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第80号
お奨め国内盤新譜(1)
2015.1.6〜3.6


AEON


MAECD1440
(国内仕様盤)
\2800+税
ベルナール・フォクルール歴史的オルガンのための新作楽曲さまざま
 1) トッカータ(2001)
 2) 色とりどり、笛さまざま(2007)
 3) わたしの肌は黒い 〜
  ソプラノ、ツィンクとオルガンのための(2012)
 4) ああ、あなたはなんと美しい(2009)
 5) 「レ・ファ・ミ・ソ」によるカプリッチョ(1986)
 6)-10) 鏡 〜
  アルノルト・シュリック(1460頃〜1521以降)の
  「ごきげんよう、聖母さま(サルヴェ・レジーナ)」と対話する六つの詩節
ベルナール・フォクルール(各種歴史的オルガン)
使用楽器:
 ハンブルク聖カタリナ教会、アルクマール(オランダ)
 聖ラウレント教会 ボーファイ(ベルギー)
 福音書記者聖ヨハネ教会 ボッシュ(ベルギー)
 聖母被昇天教会 キュキュロン(フランス)
 ボーリュー聖母教会
4) アリス・フォクルール(ソプラノ)
4) ランベール・コルソン(ツィンク)
 オルガニストは即興演奏が仕事、つまり作曲センスも恵まれている…アンビエントな音響空間、しなやかに!
 上述のとおり、歴史的オルガンの演奏にかけては現代屈指の大御所となりつつあるベルナール・フォクルールですが、なにしろ本職のオルガン奏者は基本的に即興演奏するのが仕事ですから、それはつまり、毎日のように新しい音楽を即興で組み立てているということでもあり、作曲家に転じて大きな成功をおさめた人も少なくないところ(バッハ、ブルックナー、メシアン、フランク…)、その伝統を確かに受け継ぐ「作曲家としての顔」も持っています。
 過去いくたびか作品をまとめてCD化してきた実績もありつつ、ここでは彼自身が演奏者となって、歴史的オルガンを使ったネオ古楽としての新作の数々をあざやかに披露!
 一部のトラックでは、欧州の古楽シーンで多忙な活躍を続けるツィンク(金管ふうの吹き口をつけたルネサンス期の木管楽器)の名手コルソン、古楽歌手として徐々にいろいろなところで名を見るようになってきた娘アリス・フォクルールらとも共演、さらにルネサンス期の声楽曲を丁寧にオルガンで弾きながら自作品を交えた「鏡」のような意欲的な作品も。
 作品解説日本語訳も付加しますが、聴くほどにクセになるアンビエントな音響世界は「考えるより浸りたい」境地かも。思わぬ1枚です。

ALPHA



Alpha200
(国内仕様盤・日本語解説付)
\2800+税
オーケストラ音楽マニアのダルムシュタット宮廷のヘッセン公は
 当時どんな音楽を奏でさせていたか?
 
テレマン、ダルムシュタットの宮廷にて
 〜フルートを伴う協奏曲を中心に〜

 テレマン:
  1. 序曲(管弦楽組曲)ヘ長調 TWV55:F3
   〜2本のオーボエ、ファゴット、2本のホルン、
       弦楽合奏と通奏低音のための
  2. ヴァイオリン協奏曲 イ短調 TWV51:a1
  3. フルート協奏曲 ニ長調 TWV51:D1
  4. 協奏曲 ホ短調 TWV52:e4
    〜フルート、ヴァイオリン、
       弦楽合奏と通奏低音のための
  5. フルート協奏曲 ニ長調 TWV51:D2
ゼーフィラ・ヴァロヴァ(バロック・ヴァイオリン)
アレクシス・コセンコ(フラウト・トラヴェルソ&指揮)
アンサンブル・レザンバサドゥール(古楽器使用)
 ドレスデンと並ぶダルムシュタット宮廷楽団は「宝の山」天才テレマン躍進期の傑作群、超実力派集団と!
 バロックの合奏曲は、概して1パートひとりずつの少人数で演奏されていたとか…しかし当時もやはり、財力にものをいわせて豪奢なオーケストラを存分に味わっていた貴族はいました。
 有名なのはバッハとも縁があったドレスデンのザクセン選帝侯、あるいはフリードリヒ大王…しかし彼らに勝るとも劣らぬ音楽通だったダルムシュタット宮廷のヘッセン公も、とてつもないオーケストラ音楽マニアぶりを発揮、その蔵書として残る楽譜コレクションは今なお貴重きわまりない秘曲の宝庫となっています。
 ハンブルクの音楽監督として抜擢される直前の、最も勢いに乗っていた若きテレマンに数多くの合奏組曲を書かせたのも、このヘッセン公...その貴重な楽譜史料群を詳細に分析して、18世紀初頭ものをやるにしては多めの員数(しかも超実力派揃い!)、豪奢な編成でその魅力を解き明かすのは、フランス随一のトラヴェルソ奏者コセンコ率いる精鋭集団!すでにAlphaではドレスデンに楽譜が残るヴィヴァルディ作品集(ナチュラルホルンやバロック・コントラファゴット(!)が大活躍...)でも大好評だった彼らだけに、堂々のテレマン新譜は期待大。詳細解説訳付です!
 


Alpha183
(国内仕様盤)
\2800+税
苦悩と悦楽〜17世紀ローマ楽派の世界〜
 1.作者不詳(おそらくL.ロッシ):
  5人の歌い手のためのカンタータ「悔悟する罪人」
 2.マッツォッキ:3声のアリア「悔悟し、神に向きなおる者」
 3.マリーニ:パッサカーリョ(パッサカリア)
 4. カリッシミ:6人の歌い手のためのオラトリオ「イェフタ」
アンサンブル「閣下の楽師たち」
 (ロス・ムシコス・デ・ス・アルテーサ)
指揮:ルイス・アントニオ・ゴンサレス(cmb)
 「バロック」とはまさに、この時代のローマの芸術のこと。17世紀の粋、声と楽器による官能の瞬間、続々!
 「バロック音楽」というと、ついバッハやヴィヴァルディなど教科書的にバロックに分類されてきた作曲家のことを思いがちですが、これはもともと美術用語。均整を重んじたルネサンスへのアンチテーゼ、という原義に立ち帰るなら、カッチーニやモンテヴェルディら「イタリア最初期のオペラ」の作曲家たちがやっていたことがバロックであって、その後スカルラッティやコレッリら17世紀後半の世代は逆に均整へと向かう時代、つまり狭義には「ポスト・バロック」なわけです。
 そのうえで、17世紀のローマで、カラヴァッジョに続く画家たちやベルニーニのセンシュアルな彫刻のかたわら、真の意味でのバロック作曲家たちがどんな音楽を作ってきたか?
 答えはすべて、ここにあり...キリスト教にまつわる物語の人間らしさ、苦しみと快楽を「血の通った」表現にしてみせた声楽芸術家たちの至芸を、すんなり耳になじむ自然派録音+古楽器演奏+絶妙古楽歌唱で聴かせてくれる欧州古楽勢の確かさに打たれます。
 充実解説日本語訳付、歌詞抄訳で内容把握も完璧――バロックの真髄に息づく快楽、さすがはAlpha!と唸る逸品なのです。
 

ARCANA



Mer-A383
(国内仕様盤・日本語解説付)
\4300+税
待望すぎる復刻!
 厳格さより自由さ、緊密さより親近感・・・
  ヴィーラント・クイケンが辿り着いたモダン楽器によるバッハ無伴奏!

 バッハ:
  無伴奏チェロ組曲(全6編)、
  ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロのためのソナタ(全3編)

   1. 無伴奏チェロ組曲(全6編) BWV1007-1012
   2. チェンバロとヴィオラ・ダ・ガンバのための3つのソナタ BWV1027-1029

ヴィーラント・クイケン
 (チェロ、チェロ・ピッコロ(小型5弦)、ヴィオラ・ダ・ガンバ)
ピート・クイケン(チェンバロ)

 チェロ:アンドレア・アマティ型 18世紀末〜19世紀初頭の模造モデル

 チェロ・ピッコロ:フィリップ・クイケン 2001年製作

 ヴィオラ・ダ・ガンバ:パリのニコラ・ベルトラン1705年頃製作オリジナル楽器
 チェンバロ:パリのアントニー・サイディ&フレデリク・バル1995年製作再現楽器、
   ジルバーマン1740年頃製作モデルによる

 幻の名盤、ついに待望すぎる復刻を遂げました!
 巨匠中の巨匠ヴィーラント、堂々の金字塔的3枚組。

 伝説的プロデューサー、ミシェル・ベルンステンが最後に発足させた古楽レーベルArcanaは、飛び抜けた名盤が多いのに何かとプレス状況が不安定で、すぐに入手不可になる愛好家泣かせな会社...だったのも、昨年まで。
 ベルンステン逝去後イタリアの会社になり復活を果たすも数年で頓挫、しかしようやくAlphaなどと同母体のグループに買われて心機一転、長らく廃盤状態だった「幻の名盤」を続々と復刻してくれるように。

 そして今回はなんと・・・!

 DHMやACCENTなどで無数の伝説的名盤を刻んだバロック・チェロ&ヴィオラ・ダ・ガンバ界の「導師」ヴィーラント・クイケンが、21世紀初頭に録音したもののすぐ市場から姿を消し、全世界的に惜しまれていた「バッハ無伴奏」の充実録音がついに電撃復活!
 ゆったりしたテンポ設定で堂々つづく、自然体でありながらおのずと偉容ただよう絶好の名演を、Arcanaならではの、直接音を大切にした録音が克明に伝えます。

 さらに嬉しいことに、このセットには「今や最前線の実力派」たる息子ピート・クイケンとのデュオで、3曲のガンバ・ソナタの金字塔的録音も収録!これがまたしなやかで奥深い名演なのです。

 奏者自筆解説も全訳付...ファン必携の充実セット、お値頃で。


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 1938年ベルギーのブリュッセル近郊に生まれ、有名なクイケン兄弟の長男(次男シギスヴァルト〔ヴァイオリン〕、末弟バルトルド〔トラヴェルソ〕)として「古楽界に君臨する法王」とでも形容したくなるほどの威厳をそなえ、多くの尊敬を集めるヴィーラントだが、その長大なキャリアを辿ってみても、ことバッハの無伴奏組曲の録音となると、なぜかポッカリ穴があいたように抜け落ちているのを、多くの人が不自然に感じていただろう。

 クイケン・アンサンブルの一員として、ラ・プティット・バンドのコア・メンバーとして、数え切れないほどのバッハ演奏を行ってきたであろうヴィーラントだが、弟のシギスヴァルトが無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータだけでも2回全曲録音したのに比べると、ヴィーラントは無伴奏チェロ組曲にまったく手を出さず(ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタに関してはアナログ時代に一度録音があるが)、兄弟でありながら、その姿勢は極端な対照を示していた。しかし、その均衡が破られる日が遂にきた。

 1960年代初頭から、まずガンバ奏者として旺盛な演奏活動を繰り広げていたヴィーラントだったが、そもそも音楽を勉強するため最初に手にしたのはモダン・チェロだったのである(ガンバは全くの独学)。それ以前に音楽院でチェロを学んでいた時代も、もちろんバッハの無伴奏組曲をよく練習したという。さらにはガンバでも弾いてみたりと、さまざまな試行錯誤を繰り返してきている。

 古楽奏者として世界的に名を知られ始めた1967年、ヴィーラントはクレモナ地方の16世紀の名工アンドレア・アマティ(c.1511−c.1580)作のチェロを買わないかと持ちかけられている。ヴィーラントは「かつてのフランス国王シャルル9世のコレクションだった」というふれこみ付きのその楽器について、真贋に大きな疑念を抱く。「シャルル9世コレクション」の伝説自体が18世紀後半になってようやく記録に登場することから、早くてせいぜい18世紀後半、もっと遅ければ19世紀に入ってからアマティを模して作られたものだろう、と推測したのだ。しかし、何か惹かれるものがあったのだろう、結局その楽器を購入することにはなったものの、その後3年間は手も触れなかったという。購入してすぐリストアしてしまったせいもあったとはいうが。

 しかし、それから40年近くの時が流れ、今ではその「偽アマティ」がバッハ演奏に最もふさわしい楽器だと感じるようになったというから驚く。
 ヴィーラントのもとには、多くの音楽学者たちから「組曲第○番は○○という楽器で○○という奏法により弾くべき」といった類の提言や学説が山のように寄せられ、可能な限りそれを吸収するように努力してきたという。しかしそうした長年の試行錯誤の末に「自分はバッハそのものではない」と気付き、偉大なバッハの組曲と演奏者の間をより親密な関係に置き換えて「自らの心に忠実になること」という別の結論を導き出した。

 ヴィーラントは今回のブックレットの中で「無伴奏チェロ組曲をバロック・チェロで演奏することの意味がわからないわけでは決してないが、今の自分にとって"私のアマティ"で弾くのが最も楽しいことなのだ」と言い切っている。3人兄弟の中で最も内省的、まさに「古楽の求道者然」としていたヴィーラントが、40年にも及ばんとする試行錯誤を経て遂に世に問うバッハの無伴奏組曲。・・・まさかそれが、周囲もあっと驚くモダン楽器で録音されようとは・・・・!まさにヴィーラントの悟りの境地を反映したもの、といっても決して大げさではないだろう。


 無伴奏チェロ組曲の第6番は現存しない5弦の「ヴィオラ・ポンポーゾ」が指定されており、常にその処理が問題になる曲集だが、ヴィーラントがここで用いたのは息子フィリップが2001年に作ったチェロ・ピッコロ。東京で弦楽器工房を営むフィリップ氏に直接訊ねたところによれば、「チェロ・ピッコロ」さえ現存しているものに完全なものはなく、名器のレプリカを作ろうと思っても、手本がないため作りようがないという。そのため、今回用いられたチェロ・ピッコロは当時の資料から離れ自由な発想で作ったものだという。その考え方はヴィーラントの今回の演奏ポリシーとも見事なまでに一致する。
 3曲のガンバ・ソナタはヴィーラントにとってレオンハルトとの共演盤(DHM)以来、約30年ぶりの再録音となる(普通だったらそれだけでもビッグ・ニュースのはず!)。チェンバロを担当するのはピート・クイケン。彼もヴィーラントのもう一人の息子である。

(10年前ARCANA輸入盤で発売されたときのコメントから)
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ARCO DIVA



UP0171
(国内仕様盤・日本語解説付)
\2800+税

 オケはプルゼニュ・フィル!
ドヴォルザーク:管弦楽のための狂詩曲集

 1. 管弦楽のための叙事詩(狂詩曲イ短調)Op.14
 2. 三つのスラヴ狂詩曲 op.45
  I.ニ長調/II.ト短調/III.変イ長調
トマーシュ・ブラウネル指揮
プルゼニュ・フィルハーモニー管
 みずみずしい若書きの名品+中期の充実秘曲!
 チェコの演奏陣、ゾクゾクするほどの適性と熱気…!
ドヴォルザークという人はほんとうに立派な音楽遺産を残してくれた人で、そもそも交響曲を9曲と数々の協奏曲、オペラや室内楽も未踏の名曲がたくさん…というのだけでもありがたいのに、オーケストラ曲にさえ、めったに演奏されないのに聴けば驚くほど充実した作品になっているものが続々…いくつもの交響詩や有名な『スラヴ舞曲集』もさることながら、ここに集められたのは「狂詩曲」。
 という定訳はおそらくミスリードで、ラプソディというのは本来的には語り部的な詩人が伝える叙事詩のことだったと思えば、これらはスメタナの『我が祖国』にも通じるスラヴ魂の物語を、オーケストラを通じて伝えようという一種の交響詩なのでしょう(事実、Op.14は英訳などでは「交響詩」とされています)。
 Op.46として出版された出世作『スラヴ舞曲集』の影に隠れたOp.45の狂詩曲の、そして作曲者自身も怖気づいて初演できなかった若書きの意欲作Op.14の、なんというスケールの雄大さ、緻密さ...!
 ビールの銘醸地として有名なプルゼニュ(ピルゼン)の老舗楽団を、新世代を突き進むチェコの実力派があざやかに導く...これはもう、世代を超えた「お国もの」の適性というほかありません。損はさせない名演です!


輸入盤紹介済み
UP 0171-2
\2700→\2490
ピルゼンのオケ!
 ドヴォルジャーク(1841-1904):
  狂詩曲イ短調 Op.14 B.44
  スラヴ狂詩曲ニ長調 Op.45 B.86 No.1
  スラヴ狂詩曲ト短調 Op.45 B.86 No.2
  スラヴ狂詩曲変イ長調 Op.45 B.86 No.3

プルゼニュ・フィルハーモニー管弦楽団
トマーシュ・ブラウネル(指揮)

録音:2013年、チェコ放送プルゼニュ支局、プルゼニュ、チェコ
  ピルスナー・ビール発祥の地プルゼニュ(ドイツ語名ピルゼン)は2015年、欧州文化首都として注目を浴びるチェコ共和国ボヘミア地方北西部の都市。1882年フィルハーモニー協会が発足し1934年に管弦楽団が創設されました。
 トマーシュ・ブラウネルは1978年チェコのプラハに生まれ、プラハ音楽院および音楽アカデミー、ウィーン音楽大学で学んだ指揮者。2010年ミトロプーロス国際指揮者コンクール入賞。2013年にプルゼニュ・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者に就任。

 

UP0169
(国内仕様盤・日本語解説付)
\2800+税
チェコの歴史的オルガン・ムニェルニーク聖ペトル教会
 〜修復を経て、新設時の姿に〜

  チェルノホルスキー:.肇奪ータ ハ長調
  セゲル:▲奸璽 イ短調
  ムファット:B12トッカータ(『オルガン奏者必携乃書』より)
  パッヘルベル:ぅ船礇魁璽福淵轡礇灰鵐漫縫慊皇
  ブクステフーデ:ゥ船礇魁璽福淵轡礇灰鵐漫縫枌残 BuxWV160
  バッハ:
   Ε灰蕁璽襦崋腓茵⊃佑遼召澆隆遒咾茵
    (教会カンタータ第147番「心と口と行いと生活もて」BWV147より)
   Я袷婉覆肇奸璽 ト長調 BWV541
   ┘僖好肇蕁璽 ヘ長調BWV590
   「マニフィカト」の調べによるフーガBWV733
   コラール「今ぞ喜べ、キリスト者たち」BWV734
   トッカータとフーガ ニ短調 BWV565
アレシュ・バールタ
(オルガン/ムニェルニーク聖ペトル教会
ヤン・アントニーン・クラースニー1712年)
 チェコといってもあまりオルガン大国のイメージはないかもしれませんが、なにしろ18世紀にも建築・彫刻系の偉大な芸術家が多々あらわれている場所、つまり素敵な教会が多い場所ということは、よいオルガンもその頃よく作られていた…ということ。
 本盤はプラハから少しだけ北に行った場所、ムニェルニークという小都市の教会にある、1712年建造のオルガンを使った録音。原題は「新たなオルガン」とありますが、それはこの教会が長らくロマン派以降のオルガンを使いまわしてきたところ、このたび丁寧な修復作業をへて、楽器が18世紀当初に「新造された」ときの晴れがましさをもって現代によみがえったから。
 当時のチェコ人たちのほか、ドイツ音楽史を代表する錚々たる巨匠たちの作品をへてバッハの有名曲・秘曲の数々へ..という実にバランスの良いプログラムで、この歴史的オルガンの滋味豊かな味わいをゆったり堪能させてくれるのは、すでに日本にもコロムビアへの録音などでおなじみ、来日公演でも名をあげている大御所アレシュ・バールタ!安定感ある演奏で作品美をじっくり引き出す、堂に入った解釈がたまりません。
 聴き手を圧迫しない、自然派かつ雄大なオルガン盤。ジャケットも美麗です
 


UP0140
(2CD)
(国内仕様盤)
\4000+税
〜幻の「ドヴォルザーク最初のオペラ」、
  原作通りのドイツ語歌唱による世界初録音〜

 ドヴォルザーク:
  歌劇「アルフレート(アルフレッド大王)」 B16

   〜全3幕の史歌劇(『悲劇的序曲』B16a付)
フェリクス・ルンプ(Br)
ペトラ・フレーセ(S)
フェルディナント・フォン・ボートマー(T)
イェルク・ザブロフスキ(Br)
ペテル・ミクラーシュ(Bs)
ハイコ・マティアス・フェルスター指揮
プラハ放送交響楽団
チェコ国立ブルノ・フィルハーモニー合唱
団(合唱指揮:ペトル・フィアラ)
 世界初録音として堂々登場、ドヴォルザーク最初のオペラが、神々しいほど冴えわたる名演でいま甦る!
 ドヴォルザークのオペラ?と思う方もおられるかもしれません。また、Supraphonの音源を漁れば『ルサルカ』以外の秘曲まで一通りあるでしょう?という通なバイヤー様もおられることとは思います。
 ともあれ、これはチェコ本国が誇るArcoDivaレーベルが堂々「世界初録音」を謳って世に送り出す最新録音…交響曲や室内楽、合唱曲だけでなく、大先輩スメタナのかたわらオペラの世界でも活躍をみせていたドヴォルザークではありますが、この若書きの一編は彼が生まれて初めてオペラという作曲形態で書きあげた大作。
 当時チェコはオーストリア領で、チェコ語のオペラも数多く上演がなされるようになってはいたものの、本作は諸般の事情(解説参照)からドイツの詩人ケルナーが上梓したドイツ語台本にそのまま曲がつけられており、喜歌劇ではない正統派オペラの世界で、若きドヴォルザークがいかに緻密な作曲センスを発揮しえたか思い知らされる内容に瞠目!
 充実の歌手陣のかたわら、フェルスターのタクトが冴えに冴えわたる――15分にもおよぶ序曲から興奮度満点、その勢いも最後まで裏切られません。完全粗筋&充実解説訳付!
 


UP0165
(国内仕様盤・日本語解説付)
\2800
ヴァンハル:ウィーン古典派の教会音楽秘曲さまざま
 ヨハン・バプティスト・ヴァンハル
  (本名ヤン・クシティテル・ヴァニハル、1739-1801):
  1.キリエ ト長調(主よ、憐れみたまえ)
  2.アリア「そばにいてください」
  3.グローリア ト長調(栄光あれ、いと高き天の神)
  4.アリア「わたしはあなたを求めてやみません」
  5.奉献唱「喜びに湧き、讃美せよ」
  6.モテット「あなたは世に向かう聖三位一体」
マレク・シュトリンツル指揮
パルドゥビツェ・チェコ室内フィルハーモニー管弦楽団
少年合唱団「ボニ・プエリ」
アリーチェ・マルティーニ(S)
シルヴァ・チュムグロヴァー(Ms)
ヤロスラフ・ブジェズィナ(T)
ロマン・ヤナール(Bs)
 ウィーン古典派の隠れ巨匠ヴァンハルの妙技、次々と解き明かされる!明敏楽団の名解釈で、味わい深く。
 チェコ出身、ウィーンでモーツァルトよりも早く(そして後々まで)フリーランスの作曲家として大成功をおさめつづけた巨匠ヴァンハル。1780年代には、当時上り調子だったモーツァルトの家で、ハイドン、モーツァルト、ディッタースドルフらと弦楽四重奏を愉しんだ逸話もさることながら、とにかく交響曲や室内楽曲の楽譜は売れに売れ、遠くパリにまで及ぶ国際的名声を誇っただけでなく、ハイドンはその初期においてヴァンハルの書く交響曲を大いに模倣していますし(創意豊かな交響曲の数々は、確かに全くハイドンに負けていません)、モーツァルトもヴァンハルのヴァイオリン協奏曲を高く評価していたようです。
 しかし、これまで数々の録音物で密かにファンを増やしてきたその手際よい書法が、教会音楽でも発揮されていようとは!
 モーツァルトの「エクスルターテ・ユビラーテ」K165や「戴冠式ミサ」「ヴェスペレ」など、シンフォニックな魅力にも事欠かない古典派随一の教会音楽が好きな方には大推薦できる内容で、独唱モテットあり、金管・打楽器交えての大作あり、隅々まで聴きごたえたっぷり。
 解説・歌詞訳付、古典派愛ほとばしる1枚です!

CALLIOPE


CAL1317
(国内盤)
\2800+税
ひびきあう対話〜ギターふたつで、ラテンの響きを〜
 1. ヒナステラ:クレオール舞踏組曲 作品15
 2. モンポウ:『歌と踊り』より 第2・5・6曲
 3. スカルラッティ:三つのソナタ (K.308 - K.9 - K.430)
 4. グラナドス:詩的なワルツ
 5. ピアソラ:タンゴ組曲
デュオ・レゾナンス
フレデリク・リュジ、
ピエール・ビボー(g)
 メロウな憂愁と、ラテンの痛快。勢いと洗練のはざまにスリリングな対話…フランス風・大人のスペイン音楽。スペインといえばギター、ギターといえばスペイン。しかしひとくちにギター・サウンドといっても個性はさまざま、ピアノやヴァイオリンの音楽が多彩なのと同じこと…ドイツ流儀のベートーヴェンもあれば、フランス人ならではのブラームス、イタリア人のチャイコフスキー、ブルガリア人のファリャ、ベネズエラ人のオルフにも魅力があるのと同じで、ギター音楽の王道名作の数々があるスペイン語圏の名品群にも、演奏者の個性は確実に浮き上がるようです。
 「管楽器の王国」フランスを代表する管楽器プレイヤーたちの名盤が多いIndesens!レーベルのプロデューサーが、屋号を受け継いだ老舗Calliopeレーベルの名のもとに世に送り出したこのギター・デュオ盤は、貴重なデュオの傑作群をバランスよく集めつつも「スペイン語圏」というテーマからぶれていない絶妙な選曲が好感度大。
 フランス最前線で活躍する名手ふたりの音作りは時に優美、時に勢いにあふれ、ラテンの血と知性的な趣きを兼ね備えたフランス人らしいスタイル、というべきでしょうか。瀟洒でもあり人間味にも事欠かない銘解釈、聴き深めごたえのある1枚です。日本語解説付!

CONCERTO



CNT2071
(国内盤)
\2800+税
サン・カルロ座で首席奏者をつとめるピエラヌンツィ
 そしてアレッサンドロ・カルボナーレ、指揮にはテイトも!

クラリネットとヴァイオリンのための3名品

 1. ヴァイル:ヴァイオリンと管楽合奏のための協奏曲 Op.12
 2. ストラヴィンスキー:「兵士の物語」組曲〜
   クラリネット、ヴァイオリンとピアノのための
 3. ミヨー:
    ヴァイオリン、クラリネットとピアノのための組曲 Op.157b
アレッサンドロ・カルボナーレ(クラリネット)
ガブリエーレ・ピエラヌンツィ(ヴァイオリン)
エンリーコ・ピエラヌンツィ(ピアノ)
1) ジェフリー・テイト指揮
ナポリ・サン・カルロ座合奏団

 イタリア人とは異例のフランス国立管弦楽団首席となり、現在は、ローマのセント・チェチーリア国立音楽院管弦楽団の首席奏者であるカルボナーレ。
 指揮にはテイトも顔を出す隠れ充実盤!

 オペラの本場ナポリの名門劇場コンサートマスターが縦横無尽のアンサンブルで織り上げる「劇空間の間合」指揮も大御所、そしてクラリネットは人気上々の名手!
 イタリア人でソリストとして活躍しているヴァイオリニストには、独特の「花」と「歌」が、そして抜群の指まわりを華麗に聴かせるセンスがあるもの。しかし歌劇場のコンサートマスターもやっているとなると、日々すばらしい歌手たちの名演に参加しているためか、劇空間特有の「間合」のようなものを室内楽などでも感じさせる感覚が人一倍とぎすまされるのでしょうか?
 ロッシーニやドニゼッティの頃にはもう老舗だった名門、本場ナポリのサン・カルロ座で首席奏者をつとめるピエラヌンツィは、欧州Deccaからも室内楽盤の録音で声がかかる凄腕ですが、ここでは来日も増えてきたクラリネットの超実力派カルボナーレらとともに、雰囲気抜群な20世紀の芝居小屋系サウンドを意気揚々と仕上げてくれています。
 突き抜けたセンスで痛快に聴かせる「兵士の物語」や聴きごたえ抜群のミヨーのほか、内田光子とのモーツァルト録音などで知られるあの英国の名匠ジェフリー・テイトを迎えてのヴァイルの隠れ名曲がまたたまりません。
 奏者インタビュー全訳付、芳醇な劇的音空間を、たっぷりお楽しみあれ!

アレッサンドロ・カルボナーレ


カルボナーレといえばこのアルバムは忘れられません

DG
4779331
\2300→\2090
アバド&モーツァルト管弦楽団
 〜モーツァルト:木管楽器のための協奏曲集 Vol.3

 .ラリネット協奏曲
 ▲侫.乾奪閥奏曲
 フルート協奏曲第2番
アレッサンドロ・カルボナーレ(クラリネット)、
ギヨーム・サンタナ(ファゴット)、
ジャック・ズーン(フルート)
モーツァルト管弦楽団
指揮:クラウディオ・アバド
 才気あふれる奏者たちが織り成す魅惑のアンサンブル!
 2011年8月にホルン協奏曲集のリリースではじまったアバド&モーツァルト管弦楽団によるモーツァルト:管楽協奏曲録音第3弾。このアルバムで完結します。第8回国際オーボエ・コンクール軽井沢の覇者ナヴァッロ、ローマ聖チェチーリア管の首席クラリネット奏者カルボナーレ、マーラー・チェンバー管の首席ファゴット奏者サンタナ、そして名手ズーンという錚々たるソリスト陣に加え、若き才能あふれる奏者たちの溌剌たるアンサンブルが見事です。
生命感、極上の美しさあふれるこれらの作品の特質をアバドの比類ないタクトが余すところなく引き出しています。
録音:2006年5月3-7日 ボローニャ マンゾーニ劇場

 


CNT2090
(国内仕様盤・日本語解説付)
\2800+税
モーツァルト、プーランク/2台・3台のピアノと管弦楽のための協奏曲
 1) モーツァルト:
    3台のピアノと管弦楽のための協奏曲
     (ピアノ協奏曲第6番)ヘ長調 KV242
 2) モーツァルト:
    2台のピアノと管弦楽のための協奏曲
      (ピアノ協奏曲第10番)変ホ長調KV365
 3) プーランク:2台のピアノと管弦楽のための協奏曲 ニ短調 FP61(1932)
マルコ・ソリーニ、
サルヴァトーレ・バルバタノ(p)
1)グローリア・ダトリ(p)
1)クラウディオ・シモーネ指揮
イ・ソリスティ・ヴェネティ(ヴェネツィア合奏団)
2)3)ダニエレ・ジューリオ・モレス指揮
フェルモ祝祭管弦楽団
 イタリアの「古典への適性」と、整然たる風格。知性派ピアニストたちと大御所指揮者、あざやかなライヴを!
 イ・ムジチ合奏団の「四季」でクラシック入門を果たした方々には、彼ら以外にもイタリアの室内合奏団にとても腕のたつ団体が多く、それぞれの個性に魅せられていった人も少なくないことと思います。
 EMIのローマ合奏団と並んでイ・ムジチの強力なライヴァルでありつづけてきたのが、音楽学にも明るく、かつ歌劇場でも立派なロッシーニ指揮者として知られたクラウディオ・シモーネ率いるイ・ソリスティ・ヴェネティ。
 彼らが今もなお活躍していると知っただけで胸が熱くなる人は、意外に少なくないはず...しかも彼らの音楽性はまったく色褪せず、あのヴェネツィアのさざ波がたつような個性派のサウンド作りはなお健在!
 本盤ではイタリア東部フェルモの音楽祭でのライヴで、他の2曲、プーランクとモーツァルトの2台ピアノ協奏曲でも、モレス率いるフェルモの楽団がイタリア人ならではの、端正さと深い歌心を秘めた音作りで実に頼もしく。モーツァルトに強く感化されたというプーランクの、古典派への深い敬意を感じさせる筋の通った構築感覚がよくあらわれた、それでいて妙味にも事欠かない演奏に仕上がっています。ピアニストふたりはConcertoに名盤多数、3人共演曲での活況も実に高雅..注目盤です!
 


CNT2086
(国内仕様盤・日本語解説付)
\2800+税
ルケージ:未出版交響曲集
 〜少年ベートーヴェンの導き手が
    若い頃に手がけた、交響曲の世界!〜


アンドレーア・ルケージ(1741-1801):
 1.交響曲 ニ長調(楽譜所在地:ベルガモ)
 2.交響曲 ト長調(楽譜所在地:プラハ)
 3.交響曲 変ロ長調(楽譜所在地:ドレスデン)**
 4.交響曲 ハ長調(楽譜所在地:プラハ)*
 5.交響曲 ホ長調(楽譜所在地:プラハ)
  無印:オーボエ2、ホルン2、弦楽合奏
  *  :フルート2、ホルン2、弦楽合奏
  **:フルート2、オーボエ2、ホルン2、弦楽合奏
マッシモ・ベッリ指揮
フェルッチオ・ブゾーニ管弦楽団

 ベートーヴェン若き日、ボンで彼を導いたイタリア人の大先輩!
 交響曲草創期の逸品5作、実に瑞々しい...ベートーヴェンがウィーンに来る前、ボン宮廷で彼に刺激をあたえた「同業の大先輩」たちのひとりが、本盤の主人公ルケージ。腕前確かな鍵盤芸術家でもあり、ソナタ形式という、もともとイタリアで生まれた作曲形式にベートーヴェンが早くから親しんでいた背景には、ルケージの鍵盤ソナタの影響もあったと思われます。
 Concertoレーベルはこの名匠の復権に静かに傾注してきましたが、今回のアルバムに結実をみせているのは、そんなルケージがまだボンに来る前、本場イタリアで腕利きの作曲家として多忙な日々を送っていた頃に書いた「交響曲史の最初期を飾る」名品たち。
 交響曲というジャンルはドイツよりもむしろ、イタリアと英国・フランスの結びつきのなかで発展した側面も大きいのですが、ここに集められたのはまさしくそうした路線の、オペラの序曲から派生したスタイリッシュな全3楽章式の名品群。
 ハイドンと同時期の曲ですが、むしろモーツァルトの最初の30曲くらいを彷彿とさせる、痛快な「歌うアレグロ」と的確な構築感がたまりません。
 引き締まった現代楽器アンサンブルも絶妙、LPレコードを思わせる薄い紙ジャケットも美麗。楽聖のルーツのひとつともいうべき音楽世界、どうぞお見逃しなく!




一度耳にしておくことをお奨めします
アンドレア・ルケージ


 ベートーヴェンのおじいさんはボンのとても偉大な音楽家で、当地の宮廷楽長を務めました。
 そのおじいさんのあとを次いで楽長を務めたのが1741年生まれのイタリア人アンドレア・ルケージという人です。
 ヴェネツィア共和国で生まれ育ったルケージは有名な作曲家でしたが、ボンに居城していたケルン選帝侯にぜひにとせがまれ、ボンの宮廷楽長を引き受けたのです。
 ヴェネツィア時代にはモーツァルト親子もルケージのもとを訪ねており、ルケージは彼らにチェンバロ協奏曲を捧げたりしています。
 少年モーツァルトが芸術的影響を受けたイタリア音楽家の中に、このルケージがいたことは間違いないでしょう。
 さて、ボンの宮廷楽長を務めていたルケージですが、そう、少年ベートーヴェンも選帝侯に可愛がられてボンの宮廷楽団でオルガンやヴィオラなどを演奏していました。
 宮廷楽長ルケージと少年ベートーヴェン、二人が同じ場所で同じ時間を過ごしたのは間違いないので、あるいはベートーヴェンはルケージからモーツァルトの話を聞いてその音楽をより深く愛するようになったのかもしれません。
 歴史の書物には出てこなくても、偉大な作曲家に少なからぬ影響を与えた音楽家というのはいるものです。

 さてそのルケージのアルバムはあまり多くありませんが、ここにはチェンバロ協奏曲やソナタ、交響曲などが収録されていて、彼の素晴らしい才能をたっぷり味わえることができます。
 不思議な序奏から始まる交響曲変ホ長調、こんな怪しげで魅力的な出だしは、マンハイム楽派やウィーンの初期古典派の人たちとはちょっと違います。
 チェンバロ・ソナタも後期のイタリア・バロックとは一線を画し、またモーツァルトとも匂いが違います。
 一番驚いたのは最後のチェンバロ協奏曲の第2楽章。オーケストラが出てきません。というか、それ以前にこの独特な音楽作りは何なのでしょう。モーツァルトの天国的素朴さ、ハイドンの知的な遊戯性、あるいはガルッピのソナタやベートーヴェンの初期作品を彷彿とさせるのですが、・・・やはり誰とも違うのです。
 この孤立した感覚は、同時代の超絶的天才ボッケリーニと比較してもいいかもしれません。

 時代の狭間に埋もれて大きな名声を残すことなく去っていったアンドレア・ルケージの作品、一度耳にしておくことをお奨めします。



CONCERTO 2077
\2500

アンドレア・ルッケーシ (1741-1801)
 オルガン協奏曲 ヘ長調
 交響曲 ニ長調
 チェンバロ・ソナタ ヘ長調
 交響曲 変ホ長調
 チェンバロ協奏曲 ヘ長調
ロベルト・プラーノ(ピアノ)
フェルッチョ・ブゾーニ室内管弦楽団
マッシモ・ベッリ指揮



COO RECORDS


COO-040
(国内盤)
\2800+税
リンゴノハナ
 〜フルートによる、世界と日本の小品集〜

  .─璽襦Ε鼻Ε丱譽─淵轡礇潺福璽鼻
  ▲轡轡螢┘鵐漫淵侫ーレ)
  ヴィラネル(プーランク)
  い錣母の教え給いし歌(ドヴォルザーク/ベネット編)
  ゥ汽蹈麌マズルカ(F.ドップラー)
  Ε蹈鵐疋鵐妊蝓爾硫痢淵▲ぅ襯薀鵐斌瑛/クライスラー編)
  Д皀妊ーニャ(ヴィラ=ロボス)
  ┘┘好肇譽蝓璽拭淵櫂鵐/ハイフェッツ編)
  荒城の月(瀧 廉太郎/L.モイーズ編)
  星めぐりの歌(宮沢賢治/林光編)
  ホーハイ節(津軽地方民謡)
  南部牛追い唄による幻想曲(山川直春)
  里の秋(海沼 実)
増田 多加(フルート)
根本 英子(ピアノ)
齊藤 玲子(筝)
 しなやかな吹奏で、フランスへ、東欧へ、南米へ、そして故郷へ。
 林檎の花さくところ、静かに楽想は香る。フルートを一とする管楽器は、話すときと同じく「息が音になる」楽器だからでしょうか、どんな言葉を話すのかが、音楽そのものと直接むすびついているようなところがあるのかもしれません。
 フランスの作曲家が書いたフルート曲には、おのずとフランス語の機知や高雅さ・明晰さが。南米人ならスペイン語やポルトガル語の抑揚が、あるいはチェコ語話者たちなら、それともドイツ語圏の人だったら...このフルート小品集では、青森の五所川原にゆかりをもつ増田多加のしなやかな吹奏で、個々の「お国柄」を愉しめる名曲の数々を味わえ、極上のくつろぎのひとときを約束してくれるだけではなく、アルバム後半に収録されている日本の音楽がまた美しく。さながら本場の和楽器で演奏しているかのような、深い音色とたおやかなニュアンス変化に、名手・齊藤玲子の筝が美しくも端麗な彩りをそっと添えてゆくのが素晴しいところ。
 ピアニスト・根本英子の手際よいパートナーシップも絶妙です。フルート室内楽の思わぬ境地を垣間見せてくれる、忘れがたい1枚。
 

COO-039
(国内盤)
\2800+税
『金魚の片思い』〜当摩泰久 作品集〜
 《ピアノ独奏のための小品》

  .肇薀鵐ィロ ▲襯咫爾竜憶2 6世茵鏡 ぬ襪力族
  サ朷豕 Ε侫薀鵐吋鵐轡絅織ぅ 朝のおそうじ
  ┻臓並がしびれる)ポチはお風呂の後で ヨガの先生
  ジーグ ヴァイオリン 上機嫌 涙の急斜面 二人
  阿修萇とクローバー2 嬰蚤のミツバチ
  音曲眛察ピアノ連弾のための編曲》垣磴旅澆覲垢
  管擁佞硫(21)赤とんぼ《リコーダーと木琴》
  (22)斜面のクーラント《2本のフルート》
  (23)ノクターン《再びピアノ独奏》
  (24)ピアノ・ソナタ《ピアノと木琴》(25)金魚の片思い
徳正沙穂(2-18)、
西脇千花(1,24,25)(p)
戸張勢津子&仕入順子(19-21)(p連弾)
古川仁美(23)(fl、バスフルート)
山根 尊典(23)(fl)
通崎睦美(22,25)(木琴)
本村睦幸(22)(リコーダー)
 さりげなくききやすく、瀟洒で、磨き抜かれていて。日本語で話すフランス六人組のような、絶妙小品集。
 このアルバムを「邦人作曲家の現代音楽」などと紹介されたら、つい構えてしまうかもしれませんが、何の予備知識もなしにこのアルバムを耳にしたら、きっとクラシック音楽を聴きなれていない人でも「ピアノってよいなあ」「リコーダーって、あの学校でやった縦笛!」などと、個々の楽器の音色がすっと心に入って、嬉しい驚きを感じるのでは。
 当摩泰久氏はニースへの渡仏経験後、アマチュア・ピアニストの上達をうながす練習曲、子供向けの教本のための音楽などを手がけてきた作曲家。そうしたピアノ小品や連弾のための繊細な編曲を中心に、時にはソナタのような現代作曲家然とした大作も収録。全体に耳なじみのよい、現代技法を意識しながらも「美」への矜持を守り抜いたフランスやドイツの近代作曲家たちにも通じる、それでいてまさしく私たちの日本語文化圏特有のウィットを感じさせてやまない、いわば、そっけないのにやさしい音楽ばかりに出会えます。
 木琴の通崎睦美氏、リコーダーの本村睦幸氏をはじめ、演奏者はみな独自の活躍領域を広げつつある曲者ばかり。しずかに店頭演奏を続けて「お?」と振り向いていただくのにぴったりな、自然派ホールトーン録音も美しい1枚に仕上がっています。

FUGA LIBERA


MFUG597
(国内仕様盤・日本語解説付)
\2800+税
フランス近代のヴァイオリン・ソナタ3編
 1.フランク:ピアノとヴァイオリンのためのソナタ イ長調(1886)
 2.ドビュッシー:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ(1917)
 3.ドビュッシー(アレクサンドル・ルーレンス編):月の光
 4.ラヴェル:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ(1927)
ツェン・ユーチェン(ヴァイオリン)
インガ・ジェクツェル(ピアノ)
 新世代発掘の場“エリザベート”の俊英、充実録音!
 じっくり聴き愉しみたい、自然体なのに優美な弦の音。
 ベルギーのエリザベート王妃記念国際音楽コンクールが、半世紀以上にわたり折々の偉大なプレイヤーたちを発掘、その登竜門として機能してきたことは、いうまでもなく有名な話。アファナシエフ、堀米ゆず子、スナイダー、マンゴヴァ、5月来日のエフゲニー・ボジャノフ…いつになっても、このコンクールはサクセスストーリーを演出するのがうまいのか、ここでの成功を確かなキャリア形成の足掛かりにしてゆく若手は、他のコンクールの場合よりも多いように思われます。それはやはり、入賞者が折々にアルバム制作のチャンスを与えられるところにもよっているのでしょうか――
 本盤はFugaLiberaレーベルが2012年に制作した1枚で、諸般の事情により今回初めて国内仕様でご案内するもの。
 いきなりフランスものだけでプログラムを構成する剛毅さと思いきや、その妙なる調べの実に個性的なこと...歌いまわしの微妙な機微に、えもいわれぬ高雅さが。ツェン・ユーチェンは台湾出身、なんと1994年生まれ!それを聞かされなかったら、まず年齢など当てられないであろう確たる瞠目演奏!
 サンクトペテルブルクで教鞭をとるロシアの俊才伴奏者ジェクツェルも、絶妙のピアニズムでその味わいに花を添えます。

GRAMOLA


GRML98965
(国内仕様盤・日本語解説付)
\2800+税
1. ヤナーチェク:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ JW VII/7(1914)
2. プロコフィエフ:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ 第1番 ヘ短調(1938/46)
3. プーランク:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ(1943/49)
ルイーズ・シソン(ヴァイオリン)
タマラ・アチュバ(ピアノ)
 楽都ウィーンには、世界から優れた演奏家が集まる...フランスとグルジアから来た2名手、艶やかに…!
 ヴァイオリン音楽の歴史は長く、18世紀半ばにピアノとヴァイオリンとが二重奏するタイプのソナタが生まれてからも、実に多くの作曲家たちがこの分野で傑作を残しつづけてきましたが、ただ美しさだけを磨き抜いたのが19世紀末までの作曲家たちの創作姿勢だったとすれば、20世紀に入ってからのヴァイオリンとピアノのためのソナタには、なぜかロマン派の作曲家たちよりもはるかに豊かに、それぞれの作曲家たちの私的な思いが色濃く反映されているようです。
 第一次大戦前夜に書かれたヤナーチェクのソナタ然り、第二次大戦の終結と前後して完成をみたプロコフィエフの「第1番」然り、そして偉大なスペインの詩人ガルシア・ロルカが暗殺されたことを受け、深い悲しみがその音楽に塗り込められたプーランクのソナタ然り...本盤の演奏家ふたりはしかし、決してその主情的な作曲表現に溺れることなく、ただひたすら細やかに曲の美質を追求、耳を捉えて離さない充実した演奏解釈に仕上げてみせています。
 彼女たちはすでに(本国ではこちらの方がずっと後のリリースですが)昨年登場した驚くべき選曲によるフランス近代作品集(GRML99040)で確かなファン層をつかんでいますから、本盤も何かと注目されやすい状態にあると言ってよいでしょう...お見逃しなく!
 


GRML98944
(国内仕様盤・日本語解説付)
\2800
ウィーン古典派のクラリネット四・五重奏曲 〜
 バセットホルン、バセット・クラリネット

  1.バックォーフェン:バセットホルン五重奏曲ヘ長調  Op.9 〜
   バセットホルンと弦楽四重奏のための
  2.ヴィンター:クラリネット四重奏曲 変ホ長調 〜
   クラリネット、ヴァイオリン、ヴィオラとチェロのための
  3.モーツァルト:アレグロ断章 KV Anh.91〜
   バセット・クラリネットと弦楽四重奏のための
  4.モーツァルト:クラリネット五重奏曲イ長調KV591〜
   バセット・クラリネットと弦楽四重奏のための
エルンスト・シュラーダー(クラリネット、バセット・クラリネット、バセットホルン)
ウィーン・コンツィリウム・ムジクム団員(古楽器使用):
 クリストフ・アンゲラー、
 ロベルト・ノイマン(vn)
 パウル・アンゲラー(vc)
 ウーテ・グロー(vc)
 モーツァルトの名作他、中音の魅力は「当時の楽器」で聴いてこそ!
 クラリネット発達期の名作群、傾聴に値!モーツァルトがクラリネットのために書いた傑作は、晩年に知り合いになった名手シュタートラーのために書かれたものがほとんど。そのシュタートラーが吹いていたのは、通常のクラリネットよりも少し低い音域まで出せる、今ではバセット・クラリネットと呼ばれているタイプの楽器でした。その後出版された楽譜は、通常のクラリネットでも吹けるよう音を勝手に直してあり、作曲家自身の思った通りに吹くには、いくつかの同時期の資料を突き合わせ、原作の音にたどりつく必要がありました。
 しかし本盤はそういった古楽的アプローチはもちろんのこと、さらに演奏陣も、この「音楽の都」にあって(ウィーン古典派たちがそこで育ったような)ウィーン訛りのドイツ語で生まれ育った「地元の一流古楽奏者たち」...しかもモーツァルトだけでなく、その前後の時代に活躍した俊才作曲家たちの同種の曲(バセットホルン使用曲も!)まで収録しているうえ、作曲途中で放棄されたモーツァルトの断章の復元例まで演奏。当時の空気そのままの、まさに200年以上前のウィーンを感じさせてやまない演奏解釈が続けられる...という、筋の通ったアルバムになっているのです!
 詳細解説全訳付、さすがウィーンのGramolaレーベルですね!
 


GRML99016
(国内盤)
\2800+税
ベートーヴェン:
 1. アントン・ディアベッリのワルツにもとづく33の変奏
   (ディアベッリ変奏曲)Op.120
 2. 11のバガテル Op.119
エドアルド・トルビアネッリ(フォルテピアノ)
使用楽器:
 ウィーンのコンラート・グラーフ1827年製作オリジナル
 期待感をそそる達人のフォルテピアノさばき、さすが!多忙な超・実力派、ついに正面から王道名曲と対峙!
 インマゼール(ベルギー)、スホーンデルヴルト(オランダ)、ベザイデンホウト(南アフリカ)…フォルテピアノの世界では、昨今なぜかオランダ語圏出身者の勢いが強い気が。しかし他の国々の演奏家も負けてはおりません。
 たとえば、イタリアの名手トルビアネッリ!PanClassicsで知られざるレパートリーを続々掘り起こしてきたイタリア出身の名手ですが、最近はGramolaでウィーン楽壇の躍進中の若手イルンベルガーとも共演、メンデルスゾーンの二重協奏曲(GRML98942)で痛快な名演を聴かせてくれたところ。どんなフォルテピアノを弾いても、ぴたりとその楽器にあった演奏をしてみせる絶妙のピアニズムを持ちながら、何かと秘曲系に情熱を注ぎたがる、労を惜しまない研究家肌の人...かと思いきや、ついに王道名曲ど真ん中のアルバムも録音してくれました。
 ピアノという楽器の可能性を縦横無尽に試すベートーヴェン最後の大作『ディアベッリ変奏曲』と、同じく晩年の小品集!当時作曲家が使っていたグラーフの、しかもオリジナル楽器を使い、変奏ひとつひとつ、どんどん先が気になる「聴かせる」演奏は、感服するほかありません。自身ライナーノートも執筆(全訳付)、妥協なき名録音です!
 


GRML99050
(SACD Hybrid)
(国内盤)
\3000+税
異才対決!イルンベルガーvsコルシュティック
 ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第9番「クロイツェル」&第10番

  1. ピアノとヴァイオリンのためのソナタ 第9番 イ長調 Op.47「クロイツェル」
  2. ピアノとヴァイオリンのためのソナタ 第10番 ト長調 Op.96
トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(ヴァイオリン)
ミヒャエル・コルシュティック(ピアノ)

 さすが、本場ウィーンの楽壇で注目されるだけはある!
 知る人ぞ知る異才ピアニストと、妥協なしの鮮烈名演。トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガーという若きヴァイオリニストが、この10年ほどでどれほど注目されるようになってきたか...そのことは、ウィーンの中心部グラーベン大通り広場に本拠をかまえる老舗Gramolaが、いかに多くの彼のアルバムを制作してきたかということにも見て取れるでしょう。

 まだ30前後の若さにもかかわらず、そのレパートリーは歴史的楽器とピリオド奏法を駆使したモーツァルトなどの古典派からロマン派、20世紀初頭の「古き良き」サロン音楽、現代作品にまで幅広く、知られざる作品でも深い解釈で聴かせてくれる...しかしそうした才覚はやはり、王道の名曲でこそ誰にもわかる形で発揮されるもの!その種の大曲を意外に入れてこなかったイルンベルガーが、今回ついにベートーヴェンのソナタ全曲録音に乗り出したのです。
 しかもパートナーは後期ピアノ・ソナタのユニークな演奏解釈でも知られる「知る人ぞ知る名匠」コルシュティック!冴えわたる、という言葉がぴたりとくる「クロイツェル」圧巻の求心力も、ベートーヴェン最後のヴァイオリン・ソナタである第10番でのすばらしいアンサンブルも、何処を取っても聴きどころばかり!
 本人執筆の充実解説も全訳付です。


イルンベルガーの「超」名演で
歴史に埋もれた「超」名曲を聴く!

GRML98986
(国内盤 SACD-Hybrid)
\3150
ゴールトマルク〜ウィーン世紀ロマン派屈指の巨匠!〜
カール・ゴールトマルク(1830〜1915):
 1. ヴァイオリン協奏曲イ短調 op.28(1877)
 2. ヴァイオリンとピアノのためのソナタニ長調 op.25(1874)
トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(vn)
ドロン・サロモン指揮
イスラエル室内管弦楽団
パヴェル・カシュパル(p)
GRML98986
(輸入盤 SACD-Hybrid)
\2800
日本語解説なし

 ブラームスやリストと同時代を生き、大いに人気と敬意をあつめたゴールトマルクの名声はユダヤの血ゆえに失われた? ひとつだけ言えるのは、その作品があまりにすばらしいということ。
 最高傑作群から2曲、きりりと堅固でひたすら甘美に…ロマン派好きにはたまらない至高の名演!

 この作曲家の無数にある傑作を、20 世紀に入ってから世間が見失ってしまったのは、なぜなのでしょう――それはきっと、ハプスブルク家の皇帝が収めるオーストリア=ハンガリーの帝都、さまざまな人間が暮らす大都市ウィーンで、ユダヤ人としての生き方をまっとうした彼のことを、20 世紀前半にオーストリア併合を果たした当時のドイツ語圏の権力者たちがあまり快く思わなかったからだったのでしょうか?

 カール・ゴールトマルク――生まれはハンガリー、1860 年代頃から作曲家として頭角をあらわしはじめ、ワーグナーの『指環』やブラームスの交響曲群などの初演があった1870 年代、傑作オペラ『サバの女王』やヴァイオリン協奏曲などで不動の名声をものにしていった大作曲家。
 生前その名声はきわめて高かったにもかかわらず、私生活は謎に包まれていたそうですが、ユダヤ教のハザン(キリスト教でいうカントール、聖歌隊指導者)の息子として生まれた彼は生涯、ユダヤ教に忠実な信仰生活を送り続けていたそうです。

 19 世紀の偉大なユダヤ人作曲家といえば、他にブルッフやメンデルスゾーンが思い浮かぶところですが、ゴールトマルクもまた彼らと同じく、ユダヤ人たちにとっての特別な楽器のひとつであるヴァイオリンのため、素晴しい傑作協奏曲を残しました――今日でも唯一、この作曲家の作品で定番名曲として残っているものがあるとすれば、まさしくこの1877 年作曲の(つまり、ブラームスやチャイコフスキーの協奏曲とほぼ同時期の)ヴァイオリン協奏曲になるのでしょう。

 飛ぶ鳥を落とす勢いでウィーン楽壇に頭角をあらわし、時には古楽器演奏にも関わりながら、あくなきレパートリー開拓精神と妥協なき作品解釈で名演を紡ぎ続けているT-A.イルンベルガーはいま、昨今しばしば緊密な共演関係を続けている精鋭集団イスラエル室内管とともに、この傑作協奏曲の素晴しい新録音を世に問うてくれました――
 これが独奏・オーケストラとも桁外れの名演で、俊才ドロン・サロモン率いるイスラエル室内管の並々ならぬほど引き締まった一体感、しなやかな歌作り、抑揚あざやかな解釈には、同じユダヤ人としてゴールトマルクに限りない共感ゆえのもの?
 しかも嬉しいことに、同時期のもうひとつの傑作ソナタがまた充実の名演になっており、同じ頃に書かれたブラームスやラインベルガーらのソナタよりも圧倒的に長いこの傑作をしなやかに、チェコの名手カシュパルと阿吽の呼吸で織り上げてゆく解釈の深みは、何度聴いても惚れ惚れするほど。
 作曲家についての充実解説(全訳付)も日本語資料として貴重だと思います。

 何はともあれ、並居るソリスト先行型の競合盤ともぜひ聴き比べていただきたい協奏曲録音の名演ぶりが圧巻!お見逃しなく...!




いかにもコルスティック・・・
という学究肌変態アルバム

cpo
777373-2
\2700→\2490
レーガー(1873-1916):ピアノ協奏曲 Op.114
J.S.バッハ=ブゾーニ(1866-1924):
 ピアノと弦楽合奏のための協奏曲 ニ短調 BWV1052
ミヒャエル・コルスティック(ピアノ)/
ミュンヘン放送管弦楽団/
ウルフ・シルマー(指揮)

 レーガー自身が初演の6 週間前!に「この曲の演奏はとても困難である」と語ったピアノ協奏曲。
 確かにそれはブラームスの第1 番の曲をもう少しモダンにして、更に晦渋にしたような作品でした。当然初演も大失敗。世間の評判もさんざんなものだったと言います。(とはいえ聴衆を敵に回すのが大好きだったレーガーとしては別に何のこともなかったのでしょうが・・・。)そんなわけでこの曲の真価は問われることもなかったのですが、今回、ドイツの中堅ピアニスト、コルスティックの堅固なる演奏によって、ようやく正しい姿を見ることが可能になりました。
 ブゾーニ編のバッハの協奏曲も食えない曲。ロマン派の作品が好きで好きでたまらない人にうってつけの1 枚です。


INDESENS!



INDE067
(国内盤)
\2800+税
ヴェーバー、フンメル:管楽器のための初期ロマン派傑作協奏曲
 1. ヴェーバー:クラリネット協奏曲第2番 変ホ長調 op.74
 2. ヴェーバー:クラリネット協奏曲第1番 ヘ短調 op.73
 3. ヴェーバー:クラリネットと管弦楽のための小協奏曲(コンチェルティーノ)変ホ長調 op.26
 4. フンメル:トランペット協奏曲 変ホ長調
フィリップ・キュペール(cl)
エリック・オービエ(tp)
ブルターニュ管弦楽団
指揮:
 クロード・シュニツレール(ヴェーバー)
 ヴァンサン・バルト(フンメル)
 フランス最高峰のソリストふたりが、それぞれ限りない愛着で吹きこなす傑作群。ブルターニュ管も絶好調!
 「管楽器の王国フランス」とはよくいったもので、この国では一流ソリストからオーケストラ・プレイヤーにいたるまで、管楽器の名手の層の厚さは不滅です。若手世代の躍進はいうまでもなく、凄腕ヴェテラン・プレイヤーも数あまた。管楽器奏者の演奏者寿命を考えると、トランペットのオービエ(1960年生まれ)やクラリネットのキュペール(1957年生まれ)らが、若いうちから続々と録音に意欲的だったことは、数ある管楽器のための傑作群の録音史においてとても重要だったと言わなくてはなりません。
 とくに本盤の中核をなすキュペールのヴェーバー協奏曲全集は、フランス初の手稿譜をもとにしたカデンツァ入り版録音として知られ、長らく入手不可だったのがIndesens!からついに再リリース(解説付国内仕様流通はこれが初のはず)。併録のフンメル協奏曲はオービエの「バロック作品集」からの再録ですが、なにしろ作曲年は1803年、ばっちり古典派後期というわけで、同時代のヴェーバー作品との一貫性も心地よいところ。
 少数精鋭の気鋭集団ブルターニュ管も痛快なオーケストラ・サウンドで緻密に迫ります。19世紀初頭を代表する管楽器協奏曲の名作群、ばっちり解説訳付。お見逃しなく!

JB RECORDS



JBR-015
(国内盤)
\2800+税
ポーランド、近代の作曲家たちと弦楽合奏
 1. チャイコフスキー:弦楽合奏のための悲歌
 2. カルウォヴィチ:九つの歌曲(弦楽合奏伴奏版)
 3. プッチーニ:弦楽合奏のための「菊」
 4. バイルト:四つの愛のソネット
   〜バリトン、弦楽合奏とチェンバロのための
 5. ゼリェンカ:ムジカ・スラヴォカ 〜
   ヴァイオリンと弦楽合奏のための
 6. ガンシェニェツ:オスティナート
 7. アルバレス:チャバカノ駅の地下鉄
ヤン・ヤクプ・ボクン指揮
Ens.インテルカメラータ(ヴロツワフ室内管弦楽団)
マルチン・ブロニコフスキ(Br)
ラドスワフ・プヤネク(vn)
 緊密な弦楽合奏の素晴しさ、引き締まった美しさで名曲・秘曲を。
 ポーランド、やはり桁違いの音楽大国!かつてクリスティアン・ツィメルマン主宰で結成された特別精鋭集団ポーランド祝祭管弦楽団でクラリネットを吹いていたヤン・ヤクプ・ボクンは、近年現地では指揮者として着実に活躍の場を広げている最中。「知らないものは興味津々」タイプでありながら正統派・王道名曲でも全く妥協のない演奏を披露するクラリネット奏者だけに、指揮の腕の確かさと、選曲眼のセンスの良さが本盤の隅々までゆきわたっているのが好感度大、あらためてドキドキさせられます。
 ピアノの巨匠パデレフスキや隣国リトアニアの画家作曲家チュリュリョーニスらと同時代を生きた名匠カルウォヴィチ(ポーランドのラフマニノフともいうべき濃密な旋律美!)の歌曲さまざま(訳詞付!)、弦楽合奏で聴くプッチーニの知る人ぞ知る秘曲「菊」やチャイコフスキーの「悲歌」、現代系作品も少々...といいながら「近代」とのあわいをゆくバイルトの逸品があったりと、音楽史上の20世紀がいかにロマン派いらいの「美」に対する基本的な感覚を失っていなかったかを実感(十二音技法は本来「かなり異端」だったから注目されたわけで)。
 「東」の滋味とセンスを堪能させられる1枚!

K617


K617-247
(国内盤)
\2800+税
スヴェーリンク チェンバロのための作品集
 〜17世紀、オランダの黄金時代〜

 〇輅垈梁23編「主は羊飼い」による変奏曲
  みどり児がお生まれになった
 「わたしはライン川を渡り」による変奏曲
 ぅ譟Ε譟Ε譟Ε宗Ε鼻Ε漾Ε侫 Ε修硫桟燭砲茲襯侫.鵐織献◆複押Γ魁Γ汗爾如
 ヂ茖雲法によるトッカータd2
 Α屬錣青春すでに去りぬ」による変奏曲
 Д好撻ぅ麌パヴァーヌ
 ┘侫ルトゥーナに翻弄されて
  (別名「英国のフォルトゥーナ」)
  〔ダウランド(1563〜1626)の
   「フォルトゥーナはわが仇敵 Fortune My Foe」〕
 そうでなくては(別名「ポーランドのアルマンド」)
 涙のパヴァーヌ〔ダウランドの「ラクリメ」〕
 キリストは光、キリストは太陽
 ピリピのパヴァーヌ〔ピーター・フィリップス(1560〜1621)
   作曲のパヴァーヌ〕
 マッレ・セイメン(いかれたサイモン)
 ファンタジア(3声で)g2
セバスティアン・ヴォンネール
 (チェンバロ/
  リュッケルス1612年製作モデルに
  よるエミール・ジョバン復元製作楽器)
 名ばかりが先行する巨匠、嬉しい名演で傑作集が!俊英が古雅なる復元楽器で、貴重なチェンバロ作品を。
 ハイティンクやファン・オッテルロー、メンゲルベルクらと名演をくりひろげてきた王立コンセルトヘボウ管弦楽団、ウィスペルウェイ、アーメリンク、あるいはブリュッヘンやレオンハルトら古楽勢...とかく名演奏家に事欠かない音楽大国オランダですが、オランダ人作曲家は?と言われると意外に名が挙がらないもの(音楽史上ホントは多士済々なのですが)。
 唯一よくあげられるとすれば、王立音楽院もその名を冠するスヴェーリンクくらいでしょうか――しかしその作品、鍵盤曲も合唱曲も数多くあるにもかかわらず、なぜかめったに演奏も録音もなされないのが切ないかぎり。しかし古楽大国フランスの多忙な名手、ストラスブール出身の異才ヴォンネールがみごとな名盤を制作してくれました。
 オルガン音楽の大家として知られるスヴェーリンクですが、それは室内向け鍵盤音楽、つまりチェンバロにも通暁していたということでもあり、ここでは隣国ドイツ、いやむしろ英国のヴァージナル音楽との親和性を強く感じさせる名品群をじっくり堪能できます。
 フレスコバルディやバードの時代、オランダも立派な鍵盤芸術の拠点だった!と痛感する名盤。解説訳
 


K617-246
(国内盤)
\2800+税
グヴィ フランス中期ロマン派の室内楽世界
 1. ピアノ三重奏曲 第2番 イ短調 作品18(1847)
 2. 弦楽五重奏曲 第6番 イ短調
  〜弦楽四重奏とチェロのための(1880)
ドゥニ・クラヴィエ五重奏団
 ドゥニ・クラヴィエ、
 ダヴィド・マンシネリ(vn)
 フローリアン・ヴァレーズ(va)
 クレール・ブルトー、
 エルヴェ・ルノー(vc)
アナエル・ボネ(p)
 「19世紀フランスに室内楽なし」は認識不足だったと教えてくれる名匠グヴィの世界、名演2曲たっぷりと!
 K617レーベルのよいところは、創設以来すぐれた古楽系アーティストの思わぬ活躍ぶりを続々世に知らしめてくれただけでなく、知られざる作曲家たちの発掘・紹介にも尽力を続けてきてくれたこと!
 とくに、19世紀後半に普仏戦争の末ドイツ領となったフランス東部、ロレーヌ地方出身の名匠テオドール・グヴィの存在感を強く現代にアピールしてきた功績は非常に大きいと言わなくてはなりません。
 なにしろこのグヴィ、ドイツ・ロマン派の本拠地に近い出自が幸いしてか、「普仏戦争前まで室内楽は不毛、フォーレやサン=サーンスが初めてプロの室内楽というものを伝えた」と言われてきたフランス19世紀にも、純然たる室内楽曲を書ける環境が存在していたことをありありと伝える、充実したソナタ形式の名品を数多く残しているのです!
 深い作品愛とともに秘曲発掘を続ける演奏陣の確かな解釈で、シューマンとほぼ同時期に書かれたピアノ三重奏曲の深い哀調を、あるいは19世紀後半ドイツでも珍しかった、チェロを二つ使うシューベルト型の弦楽五重奏曲の逸品を、じっくり堪能。「痛快」の一言が似合う逸品といえます。
 グヴィについての解説を日本語で読める貴重な機会としても、ご注目を。

MUSIQUE EN WALLONIE



MEW1575
(国内仕様盤)
\2800+税
ジョンゲン:管弦楽のための作品集
 〜ベルギー近代の巨匠、フランス近代と
    ドイツ晩期ロマン派のあいだで〜
 1. 絵になる情景 作品56
 2. 悲しきサラバンド 作品58
 3. ヴィオラと管弦楽のための連作(組曲)作品48
 4. なつかしき思い出(親密なるページ) 作品55
ジャン=ピエール・アーク指揮
ベルギー王立リエージュ・フィル管
ナタン・バウド(ヴィオラ独奏)
 近年とみに注目度をあげたベルギー近代の巨匠!なかなか味わえない絶品管弦楽曲、本場から届きます。
 ジョゼフ・ジョンゲンは、ラフマニノフやレーガーと同い年。祖国ベルギーは、オランダ語圏とフランス語圏が存在する多言語国家ながら、1900年前後までは公用語は全面的にフランス語――19世紀には隣国フランスとの文化的親和性も高く、フランス文学界の大御所の多くがベルギー出身だった時代も(『青い鳥』のマーテルランクや『死都ブリュージュ』のロダンバックなどもそう)。ドビュッシーやフランク派などのフランス近代の語法にも早くから対応した作曲家が多い一方、反対側の隣国ドイツの古典派〜ロマン派音楽にもフランス人以上にうまくなじみ、フランクやルクーに連なる「アール・ヌーヴォーの音楽」といってもよい美的世界が紡がれた場所でした。ベルギーのR.シュトラウスかエルガーか...ともいうべきジョンゲンは、緻密な書法でドイツ風の構築感覚をみせつつ、ドビュッシーやフォーレの旋法的な音使いもたくみに取り入れた絶美の音楽を紡ぎ、室内楽を中心に近年音盤はとみに増え、日本にもファンを大いに増やしてきた巨匠!
 しかし管弦楽曲は録音がきわめて少なく、本場の名門楽団のしなやかな名演で、1910年代の傑作4編を味わえる本盤は待望すぎるほどのリリース。もちろん解説訳付!

PAN CLASSICS



PC10330
(2CD)
(国内仕様盤・日本語解説付)
\4000+税
ビッグ・ネーム多数出演!
 フランチェスコ・カヴァッリ:歌劇『オルミンド』全曲
ジェローム・コレアス(cmb)指揮
アンサンブル・レ・パラダン(古楽器使用)
マルティン・オロ(C-T)ジャック・ボナ(Br)
マガリ・レジェール、
ステファニー・レヴィダ(S)
サンドリーヌ・ピオー(S)
ドミニク・ヴィス(C-T)
ハワード・クルック、
ジャン=フランソワ・ロンバール(T)
カリーヌ・デエー(Ms)
ブノワ・アルノー(Br)
 2007年発売時にも好評!3年ほど入手困難だったこの名盤、改めて見ると…何と豪奢な歌手勢!!
 長くプレス切れで入手困難な状態が続いていた逸品、ひさびさの新装版リリースです!
 バロック・オペラ・ファンのあいだでは、モンテヴェルディと並ぶ人気を誇る(いや、リリースの少なさゆえにそれ以上の注目度がある?)17世紀ヴェネツィア歌劇界の優駿、フランチェスコ・カヴァッリ躍進期のオペラ...『オルミンド』全曲録音、フランス古楽勢が最もエキサイティングだった21世紀初頭の勢いそのままに録音された、痛快な仕上がりを誇る傑作盤でございます!
 主人公オルミンドを演じるのは、今やフランス古楽系オペラの世界になくてはならない存在となったアルゼンチンの俊才カウンターテナー、マルティン・オロ!脇を固める歌手陣が実に奮っていて、よく見れば今や古楽にとどまらない大活躍をみせるカリーヌ・デエーがいたり、マガリ・レジェールやブノワ・アルノーといった多忙系の実力派のかたわら、しれっと名個性派ハワード・クルックやドミニク・ヴィス、サンドリーヌ・ピオーら、W.クリスティの周辺で大いに名をあげた「上の世代」の大御所たちが続々...少数精鋭の器楽勢も同様で(今は紙面の都合で泣く泣く省略)、この機会にぜひ再アピールしたい逸品でございます。
 添付解説訳にはトラックごとの詳細あらすじも。歌詞訳に比しうる有用さです!
 


PC10311
(10CD)
(国内盤)
\7200+税

グナール・レツボール、渾身の研究成果!
 ハプスブルク帝国の近世音楽史 〜歴代皇帝の音楽、諸民族の音楽
  10枚組
 Symphoniaの旧録音は4枚だけ
.
 CD I-VI ハプスブルク帝国領内の諸地域〜

  《CD I》スロヴァキア 宮廷音楽と民俗音楽 Kusser, Esterhazy, Capricornus, Speer, Traditional
  《CD II》スロヴェニア 地中海沿岸、古典派へ向けて Posch, Dolar, Tartini, Birck
  《CD III》ハンガリー 定住者たち、非定住者たち Werner, Fux, Esterhazy, Haydn, Ebner, Speer, Schmelzer
  《CD IV》ポーランド 北の強国との境で Mielczewski, Zielinski, Dobel, Nauwach, Weiss, Speer
  《CD V》ボヘミア(チェコ西部) 音楽愛の宝庫 Stolzel, Losy, Habermann, Reichenauer, Vivaldi, Caffe-Music, Hunting Songs
  《CD VI》モラヴィア(チェコ東部) 諸民族の交叉点 Hirschmentzel, Pekarek, Poglietti, Folk Dances, Traditional

 CD VII-X ハプスブルク帝国と諸外国〜
  《CD VII》スペイン 同じ血をひく王家と異国情緒 Kaiser Leopold I, Sanz, Pagliardi, Losy, Viviani, Matteis
  《CD VIII》ヴェネツィア オペラと協奏曲の黄金時代へ Vivaldi, Ferro, Ziani, Albinoni, Raccolte del Gondoliere
  《CD IX》ローマ 「永遠の都」の伝統と新様式 Kerll, Stradella, Muffat, Lonati
  《CD X》パリ 宮廷文化の発祥地、舞踏・民俗・影響力 Muffat, Radolt, von Ehrenstein, Fux, Mayr, Aufschnaiter, Lully
.

グナール・レツボール(vn)指揮
アルス・アンティクヮ・アウストリア(古楽器使用)

 もちろん購入する人は限られると思う。
 でもこういうアルバムこそを大きく売っていきたい。


 本場オーストリアの古楽界を担う超・異才レツボール、伝説的名盤群+新録音で送る、キレッキレの充実BOX。

 2012年、『レコード芸術』誌からレコード・アカデミー賞を授けられたバロック・ヴァイオリン奏者=音楽学者のレツボールは、モーツァルト以前から歴代皇帝のもと充実した音楽史が刻まれてきた祖国オーストリアの忘れられた作曲家たちを再発見、徹底して「当時の作法」にこだわりぬいた演奏解釈で再現してきた人。突き抜けた超絶技巧や精緻なアンサンブル作りは、研究者のみならず広く音楽愛好家たちを魅了してやみません。

 そんな彼が今回、チェコやハンガリーなど、オーストリア皇室のハプスブルク家が支配してきた周辺地域や諸外国とのかかわりなしには生まれ得なかったオーストリア近世音楽の歴史を、10枚のCDでじっくり検証してゆく傑作BOXを世に問いました。
 今はなきSymphoniaレーベルで継続していたシリーズの移行盤かと思いきや、過去録音は4作だけ、他6枚は完全新録音!全曲トラック一覧は勿論、適切な充実解説も全訳付でお届けします。

 民俗音楽の再現例なども交えつつ、基本的に収録曲はほぼ抜粋ではなく、自律性を保った作品として集められているのも魅力。ルネサンス末期から古典派(!)まで、興趣のつきない名演ばかり、意外な作曲家たちの登場も嬉しい驚き!





PASSACAILLE



PSC944
(国内仕様盤・日本語解説付)
\2800+税
ロレンツォ・ギエルミ
 ヘンデル:オルガン協奏曲集 作品4〜さまざまなオルガン協奏曲 Vol.1〜
  『六つの協奏曲 〜ハープシコード[=チェンバロ]
   またはオルガン[と弦楽合奏・通奏低音]のための』 作品4

   (1738年ロンドン刊)
 1. 協奏曲 第1番 ト短調 HWV289
 2. 協奏曲 第2番 変ロ長調 HWV290
 3. 協奏曲 第3番 ト短調 HWV291
 4. 協奏曲 第4番 ヘ長調 HWV292
 5. 協奏曲 第5番 ヘ長調 HWV293
 6. 協奏曲 第6番 変ロ長調  HWV294 〜
   ハープとリュートによる
ロレンツォ・ギエルミ(org)
ラ・ディヴィナ・アルモニア(古楽器使用)
マルグレート・ケル(ハープ)
ルーカ・ピアンカ(アーチリュート)
 すでにVol.2が大好評!
 ハイドン作品も現在好調の超実力派の、一大出世作。
 アンサンブル主宰者にして独奏者のロレンツォ・ギエルミは、いまも新譜続々の伝説的団体イル・ジャルディーノ・アルモニコ最初期の通奏低音奏者であり、その後の多忙な活躍をへて、とりわけオルガン演奏にも造詣が深く、今や古楽教育の中心地バーゼル・スコラ・カントルムのオルガン科を任されている新時代の巨匠!みずみずしい闊達さを失わない、オルガンという巨大楽器を実に自在に鳴らせるセンスの良さは、本盤録音にさいしヘンデル時代の楽器を考慮して選ばれた室内オルガンでも、驚くほど艶やかな成功をみせています。
 さらに本盤が面白いのは、ハープ協奏曲としても弾ける第6協奏曲を、古楽ハープの名手M.ケルとともに、当時の流儀に従いアーチリュートの異才ルーカ・ピアンカも加わった編成で演奏していること!改めて解説全訳付でリリースするに足る注目盤なのです!
 


PSC1002
(国内仕様盤・日本語解説付)
\2800+税
カルロ・グラツィアーニ(18世紀前半-1787):
 1. ソナタ ニ長調、2. ソナタ イ長調
 3. ソナタ 変ホ長調、4. ソナタ ニ短調
 5. ソナタ ハ長調
マルコ・テストーリ(バロック・チェロ)
イ・ムジチ・ディ・サンタ・ペラージア(古楽器使用)
アナ・ラケル・ピニェイロ(チェロ/通奏低音)
マウリツィオ・フォルネロ(チェンバロ)
 グラツィアーニ、プロイセン王のチェロ奏者〜バロックから古典派へ、チェロ独奏と低音部のためのソナタさまざま〜 

 チェロが独奏楽器としても発展した18世紀。その意外な立役者の傑作群を、「イル・ジャル」出身の猛者が!
 古楽器演奏の世界でも、イタリアが桁外れのすぐれた演奏家を続々輩出するようになって、はや何十年…伝説的集団イル・ジャルディーノ・アルモニコの躍進期、2004年まで10年ほどエッジの効いたチェロを弾きまくっていたマルコ・テストーリも、近年さまざまなアンサンブルでその名を見かけるようになってきました。
 彼の妙技をソロ名義でたっぷり味わえる本盤は、18世紀チェロ音楽の立役者のひとり、ボッケリーニと同時代にロンドンやパリでも活躍をみせた才人グラツィアーニの音楽を。晩年はプロイセン王フリードリヒ=ヴィルヘルム2世に仕えましたが、この王はフリードリヒ大王の後継者で、アマチュアのチェロ奏者として、ボッケリーニやモーツァルトからも作品を捧げられた人...つまりグラツィアーニはボッケリーニ同様、古典派の時代へと足を踏み込んだ人で、バロック風の通奏低音伴奏のうえでロココ〜古典派風の歌心あふれるメロディが美しく、テストーリの意気揚々な弓さばきが実にあざやかにガット弦をふるわせてゆくのが実に聴いていて心地良い!
 大国の王が傍に雇い置きたがったのもよくわかります。
 

PSC989
(国内仕様盤)
\2800+税
バッハと同時代の教会カンタータさまざま
 1. バッハ:教会カンタータ第27番「誰が知ろう、わが終わりの近きことを」BWV27
 2. バッハ:教会カンタータ第55番「わたしはみじめな罪深きしもべ」BWV55
 3. ホフマン:教会カンタータ「打ち鳴らせ、待望の時」(伝BWV53)
 4. テレマン:哀悼のカンタータ「しかし汝ダニエルよ」TWV4:17
 5. バッハ:教会カンタータ第159番「いざ、我らイェルサレムへ」BWV159
マルセル・ポンセール(ob)指揮
アンサンブル・イル・ガルデッリーノ(古楽器使用)
ゲルリンデ・ゼーマン(S)
ダミアン・ギヨン(C-T)
ヤン・コボウ(T)
ドミニク・ヴェルナー(Bs)
 大御所!コープマンやヘレヴェッヘらの頼れる共演者ポンセールの指揮で「同世代感覚のバッハ」の世界を。古楽大国ベルギーの先端で活躍してきたトラヴェルソ奏者ヤン・ド・ヴィンヌは、自ら主宰するPassacailleレーベルで、自ら共同主宰するアンサンブル・イル・ガルデッリーノの名盤を数多く制作しています。
 「共同」というのは、もうひとり凄腕の指揮者がこのアンサンブルをまとめているから。それはマルセル・ポンセール!そう、コープマンのアムステルダム・バロック管やミンコフスキのルーヴル宮音楽隊、ヘレヴェッヘのシャンゼリゼ管楽楽団など超一流の古楽バンドでオーボエ・セクションを守ってきた大御所中の大御所です。
 古楽系のオーボエ奏者はバッハのカンタータ演奏に携わる機会が非常に多く、ポンセール自身もこうした自主企画のアイデアは豊富のよう。
 ここでは哀悼カンタータ系のドイツ作品をまじえ(うち1曲は、長くバッハ作とされてきたM.ホフマンの名曲!)各パート2人ずつほどのリアルな18世紀編成で抑揚ゆたかに...フランス古楽界の多忙な実力派エマニュエル・バルサ(vc)やアニマ・エテルナの打楽器奏者プラーティンク、名歌手陣など凄腕ばかりの演奏陣の才覚は圧倒的!じっくり聴きたい上質バロック盤、またひとつ!
 


PSC960
(国内盤)
\2800+税
セルゲイ・イストミン(vc)
ハイドン:チェロ協奏曲/交響曲第16番

 1. チェロ協奏曲 第1番 ハ長調 Hob.VIIb-1
 2. チェロ協奏曲 第2番 ニ長調 Hob.VIIb-2
 3. 交響曲 第16番 変ロ長調 Hob.I-16
セルゲイ・イストミン(vc)
アポロ・アンサンブル(古楽器使用)
ダヴィド・ラビノヴィチ(vn&指揮)
 エステルハーザの宮廷楽団サイズのまま、曲の本質へ
 チェロなし楽団で浮かび上がる、協奏曲の真の美!

日本でもおなじみ、エンリーコ・オノフリ筋の古楽奏者たちやBCJソリストたちも懇意にしているベルギー随一のトラヴェルソ奏者ヤン・ド・ヴィンヌが主宰するPassacailleレーベルは、専門性の高い本格企画を、わかりやすい音盤コンセプトにうまく落とし込むのが上手。
 このアルバムも、そのひとつ――ちょっと見には、巷に名盤あまたの「ハイドンのチェロ協奏曲2曲を、卓越した古楽器演奏で!」というだけの盤かと思いきや、じつはオーケストラ編成に仕掛けあり...なんとこの楽団、弦楽編成は2/2/1/1/1、つまりハイドンがこれらの協奏曲を書いたエステルハージ侯爵家のオーケストラと同じ規模で、とくに低弦編成がチェロ・コントラバス・ファゴットそれぞれ1人ずつしかいないというのがポイント。
 ソリストもこの楽団から出るので、結果的にチェロがソロをひくところでは、弦楽合奏の低域はコントラバス(とファゴット)だけになるのです(詳細は解説訳参照)。本格サウンドが浮かび上がらせる、ハイドンの創意の真相...全3楽章からなる最初期の交響曲第16番もなかなか奥深くクリスピー、ハイドン好きの玄人リスナーさえ作曲家像をがらっと一新してくれそうな逸品なのです!
 


PSC995
(国内盤)
\2800+税
セルゲイ・イストミン(vc)
 「フォルクレは悪魔のように弾く」 〜
 フォルクレ父子のヴィオールのための作品集 Vol.1

 1 「フォルクレ氏の、三つのヴィオールのための
  [=二つのヴィオールと通奏低音のための]小品集」
 2. ミュゼット(パリ、フランス国立図書館所蔵の 手稿譜より/
   第2ヴィオール補筆:V.ギエルミ)
 3. ヴィオールと通奏低音のための第2組曲
    (1747年の曲集より)
 4. クラヴサン[=チェンバロ]のためのプレリュード ニ短調
    (パリ、フランス国立図書館所蔵の手稿譜より)
 5. ヴィオールと通奏低音のための第4組曲
    (1747年の曲集より)
ヴィットリオ・ギエルミ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
ロドネイ・プラダ(ヴィオラ・ダ・ガンバ/通奏低音)
ルーカ・ピアンカ(アーチリュート)/
ロレンツォ・ギエルミ(チェンバロ)
 「ヴィオラ・ダ・ガンバのハイフェッツ」と綽名された男が「悪魔のように弾く」と綽名されたフランス18世紀の艶やかな名手につきまとう謎を明かす。
 絶妙興奮名演ヴィオラ・ダ・ガンバ(フランス語で「ヴィオール」)という楽器、意外にクラシック王道派にはなじみがないかもしれません。
 「クラシックらしい音楽の形が定まる前の」「バロックの楽器」というとっつきにくさを感じているなら、まずは名盤あまたのフォルクレ作品をお探しあれ…そこに、ガンバ本来の典雅さと、古典派前夜の端正な曲づくりとの橋渡しがありますから。
 他方、古楽愛好者の世界では、フォルクレの突き抜けた個性が蠱惑的な魅力に満ちていることは有名。フランス随一の達人マレが「天使のように弾く」と讃えられた傍ら、悪魔のようだと絶賛されたA.フォルクレの鬼才的技量は、息子J=B.フォルクレの編纂で歿後出版された曲集にも示されています。
 ただこの曲集、同じく名手だった息子の手がどのくらい加わっているのか、はたまた父の名を騙った息子の作品集だったのかはいまだに謎。「ガンバのハイフェッツ」の異名をもつ俊才V.ギエルミが、信頼できる腕利きたちと刻んだこの新名盤では、出版された曲集以外の手書き楽譜でのみ伝わる秘曲群まで探索、創意の真相へと迫ります。解説充実、演奏の素晴しさに息を飲む、充実新譜!

PHI(Φ)



LPH016
(2CD)
(国内仕様盤・日本語解説付)
\4000+税
ヘレヴェッヘ/フランダース・フィル
 ドヴォルザーク:死者のためのミサ曲(レクィエム)作品89
フィリップ・ヘレヴェッヘ指揮
ベルギー王立フランダース・フィルハーモニー管弦楽団、
コレギウム・ヴォカーレ・ヘント
イルセ・エーレンス(S)
ベルナルダ・フィンク(Ms)
マクシミリアン・シュミット(T)
ナタン・ベルク(Bs)
 古楽方面はもちろん、モダン系でも快進撃は止まらない才人ヘレヴェッヘ、ドヴォルザークの新たなる大作へ!
 ヘレヴェッヘの快進撃が止まりません。レオンハルト指揮のバッハ・カンタータ全曲録音での合唱指揮時代から数十年、コレギウム・ヴォカーレ・ヘントを率いてのルネサンスから近現代にいたる広範なレパートリーでの比類ない名演の数々のかたわら、基本的に現代楽器オーケストラである名門フランダース・フィルとも数々の銘録音を残すようになったこの名匠、ハイドン『四季』でレコード・アカデミーを受賞したばかり。
 ぬくもりあふれる解釈で楽団全体を驚くべき一体感にまとめあげ、息を飲む名演の数々を毎年Phiに刻むようになってから、たっぷり4年が過ぎたいま...

 新たに登場する新録音は、2013年の来日公演すこし前にリリースされ、『レコード芸術』に特選を持って迎えられた『スターバト・マーテル』に続くプロジェクトともいうべき大作録音!
 レクィエム・ファンも黙ってはいない、あのドヴォルザーク晩年の傑作がいま、この素晴しい名匠のタクトで甦る...どうして注目せずにおれましょう!
 今回も充実解説日本語訳&訳詞付。


旧譜
ヘレヴェッヘ&ロイヤル・フランダース・フィルとのドヴォルザーク

前作『スターバト・マーテル』

LPH009
(国内盤・訳詞付)
\2940
フィリップ・ヘレヴェッヘ、「ピリオド解釈」での「ドヴォルザーク」!!
 ドヴォルザーク(1841〜1904):
  スターバト・マーテル 作品58(1880〜81)
フィリップ・ヘレヴェッヘ指揮
コレギウム・ヴォカーレ・ヘント(合唱)、
ベルギー王立フランデレン・フィルハーモニー管
(=ロイヤル・フランダース・フィル)
独唱: イルセ・エーレンス(ソプラノ)
ミヒャエラ・ゼーリンガー(メゾソプラノ)
マクシミリアン・シュミット(テノール)
フローリアン・ベッシュ(バス)
 「出れば必ず痛快な売れ行き」をみせるのも当たり前――神がかり的な充実度をみせる古楽畑の名匠ヘレヴェッヘが自主制作レーベルから放つ新作は、なんとロイヤル・フランダース・フィルとの「ピリオド解釈」での「ドヴォルザーク」!!
 楽壇の統一感と底知れない充実解釈、震撼ものです…
 2010 年末に立ち上げた自主制作レーベルPhi とともに、近年ますます破格の快進撃を続けているベルギーの世界的名匠、フィリップ・ヘレヴェッヘ――昨年はすでにこのレーベルのリリースもかなり好調になってきて、しかもバッハ2枚組(ロ短調ミサ)→まさかの?ア・カペラによるルネサンス→バッハ回帰→驚くべきベートーヴェン(ミサ・ソレムニス)→なんとヘレヴェッヘぬきのバッハ(無伴奏ヴァイオリン)...と、毎回つねに聴き手の注目をひかずにはおかない仕掛けのもと、全てのアイテムにおいて強烈なセールスを記録しつづけています(リリース分は第2 弾以降すべて『レコード芸術』誌特選)。その成果はとくに、通常クラシック・ユーザーがまず触らないジャンルであるルネサンスのア・カペラ作品(LPH005・ビクトリア)ですら、いまだにハイペースで売れ行きを更新しつづけ同レーベル屈指の売れ筋になってきているところ、あるいは最新盤のベートーヴェン『ミサ・ソレムニス』での痛快な仕上がりと、それにふさわしい堂々のセールス更新が続いているところなどにもよくあらわれています。
 そんな折も折、最新盤(LPH008)が間もなく日本発売というこのタイミングで、またもや耳目を驚かす新譜サンプルがひょいっと届きました――なんと、今度はロイヤル・フランダース管との共演ぼレオンハルトとアルノンクールのバッハ全集での合唱指揮者に起用され世界的に注目されながら、ルネサンス〜バロックの合唱指揮からスタートし、その後古楽器録音で古典派、ロマン派...と徐々に活動範囲を広げてきた末、古楽器によるロマン派以降の作品解釈を続けるシャンゼリゼ 管弦楽団を結成するなど古楽器演奏シーンの名匠というイメージが強いヘレヴェッヘですが、近年もPentatone レーベルでベートーヴェンの交響曲全曲録音を敢行しているとおり、故郷ベルギー屈指のこのオーケストラとも緊密な共同作業を続けてきており、現代楽器オーケストラでのピリオド奏法のあり方も理想的な形で提案しつづけてきていて。先日ベートーヴェンの『ミサ・ソレムニス』盤日本語解説限定で寄せていただいたコメントでも、このオーケストラとの録音がPhi レーベルでの視野に入っていることを仄めかしていたヘレヴェッヘ、まさかこんなに早いタイミングで、これほどの大作で新譜を提案してくれるとは...!!
 そもそも19 世紀末まで活躍したドヴォルザークの大作は、ピリオド解釈での対応がまだごく一部でしか行われていないところ、その点だけでも注目なところ、近年の神がかり的なタクトの確かさ、あの整然と全体を整えながら細部にいたるまで人間味にあふれた、滋味あふれる美しい音作りがもたらす壮絶な鑑賞体験は、今回も大いに健在――ドヴォルザーク躍進期に英国リヴァプールで演奏され、彼の国際的名声の確立に大きく寄与したこの成功作、曲の長大さからしばしばCD2枚組でリリースされることも多いところ、うまく1枚に収まっているのも絶妙。それでいて慌てたような印象をいっさい与えないのが、解釈の確かさを何より裏づけているところだと思います


RAMEE


RAM1401
(国内仕様盤)
\2800+税
J.H.シャインと、ライプツィヒの町楽師の伝統
 〜コラールと、吹奏楽と〜

 シャイン:
  .ンツォーナ「コロラリウム」
  △錣燭靴聾を閉ざす(詩編 第39編)
  主が、あなたの苦難に耳を貸しますよう(詩編 第20編)
  ぁ慍山擇砲茲觸鳳磧拌茖靴料閥
  イ錣燭靴鯲れんでください、主なる神よ
  主キリスト、神のただひとりの子
  Уきて輝け、シオンよ┌汗爾離僖疋ゥ◆璽
  「あなたに望みをかけます、主よ」によるファンタジア
 クリーガー:ファンタジア ニ短調
 H.バッハ:「わたしを憐れんでください、主なる神よ」によるフーガ
 ライヒェ:4声の第12フーガ4声のソナティナ
 シェッレ:今ぞ来たれ、異邦人の救い主
 J.S.バッハ:「アダムは堕落し、人みな罪に染まり」によるフーガ BWV705
   ※曲順は´↓きキΝЛ┃
ランベール・コルソン指揮
アンサンブル・インアルト(古楽声楽集団)
アリス・フォクルール、
ベアトリス・マヨ=フィリプ(ソプラノ)
レイナウト・ファン・メヘレン(テノール)
 「ドイツ三大S」の名は、伊達じゃない。シュッツ、シャイトらと並ぶ名匠シャインの金管と歌を、当時の楽器で!
 バッハ以前のドイツ・バロックの大家としては、やはり巨匠シュッツとその同時代人ふたり、いわゆるドイツ三大Sの存在が大きい…と音楽史の本などで書いてあっても、なぜか録音が少なく注目される機会が少ないのがJ.H.シャイン。
 大バッハより1世紀前のライプツィヒで、高い名声を誇る楽長をしていた人でもありますが、今は古楽界よりも金管界隈で、バロック系の金管五重奏曲などの作曲家として有名かもしれません。
 大御所ブラス・アンサンブルの録音でも折々名を見かけるところ、しかし何しろ17世紀の作曲家だけに、アクセントの効いたサウンドと滋味あふれるオーガニックな響きが美しい「当時の金管合奏」で聴きたいところ...この録音では、17世紀製の素晴しいオルガンが残るドイツ北部のゴットルフ城を録音場所に、シャインをはじめとする巨匠たちの金管合奏曲のほか、オルガン曲や歌をまじえた作品も一部収録、バッハ前夜のライプツィヒの楽師たちの伝統にも迫る解説も充実、後年の同市の発展を準備した豊かな音楽文化をたっぷり味わえます。
 ブランデンブルク協奏曲第2番の初演者とも目される喇叭奏者ライヒェの曲がさりげなく収録されているのも憎いところ!知れば知るほど、の1枚です。

RICERCAR


MRIC348
(2CD)
(国内仕様盤)
\3700+税
ハンブルク・オルガン楽派の大立者
 マティアス・ヴェックマン:
  ,お、聖三位一体の麗しき光
  ▲ンツォーナハ長調(I)ファンタジア ニ長調
  ぅンツォーナハ短調 サ濱ぜ腑ぅ┘垢忙照あれ(I)
  今ぞ喜べ、キリスト者たち
  Дンツォーナ ニ短調 来たれ、聖霊、主なる神
  第2旋法によるマニフィカト 神よ讃美あれ、祝福あれ
  カンツォーナハ長調(II)プレアンブルム(前奏曲)
  ああ、我らは哀れなる罪人たち
  足鍵盤を用いた第1旋法によるフーガ ニ長調
  救世主イエスに讃美あれ(II)
  哀ンツォーナ ト長調 渦罎蕕僕茲燭襪狼澆い亮
ベルナール・フォクルール(オルガン)
使用楽器:
 ハンブルク聖カタリナ教会
  (シュテルヴァーゲン1647年建造・フレントロープ工房により復元)/
 ホレルン聖マウリティウス教会
  (シュニットガー1690年建造)/
 シュターデ聖コスメ&ダミアン教会
  (フース&シュニットガー1675年建造)
 バッハ以前のドイツ北方オルガン音楽、大物登場!三つの歴史的楽器で、大御所フォクルールの名演を。
 生前オルガン奏者として名をあげてきた「音楽の父」バッハが、17世紀のドイツ北方で養われてきた演奏伝統に多くを負っていたことは有名。
 名匠ブクステフーデの演奏を聴きに徒歩で大旅行をしたことも、寄宿学生時代にハンブルク(故郷からはたいへんな遠隔地!)が近かったのをよいことに多くの銘器にふれる機会を得ていたことも、広く知られているとおり。
 現代における歴史的オルガン演奏のパイオニアのひとり、古楽大国ベルギーの大御所ベルナール・フォクルール(バッハのオルガン作品全集などで『レコ芸』特選にも輝いた実績あり)は、そうしたバッハ以前のドイツ北方の巨匠たちの音楽世界と丁寧に対峙、Ricercarで彼らのひとりひとりに光をあてるアルバム作りを続けてきました。
 新録音は、これまでの盲点でもあったルネサンスとバロックをつなぐヴェックマンの作品集。声楽曲やチェンバロ曲でも知られ、親友フローベルガーが伝えたイタリア・フランスの伝統も自在に咀嚼した大御所です。
 ドイツ北方の三つの銘器の深みある美音もたまりません。解説全訳付で、音楽史上の大物の世界を堪能させてくれる逸品、お見逃しなく!
 


MRIC 353
(国内仕様盤・日本語解説付)
\2800+税
知られざるレクィエム2編〜
 カプアーナとルビーノ、17世紀の大家たち〜

  1. カプアーナ:死者のためのミサ(レクィエム)
    〜4声のための
  2. ルビーノ:死者のためのミサ(レクィエム)
    〜5声のための、コンチェルタート形式による
レオナルド・ガルシア・アラルコン指揮
ナミュール室内合唱団
ジュリア・ジェニーニ(バホン=ルネサンス・ファゴット)
マクシミリアン・エーアハルト(ハープ)
ピエール=ルイ・ルタ(室内オルガン)
 レクィエム・ファンに、さらなる嬉しい新発見が2曲も!
 南国シチリアに、驚くべき「知」の世界が存在した頃…モーツァルトやヴェルディの傑作のみならず「レクィエム」(死者のためのミサ曲)という曲種は全般に日本のクラシック・ファンにもなぜか独特の人気を誇っていて、聴いたことのない曲のCDが出れば必ず買う、というレクィエム・ファンも少なくないとか...
 そうした方々にとっても朗報であるうえ、「モンテヴェルディの『宗教的・倫理的なる森』に比しうる17世紀の傑作教会音楽は...?」とお考えのイタリア古楽ファンにもぜひ聴いていただきたい傑作盤が、古楽大国ベルギーきってのRicercarレーベルから登場!
 イタリアの知と情とを絶妙のバランスで伝える、欧州古楽界でいま最も注目されている指揮者=鍵盤奏者アラルコンのもと、少数精鋭集団ナミュール室内合唱団がうたいあげるのは、17世紀のシチリアで活躍した巨匠ふたりの『レクィエム』。いずれも当時の教会音楽の常どおり、ルネサンス以来の多声作法をベースにしながら随所に描写的要素や独唱主体の表情豊かな語法を盛り込んでおり、ほぼア・カペラとは思えないドキドキするほどのドラマが聴かれる傑作に!
 シチリアがスペイン王支配下の土地だったことをふまえ、低音管楽器バホンとハープを盛り込んだ通奏低音編成も絶妙。注目の古楽盤です!



レオナルド・ガルシア・アラルコン
話題の旧譜
Falvetti: Il diluvio universale
AMBRONAY
AMY 026
\2600
バロック声楽ファン必聴!!
 ノアの洪水を描いた傑作「大洪水」世界初録音!!!

  ファルヴェッティ:「大洪水」
フェルナンド・ギマランイス(T ノエ)
マリアナ・フロレス(S ラド)
マッテオ・ベッロット(Bs 神)
エヴェリン・ラミレス・ムノス(A 正義の女神)
ファビアン・ショフリン(CT 死)
マガリ・アルノー(S 水)他
レオナルド・ガルシア・アラルコン(指)
カッペッラ・メディテラネア,ナミュール室内合唱団
録音:2010 年9 月6-10 日、ジュジュリュー/DDD、64'33

 ミケランジェロ・ファルヴェッティ(1642―1692)はシチリア島のパレルモ生まれの作曲家で、1682 年、島東部の海峡町メッシーナの大聖堂の楽長に就任、この「大洪水」は同年同地で初演されました。「大洪水」とはもちろん旧約聖書のノアの箱舟で有名な洪水のことで、この作品は宗教的題材による一種のオラトリオです。しかし南イタリア気質の強い音楽には抹香臭さはなく、音楽には明るく澄んだ美しさがあります。またファルヴェッティは大スカルラッティよりも二世代前に当たり、まだモンテヴェルディやカヴァッリの様式も色濃く残しています。
 台本は四部から成り、第1 部「天上にて」、第2 部「地上にて」、第3 部「洪水」、第4 部「ノエの箱舟で」。ノアの箱舟の話を知っていれば話は理解できます。
ヘンデルの「ユダス・マカベウス」(AMY 024)がたいへん好評だったアラルコン、ここでもラテン的色彩に満ちた素晴らしい演奏を繰り広げてくれます。アラルコンは、当時のシチリアにはまだイスラム文化の残影があったことを考慮し、アラブの打楽器を絶妙に採りいれ、絶大な効果を上げています。
歌手たちも優秀。他にほとんど録音のないファルヴェッティの素晴らしい音楽をお楽しみください!

こちらも。

レオナルド・ガルシア=アラルコン
知られざる名作
Farina - Capriccio Stravagante & Sonate 〜シュッツとモンテヴェルディの時代 ガンバからヴァイオリンへ〜
 カルロ・ファリーナ(1600 頃?〜1640)室内楽作品集(カプリッチョ・ストラヴァガンツァとソナタ)

 .僖凜 璽 第3番(第4曲集より)
 ◆崟篷召靴織愁淵拭廚噺討个譴燭襭伽爾離愁淵拭並茖偽塀犬茲蝓
 「海辺」と呼ばれたる2声のカンツォン(第1曲集より)
 ぁ嵋魅▲侫螢の少女」と呼ばれたる2声のソナタ(第1曲集より)
 ィ垣爾離丱譽奪函並茖蔚塀犬茲蝓
 Γ垣爾離僖奪汽瓮奪張(第4曲集より)
 А崗麦粉(ファリーナ)」と呼ばれたる2声のソナタ
  (第1曲集より)
  酔狂なる奇想の曲(カプリッチョ・ストラヴァガンテ)
  (第2曲集より)
アンサンブル・クレマチス (古楽器使用)
ステファニー・ド・ファイー(vn)
ジローラモ・ボッティリエーリ(vn/va)
アンドレア・デ・カルロ、
エルナン・カドラド、
ジェローム・ルジュヌ(vg)
エリック・マトート(cb)
トーマス・ダンフォード (テオルボ、g)
レオナルド・ガルシア=アラルコン (室内オルガン、ヴァージナル、総指揮)
RICERCAR
RIC 285
(輸入盤)
\2800
 カルロ・ファリーナ。
 ご存知でしょうか?モンテヴェルディを育てたマントヴァに生まれ、ドレスデン宮廷にシュッツがどーんと構えてきた時代に「本場イタリアから来た」ヴァイオリンの名手として活躍、さらにポーランドやドイツ北方、プラハなどでも活躍をみせたこの作曲家、ルネサンス末期風の楽曲形式でしおらしい叙情的作品を書いたかと思えば、謎めいたタイトルを付した技巧的合奏曲もお手のもの、きわめつけはルネサンス版画の唐草模様のごとく、ガット弦とバロック弓で考えられるあらゆる技巧を盛り込んで、動物の鳴き声だの戦争だの管楽器の模倣だの、常軌を逸した多彩さで、20分以上にわたりめくるめく音響世界を描き出す「酔狂なる奇想の曲」…。
 これぞ、バロック時代のヴァイオリン芸術のエッセンス。酔狂で荒唐無稽、歌心もたっぷり!
 ジャケット絵画のかわいさもさることながら、ガット弦から繰り出されるサウンドはねこの啼き声、いぬの喧嘩、撃ち交わされるマスケット銃、さまざまな管楽器(?)…何でもあり。
 楽譜を前に会談しているネコのジャケットがかわいい。

 内容で選ぶんじゃなくCDのジャケットだけで判断して買ってしまうことを「ジャケ買い」というのだそうですが、けっこうその「ジャケ買い」は馬鹿にできない、というのがCD屋の間のもっぱらの評判です。
 なんだか呼ばれるような気がして買ってしまうんですよね。でもそれが「当たり」になることが結構あるんです。
 このアルバム、ジャケットのカワイさから言ったらほんとにこれまでで一番かも。楽譜を前にしてネコがいろいろ言い争ってるんです。それをふくろうが上から「ホッホッホ」と見てたりして。
 内容はよくわかりません。
 ・・・ってだめですよね。
 作曲は聞いたこともない人でカルロ・ファリーナという人。1600年生まれですから、そうとう昔の人です。そのファリーナという人の作品集。歌は入ってません。
 面白いのは動物の鳴き声やいろんな音を楽器がまねするんです。ニャーニャーとか。同じようなことをしていた人がほかにもいましたよね。そういうのが流行だったのでしょうか。
 でもそんな真似っこの曲ばかりでもなくて、とてもしっとりとしたきれいな曲もあって、今はこのアルバムがお気に入りです。(「ドニャのおすすめ」より)



ZIG ZAG TERRITOIRES



ZZT070902
(国内盤)
\2800+税
在庫限り!アンサンブル415最後の名盤群のひとつ
 ヴィヴァルディ:
  協奏曲集『調和の霊感』作品3より

  《4挺のヴァイオリン独奏を伴う合奏協奏曲》
  ゞ奏曲 第1番 ニ長調 RV549
  協奏曲 第4番 ホ短調 RV550
  6奏曲 第7番 ヘ長調 RV567
  ざ奏曲 第10番 ロ短調 RV580
  ザ奏曲 変ロ長調 RV553
   《3挺のヴァイオリン独奏を伴う合奏協奏曲》
  Χ奏曲 ヘ長調 RV551
        ※曲順はきキΝ´
キアラ・バンキーニ(バロックvn)指揮
アンサンブル415(古楽器使用)
ライラ・シャイエーク、
ダヴィド・プランティエ、
エヴァ・ボルヒ、
ステファニー・プフィステル(バロック・ヴァイオリン独奏)
 ソリスト続々結集!伝説的銘団体アンサンブル415の総力が冴えわたる名演、現存分のみ国内仕様で!

 ヴィヴァルディの『調和の霊感』といえば、協奏曲というジャンルがヨーロッパ中で爆発的に人気を博すきっかけを作った伝説的傑作曲集!
 いまのヴァイオリン学習者たちも必ずといってよいほど弾く機会があるこの名作集は、ヴァイオリン4、ヴィオラ2、チェロ1、通奏低音と8つのパートからなる曲構成で、時にはヴァイオリンが全て独奏楽器にまわることもある、いわば合奏協奏曲形式と独奏協奏曲形式のあいだをゆく作りになっています。全パートをひとりずつ、ソリストばかりで弾いても曲がなりたつようになっているわけですが、バロック・ヴァイオリン奏法のありかたを門弟たちと試行錯誤で研究しつづけ、その門弟たちも今や最前線で活躍する名匠ばかりという大御所キアラ・バンキーニ率いるアンサンブル415は、そういった曲作りの本作を演奏するにはうってつけの団体!
 全12曲のうち、4挺のヴァイオリンが全て独奏パートとなる作品4曲すべてのほか、同様の曲構造をとるヴィヴァルディの生前未出版作品2作をくわえ、鮮やかに弾きこなした同団体最後の名盤群のひとつ(輸入盤初出2007年)が、ついに解説全訳付の国内仕様で...メーカー在庫が切れしだい販売終了となりますので、お早目にお求めを!
 


ZZT 358
(国内仕様盤・日本語解説付)
\2800+税
インマゼール(ピアノ)&シクリャヴェル(クラリネット)
 フランスの(歴史的銘器による)近代作品集

 1.プーランク:クラリネットとピアノのためのソナタ
 2.サン=サーンス:クラリネットとピアノのためのソナタ
 3.ドビュッシー:第1狂詩曲
 4.ブロック:デンネリアーナ(デンナーに捧ぐ)
 5.ピエルネ:カンツォネッタ
 6.ミヨー:スカラムーシュ
  (クラリネットとピアノによるヴァージョン)
ヨス・ファン・インマゼール(ピアノ)
 使用楽器:ベヒシュタイン1870年製
リサ・シクリャヴェル(クラリネット)
 使用楽器:ドルネ・ルフェーヴル&ピジ
  1930年製
 インマゼールの20世紀探索は続く! ラヴェル、オルフで首席を張った名手と、ひさびさに極上フランス音楽へ!
 古楽器奏者としても逸早くフォルテピアノのスペシャリストとなり、誰よりも早くからドビュッシーを歴史的ピアノで弾き、ライヴではガーシュウィンも弾く手練の古楽系異才指揮者=ピアニストのインマゼール。
 昨年末発売のオルフ『カルミナ・ブラーナ』も快進撃まっさかりの中、さらなる新譜が…しかも、ひさびさの室内楽!
 ラヴェルやプーランクの協奏曲や連弾作品で痛快な実績をあげていながら「歴史的ピアノでフランス近代へ」という、インマゼールが誰よりも特異な領域での素敵な音楽世界に引き合わせてもらえるのも、実はかなり久しぶり。
 しかも今回はとびきりフランス的高雅に迫る「管楽器の王国フランス」を印象づける楽器・クラリネットとの二重奏作品を集めた、実に瀟洒なアルバムに...サン=サーンスからプーランクへ、はてはミヨーにいたるまで、大御所たちの傑作が(フランス人の我田引水な「お国もの」感とはまた違った切り口から)絶妙な「昔日」の空気感のなかで甦る...歴史的楽器への適性も絶妙、このところアニマ・エテルナのプロジェクトで必ず首席を張ってきたシクリャヴェルの玄妙な吹奏がまた、よいのです。
 今回も解説充実、全訳付!




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