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リヒター盤と並ぶ名演と称された「マタイ受難曲」
アリア・レーベル特別編
フリッツ・ヴェルナー指揮
バッハ:「マタイ受難曲」BWV244
ARD999 (3CD-R)\6000→\4990




 店主が愛するアグネス・ギーベルとラインホルト・バルヒェットが登場するバッハの「マタイ受難曲」である。
 店主がお墓に持っていくアルバムの一つ。
 ようやくアリア・レーベルとしてリリースする時が来た。

 その演奏は実直で無心。

 ヨーロッパの教会に迷い込んだら、たまたまそこで演奏されていた、そんな「マタイ受難曲」。
 なにかとてつもない精神世界を目指そうとか、神の世界を顕現せしめるとか、そういう演奏ではない。
 リヒターの「マタイ受難曲」に疲れたらこの録音を聴くといい、とも言われる。そんな穏やかで心優しい演奏。
 合唱の水準がかなり低いこともあって、一聴すると巷の「普通っぽい演奏」に聴こえるかもしれないのだが、その「普通」のように思える「マタイ受難曲」を生み出した人たちは「普通」ではない。

 まずアグネス・ギーベルとラインホルト・バルヒェットという奇跡的な二人。
 そして宗教曲からリートまで幅広くこなし、なかでもこのバッハの「マタイ受難曲」の福音史家を最も得意としたヘルムート・クレプス。
 さらに続く演奏陣がすごい。フルートはジャン=ピエール・ランパル、マクサンス・ラリューという偉大な二人。ピエール・ピエルロとジャック・シャンボンも登場する。ヴィオラ・ダ・ガンバのヨハネス・コッホはラウテンバッハーの「ロザリオ・ソナタ」で演奏していた人だし、オルガンはマリー=クレール・アラン。
 そして録音があのアンドレ・シャルランである。

 そういうとんでもない人たちが作り上げた、一聴すると「普通」に聴こえる無垢なる「マタイ受難曲」。

 でもこの演奏の最大の立役者は指揮のフリッツ・ヴェルナーだと思う。
 フリッツ・ヴェルナー。
 1898年生まれのドイツの指揮者だが、ハイルブロンでハインリヒ・シュッツ合唱団を創設したことで知られる。
 宗教音楽の大家である。

 その経歴を調べると、1936年にポツダムのニコライ教会のオルガニスト・カントル、1939年にフランス・パリ放送局の音楽ディレクター、戦後の1946年にハイルブロンのキリアン教会のオルガニスト・カントルを務める、となっている。
 ・・・いや、それはおかしいだろう。
 どうしてドイツの指揮者フリッツ・ヴェルナーが、第2次世界大戦中のパリで音楽ディレクターをしているのだ?
 それには訳があった。
 兵役に召集されたヴェルナーは、ドイツ国防軍最高司令部に引き抜かれ、ナチス・ドイツが占領したフランスでドイツ国防軍のためにオルガン・コンサートを企画していたのである。

 占領地のパリの大聖堂で、ドイツ国防軍のためのコンサートを開催していたわけである。

 ・・・とするとここでトスカニーニがフルトヴェングラーに言ったとされるあの言葉が思い出される。
 「ナチスの支配する奴隷の国ドイツで演奏しているあなたが、どうして自由の国で演奏するのか。そんなことは許されない。」
 そうしたらここでヴェルナーのために、フルトヴェングラーの反論を用いてこの言葉を投げ返すべきなのか。
 「音楽家にとっては、自由な国も奴隷の国もない。バッハが演奏される場所では人間は自由なはず」。

 実際ここでヴェルナーは国防軍のためのコンサートにフランスの市民も参加できるように苦心したという。そして自らの危険を顧みず、捕虜となったフランスの音楽家をドイツから送還させることに尽力したという。
 この人、ナチスに言われるままに、ただ音楽を奏でていたわけではないのである。
 国境を越え、すべての人に平和の音楽を届けるために身を捧げていたのだ。

 そんな人だったからこそ、フランスERATOは、戦後バッハの宗教曲の大規模録音を開始しようというときにヴェルナーに指揮を依頼したのだ。
 そしてそんな人だから、偉大なフランスの演奏家たちが、そしてバルヒェットやギーベルが彼のもとに集ったのだ。

 終戦後逮捕されたヴェルナーはアメリカの捕虜となり、カンザス州のキャンプ・コンコルディアの収容所に1年半送られることになる。
 しかしそこでも彼は音楽活動を行い、合唱団を結成して教会での礼拝を企画、収容者の仲間たちに音楽指導を施したという。

 どんなときでも、どんなところでも、彼のそばには音楽と人が集まってきた。
 この実直で無心で、且つ偉大な「マタイ受難曲」を残した指揮者は、そんな人だったのである。


 ERATOはヴェルナーにバッハ宗教曲全集録音を託し、その計画は進んでいたのだが、1977年、彼の死によってその計画は頓挫してしまう。

 ヴェルナーはその後ほとんど忘れられてしまったが、2004年に WARNER MUSIC がヴェルナーの録音をボックスで発売。そのとき多くの音楽ファンが、これほど精神性の高いバッハが半世紀前に存在していたことに驚いた。
 ただ、そのボックスはすぐに完売、廃盤となり、いままた彼の功績は忘れられようとしている。



 1960年代、リヒター盤と並ぶ名演と称された「マタイ受難曲」。
 この音楽を聴いて、ヴェルナーの業績を振り返ってほしい。


 



ARD999
(3CD-R)
\6000→\4990
アリア・レーベル特別編
 ヨハン・セバスチャン・バッハ:
  「マタイ受難曲」BWV244
フリッツ・ヴェルナー指揮 
プフォルツハイム室内管弦楽団

ハイルブロン・ハインリヒ・シュッツ合唱団
ハイルブロン・ロベルト・マイヤー少年合唱団

ヘルムート・クレプス(福音史家、テノール)
フランツ・ケルヒ(イエス、バス)
アグネス・ギーベル(ソプラノ)
レナーテ・ギュンター(アルト)
ヘルマン・ヴェルダーマン(バス)

ラインホルト・バルヒェット (ヴァイオリン)
ヨハネス・コッホ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
ジャン=ピエール・ランパル、マクサンス・ラリュー (フルート)
ピエール・ピエルロ 、ジャック・シャンボン
 (オーボエ、オーボエ・ダモーレ、オーボエ・ダ・カッチャ)
ハルトムート・ストレーベル、ゲルハルト・ブラウン(リコーダー)
マリー=クレール・アラン (オルガン)

原盤:ERATO STE50006/9 ステレオ
録音: 1958年10月、ヴァインスベルク、プロテスタント教会

CD-R製作。薄型ケースで、シンプルなデザインのジャケットと盤面印刷の仕様です。
3枚は分売の形で送られます。





HECTORから発売されていた
フリッツ・ヴェルナー指揮の「ロ短調ミサ曲
廃盤になったらごめんなさい

原盤のジャケット
HECTOR
HRR-11068
(2CD-R)
\3000
フリッツ・ヴェルナー指揮、ヴァイオリンはバルヒェット
 J.S.バッハ:ミサ曲 ロ短調 BWV232

  12inch Erato LDE3073/5 -
  1958年1月 ヴァインスベルク録音MONO
(S) エリザベート・フェルナー
インゲボルク・ライヒェルト     
(A) レナーテ・ギュンター
(T) ヘルムート・クレープス
(B) フランツ・ケルヒ
(Vn) ラインホルト・バルヒェット
(Ob) ピエール・ピエルロ
(Fl) マクサンス・ラリュー
(Hrn) ピエール・デル・ヴェスコーヴォ
(Fg) ポール・オン二ュ  他
ハインリヒ・シュッツ・デ・ハイルブロン合唱団
フリッツ・ヴェルナー指揮

プファルツハイム室内管弦楽団





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