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ある天才の死
ワルター・ヴェラーの悲劇


 ワルター・ヴェラーが死んだ。
 「2015年、6月15日、ウィーンにて」、とある。

 「ふーん、そうなんだ」、と思われるかもしれない。
 元ウィーン・フィルのコンマスだった、もうひとつパッとしない指揮者。
 まだ生きていたのか・・・と。


 ただ、この男、ただものではなかった。


 幸松肇氏は、「ウィーン・フィル歴代のコンサート・マスターの中で、彼がいちばん腕達者だったのではないか」と言う。(「ウィーン・フィル 音と響きの秘密」(中野雄著))


 ワルター・ヴェラー。
 1939年ウィーン生まれ。
 17歳でウィーン・フィルに入団。
 わずか22歳でコンサートマスターに抜擢。
 11年にわたってその任務に就き、その間にヴェラー弦楽四重奏団を結成。
 
 しかし1969年、突如ウィーン・フィルのコンマスの地位を捨てて指揮者としての道を歩むことになる。
 ウィーン最高の弦楽四重奏団と呼ばれたヴェラー弦楽四重奏団も1971年に解散。

 その後のヴェラーの指揮者としての活動が成功だったかどうだったか・・・それはみなさんの判断にゆだねたい。

 ただ中野雄氏がアルフレッド・プリンツにヴェラーの指揮者転向について質問したとき、プリンツは、「(ヴェラーは)楽して音楽家人生を送ろうとしたんじゃないか」と吐き捨てるように答えたという。
 おそらくウィーン・フィルのメンバーにとっても、そしていっしょに室内楽を奏でていた人にとっても、この転向は青天の霹靂・・・そして納得しがたいものだったに違いない。
 「おまえがこれからのウィーンの音楽を背負って行ってくれるんじゃなかったのか!?」と。

 中野氏は「ひとりのヴァイオリニストの人生の選択が、ウィーンの音楽界にとってどれほど重い意味を持つものであったか」と語る。

 ワルター・ヴェラー。
 ウィーン音楽の伝統を生まれつき持ち合わせ、その未来をも託されていた歴史的な天才。
 しかし彼はその生き方を捨てた。そしてまわりの期待を拒否した。

 幸松氏はこのヴェラーの指揮者転向について自著の「ウィーンの弦楽四重奏団200年史」の「ヴェラー弦楽四重奏団の悲劇」の章のなかで、「ヴェラーが指揮者となり室内楽を見捨てた悲劇は、ウィーンが本来持っていた室内楽の魅力を変質させ、ウィーンの室内楽全体の悲劇に直結してしまった」と嘆いた。

 ソリストの指揮者転向はよく聞く話である。
 しかしここまで音楽界に大きな影響を与えた「転向」は聞いたことがない。


 さて今回店主は、そのヴェラーの何をお奨めしようというのか。
 現在ほとんど絶滅しているヴェラー弦楽四重奏団の録音か。

 違う。

 ヴェラーの指揮。

 フィルハーモニア管弦楽団を指揮したメンデルスゾーン。
 その交響曲第3番 イ短調 「スコットランド」。

 この無色透明で、美しいものがどこまでも美しく奏でられるメンデルスゾーン。

 昔聴いたときはまるで象牙の塔のようだと思ったが、今日もう一度聴いて、・・・・思った。


 これがウィーンの伝統だったのか、と。





CHANDOS
10224X
(3CD)\3600
在庫限り
メンデルスゾーン:交響曲全集 ワルター・ヴェラー指揮
フィルハーモニア管弦楽団
 1991年録音。

 改めて聴くと「イタリア」も「讃歌」もおそろしいほど彫琢された演奏。
 そのすごさを今まで気づけなかった自分が情けない。

 彼がなぜウィーン・フィルを去ることになったのかは分からない。
 ただこのメンデルスゾーンを聴くと、いまさらながら彼がウィーン音楽史上まれにみる天才だったことが随所で聴き取れる。

 そしてときおり、なんとなく彼の声を聴くことができるような気がするのである。


******

 こんなことは書きたくないが、CHANDOSのセットもの、完売するとちょっとやそっとでは入手できなくなる。






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