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第37号新録音新譜(1)
2007年3月〜6月リリース予定


ACCENT 1CD¥2300

ACC 24179
(SACD Hybrid)
\2500→¥2290
ヴィヴァルディ:協奏曲集「四季」OP.8.1-4
 チェロ協奏曲 RV403 ニ長調、ソナタ「ラ・フォリア』RV63
シギスヴァルト・クイケン(ヴィオロンチェロ・ダ・スパラ&指)
ラ・プティット・バンド
最近古楽界で流行している「ヴィオロンチェロ・ダ・スパラ」によるシギスヴァルト・クイケンのヴィヴァルディの「四季」。S.クイケンは1979年の以来の2度目「四季」録音。前回はバロック・ヴァイオリンで鮮烈に聴かせてくれたが、ここでは彼の研究より生み出された新たな発見、試みを追及し、さらなる独自性を打ち出している。S.クイケンはヴィオロンチェロ・ダ・スパラの復元に力をいれておりコンサートでもしばしば演奏している。弦楽器製作者でもあるディミトリー・バディアロフ氏による演奏でBCJのコンサートでも何度か登場し、今年の目白バ・ロック音楽祭では寺神戸亮がバッハの無伴奏チェロ組曲を演奏する予定。ヴィオロンチェロ・ダ・スパラは一般的なチェロ奏法とは異なり、「スパラ(肩)」という名前の通りヴァイオリンと同様に肩に掛けて演奏される。音色はふくよかで柔らかく、低弦楽器のわりに繊細な響きを持っている。清廉で快活、様々な仕掛けのある演奏で挑戦を続けるS.クイケンの成果を再度示した画期的なアルバム。
ACC 25305
(SACD Hybrid)
\2500
J.S.バッハ:カンタータ集 Vol.5
 第17番『感謝を捧げる者、そは我を称える者』 BWV.17
 第35番『霊と魂は驚き惑います』 BWV.35
 第164番『汝ら、自らをキリスト者と名づけし者』 BWV.164
 第179番『心せよ、汝の敬神の偽りならざるかを』 BWV.179
シギスヴァルト・クイケン指揮
ラ・プティット・バンド
ガーリンデ・ゼーマン(S)
ペトラ・ノスカイオヴァ(A)
ヤン・コボウ(T)
ドミニク・ヴェルナー(B)
エヴァルト・デメイヤー(Org)
クイケン&ラ・プティット・バンドのバッハのカンタータ・シリーズ第5弾。今回は、ライプツィヒ時代のカンタータで三位一体後の主日のために作曲されたものが録音されている。
ACC 24167 テレマン:バスのためのカンタータ集
 最後の時はまさに来たれりTWV1:529、
 神への愛TWV1:350
 すべてのわが行いに TWV1:928、
 われいずこに逃れゆかんTWV1:1724
 トリオ・ソナタ ニ短調 TWV 42:d4、
 トリオ・ソナタ ト短調 TWV 42:g5
クラウス・メルテンス(B)
エリザベト・ヘルマンス(S)
マルレーン・シャンペルト(A)
ジョアン・セバスティアーノ(T)
イル・ガルデリーノ・アンサンブル
膨大な作品を残したテレマンだがカンタータだけでも1000曲以上。これはクラウス・メルテンスによる、テレマンのバスのためのカンタータ集。コープマンのカンタータ全集で大活躍のクラウス・メルテンス。安定した美しい歌唱には定評のあり、柔らかで深みのある声はまさに理想のバス。イル・ガルデリーノの好サポートも得、テレマンの変幻自在な音楽を堪能できる。録音:2005年11月 オランダ、ハールレム、ドープスヘジンデ教会
ACC 24177 オーヴェ・ヴァルター(1946-):ギターラ、
レオ・ブローウェル:「3つのスケッチ」、悲歌(武満徹に捧ぐ)
ウィム・ヘンドリックス:
 深い沈黙の中で、
 サエタ
  [1.死刑に処されるキリスト 2.イエスの十字架への道
   3.悲しみのマリア 4.磔のイエス
   5.十字架に死す 6.イエスの復活]
ラファエラ・スミッツ(G)
ベルギー女流ギタリスト、ラファエラ・スミッツによる現代ギター作品集。ラファエラ・スミッツは「第20回フランシスコ・タレガ・ギターコンクール」にて初の女性優勝者。ウィム・ヘンドリックスの「サエタ」は祈り歌で、スペイン・アンダルシア地方のカンテ・ホンドに属する。「イエスの十字架への道」に触発され作曲され、七つの部分から成っている。ジャケット写真:アンリ・ルソー「眠れるジプシー」
ACC 24173
(SACD Hybrid)
\2500
ヴィンセント:不死鳥、
ピエール・ゲドロン:何と勝ち誇った、羊飼いの娘の喜び
R.バラール:アントレ、アンジェリーク、
ジョヴァンニ・パオロ・フォスカリーニ:フォリア、
ルイージ・ロッシ:小鳥よ、
ミシェル・ランベール:シルヴィ、イリス、
コルベッタ・フランチェスコ:パッサカリヤ、
L.クープラン:シンフォニー、
フランチェスコ・カヴァッリ:アポロへの哀歌 他
ステファン・ファン・ダイク(T)
ピエール・ピツル指揮
プリヴァーテ・ムジケ
「エコー・ド・パリ」と題されたこのアルバムは、1610年-1660年頃のパリでの様々な音楽を通観した内容。ゲドロン、バラールやランベールの典雅で甘美な世俗歌曲を楽しめる。ベルギーのテノール、ステファン・ファン・ダイク。ピエール・ピツル率いるプリヴァーテ・ムジケも絶妙なバランスのアンサンブルを聴かせてくれ、ファン・ダイクの歌唱をより一層引き立たせている。録音:2006年2月16-18 サンクト・ポルテン(オーストリア)
ACC 24166
\2300
ヨハン・ゴットリープ・グラウン&
 カール・ハインリヒ・グラウン:協奏曲集
  ヴィオラ・ダ・ガンバ、弦楽、通奏低音によるイ調の協奏曲
  オーボエ・ダ・モーレ、弦楽と通奏低音によるニ調の協奏曲 
  フルート、弦楽と通奏低音によるホ調の協奏曲 
  フルート、ヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバ、
   チェロ、弦楽と通奏低音による大協奏曲
イル・ガルデリーノ
ヤン・デ・ウィンネ(フラウト・トラヴェルソ)、
マルセル・ポンセール(Ob)、
寺神戸 亮(Vn)、
秋葉 美佳(Vn&Va)、
ヴィットリオ・ギエルミ(Va・ダ・ガンバ)、
ルネ・シッフェル(Vc)、
シャレフ・アル・エド(Hps)他
どちらかというと、しょっちゅう戦争していたイメージのフリードリヒ大王だが、大の音楽愛好家だったことは大バッハの「音楽の捧げもの」のエピソードで知られるとおり。そんな音楽大好きな王がことのほか愛好したのがここに収められた協奏曲の作曲者グラウン兄弟。弟のカール・ハインリヒはまだ王子だった王から宮廷の楽長に招かれ、兄のヨハン・ゴットリープは後にベルリンに創設された歌劇場のコンサートマスターを務めた。彼らがフリードリヒ大王のために大量に作曲した作品から厳選された4つの協奏曲は端正で気品があり、フリードリヒの趣味のよさが偲ばれる作品揃い。フリードリヒがサン・スーシ(無憂宮)で耳を傾けていた同じ作品を、オリジナル楽器を使ったイル・ガルデリーノ(ヴィヴァルディの協奏曲「ごしきひわ」に因むネーミングでしょうか?)の溌剌とした演奏で楽しめる。録音:2005年4月

AK MUZIK

AK 408401
\2300
ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲第4番ニ長調Op11「街の歌」
シューベルト:ピアノ三重奏曲第1番変ロ長調Op99,D898
アーマン・トリオ
(コンスタンチン・ボグダナスVn,
ドレル・フォドレアヌVc,
デニス・アーマン・ゲレンベPf )
1797年、ウィーンではやっていた歌をモチーフにしたベートーヴェンの曲とシューベルトの歌に溢れた傑作トリオをカーネギー・ホールの常連、アーマン・トリオが歌心たっぷりに演奏している。

ALBA 1CD¥2400

ABCD 233
(SACD Hybrid)
\2300
J.S.バッハ:オルガン編曲集
 シャコンヌ(ミッデルシュルテ編曲)、前奏曲とフーガ変ロ短調、
 前奏曲イ短調、前奏曲ト短調(オスカル・メリカント編曲)、
 半音階的幻想曲とフーガ(レーガー編曲)、
 バッハの思い出(ヴィドール編曲)
ヤン・レヘトラ(Org)
フィンランドの歴史的な楽器を紹介するシリーズ。ヘルシンキ音楽院を設立しシベリウスなどフィンランドの優秀な音楽家を育てたヴェゲリウスにより設計、ヘルシンキから東へ150キロほどに位置するクーサンコスキという町にある教会の歴史的なオルガンを使った編曲集。注目は編曲陣の面々。自身もオルガンの達人であったミッデルシュルテのシャコンヌ、シベリウスと同時代に活躍したフィンランドの国民から愛されていた作曲家オスカル・メリカントによる珍しい編曲、レーガーによる濃厚な編曲、オルガン一家で育ちとりわけバッハに傾倒していたヴィドールなど考え抜かれたレパートリーが収録されている。使用楽器:クーサンコスキ教会(ヴェゲリウス、1933年製)録音:2006年6月
ABCD 228 セッポ・ポホヨラ(1965-):
 子供のためのオペラ〈アラビアうさぎ〉
パイヴィ・カントラ(S)
パイヴィ・キルヤラ(Cl)
テルヒ・パルダニウス(Vn)
エヴェリーナ・スメリウス=リンドブルム(P)
劇作家、作詞家として劇場やテレビやラジオなどのメディアでも活躍する作家、シニッカ・ノポラ と作曲家セッポ・ポホヨラ(1965-) が子供のための室内オペラを書いた。スウェーデンや日本でも作品が紹介されたグラフィックデザイナー、ヴィルピ・タルヴィティエのイラストレーションによる絵本に入ったCD。録音:2006年4月12-13日 セッロ・ホール、エスポー (フィンランド)
ABCD 229 キリルス・クレーク(1889-1962):
 レクイエム ハ短調 (1927)
  (テノール、混声合唱と管弦楽のための)
 ムジカ・サクラ (宗教音楽) (1943) (管弦楽のための)
 詩篇137番「バビロンの流れのほとりに座り」 
 詩篇121番「目を上げて、わたしは山々を仰ぐ」
 おお乙女、神の聖母よ 
 詩篇141番「主よ、わたしはあなたを呼びます」
 詩篇104番「わたしの魂よ、主をたたえよ」
 いかに幸いなことか
アルヴォ・ヴォルメル指揮
エストニア国立オペラ合唱団・交響楽団
マティ・トゥリ(T)
ピレト・アイドゥロ(Org)
エッレルヘイン少女合唱団
キリルス・クレーク(1889-1962) はエストニアの作曲家、音楽教師。サンクトペテルブルク音楽院でヤーセプス・ヴィートリス、ニコライ・チェレプニンらに作曲法と音楽理論を学んだ。エストニア民謡の収集に努めたことで知られ、彼が集めた民謡は5,500曲以上。700曲を超す民謡編曲と500曲を超すコラール編曲の他、自作の素材に使われている。〈レクイエム ハ短調〉はクレークの代表作。エストニアで最初に書かれたレクイエム。ラテン語の典礼文をエストニア語に翻訳したテクストが歌われ、民謡のメロディとハーモニーが効果的に使われていることから、〈エストニア・レクイエム〉とも呼ばれる。アルヴォ・ヴォルメルは、エドヴァルド・トゥビンの交響曲全集 (Alba) を録音したエストニアの指揮者。1989年、クレーク生誕100年を記念して〈レクイエム〉が演奏された際には、指揮者を務めた。録音:2005年10月13日-14日 パルヌ・コンサートホール (エストニア)

ALIA VOX

AV 9853
(デジパック)
\1300
「音楽の遊戯/舞曲の精神:1450-1650/2007年CDカタログ」
[オリエントの]
 アフガニスタン:
  「ライラ、我が愛しの人」(「東洋=西洋(1000-1600)」より)、
 ベルベル:子守歌「アマジグの子守歌」(「子守歌(1500-2002)」より)、
 トルコ:マカーム・ウザル・サキル「鶴」(トルコ、カンテミルオウル手稿譜、16世紀)
  (「東洋=西洋(1000-1600)」より)、
 ロードス島:「薔薇の冠(セファルディ)」(「セファルディの離散」より)
[ヘスペリデスの園の]
 作曲者不詳:
  バッロ「小高い丘」、ストランボット「犬の大群が駆け」、
  バス・ダンス「ラ・スパーニャ」
   (「アラゴン王アルフォンソ5世寛大王(1396-1458)」より)、
  ビリャンシーコ「私は小麦色した娘」(「女性の光(900-1600)」より)
[イギリスの]
 作曲者不詳:
  「デスペラーダ」
   (「エリザベス朝のコンソート音楽(1558-1603)」より)、
  子守歌「わたしのかわいい愛しい人」(「子守歌(1500-2002)」より)
[ドイツの]
 シャイト:
  パヴァーヌ第5番(「音楽の遊戯」)、
  「ガイヤルド・バタッリャ」
  (「バタッリャ(戦争)とラメント(哀歌)(1600-1660)」より)
[フランスの]
 作曲者不詳:
  トゥルディオン「クラレット・ワインを飲むと」
  (「カール5世(1500-1558):皇帝の歌」より)、
  アヴィニョンのブレ、「湿地のニンフ」
  (以上「ルイ13世(1601-43)のオーケストラ」より)、
 デュ・バイイ:ラ・フォリア「私は夢中だ」(「ドン・キホーテ」より)
[スペインの]
 オルティス:
  「ロマネスカ」によるレセルカーダ第7番(「オスティナート」より)、
 ホセ・マリン:
  カナリオス「メンギッリャ、もう考えないで」、
  バイレ「愛しき人よ、あなたは何と気まぐれなことか」
  (以上「ホセ・マリン(1618-99):「人間の調べ」より」)
[新世界の]
 作曲者不詳:
  フォリア・クリオーリャ(ペルー)
  (「その他のフォリア(1500-1750)」より)、
  メスティーソとインディオ「君に歌うよ、かわいこちゃん」(オアハカ)、
  グアラーチャ「おお、なんと身を焦がすことか」(メキシコ)
  (以上「南米クリオージャのビリャンシーコと踊り(1550-1750)」より)
ジョルディ・サヴァール(指)、
モンセラート・フィゲーラス(VO)、
ル・コンセール・デ・ナシォン、
ラ・カペッラ・レイアル・デ・カタルーニャ、
エスペリオンXXI
恒例のカタログCD、2007年は舞曲を中心に構成されている。彼らの録音の地域的年代的広さを示すように、東はオリエントから、西はイベリア半島、またはヘスペリデスの園(ギリシャ神話の)まで、年代も1450-1650年を中心にその前後も含んでいる。聴いていると、シャイトの曲集から採ったアルバム・タイトルのごとく、まるで音楽と心が戯れているような気がしてくる。
AV 9852
\2300
ジョルディ・サヴァール: 「カラヴァッジョの涙(ラクリメ)」
[第1節]
 1「カラヴァッジョの歌」第1番、
 2ラクリメ1「悲しみのラクリメ」、
 3「嘆き」第1番、4「カラヴァッジョの悲嘆」第1番
[第2節]
 5「霊感」、
 6ファンタジア「悲しやわたしは死ぬ」(ジェズアルドの曲に基づく)、
 7ラクリメ2「哀願のラクリメ」、
 8「戦争」のシンフォニア(モンテヴェルディの曲に基づく)、
 9プーニャとダムナティオ
[第3節]
 10「懇願」、11「嘆き」第2番、
 12コンチェントゥス(ロッシの曲に基づく)、
 13ラクリメ3「愛情のこもったラクリメ」
[第4節]
 14ドゥレッツァとリガトゥーラ(トラバーチの曲に基づく)、
 15パッサカリア「影」、
 16「カラヴァッジョの歌」第2番「おお、光よ」、
 17ラクリメ4「苦いラクリメ」
[第5節]
 18「通過」、19パッサカリア「自由」、
 20ラクリメ5「悲痛なラクリメ」、
 21「嘆き」第3番、
 22コンソナンツェ・ストラヴァガンティ(トラバーチの曲に基づく)
[第6節]
 23「カラヴァッジョの歌」第3番「即興で」、
 24ラクリメ6「苦悶のラクリメ」、25「瀕死の魂を」、26「解放」
[第7節]
 27「嘆き」第4番、28ラクリメ7「歓喜のラクリメ」、
 29「カラヴァッジョの悲嘆」第2番、
 30「カラヴァッジョの歌」第4番「イン・メモリアム」
ジョルディ・サヴァール(指、Gamb)、
フェラン・サヴァール(Vo)、
リッカルド・ミナージ(Vn)、
マンフレード・クレーマー(Vn)、
アンドリュー・ローレンス=キング(Hrpドッピア)、
ル・コンセール・デ・ナシォン、
エスペリオンXXI
AVSA 9852
(SACD Hybrid)
\2700
フランスの作家ドミニク・フェルナンデズの有名な小説「深遠に掛ける」に呼応し、同じく、カラヴァッジョの7枚の絵(「イサクの犠牲」、「聖マタイの殉教」、「ロレートの聖母(巡礼の聖母)」、「キリストの埋葬」、「聖母の死」、「洗礼者の聖ヨハネの斬首」、「ゴリアテの首を持つダヴィデ」)にインスピレーションを得た、編曲や即興曲を含む、全曲サヴァールのオリジナル作品の録音。カラー図版を含む170ページの解説書付き。バロックの伝統をふまえ、かつ、アルヴォ・ペルト等、現代の作曲家が用いる技法も援用して作り上げられた、サヴァールの音楽世界はカラヴァッジョの絵画に満ちているバロック的要素と時代を超越した要素に見事に対応しており、深い精神世界を感じさせてくれる。
録音:2006年10-11月カタルーニャ自治州カルドーナ城参事会教会 デジパック仕様

ALPHEE 1CD¥2400

ALPHEE 0041213
(2CD)\3600
J.S.バッハ:
 無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ(全曲)
マリー=アニク・ニコラ(Vn)
マリー=アニク・ニコラは1956年フランス生まれ。パリ音楽院では13歳でプルミエ・プリを獲得し、さらにダヴィド・オイストラフに見出されてモスクワのチャイコフスキー音楽院でも学んでいる。エリザベート王妃をはじめ国際的に権威あるコンクールでの入賞歴多数。協奏曲(V.4697・廃盤)とともに、バッハ没後250周年記念に合わせて制作された無伴奏全曲でも集中度の高い演奏を聴かせている。使用楽器は1673年クレモナ製作グァルネリ。
ALPHEE 0204015
\2400
チャイコフスキー:瞑想曲Op.42-1
ムソルグスキー:ゴパーク
モシュコフスキ:ギターレOp.45-2
ショパン / ミルシテイン編:夜想曲第20番嬰ハ短調
ドヴォルザーク / クライスラー編:スラヴ舞曲ホ短調Op.72-2
パガニーニ:ソナタ第12番Op.3-6
シューマン:ロマンス イ長調Op.94-2
クライスラー:ウィーン風小行進曲
同:オールド・リフレイン
同:ウィーン奇想曲Op.2
クロール:バンジョーとヴァイオリン
フォスター / ハイフェッツ編:金髪のジェニー
サラサーテ:バスク奇想曲Op.24
同:マラゲーニャOp.21-1
同:序奏とタランテラOp.43
マリー=アニク・ニコラ(Vn)
フランソワ・ドーデ(P)
ここでフランスの名手マリー=アニク・ニコラが弾いているのは、コンサートでアンコールに取り上げられることの多い有名曲ばかり。気品と節度ある演奏が印象に残る。
ALPHEE 9911011 (1)ミヨー:ファンタジー・パストラール
(2)同:エクスの謝肉祭
(3)同:スカラムーシュ
(4)同:リベルタドーラ
(5)トリスタン=パトリス・シャリュヨー:
  アジヤデ、ミヨーのオマージュOp.94
イザベル&フロランス・ラフィット(ピアノ・デュオ;ファツィオーリ)
1937年パリ万国博覧会のコンサート用に、マルセル・メイエとイダ・ジャンケレヴィッチとの依頼で作曲された名作スカラムーシュ。このほかにミヨーが自作を2台ピアノ用に編曲した作品を収めたアルバムはピアノ・デュオ・ファン狂喜必至の内容。さらに、そのミヨーに多調音楽の影響を受けたというシャリュヨーの曲も収録。演奏は12歳で放送番組に出演してデビュー、リヨン国立高等音楽院でかのエリック・ハイドシェックに師事した美人姉妹デュオ。
ALPHEE 0109014 (1)モーツァルト:ピアノ四重奏曲KV.452
 (ピアノと管楽のための五重奏曲からの編曲)
(2)ベートーヴェン:ピアノ四重奏曲Op.16
 (ピアノと管楽のための五重奏曲からの編曲)
(3)同:モーツァルトの「魔笛」の主題による7つの変奏曲
コリンヌ・クロスカ(P)
トリオ・セレナード
ディーデリク・シェイス(Vn)
ジャン・レベル(Va)
フィリップ・シェロン(Vc)
モーツァルトとベートーヴェンとが同じ編成を使って書いた名作、ピアノと木管のための五重奏曲。ここでの演奏は木管パートを弦楽トリオに置き換えたピアノカルテット版によるもの。1810年にベートーヴェンはピアノと弦楽によるヴァージョンを作っているが、聞き慣れた名曲が装いも変わり新鮮な魅力。
ALPHEE 9804009 J.S.バッハ:ギターのための編曲作品集
 コラール変奏曲とフーガの技法より
フレデリク・シルヴェストル、
マリ=アンジュ・マルタン、
セルジュ・メルロ、
ジャン=リュク・シトリュク(G)
シトリュクがフォーク&エレキ・ギター、ほかはみなジャズからギターの道に入ったというギタリストたちによるバッハ演奏。
ALPHEE 9601006 ボロディン:弦楽四重奏曲集
 (1)第1番イ長調
 (2)第2番ニ長調
プラハ・シュターミツ四重奏団
ボロディンのカルテットは、第3楽章「夜想曲」が人気の第2番をはじめ、抒情的な調べが魅力。名アンサンブルを数多く世に送り出しているチェコのアンサンブルのすぐれた演奏で。

ALTUS

ALT 140
\2700→¥2290
ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」
シューマン:交響曲第4番
ドヴォルザーク:スラヴ舞曲第8番
チェリビダッケ指揮
ミュンヘン・フィル
前作ブルックナー第5番同様、FM東京の名エンジニア橋本正文氏が録音、オンマイクぎみで捉える直接音と間接音のバランスが絶妙ですばらしい音。今回のCDは人見記念で取られていますが、サントリーとの響きの違いも見事にマイクに収められている。CD化にあたってはオリジナルテープからおこされており放送時の音よりダイナミックレンジが恐ろしく拡大。キエフの大門など凄いことになっており、これに感動しない方はいないのでは?と思わせるほど。シューマンの4番も3楽章から終楽章にかけての崇高ぶりが尋常でなく、恐ろしいほど。あの平成の盤鬼、ヒストリカル御意見番の平林直哉氏も降参のもよう。人知を超えた1枚と言えるだろう。録音:1986年10月14日 人見記念講堂(東京)
ALT 143
\2700→¥2390
ブラームス:
 交響曲第1番
 二重協奏曲(戸田弥生Vn,山崎伸子Vc)
北原幸男(指揮)
日本フィル
北原幸男といえばショスタコーヴィチの演奏に大変定評があるが、さすがドイツ仕込みだけありブラームスも恐ろしく立派。近ごろのドイツ人指揮者でもこれだけてらいのない堂々たる演奏はまれ。一聴後の充実感たるや大変なものがある。録音:2005年横浜
ALT 144
\2700→¥2390
(1)マーラー:交響曲第4番*
(2)ルクー:弦楽のためのアダージョ
蔵野蘭子(S)(1)
井上喜惟(指揮)
ジャパン・シンフォニア
評論家鈴木淳史氏をして「天才」といわしめた異能の大器、井上喜惟氏の待望の新録音。ジャパン・シンフォニアは井上氏自らが結成したプロオケ。蔵野蘭子は二期会のホープで人気上昇中。演奏は井上氏らしい濃厚な美音のマーラーで許光俊氏も激賞するところ、またマニヤの多いルクーも絶品で美しさ全開。録音:(1)2006年4月29日 (2)2005年4月24日3

AMBROISIE

AM 111
\2500
J.S.バッハ:
 無伴奏パルティータ第2番ニ短調 BWV 1004(ヴィオラ編曲版)
リゲティ:無伴奏ヴィオラソナタ
アントワーヌ・タメスティット(Va)
(使用楽器:フienne Batelot,1999/弓:Sylvain Bigot,2004)
これまでにもラ・フォル・ジュルネ音楽祭や水戸芸術館のコンサート等で何度も来日し、2007年5月のヴィオラ・スペースでも来日が予定されている人気のヴィオラ奏者、タメスティット。タベア・ツィンマーマンの愛弟子で、2004年のミュンヘン国際音楽コンクールの第一位をはじめ数々のコンクールの輝かしい優勝歴はまさにヴィオラの申し子といったところ。彼の奏でる音色は、らくらくとしていて温かい魅力に満ちている。ヴィオラ独特の深い色合いの音色から、きらきらと輝く音色まで、変幻自在の表現に、引き込まれてしまう一枚。

AMBRONAY

AMY 005
\2500
ヨハン・アドルフ・ハッセ(1699-1783):
 オラトリオ「荒野に燃え立つ蛇(Serpentes ignei in deserto)」
ジェローム・コレアス指揮
レ・パラダン
ヴァレリー・ガベイユ(天使/S)、
イザベル・プルナール(ヨシュア/S)、
ステファニー・ドゥストラック(エリヤ、ナタナエル/Ms)、
アンネッテ・マルケルト(モーゼ/コントラルト)、
ロバート・エクスパート(エレアザル/カウンター・テナー)
本格的古楽の祭典、アンブロネー音楽祭レーベルより、ハッセの名曲「荒野に燃え立つ蛇」の初録音の登場。1735-6年か、1739年に作曲されたとされており、当時ヴェネツィアでよく行われていた慣習として、ラテン語のテクストで、詩篇51のミゼレーレの序章として書かれたと考えられている。そのため、この作品はアリアの途中で終わっている。ハッセ自身が当時大人気の歌手と結婚していたということもあり、彼は歌のことを知り尽くしていた。技巧的に華やかなアリア、それを引き立てる凝った器楽パートなど、実に贅沢な作りの作品。歌詞台本は、旧約聖書の民数記21章4-9節を題材としている。(モーセがエジプトから民を引き連れて脱出した旅の途中で、民がモーセに対してあまりの旅の辛さについて不服を申し立てると「主は民の中に燃える蛇を送られたので、蛇は民にかみつき、イスラエルの多くの人々が死んだ」というくだり)。歌唱陣も、クリスティやコルボとの共演で活躍しているガベイユ、他にもミンコフスキとの共演も多いドゥストラック、コープマンのカンタータ録音にもたびたび登場のマルケルト・・・アンブロネー音楽祭だからこそ実現した、実に壮観な顔 ぶれとなっている。
AMY 009
(2CD)
\3400
特別価格
J.S.バッハ:
 オブリガート・チェンバロと
  ヴァイオリンのための6つのソナタBWV1014-1019
ミラ・グロデアヌ(Vn)、
フレデリク・アース(Cem)【使用楽器:1604年Groblicz(Vn)、1751年Hemsch(CEM)】
クイケン、マンゼ、サヴァール・・・錚々たる顔ぶれが揃って認めるルーマニア出身の名手グロデアヌと、スコット・ロスの愛弟子にして、ヘレヴェッヘ指揮のカンタータでは通奏低音をつとめ、インマゼールも太鼓判を押す1968年ベルギー出身のフレデリク・アース。二人の出会いは音楽を愛する者にとって格別なものとなった。完璧なバランス、尽きることのない創造性・・・。バッハの書いた、静寂から生まれ静寂に戻る哲学的な音楽の中にもふとした喜びや輝き、生命力が漲った名演奏の登場。

ANTHONELLO MODE

AMOE 10003
\2600
西山まりえバッハ・エディション1
 J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲BWV988
西山まりえ(バロック・ハープ、チェンバロ)
バッハ作品をチェンバリストのゴールと位置づける西山まりえによる「バッハ:チェンバロ作品全集」第一弾の登場。チェンバロだけでなく、バロック・ハープ、オルガネット、さらには歌もこなし、ルネサンスからバッハへと至る音楽の歴史を多面的に検証してきたマルチプレイヤー西山まりえならではのバッハ像がここにある。西山は、即興演奏家としての立場からこの作品を再熟考、第30変奏(最終変奏)「クオドリベット」とアリアには、この曲を見直す重要な鍵──アリアそのものが、第30変奏にだけ用いられたベルガマスカの旋律(原曲はルネサンス期に成立)の変奏であること──を発見した。新たな発見をふまえた西山の演奏は、新たな翼を得たかのように流麗かつ自由闊達。バッハが目の前に降りてきて即興しているかのような錯覚すらおぼえる演奏。(今後毎年2-3作のペースで主要鍵盤作品を録音予定。)
〈ゴルトベルク変奏曲〉というミノタウロスの迷宮は、数多の名演が引いたアリアドネの糸によって、もはや歩き慣れた道筋のように思えるときがある。だが、西山まりえの〈ゴルトベルク〉は、アラベスク模様を描く装飾と、足どりを撹乱する自在なテンポの揺らぎによって、迷宮に無数の枝道があることを示す。喜んで、足を踏み入れよう。そこには見たことのない、魅惑的な風景が広がっている。これは高橋悠治の新盤と並んで、私たちを解放する〈ゴルトベルク〉なのだ。(矢澤孝樹)録音:2007年1月9-11日 Hakuju Hall, Pro Tools HD Recording System 24Bit/192KHz

AUDITE

AU 92527
(SACD Hybrid)
\2500
ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲全集Vol.2
 第3番ヘ長調Op.73 /
 第6番ト長調Op.101 / 第8番ハ短調Op.110
マンデリング四重奏団
マンデリング・カルテットはちょうどハーゲン・カルテットに似て、ヴィオラを除くメンバーの3人までが兄弟というアンサンブル。ショスタコーヴィチ全集シリーズの第2弾は、ドイツ滞在中にわずか数日で書き上げられ、多くの自作の引用で自伝的な内容といわれる傑作第8番のほか、第3番と第6番を収録している。
AU 92563
(SACD Hybrid)
\2500
シューマン:ピアノ作品集
 幻想曲ハ長調Op.17
 森の情景Op.82
 3つの幻想小曲集Op.111
ニコラ・ブランギエ(P)
1980年フランス生まれのブランギエは、フランソワの弟子ブルーノ・リグットほか、ドミニク・メルレ、ジャン=クロード・ぺヌティエらに学んだ俊英。2004年ツヴィッカウで行なわれた第14回ロベルト・シューマン国際コンクールで第2位ほかコンクール入賞歴多数。マルチチャンネルステレオ
AU 92522
(SACD Hybrid)
\2500
リヒャルト・フランク(1858-1938):
 (1)ピアノ四重奏曲イ長調Op.33
 (2)ピアノ四重奏曲ホ長調Op.41“1楽章形式の四重奏”
 (3)3つの幻想曲Op.28 第1番ハ短調 /
  第2番変イ長調 / 第3番ハ長調
クリストフ・シッケダンツ(Vn)
マリウス・ニチテアヌ(Va)
マティアス・バイアー=カールショジュ(Vc)
ベルンハルト・フォグラシュエル(P)
アウディーテが力を入れる「ドイツのフランク」の最新作。グリーグやディーリアスも教えた大名手ライネッケの弟子リヒャルト(1858-1938)は、メンデルスゾーンの友人で弟子の父リヒャルト(1858-93)と同じく、ピアノの才に長じていた。そのためピアノを含む作品では卓越した扱いに特徴がある。20世紀に入ってから書かれた2つのピアノ・カルテット(1901年、1905年)は、いまだブラームスあたりを意識させるロマンティックな作風で親しみ易さいっぱい。ヘンシェル・カルテットのチェロが参加したアンサンブルも粒揃いで聴かせる。録音:2005年12月12-14日カールスルーエ、SWRスタジオ

BIS 1CD¥2400

BIS 1647
\2190
シュニトケ:
 交響曲第0番 (1956/7)
 オラトリオ「長崎」(1958)〜
  メゾソプラノ、混声ChoとOrchのための  世界初録音
ハンネリ・ルペルト(Ms)、
オーワイン・アーウェル・ヒューズ指揮
ケープ・フィル、
ケープタウン歌劇場声楽パート
シュニトケの作品中でも、日本人にとって最も興味があるものながら、これまで全く聴くことのできなかったオラトリオ「長崎」が約50年ぶりに蘇った。彼最初期の作で、アメリカの非人道性を訴えた冷戦時代ならではのプロパガンダ色濃厚なものだが、あの反体制的なシュニトケもこうした御用達作品を書いたことに不思議な感慨を覚える。原爆の悲劇をテーマにした島崎藤村、米田栄作らの詩(ロシア語訳)がメゾソプラノ独唱と合唱で歌われ、後の作に見られるようなシニカルさの全くない極めて真摯な作風で心を動かされる。初演時にショスタコーヴィチに激賞された。カップリングは学生時代の習作の交響曲。ショスタコーヴィチの影響が濃いものの、すでにシュニトケならではの個性も現れていて聴き応え満点。ロシア音楽ファン必聴の超オススメ盤。
BIS SA 1571
(SACD Hybrid)
\2500
J.S.バッハ:カンタータ全集Vol.35
 第128番「ただキリストの昇天のみが」BWV128
 第176番「傲慢な、そして臆病なものが」BWV176
 第87番「今までは、あなたがたは私の名によって」BWV87
 第74番「私を愛する人は、私の言葉を守る」BWV74
野々下由香里(S)、
ロビン・ブレイズ(A)、
櫻田亮(T)、
ペーター・コーイ(Bs)、
鈴木雅明指揮
バッハ・コレギウム・ジャパン
SACDハイブリッド盤。BCJカンタータ第35弾は1725年にライプツィヒで初演された4篇を収めている。いずれも女流詩人マリアーネ・フォン・ツィーグラーの詩により、敬虔な感情が歌われるが、器楽面では管楽器の名人芸が楽しめる。第87番のコラールはモテットBWV227でよく知られる「イエスよ、わが喜び」の旋律にのせて歌われるのが興味津々。
BIS SA 1447
(SACD Hybrid)
\2500
海洋画
 ドビュッシー:交響詩「海」
 周龍(ジュー・ロン):深い、深い海
 フランク・ブリッジ:組曲「海」
 グラズノフ:幻想曲「海」
シャロン・ベザリー(アルト・フルート、ピッコロ)、
ラン・シュイ指揮
シンガポールSO
シンガポールはイギリス東インド会社が1819年に到来して以後、急速にアジアのハブ港として発展した。海とは切っても切り離せない同国のオーケストラが、4つの国の作曲家たちの描いた海の音楽を再現。極彩色のサウンドを楽しめる。さらに、フルートの女神シャロン・ベザリーの独奏が聴けるのも嬉しい限り。
BIS 1357 太陽の徴の下に
 イベール:室内小協奏曲
 トマジ:アルト・サクソフォン協奏曲
 ラヴェル:なき王女のためのパヴァーヌ
 モーリス:プロヴァンスの風景
 フロラン・シュミット:伝説 Op.66
 ミヨー:スカラムーシュ Op.165c
クロード・ドゥラングル(Sax)、
ラン・シュイ指揮
シンガポールSO
これもラン・シュイ&シンガポール響の妙技全開だが、いずれも地中海の燦燦と照りつける陽光が音楽化したようなものばかり。当代一のサクソフォンの名人ドゥラングルが唖然とするほどの巧さ。
BIS 1538 ノルディック・ショーケース
 ニールセン:小組曲 Op.1
 スヴェンセン:ヴァイオリンと管弦楽のためのロマンス Op.26
 ヴェッストレム:アルミーダ序曲
 ヨウン・レイフス:田園的変奏曲(ベートーヴェンの主題による変奏曲)Op.8
 ブー・リンデ:小協奏曲 Op.35〜
  木管五重奏と弦楽Orch
 シベリウス:弦楽のための即興曲
リチャード・トニェッティ(Vn)、
クリスチャン・リンドベルイ指揮
ノルディック室内O
トロンボーンの超人クリスチャン・リンドベルイは近年指揮者としてもメキメキ頭角を現している。今年6月に来日するノルディック室内管を振って北欧作品を披露している。それも得意の管ではなく、弦楽合奏主体のものが多いのに彼の自信の表れが感じられる。たっぷり歌う健康的な音楽性は将来を期待させてくれる。
BIS 1663/4
(5CD)
\4800
グラズノフ:交響曲全集
 第1番ホ長調「スラヴ」 Op.5/第2番嬰ヘ短調 Op.16
 第3番ニ長調 Op.33/第4番変ホ長調 Op.48
 第5番変ロ長調 Op.55/第6番ハ短調 Op.58 
 第7番ヘ長調「田園」 Op.77
 第8番変ホ長調 Op.83/マズルカ Op.18 
 暗黒から光明へ Op.53/バラード Op.78
尾高忠明指揮
BBCウェールズ・ナショナルO
東洋人としてただ一人グラズノフの交響曲全集を録音した尾高忠明。その記念碑的な全5枚がたった2枚の価格でまとめられた。甘口でチャーミングなメロディの洪水にひたれる。家庭に一セットは置きたいスグレモノ。
BIS SA 1638
(SACD Hybrid)
\2500
(1)ベリオ:ソロ〜トロンボーンと管弦楽のための (1999/2000)
(2)クセナキス:Trpprkh〜トロンボーンと管弦楽のための (1991)
(3)ターネイジ:Yet Another Set To (2004/5)
クリスチャン・リンドベルイ(Trb)、
ペーター・ルンデル指揮
オスロ・フィル
SACDハイブリッド盤。トロンボーンの超人クリスチャン・リンドベルイは80以上の協奏作品を現代作曲家から献呈されているが、ここに収められたのは特に大物3名がリンドベルイにプレゼントした難曲。クセナキスの曲名はTromboneとOrkhestraを組合わせた造語。いずれも超人ならではの恐るべきテクニックを堪能できる。
BIS 1354 エルガー:セヴァーン組曲 Op.87
アーサー・バターワース:トリトン組曲 Op.46
デレク・ブルジョワ:ウィリアムとメアリー Op.106
タヴァナー:トリサジョン (1981)
ピッカード:黒城 (2002)
ターネイジ:Set To (1992/3)
ヘルマン・バウマー指揮
ブラス・パートアウト
ドイツの各オーケストラの金管奏者たちが集まって1991年に結成した名人集団「ブラス・パートアウト」。北欧作品集(BIS.1054)、ロシア作品集 (BIS.1274)に次ぐ第3弾は英国作品集。親しみやすい曲ばかりだが、今月同時発売のリンドベルイ・アルバムに収録のターネイジ作品の元ネタをここで聴くことができるのも貴重。
BIS 1412 シベリウス:ピアノ五重奏曲とメロドラマ
 ピアノ五重奏曲ト短調 JS159 (1890)
 ヴィヴァーチェ JS31 (1890)
 アンダンテ〜アレグロ JS31 (1888/9)
 ナッケンの歌(水の精)JS138〜Sop, 朗読, Vn, Vc, Pf (1888)
 ああ、あなたに見られたなら JS141〜朗読とPf (1888)
 孤独なシュプール JS77a〜朗読とPf (1925)
 メロドラマ「嫉妬の夜」JS125〜Sop, 朗読, Vn, Vc, Pf (1893)
ヤーッコ・クーシスト、
ラウラ・ヴィクマン(Vn)、
アンナ・クレーッタ・グリバイツェヴィチ(Va)、
ヨエル・ラークソ(Vc)、
フォルケ・グラスベク(Pf)、
モニカ・グロープ(Ms)、
ラッセ・ポイスティ(朗読)
初期の習作的作品ながら、演奏時間38分を要する「ピアノ五重奏曲ト短調」。若い腕達者たちの熱演もあって、意外なほどの曲の良さに驚かされる。朗読付ピアノ曲も独特の味わい。かつてオーケストラ伴奏でリリースされた「孤独なシュプール」のピアノ版も興味津々。フィンランド語の朗読もたいへん音楽的。
BIS 1495 ラモー&カンプラ:カンタータ集
 (1)ラモー:見捨てられた恋人たち
 (2)同:アキロンとオランティ
 (3)同:テティス
 (4)同:酒の歌 
 (5)カンプラ:女たち
ピーター・ハーヴェイ(Br)、
フィリッパ・ハイド(Sop)(1)(4)、
ロンドン・バロック
ラモー初期の珍しいカンタータを集めた好企画。器楽は最実力派のロンドン・バロック担当なのも頼もしい限りながら、独唱に古楽界注目のバリトン、ピーター・ハーヴェイがBIS初登場している点も嬉しさ満点。彼は今年の「ラ・フォル・ジュルネ 熱狂の日」で来日予定。
BIS 1504 アッテルベリ:チェロ協奏曲 Op.21
ブラームス(アッテルベリ編):
 弦楽六重奏曲第2番ト長調 Op.36(弦楽オーケストラ版)
トルルス・モルク(Vc)、
クリスチャン・ヤルヴィ指揮
ノールランド歌劇場SO
スウェーデン後期ロマン派の作曲家クット・アッテルベリ (1887-1974)の珍しい2篇。チェロ協奏曲は技巧的な作品だが、1923年に行なわれた初演ではアッテルベリ自身が独奏を務めたといういわくつきのもの。さらに、ブラームスの弦楽六重奏曲第2番をアッテルベリが弦楽オーケストラ用に編曲したという超珍品が驚き。マーラーの精神で行なった編曲、といった趣で、フルオーケストラばりの重量感に大満足。
BIS 1597 シェック:
 チェロ協奏曲 Op.61/チェロソナタ/6つの歌曲編曲
クリスチャン・ポルテラ(Vc)、
トゥオマス・オッリラ指揮
マルメSO、
ジュリアス・ドレイク (Pf)
若手チェロ界で注目著しいクリスチャン・ポルテラ。BISと契約を結び、第1弾として母国スイスの作曲家オトマール・シェック (1886-1957)のチェロ曲に挑戦した。伸びやかな歌ごころと美しい音が魅力で、魅力的なメロディが豊富なシェック作品にピッタリ。目の離せない新人と言えるだろう。
BIS SA 1588
(SACD Hybrid)
\2500
(1)チャイコスフキー:ピアノ協奏曲第1番変ロ短調 Op.23
(2)メトネル:ピアノ協奏曲第1番ハ短調 Op.33
(3)同(スドビン編):愛らしき子 Op.6
エフゲニー・スドビン(Pf)、
ジョン・ネシリング指揮
サンパウロSO
SACDハイブリッド盤。BISイチオシのピアニスト、スドビンの第3弾にして初の協奏曲が登場。曲は超有名なチャイコフスキーと、最近人気のメトネルのともに第1番。スドビンはロシア・ピアニズムの伝統を強く受け継ぎながらも、爽快このうえない演奏を聴かせてくれる。ネシリングとサンパウロ響も好サポートを見せている。スドビン自身の編曲によるメトネルの歌曲も聴きもの。
BIS SA 1463
(SACD Hybrid)
\2500
(1)ニールセン:クラリネット協奏曲
(2)カレヴィ・アホ:クラリネット協奏曲
マルティン・フレスト(Cl)、
オスモ・ヴァンスカ指揮
ラハティSO
SACDハイブリッド盤。ニールセンの作品中でも晦渋なものとして知られるクラリネット協奏曲にスウェーデンの名手フレストが挑戦。さらにカレヴィ・アホの協奏曲とあわせて、北欧の2大充実協奏曲が楽しめる。
BIS 1552 (1)モーツァルト:ピアノと木管のための五重奏曲変ホ長調K.452
(2)同:アダージョとロンド ハ短調K.617〜五重奏曲版
(3)ベートーヴェン:ピアノと木管のための五重奏曲変ホ長調Op.16
スティーヴン・ハフ (Pf)、
ベルリン・フィル木管五重奏団
世界最高の木管五重奏団と最高のピアニストによる夢の共演。モーツァルトが父に宛てた手紙で、自身の最高傑作とみなした五重奏曲と、ピアノが協奏曲風に活躍するベートーヴェンがこれ以上ない完璧な演奏での登場となった。モーツァルトの五重奏曲は2000年にリリースされ、高い評価を受けたBIS-1332と同音源。
BIS 1589 (1)エルガー:弦楽セレナード Op.20/エレジー Op.58
(2)ワーロック:カプリオル組曲
(3)ディーリアス:春初めてカッコウを聞いて/川辺の夏の夜
(4)ホルスト:セントポール組曲 Op29の2
(5)アーウェル・ヒューズ:幻想曲
オーワイン・アーウェル・ヒューズ指揮
カメラータ・ウェールズ
イギリスの音楽のなかでも特に珠玉のような作品を集めたアルバム。各所に民俗色を示しつつも、はかなく悲しげな旋律は気絶するほどの美しさ。エルガーやディーリアスの名作のほか、当アルバムの指揮者の父君であるウェールズの作曲家アーウェル・ヒューズの作品が入っているのも嬉しいところ。
BIS 1423 C.P.E.バッハ:鍵盤独奏曲全集 Vol.16
ヴュルテンベルク・ソナタ
 (1)第1番イ短調 Wq49/1(H30)
 (2)第2番変イ長調 Wq49/2(H31)
 (3)第3番ホ短調 Wq49/3(H33)
ミクローシュ・シュパーニ (クラヴィコード)
好評シリーズの第16巻。C.P.E.バッハは1740年代初頭に、6曲のソナタを作曲し、ヴュルテンベルク公カール・オイゲンに捧げました。これらはプロの演奏家を想定して書かれていて技術的にも難しく、交響曲やオペラのようなスケールの大きさを誇る、ほとんどロマン派風の作品。うち3曲をシュパーニが恰幅良く堂々と演奏している。
BIS 1574 カレヴィ・アホ:
 (1)チューバ協奏曲 (2000/1)
 (2)コントラファゴット協奏曲 (2004/5)
(1)オイスタイン・ボーズヴィーク (Tub)、
マッツ・ルンディン指揮
ノールショピングSO
(2)ルイス・リプニック(コントラファゴット)、
アンドリュー・リットン指揮
ベルゲン・フィル
オーケストラ内では縁の下の力持ち的存在で、どちらかと言えばグロテスクやコミカルな効果を出すイメージのあるコントラファゴットとチューバがカッコいい主役を演じるアルバム。それも当代一の名手ボーズヴィークとリプニックが悪魔的な超絶技巧を駆使しているのが聴きもの。ふたつの楽器の意外な表現力に驚かされる。

BLUE LIGHTS

新レーベルのご案内《Blue Lights》:音楽評論家にして指揮者でもある福島章恭氏の初公式CD。「モーツァルトをCDで究める」「交響曲CD絶対の名盤」「モーツァルト百科全書」(毎日新聞社)「クラシックCDの名盤」(共著 文春新書)などの匂いたつ文章が、ついに現実の「音」となった! 昨年のモーツァルトイヤーには、ムジークフェラインザールでチェコ・プラハ管を指揮し、「40番」「レクイエム」を天国のブルーノ・ワルターに捧げた男、福島章恭! 宇野功芳先生との共著もあるためその弟子?かと思いきや音楽観、指揮ぶりはまさに対極の正当路線。クナッパーツブッシュを賛美しつつ、フルトヴェングラーに距離を置く氏の真骨頂をその耳で確かめて欲しい。
AFCD 0002
\2300→¥2090
モーツァルト:
 (1)アイネ・クライネ・ナハトムジーク ト長調 K.525
 (2)レクイエム ニ短調 K.626(ジュスマイヤー版)
 (3)アヴェ・ヴェルム・コルプス K.618(弦楽合奏版)
福島章恭(指揮)
フィルハーモニー東大和
ヴェリタス室内O,
東京ジングフェライン
横山美奈(S)
手嶋真佐子(Ms)
塚田裕之(T)
青山貴(Br)
能登伊津子(Org)
2006年10月21日の文京シビックホールは、まるでモーツァルトの魂に祝福されたかのような神聖な空気に包まれていた。指揮台に立ちながら、これほど心が穏やかで、いかなる雑念にも囚われず演奏に集中できたことは稀である。私に異変が起きたのは、キリエのフーガに突入して間もなくのこと、胸の奥深くに突如何かが生まれた。まるで、天から降りてきた精霊によって、灯が点されたかのような不思議な瞬間であった。魂が燃え上がり、全身に電流が走った。それ以後の私は、ただ天の意志を伝える媒体に過ぎず、ただただスコアと天の命ずるままに振る舞えば良かったのである。終演後、多くの団員が、「福島先生の後ろにオーラが見えた」「天井から先生の頭上に一筋の光の射すのが見えた」と証言しているが、私はそれがたんなる錯覚とは思わない。それを自分でも確かに体感したからである。かつて、ロヴロ・フォン・マタチッチ最後の来日公演初日、NHK交響楽団とのブルックナー:交響曲第8番(1984年3月7日)にて、ステージに天使の舞い降りるのを客席から目撃した私であるが、それをステージ上で体験できるとは、音楽家として最高の歓びである。こういう類の感動は 、一生に何度とあるものではなかろう。(ブックレットより) 録音:(1)(2005/2/27 ハミングホール) (2)(2006/10/21 文京シビックホール live) (3)(2003/4/11杜のホールはしもと)

BONGIOVANNI 1CD¥2200

GB 2417 ヨンメッリ:「ドン・ファルコーネ」 リンダ・カンパネッラ(S カミッレッタ)
ジャンルカ・パゾリーニ(T ジェリーノ)
ダヴィデ・ロッカ(Br ドン・ファルコーネ)
ファブリツィオ・ドルシ(指)
ヌオーヴァ・カメリスティカ管
18世紀半ばの偉大なイタリアオペラの作曲家、ニッコロ・ヨンメッリ(1714-1774)のインテルメッツォ「ドン・ファルコーネ」の世界初録音。1754年1月22日にボローニャで初演。金持ちのドン・ファルコーネが、若い娘カミッレッタに求婚、しかし彼女はドン・ファルコーネの召し使いジェリーノと相思相愛。二人が一芝居打って結婚を阻止する、という内容。18世紀イタリアオペラ・マニアなら逃がせない。録音:2004年7月24日
GB 2418 サッロ:「エウリッラとベルトランメ」 ローザ・モンターノ(Ms エウリッラ)
ジュスト・ダウリア(Bs ベルトランメ)
エギディオ・マストロマニコ(指)
アンサンブル・レ・ムジケ・ダ・カメラ
「エウリッラとベルトランメ」は、ドメニコ・サッロ(1679 - 1744)が1722年にナポリで初演したオペラ「パルテノペ」の幕間に上演されたと考えられているインテルメッツォ。物語はオペラ本体と関連付けられていて、エウリッラは女王パルテノペを守る兵士の姿、一方ベルトランメは臆病なアルメニア人の召使い。この二人の愉快なやりとり。録音:2006年2月19日
GB 5147
¥1990
マルゴーラ:
 ピアノ協奏曲(子供のための協奏曲第1番)
 ヴァイオリン協奏曲(子供のための協奏曲第2番)
 弦楽のための三部作
 夜想曲とフーガ
ルッジェーロ・ルオッコ(P)
イレーネ・テッラ(Vn)
ヴィットーリオ・パリージ(指)
イ・ソリスティ・アクイラーニ
20世紀イタリアの作曲家、フランコ・マルゴーラ(1908 - 1992)の作品。ピアノ協奏曲とヴァイオリン協奏曲は「子供のための協奏曲」と名付けられているが、「前衛でない」というだけで決して子供向けのための音楽ではなく、実際には新古典主義のおしゃれで素敵な音楽。1955年にはピアノ協奏曲をミケランジェリが弾いたこともあるという。演奏も優れていて、20世紀の隠れた佳作を楽しめる。録音:2005年
GB 5633 パレストリーナ:
 教会で聞くパレストリーナの合唱曲
 ミサ曲「おお、天の王を」
 スターバト・マーテル
 主よ、今こそ御身のしもべを
 汝はペテロなり
 デ・シルヴァ
 おお天の王を
ラッファエーレ・プッチアンティ(指)
フィレンツェ・アッカデミア・ムジカーレ・オペラ・ポリフォニカ
パレストリーナの無伴奏宗教合唱曲集。教会内の録音が、透明な合唱にさらに雰囲気を豊かにしている。ラッファエーレ・プッチアンティは1972年生まれのピアニスト、指揮者。録音:2006年,フィレンツェ
GB 1200 ダニエレ・バリオーニ アリア集 第2集
 ポンキエッリ:「ジョコンダ」
 ヴェルディ:「ロンバルディ」,「仮面舞踏会」,「エルナーニ」
 プッチーニ:
  「マノン・レスコー」,「トスカ」,「西部の娘」,「トゥーランドット」
 ジョルダーノ:「アンドレア・シェニエ」
 マスカーニ:「カヴァレリア・ルスティカーナ」
 チレーア:「アドリアーナ・ルクヴルール」からのアリア
  他、カンツォーネなど
ダニエレ・バリオーニ(T)
1950年代から60年代にかけて活躍したイタリアのテノール、ダニエレ・バリオーニの第2集。1957-1971年のライヴ録音と、1983年録音のカンツォーネ、歌曲集(イタロ・パッツィ指揮フェラーラ・ジーノ・ネーリ・マンドリン合奏団)、さらに2005年の「西部の娘」のアリアを収録。録音:1957-971年,1983年,2005年
GB 2551
(2CD)
\4400
ベッリーニ:「ノルマ」 フィオレンツァ・チェドリンス(S ノルマ)
ヴィンチェンツォ・ラ・スコーラ(T ポリオーネ)
カルメラ・レミージョ(S アダルジーザ) アンドレア・パピ(Bs オロヴェーゾ)
ファブリツィオ・カルミナーティ指揮
マルケ・フィルハーモニー管弦楽団,
マルケ・ヴィンチェンツォ・ベッリーニ合唱団
チェドリンス、ラ・スコーラ、レミージョと、豪華キャストの揃った「ノルマ」のライヴ録音。アドリア海に面した港町アンコーナには、ムーゼ劇場(ムーゼとはミューズのこと)という、1827年建設の歴史ある劇場がある。規模は千人強という、オペラにはぴったりのサイズの中劇場。近年、内部を完全に新しく直してから、アドリア海岸では随一の意欲的な公演を組む劇場として知られるようになった。日本人にとって、チェドリンスとラ・スコーラの「ノルマ」といえば、2003年のラ・ヴォーチェ公演が焼きついていることだろうが、この公演でも二人は素晴らしい歌。ことにチェドリンスは驚くほど絶好調で、ゾクゾクさせられっぱなし。加えて、メッゾが受け持つことの多いアダルジーザを、ソプラノのレミージョが歌い、ソプラノ二人の絡みが美しく響く。指揮は、2007年1月のベルガモ・ドニゼッティ劇場の「アンナ・ボレーナ」で好評を博した、ベテランのカルミナーティ。オペラのツボを心得た指揮に唸らされる。録音:2004年12月1,4,7日,アンコーナ,ムーゼ劇場でのライヴ録音

CALLIOPE 1CD¥2200

CAL 9381
\1990
チャイコフスキー:交響曲第5番ホ短調 Op.64 イサーク・カラプチェフスキー指揮
フランス国立ロワールO
かつてフェニーチェ劇場音楽監督を務めたカラプチェフスキーが、チャイコフスキーの交響曲に挑戦した。名前からわかるように、彼はロシアからブラジルに移民した家系の出で、チャイコフスキーも血のなせる業か、予想以上の名演に驚かされる。デルヴォーが育てたロワール管の豊かな色彩も魅力。
CAL 9364 バルトーク:ヴィオラと弦楽オーケストラのための協奏曲
ヒンデミット:ヴィオラと弦楽合奏のための葬送音楽
マルティヌー:ラプソディー・コンチェルト
ウラジミール・ブハッチ(Va)
ウラジミール・ヴァーレク指揮
プラハ放送交響楽団(現チェコ放送交響楽団)
3人の大作曲家による、詩的で自伝的ともいえるヴィオラ音楽作品集。名手ブハッチの心にしみる美音のヴィオラも魅力だが、ヴァーレク指揮というのも聴きもの。彼らがどのようにこれらの名曲を演奏するか、興味津々。
CAL 9365 モーツァルト:
 ヴァイオリン協奏曲第3番、第5番、ロンド、アダージョ
ヤン・ターリヒ(Vn)、
ターリヒ室内管弦楽団
ターリヒ室内管弦楽団は、大指揮者ヴァーツラフ・ターリヒの甥、ヤン・ターリヒによって1992年に設立された。「ターリヒ」というと大音楽家一族、というイメージに結びついたが、それだけに、この名前を冠するということは音楽的な面での責任も大きいものとなってくる。メンバーはプラハ音楽アカデミーの卒業生を中心に構成されており、世界のトップクラスの室内管弦楽団のひとつに数えられている。彼らによるモーツァルトの馥郁たる香りはどこか懐かしさを感じさせるものに仕上がっている。
CAL 4305
\1500
ジョスカンのミサ曲「戦士」(第6旋法)とシャンソン集
 ジョスカン・デ・プレ:
  ミサ曲「戦士」(第6旋法)/
  「笑ったり、涙を浮かべたり」/
  モテット「神をはぐくむ汚れなき処女」,
 作曲者不詳:「愛する者よ、さようなら」(バイユー出身の)他3曲,
 アグリコラ/ギゼリン(フェルボネット):題名のない二重奏曲,
 アグリコラ:「ため息をつくアモルは」,
 オブレヒト:「鳩」,
 イザーク:「じゃんけん」,
 ビュノワ:「絶望した幸福の女神」,
 フィンデルス:「おお避けがたき死」
エマニュエル・ボナルド指揮
オプシディエンヌ
CAL 9305の再発売。実に表情豊かで感情の起伏に富んだ名演奏。聴いているとなんだか心がかきむしられるような不思議な力に満ちている。録音:2000年7月
CAL 3630
\1500
(カタログ付特価)
ヴィヴァルディ:
 ピッコロのための3つの協奏曲RV 443、RV444、RV445/
 フルート協奏曲RV 108
テレマン:12のファンタジー(1732/33刊)より
 第1、2、4、5、8、9、12番
ジャン=ルイ・ボーマディエ(Fl、ピッコロ)
ジャン=ピエール・ランパル指揮
フランス国立管
フランスが生んだ天才フルーティスト、ボーマディエが奏でる音色はどこまでも切れ味がよく澄み切ったもの。鳥のさえずりを思わせる軽やかな音楽作りに心躍る。この名盤がカタログ付特別価格で復活というのは、なんともうれしいニュース。
CAL 9898
\2200
メシアン:世の終わりのための四重奏曲(全曲) 長沼由里子(Vn)、
ジャン=ルイ・サジョ(Cl)、
ポール・ブルティン(Vc)、
アン=リーズ・ガスタルディ(Pf)
第2次大戦でメシアンはドイツ軍の捕虜になり、収容所での生活をおくることになった。そこで「ヨハネの黙示録」第10章から啓示をうけて作曲されたのがこの作品。戦争に対する絶望的気分に満ちている。1曲目の「水晶の典礼」での時折垣間見える天の光のような音色のピアノ、3曲目「鳥達の深淵」で聴かせる名手サジョの奏でるクラリネットの切々とした語りの旋律、6曲目の「7つのトランペットのための狂乱の踊り」のユニゾンも圧倒的な迫力。実力派の面々をそろえてのこの演奏は、比類なき完成度となっている。
CAL 9392
\2200
(1)クルト・ヴァイル:ヴァイオリン協奏曲
(2)バーンスタイン:セレナーデ
レジス・パスキエ(Vn)、
コロメール指揮
ピカルディー管弦楽団
今年のラ・フォル・ジュルネ音楽祭でも来日が予定されている、フランスが生んだヴァイオリンの巨匠レジス・パスキエ。彼が奏でる音色は天上から降り注ぐかのような美しさと軽やかさ、そしてしなやかさも併せ持ったもの。バーンスタインのセレナーデは、5楽章からなり、エスプリたっぷりの楽章、ジャズ風の楽章、ウェストサイド物語風の楽章など、ヴァイオリンが変幻自在に大活躍する作品。パスキエのセンスが光る。

CASCAVELLE 1CD¥2300

RSR 6197
\2300→¥2090
デオダ・ド・セヴラック(1872-1921):管弦楽作品集
 (1)コート・カタラン、
 (2)たそがれのニンフ(交響詩)、3つの想い出、
 (3)ピッペルマン-ジェ(ワルツ)、
 (4)幻影(付帯音楽)、(5)月の光(セレナーデ)、
 (6)イボン・ブレール/セヴラック:
   オペレッタ「ピナール王」による組曲(ロベルト・ベンツィによる改訂版)
スイス・ロマンド管
ロベルト・ベンツィ指揮
ジャエル・アッツァレッティ(S)(4)
チンリャン・ウー(合唱指)声楽アンサンブル(2)
南仏ランドック地方で生まれ、南仏の陽光、土の香りを作品に色濃く投影したセヴラック。ピアノ作品は舘野泉氏などによって現在広く知られようにはなってきたが、その他の作品はまだ十分に紹介されていない。ここでは管弦楽作品を中心にセヴラックの魅力に迫っている。セヴラック30歳の作曲「たそがれのニンフ」は未出版作品。セヴラックのオルガン曲を録音しているピエール・ギヨーとロベルト・ベンツィによる復元版で演奏されている。フランス近代音楽の洗練された響きと、光彩溢れる南仏の素朴な風味が溶け合った、豊麗な作品。録音;2004年9月
REF 65620 ビクトリア:モテット集(1572年刊)
[聖母マリアの]
 ビクトリア:
  1「サルヴェ・レジナ(めでたし、元后)」(6声)、
  2「恐れるな、マリア」(4声)、
  3「老人は幼子を抱き」(4声)、
  7「喜べ、処女マリアよ」(5声)、
  8「なんと美しいことか、あなたの足は」(4声)、
  12「アヴェ・レジナ・チェロルム(幸あれ天の元后」」(5声)、
  13「皆わたしをほめなさい」(6声)、14「アヴェ・マリア」(8声)
[降誕節]
 ビクトリア:
  4「だれを見たのか、羊飼いたちよ」(6声)、
  5「オ・レジナ・チェリ(おお、天の元后よ)」(4声)、
  6「おお、大いなる神秘よ」(4声)
[そのほかのモテット]
 ビクトリア:
  9「わたしたちの病を」(4声)、
  10「主の天使が下って」(5声)、
  11「聖霊降臨祭の日が来て」(5声)
アドリアーノ・ジャルディーナ指揮
アンサンブル・ラ・セスティーナ
1572年に刊行された、このモテット集は、この後、連綿と出版が続くビクトリアの作品集、最初のものであり、彼の作品の魅力を全て包括している。曲集は全33曲から成るが、この録音ではその中から、聖母マリアに関連するものを中心に14曲が選ばれている。どの曲も、神々しいまでの清澄さに満ち溢れており、ラ・セスティーナは、その魅力を十分引き出すのに成功している。録音:2006年8月スイス、ソロトゥルン州、ゼーヴェンのカトリック教会
REF 65477 マルグリット・ドートリッシュの楽譜集
 ピエール・ド・ラ・リュー:
  1(伝ド・ラ・リュー)モテット「めでたし、いとも聖なるマリア」(6声)、
  4シャンソン「何で死にたくないのだろう」(4声)、
  7モテット「あなたを思ってわたしは悲しむ」(4声)、
  12シャンソン「そのために、後悔し続けることはけっしてない」(3声)、
  14シャンソン「それは当てにならない空約束だ」(4声)
 作曲者不詳:
  2シャンソン「大変なことが起きた時は」(5声)、
  10シャンソン「わたしは一言も発しない」(6声)、
  11ロンドー「災難に見舞われたなら」(4声)、
  15ロンドー「私はつらい」(3声)
 ジョスカン・デプレ:
  3シャンソン「悲嘆に満ちて」(5声)、
  5シャンソン「もはやいかなる哀惜もなく」(4声)、
  8(伝ジョスカン・デプレ)
   モテット「ああ、何たる悲しみ/
   ピエ・イエス(いつくしみ深き主、イエスよ)」(7声)、
  9(スピナチオ・リュート編曲)「平和のうちに身を横たえ」
カピローラ(リュート編曲):
 6(アグリコラ原曲)「眠りを与えず」、
 13(ハイネ・ファン・ヒーゼヘム原曲)「行けよ悲しみ」
アドリアーノ・ジャルディーナ指揮
アンサンブル・ラ・セスティーナ
当時の経済的先進地域である低地地方(現在のベネルクス諸国)を総督として治め、甥である、後の皇帝カール5世を養育したことでよく知られるマルグリット・ドートリッシュは、この地方の文化振興を先導したことでも知られている。彼女の楽譜集は、この時代の音楽を知る上で第1級の史料であり、ジョスカン・デプレとド・ラ・リューの作品が数多く収録されている点でも貴重なもの。この録音では、その中から2人の作品を中心に曲を選び、当時の音楽生活を偲ばせてくれる。録音:2004年7月スイス、ソロトゥルン州、ゼーヴェンのカトリック教会
VEL 3102
\2300→¥2090
ショスタコーヴィチ:
 (1)交響曲第15番イ長調 Op.141
 (作曲者自身による2台のピアノ版) [世界初録音]
 (2)2台のピアノのための協奏曲 Op.94
フィリップ・アントルモン、
ラウラ・ミッコラ (2台Pf)
ショスタコーヴィチ最後の交響曲にあたる15番は、内面の複雑さにもかかわらず、一見軽快で透明なところが親しみやすい作品。最近ショスタコーヴィチの交響曲のピアノ・デュオ版によるCDが出始めているが、まさか15番もあったとは驚き。それを巨匠アントルモンとフィンランド期待の若手ミッコラという贅沢な演奏で楽しめる。技巧的にも安心で、ショスタコならではの猛毒にも不足していない。この交響曲の素顔が納得できる超オススメ盤。

ラジオ・スイス・ロマンド

RSR 6192
\2300
「シューベルティアーデ / 2005年9月3-4日ヌーシャテル」
 (1)シューベルト:行進曲 ト長調
 (2)ペルト:聖母と乙女
 (3)ヴィラ=ロボス:ブラジル風バッハ第5番よりアリア
 (4)ハイドン:交響曲第88番ト長調より第1楽章
 (5)シューベルト:
   ドイツ・ミサより福音誦とクレドのために、奉献誦のために
 (6)シューベルト:ピアノ五重奏曲イ長調「ます」第4楽章
 (7)シューベルト:歌劇「謀反人たち、または家庭戦争」より終曲
 (8)ガーデ:幻想小曲集Op.43より第4曲
 (9)ヤン・サンドストレム:そこに一本の花開いたバラがある
 (10)ブラームス:ピアノ五重奏曲へ短調Op.34より第3楽章
 (11)ギイ・ボヴェ:「M.バッハのバカンス」
 (12) シューベルト:夜
(1)エディト・フィッシャー&
ホルへ・ペピ・ピアノ・デュオ
(2)ハンスルエディ・ケンプフェン指揮
オーベルバレー声楽アンサンブル
(3)ブリジット・フルニエ(S)
スイス・ロマンドO.のチェリストたち
(4)ヤン・シュルツ指揮
ヌーシャテル室内O.
(5)アンドレ・シャルレ指揮
ローザンヌ・プロ・アルテCho.、
ヌーシャテルCho.、
スイス・ブラス・コンソート
(6)白馬五重奏団
(7)ペーター・ジーグヴァルト
指揮
チューリヒ声楽アンサンブル、
ベッティナ・ズッター(P)
(8)ピエール=アンドレ・タイアール(Cl)
エドアルド・トルビアネッリ(P)
(9)ハンスルエディ・ケンプフェン指揮
オーベルバレー声楽アンサンブル
(10)フィリップ・ディンケル(P)
シネ・ノミネ四重奏団
(11)ギイ・ボヴェ&
ピエール・ローラン・へスラー(Org)
(12)ミシェル・コルパトー指揮
グリュエール牧羊Cho.
スイス領内最大の湖ヌーシャテル湖。ワインの名産地でもある豊かな自然に囲まれるなかで催される音楽祭の模様をハイライトで収めたアルバム。録音:2005年9月3-4日スイス、ヌーシャテル(ライヴ)[スイス・ロマンド放送制作]

CLAVES 1CD¥2400

50-2707 リスト:
 ピアノ協奏曲第1番変ホ長調
 ピアノ協奏曲第2番イ長調/死の舞踏
ヨゼフ・モーグ(P)
アリ・ラシライネン(指)
ラインラント=プファルツ州立フィル
1987年ノイシュタット生まれのモーグは、ジョン・オコナーやベルント・グレムザーに師事したドイツの若手ピアニスト。すでにドイツ国内外で数多くの入賞歴があり、ウィーンのコンツェルトハウス、テル・アヴィヴ、リオ・デ・ジャネイロなど世界の舞台に立って成功を収めている。ことし2月に同じ顔合わせで実現した2番の協奏曲ライヴでもその華麗なテクニックが絶賛されたように、最新録音のリストはこれからの活躍に期待をつなぐ内容となっている。録音:2006年12月20-21日、2007年1月11-13日 ルートヴィヒスハーフェン、フィルハーモニー
50-2709 ヴィラ=ロボス:
 花の組曲/「赤ちゃんの一族」第1組曲
 「赤ちゃんの一族」第2組曲/ショーロ第1番
ヨアンナ・ブジェジンスカ(P)
“わたしの音楽、それは流れる滝のように自然のまま。わたしは音楽によってあらゆることをしてみたいのです。音楽で歴史を描いたり、政治、哲学や地理を語ってみたり。音楽の様式にはいっさい興味がありません。”このような言葉を残したヴィラ=ロボスは民俗色が全面に出た作風でブラジルを代表する作曲家。タイトルが印象的な代表作「赤ちゃんの一族」は、あたかもアマゾンの鬱蒼とした森を思わせる豊かな色彩感が特徴です。現在スイスで教鞭をとるブジェジンスカは、ツィンマーマンと同門にあたるポーランドのピアニスト。録音:2006年2月23-26日ローザンヌ、シャトー・ファロ、サル・ド・ミュジーク
50-2701 シェック:合唱作品集
 叩け!叩け!太鼓をOp.26 / 御者Op.18 / バッカス賛歌Op.22 /
 行楽の歌Op.24 / 春の歌謡祭のためにOp.54 / カンタータOp.49 /
 まぼろしOp.63 / 回顧(堅信礼のための) / 格言Op.69-1 /
 立ち寄りOp.69-2 / 3人の男O.Op.No.39 /
 大工の格言O.Op.43 / 機械の戦いOp.67a / 刈り込んだオークOp.67b
マルティン・ホムリッヒ(T)
ラルフ・ルーカス(Bs-Br)
マリオ・ヴェンツァーゴ、
ハワード・アルマン(指)
MDR交響楽団、
MDR放送合唱団
最近ではBISも録音に手を染め始めたシェックは、母国のレーベルclavesが長年力を注いできたスイスの作曲家。これは400曲近くの歌曲を残して、リートの流れを汲む最後の巨匠といわれる彼の合唱作品を収めたアルバム。レーナウ、メーリケ、アイフェンドルフ、ヘッセの詩をもとに、アカペラの男声合唱、女声合唱とピアノ、混声合唱とフルオケ、またバリトンと小編成の男声合唱にピアノと打楽器とチューバと3本のトロンボーンが加わるという特殊なものまで編成は多岐に渡る。いずれも濃厚なロマンチシズムを湛えていて、味わい深い内容。録音:2006年12月4-6日、2007年1月3-5日ライプツィヒ、MDRゼンデザール
50-2606 グレゴリオ・ザノン(b.1980):室内楽作品集
 ルーマニア狂詩曲(2006)〜
   チェロと弦楽四重奏のための
 弦楽四重奏曲第2番「伝説の四人」(2005)
 コンチェルト・グロッソ(2003)〜
  ピアノと弦楽四重奏のための
 弦楽四重奏曲第1番(2001 / 06)
テルプシコルド四重奏団
マルク・ドロビンスキー(Vc)
ジョセリーヌ・ルダシグワ(Cb)
グザヴィエ・ダミ(P)
1980年ジュネーヴ生まれのグレゴリオ・ザノンは、ロンドンの王立音楽院を2004年に卒業、作曲家としてスタートを切ったばかり。冷え冷えとした空気感が漂う抒情的な作風という点で共通している室内楽作品集。ラプソディはドロビンスキーに、2つの四重奏曲はここで演奏するテルプシコルド四重奏団に献呈されている。録音:2006年5月25-28日ラ・ショー・ド・フォン、サル・ド・ミュジーク
50-2609
\2400
ヴィオラとピアノの為の編曲集
 チャイコフスキー / アラン・アーノルド編:
  感傷的なワルツOp.51-6
 ブラームス:スケルツォ遺作
 グラナドス / ミルトン・ケイティムズ編:
  スペイン舞曲第2番“オリエンタル”
 ショパン(グラズノフ / コーザ編):練習曲Op.25-7
 サン=サーンス / コーザ編:アレグロ・アパッショナートOp.43
 スクリャービン / ワディム・ボリソフスキー編:前奏曲Op.9-1
 プロコフィエフ / ボリソフスキー編:
  騎士たちの踊り〜「ロメオとジュリエット」
 ドビュッシー / ケイティムズ編:ロマンス
 ラフマニノフ(ハイフェッツ / コーザ編):ひなぎくOp.38-3
 ブラームス / コーザ編:ひばりの歌Op.70-2
 ブラームス / ワトソン・フォーブス:ハンガリー舞曲第1番
 シューマン / コーザ編:夕べの歌Op.85-12
 チャイコフスキー / ヨハン・パラシュコ編:悲しい歌Op.40-2
 フォーレ / コーザ編:揺りかごOp.23-1
 ブラームス / フォーブス:ハンガリー舞曲第3番
 ショパン(グラズノフ / コーザ編):練習曲Op.10-6
 メンデルスゾーン / ケイティムズ編:無言歌Op.109
 イザイ / コーザ編:子供の夢Op.14
エットーレ・コーザ(Va)
ウルリヒ・スタルク(P)
ナポリ生まれのコーザは、生地の音楽院でG.フランカヴィッラにヴァイオリンとヴィオラを師事した後、メニューインとリジーにも学んだヴィオラの俊英。自らも編曲を手がけた小品集は、ヴァイオリンとは一味違い暗く深い音色が染み入る。プロコフィエフの「騎士たちの踊り」は、ドラマ「のだめカンタービレ」やソフトバンクのCMで使われて有名なアレ。編曲者に名を連ねるボリソフスキーは、かのベートーヴェン四重奏団の創設メンバー。パラシュコ(1877-1932)は教則本で知られるヴィオラ・ヴィルトゥオーゾ。録音:2005年1月10-12日コペンハーゲン、マンティウス・ホール

COVIELLO CLASSICS

COV 30704
(SACD Hybrid)
\2400→¥2190
ブラームス:交響曲集
 (1)第1番ハ短調Op.68
 (2)第4番ホ短調Op.98
マルクス・ボッシュ指揮
アーヘンSO.
ブルックナー・シリーズが期待を集めるボッシュと手兵アーヘン交響楽団。こんどはブラームスのシリーズがスタート!今回もライヴ、SACDハイブリッド仕様でのリリースとなる。1969年生まれで指揮者としてはまだ若い世代に入るボッシュだが、ヴィースバーデン歌劇場のカペルマイスター(1996-2000年)、ザールブリュッケン歌劇場の監督(2000年-2002年)を相次いで務めた経歴からも、その実力は証明済み。10年先輩で同じく劇場あがりのルイージなどに通じるものがある。重厚な佇まいのなかに名門オケの確かな伝統が息づくブラームス。いっぽうで、若々しい風を送り込むボッシュのしなやかな感性もまた聴きどころのひとつとなっている。これまでと同様に古都アーヘンの大伽藍、聖ニコラウス教会の包み込まれるような豊かな音響はまさにSACDでの再生にも適している。

シカゴ響自主制作盤/CSO RESOUND

1891年設立、ことし2007年で116年の歴史を数える名門シカゴ交響楽団が、新たなオーケストラの自主レーベル“CSO・RESOUND(シーエスオー・リザウンド)”を立ち上げた!“シカゴ響はとどろく”という意味のレーベルの名称は、オケそのもの、つまり輝かしい音色で名高いアンサンブルのめざましくパワフルな響きを表している。大注目レーベルの誕生。
CSOR 901701
(2CD)
\4600→¥4190
マーラー:交響曲第3番ニ短調 ミシェル・デヤング(Ms)
シカゴ交響楽団女声合唱団、デュアイン・ウルフ(合唱指揮)
シカゴ児童合唱団、ジョセフィン・リー(児童合唱指揮)
ハイティンク指揮
シカゴ交響楽団
シカゴ交響楽団の自主制作レーベルとして新たにスタートする「CSOリザウンド」。その記念すべき第1弾に選ばれたプログラムは、2006年より首席指揮者に就任した巨匠ハイティンクがシーズンのオープニングコンサートで取り上げたマーラー第3交響曲ライヴ。軍楽、民謡、自作歌曲との相互リンクといった、マーラーの音楽宇宙を構成するさまざま要素が混沌とする長大な第3交響曲。ハイティンクは次のように述べている。「マーラーに関していえば、見かけの上ではとても情緒豊か。でも強いて口にすべきなら、そう、指揮者というものは、表面の先を読まなくてはいけない。あえてマーラーが分かっていた以上に自分のほうが分かっているとは思いませんけれど。」なるほどマーラーに対する自信のほどをうかがわせる言葉を裏付けるように、77歳にして巨匠が蓄積してきた経験はあくまで自然な音楽運びにそのまま表われている。その点については新たな手兵シカゴ響との当ライヴでも別段変わりはない。ただし、こうしていま望み得る最高の楽器を手に入れたことで、まぎれもなく表現の幅とスケールが拡がったのも事実で演奏を聴けば一目瞭然。どこをとっても合奏能力ではほと んど完璧とさえいえるスーパー・ヴィルトゥオーゾ集団にあって、ここで印象に残る面々を挙げてゆくと、まず第1楽章で息の長いソロのフレーズを情感たっぷりに歌い上げた首席トロンボーンのジェイ・フリードマン。さえずるような調べで魅了するフルートは首席マチュー・デュフォー、日本のファンにもおなじみ。そしてクリストファー・マーティンのポストホルン・ソロ。どこまでも柔らかくのびやかな音色は郷愁を誘い恍惚とさせられる。
「マエストロ、シカゴにはあなたが必要なのです。あなたにいらしていただくためならどんなことでもします!」3月に行われたコンサート終演直後、ハイティンクの楽屋に駆け込んだのは首席ホルンのデイル・クレヴェンジャー(前音楽監督バレンボイムの擁護者として知られる)だった。シカゴ響によるマーラー演奏では、第8代音楽監督ショルティが全集録音という金字塔を打ち立てたが、円熟のシェフ、ハイティンクが手兵からの確固たる信頼を得て臨んだ当ライヴは、ライナー、ショルティに連なる第3の楽団黄金時代の到来をはっきりと予感させるもの。録音:2006年10月19、20 & 21日シカゴ、シンフォニーセンター(ライヴ)

DB PRODUCTIONS

DBCD 111
\2400
クリストファー・アンティン:プレイマスター(2002) 
モルテン・フォルク:アンチ啓蒙主義者(2004) 
フレドリック・ファールマン:0(2004) 
トニー・ブロムダール:再メーキャップ(2005)
 他全12曲
モルテン・ファルク(Gt)
イングリッド・ファルク(Sp)
古今東西、ギターの演奏にも色々ある。火をつけたり壊したりというほど過激ではなくてもこのスウェーデンのモルテン・ファルクは食べてます!イヤ、弦に噛み付いたりギターにマイクをビルトインしたり、誰も知らなかったギターの魅力を与えてくれる。新しいギター演奏の世界を開拓する意欲的なCD。

DISCMEDI

DM 4229
\2400
マイ・ウェイ
ナイト・アンド・デイ
 他リュイス・リャック、ジョアン・マヌエル・セラッ、の歌、全12曲
ホセ・カレーラス(Tn)
ダヴィッド・ヒメネス・カレーラス指揮
カタルーニャ国立バルセロナ管
20年前の白血病発症以来、病と闘い続けている、カレーラスの最新盤。録音:2006年

DOREMI 1CD¥2300

DDR 71149
\2090
モーツァルト:
 (1)クラヴィーアソナタ第5番 ト長調 K283
 (2)クラヴィーアソナタ第12番 ヘ長調 K332
 (3)クラヴィーアソナタ第15番 ハ長調 K545
 (4)クラヴィーアソナタ第17番 ニ長調 K576
コリン・ティルニー(Fp)
往年のクラシックファンの方ならお馴染みの1933年ロンドン生まれのチェンバロ奏者。キャリア初期はデッカのオワゾリールやグラモフォンのアルヒーフなどの主要鍵盤アーティストとして活躍した名人上手。演奏は若い時から、古楽器の人には珍しく、遅めのインテンポ。実に堂々たる演奏でアルヒーフレーベルに録音したヘンデルの「調子の良い鍛冶屋」など普通の演奏の倍のテンポで弾かれていて異様なインパクトがあった。しかしその知性派の名匠も今や御年70過ぎ。どうやらこれが最後の大仕事となりそうな気配。しみじみと味わいのある演奏で聴けば心に残ること受け合い。

DYNAMIC 1CD¥2200

CDS 523
(2CD)
\3990
ヴェルディ:「ルイーザ・ミラー」 ジュゼッペ・サッバティーニ(T ロドルフォ)
ダリーナ・タコヴァ(S ルイーザ)
ダミアーノ・サレルモ(Br ミラー)
アレクサンドル・ヴィノグラードフ(Bs ヴァルター伯爵)
アルチュン・コチニアン(Bs ヴルム)他
マウリツィオ・ベニーニ指揮
フェニーチェ歌劇場管,合唱団
ヴェネツィアのフェニーチェ歌劇場の公演を積極的に収録しているDYNAMICから新録音。ヴェルディの「ルイーザ・ミラー」。注目は、2005年ナポリのサンカルロ劇場の来日公演で歌って絶賛された、サッバティーニのロドルフォ。究め付けです。ルイーザを歌うダリーナ・タコヴァは、ブルガリアのソフィア生まれ。ロッシーニを中心に活躍している。アレクサンドル・ヴィノグラードフは2007年11、12月の新国立劇場でのビゼー「カルメン」に、アルチュン・コチニアンは2008年3月のヴェルディ《アイーダ》に出演予定。録音:2006年5月,ヴェネツィア
CDS 516 パイジェッロ:「幸福なダウニア」 ドナテッラ・ロンバルディ(S チェレーレ)
マリーナ・デ・リーゾ(A パーレ)
ルカ・ドルドーロ(T ヴェルトゥムノ)
フーリオ・ザナージ(Br カッサンドロ)
フェデリーコ・グリエルモ指揮
フォッジャ・ウンベルト・ジョルダーノ音楽院コレギウム・ムジクム(ピリオド楽器使用)
パイジェッロの「幸福なダウニア」は、1797年6月25日に南イタリアのフォッジャで初演された祝祭劇。後に両シチリア王フランチェスコ1世 となる王子フランチェスコと、ハプスブルク家のマリー・クレメンティーネ女大公(モーツァルトで有名なレオポルト2世の娘)の結婚を祝うための作品だった。フォッジャの町には、ヨーロッパのブルボン王朝の王族貴族が集まったと言うから、パイジェッロも力が入った。実はこの時期は、北イタリアでナポレオンがオーストリア軍をガンガン打ち破っていた時期。この作品は、古い貴族社会の最後の時代を反映していたものでもある。フォッジャ市が町を上げての復活上演の録音。地元フォッジャ生まれのソプラノ、ドナテッラ・ロンバルディが主役を務め、フォッジャの音楽院の古楽オーケストラが演奏している。録音:2004年5月12-14日
CDS 522
\1990
ベートーヴェン:
 ロマンス第1番 ト長調 Op.40, ロマンス第2番 ヘ長調 Op.50
シュポア:
 ヴァイオリン協奏曲第8番 イ短調 Op.47「劇唱の形式で」
ヴィオッティ:ヴァイオリン協奏曲第3番 イ長調
ウト・ウーギ(Vn)
クラウディオ・シモーネ指揮
イ・ソリスティ・ヴェネティ
巨匠ウト・ウーギの新録音。名曲ベートーヴェンのロマンス2曲、お得意のヴィオッティに加え、シュポアの協奏曲を演奏している。この協奏曲第8番は、「劇唱の形式で」という副題が点けられているように、3楽章の楽曲全体を巨大なオペラアリア風に見立てて作曲したもの。ミラノ・スカラ座で初演された。録音も既に複数あるものの、ウーギの歌心は大変に魅力的。バックのシモーネとイ・ソリスティ・ヴェネティも完璧。録音:2006年6月,スキオ
CDS 543 モンテヴェルディ:
 主は言われた(ディクシット・ドミヌス)
 私は信じる
 主をおそれる人は幸いだ
 僕らよ、主を讃めたたえよ
 マニフィカト,他
ロベルト・ジーニ指揮
アンサンブル・コンチェルト
ワールド・チェンバー・コール
グルッポ・ヴォカーレ・ローザンヌ・ファイニンガー
2005年からイタリアのシチリア島で、ヴァル・ディ・ノート“バロックの魔法”音楽祭が催されている。後期バロック様式の建物が保存され、世界遺産に指定されたヴァル・ディ・ノートの教会などでバロック音楽を聞くという、なんとも羨ましい音楽祭。その第1回の音楽祭の目玉の一つが、モンテヴェルディ研究家として名高いロベルト・ジーニの指揮によるモンテヴェルディの演奏会だった。音楽祭独特の環境が生み出した生命力に満ちた演奏を楽しめる。録音:2005年8月29-9月1日,カターニャ,サン・ジュリアーノ教会
CDS 547 ロッシーニ:
 「老いの過ち」〜
  タランテラ風の即興曲,無害の前奏曲,
  オッフェンバック風の小カプリス,
  私の朝の健康のための前奏曲,
  私の妻への愛情,苦悶のワルツ
 小ミサ・ソレムニス〜宗教的前奏曲
 「老いの過ち」第12集
 「アルバムのためのいくつかの些細なこと」から(5曲)
フラーヴィオ・ポンツィ(P)
早々にオペラ作曲家を引退したロッシーニが、多数のピアノ曲を残していることはわりと知られているだろう。 ロッシーニ自身かなりのピアノの名手だったので、これらは名曲揃い。録音ももちろん多数あるが、ここではロッシーニがプレイエル社から購入したピアノが用いられている。音は、モダン楽器よりは軽快で明るいものの、十分にロマンティックな味わいもある銘器。
CDS 541 サンジュレー:サクソフォン作品集
 幻想曲 Op.50,協奏二重奏曲 Op.55,
 協奏曲 Op.57,幻想曲 Op.60,
 アダージョとロンド Op.63,コンチェルティーノOp.78,
 ソロ・ド・コンセール(5曲),幻想曲 Op.89,幻想曲 Op.102 他
ブルーノ・カニーノ(P)
アッカデミア・サクソフォン四重奏団
ジャン=バプティスト・サンジュレー(1812-1875)は、ブリュッセルに生まれた作曲家、ヴァイオリニスト。同じベルギー生まれで、サクソフォンを考案したアドルフ・サックス(1814-1894)と知り合い、サクソフォンの曲を多数残している。クラシック・サクソフォンを学ぶ人には有名な作曲家だが、彼の作品だけを集めたCDは非常に珍しいもの。アッカデミア・サクソフォン四重奏団は1984年結成のイタリアの団体。20年以上の歴史を誇るだけに、見事な演奏を聞かせてくれる。さらに伴奏には、イタリアを代表する伴奏の名手、ブルーノ・カニーノ。サクソフォン愛好家だけが聞くのはもったいないCD。録音:2003年3月,2004年12月
CDS 528
(2CD)
\4200
ロッシーニ:「トルヴァルドとドルリスカ」 ミケーレ・ペルトゥージ(Br オルドウ)
ダリーナ・タコヴァ(S ドルリスカ)
フランチェスコ・メーリ(T トルヴァルド)
ブルーノ・プラティコ(Bs ジョルジョ)
ジャンネット・フィッシャー(S カルロッタ)
シモーネ・アルベルギーニ(Bs オルモンド)
ヴィクトール・バプロ・ペレス指揮
ボルツァーノ・トレント・ハイドン管弦楽団,
プラハ室内合唱団
ロッシーニの総本山、ペーザロのロッシーニ音楽祭でのライヴ。「トルヴァルドとドルリスカ」は、1815年暮れにローマで初演されたオペラ。舞台はポーランド。妻ドルリスカを、横暴な公爵オルドウに奪われたトルヴァルドは、農夫に変装して城に潜り込むも、正体がばれ捕らわれの身に。公爵はドルリスカに妻にならなければ、夫の命はないと脅す。危機一髪のところで、救いが到着、公爵は捕らえられる、というお話。このオペラは失敗に終わり、その後復活もほとんどなかった。今回はペーザロでも初の上演。しかし、これが大変評判となった。歌手では、ペルトゥージの悪役がドンピシャ。憎々しくもかっこいい公爵を演じている。ゼッダが絶大な信頼を置くソプラノ、タコヴァに、1980年生まれという若いテノール、メーリの夫婦役、ロッシーニに欠かせないプラティコ、さらに脇に至るまで充実したキャスト。なお、DVDでの発売が予定されている。録音:2006年8月
CDS 538
\2200
ヴィヴァルディ:
 リコーダー、ファゴットと通奏低音のためのソナタ イ短調 RV 86
 リコーダーと通奏低音のためのソナタ ト短調 RV 51
 ファゴットと通奏低音のためのソナタ 変ロ長調 RV 46
 オーボエと通奏低音のためのソナタ ハ長調 RV 48
 トリオ・ソナタ ホ短調 RV 67
 リコーダー、オーボエ、ファゴットと
  通奏低音のための協奏曲 ト短調 RV 103
 リコーダー、オーボエ、ファゴットと
  通奏低音のための協奏曲ト短調 RV 106
アンサンブル・バロッコ・サン・スシ
ヴィヴァルディの室内楽編成の作品を集めている。協奏曲も管弦楽伴奏がないタイプのもの。アンサンブル・バロッコ・サン・スシは、1986年に、オーボエ奏者のジュゼッペ・ナリンが創立したパドヴァのバロック団体。17、18世紀音楽の専門団体。サン・スシ Sans Souciとは、心配がないということでで、「気楽に」という意味。

FARAO 1CD¥2400

B 108029 J.S.バッハ:
 無伴奏ヴァイオリン・パルティータ
  第2番ニ短調BWV.1004(1720)
ヒンデミット:無伴奏ヴァイオリン・ソナタOp.11-6(1917/18)
ツィンマーマン:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ(1951)
レベッカ・ハルトマン(Vn)
ミュンヘンの若く(26歳)美しいヴァイオリニストの意欲的な録音。大バッハに源を発するヒンデミット、ツィンマーマン(終楽章はB-A-C-H主題)がむしろ聴き物。
W 109019 「レーナはパレスチナの女王」
 アレクサンデル・オルシャネツキー、
 アブラハム・エルシュタイン、らの作品
 クレツマー、トラディショナルなユダヤの歌 全12曲
ゲフィルテ・フィッシュ(アンドレア・ジアーニ(歌)
ジョー・ラッポルト(Vn)
アンジェリキ・コウホウ(アコーディオン)
ロマン・チョウドリ(G)
トビアス・シュヴァルツ(Kb))
ゲフィルテ・フィッシュはユダヤの伝統的料理。オルシャネツキーは30年代ドイツでオペレッタや劇音楽を作曲した。ユダヤの哀愁に満ちたメロディがたっぷり歌われている。
F 100206 街はずれのカフェ、12月のタンゴ、
リスボン、バルバラ・ボッサ、ミロンガ他全14曲
アルベン・シュパイウ(Vn)
ペーター・ヴェプケ(Vc)
ペーター・ルートヴィッヒ(Pf)
ミュンヘン バイエルン国立歌劇場コンサートマスター、アルベン・シュパイウと首席チェリスト、ペーター・ヴォプケ、ピアニストにして作曲家のペーター・ルートヴィッヒの3人による新感覚のタンゴ、ミュンヘンで大評判になっている。ブエノスアイレスで生まれたタンゴがヨーロッパに渡り、1920年代「碧空」や「ジェラシー」などのコンチネンタルタンゴの名曲を生み、最近のピアソラの盛り上がりを経て更に新しい姿で登場した。

GLOR

GLOR 162202
\2400
ヴェルディ:レクイエム クリスティーナ・ガラルド=ドマス(S) フレドリカ・ブリレンボーグ(Ms)
マルコ・ベルティ(T)
イルダール・アブドラザコフ(Bs)
プラシド・ドミンゴ指揮
アメリカ・ユース管
ヨーロッパ合唱アカデミー
ドミンゴが、アメリカの若者オーケストラと、ヨーロッパの若者合唱団を指揮したヴェルディのレクイエム。両者あわせて、28の国の、200人の若者たち。そんな彼らが演奏するヴェルディのレクイエム、これが実に感動的。若者オーケストラは、全身全霊を捧げて「世界のドミンゴ様」の棒に喰らいつき、懸命の演奏。一流オーケストラに比べれば、音にコクがないなどの欠点はあるものの、技術的にはかなり高く、何よりその一期一会にかけた精一杯のひたむきな音楽には思わず心打たれてしまう。合唱団も、線は細いものの、「夢にまで見た大テノール」が目の前にいる感動がそのまま歌になっている。そんな若者たちを、ドミンゴも熱血教師ばりに「みんな、俺について来い!」と引っ張っている。まるで青春ドラマか高校野球のか、聞いている方も感動してしまう熱い青春のヴェルディのレクイエム。当然、サンクトゥスは爽快この上なし!ドミンゴ先生を補佐する4人のソリストたちは、いずれも一流どころ。感動一杯の若者の汗と涙のヴェルディのレクイエム、こんなの他にありません!!録音:2006年8月6日,ミュンヘン

HAENSSLER

93 181
(2CD)
\4800
ヤナーチェク:ピアノ作品集
CD1:
 ピアノ・ソナタ「1905年10月1日(1.X.1905)街頭にて」
 [第一楽章:予感、第ニ楽章:死]
 思い出、3つのモラヴィア舞曲、主題と変奏-ズデンカ変奏曲、霧の中で
CD2:
 草陰の小道にて第1&2集
エヴァ・クピエツ(P)
エヴァ・クピエツは1992年のミュンヘン国際コンクールで優勝経験のある現代ポーランドを代表する女流ピアニスト。HANSSLERレーベルからポーランドの作曲家、バツェヴィチ:ピアノ作品集(93 034)を録音。鮮やかな演奏を聴かせてくれた。2002年に初来日を果たし、2007年9月にはスクロヴァチェフスキとショパンのピアノ協奏曲第2番を演奏する予定。ヤナーチェクのピアノ作品は技巧的ではないが特異な民族色を放ち、そこはかとなく漂う絶望感なるものが感じ取れる。民族主義運動への共感を深めていたヤナーチェクを1905年10月1日ブルノでチェコ人のための大学創立を要求するデモと軍隊が衝突し一人の労働者が死亡する事件に触発され「ピアノ・ソナタ」を作曲。「霧の中で」では臨時記号を効果的に使用し、霧の中を歩いているような不安感と抑制の効いた作品。クピエツの郷愁を誘う音色で、これまで注目されにくかった作品も美しく仕上げている。録音:2005年4月13-14日、12月19-20日
98 250
(2CD)
\4000
J.S.バッハ:
 無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ
  BWV.1001-1006(全曲)
クリスチャン・テツラフ(Vn)
古典やロマン派作品からベルク、リゲティなどの現代ものまでどちらにも強い、1966年ハンブルク生まれの俊英テツラフ。ソロだけにとどまらず、アンスネスやフォークトとのデュオや、AVIのアルバムなど妹のターニャらとの室内楽の活動にも積極的な彼だが、ヴァイオリニストなら幾度となく目指す高み、バッハの無伴奏に再び挑戦した。持ち前のシャープな音色と研ぎ澄まされた音楽。12年の歳月を隔てて格段の成長のあとを感じさせる。高評価を得た前回93年録音(Virgin)も教会(イギリス、ブリストル、ブランドン・ヒル聖ジョージ教会)でのロケーションだったが、このたび録音会場に選ばれたのはノルウェー有数の石造りの教会。音響特性にすぐれた空間独特の響きの豊かさもポイント。録音:2005年3月、6月ノルウェー、オストレ・トーテン、ホフ・チャーチ
98 256
\2300
マーラー:
 「子供の不思議な角笛」より
  魚に説教するパドゥアの聖アントニウス /
  だれがこの歌を作ったのだろう /
  高い知性への賛歌 / ラインの伝説 / 少年鼓手 /
  トランペットが美しく鳴り響くところ / 死せる鼓手 / 原光
 「リュッケルトの詩による歌曲」
  私はこの世に忘れられ / 真夜中に
 「さすらう若人の歌」
クリストフ・プレガルディエン(T)
ミヒャエル・ギース(P)
カチッと知的で、張りのあるはつらつとした歌いまわし。ガーディナーやヘレヴェッへとの共演でもおなじみ、1956年生まれのプレガルディエンはいまや欠かせないドイツを代表するリリック・テノール。シューマン(98.235)に次ぐ注目のヘンスラー第2弾はマーラー。互いに同じメロディが使われ初期交響曲とのリンクで重要な位置を占める歌曲にたいして、プレガルディエンの持ち味であるやわらかく清潔感あふれるディクションは最大の武器で、その美しさに陶然とさせられる。フランクフルト歌劇場での豊富なコレペティ経験ののち、長年プレガルディエンの伴奏を務めるギースは1953年生まれ。表情豊かな素晴らしいピアノで歌を引き立てる。録音:2006年3月14〜15、18〜19日ケルン・フンクハウス、KvBザール
93 193
\2400→¥2190
ショスタコーヴィチ:
 (1)交響曲第4番ハ短調 Op.43
 (2)「ムツェンスクのマクベス夫人」組曲 Op.29a(オリジナル版)
アンドレイ・ボレイコ指揮
シュトゥットガルト放送SO
東京交響楽団客演など、日本でもおなじみのロシアの俊英アンドレイ・ボレイコによる初のショスタコーヴィチ交響曲。それも謎めいた第4番なのが興味津々。シュトゥットガルト放響がまるでマーラーのようなサウンドを生み出している。滅多に演奏されない「ムツェンスクのマクベス夫人」組曲は金管や打楽器が大活躍する、脂っこさとボルテージの高さ満点の痛快作。
98 483
\2300
「ギター独奏曲集」
 カルロ・ドメニコーニ:シャコンヌ〜 J.S.バッハ作BWV.1004による
 アントニオ・ルイス=ピポー:歌と踊り 第1番
 デイル・カヴァナー:3つの前奏曲
 ヴィラ=ロボス / カヴァナー編:ギター協奏曲より第2楽章
 カヴァナー:2つのエチュード
 ウィニー・ケルナー:“E”
 ホルへ・カルドーソ:リベルーラス
 ロラン・ディアンス:メリッサの子守唄
 カヴァナー:ブライニー・オーシャン
 シド・ロビノヴィッチ:コル・ニドライ 〜ユダヤ民謡による
デイル・カヴァナー(G)
昨秋の来日公演がファンの注目を集めた「アマデウス・ギター・デュオ」。そのメンバーで、ソリストとしても当代一級の腕前で知られるカヴァナーの最新アルバム。自作をはじめ、バッハの傑作をベースにした14分にも及ぶドメニコーニなど、20世紀の作家たちが書いた作品集はいずれも名手にふさわしい内容。ほかに、こちらも名人ディアンス作は、愛娘メリッサが生まれてから15年の親交を持つカヴァナーに捧げられたもの。優しい表情が魅力。録音:2006年4月12-14日
98 288
\2300
バッハ:ヨハネ受難曲(ハイライト) マイケル・シェイド(T:福音史家)
マティアス・ゲルネ(Bs:キリスト)
ユリアーネ・バンゼ(S)
インゲボルク・ダンツ(A)
ジェイムズ・テイラー(T)
アンドレアス・シュミット(Bs)
ヘルムート・リリング指揮
ゲヒンガー・カントライ・シュトゥットガルト、
シュトゥットガルト・バッハ・コレギウム、
全曲盤(92.075)から合唱、アリアのナンバー18曲を厳選。録音:1996年3月25-29日ジンデルフィンゲン・シュタットハレ
93 190
\2400→¥2190
(1)ショスタコーヴィチ:ヴァイオリンソナタ Op.134
(2)ワインベルク:ヴァイオリンソナタ第3番 Op.37
(3)同:ヴァイオリンソナタ第4番 Op.39
コーリャ・ブラッハー(Vn)、
ヤーシャ・ネムツォフ(Pf)
最近世界的な再評価が高まる旧ソ連の作曲家ミェチスワフ・ワインベルクだが、彼のヴァイオリンソナタ第3番と4番が世界初録音登場。ともに1947年の作で、全体ユダヤ的なメロディに満ち聴き応え満点。カップリングはショスタコーヴィチのヴァイオリンソナタだが、この作品を1969年にオイストラフが世界初演した際、作曲者の希望でピアノを弾いたのは他ならぬワインベルクだった。その3曲をあの作曲家ボリス・ブラッハーの子息、コーリャが弾くのだから興味津々。ロシア音楽ファン必携の一枚。
98 760
\2300
ショパン:
 (1)幻想曲ヘ短調 Op.49 (2)舟歌 Op.60
 (3)子守歌 Op.57 (4)即興曲第1番 Op.29 
 (5)即興曲第2番 Op.36 (6)即興曲第3番 Op.51
 (7)幻想即興曲 Op.66 
 (8)ノクターン第4番 Op,15の1 (9)同第5番 Op.15の2
 (10)同第8番 Op.27の2 (11)同第18番 Op.62の2
エレーナ・ベズプロズヴァンヌィフ(Pf)【ブリュトナー・ピアノ使用】
名門ピアノ・ブランド、ブリュトナーを用いたシリーズ。1853年にライプツィヒで創立された同社のピアノは色彩的で柔らかな響きが特色で、リストやドビュッシーが愛したことでも知られている。演奏のベズプロズヴァンヌィフは1986年ペテルブルグまれの女流。ペテルブルグ音楽院に学び、現在はオランダ在住。豪快なヴィルトゥオーゾであると同時に、ベネルクス・ブリュトナー社社長でもある。
98 239
\2300
エネスコ:ヴァイオリンとピアノのための作品全集 Vol.1
 (1)幼年時代の印象(全10曲)Op.28
 (2)ヴァイオリンソナタ断章「トルソ」 (1911)
 (3)ヴァイオリンソナタ第2番ヘ短調 Op.6
レムス・アゾイテイ(Vn)、
エドゥアルド・スタン(Pf)
名ヴァイオリニストでもあったエネスコは、実に効果的かつ魅力的なヴァイオリン曲を残しているが、全集は意外にも珍しいと言えるだろう。作曲者と同郷のアゾイテイとスタンがルーマニ的味わい豊かな演奏を聴かせてくれる。パールマン門下のアゾイテイは、現在ロンドンの王立音楽アカデミー教授も務める名手。
98 269
¥2300→¥2090
(1)サリエリ:歌劇「タラール」第2幕への序曲
(2)モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」序曲
(3)同:交響曲第32番ト長調KV.318(イタリア風序曲)
(4)同:歌劇「後宮からの誘拐」序曲
(5)ベートーヴェン:エグモント序曲
(6)ロッシーニ:歌劇「アルジェのイタリア女」序曲
(7)同:歌劇「セミラーミデ」序曲
(8)ブラームス:大学祝典序曲Op.80
トーマス・ファイ指揮
ハイデルベルクSO.
2/2臨時セールでお知らせ済み。
毎年恒例のファイによるニュー・イヤー・コンサート。2004年と2005年の演奏曲目はオケの自主制作盤によってすでに知られていたが、今回新たにサリエリの代表作と「フィガロ」とが追加されて内容がパワーアップ!名序曲のライヴは熱く鋭い音楽で注目を集めるファイの非凡さが端的に解るアルバムとなっている。録音:(3),(5),(6),(8)2004年1月1日、(4),(7)2005年1月1日、(1),(2)2006年1月1日ハイデルベルク、コングレスハウス・シュタットハレ(ライヴ)
98 205
\2300
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集Vol.5
 第16番ト長調Op.31-1
 第17番ニ短調Op.31-2「テンペスト」
 第18番変ホ長調Op.31-3「狩り」
ゲルハルト・オピッツ(P)
2005年からスタートした「現代最高のベートーヴェン弾き」オピッツによるピアノ・ソナタ全曲演奏会。各地でのサイン会は驚くほどにたいへんな盛況ぶりで、その実力はもちろん人気の高さも示してくれた。この日本公演と並行して進むヘンスラーによる当プロジェクト。シリーズ第5集は昨年12月東京での公演曲目と同じ「テンペスト」と16番を含む作品31の3曲。明るく軽やかで、夢想的なアダージョが印象的な16番。なにかに追われるような美しく危うげなアレグレットがとりわけ有名な「テンペスト」。そして今年2007年秋に演奏予定の第18番。いたずらな自己主張など一切ない、堅実そのものの音楽は絶大なる安定感。ベートーヴェンはやはりこうでなくては。録音:2005年6月ノイマルクト

HMF

HMC 901963
\2300
バルトーク:弦楽四重奏曲第5番、第6番 アルカント・クヮルテット
【アンティエ・ヴァイトハース(1Vn)、
ダニエル・ゼペック(2Vn)、
タベア・ツィンマーマン(Vla)、
ジャン=ギアン・ケラス(Vc)】
なんとも豪華な顔ぶれによる弦楽四重奏団が結成された。その名もアルカント・クヮルテット(イタリア語の「アルコ(弓)」と「カント(歌)」を組み合わせた造語)。ヴァイオリンにウィーンの名手ヴァイトハースと、シュタイアーとのベートーヴェンの録音(HMC 901919)でも評価が高い、モダンもオリジナルもマルチにこなすゼペック、そして今ひっぱりだこで大活躍のヴィオラ奏者タベア・ツィンマーマン、そしてチェロにいわずとしれたケラスという錚々たる面々。2006年11月には日本でのお披露目公演もあり、その深みのある表現と精緻なアンサンブルが話題となった。記念すべき第1弾のリリースは、泣く子もだまるバルトーク。第5番第1楽章冒頭の激しいリズム、第2楽章のチェロの極端に低いどこか無機質な響き、その後現われる柔らかな旋律、第3楽章の複雑なリズムの絡み合いは名手たちの真骨頂、そして第4、第5楽章でも、エッジの効いた演奏に圧倒。続く第6番では、タベア・ツィンマーマンによる冒頭のヴィオラ・ソロの深みのある歌に、一気に世界に引き込まれる。第3楽章の四分音の掛け合いも、絶妙なことこの上なし。終楽章、静寂へと帰ってゆく終結部は、死者の魂が天へと静かに昇ってゆくような神聖さに満ちている。録音:2006年10月
HMU 907422
\2300
ヘンデル:テノールのためのアリアと場面集
 「アルチェステ」,「セメレ」,「時と悟りの勝利」,
 「タメルラーノ」,「サムソン」,「ロデリンダ」,「エステル」,
 「イェフタ」,「陽気な人、憂鬱な人、中庸な人」
マーク・パドモア(T)
ルーシー・クロー(S)
ロビン・ブレイズ(CT)
アンドルー・マンゼ(指)
イングリッシュ・コンソート
バロック音楽のテノールの中でも、マーク・パドモアの実力は一頭地抜けているだろう。柔らかく美しい声には気品が宿り、オペラでもオラトリオでも、ヘンデルの音楽に抜群の相性を示している。ここでは、イタリア語のオペラから「タメルラーノ」、「ロデリンダ」、イタリア語のオラトリオから英「時と悟りの勝利」、英語のオラトリオから「エステル」、「サムソン」、「イェフタ」、その他英語作品「アルチェステ」、「セメレ」からアリアを歌っている。伴奏はアンドルー・マンゼと手兵イングリッシュ・コンソート。フランス系の古楽団体のように切り込みの強いヘンデルではなく、慈しむような温かさがパドモアの歌とピッタリ。なお、マンゼとイングリッシュ・コンソートの組合わせでの録音はこれが最後となり、マンゼは今後ヘルシングボリ交響楽団の音楽監督として活動をつづけ、ベートーヴェンの交響曲などを録音していくことになっている。イングリッシュ・コンソートはハリー・ビケットが後を継ぐ。
HMU 907419
\2400
終祷のための音楽〜Music for Compline〜
 ジョン・シェパード(ca.1515-1558):
  われらを解き放ちたまえ(Libera nos I&II)
 主よ、われらを救いたまえ(Salva nos, Domine)
 バード(c.1540-1623):
  主にして日なるキリストよ(Christe, qui lux es et dies)
 シェパード:平安のうちに(In pace in idipsum)
 トマス・タリス(ca.1505-1585):あなたの御手に(In manus tuas)
 シェパード:あなたの御手にI(In manus tuas I)
 シェパード:あなたの御手にII&III(In manus tuas II&III)
 主よ、われをあわれみたまえ(Miserere mihi, Domine)
 タリス:主よ、われらをあわれみたまえ(Misere nostri, Domine)
 バード:主よ、われをあわれみたまえ(Misere mihi, Domine)
 タリス:平安のうちに
 ロバート:ホワイト(c.1538-1574):主にして日なるキリストよ
 主よ、来てください(Veni, Domine)
 バード:今こそ去らせたまえ(Nunc, dimittis)
 タリス:光の消ゆる前に(Te lucis ante terminum)
 ヒュー・アストン(c.1485-1558):
  喜べ、処女なるキリストの母(Gaude, virgo mater Christi)
スティレ・アンティコ
HMU 807419
(SACD Hybrid)
\2500
終祷は、修道院で一日の最後に営まれる礼拝。ここに集められた、16世紀イギリスの作曲家達による終祷のための音楽は、どれも深い静けさの中に深い信仰の心が満ちている。第1曲目から、聴いていると本当に人の声だけによる演奏なのだろうか、と考えてしまうくらいに圧倒的に厚い響きに驚かされる。教会で録音されており、建物内いっぱいに響きわたる声に、神の存在を感じる。スティレ・アンティコは、英国の若き歌い手達によって結成された声楽アンサンブル集団。ヨーロッパの古楽コンクールでの優勝を期に、各地で大活躍している。レパートリーはチューダー朝の音楽からスペインもの、オランダものと実に幅広くこなす。
HMU 907110
\2400
パーセル:
 ディドーとエネアス、
 付随音楽「ゴルディウスの結び目はほどかれた」組曲
マギーガン指揮
フィルハーモニア・バロック・オーケストラ、
クレア大学合唱団(ケンブリッジ)
ロレーヌ・ハント・リバーソン(ディドー/Ms)、リサ・サファー(ベリンダ/S)、
ドンナ・ディーム(第2の女/S)、
エレン・ラビナー(魔法使い/Ms)、
クリスティン・ブランド(第1の魔女/S)、
ルース・ライネロ(第2の魔女/S)、
ポール・エリオット(エネアス/T)、
マイケル・ディーン(船士/B)
2006年7月3日、理想的なディドーの歌い手として世界で絶賛された、ロレーヌ・ハント・リバーソンが逝去された。彼女を偲んで、かの名盤「ディドーとエネアス」が再発売のはこびとなった。ディドーの最後のアリア、ディドーの嘆きの「Remember me(私を忘れないで)」の叫びは実に打たれる。
HMC 901880
\2400
ドヴォルザーク:
 ピアノ五重奏曲 イ長調 op.81
 バガテル op.47
  (2つのヴァイオリン、チェロとハルモニウムのための)
フランク・ブラレイ(Pf、ハルモニウム)、
ロエル・ディールティエンス(Vc)、
アンサンブル・エクスプロラシオン
【クリスティーネ・ブッシュ(Vn)、
ヒュン=ジョン・カン(Vn)、
アンナ・ルイス=ディーヴァ(Va)】
フレンチ・ピアニズムの若きカリスマ、フランク・ブラレイと、チェロのロエル・ディールティエンスによるドヴォルザーク。クール・ビューティーのブラレイと、温厚派のディールティエンス率いるアンサンブル・エクスプロラシオンがここまでヒートアップするとは、ちょっと驚きもののピアノ五重奏曲に思わず釘付け。カップリングのバガテルがこれまた素晴らしく、歌心に満ちている。和声やリズムのセンスがひと際光るブラレイのハルモニウムと、弦のからみあいには心奪われてしまう。ブラレイもディールティエンスもラ・フォル・ジュルネ音楽祭に来日が予定されている。
HMI 987073
\2400
Paisajes del recuerdo〜思い出の風景
 アイタ・ドノスティア:
  庭に、美しい花が/復活と昇天/Atxia, motxia
  一番愛らしい生き物/ビリ・ビリ・ボン・ボン
  ビリビリ・ボンボロ/ルア・ルア
  海の中で/僕はちっともこわくない
 イエスス・グリディ:
  風景/アヴェ・マリア/ミステリー/悲しみと暗がり
 エミリアナ・デ・ツベルディア:zortico
 アンドレアス・イサシ:
  風景/山のクリスマス・イヴ
  母は歌う/熱望/避難/ダンシング・モンキー
 ベルトラン・パゴラ:Zortico
 ホセ・マリア・フランコ:あなたの名前を呼ぼう
 ホセ・ウルヌエラ:バスクの歌
 フランシスコ・エスクデロ:3つのバスクの歌
  (ワインの底から、遠くに、愛すべき国よ)
 フランシスコ・エスクデロ:買う
 カルメロ・ベルナオラ:3つのバスクの歌(ブロンズ、愛、水)
 フランシスコ・イバナエス:去る前に君を見ている
 エルコレカ:青
カルロス・メーナ(C-T)
スザナ・ガルシア・デ・サラザール(Pf)
バスク地方の20世紀の作品を集めたもの。ほとんどが初録音、さらに未出版のものも多く含まれる。「思い出の風景」というタイトルのとおり、どこか懐かしさを感じさせる曲ばかり。心の内にあるやさしさ、感傷、愛、そして恐れといった、すべての人に共通の感情が喚起される。これらの歌によって喚起された普遍的な感情が、聴く者個人個人の特定の感情へと変換される過程には、これらの歌のひとつひとつにある文化、ふるさと、そしてバスクの内面的な声が響く。つまり、ここに響くものは、私たちが「アイデンティティ」と呼ぶものなのだ。スペイン・バスク地方出身のサラザールの血のなせる、心の奥底をかきむしるようなピアノに、カルロス・メーナの真っ直ぐで澄み切った歌声がマッチし、聴く者のさまざまな感情を呼び覚ます。録音:2006年10月
HMC 901952
\2400→¥2190
聖週間のための哀歌〜Lamentations for Tenebrae
[聖水曜日]
 カリッシミ(1605-1674):エレミアの哀歌、ここに始まる
 カリッシミ:「おとめシオンより、栄光はことごとく去り」
 ロッシ(c.1601-1656):トッカータ・クヮルタ
 フレスコバルディ(1583-1643):「敵はその手を下し」
 パレストリーナ(c.1525-1594):「主よ、救いたまえ」
[聖木曜日]
 作曲者不明:エレミアの哀歌
 作曲者不明:彼らが傷ついた者のように
 カプスベルガー(c.1580-1651):トッカータ・クィント
[聖金曜日]
 作曲者不明:エレミアの哀歌
 作曲者不明:トッカータ・アルペッジャータ
 マルコレッリ(c.1615-c.1675):なにゆえ黄金は光を失い
 作曲者不明:預言者エレミアの祈り
マリア・クリスティーナ・キール(S)
ジャン=マルク・エメ(指、Org.)
コンチェルト・ソアーヴェ
キールによる最高純度の結晶のような歌声。受難を前にしたキリストを悼む哀歌が、澄み切った空気の中に響く。器楽のみの楽曲も、リュートをつまびく音一つ一つが真珠の涙の粒のような美しさ。至高の慰めがここにある。キリスト教では、枝の主日(キリストが、十字架につけられる前にロバに乗ってエルサレムに入城した日。人々は棕櫚の枝を掲げてイエスを迎えたことから「枝の主日」と呼ばれる)から、復活の主日までを聖週間という。この期間の夕刻からロウソクの火が消えて教会が暗闇と化す時まで朗唱された音楽が、「ルソン・ド・テネブル」の原型。声楽の場合、エレミアの哀歌の聖句が、歌詞の大部分を占める。ルネッサンス時代にこのジャンルは誕生し、ルイ14世下のフランスで発展を遂げた。イタリアでは、17世紀の前半にこのジャンルは流行し、ボローニャにある音楽博物館には、当時ローマで活躍していたあらゆる音楽家たちによる哀歌の23種類の曲集の譜が残されている。マリア・クリスティーナ・キールとコンチェルト・ソアーヴェが、これらの資料から、聖週間のための哀歌を再構築したもの。歌詞にも現れるdolor(悲しみ)、lamentatio(哀れみ)とい った言葉を、他に類を見ない純度の高い美しい結晶にして蘇らせ、聴く者の心に溶け入るように聴かせる。
HMC 901895
(2CD)
\4200
シュッツ(1585-1672):Opus ultimum〜白鳥の歌(13のモテット)
【CD1】
 いかに幸いなことでしょうSWV.482
 あなたのしもべのためにお計らい下さいSWV.483
 主よ、あなたのおきてに従う道を示して下さいSWV.484
 あなたのしもべへの御言葉を思い起こして下さいSWV.485
 あなたはしもべに善きことをなさいます、主よSWV.486
 私の魂はあなたの救いを乞い求めSWV.487
 私はあなたの律法をどれほど愛していることでしょう!SWV.488
【CD2】
 移り気な心の者を私は憎みSWV.489
 あなたのあかしは驚くべきものですSWV.490
 心を尽くして呼び求めますSWV.491
 地位ある人々が理由もなく迫害しますがSWV.492
 全地よ、主に向かって喜びの叫びを上げよSWV.493〔詩篇第100〕
 私の魂は主をあがめSWV.494(1671)[2cho,器楽]〔ドイツ語マニフィカト〕
フィリップ・ヘレヴェッヘ指揮
コンチェルト・パラティーノ,
コレギウム・ヴォカーレ
( コーラスI 【ソプラノ】
ドロテー・ミールズ、
ルート・ファン・デ・ヴェルデ、
ドミニク・フェアキンデレン
【アルト】
マチュー・ホワイト、
セシル・ピロルジェル、
アレクサンダー・シュナイダー
【テノール】
アンドレアス・ヴェラー、
マルコルム・ベンネット、
マルクス・シュック
【バス】ペーター・コーイ、
ロベルト・ファン・デル・ヴィンネ、
フリッツ・ヴァンフレ
コーラスII 【ソプラノ】
セシル・ケンペナース、
エドヴィゲ・カルドエン、マリア・ケプケ
【アルト】アレックス・ポッター、
マルチン・ファン・デア・ツァイスト、
ウヴェ・ツィボッラ=シュレーダー
【テノール】
フリーデマン・ビュットナー、
ゲルハルト・ヘルツル、
ホセ・ピザッロ
【バス】
おがさわらよしたか、
ピーター・ケーネ、
バルト・ファンデヴェーゲ)
俗世から断ち切られた静寂のなか、一人部屋にこもって瞑想をしているような気分になる、シュッツ最晩年の作品。1660年代になると、70歳を過ぎたシュッツは自身の「死」というものを意識しはじめるようになった。彼は、自分の仕事の集大成として、詩篇の内で最も長い、詩篇119(176の節をもつ)に曲をつけるという作業を始める。演奏されることを特別には念頭におかずに。何年かのち、シュッツのこの最期の作品は、二つの合唱のための11のモテットであると考えられ、現在の13のモテットとしての曲集のかたちに再構成され、演奏されるようになったのは1990年になってからのことだった。ヘレヴェッヘの演奏により、ひとつ名演奏の録音が加わった。彼が指揮をすると、コンチェルト・パラティーノの奏でる音色もひときわ柔らかで美しいものになるのは、まさにヘレヴェッヘ・マジックならでは。
HMC 801954
(SACD Hybrid)
\2500
「40 Voices」
 ヴィレム・キュレーアス:35声によるNomen mortis infame
 フアン・バウティスタ・ゴメス:12声によるグローリア
 ジョスカン・デプレ:12声による「いと高き神の保護のもとに住み」
 ロベルト・ウィルキンソン:クレド〜13声による
 アレッサンドロ・ストリッジョ:見よ、祝福されたる光が〜40声による
 ピーター・メーセンス:リヨンの狩人〜16声による
 ジョアン・ローレンソ・レベーロ:祝福されしイェルサレム〜16声による
 ジョヴァンニ・ガブリエッリ:主よ、あなたを呼びます〜16声による
 トマス・タリス:エレミアの哀歌〜40声による
パウル・ファン・ネーヴェル指揮
ウエルガス・アンサンブル
ルネッサンス期の声楽作品を中心に演奏活動を展開しているネーヴェルとウエルガス・アンサンブルの活動35周年記念コンサートのライヴ録音。ルネッサンス期は、ヨーロッパ各地に立派な教会が次々と建立され、声楽を主とする教会音楽がもっともさかんに書かれた時期。音響効果も抜群なカテドラルの中、人の声のみによる美しい音楽が響きわたるとき、聴衆は神の存在を感じずにはいられなかったことだろう。タリスの「エレミアの哀歌」がよく訓練された40人の歌い手たちによって歌われるさまは、この世のものとは思えない美しさと迫力。
HMC 901935
(2CD)
\4200
フランク・マルタン(1890〜1974):「魔法の酒」
 (7つの弦楽器とピアノ伴奏による12人の独唱者のための世俗オラトリオ)
ダニエル・ルイス指揮
RIAS室内合唱団、
シャロウン・アンサンブル、
シュトックハウゼン=リーゲルバウエル(Pf)
サンドリーヌ・ピオー(イズー/S)、
ステファン・ダヴィスリム(トリスタン/T)、
ユッタ・ベーネルト(ブランゲーネ(ブランジァン)/S)、
ヒルデガルト・ヴィーデマン(白い手のイズー/S)、
ウルリケ・バルチュ(イズーの海/A)、
ヨナタン・E・デ・ラ・パス・サエンス(マルケ王/B)、
ヨアヒム・ブールマン(カエルダン/T)
愛の秘薬を誤って飲みかわしてしまった王妃イズーと王の甥トリスタン。この時から2人は死に至るまでやむことのない永遠の愛に結びつけられる・・・。ヨーロッパ中世最大の恋物語「トリスタン・イズー物語」に基づく、フランク・マルタンの声楽作品。ジョゼフ・ベディエ編の小説(岩波文庫からも単行本が出版されている)に則って、プロローグ、3つの章(「媚薬」、「モロアの森」、「死」)、エピローグを持つ形式となっている。登場人物は台詞を歌い、合唱は動作を語り、場面を説明する語り部の役割を担う。ワーグナーの「トリスタンとイゾルデ」とは一線を画したものを、と考えたマルタンは、ソリストの旋律に十二音技法を採用、さらに合唱の響きの中に、官能的でありながらどこか空虚な響きを用いるなど、ワーグナーのとはまったく趣の異なるトリスタンを作り上げた。トリスタンの「死」の場面も、ワーグナーのオペラではトリスタンが切々と歌い上げるが、マルタンのものは、瀕死の状態のトリスタンにすがる白い手のイズー(カエルダンの妹、トリスタンは二人のイズーを愛した)や、合唱による淡々とした語りの合間に、トリスタンが切れ切れに言葉を発する 、というもので、トリスタンが弱ってしまって死にゆく様がおそろしいほど克明に描写されている。録音があまり多くないこの名作、ひとつの決定盤ともいえるものの登場。
HMC 901972
\2400→¥2190
シューマン:
 交響曲第1番 変ロ長調「春」op.38
 交響曲第3番 変ホ長調「ライン」op.97
ヘレヴェッヘ指揮
シャンゼリゼ管
遂に遂に、ヘレヴェッヘ&シャンゼリゼ管による至高のシューマン交響曲集が完成!第1弾の第2番と第4番がリリースされてから長い月日がたち、ようやくヘレヴェッヘがシューマンの交響曲の残り2曲を録音。第1番の冒頭から高らかに鳴り響く管楽器は、ピリオド楽器だからこそ味わえる鮮烈さに満ちており、またたくまに聴く者をシューマンの世界に引きずり込む。第2楽章も、シューマンの叙情たっぷりな世界を、一音一音磨きあげられた玉のような音色で展開している。一音一音の息を呑むような美しさにここまで感動できるのは、やはりヘレヴェッヘ・マジックとしかいいようがない。第3番の冒頭も、比較的厚めの響きが強調されがちな演奏が多い中で、一音一音のまばゆいばかりの輝きとエネルギーがひときわ異彩を放っている。ピリオド楽器オーケストラの風雲児は未だ健在、心踊る内容となっている。
HMC 901947/8
(2CD)
\3600→¥3290
ドビュッシー:
 忘れられた映像/ボヘミア舞曲/夢想
 マズルカ/ロマンティックなヴァルス/バラード/舞曲
 夜想曲/ピアノのために/版画/コンクール用小品
 ハイドンを讃えて/小さい黒人/レントより遅く
 6つの古代のエピグラフ(独奏版)/英雄的子守歌
 慈善団体「負傷兵の衣類」のための小品/エレジー
 燃える炭火に照らされた夕べ
 リア王の眠り(ロジェ=デュカス編曲)
アラン・プラネス (Pf)
いつも高い評判を受けているプラネスのドビュッシー・シリーズがついに完成。今回は「版画」など名作から、連弾曲「6つの古代のエピグラフ」のドビュッシー自身による独奏版や最近楽譜が出版された絶筆「燃える炭火に照らされた夕べ」といった珍品、さらに初期の美しい小品まで盛りだくさん。「燃える炭火に照らされた夕べ」はすでにいくつか録音もあるが、プラネス級の名手によるものは初めて。ようやく曲の真価を知ることができる。プラネスは今年の「ラ・フォル・ジュルネ」 出演のため久々に来日が予定されている。
HMI 987072
\2400
(1)ラヴェル:弦楽四重奏曲
(2)トルドラ:海へのまなざし
(3)トゥリーナ:闘牛士の祈り
カザルスSQ
いずれもスペインの血を引く3人の作曲家が20世紀の初めに作った弦楽四重奏曲。これを1997年結成のスペインのカザルスSQが最新録音。2002年にハンブルクで行なわれたブラームス国際弦楽四重奏コンクール優勝の期待の新進。優雅でメロディアスなラヴェル、上品で繊細なトルドラ、情熱的なトゥリーナと、作品の性格分けも心憎いまでの巧さ。
HMI 987071
\2400
(1)モーツァルト:セレナード第10番「グラン・パルティータ」K.361
(2)同(ヴェント編):後宮からの誘拐(ハーモニームジーク版)
(3)マルティン・イ・ソレール:
 オペラ「椿事」の主題によるディヴェルティメント
ホアン・エンリク・ルナ指揮
ムーンウィンズ
スペインのクラリネットの名手として注目されているホアン・エンリク・ルナ。彼が2005年に結成した管楽アンサンブル「ムーンウィンズ」がCDデビュー。いずれも名手揃いで、舌を巻く精密なアンサンブルと溢れる生命力で、今後目が離せない団体。マルティン・イ・ソレールがまさに掘り出し物と言えるだろう。
HMC 901957
\2400→¥2190
ヘンデル:
 麗しのアマリッリHMV82
 カンタータ「優しい時に」HWV135b
 カンタータ「愛の神が見て」HWV175
 トリオ・ソナタop.2-1ロ短調
 カンタータ「私の心は騒ぐ」HWV132c
アンドレアス・ショル(C-T)、
エレーヌ・ギユメット(S)
オッターヴィオ・ダントーネ(指&Cem)
アカデミア・ビザンチーナ
【ステファノ・モンタナーリ(Vn)、
フィオレンツァ・デ・ドナティス(Vn)、
マルチェッロ・ガッティ(フラウト・トラヴェルソ)、
マルコ・フレッツァート(Vc)、
ティツィアーノ・バニャーティ(アーチリュート、テオルボ)、
マルタ・グラツィオリーノ(Hrp)】
アンドレアス・ショルがハルモニア・ムンディで活動再開。再登場第1弾は渾身のヘンデル。やわらかさ、深さとハリのある強さを併せ持つ摩訶不思議な魅力的美声は健在、いやむしろますます磨きがかかって他の追随を許さないものとなっている。バックは今をときめくアカデミア・ビザンチーナ。ショルの美しい声と比類なき技巧に触発されたのか、極めてハイテンションの演奏を繰り広げており、ヘンデル作品のもつ力強い描写、劇的な変化、アンサンブルの妙、すべてが極上の仕上がり。至福の時を味わうことができる。今後もショルはムンディ・レーベルで続々リリース予定、ますますの充実ぶりに目が離せない。まるでオペラのように劇的かつ豪華な音作りの「麗しのアマリッリ」は、1708年頃に完成されたとされている。1994年に初めて出版されており、後に傑作オペラ「リナルド」や「フラーヴィオ」にも転用されることとなる2曲目のアリアをはじめ、どの曲も宝石のような輝きを放った名作。他にもヘンデルの最初期の頃のカンタータとされる「愛の神が見て」など、ショル・ファンのみならず全ての方に聴いていただきたい絶品の一枚。
HMC 901941
\2400→¥2190
モーツァルト:am Stein Vis-a vis(1777)
 (1)転調するプレリュード(ハ長調から変ロ長調へ)
   (Modulierendes Pradludium)KV 284a
 (2)ピアノ連弾ソナタ 変ロ長調 KV.358*
 (3)転調するプレリュード(ヘ長調からホ短調へ)
   Modulierendes Praeludium KV deest(ケッヘル番号なし)
 (4)カンデツァKV.624(626a)
 (5)パイジェッロの歌劇「哲学者気取り」の
  「主に幸いあれ」による6つの変奏曲 ヘ長調 KV.398
 (6)前奏曲とフーガ ハ長調 KV.394 (383a)
 (7)ショルンスハイムとシュタイアーによる即興演奏[1’36”]*
 (8)ピアノ連弾ソナタ ニ長調 KV.381*
 (9)6つのドイツ舞曲KV.509(ピアノ連弾編曲版)*
アンドレアス・シュタイアー&*クリスティーネ・ショルンスハイム(ピアノフォルテ)
使用楽器:ヴィザヴィ(1777年シュタイン製)
1曲目の「プレリュード」からシュタイアー大暴れ、聴くものの度肝をぬくような過激さ。当時「プレリュード」は元来、ピアニストの技量をひけらかすために即興で演奏されることが多かったもの。「私は即興ができない(わ)・・・」というピアニストの方々のために、即興演奏を譜面に書き起こしたものが当時の「プレリュード」だった。ここに録音されているプレリュードはまさにモーツァルトの天才即興ぶりが譜面に記されたもの。ほかでは聴けない奇跡的な演奏がここにある。さらに楽器がまたすごい!この録音で用いられたシュタイン製の「ヴィザヴィ」(1777年)という楽器は、巨大な長方形のケースの中に二つの鍵盤楽器が組み込まれ、二つの短辺には鍵盤が付けられ、2人の奏者が向き合って演奏できるよう設計されたもの。片側 が一段鍵盤のピアノ、反対側が二段または三段鍵盤のチェンバロになっているが、チェンバロ側の鍵盤の一つはピアノのためのもので、反対側にあるピアノ専用鍵盤と連動するというもの。同様の楽器は今回録音に用いられたものも含めて2台しか現存していない。シュタインのピアノ工房を、モーツァルトは1777年に訪れたことがあり、シュタインのピアノを大層気に入った。しかし、高価であったために購入を断念、父への手紙にも、今まではシュペート製のピアノが一番好きだったが、シュタインのピアノを聴いて断然こちらの方がよいと思う、という記述がみられる。シュタイン製のこのゴージャスで鮮烈な音色、そして演奏者に対する反応の良さをモーツァルトはおそらく気に入ったのかもしれない。楽器もすごいし楽曲も貴重だし、演奏はまさに奇跡的名演。ものすごい一枚。
※この録音では、(1)は本来は4つの部分からなっているが、それらのうちの一番長い部分(ハ長調から変ロ長調へ転調する部分が含まれるもの)のみ演奏されている。また、最終楽曲の6つの舞曲は、オケ版のものをショルンスハイムとシュタイアーが編曲したもの。

カタログ付き特価CD

HMX 2907262
\1490
ジェミニアーニ:コレッリのソナタOp.5の編曲による合奏協奏曲集より
 (1)第7番 ニ短調 (2)第8番 ホ短調 (3)第9番 イ長調
 (4)第10番 ヘ長調 (5)第11番 ホ長調
 (6)第12番 ニ短調(「ラ・フォリア」)
 (7)6つのチェロ・ソナタOp.5より第2曲ニ短調
アンドルー・マンゼ(Vn、指)
アカデミー・オブ・エンシェント・ミュージック(AAM)
(1)(7)デヴィッド・ワトキン(Vc)
(7)リチャード・エガー(Cemb)、
アリソン・マクギリヴレイ(Vc)
2000年に発売されたジェミニアーニのこのディスク、もともとは2枚組でHMU 907261という品番のもの。今回はdisc2のみをピックアップ、2007年の美麗カタログをつけてドドーンとリリース。6曲目の「ラ・フォリア」の編曲はいつ聴いても実に新鮮、切れ味抜群。この演奏によって、ジェミニアーニの世界に開眼したという方もおられるのでは。リリースからはや7年たった今もなお根強い人気のこの1枚、万が一お持ちでいらっしゃらない方は是非これでお試しを!
HMX 2901502
\1490
メンデルスゾーン:
 (1)付随音楽「真夏の夜の夢」全曲
 (2)序曲「フィンガルの洞窟」
サンドリーヌ・ピオー、
デルフィーネ・コロー(S)
ヘレヴェッヘ指揮
シャンゼリゼ管弦楽団
シャペル・ロワイヤル、コレギウム・ヴォカーレ
1994年の録音のこの名盤、リリースされてからかれこれ干支も一巡りしているとは驚き。「ピリオドオーケストラ」の風雲児的存在であったヘレヴェッヘとシャンゼリゼ管の意気軒昂ぶり、意気揚々とした管楽器の音色はかくも美しく衝撃的なものであったかと驚かされる。ピオーの若き歌声にも興味津々、この名盤のカタログ付再登場に心躍る。
HMU 907415
\2400→¥2190
ヘンデル:
 6つの合奏協奏曲(全曲)op.3
 5声のソナタ 変ロ長調 HWV.288
リチャード・エガー指揮
アカデミー・オブ・エンシェント・ミュージック(AAM)
HMU 807415
(SACD Hybrid)
\2500
チェンバロ奏者として着実にキャリアを重ねているリチャード・エガーが、盟友アンドルー・マンゼの後を継いで、アカデミー・オブ・エンシェント・ミュージックの新音楽監督に就任した。マンゼの時代から切れ味のよいエッジの効いた演奏を聴かせてくれていたAAMだが、エガーの統率によって、切れ味にまろやかさがプラスされ、より気品に満ちた演奏となっている。カップリングの5声のソナタは、AAMの名手たちとエガーのチェンバロによるプチ協奏曲といったところ。丁々発止のアンサンブルでたのしませてくれる。
HMC 901931
\2400
シューベルト:歌曲集
 歌曲集「白鳥の歌」 D.957、
 出会いと別れ D.767、月に寄せて D.259、
 羊飼いの嘆きの歌 D.121、ミニョンに D.161、
 あこがれ 、ミューズの子 D.764
ウェルナー・ギューラ(T)
クリストフ・ベルナー(P)
ギューラの初となるシューベルトのリート集。メインに「白鳥の歌」を据え、さらにゲーテの詩による歌曲を6曲収録。ギューラの柔らかい美声がシューベルトにピッタリなのは言うまでもない。加えて、節度のある適切な表現と、詩句に対する読み込みの深さが、良い味わいを出している。伴奏のベルナーも優れもの。
HMC 901956
\2400
F.クープラン:作品集
 神秘的なバリケード(第6組曲より)1’40”
 ティク・トク・ショック(第18組曲より)2’27”
 クープラン(第21組曲より)3’54”
 信心女たち(第19組曲より)2’16”
 さまよう亡霊たち(第25組曲より)4’10”
 編み物をする女たち(第23組曲より)2’13”
 シテール島の鐘(第14組曲より)3’46”
 居酒屋のミュゼット(第15組曲より)2’24”*
 葦(あし)(第13組曲より)2’48”
 アタラント(第12組曲より)1’44”
 パッサカリア(第8組曲より)5’43”
 プラチナ色の髪のミューズ(第19組曲より)2’19”
 奇術(第22組曲より)2’25”
 闘いの響き(「凱旋」より/第10組曲より)2’34”
 子守歌、またはゆりかごの中のいとしい子
  (第15組曲より)3’25”
 空想にふける女(第25組曲より)3’37”
 ロジヴィエール(第5組曲より)4’15”
 双生児(第12組曲より)5’01”
 かわいい子ども、または愛らしいラジュール
 (第20組曲より)3’05”
デュフリ(1715-1789):
 ラ・ポトゥワン(クラヴサン曲集第4巻より)5’19”
アレクサンドル・タロー(P)
*パブロ・ピコ(タンブール)
まさに衝撃的な一枚の登場。かけた瞬間、ドビュッシー作品かと錯覚するほどの色彩感、量感、情感。ゆったりとふくよか、ビロードのようでありながら、立ち上がりがどこまでもくっきりとした不思議な音色は、聴く者をとらえて放しません。リリースを重ねるたびに、ますますそのタッチに磨きがかかるアレクサンドル・タロー、待望の新譜は、ピアノによるF.クープラン。タロー本人が「playする、という考えに基づいて曲をきめました。自分がしばしばコンサートでも演奏するティク・トク・ショクを中心に据えました。F.クープランのもっとも「ピアニスティック」な作品を集め、これらのplay-fulな側面を強調しています。」と語っているように、どの曲もきわめて清冽かつ明確に演奏されている。冒頭に収録されている「神秘的なバリケード」は、一音一音にしっかりと意志と力強さがこめられており、聴いていてストレートに心に響く演奏。また、「ティク・トク・ショック」も、これほどまでにクープラン作品が超絶技巧だとはと驚かされるもの。最後にデュフリの作品が収録されているのも心憎いところ。今年10月来日予定。

HR MUSIK

HRMK 03406
\2400→¥2190
ベートーヴェン:
 交響曲第7番イ長調Op.92
 交響曲第8番ヘ長調Op.93
ヒュー・ウォルフ指揮
フランクフルト放送SO.
2002年録音の「運命」(HRMK.025)、「田園」(HRMK.010)に続いて登場するのは、その性格上ふたごの関係にあるといわれる第7番と第8番。1953年パリ生まれ、名門ハーバード大とパリ音楽院ほかで学んだウォルフは、ピアノをフライシャーに、クラムとメシアンに作曲を師事したエリート指揮者。フランクフルト放送響の首席指揮者時代(1997年-2006年)には、ノリントン&シュトゥットガルト放送響の例を連想させるが、ピリオド演奏の実践をこの伝統あるオケに持ち込み目覚しい成果をあげている。ウォルフ自らが述べる演奏上のポイントとして、具体的には以下のようなことが挙げられる。まず、ヴァイオリン両翼型の対向配置よるステレオ効果で、ベートーヴェンが意図した旋律の受け渡しも手にとるように明快。ちなみに、モダン楽器による弦楽器奏者の数は総勢52人(第1、第2ヴァイオリン各14、ヴィオラ10、チェロ8、コントラバス6)で、これにナチュラル・ホルンとナチュラル・トランペットに、ケトルドラムが加わる。さらにボウイングとアーティキュレーションは新しいべーレンライター版に準拠して、ヴィブラートは過剰を避けて控え目にとどめられている。また 、無視せずに従うように努めたというメトロノームの指定も“今回の2曲では演奏可能な範囲でことさら違和感はなく、むしろとてもピッタリ”。印象としてはかなり急速感のある仕上がりとなっている。エネルギー感に満ち、きびきびとした音楽運びが魅力の当アルバムは、ベートーヴェン演奏のスタンダードにふさわしい充実の内容。録音:2005年12月19-23日ヘッセン放送ゼンデザール

HUNGAROTON 1CD¥2300

HCD 32412 「バクファルクの声〜ルネサンス名曲のリュート編曲集」
 バクファルク:
  1「ああ、いかに」、3ファンタジア第8番「深い悲しみに浸る私を見て」、
  5「バイアの木陰で昼寝をしている」、
  7「何が、ますます私に火を」、9「金のないのが何よりつらい」、
  11「愛ゆえに苦しみ」、
 16「あまりにも大きな悲しみが」、18「陽気な羊飼い」
セルミジ:
 2シャンソン「ああ、いかに」、20シャンソン「ああ、いかに」
アルカデルト:
 4「深い悲しみに浸る私を見て」、
 8「何が、ますます私に火を」、17「あまりにも大きな悲しみが」
ヴェルドロ:6「バイアの木陰で昼寝をしている」
ジョスカン・デプレ:10シャンソン「金のないのが何よりつらい」
パティ:12シャンソン「愛ゆえに苦しみ」
クレキヨン:
 13キリエ(ミサ「愛ゆえに苦しみ」より)、
 19シャンソン「陽気な羊飼い」
ムトン:14サンクトゥス(ミサ「金のないのが何よりつらい」より)
クレメンス・ノン・パパ:15アニュス・デイ(ミサ「ああ、いかに」より)
ヴォーチェス・エクァレス(声楽アンサンブル)、
イシュトヴァーン・ジェーリ(Lute)
バーリント・バクファルク(1507-1576)は、ハンガリーのリュート奏者、作曲家。活躍当時、全ヨーロッパにその名が知られていた同時代最高のヴィルトゥオーゾ。ハンガリー国王ヤーノシュ・サポヤイの治下に活躍したが、国王の死後、宮廷が衰微したため、7年ほど、パリでトゥルノン伯の庇護を受け、その後、ポーランド宮廷に長らく仕えました。17年にわたったポーランド時代は拘束が緩く、独仏伊を旅し、名声を高めた。その後、故郷トランシルヴァニアのヤーノシュ・ジグモント・サーポヤイ王子に3年仕えた後、パドバで5年ほど活躍したが、ペストに罹り世を去った。この録音では、リュート編曲と原曲を、ほぼ交互に収録し、高度な技能に裏打ちされたバクファルクの作品の持つ、原曲とはまた違った味わい深さを堪能させてくれる。録音:2005年6月2-4日ジャームベーク、アポル・ヴィルモシュ・カトリック教員養成大学礼拝堂、2006年7月17-19日トルダス、改革派教会
HCD 12879 「マティアス(聖マタイ)教会での荘厳ミサ」
 ハルマト:
  ミサ曲「アッスンプタ・エスト(マリアは天に昇らされたまいぬ)」(ラテン語)
  (3キリエ、4グロリア、6クレド、8プレファティオ、
  9サンクトゥス、10ベネディクトゥス、11アニュス・デイ)
 1(16世紀の民族讃歌)
 2グレゴリオ聖歌「ガウデアムス・オムネス・イン・ドミノ
  (すべての者よ、主に向かいて喜ばん)」(ラテン語)
 ラヨシュ・バールドシュ:
  5「マリアは天に昇らされたまいぬ」、
  12ペーテル・パーズマーニュの讃歌、
 13ハンガリー民族讃歌「われらが幸いなる聖母」
  (オーケストレーション:ジェルジ・ベントシク)
 7コダーイ:
  オッフェルトリウム
  「アッスンプタ・エスト(マリアは天に昇らされたまいぬ)」(ラテン語)
 14フェレンツ・エルケル/フェレンツ・ケルチェイ:ハンガリー国歌
 15フランク:詩篇第150番(ハンガリー語訳:フリジェス・フベル)
ラースロー・タルデュー指揮、
ヤーノシュ・トート(7:Br)、
ベルタラン・ホック(3, 4, 6, 7, 9-15:Org)、
マティアス教会合唱団(1-7)、
マティアス教会管(7, 13-16)
マティアス教会はブダペストの王城区域にあるゴシック様式建築の歴史ある教会。戴冠式が挙げられるなど、ハンガリーを代表的する建築物として知られている。その由緒ある教会で19-20世紀の宗教曲を用いて挙げられた荘厳ミサは、教会付属の合唱団&管弦楽団によって、往時を偲ばせる仕上がりとなっている。
HCD 32456 「バスのためのカンタータ集」
 A.スカルラッティ:
  「恐怖の絵姿」、「美しき顔に輝いていたのは」、「西風が」、
  「その思いがわたしを苦しめる」、「ブルトゥスの心、何を決意する」、
  「恩知らずの暴君よ、わたしはどうすればいいのだ」、
  「希望と不安の間で」
パル・ネーメト指揮、
ペーテル・フリード(Bs)、
サヴァリア・バロック管
スカルラッティがバスのために書いたカンタータ集を、ネーメト率いるベテラン演奏陣が丁寧に仕上げている。
HCD 32467 「ハンガリーのハープ協奏曲」
 ドホナーニ:コンチェルティーノ Op.45
 バラッシャ:幻想曲 Op.76
 ファルカシュ:コンチェルティーノ
 ヒダシュ:ハープ協奏曲
メリンダ・フェッレタール(Harp)、
ベーラ・ドラホシュ指揮
ハンガリーSO
20世紀のハンガリー人作曲家による魅力的なハープ協奏曲集。美しい旋律に満ちながらも恐ろしく難しいドホナーニ晩年の作品をはじめ、ツィンバロン的民俗色よりウィーン風の優雅な響きを楽しめる。ハンガリーの若手女流フェッレタールの上品極まりない演奏が癒してくれる。
HCD 16884 「私のハープ」
 ワトキンス:ボレロ
 サルセード:セギディーリャ/ルンバ
 ウミリアーニ:海の黄昏
 マロシュ:トッカータ
 バッハ:前奏曲ハ長調
 アルビノーニ:アダージョ
 ピアソラ:リベルタンゴ
 テルサン:アメリのヴァルス
 アンドレーシュ:パヴァーヌ
 シュタドラー:水面に
 ヘンソン=コナン:新ブルース
 フランソワ:ラグタイム
 オーブリ:半月
 サティ:ジムノペディ
 マンシーニ:ピンク・パンサー
チッラ・グヤーシュ(Harp)、
ノーラ・リエベ(Harp, Piano)、
ジェルジー・ポータ(Db)、
ゾルターン・ヴァルガ(Perc)
ハープ小品集とは言っても、凝った選曲が光るアルバム。バッハからブルース、タンゴ、ラグタイム、ルンバあり、さらにピンク・パンサーまでと曲目も多彩。BGMにも最適だが、何よりハープの表現力の多様さと深さに驚かされる。
HCD 32422
¥2090
ランツェッティ:
 チェロのための気楽で優雅な趣味による6つの独奏曲(ソナタ)集[全曲]
  ソナタ第5番ニ長調 / ソナタ第1番ト長調 /
  ソナタ第2番イ短調 / ソナタ第3番ヘ長調 /
  ソナタ第4番ハ長調 / ソナタ第6番ホ短調
バラージ・マーテー(バロック・チェロ)
デーネシュ・カラッソン(バロック・チェロ)
イゴル・ダヴィドヴィチ(バロック・ギター、テオルボ、アーチ・リュート)
ジェレミー・ヨゼフ(チェンバロ、オルガン)
ナポリに生まれトリノで没したサルヴァトーレ・ランツェッティ(1710-1780)は、ボッケリーニの一世代前にあたり、先駆けて初めてチェロの黄金時代を築いたヴィルトゥオーゾで作曲家。生地の音楽院で学び、1723年以前はルッカの宮廷音楽家を務め、1727年以降はおそらく亡くなるまでの間ずっと、トリノでサルデーニャ王室に仕えた。そのかたわらシチリア、パリ、フランクフルトと幅広く演奏旅行を行なっている。バーニーら当時の著名な音楽評論家たちもその演奏を絶賛し、作曲家として36以上のチェロ・ソナタ、チェロを伴う室内楽を残している。ここに収められたソナタは、演奏者のマーテーが指摘するように、ある意味、超絶技巧と創意よりはむしろタイトルが示すとおり、まずロココ調の軽快さと優雅さを狙った内容となっている。さらにマーテーは続けている“この作品の最大の利点はちょうどこうしたギャラントの音楽語法と新古典主義的な抑制で、それによって間違いなくこの作品には1760年あたりに登場した最大の出来事である風貌が与えられている”サヴァール、ミンコフスキほかのバロック・オケでソリストを務めるマーテーは1965年生まれ。自らはコンチェ ルト・アルモニコ、トリオ・クリストフォリ、トマジーニ・カルテットの設立メンバーでもあり、古楽アンサンブル、アウラ・ムジカーレの芸術監督として活動を続ける第一人者。録音:2005年9月7-9、12-13日トルダシュ、ルター派教会
HCD 32303 テッサリーニ:4声のためのイントロダツィオーニOp.11(第2-4巻) アウラ・ムジカーレ(ピリオド楽器使用)
バラージ・マーテー(芸術監督)
生前は卓越したヴァイオリニストとして名を馳せながら、いまやほとんど語られることがなくなってしまったカルロ・テッサリーニ(1690-1766)。作曲家としては目をみはるほどたくさんの作品、70曲ほどの交響曲と管弦楽曲、90の協奏曲、室内楽曲も140曲を残した。1748年に出版され、それぞれ3曲づつ全4巻からなるイントロダツィオーニ。マーテー率いるアンサンブルによる演奏は、同じく第1巻を収めた6年前の録音(HCD.32025)の続編にあたるものでこのたび完結となる。第11番ただひとつを除いてすべて3楽章形式による12のシンフォニアは、ヴィヴァルディの影響があるともいわれる数多くの作品の中心に位置するもの。ようやくすべてを音で確かめられる時がやってきた。録音:2006年4月ハンガリー、トルダシュ、ルター派教会
HCD 32453 カール・シュターミッツ:
 ヴァイオリンとヴィオラのための二重奏曲集Vol.2
  二重奏曲 ハ長調Op.10-1 / イ長調Op.10-2 / ハ長調
  6つの二重奏曲(ディヴェルティメント)Op.34
   第1番イ長調 / 第2番ニ長調 / 第3番ニ長調 /
   第4番ハ長調 / 第5番変ホ長調 / 第6番ト長調
ヴィルモシュ・サバディ(Vn)
ぺーテル・バールショニ(Va)
いわゆるマンハイム楽派の第2世代を代表するカール・シュターミッツ(1745-1801)は多作家として知られるが、有名なのはおもに管弦楽作品。室内楽曲のアルバムはたいへん珍しく、ヴァイオリニストでヴィオラ奏者でもあった彼の本領がうかがえるアルバム第2弾は、Op.18を収めた第1集(HCD.32282)に次いでこのたびも世界初録音。1773年パリで出版され、豊かな旋律と器楽作品に通じたテクスチュアが光るOp.10の2曲ほか、ロンドンで1785年に出版されたOp.34の6つのディヴェルティメントなどを収めている。録音:2006年5月29日-6月1日フンガロトン・スタジオ
HCD 32376/77
(2CD)
モーツァルト:
 ヴァイオリンとヴィオラのための二重奏曲変ロ長調KV.424
ミヒャエル・ハイドン:同 ハ長調MH 335(P.127)
同:同 ニ長調MH 336(P.128)
同:同 ホ長調MH 337(P.129)
同:同 へ長調MH 338(P.130)
モーツァルト:同ト長調KV.423
バルナバーシュ・ケレメン(Vn)
カタリン・コカシュ(Va)
あのレクイエムにも認められるように、おもに宗教作品でアマデウスに多大な影響を与えたミヒャエル・ハイドン。モーツァルトによるふたつの二重奏曲は、ザルツブルク滞在中の1783年に病のために大司教の依頼を果たせなかったM. ハイドンに代わって書かれました。これにハイドンはいたく感謝して、両曲を絶賛して生涯総譜を大切に保存していたという。アマデウスとミヒャエルのふたりによるデュオは、様式上の相違がまったくなく、すべて典型的な急〜緩〜急の3楽章形式で書かれているのも特徴。演奏はともに1978年生まれ、ハンガリーの若手によるもの。切れ味鋭く、「ハンガリーのクレーメル」の異名をとるケレメンのヴァイオリンも印象に残る。録音:2006年5月ブダペスト、アカデミー・オブ・ミュージック
HCD 32468 ショパン:19のワルツ集/3つのエコセーズ アレックス・シラシ(プレイエル・同時代ピアノ使用)
生誕200周年記念にあたる2010年に向けて、フンガロトンによるショパン全集プロジェクトがスタート。その第1弾はプレイエル製作の同時代楽器を使用したワルツ集。ちょうどショパンの生きた19世紀初めは、中産階級が台頭してピアノがポピュラーな楽器となりつつあった時期。そのおかげで空前の規模で作品も生み出され、飛躍的に楽器の需要も拡大したが、当時エラールとならぶ代表的なピアノ製作工房がプレイエル。やわらかい音色にほかにはない魅力がある。1968年イタリアのパルマに生まれたシラシは、ブダペストのフェレンツ・リスト音楽院でフェレンツ・ラドシュらに師事、シフとは同門になる。仏フュゾー社によるファクシミリ版の自筆譜を使用。つづいてソナタとマズルカのリリースも予定されている。録音:2006年9月ハンガリー、ディオーシュド、フェニックス・スタジオ
HCD 32437 バルトーク:ハンガリー農民の歌にもとづく即興曲
同:アレグロ・バルバロ
同:ブルガリアのリズムによる6つの舞曲
リスト:婚礼
同:葬送
同:森のざわめき
同:メフィスト・ワルツ
同:ハンガリー狂詩曲第6番
タマシュ・エルディ(P)
ハンガリー出身の盲目のピアニスト、エルディ(1979年生まれ)による第3弾は、自国のリストとバルトークを弾いた注目の内容。アルバムに“マイ・フェイヴァリット・リスト&バルトーク”と題されているとおり、当然ながら暗譜のためすっかりレパートリーを自分のものとしているのは驚くべきばかり。
HCD 32379 ヴェルディ:オペラの有名テノール・アリア集
 2人のフォスカリ、アッティラ、マクベス、リゴレット、
 イル・トロヴァトーレ、椿姫、シモン・ボッカネグラ、
 仮面舞踏会、運命の力、アイーダ、オテッロ、ファルスタッフ
 「レクイエム」〜われは嘆く
ヤーノシュ・B.ナジ、
ティボル・ケレン、
デーネシュ・グヤーシュ、
ヨージェフ・シマーンディ、
ローベルト・イロシュファルヴィ、
シャーンドル・コーンヤ、
アルフォンツ・バルタ(T)
アッティラ・フュレプ(T)
ヴァレーリア・コルタイ、
マルギット・ラースロー(S)
アンドラーシュ・ファラゴー、
タマーシュ・メーサーロシュ(Bs)
アーダーム・メドヴェツキー、
ランベルト・ガルデッリ、
ヤーノシュ・フェレンチーク、
アンドラーシュ・コーロディ、
ミクローシュ・エルデーイ、
ヤーノシュ・ケレケシュ指揮
ハンガリー国立歌劇場男声Cho.、ハンガリー放送Cho.
ハンガリー国立歌劇場O.、
ハンガリー国立O.、
ハンガリー放送SO.
HSACD 32502
(SACD HYBRID)
\2500→¥2290
バルトーク:
 交響詩「コッシュート」BB 31
 バレエ「かかし王子」全曲Op.13 BB 74, Sz.60
ゾルターン・コチシュ指揮
ハンガリー国立フィルハーモニックO.
2/2臨時セールでお知らせ済み。
オケコン(HSACD.32187)に続く、コチシュと手兵ハンガリー国立フィルによるバルトーク・シリーズ第2弾は、「かかし王子」全曲とコッシュート。このたびもSACDハイブリッド仕様によるリリースとなる。「コッシュート」は、バルトークが1903年に音楽院の課程を終えたばかり、当時ブダペストに支配的なムードであった愛国的な熱狂ムードに興奮して、ハンガリー固有の民俗色への傾倒をはっきりと強めつつある時期に書かれた作品。内容的には「民族の年」1848年に決起したハンガリーの英雄を扱ったもので、R.シュトラウスの「ツァラトゥストラ」を聴き衝撃と影響を受けたと自ら認めるように、オーケストレーションとアイデアはシュトラウス、メロディとハーモニーはリストにつづく作風に特徴がある。オペラ「青ひげ公の城」の脚本と同じくベラ・バラージュが“ほかならぬバルトークのために”書き下ろしたバレエ「かかし王子」。こちらはストラヴィンスキーの影響が濃厚で、全体がグロテスクで原始的、ときに幻想的な雰囲気に包まれているが、「青ひげ公」で見落としたことがきっかけとなって「かかし王子」は生まれたともいわれ、いっそう意欲的な試みが盛り込ま れている。ストラヴィンスキーのバレエ「火の鳥」もそうだが、組曲よりもオリジナル全曲版のほうが作品の面白さをじっくり味わうことができるといえるだろう。コチシュの明晰な指揮とともに、「チェコ・フィルのドヴォルザーク」、「ヘルシンキ・フィルのシベリウス」と並んで、このオケがバルトーク演奏に傾ける情熱と説得力はやはり特別のものがあり、ささくれ立った響きが見事にマッチしている。マルチチャンネルステレオ



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