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第77号
マイナー・レーベル新譜(2)
2014.6.17〜2014.8.15


LES ARTS FLORISSANTS



AF 002
\2700→\2490
クリスティ&レザール・フロリサン
 ラモー氏の庭園で

 ラモー:
  「イポリートとアリシ」から
  「エベの祭典」第1アントレ「詩」から
  「ダルダニュス」から
  「優雅なインドの国々」から
  カノン「笑いから離れ」
  カノン「起きろ、際限なく寝る奴め」
 ドーヴェルニュ:
  「死に行くエルキュル」から
  「ヴェネツィアの女」から
 カンプラ:「優雅なヨーロッパ」第2アントレ「フランス」から
 モンテクレール:「ジェフテ」プロローグから
 ラコ・ド・グランヴァル:カンタータ「何もない」
 グルック:「改心した酒飲み」から
ダニエラ・スコルカ(S)
エミリ・ルナール(Ms)
ベネデッタ・マッズカート(A)
ザカリー・ワイルダー(T)
ヴィクトル・シカール(Br)
シリル・コスタンツォ(Bs)
ウィリアム・クリスティ(指揮)
レザール・フロリサン
 ラモー生誕330周年記念公演が、没後250周年にCDに!クリスティと仲間たちによる「ラモー氏の庭園で」

 録音:2013 年3 月29、30、31 日、パリ/DDD、81' 03

 ジャン=フィリップ・ラモー(1683—1764)は、2013 年が生誕330 周年でした。その2013 年の3 月に、ウィリアム・クリスティ率いるレザール・フロリサンが「ラモー氏の庭園で」と題された、ラモーを中心とした演奏会を催しました。ラモーの他に、ミシェル・ピニョレ・ド・モンテクレール(1667—1737)、アンドレ・カンプラ(1660—1744)、ニコラ・ラコ・ド・グランヴァル(1683—1764)、アントワーヌ・ドーヴェルニュ(1713—1797)、クリストフ・ヴィルバルト・グルック(1714—1787)と、ラモーの前後の世代の作曲家を交えて、17 世紀終わりから18 世紀半ばまでのパリのバロックオペラの多様な面白さを浮かび上がらせています。
 この演奏会は、「声の庭園」というシリーズの6 回目に当たるもの。このシリーズでは毎回、クリスティとポール・アグニューによって指導された若く優秀な歌手が起用されています。今回も逸材揃い。ダニエラ・スコルカは1987 年、イスラエルのハイファ生まれのソプラノ。潤いのある美声に品のある情熱が乗った卓越した歌手です。
 エミリ・ルナールは、英国タプロー生まれのメッゾソプラノ。しっとりとした落ち着きのある歌が見事。ベネデッタ・マッズカートはイタリアのメッゾソプラノ、アルト。まだ20 代前半という若さですが、大変に注目されています。
 ザカリー・ワイルダーは1984 年、米国、サンタモニカ生まれのテノール。現在はパリ在住で、すでにバロック声楽作品でかなり活躍しています。
 ヴィクトル・シカールは、1987 年、フランス西部のラ・ロシェル生まれのバリトン。美声で多くのコンクールを征した逸材で、ことにモーツァルトのバリトン役で人気があります。
 シリル・コスタンツォは1985 年、トゥーロン生まれ。地理学を学んでから歌手に転向した人で、数年で急速に活躍が広がっています。
 クリスティとレザール・フロリサンの演奏については「素晴らしい!」の一言で十分でしょう。長年フランス・バロックオペラの最前線に立ち続けているクリスティならではの高みが楽しめます。
 美麗なケースに、CD と解説冊子(歌詞の仏英対訳付き)の他、1966 年生まれのフランスの作家、アドリアン・ゲッツによる「ノルマンディの庭園で」(仏英語)の冊子も収められています。

LIGIA


LIDI 0109268
\2500
ルイ・クープラン:オルガン曲集
 (1)ファンタジー
  13番/15番/22番/23番/25番/26番/27番/
  47番/48番/49番/57番/58番/59番/68番
 (2)デュオ14番/16番
 (3)フーガ11番/17番/28番/61番/62番/63番
 (4)パンジェ・リングヮ34番/35番/36番
 (5)プレリュード46番
 (6)アンリ・デュモン:
  カンティカ・サクラ〜われらを顧みたまえ/
  われらは夜の床で/おお、救いのいけにえよ
ローラン・ベイハースト(Org)
コンセール・トリビュオ
 【カトリーヌ・グルイェ(Sop)、
  フランソワーズ・マセ(Sop)、
  シルヴィー・アルタバッロ(Ms)、
  シルヴィー・モケ(ヴィオール)、
  ジョゼップ・カブレ(Bs)】(6)
 ルイ・クープランの魅力再発見、フランスの教会にいるような響き

 録音:聖マルタン教会、ジュリアン・トリビュオ製作オルガン(1699)/DDD、96kHz 24bit、72’ 55”

 フランソワの伯父、ルイ・クープラン(1626 頃-1661) は早世したため作品数は多くありませんが、甥のフランソワとは異なる不思議な個性に満ちています。当アルバムには彼のオルガン曲を26 曲と、彼と同時代の作曲家アンリ・デュモンの宗教声楽曲3 篇が収録されています。ルイ・クープランのオルガン曲は、バロック期の音楽ながら、どこかポップで未来的で、シンセサイザー世代にも自然に受け入れられる感覚を持っています。1699 年ジュリアン・トリビュオ製オルガンが、あたかもフランスの教会にいるような響きを示しています。
 

LIDI 0109265
\2500
北ドイツ・オルガン楽派
 (1)スウェーリンク:トッカータ イ短調
 (2)ヒエロニムス・プレトリウス:光と日なるキリスト
 (3)シャイデマン:
  前奏曲ニ短調/主よ、われ汝により頼む/
  イエスよ、われらを導きたまえ/心よりわれ汝を愛す
 (4)ヴェックマン:ああ主よ、この憐れな罪びとを
 (5)トゥンダー:
  前奏曲ト短調/カンツォーナ/われらが救い主イエス・キリスト
 (6)ブクステフーデ:
  甘き喜びのうちにBuxWV 197 /前奏曲ト短調BuxWV 149
 (7)ゲオルク・ベーム:
  高き天よりわれは来たり/前奏曲ニ短調/
  「ああいかに儚き、いかに虚しきものよ」によるパルティータ
ジャン=シャルル・アブリゼル(Org)
 真に感動的なバッハ以前のオルガン名作、幻の名手アブリゼルの演奏で

 録音:2013 年10 月28-30日/サン=ジャン教会ガルニエ・オルガン(ベルフォール)/DDD、96kHz 24bit、75’ 23”

 17 世紀にドイツ北部のハンザ同盟都市で、オルガン音楽が大きな発展をとげました。オランダ人作曲家スウェーリンクと、その弟子たちによりポリフォニックな手法が確立され、大バッハ出現への道を実感させてくれます。非常に敬虔な感情に満ち、感動的です。
 ジャン=シャルル・アブリゼルは1946 年生まれ。その実力とフランス・オルガン界の地位の割に「知る人ぞ知る」巨匠。ここでも神業を聴かせてくれます。
 


LIDI 0302270
\2500→\2290
カスティヨンの煌めくような音世界。貴重なピアノ三重奏曲録音
 カスティヨン:
  (1)ピアノ三重奏曲第1番変ロ長調Op.4 (1865)
  (2)ピアノ三重奏曲第2番ニ短調Op.17 (1879)
トリオ・ヌオリ
 【ヴァンサン・ブリュネル(Vn)、
  オード・ピヴォー(Vc)、
  フロール・メルラン(Pf)】
 DDD、96kHz 24bit 録音、62’ 40”

 アレクシス・ド・カスティヨン (1838-1873) はサン=サーンスと同世代のフランスの作曲家。35 歳で夭折したため作品数は少ないものの、いずれも天才の輝きを示しています。カスティヨンはフランクの門下でしたが、作風はサン=サーンスに似た洒脱で爽やかな感覚と煌めくような音色が特徴。彼の2 曲のピアノ三重奏曲は、その短い創作期の初めと終りのもので、これまで聴く機会がなく超貴重。トリオ・ヌオリはブローニュ・ビヤンクール音楽院の生徒たちによって2009 年に結成されたピアノ三重奏団。フレッシュで元気の良い演奏が魅力。

LORELEY PRODUCTION



LY 054
\2400→\2190
チェンバロにリュートの弦を張った楽器ラウテンヴェルクで聴くバッハ
 オリヴィエ・ボーモン

  J.S.バッハ:
   ・プレリュード ハ短調 BWV 999
   ・リュート組曲(パルティータ) ハ短調 BWV 997
   ・リュート組曲 ホ短調 BWV 996
   ・プレリュード、フーガとアレグロ 変ホ長調 BWV 998
   ・半音階的幻想曲とフーガ ニ短調 BWV 903
   ・ポロネーズ(管弦楽組曲第2番 BWV 1067「ポロネーズ」より)(J.C.バッハ編)
オリヴィエ・ボーモン
 (ラウテンヴェルク/ Willard Martin
  (1991, ペンシルヴェニア))
 ラウテンヴェルクとは、外見はチェンバロですが、通常の金属の弦ではなく、リュートに用いられるガット弦が張られた楽器のこと。リュートのようなやわらかな音色が特徴です。18 世紀中頃のヨーロッパ、とくにドイツでは、このガット弦を張ったチェンバロは比較的多く存在していたようで、バッハもこの楽器の音色を好んでいたといいます。BWV 996 の筆写譜には、「ラウテンヴェルクのために」という記述もあります。「半音階的幻想曲とフーガ」をリュートのような音色で聴けるのも興味津々。フランスの中堅実力派、ボーモンの独白のような演奏に静かに耳を傾けたくなる1 枚です。



 


LY 053
\2400→\2190
フレデリック・ラロック率いる四季
 ヴィヴァルディ:四季
 クライスラー:プニャーニの様式による前奏曲とアレグロ
 パッヘルベル:カノン
フレデリック・ラロック(Vn ソロ、指揮)
ドリアーヌ・ギャーブル(Vn)
セドリック・ラロック(Vn)
ダニエル・ヴァグナー(Vla)
ジャン・フェリ(Vc)
アクセル・サル(Cb)
ジル・ハーレ(Cem)
 パリ・オペラ座で活躍のヴァイオリン奏者フレデリック・ラロック率いる四季

 録音:2013 年5 月4,6 日(ライヴ)/サント・シャペル(パリ)

 パリ・オペラ座の特別ソロヴァイオリン奏者、フレデリック・ラロック率いるアンサンブルによる、四季。ラロックは、パリ・オペラ座でのバレエ公演でヴァイオリン、指揮で活躍しています。美しいステンドグラスで有名な、世界遺産にも登録されているパリのサント・シャペルでのライヴ録音です。




LSO LIVE



LSO 0737
(SACD Hybrid)
\2500→\2290
ブラームス・シリーズ完結篇、交響曲第3番&第4番
 ブラームス:
  交響曲第3番ヘ長調op.90
    収録:2012年12月11日 & 18日/ロンドン、バービカンホール(ライヴ)
  交響曲第4番ホ短調op.98
    収録:2012年12月12日 & 19日/ロンドン、バービカンホール(ライヴ)
ワレリー・ゲルギエフ(指揮)
ロンドン交響楽団
 超優秀録音。ゲルギエフ&LSO によるブラームス・シリーズ完結篇、交響曲第3 番&第4 番

 プロデューサー:ジェイムズ・マリンソン/エンジニア:ジョナサン・ストークス/編集:ジョナサン・ストークス&ニール・ハッチンソン
 DSD 5.0 マルチ、チャンネルステレオ、79’

 SACD ハイブリッド盤。ゲルギエフとロンドン交響楽団が進めてきたブラームス・プロジェクトの完結篇。
ゲルギエフは、2012/13 年のシーズンにロンドン響を指揮して、シマノフスキとブラームスの交響曲および声楽曲そのほかを対比上演するという試みを行い、おおきな話題を集めました。このたび登場するブラームスのふたつの交響曲はいずれも2012 年12 月に集中的にライヴ収録されたもので、交響曲第4 番が、前半のシマノフスキの交響曲第4 番とヴァイオリン協奏曲第2 番に続いて演奏されたプログラム。交響曲第3 番が演奏されたコンサートでは、後半にハイドン変奏曲と、シマノフスキの交響曲第3 番が演奏されています。
 ゲルギエフのブラームスといえば、ロンドン響を指揮した前作の「ドイツ・レクィエム」もそうでしたが、熱っぽい部分にも事欠かないものの、どっしりと腰を落とした構えで、ある意味、正統的な、堂々たる演奏を展開していました。そこでは、ロンドン響から重厚なひびきを引き出して、充実ぶりと相性の良いところをみせていたので、ブラームス円熟の様式美がふんだんに盛り込まれたこのたびの2 曲にもおおきな期待をもって迎えられるところです。





LSO 0733
(2SACD HYBRID)
\4000→\3590
こんなブラームス聴いたことがない。ついに登場!
 ゲルギエフ&ロンドン響のブラームス交響曲第1番&第2番!

 ブラームス:
  (1)交響曲第1番ハ短調Op.68
  (2)交響曲第2番Op.73
  (3)悲劇的序曲Op.81
  (4)ハイドンの主題による変奏曲Op.56a
ワレリー・ゲルギエフ (指)
ロンドン交響楽団

 21世紀のブラームス像か?こんなブラームス聴いたことがない。ゲルギエフ独自の解釈が斬新な初挑戦のブラームス交響曲。

 録音:2012 年9 月、10 月、12 月 バービカン・ホール(ライヴ)/Multi-channel 5.1

 SACD ハイブリッド盤。ゲルギエフとロンドン交響楽団は、昨2012 年シーズンでシマノフスキとブラームスの交響曲を対比上演するという試みを行いました。かたやポーランド近代、かたや純ドイツ・ロマン派と、交響曲を4 篇残していること以外共通する点のないふたりの作曲家ですが、ゲルギエフにとって初レパートリーだけに興味津々。今回は待望のブラームス。
 ブラームスの交響曲はゲルギエフの音楽性と資質から考えると、面白そうと思われながら、録音は協奏曲やドイツ・レクイエムなどしかありませんでした。満を持しての披露となります。
 交響曲第1 番にゲルギエフの個性がもっとも強く表れています。音色は暗く、強烈なアクセントはロシア音楽のようで新鮮。重低音をきかせたフィナーレの、ことにコーダはロシア正教の合唱をオーケストラに移し替えたような音響に驚かされます。
 交響曲第2 番は本来田園的で平穏な作品のはずながら、不思議な不吉さと不穏な雰囲気に翳っています。ゲルギエフは伝統や因習から離れ、劇的といえるような作品像を描いています。終楽章の素晴らしい加速ぶりはゲルギエフならでは。最後の輝かしい肯定へ向かって進む熱気は感動的です。
 「ハイドンの主題による変奏曲」は各変奏での性格分けの巧さが光ります。メンデルスゾーンのスケルツォのように軽快な第5 変奏、明朗な管楽による第6 変奏、上品でうきうきしただ第7 変奏、不気味に音を抑えた第8 変奏が、威厳に満ちた「聖アントニウスのコラール」を感動的に導きます。





MIRARE

MIR 252
(2CD)
\3400→\3090
ようやく出てきた。
 2010 年ショパン国際コンクールの覇者
  ユリアンナ・アヴデーエワ自らが選曲したプログラムで本格CDデビュー

 CD1
  シューベルト:
   3つのピアノ曲(第1曲変ホ短調、第2曲変ホ長調、第3曲ハ長調)
  プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第7番Op.83
 CD2
  ショパン:24の前奏曲Op.28
ユリアンナ・アヴデーエワ(ピアノ)
 ようやく本格的に出てきた・・・アヴデーエワ。待っていました。


 アルゲリッチ以来の快挙で注目されている2010 年ショパン国際コンクールの覇者、ユリアンナ・アヴデーエワ自らが選曲したプログラムで本格CDデビュー

 録音:2014 年2 月10-13 日レ・ヴィンチ、コンベンションセンター、ピエール・ド・ロンサール・オーディトリウム/91’00

 2010 年ショパン国際コンクールの覇者、ユリアンナ・アヴデーエワが遂にMIRARE レーベルよりアルバムをリリースします。彼女はアルゲリッチ以来の女性ピアニストの優勝者として一躍注目され、その後世界各地で行われたリサイタルは、卓越したテクニックと完成された音楽性で絶賛されています。2014 年秋には来日が予定されており、今後の活躍にさらなる期待が膨らみます。
 本アルバムでは、シューベルト、プロコフィエフ、ショパンという内容。ショパン国際コンクールの覇者であるユリアンナ・アヴデーエワならば、オール・ショパンではないのかと思いますが、彼女のレパートリーはJ.S. バッハ、ベートーヴェン、シューベルト、ショパン、20 世紀の作曲家と幅広く、型にはまらない多面性を持った次世代のアーティストであります。さらにこの選曲は自身で行ったということ。「プロコフィエフの経歴を勉強しているときに思いついたプログラムです。プロコフィエフは、1918 年ロシアからアメリカへの亡命を決めました。その際アメリカへ渡る前に日本を訪れています。
 日本で行われたリサイタルのプログラムには、日本の聴衆の好みに合わせるため、自作とショパンが含まれていました。さらにその後渡米した時にプロモーターから古典的なレパートリーも組み込んで欲しいとリクエストされ、その要望を受けプロコフィエフはシューベルトのワルツ集を編曲しています。そうした経緯を知り私は異なる3 人の作曲を一つのアルバムに収録したいと考えました。( ユリアンナ・アヴデーエワ)」

 ユリアンナ・アヴデーエワ

 1985 年、モスクワ生まれ。5 歳より、才能を認められ若手音楽家のためのグネーシン特別音楽学校にて、エレナ・イヴァノワのもとでピアノを学ぶ。2003 年、スイスに留学しチューリッヒ芸術大学にてコンスタンティン・シチェルバコフに師事し、2006 年から09 年まで、シチェルバコフの助手を務めた。並行して、故郷モスクワでも勉強を続け、グネーシン音楽院のウラディーミル・トロップのもとで学んだ。2008 年、チューリッヒおよびモスクワの学校をトップレヴェルの成績で卒業。同年よりW.G. ナボレ主催のコモ湖国際ピアノ・アカデミーにて、バシュキロフ、ベルマン、フー・ツォンら著名なピアニストたちの薫陶を受けた。2010 年ショパン生誕200 周年の記念の年に、ポーランドワルシャワで開催された「第16 回ショパン国際ピアノコンクール」で優勝。アルゲリッチ以来45 年ぶりの女性優勝者として脚光を浴びる。


ユリアンナ・アヴデーエワ
ポーランド国立フレデリック・ショパン協会からの1枚

NIFCCD 029J
\2500→\2290
アヴデーエワ&ブリュッヘン/18世紀オーケストラ
 ショパン:

  ピアノ協奏曲第2番ヘ短調Op.21
  ピアノ協奏曲第1番ホ短調Op.11
ユリアンナ・アヴデーエワ
 (フォルテピアノ/エラール1849年製)
フランス・ブリュッヘン(指揮)
18世紀オーケストラ
 アヴデーエワとブリュッヘン&18世紀オーケストラ!1849年製のエラールで弾くショパンのピアノ協奏曲!

 日本盤限定日本語解説付き!

 ヴンダーやトリフォノフ、ゲニューシャス、ボジャノフといった若き世界的名手たちが集った2010年第16回ショパン国際ピアノ・コンクールで、優勝&最優秀ソナタ演奏賞に輝いたロシアのニューヒロイン、ユリアンナ・アヴデーエワ。
 2012年夏のワルシャワで、アヴデーエワと古楽界の巨匠フランス・ブリュッヘン&18世紀オーケストラとの"奇跡の競演"が実現!
 楽器はショパン存命時代の銘器「1849年製のエラール」!プログラムは、もちろんショパンの「ピアノ協奏曲第1番&第2番」!
 ショパン・コンクールを制覇したモダン・ピアノの名手であると同時に、ヒストリカル・ピアノの演奏を学び、"モダン"と"ピリオド"をハイレベルで弾き分けることのできるアヴデーエワ。
 パートナーとなるヒストリカル・ピアノの1849年製エラールとの対話、ヤン・エキエル校訂のナショナル・エディションの使用、ブリュッヘン&18世紀オーケストラとの綿密なリハーサル。
 ショパンをプログラムとしたブリュッヘン&18世紀オーケストラとの"奇跡の共演"によって、ショパン国際ピアノ・コンクールの覇者、ユリアンナ・アヴデーエワの"ヒストリカル・ピアノ"の奏者としての姿が明らかになる —— !

 ※録音:2012年8月27日−28日&9月1日、ポーランド放送ヴィトルト・ルトスワフスキ・コンサート・スタジオ(ワルシャワ)

 



 ユリアンナ・アヴデーエワ/2014コンサートスケジュール
  10月02日(木)   19:00 東京 NHKホール
  10月23日(木)   19:00 大阪 フェスティバルホール
  10月24日(金)   19:00 大阪 同上
  10月26日(日)   15:00 島根 松江市総合文化センター プラバホール
  10月30日(木)   19:00 奈良 秋篠音楽堂  
  11月01日(土)   16:00 栃木 壬生町立壬生中央公民館
  11月02日(日)   15:00 埼玉 所沢市民文化センター ミューズ
  11月03日(月・祝) 15:00 神奈川 鎌倉芸術館 大ホール
  11月08日(土)   14:00 神奈川 ミューザ川崎シンフォニーホール
  11月09日(日)   14:00 福島 福島市音楽堂
  11月14日(金)   19:00 東京 東京オペラシティ
  11月16日(日)   14:00 香川 サンポートホール高松(高松市文化芸術ホール)

 
MIR 250
\2700
ブラームス:クラリネットのための作品集
 クラリネット三重奏曲イ短調作品114
 クラリネット・ソナタ ヘ短調作品120-1
 クラリネット・ソナタ 変ロ長調作品120-2
ラファエル・セヴェール(クラリネット)
アダム・ラルーム(ピアノ)
ヴィクトル・ジュリアン= ラファリエール(チェロ)
 20歳の若手クラリネット奏者ラファエル・セヴェール、ブラームスの晩年の珠玉のクラリネットの名作に挑む!

 録音:2014 年1 月6-8 日パリ、サル・ガヴォー/71’00

 名作クラリネット五重奏をはじめとした晩年のブラームスのクラリネット作品の陰には当時の名手ミュールフェルトの存在があったことは周知のこと。作曲家として引退を決意していたブラームスに再び創作への意欲を駆り立てたのがマイニンゲン宮廷管弦楽団のクラリネット奏者リヒャルト・ミュールフェルトでした。その後ブラームスは立て続けにクラリネット三重奏曲、クラリネット五重奏曲を書き上げ、その後2 つのクラリネット・ソナタを作曲しています。中でもクラリネット三重奏曲は、ブラームス自身のお気に入りの作品。冒頭から哀愁漂わせる旋律をチェロ、そしてクラリネットと奏でられ、静かに作品の世界にいざないます。2 つのクラリネット・ソナタはブラームスが残した最後の室内楽作品。クラリネットの特性を生かし、晩年のブラームスの円熟した技法で生み出された見事な表現力を発揮させた曲。また、ここに収録されている3 作品はヴィオラのレパートリーとしても親しまれています。
 クラリネットを演奏するのは、1994 年生まれのラファエル・セヴェール。2010 年にフランスのヴィクトワール・ド・ラ・ミュージックに選出された注目の若手。14 歳でパリ国立音楽院に入学。これまでジェラール・コセ、アンリ・ドマルケット、エベーヌ四重奏団、チェコ・フィル、シンフォニア・ヴァルソヴィアなどと共演しています。ふくよかで美しい音を持ち、豊かな音楽性、安定したテクニックで将来が楽しみな奏者です。ピアノを担当するのは、2009 年クララ・ハスキル国際ピアノ・コンクールの優勝者アダム・ラルーム。彼の寄り添うようなピアノも光っています。チェロは、アダム・ラルームと梁美沙と共にトリオ・レゼスプリで活動しているヴィクトル・ジュリアン= ラファリエールが務めています。
 
MIR 259
\2200
ラ・ロック・ダンテロン国際ピアノ・フェスティヴァル2014 公式CD
 〜プラタナスの木の下に佇むピアノ

  1.ソレル:ソナタ ホ短調第129番R.451/ルイ・フェルナンド・ペレス
  2.J.S. バッハ:前奏曲 変ロ短調BWV853/シュ・シャオメイ
  3.クープラン:神秘のバリケード/イド・バル=シャイ
  4.モーツァルト:ピアノ・ソナタ ハ短調K.457/アンヌ・ケフェレック
  5. ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第17番ニ短調作品31-2「テンペスト」〜第3楽章/アブデル・ラーマン・エル=バシャ
  6.シューマン:予言の鳥/ マタン・ポラト
  7.リスト:巡礼の年第1年〜泉のほとりで/ ニコラ・アンゲリッシュ
  8.シューマン:ピアノ・ソナタ第1番嬰ヘ短調作品11/アダム・ラルーム
  9.ショパン:前奏曲 変ニ長調「雨だれ」作品28-15/フィリップ・ジュジアーノ
  10.ラフマニノフ:前奏曲嬰ト短調作品32-12/ボリス・ベレゾフスキー
  11.チャイコフスキー:中程度の12 の小品 作品40-8/ボリス・ベレゾフスキー
  12.ラフマニノフ:ひなぎく 作品40-8/クレール=マリ・ルゲ
  13.ビゼー:子供の遊び作品22「小さい旦那様、小さい奥様」/クレール・デゼール&エマニュエル・シュトロッセ
  14.ドビュッシー:月の光/アンヌ・ケフェレック
  15.ラヴェル:夜のガスパール〜オンディーヌ/ジャン=フレデリック・ヌーブルジェ
  16.ヒナステラ:優雅な乙女の踊り/シャニ・デュリカ
  17.ガーシュイン:3つの前奏曲/ジャン=フランソワ・エッセール
  18.アーン:冬/アンヌ・ケフェレック
 MIRAREを代表するピアニストが集結したラ・ロック・ダンテロン公式アルバム

 76’00

 南仏プロヴァンス地方のラ・ロック・ダンテロンで、1981 年より開催されている国際ピアノ・フェスティヴァル。地元の村長ポール・オノラティニと、ラ・フォル・ジュルネ音楽祭のプロデューサーとしても知られるルネ・マルタンによって創設されました。2014 年に34 回目を迎え、世界中から集まった音楽家たちが、プラタナスの木が茂る野外ホールでコンサートを行います。このアルバムは、フェスティヴァルの常連のMIRARE アーティストによるコンピレーションCDです。
 
MIR 218
\2700
スクリャービン:練習曲集(全曲)
 練習曲嬰ハ短調Op.2-1、12の練習曲Op.8、
 8つの練習曲Op.42、練習曲変ホ長調Op.49-1、
 練習曲変ホ長調Op.56-4、3つの練習曲Op.65、
 ピアノ・ソナタ第7番「白ミサ」Op.64
アンドレイ・コロベイニコフ(ピアノ)
 コロベイニコフの美音で聴くなんとも美しいスクリャービン

 録音:2013 年5 月21-23 日:ミュンヘン、バイエルン放送局第1 スタジオ/71’00

 ロシアの新鋭ピアニスト、アンドレイ・コロベイニコフ。1986 年生まれ、モスクワ音楽院でディエフに師事し、2004 年に行われた第3 回スクリャービン国際ピアノ・コンクールで優勝。日本ではラ・フォル・ジュルネ音楽祭にも度々登場し、日本のファンにもおなじみのピアニスト。
 本アルバムは、コロベイニコフの得意とするスクリャービンの練習曲全集。MIRARE レーベルで2008 年に発売されたスクリャービンのピアノ・ソナタ集(MIR061) は、ディアパゾン・ドールを獲得するなど高く評価されています。今回挑んだ練習曲全曲は、スクリャービンの中でも難曲として知られています。ピアノの名手であったスクリャービンは、ロシアのショパンとも言われ、ロマンティックで美しい曲をたくさん遺しています。初期の作品である練習曲はショパンを意識して作曲され、透き通った響き、神秘的でありながら、ロシア独特のダイナミズムも感じさせる作風です。スクリャービン国際ピアノ・コンクールの頃から、美音で名高いコロベイニコフ。音楽を良く味わい、追求した透徹の響きで聴かせます。
 また最後に収録された、ピアノ・ソナタ第7 番「白ミサ」は初期の作風とは全く異なった悪魔的な雰囲気を持つ作品。強烈な強打和音が爆発したクライマックスを、圧倒的な技巧で弾き切っています。

NAIVE



V 5381
(2CD)
特別価格
\4000→\3590
ミンコフスキ、ついにヨハネ受難曲を録音!!
 J.S.バッハ:ヨハネ受難曲 BWV 245(1724年版)

 〔※補遺として1725年版の
  コラール・アリア「Himmel reisse, Welterbebe」および
   テノールのアリア「Zerschmettert mich」を収録〕
ディッテ・アンデルセン(ソプラノ)
レネケ・ルイテン(ソプラノ)
デルフィーヌ・ガルー(コントラルト)
 デイヴィッド・ハンセン(コントラルト)
ローター・オディニウス(テノール、福音史家)
コリン・バルツァー(テノール)
クリスティアン・イムラー(バス、イエス)
フェリクス・シュペーア(バス)
マルク・ミンコフスキ(指揮)
レ・ミュジシャン・デュ・ルーヴル- グルノーブル
 注目盤。

 録音:2014 年4 月(三位一体教会、リヨン)

 【ミンコフスキのバッハ】
 ミンコフスキがついにバッハの受難曲を録音しました!
2008 年にnaive レーベルから発売されたバッハの「ロ短調ミサ曲」は、ミンコフスキによる初のバッハの宗教声楽作品のレコーディングとして、また、その編成(10 人の独唱者版)でも話題となりました。以降ハイドンやシューベルトの交響曲などのレコーディングに取り組んできたミンコフスキですが、6 年の時を経てのバッハの宗教音楽第2 弾となります。
 ミンコフスキはマタイもヨハネも演奏会で取り上げてきていますが、今回のレコーディングに際しヨハネ受難曲を取り上げた理由について、ヨハネ受難曲のメッセージのほうがよりわかりやすく、直接的であること、そして、演奏陣の規模の問題からも、ヨハネの方が取組みやすかったことを挙げています。8 名の歌唱陣による声楽パートは、福音史家も、コラールも、アリアも、バスが歌うイエスも、すべてが非常にやわらかで丸みを帯びた響きながら、テキストそのものがもつ劇性が存分に表現された見事な演奏。管弦楽パートも、歌い手と寄り添って、歌のテキストと共に嘆き、泣き、すべてを表現しています。かつてない次元で声と楽器が一体となった受難曲の登場といえるでしょう。

 【版について】
 ヨハネ受難曲は、1724 年の初演以降、1725 年、1732 年、1749 年と計4 回演奏されたとされ、そのたびに改訂が施されており、4 つの異なった稿とひとつの自筆総譜(1739 年、ただし完全なものではない)が存在しています。ミンコフスキは、こんにち一般的に演奏される版とほぼ同じ、1724 年の初演版に準拠。コントラファゴットも導入して演奏しています(ただし、1724 年の資料も不完全。コントラファゴットがはっきりと、しかもかなり細かな指定を伴って記されているのは1749 年の稿ながら、ミンコフスキは初演時からコントラファゴットが入っていたとしてオーケストラに加えています)。

 【楽器編成】
 ミンコフスキは、コントラファゴットを導入しています。「十字架を背に背負ってもがいている一人の人間が見える。これは歩みであり、叫びである」とミンコフスキ自身が表現する冒頭合唱から、聴き手の耳と心に刺さるような低い音が、イエスの歩み、鞭の音、神の圧倒的な力、様々なものをめまぐるしく思い起こさせます。さらに、1724 年にヨハネ受難曲が演奏された際、チェンバロも通奏低音に加わっていた(演奏者の名はフリードリヒ・ゴットリープ・ヴィルト)という記録があることからチェンバロも加えています。

 【8名の歌唱陣】
 今回ミンコフスキが配置した歌唱陣は、8 名。ミンコフスキは、リフキンのように5 人で演奏することも、フル合唱で演奏することもすべてあり得るとしながらも、バッハが「合唱」という言葉を使う時に想定される人数は、12-16 人ではなく、ソリストによって構成されたアンサンブルである可能性が高い、と考察しています。
 しかしながら、特にテノールが一人でエヴァンゲリスト・パートからコラールまですべて歌うことは事実上不可能(できたとしてもよい結果は得られない)であるとし、アリアを分担しあえるよう、8 名にしています。歌手の選定にあたってはいつものように細心の注意を払い、オペラでも活躍している歌手の顔も見られますが、みなバッハ作品を幼いころから歌っていた、いわば「初めて知った言葉がバッハだった」ような歌手たちを選んでいます。また、受難曲の演奏に際し、テキストを非常に重視し、レチタティーヴォの多いエヴァンゲリストやバス歌手は、ドイツ語が母国語である歌手を配置しています。

 【補遺のアリアについて】
 このレコーディングは、1724 年の初演時の稿に準拠していますが、先だって行われた演奏会では、ミンコフスキは1725 年版にあるアリアも演奏しました。
 このアリアがあまりに素晴しいため、補遺としてdisc1 の最後に収録されています。
 Disc 1 補遺
 ●コラール・アリア「Himmel reisse, Welterbebe」(1725 年版では、第11 曲のコラール「Wer hat dich so geschlagen(たれぞ汝をばかく打ちたるか)」の後に挿入された。)
 ●テノールのアリア「Zerschmettert mich」(1725 年版では第1 部最後のコラールの前、「Ach, mein Sinn」の代わりに置かれた。)
 
V 5399
\2600→\2390
ドメニコ・スカルラッティ(1685-1757):ソナタ集
 (1)ニ長調 K96 (2)ホ長調 K.381 (3)ニ長調 K.119
 (4)ロ短調 K.197 (5)ホ長調 K.135  (6)イ長調 K.322  
 (7)イ短調 K.109 (8)ニ短調 K.141 (9)ニ長調 K.492
 (10)ト長調 K.146 (11)ハ短調 K.11 (12)ヘ長調 K.17 
 (13)ロ短調 K.27 (14)ロ短調 K.87 (15)ホ長調 K.380
 (16)イ長調 K.209 (17)イ長調 K.101 (18)ニ長調 K.29
イーゴリ・カメンツ(P/スタインウェイ)
 チェリビダッケの教えを受けた超人ピアニスト、イーゴリ・カメンツ、スカルラッティを弾く!

 録音:2013 年10 月

 超人ピアニスト、カメンツがナイーブより登場します。カメンツのプロフィールは、映画にできるのではと言う人もあるくらいに超人的なもの。1968 年、ロシア東部のアムール川流域、中国との国境が近い地域に生まれました。1975 年にはノヴォシビルスク・フィルハーモニーを指揮。10 歳に満たない1977 年、ボリショイ・オーケストラを指揮して演奏会で指揮者デビューを果たします。伝説のピアニスト、ヴィタリー・マルグリス、そしてチェリビダッケに長い間師事しました。1978 年にドイツに移住してからはピアニストとして演奏活動を展開。国際的な18 のコンクールで優勝、クープランからケージまで広いレパートリーを持ちます。2014 年、モーストリー・モーツァルト・フェスティヴァルでニューヨークでリサイタル・デビューするなど、世界が注目する存在となっています。これまでにもリスト作品などのCD をリリースしていますが、naive からは初登場となります。
 カメンツは、ドメニコ・スカルラッティが遺した555 ほどもあるソナタから、18 曲を選択し、調性や曲のキャラクター、全体の流れを考えて配曲しています。完璧無比な技巧とカラリとした音色で、ユーモアや哀愁など様々な表情に富むスカルラッティの作品を一気呵成に聴かせます。


イーゴリ・カメンツ、ARS MUSICIからの衝撃の1枚

ARS MUSICI
AMCD232-297
(国内盤)
\2940
リストと、後期ロマン派の超絶技巧ピアノ
〜リスト、タウジヒ、ラフマニノフ〜

 フランツ・リスト(1811〜1886):
  ①スペイン狂詩曲S.254〜「スペインのフォリア」と「アラゴンのホタ」による
 セルゲイ・ラフマニノフ(1873〜1943):
  ②ピアノ・ソナタ第2番 ロ短調 op.36(1931年版)
 カール・タウジヒ(1841〜1871)編曲:
  ③ヴェーバー「舞踏へのお誘い op.65/J,260」
  ④J.シュトラウス2世「ワルツ:どうか生き返って」
 フランツ・リスト:
  ⑤ウィーンの夜会〜シューベルト作品によるワルツ・カプリースS.427-6
  ⑥超絶技巧練習曲 第10番 S.139-10
イーゴリ・カメンツ(ピアノ)
232297
(輸入盤)
\2200
 指揮者でもあり、ヴァイオリンも弾く。ピアニストとして征したコンクールは、数知れず——20世紀末に輝かしくもユニークなキャリアを駆け上ったドイツのロシア人カメンツは、こんなに忘れがたい録音を残していた!

 Ars Musiciでの傑作録音。まだインターネットなどなく、LP レコードの全盛期からCD がメジャーになってきた頃——1980 年代後半、日本人ピアニストたちの活躍を介して「世界のピアノ・コンクール」というものに興味を持たれた方は少なくないと思われますが、そんな「昭和末期」頃のコンクール世界でいたるところに名前が出、あまつさえ国際的に有名なコンクールでいくつも優勝を続けてきた異能のピアニストが2人います。どちらもまだ「鉄のカーテン」の向こうにあった国、ロシアの出身者。
 ひとりは日本でも非常に有名な異才、スタニスラフ・ブーニン——そしてもうひとりが本盤の主人公、イーゴリ・カメンツ。
 なにしろこのピアニスト、1978年(まだ10 歳の頃!)にハンブルク・スタインウェイ・コンクールで優勝して以来、イタリアのセニガリア国際で2度、さらにシンシナティ、エンナ、ヴィオッティ...と17もの世界的コンクールで優勝しただけでなく、超難関として知られるブゾーニ国際で2度、ポルトガルのヴィアンナ・ダ・モッタやポルト国際などのコンクール、ブダペストのリスト国際コンクールなどで延べ15もの2位入賞も果たしているという破格のコンサート荒らしだったのです。その後レコード会社との契約などせず、ドイツを拠点に着実にキャリアを築いてきた、いわば「現場肌」の大物なのですが、やはりドイツでの評判はきわめて高かったようで、折々の重要なアーティストを見抜くセンスのあるArs Musici レーベルもさっそく 1998 年、このような充実アルバムを録音しているのでした。
 同レーベルの経営体制変更後、こうして国内仕様でお送りできるようになった本盤は、Ars Musici ならではの周到なプログラムが注目どころ。
 本年生誕200 周年を迎えるフランツ・リストの作品を軸にして、リストも非常に高く評価していたという才能豊かな門弟タウジヒ(!)と、世界の音楽シーンにおける存在感の強さと演奏技量で事実上リストの衣鉢を継いだにも等しいピアニスト作曲家ラフマニノフ、このふたりの「桁外れの技巧派」たちの作品をカップリングしてみせ、ロマン派音楽と超絶技巧というものがいかに分かちがたく結びついていたかを強く印象づける、そんなプログラムになっているのです!

 凡百のピアノ・アルバムと違うのは、そうしたプログラムの周到さのみならず、コンクール参加期以降も生まず弛まず磨かれ続けてきた、その研ぎ澄まされた技巧的ピアニズムの妙...冒頭のスペイン狂詩曲の颯爽と軽やかな弾き終わりは「リスト自身もそうだったのでは」と思わされるくらい軽やかで小憎らしく、ラフマニノフは激烈・熾烈なフォルティシモの瞬間でさえ声部間の分離が神がかり的に明瞭、曲全体を見据えた展開のうまさは何度でも聴き確かめたくなるほど!他にもタウジヒ版シュトラウス・ワルツや「舞踏へのお誘い」に聴くサロン的洒脱さ満載の超絶技巧(これは本当に指が回って音楽性もないと無理ですよね…)、そして最後は王道に戻ってリスト「超絶技巧」第10 番の息をのむような超絶技巧の応酬、嵐とドラマ、磨き抜かれた艶やかすぎるピアニズム...圧巻のクオリティと「発見」の喜びが相半ばするそのアルバム内容は、埋もれさせておくのがもったいない充実度なのです。

 


V 5370
\2600→\2390
2度目の奇跡は起きるか
 モーツァルト:レクイエム KV 626(ジュスマイヤー版)
ロランス・エキルベイ(指揮)
アクサンチュス、インスラ・オーケストラ
サンドリーヌ・ピオー(ソプラノ)
サラ・ミンガルド(アルト)
ヴェルナー・ギューラ(テノール)
クリストファー・ピュルヴ(バス)

 エキルベイ&アクサンチュス注目新譜はモツレク、ソプラノ・ソロはピオー!
 管弦楽は初登場のインスラ・オーケストラ、ヴェルサイユ宮殿王室礼拝堂の圧巻の音響!!

 録音:2014 年2 月、ヴェルサイユ宮殿内王室礼拝堂(フランス)

 ロランス・エキルベイ率いる人気合唱アンサンブル・アクサンチュスが、ついにモーツァルトのレクイエムを録音しました!
 アクサンチュスは、指揮者エキルベイによって20 年前に結成された32 名から成る声楽アンサンブル。基本的には無伴奏のレパートリーを中心に演奏しますが、オペラや宗教作品などにも登場します。クラシック名曲を無伴奏合唱に編曲した「トランスクリプション」のCD(世界で13 万枚以上のセールス)で一躍話題となり、その澄んだ歌声が織り成す世界で人々を魅了し続けています。声楽ソロは、故・吉田秀和氏も「鈴をころがすような声」と絶賛したピオー、世界をうならせるアルトのミンガルド、ハルモニアムンディの数々の録音でもおなじみのギューラ、そしてバスはロックバンドでも演奏していたクリストファー・ピュルヴという注目の布陣です。
 そして注目なのが、今回CD デビューとなるオーケストラ、インスラ・オーケストラ。
insula( インスラ) とは脳の一領域、島皮質(とうひしつ)を指し、感情や感覚的な体験に関連がある部分のこと。2012 年にやはりエキルベイによって設立され、古典派からロマン派までの作品を中心に、ピリオド楽器で演奏する団体です。2014/15 のシーズンには、ミンコフスキが音楽監督を務めるモーツァルト週間音楽祭でモーツァルト=ベートーヴェン=ヴェーバーのプログラムを演奏することになっているなど既に注目の活動を展開しています。このレクイエムでも、「怒りの日」での管楽器の炸裂ぶりや「ラクリモサ」での氷のような弦の音色など、聴き手の心を直に刺すような演奏を繰り広げています。
 ヴェルサイユ宮殿内の王室礼拝堂で録音されており、抜群の音響効果の中、美しい歌声、オーケストラの鮮烈な音色が見事に響き合っています。



店主の生涯ベスト10に入る1枚
エキルベイ(指)/アクサントゥス
サンドリーヌ・ピオー(ソプラノ)
フォーレ/レクイエム

V 5137
\2600→¥2390
フォーレ:(1)レクイエムop.48(1893年版)/
      (2)ラシーヌの賛歌op.11
ロランス・エキルベイ(指)
アクサントゥス
サンドリーヌ・ピオー(ソプラノ)、
ステファン・デグー(バリトン)
管弦楽:フランス国立管弦楽団のメンバー


 1年に一度あるかないか、人生が変わるような音楽に出会うことがある。
 これがそんな1枚。
 このフォーレの「レクイエム」の『ピエ・イエス』を聴いて、特に何も感慨を覚えないという人もいるかもしれない。それはそれで仕方がないと思う。
 ・・・でもおそらく世界の中に何人か、店主のようにこの歌声を聴いて人生が変わる人もいると思う。
 ここまで人は崇高になれるのか。ここまで天上の歌声を現世で生み出すことができる人がいるのか。
 それなりの覚悟を持ってどうぞ。できればあまり人がいないところで。
 涙を見られたくなければ。

 フォーレのレクイエム。
 木を思わせるあたたかな録音で、熱い涙が目頭にじわりと浮かぶ感動が押し寄せる。天上から聴こえてくるかのような美しい演奏は数多くあるが、同じ目線に立っている名演の誕生といえるだろう。
 5曲目の「ピエ・イエス」を歌うのはピオー。透き通った声での祈りに思わず自分の祈りも重ねて聴き入ってしまう。

 


OP 30557
(CD+ボーナスDVD)
\2600→\2390
アレッサンドリーニ&コンチェルト・イタリアーノ
 モンテヴェルディの「聖マルコ大聖堂のための晩課」!

 モンテヴェルディ(1567-1643):
  聖マルコ大聖堂のための晩課(アレッサンドリーニ編)
リナルド・アレッサンドリーニ(指揮)
コンチェルト・イタリアーノ
 注目盤。鬼才アレッサンドリーニ渾身のプロジェクト!モンテヴェルディの「聖マルコ大聖堂のための晩課」!

 録音:2013 年12 月/聖バルバラ教会(マントヴァ)/CD : [79’]、ボーナスDVD : NTSC Region CODE 0

 聖マルコ大聖堂の楽長を務めるなど絶対的な巨匠として君臨したモンテヴェルディ。モンテヴェルディ作品にも熱心に取り組んできているアレッサンドリーニが「倫理的、宗教的な森」および他のいくつかの作品から楽曲を選び出し、アレッサンドリーニ版の「聖マルコ大聖堂のための晩課」を編み上げました。アレッサンドリーニはヴィヴァルディの作品でも同じような編曲を手掛けておりますが、音楽的にも内容的にも自然な流れの優れたものを完成させています。
 ここでも、アレッサンドリーニは、モンテヴェルディが宗教的目的のために書いたこれらの作品の核心を再認識した、と語ります。非常に真摯で厳粛さすら漂う演奏に仕上がっており、聖バルバラ教会の豊かにして繊細な音響が、この演奏をひときわ輝かしくも厳粛なものにしています。コンチェルト・イタリアーノ30 周年記念のために手掛けられたこの録音は、アレッサンドリーニ渾身のプロジェクトといえるでしょう。ボーナスDVD は、マントヴァの聖バルバラ教会での録音風景や、モンテヴェルディの生涯の説明のパネルなどの合間に、イタリアらしい美味しそうな食事風景なども収録された、ちょっとおもしろい内容になっています(日本語字幕なし)。



 


OP 30561
(6CD)
\6400→\5990
VIVALDI-VIOLIN CONCERTOS
 ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集ボックス
 [CD1]OP 30363
  ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集「四季」
   (1)「春」R 269 (2)「夏」R 315 (3)「秋」R 293 (4)「冬」R 297
     リナルド・アレッサンドリーニ(指揮) コンチェルト・イタリアーノ〔独奏:(1)ステファニア・アッザーロ(Vn) 
     (2)マウロ・ロペス・フェルレイラ(Vn) (3)アントニオ・デ・セコンディ(Vn) (4)フランチェスカ・ヴィカーリ(Vn)〕 
     録音:2002年6月
 [CD2]OP 30417
  ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集第1集
   ヴァイオリン協奏曲ニ長調 RV208 「モグール」,ヴァイオリン協奏曲ト短調 RV332,
   ヴァイオリン協奏曲ニ長調 RV234 「不安」,ヴァイオリン協奏曲ハ短調 RV199 「疑い」,
   ヴァイオリン協奏曲変ロ長調 RV362 「狩」,ヴァイオリン協奏曲ホ長調 RV270 「休息」
     エンリコ・オノフリ(Vn,指揮) アカデミア・モンティス・レガリス
     録音:2005 年6月
 [CD3]OP 30427
  ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集第2 集
   協奏曲RV232 ニ長調,RV264 ホ長調,RV325ト短調,RV353イ長調,RV243ニ長調「senza cantin」,RV368変ロ長調
     アントン・シュテック(Vn) モード・アンティコ,フェデリコ・マリア・サルデッリ
     録音:2006 年2 & 8月
 [CD4]OP 30474
  ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集第3 集 「Il ballo〜ザ・バレエ」
   (1)RV 352イ長調 (2)RV 307ト長調 (3)RV 268ホ長調 (4)RV 333ト短調
   (5)RV 210ニ長調 (6)RV 312ト長調 (7)RV 350イ長調
     ディエゴ・ファゾリス(指揮) イ・バロッキスティ,ドゥイリオ・M・ガルフェッティ(Vn) 
     録音:2007 年11月、2008 年1月
 [CD5]OP 30533
  ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集第4 集「 L'imperatore〜皇帝」
   (1)ト短調RV 331 (2)ハ長調 RV 171 (3)ヴァイオリン協奏曲集「ラ・チェトラ」〜第12番 ロ短調 RV 391 op.9-12 
   (4)ホ長調「恋人」 RV 271 (5)ト短調 RV 327 (6)ホ長調 RV 263a 
   (7)ハ長調 RV 181(第3楽章は「ラ・チェトラ」第1番 RV 181aを使用)
     リッカルド・ミナージ(Vn &指揮) イル・ポモ・ドーロ
     録音:2011 年10月、ロニーゴ(イタリア)
 [CD6]OP 30538
  ヴィヴァルディ:
   ヴァイオリン協奏曲集第5集〜Per Pisendel〜ハ長調RV.177/ニ長調RV.212a/ニ短調RV.246/
   変ロ長調RV.370/ニ短調RV.242,Op.8-7「ピゼンデル氏のために」/ 変ロ長調RV.379/ト短調RV.328
     ドミトリー・シンコフスキー(Vn, 指揮) イル・ポモ・ドーロ
     録音:2012 年3月ロニーゴ、イタリア
 ヴィヴァルディ・エディションから6枚組お買得ボックスの登場!

 ヴィヴァルディ・エディションの中でも人気の高いヴァイオリン協奏曲集をまとめたボックスセット。「四季」は今聴いても新鮮度抜群。ヴァイオリン協奏曲集も第1 集から第5 集まで一挙に手に入る大変お買得なセットです!



 


OP 30562
(6CD)
\6400→\5990
VIVALDI-VOICES
 ヴィヴァルディ:声楽作品集
 [CD1]OP 30411[廃盤]
  ヴィヴァルディ:
   オペラ・アリア、重唱集 「カンダーチェ」,「シルヴィア」,「試練の中の真実」,「ティート・マンリオ」,
   「ティエテベルガ」,「メデアとジャゾーネ」,「春風がささやき」からのアリア,重唱,他
     サンドリーヌ・ピオー(S) アン・ハレンベリ(Ms) ポール・アグニュー(T) ギルメット・ロランス(Ms) 
     フェデリコ・マリア・サルデッリ(指揮) モード・アンティクオ
     録音:2005年1月
 [CD2]OP 30415
  ヴィヴァルディ:バスのためのアリア集
   「エジプトの戦場のアルミーダ」RV699-A,「ティート・マンリオ」RV738-A,「怒りのオルランド」RVAnh84,
   「セミラーミデ」RV733,「ファルナーチェ」RV711-D,「シルヴィア」RV734,「アデライーデ」RV695,
   「オリンピアーデ」 RV725、からのアリア,序曲、弦楽のための協奏曲 ロ長調 RV162
     ロレンツォ・レガッツォ(Bs) リナルド・アレッサンドリーニ(指揮)コンチェルト・イタリアーノ
     録音:2005年5月
 [CD3]OP 30416
  ヴィヴァルディ:
   モテット「正しい怒りの激しさに」RV626,シンフォニア ロ短調 「聖なる墓にて」RV169,
   詩篇「主の僕たちよ、主を讃えよ」 RV601,ヴァイオリンとオルガンのための協奏曲 ニ短調 RV541,
   ヴァイオリン協奏曲 ヘ長調 「聖ロレンツォの祝日のために」RV286
     サンドリーヌ・ピオー,オッターヴィオ・ダントーネ(指揮) アカデミア・ビザンチーナ
     録音:2005年7月
 [CD4]OP 30443
  ヴィヴァルディ:発見されたアリア
   「試練の中の真実」,「スカンデルベグ」,「テウッツォーネ」,「ティート・マンリオ」,
   「怒れるオルランド」からのアリア,弦楽のための協奏曲 ヘ長調 RV136,
   ヴァイオリン協奏曲 変ロ長調 RV369
     ソーニャ・プリーナ(A) オッターヴィオ・ダントーネ(指揮)
     アッカデミア・ビザンティナ,ステーファノ・モンタナーリ(Vn)
     録音:2007年6月
 [CD5]OP 30504
  ヴィヴァルディ:テノールのためのアリア集
   「ティート・マンリオ」「アルジルダ」「勝利した貞節」「ティグラーネ」「ダリオの戴冠」「試練の中の真実」 
   「テンペのドリッラ」「ファルナーチェ」「バヤゼット」からのアリア(全18曲) 協奏曲 RV110
     トピ・レーティプー(T) ディエゴ・ファソリス(指揮) イ・バロッキスティ
     録音:2010年4、5月,ルガーノ
 [CD6]V 5212(初出)
  「オルランド・フリオーゾ」「グリゼルダ」「忠実なニンファ」からのアリア、
  「クレド」RV591より、スターバト・マーテルより(抜粋)
     マリー=ニコル・ルミュー(コントラルト) ピオー、ジャルスキ、レーティプーほか
     アンサンブル・マテウス、クリストフ・スピノージ(指揮)
 ヴィヴァルディのアリア集6 枚セット。ルミューを中心とした盤(V5212)も初登場でボックスに組み込まれています。




ORFEO



ORFEO 762141
\2700→\2490
コンソルティウム・クラシクム
 フンメル:
  七重奏曲 ハ長調op.114「軍隊」
  七重奏曲 ニ短調op.74
コンソルティウム・クラシクム
ディーター・クレッカー(指揮)
フローリアン・ウーリヒ(ピアノ)
 クレッカー率いる達人集団コンソルティウム・クラシクム、フンメルの七重奏曲集、ヨーロッパで人気沸騰中のピアニスト、ウーリヒも参加

 録音:2007 年3 月20-25 日ザントハウゼン(セッション・デジタル)/DDD、ステレオ、67’ 29”

 クラリネットの名手で、2011年に世を去ったディーター・クレッカー率いるコンソルティウム・クラシクムの残した貴重な音源が、数多くのアルバムをリリースしてゆかりの深いORFEO より登場。
 ウィーン古典派とロマン派のあいだに位置する世代の代表的な作曲家で、存命中ヨーロッパ最大の作曲家と評されたフンメルの七重奏曲ふたつは、2007年のセッション録音。フンメルの特徴である、ヴィルトゥオーゾ・スタイルの作風をよく反映したプログラムを、このジャンルのエキスパートらによる最高級の演奏で味わえるアルバムとなっています。
 「軍隊」という副題を持つハ長調の七重奏曲は、フンメル後期の1829 年の作品。トランペットの短いフレーズで開始され、楽章を通じてたびたびそのフレーズが現れることからその名がついたもので、楽器編成はピアノ、フルート、ヴァイオリン、クラリネット、チェロ、トランペット、コントラバスとなっています。
 いっぽう、フィナーレのロンドも印象的なニ短調の作品は、1816 年ころにウィーンで作曲されたとされ、こちらはピアノ、フルート、オーボエ、ホルン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスという編成。ヴァイオリンの替わりに、フルートとオーボエの明るい音色が色彩感をゆたかにするとともに、ホルン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスがメロディアスな作品の性質に貢献しています。
 優美なピアノ・パートを伴うところが共通する2 曲に、プロ・デビュー以来メキメキと頭角を現し、いま、ヨーロッパで人気沸騰中の売れっ子ピアニスト、ウーリヒが参加しているのも注目です。

PENTATONE



PTC 5186519
(2SACD HYBRID)
\4000→\3690
ユリア・フィッシャー
 シューベルトのヴァイオリンとピアノのための作品全集

 シューベルト:
 [Disc 1]
  (1)ヴァイオリン・ソナタ第1番 ニ長調 D.384 Op.137-1
  (2)ヴァイオリン・ソナタ第2番 イ短調 D.385 Op.137-2
  (3)ヴァイオリン・ソナタ第3番 ト短調 D.408 Op.137-3
  (4)ヴァイオリンとピアノのための『華麗なるロンド』ロ短調 D.895 Op.70
 [Disc 2]
  (1)ヴァイオリンとピアノのためのソナタ イ長調 D.574 Op.162
  (2)ヴァイオリンとピアノのための幻想曲 ハ長調 D.934 Op.159
  (3)ピアノ連弾のための幻想曲 ヘ短調 D.940 Op.103
ユリア・フィッシャー
 ((1)-(6)ヴァイオリン、(7)ピアノ)
マーティン・ヘルムヘン(ピアノ)
 注目盤。なんとピアノも演奏!!今をときめく、ユリア・フィッシャーによるシューベルトのヴァイオリンとピアノのための作品全集がセットで登場!

 録音:2009 年1 月3-5 日、7 月3-5 日/オランダ、ファルテルモント/DDD/Disc 1:64’31”/Disc 2:67’04”/セッション録音

 SACD ハイブリッド盤。今をときめくヴァイオリニスト、ユリア・フィッシャーによるシューベルトのヴァイオリンとピアノのための作品全集がセットで登場。ジャケットはPENTATONE レーベルの新たなデザインとなりイメージも一新し、美しい仕上がりとなっております。
 フィッシャーのシューベルトはクールでスマートな演奏スタイルながら非常に細かいヴィブラートや情熱的なフレージングなど、これらの作品にあった名演を聴かせてくれます。ピアノはPENTATONE レーベルで長きに渡り共演しているマーティン・ヘルムヘン。完璧なデュオと言えるほどフィッシャーとの相性がよく、二人の若々しいエネルギーがシューベルトの演奏にも表れております。
 この録音でフィッシャーはピアノ演奏を披露しております。今やドイツを代表する世界的ヴァイオリニストとして成長したフィッシャーですが、ピアノの実力もまた相当なもので、ピアノ部門で参加した3 つの国際コンクールその全てで優勝!プロのピアニストとしてはグリーグのピアノ協奏曲などを弾いており、その実力は確かなものです。フィッシャーの演奏する室内楽作品は一糸乱れぬアンサンブルを聴かせてくれますが、これはピアニストでもあるフィッシャーだからこその演奏と言え、まさに完全無比の演奏を披露しております。フィッシャーの録音史にも残る名盤と言えましょう!



 


PTC 5186490
(9SACD HYBRID)
特別価格
\12800→\11590
児玉麻里
 ベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集が遂にBOX で登場!

  ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集(全32曲)
児玉麻里
 (ピアノ;Steinway & Sons D-274)
 [Disc1]PTC 5186491( 60'49")
  (1)ピアノ・ソナタ第21番ハ長調 Op.53「ワルトシュタイン」
  (2)ピアノ・ソナタ第23番ヘ短調 Op.57「熱情」
  (3)ピアノ・ソナタ第26番変ホ長調 Op.81a「告別」
 [Disc2]PTC 5186492(68'18")
  (4)ピアノ・ソナタ第14番嬰ハ短調 Op.27-2「月光」
  (5)ピアノ・ソナタ第4番変ホ長調 Op.7
  (6)ピアノ・ソナタ第11番変ロ長調 Op.22
 [Disc3]PTC 5186493(67'22")
  (7)ピアノ・ソナタ第1番ヘ短調 Op.2-1
  (8)ピアノ・ソナタ第2番イ長調 Op.2-2
  (9)ピアノ・ソナタ第3番ハ長調 Op.2-3
 [Disc4]PTC 5186494(78'25")
  (10)ピアノ・ソナタ第8番ハ短調 Op.13「悲愴」
  (11)ピアノ・ソナタ第5番ハ短調 Op.10-1
  (12)ピアノ・ソナタ第6番ヘ長調 Op.10-2
  (13)ピアノ・ソナタ第7番ニ長調 Op.10-3
 [Disc5]PTC 5186495(72'02")
  (14)ピアノ・ソナタ第16番ト長調 Op.31-1
  (15)ピアノ・ソナタ第17番ニ短調 Op.31-2「テンペスト」
  (16)ピアノ・ソナタ第18番変ホ長調 Op.31-3
 [Disc6]PTC 5186496(72'46")
  (17)ピアノ・ソナタ第12番変イ長調 Op.26「葬送」
  (18)ピアノ・ソナタ第13番変ホ長調 Op.27-1
  (19)ピアノ・ソナタ第15番ニ長調 Op.28「田園」
  (20)ピアノ・ソナタ第27番ホ短調 Op.90
 [Disc7]PTC 5186497(79’03")
  (21)ピアノ・ソナタ第9番ホ長調 Op.14-1
  (22)ピアノ・ソナタ第10番ト長調 Op.14-2
  (23)ピアノ・ソナタ第22番ヘ長調 Op.54
  (24)ピアノ・ソナタ第19番ト短調 Op.49-1
  (25)ピアノ・ソナタ第20番ト長調 Op.49-2
  (26)ピアノ・ソナタ第24番嬰ヘ長調 Op.78「テレーゼ」
  (27)ピアノ・ソナタ第25番ト長調 Op.79「かっこう」
 [Disc8]PTC 5186498(60’14")
  (28)ピアノ・ソナタ第29番変ロ長調 Op.106「ハンマークラヴィア」
  (29)ピアノ・ソナタ第28番イ長調 Op.101
 [Disc9]PTC 5186499(63'21")
  (30)ピアノ・ソナタ第30番ホ長調 Op.109
  (31)ピアノ・ソナタ第31番変イ長調 Op.110
  (32)ピアノ・ソナタ第32番ハ短調 Op.111
 世界的に評価の高い児玉麻里によるベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集が遂にBOX で登場!

 録音:2003-2013 年、オランダ/DDD、DSD マルチチャンネル、ステレオ
 [Disc1] 2003年1 月20-25 日/ドープスヘジンデ教会、オランダ [Disc2] (4)2003年1 月20-25日、(5)2004年4 月26 日/ドープスヘジンデ教会、オランダ、 (6)2012 年8 月/ファルテルモント、オランダ
 [Disc3] 2008年4 月/ファルテルモント、オランダ [Disc4] (10)2003年1 月20-25日、2004年4 月26 日/ドープスヘジンデ教会、オランダ、(11)-(13)2010 年1 月/ファルテルモント、オランダ
 [Disc5] 2004年4 月/ドープスヘジンデ教会、オランダ [Disc6] 2012年8 月/ファルテルモント、オランダ
 [Disc7] (23)2012年8 月/ファルテルモント、オランダ (21)(22)(24)-(27)2008年3月、2010 年1 月/ファルテルモント、オランダ
 [Disc8] 2013年2 月/ファルテルモント、オランダ [Disc9] 2011 年3 月/ファルテルモント、オランダ

 SACD ハイブリッド盤。児玉麻里によるベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集は2003 年より開始し、2013 年まで11 年の歳月をかけて完成に到った力作です。正統的で緻密な解釈のなかにも豊かな表情を示す児玉麻里のベートーヴェンは、各国で高い評価を得ており、実演でも1999 年からはロサンジェルスにて、また2003 年からは日本での「ベートーヴェン・ピアノ・ソナタ全曲演奏会」は話題となりました。非常に充実した児玉麻里のベートーヴェンをペンタトーン・レーベルの高音質録音により味わい深く堪能することができます。

 プロフィール
 児玉麻里(ピアノ)
 6 歳で渡欧。14 歳の時、最年少、最優秀でパリ国立高等音楽院に入学。ピアノをジェルメーヌ・ムニエ、タチアナ・ニコラーエワ、アルフレート・ブレンデルに学ぶ。室内楽をジュヌヴィエーヴ・ジョア・デュティユに学ぶ。17 歳でプルミエ・プリを獲得して卒業。同年、同音楽院のマスター・コースに進み、19 歳で終了。この間、スイス青少年コンクール、ヴィオッティ・ヴァルセシア国際コンクール、セニガリア国際コンクール、ブゾーニ国際コンクール等で、優勝、上位入賞を果たす。共演した主なオーケストラは、欧州では、ベルリン・フィル、ロンドン・フィル、フィルハーモニア管、ハレ管、イタリア国立放送響、ハンブルク北ドイツ放響、オランダ放送管、リヨン国立歌劇場管など、米国では、ロサンジェルス・フィル、バークレイ響等。更にアジアでは、N響、都響、読売日響、日本フィル、大阪フィル、名古屋フィル、シンガポール響等におよぶ。 共演した主な指揮者は、ケント・ナガノ、シャルル・デュトワ、フランス・ブリュッヘン、ベルンハルト・クレー、レイモンド・レッパードなどの錚々たる顔ぶれが並ぶ。また、出演した主な音楽祭は、欧州ではザルツブルク、エヴィアン、エクサン・プロヴァンス、ヴェルビエ、モンペリエ、オールドバラ等。アメリカでは、ハリウッド・ボール、ラヴィニア、ミッドサマー・モーツァルト・フェスティバルなど世界的な音楽祭に多く出演している。



 
限定盤

PTC 5186700
(32SACD HYBRID
+ ボーナスDVD)
限定BOX
特別価格
\56800→\52990
ワーグナーのオペラ全集が限定BOXで登場! マレク・ヤノフスキ(指揮)
ベルリン放送交響楽団&合唱団
 ワーグナー
  ・『さまよえるオランダ人』全曲
    アルベルト・ドーメン(バス・バリトン:オランダ人)、マッティ・サルミネン(バス:ダーラント)、
    リカルダ・メルベート(ソプラノ:ゼンタ)、ロバート・ディーン・スミス(テノール:エリック)、
    シルヴィア・ハブロヴェツ(メゾ・ソプラノ:マリー)、スティーヴ・ダヴィスリム(テノール:舵手)
    マレク・ヤノフスキ(指揮)、ベルリン放送交響楽団&合唱団
    ライヴ録音:2010 年11月13日/ベルリン、フィルハーモニー

  ・『パルジファル』全曲
    フランツ=ヨゼフ・ゼーリヒ(グルネマンツ)、クリスティアン・エルスナー(パルジファル)、
    ミシェル・デ・ヤング(クンドリ)、エフゲニー・ニキティン(アンフォルタス)、
    ディミトリー・イヴァシュチェンコ(ティトゥレル)、アイケ・ヴィルム・シュルテ(クリングゾル)、他
    マレク・ヤノフスキ(指揮)、ベルリン放送交響楽団&合唱団
    ライヴ録音:2011 年4月8日/ベルリン、フィルハーモニー

  ・『ニュルンベルクのマイスタージンガー』全曲
    アルベルト・ドーメン(バス:ハンス・ザックス)、
    ディートリヒ・ヘンシェル(バリトン:ジクストゥス・ベックメッサー)、
    ロバート・ディーン・スミス(テノール:ヴァルター・フォン・シュトルツィング)、
    エディト・ハラー(ソプラノ:エヴァ)、ゲオルク・ツェッペンフェルト(バス:ファイト・ポーグナー)、
    マイケル・スモールウッド(テノール:クンツ・フォーゲルザンク)、
    セバスティアン・ノアック(バス:コンラート・ナハティガル)、
    トゥオマス・プルシオ(バス:フリッツ・コートナー)、
    イェルク・シェルナー(テノール:バルタザル・ツォルン)、
    トーマス・エーベンシュタイン(テノール:ウルリヒ・アイスリンガー)、
    トルステン・シャルンケ(テノール:アウグスティン・モーザー)、トビアス・ベルント(バス:ヘルマン・オルテル)、
    ハンス=ペーター・シャイデッガー(バス:ハンス・シュヴァルツ、イ・ヒュンウク(バス:ハンス・フォルツ)、
    ペーター・ゾーン(テノール:ダヴィッド)、ミシェル・ブリート(メゾ・ソプラノ:マグダレーネ)、
    マッティ・サルミネン(バス:夜警) ベルリン放送交響楽団&合唱団、マレク・ヤノフスキ(指揮)
    ライヴ録音:2011 年6月3日/ベルリン、フィルハーモニー

  ・『ローエングリン』全曲
    クラウス・フローリアン・フォークト(テノール:ローエングリン)、
    アネッテ・ダッシュ(エルザ・フォン・ブラバント:ソプラノ)、
    ギュンター・グロイスベック(バス:ハインリヒ国王)、
    ゲルト・グロホフスキー(フリードリヒ・フォン・テルラムント:バリトン)、
    スサネ・レースマーク(オルトルート:メゾ・ソプラノ)、
    マルクス・ブリュック(ハインリヒ王の伝令:バリトン)、ロベルト・フランケ(ブラバントの貴族:テノール)、
    ホルガー・マークス(ブラバントの貴族:テノール)、サッシャ・グリンテンカンプ(ブラバントの貴族:バス)、
    トーマス・プフュツナー(ブラバントの貴族:バス)、
    クリスティーン・ビショフ(小姓:ソプラノ)、イザベル・フォスキューラー(小姓:ソプラノ)、
    ユディト・ローザ—(小姓:アルト)、ベッティーナ・ピーク(小姓:アルト)
    マレク・ヤノフスキ(指揮)、ベルリン放送交響楽団&合唱団
    ライヴ録音:2011 年11月12日/ベルリン、フィルハーモニー

  ・『トリスタンとイゾルデ』全曲
    スティーヴン・グールド(トリスタン/テノール)、ニーナ・ステンメ(イゾルデ/ソプラノ)、
    クワンチュル・ユン(マルケ王/バス)、ヨハン・ロイター(クルヴェナール/バリトン)、
    ミシェル・ブリート(ブランゲーネ/メゾ・ソプラノ)、サイモン・ポーリー(メロート/テノール)、
    クレメンス・ビーバー(牧童/テノール)、アルットゥ・カターヤ(舵取り/バリトン)、
    ティモシー・ファロン(若い船乗り/テノール)
    マレク・ヤノフスキ(指揮)、ベルリン放送交響楽団&合唱団
    ライヴ録音:2012 年3月27日/ベルリン、フィルハーモニー
 
 ・『タンホイザー』全曲
    ロバート・ディーン・スミス(テノール:タンホイザー)、
    クリスティアン・ゲルハーヘル(バリトン:ヴォルフラム)、
    ニーナ・ステンメ(ソプラノ:エリーザベト)、マリーナ・プルデンスカヤ(メゾ・ソプラノ:ヴェーヌス)、
    アルベルト・ドーメン(バス:ヘルマン)、ペーター・ゾーン(テノール:ヴァルター)、
    ヴィルヘルム・シュヴィングハンマー(バス:ビテロルフ)、マイケル・マカウン(テノール:ハインリヒ)、
    マルティン・スネル(バス:ラインマル)、ビアンカ・ライム(ソプラノ:若い羊飼い)
    マレク・ヤノフスキ(指揮)、ベルリン放送交響楽団&合唱団
    ライヴ録音:2012 年5月5日/ベルリン、フィルハーモニー

  ・『ラインの黄金』全曲
    トマシュ・コニェチュニ(ヴォータン/バス・バリトン)、クリスティアン・エルスナー(ローゲ/テノール)、
    イリス・フェルミリオン(フリッカ/メゾ・ソプラノ)、ギュンター・グロイスベック(ファーゾルト/バス)、
    ヨッヘン・シュメッケンベッヒャー(アルベリヒ/バリトン)、アンドレアス・コンラート(ミーメ/テノール)、
    アントニオ・ヤン(ドンナー/バリトン)、コル=ヤン・デュッセリエー(フロー/テノール)、
    リカルダ・メルベス(フライア/ソプラノ)、マリア・ラドナー(エルダ/アルト)、
    ティモ・リーホネン(ファーフナー/バス)、ユリア・ボルヒェルト(ヴォークリンデ/ソプラノ)、
    カタリーナ・カンマーローアー(ヴェルグンデ/メゾ・ソプラノ)、キズマーラ・ペサッティ(フロスヒルデ/アルト)
    マレク・ヤノフスキ(指揮)、ベルリン放送交響楽団
    ライヴ録音:2012 年11月22日/ベルリン、フィルハーモニー

  ・『ワルキューレ』全曲
    ロバート・ディーン・スミス(ジークムント/テノール)、メラニー・ディーナー(ジークリンデ/ソプラノ)、
    トマシュ・コニェチュニ(ヴォータン/バス・バリトン)、ペトラ・ラング(ブリュンヒルデ/ソプラノ)、
    イリス・フェルミリオン(フリッカ/メゾ・ソプラノ)、ティモ・リーホネン(フンディング/バス)、
    アニヤ・フィデリア・ウルリッヒ(ゲルヒルデ/ソプラノ)、
    フィオニュアラ・マッカーシー(オルトリンデ/ソプラノ)、
    ハイケ・ヴェッセルズ(ヴァルトラウテ/メゾ・ソプラノ)、
    キズマラ・ペッサッティ(シュヴェルトライテ/コントラルト)、
    カローラ・ヘーン(ヘルムヴィーゲ/ソプラノ)、
    ウィルク・テ・ブルンメルストローテ(ジークルーネ/メゾ・ソプラノ)、
    ニコル・ピッコロミーニ(グリムゲルデ/コントラルト)、
    レナーテ・シュピングラー(ロスヴァイセ/メゾ・ソプラノ)
    マレク・ヤノフスキ(指揮)、ベルリン放送交響楽団
    ライヴ録音:2012 年11月24日/ベルリン、フィルハーモニー

  ・『ジークフリート』全曲
    スティーヴン・グールド(ジークフリート/テノール)、
    トマシュ・コニェチュニ(さすらい人−ヴォータン/バリトン)、
    ヴィオレータ・ウルマーナ(ブリュンヒルデ/ソプラノ)、クリスティアン・エルスナー(ミーメ/テノール)、
    アンナ・ラーション(エルダ/アルト)、マッティ・サルミネン(ファーフナー/バリトン)、
    ヨッヘン・シュメッケンベッヒャー(アルベリヒ/バリトン)、ゾフィー・クルスマン(森の小鳥/ソプラノ)
    マレク・ヤノフスキ(指揮)、ベルリン放送交響楽団
    ライヴ録音:2013 年3月1日/ベルリン、フィルハーモニー

  ・『神々の黄昏』全曲
ランス・ライアン(ジークフリート/テノール)、ペトラ・ラング(ブリュンヒルデ/ソプラノ)、
    マッティ・サルミネン(ハーゲン/バス)、マルクス・ブリュック(グンター/バリトン)、
    エディット・ハッラー(グートルーネ/ソプラノ)、ヨッヘン・シュメッケンベッヒャー(アルベリヒ/バリトン)、
    マリーナ・プルデンスカヤ(ヴァルトラウテ/メゾ・ソプラノ)、
    ユリア・ボルヒェルト(ヴォークリンデ/ソプラノ)、
    カタリーナ・カンマーローアー(ヴェルグンデ/メゾ・ソプラノ)、
    キズマラ・ペッサッティ(フロスヒルデ/アルト)、スサネ・レースマーク(第1の ノルン/アルト)、
    クリスタ・マイヤー(第2のノルン/メゾ・ソプラノ)、ジャクリーン・ワーグナー(第3のノルン/ソプラノ)
    マレク・ヤノフスキ(指揮)、ベルリン放送交響楽団
    ライヴ録音:2013 年3月15日、ベルリン、フィルハーモニー

 ボーナスDVD
  マレク・ヤノフスキ インタビューとワーグナー:『ラインの黄金』の抜粋
 大偉業!ヤノフスキによるワーグナーのオペラ全集が限定BOXで登場!全ての演奏が高水準、優秀録音!

 ライヴ録音:2010 年11 月-2013 年3 月/ベルリン、フィルハーモニー

 SACD ハイブリッド盤。マレク・ヤノフスキがベルリン放送交響楽団を指揮して演奏会形式で行ったワーグナーのオペラ全曲録音が遂にBOX 化!2010 年11 月から2013 年3 月までベルリンのフィルハーモニーにて行われたライヴ録音は、そのすべてが非常に高いレヴェルを保ち、優秀録音として評価されました。この同一レーベルで同一の指揮者、オーケストラ及び合唱団でのワーグナーのオペラ全集はまさに大偉業です。限定BOX となりますのでこの機会をお見逃しなく!
 ヤノフスキのストイックな音楽づくりと絶妙な音量バランスはまさに見事で、非常に長い楽劇を退屈せずに音楽として楽しむことができるすぐれもの。豪華歌手陣もさることながら、オーケストレーションも抜群で、とりわけ弦楽器の雄弁さは圧倒的です。音楽学者の広瀬大介氏は『ラインの黄金』の当演奏について「ワーグナーが何を描写しようとしてこの音型を選んだのか、これほどまでに熱く語りかけてくる録音は他にはないと断言できる。現代の演奏家が為し得る最高の完成度を誇る録音に対し頭を垂れずにはいられない」と大推薦しております!なお、限定BOX はボーナスDVD つきの特別仕様で、ヤノフスキのインタビューと「ラインの黄金」の抜粋を楽しむことができるのもうれしいところです。




PREISER


PRCD 91254
\2400
ツィーラー・エディション第20集
 (1)行進曲「高地と低地」Op.372/(2)ウィーンの踊りの調べOp.1/
 (3)喜歌劇「3 つの望み」よりクプレ/(4)外交ガヴォットOp.511/
 (5)ポルカ「ミュンヘンの篝火」Op.395/
 (6)ワルツ「ウィーン市民」Op.419/
 (7)シャニとファニーOp.108/(8)矢のようなポルカOp.108/
 (9)喜歌劇「素敵な感じ」序曲 /(10)騎兵のポルカOp.454/
 (11)ヨハン・シュトラウスの主題によるクプレ「ウィーン物語」/
 (12)メッテルニヒ・ガヴォットOp.378/
 (13)やんちゃ者のギャロップOp.461/(14)エヴァテヒター・ワルツOp.448/
 (15)喜歌劇「放浪者」序曲/(16)ルーマニア・ポルカOp.220/
 (17)100.00万歳!(チャールダーシュ)Op.51/
 (18)ヴェルナー・マルシュOp.439/
ヘルベルト・モッグ(指揮)
ウィーン放送交響楽団
ミュンヘン放送管弦楽団
 ツィーラーの魅力全開、シリーズ第20 弾

 隠れた人気シリーズの第20 弾。生前はヨハン・シュトラウス2 世と人気を二分したといわれるツィーラー、たしかに人気があったのを納得できる美しさと楽しさに満ちています。今回も聴くことのできなかった作品が多数含まれているのが嬉しい限り。ウィーン放送交響楽団とミュンヘン放送管弦楽団も絶妙な演奏を繰り広げています。
 
PRCD 91255
\2400→\2190
シュトラウス&マルクスのヴァイオリン・ソナタ
 R.シュトラウス:ヴァイオリン・ソナタ 変ホ長調 作品18
 ヨーゼフ・マルクス:ヴァイオリン・ソナタ第2番「春のソナタ」
リディア・バイチ(ヴァイオリン)
マティアス・フレッツベルガー(ピアノ)
 オーストリアのミューズ、リディア・バイチ。知っている人は知っている美貌のヴァイオリニストだがこれまでCDがほとんどなかった。今回の新譜はシュトラウス&マルクスのヴァイオリン・ソナタという本格派アルバム。

 録音:2014 年3 月レジデンツ・ツェーゲルニッツ、ウィーン

 オーストリア出身の美貌のヴァイオリニスト、リディア・バイチ。優れたヴァイオリン教師として著名なボリス・クシュニア氏に師事。8 歳のときに国際コンクールで優勝し、その後数々のコンクールで賞を獲得しています。さらには欧州放送連合で毎年行われている音楽コンテスト、ユーロビジョン・グランプリ1998 では、“今年の欧州音楽家” に選出されるなど、実力・知名度共に高いヴァイオリニストです。
 今回のアルバムは、デュオを組んでいるピアニストのマティアス・フレッツベルガーとリヒャルト・シュトラウスとヨーゼフ・マルクスのヴァイオリン・ソナタを収録しています。R. シュトラウスが23 歳の時の作品で、若き日の煌めきを感じさせる曲想ですが、古典的な様式で書かれた最後の作品であるとも言われています。またヴァイオリンとピアノが対等に扱われているため、両者のバランスも大事な要素となり、バイチ&フレッツベルガーの抜群のコンビネーションが冴えわたります。カップリングのヨーゼフ・マルクス:ヴァイオリン・ソナタ第2 番「春のソナタ」は、世界初録音とのこと。ヨーゼフ・マルクスはオーストリアの後期ロマン派の作曲家で音楽評論家としても活躍し、多くの歌曲を残しています。2014 年は没後50 年ということで、同じく今年2014年が生誕150 年のアニバーサリーイヤーであるR. シュトラウスとカップリングされました。
 彼女の使用楽器は名器ガルネリ・デル・ジェス“ex Guilet”。




旧譜
バイチのオーストリアDGアルバム
レア盤!

オーストリアDG
186JBF0
\5000
日本にはまったく出回らなかったバイチのDGアルバム

 メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲
 プロコフィエフ:ヴァイオリン協奏曲第1番
 チャイコフスキー:瞑想曲
リディア・バイチ(ヴァイオリン)
ベルトラン・ド・ビリー指揮
ウィーン放送響
2008年にリリースされたバイチのDGアルバム。バイチ、その美貌から名前はかなり知られているが、手に入るCDがほとんどなかった。これも日本ではまず手に入らなかった貴重なアルバム。
在庫があればまだ入ってくるはず。

 

PRCD 91256
\2400
シューマン&ワーグナーの濃厚な歌曲をエリーザベト・クルマンが歌う
  シューマン:
  女の愛と生涯Op.42*、7つの歌Op.104*、
  森の情景Op.82-9、幻想小曲集Op.12-3
 ワーグナー:ヴェーゼンドンク歌曲集*
エリーザベト・クルマン(メゾ・ソプラノ)* 
エドワード・クトロヴァッツ(ピアノ)
 魅惑の声の持ち主メゾ・ソプラノのエリーザベト・クルマン。また兄弟ピアノデュオ、エドワード&ヨハネス・クトロヴァッツとして世界的にも評価されているエドワード・クトロヴァッツによるシューマンとワーグナーの歌曲。連作歌曲集「女の愛と生涯」は、クララとようやく結婚が成立した1840 年に作曲されました。シャミッソーの詩による、結婚・妊娠・出産・夫との死別という女性の一生が歌われた作品。一方ワーグナーのヴェーゼンドンク歌曲集は、自身のパトロンの夫人との禁断の恋から派生した音楽で、この歌曲の詩はヴェーゼンドンク夫人が書いたもの。この対照的な2 人の作曲家の作品、そして同じく恋愛にまつわる濃厚な作品を、エリーザベト・クルマンは艶やかに滑らかに、時には少女のように純粋な歌声で聴かせてくれます。歌曲の間にはエドワード・クトロヴァッツによる独奏が収録されており、アルバム全体を引き締めてくれています。
B00

PUREMUSIC


5414706 10352
(SACD HYBRID)
\2800
MYRIAM FUKS/ VER BIN IKH!
 01. Vi Ahin Zol Ikh Geyn(私はどこへ行けばよいのか)
  (S. Korn-Teuer aka Igor S. Korntayer /O. Strokh)
   ゲスト:エフゲニー・キーシン(Pf)
 02. Far Dir Mayne Tayer Hanele aka Klezmer Csardas
  from Klezmer Karma (R. Lakatos/M. Fuks)
   ゲスト:アリッサ・マルグリス(Vn)、
    ナタン・フロード(Vla)、ポリーナ・レシェンコ(Pf)
 03. Malkele, Schloimele (J. Rumshinsky)
   ゲスト:サリーナ・コーン(歌)、
    フィリップ・カテリーヌ(ギター)、オスカー・ネーメト(Bs)
 04. Deim Fidele (B. Witler)
   ゲスト:ローラ・フックス(歌)、ミヒャエル・グットマン(Vn)
 05. Yetz Darf Men Leiben (B. Witler)
   ゲスト:ポール・アンバッハ(歌)
 06. Greene Bletter (M. Oiysher)
   ゲスト:ロビー・ラカトシュ(Vn)
 07. Die Saposhkeler’ (D. Meyerowitz)
 08. Pintele Yid (L. Gilrot/A. Perlmutter-H. Wohl)
   ゲスト:ザハヴァ・ゼーヴァルト(歌)
 09. Als In Einem Is Nicht Dou Ba Keiner (B. Witler)
 10. Dous Gezang Fin Mayne Hartz (B. Witler)
   ゲスト:ミリアム・ラカトシュ(歌)
 11. Schlemazel (B. Witler)
   ゲスト:エドゥアルト・ベーア(歌)
 12. Nem Der Nisht Tsim Hartz (B. Witler)
 13. Hit Oup Dous Bisele Koyer’ (B. Witler)
   ゲスト:ミシェル・ジョナス(歌)
 14. Schmiele (G. Ulmer)
   ゲスト:モナ・ミオデツキ(歌)、ロビー・ラカトシュ(Vn)
 15. Ziben Gite Youren (D. Meyerowitz)
 16. Bublitchki (Beygeleich) (Trad.)
   ゲスト:アレクサンダー・グルニング(Pf)
 17. Ver Bin Ikh? (B. Witler)
   ゲスト:ミッシャ・マイスキー(Vc)、リリー・マイスキー(Pf)
 18. Der Rebe Menachem (A. Gurning/M. Fuks-M. Rubinstein)
   ゲスト:マルタ・アルゲリッチ(Pf)
ミリアム・フックス(Vo)
 [01, 02, 16, 17, 18 以外、
  以下アンサンブルメンバーが参加]
ロビー・ラカトシュ(1stVn)
クラウディア・バーロー(2nd Vn)
クリステル・ボルグレーヴェンス(Cl)
アルド・グラナート(アコーディオン)
ラースロー・バログ(ギター)
オスカー・ネーメト(Cb)
 クレズマー界のエディット・ピアフ、ミリアム・フックス豪華すぎる共演陣!アルゲリッチ、キーシン、マイスキー父娘にラカトシュも!

 録音:2013 年11 月/ 2014 年2,3,5 月

 ミリアム・フックスはユダヤ・クレズマー音楽の歌の女王。その存在感、歌唱力と表情は、クレズマー界のエディット・ピアフと言えましょう。そんな彼女がユダヤの歌をあつめた新譜をリリース。ヘブライ語の歌詞で力強く哀愁漂う歌を披露しています。注目なのが、共演陣!アルゲリッチ、キーシン、マイスキーら、超豪華な顔ぶれ。キーシンが、絶美のピアノの音色で哀愁漂う世界へといざなう前奏は、この世のものとは思えぬ美しさ。つづくフックスの歌もキーシンのピアノと非常にマッチしています。アルゲリッチもマイスキー父娘も世界に浸りきった演奏を展開。ちなみにキーシン、アルゲリッチ、マイスキーが歌手と共演した演奏のCD 登場は初です。注目ポイント満載の1 枚です!
 


5414706 10432
(SACD HYBRID)
\2800→\2590
直球勝負のチャイコフスキー協奏曲、
 そしてアレンスキーの絶美の弦楽四重奏曲


 ・チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲
  1. アレグロ・モデラート(カデンツァ:チャイコフスキー)
  2. カンツォネッタ。アンダンテ
  3. フィナーレ/アレグロ・ヴィヴァチッシモ(カデンツァ:チャイコフスキー)
  4. フィナーレ/アレグロ・ヴィヴァチッシモ(カデンツァ:レオポルト・アウアー)

 ・アレンスキー(1861-1906):弦楽四重奏曲第2番 イ短調 op.35
  5. モデラート
  6. チャイコフスキーの主題による変奏曲- モデラート
  7. フィナーレ- アンダンテ・ソステヌート
フィリップ・クイント(Vn)
マルティン・パンテレーエフ(指揮)
ソフィア・フィルハーモニー管弦楽団
リリー・フランシス(Vla)
クラウディオ・ボルケス(Vc1)
ニコラ・アルトシュテット(Vc2)
 フィリップ・クイント最新盤!直球勝負のチャイコフスキー協奏曲、カデンツァは2種類収録。アレンスキーの絶美の弦楽四重奏曲第2番も!

 録音:チャイコフスキー:2013 年1 月14‐17 日/ブルガリア・ホール(ソフィア)、アレンスキー:2013 年9 月4-5 日/シーメンスヴィラ(ベルリン)

 チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲は、ヴィルトゥオーゾでも鳴らすクイントの直球勝負の熱い演奏。フィナーレは、2 パターン収録されており、チャイコフスキーによるカデンツァと、この協奏曲の献呈を拒絶したエピソードで有名なアウアーによるカデンツァの聴き比べが出来るのも興味深いところです。
 カップリングのアレンスキーの弦楽四重奏曲第2 番は、深い叙情漂う絶美の楽曲。ヴァイオリン1、ヴィオラ1、チェロ2という編成です。チャイコフスキーが亡くなった年に作曲が開始されたもので、第2 楽章は「チャイコフスキーの主題による変奏曲」と題されており、主題は歌曲「16 の子供のための歌」op.54 の「伝説(聖史曲)」。チャイコフスキー自身もこの曲を他編成に編曲しています。アレンスキーもこの弦楽四重奏曲第2楽章を弦楽オーケストラ版に編曲するなど、非常に深い思い入れを感じる内容です。

 クイント率いるアンサンブルのメンバーも豪華で、パブロ・カザルス・コンクール優勝のクラウディオ・ボルケス、BBC ニュー・ジェネレーション・アーティストのアルトシュテット、そしてヴィオラはボルレッティ=ブイトーニ優勝のリリー・フランシス。若きエネルギーがそのまま抒情に注ぎこまれたアンサンブルで聴くアレンスキー、こちらも絶品です。
 フィリップ・クイントは1974 年生まれのロシア出身のヴァイオリニスト。モスクワ音楽院でアンドレイ・コルサコフに学び、9 歳にしてコルサコフのオーケストラでソロ・ヴァイリニストとしてデビュー。その後ジュリアード音楽院へ進学。ドロシー・ディレイ、チョーリャン・リン、川崎雅夫に師事した他、I. パールマンやA. スタインハートにも師事。2001 年に発売したデビューCD がグラミー賞にノミネートされ、一躍注目を集めます。
 2010 年よりストラディヴァリウス協会より貸与された" ルビー" を使用。現在はアメリカを中心に世界的活動の幅を広げています。近年はシカゴ響、ベルリン・フィルなど著名なオーケストラと数々共演し、今後ますます期待されるヴィルトゥオーゾです。

REFERENCE RECORDINGS



FR 710SACD
(SACD HYBRID)
\2600→\2390
ーネック&ピッツバーグ響/
 ドヴォルザーク:交響曲第8番ト長調op. 88 (39’03”)
 ヤナーチェク(編曲:マンフレート・ホーネック&トマーシュ・イレ):
  交響的組曲「イェヌーファ」 (23’02”)
マンフレート・ホーネック(指揮)
ピッツバーグ交響楽団
 超優秀録音。マンフレート・ホーネック&ピッツバーグ響、ドヴォルザークの第8交響曲、ヤナーチェクの「イェヌーファ」組曲

 収録:2013年10月11-13日/ピッツバーグ、ハインツ・ホール(ライヴ・デジタル)/5.1チャンネルステレオ
 プロデューサー&編集:ディルク・ソボトカ(sound mirror)
 バランス・エンジニア&マスタリング:マーク・ドナヒュー(sound mirror)
 レコーディング・エンジニア:ジョン・ニュートン(sound mirror)、ハロルド・チェンバーズ(ピッツバーグ響)

 SACD ハイブリッド盤。オーディオファイル御用達、リファレンス・レコーディングスへの鮮烈なるデビュー盤「シュトラウスの交響詩集(FR.707SACD)」がまだ記憶にあたらしい、マンフレート・ホーネック指揮ピッツバーグ響による最新作は、ドヴォルザークとヤナーチェク。ボヘミアとモラヴィアが生んだ大作曲家ふたりをカップリングしたプログラムは、2013 年10 月に本拠ピッツバーグのハインツ・ホールで、前作と同じサウンド・ミラーのチームによってセッション録音されたものです。

 【巧みな指揮とオケの機動性が際立つドヴォルザークの交響曲第8 番】
 チェコの風土を強く感じさせる交響曲第8 番はドヴォルザークのオリジナリティが開花した人気曲。ホーネックは、ここでも思い切った表現で振幅のおおきな音楽を聴かせてくれます。
 たっぷりと濃厚に序奏を終えたあと、第1 楽章も主部に入ると躍動感がグングン増してゆき、これから始まるドラマチッックな展開を予感させます。こうしてハイテンションで強烈にたたみかけるいっぽうで、歌うべきところでは、たとえば第3 楽章のメランコリックな舞曲もめいっぱいむせび泣くように歌い上げています。
 そのうえ、変奏曲の形式を採るフィナーレの扱いもじつに巧み。やがて訪れるコーダの爆発まで、よく練られた構成力にホーネックの非凡さをあらためてみる思いがします。
 2008 年以来、ホーネックが音楽監督を務める手兵ピッツバーグ響は相変わらずの好調ぶり。ホルンをはじめ、オーボエにフルートと、各パートを受け持つ奏者たちのヴィルトゥオジティも際立ち、世界屈指のスーパー・オケとしていまを轟く楽団の高い機動性が印象的です。

 【ホーネック自らも編曲に参加、ヤナーチェクの交響組曲『イェヌーファ』】
 アルバム後半の交響組曲「イェヌーファ」は、2013 年にホーネックとチェコの作曲家でギタリストのトマーシュ・イレとが、ヤナーチェクの同名オペラからエッセンスを抽出し、音素材を抜群のセンスで切れ目なくつなげ、単一楽章の組曲形式のオーケストラ曲として仕上げたもの。
 ヤナーチェクの全創作のうち、最も重要なオペラは民俗色ゆたかな歌と踊りの宝庫。この組曲版では、劇中より以下の音楽が含まれています。

 ・第1幕の第1幕のシュテヴァと合唱「遠くはるかで」
 ・第2幕のイェヌーファのアリア「それじゃあの子は死んだのね、わたしのかわいいあの子は」
 ・第1幕のシュテヴァと合唱が繰り広げるヴェルブンクの歌と踊り
 ・第1幕のブリヤのアリア「若い者は自分の苦難に耐えるものだよ」
 ・第3幕の合唱「エイ、かあさん、かあさん、あたしのおかあちゃん」
 ・第2幕幕切れの音楽
 ・第3幕幕切れの音楽

 編曲にあたっては、ほんのいくつかの例外を除いて、ほとんどヤナーチェクのオリジナルの器楽編成に従ったとのことで、心のひだを克明かつ緻密に描く、ヤナーチェク独特の手の込んだ管弦楽法と独創的な世界を手軽に味わえてたいへん魅力的な仕上がりとなっています。
 

FR 709
\2200
アンドレス・セゴビア・アーカイヴ〜フランスの作曲家たちの作品集
 レイモン・プティ:シシリエンヌ
 アンリ・マルテッリ:4 つの小品
 ピエール・ド・ブレヴィル:ギターのための幻想曲
 アンリ・コレ:ギターのための詩曲「ブリビエスカ」Op.67
 レイモン・ムラエルト:組曲
 ラウル・ラパラ:
  クアドロス(スペインの風景)〜カスティーリャの村/アラゴンにて/ 魔術
 ピエール=オクターヴ・フェルー:スピリチュアル
 イダ・プレスティ:セゴビア
イダ・プレスティ:セゴビア
ロベルト・モロン・ペレス( ギター)
 セゴビア・アーカイヴ第2 弾!

 アンジェロ・ジラルディーノ氏が校訂し、イタリアのベルベン社から出版されている「アンドレス・セゴビア・アーカイヴ」。セゴビアに献呈された作品を、作曲家の自筆譜を添えて未刊(一部既刊)の作品を出版したシリーズ第2 弾。本アルバムは、この楽譜の出版の際にも協力したスペイン出身のギタリスト、ロベルト・モロン・ペレスが、この価値ある出版物に沿った内容で収録したシリーズです。
 作曲家、評論家として活躍していたレイモン・プティの美しい「シシリエンヌ」。フランスの放送局に勤務しながら作曲活動を続けていたアンリ・マルテッリの「4 つの小品」。フランク最後の弟子と言われるピエール・ド・ブレヴィルの「幻想曲」。<フランス6 人組>の名付け親としてもしられているアンリ・コレ。スペインへ留学しファリャらに学びグラナドス、アルベニスとも親交があったとされています。このギターのための詩曲「ブリビエスカ」は、ピアノ曲からのギター編曲で、スペイン風の魅力的な作品です。
 ベルギーの作曲家レイモン・ムラエルトの組曲は、セゴビアには演奏されていませんが、セゴビア自身による運指が書かれた楽譜が見つかっています。パリ音楽院でフォーレやマスネに学んだラウル・ラパラの「スペインの風景」。ラパラはカンタータ「オデュッセウス」でローマ大賞を受賞。スペインの民謡などに影響を受け、スペインの語法を用いた歌劇などを多く残しています。
 ピエール=オクターヴ・フェルーは、同時代の作曲家を普及させるための音楽集団「ル・トリトン」を結成し、知られざる音楽家たちの作品を紹介していました。この「スピリチュアル」は、当時の最先端の音楽を模索した革新的な音楽です。そして伝説のプレスティ=ラゴヤ・ギター二重奏団のイダ・プレスティの「セゴビア」。ギタリストならではの、ギターの特性を生かした粋な作品です。
 

FR 708
\2200
オースティン・ウィントリー
 オフィシャル・サウンド・トラック「バナー・サーガ」

  1. We Will Not Be Forgotten/2. How did it come to This?/
  3. No Tree Grows to the Sky/4.Only the Sun has Stopped/
  5.Cut with a Keen-Edged Sword/6. Huddled in the Shadows/
  7. There is no Bad Weather/8. Teach us Luck/
  9. No Life Goes Forever Unbroken/10. Little Did They Sleep/
  11. An Unblinking Eye/12. Thunder before Lightning/
  13. Embers in the Wind/14. A Long Walk Stills Our Hearts/
  15. The Egg Cracks/16. Three Days to Cross/
  17. Walls no Man has Seen/18. Strewn Across a Bridge/
  19. Weary the Weight of the Sun/20. An Uncertain Path/
  21. Into Dust/22. On the Hides of Wild Beasts/
  23. From the Table to the Axe/24. A Sunken City/
  25. Our Heels Bleed from the Bites of Wolves/
  26. Long Past that Last Sigh/27. Of Our Bones, The Hills/
  28. We are all Guests upon the Land/29. Onward.
ダラス・ウィンド・シンフォニー
 オースティン・ウィントリーとキース・O・ジョンソンのグラミー・コンビが創り出す壮大なRPG の世界

 壮大なファンタジーが描かれたロール・プレイング・ゲーム「バナー・サーガ(The Banner Saga)」のオリジナル・サウンドトラック。作曲を担当したのは、あの「Journey( 風ノ旅ビト)」で第55 回グラミー賞「Best Score Soundtrack For Visual Media」にノミネートされ、英国映画テレビ芸術アカデミー(BAFTA) で作曲賞を受賞したオースティン・ウィントリーが手掛けています。
 そしてもちろん録音を担当するのが、同じくグラミー賞受賞エンジニアであるリファレンス・レコーディングスのキース・O・ジョンソン。演奏はアメリカ最初のウィンド・オーケストラであるダラス・ウィンド・シンフォニーが壮大なゲームの世界観を存分に表現しています。

RELIEF



CR 210307
(6CD)
\5200→\4690
後期3 大交響曲はCD 初出音源!
 フェドセーエフ&モスクワ放送響との集大成
  チャイコフスキー:交響曲全集

チャイコフスキー:
 交響曲第1-6番&マンフレッド&管弦楽曲集/フェドセーエフ

  CD1(78’48)
   交響曲第1番ト短調Op.12「冬の日の幻想」
   交響曲第2番ハ短調Op.17「小ロシア」
  CD2(68’56)
   交響曲第3番ニ長調Op.29「ポーランド」
   夜想曲Op.19-4
   劇付随音楽「雪娘」Op.12(抜粋)
  CD3(73’07)
   交響曲第4番ヘ短調Op.36( CD初出音源:2009年ウィーン)
   幻想曲「フランチェスカ・ダ・リミニ」Op.32
  CD4(75’46)
   交響曲「マンフレッド」Op.58
   幻想的序曲「ロメオとジュリエット」
   ヴォエヴォーダ(地方長官)Op.3(抜粋)
  CD5(67’00)
   交響曲第5番ホ短調Op.64( CD初出音源:2009年ウィーン)
   交響的幻想曲「テンペスト」Op.18
  CD6(76’37)
   交響曲第6番ロ短調「悲愴」Op.74(CD初出音源:2009年ウィーン)
   序曲「スペードの女王」Op.68&「イオランタ」Op.69
   幻想序曲「ハムレット」Op.97
ウラジミール・フェドセーエフ(指揮)
モスクワ放送チャイコフスキー交響楽団
 

 録音:1998 年、1999 年、2004 年

 1974 年の就任から音楽監督、首席指揮者としてモスクワ放送チャイコフスキー交響楽団を40 年率いてきたウラジミール・フェドセーエフ。
 このBOXセットは、1998 年、1999 年に録音されたチャイコフスキーの交響曲、及び管弦楽曲をまとめたものですが、交響曲第4、5、6 番は、既発のCD 音源ではなく、2009 年ウィーンのムジークフェラインザールで行われた公演の録音です。フェドセーエフは何度となく、モスクワ放送響とチャイコフスキーの交響曲を演奏・録音していますが、常にオケの統制を取りながらも、正にロシア的な味わいを感じさせてくれます。
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RELIEF/フェドセーエフ・シリーズ
これは聴いておいたほうがいい
何度も何度も聴いてみたくなる
「くるみ割り人形」全曲

CR 991073
(2CD)
\4600→\4190
チャイコフスキー:「くるみ割り人形」全曲 Op.71
チャイコフスキー(フェドセーエフ編):「眠れる森の美女」からの大組曲
フェドセーエフ指揮
モスクワ放送チャイコフスキー交響楽団
録音:2003年,1999年
「眠れる森の美女」からの大組曲は以前CR.991055で発売されたものと同じ。フェドセーエフ自身が選曲したもの。


 RELIEF/フェドセーエフ・シリーズの中で抜群の評判なのが「くるみ割り」。前回の名盤よりもいいという話すら聞かれた。そしてその噂はいろいろなところで聞くようになった。
 それでようやく店主も「ほんまかいな」ということで買って聴いてみた。

 そうしたら本当だった。
 「くるみ割り」は、正直、「全曲聞きとおすのは・・・」と躊躇してしまうところがある。これまでマッケラス、プレヴィン、デュトワ、ゲルギエフ、そしてフェドセーエフというそうそうたる指揮者がそれぞれ素敵な名盤を残しているが、そう好き好んで何度も聞こうという気にはならなかった。・・・ところが今回のフェドセーエフの演奏・・・実にいいのである!
 まず最初聴いての感想は、・・・遅い。
 前回の録音と比べるまでもなく、非常にゆったりしたテンポ。もちろん鈍重、という感じではなく、ひとつひとつをしっかりたっぷり歌わせる。そして音楽と音楽の間、旋律と旋律の間、その間の取り方が非常に粋。ついつい急ぎがちになってしまうところを、絶妙のタイミング(ちょっと遅いくらいのたっぷり感)できっちり押さえていく。当然何度も実際の舞台を経験しているにもかかわらず、いやそれだからこそ、ここまで「伴奏音楽」から逸脱したような自信たっぷりの音楽運びができるのだろう。前回の録音も、たくましい推進力と素朴なほどのストレートさでなかなか聴かせてくれたが、今回の録音はそこに味とコク、色艶がたっぷりたっぷりプラスされている。

 信じられないかもしれないが、あんまり素敵過ぎてこの3日間で10回以上も聴いてしまった。何度も何度も聴いてみたくなる「くるみ割り」全曲なんて、これまでの自分だったら信じられなかった。


SDG



SDG 721
\2500→\2290
ベートーヴェン交響曲再録シリーズ2013年
 ベートーヴェン:
  交響曲第2番ニ長調作品36
  交響曲第8番ヘ長調作品93
ジョン・エリオット・ガーディナー(指揮)
オルケストル・レヴォリューショネル・
 エ・ロマンティーク
 ガーディナーとORRによるベートーヴェン交響曲再録シリーズ2013年ライヴ第2番&第8番

 録音:2013 年11 月30 日カドガン・ホール、ロンドン(ライヴ)/55’58

 ガーディナーとORR によるベートーヴェン交響曲の再録音シリーズ。交響曲第2 番と第8 番。2013 年11 月にロンドンのカドガン・ホールで行われたライヴ収録です。1991 年から1994 年にかけて録音された前作(DG Archiv)から約20 年。2011 年カーネギーホールでのライヴ収録された交響曲第7 番、第5 番(SDG717) でも聴かれたように高い完成度と綿密に構築されたスタイルを丹念に磨き続けた成果を聴く事ができます。楽団員はリハーサルを研究室のようだと表現しています。多くのアイデアが顕微鏡の台に置かれ、次々と実験されていく。妥協を許さないガーディナーの音楽作りの様子が感じられます。この交響曲第2 番と8 番は、ベートーヴェンの交響曲の中でもガーディナーが特に気に入っている作品。交響曲第2 番は、ベートーヴェンの交響曲にたびたび見られる重い陰鬱さはなく、人生を肯定的に捉えているような明るさがあり、モーツァルトのような軽やかさが感じられる。続く第8 番は、作品の構成も大変優れておりベートーヴェンの芸術家としての冒険心に満ちた作品であると評しています。






旧譜
これはロックか!踊り狂え!ベートーヴェン

SDG 717
\2500→\2290
ガーディナー、待望のベートーヴェン再登場!
 ベートーヴェン:
  交響曲第7番 イ長調 op.92
      第5番 ハ短調 op.67
ジョン・エリオット・ガーディナー(指揮)
オルケストル・レヴォリューショネル・エ・ロマンティーク
 2011年11月カーネギーホール・ライヴ

 録音:2011 年11 月16 日/ニューヨーク・カーネギーホール[ ライヴ]

 ガーディナー、待望のベートーヴェン再録音! カーネギー・ホールを興奮に巻き込んだガーディナーの約20 年ぶりのベートーヴェン!

 ユニバーサルでベートーヴェンの交響曲を録音してから20 年近くの時を経て、ガーディナーによるベートーヴェン交響曲。しかもいきなり第7 番と第5 番。
 第7 番第2 楽章での整然とした哀しみはバッハを思わせ、ガーディナーの進化を思い知らされる。

 しかし圧巻は終楽章。ウェーバーはこの曲を聴いて「精神病院行きだ」と言ったが、ウェーバーはちょっと場所を間違えている。ベートーヴェンが行くべきはディスコかクラブ。こんな異常に盛り上がる終楽章は久しぶり。もうガーディナー、完全になりふり構わぬ様相。
 これはロックか!?いや、ロックに違いない。







SIMAX

PSC 1345
(2CD)
\5200
ジャン=フィリップ・ラモー(1683-1764):クラヴサン・ソロ曲全集
 クラヴサン曲集 第1巻(1706) クラヴサン曲集(1724)
 新クラヴサン組曲(1728)
 コンセール形式のクラヴサン曲集(1741)(クラヴサン・ソロ版)〜
  リヴリ/ 軽はずみ/ 内気/おしゃべり王太子妃(c.1747)
シェティル・ハウグサン(チェンバロ)
 ノルウェー期待のチェンバロ奏者シェティル・ハウグサン

 [楽器 シェティル・ハウグサン製作(1971 年)後期フランドル・タイプの2 段鍵盤チェンバロ]
 録音:2011 年5 月16 日-20 日 ドイツ放送(DLF)室内楽ホール(ケルン)/149 分50 秒

 ノルウェーのチェンバロ奏者、ケルンの音楽大学の教授を務めるシェティル・ハウグサンは、今日の「アーリーミュージック」を代表する音楽家のひとりに挙げられます。アムステルダム音楽院でレオンハルトに師事、1975 年に「最優秀賞」を得て卒業しました。パリとブルージュの国際コンペティションを経て、ソロイスト、室内楽奏者、ノルウェー・バロック管弦楽団とアルテ・レアル・アンサンブルの指揮者として、ヨーロッパとアメリカのコンサートとフェスティヴァルで演奏しています。
 J・S・バッハの《イギリス組曲》(PSC1329)に次ぐ録音はジャン=フィリップ・ラモーのクラヴサン曲。〈前奏曲〉から〈メヌエット〉、「フランス舞踊組曲」に倣った10 曲の《クラヴサン曲集 第1 巻》(第1 組曲)。〈アルマンド〉から〈村娘〉と〈ロンドーのメヌエット〉までの「第2 組曲」と〈やさしい訴え〉から〈足の不自由な女〉の「第3 組曲」の《クラヴサン曲集》。〈アルマンド〉から〈ガヴォット〉と〈6 つの変奏〉の「第4 組曲」と〈トリコテ〉から〈エジプトの女〉の「第5 組曲」の《新クラヴサン組曲》。クラヴサンを「通奏低音」ではなく独立した声部として扱った《コンセール形式のクラヴサン曲集》から、ラモーがソロ曲に編曲した4 曲。1747 年ごろ作曲された、ラモーの最後のクラヴサン曲とされる《王太子妃》。《優雅なインドの国々》のソロ編曲版と、バルバトルの作品とされてきた《Les petits marteaux de M. Rameau》を除く、ラモーのクラヴサン・ソロ曲の全集です。
 ハウグサンは、ゆったりしたテンポを中心に、ひとつひとつの曲と対話するような雰囲気でラモーを演奏。『クラヴサン曲集』の代表的録音のひとつ、バロック時代の振付を参考にしながらラモーの作品を優雅で溌剌とした音楽として示したクリストフ・ルセの録音(L' Oiseau-Lyre)とは趣きも思考も異なるものの、同じように洞察の深い、「楽興」にみちた音楽を聴かせます。
 ケルンのドイツ放送室内楽ホールで行われたセッションに使われた楽器は、ハウグサン自作の後期フランドル・タイプの2 段鍵盤チェンバロ。フォルクレ父子の『クラヴサン曲集に編曲されたヴィオール曲集』(PSC1317)と同じ楽器です。ドイツ放送との共同制作。フランスの偉大な作曲家の没後250 年を記念するアルバムです。
 

PSC 1346
\2600
レザ・エ・イラガッツィ — 耳にしたことのないグリーグ
 グリーグ:
  インガ・リタモール/君を愛す/まぼろし/ 流れにそって/
  神の子は安らぎを与え給えり/たどり着くところ/ 詩集の一節/
  寝過ごしてしまった/この世のならわし/ 春 */ ルンダーネ/
  ばらの季節に/アリエッタ(トルーデ・ラーシェンに)
レザ・エ・イラガッツィ
レザ・アガミル(指揮、ピアノ)
ニーナ・グラヴローク(ソプラノ)* 
プリマドンネ *
 グリーグの新しい世界“合唱団ではない、むしろオペラ・バンド!”

 録音:ノルウェー・オペラ(オスロ)、グリーグ博物館(トロールハウゲン)

 「森と湖の国」と呼ばれるくらい多くの湖をかかえ、その湖の数ほどの合唱団があるというフィンランドをはじめ、北欧の国々では活発な合唱活動が行われてきました。
 ノルウェーでも、プロフェッショナルとアマチュア、たくさんのグループが活動し、ノルウェー・ソリスト合唱団、オスロ大学のスコラ・カントールム、グレクス・ヴォーカリス、ベルゲン大聖堂合唱団は、コンサートと録音により国際的にも知られています。
 かつてノルウェーに「リ・スカポリ」(独身の男たち)というヴォーカル・グループがありました。このリ・スカポリのリーダーを務めたレザ・アガミル(1971-)は、イラン生まれ。1987 年にノルウェーに渡り、国立音楽アカデミーに学びました。プロのミュージシャンとなってからは、リ・スカポリやその他の合唱団の指揮者、ピアニストとして活動。
 ソウル、ジャズ、ヒップホップを交差させたアルバム『Hip Soul』でソロ・ヴォーカリストとしてデビューしました。レザ・エ・イラガッツィ(レザと若者たち)は、「色とりどり」の音楽を背景にもつ彼がノルウェーの優秀な男性歌手10 数名を集めて作ったヴォーカル・グループです。アルバム『耳にしたことのないグリーグ』は、ノルウェー憲法制定200 周年を記念して制作されました。
 「グリーグを愛する」レザと若者たちが選んだ13 曲の歌曲、合唱曲、ピアノ曲。編曲の必要な曲は自分たちで編曲を行っています。彼らの聴かせる、ジャンルを超えた「これまでに耳にしたことのないグリーグ」。オスロ・フィヨルドに面して建てられた新しいノルウェー・オペラと、トロールハウゲンのグリーグ博物館リビングルームで録音が行われ、レザ・エ・イラガッツィのヨルゲン・トレーエが制作を担当しました。
 

PSC 1332
\2600
3バージョンのホルベア変奏
 グリーグ:
  (1)組曲《ホルベアの時代から》Op.40(弦楽オーケストラのための)
  (2)組曲《ホルベアの時代から》Op.40(ピアノのための)
 (3)エルレン・スクームスヴォル(1969-)/グリーグ:
  スクームスヴォルのホルベア変奏(ピアノと弦楽オーケストラのための)
(1)(3)1B1 室内管弦楽団
(1)(3)ヤン・ビョーランゲル(リーダー)
(2)クリスチャン・イーレ・ハドラン(ピアノ)
(3)エルレン・スクームスヴォル(ピアノ)
 グリーグの傑作「ホルベア」を3 バージョン収録したユニークなアルバム

 録音:2014 年1 月2 日-5 日、2 月24 日-26 日 スタヴァンゲル・コンサートホール(スタヴァンゲル、ノルウェー)/60’36

 このアルバム『ホルベア変奏』は、2014 年のスタヴァンゲル国際室内楽フェスティヴァルと関連して制作されました。弦楽オーケストラ版、ピアノ版、そしてジャズミュージシャンと室内アンサンブルが共演する《スクームスヴォルのホルベア変奏》と、「姿を変えた」3 つのバージョンを収録。《ホルベアの時代から》のユニークさと魅力を、角度を変えて眺め、「素材」としての可能性も探ります。
 グリーグの組曲《ホルベアの時代から》は、啓蒙主義時代の作家ルズヴィ・ホルベア(1684-1754)の生誕200 年にあたる1884 年に作曲されました。ホルベアがグリーグと同じベルゲンに生まれたのは、ノルウェーとデンマークが連合王国だったころ、「バロック」と「啓蒙主義」の時代。グリーグのこの作品は「古い様式の組曲」の副題をもち、クープラン、ラモー、J・S・バッハといった「ホルベアの時代」の作曲家たちが書いた舞曲のスタイルと「ノルウェーの音楽家」グリーグの語法が「時代を超えて」結びつけられています。
 まずピアノのための版が作曲され、モニカ・ニッセンによる初演の後、翌1885 年、グリーグ自身が弦楽オーケストラのために編曲、みずから初演の指揮を執りました。
 「ヴィルトゥオーゾ・ピアニスト」グリーグが、技巧と想像力を駆使し、ヨーロッパのピアノ音楽の伝統に沿って書いたピアノ版。「牧草地に放たれ春の日の歓びを満喫する子馬たちのように」弦楽器奏者たちが優雅な主題を演奏する弦楽オーケストラ版。《ホルベアの時代から》は、グリーグの作品群、そしてノルウェーの音楽史のなかでも際立ってユニークな作品です。
 《スクームスヴォルのホルベア変奏》は、「プログレッシヴなアンサンブル」を掲げる 1B1 が《ホルベアの時代から》を素材に「即興の遊戯」に挑戦した「作品」です。「recompose(作り直す、組み替える)」「improvise(即興演奏する)」「variation(変奏)」を組み合わせた造語「Recomprimprovariations」(再構築即興変奏)を副題に、作曲家、ピアニスト、指揮者、編曲者としてジャズシーンに活躍するエルレン・スクームスヴォル Erlend Skomsvoll(1969-)が「パイロット」役を担い、1B1 と一緒に「オーケストラの即興」を楽しむという趣向です。
 演奏は、スタヴァンゲルの弦楽アンサンブル、1B1 により演奏されます。ビェルグステ1 番地(Bjergsted 1)を本拠とするこのモダン楽器アンサンブルは、スタヴァンゲルが2008 年の「ヨーロッパ文化の首都」に選ばれた際、スタヴァンゲル大学で教える音楽家と最優秀の学生たちにスタンヴァンゲル交響楽団のメンバーを加え創設されました。
 



PSC 1331
\2600→\2390

1700年代中盤のノルウェー
 ベッリーン父子の音楽

  ヨハン・ヘンリク・ベッリーン(1741-1807):
   6声のシンフォニア ハ長調
  ヨハン・ダニエル・ベッリーン(1714-1787):
   5声のシンフォニア ニ長調(コルネットと弦楽のための)*、
   8声のシンフォニア ニ長調 ヴァイオリンと弦楽のための協奏曲 イ長調 **、
   6声のシンフォニア ニ長調
アレクサンドラ・オプサール(コルネット)*
ゴットフリート・フォン・デア・ゴルツ
 (ヴァイオリン)**
ノルウェー・バロック管弦楽団
 ベッリーン父子の管弦楽作品が世界発録音

 録音:2013 年1 月24 日-26 日 リス教会(オスロ)/制作・録音:フランソワ・エケール/54’47

 1700 年代中期、ノルウェーの当時の首都トロンハイムの音楽シーンに大きな影響を与えたベッリーン父子の管弦楽作品が6 曲、初めて録音で紹介されます。
 ヨハン・ダニエル・ベッリーン(1714-1787)はプロイセンのメーメル(現、リトアニア、クライペダ)生まれ。ロシアのイェルガヴァ(現、ラトビア)で幼少期を過ごし、町の音楽家を務めていた父に音楽の手ほどきを受けました。16 歳からはコペンハーゲンのアンレアス・ベアウ(ベルグ)下で学び、1737 年、トロンハイムに渡り、市音楽家として働き始めます。ニーダロス大聖堂とヴォル・フルー教会のオルガニスト、音楽教師を務め、作曲、音楽理論の著述、チェンバロのペダルボード製作と、ヨハン・ダニエルは幅広く活動。発明の才能にも恵まれた彼は、1763 年には町の消防団長に就き、翌年からは市の水道事業の検査官も務めています。このアルバムでは、彼の作品が5 曲演奏されています。コルネットのソロと弦楽のための《5 声のシンフォニア》、クラリネット、フルートと弦楽のための《8 声のシンフォニア》、変ロ管クラリネット、2 つのフラウト・トラヴェルソのための《6 声のシンフォニア》は、イタリアのシンフォニアに倣った「急-緩-急」の3 楽章で書かれ、様式的にはバロック期から古典期への移行期に属する作品とみなされます。イ長調のヴァイオリン協奏曲もイタリア様式を踏襲しており、〈アレグロ〉〈アンダンテ〉〈アレグロ〉の3 楽章から構成されています。
 ヨハン・ダニエルの3 人の息子はいずれも音楽の道に進み、そのうちもっとも成功したとされるのがヨハン・ヘンリク(ハインリヒ)(1741-1807)です。ヨハン・ヘンリクはトロンハイムで生まれ、父から音楽を教わりながら、父の所蔵する膨大な音楽理論書、手稿譜、楽器コレクションを自由に使い、みずからの音楽を深めていきました。17 歳で病院教会のオルガニストになり、父の死後、後継者として大聖堂とヴォル・フルー教会のオルガニストに就任しました。チェンバロの演奏、オルガンの修理も手がけ、コンサート団体のトロンハイム音楽協会の創設に加わりました。ヨハン・ヘンリクは約60 の曲を書いたと認められるものの、現存するのはごく一部といわれ、その一曲、〈アレグロ〉〈アンダンテ〉〈メヌエット〉の3 楽章からなる《6 声のシンフォニア》が、このアルバムで演奏されます。
 ピリオド楽器アンサンブル、ノルウェー・バロック管弦楽団(NBO)は1988 年に創設されました。ベルゲン国際フェスティヴァル、オスロ室内楽フェスティヴァル、国外ではフランクフルト、アンスバッハ、シュトゥットガルト、スレースヴィ=ホルステン(シュレスヴィヒ=ホルスタイン)、ブレーメンなど各地のフェスティヴァルとコンサートで演奏してきました。リーダーを務めるゴットフリート・フォン・デア・ゴルツはドイツの指揮者、ヴァイオリニスト。ハノーファー、ニューヨークのジュリアード音楽院、フライブルクで学び、21 歳で北ドイツ放送交響楽団に入団。バロック・ヴァイオリンに転向した後、フライブルク・バロック管弦楽団(FBO)に加わりました。現在は、ソリスト、FBO と NBO のリーダーとして活動しながらフライブルク音楽アカデミーでバロックとモダン・ヴァイオリンを教えています。
 このアルバムに収められた作品は、トロンハイムにあるノルウェー最古の学術図書館、ノルウェー科学技術大学( NTNU )のグンネルス図書館所蔵のオリジナル譜による演奏です。

SKARBO

DSK 3135
\2400→\2190
描写力倍増、目から鱗のオーケストラ版サティ
 サティ(ミシェル・ドゥクー編):

  (1)3つの新子供の曲集
  (2)ひからびた胎児(全3曲)
  (3)一世紀ごとの時間と瞬間的な時間(全3曲)
  (4)あらゆる意味ででっちあげられた数章(全3曲)
  (5)古い金貨と古い鎧(全3曲)
  (6)嫌な気取り屋の3つのワルツ
  (7)コ・クオの少年時代(全3曲)
  (8)犬のためのぶよぶよとした本当の前奏曲(全3曲)
  (9)操り人形は踊っている
  (10)自動記述法(全3曲)
  (11)スポーツと気晴らし(全20曲)
  (12)最後から2番目の思想(全3曲)
  (13)太った木の人形とからかい(全3曲)
ジャン=ピエール・ヴァレーズ(指揮)
バス・ノルマンディ地方管弦楽団
 録音:2013 年/アルデンヌ修道院/DDD、66’ 38”

 サティのピアノ曲のオーケストラ編曲といえば、ドビュッシーによるジムノペディやプーランクによるグノシエンヌがありますが、それ以外も聴いてみたいと思った方々は多いはず。
 ここではミヨー門下の作曲家ミシェル・ドゥクーが、サティの13 作品にオーケストレーションを施しています。ドゥクーはブーレーズのもとで指揮も学んでおり、オーケストラの機能を熟知しているため編曲技法は凝りに凝り、色彩的かつ描写的。様々な描写を含む「スポーツと気晴らし」など、まさに目から鱗が落ちる衝撃です。アンサンブル金沢の指揮者としてもお馴染みのジャン=ピエール・ヴァレーズがまさにフランス的音色の世界を繰り広げています。
 


DSK 1131
\2400→\2190
ルムランが美しくも哀しく綴る戦争の記録
 オベール・ルムラン:
  (1)ソナートOp.191
  (2)組曲「兵士のバラード」Op.171より(全11曲)
  (3)変奏曲Op.133
  (4)夏の海Op.121(全6曲)
  (5)交響曲第10番〜第1楽章(クリステル・マルシャンによる2台ピアノ編曲)
ジャン=ピエール・フェレ(Pf)
(5)ナタリー・ベキュ(語り)
 クリステル・マルシャン(Pf)
 録音:2013 年5 月8-9 日/ブロワ(フランス)/DDD、52’ 11”

 オベール・ルムラン(1932-2010) はフランスの作曲家。第2 次世界大戦中の幼少時、ノルマンディ上陸作戦を目撃したことがトラウマとなり、作品にも反映されています。
 Skarbo レーベル社主にしてピアニストのジャン=ピエール・フェレは、ルムランのエキスパートとして、当ディスク収録曲すべての世界初演を務めています。演奏・解釈ともに誰にも真似できぬ説得力にあふれ秀逸。1942 年のスターリングラード攻防戦を描いた交響曲第10 番をクリステル・マルシャンが2 台のピアノ用に編曲した版は、編曲者マルシャンとフェレのデュオ。「スターリングラードからの最後の手紙」の副題を持ち、ソ連軍に包囲された中のドイツ兵の思いをフランス語のナレーションで描写します。
 

DSK 1144
\2400
世界各地の民族色あふれるギター曲
 (1)ホセ=ルイス・ナルバエス:エルフ組曲
 (2)エリック・ペニコー:イスラム僧の踊り
 (3)セバスチャン・ヴァシュ:夕べのラーガ
 (4)アタナス・ウルクズノフ:通りゃんせ物語
 (5)横尾幸弘:さくらの主題による変奏曲
 (6)ローラン・ブトロ:コーカサス組曲より
 (7)ファリャ:ドビュッシーの墓に捧げる讃歌
 (8)モーリス・オアナ:ティエント
 (9)フランソワ・ロッセ:ビチ・ニウム(サラ・シュナルVn)
 (10)ホセ=ルイス・ナルバエス:「酔いどれ船」讃歌
 (11)ジャン・ペルドロー:フェルナンドのために
オリヴィエ・ペルモワンヌ(Guit)
 録音:2013 年8 月/ニセフォール・シテ(フランス)/STEREO、60’ 47”

 1977 年生まれのフランスのギタリスト、オリヴィエ・ペルモワンヌがナビゲートして世界を巡る音楽旅。スペインはもとより、トルコ、インド、コーカサスから日本までをテーマにしたギター曲を披露します。横尾幸弘の「さくらの主題による変奏曲」は有名なわりにディスクは多くないので大歓迎。ペルサスから日本までをテーマにしたギター曲を披露します。
 横尾幸弘の「さくらの主題による変奏曲」は有名なわりにディスクは多くないので大歓迎。ペルのパヴァーヌ」を引用しつつ、静かに優しく奏され、涙なくしては聴けません。

SUPRAPHON



SU 4150
\2300→\2090
ヤナーチェク「1927年9月」オリジナル版による「グラゴル・ミサ」
 ヤナーチェク:
  ・グラゴル・ミサ(1927年9月版/校訂:イジー・ザフラードカ)
    アンドレア・ダンコヴァー(ソプラノ)
    ヤナ・シーコロヴァー(アルト)
    トマーシュ・ユハース(テノール)
    ヨゼフ・ベンチ(バス)
    収録:2013年8月31日-9月3日/
     プラハ、ルドルフィヌム、ドヴォルザーク・ホール
      (セッション・ステレオ)
  ・永遠の福音(1914)
    アルジビェタ・ポラーチコヴァー(ソプラノ)
    パヴェル・チェルノフ(テノール)
    収録:2014年3月27-28日/
     プラハ、ルドルフィヌム、ドヴォルザーク・ホール
      (セッション・ステレオ)
プラハ・フィルハーモニー合唱団
ルカーシュ・ヴァシレク(合唱指揮)
トマーシュ・ネトピル(指揮)
プラハ放送交響楽団
 ネトピルの最新アルバムは得意のヤナーチェク「1927年9月」オリジナル版による「グラゴル・ミサ」世界初録音

 DDD、ステレオ、58’13”

 チェコの若い世代を代表する指揮者のひとりであるネトピルは、若くして「ヤナーチェクのエキスパート」との呼び声の高い人物。前作「シンフォニエッタ&タラス・ブーリバほか」(SU4131)がグラモフォン誌で高評価を得たことは記憶にあたらしいところですが、最新アルバムで取り上げた「グラゴル・ミサ」は、ネトピルにとって、ヴァイオリンを学びたての時期に触れ、心を奪われた最初のヤナーチェク体験であったとのことで期待がかかります。
 作曲の原点といえるモラヴィア民謡と、高度な声楽の扱い、ヤナーチェク独自の特異な語法とがみごとに結実した傑作「グラゴル・ミサ」は、1927 年12 月にブルノで初演されています。初演の翌年には、「グラゴル・ミサ」は作曲者の手によって改訂を施され、いまも通常に演奏されるのは、この最終改訂版の方となっています。
 ネトピルによる「グラゴル・ミサ」は、ブルノ初演時の姿を再現したというもので、音楽学者イジー・ザフラードカが校訂した「1927 年9 月オリジナル版」に基づく世界初録音。
 ブックレットでネトピルは次のように述べています。
「このオリジナル版を、よく知られている一般的な現行版と比較すると、楽器の編成、構造およびモチーフにおいて、いくつかのまったく根本的な相違に直面します。」
ちなみに、同じくヤナーチェク演奏の大家で、「グラゴル・ミサ」に惚れ込んでいたチャールズ・マッケラスも「作曲者の自筆譜にもとづく原典版」による録音を残していますが、そこでは最初と最後にイントラーダを置く9 楽章構成であったのに対して、現行版同様に8楽章形式のネトピル盤は、この点でもマッケラス盤とも異なる内容ということで、おおいに気になるところです。
 カップリングは「永遠の福音」。ヤナーチェクがオペラ「ブロウチェク氏の月への旅」と同時に着手した作品で、第1 次大戦勃発の数カ月前、1914 年の春に完成したこともあり、戦争の影響や、ヤナーチェクの音楽様式にスピリチュアルな志向が反映された内容となっています。こちらは「グラゴル・ミサ」とは対照的にほとんど知られておらず、録音も数えるほどで、ネトピルによる最新録音の登場は、おおいに歓迎されるものとおもわれます。
 1975 年チェコ共和国東部のクロメルジーシュに生まれたトマーシュ・ネトピルは、これまでにザルツブルク音楽祭やベルリン・フィル、ドレスデン・シュターツカペレの公演に出演、2013 / 14 年のシーズンよりあらたにエッセン市の音楽総監督に就任すると同時に、ドレスデン国立歌劇場、パリ国立オペラ座、ウィーン国立歌劇場、またパリ管、ロンドン・フィルといった、欧州各地のオーケストラや劇場への出演が決まっており、オペラ、コンサートの両面で活躍を続けています。
 


SU 4173
\2300→\2090
ゼレンカ:聖週間のための預言者エレミアの哀歌 ZWV53 ダミアン・ギヨン(テノール)
ダニエル・ヨハンセン(テノール)
トマーシュ・クラール(バス)
ヤナ・セメラードヴァー(指揮)
コレギウム・マリアヌム
 瞑想的にして劇的。天国的に絶美な音世界、ゼレンカの「預言者エレミアの哀歌」第一人者セメラードヴァーら生地チェコ勢による演奏で

 収録:2014 年5 月21、22 & 26 日/鎖の下の聖母マリア教会、プラハ/DDD、ステレオ、74’15”

 預言者エレミアのものとされる、旧約聖書の「哀歌」は、中世以来、アレグリ、ラッスス、ビクトリア、タリス、ドゥランテ、アレッサンドロ・スカルラッティなど数多くの作曲家たちによって創作のテーマとして扱われてきましたが、なかでも重要な位置を占めるのが、ゼレンカ(1679-1745)作による「エレミアの哀歌」です。
 ドレスデン宮廷時代に作曲された「エレミアの哀歌」(1722)は、ゼレンカ初期の傑作のひとつで、プラハで書かれた「墳墓」(SU4068)、レスポンソリウムと並んで、聖週間のための作品です。
 「エレミアの哀歌」は、テネブレの典礼(暗闇の礼拝)の一環として演奏されますが、ゼレンカは、瞑想的な様相と力強く劇的な説示とを結びつけることに成功しています。
 また、ゼレンカの特異な楽器法の傾向が、たとえば、独奏ヴァイオリン、ファゴット、シャリュモー(今日のクラリネットに似た楽器)を用いた最後の哀歌にはっきりとみてとれます。
 なお、ゼレンカは、各日の第一徹夜課の2 つのルソンにのみ音楽を付けているので、この録音では、ドレスデン宮廷において、しばしば演奏されたように、第3 ルソンには「グレゴリオ聖歌」を用いています。
 前作(ゼレンカの「墳墓」)に引き続いて、天上の世界をおもわせる絶美の内容に挑むのは、ゼレンカの生地チェコ有数のオリジナル楽器アンサンブル、ヤナ・セメラードヴァー率いるコレギウム・マリアヌム。ダミアン・ギヨンをはじめ、ソリスト陣もきら星のごとき顔ぶれで、アルバムに華を添えています。

TRANSART


TR 177
\2300
〔再発売〕
ロドリーゴ:ギター独奏曲全集Vol.1
 (1)スペインの田園で(全3曲)
 (2)春の小鳥
 (3)ヘレスの地で
 (4)遥かなるサラバンド
 (5)3つの小品
 (6)パストラール(ペペ・ロメロ編)
 (7)セシリアのためのアルバム(ペペ・ロメロ編)(全6曲)
 (8)2つの幻想的小品
 (9)祈りと踊り
フィロメーナ・モレッティ(Guit)
 情感たっぷり、モレッティのロドリーゴ全集第1弾

 録音:1998 年6 月28-30日/トリノ/65’ 32”

 フィロメーナ・モレッティは1973 年生まれのイタリアの女流ギタリスト。豊かな歌ごころと猛烈な感情移入で多感な演奏を聴かせてくれます。
 そのモレッティによるロドリーゴのギター独奏曲全集の第1 巻。1999 年にリリースされましたが、長く入手困難となっていたアルバムの再発売。アランフェスの協奏曲ばかりが人気のロドリーゴのギター曲ですが、どれも魅力的なものばかりで、スペイン情緒にたっぷりひたれます。

WAON RECORDS(DVD−ROM)


WAONXA 266
(2DVD-ROM)
※192kHz 24bit、STEREO/WAVE、
PC-AUDIO(96kHz/ 24bit も同梱
\4200
静寂の語らい〜C.P.E.バッハ:作品集
 1. 幻想曲 イ長調(識者と愛好家のための曲集第4 巻より)
 2. スペインのフォリア Wq.118-9(H.263)
 3. 「アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳」より
  行進曲 ニ長調 BWV Anh.122/
  ポロネーズ ト短調 BWV Anh.123/
  行進曲 ト長調 BWV Anh.124/
  ポロネーズ ト短調 BWV Anh.125/
  チェンバロのための独奏曲 BWV Anh.125
 4. ソナタ 変ホ長調 Wq.65-7(H.16)
 5. ソナタ イ短調 Wq.49-1(H.30)
 6. ソナタ ト長調 Wq.62-19(H.119)
 7. 幻想曲 嬰ヘ短調 Wq.67(H.300)
上尾直毅(クラヴィコード)

WAONXA 268
(2DVD-ROM)
STEREO/ DSDIFF、
DSD-AUDIO、
5.6448MHz DSDIFF
\4200
 WAON RECORDSがおとどけするハイレゾリューション・オーディオデータ最新盤CD をはるかに凌駕するダイレクト・ストリーム・デジタルの高密度オーディオデータが、溢れる音楽の熱情とともに広大な音場の空気感までを再現します。

 使用楽器:3/ クラヴィコード 小渕晶男 2008 製作
 音域:GG/BB-d3、共有弦式,ヨハン・ヤコブ・ドーナットがライプツィヒで1700年に製作した楽器を元に音域を拡張したモデル,
 使用楽器:1,2,4,5,6,7/クラヴィコード 小渕晶男 2009 年製作
 音域:FF-f3、専有弦式,クリステァイン・ゴットヘルフ・ホフマンがロンネブルクで1784 年に製作した楽器のレプリカ,
 調律:上尾直毅
 録音:2013 年3月6-9日、アートコートギャラリー
 使用マイク:改良型金田式無指向性DC マイク2013 年毛利忠晴製作
 
 レコード芸術誌で特選に選ばれるなど、高く評価された上尾直毅のC.P.E. バッハの鍵盤作品集をハイレゾ盤で。
 クラヴィコードは、ヨーロッパの楽器の中で最も音量の小さな楽器ともいえる繊細な鍵盤楽器。というと、消え行ってしまいそうなかよわい音色かと思われるかもしれませんが、この録音を聴くとクラヴィコードの実に豊かな音色におどろかされることでしょう。
 上尾氏はC.P.E. バッハの若い頃の作品((3)の「アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳」)では鍵盤に対して弦の数が少ない共有弦式、それ以外のものは、すべての鍵盤に対しコースと呼ばれる2 本一組の弦が張られた専有弦式の楽器を採用。フォルテピアノを思わせるような力強い表情をみせる瞬間もあれば、リュートのような穏やかな音色もあり、実に様々な表情です。
 作品自体も、親しみやすい旋律のものから、激しい和声変化を伴うものまで様様々。作曲家として、そして、「正しい鍵盤奏法への試論」の出版(これはツェルニーやベートーヴェンにも影響を与えた本)など理論家としても名を成したC.P.E. バッハ。生誕300 年という記念の年に、またひとつ魅力的な盤が登場しました。

 【再生上の注意】ワオンレコードのオリジナルマスターをあまさず収めたこの高音質音源をお楽しみ頂くには、DVD-ROM を読み込み可能なディスクドライブを接続したパソコンと、適切なソフトウェア、オーディオ・インターフェース機器をご用意いただく必要があります。通常のCD、SACD、DVD プレーヤーでは再生できません。

WERGO

WER 6769
\2500
細川俊夫:Quintets & Solos
 1. ランドスケープV Landscape V(笙と弦楽四重奏のための)
 2. 哀悼歌 threnody(ヴィオラのための)※ 世界初録音
 3. フラグメンテII fragmente II(リコーダーと弦楽四重奏のための)
 4. 小さな歌 small chant (チェロのための)
 5. ランドスケープII Landscape II(ハープと弦楽四重奏のための)
 6. エレジー(ヴィオラのための)
アルディッティ弦楽四重奏団
宮田まゆみ(笙)
吉野直子(ハープ)
鈴木俊哉(リコーダー)
 アルディッティ弦楽四重奏団と豪華ゲスト。宮田まゆみ、吉野直子、鈴木俊哉が紡ぐ細川俊夫の静寂の世界!

 録音:2013 年9 月16-17 日(1,2,4,6 / SWR バーデン=バーデン・ハンス・ロスバウト・スタジオ)、2012 年9 月24 日(3,5 /津田ホール)(セッション)

 WERGO より、アルディッティが奏でる細川俊夫作品集の第2 弾の登場。
 弦楽四重奏のための6 つの小品「書(カリグラフィー)」(WER 6761)でも話題となりましたが、今回は、弦楽四重奏のほか、細川作品を語るうえで欠かせない笙を担当する宮田まゆみ氏、ハープの吉野直子氏やリコーダーの鈴木俊哉氏らをゲストに迎えたさらに豪華な内容となっています。いずれも、細川ならではの静寂の世界がますます研ぎ澄まされた作品がならびます。
 3 と5 の作品は、津田ホールで特別に録音されたもの。3 ではリコーダーが時に尺八のような響きを繰り出し、5 では、ハープが時に弦楽四重奏の通奏低音のように、時に弦楽四重奏をのみ込むような音で様々に変化していきます。2 の「哀悼歌」(ヴィオラ・ソロ作品)は世界初録音ですが、聴いていると次第にトランス状態になるような作品です。細川は自分の音楽について「聞き手を“無という静寂の境地” へと誘う」と述べていますが、彼の禅を思わせる日本に根ざした音世界は、宗教、文化的イディオムを越えて、様々な国の人の耳を魅了しつづけています。

 アルディッティ弦楽四重奏団来日情報
 サントリーホール 国際作曲委嘱シリーズNo.37
 テーマ作曲家<パスカル・デュサパン>に出演します。
  8月21日(木)デュサパン:弦楽四重奏曲第6 番(世界初演)
  8月25日(月)デユサパン:弦楽四重奏曲第2 番、第7 番 ほか、
  8月23日(土)水戸芸術館にてアルディッティ弦楽四重奏団結成40 周年記念公演に出演
  8月26日(火)草津音楽の森国際コンサートホール にて草津夏期国際音楽アカデミーオーケストラと共演(演目:浄められた夜)
 

WER 6789
\2500
ヘルツキーの不安感をあおられる世界を満喫
 アドリアーナ・ヘルツキー(b.1953):
  1. … und ich sah wie ein glaesernes Meer, mit Feuer gemischt…
   (そして私は草の海が炎と混ざり合っていくのを見た)(1996/97)
  2. Efeu und Lichtfeld(ツタと光の草原)(2008)
  3. … und wieder Dunkel I(そしてふたたび暗闇Ⅰ)(1985/90)
ドミニク・ズステック(オルガン)
ザビーネ・アキコ・アーレント(ヴァイオリン(2))
イェンス・ブリュッルス(打楽器(3))
 録音:2013 年4 月

 ヘルツキー独特の不安感をあおられる世界を、シュトックハウゼン(KKC.5302/ WER.6736)やリゲティ作品(KKC.5329/ WER.6757) でも名演をのこしている鬼才オルガニスト、ズステックの演奏で満喫できる1 枚の登場。
 ヘルツキーの音楽は、1970 年代に初めて発表された当時、不安やパニックと結び付けて論じられ、エキセントリックで不安定な音楽であると批評されました。ヘルツキー作品における重要な要素のひとつが「時間」。「私が戦争のことを思う時、そこで体験される様々な『時間』のことを思います。戦闘機のパイロットが感じる時間、爆弾が地面で爆発する時の時間・・・。こうした、ひとつの場所で起こっている、時間の感覚の様々な相違は、私の作曲の核となっています」(ヘルツキーの言葉)。彼女の作品の中では、拍動を感じない時間や、加速したり減速したりする時間など、その感覚は様々。さらに、音の空間的広がりも、無重力の宇宙空間のようであったり、非常に狭い空間であったり、伸縮自在。そんなヘルツキーの世界を表現するには、空間を広く使うオルガンという楽器はぴったりといえるでしょう。ヘルツキー独特の世界にどっぷり浸かれることうけあいの新譜の登場です!
 



WER 6786
\2500→\2290
原田敬子(b.1968):作品集
 F-fragments(アコーディオンとピアノのための)
  1. Twin Leaves/2. Speedy/3. Noise/4. Fall Time Blues/
  5. Pray for 18537? +2654?/6. Vertical/7. Points/
  8. Alert/9. BONE/10. Try to Fly/11. (no title)/
 Book I(アコーディオンのための)
  12. Detour/13. Aprinkled Efforts/14.Anticipation/
  15.Hen-pu/
 Nach Bach(ピアノ・ソロのための)
 Nach Bach(ピアノ・ソロのための)
  16. XV: 廻由美子へのオマージュ/17. VI: ル・コルビジェへのオマージュ/
  18. IX: 間宮芳生へのオマージュ/19. X: 美加理(ミカリ)へのオマージュ/
  20. XVIII: 三善晃へのオマージュ/
  21. XXI: ブライアン・ファーニホウへのオマージュ/
  22. XII: ステファン・フッソングへのオマージュ〕
廻由美子(ピアノ)
シュテファン・フッソング(アコーディオン)
 廻、フッソング2 人の名手が奏でる原田敬子作品集

 録音:2013 年1 月10-12 日/相模湖ホール(録音:桜井卓)

 日本人作曲家、原田敬子の作品集。福島が強く意識された作品が並びます。演奏するのはアコーディオンの世界的名手、フッソングに、ピアニストの廻。原田作品ならではの時間軸や緊迫感を感じさせる世界を見事に響かせています。
 F.フラグメンツは、2012 年11 月3 日に世界初演された作品。原田自身「直接の面識がない人々、行ったことのない土地、そこで流れた時間を、覚醒して意識的に、この11 の断片的楽章に記憶しようと試みた」と述べていますが、福島をめぐる様々な事象や人物が刻み込まれた音を、ピアノとアコーディオンが極度の集中の中響き合わせていきます。
 BOOK I(アコーディオンのための)は2010 年8 月28 日、サントリーサマーフェスティヴァルの一環の、芥川作曲賞創設20 周年記念ガラ・コンサートで委嘱世界初演されたもの。アコーディオンにはどちらかというと難しく、上手く効果が出ないと言われている表現、すなわち、囁くような音色で素早くレガートで動き回ること、垂直的で鋭い音色による多重音の速い複雑な音の連なり、気の遠くなるほどの長音を弱音で、極限の蛇腹技術でコントロールすること、そして複雑な手の動きと同時に複雑なリズムで「口」(無声音)も使うなど、名手フッソングをしても「不可能」と言わしめた非常に難しい作品。原田はこのCD のフッソングの演奏には意にそぐわないところはない、と述べています。
 Nach Bach は、田崎悦子ピアノリサイタルシリーズ〜 NACH BACH 〜のために書かれたもので、2004 年の9,11 月に初演されました。田崎が2004 年に平均律でリサイタルのプログラムを構想していた折、「平均律」に関係する作品を作ってほしい、と原田にリクエストしました。平均律の各曲のプレリュードかフーガのいずれかを任意で選び、各主題の音組織を全く自由に並び替えることで、各曲に対応する全24 曲を作曲。それぞれは、主に芸術関係者へのオマージュとなっています。本CD には、原田の3 名の恩師、美加理(俳優)、ル・コルビジェ(建築)、そして廻とフッソングへのオマージュの7 作品が収録されています。
 原田敬子は、幼少のころからピアノで即興演奏をするなどして作曲を開始。桐朋学園大学で作曲を川井學、三善晃、ブライアン・ファーニホウに、ピアノを間宮芳生、室内楽(クルターク作品)をジョルジ・クルタークに師事しました。大学では作曲を専攻すると同時に、ピアノ・室内楽・指揮法を学び、1993 年に研究科課程を修了しています。’ 90 年代半ばから「演奏家の、実際の演奏における内的状況を作曲する」というコンセプトで、演奏家の身体と脳の可能性を拡げることで実現される、独自のテンションや字管構造を特色とした作品を多く書いています。これまでに第62 回日本音楽コンクール第1 位(室内楽)をはじめ、芥川作曲賞(2001、管弦楽)、尾高賞(2008、管弦楽)ほか受賞多数。現在、東京音楽大学(芸術作曲)准教授。
 

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エンヨット・シュナイダー(b.1950):METAMORPHOSEN
 1. 時の淵で〜モーツァルトのレクイエム K.626についての考察
 2. 「私は、私自身にとっても他人にとっても、永遠に謎でありつづけたい」
  (ルートヴィヒ2 世の墓碑)
   〜イングリッシュ・ホルン、弦とファゴットのための協奏曲
 3. 神はわがやぐら(オーケストラのための交響詩)
 4. フロレスタンとオイゼビウス
  (オーケストラのためのロベルト・シューマン計画)
シンシャオ・リ(指揮)
クリストフ・ハルトマン
 (イングリッシュ・ホルン/ 2)
ヨハンエス・シュトラッスル
 (イングリッシュ・ホルン/ 1)
ゴットフリート・ポコーニー(ファゴット/ 2)
ニーダーエステライヒ・
 トンキュンストラー管弦楽団
 ドイツの巨匠、エンヨット・シュナイダー現代風に増幅・変容されたモーツァルト、メンデルスゾーン、シューマン

 録音:2013 年10 月

 エンヨット・シュナイダーは、1950 年ドイツ生まれの作曲家。哲学の博士号も取得しています。8 夜にわたるオペラ「Das Salome-Prinzip,Bahnwaerter Thiel, Fuerst Pueckler」をはじめ、非常に多作。宗教作品も彼の作品の中で重要な地位を占め、オラトリオ、オルガン協奏曲などを作曲しています。音楽書も出版しています。また、現代ドイツにおける映画音楽の第1 人者として活躍。これまでに手掛けた映画作品は600 ほど、1993年のドイツ映画「スターリングラード」などがあります。このCD「メタモルフォーゼン」は今後WERGO からリリースされる10 のエンヨット・シュナイダー・シリーズの第1 弾となります。
 シュナイダー作品の多くは、音楽史上よく知られた作品や、作曲家の作曲スタイルの傾向を引用し、それらを「変容」させることによって、伝統に対する新しい創造的な答えを示しています。文化的に積み重ねられたものとの対話であり、現存する形式やモデルに対しての主観的な注釈です。このCD の4つの作品も、歴史上のモデルに関連しています。1 曲目はモーツァルトのレクイエム。有名な旋律の断片がいくつも聴かれる中、レクイエムの大きな主題である「死」を思わせる作品。ルートヴィヒ2 世の没後125 年に作曲された第2 曲目は、ルートヴィヒ2 世と非常に深い関わりのあるワーグナー作品のパロディ的作品。 3 曲目の「神はわがやぐら」はメンデルスゾーンの交響曲「宗教改革」にも登場する、ルターが書いたコラール旋律ですが、それを増幅させることにより、非常に力強い作品に仕上がっています。最後の作品はシューマンの『ダヴィッド同盟』でもおなじみの、物静かなオイゼビウスと活発なフロレスタンからの。2 人のキャラクターが、シューマン作品の様々な断片を取り入れながら描かれていきます。
 

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THINKING OF…
 セバスティアン・グラムス:
  A Catena/ Macchina Basso/ Fioritura/ Spirale/
  Un Vento Silenzioso/ Moto Perpetuo/ PezziDifettosi/
  Sul Viaggio/ In Altre Parole/ Soffermiamoci
 マーク・ドレッサー:Sostevoli Su/
 ジョン・エックハルト:La Coda del Nebbio/
 セバスティアン・グラムス:Voyager/
 バリー・ガイ:Outside- Inside/
 クリスティーヌ・フック:Rock! Nella Nebbia/
 ジョエル・レアンドル:For Stefano/
 ディーター・マンデルシャイト:Subito Sera/
 バール・フィリップス:Tocarme/
 ダニエレ・ロッカート:Breaking Glasses/
 齋藤徹:Casino/ ハコン・テリン:h-Moll
 ボーナス・トラック/スコダニッビオ&グラムス:Virtu
集結したコントラバス奏者
マーク・ドレッサー(アヴァン・ギャルド・ジャズ)
ジョン・エックハルト
(クセナキスの作品の演奏を中心に活動を展開)
セバスティアン・グラムス(即興、ジャズ、現代音楽)
バリー・ガイ(即興ジャズ、オーケストラ、室内楽等)
クリスティーヌ・フック(オーケストラなど)
ジョエル・レアンドル(即興、作曲)
ディーター・マンデルシャイト(ジャズ)
バール・フィリップス(ベース・インプロヴァイザー)
ダニエレ・ロッカート(ソリスト、作曲家)
齋藤徹(コントラバス演奏、作曲)
ハコン・テリン(コントラバス演奏、作曲)
 天才コントラバス奏者、ステファノ・スコダニッビオに捧げる1枚

 このアルバムは、2012 年に亡くなった天才コントラバス奏者、ステファノ・スコダニッビオへのオマージュ。世界のトップレベルのコントラバス奏者が集結しています。セバスティアン・グラムスは、プロデューサー、作曲家、そして奏者の一人としてプロジェクトに参加。自身の作品および、スコダニッビオの作品を増幅させたような作品、また、このプロジェクトのために集まった奏者たちによる作品が並ぶ、コントラバスの祭典のような1枚となっています。

WIGMORE HALL LIVE



WHLIVE 0068
\1500→\1390
ジョナサン・ビス・イン・ウィグモア・ホール/こだわりのシューマン・プログラム
 シューマン:幻想小曲集Op.12 (S)
 ヤナーチェク:草陰の小径にて 第1集 (J)
  1.夕べに(S) 2.我らの夕べ(J) 3.飛翔(S) 4.なぜに(S) 5. 落ち葉(J)
  6. 気まぐれ(S) 7. おやすみ(J) 8. 夜に(S) 9.フリーデクの聖母マリア(J)
  10. 寓話(S) 11. 一緒においで(J) 12. 夢のもつれ(S) 13. 歌の終わりに(S)
 シューマン:ダヴィッド同盟舞曲集Op.6
  14.元気よく 15. 心からの 16.何かごつごつした感じで 17.辛抱しきれず
  18. 単純に 19.きわめて速く、そして内向的に
  20. 速くなく、きわめて感情をこめて 21. 生き生きと 22.元気よく
  23. バラード風に、きわめて速く 24. 単純に 25.ユーモアをもって
  26.荒々しく、そしてほがらかに 27.優しく歌いながら 28.元気よく
  29.快いユーモアをもって 30. 遠くからのように 31. 速くなく
 [アンコール]
  シューマン:暁の歌Op.133〜第5曲
ジョナサン・ビス(ピアノ)
 録音:2013 年5 月22 日ウィグモア・ホール、ロンドン、ライヴ/79’03

 アメリカのピアニスト、ジョナサン・ビスが2013 年5 月にロンドンのウィグモア・ホールで行ったリサイタルのライヴ録音。演奏会プログラムはシューマンとヤナーチェク。シューマンは、ジョナサン・ビスが最も得意とし愛してやまない作曲家の一人ということ。
 まず、シューマンの「幻想小曲集」とヤナーチェクの「草陰の小径にて」が交互に演奏されます。「幻想小曲集」は、8 曲からなる曲集でそれぞれの楽曲に標題がつけられています。シューマンの複雑な感情の吐露を見事に表現しており、感情に溺れることなく、作品のもつ力に正面から向き合った真摯な演奏を聴かせてくれています。ヤナーチェクの「草陰の小径にて」は、ヤナーチェクの独特の個性が色濃く反映したピアノ作品として広く演奏されています。
 ここに収録されているのは、全10 曲からなる第1 集から5 曲。この5 曲は、ハルモニウムのための曲集として書かれた「スラヴの旋律」からの作品。
 ジョナサン・ビスは、この2 つの作品に強い関連性を見出し、それぞれの作品を交互に演奏することによって、分断されたそれぞれの曲が一つのイメージとして浮かび上がってくるのだと言います。それはまさに後半のプログラム「ダヴィッド同盟舞曲集」につながる選曲といえます。全18 曲からなる曲集「ダヴィッド同盟舞曲集」は、シューマンが創造した新しい時代にむけて保守的な敵対者と戦う架空の団体。
 シューマンの分身である行動的なフロレスタンと、瞑想的なオイゼビウスが、交互、または同時に現れ進んでいきます。ジョナサン・ビスは、それぞれの曲色鮮やかに弾きつなぎ、一つの大きな世界を形成しています。
アンコールには、シューマンがライン川に飛び込む前に作曲されたという「暁の歌」の第5 曲が演奏されています。
 なおhttp://www.wigmore-hall.org.uk/live へアクセスすると、同日のプログラムであった、ベルクのピアノ・ソナタ作品1 がフリー・ダウンロードできます。



<LP>


REFERENCE RECORDINGS(LP)


RM 2510
(2LP)
\5200
メフィスト〜悪魔たちのクラシック
 LP1
 Side A
  リスト:メフィスト・ワルツ第1番「村の居酒屋での踊り」
  サン=サーンス:交響詩「死の舞踏」
 Side B
  リャードフ:交響詩「ババ・ヤガー」
  ムソルグスキー:交響詩「はげ山の一夜」
 LP2
 Side C
  アーノルド:序曲「シャンターのタム」
  デュカス:交響詩「魔法使いの弟子」
 Side E
  フランク:交響詩「呪われた狩人」
  J.シュトラウスⅡ:ポルカ「暁の明星」
大植英次(指揮)
ミネソタ管弦楽団
LP1(Side A):
 ジョ ルジャ・フリーザニス
  (ヴァイオリン)
 めくるめく色彩感と妖しさ大植英次の鮮やかな指揮がLPとなって再び登場!

 録音:1997 年10 月ミネアポリス、オーケストラ・ホール/200g、45rpm

 大植英次&ミネソタ管の名盤がまた200 グラム重量盤LPとなって登場。通常の半分のスピードでマスタリングとカッティテングをしたハーフ・スピード・マスター方式を採用。速度を落とすことによって、音質の劣化を防ぐことができ、結果として高い周波数やより良いステレオ・バランスを得ることができます。プレス工場は、アメリカのカンザス州のサライナにある工場「クオリティ・レコード・プレッシング (Q.R.P)」。
 ヨーロッパの妖怪変化をテーマとした作品を集めたアルバム。どの作品も大植英次&ミネソタ管が作り出す千変万化の色彩感が炸裂した演奏で、アルバムのテーマである悪魔や呪いといった雰囲気を、幻惑的にときには滑稽に描いています。
 LP1 には4 曲収録。はじめにリストのメフィスト・ワルツ第1 番。ゲーテの“ファウスト” に影響されていたリストは「ファウスト交響曲」を作曲。さらに同郷のレーナウの“ファウスト” にインスピレーション得てこの「メフィスト・ワルツ」を作曲します。ドイツに古くから伝わる悪魔メフィストフェレスに魂を売り渡した主人公ファウスト。2 人が訪ねた居酒屋での出来事が描写されたのがこの第1 番。大植英次は、重厚かつ色彩感豊かに振り、ミネソタ管の切れの良さが際立つ演奏です。続くサン=サーンスの「死の舞踏」は、アンリ・カザリスの詩をもとに歌曲として作曲、それを後に交響詩として再構成したもの。“夜中の12 時、死神が現れる... 時計の音とともに骸骨達が現れ踊り始める... そして夜明けの雄鶏の鳴き声とともに墓場に逃げ帰る” というタイトル通り不気味な内容。生と死を潔く分けたようなメリハリがあり、ホールの音響効果を活かした、唸るような響きが印象的です。そしてロシア民話に出てくる妖婆「ババ・ヤガー」を題材としてリャードフの交響詩。ゴーゴリの戯曲「聖ヨハネ祭の夜のはげ山」を音楽化したムソルグスキーの代表作「はげ山の一夜」。
 LP2 の4 作品は、まずスコットランドの魔女伝説に基づく詩を題材にしたアーノルドの「タム・オ・シャンター序曲」。そしてゲーテによる物語詩のフランス語版に着想を得たデュカスの交響詩「魔法使いの弟子」。彩り豊かな音色と開放的な金管の響きに引き込まれる演奏です。教会のミサに出席せず、村人が止めたのにもかかわらず狩りに出かけた伯爵に罰が襲いかかるというストーリーを基にしたフランクの交響詩「呪われた狩人」。そしてJ. シュトラウスⅡのポルカ「暁の明星」(ルシファー・ポルカ)。ルシファーは、“光をもたらす者” の意のラテン語で、太陽の日々の誕生を告知した“明けの明星” の神の称号。キリスト教では、ルシファーは堕天使の長でありサタン(悪魔)と同一であるとされています。見事に悪魔たちの饗宴といったプログラムです。






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