
SBT 1060
\3200→\2690 |
“制御された狂気”――
マルケヴィッチ、音楽が燃え上がる瞬間
イーゴリ・マルケヴィッチ(指揮)&フィルハーモニア管
バルトーク:舞踊組曲/
ラヴェル:ラ・ヴァルス/
サティ:パラード/
ブゾーニ:Tanzwalzer/
リャードフ:キキモラop.63/
シャブリエ:ポーランドの祭(いやいやながらの王様)/
リスト:メフィスト・ワルツ |
イーゴリ・マルケヴィッチ(指揮)
フィルハーモニア管弦楽団
録音:1950年代
(MONO) |
20世紀屈指の鬼才指揮者マルケヴィッチ。その本領が一気に噴き出した、凄まじい一枚です。
バルトーク《舞踊組曲》では、鋭利なリズムと原始的なエネルギーが剥き出しとなり、音楽は一切の妥協なく突き進みます。続くラヴェル《ラ・ヴァルス》では、華やかな舞踏の裏に潜む崩壊と狂気を徹底的に描き出し、ただ美しいだけでは終わらない“破滅のワルツ”が現出します。
さらにサティ《パラード》、リスト《メフィスト・ワルツ》といった異形の作品群では、マルケヴィッチの真骨頂とも言える鋭い感覚が炸裂。音は引き締まり、リズムは研ぎ澄まされ、音楽は常に極限の緊張を保ったまま進行します。
フィルハーモニア管もこれに完璧に応え、精密さと爆発力を兼ね備えた演奏を展開。
モノラル録音ながら、その迫力と緊張感は圧倒的。
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SBT 1324
\3200→\2690 |
アンセルメ
その核心に触れる1950年代前半の貴重録音集
ドビュッシー:
舞踏詩「遊戯」/6つの古代碑銘(アンセルメ編曲)
デュカス:
舞踏詩「ラ・ペリ」/交響詩「魔法使いの弟子
サン=サーンス:交響詩「死の舞踏」 |
アンセルメ指揮
スイスロマンド管
(ドビュッシー、サン=サーンス)
パリ音楽院管
(デュカス) |
フランス音楽の真髄を知り尽くした名匠アンセルメ――その核心に触れる1950年代前半の貴重録音集。
ドビュッシー《遊戯》では、精緻でありながら決して曖昧に流れない構築力が際立ち、色彩とリズムが明晰に立ち上がる独特の透明感はまさにアンセルメならでは。さらに自編曲による《6つの古代碑銘》では、原曲の神秘性に管弦楽的な深みが加わり、独自の世界を築き上げています。
デュカスでは《ラ・ペリ》がステレオで初登場という大きな聴きどころ。優雅さと官能が交錯するこの音楽を、過度に重くならず、洗練された響きで描き切る手腕は見事の一語です。《魔法使いの弟子》も機知と推進力に満ちた名演。
さらにサン=サーンス《死の舞踏》は再録音のない貴重な一曲。
一瞬の閃きと色彩感で聴かせる“アンセルメの真骨頂”がここにあります。
後年のステレオ録音とはまた異なる、より直接的で引き締まった魅力――
フランス音楽の“粋”を知るための決定的な一枚です。
アンセルメの1950年代前半の録音。
国内ではモノラルで発売されていた音源だが「ラ・ペリ」(1954年録音)のみステレオでの初リリースとなる。
またこれらの作品をアンセルメはその後ステレオで録音しているが「死の舞踏」は再録音のない貴重な演奏。
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SBT 1101
\3200→\2690 |
若きロストロポーヴィチ、すでに“王者の風格”――
ボールト&サージェントという英国の巨匠たちに支えられた、堂々たるドヴォルザーク
①ドヴォルジャーク:チェロ協奏曲 ロ短調 op.104
②サン=サーンス:チェロ協奏曲第1番 イ短調
op.33
③ポッパー:妖精の踊り op.39
④ドビュッシー:ミンストレル(前奏曲第1巻第12番)、月の光(ベルガマスク組曲第3番)
⑤スクリャービン:練習曲第11番 op.8より
⑥ラフマニノフ:ヴォカリーズ |
ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ(Vc)
①エイドリアン・ボールト(指揮)、
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
②サー・マルコム・サージェント(指揮)、
フィルハーモニア管弦楽団
③④⑤⑥アレクサンドル・デデューヒン(Pf)
録音:
①1957年4月23,24日
②1956年3月6日
③④⑤⑥1957年4月27日 |
1950年代半ば、西側で本格的に注目され始めたロストロポーヴィチが残したドヴォルザーク。これがもう、驚くほど完成されている。
音の太さ、歌の深さ、そしてどこまでも伸びていくフレージング――後年の巨匠像をそのまま先取りしたかのような、圧倒的存在感です。
ボールト指揮ロイヤル・フィルの端正で引き締まった伴奏も見事で、ロストロポーヴィチのスケールの大きな歌をしっかりと受け止め、作品の構築美を際立たせています。
一方、サージェントとのサン=サーンスでは一転、軽やかで機知に富んだ表情も披露。若き日の彼の“多面性”がくっきりと浮かび上がります。
さらに注目は小品集。ピアノ伴奏によるポッパーやラフマニノフでは、あの巨大なスケールの裏にある繊細な詩情がふっと顔を出し、聴き手の心を静かに掴んで離しません。
協奏曲の名演としても、ロストロポーヴィチ入門としても、そしてTESTAMENTらしい価値ある復刻としても――
一枚で三度おいしい、非常に“使える”名盤です。 |

SBT 1002
\3200→\2690 |
レジナルド・ケル(Cl)
ウェーバー:クラリネット協奏曲/
ブラームス:クラリネット、チェロとピアノのための三重奏曲 |
レジナルド・ケル(Cl) |

SBT 1006
\3200→\2690 |
甘美なる“ウィーンの声”、ロンドンで花開く――
タウバーの魅力が凝縮された至福の歌曲集。
リヒャルト・タウバー/ロンドン録音集
「生誕100年記念コレクション」
ナイト・アンド・デイ(コール・ポーター)
アイ・ラヴ・ザ・ムーン(ポール・A・ルーベンス)
君はわが心の喜び(レハール)
君の呼ぶ声が聞こえる(ハルフォード/マーシャル)
ピカルディのばら(ウェザリー/ヘイドン・ウッド)
どこかで声が呼んでいる(ニュートン/テイト)
セレナーデ(ロンバーグ)
道化師とともに(レオンカヴァッロ)
カシミールの歌(フィンデン/エイミー・ウッドフォード)
女たちは愛とキスのために作られた(レハール)
美しきイタリア(レハール)
誰もあなたほど愛せない(レハール)
愛の古き甘き歌(ビンガム/モロイ)
微笑みながら(アーサー・ペン)
愛の一夜(カーン/シェルツィンガー)
ああ、甘き愛の神秘(ヴィクター・ハーバート)
木々(キルマー/ラスバック)
シルヴィア(スピークス)
若き日のあの日(ハマースタイン/J.シュトラウス)
ウィーンに恋して(ハマースタイン/J.シュトラウス)
心のワルツ(ノヴェロ)
スウィートハーツ(ハーバート)
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リヒャルト・タウバー(テノール) |
オペレッタ黄金時代を象徴する名テノール、リヒャルト・タウバー。レハール作品における比類なき存在として知られる彼ですが、本盤ではその魅力が最も自然なかたちで味わえる“ロンドン録音期”の珠玉の歌唱が集められています。
「君はわが心の喜び」をはじめとするレハール作品では、あの独特のとろけるようなレガートと、言葉に寄り添う柔らかな表現が極上の輝きを放ちます。甘く、しかし決して甘ったるくならない――タウバーならではの気品がここにあります。
一方で、「ナイト・アンド・デイ」など英語圏のポピュラー・ソングも収録。ウィーン的な情緒を保ちながら、より親しみやすく、洗練された歌い口を聴かせるあたりも実に興味深いところでしょう。
さらにシュトラウス作品やウィーン情緒あふれる名旋律の数々――
本盤はまさに、“ウィーンの歌心”と“ロンドンの洗練”が幸福に出会った一枚。
歴史的価値はもちろん、純粋に“いい声、いい歌”を味わう喜びに満ちた一枚として、強くおすすめしたい名盤です。
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SBT 1045
\3200→\2690 |
ザ・ヤング・アシュケナージ Vol.1
ショパン:
①ピアノ協奏曲第2番 ヘ短調 op.21
②練習曲〔ハ長調 op.10-1、ヘ長調 op.25-3〕
③舟歌 嬰へ長調 op.60
④スケルツォ 第4番 ホ長調 op.54
⑤ピアノ・ソナタ第3番 ロ短調 op.58
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ヴラディーミル・アシュケナージ(Pf)
①ズジスワフ・ゴルジンスキ(指揮)
ワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団
録音:①④1955年3月、
第5回ショパン国際ピアノ・コンクール、ライヴ/
②③⑤1957年10月26日、31日、
グリューネヴァルト教会、ベルリン、
全てモノラル |

SBT 1078
\3200→\2690 |
“恐怖の時代”を鋭く刻む、異色のショスタコーヴィチ――
クルツが引き出す、切迫と緊張のリアリズム。
ショスタコーヴィチ
交響曲第10番 ホ短調
バレエ音楽『黄金時代』組曲
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エフレム・クルツ(指揮)
フィルハーモニア管弦楽団
シドニー・サットクリフ(オーボエ)
アーサー・アクロイド(ピッコロ)
バーナード・ウォルトン(クラリネット)
デニス・ブレイン(ホルン) |
録音:1956年、モノラル
ショスタコーヴィチの交響曲第10番といえば、スターリン死後の解放と内面の葛藤を描いた20世紀交響曲の金字塔。
本盤は1956年という比較的早い時期に録音された、エフレム・クルツ指揮による貴重な記録です。
この演奏、まず驚かされるのはその“容赦のなさ”。
後年の洗練された現代的名演とは一線を画し、荒削りとも言えるほどの鋭さと、神経をむき出しにしたような緊張感が全編を貫いています。とりわけ第2楽章の凄まじい推進力は圧巻で、暴力的とも言えるエネルギーが一気に噴出します。
フィルハーモニア管の精鋭たちの存在も見逃せません。個々のソロがくっきりと浮かび上がり、音楽の構造とドラマを生々しく伝えてきます。
とくに1957年に亡くなるデニス・ブレインの演奏が聴けるのもポイントです。
併録の『黄金時代』組曲では一転して、皮肉とユーモアを帯びたショスタコーヴィチのもう一つの顔が楽しめるのも魅力。
録音はモノラルながら、その分だけ音の芯が際立ち、演奏の本質にぐっと迫る――
“時代の空気”まで刻み込んだような、緊迫感あふれる一枚です。
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SBT 1086
\3200→\2690 |
透明無比の声、その極致――
グリュンマーが描く“リートとオペラの理想形”
歌曲&アリア集
■フランツ・シューベルト(1797-1828)
糸を紡ぐグレートヒェン(「糸紡ぎの歌」D.771)
水の上で歌う(D.774)
眠りへ(子守歌)D.867
憩いなき愛 D.138
私のゆりかごの前で D.927
鱒 D.550
漁師の乙女 D.881
■ヨハネス・ブラームス(1833-1897)
子守歌 Op.49-4
セレナード Op.93a-2(セルビア民謡風)
秘密 Op.71-3
乙女の歌 Op.107-5
子守歌 Op.49-4(別テキスト系/民謡詩集)
■エドヴァルド・グリーグ(1843-1907)
《ペール・ギュント》より
ソルヴェイグの歌
ソルヴェイグの子守歌
■ジュゼッペ・ヴェルディ(1813-1901)
《オテロ》より
静かな夜に(愛の二重唱)
柳の歌
アヴェ・マリア
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エリーザベト・グリュンマー(ソプラノ) |
1959,53,50年録音。モノラル
ドイツ・リートの理想を体現したソプラノ、エリーザベト・グリュンマー。清冽で一点の曇りもない声、そして言葉に深く寄り添う気品あふれる表現は、いまなお比類なき存在として語り継がれています。
本盤ではシューベルトの「糸紡ぎのグレートヒェン」や「鱒」をはじめ、ブラームス、グリーグといったリートの核心レパートリーを収録。どの曲でも、過度な感情表現に頼ることなく、旋律そのものの美しさをすくい上げる歌唱が見事です。
さらに注目は終盤のヴェルディ《オテロ》。リートで培われた繊細なニュアンスをそのままに、静かな緊張感とドラマを湛えた歌は、グリュンマーならではの境地と言えるでしょう。
“透明”“純粋”“気品”――そのすべてが高次元で結晶した一枚。
リート愛好家はもちろん、声楽ファンすべてに強くおすすめしたい名盤です。
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SBT 1098
\3200→\2690 |
イタリア歌曲の美味しいところ全部盛り
これぞ“イタリア歌手”――
ディ・ステファノ、甘く燃える声の魅力全開。
フニクリ・フニクラ(トゥルコ=デンツァ)
新しい月(ルーナ・ノーヴァ)
マンマ・ミーア、何てことだ
帰れソレントへ
カルメラ
カプアの歌
ナポリのマンドリン
ナポリを想う
なぜ?(ペルケ?)
アネマ・エ・コーレ(心と魂)
太陽に酔って
ヴリア
ロリータ
理想(トスティ)
最後の歌(トスティ)
四月(トスティ)
夜の夢(トスティ)
セレナータ(トスティ)
マッティナータ(レオンカヴァッロ)
もう愛していない(トスティ)
マリア(トスティ)
別れの歌(トスティ)
ヴケッラ(ダヌンツィオ/トスティ)
禁じられた音楽(ガスタルドン) |
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ジュゼッペ・ディ・ステファノ(テノール) |
1961年録音。ステレオ
カラスの名パートナーとして知られる名テノール、ジュゼッペ・ディ・ステファノ。本盤はその彼の魅力を、これ以上ないほどストレートに味わえるナポリ歌曲集です。
「帰れソレントへ」「フニクリ・フニクラ」といった親しみやすい名旋律から、「アネマ・エ・コーレ」「禁じられた音楽」など情熱的なカンツォーネ、さらにトスティの名歌曲まで――まさに“歌う喜び”に満ちたプログラム。
ディ・ステファノの声は、完璧さよりも“人間的な熱”にあふれているのが魅力。少しの陰りや揺らぎさえもそのまま表現となり、聴き手の心にまっすぐ届いてきます。
気取らず、飾らず、ただひたすらに美しい。
イタリア歌唱の真髄を体感できる、極上の一枚です。
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SBT 1103
\3200→\2690 |
これぞ“バスの王道”――
フルトヴェングラーが「ドイツで最も黒いバス」と評した声――
その圧倒的存在感を刻んだ名録音。
■モーツァルト
《後宮からの逃走》より
恋人を見つけた者は
《魔笛》より
この神聖な殿堂では
《フィガロの結婚》より
もう飛ぶまいぞ、この蝶々
■ロッシーニ
《セビリアの理髪師》より
わしは町の何でも屋(バルトロのアリア)
《セビリアの理髪師》より
中傷はそよ風のように
■アレヴィ
《ユダヤの女》より
もしも復讐が燃えるなら
■スメタナ
《売られた花嫁》より
わが可愛い娘よ
■クレッツァー
《グラナダの夜営》より
我は番人
■ニコライ
《ウィンザーの陽気な女房たち》より
楽しき時よ
■フロトー
《マルタ》より
ああ、幼き日のように
■ロルツィング
《皇帝と大工》より
おお聖なる正義よ
■コルネリウス
《バグダッドの理髪師》より
老人を捕まえろ
■ワーグナー
《神々の黄昏》より
ここに私は見張りに立つ
《神々の黄昏》より
ホイホー!ホイホー!(ハーゲンの呼びかけ)
■プッチーニ
《ボエーム》より
古い外套よ
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ゴットロープ・フリック(バス) |
録音:1953-1960年
ゴットロープ・フリックの低音は、単に深いだけではない。
重厚でありながら芯があり、どこまでも響き渡る“黒い声”。
フルトヴェングラーが「ドイツで最も黒いバス」と評したのも頷ける、唯一無二の声です。
その価値を決定づけるのがワーグナー。とりわけ《神々の黄昏》のハーゲンは彼の代名詞とも言える役で、1964年に企画された同作初のスタジオ録音に際し、プロデューサーのジョン・カルショーが
「ニルソン、ウィンドガッセン、そしてフリック(ハーゲン)が揃わなければ意味がない」
と語った逸話はあまりにも有名です。
それほどまでに“不可欠な声”。
本盤は、そのフリックの真価を多面的に味わえる貴重な一枚です。

20世紀ドイツを代表する名バス、ゴットロープ・フリック。その深く、揺るぎない低音は「理想的バス」として今なお語り継がれる存在です。
本盤はモーツァルトからワーグナー、さらにはプッチーニに至るまで、バスの主要レパートリーを網羅した一枚。とりわけ《神々の黄昏》におけるハーゲンは圧巻で、重厚さと威圧感、そして言葉の明瞭さが見事に融合した名唱を聴かせます。
一方でモーツァルトでは気品ある端正さ、ロッシーニでは軽妙な表情も見せ、単なる“重低音”にとどまらない幅広い表現力が際立ちます。
深く、強く、そして美しい――これぞバス歌手の理想形。
声楽ファン必携の一枚として、自信を持っておすすめしたい名盤です。
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SBT 1106
\3200→\2690 |
エルガーを知り尽くした男――
ボールトが描く“英国音楽の理想形”。
ボールト/エルガー管弦楽曲集
サー・エドワード・エルガー:
1-6. 交響的習作『ファルスタッフ(フォールスタッフ)』
組曲『子供部屋』
7. オーバード(目覚め)~アレグレット
8. 生真面目な人形~アンダンティーノ
9. 大忙し ~アレグロ・モルト
10. 悲しい人形 ~アンダンティーノ
11. 荷馬車が行く ~アレグレット
12. 陽気な人形 ~アレグロ・モルト
13. 夢の中-使者 ~レント-コーダ
『夢の中の子供たち』から
14. アンダンテ
15. アレグレット・ピアチェヴォーレ
バッハ(エルガー編曲): 幻想曲とフーガ ハ短調
BWV537
16. ファンタジア
17. フーガ
18. 行進曲『威風堂々』第3番 ニ短調
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サー・エイドリアン・ボールト(指揮)、
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団 |
【録音】
1949年、1950年、1953年、1955年
エルガー財団およびエルガー協会の協力のもとに発売された
エルガー演奏の正統を体現した指揮者、サー・エイドリアン・ボールト。
本盤はその彼がロンドン・フィルとともに残した、英国音楽の精髄とも言うべき録音を集めた一枚です。
中心となるのは交響的習作『ファルスタッフ』。ユーモアと哀愁、そして老境の人間像を描き切ったエルガー屈指の傑作を、ボールトは過度な感情に流されることなく、見事な均衡感覚で描き出します。その語り口の自然さ、構築の確かさはまさに“本場の伝統”。
一方で『子供部屋』や『夢の中の子供たち』では、繊細で親密なエルガーの一面が顔を出し、さらにバッハ作品のエルガー編曲では重厚な響きの美しさが際立ちます。
そして最後の『威風堂々』第3番――華やかさよりも品格を重んじたその音楽は、英国音楽の精神そのものと言えるでしょう。
伝統、品格、そして揺るぎない構築力。
これぞボールト、これぞエルガー。
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SBT 1117
\3200→\2690 |
スメタナ四重奏団が刻む、凝縮されたモーツァルトの核心
モーツァルト:弦楽四重奏曲第15,16,18番 |
スメタナ弦楽四重奏曲
イルジー・ノヴァーク(第1ヴァイオリン)
ルボミール・コステツキー(第2ヴァイオリン)
ミラン・シュカンパ(ヴィオラ)
アントニーン・コホウト(チェロ) |
【録音】15、16番1956年、モノラル
18番 1966年、ステレオ
チェコを代表する名団体、スメタナ弦楽四重奏団によるモーツァルト後期四重奏曲集。
第15番、第16番、そして「ハイドン・セット」の中核をなす第18番を収録した、充実のプログラムです。
この団体ならではの引き締まったアンサンブルと、無駄を削ぎ落とした造形美は、モーツァルトの内面へと深く切り込むもの。過度に流麗に流さず、音楽の骨格をしっかりと描き出す演奏は、作品の構造と緊張感をくっきりと浮かび上がらせます。とりわけ第18番では、各声部の対話が明晰に響き、室内楽としての醍醐味が存分に味わえます。
1950年代モノラルと60年代ステレオを含む録音ながら、演奏の充実度は圧倒的。
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SBT 1151
\3200→\2690 |
チャールズ・クレイグ(テノール)
プッチーニ:アリア集
《マノン・レスコー》より
「見たこともない美人だ(Donna non vidi
mai)」
《ラ・ボエーム》より
「なんと冷たい手(Che gelida manina)」
《トスカ》より
「妙なる調和(Recondita armonia)」
《西部の娘》より
「やがて彼女もわかるだろう(Ch’ella
mi creda)」
《トゥーランドット》より
「泣くな、リュー(Non piangere, Liu)」
「誰も寝てはならぬ(Nessun dorma)」
フェイヴァリット・バラード(英語歌唱)
Because(2:37)
Believe me if all those endearing young
charms(3:13)
For you alone(2:11)
Macushla(2:34)
Song of Songs(3:25)
Trees(2:22)
I’ll walk beside you(2:31)、ほか
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チャールズ・クレイグ(テノール) |
チャールズ・クレイグによるプッチーニ名アリア集に、親しみやすい英語バラードを組み合わせた好企画盤。
《冷たい手を》《誰も寝てはならぬ》など定番をしっかり押さえつつ、後半では英国テノールらしい甘美な歌唱が光る。
オペラとサロン歌曲、両面から楽しめる一枚。
チャールズ・クレイグ(1919-1997)
ロンドン生まれのイギリス人テノール。15人兄弟の末っ子というなかなかの出自で、若くして両親を亡くし、戦時中は軍に入隊。インド駐留中に慰問部隊でオペラ・アリアを歌っていたところ、その才能を見出され、あのビーチャムに認められるというドラマのような経歴を持つ。
戦後は本格的に歌手として活動を開始し、ロイヤル・オペラやイングリッシュ・ナショナル・オペラで長年主役テノールとして活躍。「最もイタリア的な英国テノールの一人」と評され、とりわけヴェルディ《オテロ》は当たり役。シカゴ、ウィーン、ベルリン、ザルツブルクなど世界各地で歌い、国際的な名声を確立した。
叩き上げの人生と、舞台で花開いた情熱――英国オペラ界を支えた実力派テノール。
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SBT 1152
\3200→\2690 |
チャールズ・クレイグ(テノール)
オペラ・アリア集
ヴェルディ
《リゴレット》より
「女は気まぐれ(La donna e mobile)」
「この女かあの女か(Questa o quella)」
《アイーダ》より
「清きアイーダ(Celeste Aida)」
ドニゼッティ
《愛の妙薬》より
「人知れぬ涙(Una furtiva lagrima)」
グノー
《ファウスト》より
「清らなる住まいよ(Salut! demeure chaste
et pure)」
フロトー
《マルタ》より
「夢のように(M’appari)」
レオンカヴァッロ
《道化師》より
「衣装をつけろ(Vesti la giubba)」
ジョルダーノ
《フェドーラ》より
「愛さずにはいられない(Amor ti vieta)」
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チャールズ・クレイグ(テノール) |
ヴェルディからヴェリズモまで、テノールの定番アリアをずらり収録。
「女は気まぐれ」「人知れぬ涙」「衣装をつけろ」など名曲が並び、王道の魅力をストレートに味わえる一枚。
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SBT 1153
\3200→\2690 |
ジョアン・ハーモンド&チャールズ・クレイグ
オペラ・アリア&二重唱
《ボエーム》《蝶々夫人》《トスカ》
《ファウスト》《トロヴァトーレ》《アイーダ》などから |
ジョアン・ハーモンド&チャールズ・クレイグ |
デイム・ジョアン・ハモンドとチャールズ・クレイグによる、オペラ名アリア&デュエット集。
プッチーニ、ヴェルディ、グノーなどの《ボエーム》《蝶々夫人》《トスカ》《ファウスト》《トロヴァトーレ》《アイーダ》の人気作品を収録。
ロイヤル・フィルやフィルハーモニア管など当時の名門オーケストラが参加し、1950年代の英国オペラ録音の魅力を伝える内容。
英語歌唱による親しみやすさも特徴です。

ジョアン・ハーモンド
ニュージーランド生まれ、オーストラリアで育ったソプラノ。
若き日はヴァイオリン奏者として活動する一方、ゴルフでも州大会を制するなど異色の経歴を持つ。(1929年にニューサウスウェールズ州の女子ジュニアゴルフ選手権で優勝、1932年、1934年、1935年にはニューサウスウェールズ州女子アマチュア選手権で優勝している)
仲間の支援でウィーンに留学し、本格的に声楽へ転向。ロンドンでも研鑽を積み、プッチーニ作品で名声を確立した。戦後はロイヤル・オペラ・ハウス、スカラ座、ウィーン国立歌劇場など世界の主要歌劇場で活躍。録音でも成功を収め、「私のお父さん」や「月に寄せる歌」は大ヒットとなった。1965年、心臓発作により引退。
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SBT 1155
\3200→\2690 |
ジュリーニが描く“格調高き四季”
――気品と構築美のヴィヴァルディ
①ヴィヴァルディ:四季*
②ボッケリーニ:序曲 ニ長調 op.43
③ボッケリーニ:交響曲 ハ短調
④ヴィヴァルディ:「四季」より「秋」RV
293* |
マヌーグ・パリキアン(ヴァイオリン)*
カルロ・マリア・ジュリーニ(指揮)
フィルハーモニア管弦楽団
録音:
①1955年9月30日-10月1日
②1956年10月7日
③1956年10月5&8日
④1955年9月30日-10月1日
①②③MONO/ ④STEREO |
カルロ・マリア・ジュリーニがヴィヴァルディを振る――それだけで特別な意味を持つ一枚。
マヌーグ・パリキアンを独奏に迎えた「四季」は、いわゆるヴィルトゥオーゾ的な華やかさとは一線を画し、全体の構築美と音楽の品格を重視したアプローチ。フィルハーモニア管のしなやかで密度の高い弦と相まって、作品が持つ“協奏曲としての均衡”がくっきりと浮かび上がります。ジュリーニらしい端正で格調高い造形は、後年の古楽器演奏とは異なる魅力を放ち、むしろこの時代ならではのヴィヴァルディ像を提示しています。
パリキアンの独奏も見事で、過度に前へ出ることなく、あくまで音楽全体の中で歌う知的なスタイル。技巧の誇示ではなく、旋律の美しさとニュアンスで聴かせる“英国的気品”が光ります。
併録のボッケリーニも見逃せません。軽やかさと優雅さの中に、どこか陰影を帯びた響き――ジュリーニの資質がこうした古典派にも見事に適合していることがよくわかります。
録音はモノラル中心ながら、TESTAMENTの丁寧な復刻で響きは十分に瑞々しい。

マヌーグ・パリキアン(1920-1987)
トルコ生まれのアルメニア系イギリス人ヴァイオリニスト。
1947年にソロ・デビューを果たし、戦後イギリス楽壇で活躍。リヴァプール・フィルやロンドン・フィルなどで指揮者としても活動し、のちにマンチェスター・カメラータの音楽監督(1980-84)を務めた。王立音楽アカデミーでは長年にわたり後進の育成にも尽力。
ヘイミッシュ・ミルンとのメトネル作品録音でも知られる、知的で気品ある演奏家。
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SBT 1157
\3200→\2690 |
1950年代初頭ロンドンの名手たち
| ①モーツァルト:協奏交響曲K.364 |
①ハリー・ブレック(指揮)
ロンドン・モーツァルト・プレーヤーズ
録音:①1953年1月19&20日 モノラル |
| ②シューベルト:弦楽五重奏曲 ハ長調 D.956 |
②アマデウス弦楽四重奏団
〔ノーバート・ブレイニン(ヴァイオリン)、
ジークムント・ニッセル(ヴァイオリン)、
ピーター・シドロフ(Vla)、
マーティン・ロヴェット(Vc)〕&
ウィリアム・プリース(Vc)
録音:②1952年4月16-18日、22-23日 モノラル |
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TESTAMENTが誇る、1950年代初頭ロンドンの名手たちによる貴重な記録。
モーツァルトの協奏交響曲K.364では、ロンドン・モーツァルト・プレーヤーズのしなやかで透明な響きが魅力。古楽的アプローチ以前の演奏ながら、過度なロマン性に寄らない端正な造形と、室内楽的な親密さが見事に調和しています。ハリー・ブレックの指揮も実に端正で、この時代ならではの“品の良さ”が際立ちます。
一方のシューベルトの弦楽五重奏曲は、アマデウス弦楽四重奏団の真骨頂。濃密でありながら決して重くなりすぎない音楽運び、そしてウィリアム・プリースを加えた豊かな低弦が、作品の深い陰影を見事に描き出します。とりわけ第2楽章の静謐さは格別で、1950年代モノラル録音とは思えぬほどの集中力と精神性を湛えています。
いずれも録音は古いものの、TESTAMENTならではの丁寧な復刻により
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SBT 1160
\3200→\2690 |
ジョアン・ハーモンド
オペラ・アリア集
ギュスターヴ・シャルパンティエ
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ジョアン・ハーモンド |
フランス・オペラからイタリア・ヴェリズモまで、名作の聴きどころを凝縮したソプラノ・アリア集。
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気品と表現力を兼ね備えた歌唱で、ドラマの核心を一気に聴かせる内容となっています。
バランスの良さと選曲の妙が光る好企画盤。
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