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ANGELOK1
1CD\4000→\2990、など
~9/29(火)午前9時



 なかなか手に入れる機会のないレーベル。万一現地完売の際はご容赦を。

 ANGELOK1。
 アメリカ、ニューヨークに本拠があるのだが、そのアイテムのほとんどがヴァフタング・ジョルダニアというグルジア出身の指揮者の録音。


 で、そのヴァフタング・ジョルダニア。1943年12月9日、グルジア共和国で生まれた。
 ソビエト時代の1971年、カラヤン・コンクールに優勝、ムラヴィンスキーの助手や、いくつかのオーケストラで音楽監督を務め、年間100以上のコンサートを開き、チャイコフスキー・コンクールの伴奏指揮者としても2度招かれている。

 1983年にアメリカ亡命。その後は世界中で広く演奏活動を行い(カーネギー・ホールでのデビュー・コンサートもニューヨーク・タイムズに絶賛されている)、とくにロシア、アメリカ、韓国、ウクライナ、そして祖国グルジアでの活動に熱心だったという。のちにグルジア、ウクライナは彼に最高名誉勲章を贈っている。
 また彼の録音アルバムのうち3枚はグラミー賞にノミネートされ、アカデミー賞を取った黒澤の「デルス・ウザーラ」の演奏も担当。またウクライナでは「ジョルダニア指揮者コンクール」を開催、若いアーティストたちにさまざまな形でチャンスを与えた。

 と言うわけで、このジョルダニア、われわれの知らないところで結構活躍していた大指揮者だった。・・・のだが、2005年に突然この世を去る。指揮者としては早すぎる62歳。

 このANGELOK1は、そんなジョルダニアの遺産とも言うべき膨大な録音をリリースしてくれている。

 その精力絶倫的な活躍ぶりから、当然パイタやカルロス並みの猛演を期待し、スヴェトラーノフとまでいかないにしてもカヒッツェとかの辺境ロシア指揮者並みの豪腕振りを発揮してくれるかと思ったが、どちらかというとソフト・ランディング・タイプで、わりとまじめな演奏が多い。
 オケのロシア連邦管(RUSSIAN FEDERAL ORCHESTRA)というのも、おそらくレコーディング用の緊急オーケストラと思われるので、その精度はあまり高くない。練習期間もそうなかっただろうから、このリリースのために数時間幾ら、という感じで集められてレコーディングしたのだろう(それはそれでたいした財力だが。大体いくつものコンクールを開いたりするなど、このジョルダニアはひょっとしてとんでもない大金持ちか?)。

 ただリリースされているCDに取り得がないかというとそうではない。

 明るく屈託のない人懐っこい演奏を聞かせてくれる。あまり人生の苦悩とかドロドロの煩悩とか、そういうのを表現するタイプではない。しかしそれだけにコンチェルトでは新人演奏家を招いて非常に優しく温かい伴奏を聴かせてくれるし、ポピュラー系アルバムではサービス精神満点で聴く者を満足させてくれる。

 そして実は一番のお勧めは、「辺境作品」。
 こうしたジャンルにとても力を入れていた人らしく、ここでのアルバムはそのあたりのファンには涙もの。






9915
\4000→\2990
ショスタコーヴィチ:交響曲第7番「レニングラード」 ロシア連邦管
ヴァフタング・ジョルダニア指揮
2003年1月、モスクワ。

 ジョルダニアが日本で知られるようになったのはこのショスタコーヴィチの録音による。このショスタコーヴィチではクールでマッシヴな演奏を聴かせてくれる。このシリーズにかける意気込みはちょっと違うのか。絶品超絶演奏とは言わないが、随所で魅力的な展開を見せてくれる。

7751
\4000→\1990
グリンカ:「ルスランとリュドミラ」序曲
ブラームス:ハンガリー舞曲集より
 第1番/第5番/第6番
ショパン:ピアノ協奏曲第2番
スメタナ:交響詩「モルダウ」
シベリウス:フィンランディア
ロシア連邦管
ヴァフタング・ジョルダニア指揮
タマラ・ケゼロフ(P)
録音年不詳。

ジョルダニア自身のプロデュース。ケゼロフはウルグアイ出身の美人奏者。
ジョルダニアは元々こうしたポピュラーな名曲とかが得意な人に違いない。演奏自体はとりたてて「ぶっ飛び演奏」とかいうことはないのだが、明らかに楽しそうである。ケゼロフも健康的でしなやかなピアノを聴かせてくれる。元気いっぱい罪のないポピュラー・アルバム。


7753
\4000→\1990
フランス音楽集
 デュカス:交響詩「魔法使いの弟子」
 フランク:交響曲ニ短調
 ラヴェル(arr. Perna):
  前奏曲/Minuet sur le nom d'Haydn/
  ダフニスとクロエ第2番
ロシア連邦管
ヴァフタング・ジョルダニア指揮
2000年、2004年、モスクワ。

ジョルダニアは大金持ちかもしれない。というのは、その演奏にあまりドロドロした情念(というか怨念)のようなものを感じないから。それはここでのフランクもそう。聡明で爽快な美しいフランク。ある意味フランス風ともいえるか?




1983年にフィンランドのクーサモで共演するムローヴァとジョルダニア。
この翌日二人は亡命する。

<ピアノ・アルバム>


8802
\4000→\1990
ピアノ・マスターズ・シリーズ
 スカルラッティ:7つのソナタ
 シューベルト:ピアノ・ソナタ Op. 164
 リスト:メフィスト・ワルツ第1番/同第3番
マリアンナ・ラシュコヴェトスキー(P)
2000年。
ラシュコヴェトスキーはゲンリヒ・ネイガウスの孫弟子になる。



<ラトヴィアのクラシック音楽>


 全国の「辺境音楽マニア」のみなさま、お待たせしました。
 今回はラトヴィアが登場。
 ラトヴィアはバルト三国の一つ。エストニアのすぐ下でもうちょっとで北欧、というところ。首都はリガ。
 


7701
\4000→\3290
ラトヴィア音楽シリーズ Vol. 1/ピアノ・デュオ
 ロムァルツ・イェルマクス:
  5つのラトヴィア民謡(連弾の為の)
 イマンツ・メザラウプス:
  ショパンによる2つの後奏曲(連弾の為の)
 セルガ・メンス:2台のピアノの為の歌
 イマンツ・ゼムザリス:
  幻想曲「3人姉妹」(2台のピアノの為の)
 ダース・アペランス:俳句(2台のピアノの為の)
 アンドリス・ヴェキュムニエクス:
  クワジ・カンパネッラ(リスト/パガニーニ大練習曲による)
  ラモーの「めんどり」によるパラフレーズ
アントラ&ノルムンド・ヴィクスネ

ひょっとしたら前期ロマン派のようなけっこう堅実なピアノ音楽かと思ったが、そんなことは全然なく、かなり現代的で先鋭的な作品が並ぶ。
ただ、前衛ということはなく、華やかな作品だったり極限まで音を控えた作品だったり日本のお琴をピアノで模した作品だったり、いずれ劣らぬ個性的な音楽。最後の二つだけは演奏会で弾いたらさぞや盛り上がるであろうロマン派風ヴィルトゥオーゾ作品。


7702
\4000→\3290
ラトヴィア音楽シリーズ Vol. 2/室内楽作品集
 ジュリス・アボルス(Juris Abols 1950-):フルート、ヴァイオリン、ピアノのためのトリオ
 アーサー・グリヌプス(Arturs Grinups 1931-1989): ピアノ三重奏曲
 ヴィルニス・スミドゥベルグス(Vilnis Smidbergs 1944-): フルート、ヴァイオリン、ピアノのためのトリオ・ソナタ
 イマンツ・ゼンザリス(Imants Zemzaris 1951-):ピアノ四重奏のための驚くべき小品
ブラヴス室内アンサンブル
 (ジャニス・ブラヴス(Vn)、
 オラフス・スタルス(Va)、
 アルディス・リーピンス(P)、
 レオンス・ヴェルドレ(Vc))

ひょっとして時代に取り残されたベタベタ・ロマンチックなロシア音楽だったりするのかと思ったが、そんなことは全然なく、かなりしっかりした近代作品が並ぶ。
ただ、その中でゼンザリスのピアノ四重奏作品、「マーヴェル・ピース(驚くべき小品)」はポップスとの同化作用を図るまさに驚くべき意欲的作品。おしゃれで洗練されていてかっこよく、ロマンティクでしかも刺激的。ラトヴィアの田舎にこんな才能の持ち主がいたか(実は上記ピアノ・アルバムでも変な曲を披露していた)。プロフィールを読む限りではこの異能を異能たらしめた要因は発見できなかった。しかし、断言する。名曲。これからしばらくは、「どんな曲がお好きなんですか?」と聞かれたら、「ゼンザリスの’マーヴェル・ピース’です。」と答えると思う。

2001、2004年録音。





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