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イタリア・ミラノのこだわりレーベル
CONCERTO その3
輸入盤1CD\2290
〜11/26(日)

 イタリア、ミラノのレーベルらしい、世界でも有数の優雅なレーベルCONCERTO。
 主に古楽を中心にリリースしているが、そのコンセプトが一筋縄でいかないところもイタリア人らしいこだわり。イタリアの「知られざる音楽美」をさらりと掘り出してくるそのおしゃれなさりげなさがたまらない。
 古楽界の名テノール、ビーズリーや看板チェンバリスト、ラヴィッツァなど演奏陣も充実。また母体が録音会社であるため音質は最高級。
 国内盤で流通していてその充実した内容はすでにご存知の方も多いと思いますが、今回は入手しづらい輸入盤もあわせてご紹介します。
 その1はこちら。その2はこちら




CNT2080
(国内盤)
\2940
マスカーニ:ピアノのための作品全集
 ピエトロ・マスカーニ(1863〜1945):
 .離凜Д奪蝓璽福兵稷佞里茲Δ別次豊▲アイアの海岸にて
 わたしの最初のワルツ(A.ザイデル編)*
 ご崛婉福福悒ヴァレリア・ルスティカーナ』間奏曲の原作版)
 ゥリスマスの笛吹きの娘
 人形たちのガヴォット
 Э鐐曄▲汽鵝Ε侫薀鵐轡好海砲董蔽琶辧*
 ┸契こ行進曲(勝利のマーチ)*
 アンダンテの主題 はじめての水浴(断片)
 人の世に注ぐ涙あり
 叙情的幻影 〜ローマにて、ベッリーニの『聖女テレジアの法悦』を眺めつつ
 トミーナの間奏曲
 交響曲ヘ長調(作曲者自身によるピアノ連弾版)*(*:世界初録音)
マルコ・ソリーニ(ピアノ)
サルヴァトーレ・バルバタノ(ピアノ/連弾共演)
CNT2080
\2290
輸入盤/日本語解説なし
 ふと気がつけば、この巨匠も生誕150周年! オペラ作曲家はオペラだけに生きるにあらず、歌心あざやかなサロン小品から、ドイツ古典派音楽を強烈に意識した痛快交響曲までレスピーギの登場を準備した“イタリア近代前夜”の魅力を、同国の俊才が精緻に、艶やかに。ほとんどオペラや声楽曲の世界で活躍したがゆえに、日本では年季の入ったクラシック・ファンもその真価にふれていない大作曲家というのは、意外にいるものです。
 プッチーニ、グノー、オッフェンバック、リュリ、モンテヴェルディ、ペルゴレージ、ボイート、ジョルダーノ...オペラの本場イタリアの作曲家にはとくに多い気もしますが、なんてもったいない話!あの艶やかな旋律美、歌心あればこその豊かな和声感覚、そしてとびきりのセンスがもたらす、絶妙な盛り上がりのドラマ――日本でいう“クラシックの王道”たるドイツ語圏の作曲家たちも、精緻な作曲芸術と不可分なそうしたイタリア流儀の音楽技法には、昔から大きな影響を受けてきたわけで、その領域にいっさい目が向かないなんて、音楽鑑賞人生のうえでは大きな損失といっても過言ではないくらい。イタリア・ミラノに本拠をおくConcerto レーベルは、折々そうした間隙をうまく埋めてくれる、イタリアの音楽や演奏家たちの魅力にあらためて気づかせてくれる忘れがたい録音を世に送り出してきたのですが、この秋に向けての1枚でとくに注目すべきリリースが、これ!『カヴァレリア・ルスティカーナ』の大成功とともにオペラ・ファンの心に深く刻まれ、その後も『友人フリッツ』『イザボー』『アミーカ』...と、ドイツ語圏・フランス語圏・南米まで巻き込んで世界的な名声を博したオペラ作曲家マスカーニの成功が、実は決してオペラだけにとどまらない、多元的な作曲センスの賜物だったことをありありと実証してくれる、彼のピアノ独奏作品のすべてを集めたアルバムです。
 イタリアのオペラ作曲家たちも、若い頃には音楽院でドイツの古典派・ロマン派音楽に触れ、大いに刺激を受けた人が実は少なくないのですが、マスカーにもそのひとり。ここでは彼が若い頃に書いたハイドン流儀の古典派風交響曲(作曲年代的にはブラームスやブルックナーなどの傑作と同時期)を、彼自身がピアノ連弾に編曲していたヴァージョンの精緻な名演が聴けるのがとくに嬉しいところ。
 他にもラヴェル、ラフマニノフ、プロコフィエフ...といった“同時代の”ピアニスト作曲家たちをよそに、彼もまた多元的かつ耳をとらえてやまない魅力的な小品を数多く書いていたことが、本盤のあざやかな演奏解釈からよく伝わってきます。



CNT2066
(国内盤)
\2940
リストと室内楽
 〜ヴァイオリンとチェロを伴う作品さまざま〜

フランツ・リスト(1811〜1886):
 .魯鵐リー狂詩曲 第9番「ペシュトの謝肉祭」(vn, vc,p)
 悲しみ〜オーベルマンの谷(E.ラッセン(1830〜94)編 vn, vc, p)
 8魘岨蹇屮ルフェウス」(C.サン=サーンス(1835〜1921)編 vn, vc, p)
 ぅ團▲里肇凜.ぅリンのための協奏的大二重奏曲(vn,p)
 ゥ譽瓠璽砲侶觝Ъ阿亡鵑擦詒衒検vn,p)
 Ε離鵐優鵐凜Д襯箸留れ家(vc,p)
 忘れられたロマンス(vc,p)悲しみのゴンドラ(vc,p)
トリオ・ディ・パルマ イヴァン・ラバーリア(vn)
エンリーコ・ブロンツィ(vc)
アルベルト・ミオディーニ(p)
CNT2066
\2290
輸入盤/日本語解説なし
 超絶技巧のピアノ独奏曲だけにあらず!オーケストラ芸術の大家でもあり、新ドイツ楽派の先進的作曲家でもあったリストだけに、室内楽でも実にユニークな音響世界を紡ぎ出していた...全員がソリストでありながら、トリオとしての呼吸も絶妙。イタリアの俊才集団、良盤作ります...!
 ショパンの親友にしてライヴァル、超絶技巧のピアニスト――「ピアノの貴公子」リストはしかし、19 世紀半ばには賛否両論だったワーグナーの桁外れな作風の魅力をいちはやく見抜き、自らも時代を大いに先取りした作曲センスで晩年に向けて独自の境地を切り開くなど、新ドイツ楽派の前衛作曲家としても数多くの傑作を生んできた大家。そのかたわらヴァイマール宮廷楽団の指揮者となって以来、オーケストラの音響世界でもユニークな音楽語法を模索、のちの管弦楽法にも大きな影響を与えました...などとリストの創意のあり方をあらためて振り返ってみたのは、この実に珍しい「リストの室内楽」ばかりを集めたアルバムがつくづく、この作曲家のそうした本来の姿を印象づけずにはおかない名演の連続になっているため。なにしろリストが活躍していた頃、本格的なピアノ曲というのは今のようなソロ・リサイタルではなく、少人数の選ばれた顧客が集まれるくらいの貴人の大広間で、ピアノを囲み、歌手や他の楽器の独奏者が折々に加わる「ソワレー」と呼ばれる催しで披露されることも非常に多かったわけで、そうした場で人気を得てきたリストが室内楽曲を書いていないはずがないのはもちろん、いい加減な駄作が残っていようはずもない――
 そうしたアンサンブル作品で彼が垣間見せているのは、ヴァイオリンやチェロなど“他の楽器”の持ち味をあざやかに引き出し、自分のピアノといかにうまく対話させ、戦わせてゆくか...ということについての、彼が音楽史上随一のセンス(そもそも、管弦楽の扱いに一家言あり・の彼が、ひとつひとつの楽器の使い方に長じていないはずもなかった...というわけです)。
 来日公演でも名をあげたチェロのエンリーコ・ブロンツィをはじめ、ソリスト級の3名手が集うトリオ・ディ・パルマによる演奏解釈は、知性・アンサンブル力・個々人の桁外れの音楽性を兼ね備えた彼らならではの、いっさい妥協のない音作りが実に痛快...こういう演奏集団だからこそ、待ったなしのデュオ対決でも、リストならではの玄妙な和声語法が積み重ねられてゆく中・後期の逸品でも、それぞれの持ち味をあざやかに弾き出した名演で仕上げられるのだと思います(とくに「忘れられたロマンス」のような後期作品など、センスがないと形にならないタイプの難曲が多いのではないでしょうか)。



Piazzolla/Pujol-Luminosa Buenos Aires
CNT2052
(国内盤)
\2940
アストル・ピアソラ(1921〜1992)
 1. ブエノスアイレスの四季(G.スカラムッツァ編)
 2. 二重協奏曲「リエージュに捧ぐ」
  〜ギター、バンドネオンと弦楽合奏のための
マヒモ・ディエゴ・プホル(1957〜)
 3. 光あふれるブエノスアイレス
  〜ギター、バンドネオンと弦楽合奏のための
ジャンパオロ・バンディーニ(ギター)
チェーザレ・キアッキアレッタ(バンドネオン)
パルマ合奏団 (イ・ムジチ・ディ・パルマ)
CNT2052
\2290
輸入盤/日本語解説なし
 イタリア人にしか弾けない、特別なタンゴの響きがある――クラシック領域に足を踏み込んだアルゼンチンきっての“タンゴの神様”ピアソラの世界が、地中海の「うたごころ」と交わるとき。ジャケットのセンスも絶妙、ぬくぬくと部屋で聴き込むにもぴったり。極上のラテン芸術、ここに。
 今年はアルゼンチン建国200 周年――そのせいか、世界中のレーベルがこの国にまつわる新譜をリリースしてくるのですが、ここに堂々登場したのは、イタリア中の超・実力派たちを脈絡ナシに次々と登場させてくれるミラノの気鋭レーベル、Concerto からの新譜!
 アルゼンチン音楽といえば、何よりもまずタンゴ――本格派のタンゴ編成による音楽のかたわら、私たちクラシック・ファンを魅了してやまないのは、ふだんクラシックの側にいる演奏家たちが(さながら、ストラヴィンスキー世代の作曲家たちがジャズを自分たちの表現語彙に取り入れていったように)自分たちの演奏スタイルで、タンゴを吸収・咀嚼して世に送り出してくる演奏ではないでしょうか。ギドン・クレーメルやヨーヨー・マらが先陣を切った後、今やすっかりクラシック・シーンに確たる立脚点をタンゴが見出すに至ったのは、20世紀最大のタンゴ改革者、“タンゴの神様”アストル・ピアソラが自ら“クラシック側”の研鑽も積んできた人だったから――あるときはタンゴ・オペラ、あるときはタンゴの語彙を盛り込んだ古典形式による楽曲、とクラシックの領域で数々の傑作を生んできたこのピアソラの作品のなかでも、両ジャンルの魅力をまったく損ねず稀有の調和をみせた逸品が、『リエージュに捧ぐ』と副題のある二重協奏曲!
 バンドネオン(アコーディオンに似たタンゴ楽器)の名手でもあったピアソラが、世界的なギター音楽祭の開催地であるベルギーのリエージュで、キューバの天才ギター芸術家ブローウェルの指揮と共演して初演したという伝説的傑作です。ギターとバンドネオンがエッジの効いた弦楽合奏と交錯するこの名品の演奏編成で、本格タンゴ五重奏のために書かれた『ブエノスアイレスの四季』を編曲演奏、さらにアルゼンチン最前線のメロディメーカー、プホルによるクラシカル&ラテン情緒満点の艶やかな名品まで織り込んだプログラムを、イタリアの最前線の気鋭奏者たちが鮮やかに仕上げてくれました。季節柄、贈り物にも似合いそうな紙カヴァー・ジャケットの美しさも好感度大で「さすがはファッションの聖地ミラノ」とも思いますが(こういうのが、意外と商品力を左右するんですよね)、演奏も企画もイタリア人であることの素晴しさは、何よりもまず、演奏の隅々まで脈々と流れている「イタリア人だけが可能な歌心」にほかなりません――この長靴型の半島に住む人々だけが持っている歌のセンスは、本場アルゼンチンのタンゴにも望み得ない部分ではないか、と。ニーノ・ロータの新古典主義作品で素晴しい演奏を聴かせた精鋭集団、パルマ合奏団のえもいわれぬ弦音、天才的なセンスで音を重ねるバンドネオンとギター。隅々まで芳醇な響きの1枚です。
F. Geminiani-Francesco Geminiani: 6 Sonate,  Op. 5
CNT2061
(国内盤)
\2940
フランチェスコ・ジェミニアーニ(1687〜1762):
 チェロと通奏低音のための六つのソナタ作品5
  (1746 年パリ刊)
エンリーコ・ブロンツィ(バロック・チェロ)
ミケーレ・バルキ(チェンバロ)
CNT2061
\2290
輸入盤/日本語解説なし
 「バロック・チェロを、当時の奏法であざやかに弾きこなす」は、現代チェロ界の常識?そのうえで、晩期ロマン派や20世紀作品で名演をくりひろげてきたブロンツィの強みは「イタリア人ならではの歌心」。バロック末期ならではの艶やかさと、超絶技巧の痛快さ!
 もういまさら「古楽器使用」「バロック○○」といった楽器名表記はナンセンスだ、といわれるくらい、古い音楽は当時の楽器と奏法で弾く・という考え方自体が一般化してきた昨今――現代楽器を使いながらバロック奏法をとりいれたり、弦楽器であれば弓だけ“当時のスタイル”にしてみたり、弦だけを変えてみたり...と、古楽器演奏のエッセンスを適宜取り入れるやり方で素晴しいパフォーマンスに仕上げてくる人も増え、今や「説得力ある演奏スタイル」にも良い意味で“幅”が出てきているようです。その何が素晴しいかといえば、これまでブラームスやショスタコーヴィチなどを得意としてきたような現代楽器の演奏家たちが「バロックは古楽専門家の仕事」と切って捨てず、積極的にバロック作品のすばらしい本格演奏をどんどん披露するようになってきたことではないでしょうか?
 昔のような、ゆったりしたフレーズに極度のヴィブラートをかけて勿体つけて...といったような現代楽器ならではのバロック解釈ではなく、一聴したところ“本職の”古楽器奏者の演奏にもなんら遜色のない、堂に入ったバロック・サウンドが、幅広いレパートリーを誇る現代楽器奏者の名演で聴けるなんて、贅沢な話ではありませんか。
本盤はまさにそんな時代ならではの傑作盤!
 日本への来日公演でも好評を博しているエンリーコ・ブロンツィはイタリアの超・俊英で、Concerto レーベルではこれまでにもニーノ・ロータの協奏曲や、ストラヴィンスキーと同時代のイタリア人作曲家ピッツェッティの室内楽などで実績をあげてきたほか、アバド率いる古楽器集団でも『ブランデンブルク協奏曲』のソロをつとめるなど、バロック・チェロを手にしても着実に実績をあげてきた人――その彼が、ヴィヴァルディとボッケリーニの間をつなぐバロック末期の超・重要作品、超絶技巧のヴァイオリン奏者ジェミニアーニの作曲したチェロ・ソナタを全曲録音してくれました!
 伴奏はチェンバロだけというストイックな編成だからこそ、この作品の魅力は冴えわたるもの――もはやバロックというよりロココに近い憂愁ただよう旋律美が、ガット弦のオーガニックな響きできれいに浮かび上がり(近接音の生々しさと残響の拾い方のバランス絶妙なConcerto の秀逸録音も見事!)、完膚なきまでに征服されたテクニカルなパッセージを誇示しすぎない、作品に潜む危うい和声美を大切にした音楽作りは、ほんとうに聴き応えある旨味に満ちています。
 21世紀型のバロック・アルバム、と安易に言いたくはない、末永く愛聴盤にしたくなる1枚です。やっぱり、イタリアは「音楽の本場」!

CNT2060
(国内盤)
\2940
レスピーギ:ドリア旋法による弦楽四重奏曲、
 ヴァイオリンとピアノのためのソナタ、六つの小品
 オットリーノ・レスピーギ(1879〜1936)
  1) ドリア旋法による弦楽四重奏曲(1924)
  2) ヴァイオリンとピアノのためのソナタ第2番 ロ短調(1917)
  3) 六つの小品(1901〜1905)
ミラノ・スカラ座四重奏団
フランチェスコ・マナラ(第1vn・vn独奏)
ピエランジェロ・ネグリ(第2vn)
シモニーデ・ブラコーニ(va)
マッシモ・ポリドーリ(vc)
クラウディオ・ヴォーゲラ(ピアノ)
CNT2060
\2290
輸入盤/日本語解説なし
 「ローマ三部作」だけじゃない――イタリア近代の超・大物の至芸は、室内楽にあり。
 あまりに艶やかな後期ロマン派情緒、マルティヌーやプーランクばりの新古典主義センス、その真髄を過不足なく、しかも極上の仕上がりで聴かせられるのは、イタリアの名手だけ。

 『ローマ三部作』があまりにも有名なレスピーギ、『リュートのための古風な舞曲集』でさらにその名声に拍車をかけるレスピーギ――オペラ一辺倒だったイタリアでも19世紀末頃から器楽芸術がひそかなブームになり、その後爆発的な盛り上がりをみせたのが1920年前後のことだったとすれば、その最もおいしいところをさらっていったのが“イタリア1880年の世代”と呼ばれる一連の作曲家たち。
 ピッツェッティ、マリピエーロ、カゼッラなども忘れがたい傑作を残しているとはいえ、飛びぬけて注目度が高いのはやはりレスピーギでしょう。
 イタリアきっての知的芸術の牙城である大学都市ボローニャで学んだレスピーギが、聖チェチーリア音楽院の作曲科で教鞭をとるべく首都ローマに移ってきたのが1913 年。有名な三部作の第1 作「ローマの噴水」はその4年後に書かれ、第2作「ローマの松」が大きな成功を収めるのが1925 年――しかし、彼は当時むしろバロックやルネサンス以前の音楽に詳しい新古典主義者として知られていたほか(有名な『リュートのための古風な舞曲集』はご存じのとおり、ルネサンス作品を現代楽器の合奏でも弾けるようにした作品です)、自身ボローニャ時代にはヴァイオリニストとして研鑽を積み、ローマに来てからもピアニストとして公に演奏することもあったほど...
 そんな彼が、古い時代の語法をあざやかに取り入れながら、世紀転換期の瀟洒なサロン文化らしい美質を漂わせた小品から大掛かりなソナタまで、さまざまな室内楽曲の名品を残していることは、いったいどのくらい知られているのでしょうか。CD シーンには散発的に気の利いたレスピーギ室内楽盤も出てはきますが、ここにご紹介するのは、そうした企画としてはこれ以上ないほど贅沢に充実した新譜。
 ミラノ・スカラ座の名奏者たちが集うスカラ座四重奏団と、同じくイタリアの俊才ピアニストが「最初期の小品」「中期の大規模充実作」「作風確立期の注目作」と、三つの作品を通じてレスピーギ室内楽のうまみを多角的に味あわせてくれる逸品ぱ なにしろ歌心にかけては並ぶ者のいないイタリア人、とりわけスカラ座の名手マナラがソロを弾くソナタと「六つの小品」では、ブゾーニもかくやという濃密・壮大なネオ=バッハ様式を少しも胃もたれすることなく味あわせるセンスの良さ、小品それぞれの個性を明敏に際立たせる様式感で、あざやかな室内楽世界を味あわせてくれます。
 「ドリア旋法による四重奏曲」は名前こそ難渋そうですが、その響きはフォーレ後期やプッチーニの「菊」にも通じるような、グレゴリオ聖歌風の美しい流れとロマンティックな優雅さが相半ばする、誰しも魅了されずにおれない味わい深さ。
 本場の一流が聴かせる、極上のイタリア室内楽がここにあります!

CNT2044
(国内盤・訳詞付)
\2940
バッサーニ:オラトリオ『神の慈悲を告げる喇叭らっぱ』
 〜コレッリの師匠と呼ばれた男、1676年フェラーラ〜
  ジョヴァンニ・バッティスタ・バッサーニ(1647〜1716)

 1) トリオ・ソナタ 作品5−8
 2) オルガン独奏のためのトッカータ
 3) オラトリオ『神の慈悲を告げる喇叭』(全曲)
Ens.スティルモデールノ(古楽器使用)、
マニフィカート声楽アンサンブル
アンア・ベッシ(Ms)
エレナ・カルツァニーガ(A)
パオロ・ボルゴノーヴォ(T)
ジャンルーカ・ブラット(Bs)
ジョルジオ・トージ、ミコル・ヴィターリ(vn)
カルロ・チェンテメーリ(org)他
CNT2044
\2290
輸入盤/日本語解説なし
 並ぶものなきバロック・ヴァイオリン最大の巨匠コレッリ...の「師匠」・・・も、やはりすごかった!
 艶やかなオラトリオもさることながら、序曲的ソナタではコレッリの先駆けをみせる手腕の確かさ。録音・演奏とも迫真のライヴ感&端正な仕上がり。

 バッハもヴィヴァルディもヘンデルも、バロック室内楽といえば「トリオ・ソナタ」の形式が非常に大切。そしてこの作曲形式を完成の域へと導いたとされているのが、ヴァイオリンの名手でもあったローマの巨匠アルカンジェロ・コレッリ(1653〜1713)。しかしコレッリは「トリオ・ソナタの祖」のように言われるばかりで、このコレッリがいったい誰に教わったのか?ということはあまり話題になりません。
 しかし当然のことながら「師」というのは偉大なもの。
 ルネサンスの大画家ラファエロの師にペルジーノという名匠がいたように、あるいはベートーヴェンにハイドンが、ランボーにヴェルレーヌが、ブレンデルにフィッシャーが、宮下あきらに本宮ひろ志がいたように(いえいえ・・・)、「巨匠の偉大な師」の存在はしばしば見過ごせないもの。しかもその師匠の作風を探ってゆくと、巨匠の偉大な仕事と思われていたことが、そのかなりの部分を「師」に負っていたことに気づかされたりするから、面白さは尽きません。
 そう――コレッリの場合も然り。
 その作風にはローマに落ち着く前、まだ北イタリアのボローニャやフェラーラで研鑽を積んでいた頃に出会ってきた17 世紀中旬の偉人たちの影響が、探れば探るほど色濃くあらわれているのも事実なのです。
 そして今ここにヴェールの脱ぐのは、多くの伝記で「コレッリの師!」と名のあがるパドヴァ生まれの偉人、バッサーニの傑作オラトリオ...!
 イタリアの音楽史上に眠っていた「聴くべき音」を見つけてくる、その絶妙なセンスが嬉しいミラノCocnerto レーベルからの、待望の充実古楽器録音。
 オラトリオ『神の慈悲を告げる喇叭』は1676 年フェラーラ初演、6年後にはボローニャで再演された充実作で、キリスト教的な道徳観を説く歌詞を、イタリア・バロックならではの美質に満ちたメロディ(こういうところがコレッリに受け継がれていったのですね!)を誇るアリア、演奏効果抜群の合唱、多面的な表情をみせる通奏低音、独自性の高い弦...といった演奏編成でダイナミズム豊かに聴かせてくれる逸品!
 イタリア古楽界の先端を担う名手たちの繰り広げるヴィヴィッドな演奏が、直接音の味わいを最大限に生かしながらも、教会堂ならではの温もりある残響でじわりと聴かせてくれる、Concerto 特有の生々しいエンジニアリングでリアリティ豊かに蘇ります(リアリティあふれる音響も、器楽勢にまで浸透した弾き手たちの妙なる歌心も、今にも切れそうな繊細なカンティレーナを紡ぐガット弦も...まるで17世紀当時のイタリアにいたらこうだろうな、とさえ錯覚させる臨場感!)。
 同じく注目すべきは、序曲として挿入されている「コレッリ以前の」トリオ・ソナタ(!)と、リアルな教会堂らしい雰囲気を一層盛り上げてくれる短いオルガン独奏曲。コレッリ風の美しいメロディ・和声感覚は、こんな昔にその雛形があったのですね...ついつい聴きとおしてしまう、充実の逸品です。

CNT2064
(国内盤)
\2940
誰だ、この男・・・
 ケルビーニとベートーヴェン、“ほとんど幻想のように”
  ダヴィデ・カバッシ〜ソナタ第13番・第14番「月光」、練習曲=奇想曲〜

 ベートーヴェン(1770〜1827):
  1) ピアノ・ソナタ第13番変ホ長調op.27-1
 ルイージ・ケルビーニ(1760〜1840):
  2) ピアノのための奇想曲または練習曲(1789)
 ベートーヴェン(1770〜1827):
  3) ピアノ・ソナタ第14番嬰ハ短調op.27-2「月光」
ダヴィデ・カバッシ(ピアノ)
CNT2064
\2290
輸入盤/日本語解説なし
 CD だからこそ、できることがある――現代ピアノを過不足なく、絶妙のあわいで鳴らしながら時代を超えて有効な、ベートーヴェンのうつろいやすい“幻想”=空想力の真髄へ。
 絶美の「月光」解釈は、この流れだとまるで初めて聴くような新鮮さ。ぜひご体感下さい!

 21 世紀に何を今更・な話ですが、確かにCD はLP ではありませんから、ジャケットもそれほど大きくはありませんし、むやみやたらに詰め込もうと思えば75 分以上も収録できてしまうため、余計なトラックを増やしてとりとめのない内容にすることだってできます。また音源データというのとも違いますから、ひとつの製品の単位はおのずと無理にでも「CD1 枚分」にしなくてはなりません。しかし何よりすばらしいのは、1枚かけるとLP のように裏返す手間もなければ、1枚ちょうどで止めなくても終わる...ということ――ミラノのConcerto から届いた最新アルバムを何気なく聴きはじめ、気がついたら圧倒的な印象を受けて驚きのうちに聴き終えていたとき、このことをあらためて痛烈に実感しました。あるんですね、CD だからこそできる、いやCD でしか伝えることのできない独特の物語というものが。収録時間56 分41 秒、それ以上は余計なトラックなど一切付加しない。だからこそ輝き始める音楽が、ここに凝縮されているのです。
 曲目の軸になっているのは、ベートーヴェンが作品番号27 のもとに楽譜出版した、2曲のソナタからなる曲集――現在のピアノ・ソナタ番号で言えば第13番と第14番、つまり後ろの方は「月光ソナタ」ですね。ところでベートーヴェンのこれほど有名なソナタともなれば、もはや「飽きるほど、曲がすりへるくらい」聴き倒して、あの冒頭部の美しさにもそう簡単には反応できなくなっている方も少なくないと思います。そんな方にこそ、ぜひこのアルバムを1枚通して聴いてみていただきたい...
 ベートーヴェンはこの「作品27」に収めた2曲のソナタそれぞれの表題を「ソナタ・クヮジ・ウナ・ファンタジア」、つまり「ほとんど幻想曲のようなソナタ」としており、本来は形式感覚を追求して構築感ある音楽としてつくられるはずのソナタを、既存の楽曲形式にあてはまらない器楽曲をさすものだったはずの「ファンタジア(幻想曲)」に近いかたちで仕上げるという、非常に斬新な試みを実践してみせたわけですが、今ではベートーヴェンのソナタ群そのものが聖典的傑作の扱いになってしまい、この種の自由磊落さや、あるいは自由すぎないぎりぎりの形式感覚は、ともすれば作者の意図したところから遠く隔たってしまったりするもの。
 しかし異才カバッシは、あえて辛うじて知名度がやや低い第13ソナタでアルバムを始め、そのあと「月光」へと移る前に、なんとフランスで活躍したオペラの大家でパリ音楽院初期の学長もつとめたイタリア人、L.ケルビーニ初期の意外なまでに自由な形式感覚による鍵盤楽曲をはさみ(後年あんなに杓子定規な古典美へと傾倒するケルビーニが、こんなに自由な音楽を書いていたなんて...!と古典派ファンなら驚愕するに違いありません。)、そのあとでようやく「大トリ」として「月光」を披露してくれるのです。
 18世紀末のピアニストによる即興演奏をさんざん聴いたような感覚になっている耳でこの有名曲を聴くときの、なんという新鮮さ、なんという傑作の威力...!現代ピアノを使いながらも余計なペダルに甘んじない絶妙のタッチが、この驚きを幾倍にも増幅させてくれます。多分、一見した印象よりもずっと強烈な内容のアルバムだと思います。

CNT2057
(国内盤)
\2940
ピッツェッティ:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ、
 チェロとピアノのためのソナタ
〜イタリア近代、レスピーギの重要な同時代人〜

 イルデブランド・ピッツェッティ(1880〜1968):
  1) ヴァイオリンとピアノのためのソナタイ長調(1919)
  2) チェロとピアノのためのソナタヘ長調(1921)
トリオ・ディ・パルマ イヴァン・ラバーリア(vn)
エンリーコ・ブロンツィ(vc)
アルベルト・ミオディーニ(p)
CNT2057
\2290
輸入盤/日本語解説なし
 20世紀――レスピーギの「ローマ三部作」とともに「イタリアは、オペラだけじゃない!」と作曲家たちが主張し始めたころ。
 その充実した傑作室内楽2編を、曲本来の歌心たっぷりイタリアの名手たちと味わい尽くす喜び。
 イタリアのブラームスかラフマニノフか、堅固な名演!

 イタリアの作曲家といえば、誰もがまず思い浮かべるのは.凜ヴァルディ以前のバロック作曲家、▲凜Д襯妊やロッシーニやドニゼッティらオペラ作曲家、ベリオやシェルシら現代作曲家たち、このどれかだと思うのですが(…になると、もうなかなか出てきにくいですが)、それで全てと思ってしまうのはまったくもって勿体ない話。最も著名な例外として、私たちは(中高生の教科書に出てくるくらい有名な)『ローマ三部作』の作曲家オットリーノ・レスピーギを知っているわけで、そのすぐれた管弦楽作品はオペラの世界にはない、しかし明らかにイタリア人らしい、「歌と情念、芸術と歴史」に彩られた独特の音楽芸術が息づいているのも、少なからぬクラシック・ファンがよくご存知のはず。
 そう、19 世紀までは何を措いてもオペラ一辺倒だったイタリアも、1880 年代くらいから徐々にドイツ的なオーケストラや室内楽への興味が高まりはじめ、そうした音楽を書いて発表する作曲家が徐々に増えてきた末、20世紀前半には「1880 年の世代」と呼ばれた3人の作曲家が、この国に全く新しい、オペラ以外の芸術音楽の礎をしっかりと築き上げたのでした。
 その3人とはマリピエーロ、さきに名をあげた巨匠レスピーギ、そして...本盤の主人公、イルデブランド・ピッツェッティだったのです!
 ピッツェッティは他のふたりよりも意識的に?オペラの世界でも活躍を続け、然るべき名声もものにしていたのですが、その「イタリア人は歌心」という心意気そのままに、彼はとりわけ室内楽方面で注目すべき傑作をいくつか残しています。本盤に収録されているのも、2曲でCD まるまる1枚が埋まるほど、それぞれ聴きごたえのある長大なソナタ。どちらも1920 年前後、つまり時代的にはバルトークやシェーンベルクがさかんに活躍していた頃ではありますが、それは同時に「プッチーニとラフマニノフとR.シュトラウスの時代」でもあったわけです。
 2曲のソナタは彼らの作品にも比しうるスケール感があるだけでなく、その長大さをちっとも冗長と感じさせない、ロマン派風味と巧みな構成力に貫かれた名品。その魅力を縦横無尽に味あわせてくれるのは、近年Concerto レーベルでみるべき活躍を続けているイタリア屈指の名手3人。来日公演も好評だったエンリーコ・ブロンツィの雄大かつ緻密なチェロ演奏もさることながら、ミオディーニの存在感あふれるピアニズムも、ラバーリアの繊細かつダイナミックなヴァイオリン・サウンドも、まさにイタリア人でなくてはたどりつけない色艶に富んだ美の境地。
 イタリア流儀の室内楽の魅力をぞんぶんに味わえる充実した室内楽アルバム...正直、聴き逃すのは惜しい逸品です!

CNT2065
(国内盤・2枚組)
\4515
シューマン:ピアノ三重奏のための作品全集
 1. ピアノ三重奏曲 第1番 ニ短調 op.63
 2. ピアノ三重奏曲 第2番 ヘ長調 op.80
 3. ピアノ三重奏曲 第3番 ト短調 op.110
 4. ピアノ三重奏のための幻想小曲集op.88
 5. カノン形式の六つの小品 op.56
  〜ヴァイオリン、チェロ、ピアノによる三重奏版
   (編曲:テオドール・キルヒナー 1823〜90)
トリオ・ディ・パルマ
イヴァン・ラバーリア(vn)
エンリーコ・ブロンツィ(vc)
アルベルト・ミオディーニ(p)
CNT2065
(2CD)
\3290

輸入盤/日本語解説なし
 イタリア、隠れた室内楽の穴場――この国の演奏家で室内楽にこだわっている人は、いつもやっぱりすばらしい!来日公演などでも活躍をみせる知性派チェリストのブロンツィら抜群の歌心に甘んじない精緻なアンサンブルは、やはり極上。聴き込みたいシューマン!

 イタリアといえば何をおいてもまず「歌」、これはもう抗いようのない事実ではあると思います。けれどもその一方で、この国の演奏家には、ものすごく熱心に室内楽に取り組みつづけている人も結構少なくありません(しかも、ソリスト級のスーパースター含め)。イタリア四重奏団、サルヴァトーレ・アッカルド、ブルーノ・カニーノ、トリオ・ディ・トリエステ。トリオ・ディ・トリエステにいたっては、故郷トリエステに室内楽の音楽学校を作ってしまったくらいですし、そういえばヴィットリオ・グイ室内楽コンクールもイタリアです。ここで結論として浮かび上がってくるのは「イタリア人でわざわざ室内楽にこだわっている人には、とびきりの室内楽名手が続々!」ということではないでしょうか。
 その法則をひしひしと感じたのが、ミラノに本拠を置くConcerto レーベルからのこの新譜――パルミジャーノチーズと生ハムで知られる・・・いや、スタンダールの『パルムの僧院』の舞台にもなった北イタリアの古都パルマを中心に、それぞれがソリストとしても広範な活躍を続けている3 人のイタリア人奏者たち。彼らは、これまでConcerto でニーノ・ロータの作品集やイタリア近代のブラームスともいうべき名匠ピッツェッティの室内楽作品集などを録音してきており、それぞれに秀逸な仕上がりを誇っているわけですが、ここへきて王道の作曲家に真正面から取り組んでくれたおかげで、彼らのポテンシャルのあり方がくっきり浮かび上がったと言えそうです。
 そう、彼らは飛び抜けたイタリア人室内楽プレイヤーの例にもれず、アンサンブルの精度にものすごく敏感。3人の呼吸の合い方は尋常ではありません。そして「歌いどころ」を見定めるそのセンス――イタリア人奏者だてらにのべつまくなし歌心を垂れ流したりとは全く無縁、全般に非常にきちょうめんといってもよいくらいの仔細さで弾き進め(そのうえ、1音たりとも無駄を感じさせない潔さ!)、歌い込むべきでないところは精緻さを前面に出して、消去法的に「ほんとうに歌うべきところ」をあぶり出し、ここぞというところでイタリア的な歌心が発揮されるときの、たとえようもない情感美...!そんな芸風で、華やかな「ロマン主義の光」から欝滅とした「ロマン主義の闇」まで変幻自在のシューマン作品を弾かれてしまったら、もう引き込まれずにはおれないわけです。
 作曲家の死後、妻クララと深い仲になったという俊才作曲家キルヒナーの絶妙編曲もあわせ、隅々までじっくり愉しめる充実の2 枚組です!

CNT2070
(国内盤)
\2940
ヨハン・クーナウ(1660〜1722):
 『聖書のいくつかの物語を、
  鍵盤で弾く六つのソナタにした音楽描写』(1700年出版)、通称『聖書ソナタ』

  ‖茖吋愁淵拭Д瀬凜デとゴリアテの戦い
  第2ソナタ:憂鬱なるサウル、ダヴィデに音楽で慰められる
  B茖灰愁淵拭Д筌灰屬侶觝
  ぢ茖乾愁淵拭Ф賁紊慮絏癒するエゼキア
  ヂ茖汽愁淵拭Дデオン、イスラエル人たちの導き手
  β茖競愁淵拭Д筌灰屬諒 朗読:ルチアーノ・ベルトーリ
フェデリーコ・カルダーラ(チェンバロ)
使用楽器:フェデリーコ・マスケローニ製作、タスカン1769年モデル
CNT2070
\2290
輸入盤/日本語解説なし
 当時のドイツは、想像以上に「外国文化尊重」だった――「偉大すぎた」バッハの先任者の代表的傑作、周到なオリジナル楽譜研究にもとづく名演によって堂々、登場!
 チェンバロの芳醇かつ明快な音色もあまりに美しい、バッハとバロックを知るうえで必携の1枚

 「音楽の父」バッハが生前やっていた仕事のなかで、ライプツィヒ聖トーマス教会のカントール(聖歌隊監督)をしていた時期が最も長いのは有名な話。
 このポストの職務として、彼は『マタイ受難曲』をはじめとする一連の受難曲やオラトリオ、無数の教会カンタータなどを作曲したものでした。ところで、バッハの伝記をひもとくと必ず出てくるエピソードのひとつが、このカントール職につくまでのごたごた。ライプツィヒはザクセン地方でも大きな町のひとつで、聖トーマス教会のカントールというのはその大都市の音楽行事をとりしきる公式作曲家という位置づけでもあったため、新任者もそれなりに大物でなくてはならない!と市当局はそうとう人選に苦労したようです。
 まず大人気の巨匠テレマンに声をかけたものの別の要職についたばかりで断られ、次いでダルムシュタットの宮廷に仕えていた名匠グラウプナーを引き抜く話が決まりかけたところ、主君のヘッセン公が俸給を大幅増額して彼を引きとめたため話は沙汰やみ、「これはもう二流の人物に甘んじるしかない」と、人気の点ではそれほどでもなかったバッハにようやく声がかかった...というのは、音楽ファンにもわりと良く知られた逸話です。ライプツィヒ市当局がそこまで躍起になって大物獲得に奔走していたのは、そもそも前任者が予期せぬタイミングで急逝してしまったせいでもあり、そのうえその前任者が、ドイツ語圏でも屈指の、とてつもなく尊敬されていた巨匠だったから――そう、その前任者こそが、本盤の主人公ヨハン・クーナウなのです!
 生まれたのはA.スカルラッティと同じ年、コレッリより7最年下。つまりイタリア音楽がヨーロッパ中を席巻して、フランス人たちは反発したり同調したり、ドイツ人たちは「自分たちこそフランス音楽とイタリア音楽の調停者」といいとこどりを狙ったり、強烈なイタリア音楽コンプレックスのあった時代。いまの音楽史は基本的にドイツ人の視点で出来ていて、クーナウも「バッハの前任者」と紹介されることが多いため自立したドイツの巨匠だと思われがちですが、彼が生きていた頃のドイツ人たちの自意識は必ずしも、そうではなかった――
 最先端のイタリア音楽をきちんとふまえていることこそ、教養の証だったわけです(古くはシュッツやブクステフーデ然り、後年ではバッハやヘンデル然り...)。
 そんな時代に「たいへんな教養人」として尊敬されていたクーナウは、生前は弁護士としても活躍、イタリア語はもちろんラテン語やギリシャ語も自由に操る多言語話者だったとか。そんな彼の代表作『聖書ソナタ』は、チェンバロ1台で聖書の名場面を描写してゆくという趣旨の先進的な作品なのですが、その楽譜を見ると、表題こそ当時のドイツ語であるものの、楽譜に添え書きされている各場面の説明は(いわば「アレグロ」「アダージョ」などといった表情表記と同じく)ことごとくイタリア語で表記されているのです!そこに着目したのが、イタリアの古楽鍵盤奏者フェデリーコ・カルダーラ――歴史的モデルのチェンバロを用い、折々に表題のイタリア語朗読を交えて織りなされる大胆・流麗なバロック鍵盤書法のめくるめく魅力が、バッハ登場前夜のドイツ音楽の素顔を過不足なく、そしてこのうえなくヴィヴィッドに伝えてくれます。
 直接音を的確に拾ったConcerto 特有の生々しい自然派録音も絶妙。バロック・ファンには見逃せない1枚です!

CNT2072
(国内盤)
\2940
マリオ・カステルヌオーヴォ=テデスコ(1895〜1968)
  ギター協奏曲 第1 番 ニ長調 op.99
  ギター五重奏曲 op.143
  ジプシー歌集 op.152〜
  フェデリーコ・ガルシア・ロルカの詩による(混声合唱とギターのための)
.襯ぁ璽検Ε▲奪張リーニ指揮
ボルツァーノ・トレント・ハイドン管弦楽団
同管団メンバーによる弦楽四重奏団
アンナ・ペリッツァーリ指揮
カステルバルコ・ポリフォニコ合唱団
ジューリオ・タンパリーニ(ギター)
CNT2072
\2290
輸入盤/日本語解説なし
 現代イタリアを代表するギタリスト、名盤続出のタンパリーニが久々に録音した新譜はなんとファン垂涎のカステルヌオーヴォ=テデスコ合奏作品集! 傑作中の傑作2編はもちろん、ロルカの詩による合唱曲も絶妙――存在感たっぷりのギターの個性と、気鋭楽団の交錯ここに!
 「イタリアの音楽」といえば、何よりもまずオペラやカンツォーネなどの「歌」...かと思いきや、思えば教科書にも出てくる「クラシック音楽の代表作」にもヴィヴァルディの『四季』があり、ヴァイオリンを習えば必ずどこかでコレッリの『ラ・フォリア』と出会い...と、実は楽器だけのための音楽でもイタリア人は卓越したセンスを示してきたわけで。ベル・カント・オペラ全盛の19 世紀こそ器楽芸術は下火でしたが、20 世紀に入り、これもまた教科書レヴェルの名曲である「ローマ三部作」の作曲者レスピーギが活躍をはじめるあたりから、イタリア随一の器楽ブームが静かに沸き起こりはじめます(その流れで世紀半ばに世界的・爆発的人気を博したのが、ローマのイ・ムジチ合奏団をはじめとするイタリアの室内合奏団の数々)。
 そんな時代を代表するイタリア人作曲家といえば、なんといってもカステルヌオーヴォ=テデスコ――ヴァイオリンのヤッシャ・ハイフェッツやチェロのピアティゴルスキー、「ギターの神様」アンドレス・セゴビアなど世界的な名演奏家とも親しかったこの天才作曲家、ユダヤ系の家系だったため第2 次大戦を前にハリウッドへ渡ったのが幸いし、映画音楽の世界でも多忙をきわめる活躍をみせました(このあたりは同時代を生きたコルンゴルトとそっくりのキャリア)。しかし今日この作曲家の卓越したセンスを最もよく知っているのは、おそらくギターを弾く/聴く人たちではないでしょうか――セゴビアとの知遇がカステルヌオーヴォ=テデスコにもたらしたインスピレーションは、ロドリーゴの「アランフエス協奏曲」とは違う魅力をはらんだ壮大なギター協奏曲や、ボッケリーニやジュリアーニら古典派の巨匠たち以来の傑作ともいえるギター五重奏曲など思わぬアンサンブル作品まで生み出し、ファリャやプロコフィエフ、ホルスト、バーバー...といった同時代人たちにも通じるような、クラシカルな形式感覚を忘れず、エモーショナルな味わいとコントラストに満ちた自在な表現をギターその他の楽器で味あわせてくれます。
 まさに「知るべき作曲家」――本盤で嬉しいのは、これらの傑作を披露してくれる演奏陣の確かさ。なんとこのアルバム、日本でも確かな人気を誇るイタリア随一のギタリストG.タンパリーニの最新新譜(なんと2年ぶり!)であるうえ、共演は(あの芸達者な巨匠)グスタフ・クーンが音楽監督をつとめるイタリア北部の超・実力派集団(実は輸入盤に名盤あまたですよね)!タンパリーニの唖然とするほど確かな技量とのやりとりが逐一痛快な器楽作品2曲の他、文学愛好家でもあった作曲家のセンスを感じさせる合唱曲でもギターは大活躍。

CNT2069
(国内盤)
\2940
ルケージ(1741〜1801)忘れられた「楽聖の導き手」
 〜ベートーヴェン少年期の「楽長」〜

 アンドレーア・ルケージ(1741〜1801):
  .愁淵 ハ長調(I:全3楽章)▲蹈鵐 ヘ長調(アンダンテ)
  ソナタ ハ長調(II:プレスト)ぅ愁淵 ニ長調(I:アレグロ)
  ゥ愁淵 ヘ長調(I:アレグロ)Ε愁淵 ハ長調(III:アレグロ・アッサイ)
  Д愁淵 変ロ長調(I:アンダンテ)┘愁淵 ヘ長調(II:アレグロ)
  ソナタ ト長調(アレグロ)ソナタ ニ長調(II:アレグロ)
  ソナタ ヘ長調(III:グラーヴェ)ソナタ 変ロ長調(II:アレグロ)
  ソナタ ヘ長調(IV:アレグロ)
  ロンド ハ長調(アレグロ)ソナタ ヘ長調(V:全2楽章)
ロベルト・プラーノ(ピアノ)
CNT2069
\2290
輸入盤/日本語解説なし
 あらゆる巨匠たちと同じように、楽聖ベートーヴェンも最初から大作曲家だったわけではない...32曲のピアノ・ソナタで歴史に名を刻んだこの大物の少年時代、その創意を導いたのは「音楽の本場」イタリアからドイツに来た巨匠だった...?本場の名手が解き明かす、その真相。
 アンドレーア・ルケージ...と聞いてピンとくる人がおられるとすれば、相当な音盤通・秘曲通か、ないしは筋金入りのベートーヴェン愛好家の方に違いありません。
 1741 年生まれ、つまりボッケリーニやカール・シュターミッツなどと同世代で、おもに18 世紀中後半に活躍したイタリア出身のこの実力派作曲家、歌うようなメロディラインの美質と堅固な曲作りの小気味良さで、古典派前夜のイタリア主導型音楽界ならではの気持ちのよい鍵盤ソナタを多々残しています。
 イメージとしては、かつて巨匠ミケランジェリが好んで弾いていたガルッピやスカルラッティらのソナタと、モーツァルトやハイドンに代表される古典派ソナタのちょうど間をゆくような作風...と思っていただければちょうどよいかも。
 しかしてこのルケージが後半生を送ったのは、ほかでもない、ケルン大司教選帝侯の宮廷――そう、それは折しもこの大司教の離宮のあるボンで、我らがベートーヴェンが少年時代を過ごしていた頃のこと。本場イタリアで修業を積んだのち、ウィーンでドイツ語オペラまで書いて成功を収めたというこの多芸な作曲家は、ボン宮廷の楽長職をベートーヴェンの祖父の後継者として引き継ぎ、オルガンの名手ネーフェに師事しながら宮廷楽員として働いていた少年ベートーヴェンと同じ職場で働き始めたわけです。
 ルケージが少年ベートーヴェンの直接の師匠となったかどうかはいまだ確証がないようですが、音楽学の現場ではしばしば、そのイタリア仕込みの作曲スタイルが少年時代のベートーヴェンに多大な影響を及ぼした...とする説もあるそうで、まったく見逃せない存在なのです。というよりもまず、本盤でロベルト・プラーノなるイタリアの俊才が、ぴりっと引き締まったセンス抜群のピアニズムで聴かせてくれる古典派前夜のソナタがとびきり美しいというのが重要――こうした音楽が少年期の体験として楽聖の脳裡に刻まれ、のちに「鍵盤芸術の新約聖書」とまで呼ばれるようになった32 曲のソナタをベートーヴェンが書く出発点になったというのであれば、これはもう俄然、じっくり聴き深めたくなる内容ではありませんか!
 スカルラッティ風の単一楽章もあればガルッピ風の複楽章もあり、ベートーヴェンと同じ土俵で聴き比べるにも好適な現代ピアノでの演奏も至極痛快な巧さ。

CNT2015
(国内盤4枚組+DVD)
\8820
R.アーン(1874〜1947)ピアノ独奏のための主要作品全集
レナルド・アーン(1874〜1947)
 ,Δ蹐燭┐詭謦
  (全53 曲 第1集:最初の組曲/第2集:東洋/第3集:旅の手帖/第4集:ヴェルサイユ)
 ⇔文のような音楽、およびその他の未発表作品(全12 曲)
 A楼奸淵▲鵐好團薀轡ン)
 ぅ献絅凜Д縫螢◆塀藉作品集 全6曲)
 シ遒慮 〜音楽による小話(全11 章)
 Ψ劼れて* Щ躾佑燭舛悗了身の前に*
 ┘▲鵐献Д蹐離僖凜 璽* 画家たちの肖像画(全4曲)
 はじめてのワルツ(全11 章)ソナチネ ハ長調
 HAYDNの名による主題と変奏
 まどろむ酒神の巫女*
 世界の創造*
《DVD》
 ドキュメンタリー『レナルド・アーンのピアノ』
  (企画制作:ジャン=クリストフ・エティエンヌ&アルテ・ノヴァ・レナルド・アーン協会)
  NTSC 仕様 *世界初録音
クリスティーナ・アリアーニョ(ピアノ/ファツィオーリ)
CNT2015
(輸入盤4枚組+DVD)
\6990

日本語解説なし
 レナルド・アーン!! いろいろなところで名前ばかりは散見するものの、そしてなんとなく(フォーレやドビュッシーなどに通じるような)とびきりの「瀟洒なフランス音楽」の魅力を味あわせてくれそうな予感ばかり振りまいているものの、その世界にじっくり向き合える機会がめったにないどころか、そもそもいくつかの大事な作品さえ、あまり録音されてこなかった、不遇なる「幻の巨匠」のひとり...
 フォーレやドビュッシーの同時代人、つまり、まさしく私たち現代人の耳に快いフランス近代の魅力たっぷりな作曲家たちの多くは、フランス楽壇にピエール・ブーレーズやヤニス・クセナキスのような「予測不能の前衛音楽」(聴くのがこわい系の現代音楽?)こそ聴くに足るもの...というような風潮ができあがった20 世紀半ば以降、意味もなく軽視され黙殺されてきたものですが、CD 時代に入ってから続々復権が続いているそうした作曲家たち(ゴベール、シャミナード、フローラン・シュミット、ジャン・クラ、デュポン、ロパルツ、ヴィエルヌ...)は概して「なぜこんなにいい音楽が」と嬉しい驚きをもたらしてくれるもの。
 レナルド・アーンはまさしくそういう作曲家のひとりなのですが、なにぶん活躍期はベル=エポックまっさかり、音楽好きだろうとそうでなかろうと、近所づきあいも家庭の暮らしも客間のピアノが(今でいうテレビのように)娯楽の中心のひとつだった時代。アーンはとてつもない数のファッショナブルな歌曲やピアノ曲で人気をさらっていたうえ、アイコン的有名作「うろたえる夜鶯」が全53 曲からなる巨大曲集になっていて収録作どれも甲乙つけがたし...という状況だからか、まとめて録音される機会というのがどうしても少なかったのかもしれません。
 ともあれ、その復権に長足の進歩をもたらしてくれそうなのが、このクリスティーナ・アリア−ニョによる「主要作品全集」(おそらく未確認作品が多いので「全集」と言ってはいないだけで、現状見つかっているかぎりの作品は(多数の初録音曲も含め)最大限収録されているはず)
 すでにARTSやBrilliantClassics などでルイ・オベールや「六人組」の女性作曲家タイユフェル、とびきりのサティ・アルバムなどを世に送り出し、高い評価を博しているこの繊細なるフランス近代音楽の名解釈者が、自らプロデュースにも大きく関わって4枚ものCD を費やし、ダイナミズムと繊細さを兼ね備えた絶妙解釈でじっくりその魅力を伝えてくれる傑作BOX にまとめてくれたのです。
 国内盤のほうは音楽学者J-C.エティエンヌの解説(全訳付)も充実しているだけでなく、エティエンヌ自身が制作にかかわってドキュメンタリー映像も作り、DVD で収録(NTSC 仕様・日本語字幕はなし)。Concerto レーベルならではのパッケージの美麗さも高級感あふれ、本格派らしさを強く感じさせてやまない仕様。
 

CNT2080
(国内盤)
\2940
マスカーニ:ピアノのための作品全集
 ピエトロ・マスカーニ(1863〜1945):
 .離凜Д奪蝓璽福兵稷佞里茲Δ別次豊▲アイアの海岸にて
 わたしの最初のワルツ(A.ザイデル編)*
 ご崛婉福福悒ヴァレリア・ルスティカーナ』間奏曲の原作版)
 ゥリスマスの笛吹きの娘
 人形たちのガヴォット
 Э鐐曄▲汽鵝Ε侫薀鵐轡好海砲董蔽琶辧*
 ┸契こ行進曲(勝利のマーチ)*
 アンダンテの主題 はじめての水浴(断片)
 人の世に注ぐ涙あり
 叙情的幻影 〜ローマにて、ベッリーニの『聖女テレジアの法悦』を眺めつつ
 トミーナの間奏曲
 交響曲ヘ長調(作曲者自身によるピアノ連弾版)*(*:世界初録音)
マルコ・ソリーニ(ピアノ)
サルヴァトーレ・バルバタノ(ピアノ/連弾共演)
CNT2080
\2290
輸入盤/日本語解説なし
 ふと気がつけば、この巨匠も生誕150周年! オペラ作曲家はオペラだけに生きるにあらず、歌心あざやかなサロン小品から、ドイツ古典派音楽を強烈に意識した痛快交響曲までレスピーギの登場を準備した“イタリア近代前夜”の魅力を、同国の俊才が精緻に、艶やかに。ほとんどオペラや声楽曲の世界で活躍したがゆえに、日本では年季の入ったクラシック・ファンもその真価にふれていない大作曲家というのは、意外にいるものです。
 プッチーニ、グノー、オッフェンバック、リュリ、モンテヴェルディ、ペルゴレージ、ボイート、ジョルダーノ...オペラの本場イタリアの作曲家にはとくに多い気もしますが、なんてもったいない話!あの艶やかな旋律美、歌心あればこその豊かな和声感覚、そしてとびきりのセンスがもたらす、絶妙な盛り上がりのドラマ――日本でいう“クラシックの王道”たるドイツ語圏の作曲家たちも、精緻な作曲芸術と不可分なそうしたイタリア流儀の音楽技法には、昔から大きな影響を受けてきたわけで、その領域にいっさい目が向かないなんて、音楽鑑賞人生のうえでは大きな損失といっても過言ではないくらい。イタリア・ミラノに本拠をおくConcerto レーベルは、折々そうした間隙をうまく埋めてくれる、イタリアの音楽や演奏家たちの魅力にあらためて気づかせてくれる忘れがたい録音を世に送り出してきたのですが、この秋に向けての1枚でとくに注目すべきリリースが、これ!『カヴァレリア・ルスティカーナ』の大成功とともにオペラ・ファンの心に深く刻まれ、その後も『友人フリッツ』『イザボー』『アミーカ』...と、ドイツ語圏・フランス語圏・南米まで巻き込んで世界的な名声を博したオペラ作曲家マスカーニの成功が、実は決してオペラだけにとどまらない、多元的な作曲センスの賜物だったことをありありと実証してくれる、彼のピアノ独奏作品のすべてを集めたアルバムです。
 イタリアのオペラ作曲家たちも、若い頃には音楽院でドイツの古典派・ロマン派音楽に触れ、大いに刺激を受けた人が実は少なくないのですが、マスカーにもそのひとり。ここでは彼が若い頃に書いたハイドン流儀の古典派風交響曲(作曲年代的にはブラームスやブルックナーなどの傑作と同時期)を、彼自身がピアノ連弾に編曲していたヴァージョンの精緻な名演が聴けるのがとくに嬉しいところ。
 他にもラヴェル、ラフマニノフ、プロコフィエフ...といった“同時代の”ピアニスト作曲家たちをよそに、彼もまた多元的かつ耳をとらえてやまない魅力的な小品を数多く書いていたことが、本盤のあざやかな演奏解釈からよく伝わってきます。
 国内盤のほうは解説(全訳付)も各曲解説含め充実していますが、同じイタリアの実力派ヴィルトゥオーゾM.ソリーニの艶やか&行き届いた演奏が何より素晴しいのが、やはり本盤の大きな“うまみ”だと思います!

CNT2066
(国内盤)
\2940
リストと室内楽
 〜ヴァイオリンとチェロを伴う作品さまざま〜

フランツ・リスト(1811〜1886):
 .魯鵐リー狂詩曲 第9番「ペシュトの謝肉祭」(vn, vc,p)
 悲しみ〜オーベルマンの谷(E.ラッセン(1830〜94)編 vn, vc, p)
 8魘岨蹇屮ルフェウス」(C.サン=サーンス(1835〜1921)編 vn, vc, p)
 ぅ團▲里肇凜.ぅリンのための協奏的大二重奏曲(vn,p)
 ゥ譽瓠璽砲侶觝Ъ阿亡鵑擦詒衒検vn,p)
 Ε離鵐優鵐凜Д襯箸留れ家(vc,p)
 忘れられたロマンス(vc,p)悲しみのゴンドラ(vc,p)
トリオ・ディ・パルマ イヴァン・ラバーリア(vn)
エンリーコ・ブロンツィ(vc)
アルベルト・ミオディーニ(p)
CNT2066
\2290
輸入盤/日本語解説なし
 超絶技巧のピアノ独奏曲だけにあらず!オーケストラ芸術の大家でもあり、新ドイツ楽派の先進的作曲家でもあったリストだけに、室内楽でも実にユニークな音響世界を紡ぎ出していた...全員がソリストでありながら、トリオとしての呼吸も絶妙。イタリアの俊才集団、良盤作ります...!
 ショパンの親友にしてライヴァル、超絶技巧のピアニスト――「ピアノの貴公子」リストはしかし、19 世紀半ばには賛否両論だったワーグナーの桁外れな作風の魅力をいちはやく見抜き、自らも時代を大いに先取りした作曲センスで晩年に向けて独自の境地を切り開くなど、新ドイツ楽派の前衛作曲家としても数多くの傑作を生んできた大家。そのかたわらヴァイマール宮廷楽団の指揮者となって以来、オーケストラの音響世界でもユニークな音楽語法を模索、のちの管弦楽法にも大きな影響を与えました...などとリストの創意のあり方をあらためて振り返ってみたのは、この実に珍しい「リストの室内楽」ばかりを集めたアルバムがつくづく、この作曲家のそうした本来の姿を印象づけずにはおかない名演の連続になっているため。なにしろリストが活躍していた頃、本格的なピアノ曲というのは今のようなソロ・リサイタルではなく、少人数の選ばれた顧客が集まれるくらいの貴人の大広間で、ピアノを囲み、歌手や他の楽器の独奏者が折々に加わる「ソワレー」と呼ばれる催しで披露されることも非常に多かったわけで、そうした場で人気を得てきたリストが室内楽曲を書いていないはずがないのはもちろん、いい加減な駄作が残っていようはずもない――
 そうしたアンサンブル作品で彼が垣間見せているのは、ヴァイオリンやチェロなど“他の楽器”の持ち味をあざやかに引き出し、自分のピアノといかにうまく対話させ、戦わせてゆくか...ということについての、彼が音楽史上随一のセンス(そもそも、管弦楽の扱いに一家言あり・の彼が、ひとつひとつの楽器の使い方に長じていないはずもなかった...というわけです)。
 来日公演でも名をあげたチェロのエンリーコ・ブロンツィをはじめ、ソリスト級の3名手が集うトリオ・ディ・パルマによる演奏解釈は、知性・アンサンブル力・個々人の桁外れの音楽性を兼ね備えた彼らならではの、いっさい妥協のない音作りが実に痛快...こういう演奏集団だからこそ、待ったなしのデュオ対決でも、リストならではの玄妙な和声語法が積み重ねられてゆく中・後期の逸品でも、それぞれの持ち味をあざやかに弾き出した名演で仕上げられるのだと思います(とくに「忘れられたロマンス」のような後期作品など、センスがないと形にならないタイプの難曲が多いのではないでしょうか)。

CNT2078
(国内盤・2枚組)
\4515
トリオ・ディ・パルマ
 ドヴォルザーク:ピアノ三重奏曲全集

  ピアノ三重奏曲第1番 変ロ長調 op.21
  ピアノ三重奏曲第2番 ト短調 op.26
  ピアノ三重奏曲第3番 ヘ短調 op.65
  ピアノ三重奏曲第4番ホ短調 op.90「ドゥムキー」
トリオ・ディ・パルマ
 イヴァン・ラバーリア(vn)
 エンリーコ・ブロンツィ(vc)
 アルベルト・ミオディーニ(p)
CNT2078
(2CD)
(輸入盤)
\3290

日本語解説なし
 スラヴの魂には、イタリアの歌心がよく似合う。しかも時にノンヴィブラート、息をのむほど美しい!
 いま何で来日しないのかさえ不思議なくらい、見過ごせないソリスト集団トリオ・ディ・パルマ、これは聴いたほうがいい。ドヴォルザークのピアノ三重奏曲をまだ知らないなら、なおのこと!
 イタリアのミラノに拠点をおくConcerto レーベルは、直接音を大切にした濃密な録音エンジニアリングもさることながら、時々この国のとてつもないプレイヤーの名演を粛々と録音してみせていたりするのが侮れないところ――ミラノ・スカラ座のコントラバス首席奏者がさりげなくボッテジーニの傑作録音を2枚もリリースしていたり(CNT2004 とCNT2051、前者は『レコ芸』特選・後者は同準特選)、ホグウッドやノリントンとの共演でも知られる古楽器の凄腕アンスニー・ペイが、現代楽器でモーツァルトのバセットホルン作品全集を作っていたり(CNT2023)...「日本では知名度がまだ高くないものの実は、桁外れの才人」は、このレーベルにごろごろしているので侮れません。そうしたなか、とくに注目したい団体のひとつがトリオ・ディ・パルマ――チェロのエンリーコ・ブロンツィだけは数年前に少しだけ来日公演をしてくれましたが、彼らは時代が時代なら(広告商売が活況だった頃なら?)確実に世界のスターダムにのしあがったのではないかと思える、個人プレイでも総合力でも勝負できる侮りがたい異才集団!
 レスピーギと同世代の異才ピッツェッティの室内楽曲集は2枚とも実に充実した仕上がり(CNT2056・2057、後者は『レコ芸』準特選)でしたが、お国ものばかりではなく、たとえばシューマンやリストなどでも侮りがたい実績をあげてみせるのが憎いところ――
 しかし今回の新譜は、かなりきわめつけです!そもそも、ラテン系の演奏家たちはチャイコフスキーやドヴォルザークなどスラヴ系の作品に独特の相性をみせることがしばしばで(それは逆もまたしかり...ロシアやブルガリアの若手が弾くピアソラ、ルービンシュタインの弾いたアルベニス...etc)、東と西とで情熱のありかが似ているのか?と思ったりもするのですが、ここで彼らが手がけたドヴォルザーク解釈は、ちょっと単純な言葉ではくくれないほど仕掛けたっぷり。イタリア人ならではの濃密な歌心がそこかしこに潜んでいるのですが、それは決して濃密なヴィブラートや緩急はげしいアゴーギグというかたちでは出てこない。
 3人の息の合い方は異常なほどぴったりで、しかし互いに聴きあい...というのとは違う、ゆずりあわずとも心がひとつになる!といった感じのストレートな情熱的演奏は、直接バイヤー様に聴き確かめていただきたいクオリティ(「音」あります)。『ドゥムキー』の変幻自在なリズムの妙を、この一体感で突っ走りながら、囁くようなピアニッシモをノンヴィブラートで艶やかに仕上げてみせる瞬間など、ほんとうに息をのむ――どこまでも曲者なのです!ドヴォルザークのピアノ三重奏曲は、初期はかなりの若書きから中期もあり、晩期の異色作もあり、と相当多彩にもかかわらず、全体としてはどうしてもスラヴ系奏者たちのお家芸になるか、散発的に第3番がとりあげられるか、程度。本盤で初めて出会う、という方にも本当に強くお勧めできる逸品です。






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