アリア・レーベル 第102弾
珍しいもの尽くしの「田園」
セル&ニューヨーク・フィル / 1955年
ベートーヴェン:交響曲第6番「田園」
AR 0102 1CD-R\1700
セル&ニューヨーク・フィル 、1955年の「田園」。
モノラル録音と嘆くなかれ。
モノラル録音だからこそ陽の目を見ないままになっている名録音というのがある。
セルはご存知のようにクリーヴランド管弦楽団以外のオーケストラとの録音はあまり多くない。
そんな中ニューヨーク・フィルハーモニックとの共演はいくつか存在するのだが、大曲はこの「田園」くらい。
またセルのベートーヴェン録音というのは意外に多くない。「田園」のスタジオ録音は、クリーヴランド管とこのニューヨーク・フィルとの2回だけ。
つまりこのアルバムは、そんなセルの「モノラル時代のスタジオ録音」による「ニューヨーク・フィル」との「ベートーヴェン」という、珍しいもの尽くしの「田園」なわけである。
そして味わい深さはさすがにクリーヴランド管との演奏よりこちらのほうが一枚上手。
クールなアプローチはセルらしいものだが、どこか人間的な情熱が感じられる。
とくに終楽章後半のオケの響きは分厚く、そして深い。
ぜひご堪能あれ。
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