≪第105号アリアCD新譜紹介コーナー≫
その4 2019/12/31〜
第105号
1/3(金)紹介新譜
<マイナー・レーベル>
.
BR-KLASSIK
|
|
ヤンソンス(指揮)&バイエルン放送響
ピアノはトリフォノフ
リヒャルト・シュトラウス(1864-1949):
ツァラトゥストラはこう語った/ブルレスケ
交響詩「ツァラトゥストラはこう語った」
Op.30
ブルレスケ-ピアノとオーケストラのための
WoO, AV85 |
ダニール・トリフォノフ(ピアノ) - 10
マリス・ヤンソンス(指揮)
バイエルン放送交響楽団 |
ヤンソンスが得意としたリヒャルト・シュトラウスより2017年の『ツァラ』がライヴで登場!ブルレスケのピアノはダニール・トリフォノフ!
録音 2017年10月10-13日 ライヴ ヘルクレスザール
2019年11月、惜しまれつつ76歳の生涯を閉じたマリス・ヤンソンス。
ベートーヴェンやマーラー、ショスタコーヴィチなど数多くの作品の演奏で聴き手を興奮の渦に巻き込みましたが、彼が最も大切にしていた作曲家はリヒャルト・シュトラウスだったのではないでしょうか?1988年のオスロ・フィルとの来日プログラムには「ドン・ファン」、ロイヤル・コンセルトヘボウ管との初来日の際にも「英雄の生涯」を演奏するなど、ここぞという時の勝負曲に彼が選ぶのはリヒャルト・シュトラウスの作品でした。最後の来日公演となってしまった2016年ツアーでもマーラーの交響曲第9番と並び「アルプス交響曲」を演奏。虚飾を排した端正なアプローチがオーケストラの高度な技量と相まって、大きな感銘を残したのは記憶に新しいところです。オーケストラの技術を極限まで駆使し、重厚かつ華麗な響きを要求するリヒャルト・シュトラウス作品の演奏は、バイエルン放送交響楽団を手兵に持つヤンソンスにとってはまさに「腕の見せどころ」だったことでしょう。
今回のアルバムには、2017年10月に演奏した「ツァラトゥストラ」と「ブルレスケ」の2作品が収録されており、両者の手腕をたっぷりお楽しみいただけます。壮大な冒頭部のみが知られる「ツァラトゥストラ」ですが、"自然の動機"などのさまざまなモティーフを中心に、壮麗なフーガやコラールが随所に用いられた変幻自在な作品です。なかでも後半部の山場となる「舞踏の歌」はワルツのリズムで書かれており、《ばらの騎士》を思わせるシュトラウス独自の三拍子はヤンソンスが得意とするところで、ここでも深淵さと優雅さを兼ね備えた見事な演奏を聴かせます。同時収録となる、トリフォノフがピアノを担当した「ブルレスケ」は1886年、シュトラウス22歳の時の作品。英語の「バーレスク(ユーモアと辛辣さを兼ね備えた性格)」を意味するタイトルの通り、ティンパニの序奏に始まり、ピアノが諧謔的な旋律を奏でながらオーケストラと対話をするという、あまり耳にする機会の多くない曲をトリフォノフとヤンソンスは見事な掛け合いで聴かせます。
|
BRU ZANE
|
BZ1039
(2CD+BK)
¥4900
|
オッフェンバック(1819-1880):『ペロニラ親方』
3幕のオペラ・ブフ (1878)
台本:オッフェンバック、シャルル=ルイ=エティエンヌ・ニュイッテル、ポール・フェリエ |
ヴェロニク・ジャンス(ソプラノ) - レオーナ、アントワネット・ダンネフェルド(メゾ・ソプラノ) - フリモスキーノ、
シャンタル・サントン=ジェフリー(ソプラノ) - アルヴァレス、アナイス・コンスタン(ソプラノ) - マノエラ、
ディアナ・アクセンティ(ソプラノ) - パキータ、マリエッタ、ロジーナ、エリック・ユーシェ(テノール) - ペロニラ、
タシス・クリストヤニス(バリトン) - リパルドス、フランソワ・ピオリーノ(テノール) - ドン・ガルドナ、
パトリック・カボンゴ(テノール) - 大ヴェラスケス、ロイク・フェリックス(テノール) - 小ヴェラスケス、
ヨアン・デュブルク(バリトン) - ドン・エンリケ侯爵、マチュー・レクロアール(バリトン) - ドン・ファブリス、第1の青年、
ラファエル・ブレマール(テノール) - 公証人、ペドリッロ、ジェローム・ブーティリエ(バリトン) - ル・コレヒドール、
ボリドワソン、フアニート、フィリィップ・ニコラ=マルタン(バリトン) - フェリペ、アントニオ、第2の青年、
アントワーヌ・フィリッポ(バリトン) - 執事、執行官、従者
マルクス・ポシュナー(指揮)、フランス放送合唱団フランス国立管弦楽団 |
録音:2019年5月31日、5月1日 シャンゼリゼ劇場、パリ
【ジャンスが活躍!ポシュナーが描くオッフェンバック晩年のドタバタ喜劇】
1971年ミュンヘン生まれのマルクス・ポシュナーによる、オッフェンバック晩年の喜劇。ヴェロニク・ジャンスが重要な役回りで活躍するほか、シャンタル・サントン=ジェフリー、タシス・クリストヤニスなど、BRU
ZANEレーベルやフランス・オペラで活躍する若手からベテランまでのメンバーが名を連ねています。
マドリードで名を馳せるチョコレート職人ペロニラの娘マノエラが、老人のドン・ガルドナと結婚することになりますが、ペロニラの妹レオーナ、兵士リパルドス、公証人の書記フリモスキーノらの策略により、若くて才能豊かな音楽家アルバレス(ソプラノが演じます)が新郎に差し替えられて現場は混乱。結局はマノエラとアルバレス、レオーナとドン・ガルドナが結婚してめでたしめでたし、といった奇想天外なお話。現在では序曲が時折演奏される程度のこの作品が、ここでは生き生きと魅力的に描かれています。
|
.
CAPRICCIO
|
C7337
(10CD+1DVD)
¥5100 →\4790
|
モダン・タイムズ・エディション
「何らかの事情でコンサートのレパートリーから消えてしまった20世紀作品」 |
カール=ハインツ・シュテフェンス(指揮)
ラインラント=プファルツ州立フィルハーモニー管弦楽団 |
【CD1】 ベルント・アロイス・ツィンマーマン(1918-1970)
1-5.アラゴアナ、カプリチョス・ブラジレイロス/
6.1楽章のシンフォニー(1953年版第2稿)/7.フォトプトシス/8.静止と反転
録音 2014年1月6-11日 Philharmonie,
Ludwigshafen
【CD2】 ルイジ・ダラピッコラ(1904-1975)
1-4.パルティータ/5-6.2つの小品7.小さな夜の音楽/8-18.管弦楽のための変奏曲/19-23.3つの問いと2つの答え
アランツァ・エツェナーロ(ソプラノ)
- 1
録音 2014年3月25-29日 Philharmonie,
Ludwigshafen
【CD3】 アンリ・デュティユー(1916-2013)
1-5.メタボール/6-7.ジャン=カゾーの3つのソネットより第2番,第3番/8-11.交響曲第1番
パウル・アルミン・エーデルマン(バリトン)
- 6-7
録音 2015年2月9-14日 Philharmonie,
Ludwigshafen
【CD4】 アルベルト・ヒナステラ(1916-1983)
1.クレオールの「ファウスト」のための序曲
Op.9/2-4.オランタイ Op.17/
5-16.協奏的変奏曲 Op.23/17.組曲「ボマルツォ」
Op.34a
録音 2015年6月9-13日 Ludwigshafen,
Philharmonie
【CD5】 カロル・シマノフスキ(1882-1937)
1.演奏会用序曲 Op.12/2-4.交響曲第4番
「協奏交響曲」 Op.60/
5-9.歌曲集「スウォピエフニェ」Op.46b/10-11.夜想曲とタランテッラ
Op.28
マリソル・モンタルヴォ(ソプラノ)
- 5-9、エヴァ・クピーク(ピアノ) - 2-4
録音 2016年6月14-15日,23-25日 Philharmonie,Ludwigshafen
【CD6】 ジョージ・アンタイル(1900-1959)
1.ジャズ・シンフォニー(1925年版)/2-4.バレエ音楽「世界の中心」/5.ピアノ協奏曲
第1番/6.アーキペラゴ 「ルンバ」
フランク・デュプレー(ピアノ) - 1.5、アドリアン・ブレンドル(ピアノ)
- 1、ウラム・キム(ピアノ) - 1
録音 2017年1月2-5日 Philharmonie,
Ludwigshafen
【CD7】 レイフ・ヴォーン・ウィリアムズ(1872-1958)
1.序曲「毒のキス」/2.沼沢地方にて/3-6.田園組曲/7.サセックス民謡による幻想曲/
8-10.「エリザベスの英国」より3つの肖像
マルティン・ルンメル(チェロ) - 7
録音 2017年1月9-10日,3月3-4日 Philharmonie,Ludwigshafen
【CD8】 ドミートリー・カバレフスキー(1904-1987)
1.悲愴序曲 Op.64/2.歌曲「学生時代」の主題による狂詩曲
Op.75/
3-5.ヴァイオリン協奏曲 ハ長調 Op.48/6.交響詩曲「春」Op.65/7-10.組曲「コラ・ブルニョン」
Op.24
マグダ・アマラ(ピアノ) - 2、ユーリ・レヴィチ(ヴァイオリン)
- 3-5
録音 2018年1月8-10日,15-16日 Philharmonie,Ludwigshafen
【CD9】 エルンスト・クシェネク(1900-1991)
1.ポプリ Op.54/2-8.7つの管弦楽小品 Op.31/9.トリックス・アンド・トリフルズ
Op.101 - 世界初録音/
10-12.交響曲「パラス・アテネ」 Op.137
録音 2019年2月11-15日 Philharmonie,
Ludwigshafen
【CD10】 パウル・ヒンデミット(1895-1963)・・・初出音源
1.歌劇《今日のニュース》序曲/2-4.3つの歌曲
Op.9/5-11.フィルハーモニー協奏曲/
12-14.歌劇《ヌシュ・ヌシ》より
録音 2019年 Philharmonie, Ludwigshafen
【ボーナスDVD】 メイキング映像&インタビュー |
2014年から6年間のを歳月をかけて完成したCapriccioの注目シリーズ「モダン・タイムズ・エディション」。アルバム毎に1人の作曲家の作品を取り上げ、その多彩な作風を追求する企画であり、20世紀に活躍した作曲家たちの「何らかの事情でコンサートのレパートリーから消えてしまった」ものの、21世紀の今日、少しずつ再評価され始めた作品を網羅しています。
10人の作曲家の中には、自身の作品が理解されないことを悲観し、自死を遂げたベルント・アロイス・ツィマーマン、最近注目されている"退廃音楽"の作曲家クシェネクをはじめ、若い頃にファシスト政権に抑圧されたダラピッコラ、あまりにも斬新な作品を発表したため聴衆が離反したというアンタイルなど波乱の生涯を送った人々が含まれるとともに、アルゼンチンの民族主義を追求し独自の作風を手にしたヒナステラなど、ロシアの粛清の波を上手く避け、ソビエト連邦公認の芸術家として君臨したカバレフスキーや、一部の曲ばかりが愛好されるヴォーン=ウィリアムズの珍しい作品も聴くことができます。
また【CD10】に置かれたヒンデミットの録音は、今回が初出音源となるもので、10人目の作曲家としてBOXを締めくくるにふさわしいアルバムとなっています。ボーナスDVDでは、指揮者シュテフェンスやソリストたちにより、企画の意図や演奏への意気込みなどが語られており、字幕はありませんが、この時代の作品に興味を持つ人にとっては、素晴らしい贈り物となることでしょう。
カール=ハインツ・シュテフェンス(指揮)
もともとはクラリネット奏者として、バイエルン放送響の首席奏者(1989-1996)やベルリン・フィルの首席奏者(2001-2007)を歴任。2007年に指揮者に転向し、2009年からラインラント=プファルツ州立フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督を努め、オーケストラと良好な関係を築きました。2019年からはプラハ国立歌劇場の音楽監督に就任し、更なる活躍が期待されています。
【CD1】ベルント・アロイス・ツィマーマンは様々な音楽を書き、多くの後進を指導しましたが「自身の作品が理解されないこと」を悲しみ、ピストル自殺を遂げてしまいました。21世紀になって歌劇《兵士たち》が注目を集めるなど、その功績が少しずつ見直されている作曲家です。
【CD2】生を受けた場所が純粋なイタリアではなく、現在のクロアチア・パジン(当時はオーストリア帝国の一部であった)であり、ファシスト政権下の第1次世界大戦中はオーストリアのグラーツに抑留されてしまったダラピッコラ。ピアノに触れる機会もなかったものの、しかし音楽への希望は止むことなく、フィレンツェの音楽学校でピアノを学び、音楽家として成功しました。
【CD3】代表作である「交響曲第1番」は、古典的な形式に則りながらも、自由な無調性を模索した革新的な音楽。「メタボール」は、その方法を一層発展させた自由な作品。無調だけでなく十二音技法的なものも用いられています。フランス人の父、スペイン人の母をもつ詩人カスーの詩を用いた「2つのソネット」は夢幻的な音楽。
【CD4】ブエノスアイレスの国立音楽院で学び、アメリカに留学。初期にはアルゼンチン民謡を用いた作品から、やがて民族主義的な作風に転換し、時にはジャズも取り入れるなど、独創的な音楽を多く書いたヒナステラの作品集。近代的な響きの中に熱気が宿る音楽です。
【CD5】後期ロマン派に属し、ポーランド南部のタトラ山地の民謡を取り入れたユニークで荒々しい作品を書くかと思えば、イスラムやオリエント文学の影響が反映された神秘的な音楽を書く、極めてユニークな作風を持ったシマノフスキの作品集。初期の作品は明確な調性感を有していますが、後期になるにつれ、その作品からはスクリャービンにも似た官能的で情感豊かな響きを聞き取ることができます。
【CD6】自叙伝「音楽の悪童」で知られるアメリカの作曲家、ピアニスト、ジョージ・アンタイル。ストラヴィンスキーに強く影響された「バレエ・メカニック」など前衛的な作品が良く知られていますが、晩年は映画音楽などの気楽で楽しい作品も手掛け、こちらも大人気を誇っていました。バレエ音楽「世界の中心」はバーンスタインに影響を与えた作品としても知られています。
【CD7】ロンドンの王立音楽大学在学中に知り合ったホルストとともに「イギリス独自のスタイル」による作品を追及し、次第にイングランドの民謡を取り入れた独自の作風を確立したヴォーン・ウィリアムズの、あまり知られていない作品を集めた1枚です。
【CD8】「道化師のギャロップ」が突出して有名なカバレフスキー。こちらは、その他の管弦楽作品を集めた好企画。吹奏楽で時折演奏される「コラ・ブルニョン」序曲以外はあまり知られませんが、ロシア音楽の聴きやすいところを煮詰めたような、たいへん親しみやすい作風を楽しむことが出来ます。
【CD9】ウィーン音楽アカデミーでシュレーカーに学び、一時期はマーラーの次女アンナと結婚(1年足らずで離婚)し、将来を嘱望されたものの、ナチス政権の迫害を受け第二次世界大戦中にアメリカに亡命したシュレーカー。このアルバムには初期の作品で、ちょうどジャズの影響を受け始めた頃の「ポプリ」や、十二音を駆使するなど独自の作風を確立した「パラス・アテネ」まで多彩な作品が収録されています。トリックス・アンド・トリフルズは世界初録音。
【CD10】メインの「フィルハーモニー協奏曲」は1932年ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団創立50周年記念の委嘱作品。かたや歌劇《今日のニュース》は「入浴中の女性が新聞を読み上げる」というシーンがナチス幹部の目に留まったことで、退廃音楽家のレッテルを貼られてしまったという作品です。
|
|
|
ニコライ・カプースチン(1937-):サクソフォンのための作品集
サクソフォン四重奏とピアノのための五重奏曲
Op.89a
(C.エンツェルによるピアノ五重奏 Op.89からの編曲)
1.第1楽章:Allegro/2.第2楽章:Presto/
3.第3楽章:Lento/4.第4楽章:Allegro
non troppo
4台のサクソフォンのための四重奏曲 Op.88a
(C.エンツェルによる弦楽四重奏曲 Op.88からの編曲)
5.第1楽章:Allegro/6.第2楽章:Largetto/
7.第3楽章:Allegretto/8.第4楽章:Fuga
アルト・サクソフォンとチェロのための二重奏曲
Op.99
9.第1楽章:Allegretto/10.第2楽章:Grave/
11.第3楽章:Animato |
エリザヴェータ・ブルーミナ(ピアノ) - 1-4
ペーター・ブルーンス(チェロ) - 9-11
クレール=オプスキュール・サクソフォン四重奏団
【メンバー】
ヤン・シュルター=ブネルト(ソプラノ・サクソフォン)
マイケ・クルマン(アルト・サクソフォン)
クリストフ・エンツェル
(アルト・サクソフォン - 9-11),
(テナー・サクソフォン)
カティー・ヴァーグナー(バリトン・サクソフォン) |
録音 ベルリン、イエス・キリスト教会 2017年5月15-18日
- 1-8/2018年3月22日 - 9-11
1930年代からソビエト連邦でビッグバンドの一員としてジャズを演奏、アレンジしていたカプースチンですが、彼が興味を抱いていたのは「クラシック音楽」であり、ジャズのイディオムを取り入れることで、次々と新たなスタイルが生まれ、このジャズ風のクラシック作品は現在世界中で高い人気を誇っています。このアルバムにはサクソフォンを効果的に用いた3つの作品を収録。2つの編曲作品は、どちらもカプースチンが認めたという出来栄えであり、素晴らしいアンサンブルで高く評価されるクレール=オプスキュール・サクソフォン四重奏団の闊達な演奏でお楽しみいただけます。また五重奏曲には、ロシア近代作品の見事な解釈で知られるピアニスト、エリザヴェータ・ブルーミナが参加、二重奏では名手ペーター・ブルーンスがチェロを弾くなど、素晴らしいゲストにも注目です。
|
|
|
エルンスト・フォン・ドホナーニ(1877-1960):
パントマイム『ピエレットのヴェール』Op.18
3幕 アルトゥル・シュニッツラー:原作
第1幕
1.序曲と第1場:Moderato/2.第2場:Allegretto/
3.第3場:ワルツ Tempo giust/
4.第4場:Adagio ma non troppo/
5.第5場:Molto moderato/6.第6場:Largamente
第2幕
7.第1場:結婚式のワルツ/8.第2場:Moderato
第3幕
9.第1場:moderato/10.第2場:Allegro moderato/
11.第3場:Tempo giust |
アリアーヌ・マティアク(指揮)
ウィーン放送交響楽団 |
録音 2019年3月26-29日 ORF Radio Kulturhaus
ハンガリー出身のエルンスト・フォン・ドホナーニ(ハンガリー名ドホナーニ・エルネー)は指揮者クリストフ・フォン・ドホナーニの父として知られる作曲家。19世紀ロマン派の流れを汲む重厚な作品を数多く残しており、これらは近年演奏、録音機会が増えています。このアルバムに収録されたパントマイム『ピエレットのヴェール』もそんな作品の一つで、ドホナーニはこの作品を通じ、バレエとは違う物語と音楽の融合を目指し、当時人気を誇っていたアルトゥル・シュニッツラーの原作を選び、色彩豊かな音楽を付けています。全曲が演奏されることはほとんどありませんが、第2幕に置かれた「結婚式のワルツ」だけは、ヨーロッパのラジオ放送におけるリクエスト番組で定期的に取り上げられるなど今も変わらぬ人気を誇っています。
今回、作品の全曲演奏に取り組んだのは、注目の女性指揮者アリアーヌ・マティアク。ドホナーニが目指した「物語の親密で自然な表現」を確かな形にして、聴き手に届けています。
|
DIVINE ART(METIER)
|
|
Astraea
アルチョーモフ、グバイドゥーリナ、ススリン:即興演奏集
1.Archipelagos of Sounds in the Ocean
of Time
時の海の音によるアーキペラゴス
2.Dolcissimo ドルチシッシモ
3.Death Valley デス・ヴァレー |
【アストレア・アンサンブルのメンバー】
ヴェチェスラーフ・アルチョーモフ(1940-)
ソフィア・グバイドゥーリナ(1931-)
ヴィクトル・ススリン(1942-2012)
アストレア・アンサンブル - 1,2
ヴェチェスラーフ・アルチョーモフ&
マイルズ・アンダーソン - 3 |
録音:1977年 Mossovet Theatre, Moscow -
11980年 Gogol Theatre, Moscow - 21988年 Encinitas
Studio, California・・・3リマスター:1993年
現代ロシアを代表する3人の作曲家、アルチョーモフ、グバイドゥーリナ、ススリンが、自分たちの作品や、南コーカサス地域(アゼルバイジャン、アルメニア、ジョージア)と中央アジアの楽器を用いて即興演奏を行うために1975年に結成した「アストレア・アンサンブル」。最初の2曲は、1977年と80年にロシアで録音されたもの。3人の作曲家がドゥドゥク(ダブルリードの木管楽器)、サラムリ(リコーダーに似たジョージアの笛)、タール(長いネックのリュート属の楽器)、マンドリンや様々な種類のドラムやベルを演奏、ユニークな響きを楽しめます。3曲目は、卓越した技術をもつアメリカのトロンボーン奏者、マイルズ・アンダーソンとアルチョーモフのコラボによるカリフォルニアのスタジオでの録音。登場するドイツ語の愛の詩のテキストは、最後のロシア皇帝、ニコライ2世の日記からとられたもので、少しだけエレクトロニックな処理が施されています。
この貴重な録音はこれまでロシアのみで発売されてきましたが、今回初めて世界発売となります。
|
DIVINE ART
|
|
ロシアのピアノ作品 第13集セルゲイ・ラフマニノフ(1873-1943)
1.音の絵 第2番 Op.39-2
2-7.楽興の時 Op.16
ピアノ・ソナタ 第1番 Op.28
8.第1楽章:Allegro moderato
9.第2楽章:Lento
10.第3楽章:Allegro molto |
アルフォンソ・ソルダーノ(ピアノ) |
録音:2019年7月1-4日 Theatre "G. Curci",Barletta,Italy
Divine Artレーベルの大好評シリーズ、ロシアのピアノ作品集。第13集は2回目となるラフマニノフの作品です。収録曲は、後期ロマン派音楽の最高傑作のひとつであるピアノ・ソナタ第1番と「音の絵」「楽興の時」の組み合わせ。いずれも技巧的な作品であり、イタリア人ピアニストのソルダーノが見事な演奏を聴かせてくれます。ソルダーノは、チッコリーニの愛弟子で、2013年には「ベスト・イタリアン・アーティスト」のインターナショナル・ゴールドメダルを受賞。編曲や執筆活動でも知られています。現在は、イタリア、フォッジャの音楽院や、ローマのサンタ・チェチーリア音楽院でピアノ演奏の教授を務めています。
|
|
|
イギリスのピアノ三重奏曲集
ロザリンド・エリコット (1857-1924):ピアノ三重奏曲 第1番 ト長調
1.第1楽章:アレグロ・コン・グラツィア/2.第2楽章:アダージョ−ポコ・アンダンテーアダージョ/
3.第3楽章:アレグロ・ブリランテ
サミュエル・コールリッジ・テイラー (1875-1912):ピアノ、ヴァイオリンとチェロのための三重奏曲 ホ短調
4.第1楽章:モデラート・コン・エクスプレッショーネ −アレグロ・コン・モート/
5.第2楽章:スケルツォ:アレグロ・レッジェーロ/6.第3楽章:フィナーレ:アレグロ・コン・フリアント
7.ラトランド・ボートン(1878-1960):ケルティック・プレリュード:
ザ・ランド・オブ・ハーツ・デザイア/
8.ジェームズ・クリフ・フォレスター (1860-1940):三重奏曲:フォーク・ソング・ファンタジー
ハリー・ウォルド・ワーナー(1874-1945):ピアノ、ヴァイオリンとチェロのための三重奏曲
Op.22
9.第1楽章:クオジ・ファンタジア:モデラート・コン・クアルケ・リチェンツァ/
10.第2楽章:スケルツォ:プレスト —ポキッシモ・メーノ・プレスト
— プレスト/
11.第3楽章:フィナーレ:アンダンテ・モデラート
— アレグロ・エ・リトミコ |
トリオ・アニマ・ムンディ
【メンバー】藤村健史(ピアノ)、ロシェル・ウゲッティ(ヴァイオリン)、ノエラ・ヤン(チェロ) |
録音:2017年12月9-10日 The Music Auditorium,Clayton,
Victoria, Australia
エルガーやディーリアスの影に隠れた、英国ロマン派の知られざる5人の作曲家によるピアノ三重奏曲に光を当てたアルバム。エリコットは、ロイヤル・アカデミーで学んだ女性作曲家。デビューした1880年当時は管弦楽作品でかなりの成功を収めていました。コールリッジ・テイラーは、かのエルガーがある音楽祭より合唱曲の委嘱を受けた際、多忙過ぎたため自身の替わりとして「才能あふれる若者」として紹介した存在。ボートンは、ロスチャイルド家の支援を受け、スタンフォードに師事した作曲家。
このアルバムには、傾倒していたケルト神話にちなんだ作品が収録されています。フォレスターはオルガニストや合唱指揮者として活躍しながら、印象派風の作品を残しています。ワーナーはヴィオラ奏者として有名で、ロンドン弦楽四重奏団のメンバーでもありました。彼らの作品を、オーストラリアで活躍する藤村健史がピアノを担当する2008年に結成されたトリオ・アニマ・ムンディが演奏しています。
|
. |
|
50年の歴史を誇るフィッツウィリアム弦楽四重奏団
シューベルト(1797-1828):
弦楽四重奏曲第13番「ロザムンデ」D.804&第14番「死と乙女」D.810
弦楽四重奏曲 第13番 イ短調 「ロザムンデ」D.804
1.第1楽章:Allegro ma non troppo
2.第2楽章:Andante
3.第3楽章:Minuetto:- Allegretto
4.第4楽章:Allegro moderato
弦楽四重奏曲 第14番 ニ短調 「死と乙女」D.810
5.第1楽章:Allegro
6.第2楽章:Andante con moto
7.第3楽章:Scherzo:- Allegro molto
8.第4楽章:Presto-Prestissimo |
フィッツウィリアム弦楽四重奏団(古楽器使用)
【メンバー】
ルーシー・ラッセル(ヴァイオリン)
マルクス・バーチャム・スティーヴンス
(ヴァイオリン)
アラン・ジョージ(ヴィオラ)
サリー・ペンドルバリー(チェロ) |
録音:2018年7月15-18日 St Martin's Church,
East Woodhay, Hampshireイギリス
50年の歴史を誇るフィッツウィリアム弦楽四重奏団によるシューベルトの後期弦楽四重奏集です。彼らが取り上げているのは、1824年、晩年のシューベルトが病に侵されながら書き上げた「ロザムンデ」と「死と乙女」。どちらの曲も、死に魅せられた人間の緊張感や不安感と、時たま訪れる安息が描かれた名作です。この演奏には、ガット弦使用の古楽器が用いられており、シューベルト時代の響きを反映した正統的、かつ堂々とした表現が見事です。
フィッツウィリアム弦楽四重奏団は、1968年にイギリスで結成されたアンサンブル。ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲ツィクルスが作曲家本人に認められ、後にそれをDECCAレーベルでセッション録音し、高い評価を得ました。メンバーの交代はあるものの、創立50周年を迎えた今も、変わらずイギリスを中心に活動を続けています。
|
|
|
Eternal City
カーソン・クーマン(1982-):オルガン作品集
第13集 |
エリック・シモンズ(オルガン) |
1-3.Trilogy on B-A-C-H B-A-C-Hによる三部作
Op.1240(2017)/4-5.Eternal City エターナル・シティ
Op.1220(2017)/
6-8.Three Voluntaries 3つのヴォランタリー
Op.117(1999)/9.Introitus in D, イントロイトゥス ニ長調
Op.1274(2018)/
10.Rhapsody in A, ラプソディ イ長調
Op.1248(2017)/11-13.Sonatina No.5 ソナティナ第5番
Op.1276(2018)/
14-15.Two Contrasts 2つのコントラスト
Op.1282(2018)/16.Acclamation 歓呼 Op.1279(2018)/
17.Radegund Variations ラーデグント変奏曲
Op.1227(2017) |
(オルガン)1997/2006年 Mathis Orgelbau製Sonnenorgel
of Pfarrkirche St. Peter und Paul, Gorlitz,Germany
録音:2018年,2019年
膨大な作品数で知られるニューヨーク生まれの作曲家、カーソン・クーマンの第13集となるオルガン作品集。ハーヴァード大学記念教会のコンポーザー・イン・レジデンスを務め、ライターや批評家としても活躍、マルチな才能を持つことで知られています。彼が最も得意とするオルガン作品は、典礼形式のものから世俗作品まで多様なスタイルが用いられており、ここに収録されている作品は主に2017年から19年の間に作曲された新作ばかり。どれも使用楽器であるドイツ・ゲルリッツの聖ペーター&パウエル教会の有名な"Sun
Organ"(サン・オルガン)の最適な響きが生かせるように仕上がっています。シリーズを通じて、クーマン作品を知り尽くすエリック・シモンズが演奏を担当。録音には前作に続き「Hauptwerkシステム」が採用されており、オルガンの素晴らしい響きが最適のバランスでしっかりと収録されています。
|
|
|
MISTRAL ミストラル 〜ジョナサン・エストルンド(1975-)の音楽
ヴァイオリン協奏曲 1.第1楽章/2.第2楽章/3.第3楽章/
4.アクアレル/5.モルフェウス・メタモルフォーセス/6.
パガニーニ・ファンタジア/
忘れられた庭 7.第1楽章/8.第2楽章/海の伝説 9.第1楽章/10.第2楽章/
11.サガ/12.ノクトゥリーナ- Ethereal Night's
Ascendance |
トーマス・ビアード(チェロ) - 7,8、エフゲニー・ブラフマン(ピアノ)
- 9,10、
レイチェル・エリザベート・コーエン(フルート)
- 7,8、フェリックス・フォスター(ホルン) -
7,8、
ナタリー・グラインズ(ピアノ) - 9,10、ミリアム・ハイドバー=ディキンソン(フルート)
- 11、
オリヴィエ・ユベール=ブシャール(ピアノ)
- 7,8、クリスティーネ・エリザベス・ホーニング(クラリネット)
- 7,8、
ナタリア・コヴァレフスカヤ(ヴァイオリン)
- 1,2,3、アンドレアス・ラーケ(ヴァイオリン)
- 6、
シドニー・リンク(ヴィオラ) - 8、ウラディミール・ポドゴレツキー(指揮)
- 1,2,3,5,12、
ベルグスラーゲン室内フィルハーモニック・アンサンブル
- 4、
モスクワ・ボウタイ・オーケストラ - 1,2,3,5、混声合唱団
- 12 |
録音 2019年3-5月(トラック4のみ2005年6月ライヴ)
スウェーデン出身、ロンドンを経て、近年ルーマニアに拠点を移した作曲家、エストルンドの作品集。若い頃から音楽を志し、スウェーデンの大学でヤン・サンドストレムらに師事。これまでに100曲近くの作品を書き上げています。このアルバムには前作「ルナリス」(DDA-21226)と同様に、彼の作品の特徴である"謎めいた美しさ"や自然への憧憬、詩的な世界観を持つ多彩な作品を収録。ヨーロッパの若き演奏家たちが、見事な表現力で耳を傾けずにはいられない音楽に仕上げています。アルバム・タイトルの「ミストラル」は、フランス南東部に吹く強い風を意味し、タイトル通り、聴き手を美しい音で包みこみ、予想外の緊張感をもたらす瞬間を交えながら、永遠の宇宙の神秘へと誘います。
|
|
DDA-25194
(2CD)
¥3100
|
Prevailing Wind
プリヴェイリング・ウィンズ(勢いのある風)〜ロビン・スティーヴンス(1958-):管楽作品集
【CD1】
1.大洋のララバイ(オーボエ&ピアノ)/2.演奏会用ロンド(リコーダー&ピアノ編)/
3.ジリアンのためのシシリエンヌ(クラリネット&ピアノ)/4.勇敢な新しい世界よ(フルート&チェロ)/
5-7.3つのエピグラム(ファゴット&ピアノ)
I. Foreboding/II. Gentle Lament/III. Clockwork
Toy/
8.兵士の祈り(ホルン&ピアノ)/9.スコットランドの主題による反映(独奏オーボエ)/
10.パンドラの箱(リコーダー、ファゴット&チェロ)/
11.12音の主題による変奏曲(クラリネット&ピアノ)/12.音と静寂(独奏フルート/アルト・フルート)
【CD2】
1.エコセーズ組曲-ジグ(リコーダーとギター編)/2.ピエロのワルツ(独奏ファゴット)/
3.悲しみのポートレイト(ホルン&ピアノ)/4.タンジェントにて(トレブル・リコーダー&チェロ)/
5.クラリネッティッシモ!(独奏クラリネット)/6.エコセーズ組曲-子守歌(フルート&ギター)/
7.演奏会用ロンド(オーボエ&ピアノ)/8.黙想(バス・リコーダー&チェロ)/9.コケット(独奏フルート)/
10.不安な対話(クラリネット&ピアノ)/11.いくつかの会話(独奏オーボエ)/
12.さえぎられたワルツ(リコーダー&ピアノ編)/
12.スイート・スフレ(フルート、オーボエ、クラリネット、ホルン&ファゴット)
全て世界初録音 |
リチャード・シンプソン(オーボエ)、ヘレン・ペラー(ファゴット)、セーラ・ミラー(フルート)、
ジョン・ターナー(リコーダー)、ジョン・ブラッドベリー(クラリネット)、デヴィッド・ジョーンズ(ピアノ)、
ジャネット・シンプソン(ピアノ)、ロビン・スティーヴンス(ピアノ、チェロ、ギター) |
録音 2019年2月27,28日St. Thomas's Church,
Stockport, England
1958年、イギリスのウェールズで生まれた作曲家ロビン・スティーヴンス。幼い頃から聖歌隊で歌うとともにピアノを学習、大学ではチェロと音楽学を専攻し、20代から教会の音楽監督をするかたわら、作曲に励みました。イギリス国内で高い人気を誇っていますが、未だ世界の音楽界では知られることのない存在です。
このアルバムは管楽器のための作品集。楽しげで聴きやすい作品から、高度な技術を要する難曲、暗く深淵な楽曲まで、各々の楽器の魅力を存分に引き出す作品が並んでいます。
演奏は、BBCフィルの首席オーボエ奏者リチャード・シンプソンや、アカデミー・オブ・エンシェント・ミュージックのリコーダー奏者ジョン・ターナー、もとハレ管弦楽団の首席鍵盤奏者のジャネット・シンプソンなどイギリスの名手たちが担当。作曲家自身もピアノ、チェロとギターの3種類の楽器で演奏に参加し、作品の魅力を伝えています。
|
.
LINN RECORDS
|
|
トマス・セナゴー&ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管
セルゲイ・プロコフィエフ(1891-1953):
交響曲第1番 ニ長調 『古典』 Op.25 /
交響曲第5番 変ロ長調 Op.100
1-4.交響曲第1番 ニ長調 『古典』 Op.25
5-8.交響曲第5番 変ロ長調 Op.100 |
トマス・セナゴー(指揮)
ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団 |
録音:2019年6月24、25日、グラスゴー・ロイヤル・コンサートホール、UK
【デンマークの俊英によるプロコフィエフ!】
ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団と、音楽監督を務めるデンマーク出身のセナゴーによるアルバム第2弾は、彼らにとって初めての交響曲アルバム。ハイドンの手法を取り入れて作られた明快な第1番、シニカルなスケルツォなど戦争の影に縁どられながらも、祖国と自由への賛美を歌い上げた大掛かりな編成の第5番という、やや対照的なカップリングとなっています。
セナゴーの豊かなニュアンスが細部にまで行き届き、ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団ならではの明るい音色の中にコントラストが明確に刻まれた、奥行きのある演奏をお楽しみにいただけます。彼らは今後の4シーズンで、プロコフィエフの交響曲全てを演奏する予定です。
|
. |
|
名プロデューサーであり、英国王立音楽院の学長でもある
トランペット奏者フリーマン=アットウッド
リヒャルト・シュトラウスとウィーンのトランペット
〜ウィーンにまつわる作品のトランペットとピアノのための編曲集
フックス、シューベルト、ブルックナー、ツェムリンスキー、マーラー、
ウェーベルン、ベートーヴェン、リヒャルト・シュトラウス |
ジョナサン・フリーマン=アットウッド
(トランペット)
チャン・ウォン(ピアノ) |
1-3.R.シュトラウス:ソナタ (トーマス・エーラーとフリーマン=アットウッドによる創造)
4-7.ヨハン・ヨゼフ・フックス(ティモシー・ジョーンズ編曲):ソナタ
(K.347、K.367 より)
8-11.シューベルト(フリーマン=アットウッド編曲):
ソナタ ト短調 D.408 (原曲:ヴァイオリンとピアノのためのソナチネ第3番)
12.ブルックナー:アヴェ・マリア III
13.ツェムリンスキー:乙女の歌 〜『メーテルリンクの詩による6つの歌曲』
Op.13 より第3曲
14.マーラー:原光 〜『子供の不思議な角笛』より
第11曲
15.ウェーベルン(フリーマン=アットウッド編曲):2つの小品より第1曲
ト長調 Langsam (原曲:チェロとピアノのための)
16.ベートーヴェン(ティモシー・ジョーンズ編曲):「ゴット・セイヴ・ザ・キング」により7つの変奏曲
WoO78 |
録音:2019年1月、4月 ブリストル聖ジョージ教会、UK
【英国王立音楽院学長が贈るトランペットとピアノのためのニューレパートリー、ウィーン編】
ヴァイオリンのレイチェル・ポッジャーなどを手掛けた名音楽プロデューサーであり、2008年から英国王立音楽院の学長も務めるトランペット奏者フリーマン=アットウッドによる、トランペットとピアノのためのレパートリー集。これまで仮面劇(ルネサンスからバロックまで作品集)、バッハ、フォーレ、ロマン派などのテーマでリリースされてきましたが、今回はウィーンにまつわる作品集となっています。
中でも、リヒャルト・シュトラウスのヴァイオリン・ソナタを元に新たに創造された「ソナタ」に注目。彼がトランペット・ソナタを残していたらこうなっただろうという、たいへん聴き応えのある作品に仕上がっています。
|
.
OMF
|
|
朝吹園子
G.B.ヴィヴィアーニ :
教会と室内のためのカプリッチョ・アルモニコ
作品4 |
朝吹園子:バロックヴァイオリン
西山まりえ:チェンバロ、バロックハープ
懸田貴嗣:バロックチェロ |
(1)Toccata Prima トッカータ第1番*/(2)Sinfonia
Cantabile シンフォニア・カンタービレ**/
(3)Sonata Prima ソナタ第1番**/(4)Sonata
Seconda ソナタ第2番*/
(5)Capriccio Prima カプリッチョ第1番**/(6)Toccata
Seconda トッカータ第2番***/
(7)Introdutione Prima 組曲第1番**- Allemanda
- Corrente - Gagliarda - Sarabanda - Giga/
(8)Symphonia Prima シンフォニア第1番**/(9)Aria
Prima アリア第1番****/
(10)Aria Seconda アリア第2番*/(11)Aria
Terza アリア第3番*/
(12)Introdutione Seconda 組曲第2番**-
Allemanda - Corrente - Sarabanda - Variatione/
(13)Capriccio Seconda カプリッチョ第2番****/(14)Balletto バレット**-
Capriccio - Presto/
(15)Introdutione Terza 組曲第3番**- Giga
- Corrente - Giga/(16)Aria Quarta アリア第4番***/
(17)Aria Quinta アリア第5番****/(18)Aria
Sesta アリア第6番*/
(19)Alemanda Con affetto 組曲****- Corrente
- Balletto - Sarabanda/
(20)Introdutione Quarta 組曲第4番****-
Corrente/(21)Symphonia Seconda シンフォニア第2番**
*Vl., Hp. & Vc.、**Vl., Cem. & Vc.、***Vl.
& Hp.、****Vl. & Cem. |
17世紀後半ハプスブルク宮廷楽長ヴィヴィアーニ。秘曲のヴァイオリンと通奏低音のための作品集
■レコーディング 録音会場:神奈川県立相模湖交流センター/録音日:2019/3/5-2019/3/8/録音フォーマット:24bit/192kHz
朝吹 園子(バロックヴァイオリン
ヴィオラ)
東京都出身。東京藝術大学(ヴィオラ科)卒業、東京藝術大学院修士課程修了。学内にて同声会賞受賞。明治安田生命より奨学金を、文化庁在外派遣研修員として、ドイツ・フライブルク音楽大学(ヴィオラ科)、スイス・バーゼルのスコラ・カントゥルム(古楽科バロックヴァイオリン)で学び、両大学共最優秀の成績で卒業。
ヴァイオリンを荒木信子、岡山潔の各氏に、ヴィオラを豊嶋泰嗣、クロード・ルロン、岡田伸夫、川崎知憲、ウォルフラム・クリストの各氏に、バロックヴァイオリンをキアラ・バンキーニ、レイラ・シャェック、アマンディーニ・ベイヤーの各氏に師事。
これまでにヨーロッパ各地で数多くのフェスティバルに招待される他、アンドレア・マルコン率いるラ・チェトラのメンバーとしてバーゼル劇場のバロックオペラ、コンサートツアー参加、ラジオ放送も多くされている。
その他バッハ・シュティフトゥング、カプリッチョ・バロックオーケストラ、カプリコルヌス・コンソート、イル・プロフォンド、コンチェルト・シロッコ、バッハ・コレギウム・ジャパンなどと演奏、CD
録音を行っている。
2014年イル・プロフォンドとの日本ツアーにて美智子皇后陛下の御前演奏を行う。
17世紀の音楽に深く魅せられ、バーゼルにてヴァイオリン、歌、コルネット、サクバットとのアンサンブルを結成し、多くのレパートリー、眠っていた楽譜を掘り起こし演奏活動を行う。スイス、イタリア各地のフェスティバルに招かれる他、ラジオ放送され、CD
録音が決まっている。この分野にてブルース・ディッキー、シャルル・トエト各氏に師事し、また共演している。
2004年第9回コンセール・マロニエ弦楽器部門第1位、2006年第18回宝塚ベガコンクール第1位を受賞。
2011年デンハーグピアノ五重奏団のメンバーとしてオランダ、ファン・ワセナール国際古楽コンクール優勝。
現在スイス・バーゼル在住
|
TOCCATA CLASSICS
|
|
ヴィッサリオン・シェバリーン(1902-1963):管弦楽作品集
第2集 |
ドミートリー・ヴァシリエフ(指揮)
シベリア交響楽団 |
管弦楽組曲 第3番 Op.61(1935) レオニード・フェイギン編(1963)
1.第1曲:序奏/2.第2曲:ローラのダンス/3.第3曲:ハバネラ/4.第4曲:間奏曲/
5.第5曲:情景とセレナード/6.第6曲:修道院の聖歌/7.第7曲:速いダンス/8.第8曲:終曲
管弦楽組曲 第4番 Op.62(1958) ヴラジスラフ・アガフォニコフ編(1986)
9.第1曲:序奏/10.第2曲:客人たちの到着/11.第3曲:ワルツ/
12.第4曲:エリンネを待って/13.第5曲:人形たちのダンス/14.第6曲:別れのワルツ
バレエ組曲(1958) レオニード・フェイギン編(1973)
15.第1曲:序奏とワルツ/16.第2曲:夜想曲/17.第3曲:少女たちのダンス/
18.第4曲:アダージョ/19.第5曲:ガヴォット/20.第6曲:スロー・ワルツ/21.第7曲:ギャロップ
世界初録音 |
録音 Omsk Philharmonic Hall 2012年6月3日
- 1-8/2012年7月15日 - 15-21/2018年9月12日
- 9-14
シベリアのオムスクに生まれ、20歳の時に自作を携えモスクワに行き、グリエールとミャスコフスキーに高く評価されたシェバリーン。その後はモスクワ音楽院に進学、作曲家として活躍を始めました。同時代に活躍したショスタコーヴィチの親友であり、彼と同じく「ジダーノフ批判」の犠牲となり、一時期はソ連楽壇の表舞台から姿を消すなど苦難の人生を歩みました。しかし、シェバリーンの音楽に向かう姿勢は一貫しており、常に決然とした音楽を書き続け、恩師ミャスコフスキーから受け継いだ作曲様式を更に発展させた力強い作品を数多く残しています。
このアルバムは第1集(TOCC-136)と同じく、ヴァシリエフが指揮するシベリア交響楽団の演奏によるもので、異なる時代に書かれた2つの組曲とバレエ音楽を収録しています。スペインの伝説に基づく「組曲第3番」、シェバリーンの最後の劇場音楽となった「組曲第4番」、未完に終わったバレエ「In
the Name of Life」からの音楽、それぞれ活力に満ちた魅力的な音楽です。
|
|
|
リヒャルト・フルーリー(1896-1967):バレエ音楽「魔法の鏡」
バレエ音楽「魔法の鏡」3場(1954)
1-7.第1場/8-20.第2場/21-28.第3場
小さなバレエ音楽(1925-1926)
29.アラベスク/30.メロディ/
31.ポーランド風に/32.田園風ワルツ/
33.タンブーラン/34.ケルメッセ行進曲
世界初録音 |
タティアナ・ガペイェヴァ
(ソロ・ヴァイオリン) - 3
ポール・マン(指揮)
ニュルンベルク交響楽団 |
録音 2019年9月11-14日 Nuremberg Philharmonic
Hall, Nuremberg
スイスの作曲家リヒャルト・フルーリー。大学時代にロマン派の作曲家ハンス・フーバーから作曲のレッスンを受け、卒業後にはヨーゼフ・マルクスから作曲、フェリックス・ヴァインガルトナーから指揮を学び、音楽家としての道を歩みました。彼の作風は師のフーバーやマルクスからの影響を受け継いだ後期ロマン派風の雰囲気を帯びていますが、その作品には20世紀初頭の新古典主義や印象派の影響も感じられる、さまざまな手法が取り入れられているのが特徴です。
このバレエ「魔法の鏡」は、彼が若い頃から情熱を燃やしていた劇場のための音楽で、男女間の「秘められた恋愛」から生まれるいざこざを魔法の呪文とダンスのステップで包んだ"大人のメルヘン"といえる内容。場面ごとに様々なスタイルを融合させた曲が付けられた楽しい作品です。そのほぼ30年前に作曲された「小さなバレエ音楽」も、無邪気な各曲のタイトルの背後に、きわめて躍動的な音楽が隠されています。ポール・マンが指揮するニュルンベルク交響楽団の演奏が、彼が表現したかったであろう「ざわめく世界」を見事に描き出しています。
|
|
|
フィリップ・シャルヴェンカ(1847-1917):ピアノ作品集
第1集 |
ルイス・ピーパ(ピアノ) |
ロマンティックなエピソード集 Op.65(1887年出版)
1.第1番:Feurig bewegt/2.第2番:Langsam,
nicht schleppend/
3.第3番:Langsam, ausdrucksvoll/4.第4番:Kraftig
und feurig/5.第5番:Einfach, ruhig
小さな額縁の音楽写真 Op.69(1887年出版)
6.第1番:春のメッセージ/7.第2番:気分の写真/8.第3番:献呈/
9.第4番:ポーランド風/10.第5番:田園曲/11.第6番:スケルツィーノ
若い人に Op.71(1887年出版)
12.第1番:Andantino elegiaco/13.第2番:Allegretto
grazioso/14.第3番:Moderato/
15.第4番:Lento espressivo/16.第5番:Allegretto
con spirito/17.第6番:Moderato con espressione
世界初録音 |
録音 2002年3月30,31日 - 1-5/2018年11月21日
- 6-11/2018年11月24,25日 - 12-17
Adelina Caravana Auditorium,Calouste Gulbenkian
Foundation Music Conservatoire, Braga, Portugal
ピアニスト、作曲家として知られるポーランド系ドイツ人作曲家フィリップ・シャルヴェンカの作品集。彼の3歳違いの弟フランツ・クサヴァーも優れた音楽家でした。フィリップは、ベルリンの新音楽アカデミーで弟とともに音楽を学び、1874年にはコンサートで自作の序曲と交響曲を発表、当時ドイツの作曲家たちの最先端を行く存在として注目されましたが、華やかな作風を用いた弟に比べ、作風が保守的であったためか、その作品は死後ほどなくして忘れられてしまいました。しかし、最近になって彼の作品が見直され始め、演奏の機会も増えてきています。このアルバムで、ポルトガルのピアニスト、ルイス・ピーパが演奏するピアノ曲は、どれも中期の作品。シューマンやブラームスを思わせる内省的な雰囲気を持ちながらも、突然変拍子が挿入されたり、ユニークな和声進行があったりと印象派の響きに近づいているものがあり、とても魅力的です。
|
|
|
リヒャルト・シュテール(1874-1967):室内楽作品集
第4集
組曲-フルート、ヴァイオリン、チェロとピアノのための
Op.76(1942)
1.第1曲:前奏曲:Grave, Poco agitato
2.第2曲:ワルツ:empo di Valse
3.第3曲:森の朝の献身:Quasi recitativo
– Andante religioso
4.第4曲:序奏と終曲:Andante – Allegro
(Doppio movimento)
弦楽四重奏曲 第2番 変ホ長調 Op.86(1942)
5.第1楽章:Allegro moderato
6.第2楽章:Scherzo: Presto
7.第3楽章:Adagio mesto
8.第4楽章:Allegro giusto
弦楽四重奏曲 第3番 イ短調 Op.92(1943)
9.第2楽章:セレナード:Andante sostenuto,
ma grazioso
世界初録音 |
シュテファン・コッホ(チェロ)
コノール・ネルソン(フルート) - 1-4
ヴェルダ・ケリー(ヴァイオリン) - 1-4
プリシラ・ジョンソン(ヴァイオリン) - 5-9
ユディト・テースドレ(ヴァイオリン) - 5-9
スーザン・シュライバー(ヴィオラ) - 5-9
マリー・シチリアーノ(ピアノ) - 1-4
|
録音 Brookwood Studio,Plymouth, Michigan 2014年10月23日,11月11日,2015年3月18日,5月4日
- 5-8
2016年5月10日 - 9/2019年2月14,15日,3月25日
- 1-4
リヒャルト・シュテールは、同時期に活躍したコルンゴルトやシェーンベルクと同じく、ナチスの迫害により祖国を追われ、アメリカに亡命した作曲家。ウィーン音楽院ではローベルト・フックスに作曲を学び、アカデミーの劇場でコレペティートルを務めながら、音楽理論、作曲、音楽史の教師となり、室内楽の指導も始め、1915年には引退したフックスの後任として教授に昇格。順風満帆の生活を送っていましたが、1938年には音楽院を追われ、アメリカへと移住します。しかし不自由な生活の中でも彼は作曲を続け、93年という長い生涯を全うし7つの交響曲をはじめ、室内楽、歌曲、合唱曲、ピアノ曲などの膨大な作品を残しました。このアルバムに収録された3曲は、アメリカに移住してからの作品ですが、生活の不安を感じさせることのない、旋律にあふれた想像力豊かな楽想に満たされています。なかでも穏やかな「セレナード」の美しさが印象的です。
|
|
|
スティーヴン・ドッジソン(1924-2013):室内楽作品集
第5集
管楽器のための音楽 第2集
1-2.木管とピアノのための五重奏曲(1958)
3-6.セレナード-オーボエ、クラリネットとファゴットのための(1959)
7-14.クラリネットとピアノのための「ベアマンの宝物」-
ウェーバーの主題による序奏と6つの変奏曲(1986)
15.ベアマン-続編(1995)
16-20.組曲-木管五重奏のための(1965)
21-23.二重奏曲-ホルンとハープのための(2004)
24.プロムナード II-木管五重奏のための(1988)
世界初録音 |
マニャール・アンサンブル
【メンバー】
スザンナ・クレメンツ(フルート) - 16-20,24
シバタ・マナ(オーボエ) - 1-6,16-20,24
ヨーゼフ・シナー(クラリネット) - 1-13,15-20,24
カトリオーナ・マクダーミド(ファゴット)
- 1-20,24
ジョナサン・ファレイ(ホルン) - 1-2,16-24
スリング・キング(ピアノ) - 1-2,7-15
オリヴィア・ジャグアーズ(ハープ) - 21-2 |
録音 2017年8月1-3日,5-7日 Menuhin Hall,
the Yehudi Menuhin School, Stoke d'Abernon,England
ロンドン生まれの作曲家、スティーヴン・ドッジソンの室内楽作品集。この第5作目は木管楽器を主体とした作品集で、この編成では第1集(TOCC-453)に続く2枚目のアルバムとなります。ホルンとハープという珍しい組み合わせの二重奏曲をはじめ、ウェーバーの旋律が自由自在に発展する「ベアマンの宝物」、プーランクの洒脱さを兼ね備えた「木管とピアノのための五重奏曲」など、バロック風の端正な曲や、濃密な曲などヴァラエティ豊かな作品が並んでいます。
|
|
|
ピーター・ディキンスン(1934-):独奏と室内楽作品集
1-3.ヴァイオリン・ソナタ(1961)
4.独奏ヴァイオリンのための「エア」(1959)
5.独奏ヴァイオリンのための「メタモルフォシス」(1955/1971改訂)
6-8.弦楽四重奏曲 第1番(1958)
9.独奏ヴァイオリンのための幻想曲(1959)
10.ヴァイオリンとピアノのための「ユニコーンの子守歌」(1967)
11-12.弦楽四重奏曲 第2番(1976)
13.独奏ヴァイオリンのための「クインテットの旋律」(1956)
14.ヴァイオリンとピアノのための「トランクィッロ」(1986/2018改訂)
世界初録音 |
ピーター・シェパード・スケアヴェズ
(ヴァイオリン) - 1-5,9,10,13,14
ロデリック・チャドウィック
(ピアノ) - 1-3,10,14
クロイツァー弦楽四重奏団 - 6-8,11-12 |
録音 2017年7月27日 St John the Baptist,
Aldbury, Hertfordshire - 4,5,13/2017年11月29日
All Saints, Finchley, London - 6-8/
2019年1月16日 St Michael's, Highgate,
London - 1-3,10,14/2019年3月26日 St Michael's,
Highgate, London - 11-12
数十年に渡り、英国の音楽界の重鎮として君臨するピーター・ディキンスン。作品によってスタイルを変貌させることで知られ、オルガン曲ではまるでバロック期の作品のようなスタイルを用いてみたり、「ヨハネの黙示録のためのミサ曲」では鳴り響く不協和音の中から悲痛な叫びが聞こえてくるといったリアリティのある作品を書いています。このアルバムでも、例えば、ヴァイオリンが激しく自在に動き回る「ヴァイオリン・ソナタ」と繊細で抒情的な「エア」の雰囲気の違いの大きさに驚くことでしょう。このアルバムは、作曲家と演奏者が緊密に協力した上で録音されました。
|
<歴史的録音>
<国内盤>
<映像>
.
CHATEAU VERSAILLES SPECTACLES
|
CVS019
(DVD)
¥4400 →\3990
|
『愛の気まぐれ』〜1600年前後、メディチ宮でのオペラの誕生
1-8.第1の幕間『愛の気まぐれ』/9-16.第2の幕間『アポロンの伝説』/
17-29.第3の幕間『オルフェオの嘆き』/30-34.第4の幕間『恋人たちの踊り』 |
収録された作曲家:
クラウディオ・モンテヴェルディ、ジュリオ・カッチーニ、クリストフォロ・マルヴェッツィ、
ジローラモ・ファンティーニ、マルコ・ダ・ガリアーノ、ルカ・マレンツィオ、ヤーコポ・ペリ、
アレッサンドロ・オロロジオ、ロレンツォ・アッレーグリ、ピエトロ・アントニオ・ジラーモ、
ジョヴァンニ・バッティスタ・ブオーナメンテ、エミーリオ・デ・カヴァリエリ
構成:フランソワ=ルネ・マルタン
レア・デザンドル、エヴァ・ザイシク(ソプラノ)、リュシル・リシャルド(アルト)、
ダヴィ・コルニロ、エミリアーノ・ゴンサレス・トロ、ザッカリー・ワイルダー(テノール)、
ニコラ・ブローイマンス(バス)
合唱&管弦楽:ピグマリオン(古楽器使用)
コンサートマスター ジェローム・ヴァン・ワールベーケ(ヴァイオリン&リラ・ダ・ブラッチョ)
指揮:ラファエル・ピション
|
収録:2019年2月 ヴェルサイユ宮殿 鏡の間
(ライヴ)
字幕:仏・英・独収録時間:107分音声:Dolby
digital 5.1&StereoNTSC All-Regions 片面二層
【ピションが描く、『オルフェオ』に先行するオペラの始まり】
ルネサンス以降、フィレンツェのメディチ宮で行われる様々な出し物は、その豪華さでヨーロッパ中に有名なものでした。それらの幕間では音楽と詩を組み合わせた質の高い劇が行われ、イタリア・オペラの土台が築かれたといえるでしょう。これを受け継ぎ、さらに深い表現と内在的な美しさ、高い完成度で組み上げられたものが、1607年にモンテヴェルディが作曲した『オルフェオ』です。今回ピションは1600年頃の音楽から特に華麗なものを選び、当時メディチ宮で行われた幕間劇を再現することを試みています。さらにはヴェルサイユ宮殿の鏡の間で収録されたことで、さながら当時の栄華の只中にいるような感覚を味わうことの出来る、素晴らしい作品となっています。
一般に音楽史をひもとくと、1600年前後にフィレンツェの芸術同人会カメラータがオペラを誕生させ
- と語られますが、本作はそれよりもさらに手前、1589年に行われたメディチ家の結婚式での音楽幕間劇『ラ・ペッレグリーナ』まで時間を遡り、オペラ前史が16世紀もかなり早い段階から始まっていたという前提でプログラムを構成、モンテヴェルディはオペラ史がかなり展開したあと登場したことを示す選曲にしている点が注目です。そうしたオペラ誕生の物語をライヴ映像で確認できる好企画です。
|

第105号
1/1(水)紹介新譜
マイナー・レーベル新譜
IBS CLASSICAL
|
|
Ricercata リチェルカータ
1-24.ショスタコーヴィチ(1906-1975):24の前奏曲
Op.34
25.シュトックハウゼン(1928-2007):クラヴィーア・シュトゥック
IX
26-36.リゲティ(1923-2006):ムジカ・リチェルカータ |
マリオ・プリスエロス(ピアノ) |
録音:2019年5月26−28日 Auditorio Manuel
De Falla(Granada)
20世紀、イタリアのジョヴァンニ・アメンドラが唱えた『全体主義』の思想は、人類に大きな恐怖をもたらしました。音楽の世界においてもその影響はまぬがれず、全体主義政権に対抗し、最悪のケースでは命を奪われた作曲家も存在しました。ここに作品が収録された3人の作曲家たちはそこまでの酷い経験はしていないものの、ソヴィエト一党独裁政権やドイツのナチズムなどにより、それぞれの家族が少なからず影響を受けたことが彼らのプロフィールから見えてきます。そんな視点でアルバムを制作したのは、スペインはマドリード出身のピアニスト、プリスエロス。彼は20世紀の全体主義に影響を受けつつも、それぞれの美学に貫かれた作品を演奏、聴き手に音楽の素晴らしさを提示します。
|
|
|
ロドリーゴ(1901-1999):ギター作品集
1.ヘネラリーフェのほとり
3つのスペイン風小品
2.I.ファンダンゴ/3.II.パッサカリア/
4.III.サパテアード/
5.祈りと踊り/ 6.小麦畑で/7.古風なティエント
ソナタ・ジョコーサ
8.I.アレグロ・モデラート/
9.II.アンダンテ・モデラート/10.III.アレグロ |
ペドロ・ロハス=オガヤル(ギター) |
録音:2018年11月9−11日 Agustinos Church
モナチル、スペイン
「アランフェス協奏曲」の美しく親しみやすいメロディで、クラシック音楽におけるギターの存在を世に知らしめ、楽器の地位を確立させた20世紀スペインの作曲家ロドリーゴの作品集。3歳でジフテリアにより視力を失うも楽才を発揮、バレンシアとマドリードの音楽院を経てパリへ渡り、ポール・デュカスに師事し音楽家の道を志しました。ロドリーゴ自身はピアニストで、ギターは演奏しませんでしたが、「アランフェス協奏曲」で高い評価を受けたのを機に、色彩感豊かでどこか哀愁のあるギターの名曲を多数作曲しています。
これらは一般的にはそれほど知られていませんが、クラシック・ギタリストにとってはどれもが大切なレパートリー。ここで演奏しているのは、スペインのハエン県、トレス出身のロハス=オガヤルで、今作が2作目のソロCD。1作目は2015年に20世紀と21世紀のスペイン音楽集をリリースするなど、近年のスペイン現代音楽の初演を多数手がけている演奏家です。
|
|
|
ヘンデル・トリビュート〜ヘンデル(1685-1759):トリオ・ソナタ集
1-5.トリオ・ソナタ 第4番 Op.2 ヘ長調 HWV389
6-9.ヴァイオリン・ソナタ ニ短調 HWV359a
10-14.トリオ・ソナタ 第2番 Op.5 ニ長調 HWV397
15-18.ソナタ ニ長調 HWV371
19-22.トリオ・ソナタ 第1番 Op.2 ロ短調 HWV386b
24-27.トリオ・ソナタ 第1番 Op.5 イ長調 HWV396 |
アンサンブル・ラポテオーゼ
ラウラ・クェサーダ(トラヴェルソ)
ビクトル・マルティネス
(バロック・ヴァイオリン)
カルラ・サンフェリクス(バロック・チェロ)
アシス・マルケス(チェンバロ)
ラミロ・モラレス(アーチリュート・ギター)
ラミロ・モラレス(ギター) |
録音:2018年11月 Auditorio Manuel De Falla
(Granada) スペイン
2017年にスペインで結成された古楽器アンサンブル、ラポテオーゼによるヘンデルへのトリビュート・アルバム。トリオ・ソナタOp.2とOp.5から厳選された4曲に、独奏楽器と通奏低音のレパートリーから選択した2曲の計6作品を収録。ラポテオーゼのアンサンブル名は、彼らがアンサンブルとして最初に取り組んだフランソワ・クープランの「コレッリ讃」(L'aopothéose
de Corelli)から採られたもので、これは、その後の彼らの実り多い音楽の旅にふさわしい名前となりました。カルテットの形であらゆる古楽作品に真摯に向き合い、色彩豊かな演奏で、2019年ヨーク・アーリーミュージック国際コンクールや2017年ゲッティンゲン・ヘンデル・コンクールで優勝するなど、スペイン国内外の12のコンクールで成功を収めており、注目の古楽アンサンブルとして急成長しています。
|
|
|
Prelude ピアノ作品集
1-2.J.S.バッハ(1685-1750): 平均律ピアノ曲集
第1集 第8番
前奏曲とフーガ 変ホ短調(嬰ニ短調) BWV853
3-5.フランク(1822-1890):前奏曲、コラールとフーガ
ドビュッシー(1862-1918):前奏曲集 第1巻より
6.第2番:帆/7.第6番:雪の上の足跡/8.第7番:西風の見たもの/
9.第8番:亜麻色の髪の乙女/10.第10番:沈める寺
11.デュティユー(1916-2013):
ピアノ・ソナタ Op.1- 第3楽章:コラールと変奏
12.J.S.バッハ:6つのシュープラーコラールより
「目を覚ませと呼ぶ声聞こえ」BWV645(ブゾーニによるピアノ版) |
アントニオ・ガレラ(ピアノ) |
録音 2018年3月4-6日,2018年9月9-11日 Manuel
de Falla Auditorium, Granada, Spain
バッハ、フランク、ドビュッシーからデュティユーまでの幅広い年代の作曲家たちの作品の中から、プレリュード(前奏曲)を厳選したアルバム。プレリュードはシンプルであるがゆえに、ピアニストの選曲のセンスや解釈から、本人の性格に至るまでを映しだす鏡のようなジャンルといえるかもしれません。スペイン出身のガレラは、繊細な精神の宿る各々の曲を、自身の中にもつ情熱と融合させ、詩情とパッションあふれる演奏で聴かせてくれます。ガレラはバレンシアのホアキン・ロドリーゴ音楽院やパリのエコール・ノルマルでピアノとフルートを学び、ヤマハ音楽財団ヨーロッパの賞などを受賞。スペイン国内をはじめ、ヨーロッパやアメリカ、台湾などで演奏しています。静かな佇まいの中にも、確かなテクニックに支えられたスペイン期待のピアニストです。
|
|
|
ドメニコ・スカルラッティ(1685-1757):ヴェネツィア写本
1742年
通奏低音と独奏楽器のためのソナタ集(アンサンブル編)
1-4.ソナタ ト短調 K.88/L.36/P.8
5-6.ソナタ ホ短調 K.77/L.168/P.10
7-10.ソナタ ト長調 K.91/L.176/P.11
11-14.ソナタ ホ短調 K.81/L.271/P.13
15.ソナタ ト長調 K.79/L.80/P.204
16.ソナタ ト長調 K.80/P.28
17-19.ソナタ ニ短調 K.89/L.211/P.12
20-23.ソナタ ニ短調 K.90/L.106/P.9
24-25.ソナタ ハ短調 K.73/L.217/P.80
全てシルビア・マルケス・チュリリャによる室内楽アンサンブル編 |
ラ・テンペスタ
(ピリオド楽器使用・・・
トラヴェルソ/2Vn/Va/Vc /Cb/Cem) |
録音 2017年12月13-15日,2018年6月14日 Auditotio
y Centro de Congresos Victor Villegas de
la Region de Murcia, Spain
ナポリに生まれ、スペインのマドリードで没したドメニコ・スカルラッティは、555曲もの鍵盤ソナタを残し、近代的な鍵盤奏法を確立した作曲家。彼が熱心に作曲活動を始めたのは、ポルトガル宮廷礼拝堂楽長に就任し、王女マリア・バルバラと王子フェルディナンドの鍵盤楽器のレッスンを担当するようになってからと言われています。1742年のヴェネツィア写本に収録された作品は初期のもので、王女と皇太子の学習用に作曲されたといわれており、通奏低音とソロ旋律声部からなる作品が含まれ、ヴェネツィアで習得したらしいヴァイオリン奏法の影響もみることができます。シルヴィア・マルケス・チュリリャ率いるラ・テンペスタは、2000年に結成された古楽器使用のアンサンブル。スペインの古楽界で注目されており、ドメニコ・スカルラッティ特有の予測不能なリズムや流れなどを巧みな技術でカバー、精度の高い演奏を繰り広げています。
|
|
IBS262018
【未案内旧譜】
¥2700
|
モーツァルト(1756-1791):ヴァイオリン・ソナタ集
1-3.ヴァイオリン・ソナタ 第26番 変ロ長調
K378
4-6.ヴァイオリン・ソナタ 第32番 変ロ長調
K454
7-9.ヴァイオリン・ソナタ 第35番 イ長調
K526 |
ステファーヌ・ルージェ(ヴァイオリン)
ソフィー・デブル(ピアノ) |
録音 2017年10月29日-11月2日 Auditorium
de Tarbes, France
モーツァルトのヴァイオリン・ソナタは偽作も含め、現在36番までの番号が振られていますが、このアルバムに収録されているのは、モーツァルトの創造性の頂点を示した3作品です。初期のソナタは自身がピアノを演奏するために書かれたものが多く、基本的にヴァイオリンは助奏の扱いとされますが、円熟期の3曲はヴァイオリン・パートにも斬新な試みがなされており、2台の楽器がバランスよく歌い交わすように工夫されています。
このアルバムでは、バイオリニストのステファーヌ・ルージェとピアニストのソフィー・テブルが演奏、流麗なアンサンブルを聴かせます。ステファーヌ・ルージェは、14歳の時にパリ国立音楽院に入学、ヴァイオリンと室内楽を習得した後ドイツに留学。その後はソリストとして活躍しながら、10年以上に渡ってボルドー歌劇場の首席ヴァイオリニストを務めました。現在はボルドー四重奏団のメンバーとしてヨーロッパ中でツアーを行い、数々の音楽祭に出演、好評を博しています。
|
|
IBS252018
【未案内旧譜】
¥2700
|
America ピアノ作品集
1.ガーシュウイン(1898-1937):ラプソディ・イン・ブルー(ピアノ独奏版)
2-4.ガーシュウィン:3つの前奏曲
5-15.クラウディオ・コンスタンティーニ:サマータイム変奏曲
16-19.ピアソラ(1921-1992):ブエノスアイレスの四季
(C.コンスタンティーニによるピアノ独奏版)
20-25.ピアソラ:タンゴ・バレエ
(クラウディオ・コンスタンティーニによるピアノ独奏版) |
クラウディオ・コンスタンティーニ(ピアノ) |
録音 2018年5月7-9日 Auditorio Manuel de
Falla, Granada, Spain
19世紀から20世紀にかけて、広大なアメリカ大陸の北と南で活躍した2人の作曲家ガーシュウィンとピアソラ。ジャズとアメリカ固有の旋律を融合させ独自の世界を切り開いたガーシュウィン、アフリカやスペインの影響も感じさせるタンゴの形式を発展させたピアソラ。伝統的なクラシック音楽の形式には当てはまらない彼らの作品は、まさに革命的であり、現在も高い人気を誇っています。このアルバムではドビュッシーの一連の作品で鮮やかな演奏を披露したピアニスト、コンスタンティーニが2人の代表作「ラプソディ・イン・ブルー」や「ブエノスアイレスの四季」を取り上げるとともに、彼らの作品からインスピレーションを受けた自作も交えながら、ユニークな演奏を繰り広げています。
|
|
|
水の反映 ドビュッシー(1862-1918):ピアノ作品集
第1集
映像 第1集
1.第1曲:水の反映/2.第2曲:ラモーを讃えて/3.第3曲:運動/
4.夜想曲/5.ロマンティックなワルツ/
6.レントより遅く/7.スティリー風タランテッラ/
8.スケッチブックから/9.英雄の子守歌/10.喜びの島
映像 第2集
11.第1曲:葉ずえを渡る鐘の音/12.第2曲:荒れた寺にかかる月/
13.第3曲:金色の魚/14.アルバムのページ(負傷者の服のための小品) |
クラウディオ・コンスタンティーニ(ピアノ) |
録音 2014年7月28-29日 Auditorio Manuel
de Falla,Granada, Spain
第2集‛&IBS22018(2枚組) 前奏曲集
第1巻&第2巻 他
ピアニスト、クラウディオ・コンスタンティーニが演奏するドビュッシー:ピアノ作品全集の第1集。このアルバムでは「映像」の第1集と第2集を中心に、あまり耳にすることのない「アルバムのページ」などの珍しい曲を収録、ドビュッシーの25年間に渡る創作活動の一端に触れることができます。バンドネオンの名手でもあるコンスタンティーニは音色に細心の注意を払い、全ての曲を色彩豊かに弾き分けており、とりわけ「喜びの島」での超絶技巧の炸裂が見事です。
|
|
IBS242018
【未案内旧譜】
¥2700
|
ドメニコ・スカルラッティ(1685-1757):鍵盤のためのソナタ集
1.ソナタ ニ長調 K.435/L.361/P.466
2.ソナタ ニ短調 K.9/L.413/P.65
3.ソナタ イ長調 K.208/L.238/P.315
4.ソナタ イ長調 K.209/L.428/P.209
5.ソナタ ニ短調 K.213/L.108/P.288
6.ソナタ ニ長調 K.96/L.465/P.210
7.ソナタ ト短調 K.8/L.488/P.64
8.ソナタ ハ長調 K.132/L.457/P.295
9.ソナタ ハ長調 K.133/L.282/P.218
10.ソナタ ホ短調 K.203/L.380/P.96
11.ソナタ ホ長調 K.380/L.23/P.483
12.ソナタ ト短調 K.97/P.5
13.ソナタ ト短調「フーガ」 K.30/L.499/P.86
14.ソナタ ヘ長調 K.44/L.432/P.116 |
アルベルト・ウロス(ピアノ) |
録音 2017年9月2-4日 Auditorio Manuel de
Falla,Granada, Spain
ドメニコ・スカルラッティの鍵盤ソナタは、作品自体が普遍的な素晴らしさをもっているからか、J.S.バッハの鍵盤作品と同じように、チェンバロだけではなく、ピアノによる多くの記念碑的な演奏が存在しています。ただし、それは演奏家が正しい音楽語法やテイストや感受性を磨く訓練を怠らず、作品にふさわしい音と美学を獲得できていることが前提です。ここで演奏しているスペイン出身のウロスも、作品に真摯に取り組み、新しいニュアンスや視点を持ち、巧みな演奏で魅力的なスカルラッティの世界に誘ってくれます。2008年にニューヨークのカーネギーホール・デビューにより国際的な名声を得て、ヨーロッパ、アジア、アメリカで演奏活動を行うウロス。近年、ドメニコ・スカルラッティへの愛が高まっているとのことで、作曲家にゆかりのあるナポリ、リスボンとマドリードの各地でトリビュート公演を行っています。
|
|
IBS92014
【未案内旧譜】
¥2700
|
SPAIN ENVISIONED スペインのピアノ曲集
1.マルティン・サンチェス・アルー(1823-1858):hez
Allu (1823-1858):
ベッリーニの歌劇「テンダのベアトリーチェ」の
主題による劇的幻想曲・・・世界初録音
2.アルベニス(1860-1909):イベリア 第2巻-第2曲:アルメリア
3.アルベニス:イベリア 第3巻-第1曲:エル・アルバイシン
4.グラナドス(1867-1916):ゴイェスカス 第2部
- 第5曲 愛と死(バラード)
5.モンポウ(1893-1987):魔法(魅惑)
6.ファリャ(1876-1946):ベティカ幻想曲 |
アルベルト・ウロス(ピアノ) |
録音日不明
1851年から1921年までの間に書かれたスペイン・ロマン派に属するピアノ曲から印象的な6曲をピアニスト、アルベルト・ウロスが選んだアルバム。マルティン・サンチェス・アルーは、あまり名前は知られていないものの、サルスエラとピアノ曲に素晴らしい作品を残した人。このアルバムに収録されているのは、19世紀前半に流行したオペラの旋律を元にした幻想曲で、ベッリーニの「テンダのベアトリーチェ」の主要なメロディが、華麗な演奏会用小品に仕立てられています。
他の5曲はそれぞれが独自な語法を持っており、アルベニスの「イベリア」は南スペインのアンダルシアの民俗音楽を喚起させ、グラナドスの「ゴイェスカス」はゴヤの絵からインスパイアされた色彩を備えています。モンポウの「魔法」は6つの部分で構成された神秘的な雰囲気を持ち、名手アルトゥール・ルービンシュタインの委嘱作であるファリャの「ベティカ幻想曲」は、フラメンコのリズムなどが用いられた技巧的な作品です。
|
|
IBS222018
(2CD)
【未案内旧譜】
¥2900
|
SOLITAIRE サクソフォン作品集
【Disc1】
1-3.シェルシ(1905-1988):3つの小品
4.ナディア・ヴァッセナ(1970-):ミュート・マテリー
5.ジョルジョ・ネッティ(1963-):Ultimo
a lato 最後に
6.シャリーノ(1947-):歓喜の歌(サクソフォン版)
7.ベルドデュ:ミラル
8.ルチアーノ・ベリオ(1925-2003):セクエンツァ
IXb
【Disc2】
1.ホセ・ルイス・トーラ(1966-):wq.132
a creux perdu
2.アベル・パウル(1984-):Quimera y fantasma
キメラとファンタスマ
3.ジェイムズ・テニー(1934-2006):サクソニー
4.ジョナサン・ハーヴェイ(1939-2012):
リチェルカーレ・ウナ・メロディア(サクソフォン版)
5.カミロ・アンドレス・メンデス・サン・フアン:Flexidra
II - Burzstyn III |
ペドロ・パブロ・カマラ・トルドス
(サクソフォン) |
録音 2017年7月3-5日、2018年4月19-20日 Agustinos
Chapel, Granada (Spain)
イタリア、スペイン、スイス、アメリカ、イギリス、コロンビア出身の現代作曲家たちによる《20世紀を象徴する》サクソフォン作品を紹介するアルバム。演奏者のトルドスは母国スペインとスイスで学び、バーゼルやベルン、ローザンヌなどで20以上の国際コンクールに入賞。ソロ以外でも、ルツェルン音楽祭アカデミー・オーケストラ、フランクフルト放送響やマーラー室内管弦楽団でも演奏経験があり、サイモン・ラトルやパブロ・エラス=カサドとも共演しています。
サクソフォンのレパートリーの歴史や進化を研究しつくし、作品に最適の音色や音楽語法を導き出して演奏する奏者であり、このアルバムでも、作品によっては多重録音を駆使し、ありきたりのスラップやかん高いだけの重音など内容に乏しいみせびらかしの奏法ではなく、あくまでもそれぞれの作曲家の意図するサクソフォン演奏にこだわった深みのある演奏を追求しています。
|
|
IBS192018
【未案内旧譜】
¥2700
|
Alto Mystic 独奏ヴィオラのためのスペイン作品集
1.マリオ・カッロ(1979-):ルナ・デ・アバホ(2017)
2-5.カルロス・ペロン・カーノ(1976-):ヴィオラ・ソナタ(2017)
6.ホセ・サンチェス・ベルドデュ(1968-):クアシド(2001)
7.ミゲル・ブスタマンテ(1948-):カデンツァ風に
Op.4b(2002)
8.ガブリエル・エルコレカ(1969-):月(1997)
9.ダビド・デル・プエルト(1964-):ブルースケープ(2007)
10-12.ヘスス・トレス(1965-):神秘的な小品(2006)
13.ホセ・ルイス・トゥリーナ(1952-):ヴィオラ・ジョーク(2017)
14.セバスティアン・マリネ(1957-):寓話-だちょう(1995)
15.サンティアゴ・ランチャレス(1952-):エスペーラ、ルス、エスペーラ(2012) |
アナ・マリア・アロンソ(ヴィオラ) |
録音 2017年10月26-28日 uditorio Conservatorio
de Getafe, Madrid, Spain
スペインの今を生きる作曲家が1995年から2017年の間に作曲した作品を集めたヴィオラ・アルバム。演奏は、スペイン現代曲を得意とし、作曲家と緊密なコラボを行いながら数多くの作品の初演を手掛けているアナ・マリア・アロンソ。15歳でデビューし、1998年から2009年にかけてマドリード交響楽団のメンバーとして、スペイン国内、アメリカやヨーロッパ・ツアーでも活躍する彼女、アルバム・タイトル「アルト・ミスティック」にはアルトの深みのある声をもつヴィオラという楽器の神秘性や無限の可能性を広めたいという気持ちを表しています。アロンソの演奏は確かな技術の上に、情熱と使命感に満ちており、繊細で詩的な音色はもちろん、ヴィオラがどんな挑戦的な曲にも対応できる柔軟性をも備えた楽器であるかを教えてくれます。
|
|
IBS182018
【未案内旧譜】
¥2700
|
ディアス=ヘレス:メタルディオ 第1巻-第3巻 |
グスタボ・ディアス=ヘレス(ピアノ) |
第1巻
1.Izar iluna 暗い星/2.Kenotaphion ケノタフィオン/
3.Imaginary continuum イマジナリー・コンティニュアム(空想の連続体)/
4.Homenaje a Antonio Soler アントニオ・ソレール神父へのオマージュ/
5.Orahan オラハン/6.Stheno ステンノ
第2巻
7.Quantum foam 量子のゆらぎ/8.Succubus
サキュバス(夢魔)/9.Rule 110 ルール110/
10.Hommage a Horatiu Radulescu ホラチウ・ラドゥレスクへのオマージュ/
11.Etude pour les unisons ユニゾンのためのエチュード/12.Sisyphus
シーシュポス
第3巻
13.Prelude non mesure 測定不可のプレリュード/14.An
error occurred 起こったエラー/
15.Eine Hommage an Brahms あるブラームスへのオマージュ/16.Microsuite
ミクロスイート/
17.Modular form モジュラー形式/18.Nonlinear
recurrences 非線形の反復 |
録音 2018年4月1-3日 Paraninfo de la Universdad
de Las Palmas de Gran Canaria,Spain
1970年、カナリア諸島生まれのディアス=ヘレスは、地元、サンタ・クルス音楽院を経てニューヨークのマンハッタン音楽学校で学び、カーネギーホールやロンドンのロイヤル・フェスティヴァル・ホールなどで演奏経験のあるコンポーザー・ピアニスト。自らの作品に数学のフラクタル(二次元分裂図形)や、数論、セル・オートマトン(数学で利用される計算モデル)などを応用し、現代の音楽のトレンドと融合させるという独自の作風で知られています。コンピュータ利用により生まれた電子音楽を伝統的な楽器に置き換える作業を行うことで、より新しい音の拡張を追求するのも彼の特徴です。本作品は2013年から作曲が開始され、第4巻と5巻にもすでに着手しているという「メタルディオ」。このタイトルは、"高次"、や"超"を意味するメタと、ラテン語の"遊ぶ"や"演奏する"の意味のlud?reに由来しており、各曲には科学的なプロセス、神話、特別なアーティストへのオマージュなど様々な独自のキャラクターが与えられています。
|
|
IBS172018
【未案内旧譜】
¥2700
|
AMETSETAN バスク地方の歌曲集 |
ミレン・ウルビエタ=ベガ(ソプラノ)
ルベン・フェルナンデス・アギーレ(ピアノ) |
パブロ・ソロサバル(1897-1988):7つの歌
1.アメツェタン/私は夢の中で泣いた、2.Hotz
eta isiltsu/寒く無音の真夜中へ、
3.Eres dagie txilibituak/フルートとヴァイオリンが鳴っている、4.Zure
musuan/あなたの頬に、
5.Lotoren lorak/蓮の花、6.Ez dot sinesten/私のかわいい人、7.Agertu
jatan orrila/彼女の顔は可愛く素敵
8.アンドレス・イサシ(1890-1940):メロディ
Op.75-第1曲:田舎にて/
9.イサシ:ロマンス集 Op.57-第3曲 フランス王のバラッド/10.イサシ:ロマンス集
Op.49-第1曲 乙女の歌/
11.イサシ:ロマンス集 Op.48-第6曲 駅馬車が向かう途中/
ヘスス・グリーディ(1886-1961):10のバスクの旋律より(声楽とピアノ編)
12.第5番 賞賛されよ、13.第2番 樫の木の枝に、14.第7番
私は宣言しよう、15.第6番 苦悩、
16.第3番 四旬節、17.第8番 私は驚いた、18.第4番
異邦人よ、ようこそ、19.第1番 聖ウルバヌスの夕べ
フェリックス・ラビージャ(1928-):4つのバスクの歌
20.第1番 ああ、イザベル!、21.第2番 結婚できるお嬢さん、22.第3番
眠りについて、23.第4番 山のマリア
24.マヌエル・ガルシア・モランテ:ロレア〜花/25.モランテ:Iturrina
goizean 早く泉へ/
26.モランテ:Agur, adixquidea こんにちは、私の友よ/27.モランテ:Adizan
Gabriela ガブリエラ、聴いて/
アントン・ガルシア・アブリル(1933-):3つの女性の名前 28.イサベル、29.アイノア、30.ベゴーニャ |
録音 2017年11月5-8日 Auditorio Manuel
de Falla,Granada, Spain
19世紀後半、1876年のカルリスタ戦争の後、バスク地方はイベリア屈指の重工業地帯として輝かしい経済成長を遂げ、芸術や音楽文化が花開きましたが、それに伴い、地方からの移民も増加。伝統的なバスク社会が独自の言語や文化の消滅の危機にさらされ、ナショナリズム運動へと繋がっていく激動の時代がありました。そんな時期にビルバオで活躍したイサシやブルジョワのエリート一家に生まれたグリーディの「10のバスクの旋律」などは、まさに誇り高きバスク人の精神性を表しています。
一方、ソロサバルは農民一家の出身で、サン・セバスチャンのカジノや映画館やカフェで働き、そこで親しんだ都会の民謡や流行し始めたジャズを取り入れた人。1920年代のドイツにも滞在した経験を持ち、ハイネの詩に曲を付けた「7つの歌」は、それぞれの地域の文化が入り混じった作風になっています。近年、美味しい料理などで日本でも注目されているバスク地方の、音楽の歴史が感じられる、味わい深い歌曲がお楽しみ頂ける1枚です。
|
|
|
チェロ作品集
1-4.ラフマニノフ(1873-1943):チェロ・ソナタ
ト短調 OP.19
5.グラズノフ(1865-1936):吟遊詩人の歌 Op.71(チェロとピアノ編)
6-9.フランク(1822-1890):チェロ・ソナタ
イ長調(チェロとピアノ編)
10.ラヴェル(1875-1937):
ヴォカリーズ-ハバネラ形式のエチュード(チェロとピアノ編) |
アシエル・ポロ(チェロ)
マルタ・サバレタ(ピアノ) |
録音 2016年10月1-5日 Auditorio Manuel
de Falla,Granada, Spain
1971年、スペイン生まれのチェリスト、アシエル・ポロ。マリア・クリーゲルとイヴァン・モニゲッティに師事し、数多くのコンクール受賞歴を持つ彼は、ソリストとしてアントニ・ヴィト、ピンカス・スタインバーグらの名指揮者と共演するだけでなく、室内楽奏者としても活躍しています。このアルバムではラフマニノフとフランクのソナタを中心に、グラズノフ、ラヴェルの作品を演奏。情感溢れる音色で詩情豊かな演奏を聴かせます。
|
|
|
戦いのクラリオン
アントニオ・マルティン・イ・コル:音楽の花束(1706-1709)より(クラリオン、オルガン、パーカッション編)
1.Obra de clarines/2.Matassine/3.Otro
genero de canarios(オルガン独奏)/
4.Entrada de Bretons/5.Obra de Pensie/6.Cancipn/7.Marche
de Gautier, La/
8.Chacona(オルガン独奏)/9.Llamadas de
Clarin/10.Otra cancipn, se ha de tocar grave/
11.Cancipn de Clarin, con eco, a discrecipn/12.Cancipn
8a a dos clarines(オルガン独奏)/
13.Batalla/14.Cancipn VII・・・2台無孔ナチュラル・トランペット/
15.Cancipn XVII・・・2台無孔ナチュラル・トランペット/
16.Cancipn V・・・2台無孔ナチュラル・トランペット/17.Cancipn
de un clarin solo/
18.Cancion (12a a dos clarines)(オルガン独奏)/19.Cancipn
for 2 clarins/
20.Otra cancipn para ecos/21.Otra cancion/22.Bayle
del Gran Duque(オルガン独奏)/
23.Zarabanda Francesa Bayle del Gran
Duque/
24.Cancion XXIX・・・2台無孔ナチュラル・トランペット/
25.Cancion XXIV・・・2台無孔ナチュラル・トランペット/
26.Cancion XXII・・・2台無孔ナチュラル・トランペット/27.Bailo
di dame/
28.Minue No.6/29.Villano, El/30.Minue
No.7(オルガン独奏)/31.Minue al violin No.26
(Rigaudon) |
ビンセンテ・アルカイデ(クラリオン/無孔ナチュラル・トランペット)
イゴノ・コルフォルツィ(無孔ナチュラル・トランペット)‛&14-16,24-26
アブラハム・マルティネス(オルガン)‛&Torre
de juon Abod(スペイン)
アルバーロ・ガッリード(パーカッション) |
録音 2016年2月27-28日/5月1-22日 Torre
de Juan Abad, Ciudad Real and Gilena, Sevilla,
Spain
18世紀スペインの作曲家アントニオ・マルティン・イ・コルのオルガン作品集「音楽の花束」から、オルガンの高音域を効果的に用いた曲を選び、そのパートをルネサンス時代の巻管トランペット「クラリオン」で演奏したという興味深いアルバム。オルガン独奏曲を交えることで、クラリオン特有の楽器の明朗な音色が良く映える聴きごたえのある1枚です。無孔ナチュラル・トランペットを用いた曲での見事な音程の取り方にも注目です。
|
|
IBS62016
【未案内旧譜】
¥2700
|
Concertino da Camera サクソフォンのための室内協奏曲集
1-3.ヴィラ=ロボス(1887-1959):ファンタジア
Op.630(1948)
ソプラノサクソフォンとオーケストラのための
4-6.イベール(1890-1962):室内小協奏曲(1935)
アルトサクソフォンと11人の奏者のための
7.アンドレ・カプレ(1878-1925):伝説(1903)
アルトサクソフォンとオーケストラのための
8.グラズノフ(1865-1936):アルト・サクソフォン協奏曲
変ホ長調 (1934)
アルトサクソフォンと弦楽オーケストラのための |
ペドロ・パブロ・カマラ・トルドス
(サクソフォン)
イ・ムジチ・ディ・バシレア
(アンサンブル) |
録音 2016年2月22-25日 Grosser Saal, Musik
Akademie Basel, Switzerland
19世紀前半に考案された楽器サクソフォン。このアルバムでは20世紀前半に作曲された4つの作品を取り上げ、当時における楽器の先進性を探ります。どれも楽器のためのオリジナル作品であり、名手マルセル・ミュールに献呈されたヴィラ=ロボスの「ファンタジア」では、ミュールが導入したばかりのヴィヴラート奏法が取り入れられているなど、作曲家たちはサクソフォンの可能性を追求しながら、新しい音楽を創り上げていったことがわかります。グラズノフとイベールの作品はどちらもドイツ生まれのサクソフォン奏者シーグルト・ラッシャーのために作曲されたもの。また、。ドビュッシーの親友として知られる作曲家カプレの「伝説」はアマチュア奏者エリス・ホールの委嘱作。神秘的な曲調を持つ魅力的な作品です。どの曲もサクソフォンの音色を存分に活かした美しい響きが楽しめます。
|
|
|
Alla Donde se Habla ll Castellano スペイン語が聞こえる場所 ギター作品集 |
ホアキン・クレルチ(ギター) |
1-10.グラナドス(1867-1916):詩的なワルツ集(J.クレルチによるギター編)
11.マヌエル・サウメル・ロブレド(1817-1870):ペパの瞳(J.オルテガによるギター編)
12.イグナシオ・セルバンテス(1847-1905):招待(J.クレルチによるギター編)
13.セルバンテス:3つの衝撃(J.オルテガによるギター編)
14.レクオーナ(1896-1963):ラ・コンパルサと母へ捧げるグアヒーラ(J.クレルチによるギター編)
15.アグスティン・バリオス(1885-1944):ワルツ
Op.8 No.3
16.バリオス:ワルツ Op.8 No.4
17.ピアソラ(1921-1992):ブエノスアイレスの四季-ブエノスアイレスの冬(S.アサドによるギター編)
18.ピアソラ:アディオス・ノニーノ(C.ティラオによるギター編)
19.ロドリーゴ(1901-1999):その昔イタリカが音に聞こえ
20-29.グラナドス:感傷的なワルツ集 |
録音 2013年10月1-5日 Agustinos Chapel,
Cajar, Granada, Spain
様々なギター曲を通して、キューバからスペイン、パラグアイ、アルゼンチンを巡る旅へと誘う楽しい1枚。もともとギターのために書かれた曲だけでなく、演奏者ホアキン・クレルチを含むギタリストたちの編曲によるピアノ曲やバンドネオンの曲などがギター用にアレンジされた曲も並んでおり、多種多様な作品を楽しむことができます。トラック11のマヌエル・サウメルは"キューバ音楽の創始者"と讃えられる初期ロマン派の作曲家。キューバのリズムと旋律を集約した作品で人気を博し、後の世代の作曲家にも大きな影響を与えた人です。
|
|
IBS52014
【未案内旧譜】
¥2700
|
ヴィラ=ロボス&ブローウェル:ギターのための練習曲集
1-12.ヴィラ=ロボス(1887-1959):12の練習曲
13-32.ブローウェル(1939-):シンプルな練習曲
33-42.ブローウェル:新しいシンプルな練習曲 |
ホアキン・クレルチ(ギター) |
録音日不明 abdala studio( La Habana-Cuba)
ホアキン・クレルチは1965年にハバナで生まれ、レオ・ブローウェル、コスタス・コツィオリスなど名教師に師事、グラナダで開催された"アンドレス・セゴビア国際ギターコンクール"を始め、数多くのギターコンクールで優勝経験を持ち、アーノンクールにも絶賛されたギタリスト兼作曲家です。このアルバムではギターのための重要な練習曲に取り組み、目の覚めるような技巧でこれらの難曲を演奏しています。ブックレットにはフィンガリングやポジションの写真も添えられており、ギターを学ぶ人にとっても必聴の1枚です。
|
|
|
En la Alhambra スペインのピアノ作品集
1.アルベニス(1860-1909):組曲「アルハンブラ」-第1曲:「ラ・ベガ(草原)」
2.ドビュッシー(1862-1918):前奏曲集 第2集-第3曲「ヴィーノの門」
3.ドビュッシー:リンダラハ(ピアノ独奏版)
4.ヘスス・トレス(1965-):パセオ・デ・ロス・トリステス
5.モンサルバーチェ(1912-2002):4つの対話-第1番「ヘネラリフェでの即興曲」
6.トゥリーナ(1882-1949):5つのジプシー舞曲
Op.55-第4番 ヘネラリフェ
7.トゥリーナ:影 Op.70-第2番 ヴェラの塔(グラナダ)
8.トゥリーナ:スペインの物語 第1集 Op.20-第5番
アルハンブラの道
9.バリオス(1882-1964):グラナダの夜明け
10.アルベニス(1860-1909):旅の思い出 Op.71-アランブラ宮殿にて
11.アントン・ガルシア・アブリル(1933-):バラダ・デ・ロス・アラヤネス |
フアン・カルロス・ガルバヨ(ピアノ) |
録音 2013年9月2-5日 Auditorio Manuel de
Falla,Granada, Spain
長い歴史を経て存在するアルハンブラは、通常、宮殿と呼ばれているものの、城塞の性質も備えた建造物であり、多くの芸術家たちがアルハンブラに因んだ作品を創り上げています。このアルバムにはアルベニス、ドビュッシー、トゥリーナを始めとしたロマン派から近代、7人の作曲家の「アルハンブラ」からインスパイアされたピアノ曲を収録。美しい写真と図版が記載されたブックレットとともにお楽しみいただけます。
|
NEOS
|
NEOS 11914/15
(2SACD HYBRID
)
¥4600
|
「ドナウエッシンゲン音楽祭2018」
SACD1)
(1)イヴァン・フェデーレ(B.1953):「エア・オン・エア」(2018)〜増幅したバセット・ホルンと管弦楽のための
(2)マーリン・ボング(b.1974):「軽率な反乱の破片」(2018)〜管弦楽のための
(3)マルコ・ストロッパ(b.1959):「私と遊びに来て」(2016-18)〜エレクトロニクスと管弦楽のための
SACD2)
(4)アガタ・ズベル(b.1978):室内ピアノ協奏曲(2018)
(5)ミレラ・イヴィチェヴィッチ(b.1980):「ケース・ホワイト」(2018)〜アンサンブルのための
(6)フランチェスコ・フィリデイ(b.1973):バラータ第7番(2018)〜アンサンブルのための
(7)ヘルマン・マイヤー(1906-2002):大管弦楽と4手ピアノのための作品HMV62(1965) |
(1)-(3)パスカル・ロフェ(指揮)SWR交響楽団/(1)ミケーレ・マレッリ(バセットhr)/
(2)パスカル・ロフェ(指揮)SWR交響楽団/
(3)ルカ・バグノーリ(サウンド・エンジニア)、カルロ・ローレンツィ(コンピュータ音楽デザイン)/
(4)イングリット・バイエ・ナイフス(Pf)、クリスティアン・エッゲン(指揮)、チカダ・アンサンブル/
(5)(6)イラン・ヴォルコフ(指揮)、クラングフォルム・ウィーン/
(7)ラース・ヨーンソン&クラウス・シュテッフェス=ホレンダー(Pf)、ペーター・ルンデル(指揮)SWR交響楽団 |
現代音楽ファン待望の「ドナウエッシンゲン音楽祭2018」オーケストラ・コンサート!
録音:2018年10月ドナウエッシンゲン音楽祭ライヴ、[68:51/63:08]
2018年のドナウエッシンゲン音楽祭のオーケストラ・コンサートの模様を収録。例年通り、大御所、中堅、近年活躍の若手作曲家をバランスよく選び、大管弦楽から室内アンサンブルまで多様な作品が並び、ヨーロッパ前衛音楽シーンを俯瞰する好内容となっている。なかでも中堅というより、もはや大御所というべきストロッパのエレクトロニクスと管弦楽のための「私と遊びに来て」のユーモアと機知、若手世代のズベルのデフォルメされたジャズ(?)かロック(?)が面白い室内ピアノ協奏曲、これも若手のイヴィチェヴィクの「ケース・ホワイト」のスピード感溢れる音色の推移が聴きもの。今回の音楽祭では若手女性作曲家の活躍が目立ち、創作に性別は関係ないものの、喜ばしいことである。
|
|
|
エルンスト・ヘルムート・フランマー(b.1949):
管弦楽曲作品集Vol.2
(1)「バベルの塔」(1983/84)〜大管弦楽のための組曲
(2)「666600 3261 D 4901150 M 9804050」もしくは「焦点は人々にある」(1998/99)
〜大管弦楽のための
(3)「時の印/時の塊」(1985-87)〜ピアノと大管弦楽のための |
(1)ウルリヒ・バッコーフェン(指揮)
バーゼル放送交響楽団
(2)ハンヌ・コイヴラ(指揮)
フライブルク・フィルハーモニー管弦楽団
(3)オルトヴィン・シュテュルマー(Pf)
ローター・ツァグロセク(指揮)
BBC交響楽団 |
録音:(1)1987年(2)2002年(3)1988年 [76:34](全作世界初録音)
フランマーの管弦楽曲集第2弾(第1集はNEOS10803)。フランマーは当初、数学を学び、やがてルイジ・ノーノ、ヘンツェ、クラウス・フーバー、ブライアン。ファーニホウらに師事した。このディスクには1980年代に集中的に作曲された大管弦楽のための作品が収録されており、彼の音楽を俯瞰することができる。
|
|
|
ニコラウス・ブラス(b.1949):合唱と管弦楽のための作品集Vol.2
(1)「似たような音響」(1999/2000)〜管弦楽のための音楽
(2)「希望の誤り」(rev.version,2013)〜
4つのグループからなる32声部の声のための |
(1)ロベルト・HP・プラッツ(指揮)
SWRシュトゥットガルト放送交響楽団
(2)フローリアン・ヘルガス(指揮)
SWRヴォーカル・アンサンブル・シュトガルト |
録音:(1)2001年(2)2014年 [51:17]
ブラスは当初、医学を志したが、作曲に転向、ミュンヘンでラッヘンマンに作曲を師事した。およそ30分近くかかる大作「似たような音響」はそのタイトル通り、全体に一定した音響で構成されていて、繊細に書き込まれた微細な響きの綾を聴き手は辿ることになる。常に静かな音響と時たま爆発するエネルギーが聴き手を幽玄の世界へと誘う。「希望の誤り」も基本的に前作と同じコンセプトで精緻に書き込まれた32声部からなる声楽のパートが時に絹の織物のように、また時に音の雲のように変化する。
|
|
|
ホルヘ・E・ロペス、大規模アンサンブルのための作品
ホルヘ・E・ロペス(b.1955):
(1)「戦闘行為/夢の行為」(1995/1998)〜アンサンブルのための
(2)室内交響曲第2番「究極の春(A vegso
Tavasz)」 |
ジョナサン・ストックハンマー(指揮)
コレギウム・ノヴム・チューリヒ
(2)レスリー・レオン(Sop) |
録音:2018/2019年 [74:43]
ロペスはキューバ出身で1960年代にアメリカに移住、カリフォルニアでモートン・スポトニクらに作曲を師事した。1990年以降、ヨーロッパを拠点に活動しヨーロッパの前衛音楽シーンの影響に多くの作品を発表している。このディスクには大規模アンサンブルのための作品が収められ、爆発する混沌としたラテンのエネルギーが聴き手を魅了する。
|
|
|
「多くの色を持つ獣」〜ローランド・チャドウィック(b.1957):
クラシック・ギターのための新しい音楽
「piの学習」(2016)
「ベンジャミン・ブリテンの主題による変奏曲」(2013)
パルティータ第2番(1997)
「多くの色を持つ獣」(1986.rev.2019)
パルティータ第1番(1981.rev.2018)
4つの略語(1984-86)
エグバース変奏曲(1997) |
デトレフ・ボーク(Gtr) |
録音:2018/2019年 [67:13]
チャドウィックは13歳の誕生日にギターを貰ってすぐに作曲を始めた。ギタリストとして多くの場所で演奏する一方、ギターのための新作を数多く作曲している。作風は調性に基づいた堅実なものだが、技巧的にはかなりの難度を持っている。アルバム・タイトルにもなっている「多くの色を持つ獣」はギターのボディを叩く奏法も入る情熱的な秀作。アルバム全体にいわゆるヨーロッパの前衛音楽臭はなく、クラシック・ギター・ファンは一聴の価値あり。
|
|
NEOS 11919/20
(2SACD HYBRID)
¥4600
|
ダニエル・ペーテル・ビロ(b.1969):
「ミッシュパティム/法制」(2003-2016)
〜6部からなる作品サイクル |
ノア・フレンケル(A)
エルミス・テオドラキス(Pf)
アンサンブル・サープラス
SWRエクスペリメンタル・スタジオ
ダニエル・ペーテル・ビロ&
ドミニク・パーンケ&サム・ヴォルク
(エレクトロニクス) |
録音:2015-16年 [67:00/77:23]
ビロはハンガリー出身。バルトーク音楽院で学んだ後、ドイツでハンス・ツェンダー、イザベル・ムンドリーらに師事した。彼はバルトークと同じようにハンガリーの民族音楽を研究しさらにユダヤ、イスラムの宗教的なチャントを学び、これらを総合的に融合しようと試みている。この作品は旧約聖書のいくつかの章(出エジプト記、エレミア書など)をテキストとした大作で声楽(コントラルト)、語りと室内アンサンブル、エレクトロニクスが使われている。終始、切り詰められた音による静かな緊張感が続く。
|
<国内盤>
.
ミッテンヴァルト
|
MTWD99012
【再プレス】
¥2500+税
|
「オーケストラ・ニッポニカ第2集」〜早坂文雄、信時潔、芥川也寸志
第2回演奏会 【日本の戦中の交響作品】のライヴ
(1)早坂文雄:管絃樂曲「讃頌祝典之樂」(1942年)
(2)信時潔:交声曲「海道東征」(1940年)
(3)芥川也寸志:赤穂浪士のテーマ(1963年) |
本名徹次(指揮)
オーケストラ・ニッポニカ
(2)ニッポニカ・フェスティバル・コーア(合唱)、
鈴木美登里(S)、野々下由香里(S)、
穴澤ゆう子(A)、谷口洋介(T)、
島田道生(T)、春日保人(B) |
ミッテンヴァルトのベスト・セラー待望の再プレス!今や定番の人気作品、信時潔「海道東征」の初CD!本名徹次(指揮)オーケストラ・ニッポニカ
録音:2003年2月23日 紀尾井ホール ライヴ
長期欠品になっていたミッテンヴァルト・レーベルのベストセラー、オーケストラ・ニッポニカ第2集がようやく再プレスされました。
戦中の珍しい2作品と当日アンコールとして演奏された芥川也寸志の「赤穂浪士」のテーマが収録されています。
特に近年見直しされている作曲家、信時潔の「海道東征」の完全版の再演が貴重なものとなっています。「海道東征」は皇紀2600年の奉祝楽曲として、北原白秋の詩による大作で、戦中には広く演奏されました。阪田寛夫の同名の小説「海道東征」で信時の人となり等にもふれられていて、この作品が知られるきっかけにもなっています。
|
.
若林工房
|
WKLC 7027-28
(2CD)
¥3120(税込)
|
「若林工房15周年記念コンサート」
〜イリーナ・メジューエワ |
イリーナ・メジューエワ(ピアノ) |
モーツァルト:幻想曲 ニ短調 K.397、ピアノ・ソナタ
ヘ長調 K.280
メンデルスゾーン:無言歌(6曲)
(1)ホ長調Op.19-1/(2)ト短調Op.19-6「ヴェネツィアの舟歌」/(3)ト短調Op.53-3/
(4)ホ短調Op.62-3「葬送行進曲」/(5)イ長調Op.62-6「春の歌」/(6)ト短調Op.102-4
ショパン:2つのノクターン Op.27
スケルツォ第2番 変ロ短調 Op.31
スクリャービン:
左手のための2つの小品 Op.9、2つの詩曲Op.32、エチュード嬰ヘ長調Op.42-4
& ヘ短調Op.42-7、
焔に向かってOp.72、欲望Op.57-1、エチュード
嬰ニ短調Op.8-12
ショパン:ノクターン第2番変ホ長調Op.9-2 |
類い稀なる深化を続ける孤高のピアニズム、2019年夏のライヴ! 若林工房15周年記念コンサート、イリーナ・メジューエワ
ピアノ:19 25年製ニューヨーク・ スタインウェイ、CD135
録音:2019年8月31日、富山県民会館ホールにおけるコンサート・ライヴ/STEREO
/ 96kHz+24-Bit録音、発売元:若林工房
2019年8月31日に富山県民会館ホールで行われた「若林工房15周年記念コンサート」のライヴ録音。古典作品(モーツァルト)に始まり、ロマン派(メンデルスゾーン、ショパン)を経て、ロシア音楽(スクリャービン)で終わるという魅力たっぷりのプログラム。アンコールまで含めた全曲を収録しています。メジューエワにとってその多くが初録音となるスクリャービンはとくに聴きもの。ロシア・ピアニズムの真髄を1925年製の名器スタインウェイの華麗なサウンドでお楽しみください。
|
<映像>

第105号
12/31(火)紹介新譜
マイナー・レーベル新譜
KAIROS
|
|
ベドロシアン:ツウィスト
・オーケストラとエレクトロニクスのための《ツウィスト》
南西ドイツ放送交響楽団、アレホ・ペレス(指揮)
IRCAM(フランス国立音響音楽研究所)
・ピアノと打楽器のための《エッジ》
デュオ・リンクス
・ソプラノと11の楽器のためのエミリー・ディッキンソンの詩に基づく《エピグラム》
ドナティエンヌ・ミシェル=ダンサック(ソプラノ)
クラングフォルム・ウィーン、エミリオ・ポマリコ(指揮) |
フランク・ベドロシアン(1971 - )は、アラン・ゴーサンやジェラール・グリゼー、マルコ・ストロッパといった現代音楽の大作曲家たちに作曲法を師事し、セントル・アカンテスではヘルムート・ラッヘンマンからも指導を受けるなど、エリート・コースを歩んできたフランス、パリ出身の作曲家。
2008年から19年までカリフォルニア大学バークレー校で作曲を教えていたベドロシアン。グラーツ国立音楽大学からの招聘を受け、2020年からのヨーロッパ復帰も決まっています。
2010年から18年までの長い歳月を費やした作曲された「エピグラム」は、ベドロシアンの近年の象徴的作品。IRCAMとのコラボレーションによる「ツウィスト」も要注目作品です。
※録音:2011年 - 2018年
|
|
|
ファリアス:アップ・アンド・ダウン
・バス&コントラバス・クラリネットとアンサンブルのための《アップ・アンド・ダウン》
ローラン・ブルティン(バス・クラリネット)、アンサンブル・コントレシャン、
ミヒャエル・ヴェンデベルク(指揮)
・クラリネット、打楽器、ピアノとチェロのための《エステラス》
アンサンブル・コントレシャン
・フルート、打楽器、ピアノとチェロのための《CBR》
アンサンブル・ゼロ
・バリトン・サクソフォン、打楽器、ピアノとチェロのための《パレット》
フェイス、シメオン・ピロンコフ(指揮)
・アンサンブルとエレクトロニクスのための《液体の声》
アンサンブル・ヴォルテックス |
現在の南米において最も有望な作曲家の1人と目され、チリ、スイス、フランスで作曲を学ぶという経歴の持ち主でもあるミゲル・ファリアス(1983
- )の室内楽作品集。
南米のポピュラー音楽の作曲にも精通しているファリアスは、ヨーロッパの現代音楽との融合を試みるなど、独創的な作品を続々と世に送り出しています。
ラジオ・フランスやチリ国立歌劇場、チリ国立バレエ、サンティアゴ・フィルハーモニー管弦楽団、アンサンブル・コントレシャンなどから続々と作品の委嘱を受けているところからも、その存在感の高さが窺い知れます。
※録音:2010年 - 2018年
|
|
|
ペルツェル:重力の虹
・神秘的なアンジュナの鐘
アンサンブル・アスコルタ、シュトゥットガルト室内管弦楽団、ペーター・ルンデル(指揮)
・カルナティカフォビア
アンサンブル・ルシェルシェ
・重力の虹
エルネスト・モリナーリ(電気制御式コントラバスクラリネット)、
バーゼル・シンフォニエッタ、ペーター・ルンデル(指揮)
・アルフ=ソナタ
ジェットパック・ベルリーヴ
・悪魔のような踊り
ケルンWDR交響楽団、バス・ウィーヘルス(指揮) |
1978年、スイスのラッパースヴィール出身のコンポーザー=オルガニスト、ミヒャエル・ペルツェル(1978
- )は1998年から2009年にかけてルツェルン、バーゼル、シュトゥットガルト、ベルリン、カールスルーエで作曲を学び、ディーター・アマン、ゲオルク・フリードリヒ・ハース、ヴォルフガング・リームなど錚々たる作曲家たちから指導を受けています。
2017年にはエルンスト・フォン・ジーメンス音楽財団から作曲賞を贈られ、2019年には室内オペラ「ラスト・コール」がチューリッヒ歌劇場で初演されるなど、確かな上昇気流に乗っている期待の現代音楽作曲家です。
※録音:2016年11月
|
PALADINO
|
|
スカルコッタス、長大な難曲「ピアノ協奏曲第3番」の新録音
スカルコッタス:ピアノ協奏曲第3番 AK.18 |
ダーン・ファンデワル(ピアノ)
ブラットヴェルク、
ヨハネス・カリッケ(指揮) |
ギリシャの国民的作曲家スカルコッタス。長大な難曲「ピアノ協奏曲第3番」の新録音登場!
ユオンやヴァイル、ウアルナッハに作曲を師事し、12音技法を駆使した作品、ギリシャの民族音楽を採り入れた作品など、多彩な作風を繰り広げ、20世紀のギリシャを代表する作曲家としての地位を確固たるものとしたニコス・スカルコッタス(1904
- 1949)の難曲「ピアノ協奏曲第3番」!
独奏ピアノの木管楽器、打楽器のために作曲されたこの「ピアノ協奏曲第3番」は難解であり複雑に創られた難曲、さらには演奏時間が50分を超えるということもあり、1939年に作曲されながらも、スカルコッタスの生前には初演が行われず、1969年まで待たねばならなかったといういわくつきの作品なのです。
この長大な難曲でソリストを務めるのは、ジェフスキやアイヴズ、ムンマなどの20〜21世紀音楽を得意とするベルギーのピアニスト、ダーン・ファンデワル。
ソラブジの「オプス・クラヴィチェンバリスティクム」を弾き切った世界でも珍しいピアニストの1人であるという事実が、その実力、さらには現代作品への造詣の深さを物語っています。
※録音:2018年2月16日、ヘント(ベルギー)
|
ORFEO
|
C986192
(2CD)
¥2700
|
ダニエル・フランソワ=エスプリ・オーベール(1782–1871):
『青銅の馬』 3幕のオペラ・コミーク(オペラ・フェリーク)
(1835) ドイツ語歌唱 |
フランツ・フックス(バリトン) - チン・シン(老官吏)、ティーノ・ディ・コスタ(テノール)
- ヤン(中国皇帝の息子)、
レオ・ヘッペ(バス) - チン・カオ(農場主)、クルト・エクヴィルツ(テノール)
- ヤンコ(若い小作人)、
ヴィルマ・ユング(ソプラノ) - ペキ(チン・カオの娘)、
エディト・ケルマー(ソプラノ) - タオ・ジン(チン・シンの妻)、ヘルタ・シュミット(ソプラノ)
- ステラ(姫)
クルト・リヒター(指揮)、低地オーストリア・トーンキュンストラー合唱団、大ウィーン放送管弦楽団 |
台本:ウジェーヌ・スクリーブ
録音:1953年2月 オーストリア放送協会スタジオ、ウィーン/モノラル/合計収録時間:86分
【フレンチ・オペラの忘却の大家、オーベールの貴重な録音を復刻!】
ケルビーニに作曲を師事し、1842年に現在のパリ音楽院の院長に就任、1852年にはナポレオン三世の王室礼拝堂楽長にも就任したオーベール。当時パリ・オペラ座で人気を博したその作品ですが、現在では全曲で演奏されることはほとんどありません。台本作家ウジェーヌ・スクリーブとの共作で作られた代表作の一つを、1953年にオーストリア放送で録音した貴重な放送用音源より復刻。歌唱はドイツ語となっており、ウィーン伝統の響きで楽しむことが出来ます。
物語は『アラビアン・ナイト』に含まれる物語を発展させ、舞台を中国としたもの。その背に乗った男全てを、美しいステラ姫率いる女性たちの待つ金星へと連れていく青銅の馬。そこで課された問題を解決すれば、美しい女性たちのうち一人を選び共に地球へ帰れますが、解決できなければ一人で追い返され、その体験を他人に話すと石になってしまいます。この青銅の馬をめぐる、王子や老官吏たちの物語。
|
|
MP1903
(2CD)
特別価格¥2100
|
ベートーヴェン(1770-1827):レオノーレ序曲
第2番 Op.72/劇音楽『エグモント』 Op.84
レイハ(1770-1836):劇的カンタータ『レノーレ』
【DISC 1】
ベートーヴェン:1.レオノーレ序曲 第2番
Op.72/2-16.劇音楽『エグモント』 Op.84
ルート・ツィーザク(ソプラノ) /
ウルリヒ・トゥクル(語り)、
ゲルト・アルブレヒト(指揮)、ハンブルク・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1991年10月14-15日、ハンブルク・ムジークハレ/
[旧品番] C288921
【DISC 2】
レイハ:劇的カンタータ『レノーレ』
カミラ・ニュルンド(ソプラノ) -
レノーレ、パヴィア・ヴィコパローヴァ(メゾ・ソプラノ)
- 母親、
コルビー・ヴェルヒ(テノール) -
語り、ウラディーミル・フメロ(バス) - ヴィルヘルム
フリーダー・ベルニウス(指揮)、プラハ室内合唱団、ヴィルトゥオージ・ディ・プラハ
録音:2001年11月24-27日、スタジオ・クルンニ60、プラハ[旧品番]
C244031 |
【ベートーヴェンとレイハ、2020年に生誕250年の同い年二人が書いた物語音楽をカップリング】
ベートーヴェンがゲーテの戯曲のために作曲した付随音楽『エグモント』。実在の伯爵をモデルとし、スペインの弾圧からネーデルラントの人々を解放しよう立ち上がるも投獄され、民衆の自由のため自らの処刑を受け入れるという英雄の物語。全曲演奏の機会はそう多くないこの作品を、アルブレヒトが指揮をした定番演奏です。
ドイツの詩人ゴットフリート・アウグスト・ビュルガーが発表したバラード『レノーレ』は、出征した恋人ヴィルヘルムを待つレノーレの物語。
戦争が終わり兵士たちが戻っても恋人は戻らない。待ちわびるレノーレの元にヴィルヘルムがやっと戻って来るが、「結婚する場所へ行こう」とレノーレを馬に乗せ、二人で遠い道のりを駆けてゆく。そうしてたどり着いた墓場でヴィルヘルムは骸骨へと変貌し、二人は大地に飲み込まれる、という怪談めいた話。レイハの故国チェコの合唱団とオーケストラを中心に、深い共感を持って作り上げた素晴らしい演奏で。
|
ALPHA
|
|
レーラ・アウエルバッハ(1973-):
72天使〜輝く光の中で〜混声合唱とサクソフォン四重奏のための |
ペーター・ダイクストラ(指揮)
ラッシャー・サクソフォン四重奏団
オランダ室内合唱団 |
1. Angels 1 to 6 7'46
1. Vehevyah/ヴェヘイア、2. Yeliel'/イェリエル、3.
Sitael'/シタエル 4. Elemiyah/エレミア、
5. Mahashiyah/マハシア、6. Lelahel'/レハヘル
2. Angels 7 to 12 5'56
7. Ahaiyah/アカイア、8. Kahetel'/カヘテル、9.
Haziel'/ハジエル、10. Aladiyah/アラディア、
11. Laviyah/ラウヴィア、12. Ahayah/ハハイア
3. Angels 13 to 18 7'53
13. Yezel'el'/イェイアゼル、14. Mebahel'/メバヘル、15.
Hariel'/ハリエル、
16. Hakamiyah/ハカミア、17. Lеviyah/レヴィア、18.
Kaliel'/カリエル
4. Angels 19 to 24 4'57
19. Lavavyah/レウウイア、20. Pahaliyah/パハリア、21.
Nel'kael'/ネルカエル、
22. Yeyael'/イエイアイエル、23. Melahel'/メラヘル、24.
Ha'evayah/ハフイア
5. Angels 25 to 30 5'47
25. Nitayah/ニライハ、26. Ha'ayah/ハアイア、27
Yoratel'/イエラテル、
28. She'eyah/セエヒア、29. Reyiel'/レイイエル、30.
Ormael'/オマエル
6. Angels 31 to 36 5'15
31. Lekabel'/レカヘル、32. Vasariyah/ヴァサリア、33.
Yehaviyah/イエヒア、
34. Lehahiyah/レハヒア、35. Kavakiyah/カヴァキア、36.
Manadel'/メナデル
7. Angels 37 to 42 3'49
37. Aniel'/アニエル、38. Ha'amiyah/ハアミア、39.
Rehael'/レハエル、
4.0 Yeyazel'/イヒアゼル、41. Hahael'/ハハヘル、42.
Mikael'/ミカエル
8. Angels 43 to 48 5'51
43. Vevaliyah/ヴェヴァリア、44. Yelahiyah/イエラヒア、45.
Sealiyah/セアリア、
46. Ariel'/アリエル、47. Asaliyah/アサリア、48.
Mihael'/ミハエル
9. Angels 49 to 54 5'20
49. Vehevel'/ヴェフエル、50. Daniel'/ダニエル、51.
Hahashiyah/ハハシア、
52. Imamiyah/イマミア、53. Nanael'/ナナエル、54.
Nitael'/ニタエル
10. Angels 55 to 60 7'43
55. Mebahiyah/メハイア、56. Poiel'/ポイエル、57.
Nemamiyah/ネマミア、
58. Yeyel'el'/イエイアレル、59. Harahel'/ハラヘル、60.
Mitzrael'/ミズラエル
11 Angels 61 to 66 5'53
61. Vamebel'/ウマベル、62. Yehael'/イアヘル、63.
Anayuel'/アナウエル、
64. Mehiel'/メヘキエル、65. Damebiyah/ダマビア、66.
Manakel'/マナケル
12. Angels 67 to 72 13'05
67. Eyael'/エイアエル、68. Habahiyah/ハブイア、69.
Rehel'/ロケル、
70. Yabamiyah/イァバミア、71. Hayael'/ハイアイエル、72.
Mevamyah/ムミア
13. Amen 4'37 TTL:83'59" |
録音:2019年 ワールス教会、アムステルダム
【ロシアの人気コンポーザー・ピアニスト、アウエルバッハが合唱とサクソフォンで描く72の天使】
アルバム『トルストイのワルツ』やラ・フォル・ジュルネへの参加などで日本でもお馴染みの、ロシアの作曲家・ピアニスト、レーラ・アウエルバッハが、サクソフォンと混声合唱のために書いた大作。ダイクストラと手兵オランダ室内合唱団、そして現代作品の演奏で高く評価されるラッシャー・サクソフォン四重奏団の共演で登場しました。72の天使の名を冠した"Prelude-evocations"(呪術的前奏曲)とエピローグ(アーメン)で構成され、異なった宗教や神話などが共通して持つ神秘や霊感を描こうとしています。シュニトケやリゲティの合唱曲に通じるような浮遊感と神秘性を帯びた合唱に、サクソフォンの多彩な音色がアクセントとなった、ある種麻薬的な魅力を持つ作品です。
旧約聖書の『出エジプト記 14章19節-21節』。モーゼが海を割る有名な場面と、天使が雲の柱(夜は火の柱)となって一行を守ったことが描かれていますが、それぞれの節が72文字で書かれており、それらを決まった法則に並べて縦に読むと、ユダヤ教およびキリスト教の神秘思想であるカバラ(数秘学)で語られる72の天使の名が現れるとされます。ここでは短い楽想に、この天使たちの名が順番に付けられています。

|
CYPRES
|
|
コミタス(1869-1935)/アシュラマツィアン(1897-1978)編曲:弦楽四重奏による小品集
エウゲニー・アレシアン(1952-):アルメニア四重奏曲 |
アクタマル弦楽四重奏団 |
コミタス/セルゲイ・ザハロヴィチ・アシュラマツィアン編曲:
1.Al aylughs 赤いショール/2.Yerkinkn
ampel e 雲/3.Oh, Nazan おお、ナザン/4.Krunk
鶴/
5.Shogher jan 親愛なるショグハル/6.Shushiki
少女の踊り/7.Khumar 民謡/
8.Vagharshapat ヴァガルシャパトの踊り/9.Kele,
kele 茎に沿って/10.Chinar es プラタナスのように細いあの子/
11.Habrban 祭歌/12.Keler, tsoler 愛する人は輝いている/13.Garun
a 春/
14.Kagavik ちいさなウズラ/15-18.ウジェニー・アレシアン(1952-):アルメニア四重奏曲 |
録音:2019年7月24-26日、ブルージュ・コンセルトヘボウ
【アルメニア音楽の擁護者コミタスによる美しい作品を弦楽四重奏で】
幼い頃に両親を亡くし神学校で育てられ司祭となった後、ベルリンで音楽を学び、アルメニアの民族音楽復興の立役者となったコミタス(本名:Soghomon
Soghomonian)は、グレツキやシュニトケら「旧東側」の作曲家たちと同じく冷戦終結頃から注目されてきました。映画にもなったことで日本でもカルト的な注目を浴びた存在のひとりです。アルメニア民謡に取材した作品を多く作り、イスタンブールで大きな合唱団を率いるなど、アルメニア音楽の擁護者として活動しました。しかし1915年4月24日、他の約270人ものアルメニア系知識人たちと共に追放されてしまい、その作品の多くは破棄されるという目に遭います。
その後生きて帰ったものの立ち直ることが出来ず、亡くなるまでの20年間はパリの精神病院で暮らしました。残った僅かな資料から弦楽四重奏用に編曲された作品が、ここに収録された14曲。いずれもアルメニアの民謡らしい素朴な美しさに溢れています。併せて収録されたアルメニア系フランス人アレシアンの四重奏曲は、より現代的に洗練された手法でアルメニア音楽の特性を伝えています。
ブリュッセル王立音楽院のアルメニアにルーツを持つ女性奏者たちにより、2016年に結成されたアクタマル弦楽四重奏団。トルコ最大の湖ヴァン湖に浮かぶ、10世紀に建てられたアルメニア教会の遺跡のあるアクタマル島からその名を取り、東西文明の架け橋ともいえるアルメニアに根ざした活動で、多くの作曲家にも支持されています。
|
|
|
『D'ombres〜影』
アンリ・デュティユー(1916-2013):ソナタ、3つの前奏曲/
クロード・ルドゥ(1960-):Surgir
クロード・ルドゥ:Surgir (不意に湧き上がる)
1.I/2.II
アンリ・デュティユー:3つの前奏曲(1988)
3.影と沈黙から/4.同じ1つの和音から/5.対比の戯れ
アンリ・デュティユー:ソナタ(1947)
6.I Allegro con moto/7.II リート/8.III
コラールと変奏 |
エロディ・ヴィニョン(ピアノ) |
録音:2019年11月1-3日 フラジェ第1スタジオ、ブリュッセル
【ドビュッシー盤に続く注目作!フランス・ピアノ音楽のスペシャリストが贈る、デュティユーとルドゥ】
第二次大戦直後に書かれたデュティユーのソナタは、第一次大戦直後に書かれたドビュッシーの「ピアノのために」との様式的な関連が指摘されています。
『3つの前奏曲』は、アルトゥール・ルービンシュタインのために書かれた「影と沈黙から」、クロード・エルフェのために書かれた「同じ1つの和音から」、ユージン・イストミンの勧めで1988年のウィリアム・カペル・コンクールのために書かれた「対比の戯れ」という3曲をまとめたもので、ソナタから40年の歳月を経た作風の変化も楽しむことが出来ます。ベルギー生まれのルドゥによるSurgirは、内部奏法(弦を手で押さえる)によるハーモニクスなども使われていますが、独特のリズムとダイナミクス、和声などで非常に聴かせる作品となっています。
ブリュッセルを中心に活躍するエロディ・ヴィニョンによる、2018年3月にリリースされ大きな評判となったドビュッシー(CYP1678)の続編。深い作品理解がなせる表情豊かなタッチが、それぞれの曲をたいへん聴き応えのあるものにしています。
|
FUGA LIBERA
|
|
ダヴィド・シャイユ(1971-):伝説
1.Les mains nues 素手で/2.Blocs 塊/3.Empreintes
足跡/
4.Mirages 蜃気楼/5.Pluie blanche 白い雨/
6.Temps inverses 時の逆流/7.Voix paralleles
平行する声/
8.Legende 伝説/9.Diableries 魔術/
10.Plein air 戸外にて/11.Final 終曲 |
ラウラ・ミッコラ(ピアノ) |
録音:2019年3月6-8日 シティ・オブ・ミュージック・アンド・ダンス、ソワソン
【注目のフランスの作曲家がおくる11の内面への旅】
1970年生まれのシャイユが、過去と未来の境界線をぼかし、想像力からも解放されるといった方法を探しながら作曲したという11の小品集『伝説』。生まれた作品には独特の美しさと緊張感があり、聴く者の心の動きを通して様々な景色が見えてくるようです。現代作曲家たちからも信頼が深いだけでなく、aeonレーベルでのラフマニノフやブラームスなどクラシックな演目での名演も高く評価されているフランスのフィンランド人ピアニスト、ラウラ・ミッコラの注目企画です。
|
GRAND PIANO
|
|
20世紀のフォックストロット集 第1集 オーストリアとチェコ |
ゴットリープ・ヴァリッシュ
(ピアノ - Steinway D #544.063) |
【オーストリア編】
1-3.クシェネク(1900-1991):歌劇《ジョニーは演奏する》Op.45(1927)から"ポプリ"(イエネ・タカーチュ編)
- 世界初録音 シミー/ブルース/タンゴ
4.クシェネク:喜歌劇《影を越えて》Op.17(1923)-フォックストロット(グスタフ・ブラッサー編)
- 世界初録音
5.ユリウス・ビツトナー(1874-1939):バッハの名によるシミー(1924)
- 世界初録音
6-8.ラルフ・ベナツキー(1884-1957):バレエ「5つの希望」(1928)より3つの小品
- 世界初録音 ファースト・スローフォックス/ボストン「ルール・ブルー」/タンゴ・マカーブル
9.フランツ・ミットラー(1893-1970):FOOLISH
SPRING 狂乱の春(フォックストロット)(1934)
- 世界初録音
10-11.ヴィルヘルム・グロス(1894-1939):
舞踏劇《酒場の赤ちゃん》Op.23(1925-1926)よりシミーとタンゴ(グスタフ・ブラッサー編)
- 世界初録音
12.レオポルド・クラウス=エルカ(1891-1964):
「夕星の歌」よりタンホイザーのフォックストロット
Op.33(1921頃) - 世界初録音
13.ハンス・アイスラー(1898-1962):シミー=テンポ(1926)
- 世界初録音
14.フェリックス・ペティレク(1892-1951):アリゾナ=フォックストロット(1924)
- 世界初録音
15.ペティレク:イリュージョン、フォックストロット(1922)
- 世界初録音
【チェコ編】
16.ヤロスラフ・イェジェーク(1906-1942):ブガティ・ステップ(1931)
17.イェジェーク:ミュージック・ホールのこだま(フォックストロット)(1936)
- 世界初録音
18-21.アロイス・ハーバ(1893-1973):4つのダンス
Op.39(1927)
シミー=ブルース/ブルース/ボストン/タンゴ
マルティヌー(1890-1959):
22.フォックストロット H.126Bis(1920)/23.ワン=ステップ
H.127Bis(1921) - 世界初録音/
24.ブラック・ボトム H.165(1927)
25.カレル・ボレスラフ・イルジャーク(1891-1972):天国の王国よりスロー=フォックス(ブルース)(1929)
- 世界初録音
26.ヤロミール・ヴァインベルガー(1896-1967):劇音楽「マテイ・ポクティヴィ」よりシティ・シミー(1922)
- 世界初録音
エルヴィン・シュルホフ(1894-1942):「グロテスク」Op.37より2つの抜粋(1921/1925ピアノ編曲)
- 世界初録音
27.ヴァルス・ボストン/28.シミー=フォックス |
録音 2019年3月31日-4月2日 イェス=キリスト教会、ベルリン=ダーレム、ドイツ
2つの世界大戦の狭間である1920年代から1930年代のいわゆる「不安の時代」、若い人たちはダンスで人生を楽しむ方法を見つけました。この頃、大流行していたのがジャズやタンゴのリズムであり、中でも全面的にジャズを用いたクシェネクの歌劇《ジョニーは演奏する》は人々にもてはやされたものの、退廃音楽の先駆的作品として、ナチス党信奉者からは排除されるなど、問題視されたことでも知られています。今回のシリーズには、この時期に人々を魅了したジャズや、フォックストロット(ラグタイムに合わせて踊るダンス)、シミー(ジャズにあわせて肩を揺らすダンス)などを収録。第1作目は、前述の《ジョニーは演奏する》から採られたメロディを元にしたダンス曲や、アイスラー、マルティヌーなど、オーストリアとチェコの作曲家たちの作品を収録。名手ヴァリッシュの演奏による世界初録音も多数含まれる貴重な作品集です。
|
|
|
ニーノ・ロータ(1911-1979):独奏ピアノのための作品全集
第1集 |
エレノア・ホジキンソン (ピアノ - Steinway
D) |
15の前奏曲(1964)
1.第1番:Allegro molto/2.第2番:Allegro
ma espressivo e delicato/3.第3番:Allegretto
con spirito/
4.第4番:Andante sostenuto ed espressivo/5.第5番:Con
impeto/6.第6番:Andante/
7.第7番:Allegro con spirito/8.第8番:Lento
con accento/9.第9番:Allegretto quasi andantino/
10.第10番:Allegro mosso e marcato/11.第11番:Andante
senza lentezza/12.第12番:Allegro/
13.第13番:Andante cantabile/14.第14番:Allegro
non troppo e marcato/
15.第15番:Allegro robusto/16.幻想曲
ト長調(1944-1945)
子どものための7つの難しい小品(1971)
17.第1番:Salti e giochi ジャプとゲーム/18.第2番:Capriccio
カプリッチョ/
19.第3番:Cantilena 子守歌/20.第4番:Le
scalette 小さな階段/21.第5番:Grillo notturno
夜のこおろぎ/
22.第6番:Puccettino nella giungla ジャングルのプッチェッティーノ/23.第7番:
L'acrobata アクロバット |
録音 2017年10月25,26日 Steinway Recording
– PianoStudio, Fulbeck, Lincolnshire,
UK
ニーノ・ロータといえば、「山猫」や「太陽がいっぱい」、「ゴッド・ファーザー」などの映画音楽が頭に浮かぶ人も多いことでしょう。しかし彼自身は「私はクラシック音楽の作曲家であり、映画音楽は楽しみのために書いている」と語っていたといい、実際にピアノ曲、その他の器楽曲、協奏曲、交響曲、室内楽曲、宗教音楽、バレエ音楽、オペラなど幅広い音楽を残しています。これらの楽譜は彼の死後に発足した財団によって整理され、少しずつ演奏、出版されるようになり、ようやく彼が望んだ「純クラシックの作曲家としてのロータ」の評価がされ始めるようになりました。
彼のピアノ曲全集シリーズの第1集となるこのアルバムには、さまざまな工夫が凝らされた1964年の「15の前奏曲」と彼の晩年である1971年にバーリ音楽院の教育課程のために書かれた「子供のための7つの難しい小品」。そして、まさに映画音楽を思わせる美しく起伏に富んだ「幻想曲」が収録されています。
|
|
|
シャーンドル・バラッシャ(1935-):ピアノ作品全集
第3集 |
イシュトヴァーン・カッシャイ(ピアノ - Steinway
D) |
1-6.「KICSI A BORS 小さな胡椒はピリリと辛い」Op.106
- ピアノのための6つのバガテル(2008)
7-9.独奏ハープのための「北からの贈り物」Op.139(ピアノ独奏版)(2015)
12の易しいピアノ小品 Op.123(2011)
10.第1番:A kis pendelyes 小さないたずらっこ/11.第2番:Tema
valtozatokkal 主題と変奏/
12.第3番:Hubble ajendeka ハッブルのプレゼント/13.第4番:Liliputi
lakodalom リリパットの結婚式/
14.第5番:Jegviragok 霜模様/15.第6番:Az
el nem kuldott level 送られることのなかった手紙/
16.第7番:Tetelpar 複数の動き/17.第8番:Alom
夢/
18.第9番:Etud, amelyben a jatekos maga
valasztja meg a tempot 演奏者が速度を選べる練習曲
19.第10番:Altato 子守歌/20.第11番:Marciu
行進曲/21.第12番:Makovecz マコヴェツ/
22-24.ツィムバロンのための「ハイタの花」Op.38(1984)/
25.ロンド Op.145(2018)/26.ピアノのための幻想曲
Op.97(2006)
世界初録音 |
録音2018年5月28日 - 1-62017年1月16日 -
7-92017年5月17日 - 10-132017年5月19日 - 14-212018年3月26日
- 22-252018年3月27日 - 26
ハンガリーで高い人気を誇る作曲家、シャーンドル・バラッシャのピアノ作品全集。第3集では、初見でも弾けそうな曲から、並外れた技巧を要求する曲まで、バラッシャの豊かな想像力が開花した作品をお楽しみいただけます。"Kicsi
a bors=小さな胡椒はピリリと辛い"というしゃれたタイトルが付された「6つのバガテル」、ウィットの効いた「12の易しいピアノ小品」、ロンドなどのピアノのために書かれた曲をはじめ、ハープのための「北からの贈り物」、ツィムバロンのための「ハイタの花」のピアノ編曲版などの珍しい作品、そして彼の最高傑作である「幻想曲」などハンガリー特有のリズムと旋律を用いた作品が並んでいます。演奏はこれまでの2作と同じく、ジョルジュ・シフラからも教えを受けた技巧的なピアニスト、イシュトヴァーン・カッシャイが担当。作品の持つ味わいを見事に表現しています。
|
|
|
スヴェイン・ハンズネス(1951-):ピアノ作品集
1.クラヴィナータ 第1番(2015)/2.クラヴィナータ
第2番(2015)/
3-5.ピアノ・ソナタ 第1番(2008-2018)/6.クラヴィナータ
第5番(2016)/
7.クラヴィナータ 第6番(2016)/8.クラヴィナータ
第3番(2016)
ダウントーンド・ビーツ(2013-2015)
9.第1曲:Cymbal Prelude and Distant Groove/
10.第2曲:Dark Bourree and Intermezzo/
11.第3曲:Scherzo/12.第4曲:Danse Noire/
13.クラヴィナータ 第7番(2017-2018)/
14.クラヴィナータ 第6番(2017)
世界初録音 |
ラウラ・ミッコラ(ピアノ - Steinway D) |
録音 2019年1月8-10日 Sofienberg Kirke,
Oslo, Norway
スヴェイン・ハンズネスは現代ノルウェーで最も重要視されている作曲家の一人。彼が創り出す音楽はジャズ、ロックからファンクまで幅広いジャンルを根幹に持つ柔軟なスタイルを持っています。このアルバムの中心を成すのは「クラヴィナータ」と題された7つの曲。彼は2015年から2018年までに10曲の「クラヴィナータ」を作曲、どれも複雑に旋律が絡み合う技巧的なトッカータを思わせる曲ですが、それぞれは独立した形式を持っており、曲同士に関連はありません。小さな素材が発展していくものが多く、リズムが主導になる曲も含まれています。途中に置かれた「ソナタ」も多彩な音が散りばめられた聴きごたえのある曲。「ダウントーンド・ビーツ」は弾むリズムが楽しい曲です。ヘルシンキのシベリウス・アカデミーで学び、1995年のエリーザベト王妃国際コンクールで第2位を受賞したフィンランドのピアニスト、ラウラ・ミッコラによる演奏で。
|
|
|
ティボール・ハルシャーニ(1898-1954):ピアノ作品全集
第1集
1-5.5つの小さな前奏曲(1928)/6-12.LA
SEMAINE 1週間(1924)
PASTORALES 田園曲(1934)
13.第1番:前奏曲/14.第2番:エレジー/
15.第3番:ミュゼット/16.第4番:ダンス
BABY-DANCING 踊る赤ちゃん(1930)
17.第1曲:フォックス=トロット/18.第2曲:タンゴ/
19.第3曲:ボストン/
20.第4曲:チャールダッシュI- 第5曲:チャールダッシュ
II/
21.第6曲:ブルー/22.第7曲:サンバ/23.第8曲:ワン=ステップ
24-28.5つのバガテル(1929)/
29-33.5つのリズミックな練習曲(1933)/
34.ヴォカリーズ=エテュード「ブルー」 (ピアノ版)(1929)/
35-40.6つの短編(1927)
世界初録音 |
ジョルジオ・コウクル
(ピアノ - Steinway D) |
録音 2019年4月6日 Studio Bottega del Pianoforte,Lugano,
Switzerland
ハンガリーで生まれフランスで活躍した作曲家ティボール・ハルシャーニ。彼はブダペストでコダーイに学び、ピアニスト、指揮者として活躍。1923年からはパリに拠点を置き、マルティヌー、タンスマン、ミハロヴィチ、アレクサンドル・チェレプニンら各国からパリにやってきた作曲家たちと「エコール・ド・パリ」を結成。自身はハンガリーの民謡と北米、南米のリズムを融合させたユニークな作品を数多く作曲しました。このアルバムには彼の特徴を端的に示す曲集を収録。なかでも「踊る赤ちゃん」では、さまざまなダンスのリズムを用いた小品が並び、当時のヨーロッパの流行の一端を伺うことができます。また「LA
SEMAINE=1週間」と題された作品にも、風変わりな民謡や静寂の夜想曲など、ヴァラエティ豊かな曲が含まれています。スペイン、東欧の作品を得意とする名手ジョルジオ・コウクルの演奏です。
|
<歴史的録音>
.
ARS NOVA
|


AN115
(15CD)
\6750 →¥6390
|
レジェンダリー・ストリングカルテット
シェッファー四重奏団
クルト・シェーファー(第1ヴァイオリン),
フランツ・ヨーゼフ・マイヤー(第2ヴァイオリン),
フランツ・バイヤー(ヴィオラ), クルト・ヘルツブルッフ(チェロ)
CD 01 |
ベートーヴェン
弦楽四重奏曲第1番 ヘ長調 Op. 18-1
弦楽四重奏曲第2番 ト長調 Op. 18-2
Le Club Francais de Disque CFD200/1
録音:1957年5-6月 |
CD 02 |
ベートーヴェン
弦楽四重奏曲第3番 ニ長調 Op. 18-3
弦楽四重奏曲第4番 ハ短調 Op. 18-4
Le Club Francais de Disque CFD200/1
録音:1957年5-6月 |
CD 03 |
ベートーヴェン
弦楽四重奏曲第5番 イ長調 Op. 18-5
弦楽四重奏曲第6番 変ロ長調 Op. 18-6
Le Club Francais du Disque CFD202
録音:1957年6月 |
CD 04 |
ベートーヴェン
弦楽四重奏曲第7番 ヘ長調 Op. 59-1「ラズモフスキー」
Le Club Francais du Disque CFD203
大フーガ 変ロ長調 Op. 133
Le Club Francais de Disque CFD206/9
録音:1957年10月(第7番) & 1959年 (大フーガ) |
CD 05 |
ベートーヴェン
弦楽四重奏曲第8番 ホ短調 Op. 59-2「ラズモフスキー」
Le Club Francais du Disque CFD204
弦楽四重奏曲第9番 ハ長調 Op. 59-3「ラズモフスキー」
Le Club Francais du Disque CFD205
録音:1957年10月 |
CD 06 |
ベートーヴェン
弦楽四重奏曲第10番 変ホ長調 Op. 74「ハープ」
Le Club Francais du Disque CFD205
弦楽四重奏曲第12番 変ホ長調 Op. 127
Le Club Francais du Disque CFD206
録音:1958年 |
CD 07 |
ベートーヴェン
弦楽四重奏曲第11番 へ短調Op. 95「セリオーソ」
Le Club Francais du Disque CFD206
弦楽四重奏曲第13番 変ロ長調 Op. 130
Le Club Francais du Disque CFD207
録音:1958年 |
CD 08 |
ベートーヴェン
弦楽四重奏曲第15番 イ短調 Op. 132
弦楽四重奏曲第16番 ヘ長調 Op. 135
Le Club Francais de Disque CFD206/9
録音:1959年 |
CD 09 |
ベートーヴェン
弦楽四重奏曲第14番 嬰ハ短調 Op. 131
Le Club Francais de Disque CFD206/9
シューマン
弦楽四重奏曲第3番 イ長調 Op. 41 No. 3
Le Club Francais du Disque 94
録音:1959年1月23日 (第14番) & 1957年
(シューマン) |
CD 10 |
モーツァルト
オーボエ五重奏曲 ヘ長調, K. 370
クラリネット五重奏曲 イ長調, K. 581
Resonances RES 6
録音:1957年 |
ロベール・カジェ(オーボエ),
Andre Vacellier (クラリネット) |
CD 11 |
モーツァルト
弦楽四重奏曲第14番 ト長調 KV 387
弦楽四重奏曲第15番 ニ短調 KV 421
Le Club Francais du Disque CFD85
録音:1956年6月 |
CD 12 |
モーツァルト
弦楽四重奏曲第16番 変ホ長調 KV 428
弦楽四重奏曲第17番 変ロ長調 KV 458「狩り」
Le Club Francais du Disque CFD86
録音:1956年6月 |
CD 13 |
モーツァルト
弦楽四重奏曲第19番 ハ長調 KV 465「不協和音」
Le Club Francais du Disque CFD87
録音:1956年6月
シューベルト
ピアノ・トリオ第1番 変ロ長調 D. 898
Le Club Francais du Disque DC121
録音:1957年6月 |
ヴィルヘルム・ヘッカー(ピアノ),
フランツヨーゼフ・マイアー(ヴァイオリン),
クルト・ヘルツブルッフ(チェロ) |
CD 14 |
シューベルト
弦楽四重奏曲第14番 ニ短調 D. 810「死と乙女」
弦楽四重奏曲第12番 ハ短調 D. 703「断章」
Resonances RES 22
録音:1958年10月16-17日 |
CD 15 |
モーツァルト
フルート五重奏曲 ニ長調, K. 285
ホルン五重奏曲 変ホ長調, K. 407
Resonances RES 31
録音:1957年 |
フェルナン・マルソー(フルート)
ジョルジュ・バルボトゥ(ホルン) |
|
1948年、ケルンで結成されたドイツの弦楽四重奏団。
第1ヴァイオリンのクルト・シェッファーはケルン音楽院のヴァイオリンの教授で、クリストフ・ポッペンの師匠でもある。
第2ヴァイオリンのフランツ=ヨーゼフ・マイアーはコレギウム・アウレウム弦楽四重奏団の第1ヴァイオリンでもある、
販売されたレコードの大半がフランスやアメリカで販売された。
1957年にフランスで発売されたモーツァルトの「ハイドン・セット」が有名。
60年代に入ってフランス・ムジディスクからベートーヴェンの弦楽四重奏曲全集が発売され、日本のコロムビアからも出て話題となった。
 |
<メジャー・レーベル>
|

|