2017年アリアCDベストセラー・アイテム
その2 4月〜6月
2017年にお贈りした新譜情報の中からとくに注目のアイテムを厳選してご紹介します。
その2として4月から6月の情報から。
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マイナー・レーベル
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ACCENTUS MUSIC
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シュ・シャオメイのバッハ
J.S.バッハ:フランス組曲(全曲) |
シュ・シャオメイ(ピアノ) |
一音一音に魂が込められたシュ・シャオメイのバッハ、純粋にバッハの音楽を追求した「フランス組曲」
録音:2016年5月メンデルスゾーン・ザール、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス/79’26
ヨーロッパを拠点とする中国人ピアニスト、シュ・シャオメイ。2016
年7 月にNHK のBS プレミアムで放映された「シュ・シャオメイの音楽と素顔&ピアノリサイタル」は大きな反響を呼びました。
彼女は文化大革命を乗り越え新たな道を切り開いてきましたが、そのような半生からは想像もできない、心穏やかな音楽を奏でます。彼女が得意とするバッハの演奏は、緻密な構成力と洗練された表現力から生み出され、ただ純粋に音楽が聴こえ聴く者の心に共鳴します。
今回録音されたのは、「フーガの技法」(ACC-30308CD)、「インヴェンションとシンフォニア」(ACC-30350CD)、「ゴルトベルク変奏曲」(ACC-30372CD)
に続く一連のバッハ録音第4 弾となる「フランス組曲」。バッハ自身が命名したタイトルではありませんが、洗練された音楽がフランス的な香りがする優雅で親しみやすい6
曲からなる曲集。
シュ・シャオメイは今回の録音に際して以下のような言葉を記しています。「私はこの『フランス組曲』に取り組むときに、シンプルで純粋な子どもの心を常に持つように心がけました。演奏するたびに私に訴えかけてくる言葉があります。それは音楽を解釈する上で最も難しく、また本質的なこと。“シンプルであること。これは自由を得ることを意味する。”
これは20 世紀スペインの画家ジョアン・ミロの言葉です。」
こう語るように彼女の演奏は、ただ流麗で優美な演奏ではなく、凛とした気品を漂わせ、一つ一つの音を吟味するように細部まで緻密に練り上げられた立体的な音楽作り上げています。
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ALBA
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ABCD 403
(SACD HYBRID)
\2300 →\2090
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進化を続けるセーゲルスタム&トゥルク・フィル、新プロジェクト!
セーゲルスタムVS ブラームスの交響曲第2弾!
ブラームス:交響曲第2番
(I:22’05、II:11’47、III:5’34、IV:10’25)
レイフ・セーゲルスタム:
交響曲第289番「When a Cat Visited」(19’05)/
ヴァイオリン・ソロ;Nobu Takizawa |
レイフ・セーゲルスタム(指揮&ピアノ)
トゥルク・フィルハーモニー管弦楽団 |
録音:2015年11月2-5日(ブラームス)、2016年1月4-7日(セーゲルスタム)、トゥルク・コンサートホール/Stereo/
Multichannel 5.0、69’00
北欧が生んだ巨人レイフ・セーゲルスタムによる新プロジェクトがフィンランドのALBA
レーベルでスタート。ブラームスの4 つの交響曲とセーゲルスタムの新作交響曲4
つ収録していきます。
第2 弾はブラームスの第2とセーゲルスタムの第289
番。セーゲルスタムとブラームスの組み合わせは音楽的には意外に感じますが(容貌はそっくり?!)、1990
年代前半にラインラント=プファルツ州立フィルハーモニー管弦楽団との全集を残しています。
ブラームスはセーゲルスタムと対照的に交響曲は僅か4
曲。第1 番は20 年以上の歳月をかけて作曲されましたが、この第2
番はヴェルター湖畔のペルチャハで着想され、クララ・シューマンの家があったドイツはバーデンバーデンのリヒテンタールで完成されました。わずか4
カ月という期間で書き上げました。
セーゲルスタムは終始落ち着いたテンポで進み、フレーズやリズムの取り方が独特で、素っ気なさがかえって印象に残る響きを作り出しています。
300 番目前のセーゲルスタムの289 番の交響曲「Whena
Cat Visited」。猫の鳴き声を表すような、弦の唸り、フルートのトレモロが特徴的な作品。トゥルク・フィルハーモニー管に所属する日本人ヴァイオリン奏者がソロを務めています。
また、セーゲルスタムは2012 年からトゥルク・フィルの芸術監督を務めており、息のあった手兵との演奏が展開されています。
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ARTE DELL’ARCO JAPAN
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鈴木秀美(指揮)&オーケストラ・リベラ・クラシカ
ベートーヴェン:交響曲第7番
(1)ハイドン:交響曲第90番 ハ長調 Hob.I:90
(2)ベートーヴェン:交響曲第7番 イ長調 Op.92 |
鈴木秀美(指揮)
オーケストラ・リベラ・クラシカ |
なんと色彩感豊かな響き!鈴木秀美率いるOLCとの臨場感満載のハイドン90番と実に感動的なベト7!!!
ライヴ録音:2015年10月17日/上野学園石橋メモリアルホール/DDD、ライヴ、72’
33”
(1)I.10’13” +II.7’28” +III.6’03”
+IV.7’15” = 30’59”、(2)I.14’39”+II.8’34”
+III.8’52” +IV.9’20”= 41’25”
鈴木秀美率いるオーケストラ・リベラ・クラシカ(OLC)、期待の最新アルバムは第36
回定期演奏会のライヴ録音で、ハイドンの交響曲第90
番とベートーヴェンの交響曲第7 番がリリースされます!
臨場感満載のハイドンの第90 番と贅肉をそぎ落としこの上なく躍動するベートーヴェンの第7
番。折り目正しくも溌溂とした解釈で清潔感あふれるこの上なく美しい響きが展開されます。さらに磨きがかかったOLC
の色彩感豊かな白熱のライヴをお楽しみください。
「現代のものと材質も構造も大きく異なるオリジナルの管楽器、そしてガット弦とクラシック時代の弓、それらの総合が醸し出すハーモニーはよく溶け合い、色彩感に溢れている。」(鈴木秀美〜ライナーノーツより)
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BIS
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BIS SA 2226
(SACD HYBRID)
\2700 →\2490
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オスモ・ヴァンスカ&ミネソタ管、
マーラー交響曲チクルス開始!
第1弾は第5番
マーラー(1860-1911):交響曲第5番 嬰ハ短調 |
オスモ・ヴァンスカ(指揮)
ミネソタ管弦楽団 |
大注目盤。オスモ・ヴァンスカとミネソタ管弦楽団がマーラー交響曲第5番を録音!!
セッション録音:2016年6月/オーケストラ・ホール(ミネアポリス)/DSD、5.0
Surround sound、マルチチャンネル、75’30”
SACD ハイブリッド盤。
シベリウスの交響曲全曲録音でも高い評価を受けたオスモ・ヴァンスカ率いるミネソタ管弦楽団がついにマーラーを録音、第1
弾は第5 番です!
2003 年にミネソタ管の音楽監督に就任したヴァンスカは、ベートーヴェンの交響曲全集などで評価を高めました。しかし、当団では経営悪化に伴う労使対立が激しさを増し、2012
年10 月に経営側はロックアウトを決行。その後の2012/13
年のシーズンは全てキャンセルとなり、当団の存続そのものも危ぶまれる状況となりました。
ヴァンスカは、労使の合意が成立した2014
年1 月に首席指揮者に復帰し、以後、団結力の増したミネソタ管の演奏は一層密度の濃いものとなっております。
期待のマーラーの録音。流石ヴァンスカ!と思わせる緻密な構成と細部にまで注意が払われた圧巻の仕上がりです。
BIS レーベルで数多くの録音を残してきたヴァンスカが最上級の演奏に達した大注目の録音です。ことにドラマティックに歌い上げるアダージェットは涙なしには聴けません。
ベートーヴェン、シベリウスなど数々の名盤をリリースしてきただけに非常に期待の高まる録音といえましょう。
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BISSA 2245
(SACD HYBRID)
\2700 →\2490
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イリヤ・グリンゴルツ(ヴァイオリン)
ストラヴィンスキー:ヴァイオリン作品集
ストラヴィンスキーのオリジナルおよび彼自身の編曲
(1)パストラール
(2)「火の鳥」〜王女たちのロンド/子守歌/スケルツォ
(3)歌劇「マヴラ」〜ロシアの歌
(4)「ペトルーシュカ」〜ロシア舞曲
(5)プルチネッラ組曲(全5曲)
(6)協奏的二重奏曲
(7)「ナイチンゲール」〜ナイチンゲールの歌/中国行進曲
(8)ルジェ・ド・リル作曲(ストラヴィンスキー編曲):
ラ・マルセイエーズ |
イリヤ・グリンゴルツ(ヴァイオリン)
ペーテル・ラウル(ピアノ) |
ありそうで意外にないストラヴィンスキー・ヴァイオリン曲集にグリンゴルツが挑戦!
録音:2016年2月/ポットン・ホール(サフォーク、イギリス)/60’
48”
SACD ハイブリッド盤。
グリンゴルツによるストラヴィンスキーのヴァイオリン・アルバム。名ヴァイオリニストによる編曲ではなく、ストラヴィンスキーのオリジナルおよび彼自身の編曲を集めています。
ストラヴィンスキーは弦楽器を「あまりに人声を連想させる」として好んでいませんでしたが、ヴァイオリニストのコハンスキとドゥシュキンとの出会いで彼らのためにヴァイオリン曲が産みだされました。
「火の鳥」では「王女たちのロンド」と「子守歌」をコハンスキのために、「スケルツォ」をドゥシュキンのためにそれぞれ編曲しています。興味深いのが「プルチネッラ組曲」。1933
年にストラヴィンスキーがドゥシュキンと共作した「イタリア組曲」はしばしば演奏されますが、それではなく1925
年にコハンスキのために編曲したいわば初版。全5
曲から成り、「イタリア組曲」より技巧的でまばゆい効果を発揮します。
グリンゴルツの技巧とつややかな音色で、ストラヴィンスキーが最初に構想していた音世界を再現してくれます。
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BIS SA 2168
(SACD HYBRID)
\2700 →\2490
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イブラギモヴァ率いるキアロスクーロ四重奏団による
ハイドンの6つの弦楽四重奏曲 Op.20の第2弾!
ハイドン(1732-1809):
①弦楽四重奏曲第34番 ニ長調 Op.20-4
Hob.Ⅲ34
②弦楽四重奏曲第35番 ヘ短調「レチタティーヴォ」
Op.20-5 Hob.Ⅲ35
③弦楽四重奏曲第36番 イ長調 Op.20-6
Hob.Ⅲ36 |
キアロスクーロ四重奏団
【アリーナ・イブラギモヴァ
(1stヴァイオリン)、
パブロ・エルナン・ベネディ
(2nd ヴァイオリン)、
エミリー・ヘルンルンド(ヴィオラ)、
クレア・ティリオン(チェロ)】 |
イブラギモヴァ率いるキアロスクーロ四重奏団によるハイドンの6つの弦楽四重奏曲
Op.20の第2弾!
セッション録音:2015年12月/センデザール(ブレーメン)/DSD、5.0
Surround sound、マルチチャンネル、75’08”
SACD ハイブリッド盤。
今をときめくヴァイオリニスト、アリーナ・イブラギモヴァ率いるキアロスクーロ四重奏団。2016
年4 月、団としての初来日は大成功をおさめました。
BIS 初登場となった前作(BIS SA 2158 / KKC
5677)に続くハイドン第2 弾です。古典派と初期ロマン派のレパートリーを演奏する当団は仏ApartE
レーベルよりベートーヴェン、モーツァルト、シューベルト、メンデルスゾーンのディスクをリリースし、いずれも好評をしております。
前作に続くハイドンの6 つの弦楽四重奏曲
Op.20。当ディスクには第4 〜 6 曲(弦楽四重奏曲第34
〜 36 番)が収録されました。第34 番の第1楽章は三拍子楽想による入念なソナタ形式、第2
楽章は素朴な変奏曲、第3 楽章はジプシー風のシンコペーションでいろどられたメヌエット、第4
楽章はハンガリー風のリズム的活気に満ちたソナタ形式の作品です。第35
番はロマンティックな情調のために同曲集の中でも最も名高い作品。特に第1
楽章の第1 主題は〈ハイドンのシュトゥルム・ウント・ドランク期〉の代表的な例と言えます。第3
楽章はシチリア舞曲の曲想をもち、第4 楽章はフーガによるフィナーレの第1
曲で、二主題フーガを展開します。最後の第36
番、第2 楽章はニ主題による自由な変奏で、幻想的な性格が強い作品です。
キアロスクーロ四重奏団のキリっとしまった演奏はハイドン向き。美術用語で、コントラストを印象づける明暗法そして陰影法を意味する"Chiaroscuro(キアロスクーロ)"
らしい陰影に富んだ演奏と言えましょう。
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CSO RESOUND
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ムーティ&シカゴ響最新盤、
ムーティ初録音、ブルックナーの第9番!
ブルックナー:交響曲第9番(1894年版) |
リッカルド・ムーティ(指揮)
シカゴ交響楽団 |
録音:2016年6月(ライヴ)/62’20
世界の巨匠ムーティとシカゴ響によるブルックナー9
番の登場。ムーティにとって初録音となります。
1891 年に創立されたシカゴ響の125 周年目のシーズンを締めくくった演目です(演奏会ではテ・デウムもプログラム後半に演奏されました)。
2016 年1 月には待望の日本公演で日本の聴衆を圧倒した両コンビ。ムーティは2016
年7 月28 日に75 歳を迎えましたが、その直前の6
月の収録となる当ライヴでは、ムーティのブルックナー演奏の魅力である抒情性とドラマティックな推進力が遺憾なく発揮されており、他ではなしえない至高のブルックナーが展開されています。
シカゴ響は、ブルックナーの交響曲を、ジュリーニ、ショルティ、バレンボイム、エッシェンバッハ、ハイティンクといった巨匠たちと演奏を重ねてきたという歴史があります。
とりわけ管楽器セクションは「ブルックナー・バンド」とも称されるほどに、ブルックナー作品の演奏にかけては特別な存在。ムーティは、この管楽器セクションから、贅肉のない、痛烈なまでに直截的な音色を引き出しています。
コラールのように厳かに響く部分、そして爆発的なエネルギーが輝かしく解き放たれる部分、すべてが完璧にコントロールされています。第2
楽章のトリオ部分での、オーボエ首席客演奏者リチャード・ウッドハムの貢献は特筆に値するでしょう。ムーティが知と感情の完璧なバランスで構築してゆく終楽章は圧巻、終結部の神々しさに深い感動をおぼえます。
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FIRST HAND RECORDS
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我々は偉大な人を見過ごしていたのかもしれない・・・
「音楽史上最も偉大なピアニスト」
ジェルジ:シェボック(シェベク)初出音源
1991年グランジュ・ドゥ・メレ・リサイタル
(1)J.S.バッハ(ブラームス編):シャコンヌ(左手のための)
(2)ハイドン:アンダンテと変奏曲Hob.X
VII:6
(3)同:ピアノ・ソナタ第48番ハ長調Hob.X
VI:35
(4)J.S.バッハ:半音階的幻想曲とフーガBWV903
(5)J.S.バッハ(リスト編):前奏曲とフーガ
イ短調BWV543
(6)J.S.バッハ(ブゾーニ編):
トッカータ、アダージョとフーガ ハ長調BWV564
(7)ヘンデル:シャコンヌ ト長調HWV.435
(8)J.S.バッハ:
平均律クラヴィア曲集第1巻〜前奏曲第1番ハ長調BWV846 |
ジェルジ・シェボック
(シェベク)(ピアノ) |
多くの日本人ピアニストも育てた名ピアニスト、秘蔵の初出音源
録音:1991年/グランジュ・ドゥ・メレ(フランス)(ライヴ)
ジェルジ・シェベク(1922-1999) はハンガリー出身のアメリカのピアニスト。14
歳でフリッチャイの指揮でベートーヴェンのピアノ協奏曲第1
番を演奏し、コダーイやヴェイネルに師事しました。
1956 年にパリへ亡命、アメリカに移りインディアナ大学教授となりました。日本にも練木繁夫、廻由美子、青木美樹など多くの弟子がいて「シェボック先生」という表記で親しまれています。チェロのシュタルケルの伴奏者としても有名でした。
シェベクは教授活動に忙しく演奏家としてはあまり知られていませんが、実演を聴いた人々は「音楽史上最も偉大なピアニスト」と激賞しています。それを実証するのが当ディスク。
シェベク69 歳の1991 年にフランスで行われたコンサートのライヴで初出音源。バッハとハイドンが中心で、テクニックの冴えはもちろんながら深く哲学的な内容に惹きつけられます。ピアノ音楽ファン必見です。
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FONTENAY CLASSICS
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バッハの平均律にチェロのパートを加筆、
美しい作品として生まれ変わらせたモシェレス
ニクラス・シュミットの豊かなチェロ |
ニクラス・シュミット(チェロ)
ステパン・シモニアン(ピアノ) |
イグナーツ・モシェレス(1794-1870):メロディックな対位法練習曲
Op.137a
(J.S.バッハ:平均律クラヴィーア曲集に基づく)
第1番ハ長調、第2番ニ長調、第3番ト長調、第4番変ホ長調、第5番ニ短調、
第6番ロ短調(厳格な形式による)、第6番ロ短調(自由な形式による)、
第7番変ロ長調、第8番ニ短調、第9番嬰ハ短調、第10番ハ短調
J.C.F.バッハ:チェロとピアノのためのソナタ ニ長調 |
バッハの平均律に基づいた美しい作品を残したモシェレス、ニクラス・シュミットの豊かなチェロの音色で聴く
録音:2016年5月27-29日フリードリヒ・エーベルト・ハレ、ハンブルク/48’47、日本語帯・解説付
ハンブルク国際メンデルスゾーン音楽祭の芸術監督も務めるチェロ奏者のニクラス・シュミットとハンブルクル音楽大学で教授を務め優れたバッハの解釈で定評のあるピアニストのステパン・シモニアンによるデュオ・アルバム。
ピアノの練習曲でお馴染のモシェレス。ヴィルトゥオーゾ・ピアニストとして1820
年代にヨーロッパ各地を演奏旅行しベートーヴェンやメンデルスゾーンなど多くの作曲家と交流する。また20
年間に渡りロンドンで作曲家、ピアニスト、指揮者、企画者として活躍。1846
年にメンデルスゾーンから声がかかりライプツィヒに移り、共にバッハの研究に取り組むことになります。
モシェレスは「バッハの素晴らしい前奏曲を再び一般聴衆のものにする」という信念をもち、平均律クラヴィーア曲集の10
つの前奏曲にチェロのパートを加筆しこの「メロディックな対位法練習曲」を書き上げました。
バッハの美しい構成に極めてロマンティックなチェロの旋律を加えることで、時代を超えた魅力溢れる作品に仕上げています。「ビュッケブルクのバッハ」として知られる大バッハの9
番目の子どもヨハン・クリストフ・フリードリヒ・バッハ。彼のチェロとピアノのためのソナタは、初期古典派の兆しが見える作品です。
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HMF
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ファウスト&メルニコフによるフランク!
カップリングは名曲ショーソンのコンセール!
セザール・フランク(1822-1890):
ヴァイオリン・ソナタ イ長調
エルネスト・ショーソン(1855-1899):
コンセール〜
ヴァイオリン、ピアノと弦楽四重奏のための協奏曲
ニ長調 op.21 |
イザベル・ファウスト(ヴァイオリン)
アレクサンドル・メルニコフ(ピアノ)
サラゴン・カルテット
〔クリスティーヌ・ブッシュ(Vn)、
リサ・インマー(Vn)、
セバスティアン・ヴォルフファース(Vla)、
ジェシーヌ・ケラス(Vc)〕 |
ファウスト&メルニコフによるフランクの登場!幻想的にして繊細絶美、カップリングは名曲ショーソンのコンセール!
ヴァイオリン/1710年製ストラディヴァリウス「ヴュータン」、ピアノ/エラール、1885年頃製
録音:2016年6月、9月/テルデックス・スタジオ・ベルリン
イザベル・ファウストの新譜、名曲フランクのソナタと、ショーソンのコンセールという組み合わせでの登場です。
フランクと、彼に師事したショーソンという二名のフランスの大作曲家によるものであり、さらに、両作とも当時の大ヴァイリニスト、ウジェーヌ・イザイ(1858-1931)
にささげられている、という点でも共通しています。
ファウストは近年ヨーロッパでの活躍が目覚ましく、ソロに室内楽にオーケストラとの協奏曲、ピリオド楽器(古楽器)からモダンまで、あらゆるスタイルと様々な時代のレパートリーを網羅する世界屈指の存在となっています。
最近の録音でもモーツァルトの協奏曲全曲(KKC
5691/ HMC 902230)、シューマンの協奏曲プロジェクト(KKC
5477、KKC 5617、KKC 5618)など充実の演奏を聴かせてくれていましたが、今回は楽器を「ヴュータン」と愛称のついたストラディヴァリに持ち替えての演奏となります。
メルニコフも、ファウスト、そしてケラスと共演したシューマンの協奏曲プロジェクトのほか、プロコフィエフのソナタ集(KKC
5694/ HMC 902202)でも著しい充実ぶりを示しているだけに、ますます期待が高まる新譜の登場といえるでしょう。
フランクのソナタでは、メルニコフが紡ぎ出す前奏から、えもいわれぬ幻想的な雰囲気に思わず引き込まれます。ファウストの摩擦音が皆無のあの運弓が繰り出す音色は、繊細にして幻想的。終楽章も颯爽としたフレーズ運びで、コーダの華やかな終始も晴れやかに終わります。
ショーソンは25 歳のときに音楽の道を志し、パリ音楽院に入学、マスネのクラスに入りましたが、オルガン科の教授であったフランクに作曲を師事するようになります。ワーグナーにも傾倒していました。
同時期の作品には熱情的な「愛と海の詩」(1882~93
年)や大作「アルテュス王」(1895 年完成)やなど抒情性と色彩感豊かな代表作が並びます。
この「コンセール」(1889 〜 91 年)は、名旋律の玉手箱のような傑作。美しい転調に彩られた第1
楽章、懐かしさと切なさのシシリエンヌの旋律が美しく、ショーソンのリリシズムの粋に満ちた第2
楽章、半音階が多用された荘重な第3 楽章、そして八分の六拍子で快速に展開する中、様々な旋律が回想され華やかに幕となる第4
楽章。全体をとおして、ファウストの繊細極まりない表情は絶美。
2004 年結成、18 世紀のレパートリーを中心に活動を展開する中堅のアンサンブル、サラゴン・カルテットとのアンサンブルも完璧です。そしてメルニコフが陰になり日向になり、音楽を引き締めています。
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HYPERION
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スティーヴン・イッサーリス
ハイドン&C.P.E.バッハ:チェロ協奏曲集
ハイドン:チェロ協奏曲第1番ハ長調 Hob.VIIb-1
モーツァルト:ああ小鳩は嘆く
(歌劇 《偽の女庭師》 K.196より/イッサーリス編)
C.P.E.バッハ:チェロ協奏曲イ長調 H.439,
Wq.172
ハイドン:チェロ協奏曲第2番ニ長調 Hob.VIIb-2(Op.101)
ボッケリーニ:アダージョ(チェロ協奏曲ト長調
G.480 より) |
スティーヴン・イッサーリス
(チェロ、指揮)
ドイツ・カンマー
フィルハーモニー管弦楽団 |
スティーヴン・イッサーリスの古典派コンチェルト!ハイドン&C.P.E.バッハ登場!
☆イギリスが誇る名チェリスト、スティーヴン・イッサーリス!
☆ドイツ・カンマーフィルを弾き振りした、古典派の傑作コンチェルト!
イギリスが誇る世界的チェリスト、スティーヴン・イッサーリス。古楽から近現代まで、幅広いレパートリーを誇るイッサーリスがこれまで「J.S.バッハ(CDA
67541/2)」、「ベートーヴェン(67981/2)」、「J.S.バッハ、ヘンデル、スカルラッティ(CDA
68045)」と大成功を続けてきた古典派プロジェクトの最新作は、ハイドンとC.P.E.バッハのチェロ協奏曲集!
18世紀に書かれたチェロ・レパートリーの傑作であるハイドンの2つのチェロ協奏曲と、ハイドンやベートーヴェンにも大きな影響を与えた「ベルリンのバッハ」こと、大バッハの次男、カール・フィリップ・エマヌエル・バッハのチェロ協奏曲をメインに、ボッケリーニのチェロ協奏曲から緩徐楽章(アダージョ)、そしてイッサーリス自身が編曲した、モーツァルトの歌劇「偽の女庭師」からの音楽を収録。
王立音楽院より貸与されたストラデヴァリウス1726
"Marquis de Corberon (Nelsova)"を携えたイッサーリスが、ドイツ・カンマーフィル(ブレーメン・ドイツ室内フィルハーモニー管弦楽団)を弾き振りした至高のハイドン&C.P.E.バッハにご期待ください!
録音:2016年9月25日−27日、カンマーフィルハーモニー(ブレーメン)
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CDA 68164
(2CD/特別価格)
\2400 →\2290
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アリーナ・イブラギモヴァ
モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ全集
Vol.4
ヴァイオリン・ソナタ第25番ヘ長調 K.377/ヴァイオリン・ソナタ第3番変ロ長調
K.8/
「ああ、私は恋人を失った(泉のほとりで)」の主題による6つの変奏曲ト短調
K.360/
ヴァイオリン・ソナタ第20番ハ長調 K.303/
ヴァイオリン・ソナタ第30番ハ長調 K.403(マクシミリアン・シュタードラー補完)/
ヴァイオリン・ソナタ第8番ヘ長調 K.13/ヴァイオリン・ソナタ第13番ハ長調
K.28/
ヴァイオリン・ソナタ第11番変ホ長調 K.26/ヴァイオリン・ソナタ第26番変ロ長調
K.378 |
アリーナ・イブラギモヴァ(ヴァイオリン)
セドリック・ティベルギアン(ピアノ) |
アリーナ・イブラギモヴァ、モーツァルトのソナタ全集第4弾!
音楽の神ミューズに愛されたヴァイオリニスト、21世紀ロシアの名手アリーナ・イブラギモヴァ。2015年から2016年にかけての来日公演でも全曲演奏会が行われたモーツァルトのヴァイオリン・ソナタ集。
よく知られた名作から若きモーツァルトが書いた初期のソナタまでをバランスよく組み合わせるというコンセプトで各巻が選曲されており、第4巻は2016年3月24日の王子ホール「全曲演奏会第4回」で演奏された8つのソナタと1つの変奏曲。
「ロンドン・ソナタ集」や「ハーグ・ソナタ集」といった神童時代の作品に、K.377やK.378など円熟期の傑作、そしてK.403の未完のソナタ(シュタードラー補完)を、アンセルモ・ベッロシオ1775年頃製作のヴァイオリンで優雅に麗しく奏でます。
アリーナ・イブラギモヴァは、2017年10月にもティベルギアンとのデュオ(モーツァルト、シューベルト、ベートーヴェン等)や、コンチェルト(ブラームス/日本センチュリー交響楽団、バルトーク/東京都交響楽団)で来日ツアーを予定!
録音:2015年10月29日−31日、ワイアストン・コンサート・ホール(イギリス)
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LINN
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CKD 586S
(2SACD HYBRID)
\4200 →\3290
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加藤訓子(マリンバ)
J.S.バッハ:マリンバのための無伴奏作品集 |
加藤訓子(マリンバ) |
加藤訓子第4弾、"マリンバ版バッハ"!
書下し日本語解説付き! 超優秀録音盤!SACD
Hybrid Multichannelヴァージョン(2SACD)は日本向け完全限定生産盤!
「クニコ・プレイズ・ライヒ(kuniko plays
reich)」、「カントゥス(Cantus)」、「IX
〜 クセナキス(Xenakis: IX)」と世界的な大ヒットが続いた、日本を代表するパーカッショニスト、加藤訓子。
スコットランドのハイエンド・オーディオ・メーカー、LINNが技術の粋を結集させて作るアルバム第4弾は、ついにJ.S.バッハの音楽が登場!
バッハのソロ作品のなかから、加藤訓子自身の「この曲を弾きたい、聴きたい」という観点で、「無伴奏チェロ組曲」の第1番、第3番、第5番と「無伴奏ヴァイオリン・ソナタ」の全3曲、「平均律クラヴィーア曲集第1巻」から第1番の前奏曲、リュートのための前奏曲を選択し、マリンバ独奏のために編曲。加藤訓子が「究極のミニマリズム」と称するバッハの音楽は、「ライヒ」、「ペルト」、「クセナキス」を上回る大きな衝撃を与えてくれることでしょう!
録音:2015年9月1日−11日&2016年3月14日−24日、ヤンニ教会(タルト、エストニア)
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R−RESONANCE
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RRSC 20002
(SACD HYBRID)
\2900 →\2690
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ライナー・キュッヒル&福田進一
2 大巨匠が夢の饗宴!ヴァイオリンとギターが織りなす極上の世界
「デュオ・コンチェルタンテ」
(1)パガニーニ:協奏風ソナタ イ長調 M.S.2
(2)ジュリアーニ: 協奏風二重奏曲 ホ短調
Op.25
(3)ジュリアーニ: 協奏風大二重奏曲 イ長調
Op.85
(4)パガニーニ:ヴァイオリンとギターのためのカンタービレ |
ライナー・キュッヒル(ヴァイオリン)
福田進一(ギター) |
セッション録音:2016年11月9-11日/プラザウエスト
さくらホール/DDD
ライナーノート:グレアム・ウェイド(書き下ろし/訳・福田進一)
SACD ハイブリッド盤。
ライナー・キュッヒルと福田進一という2 大巨匠が夢の饗宴を果たしました!
2016 年、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の第1
コンサートマスターを退任し、さらに活動の幅を広げたライナー・キュッヒル。2017
年からはNHK 交響楽団の客演コンサートマスターへの就任も決定し、日本における演奏の機会もますます増え続ける状況にあります。
一方の福田進一は、国内外を問わず演奏会や国際コンクールの審査などで八面六臂の活躍をつづけ、自身のCD
アルバムもすでに90 枚近くに及ぶ文字どおり日本ギター界を代表する巨匠です。
ヴァイオリンとギター、二人のヴィルトゥオーゾが出会い、演奏曲目に選んだのは難曲として知られる作品ばかり。キュッヒルと福田、二人が発揮した超絶技巧と緩徐楽章における詩情あふれる歌心の交歓は、圧倒的な名演を生み出しました。
今回の録音で福田進一が演奏した楽器は19
世紀にイタリアで製作されたGaetano Guadanini
II(1829/Itaria-Turin)、雅なサウンドながら足腰がしっかりしたアクセントを持つ楽器です。一方のキュッヒルもGabriel
Lembock(1857/Austria-Wien) を使用、まさに、ジュリアーニやパガニーニが活躍した19
世紀の空気感が蘇ります。
レコーディング・エンジニアは、数々の名録音で定評のある深田晃氏が担当、今回も瑞々しく透明感に溢れながら音の芯がしっかりしたサウンド作りをしています。音質の良さを充分堪能していただくために、SACD
ハイブリット盤でのリリースです!また、ライナーノートは、ジュリアン・ブリームの伝記などで知られるイギリスの音楽評論家、グレアム・ウェイド氏の書き下ろし、読み物としても興味深い内容となっています。
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SIMAX
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ヘンニング・クラッゲルードの「四季」!?
〜『四季の合間に』 |
ヘンニング・クラッゲルード
(ヴァイオリン)
アークティック・
フィルハーモニック室内管弦楽団
クヌート・ヨハンネセン
(チェンバロ)
ペッテル・リクテル
(ギター、テオルボ) |
ヘンニング・クラッゲルードが世界の頂上から『四季』を連れてくる
!ノルウェー北極圏、トロムソの弦楽オーケストラとノルウェーの人気ヴァイオリニスト、ヘンニング・クラッゲルード
録音:2016年8月15-19日グロンノーセン教会(トロムソ、ノルウェー)/63’20
「ヘンニング・クラッゲルードが世界の頂上から『四季』を連れてくる」。
ノルウェー北極圏、トロムソの弦楽オーケストラ、アークティック・フィルハーモニックが、ノルウェーを代表する人気ヴァイオリニストのひとり、ヘンニング・クラッゲルード(1973-)がソロを弾くヴィヴァルディの『四季』を発表しました。
2012 年からこのアンサンブルの芸術監督を務めるクラッゲルードは、クレーメルとデシャトニコフがアルバムにしたヴィヴァルディの『四季』とピアソラの音楽を組み合わせるという試みに触発され、このプロジェクトを計画したといいます。
キーワードは「extreme(極端)」。「クラッゲルードとアークティック・フィルハーモニックの『四季』は、まさに北極圏の自然。風、雪、寒さ、雨、雪解け、暑さ……クラッゲルードの『情け容赦のなさ』ときたら、極北の地の自然そのもの」。
このアルバムでは、クレーメルたちに倣い、《和声と創意の試み》(Op.8)の4
つのヴァイオリン協奏曲とクラッゲルードが作曲しブロドスキー四重奏団やブリテン・シンフォニアたちにより初演された作品が交互に演奏されます。
《夏》と《秋》の間に演奏される《後奏曲
変ロ短調》は、2014 年の「北極光フェスティヴァル」でアークティック・フィルハーモニックが初演した《分点(Equinox)》(PSC1348)の〈後奏曲〉の一曲です。
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<マイナー・レーベル歴史的録音・旧録音>
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ALTUS
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マルティノン/ベートーヴェン:三重協奏曲
ハイドシェックvsフェラスvsトルトゥリエ
ベートーヴェン:
大フーガ 変ロ長調 Op.133(編曲:F.ワインガルトナー)
ヴァイオリン、チェロとピアノのための三重協奏曲
ハ長調 Op.56
ロマンス第1番 ト長調 Op.40
ロマンス第2番 ヘ長調 Op.50 |
ジャン・マルティノン(指揮)
フランス国立放送管弦楽団
エリック・ハイドシェック(ピアノ)
クリスチャン・フェラス(ヴァイオリン)
ポール・トルトゥリエ(チェロ) |
マルティノンのお宝音源をINA から発掘!ハイドシェック、フェラス、トルトゥリエを迎えた華やかな三重協奏曲や他では聴けないフェラスのステレオ録音によるロマンス!
録音:1970年3月11日/シャンゼリゼ劇場(ライヴ、ステレオ)/67’31’’、国内プレス、ステレオ録音、日本語帯・解説付
全曲ステレオ録音!膨大なアーカイヴを持つINA(フランス国立視聴覚研究所)から驚きのお宝音源を発掘しました。ベートーヴェン生誕200
年記念演奏会の一環と思われるマルティノンのライヴです。ちなみに同日に『運命』も演奏されており、この録音もアルトゥス・レーベルより発売されています(ALT-333)。
弦楽合奏による『大フーガ』は作曲家としても高名なマルティノンの現代的感覚が冴え、フランスの薫り高き音色に突き刺さる表現力が加わっています。張りのある瑞々しい弦楽が実に頼もしい偉大な演奏。緩徐部分での滑らかな歌いぶりも感動モノです。
三重協奏曲はフランスの名手が集結した華やかな顔ぶれ!メンバーを見るだけでため息が出そう。マルティノンもノリが良く、オーケストラの提示部からして音楽がいきいきと奏でられていて胸弾みます。ソリストの燃焼度も凄まじく、第2
楽章のとろけるような美しさ、第3 楽章で三者三様に熱っぽく弾きまくる目も眩まんばかりの盛り上がりなど、この曲がこんなに楽しかったのかと驚いてしまうでしょう。トルトゥリエは他の2
人それぞれと共演盤があるものの、ハイドシェックとフェラスの共演盤はたいへん珍しいもので、その点でも注目です。
最後のロマンスがまた必聴。フェラスはレオポルト・ルートヴィヒ指揮でロマンスをモノラル録音していますが、ステレオによる録音は当ディスクが初登場!純度の高い極上のソロを存分に聴かせてくれるお宝音源と言えます。
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「TAHRA 復活シリーズ」
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≪ ALTUS の「TAHRA 復活シリーズ」について≫
「TAHRA(ターラ)」はルネ・トレミヌ氏と、その夫人ミリアム・シェルヘン女史が立ち上げたフランスのレーベルです。ミリアム夫人は指揮者ヘルマン・シェルヘンの娘であり、大指揮者たちとの家族ぐるみのつながりも強い人物。1992
年に初のCD をリリース、その後も精力的に活動を続けますが、2014
年に主宰者トレミヌ氏が惜しくも急逝。レーベルは活動縮小を余儀なくされ、現在多くのタイトルが入手困難の状態にあります。歴史的音源を正規かつオリジナルの形で音盤化することを特徴とし、ヒストリカル・ファンに大いに愛されたレーベルでした。
そんなTAHRA の残した遺産の素晴らしさを世に問うべく、国内レーベル「ALTUS(アルトゥス)」はミリアム夫人の承認のもと正式に音源のライセンスを受けた上で、新たなリマスタリングを施し発売するターラ復活シリーズを進めています。
ここに聴ける音は貴重なTAHRA オリジナルに基づくもので、他レーベルの同演奏とは一味もふた味も違う、なまなましい音像がお聴き頂けることと思います。
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その後のクラシック視聴人生が変わってしまう録音というのがある
アーベントロート一世一代の爆烈演奏
「バイエルンとのブラ1」収録!
(1)ブラームス:交響曲第1番 ハ短調 Op.68
(2)シューマン:交響曲第1番 変ロ長調 Op.38 |
ヘルマン・アーベントロート(指揮)
(1)バイエルン国立管弦楽団
(2)ベルリン放送交響楽団 |
奇演中の奇演、ユニークの極み。アーベントロート一世一代の爆烈演奏「バイエルンとのブラ1」収録!
ターラ・レーベルの名録音をリマスタリングして復刻。
録音:(1)1956年1月16日(ライヴ)、(2)1955年9月18日(ライヴ)/72’58’’国内プレス、モノラル録音、日本語帯・解説付
古くは DISUQUE REFRAIN、その後 RE! DISCOVER
、MEMORIES 、そしてTAHRAからもリリースされた、史上最も極悪なブラームスの交響曲第1番。
バイエルン国立管とアーベントロートの1956年1月16日のライヴである。
25年前、初めてDISUQUE REFRAINで登場したときはあまりの過激演奏のため店頭での演奏を控えるほどだった。
傍若無人、厚顔無恥、支離滅裂、ここまでこの作品を徹底してデフォルメしてしまった人は、日本の宇宿以外今のところいない。
しかし・・・、にもかかわらずこの演奏の圧倒的なすごさ。
聴いていると気がふれて笑いが止まらなくなってしまうかもしれないが、もちろんお笑いの要素など皆無。
最後まで聴くと演奏終了後には叫び声をあげてリスリングルームを飛び出してもう二度と戻ってこられなくなるかもしれない。
「クラシック輸入盤パーフェクト・ブック」の「買ってはいけない」のコーナーで、鈴木淳史氏が「常軌を逸したげてもの」、「あまりのやりたい放題に聴くものを爆笑の渦に巻き込むまったく不謹慎極まりない演奏」、「何人も感動することを許さない激しさ」と絶賛(?)していた。
クナやシェルヘンのいくつかの録音同様、その演奏を聴いてしまうとその後のクラシック視聴人生が変わってしまう録音というのがある。
もしそういう体験をしたければ、覚悟を持ってどうぞ。
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ここまで白熱したエロイカがあったとは!
アーベントロート、ユニークな爆発的演奏。
ベートーヴェン:
『エグモント』序曲 Op.84
交響曲第3番 変ホ長調『英雄』 Op.55 |
ヘルマン・アーベントロート(指揮)
ベルリン放送交響楽団 |
ここまで白熱したエロイカがあったとは!アーベントロートにしかあり得ない、ユニークな爆発的演奏。ターラ・レーベルの名録音をリマスタリングして復刻。
録音:1954年2月13日/ベルリン国立歌劇場(ライヴ)/57’17’’、国内プレス、モノラル録音、日本語帯・解説付
白熱の爆演を繰り出す指揮者として知られるアーベントロート。その強烈ぶりとは裏腹に(?)、彼は楽団員からの尊敬を一身に集め、地元市民からも非常に愛されたユニークな人物でした。その独自の音楽世界をとくとお楽しみください。音質に定評あるTAHRA
盤を基に新リマスタリングを施し、日本語解説も付いた1
枚です。
『英雄』第1 楽章で頻出するスフォルツァンドやクレッシェンドが書かれた部分での「踏み込みの良さ」、急激にガッと圧力をかける勢いがアーベントロートならでは。作曲時のベートーヴェンが前人未到の規模の音楽世界に決然と乗り込んでいった感覚が現代によみがえったような、白熱の演奏です。高速のスケルツォでは、トリオのホルンが爆鳴き!想像を絶する猛々しさで、ばりばりと空気をつんざきます。フィナーレはテンポの変化が楽しく、フーガが始まる少し前のフェルマータの長さもユニーク。そしてコーダは興奮のるつぼ。オーケストラが嬉々として演奏する姿が目に浮かぶような、目まぐるしくも充実した圧倒的演奏です。
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マニア御用達の隠れ名盤、
マルケヴィチの『巨人』が涙の復刻!
マーラー:交響曲第1番ニ長調『巨人』 |
イーゴリ・マルケヴィチ(指揮)
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 |
眼光鋭くオケをドライブ、恐ろしく真剣な爆裂ぶり。厳しく鍛え上げた先にある、ライヴならではの強烈な劇的さ!マニア御用達の隠れ名盤、マルケヴィチの『巨人』が涙の復刻!
録音:1982年3月5日(ライヴ、ステレオ録音)/49’34’’、国内プレス、ステレオ、日本語帯・解説付
ターラ・レーベルの名盤に最新リマスタリングを施し復刻いたしました。
マルケヴィチ死の一年前。これが晩年の演奏なのか?冷徹にして熾烈!まがまがしいポリフォニーが気味悪いほどに個別に厳しくコントロールされた演奏で、異質なものが多層的に組み合わさって音楽が成り立っているマーラーの独自性が異常に際立っています。
一見即興的な熱っぽいテンポ変化は同時に深く考え抜かれたもので、大きなタメを作れば畳み掛けるようにテンポを巻いて遅れを取り戻したりと隙のないバランス感覚を備えており、興奮をあおりつつも指揮者は冷静、聴きこむほどに充実感を味わえる演奏です。
そして誰もが驚愕するであろう、フィナーレにおける打楽器の大爆音。破壊の暴徒と化したティンパニ、バスドラム!マルケヴィチの妥協なき真剣な爆裂ぶりが凄まじく、一回性のライヴとしての劇的さが見事に炸裂。理性を保ちうるギリギリのバランスで突き進み、崩壊寸前の壮絶な狂騒へと駆り立てる危険極まりないラストは圧巻。こんな恐ろしい綱渡りを完遂させられるのはマルケヴィチのみ。観客の熱狂的拍手もしっかりと収録しております。
天性の才能ほとばしる音楽家、イーゴリ・マルケヴィチ(1912-1983)は現代音楽作曲家としてキャリアをスタートしますが、のちに指揮に専念することを決意し、作曲をやめ、自作を指揮することも拒んで他者の作品の演奏に身を捧げ膨大なレパートリーを手にします。
活動の場も幅広く、実に50 か国以上で指揮。眼光鋭くスコアを細部まで掘り下げ、同時に全体の構成を見極め、常に厳しい音楽を作り上げた大指揮者です。
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シューベルト3番、チャイ4、
マルケヴィチの厳しい音作りが冴えに冴えた2曲を収録!
シューベルト:交響曲第3番ニ長調D.200
チャイコフスキー:交響曲第4番ヘ短調Op.36 |
イーゴリ・マルケヴィチ(指揮)
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 |
甘さを排除したシューベルト3番の、本質的な美しさ。そして冷徹な眼差しで音楽の奥底に没入した壮絶のチャイ4!マルケヴィチの厳しい音作りが冴えに冴えた2曲を収録!
録音:1978年5月12日(ライヴ、ステレオ録音)/71’00’’、国内プレス、ステレオ、日本語帯・解説付
ターラ・レーベルの名盤に最新リマスタリングを施し復刻いたしました。
甘さのない厳しい音作りで、最高に引き締まった響きを聴かせるシューベルト。音楽本来の美しさをとことん磨き上げており、緊迫感と幸福感を兼ね備えた演奏。第2
楽章の素朴で美しいテーマにも決然とした意志が宿り、確固たるものを感じさせます。
チャイコフスキーでは同様に厳しく鍛え上げられたオーケストラを武器に、冷徹な眼差しを持ちつつ音楽の奥深くへ没入していきます。そしてどこをどうしたら最良の効果を得られるか吟味した上でオーケストラの限界を引き出し、目の醒めるような熱狂的な音楽を炸裂させます。安易に歌に偏らず、不要なものは容赦無く斬り捨て、ここぞという時を見極め壮絶に鳴り響かせる、ドロドロした演奏とは違った青白い炎のような演奏。超辛口のチャイコです。
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IDIS
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IDIS 6730
【再発売】
\2000
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異常演奏の極み、冒頭から最後の最後まで抱腹絶倒
1950年クナのブラ3新装再発売。この機会にぜひ!
(1)ブラームス:交響曲第3番ヘ長調 Op.90
(2)ハイドン:交響曲第94番ト長調『驚愕』 |
ハンス・クナッパーツブッシュ(指揮)
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 |
録音:(1)1950年(放送録音)、(2)1950年2月1日(ライヴ録音)/63’18’’、モノラル
「IDIS-6362」の品番でリリースされていた音源が、ジャケットと品番を新たに再発売されます。
ここに収録されているブラームスの3 番は知る人ぞ知る超巨大演奏。出だしの3
音がとんでもない重さで地の底から沸き起こる!クナッパーツブッシュの圧倒的なスケール感に度肝を抜かれます。
もちろんハイドンもクナ節炸裂の重厚演奏です。
まだカラヤンとイ・ムジチしか知らない純粋無垢なクラシック・ファンだった自分を地獄に突き落とした演奏。その後3日3晩うなされ続けた。こんなにグロテスクで俗悪で衝撃的なことが許されていいのか。ひどい、ひどすぎる。これは美しいクラシック音楽全てに対する冒涜であり反抗ではないのか。自分は聴いてはいけないものを聴いてしまった、聴かねば良かった。助けてくれ助けてくれ・・・。そうして3日間うなされ、悩みぬいた最後に行き着いた結論は、
・・・・「こういうの、もっと聴きたい」、だった。
・・・やれやれ。
ということでクナ最高の名演として有名な1950年のBPOとのブラ3。以前キングの国内盤、およびCHACONNEレーベルで出ていたもの。もちろんどちらも現在入手不能で、多くのファンが待っていた録音でもある。数多くあるクナの激烈演奏の中でもそのデフォルメ度、ぶっとび度では最高の部類に属する。とにかくわずか最初10秒で脳は沸点に達する。既出盤のリマスターではなく、全く別の音源を使用しているとのことだが第2楽章始めの「フニャ」というひずみはいっしょ。だが以前より音は明瞭である。
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MAGGIO LIVE
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名指揮者プレートル追悼盤。
得意のフランス・プロをイタリアで披露!
(1)ドビュッシー:海
(2)ドビュッシー:夜想曲
(3)ラヴェル:ボレロ |
ホセ・ルイス・バッソ(合唱指揮)
ジョルジュ・プレートル(指揮)
フィレンツェ五月音楽祭
管弦楽団、同合唱団 |
録音:(1)1992年10月31日/フィレンツェ、ヴェルディ劇場、(2)(3)2004年5月6日/フィレンツェ、コムナーレ劇場/ADD、68'01"
フィレンツェ五月音楽祭レーベルより、プレートルのフランス・プロが登場!
プレートルは1966 年にミラノ・スカラ座デビューを飾り、また同年初めてフィレンツェ五月音楽祭管弦楽団の指揮を務め、その後もイタリア音楽会と密接な関係を続けました。2017
年1 月に惜しくも世を去った名指揮者プレートルを偲ぶ、大注目のアルバムです。
2004 年のコムナーレ劇場でのライヴは当時80
歳となったプレートルの、自身の音楽の集大成と言うべき素晴らしい演奏です。
特に『ボレロ』が忘れ難い名演で、勘所を押さえた指揮ぶりが冴え、オーケストラから豊かな色彩を引き出し、しなやかで統率のとれたフレージングで執拗に繰り返されるテーマを美しい歌へと昇華します。しかも抽象的な美にとどまらず、官能的・ディオニュソス的な迫力も備えており、破滅的ですらある終局に向かい徐々に熱を帯びていく構成力も流石です。
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MUSO
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エリザベート王妃国際音楽コンクール ヴァイオリン部門の記録!
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ギドン・クレーメル/
1967年エリザベート王妃国際音楽コンクールヴァイオリン部門第3位入賞
・シューマン:幻想曲 ハ長調 op.131
1967年5月25日(ファイナル・ライヴ)/
マリナ・ボンダレンコ(ピアノ)
・ショーソン:詩曲 op.25
1967年6月5日(受賞者コンサート・ライヴ)/
RTBグランド交響楽団、ダニエル・シュテルンフェルド(指揮)
・エルガー:ヴァイオリン協奏曲 ロ短調
op.61
1967年5月25日(ファイナル・ライヴ)/
ベルギー国立管弦楽団、ルネ・デュフォッセ(指揮) |
ギドン・クレーメル
(ヴァイオリン) |
伝説の年、1967年 クレーメルの貴重な記録
1947 年生まれのクレーメル、20 歳の時のコンクールの貴重なライヴ音源の登場。
前年にコンクール出場が決まったときからファイナルで演奏しようと決めたほど、思い入れのあったエルガーのヴァイオリン協奏曲は「当時20
歳だった自分にとって特別に重要だったあらゆる感情と失望に根ざした私自身のロマン的なスピリットをすべて注ぎ込んだ」と語る完璧にして迫真の出来栄え。にも拘わらず第3
位という結果に終わったことは大きな「失望」であり、「私の一番表現したいことが理解されなかった、受け入れられなかった、と感じた」と述べています(ライナーノートより/邦訳なし)。
オイストラフ、メニューイン、フランチェスカッティ、シゲティ、グリュミオー、ギンゴールドといった錚々たる巨匠達が審査員に名を連ねた1967
年の優勝者はフィリップ・ヒルシュホーンでした。
この演奏で第3 位とは、とあらためてこの年のレヴェルの高さに思いを馳せる、色々な意味で貴重な1
枚です。コンクールの結果が出た後に行われた受賞者コンサートでのショーソンの「詩曲」は神がかったような演奏です。
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堀米ゆず子/
1980年エリザベート王妃国際音楽コンクールヴァイオリン部門第1位
・イザイ:ソナタ op.27-2
1980年5月15日(セミ・ファイナル・ライヴ、ブリュッセル国立音楽院)
・W.A.モーツァルト:ロンド ハ長調 KV373
1980年5月15日(セミ・ファイナル・ライヴ、ブリュッセル国立音楽院))/
ジャン=クロード・ファンデン・アインデン(ピアノ)
・ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第1
番「雨の歌」ト長調 op.78
1980年5月30日(ファイナル・ライヴ、ブリュッセル・ファインアーツ・センター)/
ジャン=クロード・ファンデン・アインデン(ピアノ)
・シベリウス:ヴァイオリン協奏曲 ニ短調
op.47
1980年5月30日(ファイナル・ライヴ、ブリュッセル・ファインアーツ・センター)/
ジョルジュ・オクトルス(指揮)
ベルギー国立管弦楽団 |
堀米ゆず子(ヴァイオリン) |
世界が堀米を認めた瞬間
堀米ゆず子が優勝したのは1980 年。ファイナルの結果発表で最初に名前を呼ばれた堀米は、自分が優勝したとは最初はわからなかったけれども、熱狂した聴衆や審査員の笑顔で、自分が優勝したと次第に理解したといいます。
この上なく明晰で決然とした、集中しきったイザイは見事。ブラームスでのやわらかさは、コンクールということを忘れて聴衆が聞き入っていることが感じられるもの。
シベリウスの協奏曲でも、冒頭からピンと張りつめた空気が心地よい演奏。世界が堀米を認めた瞬間のすべてがここにとらえられています。
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PROFIL
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PH 17019
(6CD)
\5600 →\5290
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ドイツの放送局所蔵マスターから初復刻
ムラヴィンスキー・ボックス3
CD1
チャイコフスキー:バレエ音楽「眠りの森の美女」(全11曲)
[録音:1948年4月4日]
J.S.バッハ:管弦楽組曲第2番ロ短調BWV1067
【ボリス・トリズノ(フルート)】 [録音:1961年11月21日]
CD2
ウェーバー:「オイリアンテ」序曲 [録音:1948年4月4日]
同:「魔弾の射手」序曲 [ソヴィエト国立交響楽団 録音:1945年]
同(ワインガルトナー編):舞踏への勧誘 [録音:1951年1月2日]
チャイコフスキー:交響曲第5番ホ短調Op.64 [録音:1948年]
CD3
ワーグナー:「タンホイザー」序曲/ジークフリートの葬送行進曲/ワルキューレの騎行
[録音:1958年12月8日]
チャイコフスキー:交響曲第4 番ヘ短調Op.36
[録音:1957年]
CD4
スクリャービン:法悦の詩Op.54 [録音:1958年12月22日]
カリンニコフ:交響曲第2番イ長調 [録音:1953年2月2日]
CD5
ブルックナー:交響曲第8番ハ短調(ハース版) [
録音:1959 年7月24日]
CD6
ショスタコーヴィチ:交響曲第8番ハ短調Op.65 [録音:1947年6月2日] |
エフゲニー・ムラヴィンスキー(指揮)
レニングラード・フィル |
お待たせしました。第3 弾の登場!
ドイツの放送局所蔵マスターから初復刻。Profil
ムラヴィンスキー・シリーズ MONO
Profile レーベルが、弊社の依頼でドイツの放送局に眠るムラヴィンスキーの音源を発掘。当時ソ連の放送局から提供された数多くのテープを初復刻した前2
シリーズは非常な好評を博しました。
今回の第3 弾もファン狂喜の内容となっています。
今回はすべてセッション録音なうえ彼の録音としては最初期の1940-50
年代のものが集められていて貴重。チャイコフスキーの「眠りの森の美女」は有名どころを11
曲も披露してくれてうれしい限り。ムラヴィンスキーのみずみずしい若さを感じられる名演です。
嬉しいのはブルックナーの交響曲第8 番、カリンニコフの2
番、そして当時最新だったショスタコーヴィチの交響曲第8
番なども貴重。かつてのロシアン・ディスクなどより格段に音質が良くなっているのが感激です。
ムラヴィンスキー十八番のチャイコフスキーの交響曲第5
番は、彼の数ある同曲のなかでも最初の全曲録音。録音された頃には悪名高い「ジダーノフ批判」があり、ショスタコーヴィチらムラヴィンスキーの同時代作曲家たちが糾弾された地獄の時代でした。そうした空気への反抗のエネルギーが感じられる演奏となっています。
大半は入手困難なうえ、新音源を用いているため大歓迎。さらに驚きの価格で、新たなムラヴィンスキーの名盤の登場となります。
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WEITBLICK
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クレンペラー完全初出ライヴ!!
ケルンのベートーヴェン(ステレオ)。ストックホルムの「モーツァルト」「幻想」、それぞれ2CDで1枚価格!! |
SSS 0206
(2CD 1枚価格)
\2300 →\2090
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クレンペラー完全初出1966年3月17日ライヴ
ケルンのベートーヴェン(ステレオ)
ベートーヴェン:
(1)「レオノーレ」序曲第3番
(2)交響曲第4番変ロ長調 Op.60
(3)交響曲第5番ハ短調「運命」Op.67 |
オットー・クレンペラー(指揮)
ケルン放送交響楽団 |
録音:1966年3月17日ライヴ・ステレオ録音
演奏タイミング:(1)[14:45]/(2)[12:13]
[10:17] [6:04] [7:39]/(3)[8:29] [10:50]
[5:57] [11:34]
これは驚きのリリースです。戦後ドイツにおける活動を再開したクレンペラーが最も密接に関わったのがケルン放送響です。その演奏の一端は既に様々なレーベルからCD化されており、ベートーヴェンもその例に漏れません。何故か今まで陽の目を見なかった1966
年のベートーヴェンが完全初出で登場!嬉しいことに極上ステレオ録音です。
クレンペラー特有のヴァイオリン両翼配置の妙味が味わえます。「レオノーレ」序曲第3番は、最も後年の演奏と言え、同年5
月のベルリンフィルとのライヴがモノラルだっただけに大歓迎のリリースです。脳天に鉄槌を下すかのような強烈な強音で開始され、荘厳な響きと緊張感がそのまま持続。クレンペラーの格調高い芸風に圧倒されます。
第4 番もお得意のレパートリーです。クレンペラーのライヴの第4
番と言うとバイエルン放送響との1969 年の演奏が高名ですが、こちらはそれよりも快活なテンポが採用されております。ヘビーな中にも愉悦を感じさせる快演。
第5 番「運命」も巨匠が愛奏した名曲中の名曲。良く聴くと弦楽アンサンブルにはかなりの厳格さを強いておきながら、木管を意識的に強調し、浮遊させるクレンペラーの明確な意図が伝わります。第3
楽章の如何にもドイツのオケらしいホルンの深刻な音色が心に響きます。必携の名演の登場です。
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SSS 0207
(2CD 1枚価格)
\2300 →\2090
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鬼才クレンペラー、
「ドン・ジョヴァンニ」、交響曲、幻想交響曲
(1)モーツァルト:歌劇「ドン・ジョヴァンニ」序曲
(2)モーツァルト:交響曲第40番ト短調K.550
(3)ベルリオーズ:幻想交響曲Op.14 |
オットー・クレンペラー(指揮)
ストックホルム・フィルハーモニー管弦楽団 |
録音:1965年5月12日ライヴ・モノラル録音
「ドン・ジョヴァンニ」は、クレンペラーの重要なレパートリーです。演奏会中心の指揮者となった戦後も各地で全曲上演、録音も行っております。まるでベートーヴェンを聴くかのようなデモーニッシュで厳粛な凄演。
極めて遅いテンポが採用されながらも、弛緩した瞬間は一度もありません。交響曲第40
番も小ト短調(第25 番)同様にクレンペラーが愛した作品です。一見ぶっきらぼうな感じのクールな眼差しが感じられるユニークな演奏で感傷的な部分は皆無の辛口なモーツァルト。さらに「幻想」がライヴで聴けることが、当盤最大の特徴です。
クレンペラーの「幻想」というとドイツ風に割切ったなどと言う単純な評価がかつては見られましたが、テンポが遅くて重厚だから言ってそんなに単純な演奏ではありません。さすが鬼才クレンペラー。コルネットを用いたヴァージョンです。存分にメロディを遊ばせて魑魅魍魎が跋扈する不気味な夜の世界を表現しております。金管の重量感ある強奏も駆使し、かなりの抽象美を伴った名演と申せましょう。
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<メジャー・レーベル>
<国内盤>
<映像>
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ACCENTUS MUSIC(映像)
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シャイー&ルツェルン祝祭管
マーラー・チクルスがここに完成!
マーラー:
交響曲第8番変ホ長調「千人の交響曲」 |
リッカルド・シャイー(指揮)
ルツェルン祝祭管弦楽団
バイエルン放送合唱団、ラトヴィア放送合唱団、
オルフェオン・ドノスティアラ、テルツ少年合唱団 |
収録:2016年8月12日&13日 KKLコンサートホール、ルツェルン音楽祭2016(ライヴ)/映像監督:ウテ・フォイデル
(Blu-ray)画面:16:9 Full HD、音声:DTS
Master Audio,PCM ステレオ、字幕:独英仏韓中日、リージョン:All、92’
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(DVD)画面:16:9 NTSC、音声:DTS 5.1,DD5.1,PCM
ステレオ、字幕:独英仏韓中日、リージョン:All、92’
56
2016 年8 月に行われたリッカルド・シャイーのルツェルン祝祭管弦楽団の音楽監督就任コンサートのライヴ映像。ルツェルン祝祭管は1938
年に大指揮者トスカニーニのもとへ、名だたる演奏家たちが集まり結成されました。そして2003
年からは故クラウディオ・アバドが指揮をとり、現代最高の名手たちが現在のオーケストラを作り上げました。そして2014
年のアバド逝去後は、アンドリス・ネルソンスやベルナルト・ハイティンクが登場していましたが、2016
年からシャイーが正式にルツェルン祝祭管の音楽監督に就任しました。
今回選ばれた演目はマーラー交響曲第8 番。これはアバドが進めていたマーラー・チクルスのなかで、唯一演奏できなかった楽曲。この度、シャイーの就任コンサートをもってチクルスが完成したことになります。
シャイーのマーラー第8 番は、ロイヤル・コンセルトヘボウの首席指揮者時代に行ったマーラー・チクルス(第8
番は2000 年録音)とカペルマイスターを務めていたゲヴァントハウス管とのライヴ(2011
年5月収録)がありますが、この公演でもシャイーらしい明快で高純度のアンサンブルを聴かせてくれます。この第8
番は、大規模な管弦楽に加えて8 人の独唱者および複数の合唱団を要する楽曲。今回ソリスト陣も大変豪華な面々が揃っています。ウィーン国立歌劇場などヨーロッパ中心に活躍している豊かな声量が魅力のソプラノ、リカルダ・メルベート。清楚な歌声と、容姿端麗でコンサートにオペラにひっぱりだこの人気ソプラノ、ユリアーネ・バンゼ。また現在伸び盛り美しきドイツの若手ソプラノ、アンナ・ルチア・リヒター。そして深く柔らかな声を持つメゾのサラ・ミンガルド。もはや世界を代表するメゾ・ソプラノ、藤村実穂子。ヘルデンテノールとして世界の一流歌劇場に登場しているアンドレアス・シャーガー。長身を生かした伸びのある美声をもつスウェーデン出身のペーター・マッティ。韓国出身のバリトン、サミュエル・ユンと現代を代表する歌手8
名が圧巻の歌唱を聴かせてくれます。
シャイーは、この壮大な音楽を師匠アバドへの敬意を表して、描ききっています。また今回はカメラワークに定評のあるACCENTUS
MUSIC の映像。シャイーの表情、大編成の迫力、会場の高揚感など、映像だからこそ味わうことのできる臨場感が魅力です。
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ブロムシュテット&ゲヴァントハウス管によるベートーヴェン映像集三部作完結!
交響曲第5番ハ短調Op.67「運命」
そしてファウスト、ケラス、ヘルムヒェン、現代屈指のソリストが集結した”トリプル・コンチェルト”
ベートーヴェン:
ピアノ、ヴァイオリン、チェロと管弦楽のための協奏曲ハ長調Op.56
交響曲第5番ハ短調Op.67「運命」 |
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
ヘルベルト・ブロムシュテット(指揮)
イザベル・ファウスト(ヴァイオリン)
ジャン=ギアン・ケラス(チェロ)
マルティン・ヘルムヒェン(ピアノ) |
収録:2016年6月12,13日、ゲヴァントハウス・コンサートホール(ライヴ)
映像監督:ウテ・フォイデル/プロデューサー:パウル・シュマツニー
(Blu-ray)画面:16:9、Full HD、音声:PCM
ステレオ,DTS HD MA、リージョン:All、78’51
(DVD)画面:16:9、NTSC、音声:PCM ステレオ,DD5.1,DTS5.1、リージョン:All、78’51
世界で最も古い伝統を誇る名門オーケストラ、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団と名誉指揮者ブロムシュテットによるベートーヴェン・チクルス。
これまでに、交響曲第9 番(ACC.10381BD/ACC.20381DVD)と交響曲第6
& 7 番(ACC.10413BD/ACC.20413DVD)を映像でリリースしており、今回発売される交響曲第5
番と三重協奏曲で映像三部作のリリースは完結となります。
ブロムシュテットは、2017 年7 月に90 歳の誕生日を迎えます。ACCENTMUS
MUSIC は、これを記念して2014 年から2017 年の間に録音された同コンビによるベートーヴェン交響曲全曲のCD
セットもリリースする予定。ブロムシュテットは同楽団の任期中にはベートーヴェンの録音しておらず、シュターツカペレ・ドレスデンと全曲を録音しているので今回で2
度目の録音となります。
本映像での注目は、豪華ソリストによる三重協奏曲。3
人のソリストを要することから実演は意外と多くはありませんが、ヴァイオリンにイザベル・ファウスト、チェロにジャン=ギアン・ケラス、そしてピアノにはマルティン・ヘルムヒェンと屈指のソリストが集結し、曲の真価を世に問う素晴らしい演奏は、現代の決定盤と言ってもいいでしょう。
終楽章に向けてソロ楽器とオーケストラが繰り広げる華々しい演奏です。そして交響曲第5
番は、ブロムシュテットの小気味良いテンポと冴えわたる表現、重厚かつ細部を積み重ねるゲヴァントハウス管の確かなサウンドが素晴らしい演奏。
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C MAJOR(映像)
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ヘンゲルブロック&NDRエルプフィル
ブラームス:交響曲全集
交響曲第1番ハ短調 Op.68
交響曲第2番ニ長調 Op.73
交響曲第3番ヘ長調 Op.90
交響曲第4番ホ短調 Op.98
ボーナス:
トーマス・ヘンゲルブロック〜
ディスカヴァリング・ブラームス |
NDRエルプフィルハーモニー管弦楽団
(旧:北ドイツ放送交響楽団)
トーマス・ヘンゲルブロック(指揮) |
収録:2016年5月22日ライスハレ、ハンブルク(ライヴ)
(Blu-ray)画面:16:9、HD、音声:PCM ステレオ、DTS-HD
MA5.1、日本語字幕付(原語:ドイツ語)
(2DVD)画面:16:9、NTSC、音声:PCM2.0、DTS5.1、日本語字幕付(原語:ドイツ語)
2011 年からNDR エルプフィルハーモニー管弦楽団(
旧:北ドイツ放送交響楽団) の首席指揮者に就任したトーマス・ヘンゲルブロックによるブラームス交響曲全集の映像が発売されます。
2016 年5 月にハンブルク国際音楽祭閉幕演奏会として行われた「ブラームス・マラソン」の模様。一夜でブラームスの交響曲4
曲全部を演奏するという大企画でした。
演奏が行われたのは、この時点でのオケの本拠地ライスハレ。ライスハレは1908
年にこけら落しが行われた伝統あるホールで音響にも定評があり、北ドイツ放響とハンブルク交響楽団の本拠地として使われていました。北ドイツ放響は2017
年1 月にオープンしたエルプフィルハーモニー・ハンブルクが新たな本拠地となり、それに伴いオーケストラ名を改名し、新しいスタートを切っています。
ブラームスの故郷ハンブルクのオケである北ドイツ放響による全曲録音のライヴということで注目されますが、北ドイツ放響のブラームス交響曲全集は、ハンス・シュミット=イッセルシュテット、ギュンター・ヴァントと行っています。言うまでもなくオケの主要レパートリーであり、オーケストラの歴史上重要な役割を果たしている楽曲。新たなステージを迎えた同オケにとって記念碑的な演奏となっています。
ボーナス映像には、ヘンゲルブロック自身がブラームスの交響曲について詳細に語っており、4
つの交響曲に対して、深い知識と興味を与えてくれます。
特に今回第4 番では、ブラームスが自筆譜に記しながらも、出版の際には採用しなかった冒頭4
小節の導入を演奏しており、それについてもヘンゲルブロックが解説しています。
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DG(映像)
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ネトレプコとペチャワがワーグナーデビュー
ティーレマン&シュターツカペレ・ドレスデン
《ワーグナー:ローエングリン》
ワーグナー:ローエングリン(全3幕) |
ローエングリン・・ピョートル・ベチャワ(テノール)
エルザ・フォン・ブラバント・・アンナ・ネトレプコ(ソプラノ)
ドレスデン・ザクセン州立歌劇場合唱団、
シュターツカペレ・ドレスデン
クリスティアン・ティーレマン(指揮)
プロデューサー:アーレント・プローマン
映像監督:ティツィアーノ・マンチーニ
演出:クリスティーネ・ミーリッツ |
ファン待望のティーレマンとネトレプコによるワーグナー・オペラ
スーパー・スターのネトレプコとペチャワ二人がワーグナーデビューを飾り大評判を呼んだ2016年、ドレスデンにおける『ローエングリン』。
名歌手たちが脇を固め、強靭な声の饗宴が聴衆を興奮の坩堝に誘った驚異的な舞台です。
44歳のソプラノ、アンナ・ネトレプコが究極の歌唱と演技力で艶めかしく中年ふうのエルザを歌い、ワーグナーのロマンティックな世界で圧倒的な存在感を示しています。
バイロイトの音楽監督クリスティアン・ティーレマンは今日のワーグナー演奏を先導する巨匠といっても過言ではありませんが、スコアを完璧に手中に収め、シュターツカペレ・ドレスデンから堂々としたパワーを引き出しています。
第2幕のフィナーレの、ベチャワがはかなく願いながら歌う「さあ、エルザ!
神の御前に赴こう」が、教会のオルガン、緩やかに高まるオーケストラとフル・コーラスとともに、興奮の頂点へと聴き手を誘います。
【収録】2016年5月 ドレスデン、ザクセン州立歌劇場 |
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ハルトムート・ヘンヒェン&バイロイト祝祭管弦楽団
《ワーグナー:パルジファル》
ワーグナー:パルジファル(全3幕) |
パルジファル・・・クラウス・フロリアン・フォークト(テノール)
クンドリ・・・エレーナ・パンクラトヴァ(ソプラノ)
アンフォルタス・・・ライアン・マッキニー(バス・バリトン)
グルネマンツ・・・ゲオルク・ツェッペンフェルト(バス)
バイロイト祝祭管弦楽団
ハルトムート・ヘンヒェン(指揮)
演出:ウーヴェ・エリック・ラウフェンベルク
プロデューサー:Almut Telsnig
映像監督:マイケル・ベイヤー |
2016年バイロイト音楽祭のオープニングを飾った新演出による『パルジファル」ライヴ収録
2016年のバイロイト音楽祭のオープニングを飾った『パルジファル』はウーヴェ・エリック・ラウフェンベルクによる新演出とともに、当初予定されていた指揮者ネルソンスが公演の約1か月前に降板し、急遽ハルトムート・ヘンヒェンが指揮台に立ったことでも話題を呼びました。
今年もバイロイト音楽祭では同演出の『パルジファル』が7/27、8/5、8/14、8/21、8/25の5公演行われる予定です。
【収録】2016年7月25日 バイロイト祝祭劇場(ライヴ) |
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