≪第119号アリアCD新譜紹介コーナー≫
その12 2023/5/2~
5/5(金)紹介新譜
マイナー・レーベル新譜
EUDORA
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EUDSACD2303
(1SACD HYBRID)
¥2700
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パウラ・リオス(ピアノ)
When in Silence of the Soul ~
ファニー・メンデルスゾーン:ピアノ作品集
ファニー・メンデルスゾーン:
ピアノ・ソナタ イ長調 《イースター・ソナタ》
H-U235
アレグロ・モルト ホ短調 H-U410(世界初録音)
ノットゥルノ H-U337
5つのピアノ小品より
1. ヴィラ・メディチ, アレグロ・マエストーソ変イ長調
H-U353
ピアノのための4つの歌 Op.8
アンダンティーノ ロ長調 H-U102(世界初録音)
ピアノ小品 アレグロ, ハ短調 H-U139
ピアノ・ソナタ ト短調 H-U395 |
パウラ・リオス(ピアノ) |
スペインの才女が奏でるファニー・ヘンゼル!SACDとMQA-CDハイブリッド盤!
☆高音質レーベル Eudoraによる、SACDとMQA-CDのハイブリッド盤!
☆スペインの才女がファニー・ヘンゼルの作品を探求!
スペインの高音質レーベル、Eudoraによる、SACDとMQA-CDのハイブリッド仕様のシリーズから、スペインのピアニスト、パウラ・リオスが奏でる世界初録音を含むファニー・メンデルスゾーンのピアノ作品集が登場。
強い個性、洗練されたテクニック、独創性を備えたパフォーマーとして高い評価を得ているパウラ・リオスは、ビーゴ高等音楽院でコンスタンティーノ・ペレスに師事し、ピアノと理論の学位を優等賞と特別賞で取得しています。
ファニー・メンデルスゾーンは、19世紀前半における女性作曲家のパイオニアとして独自の音楽的道を歩み、400曲以上の作品を作曲した当代きってのピアニストの一人です。
このアルバムのタイトルは、ゲーテの詩を音楽化したもので、非常に自発的で実験的な作品となっています。パウラ・リオスは、ファニー・メンデルスゾーンのピアノ作品に必要な輝きと感性をもたらし、2つの初録音を含む、ファニーのピアノ作品を探求しています。
フォーマットはSACD Stereo/MultichannelとMQA-CDのハイブリッドを採用しており、CD層はMQA対応機器を使用することにより、ハイレゾ音源として再生することができます。
※録音:2022年4月12日-14日、サラゴサ・オーディトリアム、モーツァルト・ホール(スペイン)
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EUDSACD2304
(1SACD HYBRID)
¥2700
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ヘスス・レギド:歌曲集
ヘスス・レギド(b.1943):
生(Vida)-Violetas mojadas、Romances
del bajo Duero
死(Muerte)-Oracion en silencio
愛(Amor)-Triptico lorquiano、Soledades |
ラケル・ロヘンディオ(ソプラノ)
イレーネ・アルファゲメ(ピアノ) |
スペインの高音質レーベル、Eudoraによる、SACDとMQA-CDのハイブリッド仕様のシリーズから、スペインで最も偉大な現代芸術歌曲の作曲家の一人である、ヘスス・レギドの作品集が登場。
1975年のデビュー以来、スペインを代表する歌曲作曲家の一人として活躍するヘスス・レギドは、80年代には多くの作曲賞を受賞し、中でもオルガン曲ではクリストバル・アルフテル賞をしています。
本アルバムでは、レギドの詩的で力強い言葉の3本柱である愛、死、生を巡る作品の数々を、ベルリン・フィル、ボストン響、BBCフィルなど、世界最高峰のオーケストラとの共演や、スペインの名ピアニスト、アレクシス・ムニョスからも絶賛されるソプラノ、ラケル・ロヘンディオの美声で彩ります。
フォーマットはSACD Stereo/MultichannelとMQA-CDのハイブリッドを採用しており、CD層はMQA対応機器を使用することにより、ハイレゾ音源として再生することができます。
※録音:2022年11月14日-15日、ミゲル・デリーベス文化センター・シンフォニーホール(バリャドリッド、スペイン)
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TOCCATA CLASSICS
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ジョン・トーマス:ハープとピアノのための二重奏曲全集
第2集
1. 作者不詳:March of the Men of Harlech
ハーレックの男たちの行進(J. トーマス編)
2. トーマス:Souvenir du bal 舞踏会の思い出
3. フレデリック・ショパン(1810-1849):
ピアノ・ソナタ第2番 Op. 35 - 第3楽章「葬送行進曲」(J.トーマス編)
4-17. フランツ・シューベルト(1797-1828)の
歌曲編曲全集(J. トーマス編)
4. Ave Maria アヴェ・マリア / 5. The
Erl King 魔王 /
6. Dein ist mein Herz 焦燥 / 7. Serenade
セレナード /
8. Marguerite 糸を紡ぐグレートヒェン
/
9. The Wanderer さすらい人 / 10. The
Fisher-maiden 漁師の娘 /
11. Barcarole 水の上で歌う /
12. L'Adieu (misattributed, composed
by August Heinrich von Weyrauch)
さようなら /
13. L'Eloge des Larmes 涙の賛美 / 14.
To Sylvia シルヴィアに /
15. Sois toujours mes seuls amours
挨拶を送ろう /
16. The Trout ます / 17. The Fountain
どこへ
18. 作者不詳:Rakoczi-indulo(J. トーマス編)
19. トーマス:
ドニゼッティの《ランメルモールのルチア》の主題による二重奏曲
世界初録音 |
デュオ・プラセディス
プラセディス・ハグ=リュッティ(ハープ)
プラセディス・ジェネヴィエーヴ・ハグ(ピアノ) |
録音:2022年9月26-30日 Flugelsaal Musik
Hug, Bulach(スイス)
総収録時間:76分
ウェールズ出身のジョン・トーマスは、18世紀後半に最も称賛されたハープ奏者・作曲家の一人。
ビクトリア女王専属のハープ奏者を務め、その洗練された技巧が広く愛されました。
彼はハープ独奏曲の他、ハープとピアノの二重奏曲も数多く書いており、どれもロマン派の作風に、ウェールズ民謡を織り込むなどした聴きやすいものばかり。
オリジナル作品だけではなく歌劇の旋律や有名なオーケストラ曲をハープ用に編曲した作品も知られています。
このアルバムの中心となるのは14曲のシューベルト歌曲の編曲集。これらは、トーマスが当時流布していたフランス語や英語版の楽譜をもとに編曲を行ったため、通常のドイツ語とは違うタイトルが付されています。
デュオ・プラセディスは18世紀末から20世紀初頭までの知られざるハープとピアノ二重奏曲の復興に力を注ぐアンサンブル。
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フリードリヒ・ブルク(1937-):管弦楽作品集
第4集
1-3. 交響曲第15番「Reflections リフレクションズ」(2015)
4-7. 交響曲第16番「The River Dnieper ドニプロ川」(2016)
※全て世界初録音 |
リトアニア国立交響楽団
イマンツ・レスニス(指揮) |
録音:Congress Hall, Vilnius(リトアニア) 2015年9月...1-3 2016年6月...4-7
総収録時間:67分
1937年、ウクライナのハルキウ(ハリコフ)生まれの作曲家ブルク。
現在はフィンランドに住み、タンゴの作曲家として知られていますが、彼の作品の中で重要な位置を占めるのが20曲を越える交響曲です。
3つの楽章からなる第15番は、フィンランドの軍人で大統領マンネルヘイム、エストニアの革命家で初代大統領パッツ、スウェーデンとロシアという強国にはさまれたフィンランドのウーシマー地方の歴史から想を得ています。
バスドラムやティンパニなど打楽器を多用するニールセン風の音楽に、シベリウスを思わせる繊細なワルツをまじえています。
第16番はロシアからベラルーシ、ウクライナを経て黒海にそそぐ大河「ドニプロ(ドニエプル)川」沿岸地域の歴史から着想した作品。
「チョルノービリ(チェルノブイリ)の物語」と題された第2楽章は1986年の原発事故の破局や恐怖を描き、「嵐と啓蒙」と題された終楽章も予定調和的な解決からは程遠く、この地域の多難な歴史があらためて思い起こされます。
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ホセ・F. バスケス(1896-1961):ピアノのための印象
全集
1-3. 第1巻
1. I. Romanza / 2. II. Barcarola / 3.
III. Melodia
4-6. 第2巻
4. I. Nocturno / 5. II. La oracion de
la tarde / 6. III. Elegia
7-9. 第3巻
7. I. Reverie / 8. II. Impromptu / 9.
III. Berceuse
10-12. 第4巻
10. I. Preludio / 11. II. Hoja de album
/ 12. III. Plegaria
13-15. 第5巻
13. I. Madrigal / 14. II. Serenata /
15. III. Intermezzo |
ウラディーミル・クリエル(ピアノ) |
録音:2022年8月17日、10月26日、12月8日 Estudio
13, Mexico City(メキシコ)
総収録時間:64分
20世紀前半におけるメキシコのクラシック音楽界を牽引した作曲家の一人、ホセ・F.バスケス。
優れたピアニスト、指揮者、教育者として活躍し、多くの作品を遺しましたが、その楽譜の多くは死後行方不明になってしまったため、演奏の機会がほとんどありませんでした。
しかし、彼の息子で作家のホセ・ヘスス・バスケス・トーレスの40年にわたる研究の結果、失われた楽譜の多くを復元することができ、ようやくバスケスの音楽が再評価されるようになりました。
この「ピアノのための印象」は1922年頃から1927年頃に作曲された全15曲、5巻からで構成された、フランスの印象派、とりわけドビュッシーからの影響が強く感じられる内省的な雰囲気を湛えた曲集。シンプルなテクスチャーと美しい響きが特徴です。
演奏はメキシコシティ生まれのピアニスト、ウラディーミル・クリエル。ケレタロを本拠地とする「Fortepiano
Instituto de Perfeccionamiento Artistico
y Musical」の創設者兼ディレクターを務め、不当に忘れられたメキシコの作曲家の作品の発見、普及に尽力しています。
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ポール・クレストン(1906-1985):ピアノ作品集
1-3. Three Narratives 3つの物語 Op. 79(1962)
リズミコン
4-11.第7集(1971) 第99番 - 第106番
12-19. 第8集(1973頃) 第107番 - 第114番
20-24. 第9集(1974頃) 第115番 - 第119番
25-28. 第10集(1974) 第120番 - 第123番
全て世界初録音 |
マイロン・シルバースタイン(ピアノ) |
録音:2022年6月20-22日 Patrych Recording
Studio, Bronx, New York(USA)
総収録時間:69分
20世紀アメリカの作曲家ポール・クレストン(本名ジュゼッペ・グットヴェッジョ)。イタリア系移民の家庭に生まれ、オルガニストとして活躍しながら作曲を身に着けた彼は、ヘンリー・カウエルに認められて作曲家としてデビュー。ピアニストとしても才能を発揮しました。
このアルバムに収録された「Three Narratives
3つの物語」はフランツ・リストの作品を現代的にしたような妙技を要するコンサートピースと言える作品です。
「Rhythmicon」はさまざまなリズムが用いられた小品集。10巻全123曲で構成されており、シリーズが進むにつれて演奏も至難になっていきます。
ここでは第7集から第10集までを聴くことができ、讃美歌風の静かな曲からバルトーク風のエネルギッシュな曲、ジャズ風の楽しい曲まで25曲を楽しめます。
これらを演奏するマイロン・シルバースタインは20世紀半ばの作品をとりわけ愛するピアニスト。なかでもパーシケッティ作品の録音で高く評価されています。
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TOCCATA NEXT
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バッハ一族、ベンダとブレニマン フルートのための音楽集
1-3. ヴィルヘルム・フリーデマン・バッハ(1710-1784):
ソナタ ホ短調 - フルートと通奏低音のために
BR WFB B 17
4-6. マルクス・ブレニマン(1968-):夜想曲
-
フルート(アルト・フルート)と弦楽三重奏のために(2016-19)*
7-9. フランツ・ベンダ(1709-1786):ソナタ
ホ短調 -
フルートと通奏低音のためにLIII:57
10. ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(1685-1750):
トッカータとフーガ ニ短調 BWV 565
(M.ブレニマンによるフルート、
オーボエ、弦楽三重奏とハープ編)*
11-13. カール・フィリップ・エマヌエル・バッハ(1714-1788):
ソナタ ホ短調 -
フルートと通奏低音のために WQ124/H551
14. ブレニマン:
Nomos ノモス - 無伴奏フルートのために(2016)*
15-18. J. S. バッハ:
ソナタ ホ短調 - フルートと通奏低音のために
BWV 1034
...世界初録音 |
マルクス・ブレニマン(フルート)
ジャン・ハルスドルフ(チェロ)
...1-3、7-9、11-13、15-18
レオン・ベルベン(チェンバロ)
...1-3、7-9、11-13、15-18
アンサンブル・ピラミッド...4-6、10
【メンバー】
マルクス・ブレニマン(フルート)
バルバラ・ティルマン(オーボエ)
Ulrike Jacoby(ヴァイオリン)
Muriel Schweizer(ヴィオラ)
Anita Jehli(チェロ)
Marie Trottmann(ハープ) |
録音:Reformed Church, Marthalen, canton
of Zurich(スイス) 2017年7月4日・・14 2021年11月1-3日...1-13、15-18
総収録時間:74分
J.S.バッハとその長男ヴィルヘルム・フリーデマン・バッハ。そしてチェコ生まれのフランツ・ベンダ。
この3人は1747年の春、ポツダムで出会った記録が残っています。この3人の作品と、現代の作曲家・フルート奏者マルクス・ブレニマンの作品が出会い、新たな味わいが生まれました。
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夢と踊り クレイン一族によるクラリネットのための室内音楽集
1-2. アレクサンダー・クレイン(1883-1951):Esquisses
Hebraiques
ヘブライ風エスキース 第2番 Op. 13 -
クラリネットと弦楽四重奏のために(1910)
1. I Andante con moto / 2. II Allegro
non troppo
3. グリゴリー・クレイン(1879-1955):Poe
me 詩曲 -
クラリネットとピアノのために(1940)*
4-6. ユリアン・クレイン(1913-1996):三重奏曲
-
フルート、クラリネットとピアノのための(1974)*
7-8. G・クレイン:ヤクートの主題による2つの小品
-
クラリネットとピアノのための(1940)*
7. No. 1 Liberamente, quasi cadenza
8. No. 2 Allegro moderato
9-11. A.クレイン:Esquisses Hebraiques
ヘブライ風エスキース 第1番 Op. 12 -
クラリネットと弦楽四重奏のための(1909)
9. I Lento / 10. II Andante con anima
/
11. III Allegro moderato
12-13. Y・クレイン:ソナタ - クラリネットとピアノのために(1961)*
14-16. G.クレイン:四重奏曲 -
クラリネット、ヴァイオリン、チェロとピアノのために(1939-40)*
...世界初録音 |
アンネ・エリザベート・ピーライネン(クラリネット)
イリーナ・ゴルクン=シレン(フルート)
...4-6
レア・トゥーリ(ヴァイオリン)
...1、2、9-11、14-16
マリア・プーサーリ(ヴァイオリン)
...1、2、9-11
ユッシ・アールト(ヴィオラ)...1、2、9-11
ピニャ・ヌニェス(チェロ)
...1、2、9-11、14-16
キリル・コズロフスキ(ピアノ)
...3-8、12-16 |
録音:2021年3月29日-4月1日 Leonora Hall,
Kallio-Kuninkala, Jarvenpaa(フィンランド)
総収録時間:78分
リトアニアに起源を持つクレイン家は、帝政ロシア、そしてソヴィエト~ロシアに至る重要な音楽一家となりました。
家長であるアブラムは当時人気の"クレズマー(ユダヤ系の民謡をルーツに持つ音楽)"の代表的なフィドル奏者で、またユダヤ教とキリスト教双方に深い理解を持ち、エストニア語、ラトヴィア語、ドイツ語、恐らくロシア語も自在に話すことができた精力的な人物でした。
彼の7人の息子は全て音楽家になりましたが、中でもアレクサンダーとグリゴリーの兄弟は傑出した才能を発揮、またグリゴリーの息子ユリアンも優れた作品を遺しました。
彼らはユダヤ由来の舞曲とロシアの民俗音楽を融合し、そこにスクリャービンの神秘的なハーモニーとフランスの印象派の要素を加え、ユニークな作品を作り上げました。
3人ともクラリネットの音色を愛しており、この楽器のために多くの作品を書き上げています。このアルバムではその一部を聴くことができます。
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5/4(木)紹介新譜
マイナー・レーベル新譜
J.S.BACH-STIFTUNG
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ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(1685-1750):
カンタータ第42集
1-6. カンタータ 第2番 Ach Gott, vom Himmel
sieh darein -
ああ神よ、天より見そなわし BWV 2
7-12. カンタータ 第185番 Barmherziges Herze
der ewigen Liebe -
永遠の愛の慈悲深き心よ BWV 185
13-18. カンタータ 第37番 Wer da glaubet
und getauft wird -
信じて洗礼を受けし者は BWV 37 |
アレックス・ポッター(アルト)...1-12
ゲオルク・ポプルッツ(テノール)...1-6
マルクス・フォルペルト(バス)...1-12
レジーナ・カービス(ソプラノ)...7-12
イェンス・ウェーバー(テノール)...7-12
ベルンハルト・ベルヒトルト(テノール)...13-18
マティアス・ヘルム(バス)...13-18
バッハ財団合唱団
バッハ財団管弦楽団(古楽器使用)
ルドルフ・ルッツ(指揮) |
録音(ライヴ):Evangelischen Kirche Trogen
AR/ Olma-Halle 2.0 St. Gallen(スイス) 2019年6月28日...1-6 2007年7月29日...7-12 2021年5月21日...13-18
総収録時間:51分
ルドルフ・ルッツとバッハ財団管弦楽団によるカンタータ集。第42集では3つのカンタータが演奏されています。
第2番「ああ神よ、天より見そなわし」は1724年6月18日の三位一体後第2日曜日用の作品。
オルガンに導かれた冒頭の厳格な合唱にはじまり、テノールのレチタティーヴォ、独奏ヴァイオリンが活躍するアルトの../image/119/12、そして美しいバスのレチタティーヴォに続く執拗なリズムの反復が特徴的なテノールの../image/119/12が歌われ、最後はオルガン独奏が絡むシンプルなコラールで幕を閉じます。
第185番「永遠の愛の慈悲深き心よ」は1715年の三位一体後第4日曜日に初演されたカンタータ。冒頭のソプラノとテノールの二重唱は、神の慈悲と人間への憐れみが描かれています。
その後はさまざまな形でイエスの教えが描かれ、最後はヴァイオリン独奏を伴うコラールで締めくくられます。
第37番「信じて洗礼を受けし者は」は1724年5月18日、キリスト昇天祭のカンタータ。イエスを讃える曲であるにも関わらず、弦楽合奏とオーボエ・ダモーレ2本という簡素な編成が特徴。
第3曲はコラール・コンチェルトの形式で書かれており、歌唱パートと通奏低音の掛け合いが華やかに展開します。
バスのレチタティーヴォと../image/119/12が続き、最後には晴れやかなコラールが置かれています。
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ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(1685-1750):
カンタータ第43集
1-7. カンタータ第39番 Brich dem Hungrigen
dein Brot -
飢えたる者に汝のパンを分けあたえよ
BWV 39
8-13. カンタータ第89番
Was soll ich aus dir machen, Ephraim
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エフライムよ、われ汝をいかにせん
BWV 89
14-20. カンタータ第138番
Warum betrubst du dich, mein Herz -
何ゆえに悲しむや、わが心よ BWV 138 |
ウルリケ・ホーフバウアー(ソプラノ)...1-7
デルフィーヌ・ガルー(アルト)...1-7
マティアス・ヘルム(バス)...1-7
ヌリア・リアル(ソプラノ)...8-13
マルクス・フォルスター(アルト)...8-13
ラファエル・ヘーン(テノール)...8-13
ドミニク・ヴェルナー(バス)...8-13
ユリア・ゾフィー・ワーグナー(ソプラノ)...14-20
アレックス・ポッター(アルト)...14-20
櫻田亮(テノール)...14-20
ヴォルフ・マティアス・フリードリヒ(バス)...14-20
バッハ財団合唱団
バッハ財団管弦楽団(古楽器使用)
ルドルフ・ルッツ(指揮/チェンバロ...8-13) |
録音(ライヴ):Evangelischen Kirche Trogen
AR(スイス) 2022年3月18日...1-7 2013年10月25日8-13 2010年9月10日...14-20
総収録時間:49分
ルドルフ・ルッツとバッハ財団管弦楽団によるカンタータ集。第43集では3つのカンタータが演奏されています。
第39番「飢えたる者に汝のパンを分けあたえよ」は1726年6月23日の三位一体後第1日曜日に初演された作品。
貧民ラザロと傲慢な金持ちの末路が比較されるというエピソードを主に、隣人愛と困っている同胞への助力、そして神の庇護への感謝が描かれています。
旧約聖書の言葉を引用した長大な第1曲をはじめ、美しい../image/119/12が3曲含まれた傑作のひとつ。
第89番「エフライムよ、われ汝をいかにせん」は1723年の三位一体後第22日曜日のための作品。罪深い世の現状に対する神の怒りと、裁きと報復についての警告。
そして罪深い人がやがて神の救済を待ち望む心境へと変化する様が描かれており、最後は力強いコラールで締めくくられます。
第138番「何ゆえに悲しむや、わが心よ」は1723年9月5日、三位一体後第15日曜日に初演されたカンタータ。
この世の富に振り回されてしまう人間の苦悩を、神に祈ることで解放される様子が、作者不詳のコラールを中心に描かれています。
../image/119/12は、メヌエット風の明るさを持つ1曲のみ。これは後にミサ曲ト長調BWV236に転用されました。
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ONDINE
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トヌ・クルヴィッツ(1969-):The Sound of Wings
翼の音
Tiibade haal 翼の音(2022) -
アメリア・イアハートに - 合唱と弦楽器のために
1. Ulemereuhenduses... / 2. I. Taevas
ja tundmatus /
3. II. Puutuda su katt4. III. Vapruse
vaaringus /
5. IV. Uks armastus6. V. Nonda koneleb
suda /
7. VI. Tuletorn8. VII. Tahistulv /
9. VIII. Ule peegelvee /
10. Pohilouna pohjatusse soost... /
11. IX. Tiibade haal ja huud /
12. Puhapaevasoov 日曜日の願い(2020/2022) -
ソプラノ、高声と弦楽オーケストラのために |
ラウル・エーンサル (ヴィオラ)...1、4、10、11
チェ・イェナ(ソプラノ)...11、8
トリーン・サケルマー(ソプラノ)...8
マリリース・ティーテル(ソプラノ)...12
マリアンネ・パルナ(アルト)...5、8
マールヤ・ヘルステイン(アルト)...8
エストニア・フィルハーモニー室内合唱団
タリン室内管弦楽団
リスト・ヨースト(指揮) |
録音: 2022年5月31日-6月3日 United Methodist
Church、タリン(エストニア)
総収録時間:54分
現代エストニアを代表する作曲家の一人、トヌ・クルヴィッツ。ロマンティックな曲想と北欧特有の繊細さを併せ持つ彼の作品は高い人気を得ています。
このアルバムは、リスト・ヨーストとエストニア・フィルハーモニー室内合唱団、タリン室内管現楽団による合唱三部作の最後を飾るもの。
前2作「ムーアランドのエレジー」(ODE-1306)「あなたは光と朝」(ODE-1363)に続くこの「翼の音」は、三部作の中でも最も明るく光を放つ作品であると作曲家自身が語っています。
作品が捧げられたアメリア・イアハートは作品が捧げられたアメリア・イアハートは、1932年女性として初めての大西洋単独横断飛行を成功させた飛行士。
1937年には赤道上世界一周に挑戦しましたが、南太平洋上で消息を絶ちました。
作品ではオーケストラや合唱団が風を思わせるイメージを奏で、独奏ヴィオラが彼女とともに消息を絶った赤い飛行機「ロッキード・エレクトラ10E」を上下に揺れるモティーフやフラジョレットで表現、全編において「空を飛ぶこと、夢を見ること、その勇気」が讃えられています。
「Puhapaevasoov 日曜日の願い」は2020年に書かれた合唱曲を2022年にアレンジ、2023年7月開催予定の「The
Estonian Youth Danceand Song Festival」で演奏されることが決まっている美しい愛の歌です。
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ORFEO
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C260352
(2CD)
¥3600
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オイゲン・エンゲル(1875-1943):
歌劇《グレーテ・ミンデ》全3幕
【CD1】
1-22. 第1幕
【CD2】
1-18. 第2幕
19-36.第3幕
世界初録音 |
ゲルト・ミンデ:タンガーミュンデ市議会議員...
マルコ・パンテリッチ(バリトン)
トゥルド・ミンデ:ゲルトの妻...
クリスティ・アンナ・イゼーネ(ソプラノ)
小さなゲルト:彼らの息子...
ヤン・アリク・レドマー(子役)
グレーテ・ミンデ:ゲルトの異母姉妹...
ラファエラ・リントル(ソプラノ)
エムレッツ・ツェルニッツ:グレーテの隣人
...ヤドヴィガ・ポストロズナ(メゾ・ソプラノ)
ヴァルタン...彼女の義理の息子...
ゾルタン・ニャーリ (テノール) 他
マグデブルク・フィルハーモニー管弦楽団
マグデブルク歌劇場合唱団
アンナ・スクリレヴァ(指揮) |
録音:2022年2月13日(ライヴ) マグデブルク歌劇場(ドイツ)
総収録時間:118分
【ホロコーストで命を絶たれた、知られざる作曲家の歌劇】
1875年、プロイセンでユダヤ人の両親の下に生まれたオイゲン・エンゲル。
1892年に家族とともにベルリンに移住した彼は、婦人服の布地を扱う商人として生計をたてていましたが、もともと音楽を愛好していたこともあり、余暇に作曲をはじめ、プライベートレッスンを受けながら、ほぼ独学でいくつかの作品を書き上げました。
順風満帆に見えたエンゲルの生活ですが、1930年代になるとナチスが台頭し、ここから逃れるために彼は1939年にオランダにわたります。
そしてアメリカへの亡命を企てましたが実現することなく、1943年強制収容所に送られ命を絶たれてしまいました。
この歌劇《グレーテ・ミンデ》は1914年から1933年頃にわたって書かれたもので、19世紀ドイツの作家、テオドール・フォンターネによる同名の短編小説に基づいています。
家族や社会に見捨てられた女性が、その復讐のために街に火を放ち、自らも炎の中で息絶えるという悲劇的なストーリー。
この2枚組は、彼の娘エヴァが保管していた手稿譜から作品を復元し、完成からほぼ90年を経てマグデブルク劇場で初演された時の記録です。
本職の音楽家ではなかったエンゲルですが、コルンゴルトやワーグナーを思わせる重厚な音楽から感じられる熱意と力量には驚く他ありません。
ブックレットには、初演に尽力した劇作家ウルリケ・シュレーダーによるエンゲルのバイオグラフィーとリブレット(英語・ドイツ語)が掲載されています。
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<マイナー・レーベル歴史的録音・旧録音>
ORFEO
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C240012
(2CD)
【再発売】
¥2700
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カール・オルフ(1895-1982):歌劇《プロメテウス》
【CD1】
1. Scene 1: Am Rand der Erde sind wir
angelangt
2. Scene 2: Heiliger Ather, leichtbeschwingte
Luft
3. Scene 3:
Horch, horch! Da, da! Welcher Ton,
welcher Hauch
4. Scene 4: So bin ich am Ende des weiten
Flugs
5. Scene 5:
Sieh, wie wir dein Unheilslos, Prometeus,
beklagen
【CD2】
1. Scene 6: Welches Land? Welcher Stamm?
2. Scene 6:
Ich weiss nicht, wie ichs euch verweigern
sol
3. Scene 7: Weise, ja weise war jener
4. Scene 8: Da seh ich schon den Laufer
dieses Zeus
5. Szene 9:
Nur wankt sie in Wahrheit und nicht
mehr im Wort |
プロメテウス...ローランド・ヘルマン(バリトン)
イオ・イナキス...コレット・ロラン(ソプラノ)
ヘルメス...フリッツ・ウール(テノール)
クラトス...ヨーゼフ・グラインドル(バス)
オケアノス...キース・エンゲン(バス)
ヘプハイストス...ハインツ・クラーマー(テノール)
他
バイエルン放送女声合唱団
バイエルン放送交響楽団
ラファエル・クーベリック(指揮) |
録音:1975年10月1、2日 ヘルクレス・ザール、ミュンヘン(ドイツ)
C526992の再発売盤
総収録時間:132分
1949年のアンティゴネ、1959年のオイデプスに続く、オルフのギリシャ語テキストによる三部作の最後を飾る「プロメテウス」。
1968年3月24日にフェルディナンド・ライトナーの指揮で初演され好評を得た作品です。古代ギリシャ語の独特な抑揚を活かし、多彩なパーカッションの連打を伴い語るように歌われます。
管弦楽は大編成ですが、思いの他ストイックな響きで歌を支えます。
このクーベリックが指揮した1975年のライヴ盤は緊迫感に満ちた優れた演奏として知られています。
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<メジャー・レーベル>
<映像>
5/3(水)紹介新譜
マイナー・レーベル新譜
SIGNUM
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ポール・リードの祝典
ポール・リード(1943-1997):
ヴィクトリアン・キッチン・ガーデン組曲
(独奏フルート、ハープと弦楽のための)
(ヤン・ヴィレム・ネレケによる改作)
ルシヨンの歌-5つのカタルーニャの民謡
(ポール・リードによるソプラノと管弦楽編曲版)
鳥の歌
(ポール・リードによるソプラノと管弦楽編曲版)
バスーンと管弦楽のためのカタロニア
(オーケストレーション:ティム・ギブソン)
木管六重奏のためのセレナータ
フルートと弦楽オーケストラのための協奏曲
※「ルシヨンの歌」を除く作品は世界初録音 |
ロンドン・ウインズ
イギリス室内管弦楽団
ロビン・オニール(指揮)
フィリッパ・デイヴィス(フルート)
プメザ・マチキザ(ソプラノ)
ローレンス・パーキンス(バスーン)
ヘレン・タンスタール(ハープ) |
イギリスの作曲家、ポール・リード生誕80周年記念!
BBCのテレビ番組「ヴィクトリアン・キッチン・ガーデン」のテーマ曲(イギリスの名誉ある音楽賞であるアイヴァー・ノヴェロ賞受賞)をはじめ、子ども向け番組の音楽などを数多く手掛け、イングリッシュ・ナショナル・オペラではコレペティトールとしても活躍していたイギリスの作曲家、ポール・リード。
リードの音楽は、優しく、詩的で、ユーモラスで、高揚感があり、素晴らしいメロディとドラマティックな創作に満ちています。
本アルバムでは、生誕80周年を記念して、リードが残した知られざる作品を発掘する好企画。
1988年のBBCプロムスでモーツァルトの協奏曲ニ長調を演奏して以来、最も優れたフルート奏者の一人として世界的に高い評価を得ているフィリッパ・デイヴィス。
コヴェント・ガーデンやシュットゥットガルト歌劇場を拠点に活躍し、今日のオペラ界の新星の1人として注目される南アフリカ出身のソプラノ歌手、プメザ・マシキザ。
1974年から2017年まで長きにわたりマンチェスター・カメラータの首席ファゴット奏者を務め、ソリストとしても多くの名演・名録音を残すイギリスのベテラン・バスーン奏者、ローレンス・パーキンスという豪華ソリスト達がレコーディングに臨んでいます。
※録音:2022年6月27日-28日、オール・セインツ教会(イースト・フィンチリー、ロンドン)
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B RECORDS
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LBM052
(2CD)
¥4400 →\3990
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フシュヌレ兄弟による
シューマンのヴァイオリン・ソナタ全曲、ヴァイオリン協奏曲も収録
シューマン:ヴァイオリンのための作品集
【DISC 1】
ロベルト・シューマン(1810-1856):
1-3. 幻想小曲集 Op. 73
4-7. ヴァイオリン・ソナタ 第3番 イ短調
WoO 2
9-10. 3つのロマンス Op. 94
11-13. ヴァイオリン・ソナタ 第1番 イ短調
Op. 105
14. トロイメライ Op. 15-7 ~『子供の情景』
【DISC 2】
クララ・シューマン(1819-1896):
1-3. 3つのロマンス Op. 22
ロベルト・シューマン:
4-7. ヴァイオリン・ソナタ 第2番 ニ短調
Op. 121
8-10. ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 WoO
23 |
ピエール・フシュヌレ(ヴァイオリン)
テオ・フシュヌレ(ピアノ)
...DISC1、DISC2 1-7
ノルマンディ地域圏管弦楽団
ジャン・ドロワイエ(指揮)
...DISC2 8-10 |
録音: 2022年4月-8月 サル・エリー・ド・ブリニャック、アルカナ、ドーヴィル(フランス北部ノルマンディ地方) (ライヴ/拍手入り)
収録時間: 134分
【フシュヌレ兄弟によるシューマンのヴァイオリン・ソナタ全曲、ヴァイオリン協奏曲も収録!】
現在フランスで絶大な人気を誇るヴァイオリニスト、ピエール・フシュヌレと、その弟で2018年ジュネーヴ国際コンクールの覇者、テオ・フシュヌレの共演によるシューマンのヴァイオリン作品集。
F.A.E.ソナタのためにシューマンが書いた2つの楽章を転用した第3番を含むヴァイオリン・ソナタ全3曲のほか、元はクラリネットのために書かれた幻想小曲集やオーボエのために書かれた3つのロマンスといった人気作品、クララ・シューマンによる3つのロマンス、さらには当時としては先鋭的ながら作曲後長い間封印されてきたヴァイオリン協奏曲も収録するという嬉しい内容となっています。
ピエール・フシュヌレは伸びやかに歌いつつもどこか陰りを絶やさない絶妙の表情を聴かせ、作品によってはヴァイオリンと同等の立ち位置となるピアノのテオ・フシュヌレ、そして管弦楽を率いるジャン・ドロワイエもぴったりと合った息でサポート以上の活躍をみせ、ライヴの緊張感もあいまって、いずれの作品も素晴らしい出来栄えとなっています。
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CD ACCORD
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プーランク/ジョンゲン:オルガンとオーケストラのための協奏曲
1-7. フランシス・プーランク(1899-1963):
協奏曲 ト短調 FP93 - オルガンと弦楽合奏、ティンパニのために
1. I. Andante / 2. II. Allegro giocoso
/
3. III. Andante moderato /
4. IV. Tempo allegro, molto agitato
/
5. V. Tres calme. Lent / 6. VI. Tempo
de l'allegro initial /
7. VII. Tempo d'introduction. Largo
8-11. ジョセフ・ジョンゲン(1873-1953):
協奏交響曲 Op. 81 - オルガンとオーケストラのために
8. I. Allegro, molto moderato
9. II. Divertimento: Molto vivo
10. III. Molto lento: Lento misterioso
11. IV. Toccata (moto perpetuo): Allegro
moderato |
カロル・モサコウスキ (オルガン)
NFMヴロツワフ・フィルハーモニー管弦楽団
ジャンカルロ・ゲレーロ(指揮) |
録音:Main Hall of the National Forum of
Music in Wroclaw(ポーランド) 2021年6月8日
...1-7 2022年10月21-24日...8-11
総収録時間:59分
プーランクの協奏曲は、19世紀末から20世紀前半のフランスにおいて多くの音楽家を援助したパトロンの一人、エドモンド・ド・ポリニャック夫人が所有していた小さなオルガンのために書かれたもので、ティンパニの使用はごく控えめ。
弦楽器とオルガンの音色が存分に楽しめる作品です。 かたやジョンゲンの協奏曲はあまり演奏されることはありませんが、時折現れるエキゾチックな旋律が印象的な作品で、オルガンの名手だったジョンゲンならではの技巧を凝らしたオルガン・パートと、オーケストラが対等の役割を担い、シンフォニックな響きを紡ぎ出します。
使用されているオルガンはドイツのクライス社によって製作されたもの。18世紀から21世紀の音楽に対応するようにというホールの要望に応えつつ、バロック音楽とフランスのオルガン・シンフォニーの演奏を二つの基準として設計されました。
本CDでこのオルガンの本領発揮を聞くことができます。
オルガンを演奏するカロル・モサコウスキは2020年に開催された"プラハの春国際音楽コンクール"のオルガン部門で第1位を獲得。
現在カトヴィツェのポーランド国立放送交響楽団のアーティスト・イン・レジデンスとパリのサン・シュルピス教会のオルガニストを務める注目の奏者です。
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FUGA LIBERA
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色彩におぼれて ~パーセルからクイーンまで
1. ヘンリー・パーセル(1659-1695):
コールド・ソング ~歌劇《アーサー王》
Z. 628
2. パーセル: ディドーの嘆き ~歌劇《ディドーとエネアス》
Z. 626
3. ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(1685-1750):
憐れみたまえ、わが神よ ~『マタイ受難曲』
BWV 244
4. フランツ・シューベルト(1797-1828):
川の上で ~『冬の旅』 Op. 89、D 911
5. ロベルト・シューマン(1810-1856): 睡蓮の花
~『ミルテの花』 Op. 25
6. リヒャルト・シュトラウス(1864-1949):
夜の逍遥 ~『3つの歌曲』 Op. 29
7. サミュエル・バーバー(1910-1981):
この輝く夜にきっと ~『4つの歌曲』 Op.
13
8. マヌエル・デ・ファリャ(1876-1946):
アストゥリアス地方の歌 ~『7つのスペイン民謡』
9. ファリャ: ポロ ~『7つのスペイン民謡』
10. ジョルジュ・ビゼー(1838-1875): ハバネラ
~歌劇《カルメン》
11. アストル・ピアソラ(1921-1992): オブリビオン(忘却)
12. トム・ウェイツ(1949-): テンプテイション
13. ハロルド・アーレン(1905-1986): 虹の彼方に
~『オズの魔法使い』
14. アラン・ケンメン(1949-): カラー・オブ・ザ・ウインド
~『ポカホンタス』
15. フレディ・マーキュリー(1946-1991):
ラヴ・オブ・マイ・ライフ
16. ジャスティン・ティンバーレイク(1981-):
クライ・ミー・ア・リヴァー
17. ジェイミー・ハートマン(1971-)、スティーヴン・ラベル(1989-)、
エリック・レヴァ、セレステ(1994-): ストレンジ
18. キャシー・デニス(1969-)、クリスチャン・カールソン(1975-)、
ヘンリク・ジョンバック(1973-)、ポンタス・ウィンバーグ(1975-):
トキシック
(イザベル・プフェファーコーン&チェロ・カルテット・ヴァージョン)
19. アデル(1988-)、ポール・エプワース(1974-):
スカイフォール
20. イザベル・プフェファーコルン(1991-):
Painting my chest
編曲:
ヨーゼフ・ホーファー...1-11、
イザベル・プフェファーコルン...20、ほか不詳
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イザベル・プフェファーコルン
(メゾ・ソプラノ/ヴォーカル)
アントン・メヒト・スプロンク、
パウル・ハンジュケ、
パヤム・タガドッシ、
ゾルタン・デスポン (チェロ)
マティアス・ヨハンセン(チェロ)...3 |
録音: 2021年、フォアアールベルク・シューベルト音楽祭
収録時間: 74分
【クラシックとポップを自在に渡る、イザベル・プフェファーコルンのソロ・デビュー・アルバム】
クラシックのメゾ・ソプラノとして古楽から現代まで幅広いレパートリーを持ち、ヨーロッパから北米までの世界中で活躍するオーストリア出身のイザベル・プフェファーコルン(プフェファーコーン)。
ポップスやジャズのシンガーとしても本格的な活動を行っています。今回リリースされる彼女のソロ・デビュー・アルバムは、4本のチェロとの共演というたいへん個性的な形態。
冒頭の「コールド・ソング」はクラシックのファンよりもむしろ、エイズに倒れたポップスのカウンターテナー歌手クラウス・ノミによりカウンター・カルチャー方面で有名と言えますが、ここでのプフェファーコルンの表現も古楽よりはノミに近く、スル・ポンティチェロを効かせたチェロの音色もあいまって激しいものとなっています。
そして続く一連のクラシック作品では彼女の幅広い表現力と美声が生きており、その実力を堪能することが出来ます。
後半はポピュラー音楽を収録していますが、チェロによる伴奏形態は変わらないため大きな違和感は無し。トム・ウェイツ、ジュディ・ガーランド、ブリトニー・スピアーズ、フレディ・マーキュリーといった選曲から、社会的弱者に向けられる彼女の視線や深い自己探求も感じられるところです。
中でも「虹の彼方に」などで聴かれるセンス溢れる歌いまわしは、ポップス方面での経験豊富な彼女ならではといえ、クラシック中心の歌手が歌うものとは大きく違う印象を与えることでしょう。
ラストには自作曲も収録。新しい世代の歌手による注目の一枚です。
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GRAND PIANO
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20世紀のフォックストロット集 第5集 - スイス |
ゴットリープ・ヴァリッシュ(ピアノ...Steinway,
Model D) |
1-2. アルベルト・メシンガー(1897-1985):
1. Tallula, Foxtrott-Fantasie タルラ、フォックストロット幻想曲(1930頃)*
2. Farewell Blues 別れのブルース(1930頃)*
3-4. ホセ・ベール(1874-1947):
3. Marie, Foxtrot マリー、フォックストロット(1924)*
4. One-Step uber 2 Schweizermelodien,
2つのスイスのメロディによるワンステップ
"Der Schweizerknabe - Thurgauerlied"「スイスの少年
- トゥールガウの歌」(1926)*
5. ウォルター・ラング(1896-1966):Ole ole!:
オレ・オレ!
Suenos de Espana, 3 preisgekronte Tanze:
スペインの夢、3つの受賞歴のある舞曲(1928)*
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No. 2. Dolderilla Fox-Trot (Charleston)
ドルデリッラ・フォックストロット(チャールストン)
6-7. コンラート・ベック(1901-1989):2つの舞踏小品 6.
No. 1. ボストン(短縮版)
7. No. 2. フォックストロット
8-11. アンドレ=フランソワ・マレスコッティ(1902-1995):
8. Esquisses, Series 1 エスキース 第1集(1924):No.
3. Negre au clair de lune 月明かりの中の黒人
9. Esquisses, Series 2 エスキース 第2集(1925):No.
1. Virtuose de rue
10. Esquisses, Series 2 エスキース 第2集(1925):No.
2. Bluette
11. Croquis, Series 1クロッキー 第1集(1941):No.
1. 青い少女*
12-14. リヒャルト・フルーリー(1896-1967):
12. Halottria-Fox-Trot, "Fox-Trot
No. 1" フォックストロット第1番
「ハロットリア・フォックストロット」(1929)
13. Fox-Trot No. 2 フォックストロット第2番(1929)
14. Die alte Truhe 古い駒: Tango タンゴ(1945)(U.J.
フルーリーによるピアノ編 2020*)
15-16. パウル・ブルクハルト(1911-1977):
15. Slow-Fox スローフォックス(1930)*
16. Tango for Piano ピアノのためのタンゴ(1934)*
17-18. ペーター・ミーグ(1906-1990):La
fete de la ligne(1935)より*
17. English Valtz イギリスのワルツ 18.
Tango タンゴ
19. エミール・ジャック=ダルクローズ(1865-1950):
3 Entrees dansantes 3つのダンス・エントランス
- No. 3 Le fox-trot angoisse 苦悩のフォックストロット(1924頃)
20. アルテュール・オネゲル(1892-1955):
Marthe Richard au service de la France
映画音楽「マルト・リシャール」 H. 110(1937)
- Tango de Charlotte シャルロットのタンゴ(ピアノ版)
21-23. オネゲル:LE JOURNAL TOMBE A 5 HEURES
映画音楽「5時のニュース」 H. 156(ピアノ版)(1942)より
21. Bluse ブルース 22. Villa Rabaud
ヴィラ・ラボー 23. Tango タンゴ
24-25 マルゲリーテ・レスゲン=シャンピオン(1894-1976):4
PETITES PIECES 4つの小品(1946)*より
24. No. 1. Jimmy-Blue ジミー・ブルー 25.
No. 2. Daisy デイジー
26. レスゲン=シャンピオン:Tango タンゴ(1937)*
27. ルネ・ゲルバー(1908-2006):6つの小品
第4集(1945-1955) – No. 1 Slow-fox スロー・フォックス*
28-29. ジュリアン=フランソワ・ズビンデン(1917-2021):ジャズ・ソナチネ
Op. 11(1949-1950)
28. I. Blues ブルース 29. II. Improvisation
インプロヴィゼーション
30. ウルス・ヨゼフ・フルリー(1941-):
PROMENADEN-SUITE プロムナード組曲(1985–87)
VIII. フォックス・トロット(ピアノ版 2020)*
*...世界初録音 |
録音:2022年2月21-23日 SRF Radiostudio
Brunnenhofstrasse,Zurich(スイス)
総収録時間:68分
フォックストロットとはダンスのための音楽の1ジャンルで、もともとは19世紀末アメリカで生まれたラグタイムを前身とするスピーディーでアクションの激しい音楽です。
第一次世界大戦後の1920~30年代、ヨーロッパでは人々の憧れであったアメリカ文化の象徴として流入してきたジャズやフォックストロットが大流行。観光名所であったスイスにもその流行は波及し、さる高級ホテルのオーナーが「本物のジャズが聴けるのは、こことロンドンのサヴォイ・ホテルだけだ」と自慢したほどでした。
このアルバムにはスイスとフランスの二重国籍を持つオネゲルの映画音楽からのタンゴやブルースをはじめ、現代ではほとんど名前の知られていないスイスの作曲家たちの世界初録音を多数含むダンス音楽を収録。
シリーズを通じて演奏を担当するゴットリープ・ヴァリッシュの華麗な演奏でお楽しみいただけます。
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SIGNATURE
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スオノ~エディト・カナ・ド・シジ作品集
エディト・カナ・ド・シジ(1950-):
1. SUONO スオノ - オルガンと2つの微分音アコーディオンのための
2-6. SAILING セイリング - ピアノのための
7. PRELUDE ET SILENCE 前奏曲と静寂 -
ピアノのための
8-12. CINQ MINIATURES 5つの小品 -
ヴァイオリンとピアノのための
13. MOBILES IMMOBILES 不動の動き - ピアノのための
14. VEGA ヴェガ - オルガンのための
15. ARCANES 奥義 -
2つの微分音アコーディオンとエレクトロニクスのための |
カロル・モサコフスキ(オルガン)
ダナ・チョカルリエ(ピアノ)
マリアンヌ・ピケティ(ヴァイオリン)
デュオ・グザンプ
ファニー・ヴィセンス、
ジャン=エティエンヌ・ソティ
(微分音アコーディオン) |
録音: 2022年 パリ
収録時間: 61分
【カロル・モサコフスキ、デュオ・グザンプら参加のエディト・カナ・ド・シジ作品集】
2005年、女性作曲家として初めてフランス芸術アカデミーの会員に選出された、エディト・カナ・ド・シジの作品を集めた一枚。
前衛ではありながらも、物語性を感じさせる興味深い作品が並びます。
アコーディオン版ゴルトベルク変奏曲が話題となったファニー・ヴィセンスらによるデュオ・グザンプ(ザムプ)、オルガニストのカロル・モサコフスキなど、フランスで注目される比較的若い世代のアーティストたちによる演奏です。
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STEINWAY&SONS
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ボルトキエヴィチ:手紙 ピアノ作品集
1. リリカ・ノーヴァ Op. 59 - IV. Con slancio
2. 3つの小品 Op. 24 No. 1 夜想曲 変ホ長調「ディアナ」
3. 嘆きと慰め Op. 17 No. 2 慰め ニ長調
4. 10の前奏曲 Op. 33 No. 8 変ニ長調 Andante
sostenuto e cantabile
5. 4つの小品 Op. 3 No. 3 ガヴォット –
カプリース
6. 10の前奏曲 Op. 33 No. 7 嬰ヘ長調Andantino
7. 6つの前奏曲 Op. 13 No. 4 嬰ハ短調 Appassionato
8. ピアノのための小説 Op. 35 No. 7 手紙
9. 6つの抒情的思索 Op. 11 NO. 5 変イ長調
Poco moto, con amabilita
10. ピアノのための小説 Op. 35 No. 3 Erwachende
Liebe 愛の目覚め
11. リリカ・ノーヴァ Op. 59 – III.
Andantino
12. リリカ・ノーヴァ Op. 59 – I.
Con moto affettuoso
13. 幻想小曲集 Op. 61 No. 2 夢 |
ジェニ・リ=コーエン(ピアノ) |
録音: 2018-2021年 Steinway Hall, New
York(USA)
総収録時間:48分
セルゲイ・ボルトキエヴィチはロシア帝国時代のハリコフ(現ウクライナのハルキウ)でポーランド人貴族の家庭に生まれたピアニスト・作曲家。
ニューヨークを拠点に活躍するジェニ・リ=コーエンはボルトキエヴィチのピアノ曲を深く愛し、そこには人間的な感情のあらゆる要素が表現されていると語ります。
【ジェニ・リ=コーエン 李珍-】
中国出身。16歳で渡米、ジュリアード音楽院で学ぶ。卒業後は2016年に開催されたグリーグ国際コンクールに入賞し世界的な注目を浴び、数多くのオーケストラと共演を果たし、現在では室内楽作品にも精力的に取り組んでいる。
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MERIDIAN
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ピリオド楽器によるブラームス!
ヴィオラ・ソナタとヴィオラ版「雨の歌」
ヨハネス・ブラームス(1833-1897):
ヴィオラ・ソナタ第2番変ホ長調Op.120-.2
ヴィオラ・ソナタ第1番へ短調Op.120-1
ヴァイオリン・ソナタ第1番「雨の歌」Op.78
(リーブル/フォーゲル編によるヴィオラ版) |
ドロテア・フォーゲル(Va)
ジョン・スウェイツ(Pf) |
※ピリオド楽器使用
録音:2021年12月20-22日王立バーミンガム音楽院ブラッドショウ・ホール[68:16]
ヴィオラ・ソナタと銘打たれているが、収録の作品番号120のふたつのソナタはもとがクラリネット・ソナタであり、ヴィオラでもしばしば演奏される曲目。
また作品番号78は原曲が「雨の歌」のニックネームで知られるヴァイオリン・ソナタ第1番でここではヴィオラ版で演奏されている。ピアノはブラームス在世時の1872年製ベーゼンドルファーを使用、今日のピアノとは異なる独特の響きが物憂げなヴィオラの響きと相まってブラームスの生の声を聴くような不思議な感覚に陥る。
ヴィオラのドロテア・フォーゲルはスイス出身。マーラー・ユーゲント・オーケストラで首席を務めた後、現在はソロ、室内楽奏者として活躍している才媛。
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ヴィルトゥオーゾ・ダブル・ベースVol.3
~ジョヴァンニ・ボッテジーニ(1821-1889)作品集
(1)「清教徒」幻想曲
(2)アレグロ・ディ・コンチェルト「メンデルスゾーン風に」
(3)アレグレット・カプリチオ
(4)「ヴェニスの謝肉祭」の主題による序奏と変奏曲
(5)ボレロ
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レオン・ボッシュ(CB)
レベカ・オモルディア(Pf) |
録音:2021年8月5-7日ボートン、モンチェルシー、聖ペータース教会[49:00]
ダブル・ベース奏者レオン・ボッシュのアルバム「ヴィルトゥオーゾ・ダブル・ベース」シリーズ第3弾。
因みにボッシュはこのシリーズ以外にも当Meridianレーベルに数多くのアルバムがあり、いずれも珍しい作曲家の作品を録音している。
今回のシリーズは一貫して19世紀前半から後半にかけて活躍したダブル・ベース奏者で作曲家のジョヴァンニ・ボッテジーニの作品を取り上げている。
ボッテジーニは生前「ダブル・ベースのパガニーニ」と言われるほどの超絶技巧を持った名手と謳われ、19世紀の他の作曲家同様、当時ヒットしたオペラ・アリアに基づいた技巧的な作品を多数残した。
ダブル・ベースは単なるオーケストラの縁の下の力持ち、という固定観念を覆すイタリア人作曲家らしい歌心に溢れた粋な小品がテンコ盛り。
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ジョナサン・ラザフォード(b.1953)作品集
(1)気だるい午後(1967)
(2)セレブレーション弦楽四重奏曲(2015)
(3)オーボエ四重奏曲(1999)
(4)チェロ・ソナタ「ヘレン・キリックのために」(2018)
(5)リルケ弦楽四重奏曲(1995) |
マッジーニ弦楽四重奏団:
【ジュリアン・リーパー(ヴァイオリン)
チアラン・マッケイブ(ヴァイオリン)
マーティン・ウートラム(ヴィオラ)
ミハウ・カズノフスキ(チェロ)】
(3)ニコラス・ダニエル(Ob)
(1)(4)ジョナサン・ラザフォード(Pf) |
録音:2021年12月10-12日、サフォーク、ポトン・ホール・スタジオ
[65:00]
ジョナサン・ラザフォードはイギリス、サリー州出身の作曲家。
作曲をナディア・ブーランジェ、ピーター・マックスウェル・デイヴィス、ハリソン・バートウィッスルに学んだが、彼の音楽はいわゆる現代音楽の方向には進まず、調性を堅持した新ロマン主義ないし新古典主義的な傾向を示している。
弱冠14歳で作曲したチェロとピアノのためのロマンティックな小品「気だるい午後」に始まり、2つの弦楽四重奏曲ほかラザフォードのロマンティックな音楽を手際よくまとめた一枚。
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「2ヴィオラ・ナウ!」
(1)デボラ・プリッチャード:「ザ・ハート」(2022)
(2)エドウィン・ロックスバーグ:3人の為のソナタ(2019)
(3)サイモン・ローランド=ジョーンズ:2つのヴィオラのための組曲(2021)
(4)ジョン・アレクサンダー:淡いブルーの点(2020) |
ピーター・マリンソン(Va)
マティアス・ウィースナー(Va)
(2)(4)エフゲニア・スタルセヴァ(Pf) |
録音:2022年4月28-29日、6月16-17日ボートン、モンチェルシー聖ペータース教会
[71:00]
マリンソンとウィースナーによる2つのヴィオラのための作品集第3弾。
収録されている作品はいずれも最近の作品だが前衛音楽色はなく、ヒンデミットやバルトーク、ブロッホを思わせる民族的な近現代音楽といった趣き。
ヴィオラのマリンソンはBBC響のメンバーを務めながら同時代の作曲家の作品を積極的に取り上げている。
もう一人のヴィオラ奏者ウィースナーもBBC響の団員を務めつつ、室内楽、ソロ活動にも精力的に取り組む俊英。
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<メジャー・レーベル>
<国内盤>
OMF
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スプレッツァトゥーラ ~さりげなく~ |
中島恵美(リコーダー /フラウト・トラヴェルソ)
曽根田駿(チェンバロ /古楽ハープ) |
1. ダリオ・カステッロ(1602-1631): 高音楽器独奏のためのソナタ第1番
2. チプリアーノ・デ・ローレ(1515 or 1516-1565):
別れの時には〈編曲:リッカルド・ロニョーニ〉
3. ジョヴァンニ・バッティスタ・フォンターナ(1589-1630):
ヴァイオリン独奏のためのソナタ第3番
4. ジョヴァンニ・デ・マック(1548 or 1550-1614):
ストラヴァガンツェ第2番
5. ジョヴァンニ・バッティスタ・フォンターナ:
ヴァイオリン独奏のためのソナタ第2番
6. ジョヴァンニ・ピエルルイージ・ダ・パレストリーナ(c.1525-1594):
野山は花のにぎわい〈編曲:フランチェスコ・ロニョーニ・タエッジョ〉
7. ジョヴァンニ・ピエルルイージ・ダ・パレストリーナ:
私はこんなに傷ついて〈編曲:フランチェスコ・ロニョーニ・タエッジョ〉
8. ジョヴァンニ・バッティスタ・リッチョ(fl.1589-1621):
フラウト、またはコルネットのためのカンツォン
9. ジローラモ・フレスコバルディ(1583-1643):
トッカータ第9番
10. ジローラモ・フレスコバルディ: カンツォン『ラ・ベルナルディニア』
11. ベルナルド・ストラーチェ(fl.1664):
戦いのバッロ
12. ジョヴァンニ・アントニオ・パンドルフィ・メアッリ(1624-c.1687):
ソナタ第5番『ラ・クレメンテ』
13. アンドレア・ファルコニエーリ(1585 or
15861656): 甘き旋律 |
録音会場:神奈川県立相模湖交流センター/録音日:2022年10月18日-20日/
録音フォーマット:DXD/仕様:ジュエルケース仕様
曲目解説付き
2人が操る4種類の楽器の魅力16~17世紀イタリアの作品
―『イ・フィラトーリ・ディ・ムジカ』の初アルバム。2人が操る4種類の楽器の魅力が活きる、16世紀後半から17世紀のイタリアの作品に焦点を当て、リサーチの先にある自由な表現を追求する1枚。
―
イ・フィラトーリ・ディ・ムジカは東京藝術大学で出会った中島恵美(リコーダー/フラウト・トラヴェルソ)、曽根田駿(チェンバロ/古楽ハープ)の2人によって結成されたデュオ。
2014年から活動を開始し、中世からバロックまでの音楽をレパートリーとしている。「歴史的演奏法;Historically
informed performance」の追及に力を入れ、資料を研究することによって、より自由でより豊かな演奏を目指して活動している。
イ・フィラトーリ・ディ・ムジカ
中島 恵美(Emi Nakajima)
東京藝術大学音楽学部器楽科リコーダー専攻卒業、2014年度同大学より安宅賞を受賞。在学中から『アントネッロ』や『ラ・ルベルティーナ』等のアンサンブルでも活動する。2015年より渡仏、リヨン地方音楽院を経て、2018年にリヨン国立高等音楽院古楽科にて演奏家ディプロマDNSPMを取得。2020年に同音楽院修士課程を修了。歴史的文献、歴史的楽器、レパートリーにおける17世紀のリコーダーの発展について研究した。
2022年度フランス音楽芸術著作権管理協会アダミADAMIより奨学金を受ける。これまでにリコーダーを細岡ゆき、山岡重治、濱田芳通、S.
モールマイヤー、P. アモンの各氏に、トラヴェルソを前田りり子、A.
ミシェルの各氏に師事。中世からバロック音楽理論及び即興演奏をR.
ピカゾ氏とB. ジャナン氏、歌唱法をA. ドゥラフォース氏と共に学ぶ。現在は演奏活動の他、レッスンや歴史的演奏法に関する講座を行なっている。
曽根田 駿(Hayao Soneda)
愛媛県出身。4歳からピアノをはじめ、17歳の時にチェンバロに転向する。東京藝術大学音楽学部器楽科チェンバロ専攻卒業。2015年より渡仏し、リヨン国立高等音楽院のチェンバロ専攻、古楽ハープ専攻それぞれの演奏家ディプロマを取得した。2020年に同校のチェンバロ(通奏低音/コレペティ)専攻修士課程修了後、完全帰国した。
これまでにピアノを冨永啓子氏、チェンバロを石川陽子、大塚直哉、西山まりえ、J.M.
エイム、Y. レヒシュタイナー、D. ベルナー、A.C.
ヴィネイの各氏に師事。古典ハープを西山まりえ、A.
モイヨンの各氏に師事。2020年度フランス音楽芸術著作権管理協会アダミADAMIより奨学金を受ける。現在は演奏会やオンライン講座を通して、中世からバロックまでの音楽の歴史的演奏法の魅力を発信するべく活動しているほか、それぞれの楽器のソロ奏者、アンサンブル奏者として『ソレイユ・ルヴァン』『アントネッロ』『アンサンブル・アカデミア・ムジカ』『ヴィットーリオ・バロッコ』『ムジカ・ロゼッタ』などの古楽アンサンブルとも共演している。
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5/2(火)紹介新譜
マイナー・レーベル新譜
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BR KLASSIK
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ハイティンク&バイエルン放送交響楽団
マーラー:交響曲第7番「夜の歌」
グスタフ・マーラー(1860-1911):交響曲 第7番
ホ短調
1. I. Langsam, Adagio – Allegro
risoluto, ma non troppo
2. II. Nachtmusik I. Allegro moderato
3. III. Scherzo. Schattenhaft
4. IV. Nachtmusik II. Andante amoroso
5. V. Rondo-Finale. Tempo I(Allegro ordinario) |
バイエルン放送交響楽団
ベルナルト・ハイティンク(指揮) |
録音:2011年2月14-18日 ミュンヘン、フィルハーモニー・イン・ガスタイク(ライヴ)
総収録時間:82分
【ハイティンク6種類目の「夜の歌」。21世紀の演奏が初登場!】
ハイティンクがバイエルン放送交響楽団の定期公演を初めて指揮したのは1958年。以来60年余りの長きにわたる共演を続けました。
バイエルン放送のアーカイヴからこの度発掘されたのは2011年2月のライヴ録音で、マーラーの交響曲第7番「夜の歌」。
マーラーを得意としたハイティンクだけに、この曲にはコンセルトヘボウ管弦楽団との録音が3つ(1969、82、85年)とベルリン・フィルとの録音と録画が一つずつ(いずれも1992年)ありますが、21世紀の演奏が世に出るのはこれが初めてです。
この演奏の当時82歳目前だったハイティンクですが、その約20年前のベルリン・フィル盤と比べても演奏時間はほとんど同じ。
極端なデフォルメもなく、高齢になっても弛緩することのなかった彼らしいバランスの取れた演奏が聞かれます。
バイエルン放送交響楽団も細心かつ渾身の演奏で指揮にこたえています。
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CHATEAU DE VERSAILLES SPECTACLES
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CVS102
(2CD+DVD+BD)
¥4900
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シャルパンティエ:ダヴィドとジョナタス
マルク=アントワーヌ・シャルパンティエ(1643-1704):
《ダヴィドとジョナタス(ダヴィデとヨナタン)》~
序幕付全5幕の抒情悲劇(全曲)
台本: フランソワ・ド・ポール・ブルトノー(1660-1741) |
ダヴィド...レイナウト・ファン・メヘレン(テノール)
ジョナタス...カロリーヌ・アルノー(ソプラノ)
サウル...ダヴィド・ヴィチャク(バリトン)
太陽神の神官...フランソワ=オリヴィエ・ジャン(テノール)
ジョアベル...アントナン・ロンドピエール(テノール)
サミュエル(サムエル)の亡霊...
ジョフロワ・ビュフィエール(バス)
アシス...ヴィルジル・アンスリ(バス・バリトン)
羊飼いの女...
ジュリエット・ペレ(ソプラノ)、
ブランディーヌ・サンサル(メゾ・ソプラノ)
奴隷の女...マルト・ダヴォスト、ローラ・オルム(ソプラノ)
奴隷の男...
ロマン・シャンピオン(テノール)、
フランソワ・ジョロン(バリトン)
民衆...ロマン・シャンピオン(テノール)
戦士...ローラン・ドルイユ(バリトン)
マルグリット・ルイーズ(合唱&古楽器アンサンブル)
ガエタン・ジャリ(指揮) |
収録: 2022年11月12-16日 ヴェルサイユ宮殿王室礼拝堂
<CD>収録時間: 119分
<DVD、Blu-ray>収録時間: 132分、Dolby-digital
2.0/NTSC/ALL REGIONS、字幕: 仏語、英語、独語
演出: マーシャル・ピンコスキ/振付: ジャネット・ラジュネス・ジグ/舞台装置:
アントワーヌ・フォンテーヌ、ロラン・フォンテーヌ/
照明: エルヴェ・ガリ/衣装: クリスティアン・ラクロワ/衣装補佐:
ジャン=フィリップ・ポンス
【リュリの逝去に続いた17世紀末の傑作オペラ、シーン最前線の新録音と映像!】
フランス17世紀を代表する作曲家の一人シャルパンティエの傑作オペラ《ダヴィドとジョナタス》、待望の新録音が本場ヴェルサイユから登場!
シャルパンティエは若い頃に画業を学ぼうと訪れたローマで、巨匠カリッシミの作品に衝撃を受け音楽へ転向、帰国後は太陽王ルイ14世の王室音楽総監督リュリの君臨により活動を大幅に制限されながらも、パリのさまざまな機関から仕事を受けて躍進しました。
旧約聖書の物語に取材した《ダヴィドとジョナタス》は妨害者リュリの急逝直後1688年に披露された抒情悲劇(フランス語台本による本格的な悲劇オペラ)で、この作曲家の第一級の手腕が生きた傑作でありながら全曲録音は滅多になされず、新録音がフランス古楽界の精鋭たちによってなされたのは大いに歓迎すべきことと言ってよいでしょう。
俊才集団マルグリット・ルイーズの器楽勢には異才集団ネヴァーマインドのバス・ド・ヴィオール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)奏者ロバン・ファロ、豊かなキャリアを誇るリコーダーのセバスティアン・マルクなど名手たちも参加。
近年ますます活躍の場を広げているレイナウト・ファン・メヘレン、カロリーヌ・アルノー、ダヴィド・ヴィチャクらを筆頭に、端役のシーンに至るまで本場フランスならではの堂に入った演奏でこの傑作が味わえるのは頼もしい限り。
映像では17世紀当時の蝋燭の明かりを尊重したマーシャル・ピンコスキの演出が、ヴェルサイユ王室礼拝堂での上演を鮮やかに盛り上げ、演奏の魅力をいっそう際立たせています。
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LINN RECORDS
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CKD709
(3CD)
¥4400
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ヘンデル:セルセ
ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル(1685-1759):
《セルセ》HWV 40 ~全3幕の歌劇(全曲)
台本: ニコロ・ミナート(1627?-1698)原作
シルヴィオ・スタンピーリャ(1664-1725)
編の台本に基づく改変版 |
セルセ...エミリー・ダンジェロ(メゾ・ソプラノ)
アルサメーネ...ポーラ・マリヒー(メゾ・ソプラノ)
アマストレ...ダニエラ・マック(メゾ・ソプラノ)
ロミルダ...ルーシー・クロウ(ソプラノ)
アタランタ...メアリー・ベヴァン(ソプラノ)
アリオダーテ...ニール・デイヴィス(バス・バリトン)
エルヴィーロ...ウィリアム・デイズリー(バリトン)
イングリッシュ・コンサート
(合唱&古楽器オーケストラ)
編成: 混声四部合唱各2、ヴァイオリン5/5、
ヴィオラ3、チェロ3、コントラバス1、
オーボエ&リコーダー各2、バスーン2、
ホルン2、トランペット1、
テオルボ2、チェンバロ2
ハリー・ビケット(チェンバロ、指揮) |
録音: 2022年5月10-16日 イースト・フィンチリー・オール・セインツ教会(ロンドン東部)
収録時間: 172分
【本場英国の最前線から、エミリー・ダンジェロが歌う「オンブラ・マイ・フ」に始まる痛快名演!】
1738年4月15日、かつてはロンドン興行界を席巻したものの、当時は苦境に立たされていたヘンデルが披露したオペラ《セルセ》は、真面目な筋に滑稽な場面が挿入されるなど当時の英国人たちには理解しにくい内容で、初演は手ひどい失敗に終わりました。
しかしその約2世紀後、1924年に蘇演された折から熱狂と共に迎えられるようになり、全曲録音も折々リリースされています。
意外なことに本場英国での古楽器録音は少なく、このたび大本命ともいえるハリー・ビケット指揮イングリッシュ・コンサートによる新録音が登場。
初演時にカストラートのカッファレッリが演じた表題役には女声を充てていますが、演じるのはなんとDeutsche
Grammophonからのユニークなソロ・アルバムで注目されたエミリー・ダンジェロ!
冒頭の「懐かしき木蔭(オンブラ・マイ・フ)」から強い求心力で音楽に引き込まれます。全体の劇的起伏を捉えながら精妙・丁寧にドラマを紡いでゆくビケットの解釈は流石というほかなく、3枚組のそこかしこに聴きどころが満載!
ルーシー・クロウやポーラ・マリヒーら他にも個性派・実力派が揃うソリストたちの鮮やかな歌唱を、新世代プレイヤー続々の古楽器オーケストラが熱をはらんだ気品ある演奏で支えます(通奏低音のテオルボ2挺が良い味わい)。
20世紀末以来の英国古楽器演奏のスタイルに馴染んだ耳にも、また新時代のバロック・オペラ演奏の刺激を愛する耳にも魅力的に響く新録音と言ってよいでしょう。
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謎多き音楽家をテーマに織り上げられる後期バロック音楽絵巻
ハンガリー人のチャールズ氏~
ヘンデル:水上の音楽(抜粋)ほか
~第1部~
1-2. ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル(1685-1759):
序曲(セレナータ《忠実な羊飼い》 HWV
8cより)
3. ヘンデル: アリア「抜け目ない狩人は」
(歌劇《エジプトのジューリオ・チェーザレ》
HWV 17より/
ジョン・ウォルシュ2世〔1709-1766〕編曲による器楽版)
4-7. ヨハン・アドルフ・ハッセ(1699-1783):
協奏曲 ヘ長調
8. ヘンデル: バルバリーニ氏のメヌエット
(オルガン協奏曲 第1番 ト短調 Op.4-1より)
~第2部~
9-16. ヘンデル/ジョン・ウォルシュ1世(1665/66-1736)編:
『水上の音楽』より
9. Allegro - Andante - Allegro
/ 10. Passepied /
11. Minuet / 12. Bouree / 13. Hornpipe
/
14. Andante / 15. Overture / 16.
Alla Hornpipe
~第3部~
17-20. ヘンデル: 合奏協奏曲 ト長調
Op.3-3/HWV 314
21. ゲオルク・フィリップ・テレマン(1681-1767):
ナポリターナ
(『忠実な音楽の師』ソナタ 変ロ長調
TWV 41:B4より)
22-24. ロレンツォ・ボッキ(生歿年不詳、18世紀に活躍):
ソナタ 第10番(『室内のための音楽の楽しみ』より)
25. チャールズ氏、おそらく
チャールズ・ヴァーンズバーグ(1705/10頃-1780?):
狩猟(『二つのホルンのための12の二重奏曲』組曲第1番より)
26. ジャン=バティスト・リュリ(1632-1687):
トルコの儀式の場面のための行進曲
(舞踏喜劇《町人貴族》 LWV 43より) |
アイリッシュ・バロック・オーケストラ
(古楽器使用)
ソロ:
ジョナサン・バイアーズ(チェロ)...22-24
ミリアム・カチョル(フラウト・トラヴェルソ)...3,
17-20
レオ・ドゥアルテ
(オーボエ...4-7、
オーボエ・ダモーレ...21)
ニコラ・ボウド(シャリュモー)...4-7
ミケーレ・ファットーリ(バスーン)...4-7
アンネケ・スコット(ホルン)...3、25
パトリック・ブロデリック(ホルン)...25
ピーター・ウィラン(指揮) |
録音: 2022年4月27-29日 セント・ピーター教会、ドロヘダ、アイルランド
収録時間: 65分
【謎多き音楽家をテーマに織り上げられる後期バロック音絵巻、アンネケ・スコットの超絶ナチュラル・ホルンにも注目!】
1742年、ヘンデルが『メサイア』初演のためアイルランドのダブリンを訪れた際に行われた演奏会の記録をもとに、そこで複数の管楽器を使って名演を聴かせた謎の音楽家「チャールズ氏」の存在を解き明かしながら、当時の音楽会プログラムを再現したアルバム。
近年躍進めざましいアイリッシュ・バロック・オーケストラならではの上質な演奏で、有名・無名を問わずさまざまな作曲家が手掛けた作品に触れられるのが魅力。
「チャールズ氏」と英語名で記録されている人物は記録でこそ「ハンガリー人」と説明されているものの、その正体はおそらく英国王室音楽家協会に名前のあったチャールズ〔またはカルロ〕・ヴァーンバーグCharles
Vernbergではないかと推察されており、ナチュラル・ホルンを闊達に吹きこなしただけでなく、オーボエ・ダモーレや当時まだ珍しかったクラリネット、あるいはその前身楽器シャリュモーなどを巧みに演奏したとのこと。
現代古楽シーンでこれらの楽器の演奏を通じ注目されてきたアンネケ・スコットやニコラ・ボウドといった名手たちが、古楽器ならではの味わいをよく生かした細やかなアンサンブルを展開。
ヘンデルが挑まねばならなかった同時代のライヴァルたちの技量をよく際立たせたトラックの数々をじっくりお楽しみください。
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NAXOS
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"音楽の悪童"アンタイル、4つのソナタ
ジョージ・アンタイル(1900-1959):ヴァイオリン・ソナタ集
1-4. ヴァイオリン・ソナタ第1番(1923)
1. I. Allegro moderato 2. II. Andante
moderato
3. III. Funebre, lento espressivo 4.
IV. Presto
5. ヴァオリン・ソナタ第2番(1923)
6. ヴァオリン・ソナタ第3番(1924)
7-9. ヴァイオリン・ソナタ第4番(1947-1948)
7. I. Scherzo 8. II. Passacaglia Variations
9. III. Toccata-Rondo |
ティアンワ・ヤン(ヴァイオリン)
ニコラス・リンマー(ピアノ、ドラムス...5) |
録音:2021年10月14-17日 Saal 3, Haus des
Rundfunks, Berlin(ドイツ)
総収録時間:68分
【名手ティアンワ・ヤンが弾く"音楽の悪童"アンタイル、4つのソナタ】
ニュージャージー生まれのジョージ・アンタイルは、1920年代にヨーロッパで演奏旅行を行い「狂乱の時代」のパリではピカソやストラヴィンスキーらと交流を持ち、ピアニスト兼作曲家としての経歴を確立させました。
このアルバムに収録された4曲のソナタのうち、最初の3曲はこの時代に作曲されたもので、第1番は詩人エズラ・パウンドの恋人でヴァイオリニストのオルガ・ラッジのために作曲されており、ストラヴィンスキーの影響と、当時のパリの洒脱な雰囲気を併せ持ったユニークな作品です。
よりジャジーな第2番は、20世紀初めのフランスに起こった前衛美術運動「キュビズム」を音楽で表現しようと試みた作品もので、雑多な旋律の中にドラムが効果的に使われています。
第3番はストラヴィンスキーの激しいリズムを更に追求した作品です。1947年から48年にかけて作曲された第4番は、バロック時代の様式を採用。とりわけ第2楽章は6小節の主題が10回変奏されるというパッサカリアの形式が用いられています。華麗な終楽章「トッカータ」も機知に富んだ音楽です。
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アイヴズらしいウィットに富んだ曲想
チャールズ・アイヴズ(1874-1954):
室内オーケストラのためのセット全集 |
オーケストラ・ニュー・イングランド
ジェイムズ・シンクレア(指揮) |
1-6. 室内オーケストラのためのセット第1番(1915-16頃)
1. 第1曲 スケルツォ 「預言者」(J.シンクレア版)
2. 第2曲 講話(トレランス)(J.シンクレア版)
3. 第3曲 決壊した川(新たなる川)(J.シンクレア版)
4. 第4曲 病んだ鷲のように(J.シンクレア版)
5. 第5曲 カルシウム燈の夜(K.シングルトン版)
6. 第6曲 アレグレット・ソンブレオーソ(呪文)(J.シンクレア版)
7-9. 室内オーケストラのためのセット第2番(1916-17頃)
7. 第1曲 ラルゴ 「インディアンたち」(J.シンクレア版)
8. 第2曲 人殺しとハースト、最悪はどっち?(K.シングルトン版)
9. 第3曲 アンダンテ 「最後の読師」(J.シンクレア版)
10-12. 室内オーケストラのためのセット第3番(1919頃)
10. 第1曲 アダージョ・ソステヌート
「海にて」(J.シンクレア版)
11. 第2曲 運と仕事(J.シンクレア版)
12. 第3曲 予感(J.シンクレア版)
13-15. 室内オーケストラのためのセット第4番「3人の詩人と人間性」(1925-30頃)...世界初録音
13. 第1曲 ロバート・ブラウニング(パラケルスス)(J.シンクレア版)
14. 第2曲 ウォルト・ホイットマン(J.シンクレア版)
15. 第3曲 マシュー・アーノルド(J.シンクレア版)
16-19. 室内オーケストラのためのセット第5番
「Other Side of Pioneering, or Side
Lights on American Enterprise」 (1925頃以降)
16. 第1曲 新たなる川(J.シンクレア版)
/ 17. 第2曲 インディアンたち(J.シンクレア版)
/
18. 第3曲 チャーリー・ラトレイジ(J.シンクレア版)
/ 19. 第4曲 アン・ストリート(J.シンクレア版)
20-23. 室内オーケストラのためのセット第6番「フロム・ザ・サイド・ヒル」(1925-30頃)
20. 第1曲 霧(K. シングルトン版) / 21.
第2曲 虹(K. シングルトン版) /
22. 第3曲 夕映え(K. シングルトン版)
/ 23. 第4曲 夕べ(K. シングルトン版)
24-27. 室内オーケストラのためのセット第7番「水彩画」
(1925-30頃)
24. 第1曲 海にて(J.シンクレア版) /
25. 第2曲 水泳をする人々(J.シンクレア版)
/
26. 第3曲 池(J.シンクレア版) / 27.
第4曲 五尋の深い海底に(海の挽歌)(J.シンクレア版)
28-30. 室内オーケストラのためのセット第8番「無言歌」
(1930頃)...世界初録音
28. 第1曲 新たなる川(J.シンクレア版)
/ 29. 第2曲 インディアンたち(J.シンクレア版)
/
30. 第3曲 アン・ストリート(J.シンクレア版)
31-33. 室内オーケストラのためのセット第9番(1934?)...世界初録音
31. 第1曲 アンダンテ・コン・モート
「最後の読師」(J.シンクレア版)
32. 第2曲 スケルツォ 「預言者」(J.シンクレア版)
33. 第3曲 ラルゴ・トゥ・プレスト 「答えのない質問」(J.シンクレア版)
34-36. 室内オーケストラのためのセット第10番(1934?)...世界初録音
34. 第1曲 ラルゴ・モルト 「病んだ鷲のように」(J.シンクレア版)
35. 第2曲 アレグロ - アンダンテ 「運と仕事」(J.シンクレア版)
36. 第3曲 アダージョ 「インディアンたち」(J.シンクレア版)
37-39. 劇場オーケストラのためのセット(K.シングルトン版)(1915頃)
37. 第1曲 ケージの中で / 38. 第2曲
宿屋にて(ポプリ) / 39. 第3曲 夜に
全曲収録は世界初録音 |
録音:2022年3月8-9日 Colony Hall, Choate
Rosemary Hall,Wallingford, Connecticut(USA)
総収録時間:68分
保険会社で働きながら作曲を続けたため、日曜作曲家とも呼ばれるアイヴズ。
管弦楽作品が広く知られる彼ですが歌曲も多く残しており、1915年から1930年代中盤にかけて、これらの歌曲を数曲ずつ集めて、数人から20人に満たないような室内オーケストラ(コネティカットやニューヨークの小劇場のオーケストラ)が歌無しで演奏するために編曲した「セット」を組みました。
これらに含まれる曲はいずれも1分未満から長くても3分程度というごく短いもので、アイヴズらしいウィットに富んだ曲想が次々と現れ、たいへん愛着の湧く作品となっています。
さらに演奏する楽団の編成や掛け持ち楽器などの事情に合わせ、楽器の選択がフレキシブルに変更できるよう注意書きなどが添えられているほか、状況によってさらなる楽器の置き換えがありうることも想定して構成されました。
演奏はアイヴズの研究家として知られるジェイムズ・シンクレアの指揮するオーケストラ・ニュー・イングランド。
曲ごとに最適な編成が組まれ、作品への深い理解と愛情に裏打ちされた素晴らしい演奏を聴かせています。
第10番までのセットと「劇場オーケストラのためのセット」を含む全曲録音は、今回が初めてという貴重なものです。
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モニューシュコと並ぶポーランドのロマン派を代表する作曲家
ウワディスワフ・ジェレンスキ(1837-1921):
歌劇《ヤネク》全2幕(1896-99)
【CD1】
1. 序曲
2-16. 第1幕
【CD2】
1-23. 第2幕
※世界初録音 |
ブロンカ...
マウゴジャタ・グジェゴジェヴィチ=ロデク
(ソプラノ)
マリンカ...アグニェシュカ・クク(ソプラノ)
ヤネク...ウカシュ・ガイ(テノール)
スタフ...パヴェウ・トロヤク(バリトン)
マレク...ダリウシュ・グルスキ(バス) 他
ルブリン・フィルハーモニー女声合唱団
イ・シニョーリ・メンズ・ヴォーカル・アンサンブル
ルブリン・フィルハーモニー管弦楽団
ヴォイチェフ・ロデク(指揮) |
録音:2021年10月20-22日 Concert Hall of
the Polish Wieniawski Philharmonic, Lublin(ポーランド)
総収録時間 89分
ポーランド、クラクフ出身のウワディスワフ・ジェレンスキ。プラハとパリで学び、1888年からは新設されたクラクフ音楽アカデミーの院長をつとめ、作曲家としては交響曲、歌劇から管弦楽曲、声楽曲まで多数の作品を遺し、モニューシュコと並ぶポーランドのロマン派を代表する作曲家として活躍しました。
この歌劇《ヤネク》は強盗団のリーダー、ヤネク(英語ではジョニー)を主人公とする物語。タトラ山脈を舞台に、彼の婚約者マリンカと、強盗のスタク、そしてスタクの婚約者ブロンカの波乱に満ちた恋模様が描かれています。
ジェレンスキはポーランドの民俗音楽やタトラ地方の音楽を採り入れることで全体を魅力的な作品に仕立てあげました。
張りのある輝かしい声で題名役ヤネクを歌うのは、カロル・シマノフスキ音楽アカデミー出身のウカシュ・ガイ。
40作を超えるオペラ、オペレッタのレパートリーと持ち、ポーランドを中心に活躍するテノールです。
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期待の新進演奏家シリーズ |
ロヴロ・ペレティッチ(ギター) |
ドメニコ・スカルラッティ(1685-1757):
1. ソナタ ホ長調 K.380/L.23/P.483(1754)
(C.マルキオーネによるギター編)
2. ソナタ ニ長調 K.178/L.162/P.392(1752)
(L.ペレティッチによるギター編)
3. カレル・アルノルドゥス・クライファンガー(1817-1868):
「魔弾の射手」の主題による序奏と変奏
Op. 3(1851頃)
4. ヨハネス・ブラームス(1833-1897):3つの間奏曲
Op. 117
- 第1番 変ホ長調(1892)(L.ペレティッチによるギター編)*
5. アグスティン・バリオス(1885-1944):マズルカ・アパショナータ(1919頃)
クロード・ドビュッシー(1862-1918):
6. ボヘミア舞曲(1880)(A. クラウゼによるギター編)*
7. マズルカ(1890頃)(A. クラウゼによるギター編)*
8. モーリス・オアナ(1913-1992):月時計
- 第1曲 らんちき騒ぎ(1981)
9-11. ハンス・ヴェルナー・ヘンツェ(1926-2012):
王宮の冬の音楽 - ギター・ソナタ第2番(1979)(編曲:R.エヴァース)
9. I. Sir Andrew Aguecheek 第1曲
サー・アンドリュー・エイギュチーク
10.II. Bottom's Dream 第2曲 ボトムの夢
11. III. Mad Lady Macbeth 第3曲 狂気のマクベス夫人
*...編曲版世界初録音 |
録音:2022年11月27-29日 St. Paul's Anglican
Church,Newmarket, Ontario(カナダ)
総収録時間:62分
1985年クロアチア生まれのロヴロ・ペレティッチのアルバム。ザグレブ音楽院を卒業後、ジュネーヴ音楽院でジュディカエル・ペロワに学び、2022年に開催されたGFA国際ギターコンクールで優勝を飾りました。
2023年と2024年には全米各地とカナダで大規模なコンサート・ツアーが予定されているなど、その将来を嘱望されています。
このアルバムでは18世紀から現代にいたる作品をチョイス。
バリオスの官能的な作品やヘンツェのソナタなどを見事な技巧で弾き切るとともに、スカルラッティのソナタやブラームスの間奏曲では自身で編曲も行い、その広範な才能を披露しています。
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フランチェスコ・ドゥランテ(1684-1755):詩篇とマニフィカト集
1. ジョヴァンニ・サルヴァトーレ(1611-1688頃):
Toccata in A Minor トッカータ イ短調
(ナポリ写本 34.5.28、音楽院図書館)
2-4. フランチェスコ・ドゥランテ(1684-1755):
2. Dixit Dominus a 4 主は言われた(4声)
詩篇109
3. Confitebor tibi Domine a 4 われ主に感謝せん(4声)
詩篇110
4. Beatus vir a 4主を恐れるものは幸いなり(4声)
詩篇111
5. サルヴァトーレ:Canzona francese seconda,
del nono tuono naturale
自然的第9旋法によるフランス風カンツォン第2番
6-8. ドゥランテ:
6. Laudate pueri Dominum a 4
主の僕たちよ、主をほめたたえよ(4声)
詩篇112
7. Credidi a 4われは信じたり(4声) 詩篇115
8. Laetatus sum a 4 われ喜びに満てり(4声)
詩篇121
9. サルヴァトーレ:Capriccio del primo
tono
第1旋法によるカプリッチョ(ナポリ写本
34.5.28、音楽院図書館)
10-12. ドゥランテ:
10. In convertendo a 4
主がシオンの繁栄を回復された時(4声)
詩篇125
11. Nisi Dominus a 4
主が家を建てられるのでなければ(4声)
詩篇126
12. Lauda Jerusalem Dominum a 4
エルサレムよ、主を讃めたたえよ(4声)
詩篇147
13. サルヴァトーレ:Canzone francese terza,
del primo tuono finto
第1旋法によるフランス風カンツォン第3番
14. ドゥランテ:Magnificat a 4
マニフィカト (4声) ルカによる福音書第1章:46-55
2-4、6-8、10-12、14...
フォンド・ノセダ、ミラノ、
ジュゼッペ・ヴェルディ音楽院図書館写本による(アッチャイ編)
世界初録音 |
ノヴァ・アルス・カンタンディ
(ヴォーカル・アンサンブル)
...2-4、6-8、10-12、14
アレッサンドロ・カルミニャーニ(ソプラノ)
アンドレア・アッリヴァベーネ(コントラルト)
ジャンルカ・フェッラリーニ(テノール)
マルチェッロ・ヴァルジェット(バス)
イヴァナ・ヴァロッティ(オルガン)
ジョヴァンニ・アッチャイ(指揮)
...2-4、6-8、10-12、14 |
録音:2021年9月18-22日 Palatine Basilica
of Santa Barbara,Mantua(イタリア)
総収録時間:63分
18世紀のナポリにおいて、アレッサンドロ・スカルラッティの没後に数々の音楽院の院長を歴任し、ペルゴレージをはじめとした多くの作曲家を育てたフランチェスコ・ドゥランテ。
作曲家としても高く評価され、J.S.バッハもライプツィヒで彼の作品を上演したとされています。
このアルバムに収録されているのは、ドゥランテのさまざまな「詩篇」と、彼よりも70年ほど前に生まれ、同じくナポリで活躍した作曲家ジョヴァンニ・サルヴァトーレの独創的なオルガン曲を組み合わせたプログラム。
精緻に張り巡らされた対位法と、表現力豊かな音楽をお楽しみいただけます。
ローマRAI室内合唱団とトリノRAI合唱団の指揮者を歴任、現在「ジュゼッペ・ヴェルディ」ミラノ音楽院の音楽学コースの音楽古学の名誉教授を務めるジョヴァンニ・アッチャイ率いる、4名の歌手で構成されたノヴァ・アルス・カンタンディによる演奏です。
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RICERCAR
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RIC451
(3CD)
¥4400 →\3990
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フランソワ・ジュベール=カイエ
マラン・マレのヴィオール作品全録音、ついに最終巻
マラン・マレ:ヴィオール曲集 第5巻(1725/全曲)
【DISC 1】
1-13. 組曲 イ長調
1. Prelude プレリュード (17) 2. Allemande
アルマンド (18)
3. Sarabande サラバンド (19) 4. Gigue
ジグ (20)
5. Marche a la Turque トルコ風の行進曲
(21)
6. Gavotte ガヴォット (22) 7. Menuet
ムニュエ(メヌエット)(23)
8. 2e Menuet & Double 第2ムニュエとドゥーブル
(24 & 25)
9. La petite Bru, Air gracieux 優美なエール「息子の愛らしき嫁」(26)
10. Fantaisie ファンタジア (27) 11.
Grand Rondeau 大ロンド (28)
12. La Babillarde & Double
ラ・バビヤルド(おしゃべり好き)とドゥーブル
(29 & 30)
13. Chaconne シャコンヌ (31)
14-26. 組曲 ニ長調
14. Prelude プレリュード (47)
15. Allemande la Flateuse アルマンド「追従」(48)
16. Sarabande サラバンド (49) 17.
Gigue ジグ (50)
18. Gavotte ガヴォット (51) 19. Menuet
ムニュエ (52)
20. 2e Menuet 第2ムニュエ (53)
21. La Fromental & Double
ラ・フロマンタル(小麦向きの土壌)とドゥーブル
(54 & 55)
22. Chaconne シャコンヌ (56)
23. Fantaisie & Double ファンタジアとドゥーブル
(58 & 58b)
24. Allemande La Dornel アルマンド「ドルネル」
(59)
25. Allemande dans le gout des Anciens
昔日の人々の趣味に合わせたアルマンド
(60)
26. Rondeau Le Brillant ロンド「華麗」(62)
27-37. 組曲 ト短調
27. Prelude プレリュード (63) 28.
Fantaisie ファンタジア (64)
29. Allemande La Freval des Loges
アルマンド「フレヴァル・デ・ロージュ」(65)
30. Sarabande サラバンド (66)
31. Gigue la Pagode ジグ「パゴダ(東洋の人形)」(67)
32. Gavotte ガヴォット (68) 33. Menuet
ムニュエ (69)
34. Allemande La Marianne アルマンド「マリアンヌ」
(70)
35. Tombeau pour Marais le Cadet 若きマレを悼むトンボー
(71)
36. Rondeau le Badin ロンド「道化者」
(72)
37. La Georgienne ou la Maupertuy
ラ・ジョルジエンヌ(ジョージア風)またはラ・モーペルテュイ
(73)
【DISC 2】
1-20. 組曲 ト長調
1. Prelude プレリュード (74)
2. Allemande La Fiere アルマンド「高慢」(75)
3. Sarabande サラバンド (76)
4. Gigue la precieuse ジグ「高級」(77) 5.
Gavotte ガヴォット (78)
6. 2e Gavotte legere 軽やかな第2ガヴォット
(79)
7. Menuet ムニュエ (80) 8. 2e Menuet
第2ムニュエ (81)
9. Rondeau le Troilleur ロンド「ぶどう踏み」(82)
10. Chaconne シャコンヌ (83) 11. La
Tatillone 狭量 (84)
12. Saillie du Jardin 庭園の高台 (85)
13. Gigue la pointilleuse ジグ「目打ち」
(86)
14. Le Jeu du Volant 空を飛べる者たちの戯れあい
(87)
15. Allemande Poisat アルマンド「ポワザ」
(88)
16. Basse variee pour la viole ヴィオールのための低音部変奏
(88a)
17. Le Rondeau Villeneuve ロンド「ヴィルヌーヴ」
(89)
18. Le petit Badinage 些細な冗談 (90) 19.
Dialogue 対話 (91)
20. La Poitevine ポワトヴィーヌ(ポワトゥー風)
(112)
21-40. 組曲 ホ短調
21. Prelude プレリュード (92)
22. Allemande La Beuron アルマンド「ブーロン」(93)
23. La Simplicite Paysanne 農民らしい朴訥さ(94)
24. Allemande la Baily Duchene
アルマンド「ラ・バイー・デュシュネ」
(95)
25. Gavotte Singuliere 風変わりなガヴォット(96)
26. 2e Gavotte La Mignone 第2ガヴォット「愛らしさ」
(97)
27. Sarabande サラバンド (98) 28.
Menuet ムニュエ (99)
29. 2e Menuet 第2ムニュエ (100)
30. Resveries Mesplaiziennes 楽しくない夢想のあれこれ
(101)
31. Marche Persane la Savigny ペルシャ風の行進曲「ラ・サヴィニ」(102)
32. Rondeau Le Plaisant ロンド「楽しさ」(103)
33. Gigue la resolue ジグ「決然」 (104)
34. Les Amusements さまざまな愉しみ
(105)
35. Le Contraste 対比 (106)
36. Le Caprice Bellemont カプリース「ベルモン」
(107)
37. Le Tableau de l'Operation de la
Taille
膀胱結石摘出手術の図 (108)
38. Les Relevailles 快癒 (109) 39.
Suitte その続き (110)
40. Suitte さらにその続き (111)
【DISC 3】
1-5. 組曲 ニ短調
1. Le Tact 触覚 (114)
2. La meme piece rendue facile「触覚」を弾きやすくした版
(115)
3. La Paraza パラザ (113) 4. Caprice
カプリース(気まぐれ) (61)
5. Variations sur une basse contrainte
オスティナート変奏曲 (57)
6-18. 組曲 ヘ長調
6. Prelude プレリュード (32)
7. Allemande la bois Guillaume アルマンド「ギヨームの森」(33)
8. Sarabande サラバンド (34)
9. La Demoi Gigue ジグ「ドゥモワ」
(35) 10. Menuet ムニュエ (36)
11. 2e Menuet & Double 第2ムニュエとドゥーブル
(37 & 38)
12. Gavotte ガヴォット (39)
13. Rondeau Paysan ロンド「農民(田舎風)」(40)
14. Rondeau le doucereux ロンド「優しさ」
(41)
15. Idee Grotesque & Double
イデ・グロテスク(突飛な考え)とドゥーブル
(42 & 43)
16. Les Forgerons 鍛冶屋たち (44)
17. Le Toucher du clavecin クラヴサンの演奏
(45)
18. Prelude en harpegement 分散和音によるプレリュード
(46)
19-35. 組曲 イ短調
19. Prelude le Soligni プレリュード「ソリニ」(1)
20. Allemande la Facile アルマンド「平易」
(2)
21. Sarabande サラバンド (3) 22. La
Mariee (4)
23. Gavotte ガヴォット (5) 24. Gigue
ジグ (6)
25. Menuet & Double ムニュエとドゥーブル
(7)
26. 2e Menuet 第2ムニュエ (8) 27.
La Sincope 裏拍 (9)
28. Petit Caprice 小さなカプリース
(10) 29. Rondeau ロンド (11)
30. La Bagatelle バガテル(遊び心) (12)
31. Fantaisie ファンタジア (12b)
32. Grande Gavotte 大ガヴォット (13)
33. Gigue La Mutine ジグ「暴徒」 (14)
34. Rondeau moitie pince et moitie
coup
d'archet ou tout coup d'archet si
l'on veut
ロンド、半分はピツィカートで半分は弓奏、
もしくは好み次第で全て弓奏でもよし
(15)
35. Prelude en harpegement 分散和音によるプレリュード
(16) |
フランソワ・ジュベール=カイエ
(バス・ド・ヴィオール〔=ヴィオラ・ダ・ガンバ〕)
ラシェロン(古楽器使用)
マリー=シュザンヌ・ド・ロワ、
アンドレアス・リノス(バス・ド・ヴィオール)
ミゲル・アンリ
(テオルボ、テオルブ・ド・ピエス
〔=フランス式小型テオルボ〕、
バロックギター)
アンドレ・ハインリヒ(テオルボ)
フィリップ・グリスヴァール(クラヴサン〔チェンバロ〕) |
録音: 2021年5月、8月 サンテーユ聖母教会、シラン(南仏ラングドック地方エロ―県)
収録時間: 224分
【出版作品全集、堂々の完結編!「天使のように弾く」マレ晩年の集大成】
フランス・バロックの大家マラン・マレが生前に出版した500曲あまりのヴィオール作品の全てを録音するという前人未踏の挑戦を2014年から続けてきたフランスの名手フランソワ・ジュベール=カイエが、ついに最終巻となる第5巻をリリース。
フランス王室楽団の指揮者をしながら、自身ヴィオールの名演奏家として「天使のごとく弾く」と讃えられ、太陽王ルイ14世の寝室で入眠間際まで演奏を聴かせたこともあったマレ。
フランス宮廷風かつユニークな書法を駆使して描かれたヴィオール曲の数々の中でも、晩年に出版された第5巻はマレの作曲家人生の集大成ともいうべき存在。
ジュベール=カイエは共演する通奏低音奏者と楽器の組み合わせを組曲ごとに変え、圧巻の技量で細部まで解像度高くもスケール感豊かに聴かせます。
その演奏解釈はますます冴えわたり、1分程度の小品からポワトゥー風組曲のような長めの作品まで、まさに新時代の決定版と呼ぶにふさわしい名演。
楽譜に記された説明の朗読とともに奏でられる有名な「膀胱結石摘出手術の図」でも、惚れ惚れするほどの気品がさながら上質のバロック絵画のごとく場面の生々しさを際立たせ、精妙な通奏低音とともにバロック期の宮廷文化の気配を脈々と伝えてやみません。
演奏者自身による解説(仏語・英語)は今回も読みごたえ十分。
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<マイナー・レーベル歴史的録音・旧録音>
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BIDDULPH RECORDINGS
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音に残された最古の演奏記録
ビーチャムとウッドのラフマニノフ録音が世に出るのは初めて
セルゲイ・ラフマニノフ:交響曲第3番/鐘
セルゲイ・ラフマニノフ(1873-1943)
1-3 交響曲第3番 イ短調 Op. 44 (1936)
4-7 合唱交響曲「鐘」Op. 35 (1913)
[英語による歌唱。第3楽章は1936年改訂版] |
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団...1-3
サー・トーマス・ビーチャム(指揮)...1-3
イソベル・ベイリー(ソプラノ)...4-7
パリー・ジョーンズ(テノール)...4-7
ロイ・ヘンダーソン(バリトン)...4-7
フィルハーモニック合唱団...4-7
BBC交響楽団...4-7
サー・ヘンリーウッド(指揮)...4-7 |
録音:1937年11月18日 ロンドン、クイーンズ・ホール(ライヴ)...1-3 1937年2月10日
ロンドン、クイーンズ・ホール(ライヴ)...4-7
復刻プロデューサー: Eric Wen/復刻エンジニア&マスタリング:
Rick Torres
総収録時間:69分
※BBCの放送を個人が録音したディスク(大英図書館蔵)からの復刻。交響曲第3番第2楽章9:52から10:04にかけて、放送受信時に入ったとみられるノイズによるお聞き苦しい箇所があります。
Biddulphからラフマニノフの交響曲第3番英国初演時のライヴ録音他が登場。
両曲にとって音に残された最古の演奏記録で、ビーチャムとウッドのラフマニノフ録音が世に出るのは初です。
交響曲第3番はイギリス及びヨーロッパ初演時のライヴ。1936年に作曲された第3番は同年11月6日にストコフスキー指揮のフィラデルフィア管弦楽団によって初演されましたが、欧州での初演は翌37年11月18日まで待たねばなりませんでした。
その大任を務めたのがビーチャム率いるロンドン・フィル。速めのテンポと強い推進力を土台に時に激しい情熱を感じさせる演奏を繰り広げます。
ビーチャムはこの演奏の翌月、マンチェスターでハレ管を指揮して第3番を演奏しましたが、なぜかその後は指揮することがなく、ラフマニノフ作品の録音も残されていません。
この音源は第3番の演奏記録として最初のもので、またビーチャム唯一のラフマニノフ録音ということになります。
BBCプロムスの創設者で指揮者のヘンリー・ウッドはラフマニノフと親交があり、1921年にはリヴァプールでラフマニノフの合唱交響曲『鐘』をイギリス初演しています。
その際にウッドは特に第3楽章の演奏が非常に難しかったとラフマニノフに伝えましたが、これはウッドが英語の詞で上演したことと関係があるとみられます。
15年後の1936年10月、ウッドはラフマニノフをシェフィールド音楽祭に招き、前半にはラフマニノフ自身のソロでピアノ協奏曲第2番を演奏、後半に『鐘』を演奏しました。
その時のスコアはラフマニノフがウッドの意見をいれて第3楽章の声楽パートを全面的に書き直したもので、ここに収録された1937年の演奏でも使われています。
ウッドはラフマニノフの作品を熱心にとりあげましたが録音は残されておらず、この音源がウッド唯一のラフマニノフ録音となります。
また『鐘』の録音としても最初のもので、いくつもの観点から貴重な記録と言えるでしょう。
これらの音源はBBCの放送をロシア音楽の熱心なファンだったHarold
Vincent Marrotが個人的にディスク録音したもので、Marrotからディスクを相続したマイク・セルが大英図書館サウンド・アーカイヴに遺贈、同館クラシック音楽部門学芸員のジョナサン・サマーズの協力の元で復刻されました。
尚、交響曲第3番第2楽章9:52から10:04にかけて、放送受信時に入ったとみられるノイズによるお聞き苦しい箇所があります。
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DIAPASON
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グリーグ:劇附随音楽《ペール・ギュント》
Op.23 より
グリーグ:劇附随音楽 《ペール・ギュント》
Op.23 より
(1) 結婚行進曲/(2) イングリッドの嘆き/
(3) 山の魔王の宮殿にて/(4) 朝/(5) オーセの死/
(6) アラビアの踊り/(7) ソルヴェイグの歌/
(8) アニトラの踊り/(9) ペール・ギュントの帰郷/
(10) ソルヴェイグの子守歌
(11)-(13) ヴァイオリン・ソナタ第2番ト長調
Op.13
(14)-(18) 組曲 《ホルベアの時代から》 Op.40 |
(7)(10)イルゼ・ホルヴェーグ (ソプラノ)
(3)(6)ビーチャム合唱協会
(1)-(10)トーマス・ビーチャム(指揮)
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
(11)-(13)
ヤッシャ・ハイフェッツ(ヴァイオリン)
エマニュエル・ベイ(ピアノ)
(14)-(18)ヘルベルト・サンドベリ(指揮)
RIAS交響楽団
(現:ベルリン・ドイツ交響楽団) |
録音:(1)-(10)1956年 (11)-(13)1955年 (14)-(18)1955年
ディアパゾンが選んだ決定盤シリーズ第158集!ビーチャム&ロイヤル・フィルの「ペール・ギュント」!
フランスの世界的クラシック音楽専門雑誌である「ディアパゾン(Diapason)」が音楽史に輝く名曲の歴史的名演を選出し、新たなマスタリングを施して復刻するシリーズ『レ・ザンディスパンサーブル・ド・ディアパゾン
~ ディアパゾンが選んだ決定盤』。シリーズ第158巻では、グリーグの名盤に焦点を当てています。
本アルバムのメインといっても過言ではない名匠トーマス・ビーチャムと、「イギリスの国民的オーケストラ」、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団による
《ペール・ギュント》 は、組曲版とは異なり、ビーチャム独自の選曲による抜粋版で、56年の録音ながらも永く聴き継がれてきたビーチャムを代表する名盤の一つです。
カップリングには、20世紀ヴァイオリン界を席巻した大ヴァイオリニスト、ヤッシャ・ハイフェッツによるヴァイオリン・ソナタ第2番。
王立スウェーデン歌劇場の指揮者として活躍したヘルベルト(ヘルベット)・サンドベリと、RIAS交響楽団による
《ホルベアの時代から》 (初CD化音源)が組み合わされています。
フランスのマスタリング・スタジオ「Circe」のリマスタリングによって音質が向上した名演の数々をお楽しみください。
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<メジャー・レーベル>
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