<第94号 紹介アイテム>
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fr 1162 |
シベリウス:交響曲第1番 ホ短調 op. 39*
Recording: 1943
シベリウス:交響曲第2番 ニ長調 op. 43+
Recording: 1942 |
トゥール・マン指揮
ストックホルム放送響*
ストックホルム楽友協会管+ |
Original edition: Capitol P 8020 et P 8107
Length: 01:17:01
1942年と43年、まさに戦時下の北欧で刻まれたシベリウス初期交響曲の貴重な記録。第1番では、荒涼とした空気を切り裂くクラリネットから、若き作曲家の激しい情熱がむき出しになり、第2番では民衆的な歌と雄大な高揚が堂々と築かれていく。華麗な音響美を競う後世の名盤とは異なり、ここには作品が生まれた土地の厳しい風土と、音楽を生きた言葉として伝えようとする切実さがある。シベリウス演奏の源流へ直接触れるような、歴史の重みを帯びた二大交響曲である。 |
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fr 1163 |
ブラームス:交響曲第1番 ハ短調 op. 68
Recording: 1962 |
アンタル・ドラティ指揮
フランス国立放送管 |
ブラームス:
二重協奏曲 イ短調 op. 102
Recording: 1961 |
アンリ・ブロンシュワク (violon) ,
ジャック・ネイルズ (violoncelle)
モーリス・ル・ルー指揮
フランス国立放送管 |
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ドラティがフランス国立放送管を率いたブラームス第1番と、モーリス・ル・ルー指揮による二重協奏曲という、実に興味深い組み合わせ。交響曲ではドラティならではの引き締まった構成と推進力によって、重厚一辺倒ではない、緊張感あふれるブラームスが立ち上がる。一方の二重協奏曲では、ヴァイオリンとチェロが互いに競うのではなく、時に寄り添い、時に鋭く応答しながら晩年の複雑な情感を描いていく。同じオーケストラから二つの異なるブラームス像が現れる、聴き比べの妙味に満ちた一枚。 |
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fr 1164 |
バルトーク:ピアノ協奏曲第2番 Sz 95, BB
101
エーリッヒ・ラインスドルフ指揮
ボストン響
Recording: 1962
バルトーク:ピアノ協奏曲第3番 Sz 119, BB
127
オイゲン・ヨッフム指揮
フランス国立放送管
Recording: 1960 |
ゲザ・アンダ(P) |
峻烈な第2番と、透明な抒情に満ちた第3番。バルトークのピアノ協奏曲における両極を、ゲザ・アンダが見事に弾き分ける。第2番では複雑なリズムと打楽器的なピアノ書法を鮮やかに処理しながら、決して冷たい技巧に終わらない強靱な生命力を聴かせる。一方、第3番では角の取れた柔らかな音色によって、晩年の作曲家が求めた穏やかな光を丁寧にすくい上げる。ラインスドルフとヨッフムという個性の異なる指揮者との共演も興味深く、アンダの知性と詩情の幅広さを一枚で味わえる。 |
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fr 1167 |
ハイドン:交響曲第98番 変ロ長調 Hob. I/98
Recording: 1960
ハイドン:交響曲第100番 ト長調 Hob. I/100「軍隊」
Recording: 1959
ベートーヴェン:交響曲第4番 変ロ長調 op.
60
Recording: 1961 |
シャルル・ミュンシュ指揮
ボストン響 |
燃焼度の高いロマン派演奏で知られるミュンシュが、ハイドンとベートーヴェンでどのような音楽を作るのか。答えは驚くほど明快で、生気にあふれている。ハイドンでは小さく整えることなく、機知や驚きを大胆なコントラストで打ち出し、《軍隊》の打楽器も祝祭的な迫力を放つ。ベートーヴェン第4番では、しなやかな歌と猛烈な推進力が結びつき、作品の若々しさが一気に解放される。端正な古典派という枠を超え、音楽が今ここで生まれるような歓喜を味わわせる、ミュンシュならではの刺激的な一枚。 |
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fr 1168 |
メンデルスゾーン:弦楽四重奏曲第4番 op.
44, n o 2
Recording: 1950
チャイコフスキー:弦楽六重奏曲「フィレンツェの思い出」
op. 70
カートン・クーリー (alto) ,
ナウム・ベンディツキー (violoncelle)
Recording: 1950 |
ギレSQ |
Original edition: Concert Hall D-7 et E-10
Length: 00:58:15
優雅さの内側に熱い衝動を秘めたメンデルスゾーンと、濃密な情熱が全編にあふれるチャイコフスキー。この対照的な二作品を、ギレ四重奏団の端正で引き締まったアンサンブルが見事に結びつけている。メンデルスゾーンでは流麗な旋律の美しさだけでなく、各声部がせめぎ合う緊張感を鮮やかに描写。《フィレンツェの思い出》ではヴィオラとチェロを加えた豊かな響きの中から、ロシア的な歌と舞曲の熱気が立ち上がる。室内楽の洗練と激情、その両方を一度に堪能できる充実盤である。 |
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fr 1169 |
モーツァルト:ピアノ協奏曲第14番 変ホ長調
K. 449
Recording: 1951
モーツァルト:ピアノ協奏曲第22番 変ホ長調
K. 482
Recording: 1951 |
パウル・バドゥラ=スコダ(P)
ジョナサン・スターンバーグ指揮
ウィーン響 |
Original edition: Oceanic OCS 22
Length: 00:58:15
若きバドゥラ=スコダとウィーン響による1951年録音。第14番の親密な室内楽性と、第22番の華やかな管楽器書法という、異なる魅力を持つ二作品が、自然な呼吸の中で生き生きと奏でられる。バドゥラ=スコダのピアノは自己主張を押しつけず、旋律を素直に歌わせながら、オーケストラとの会話を何より大切にしている。ウィーン響の木管も柔らかく温かく、作品全体を包むような響きが美しい。技巧の誇示ではなく、モーツァルトを奏でる喜びそのものが伝わってくる、若々しく幸福な記録。 |
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fr 1171 |
シューベルト:交響曲第8番 ロ短調 D. 759「未完成」*
Recording: 1952
ショパン:ポーランド民謡による大幻想曲 op.
13
ハンス・カン (piano)
Recording: 1951
ドヴォルザーク:管楽セレナーデ op. 44, B.77
Recording: 1951 |
オット―・アッカーマン指揮
チューリッヒ・トーンハレ管*
オランダ・フィル |
Original edition: Musical Masterpiece Society
MMS 51 - Concert Hall H-16
Length: 01:00:53
《未完成》、ショパンの《ポーランド民謡による大幻想曲》、そしてドヴォルザークの管楽セレナーデ。編成も性格も大きく異なる三作品を、アッカーマンの自然体の音楽づくりでまとめた味わい深いアルバムである。《未完成》では悲劇を過度に強調せず、旋律の呼吸から静かな陰影を引き出す。ショパンではハンス・カンのピアノを柔軟に支え、ドヴォルザークでは管楽器の素朴な歌と屋外音楽のような開放感を楽しませる。名曲と珍しい作品が気負いなく並び、聴くほどに親しみが増す、古き良きレコード文化の香り漂う一枚。 |
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fr 1173 |
ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.
77
Recording: 1958
ラロ:スペイン交響曲 op. 21
Recording: 1960 |
クリスチャン・フェラス(Vn)
エルネスト・アンセルメ指揮
スイス・ロマンド管 |
Length: 01:04:51
フェラスの高貴な美音と、アンセルメ率いるスイス・ロマンド管の透明な響き。その組み合わせだけでも心が躍る二大協奏曲集である。ブラームスでは、力で押し切るのではなく、長い旋律を息深く歌い上げながら、内に秘めた情熱をじわじわと燃え上がらせる。一方ラロでは、華麗な技巧と鮮やかな色彩が一気に解放され、フェラスの若々しい輝きが存分に発揮される。重厚なドイツ・ロマン派と南欧的な情熱を、同じ奏者がまったく異なる表情で描き分ける、フェラス全盛期の魅力に満ちた一枚。 |
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fr 1172 |
ドホナーニ:セレナーデ ハ長調 op. 10
Recording: 1954
フランセ:弦楽三重奏曲 ハ長調
Recording: 1954
バークリー:弦楽三重奏曲
Recording: 1954 |
ジャン・プーネ(Vn)
フレデリック・リドル(Va)
アントニー・ピーニ(Vc) |
Original edition: Westminster WL 5316
Length: 00:51:44
弦楽三重奏という、各奏者の力量と音楽性が裸のまま現れる編成に、三人の名手が挑んだ一枚。ドホナーニでは古典的な均整の中にハンガリー的な情熱が息づき、フランセでは機知と洒脱さが軽やかに弾ける。バークリーでは英国らしい節度の中に、20世紀的な緊張と陰影が浮かび上がる。ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロがそれぞれ独立しながら、一瞬ごとに役割を交換していく緻密な対話は聴き応え十分。三曲三様の個性を通して、弦楽三重奏というジャンルの豊かさを再発見できる好企画である。 |
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fr 1174 |
ラフマニノフ:交響曲第2番 ホ短調 op. 27
Recording: 1947
ジーグマイスター:オザーク・セット
Recording: 1945 |
ミトロプーロス指揮
ミネアポリス響 |
Original edition: RCA LM 1068 - Columbia
ML 2123
Length: 00:59:48
1947年のラフマニノフ第2番を、ミトロプーロスがどう描くのか。甘美な旋律に身を委ねる演奏ではなく、全曲を巨大なドラマとして押し進める緊張感と情熱が最大の魅力である。旋律は濃厚に歌われながらも決して停滞せず、終楽章へ向けて高まるエネルギーには凄まじいものがある。併録のジーグマイスター《オザーク・セット》は、アメリカ民俗音楽の素朴な色彩が楽しい珍品。ロシア後期ロマン派の大作とアメリカの郷土色豊かな作品を結びつけた、意外性と発見に満ちた復刻である。 |
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fr 1179 |
ショパン:ピアノ協奏曲第2番 ヘ短調 op. 21*
ニキタ・マガロフ (piano)
Recording: 1961
リスト:ファウスト交響曲
(Version pour orchestre seul)
Recording: 1954 |
シャルル・ミュンシュ指揮
ボストン響 |
Length: 01:15:38
ニキタ・マガロフを独奏に迎えたショパン第2番と、ミュンシュ指揮によるリスト《ファウスト交響曲》という、ロマン派の異なる表情を一枚に収めた興味深い組み合わせ。ショパンでは、マガロフの端正なタッチと気品ある歌が、若き作曲家の繊細な抒情を自然に浮かび上がらせる。一方、《ファウスト交響曲》ではミュンシュとボストン響が、作品の劇的な起伏と色彩を鮮烈に描き出す。親密な詩情と巨大な交響的ドラマ。ロマン派音楽の振幅を一度に味わえる、実に贅沢なカップリングである。 |
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fr 1180 |
シューマン:交響曲第4番 ニ短調 op. 120
(1841年版)
Recording: 1955
シューマン:序曲、スケルツォとフィナーレ
op. 52*
Recording: 1953 |
スタンリー・ポープ指揮
ロイヤル・フィル
ローレンス・コリングウッド指揮*
ロンドン響* |
Original edition: Philips NBR 6004 - Parlophone
PMC 1024
Length: 00:47:08
後年の改訂版とは異なる、若々しく直接的な息遣いを残す1841年版のシューマン第4番。スタンリー・ポープは作品を必要以上に重くせず、楽章間を貫く衝動と流れを自然に引き出している。併録の《序曲、スケルツォとフィナーレ》も、交響曲ほど知られてはいないが、シューマンらしい熱気と幻想性を凝縮した魅力的な作品。二つの録音を通して、作曲家が交響的形式を模索していた時期の生々しい創作意欲が浮かび上がる。シューマンの「完成された名作」ではなく、「生まれつつある交響世界」を聴く一枚である。 |
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fr 1181 |
ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.
77
クリスチャン・フェラス (violon)
Recording: 1959
バルトーク:ヴィオラ協奏曲 Sz. 120, BB 128
ジョセフ・デ・パスクアーレ (alto)
Recording: 1960 |
シャルル・ミュンシュ指揮
ボストン響 |
Length: 01:01:20
クリスチャン・フェラスによるブラームスと、ジョセフ・デ・パスクアーレによるバルトーク。ヴァイオリンとヴィオラ、それぞれの名協奏曲をミュンシュとボストン響が支える充実の一枚である。ブラームスでは、フェラスの気品ある音色としなやかな歌が、作品の内面的な情熱を静かに燃え上がらせる。バルトークでは、ヴィオラの深く渋い響きが晩年作品の寂寥と温かさを丁寧に伝える。華やかな技巧と陰影豊かな抒情。弦楽器の異なる魅力を、対照的な二作品で味わえる好企画である。 |
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fr 1184 |
バルトーク:管弦楽のための協奏曲 Sz. 116,
BB 123
Recording: 1957
ヒンデミット:ウェーバーの主題による交響的変容
Recording: 1957
ドビュッシー:海
Recording: 1957
ベルリオーズ:ラコッツィ行進曲
Recording: 1957 |
ジョージ・セル指揮
クリーヴランド管 |
Length: 01:19:47
1957年のセルとクリーヴランド管、その驚異的な機能性を一枚で堪能できる管弦楽作品集。バルトーク《管弦楽のための協奏曲》では各パートが鋭く立ち上がり、緻密な構造が明快に示される。ヒンデミットではリズムと対位法が精密に噛み合い、ドビュッシー《海》では曖昧さに流れず、光と波の動きが鮮やかな輪郭を伴って現れる。最後の《ラコッツィ行進曲》まで、演奏の集中力は一瞬も緩まない。セルの明晰な統率力とクリーヴランド管の精度が、異なる時代の作品を一本の鋭い線で結ぶ圧巻のアルバム。 |
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fr 1188 |
ブルックナー:交響曲第3番 ニ短調
(1890年 シャルク版) |
ワルター・ゲール指揮
オランダ・フィル |
Recording: 1953
ブルックナー第3番を1890年のシャルク版で聴けること自体が、この録音の大きな魅力。現在一般的に演奏される版とは異なる構成や響きを通して、この作品が長い時間をかけて姿を変えてきたことを実感させる。ワルター・ゲールは巨大な聖堂のように構えるのではなく、音楽を前へ進めながら、各楽章の劇的な対比を明快に描いている。重厚さだけに頼らないため、若きブルックナーの野心や、まだ荒削りな力強さが生々しく伝わる。作品の変遷そのものを味わう、資料的にも演奏的にも興味深い復刻である。 |
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fr 1192 |
ショパン:ピアノ協奏曲第1番 ホ短調 op.
11
Recording: 1957
ショパン:ピアノ協奏曲第2番 ヘ短調 op.
21
Recording: 1957 |
アビー・サイモン(P)
ユージン・グーセンス指揮
ロイヤル・フィル |
Original edition: His Master's Voice ALP
1580
Length: 01:06:23
アビー・サイモンの鮮やかな技巧と、ユージン・グーセンス率いるロイヤル・フィルの色彩豊かな伴奏によるショパン協奏曲全集。サイモンのピアノは明晰で輝かしく、細かなパッセージにも濁りがない。しかし単なる技巧の見せ場には終わらず、緩徐楽章では旋律を息長く歌わせ、若きショパンの夢見るような詩情を丁寧に描く。第1番の華やかさと第2番の親密な抒情、それぞれの個性も鮮やか。二曲を続けて聴くことで、作曲家の若々しい情熱と洗練を存分に味わえる。 |
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fr 1194 |
ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調
op. 61
ジャック・ディボー指揮
パリ音楽院管
Recording: 1953
サン=サーンス:
序奏とロンド・カプリチオーソ イ短調 op.
28
Recording: 1951
ハバネラ ホ長調 op. 83
エドゥアルト・リンデンベルク指揮
フランス国立放送管
Recording: 1951 |
ヘンリク・シェリング(Vn) |
Original edition: Odeon ODX-109, OD 1007
Length: 01:03:39
1950年代初頭のシェリングを、ベートーヴェンとサン=サーンスで聴く貴重な一枚。ベートーヴェンでは、音楽の大きな流れを崩さず、一音一音を端正に積み上げる姿勢が印象的。静かな品格の中から、作品の精神性が自然に浮かび上がる。一方、《序奏とロンド・カプリチオーソ》と《ハバネラ》では、洗練された技巧と色彩感が一気に解放される。ドイツ古典派の深みとフランス作品の華やかさを、同じ奏者が鮮やかに弾き分ける。若きシェリングの完成された芸術性を伝える、見逃せない復刻である。 |
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fr 1195 |
ドヴォルザーク:交響曲第9番 ホ短調 op.
95「新世界より」
Recording: 1956
スメタナ:モルダウ
Recording: 1954 |
ウィルヘルム・シュヒター指揮
北西ドイツフィル |
Original edition: Electrola JLX 503 et JLP
105
Length: 00:50:12
《新世界より》と《モルダウ》という人気作品を、ウィルヘルム・シュヒターが引き締まった造形で描く一枚。過度な感傷や民族色の強調に頼らず、旋律を自然に歌わせながら、全体の構築を明快に保っている。《新世界》では各楽章の性格がくっきりと示され、とりわけ終楽章へ向かう推進力が心地よい。《モルダウ》も情景描写に流れず、川の流れそのもののように音楽が滑らかに進む。聴き慣れた名曲だからこそ、素直で端正な演奏の良さが際立つ、長く付き合える一枚である。 |
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fr1197 |
シューベルト:「ロザムンデ」 op. 26, D. 797~序曲
Recording: 1961
ブラームス:交響曲第4番 ホ短調 op. 98
Recording: 1961
ワーグナー:「神々の黄昏」~管弦楽組曲
Recording: 1961 |
エーリヒ・ラインスドルフ指揮
ボストン響 |
Length: 01:15:09
シューベルト《ロザムンデ》序曲、ブラームス第4番、ワーグナー《神々の黄昏》管弦楽組曲という、ドイツ・ロマン派の広大な流れを一枚に収めたアルバム。ラインスドルフは作品ごとに表情を明確に変え、シューベルトでは軽やかな歌と劇場的な躍動を、ブラームスでは厳格な構成と深い陰影を、ワーグナーでは壮大な音響と劇的な高揚を引き出す。ボストン響の豊かな響きも大きな魅力。古典的な均整からロマン派の巨大なドラマへと至る道筋を、指揮者の確かな構築力で味わわせる。 |
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fr 1200 |
モーツァルト:交響曲第40番 ト短調 K. 550
Recording: 1952
モーツァルト:交響曲第41番 ハ長調 K. 551「ジュピター」
Recording: 1952
モーツァルト:セレナーデ第13番 ト長調
K. 525
「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」
Recording: 1951 |
モーリス・エウィット指揮
エウィット管 |
Original edition: Les Discophiles Francais
DF 64 et 317.001
Length: 01:11:46
モーツァルト後期交響曲の頂点と、親しまれ続ける《アイネ・クライネ・ナハトムジーク》を収めた王道の一枚。しかし演奏は、現代の整然とした古典派演奏とは異なる、1950年代フランスならではの柔らかな香りをたたえている。第40番では哀しみを過剰に強調せず、流れるような旋律の中に陰影を宿し、《ジュピター》では晴れやかな響きと対位法の躍動を自然に描く。《アイネ・クライネ》も気取らず優雅。モーツァルトを大理石の彫像ではなく、呼吸する音楽として伝える、温かく親密な名演集である。 |
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fr 1208 |
ベートーヴェン:
ピアノ協奏曲第3番 ハ短調 op. 37
バイロン・ジャニス (piano)
Recording: 1962
リスト:ピアノ協奏曲第1番 変ホ長調
レナード・ペナリオ (piano)
Recording: 1958 |
シャルル・ミュンシュ指揮
ボストン響 |
バイロン・ジャニスとレナード・ペナリオ、二人のアメリカを代表するピアニストを、シャルル・ミュンシュとボストン響が支える豪華な協奏曲集。ベートーヴェン第3番では、ジャニスの強靱な打鍵と大きな呼吸が、作品の暗い緊張と英雄的な推進力を鮮やかに描く。一方、リスト第1番ではペナリオの華麗な技巧が炸裂し、ミュンシュもオーケストラを自在に煽って、作品の劇場的な魅力を全開にする。同じ指揮者と楽団を背景に、二人のピアニズムの違いまで楽しめる、実に贅沢な一枚である。 |
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fr 1209 |
ブラームス:交響曲第2番 ニ長調 op. 73*
リスト:交響詩第3番「前奏曲」
ワーグナー:ジークフリート牧歌 |
ハインリヒ・ホルライザー指揮
トリエステ・フィル*
バンベルク響 |
Recording: 1956
Original edition: Pathe Vox VP 420 - Pantheon
XPV 1006
Length: 01:09:47
ブラームス、リスト、ワーグナーという19世紀ドイツ音楽の三つの異なる顔を、ホルライザーの確かな手腕で味わえる好企画。ブラームス第2番では、トリエステ・フィルから柔らかな歌と穏やかな陽光を引き出し、作品の牧歌的な美しさを自然に広げていく。《前奏曲》では一転して劇的な高揚と華麗な響きを、《ジークフリート牧歌》では親密で静かな幸福感を描き出す。オペラ指揮者として名高いホルライザーの、旋律を呼吸させる巧さと場面転換の鮮やかさが光る一枚。 |
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fr 1215 |
チャイコフスキー:
組曲第1番 ニ短調 op. 43
同 第2番 ハ長調 op. 53 |
ワルター・ゲール指揮
ヴィンタートゥール響 |
Recording: 1951
Original edition: Concert Hall CHS 1121 et
1122
Length: 01:12:25
交響曲やバレエ音楽の陰に隠れがちなチャイコフスキーの管弦楽組曲。しかしここには、彼の作曲技法と想像力が、より自由な形で解き放たれている。ワルター・ゲールは作品を大げさに盛り上げることなく、舞曲のリズム、洒脱なユーモア、繊細な色彩を丁寧に描き分ける。第1組曲の古典的な佇まいと、第2組曲の多彩で遊び心あふれる音楽が、それぞれ鮮明な個性をもって立ち上がる。チャイコフスキーの「もう一つの管弦楽世界」を知るための、実に味わい深い復刻である。 |
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fr 1216/7
(2CD-R) |
J.S.バッハ:ブランデンブルク協奏曲(全曲) |
シャルル・ミュンシュ指揮
ボストン響 |
Recording: 1957
ミュンシュとボストン響による《ブランデンブルク協奏曲》全曲。今日の古楽器演奏とはまったく異なる、大編成オーケストラによる豊麗なバッハだが、そこには時代ならではの魅力がある。各協奏曲の性格を大胆なコントラストで描き、独奏楽器をくっきりと前面に出しながら、音楽全体を大きな呼吸で推し進める。第2番の輝かしさ、第3番の推進力、第5番の華やかな対話――どれも実に生命力豊か。歴史的演奏様式とは別の道から、バッハの祝祭性と躍動を伝える豪快な全集である。 |
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fr 1218 |
J.S.バッハ:
2台のピアノのための協奏曲 ハ長調 BWV
1061
ジーナ・バッカウアー (piano) ,
イローナ・カボス (piano)
アレック・シャーマン指揮
ロンドン管
Recording: 1955
J.S.バッハ:
ピアノ協奏曲第5番 ヘ短調 BWV 1056
ジーナ・バッカウアー (piano)
アレック・シャーマン指揮
ロンドン管
Recording: 1955
J.S.バッハ/ブゾーニ編:
トッカータ ハ長調 BWV 564
ジーナ・バッカウアー (piano)
Recording: 0001 |
Original edition: His Master's Voice CLP
1111
Length: 00:45:47
ジーナ・バッカウアーとイローナ・カボスという二人の強烈な個性が向き合う、2台ピアノ協奏曲がまず圧巻。重厚な響きと鋭いリズムが交錯し、バッハの対位法が巨大な建築物のように立ち上がる。バッカウアー独奏のヘ短調協奏曲では、厳格さの中に深い歌が流れ、ブゾーニ編《トッカータ》では近代ピアノの豊かな響きが一気に開花する。バロック作品を現代ピアノで大胆に再創造した、20世紀中盤ならではの堂々たるバッハ像が楽しめる一枚。 |