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FUGA LIBERA その1
1CD\2800→\2290
〜10/8(日)


 ブリュッセル近郊で2003年にスタートしたベルギーのレーベル Fuga Libera 。元 Cypresだったプロデューサーが立ち上げた超本格派のレーベル。
 ルネサンスから近代まで、マニアックなように見えて、実はかなり正統派の内容。
 演奏家には大野和士、アリス・アデール、ゼフェリン・フォン・エッカルトシュタイン、ヴァルター・ヴェラー、パウル・ドンブレヒト、エル・バシャ、パウル・バドゥラ=スコダ、アルテミスSQのナターリャ・プリシチェペンコ。そして新星プラメナ・マンゴヴァ、古楽集団ドルチェ・エ・テンペスタなど才能豊かな新進ミュージシャンたちも発掘してくる。
 多くの音楽誌で絶賛され、すでに多くのベストセラー・アイテムを誇る・・・というのは下記アイテムをご覧いただければお分かりいただけると思う。
 また紙装丁の美麗デジパックも目を引く。CD自体がひとつの芸術品として存在しているのである。
 さてそのFUGA LIBERA、国内盤では¥3000近い価格で出ているのだが、代理店の方針で輸入盤はあまり市場に出回らない。今回はそのFUGA LIBERAの中からレアな輸入盤をご紹介。

Guilmant: Sonata No. 1 in D minor for organ, Op. 42, etc.
FUG 503
\2290
ギルマン:
 オルガン・ソナタ第1番 ニ短調 Op.42,
 葬送行進曲と天使の歌 Op.17
ヴィエルネ:
 太陽への讃歌 Op.53/3,嘆き Op.31/3,
 トッカータ Op.53/6,アラベスク Op.31/5
デュプレ:3つの前奏曲とフーガ Op.7
クリスティアン・セインハヴ(Org)

 クリスティアン・セインハヴはマーストリヒト音楽院とパリ音楽院で学び、さらにアンドレ・イゾワールら著名なオルガニストに教わっている。1998年にオランダ、ハーレムのセザール・フランク国際コンクールに優勝して一躍注目された。現在、ブリュッセルのコーケルベルグ教会(世界で5番目に大きな教会だそうな)のオルガニスト。
 ルイ・ヴィエルネ(1870-1937),マルセル・デュプレ(1886-1971)、アレクサンドル・ギルマン(1837-1911)と、近代フランスオルガン音楽ファン大喜びの選曲。ジュネーヴのヴィクトリアン・ホールのオルガンを使用。
Schoenberg: Pierrot lunaire, Op. 21, etc.
FUG 504
\2290
シェーンベルク:
 月に憑かれたピエロ,室内交響曲(ウェーベルン編)
ロビン・エンゲレン指揮
コレクティフ・アンサンブル
ジャクリーヌ・ジャンセン(シュプレヒシュティンメ)

 また注目すべき若い指揮者が登場!ロビン・エンゲレンは1974年ケルン生まれ。カールスルーエ高等音楽院でヴォルフ=ディーター・ハウシルトに学び、さらに1994からギュンター・ヴァントにも学んでいた。2001年からブリュッセルのコレクティフ・アンサンブル(Het Kollektief Ensemble hetはオランダ語の定冠詞)の音楽監督に就任している。彼はシュトゥットガルト州立歌劇場の音楽総監督ローター・ツァグローゼクのアシスタントも務めており、この歌劇場での活躍も目覚しいもの。いきなりのシェーンベルク作品集。傑作「月に憑かれたピエロ」に加え、1922年にウェーベルンがピアノ、フルート、クラリネット、ヴァイオリン、チェロ各1の編成に編曲した室内交響曲を演奏。
Britten Works For Children’s Voices
FUG 507
\2290
ブリテン:
 目覚めよ、少年の声のための3つの二部構成の歌曲集、
 金曜日の午後 Op.7、
 ユニゾンの歌とピアノのための12の歌、「黄金の虚栄」 Op.78
デニス・メニエ指揮
モネ少年合唱団
ブルーノ・クラッベ(P)

 モネ少年合唱団は、ベルギー王立歌劇場、通称モネ劇場の少年合唱団。モネ劇場ではブリテンのオペラも上演され、「夏の夜の夢」では少年合唱が大活躍。その副産物となったのがこのアルバム。ブリテンが少年合唱のために書いた素敵な作品を、モネ少年合唱団が素敵に歌っている。メインは、ピアノ伴奏のためのオペラ(ヴォードビル)「黄金の虚栄」。
Johann Sebastian & Carl Philipp Emmanuel Bach - O Suser Clavichord!
FUG508
\2290
J.S.バッハ&C.P.E.バッハ 鍵盤作品集
〜おお、甘美なるクラヴィコード〜
 C.P.E.バッハ:組曲Wq62-12, H66 
 J.S.バッハ:イタリア風のアリアと変奏 
 C.P.E.バッハ:ファンタジア Wq59-6, H284 
 J.S.バッハ:ファンタジアBWV 996
 C.P.E.バッハ:
  「スペインのフォリア」による変奏曲 Wq118-9, H263
ジョスリーヌ・キュイエ(クラヴィコード)
使用楽器A:エミール・ジョバン(フリーデリツィ1773年モデル)
使用楽器B:パトリック・シュヴァリエ(フーベルト1785年モデル)

 “強烈なクラヴィコード”なんて、聴いたことない!!こんなに激しく、クラヴィコードで歌い狂えるのか?名曲と秘曲で綴る、通念を覆す至高のバッハ演奏!! 「フォル・ジュルネ」の本拠地として知られる中仏の古都ナントで活躍する古楽アンサンブル・ストラディヴァリアの通奏低音奏者、ジョスラン・キュイエのバッハものアルバム。全編クラヴィコードで弾いているのだけれど、とにかく弾き方が絶妙にアグレッシヴ! 要所要所で爽快に激しいのである。…と、念のため楽器説明を少し。クラヴィコードはピアノの正当な前身楽器で、チェンバロが弦を「弾く」ところ、こちらは小片で「つっつく」ことで音を得るため音量は驚異的に小さい。しかし楽器のアナログな構造ゆえ、強くキィを押すと弦をゆがめ特殊な音響効果も得られる。
 ジョスリーヌ・キュイエはこれを最大限に生かして表情をみごとにつけ、かつ「フォルティシモ」的な打鍵をすばらしく絶妙のタイミングで織り交ぜながら、ただでさえ感情表現の強烈な“大バッハの次男”エマヌエルの作品の持ち味をユニークな方向に突き進ませ、「孤独と憂愁のロマン派の先駆け」的に鬱々とした美を追求するタイプの演奏とは一線を画した、「フランスの」「女性」ゆえにか?と思われる独特の境地を体現しているのだ!エマヌエル・バッハ作品がそんな感じゆえか、交互に現れる大バッハの作品もそうした感情表出的な側面が美しく強調されていて、なんとも聴き応えある、およそクラヴィコード゙らしからぬ…いや、しかしクラヴィコードであるがゆえ辿りつけた絶品解釈が打ち出されている。
Franck, C: Prelude, Fugue et Variation Op. 18, etc.
FUG 509
\2290
フランク:
 《前奏曲、フーガと変奏曲》、
 《前奏曲、コラールとフーガ》、ピアノ五重奏曲
アリス・アデール(P)
Ensアデール

 ちょっと聴いた感じではさらさらと流れてゆく心地よいピアノのようなのに、いったん耳をそばだてたが最後、的確な構築感と揺るぎない音楽性の“かすかなゆらぎ”のようなものにグイグイと引き込まれてゆく…そのあたりは、フランス近代音楽好きのピアノ音楽ファンならいやというほどご存知だろう。まったくもって稀代の名手なのだ。メシアン、エルサン…とフランス近現代の名盤多数な一方、ドイツ・ロマン派においてもユニークな解釈を聴かせる知性派アデールだけに、その双方のセンスなくしては面白味の出ないフランクの作品集はまさに適任中の適任。曲本来の持ち味を生かしながら聴き手を惹きつけるのは至難の業!フランク晩年のピアノ中篇2曲に、理想的ともいえる距離感をとってアプローチ(入れ込みすぎず、遠ざからず…)、内実豊かにして魅力あふれるトラックにしてしまうその腕前に蓋し脱帽!そしてプログラムの中核を占めるのは「中期の最後」あたりに残されたフランクきっての充実室内楽――これはもう、フランス音楽好き必聴!といったところで、40分近い演奏時間があっという間に過ぎる、隅々までインスピレーションの行き届いた稀有の名演である。こんな名手たちを集めて室内楽ができるなんて、なんてうらやましい…というか、それもアデールの実力と信用のなせるわざだろう。ごらんのとおり、フランス語圏の批評家たちがこぞって激賞しているのはダテではない。

録音:2002年2月3-6日
Faure: Mai Op. 1 No. 2, etc.
FUG 510
\2290
フォーレ:歌曲集
 5月(op.1-2)/川のほとりで(op.8-1)
 ゆりかご(op.23-1)/墓地にて(op.51-2)
 祈り/ある日の詩(全3曲/op.21)
 幻の水平線(全4曲/op.118)/やさしき歌(全9曲/op.61)
ヤン・ファン・デル・グラッベン(Br)
インゲ・スピネッテ(Pf)

 1964年生まれのグラッベンは、ベルギー、ロンドンにて研鑽を積んだ実力派。エラート、ナクソスなどにも多数録音のある人気者。彼のしっとりとしたビロードのような声はフォーレ歌曲のもつ雰囲気にぴったり。
Voyage Au Pays Du Tendre Et De L’effroi
FUG 511
\2290
「郷愁と現実のはざまに」
 ドビュッシー:フルート、ヴィオラとハープのためのソナタ
 マルタン:時の色彩のパヴァーヌ(弦楽四重奏)
 カプレ:幻想的な物語
  (ポーの短編小説による「赤死病の仮面」の
   作曲者本人によるハープと弦楽四重奏版)
 ピエルネ:自由な変奏と終曲
 ピエルネ:愛の国への旅(Fl, 弦楽三重奏、Hrp)
 ジョンゲン:2つのトリオ(Fl, Vla, Hrp)
オクサリス
〔アニー・ラヴォワズィエール(Hrp)、
トゥーン・フレット(Fl)、
ナタリー・ルフェーヴル(Cl)、
シャーリー・ローブ&フレデリク・デュルセル(Vn)、
エリザベス・スモルト(Vla)、
マルタイン・ヴィンク(Vc)、
コーンラード・ホフマン(Cb)〕

 ハープといえば…の至宝・ドビュッシーの三重奏ソナタを出発点にして、この編成に近い近代フランス語圏の充実曲を集め、ひたすら繊細&インテンスな演奏(どんどん引き込まれる…!)で魅了してやまないアルバム!ベルギーの気鋭集団オクサリスは15年ほど前に結成されて以来、舞台芸術や空間デザイナーなどとも積極的にコラボレート、意欲的な演目で音楽史の意外な糸のつながりを探り当ててきた実力派で、アンサンブル力と各員のポテンシャルがとにかく高い!ミュジーク・オブリークやイギリスのナッシュ・アンサンブルにも比肩しうる、相当な充実度をみなぎらせている。マニア垂涎、ライトユーザーもハープの響きに陶然、綾なすアンサンブルにからめとられること必至!
Sergey Rachmaninov - Variations and Piano Transcriptions
FUG 513
\2290
ラフマニノフ:トランスクリプション集
 バッハの無伴奏VN・パルティータ第3番BWV.1006〜
  プレリュード,ガヴォット,ジーグ
 シューベルトの「美しき水車小屋の娘」?どこへ
 ビゼーの「アルルの女」第1組曲?メヌエット
 メンデルスゾーンの「真夏の夜の夢」?スケルツォ
 ムソルグスキーの「ソロチンスクの市」?ゴパック
 チャイコフスキーの6つの歌?子守歌
 リムスキー=コルサコフの熊蜂の飛行
 クライスラーの愛の悲しみ,愛の喜び
 (以上、すべてラフマニノフ編)
 6つの歌 Op.48
 12の歌 Op.21
エカテリーナ・メシェーチナ(P)

 ピアノの王者、ラフマニノフの作品は多々あるが、その中で異彩を放っているのが、一連のトランスクリプション作品。古今の有名曲を手がけている。もちろん、単なる編曲ではなく、ラフマニノフらしく作り変えられているので、原曲がどう変貌しているのかという興味だけでなく、純粋に音楽としてもラフマニノフの濃厚な味が楽しめる。エカテリーナ・メシェーチナは1978年生まれのロシアのピアニスト。1980年代の終りから1990年代にかけて数多くのコンクールで入賞、2004年のアメリカ合衆国国際ピアノコンクールで優勝している。既に大変に完成されたピアニストで、世界中を飛び回っている。

 録音:2005年5月
Mahler: Das Lied von der Erde
FUG516
\2290
マーラー:交響曲『大地の歌』
 (シェーンベルク&リーンによる室内楽編曲版)
アンサンブル・オクサリス
マルフリート・ファン・レイセン(Ms)
アンドレ・ポスト(T)

 きりりと引き締まった、このアンサンブルの精妙さ! くっきりと見えてくる、楽曲構造!室内楽編成に編みかえられたがゆえ、そして奏者全員がソリストであるがゆえ マーラーの芸術性とシェーンベルクの作為が際立つ!
 入念なマーラー・ファンなら、もうヴァージョンそのものは珍しくないかもしれない――シェーンベルクが自ら主宰する室内楽演奏会「私的演奏協会」のために編曲を試み、近年ライナー・リーンという現代作曲家が補筆完成させた『大地の歌』室内楽ヴァージョンは、弦5部各1人、木管五重奏にピアノ、ハルモニウム、打楽器奏者2人が加わる極小編成で、この壮大な大作の奥にどのような楽曲構造があるかをすっきりと見せてくれる編曲になっています。“室内楽編曲”もここ10年ほど静かな流行をみせているようですが、肝心の演奏がしっかりしていないと単に原曲をむだに物足りなくしてしまっただけに聴こえるところ――そこへいくと、このベルギーの芸術家集団はやっぱり只者じゃなくて。ハープとフルートを伴うフランス近代作品集(FUG511)でも、きりっと明瞭な音作りに繊細な表情をにじませて、緩急自在の音楽作りに息を飲んだものだが、今度は古楽系のテノール、ムソルグスキーやワーグナーにリゲティなど現代までこなす多芸なメゾソプラノの2人をゲストに迎え、綾なすオーケストレーションの骨子をすっきり打ち出しながら、各人が驚異の集中力で一体感あるアンサンブルを作りながら、同時に各パートの流れを鮮烈にアピールしてみせる。
Shostakovich: Piano Sonata No. 2 in B minor, Op. 61, etc.
FUG517
\2290
ショスタコーヴィチ:
 1. ピアノ・ソナタ 第2番 作品61
 2. 24の前奏曲 作品34
プラメナ・マンゴヴァ(ピアノ)

 ブルガリアのソフィア出身、今回別盤をご案内しているエル=バシャの弟子で弱冠27歳そこそこ(といっても1980年生まれ!)ながら、すでにヴァディム・レーピン、イザイ四重奏団、オーギュスタン・デュメイ、ナターリャ・グートマン、テレサ・ベルガンサ…と国際的な名手たちとどんどん共演を重ね、トゥーレック、ヴィルサラーゼ、バシキーロフ、シフ、メナハム・プレスラー…と世界の巨匠たちに教えを乞うてきた気鋭の名手、プラメナ・マンゴヴァ――。
 モネ劇場のコンサートマスター、タチヤーナ・サムイルとプロコフィエフのヴァイオリン・ソナタ全集でぴりっとした演奏を聴かせてくれた(CYP1646)彼女が、今度は堂々ソロで登場!しかも、アシュケナージの録音以来それほど新録音が出てこないショスタコーヴィチのピアノ・ソナタ第2番を聴かせてくれるというからうれしい限り!
 端麗にして柔らかな独特のタッチを武器に、その音楽はあくまで柔軟にして知的――ガツンガツンと叩きつけたりせず、かといって柔和な繊細さとも少し違う、さらっとしているのに、ずっと聴いているとズブズブ深い世界に引きずり込まれてゆく…独特の魅力は女性ならではなのだろうか、それとも彼女の音楽性そのものだろうか? 曲目は上述の大作ソナタ(1943年の静養中に書かれた曲)と、その10年前の記念碑的曲集「24の前奏曲」からなり、ピアニストとしてのショスタコーヴィチを印象づけるアルバム内容にもなっている。叩きつけるピアニズムでも、醒めきって皮相に徹するでもなく、淡々と、とほうもなく澄み切った音色で連ねられてゆく音楽にただよう、この底知れぬ知的感性のゆらぎ…何度も聴き確かめたくなる一枚である。マンゴヴァがベルギーで急に注目されはじめたのも頷けるだろう。
Jongen: Trio for Piano, Violin and Violincello in B minor, Op. 10, etc.
FUG 518
\2290
ジョンゲン:
 (1)ピアノ三重奏曲 ロ短調op.10
 (2)ヴァイオリンとピアノのための水彩画op.59
 (3)ピアノ三重奏のための2つの小品op.95
アンサンブル・ジョセフ・ジョンゲン
エリオット・ローソン(Vn)、
マルク・ドゥロビンスキー(Vc)、
ディアヌ・アンデルセン(P)

 近代ベルギーを代表する作曲家でありながら、なぜか日本では知られざる存在に留まっていたジョセフ・ジョンゲン(1873-1953 ヨンゲンとドイツ風に表記されている場合が多い)の魅力が一聴してわかるお薦めの1枚。初期作品のピアノ三重奏曲op.10(1896/7)では美しい旋律の魅力は認められるにせよ、まだ故国の偉大な先輩フランクのエピゴーネンという印象だが、「水彩画」(1918)やピアノ三重奏曲のための2つの小品(1931)に至るとこれはもう唖然とするほかない。同時代の偉大なフォーレやドビュッシー、ラヴェルに伍してまったく遜色を感じさせない高みに達した作曲家がいくら時代の波に幾らかずれていたとはいえ「知られざる大作曲家」に落ち着いてしまっているのは不思議というほかない。もっとも本国ベルギーでは再評価が著しく次々と新しい録音が登場しているようだ。
 ここで演奏しているジョンゲンの名を冠したアンサンブルはアンデルセン女史を中心として2002年に結成された新しい団体だが、気品と音色の点で作品にとてもフィットした演奏を行っている。

 録音:(1)(3)2006年4月、(2)2006年6月
Marais, M: Suite - 5 Old French Dances, etc.
FUG 519
\2290
組曲のエスプリ(精神)
 (1)マレ/ムクレ、S.ハリンク編:
   組曲「昔のフランスの古い踊り」
 (2)ストラヴィンスキー/ピアティゴルスキー、S.ハリンク編:
   チェロとピアノのための「イタリア組曲」
 (3)トゥルニエ:「イマージュ」第4組曲
   a)魔法の鳥籠 b)雪の中でなる鐘
   c)ロシア農民の踊り
 (4)ファリャ/マレシャル&S.ハリンク編:
  スペイン民謡組曲(全7曲中第2曲を除く6曲)
   a)ムーア人の衣装 b)アストゥリアス地方の歌
   c)ホタ d)子守歌 e)うた f)ポーロ
デュオ・ハリンク
ソフィー・ハリンク(Hrp)、
マリー・ハリンク(Vc)

 ソフィーとマリーのハリンク姉妹の伸びやかで緻密なハープとチェロのアンサンブルが上質な時の流れをきっと約束してくれるアルバム。17、18世紀のマレと、20世紀の作曲家の作品が収められているが不思議なほど違和感がないのはストラヴィンAスキーの作品が「プルチネッラ」の室内楽版であることと、その他の曲も穏やかな作風のものが集められているからだろう。ベルギー楽壇で最も将来を嘱望されているチェリストのマリーと、ハーピストの枠を超え、「音楽家」として活躍の場を広げているソフィーの素晴らしい実力を窺い知ることができる注目の一枚。
Telemann - Christmas Cantatas
FUG 520
\2290
テレマン:クリスマス・カンタータ集
 (1)いざ来たれ、異邦人の救い主よ TWV1:1174
 (2)終焉の日は間近に迫り TWV1:301
 (3)われらにみどりごがお生まれになった TWV1:1451
 (4)たたえられよ、イエス・キリスト TWV1:612
グレタ・ド・レイグル、
ヨハネッテ・ゾマー (S)、
スティーヴ・ドュガルダン (A)、
ミカエル・ステンベク (T)、
ヒューブ・クラセンス (Bs)、
ポール・ドムブレヒト指揮

イル・フォンダメント

 生前は大バッハやヘンデルよりも人気があったテレマン。彼は10代の頃から宗教音楽を書き始め、膨大な数が残されているものの、あまり聴く機会がない。ここではクリスマス用に書かれた4篇のカンタータをベルギーの古楽アンサンブルが好演、テレマンの音楽の魅力を再認させてくれる。
Glazunov: Piano Concerto No. 1 in F minor, Op. 92, etc.
FUG 521
\2290
グラズノフ:
 (1)交響曲第5番 変ロ長調 Op.55
 (2)ピアノ協奏曲第1番ヘ短調 Op.92
セヴェリン・フォン・エッカートシュタイン (Pf)(2)、
ワルター・ウェラー指揮
ベルギー国立O

 あのヴェラー四重奏団のリーダー、伝説のウィーン・フィル首席奏者、古参名匠ヴェラーと 21世紀のドイツから飛ぶ鳥を落とす勢いで躍進中の超実力派エッカルトシュタイン!
 いま誰もが気になるグラズノフの充実作2編を、とんでもない組み合わせの超絶名演で!!こういうとんでもない顔ぶれのアルバムができてしまうから、Fuga Liberaという新レーベルは侮れない。
 玄人リスナー垂涎の的、1960年代のDECCAに名盤あまたのヴェラー四重奏団のリーダー・ヴァルター・ヴェラーがその後指揮者として、歌劇場と演奏会シーンで手堅く栄光を積み重ねてきていることはご存知のとおり――10年ほど前にはChandosでベートーヴェン交響曲全集(幻の「第10番」含む!)を完成させ健在ぶりを示したが、その後は英国のみならず、さらにバーゼル、シュトゥットガルト、ボローニャなどヨーロッパ方面でもキャリアを重ねています。そして2007年からは老舗ベルギー国立管の音楽監督に...その早々の成果が、このアルバム。しかも曲目は、昨今メジャーメーカーも注目のロシア晩期ロマン派の名匠、グラズノフの隠れ大曲2編!ピアノ協奏曲は殆ど録音もなかった秘曲だが、被献呈者はゴドフスキー、同郷のリヒテル御大もひそかに大絶賛していた...なんて逸話も。堂々と威容たのもしいヴィルトゥオーゾ的なソナタ楽章と、変幻自在のめくるめく交響的変奏曲からなる壮大な2楽章形式は、まさに晩期ロマンティシズムの麗しさ!かたや交響曲第5番は新古典派的構築感のなか、随所でスラヴの叙情がこぼれる忘れ難い充実作――オーケストレーションの達人グラズノフの面目躍如、聴き応え抜群の名品です。両曲とも、ヴェラー渾身の指揮から鮮やかなパッションが迸ります。
 対するピアニストは、なんと新世紀ドイツの風雲児エッカルトシュタイン!! 贅沢すぎもいいところの顔ぶれです。コンクール破りの快進撃もずいぶん前に思える、すでに堂々たる最前線奏者の風格が。名匠ヴェラーとがっちり組み合うさまは、ブラームス2番でのヨッフム&ギレリス、ベーム&バックハウスさえ髣髴させるような頼もしさ!いやいやまったくもって、日本の硬派ユーザーの興味ど真ん中を突くような企画ではありませんか!
Arriaga: Symphonie & Ouvertures
FUG522
\2290
アリアーガ:交響曲と序曲
 1. 序曲「幸福な奴隷たち」
 2. 序曲 作品1
 3. 序曲 作品20
 4. 交響曲 ニ短調
パウル・ドンブレヒト指揮
イル・フォンダメント(古楽器使用)

 若々しさと鬼気せまる迫力、すばらしい叙情性に裏づけられた3曲の弦楽四重奏曲も傑作だが、まず本盤では上述の序曲のほか生前出版された2曲の序曲、そして古典派語法と初期ロマン派的スピリットが相半ばする志向の名作「交響曲 ニ短調」――現代楽器版ではロペス=コボスの往年の名盤があった――といった管弦楽作品を、なんとピリオド楽器で聴ける!スケールもまばらな同時代作品を集めたコンチェルト・ケルンのアルバム(Capriccio)とは違い、こちらは端的にアリアーガの代表作2曲を味わえるうえ、演奏と録音の充実度はまったく驚くばかり。アリアーガの天才的な構築感覚がくっきり浮かび上がるだけでなく、古楽器演奏らしいエッジの効いた解釈、ブイブイと鳴る管の迫力、細やかな弦…と文句のつけようもない。それもそのはず、演奏陣はレオンハルトやブリュッヘンの一党だった伝説の古楽オーボエ奏者ドンブレヒト率いる名団体・イル・フォンダメント。古楽大国オランダの名奏者が目白押しなのはダテじゃない――どこをとっても、作品の偉大さ、アリアーガの至高性を印象づけてやまない傑作録音なのである。
Shostakovich: Piano Trio No. 2 in E minor, Op. 67, etc.
FUG525
\2290
アルテミス四重奏団の創設メンバーたるプリシチェペンコ
ショスタコーヴィチ:
 1. ピアノ三重奏曲 第2番 ホ短調 作品67(1944)
 2. アレクサンドル・ブロークの詩による七つのロマンス 作品127(1967)
プラメナ・マンゴヴァ(P)
ナターリャ・プリシチェペンコ(vn)
ゼバスティアン・クリンガー(vc)

タチヤーナ・マリニチェンコ(S)

 『レコ芸』特選はダテじゃない、とにかくウマい、このピアニスト!
 豪華な共演者は アルテミスSQの女将プリシチェペンコ、そしてバイエルン放響首席チェロ、クリンガー。個性はぶつかり、調和する。
 歌曲伴奏もお手のもの。息をのむ静けさから強烈なアクセントまで、興奮必至の11トラック ! 
 ブルガリア期待の星、若き俊英プラメナ・マンゴヴァによるショスタコーヴィチのピアノ・ソナタと『24の前奏曲』のアルバム(FUG517)は立派な表現力を誇る名盤で、めでたく『レコ芸』特選に輝いてくれた。この盤、実はフランスでも意外と出し渋られるレビュー賞のひとつ「ディアパゾン・ドール」(フランスの『レコ芸』的存在の『Diapason』誌の金賞です)をみごと獲得している――その勢いを逃すなかれ!とレーベル主催者が思ったか思わなかったか、今度は同じピアニストの次なる新譜が登場。今度はピアノ・トリオと連作歌曲で、負けじと劣らず強烈な音楽性を持った弦楽器奏者たち&スラヴ的美質全開の歌手と見事なアンサンサンブルを聴かせる。
 プロコフィエフのVnソナタ盤(CYP1646)といい、近代ロシアの室内楽が確かに彼女にはしっくりくるような。
 大作トリオでは「あの」アルテミス四重奏団の創設メンバーたるプリシチェペンコ(vn)、現ヤンソンス時代のバイエルン放響で首席チェロを勤めるクリンガーという「濃い」共演者たちと個性をぶつけ合い、息をのむ静謐な瞬間も容赦ない強音の応酬もみごと曲のドラマ的構成のうちに織り込んで、これぞショスタコーヴィチ室内楽!と唸らずにはおれない至高の絶演を繰り広げます。いやホント、カッコよすぎです! 火花飛び散ります、霊降りてきます。交響曲よりも端的な極小編成ゆえ曲の輪郭がはっきり際立つ中期の傑作、その魅力炸裂です!
 いっぽう連作ロマンス集『ブロークの…』は故・ロストロポーヴィチが「妻ガリーナとチェロで共演できる曲を」とショスタコーヴィチにもちかけて書かれ、結果ピアノ・トリオで伴奏する形になった曲集。歌い手はウクライナ出身スペイン在住、アルフレード・クラウス門下といいますが、自然にかかる神経質なヴィブラートはどこか大時代ソ連系歌手にも通じるような魅力があり、ショスタコーヴィチには珍しい?叙情美優先的な曲の良さをめいっぱい引き出します。そして伴奏陣のトリオ…この美しい歌の後ろで、さりげなく凄い音楽を奏でる――じっくり聴き極めたくもなるというもの!
Schumann: Romances (3), Op. 28, etc.
FUG 528
\2290
シューマン:
 1. 三つのロマンス 作品28
 2. ピアノ・ソナタ 第1番 嬰へ短調
 3. 子供の情景 作品15
ミロシュ・ポポヴィチ(ピアノ)

 ネマーニャ・ラドゥロヴィチにつづく?セルビアの“恐るべき天才児”、あらわる!冷徹なまでの技巧の冴えは今更いうまでもなく、自由自在にそれを操る腕前がたまらない 秘作には生命を、有名作品には静かな驚きを。先々まで楽しみな逸材、静かにデビュー!
 ベルギー歴戦の敏腕プロデューサーたるFuga Libera主宰者が「こいつはすごいよ、化けるよ」と胸を張って売り出してきたセルビアの新人ピアニスト、いきなりシューマンでデビューというのは当たり外れが両極端になりそうなものですが、これはど真ん中、先々まで楽しみな「当たり」でございます! 軟弱系小品群とかそんなものではなくて、冷徹なまでに全体を見据えたうえで、東欧的・バルカン的・異国的な底知れなさをビンビンと感じさせながら、冴えわたりまくった隙のない技巧(しかも「俺すげえだろオーラ」を全く出さないのが憎いところ)で抑揚豊かに織り上げてゆくシューマン世界の、なんと堅固なこと! プログラムも渋いところ+超有名曲という「気になる構成」で、絵本のようなジャケットとあいまって、シューマン通も一般ユーザーもひとしく魅了してくれそう。
 曲順は「知られてない順」――その時点でかなり本気度を感じる、なかなか確信犯的なやり口ですが(19世紀的な組み立て方からすればソナタが大トリになりそうなものを、わざわざ逆に「子供の情景」の前にもってくるあたり...)じっさい演奏内容も真正面からシューマンとぶつかって、みごとに形にしてしまっているから恐れ入ります。ピアノ曲しか書かなかった時期の最後のあたりに書かれた「三つのロマンス」でまずシューマンお得意の三部構成を印象づけ、昼の正餐というかど真ん中で大曲ソナタをがっつり堪能させ、最後にじっくり、「子供の情景」の独自的解釈を味あわせる...という仕組み。モグレフスキとエル=バシャが彼の師匠といいますが、とくに後者のセンスに相通じるものを感じました。
Beethoven - Six Bagatelles
FUG 530
\2290
ベートーヴェン:
 1. サリエリの歌劇「ファルスタッフ」からの主題による変奏曲 WoO.73
 2. ピアノ・ソナタ第23番op.57「熱情」
 3. 六つのバガテル op.126
プラメナ・マンゴヴァ(ピアノ)

 プラメナ・マンゴヴァ、さきにリリースされたショスタコーヴィチのソナタ第2番&『24の前奏曲』(FUG517)は点の辛いフランスの批評誌『DIAPASON』から金賞を獲得したうえ『レコード芸術』誌上でも当然のように特選をとったものでした。FugaLibera主宰者のミシェル・ストッケム氏も大いに惚れ込んでいるようだが、活躍地ベルギーでは一昨年から去年にかけて大ブレイクしたアーティスト。アルテミスSQのヴァイオリニストとバイエルン放送響の首席チェリストを迎えて録音したショスタコーヴィチのトリオ第2番(FUG525)もかなりの出来だったが、第3弾アルバムはこの「近現代通」が、いきなり「古典」に立ち戻ってのベートーヴェン! しかも「初期作品」・「中期の超・王道名曲」・「晩年の玄人好み充実作」と、有名曲2+秘曲1という素敵なバランスで、彼女ならではのベートーヴェン像を端的に伝えてくれるという的確な作り。そんなにさらりと手の内を見せていいものか...と思いきや、その解釈がこれまたユニーク&エキサイティングで。『熱情』ではぬらりと遅めの異様なテンポ設定、熟考しながら弾き進めるような展開はどこへ行くとも知れず、パラパラとした独特のタッチを次々と追わずにはおれない得体の知れない魅力たっぷり――『バガテル』も6曲それぞれに普通には終わらず、誰にも似ていない?アーノンクール的不思議世界を構築してゆく。冒頭の変奏曲も、この曲を聴くのが初めてでなくとも「知らない曲?異版?」と錯覚してしまうのでは。いやいや、益々先が楽しみな逸材!
Martinu - Symphony No. 4
FUG 531
\2290
マルティヌー(1890〜1959):
 1.交響曲 第4番 H.305
 2.大管弦楽のための三部作『版画』H.369
 3.歌劇『三つの願い』より「別離」H.175A
ヴァルター・ヴェラー指揮
ベルギー国立管弦楽団

 マルティヌーといえば、チェコ近代が誇るユニークな才能の持ち主。おおむねドイツ語圏で修業したヤナーチェクやドヴォルザークなど同郷の先人たちとは違い、彼は作曲修業をはじめた頃にひとしきりフランス音楽にかぶれたクチでして。それもそのはず、何しろ彼は1890年生まれですから、若い頃にはちょうどドビュッシーらのフランス新音楽が世界的に注目されていた頃だったわけで...と、そんなことを想起せずにはおれない繊細至極&闊達強烈な(いや、まさにそんな感じなんです)新しい名録音! 2007年シーズンよりブリュッセルの名門・ベルギー国立管弦楽団の音楽監督に就任した、あの往年のヴェラー四重奏団のトップ奏者ヴァルター・ヴェラーによる『交響曲第4番』を中心としたアルバムでございます。彼の作る音楽の、まあ力強いこと力強いこと! 知性派豪腕といった感じで、ベルギー国立管のメンバーそれぞれが持つ達者な腕前をみごと統制して、スケール豊かな音楽でうむを言わさず感動させてくれる…といった感じ。ヴェラーの故郷ウィーンがマルティヌーの祖国チェコに近いから、というような親近感より、むしろウィーンで鍛え上げられた世界的巨匠が、フランス風でもあるベルギーのオーケストラでマルティヌーの国際感覚を浮き彫りにしてゆく感じかと。スケルツォでは歯切れ良くピアノも入る『交響曲 第4番』の壮大さ、ジャズ&フランス音楽の風味も感じられる初期作品「別離」、そして最晩年の新印象主義的大作『版画』…。Fuga Liberaの常どおり録音も秀逸で、どーんと広がりある交響空間が現出いたします。そのあたりでも快さバツグン、マルティヌーの管弦楽もの入門にもなかなか好適な、ハイクオリティな1枚!
Goldberg's Ghost
FUG 533
\2290
ゴールトベルクの幽霊
 〜J.S.バッハ:『ゴールトベルク変奏曲』をめぐって〜
  バッハ:『ゴールドベルク変奏曲』より
   アリア、第3, 6, 9, 12, 15, 18, 21, 24, 27, 30変奏(九つのカノン)、
   アリア・ダ・カーポ
 ガース・ノックス:「ゴールドベルクの幽霊」
 マルセル・ロイター:「間奏曲」「砂漠/森」
 ブリス・ポゼ:「四つの変奏曲」
 トン・ド・クライフ:「変容 I&II」
 ベルナール・ストリュベール:「ホットバーグ・ストーリーズ」
ユナイテッド・インストゥルメンツ・オヴ・リュシラン

 注目必至!ヴィオラとヴィオラ・ダモーレの鬼才奏者ガース・ノックスが仕掛ける、 バッハの名曲にまつわるスタイリッシュなコンテンポラリー・アルバム――オリジナルとヴァリエーション、古楽器と現代楽器が織りなす意外なコラボレーション!!
 全クラシック中でも屈指の人気を誇る『ゴールトベルク変奏曲』をベースに、現代作曲家たちがヴィオラ・ダモーレやチェンバロなど古楽器も交えて時にアンビエント、時にインテリっぽく絡むのだが、これがまた何ともユニークな聴覚体験に! 最初と最後のアリアはそのまま演奏され(冒頭のアリアはオーセンティックにチェンバロ・ソロで)、原曲で3変奏ごとに現れるカノン楽章もそのまま演奏され(シトコヴェツキー版の弦楽三重奏ですが、音楽そのものはいじられてません)、そのあいだを埋めるようにして新作楽曲が置かれてゆく...ヴィオラ・ダモーレもこなすヴィオラ即興演奏の達人ガース・ノックスをはじめ、フランスやルクセンブルクの現代作曲家たちの綴る音楽はみな、小規模室内楽の楽器ひとつひとつの音を大事にした佳品ぞろい(とくに、ヴィオラ・ダモーレとマリンバのデュオによるノックスの表題作がなんとも心地好い!)、微妙に原曲につながっているような、しかしバロックとは全く違う響きがバッハ音楽のあいだに挟まっているこの感触、クセになります――原曲にまつわる逸話どおり睡眠導入にするも良し(つまり「聴きやすさ」「心地よさ」の点で心配なし・ということです)、原曲と新作との関連をじっくり探るも良し。演奏陣はルクセンブルクの気鋭団体、現代音楽グループだけあって全員が腕達者――絶妙の呼吸感で聴く弦楽三重奏版バッハだけでも本盤を聴く理由にはなると思うが、マリンバ、サックス、クラリネット、フルート・・・それぞれ聴かせどころがあり。どうぞご注目を!
C P E Bach - Reveries for Connoisseurs & Amateurs
FUG 536
\2290
カール・フィリップ・エマヌエル・バッハ(1714〜88):
 『音楽通・愛好家諸氏のためのソナタ集』より
  1. カンタービレ(ソナタ第3番Wq.55より)
  2. ロンド 第1番 Wq.58
  3. ファンタジア ヘ長調 Wq.59
  4. ファンタジア 変ロ長調 Wq.61
  5. ロンド 第1番 ハ長調 Wq.56
 6. ソナタ イ短調
 7. 自由なファンタジア 嬰ヘ短調 Wq.67
 8. ジルバーマン殿のピアノに別れを告げて Wq.66
ジョスリーヌ・キュイエ(クラヴィコード)
C.G.フーベルト1785年製楽器のコピー/C.G.フリーデリツィ1773年製楽器のコピー

 そのすべてが美しいというわけでなくても、中にとてつもなく素晴らしい曲があると、それだけでそのアルバムを手放せなくということがある。
 このアルバムに収録されたのは、当時世界最高の鍵盤奏者だったカール・フィリップ・エマヌエルが残した作品。
 カール・フィリップ・エマヌエル・バッハ。ご存知大バッハの息子。音楽家として最も成功した息子であり、生存中は父親よりも名声が高かった。
 だが、歴史は残酷なもので、いまや彼はバロック後期と古典派の居並ぶ大偉人たちの影に隠れ、「バロックと古典派を結ぶ貴重な作曲家」という名声にとどまる。
 しかしカール・フィリップ・エマヌエルの生きた時代、すでにバロックの全盛期を抜け、王侯貴族の寵愛は受けながらも、その作風は「疾風怒濤」で「多感様式」、つまり聴いてわくわくどきどきする新しいタイプの音楽になりつつあった。なので彼の作品にも、後に現れるモーツァルトやベートーヴェンを髣髴とさせる、時代を先駆けた傑作が多く現れる。
 とはいってもカール・フィリップ・エマヌエルの作品すべてが「どきどきわくわく」するほど美しく感動的な作品というわけではない。
 実際このアルバムに収録されている曲も、ほとんどはよくある「古典派への橋渡し」という哀しいあだ名を付けられそうなフツーの曲である。
 しかし、中に2曲、とんでもない名曲が入っている。
 最初にそれを言ってしまうと推理小説の犯人を先に言ってしまうようなもので恐縮だが、ソナタ第3番のカンタービレ、そしてこのアルバムの中核をなすソナタイ短調。
 哀愁漂う、美しくも気高い作品。
 モーツァルトやベートーヴェンにやがて訪れるあの「天からの才能」を、早くもこの時点でたっぷり味わうことができる。そして何よりこうした「激情的」でロマンティックな音楽はそれまでほとんど存在しなかった(とくにソナタイ短調は1759年の作曲。大バッハの死後まだ10年も経ってない)。まさに新しい時代の先駆であり、ある種革命的な作品といえるかもしれない。そんな痛切な曲をまた、クラヴィコードのキュイエが、抜群の繊細さで、まるで詩を語るかのような演奏で聴かせてくれる。
 この2曲が聴きたくて、何度このアルバムをかけたことか。フリードリヒ大王が彼を手放したくなかったのもわかる。(「やっぱりクラシックは死なない!」より)

大好評!あざやかに『レコード芸術』特選をもぎとったばかりの「バッハとクラヴィコード」 (FUG508)につづく、ジョスリーヌ・キュイエ待望のクラヴィコード・アルバム第2弾!ひたすら繊細、あまりに雄弁…たわむ弦、ゆれる楽想、これは“鍵盤上の静かな革命”だ!発売されたばかりの『レコード芸術』で特選となっている、あのとんでもないアルバム『バッハとクラヴィコード』でクラヴィコードの通念を軽やかに覆してみせたジョスリーヌ・キュイエが、またもやクラヴィコードで、大変な傑作アルバムを世に問う!何しろ彼女の演奏ときたら途方もなくエモーショナル&エキサイティングで、たとえどんな音量で聴いていようとも、「弦をつっついて音を出すため実音が信じがたいほど小さい」というクラヴィコードの根本的事実を、すぐに忘れさせてしまうほど――そのキュイエが愛してやまないC.P.E.バッハは、父の大バッハ同様この鍵盤楽器を愛していたことで有名な人。今回は意外と知られていない晩年の作品群を集め、この孤独な巨匠が最後にたどりついた、ひたすら深く内向的な美しさの領域へと踏み込んでゆく。解説にはルソーの『孤独な散歩者の夢想』からの引用がそこかしこ――偉大な芸術家の孤高のモノローグ、といったテーマに、クラヴィコードという楽器は、キュイエならではの稀有のタッチは、なんとあざやかに合致するのでしょう!
Bach, J S: Musical Offering, BWV1079
FUG 601
\2290
バッハ:音楽の捧げもの BWV1079 ヘット・コレクティーフ

 バッハ晩年の傑作「音楽の捧げもの」のCDだが、タイトルに“再訪 revisited”という言葉がくっついているように、単なる演奏ではない。まず楽器編成が奇抜。鍵盤楽器(ピアノ,小型オルガン,チェンバロ), ヴァイオリン,チェロ,フルート、と個々までならモダンでもありえるが、さらにバスフルート,アルトフルート,ピッコロ,クラリネット,バスクラリネットとなると、これはだいぶバッハっぽくない。「音楽の捧げもの」といえばリアリゼーションの妙も楽しみで、これもかなりユニーク。演奏そのものも当然かーなり個性的。決してお茶らけているわけではなく、真摯な演奏から、確信的過激さまで幅がある。注目は、フルート、ヴァイオリン、バスクラリネット、チェロが全て悲鳴のような唸りをあげて歪まくるトラック15の4声のカノン、これは強烈!!その後に来るオーソドックスな6声のリチェルカーレがしみじみと美しく聞こえてくる。「音楽の捧げもの」は山ほど聞いて、最近刺激がない、という方向け。

 録音:2005年8月1,2、3日
L’avant-Guerre 1911-1914
FUG 701
\2290
アヴァンゲール(戦前) 1911-1914
大戦前のピアノ音楽によるカレイドスコープ(万華鏡)
 (1)ラフマニノフ:練習曲「音の絵」op.33(全9曲中第4番を除く8曲) 
 (2)シェーンベルク:6つの小さなピアノ曲op.19
 (3)ラヴェル:高雅で感傷的なワルツ 
 (4)プロコフィエフ:サルカズム(風刺)op.17
 (5)フォーレ:夜想曲第11番 嬰へ単調op.104-1
ヤン・ファンデ・ウェーヘ(P)

 暦上では20世紀であっても、1914年8月までは文化も覇権も実質的に19世紀から連続していた。オーストリアの対セルビア宣戦布告とそれを受けた帝政ロシアの総動員令、さらにロシアの総動員令を期にドイツ帝国は予ねてから立案していたシュリーフェンプランを発動し、独陸軍の実に7/8にあたる大軍団で西部国境の向うへと怒涛の進軍を開始したその時に19世紀は完全に潰え、新しい激動の世紀に突入したといえるだろう。その第1次世界大戦前の束の間の平和な時期に花開いた彩り豊かな作品を絶妙の順で配したのがこのアルバム。ソロピアニストとしての活動に加え、室内楽、歌曲伴奏でも主にフランドル地域で活躍しているファンで・ウェーへはリサイタルである特定の時期の作品をプログラムに載せることで知られているということだが、難曲をそれと感じさせないテクニックと、重厚で陰影に富む音色がとても魅力的な優れたピアニスト。保守→超越→モダン→モダン→保守とそれぞれ持ち味が異なる大作曲家の個性を十分に描き分けていて、ウェーヘのプログラム配曲の妥当性が一聴して伝わる。最後に置かれたこのなかで一番年長のフォーレの作品が湛える哀切さはまさに去 りゆく古きよき時代へのレクイエムを思わせる。

 録音:2005年6月





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