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美しくも哀しい作品
ヴュータン:ヴァイオリン協奏曲第6番、第7番



Vieuxtemps: Complete Violin Concertos



 なぜかあまりヴュータンを聴かないでいた。

 ハイフェッツやグリュミオーで第4番とかは聴いたと思うが、あまり印象にない。


 ヴュータンは1820年生まれ。フランクやブルックナーの世代である。
 幼い頃からヴァイオリンの超絶技巧で知られ、シューマンには「小さなパガニーニ」と呼ばれた。作曲家としてもヴァイオリン協奏曲第4番はベルリオーズに絶賛されている。

 だが現在ではヴュータンの名が世間で聞かれることはめったにない。
 代表作であるヴァイオリン協奏曲にしても、第4番と第5番以外は、演奏会はもちろんCDで出ることもめったにない。

 なんとも寂しい状況なのだが、店主もまあそれくらいの存在だと思っていた。


 ところがある日、とくになんの興味も抱かずに、協奏曲集を聴いた。

 そうしたらびっくり。

 抜群なのである。

 まず第5番。

 この曲の素敵さを知っている人からしたら、「いまさらこんなことを言うな!」と怒られそうだが、もう、恥を承知で言わせてもらうと、美しく抒情的でかっこよくて洒落てて、なんで今までこんな名曲を知らなかったんだ、というようなすばらしい作品。

 冒頭こそ有名曲の亜流っぽいが、独奏が始まると事態は一変。
 ゆるやかに甘い旋律が奏で始められると、その独特の世界にもうメロメロ。オーケストレーションだって素人っぽいところはない。
 楽想にしてもただ甘いだけでない、深く哀しい味わいがある。

 メンデルスゾーンやブルッフ並み、というと言いすぎかも知れないが、パガニーニやヴィエニアフスキあたりとは十分すぎるほど肩を並べられる。
 いや、個人的には明らかに上である。

 まったく、自分の無知を恥じるとともに、ここでこんなすばらしい作品にめぐり合えたことを深く感謝した。

 しかし、第5番をこれ以上褒めても自分の恥をさらけ出すだけなのでやめておくが、実は今回聴いて本当にすごいと思ったのはその第5番ではない。

 続く第6番と第7番である。

 どちらも哀しいかな、現在ほとんど競合盤がない。
 ヴュータン最晩年の華麗で優美な作品。
 ヴィルトゥオーゾ美学の結晶。

 ・・・のはずなのだが、なにかおかしいのである。

 確かに天国的で平和的な雰囲気はあるのだが、どこか影がある。
 何か、どこかつっかえた感じ。何かを躊躇している。
 どこか突き抜けられない暗さを伴っている。

 それが作品に深みを与え、奥行きを作り出している。

 ちょっと聴いた感じでは明らかに、華やかな第5番が目立つだろう。
 しかし聴けば聴くほど、第6番と第7番のえもいわれぬ不思議な雰囲気に引き寄せられていく。

 
 最晩年のヴュータンは、脳卒中による右半身麻痺により、すでにヴァイオリンを持てぬ体となっていた。
 そして治療のためアルジェリアの娘夫婦のところに移り住む。

 かつての栄光から遠く離れたところにいたわけである。

 つまり、どんな素晴らしい作品を作っても、どんな美しい旋律を作っても、彼はそれを弾くことはできず、それを聴くこともできなかった。

 それはかつてヨーロッパで一世を風靡したプレイング・コンポーザーとしてはあまりにも残酷な現実だった。


 ・・・しかしそれでも彼は作った。

 全盛期の1850年代の第4番、第5番以来、実に20年ぶりとなるヴァイオリン協奏曲を。
 かの見ず知らずの土地で。

 残酷な現実の前に、彼は、それでも自分の人生の総決算となる作品を残さないではいられなかったのだ。


 しかし第7番を書いている途中で彼は、死ぬ。



 ヴュータンのヴァイオリン協奏曲第6番、第7番。

 それは、そんな一人の元ヴァイオリニストが書き落とした、美しくも哀しい作品だったのである。



FUGA LIBERA
FUG575
輸入盤
(3CD)\3990
ヴュータン:ヴァイオリン協奏曲全集
アンリ・ヴュータン(1820〜1881):
 ゞ奏曲 第1番ホ長調 op.10
 協奏曲第2番 嬰へ短調 op.19
 6奏曲 第3番 イ長調 op.23
 ざ奏曲 第4番 ニ短調op.31
 ザ奏曲 第5番イ短調 op.37「グレトリー」
 Χ奏曲 第6番 ト長調 op.47
 Ф奏曲 第7番 イ短調 op.49
第1番から
 ヴィネタ・サレイカ (ヴァイオリン)
 ラチャ・アヴァネシヤン (ヴァイオリン)
 ニキータ・ボリソ=グレスキー (ヴァイオリン)
 ロレンツォ・ガット (ヴァイオリン)
 ヨッシフ・イワノフ(ヴァイオリン)
 ヨレンテ・デ・マイヤー (ヴァイオリン)
 ハリエット・ラングレー (ヴァイオリン)

パトリック・ダヴァン指揮
ベルギー王立リエージュ・フィルハーモニー管弦楽団

 イザイ、グリュミオー、ボベスコ...「フランコ・ベルギー派」は、誰もがヴュータンに負っている。
 その祖国から、徹頭徹尾ベルギーらしい美質に貫かれた本格派全集が登場!艶やかさ・繊細さ・堅固さ・緻密さ。ソリスト7人の腕もまさに“絶頂”、妙なるロマンの薫りを馥郁と。

 アンリ・ヴュータン――ロマン派全盛の19世紀に活躍したこのベルギー人ヴァイオリニストが、作曲家としても希代のセンスを誇った天才だったおかげで、私たちは彼のなかにあった“美”の繊細さを今もなお忘れず、さまざまな名演を通じて味わうことができます。

 美食と芸術の中心地・フランス語圏ベルギーで生まれ、7歳にして技巧派協奏曲を弾き公衆を沸かせ、同国出身の名匠ド・ベリオに見出されてその芸術をみっちり叩き込まれた末、10 代の頃からパリで、ウィーンで、ライプツィヒで...と重要な音楽都市をことごとく席巻。ウィーンでは「シューベルトとブルックナーの師匠」ゼヒターに師事して作曲法も学んだほか、当時まだほとんど誰も注目していなかったベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲を弾いてその真価を知らしめるなど、若い頃から技巧一辺倒ではない活躍ぶりを示してきました。

 後年はロシアでもさかんに演奏活動を行い、同国の凄腕ピアニスト=作曲家ルビンシテイン、ベルギー人の“チェロのパガニーニ”F.セルヴェ、あるいはワーグナー、ベルリオーズ、リスト...といった大作曲家たちとも知遇を得、その優美をきわめた美音と確たる演奏は誰をも虜にせずにはおきませんでした。

 門下からはポーランドのヴィエニャフスキ、ハンガリーのフバイ、それにベルギーのイザイ...といった作曲家=名演奏家たちを輩出、彼らが演奏家としてもフランス語圏のみならずロシア方面にもフランコ・ベルギー派特有のヴァイオリン芸術を伝えていった末に、20 世紀のオイストラフやグリュミオーやボベスコといった伝説的名匠たちの歴史的録音の数々が生まれたといっても過言ではないでしょう。

 しかしヴュータンの名が今もなお埋もれずに残っているのは、彼ら門弟たちも好んで演奏した、一連の協奏曲作品ゆえのこと!

 19 世紀の名演奏家が自ら協奏曲を書くのは珍しくはなかったとはいえ、同時代の他の技巧派演奏家のそれと違ってヴュータンの作品が連綿と演奏されつづけてきたのは、それらがソロ部分の洗練はもちろん、オーケストラ部分の精緻さや作品構造の堅固さにいたるまで、シンフォニックな作品としても高い完成度を誇っているからではないでしょうか。

 その真価はやはり、同じフランス語圏――否、フランス語圏ベルギーのオーケストラでこそ“粋”の隅々まで生きるもの。

 創設50 周年を迎え正式に「王立」の名を冠するようになった伝統の楽団、リエージュ・フィルが信頼確かな旧・音楽監督のP.ダヴァンと世に送り出してくれた最新録音は、その美質を十二分すぎるほど強く印象づける感涙ものの名演の連続!

 サン=サーンスやフランクにも通じる、艶やかな繊細さと堅固な曲構造とが引き立てあう作風も“本場の響き”で匂いたつ、まさしく高雅な録音に仕上がっています。

 もうひとつ注目すべきは、7曲別々に選ばれたソリストたち――実は彼ら、ベルギーが世界に誇るエリザベート王妃国際コンクールでの元・入賞者で、キャリア上り調子の真っ只中(音盤シーンですでに活躍中のベルギー人奏者も何人か…)、さらに同コンクールに向けてヴュータンはベルギー人たちも魅了するほど弾き込んできた才人ばかり。

 現時点でこれ以上はまず望み得ない、最高のヴュータン全集なのです!






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