クラシックCD通販ショップ「アリアCD」へようこそ
トップページへ

規約などはこちら・・・

お買い物の方法  

注文方法:
 ご希望商品のチェック・ボックスをクリックし、最後に 「かごに入れる」ボタンを押してください(enterキーを押してもかまいません)。
 新店内のほかのページのお買い物がありましたら、そちらもすませ、一番最後にページ下の「
注文フォームへ」のボタンをクリックして、注文フォーム・ページへ進んでいただいて、そこで注文を確定してください。
 (チェック内容を変更したら、必ずもう一度「かごに入れる」ボタンをクリックしてください。変更内容がかごに反映されませんので)


メルマガや別サイトから直接アクセスされた方は「検索」などの窓が表示されません。どこかのタイミングで改めてこちらのページへお入りください。(別ページで開きます)

注文フォームへ





OEHMS期間限定特価セール
その6  53タイトル
1CD\2400→\1890/\1990
1SACD\2800→\1890/\1990

~4/30(火)午前9時


 創設当時はBMGの販売網で販売され廉価盤レーベルとして名を馳せていたが、そのBMGがSONYと合併してしまったため一時期凋落。しかしその後NAXOSが販売元となり新録音レーベルとして再生、きちんとした在庫管理と流通が施される中、気づいたら世界有数の優良大型レーベルに成長したOEHMS。
 ここ数年のバブリーなリリースは目を見張るものがある。

 ということで今回はそんなOEHMSの超特価セール。

 今回はすでに廃盤になっているような、そうとう前のアイテムが多いようです。逆に貴重なものもあるかと。
 もちろんセールになったこともないと思うのでごゆっくりチェックしていただければ。





Mozart: Die Entfuhrung aus dem Serail, K384
OC 115
(2CD)
*\3200→\2190
マルティン・ジークハルト(指揮)
リンツ・ブルックナー管
 モーツァルト:歌劇『後宮からの逃走』K.384 (全曲)
Ingrid Habermann (Sp)
Piotr Beczala (T)
Donna Ellen (Sp)
Oliver Ringelhahn (T)
Franz Kalchmair (Bs)
Harald Pfeiffer(語り)
マルティン・ジークハルト(指揮)
リンツ・ブルックナー管弦楽団
リンツ州立劇場合唱団


 日本ではブルックナー、マーラー指揮者として有名ですが、彼を国際的な評価を獲得した名演の一枚としてあげられる盤の再発売となります。

【録音】1996年11月19-22日、1997年3月1日、 リンツ・ブルックナー・ハウス [デジタル:セッション]


OC 214
\2400→\1890
スクロヴァチェフスキー指揮&ザールブリュッケン放送so.
 ブルックナー:交響曲第5番
スタニスラフ・スクロヴァチェフスキー指揮
ザールブリュッケン放送so.

 卓越したオーケストラ・ビルダーとしての手腕を発揮し、ザールブリュッケン放送響をドイツ随一のオーケストラに育て上げたスクロヴァチェフスキにとっても会心の録音。

Bartok: Concerto for Orchestra & Divertimento for Strings
OC 306
\2400→\1990
スクロヴァチェフスキのバルトーク
 バルトーク:
  管弦楽のための協奏曲/弦楽のためのディヴェルティメント
スクロヴァチェフスキ指揮
ザールブリュッケン放送響

 スクロヴァチェフスキはこの2作品を、旧ミネアポリス響と1977年5月&9月に録音していたが〔米Vox〕、実に25年ぶりの再録。
 「管弦楽のための協奏曲」は作曲家として自身も同名曲を作曲している。四半世紀の経験を踏まえ、作曲家としての視点から作品の構築性と解釈に新たな光を与え、ヴィルトゥオジックなこの傑作から稀代の名演を創り出している。


OC 794
\2400→\1890
ジョヴァンニ・ベネデッティ・プラッティ:通奏低音とチェロのための6 つのソナタ
 1-4.第1 ソナタ/5-8.第2 ソナタ/9-12.第3 ソナタ/
 13-16.第4 ソナタ/17-20.第5 ソナタ/21-24.第6 ソナタ
セバスチャン・ヘス(バロック・チェロ)/
アクセル・ヴォルフ(リュート&テオルボ)

 1697 年生まれの作曲家、プラッティ(1697-1763)はイタリアで歌とオーボエ、ヴァイオリンを学びました。当時発明されたばかりのフォルテピアノも習得し、この楽器のためにソナタを作曲しています。その後、25 歳の時にビュルツブルクの大司教ヨハン・フィリップ・シェーンボルンに招かれ、バンベルクとビュルツブルクを治めていたビショップ王子の宮廷楽師となります。ここで、8 人の子どもを持つソプラノ歌手、テレジア・ラングプリュックナーと結婚し、生涯をビュルツブルクで過ごしました。このソナタ集は1725 年に作曲されたと見られ、シェーンボルンが編纂したピアッティの60 作にものぼるリストの巻頭に置かれた「12のソナタ」の中の6 つの作品です。シンプルなスコアから導き出された見事な通奏低音と、美しいチェロの絡みが絶妙です。希少作品の発見に力を注ぐヘスとヴォルフによる演奏で。

録音 2010 年9 月14-16 日ニュルンベルク、マイスタージンガーホール(小ホール)Recording Producer: Thilo Grahmann, Balance Engineer: Carsten Vollmer, Technical Engineer: Markus Spatz, Editing: Thomas Gotz

OC404
\2400→\1890
アイヴァー・ボルトン&ザルツブルク・モーツァルテウム管による6 枚目のブルックナー
 ブルックナー:交響曲第 6 番イ長調(ノーヴァク版)
ザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団/
アイヴァー・ボルトン(指揮)

 どちらかというと小編成の曲を得意とするこの楽団ですが、このブルックナー・シリーズはこれまでも高い評価を受けており、極力ビブラートを排した無駄のない響きと、簡潔な表現が常に話題となっています。昔ながらの「重厚なブルックナー」もいいですが、キレのよい爽やかなブルックナーも良いものです。1951 年のノーヴァク版による演奏です。

録音 2010 年10 月23&25 日ザルツブルク祝祭劇場 大ホールRecording Producer, Editing & Mastering: Jir-i Pospichal (Classic Sound Austria) , SoundEngineer: Gustav Soral
OC 793
\2400→\1890
ゾラン・トドロヴィッチテノール・アリア集
 1.ヴェルディ(1813-1901):アイーダから「清きアイーダ」/
 2.ヴェルディ:マクベスから「おお我が子たちよ、お前たちを守る父の手は」/
 3.ヴェルディ:第一回十字軍のロンバルディア人より「私の喜びを」/
 4.ヴェルディ:運命の力より「天使のようなレオノーラよ」/
 5.ヴェルディ:オテッロより愛の二重唱「暗い夜の深まりに」/
 6.ヴェルディ:オテッロより「恥と悲しみに満ちて」/
 7.プッチーニ(1858-1924):蝶々夫人より「さらば愛の家」/
 8.プッチーニ:マノン・レスコーより「見たこともないすばらしい美人」/
 9.プッチーニ:マノン・レスコーより「ああ、マノン、君の愚かさが」/
 10.プッチーニ:外套より「お前の言うとおりだ」/
 11.プッチーニ:西部の娘より「一言だけ!弁解はしない…あれから6ヵ月たった」/
 12.プッチーニ:西部の娘より「やがて来る自由の日」/
 13.ワーグナー(1813-1883):ローエングリンより「はるかな国に」/
 14.ワーグナー:ローエングリンより「わが愛しの白鳥よ」
ゾラン・トドロヴィッチ(テノール)/
ヴァレンティナ・フィヤッコ(ソプラノ)…5/
ザグレブ・フィルハーモニー管弦楽団

 2004年、「ロベルト・デヴリュー」でグルベローヴァと共演。一気に名声を高めたテノール、ゾラン・トドロヴィッチの最新アルバムです。彼はイタリア・オペラだけでなく、最近はワーグナーなどのドイツ物でも活躍。ますます評価を高めています。ここでは彼の得意とするヴェルディ、プッチーニの名アリア12曲と、実演でも話題になったワーグナー「ローエングリン」からの、感動的な終わりの場面に歌われるアリア2曲を収録。ますます熟練の域に達した名唱をお楽しみいただけます。ヴェルディの「オテッロ」からの愛の二重唱で印象的なデズデモーナを歌うのは、注目の若手ソプラノ、フィヤッコです。今後が楽しみな逸材です。

録音 2010年9月ザグレブ ヴァストラフ・リシンスキ・コンサート・ホール Recording Producer & Editing: Filip Vidovic

OC811
\2400→\1890
ラメンティ-ステファニー・イラーニが歌うハッセ、ハイドン、ヘンデルのアリア集
 1-4.ハッセ(1699-1783):「見捨てられしディド」より/
 5-8.ハイドン(1732-1809):
  ソプラノのためのカンタータ「ナクソス島のアリアンナ」/
 9-18.ヘンデル(1685-1759):ソプラノのためのカンタータ「ルクレツィア」
ステファニー・イラーニ(メゾ・ソプラノ)/
ホーフカペレ・ミュンヘン/
ミヒャエル・ホフシュテッター(指揮)

 ドイツ、バイエルン集のキームガウで生まれたメゾ・ソプラノ。ステファニー・イラーニのソロ・アルバムです。1997年にミュンヘンのムジークホッホシューレに入学、004年にツヴィッカウで開催されたロベルト・シューマン国際コンクールで優勝、2006年に優秀賞を得て卒業という、新進気鋭のソプラノです。ドイツ内外で、ピアニストのヘルムート・ドイチュと歌曲のリサイタルを行い、また2005年には、日本の金沢で行われたペーター・シュライアー指揮の「マタイ受難曲」でソリストとして来日もしていた逸材です。これまでに、若干のCD録音がありますが、残念ながら、どれも満足がいくほどに聴き倒せるものはありません。今回の「ラメンティ」と名付けられた1枚は、そんな彼女の魅力を余すことなく伝えるものです。抑制された悲しみに彩られた表現力豊かな歌をサポートするのは、ホフシュテッター。艶やかなオーケストラの音色もご堪能ください。

録音 2010年9月26-29日ミュンヘン ゼントリンク、ヒンメルファールツ教会Recording Producer: Jakob Handel

OC792
\2400→\1890
マーラー:大地の歌
 …H.アルブレヒトによる独唱と室内楽による新編曲版

 (1911年11月20日、ミュンヘンでの初演100周年を記念して)
シビラ・ルーベンス(ソプラノ)/
ルネ・モーロック(アルト)/
マルクス・シェーファー(テノール)/
マルクス・アイヒェ(バリトン)/
ミュンヘン・バッハ管弦楽団/
ハンスイェルク・アルブレヒト(指揮)

 指揮者としてよりも、どちらかというと「編曲物をばりばり演奏するオルガニスト」としての知名度の方が高いハンスイェルク・アルブレヒトですが、今作では、その両方の才能を見せつけてくれるかのような、すごい編曲&演奏をくりだしてきました。マーラー(1860-1911)の「大地の歌」の異稿版というと、ピアノ版か、シェーンベルク編曲の「室内楽伴奏版」が知られていて、どちらも原曲の持つ透明感を強調した風通しの良い音楽に変貌していることはご存知の通りです。しかし、今回のアルブレヒトの編曲は、オーケストラのサイズは小さくなっているものの、芳醇な響きは変わることなく、その上、ソリストを4人態勢にすることで、一層の音色の変化を加えることに成功していると言えましょう。もちろん賛否両論あるでしょうが、100年という節目に、このような新しいものが出てくることもマーラーの偉大さを表しているのではないでしょうか。

録音 2011年1月14-15日&17-19日ミュンヘン ゼントリンク、ヒンメルファールツ教会Recording Producer, Editing, Mastering:Martin Fischer

OC406
\2400→\1890
ストラヴィンスキー・ドビュッシー・バルトーク:管弦楽作品集
 1.ストラヴィンスキー(1882-1971):うぐいすの歌/
 2.ドビュッシー(1882-1971):牧神の午後への前奏曲/
 3.バルトーク(1881-1945):中国の不思議な役人
ユンゲ・ドイチェ・フィルハーモニー/
アンドレイ・ボレイコ(指揮)

 1974年、ドイツの学生たちによって結成されたユンゲ・ドイチェ・フィルハーモニー。彼らは若き情熱の下、音楽を演奏する喜びに燃え着実に成長してきました。1976年に「カラヤン賞」を受賞することで基本的な概念を確立することにより、ここを巣立った演奏家たちが、その概念を継承しています。毎年18歳から28歳までの学生たちをオーディションで選抜、リハーサル期間を経て、国際的コンサート・ツアーに出掛け大成功を収めるのを常としています。このアルバムは、ボレイコの指揮のもと、「魅惑とダンス」をモティーフにした3つの作品が収録されています。ストラヴィンスキーでは官能的とまで言える表現、ドビュッシーでの魅惑的な午睡への誘惑、そして荒々しいリズムと妖しさが交錯するバルトーク。しなやかな音楽性が爆裂です。

録音 2011年3月14日ベルリン・フィルハーモニー Recording Producer, Editing, Mastering:Florian B. Schmidt

OC 415
\2400→\1890
ヴィジョンズ…フランツ・リストの室内楽作品集
 1-4.ヴァイオリンとピアノの二重奏ソナタ嬰ヘ短調
 5-6.ハンガリー狂詩曲第9番「ペシュトの謝肉祭」(ヴァイオリン、チェロ、ピアノ版)/
 7.悲歌第1番(チェロとピアノ版)/8.悲歌第2番(チェロとピアノ版)/
 9.シューベルト=リスト:ウィーンの夜会から「ワルツ・カプリース第6番」(D.オイストラフによるヴァイオリンとピアノ編)/
 10.巡礼の年第3年から「夕べの鐘,守護天使への祈り」(弦楽四重奏版)/
 11.悲しみのゴンドラ(チェロとピアノ版)/
 12.リヒャルト・ワーグナー-ヴェネツィア(ピアノ独奏)/
 13.リヒャルト・ワーグナーの墓へ(弦楽四重奏版)
ルーカス・マリア・クウェン(ピアノ)/
インゴルフ・トゥルバン(ヴァイオリン)/
ウェン=シン・ヤン(チェロ)/〈10.13〉
バルバラ・トゥルバン(ヴァイオリン)/
マルティン・アルブレヒト・ローデ(ヴィオラ)

 実力派チェリスト、ウェイ=シン・ヤンと若くしてミュンヘン・フィルハーモニーの首席奏者を務め、かのチェリビダッケからも大絶賛されたというミュンヘン出身のヴァイオリニスト、インゴルフ・トゥルバンを中心としたメンバーによるリスト(1811-1886)の室内楽作品集です。ピアノを愛し膨大な作品を残したリストですが、ヴァイオリンやチェロのために書かれた曲は驚くほど少なく、またその多くは編曲であったりと、リストの作品の中でも隠れたジャンルと言っても過言ではありません。とりわけ珍しい2つの作品を含んでいて、それは最初に置かれた二重奏曲と「ペシュトの謝肉祭」です。二重奏曲は1832年に書かれた作品で、ショパンのマズルカOp.6-2とポーランドの旋律を用いたもので、1963年まで発見されることなく埋もれていた秘曲です。また「ペシュトの謝肉祭」はピアノ独奏版となる前の形で、リストがハンガリー民謡をヨーロッパに根付かせるべく努力した跡がうかがえる意欲的な作品です。この曲は、ピアノ独奏版が書かれてから、ドップラーの協力で管弦楽版にも編曲されています。3つの版の聴き比べも楽しそうです。

録音 2011年4月,6月,7月ミュンヘン音楽・演劇大学 Recording Producer Editing & Mastering: Christian Bohm (Tracks: 1, 2, 5, 6, 7, 8, 11) Andreas Fischer (Tracks: 3, 4, 9, 10, 12, 13)

OC 407
\2400→\1890
ザルツブルク・モーツァルテウム管&アイヴァー・ボルトン
 ブルックナー:交響曲第4番変ホ長調(ノーヴァク版)
ザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団/
アイヴァー・ボルトン(指揮)

 ブルックナー(1824-1896)の交響曲の中でも、最も愛される曲の一つである第4番「ロマンティック」については、すでに多くの人が挑んでおり、この聳え立つ山の様々な面の景観を楽しむことができるものです。さて、アイヴァー・ボルトンは2004年からこのザルツブルク・モーツァルテウムの首席指揮者として活躍していて、ブルックナーの交響曲全集も着々と進行。そろそろ完成に近づいているところです。この第4番は7作目にあたるもので、今回もライブ録音であり、極めて集中力の高い演奏を提示しています。彼の作り出すブルックナーは、音の厚さよりも、透明感を追求する傾向にあり、この4番のような比較的軽めの作品では、その美点が最大限発揮されていると言っても過言ではありません。清々しく美しい・・・そんなブルックナーです。


録音 2008年4月25.26日ザルツブルク祝祭劇場 大ホール
Recording Producer, Editing & Mastering: Jir-i Pospichal (Classic Sound Austria) . Sound Engineer: Gustav Soral
Chopin: Nocturnes Nos. 1-21 (complete)
OC 779
(2CD)
\4800→\2690
ショパン:ノクターン全集(全21曲)
 【録音】2010年3月15日、4月1日
  ミュンヘン音楽大学大ホール(セッション:デジタル)
アミール・カッツ(P)

 「のだめカンタービレ ベスト100(SICC-631のDisc7)」「シューベルト:ピアノ・ソナタ第16&19 (82876782172)」で、静かな話題となったピアニスト、アミール・カッツの最新録音「ショパン:ノクターン集」の発売です。

 この夜想曲の弾き手であるカッツは、インタビュアーから「今更、ショパンの夜想曲の新しい録音が必要なのでしょうか?」という少々意地の悪い質問を受けた時、こう答えた。「それでは質問をお返ししますが、私が5回録音をした場合、その最上のものはどれにあたるのですか?全てのピアニストは常に自分自身の言葉で音楽を語りたいし、作品から新しい何かを発見しています。素晴らしい芸術からは無限の可能性を引き出すことができるのです」と答えています。聴き手にしてもそれは同じこと。一つの作品を繰り返し聴き、また違う演奏家によって命を吹き込まれたものを聴き比べ、少しずつ自分の中に蓄積し、音楽への愛を高めていくことは大いなる「聴く喜び」と言えるでしょう。彼だけのショパンを心行くまで堪能して欲しい。


OC 842
(SACD-Hybrid)
\2800→\1890
ブリタニック号のオルガン第2集/クリスマスの旅

 ゼーヴェンの「自動演奏楽器博物館」所蔵のブリタニック・オルガンを蘇らせるシリーズの第2弾です。
 第1弾(OC840)では総合的な音の紹介に終始したのですが、今回はクリスマスの音楽に絞ってご紹介します。本来、クリスマスは一家で静かに過ごすのが昔からの習慣ですが、もし旅の途中でクリスマスを迎えることになったら、旅人は少々寂しくなってしまうかもしれません。そんな時のために、ブリタニック号はクリスマス音楽のロール紙をあらかじめ用意して出航しました。もちろん演奏は当時最高のオルガニストたちによるものです。船上で彼らの演奏を再現しながら旅人達は静かにクリスマスを祝ったのです。彼らの華やいだざわめきもこのアルバムから感じ取れるかもしれません。予想以上に力強いオルガンの音は、1世紀以上も前の空気をありありと伝えてくれます。


 録音 2011年7/8月スイス ゼーヴェン、自動演奏楽器博物館 Musical Direction: David Rumsey/Technical Direction: Daniel Debrunner/Recording Supervision, Editing and Mastering: Andre Scheurer


OC423
\2400→\1890
フランスのピアノ作品集
 1.ドビュッシー:レントより遅く/
 2-4ドビュッシー:版画<パゴダ/グラナダの夕べ/雨の庭>/
 5-10.ドビュッシー:子どもの領分
  <グラドゥス・アド・パルナッスム博士/象の子守歌/
  人形のセレナード/雪は踊る/小さな羊飼い/
  ゴリウォッグのケークウォーク>/
 11.ラヴェル:水の戯れ/
 12-14.ラヴェル:夜のガスパール
  <オンディーヌ/絞首台/スカルボ>
ベンヤミン・モーザー(ピアノ)
録音 2011年1月19-21日ミュンヘンバイエルン放送第2スタジオ

 2012年に生誕150周年を迎えたドビュッシーと(1862-1918)、色彩的な作風を誇るラヴェル(1875-1937)。フランスのピアノ曲と言っても、全く違う表現を追求した2人の作品をバランス良く配したベンヤミン・モーザーのアルバムです。2007年のチャイコフスキー国際コンクールで聴衆賞を獲得し、話題をさらった若き貴公子モーザーは、デビュー・アルバム(OC726)のロシア名曲集で、パワー溢れる音楽を聞かせていましたが、こちらは一転エスプリに満ちたフランス音楽集であり、彼における全く違うアプローチを楽しむことができるでしょう。例えば「雨の庭」や「オンディーヌ」、「水の戯れ」での流動的な水の姿は、決して力任せに描けるものではありませんが、モーザーはそれらを難なくクリアしているようです。


 

OC425
\2400→\1890
J.S.バッハ:カンタータ集
 1-7.カンタータ「泣き、嘆き、憂い、おののけ」BWV12 (1714)/
 8-17.カンタータ「心と口と行いと命もて」BWV147 (1723)
ユディス・シュピーサー(ソプラノ)/
アンネカスリーン・ラーブス(メゾ・ソプラノ)/
ロベルト・ゼリアー(テノール)/
ティモ・ヤンゼン(バス)/
ミュンヘン・アルチス=ヴォーカリステン/
ラルパ・フェスタンテ・バロック管弦楽団/
トーマス・グロッパー(指揮)
録音 2012年3月9-11日ミュンヘンゼントリンク,昇天教会

 2005年に結成された、ミュンヘンの劇場・音楽アカデミーのおよそ50人の学生たちをメンバーとする「ミュンヘン・アルチス=ヴォーカリステン」によるバッハ(1685-1750)のカンタータ集の第2集です。
 このアルバムでは、バッハがワイマールの楽長に就任してから2作目のカンタータである第12番と、「主よ、人の望みの喜びよ」でおなじみの第147番のカップリングです。憂いを帯びたオーボエが美しいシンフォニアで始まる第12番での柔らかな歌い口、涙が出るほどに美しい第147番のコラール、どちらもレベルの高い演奏です。彼らを支えるラルパ・フェスタンテ・バロック管弦楽団の素朴で暖かみのある音色も魅力的です。

 

OC867
\2400→\1890
アレクサンダー・シンプ:ラヴェル、スクリャービン、シューベルトを弾く
 1-6.ラヴェル(1875-1937):クープランの墓/
 7-11.スクリャービン(1872-1915):5つの前奏曲Op.74/
 12-15.シューベルト(1797-1828):ピアノ・ソナタ第21番変ロ長調D960
アレクサンダー・シンプ(ピアノ)
録音 2012年3月12-14日ミュンヘンバイエルン放送第2スタジオ


 それまで14年間に渡って優勝者を出すことのなかった「ドイツ音楽コンクール」が、2008年にようやく認めたピアニストが、このアレクサンダー・シンプでした。その後、ベートーヴェン国際コンクールで入賞し、2011年にはクリーブランド国際ピアノコンクールでドイツ人として初の優勝を飾るなど、着々と大物ピアニストへの道のりを歩む彼のOEHMSレビュー・アルバムとなります。
 すでにGENUINレーベルで「モーツァルト、ベートーヴェン、ドビュッシー、アルベニス・アルバム」をリリースしているシンプですが、この新譜では曲の選定にもアイデアを盛り込み、一見ばらばらに見える3人の曲の根底に横たわる「暗部」のようなものに光をあて、一つのストーリーを紡ぎだすことに成功しています。テクニックや表現力は持ち合わせていて当たり前。という現代のピアニストたち。一つ抜きん出るためには、特別の才能が必要なのであるということを強く感じさせる1枚です。

Alexander Schimpf
 

OC870
\2400→\1890
触れる…キスする…そして死ぬ
 -ヴェラール・バルナ=サバドゥス:イギリス歌曲集

《ヘンリー・パーセル(1659-1695)》
 1.もし音楽が愛の糧であるのなら(第3稿) Z379C/
 2.彼女は恋し、愛をうちあけるZ413/
 3.恋の病から飛び立とうZ630/
 4.しばし楽の音にZ583/5.新しいグラウンドZ339/
 6.ばらよりも甘いZ585/
 7.おお孤独よ、わが甘き選択Z406/
《アンソニー・プール(1629頃-1692)》
 8.ジュスティナス/
《ニコラ・マッテイス(1650頃-1703頃):新しい歌のコレクションより(1696/99)》
 9.いいえ、あなたは私のように愛したことなど決してない/
 10.おいで、いとしき人/
 11.それは私たちの力、セリアではありません/
 12.クロリンダ、あなたの準備は無駄になる/
 13.私がコリンナの同情を懇願するとき/
 14.いいえ、わがクロエ、私たちはこの場所を出発する/
《ジョン・ダウランド(1563-1626)》
 15.涙のパヴァーヌ/16.再び来ておくれ/
 17.私は彼女が泣くのを見た/18.流れよ、わが涙/
 19.愛よ、みつけたことがあれば話しておくれ
ヴェラール・バルナ=サバドゥス(カウンターテナー)/
オルガ・ワッツ(ハープシコード)/
アクセル・ヴォルフ(リュート)/
パヴェル・セルビン(バロック・チェロ)

 「リローデッド・ハッセ」(OC830)でその才能を鮮烈に印象付けた次世代カウンターテナー、ヴェラール・バルナ=サバドゥス。彼の最新アルバムはパーセル、ダウランドを中心としたイギリス・ルネッサンス期の歌曲集です。愛、苦しみ、憧れ、死・・・溢れんばかりの事象をシンプルなメロディに閉じ込めたダウランドの歌。イタリアやフランスの華やかさも感じさせるパーセルの歌。そして1650年頃のイタリアに生まれながらも放浪の末に1670年頃にロンドンに落ち着いたというマッテイスの自由な歌。どれもチャーミングでありながらも人生の深遠を感じさせる完成度の高いものです。
 サバドゥスの歌とそれを支える器楽奏者たち。親密な空気はそれはそれは心地よいものです。

OC433
\2400→\1890
マリー=クロディーヌ&ディミトリー・パパドプーロス -
 シューベルト、ガーシュウィン、ディネスク、ラヴェル作品集

  1-4.シューベルト(1797-1828):
   ヴァイオリンとソナタのためのソナタ イ長調 Op-posth.162 D574/
  5-9.ガーシュウィン(1898-1937):ポーギーとベスからの5つの小品
   <サマータイム-女は一時の慰みものさ/テンポ・ディ・ブルース/
   なんでもそうとは限らない/ベス、お前は俺のもの/うちの人は逝ってしまった>/
  10.ヴィオレタ・ディネスク(1953-):ヴァイオリンのための雲の練習曲-自由に/
  11-13.ラヴェル(1875-1937):ヴァイオリンとピアノのためのソナタ
マリー=クロディーヌ・パパドプーロス(ヴァイオリン)/
ディミトリー・パパドプーロス(ピアノ)
録音 2012年12月5-7日 ミュンヘン バイエルン放送 第2スタジオ

 1987年生まれの若きヴァイオリニスト、マリー=クロディーヌ・パパドプーロスのデビュー・アルバムです。名前からわかる通り、シリアとギリシャの血を引く彼女ですが、生まれはフランス、ストラスブールで、この地の国立音楽院に学び、14歳で金メダルを獲得し卒業しています。
 2002年からはカールスルーエ音楽大学でウルフ・ヘルシャーの下で学び、2011年に修士号を取得し、ソリストとしての活動を始めています。
 このアルバムでは、シューベルトからラヴェル、ガーシュウイン、ディネスクという幅広い年代の作品を収録。一つ違いの兄ディミトリーと共に、瑞々しい感性と確かな技巧で、これらの作品を的確に表現しています。
 シューベルトで見せる端正な表情と、ガーシュウインでの妖艶さのギャップがステキです。
 
OC434
\2400→\1890
祥子・古畑=ケルスティング -ベートーヴェン&シューマンを弾く
 1-3.ベートーヴェン(1770-1827):ピアノソナタ 第14番「月光」Op.27-2/
 4.ベートーヴェン:創作主題による32の変奏曲 Wo080/
 5-17.シューマン(1810-1856):交響的変奏曲 Op.13/
 18-22.シューマン:交響的変奏曲への追加-5つの遺作
祥子・古畑=ケルスティング(ピアノ)
録音 2013年3月19-20日 カイザースラウテルン SWRスタジオ

 横須賀出身で、現在ドイツを中心に活躍しているピアニスト、祥子・古畑ケルスティングのOEHMSへの2枚目の録音です。ヨーロッパ各地で華々しい活動を行い、2012年にはサントリーホールに凱旋公演、またスタインウェイのアーティストとしても認定されるなど、注目を浴びている人です。
 2010年に録音された前作では、メンデルスゾーン、シューマン、リストの作品を演奏、堅実な技巧と豊かな情感を披露していましたが、今作ではベートーヴェンとシューマンの2人の作曲家に特化して、素晴らしい演奏を繰り広げています。
 変奏曲を中心としたこのプログラムにおいて、彼女の持つ多様性と表現力の幅を実感できるのではないでしょうか。

OC435
\2400→\1890
フランツ・シューベルト:ピアノ作品集
 1.ピアノのための小品(即興曲) 第2 番 変ホ長調 遺作/
 2.即興曲 変ホ長調 Op.90-2/
 3.ピアノのための小品(即興曲) 第1 番 変ホ短調 遺作/
 4.即興曲 変イ長調 Op.90-4/
 5.楽興の時 第2 番 変イ長調 Op.94-2/
 6.即興曲 ヘ短調 Op.142-4/7-9.幻想曲 ハ長調「さすらい人」Op.15
ユラ・マルグリス(ピアノ)

 アルゲリッチと度々公演を重ね、2013 年には日本にも来日。実に味わい深い演奏を聴かせたことで話題になった中堅ピアニスト、ユラ・マルグリス。彼の演奏は極めて個性的であり、滋味深いものです。
 今回彼が取り上げたのはシューベルト(1797-1828)の一連の作品ですが、マルグリスは、これらの曲を演奏する際に、最初は歴史的楽器を使用することを試みたのですが、それでは、独自の響きが得られなかったため、なんと現代の楽器に当時の楽器の特徴である「弱音器ペダル」を組み込むことを思いついたのです。
 このアルバムには、試行錯誤の結果生まれた「独自の響き」がたっぷりと詰まっています。



OC449
\2400→\1890
アンナ&イネス・ヴァラホフスキー(ピアノ・デュオ)/
 ブラームス、クララ&ロベルト・シューマン:作品集

  ブラームス(1833-1897):ピアノ四重奏曲 第1番 ト短調 Op.25(ピアノ連弾版)
  クララ・シューマン(1819-1896):行進曲 変ホ長調
  シューマン(1810-1856):東洋の絵 Op.66
アンナ&イネス・ヴァラホフスキー(ピアノ・デュオ)

 ポーランド出身の“ピアノ・デュオ”アンナ&イネス・ヴァラホフスキーは、アンナが4歳、イネスが6歳の時に音楽を学び始め、1983年に家族がドイツに移住したのをきっかけに、ハノーヴァーの音楽・演劇大学とザルツブルク・モーツァルテウムに入学、アルフォンス・コンタルスキーに薫陶を受けてピアノ・デュオとして活動することを決意します。
 彼女らを絶賛したのは、アメリカの伝説的音楽評論家、ハロルド C.ショーンバーグで、彼女らの演奏について「幅広いデュナーミクと、無尽蔵のテクニックを備え、リズム感に富み色彩も豊か」と絶賛、これが世界的な名声を得る足がかりとなりました。これまでの20年間近くの活動の中で、彼女たちはモーツァルトからガーシュウィンまで様々なアルバムを録音していますが、今回のアルバムはブラームスとシューマン、そしてシューマンの妻クララの3人の作品を演奏、ロマン派の時代に花開いた3人の天才たちの愛情と深い友情を暗示しながら、あまり耳にすることにない作品も含めて素晴らしい演奏を聴かせています。

 録音 2016年3月7-10日Deutschlandfunk Kammermusiksaal
 



OC891
\2400→\1890
ヴァイグレ(指揮)&フランクフルト歌劇場管
 リヒャルト・シュトラウス:アルプス交響曲 Op.64
フランクフルト歌劇場管弦楽団/
セバスティアン・ヴァイグレ(指揮)
 録音 2015年11月1日.2日 フランクフルト アルテ・オパー

 2016年にも来日、レパートリーの広さで定評のあるドイツの指揮者セバスチャン・ヴァイグレ。
 OEHMSレーベルで進行中のこのリヒャルト・シュトラウスのシリーズは、ヴァイグレが「最も得意である」と語る作曲家であるだけに、どれも力の入った見事な出来映えを誇っています。
 今回の「アルプス交響曲」はとりわけ多彩な響きを駆使した映画音楽のような作品であり、ヴァイグレはオペラで培った巧みな統率力と表現力で、雄大なアルプスの風景だけでなく、シュトラウス(1864-1949)が作品に秘めたニーチェの影響(アンチクリスト)までをも丁寧に描き出そうとするかのようです。
  


OC456
(2CD)
\4800→\2690
レーガー:チェロとピアノのための作品全集
<CD1>
 1.奇想曲 イ短調/2-4.チェロ・ソナタ 第1番 へ短調 Op.5/
 5.奇想曲 Op.79-1/6.小ロマンス Op.79-2/
 7-10.チェロ・ソナタ 第2番 ト短調 Op.28/11.ロマンス ト長調/
<CD2>
 1-4.チェロ・ソナタ 第3番 ヘ長調 Op.78/
 5.アリア Op.103a-3/
 9-9.チェロ・ソナタ 第4番 イ短調 Op.116
グィド・シーフェン(チェロ)/
ヤコブ・ロイシュナー(ピアノ)
 録音 2015年7月13-15日,2016年4月5-7日 ドイツ クララ・ヴィーク・アウディトリウム

 2016年、レーガー(1873-1916)の「没後100年」を記念して数多くの作品がリリースされていますが、このチェロとピアノのための作品集もそんな1枚です。
 ワーグナーにも匹敵するほど重厚な作品を書き、ドイツロマン派を代表すべき作曲家であるレーガー。オルガン作品ばかりが有名ですが、彼のチェロ・ソナタはブラームス風の雰囲気を持つ美しいもの。ドイツの伝統を受け継ぎながらも、晩年の第4番に出現する前衛的な部分は後のヒンデミットやショスタコーヴィチ作品の先駆ともなっています。
 チェリストのグィド・シーフェンはこれまでにもバッハから現代まで数多くのアルバムをリリースし、とりわけ近現代の作品の演奏について評価の高い人です。



OC468
(2CD)
\4800→\2690
CANTAI 私は歌った
21世紀におけるおけるデリアン四重奏団の“バッハ:フーガの技法”

【CD1】
 J.S.バッハ(1685-1750):
  フーガの技法 BWV1080(弦楽四重奏編曲版)
   1.Contrapunctus I コントラプンクトゥスI
   2.Contrapunctus III コントラプンクトゥスIII
   3.Contrapunctus II コントラプンクトゥスII
   4.Contrapunctus IV コントラプンクトゥス IV
   5.Canon II, alla Ottava 8度のカノン
   6.Contrapunctus V コントラプンクトゥスV
   7.Contrapunctus VI a 4 in Stylo Francese
  コントラプンクトゥス VI フランス風の4声のフーガ
   8.Contrapunctus VII a 4 per Augmentationem
    et Diminutionem コントラプンクトゥス VII
    主題の拡大および縮小を含む4声のフーガ
 9.Canon III, alla Decima in Contrapunto alla
   Terza 10度のカノン
 10.Contrapunctus VIII a 3 コントラプンクトゥス VIII
    3声のフーガ
 11.Contrapunctus XI a 4 コントラプンクトゥス XI
   3重フーガ
 12.Contrapunctus X a 4 alla Decima
    コントラプンクトゥス X 10度の転回対位法による2重フーガ
 15.Contrapunctus XIIa a 4, rectus
   コントラプンクトゥス XII 4声 鏡像フーガ
 17.Contrapunctus IX a 4 alla Duodecima
   コントラプンクトゥス IX 12度の転回対位法による2重フーガ
【CD2】
 J.S.バッハ:フーガの技法 BWV1080より
   (弦楽四重奏編曲版)(続き)
 1.Contrapunctus XIIIa a 3, rectus
  コントラプンクトゥス XIII 3声 鏡像フーガ
 2.Contrapunctus XIIIb a 3, inversus
  コントラプンクトゥス XIII 3声 反行フーガ
 3.Canon IV, alla Duodecima
   in Contrapunto alla Quinta
   カノン IV 三度の対位における10度のカノン
 4.Contrapunctus XIV: Fuga a 3 Soggetti
   コントラプンクト XIV
 5.J.S.バッハ:18のライプツィヒコラールより
  「汝の御座の前に、われ進み出で」 BWV 668
 ステファノ・ピエリーニ(1971-):Cantai un tempo
  6.インテルメッツォ I
  7.マドリガル I: Cantai un tempo
    かつて私は歌った
  8.インテルメッツォ II
  9.マドリガル II:Lamento di Arianna
   アリアンナの嘆き
  10.インテルメッツォ III
 11.マドリガル III:Zefiro torna e di soavi accenti     西風が戻り 甘美な口調で
 【ボーナス・トラック】
  J.S.バッハ:フーガの技法 BWV1080より
   (弦楽四重奏編曲版)
   12.Fuga inversa a 2 Claviere
    2台の鍵盤楽器のためのフーガ
   13.Alio modo: Fuga inversa a 2 Claviere
    他の旋法で:2台の鍵盤楽器のためのフーガ
デリアン四重奏団
【メンバー】
アドリアン・ピンツァル(ヴァイオリン)
アンドレアス・モショー(ヴァイオリン)
ゲオルギー・コヴァレフ(ヴィオラ)
ミリアム・プランディ(チェロ)

クラウディア・バラインスキー(ソプラノ)
…CD2:7.9.11
ミリアム・プランディ(ピアノ多重録音)
…CD2:12.13

 エーゲ海・キクラデス諸島に所在するギリシャの「デロス島」から名前を採ったという「デリアン四重奏団(正式名称 delian::quartettの「::」は彼らのこだわり)。
 古典派から現代まで幅広いレパートリーを持つ彼らの最新作はバッハの最晩年の名作「フーガの技法」。演奏楽器の指定がないため、これまでにもさまざまな楽器で演奏されており、いくつかの弦楽四重奏団による名演も知られています。
 デリアン四重奏団は作品を演奏するにあたって「4つの楽器の対話」に重点を置き、フーガの芸術的価値を追求、アルバムタイトルに「Cantai=私は歌った」とすることでその意図を表現しています。
 アルバムの曲順は綿密に計算されており、途中には現代作曲家のピエリーニが「モンテヴェルディの作品からインスパイア」された曲を挿入、最後には2台の鍵盤楽器用のフーガ2曲が添えられています。
 「全曲を通して聴き、自らの人生にも思いをはせてほしい」と奏者たちが語る渾身の2枚組です。。
  録音:2018年2月19-24日、2018年7月8日(CD2:12.13) ケルン ドイツ放送室内楽ホール
 
  プロモーション動画 https://www.youtube.com/watch-v=sHV3Jp8UK3E

 OC470
\2400→\1990
キタエンコ&ケルン・ギュルツェニヒ管
 ラフマニノフ: 合唱交響曲『鐘』/タネーエフ: 聖イオアン・ダマスキン

  ラフマニノフ(1873-1943):合唱交響曲『鐘』Op.35
   1. Allegro ma non tanto/2. Lento/
   3. Presto/4. Lento lugubre
  タネーエフ(1856-1915):聖イオアン・ダマスキン Op.1
   5. Adagio ma non troppo/
   6. Andante sostenuto/7. Allegro
アンナ・サムイル(ソプラノ)
ドミトロ・ポポフ(テノール)
ヴラジスラフ・スリムスキー(バリトン)
チェコ・フィルハーモニー合唱団ブルノ
 (ペトル・フィアラ-&合唱指揮)
ドミートリー・キタエンコ(指揮)
ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団

 録音 2019年6月14-19日 コンサート・ホール、ケルン・フィルハーモニー

 ラフマニノフの合唱交響曲『鐘』は、1913年に作曲された合唱作品。アメリカの詩人エドガー・アラン・ポー(1809-1849)の詩をロシアの詩人、コンスタンチン・バリモントがロシア語に訳したものを自由に用いながら、4つの場面「そりのベル=若さ」「結婚」「激動の幕開け」「弔い」を象徴する鐘の音を通して人生の機微を描いています。
 ラフマニノフが好んだ「怒りの日=ディエス・イレ」の旋律も効果的に使われた中期の傑作の一つです。かたやタネーエフの「聖イオアン・ダマスキン」は宗教的なカンタータ。7-8世紀に実在した聖人(ダマスコのヨハネ)の祈祷文をトルストイが翻案したテキストの中から、タネーエフは16行を選択、感動的な作品に仕上げました。
 タネーエフ初の成功作品としても知られ、いかにもロシアの合唱曲らしい荘厳な雰囲気を持っています。

 キタエンコは、その特徴とも言える重低音を強調した響きを、30年以上に渡り彼と演奏を続けているケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団から引き出し、メリハリのある音楽を作っていきます。また、チェコで作曲家としても活躍するペトル・フィアラが指導するチェコ・フィルハーモニー合唱団ブルノの力強く、清冽なハーモニーも聴きどころです。

 
 



 OC471
(2CD)
\4800→\2990
プロコフィエフ&ハチャトゥリアン:オーケストラのための組曲集
 【Disc1】
  プロコフィエフ(1891-1953):
   組曲『夏の夜』Op.123
    1. I. 序曲/2. II. セレナード/
    3. III. メヌエット/4. IV. 夢/5. V. 舞曲
   スキタイ組曲『アラとロリー』Op.20
    6. I. ヴェレスとアラへの讃仰/
    7. II. 邪神チュジボーグと魔界の悪鬼の踊り/
    8. III. 夜/9. IV. ロリーの栄えある門出と太陽の行進
 【Disc2】
  ハチャトゥリアン(1903-1978):
   組曲『仮面舞踏会』
    1. I. ワルツ/2. II. 夜想曲/3. III. マズルカ/
    4. IV. ロマンス/5. V. ギャロップ
   組曲『スパルタクス』
    6. 第1組曲より第3曲 エギナとバッカナリアのヴァリアシオン
    7. 第2組曲より第1曲 スパルタクスとフリーギアのアダージョ
    8. 第1組曲より第5曲 ガディスの娘の踊り - スパルタクスの勝利
ドミートリー・キタエンコ(指揮)
ザグレブ・フィルハーモニー管弦楽団

 録音 2019年11月4-11日 リシンスキ・ホール、ザグレブ

 プロコフィエフとハチャトゥリアン。20世紀を代表する2人のソ連の作曲家によるユニークなオーケストラのための組曲集。
 プロコフィエフの『夏の夜』は、1940年に作曲された歌劇《修道院での婚約》の音楽を組曲にまとめたもの。古典的形式を現代に蘇らせたオペラ・ブッファであり、組曲に使われた5曲も端正な風情を持っています。
 『アラとロリー』はもともとバレエ音楽として書かれたものの、結局は演奏会用の組曲として完成。第2曲の凶暴な「邪神チュジボーグと魔界の悪鬼の踊り」が有名です。
 「ワルツ」が知られるハチャトゥリアンの『仮面舞踏会』は戯曲のための劇音楽。またバレエ音楽『スパルタクス』は豪華なサウンドを存分に用いた派手な作品。
 キタエンコは、持ち前のパワーを生かした華麗な響きをザグレブ・フィルハーモニー管弦楽団から引き出し、ロシア音楽のスペシャリストとしての貫禄を見せつけています。
 
 



 OC472
\2400→\1990
アレクサンダー・ソディ(指揮)&マンハイム国立劇場管
 メシアン(1908-1992):トゥーランガリラ交響曲

 1. 第1楽章 Introduction 序章
 2. 第2楽章 Chant d'Amour I 愛の歌 I
 3. 第3楽章 Turangalila Iトゥーランガリラ I
 4. 第4楽章 Chant d'Amour II 愛の歌 II
 5. 第5楽章 Joie du Sang des Etoiles 星たちの血の喜悦
 6. 第6楽章 Jardin du Sommeil d'Amour 愛のまどろみの庭
 7. 第7楽章 Turangalila II トゥーランガリラ II
 8. 第8楽章 Developpement d'Amour 愛の敷衍
 9. 第9楽章 Turangalila III トゥーランガリラ III
 10. 第10楽章 Final 終曲
タマラ・ステファノヴィッチ(ピアノ)
トマ・ブロシュ(オンド・マルトノ)
アレクサンダー・ソディ(指揮)
マンハイム国立劇場管弦楽団

 録音 2019年11月11-12日 ローゼンガルテン・マンハイム、モーツァルト・ザール

 メシアンの代表作の一つ「トゥーランガリラ交響曲」。作品のタイトルは2つのサンスクリット語(梵語)の"Turanga"(時、天候、リズムなどの意)と"Lila" (遊戯、愛、演奏などの意)を合わせたものであり、メシアン自身は作品を「愛の歌」もしくは「喜びの讃歌」などと呼んでいました。
 全10楽章で構成された巨大な作品で、演奏には数多くの打楽器やピアノ、メシアンが愛したオンド・マルトノが効果的に使用され、絢爛豪華な響きが楽しめます。
 このアルバムでオンド・マルトノを演奏しているのは作曲家としても知られるトマ・ブロシュ。楽器を知り尽くした彼ならではの巧みな演奏をお楽しみください。
 この破天荒な曲をまとめるのは、2016/17年のシーズンからマンハイム国立劇場管弦楽団の音楽監督を務めるアレクサンダー・ソディ。1982年オックスフォード生まれの若手で、就任以来、オーケストラのレパートリーを飛躍的に拡大させた功績が知られており、このメシアンでもオーケストラと一丸となり見事な演奏を披露しています。
 

Documents of the Munich Years, Volume 3
OC 503
(2CD)
\4800→\2990
レヴァイン&ミュンヘン・フィル・ライヴ Vol.2
 マーラー:交響曲第9番
レヴァイン指揮
ミュンヘン・フィル

 RCAに全集を録音しつつも未完となってしまったマーラー・チクルスだが、9番は1979年フォラデルフィア管との録音以来、彼にとって2枚目の盤となる。

Documents of the Munich Years, Volume 4
OC 504
\2400→\1990
レヴァイン&ミュンヘン・フィル・ライヴ Vol.4
 ウェーバ:オベロン序曲
 R.シュトラウス:
  ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら
 モーツァルト:交響曲第39番
 コープランド:クラリネット協奏曲
ジェームズ・レヴァイン指揮
ミュンヘン・フィル
 モーツァルトからコープランドまで、レヴァインの多彩な魅力を伝える名演ライヴ!古典派から近代まで幅広い作曲家の作品を多彩な魅力をたたえたアルバム。オペラティックな躍動感に溢れたオベロン序曲やティル-に始まり、コープランドの名曲。
 そして交響曲全集やオペラの録音上演でモーツァルト指揮者としての名声を得ているレヴァインならではの交響曲第39番を収録。モーツァルト以外はレヴァインにとって初録音。モーツァルトは1989年のウィーン・フィル以来の再録音となる。
Documents of the Munich Years, Volume 5
OC 505
(2CD)
\4800→\2990
レヴァイン&ミュンヘンフィルライヴ Vol.5
 バルトーク:
  歌劇青ひげ公の城(演奏会形式全曲)
  「ピアノ協奏曲第3番」、
  中国の不思議な役人
ジョン・トムリンソン(青ひげ公)
クレメーナ・ディチェーヴァ(ユーディト)
エルス・キスファルディ(語り)
ジョナサン・ビス(P)
ジェームズ・レヴァイン指揮
ミュンヘン・フィル

 レヴァイン=ミュンヘン・フィル最終シーズンのクライマックスとなった、伝説的なオール・バルトーク・プログラムを再現。
 レヴァイン=ミュンヘン・フィルの組み合せとしては最終シーズンとなった2003年-2004年シーズンは、それ以前にも増して意欲的なプログラムが組まれ、充実した演奏が展開されたが、このアルバムは、そのクライマックスの一つとなった、2003年11月のオール・バルトーク・プロをそっくりCD2枚組で再現したもの。前半にバルトーク唯一の歌劇となった「青ひげ公の城」を置き、後半にバルトーク晩年の最高傑作の一つピアノ協奏曲第3番と、表現主義時代の代表作「中国の不思議な役人」を置く、というレヴァインならではの重量級のプログラム。
 2003年11月14日-16日、ミュンヘン、ガスタイク・フィルハーモニーでのライヴ・レコーディング   
Documents of the Munich Years, Volume 6
OC 506
\2400→\1990
レヴァイン&ミュンヘンフィルライヴVol.6
 ブラームス:交響曲第1番、
        運命の歌
ジェームズ・レヴァイン指揮
ミュンヘン・フィル&合唱団

 レヴァインのダイナミズム溢れる指揮でブラームスの代表作の魅力を味わい尽くせる名盤。ミュンヘン・フィルの分厚く明晰な響きも見事。その長い演奏活動にも関わらず、レヴァインによるオーケストラ曲の録音はさほどレパートリーが広いとはいえないが、ブラームスの交響曲は、彼が2度にわたって全集を録音している数少ないレパートリーであるだけに、その愛着ぶりのほどが見て取れる。
 交響曲第1番は、レヴァイン=ミュンヘン・フィルの最終シーズン開幕を飾った雄大な名演。「運命の歌」は、レヴァインにとって初録音となり、ミュンヘン・フィルの併設合唱団がすばらしいハーモニーを聴かせている。

 2003年9月2日&3日、1999年10月28日&29日、ガスタイク・フィルハーモニーでのライヴ
Documents of the Munich Years, Volume 8
OC 508
(2CD)
\4800→\2990
レヴァイン&ミュンヘン・フィル・ライヴVol.8
 ベートーヴェン:交響曲第7番
 ワーグナー:ジークフリートより第3幕(演奏会形式)
ベン・ヘップナー(ジークフリート)
ルアナ・デ・ヴォール(ブリュンヒルデ)
ジェームズ・モリス(さすらい人)
ビルギッタ・スヴェンディン(エルダ)
ジェームズ・レヴァイン指揮
ミュンヘン・フィル

 レヴァイン初のベートーヴェン「第7」と、オペラ指揮者としての魅力を堪能できるジークフリート第3幕。現在最高のヘルデン・テノール、ベン・ヘップナーのジークフリート!
Beethoven: Symphony No. 2 in D major, Op. 36, etc.
OC 522
(2CD)
\3200→\1990
スクロヴァチェフスキ指揮&ザールブリュッケン放送響
 ベートーヴェン:
  交響曲第2番/同第3番「英雄」
スクロヴァチェフスキ指揮
ザールブリュッケン放送響

 現代最高のブルックナー指揮者の一人として、また現役最高齢の巨匠)として、スクロヴァチェフスキは日本でもN 響、読響へ度々客演指揮し、実演でも最高級の賛辞と評価を批評家、聴衆、楽団員から受けている。卓越したオーケストラ・ビルダーとしての手腕を発揮し、ザールブリュッケン放送響をドイツ随一のオーケストラに育て上げたスクロヴァチェフスキにとっても記念すべき会心の録音シリーズの第1弾。
Beethoven: Symphony No. 1 in C major, Op. 21, etc.
OC 521
\2400→\1890
スクロヴァチェフスキ指揮&ザールブリュッケン放送響
 ベートーヴェン:交響曲第1 番&第4 番
スクロヴァチェフスキ指揮
ザールブリュッケン放送響
使用楽譜: 新ベーレンライター版 録音:(1 番):2005 年6 月1-4 日、(4 番):2005 年10 月20-22 日、ザールラント放送大ホール
Beethoven - Symphonies Nos. 5 & 6
OC 523
\2400→\1890
ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」/同第6番「田園」 スクロヴァチェフスキ指揮
ザールブリュッケン放送響
録音:5 番:2005 年10 月17-19 日、 6 番:2005 年10 月31 日-11 月3 日 ザールブリュッケン、ザールラント放送大ホール
Beethoven - Symphonies Nos. 7 & 8
OC 524
\2400→\1890
ベートーヴェン:交響曲第7&8番 スクロヴァチェフスキ指揮
ザールブリュッケン放送響

 ベートーヴェン交響曲全曲録音するのは80歳を越して何と初めてのミスターS!卓越したオーケストラ・ビルダーとしての手腕を発揮し、ザールブリュッケン放送響をドイツ随一のオーケストラに育て上げたスクロヴァチェフスキにとっても記念すべき会心の録音シリーズの第5弾の完結編!

OC 575
\2400→\1890
Dudana -ピアノ・リサイタル
 J.S.バッハ:
  「イギリス組曲第6番」、「シャコンヌ(ブゾーニ編)」 
  リスト:「ハンガリー狂詩曲第12番」、
 ラフマニノフ/「ピアノ・ソナタ第2番」       
Dudana(ドゥダナ・マツマニシュヴィリ:P)

 Dudana(Dudana Mazmanishvili)は、ジョージア州生まれ。8歳でモーツァルト/ピアノ協奏曲第15番でデビュー。14歳でラフマニノフ/ピアノ協奏曲第2番を演奏した。2005年ワシントンDCピアノ・コンクール、ミュンヘン国際音楽コンクールで入賞。聴衆より絶賛を浴び、これから注目のピアニスト。多くの新進ピアニストが「デビュー・アルバムで何を演奏しよう?」と悩むに違いない。この人もそうだろう。演奏効果も高く、なおかつ自分の個性を余すことなく発揮できる曲。それは人によりショパンであったり、ベートーヴェンであったり、リストだったり、バッハだったり、ラフマニノフであったり・・・。このアルバムの曲を眺めてみよう。「彼女はショパンは外し、リストとブゾーニか。そこにバッハとラフマニノフを加えたな。超絶技巧を売り物にしつつも堅実な音楽性も提示しているのだろう」などと想像できる。美貌と音楽性。これだけあれば充分だ。彼女の才能に浸ってみよう。

録音:2005年10月10-12日、 バイエルン放送第2スタジオ
Mozart - Salzburg Festival 1956
OC 578
\2400→\1990
珍しい歴史的録音

モーツァルト:
 歌劇「羊飼いの王様」序曲K.208、
 ピアノ協奏曲第22 番K.482、
 交響曲第31番K.297 ,
 コンサート・アリア「私は行く、しかしどこへ」K.583,
 「いえ、いえ、あなたには無理なこと」K.419,
 「わが感謝を受けたまえ、やさしき保護者よ」K.383
リタ・シュトライヒ(S)
ゲザ・アンダ(p)
ベルンハルト・パウムガルトナー指揮
ザルツブルク・モーツァルテウム管

 シュトライヒは、1920 年旧ソ連のバルナウル生まれのソプラノ歌手。1943 年にデビューして以来、コロラトゥーラ・ソプラノの第一人者として活躍した。この演奏は1953 年にウィーン国立歌劇場のメンバーとなり、華々しい活躍を始めたばかりの頃のもの。とりわけモーツァルトのオペラを得意としていただけに、このコンサートアリアも実に見事。持ち前のハイソプラノで細かいパッセージも、難なく歌いきるさまはさすが「音楽史上、最も魅力的な歌手のひとり」と言われただけのことはある。
 ピアニストのゲザ・アンダは、1921 年ハンガリー生まれ。お国物であるリストよりもモーツァルトを愛し、自ら「カデンツァ集」を出版したことでも知られている。この協奏曲第22 番は前後の21 番や23 番ほど有名ではないが、自由な曲想に満ち溢れた流麗で美しい作品。特に終楽章に突然現れるアダージョの部分がたまらない。そんな詩情に満ちた作品こそ、アンダにぴったりの曲かもしれない。

 録音:1956 年8 月19 日、ザルツブルク、モーツァルテウム大ホールでのライヴ: モノラル録音
Mozart - Salzburg Festival 1981
OC 579
\2400→\1990
モーツァルト:
 ディヴェルティメント第7 番 ニ長調K.205*、
 ヴァイオリン協奏曲第4 番 ニ長調K218,
 交響曲第25 番 ト短調K183、
 レチタティーヴォとアリア
  「幸せの影よ…私はお前を残してゆく」K.255、
 コンサート・アリア「私は行く、しかしどこへ」K.583
トーマス・ツェートマイアー(Vn)
マリヤーナ・リポヴシェク(Ms)
レオポルド・ハーガー指揮
ザルツブルク・モーツァルテウム管

 この年は、モーツァルトが1773 年から1777 年の間に、ザルツブルクで書かれた作品を中心にプログラムされた。
ツェートマイアーは、1990 年にフィルハーモニア管とモーツァルトの協奏曲を弾きぶりで録音しているが、このライヴはまだデビューしたての20歳の時の録音。ザルツブルク生まれのツェート マイアーと、ハーガー&モーツァルテウム管によるモーツァルト心を知り尽くした演奏には、故郷の生んだ大作曲家への深い共感と尊敬が込められている。「個々の音、そのスリムで非常にフレキシブルなイントネーションは、将来的に新しいモーツァルト解釈として、スタンダード化されるだろう」と報じられた。
 そして今や、ワーグナー、R.シュトラウス歌いとして有名なスロヴェニア出身のリポヴシェク。彼女は当時からアーノンクールが頻繁に起用したメゾソプラノ歌手でもあり、ここでもモーツァルトを感情豊かに歌いあげる。「光り輝く声と伸びやかな語法。今後ザルツブルク音楽祭に不可欠な歌手」と絶賛されたコンサートで、この直後ウィーン国立歌劇場から契約の依頼があったそうだ。

 録音:1981年8月15日、30日*, ザルツブルク、モーツァルテウム大ホールでのライヴ
Mozart & Haydn - Salzburg Festival 1995
OC 580
\2400→\1990
ハイドン:
 2つのリラ(リコーダー)、2つのヴァイオリン、
 2つのヴィオール、コントラバスと
 ホルンのための協奏曲 ト長調
 (リラ・オルガニザータ協奏曲第3番ト長調Hob.VIIh-3)*、
ハイドン:
 交響曲第84 番 変ホ長調Hob.I-84
モーツァルト:交響曲第38 番 ニ長調「プラハ」K.504
キャサリーナ・ラグマイアー、
ラファエラ・ダンクザクミュラー(Bfl*)
ピエーレ・ピツル、ジェーン・ベリ(gamb*)
フランス・ブリュッヘン指揮
ザルツブルク・モーツァルテウム管

 ここでは大変珍しい作品が演奏されることとなった。ハイドンがリラ・オルガニザータ(リラの形をした独特な音質を持った小型オルガンといわれている)のために書いた協奏曲。現代ではオーボエかフルートに移行するか、ハイドンがその後リラ・オルガニザータ・パートをはずし、クラリネットを含めたディヴェルティメント形式に編曲したものが演奏されるようだ。実際リラ・オルガニザータは現存しないので、ブリュッヘンは一つの可能性・提案として、その音をリコーダーとヴィオラ・ダ・ガンバに持たせることによって、作曲当時の音を蘇がえらせることに成功した。
 2 つの交響曲は、それまでブリュッヘンが18 世紀オーケストラで行ってきたオリジナル楽器奏法を、モーツァルテウム管のモダン楽器に適用し、「画期的な解釈」とザルツブルクの聴衆を驚かした演奏。

 録音:1995 年8 月20 日、ザルツブルク、モーツァルテウム大ホールでのライヴ

OC 583
\2400→\1990
古いハンガリーのクリスマス作品集
 Tamas Kiss /
  Gesang, Drehleier (tekerolant),
  Kobos (koboz), Kurbistambura (tokcitera)
 Andras Kecskes /
  Gesang, Renaissancelaute,
  Kobos (koboz), Maultrommel (doromb)
 Peter Kecskes /
  Gesang, Schosharfe (harfa),
  Schamanentrommel (samandob),
  Rummelpot (kocsogduda)
 Thomas Wimmer /
  Dudelsack (duda), Violone (hegedu), Fidel (fidula)
 Wolfgang Reithofer /
  Trommel, Tambourin
 Rene Clemencic /
  Barockes Orgelpositiv, Gemshorn, Blockfloten,
  Schamanenpfeife (saman cserepsip), Leitung     
クレマンシック・コンソート

 古いハンガリーのクリスマス音楽ほど、深く人間的な要素を含んでいるクリスマス音楽はありません。また、深く神秘的で、楽しく感情的な至福と潔白で陽気なものが共存しています。人間的な要素が様式化され、さらに異教的要素がクリスチャンと共に融合されています。それは自然なことでもあります。また、クリスマスの特定の期日を楽しむだけではない18世紀の音楽を含むように広がっているのです。ここに収録されている大部分は、ハンガリーの民族音楽の要素も多く含まれています(ハンガリーの民族音楽は、メロディーの宝庫です。バルトークやコダーイはこれらを大事にした作曲家)。ハンガリーはヨーロッパのちょうど中央に位置し、その音楽はヨーロッパ中に広がって、ダイレクトに身近に感じます。私たちは様々な史実を研究し、中世のポリフォニーの断片と、バロック時代の単旋律の民族音楽を補い、当時のハンガリー音楽に行き着くことができました。それは、古く聴こえる音楽ですが、容易に新しい音楽として感じることができるでしょう。(ルネ・クレマンシック)

録音:2006年8月16-18日、 ウィーン、W*A*R・スタジオ
OC 599
\2400→\1990
ヘンデル:カンタータと、鍵盤楽器のための作品集
  カンタータ「残酷な暴君、愛の神(Crudel tiranno amor)」HWV97b
  (2005 年新発見の自筆譜、チェンバロ伴奏版による)
 チェンバロ組曲第7 番 ト短調 HWV432
 音楽時計のための小品 より、9 曲
 オルガンまたはチェンバロのための、
  フーガまたはヴォランタリーOp.3 より、HMV.605 とHMV609
シルヴィア・グリーンベルク(S)
エドガークラップ(Cemb,Org)
ウェン=シン・ヤン(Vc)

 2005年に相継いで、バッハとヘンデルの自筆譜が発見された。その一つは、ここに収録されたヘンデルの作品で、ミュンヘン・バイエルン州立図書館に保存されていた【イタリアン・カンタータHWV97<Crudel tiranno Amor>】の楽譜で、比較的有名なヘンデルのカンタータの一つである。1899年に当館に寄与された芸術史学者フォン・リール氏の纏めた曲集が鑑定された結果、ヘンデルの自筆譜であることが確認されたもの。既に知られていたヘンデルの片腕のクリストファー・スミスの8つの楽譜に紛れて、手書きを特定するのは困難であったようだ。新たに発見された楽譜は、通常知られているソプラノ独唱と通奏低音付きオーボエ(または弦楽合奏)版の楽譜ではなく、チェンバロのみによる伴奏版である。レチタティーヴォ部分に、稀な作曲家本人による通奏低音和音記載がされているため、当時の通奏低音の研究に計り知れない意味を持つものである。また、ここでは珍しいヘンデルのキーボード作品も収録されている。


【エドガー・クラップ】
 1947年生まれのドイツのオルガン奏者。ヘルムート・ヴァルヒャの後任としてフランクフルト音楽大学教授を務める。モーツァルテウム音楽院客員教授も兼務し、93年からはミュンヘン国立音楽大学教授を務めている。 レコード史上唯一であるヘンデル「オルガンとチェンバロのための作品全集」を録音し、ヘンデルの鍵盤楽器のスペシャリストとしても知られている。

【シルヴィア・グリーンベルク】
イスラエル生まれのソプラノ歌手。メータ指揮イスラエル・フィルの「マーラー:復活」でデビューし絶賛を浴びた。その後チューリヒ・オペラのメンバーとなり、特に「ナクソス島のアリアドネ」のツェルビネッタ役、「魔笛」の夜の女王役では定評がある。録音でも「オルフ/カルミナ・ブラーナ(シャイー指揮)」や、「プーランク/グローリア(J.L.コボス指揮)」など多数。最近では「マーラー/千人の交響曲(ケント・ナガノ指揮)」のソロも務めた。


【ウェン=シン・ヤン】
16年間に渡って務めたバイエルン放送交響楽団の首席チェリスト。最初、クロード・シュタルクとヴォルフガング・ベトヒャーに師事。のちにシュタルケルとゲリンガスにも学ぶ。音楽監督のマゼールからもその実力を高く評価され、マゼール作曲の「チェロ協奏曲」ヨーロッパ初演した。

録音:2006 年5 月17 日、ミュンヘン、アレルハイリゲン教会でのLive

OC 586
\2400→\1890
ブラームス:ピアノ作品集Vol.3 / アンドレアス・ボイデ(p)
 「創作主題による変奏曲ニ長調Op.21-1」
 「ハンガリーの歌による変奏曲ニ長調Op21-2」
 「ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ変ロ長調Op.24」
 「パガニーニの主題による変奏曲イ短調Op.35」
アンドレアス・ボイデ(p)

 ドイツ生まれで、現在ロンドンに居を構えている中堅ピアニスト、アンドレアス・ボイデのブラームス・ピアノ作品全集の第3集になります。今回は全て変 奏曲という重厚なプログラミングに、彼の熱い闘志が感じられます。 「変奏曲の大家」と評されるだけあって、ブラームスの書いたこれらの作品は全てが素晴らしく独創性あふれるものとして知られています。どれも若い 頃に書かれていて、彼自身の作曲技法を高める目的もあったのか、元のメロディを飽くことなく追求し、形を変えて、対旋律を加え、曲によっては巨大 なフーガまで添付されているほどの凝りようです。

 「創作主題による変奏曲 Op.21-1」は1857年、「ハンガリーの歌の主題による変奏曲 Op.21-2」 は1953年の作品ですが、すでに習作の域を飛び越え、悠然たる大家の筆によるもののような佇ま いを見せているところがブラームスたる所以です。そしてOp.24の「ヘンデルの主題による変奏曲と フーガ」に於いては、まさに巨匠の域にまで達してしまっていると言っても過言ではありません。主題 はヘンデルのクラヴィーア組曲第2巻(HWV434)の第1曲「エア」で、8小節の単純なものなのです が、これがブラームスの手にかかると巨大な音絵巻として聴き手の前に降臨するわけです(あのワー グナーでさえ驚いたと言われます)。もう1曲のパガニーニの変奏曲も、極限まで趣向を凝らした作品です。さて、ボイドです。前作までのソナタの演奏でもおわかりの通り、一点の揺るぎもない完璧な解釈で す。ある時は力強くきっちりと、繊細に歌うところは美しく。ヘンデル-のフーガでは、昔のアラウの 演奏を思い起こさせる武骨さも持ち合わせています。食べ物でいうなら、ハンバーグではなくハンブ ルク・ステーキ。そんな堅実で味のあるブラームスと言えるでしょう。

 「ボイデは、今までの演奏にはなかった不可能に挑戦しています。若々しい横溢による力強さは、ピアノ音楽の透明度と叙情性のように突然見える優 しさとが結合されているようです。」「ボイデの透明でかつ濃い2つの音色の使い分けは、ブラームスのピアノ作品の解読に成功しています。彼はそれ ができる最も技術の高いピアニストです。」「ボイデは、今まで染みついた過度な感傷的なロマンティシズムを取り除き、音楽に明快さを与え、新鮮なブ ラームス像を作り上げることに成功しています。」と、前2枚のアルバムは海外では高い評価を得ています。

【録音】2006年7月14日、2007年1月2-6日、ケルン放送、ビスマルク・ザール
OC 641
(SACD Hybrid)
\2800→\1990
北ドイツオルガン楽派作品集 Vol.3 / ヨーゼフ・ケレメン
 ニコラウス・ブルーンス(1665-1697):
  「大前奏曲ホ短調」「小前奏曲ホ短調」
  「前奏曲ト短調」「前奏 曲ト長調」
  「アダージョ ニ長調」「いざ来ませ、異邦人の救い主よ」
 メルヒオール・シルト(1592-1667):「前奏曲ト短調」「前奏曲ト長調」
ヨーゼフ・ケレメン(1692年製シュニットガー・オルガン)

 ブルーンスは、17世紀を代表する天才的音楽。父親より音楽的教育を受けた後、ブクステフーデに師 事し、最も優れた門人として認められ、コペンハーゲン宮廷のヴァイオリン奏者兼作曲家を務めました。 その後、1689年にシュレスヴィヒ=ホルシュタインのフースム市のオルガン奏者に任命されたのですが、 不慮の事故により32歳で亡くなったそうです。残念ながら、彼の作曲した作品の多くは失われてしまっ ています。シルトは、ハノーファーで生まれで、スヴェーリンクに学びました。ケレメンは1957年生まれで、フランツ・リスト音楽院とバーゼル・スコラ・カントールムで学んだ。カナダ で哲学も学び、その後17世紀ドイツ・オルガン研究家としても有名なオルガニスト。彼の演奏は、バッ ハ以前のオルガンはつまらないとか難解ということは感じさせない。この録音においても、これらの作 品に適したオルガンを使用し、SACDのマルチチャンネルで十分の残響を取り入れ、教会丸ごと楽器に してしまうようです。

【録音】2008年 ノルデン・ルドゲリ教会、ドイツSACD Hybrid(CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD SURROUND 5.0)
OC 815
\2400→\1890
ヨハネス・マルティン・クレンツレ - ロマンティック・バラードを歌う
 カール・レーヴェ:
  「エドワード」「オールフ殿」
  「Der Mohrenfurst auf der Messe」「婚礼の歌」、
 シューマン:
  「春の旅路」「宝を掘る人」
  「ベルシャザル」「2 人の擲弾兵」、
 ヴォルフ:「善人夫婦」「炎の騎士」、
 シューベルト:「こびと」「魔王」、
 マーラー:
  「魚に説教するパドゥアの聖アントニウス」
  「高尚なる知性 をたたえて」「死せる鼓手」、
 ブゾーニ:「蚤の歌」
ヨハネス・マルティン・クレンツレ(Br)、
ヒルコ・ドゥムノ(p)

 ヨハネス・マルティン・クレンツレは、ドイツのアウグスブルク生まれ。フランクフルト音楽大学で学びま した。レパートリーとしては、モーツァルト「コジ・ファン・トゥッテ」グリエルモ、「フィガロの結婚」アルマヴ ィーヴァ伯爵、「魔笛」パパゲーノ、レハール「メリー・ウィドウ」ダニロ、プッチーニ「ラ・ボエーム」ショナー ル、プッチーニ「蝶々夫人」シャープレス、ロッシーニ「セビリアの理髪師」フィガロ、「チェネレントラ」ダン ディーニ等が挙げられます。1998年よりフランクフルトオペラのアンサンブルに所属し、現在ではイタ リア・オペラやワーグナー歌いとして出演するだけでなく、バロック・オペラなどにも精力的に出演し好 評を得ています。フランクフルトだけでなく、ミュンヘン・バイエルン州立歌劇場、ハンブルク州立歌劇 場。ウィーン・フォルクス・オーパー、ベルリン・コーミッシェ・オパー、サンフランシスコ・オペラ、ザルツブ ルク音楽祭やメルビッシュ湖上音楽祭、等にも出演。2009年1月には新国立劇場の「こうもり」のア イゼンシュタイン役で絶賛をあびました。オペラを主にしている彼ですが、こうした抒情性豊かな歌曲もコンサート活動のひとつで、高い評価を得ています。

【録音】2008年3-4月、フランクフルト

OC 748
\2400→\1890
デリアン・クァルテット
 ジル・アパップも登場

ハイドン:弦楽四重奏曲と協奏曲集
 ①『弦楽四重奏曲第78番変ロ長調Op.76-4「日の出」,Hob.III-78』
 ②『弦楽四重奏曲第37番ロ短調Op.33-1,Hob.III-37』
 ③『ピアノ協奏曲ト長調Hob.XVIII-4』***
 ④『ヴァイオリン、ピアノ、弦楽四重奏のための協奏曲ヘ長調』**,***,
デリアン・クァルテット
ジル・アパップ(Vn)**
アンドレアス・フレーリヒ(p)***

 ハイドン:弦楽四重奏曲と協奏曲集。このクァルテットほど、理想的な情熱を展開できるものはいない!
 デリアンQは、2007年に設立された弦楽四重奏団で、たった2年で世界中の音楽祭に招かれるまでなっています。特に各人の情熱的な熱気は今までにないもので、それぞれが絶妙なバランスで掛け合いを行っていることにより、更に音楽的にも大きくしている要素にもなっています。それは彼らのファーストアルバム「シューマン:弦楽四重奏曲第1番(OC711)」で聴くことができます。
 今回のアルバムは、ハイドン・イヤーの締めくくりとして、ウィーン古典様式を確立した作品の②。高い境地で総合したハイドン最高の傑作四重奏曲Op.76から有名な「日の出」。③はもともとチェンバロ付きディヴェルティメント様式的発展とみなしうる作品で、ピアノ協奏曲というよりは室内楽的統一感で書かれているため、ここでは弦楽四重奏+ピアノで演奏されています。
 ④の作品は、1766年ライプツィヒ・ブライトコプフ版では出版されたようだが、1937年のベーレンライター版では謎な作品・偽作として掲載されませんでした。
 ここでは2006年東京の夏で話題となった「型破りヴァイオリニスト」、ジル・アパップが登場し、デリアンQのメンバーと普通では収まりきれない表現で楽しませてくれます。

【録音】2008年9-10月、ヘッセン放送ザール(DDD セッション)
OC 746
\2400→\1890
ピアノ・デュオ作品集 /
 ブラームス:ハンガリー舞曲第2,3,5,7,8,11,20,21番
 フォーレ:組曲「ドリー」Op.56
 チャイコフスキー(ラフマニノフ編曲):「眠りの森の美女」
 スタニスラフ・モニューシュコ:「コントルダンス」
アンナ&アイネス・ワラショフスキ(ピアノ・デュオ)

 ポーランド生まれのピアノ・デュオ、アンナ&イネス・ワラコウスキはすでに8枚のCDをリリースしています。その中にはモーツァルト、ブラームス、チャイコフスキー、ラフマニノフ、ラヴェル、ガーシュウィン、そしてメンデルスゾーンとプーランクのオーケストラとの共演した演奏も含まれるというピアノ・デュオとしては理想的なディスコグラフィとなっています。最近はサン=サーンスの「動物の謝肉祭」も録音しており、ますます彼女たちから目を離すわけにはいかなくなりそうです。彼女ら姉妹は幼い頃から音楽教育を受け、ハノーバーで「才能ある子どものための音楽教室」に通います。そこで、ピアノ・デュオの第1人者であるアルフォンス・コンタルスキーを始めとした錚々たる顔ぶれの師たちから夥しい成果を受け取りました。1996年にデビューし、以来、ドイツ、ポーランド、イタリアで多くの国際コンクールにエントリーし、また演奏活動も活発に行っています。バッハから近代の作品まで2台ピアノと連弾のレパートリーを広げ、最近は有名な音楽祭にも出演しています。
 おなじみブラームスのハンガリー舞曲は2手版と連弾版の2種類が存在しますが、やはり連弾の方が形式上も大きく華やかになります。ブラームスはもともと自作の管弦楽曲を2台ピアノや連弾のために構想することが多く、交響曲第3番と第4番はあらかじめピアノ連弾として書かれ、またピアノ協奏曲第1番は本来2台ピアノのソナタとして書かれたことも知られています。このハンガリー舞曲も、もともとは21曲が連弾版として書かれましたが、後に最初の10曲だけが2手版として書き直されています。ちなみに、ハンガリー舞曲は本物のハンガリー民謡を用いているわけでないのはご愛敬です。後に他の人から「盗作である」と訴えられた時も、スコアに編曲と書いてあることによって、彼はその裁判に勝ったと言われています。
 チャイコフスキーの「眠りの森の美女」にも有名な連弾ヴァージョンがあります。チャイコフスキー自身が編纂した組曲をピアノ連弾へと編曲したのは、若きラフマニノフです。彼が学習も兼ねて編曲した作品を、いとこで名ピアニストであるズィロティが監修、最終的にはチャイコフスキーが手を入れて現在の形に落ち着いています。
 フォーレの「ドリー組曲」は、彼の妻の友人で後のドビュッシー夫人となるエンマ・バルダックの娘エレーヌに献呈された6曲からなる愛らしい作品です。エレーヌの誕生日用に書かれた作品が中心で、短い曲ばかりですが、どれも深い愛情に彩られたものばかりです。
 モニューシコの作品はレパートリーとしては極めて珍しいものです。ショパンの次世代を担うポーランドの作曲家モニューシコは、現在ではオペラ作曲家としてのみその名を知られています。このコントルダンスは彼のロマンティシズムを端的に表す愛すべき小品。彼女らの共感溢れる演奏で聴けることはとても喜ばしいと言えるでしょう。

【録音】2009年5月25-26日、ハンス・ロスバウト・スタジオ、バーデン=バーデン(DDD セッション)
OC701
(2CD)
\2400→\1890
From Fritz to Django
 第1部
  ベンヤミン・シュミット・プレイズ・クライスラー
  クライスラー:
   「ウィーン狂詩曲風幻想曲」「ジプシー奇想曲」「ジプシーの女」
   「はすの花の国」「ファリャ:スペイン舞曲」「Im Paradies」
   「パデレフスキ:メヌエット Op14-1」「Mitternachtsglocken」
   「クープランの様式によるルイ13世の歌とパヴァーヌ」
   「グルック:メロディー」
ベンヤミン・シュミット(Vn)
ミクローシュ・スクタ(p) 
 第2部
  Improvisations on Kreisler on arranged by Benjamin Schmid
  「Prelude, Allegro & Blues」「Perpetual Love’s Joy」
  「Liebesleid」「Sweet Rosmarin」
  「J. Brandl / Fritz Kreisler: Alter Refrain」
ベンヤミン・シュミット(Vn)
ビレリ・ラグレーン(g)
ゲオルク・ブラインシュミット(Bs)

 ベンヤミン・シュミットの1年ぶりのアルバム。この盤の前半では、クライスラーの名10曲を演奏。はやり彼の演奏はスマートで現代的で、もちろんテクニックは申し分ない。でもその中に、ウィーン風なものが埋め込まれていることを感じさせてくれる。これだけなら大して驚く企画ではないが、第2部ではクライスラー作品の主題を用いて、即興的にベンヤミン自らアレンジしたマヌーシュ・スウィング!! しかも、ジャコ・パストリアス等多数のジャズ・ジャイアンツとの共演でも有名で、ジプシー・ジャズ=マヌーシュ・スウィングを演らせたら当代随一!の超有名ギタリスト=ビレリ・ラグレーンががっつりと参加!! ベンヤミンの兄弟でベーシストのゲオルグとのアコースティック・トリオで、現代版ジャンゴ・ラインハルトとでもいうべき心地好いマヌーシュ・スウィングと、ライト・クラシック・サウンドの融合をお愉しみいただける。

録音:2000年11月27-28日、ウィーン・ベーゼンドルファーザール(第1部)、2006年5月3日、ソニック・フロー・トーンスタジオ(第2部)】

OC 592
\2400→\1890
アレクサンダー・ギルマン、デビュー・アルバム
 ブラームス:
  ヴァイオリン・ソナタ第2番 イ長調 Op.100、
 プロコフィエフ:ヴァイオリン・ソナタ Op.94a
 ヴィエニャフスキ/創作主題による華麗なる変奏曲 Op.15
 フォスター(クライスラー編曲):故郷の人々(スワニー川)、
 フォスター(ハイフェッツ編曲):金髪のジェニー 
アレクサンダー・ギルマン(Vn)
マリーナ・ゼルテンライヒ(p)

 ギルマンのヴァイオリンは音色も表現もとてもシャープ。叙情的なブラームスでは、少々評価も分かれるかもしれない。(最近出たズナイダーのようなタイプとは全く異なる表現である) しかし、プロコフィエフでの諧謔性と技巧性に関しては文句のつけようがないだろう。それに続くヴィエニャフスキも、その鮮やかさに快感を覚えてしまうはず。そして、最後に置かれた歌心にあふれたフォスターは泣きたくなるほど切ない。やはり全体を通して聴いてみると、そのバランス感覚のよさには脱帽せざるを得ない。


【アレクサンダー・ギルマン】
 現在23歳のヴァイオリニスト。6歳よりヴァイオリンを学び始め、7歳でミュンヘン・ガスタイクにデビュー。12歳でミュンヘンの「Jungend Musiziert」で優勝。イツァーク・パールマン及びブロン教授のマスター・クラスに参加。15歳でニューヨーク国際サミット・コンクール優勝した。現在はケルン音楽大学にて、ブロン教授に学んでいる。使用楽器は1684年製ストラディバリ「ExCroall」  

 【録音:2007年1月11-13日、バイエルン放送第2スタジオ】

OC 595
\2400→\1890
ヨハン・シュトラウス:喜歌劇「ウィーン気質」(ハイライト)    Rolf Wollrad, Christian Zenker, Ursula Pfitzner, Margareta Klobucar,
Alexander Grill, Renee Schuttengruber, Daniel Serafin,
ルドルフ・ビーブル(指揮) 
メルビッシュ湖上音楽祭管弦楽団&合唱団

 毎年恒例のメルビッシュ音楽祭、2007年の演目はウィーン気質。この音楽祭も年を追う毎に認知度が高まり、最近はBS放送で放映されたり、DVDも入手しやすくなったりと、着実に人気も高まっています。このアルバムはご存知の通り、音楽祭が開催される際に現地での即売用としてあらかじめ出演者たちにより録音されたもの。台詞などは省略してあるため、長いお話も1枚のCDに収まってしまうというすぐれものです。(こまかいやり取りは実演で!ということでしょうね)いつものことながら、今年も芸達者たちの饗宴!ちょっと淫靡なジャケット通り、お洒落で妖艶な舞台が想像できる1枚です。

【録音:2007年2月21-24日 アイゼンシュタット文化センター】

OC 597
\2400→\1990
近代ポーランドのヴァイオリン協奏曲集
 ヴィエニャフスキ:ヴァイオリン協奏曲第2番
 シマノフスキ:ヴァイオリン協奏曲第2番*
 ルトスワフスキ:チェイン2:対話
ベンヤミン・シュミット(Vn)
ダニエル・ライスキン(指揮)
ヴロツワフ・フィルハーモニー管

 最近ジャズの分野でも目覚ましい活躍ぶりを披露するベンヤミン・シュミット。今作はポーランドの偉大な作曲家3人のヴァイオリン協奏曲を取り上げる。
 ヴィエニアエフスキの協奏曲2番は、この作曲家の作品の中でもとりわけ有名なもので、厳粛な第1楽章、夢見るような第2楽章、そして情熱的な終楽章と、聞かせどころの多き名曲。彼の演奏はとてもクール。もちろん歌わせるところはきっちりつぼを押さえているが、全体的にべとつかず、すっきり爽やかな仕上がり。終楽章での目まぐるしいパッセージの見事な処理をお聞きください。
 シマノフスキの協奏曲第2番は作曲家の最晩年の作品。音色、リズム・・すべてにおいて大胆さが際立つものだが、シュミットはいとも楽しげにこの曲を征服する。
 そしてルトスワフスキ。難解さの中にユーモラスな表情を湛えた独特の作品だが、彼は何とも明晰な切り口でこの曲を楽しませてくれる。

録音:2006年12月 ヴロツワフ・フィルハーモニー* 2006年2月 ラ・ショー・ドゥフォン・音楽ホール(スイス)
Corelli a la Mode
OC 598
\2400→\1890
コレルリ:ソナタ集 Op.5-7-12 
(18世紀の作曲家の装飾法によるリコーダー編曲版)
[1] SONATA NO. 11 IN E MAJOR
 Preludio: Adagio (Manchester Manuscript) /
 Allegro (Dubourg) / Adagio (Veracini) /
 Vivace (Dubourg) / Gavotta: Allegro (Dubourg)
[2] SONATA NO. 7 IN G MINOR (originally in D minor)
 Preludio: Vivace / Corrente: Allegro /
 Sarabanda: Largo (Tartini) / Giga: Allegro
[3] SONATA NO. 8 IN E MINOR
 Preludio: Largo (Manchester Manuscript) /
 Allemanda: Allegro (Manchester Manuscript) /
 Sarabanda: Largo (Manchester Manuscript) /
 Giga: Allegro (Babell)
[4] SONATA NO. 10 IN C MAJOR (originally in F major)
 Preludio: Adagio / Allemanda: Allegro (Babell) /
 Sarabanda: Largo (Babell) / Giga: Allegro (Babell) /
 Gavotta: Allegro (Blavet)
[5] SONATA NO. 9 IN A MAJOR
 Preludio: Largo (Manchester Manuscript) /
 Giga: Allegro (Geminiani/Babell) / Adagio /
 Tempo di Gavotta: Allegro (Geminiani)
[6] SONATA NO. 12 “FOLLIA” IN G MINOR
 (originally in D minor, based on the Veracini version)
シュテファン・テミング(bfl)
オルガ・ワッツ(cemb)

 コレルリのこれらのソナタ集は、もともとヴァイオリンのためのソナタ集であり、「ウィリアム・バベル」「ミシェル・ブラヴェ」「ピエトロ・カストゥルッチ」「マシュー・デュボーグ」「タルティーニ」「ジェミニアーニ」「ヴェラチーニ」「マンチェスター出版」らの装飾法によった50以上の出版譜によって現代まで伝えられています。ブリュッヘンなど様々なリコーダー奏者がレパートリーを増やすために、当時のこれらの重要な装飾法による楽譜が残されているのにもかかわらず、独自に編曲し演奏・録音されていました。ここでは、テミングがそれらの重要な貴重な装飾法を守りつつ、当時のもっともすばらしい装飾法の楽譜を選出し、リコーダーで演奏した世界初録音となります。リコーダーの特性を十分生かすために、あえて通奏低音はチェンバロのみで演奏。

【シュテファン・テミング】 

 1987年ケープタウン生まれ。ミュンヘンとフランクフルト大学でミヒャエル・シュナイダーにリコーダーを学ぶ。様々な音楽コンクールで優勝した後、リコーダー・アンサンブル、古楽アンサンブルに参加。様々な現代音楽作曲かも、彼のために曲を書いている。すでに彼の演奏は「既に巨匠の域」と絶賛されています。 

【録音】 2007年9月  チューリヒ、ノイミュンスター教会
J S Bach: Orgelmesse (Clavier-Ubung III)
OC 639
(2SACD-Hybrid)
\4800→\2690
J.S.バッハ:
 クラヴィーア練習曲第3巻プレリュード変ホ長調BWV552/1/
 21のコラール前奏曲(ドイツ・オルガン・ミサ)BWV669-689/
 4つのデュエットBWV802-805/フーガ変ホ長調BWV552/2
ハンスイェルク・アルブレヒト(オルガン&指揮)
ミュンヘン・バッハ合唱団

 オーディオファイル的にも好評を博しているアルブレヒトのオルガン・シリーズ第4弾!!前作はワーグナーの指環、バッハのゴルトベルク変奏曲、ムソルグスキー:展覧会の絵などすべてオルガンでの編曲が飛びぬけて面白く、またSACDマルチならではのスペキュタクラーなレコーディングと、優れた演奏で高く評価されてきたシリーズだが、このアルバムは、バッハのチェンバロ・オルガンのための「クラヴィーア練習曲集」の第3巻(第1巻:6つのパルティータ、第2巻:フランス風序曲、イタリア協奏曲など、第4巻:ゴルトベルク変奏曲)として出版されたオルガンのためのオリジナルの作品集。合唱を伴う21曲のコラール前奏曲(通称「ドイツ・オルガン・ミサ」または「オルガンのためのルター派ミサ」)を中心に、プレリュードに始まりフーガに終わる構成で、合唱はかつてハンス・リヒターが率いたミュンヘン・バッハ合唱団というのも話題。




ページ内の商品チェック・ボックスをクリックしたら、最後に 「かごに入れる」ボタンを押してください。
新店内のほかのページのお買い物がありましたら、そちらもすませ、最後に「注文フォームへ」ボタンを押して注文フォームで注文を確定してください。
(チェック内容を変更したら、必ずもう一度「かごに入れる」ボタンをクリックしてください。変更内容がかごに反映されませんので)


注文フォームへ


アリアCD トップページへ



Copyright(C) 2023 ARIA-CD.All rights reserved.08