
GRAM98978
\3000→\1990 |
ロシアの2巨頭 ヴァイオリンとピアノのための作品集
チャイコフスキー(18401893):
@ワルツ=スケルツォ ハ長調 Op.34
A憂鬱なセレナーデ Op.26
『懐かしき土地の思い出』Op.42
B1.瞑想 C2.スケルツォ D3. 無言歌
ストラヴィンスキー(18821971)/
サムエル・ドゥーシキン(18911976)編:
E『妖精の口づけ』からの四つの場面
※曲順はB@ACDE |
アンナ・カンディンスカヤ(ヴァイオリン)
イリーナ・カンディンスカヤ(ピアノ) |
“東”の雰囲気を妖しくたたえた、完璧なコントロールでくりだされる精悍なヴァイオリンの音色...
美しくエモーショナルなだけではない、本場ならではのチャイコフスキーをじっくり聴かせストラヴィンスキーに宿る東欧的センスをあぶりだす、ロシア大御所ふたりの妙技が頼もしい。
チャイコフスキーが、あの有名な『ヴァイオリン協奏曲ニ長調』のほかにいくつかヴァイオリン曲を書いていたのは、音盤ファンの方々もよくご存知の通り…ヴァイオリン協奏曲のカップリング曲としてもよく選ばれてきた「憂鬱なセレナーデ」もさることながら、「なつかしき土地の思い出」という、1曲ごと味わい深い小品集の存在もまた、意外に無名ではないと思います。
しかしながら、あの協奏曲の圧倒的な存在感の影で、これらの作品そのものを主人公に据えた録音というのが意外に見あたらない...もし、あの桁外れの協奏曲が書かれなかったとしたら、これらの(しばしば、決して「小品」とはいいがたい長さもある)名品の存在によっても「チャイコフスキーは素晴しいヴァイオリン曲を書く」と言われつづけたと思われるくらい、個々に深い魅力をたたえた傑作であるというのに。そしてそれは「春の祭典」や「プルチネッラ」など、とりあげるなら他にいくらでも傑作がある?
ストラヴィンスキーも同じことチャイコフスキーと同じく、時代を代表するすぐれた名手たちの知遇を得て、かたや隠れファンも少なくないヴァイオリン協奏曲を、かたや「妖精の口づけ」からの抜粋のような耳なじみよくもエキサイティングな小品を書いたストラヴィンスキーもまた、スラヴ諸民族のみならず流浪の民(ロマ=ジプシー)やユダヤの人々など、「東」の諸地域に確かな伝統を持っているヴァイオリンという楽器のために、かなりの名曲を残した作曲家でもありました。
とりわけ、バレエ『妖精の口づけ』から選ばれた抜粋楽章を、作曲家の共演者でもあった名手ドゥーシキンが編曲した楽譜は、エモーショナルなだけでなく独特の東っぽい野趣をたたえた音色でヴァイオリンを弾ける演奏家の技芸がとりわけ冴える演目でもあり...ここではそうしたロシアの2巨頭によるヴァイオリン音楽を、故郷ロシアだけでなく英国やオーストリアでも腕を磨いてきた俊才アンナ・カンディンスカヤがみごとな弓さばきで堪能させてくれます。
ゾクゾクするような骨太の低音弦、高音域での艶やかな美音、超絶技巧の鮮やかな決まり具合...ロシアならではの、磨き抜かれていながら荒々しさをも忘れない音楽性は、彼女がクレーメルやバシュメット、ゲルギエフといった大物たちと室内楽や室内アンサンブル、協奏曲などで共演している才人であったことを改めて思い出させてくれるところ。レニングラード音楽院出身の多忙な銘伴奏者イリーナのパートナーシップも絶妙です...!
|

GRAM98984
\3000→\1990 |
ベルク、ブラームス、ベートーヴェン、バティック
ウィーンの作曲家たち、ピアニストたち
伝統と、新機軸と
アルバン・ベルク(18851935):
@ピアノ・ソナタ 作品1
ローラント・バティック(1961):
Aパトリツィアのためのワルツ(ワルツ・フォー・パトリツィア)
ブラームス(18331897):
B四つのピアノ曲 作品119
ベートーヴェン(17701827):
Cピアノ・ソナタ 第32 番 ハ短調
作品111 |
ユウコ・バティック(ピアノ) |
ウィーンの名手ローラント・バティックのかたわら、日本の名手が鮮やかに織り上げるプログラム“音楽の都ウィーン”に息づく伝統の意外な側面を描き出す“B”の作曲家たちの至芸。
隠れファンも多いベルクの名品やブラームス晩年の逸品、楽聖最後のソナタ、そしてバティック...!
ヨーロッパに冠たる音楽都市ウィーンが、早くからピアノという楽器の歴史とわかちがたく結びつけられた場所でありつづけてきたことは、皆様もご存知の通り。古くはヴァルターやシュトライヒャーやグラーフ、そしてベーゼンドルファー...と折々に超一流のピアノ工房・ピアノメーカーを輩出するかたわら、彼らの楽器に刺激を受けた作曲家たちハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン、ヴェーバー、ブラームス...が続々、前の時代にはなかったようなピアノ曲を世に送り出し、この楽器の流行と普及の波に乗りながら、それぞれの存在感をひときわ強く欧州人たちの心に刻みつけてきたのでした。それだけではありません巨匠・名手・名工たちのひしめきあう場所に、意欲あふれる新世代の天才たちも続々集まってきたからこそ、その水準の高さが常に保たれつづけてきたのです。
プラハやベルリンでも活躍したグリュンフェルト、マーラーの師エプシュタイン、あるいはリリー・クラウスやイングリット・ヘブラー、“三羽烏”グルダにデームス、バドゥラ=スコダ、そして20
世紀末以来の新たな巨匠たち、ローラント・バティックやシュテファン・ヴラダー...しかし彼らウィーンのピアニストたちは、時として自ら作曲家でもありました。
モーツァルトやベートーヴェンがそうであったように、19
世紀の才人らしく演奏時の即興的なセンスにもすぐれていたグリュンフェルトは、ウィンナワルツの傑作に基づくパラフレーズなど自ら多くの楽譜を世に送り出していますし、フリードリヒ・グルダやイェルク・デームスも、それぞれ個性ある作曲家としての顔を持っています。そうした系譜に連なるひとりが、日本でも稀代のモーツァルト解釈者として高い評価を博しているローラント・バティック。
Camerata レーベルからリリースされてきたソナタ全曲録音への賞賛はもとより、日本での教育活動を通じて数々の門弟を育ててきた名教師でもあるこの名手、実はパートナー(連弾などのデュオ・パートナーでもあります)のユウコ・バティック氏もまたユニークな才人だったことが、Gramola
レーベルからリリースされたこの1枚で明らかになりました。個性的な選曲にもその片鱗は窺えるかと思いますが、そこで演奏されてゆくのは、確かに「ウィーンのピアノ芸術」にほかならないのに、それぞれの意味で決してウィーンにとどまらない、音楽史に大きな足跡を残した独特の作品が続々ブラームス晩年の、極限までむだをそぎ落としたようなピアノ芸術の至芸、ベートーヴェンが最後に手がけたソナタの壮大な内宇宙(プログラムの最後であの優美な調べにたどりついたときの、そしてその深い世界がどこまでも追及されてゆくときの、なんという充実感...)、あるいはやがて十二音技法へと向かう新ウィーン楽派の異才ベルクが残した、隠れファンも多い異色のソナタの形式感、浮遊感。そして、19
世紀以来ウィーンの代名詞である、つかのまの遊興に心を預けるための音楽、ワルツ...それを書いたのはほかでもない、現代ウィーン屈指のピアニスト=作曲家、彼女のパートナーたるローラント・バティックその人。みな、伝統の末にありながらそれぞれに未来を見据えていた作品の魅力を、細やかなピアニズムと美しいスケール感であざやかに描き出してゆくピアニズム、よく聴き究めてゆきたいものです。
|


GRAM98993
(2CD)
\4400→\2890 |
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ
フルート・ソナタ ロ短調 BWV
1030
フルート・ソナタ ハ長調 BWV
1033
フルート・ソナタ ト短調 BWV
1020 (伝C.P.E.
バッハのH. 542.5)
フルート・ソナタ 変ホ長調 BWV
1031
フルート・ソナタ イ長調 BWV
1032
フルート・ソナタ ホ長調 BWV
1035
フルート・ソナタ ホ短調 BWV
1034 |
グジェゴシ・チモシュコ (フルート)
リチャード・フラー (チェンバロ) |
録音: 23-26 July 2013
バッハの「フルート・ソナタ」は全7曲あるとされていますが、そのうちの約半数は偽作とされており、中でもBWV1020は息子カール・フィリップ・エマニュエルの作品であろうと推測されていますが、現在でもその真偽は不明です。しかし、どの曲も時代の様式を踏まえ、丁寧に作られた名曲であることは間違いありません。
ここで演奏しているチモシュコはワルシャワ国立音楽院でフルートを学び、ポーランド室内管弦楽団のソロ・フルート奏者を務めていた名手。彼の妻はピアニストの岡田佳子で、2人でポーランド音楽界の発展に寄与しています。
伴奏者フラーはウィーンを代表するチェンバロ奏者。バッハやハイドン作品の他、プレイエルやヴァンハル作品の世界初演を行うなど、知られざるレパートリーの発掘にも尽力しています。
|


GRAM99017
\3000→\1990 |
ウィーン生粋の古楽器「ジュピター」
パウル・アンゲラー指揮&コンツィリウム・ムジクム・ウィーン
モーツァルト:交響曲 第41番「ジュピター」
ミヒャエル・ハイドン:
六つのメヌエット(1784年ザルツブルク)
ヨーゼフ・ハイドン:
協奏交響曲 変ロ長調(1792年ロンドン)
-ヴァイオリン、チェロ、オーボエ、ファゴットと管弦楽のための
モーツァルト:交響曲 第41番
ハ長調「ジュピター」 |
パウル・アンゲラー指揮
コンツィリウム・ムジクム・ウィーン(古楽器使用)
クリストフ・アンゲラー(vn)
ウーテ・グロー(vc)
ズザンネ・レーゲル(ob)
カトリーン・ラザル(fg) |
ウィーン古典派の呼吸感は「ウィーン訛り」あればこそ.。独特のアクセントで、ウィーン生粋の古楽器ジュピターを。
ウィーン・コンツィリウム・ムジクムは1980年代から「音楽の都」ウィーンで、地元周辺の古楽器奏者たちを中心とするメンバーで活躍してきた老舗古楽器バンド。
そもそもウィーン古典派の音楽は現代楽器奏者たちでも「ウィーン独特のアクセント」が話題になる分野ですが、彼らウィーンの演奏家たちが作曲当時の楽器と奏法にこだわりつづけてつくりあげてきたサウンドの独特な魅力と深みはちょっと異例(アルノンクール指揮の古楽器演奏を初体験したときをご想起ください)!
「ウィーンのガット弦サウンド」を堪能できるハイドンの協奏交響曲も魅力なら、ザルツブルクでのモーツァルトの先輩たる「弟ハイドン」の、地元的民俗感覚とウィーン古典派らしさの架け橋ともいえるメヌエット(モーツァルトの手紙にも出てくる曲)。
そして生粋のウィーン古楽器演奏で貫かれた『ジュピター』の、他とは一線を画する独特の味わいときたら...
|


GRAM99028
\3000→\1990 |
グレン・グールド/フリードリヒ・グルダ:弦楽四重奏曲集
グレン・グールド(1932-1982):弦楽四重奏曲(1955)
1.measure/Takt 1
2.measure/Takt 196
3.measure/Takt 347
4.measure/Takt 525
フリードリヒ・グルダ(1930-2000):弦楽四重奏のための音楽
嬰ヘ短調
5.第1楽章:Andante appassionato
6.第2楽章:Presto
7.第3楽章:Tranquillo |
アーツィエス四重奏団
【メンバー】
ベンヤミン・ツィールフォーゲル(第1ヴァイオリン)
ラファエル・カスプリアン(第2ヴァイオリン)
ヨーゼフ・ビザーク(ヴィオラ)…1-4
ジーモン・シェルネッガー(ヴィオラ)…5-7
トーマス・ヴィースフレッカー(チェロ) |
20世紀後半を代表する2人のピアニスト、グレン・グールトとフリードリヒ・グルダ。彼らはほぼ同年代であり、世界的な名声を獲得してからは様々な理由で聴衆をエキセントリックに刺激しました。
10代の頃のグルダはヨーゼフ・マルクスのもとで作曲を学びロマン派の作風を身に着けており、かたやグールドはウィーン楽派の作風に傾倒していました。
グールドがピアニストとしてキャリアを始た初期の1955年に作曲した「弦楽四重奏曲」は、まさにシェーンベルク風の濃厚な雰囲気を持つ大作。
当時の彼の内面を表しているといわれる情感溢れる作品ですが、グールドは以降、ほとんど作曲に手を染めることはありませんでした。
1951年に作曲されたグルダの弦楽四重奏曲もロマン派の表現に拠るものですが、彼は以降も様々な作品を世に送り出し、作曲家としての独自の作風を創り上げていきました。もし彼らがピアニストにならなかったら…そんな思いに捉われるユニークな1枚です。
録音:2015年3月17-20日…5-7 2016年9月7-9日…1-4 Barocksaal,Stift
Vorau,Styria,Austria
|
| . |


GRAM99029
\3000→\1990 |
シュテファン・シュトロイスニヒ(p)
ハインリヒ・シフ指揮&ウィーン放送響
ベートーヴェン:
1) ピアノ協奏曲 第2番 変ロ長調
op.19
2) ピアノ協奏曲 第4番 ト長調
op.58 |
シュテファン・シュトロイスニヒ(p)
ハインリヒ・シフ指揮
ウィーン放送交響楽団 |
端正なシフの指揮のもと、一貫性あるベート-ヴェン解釈を聴かせてくれる新世代の才人!
スタインウェイD-274のゴージャスさを上品にねじふせ、美質あふれるピアニズムでド・ビリーとの交響曲録音も好調なウィーンの銘団体と織り上げる、上質現代ベートーヴェン。
ベートーヴェンの新録音が続きます。それも今度は本場も本場、楽聖を育てた「音楽の都」ウィーンから--異才ベルトラン・ド・ビリーとのタッグで新たに勢いづきはじめてから10
年以上、さらにまさしく最近、OEHMS
CLASSICS
からド・ビリーとベートーヴェンの痛快な交響曲全曲録音を進行中のウィーン放送交響楽団を、稀代のチェロ奏者として名をあげてきたほか指揮活動も旺盛に続けている名匠ハインリヒ・シフが率いて録音したのは...初期と中期の傑作ピアノ協奏曲!
ソリストもウィーンでマイセンベルク門下に腕を磨き、バシキーロフやバレンボイムのもとでさらなる研鑽を積んできた多芸な才人シュテファン・シュトロイスニヒ--堂々のCD
デビューでこのような王道曲目を引っ提げて登場するだけあって、風格はばっちり。
モーツァルト風味の生きる初期作品・第2番でのクリスピーなセンスといい、第4番でのしなやかな詩情といい、技巧を磨くだけではないのはもはや当たり前、作品像をあざやかに浮き彫りにするコントラスト豊かな、それでいて一貫性あるピアニズムがたまりません(使用楽器はスタインウェイD-274...そのゴージャスさにふりまわされず、精緻な美質を上品に操ってみせる才人ぶりを発揮してみせています)。
そのかたわら、なんといっても聴き逃せないのが「指揮者ハインリヒ・シフ」の芸達者ぶり!
かつてシフは英国の俊英集団ノーザン・シンフォニアを率いて来日公演で指揮をつとめたり(絶妙にセンスのよいモーツァルトを聴かせてくれました)、同時期に知性派の名手クリスティアン・テツラフとハイドンのヴァイオリン協奏曲を録音していたり、あのチェロ演奏に聴かせる「格」をきれいにタクトに反映させたかのような、古典的均整と確かな血肉の通った音作りが併存する銘解釈を味あわせてくれていたものですが、2011
年に収録されたこのアルバムではさらに音楽性に深みと奥行きを増した感じがひしひしと伝わってきて、ウィーン放送響との息もぴったり、さながらひとつの楽器のような緩急自在のコントロールのなか、ベートーヴェンの織り上げた音楽世界をぬかりなく上品に、静々と迫るパワフルさを秘めた演奏でじっくり聴かせてくれるのです!軽快な第2
番はもちろんのこと、そうしたシフの端正さがとりわけ美しい結実をみせているのは、やはりあの雄大かつ繊細な第4番のほうかもしれません。
ウィーンには、いつだって極上がある--そう改めて実感せずにはおれない、上質そのものの現代楽器ベートーヴェン解釈!
指揮者ハインリヒ・シフ
|


GRAM99032
\3000→\1990 |
ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲「大公」他
1. ピアノ三重奏曲 第7番 変ホ長調
op.70「大公」
2. W,ミュラーの歌「わたしは仕立て屋カカドゥ」によるピアノ三重奏のための変奏曲op.121a
3. ピアノ三重奏曲断章 変ホ長調
Hess 48
(アレグレット) |
トリオ・ファン・ベートーヴェン
クレメンス・ツァイリンガー(p)
ヴェレナ・シュトウルツ(vn)
フランツ・オルトナー(vc) |
「音楽の都」最前線。楽聖の名を冠すだけある超実力派集団、文句なしの傑作&秘曲を堪能!
楽聖ベートーヴェンがその活躍の場とした「音楽の都」ウィーンが、今もウィーン・フィルや国立歌劇場の活況のかたわら、大きな音楽院の充実したコースを通じ、数多くのすぐれた新世代演奏家たちを続々輩出しているのは、ご存知のとおり--未来の巨匠候補たちの演奏を現地で聴けるに越したことはないかもしれませんが(ああ、あの旅情をさそう古い町並…)遠隔地にいてもその最前線の空気を感じられるようにしてくれているのが、街の只中にあるグラーベン大通広場に本拠をおくGramolaレーベル。
そこで意外にも新録音があるようでないベートーヴェンの重要ジャンル・ピアノ三重奏曲の数々を、じっくり体系的に全曲録音しつづけることにした気鋭のトリオが、堂々この楽聖の名をグループ名に冠したトリオ・ファン・ベートーヴェン!
すでに「幽霊」トリオを中心とした第1弾録音が好評のところ、今度はチェロ奏者がフランツ・オルトナーに代わって心機一転、この分野における最重要曲目でありつづけてきた傑作「大公トリオ」を中軸に据えた充実演奏を披露してくれました!
聴けば聴くほど深い「カカドゥ変奏曲」、埋もれがちな秘曲のHess48断章というカップリングも心躍るところ。ウィーンが今も生きた楽都であることを痛感するほかない1枚、お見逃しなく!
|

GRAM99034
\3000→\1990 |
ヤーヴォルカイ弟/グリーグ、ブラームス:チェロとピアノのためのソナタ
ブラームス(1833-1897):
1.チェロとピアノのためのソナタ
第1番ホ短調
op.38
グリーグ(1843-1907):
2.チェロとピアノのためのソナタ
イ短調
op.36 |
アダム・ヤーヴォルカイ(チェロ)
クララ・ビールマス(ピアノ) |
北欧情緒をさりげなくしのばせた、ドイツ流儀の傑作ソナタ--グリーグの思わぬ傑作をウィーンに来て間もなくのブラームスが書き上げた、あのみごとなチェロ・ソナタと対置させて。
ひたすらしなやかに、そして深く--来日公演も超・人気のヤーヴォルカイ“弟”、躍進す!
ピアノではバドゥラ=スコダやイェルク・デームス、ヴァイオリンのヴェルナー・ヒンク、ファゴットと指揮のミラン・トゥルコヴィチ...と、ウィーン楽壇には押しも押されぬ大ヴェテランがいつまでも君臨しているかと思いきや、最前線で旺盛な活躍をみせているのはやはり、より若い世代の名手たち--それもとくに、20
代前後の若手にも活躍の場はどんどん与えられ、「音楽の都」の名に恥じない腕を競っているからこそ、この町の音楽伝統は決して途絶えず、色褪せないのでしょう。
そうした若手世代の演奏家たちは必ずしもオーストリア人だけではなく、なかにはヨーロッパ中、世界中からウィーンに勉強しにきた演奏家たちが、そのままウィーンになじみ、ウィーンも彼らを喜んで迎え入れる...というパターンも少なくないようです(こうした懐の深さもまた、昔からのウィーン楽壇の特徴かもしれません--ボン出身のベートーヴェン、ハンブルク出身のブラームス、あるいはフランス人アントルモン、フランス系アメリカ人マゼール...)。
オランダから来たピアニストのクララ・ビールマス、そしてハンガリーから兄シャーンドルとともにウィーンにやってきて、2008
年にはオーストリア銀行が指名する「今年の最有力若手プレイヤー」に兄と一緒に選ばれたチェロのアダム・ヤーヴォルカイもまた、そうしたウィーンの活況を支えている最前線の演奏家のひとり!
ここ数年は定期的に来日公演も行っており(6月も兄弟デュオで大好評を博し、ワンコインコンサートでもCD
が売り切れる勢い!)、ステージ栄えのするパフォーマンスは今後も間違いなく話題を呼びつづけることと思われますが、今回のチェロ・アルバムはそうした派手さとは打って変わっての、王道そのもののソナタを深々と掘り下げた、どこまでも聴き深めつづけたくなる正統派の頼もしさ!冒頭から雄大なスケール感とただならぬ深みを感じさせるブラームス解釈もさることながら、注目したいのは意外に新録音がそう多くは出てこないグリーグのチェロ・ソナタ--『ピアノ協奏曲』や『ペール・ギュント』などで大成功をおさめ、ノルウェーの民俗文化を音楽の世界にあざやかに織り込んでみせた巨匠と目されるようになった齢40のグリーグが、若い頃にライプツィヒで学んだドイツ語圏の古典派ソナタの伝統をふまえ、そうした自らのルーツともいうべき民俗音楽のエッセンスをそこにどう組み合わせてゆくか...?という新機軸をねらったこの意欲作を、ヤーヴォルカイとビールマスの二人はぴたりと息の合った精緻なデュオで縦横無尽、民俗的リズムもあざやかに、至高の完成度を誇る解釈で仕上げてみせています。
解説で「この作品がいま、どれほどノルウェー的に聞こえる必要があるか?」と思わぬ切り口の問いが投げかけられているとおり、彼らの演奏はグリーグの世界的・普遍的才覚を圧倒的に印象づけてやまない充実したものとなっており、真正面から圧巻の解釈で弾きおおせてみせたブラームスとのカップリングなのもなるほど、と頷ける内容。
価値ある新録音、見過ごせません!
|


GRAM99038
\3000→\1990 |
モーツァルト(1756-1791):
1. ピアノとヴァイオリンのためのソナタ
ヘ長調
KV377
2. ピアノとヴァイオリンのためのソナタ
変ロ長調KV454
3. ピアノとヴァイオリンのためのソナタ
ト長調
KV301 |
ダニエル・アウナー(ヴァイオリン)
ロビン・グリーン(ピアノ) |
ヴァイオリンは、クライスラーの小品を艶やかに弾きこなす、生粋のウィーンっ子...ピアニストは英国から来た、確かな存在感をしめす室内楽の達人。
21世紀のいま、現代楽器で聴く絶品モーツァルト、しみじみ沁みわたる弦音とピアニズム...中期・後期、選曲もバランスよく。モーツァルトがフリーランスの音楽家として活躍し、忘れられ、死んでいった大都市ウィーン--
そしてその後ふたたびこの作曲家を見出し、愛し続けている“音楽の都”ウィーン。そこはいまも活気あふれる音楽生活が営まれ、世界各地からすぐれた名手・巨匠たち、あるいは名手・巨匠になろうと志す腕前確かな若手演奏家たちが集まってくる場所でもあり--
このとおり、ウィーンならではの演奏伝統が息づくなか、他の土地ではぐくんできた感性をもって、伝統とのあいだに自分なりの対話をつづけてゆく俊才たちも数多く。
本盤では生粋のウィーン出身者であるヴァイオリンのダニエル・アウナーが、ああウィーン!と頬がほころぶような美しい弦音で綴るモーツァルトの調べ(さすが、クライスラーの小品などを絶妙のセンスで弾きこなす人ならではの高雅さ!)に、英国をおもなフィールドに数多の名手・巨匠たちと共演を重ねてきた室内楽ピアニストのロビン・グリーンが対峙、穏やかに耳なじみのよいタッチでありながら一本筋の通った、気持ちの良いピアニズムで対話をつづけてゆきます。
ご存知の通り、これらの二重奏ソナタはみな今でこそ「ヴァイオリン・ソナタ」と呼ばれることが多いものの、本来はピアニストの方が主人公でヴァイオリンはあくまで“添え物”という立場--楽譜にも「ヴァイオリンの伴奏つきチェンバロ・ソナタ」(=当時の言い方では“チェンバロ”はピアノも含む“鍵盤楽器全般”の意)と書いてあるくらいですから、ピアニストの存在感なくしては希薄な音楽になってしまうところ。
しかも当時のピアノとは違う現代のピアノで弾くとなると、あまりに主役的にガンガン鳴らしたのでは当然ながらきれいな対話にはなってくれません。
ロビン・グリーンは常日頃アントワーヌ・フランソワーズというピアニストと連弾ユニットで活躍している人であるうえ、ロンドンでもクラリネットのマイクル・コリンズやゴルダン・ニコリッチ(Alpha
レーベルのル・サージュによるシューマン室内楽全集でも活躍している大物!)といった名手たちと共演を重ねており、そうした室内楽奏者としての十全な素養をもって、確かな信頼でむすびついたウィーンのヴァイオリニストとのモーツァルト録音に臨んだ...という次第。
他方、ダニエル・アウナーはすでに故郷ウィーンの中心に本拠をかまえるGramola
レーベルでクライスラーやサラサーテなどの小品を集めた、まさにウィーンの名手クライスラーを彷彿とさせる惚れ惚れするようなアルバムをリリースしており、その流れで登場した「生粋のウィーン流儀のモーツァルト」は明らかに、古楽器演奏とはかなり違う、そして他の地域の現代楽器奏者たちとも一線を画した、じっくり聴き究めたくなる魅力を秘めたものとなっています。玄人筋にこそ聴いていただきたい魅力、ご注目を!
|

Gram99041
\3000→\1990 |
(1)モーツァルト:クラリネット協奏曲 イ長調
K.622
(2)リヒャルト・シュトラウス:メタモルフォーゼン(23の独奏弦楽器のための習作)
TrV 290
(3)フローラ・マレーネ・ガイゼルブレヒト
(1994-):武器をおろせ |
(1)マティアス・ショルン (クラリネット)
(3)ウォルフガング・ホルツマイアー
(バリトン)
アカデミア・アレグロ・ヴィーヴォ
ビジャン・カーデム=ミサク
(指揮) |
(1)録音: August 2013 (2)録音 August 2014
(3)2-4 August 2014
モーツァルトの《クラリネット協奏曲》は、「歌う」ことの美しさを極限まで追求した名作。とりわけ第2楽章アダージョでは、クラリネットはまるで人間の声そのもののように、飾り気のない旋律を静かに歌い続けます。ウィーン・フィル首席クラリネット奏者マティアス・ショルンは、その理想的とも言える美音で作品の本質を見事に描き出します。
続くR.シュトラウス《メタモルフォーゼン》は、第二次世界大戦末期、崩壊してゆくヨーロッパ文化への深い悲しみを刻みつけた晩年の傑作。
そして最後には、わずか20歳の作曲家フローラ・ガイゼルブレヒトが、ノーベル平和賞受賞者ベルタ・フォン・ズットナーの「武器をおろせ」という言葉を現代の音楽として甦らせます。
モーツァルトの慈愛、シュトラウスの慟哭、そして若い世代が未来へ託す平和への願い――220年以上の時を超えて、一枚のディスクの中で「人間は何を守るべきか」を問いかける、極めてメッセージ性の高いプログラム。単なる名曲集ではなく、音楽が時代を超えて受け継ぐ"希望"そのものを描いた、静かな感動に満ちたアルバムです。
|
|

GRAM99079
\3000→\1990 |
オーストリアのトランペット楽隊、
バロックから古典派へ、そして…
-ビーバー、モーツァルト、ヴェーバー...-
ビーバー:
@聖ポリカルプスに捧ぐ9声のソナタ
作曲者不詳(クロムニェジーシュ、1670年頃):
A5本のクラリーノ〔=トランペット〕とオルガンのためのソナタ
ハ長調
ドンニンガー:B音楽による海戦の想像図
シュタルツァー:Cきわめて特殊な室内楽
フィクスルミルナー:D『カエサル・アウグストゥス』のための付随音楽
モーツァルト:Eディヴェルティメント
第6番
ハ長調 KV 188
サリエーリ:Fファンファーレ
第8番G同・第7番
ヴェーバー:H『魔弾の射手』の行進曲
I行進曲
作曲者不詳(ウィーン、19世紀前半):
Jファンファーレ -
4本のトランペット、2本のクラリネットとティンパニのための
シーダーマイヤー:K六つの当世風ファンファーレ
伝シーダーマイヤー:
Lドイツ騎士団行進曲 M騎士団総長行進曲 |
シュヴァンタール・トランペット・コンソート(古楽器使用) |
意外な編成?否、古楽器演奏が伝統を解き明かすモーツァルトの秘曲真筆、ヴェーバーの行進曲…!
伝統ある音楽大国オーストリアは、昔から「ひそかな古楽先進国」。アルノンクールのウィーン・コンツェントゥス・ムジクスを筆頭に、ハーゼルベックのウィーン・アカデミーやレツボールの合奏団など世界的に知られた凄腕団体も続々、レゾナンツェン古楽音楽祭のような歴史ある催しでも確かな素地のあることを伺わせますが、それら第一線で活躍する名手も若手陣も本当に頼りになる意欲的企画を出してくるもので。ウィーン中心部に本拠を構えるGramolaレーベルのこの新譜の主役は、そうしたオーストリア古楽界の新旧世代が集う「ナチュラル金管集団」。
多数のトランペットにティンパニが加わる(一見異例と思われる)編成での音楽が、実は「王侯の音楽」としてオーストリアでは人気だったことを、入念な選曲で伝えてくれる好企画!
モーツァルトの作品表で異彩を放っているトランペットばかりのディヴェルティメントKV188も、17世紀のビーバー以来の伝統に連なる、そして後年のヴェーバーなどにも連なる名品だったと改めて気づかせてくれます。
押しが強くも人間味あるナチュラルトランペットの美音は、たんに華麗なだけでなく、弱音やユニゾンや和音のひとつひとつまで細やかなニュアンスが...
解説充実(日本語訳付)、19世紀初期ロマン派時代のオーケストラの響きへの理解も深まりそうな、痛快な逸品なのです!
|
| . |

GRAM99102
\3000→\1990 |
コントラバスは、時を越えて
-さまざまな時代と様式による
コントラバス作品集-
エックルズ:@ソナタ ト短調
バッハ:A教会カンタータ第156番より「わたしは片足を墓穴に置き」
ハイドン:Bさまざまな交響曲の独奏部分
〔交響曲第6・7・8・31・72番より〕
ショパン:C夜想曲第20番 嬰ハ短調
クーセヴィツキー:D四つの小品
〔アンダンテ/ミニチュア・ワルツ/悲しき小唄/ユーモレスク〕
モンターグ:E極端(エクストレーム)
ピアソラ:Fキチョの調べ
クルターグ:G四つの印、遊びと伝言
(無伴奏コントラバスのための) |
エルネー・ラーチ(コントラバス)
ヴェロニカ・トリスコ(ピアノ) |
クーセヴィツキー初期小品というキラーチューンを軸にバロック、ピアソラ、無伴奏…コントラバスを味わい倒すコントラバスのソロ・アルバム…と聴いて思いうかぶ選曲もいろいろあるでしょうが、このエルネー・ラーチの録音はあえて19世紀の巨匠たちをほぼ選ばず、多少の現代的要素を盛り込みつつ、全体的にきわめてロマンティックな聴き心地を約束してくれる選曲になっていると言えます。
ウィーン界隈の名手が居並ぶトーンキュンストラー管弦楽団のコントラバス奏者エルネー・ラーチは、ウィーン・フィルで活躍する兄弟エデン・ラーチとともにオーストリアの新世代を代表する俊才!同管弦楽団の音楽監督・佐渡裕氏もその音色の温もりを絶賛してやないラーチの選曲、とくに目をひくのは『展覧会の絵』の管弦楽編曲をラヴェルに委嘱し初演したクーセヴィツキー(ご存知、コントラバスの名手で協奏曲も書いている人)の初期小品が四つ含まれているところ…ショパンの編曲作品などともつながるしなやかさが、アルバム冒頭のバロック路線と(バロック好みで知られた)クルターグらの現代作品とをきれいに繋ぐ構成になっています。
ハイドンの意外なナンバーも絶妙のアクセントに…見逃せない1枚!
|
| |

GRAM99143
\3000→\1990 |
フルートとギターのための作品集
-様々な時代の作品を集めて-
ピアソラ:『タンゴの歴史』
1. 売春宿 1900
2. カフェ 1930
3. ナイトクラブ 1960
4. 現代のコンサート
カステルヌオーヴォ=テデスコ:『ソナチネ』op.205
5. アレグレット・グラツィオーゾ
6. テンポ・ディ・シシリアーナ
7. アレグレット・コン・スピリート
イベール:
8.『間奏曲』(1935)
ショパン
9. 『ロッシーニの主題による変奏曲』(主題-変奏W)
ジュリアーニ:『協奏風大二重奏曲』
op.85
10. アレグロ・モデラート
11. アンダンテ・モルト・ソステヌート
12. スケルツォ
13. アレグレット・エスプレッシーヴォ
ボルヌ
14. 『カルメン幻想曲』 |
グジェゴシュ・チモシュコ(フルート)
ヤン・チモシュコ(ギター) |
ギターとフルートのコンビネーションによるバロック時代から現代までの珠玉の名曲を集めたアルバム。
大阪出身でヨーロッパを中心に活躍する新進気鋭の若きギター奏者ヤン・チモシュコが、世界的フルート奏者である父グジェゴシュ・チモシュコとともに息もぴったり、まるで対話のような演奏を聴かせます。
ヤン・チモシュコは2012年に出生地大阪でリサイタルを行い好評を博した若き実力派。今Gramola
後日本でも活躍が大いに期待される若きアーティストです。
|
| |

GRAM99158
\3000→\1990 |
スクリャービン/シューベルト:ピアノ作品集
1-24.スクリャービン(1872-1915):24の前奏曲
Op.11
シューベルト(1797-1828):ピアノ・ソナタ
第18番 ト長調 Op.78 D894
25.第1楽章:Molto moderato
e cantabile
26.第2楽章:Andante
27.第3楽章:Menuetto: Allegro
moderato
28.第4楽章:Allegretto |
クリスティアーネ・カライェーヴァ(ピアノ) |
オーストリア生まれの女性ピアニスト、クリスティアーネ・カライェーヴァは10歳でソロデビューを飾り、ウィーン音楽院とモスクワのチャイコフスキー音楽院でヴィルサラーゼ、ケンプなど錚々たるピアニストに師事、17歳でウィーン・ベートーヴェン国際ピアノ・コンクールに挑戦し、最年少受賞者となりました。
その後はソリストとしてだけでなく、室内楽にも力を入れると同時に、ウィーン国立音楽大学で30年以上に渡り教職に就き、優れた指導者として数多くの後進を育て上げています。
この最新アルバムでは、スクリャービンとシューベルトの作品を演奏。ショパンの伝統を受け継ぐスクリャービンの前奏曲と、シューベルトの晩年のソナタ。一見、全く違う性格を持つように見える2つの作品から、彼女は溢れるような詩情と、夢、絶望の感情を次々と引き出しています。
録音 2017年4月10-12日 Alter
Konzertsaal,
Rennweg 8, University of Music
and Performing
Art Vienna, Austria |
| |

GRAM99187
\3000→\1990 |
Plaisanteries ジョーク集
3人の作曲家による小品集
1-9.モーツァルト(1756-1791):
「女ほど素敵なものはない」の主題による8つの変奏曲
K613
10-14.プロコフィエフ(1891-1953):サルカスム(風刺)
Op.17
15-48.ベートーヴェン(1770-1827):ディアベリのワルツによる33の変奏曲
Op.120 |
ハンナ・バッハマン(ピアノ) |
録音時25歳。オーストリア出身のピアニスト、ハンナ・バッハマンが弾く「ユーモラス」なピアノ曲集。
冒頭のモーツァルトの作品は、当時流行していた歌芝居「馬鹿な庭師」の中の最も有名なアリア「女ほど素敵なものはない」を主題にした8曲からなる変奏曲。このころのモーツァルトは生活に困窮していましたが、作品からはそんなそぶりは全く感じられず、全編、彼らしい天真爛漫さが溢れています。
プロコフィエフの「風刺」は2分ほどの小品5曲で構成された組曲。強調されたリズム、いびつな和声進行など、刺激的な音の連続が魅力的。
ベートーヴェンの「ディアベリ変奏曲」は、「変奏曲を書くように」と送られてきたディアベリのワルツ主題を、ベートーヴェン自身が「靴屋の継ぎ皮」とけなしたとか。とはいえ、いろいろと世話になっていたこともあり、自分ですべての変奏曲を作ろうと思い立ったベートーヴェン、その主題をもとに見事な大作を創り上げたというもの。すでにジョークの域を超えた名作です。
バッハマンは48トラックすべての曲の性格を描き分け、実に多彩な演奏を聴かせます。
録音 2018年8月1-3日 Kurhaus,Semmerring
Lower Austria
|
| |
|
|
ヨーゼフ・マイセダー(1789-1863):
ミサ曲 変ホ長調/ヴァイオリン協奏曲
第2番
ミサ曲 変ホ長調 Op.64(1848)
1.Kyrie キリエ/2.Gloria
グローリア/
3.Qui tollis クィ・トリス/4.Quoniam
クォニアム/
5.Credo クレド/6.Et incarnatus
聖霊によりて/
7.Et resurrexit 復活/8.Sanctus
サンクトゥス/
9.Benedictus ベネディクトゥス/
10.Agnus Dei アニュス・デイ/11.Dona
nobisドナ・ノビス
12-14.ヴァイオリン協奏曲
第2番 ホ短調
Op.26(1809)
世界初録音 |
トーマス・クリスティアン(ヴァイオリン&指揮)
ウィーン少年合唱団
ウィーン・ホーフムジークカペレ・アンサンブルの男声合唱団
ウィーン・ホーフムジークカペレ・アンサンブルのメンバー |
録音 2019年5月14-16日 1-11 2019年5月31日,6月3日
12-14ウィーン宮廷劇場
「ビーダーマイアー=小市民文化」の全盛期に活躍したヴァイオリニスト兼作曲家ヨーゼフ・マイセダー。彼は数多くのヴァイオリン曲を含む室内楽作品の作曲家として知られていますが、今回のアルバムには珍しい声楽曲を収録。マイセダーの違った面を知ることができます。
このミサ曲は1848年にウィーンの王宮で初演され、以降は、1875年から1935年までの新年に演奏されたため「新年のミサ」というニックネームが与えられており、独唱は用いられておらず、全て合唱で歌われる壮麗な作品です。
ここでのヴァイオリニスト・指揮者トーマス・クリスティアンによる世界初録音となる演奏は、ウィーン少年合唱団とウィーン・ホーフムジークカペレ・アンサンブルの男声合唱団をフィーチャーし、忘れられてしまった名作を忠実に再現しています。
|
| . |


GRAM99201
\3000→\1990 |
UNDINE
フルート・ソナタ集
カール・ライネッケ(1824-1910):フルート・ソナタ「ウンディーネ」Op.167
1.第1楽章:Allegro
2.第2楽章:Intermezzo: Allegretto
vivace
- Piu lento, quasi andante
3.第3楽章:Andante tranquillo
- Molto
vivace
4.第4楽章:Finale: Allegro
molto agitato
ed appassionato, quasi presto
オタール・タクタキシヴィリ(1924-1989):フルート・ソナタ
5.第1楽章:Allegro cantabile
6.第2楽章:Aria. Moderato
con moto
7.第3楽章:Allegro scherzando
プロコフィエフ(1891-1953):フルート・ソナタ
Op.94
8.第1楽章:Moderato
9.第2楽章:Scherzo: Presto
10.第3楽章:Andante
11.第4楽章:Allegro con brio |
テモ・ハルシラーゼ(フルート)
ケテヴァン・セパシヴィリ(ピアノ) |
ジョージア(旧グルジア)生まれの若いフルート奏者テモ・ハルシラーゼは、初期の音楽教育を地元のトビリシで受けた後、ウィーン国立音楽大学に留学。優秀な成績を収めた後、国際的な活躍を始め、数々のコンサートホールで演奏し高く評価されています。
このアルバムでは、同じくジョージア出身のピアニスト、ケテヴァン・セパシヴィリとともに、フルート・ソナタの名曲として知られ古典的な美しさを誇るライネッケ、近代的な和声と躍動感に満ちたプロコフィエフ、親しみ易く民族色豊かな旋律を持つ、ジョージアにおける最も重要な作曲家の一人タクタキシヴィリの3曲のソナタを堂々と演奏しています。
録音 2019年2月15-18日、Franz
Liszt Zentrum
Raiding,Burgenland,Austria
|
|
|
Versinkende Sonne 日没
ウィーン、19世紀と20世紀の転換期に書かれた弦楽四重奏曲集
アレクサンダー・フォン・ツェムリンスキー(1871-1942):
弦楽四重奏曲 イ長調 Op.
4
1. I Allegro con fuoco/2.
II Allegretto/
3. III Breit und kraftig/4.
IV Vivace
e con fuoco
エゴン・ヴェレス(1885-1974):
弦楽四重奏曲第5番
Op. 60
5. I Maestoso/6. II Allegretto
comodo/
7. III In memoriam - Lento
8. アントン・ウェーベルン(1883-1945):
Langsamer Satz 緩徐楽章
9. フリッツ・クライスラー(1875-1962):
シンコペーション |
アウナー四重奏団
【メンバー】
ダニエル・アウナー(第1ヴァイオリン)
バルバラ・デ・メネゼス・ガランテ・アウナー(第2ヴァイオリン)
ニキタ・ゲルクソフ(ヴィオラ)
コンスタンティン・ツェレニン(チェロ) |
録音 2019年4月7-9日 カジノ・バウムガルテン、ウィーン(オーストリア)
シュテファン・ツヴァイクが亡命する際に手紙に記した言葉「この長い夜の後にも夜明けが見えますように!」‛&これがアウナー四重奏団のこのアルバムにおけるモットー。
このアルバムに収録された音楽はどれも20世紀前半、ドイツとオーストリアで退廃音楽として禁止されたものばかりです。
19世紀末を象徴する後期ロマン派の様式で書かれたツェムリンスキーの1896年の四重奏曲、1905年に書かれたウェーベルンの「緩徐楽章」、1943年に書かれた新ウィーン楽派の流れを汲むヴェレスの弦楽四重奏曲第5番、このほぼ50年の間に世界は大きく変化し、20世紀の最も暗い時代を迎えました。
アウナー四重奏団は、アンコールとしてクライスラーのシンコペーションを演奏。アメリカでは絶大な人気を誇った彼の音楽さえも禁止された時代を想起させる1枚です。
|
| |
|
|
パシフィック・カルテット・ウィーン
《1824》 ベートーヴェン/シューベルト:
弦楽四重奏曲集
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770-1827):
弦楽四重奏曲第12番 変ホ長調
Op. 127
フランツ・シューベルト(1797-1828):
弦楽四重奏曲第13番 イ短調「ロザムンデ」
D. 804 |
パシフィック・カルテット・ウィーン
【メンバー】
高瀬 悠太(第1ヴァイオリン)
エスター・マヨール(第2ヴァイオリン)
チン=ティン・ファン(ヴィオラ)
サラ・ヴァイレンマン(チェロ) |
録音 2020年9月16-18日 Liszt-Zentrum
ライディング、ブルゲンラント(オーストリア)
「1824年」と題されたこのアルバムでは、ウィーンにおける古典派からロマン派音楽の転換期を端的に示した2つの弦楽四重奏曲が紹介されています。
この1824年はベートーヴェンの第9交響曲がウィーンのケルントナートーア劇場で初演された年でもあり、この場に立ち会った青年シューベルトに強い感銘を与えたことでも知られています。
14年間も弦楽四重奏曲の作曲から遠ざかっていたベートーヴェンが、ロシアのガルツィン公爵からの依頼に応え第12番の弦楽四重奏曲を完成させたのが1824年のことでした。
ベートーヴェンが信頼するシュパンツィヒ四重奏団によって初演されましたが大失敗。
ベートーヴェンは第1ヴァイオリンをシュパンツィヒから若手奏者ヨーゼフ・ベームに替えて再演を試み、こちらは大成功を収めたというエピソードが残っています。
ちなみにこの曲は第13番、第15番とともに依頼者であるガリツィン公爵に献呈されています。
ちょうど同じ頃、27歳のシューベルトは第12番の弦楽四重奏曲を完成させ、1824年の3月に同じくシュパンツィヒ四重奏団が初演。
こちらは大成功を収め、同年9月に出版され、これがシューベルト存命中に出版された唯一の弦楽四重奏曲になりました。
この2曲を演奏するのは2006年、ウィーン国立音楽大学の学生たちによって創立されたパシフィック・カルテット・ウィーン。高瀬悠太を第1ヴァイオリンに擁することもあり来日公演も多く、高い人気を誇るアンサンブルです。

|
| |
|
|
Spirit of Hope スピリット・オヴ・ホープ
「知恵と平和、精神」を主題にした歌曲集 |
シラ・カルモン(ソプラノ)
パウル・グルダ(ピアノ) |
1. フェルディナンド・ヒラー(1811-1885):
Gebet 祈り(1850)
2. ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770-1827):
An die Hoffnung 希望に Op. 94
(1815)
3. ザーロモン・ズルツァー(1804-1890):
Trost 慰め (1846)
4. ベートーヴェン: 希望に
Op. 32(1805)
5. ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756-1791):
"Die Ihr des unermesslichen
Weltalls
Schopfer ehrt" 無限なる宇宙の創造者を崇敬する汝らが(1791)
エヤル・バト(1966-): エルゼ・ラスカー=シューラーの詩による3つの歌
6. I. Oh Gott, wie fern
bin ich von
Dir ああ神よ、私はあなたからどのくらい離れているのだろうか/
7. II. Klein Sterbelied
小さな死の歌/8.
III. Mein blaues Klavier 私の青いピアノ
シモン・ラクス(1901?1983):
8つのユダヤ民謡(1947)
9. I. Ich bin a balagole/10.
II. Wiegenlied/11.
III. Di Goldene Pave/
12. IV. Unzer Rebeniu/13.
V. In droisn
is a triber Tog/
14. VI. Gwaldzhe, Brider!/15.
VII.
Di alte Kashe/16. VIII. Freytik
far Nacht
17. アルノルト・メンデルスゾーン(1855-1933):
Konig David ダヴィデ王(1914)
18. アルノルト・シェーンベルク(1874-1951):
ブレットル歌曲集(1901) - Einfaltiges
Lied
aus
19. アルバン・ベルク(1885-1935):
Hier
ist Friede ここには安らぎがある
Op. 4-5 (1912)
レナード・バーンスタイン(1918-1990):
20. So Pretty (1968)/21.
Silhouette/Galilee
(1951)
22. パウル・グルダ(1961-):
Strife
23. マルワン・アバド(1967-):
Ana Insanun
Basitun / Ich bin ein einfacher
Mensch /I
am a simple man
パウル・グルダ:
24. Ve'az ani kore la /
Und dann rufe
ich sie / Then I call her25.
Peace Now |
録音 2021年6月18-21日 Beethoven-Saal、St.Jakob、ウィーン(オーストリア)
イスラエル出身の歌手シラ・カルモンが歌う「知恵、平和、精神」の歌。
アルバムが生まれるまでには、カルモンとピアニストであるパウル・グルダの綿密な話し合いが行われ、まずはイスラエルへのツアーが行われるなど2人はこの企画を大切に育ててきました。
1791年に書かれたモーツァルトのカンタータから、この企画のために作曲された歌まで何世紀にもわたるドイツ語圏の文化から生まれたこれらの歌には、16世紀以降のユダヤの人々の想いも反映されており、対立や憎しみを経て、さまざまな知恵と精神によって人々が希望と平和を手にするまでが描かれています。
|
| |
|
|
ブルックナーの手紙と音楽 第2集
1.『キッツラーの練習帳』より
行進曲 ハ長調/2-4.
ブルックナーの手紙(朗読)/
5.『キッツラーの練習帳』より
Vor der schlummernden
Mutter 眠っている母親の前に
ヘ長調 WAB206/
6-8. ブルックナーの手紙(朗読)/9.
マズルカ
イ短調 WAB218/10-13. ブルックナーの手紙(朗読)/
14.『キッツラーの練習帳』より
O, habt die
Thräne gern ああ、涙のように
イ長調
WAB205/
15-17. ブルックナーの手紙(朗読)/18.
ピアノ小品 変ホ長調 WAB119/
19-20. ブルックナーの手紙(朗読)/21.
歌曲「Im April 4月に」 変イ長調
WAB75/
22-23. ブルックナーの手紙(朗読)/24.
歌曲「Herbstkummer 秋の悲しみ」
ホ短調 WAB72/
25-29. ブルックナーの手紙(朗読)/
30. 性格的小品「Abendklänge
夜の響き」
ホ短調-ヴァイオリンとピアノのために
WAB110/
31-35. ブルックナーの手紙(朗読)/
36. フランツ・ヴィルヘルム・アプト/ブルックナー:ワルツの歌
「Juchheisa, juchhei!」 ト長調
Op.245 No.8/WAB
add321/
37-38. ブルックナーの手紙(朗読)/39.
ワルツ 変ホ長調 WAB224/1/
40-41. ブルックナーの手紙(朗読)/42.『キッツラーの練習帳』より行進曲
ハ長調 WAB217/1/
43-45. ブルックナーの手紙(朗読)/46.
性格的小品「Erinnerung
思い出」 変イ長調 WAB117 |
ヴォルフガンク・ベック(朗読)
エリザベート・ヴィンマー(ソプラノ)...5,14,21,24,36
ダニエル・リントン=フランス(ピアノ)...1,5,9,14,18,21,24,30,36,39,42,46
アレクサンダー・クナーク(ヴァイオリン)...30 |
録音 2019年10月5日 Brucknerhaus
Linz,
Austria
好評シリーズ「ブルックナーの手紙と音楽」の第2集。
今作では1866年から1894年までに書かれたブルックナー(1824-1896)の手紙を、前作と同じくオーストリアを代表する名優ヴォルフガンク・ベックが朗読、合間に珍しいピアノ曲や歌曲が置かれるというプログラムで構成されています。
今作で朗読される手紙の中心を占めるのは、1880年代から1894年までに彼がさまざまな女性に宛てて書いた"プロポーズ風の手紙"。
ブルックナーがほのかな思いを寄せていた女性や、数少ない彼の信奉者であった女性たちが登場。"永遠の独身者"として音楽に身を捧げたブルックナーの姿を描き出しています。
ヴォルフガンク・ベックの味のある語りがブルックナーの朴訥とした姿を連想させます。
|
|
|
|
レミ・バロー(指揮)
モーツァルト&ハイドン:作品集 |
クラングコレクティフ・ウィーン
レミ・バロー(指揮) |
モーツァルト(1756-1791):歌劇《フィガロの結婚》序曲
ハイドン(1732-1809):交響曲第101番
ニ長調
「時計」 Hob. I:101
モーツァルト: 交響曲第41番
ハ長調 「ジュピター」
K. 551
|
録音 2019年10月18日(ライヴ) ローレライ・ホール、ペンツィング、ウィーン(オーストリア)
オーストリア・ザンクトフローリアン修道院教会でのブルックナー録音で話題を呼ぶレミ・バローは、優れたヴァイオリニストとしてウィーン・フィルの一員としても活躍していたこともありました。
活動を通じて意気投合した、ウィーン・フィルの名クラリネット奏者ノルベルト・トイプルを中心とする、ウィーン最前線のオーケストラで活躍する名手たちによって結成されたのがクラングコレクティフ・ウィーン。デビュー作(GRAM99180)ではシューベルトの第1番と「未完成」を演奏し、ウィーン初期ロマン派作品の魅力を伝え、前作(GRAM99210)ではベートーヴェンの「英雄」を演奏、しなやかな音楽を聴かせましたが、今作では更に時代を遡りモーツァルトとハイドンの作品を披露しました。
現代楽器を用いて18世紀から19世紀の音楽様式美を軽やかに、かつ鮮やかに伝える彼らの演奏は、聴き手を強く魅了します。
|