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NAXOS 在庫特価セール
その1
1CD\2300→\1790
2CD\3100→\2390
~6/30(火)午前9時


 今や一大帝国へと成長した廉価盤レーベル「NAXOS」。
 ただ原料費などの高騰で値上がりを余儀なくされいまは1CD\2300となった。

 そんなNAXOSの珍しい海外在庫セール。この価格だとちょっと安心する。
 しかも比較的最近のアルバムが多いようである。


 ただ現地の在庫限りのため完売の際はご容赦ください。




8.573974
\2300→\1790
ベートーヴェン(1770-1827):
 バレエ音楽「プロメテウスの創造物」

  (1801年ピアノ版)Op.43 Hess90
 1.序曲
 2-5.第1幕
 6-18.第2幕
ウォーレン・リー(ピアノ)

 18世紀から19世紀初頭にかけて、イタリアで活躍したバレエダンサー、振付師サルヴァトーレ・ヴィガーノ。父オノラートは振付師、母マリア(作曲家ボッケリーニの姉)も優れたバレエ・ダンサーという舞踊一家に生まれ、才能を存分に受け継いだ彼は、1791年頃からバレエの振付をはじめ、1801年には当時ウィーンで名声の高かったベートーヴェンに「プロメテウスの創造物」の作曲を依頼、振付を行うとともに自らダンサーとして舞台に立ちました。
 残念ながら台本は残っていませんが、ギリシャ神話に登場するプロメテウスが生き生きと描かれた「総合芸術作品」として好評を博したといわれています。
 フィナーレの旋律は後に「英雄交響曲」の終楽章に転用されるなど、「プロメテウスの創造物」はベートーヴェン初期から中期における力の入ったとなりました。
 このアルバムにはベートーヴェン自身によるピアノ版を収録。オーケストラ版とは違う趣きが楽しめます。
  録音 2018年11月18日、ワイアストン・コンサートホール,モンマス,UK




8.573860
\2300→\1790
ロシアのチェロ協奏曲集
 1-8.チャイコフスキー(1840-1893):
  ロココの主題による変奏曲 Op.33(1877)
   (W.フィッツェンハーゲン編)
 9.リムスキー=コルサコフ(1844-1908):セレナード Op.37(1893)
 10.グラズノフ(1865-1936):コンチェルト・バッラータ ハ長調 Op.108(1931)
 11-12.グラズノフ:2つの小品 Op.20(1887-1888)
 13.グラズノフ:吟遊詩人の歌 嬰ヘ短調 Op.71(1900)
 14.チャイコフスキー:奇想的小品 ロ短調 Op.62(1887)
 15.弦楽四重奏曲 第1番 ニ長調 Op.11-第2楽章「アンダンテ・カンタービレ」
    (チェロと弦楽オーケストラ編)
リー・ウェイ・クィン(チェロ)

ミヒャエル・ハラース(指揮)
チェコ室内管弦楽団バルドビツェ

 第11回チャイコフスキー国際コンクールで第2位となったチェリスト、リー・ウェイ・クィンのソロで聴くロシアを代表する作曲家たちによる美しいチェロ協奏曲集。
 とはいっても「協奏曲」と名付けられているのはグラズノフの「コンチェルト・バッラータ」1曲のみ。他の作品にはどれもストーリー性のある洒落た名前が与えられています。
 チャイコフスキーの有名な「ロココの主題による変奏曲」は彼の友人ヴィルヘルム・フィッツェンハーゲンのために作曲された作品。しかしフィッツェンハーゲンが勝手に改変を加えたことで一悶着ありましたが、結局はこの版の方が出来が良かったようで、現在では堂々と「フィッツェンハーゲン版」が演奏されています。
 他には明るさの中に一抹の悲しみが宿るリムスキー=コルサコフの「セレナード」、カザルスに捧げられたグラズノフの「コンチェルト・バッラータ」などロシアの広大な大地を思わせる重厚で美しい音楽を聴くことができます。
  録音 2017年11月25-28日 The House of Music, Pardubice, Czech Republic



8.573852
\2300→\1790
セーゲルスタム&トゥルク・フィル
 ベートーヴェン(1770-1827):
  オラトリオ「オリーヴ山上のキリスト」Op.85(1802-1803)

  1-3.第1曲 序奏-レチタティーヴォ-アリア
  4-6.第2曲 レチタティーヴォ-アリア-天使の合唱
  7-8.第3曲 レチタティーヴォ-二重唱
  9-10.第4曲 レチタティーヴォ-兵士の合唱
  11-12.第5曲 レチタティーヴォ-兵士と使徒の合唱
  13-17.第6曲 レチタティーヴォ-三重唱-天使の合唱

 18.悲歌 Op.118(1814頃)
天使セラフ…ハンナ=リーナ・ハーパマキ(ソプラノ)…4-8.14
イエス…ユッシ・ミュリュス(テノール)…2.3.7-9.11.13-16
ペトロ…ミクラス・シュパンベルク(バス)…13.14

レイフ・セーゲルスタム(指揮)
アボエンシス大聖堂聖歌隊
トゥルク・フィルハーモニー管弦楽団

 ベートーヴェンが1803年に作曲したオラトリオ「オリーヴ山上のキリスト」は、ゲッセマネの園でのキリストの祈りと苦悩を描いた作品。成立の過程はわかっていませんが、かなりの短期間で仕上げられたとされています。
 初演時は大きな成功を収めましたが、一部の批評家たちは「長すぎるうえに、歌唱パートの表現力に欠ける」と否定的な意見を上げ、ベートーヴェン自身も作品の出来に不満を感じ、出版される前に改訂を施しています。
 とはいえ、ベートーヴェンの劇的な筆致によるキリスト像は、歌劇《フィデリオ》のフロレスタンを思わせる人間的な表情を持ち、与えられた旋律も魅力的です。
 ほとんど演奏されることのない「悲歌」はベートーヴェンのパトロンの一人、パスクァラティ男爵に捧げられた曲。男爵の妻の早すぎた死を悼んで作曲された慎ましくも美しい作品です。
  録音 2017年5月15-17日 トゥルク・コンサート・ホール、フィンランド
 





8.573743
(2CD)
\3100→\2390
アンドレアス・ハーケンベルガー(1573/74-1627):
 ペルプリンのタブラチュア譜からの55のモテット集

【CD1】
 1-29.29のモテット集
【CD2】
 1-26.26のモテット集

世界初録音
ヤン・ウカシェフスキ(指揮)
ポーランド室内合唱団
ムジカ・フィオリタ
 16世紀後半から17世紀初頭の作曲家アンドレアス(アンジェイ)・ハーケンベルガー。1602年頃にポーランド王ジグムント3世の宮廷でリュート奏者として働いていた記録がある以前の少年時代や青年時代のことはわかっていません。
 1607年、ポーランドのグダニスクにあるルター派の聖マリア教会で音楽家の欠員が出たことを知ったハーケンベルガーは、自ら市議会に立候補のための譜面を提出、1608年にチャペルマスターに任命され、亡くなるまで職務を全うしました。
 このアルバムに収録されたモテットは1620年から1680年に書かれた様々な作曲家の声楽曲を収録した「Pelplin Tablature」に納められた作品群で、カトリックとルター派のどちらの教義にも沿うものであり、ジグムント3世の宮廷で学んだイタリア風の様式に基づいた精緻で華麗な作風で書かれています。

 録音 2013年9月18-28日 The Sanctuary of the Visitation of the Blessed Virgin Mary



8.573392
(2CD)
\3100→\2390
ベルリン・ガンバ・ブック
《CD1》
 1.前奏曲-高きところでは神にのみ栄光あれ/
 2.キリスト、私たちを救って下さるお方は/
 3.主イエスは十字架にかかりたもう/
 4.かくも喜びに満てる日/
 5.讃美を受けたまえ、汝イエス・キリストよ/
 6.父なる神はわがゲシュレイを/
 7.天と地の神よ/8.私はあなたに感謝します/
 9.私はあなたのよさを知っています/
 10.私は不幸に耐えたくない/
 11.うやうやしい嘆願を望む/12.あなたの悲しい日/
 13.穢れなき神の子羊/14.わが幸せを/
 15.あなたの怒りで私を引き締めないでください/
 16.人々は祝福されている/17.あなたは良き神です/
 18.私のような誰かに住む/
《CD2》
 1.ああ、わが罪を悲しむ/
 2.われらはキリストを賞賛する/
 3.あなたの怒りで我らは張り詰めない/
 4.イエス、わが喜び/5.これ全てがわが願い/
 6.われらが父よ/7.主なる神はわれらを保持しない/
 8.ああ、われらの生は何ですか/
 9.あなたは眠っています/
 10.小さな魂は、恐らく何がより良いか/
 11.神よ、いつまで続くのですか/12.神は沈黙し/
 13.愛する心、イエス/14.おお、悲しみ/15.主に賛美/
 16.全ての森は憩えり/17.わが疲れたまぶた
   ※世界初録音
ディートマー・ベルガー(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
録音 2014年1月3-5日 ドイツ ケルン,聖アンドレアス教会

 17世紀に編纂された、作曲者不祥の「独奏ヴィオラ・ダ・ガンバのためのコレクション」です。基本的には当時流布していた賛美歌がソースとして用いられており(元ネタが判明できたものはブックレット中に記してあります)時には良く耳にするメロディが聞こえてくることもあります。
 ほとんどはイニシャルに「J.R」を持つプロイセン在住のアマチュア奏者が、賛美歌を書きとめたのであろうとされ、オルガンで聴くのとはまた違った「コラール変奏曲」が展開されていきます。
 ヴィオラ・ダ・ガンバ奏者ディートマー・ベルガーは、「マンチェスター・ガンバ・ブック」(8.572863-64)でも、その高い洞察力と表現豊かな演奏が評価されている人。静かで荘厳なガンバの調べをじっくりお楽しみください。


8.573269
(2CD)
\3100→\2390
カルク=エラート:フルート作品全集
<CD1>
 1-5.異国の印象 Op.134(1919)/
 6.フルート・ソロのためのソナタ・アパッショナータ 嬰ヘ短調 Op.140(1917)/
 7.フルートトピアノのための交響的カンツォーネ Op.114(1917)/
 8-11.点描派風組曲 Op.135(1919)/
<CD2>
 1-3.フルート・ソナタ 変ロ長調 Op.121(1918)/
 4-33.30のカプリース 「グラドゥス・アド・パルナッス」 Op.107(1918-1919)
ティエス・ロールダ(フルート)/
ナタ・ツヴェレリ(ピアノ)
録音 2009年6月15.17日…CD1:7, 2009年10月29.31日,2011年4月1日.9月23日.11月20日,2012年2月3日.6月22日…CD2:4-33, 2011年6月25日…CD1:6, 2012年3月23日…CD1:1-5, 2013年2月12日…CD2:1-3, 2013年4月27-28日…CD1:8-11 オランダ.フェーネンダール スタジオ・ファン・シュッペン

 ライプツィヒ音楽院でザロモン・ヤーダスゾーンとカール・ライネッケに師事、教師として後進の指導にあたりながら、その作品をグリーグに認められたことで、職業音楽家として活動することを決意したという作曲家カルク=エラート(1877-1933)。現在彼の名前は決して「良く知られている」わけではありませんが、この独自な作風、とりわけ半音階的な書法は、まさしく一聴の価値あるものです。
 彼はオルガンやハルモニウムの音を好み、これらの楽器のために書いた作品はメシアンにも影響を与えています。
 この2枚組は、そんなエラートの知られざる「フルートのための作品」を全て収録したもの。実はエラート、フルートのために、もっと多くの作品を書いたのですが、そのほとんどは失われてしまったとのことで、何とも残念な話です。どれも幻想的で魅惑的な音楽であり、とりわけ「30のカプリース」はフルートを愛する人ならば、ぜひ聴いてほしい重要な作品です。



8.573133
(2CD)
\3100→\2390
エルネスト・カヴァッリーニ(1807-1874):30のカプリース・二重奏曲 第1番
<CD1 30のカプリース>
 1.第1番 イ短調 Op.2-2/2.第2番 ハ長調 Op.2-5/
 3.第3番 ハ短調 Op.1-3/4.第4番 ロ短調 Op.4-2/
 5.第5番 ト短調 Op.5-2/6.第6番 ニ長調 Op.4-5/
 7.第7番 変ロ長調 Op.2-1/8.第8番 ヘ長調 Op.1-1/
 9.第9番 ハ長調 Op.5-1/10.第10番 イ短調 Op.3-2/
 11.第11番 ヘ長調 Op.3-1/12.第12番 ニ短調 Op.1-5/
 13.第13番 ト長調 Op.3-3/14-16.二重奏曲 第1番 ハ長調/
 17-18.二重奏曲 第2番 イ短調/19-21.二重奏曲 第3番 変ロ長調/
<CD2 30のカプリース(続き)>
 1.第14番 ホ短調 Op.3-4/2.第15番 ハ長調 Op.4-1/
 3.第16番 ハ長調 Op.2-3/4.第17番 イ短調 Op.3-5/
 5.第18番 ホ長調-ホ短調 Op.4-4/6.第19番 ヘ長調 Op.4-6/
 7.第20番 ニ長調 Op.5-5/8.第21番 ロ短調 Op.5-4/
 9.第22番 ト長調 Op.2-6/10.第23番 ホ短調 Op.2-4/
 11.第24番 ハ長調 Op.1-6/12.第25番 変ロ長調 Op.1-4/
 13.第26番 変ロ長調 Op.3-6/14.第27番 ト長調 Op.5-3/
 15.第28番 ト長調 Op.1-2/16.第29番 変ロ長調 Op.4-3/
 17.第30番 ヘ長調 Op.5-6
ニコラ・ブルフォーネ(クラリネット)/
マルコ・ジャーニ(クラリネット…CD1:14-21)
録音 2005年8月 イタリア ゴリツィア,アウディトリウム・ブラツ

 ミラノで生まれ、9歳の時にミラノ音楽院でカルッリに師事、瞬く間に才能を開花されたカヴァリーニ。彼は1824年に卒業後、スカラ座の第1クラリネット奏者に任命され、また各地で演奏旅行を行うなど、ヨーロッパ中にその名声を広めていきました。
 その後、演奏旅行で訪れたロシアで皇帝に気に入られ、マリインスキー劇場の第1クラリネット奏者に就任します。この時期に上演されたベルディの「運命の力」において、彼の演奏に感銘した作曲家が、第3幕のオープニングに美しいクラリネットのソロ・パートを付け加えたというエピソードもあるほどです。
 このクラリネットのための「30のカプリース」は、彼の最も重要な作品であり、今も世界中の音楽学校で生徒たちがこの「練習曲」のお世話になっていることは間違いありません。30の曲の中にはクラリネットを演奏するために必要な全ての要素…カンタービレや超絶技巧まで…が含まれ、もちろん音楽性も高めることが可能という優れものです。もちろんただ聴いているだけでもOKです。


8.573096
(2CD)
\3100→\2390
パレストリーナ:ソロモンの雅歌
[CD1]
 1-19.モテット集 第4巻「ソロモンの雅歌より」(1584)
  <.かの人の口で私に口づけせしめよ/あなたの前に私を至らせたまえ/
   われは黒い、そして美しい/私はぶどう園を守らなかった/
   女性の中の美しいものよ、もし知らないなら/おまえの頬はうつくしい/
   ひと包みのミルテのように/見よ、おまえは美しい、愛する者よ/
   愛する者よ、おまえはまったく美しい/傷つきしわが心/いばらの中のゆりのように/
   王は私を後宮に入れた/彼の左手は私の頭の下に/私の愛する者の声/
   愛する者よ、急いでおいで/私の愛する者よ、立ち上がって/
   私の恋人は私のもの、そして私は彼女のもの/起きて町を回ろう/
   エルサレムの娘らよ、私は誓う>/
[CD2]
 1-10.モテット集 第4巻「ソロモンの雅歌より」(続き)
  <彼の頭は純金のよう/私の恋人は園に降りていった/美しきかな、愛する者/
   それはだれか、そこを行くのは/彼は私のくるみの園に降りていった/
   おまえの足は何と美しい/おまえの二つの乳房は/おまえは何と美しく、輝かしい/
   おまえの首は象牙の塔のよう/おいで、おいで恋人よ>/
 11.グレゴリアのアンティフォナ:娘たちのあとに続き/
 12.その友人なる乙女たちはあなたのものに(1593)/
 13.グレゴリアの昇階曲:娘よ、良く見なさい/
 14.あなたは何者にもまして美しい(1569)
ミュンヘン・パレストリーナ合唱団/
ヴェナンツ・シューベルト(指揮)
録音 2005年5月29-30日…CD1:1.3-5.9-13.15.17-19,CD2:6.9.10, 2012年6月8-10日…CD1:アンティフォン/グレゴリアン・チャント 2.4-8.10.12-14.16.17.19,モテット 2.6-8.10.14.16,CD2:アンティフォン/グレゴリアン・チャント 1-5.7-11.13,モテット 1-5.7.8.12-14 ドイツ ミュンヘン.女子病院大学教会

 ルネサンス期における最大の教会音楽作曲家パレストリーナが手掛けた作品の中で、異色の輝きを放つのがこの「ソロモンの雅歌」です。これは彼のモテット(ミサ曲以外の多声宗教曲)集の第4巻にあたり、パトロン教皇グレゴリウス13世に捧げられた作品ですが、ここで選ばれたテキストは、ヘブライ=旧約聖書の中でも一風変わったもので、歌のタイトルを見てもわかるとおり「恋愛と男女の性愛」を賛美したものなのです。神に仕える者たちとこれらの艶めかしい詩は、相容れぬもののようでもありますが、様々な経緯と論争を経て…いわば後付けの理由?…恋愛も性愛も、全て「キリストと教会との関係」とみなすことで、ようやく正典に収められたというものです。なので表向きは宗教曲ですが、中身は艶めかしい恋の歌でもあります。
 この演奏は、それぞれのモテットにふさわしいプレインチャント(単声の聖歌)を選び出し各曲の前に添えることで「恋愛の歌」を「洗練された喜びと祈りの音楽」へと昇華させています(プレインチャントのタイトルは日本語表記を省略)。


8.572745-46
(2枚組)
\3100→\2390
ヘンデル:エイシスとガラテアHMV49 全曲
 
 DELOSより移行盤
ガラテア…ドーン・コトスキ(ソプラノ)/
エイシス…デヴィッド・ゴードン(テノール)/
デイモン…グレン・シーベルト(テノール)/
ポリフェルマス…ヤン・オパラッハ(バス)/
シアトル交響楽団&合唱団/
ジェラール・シュワルツ(指揮)

 1712年にイギリスに渡ったヘンデル(1685-1759)は、最初はイタリア風のオペラを上演し人気を保っていたものの、次第に情勢が変わり、仕事にも事欠くようになってしまいました。そんなヘンデルを救ったのが、当時カナーボンの伯爵(のちにシャンドス侯爵となる)であったブリッジズで、彼は自らの財力を誇るために広大な邸宅を建築し、美術品や音楽家を集めていて、ヘンデルもその恩恵に預かったというわけです。この「エイシスとガラテア」はその邸宅で演奏されたもので、その時の楽長は「乞食オペラ」で知られるペープシュでした。内容は、ニンフのガラテアと羊飼いのエイシスの物語。美しいガラテアに片思いする一つ目の巨人ポリフェルマスによって、エイシスは石で打ち殺されてしまうのですが、ガラテアは自らの力をもって、エイシスを永遠に流れる清らかな泉に変えるというものです。仮面劇と言っても、技巧的なアリアや迫力ある合唱が存分に楽しめる素晴らしい作品です。


8.572710-11
(2CD)
\3100→\2390
マイール:オラトリオ「ジオアス」若き王ヨアシュの王への即位
<CD1>1-22.第1部/
<CD2>1-22.第2部
セビア(ジビアー:ヨアシュの母)…アンドレア・ローレン・ブラウン(ソプラノ)/
ジオアス(ヨアシュ)…ロバート・サリアー(テノール)/
アドラスト(セビアの腹心の友)…コーネル・フレイ(テノール)/
ジオヤダ(エホイアダ:大祭司)…アンドレアス・ブルクハルト(バス)/
バイエルン国立歌劇場合唱団/
ジモン・マイール合唱団&アンサンブル/
フランツ・ハウク(指揮&ハープシコード)

 最近、ヨーロッパを中心に復興が進む作曲家、マイール(1763-1845)のオラトリオ「ジオアス」です。バイエルンに生まれ、イタリアで活躍した作曲家マイール(マイヤー)は、オペラやオラトリオを数多く作曲しましたが、そのほとんどは最近まで忘れられていました。しかし、モーツァルトを凌駕するほどの見事な作品の数々は、蘇演の度に話題を集めています。このオラトリオはユダ王国第8代の王「ヨアシュ(ジオアス)」の物語。ユダ王国の実権を握るべく、女王アタルヤの迫害からヨアシュを守る大司祭、ヨアシュの実母、そして彼女の親友を軸に、神秘的なエピソードが描かれます。オラトリオとされていますが、実質はオペラであり、歌手たちの声の見せ所もたっぷりと用意されています。


8.572608-09
(2CD)
\3100→\2390
ロッシーニ:ピアノ作品全集第4集
《CD1.老年のいたずら第8集「館のアルバム」より》
 1.No.1 旧体制の見本/2.No.2 あわただしいロココ風の前奏曲/
 3.No.3a 悲嘆/4.No.3b 希望/5.No.4 だったんボレロ/
 6.No.5 おおげさな前奏曲/7.No.6 現代の見本/
 8.No.7 反舞踏的ワルツ/
《老年のいたずら第9集より》
 9.No.9 イタリア風前奏曲/10.No.12 4手のための小ファンファーレ/
《CD2.老年のいたずら第8集「館のアルバム」より》
 1.No.8 ちょっぴり牧歌的な前奏曲/
 2.No.9 サラブレッドのためのタランテラ/3.No.10 夢/
 4.No.11 劇的な、いわゆるプレリュード/5.No.12 将来の標本/
《老年のいたずら第9集より》
 6.No.6 イタリアのノエルの歌のカタログ/
 7.No.7 わが最後の旅のための行進曲と思い出/
 8.No.11 右手のための、良く知られたブラックジョークのカタログ
アレッサンドロ・マランゴーニ(ピアノ)
 引退後のロッシーニ(1792-1868)の手による、何ともケッタイな作品集がこの「老年のいたずら」です。13集からなる曲集は、独奏曲や室内楽、声楽曲など様々な形の作品の集合体であり、その中身はまるで「ごった煮」。それも1曲1曲に良く味のしみた老舗の味わいのようなものを醸し出しているのです。舞曲あり、フーガあり。そして大抵の曲には、一筋縄でいかないような捻ったタイトルが付けられていて、その真意を探るのは全く困難。まさに、常にいたずらを仕掛けられているような楽しいものなのです。もちろん、稀代のメロディメーカーであるロッシーニのこと、美メロに事欠くことはありません。この第4集には第8集と第9集からの抜粋が収録されていて、夢のような曲からクリスマス?のメロディ、ブラックジョークまで盛りだくさん。さあ、何からいただきましょうか?

8.570966/7
(2CD)
\3100→\2390
ヘンデル:オラトリオ「エジプトのイスラエル人」(オリジナル楽器使用)
CD1:
 1-13. 第1 部 「ヨセフの死を悼むイスラエルの民の嘆きの歌」/
 14-29.第2 部「出エジプト」/
CD2:
 1-20.第3 部「モーセの歌」
ローラ・アルビノ(ソプラノ)/
ニルス・ブラウン(テノール)/
ジェニファー・エンス・モドロ(メッゾ・ソプラノ)/
ペーター・マホン(カウンター=テナー)/
イヴ・レイチェル・マックリード(ソプラノ)/
ジェイソン・ネデッキー(バリトン)/
バド・ローチ(テノール)/
ジェニー・サッチ(ソプラノ)/
シーン・ワトソン(バリトン)/
アラディア・アンサンブル/
ケヴィン・マロン(指揮)

 「メサイア」の3 年前に書かれたこの「エジプトのイスラエル人」、初演は大失敗だったと伝えられている。理由は、華々しいアリアがなくお目当ての歌手が出なかったせいだ、とか聖書のテキストをそのまま使ったからだとか、様々あるようだが、逆に言えばこれほどまでに合唱に重点の置かれた作品もなく、管弦楽の真に迫る描写も見事過ぎると言えましょう。通常カットされる第1 部(キャロライン王妃の葬送アンセムHWV264 より流用)も演奏されている貴重な2 枚組。

8.570590-91
(2CD)
\3100→\2390
ロッシーニ:ピアノ作品全集 第1 集
CD1
 老いのいたずら 第7 巻
 草葺き小屋のアルバム(全曲)
  1.第1 番「間隔の訓練 」/2.第2 番「前奏曲とフーガ」/
  3.第3 番「中国風小ポルカ」/4.第4 番「ブドワールの小ワルツ」/
  5.第5 番「無害の前奏曲」/6.第6 番「小ワルツ」/
  7.第7 番「深き眠り」/8.第7 番続き「びっくりして目を覚ます」
CD2
 老いのいたずら 第7 巻続き
  1.第8 番「中国の聖歌」/2.第9 番「悪夢」/
  3.第10 番「不安定なワルツ」/4.第11 番「フローレンスの考え」/
  5.第12 番「行進曲」
 老いのいたずら 第9 集
  6.第1 番「キャンディードのメロディ」/7.第3 番「愛しきサヴォア」/
  8.第2 番「小さな歌」/9.第5 番「タランテラ風の即興曲」
アレッサンドロ・マランゴーニ(ピアノ)

 37 歳で最後(!)のオペラ「ウィリアム・テル」を発表後、44 歳で引退表明、後は悠々自適の人生を送った幸せな作曲家ロッシーニ(1792-1868)。そんな彼が引退後に折にふれ書き綴ったピアノ曲や歌曲、室内楽の数々がこの「老いのいたずら」です。ほどよく肩の力の抜けたオシャレで楽しい小品ばかり。特に第7 巻の録音はほとんどありません。貴重です。

8.570577-78
(2CD)
\3100→\2390
J.S.バッハ:フーガの技法 BWV 1080
 CD1:
  1-5.4 声のコントラプンクトゥス 1-5/
  6.4 声のコントラプンクトゥス「フランス風のスタイル」6/
  7.拡大と縮小による4 声のコントラプンクトゥス 7/
  8.3 声のコントラプンクトゥス 8/
  9.12 度4 声のコントラプンクトゥス 9/
  10.10 度4 声のコントラプンクトゥス 10/
 CD2:
  1.4 声のコントラプンクトゥス 11/
  2-3.4 声鏡像のコントラプンクトゥス 12/
  4-5.3 声鏡像のコントラプンクトゥス 13/
  6.3 つの主題による4 声のフーガ 19/
  7.8 度のカノン 15/8.10 度のカノン 16/
  9.12 度のカノン 17/10.反行の拡大カノン 14/
  11-12.2 台の鍵盤楽器のためのフーガ
セルジオ・ヴァルトーロ(ハープシコード)/
マッダレーナ・ヴァルトーロ(ハープシコード)…CD2.11-12

バッハ(1685-1750)の未完の大作である「フーガの技法」は西洋の作曲技法の基礎を全て詰め込んだものとして知られます。様々な様式・技法による14 曲のフーガと4 曲のカノンは演奏的にも困難を極め、これまでにも多くの演奏家によって形作られてきていますが、このセルジオ・ヴァルトーロによる新録音は、最近公表された1751/1752 年出版譜のファクシミリ版を用いたもので、その詳細な研究結果も含め、「フーガの技法の歴史」に一石を投じるものになるかもしれません。ヴァルトーロによる詳細な解説(英語)はwww.naxos.com からダウンロードできます。ちなみに、未完のフーガは曲の途中に置かれているので(バトラーの復元版と同じ順序)聴いていても取り残された気分になることはありません。


8.570564
(2CD)
\3100→\2390
J.S.バッハ:平均律クラヴィーア曲集 第2巻 24の前奏曲とフーガ BWV870-893
<CD1>
 1-2.第1番 ハ長調/3-4.第2番 ハ短調/
 5-6.第3番 嬰ハ長調/7-8.第4番 嬰ハ短調/
 9-10.第5番 ニ長調/11-12.第6番 ニ短調/
 13-14.第7番 変ホ長調/15-16.第8番 嬰ニ短調/
 17-18.第9番 ホ長調/19-20.第10番 ホ短調/
 21-22.第11番 ヘ長調/23-24.第12番 ヘ短調/
 25-26.第13番 嬰ヘ長調/
<CD2>
 1-2.第14番 嬰へ単調/3-4.第15番 ト長調/
 5-6.第16番 ト短調/7-8.第17番 変イ長調/
 9-10.第18番 嬰ト短調/11-12.第19番 イ長調/
 13-14.第20番 イ短調/15-16.第21番 変ロ長調/
 17-18.第22番 変ロ短調/
 19-20.第23番 ロ長調/21-22.第24番 ロ短調
リュック・ボーセジュール(ハープシコード)
録音 2011年8月8-11日,2012年6月5-9日 カナダ オンタリオ,聖ジョン・クリソストム教会

 あらゆる鍵盤楽器のための作品の中でも、最も偉大で最も学ぶべきところが多いとされるJ.S.バッハ(1685-1750)の「平均律クラヴィーア曲集」。
 1巻と2巻があり、それぞれ全ての長調と短調が用いられた24の前奏曲とフーガで構成されています。
 このフーガの部分には、あらゆる技術と対位法が駆使されており、学習者だけではなく、全ての音楽愛好家たちが愛してやまない曲集として知られているのです。
 ここで見事なハープシコードを演奏しているリュック・ボーセジュールは、すでにNAXOSに第1集を2005年に録音していて(8.557625-26)、こちらも基本を丁寧に押さえつつ、豊かな表現を湛えた演奏として評価されていますが、この第2集は更に考え抜かれた解釈と、極めて自然なテンポが心地よい、聴けば聴くほどに味が出る見事なものとなっています。






8.570492-93
(2CD)
\3100→\2390
ローマン: 12 のフルート・ソナタ集
 CD1:
  1-5.ソナタ第1 番 ト長調/6-9.ソナタ第2 番 ニ長調/
  10-14.ソナタ第3 番 ハ短調/15-20.ソナタ第4 番 ト長調/
  21-27.ソナタ第5 番 ホ短調/28-32.ソナタ第6 番 変ロ短調/
 CD2:
  1-4.ソナタ第7 番 ト長調/5-9.ソナタ第8 番 イ長調/
  10-14.ソナタ第9 番 ハ長調/15-19.ソナタ第10 番 ホ短調/
  20-23.ソナタ第11 番 ト短調/24-27.ソナタ第12 番 ト長調
ヴェレーナ・フィッシャー(フラウト・トラヴェルソ)/
クラウス=ディーター・ブラント(バロック・チェロ)/
レオン・バーデン(ハープシコード)


ヘンデルと同時代のスウェーデンのヴァイオリニスト、作曲家ローマン(1694-1758)(ルーマンとも表記される)のフルート・ソナタ集です。彼は若い頃と壮年期にイギリスとオーストリア、ドイツに旅行し、ヘンデルのオーケストラでヴァイオリンを弾くなど当時のヨーロッパの音楽を学んだ人です。帰国後は宮廷楽団を指揮、ヘンデルの影響を受けた音楽を数多く作曲、演奏した。この12 曲のフルートソナタは極めて優美で洗練された様式美を持った美しい作品です。

8.570472/3
(2CD)
\3100→\2390
ダングルベール(1629-1691):ハープシコードのための組曲
 1-13.組曲第1 番 ト長調/組曲第2 番 ト短調/
 組曲第3 番 ニ短調/組曲第4 番 ニ長調
エリザベス・ファー(ハープシコード)・・・第2 番&第3 番,
(リュート=ハープシコード)・・・第1 番&第4 番
ダングルベールは17 世紀に活躍したオルガニスト。ルイ14 世にも仕えた人で、フランスにおけるクラヴサン奏法の確立者としても知られている。このアルバムは彼の代表作を収めたもの。前作のバッハが発売されるや否や、大評判となったリュート=ハープシコードの音色再び。今回は曲によってはハープシコードでも演奏されているので、一層その音色の特質が際立つ。

8.570431-33
(3CD)
\4200→\3290
ヘンデル:セメレ
3 幕のオラトリオ
 CD1.第1 幕/CD2.第2 幕/CD3.第3 幕
セメレ…エリーザベト・ショル(ソプラノ)/
イリス,キューピッド…ユリア・シュミット(ソプラノ)/
アサマス…ラルフ・ポプケン(カウンターテナー)/
イノー…ブリッタ・シュヴァルツ(アルト)/ジュノー…アネッテ・マルケルト(アルト)/ジュピター,アポロ…クヌト・ショッホ(テノール)/
カドモス,ソムノス,主司祭…クラウス・メルテンス(バス)/
ジョアキム・カルロス・マルティーニ(指揮)/
ユンゲ・カントライ/フランクフルト・バロック・オーケストラ

人間の姿に身をやつしたジュピター、彼を愛し子を身ごもるセメレ、そして嫉妬するジュピターの妻ジュノー。ジュノーにそそのかされたセメレがジュピターに真の姿を問うた時、彼女はジュピターの雷光に当たって焼け死んでしまうのです。このよくある話(?)にヘンデル(1685-1759)は本当に神々しい音楽を付けました。見事なコロラトゥーラ・アリアと強力な合唱。まさに壮麗です。


 8.579029
\2300→\1790
ファリア・ゴメス(1979-):室内楽作品集
 1.Memoria 思い出(2012)
 ヴァイオリン・ソナタ(2018)-世界初録音
  2.第1楽章:Lento e libero/
  3.第2楽章:Andante non troppo/
  4.第3楽章:Molto vivace/
  5.第4楽章:Calmo
 6.Thanatos 死の神(2008)-世界初録音/7.Escape 逃避(2007)-世界初録音/
 8.Espera 待つ(2009)-世界初録音/9.Returning 戻る(2010)-世界初録音/10.Elegia エレジー(2007)
 Nachtmusik 夜の音楽(2012)
  11.第1曲:Slow and freely/12.第2曲:Very lively/13.第3曲:With flexibility,non-mechanical/
  14.第4曲:Unpredictable,with sudden changes/15.第5曲:Slow and freely
 サラ・サーロー(クラリネット)-1,6,9,11-15、カルラ・サントス(ヴァイオリン)-2-6,9、
 ナンシー・ジョンソン(ヴィオラ)-6,8、ミゲル・フェルナンデス(チェロ)-6,10、
 サウル・ピカド(ピアノ)-1-5,7-9,11-15

 録音 2018年7月12-14日 カーディフ大学コンサートホール,カーディフ,UK

 1979年リスボン生まれの作曲家ファリア・ゴメスの室内楽作品集。4歳からピアノを学び、リスボンで初期の音楽教育を受けた後、ロンドンの王立音楽院で作曲の修士号と博士号を取得。ポルトガルで8年間教職に就き、香港で1年過ごしてから、2015年の時にウェールズに定住しています。
 世界中を飛び回るファリア・ゴメスですが、彼の室内楽作品のほとんどはポルトガル時代に書かれており、作品の根底は生まれ故郷にあることを彼自身も強調しています。
 最新作の「ヴァイオリン・ソナタ」(2018)でも先鋭的な作風の中に民謡の要素が巧みに織り込まれており、第2楽章では敢えて"美しい旋律"が採用されるなど、様々な仕込みが施されています。

 8.574208
\2300→\1790
ラハバリ(1948-):わが母なるペルシャ 第3集
 交響詩第9番「ノヘ・カーン」(バリトン・サクソフォンと管弦楽版)(2018)
  (ヴァイオリン協奏曲「ノヘ・カーン」(1972)からの改作)
  1. I. lento ? Allegro/2. II. Andante/3. III. Allegro molto/
 4. 交響詩第10番 「モルシェド」(2019)
 
 ※世界初録音
 アレクサンダー・ラハバリ(指揮)、
 ラディスラフ・ファンチョヴィッチ (バリトン・サクソフォン...1-3)、(Cメロディ・サクソフォン...4)、
 レザ・フェクリ(テノール)...4、ユリア・クロイター(ハープ)...4、
 キリル・ストヤノフ(マリンバ、ヴィブラフォン、パーカッション)...4、
 パルヴィツ・ヤハヤヴィ(ズルハネ・トンバク、ダフ)...4、プラハ・メトロポリタン管弦楽団...1-3

 録音2019年4月27日 チェコ・TVミュージック・スタジオ、プラハ...1-3、2019年8月24日 トンスタジオ・ルーム66、ウィーン...4

 イラン生まれの指揮者アレクサンダー・ラハバリは優れた作曲家でもあり、これまでに作曲された交響詩は、いずれもイラン伝統の旋律とリズムを持ち、歌付きの曲ではイランの詩人の詩を用いた民族色豊かな雰囲気を持っています。
 第3集には第9番と第10番の交響詩を収録。第9番は、1972年に作曲されたヴァイオリン協奏曲をバリトン・サクソフォンとオーケストラのために編曲。第1番と同じタイトルの「ノヘ・カーン」とはイランの伝統儀式で活躍する歌手のことで、ここではバリトン・サックスがもの悲しい旋律を歌います。
 第10番「モルシェド」はイランに伝わる伝統競技「ズールハーネ」の間に語りを担当する人のこと。彼らの目的は勇壮な軍歌や詩を朗読し、アスリートたちを応援するものです。こちらの曲はリズミックかつノリの良い音楽が展開し、ここにテノールが朗々と歌を合わせます。

 8.574119
\2300→\1790
シューマン(1810-1856): 歌曲集 第10集 ロマンス、バラートと二重唱集
 3つの二声部の歌 Op.43 1. 第1曲 私が鳥になれたら/2. 第2曲 秋の歌/3. 第3曲 美しい花
 4つの二重唱曲 Op.34
  4. 第1曲 愛の国/5. 第2曲 恋する者のセレナード/6. 第3曲 窓の下で/7. 第4曲 家族の絵
 8. トランプ占い Op.31 No. 2
 ロマンスとバラード 第3集 Op. 53より 9. 第1曲 ブロンデルの歌/10. 第2曲 ローレライ
 ロマンスとバラード 第4集 Op. 64
  11. 第1曲 兵士の花嫁/12.第2曲 捨てられたおとめ/13. 第3曲 悲劇 I. 私と一緒に逃げて/
  14. 第3曲 悲劇 II. 春の夜に霜が下りて/15. 第3曲 悲劇 III. 彼女の墓の上に
 3つの詩 Op.29より 16. 第1曲 田舎の歌/17. 第2曲 歌
 4つの二重唱曲 Op. 78
  18. 第1曲 踊り歌/19. 第2曲 彼と彼女/20. 第3曲 君を思う/21. 第4曲 子守歌
 3つの歌 Op. 9522. 第1曲 エフタの娘 23. 第2曲 月に寄す/24. 第3曲 英雄に
 歌人の呪い Op. 139より 25. 第4曲 プロヴァンスの歌 (声とピアノ版)
 26. XXXのための歌 Anh. M1:2
 乙女の歌 Op. 103
  27. 第1曲 5月の歌/28. 第2曲 春の歌/29. 第3曲 ナイチンゲール/30. 第4曲 宵の明星に寄す
 31. 夏の静けさ WoO7
  カロリーネ・メルツァー(ソプラノ) ...1-7,10,12,14-21,26-31
  アンケ・フォンドゥンク(メゾ・ソプラノ) ...1-3,8,11,16-17,22-24,27-31
  ジモン・ボーデ(テノール) ...4-7,9,13,15,17-21,25
  ウルリヒ・アイゼンロール(ピアノ)

 録音 2019年10月24-27日 ドイツ放送、室内楽ホール、ケルン(ドイツ)

 シューマンが精力的に歌曲を書き始めたのは「歌の年」と呼ばれる1840年のことでした。
 この年はクララとの結婚が成立し、それまでは、ほとんどピアノ曲ばかりを作曲していたシューマンですが、突然、クララへの溢れる思いが迸るかのように、「ミルテの花」や「女の愛と生涯」、「詩人の恋」をはじめとした120曲以上の歌曲、重唱曲と歌曲集を書きあげます。
 このアルバムにはそのうちの12曲を収録、その多くが愛を主題として書かれています。その後もシューマンは折に触れ歌曲を作曲、中でも作品番号64の「ロマンスとバラード第4集」は歌劇に匹敵するほどの充実した内容を持つ作品として知られています。
 また、アルバムには彼の関心が歌曲に向く前の17歳の作品「XXXのための歌 Anh. M1:2」を収録。シューベルト風の素朴な味わいが新鮮です。






8.573008
\2,300→\1790
エルネー・ドホナーニ:交響曲 第2番 他
 1-4.交響曲 第2番 ホ長調 Op.40(1945/1957改編)
  <第1楽章:アレグロ・コン・ブリオ、力強く情熱的に/
   2.第2楽章:アレグロ・パストラーレ、ひどく感傷的に/
   3.第3楽章:ブルラ:アレグロ/
   4.第4楽章:序奏、フーガとJ.S.バッハのコラールによる変奏とコーダ>/
 5-6. 3つの歌 Op.22(1912)より「2つの歌」?
  ウィリアム・コンラッド・ゴモル(1877-1951)のテキストによる
   <第1番:神/第2番:太陽への憧れ> ※世界初録音…5.6
エヴァン・トーマス・ジョーンズ(バリトン…5.6)/
フロリダ州立大学交響楽団/
アレクサンダー・ヒメネス(指揮)

録音 2013年3月1-3日 フロリダ州立大学,ルビー・ダイヤモンド・コンサート・ホール

 ハンガリー屈指の音楽家で、その孫に世界的指揮者として知られるクリストフ・フォン・ドホナーニを持つエルネー・ドホナーニ(1877-1960)。ダルベールに学び、ベルリンでピアニストとしてデビュー。その後はヨーロッパ全土で演奏旅行を行い高く評価された人です。教師としても優れていて、1905年から1915年まではベルリン高等音楽学校で教え、1919年には一時的にブダペスト音楽アカデミーの院長も務めています(政治的圧力でその年のうちに解任)それほどの人なのに、自作の演奏にはあまり積極的ではなかったようで、現在でもあまり彼の曲を聴く機会はありません。
 この交響曲第2番は、第二次世界大戦で荒廃を極めたハンガリーが復興していく時期に書かれたもので、激しい爆撃をかいくぐった都市の姿を彷彿させる堂々とした輝かしい楽想に満ちています。作風は後期ロマン派に属するものであり、この時期の作品に拘わらず調性も付されていますが、曲の要所要所には新古典派的な面持ちも垣間見えます。変奏曲形式を持つ第4楽章には、バッハのコラールのメロディが埋め込まれ、様々な形で「死と生」について語りかけます。最後には「生きること」が勝利し高らかに曲を閉じるというものです。
 2つの歌曲は神への賛歌と、闇を克服する夜明けが描かれており、ここでもドホナーニの世界観をつぶさに知ることができるはずです。

 

8.559764
\2,300→\1790
ジェイク・ヘギー:コネクション-3つの歌曲集
 1-5.ナチュラル・セレクション-自然淘汰(1997)
  <創造/動物の情熱/アラス!アラック!/
   インディアン・サマー-青/たった一人の喜び(コネクション)>/
 6-9.オフィーリアへの歌とソネット(1999)
  <オフィーリアの歌/女は以前から愛している/銀の棺には入っていない/春>/
 10-17.イヴの歌(1996)
  <私の名前/さらに/良く/聴く/蛇/男の災い/深い傷/農場>
   ※歌曲集としての初録音
レジーナ・ゾーナ(ソプラノ)/
カスリーン・タグ(ピアノ)
録音 2013年4月26日,6月4日 USA ニューヨーク,ヨンカーズ,オクタヴェン・オーディオ・LLC

 アメリカの現代作曲家、ジェイク・ヘギー(1961-)は常に物語やオペラに強い関心を抱いています。しかし何よりも得意としているのは歌曲であり、これまでに250作を超える歌を書き、またテキストも多方面から選ばれています。
 このソプラノとピアノのための3つの歌曲集は彼の初期の作品で、3人の女性(その中にはオフィーリアとイヴも含まれる)が象徴的に描かれています。
 最初の曲集「自然淘汰」では一人の若い女性が自らのアイデンティティを探索していく様子が描かれています。空想、妄想、そして性的成熟を経て、彼女にふさわしい夫を見つけるまでを音楽で綴ります。オフィーリアの歌は、誰もが知るシェークスピアの戯曲の登場人物。彼女もヘギーの手にかかると、一人の自立した女性として描かれるのです。そして最後に登場するのはイヴ。蛇=誘惑に唆されて禁断のリンゴに手を出してしまう彼女。ここにヘギーはクルト・ヴァイルのパロディまでをも用いて、多面的に表現していきます。蛇は甘い言葉を吐きながら、声に絡みつき、彼女にこれまで知ることのなかったリンゴの美味しさ(欲望)を体験させますが、彼女はそれを自らに取り入れることで、新たな世界を知るのです。なかなか意味深であり、豊かな世界を持つ音楽です。

 

8.559777
\2,300→\1790
ドヴォルザークとアメリカ
 1-6.メロドラマ「ハイアワサ」 ?ドヴォルザークの作品からA.ギル=オルドニェスによる物語
  <プロローグ/ハイアワサの求愛/ハイアワサの結婚式の饗宴/
   ミンネハハの死/パウ=プク=キーウィスの狩り/エピローグ:ハイアワサの出発>/
 7.ウィリアム・アルムス・フィッシャー(1861-1948):ゴーイン・ホーム ?
   ドヴォルザーク:交響曲第9番 ホ短調 「新世界より」 - 第2楽章 ラルゴによる/
 8.ドヴォルザーク:ヴァイオリン・ソナチネ ト長調 Op.100-第2楽章/
 9.ドヴォルザーク:ユモレスク Op.101 第4番 ヘ長調/
 10.ドヴォルザーク:ユモレスク Op.101 第7番 変ト長調/
 11-15.ドヴォルザーク:組曲 イ長調「アメリカ」Op.98/
 16.アーサー・ファーウェル(1872-1952):ナバホ戦争の踊り 第2番/
 17.アーサー・ファーウェル:メサと平原から Op.20 - 第2番 ポーニー族の馬/
 18.アーサー・ファーウェル:メサと平原から Op.20 - 第2番 ポーニー族の馬(合唱版)
ケヴィン・デアス(ナレーター…1-6,バスバリトン…7)/
チェン・ジュウ(ヴァイオリン)…8/
エドゥムント・バッテルスビー(ピアノ)…8/
ベンジャミン・パステルナック(ピアノ)…9-17/
ユニヴァーシティ・オブ・テキサス・チャンバー・シンガース…18/
マイケル・ウォルフェ(メンバー・テノールソロ)…18/
ポスト・クラシカル・アンサンブル…1-7/
アンヘル・ジル=オルドニェス(指揮)…1-7

録音 2013年3月2日 USA メリーランド,クラリス・スミス・パフォーミング・アーツ・センター…1-7.9-15.17, 1998年9月2-3日 UK サフォーク,ポットン・ホール…8, 2003年8月20日 カナダ トロント・センター・フォー・ザ・アーツ…16, 2013年5月5日 USA テキサス、ベイツ・リサイタル・ホール…18

 1891年の春、ニューヨーク・ナショナル音楽院の創立者・理事長ジャネット・サーバーから音楽院院長職への就任依頼が届き、逡巡しながらもアメリカに旅立ったドヴォルザーク(1841-1904)。しかしアメリカの人々は彼の渡米を心から喜び、すぐさま彼自身もこの土地に馴染んだのでした。1893年には交響曲第9番「新世界から」を完成させていて、この曲には黒人霊歌の旋律などが使われていることは良く知られていますが、実はそれよりも、彼自身が長年構想を温めていたという歌劇「ハイアワサ」に使うための素材が数多く用いられていたのです。
 「ハイアワサ」というのはネイティヴ・アメリカ(昔でいえばインディアン)の英雄の名前であり、彼を主人公にした「ハイアワサの歌」という長編の詩をH.W.ロングフェローが書き、それに目をつけたドヴォルザークが歌劇の題材にしようと目論んだのでした。結局、音楽院の委員会の反対によって、歌劇「ハイアワサ」の構想は実現することなく、ドヴォルザークはいくつかの曲をそのまま「新世界より」に流用。有名な第2楽章が哀しさを帯びているのは、実はハイアワサの花嫁ミンネハハの死を描写した音楽だったのです。この史実を考えると、これまで言われていたような“「新世界より」はドヴォルザークが故郷を思って書いた作品である”と簡単に言ってしまうのは早計であるのかもしれません。
 このアルバムは、そんなドヴォルザークの構想を「メロドラマ(音楽と朗読の融合)」として再現したもの。良く知っているメロディが次から次へと現れる興味深い物語となっています。歌詞をつけて歌われる「ラルゴ」にも思わず涙するはずです。

 

8.571351
\2,300→\1790
モーリス・ジェイコブソン:主題と変奏
 1.モザイク(1949)/2.セルシー・ローン(チェロとピアノ版)(1946)/
 3-7.組曲「音楽室」(1935)
 <素朴なバレエ/サラバンド/バガテル/茶色の研究/川の音楽>/
 8.主はわが羊飼い(1936)/
 9-15.ロマンティックな主題と変奏(主題…1910/変奏…1944)/
 16.雅歌(1946)/17.哀歌(チェロとピアノ版)(1941)/
 18.回転木馬(1946)/19.ユモレスク(チェロとピアノ版)(1948)/
 20-26.主題と変奏(ピアノ・デュオ版)(1943-1947)
ジュリアン・ジェイコブソン(ピアノ)/
ジェニファー・ジョンストン(メゾ・ソプラノ…8.16)/
ラファエル・ウォルフィッシュ(チェロ…2.17.19)/
マリコ・ブラウン(ピアノ…1.20-32

録音 2013年1月11日…1-7.9-15.17.19, 2013年2月3日…8.16.18.20-32 UK ストーク・ダベルノン,メニューイン・ホール

 イギリスの音楽家モーリス・ジェイコブソン(1896-1976)は多くの面で非常に優れており、「突出した才能を持つ音楽家」と評されました。演奏家としては、幼い頃からバッハの平均律とベートーヴェンの32のピアノソナタを自在に弾きこなし、王立音楽大学では第一次世界大戦で中断されながらも、ホルストとスタンフォードの協力者であり、また偉大なるテノール、ジョン・コーツの伴奏者として注目され、キャスリーン・フェリアの才能にも着目したということです。
 第二次世界大戦後には、更に活動の幅を広げ、それはナショナル・ユース・オーケストラの創立や、様々な出版物の編集、ディレクターを行い、音楽祭での審査員を務め、英国だけでなく、カナダ、香港にも強い影響力を及ぼしていました。そんな多忙な彼ですが、生涯に450曲もの作品を残したのは、まさに驚異的なことだったに違いありません。
 このアルバムには1935年から1949年までに書かれた作品を収録。戦時中の困難な生活を乗り越えて書かれた、ちょっと風変わりな作品を彼の息子であるピアニスト&作曲家ジュリアンが中心となって演奏。この知られざる作曲家の魅力を丹念に描き出しています。

 


8.572621
\2,300→\1790
モンサルバーチェ:ヴァイオリンとピアノのための作品全集
 1-3.パラフラシス・コンチェルタンテ(1975)/4.子守歌(1957)/
 5.スペインのスケッチ(1943)/
 6-8. 3つのプリクロミア(1994)
  <第1番:難解なファンファーレ-アンダンテ・コン・ブリオ/
   第2番:ひそやかなシチリア-落ち着いて優しく/
   第3番:アダージェット-ラファーガ・デ・タンゴ-アレグレット>/
 9-13.ファーナビー:「エスパニョレッタ」の主題による変奏曲(1945)/
 14-16.ピアノ三重奏曲(1986-1988)
  <第1楽章:ドゥルシネアのバラード/
   第2楽章:モンポウとの対話/第3楽章:リトルネッロ>
エヴァ・レオン(ヴァイオリン)/
ホセ・ラモス・サンタナ(ピアノ)/
シビル・ジョーナー(チェロ…14-16)

録音 2011年4月22日…4-8, 2011年5月25日…1-3.9-13, 2011年5月26日…14-16

 20世紀スペインで最も重要視されている作曲家、モンサルバーチェ(1912-2002)。彼はその生涯に渡って様々なジャンルの200以上の作品を書いています。中でもヴァイオリンとピアノのための作品は、彼の音楽生活のほぼ全ての時期に渡って書かれていて、この1枚を通して聴くだけで、その作風の変遷がわかるという優れものです。確かに彼の作風は時代によって変化しており、初期の頃は12音技法とワーグナー風の厚みのある音を好んでいましたが、その後はカタロニア民謡の影響を受け、最終的には前衛的でありながらも、どこか温かみのある響きを作り出すことに成功したと言えるでしょう。小規模ながらも見事な均整を誇るパラフラシス・コンチェルタンテ。ちょっと古風な子守歌、そして“いかにも”と言った「スペインのスケッチ」。彼の後期の代表作の一つ「3つのプリクロミア」では巧妙にダンスのリズムを取り入れながら音楽が進みます。
 変奏曲は、ルネサンス時代の作曲家ファーナビーの親しみやすいメロディを主題にしていますが、以降の変奏でのヴァラエティ豊かな音楽の作りが魅力的。聞き手は知らない間に300年の時を旅することとなります。
 ピアノ三重奏も後期の作品であり、エレガントな第1楽章の最初はヴァイオリンとチェロの対話で始まり、ピアノが彩りを加え、曲は少しずつ盛り上がりを見せます。第2楽章はモンポウに敬意を表した静かな音楽。第3楽章は激しく情熱的。印象的で明快な楽章です。

 

8.573048
\2,300→\1790
フェルディナント・ダヴィッド:20の技巧的練習曲・6つのカプリース
 1-20. 20の技巧的練習曲(モシュレスの「24の練習曲 Op.70」に基づく)/
 21-26.独奏ヴァイオリンのための6つのカプリース Op.9
レート・クッペル(ヴァイオリン)

録音 2012年7月13日…1-7, 2012年9月15日…8-14, 2012年9月16日…15-20, 2013年1月7日…21-23, 2013年1月8日…24-26 ドイツ ミュンヘン,バイエルン放送 第2スタジオ

 ドイツ系ユダヤのヴァイオリニスト、作曲家フェルディナント・ダヴィッド(1810-1873)。幼い頃から神童として知られ、13歳の時にはルイ・シュポーアとモーリッツ・ハウプトマンに師事、16歳でベルリン王立劇場のヴァイオリン奏者に就任しています。その後は優れたヴァイオリニストとして活躍し、ロシア方面にも演奏旅行に出かけ、25歳のときにはライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団のコンサートマスターに就任、メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲の初演も彼が担うことで、メンデルスゾーンにヴァイオリンの技術やその他の助言を与えたことでも知られています。このアルバムにはそんな彼の自作を収録。
 ここでダヴィッドが練習曲のベースに用いたのは、彼の親しい友人であったイグナツ・モシェレス(1794-1870)の「ピアノのための24の練習曲」をヴァイオリン練習曲に置き換えるというある意味、困難な試みです。両手で鍵盤を自由に操るピアノのパッセージが、どのような形でヴァイオリンに移し変えられているか、それをつぶさに聞き比べるのも一考でしょう。
 「6つのカプリース」でのヴァイオリンのパッセージは、編曲という制限から逃れ、更に自由に飛翔しているかのようです。
 ドイツのヴァイオリニスト、クッペルは13歳でデビューし、ハンブルク、ミュンヘンのオーケストラでソリストを務め、1997年から2013年まではバイエルン放送交響楽団のアシスタント・コンサートマスターも務めていました。確かな技術と表現力で、この難曲をぐいぐい演奏しています。

 


8.573177
\2,300→\1790
W.F.バッハ:鍵盤音楽集 第5集
 1-3.ソナタ ト長調 F.7/BR A14/4-6.ソナタ ホ短調 BR A9/
 7-9.ソナタ ハ長調 BR A1/10-12.ソナタ ヘ長調 F.6a/BR A11c/
 13-15.ソナタ イ長調 F.8/BR A15/16-18.ソナタ 変ホ長調 BR A8
ジュリア・ブラウン(ハープシコード)

録音 2013年10月6-7日 USA オレゴン ユージェニー,AGRパフォーミング・アーツ・センター

 大バッハと最初の妻マリア・バルバラとの間の第二子、および長男として生まれたヴィルヘルム・フリーデマン(1710-1784)。彼へかかる期待の大きさは想像を絶するものであったようで、父バッハは自らの持つ技術の全てを彼に注ぎ込みました。その甲斐あってか、23歳の時にはドレスデンの聖ソフィア教会、そして1746年にはハレの貴婦人教会のオルガニストに就任します。彼は、もともと才能に恵まれていたことは確かですが、あまりにも溺愛され、また期待されすぎた反動か、独立心に欠け、猜疑心が強いなど人間的魅力が乏しく、最終的にはあまり恵まれた人生を送ることはできなかったと伝えられます。
 そんなヴィルヘルム・フリーデマンの作品は、どれを聴いても、確かにこの時代の枠には入りきることのない、不思議な味わいをもっています。冒頭のソナタの第1楽章での自由な和声の進行は、まるでシューベルトを思わせるロマンティックなもの。明らかに時代を先取りしていますが、当時、これを受け入れるまでには時代は進歩していなかったと思われます。
 彼の作品は、その成立過程や成立年代がわかっていないものが多く(これも彼自身の怠惰な性格が災いしているのですが)実際に聞いてみて、初期の作品か後期の作品かを判断するほかなく歴史上の位置づけも困難だと言われています。しかし、ここに溢れる表現力豊かな音楽は、確かに天才の息遣いを感じさせるものばかりです。

 

8.573294
\2,300→\1790
アルベニス:ピアノ作品集 第4集 古風な組曲 第3番 他
 1-2.古風な組曲 第3番 T.76(1886)<メヌエット/ガヴォット>/
 3-6.ピアノ・ソナタ第5番 変ト長調 Op.82 T.85(1887)/
 7.マズルカ「比類なき歌姫」T.63(1886)/
 8.ポルカ「バルビナ・バルベルデ」T.64(1886)/
 9.即興練習曲 Op.56 T.50(1885頃)/
 10-12.夢 Op.201 T.99(1890)<子守歌/スケルツィアーノ/愛の歌>/
 13.アラブのセレナーデ T.60(1885頃)/
 14.カディスのカディナータ T.93(1891頃)/
 15.グラダナのサンブラ T.97(1891頃)/
 16-18.3つのインプロビゼーション(1903)(A.ローファーによる復元版)
   ※7.8.14…世界初録音
ルベン・ラミーロ(ピアノ)

録音 2013年7月8-9日スペイン「ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス」コンセルヴァトーリオ・プロフェッショナル・デ・ムジカ

 アルベニス(1860-1909)の作品を録音する際、直面する問題の一つに、曲の配列と作曲年代の特定がある。と演奏しているラミーロは書いています。それはアルベニス自身が初期の作品の出版の際に、同じ作品を異なる曲集に入れたり、出版社もタイトルと番号が連動していなかったりと、若干の混乱をきたしているからでしょう。
 そのためこのNAXOSのシリーズでは、2001年に研究家ハシント・トレス氏による整理番号「T.」に基づいて体系的に曲を集めています。
 その分類によると、このアルバムに収録されている曲は全てアルベニスの初期の作品に属するもので、ロマンティックなスタイルと古典的な形式がうまく組み合わされた聴き応えのあるものばかり。当時のスペインの貴族やブルジョワ階級の人々が、このような「サロン風」の曲を求め、それに応えて書かれたと推測されます。彼自身がコンサートで演奏する際は、このような軽い曲と、ソナタなどの重厚な曲を交互にプログラムに載せて、表現力に幅を持たせたようです。復元されたインプロビゼーション(即興)では、アルベニスの技量やアイデアなど、様々なことを知ることができるでしょう。

 




8.573183
\2,300→\1790
トゥリーナ:ピアノ作品集 第10集
 1-2.トッカータとフーガ Op.50(1929)/
 3-6.パルティータ ハ長調 Op.57(1930)
  <前奏曲/ザラバンダ/カプリチョ/序奏とフーガ>/
 7.ロマンティックな小品(1931)/
 8-10.アルモドバールの城 Op.64(1931)
  <夜の影/中世の想起/白昼>/
 11-14.サンルカルの街角 Op.78(1933)
  <少女マリア/ピレタの春/
   サン・ドミンゴ教会の柱廊/バリオアルトに登る>/
 15-19.前奏曲集 Op.80(1933)
  <アダージョ/アレグレット/アレグロ・ジュスト/
   アレグレット/アダージョ-アレグロ・ヴィーヴォ>
ホルディ・マソ(ピアノ)

録音 2013年10月12-13日 スペイン ヤフレ アウディトリウム

 トゥリーナ(1882-1949)のピアノ作品全集という偉業に挑む名ピアニスト、ホルディ・マソ。彼が解き解していくトゥリーナの世界の何とも魅力的なこと。
 自身も優れた作曲家であるマソは、これらの作品に内包されたピアニズムを様々な角度から検討し、最適な形で表現していくのです。
 躍動的な「トッカータとフーガ」はトゥリーナがキューバを旅行しながら着想を得た作品。タイトルでわかる通り、バッハへのオマージュでもあります。その1年後の「パルティータ」は彼の友人であるホセ・マリア・フランコに捧げられた作品で、ドビュッシー風のメロディやブラームスを思わせるメロディに彩られています。
 神秘的な「アルモドバールの城」は2年後にハープと管弦楽のための曲として再編されました。若い頃の旅の思い出が反映された「サンルカルの街角」、彼の作品には珍しく抽象的なタイトルが付けられた「前奏曲」と、宝石箱のような美しさと楽しさが詰まった1枚です。

 


8.573184
\2,300→\1790
EARTHRISE-アースライズ
 1.ナイジェル・クラーク(1960-):アースライズ(2010)/
 2-4.キット・ターンブル(1969-):グリオ(2009)<雄弁家/作曲家/ダンサーとドラマー>/
 5-10.クラーク:ヘリテージ組曲(どんな希望をみたのか)(2010)
  <がらくた市/祈りと疫病/宝庫/ホップを採る人のロンド/
   温かいビールとクリケット/ワイアットの反乱と希望>/
 11.ヘスス・サンタンドレウ(1970-):あらゆる種類のディアボロラム(2010)/
 12.クラーク:最高級の時間(2010)
ミドルテネシー州立大学ウィンド・アンサンブル/
リード・トーマス(指揮)

録音 2012年12月11日…1.5-10.12, 2012年2月5日…2-4, 2011年3月12日…11 USA テネシー,ミドルテネシー州立大学 ライト・ミュージック・ホール

 毎回、エキサイティングな作品が登場するNAXOSの吹奏楽シリーズ。今回は人気作曲家のナイジェル・クラーク、キット・ターンブル、ヘスス・サンタンドレウの3人のベテランの作品をお届けいたします。アルバム・タイトルの「アースライズ」。
 これは1968年12月24日、アポロ8号の宇宙飛行士ウィリアム・サンダースが撮影した地球の写真の名前であり、静かな月面と生命感溢れる藍色の地球の比類なき美しさは、「史上最も影響力のあった環境写真」と讃えられています。
 この荘厳な雰囲気を見事に捉えたクラークの作品は、まるでロケットで月を周回しているかのような気分にさせてくれることでしょう。様々な要素が盛り込まれた「ヘリテージ組曲」は楽しく、「最高級の時間」は目覚まし時計のアラームで始まります。ターンブルの作品は西アフリカの部族の音楽に由来するもの。そして暴力的でもあるサンタンドレウの作品も極めて興味深いものです。

 




8.573100
\2,300→\1790
モンポウ:歌曲全集 第2集 ベッケル歌曲集/子守唄 他
 1.あいまいな歌(1926)/2.サン・マルティ(1961)/
 3.唖の子(1955)/4.シル河の砂金取り(1951)/
 5.市の日の歌(1949)/6.最初の一歩(1964)/
 7-14.子守唄(わらべ歌)
  <第1番:乳母車の上で(1926)/
   第2番:おしゃべりマーゴット(1926)/
   第3番:私は月で見た(1926)/
   第4番:アセリン、アセラン(1943)/
   第5番:パリから来た女の子(1943)/
   第6番:ピト、ピト、コロリト(1943)/
   第7番:フレデリック、ティク、ティク(1948)/
   第8番:かわいいナイチンゲール(1948頃)>/
 15.雲(1928)/16.勝利の歌(1949)/
 17.霧が降りてくるようにあなたを感じる(1944)/
 18.あなたは無限(1944)/19.アメリアの遺言(1938)/
 20.アヴェ・マリア(1957)/
 21-26.ベッケル歌曲集(1970)
  <第1番:今日、地も天も私に微笑む/
   第2番:目に見えぬ大気の粒が/
   第3番:私は燃える女、小麦色の女/
   第4番:私にはわかる/
   第5番:色黒のツバメたちは帰っていくだろう/
   第6番:大波>/
 27.最後の旅(1947)
マルタ・マテウ(ソプラノ)/
ホルディ・マソ(ピアノ)

録音 2013年12月7-8日 スペイン サンタ・コロマ・デ・グラメネト,アウディトリ'Can Roig i Torres'

 ピアノ曲で知られるモンポウ(1893-1987)ですが、彼はいくつかの素晴らしい歌曲も書いていました。全てを合わせても、ようやくCD2枚に収まってしまう分量なのですが、ここに描かれている世界の何と美しく豊穣なこと。カタロニア語、スペイン語、フランス語と使われる言葉は様々ですが、どの歌も、まるで雪の結晶のような幾多の形を持ち、ひんやりとした肌触りの中に熱い心が感じられるはずです。
 また、言葉遊びを駆使した「子守唄」の愛らしさはモンポウの意外な一面を見ることができるでしょう。
 スペインの国民的詩人と称されるグスタボ・アドルフォ・ベッケルの詩に曲をつけた「ベッケル歌曲集」は、あまり演奏される機会のない歌ですが、スペイン語の美しさを存分に生かした上で、官能的な詩に沿った艶かしくも美しい旋律に満たされた曲です。なんとも味わい深く、郷愁に満ちたこれらの歌曲。第1集と同じ顔ぶれでお聴きください。マテウの澄んだ声と、マソの的確なピアノが極上の調べを織り上げます。

 

8.573292
\2,300→\1790
ロッシーニ:ピアノ作品全集 第7集 老いのいたずら 第1集 -
 第3集, 第10集, 第11集, 第14集より

 1-2.第1集「イタリアの歌のアルバム」より
  <第1曲:小四重唱曲「ゴンドラこぎ」/第12曲:小四重唱曲「散歩」>/
 3.アンダンティーノ・モッソ/
 4-6.第2集「フランスのアルバム」より
 <第1曲:小八重唱曲「新年に乾杯」/
  第6曲:クリスマス・イヴ(イタリア語による初稿版)/
  第12曲:民主的な猟師の合唱>/
 7.第14集「その他の老いのいたずら」より
  第3曲:ヴェネツィアの女-カンツォネッタ/
 8-12.第3集「控えめな小品」より
  <第1番:数小節の葬送歌:我が亡き友マイヤーベーアに/
  第4番:アヴェ・マリア/第6番:ティタネスの歌/
  第10番:カンテム:8声の模倣/第12番:感傷的なティロリエンヌ>/
 13-16.第10集「ピアノのための雑集」より
  <第1番:冗談前奏曲/第2番:三全音でどうぞ(上行と下行)/
  第3番:ちょっとした考え/第6番:小奇想曲(オッフェンバック風)>/
 17.第11集「声楽の雑集」より 第8番:清廉潔白なフーガ/
 18-20.第14集「その他の老いのいたずら」より
 <第2番:皇帝陛下万歳-3声のカノン・アンティサバン/
  第1番:今、空は暗くなってきた-4人のソプラノのためのパーペチュアル・カノン/
  第11番:ちょっとした音楽「ブリンディシ」>/
 21.第3集「控えめな小品」より 第7番:祈り/
 22.第11集「声楽の雑集」より
  第9番:憐れみ給え、聖母マリア「音楽への讃歌」
  ※3.5…世界初録音
アレッサンドロ・マランゴーニ(ピアノ&オルガン)/
アルス・アンティカ合唱団&コンソート/
マルコ・ベッリーニ(指揮)

録音 2013年9月25-27日 イタリア イヴレア,スタジオSMCレコーズ,バロック・ホール

 NAXOSの人気シリーズとしてだけでなく、知られざるロッシーニ(1792-1868)の姿を追うための資料としての価値も高い、この「老いのいたずら」の一連のリリースの第7集は、声楽を含む作品集です。
 トラック3の「アンダンティーノ・モッソ」とトラック5の「クリスマス・イブ」の初稿版は最近発見された原稿に基づくもので、これが世界初録音となります。
 第1集はイタリア語によるもので、さすがオペラ作曲家!といえる絶妙な歌曲です。第2集はとても個人的な曲で、8人の歌手によって歌われます。
 第14集は彼の死後に纏められたもの。マイヤベーアへのオマージュを含む第3集は単なる「控えめ」な作品集ではありません。第10集はピアノ曲。特に第6番の「オッフェンバック風」は当時大好評であったことでしょう。
 第11集と第1」まで、本当にヴァラエティ豊かな作品を楽しむことができるのです。

 




カーター・パン、お勧めの旧譜
「このNAXOSを聴け!」より

8.559043
\2,300→\1790
時代の枠組みを超越した男 カーター・パン
 カーター・パン:
    ピアノ協奏曲
    2つの滞在地
    ダンス・パルティータ
    バルセロナの2つの肖像
ホセ・セレブリエール指揮
チェコ国立ブルノ・フィルハーモニー管
バリー・スナイダー(P)

 バッハは自分がドイツ・バロックの中心にいると思いながら作曲活動をしていただろうか、モーツァルトは自分が古典派を完成させることを考えながらオペラを作っていただろうか、ショパンはロマン派を推進させようと思いながらサロンでピアノを弾いていただろうか。
 まったく陳腐な質問だが、彼らはただひたすら自分たちの欲求(ときに義務)によって作品を書き続けたに過ぎない。一部の例外除いて、ほとんどの作曲家は、自分たちが西洋音楽の歴史の中でどういう位置づけを担うかなど、考えたこともなかったに違いない。西洋音楽史におけるカテゴライズというのは、当たり前の話だが後世の人が自分たちの理解に都合がいいように適当に枠組みを作ったに過ぎない。
 たとえば、このアルバムの作曲者カーター・パン。多くの賞を受賞し、さまざまな商業音楽を作曲している若手の作曲家。すでに現在の西洋音楽史では彼の存在を規定しうるカテゴリーというのは存在しない。前衛的要素を意識することもなく、しかし過去の形式への回帰をみせるわけでもない。極端な話、何でもありなのである。チェンバロが出てきてバロック的な素朴なメロディーを奏でたかと思うと、ジャズがかっこよく流れ、続いて大オーケストラでロマン派顔負けの過剰な抒情を演出して見せ、一転理解不能な超・前衛様式で聴くものを圧倒したかと思うと、その直後には民族色爆裂のお祭り騒ぎが始まる。さらにチャイコフスキー、ベートーヴェン、モーツァルト、サティ、ラヴェルなどの有名作品のパロディも随所で出てくるにいたっては、この人にとって作曲行為というのが真剣なのか冗談なのかわからなくなってくる。
 だから初めのうちはそのまぶしいほど鮮烈な才能に幻惑されると思う。ひょっとすると強烈な抵抗感を感じるかもしれない。今は彼を規定できる西洋音楽史的枠組みがないため、この音楽に不安や恐怖を感じるだろう。
 しかしこの作曲家を享受しようという覚悟が一旦できれば、過去のクラシック作品からは味わえなかった非常に多くのものを体験できる。案外過去の大作曲家も当初はそのように大衆に受け取られていたのかもしれない。
 カーター・パン、こういう時代の枠組みを超越した男が、その後の新しい流れを作っていくのかもしれない。





8.573273
\2,300→\1790
ラ・ヴェッキア(指揮)&ローマ響/ブルーノ・カニーノ(ピアノ)
 クレメンティ:ピアノ協奏曲&2つの交響曲集 他

  1-3.ピアノ協奏曲 ハ長調 Op.33-3(1796)
  4.メヌエット・パストラーレ ニ長調 WoO 36/
  9-12.交響曲 ニ長調 Op.18-2(1787)
ブルーノ・カニーノ(ピアノ)/
ローマ交響楽団/
フランチェスコ・ラ・ヴェッキア(指揮)

録音 2012年10月28-29日 ローマ アウディトリウム・ディ・ヴィア・コンキリアツィオーネ…1-3, 2012年12月27-30日 ローマ OSRスタジオ

 交響曲第1番&第2番(8.573071),交響曲第3番&第4番(8.573112)に続く、クレメンティ(1752-1832)の初期管弦楽作品のシリーズです。1780年代にいくつかの交響曲を作曲したクレメンティですが、いざ出版しようとした頃にハイドン登場。音楽界の人気を全て持って行ってしまったため、その他の作曲家たちは自作を出版することが難しくなってしまったのでした。
 1796年に作曲されたピアノ協奏曲は、通常ソナタとして弾かれるOp.33-3の「原型」とされています。自筆譜はなく、1796年にヨハン・シェンクが書き写した譜面が残されていますが、本当のところ、ソナタが先で協奏曲が後なのかはわかっていません。
 クレメンティの伝記作家プランティンガは、オケ・パートはシェンクによるもので、クレメンティの手によるものではないとも主張しています。Op.18の2つの交響曲は極めて古典的な様式を持つ整った美しさに満ちた作品です。変ロ長調の第1番は若干控えめですが、ニ長調の第2番は野心的な和声を持つ快活な音楽。ハイドンへの対抗意識もあったでしょうが、これはこれで素晴らしい作品になっています。

 






8.559772
\2,300→\1790
ダニエルプール:オラトリオ「平和の季節に向けて」
 1.受胎告知/2.幻影/3.儀式/
 4.贖罪/5.奉献/6.比喩/7.崇拝
ヒラ・プリットマン(ソプラノ)/
パシフィック・コラール/
パシフィック交響楽団/
カール・セント・クレア(指揮)
録音 2012年3月24日…ライブ, 2012年3月22.23.25日 USA カリフォルニア、ルネ・アンド・ヘンリー・セーゲルストローム・コンサート・ホール

 普段は温厚で抒情的な作品を造りだすダニエルプール(1956-)。しかし、この作品には激しい怒りの感情と哀しみ、そして希望が混然一体となって渦巻いています。彼はアメリカで生まれましたが、彼の両親はイラン生まれであり、彼自身も幼い頃の1年間をイランで過ごした思い出を持っています。この時の経験は決して楽しいものではなく、これに反発するかのように西洋文化と恋に落ちたと彼は語りますが、ようやく近年、もう一度イランの状況に目を向けることができるようになり、「なぜ戦争をするのか」という根本的な疑問も持つようになったというのです。
 このオラトリオはそんな彼の思考から生まれたもので、第1部では戦争と破壊、第2部では祈り、第3部では平和の約束を歌っています。様々な言語のテキストの中に点在する言葉“季節”はメタファーとして用いられ、それは変化と改革であったり、再生と和解の瞬間でもあります。

 

8.570610
\2,300→\1790
ブライト・シェン:炎立つ蜃気楼 他
 1.歌と涙の踊り(2003/2013改編)/
 2.深紅の色(2004)/3.炎立つ蜃気楼(2012)
フイ・リー(琵琶…1)/
トン・ウー(笙…1)/
トレイ・リー(チェロ…1)/
サ・チェン(ピアノ…1)/
パイアス・チェン(マリンバ…2)/
香港フィルハーモニック/
ブライト・シェン(指揮)
録音 2013年5月7.8日…1, 2013年5月9日…2, 2013年5月9.10日…3 香港 Tsuen Wan タウン・ホール オーディトリアム

 上海出身のピアニスト、作曲家&指揮者ブライト・シェン(盛宗亮 1955-)。彼は現代アメリカで活躍する作曲家の中でも最も人気があり、その作品はどれも注目を浴びています。ここに収録された3つの作品も、それぞれ溢れるばかりの物語と強烈なサウンドに満たされた印象的なものであり、彼の音楽を聴く楽しみがたっぷり詰まっていると言えるでしょう。
 2000年の夏、民族音楽収集のため、2か月間をシルクロードで過ごしたシェン。この体験から生まれたのが「歌と涙の踊り」です。ここでは出会った情景や音を直接的に用いるのではなく、あくまでも自らのフィルターを通した音楽で表現したとのことでした。「深紅の色」はマリンバが奏でる愛の詩。チベット高原の空気が感じられます。「炎立つ蜃気楼」は敦煌に眠る膨大な宝物からインスパイアされて書かれたもの。中国と中央アジアの文化の象徴たる音楽です。

 

8.573198
\2,300→\1790
ジャック・ボディ:パララン-愛と戦争の歌 他
 1-3.歌劇「アレイ」より3つのアリア<2つの目/作業中/夜>/
 4.私の名はモック・ボン(ソマラ・オウクの声を録音)/
 5.パララン-愛と戦争の歌/
 6-12.ミケランジェロによる瞑想曲
  <ソネット:第32番/ソネット:第57番/ソネット:第21番/
   ソネット:第54番/ソネット:第27番/ソネット:第26番/ソネット:第78番>/
 13.Poems of solitary delights-獨樂吟
デヴィッド・グレコ(バリトン&カウンターテナー…1-3)/
ブディ・スラサ・プルタ(ジャワ・ヴォーカリスト…5)/
アミタイ・パティ(テノール…13)/
マルティン・リセリー(ヴァイオリン…6-12)/
ロバート・イースティング(ナレーター…13)/
ニュージーランド交響楽団/
ケネス・ヤング(指揮)
録音 2011年4月28-30日 ニュージーランド ウェリントン,マイケル・フォウラー・センター

 ジャック・ボディ(1944)は現代ニュージーランドに於ける有数の作曲家の一人として高く評価されています。彼の作品は時事問題を扱ったものが多く、ここに収録されている歌劇「アレイ」も、ニュージーランドに実在した社会活動家レウィ・アレイの生涯を描いたものです。彼は劣悪な環境で働いていた中国の労働者の姿を見たことにより、それを改善すべく、体を張って生きてきた年老いたアレイが、自分の若い頃を思い起こして歌うアリアは、中国風の響きを纏いながら感動的に響きます。
 カンボジア虐殺からインスパイアされた「私の名前はモック・ボン」、ジャワのガムラン音楽から派生した「バララン」。日本の女性ヴァイオリニストに捧げられた「瞑想曲」そして日本の歌人、橘曙覧の「たのしみは」で始まる歌集「獨樂吟」を元にした「Poems of solitary delights」。どれも異国情緒溢れる神秘的で美しい作品です。

 






8.573200
\2,300→\1790
ジャック・ルーシェ:ヴァイオリン協奏曲 第1番&第2番/
パレデフスキー:ヴァイオリン・ソナタ

 1-4.ジャック・ルーシェ(1934-):
  ヴァイオリン協奏曲 第1番(1987-1988)
  <第1楽章:プラハ/第2楽章:裸の男/
 第3楽章:ブエノスアイレス・タンゴ/第4楽章:東京>/
 5-8.ルーシェ:ヴァイオリン協奏曲 第2番(2006)
  <第1楽章:-/第2楽章:-/カデンツァ/第3楽章:->/
 9-11.パデレフスキ(1860-1941):
  ヴァイオリン・ソナタ イ短調 Op.13(1882)
  <第1楽章:アレグロ・コン・ファンタジア/
  第2楽章:インテルメッツォ:アンダンティーノ/
  第3楽章:フィナーレ:アレグロ・モルト・クヮジ・プレスト>
アダム・コステツキ(ヴァイオリン…1-11&指揮…1-8)/
ピョートル・イヴィツキ(パーカッション…1-8)/
グンター・ハウアー(ピアノ…9-11)/
ポーランド・フィルハーモニック室内管弦楽団…1-8

録音 2011年7月24-27日 ポーランド ソポト,海の星教会…1-8/2004年9月22.23日 ドイツ ハノーファー音楽大学…9-11

 あのJ.S.バッハ作品をジャズ風に演奏することで知られるフランスの作曲家ジャック・ルーシェ。彼の革新的な演奏と創造は多くの人に衝撃を与え、またたくさんの継承者を生み出しました。このアルバムは、そんなルーシェのオリジナルである“珍しい”2曲の「ヴァイオリン協奏曲」が収録されています。
 どちらも雄弁な表現力を持ち、驚くほどパワフルなパーカッションが大活躍します。第1番の協奏曲は、楽章ごとにタイトルが付けられ、強く、時には物憂げなメロディが紡がれていきます。ジャズ風のメロディがあるかと思えば、タンゴもあり。終楽章の「東京」は、少し異国風な雰囲気もありますが、基本的にリズミカルで好戦的。パワフルな都市の姿が描かれています。
 第2番は2006年のメニューイン音楽祭の委嘱作品であり、インド音楽と即興性の融合が図られた音楽。途中には聴く者全てを唖然とさせるようなカデンツァが挿入され、喧騒のフィナーレを迎えます。アルバムの最後に「唐突に」置かれたパデレフスキーのソナタ。こちらはピアニストとして活躍しながらも政治の世界にも進出した作曲家パデレフスキの初期の作品で、ほとんどピアノのために作品を書いていたパデレフスキーの“珍しい”ヴァイオリンのためのソナタです。ポーランド生まれの名ヴァイオリニスト、コステツキのノリノリの演奏です。

 

8.572517
\2,300→\1790
マリピエロ:ピアノ作品集(1909-1921)
 1-3.カルヴァルカーテ-乗り物(1921)
  <扱いにくい/揺れる/炎のように>/
 4-10.月に寄せる小詩集(1909-1910)
  <詠唱、重々しく/寂しげに、少しゆったりと/悲しく/早く/
  悲しげに(ほとんどリズムはなく)/非常に遅く/非常に興奮して>/
 10-14.秋の前奏曲(1914)/
 15-17. 3つの古風な舞曲(1909-1910頃)
  <シンフォニア・デル・シレンツィオからガヴォット/メヌエット/ジグ>/
 18-21.共鳴(1918)
  <穏やかに/流れるように/速すぎず/激しく、しかし速すぎず>
  ※1-3.15-17…世界初録音
リム・リラ(ピアノ)

録音 2012年2月9-10日 USA カリフォルニア,ルーカスフィルム Ltd,スカイウォーカー・サウンド

 最近、ようやく復興の兆しが見えてきたイタリアの作曲家ジャン・フランチェスコ・マリピエロ(1882-1973)。このアルバムでは彼の青年期から壮年期にかけてのピアノ曲を聴くことができます。マリピエロ自身が記した友人への書き込みによると、彼はピアニストたちに対して、複雑な思いを抱いていたようで、彼らを「奇妙な敵」と呼びながらも、「何一つ悪意を抱いていない」など愛とも憎しみとも取れる言葉が書き連ねてあるのです。
 彼は作曲家としては珍しくピアノを正式に学んだことがなかったにもかかわらず(ヴァイオリンは6歳から演奏していた)、25歳のマリピエロによる最初の作品は「ピアノのための6つの小品」でした。以降も、彼は自身における「奇妙な敵」と戦い続け、驚くほどに華麗なテクニックを駆使し、時にはユニーク、あるいはシニカルな作品を書いていきます。
 1910年頃に書かれた「3つの古風な舞曲」はその親しみやすさから人気を獲得、また「秋の前奏曲」や「月に寄せる小詩集」は、イタリアの音楽雑誌の付録として出版され、この多彩で繊細な音楽はたくさんの聴衆から高く支持されたのです。
 しかしこの曲に見られる陰鬱さは、彼の後の作品をも覆う一種の暗さでもあるのかもしれません。1921年の「カルヴァルカーテ-乗り物」は「つかの間のアイデア」とされ、風変わりなユーモアに満たされています。まだまだ全容解明は難しそうなマリピエロのピアノ曲。少しずつでも楽しんでいただければと思います。
 

8.573223
\2,300→\1790
フォーレ:ピアノ四重奏曲 第2番 他
 1-4.ピアノ四重奏曲 第2番 ト短調 Op.45/
 5.組曲「ドリー」より子守歌(ヴァイオリンとピアノ編)/
 6-8.3つの無言歌
  <第1番(ヴァイオリンとピアノ編)/第2番(チェロとピアノ編)/
  第3番(チェロとピアノ編)>/
 9-11.ピアノ三重奏曲 ニ短調 Op.120(クラリネット、チェロとピアノ編)
クングスバッハ・ピアノ三重奏団
<メンバー:
 マリン・ブロマン(ヴァイオリン)…1-6/
 ジェスパー・スヴェドベルク(チェロ)…1-4.7-11/
 サイモン・クラウフォード=フィリップス(ピアノ)…1-11/
 フィリップ・デューク(ヴィオラ)…1-4/
 リチャード・ホスフォード(クラリネット)…9-11>

録音 2013年4月17-19日 UK モンマス,ウィアストン・コンサート・ホール

 フォーレ(1845-1924)の音楽と言うと、あの美しいレクイエムを思い起こす人も多いのではないでしょうか?あくまでも清らかであり、一切の夾雑物を削ぎ落としたかのような柔和な優しさに溢れた響きは、永遠の名曲と呼ばれるにふさわしいものです。
 そんなフォーレは室内楽の分野にも数多くの名作を残しています。このピアノ四重奏曲第2番は1885年頃から1886年、レクイエムと同時期に書かれたものと推測されています。
 レクイエムの作曲への直接の動機は彼の父の死と言われていますが(フォーレ自身は否定している)この作品全体にも仄かな悲しさが漂っています。第1楽章、冒頭の激しく打ち付けるピアノの音は、まるで雨粒のような切なさを呼び起こします。
 クングスバッハ・ピアノ三重奏団によるこの演奏、カップリングされている他の曲も魅力的。元々はピアノ独奏曲である“ドリー”の子守歌、続く「3つの無言歌」のしっとりとした編曲版と、後期の作品であるピアノ三重奏曲のヴァイオリン・パートをクラリネットに置き換えた印象的な編曲。これは他では聴くことのできないユニークなものです。

 

8.573312
\2,300→\1790
グエッラの写本集 第3集
 1.ファン・イダルゴ(1614-1685):羊飼いを装って/
 2.イダルゴ:海の上で灯が消える/3.作者不詳:空気とお世辞/
 4.G.G.カプスペルガー(1580頃-1651)/ホセ・マリン(1619-1699):
  パッサカリア-それは甘い声/
 5.作者不詳:最も美しいニンフ/
 6.イダルゴ:愛はむだなく/
 7.作者不詳:昨日、私が行ったリンゴ園で/
 8.マリン:氷のような軽蔑/
 9.マリン:フィリス、歌わないで/
 10.マリン:私の思いは行ったり来たり/
 11.作者不詳:泣かないで、私のセリア/
 12.作者不詳:わが瞳は涙にぬれる/
 13.作者不詳:戻っておいで、神アマリリスよ/
 14.ホアン・デル・バド(1625頃-1691):虫の息/
 15.作者不詳:少女は宣言した
イェツァベル・アリア・フェルナンデス(ソプラノ)/
アルス・アトランティカ(アンサンブル)
<メンバー:
サンティ・ミロン(ヴィオール)/
エリギオ・ルイス・クインテイロ(バロック・ギター&テオルボ)/
マヌエル・ビラス(スペイン・バロック・ハープ)>

録音 2010年5月5-7日 スペイン、ルーゴ,フェリシア・デ・パントン,チャーチ・オブ・サン・ビセンテ・デ・ポンベイロ

 最近発見された17世紀の後半にマドリッドで編纂されたグエッラの写本からの音楽、第3集の登場です。
 スペインの世俗歌曲のアンソロジーであるこの歌集は、17世紀にスペイン王宮の礼拝堂の書記を務めていたミゲル・デ・グエッラ(1646-1722)によって編纂されたもので、2人の音楽学者トレントとアルバレスによって発見され1998年に公表され、実際の演奏が次々となされています。
 このアルバムには多くの作者不詳の歌曲に混じって、イダルゴ、マリンなど当時から高名な作曲家の作品も混在しています。
 各々の歌曲はとても「自由度」が高いため(とてもシンプルな楽譜が残っているのみ)、演奏家たちは、想像力を駆使して適切なテンポを設定し、装飾を加え、更に即興性を与えなくてはいけないのです。
 今回のアルバムでは、表情豊かなソプラノと、ヴィオールとテオルボ、スペイン固有のハープとヴィオールのアンサンブルが伴奏を担うことで、また新しい世界を構築しています。

 





8.573412
\2,300→\1790
イタリアのソプラノ・アリア集
 1.レスピーギ(1879-1936):日没 P.101/
 2.プッチーニ(1858-1924):歌劇「蝶々夫人」-
  第2幕 ある晴れた日に/
 3.ヴェルディ(1813-1901):歌劇「オテロ」-
  第4幕 ご主人様のお心はずっと静まりましたでしょうか?-
  私の母は一人の気の毒な女中を使っていたの(柳の歌)-
  アヴェ・マリア/
 4.プッチーニ:歌劇「トゥーランドット」-
  第1幕 お聞きください、ご主人様/
 5.プッチーニ:歌劇「ラ・ボエーム」-
  第3幕 さようなら、あなたの愛の呼ぶ声に/
 6.プッチーニ:歌劇「修道女アンジェリカ」-母もなしに/
 7.プッチーニ:歌劇「つばめ」-
  第1幕「ドレッタの美しい夢」/
 8.カタラーニ:歌劇「ラ・ワリー」-
  第1幕「さようなら、ふるさとの家よ」/
 9.プッチーニ:歌劇「ジャンニ・スキッキ」-
  第1幕「私のお父さん」
マリア・ルイジア・ボルシ(ソプラノ)/
ロンドン交響楽団/
イブ・アベル(指揮)

録音 2013年12月2-3日 UK ロンドン,リンドフルスト・ホール,エア・スタジオ

 恐らくこの作品は、ソプラノ歌手マリア・ルイジア・ボルシが自身の真価を問うものなのだと思うのです。
 あまりにも美しくあまりにも切ない歌。本来は弦楽四重奏とメゾ・ソプラノのための作品ですが、ここではオーケストラの伴奏に載って切々と歌われます。音の一つ一つに意味があるようなこの静かな叫びの意味を知りたくて、テキストを読み込んでみたくなりました。元々は英語の詩をイタリア語に翻訳した文章…最初はよくある男女の物語だと思いました。
 気の弱い男が憧れの女性に思いを告げ、嬉しい返事をもらい、そのまま夕暮れの道を歩み、一夜を共にする…なるほど、タイトルの「日没」はそこから来ているのだな。
 しかし物語は一転します。その内容を知った時、この曲をもう一度繰り返して聴いてみたくなりました。そんな強い訴求力を持つ歌を歌うこの歌手。
 日本にも度々来日して、聴衆を魅了している若手です。本当に素晴らしい歌い手の登場です。もちろん全ての曲が極上です。

 


8.572865
\2,300→\1790
ヨーゼフ・マルティン・クラウス:アリアと序曲集
 1.歌劇「プロセルピナ」VB 19-序曲 /
 2.あなたの無邪気な視線を VB 30/
 3.あなたは恐れていますか?最愛の人よ VB 63/
 4.あなたを愛することをやめることなど VB 59/
 5.「グスタフ3世の誕生日のために」VB 41-序曲/
 6.私が小さな神を見るとき VB 5/
 7.「冒険家」序曲 VB 32/
 8.時代の荒廃は VB 58/
 9.聞いてくれ、行かないでくれ - 私の大切な人に VB 55/
 10.「グスタフ3世のための葬送カンタータ」VB 42-序曲/
 11.私の痛みとため息を聞いてください VB 26
   ※2.3.4.6.7.11…世界初録音
モニカ・グループ(メゾ・ソプラノ)…2.3.1.6.8.9.11/
ヘルシンキ・バロック管弦楽団/
アーポ・ハッキネン(指揮)

録音 2013年6月10-12日 フィンランド,エスポー、セッロ・ホール

 奇しくもモーツァルトと同じ年に生まれるも、彼とは全く違う運命に翻弄されたヨーゼフ・マルティン・クラウス(1756-1792)。彼は25歳の時にストックホルムのグスタフ3世に宮廷音楽家として召抱えられ、数々の音楽経験を経て、君主が暗殺された際には「追悼音楽」を捧げ、その後まもなく彼自身も病のためこの世を去ります。それはモーツァルトが早すぎる死を迎えたほぼ1年後のことでした。
 最近になって彼の作品が次々とリリースされ、その驚くべき才能に感嘆する人が増えてきましたが、まだまだ知られていない作品は多く、このアルバムの半分以上の作品も世界初録音となっています。劇音楽を得意としたクラウスらしく、序曲のどれもが溌剌とした美しさを有しており、またコンサート・アリアも素晴らしいものです。
 注目すべきは、「私が小さな神を見るとき」VB5。これはクリスマスのための音楽で、牧歌的な雰囲気を湛えた木管楽器と、美しい独奏ヴァイオリンが、アルトの歌唱と絶妙な調和を見せています。モニカ・グループのつややかな美声でお楽しみください。

 

8.572909
\2,300→\1790
レーガー:オルガン作品集 第16集
 1-4.レーガー:3つの小品 Op.7
 <第1番:前奏曲とフーガ ハ長調(Track1-2)/
  第2番:幻想曲「テ・デウム・ラウダムス」 イ短調/
  第3番:フーガ ニ短調>/
 5-19. J.S.バッハ(1685-1750):
  2声のインヴェンション BWV772-786
  (M.レーガー&K.シュトラウベによるオルガン編曲版)
  <第1番 ハ長調 BWV 772/
   第2番 ハ短調 BWV 773/
   第3番 ニ長調 BWV 774/
   第4番 ニ短調 BWV 775/
   第5番 変ホ長調 BWV 776/
   第6番 ホ長調 BWV 777/
   第7番 ホ短調 BWV 778/
   第8番 ヘ長調 BWV 779/
   第9番 ヘ短調 BWV 780/
   第10番 ト長調 BWV 781/
   第11番 ト短調 BWV 782/
   第12番 イ長調 BWV 783/
   第13番 イ短調 BWV 784/
   第14番 変ロ長調 BWV 785/
   第15番 ロ短調 BWV 786>/
 20-22.レーガー:52のやさしいコラール前奏曲 Op.67より
  <第36番:われはわが神を歌わずにいられようか/
   第37番:汝が怒りもてわれを罰したもうな/
   第38番:われ汝に別れを告げん>/
 23.前奏曲 ハ短調 Wo0 8-6/
 24.フーガ ハ短調 Wo0 4-8/
 25-26.前奏曲とフーガ ニ短調 Wo04-10/
 27-28.J.S.バッハ:トッカータとフーガ ニ短調 BWV 913
  (M.レーガーによるオルガン編曲版)
クリスチャン・バルテン(オルガン)

録音 2013年6月10-11日 ドイツ,フルラ大聖堂 リーガー・ザウアー・オルガン

 レーガー(1873-1916)の偉大なるオルガン作品集もこの第16集で完結となります。このアルバムには彼の初期の作品である「3つの小品」Op.7と、「52のやさしいコラール前奏曲」の残り3曲、そして3つの遺作と、問題作「バッハの2声のインヴェンション」オルガン版が収録されています。
 原曲はピアノ学習者や愛好家に良く知られているあの曲集ですが、レーガーと彼の友人シュトラウベは、この作品に基づくオルガンのためのトリオ・ソナタを作ることを考案。両手とペダルを完全に独立させ、オリジナルのメロディに新たな対旋律を組み合わせることで、全く新しい様相を持った作品が出来上がりました。
 日頃聞きなれているはずの音楽が、素晴らしく荘厳に聞こえてくる様子は感動的。研究のためとは言え、ここまでするか!とため息が出てしまうほどの出来栄えです。
 自らの作品を生み出すために、徹底的に先人の作品を研究するこの心意気、見習うべきところも多いのかも知れません。

 


8.573204
\2,300→\1790
イザベル・ファウスト!
 ティエリー・ランシーノ:ヴァイオリン協奏曲 他

 1-3.ヴァイオリン協奏曲(2005)
  <第1楽章:Modere -
   Accelere/Glisse-(Cadenza)-
   Choral-Accelere/
  第2楽章:Lent(Attacca)/第3楽章:Vif-Fugato>/
 4-7.前奏曲とウェルギリウスの死
  <前奏曲/間奏曲/ウェルギリウスの死/後奏曲>
   ※世界初録音
イザベル・ファウスト(ヴァイオリン)…1-3/
ルクセンブルク・フィルハーモニー管弦楽団…1-3/
アルトゥーロ・タマヨ(指揮)…2-3/
マッテオ・デ・モンティ(バリトン)…4-7/
フランス国立管弦楽団…4-7/
ジェラード・シュワルツ(指揮)

録音 2005年11月3日 パリ,シャトレ劇場…1-3, 2000年12月2日 パリ,オーディトリウム・オリヴィエ・メシアン…4-7

 あの衝撃的すぎるレクイエム(8.572771)で、その特異な作風を知らしめたフランスの作曲家ランシーノ(ランチーノ 1954-)。今回は名手イザベル・ファウストをソリストに迎えた「ヴァイオリン協奏曲」と、ローマの高名な詩人ウェルギリウスをテーマにした2つの作品を収録しました。
 巨大な機械に見立てたオーケストラと、小さな木の作品(ヴァイオリン)が対峙することで生まれる様々な事象を抽象的に描くために、技術と想像力を駆使したという不思議なヴァイオリン協奏曲は、そのまま初演者であるイザベル・ファウストに捧げられています。
 もうひとつの作品は、ローマの詩人ウェルギリウスが死を迎えた時の物語を描いたもの。この詩人には多くのエピソードがあり、生まれた物語も多々あります。
 ランシーノは彼のエピソードをオペラ化しようと試みましたが、結局それは成就することはありませんでした。しかしこのアルバムの4曲の他、様々な管弦楽曲や声楽曲が生まれることになったというのです。この4曲からなるエピソードは激しく音がぶつかり合う前奏曲で始まり、星の煌きにも似た間奏曲、そして声楽を伴う「ウェルギリウスの死」が続き、最後は嘆くを鎮めるような後奏曲で幕を閉じます。


8.557900-01
(2CD)
\3100→\2390
モーツァルト:歌曲全集
CD1
 1.春へのあこがれ K.596/2.春のはじめに K.597/
 3.子どもの遊び K.598/4.おお、聖なる絆 K.148/
 5.結社員の旅の歌 K.468/6.無限なる宇宙の創造者を崇敬する君よ K.619/
 7.何と私は不幸なことか K.147/8.来たれ、いとしのツィター K.351/
 9.秘めごと K.518/10.クローエに K.524/11.魅惑者 K.472/
 12.別れの歌 K.519/13.シューベルト:ルイーゼの答え D.319/
 14.偽りの世 K.474/15.ルイーゼが不実な恋人の手紙を焼いた時 K.520/
 16.自由の歌 K.506/17.鳥よ、年ごとに K.307/18.寂しい森の中で K.308/
 19.ミスリヴェチェク:静けさはほほえみ(モーツァルト編曲 K.152)
CD2
 1.満足 K.349(マンドリン伴奏版)/2.満足 K.349 (ピアノ伴奏版)/
 3.歓喜に寄す K.53/4.偉人たちの栄光に感謝せよ K.392/
 5.孤独に K.391 /6.希望に K.390/7.満足 K.473/8.老婆 K.517/
 9.小さな紡ぎ娘 K.531/10.戦場へ出発するとき K.552/
 2 つの聖なるドイツ歌曲 K.343/
 (11.おお、神の子羊/12.エジプトより)/
 13.小さなフリードリヒの誕生日 K.529/14.すみれK.476/
 15.夢の中の面影 K.530/16.夕べの思い K.523/17.私はひとりぼっちで K.Anh.26
ルート・ツィーザク(ソプラノ)
CD1…1.3.7.9.11.13.15.17.19,CD2…3.5.7.8.9.11.12.13.14.16/
ローター・オディニウス(テノール)
CD1…2.4.5.6.8.10.12.14.16.18,CD2…1.2.4.6.7.10.11.12.15.17/ウルリッヒ・アイゼンロール(ピアノ)/
アリアーネ・ロルヒ(マンドリン)…CD2 1 のみ

人の声をとりわけ愛したモーツァルト(1756-1791)は6,7 歳から亡くなるまで声を使った作品を書き続けた。彼の歌曲の大部分は友人からのリクエストに応じて書かれたものだが、いくつかはフリーメーソンのためにも書かれたのでした。この演奏、全てが愛らしく、かつ劇的。ピアノのアイゼンロールの絶妙なフレーズへの装飾もすばらしさの極み。まさに愛聴盤としてふさわしい2 枚組。




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