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大作曲家たちによる弦楽四重奏のための小品
アルファマ四重奏団
FUGA LIBERA FUG582 \2700→\2490





 いいじゃないですか、このアルバム!
 「弦楽四重奏」のための小品集。

 しかし「交響曲小品」というのがありえないのと同じくらい、「弦楽四重奏曲小品」というのもかなり想像しにくい。大作曲家たるもの、「交響曲」や「弦楽四重奏曲」と名がつけばその時点でムチャクチャ力が入って、「小品」で終わるわけにはいかないから。

 ただ交響曲と違って、弦楽四重奏曲の小品は作曲家の若い時代の秀作や、あるいはちょっとした出し物として作られる機会はなくはない。ただそれらをまとめてCDリリースしようとするアーティストが少ない。「弦楽四重奏のためのアンコール集」や、あるいはちょっと「休憩」的なノリのアルバムはいくつか心当たりがあるが、それらのアルバムはたいていサロン的で、「弦楽四重奏曲でもこんな気軽なものもあるんですよ、たまにはリラックスしてどうぞ」という雰囲気である。

 しかし今回のアルバムはそうではない。古今東西・有名無名のすばらしい「弦楽四重奏曲小品」を本格的に紹介しようという強い意気込みを感じる。実は店主も初めは軽い感じで聴いていたのだが、そのうち襟を正して正座して聴いてしまった。そういう真剣勝負のアルバムだったのである

 確かにどちらかというと無名のものが多い。作曲家の若書きのものも多い。ただ未熟な駄作という意味ではない。後にまったく違う作風になってしまう大作曲家の甘いメロディーにあふれる作品だったり、苦心と努力のあとが滲む労作だったりと、いずれ劣らぬ注目作品。とにかく8人のまぎれもない天才たちが次々とその才能のエッセンスを披露してくれるのである。無駄な時間になるはずがない。

 1曲1曲の詳しい説明はできるだけ簡単に。それよりもそれぞれの曲が書かれた時期に軽く触れておきたい。
 
ヴォルフ
 (1860〜1901):
イタリアのセレナーデ (1887)27歳  フーゴ・ヴォルフ協会が設立されなど、ちょっと名声も高まりつつある時期。作曲に没頭して旺盛な作曲活動を行っていた。
 当時ヴォルフはドイツの詩人アイヒェンドルフの作品による歌曲を多く書いていて、ここでもそのメロディーが転用されている。
 華やかで感情の起伏の激しい作品。
ヴェーベルン
 (1883〜1945):
弦楽四重奏のためのラングサマー・ザッツ (1905)22歳  シェーンベルクに師事していた頃の作品。《パッサカリア ニ短調》作品1もまだ生まれていない。
 メロディアスで抒情的で、退廃的なロマンを感じさせる若き天才の生み出した知られざる名曲。
シェーンベルク
 (1874〜1951):
プレスト ハ長調 (1895頃)21歳  ツェムリンスキーに師事していた頃の作品。《浄められた夜》は、まだまだ先。でも超・初期時代の代表作「弦楽四重奏曲ニ長調」は当時すでに完成されていたみたいで、この曲の完成度も高い。
 後期ドイツ・ロマン派の影響直下にあり、敬愛するブラームスと似ているとも言われるが、一番似ているのは・・・ベートーヴェン!そっくり。
メンデルスゾーン
 (1809〜1847):
カプリッチョop.81-3 (1843)34歳  ライプツィヒ音楽院を開校し、院長となった頃。ヴァイオリン協奏曲ホ短調 Op.64 の前年の作品。しかしあの優美で楽天的な性格はなく、悲劇的でメランコリックなメンデルスゾーンの苦悩を表出した力作。そう、弦楽四重奏曲 第6番 に最も似ている曲。
 通常は「弦楽四重奏のための4つの小品」の1曲として扱われることが多い。
チャイコフスキー
 (1840〜1893):
弦楽四重奏のための断章 変ロ長調 (1865)25歳  法務省の職を辞して音楽に専念、ルビンシテインの音楽学校で作曲家になるため本格的な勉強をしていた頃。
 初期の大傑作、交響曲第1番『冬の日の幻想』はこの翌年に発表される。
 穏やかで派手さのない作品だが、チャイコフスキー特有の粘液質的作風、そして後年の傑作を思わせるカンタービレはすでに健在。
ブリテン
 (1913〜1976):
アッラ・マルチア(行進曲風に) (1933)20歳  19歳のブリテンが師ブリッジの家で披露した作品。
 6年後にブリテンは19歳で夭折したランボーの詩を元に歌曲「イリュミナシオン」を作曲するが、その中でこの曲のメロディーを使っている。
シベリウス
 (1865〜1957):
アンダンテ・フェスティーヴォ
 (祝祭的アンダンテ)
(1922)57歳  57歳、すでに世界的巨匠となっていたシベリウスが書き上げた小品。交響曲第6番を書いていた頃。
 ある製材所の設立25周年を記念して作られたもので、落ち着いた祝祭的性格を持つ。後に弦楽合奏用に編曲されて、比較的聴く機会は多い。
ラフマニノフ
 (1873〜1943):
ロマンス ト短調 (1889)16歳  後の室内楽分野での魅力を先取りした隠れた名作。ピアノ演奏から作曲へと興味の対象が変わり始めていた時期。
 同時期に「弦楽四重奏のためのスケルツォ」という作品も残されていて、ラフマニノフの死後、2曲あわせて「弦楽四重奏曲第1番」として出版された。
 落ち着いた優雅さと、貴族的な美しさをもった初期時代の傑作と言っていい。2年後にピアノ協奏曲第1番が生まれることになる。

 


FUGA LIBERA
FUG582
\2700→\2490
大作曲家たちによる弦楽四重奏のための小品
 ヴォルフ:イタリアのセレナーデ
 ヴェーベルン:弦楽四重奏のためのラングサマー・ザッツ
 シェーンベルク:プレスト ハ長調
 メンデルスゾーン:カプリッチョop.81-3
 チャイコフスキー:弦楽四重奏のための断章 変ロ長調
 ブリテン:アッラ・マルチア(行進曲風に)
 シベリウス:アンダンテ・フェスティーヴォ(祝祭的アンダンテ)
 ラフマニノフ:ロマンス ト短調
アルファマ四重奏団
エルサ・ド・ラセルダ(第1vn)
セリーヌ・ボドソン(第2vn)
クリス・エルマンス(va)
レナート・アッカールト(vc)




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