NAXOS
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8.559742
\1100 |
バーンスタイン:交響曲 第3番「カディッシュ」他
1-6.ミサ・ブレヴィス(1988)
<キリエ/グローリア/サンクトゥス/
ベネディクトゥス/アニュス・デイ/ドナ・ノビス・パーチェム>/
7-14.交響曲 第3番「カディッシュ」(1963年
オリジナル版)
<第1楽章a:祈り/第1楽章b:カディッシュ
I/
第2楽章a:ディンドーラ/第2楽章b:カディッシュ
Ⅱ/
第3楽章a:スケルツォ/
第3楽章b:カディッシュ Ⅲ/
第3楽章c:フィナーレ/第3楽章c:フーガ>/
15.ひばり(N.Gルー、M.オールソップによる2012年演奏会版)
(1955/2008/2012) |
クレア・ブルーム(語り)…7-13.15/
ケリー・ナシーフ(ソプラノ)…10.14/
パウロ・メストレ(カウンターテナー)…2-6.15/
メリーランド州立少年合唱団…12.14/
ワシントン合唱団…7-10.14/
サンパウロ交響合唱団…1-6.15/
サンパウロ交響楽団のメンバー…1.2.4.6-15/
ボルティモア交響楽団/
マリン・オールソップ(指揮) |
録音 2012年11月29.30日 ブラジル サラ・サン・パウロ…1-6.15,
2012年9月28-30日 メリーランド ボルティモア,ジョセフ・マイヤーホフ・シンフォニー・ホール…7-14
20世紀の偉大なる指揮者、作曲家バーンスタイン(1918-1990)。彼の残した録音と作品は、数多くのエピソードとともに永遠に後世に語り継がれていくことでしょう。
このアルバムには、声楽を用いた3つの作品が収録されています。1955年「キャンディード」の脚本を書いたリリアン・ヘルマンがバーンスタインにフランスの劇作家ジャン・アヌイの劇「ひばり」の付随音楽を依頼しました。これは祖国愛に燃えるジャンヌ・ダルクを主人公にしたもので、バーンスタインはこの物語に、ボーイソプラノのソロを含む独唱者、ナレーター、合唱、鐘、パーカッションという多彩な響きを齎す音楽をつけたのです。
いくつかのトラブルはあったものの、録音までこぎつけたこの「ひばり」ですが、結局はお蔵入りになってしまい、33年という年月を経て、全く新しい「ミサ・ブレヴィス」に作り直されたのです(重要な役割を果たすナレーターは名女優クレア・ブルームが担当しています)。
このアルバムでは「ひばり」も聴くことができるので、比較してみてください。交響曲第3番「カディッシュ」はジョン.F.ケネディのレクイエム」として捧げられた問題作で、「聖なるもの」という意味を有しています。
とりわけユダヤの人々にとって大切な言葉であり、バーンスタインはこの曲に多くの思いを込めているのです。
通常は1977年に改訂された版が演奏されますが、指揮者オールソップはあえて大胆なカットが施される以前のオリジナル版を演奏。そのため語りの部分の比重が高まっています。 |
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8.559766
\1100 |
フィリップ・グラス:ドラキュラ「組曲」
1-5.弦楽四重奏曲 第5番(1991)/
6-13.魔人ドラキュラから「組曲」(1998)
<タイトル/宿屋への旅/優れたレンフィード氏/嵐/
劇場にて/白の女/ヴァン・ヘルシング教授とドラキュラ/ドラキュラの終焉>/
14-17.弦楽六重奏曲
(M.ライズマンによる交響曲第3番「ヒーローズ」からの編曲)(1995/2009)
※6-13…世界初録音 |
チャン・オドゥイル(ヴィオラ)…14-17/
ゲンマ・ローズフィールド(チェロ)…14-17/
カードゥッチ弦楽四重奏団
<メンバー:
マシュー・デントン(ヴァイオリン)/
ミケーレ・フレミング(ヴァイオリン)/
イオイン・シュミット=マーティン(ヴィオラ)/
エンマ・デントン(チェロ)> |
録音 2013年12月14-15日 UK グロースターシャー,ハイナム教会
変幻自在でありながらも、幾分、強迫観念的な響きを持つフィリップ・グラス(1937-)の音楽。一度はまると容易には抜け出せないほどの麻薬的な魅力があり、多くの人々がその虜になっています。
第1番から第4番の四重奏曲の演奏(8.559636)で高く評価されたカードゥッチ弦楽四重奏団によるこのアルバムでは、伝統的な形式のなかに特有のミニマリズムを内包した「第5番」の四重奏曲と、1931年に製作されたサイレント映画「魔人ドラキュラ」のためにグラスが作曲したサウンド・トラックからの組曲版、そして本来は弦楽合奏のために書かれた「交響曲第3番」をライズマンが六重奏版に編曲したという3つの作品が収録されています。
背筋がぞわぞわするような恐怖を覚える「ドラキュラ」のための音楽もそうですが、全体的に美しさが際立つ「交響曲第3番」はミニマル・ミュージックの頂点を極めたものと言えるのではないでしょうか? |
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8.573140
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結構名曲なんです
サン=サーンス:交響曲集 Vol.3
交響曲 ヘ長調「首都ローマ」他
1-4.交響曲 ヘ長調「首都ローマ」(1856)
<第1楽章:ラルゴ-アレグロ-ラルゴ-アレグロ/
第2楽章:モルト・ヴィヴァーチェ-ピウ・プレスト-プレスティッシモ/
第3楽章:モデラート,アッサイ・セリオーソ/
第4楽章:
ポコ・アレグレット-メノ・モッソ-リステッソ・テンポ-
アンダンテ・コン・モート>/
5.交響詩「ヘラクレスの青年時代」 Op.50(1877)/
6.死の舞踏 Op.40(1874) |
マリカ・フェルツコー
(マルメ響コンサート・マスター:ヴァイオリン・ソロ)…6/
マルメ交響楽団/
マルク・スーストロ(指揮) |
録音 2013年8月29-30日 スウェーデン マルメ・コンサート・ホール
1856年、21歳のサン=サーンス(1835-1921)はへ長調の交響曲を書き上げました。これはボルドー・ソシエテ・サン・セシルが主催したコンクールのための作品です。なぜ「首都ローマ」というタイトルを彼が選択したのかは不明ですが、コンクールのルールが「匿名で応募すること」であり彼はそれを遵守、見事に賞を勝ち得たのです。
コンクールを意識して書かれたせいか、かなり堅固な形式を取っていて、最終楽章はまるでブラームスの交響曲第4番を先取りするかのようなパッサカリア風の変奏曲となっていたりと、実験的な要素も垣間見えます。
しかしこの作品は彼の生きている間は出版されることなく、またサン=サーンス自身も、次の作品である第2番の方を重要視したせいか、こちらの作品はすっかり影が薄くなってしまったのです。
そんな隠れた名作をこの機会に。他には彼の最も有名な作品「死の舞踏」と劇的な内容を持つ「ヘラクレスの青年時代」を収録。
第1集…8.573138 第2集…8.573139 |
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8.573336
\1100 |
レオ・ブローウェル:2台のギターのための音楽
1-3.トリプティコ-三部作(1958)/
4-8.ミクロピエサス-ミヨーを讃えて(1957)
<第1番:トランクィロ/第2番:アレグロ・ヴィヴァーチェ/
第3番:ヴィヴァチッシモ・ムイ・リトミコ/
第4番:タイトルなし/第5番:アンダンテ・トランクィロ>/
9-12.ムシカ・インシデンタル・カンペシーナ(1978)
<第1番:前奏曲/第2番:間奏曲/第3番:舞曲/第4番:終曲>/
13-17. 2人で奏するために(1973)
<第1番:プロローグとエピローグ/第2番:間奏曲/
第3番:グラン・パ・ド・ドゥ/第4番:プロローグとエピローグ
Ⅱ/
第5番:華麗なスケルツォ>/
18-21.旅人のソナタ(2009)
<第1番:アイスランドへの最初の旅/
第2番:驚異の祭壇画-プラクシテレスのヴィーナス/
第3番:ライプツィヒでバッハを訪問/
第4番:オランダ領アンティル諸島の海の上> |
ブラジル・ギター・デュオ
<メンバー:
ジョアン・ルイス/
ダグラス・ローラ> |
録音 2014年6月3-6日 カナダ オンタリオ,聖ジョン・クリソストム教会
キューバの作曲家、ギタリスト、レオ・ブローウェル(1939-)の「2台のギターのための作品」を収録した1枚です。時には前衛的な手法をとりながらも、キューバの民俗音楽を上手く取り入れた情熱的な作品は、日本のギタリストたちにも広く愛されています。
19世紀、ソルやジュリアーニの時代から「2台のギターが奏でる音楽」の可能性は追求されていて、さまざまな作曲家によってレパートリーの拡大が図られていました。
それに伴い、ジュリアン・ブリームやジョン・ウィリアムズを筆頭にした名手たちがこれらを積極的に演奏することで、一層、多彩な作品が生まれてきたのです。
このブローウェルの作品も、魅力的なレパートリーの一端を担うもので、まるでオーケストラを聴くかのような音色の豊かさを味わうことができるはずです。
ここでは、作品が年代を追って収録されており、終わりに近づくにつれ、その音楽も変幻自在となっていくのです。また「旅人のソナタ」は日本の名手、福田進一が世界初演したことでも知られています。
ここで調和のとれたアンサンブルを聴かせる「ブラジル・ギター・デュオ」は2006年の“アーティスト・ギルド国際コンクール”で優勝した実力派。数多くの委嘱作を初演することでも知られています。 |
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8.573473
\1100 |
J.S.バッハ:イギリス組曲第1番-第3番
モンテネグロ・ギター・デュオによる2台ののギター編
1-9.イギリス組曲 第1番 イ長調 BWV806
<前奏曲/アルマンド/クーラント I/クーラント
II/
ドゥブレ I/ドゥブレ II/サラバンド/ブーレ
I&II/ジーグ>/
10-15.イギリス組曲 第2番 イ短調 BWV807
<前奏曲/アルマンド/クーラント/サラバンド/
ブーレ I&II/ジーグ>/
16-21.イギリス組曲 第3番 ト短調 BWV808
<前奏曲/アルマンド/クーラント/サラバンド/
ガヴォット I&II/ジーグ
※世界初録音 |
モンテネグロ・ギター・デュオ
<メンバー:
ゴラン・クリヴォカピク/
ダニエル・セロヴィク> |
録音 2014年9月18-21日 カナダ オンタリオ,ニューマーケット
聖クリソストム教会
1720年から1730年頃「ある高貴なイギリス人のために書かれた」とされるJ.N.フォルケルの説に基づいてこのタイトルが付けられたと言われるバッハ(1685-1750)の「イギリス組曲」ですが、中身はどちらかと言うとフランス風、もしくはドイツ風の舞曲が並べられた、高い演奏技術が要求される様式美を持った作品なのです。
ハープシコードだけでなく、モダンピアノでも頻繁に演奏されるバッハの最高傑作のひとつですが、このアルバムに収録されているのは、この曲を2台のギターで演奏したというものです。
前述の通り、鍵盤で演奏するのもなかなか困難なバッハ作品をギターで演奏するということについては、すでにタルレガの時代あたりから頻繁に行われてきており、それ以降も何人もの名手たちが無伴奏パルティータや無伴奏チェロ組曲、ゴルトベルク変奏曲などをギターに移し替え、素晴らしい成果を上げていることはご存知の通り。
このモンテネグロ・ギター・デュオは2台のギターを用いることで、バッハの複雑な音形を完全なものとして表現しているのです。バッハを聞く新しい楽しみを見出してみませんか。 |
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8.578317
\1100 |
ベスト・オブ・ティアンワ・ヤン
1.サラサーテ(1844-1908):カルメン幻想曲
Op.25-第4楽章/
2.サラサーテ:カルメン幻想曲 Op.25-第5楽章/
3.メンデルスゾーン(1809-1847):ヴァイオリン協奏曲
ホ短調 Op.64-
第3楽章/
4.イザイ(1858-1931):
無伴奏ヴァイオリン・ソナタ イ短調 Op.27,
No.2-第1楽章「妄執」/
5.イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ イ短調
Op.27, No.2-
第2楽章「憂鬱」/
6.イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ イ短調
Op.27, No.2-
第3楽章「影たちの踊り-サラバンド」/
7.イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ イ短調
Op.27, No.2-
第4楽章:「復讐の女神」/
8.サラサーテ:
モーツァルトの歌劇「魔笛」による演奏会用幻想曲
Op. 54/
9.サラサーテ:バスク奇想曲 Op.24/
10.サラサーテ:スペイン風アリア Op.18 (ヴァイオリンと管弦楽版)/
11.ピアソラ(1921-1992):ブエノスアイレスの四季-夏
(L.デシャトニコフによるヴァイオリンと弦楽編) |
ティアンワ・ヤン 楊天堝(ヴァイオリン)/
ナヴァール交響楽団…1-2.8.10/
エルネスト・マルティネス=イスキエルド(指揮)…1-2.8.10/
フィンランド・ユヴァスキュラ交響楽団…3/
パトリック・ガロワ(指揮)…3/
マルクス・ハドゥッラ(ピアノ)…9/
ナッシュヴィル交響楽団…11/
ジャンカルロ・ゲレーロ(指揮)…11 |
1987年生まれの若きヴァイオリニスト、ティアンワ・ヤン。中国で生まれ4歳でヴァイオリンを始めた彼女は、すぐさま才能を開花させ、10歳で北京の中央音楽学院に入学を許可されます。
13歳でパガニーニのカプリースを録音し、2003年にはヨーロッパでの活動を本格的に始め、ドイツの学術交流サービスからは奨学金を授与されています。それ以降は、もちろん世界中でコンサートを開き、多くのオーケストラとも共演、その才能のひらめきは留まることを知りません。
既にNAXOSレーベルから10枚を越えるアルバムをリリース、中でもサラサーテの一連のアルバムは世界中で高い評価を受けています。
このアルバムは、そのサラサーテも含めた、彼女自身がお気に入りの曲を選び1枚にまとめたものです。
彼女の演奏には深い洞察力と、滴り落ちるような美音があり、また極度に張り詰めた緊張感も備えています。その特色が最も現れているのは、イザイのソナタでしょうか?あまりにも素晴らしい「怒りの日」のモティーフにはただただ聞き入るほかありません。
肩の力を抜いたピアソラ、軽やかなメンデルスゾーンも聴きものです。 |
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8.559799
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グラミー賞とピューリッツァー賞を獲得したラウズの作品集
クリストファー・ラウズ:ピアノ協奏曲「シーイング」
1.ピアノ協奏曲「シーイング」(1998)/
2-7.カビール讃歌集(1998)
<第1番:ビージャク・シャブダ 69/第2番;タゴール
50/
第3番:ビージャク・サブダ 55/第4番:ビージャク・サブダ
4/
第5番:タゴール 92/第6番:タゴール
97>
※世界初録音 |
タリース・トレヴィーニェ(ソプラノ)…2-7/
オリオン・ウェイス(ピアノ)…1/
オールバニ交響楽団/
ディヴィッド・アラン・ミラー(指揮) |
録音 2013年6月2日 ニューヨーク トロイ,エクスペリメンタル・メディア・アンド・パフォーマンス・アーツ。センター(EMPAC)…1,
2013年2月11日 トロイ・セイヴィング・バンク・ミュージック・ホール…2-7
グラミー賞とピューリッツァー賞を獲得、現在アメリカで最も知られる作曲家であるラウズ(1949-)の作品集です。1949年にボルティモアで生まれ、様々なジャンルの音楽を身につけたという彼について、ニューヨーク・タイムズ紙では「周囲の記憶に最も残る音楽を書く人」と紹介していますが、確かにそれは当たっています。
1986年から1989年までボルティモア交響楽団のコンポーザー・イン・レジデンスを務め、現在ではジュリアード音楽院で作曲を教えているというラウズの作品はウィット、ジョーク、神聖な物、ロック、その他たくさんの要素で構成されているのです。
ピアノ協奏曲「シーイング」は名手エマニュエル・アックスに捧げられた作品で、“まじめな現代音楽”の中に紛れ込んでいるのは、明らかにシューマンの協奏曲の断片です。
彼はシューマンが陥った精神的崩落と、1960年代のロック・グループ「モビー・グレープ」のギタリスト、スキップ・スペンスの錯乱を重ね合わせることで、この曲のアイデアを得たのだそうです。
もちろん曲全体には酩酊しているような不思議な雰囲気が漂っています。もう一つの「カビール讃歌集」というのは、名ソプラノ、ドーン・アップショウのために作曲されたもの。偉大なるインドの詩人カビールの詩に感銘を受けたラウズは、1972年に一度この詩を用いた歌曲を書いたそうですが、それは発表されず、この「讃歌集」として昇華させたといいます。難解さが知られるカビールですが、この音楽は美しいものです。 |
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8.571306
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ビレット・コンチェルト・エディション 第6集
モーツァルト:ピアノ協奏曲第13番, 第17番
1-3.ピアノ協奏曲第13番 ハ長調 K415
<第1楽章:アレグロ/第2楽章:アンダンテ/
第3楽章:アレグロ・ブリランテ>/
4-6.ピアノ協奏曲 第17番 ト長調 K453
<第1楽章:アレグロ/第2楽章:アンダンテ/
第3楽章:アレグレット:プレスト> |
イディル・ビレット(ピアノ)/
ロンドン・モーツァルト・プレイヤーズ/
パトリック・ガロワ(指揮) |
録音 2014年12月17-18日 UK ロンドン ニューサウスゲート,セント・ポール教会
NAXOSが誇る名手イディル・ビレットの最新録音はモーツァルト(1756-1791)の2つのピアノ協奏曲です。
今回のバックを務めるのは、古典派作品の解釈で高く評価され、すっかり指揮者としての威厳を身につけたパトリック・ガロワ。彼が振るロンドン・モーツァルト・プレイヤーズの軽やかな音色をバックに、ビレットが独自の解釈に基づいた旋律を優雅に奏でていきます。
最近はこの時代の作品のテンポを速めに取るのが流行ですが、彼女は決して浮き足だつことなく、着実に一つ一つの音を鳴らすことで、モーツァルトの意思を諮っているかのようです。
なんとも不思議な味わいのモーツァルト。これはくせになります。 |
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8.572807
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グラツィナ・バツェヴィチ:弦楽四重奏曲全集
第2集 第2番, 第4番, 第5番
1-3.弦楽四重奏曲 第4番(1951)
<アンダンテ-アレグロ・モデラート/
アンダンテ/アレグロ・ジョコーソ>/
4-6.弦楽四重奏曲 第2番(1943)
<アレグロ・マ・ノン・トロッポ/アンダンテ/アレグロ>/
7-10.弦楽四重奏曲 第5番(1955)
<モデラート/スケルツォ(フーガ):ジョコーソ/
コラール:ラルゴ/変奏曲:アレグロ> |
ルトスワフスキ弦楽四重奏団
<メンバー:
ヤクブ・ヤコヴィッチ(第1ヴァイオリン)/
マルシン・マルコヴィッチ(第2ヴァイオリン)/
アルトゥール・ロズスミィウォヴィッチ(ヴィオラ)/
マチェイ・ムゥオダフスキ(チェロ)> |
録音 2012年12月11-17日 ポーランド ブロツワフ・フィルハーモニー・コンサート・ホール
最近人気急上昇中のポーランドの女性作曲家、グラツィナ・バツェヴィチ(1909-1969)。
このアルバムは彼女の弦楽四重奏曲集の第2集となります(第1集…8.572806)。NAXOSレーベルからは他にも「弦楽のための交響曲」をメインとしたアルバムもリリースされていたりと、数年前に比べると格段に彼女の作品を耳にする機会が増えています。
この第2集には第4番、第2番、第5番の3曲の弦楽四重奏曲が収録されていますが、どの曲も前衛的でありながらも、一瞬、驚くほどに美しいメロディが現れるところが印象的でしょう。
とりわけ第4番の開始部分はどこか民謡風な懐かしさを持つもので(すぐにかき消されてしまいますが)、その柔和な表情はそのまま第2楽章へと続いていきます。
この、あまりにもデリケートすぎて、ちょっとでも力を込めるとすぐに崩壊してしまいそうな繊細な響きこそが彼女の持ち味なのかもしれません。驚くほどに快活な第3楽章はポーランドの民俗舞曲に由来するものです。
この作品はベルギーの国際弦楽四重奏コンクールなどで一等を獲得しています。第二次世界大戦中に書かれた第2番の四重奏曲は、悲惨な生活を送る中で書かれた希望に満ちた作品です。第2楽章のアンダンテも第3楽章のアレグロも破綻なく書かれています。
しかし1955年の第5番の四重奏曲は、すっかり以前の作風とは決別したかのような、謎めいた深遠な風景に溶け込んでいます。 |
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8.573247
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メシアン:ミのための詩/ヴォカリーズ・エチュード/天と地の歌
1-4.ミのための詩(1936) 第1集
<感謝の行為/風景/家/恐怖を抱く>/
5-9.ミのための詩 第2集
<妻/おまえの声/二人の戦士/首飾り/かなえられた祈り>/
10.ヴォカリーズ・エチュード(1935)/
11-16.天と地の歌(1938)
<ミとの睦まじい暮し(わが妻のために)/
沈黙のアンティフォーナ(守護天使の日のために)/
赤ん坊ピリュールの踊り(私の幼いパスカルのために)/
無垢の虹(私の幼いパスカルのために)/
真夜中の表と裏(死のために)/復活(復活祭の日のために)> |
ブルーン・ヒルディグ・デュオ
<メンバー:
ヘトナ・レジツェ・ブルーン(ソプラノ)/
クリストファー・ヒルディグ(ピアノ)> |
録音 2013年6月7.8.10.11日 UK ロンドン,全霊教会
メシアン(1908-1992)の1936年から1938年に書かれた一連の歌曲集(ハラウィを除く)は、彼における作曲家活動の初期の作品にもかかわらず、その音楽が目指すものは顕著であり、彼の特徴とも言える「音と色彩の関係」や、官能性がはっきりと現れています。
「ミのための詩」は当時の彼の妻クレール・デルボス(1959年に死去)の愛称であった「ミ」に捧げられた歌曲集であり、夫婦愛の歓びと結婚の秘蹟を歌ったもので、この一音ごとに移り変わる色彩的な響きは、メシアンが愛したステンドグラスの光をそのまま写し取ったものでもあります。
「ヴォカリーズ・エチュード」はタイトル通り歌詞を持たない小さな曲。パリ国立高等音楽院の声楽曲の練習曲として書かれたものですが、こんな短い曲の中にも(ドビュッシー風でもある)やはりメシアンらしい音の絵が描かれているのには感嘆するのみです。
「天と地の歌」は妻への愛だけでなくわが子への愛、そして「死と復活」までもが高らかに歌われるというもの。「ミのための詩」からたった2年でここまで神秘性が増すとは・・・と驚いてしまいます。ブルーン・ヒルディグ・デュオによる美しい演奏で。 |
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8.573337
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パトリック・ガロワ(フルート)
ベートーヴェン:民謡による変奏曲集 P.ガロワによる演奏会ヴァージョン
1-6.民謡による6つの変奏曲 Op.105
<第1番:ウェルシュ民謡 ト長調「小屋の小間使い」/
第2番:スコットランド民謡 ハ短調「オブ・ノーブル・ストック・ワズ・シンキン」/
第3番:オーストリア民謡 ハ長調「シュルッセルとラインドル」/
第4番:アイルランド民謡 変ホ長調「夏の最後のばら」/
第5番:アイルランド民謡 変ホ長調「チリング・オグィリー」/
第6番:アイルランド民謡 ニ長調「パディ・ウァック」>/
7-16.民謡による10の変奏曲 Op.107
<第1番:オーストリア民謡 変ホ長調「私はチロルブアです」/
第2番:スコットランド民謡 ヘ長調「すこやかな若者、ハイランドの若者」/
第3番:ロシア民謡 ト長調「小さなロシア民謡」/
第4番:アイルランド民謡 ヘ長調「聖パトリックの日」/
第5番:オーストリア民謡 ヘ長調「ア・メーデル・ヤー・ア・メーデル」/
第6番:アイルランド民謡 変ホ長調「ペギーの娘さん」/
第7番:ロシア民謡 イ短調「美しいミンカ」/
第8番:スコットランド民謡 ニ長調「おお、メアリー、窓のそばに」/
第9番:スコットランド民謡 変ホ長調「おお、あなたは私の心の芸術」/
第10番:スコットランド民謡 ト短調「ハイランドの守り」> |
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パトリック・ガロワ(フルート)/
マリア・プリンツ(ピアノ) |
録音 2014年6月19-21日 オーストリア ザルツブルク,イルンベルガー財団
モーツァルトザール
19世紀の始め、スコットランドの熱心なアマチュア音楽家で出版業を営んでいたジョージ・トムソン(1757-1851)は「自国の民謡を普及するためにはどうしたら良いか」と考えます。
そこで閃いたのは、当時ウィーンで活躍している作曲家たちに、民謡を編曲してもらうことでした。彼はスコットランドだけでなく、ヨーロッパ各地の民謡を採集し、ハイドンやプレイエル、そしてベートーヴェン(1770-1827)に編曲を依頼し、それを出版して大もうけを狙ったのです。
トムソンがベートーヴェンに最初にコンタクトをとったのは1803年のこと。「アイルランド民謡を使ったソナタを書いて欲しい」という依頼に応えたベートーヴェン、すぐさまそれを仕上げ、トムソンに送ったのです。
彼らのコラボレーションから生まれた作品は100作を越え、このアルバムのような「ヴァイオリン、もしくはフルートの伴奏付きのピアノ曲」だけでなく、声楽曲など多岐に渡っています。
名フルーティスト、ガロワは当時の演奏法に基づき、このシンプルな曲たちに自由な即興や装飾を加えることで、珠玉の作品へと昇華させています。 |
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8.573340
\1100 |
セーゲルスタム(指揮)&トゥルク・フィル
シベリウス・チクルス
シベリウス:劇音楽「誰もかれも」/2つの荘重な旋律
1-17.劇音楽「誰もかれも」Op.83(1916)
<第1番:ラルゴ/第2番:ラルゴ/第3番:アレグロ-/
第3番a:アレグロ・コモード/
第4番:踊りの歌:われらは招待状を持って-/
第5番:再びその時が歌う/第6番:雨が振るとき/
第7番:森は緑になる/第8番:ああ、大好きな人/
第9番:森は緑になる/第10番:アレグロ・モルト/
第11番:ラルゴ:常に神秘的に/
第12番:アダージョ・ディ・モルト/
第13番:アダージョ・ディ・モルト(続き)/
第14番:ラルゴ・エ・モルト/第15番:レント/
第16番:天のいと高きところには神に栄光あれ>/
18-19. 2つの荘重な旋律 Op.77 (ヴァイオリンとオーケストラ編)
<第1番:讃歌「わが心の喜び」/第2番:献身「わが心からの」>/
20.イン・メモリアム(葬送行進曲) Op.59(1910) |
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ピア・パヤラ(ソプラノ)…6-8/
トゥオマス・カタヤラ(テノール)…5/
ニコラス・ゼーデルランド(バス)…8-9/
カテドラリス・アボエンシス合唱団…5.9.10.17/
ミカエラ・パルム(ヴァイオリン)…18-19/
トゥルク・フィルハーモニー管弦楽団/
レイフ・セーゲルスタム(指揮) |
録音 2014年2月3-7日 フィンランド トゥルク・コンサート・ホール
怒涛の勢いでリリース・ラッシュが続くセーゲルスタム&トゥルク・フィルのシベリウス・チクルス!
早くも第4弾が登場!
今回のアルバムはジャケットをご覧のとおりの「死」を意識した作品を収録。
そんなわけもあってこれまでのアルバムとは違い、シベリウス・ファン以外でも「誰でもかれでも」楽しめるアルバムではないかもしれない。
メインは付随音楽「誰もかれも」 。
全然なじみのない曲だが、英語タイトルだと「Everyman」となる。ドイツ語だと「Jedermann=イェーダーマン」となる。
この作品はもともと中世の寓話を1912年にホフマンスタールが戯曲にしたものであり、信仰と善行を主題にした教訓話で、ザルツブルクの夏の音楽祭でも毎年野外上演が行われているという、ヨーロッパの人々には定番となっているお話。
主人公イェーダーマンは壮年の富裕な男性で、日々金儲けにあくせくしている人物である。隣人の貧者にわずかに施しをする程度の慈悲心は持ち合わせているが、金を返せなかった債務者の懇願は冷たくあしらい、母からはもっと信仰に深い生活をするようにと説教される。その日、イェーダーマンは知人や恋人を招いて大宴会を催すが、不意に鐘が鳴り、彼を連れてゆくために死神が現われる。イェーダーマンは友人や恋人に助けを求めるが誰も同行しようとせず、金の神(マモン)からもすげなくされる。そこにやせ細った女性の姿の「善行」が現われて、姉の「信仰」を呼び、イェーダーマンの信仰を確かめる。イェーダーマンは祈り、悪魔に対して善行と信仰、天使に身を守られながら、晴れ晴れとして墓の中に入ってゆく。
フィンランド国立歌劇場は1916年にこの物語のための音楽をシベリウス(1865-1957)に依頼、すぐさま作品が出来上がり、10月にはリハーサル、11月には初演が行われた。
その際は大成功を収めたが、唯一の失敗は、シベリウスが「組曲」を用意しなかったこと。そのために以降の演奏機会を失ってしまい、忘れ去られてしまったらしい。
演奏される機会は少ないが、作曲されたのが交響曲第5番と同時期なので筆致は充実。ちょっと屈折した抒情が切ない。
そして聞き物はシベリウス・ファンにしかわからないであろう、晦渋すれすれの神秘的なラルゴ。この神秘的な雰囲気を湛えた響きは、後の確固たる神の賛美への音楽への前奏曲でもある。
他には第一次世界大戦時の重苦しい気分を反映した「2つの荘重な旋律」、シベリウス自身の葬儀で演奏された「イン・メモリアム」が収録されている。
「イン・メモリアム」はデンマーク国立管にに続いて2回目の録音。
また直接「死」を意識しないまでも、「2つの荘重な旋律」は荘厳な雰囲気に彩られた美しい作品。
もともとはヴァイオリン&ピアノ版。オーケストラ版というのはあまり聴いたことがない。
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8.573342
\1100 |
RAW EARTH-ありのままの大地
1-4.スティーヴン・マイケル・グレイ(1949-):
管楽器と打楽器のための協奏曲(2011)
<第1楽章:ディープニング・ファンファーレ-第1楽章:賛美歌/
第3楽章:ブルレスケ/第4楽章:瞑想/第5楽章:祝辞>/
5.スーザン・ボッティ(1962-):Terra Cruda-ありのままの大地(2011)/
6-8.ジェス・ラングストン・ターナー(1983-):
ルンペルシュティルツヒェン(2010)
<第1楽章:黄金にわらを編みこむ/第2楽章:夜(少女の悲歌)/
第3楽章:ルンペルシュティルツヒェンのフリアント(永久運動)>
※世界初録音 |
ハート・スクール・ウィンド・アンサンブル/
グレン・アドシット(指揮) |
録音 2013年12月12日…1-4, 2012年12月13日…5,
2010年4月20日…6-8 USA コネチカット,ハートフォード大学,リンカーン劇場
吹奏楽-ウィンド・オーケストラ。通常のオーケストラよりも小回りが利くため、野外で演奏したり時には軍事音楽の御用達であったりと、独自の発展と進化を遂げていることはご存知の通りです。
現代の作曲家たちも次々と新作を発表、その進化を推進していることは間違いありません。
このアルバムには2010年から2011年に作曲された3つの作品が収録されています。全ては世界初演&初録音で、いわば未知の領域の探索とでも呼べるなのです。
最初のグレイの「協奏曲」は指揮者アドシットの委嘱作で、アンサンブルの全ての楽器がソリストである「合奏協奏曲」の形をとるもの。奏者たちには高度な技術が要求されます。
ボッティの「Terra Cruda」はアルバムタイトルでもある「ありのままの大地」の意味であり、自然の持つ側面、攻撃性、そして生物への影響などが思い思いに奏でられます。
ターナーの「ルンペルシュティルツヒェン」はおとぎ話からイメージされたもので、金の藁を紡ぐノームと少女の物語が描かれています。なんとも自由なファンタジーです。ハート・スクール・ウィンド・アンサンブルの卓越した演奏でお楽しみください。 |
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8.573373
\1100 |
マルタ島の忘れられた天才
チャールズ・カミーレリ:ピアノ協奏曲「地中海」他
1-3.ピアノ協奏曲 第1番「地中海」(1948/1978改編)
<アレグロ・モデラート/アダージョ(フレンチホルン・ソロ…マルコ・コーラ)/
アレグロ・モルト・ヴィヴァーチェ>/
4-6.弦楽オーケストラとアコーディオンのための協奏曲(1968)
<アンダンテ・モデラート/アンダンテ/アレグロ・ヴィヴァーチェ>/
7-10.組曲「マルタ」(1946)
<カントリー・ダンス/
ワルツ(クラリネット・ソロ…ジョセフ・カミレーリ)/夜想曲/村祭り> |
シャルレーヌ・ファルギア(ピアノ)…1-3/
フランコ・ボルジャーク(アコーディオン)…4-6/
マルタ・フィルハーモニー管弦楽団/
ミラン・ヴァウポティッチ(指揮) |
録音 2014年7月21-23日 マルタ ヴァレッタ,地中海カンファレンスセンター
地中海に浮かぶ島国マルタ。ここで生まれたカミーレリ(1931-2009)は早くから音楽の才能を示し、アコーディオンとピアノを巧みに弾きこなしました。
11歳で作曲をはじめ、マルタの伝統音楽や民謡を取り入れた作品を作り注目を浴びるようになります。18歳でオーストラリアを経てロンドンに移住、映画音楽で知られるマルコム・アーノルドの助手を務めます。その後作曲家として大成した彼は1983年に再びマルタに戻り、この地で生涯を終えることとなります。
このアルバムに収録された「ピアノ協奏曲地中海」は、まさに若書きの作品で、ロマンティックな様式に裏打ちされた強烈な旋律が耳に残ります。
タンゴとも違う情熱的な音楽が印象的であり、この作曲家の個性を示すものです。人懐っこい風貌を持つ「アコーディオンのための協奏曲」では、まるでモーツァルトが民族衣装を纏って立っているかのような感覚さえ覚えることでしょう。
組曲「マルタ」ではカミーレリの魅力が炸裂します。また、この組曲の中の「ワルツ」は、マルタの首都バレッタの広場で毎日流れているのだそうです。本当に心地よい音楽がここにあります。
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8.573401
\1100 |
トゥリーナ:ピアノ作品集 第11集
1-5.マドリードの見本市 Op.42
<第1番:見本市/第2番:ぶらんこ/第3番:馬/
第4番:パレードの行進/第5番:ダンス・カスティーゾ>/
6-12.靴屋で Op.71
<ハンス・ザックス/マルケサスの編み上げ靴/
農民の靴/ギリシャのサンダル/バレリーナの靴/
きれいな女性の靴/闘牛士の靴>/
13-15.幻灯 Op.101
<前奏曲/庭の不思議/ロマンティックなワルツ>/
16-21.サーカス Op.68
<トランペット/綱渡り/馬乗り女/賢いイヌ/ピエロ/空中ブランコ>/
22-25.組曲「マドリード放送」 Op.62
<プロローグ/再放送I:サンティアゴの学生/
再放送II:スペインの道路/再放送III:セビリアの祭り> |
ホルディ・マソ(ピアノ) |
録音 2014年9月27-28日 スペイン ヤフレ,アウディトリウム
幼い頃にはマドリッドで音楽を学び、やがてパリのスコラ・カントルムに留学。パリのエスプリをたっぷりと体にしみこませてから、またスペインに戻り作曲活動に勤しんだトゥリーナ(1882-1949)の作品には、やはりどことなくフランスの香りが漂うものが多いのです。
この第11集でも、それは顕著であり、例えば「マドリードの見本市」や「サーカス」では特徴的なリズムに裏打ちされた明るい世界が広がっています。
かっこいいファンファーレ、ぶらんこ、ピエロ・・・なんとも色彩的な音が楽しめます。かと思うと、様々な靴が並ぶ「靴屋」の店頭にいるのは、あの有名なハンス・ザックスです。オシャレに変化した「マイスタージンガー」のテーマに思わずくすっと笑みがこぼれてしまうのではないでしょうか?
ごつごつとした靴、華奢な靴、勇ましい靴、あなた好みの靴はありますか?「マドリード放送」もユニークな組曲で、トゥリーナ自身は「ラジオ放送を説明するためのピアノ曲」と表現しています。
まだ音声がオンになっていないマイクの前に立つアナウンサーの不安な心を示すプロローグの長いトリルで始まり、3つの場面が表現されていきます。何かが見えてくるような興味深い音楽です。 |
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8.573487
\1100 |
期待の新進演奏家/エレン・シュアルプ(ギター)
ギター・リサイタル
1-5.ツルゲイ・エルデナー(1957-):5つのグロテスク
<Quasi una marcia/Allegro energico/
Molto calmo/Vigoroso/Allegro energico>/
6-8.レオ・ブローウェル(1939-):ソナタ
<第1楽章:ファンダンゴとボレロ/
第2楽章:スクリャービンのサラバンド/
第3楽章:パスクィーニのトッカータ>/
9.エレン・シュアルプ(1987-):雨だれ/
10-15.メフメト・バイラクタル(1951-):
6つのアナトリアの小品
<第1番:生のフルーツ/
第2番:Supurgesi Yoncadan(トルコ民謡)/
第3番:内気/第4番:Halay(舞曲)/
第5番:私の部屋は灰でできている/第6番:タデ>/
16.ルイ・オチョア(1959-2014):歴史の小道/
17-20.スティーブン・ドジソン(1924-2013):パルティータ
第1番
<第1番:Allegretto con moto/第2番:Molto
vivace/
第3番:Adagio/第4番:Allegro> |
エレン・シュアルプ(ギター) |
録音 2015年1月15-16日 カナダ オンタリオ,聖クリソストム教会
1987年、トルコのアンカラで生まれたエレン・シュアルプのリサイタル・アルバムです。
9歳でギターを始めた彼は国際的に名前を知られる名手、アフメット・カンネッチに師事、1998年からは数多くのマスタークラスに参加し研鑽を重ねてきました。
コンクール歴は、2011年11月にスペイン、ルナレスで開催されたアンドレス・セゴビア国際ギターコンクールで二位を獲得したのを皮切りに、2014年6月にはドイツのフーベルト・カッペル国際コンクールで二位、そして同年9月にイタリアのミケーレ・ピッタルーガ国際ギターコンクールで最優秀賞を獲得しています。
このアルバムは、ミケーレ・ピッタルーガのコンクールの優勝記念として製作されたもので、ベネズエラ、キューバ、イギリスの作品を始め、自国の作曲家バイラクタルの作品も含めた多彩な曲が並びます。
彼自身の作品も魅力的。しかしながら、ギター1台でこれほどまでに多彩な音色が紡ぎだされるとは・・・。将来が楽しみなギタリストです。 |
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8.573524
\1100 |
Divine Redeemer-神の贖い オルガンとソプラノによる宗教曲集
1.J.S.バッハ(1685-1750):
御身が共にいるならば BWV 508(伝:G.H.シュテルツェル作)/
2-3.J.S.バッハ:前奏曲とフーガ ハ長調 BWV547/
4.グノー(1818-1893):悔悟(おお、神々しい贖罪主よ)/
5.フランク(1822-1890):
3声のミサ曲 Op.12, M.61 - 天使のパン(パニス・アンジェリクス)/
6-8.ナディア・ブーランジェ(1887-1979):
オルガンのための3つの小品
<前奏曲/小カノン/インプロヴィゼーション>/
9.リリー・ブーランジェ(1893-1918):ピエ・イエズス/
10.プッチーニ(1858-1924):サルヴェ・レジーナ/
11.ヴォルフ(1860-1903):スペイン歌曲集-
第3番:いざ、さすらえマリア(M.レーガーによる声楽とオルガン編)/
12.ヴォルフ:スペイン歌曲集-
第5番:幼子よ、私をベツレヘムに連れて行って
(M.レーガーによる声楽とオルガン編)/
13.ヴォルフ:メーリケ詩集-
第28番:祈り(M.レーガーによる声楽とオルガン編)/
14-15.レーガー(1873-1916):トッカータとフーガ
Op.59/
16.ヘンデル(1685-1759):
聖チェチーリアの祝日のためのオード HWV76-「だが、いったい、どんな技が」 |
クリスティン・ブルーワー(ソプラノ)…1.4.5.9.10.12.13.16./
パウル・ジェイコブス(オルガン) |
録音 2013年8月13-15日 USA ウィスコンシン,ミルウォーキー
ジェズ教会
アメリカで最も知られる音楽家であり、ともにグラミー賞の受賞者でもあるソプラノのブルーワーとオルガニストのジェイコブス。この2人が奏でる美しく荘重な宗教的作品集です。
この中で最も広く知られているのは、なんと言ってもフランクの「天使のパン」でしょう。しかし、他の曲はあまり耳にする機会の多くないものばかりであり、なかでもブーランジェ姉妹の作品は独自の美しさを放っています。
また、レーガーが編曲したヴォルフの歌曲には、オルガンの名手であったレーガーらしい雄弁なオルガンの響きが満ち溢れています。聴き手に敬虔な気持ちと歓びをもたらす幸せな1枚です。 |
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8.660353
\1100 |
モーツァルトはこのオペラを観たか?
フィリドール:歌劇「復讐する女たち」1幕(1775)
ミシェル=ジャン・スデーヌ(1719-1797)台本
オペラ・ラファイエット監修
1.序曲/2-16.第1幕 |
マダム・リス…クレール・デボノ(ソプラノ)/
マダム・ラ・プレジデンテ…パスカル・ボーダン(ソプラノ)/
マダム・レク…ブランディーヌ・スタスキーヴィッツ(メゾ・ソプラノ)/
ムッシュ・リス…ジェフリー・トンプソン(テノール)/
ムッシュ・ル・プレジデント…アントニオ・フィグエロア(テノール)/
ムッシュ・レク…アレックス・ドブソン(バリトン)/
オペラ・ラファイエット/
ライアン・ブラウン(指揮) |
録音 2014年1月19-20日 USA メリーランド大学
クラリス・Dekelboumホール
バロックから古典派の知られざるフランス歌劇を取り上げて、これらに新たな命を吹き込むことで知られるアメリカのピリオド楽器アンサンブル「オペラ・ラファイエット」。
これまでにもラモー、リュリやモンシニ、ルベルなどの作品を演奏、その中にはいくつもの世界初演も含まれています。
今回彼らが取り上げたのは、フィリドール(1726-1795)の歌劇「復讐する女たち」です。浮気性の男に仕返しをする女性というのは、モーツァルトの「コジ・ファン・トゥッテ」を予見させるもので(モーツァルトはこのフィリドールの作品が初演された時にパリに滞在していた)、フィリドールは男女間のやりとりを、当意即妙なアリアやアンサンブルで表現し、生き生きとした作品に仕立て上げているのです。
全体はコンパクトに纏められていて、歌手たちの巧みな歌唱もあり登場人物の描き分けも的確。これは確かに楽しい歌劇です。 |
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8.558097
(4CD)
\4400 |
A TO Z シンガーズ
<CD1>
1.サン=サーンス:歌劇「サムソンとデリラ」
Op.47 -
第2幕 あなたの声に我が心は開く:マリアン。アンダーソン(C-A)/
2.ドニゼッティ:歌劇「ラ・ファヴォリータ」
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第2幕 よいか、レオノーラ、そなたの足下に:エットーレ・バスティアニーニ(Br)/
3.ヴェルディ:歌劇「エルナーニ」 -
第3幕 ああ、若かりし頃の:マッティア:バッティスティーニ(Br)/
4.フロトー:歌劇「マルタ」 - 第2幕 夏の名残のバラ:エルナ・ベルガー(S)/
5.プッチーニ:歌劇「ラ・ボエーム」 - 第1幕
つめたい手を:ユッシ・ビョルリンク(T)/
6.プッチーニ:歌劇「トスカ」 - 第2幕 歌に生き、恋に生き:マリア・カラス(S)/
7.ヴェルディ:歌劇「運命の力」 - 第4幕
平和を、平和を、わが神よ!:マリア・カニーリァ(S)/
8.ヴェルディ:歌劇「リゴレット」 - 第1幕
あれかこれか:エンリコ・カルーソー(T)/
9.リムスキー=コルサコフ:歌劇「サドコ」
- ヴァリャーグ商人の歌:フェオドール・シャリアピン(B)/
10.ヴェルディ:歌劇「シモン・ボッカネグラ」
- プロローグ 「哀れなる父の胸は」:ボリス・クリストフ(B)/
11.ベッリーニ:歌劇「ノルマ」 - 第2幕 ああ、あの子たちを犠牲にしないで:ジーナ・チーニャ(S)/
12.ドニゼッティ:歌劇「ランメルモールのルチア」
-
第3幕 狂乱の場「苦い涙をそそげ」:トーティ・ダル・モンテ(S)/
13.モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」
K492 - 第1幕 自分で自分がわからない:スザンヌ・ダンコ(S)/
14.リヒャルト・シュトラウス:歌劇「アラベラ」
Op.79, TrV 263 -
第1幕 でもこの人は私に相応しい人ではないわ:リーザ・デラ・カーザ(S)/
15.ヴェルディ:歌劇「アイーダ」 - 第1幕
もし私がその戦士であったなら...清きアイーダ:マリオ・デル・モナコ(T)/
16.ボーイト:歌劇「メフィストフェレ」 -
第3幕 マルゲリータの死 「いつかの夜、暗い海の底に」:マファルダ・ファヴェーロ(S)/
17.グルック:歌劇「オルフェオとエウリディーチェ」
-
第3幕 アリア 「エウリディーチェを失って」:カスリーン・フェリアー(C-A)/
18.マーラー:さすらう若人の歌 -
僕の胸の中には燃える剣が(声楽と管弦楽版):ディートリヒ・フィッシャー・ディースカウ(Br)/
<CD2>
1.ワーグナー:楽劇「トリスタンとイゾルデ」
-
第3幕 おだやかに静かに彼がほほえんで:キルステン・フラグスタート(S)/
2.ベートーヴェン:歌劇「フィデリオ」 Op.
72 -
第1幕 アリア 「金を持っていなければ幸せになれぬ」:ゴットロープ・フリック(B)/
3.ドニゼッティ:歌劇「シャモニーのリンダ」
-
第1幕 ああ、遅すぎた…私は心の光:アメリタ・ガリ=クルチ(S)/
4.シャルパンティエ:歌劇「ルイーズ」 -
第3幕 貴方に身を委ねた日から:メアリー・ガーデン(S)/
5.プッチーニ:歌劇「マノン・レスコー」
- 第1幕 なんと素晴らしい美人:ベニアミーノ・ジーリ(T)/
6.レオンカヴァッロ:歌劇「道化師」 -
第1幕 プロローグ 「よろしいですか?よろしいですか?」:ティート・ゴッビ(Br)/
7.ワーグナー:楽劇「ワルキューレ」 - 第2幕
いつもの嵐だ:ハンス・ホッター(バス・バリトン)/
8.モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」
K492 - 第2幕 愛の神よ:セーナ・ユリナッチ(S)/
9.ヨハン・シュトラウス2世:喜歌劇「ヴェネツィアの一夜」
-
第3幕 愛すべき女性を眺めるのは:エーリッヒ・クンツ(Br)/
10.ジョルダーノ:歌劇「アンドレア・シェニエ」
-
第1幕 ある日青空をながめて:ジャコモ・ラウリ=ヴォルピ(T)/
11.リヒャルト・シュトラウス:楽劇「ばらの騎士」
Op. 59, TrV 227 -
第1幕 時というのは不思議なもの(短縮版):ロッテ・レーマン(S)/
12.ワーグナー:楽劇「トリスタンとイゾルデ」
-
第2幕 イゾルデ!トリスタン!愛する人よ!:フリーダ・ライダー(S)/
13.マスネ:歌劇「マノン」 -
第2幕 さあ、やらなきゃ…さようなら、私たちの小さなテーブル:ビクトリア・デ・ロス・アンヘレス(S)/
14.バルフェ:歌劇「ボヘミアの娘」 - 第3幕
そして君は僕を思い出す:ジョン・マッコーマック(T)/
15.マスカーニ:歌劇「イリス」 - 第1幕 窓を開けよ:ジョヴァンニ・マルテイネッリ(T)/
16.グノー:歌劇「ファウスト」 - 第3幕 宝石の歌
「なんと美しいこの姿」:ネリー・メルバ(S)/
17.ヴェルディ:歌劇「仮面舞踏会」 - 第3幕
立て!...おまえこそ心を汚すもの:ロベルト・メッリーリ(Br)/
18.ヴェルディ:歌劇「イル・トロヴァトーレ」
- 第4幕 恋はばら色の翼に乗って:ジンカ・ミラノフ(S)/
19.ベートーヴェン:歌劇「フィデリオ」 Op.
72 -
第1幕 レチタティーヴォとアリア 「人間の屑!何をしているつもり?」:マルタ・メードル(S)/
<CD3>
1.ベートーヴェン:劇音楽「エグモント」
Op. 84 - アリア 「太鼓が鳴ると」:ビルギッテ・ニルソン(S)/
2.プッチーニ:歌劇「トゥーランドット」
- 第3幕 氷のような姫君の心も:マグダ・オリヴェーロ(S)/
3.ヴェルディ:歌劇「リゴレット」 - 第1幕
慕わしい人の名は:リナ・パリウギ(S)/
4.マーラー:大地の歌 - 第3曲 青春について:ユリウス・パツァーク(T)/
5.ヴェルディ:歌劇「イル・トロヴァトーレ」
-
第3幕 ああ、あなたこそ私の恋人…見よ、恐ろしい火を:アウレリアーノ・ペルティーレ(T)/
6.ドニゼッティ:歌劇「ランメルモールのルチア」
-
第2幕 六重唱「じゃまするのは誰だ」:リリー・ポンス(S)/
7.ヴェルディ:歌劇「エルナーニ」 - 第1幕
エルナーニよ、いっしょに逃げて:ローザ・ポンセル(S)/
8.ワーグナー:歌劇「ローエングリン」 -
第1幕 エルザの夢 「ひとり寂しく悲しみの日々を」:エリザベス・レートベルク(S)/
9.ドリーブ:歌劇「ラクメ」 -
第2幕 鐘の歌 「あぁ!若いインドの娘はどこへ行ったの?」:マド・ロバン(S)/
10.レハール:喜歌劇「ジュディッタ」 - あなたは私の太陽:ヘルゲ・ロスヴェンゲ(T)/
11.ワーグナー:歌劇「タンホイザー」 -
第2幕 おごそかなこの広間よ:レオニー・リザネク(S)/
12.プッチーニ:歌劇「ラ・ボエーム」 - 第1幕
ああ、麗しの乙女:ビドゥ・サヤン(S)/
13.ドニゼッティ:歌劇「愛の妙薬」 -
第2幕 人知れぬ涙(テイク2):ティート・スキーパ(T)/
14.ツェラー:喜歌劇「小鳥売り」 - 第2幕
わたしのアーンルが20歳で:エリーザベト・シューマン(S)/
15.モーツァルト:歌劇「コジ・ファン・トゥッテ」
K588 -
第1幕 岩のように動かずに:エリーザベト・シュヴァルツコップ(S)/
16.リヒャルト・シュトラウス:歌劇「ナクソス島のアリアドネ」
Op.60, TrV 228a -
プロローグ 「先生、お許し下さい」:イルムガルト・ゼーフリート(S)/
17.ドニゼッティ:歌劇「ラ・ファヴォリータ」
- 第3幕 私のフェルナンド:ジュリエッタ・シミオナート(Ms)/
18.モーツァルト:歌劇「コジ・ファン・トゥッテ」
K588 - 第1幕 愛しい人の愛のそよ風は:レオポルド・シモヌー(T)/
19.ロッシーニ:歌劇「イタリアのトルコ人」
-
第1幕 喜劇を一つ物にしなければならぬのだが:マリアーノ・スタービレ(B)/
<CD4>
1.リヒャルト・シュトラウス:歌劇「ばらの騎士」
Op. 59, TrV 227 -
第2幕 気高くも美しき花嫁に:テレサ・スティッヒ=ランダル(S)/
2.ベッリーニ:歌劇「ノルマ」 -
第2幕 ノルマよ、ごらんなさい - そこはお譲りになって、どうか
- 最後の最後の時まで:エベ・スティナーニ(Ms)/
3.ヴェルディ:歌劇「仮面舞踏会」 -
第1幕 あなたの喜びのためには:リッカルド・ストラッチアーリ(Br)/
4.モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」
K492 -
第2幕 アリエッタ 「恋とはどんなものかしら」コンチ−タ・スペルヴィア(Ms)/
5.レハール:喜歌劇「パガニーニ」 - 第2幕
女たちに口づけするのが好きだった:リチャード・タウバー(T)/
6.ヴェルディ:歌劇「アイーダ」 - 第1幕
勝ちて帰れ!:レナータ・テバルディ(S)/
7.トマ:歌劇「ミニョン」 - 第2幕 私はティタニア
「ポロネーズ」:ルイザ・テトラッツィーニ(S)/
8.ベルリオーズ:夏の夜 Op. 7 - 第2曲 ばらの精:マギー・テイト(S)/
9.マスネ:歌劇「ウェルテル」 -
第3幕 私の心は、みんなここにある…春風よ、なぜ私を目覚めさせるのか:ジョルジュ・ティル(T)/
10.ヴェルディ:歌劇「オテロ」 - 第2幕 無慈悲な神の命ずるままに:ローレンス・ティベット(Br)/
11.ヴェルディ:歌劇「運命の力」 -
第3幕 生きることは地獄だ、この不幸な者には…おお、あなたは天使の胸に抱かれ:リチャード・タッカー(T)/
12.ワーグナー:歌劇「ローエングリン」 -
第2幕 千里眼の術でもつかうのか!:ヘルマン・ウード(Br)/
13.リヒャルト・シュトラウス:歌劇「サロメ」
Op. 54, TrV 215 -
ああ!お前は自分の口に接吻させようとはしなかった、ヨカナーン!:リューバ・ヴェリチュ(S) |
現在こそ「オペラ」は声とオーケストラの掛け合い、物語、そして演出の全てを楽しむものですが、20世紀までは、なんと言っても歌手が主役。例え物語が進行していたとしても、アリアの聞かせどころがきたら、指揮者はオーケストラをストップしてでも、歌手がその美声を披露し終えるのを待っていたりしたのでした。
そんな時代の歌手たちは、現在よりも更に個性的であり、人々はお気に入りの歌手の歌に心から酔いれしれたのです。
この4枚組は、69人の偉大な歌手の歌声が名前のABC順に収録されています。また添付の850ページを越えるブックレットには、300人を越える歌手たちのバイオグラフィと代表的な録音が記されていて(英語のみ)、ファンにとってはまたとない資料にもなっています。
やはり人の声は、心からの感動を呼ぶものです。 |