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第81号
マイナー・レーベル新譜(1)
2015.3.10〜5.8


2L


2L 111SABD
(Blu-ray Disc Audio
+ SACD HYBRID)
\4300
星座とイソップ広がる2L の空想世界
 マグネ・アムダール(1942-):
  アストロノーシア(Astrognosia)(1991)(管弦楽のための)
  イソップ寓話(AEsops fabler)(2012)(朗読と管弦楽のための)
ノルウェー放送管弦楽団
インガル・ハイネ・ベルグビュー(指揮)
デニス・ストールホイ(朗読)
 録音:2014年5月 ヤール教会(ベールム、ノルウェー)/5.1 surround/stereo
 制作:ヴォルフガング・プラッゲ/バランスエンジニアリング:モッテン・リンドベルグ/録音エンジニアリング:ビアトリス・ヨハンネセン
 [DXD(24bit/352.8kHz)録音]
 [Blu-ray: 5.1 DTS-HD MA(24bit/192kHz), 2.0 LPCM (24bit/192kHz), mShuttle: FLAC 96kHz + MP3 Region ABC]
 [SACD hybrid(5.1 surround DSD/2.0 stereo DSD)]

 夜空の星は、太古の昔から人々を魅了してきました。星と星座に人々は伝説と物語を重ね、星によって占うという考え方も生み出しました。
 ノルウェーの音楽家、劇場や映画の音楽で活躍し、オスロ新劇場の音楽監督を務めるマグネ・アムダールは、その星座と西洋占星術からインスピレーションを得た管弦楽作品を作りました。
 《アストロノーシア》。〈前奏曲−月〉〈白羊宮(牡羊座)〉〈金牛宮(牡牛座)〉〈双子宮(双子座)〉〈間奏曲 I〉〈巨蟹宮(蟹座)〉〈獅子宮(獅子座)〉〈処女宮(乙女座)〉〈間奏曲 II〉〈天秤宮(天秤座)〉〈天蠍宮(蠍座)〉〈人馬宮(射手座)〉〈間奏曲 III〉〈磨羯宮(山羊座)〉〈宝瓶宮(水瓶座)〉〈双魚宮(魚座)〉〈月のパバーヌ〉。イギリスのホルストが、水星から天王星まで、「惑星」の性格を管弦楽のパレットで描き分けたように、アムダールも「十二宮」それぞれの個性を音楽に反映させ、日ごと形を変える「月」に「十二宮」をつなぐ役割を与えました。
 《アストロノーシア》は、1991 年に作曲され、ノルウェー作曲家作詞家協会の「1994 年最優秀管弦楽作品賞」に選ばれました。
 《イソップ寓話》は、朗読と管弦楽のための作品です。「山のお産」「メスのライオンと狐」「鳥の王さまえらび」「ラバ」「おんどりと狐」「タカとハト」「ライオンの息」「ライオンと狐」「オオカミと犬」「オオカミ少年」「羊の皮をかぶった狼」「ネズミの相談」「モミの木とイバラ」。ヘルマン・ヴィルデンヴァイがリズミカルなノルウェー語に訳した物語を、ノルウェーの男優、デニス・ストールホイがベルグビュー(1964-)指揮のノルウェー放送管弦楽団を背景に語ります。ストールホイは、『屋根の上のヴァイオリン弾き』のテヴィエ、『セールスマンの死』のウィリー・ローマン、『ハムレット』のレアティーズ、『ペール・ギュント』のペールなどを演じ、『シカゴ』や『レ・ミゼラブル』にも出演。ノルウェー王国近衛兵音楽隊で太鼓を演奏した経験から楽譜も読めることから、この作品に起用されました。
 マグネ・アムダールは1942 年生まれ。ピアノ、トロンボーン、指揮を学び、作曲をコンラード・バーデンに師事しました。1971 年に音楽監督に就任したオスロ新劇場公演の『ハムレット』やアストリッド・リンドグレーンの『山賊の娘ローニャ』など多くの劇付随音楽、フィルムスコア、コマーシャル音楽、室内アンサンブルや管弦楽のための作品、エヴァ・クナルダールのためのピアノ協奏曲と、幅広いジャンルに作曲しています。
 トロンボーンと管弦楽のための《エレジー》が 2L(2L35『協奏曲とおとぎ話』)から紹介されています。
 


2L 110SABD
(Blu-ray Disc Audio
+ SACD HYBRID)
\4300→\3890
映画『アナと雪の女王』を愛する人に
 希望〜Spes

  フローデ・フェルハイム(1959-): サンクトゥス
  エリクス・エシェンヴァルズ(1977-):慈しみと愛のあるところ
  ミア・マカロフ(1970-):希望
  フローデ・フェルハイム(1959-): キリエ
  エバ・ウガルデ(1973-):ミゼレレ
  松下功(1951-)ハレルヤ、新しい歌を主に向かって歌え
  フローデ・フェルハイム(1959-): 白鳥
  クヌート・ニューステット(1915-2014): マリアの歌
  フランツ・クサヴァー・ビーブル(1906-2001)アヴェ・マリア
  フローデ・フェルハイム(1959-): われらに平和をお与えください
  キム・アンドレ・アルネセン(1980-):たとえ口を閉ざしていようと
  フローデ・フェルハイム(1959-): ヴェリィ
カントゥス
トーヴェ・ラムロ=ユースタ(指揮)
フローデ・フェルハイム(ヨイク、シンセサイザー)
スノッレ・ビェルク(打楽器)

 「アナ雪」のオープニング曲≪ヴェリィ≫を収録!
 歌うのはもちろん映画と同じノルウェーのア・カペラ・コーラス「カントゥス」。
 伝統歌唱「ヨイク」をベースにした美しい声のハーモニー

 録音 2014 年5 月、11 月 ウラニエンボルグ教会(オスロ、ノルウェー)/5.1 surround/stereo、56’29
 制作・バランスエンジニアリング モッテン・リンドベルグ/録音エンジニアリング ビアトリス・ヨハンネセン
 [DXD(24bit/352.8kHz)録音] [Blu-ray: 5.1 DTS-HD MA(24bit/192kHz), 9.1 Auro-3D(24bit/96kHz), 2.0 LPCM (24bit/192kHz),mShuttle: FLAC 96kHz + MP3 Region ABC] [SACD hybrid(5.1 surround DSD/2.0 stereo DSD)]

 北欧の北極圏、サーミ地方の伝統音楽がヨーロッパの宗教音楽と出会ったら、どんなことが起きるだろうか……。ノルウェーの女声合唱団カントゥスの新しいアルバムは、そうした問いへの答えのひとつとして制作されました。
 プロジェクトには、ディズニーのアニメーション映画『アナと雪の女王』のオープニングでカントゥスの歌う《ヴェリィ》を作曲した、サーミの伝統と文化を今に伝える音楽家のひとり、ノルウェーのフローデ・フェルハイム(フィェルハイム)が参加し、ヨイク歌唱とシンセサイザーを担当しています。

 「希望。人々のうちにあって、人々を結ぶもの」。“Spes” -- ラテン語の「希望」 -- がアルバムタイトルに採られました。

 『アナと雪の女王』の冒頭に「ナーナーナーヘンヤーナーハイヤハイヤー♪」と流れる印象的な曲《ヴェリィ》が登場します。
 作曲者フェルハイムのルーツであるレーロース(南サーミ地方)は、「アナ雪」の舞台のモデルになった地域。氷を切りだすことを生業にしているクリストフのモデルもサーミ人といわれています。本アルバムの最後に収録された《ヴェリィ》は改訂版が歌われます。

 タイトル曲の《希望》は、作詞家、作曲家、編曲者として活躍するフィンランドのミア・マカロフの作品です。『旧約聖書』の『コレヘトの言葉(伝道の書)』8 章の第1 節・第8 節「『人の知恵は顔に光を与え、固い顔も和らげる』……人は霊を支配できない……」と、サーミの芸術家ニルス=アスラク・ヴァルケアパー(1943-2001)の「私は霊に支配されている。だが、私は生きている……」の詩が対比されます。

 ラトビアのエリクス・エシェンヴァルズの《慈しみと愛のあるところ》、スペインのエバ・ウガルデの《ミゼレレ》、『詩編』149 番による松下功の《ハレルヤ、新しい歌を主に向かって歌え》、ドイツの作曲家ビーブルの《アヴェ・マリア》は、1964 年、『お告げの祈り(Angelus)』と『アヴェ・マリア』をテクストとした男声合唱曲です。
 演奏旅行でドイツを訪れたコーネル大学グリークラブがアメリカで初演し、アメリカのシャンティクリアやスウェーデンのスヴァンホルム・シンガーズといった各国のアンサンブルもレパートリーに加え、広く知られるようになりました。女声合唱と混声合唱のための版は、作曲者自身による編曲です。

 2014 年に亡くなったノルウェーの作曲家ニューステットは、ノルウェー・ソリスト合唱団とスコラ・カントールムを創設し、合唱指揮者としても活躍しました。《マリアの歌》は、顕現の神秘と神の御業の力を詠んだ、イギリス生まれのクリスチャン詩人、ルシー・ショー(1928-)の詩による作品です。

 ニーダロス大聖堂少女合唱団のために《マニフィカト》(2L106SABD)を書いたアルネセンもノルウェーの作曲家。「たとえ輝いていなくても、私は太陽を信じる……たとえ口を閉ざしていようと、私は神を信じる」。第二次世界大戦が終わった後、ナチスの強制収容所の壁に刻まれているのが見つかったという詩がテクストです。

 フェルハイムの《白鳥》は、このプロジェクトのための委嘱による作品です。1911 年にスウェーデンのビョルクフィェレットでクリスティーナ・ユーハンソンが歌い、カール・ティレーンが採譜したヨイクを基に作曲されました。

 1986 年の創設以来カントゥスを指導してきたトーヴェ・ラムロ=ユースタの指揮。
 フェルハイムの曲では、彼のシンセサイザーとスノッレ・ビェルクの演奏する打楽器が、サーミの人たちのシャーマンを囲む精霊信仰をイメージさせます。

 [Pure Audio Blu-ray ディスクと SACD ハイブリッドディスクをセットにしたアルバムです。Pure Audio Blu-ray ディスクにはインデックスを除き映像は収録されていません。
 SACD ハイブリッドディスクはSACD ブレーヤーとCD プレーヤーで再生できますが、Pure Audio Blu-ray ディスクはCD やDVDのプレーヤーでは再生できないので、Blu-ray プレーヤーもしくは Blu-ray 対応のPC をお使いください]




ACCENT


ACC 24300
\2600
チャールズ2世の戴冠式のための音楽
 チャールズ2世の帰還〜凱旋行進曲〜
  ウエストミンスター寺院での即位式〜
   王宮の音楽の祝宴〜宮廷仮面劇
ロバート・パーソンズ/マラン・メルセンヌ/
マシュー・ロック/ジローラモ・ファンティーニ/
ウィリアム・チャイルド/ウィリアム・バード/
ペラム・ハンフリー/アウグスティン・バッサーノ/
ウィリアム・ローズ/ジョン・アドソン
オルトレモンターノ(器楽アンサンブル)
サレンテス(コーラス・アンサンブル)
ヴィム・ベキュ(指揮)
 ヴィム・ベキュ率いるオルトレモンターノがチャールズ2 世の戴冠式を再現

 録音:2014年7月11-17日/66’36

 1660 年の王政復古により国王となったチャールズ2 世。翌年1661 年にウエストミンスター寺院で戴冠式が盛大に行われました。戴冠式の式次第などは文章で残されていますが、演奏された音楽についてはっきりとしたことはわかっていません。
 このアルバムでは、ヴィム・ベキュ率いる古楽アンサンブル、オルトレモンターノが様々な文献を調べて当時の式典を再現しました。
 

ACC 24303
\2600
ヨハン・カスパル・メルツ(1806-1856):ギター作品集〜ロマンティックに
 1. 夕暮れのハーモニー/2. ロマンティック/
 3. 吟遊詩人の調べ〜タランテラOp.13-6/
 4. 序奏と華麗なるロンド/
 5. ギター独奏のための6つのシューベルト歌曲/
 6. ヴェニスの謝肉祭Op.6/
 7. 3つの幻想曲より“ル・ゴンドリエ”/
 8. 恋人の涙/9. 追想/10. ショルホフの思い出
ラファエラ・スミッツ(ギター)
 10弦ギターの祖メルツのギター作品集

 録音:1988-2003年/78’54

 ハンガリー出身のヨハン・カスパル・メルツ。貧しい家庭で育ち、独学でギターとフルートを学び、教師をしながら生計をたて研鑽を続けていました。1840 年にウィーンでコンサートを行い、そこで高く評価されウィーンの宮廷ギタリストに任命されました。その後持病に悩まされながらも演奏活動や作曲活動に励みましたが、歴史に翻弄され波乱に富んだ人生を過ごしました。
 しかし彼の功績は、後のギタリストたちに大きな影響を与え、中でも「10 弦ギター」の使用によりギターの表現力を大きく飛躍させました。彼の作品の多くは美しい旋律線と優しいハーモニーが特徴。作品は現代でも愛奏されています。
 


ACC 24296
(CD)
\2600→\2390
「1パート1人」
 モーツァルト:ピアノ協奏曲集Vol.4/ スホーンデルヴィルト

  ピアノ協奏曲第6番変ロ長調K238(2つの代替カデンツァを含む)
  ピアノ協奏曲第8番ハ長調K246
  テノールのためのアリア「運命は恋する者に」K209
  テノールのためのアリア「尊み崇めて」K210
アルテュール・スホーンデルヴィルト
 (フォルテピアノ、指揮)
クリストフォリ・アンサンブル
フランシスコ・フェルナンデス=ルエダ
 (テノール)
 スホーンデルヴィルトの研究の成果が結実したモーツァルト協奏曲

 使用楽器:シュペート&シュメール(1770年頃)/ ウィリアム・ユルゲンソンによるレプリカ
 録音:2014 年5 月2-4 日ノートルダム教会、ブザンソン、フランス/59’15

 古楽大国オランダが生んだ知性派フォルテピアノ奏者アルテュール・スホーンデルヴィルト。「1パート1人」という編成で衝撃を与えたベートーヴェンのピアノ協奏曲集、そして本作モーツァルトのピアノ協奏曲集、さらにはモーツァルトのピアノ・ソナタ全曲を3 つの異なる時代楽器で演奏したアルバムなど、歴史的研究に裏付けされた斬新かつ刺激的な演奏で、聴くものの興味を引きつけてやみません。
 モーツァルトは、ザルツブルク時代の1776 年から1777 年にかけて4 曲の協奏曲を続けて作曲しました。ギャラント様式に傾倒していた時期だけに、優美な旋律が随所にあらわれてきます。第6 番ではじめて5 オクターヴを超える作品を書き、従来よりも大きな楽器を必要としました。またカデンツァはモーツァルトの協奏曲の中でも華の一つですが、スホーンデルヴィルトは2 つのカデンツァを収録しています。
 第8 番の協奏曲は、リュッツォウ伯爵夫人からの依頼で作曲され、生命力と美しさに溢れた作品です。スホーンデルヴィルトは、作曲された時代1770 年頃のシュペート&シュメールのフォルテピアノのレプリカを使用しています。繊細で優雅な響きが特徴的です。
 さらにこのアルバムには、テノール歌手のフランシスコ・フェルナンデス=ルエダをむかえて同時代に作曲されたアリアを2 曲収録しています。
 


ACC 24293
(2CD)
\4000
バルトルド・クイケン
 C.P.E. バッハ対ハイドン 1788/90

  [CD1] ハイドン:フルート三重奏曲
   トリオ ニ長調 Hob.XV:16、トリオ ヘ長調 Hob.XV:17、
   トリオ ト長調 Hob.XV:15
 [CD2] C.P.E. バッハ:フルート四重奏曲*
   四重奏曲 ト長調 Wq95、四重奏曲 イ短調 Wq93、
   四重奏曲 ニ長調Wq94
バルトルド・クイケン(フラウト・トラヴェルソ)
ヴィーラント・クイケン(チェロ)
アン・クノップ(ヴァイオリン)*
ピート・クイケン(フォルテピアノ)
エヴァルト・デマイヤー(チェンバロ)*
 バルトルド・クイケンがバッハとハイドンを対決させる!

 録音:2014 年9 月15-19費AMUZ 、アントワープ、ベルギー
 使用楽器:
 [CD1] ピッチA=430Hz
  フラウト・トラヴェルソ:1787年ドレスデン、アウグスト・グレンザー複製/1991年ルドルフ・トゥッツ製(8キー木製フルート)
  チェロ:18世紀後半作成、一部1564年製アンドレア・アマティを使用/フォルテピアノ:1799年製ロングマン・クレメンティ(音域FF-c4/68キー)
 [CD2] ピッチA=415Hz
  フラウト・トラヴェルソ:1760年ドレスデン、アウグスト・グレンザー複製/1990年アラン・ヴィーマール製(シングル・キー、ボックスウッド製フルート)
  ヴァイオリン:製作者不詳/18世紀後半頃/チェンバロ:1736年アンリ・エムシュ複製/フレンチ・ダブル・マニュアル・ハープシコード(音域FF-e3)

 バルトルド・クイケンはかねてから「ハイドンとC.P.E. バッハの作品は、フルートのために書かれた作品のなかで最も素晴らしい楽曲である」と語っていました。
 バルトルドは今回ほぼ同時期に作曲され、異なるスタイルをもつ2 人の作曲家のフルート作品を一つのアルバムとして発表することにしました。C.P.E. バッハの3 つの作品は1788 年にハンブルクで、ハイドンの3 つの三重奏曲は1789 〜 90 年にかけてウィーン/エステルハージで作曲されました。
 さらにモーツァルトの有名なフルート四重奏曲K285 も1777 年に作曲されています。C.P.E. バッハは晩年の傑作期そして亡くなるその年に、このフルート四重奏曲を書いています。
 一方ハイドンは、最大の理解者エステルハージ家のニコラウス侯爵の死去に伴い自由な創作活動を開始した時期。同じく人生の転換期を迎えた二人。
 当時優雅な楽器として位置付けられていたフルートに、疾風怒濤の感情表現で時代を駆け抜けていくようなC.P.E. バッハ。ハイドンは機知に富んだ音楽表現とウィーン古典派のカンタービレを感じさせる作品と作風は全く異なります。バルトルドは、両者を対比させることで、それぞれの音楽の裏に隠れた情感を見事に表現しています。

ACTES SUD

ASM 17
(CD)
\2500→\2290
グザヴィエ・ロト&レ・シエクル新譜!
 フランス‐スペイン

  (1)シャブリエ:狂詩曲「スペイン」
  (2)マスネ:歌劇「ル・シッド」〜バレエ組曲
  (3)ラヴェル:道化師の朝の歌
  (4)ドビュッシー:管弦楽のための「映像」〜イベリア
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指揮)
レ・シエクル
 シャブリエの「スペイン」がロト&シエクルだとこんな響きに。目から鱗の連続の大注目新譜

 録音:2012 年8 月24 日/ラ・シューズ・デュー音楽祭、2013 年2 月9 日/サル・プレイエル(パリ)、2014 年3 月28 日/ラルシペル(ペルピニャン)(すべてライヴ)/DDD、51’ 04”

 「春の祭典」と「ペトルーシュカ」の時代楽器による録音で、レコードアカデミー賞大賞を受賞し、一世を風靡した奇才指揮者フランソワ=グザヴィエ・ロト。期待の新譜はフランスの作曲家の目を通したスペイン。両国はピレネー山脈を挟んで隣同士ながら、音楽の印象はかなり違います。
 このテーマの代表作がシャブリエの狂詩曲「スペイン」。1883 年にパリで初演され、ポピュラー名曲となりましたが、マーラーは「近代音楽の始まり」と位置づけ、その先進性を高く評価したといわれます。
 時代楽器演奏による初録音に興味津々ですが、これが予想外の新鮮さ。原色的なオーケストラの響きとボルテージの高さが先入観となっていましたが、ロトとレ・シエクルの演奏は繊細で純フランス風。ラヴェルを思わす近代的な音響に驚かされます。ことにハープの効果と音色が絶妙で聴き惚れます。親しみやすい内容に反して、リズムとアンサンブルが難しい作品ですが、ロトの統率力で精密の極み。
 マスネ作品が時代楽器で登場するのも初めてで大歓迎。当時の楽器、とりわけ木管の音色がマスネの柔らかな色彩にぴったりで、パステルカラーの世界が広がります。
 さらに驚きなのが、ラヴェルの「道化師の朝の歌」。これは凄い。ラヴェルこそ、ロト& シエクルに一番合う作曲家と実感できる相性の良さ。各楽器の響きがこれ以上ないほど均等なうえ、透明で典雅な音色の美しさと人工美は目から鱗の落ちる思い。今後ラヴェルの大作に挑戦すること間違いないであろうロト& シエクルの意欲が感じられます。演奏後、観客の「ブラボー」の声が納得できます。
 今回もブックレットに弦楽器以外すべての使用楽器が明記されていて、貴重な資料となっています。ロトの演奏は相変わらず才気煥発。歴史的な意義はもちろんながら、切れの良いリズム感、推進力などスペインらしい魅力を味わせてくれます。




ASM 15
\2500→\2290
レコードアカデミー賞大賞受賞
 奇才ロトとレ・シエクルが時代楽器演奏で「春の祭典」初演時代の響きを再現!

 ストラヴィンスキー:
  (1)バレエ音楽「春の祭典」 (1913年初版)
  (2)バレエ音楽「ペトルーシュカ」 (1911年初版)
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指揮)
レ・シエクル
 

 録音:2013 年5 月14 日/メス・アルセナル、5 月16 日/グルノーブルMC2、9 月29 日/フランクフルト旧オペラ座(1)、2013 年5 月14 日/メス・アルセナル、5 月16 日/グルノーブルMC2(2)(すべてライヴ)/DDD、68’ 54”

 これはとんでもない衝撃。「春の祭典」と「ペトルーシュカ」の時代楽器による録音が登場しました。時代考証に則した演奏による近代名曲を次々リリース、今最も注目される奇才指揮者のひとりフランソワ=グザヴィエ・ロト。誰が手掛けるかと思われた「春の祭典」、ロトがやってくれました。
 どちらも1900 年前後に作られた、主にフランス製の楽器と奏法を用いているのはもちろんながら、改訂魔だったストラヴィンスキーゆえに版の問題も、ここでは初版により、まさに初演時に響いた音を再現しています。
 「春の祭典」は1913 年5 月29 日、モントゥーの指揮によりシャンゼリゼ劇場で初演され、音楽史上最大のスキャンダルとなりました。今日では人気曲として、またオーケストラの性能を披露できる好個の楽曲として頻繁に演奏されますが、複雑な変拍子、無理な楽器法など、古楽器あるいは古楽指揮者には不可能な作品とされてきました。ここでは、まず冒頭のファゴット(1900 年ビュッフェ・クランポン製バソン)の音から未知のもので衝撃度満点。
 また小型のフレンチ・チューバ、小トロンボーンも新鮮で、ピストン・ホルン8 本の響きも独特。ロシア的な重量感あふれる音で奏されるのが常ですが、この明るいフランス的音色こそまさに初演時の音。目から鱗が落ちる衝撃度です。
 また「春の祭典」初演時1913 年版楽譜は自筆のままでパウル・ザッハー財団が所蔵していますが、ロトはこれと1922 年ロシア音楽出版社初版のスコア、モントゥー所蔵の1920 年代初頭の楽譜を検討、音の間違いとストラヴィンスキーが改訂した箇所をはっきりさせ、1913 年5 月29 日初演時の音の再現を試みました。
 「ペトルーシュカ」も初演時1911 年版。四管の大編成で、協奏曲風に活躍するはずのピアノがあまり目立ちません。ここでは日本人ジャン=ヒサノリ・スギタニが1892 年製エラールのピアノで美しい響きを醸し出しています。通常の交響楽団がこの版をとりあげると、もっさりと重くなりますが、ロト&レ・シエクルは大編成なことを意識させない透明さ。ことにグロッケンシュピールやチェレスタのキラキラした響きが効果的で、ロシア・バレエならではの夢のあふれる世界を創り出しています。
 今回もブックレットに弦楽器以外すべての使用楽器が明記されていて、貴重な資料となっています。ロトの演奏は相変わらず才気煥発。歴史的な意義はもちろんながら、切れの良いリズム感、推進力など驚くほど魅力的な演奏を繰り広げています。





ALIA VOX



AVSA 9911
(2SACD HYBRID)
\4800→\4390
サヴァールのオルフェーオがSACD Hybridになって再登場!
 モンテヴェルディ(1567-1643):歌劇「オルフェーオ」
音楽:モンセラート・フィゲーラス
オルフェーオ:フリオ・ザナージ
エウリディーチェ:アリアンナ・サヴァール
使者:サラ・ミンガルド
希望:セシル・ファン・ド・サン
カロンテ:アントニオ・アベーテ
プルトーネ:ダニエレ・カルノヴィッチ
アポロ:フルヴィオ・ベッティーニ
ニンファ:メルセデス・エルナンデス、マリリア・ヴァルガス
パストーレ&エコー:ゲルト・テュルク
パストーレ&精霊:フランチェスコ・ガッリゴーザ
パストーレ:カルロス・メーナ
パストーレ&精霊:イヴァン・ガルシア
ル・コンセール・デ・ナシォン
ラ・カペラ・レイアル・デ・カタルーニャ
ジョルディ・サヴァール(指揮)
 サヴァールのオルフェーオがSACD Hybridになって再登場!素晴らしい器楽群、声楽陣も超豪華!

 録音:2002 年1 月31 日、リセウ大歌劇場(バルセロナ、スペイン)(ライヴ収録)/54’14’’+62’26”

 サヴァール指揮の「オルフェーオ」がSACD Hybrid で再登場します!
 サヴァールのオルフェーオといえば、リセウ大歌劇場(バルセロナ、スペイン)でのライヴ映像が作品でリリースされ、絶賛されました。しかし、現在は入手困難となっております。
 フィゲーラス、ザナージ、ミンガルド、といった、ヨーロッパの古楽シーンで欠かせない存在がキャストのすみずみにまで配されています。オルフェーオが得意としていた楽器ハープは、ローレンス=キングが担当しているなど、器楽陣も非常に充実。SACD にはマルチチャンネルも収録。この素晴らしい演奏を、あらためて新たな高音質で楽しむことができます。




ALTUS



ALT 318
\3000→\2790
実力派ヴァイオリニスト、島田真千子による渾身のバッハ無伴奏第1弾!
 J.S.バッハ:
  (1)無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番 ニ短調 BWV1004
  (2)無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番 ハ長調 BWV1005
  (3)無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番 ホ長調 BWV1006
島田真千子
 (ヴァイオリン;
  1685年製Goffredo Cappa)
 ドイツでの研鑽がここに結実。強靭な求心力、研ぎ澄まされたバッハ。セントラル愛知交響楽団ソロコンサートマスターの実力派ヴァイオリニスト、島田真千子による渾身のバッハ無伴奏第1弾!

 セッション録音:2014 年5 月1 日、7 月2 日、12 月2 日/所沢市民文化センター キューブホール/DDD、ステレオ

 華々しいコンクールの受賞歴を誇る実力派ヴァイオリニスト島田真千子がバッハの無伴奏作品に挑みました。島田は東京芸術大学を首席で卒業後、渡独。ドイツ・デトモルト音楽大学にて研鑽を積み、同大学院を修了、ドイツ国家演奏家資格を取得しました。満を持してのバッハの無伴奏の録音は強靭な求心力と研ぎ澄まされた演奏で、現在の充実ぶりを実感できる大満足の出来栄えです。

 島田真千子(ヴァイオリン):
  1998 年東京芸術大学を首席で卒業、安宅賞受賞。2002 年デトモルト音楽大学を最優秀の成績で卒業後、同大学院にてドイツ国家演奏家資格を取得。6 年間ドイツに在住しヨーロッパ各地で研鑽を積む。第44 回全日本学生音楽コンクール全国大会中学校の部第1 位、第7 回日本モーツァルト音楽コンクール第1 位、第66 回日本音楽コンクール第2 位、第45 回パガニーニ国際ヴァイオリンコンクール特別賞や第15 回J.S バッハ国際コンクール第5 位などのコンクール歴がある。
 全国の主要ホールでの室内楽公演や各地でのリサイタル開催、オーケストラとの共演を重ねており、サイトウキネンオーケストラのメンバーとしても活躍する等多彩な演奏活動を展開している。
 現在、セントラル愛知交響楽団ソロコンサートマスターおよび水戸室内管弦楽団メンバー。NPO 法人イエローエンジェルよりG.B. ガダニーニが1769 年に製作したヴァイオリンを貸与されている。
 この録音ではバッハ生誕年と同じ1685 年製のヴァイオリンGoffredo Cappa を使用。





一般のショップでは手に入らない・・・
 宗次ホール自主制作第1弾
  島田真千子&佐藤卓史
   ヴァイオリン・ソナタの名曲中の名楽章集

MUNETSUGU HALL
MUNE 0001
\2300(税別)

 宗次ホール自主制作第1弾
  島田真千子&佐藤卓史
   ヴァイオリン・ソナタの名曲中の名楽章集

 
モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ 第1楽章
モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ 第2楽章
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第5番「春」 第1楽章
ラヴェル:ヴァイオリン・ソナタ ト長調 第1楽章
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第9番『クロイツェル』 第3楽章
ヘンデル:ヴァイオリン・ソナタ ニ長調 作品1 -13 第1楽章〜第2楽章
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第7番 第1楽章
ドビュッシー:ヴァイオリン・ソナタ ト短調 第1楽章
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第1番「雨の歌」 第1楽章
フランク:ヴァイオリン・ソナタ イ長調 第4楽章
島田真千子ヴァイオリン
 使用楽器:J.B.ガダニーニ(1769年)
佐藤卓史 ピアノ

2013年9月18日宗次ホールにおけるライヴ録音
ホールの自主製作盤なので一般店では販売されていない。

 宗次ホール(むねつぐホール)は、愛知県名古屋市中区栄にあるクラシック専門のコンサートホール。
 CoCo壱番屋の創業者宗次徳二が私財を投じ建設し、作曲家の三枝成彰が監修を務めた。
 2013年1年間に「音楽の友」の付録コンサートガイドに掲載された演奏会の回数を分析したところ、宗次ホールは東京文化会館小ホールに次いで第2位となる335件。いまや名古屋になくてはならないクラシック・ホールとなった。

 
 まさかと思った。
 すごかったのである。


 宗次ホールがオリジナル・レーベルのCDを出すというのだが、その第1弾の内容が「有名ヴァイオリン・ソナタの楽章抜粋」というのを聞いたとき、正直「大丈夫なんだろうか」と思った。
 頭が固いといわれるかもしれないが、交響曲や弦楽四重奏曲やヴァイオリン・ソナタというものは「全楽章聴いて何ぼ」という思いがある。
 たとえ名曲であっても「楽章の抜粋集」というのはいかがなものか。
 おそらく宗次ホールで過去に行われた名演の録音から、いい部分を抜粋して寄せ集めるつもりだろう。

 ・・・と思ったが、もう少し話を聞いてみるとちょっと様子が違う。

 なんとその「抜粋楽章アルバム」のために、わざわざコンサートを組むというのだ。過去音源の編集じゃない。ライヴの新録音。しかも休憩はあるとはいえ、基本的に通しである。
 そうなってくるとまた状況が違ってくる。
 「抜粋楽章」が次々と目の前で演奏されることで、今まで聴いたことのない壮大な「音楽空間」が生まれる可能性がある。

 しかし、大きな問題がある。
 この無謀且つ壮大な企画を実現できるヴァイオリニスト&ピアニストがいるのか。
 10に及ぶ抜粋楽章を、ただ技巧的に完璧に弾くだけでなく、一つの絵巻物のように再創造し、新たな世界観を創り上げられる・・・そんな人がいるのか。

 そんな疑問をぬぐえないうちに、いよいよそのコンサートの日が訪れ、実は内心「どれどれ、腕前拝見」というような不遜な思いで演奏会に臨んだ。


 ・・・そうしたら、冒頭のように、まさか、すごかったのである。


 我々の前に現れたのは、ヴァイオリ二スト島田真千子とピアニスト佐藤卓史。

 まず驚いたのは島田真千子。
 その技巧の確かさと、高い身体能力、そしてまったく衰えない集中力と精神力。
 どの曲にも鮮やかな生命力が宿り(とくにヘンデルではホールの天井から目に見えぬ花びらが舞い、ラヴェルでは存在しないスポット・ライトが彼女を照らした。)、それぞれの作品の個性を
存分に生かしつつ、しかも全体として破綻しない。
 これはそうとうな鍛錬と音楽的素養がないと成し遂げられることではない。

 さらにこの人間離れした企画を支えたピアノの佐藤卓史。
 すべての演目が終わったあと佐藤に尋ねた。「これだけのプログラム、大変だったのでは?」
 すると佐藤はさらりとこう答えた。「いえ、とても楽しかったです。」
 その涼しげな表情の裏に、この難業ともいえるコンサートをあっさり陥落せしめた佐藤の計り知れない許容能力を見て、戦慄すら覚えた。


 かくして、演奏会史上まれに見る無謀且つ壮大な企画は、おそるべき才能を持った二人の演奏家によって、壮麗なる芸術作品として我々の前にその姿を現した。
 ここで紹介しているのは、そんな前代未聞のコンサートを収録したアルバムである。
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 ラ・フォルジュルネ・オ・ジャポン2015にも出演!!坂入健司郎と東京ユヴェントス・フィル


 「これはまずい。いい音楽じゃないか。そのへんの本場よりよほど聴きごたえがあるじゃないか。この若者には才能があるのだ。そのキャリアの出発点とも呼ぶべき、輝かしくも呪われた一夜の記録がこれだ。」音楽評論家 許光俊

 東京ユヴェントス・フィルハーモニー率いる新進指揮者坂入健司郎のデビュー盤2 タイトル。
 オケはヴァイオリンの両翼配置を採用するだけありかなりの実力です。
ALTL 002
\3000→\2690
この若者には才能があるのだ。(許光俊氏)
 新進指揮者坂入健司郎デビュー
  巨匠デームスもソリストで登場!
  慶應義塾ユースオーケストラによる2011年3月20日の記録

  (1)近谷直之:“Paradigm shift”(世界初演)
  (2)シューマン:ピアノ協奏曲 イ短調 Op.54
  (3)シューマン:トロイメライ(アンコール)
  (4)チャイコフスキー:幻想曲「フランチェスカ・ダ・リミニ」 Op.32
  (5)ラヴェル:マ・メール・ロワより『妖精の国』(アンコール)
坂入健司郎(指揮)
慶應義塾ユースオーケストラ
 (現:東京ユヴェントス・フィルハーモニー)
(2)(3)イェルク・デームス(ピアノ)


 なんと巨匠デームスがソリストで登場!
 慶應義塾ユースオーケストラによる震災直後2011年3月20日の記録

 ライヴ録音:2011 年3 月20 日/ティアラこうとう/ステレオ、ライヴ

 坂入健司郎率いる慶應義塾ユースオーケストラによる2011 年3 月のライヴは世界初演となった、近谷直之の“Paradigm shift、巨匠イェルク・デームスをソリストに迎えたシューマンのピアノ協奏曲、そしてチャイコフスキーの幻想曲「フランチェスカ・ダ・リミニ」という充実のプログラムでした。
 震災直後となった当ライヴは坂入とオーケストラのただならぬ思いが感じられ入魂の熱演となっております。アンコールで演奏された「妖精の国」は祈りそのものです。
 
ALTL 005
\3000→\2690
坂入健司郎(指揮)&東京ユヴェントス・フィル
 そして2014年
  ブルックナー:交響曲第5番 変ロ長調 WAB 105
坂入健司郎(指揮)
東京ユヴェントス・フィルハーモニー
 まだ20 代の若者が、これほど堅牢で構築的なブルックナーを振るとは。全体像がしっかり把握されていて危なげがない。(許光俊)

 ライヴ録音:2014 年1 月11 日/杉並公会堂 大ホール/ステレオ、ライヴ

 「これはまずい。坂入のコンサートに初めて出かけた私は心配になった。まだ20 代の若者が、これほど堅牢で構築的なブルックナーを振るとは。全体像がしっかり把握されていて危なげがない。いい音楽じゃないか。そのへんの本場のよりよほど聴きごたえがあるじゃないか。それが困るのだ。困ったことに、この若者には才能があるのだ。才能がなければ、ただの趣味、ただの遊びで済むものを。どうしたらこの才能を生かせるか。彼は一生かけてこの難題と取り組まないといけないのだ。そのキャリアの出発点と呼ぶべき、輝かしくも呪われた一夜の記録がこれだ。」(許光俊)

APARTE



AP 103
\2600→\2390
あのトリュフォー映画の作曲家ドルリューがトランペット協奏曲を書いていた!
 (1)ジョルジュ・ドルリュー:トランペット小協奏曲
 (2)カロル・ベッファ:トランペットと弦楽のための協奏曲
 (3)ジョリヴェ:トランペット、ピアノ、弦楽のためのコンチェルティーノ
 (4)ジャン=バティスト・ロバン:魂の歌
 (5)マルタン・マタロン:トラムX II
ロマン・ルルー(Tp)
ロベルト・フォレス・ベレス(指揮)
オーヴェルニュ管弦楽団
 録音:2014年5月2 -6日/オーヴェルニュ管弦楽団施設(クレルモン=フェラン)/59’ 00”

 人気のトランペット奏者ロマン・ルルーの最新盤。今回は協奏曲集ですが、思わず目を疑いたくなる名前が並んでいます。
 まずジョルジュ・ドルリュー(1925-1992)。言わずと知れたトリュフォーの映画音楽作曲家。「突然炎のごとく」「恋のエチュード」「隣の女」のほか、アラン・レネの「二十四時間の情事」やベルトリッチの「暗殺の森Ⅱ」などの音楽も担当しています。
 ドルリューはパリ音楽院でビュセールとミヨーに学び、トランペット小協奏曲は初期にあたる1951 年の作。かなり技巧的な作品で、どこかショスタコーヴィチ風。ドルリューの知られざる一面を披露してくれます。
 ポーランド系フランス人のカロル・ベッファ(1973-) は、昨年諏訪内晶子がパーヴォ・ヤルヴィと委嘱協奏曲を演奏したことで記憶される若手。彼も映画音楽で知られます。
 オルガニストとして知られるジャン=バティスト・ロバン(1976-) の「魂の歌」はルルーのために書かれた作品。オルガン的な響きが興味津々。
 いずれの作品もルルーは抜群の巧さ。若々しい音楽性ともに輝くような美しさです。
 
AP 104
(2CD)
\4000→\3690

オフェリー・ガイヤール新譜
 Alvorada

 [CD1]
  ファリャ:七つのスペイン民謡より
   1. 「ホタ」 2.「子守歌」
   3. グラナドス:ゴイェスカスより「間奏曲」
   4. ファン・カルロス・コビアン(1896-1953)&
    エンリケ・ドミンゴ・カディマーコ(1900-1999):
     Nieblas del riachuelo
   5. カルロス・カシャーサ(1902-1999)&
    カルトーラ(1908-1980):Alvorada
   6. モイセス・シモンズ(1889-1945):El Manisero
   7. イソリーナ・カリージョ(1907-1996):Dos Gardenias
   8. ホセ・ダメス(1907-1994)&オラシオ・バステッラ(1914-1957):
    ナーダ
   9. エグベルト・ジスモンチ(b.1947)&
    ジェラルド・カルネイロ(b.1952):水とワイン
   ピアソラ:
    10. 鮫 11. オブリビオン 12-14. グラン・タンゴ
   15. ホアン・カルロス・コビアン&エンリケ・ドミンゴ・カディマーコ:
    ノスタルジアス
 [CD2]
   1. フリアン・プラサ(1928-2003):パジャドーラ
   2. フェリクス・リペスケル(1913-1970):ロマンティカ
   3. アルフレード・ゴッビ(1912-1965):A Orlando Goni
   4. トッキーニョ(b.1946)&ヴィニシウス・ヂ・モライス(1913-1980):
    イタポアンの午後
   5. トム・ジョビン(1927-1994):波
   6. エイトル・ヴィラ=ロボス(1887-1959):黒鳥の歌
   7. エイトル・ヴィラ=ロボス&ルース・ヴァラダレス・コレア(b.1938):
    ブラジル風バッハ第5番「 カンティレーナ」
   8. El canto dels ocells
   9. ガスパール・カサド(1897-1966):無伴奏チェロ組曲
チェロ/オフェリー・ガイヤール
 (1737年フランチェスコ・ゴフリラー製)
声/サビーヌ・ドゥヴィエイル[CD2-7]、
 タッキーニョ[CD1-5, CD2-4]、
 サンドラ・ルモリーノ[CD1-15]
ヴァイオリン/シリル・ギャラ[CD1-4, CD2-3]
バンドネオン/ホアンホ・モサリーニ
 [CD1-4,9,10,11,12,13,14/ CD2-1,2,3]
コントラバス/ロマン・ルキュイエ
 [CD1-5,6,7,10,11,12,13,14/ CD2-1,2,4,5]
ギター/ルイス・デ・アキーノ[CD1-5, CD2-5]、
 ルディ・フローレス[CD1-15/ CD2-1,2]、
 エマニュエル・ロスフェルダー[CD1-1,2,3]
ハープ/サンドリーヌ・シャトロン[CD2-6]
トランペット/ニコラ・ゲネス[CD1-6,7]
トロンボーン/ファビアン・シプリエン[CD1-5]
打楽器/ダヴィド・チュペテ[CD1-1,2,3]、
 フロラン・ジョデレ[CD1-6,7]、
 ルーベンス・セルソ・ロペス[CD1-5, CD2-5]、
 クリスティアン・パオリ[CD1-5,6,7/ CD2-5]
ピアノ/ゲラルド・ディ・ジュスト
  [CD1-5,6,7/ CD2-5]、
 ガブリエル・シヴァク[CD1-9]、
 フェルナンド・マグナ[CD1-8,10,11/ CD2-7]
チェロ/シマオ・アルコフォラード・バレイラ、
 アナ・カタリーナ・ブラガ、
 アンヌ=シャルロッテ・デュパ、
 クレメンス・イッサーテル、
 エステル・ルフェーブル、ヒューゴ・パイヴァ、
 ロール・ツァウグ[CD2-7]
 ガイヤール新譜ファリャ、グラナドスからピアソラ、ヴィラ=ロボスらスペイン、南米、ブラジルへの音楽の旅、ボサノヴァの神様、トッキーニョも参加!豪華ゲスト演奏家にも注目!

 録音:2014 年9 月

 オフェリー・ガイヤールの最新盤は、ファリャやグラナドスによる、民謡色濃厚な作品から、ヴィラ=ロボスやピアソラなど、南米の作品までを網羅した2 枚組。
 どんな作品でも、ガイヤールの音色のエレガントさ、スタイリッシュさ、そしてあたたかさはぶれることなく存在していて、非常に楽しい内容に仕上がっています。
 カサド作品も、ともするとドライになりやすいものですが、ガイヤールは切れ味とやわらかさ、見事なバランス感覚で聴かせます。ボサノヴァの神様、トッキーニョも参加しているという超豪華なゲスト演奏家の顔ぶれにも注目です。
 オフェリー・ガイヤールは、先にリリースされたC.P.E. バッハの協奏曲集(AP.080)が2014 年のディアパソン・ドール・オブ・ザ・イヤーを受賞するなど、ますます充実をみせているチェリスト。1998 年ライプツィヒ国際バッハ・コンクール第3 位、また、自ら創設したアンサンブル・アマリリスを率いて国際コンクールで優勝しており、モダンからバロックまで、幅広く活躍しています。フルニエ、トルトゥリエら、フランス・チェロ楽派の正当な継承者ともいえる存在です。
 目を閉じてCD を聴いているとまるで自分一人のために弾いてくれているような気分になる親密な空気感は、他ではなかなか味わえない彼女ならではの魅力といえるのではないでしょうか。そんなガイヤールの魅力は、この様々な編成による演奏のディスクでも遺憾なく発揮されています。
 

AP 101
\2600
ピアノの響きの美しさに驚愕。シャプランのシューベルト
 シューベルト:
  (1)4つの即興曲D.899 (Op.90)
  (2)4つの即興曲D.935 (Op.142)
  (3)リタニー D.343(リスト編)
フランソワ・シャプラン(Pf)
 録音:2014 年7 月23 - 26 日/サン・ピエール教会(パリ)/72’ 37”

 フランソワ・シャプランはパリ音楽院でヤンコフ、ロバン、ペヌティエに師事。ショパンやドビュッシーのディスクをリリースし、来日公演も行っているので日本にもファンの多い個性派です。
 彼の演奏はまず何よりピアノの音色の美しさ、特殊さが特徴。透明で幻のようにキラキラした不可思議な世界に魅了されます。このタッチで弾かれるシューベルトの即興曲はまさに理想の響き。清潔な歌い回しも独特で、要注目の個性派と申せましょう。

ATMA CLASSIQUE



ACD2 2723
\2100→\1890
DORIANの名盤、再発売
 
天国的に美しい・・・古楽アンサンブルによる「ゴールトベルク」
  レ・ヴィオロン・ドゥ・ロワ結成30周年記念リリース

   J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲BWV988
   (弦楽と通奏低音のため編曲版/ベルナール・ラバディ編曲)
レ・ヴィオロン・ドゥ・ロワ
ベルナール・ラバディ(指揮)
 録音:1999 年9 月

 有通無碍、自由闊達・・・あの名盤が復活!!
 カイザーリンク伯爵がこの演奏を聴いたら、「こんなんじゃ寝られないじゃないか・・・でも、いいね」と言ってにんまりしたと思う。


 カナダのモントリオールに本拠を置くバロック・オーケストラ、レ・ヴィオロン・ドゥ・ロワによるJ.S. バッハのゴルトベルク変奏曲。
 ゴルトベルク変奏曲は、多くの編曲版が存在しますが、こちらはヴァイオリン8 本,ヴィオラ3 本,チェロ2 本,コントラバス1 本,チェンバロ1 台,テオルボ1 本の編成による古楽アンサンブル演奏です。
 ベルナール・ラバディの自然な編曲によって、各楽器に振り分けられた旋律が流れるように奏されます。
 この録音は以前DORIAN レーベルから発売されていた音源の再発売です。
 


ACD2 2722
\2100→\1890
DORIANの名盤、再発売
 9.11テロ直後のレクイエム
  モーツァルト:レクイエム(レヴィン版)
レ・ヴィオロン・ドゥ・ロワ
ベルナール・ラバディ(指揮)
ラ・カペレ・デ・ケベック
カリーナ・ゴーヴァン (ソプラノ)
マリー=ニコル・ルミュー (コントラルト)
ジョン・テシェール (テノール)
ネイサン・バーグ (バス・バリトン)
 録音:2001 年9 月20 日トロイ セービングス バンク ミュージックホール、ニューヨーク(ライヴ)

 カナダのモントリオールに本拠を置くバロック・オーケストラ、レ・ヴィオロン・ドゥ・ロワによるモーツァルトのレクイエム。
 この音源は、9.11 の同時多発テロの直後に開催された演奏会でのライヴ録音。演奏会は以前から予定されていたものですが、奇しくもテロ直後のレクイエムの演奏会となりました。
 ライヴ収録であるため、コンサートに漂う緊張感と観客のぬくもりが、はっきりと捉えられ、感動的な演奏であったことが伺えます。
 演奏は、ベルナール・ラバディによって結成されたアンサンブル、レ・ヴィオロン・ドゥ・ロワとラ・カペレ・デ・ケベック。ラバティの音楽性がしっかりと反映された充実したアンサンブル、そして美しい響きの合唱、秀逸なソリスト陣と極めて完成度の高い演奏となっています。
 DORIAN レーベルからの再発音源。
 


ACD2 3015
\2100→\1890
レ・ヴィオロン・ドゥ・ロワ結成30周年記念アルバム
 グルック:『オルフェオとエウリディーチェ』〜精霊の踊り
 J.S.バッハ:モテット「いと高き者よ、わが罪をあがないたまえ」BWV.1083 より
 パッヘルベル:カノンとジーグ
 ヘンデル:『ソロモン』〜シンフォニア:シバの女王の到着
 ラモー:恋するライオン
 モーツァルト:オペラ「ルーチョ・シッラ」〜序曲
 モーツァルト:演奏会用アリア『どうしてあなたを忘れられよう』 K.505
 バルトーク:ディヴェルティメントSz113
 ペルト:フラトレス
 ブリテン:深紅の花びらは眠りにつき
 ピアソラ:天使のミロンガ
レ・ヴィオロン・ドゥ・ロワ
カテリーナ・ゴーヴァン(ソプラノ)
ダニエル・テイラー(カウンターテナー)
ベルナール・ラバディ(指揮)
ジャン=マリー・ゼイトウニ(指揮)
マシュー・ルシエ(指揮)
 ベルナール・ラバディによって1984 年に設立されたレ・ヴィオロン・ドゥ・ロワは30 周年を迎えました。
 17 〜 18 世紀の作品のバロック・アプローチでの演奏から、モダン楽器による19 〜 20 世紀の作曲家の演奏まで幅広いレパートリーを持っています。
 このアルバムは、そんな彼らのレパートリーの特徴をつかむグルックからピアソラまで集めています。さらに2008 年に録音されていましたが未発の音源、ペルトの室内アンサンブルのための作品「フラトレス」も収録しています。
 


AU 21436
(4CD)
\4500→\4090
メンデルスゾーン:弦楽のための室内楽曲全集
 CD-1(76’12”)
  (1)弦楽四重奏曲第1番 変ホ長調 Op.12
  (2)弦楽四重奏曲第2番 イ短調 Op.13
  (3)弦楽四重奏曲 変ホ長調(1823年)
 CD-2(76’32”)
  (4)弦楽四重奏曲第3番 ニ長調Op.44-1
  (5)弦楽四重奏曲第4番 ホ短調Op.44-2
  (6)弦楽四重奏曲第6番 ヘ短調Op.80
 CD-3(74’00”)
  (7)弦楽四重奏曲第5番 変ホ長調 Op.44-3
  (8)弦楽四重奏のための4つの小品Op.81より
   【第1曲:アンダンテホ長調、第2曲:スケルツォ】
  (9)弦楽八重奏曲 変ホ長調 Op.20
 CD-4(69’28”)
  (10)弦楽五重奏曲第1番 イ長調 Op.18
  (11)弦楽五重奏曲第2番 変ロ長調 Op.87
  (12)弦楽四重奏の4つの小品 Op.81より
   【第3曲:カプリッチョ ホ短調、第4曲:フーガ 変ホ長調】
マンデルリング四重奏団
 【ゼバスティアン・シュミット(第1ヴァイオリン)、
  ナネッテ・シュミット(第2ヴァイオリン)、
  ローラント・グラッスル(ヴィオラ)、
  ベルンハルト・シュミット(チェロ)】
(9)クレモナ四重奏団
 【クリスティアーノ・グアルコ(ヴァイオリン)、
  パオロ・アンドレオーニ(ヴァイオリン)、
  シモーネ・グラマーリャ(ヴィオラ)、
  ジョヴァンニ・スカリオーネ(チェロ)】
(1)(11)グンター・トイフェル(チェロ)
 ドイツを代表するマンデルリング四重奏団によるメンデルスゾーンの弦楽のための室内楽曲全集がBOX で登場!

 セッション録音:(1)(2)(10)(11)2011年4月11-13日、(3)(7)2011年11月21-22日、(4)(5)2011年11月24日、(6)(8)(9)(12)2012年4月23-26日、クリンゲンミュンスター/DDD

 ドイツ屈指のアンサンブル団体、マンデルリング四重奏団。2011 年から2012 年にかけてセッション録音をおこなったメンデルスゾーンの弦楽のための室内楽曲全集がBOX で登場です。
 豊富なレパートリーとともに精力的に活動している当団ですがメンデルスゾーンは最も得意とし、結成30 周年を迎えた2013 年のリサイタル・ツアーでもメンデルスゾーンをメインとしたプログラム構成でした。
 マンデルリング四重奏団のアンサンブルは安定感抜群で激情の中にも決して冷静さを欠かない演奏と言え、円熟の域へと入りつつある名門の名にふさわしい堂々たる演奏を聴かせてくれます。
 また、イタリアの陽光のごとく煌びやかな音色のクレモナ四重奏団との弦楽八重奏曲では化学反応のごとく不思議と融合し天下一品の演奏です。AUDITE レーベルが誇る2 大弦楽四重奏団の共演にも注目です。
 演奏の素晴らしさに加え、AUDITE レーベルの定評ある優秀録音であることも当録音の魅力と言えましょう。(当BOX セットは通常CD となります。)



 


AU 97708
(CD)
\2500→\2290
精密なアンサンブルで超難曲を征服
高橋&レーマン期待の第2弾

 (1)ストラヴィンスキー:2台のピアノのための協奏曲
 (2)ナンカロウ(ミハショフ編):ソナチネ
 (3)アルヌルフ・ヘルマン:ハウスミュージック
 (4)ストラヴィンスキー(作曲者編):バレエ音楽「春の祭典」
ピアノ・デュオ・タカハシ/レーマン
 【高橋礼恵、ビョルン・レーマン】
 録音:2014 年9 月21-23 日/イエス・キリスト教会(ベルリン)/DDD、70’ 52”、日本語解説つき

 日本人の高橋礼恵とドイツ人ビョルン・レーマン夫妻による実力派ピアノ・デュオ最強のアルバム第2 弾。シューマンの交響曲第2 番を含む第1 弾(AU97706)が大好評だったので、最新盤も興味津々です。
 メインは作曲者編曲による「春の祭典」。アルゲリッチとバレンボイムをはじめ、スターたちがこぞって録音していますが、技巧的にも音楽的にも最高度の難曲。ことに錯綜するリズムに曲芸的なアンサンブル能力が要求されますが、高橋& レーマンはピッタリと息の合っていて驚異的。ピアノを打楽器的に用いた曲ながら、決して叩くことなく、しかもたっぷり鳴らしています。
 ナンカロウの「ソナチネ」はピアノ独奏曲をミハショフが連弾用に編曲。初期作品で、一応人間が弾くために書かれてはいますが、運動神経を無視したようなリズムが出現する奇作。聴覚的にはバルトーク風で、ストラヴィンスキーの系譜上にあると申せましょう。
 アルヌルフ・ヘルマンは1968 年生まれのドイツの作曲家。高橋& レーマン夫妻の友人で、連弾がかつて家庭用に大きな需要があったことを示唆する題名となっています。短い3 曲から成り、第3 曲目はこれから作る作品の作曲前ピアノ4 手編曲というキテレツなものとなっています。
 高橋礼恵とビョルン・レーマンは、ともにベルリン芸術大学でクラウス・ヘルヴィヒに師事。レーマンは現在同校教授を務め、高橋とふたりで日本でもマスタークラスをしばしば行うなど、お馴染みとなっています。深い楽譜の読み、精巧なアンサンブル、冴えた技巧によるピアノ・デュオの新しいスターの登場です。





ピアノ・デュオ・タカハシ/レーマン
シューマンの交響曲第2 番を含む第1 弾

AU 97706
\2500→\2290
オリジナルと超越〜作曲者自身による名作4手連弾編曲
 (1)シェーンベルク(作曲者編):室内交響曲第1番Op.9
 (2)ベートーヴェン(作曲者編):大フーガOp.134
 (3)シューマン(作曲者編):交響曲第2番ハ長調Op.61[世界初録音]
ピアノ・デュオ・タカハシ/レーマン
 【高橋礼恵、ビョルン・レーマン】
 オリジナルを超えた。名作のピアノ・デュオ編曲

 録音:2012 年5 月23-25 日/イエス・キリスト教会(ベルリン)/DDD、72’ 49”

 日本人の高橋礼恵とドイツ人ビョルン・レーマンによる実力派ピアノ・デュオ最強のアルバム登場。オーケストラと室内楽の名作のなかで、その音色以外想像もできない完成作品を、作曲者自身がピアノ4 手連弾用に編曲したものを集めました。このうちシューマンの交響曲第2 番は世界初録音。
 4 手連弾ながら、いずれも最高度の難曲。ベートーヴェンとシェーンベルクのオリジナル・ピアノ・デュオ作品は、あまり人気がありませんが、この2篇は悪魔的な輝きと魅力を放っています。シェーンベルクは細かい音の動きによる声部が錯綜しますが、ベートーヴェンの大フーガがそれに劣らぬ複雑さで、ほとんど現代音楽。クライマックスの効果も凄まじく、非常に興奮させられます。
 シューマンの交響曲は、しばしばオーケストレーションの問題が云々されますが、これはピアノのみで、透明ですっきりとした響きに驚かされます。意外にもオリジナルのピアノ作品のような美しさと効果に富み、交響曲第2 番の真の魅力に気付かせてくれます。4 手ならではの音の厚みで、充実感も満点。
 高橋礼恵とビョルン・レーマンは、ともにベルリン芸術大学でクラウス・ヘルヴィヒに師事。レーマンは現在同校教授を務め、高橋とふたりで日本でもマスタークラスをしばしば行うなど、お馴染みとなっています。




BIS



BIS SA 2081
(SACD HYBRID)
¥2700→\2490
既作のカンタータからの引用も多い
 J.S.バッハのルター派ミサ曲!

  J.S.バッハ:
   (1)ミサ曲 ト短調 BWV 235
   (2)ミサ曲 ト長調 BWV 236
   (3)サンクトゥス ト長調 BWV 240
   (4)サンクトゥス ホ長調 BWV 241
   (5)クリステ・エレイソン ト短調 BWV 242
   (6)サンクトゥス ニ長調 BWV 238
   (7)サンクトゥス ハ長調 BWV 237
(2)ハナ・ブラシコヴァ(S)
(5)ジョアン・ラン(S)
 ロビン・ブレイズ(C-T)
 ゲルト・テュルク(T)
 ペーター・コーイ(Bs)
鈴木雅明(指揮)
バッハ・コレギウム・ジャパン
 BCJの最新アルバムは既作のカンタータからの引用も多いJ.S.バッハのルター派ミサ曲!

 セッション録音:(1)-(4)2013 年9 月/神戸松蔭女子学院大学チャペル (5)-(7)2014 年9 月、10 月/彩の国さいたま芸術劇場、コンサートホール/5.0 Surround sound、65’ 30”

 SACD ハイブリッド盤。
 バッハ・コレギウム・ジャパンの最新アルバムはルター派ミサ曲の第1 弾で7 篇が収録されました。ミサ曲 ト短調BWV235はBWV187 の主要楽曲を母体に、BWV72 そしてBWV102 からそれぞれ1 曲ずつを転用してできた作品、またミサ曲 ト長調 BWV 236 は、BWV17,79,138,179 の諸楽章を転用してまとめた作品です。
 これらの作品はバッハの既作のカンタータからの引用で成り立っており小編成ながらそのどれもが美しい作品でコンパクトかつ凝縮された内容となっております。その他、サンクトゥス4 篇とクリステ・エレイソンが録音されました。鈴木雅明とバッハ・コレギウム・ジャパンの妙技をたっぷりご堪能ください。



 


BIS SA 2109
(SACD HYBRID)
¥2700→\2490
シトコヴェツキー・トリオによる爽やかなメンデルスゾーン
 メンデルスゾーン:
  (1)ピアノ三重奏曲第2番 ハ短調 Op.66
  (2)ピアノ三重奏曲第1番 ニ短調 Op.49
シトコヴェツキー・トリオ
 [アレクサンドル・シトコヴェツキー
   (ヴァイオリン)、
  レオナルト・エルシェンブロイヒ(チェロ)、
  ウー・チェン(呉倩)(ピアノ)
 若手期待の星!シトコヴェツキー・トリオによる爽やかなメンデルスゾーン

 セッション録音:2014 年1 月/セント・ジョージ・ブリストル、イングランド/5.0 Surround sound、56’ 59”

 SACD ハイブリッド盤。
 クラシック界のサラブレッド、アレクサンドル・シトコヴェツキー、チェロのレオナルト・エルシェンブロイヒ、そしてピアノのウー・チェンで結成したシトコヴェツキー・トリオ。トリオとしてのデビュー盤となったドヴォルザーク、スメタナ、スークの作品集(BIS SA 2059)では、若手ながらトリオとしての長年のキャリアを感じさせる奥深い演奏を聴かせてくれました。期待の新録音は名曲メンデルスゾーンのピアノ三重奏曲です。ひと際美しいこのメンデルスゾーンのトリオ作品を抜群のアンサンブルで情熱的に歌い上げております。
 ヴァイオリンのアレクサンドル・シトコヴェツキーは祖父にユリアン・シトコヴェツキー、祖母にショパン・コンクールの覇者ベラ・ダヴィドヴィチ、そして父にドミトリ・シトコヴェツキーという音楽的に恵まれた環境に生まれました。
 既に世界的に活躍するヴァイオリニストで、メンデルスゾーンの初期の協奏曲作品を集めたアルバム(ORFEO 761092)、ブラームス、グリーグ、ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ集(CDVD018 C018)など、数多くリリースしております。明瞭なアーティキュレーション、抜群のアンサンブル能力そして豊かな音楽性はさすが生まれもった才能と言えましょう。
 また、チェロのレオナルト・エルシェンブロイヒ、ピアノのウー・チェンもそれぞれソロのアルバムをリリースしています。才能豊かなこのピアノ・トリオの今後の活躍にも注目です!
 

BIS SA 2104
(SACD HYBRID)
¥2700
鬼才ヴァイオリニスト、呂思清によるヴァイオリン名曲集
 (1)クライスラー(江賜良編曲):中国の太鼓 Op.3
 (2)ヴィエニャフスキ(王辰威編曲):伝説曲 Op.17
 (3)サラサーテ(鍾耀光編曲):ツィゴイネルワイゼン Op.20
 (4)チャイコフスキー(馬翠?編曲:メロディ Op.42-3
 (5)伝承曲(陳鋼編曲)〜「タジクの太陽」
 (6)馬思聰(呉瑞呈編曲):ノスタルジア
 (7)陳鋼&何占豪(鍾耀光編曲):
  ヴァイオリン協奏曲「梁山伯と祝英台」(バタフライ・ラヴァーズ)
呂思清(ヴァイオリン)
鍾耀光(指揮)
台北中国楽団
 「バタフライ・ラヴァーズ」も収録!アジア人初のパガニーニ国際コンクールの覇者。中国が生んだ鬼才ヴァイオリニスト、呂思清によるヴァイオリン名曲集

 セッション録音:2014 年3 月/中山ホール、台北(台湾)/5.0 Surround sound、63’ 13”

 SACD ハイブリッド盤。
 中国の天才ヴァイオリニスト、呂思清の最新ディスクは「バタフライ・ラヴァーズ」を含むヴァイオリン名曲集です。
 1969 年中国生まれの呂思清は、1981 年 11 歳でメニューイン音楽院に留学。1987 年17 歳のときに第34 回パガニーニ国際コンクールに優勝し、これは当時アジア人初となる快挙でした。その後、世界から注目されるなか1990 年 ジュリアード学院入学し名教師ドロシー・ディレイのもとさらなる高みを目指し、独自の音色を追求するために研鑽を積みました。
 抜群の安定感を誇るテクニックで中国の太鼓やツィゴイネルワイゼンを披露、またヴィエニャフスキの伝説曲やチャイコフスキーのメロディは情感豊かな音色で演奏しております。そして、メインとなるヴァイオリン協奏曲「梁山伯と祝英台」〜バタフライ・ラヴァーズはあのヴァネッサ・メイが演奏し世界中で知られることとなり、今ではフィギュアスケートでもおなじみの楽曲となっております。
 


BIS SA 2085
(SACD HYBRID)
¥2700→\2490
リストのヴァイオリンとピアノための作品集
 リスト:
  (1)協奏的大二重奏曲S128(1835 / 1849 改訂)
  (2)尼僧院の僧房 S382bis
  (3)E.レメーニの結婚式への祝婚歌S129(1872)
  (4)ハンガリー狂詩曲 第12番 嬰ハ短調 S379a
  (5)悲歌第2番 S131bis
  (6)忘れられたロマンス S132
  (7)悲しみのゴンドラ S134bis
ウルフ・ヴァリーン
 (ヴァイオリン;
  ドメニコ・モンタニアーナ制作)
ローランド・ペンティネン
 (ピアノ;Steinway D)
 ヴァリーンとペンティネンの名コンビによるリストのヴァイオリンとピアノための作品集

 セッション録音:2014 年4 月/イエス・キリスト教会(ベルリン)/5.0 Surround sound、60’ 02”

 SACD ハイブリッド盤。
 名手、ウルフ・ヴァリーンとローランド・ペンティネンの名コンビによる最新アルバムはリストのヴァイオリンとピアノための作品集です。リストといえばピアノ曲とオーケストラ曲で知られる作曲者のイメージが強いですが、ヴァイオリンとピアノのための作品も残していました。当アルバムに収められたのはいずれも珍しいものばかりで貴重です。
 例えばハンガリー狂詩曲第12 番のヴァイオリン版はリストならではの凝った工夫が見られる興味深い作品、また後期の最重要作「悲しみのゴンドラ」は神秘的でどこか夢想するような作品です。
 ヴァリーンとペンティネンはこれまでにヒンデミットのヴァイオリン・ソナタ全集(BIS 761)、シェーンベルクのヴァイオリン曲全集(BIS 1407)、シューマンのヴァイオリン・ソナタ全集(BIS SA 1784)など、そのどれもが濃密かつ良質な演奏です。
 


BIS SA 2153
(SACD HYBRID)
¥2700→\2490
シンプソンによるヴァイオル技巧派作品エアとディヴィジョン
 クリストファー・シンプソン(1605-1669):
  ・20のエア
   (第1〜3番 ハ長調、第4〜7番 変ロ長調*、
    第8〜13番 ニ長調、第14〜16番 ニ短調*、
    第17〜20番 ト短調)
  ・2つのディヴィジョン ヘ長調&イ短調
  ・2つのディヴィジョン ハ長調&イ短調
   * =世界初録音
チェリーズ・コンソート・オブ・ヴァイオルズ
 世界初録音も収録!シンプソンによるヴァイオル技巧派作品エアとディヴィジョン

 セッション録音:2013年7 月/ガートン・カレッジ・チャペル(ケンブリッジ)/5.0 Surround sound、59’ 38”

 SACD ハイブリッド盤。
 このディスクはイングランドの作曲家クリストファー・シンプソン(1605-1669)の世界初録音も含む作品集です。とりわけヴァイオル(ヴィオラ・ダ・ガンバ)やコンソート音楽の作曲家や音楽理論家として名を残しているシンプソンですが彼の代表作としてエアとディヴィジョンがあげられます。これらの作品は熟達したヴァイオル奏者がその技巧を誇示できるような創意にあふれており技巧的で華やかです。
 ヴァイオルの演奏団体、チェリーズ・コンソート・オブ・ヴァイオルズによる素晴らしい演奏をお楽しみください。



 


BIS SA 2112
(SACD HYBRID)
\2700→\2490
BISもちょっと変わった・・・
 ハーディングによる好サポートにも注目!
  名唱ミア・パーションによるオペラ・アリア集
 花から花へ
 (1)ドニゼッティ:オペラ『ドン・パスクワーレ』より
  「あの目に騎士は…私もその不思議な力は知ってるわ」
 (2)グノー:オペラ『ファウスト』より
  宝石の歌「なんと美しいこの姿…ああ、私はこの鏡に映る」
 (3)ベッリーニ:オペラ『カプレーティ家とモンテッキ家』より
  「ああ、幾たびか…私はここよ、幸せの衣装をまとって」
 (4)グノー:オペラ『ロメオとジュリエット』より「私は夢に生きたい」
 (5)ビゼー:オペラ『カルメン』より「私は言いました、何も怖くはないと」
 (6)ビゼー:オペラ『カルメン』第1幕より間奏曲
 (7)ドリーブ:オペラ『ラクメ』より「おいでマリカ…白いジャスミンとバラ」
 (8)プッチーニ:オペラ『ラ・ボエーム』より「私が街をあるけば」
 (9)マイアベーア:オペラ『ディノーラ 』より「かろやかな影よ」
 (10)オッフェンバック:『ホフマン物語』より「美しい夜、おお、恋の夜よ」
 (11)メサジェ:オペラ『お菊さん』より「恵みの太陽が輝く日」
 (12)ヴェルディ:オペラ『椿姫』より「不思議だわ…花から花へ」
 (13)プッチーニ:オペラ『ジャンニ・スキッキ』より「私のお父さん」
(1)-(5)(7)-(13)
 ミア・パーション(ソプラノ)
(7)(10)カタリナ・カルネウス(メゾ・ソプラノ)
(12)アンドリュー・ステイプル(テノール)
ダニエル・ハーディング(指揮)
スウェーデン放送交響楽団
 
 録音: 2014 年3 月31 日-4 月4 日/ベルワルド・ホール(ストックホルム)/5.0 Surround sound、66’16”

 SACD ハイブリッド盤。
 バッハ・コレギウム・ジャパンのカンタータ・シリーズでの独唱でもおなじみのミア・パーション。現在古今のオペラ両道でひっぱりだこのパーションですが、期待の新譜は「花から花へ」「私のお父さん」など名曲ばかりを集めたオペラ・アリア集です。
 レパートリーを問わず美声を聴かせてくれる名唱ならではの仕上がりで、それぞれの楽曲を、表情を変えて歌い上げております。
 ダニエル・ハーディング指揮、スウェーデン放送交響楽団の好サポートも得たパーションの代表盤の呼び声高き1 枚が誕生しました。



 

BIS SA 1960
(SACD HYBRID)
\2700
エッシャーSQ 、メンデルスゾーンの弦楽四重奏全曲
 メンデルスゾーン:
  (1)弦楽四重奏曲第1番 変ホ長調 Op.12(24’41”)
  (2)弦楽四重奏曲 変ホ長調 MWV R18(27’16”)
  (3)弦楽四重奏曲第4番 ホ短調 Op.44-2(27’11”)
エッシャー弦楽四重奏団
 【アダム・バーネット=ハート(1st Vn)、
  アーロン・ボイド(2nd Vn)、
  ピエール・ラポイント(Va)、
  デイン・ヨハンセン(Vc)】
 アメリカの実力派カルテット、エッシャーSQ がメンデルスゾーンの弦楽四重奏全曲録音を開始!

 セッション録音:2014 年4 月/ポットンホール、サフォーク、イングランド/5.0 Surround sound、80’ 10”

 SACD ハイブリッド盤。
 ニューヨークを拠点として活動しているアメリカのカルテット、エッシャー弦楽四重奏団がBIS レーベルよりメンデルスゾーンの弦楽四重奏曲全曲録音を開始しました。2013 年のエイヴリー・フィッシャー・キャリアグラントの受賞をはじめ、近年目覚ましい活躍の当団は世界各国で演奏会を成功させております。
 端正なアンサンブルはこのメンデルスゾーンと最も相性がよく、極上の室内楽を展開させます。
 
BIS SA 2149
(SACD HYBRID)
\2700
ジョン・ケージが描き出す声楽の世界
 ジョン・ケージ:
  (1)アリア〜フォンタナ・ミックス(1958)
  (2)拍手の付いた聖歌
  (3)ソネクス2 (1985)
  (4)8つのウィスクス
  (5)花(1950)
  (6)18回目の春を迎えたすばらしい未亡人(1942)
  (7)ナウス・アポン・ナハト(1984)
  (8)経験第2番(1945-48)
  (9)龍安寺(1983-85)(声とパーカッション版)
ニコラス・イシャーウッド(Bs-Br)
 セッション録音:2014 年5 月/キュステン(ドイツ)/5.0 Surround sound、44’ 53”

 SACD ハイブリッド盤。
 20 世紀のクラシック界に衝撃をもたらしたアメリカの作曲家、ジョン・ケージ。実験的音楽とも言える作品を数多く残しましたが、このディスクには声楽作品がおさめられました。
 アリアは1958 年に作曲、翌1959 年ローマで初演され、楽譜は彩色によって表わされた図形楽譜を用いた作品です。花は1950 年に作曲、1952 年にニューヨークで初演され、声とふたを閉じたピアノをげんこつでたたく奏法という衝撃的な作品はケージの真骨頂と言える名作です。ケージの作品を得意としたニコラス・イシャーウッドによる充実のアルバムです。
 


BIS 2132
\2600→\2390
名手グラスベック
 シベリウスの愛器を使用したピアノ作品集

 シベリウス:
  1. アンダンティーノ ロ長調 JS44(1888)
  2. アレグレット 変ロ短調 JS18(1888)
  3. ラルゴ イ長調 JS117(1888)
  6つの即興曲 Op.5(1893)より
   4.第2曲 ト短調、5.第5番 ロ短調
  10の小品 Op.24 より
   6. 第3番「カプリース」(1898)、
   7.第9番「ロマンス」 変ニ長調(1901)
  8. フィンランディア Op.26(作曲家自身によるピアノ・ソロ版)
  9. ミュゼット Op.27-3(1898)
  10. ポルカ「アイノ」 ハ短調(1902-05)
  11. 「悲しきワルツ」Op.44-1(作曲家自身によるピアノ・ソロ版)
  12. パンとエコー Op.53(1907)(作曲家自身によるピアノ・ソロ版)
  13. ロンディーノ 嬰ト短調 Op.68-1(1912)
  14. 樅の木 Op.75-5
  13の小品 Op.76 より
   15. 第2番「練習曲」(1911)、16. 第9番「アラベスク」(1914)、
   17. 第10番「悲劇的に」(1916)、
   18. 第12番「小カプリッチョ」(1914)、19. 第13番「道化」(1916)
  20.5つの小品(草花の組曲) Op.85
  21. アンダンティーノJS201(1919)
  22. コン・パッショーネJS53(1919)
  8つの小品 Op.99(1922)より
   23.第3番「思い出」、24.第7番「ワルツの時間」
  25. ロマンティックな情景 Op.101-5(1923-24)
  26. 村の教会 Op.103-1
  27. 風景II(1928-29)
フォルケ・グラスベック
 (ピアノ;
  Steinway, No. 171 261)
 シベリウス生誕150周年記念、名手グラスベックによるシベリウスの愛器を使用したピアノ作品集

 セッション録音:2014 年5 月/アイノラ(フィンランド)/DDD、80’54”

 シベリウス・イヤーにふさわしい1 枚が登場!
 それはシベリウスが長年家族と住み続けたアイノラの自邸の愛器を使用したシベリウスのピアノ作品集で、演奏はシベリウス作品の研究者としても名高いフォルケ・グラスベックです。
 グラスベックはこれらの作品の一部をシベリウス完全全集(BIS 1927)に録音しておりますが、当ディスクとは別録音です。管弦楽曲のピアノ版である「フィンランディア」、「悲しきワルツ」など、シベリウスの代表作を楽しめるばかりでなく、シベリウス初期の小品も含まれており、シベリウス・ファンならずとも興味深い1 枚と申せましょう。
 なお、当録音の使用楽器はシベリウス50 歳の誕生日プレゼントでもらったスタインウェイで以後シベリウスはこの楽器を大切にしたそうです。



 


BIS 1853
\2600→\2390
ソラブジのピアノ作品集!妖しいまでに美しい異常な音楽
 ソラブジ:100の超絶技巧練習曲より第63-71番
フレドリク・ウレーン(ピアノ)
 ブゾーニが見出した才能、超絶技巧のソラブジのピアノ作品集!妖しいまでに美しい異常な音楽

 セッション録音:2005 年12 月(第66 番)、2014 年7 月(第63-65 番、第67-71 番)/ストックホルム/DDD、79’26”

 独学で作曲とピアノを学んだソラブジは、あのブゾーニに才能を見出され、その才能を開花させました。
 超大作の「100 の超絶技巧練習曲」は身の毛のよだつ難曲で、全100 曲通すと7 時間かかります。第4 集は第63 番から第71 番が収録されました。いずれも狂気じみた音楽ながら、ピアノならではの妖しい美しさに満ちています。名手フレドリク・ウレーン超絶の演奏をお楽しみください。

B-sharp BERLIN

BS 0004
\2700→\2490
日下紗矢子がコンサートマスターを務める
 ベルリン・コンツェルトハウス室内オーケストラの新録音!

  ピアソラ:ブエノスアイレスの四季
  バルトーク:弦楽のためのディヴェルティメント、ルーマニア民族舞曲
ベルリン・コンツェルトハウス室内オーケストラ
日下紗矢子(コンサートマスター)
 録音:2013 年9 月19 日(バルトーク)、2014 年2 月20 日(ピアソラ)ベルリン・コンツェルトハウス/日本語帯・解説付

 2013 年に設立された、ベルリン発信の新しいレーベル、b-sharp。レーベル代表は、トーンマイスターのフィリップ・ネーデル。これまでに、ソニー・クラシカル、ドイツ・グラモフォン等の有名レーベルで録音を行い、アーノンクール、バレンボイム、バシュメット、マイスキー、アルゲリッチ等のCD を収録した名サウンド・エンジニアです。
 現在b-sharp は、伝統あるコンツェルトハウス管弦楽団を母体とする、2009 年に設立されたこの若いアンサンブルを軸にアルバム制作を行っており、今回のピアソラ&バルトークが3 作目となります。ベルリン・コンツェルトハウス室内オーケストラの芸術監督は、日下紗矢子( ベルリン・コンツェルトハウス管第1 コンサートマスター&読響兼任)。彼女のもと伝統を踏まえつつもフレッシュな新時代のアンサンブルとしてメキメキと成長を遂げています。
 バルトークの「弦楽のためのディヴェルティメント」は1939 年の夏にわずか2 週間で書き上げられた作品。交響的な響きを持ち、3 楽章構成となっており、タイトルとは裏腹に、第2 次世界大戦の直前であったためか、戦争の脅威を予感させ、高い技巧が要求される弦楽合奏は極めて厳粛な曲調となっています。「ルーマニア民族舞曲」はピアノ版が発表された後、オーケストラ版が作成されています。トランシルヴァニア地方の民謡を元に高揚感に満ちた作品です。いずれも、ベルリン・コンツェルトハウス室内オーケストラは、バルトークの民族的な響きを巧みに表現し、密度の高いアンサンブルを鮮やかに披露しています。
 クラシック音楽、アルゼンチンの民族音楽、ジャズを融合した「タンゴ・ヌエボ」を確立したピアソラ。アルゼンチン人の生活模様を描きだした「ブエノスアイレスの四季」はピアソラの代表作。様々な編曲版が存在しますが、ここではホセ・ブラガートによるピアノと弦楽オーケストラ版を使用しています。

 日下紗矢子:
  兵庫県出身。東京芸術大学音楽高等学校、同大学で清水高師氏に師事し、2001 年に首席で卒業。米・南メソディスト大学に留学し、エドゥアード・シュミーダー氏のもとで研鑽を積む。2006 年からは文化庁派遣芸術在外研修員としてフライブルク音楽大学に留学。ライナー・クスマウル氏のもとで学ぶ。パガニーニ国際コンクール第2 位、日本音楽コンクール第1 位を受賞。シベリウス国際コンクールでは第3 位を獲得。2002 年のルドルフォ・リピツァー賞コンクールでは第1 位に輝く。
  2008 年からベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団の第1 コンサートマスターとして活躍。2008 年度出光音楽賞受賞、2013 年から読売日本交響楽団コンサートマスターも兼任。使用楽器は1822 年製ジョヴァンニ・フランチェスコ・プレッセンダ。

 <ベルリン・コンツェルトハウス室内オーケストラ>  2015 年日本公演7 月14 日〜7月21 日予定




CAVI MUSIC



4260085533152
\2700→\2490
タイユフェール、フォンテイン、ラヴェル:ピアノ三重奏曲集
 タイユフェール:ピアノ三重奏曲
 ジャクリーヌ・フォンテイン(1930-): ピアノ三重奏曲
 ラヴェル:ピアノ三重奏曲イ短調
モルゲンシュテルン・トリオ
 【エマニュエル・ヴェーゼ(チェロ)
  ステファン・ヘンペル(ヴァイオリン)
  カトリーヌ・クリップフェール(ピアノ)】
 若手ピアノ・トリオ、モルゲンシュテルン・トリオによるタイユフェール、フォンテイン、ラヴェル

 録音:2013年10月、ケルン/55’02

 ドイツ・エッセンのフォルクヴァング音楽大学で学んだ3 人によるトリオ。グループ名は、19 世紀ドイツの詩人、クリスティアン・モルゲンシュテルンからとったもの。結成からわずか2 年余りでドイツ国内の音楽賞をとり、2010 年には、アメリカで行われたカリヒシュタイン・ラレード・ロビンソン・トリオ賞を受賞。ケネディ・センターやカーネギー・ホールでコンサートを行い、ワシントン・ポストをはじめ多くのメディアで絶賛されました。
 このアルバムは、タイユフェール、フォンテイン、ラヴェルというフランスとベルギーの作曲家の三重奏曲を収録。冒頭は、ラヴェルがその才能を高く評価したというフランス6 人組の紅一点タイユフェール。色彩感覚豊かな和声と繊細な響き、美しいメロディが特徴。ラヴェルのピアノ三重奏曲が書かれたのは1914 年、
 その2 年後にタイユフェールはこの初稿を書き上げています。そのラヴェルのピアノ三重奏曲は、ピアノと弦楽器の響きの調和が神秘的な雰囲気をもたらす名曲。ベルギー出身のジャクリーヌ・フォンテイン。彼女の初期の作品で、エリザベート王妃音楽大学卒業直後に作曲されました。12 音技法をベースとした4 楽章構成の古典様式で書かれ、明るい響きに満ちた作品です。モルゲンシュテルン・トリオの演奏は、透明感がある音色とメリハリをつけた演奏で、音楽を立体的に表現しています。
 

4260085533305
\2700
シューマン、ヴォルフ、マルタン:歌曲集
 シューマン:
  リーダークライスOp.24、4つの歌より「君の頬をよせて」Op.142-2、
  5つの歌より「君の顔」Op.127-2、
  4つの歌より「ぼくの馬車はゆっくりと」Op.142-4、
  ロマンツェとバラーデ、
  第四集「悲劇」より
   「ぼくと一緒に逃げて」Op.64-3a,「春の夜に霜が降り」Op.64-3b、
  ミルテの花より「君は花のように」Op.25-24
 ヴォルフ:
  竪琴弾きの歌〜孤独にふける者/ 私は戸口に忍び寄って/
  涙とともにパンを食べたことのない人は
 フランク・マルタン:「イェーダーマン」より6つのモノローグ
 (サプライズ・トラック収録)
アンドレ・シュエン(バリトン)
ダニエル・ハイデ(ピアノ)
 互の才能に惚れ込んで生まれたデュオ、グラーツ・オペラでも活躍する期待のバリトン、アンドレ・シュエン

 録音:2014年12 月/69’26

 その幸せな偶然は2 人に同時に訪れました。バリトン歌手のアンドレ・シュエンとピアニストのダニエル・ハイデは、2008 年のザルツブルク・モーツァルトテウムの夏期アカデミーに参加していました。2 人は別々に入賞者記念リサイタルに出場。その時アンドレ・シュエンの声を聞いたダニエル・ハイデが、彼の声を自分が探し求めていた声だと確信し、アプローチしました。それから2 人は親交を深めこのアルバムを録音するに至りました。
 このアルバムは異なる3 つの時代の作曲家の作品を収録。シューマンは満たされた若い恋人を、フランク・マルタンは死の恐怖で絶望の淵にたつ者を、ヴォルフは人生の終わりを迎えた孤独な者を歌う。自身の声の可能性を追求し続けているアンドレ・シュエンらしい、選曲となっています。
 


4260085533251
(2CD)
\3400→\3090
ダニエル・ライスキンが振る生命感溢れるマラ3
 マーラー:交響曲第3番ニ短調
ダニエル・ライスキン(指揮)
ライン州立フィルハーモニー管弦楽団
エヴァ・マルシニク(アルト)
マインツ大聖堂少年合唱団&女声合唱団
ペーター・メーンケディーク
 (ポストホルン・ソロ)
 録音:2013 年12 月13 日ライン・モーゼル・ハレ、ライヴ/101’15

 次世代を担う指揮者として注目を集めているダニエル・ライスキンによるマーラーの交響曲第3 番。演奏時間が長いマーラーの交響曲にあって、最も長く全6 楽章100 分以上の演奏時間を要します。
 オーケストラは大編成で、女声合唱、児童合唱、アルトの独唱が入るなど、長大さゆえに演奏自体に冗長さを感じさせてしまうこともあります。ですので、様々な楽器を駆使しマーラーが望む精妙なサウンドをオケから引き出すのは、指揮者の力量が問われる作品と言えるでしょう。ライスキンは、スコアを入念に読み込み、緻密に壮大な世界を作り上げ、マーラーがこの大規模な作品に込めた思いを余すところなく伝えようとする意欲に満ちた演奏。マインツ大聖堂合唱団の美しい声楽部にも注目です。

 ダニエル・ライスキン
 1970 年サンクトペテルブルク生まれ。指揮者デビューする以前にはヴィオラ奏者として活躍。2005 年からライン州立フィルハーモニーの首席指揮者に就任。またアルトゥール・ルービンシュタイン・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者、ヴロツワフ・フィルハーモニー管弦楽団の常任指揮者、ウラル・フィルハーモニー管弦楽団首席客演指揮者、ミッケリ・シティ・オーケストラ常任指揮者なども務め、若き世代を代表する指揮者として注目を集めています。

CHALLENGE CLASSICS



CC 72556
(SACD HYBRID)
\2600→\2390
ズヴェーデン&オランダ放送フィル、ブルックナー最新盤!
 ブルックナー:交響曲第1番 ハ短調
  (ノヴァーク校訂による、1866年リンツ稿)
ヤープ・ヴァン・ズヴェーデン(指揮)
オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団
 録音:2012 年6 月14 日(第3 楽章)、2013 年6 月10-13 日(第1,2,4 楽章)

 ズヴェーデン率いるオランダ放送フィル、ブルックナー最新盤の登場。ブルックナーの交響曲第1番は、1865 年1月に着手、1866 年4 月14 日に完成されました。1868 年に自身の指揮によりリンツで初演、その後1877 年、1884 年にいくらかの改訂を施し、1891 年、ウィーン初演を手がけたいというハンス・リヒターのために、いわゆるウィーン稿と呼ばれる稿を完成させます。
 このCD では、リンツ稿が選択されています。ウィーン稿よりもやや荒削りな部分があり、冒険心旺盛に響きますが、非常に緻密に織りあげられたポリフォニーなど、ブルックナーの交響曲の特徴が既に見られるこのリンツ稿の人気は近年高まっているといえます。ズヴェーデンは、要素のひとつひとつを丁寧に響かせながら、ブルックナー・サウンドを見事に再現しています。
 ズヴェーデンは1960 年オランダ生まれ。1979 年、最年少でロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団のコンサートマスターを務めた(1995 年まで)経験ももつ指揮者。95 年から指揮活動を始め、ネザーランド交響楽団、ハーグ・レジデンツ、ロイヤル・フランダース・フィルなどの音楽監督を歴任。2005 年から2011 年までオランダ放送フィル、およびオランダ放送室内フィルの芸術監督を務め、現在はオランダ放送フィルの名誉首席指揮者に就任しています。ほかにも、アメリカの名門ダラス交響楽団の音楽監督、およびアメリカの優れたオーケストラの客演指揮者などで活躍しています。
 


CC 72663
(CD)
\2500→\2290
アル・アイレ・エスパニョール
 ヘンデル:トリオ・ソナタ集op.5(全曲)

  ソナタ
   第1番 イ長調 op.5-1 HWV396、第2番 ニ長調 op.5-2 HWV397、
   第3番 ホ短調 op.5-3 HWV398、第4番 ト長調 op.5-4 HWV399、
   第5番 ト短調 op.5-5 HWV400、第6番 ヘ長調 op.5-6 HWV401、
   第7番 変ロ長調 op.5-7 HWV 402
アル・アイレ・エスパニョール
 〔アレクシス・アグアド(Vn1)、
  ケパ・アルテケ・デ・ラ・フエンテ(Vn2)、
  ジェイムス・ブッシュ(Vc)、
  フランシスコ・アグイロ・マタス(ヴィオローネ)、
  フアン・カルロス・デ・ムルデル( アーチリュート)〕
エドゥアルド・ロペス・バンソ(チェンバロ)
 ロペス・バンソ&アル・アイレ・エスパニョールによるヘンデルのソナタ集

 録音:2014 年8 月18-23 日

 全部で7 曲のソナタから成るop.5 は、どれも個性豊かで、言葉のないオペラのよう。これより前に書かれたop.2 はコレッリの教会ソナタ(緩−急—緩−急の4 楽章)を踏襲したかたちでしたが、このop.5 はすべて5 楽章からなり、いくつかは6 楽章までの構成となっていて、どれも最後の楽章は舞曲となっており、実際にはソナタというより組曲と呼ぶべきもの。
 素材はどれもすべてヘンデルの既存の作品からとられていますが、その調理の仕方にヘンデルの知性とセンスをあらためて感じるソナタ集です。アル・アイレ・エスパニョールの面々が展開するアンサンブルはみずみずしく流麗。バンソのチェンバロのセンスが全体を見事に引き締めています。
 


CC 72676
(SACD HYBRID)
\2600→\2390
レツボール指揮
 ビーバー:祭壇または宮廷用ソナタ集

  ソナタ
   第1番〜8声、第2番〜6声、第3番〜6声、
   第4番〜5声、第5番〜6声、第6番〜5声、
   第7番〜5声、第8番〜5声、第9番〜5声、
   第10番〜5声、第11番〜5声、第12番〜8声
グナール・レツボール指揮
アルス・アンティクァ・オーストリア
 ビーバーが腕によりをかけて書いた様々な編成の器楽作品

 録音:2014 年10 月31 日-11 月3 日

 17 世紀後半の最重要作曲家の一人、ビーバーの作品集。バロック初期のソナタの中でもとくに重要な位置を占める作品世界を、レツボールが見事に再現しています。ビーバーのこの「祭壇または宮廷用ソナタ集」は題名が示すとおり、宗教・世俗の両方で演奏可能な作品です。1676、1680、1682年に出版されたポリフォニックな器楽作品集の中から選ばれた曲がならびます。
 第二次世界大戦でオリジナル資料は焼失、現在では、第2 ヴァイオリンと第1 ヴィオラ、第3,4 のヴィオラのパート譜が遺されるのみとなっています。しかしながら幸運にも、1900 年頃に、当時は遺されていたオリジナル譜をもとに作成された楽譜が遺されており、この1900 年の楽譜と部分的に残っているオリジナル譜を見比べると、その精確さは比類なきものと認識されています。
 ビーバーが活躍した当時のオーストリアでは、イタリア、フランス、スペイン、さらにはハンガリーやアルプスに伝わる民族音楽など広い範囲の様々な文化が行き交っていました。ヴェネツィアを思わせる作風のものから、アルプスの山々にこだまするファンファーレを思わせる作風のもの、さらにドイツの民謡を盛り込んだものなど、色とりどりの作品が並びます。それぞれの作品で編成が異なっており、トランペットを含むもの(ときに1 本、ときに2 本)や、弦楽器のみで構成されるものなど様々。どんな編成の作品も、ビーバーの才が光る仕上がりとなっています。
 

CC 72671
(SACD HYBRID)
\2600
マクミランの受難曲、最新作の登場
 ジェイムス・マクミラン(b.1959):ルカ受難曲
オランダ放送室内フィルハーモニック
オランダ放送合唱団
ナショナル・ユース合唱団
マルクス・シュテンツ(指揮)
ペーター・ディッケ(オルガン)
 録音:2014 年3 月15 日(ライヴ録音)

 スコットランド出身の作曲家、マクミランによる受難曲第2 弾は、ルカ受難曲。声楽をとりわけ得意としているマクミランの真骨頂が発揮された作品に仕上がっています。
 エヴァンゲリストの役割は4 名の混声合唱。オーケストラの規模は、フルート、クラリネット各1 本で、トロンボーンやチューバ、ティンパニを含む打楽器は含まれていません。その代わりに、オルガンが重要な役割を果たします。
 ヘンデルのオラトリオを彷彿とさせる器楽パートの割り振りとなっています。各部分の終わりに、オーケストラが沈思のためにとる長い休止が印象的です。
 


CC 72672
(SACD HYBRID)
\2600→\2390
鬼才デ・フリエンド、ミンナールとの
 ベートーヴェンのピアノ協奏曲プロジェクト始動!

  ベートーヴェン:
   ・ピアノ協奏曲第4番 ト長調 op.58
   ・ピアノ協奏曲第5番 変ホ長調 op.73「皇帝」
ハンネス・ミンナール(ピアノ)
ネザーランド交響楽団
 (オルケストラ・ファン・ヘット・オーステン)
ヤン・ヴィレム・デ・フリエンド(指揮)
 録音:2014 年5 月26-28 日/DDD

 オランダの鬼才フリエンドによる、ベートーヴェンのピアノ協奏曲全曲シリーズ開始!
 ピアニストは、オランダの新星、ハンネス・ミンナール。ファン・ベーレ・トリオのピアニストを務め、また、ファン・クーレンとのベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ全曲の録音でもそのスケールの大きな音楽で世界を魅了しました。
 第1 弾は、第4 番& 5 番。鬼才と新星の、火花の散るセッションのような協奏曲を楽しめる1 枚です。


旧譜
フェルシュトマン、フリエンドとのベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲

CC72384
(SACD Hybrid)
\2600→¥2390
ベートーヴェン:
 ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品61
 ロマンス 第1番 ト長調 作品40
 ロマンス 第2番 へ長調 作品50
リザ・フェルシュトマン(ヴァイオリン)
ヤン・ヴィレム・デ・フリエンド(指揮)
ネザーランド交響楽団(ヘット・オーステン管弦楽団)
 オランダを活動の拠点として、高い人気と実力を誇る若手ヴァイオリニスト、リザ・フェルシュトマン。
 前作のJ.S.バッハ&イザイ無伴奏作品集に続き、今回はベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲とロマンス。
 リザ・フェルシュトマンは、2006年オランダの音楽家にとって最高の栄誉ともされる「オランダ音楽賞」を受賞、オランダの主要オーケストラ全てとの共演を重ね、海外のオーケストラからの招聘も多く、レナード・スラトキン、レフ・マルキス、ローレンス・レネス、ヤープ・ヴァン・ズヴェーデン、フランス・ブリュッヘン、エド・スパンヤール、ティエリー・フィッシャー、メンディ・ロダン、クリストフ・フォン・ドホナーニ、シュロモ・ミンツなどの指揮者と共演。情熱と知性を併せ持ったその演奏は国際的な注目を集めており、自身で室内楽音楽祭を主催するなど、活動も多岐にわたる才能です。

 


CC 72664
(CD)
\2500→\2290
ミシェル・リシャール・ド・ラランド(ドゥラランド)(1657-1726):
 王宮のためのサンフォニー(王の晩餐のためのサンフォニー)

  1. 第1カプリス、ヴィレ=コトレのカプリス
  2. 第1組曲
  3. 第3組曲
  4. 第5組曲
  5. グラン・ピエス〜
   王がしばしばご所望されたファンタジー、またはカプリス
  6. 第3カプリス
ユルゲン・グロス(ヴァイオリン)
エルビポリス・バロックオーケストラ
 ルイ14 世のための‘ターフェルムジーク’

 録音:2013 年12 月12-15 日

 ド・ラランドによる「食卓のための音楽(ターフェルムジーク)」。ルイ14 世の宮廷で鳴り響いた食卓を彩る音楽の再構築版。ピリオド楽器での演奏です。
 ルイ14 世は、正式な食卓(grand couvert)、そこまで格式張らない食卓(petit couvert)など様々なスタイルの食事をしましたが、まったく正式でない食卓(tres petit couvert)であっても少なくとも3 つのメイン・ディッシュ、そしてその他にも様々な料理が並べられたといいます。この食事はいわばパフォーマンス。
 食事に招かれるのはもちろん、この王の食事風景を「見る」のを許されることは非常に名誉なことであり、時には王から話しかけられるなんてこともあれば観衆は天にも上る気持ちになったと言います。
 この食事の最中に演奏されたのがここに収録された音楽。ド・ラランドは、この食事のための音楽として、10 つの組曲を作曲しましたが、現在は簡略化されたスコアのみが現存しています。
 しかしながら、当時の演奏慣習から、これらの作品は、5 つのパートのオーケストラで演奏されたのではないか、といった調査と推測に基づいて演奏されたのがこのディスクに収められたもの。貴重な復元演奏の登場です!


ドゥラランド、店主の愛するこの1枚
詳しくはコチラで・・・

NAIVE
E 8913
¥2100→¥1990
ドゥラランド/ルソン・ド・テネブル
 (1)マラン・マレ:リュリ氏のトンボー
 (2)ドゥラランド:水曜日のルソン・ド・テネブル
 (3)ロベール・ド・ヴィゼ:ド・ヴィゼ嬢のトンボー
 (4)ドゥラランド:木曜日のルソン・ド・テネブル
 (5)ルイ・クープラン:ブランクロシェル嬢のトンボー
 (6)ドゥラランド:金曜日のためのルソン・ド・テネブル
 (7)マラン・マレ:サント・コロンブのトンボー
イザベル・デロシェール(S)、
マウリチオ・ブラリア(テオルボ)、
ニマ・ベン・ダ・ヴィ(Gamb)、
ピエール・トロスリエ(ポジティフオルガン)

 1730年に出版されたドゥラランドの感動的なルソン・ド・テネブルを核に、名曲をあつめた1枚。ルソン・ド・テネブルとは、聖書のエレミア哀歌の中の言葉に音楽をつけたもので、受難の日の聖金曜日の前後の日をあわせた3日間の朝の礼拝で演奏された。
 この礼拝は、ろうそくの灯が日を追って順に消され、最後は真っ暗闇の中執り行われたが、15世紀末以降、それぞれの前日の夕刻に礼拝が行われていた。(現在ではまた当日の朝に演奏するように戻されています。)キリスト教にとって最も重要な受難を思う礼拝の音楽だけに、どれも深い世界が広がり、涙をさそう。
 挿入されたトンボーの名曲とあわせ、涙なしには聴けない名盤。

1996年録音。


 

CC 72669
(SACD HYBRID)
\2600
テレマン:序曲&オーボエ協奏曲集
 ・序曲(組曲)「昔と今の諸国民」TWV55:G4
 ・オーボエ協奏曲 ハ短調 TWV51:c2
 ・序曲(組曲)「ラ・ガイヤルド」TWV55:D13
 ・オーボエ協奏曲 ハ短調 TWV51:c1
 ・フォルカー(民族)序曲(組曲)TWV55:B5
エーヴァルト・デメイエル(指揮)
バッハ・コンセントゥス
ヴァンシアーヌ・ボードウィン(オーボエ)
 テレマンの序曲&オーボエ協奏曲集

 録音:2013 年9 月29,30 日& 10 月1 日

 テレマンの序曲(組曲)とオーボエ協奏曲という、テレマンの魅力を味わうにうってつけのプログラム(組曲なのに「序曲」と称されるのは、組曲がフランス風序曲を持つ場合など、組曲全体のことを「序曲」と呼ぶことがあるため)。
 様々な国のスタイルを幅広く研究したテレマンの真骨頂が発揮された「フォルカー序曲(組曲)」は、トルコ、スイス、ポルトガルなど、様々な地域を思わせる楽曲が連なる楽しい組曲です。
 他にもやはり様々な舞曲のスタイルが巧みに取り込まれた組曲がずらり。オーボエ協奏曲では、クイケンのカンタータ・シリーズなどでも演奏していた名手ボードウィンの美しい音色に心奪われます。
 デメイエル率いるバッハ・コンセントゥス、CHALLENGE CLASSICS 初登場盤となります。
 


CC 72661
(2SACD HYBRID)
\4400→\3990
フリエンドによるマタイ受難曲、
 メンデルスゾーンによる1841年版

 J.S.バッハ:マタイ受難曲
  (メンデルスゾーン(1841年)編版)
ヤン・ヴィレム・フリエンド(指揮)
ネザーランド交響楽団
コンセンサス・ヴォーカリスツ
イェルク・デュルミュラー(テノール)
マルコス・フィンク(バス)
ユディト・ファン・ヴァンロイ(ソプラノ)
ヘレナ・ラスカー(アルト)
マールテン・コニングスベルガー(バリトン)
エルスケ・テ・リンデルト(ソプラノ)
シャンタル・ニーシン、ミヌ・トゥイプ(アルト)他
アリーン・ファン・ギーッセル

 鬼才フリエンドによるマタイ受難曲、メンデルスゾーンによる1841年版での演奏!

 録音:2014 年4 月4 日、Muziekcentrum Enschede(ライヴ)

 オランダの鬼才、フリエンドによるマタイ受難曲の登場。フリエンドは、楽譜や版などにもこだわりを見せるヴァイオリニストでもあり、古楽団体「コンバッティメント・コンソート」芸術監督としての活動でも知られています。ネザーランド交響楽団とも、やはり楽譜からこだわりぬいたベートーヴェン交響曲全曲を録音するなど、積極的な活躍が光る指揮者です。
 メンデルスゾーンは、15 歳の誕生日に、マタイ受難曲のスコアをプレゼントされました。すでにマタイ受難曲を合唱メンバーとして演奏したこともあったメンデルスゾーンは、当時入手しやすい楽器にいくつかのパートを変更し、1829 年の上演にこぎつけました。1829 年3 月11 日、当時二十歳のメンデルスゾーンは、ベルリンのジングアカデミーで、歴史的にも名高いマタイ受難曲の蘇演を指揮しました。この演奏会には900 名ほどが列席し、1829年には3 月に早くも再演されています。この後マタイ受難曲は何度もドイツで演奏されるようになり、1841 年には、楽長として、マタイ受難曲が初演されたライプツィヒのトーマス教会で、この作品を指揮しました。この際にも、バッハのオリジナルのスコアに、1829 年の上演時ほどではありませんでしたが、当時すでに入手しづらくなっていた楽器(オーボエ・ダ・カッチャ、オーボエ・ダモーレ、ガンバ、リュートなど)のパートなどに、いくつかの改変を施しています。
 このたびの録音は、この、メンデルスゾーンの1841 年の稿に基づくもの。全体を通して非常に流れるような、ロマン色濃厚の注目演奏となっています。
 

CC 72666
\2500
C.P.E.バッハ:作品集〜感覚と繊細さ
 ・ソナタ第5番 ヘ長調 Wq 55:5
 ・ファンタジア第2番 ハ長調 Wq 59:6
 ・ソナタ第3番 ヘ短調 Wq 57:6
 ・ファンタジア第1番 ヘ長調 Wq 59:5
 ・ソナタ第2番 ニ短調 Wq 57:4
 ・ロンド第2番 ト長調 Wq 57:3
 ・ソナタ第1番 ホ短調 Wq 59:1
リッカルド・チェッケッティ(フォルテピアノ)
 C.P.E.バッハの創意に満ちた鍵盤作品集

 録音:2014 年5 月

 C.P.E. バッハは、彼が活躍していた当時、父J.S. バッハよりも有名で、J.S. バッハは「C.P.E. バッハの父親」としての認識のほうが強かったといわれるほど。
 そんなC.P.E. は、膨大な数の鍵盤作品を遺していますが、その中でも創意にあふれた作品を選りすぐった1枚の登場。18 世紀作品から現代ものまで、楽器をとわず弾きこなすイタリアの実力派、チェッケッティが、鮮烈なハーモニーを強調するように聴かせます。

CLAVES

50 1503
\2700→\2490
J.S.バッハ(1685-1750):オルガン作品傑作集 Vol.5
 (1)前奏曲とフーガ ト長調 BWV541
 (2)オルガン小曲集より「古き年は過ぎ去りし」BWV614
 (3)「主なる神よ、いざ天のとびらを開きたまえ」BWV1092
 (4)幻想曲とフーガ イ短調 BWV904
 (5)オルガン小曲集より「キリストよ、汝神の小羊」BWV619
 (6)「主キリスト、神の独り子」 BWV Anhang55
 (7)オルガン小曲集より「われら悩みの極みにありて」BWV641
 (8)ライプツィヒ・コラールより
  「われらの救い主なるイエス・キリストは」BWV665
 (9)前奏曲とフゲッタ ト長調 BWV902
 (10)トリオ ハ短調 BWV21/1
 (11)「主よ、人の望みの喜びよ」BWV147/6
 (12)前奏曲
  (無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1番 ト短調 BWV1001より
   第1楽章アダージョのオルガン編曲版)
 (13)フーガ ニ短調 BWV539
 (14)「甘き喜びのうちに」BWV751
 (15)「わが確き望みなるイエスは」BWV728
 (16)オルガン小曲集より「おお、穢れなき神の子羊」BWV618
 (17)ライプツィヒ・コラールより「来たれ、聖霊よ、主なる神よ」BWV651
小糸恵(オルガン)
 世界的オルガニスト小糸恵によるバッハのオルガン作品傑作集第5 弾はクルツィス教会の名器を使用「主よ、人の望みの喜びよ」も収録!

 オルガン;466Hz / フランツィスクス・フォルクランド製オルガン(1732-37)
 セッション録音:2014 年9 月23-25 日/クルツィス教会、エアフルト(ドイツ)/DDD、70’53”

 日本が世界に誇る世界的オルガニストの小糸恵が歴史的名器を用いて収録しているJ.S. バッハのオルガン傑作集の第5 弾が発売です。
 今回はフランツィスクス・フォルクランドが1732 年から37 年にかけて制作した、ドイツ、エアフルトのクルツィス教会の歴史的なオルガンを使用しました。見た目の壮麗さもさることながら優美な音色も魅力の名器です。小糸恵はスイスをはじめとしたヨーロッパで非常に高い評価を得ており、現在ではスイス・ローザンヌで音楽大学の教授として後進の育成にも力を入れております。2013 年3 月には10 年ぶりの帰国リサイタルを大阪のいずみホール、東京の武蔵野市民文化会館で行い、各公演絶賛され話題となりました。また、2015 年3 月には2 年ぶりの来日公演が決まっております。
 収録曲は華やかな前奏曲とフーガ ト長調 BWV541 にはじまり、オルガン小曲集の数曲をはさみ、最後はライプツィヒ・コラールの第1 曲「来たれ、聖霊よ、主なる神よ」BWV651 で締めくくる曲順で、充実の収録曲です。
 今回の小糸恵による編曲は2 篇で、名曲「主よ、人の望みの喜びよ」BWV147と前奏曲とフーガ ニ短調 BWV539 です。前奏曲とフーガ ニ短調 BWV539 のフーガの原曲は、無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1 番 ト短調BWV1001の第2 楽章ですが、この前奏曲は手鍵盤のみの作品で偽作とも言われております。そのため今回収録されたのは同無伴奏ヴァイオリン作品の第1 楽章アダージョを前奏曲として編曲しました。無伴奏のあの世界をオルガンで演奏することでより豊かな響きを楽しむことができます。長年ヨーロッパの名器を演奏してきた小糸恵だからこその的確な編曲・レジストレーションと言えましょう。今後のリリースにも大注目です!

 小糸恵 来日公演情報
  2015年3月20日(金) 19:00 開演 東京芸術劇場
  2015年4月 5日 (日) 13:00 開演 水戸芸術館

CONTINUO CLASSICS



CC777 715
\2400→\2190
あまりの美しさに悶絶。大歓迎のアーン・ピアノ曲
 (1)ドビュッシー:前奏曲集〜
  デルフォイの舞姫/音と香りは夕べの大気の中に漂う/風変わりなラヴィーヌ将軍/
  月の光がそそぐテラス/パックの踊り/ミンストレル
 (2)同:映像第2集〜葉ずえを渡る鐘の音
 (3)アーン:
  後悔/ハンカチーフに/大きな瞳/バッカス巫女の踊り/グッドバイ
 (4)同:最初のヴァルス集〜
  ヴァルスへのお誘い/ヴァルス第1番/ショパンの影/高貴なヴァルス
 (5)同:ナイチンゲール狂乱〜
  通りすがり/2枚のスカーフ/上品な香り/甘い夢/秋の太陽/
  マルス賛歌/後悔/肖像画/ウラヌス/ヘリオトープ/陶酔
 (6)ドビュッシー:ゴリウォーグのケークウォーク
 (7)アーン:ニネット
フィリップ・ギヨン=エルベール(Pf)
 録音:2014 月4 月/スタジオ4’33”(イヴリー=シュル=セーヌ)/DDD、59’ 42”

 ドビュッシーとアーンは、ほぼ同時代にパリで活躍し、ともにマスネを敬愛するなど共通点が多かったにもかかわらず、アーンの彼氏だったマルセル・プルーストが大のドビュッシー嫌いだったことに感化され、反目していたといわれます。その二人のピアノ曲を集めた画期的なアルバムが登場します。技法は異なるものの、国や時代の共通性か、むしろ良く似た感性に気づかせてくれます。
 アーンは生涯にかなりのピアノ独奏曲を残していますが、いずれも小品であるのと、メロディ・メーカーだったゆえか、モチーフの展開よりもオシャレで絶美なメロディを歌わせるものが多いため、あまりピアニストたちに注目されてきませんでした。しかしその美しさと、ベル・エポック風な色気は他に類がなく、急速に再評価が起きています。このアルバムはアーンのピアノ曲を21 曲も収めた大歓迎盤。
 53 曲から成る「ナイチンゲール狂乱」や11 曲から成る「最初のヴァルス集」からの抜粋は他にも録音がありますが、初期の単独小品が貴重。当時アーンのガールフレンドだった美貌のバレリーナ、クレオ・ド・メロードとのプラトニックな思い出を綴っていると言われ、甘酸っぱい青春のページとなっています。
 フィリップ・ギヨン=エルベールはフランスの中堅。ベロフ、ペヌティエ、ピレシュ、チッコリーニらに師事。これまで室内楽のほかシューベルトやロシア音楽のアルバムをリリースしていますが、さすがフランス人、パリジャン的洒脱さとセンスの光るアーン芸術を聴かせてくれます。

COVIELLO CLASSCIS


COV 91502
\2600
フォルカー・ダヴィッド・キルヒナー(1942-):室内声楽曲集
 オブシディアンの歌
  [デーナ・オブシディアンの5つの詩による](2013)
 世界は涙でできている
  [エルゼ・ラスカー=シューラーのテキストによる](2011-2013)
 われら生のただ中にありて
  [エーリヒ・ミヒェルスベルクのテキストによる](2006-2007)
ユリア・オステルターグ(メゾソプラノ)
サーシャ・エル・ムイジ&
 ティルマン・クレイマー(ピアノ)
クリスチャン・オステルターグ(ヴァイオリン)
カトリン・メルヒャー(ヴィオラ)
マルティン・オステルターグ(チェロ)
キリアン・ヘロルド(クラリネット)
ジョン・ストバート(ホルン)
マティアス・ヴュルシュ(ホルン)
エーリヒ・ミヒェルスベルク(語り)
 ドイツ現代作曲家キルヒナーの室内声楽曲集

 録音:2014 年6 月28 日-7 月2 日アンサンブルハウス(フライブルク)/67’51

 ドイツの現代作曲家フォルカー・ダヴィッド・キルヒナー。マインツの音楽一家で育ち、ヴィオラ奏者としても活動していました。作曲家としてはオペラ12 作品、交響曲2 作品、20 以上の管弦楽曲、10 の協奏曲、室内楽作品はおよそ100、20 の宗教曲、室内楽、管弦楽伴奏による声楽作品など幅広い分野に取り組んでいます。
 このアルバムでは3 人の作家によるテキストを用いた室内声楽曲集。その中で、エルゼ・ラスカー=シューラーは、ユダヤ系のドイツの女性詩人。日本でいうと、樋口一葉や与謝野晶子と同時代。裕福なユダヤ人家庭で生まれ育ちましたが、ナチス政権の台頭とともにエルサレムへ亡命するなど、時代に翻弄されつつも、懸命に生きた詩人です。「世界は涙でできている」と「われら生のただ中にありて」は、キルヒナーが、このアルバムで歌っているユリア・オステルターグのために捧げた作品です。
 

COV 91503
\2600
アプローチング・デュティユー
 アーリーン・シエラ:小さな鶴(2008)
 ホセ・マヌエル・セラーノ:悲しいマドリガル(2014)
 アルネ・ギーショフ:増殖(2014)
 クリス・ロウ:ワイアード(2014)
 ドリュー・シュヌール:リンダズ・ウェイク(2014)
 ジェンナ・ライル:ゴマすり男(2014)
ザ・ライオット・アンサンブル
 「暴動」アンサンブルによるデュティユーに捧げる作品集

 録音:2014 年5 月19-20 日ザ・フォージェ、ロンドン/43’53

 2013 年5 月22 日に亡くなった現代フランスを代表する作曲家アンリ・デュティユーの一周忌を節目に行われたコンサート・プロジェクトの一貫として録音されたアルバム。5 人の新しい作曲家に作品を委嘱し、デュティユーに捧げる作品が演奏されました。
 アーリーン・シエラの「小さな鶴」は、2008 年にデュティユーがウェールズのカーディフ大学を訪問した際に共に作曲された作品です。
 演奏は現代音楽を演奏するアンサンブル、ザ・ライオット・アンサンブル。「暴動」という名前通り、革新的で活力ある演奏をする団体。ロンドンで野外ライヴやYou Tube などの映像を通して、刺激的な音楽を展開しています。
 

COV 91501
\2600
ファンタジア・バロック〜
 バッハ、ベルターリ、パスクィーニの即興による

  アレクサンドラ&アレクサンダー・グリヒトリーク:
   ベルターリのシャコンヌによる即興
  パスクィーニ:2つの通奏低音のための
   ソナタ ニ短調、ソナタ ホ短調、
   ソナタ ハ長調、ソナタ ハ短調
  アレクサンダー・グリヒトリーク:パルティータ−即興
  C.P.E.バッハ/ グリヒトリーク:幻想曲 嬰ヘ短調
   (ハープシコードによるフリー・インヴェンション 嬰ヘ短調)
  アレクサンドラ&アレクサンダー・グリヒトリーク:
   2台のチェンバロのための協奏曲−即興
アレクサンドラ&
 アレクサンダー・グリヒトリーク
  (チェンバロ)
 鬼才グリヒトリークによるバロック即興集

 録音:2012 年6 月ポーランド/56’51

 18 世紀までは、イディオマティックな即興が主流であり、数字による通奏低音を即興的に伴奏し、またはソリストは即座に音楽を作り出すこともできました。
 このアルバムはアレクサンドラ&アレクサンダー・グリヒトリークが、通奏低音や和声構造に基づいて、彼ら自身の方法でバッハ、ベルターリ、パスクィーニらの作品を演奏しています。グリヒトリークは、バッハのカンタータを復元して演奏したり、バロック時代の作品を独自にアレンジする方法で積極的に活動しています。

DISC AUVERS



DAS 013
\2600→\2390
2007 年チャイコフスキー・コンクール・ピアノ部門最高位
 クルティシェフによるショパンの練習曲全曲、怒涛のライヴ録音

  ショパン:練習曲集 op.10&25全曲(全24曲)
ミロスラフ・クルティシェフ(ピアノ)
 クルティシェフによるショパンの練習曲全曲、怒涛のライヴ録音で登場!

 録音:2014 年6 月19 日、オーヴェル=シュル=オワーズ教会(ライヴ録音)

 2007 年の第13 回チャイコフスキー国際コンクールでピアノ部門最高位に輝いたクルティシェフによる、ショパンの練習曲(全曲)の登場。
 彼はまた、2010 年の第16 回ショパン国際ピアノ・コンクールのファイナリストでもあります(この年の優勝者はアヴデーエワ、第3 位はトリフォノフ)。近年では神尾真由子との共演でも話題となっています。技巧派でありながら、美しいタッチと独特の艶のある歌いまわしが魅力のクルティシェフ。非常にきめこまやかで、スピード感もたっぷりのショパンのエチュードを一気呵成に聴かせます。
 このCD は、2014 年、パリ近郊、セーヌ川の支流・オワーズ川右岸に位置する自然豊かな村、オーヴェル=シュル=オワーズで行われた音楽祭でのライヴを収録したもの。
 この地はゴッホが多くの作品を描き、また、その最期を迎えた場所としても知られています。この演奏も、ゴッホが描いた教会で行われたもの。毎年6 月に行われる音楽祭は30 回以上を数えており、人気イベントのひとつとなっています。
 
DAS 012
\2600
Voyage Musical!( 音楽の旅!)ダウランドからピアソラまで
 ダウランド:声とリュートのための4つの歌
 モルドバの伝統組曲
 ロシアのロマンス
 ピアソラ:フーガ・イ・ミステリオ、ブエノスアイレスの冬、天使の死、オブリビオン
ドミトリー・イラリオノフ(ギター)
ボリス・アンドリアノフ(チェロ)
 チェロとギターが織りなす音楽の旅ダウランドからピアソラまで

 チェロのアンドリアノフは、マリインスキー劇場管などとの共演歴を持つ、ロシアの注目株奏者。室内楽でも、バシュメット、プレスラー、ジャニーヌ・ヤンセンらとも共演しています。
 ギターのイラリオノフは、ヴァイオリンのアナスタシアとの共演CDも存在するなど、ロシア内外で活躍する奏者。クラシカル・デュオ(2004)のCD は、グラミー賞にノミネートされました。

EASONUS



EAS 29237
\2700→\2490
パリ/エリーザベト・レオンスカヤ(Pf)
  (1)ラヴェル:優雅で感傷的なワルツ
  (2)エネスコ:ピアノ・ソナタ第1番嬰ヘ短調Op.24
  (3)ドビュッシー:前奏曲集〜野を渡る風/亜麻色の髪の乙女/花火
  (4)同:レントよりも遅く
エリーザベト・レオンスカヤ(Pf)
 祝・来日。レオンスカヤ説得力満点の至芸

 録音:2013 年7 月14-15 日/ベルリン・マイスターザール/57’ 40”

 「東京の春」音楽祭出演のため、もうすぐ待望の来日を果たすレオンスカヤ。それにあわせて久々の新譜がリリースとなります。
 「パリ」と題されたアルバムで、この地で活躍したドビュッシー、ラヴェル、エネスコの作品を集めています。
 いずれも彼女の初レパートリーですが、ベテランならではの説得力あふれる名演を繰り広げています。リヒテルが絶賛したタッチは明晰で清潔、ドビュッシーの音楽の印象が変わります。また録音の少ないエネスコのピアノ・ソナタ第1 番は、技巧的にも非常に難しいにもかかわらず、全く曖昧な所のない堂々たる演奏。しばしば無調的で難解な印象の曲ですが、レオンスカヤの語り口の巧さで素晴らしさを再確認できます。                            
 レオンスカヤは今年70 歳。円熟の極みでロシア・ピアニズムの魅力を満喫させてくれます。

 
 


EAS 29253
\2700→\2490
タイ・マレイが弾く20世紀アメリカのヴァイオリン作品
 ・コープランド(1900-1990):ヴァイオリンとピアノのためのソナタ
 ・エリオット・カーター(1908-2012):
  独奏ヴァイオリンのための4 つの賛歌
 ・ジョン・ケージ(1912-1992):
  ヴァイオリンと鍵盤のための6 つのメロディ
 ・ジョン・コリリアーノ(b.1938):ヴァイオリンとピアノのためのソナタ
タイ・マレイ(ヴァイオリン)
アシュリー・ウォス(ピアノ)

 アメリカの天才、タイ・マレイが弾く20世紀アメリカのヴァイオリン作品

 録音:2013 年7 月22-23 日、RBB スタジオ3

 ハルモニアムンディから鮮烈なイザイ作品(HMU 907569)をリリースしたタイ・マレイの新録音の登場。20 世紀のアメリカで生まれた作品集です。
 ナディア・ブーランジェに学んだコープランドとカーターの作品からは、どこかヨーロッパの香りも漂います。音という概念を覆すケージの作品、そして、スタイルの可能性を極限まで追求したコリリアーノのスタイリッシュな作品でしめくくる、という、味わい深いプログラムとなっています。
 シカゴ生まれのタイ・マレイは、2004 年エイブリーフィッシャー賞、2008-2010 年BBC ニュー・ジェネレーション・アーティストに抜擢された注目新人。カーネギーホールでコンサートを行うほか、BBC 響などとも共演、欧米を中心に活躍しています。室内楽でも高い評価を得ており、共演したアーティストには内田光子なども含まれます。ユヴァル・ヤロン、フランコ・グッリ、ジュリアードSQ の創設メンバー、ジョエル・スミルノフらに師事しており、バランスよく様々なスタイルを吸収し、自分のものにしているのが感じられます。
 一つ一つの音の粒が立ったすっきりとした音色、高音域においても深みと厚みを失わないしっとりとした響きは圧巻です。ピアノのアシュリー・ウォスは、英国の王立音楽大学の教授も務める実力派で、室内楽には定評があります。




  イザイの第6番が観られる。鮮烈。天才。

https://www.youtube.com/watch?v=MQDszaZeWwc&list=PLrrSS9LTNo7ZQV_WJrz4z6Z0LgJkaQLw5&feature=player_detailpage

 こっちはドビュッシーのソナタ。

https://www.youtube.com/watch?feature=player_detailpage&v=r3QR62ScNtE

 なんというか、音に味があるのである。

 この人の成功によって、これから黒人演奏家がどんどん登場するようになるのかもしれない。



仏HMからリリースされたイザイの無伴奏
鮮烈!
Ysaye: Six Sonatas for solo violin Op. 27
仏HAM
HMU 907569
\2700→\2490
タイ・マレイがハルモニア・ムンディからデビュー!
 イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ op.27(全六曲)
  (1)第1番 ト短調 (2)第2番 イ短調 (3)第3番 ニ短調「バラード」 
  (4)第4番 ホ短調 (5)第5番 ト長調 (6)第6番 ホ長調
タイ・マレイ(Vn)
若手世代屈指のヴァイオリニスト、タイ・マレイがハルモニア・ムンディからデビュー!注目のCD第1弾はイザイの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ、渾身の全曲収録!

録音:2011 年3 月、アメリカ芸術文化アカデミー(ニューヨーク)/使用楽器:ジョヴァンニ・トノーニ(1690 年頃製)

 ハルモニア・ムンディから新進気鋭の若手ヴァイオリニスト、タイ・マレイがデビュー!
 マレイ注目のCD 第1 弾は、技巧的なパッセージと抒情的な旋律が美しいイザイの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ。新人デビューCD としても注目されますが、イザイ屈指の名曲が全曲収録されていることでもおすすめのCD です。当代の名手シゲティによるJ.S. バッハの無伴奏ヴァイオリン・ソナタの演奏に感銘を受けて作曲されたといわれるイザイの無伴奏ソナタ。壮大なアルペジオや美しく重ねられていく和音の響きにどこかバッハの無伴奏ヴァイオリン・ソナタを思わせる名曲です。当時のヴィルトゥオーゾに捧げられるにふさわしい、技術力と表現力を要求される難曲の全曲収録に若きヴィルトゥオーゾが挑んだ、渾身の1 枚です!
 シカゴ生まれのタイ・マレイは、2004 年エイブリーフィッシャー賞、2008-2010 年BBC ニュー・ジェネレーション・アーティストに抜擢された注目新人。
 カーネギーホールでコンサートを行うほか、BBC 響などとも共演、欧米を中心に活躍しています。室内楽でも高い評価を得ており、共演したアーティストには内田光子なども含まれます。ユヴァル・ヤロン、フランコ・グッリ、ジュリアードSQ の創設メンバー、ジョエル・スミルノフらに師事しており、バランスよく様々なスタイルを吸収し、自分のものにしているのが感じられます。一つ一つの音の粒が立ったすっきりとした音色、高音域においても深みと厚みを失わないしっとりとした響きは圧巻です。若手らしい活気にあふれながらも安定感のある演奏に、今後ますますの注目が期待されます!

 


EAS 29271
\2700→\2490
アリアCD先行販売・・・ならず
 グルジアから注目の女流ピアニスト タマール・ベラヤ

 (1)ハイドン:ピアノ・ソナタ第37番ニ長調X VI:37
 (2)ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第10番ト長調Op.14の2
 (3)シューマン:謝肉祭Op.9
 (4)リスト:メフィスト・ワルツ第1番
 (5)J.S.バッハ(ブゾーニ編):シャコンヌ BWV1004
タマール・ベラヤ(Pf)
 録音:2013 年11 月15-17 日/バイエルン放送スタジオ1/77’ 47”

 タマール・ベラヤ(Tamar Beraia )は1987 年グルジア生まれの女性ピアニスト。トビリシ音楽院を経てルツェルン音楽アカデミーでイヴァーン・クラーンスキーに師事、現在スイスを拠点に活動を繰り広げています。若さに似合わず、彼女は独墺系の辛口な大曲をメイン・レパートリーとし、真摯な演奏を特色としています。当アルバムもきわめて王道。曖昧なところのない楷書的ですが、リストやシャコンヌで見せる凄みに満ちた技巧も注目。久々のいさぎ良い正統派ピアニストの登場と申せましょう。


*******


 すごい美人ですごいうまいのだが、見たこともないような変な弾き方をする人ということで注目していて、今回のEasonusレーベルのアルバムも先行販売しようと動いていた。
 残念ながらその目論見はうまくいかなかったが、こうして大手代理店がついてくれたことは喜ばしいことか。

 タマール・ベラヤ、この演奏を観てもらえればちょっと興味湧くと思います。
 プロコフィエフの「トッカータ」。

https://www.youtube.com/watch?feature=player_detailpage&v=v7xVPuYsXnI

 そして「バッハ=ブゾーニ」

https://www.youtube.com/watch?feature=player_detailpage&v=f-nqX8wxBl4


 どうしてこんな弾き方でこんなすごい演奏ができるのか。
 まるで獲物を狙う猛獣か、無敗を誇る女流格闘家か。


 それにしても先日レオンスカヤのアルバムをご紹介したこのEasonusレーベル、まだ生まれたばかりだが今後の活動に注目。



ELOQUENTIA


EL 1548
\2600
ポピュレール
 (1)レイナルド・アーン:ヴェネツァ〜警告/小舟/やれやれ!
 (2)レスピーギ:4つのスコットランド民謡
 (3)アンリ・コレ:
  セレナータ/子どものための歌/ボレロ/婚約の歌/祝婚/踊り歌
 (4)ブラームス:
  ドイツ民謡〜谷底では/喪に服する女/恋人を訪ねて/静かな夜に
 (5)カントルーブ:
  オーヴェルニュの歌〜野原の羊飼いの乙女/
  羊飼いよ、あなたが愛してくれたら/羊飼いの乙女/背こぶの人
 (6)ラヴェル:5つのギリシャ民謡
 (7)グリーディ:カスティーリャの6つの歌
アメル・ブライム=ジェルール(Sop)
ニコラ・ジューヴ(Pf)
 何と魅力的。これはクラシック作曲家によるワールドミュージックだ!

 録音:2014年4月/サル・ジャン・ボヌフォン(サン=ジュニ=レ=ゾニエール)/24bit / 88.2kHz、62’ 50”

 1975 年アルジェリア生まれのソプラノ、アメル・ブライム=ジェルールによる魅力的なアルバムが登場します。アマジグ(ベルベル人)の血をひき、エコール・ノルマルとパリ音楽院で学びました。これまでワールド・ミュージック風なアルバムは出していましたが、本格的クラシックとしてはデビューとなります。
 太陽のような眩しい光にみち声量のある声質、ヴィブラートの多い妖艶な表現など、非常に魅力的で珍しいタイプの歌手。ヤーコプスやクリスティ、ルセがバロック・オペラに彼女を好んで起用し、近年知名度が高間あがっています。
 このアルバムは作曲家たちが民謡にインスパイアされて作った作品を集めています。シャンソンのように甘いアーン、スペイン好きが嵩じてスペイン音楽を作曲してしまった音楽学者コレ、これぞ決定盤かと思えるトリハダもののカントルーブ、いずれも失神しそうな美しさ。ブライム=ジェルール、人気者になりそうな逸材と申せましょう。

EVIDENCE



EVCD 009
(2CD)
\4000→\3690
これは21世紀のグレゴリオ聖歌か!?
 ドミニク・ヴェラール:聖歌集

 CD1
  (1)レクイエム (2008-12)
  (2)嘆き(聖木曜日のルソン・ド・テネブル) (2006)
  (3)ミゼレーレ(詩篇50)(2013)
 CD2
  (4)至福 (2010)
  (5)雅歌I〜テノールとバス・ヴィオールのための (2005-6)
  (6)3つのヴィオールのための幻想曲 (2013)
  (7)雅歌II〜ソプラノと3本のヴィオールのための (2004-12)
  (8)マニフィカト (2012)
ドミニク・ヴェラール(指揮)
アンサンブル・ジル・バンショワ
 アンサンブル・ジル・バンショワ久々の新譜。これは21世紀のグレゴリオ聖歌か!?

 録音:2012年9月/モン・サンジャン教会、2013年10月/バシリク・ド・ヴェズレー/87’ 00”

 中世・ルネサンス声楽音楽の名団体アンサンブル・ジル・バンショワ。彼らの新譜は何と21 世紀に書かれた作品集。とは言ってもリーダーのドミニク・ヴェラールの手による宗教曲集。ヴェラール自身、12-3 世紀のノートルダム楽派ないしグルジアのポリフォニーをモデルにしていると述べていますが、ほとんどアカペラの少人数ヴォーカル・アンサンブルで大胆な不協和音響を作り出しています。
 人間の声の技巧と可能性にびっくりさせられ、録音の良さもオーディオ・チェックに最適。気持ち悪くなる程に人間の声を堪能できます。
 

EVCD 010
\2600
フランス・ピアニズムの魅力満載
オドレイ・ヴィグルー、デビュー

 (1)ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第13番変ホ長調Op.27 の1
 (2)J.S.バッハ:幻想曲とフーガ イ短調BWV904
 (3)同:幻想曲とフーガ ハ短調BWV906
 (4)ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第31番変イ長調Op.110
オドレイ・ヴィグルー(Pf)
 録音:2014年2月17-19日/アンセルメ・スタジオ(ジュネーヴ)/45’ 30”

 オドレイ・ヴィグルーは1981 年エクサンプロヴァンス出身の女流ピアニスト。生地とニースの音楽院で学んだ後、ジュネーヴ音楽院、パリ音楽院でジャック・ルヴィエ、クリスチャン・イヴァルディ、イタマル・ゴランに師事、最優秀で卒業しました。清潔なタッチ、端正な演奏スタイルでフランス・ピアニズムの魅力を満喫させてくれます。
 待望のデビュー・アルバムは、選曲と配置も考え抜かれています。バッハの未完のフーガBWV906 の最後の音とベートーヴェンのピアノ・ソナタ第31番の最初の音が同じ変イ長調主和音であることから、精神的に音楽が受け継がれたかのように進み、感心させられます。テクニックも高度で、バッハのフーガも極めつけの美しさ。要注目の若手と申せましょう。

FARAO CLASSICS


B 108084
\2500
ホルンと合唱のための作品集
 (1)ブラームス:2つのホルンとハープ伴奏による女声合唱のための「4つの歌」Op.17
 (2)シューマン:4つのホルンと男声合唱のための「狩の歌」Op.137
 (3)シューベルト:4つのホルンと男声合唱のための「森の夜歌」D.913
 (4)ストラヴィンスキー:4つのロシア農民の歌
 (5)ワーグナー:「パルジファル」〜聖金曜日の奇跡
 (6)R.シュトラウス:「ばらの騎士」〜ファンタジー
アウディ・ユーゲントコーラスアカデミー
ミュンヘン・オペラ・ホルン
アントニア・シュレイバー(ハープ)
ケント・ナガノ(指揮)
 ケント・ナガノが信頼する仲間たちによるホルンと合唱のための作品集、ミュンヘン・オペラ・ホルンの冴え渡る妙技!

 録音:(1)-(4)2013年ベルリン、放送会館、(5)(6)2010 年バイエルン国立歌劇場ブルーノ・ワルター・ホール/58’44

 ホルンと合唱のための作品を集めたアルバム。
 若い音楽家たちへの積極的な支援も行っている指揮者ケント・ナガノ。このアルバムでは、ケント・ナガノが2010 年より共演しているアウディ・ユーゲントコーラスアカデミーと2013 年まで音楽監督を務めていたバイエルン国立歌劇場のホルン・セクションで結成されたミュンヘン・オペラ・ホルンと共に演奏しています。ホルンと合唱による美しい響きを楽しんでほしいというコンセプト。
 ホルンの音色は柔らかく他の楽器とよく溶け合うのが特徴で、人の声にも近い響きを持っているのですが、合唱を伴った作品は意外にも少なく演奏の機会は多くはありません。
 そこでブラームス、シューマン、シューベルト、ストラヴィンスキーの作品とともに、ワーグナー「パルジファル」、R. シュトラウス「ばらの騎士」の2 つのオペラ作品を合唱と10 本のホルン用に編曲し、ミュンヘン・オペラ・ホルンの鮮やかで高い技術によって演奏しています。
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B 108086
(2CD)
\2500→\2290
アララトからの眺め
 〜アルメニア&トルコの偉大な作曲家のヴァイオリン作品集

 CD1:
  アフメト・アドナン・サイグン(1970-1991):ヴァイオリンとピアノのための組曲Op.33
  アルノ・ババジャニアン(1921-1983):ヴァイオリンとピアノのためのソナタ
 CD2:
  アフメト・アドナン・サイグン:ヴァイオリンとピアノのためのソナタOp.20
  エドワード・バグダサリアン(1922-1987):ヴァイオリンとピアノのためのラプソディ
レベッカ・ハルトマン(ヴァイオリン)
マルガリータ・オガネシアン(ピアノ)
 美しいアララト山からの見る悲しい歴史

 録音:2014 年4、5 月ミュンヘン

 ノアの方舟の遺跡があるというアララト山。古くからアルメニアのシンボルとして知られています。しかしアルメニア人の心の故郷であるアララト山は現在トルコ領。それは映画にもなった悲しい歴史が背景にあります。
 2015 年は、1915 年にアララト山の麓で起きたトルコ人によるアルメニア人大虐殺からちょうど100 年。このアルバムでは追悼の意味を込め、トルコとアルメニアの作曲家のヴァイオリン作品を収録しています。
 「トルコ五人組」と言われた作曲家の一人アフメト・アドナン・サイグン。「アルメニア狂詩曲」が代表作のアルノ・ババジャニアン、そしてババジャニアンと同時代のアルメニア色の強い作風のエドワード・バババジャニアングダサリアンの3 人を取り上げています。
 演奏するのは、FARAO レーベルではバッハ、ヒンデミット、ツィンマーマンの無伴奏ヴァイオリン作品集(B108029) で意欲的な演奏を聴かせたレベッカ・ハルトマン。そしてピアノは、アルメニア出身のマルガリータ・オガネシアン。




レベッカ・ハルトマンのお気に入りのアルバムもご紹介しておきましょう

SOLO MUSICA
SM151
\2200→\1990
バース・オブ・ザ・ヴァイオリン
 1-5.ヴェストホフ(1656-1705):ヴァイオリンのための組曲イ長調/
 6.ビーバー(1644-1704):「ロザリオのソナタ」よりパッサカリアト短調/
 7-9.ピゼンデル(1687-1755):ヴァイオリン・ソナタイ短調/
 10.ジェミニアーニ(1687-1762):エチュード/
 11.マッティス(1670-1737):ファンタジアイ短調/
 12.ギュマン(1705-1770):無伴奏ヴァイオリンのための楽しい曲集Op.18より/
 13-17.ルスト(1739-1796):無伴奏ヴァイオリンのためのパルディータニ短調
レベッカ・ハルトマン(ヴァイオリン1669年製アマティ、1675年製ストラディヴァリ)
 
 現在演奏可能であり、最も古い時期の楽器と、その時代の音楽を再現すること…。このアルバムを聴けば、ヴァイオリンという楽器の成り立ちが理解できることでしょう。また、収録された曲の多くは初録音であり、音楽史に埋もれた作品を再発掘する喜びも多いことでしょう。
 演奏はミュンヘン生まれのヴァイオリニスト、レベッカ・ハルトマン。
 バーデンバーデン・ユースオケの自主製作盤でサディスティック且つ縦横無尽の演奏を聴かせてくれたトラウマがいまだに抜けない。
 ここでは知的で禁欲的な演奏を聴かせてくれるが、どこか凄みがあるんです・・・

Rebekka Hartmann 


HMF

HMU 907623
\2700
ケンブリッジ・クレア・カレッジ合唱団による多彩な祈りの世界
 (1)ピーター・フィリップス:主は昇天せり
 (2)ヴォーン=ウィリアムズ:おお、手を叩け
 (3)パトリック・ゴワーズ:ガリラヤの人
 (4)ブレット・ディーン:声が聴こえたか?
 (5)ニコ・マーリー:世界のすべてに歌わせよ
 (6)ジェラルド・フィンジ:神は召された
 (7)スタンフォード:今日、栄光へ召された
 (8)フランク・マルタン:ミサ曲〜クレド
 (9)グラハム・ロス:私は父のもとに昇天する
 (10)ジュディス・ウィアー:昇天
 (11)ジョナサン・ハーヴェイ:来たれ、聖なる亡霊
 (12)グリーグ:「ペール・ギュント」〜ペンテコステの讃美歌
 (13)エルガー:「使徒たち」〜主は霊である
 (14)ジャイルズ・スウェイン:神は召された
グラハム・ロス(指揮)
ケンブリッジ・クレア・カレッジ合唱団
ドミートリー・アンサンブル
 現代最高の混声合唱団、ケンブリッジ・クレア・カレッジ合唱団による多彩な祈りの世界

 録音:2014年4月/聖アルバン教会大聖堂/77’ 31”

 イギリスの俊英グラハム・ロスが、手兵ケンブリッジ・クレア・カレッジ合唱団とドミートリー・アンサンブルを共演させた待望のアルバム。古くは16世紀のピーター・フィリップスから、1980 年代生まれのニコ・マーリーやグラハム・ロスまで400 年の音楽が違和感なく並べられています。
 いずれも心洗われるような清々しさで、合唱の美しさにたっぷり浸れます。ヴォーン=ウィリアムズ、マルタン、スタンフォード、グリーグ、エルガーなどクラシックの大作曲家から、ビョークとのコラボで知られるニコ・マーリーや、アフリカ系音楽を素材にユニークな創作を展開するジャイルズ・スウェインまで多彩。ドミートリー・アンサンブルが加わり、映画音楽のような世界を繰り広げます。
 
HMC 902212
(2CD)
\4000→\3690
フランス・バロック・オペラの粋、
 ラモーがブフォン論争最中に放ったとどめの力作!

  ラモー(1683-1764):カストールとポリュックス(1754年版)
カストール/コリン・アインスワース(テノール)
ポリュックス/フロリアン・センペイ(バリトン)
テライール/エマニェル・ド・ネグリ(ソプラノ)
フェーブ/クレマンティーヌ・マルガイヌ
 (メゾ・ソプラノ)
ジュピター/クリスティアン・インムラー(バリトン)
クレオン、幸運な影、ヘベの侍女/
 サビーヌ・ドヴィエイル(ソプラノ)
ジュピターの大司祭/ヴィルジル・アンスリー(バス)
ラファエル・ピション(指揮)
アンサンブル・ピグマリオン
 録音:2014 年7 月/ジャケット絵画:ターナー「マーゲイトの日没」(1840)

 ラモーのカストールとポリュックスは、1737 年に初演された後、1754 年に再上演されました。
 1750 年代といえば、音楽史上重要なブフォン論争のまっただなか。ラモーを代表とするフランス派と、フランス・バロックオペラの豪奢な世界を不自然だとするルソーに代表されるイタリア派との争いとなったブフォン論争において、ラモーの一連の作品は非難の対象となってしまっていました。
 そんな中、1754 年にいわばフランス側の最後の切札として再上演されたのが、この「カストールとポリュックス」でした。再上演に際し、ラモーはプロローグを削除、第1 幕は全く新しく創作、さらにいくつかの改訂をくわえ、よりドラマティックな構成に仕立て直しました。この再演版は大成功をおさめ、翌年の1755 年まで定期的に上演され、1763 年には宮廷で上演、さらに1764 年と、ラモーの死の半年前65 年にも上演されました。その後1770-82 年までもたびたび上演されています。
 神話の世界のきらびやかさと、洗練されたオーケストレーションは、古典派のオーケストラ時代の到来を告げているともいえるでしょう。この1754 年版を、ピション率いるアンサンブル・ピグマリオンが、実に鮮烈に演奏しています。



 
HMU 907608
\2700→\2490
スティーヴ・ライヒ(b.1936):18人の音楽家のための音楽
 1. Pulses/2. Section/3. Section II/4. Section III A/
 5. Section III B/6. Section IV/7. Section V/
 8. Section VI/9. Section VII/10. Section VIII/
 11. Section IX/12. Section X/13. Section XI/
 14. Pulses
アンサンブル・シグナル
ブラッド・ラブマン(音楽監督)
 ‘新しい音楽のドリーム・チーム’アンサンブル・シグナル、ライヒの記念碑的名作でハルモニアムンディ・デビュー!—「敏捷にして精確無比、そして情感豊か。ぜひ聴いて頂きたい(スティーヴ・ライヒ)」—

 録音:2011 年3 月9-12 日、EMPAC コンサートホール/59’17

 ライヒの「18 人の音楽家のための音楽」は1974 年から76 年にかけて作曲されました。この作品によって20 世紀の音楽シーンの歩む道が大きく決定づけられたといっても過言ではない、ミニマル・ミュージックのもはや古典とも呼べる存在の記念碑的作品となっています。
 アンサンブル・シグナルは2008 年にデビュー、ニューヨークを本拠地としている団体。これまでに20 作の新作の初演を手がけ、5 つの録音をリリースしています。
 ニューヨーク・タイムズ紙にも「one of the most vital groups of its kind ( この種の中でもっとも活発なグループのひとつ)」と絶賛されています。
 ハルモニアムンディでのデビューとなる当盤で彼らが選らんだのは、スティーヴ・ライヒの「18 人の音楽家のための音楽」。グループの音楽監督であるブラッド・ラブマンは、現代音楽のスペシャリストで、アンサンブル・モデルンの「18 人」の録音を指揮するなど、20 年以上にわたってライヒとも仕事をしてきた人物。
 アンサンブルのメンバーのほとんどはライヒの作品が初演された頃にはまだ生まれていなかったという若い世代で、ライヒの音楽が物心ついた時にはそばにあった世代。ひとつのミニマル音型が次第に増幅され、また一つになる・・・といった一連の流れが実に自然で、トランス状態で聴き入ってしまいます。ライヒの記念碑的作品に、新しい名盤の登場となりました。



 


HMC 902205
(CD)
\2700→\2490
ペリアネス、グリーグのピアノ協奏曲を録音
 バックはサカリ・オラモ指揮、BBC 交響楽団!

 グリーグ:
  ピアノ協奏曲 イ短調
  抒情小品集
   ・第2集 op.38 より第8曲「カノン」
   ・第1集 op.12 より第1曲「アリエッタ」
   ・第3集 op.43 より第1曲「蝶々」、第2曲「孤独なさすらい人」
   ・第4集 op.47 より第3曲「メロディ」
   ・第5集 op.54 より第3曲「小人の行進」、第4曲「夜想曲」
   ・第6集 op.57 より第6曲「郷愁」
   ・第9集 op.68 より第3曲「あなたのそばに」、第5曲「ゆりかごの歌」
   ・第10集op.71 より第1曲「その昔」、第7曲「思い出」
ハヴィエル・ペリアネス(ピアノ)
サカリ・オラモ(指揮)
BBC 交響楽団
 スペインの俊英ペリアネス、グリーグのピアノ協奏曲を録音。サカリ・オラモ指揮、BBC 交響楽団!

 録音:協奏曲/2014年10 月24 日(ライヴ録音、バービカン・センター、ロンドン)
 抒情小品集/2014年6 月5-6 日、テルデックス・スタジオ・ベルリン(セッション)

 スペインの俊英、ハヴィエル・ペリアネスの新譜は、グリーグ。協奏曲と、抒情小品集からの抜粋というプログラムで、グリーグの魅力をあますところなく味わわせてくれます。
 グリーグが25 歳で作曲したピアノ協奏曲は、ロマン派の伝統と、ノルウェーの伝統音楽(ハリングなどの舞曲のリズム)が融合された作品として、非常に高い人気を誇る名曲。
 オラモ指揮のBBC 交響楽団が醸し出す心地よい緊張感の中、ペリアネスのピアノの音色が冴えわたります。協奏曲のダイナミックな世界とは一変、ペリアネスの静寂を思わせる音楽性がひときわ輝く抒情小品曲は、どれも優しさを湛えた表情が魅力です。


ペリアネスの香り豊かなショパン&ドビュッシー

HMC 902164
(1CD +
ボーナスDVD)
\2700→\2490
ハビエル・ペリアネス(Pf)
 …音と香りは夕べの大気の中に漂う

 ショパン:
  (1)子守歌Op.57
  (2)練習曲変イ長調Op.25の1「エオリアン・ハープ」
  (3)バラード第4番ヘ短調Op.52
  (4)華麗なワルツ第3番イ短調Op.34の2
  (5)ノクターン第5番嬰ヘ長調Op.15の2
  (6)前奏曲第1番ハ長調Op.10の1
  (7)舟歌Op.60

 ドビュッシー:
  (8)月の光
  (9)練習曲第11番「アルペジオのための」
  (10)前奏曲集第1巻〜「音と香りは夕べの大気の中に漂う」
  (11)レントよりも遅く
  (12)前奏曲集第1巻〜「デルフォイの舞姫」
  (13)前奏曲集第2巻〜「月の光がそそぐテラス」
  (14)喜びの島
  + ボーナスDVD:「二人の絶対の探究者たち」(ジョセップ・モリーナ監督)
   【ショパン:子守歌/
    ドビュッシー:月の光、イヴァン・ノンミックによる
     ペリアネスへの7分半のインタビュー】
ハビエル・ペリアネス(Pf)
 人気のペリアネス、ショパンとドビュッシーの出会いを実証

 録音:2012 年11 月/テルデックス・スタジオ(ベルリン)/71’ 24”、NTSC、字幕:仏英独西

 日本でも人気が上昇中のスペインのピアニスト、ハビエル・ペリアネス。彼の新アルバムはピアノ音楽ファン注目の試みを見せています。
 ショパンとドビュッシーは、ピアノの表現と技巧を革新させた大天才で、後世に多大な影響を与えました。ドビュッシーの最初のピアノの師はショパンの弟子だったため、孫弟子にあたります。彼は師を通じてショパンの精神やエッセンスを受け継ぎ、それが後の作品に反映されているとし、いろいろな作品を対比して示しています。
 ショパンの「子守歌」とドビュッシーの「月の光」はともに変ニ長調で書かれ、描写的ながら人間の心理の変化を絶妙に描いている点が共通。練習曲のうち「エオリアン・ハープ」と「アルペジオのための」は共通する技巧克服のための共通点と相違点を示し、さらにドビュッシー作品がショパンに捧げられていることも示唆します。ショパンの「バラード第4 番」とドビュッシーの「音と香りは夕べの大気の中に漂う」は前者がミツキェーヴィチ、後者がボードレールの詩からインスパイアされたもので、文学作品の音楽化の方法、両者のワルツの捉え方、前奏曲第1 番に現れるソックリなフレーズ、嬰ヘ長調という調性を用いて夜を描く際の感覚、船と波のきらめきの共通性を示すなど、目から鱗の70 分。
 ボーナスDVD 付。「子守歌」と「月の光」全曲と、音楽学者ノンミックが、このアルバムのコンセプトについて約7 分半ペリアネスと語っています。日本語字幕は付いていません。

 

HMU 807573
(SACD HYBRID)
\2700
ニコラス・ダニエルによるイギリスの協奏曲集
 1. ヴォーン・ウィリアムズ(1872-1958):
  オーボエと弦楽の協奏曲 イ短調(1944)
 ジェームズ・マクミラン(b.1959):
  2. 室内オーケストラのための’ One’(2012)※ 世界初録音
  3. オーボエ協奏曲(2010)
 4. ブリテン(1913-1976):
  イギリス民謡による組曲「過ぎ去りし時」op.90(1974)
ニコラス・ダニエル
(オーボエ、指揮([1])、
 イングリッシュ・ホルン)
ブリテン・シンフォニア
ジェームズ・マクミラン(指揮[2,3,4])
 イギリスの名オーボエ奏者ニコラス・ダニエルによるイギリスの協奏曲集

 録音:2014 年2 月

 ヴォーン・ウィリアムズ、マクミラン、ブリテンという英国を代表する作曲家による作品を、英国の気鋭のアンサンブルと、英国出身の名オーボエ奏者の独奏で。ヴォーン・ウィリアムズのこの協奏曲でBBC ヤング・ミュージシャン・オブ・ザ・イヤーを受賞した、思い入れも熱い作品。
 マクミランのオーボエ協奏曲は、ニコラス・ダニエルに献呈されています。’ One’ は、ブリテン・シンフォニア創立20 周年を記念して書かれたもの。マクミランの出身地であるスコットランドやアイルランドに伝わる歌の旋律が、様々な楽器によるソロで演奏されます。
 オーボエ協奏曲はヴァイオリンのグリッサンドの多用が印象的。オーボエが超絶技巧でソロを展開します。ブリテン晩年の「過ぎ去りし時」も、古くから伝わる民謡の世界が雄大な美しさを湛えて再現されています。
 ニコラス・ダニエルは英国出身のオーボエの名手。18 歳でBBC ヤング・ミュージシャン・オブ・ザ・イヤーを受賞、その後ヨーロッパでも活躍するようになります。世界の指揮者と共演、バロックと19 世紀音楽へのとりわけ深い造詣のほか、新作にも積極的に取り組んでおり、彼が初演した作品には、デュティユー、ジョン・タヴァナー、マクミラン、ティペットらのものも含まれます。音楽祭の監督を務める傍ら後進の指導にもあたっています。
 
HMU 907611
(CD)
\2700→\2490
パドモア(テノール)&クリスティアン・ベザイデンホウト
 ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン:歌曲集

 J.ハイドン:
  1. 彼女は決して恋について話さない Hob.XXVIa: 34
   (6つの創作されたカンツォネッタ第2集より)
  2. 聞いてください!私があなたに言うことを Hob.XXVLa:41
   (精霊の歌)
  3. おとめの問いへの答え「私を忘れないで」 Hob.XXVLa:46
 W.A. モーツァルト:
  4. すみれ K.476  5. ラウラに寄せる夕べの思い K.523
  6. ドイツ語の小カンタータ
   「無限なる宇宙の創り主を崇敬する汝らが」K.619
 ベートーヴェン:
  7. 5 月の歌(「8つの歌」op.52-4)
  8. 新しき愛、新しき生命(「6つの歌」op.75-2)
  9. メフィストの蚤の歌(「6つの歌」op.75-3)
  10. アデライーデ op.46  11. 独りごと WoO.114
  12. あきらめ WoO.149  13. 希望に寄す op.94
  14. 連作歌曲「遥かなる恋人に寄す」op.98(全曲)
  15. 星空の下での夕べの歌 WoO.150
マーク・パドモア(テノール)
クリスティアン・ベザイデンホウト(フォルテピアノ)
 パドモア&ベザイデンホウト共演第2 弾!

 フォルテピアノ/ローゼンベルガー、1820 年頃製/調律:A-430、不等分平均律
 録音:2014 年5 月

 マーク・パドモアとベザイデンホウトという、なんとも贅沢な顔合わせによる歌曲集の登場。「シューマン:詩人の恋、リーダークライス他(HMU.907521、2010年録音)」以来の録音共演となります。
 パドモアは、ベルリン・フィルのマタイ受難曲(KKC 9101)、ヨハネ受難曲(KKC 9098)でも世界的に話題となった、イギリスの名テノール。2014 年末には東京・王子ホールでもポール・ルイスとシューベルトの三大歌曲を披露、録音もあわせ(「冬の旅」KKC 5398、「美しき水車小屋の娘」KKC 5406、「白鳥の歌」KKC 5413)大変な評判となりました。
 パートナーをつとめるフォルテピアノの天才、ベザイデンホウトは、モーツァルトの鍵盤作品集を着々とリリース、どれも高い評価を得ています。
 ベザイデンホウトの奏でる前奏から、歌曲の世界が色鮮やかに眼前に浮かび上がります。ハイドン歌曲は英語。パドモアにとっては母国語とあって、美しい発語・発音が際だっています。
 モーツァルトの「すみれ」でのベザイデンホウトの伴奏は絶品。パドモアも、ひとつひとつの言葉を慈しむように語り歌います。ベートーヴェンの「遥かなる恋人に寄す」も遠くにいる恋人への想いが豊かなイメージとともに伝わってきます。
 
HMU 907634
\2700→\2490
イギリスの若き団体によるショスタコーヴィチ
 ショスタコーヴィチ(バルシャイ編):
  (1)室内交響曲ハ短調Op.110a(弦楽四重奏曲第8番)
  (2)小交響曲Op.49a(弦楽四重奏曲第1番)
  (3)弦楽のための交響曲Op.118a(弦楽四重奏曲第10番)
グラハム・ロス(指揮)
ドミートリー・アンサンブル
 優秀録音が弦楽オーケストラの効果を発揮。イギリスの若き団体によるショスタコーヴィチ

 録音:2014 年4 月/聖ジョン福音教会(ロンドン)/65’ 21”

 ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲第8 番は、「ファシズムと戦争の犠牲者に」と掲げられながら、実は自身への追悼用に作ったともいわれ、1960 年当時絶望の淵に置かれていた精神状態が作品に表れています。これを歴史の生証人でもあるルドルフ・バルシャイが弦楽オーケストラ用に編曲した版は、室内交響曲としてオリジナル版に勝るとも劣らぬ評価と演奏頻度を誇っています。この成功によりバルシャイはショスタコーヴィチの他の弦楽四重奏曲も編曲しました。ここでは室内交響曲をはじめ、さらに2 篇も収めた最新録音。
 ドミートリー・アンサンブルはイギリスの若き弦楽オーケストラ。2009 年にマクミラン作品集でCD デビュー、非常に高い評価を受けました。さらにケンブリッジ・クレア・カレッジ合唱団との共演でヴォーン=ウィリアムズ、ホルストのCD もリリースしています。
 今回、名称にぴったりのレパートリーで勝負に出ました。幾分暗めながらつややかな響きが魅力。ハルモニア・ムンディUSA ならではの優秀録音で、バルシャイの編曲の綾と効果の目覚ましさを再認識させられます。
 指揮のグラハム・ロスはケンブリッジ・クレア・カレッジ合唱団の音楽監督も務め、珍しい作品にも並々ならぬ興味を示す俊英。ショスタコーヴィチの屈折した感情を見事に描き出しています。
 
HMC 902196
(CD+ボーナスDVD)
\2700→\2490
ファウスト、ケラス、メルニコフによるシューマン・プロジェクト第1弾!
 ロベルト・シューマン(1810〜56):
  ヴァイオリン協奏曲 WoO 1 ニ短調 [32’12”]
  ピアノ三重奏曲 第3番 ト短調 op.110 [29’13”]
 [ボーナスDVD]
  シューマン:ヴァイオリン協奏曲 WoO1 ニ短調
イザベル・ファウスト
 (ヴァイオリン/
  1704年製ストラディヴァリウス
   [スリーピング・ビューティー])
ジャン=ギアン・ケラス
 (チェロ/
  ジョフレド・カッパ[1696年])
アレクサンドル・メルニコフ
 (フォルテピアノ/
  ジャン=バティスト・シュトライヒャー
  [ウィーン, 1847年、
   エドヴィン・ボインク・コレクション])
パブロ・エラス=カサド(指揮)
フライブルク・バロック・オーケストラ
 ファウスト、ケラス、メルニコフ3名によるシューマン・プロジェクト、始動!ボーナスDVDにはヴァイオリン協奏曲のライヴ映像収録!

 [CD] 録音:2014 年5,8,9 月/テルデックス・スタジオ・ベルリン
 [ボーナスDVD] 収録:2014 年5 月8 日、ベルリン・フィルハーモニー(ライヴ)/[DVD] NTSC 37'14"

 イザベル・ファウスト(ヴァイオリン)、ジャン=ギアン・ケラス(チェロ)、アレクサンドル・メルニコフ(ピアノ)という、いまや世界が認める存在となった三人による、シューマン・プロジェクトが始動します。
 シューマンの協奏曲3 曲(ピアノ・ヴァイオリン・チェロ協奏曲)+ピアノ三重奏曲3 曲のレコーディングをするというこのプロジェクトは、3 人が、ヨーロッパでシューマンのピアノ三重奏曲を演奏するツアーを行った際に持ち上がったといいます。楽器は、ガット弦の弓を張った弦楽器、そしてフォルテピアノで、ということになり、オーケストラもソロ楽器に合った編成のフライブルク・バロック・オーケストラに決定。指揮は俊英エラス=カサド。オケとソロ楽器の素晴らしいバランス、自然なアーティキュレーションで作品に対する既成概念を払拭するような、まさにこの顔ぶれでしか為し得ない水準での、新しいシューマン像が完成しました。
 プロジェクト第1 弾は、ヴァイオリン協奏曲を中心に据えたプログラム。シューマンのヴァイオリン協奏曲は、晩年の1853 年の作。当時のヴァイオリンの名手、ヨーゼフ・ヨアヒムとの出会いがこの作品を生みだしました。完成の翌年にシューマンが療養所に入ったことなどからしばらく日の目を見ないままになっていましたが、1907 年にヨアヒムが所蔵していた楽譜がベルリン図書館に売却され、1937 年には初演および出版のはこびとなりました。力強い第1 楽章、第2 楽章の美しい旋律はファウストの美しい音色と音楽の真骨頂を見るようです。この旋律は後にシューマンの耳に「天使の歌」としてあらわれ、この旋律に基づいて、変奏曲(精霊の主題による変奏曲)が書かれています。第3 楽章は3 拍目に重点がくるポロネーズのリズムで、オーケストラとソロ楽器の充実の対話の中しめくくられます。
 カップリングのピアノ三重奏曲は、1851 年に作曲されたもの。シューマン家でクラーラのピアノで初演されたのち、1852 年に公開初演されました。クラーラ自身、この作品を情熱的で創意に満ちていると非常に気に入っていたようすの日記が遺されています。充実していたシューマンの、情熱と創意に満ちたトリオを、メルニコフのフォルテピアノの音色、そしてファウストとケラスの奏でる音色が織り成す抜群のバランスで堪能できます。ボーナスDVDには、シューマンのヴァイオリン協奏曲のライヴ映像が収録されているというなんとも嬉しい特典つきです。



 
HMC 902187
\2700→\2490
ブラームス(1833-1897):
 クラリネットとピアノのためのソナタ集

  ・クラリネット・ソナタ第1番 ヘ短調 op.120-1
  ・6つのピアノ小品 op.118
  ・クラリネット・ソナタ第2 番 変ホ長調 op.120-2
ロレンツォ・コッポラ
 (クラリネット/
  B管、ベルマン・オッテンシュタイナーの
  モデルによる、シュヴェンク&セゲルケ製、
   バンベルク、2001年)
アンドレアス・シュタイアー
 (ピアノ
  [ニューヨーク・スタインウェイ、
   1875年製])
 シュタイアーの新譜はブラームス晩年の作品、名手コッポラと組んだ傑作クラリネット・ソナタ、1875年製のスタインウェイピアノの渋く輝く音色

 録音:2013 年10 月/62'15"

 鍵盤楽器の鬼才アンドレアス・シュタイアーの新譜はブラームス。ブラームス最晩年の屈指の名曲クラリネット・ソナタ、およびピアノ小品(ソロ)というプログラムです。クラリネットを演奏するのは、フライブルク・バロック・オーケストラのメンバーでもあり、モーツァルトの最後の協奏曲【HMC901980(廃盤)】でクラリネット協奏曲を収録、世界を魅了したロレンツォ・コッポラ。
 コッポラとシュタイアーによるクラリネット・ソナタというだけでも既に心躍りますが、もうひとつ注目なのが、楽器です。クラリネットは、ブラームスがクラリネット作品を書くきっかけを与えた当時の天才奏者ミュールフェルトも使用していたベルマン&オッテンシュタイナー・モデルの楽器を使用。1875年製のスタインウェイと、バランス的にも音色的にも、素晴らしく融け合っています。
 クラリネット・ソナタ第1 番では、冒頭のシュタイアーの前奏から、ただならぬ雰囲気。終楽章の活発なピアノに触発されたようなコッポラのクラリネットも圧巻です。第2 番では、やさしく甘い第1 楽章の旋律で、コッポラがとろけそうな音色を奏でます。幻想曲風な第3 楽章の幕切れも、ピアノの音色が独特の世界をいっそう盛り上げます。クラリネット・ソナタ2 作の間に収録されているのはシュタイアーのソロ。晩年のブラームスが自分の作品ひいては人生を振り返って懐かしんでいるような作品を、シュタイアーが、彼ならではのやわらかな語り口と、スタインウェイの銘器の音色を最大に活かしながら、いつくしむように奏でています。



 
HMC 902189
\2700→\2490
ORFEO(s)〜イタリア&フランスのカンタータ集
 ペルゴレージ(1710-1736):
  オルフェオ〜ソプラノ、弦と通奏低音のためのカンタータ
 ルイ=ニコラ・クレランボー(1676-1749):
  オルフェ〜ソプラノと室内オーケストラのためのカンタータ
 A.スカルラッティ(1660-1725):オルフェオ〜独唱と弦を伴うカンタータ
 ジャン=フィリップ・ラモー(1683-1764):
  オルフェ〜ソプラノと‘サンフォニー’(フルートと弦)のためのカンタータ
イム・スンヘ(ソプラノ)
ベルリン古楽アカデミー
 歌姫イム・スンヘ、ソロ・デビューCD の登場!

 録音:2013 年11 月、2014 年2 月、テルデックス・スタジオ・ベルリン

 ヤーコプスが指揮するオペラでも、愛らしさと強さを兼ね備えた歌声で圧倒的な存在感を示しているイム・スンヘ。彼女のソロ・アルバムの登場です!
 プログラムは、オルフェウスを題材にした4 つのカンタータ。ギリシア神話の歌と音楽の天才、オルフェウス。その歌声でけだものの心や岩までをも揺り動かし、黄泉の国で愛する妻と再会するもまた引き離されてしまうという物語は、今なお人々を魅了しています。
 フランス、およびイタリアの作曲家たちがこの人気の題材で書いた秀作カンタータを、イム・スンヘの演技力たっぷりの歌唱で堪能できます。



 
HMC 902206
\2700→\2490
ラランドのルソン・ド・テネブル、カルトホイザーの澄んだ歌声
 ミシェル=リシャール・ドゥ・ラランド(1657-1726):
  ルソン・ド・テネブル
ゾフィー・カルトホイザー(ソプラノ)
セバスティアン・ドゥセ(指揮)
アンサンブル・コレスポンダンス
 太陽王に仕えた音楽家、ラランドのルソン・ド・テネブル、カルトホイザーの澄んだ歌声

 録音:2014 年7 月

 ルソン・ド・テネブルは、復活祭に先立つ聖週間(受難を受けるためにキリストがエルサレムに入城した棕櫚の主日(日曜日)から、受難の金曜日の翌日にあたる土曜日まで)の、聖木曜日から聖土曜日にかけての3 日間の職務日課のうち、原則として明け方におこなわれる礼拝のこと。
 闇を意味するテネブルという語は、この礼拝では、朗読を進めるにつれ、ロウソクが一本ずつ消されてゆくことに由来しています。
 この聖務日課は、それぞれ3 つの朗読(フランス語でルソン)を含み、そのテキストはエレミアの哀歌に基づきます。キリスト教にとってとりわけ重要な受難を思う礼拝の音楽というだけあり非常に重要視され、このテネブルのための音楽は、ルイ14 世(太陽王)の時代に多く作曲され、社会的イベントのひとつにまでなりました。
 1714 年から太陽王の宮廷に仕えていたラランドも、作品を生み出しました。ラランドの作品は、その没後、パリでとりわけ高い人気を誇っていました。この作品も1730 年に出版されました。ラランドが粋を尽くして書いた、ルソン・ド・テネブルが、カルトホイザーの清冽な歌声で見事によみがえりました。
 ゾフィー・カルトホイザーは、モーツァルトの『偽の女庭師』やペルゴレージのオラトリオ『十字架上のキリストの最後の7つの言葉』(HMC902155)でもヤーコプスの指揮のもと素晴しい歌声を披露、近年はプーランクの歌曲などもレコーディングするなど(HMC 902179)、世界で高く評価されているベルギー出身のソプラノです。




HUNGAROTON


HCD 32749
(CD)
\2400
カペラ・サヴァリア、によるバッハのヴァイオリン協奏曲集
 J.S.バッハ:
  (1)ヴァイオリン協奏曲第1番 イ短調 BWV1041
  (2)ヴァイオリン協奏曲第2番 ホ長調 BWV1042
  (3)ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 BWV1052R
  (4)ヴァイオリン協奏曲 ト短調 BWV1056R
ジョルト・カッロー(ヴァイオリン)
カペラ・サヴァリア
 (オリジナル楽器使用 a' =415Hz)
 オリジナル楽器アンサンブル、カペラ・サヴァリア、によるバッハのヴァイオリン協奏曲集。ジョルト・カッローの硬派な演奏

 セッション録音:2014 年4 月19-20 日/バルトーク・コンサート・ホール、ソンバトヘイ(ハンガリー)/DDD、56’11”

 ハンガリーを代表するオリジナル楽器のアンサンブル、カペラ・サヴァリア。前作『四季』を含むヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲集(HCD32729)に続く最新アルバムはバッハのヴァイオリン協奏曲集です。
 当団はハンガリー最古の都市ソンバトヘイに1981 年に設立され、ハンガリーにおいて常設のオリジナル楽器アンサンブルとして最も歴史のある団体です。
 これまでにフンガロトン・レーベルを中心に数多くのレコーディングをリリースし、幾度もハンガリーの「レコード・オブ・ザ・イヤー」に選出されるなど、高水準の演奏には定評があります。独奏ヴァイオリンは1999 年より当団の指揮も務めるジョルト・カッローです。
 カッローは極めて端正で硬派な演奏スタイルで奇抜で過剰な演出は控え、アンサンブルと溶けあうような美しいソロを奏でます。
 今回のバッハは付番されているヴァイオリン協奏曲に加え、消失してしまったとされるヴァイオリン協奏曲(BWV1052R とBWV1056R)が収録されております。全体的に速めのテンポ設定で非常に見通しのよいクリアな演奏です。
 

HCD 32738
(CD)
\2400
ピアッティとハチャトゥリアンの超絶技巧無伴奏チェロ作品!
 (1)ピアッティ:12のカプリース
 (2)ハチャトゥリアン:幻想ソナタ
ワディム・パヴロフ(チェロ)
 ピアッティとハチャトゥリアンの超絶技巧無伴奏チェロ作品!名手、パヴロフによる熱演

 セッション録音:2012 年12 月15,16 日/スタジオ“ミュージック・サービス”S.R.L(メッシーナ)/DDD、56’08”

 このディスクはチェロの名手、ワディム・パヴロフによるピアッティとハチャトゥリアンの無伴奏チェロ作品集です。ピアッティは音楽一家に生まれ、若くして才能を開花させたイタリアのチェリスト及び作曲家で、生涯残した作品のほとんどがチェロのための作品です。
 12 のカプリースは演奏技術の極限とも言える超絶技巧作品で、まるでチェロ版のパガニーニのようです。ピアッティの代表作ながら高度な演奏技術を要すため、実演が少ないだけに当録音は大歓迎と言えましょう。
 一方、ハチャトゥリアンの幻想ソナタはアルメニアの民族的要素を取り入れたメロディアスな魅惑的な作品で、こちらも高度な技術が要求される難曲です。
 

HCD 32752
(CD)
\2400
若手ホープが集結!
 アニマ・ムジケ室内管弦楽団によるデビュー盤はモーツァルト!!

  モーツァルト:
   (1)ディヴェルティメント ニ長調 KV136
   (2)ディヴェルティメント 変ロ長調 KV137
   (3)ディヴェルティメント ヘ長調 KV138
   (4)アイネ・クライネ・ナハトムジーク KV525
ラースロー・G・ホルヴァート(指揮、コンサートマスター)
アニマ・ムジケ室内管弦楽団
 セッション録音:2014 年9 月7-10 日/フンガロトン・スタジオ/DDD、46’41”

 このディスクはリスト音楽院の首席メンバーにより2010 年に創設されたアニマ・ムジケ室内管弦楽団によるデビュー盤です。当団は古楽から現代まで、ジャンルはハンガリーの伝統音楽からクラシックの室内楽の主要なレパートリーを網羅し、定期演奏会をはじめ各地での音楽祭に参加し国内では定評のある若手アンサンブルとして注目されています。
 満を持しての録音はモーツァルトの名曲ディヴェルティメントとアイネ・クライネ・ナハトムジークを選曲。アンサンブル力と音楽性が求められるモーツァルトの最高傑作を素直な解釈で演奏します。



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