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アリア・レーベル
ブラームス講演のための特別盤
ブラームスは誰のために音楽を作ったか
AR 9002 1CD-R\1800
ブラームスとクララ・シューマンの間に恋愛感情があったかどうかは今となってはわかりません。
ただ残された資料から見ると、ブラームスはクララに対して愛情を抱いていたことが分かりますが、クララのほうはブラームスに対して最後まで異性としての想いを封印していたように思われます。
いずれにしてもお互いに対して何らかの「想い」があったことは間違いありません。
しかし二人はそういった「想い」というものを、崇高で温かな友情だとか、信頼だとか、尊敬だとかそのそういったものに変換させて、やがて芸術的な非常に高いものに昇華させていった・・・
そうして生涯、二人は芸術家同士というつながりで深く結ばれていったのではないかと思うのです。
実際ブラームスはクララに非常に強い影響を受けていて、ほとんどの作品の楽譜を、完成した段階でクララに送ってます。
そして122残した作品のうち82の作品は、草稿、つまり早めの段階でクララに送ってその感想を聞いて作曲を続けています。
クララに作品をチェックしてもらうことがブラームスの習慣であり、当然のことだったのでしょう。
ブラームスは19歳よりも前に書いた作品を完成度が低いということで破棄してるんですけれども、それは完成度が低いから破棄したというより、クララに出会う前に作った作品、つまりクララに目を通してもらわなかった作品は残す価値がない、そう思って破棄したのではないでしょうか。
ブラームスは皆さんもご存知のように非常に高い完成度の作品ばかり残しています。
でも実はその背景には、音楽に対して非常に厳しいクララ・シューマンという女性の存在があったわけです。
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さてピアノ四重奏曲第1番。
この曲全部で40分という大作です。
室内楽作品で40分というのはそうそうあるもんじゃありません。
ブラームスのなかでももちろん最大級の室内楽作品のひとつです。
この曲、1楽章から4楽章まであって、その1楽章から3楽章までというのはいかにもブラームスらしい深い音楽性をたたえた曲になっているんですけれども、この曲の最大の特徴は、終楽章第4楽章にあると言っていいでしょう。
第4楽章は、「ジプシー風ロンド」という呼び方をされてるとおりジプシー音楽の影響を受けています。
で、色々調べてみたんですが実はブラームスがこの曲を作り始めた頃にクララ・シューマンはハンガリーにいってたんですね。
そして彼女はこんなことを日記に書いてます。
「生き生きとした熱い音楽はどんなに感動的だったか、私はヨハネス(ブラームスのことです)のことを考えた。
彼ならどんなに興味を持ったことだろう。」
日記にこれを書くぐらいですからクララは帰ってから間違いなくブラームスにその話をしたはずです。
さてブラームスですが、ご存知かもしれませんがもともとハンガリーとかジプシーの音楽に興味を持っていました。若い頃にハンガリーに楽旅したりして。
そんなときにクララがそんな風にジプシー音楽に感動したっていう話を聞いて、ブラームスは、「じゃあ自分もジプシー音楽を取り入れた作品を作ってやろう」・・・そう思って、この第4楽章を書いたんじゃないか・・・
クララがドイツに帰ってきてからもう一度、自分の作品のジプシー音楽を聴いて感動してほしい、そう思ったんじゃないかと・・・。
ちなみに初演でピアノを弾いたのはもちろんクララでした。
で、ジプシー音楽に影響を受けたというだけあって、こんないい方がいいのかどうかわかりませんが、この曲むっちゃくちゃかっこいいんです。
本当にかっこいいんです。
どうでしょう、室内楽作品でこれだけかっこいい作品っていうのはちょっとないっていうぐらいかっこいい。ニールセンの作品5の弦楽四重奏曲と並ぶくらい。
途中でもう演歌みたいな泣き泣きの場面が出てきますので、どうぞ泣いてください。
そして最後にすごいことになります。
もうエネルギッシュに爆発的に終わります。
むっちゃくちゃ盛り上がって終わります。
でもこの曲は・・・ちょっと演奏家を選びます。
あまりに盛り上がって終わるため演奏者が興奮しすぎてときどき破綻してしまうんです(ときどきあるんです。仕方ないです)。
逆に興奮を抑えてきれいに弾こうとすると、全然盛り上がらないまま終わってしまいます(これはよくあります)。
なので爆発的に盛り上げながら、しかしきっちり演奏しきることのできる芸達者な連中じゃないとこの曲は任せられません。
しかも多少野卑だったりお下劣だったり、ちょっと規格外の「凄さ」がないと物足りない。
そんなわけでこの曲、なかなか満足できる演奏に出会えないんですが・・・
この演奏はすごいです。
ヴァイオリンがアドルフ・ブッシュ。チェロがヘルマン・ブッシュ。ヴィオラがフーゴー・ゴッテスマン。
そしてピアノがルドルフ・ゼルキン。
うまいです。当たり前です。
そして熱く盛り上げてくれます。むちゃくちゃ盛り上げてくれます。
ここまでやってくれたら満足です。
アドルフ・ブッシュ。
「音楽の僕」のような実直なヴァイオリニストとして知られていますが、実は少年時代は、子供時代のブラームス同様、父親といっしょに居酒屋やお祭で流行歌を演奏して日銭を稼いでいたんです。
ダンスホールやら結婚式やら葬式でも。
10年近く。
アドルフにはそういう音楽の血も流れていた。
だからこういう演奏ができるんです。
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最初にお話したようにブラームスは多くの作品でクララの影響を受けたんですが、その代表的な作品がヴァイオリン・ソナタ第1番です。
この曲、クララに非常に縁が深い作品なんです。
この曲といえばまずは第1楽章。
冒頭から非常に美しい旋律が登場します。こんな美しい旋律はなかなかあるもんじゃないです。ヴァイオリン・ソナタの中でもベスト3に入る美しい旋律と言っていいんじゃないでしょうか。
ただ、クララとの関係で重要なのは、続く第2楽章と第3楽章です。
これがクララと非常に関係が深い。
クララにはフェリックスという末っ子がいました。
この子は音楽的才能もあり、亡きロベルトにも似ていて、クララはこの子のことが大好きだったみたいです。
ところがそのフェリックスが若くして亡くなってしまうんです。
クララは嘆き悲しみます。
そんなクララに対して、何とかブラームスがなぐさめようと思って作ったのがこの第2楽章だったと言われてます。
聴いてみると分かりますが、ブラームスの、クララに対する深い愛情を感じさせてくれる優しい音楽。
・・・そして続く第3楽章。
このソナタには「雨の歌」というタイトルがついてるんですけれども、これは本来ブラームスの歌曲の名前なんです。
クララはその「雨の歌」という歌曲が大好きだった。そしてもちろんブラームスもそのことを知っていた。
だからその歌曲の旋律を使ってこのヴァイオリン・ソナタの第3楽章を書いたわけです。
その旋律は第一楽章の旋律に比べると少しくすんだような感じのメロディー。
おそらくブラームスが当時のクララの気持ちを察してこういう旋律を用いたと思うのですが、クララという人自体が、こういう感じのメランコリックな旋律が好きな人だったんじゃないかなという気がします。。
さてそんなふうにして完成したヴァイオリン・ソナタ第1番。
ブラームスと仲の良いある貴婦人が、この曲を聴いてあんまりにも美しい曲だったので自分に捧げてほしいとお願いしたそうです。しかしブラームスは丁寧にやんわりとお断りして別の曲を捧げて取りなしたそうです。
ブラームスにしてみればこの曲を捧げることができるのは世界でたった一人、クララしかしかいなかったということでしょう。
ずいぶん後のことになるんですけれどもクララが亡くなった後ブラームスはこの曲を演奏したことがあるそうです。ピアニストとして。
でも弾いている途中でクララのことを思い出してしまって、それ以上弾けなくなってしまってそのままホールから去ってしまったそうです。
さて数多くの名演が残されているこの曲ですが、今回はシモン・ゴールドベルクのヴァイオリンで。
もちろんみなさんおなじみのゴールドベルクですが、ブラームスのソナタの演奏がここまで素晴らしかったとは・・・きっとびっくりされると思います。
端正できっちりしていて、襟を正したくなるような毅然とした演奏。
・・・なのに深く、穏やかで優しい。
甘すぎず、強すぎず、こんなにも落ちついた大人の演奏。
誰が弾いても美しいこの曲なのに、この人が弾くと、この曲が持つもうひとつ奥の世界が広がるんです。
AR 9002
1CD-R\1800
ブラームス講演のための特別盤
ブラームス:ピアノ四重奏曲第1番 ト短調 作品25
ルドルフ・ゼルキン(ピアノ)
アドルフ・ブッシュ(ヴァイオリン)
フーゴー・ゴッテスマン(ヴィオラ)
ヘルマン・ブッシュ(チェロ)
録音:1949年5月ロンドン
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第1番 ト長調 作品78「雨の歌」
シモン・ゴールトベルク(ヴァイオリン)
アルトゥール・バルサム(ピアノ)
録音:1953年ニューヨーク
薄CDケース入、ジャケ中折返し。ウラは日本語表記付。ジャケットはリバーシブル対応
フォーマットはCD-R。針音や歪みなどのオリジナル・ノイズがありますがご了承ください。
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モーツァルト講演のための特別盤
若きモーツァルトの肖像
AR 9001 1CD-R\1800
アリア・レーベル全体インデックス
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