


<メジャー・レーベル>

SONY



8869774925-2
\2500→\2290
マキシミリアン・ホルヌング来日記念
ドヴォルザーク:チェロ協奏曲、
サン=サーンス:組曲&ロマンス

 サン=サーンス:
  チェロと管弦楽のための組曲ニ短調作品16
 ドヴォルザーク:チェロ協奏曲ロ短調作品104
 サン=サーンス:ロマンスヘ長調作品36
マキシミリアン・ホルヌング(チェロ)
バンベルク交響楽団
指揮:セバスティアン・テヴィンケル
ドイツのチェロ界を担う未曽有の大器、マキシミリアン・ホルヌング、ソニークラシカルよりソロ・デビュー
 ■21歳で難関として知られるドイツ音楽コンクールで優勝し、同世代のチェリストの中で最も将来を嘱望されているマキシミリアン・ホルヌング。2014年4月、東京・春の音楽祭を含む初のリサイタル・ツアーでの来日(共演は河村尚子)に際して、ソニークラシカルへの2枚のアルバムを一挙に発売いたします。
 ■『ホルヌングはまるで別の惑星から来た音楽家のようだ。こんなにも若いのにすでに円熟し、ベテランの名手のように落ち着いた自信と、ロッカーのような若々しい勢いとが、一人の人間の中に同居している』(『ディ・ツァイト』紙)と絶賛されているように、伸びやかでスケールの大きな音楽性、卓越した技巧、美しく豊かな音色など、チェリストとしてのずば抜けた才能を開花させ、ヨーロッパでいま大きな注目を集めています。2013年春、ソロ活動に専念するため首席チェロ奏者を務めていたにバイエルン放送交響楽団を離れ、今シーズンはルツェルン音楽祭、チェコ・フィルやウィーン響へのデビューを果たすかたわら、故郷のアウグスブルク・フィルのアーティスト・イン・レジデンスを務めています。
 ■2012年11月に録音された当アルバムは、ホルヌングのソニークラシカルへの2枚目・初めての協奏曲録音となったもので、あらゆるチェリストの根幹のレパートリーともいうべきドヴォルザークのチェロ協奏曲を中心に据え、やはりチェロという楽器を偏愛したサン=サーンスの組曲とロマンスを前後に配した構成になっています。ドヴォルザークの協奏曲では、ホルヌングの演奏のスケールの大きさ、そして第1楽章や第2楽章の抒情的なパッセージでの懐かしみ溢れる表現力が際立ち、サン=サーンスの2曲では繊細なまでの音色のコントロールが耳に残ります。
 ■共演はドイツ気鋭のセバスティアン・テヴィンケル指揮する名門バンベルク交響楽団。ドイツのオーケストラらしい分厚く温かみのある響きで、若いホルヌングを盛りたてています。
 【録音】2010年11月2日〜5日、バンベルク、ヨーゼフ・カイルベルト・サール(デジタル・セッション)
 【プロデューサー】ベルンハルト・アルブレヒト 【バランス・エンジニア】ヘルベルト・フリューバウアー
 
【来日日程】4/5(土)武蔵野市民文化会館小ホール4/6(日)倉敷 大原美術館4/7(月)大阪フェニックスホール4/8(火)東京文化会館小ホール
 


8869774924-2
\2500→\2290
マキシミリアン・ホルヌング来日記念
Jump!/ロマンス&さすらう若人の歌〜

 チェロのための小品集
  スクリアビン:ロマンス /
  ブリッジ:セレナード /
  ヴィラ=ロボス:黒鳥の歌 /
  ドビュッシー:夜想曲とスケルツォ /
  フォーレ:演奏会用小品[イッサーリス編] /
  シューベルト:楽興の時D.780(作品94)の3
   [グリュッツマッハー編] /
  マーラー:さすらう若人の歌[ホルヌング編] 世界初録音 /
 ブロッホ:祈り /
 ブロッホ:ニグン[シュスター編] /
 バッハ:G線上のアリア[ローズ編] /
 ブーランジェ:3つの小品 /
 ウェーベル:2つの小品 /
 チャップリン:ライムライト[ベックマン編] /
 G.ブーランジェ:ジョルジェット
マキシミリアン・ホルヌング(チェロ)
ミラーナ・チェルニャフスカ(ピアノ)
 ドイツのチェロ界を担う未曽有の大器、マキシミリアン・ホルヌング、ソニークラシカルよりソロ・デビュー。
 ■2010年に録音された当アルバムは、マキシミリアン・ホルニングにとってソニークラシカルへのデビュー録音となったもの。ホルヌングの特筆の一つである熱い「うたごころ」が横溢する小品集で、バッハからチャップリンにいたるさまざまな時代を横断し、チェロのために書かれたオリジナル曲のみならず、ピアノ曲・ヴァイオリン曲などからのチェロ用の編曲も含まれています。
 ■特に注目されるのは、アルバムの中央に置かれたマーラーの「さすらう若人の歌」をホルヌング自らチェロとピアノ用に編曲したもの(世界初録音)。青春時代の恋のときめきや失恋の痛手など、感情の起伏の大きなオリジナルの歌曲のエッセンスを、まるでチェロが人間の感情をもって語りかけるかのように木目細やかに表現しています。
 ■共演のミラーナ・チェルニャフスカは、ウクライナ出身のドイツのピアニストで、ソロのみならずユリア・フィッシャー、リサ・バティアシヴィリ、デイヴィッド・ギャレット、ダニエル・ミュラー=ショット、フォーグラー・クヮルテットらの重要な室内楽のパートナーとして活躍しています。
 ■マキシミリアン・ホルヌング (チェロ) Maximilian Hornung 1986年、ドイツのアウクスブルク生まれ。8歳よりチェロを始め、1995年よりエルダー・イサカッゼのもとで学ぶ。トーマス・グロッセンバウアー、ダヴィッド・ゲリンガスにも師事。 2007年、ドイツ音楽コンクール優勝。ベルリンのフィルハーモニー、アムステルダムのコンセルトヘボウ、ライプツィッヒのゲヴァントハウス、チューリッヒのトーンハレ、ロンドンのウィグモアホールなどヨーロッパ各音楽都市の一流コンサートホールで演奏している。 室内楽では、クリスティアン・テツラフ、リサ・バティアシヴィリ、フランソワ・ルル、ミッシャ・マイスキー、リン・ハレルなどと共演。また、ドイツの若いピアノ三重奏団「テックラー・トリオ」のメンバーでもあり、多くのコンクールに入賞している。さらに、トーンハレ、バイエルン放送響、ベルリン放送響、モスクワ・チャイコフスキー交響楽団など世界一流のオーケストラ、ダニエル・ハーディング、マンフレート・ホーネック、ハインリッヒ・シフなどの指揮者とソリストとして共演している。 つい先頃までバイエルン放送響の第一首席チェリストをつとめ、2012年秋の同オーケストラの日本ツアーではメンバーとして来日。
 2013年春にソロ活動に専念するため退団。出身地のアウクスブルク・フィル、バンベルク響(ウルバンスキ指揮)、バイエルン放送響(ハイティンク指揮)などヨーロッパのオーケストラとの共演が予定されている。
 また、アンネ=ゾフィー・ムター財団より強力な支援を得ており、2011年にはムターと同財団の支援を受けている演奏家たちとともにツアーをおこなった。
 ケルン、エッセン、ハンブルク、バーデン・バーデン音楽祭などでも演奏している。 デビューCDはGENUINレーベルからリリースされ、フランスのClassic-info Ring prizeを受賞。さらにBRIDGEレコードとはオーデンセ交響楽団との共演でユーディ・ワイナーのチェロ協奏曲を世界初録音、ラフマニノフとストラヴィンスキーの作品も収録した。 2010年にソニークラシカルと専属契約を結ぶ。2011年には、ソニーでのデビューCD「Jump!」がエコー賞新人賞を、さらに2012年にソニーからリリースされたバンベルク交響楽団と共演のサン=サーンス「組曲とロマンス」/ドヴォルザークのチェロ協奏曲もエコー賞を受賞した。
 <オフィシャルHP http://www.maximilianhornung.com/>
 【録音】2010年7月21日〜24日、ミュンヘン、バイエルン放送局第1スタジオ(デジタル・セッション)
 【プロデューサー】ダグマー・ビルヴェ 【バランス・エンジニア】ウルリケ・シュヴァルツ
 【来日日程】4/5(土)武蔵野市民文化会館小ホール4/6(日)倉敷 大原美術館4/7(月)大阪フェニックスホール4/8(火)東京文化会館小ホール
 


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\2500→\2290
クラウス・フロリアン・フォークト/フェイヴァリッツ〜オペレッタ&ミュージカルを歌う
 カールマン:喜歌劇『伯爵夫人マリツァ』より
  「ウィーンへ愛をこめて」,
 シュトルツ:『プラーター公園にまた花が咲き』Op.247,
 レハール:喜歌劇『ほほえみの国』より
  「いつも微笑みを」「リンゴの花輪を」「君はわが心のすべて」,
 ジーツィンスキー:『ウィーンわが夢の街』Op.1,
 レハール:喜歌劇『ロシアの皇太子』より
  「ボルガ河岸に立つ兵士」,
 レハール:喜歌劇『フリーデリケ』より
  「ああ、お嬢様。私のお嬢様」,
 レハール:喜歌劇『この世は美しい』より
  「この世は美しい」,
 バーンスタイン:『ウエスト・サイド・ストーリー』より
  「マリア」「きっとどこかに」,
 クロード・ミシェル・シェーンベルク:『レ・ミゼラブル』より
  「彼を帰して」,
 アンドルー・ロイド・ウェバー:『オペラ座の怪人』より
  「夜の音楽」,
 ベニー・アンダーソン:『チェス』より
  「アンセム」,
クラウス・フロリアン・フォークト(T),
ゲーリット・プリースニッツ(指揮)
ミュンヘン放送管弦楽団
 クラウス・フリーリアン・フォークトのソニークラシカルへのソロ・アルバム第3弾は、何とオペレッタとミュージカルの名曲集。
 古くはリヒャルト・タウバー、そしてフリッツ・ヴンダーリヒ、あるいはルネ・コロなど、ヨーロッパで人気を博したドイツ系のテノールは誰もがオペレッタでも素晴らしい歌声を聴かせてくれました。
 新国立劇場の「ローエングリン」や東京・春祭の「マイスタージンガー」で日本でも一躍当代一のワーグナー歌手としての認識が高まっているフォークトも例外ではありません。
 2013年暮れのドレスデン・シュターツカペレのジルヴェスターコンサートでも、ティーレマンのノリノリの指揮のもと、その軽やかな声でオペレッタ・ナンバーを披露していました。
 当アルバムは、明けて2014年1月に改めてミュンヘンでセッションを組んで録音されたものです。
 彼の春風のように軽やかで優しい声は、様々な愛に溢れたオペレッタの主人公たちの繊細な心の動きを的確に表現しています。中でも有名なジーツィンスキーの「ウィーンわが夢の街」での甘く切ない声は、一度聴いたら忘れることはありません。
 レハールやカールマンなどの「古典的」なオペレッタはもちろんのこと、『ウエスト・サイド・ストーリー』や『オペラ座の怪人』などのミュージカルにいたるまで、どれも手中に収めた彼の歌唱は、説得力と表現力に満ちており、聴き手を夢の世界へといざなうことでしょう。フォークトの飄々とした美声をたっぷり堪能できる楽しいアルバムの登場です。
 【録音】2014年1月7日〜11日, ミュンヘン、バイエルン放送第1スタジオ(デジタル:セッション)

 
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\2500
プラシド・ドミンゴ/《無限の愛》〜
 ヨハネ・パウロ二世の詩にインスパイアされた音楽集

  ホルヘ・カランドレッリ:『良心』,
  アントニオ・ガルビアーティ:『神の純真』(with ジョシュ・グローバン),
  アントニオ・ガルビアーティ:『我が魂の震え』,
  ホルヘ・カランドレッリ:『母の驚き』(with キャサリン・ジェンキンス),
  マウリツィオ・ファブリツィオ:『魂の内の魂』,
  フィオ・ザノッティ:『沈まぬ太陽の歌』(with アンドレア・ボチェッリ),
  ホルヘ・カランドレッリ:『言葉』,
  ホルヘ・カランドレッリ:『愛』(with プラシド・ドミンゴ Jr.),
  ステファノ・トマセリ:『真美の愛』,
  ホルヘ・カランドレッリ:『感謝』(with ヴァネッサ・ウィリアムス),
  マウリツィオ・ファブリツィオ:『自由』,
  マウリツィオ・ファブリツィオ:『母』,
プラシド・ドミンゴ(T)
ニック・イングマン(指揮)
ロンドン交響楽団, 他
[ゲスト]
ヴァネッサ・リン・ウィリアムス(Vo) ,
ジョシュ・グローバン(Vo),
キャサリン・ジェンキンス(Vo),
アンドレア・ボチェッリ(T),
プラシド・ドミンゴ Jr.(Vo)
 2005年にこの世を去った教皇ヨハネ・パウロ2世(本名:カーロル・ヴォイティワ)。彼が残した美しい詩篇をもとに、イタリアの作曲家たちがインスパイアされて書いた音楽。
 作曲はドミンゴJr.をはじめホルヘ・カランドレリらによるもので、カーロルの詩の世界に、美しい旋律と音楽を加えています。
 さらに共演者はボチェッリ、キャサリン・ジェンキンス、ヴァネッサ・ウィリアムスなど豪華なゲストが登場して愛の調べを高らかに歌いあげ、ドミンゴと敬愛するヨハネ・パウロ2世の友情が作り出した美しき音楽の世界が繰り広げられます。なお、以前ドイツ・グラモフォンから発売されていたアルバムのレーベル移行での再発売となります。
 【録音】2008年, イギリス(デジタル:セッション)
 

8884305233-2
\2500→\2290
ペーター・ダイクストラ, タール&グロートホイゼン/
 ロッシーニ:『小ミサ・ソレムニス』
レグラ・ミューレマン(Sp)
アンケ・フォンドゥング(Ms)
エリック・カットラー(T)
ミヒャエル・フォッレ(Br)
バイエルン放送合唱団
タール&グロートホイゼン(ピアノ・デュオ)
マックス・ハンフト(ハルモニウム)
ペーター・ダイクストラ(指揮)
 合唱指揮者として世界的な評価を確立しているペーター・ダイクストラと、彼が2005年以来音楽監督を務めているバイエルン放送合唱団との、フォーレ「レクイム」、モーツァルト「ハ短調ミサ」に続く、ソニークラシカルへの3枚目のアルバムは、ロッシーニの名曲「小ミサ・ソレムニス」です。ロッシーニが華やかなオペラの世界を引退して20年以上を経た1863年。
 70歳を越えた晩年の時期に書かれたこの魅惑的な作品は、2台のピアノとハルモニウムのみの伴奏で歌われる作品です。もちろん「小さい荘厳ミサ」と呼ばれる理由は、ただただ編成が小さいだけであり、曲自体は80分近くを要する堂々としたもので、ロッシーニの才能がぎゅっと濃縮されたかのような素晴らしい音楽です。
 最近ではロッシーニ自身によって作られたオーケストラ伴奏版の録音も増えていますが、当アルバムは2台のピアノとハルモニウムの伴奏というユニークな響きによったオリジナル版が使われています。バランスがよく清澄なハーモニーを聴かせてくれるバイエルン放送合唱団、そして若手実力派のソリストたちを揃え、さらにタール&グロートホイゼンをピアノにむかえるという万全の布陣。充実した音色と感動に満ちています。
 【録音】2013年10月, プリンツ・レーゲンテン劇場(デジタル:セッション)



 

DHM


8884304777-2
\2400
コンチェルト・デ・カヴァリエーリ/ヴィヴァルディ:オペラ・アリアと協奏曲集
 ヴィヴァルディ:
  『2つのトランペットのための協奏曲ハ長調RV.537』
  『歌劇「テウッツォーネ」より
   「Con palme ed allori」「La gloria del tuo sangue」』
  『歌劇「ティト・マンリオ」より
   「Di verde ulivo」』
  『歌劇「狂えるオルランド」より
   「Se cresce un torrente」
  『2つのヴァイオリンのための協奏曲イ長調Op.3-5 RV.519』
  『歌劇「狂えるオルランド」より
   「Sol da te, mio dolce amore」』
  『歌劇「バヤゼット」より
   「In si torbida porcella」「Sposa son disprezzata」』
  『歌劇「ダリオの戴冠」より
   「L'occhio, il labbro, il seno, il core」』
  『弦楽のための協奏曲ニ長調RV.121』
クリスティーナ・ハンマーストレーム(メッゾ・ソプラノ)
マルチェロ・ディ・リーザ(指揮)
コンチェルト・デ・カヴァリエーリ(ピリオド楽器使用)
 マルチェロ・ディ・リーザ&コンチェルト・デ・カヴァリエーリによる、DHMへの「バロック・プロジェクト」と題されたシリーズの第3弾。
 最初の2枚はダニエラ・バルチェッローナを迎えてのA・スカルラッティ、ペルゴレージのオペラ・アリア集で、「哲学と情熱を融合させた画期的な器楽アンサンブル」と海外では絶賛されています。
 当アルバムは、スウェーデン出身のメッゾ・ソプラノで、特にバロック・オペラの分野で頭角を現しているクリスティーナ・ハンマーストレームとの共演で、ヴィヴァルディのオペラのアリアと協奏曲を収めたもの。サンサンブルの超絶技巧と決して混濁しない清涼感あふれる響き、そしてハンマーストレームのきめ細やかで躍動感あふれる歌唱は、ヴィヴァルディの音楽の強靭さと新鮮さを改めて認識させてくれます。
 【録音】2012年8月、ローマ、アウディトリアム・パルコ・デラ・ムジカ(デジタル:セッション)




<映像>


C MAJOR(映像)


71 6204
(Blu-ray)
\5400→\4990
ブルックナー:
 交響曲第8番ハ短調WAB.108(ハース版)
クリスティアン・ティーレマン(指揮)
シュターツカペレ・ドレスデン
71 6108
(DVD)
\3400→\3090
 ティーレマンの壮大な音楽とゼンパーオーパーの重厚さを映像で堪能、ティーレマン&シュターツカペレ・ドレスデンのブル8がブルーレイ& DVDで登場!

 収録:2012年9月ゼンパーオーパー、ドレスデン(ライヴ)

 クリスティアン・ティーレマンがシュターツカペレ・ドレスデンを指揮して、2009 年9 月にゼンパーオーパーでブルックナーの第8 交響曲を演奏したコンサート映像がブルーレイとDVD で発売されます。SACD Hybrid 盤(PH10031)とLP 盤(KKC1043)で既に発売され、大変話題となった演奏会です。
 2012 年からシュターツカペレ・ドレスデンの首席指揮者となったティレーマン。この演奏会は、就任前の2009 年に本拠地ゼンパーオーパーで行われました。
 「ドイツの正統的伝統を継承する最右翼」として、期待を一身に背負うクリスティアン・ティーレマンは、日ごろからブルックナーへの熱い思いを語っていると715108)の映像で、その良好な関係から生まれる絶妙な音楽は実証済み。
 じっくりと遅めのテンポを基調に途方もないスケールで、深みを湛えた弦楽セクションに特徴的なこのオケの味わい、ゼンパーオーパー特有の憂いを帯びた響きは格別です。
 ティーレマンの風格ある音楽作りとゼンパーオーパーの重厚で華麗な雰囲気、そしてそれを見事に捉えた映像美も、この演奏を楽しむのに大きな役割を果たしています。




EURO ARTS(映像)


20 55674
(Blu-ray)
\4700
黄金の20年代〜伝説の音楽/マックス・ラーベ&パラスト・オーケストラ
 1. Annabel/2. Eine Liebelei/3. Hab keine Angst vor dem ersten Kuss/
 4. Herr ober, zwei Mokka/5. J'atttendra/6. Unter den Pinien von Argentinien/
 7. Schone Isabella von Kastilien/8. In einer kleiner Konditorei/9. Der kleine Fluss/
 10. Vivere/11. Unter einem Regenschirm am abend/
 12. Komm, lass uns einen kleinen Rumba tanzen/13. Paddlin' madelin' home/
 14. Am Amazonas/15. Cheek to cheek/16. Klonen kann sich lohnen/
 17. Kein Schwein ruft mich an/18. Roter Mohn/
 19. Ich lass mir meinen Korper schwarz bepinseln/20. Blume von Hawaii/
 21. Man darf bei Madels nicht schuchtern sein/
 22. Amalie geth mit 'Nem gummi-Kavalier/
 23. Bei dir war es zimmer so schon/
 24. Flor de umuri/25. Over m shoulder/
 26. Ich suche eine, die mir allein gehort/
 27. Die Nacht ist nicht allein zum schlafen da/
 28. Dort tanz Lu-Lu/29. Mein kleiner gruner Kaktus/
 30. Ein Freund, ein guter Freund/
 31. Dream a little dream/32. ou are the cream/
 【特典映像】
  マックス・ラーベが語るニューヨーク、ローマ、日本/中国、ベルリンの「フォト・アルバム」と感想
マックス・ラーベ&
パラスト・オーケストラ
 1920 年代のドイツ大衆音楽を歌い続けるマックス・ラーベ&パラスト・オーケストラBlu-ray で再登場!

 収録:2006年8月ヴァルトビューネ音楽祭(ライヴ)
 画面:60i 、16:9(ドキュメンタリー:SD NTSC)、音声:PCM ステレオ、リージョン:All、字幕(ドキュメンタリー):英仏独、87mm(+ドキュメンタリー20mm)

 ボーカルのマックス・ラーベと12 人のオーケストラ、「マックス・ラーベ&パラスト・オーケストラ」。クラシックでもジャズでもない、第二次世界大戦前のドイツの大衆音楽を再現した異色のオーケストラ。ナチスドイツに「退廃芸術」として葬り去られた1920 年代の流行歌を、オールバックの髪型、テールコートを身にまとい、直立不動で歌うマックス・ラーベの雰囲気を観れば、あっという間に1920 年代にタイムスリップしたかのよう。彼らのパフォーマンスに魅せられたイッセー尾形の紹介で日本公演も行っています。
 この映像は毎年ベルリンで行われているヴァルトビューネ音楽祭のライヴ映像と大成功を収めたニューヨーク、ロサンゼルス、上海、東京、ローマ、パリ、モンテカルロ、モスクワ、アムステルダムで行った世界ツアーの模様が収録されています。
 

20 01764
(Blu-ray)
\4700
ヨーロッパコンサート・1991・フロム・プラハ
 モーツァルト:
  歌劇「ドン・ジョヴァンニ」〜序曲&「ドンナ・アンナのアリア」
  交響曲第29番イ長調K.201
  演奏会用アリア「心配しなくともいいのです、愛する人よ」K.505
  交響曲第35番ニ長調「ハフナー」K.385
  【特典映像】インタビュー
クラウディオ・アバド(指揮)
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
シェリル・ステューダー(ソプラノ)
ブルーノ・カニーノ(ピアノ)
 アバドの指揮でスタートした記念すべき第1回ヨーロッパコンサートがブルーレイ化

 収録:1991 年5 月1 日スメタナ・ホール、プラハ(ライヴ)

 画面:60i 、16:9(ドキュメンタリー:SD NTSC)、音声:PCM ステレオ、リージョン:All、字幕:英独仏伊、原語:伊、78mm +(ドキュメンタリー:12mm)、Non-native HD Restored

 アバドを音楽監督に迎えた1991 年から、ベルリン・フィルの創立記念日である5 月1 日を記念して、ヨーロッパ各地の歴史的な建築物やホールで開かれているヨーロッパコンサートの記念すべき第1 回目の映像がブルーレイとなって発売されます。
 この年はモーツァルト没後200 年を記念して、プラハのスメタナ・ホールで行われ、オール・モーツァルト・プログラム、そして2014 年1 月惜しくも亡くなった巨匠クライディオ・アバドが指揮を振りました。ベルリン・フィルの豊かな響きを生かした、高度な機能性を十分に発揮した魅力的なモーツァルトに仕上がっています。濃厚な色彩を感じさせる一方で豪華で重々しい表現とは対極の、細緻で自然なバランス感覚抜群の演奏は独特の味わいがあります。
 また、ブルーノ・カニーノのピアノ伴奏でアメリカのシェリル・ステューダーが歌う、演奏会用アリア「心配しなくともいいのです、愛する人よ」では、ステューダーの澄み切った美声を余すところなく堪能できます。
 また、ブルーレイ化にあたって、画質、音質に細心の注意を払ってリマスターされていますが、オリジナル素材が本来のHD ではないため、再生機種によっては映像が多少乱れることがございますので、予めご了承ください。



 

20 12024
(Blu-ray)
\4700
ヨーロッパコンサート・1995・フロム・フィレンツェ
 ベートーヴェン:歌劇「フィデリオ」序曲
 ブラッハー:パガニーニの主題による変奏曲
 パガニーニ:ヴァイオリン協奏曲第1番ニ長調作品6(第1楽章)
 ストラヴィンスキー:バレエ音楽「ペトルーシュカ」
 ドヴォルザーク:スラヴ舞曲集作品96第8番ト短調
ズビン・メータ(指揮)
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
サラ・チャン(ヴァイオリン)
 メータ&ベルリン・フィルを従えたサラ・チャン15 歳の超絶技巧のパガニーニ

 収録:1995 年5 月1 日ヴェッキオ宮殿(ライヴ)
 画面:60i 、16:9(ドキュメンタリー:SD NTSC)、音声:PCM ステレオ、リージョン:All、字幕(ドキュメンタリー):英仏独、87mm +(ドキュメンタリー:20mm)

 1995 年イタリア、フィレンツェのポンテヴェッキオ宮殿で行われたベルリン・フィルのヨーロッパコンサート映像がブルーレイ化されました。
 このコンサートには、天才少女としてデビューしたサラ・チャンが登場。当時15 歳だった彼女が、世界的指揮者メータとベルリン・フィルをバックにパガニーニの協奏曲を演奏し大喝采を浴びています。鮮やかなテクニック、音程の正確さ、そして何より聴衆、共演者を惹きつけ、若干15 歳でコンサート会場の雰囲気を自分のものにしている姿に圧倒されます。
 その他のプログラムも多彩で、冒頭はベートーヴェンの「フィデリオ」序曲。ゆっくりめのテンポと、ベルリン・フィルらしい響きを生かした重厚な演奏。
カラフルなオーケストレーションとジャズ風の曲想が印象的なブラッヒャーの「パガニーニの主題による変奏曲」。巨匠としての風格を漂わせた「ペトルーシュカ」、ドヴォルザークのスラヴ舞曲をアンコール曲にし、絶妙なリズムと哀愁漂う演奏で聴かせます。
 また美しいヴェッキオ宮殿の映像も見どころのひとつです。



















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