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OC875
\2700→\1990 |
アンドレ・ジョリヴェ:オーボエとコーラングレのための室内楽作品集
1-4.セレナード-オーボエとピアノのための/
5-7.ソナティネ-オーボエとファゴットのための/
8.コントラヴァルシア-オーボエとハープのための/
9.オリノコ川の丸木舟を操る人の歌-オーボエとピアノのための/
10-17.典礼組曲-声,コーラングレ(オーボエ持ち替え),チェロ、ハープのための |
ステファン・シッリ(コーラングレ/オーボエ)…1-17/
クリスティアーネ・カルク(ソプラノ)…10-17/
クリスティーナ・ビアンキ(ハープ)…8.10-17/
マルコ・ポスティングゲル(ファゴット)…5-7.10-17/
セバスティアン・クリンガー(チェロ)…10-17/
オリヴァー・トリエンドル(ピアノ)…1-4.9-17 |
録音 2012年3月20-22日…1-9, 2012年9月22日…10-17
ミュンヘン バイエルン放送 第2スタジオ Recording
Producer & Editing: Michael Kempff/Balance
Engineer: Winfried Messmer
フランスの現代作曲家アンドレ・ジョリヴェ(1905-1974)。彼のファンはとても多いのですが、それは彼の作品があまりにも独創的であり一度聴いたら忘れられないほどに印象深いものだからでしょう。このアルバムにはそんなジョリヴェの室内楽作品がたっぷり収録されています。
どれもエキゾチックなメロディに充たされいますが、中でも耳に残るのが「典礼組曲」でしょうか。
ここでオーボエを吹いているのはバイエルン放送響の首席奏者シッリ。彼はオーボエとコーラングレを持ち替えて、このヘブライ風のメロディを見事に演奏しています。
そよぐ風をイメージさせる涼やかなハープ、はるか彼方から届く祈りの声。各楽器の音がせめぎあい心地良く体に纏わりつく様は、確かに他の作曲家の作品では味わえない快感です。ソプラノのカルクを始めとした素晴らしい奏者たちの奏でる音楽も極上です。
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OC1885
\2700→\1890 |
イスカンダル・ヴィジャヤ(ヴァイオリン)
エッシェンバッハのピアノと指揮
シューマン(1810-1856):ヴァイオリン作品集
ヴァイオリン・ソナタ 第2番
ニ短調 Op.121
1.Ziemlich langsam Lebhaft
2.Sehr lebhaft
3.Leise, einfach
4.Bewegt
5.オーケストラ伴奏によるヴァイオリンのための幻想曲
ハ長調 Op.131
6.拍手 |
イスカンダル・ヴィジャヤ(ヴァイオリン)
ベルリン・ドイツ交響楽団
クリストフ・エッシェンバッハ(ピアノ&指揮) |
数多くあるシューマンの作品の中では、残念なことにヴァイオリン作品はあまり注目されません。
しかし3曲あるヴァイオリン・ソナタは、どれも内省的な雰囲気の中に苦悩が溢れるような独特の暗さを持ち、シューマン作品の特徴をよく表しています。ソナタ第2番はシューマン41歳の作品で、その前に書いた第1番の出来映えに不満を持ったシューマンによって、作品全体が念入りに構築されています。
43歳の作品である「幻想曲」は冒頭こそ悲痛ですが、曲が展開していくに従ってヴァイオリンが自由に歌う作品。
演奏しているヴィジャヤはベルリン生まれ。4歳でヴァイオリンを始め、ベルリン芸術大学で学んだ気鋭の若手奏者です。当アルバムでは、エッシェンバッハのピアノと指揮のもと、伸びやかな演奏を聞かせています。
録音:2015年4月22-23日 Studio
Britz,
Berlin…1-4 2016年5月29日 Philharmonie
Berlin…5-6 |
OC 711
\2700→\1890 |
シューマン:
弦楽四重奏曲第1番イ短調 Op41-1
ピアノ五重奏曲変ホ長調Op.44* |
デリアン・クァルテット
イゴール・カメンツ(p)* |
2007年1月結成されたデリアン・クァルテットは、デビュー・コンサートで「斬新かつユニークで、最も理想的で情熱的な演奏」と絶賛され、瞬く間にヨーロッパ中に評判が広がった。彼らは、ドイツ、フランス、ルーマニア出身で、彼らのモットーは、弦楽四重奏曲による「文学」と「愛」を表現すること。すでにシュレスヴィヒ=ホルシュタイン音楽祭に出演し、総立ちの喝采を浴びた。五重奏に参加しているカメンツは、すでにエームスレーベルでおなじみのピアニストです。ロシアで生まれ、指揮もピアノもこなす才人。超絶技巧を駆使した曲を得意としていますが、最近はベートーヴェンなどの造形美溢れる堅固な曲にもその才能を遺憾なく発揮している。このシューマンは、堅実ながらも奥底に熱い情熱を秘めた曲の特性を存分に活かした演奏で、詩的な雰囲気も感じられる聴き応えのある素晴らしいもの。
【録音】2007年3月5-8日 シュトゥットガルト、南西ドイツ放送カンマームジーク・スタジオ |
OC860
(2CD)
\3800→\2690 |
クリスティーネ・ショルンスハイム
レオポルド・モーツァルト:ハンマーフリューゲルのためのソナタ集
《CD1.ソロ・ソナタ集》
1-3.ソナタ第1番ヘ長調/
4-6.ソナタ第2番ロ長調/
7-9.ソナタ第3番ハ長調/
《CD2.ハンマーフリューゲルとチェロ、ヴァイオリンのためのトリオ・ソナタ集》
1-4.ソナタ第1番ヘ長調/
5-6.ソナタ第2番ハ長調/
7-9.ソナタ第3番イ長調 |
クリスティーネ・ショルンスハイム
(ハンマーフリューゲル…1785年ヨハン・アンドレアス・シュタイン製,モーツァルト・ハウス所蔵)/
ルディガー・ロッター(バロック・ヴァイオリン)/
ゼバスティアン・ヘス(バロック・チェロ) |
録音 2011年10月31日-11月2日アウスブウルクツォイグハウス,ムジクザール…CD1,
2012年3月6-7日ミュンヘンゼントリッヒ,昇天教会…CD2
優れた鍵盤楽器奏者、研究者であるショルンスハイム。バッハやハイドンの幾多の名演を挙げるまでもなく、現代最高のバロック音楽の担い手の一人として素晴しい活動をしています。
このアルバムではレオポルド・モーツァルト(1719-1787)のソロ・ソナタとトリオ・ソナタを演奏しています。
トリオ・ソナタでは、“リリアルテ”のメンバーとして、ビーバーの「ロザリオのソナタ」(OC514)などで考え抜かれた演奏を繰り広げていたヴァイオリニストのロッターと、同じくバロック・チェロの名手ヘスとともに、見事なアンサンブルを聴かせます。父モーツァルトの作品は、現代ではほとんど忘れ去られてしまっていますが、改めて聴いてみると、バロックから古典派へと移り変わる時代を見事に表出していることに気が付くのではないでしょうか?
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OC879
\2700→\1890 |
アレクセイ・ゴルラッチ:ベートーヴェン・リサイタル
ルートヴィヒ・ファン・ベートーヴェン(1770-1827):
1-3.ピアノ・ソナタ 第8番
ハ短調「悲愴」Op.8/
4-6.ピアノ・ソナタ 第14番
嬰ハ短調「月光」Op.27-2/
7-9.ピアノ・ソナタ 第17番
ニ短調 「テンペスト」Op.31-2 |
アレクセイ・ゴルラッチ(ピアノ) |
録音 2013年7月4-6日 ミュンヘン バイエルン放送
第2スタジオ
若き逸材アレクセイ・ゴルラッチ。彼は1988年ウクライナに生まれ、12歳の時にベルリン芸術大学にてM.ヒュッヘに師事。19歳の時にはカーネギー・ホールで演奏し高い評価を受けています。様々なコンクールで上位入賞し、最近では2011年のミュンヘン国際コンクールで優勝。一躍注目を浴びています。
それ以前に日本では2006年の浜松国際ピアノコンクールで優勝を飾っており、世界に先駆けて日本での人気を勝ち得ている人としても知られています。このアルバムは彼が最も得意としているベートーヴェン。収録されているのは「悲愴」を始めとする超人気曲3曲ですが、どれもがまるで初めてこの世に生まれてきたかのような瑞々しさと、厳粛さを纏った素晴らしい演奏で、例えば「悲愴」の第2楽章の天国的な美しさなどは、この若きピアニストの類い稀なる資質にほれぼれする他ありません。
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OC 636
(SACD-Hybrid)
\2700→\1990 |
J.S.バッハ:
ゴルトベルク変奏曲 BWV.988(オルガン編曲版) |
グンター・ロスト(オルガン、編曲) |
エームス・クラシックスで2枚目の「オルガン版ゴルトベルク」発売。好評のハンス=イェルク・アルブレヒトによる「オルガン版ゴルトベルク」(OC625)は、オルガンの特質を最大限に生かした編曲と演奏でしたが、このグンター・ロストももちろんその考えは同じですが、彼は作品の構造や複素数象徴性(Bach=2+1+3+8=14、J.S.Bach=9+18+41=41(14の逆)、Johann
Sebastian Bach=58+86+14=158=14など、バッハ自身14という数に拘っていた。作品にもそれが大いに反映しているのでは?)に注目し、このゴルトベルク変奏曲を解き明かしていきます(詳細はロスト自身がライナーノーツを執筆、残念ながら日本語訳は付いておりません)。
グンター・ロストは1974年にヴュルツブルクに生まれ、パリでマリ=クレール・アランにオルガンを学びました。ロストはライプツィヒ・バッハ・コンクールや、ダラス、ニュールンベルク、ハンガリーなどで10以上のコンクールで賞を与えられました。2002年までツィルヒャー音楽院とヴュルツブルク音楽大学でオルガンについて講義を持ち、バイエルン芸術賞を受賞。その後グラーツ音楽大学教授とチャイコフスキー音楽院のマスタークラスを受け持っています。
使用楽器:パリ、サン・ルイ・アン・リル教会、ベルナール・オーベルタン2005年作製大オルガン
録音:2007年8月27-31日、パリ、サン・ルイ・アン・リル教会
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OC 905
(2CD)
\3800→\3490 |
ハイドン:オラトリオ四季(全曲) |
ミア・ペールソン(S)
ジョン・マーク・エインズリー(T)
デイヴィッド・ウィルソン=ジョンソン(Bs)
アイヴォー・ボルトン指揮
ザルツブルク・モーツァルテウム管
ザルツブルク・バッハ合唱団 |
アイヴォー・ボルトンのエームズ・クラシックス3枚目のアルバムは、ハイドン「四季」。斬新解釈による圧倒的な演奏で、現地評論家も絶賛!この演奏では、最近アーノンクールやノリントン、ジンマンが演奏しているように、トランペットとティンパニには古楽器を使用し、曲に応じてホルンもナチュラル・ホルンを使用して、四季の表現を効果的に表していく。更に機敏で表現力豊かなザルツブルク・バッハ合唱団は絶品。ソリストにも古楽リリック系ソリストを起用して、「理論的でかつ、強烈斬新な解釈!」と賛辞の評価を得ている。
2004年9月30日、ザルツブルク・モーツァルテウム大ホールでのライヴ録音 |
OC 926
(4CD)
\5000→\3990 |
ワーグナー:楽劇「ワルキューレ」全曲 |
ハンブルク州立歌劇場管弦楽団(ハンブルク・フィル)
シモーネ・ヤング(指揮)
ファルク・シュトゥルックマン(ヴォータン)
デボラ・ポラスキ(ブリュンヒルデ)
スチュアート・スケルトン(ジークムント)
イヴォンヌ・ネフ(ジークリンデ)
ミハイル・ペトレンコ(フンディング)
ジャンヌ・ピランド(フリッカ)
ヘレン・クォン(ゲルヒルデ)、他 |
ドイツの音楽雑誌『Opernwelt(オーパーンヴェルト、オペラの世界)』で、2006年度の年間最優秀指揮者賞を受賞したシモーネ・ヤングは、ウィーン・フィルを指揮した初の女性指揮者であり、ハンブルク州立歌劇場のインテンダントとフィルハーモニーの音楽監督を務め、ハンブルク歌劇場は今や非常にレベルの高い演目を続ける歌劇場として、目が離せない存在となっています。このシリーズの序夜の「ラインの黄金」でも『最近映像付の指輪が発売される中、CD(音)だけで完璧に表現しきった唯一のアルバム。全てのキャストが高いレベルのワーグナーだ」と、高い評価を得ています。この「ワルキューレ」は、ハンブルク歌劇場でのクラウス・グース演出による3年にわたる『指輪』全曲上演の2つ目にあたり、今回もシモーネ・ヤングはすみずみまで神経が行き届いた練り上げられた演奏を聴かせており、現代的でグラフィカルな演出との相性も抜群。歌手陣では何といっても、近年、ヨーロッパで大人気のファルク・シュトルックマンのヴォータンや、デボラ・ポラスキだけでなく、他のキャストにも穴がなく、目の詰んだドラマの構築は魅力十分。豊富なステージ・カラー写真入りの128ページの解説&リブレット(ドイツ語&英語のみ)付き。
録音時期:2008年3月12-19日 録音場所:ハンブルク州立歌劇場でのライヴ |
OC-927
(4CD)
\5000→\3990 |
シモーネ・ヤング&ハンブルク・フィル
ワーグナー:楽劇「ニーベルングの指環」第2夜ジークフリート
《CD1》
1.第1幕序曲/2-9.第1幕第1場/10-13.第1幕第2場/
14.第1幕第3場/
《CD2》
1-5.第1幕第3場(続き)/6.第2幕序曲/
7-11.第2幕第1場/12-13.第2幕第2場/
《CD3》
1-5.第2幕第2場(続き)/6-9.第2幕第3場/
10.第3幕序曲/11-12.第3幕第1場/
《CD4》
1.第3幕第1場(続き)/2-5.第3幕第2場/6-11.第3幕第3場 |
ジークフリート…クリスティアン・フランツ(T)/
ミーメ…ペーター・ガイヤール(T)/
さすらい人…ファルク・シュトルックマン(Br)/
アルベリヒ…ヴォルフガンク・コッホ/
ファフナー…ディオゲネス・ランデス(B-Br)/
エルダ…デボラ・ハンブル(Ms)/
ブリュンヒルデ…キャサリン・フォスター(S)/
森の小鳥…ハ・ヤン・リー(S)/
ハンブルク・フィルハーモニー/
シモーネ・ヤング(指揮) |
これまでの、ハンブルクでの「指環」ツィクルスでこの「ジークフリート」が最も多くの拍手を受けました。満場の聴衆は、指揮者のシモーネ・ヤングとオーケストラ、そして歌手だけに惜しみない拍手を送るのではなく、このオペラのプロダクションにも高い評価を与えたようです(映像で見れないのが本当に残念です)。完璧なオーケストラのアンサンブルはもちろんのこと、主役を歌うクリスチャン・フランツの素晴らしさ。まさに現代によみがえったジークフリートです。脇を固めるシュトルックマンやコッホ。まさに第一級のワーグナー(1813-1883)です。完結編の「神々の黄昏」は秋に収録予定です。
録音 2010年10月18-22日 ハンブルク・シュターツオーパー
Recording Producer & Editing:
Dirk Ludemann
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OC945
(2CD)
\3800→\2690 |
フランクフルト歌劇場
プッチーニ:歌劇「西部の娘」 |
ミニー…エファ=マリア・ヴェストブルック(ソプラノ)/
ディック・ジョンソン/
盗賊ラメレス…カルロ・ヴェントレ(テノール)
ジャック・ランス…アシュリー・ホランド(バリトン)/
ニック…ピーター・マーシュ(テノール)/
アシュビーアルフレード・ライトナー…(バス)/
フランクフルト歌劇場管弦楽団&合唱団/
セバスティアン・ヴァイグレ(指揮) |
録音 2013 年5/6 月 フランクフルト歌劇場 ライヴ収録
2013 年、フランクフルト歌劇場に於いて上演された、クリストフ・ロイによる新演出の「西部の娘」。1907
年にメトロポリタン歌劇場の招きでニューヨークに渡ったプッチーニ(1858-1924)が、この歌劇場のために書き上げた作品です。途中、プライヴェートでのいざこざを抱えながらも1909
年に完成。その翌年に初演され、当時は高い人気を誇ったことでも知られています。しかし、プッチーニ作品の中では、少し異色な雰囲気を湛えているせいか、後世までその人気を保持することはできず、現在でもあまり上演される機会がありません。
そんな作品ですが、この上演は丁寧にブロットを読み解き、シンプルながら説得力のある装置、衣装を用いて、作品の隠れた素晴らしさを存分に味わわせてくれたことが高く評価されたものです。主役を歌うエファ=マリア・ウェストブルックはオランダのソプラノ。容姿も歌唱も素晴らしく、この作品に新しい光を与えることに成功しています。ヴァイグレはいつものように、オーケストラからまるでワーグナーのような重厚な響きを紡ぎ出しています。
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OEHMS
OC949
(2CD)
\3800→\2690 |
レック、名盤中の名盤
ベルク:歌劇「ルル」(2幕オリジナル版) |
ルル:アナート・エフラティ(Sp)
ゲシュヴィッツ伯爵令嬢:ドリス・ゾッフェル(Ms)
劇場の衣装係、ギムナジウムの学生:モニカ・ミナレッリ(A)
医事顧問官:アダルベルト・ヴァラー(Br)
画家:クラウデ・ピア(T)
シェーン博士:イェルゲン・リン(Br)
アルヴァ:イアン・ストレイ(Br)
猛獣使い、ロドリーゴ:リデリック・ケネディ(Bs)
シゴルヒ:テオ・アダム(Bs)
公爵、従僕:エツィオ・ディ・チェザーレ(T)
劇場支配人:ボード・シュヴァンベック(Bs)
シュテファン・アントン・レック(指揮)
パレルモ・マッシモ歌劇場管弦楽団 |
その昔「知られざる極名演」としてその名を轟かせた、あのルル。最初、OEHMSの前身であったARTENOVAから発売され、その凄まじい演奏に驚愕。クチコミでその噂が広まり、ベストセラーになったという逸品。
マッシモ劇場のライヴ演奏で、ベルクのオリジナルである2幕版を採用、慣例となっている,第2幕上演後に、ルル組曲から第4曲「変奏曲」と第5曲「アダージョ」をコーダ風に奏して終了しています。(2004年の新国立のシーズンでは、レックが来日して、ツァルハ補筆による3幕版を上演するということで期待が寄せられたのですが、実際には上演困難ということで、2幕版になってしまった。)この10年で、日本における「ルル事情」も大きく変わったことでしょう。もう一度、この衝撃的な演奏に耳を澄ましてみるのもよいでしょう。
【録音】2001年1月、パレルモ・マッシモ歌劇場(デジタル:ライヴ)
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OC984
(2CD)
\3800→\3490 |
ウェーバー(1786-1826):歌劇《オベロン、または妖精王の誓い》3幕
ジェームズ・ロビンソン・ブランチェ:台本
【CD1】
1-6.第1幕
7-10.第2幕
【CD2】
1-4.第2幕(続き)
5-10.第3幕 |
オベロン…クレメンス・ケルシュバウマー(テノール)
ボルドーの騎士ヒュオン…ミルコ・ロシュコウスキ(テノール)
レーツィア…ドロテア・マリア・マルクス(アルト)
シェラスミン…エルガ・ペロシュ(バリトン)
ファティメ…マリー・ザイドラー(メゾ・ソプラノ)
パック…ドミトリー・エゴロフ(カウンターテナー)
語り…ローマン・クルツ
ミヒャエル・ホフシュテッター(指揮)
ギーセン・フィルハーモニー管弦楽団
ギーセン州立歌劇場合唱団
(合唱指揮…ヤン・ホフマン) |
13世紀フランスの叙事詩に登場する人物ユオン・ド・ボルドー。彼は罪を犯して逃亡中に妖精王オーベロンに出会い「魔法の笛」と「魔法のカップ」を与えられたとされています。
この伝説を基にした「オベロン」にシェークスピアの2つの名作「夏の夜の夢」と「テンペスト」の内容を付け加えたものが、ここでの「オベロン」です。
しかし内容があまりにも交錯しているためか、演奏機会はあまり多くありません。
ホフシュテッターは、この上演のためにモダン・オーケストラであるギーセン・フィルハーモニー管弦楽団の管楽器セクションをナチュラル・ホルン、ナチュラル・トランペットを始めとしたピリオド楽器に替え、19世紀の響きに近づける試みを行い、作品の本来の姿を洗い出すことに成功しています。
歌手たちはいずれも粒揃いの実力派。なかでもパックを歌うエゴロフのユニークな声が物語に刺激的な味を加えています。
録音 2016年12月、2017年1月 ギーセン州立歌劇場
ライヴ
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OC987
(2CD)
\3800→\3490
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女性指揮者オクサーナ・リニフ
マスカーニ(1863-1945):歌劇《カヴァレリア・ルスティカーナ》
レオンカヴァッロ(1857-1919):歌劇《道化師》 |
オクサーナ・リニフ(指揮)
グラーツ・フィルハーモニー管弦楽団 |
【CD1】 1-16.歌劇《カヴァレリア・ルスティカーナ》
サントゥッツァ-&エズギ・クトゥル(メゾ・ソプラノ)、トゥリッドゥ-&アルド・ディ・トロ(テノール)、
ルチア-&シェリル・ステューダー(ソプラノ)、アルフィオ-&アウドゥン・イヴェルセン(バリトン)、
ローラ-&マレイケ・ヤンコフスキ(メゾ・ソプラノ)
【CD2】 1-23.歌劇《道化師》
カニオ-&アルド・ディ・トロ(テノール)、ネッダ-&アウレリア・フローリアン(ソプラノ)、
トニオ-&アウドゥン・イヴェルセン(バリトン)、ベッポ-&マルタン・フルニエ(テノール)、
シルヴィオ-&ネヴェン・クルニッツ
他 |
録音 ライヴ 2018年10月7日,10月19日,11月21日,2019年6月7日 グラーツ歌劇場
1890年代から20世紀初頭にかけてのイタリア・オペラにおける"新しい潮流"となったヴェリズモ・オペラを代表する2つの作品。
マスカーニの《カヴァレリア・ルスティカーナ》、レオンカヴァッロの《道化師》。どちらも楽譜出版社ソンゾーニョ社主催の1幕物オペラ・コンクールの応募作品で、《カヴァレリア・ルスティカーナ》は優勝作として初演、《道化師》は2幕物だったため規定から外れていたものの、作品のすばらしさが社長の目に留まり、結局トスカニーニの指揮にて初演。どちらも大好評を博し、その人気は現在も衰えることがありません。
ここでグラーツ・フィルハーモニーを指揮し、迫真の演奏を披露するのは2020年までオーケストラの首席指揮者を務める女性指揮者オクサーナ・リニフ。ウクライナの音楽一家に生まれ、16歳から指揮を志し、2004年4月にバンベルク交響楽団により開催された第1回グスタフ・マーラー指揮者コンクールに3位入賞。2013年から2014年にはバイエルン国立歌劇場でキリル・ペトレンコのアシスタントを務めるなど才能を発揮、グラーツ歌劇場をはじめとした世界的な舞台で活躍する俊才です。
ここではオーストラリア出身のテノール歌手、アルド・ディ・トロを中心とした多彩な歌手たちをまとめるとともに、オーケストラから重厚な響きを紡ぎだしています。
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OC988
(2CD)
\3800→\3490
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ウェーバー(1786-1826):歌劇《魔弾の射手》3幕
【CD1】
1.序曲/2-10.第1幕/11-17.第2幕
【CD2】
1.第2幕(続き)/2-10.第3幕 |
オットカール侯爵:ボヘミアの領主-&マーティン・コルネット(バリトン)
クーノー:森林保護官,アガーテの父-&カレル・マルティン・ルドヴィク(バス・バリトン)
アガーテ-&ジェシカ・ミュアヘッド(ソプラノ)、エンヒェン:アガーテの従姉妹-&タマーラ・バンジェセヴィチ(ソプラノ)、
カスパール:若い猟師-&ヘイコ・トリンジンガー(バリトン)、マックス-&マクシミリアン・シュミット(テノール)、
隠者-&ティール・ファヴェイツ(バス)、キリアン-&アルブレヒト・クルーツツヴァイト(テノール)、
二人の花嫁介添人-&ウタ・シュヴァルツコップフ/ヘルガ・ヴァハター、
トマーシュ・ネトピル(指揮)、
アールト劇場合唱団(合唱指揮-&イェンス・ビンゲルト)
エッセン・フィルハーモニー管弦楽団 |
録音 ライヴ 2018年12月12日,27日 2019年1月17日 Aalto-Musiktheater
Essen
ドイツ・ロマン派オペラの礎を作ったとも言えるウェーバーの《魔弾の射手》。ドイツの民話を元に、封建時代の人々の迷信深い生活と、権力争いを描いた作品は当時のドイツ国民たちから多大なる人気を勝ち得ました。
チェコ出身の注目の指揮者トマーシュ・ネトピルによるこの演奏は、もともとの物語の舞台が"ボヘミアの深い森の中"であることを意識させる重厚な音作りが魅力的。
ネトピルは若き恋人たちを巡るメルヘン的なお話をテンポ良く進めるとともに、随所に登場する合唱や角笛の音色を効果的に配し、美しくも緊張感ある作品に仕上げています。
2018年の上演が人気を博したため、2019年にも再演され、更に2020年4月にも新たな上演が予定されているエッセン歌劇場の人気演目です。
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OC 810
\2700→\1890 |
シューベルト:歌曲集「冬の旅」(全曲) |
ロマン・トレーケル(Br)
オリヴァー・ポール(p) |
最近、どうしてもゲルハーエルの活躍に目が行ってしまう人も多いことだろう。彼の表現力豊かな歌と柔らかな美声には、すべての人が魅了されているはず。それに比べると、トレーケルの渋い魅力を語るためには、少し聴きこむことが必要なのかも知れない。彼の歌には「華やかさ」よりも「際立つ安定性」と「客観性」があり、決して歌に埋没することなく、歌の姿から精神性までをも浮き彫りにするのである。例えば「冬の旅」第1曲目にしても、降りしきる雪の冷たさを言葉で表現するのではなく、足元できしむ雪の感触を体感させてくれるような身に迫る歌と言えるだろうか。感情表現を抑制しながらも心の振幅を劇的に描き出している。真髄に迫る卓越した演奏。詩の行間に漂う情緒を見事に掬い出したポールのピアノも絶品。聴き手をすっぽり包み込むのがゲルハーエルなら、聴き手の心に何かをねじ込むのがトレーケル。
【録音】 2007年6月4-7日 ベルリン、イエス・キリスト教会
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