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プレートル特集
珍しい思い出のCDいろいろ
そしてWEITBLICK系シリーズは超特価
1CD\2300→\1390

〜10/28(日)



 プレートルが亡くなって1年半。

 最長老的存在として、戦前的個性派指揮者の代表として、今世紀に入ってから人気急上昇となった「最後の」大物。


 2000年頃までのプレートルというと、オペラ伴奏指揮者、あるいはフランスものの穏健な指揮者というイメージが強かった。
 しかし2001年にドイツに行ったとき、シュトゥットガルト放送交響楽団の日本人演奏家に「指揮者では誰が印象的か?」という質問をしたら、

 「断然プレートル、いろんな発想がひとつひとつ天才的」


 と言い切った。

 そのときは自分の印象と違ってびっくりしたが、15年前、HANSSLERからプレートルとシュトゥットガルト放送響のビゼーの交響曲が出たときに、そのあまりの劇場的な美しさにびっくりした覚えがある。
 これは今でもこの曲最高の一枚である。


HANSSLER
CD013
1CD\3000
入手困難につき海外直輸入
ビゼー:交響曲
ラヴェル:「ダフニスとクロエ」第2組曲/ラ・ヴァルス
ジョルジュ・プレートル指揮
シュトゥットガルト放送響
1997年、1995年、1991年。
 HANSSLERからリリースされていた1997年シュトゥットガルト放送響とのビゼー。
 店主はこれを聴いてプレートルのことを深く愛するようになった。


 さらに2005年収録のこのフェニーチェ歌劇場のニューイヤーコンサートを見たとき、プレートルのすばらしさはまぎれもない真実だと知った。
 これらの演奏の痛快この上ないこと!

 プレートル、こんなエンターテイナーだったとは。


DYNAMIC
DYNDVD 482
\4000
ジョルジュ・プレートル指揮
 フェニーチェ歌劇場のニューイヤーコンサート


 ロッシーニ:「アルジェのイタリア女」序曲
 ロータ:
  「山猫」のための華麗な大ワルツ(ヴェルディ作品の編曲)
 プッチーニ:
  「トゥーランドット」〜誰も寝てはならぬ,
  「蝶々夫人」〜ハミング・コーラス,
  同〜ある晴れた日,「マノン・レスコー」〜間奏曲
 レスピーギ:「風変わりな店」〜カンカン
 マスカーニ:「カヴァレリア・ルスティカーナ」〜間奏曲
 ヴェルディ:
  「シチリアの晩鐘」〜バレエ「四季」の「冬」,
  「ナブッコ」〜行け、我が思いよ,
  「トラヴィアータ」〜乾杯の歌
ジョルジュ・プレートル指揮
フェニーチェ歌劇場管&合唱団
アンナリーザ・ラスパリョージ(S)
ジュゼッペ・ジパーリ(T)
ミカ・ファン・ヘッケ(バレエ振付)

この2005年のコンサートは、プレートルの80歳記念でもあったので、聴衆の歓迎振りも尚更です。
ゲストも交えて、興奮の一晩がDVDに詰まっています。

収録:2005年1月 オール・リージョン NTSC DOLBY DIGITAL DTS LINEAR PCM 2.0 カラー 4:3 60m


 そんなプレートルがウィーン・フィルとビゼーの交響曲を演奏すると聞いて、ウィーン・フィルのムジークフェラインに飛んでいったのが2007年。
 このときの顛末はこのページの一番下に貼り付けておきます。気が向いたらどうぞ。

 このときはビゼーとマーラーの交響曲第1番というなんともぜいたくなカップリングで、天国のような時間を過ごさせてもらった。
 ちなみに店主が聴いた翌日の演奏会の模様がCD-Rで出ている。

DIRIGENT
DIR 1214
(2CD−R)
\3600→\2990
ビゼー:交響曲
マーラー:交響曲第1番「巨人」
プレートル指揮
ウィーン・フィル
2007年11月11日、ウィーンでのライヴ  ステレオ 音質レベル:S

ビゼーの第1楽章のセカンドのオーボエは店主が聴いた人と同じかな?

フォーマットはCD-R、ブックレットも極めて簡素、音質もさまざまで音飛びやノイズも入るきわめてマニアックな音源です。
かなりのマニアの方で、こうしたアイテムに免疫がある方でなければ近寄らないほうがよいでしょう。




 さらにこのときのウィーン来訪では、翌年2008年のニュー・イヤー・コンサートのお披露目インタビュー会があって、いろいろ訳があって店主もその席に招待されていた。
 店主の数少ない自慢。
 アーティストと写真を撮ったりしないほうだが、このときだけは撮っておけばよかったと後悔している。

 その2008年ニューイヤー・コンサートがこちら。
 信じられないが廃盤。海外の在庫から。


DECCA
47834
(2CD)
\4400
海外在庫のみ
「ニュー・イヤー・コンサート2008」
 ヨハン・シュトラウス2世:ナポレオン行進曲作品156
 ヨーゼフ・シュトラウス:
  ワルツ《オーストリアの村つばめ》作品164
  ラクセンブルク・ポルカ作品60
 ヨハン・シュトラウス:パリのワルツ作品101
  ヴァルサイユのギャロップ作品107
 ヨハン・シュトラウス2世:カドリーユ《オルフェウス》作品236
 ヨーゼフ・ヘルメスベルガー2世:ギャロップ《小さな広告》作品4
 ヨハン・シュトラウス2世:オペレッタ《インディゴと40人の盗賊》序曲
  ワルツ《人生を楽しもう》作品340 フランス風ポルカ《閃光》作品271
  ポルカ=シュネル《トリッチ・トラッチ》作品214
 ヨーゼフ・ランナー:ワルツ《宮廷舞踏会舞曲》作品161
 ヨーゼフ・シュトラウス:ポルカ・マズルカ《とんぼ》作品204
 ヨハン・シュトラウス2世:ロシア行進曲作品426
  フランス風ポルカ《パリの女》作品238
 ヨハン・シュトラウス:中国のギャロップ作品20
 ヨハン・シュトラウス2世:皇帝円舞曲作品437
  ポルカ・シュネル《インドの舞姫》作品351
ウィーン・フィル
指揮:ジョルジュ・プレートル
 録音:2008年1月1日、ムジークフェライン、ウィーン

 この天変地異的人選は誰がやったのか。
 今回登場するのはジョルジュ・プレートル。フランス人初のニュー・イヤー登場である。しかも稀代の洒落者。かつてのカラスとの超名演オペラ録音が印象に強すぎるが、やっぱりこの人の真骨頂はフランス近代。その類い希な舞踏感覚。インタビューで喋っているときさえついつい踊り始めてしまう。陽気で快活で、まわりを気持ちよくさせてくれるような、そんな人。

 その感覚でウィンナ・ワルツで生かせられないわけがない。
 ・・・きっとウィーンの人がみんなそう思っていたんだろう。
 かくして、今回の登場となったわけである。

 プレートルはウィーンとの結びつきも深く、1986から91年までウィーン交響楽団の首席指揮者だった。また2007年11月のウィーン・フィル定期でのビゼーやマーラーを聴く限り、オケとの信頼関係は圧倒的に良好。そしてもちろん観客の受けも最高にいい。まさに時は熟した、という感じの満を持してのお招きといえる。

 今回のニュー・イヤー・コンサート。ただのニュー・イヤー・コンサートの一つと言ってしまうにはあまりにももったいない、特別な演奏会なのである。(当時のコメント)


 そうそう、そのウィーン・フィルが自主製作盤シリーズを出しているが、その栄えある第1回が、やはりこのプレートルだった。
 プレートルに対するオーケストラの愛情と信頼はそうとう厚いものがあったのだ。

 それではその自主製作盤をどうぞ。


ウィーン・フィル自主製作盤第1弾
プレートル&ウィーン・フィル2枚組
ベルリオーズ:幻想交響曲
2CD\4500→\3990

 
WPH-L-GP-2013/1/2
(2CD)
\4500→\3990

ウィーン・フィル自主製作盤
 プレートル&ウィーン・フィル2枚組


2010年ニューイヤー・コンサート
 ニコライ:ウィンザーの陽気な女房たち

2004年8月22日ザルツブルク音楽祭
 ワーグナー:歌劇「タンホイザー」序曲(パリ版)
 ベルリオーズ:幻想交響曲
 バースデー・プレゼントとして
   オッフェンバック:ホフマンの舟歌
ジョルジュ・プレートル指揮
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

 ウィーン・フィル名誉団員である御大プレートルとのザルツブルク音楽祭でのコンサート・ライヴ。

 紙パッケージの装丁で、見開きには現在のプレートルと若きプレートルが(真ん中は50年前のニコライ・コンサートのちらし)。ブックレットには貴重な写真とともに(ウィーン・フィル「金貨」を贈られてニンマリしている写真も)、日本語訳もつけてくれるサービスぶり。シンプルだが愛情深いアルバムになっている。
 
 さて、その内容。



 ザルツブルク音楽祭でのコンサート・ライヴだが、アルバム冒頭にはこの「ウィーン・フィル」の記念アルバムにふさわしく、同楽団創立者であるオットー・ニコライの「ウィンザー」を収録(録音は2010年のニューイヤー)。まず気分を盛り上げてくれる。
 
 そして続く「タンホイザー」では弦楽器の妙なる調べに心を震わせつつ、やはり所々に現れるプレートルの個性的な解釈にニヤリとさせられる。

 メインディッシュとなる「幻想」は、EN LARMESからCD-Rリリースされていたころからファンの間では話題になっていた「超プレートル異常演奏」。この無茶な演奏でもタテの線が一切崩れないのは、オケがすごいのかプレートルがすごいのか。第1楽章の間だけでいったい何回のけぞらせてくれることか。第2楽章のワルツだって絶対にスムーズには行かせてくれない(オケがスイスイいきそうになると必ずグイと手綱を引かれる。笑える。)。そして第3楽章のティンパニは史上最恐に怖い。ほんとに怖い。それで第4楽章に入るのだから、これはもう絶叫ホラー館。そして訪れる終楽章は阿鼻叫喚の様相で聴く者をきっちり地獄に叩き落してくれる。
 聴き終って爽快な「幻想」もいいのかもしれないが、こういうゲテモノ演奏をウィーン・フィルで聴ける壮絶な贅沢。

 それにしてもこんなことをウィーン・フィル相手にできるのはもうこの爺さんしかいない。ひょっとするとウィーン・フィルでこういう超常演奏が聴けるのはもうこれで最後かもしれない。


 アンコール・・・ではなく、最後に収録されているのはプレートルの誕生日(8月14日)のために団員からプレゼントされた「ホフマンの舟歌」。
 厳しいときはむちゃくちゃ厳しいらしいプレートルだが、やはり団員たちに愛されているのである。この優しく温かな演奏を聴いてみてほしい。
 「ホフマンの舟歌」で泣くことがあると思うでしょう?・・・まさかと思いますが、多分泣くでしょう。





 さあ、そんなふうに日本でもあっという間に人気・評価ともに急上昇となったプレートル。

 その勢いにさらに拍車をかけたのがWEITBLICKの一連のシリーズ。

 企画当時、代理店担当に「プレートルって売れますか」と聞かれて、「これから絶対にブレイクするから絶対に出したほうがいい」というようなことを言った覚えがある。
 そうして登場したマーラーが驚天動地の演奏。
 聴くものもリリースしたものもあっけにとられる茫然自失の怪物演奏。
 たまたま当時一緒に共演した評論家の宇野功芳氏と、このプレートルのマーラーについて熱く話したことも懐かしい。

 さて、口上が長くなりました。それではお待たせしました、そのWEITBLICKの一連のプレートル・シリーズ、期間限定超特価でお贈りしましょう!

 セール期間は長いですが、万一完売ということもありえますので、できればお早めに。
 












WEITBLICK/東武
期間限定超特価セール!

〜9/23(日)


追悼盤となった名盤
プレートルが生前、許諾を出した録音
ブルックナー:交響曲第4番



SSS 0203
\2300→\1390

追悼盤となった名盤
 プレートルが生前、許諾を出した録音
  ブルックナー:交響曲第4番「ロマンティック」

ジョルジュ・プレートル(指揮)
シュトゥットガルト放送交響楽団

 巨匠ジョルジュ・プレートル追悼盤。
 プレートルが生前、許諾を出した録音。

 プレートル+シュトゥットガルト放送響、1995 年リンツ国際ブルックナーフェスティヴァル、デジタル・ライヴ!

 録音:1995 年9 月22、23 日リンツ・ブルックナーハウス、デジタル・ライヴ録音 *リンツ国際ブルックナーフェスティヴァル1995,音源提供:ORF LINZ

 惜しくも没した巨匠プレートルが生前に許諾を出していた「ロマンティック」。
 しかもブルックナーの眠るリンツにシュトゥットガルト放送響を率いて客演したライヴです。

 言わずと知れたシュトゥットガルト放送響はチェリビダッケに薫陶を受けたブルックナー・オーケストラ。
 ここでは颯爽としたテンポが採用され、瑞々しい歌心、打楽器の追加も目立つアグレッシヴな演奏。この盤をプレートルを捧げます。


 録音はブルックナーサウンドを知り尽くしたORF リンツが行いました。
 万全の音質も非常に良好です。



<ブラームス:交響曲全集>

TBRCD 0028
\2268→\1390
ジョルジュ・プレートルのブラームス交響曲第4番
  (1)ブラームス:ピアノ四重奏曲(シェーンベルク編)
  (2)ブラームス:交響曲第4番
ジョルジュ・プレートル(指揮)
ローマ聖チェチリア音楽院管弦楽団
 ジョルジュ・プレートルのブラームス傑作集、ピアノ四重奏曲(シェーンベルク編)&交響曲第4番、2009&2010年ライヴ録音!

 演奏タイミング:(1)[12:58][8:40][9:30][10:15]/(2)[13:14][11:06][6:17][9:36]
 録音:(1)2009 年3 月17 日 (2)2010 年5 月31 日、何れもローマ聖音楽堂デジタル・ライヴ(サウンド・マスタリング:WEITBLICK)

 世界最古の音楽院としても知られる名門ローマ聖チェチリア音楽院。1584 年にグレゴリウス8世が創設した音楽学校がその母体と申しますから日本で言えば戦国時代の創設です。1908 年から現在のスタイルで管弦楽団は演奏会を主催するようになったと伝えられます。
 貴重なアーカイヴからのCDリリースを提案し、第1 弾として、巨匠プレートルによるベートーヴェンをリリースし大きな話題となりました。今回は待望の第2 弾、ブラームス傑作集です。
シェーンベルクの手が入ったことにより当然のことながらロマンと色彩を増した「ピアノ四重奏曲」。プレートルの18 番で、ギーレン、若杉、ツェンダーのような現代音楽のスペシャリストによる殺伐とした解釈の正反対の熱情的でメランコリックな凄演です。第4 番も自由自在なテンポ変化、心情の揺れと迷いをそのまま音楽にした魅力的な名演。両曲ともに巨匠音盤初レパートリー。
 巨匠は昨年秋から、ヨーロッパ各地で予定されていた90 歳記念コンサートシリーズを軒並みキャンセル。今年3 月のミラノ・スカラ座管とのブルックナー第8 番もキャンセルし周囲を心配させておりますが、今も必ず指揮台に復帰すると執念を燃やしております。奇跡を信じ、巨匠快諾の当演奏を楽しみましょう。80 分を超える長時間収録。
.

SSS 0197
\2300→\1390
プレートルのブラームス:交響曲第1番
 

  ブラームス:
   (1)交響曲第1番
   (2)ハンガリー舞曲4曲
     (第1番、第3番、第4番、第5番)
ジョルジュ・プレートル(指揮)
シュトゥットガルト放送交響楽団
 お待たせしました!!別格の個性的名演登場!巨匠プレートル+シュトゥットガルト放送響。全てデジタル・ライヴ!初出レパートリー満載!

 録音:(1)2000年12月8日リーダーハレ、(2)1997年10月29日〜31日リーダーハレ

 期待通りの雄渾なブラームスです。
 もちろん、プレートルならではの仕掛満載の面白演奏。名誉指揮者として密接な関係を持っていたシュトウットガルト放送響の機能性を存分に生かし、グイグイと牽引。そして只ならぬ感動を聴き手にもたらすプレートルの手腕には脱帽、そして圧倒されます。
 ハンガリー舞曲はかつてFOLRANE にもスタジオ録音がありましたが、こちらはライヴ。プレートルはアンコール・ピースとしてこれらの曲を好み、熱演を知る人も多いことでしょう。



SSS0129-2
\2300→\1390
ジョルジュ・プレートル
 ブラームス:交響曲第2番、第3番

  (1)ブラームス:交響曲第3番
  (2)ブラームス:交響曲第2番
ジョルジュ・プレートル(指揮)
ベルリン・ドイツ交響楽団
録音:(1)2008 年10 月27 日,(2)2011 年2 月6 日 全て,フィルハーモニー・ベルリンにおけるライヴ・デジタル録音
演奏タイミング:第3番[12:27][7:52][7:15][9:09]、第2番[14:43][9:42][5:04][9:29]

 巨匠ジョルジュ・プレートル、久々にWEITBLICK からの発売になります。今回は最新録音によるブラームスの交響曲集です。

 第3番は、その感情的な旋律の揺さぶり、テンポの変化を想像してしまうが、実に率直なアプローチで驚かされる。爽快で誤解を承知で言えばまことにスポーティなのである。高速道路を性能の良い車で走っているような雰囲気すらある。第2 楽章も、巨匠が緘徐楽章の演奏でしばしば聴かせる、矯めに矯めて爆発させるという手段を用いない。不自然な拘泥は一切ないのだ、思い切りの良い演奏と言っても良い。ところが第3 楽章が始まると、ここに巨匠の真骨頂が表れてくる。止まりそうなほど……という遅さではないが、情感はたっぷりに奏される。そして美しい旋律を羽毛のように浮遊させる。優秀なホルンの美しい咆哮(それも静かな)は、まるで遠く離れた山奥から聴こえて来るようだ。その夢幻的な表情付けを聴けば、やはりプレートルにしかできない演奏だなと納得し、大いに首肯せざるを得ない。第4楽章は、基本的には第1 楽章の演奏を継承したものと言えるだろう。そのケレン味のない味わいには聴いていて襟元を正したくなるが、生真面目一辺倒に終わらないのがこの芸術家だ。フィナーレのコーダのチェロの音色など、モノクロ映画に一瞬色彩が入るかのような衝撃と官能が聴き取れるだろう。
 第2番もまた軽やかな足取りの演奏である。第1 楽章提示部こそは、結構ゆっくり丁寧に奏でられ説明的な表現とも言えるが、展開部以降はぬかるみを荷車曳くようなもたつきは一切なく、雲の上を歩くようだ。そしてクライマックスに至るまでの焦燥も見事。第3 楽章は、第4楽章へバトンを渡す通過点という感がある。白眉は終楽章であろう。プレートルの豪快な芸風が炸裂する。身振りの大きな音楽で、一気呵成にフィナーレの大きな歓喜に突き進む。
存分に延ばされたフェルマータも凄い迫力である。(ライナーノートより)

 ※英語、日本語、ドイツ語によるライナーノート付。




<マーラー:交響曲第5番&第6番>

.

 いやあ、長生きするものだ。プレートルのマーラー・ライヴがWEITBLICKからリリースされるとは。
 ニューイヤー・コンサートで俄然注目を浴び始めたプレートル。これまではず〜っと前のオペラ録音か、最近のフランスものしか話題になることがなかったが、今回本格派交響曲録音が出ることでプレートルの評価、そして人気にも大きな変化が現れるに違いない。
 昨年11月のウィーン・フィルとのマーラー・ライヴはオケがイマイチだったが、プレートルとマーラーの相性の良さというのは強烈に感じることができた。プレートルの放つ、グロテスクで畸形的でちょっと皮肉っぽい洗練された美しさはまさにマーラーのために生まれたかのよう。そして斬新で大胆で天才的ともいえる即興性は、最近の現役指揮者の中では非常に珍しい資質であり、これまたマーラー演奏を面白くするための重要な要素。
(発売時のコメントから)

 英語、日本語、ドイツ語によるライナーノート付。

SSS0078-2
\2300→\1390
2008年レコードアカデミー賞交響曲部門賞&大賞銀賞受賞
 マーラー:交響曲第5番
ジョルジュ・プレートル指揮
ウィーン交響楽団
 2008年レコードアカデミー賞の交響曲部門賞&大賞銀賞受賞。

 プレートルの異常なまでの個性がはっきりと日本の一般音楽ファンの前に提示されたのはこのアルバムからだと思う。
 
 前述のように宇野氏も興奮して語った怪物演奏。
 氏はレコ芸でも「久しぶりに聴く「本物の演奏」。指揮者もオーケストラも1回限りの実演で燃え尽くしている。あのバーンスタインよりも迫力あるのだからおそれいる。いまやライヴでもこんな演奏はめったに聴けなくなってしまった。」とコメントしていた。


 
 強烈な個性と情熱あふれるオーケストラ・ドライヴに定評がありフランス音楽のみならず、ドイツ音楽、オペラと何でもござれの幅広いレパートリーを誇っている。
 ウィーン交響楽団とは、一時期首席客演指揮者のタイトルを持っていた上、今なお密接な関係を保ち、ヨーロッパ楽旅、来日公演も帯同している。注目の曲目は何とマーラーの第5、第6という人気名曲。プレートルはブルックナー、マーラーにも一家言あり、自信のあるレパートリー。演奏内容は音響の洪水のような、正に驚くばかりの超個性的激演、名演で、プレートル+ウィーンという幸福な蜜月を象徴している。
 この第5番、ベルティーニとウィーン響によるCDが当レーベルで出たばかりだが、あらゆる点で対照的な存在意義を誇る。一言で言えば、抽象絵画的なマーラーで、非合理をそのまま聴き手にさらけ出す大胆さがたまらない。濃厚な表情付けや吃驚するような変化に富み、一瞬たりとも気が抜けず、客席にいたならば、椅子ごと吹っ飛ばされるような推進力には圧倒されるばかり。

1991年5月19日コンツェルトハウス・ウィーンデジタル・ライヴ録音

SSS0079-2
\2300→\1390
マーラー:交響曲第6番「悲劇的」 ジョルジュ・プレートル指揮
ウィーン交響楽団
1991年10月10日ムジーク・フェラインザールデジタル・ライヴ録音。

 プレートルはグラマラスでセクシーな造型とカラフルで煌びやかな音響で聴き手に迫る。タメを効かせて30分を超えるフィナーレなど、気が遠くなるほどのロマンティックが止まりません。

 80分を超える長時間収録。



<ブルックナー:交響曲第7&8番>


SSS 0096-2
\2300→\1390
ブルックナー:交響曲第8番(ノヴァーク版) ジョルジュ・プレートル指揮
ウィーン交響楽団
 
 今回のリリースはついに世界中の交響曲の中で聳え立つ傑作ブル8。
 プレートルはマーラーと同様にブルックナーについても並々ならぬ意欲を見せており、ウィーン響とは第1番、第4番、第5番、第9番を取り上げているが正規CDでは初登場。
 ニューイヤーコンサートで沸かせに沸かせたムジークフェラインに一ヶ月をおいて戻ってきたプレートルが、頻々とテンポを動かし、ドラマを楽想に抽入しアグレッシヴなブルックナーを聴かせる。火の玉のようなプレートルの情熱には脱帽です。ウィーン響の献身的な演奏もこの名演の大きな魅力と申せましょう。

録音:2008年2月20,21日ムジークフェラインザール・ウィーン、デジタル・ライヴ録音 タイミング(14:58, 14:47, 27:26, 22:41) 英語、日本語、ドイツ語によるライナーノート付。

SSS0102-2
\2300→\1390
ブルックナー:交響曲第7番(ノヴァーク版) ジョルジュ・プレートル指揮
ベルリン・ドイツ交響楽団
録音:2006年5月1日ベルリン・フィルハーモニーに於けるライヴ録音
※演奏タイミング:[17:51][21:44][9:19][11:07] ※英語、日本語、ドイツ語によるライナーノート付。

 ウィーン響との第8番でも過激な演奏を聴かせた巨匠ですが、この第7番も一筋縄ではいかない演奏です。
 第1楽章は17分代という猛スピードでスイスイ進みます。第2楽章もその推進力を継続しながらも豊麗豊穣な音響でクライマックスにおいて聴き手に驚きと深い感動をもたらします。第3楽章、第4楽章は並みの指揮者だとどう終わって良いのか分からないような演奏も散見されますが、前2楽章に劣らぬ充実でちゃんと話の結末をつけてくれます。最も聞かせ上手な演奏と言えましょう。
 ベルリン・ドイツ響も巨匠の個性的な棒にしっかり食らい付いていて好感が持てます。



<ベートーヴェン:交響曲第9番>


SSS 0095-2
\2300→\1390
ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」 ジョルジュ・プレートル指揮
ウィーン交響楽団、
ウィーン楽友協会合唱団
キム・ベグリー(T)、
ロベルト・ホル(Br)、
クラシミラ・ストヤノヴァ(S)、
キャサリン・ゲルドナー(Ms)

 巨匠プレートル、何と第9の登場。
 お相手はもちろんウィーン交響楽団!
 2006年ウィーン芸術週間のハイライトとも言える名演。

 巨匠も盛り上がって怒鳴る、唸る、足踏みするわで、大変なノリの良さ。第1楽章、第2楽章の恐ろしい緊張感、第3楽章におけるしみじみとした、そして美しい音色が嬉しく、第4楽章は一撃突進の大迫力。巨匠プレートルの情熱のバトンが閃き、演奏会初日故の高揚が止まりません。まさに感性の芸術家プレートルの真骨頂です。

英語、日本語、ドイツ語によるライナーノート付。

録音:2006年5月30日ムジークフェラインザール・ウィーン デジタル・ライヴ録音


<ベートーヴェン:交響曲第2番、「英雄」>


ローマ聖チェチリア音楽院共同制作

TBRCD 0021
\2300→\1390
プレートル(指揮)&ローマ聖チェチリア音楽院管
 ベートーヴェン:
  (1)交響曲第2番ニ長調Op.36
  (2)交響曲第3番変ホ長調Op.55「英雄」
ジョルジュ・プレートル(指揮)
ローマ聖チェチリア音楽院管弦楽団
 ジョルジュ・プレートルのベートーヴェン傑作集、第2交響曲+「エロイカ」 2007 年9 月12 日ライヴ

 録音:2007 年9 月12 日ローマ聖音楽堂、デジタル・ライヴ(サウンド・マスタリング:WEITBLICK)
 演奏タイミング:(1)[10:29][11:34][3:40][6:40] /(2)[14:45][13:48][6:08][11:03]

 世界最古の音楽院としても知られる名門ローマ聖チェチリア音楽院。1584 年にグレゴリウス8世が創設した音楽学校がその母体と申しますから日本で言えば戦国時代の創設です。1908 年から現在のスタイルで管弦楽団は演奏会を主催するようになったと伝えられます。その一端は昨年紹介しました8枚組のセット(SCO1937-2010)で聴くことができます。
 弊社はさらに踏み込んで、貴重なアーカイヴからのCDリリースを提案し、ここに第1 弾として、巨匠プレートルによるベートーヴェンをリリースする運びとなりました。イタリア語も堪能なマエストロとローマ聖チェチリア管の共演の歴史は50 年を超え、昨年はそれを記念し「第9」のコンサートが企画されましたが、巨匠の病によりキャンセルしたことは痛切の極みです。しかし、来年2014 年1 月には聖チェチリアの指揮台への復帰がアナウンスされたところです。
 プレートルの「エロイカ」と言えば2010 年のウィーン・フィル来日公演に於けるスピード感満点、変幻自在、スリリングな演奏が印象的でしたが、当演奏もそれに負けず劣らず、突然の間が見事にウィーン・フィルとの演奏と一致している点融通無碍のようで厳しい練習が窺えます。1 枚に収まっていることも嬉しい限りです。今年後半の超話題盤と言えましょう。




<組曲「展覧会の絵」、ボレロ>


 「展覧会」に関してはライヴということもあって多少の粗っぽさはあるが、ラストなどチェリを思わせる大伽藍の響き。期待通りの大巨匠的味わいを楽しませてくれる。

 続く「ダフニス」も終盤の激しく熱い追い込みは、フランス音楽ということを忘れさせてくれる。

 ただ、やはり一番の聴きものは「ボレロ」。
 ちょっと羽目を外してお茶目をやるときの、あのプレートル。2001年だから、10年も前からこういう好き勝手なことをやっていたわけである、プレートル。店主が知らなかっただけで。10年まえ、シュトゥットガルト放送響の団員が、「プレートルは本当にイマジネーションが豊か!素晴らしい指揮者!」と言っても「なんであのプレートルが?」という感じでピンと来なかったが、そんなこと、知っている人はみんな知っていたのだ・・・。
 さてそれはいいとしてこの「ボレロ」。おそらく「ボレロ」史上最も自由勝手気ままで、変態的な演奏。酔っ払った洒落者。道楽の過ぎた歌舞伎役者。なんにしても普通の演奏じゃない。これまでもいろいろな曲でプレートル・マジックを聴かされてきたが、今回の「ボレロ」も期待していいです。

 で店主は、プレートルは魔術師のような人で、その不思議な眼光と身振り手振りでオーケストラ団員を惹きこみ、あの一連の夢幻演奏を実現していると想像していた。
 今回の「ボレロ」も最初の個人のソロからしてへんてこりんなのだが、それはプレートルが細かく指示をしたというより、プレートルの魔法使い的オーラにみんながそそのかされて、そういうみょうちくりんな演奏をしてしまったのだろう、と思っていた。「はーい、もっともっと好き勝手やって〜!イーよ、イーよ、その調子!!」みたいな感じで自然と煽られて。
 でも先日どなたかのメールで、プレートル、練習ではけっこう「雷爺さん」のようにかなり厳しくいろいろ指導しているらしい、という話を聞いた。
 ・・・そうか、あの夢幻幻想のプレートル・マジックは、決してのっほほーんと自由勝手に出来上がったものではなかったのだ。
 とすると、この「ボレロ」でも、「そこ、管、もっとニョロニョロニョロリーンとピエロのように!」とか、「ここはもっとみんなでインドの蛇使いみたいにピーヒョロロと!」とか、額に青筋立てて真剣な顔して怒鳴っているのだろうか。
 ・・・知りたい。

(発売当時のコメントから)


SSS0111-2
\2300→\1390
(1)ムソルグスキー(ラヴェル編):組曲「展覧会の絵」
(2)ラヴェル:「ダフニスとクロエ」第2組曲
(3)ラヴェル:ボレロ
ジョルジュ・プレートル指揮
ベルリン・ドイツ交響楽団、
ベルリン放送合唱団

巨匠プレートル&ベルリン・ドイツ響やりたい放題「展覧会」、「ダフニス」、「ボレロ」4月上旬発売予定
録音:(1)2008年10月27日、(2)2007年3月4日、(3)2001年10月15日、全曲フィルハーモニー・ベルリンにおけるライヴ・デジタル録音
※英語、日本語、ドイツ語によるライナーノート付。

 WEITBLICKではプレートル翁のドイツ・オーストリア音楽録音、それも交響曲の大曲をリリースし続けてきたが、今回は満を持して、ファン待望のラヴェルをフューチャーした作品集。いずれも最新デジタル録音。
 「展覧会」はパリ管との来日公演でも聴かせた十八番。分析的でも数理的でもない、「私小説的」とも言えるアプローチで正にやりたい放題。テンポの揺らぎ、フレージングの自在さには驚くばかり。「キエフの大門」の迫力もお見事。聴衆の熱狂も納得の名演。
 「ダフニス」第2組曲は沸き立つような色彩と音の戯れは巨匠らしいセンス溢れる名演で、延々と終わらぬコーダはミュンシュもビックリ。
 「ボレロ」もこれを聴けば昨今の演奏が単にリズムを与えているだけでは?と思えるほどの痴態、乱れっぷりでアンニュイな官能を描きつくす。ベルリンの聴衆も大喜び。
 いずれも巨匠にとって音盤初レパートリー。



<フォーレ:レクイエム>


SSS0112-2
\2300→\1390
(1)フォーレ:レクイエム
(2)ドビュッシー:夜想曲(女声合唱付)
ジョルジュ・プレートル指揮
ベルリン・ドイツ交響楽団
ミヒャエル・グレイザー指揮
ベルリン放送合唱団、
オレシャ・ゴロヴネヴァ(S)
クレメンス・ザンダー(Br)
録音:2007年3月4日フィルハーモニー・ベルリン、ライヴ、全デジタル録音
英語、日本語、ドイツ語によるライナーノート付。

 先日もFMでウィーン・フィルとの「英雄」をやっていて、またもやその自由自在な指揮ぶりに魅了されてしまったが、ここでまさに本命登場!巨匠プレートルの「フォーレ:レクイエム」!!
 プレートルは今も声楽付大曲を好んで指揮しているが、ようやく待ちわびていた「フォーレク」の登場。
 「フォーレク」の歴史的名盤といえばクリュイタンスだが、プレートルのアプローチはやっぱり華麗壮麗。何というかムーディな演奏。変に神妙に卑屈にならないところが巨匠らしいところで、思い切りの良い音の切り方など大胆で、かつ絶美。クリュイタンス以来の名盤と申せましょう。
 ドビュッシーも嬉しいカプリングで、神経質な部分などまるでなし、大らかで悠々とかつ上品に歌い上げます。




<「新世界より」>


SSS 0198
\2300→\1390
シュトゥットガルト放送響を駆使し
 雄叫びのようなマーラーを展開

  (1)ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」
  (2)マーラー:交響詩「葬礼」
ジョルジュ・プレートル(指揮)
シュトゥットガルト放送交響楽団
 録音:(1)1996年10月14日〜28日リーダーハレ、(2)1998年6月28日リーダーハレ

 「新世界」は創設当初のパリ管ともスタジオ録音があり、十八番レパートリーです。やはり、円熟味と凄みも増した90 年以降のプレートルならではの自在なアプローチ、むしろやりたい放題の潔さに感動です。
 気合を入れる掛け声、足踏みに臨場感もバッチリ収録。熱狂的な拍手もむべなるかなです。
 マーラー演奏にも一家言のある巨匠ですが、「復活」のスケッチともいえる交響詩「葬礼」を度々コンサートの第一曲目に取上げます。マーラー演奏にも定評あるシュトゥットガルト放送響を駆使し雄叫びのようなマーラーを展開しております。



<チャイコフスキー:交響曲第4番&ビゼー:交響曲第1番>


SSS 0199
\2300→\1390
プレートルの秘蔵レパートリーチャイ4、
 ビゼーの交響曲も度々コンサートで取上げる愛奏曲

  (1)チャイコフスキー:交響曲第4番
  (2)ビゼー:交響曲第1番
ジョルジュ・プレートル(指揮)
シュトゥットガルト放送交響楽団
 録音:1991年6月28日リーダーハレ

 チャイ4は、プレートルの秘蔵レパートリーです。ベルリン・フィルとの数少ない共演でも勝負演目として取り上げたものです。巨匠の派手な芸風にぴったり、そして泣けてくるほどの切ない歌、フェザータッチの繊細な弦楽器の刻みは色気たっぷり。もちろんフィナーレは豪快な爆発で締め括ります。
 ビゼーの交響曲も度々コンサートで取上げる愛奏曲です。こういう場合は徹頭徹尾チャーミングな演奏を繰り広げるのもプレートルならでは、シュトゥットガルト放送響も多彩な音色のパレットで魅了されます。






ということで2007年ウィーン紀行から

 まず一番の目玉はプレートルとウィーン・フィルのビゼーの交響曲!
 昔HANSSLERでプレートルのこの曲が出たときに、そのあまりの劇場的な美しさにびっくりした覚えがある。今でもこの曲最高の一枚。そのときは確かシュトゥットガルト放送。

 でも今度はなんせウィーン・フィル!う〜っ!

 ・・・このコンサートがなかったらウィーン行きは決意しなかっただろうなあ・・・。ありがとう、プレートル!
 
 そこにさらにウィーン・フィルの事務局の担当者から、「来年のニューイヤー・コンサートの記者発表会が12日の月曜にあるからいかないか?」と。
 うっ!
 それは行きたい。
 しかしその担当者の人とは会ったこともない。
 しかし行きたい。
 しかしドイツ語なんて喋れないし聞いてわかるわけがない。
 しかしやっぱり行きたい。
 しかし行って訳がわからないまま終わって、それで意味があるのか!?
 しかし・・・それでも行きたい。
 ・・・で、行くことに。
 しかし大丈夫か!?

 「何でこんな奴連れてきたんだ」とか言ってプレートルにつまみ出されたらどうしよう。
 そのときは仕方ない。
 ということでもうひとつスケジュールが入った。その分日曜に予定を詰め込もう。なんとかなる・・・か?

 さて、ウィーン出発5日前。業者から連絡。
 ウィーン・フィルのチケット、ゲット〜!!!
 毎日いやがられながらも催促のメール入れていた甲斐があった。
 よし。
 これでもう何も悩むことはない。後は行くだけ。行って悩むだけ。


image/2007%20059

 迷った。
 ウィーンの狭い街でどうやったら迷うのか、と言われそうだが迷った。あと20分しかないが、ここがどこだかわからん。酔っ払ってつい歩きすぎたのか!このまま進むべきか、引き返すべきか。
 とりあえず昨日行ったコンツェルトハウスまで戻る。そこからおもむろに地図を広げてそれらしきところに歩き始める。
 おお、それらしいところに着いた。正装した人たちが入っていくからここでいいんだろう。思ったより簡素なところだな。もっと雅やかなところじゃなかったっけ。・・・と思いつつ入る。
 裏口だった。はは。まあ、いい。さて、時間がないから席へ急ごう。ボックス席なのでハンガーがあるらしく、コートはクロ−クに預けなくていいらしい。
 座席は前もってチェックしているので大丈夫。左のバルコニーのボックス席最前列。ありゃ、バルコニー席って小部屋になっているのかと思ったら、体育館の2階みたいにズド〜ンと空間があって、そこにパイプ椅子みたいなのを適当に並べているだけだった。ボックスじゃないぞ。しかもコートをかけるハンガーなんてないじゃん。ま、いいか。(国立歌劇場と勘違いしてる)
 おお、しかし、ここだ。ムジークフェラインの大ホールだ(写真)!夢にまで見た燦然と輝く黄金色のホール!ゴージャスといやゴージャスだが、ちと趣味悪いか?・・・が、そんなことを言ったらクラシック業界から抹殺される。
 パンフレットを買ってバルコニーに入る。座ろう。うわ、隣にものすごく怖そうなおばあさんがいるよ。なんか怒られそうだな。
 隣に座ろうとすると、思いっきりいやそうな顔をされ、続いて片手に持っているコートをにらまれる。
 このひよっこ、ここをどこだと思ってるんだ。わたしゃフルトヴェングラーもクナッパーツブッシュもシューリヒトも観て来てるんだよ。あんたみたいな若造が来るのは百年早いよ。顔も尻も洗って出なおして来な!!
 ああ、もう痛いくらい言いたいことが伝わってくる。
 でもそんなこと言ったっておれだってこのコンサートが観たくて日本から来たんだ、ばあさんになんと言われようとおれは出て行かないよ!
 と、一人で口げんかをしていると、そろそろ3時に。

 この会場でウィーン・フィルが聴けるなんて。一生にあと何度経験できるだろう?しかもプレートル!

 さあ、団員が出てきた!
 ありゃ、なんだかよくわからんがみんな燕尾服じゃなくて普通のスーツ。お、そして御大プレートル登場!おや、プレートルまで普通のスーツ。本当にウィーン・フィルか?本当にプレートルか?間違えてマントヴァーニ・オーケストラのコンサートに入り込んだのか?
 いや、しかしやっぱりウィーン・フィルのようだ。

 でもステージが本当に狭そうなんだけど・・・。この編成ですでにいっぱい。合唱団が来るときはどうするんだろう。DVDで気にしたことがなかったな・・・。ステージを広げるのかな。
 さてさて、始まるぞ。ビゼーの交響曲。
 はちゃ〜。さっきのワインの続きのような。

 オケは絶品で絶品でたまらん、ということはないが、プレートルの優雅でしなやかな指揮を観ているだけでボーっとしてしまいそう。ときどきまったく棒をとめてじっとオケを見つめている瞬間があったりするが、それがまたかっこいい。
 ウィーン・フィルって、でもよくわからん。たとえば昨日はウィーン国立歌劇場とウィーン・フィルと同時間に公演があったが、そういうときのメンバーってどうなるんだ?たとえば今日のオーボエは4人いてそのうち2人は女性だが、パンフレットに載っているのは3人だし、全員男性の名前っぽい。じゃあ、今日吹いているオーボエは誰なんだ?なんだかみんな若いぞ。

 というのも、ビゼーのこの曲はオーボエがわりと目立つんだけど、第2楽章でトップがソロっぽく吹いている途中でセカンドが一瞬だけ交代するところがある。そのセカンドの女の子。まだ中学生くらいの若くて田舎っぽい女の子なんだけど、なんだかムチャクチャうまい。わずか2秒くらいなんだけど、こりゃ天才だわっと思わせるようなものすごい音色、節回し。世界中でこの2秒で天才を感じさせられるオーボエ奏者がいるだろうか?もちろんそのときのトップだってとてもうまかったけど、それを軽く上回る。で、名前を調べようと思ったのに、それらしい名前がパンフには載っていないのである。

 まあ、それはいいとして、プレートル、曲が進むにつれてさらに興が乗ってきて第2楽章などまるでワルツのよう!終楽章は作品的にちょっと物足りないが、それでもプレートルは充実した響きをたっぷりと聴かせてくれた。
 ブラボー!大拍手。みんな大喜び。隣のおばあさんも大喜び。

 さあ、休憩。しかし情けないことにコートを持ってきてるからホールをうろうろすることもできず、ずっとその場に。まあ、それもいいか。つぶさにホールを眺める。
 ムジークフェライン、大ホール。
 もしこの黄金の間が金色でなくて、普通の鉄色だったら。本当に体育館みたいだ。
 ホールとしての貴族的豪華さはコンツェルトハウスのほうがかなり上。近代的設備は言うに及ばず、音響的にもコンセルトヘボウのような、音が鳴った瞬間に頭がぼわわ〜んとなってしまうような陶酔美を感じさせてくれることはない。床下二重構造によるヴァイオリン的音響効果というのは、皮肉でもなんでもなく実感としてはあまり伝わらなかった。どっちかというとスリムにストレートに抜けていく。バルコニーだからか?サントリー・ホールに似てる気がした。あ、そうか、似せたのか。
 もし、万一万一万一、数十年後にウィーン・フィルがムジークフェラインを離れるときが訪れたら、ムジークフェラインは単体でその後も生き残れるだろか・・・。こんなことを言ったら誰かに暗殺されるか?

 しかし、培ってきた歴史というものが、そこに居合わせる者にさまざまなことを想起させる。そのすさまじいエネルギーは間違いなく世界最高。ただ単純にステージを見ているだけで、そこにフルトヴェングラーやカラヤンやカルロスが立っていたことを思わせてくれる。多くの才能ある芸術家がここで闘い、ここで成功し、ここで朽ち果てていったのである。そんな怖いほどの臨場感が、ぽつねんと席に座っているだけでひしひしと感じられる。ステージ上はもちろん、舞台裏や天井裏や床下からまでも、無数の成功者と失敗者の妄念と怨念を感じる。痛いほどに。

 さて、背筋が寒くなってきたところでマーラー。1番。
 拍手喝采で終わるには最高の曲だし、むかしカルロスのピンチヒッターでシノーポリがウィーン・フィルと日本に来たとき、ものすごい名演を聴かせてくれたのもこの曲だった。
 そして始まった。
 しかし開始数分で管がプヒャ。
 あとはもう負の連鎖反応であっちゃこっちゃでプヒャプヒャ外しまくって、さすがに5回目くらいになると場内がざわめき始め、後方の紳士は明らかに怒り始めた。
 が、プレートル、もちろんまったく意に介さず自分流に優雅に演奏し続ける。第2楽章、第3楽章と持ち直し、とくに第3楽章ではさっきのビゼー以上の優雅な舞踏音楽を聴かせてくれる。グロテスクで畸形的で・・・美しい。こういうちょっと皮肉っぽい洗練された美しさと言うのはプレートルならではか。
 そして間髪いれずに怒涛の終楽章へ。ものすごい迫力。

 昔シュトゥットガルト響がプレートルに首席指揮者をお願いしたが、プレートルは「自由でいたいのよん」と言って断ったのだそうだ。一般の音楽ファンからするとプレートルというと温和で中道のオペラ指揮者みたいなイメージがあるが、とんでもない、シュトゥットガルト響の人が言っていたが、とても斬新で大胆で、その思いつきは天才的、と褒め称えていた。
 それを思い出した。
 大胆なブレーキをかけたりギアチェンジをしたり、ウィーン・フィルを完全に自由自在に操っている。それに楽しげについてくるウィーン・フィルもすっかり前半の不調を吹き飛ばしてもうノリノリ。観客の熱気もガンガン上がっていく。こりゃ終演時にはえらいことになるなあ・・・。
 案の定、まさに地球に亀裂が入るかのような壮絶なラストを迎えると、場内大爆発。もちろん観客ほぼ全員スタンディング・オベーション。ウィーン・フィル定期公演のスタンディング・オベーションの割合ってどんなもんなのだろう?イメージとしてはみんなクールでシビアなような気がするのだけれど。だって日本人が自分を含めて2,3人しかいないことからも観光客はほとんどいないはず。その状況でこれだけの熱狂的スタンディング・オベーションはすごいんじゃない・・・?
 まあプレートル、来年ニューイヤーで振るわけだし、ウィーンでのキャリアも長いし、なんといってもこの年齢だからみんなが一目置くのも当然か。今年EMIがプレートルの80歳記念ボックスを出してきて、「ひゃ、そんなすごい人だったの」と思ったけれど、やっぱりヨーロッパではそうとう人気あるんだろうなあ。

 いやあ、最初はどうなることかと思ったけど、いいものを聴かせていただきました。ダンケ・シェ〜ン!




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