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≪第77号アリアCD新譜紹介コーナー≫
その8 8/5〜


マイナー・レーベル新譜
歴史的録音・旧録音
メジャー・レーベル

国内盤
映像



8/24(日)までの超特価アイテムがございますのでご注意ください。


8/8(金)紹介新譜
マイナー・レーベル新譜

EVIL PENGUIN RECORDS



EPRC 015
\2500→\2290
鬼才エルヴェ・ニケによるレクイエム・シリーズ第1弾!
 ガブリエル・フォーレ(1845-1924):「レクイエム」(1893年稿)
   〔録音:2014 年4月10-12日〕
 シャルル・グノー(1818-1893):
  「アヴェ・ヴェルム」「十字架上のキリストの最後の7つの言葉」
   〔録音:2013年6月18-21日〕
エルヴェ・ニケ(指揮)
ブリュッセル・フィルハーモニックのメンバー
フランダース放送合唱団
 鬼才エルヴェ・ニケによるレクイエム・シリーズ、始動!第1弾はフォーレのレクイエム!

 鬼才エルヴェ・ニケが、フランダース放送合唱団を率いてのレクイエム・シリーズを始動。第1 弾に選んだのは、フォーレのレクイエム。今後、ブラームス、モーツァルト、また、デザンクロらの作品が予定されています。管弦楽パートは、名門ブリュッセル・フィルのメンバーで構成されています。フォーレが書いた音楽自体の美しさが最大限に発揮されていますが、大仰になることもなく、耽美主義にはしることもなく、非常に親密な空気もあわせもった演奏の登場となりました。
 フォーレのレクイエムは、1888 年から1900 年の間に3 つの稿で演奏されました。まず、オリジナルの「マドレーヌ稿」は、1888 年実際の儀式で演奏されたもので、〔入祭唱とキリエ、サンクトゥス、ピエ・イエス、アニュス・デイ、イン・パラディスムの5 曲構成/ソプラノ独唱、合唱、ヴィオラ、チェロ、コントラバス、ハープ、オルガン〕という構成。2 つ目が、「1893 年稿」は、1888 年版の楽曲に、リベラ・メと奉献唱が追加、バリトン・ソロと管楽器が加わります(この稿は、ヘレヴェッヘによる録音でも広く知られています(HMG.501292))。そして3 つ目が、1900 年に演奏されたのが現在一般的に演奏されるのと同じオーケストラ編成の稿。エルヴェ・ニケは、1893 年の稿を足がかりに演奏を行っています。
 研究熱心でありながら柔軟な発想を持つエルヴェ・ニケ。「ピエ・イエス」を、ソプラノ・ソロではなく、合唱のソプラノのユニゾンで演奏しています。このことついて、ニケは、実際の葬儀での演奏のように非常に個人的な雰囲気を出したかったから、と語ります。「実際のレクイエムは、亡くなった人(あるいはその家族)の資金で演奏されます。すべての人が、器楽奏者、合唱に加えてソプラノ・ソロを一人雇うことができたとは考えられない」こと、また、「オランダ放送合唱団が非常に素晴しいクオリティである」ことも理由として挙げています。この1893 年稿で追加されたリベラ・メは、稿の通り、バリトン・ソロで演奏しています。
 カップリングは、グノーの宗教作品。グノーというと、アヴェ・マリアと、オペラ「ファウスト」「ロメオとジュリエット」ばかりが有名ですが、彼の本領は宗教作品に発揮されています。その頂点が、「十字架上のキリストの最後の7 つの言葉」。1858 年に無伴奏合唱のために書かれ、1866 年に改訂されました。パレストリーナのように複雑な対位法に則っており、「厳格な様式を貫いても、美しい音楽を書くことは可能だし、人間の情熱の制御不能な激しさを描くこともできる」とグノーは述べています。

 【エルヴェ・ニケ(指揮)=プロフィール=】
 フランス生まれ。ピアノ、オルガン、合唱指揮を学び、16 歳から古楽を研究。17 歳で指揮法をピエール・カオに師事、1980 年パリ・オペラ座の合唱指揮者に就任。1985 年にはモンテカルロ・バレエの開幕に際し、モナコ王女からバレエ作品を委嘱される等、作曲家としても活躍。1987 年ルイ王朝時代の有名な演奏協会にちなんだオーケストラ「ル・コンセール・スピリテュエル」を創設。当時のレパートリーを現代に蘇らせた彼らは、世界の主要ホール、音楽祭に招聘されて高い評価を獲得し、日本公演でも大きな話題となりました。チェンバロ、オルガンの名手でもあり、多種多彩な録音を発表、世界中で、指揮者、器楽奏者として演奏会を開催しています。2009 年、フランスのロマン派音楽センター(ヴェニスのパラッツェット・ブル・ザーネ)設立に携わり、これがきっかけでフランダース放送合唱団およびブリュッセル・フィルとの関係が始まりました。2011 年よりフランダース放送合唱団の首席指揮者を務めています。このフォーレを皮切りに、EVIL PENGUIN RECORDS から、ブラームスやデザンクロらのレクイエムやミ佐曲など、5 枚の発売される予定となっています。




NAIVE



V 5370
\2600→\2190
8/24(日)までの超特価
2度目の奇跡は起きるか
 モーツァルト:レクイエム KV 626(ジュスマイヤー版)
ロランス・エキルベイ(指揮)
アクサンチュス、インスラ・オーケストラ
サンドリーヌ・ピオー(ソプラノ)
サラ・ミンガルド(アルト)
ヴェルナー・ギューラ(テノール)
クリストファー・ピュルヴ(バス)

 エキルベイ&アクサンチュス注目新譜はモツレク、ソプラノ・ソロはピオー!
 管弦楽は初登場のインスラ・オーケストラ、ヴェルサイユ宮殿王室礼拝堂の圧巻の音響!!

 録音:2014 年2 月、ヴェルサイユ宮殿内王室礼拝堂(フランス)

 ロランス・エキルベイ率いる人気合唱アンサンブル・アクサンチュスが、ついにモーツァルトのレクイエムを録音しました!
 アクサンチュスは、指揮者エキルベイによって20 年前に結成された32 名から成る声楽アンサンブル。基本的には無伴奏のレパートリーを中心に演奏しますが、オペラや宗教作品などにも登場します。クラシック名曲を無伴奏合唱に編曲した「トランスクリプション」のCD(世界で13 万枚以上のセールス)で一躍話題となり、その澄んだ歌声が織り成す世界で人々を魅了し続けています。声楽ソロは、故・吉田秀和氏も「鈴をころがすような声」と絶賛したピオー、世界をうならせるアルトのミンガルド、ハルモニアムンディの数々の録音でもおなじみのギューラ、そしてバスはロックバンドでも演奏していたクリストファー・ピュルヴという注目の布陣です。
 そして注目なのが、今回CD デビューとなるオーケストラ、インスラ・オーケストラ。
insula( インスラ) とは脳の一領域、島皮質(とうひしつ)を指し、感情や感覚的な体験に関連がある部分のこと。2012 年にやはりエキルベイによって設立され、古典派からロマン派までの作品を中心に、ピリオド楽器で演奏する団体です。2014/15 のシーズンには、ミンコフスキが音楽監督を務めるモーツァルト週間音楽祭でモーツァルト=ベートーヴェン=ヴェーバーのプログラムを演奏することになっているなど既に注目の活動を展開しています。このレクイエムでも、「怒りの日」での管楽器の炸裂ぶりや「ラクリモサ」での氷のような弦の音色など、聴き手の心を直に刺すような演奏を繰り広げています。
 ヴェルサイユ宮殿内の王室礼拝堂で録音されており、抜群の音響効果の中、美しい歌声、オーケストラの鮮烈な音色が見事に響き合っています。



店主の生涯ベスト10に入る1枚
エキルベイ(指)/アクサントゥス
サンドリーヌ・ピオー(ソプラノ)
フォーレ/レクイエム

V 5137
\2600→¥2390
フォーレ:(1)レクイエムop.48(1893年版)/
      (2)ラシーヌの賛歌op.11
ロランス・エキルベイ(指)
アクサントゥス
サンドリーヌ・ピオー(ソプラノ)、
ステファン・デグー(バリトン)
管弦楽:フランス国立管弦楽団のメンバー


 1年に一度あるかないか、人生が変わるような音楽に出会うことがある。
 これがそんな1枚。
 このフォーレの「レクイエム」の『ピエ・イエス』を聴いて、特に何も感慨を覚えないという人もいるかもしれない。それはそれで仕方がないと思う。
 ・・・でもおそらく世界の中に何人か、店主のようにこの歌声を聴いて人生が変わる人もいると思う。
 ここまで人は崇高になれるのか。ここまで天上の歌声を現世で生み出すことができる人がいるのか。
 それなりの覚悟を持ってどうぞ。できればあまり人がいないところで。
 涙を見られたくなければ。

 フォーレのレクイエム。
 木を思わせるあたたかな録音で、熱い涙が目頭にじわりと浮かぶ感動が押し寄せる。天上から聴こえてくるかのような美しい演奏は数多くあるが、同じ目線に立っている名演の誕生といえるだろう。
 5曲目の「ピエ・イエス」を歌うのはピオー。透き通った声での祈りに思わず自分の祈りも重ねて聴き入ってしまう。





PUREMUSIC


5414706 10352
(SACD HYBRID)
\2800
MYRIAM FUKS/ VER BIN IKH!
 01. Vi Ahin Zol Ikh Geyn(私はどこへ行けばよいのか)
  (S. Korn-Teuer aka Igor S. Korntayer /O. Strokh)
   ゲスト:エフゲニー・キーシン(Pf)
 02. Far Dir Mayne Tayer Hanele aka Klezmer Csardas
  from Klezmer Karma (R. Lakatos/M. Fuks)
   ゲスト:アリッサ・マルグリス(Vn)、
    ナタン・フロード(Vla)、ポリーナ・レシェンコ(Pf)
 03. Malkele, Schloimele (J. Rumshinsky)
   ゲスト:サリーナ・コーン(歌)、
    フィリップ・カテリーヌ(ギター)、オスカー・ネーメト(Bs)
 04. Deim Fidele (B. Witler)
   ゲスト:ローラ・フックス(歌)、ミヒャエル・グットマン(Vn)
 05. Yetz Darf Men Leiben (B. Witler)
   ゲスト:ポール・アンバッハ(歌)
 06. Greene Bletter (M. Oiysher)
   ゲスト:ロビー・ラカトシュ(Vn)
 07. Die Saposhkeler’ (D. Meyerowitz)
 08. Pintele Yid (L. Gilrot/A. Perlmutter-H. Wohl)
   ゲスト:ザハヴァ・ゼーヴァルト(歌)
 09. Als In Einem Is Nicht Dou Ba Keiner (B. Witler)
 10. Dous Gezang Fin Mayne Hartz (B. Witler)
   ゲスト:ミリアム・ラカトシュ(歌)
 11. Schlemazel (B. Witler)
   ゲスト:エドゥアルト・ベーア(歌)
 12. Nem Der Nisht Tsim Hartz (B. Witler)
 13. Hit Oup Dous Bisele Koyer’ (B. Witler)
   ゲスト:ミシェル・ジョナス(歌)
 14. Schmiele (G. Ulmer)
   ゲスト:モナ・ミオデツキ(歌)、ロビー・ラカトシュ(Vn)
 15. Ziben Gite Youren (D. Meyerowitz)
 16. Bublitchki (Beygeleich) (Trad.)
   ゲスト:アレクサンダー・グルニング(Pf)
 17. Ver Bin Ikh? (B. Witler)
   ゲスト:ミッシャ・マイスキー(Vc)、リリー・マイスキー(Pf)
 18. Der Rebe Menachem (A. Gurning/M. Fuks-M. Rubinstein)
   ゲスト:マルタ・アルゲリッチ(Pf)
ミリアム・フックス(Vo)
 [01, 02, 16, 17, 18 以外、
  以下アンサンブルメンバーが参加]
ロビー・ラカトシュ(1stVn)
クラウディア・バーロー(2nd Vn)
クリステル・ボルグレーヴェンス(Cl)
アルド・グラナート(アコーディオン)
ラースロー・バログ(ギター)
オスカー・ネーメト(Cb)
 クレズマー界のエディット・ピアフ、ミリアム・フックス豪華すぎる共演陣!アルゲリッチ、キーシン、マイスキー父娘にラカトシュも!

 録音:2013 年11 月/ 2014 年2,3,5 月

 ミリアム・フックスはユダヤ・クレズマー音楽の歌の女王。その存在感、歌唱力と表情は、クレズマー界のエディット・ピアフと言えましょう。そんな彼女がユダヤの歌をあつめた新譜をリリース。ヘブライ語の歌詞で力強く哀愁漂う歌を披露しています。注目なのが、共演陣!アルゲリッチ、キーシン、マイスキーら、超豪華な顔ぶれ。キーシンが、絶美のピアノの音色で哀愁漂う世界へといざなう前奏は、この世のものとは思えぬ美しさ。つづくフックスの歌もキーシンのピアノと非常にマッチしています。アルゲリッチもマイスキー父娘も世界に浸りきった演奏を展開。ちなみにキーシン、アルゲリッチ、マイスキーが歌手と共演した演奏のCD 登場は初です。注目ポイント満載の1 枚です!

<マイナー・レーベル歴史的録音・旧録音>


ORFEO



ORFEOR 726143
(3CD)
\7100→\5290
8/24(日)までの超特価
「クーベリック/ケルン放送響ライヴ集1960-1963」
 [CD 1]79’25”
  ・シューマン:チェロ協奏曲イ短調op. 129 24’37”
    ヤーノシュ・シュタルケル(チェロ) 録音:1961年4月10日
  ・ハイドン:交響曲第101番ニ長調Hob. I:101「時計」 29’34”
    録音:1963年5月31日
  ・ハイドン:交響曲第102番変ロ長調Hob. I:102 25’12”
    録音:1961年4月10日
 [CD 2]65’28”
  ・シューマン:ピアノ協奏曲イ短調op. 54 32’50”
    クラウディオ・アラウ(ピアノ) 録音:1963年5月31日
  ・シューマン:交響曲第3番変ホ長調op. 97「ライン」 32’36”
    録音:1962年9月20日
 [CD 3]77'21”
  ・メンデルスゾーン:序曲「フィンガルの洞窟」op. 26 10’17”
    録音:1962年1月25日
  ・ドヴォルザーク:ピアノ協奏曲ト短調op. 33 36’01”
    ルドルフ・フィルクシュニー(ピアノ) 録音:1960年2月22日
  ・メンデルスゾーン:交響曲第5番ニ長調op. 107「宗教改革」 31’01”
    録音:1963年10月18日
ケルン放送交響楽団
 (現ケルンWDR 交響楽団)
ラファエル・クーベリック(指揮)
 クーベリック生誕100 周年記念ケルン放送響ライヴ1960−63、フィルクシュニーとのドヴォルザーク、シュタルケルとのシューマンなど豪華共演の協奏曲

 収録場所:すべてケルン、フンクハウス、ザール1/製作:ケルンWDR/ADD、モノラル、222’14”

 2014 年6 月29 日に生誕100 周年を迎えたチェコ出身の名指揮者ラファエル・クーベリック。ライヴを中心にクーベリックの名演奏の数々をリリースしてきたORFEO からまたひとつアニヴァーサリー・イヤーを飾る最高の一組が登場します。
 ケルンWDR のアーカイヴ音源を使用したCD3 枚組のボックス・セットは、1960 年代初めにクーベリックがケルン放送響を指揮した複数のコンサートから編まれたもので、おそらくすべて正規盤としては初出の内容とおもわれます。
 演奏の特徴として、作品の本質を的確に掴み、カチッと端正でありながら、ここぞというところでは熱のこもった部分にも事欠かないという、実演におけるクーベリックの持ち味がよく表われており、しかもメンデルスゾーンの「宗教改革」やハイドンの「時計」& 102 番などセッション録音の存在しないレパートリーが含まれるプログラム構成がおおいに興味をかきたてます。
 そのうえ、3 曲収録されている協奏曲がまた聴きもの。フィルクシュニー、シュタルケル、アラウと、ソリストがみな大物ばかりというのがなんとも嬉しい限りで、ここでしか聴けない特別な内容となっています。
 チェコ出身のクーベリックにとって、ドヴォルザークはキャリアを通じて特別な作曲家であり、すべての作品も特別な作品であり続けましたが、ドヴォルザークのピアノ協奏曲におけるソリストは、同じくチェコの名手フィルクシュニーが務めています。1948 年の政変でクーベリックが祖国を離れる以前、1946年に第1 回プラハの春音楽祭がクーベリックのもとで催された際にも、クーベリックの指揮でフィルクシュニーは同曲を演奏しており、ここで同じ顔合わせが実現したことになります。
 シューマンのチェロ協奏曲はシュタルケルが好んで取り上げていた得意曲で、すでに1957 年のジュリーニ指揮フィルハーモニア管とのセッション録音、1962 年のスクロヴァチェフスキ指揮ロンドン響とのセッション録音、1994 年のデニス・ラッセル・デイヴィス指揮バンベルク響との共演盤と3 種の異演をかぞえるほど。交響曲第3 番と同年の作で濃厚なロマン薫る内容に、ここでも36 歳の若きシュタルケルが熱い思いのたけをぶつけて圧巻。
 シューマンの協奏曲を弾くアラウといえば、この1 年後の1964 年に同じクーベリックとの顔合わせでおこなったブラームスの第1 協奏曲ライヴ盤(ORFEOR.500991)があり、そこでの美しく、スケールおおきなピアノがたまらなく印象深いものでした。パワフルなクーベリックの音楽運びも特筆もので、相性の良さからくる熱演ぶりが思い起こされるので、ここでの内容にもおおいに期待が持てそうです。


<メジャー・レーベル>

DG

DG The Originals



4793769
(2CD)
\3600→\3290
マーラー:交響曲第3番ニ短調 クラウディオ・アバド(指揮)
ウィーン・フィル
ジェシー・ノーマン(Sp),
ウィーン国立歌劇場合唱団
 ウィーン・フィルらしい繊細な表現と絶妙な響き
 鳥の羽を美しく配した一連のアバド=マーラーのジャケットは、LPの時代、あのカラヤンの「虹を配したデザイン」と共に当時のマーラー・ファンの心を強く揺さぶったものでした。
 この第3番は1980年の録音。マーラーの音楽がようやく日本の聴衆の間に浸透し始めた頃に登場した驚くほど美しいこの演奏は、21世紀の現在でも全く色褪せることはありません。
 第4楽章のウィーン少年合唱団による合唱もまさに天使の歌声です。
 【録音】1980年9月, ムジークフェライン・ザール[デジタル]
  


4793767
\1800→\1690
ブラームス:チェロ・ソナタ第1番&2番
 チェロ・ソナタ第1番ホ短調 Op.38
 チェロ・ソナタ第2番ヘ長調 Op.99
ロストロポーヴィチ(Vc)
ルドルフ・ゼルキン(P)
ブラームスならではの味わい深い旋律を堪能
ンの懐の深さに一日の長があるようです。
 何しろ、このブラームスが初顔合わせ、かつ唯一の共演。しかし全く破綻なく、すばらしいブラームスの心の歌が鳴り響きます。
 【録音】1982年7月、ワシントンDC, J.F.ケネディー・センター[デジタル]
 


4793768
\1800→\1690
ショパン:練習曲集Op.10&25 (全曲) マウリツィオ・ポリーニ(P)

 このアルバム、絶対に輸入盤ではミッド・プライスにならない・・・という神話があったが、今回ついにミッド化。

 ポリーニのショパン観が鮮明に放出された名盤
 この録音が登場した時、多くのピアノ愛好家たちは「これまで聴いてきたエチュードは一体何だったのか?」と嘆いたとされるこのポリーニの演奏。
 完璧な技巧で、かつショパンが目指した「練習曲に芸術性を持たせる」ことを具現化した伝説の名演が、単体として初めてMIDプライス化されました。
 【録音】1972年1&5月, ミュンヘン、ヘルクレスザール[ステレオ]
 


4793772
\1800→\1690
① シベリウス:ヴァイオリン協奏曲ニ短調Op.47
② ベートーヴェン:ロマンス第1番ト長調Op.40
③ ブラームス:ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op.77
ピンカス・ズーカーマン(Vn)/
ダニエル・バレンボイム(指揮)
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団(①②),
パリ管弦楽団(③)
ズーカーマンの究極の美音が生かされた名演
 LP時代にはシベリウスとベートーヴェンの協奏曲がカップリングされ、ブラームスは協奏曲とソナタが収録されていましたが、今回はこのような取り合わせでの発売。
 70年代のバレンボイムの爆発的な機動力とズーカーマンの究極の美音で、2つのロマン派の協奏曲が楽しめるというアルバムです。数ある名演の中でも、新鮮さと躍動感で群を抜く名演と言えるでしょう。
【録音】1974年12月, ロンドン(①②), 1979年6月(③) [ステレオ]
 


4793773
\1800→\1690
R.シュトラウス:
 ① 家庭交響曲Op.53
 ② 交響詩『マクベス』Op.23
ロリン・マゼール(指揮)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
強い絆で結ばれたマゼール&VPOの決定盤
 先頃、突然の訃報により世界中のファンが嘆き悲しんだ名指揮者ロリン・マゼール。アクの強さで定評のある彼の指揮ぶりにぴったりなのが、このシュトラウスの問題作「家庭交響曲」です。
 自身のプライヴェートを交響曲で描くという、煮ても焼いても食えない作品ですが、マゼールはそこのところを良い具合に料理して、美味しく聴かせてくれています。「マクベス」もマゼールが得意としていた作品です。
【録音】①1983年10月、ムジークフェライン・ザール(ライヴ)/②1983年2月、ゾフィエンザール(デジタル)




DECCA



4786772
(2CD)
\2800→\2590
《ネルソン・フレイレ〜協奏曲放送録音集1968-1979》
 ① ショパン:ピアノ協奏曲第1番ホ短調Op.11
     〜ハインツ・ワルベルク(指揮) 北ドイツ放送交響楽団
    [録音:1968年3月1日, キール城でのライヴ]
 ② シューマン:序奏と協奏的アレグロ ニ短調 Op.134
    〜ラインハルト・ペータース(指揮) バイエルン放送交響楽団
    [録音:1971年9月20日, ミュンヘン、ヘルクレスザールでのライヴ]
 ③ チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番変ロ短調Op.23
    〜クルト・マズア(指揮) フランス放送フィルハーモニー管弦楽団
    [録音:1969年2月18日, パリ、フランス放送スタジオでのライヴ]
 ④ プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第1番変ニ長調Op.10
    〜ユーリ・アーロノヴィチ(指揮) バイエルン放送交響楽団
    [録音:1974年10月2日, ミュンヘン、ヘルクレスザールでのライヴ]
 ⑤ リスト:ピアノ協奏曲第2番イ長調
    〜エレアザール・デ・カルヴァーリョ(指揮) バイエルン放送交響楽団
   [録音:1979年12月6日, ミュンヘン、ヘルクレスザールでのライヴ]
 ⑥ ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番ニ短調Op.30
    〜デイヴィッド・ジンマン(指揮) ロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団
     [録音:1979年11月24日, アムステルダム、コンセルヘボウでのライヴ]
ネルソン・フレイレ(P)
ネルソン・フレイレの若い時期の放送用ライヴ録音
 今年2014年70歳を迎えるブラジルのピアニスト、ネルソン・フレイレ。若い頃から神童として名を馳せ、あのアルゲリッチとも親しく、数々の名演を聴かせています。
 一時期はその活動に翳りが見えたかのようでしたが、2000年辺りから人気が再燃し、現在では円熟のピアニストとしてその一挙一動が注目されています。
 この2枚組は、彼が世界中で活発に演奏をしていた若い時期の放送用のライヴ録音集で、奔放さと力強さに裏打ちされた輝かしい演奏が楽しめます。各々のバックを務めるオーケストラ、指揮者たちにも注目したいところです。
【録音】1968〜1979年(ライヴ)




<国内盤>


キング・インターナショナル

KKC 5395/96
(2CD)
\4650+税
※輸入盤発売済
ヤーコプスのマタイ受難曲ついに登場!バッハのアイディアを具現化!
 J.S.バッハ:マタイ受難曲 BWV.244
ルネ・ヤーコプス(指揮)
ベルリン古楽アカデミー
ヴェルナー・ギューラ(テノール/福音史家)
ヨハネス・ヴァイサー(バス/イエス)
イム・スンヘ(ソプラノ/12,13,27a,48,49)
クリスティーナ・ローテルベルク(ソプラノ/8,30)
ベルナルダ・フィンク(アルト/5,6,27a,38,39,59,60)
マリー=クロード・シャピュイ(アルト/51,52)
トピ・レーティプー(テノール/19,20)
ファビオ・トゥリュンピ(テノール/34,35)
コンスタンティン・ヴォルフ(バス・バリトン/56,57)
アルットゥ・カタヤ(バス/22,23,30,42)
RIAS室内合唱団 
ベルリン大聖堂合唱団
 録音:2012年9月ベルリン、テルデックス・スタジオ(セッション)/[HMF] HMC.902156/57、輸入盤・日本語解説・歌詞訳付

 ヤーコプス指揮マタイ受難曲通常CD2 枚組。「マタイ受難曲」は、2つの合唱と管弦楽のグループを持つ大規模な作品。この初演はトーマス教会で行われましたが、教会の構造や記録等を見ても、その時は、ひとつのグループは正面の祭壇のところに、そしてもう片方のグループは、礼拝参列者の後ろの、バルコニーのようなところで演奏されたと考えられます。ヤーコプスは、このレコーディングに際し、合唱を、ソリストも含む24 人のPrincipal 合唱団と12 人のRemote 合唱団に分け、配置をこれまでのように左右に置くのではなく、前後に配置しています。このことにより、音楽面、音響(録音)面の両方で、素晴しい効果を生んでいます。Principal 合唱にはエヴァンゲリストやイエス役のソリストも含まれ、受難の物語にダイレクトに関わり、生々しい描写をしていきます。Remote の方は、たとえば冒頭の合唱曲では「いずこへ?」などのパートを担当、さまよえるような雰囲気を醸成しています。管弦楽も同様の割合で分け、これまでにない音世界。ただ、これは当時の演奏を再現しようとするためのものではなく、あくまでもバッハのアイディアを具現化させようという検討と試行錯誤の結果です。
 幼い頃、ボーイ・ソプラノとして演奏に参加したことをはじめ、ヘレヴェッヘ(1984)、そしてレオンハルト(1990)のレコーディングにもアルトとして参加、そして何度もこの作品を指揮してきたヤーコプス。まさに、満を持して世に送り出す、記念碑的録音といえるでしょう。
 
KKC 5399
(SACD HYBRID)
\2857+税
※輸入盤発売済
BCJの復活祭オラトリオ遂に国内盤化!
 J.S.バッハ:
  復活祭オラトリオ BWV.249
  昇天祭オラトリオ BWV.11
鈴木雅明(指揮)
バッハ・コレギウム・ジャパン
野々下由香里(ソプラノ)
パトリック・ファン・フーテム(カウンターテノール)
ヤン・コボウ(テノール)
浦野智行(バス)
 録音:2004年5月神戸松蔭女子学院大学チャペル/[BIS] BIS SA.1561、輸入盤・日本語解説・歌詞訳付

 SACD ハイブリッド盤。バッハの教会カンタータ全集が大好評のバッハ・コレギウム・ジャパン。まだ国内盤化していない大物がありました。それは10 年前に録音されたバッハの2 大オラトリオ。キリストの受難と復活をテーマとし、教会カンタータとは一線を画した明るさが感じられます。演奏も流麗。
 いつものメンバーに加え、BCJ 初出演のカウンターテナー、パトリック・ファン・フーテムが期待です。
 
KKC 5397
(SACD HYBRID)
\2857+税
※輸入盤発売済
チャイコフスキーの協奏曲をゲルギエフと録音!
 チャイコフスキー:
  ピアノ協奏曲第1番変ロ短調 Op.23
  ピアノ協奏曲第2番ト長調 Op.44(原典版)
デニス・マツーエフ(ピアノ)
ワレリー・ゲルギエフ(指揮)
マリインスキー歌劇場管弦楽団
 鋼鉄のピアニズム、マツーエフ。

 録音:2013年4月14,15日(1)、3月5,6日(2)、サンクト・ペテルブルク、マリインスキー・コンサート・ホール(ライヴ)/[MARIINSKY]MAR.0548、輸入盤・日本語解説付

 今、チャイコフスキーのピアノ協奏曲を最もエキサイティングに演奏するピアニストは、間違いなくマツーエフでしょう。マツーエフはゲルギエフのお気に入りで、これまでもラフマニノフやショスタコーヴィチの協奏曲で決定盤を制作してきましたが、待望のチャイコフスキーは1番のみならず2番も収録というのが嬉しい限り。最近ロシア系ピアニストの録音が増えてきている2番は原典版のうえ、カットされることの多い第1楽章中間部のオーケストラのみの長い総奏も完全に再現。マツーエフは鋼鉄のタッチと正確無比な技巧が、若き日のギレリスを彷彿させます。目の眩むような超絶技巧に加え、甘さや感傷性のみじんもない骨太で力強い音楽性が魅力。ゲルギエフの指揮ともども久々に男っぽいチャイコフスキー演奏の出現となりました。ゲルギエフの指揮は重心の低い堂々たるものながら、絶妙なバランス感覚で、強音の総奏部分でも独奏部が明瞭に聴こえ、それが全く自然なのが天才的。2番の第2楽章で延々と歌われるヴァイオリン・ソロの切ない美しさも絶品。ロシア色たっぷりの演奏で、この部分だけでも宝物にしたくなってしまうディスクです。ゲルギエフとマリインスキー歌劇場管弦楽団は2014 年10 月来日予定。
 
KKC 5398
\2857+税
※輸入盤発売済
シューベルト:歌曲集「冬の旅」全曲D911
 【おやすみ/ 風見の旗/ 凍った涙/ かじかみ/ 菩提樹/ 溢れる涙/
  川の上で/ 回想/ 鬼火/ 憩い/ 春の夢/ 孤独/ 郵便馬車/
  霜おく頭/ からす/ 最後の希望/ 村で/ あらしの朝/ 幻覚/
  道しるべ/ 宿屋/ 勇気/ 幻の太陽/ 辻音楽師】
マーク・パドモア(テノール)
ポール・ルイス(スタインウェイ・ピアノ)
 パドモアが超越的な集中力で聴かせる“冬の旅”

 録音:2008年11、12 月/[HMF] HMU.907484、輸入盤・日本語解説・歌詞訳付

 イギリスが誇る名テノール、マーク・パドモアと、やはりイギリスの今最も活躍しているピアニストの一人ポール・ルイスによるシューベルト・チクルス。本アルバムは、シューベルトが亡くなる一年前に作曲された連作歌曲「冬の旅」。歌詞は、ドイツの詩人ヴィルヘルム・ミュラーの詩集に基づいた24 の歌曲からなります。恋にやぶれて、絶望と悲しみの淵で、さすらいの旅を続ける若者の様子が描かれています。凍てつく冬の空の下、ただただ歩みを連ねる「私」の独白から始まり、ピアノの前奏、それに続くパドモアの声は、聴く者を深々と冷え込む冬の世界へ引きずりこみます。パドモアは、「私」として、そして同時に、失恋でずたずたになった「私」を非常に冷静に傍観する第三者として、この物語をすすめます。5 曲目の有名な『菩提樹』も、やさしさよりも悲しい思い出が勝った演奏。『春の夢』も、あたたかな雰囲気は束の間、すぐに絶望の闇へと引き戻されます。すべてシューベルトが作曲した時の調性で歌われているのもポイント。パドモアの透徹した声と美しい言葉の発声、そしてポール・ルイスとのアンサンブルは完璧。2014 年12 月には、シューベルト三大歌曲「美しき水車小屋の娘」「冬の旅」「白鳥の歌」を披露する来日公演が予定されています。



<映像>

 

キング・インターナショナル(映像)

KKC 9090
(2Blu-ray)
\7900+税
※輸入盤発売済
ブラームス:交響曲全集
 交響曲第1番ハ短調 Op.68
 交響曲第2番ニ長調 Op.73
 交響曲第3番ヘ長調 Op.90
 交響曲第4番ホ短調 Op.98

 ドキュメンタリー
  『ディスカヴァリング・ブラームス』〜
   ティーレマンによるブラームス交響曲
    監督:クリストフ・エンゲル
クリスティアーン・ティーレマン(指揮)
シュターツカペレ・ドレスデン
KKC 9091
(3DVD)
\7900+税
※輸入盤発売済
 圧倒的名演! 2012年日本公演も収録されたティーレマン&シュターツカペレ・ドレスデンのブラームス交響曲全集

 収録:2012 年10 月22 日(1,3)東京、NHK ホール、2013 年1 月24-27 日(2)、4 月7-9 日(4)ドレスデン、ゼンパーオーパー(ライヴ)

 (2Blu-ray)[C-major] 71.5204、収録:本編208分、ドキュメンタリー52分、画面:16: 9、HD、音声:PCMステレオ、DTS-HD MA5.0/5.1、Region All、原語:ドイツ語、字幕:日本語、英語、韓国語、輸入盤・日本語字幕・解説書付
 (3DVD)[C-major] 71.5108、収録:本編208分、ドキュメンタリー52分、画面:16: 9、NTSC、音声:PCMステレオ、DTS5.0/5.1、Region All、原語:ドイツ語、字幕:日本語、英語、韓国語、輸入盤・日本語字幕・解説書付

 2012 年8 月よりシュターツカペレ・ドレスデンの首席指揮者に就任したクリスティアーン・ティーレマンによるブラームス交響曲全集。ティーレマンは就任直後の2012 年10 月に、シュターツカペレ・ドレスデンを率いて来日。この映像は、その来日公演の際に収録されたNHKホールでの交響曲第1番と第3番、そして2013 年に本拠地ゼンパーオーパーで収録された第2番と第4番が収められています。楽団からの期待を一身に背負った若きドイツ正統派の巨匠ティーレマン。シュターツカペレ・ドレスデンとは正式な就任前から共演を重ねており、その良好な関係から生み出される音楽は既に実証済み。
 ここに収録されている2012 年の来日公演も、オーケストラの響きとティーレマンの音楽作りが相乗して至上の演奏を披露し、日本の音楽ファンの記憶に残る公演となりました。緻密な演奏と独特の緊張感、ティーレマンらしいダイナミクスとテンポの変化が、音楽をより生き生きさせています。ボーナスとして、ブラームスの交響曲に関するティーレマンへのインタビュー映像が収められており(日本語字幕あり)、ティーレマンのブラームス観をより深く理解することができます。
 

KKC 9092
(Blu-ray)
\5238+税
※輸入盤発売済
ニジンスキー振付による「春の祭典」映像!
 バレエ『火の鳥』
   振付・台本:ミハイル・フォーキン
   音楽:イーゴリ・ストラヴィンスキー
   舞台装置・衣裳:
    アレクサンダー・ゴロヴィン、
    レオン・バクスト、ミハイル・フォーキン
   出演:
    エカテリーナ・コンダウーロワ(火の鳥)、
    イリヤ・クズネツォフ(イワン王子)、
    マリアンナ・パヴロワ(王女)、
    ウラジーミル・ポノマレフ(不死身のカシチェイ)他、
    マリインスキー・バレエ
 バレエ『春の祭典』
   振付:ヴァースラフ・ニジンスキー
    (ミリセント・ハドソンによる再構築版)
   音楽:イーゴリ・ストラヴィンスキー
   舞台・衣裳:ニコラ・レーリヒによる
    (ケネス・アーチャー監修)
   出演:
    アレクサンドラ・イオシフィディ(選ばれし生贄の乙女)、
    エレナ・バジェーノワ(300 歳の女−長老)、
    ウラジーミル・ポノマレフーミ(賢者)、他、
    マリインスキー・バレエ
 ボーナス映像(38分、字幕:英語、フランス語)
  ・バレエ・リュスに関するドキュメンタリー、
  ・二人の舞踊研究家
    (ミリセント・ハドソン、ケネス・アーチャー)のインタビュー
演奏:マリインスキー歌劇場管弦楽団
指揮:ワレリー・ゲルギエフ
KKC 9093
(DVD)
\3810+税
※輸入盤発売済
 ゲルギエフが見事に統率する!初演時に物議をかもしたニジンスキー振付による「春の祭典」映像!

 (Blu-ray)[BEL AIR] BAC.441、収録:123分、画面:16: 9、HD、音声:PCMステレオ、DTS-HD MA5.0/5.1、Region All、輸入盤・日本語解説書付
 (DVD)[BEL AIR] BAC.041、収録:123分、画面:16: 9、NTSC、音声:PCMステレオ、DD5.1、Region All、輸入盤・日本語解説書付

 1913 年5 月29 日、に初演されたのと同じ振付けによるバレエ「春の祭典」の映像。ディアギレフ率いるバレエ・リュス(ロシア・バレエ団)による初演で、会場はシャンゼリゼ劇場、初演指揮者はモントゥーで、当時けが人も出る程の大騒動となったいわくつきの舞台です。振付を担当したのは、ディアギレフの秘蔵っ子で、1909 年にヴェルサイユで素晴しいダンスを披露して一躍フランス中の有名人となったニジンスキー。彼は、振り付けや指導の経験がほとんどないにも関わらず振付を担当しました。冒頭、ダンサーたちが足を内側に曲げて頭を下げて足をふみならすという動きは当時のバレエ界ではありえないものでしたし、ニジンスキーの複雑な振付のおかげで、リハーサルに膨大な時間を要しました。様々な困難と混乱を経て迎えた初日の舞台を観た観客もまた、大混乱に陥りましたが、これこそが20 世紀バレエの幕開けとなったのです。この「春の祭典」はあまりに前衛的だったため、8 回公演されたあと、演目レパートリーから外されるという憂き目をみました。ニジンスキーは振付を舞踊譜に残しておらず、「春の祭典」は一度再演の機会はあったものの、またすぐ封印されていました。ここに収められた振付は、初演から実に70 年経った1983 年に、二人の舞踊研究家(ミリセント・ハドソン、ケネス・アーチャー)が様々な資料を検討して再構築した振付によるもの。マリインスキー劇場の誇るトップダンサーたちが、当代一のカリスマ指揮者、ゲルギエフ指揮による音楽で踊ります。














8/7(木)紹介新譜
マイナー・レーベル新譜

AUDITE


AU 92702
(SACD HYBRID)
\2600
アメリカ
 (1)ゴットシャルク:
  風刺Op.59/リコルダーティOp.26/最後の希望Op.16/
  子守歌Op.47/バンジョーOp.15
 (2)ガーシュウィン:3つの前奏曲
 (3)フィリップ・グラス:「グラスワークス」〜オープニング・ピース
 (4)ジェフスキ:ピアノのための4つの小品〜第4曲
 (5)バーバー:
  ノクターン「ジョン・フィールド讃」Op.33/ピアノ・ソナタ変ホ短調
ウルリヒ・ロマン・ムルトフェルト(Pf)
 ゴットシャルクからグラスまで、アメリカ・ピアノ音楽の魅力満載

 録音:2013 年10 月29 日/イエス・キリスト教会(ベルリン)/66’ 00”

 SACD ハイブリッド盤。1970 年フランクフルト・アム・マイン生まれのピアニスト、ウルリヒ・ロマン・ムルトフェルト。ヴェロニカ・ヨッフムやハルトムート・ヘルに師事し、コンサート・ピアニストとして活躍するかたわら、2003 年には生物学者の証も受けている知性派。バッハから現代音楽までレパートリーは広く、初演も多く行っています。
 このアルバムはアメリカのピアノ曲を集めたアンソロジー。ヨーロッパのような長い歴史のないアメリカのピアノ音楽史最初期の1854 年のゴットシャルクから1981 年のフィリップ・グラス作品までの127 年を俯瞰できます。ショパンと同時代のゴットシャルク作品は華やかなサロン音楽ですが、南北アメリカの民俗音楽や流行音楽を巧みに採り入れ、国民楽派を先取りしたような作風に興味津々。
 バーバーのピアノ・ソナタはアメリカを代表する名作として多くのピアニストに愛奏されていますが、非常に難曲で、ことに終楽章のフーガは複雑ながら、ムルトフェルトは余裕の技巧で再現。バーバーの旋律美を表すノクターンもしっとりと歌わせます。一方、前衛的なジェフスキ、ニューエイジ風のグラスも巧みに性格を弾き分け、アメリカのピアノ曲の魅力を再認識させてくれます。




CAVI−MUSIC



4260085533084
\2700→\2490
キャシー・クリエが意欲的なプログラムに挑戦!
 
ジャン=フィリップ・ラモー:新クラヴサン組曲集 第2番(第5組曲)
  【トリコテ(ロンドー)/ 無頓着な/メヌエット- 第2メヌエット/
   雌鶏/3連音/ 未開人/エンハーモニック/エジプトの女】

 リゲティ:ムジカ・リチェルカータ

 ジャン=フィリップ・ラモー:クラヴサン合奏曲集からの小品集
  【リヴリ/ 軽はずみ/ 内気(第1ロンドー/ 第2ロンドー)/ おしゃべり】、王太子妃
キャシー・クリエ(ピアノ)
 ルクセンブルクの逸材ピアニスト、キャシー・クリエが意欲的なプログラムに挑戦!

 録音:2013 年11 月、12 月ケルン、ドイッチュラントフンク・カンマームジークザール/64’14

 ヤナーチェクのピアノ作品集でも評判が高い、ルクセンブルクの俊英ピアニスト、キャシー・クリエが、CAvi-music から3 枚目となるアルバムを発売しました。
 今回はフランス・バロックを代表する作曲家で、2014 年は没後250 年の記念の年にあたるジャン=フィリップ・ラモーのクラヴサン作品と、戦後から現在に至るまで現代音楽をリードし続けているジェルジュ・リゲティの「ムジカ・リチェルカータ」を収録。一見なんの共通点もない作曲家でありますが、その時代の先端を行く様式を生み出してきた2 人。
 リゲティの「ムジカ・リチェルカータ」は、11 曲からなる作品。リゲティが当時傾倒していたバルトークの民俗主義と12 音音列を結びつけたもの。第1 曲目はほとんど「ラ」だけで構成され、最後に「レ」があらわれ、各曲に使う音を1 音ずつ増やし、最後に12 音音列に到達します。キャシー・クリエは、リゲティが織り上げた緻密な音世界を見事に再現しています。
 ジャン=フィリップ・ラモーのクラヴサン作品は、典雅な音楽的魅力をたたえながらも、密度の濃い緻密な音楽が繰り広げられています。キャシー・クリエは、近代的な奏法と確かなテクニック、そして斬新な解釈で聴かせてくれます。


キャシー・クリエ(P)、Caviのデビュー・アルバム

4260085 531370
\2700→\2490
キャシー・クリエ(P)/リサイタル
 D.スカルラッティ:
  ソナタ ト短調 K.31、ソナタ ト長調 K.124
 ハイドン:アンダンテと変奏曲 ト短調 Hob.XVII:6
 ショパン:
  ノクターン 第9番 ロ長調 Op.32-1、
  ノクターン 第10番 変イ長調 Op.32-2、
  舟歌 嬰ヘ長調 Op.60
 アレクサンダー・ミュレンバッハ:ナイト・ミュージック
 デュディーユ:ピアノ・ソナタ
キャシー・クリエ(P)

 才能あふれる美形ピアニスト、キャシー・クリエは1985年ルクセンブルク生まれ。5歳から音楽学校でピアノを学び、1999年からはケルン音楽大学で名教師パーヴェル・ギリロフのもと研鑽を積む。その後ヨーロッパを中心に活動し、ロバート・レヴィンから声をかけられルール・ピアノ・フェスティヴァルに出演、またルクセンブルク室内管弦楽団、ルクセンブルグ・フィルハーモニー管弦楽団のソリストとして演奏し高い評価を得ています。

録音:2007年10月


 A 25 ans, la pianiste Cathy Krier sest fait un nom au-dela des frontieres luxembourgeoises. (dr)  やれやれ、こんな美貌の持ち主が次々と出てくる。
 


4260085533091
\2700→\2490
ショパン:ピアノ作品集
 バラード第4番ヘ短調作品52、ノクターン第2番変ホ長調作品9-2、
 スケルツォ第2番変ロ短調作品31、
 ノクターン第1番変ロ短調作品9-1、ノクターン第8番変ニ長調作品27-2、
 幻想即興曲嬰ハ短調、ノクターン第7番ハ短調作品27-1、
 ノクターン第13番ハ短調作品48-1、幻想ポロネーズ変イ長調作品61
ソフィー・パチーニ(ピアノ)
 アルゲリッチが認めた若き才能ソフィー・パチーニ、オール・ショパン・プログラム

 録音:2013 年12 月ケルン、ドイッチュラントフンク・カンマームジークザール/69’27

 1991 年ミュンヘン出身のピアニスト、ソフィー・パチーニ。アルゲリッチが「まさに若い頃の自分を思い出すよう!」と絶賛したことで、世界から一躍注目を集め、2012 年の来日公演では、その才能を遺憾なく発揮した見事な演奏を聴かせていました。今回はオール・ショパン・アルバム。彼女のわきたつような感性とイマジネーションが、ショパンの作品に見事に投影され、見事なテクニックで聴かせてくれます。特に冒頭のバラードの4 番では、圧倒的な推進力と豊かな表現力を兼備した秀演と言えるでしょう。また購入者のみのサプライズ・トラックへのURL がブックレットに掲載されています。


ソフィー・パチーニ、ONYXデビュー盤

ONYX 4088
\2500→¥2290
に、似てる・・・
 アルゲリッチが惚れ込んだ若き新星登場!
  ソフィー・パチーニがONYXからデビュー!

   シューマン:ピアノ協奏曲イ短調 Op.54
   モーツァルト:ピアノ協奏曲第9番変ホ長調K.271《ジュノム》
ソフィー・パチーニ(ピアノ)
ラドスラフ・スルク(指揮)
ラインラント=プファルツ州立フィル
 あのマルタ・アルゲリッチが「かつての自分を見ているようだ」と大絶賛するピアノ界の新星、ソフィー・パチーニのデビュー・レコーディング!
 イタリア人の文学教授の父とドイツ人医師の母を持つ1991年ミュンヘン出身のソフィー・パチーニ。
 2000年にハイドンの「ピアノ協奏曲ニ長調」でデビューを果たし、2002年(11歳!)からはザルツブルクのモーツァルテウムでカール=ハインツ・ケメリングに師事するなど、早くから天賦の才を発揮してきたパチーニに大きな転機が訪れる。
 2010年にパチーニが弾いたリストの「ピアノ・ソナタ ロ短調」を直接聴いていたアルゲリッチがこの若き才能に惚れ込み、自身が主宰するルガーノ音楽祭へ招待したのである!
 ルガーノ音楽祭で大成功を収めたパチーニのデビュー・レコーディングは、シューマンの「ピアノ協奏曲」とモーツァルトの「ジュノム」。
 アルゲリッチが激賞する新星ソフィー・パチーニのサクセス・ストーリーは始まったばかり。要注目の逸材の登場です!







CHALLENGE RECORDS



CC 72583
(3SACD HYBRID)
\7200→\5390
8/24(日)までの超特価
カール・アマデウス・ハルトマン(1905-1963):交響曲第1-8番(全曲)
 [disc1]
  ・交響曲第1番「レクイエムの試み」/
    マルクス・シュテンツ(指揮)、
    キスマラ・ペッサーティ(A)、オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団
    〔2012年12月22日、ロイヤル・コンセルトヘボウにてのライヴ〕
  ・交響曲第2番「アダージョ」/
    ジェームズ・ガフィガン(指揮)、オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団
    〔2013 年1月26日、ロイヤル・コンセルトヘボウにてのライヴ〕
  ・交響曲第3番/
    ジェームズ・ガフィガン(指揮)、オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団
    〔2012年9月22日、ロイヤル・コンセルトヘボウにてのライヴ〕
 [disc2]
  ・交響曲第4番/
    マルクス・シュテンツ(指揮)、オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団
    〔2012年11月12-14日、ファン・デ・オンレープ・ヒルヴェルスム音楽センター、
     スタジオ5にてのセッション録音〕
  ・交響曲第5番「協奏交響曲」/
    ミカエル・ショーンヴァント(指揮)、オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団
    〔2012年9月22日、ロイヤル・コンセルトヘボウにてのライヴ〕
  ・交響曲第6番/
    クリストフ・ポッペン(指揮)、オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団
    〔2013年5月11日、ロイヤル・コンセルトヘボウにてのライヴ〕
 [disc3]
  ・交響曲第7番/
    オスモ・ヴァンスカ(指揮)、オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団
    〔2013年1月12日、ロイヤル・コンセルトヘボウにてのライヴ〕
  ・交響曲第8番/
   インゴ・メッツマッハー(指揮)、オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団
    〔2013年3月30日、ロイヤル・コンセルトヘボウにてのライヴ〕
 20世紀ドイツの最重要作曲家、ハルトマンの交響曲全集!

 ハルトマン没後50 年を記念してリリースされた交響曲集。ヴァンスカ、メッツマッハーら豪華指揮者が顔を揃えます。
 20 世紀の最重要ドイツ作曲家、ハルトマンの交響曲を一挙に聴ける貴重な3 枚組といえるでしょう。
 ハルトマン作品の特徴のひとつが、音楽史上の様々に対照的な様式的要素やテクニックを、継ぎ目のわからないかたちで1 つにまとめていること。さらに、ある一つのメロディが、すべての交響曲に隠されています。そのメロディとはユダヤの歌「Elijahu hanavi」、ユダヤの人々が救済を求めた預言者エリヤにまつわる歌。この救済への望みの気持ちがハルトマンの音楽の核心にあるといえます。どれも深刻な作品ながら、濃密な表情と効果的な音響効果に満ちた作品となっており、SACD HYBRID の高音質で音質もたのしめる充実の3 枚組です。
 


CC 72637
(2SACD HYBRID)
\5000→\4590
ハルトマン:
 オペラ「シンプリチウス・シンプリチシムス〜青年時代の三つの情景」

  (1957年改訂版)
マルクス・シュテンツ(指揮)
ジェイムズ・ウッド(合唱指揮)
オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団
オランダ放送合唱団
[シンプリチウス・シンプリチシムス]
 ユリアーネ・バンゼ(S)
[隠者] ヴィル・ハルトマン(T)
[知事] ペーター・マルシュ(T)
[傭兵] アシュリー・ホランド(Br)
[農民] クリストフ・クロレック(Bs)
[大尉]ミヒャエル・エーデル(Bs)
[語り] ハリー・ペーテルス
 ハルトマンの衝撃オペラ「シンプリチウス・シンプリチシムス」久々の新録音の登場!

 録音:2012 年11 月24 日/コンセルトヘボウ(アムステルダム)・ライヴ(オランダ初演)

 20 世紀ドイツの重要作曲家、ハルトマンのオペラ「シンプリチウス・シンプリチシムス」、オランダ初演の貴重な公演のライヴ録音の登場。「シンプリチウス・シンプリチシムス」とは主人公の、無垢な少年の名前。彼を中心に、いかにしてドイツ30 年戦争で800 万人もの命が失われたか、という内容の壮絶なオペラ。1669 年に発表されたハンス・ヤーコプ・クリストッフェル・フォン・グリンメルシャウゼンの小説「Der abenteuerliche Simplicissimus」に基づいています。
 ハルトマンは、このオペラを1934-37 にかけて作曲しました(指揮者シェルヘンが、オペラを作曲するよう提案したといいます)。30 年戦争を題材にしてはいますが、このオペラがナチのことを暗喩したものであることは明らかです。その後、内容があまりに刺激的過ぎるとして1957 年に、多少救いのある内容に改訂され、タイトルも「シンプリチウス・シンプリチシムス〜青年時代の三つの情景」とあらためられました。録音機会の少ない重要作品の、歓迎すべき新録音の登場(約30 年ぶり)となります。演奏者も20 世紀作品に熱心に取り組む陣営。名匠シュテンツのもと、壮絶な世界が繰り広げられています。
 [オペラの内容]
 時は17 世紀、ドイツ三十年戦争(1618-1648)。1618 年には1200 万人いたドイツの人口は、終戦の1648 年には400 万人に激減した。生き残った者の中には、無垢で、善悪の区別もつかないような羊飼いの少年も生き残った一人。その名はシンプリチウス・シンプリチシムス。

 あらすじ〜シンプリチウスの父である農夫が、農民という階級の重要性について説いている。人々は農民を見下すが、生きていくためには、食べ物を生み出す農民は必要不可欠だ。彼はシンプリチウスに、羊の群れの世話をきちんとして、危険な狼が来たら笛を吹くように申しつける。シンプリチウスは狼を見たことがないので、農夫は狼がいかに恐ろしい動物か、を語る。シンプリチウスは農夫に言われたことを復唱する。そして、恐ろしいのは狼だけではなく、人を殺し物を壊すよう兵隊に命じた皇帝もおそろしい動物である、と考える。ある日、シンプリチウスは美しい木で眠る夢を見るが、誰かがその木に登ってきて、木をいためつけて眠りを妨げてくる。それはどうも狼のように見えた。傭兵がやってきて歌っている声でシンプリチウスは目を覚ます。敵意に満ちたこの傭兵は、夢で見た狼ではないかとシンプリチウスは考えるが、この傭兵はシンプリチウスに彼の家への道をたずねる。シンプリチウスは傭兵を家へと連れていくと、この傭兵はシンプリチウスの両親を殺し、家を焼き払い、略奪行為をする。800 万人の命はこのようにして奪われた。
 


CC 72636
(2CD)
\2500→\2290
ワーグナー指揮者としても話題のショーンヴァントによるマーラー
 マーラー:交響曲第9番二長調
ミカエル・ショーンヴァント(指揮)
デンマーク国立放送交響楽団(DR 放送交響楽団)
 録音:2012 年1 月5 日

 デンマーク王立歌劇場で上演したワーグナーの『指環』、通称「コペンハーゲン・リング」でも話題となったデンマークの指揮者、ミカエル・ショーンヴァントによるマーラー。
 

CC 72638
\2500
マクミラン:自作自演集3 〜
 ソリストを伴う室内オーケストラのための作品集

  マクミラン:
   アイルシェアより(From Ayrshire)、
   Tuireadh、Kiss on Wood、
   …as others see us…
ジェイムズ・マクミラン(指揮)
ネザーランド放送室内フィルハーモニー
リナス・ロス(Vn)
ユリウス・ベルガー(Vc)
 ジェイムズ・マクミラン自作自演集

 録音:2012 年6 月

 作曲家マクミランの自作自演、チャレンジ・クラシックス・レーベル第3 弾。
 ニコラ・ベネデッティのために書かれた「アイルシェアより」を、ヴァインベルク作品の演奏でもおなじみのリナス・ロスの演奏で。「Tuireadh」はメランコリーに支配された作品。「Kiss on Wood」のWood は、十字架の木を意味します。冒頭から深刻な和音で始まる作品。「…as others see us…」は、ロンドン・ナショナル・ギャラリー所蔵のヘンリー8世やワーズワース、T.S. エリオットらの肖像画に着想を得た作品。それぞれの人物のキャラクターの描き分けが興味深い室内オーケウストラ作品に仕上がっています。
 


CC 72630
\2500→\2290
シンフォニエッタ・リガ
 北欧音楽集〜Nordic Atmospheres

  シベリウス:弦楽オーケストラのためのロマンス ハ長調 op.42
  ペトリス・ヴァスクス:弦楽オーケストラのための悲しみの音楽
  グリーク:2つの悲しき旋律 op.34
  ニールセン:弦楽オーケストラのための組曲 op.1
  ロムアルズ・カルソンス:クラリネットと室内オーケストラのための協奏曲
  ラルス=エーリク・ラーション:田園的組曲よりロマンス op.19
シンフォニエッタ・リガ、
クラウス・エフランド(指揮)
エジルス・セファーズ(クラリネット)
 シンフォニエッタ・リガが紡ぐスカンディナヴィアとバルトの国々の音楽

 録音:2013 年5 月

 フィンランド、ノルウェー、デンマーク、ラトヴィア、そしてスウェーデンの作曲家による作品を、シンフォニエッタ・リガの演奏で。これらの国々には、音楽的、文化的伝統の強い関連性があることを感じる内容に仕上がっています。




NAIVE



V 5381
(2CD)
特別価格
\4000→\3090
8/24(日)までの超特価
ミンコフスキ、ついにヨハネ受難曲を録音!!
 J.S.バッハ:ヨハネ受難曲 BWV 245(1724年版)

 〔※補遺として1725年版の
  コラール・アリア「Himmel reisse, Welterbebe」および
   テノールのアリア「Zerschmettert mich」を収録〕
ディッテ・アンデルセン(ソプラノ)
レネケ・ルイテン(ソプラノ)
デルフィーヌ・ガルー(コントラルト)
 デイヴィッド・ハンセン(コントラルト)
ローター・オディニウス(テノール、福音史家)
コリン・バルツァー(テノール)
クリスティアン・イムラー(バス、イエス)
フェリクス・シュペーア(バス)
マルク・ミンコフスキ(指揮)
レ・ミュジシャン・デュ・ルーヴル- グルノーブル
 注目盤。

 録音:2014 年4 月(三位一体教会、リヨン)

 【ミンコフスキのバッハ】
 ミンコフスキがついにバッハの受難曲を録音しました!
2008 年にnaive レーベルから発売されたバッハの「ロ短調ミサ曲」は、ミンコフスキによる初のバッハの宗教声楽作品のレコーディングとして、また、その編成(10 人の独唱者版)でも話題となりました。以降ハイドンやシューベルトの交響曲などのレコーディングに取り組んできたミンコフスキですが、6 年の時を経てのバッハの宗教音楽第2 弾となります。
 ミンコフスキはマタイもヨハネも演奏会で取り上げてきていますが、今回のレコーディングに際しヨハネ受難曲を取り上げた理由について、ヨハネ受難曲のメッセージのほうがよりわかりやすく、直接的であること、そして、演奏陣の規模の問題からも、ヨハネの方が取組みやすかったことを挙げています。8 名の歌唱陣による声楽パートは、福音史家も、コラールも、アリアも、バスが歌うイエスも、すべてが非常にやわらかで丸みを帯びた響きながら、テキストそのものがもつ劇性が存分に表現された見事な演奏。管弦楽パートも、歌い手と寄り添って、歌のテキストと共に嘆き、泣き、すべてを表現しています。かつてない次元で声と楽器が一体となった受難曲の登場といえるでしょう。

 【版について】
 ヨハネ受難曲は、1724 年の初演以降、1725 年、1732 年、1749 年と計4 回演奏されたとされ、そのたびに改訂が施されており、4 つの異なった稿とひとつの自筆総譜(1739 年、ただし完全なものではない)が存在しています。ミンコフスキは、こんにち一般的に演奏される版とほぼ同じ、1724 年の初演版に準拠。コントラファゴットも導入して演奏しています(ただし、1724 年の資料も不完全。コントラファゴットがはっきりと、しかもかなり細かな指定を伴って記されているのは1749 年の稿ながら、ミンコフスキは初演時からコントラファゴットが入っていたとしてオーケストラに加えています)。

 【楽器編成】
 ミンコフスキは、コントラファゴットを導入しています。「十字架を背に背負ってもがいている一人の人間が見える。これは歩みであり、叫びである」とミンコフスキ自身が表現する冒頭合唱から、聴き手の耳と心に刺さるような低い音が、イエスの歩み、鞭の音、神の圧倒的な力、様々なものをめまぐるしく思い起こさせます。さらに、1724 年にヨハネ受難曲が演奏された際、チェンバロも通奏低音に加わっていた(演奏者の名はフリードリヒ・ゴットリープ・ヴィルト)という記録があることからチェンバロも加えています。

 【8名の歌唱陣】
 今回ミンコフスキが配置した歌唱陣は、8 名。ミンコフスキは、リフキンのように5 人で演奏することも、フル合唱で演奏することもすべてあり得るとしながらも、バッハが「合唱」という言葉を使う時に想定される人数は、12-16 人ではなく、ソリストによって構成されたアンサンブルである可能性が高い、と考察しています。
 しかしながら、特にテノールが一人でエヴァンゲリスト・パートからコラールまですべて歌うことは事実上不可能(できたとしてもよい結果は得られない)であるとし、アリアを分担しあえるよう、8 名にしています。歌手の選定にあたってはいつものように細心の注意を払い、オペラでも活躍している歌手の顔も見られますが、みなバッハ作品を幼いころから歌っていた、いわば「初めて知った言葉がバッハだった」ような歌手たちを選んでいます。また、受難曲の演奏に際し、テキストを非常に重視し、レチタティーヴォの多いエヴァンゲリストやバス歌手は、ドイツ語が母国語である歌手を配置しています。

 【補遺のアリアについて】
 このレコーディングは、1724 年の初演時の稿に準拠していますが、先だって行われた演奏会では、ミンコフスキは1725 年版にあるアリアも演奏しました。
 このアリアがあまりに素晴しいため、補遺としてdisc1 の最後に収録されています。
 Disc 1 補遺
 ●コラール・アリア「Himmel reisse, Welterbebe」(1725 年版では、第11 曲のコラール「Wer hat dich so geschlagen(たれぞ汝をばかく打ちたるか)」の後に挿入された。)
 ●テノールのアリア「Zerschmettert mich」(1725 年版では第1 部最後のコラールの前、「Ach, mein Sinn」の代わりに置かれた。)




PENTATONE



PTC 5186519
(2SACD HYBRID)
\4000→\3690
ユリア・フィッシャー
 シューベルトのヴァイオリンとピアノのための作品全集

 シューベルト:
 [Disc 1]
  (1)ヴァイオリン・ソナタ第1番 ニ長調 D.384 Op.137-1
  (2)ヴァイオリン・ソナタ第2番 イ短調 D.385 Op.137-2
  (3)ヴァイオリン・ソナタ第3番 ト短調 D.408 Op.137-3
  (4)ヴァイオリンとピアノのための『華麗なるロンド』ロ短調 D.895 Op.70
 [Disc 2]
  (1)ヴァイオリンとピアノのためのソナタ イ長調 D.574 Op.162
  (2)ヴァイオリンとピアノのための幻想曲 ハ長調 D.934 Op.159
  (3)ピアノ連弾のための幻想曲 ヘ短調 D.940 Op.103
ユリア・フィッシャー
 ((1)-(6)ヴァイオリン、(7)ピアノ)
マーティン・ヘルムヘン(ピアノ)
 注目盤。なんとピアノも演奏!!今をときめく、ユリア・フィッシャーによるシューベルトのヴァイオリンとピアノのための作品全集がセットで登場!

 録音:2009 年1 月3-5 日、7 月3-5 日/オランダ、ファルテルモント/DDD/Disc 1:64’31”/Disc 2:67’04”/セッション録音

 SACD ハイブリッド盤。今をときめくヴァイオリニスト、ユリア・フィッシャーによるシューベルトのヴァイオリンとピアノのための作品全集がセットで登場。ジャケットはPENTATONE レーベルの新たなデザインとなりイメージも一新し、美しい仕上がりとなっております。
 フィッシャーのシューベルトはクールでスマートな演奏スタイルながら非常に細かいヴィブラートや情熱的なフレージングなど、これらの作品にあった名演を聴かせてくれます。ピアノはPENTATONE レーベルで長きに渡り共演しているマーティン・ヘルムヘン。完璧なデュオと言えるほどフィッシャーとの相性がよく、二人の若々しいエネルギーがシューベルトの演奏にも表れております。
 この録音でフィッシャーはピアノ演奏を披露しております。今やドイツを代表する世界的ヴァイオリニストとして成長したフィッシャーですが、ピアノの実力もまた相当なもので、ピアノ部門で参加した3 つの国際コンクールその全てで優勝!プロのピアニストとしてはグリーグのピアノ協奏曲などを弾いており、その実力は確かなものです。フィッシャーの演奏する室内楽作品は一糸乱れぬアンサンブルを聴かせてくれますが、これはピアニストでもあるフィッシャーだからこその演奏と言え、まさに完全無比の演奏を披露しております。フィッシャーの録音史にも残る名盤と言えましょう!



 


PTC 5186490
(9SACD HYBRID)
特別価格
\12800→\11590
児玉麻里
 ベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集が遂にBOX で登場!

  ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集(全32曲)
児玉麻里
 (ピアノ;Steinway & Sons D-274)
 [Disc1]PTC 5186491( 60'49")
  (1)ピアノ・ソナタ第21番ハ長調 Op.53「ワルトシュタイン」
  (2)ピアノ・ソナタ第23番ヘ短調 Op.57「熱情」
  (3)ピアノ・ソナタ第26番変ホ長調 Op.81a「告別」
 [Disc2]PTC 5186492(68'18")
  (4)ピアノ・ソナタ第14番嬰ハ短調 Op.27-2「月光」
  (5)ピアノ・ソナタ第4番変ホ長調 Op.7
  (6)ピアノ・ソナタ第11番変ロ長調 Op.22
 [Disc3]PTC 5186493(67'22")
  (7)ピアノ・ソナタ第1番ヘ短調 Op.2-1
  (8)ピアノ・ソナタ第2番イ長調 Op.2-2
  (9)ピアノ・ソナタ第3番ハ長調 Op.2-3
 [Disc4]PTC 5186494(78'25")
  (10)ピアノ・ソナタ第8番ハ短調 Op.13「悲愴」
  (11)ピアノ・ソナタ第5番ハ短調 Op.10-1
  (12)ピアノ・ソナタ第6番ヘ長調 Op.10-2
  (13)ピアノ・ソナタ第7番ニ長調 Op.10-3
 [Disc5]PTC 5186495(72'02")
  (14)ピアノ・ソナタ第16番ト長調 Op.31-1
  (15)ピアノ・ソナタ第17番ニ短調 Op.31-2「テンペスト」
  (16)ピアノ・ソナタ第18番変ホ長調 Op.31-3
 [Disc6]PTC 5186496(72'46")
  (17)ピアノ・ソナタ第12番変イ長調 Op.26「葬送」
  (18)ピアノ・ソナタ第13番変ホ長調 Op.27-1
  (19)ピアノ・ソナタ第15番ニ長調 Op.28「田園」
  (20)ピアノ・ソナタ第27番ホ短調 Op.90
 [Disc7]PTC 5186497(79’03")
  (21)ピアノ・ソナタ第9番ホ長調 Op.14-1
  (22)ピアノ・ソナタ第10番ト長調 Op.14-2
  (23)ピアノ・ソナタ第22番ヘ長調 Op.54
  (24)ピアノ・ソナタ第19番ト短調 Op.49-1
  (25)ピアノ・ソナタ第20番ト長調 Op.49-2
  (26)ピアノ・ソナタ第24番嬰ヘ長調 Op.78「テレーゼ」
  (27)ピアノ・ソナタ第25番ト長調 Op.79「かっこう」
 [Disc8]PTC 5186498(60’14")
  (28)ピアノ・ソナタ第29番変ロ長調 Op.106「ハンマークラヴィア」
  (29)ピアノ・ソナタ第28番イ長調 Op.101
 [Disc9]PTC 5186499(63'21")
  (30)ピアノ・ソナタ第30番ホ長調 Op.109
  (31)ピアノ・ソナタ第31番変イ長調 Op.110
  (32)ピアノ・ソナタ第32番ハ短調 Op.111
 世界的に評価の高い児玉麻里によるベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集が遂にBOX で登場!

 録音:2003-2013 年、オランダ/DDD、DSD マルチチャンネル、ステレオ
 [Disc1] 2003年1 月20-25 日/ドープスヘジンデ教会、オランダ [Disc2] (4)2003年1 月20-25日、(5)2004年4 月26 日/ドープスヘジンデ教会、オランダ、 (6)2012 年8 月/ファルテルモント、オランダ
 [Disc3] 2008年4 月/ファルテルモント、オランダ [Disc4] (10)2003年1 月20-25日、2004年4 月26 日/ドープスヘジンデ教会、オランダ、(11)-(13)2010 年1 月/ファルテルモント、オランダ
 [Disc5] 2004年4 月/ドープスヘジンデ教会、オランダ [Disc6] 2012年8 月/ファルテルモント、オランダ
 [Disc7] (23)2012年8 月/ファルテルモント、オランダ (21)(22)(24)-(27)2008年3月、2010 年1 月/ファルテルモント、オランダ
 [Disc8] 2013年2 月/ファルテルモント、オランダ [Disc9] 2011 年3 月/ファルテルモント、オランダ

 SACD ハイブリッド盤。児玉麻里によるベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集は2003 年より開始し、2013 年まで11 年の歳月をかけて完成に到った力作です。正統的で緻密な解釈のなかにも豊かな表情を示す児玉麻里のベートーヴェンは、各国で高い評価を得ており、実演でも1999 年からはロサンジェルスにて、また2003 年からは日本での「ベートーヴェン・ピアノ・ソナタ全曲演奏会」は話題となりました。非常に充実した児玉麻里のベートーヴェンをペンタトーン・レーベルの高音質録音により味わい深く堪能することができます。

 プロフィール
 児玉麻里(ピアノ)
 6 歳で渡欧。14 歳の時、最年少、最優秀でパリ国立高等音楽院に入学。ピアノをジェルメーヌ・ムニエ、タチアナ・ニコラーエワ、アルフレート・ブレンデルに学ぶ。室内楽をジュヌヴィエーヴ・ジョア・デュティユに学ぶ。17 歳でプルミエ・プリを獲得して卒業。同年、同音楽院のマスター・コースに進み、19 歳で終了。この間、スイス青少年コンクール、ヴィオッティ・ヴァルセシア国際コンクール、セニガリア国際コンクール、ブゾーニ国際コンクール等で、優勝、上位入賞を果たす。共演した主なオーケストラは、欧州では、ベルリン・フィル、ロンドン・フィル、フィルハーモニア管、ハレ管、イタリア国立放送響、ハンブルク北ドイツ放響、オランダ放送管、リヨン国立歌劇場管など、米国では、ロサンジェルス・フィル、バークレイ響等。更にアジアでは、N響、都響、読売日響、日本フィル、大阪フィル、名古屋フィル、シンガポール響等におよぶ。 共演した主な指揮者は、ケント・ナガノ、シャルル・デュトワ、フランス・ブリュッヘン、ベルンハルト・クレー、レイモンド・レッパードなどの錚々たる顔ぶれが並ぶ。また、出演した主な音楽祭は、欧州ではザルツブルク、エヴィアン、エクサン・プロヴァンス、ヴェルビエ、モンペリエ、オールドバラ等。アメリカでは、ハリウッド・ボール、ラヴィニア、ミッドサマー・モーツァルト・フェスティバルなど世界的な音楽祭に多く出演している。







SKARBO

DSK 3135
\2400→\2190
描写力倍増、目から鱗のオーケストラ版サティ
 サティ(ミシェル・ドゥクー編):

  (1)3つの新子供の曲集
  (2)ひからびた胎児(全3曲)
  (3)一世紀ごとの時間と瞬間的な時間(全3曲)
  (4)あらゆる意味ででっちあげられた数章(全3曲)
  (5)古い金貨と古い鎧(全3曲)
  (6)嫌な気取り屋の3つのワルツ
  (7)コ・クオの少年時代(全3曲)
  (8)犬のためのぶよぶよとした本当の前奏曲(全3曲)
  (9)操り人形は踊っている
  (10)自動記述法(全3曲)
  (11)スポーツと気晴らし(全20曲)
  (12)最後から2番目の思想(全3曲)
  (13)太った木の人形とからかい(全3曲)
ジャン=ピエール・ヴァレーズ(指揮)
バス・ノルマンディ地方管弦楽団
 録音:2013 年/アルデンヌ修道院/DDD、66’ 38”

 サティのピアノ曲のオーケストラ編曲といえば、ドビュッシーによるジムノペディやプーランクによるグノシエンヌがありますが、それ以外も聴いてみたいと思った方々は多いはず。
 ここではミヨー門下の作曲家ミシェル・ドゥクーが、サティの13 作品にオーケストレーションを施しています。ドゥクーはブーレーズのもとで指揮も学んでおり、オーケストラの機能を熟知しているため編曲技法は凝りに凝り、色彩的かつ描写的。様々な描写を含む「スポーツと気晴らし」など、まさに目から鱗が落ちる衝撃です。アンサンブル金沢の指揮者としてもお馴染みのジャン=ピエール・ヴァレーズがまさにフランス的音色の世界を繰り広げています。
 


DSK 1131
\2400→\2190
ルムランが美しくも哀しく綴る戦争の記録
 オベール・ルムラン:
  (1)ソナートOp.191
  (2)組曲「兵士のバラード」Op.171より(全11曲)
  (3)変奏曲Op.133
  (4)夏の海Op.121(全6曲)
  (5)交響曲第10番〜第1楽章(クリステル・マルシャンによる2台ピアノ編曲)
ジャン=ピエール・フェレ(Pf)
(5)ナタリー・ベキュ(語り)
 クリステル・マルシャン(Pf)
 録音:2013 年5 月8-9 日/ブロワ(フランス)/DDD、52’ 11”

 オベール・ルムラン(1932-2010) はフランスの作曲家。第2 次世界大戦中の幼少時、ノルマンディ上陸作戦を目撃したことがトラウマとなり、作品にも反映されています。
 Skarbo レーベル社主にしてピアニストのジャン=ピエール・フェレは、ルムランのエキスパートとして、当ディスク収録曲すべての世界初演を務めています。演奏・解釈ともに誰にも真似できぬ説得力にあふれ秀逸。1942 年のスターリングラード攻防戦を描いた交響曲第10 番をクリステル・マルシャンが2 台のピアノ用に編曲した版は、編曲者マルシャンとフェレのデュオ。「スターリングラードからの最後の手紙」の副題を持ち、ソ連軍に包囲された中のドイツ兵の思いをフランス語のナレーションで描写します。




OEHMS


OC436
\2100→\1890
ボルトン(指揮)&ザルツブルク・モーツァルテウム管
 ブルックナー:交響曲 第1番 ハ短調 WAB101
  (リンツ版 1865/66)
ザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団/
アイヴォー・ボルトン(指揮)
録音 2013年10月11-13日 ザルツブルク祝祭大劇場 ライブ収録 Recording Producer & Balance Engineer: Holger Urbach
 清潔な響きと堅実な解釈で定評のあるボルトン&ザルツブルク・モーツァルテウム管とのブルックナー(1824-1896)。
 今回は第1番の“リンツ稿”をお届けします。若きブルックナーによる意欲満々のこの交響曲、スダーンはいつものように決して重苦しい響きを要求することなく、清々しく、丁寧に仕上げています。第2楽章の中間部の決め細やかな動きや、第3楽章のスケルツォの特徴的な音形の造形など、まるでモーツァルトの音楽のような品の良い美しさを保っています。

【ボルトン&モーツァルテウム管:ブルックナー既リリース】
OC722…第3番 OC407…第4番 OC404…第6番 OC568…第7番 OC751…第8番 OC717…第9番
OC364…第5番(生産中止)
   
OC437
\2700
アナテフカ-屋根の上のヴァイオリン弾き
 ショーレム・アレイヘム「牛乳屋テヴィエ」…原作(アーノルド・パールによる舞台化)
 ジョセフ・スタイン…脚本
 ジェリー・ボック…作曲
 シェルダン・ハーニック…作詞
テヴィエ…ゲルハルト・エルンスト/
ゴールデ…ベーレ・クムベルガー/
ホーデル…エリザベート・エブナー/
チャバ…イリス・グラーフ/
イェンテ…マリア・マッレ/
ラザール・ウォルフ/ラビ…ルペルト・ベルクマン/
モーテル…エルヴィン・バラコヴィチュ/
パーチック…ゲオルク・レシュコヴィチ/
フェージャ…アンドレアス・ゾイアーザップ/
オーマ・ツァイテル…フランチスカ・スタンナー 他/
メルビッシュ祝祭管弦楽団&合唱団/
デヴィッド・レヴィ(指揮)
録音 2014年5月30日-6月1日 メルビッシュ湖上音楽祭 ライヴ収録
Seefestspiele Morbisch, Stage ・ Recording Producer & Editing: Thomas Hofstadter
 日本でもロングランを誇っているミュージカル「屋根の上のヴァイオリン弾き」。あるユダヤ人家族の5人の娘の恋物語などの日常の生活を描いた名作です。名前は良く知られていますが、この作品の持つ本当のテーマは、戦争によるユダヤ人差別と、それを克服するための道筋を描くこと。次第にエスカレートしていく排斥運動を乗り越え、村を追われた主人公テヴィエがニューヨークを目指すところで物語が終わります。
 このタイトルは、その昔ローマ皇帝がユダヤ人を迫害したときに、逃げまどう群集を尻目に、一人悠然と屋根の上でヴァイオリンを弾いていた男がいた。という故事があるそうで、これはシャガールの絵画でも知られています。
 メルビッシュ湖上音楽祭では、2014年に初めてこの作品を舞台にかけることとなり、この美しい音楽と物語が新たな装いでお目見えすることとなります。
  
OC438
\2100
ボルトン(指揮)&ザルツブルク・モーツァルテウム管
 ルイ・シュポア:オラトリオ「最後の審判」

 1.序曲/
《第1部》
 2.栄光と名誉を彼に/
 3.来たれ/4.聖なれ、聖なれ/
 5.傷ついた子羊を見よ/6.いけにえの子羊/
 7.そして全ての生き物よ/8.大群衆を見よ/
 9.栄光あれ、慈悲深き救い主よ/10.シンフォニア/
《第2部》
 11.主はこう言われる/
 12.あなたは急ぎのときも慌ててはいけない/
 13.心から私を求めよ/14.審判の時/
 15.バビロン崩壊/16.祝福の死/
 17.見よ、新しき天を/
 18.そして見よ、私はすぐに来たる/
 19.素晴らしき創造物はあなたの作品です
サリー・マシューズ(ソプラノ)/
カタリーネ・ゲルトナー(メゾ・ソプラノ)/
ジェレミー・オヴェンデン(テノール)/
アンドリュー・フォスター=ウィリアムズ(バス)/
ザルツブルク・バッハ合唱団(アロイス・グラスナー…合唱指揮)/
ザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団/
アイヴァー・ボルトン(指揮)
録音 2013年6月6日 ザルツブルク祝祭大劇場 ライブ収録
 2014年に生誕260年を迎えた作曲家ルイ・シュポア(1784-1859)のオラトリオ「最後の審判」は、彼の活動の絶頂期である1825年から26年に書かれました。彼はヴァイオリニストとして高名でしたが、指揮者としても有能で1805年から12年まではゴータの宮廷楽長を務めた後、アン・デア・ウィーン劇場、フランクフルト歌劇場の指揮者、監督を務め、1822年から亡くなるまではカッセルの宮廷楽長を務めるほど、歌劇などにも精通していたのです。
 この作品はカッセル時代に書かれたもので、当時の「貧困層の利益のために」と催された、ルター派マルタン教会の聖金曜日のミサで初演されたものです。
 200人以上の演奏家と2000人以上の聴衆がこの記念碑的な演奏会を経験したといわれています。テキストはタイトルの通り、ヨハネの黙示録の“最後の審判”を元にしており、正義、責任と償還など人間の根本的な問題を扱っています。初演時の興奮が2013年に再度降臨した奇跡的な名演です。
  
OC443
\2100
炎の写真-ヤーノシュ・タマシュ:室内楽作品集
 1.クラリネット、ホルンとピアノのための三重奏曲(1992)/
 2.クラリネット、ホルンとチェロのための幻想的三重奏曲(1983)/
 3.クラリネット、ヴィオラとピアノのための「炎の写真」(1986)/
 4.チェロとピアノのための「夢の泉」(1979)/
 5.クラリネットとピアノのための「ザーネンの庭で」(1984)/
 6.ホルンとピアノのための「詩」(1952/1961改作)/
 7.チェロとピアノのための「詩」(初稿版…1952)
トーマス・ドラトヴァ(ピアノ)/
ファビオ・ディ・チャソーラ(クラリネット)/
ミシャ・グロイル(ホルン)/
ディースター・ヒルペルト(チェロ)/
アレクサンダー・ベーサ(ヴィオラ)
録音 2013年4月27-30日 チューリヒ,ラジオスタジオ

 ハンガリーに生まれ、ブダペストで学んだ作曲家ヤーノシュ・タマシュ(1936-1995)。彼は1956年に勃発したハンガリー動乱を避けてスイスに亡命、チューリヒで音楽の勉強を続けました。
 1960年から音楽家として活動し、各地の劇場の指揮者をはじめ、教育者としても知られるようになります。1969年にはスイスの市民権を獲得し、1971年からは教師として活躍しました。
 作品は120作ほどありますが、それらは皆バーゼルのポール・ザッハー財団によって管理されています。
 このアルバムに収録されている室内楽は、彼の活動のほぼ全ての期間に渡って書かれたものであり、ある時は新古典派風、またある時は抽象的な音列を用いた様々な音楽を聴くことができます。
 OEHMSからは、他にもピアノ協奏曲などの作品集(OC750)もリリースされています。未知の作曲家に出会う楽しみがあります。
  
OC691
(SACD-Hybrid)
\2400
ヒエロニムス&ヤコプ・プレトリウス:オルガン作品集
 ヒエロニムス・プレトリウス(1560-1629)
  1-4.賛歌:キリストの光/
  5-6.賛歌:一日の終わり/
  7.われらの主キリストはヨルダン川に来たり/
  8-9.賛歌:あなたは光/10-12.第5旋法によるマニフィカト
ヤーコプ・プレトリウス(1586-1651) 13.前奏曲 ニ短調/14-17.いかなる辛苦はわれらを襲えども/18-20.全ての人々から離れて/21-24.第3旋法によるマニフィカト
ヨーゼフ・ケレメン(オルガン…1624年製シェーラーオルガン)
録音 2013年8月5-7日 タンガーミュンデ,聖シュテファン教会 Producer & Editing: Michael Kempff

 16世紀に活躍した何人かの「プレトリウス」たちの中で最も有名なのは、ミヒャエル・プレトリウスでしょう。しかしこのアルバムに登場するのは他のプレトリウス。ヒエロニムス(父)とヤコプ(息子)の親子です。
 ヒエルニムスはハンブルクに生まれ、父からオルガンの訓練を受けます。その後エアフルトでオルガニストになりますが、すぐにハンブルクに戻り、その地のオルガニストとして活躍します。オルガン曲だけでなく、ミサ曲などの宗教曲で知られ、合唱音楽にも素晴らしい成果を残しています。
 一方、息子ヤコプはスウェーリンクに学び、J.S.バッハの前時代において、最も尊敬されたオルガニストとして名を残しています。マティアス・ヴェックマンが彼に師事し、ドイツのオルガン音楽の系譜を継承したことでも知られています。親子の作品のスタイルの違いは、そのまま当時のオルガン音楽の変化を表すものであり、対位法や様式などにも興味深い相違点を見ることができるはずです。ヴェテラン、ケレメンは彼らが活躍した時代のオルガンを用い、当時の音をそのまま再現しています。
  

OC847
(2CD)
\3100
ブリタニック号のオルガン 第8集 マックス・レーガー:作品集
《CD1.レーガー自作自演集》
 1.フーガ ト長調 Op.56-3 ヴェルテ・ロール1294(マスター)/
 2.ベネティクトゥス Op.59-9 ヴェルテ・ロール1295(マスター)/
 3.メロディ Op.59-11 ヴェルテ・ロール1296(マスター)/
 4.カンツォーネ 変ホ長調 Op.65-9 ヴェルテ・ロール1297(コピー)/
 5.イエス、わが確信 Op.67-20 ヴェルテ・ロール1298(マスター)/
 6.汝らキリスト者よ、こぞりて神をたたえよ Op.67-23 ヴェルテ・ロール1299(コピー)/
 7.神よ、汝の善行にわれを向かわしめたまえ Op.67-25 ヴェルテ・ロール1300(コピー)/
 8.おおこの世よ、私は汝より去らねばならぬ Op.67-33 ヴェルテ・ロール1301(コピー)/
 9.ただ愛する神の摂理にまかす物 Op.67-45 ヴェルテ・ロール1302(コピー)/
 10.幸いなるかな、おお魂の友よ Op.67-50 ヴェルテ・ロール1303(コピー)/
 11.おお、いかに喜びに満ちたるか、汝ら信仰深き者 Op.67-52
    ヴェルテ・ロール1304(コピー)/
 12.楽興の時 ニ長調 Op.69-4 ヴェルテ・ロール1305(マスター)/
 13.ロマンス イ短調 Op.80-8 ヴェルテ・ロール1306(マスター)/
 14.アヴェ・マリア 変ニ長調 Op.80-5 ヴェルテ・ロール1307(コピー)/
 15.前奏曲 ヘ長調 Op.85-3 ヴェルテ・ロール1308(コピー)/
 16.組曲 ト短調からバッソ・オスティナート Op.92-4
    ヴェルテ・ロール1309(マスター)/
《CD2.レーガーの時代のオルガニストによる作品集》
 1.トッカータとフーガ ニ短調 Op.129 ヴェルテ・ロール1991(コピー)/
 2.コラール幻想曲「目覚めよ、と呼ぶ声あり」Op.52-2 ヴェルテ・ロール1874(マスター)/
 3.キリエ・エレイソン Op.59-7 ヴェルテ・ロール1991(コピー)/
 4.グローリア Op.59-8 ヴェルテ・ロール1763(コピー)/
 5.ロマンツェ イ短調 ヴェルテ・ロール1892(コピー)/
 6.バッハの主題による幻想曲とフーガ Op.46 ヴェルテ・ロール1873(コピー)
<オルガニスト>
マックス・レーガー(オルガン)…CD1/
ギュンター・ラミン…CD2-1/
クルト・グロッセ…CD2-2.6/
ヴァルター・フィッシャー…CD2-3.4/
ジョゼフ・メッスナー…CD2-5
録音 2014年2月 スイス ゼーヴェン、自動演奏楽器博物館
 大好評シリーズ「ブリタニックのオルガン」第8集は、2016年に没後100周年を迎えるレーガー(1873-1916)に関する作品集です。CD1にはレーガー自身がロールに残した演奏を再現したもの、CD2には同時代の演奏家の記録を再現したものが収録されています。
 レーガー自身の演奏は、ロールとは言え、彼の意思がそのまま反映されたものであり、レーガーの音楽を理解するためにも役立つものなのではないでしょうか?
 また、CD2に収録された同時代の演奏家たちのうち、興味深いのは何といってもギュンター・ラミンの演奏でしょう。彼は1898年に生まれハンス・ヘニー・ヤーンとともに「ドイツ・オルガン運動」の提唱者として名をあげましたが、今の聴き手には指揮者としての一連のバッハ作品がおなじみであり、なかでも「マタイ」の壮絶な演奏は伝説と言ってもよいものです。
 バッハを演奏した録音は入手可能でしたが、レーガーの演奏が存在したとは…。ぜひ時を越えて再現された響きをお楽しみください。
 


OC889
\2400→\2190
ヴァイグレ&フランクフルト歌劇場管
 リヒャルト・シュトラウス:交響詩集 第2集

  1.ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら Op.28/
  2-6.家庭交響曲 Op.53
フランクフルト歌劇場管
(フランクフルト・ムゼウム管)/
セバスティアン・ヴァイグレ(指揮)
録音 2012年1月15-16日…2-6, 2013年5月26-17日…1 フランクフルト歌劇場 ライブ収録
 「英雄の生涯」「マクベス」(OC888)に続く、ヴァイグレ&フランクフルト交響楽団によるリヒャルト・シュトラウス(1864-1949)作品集の第2集です。
 今回はなかなか表現の難しい(気恥ずかしい)「家庭交響曲」と彼の交響詩中、最も人気の高い「ティル」のカップリング。ともすれば散漫になってしまいがちな「家庭交響曲」での集中力、「ティル」での活発で飄々とした表現。
 ヴァイグレの手腕をとことん堪能できる素晴らしい1枚となっています。
 
OC897
\2400
ル・アカデミア・ジョコーサ
 ゲオルク・フィリップ・テレマン:協奏曲集

 1-5.2本のオーボエ、2台のヴァイオリン、2台のヴィオラ、ファゴットと
   通奏低音のためのフランス風協奏曲 ト短調 TWV53:g1/
 6-9.2台のヴァイオリンと通奏低音のためのトリオ ニ長調 TWV42:D13/
 10-13.リコーダー、ヴァイオリンと通奏低音のためのトリオ ト短調 TWV42:g13/
 14-16.2台のヴァイオリンとヴィオラ、通奏低音のための協奏曲 変ロ長調 TWV43:B1/
 17-20.リコーダー、弦楽と通奏低音のための協奏曲 ニ長調 TWVAnh.51:D/
 21-25.2本のオーボエ、ファゴット、2台のヴァイオリン、2台のヴィオラと
   通奏低音のためのソナタ ホ短調 TWV50:4
    ※1-20…世界初録音
ル・アカデミア・ジョコーサ
<メンバー:シュテファン・シッリ(バロック・オーボエ)/
トビアス・フォーゲルマン(バロック・オーボエ)/
ヴァレリー・ジラール(バロック・ヴァイオリン)/
ダヴィッド・ファン・ダイク(バロック・ヴァイオリン)/
マリー・グレヴィンク(バロック・ヴァイオリン)/
佐藤俊介(バロック・ヴァイオリン)/
アニヤ・クレイナッケ(バロック・ヴィオラ)/
ロザール・ハース(バロック・ヴィオラ)/
ヨハネス・ベルガー(バロック・チェロ)/
くらばやしまきこ(ファゴット)/
アレクサンダー・スコット(ヴィオローネ)/
ペーター・コフラー(ハープシコード)>
録音 2012年10月24-25日,11月3日 ミュンヘン,バイエルン放送第1スタジオ
 テレマン(1681-1767)の作品は非常に広範囲に渡っていて、当時存在したほとんどのジャンルをカバーしていたといっても過言ではないほどです。彼はその作品中、様々な楽器を縦横無尽に用いていますが、その音楽の本質はカンタービレにあり、どの楽器もその特色を存分に披露しながら高らかにメロディを歌い上げています。当時流行の兆しを見せていたフランス風の形式も取り入れながら、ある時はポーランドの民俗的なものの影響も感じさせるこれらの豊かな音楽を、バイエルン放送響の首席オーボエ奏者シュテファン・シッリを中心としたアンサンブル、ル・アカデミア・ジョコーサが壮麗に、賑やかに演奏しています。現在、古楽奏法の最先端を行くオランダの奏者たちと2人の日本人演奏家も、アンサンブルに高く貢献しています。
  

OC946
(3CD)
\5300→\4890
フランクフルト歌劇場&ド・ビリー(指揮)
 リヒャルト・ワーグナー:歌劇「ローエングリン」

<CD1>1-12.第1幕/13-15.第2幕/
<CD2>1-14.第2幕(続き)/<CD3>1-15.第3幕
ローエングリン…ミヒャエル・ケーニヒ(テノール)/
エルザ・フォン・ブラバント…カミュラ・ニュルンド(ソプラノ)/
フリードリヒ・フォン・テルラムント伯爵…ロバート・ヘイウォード(バリトン)/
オルトルート…ミカエラ・シュースター(メゾ・ソプラノ)/
ハインリヒ・デア・フォーグラー…ファルク・シュトルックマン(バス)/
ハインリヒ王の伝令…ダニエル・シュムッツハルト(バス) 他/
フランクフルト歌劇場管弦楽団&合唱団/
ベルトラン・ド・ビリー(指揮)
録音 2013年3月.4月 フランクフルト歌劇場
 2010年までウィーン放送交響楽団の音楽監督を務め(後任はコーネリアス・マイスター)、この楽団の士気を飛躍的に高め、かつ意欲的な演奏を数多く聴かせた指揮者ベルトラン・ド・ビリー。現在は世界中のコンサートホールと歌劇場で優れた演奏を披露しています。
 そんな彼の最新作はフランクフルト歌劇場とのワーグナー「ローエングリン」です。ワーグナー(1813-1883)の初期から中期における作品で、10世紀前半のアントウェルペンを舞台に英雄的なテノール“ローエングリン”と、純真なソプラノ“エルザ”、そして老獪なメゾ・ソプラノ“オルトルート”を中心に陰謀と愛が蠢くストーリー、いつの時代も聴く人の胸を打つものです。歌手たちの力量はもちろんのこと、オーケストラにも高い技術と表現力を要求するこの歌劇、ド・ビリーは透明感溢れる色彩で、見事にワーグナーが望んだであろう響きを表出しています。
 エルザ役のニュルンドやハインリヒ王役のシュトルックマンの安定した歌唱はもちろんのこと、タイトル役のケーニヒ(風貌は若干こわもて)の堂々たる歌唱にも注目です。
 
OC1811
\2400
ローマン・トレーケル(バリトン)
 Heimkehr-帰郷


リヒャルト・シュトラウス(1864-1949):
 1.ひそやかな誘い Op.27-3/2.私の頭上であなたの黒髪を Op.19-2/
 3.まちわびて Op.10-5/4.女たちは時にはつつましく Op.21-5/
 5.明日の朝 Op.27-4/6.懐かしき面影 Op.48-1/
 7.たそがれの夢 Op.29-1/8.夜 Op.10-3/9.献呈 Op.10-1/
 10.帰郷 Op.15-5/11.解き放たれて Op.39-4/12.憩え、わが魂 Op.27-1/
 13-16. 4つの最後の歌<春/9月/眠りにつく時/夕映えの中で>/
 17-21.リヒャルト・ワーグナー(1813-1883):ヴェーゼンドンク歌曲集
  <天使/とまれ/温室にて/悩み/夢>
ローマン・トレーケル(バリトン)/
オリヴァー・ポール(ピアノ)
録音 2011年7月25-31日 ベルリン OPS
 OEHMSレーベルにおける名バリトン、ローマン・トレーケルの6枚目のアルバムは、リヒャルト・シュトラウスとワーグナーの歌曲集。とはいっても、その半分を占めるのは、基本的に「女声用」とされる「4つの最後の歌」と「ヴェーゼンドンク歌曲集」という幾分挑戦的なアルバムです。
 もちろんこれまでにも何人もの男性歌手がこの“花園”を探索し、薫り高い花束を創り上げてきましたが、今回のトレーケルは、クールな響きの中に暖かみのある表現を込めて、またとない美しい歌唱でこれらの歌を歌い上げています。
 シュトラウスの12の歌は、彼の愛唱曲であり、良く知られる「献呈」や「明日の朝」をはじめ、アルバムタイトルでもある「帰郷」などを真っ直ぐに、そして優しくデリケートに歌っています。




<メジャー・レーベル>

SONY



8884304224-2
\2500→\2290
ニルス・メンケマイヤー/バロッコ・エスパニョール
 サンティアゴ・デ・ムルシア:
  『サルディバル写本第4番〜カナリオス』,
 ソレール:『ソナタ ト短調M.38』,
 ボッケリーニ:『弦楽五重奏曲ホ長調Op.11-5〜メヌエット』,
 ソレール:『ソナタ ト短調M.38』,
 ソレール:『ソナタ第33番ト長調』,
 ガエターノ・ブルネッティ:『ヴィオラと通奏低音のためのソナタ ニ長調』,
 D・スカルラッティ:『ソナタ イ長調K.208』,
 ボッケリーニ:
  『弦楽五重奏曲ハ長調Op.30-6「マドリードの夜警隊の行進」』,
 サンス:『スペインのギターのための序奏(4声のパッサカリア)』,
 ホセ・デ・ネブラ:『サルスエラ「トラチアのイピゲネイア」〜
  セギディーリャ「それはあったのか」』,
 作者不詳:『音楽の花束〜シャカラ』,
 ムルシア:『サルディバル写本第4番〜グラーベ』,
 ソレール:『ファンダンゴ ニ短調』,
 スペイン国歌:『国王行進曲』
ニルス・メンケマイヤー(Va)/
ザビーネ・エルドマン(Cemb),
アンドレアス・アレンド(G),
クラウス=ディーター・ブラント(Vc),
アンヤ・ヘルマン(Perc),
トーマス・ジャーペ(Cb)
 ドイツ若手の中でもとりわけ将来を期待されるヴィオラ奏者、ニルス・メンケマイヤー。今年2014年2月に初来日し、繊細な中にも大胆さが同居する見事な演奏を披露したのも記憶に新しいところですが、ソニー・クラシカルから通算7枚目となるソロ・アルバムが登場します。
 このアルバムは、メンケマイヤーの気の合った音楽仲間によるスペイン・バロック音楽の小品集です。
 良く知られるボッケリーニやソレールの作品から、名前も聞いたことのない作曲家の作品までを、ヴィオラをメインにしたアンサンブルのために編曲。様々なスペイン風味の音楽を息の合ったリズムとメロディを楽しむことができます。
 来年2015年2月には読売日本交響楽団との共演のため再来日し、シルヴァン・カンブルランの指揮でバルトークのヴィオラ協奏曲を演奏する予定です(2月13日サントリーホール、15日東京芸術劇場)。
 ニルス・メンケマイヤー プロフィール:
  ニルス・メンケマイヤーは1978年ブレーメン生まれ。ミュンヘン音楽演劇学校でハラロフ・シュリフティヒに学び、在学中から演奏活動を開始。2006年のユーリ・バシュメット国際コンクール(モスクワ)で優勝し、難関として知られるドイツ音楽コンクールで最高位に入賞。ソリストとしては、ケルン、ベルリン、シュトッゥガルトなどのドイツ各地の放送交響楽団やドレスデン・フィル、ウィーンORF響など、ヨーロッパの数々のオーケストラと共演、音楽祭への参加も多い。ソニー・クラシカルとは専属契約を結び、1枚ごとにテーマ性のあるアルバムをリリースしている。 
 [録音]2014年1月, ベルリン、イエス=キリスト教会[デジタル:セッション]
 

8884308977-2
\2500→\2290
グロートホイゼン抜きの「ソロ・アルバム」
 ヤアラ・タール/最後の7つの言葉

 ①ハイドン:『十字架上のキリストの最後の7つの言葉〜序奏』,
 ②ハイドン:『十字架上のキリストの最後の7つの言葉〜
  第1ソナタ「父よ!彼らの罪を赦したまえ」』,
 ③シェーンベルク:『6つのピアノ小品Op.19〜II: Langsam』,
 ④ハイドン:『十字架上のキリストの最後の7つの言葉〜
  第2ソナタ「おまえは今日、私と共に楽園にいる」』,
 ⑤ハイドン:『十字架上のキリストの最後の7つの言葉〜
  第3ソナタ「女性よ、これがあなたの息子です」』,
 ⑥シェーンベルク:『6つのピアノ小品Op.19〜I: Leicht, zart』,
 ⑦ハイドン:『十字架上のキリストの最後の7つの言葉〜
  第4ソナタ「わが神よ!何故私を見捨てたのですか?」』,
 ⑧シェーンベルク:『6つのピアノ小品Op.19〜V: Etwas rasch』,
 ⑨ハイドン:『十字架上のキリストの最後の7つの言葉〜
  第5ソナタ「渇く!」』,
 ⑩ハイドン:『十字架上のキリストの最後の7つの言葉〜
  第6ソナタ「果たされた!」,
 ⑪シェーンベルク:『6つのピアノ小品Op.19〜
  VI: Sehrlangsam』,
 ⑫ハイドン:『十字架上のキリストの最後の7つの言葉〜
  第7ソナタ「父よ!あなたの手に私の霊を委ねます」』,
 ⑬ハイドン:『十字架上のキリストの最後の7つの言葉〜地震』,
 ⑭バルトーク:『10のやさしい小品Sz.39〜VII: 朝の夢』]
ヤアラ・タール(P)
 ピアノ・デュオ「タール&グロートホイゼン」で知られるピアニストの一人、ヤアラ・タール。彼女はイスラエル出身の実力派ですが、デュオでの録音が多く、今回のこのグロートホイゼン抜きの「ソロ・アルバム」は極めて珍しいものです。
 もちろんアルバムコンセプトもユニーク。「最後の7つの言葉」と題されたこの1枚、ベースはハイドンの「十字架上のキリストの最後の7つの言葉」全曲ですが、曲中にシェーンベルクの「6つのピアノ小品Op.19」からの4曲を挟むことで、聴き手の耳に驚きと覚醒を与えるのです。
 ハイドンの作品は、1786年、54歳の頃にスペインのカディス大聖堂からの依頼によって作曲されたもので、どれもゆったりとした曲であり、これは聖書のキリストの言葉を読み、各々が黙想する時間に演奏するためで、最後にイエスの死の際に起こったとされる地震を描いた力強い曲で締めくくられます(オラトリオや弦楽四重奏版が知られていますが、ハイドンが監修したとされるこの鍵盤用の編曲も稀に演奏されます)。
 そこに挿入されるシェーンベルクの音楽は、1分程度の短い曲ながらも特徴的な雰囲気を持つもので、調性などからは解き放たれた浮遊感が美しく、更なる瞑想へといざなうことは間違いありません。
 そして最後にそっと置かれたバルトークが、混迷する意識を現実へと引き戻してくれるはず。

 [録音]2013年10月, シュトゥットガルト放送スタジオ[デジタル:セッション]




RCA



8884309542-2
(2CD)
\3200→\2890
シュニーダー(P),ヤンケ(Vn), ニッフェネガー(Vc)
 オリヴァー・シュニーダー・トリオ/
  ブラームス:ピアノ三重奏曲全集

 ブラームス:
  『ピアノ三重奏曲第1番ロ長調Op.8』
    ( 1854年初版&1891年改訂版),
  『ピアノ三重奏曲第2番ハ長調Op.87』
  『ピアノ三重奏曲第3番ハ短調Op.101』
オリヴァー・シュニーダー・トリオ
[オリヴァー・シュニーダー(P),
アンドレアス・ヤンケ(Vn),
ベンヤミン・ニッフェネガー(Vc)]

 絶賛を博したシューベルトのピアノ三重奏曲集(RCA Red Seal 88765443442)に続くオリヴァー・シュニーダー・トリオのRCA Red Sealへの2作目となるブラームスのピアノ三重奏曲全集が登場します。
 スイスの実力派シュニーダーと、チューリヒ・トーンハレ管の首席奏者のアンドレアス・ヤンケ、ベンヤミン・ニッフェネガーによって結成された気鋭のトリオの最も新しい姿を聴かせてくれます。
 このアルバムの成立には名指揮者のベルナルド・ハイティンクのアドバイスがありました。オリヴァー・シュニーダー・トリオは、2014年12月にハイティンクのためのプライヴェート・コンサートを催し、そこでブラームスのピアノ三重奏曲第1番を演奏し、ハイティンクから「室内楽の中でも最も美しいこの作品の楽しみに溢れ、見事な解釈だった」と絶賛されています。
 ブラームスのピアノ三重奏曲は全部で3曲あり、第1番は1854年、第2番は1880年から82年、第3番は1886年とその作曲年代には30年以上もの隔たりがあります。ただし第1番については、晩年になって若書きの作品を整理して「恥ずかしいと思えるもの」を端から処分していった彼自身の、いわば“断捨離”にひっかかり、1891年に改訂稿が作られました。しかしこの初稿版にも愛着があったのか、処分されることなく、現在2つの版が存在するというブラームスにしては珍しい作品となっています。
 現在では改訂稿の演奏がほとんどであり、初稿版との聴き比べにも興味が湧くところです。例えば第1楽章の冒頭から聴きなれないヴァイオリンのフレーズが登場してみたり、全く違う第2主題が現れたりと、かなりエキサイティングです。
 このオリヴァー・シュニーダー・トリオによる演奏は、その初稿版を含めた全4曲であり、納得の行く解釈で、ブラームスの姿を鮮明に映し出しています。オリヴァー・シュニーダー・トリオ プロフィール1973年スイス生まれの実力派ピアニスト、オリヴァー・シュニーダー。ルース・ラレードやレオン・フライシャーに師事、多くのコンクールでも上位入賞を果たしています。
 ソリストとしてだけでなく、室内楽や伴奏ピアニストとしても実力を発揮、通好みのピアニストとしても知られています。この彼の名を冠したアンサンブルは2012年2月4日にデビュー、大絶賛を受けましたが、他のアーティストたちとも素晴らしいアンサンブルを記録していることでも知られます。
 ヤンケは、チューリヒ・トーンハレ管弦楽団のコンサートマスター、ニッフェネガーは同楽団首席チェリストを務めています。

  [録音]2014年4月, チューリヒ放送第1スタジオ[デジタル:セッション]




店主注目は・・・ニッフェネッガー
素敵なアルバムなんです
Gliere/Prokofiev-Gli Re,  Prokofiev: Great Russian Works for Cello
divox
CDX 25254
\2700→\2490
エステル・ニッフェネッガー(チェロ)
 グリエール:
  チェロとピアノの為の12ページのアルバムOp51
 プロコフィエフ:チェロ・ソナタ ハ長調Op119
エステル・ニッフェネッガー(チェロ)
ミラーナ・チェルンヤフスカ(ピアノ)

 「チェロとピアノの為の12ページのアルバム」という曲。それはもう、何の期待もしないでかけた。
 そうしたら、これがまあ、はまった。
 あの弦楽四重奏曲にも負けないほどの美しいロシア・ロマン。12曲の小品なのだけど(ニッフェネッガーはばらばらに解体して収録している。しかも途中でプロコフィエフを入れるという凝ったプログラミング。)、その1曲1曲がなんともいとおしい秀作。とくに数曲は一度聴いたら忘れられないような名旋律だったりする。
 例によってちょっとオリエンタルな雰囲気が漂い、それが抜群。
 ソ連の音楽的偉人であるグリエールだが、実はグリエール自身にはロシア人の血は流れていない。だがおそらくそれがグリエールをグリエールたらしめたのだろう。洗練された西欧の音楽気質と、ロシアの伝統的なロマン、そしてオリエンタルで異国的な情緒というのが違和感なくうまくミックスされ、完成されて生まれてくるのである。
 ソ連では「社会主義リアリズム」の模範的優等生的作曲家とみなされていたグリエール。そして時代にそぐわぬ(1875年生まれ−1956年没、シェーンベルクやアイヴズとほぼ同世代)保守的でロマンティックな作品を書き続けてきた。そんないろんな理由から大作曲家として世界に認められるには障害が多かった。
 が、数十年もたった今となっては、グリエールがどういう時代にどんな考え方で生きていようが、その作品が美しく優れていればそれはそれで価値があると思う。

録音:2007年7月






 

DHM

8884304091-2
\2500
小糸 恵/バッハ以前のオルガン作品集
 1) パッヘルベル:『トッカータ ニ短調』,
 2)パッヘルベル:『シャコンヌ ニ短調』,
 3)ムッファト:『トッカータ第1番』,
 4)パッヘルベル:『ファンタジア ニ長調』,
 5) パッヘルベル:『高き天よりわれは来れり』,
 6) ヨハン・カスパール・フェルディナント・フィッシャー:『Ricercar pro Festis Pentecostalibus』,
 7)フィッシャー:『シャコンヌ ヘ長調』,
 8)パッヘルベル:『トッカータ ト短調』,
 9)パッヘルベル:『シャッコンヌ ト短調』,
 10)パッヘルベル:『ファンタジア ハ長調』,
 11)パッヘルベル:『トッカータ ハ長調』,
 12)ムッファト:『シャコンヌ ト長調』,
 13) ヨハン・カスパール・ケルル:『パッサカリア ニ短調』,
 14)フローベルガー:『リチェルカーレ ニ短調FbWV.411』,
 15)パッヘルベル:『プレリュード ホ短調』,
 16)パッヘルベル:『フーガ ホ短調』,
 17)フローベルガー:『カンツォン第5番ト長調FbWV.305』,
 18)フィッシャー:『リゴードンと変奏』,
 19)フィッシャー:『パッサカリア ニ短調』,
 20)フローベルガー:『メディテーションFbWV.611a』,
 21)ムッファト:『トッカータ第10番』]
小糸 恵(Org)
 ヨーロッパに根を下ろし活躍している、世界の名匠と言われている大オルガニスト、Kei Koito(小糸 恵)。彼女の待望の最新録音がDHMから登場します。
 小糸恵は京都に生まれ、スイス在住でローザンヌ音楽院の教授も務める世界的オルガニストです。数々の国際オルガン コンクールの審査員としても招待されており、1997年にはスイスのローザンヌにて、バッハ音楽祭(バロック・アカデミー)を創立し、初年度から芸術監督として音楽文化の普及に広く寄与してきています。
 彼女はバロックから現代まで幅広いレパートリーを持っていますが(最初のころは作曲も行っていた)、とりわけバッハとバッハ以前の歴史的オルガン作品には定評があり、どの演奏も高い評価を得てきています。
 ここ数年はスイスのクラーヴェス・レーベルから4集からなるバッハ・アルバムとブクステフーデの作品集をリリースしています。
 来日公演は少ないですが、最近では2013年3月に武蔵野市民文化会館でリサイタルを開催しています。
 ここに収録された作品は、バッハ以前のオルガン作品で、パッヘルベルの作品をメインに、フローベルガー、ムッファト、フィッシャーなど、オルガン史に重要な足跡を残す作品が選ばれています。
 小糸ならではのアーティキュレーションの見事さが披露されていますが、これはヨーロッパで研鑽を積んだ彼女だからこそ表現できる世界であり、そこに西欧の伝統的奏法にはなかった斬新さを取り入れています。それらの絶妙な味わいを、ここで感じることができましょう。[録音]2014年6月、ドイツ 、ヴォルフェック






<映像>


OEHMS(映像)


OC995
(2DVD)
\4000→\3690
フランクフルト歌劇場
 ワーグナー:楽劇「ニーベルングの指環」〜
  序夜「ラインの黄金」

   DVD1・・・序夜「ラインの黄金」/
   DVD2・・・メイキング・オブ・リング…23分
  
ヴォータン…テリエ・ステンスヴォルト(バリトン)…1.2/
ドンナー…ディートリヒ・フォッレ(バリトン)/
フロー…リチャード・コックス(テノール)/
ローゲ…カート・ストレイト(テノール)/
アルベリヒ…ヨッヘン・シュメッケンベッヒャー (バリトン)/
ミーメ…ハンス=ユルゲン・ラザール(テノール)/
ファーゾルト…アルフレッド・ライター(バス)/
ファーフナー…マグヌス・バルトヴィンソン(バス)/
フリッカ…マルティナ・ディーケ(メゾ・ソプラノ)/
フライア…バルバラ・ツェヒマイスター(ソプラノ)/
エルダ…メデレィス・アーワディ(コントラルト)/
ヴォークリンデ…ブリッタ・シュタルマイスター(ソプラノ)/
ヴェルグンデ…ジェニー・カールステット(メゾ・ソプラノ)/
フロシュヒルデ…カタリーナ・マギエラ(アルト)/
フランクフルト歌劇場管弦楽団/
ゼバスティアン・ヴァイグレ(指揮)/
ヴェラ・ネミロヴァ(演出)/
イェンス・キリアン(装置)/
インゲボルク・ベルネルス(衣装)/
オラフ・ヴィンター(照明)/
マルテ・クラスティング(ドラマトゥルギー)
OC999の分売
 録音:2012年6月-7月/収録時間:184分/音声:ステレオ2.0/DD 5.1/字幕:ドイツ語・英語/画面:16:9/REGION All(Code:0)
 舞台に配された青い輪が全ての世界を現し、歌手もここで歌う。水は映像で表現され、人々は現代的な衣装を纏い、極力ムダな動きは抑えられています。
 時折、驚くような場面もあるけれど相対的には安心してみることができる演出。被り物もなし、裸体もなし。すっきりとした「ラインの黄金」です。
 メイキング映像が興味深いです。現代における「リング」を知りたい人はここだけでも価値ありです。
 

OC996
(2DVD)
\4000→\3690
フランクフルト歌劇場
 ワーグナー:楽劇「ニーベルングの指環」〜
  第1夜「ワルキューレ」
ジークムント…フランク・ファン・アーケン(テノール)/
フンディング…アイン・アンガー(バス)/
ヴォータン…テリエ・ステンスヴォルト(バス・バリトン)/
ジークリンデ…アンバー・ワーグナー(ソプラノ)/
ブリュンヒルデ…スーザン・ブロック(ソプラノ)/
フリッカ…マルティナ・ディーケク(メゾ・ソプラノ)/
ゲルヒルデ…アーニャ・フィデリア・ウルリッヒ(ソプラノ)/
オルトリンデ…エリザベス・ライター(ソプラノ)/
ヴァルトラウデ…クラウディア・マーンケ(メゾ・ソプラノ) 他/
フランクフルト歌劇場管弦楽団/
ゼバスティアン・ヴァイグレ(指揮)/
ヴェラ・ネミロヴァ(演出)/
イェンス・キリアン(装置)/
インゲボルク・ベルネルス(衣装)/
オラフ・ヴィンター(照明)/
マルテ・クラスティング(ドラマトゥルギー)
OC999の分売
 録音:2012年6月-7月/収録時間:234分/音声:ステレオ2.0/DD 5.1/字幕:ドイツ語・英語/画面:16:9/REGION All(Code:0)
 ここでも青い輪は健在。第3幕の幕切れではブリュンヒルデもここで炎に囲まれ眠りに尽きます。演出も文句なし。演奏も文句なし。
 CDとは録音時期が違うので、何人かの配役は違っていますが、これはこれで面白いところです。こちらも安心してみることのできる「ヴァルキューレ」といえるでしょう。














8/6(水)紹介新譜
マイナー・レーベル新譜

BIS

BIS SA 2000
(9SACD HYBRID)
\10800→\9990

ブラウティハム、フォルテピアノによる
 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集(全32曲)

ロナルド・ブラウティハム(フォルテピアノ)
 Disc-1(81’ 04”)
  ピアノ・ソナタ
   第1番 ヘ短調 Op.2-1、第2番 イ長調 Op.2-2、第3番 ハ長調 Op.2-3
   第19番 ト短調 Op.49-1、第20番 ト長調 Op.49-2
 Disc-2(81’ 35”)
  ピアノ・ソナタ
   第4番 変ホ長調 Op.7、第5番 ハ短調 Op.10-1、
   第6番 ヘ長調 Op.10-2、第7番 ニ長調 Op.10-3
 Disc-3(69’ 52”)
  ピアノ・ソナタ
   第8番 ハ短調 Op.13「悲愴」、第9番 ホ長調 Op.14-1、
   第10番 ト長調 Op.14-2、第11番 変ロ長調 Op.22
 Disc-4(73’ 38”)
  ピアノ・ソナタ
   第12番 変イ長調 Op.26、第13番 変ホ長調 Op.27-1、
   第14番 嬰ハ短調 Op.27-2「月光」、第15番 ニ長調 Op.28「田園」
 Disc-5(67’ 49”)
  ピアノ・ソナタ
   第16番 ト長調 Op.31-1、第17番 ニ短調 Op.31-2「テンペスト」、
   第18番 変ホ長調 Op.31-3
 Disc-6(73’ 04”)
  ピアノ・ソナタ
   第21番 ハ長調 Op.53「ワルトシュタイン」、第22番 ヘ長調 Op.54、
   第23番 ヘ短調 Op.57「熱情」、第24番 嬰ヘ長調 Op.78、第25番 ト長調 Op.79
 Disc-7(69’ 17”)
  ピアノ・ソナタ
   第26番 変ホ長調 Op.81a「告別」、第27番 ホ短調 Op.90、
   第29番 変ロ長調 Op.106「ハンマークラヴィア」
 Disc-8(77’ 09”)
  ピアノ・ソナタ
   第28番 イ長調 Op.101、第30番 ホ長調 Op.109、
   第31番 変イ長調 Op.110、第32番 ハ短調 Op.111
 Disc-9(60’ 54”)
  3つの選帝候ソナタ WoO.47、ソナチネの2楽章 WoO.50、2つのソナチネ Anh.5、
  2つの作品(オルフィカ)、やさしいソナタ WoO.51

 フォルテピアノ界の巨匠ブラウティハムによるベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集がBOX で登場!時代楽器のレプリカを使用したこだわりの演奏

 録音:2003 年8 月(Disc3)、2004年8 月(Disc1&2)、2005 年8 月(Disc4&5)、2007 年8 月(Disc6&7)、2008 年8 月(Disc8&9)/エステローケル教会(スウェーデン)

 SACD ハイブリッド盤。フォルテピアノ界の巨匠、ロナルド・ブラウティハムによるベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集が早くもBOX で登場致します。
 当シリーズは2003 年よりスウェーデンのエステローケル教会にて毎年8 月に録音をしており、ソナタ全32 曲に関しては2008年に全録音が完成に到りました。快活明瞭なアプローチが魅力のブラウティハムですが、当ベートーヴェンは作品年代に合った解釈で、当時の趣きを表現しております。
 楽器は作曲された時代のレプリカで、ポール・マクナルティ製作による3 台のフォルテピアノを使用しております。マクナルティ製作の楽器を使用して演奏・録音していることについてブラウティハムは「マクナルティは古い楽器を研究して、それを新しく作り出してくれるという点だけでなく、彼の製作したレプリカを演奏していると、演奏解釈の面でも新しいインスピレーションを得ることができる」と語っており、ブラウティハムがイメージする最善の状態の楽器を使用することで、ごく自然な雰囲気を作り出していることがわかります。フォルテピアノによるベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集決定盤登場と言えましょう。
 なお、当BOX にはピアノ・ソナタ全32 曲(ベートーヴェン:ピアノ独奏曲全集Vol.1 〜 8)及び初期作品集(ベートーヴェン:ピアノ独奏曲全集Vol.9)が収められており、その他の様々な作品集(ピアノ独奏曲全集Vol.10 〜 15[ 現時点でVol.13 までリリース])は含まれておりません。
 


BIS SA 1989
(SACD HYBRID)
\2700→\2490
ダウスゴーによるシューベルト交響曲集完結!
 シューベルト:
  (1)交響曲第1番 ニ長調 D.82
  (2)「葬送行進曲」〜歌劇「アドラスト」(未完)D.137 より
  (3)交響曲第2番 変ロ長調 D.125
  (4)「ロザムンデ序曲」 D.644
トーマス・ダウスゴー(指揮)
スウェーデン室内管弦楽団
 録音:2013 年6 月/エレブルー・コンサートホール(スウェーデン)/DDD、5.0 Surround Sound、76’ 39”

 SACD ハイブリッド盤。鮮烈オーケストレーションで現代的感覚満点のシューベルトを表現しているダウスゴーとスウェーデン室内管弦楽団による交響曲シリーズの最終となる第4 弾が早くも登場です。
 交響曲第1 番はシューベルトの現存する完成された最初の交響曲で、シューベルトが習得したハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンといった諸先輩作曲家からの影響をはっきりと示した作品です。しかしその中にもシューベルトの独創性がいたるところにあらわれた交響曲です。
 一方、交響曲第2 番は第1 番と様式的には似ているものの形式面で充実し、奏者たちが演奏を楽しめるような配慮も示しはじめた初期の傑作です。
 ダウスゴーは1997 年にスウェーデン室内管弦楽団の音楽監督し就任して以来BIS やSIMAX レーベルに積極的に録音しています。シューマン、ベートーヴェンの交響曲集は極めて大胆な解釈は絶賛されており、このシューベルトの交響曲集もダウスゴーの代表の一つとなりましょう。
 

BIS SA 2126
(SACD HYBRID)
\2700
弦楽のための作品集
 (1)プロコフィエフ(バルシャイ編):束の間の幻影Op.22(全15曲)
 (2)ヒンデミット:弦楽のための5つの小品Op.44 の4
 (3)ウェーベルン:弦楽のための5楽章Op.5
 (4)バルトーク:弦楽のためのディヴェルティメント
テリエ・トンネセン(指揮)
カメラータ・ノルディカ
 弦楽オーケストラの美しさと表現力を再認識、トンネセンの神業

 録音:(1)2006 年2 月 (1)-(3)2012 年3 月/スウェーデン/DDD、5.0 Surround Sound、68’ 35”

 SACD ハイブリッド盤。弦楽オーケストラの神様テリエ・トンネセンが、手兵カメラータ・ノルディカの能力を最大限に発揮させたアルバムの登場です。
 ルドルフ・バルシャイは、1962 年にプロコフィエフのピアノ小品集「束の間の幻影」の全20 曲中15 曲を弦楽オーケストラ用に編曲しました。
 バルシャイの編曲といえばショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲第8 番による「室内交響曲」が有名ですが、「束の間の幻影」も凝りに凝った素晴らしい出来。BISの高音質録音により、不思議な音響効果を堪能できます。
 ヒンデミットの教育用作品も抜群の巧さ。またバルトークの名作の激しさが圧巻、爆発するようなエネルギーで迫ってきます。オーディオ・チェック用にも最適です。
 

BIS 2144
\2600
コペンハーゲン・リサイタル
 (1)グリンカ:エレジー
 (2)ダルゴムィシスキー:私は悲しい
 (3)チャイコフスキー:舞踏会のざわめきの中で/ただ憧れを知る者が
 (4)レベデフ:演奏会用アレグロ
 (5)テレマン:ソナタ ヘ短調TWV 41:F1
 (6)シューマン:アダージョとアレグロOp.70
 (7)ダニエル・シュニーダー:1941 年冬
 (8)セーアン・ヒュルゴー:コンチェルト・ボレアリス
 (9)トーラ・ボルク:空が暗くなり
シュテファン・シュルツ(バス・トロンボーン)
富所小織(ピアノ)
 超人的なテクニックとバス歌手なみの歌ごころ、シュテファン・シュルツ第2 弾。

 録音:2012 年11 月/スタジオ4 DR コンサートホール(コペンハーゲン)/DDD、58’ 40”

 ベルリン・フィルのバス・トロンボーン奏者を務めるシュテファン・シュルツ。名実ともに世界一のバストロ奏者である彼が、2008 年の「ベルリン・リサイタル」(BIS1824) から4 年を経て、待望の第2 弾「コペンハーゲン・リサイタル」をリリース。
 叙情的なロシア歌曲をシュルツ一流の歌ごごろで披露した後、難技巧とラフマニノフ調の旋律美にあふれたレベデフで妙技をたっぷり堪能させてくれます。
 スイス出身のシュニーダー作品は、第2 次世界大戦中の出来事を題材とし、激しい戦闘とその後の不気味な静けさを対比させています。
 デンマークのヒュルゴーは、映画や商業音楽の世界で活躍する中堅作曲家。2001 年作曲のトロンボーンとウィンド・オーケストラのためのラプソディを、シュルツのリクエストでバス・トロンボーンと管弦楽のために書き直し、「コンチェルト・ボレアリス」としました。バス・トロンボーンの優しく甘い音を堪能できます。バストロ関係者必携の1枚。
 

BIS 2129
\2600
マクミラン:室内オペラ「慈悲」(2009/10)
 + シューベルト
  (オーケストレーション:デーヴィッド・アングス):
   ハガルの嘆き
アブラハム:デーヴィッド・クラヴィッツ(バリトン)
ハガール:ミシェル・トレイナー(ソプラノ)
サラ:クリスティーン・エイブラハム(ソプラノ)
3人の旅人:デーヴィッド・マクファーリン(バリトン)
ニール・フェッレイラ、
サミュエル・レヴァイン(テノール)
ブレット・ホジドン(ピアノ)
デーヴィッド・アングス(指揮)
ボストンリリックオペラ管弦楽団
 90歳で出産した創世記のサラの記述によるマクミランのオペラ登場

 録音:2013年2 月6-7, 13日/アーチスツ・フォー・ヒューマニティ・エピセンター(ボストン)/DDD、58’ 55”

 1959 年生まれのジェームズ・マクミランは、日本でも宗教合唱曲で人気を誇っています。彼がボストンリリックオペラの依頼で2009 年から10 年にかけて作曲した室内オペラ「慈悲」も旧約聖書創世記のアブラハムとサラの逸話に基づいた、マクミランらしい作品。
 内容は、アブラハムとサラ夫妻は子宝に恵まれず、サラの提案で女奴隷ハガルにアブラハムの子を孕ませますが、母となったハガルはサラを侮り始めます。その後3 人の旅人が現れ、89 歳のサラが妊娠することを予言します。10 歳年上(!) のアブラハムは99 歳で割礼を受け(!!)、100 歳(!!!) で子作りに成功します。
 ここでは、サラ母子を侮蔑したかどで追放されたハガル母子が砂漠を彷徨いながら、子供に水をと嘆くエピソードをシューベルトの同名の歌曲で提示した後、上記の受胎話を5 人の出演者でマクミランが淡々と描きます。真面目な聖書の話ながら、思わず聴いてみたくなるストーリーと申せましょう。




CHALLENGE RECORDS



CC 72635
(SACD HYBRID)
\2600→\2390

リザ・フェルシュトマン不思議な吸引力の演奏
 ・ビーバー:パッサカリア「守護天使」C.105
 ・バルトーク:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ Sz.117
 ・L.ベリオ:セクエンツァVII〜ヴァイオリンのための
 ・J.S.バッハ:
  無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番 ニ短調 BWV 1004
リザ・フェルシュトマン(ヴァイオリン)
 オランダのヴァイオリニスト、リザ・フェルシュトマン不思議な吸引力の演奏

 録音:2013 年7 月15, 16 日(ビーバー、バッハ)、10 月27, 28 日(バルトーク) 2014 年2 月14 日(ベリオ)

 オランダの人気ヴァイオリニスト、リザ・フェルシュトマン。リサイタルでも度々取り上げている自身の勝負プログラムでの登場です。1曲目のビーバーのパッサカリアの繰り返されるリズムによって、聴き手は集中の世界へと誘われます。次なるバルトークもベリオも、高い集中で精巧に音楽づくりがされていますが、聴き手に緊張を強いるタイプの演奏ではなく、むしろやさしくバルトークやベリオの世界へと誘われていくよう。バッハのシャコンヌも、独特の推進感とリズムの感覚に、思わず引き込まれてしまう1枚です。

 【リザ・フェルシュトマン(ヴァイオリン)】
 1979 年、ロシアの音楽一家の家庭に生まれる。2006 年、オランダで最も権威あるオランダ音楽賞を受賞。ユニークなプログラムと、聴き手にダイレクトに語りかける独特の演奏スタイルで人気を博している。家族ぐるみで親しかったヒルシュホーンに幼いころから影響を受ける。ヘルマン・クレッバース(F.P. ツィンマーマンらの師匠)のもとで研鑽を積む。世界の名だたるオーケストラと共演しているほか、今井信子やエンリコ・パーチェらと、室内楽での共演も重ねている。
 

CC 72634
\2500
ルドルフ・ゼルキン直伝のディアベッリ!
 ベートーヴェン:ディアベッリ変奏曲 op.120
ピーター・オース(ピアノ)
 録音:2011 年

 ピーター・オースは、この録音について次のように述べています。「このレコーディングが実現した裏には色々なストーリーがありますが、まずは、私が1978 年からルドルフ・ゼルキン先生のもとで学ぶことができたという比類なき幸運からお話しするべきでしょう。ベートーヴェンの「ディアベッリ変奏曲」は先生の重要レパートリーのひとつでした。私は先生とこの作品について意見をかわすことができました。先生のこの作品の演奏に接し、先生の考えに接することで生まれた種は、20 年かかってようやく根を張ったように思います。」

 ピーター・オース
 1979 年ドイツのナウムブルク国際ピアノコンクールで優勝。ルドルフ・ゼルキンの招きでマールボロ音楽祭に参加、その後ゼルキンのもとでさらに研鑽を積む。チェリビダッケとの邂逅も彼の音楽活動に大きな影響を与えている。現在、デトモルト音楽大学にてピアノと室内楽の教授を務めている。
 

CC 72639
(SACD HYBRID)
\2600
リサ・ラーションが歌うベルリオーズ
 ベルリオーズ:
  叙情的情景「エルミニ」
  囚われの女 op.12
  クレオパトラの死
リサ・ラーション(S)
アントネッロ・マナコルダ(指揮)
アーネム・フィルハーモニー管弦楽団
 (ヘルダーラント交響楽団)
 スウェーデンの魅惑のソプラノ、リサ・ラーションが歌うベルリオーズ

 録音:2013 年6 月

 ベルリオーズのオーケストラ伴奏の声楽作品集。「エルミニ」は、『幻想交響曲』でもおなじみの旋律が冒頭に聴こえる作品。
 リサ・ラーションはガーディナーとの共演も多い古楽でも活躍している歌手ですが、その鈴を転がすような声は絶品。今回のベルリオーズでも、表情たっぷりにその魅力を遺憾なく発揮しています。
 

CC 72632
(SACD HYBRID)
\2600
男声が織り成す鮮烈なタペストリー
 ジョスカン・デプレ(1450/55-1521):
  めでたし、海の星よ(Missa Ave maris stella)
 ギョーム・デュファイ(1397-1474):聖歌集
カペッラ・デ・プラテンシス、
ストラットン・ブル(リーダー)
 録音:2013 年11 月

 ルネッサンス音楽家の中で最も演奏され、録音され、研究されているジョスカン・デプレが書いたマリアの祝日のために書いたミサ曲と、デプレの先駆者ギョーム・デュファイの聖歌集。鮮烈な男性声楽アンサンブルに魅了される1 枚です。
 

CC 72616
\2500
ペルトの清澄の極みの世界! スターバト・マーテル
  アルヴォ・ペルト(b.1935):スターバト・マーテル
 イヴァン・ムーディ(b.1964):シメロン
フイヴェールツ弦楽三重奏団
スージー・トート(S)
バルナバス・ヘギ(C-T)
オリヴィエ・ベルテン(T)
 録音:2013 年7, 10 月

 フイヴェールツ弦楽三重奏団は20 世紀以降の作品に力を注いでいるアンサンブル。
 今回彼らが取り上げたのは、天上から降り注ぐ光のような美しい音世界が魅力のペルト、そして彼らのために書かれたイヴァン・ムーディの「シメオン」。ムーディも正教会の音楽に強い影響を受けた作曲家です。美しい世界を堪能できる1 枚。
 

CC 72631
\2500
Piffarissimo〜コンスタンツ公会議1414-1418の器楽音楽 カペッラ・デ・ラ・トッレ、
カタリーナ・ボイムル(ショームと指揮)
 ショーム、サックバットの魅力を堪能

 録音:2013 年7 月

 コンスタンツ公会議は、当時の教会において教皇が3 人もいる事態(シスマ)を終結させるためにドイツ南部のコンスタンツで開かれた史上重要な会議。様々な国から、当時としては破格の50,000 人が参加したとされています。
 町では様々な言語が飛び交い、礼拝などの儀式などで歌われる音楽も様々な地方のものが飛び交っているような、国際色豊かなものになっていました。
 ここに収められた器楽曲も、そんな時期から伝わる音楽で、当時の熱気と雑踏を思わせる音楽です。
 カペッラ・デ・ラ・トッレは、中世からルネッサンスの音楽を演奏する団体。ショーム、ドゥルシアン、サックバット、コルネットを中心に構成されています。Piffari(Town Pipers= 町の楽師たち)といった意味から派生したタイトルが示すように、古の管楽器ショーム(チャルメラのような音色)やサックバットなどの魅惑の音色が堪能できる1 枚です。
 

CC 72633
\2500
四重奏によるラヴェル&スクリャービン!
 ラヴェル:クープランの墓
 ロバート・ズイダム:歌われなかったラブ・ソング
 クラース・デ・ヴリース:俳句
 アイナー・トリフィ・アイナーション:野望の機械
 スクリャービン:前奏曲op.33(全4曲)
 テオ・ヴァーベイ:無限へのプレリュード
 リスト:十字架への道より第4 曲
シュトルツ四重奏団
 (オーボエ、ヴァイオリン、
  ヴィオラ、チェロ)
 オーボエ、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロの四重奏によるラヴェル&スクリャービン!

 オーボエ、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロという組み合わせの四重奏団のために書かれた作品のほか、ラヴェルとシベリウスのピアノ曲を編曲した興味深いプログラムです。
 


CC 72627
(SACD HYBRID)
\2600→\2390
ヴァインベルクのヴァイオリン協奏曲、待望の最新録音で登場!
 (1)ブリテン:ヴァイオリン協奏曲Op.15
 (2)ヴァインベルク:ヴァイオリン協奏曲Op.67
リナス・ロス(Vn)
ミケル・キュトソン(指揮)
ベルリン・ドイツ交響楽団
 録音:2013 年8 月26-29 日/イエス・キリスト教会/62’ 50”

 SACD Hybrid 盤。ヴァインベルクのヴァイオリン協奏曲は1959 年に作曲され、レオニード・コーガンに捧げられました。コーガンとロジェストヴェンスキーによる素晴らしいライヴ録音が残されていますが、最新録音による待望の新録音の登場。冒頭からヴァインベルク節全開で、エネルギッシュなアレグロが聴く者の心を鷲づかみにします。リナス・ロスの技巧も聴きもので、驚愕の巧さ。曖昧さの全くない楷書風演奏を披露してくれます。録音の良さも特筆で、コーガン盤では良く聞こえなかったオーケストレーションの妙も味わえます。
 ブリテンの協奏曲は第2 次世界大戦中に作曲されたもので、最近ではヴェンゲーロフやヤンセンも録音するなど、ディスクも増えつつあります。ホラー映画のサントラのような不気味さとヴァイオリンの美しさが味わえる不思議作品。ロスの辛口な演奏が新鮮です。
 リナス・ロスは1977 年ドイツのラーベンスブルク生まれ。2006 年EMI よりCD デビュー。以後同世代のヴァイオリン奏者の中でも、歴史に埋もれた作曲家作品や名作を演奏する活動で特に注目を集める存在。ヴァインベルクのヴァイオリン・ソナタ集は特に重要な録音で、これにより世界が彼に注目するようになります。ザハール・ブロンやアッカルドらに師事し、アンネ=ゾフィー・ムター財団のスカラーシップを受けてもいます。2012 年からはアウグスブルクの大学の「レオポルト・モーツァルト・センター」で教授を務めています。様々なオーケストラと共演しているほか、室内楽活動も活発に行っています。1703 年製のストラヴディヴァリ「Dancla」を演奏しています。
 


CC 72567
(3CD)
\4000→\3690
ヴァインベルク:ヴァイオリンとピアノのための作品全集
 Disc1
  (1)ヴァイオリン・ソナタ第5番Op.53
  (2)同第4番Op.39
  (3)モルダヴィア狂詩曲Op.47の3
 Disc2
  (4)ヴァイオリン・ソナタ第3番Op.37
  (5)ソナチネOp.46
  (6)ヴァイオリン・ソナタ第2番Op.15
 Disc3
  (7)ヴァイオリン・ソナタ第1番Op.2
  (8)同第6番Op.136
  (9)3つの小品(1934-5)
リナス・ロス(Vn)
ホセ・ガジャルド(Pf)
 最初期作品まで収録。待望の全集登場!

 録音:2012 年

 ヴァインベルクのピアノ伴奏付ヴァイオリン曲をすべて集めた好企画。注目はポーランド時代の1934-5 年、彼が15-6 歳の「3 つの小品」で、もちろん世界初録音。ショスタコーヴィチやソヴィエト音楽の影響を受ける前の、彼の素顔を垣間見れます。
 ヴァインベルクのヴァイオリン・ソナタは、第2 番がオイストラフ、第4 番がコーガンに、「ソナチネ」と「モルダヴィア狂詩曲」は朋友の作曲家ボリス・チャイコフスキーに捧げられています。「モルダヴィア狂詩曲」はSP 時代にオイストラフの独奏、ヴァインベルク自身のピアノ伴奏による超絶的な録音がありましたが、リナス・ロスの新録音も凄まじい効果をあげています。
 また、珍品なのが「ヴァイオリン・ソナタ第6 番」。この作品に付けられているOp.136 は、もともと「無伴奏ヴィオラ・ソナタ第4 番」で、ダブり付番されていますが、内容は全く異なります。作品表にないものなので貴重で、これも世界初録音。
 作風は情念に満ちた部分と、精力的なアレグロが特徴。父が劇場のヴァイオリン奏者だったことと、自身もオイストラフやコーガンら名手と親しかったこともあり、非常に技巧的で効果的に書かれています。
 リナス・ロスは熱いなかにもクールな客観性で作品を見つめています。この水準で全集が出たことは、まことに喜ばしいと申せましょう。
 リナス・ロスは1977 年ドイツのラーベンスブルク生まれ、埋もれた作品発掘にも力を入れ、このアルバムではヴァインベルクのヴァイオリン曲再評価に多大な尽力をしました。




HAENSSLER

93 321
\2500→\2290
才能結集〜ショパンの美しい旋律に陶酔
 ショパン:
  (1)チェロ・ソナタ ト短調 Op.65
  (2)ピアノ三重奏曲 ト短調 Op.8
ヨハネス・モーザー(チェロ)
エヴァ・クピーク(ピアノ)
(2)コリア・ブラッハー(ヴァイオリン)
 名手クピーク、ブラッハーと共演!俊英チェリスト、モーザーによるショパンの美しい旋律に陶酔

 元ベルリン・フィルの第1コンサートマスター、コリア・ブラッハー。そしてグラモフォン誌が『驚くほど数多くいる若きヴィルトゥオーゾ・チェリストの中でもっとも素晴らしい才能を持つアーティストのひとり』と絶賛している俊英チェリストのヨハネス・モーザー。

 セッション録音:(1)2010 年12 月20,21 日、(2)2013 年6 月21,22 日/SWRフンクハウス・スタジオ(シュトゥットガルト)/DDD、57’54”

 
 期待の新録音はショパンのチェロ・ソナタとピアノ三重奏曲です。“ピアノの詩人” ショパンのチェロ・ソナタは1845-46 年に作曲され、ちょうどジョルジュ・サンドと別れた時期です。
 チェロのパートにはげしい情熱的なひらめきがあり、技巧的にも十分にその効果を発揮しており、モーザーは知的にコントロールしつつも情感豊かで魅惑的な演奏を披露しております。ピアノ三重奏曲 ト短調はA.H. ラージヴィウ公爵に献呈された初期の美しい作品です。







HUNGAROTON



HCD 32732
\2400→\2190
バロック奏法も取り入れた優美なバッハ第2弾!
 J.S.バッハ:
  ・無伴奏チェロ組曲第2番 ニ短調 BWV1008(23’26”)
  ・無伴奏チェロ組曲第4番 変ホ長調 BWV.1010(19’52”)
  ・無伴奏チェロ組曲第6番 ニ長調 BWV1012(29’27”)
ディッタ・ローマン
 (チェロ/JB Salomon、1770年製)
 麗しきチェリスト、ディッタ・ローマンによるバロック奏法も取り入れた優美なバッハ第2弾!

 セッション録音:2014 年1 月25-28日/ブダペスト、フンガロトン・スタジオ/DDD、73’04”

 麗しきチェリスト、ディッタ・ローマン。好評のバッハの無伴奏組曲の第1、3、5 番を収めた第1集(HCD 32731)に続き第2、4、6 番を収めた第2 集が早くも登場致します。
 これまでにイヴァン・モニゲッティ、ミクローシュ・ペレーニなど世界的チェリストに師事したローマンはとりわけペレーニの秘蔵っ子として知られ、現在はヨーロッパを中心に活躍しております。2012 年にはライプツィヒで行われたバッハ国際コンクールのチェロ部門第2 位受賞し、バッハ弾きとして確固たる地位を築きました。
 満を持してのバッハ無伴奏全曲録音となりましたが、ローマンは演奏法について研究に研究を重ね、いわゆるバロック奏法を取り入れ、弓は無駄な力が抜けて柔らかな音色を奏でます。端正で正当的なスタイルで優しく語りかけてくるような女性らしい可憐な演奏が魅力です。特に難曲として知られる第6 番。二つの弦で同じ音を交互に同音を弾きリトルネッロ形式で書かれているとても印象的な前奏曲ですがローマンは自身の描いたバッハ演奏を見事に表現しており、組曲の最後にふさわしい名演を聴かせてくれます。第1 集と合わせてお楽しみください。


ローマン/旧譜

HCD 32731
\2400→\2190
ディッタ・ローマンによる優美なバッハ無伴奏第1弾
 J.S.バッハ(1685-1750):
  ・無伴奏チェロ組曲第1番ト長調 BWV1007
  ・無伴奏チェロ組曲第3番ハ長調 BWV1009
  ・無伴奏チェロ組曲第5番ハ短調 BWV1011
ディッタ・ローマン
 (チェロ;JB Salomon 1770年)
 
 すでに一部では話題になっているディッタ・ローマンによる優美なバッハ無伴奏第1弾

 ペレーニの秘蔵っ子!麗しきチェリスト、ディッタ・ローマンによる優美なバッハ無伴奏第1弾は第1、3、5 番

 録音:2013 年7 月、フンガロトン・スタジオ/DDD、67’18”

 麗しきチェリスト、ディッタ・ローマンによるバッハの無伴奏組曲第1 集(第1、3、5 番)がリリースされます。ディッタ・ローマンは7 歳よりチェロをはじめました。これまでにイヴァン・モニゲッティ、ミクローシュ・ペレーニなど世界的チェリストに師事。とりわけペレーニの秘蔵っ子として知られ、ヨーロッパ各地で演奏会を成功させています。2012 年にはライプツィヒで行われたバッハ国際コンクールのチェロ部門第2 位受賞し、一躍話題となりました。レパートリーは広く、バッハから現代まで様々な作品を演奏しています。
 ローマンのバッハは、優しく語りかけてくるような女性らしい可憐な演奏が魅力です。当演奏ではいわゆるバロック奏法を取り入れ、弓は無駄な力が抜けて柔らかな音色を奏でます。正統的で端正なスタイルの中にも内なる秘めた情熱が演奏に好印象を受けます。今後の活躍も非常に楽しみな演奏者と言えましょう。なお、第2 集(第2、4、6 番)も今秋リリース予定とのことです。










ACOUSENCE



ACOCD12214
(2CD)
\2600→\2390
アンナ・マリコヴァ/スクリャービン:ピアノ・ソナタ全集
スクリャービン:
CD. 1
 ピアノ・ソナタ第1番 ヘ短調 op.6 (24:23)
 ピアノ・ソナタ第2番 嬰ト短調「幻想ソナタ」 op.19 (12:12)
 ピアノ・ソナタ第3番 嬰ヘ短調 op.23 (18:33)
 ピアノ・ソナタ第4番 嬰ヘ長調 op.30 (7:31)
CD. 2
 ピアノ・ソナタ第5番 op.53 (12:10)
 ピアノ・ソナタ第6番 op.62 (12:18)
 ピアノ・ソナタ第7番「白ミサ」 op.64 ( 12:11)
 ピアノ・ソナタ第8番 op.66 (14:42)
 ピアノ・ソナタ第9番「黒ミサ」 op.68 (8:25)
 ピアノ・ソナタ第10番 op.70 (12:58)
  ※作品名の後ろの( )内は演奏時間
アンナ・マリコヴァ(ピアノ)
2012年3月18,19日、2013年2月21,22日、2014年2月28日、3月1日録音
日本のピアノメーカーであるカワイの欧州における販売拠点 ドイツ、クレフェルトでのデジタル録音 使用ピアノ:SHIGERU KAWAI

※2CDですが、1CDの価格にて、ご提供させて頂きます。
※デジパック仕様です。
※アンナ・マリコヴァは旧ソ連ウズベキスタン出身の女流ピアニストです。
 ウズベキスタンの首都タシュケントの音楽院、モスクワ中央音楽院、チャイコフスキー音楽院で学んだ後、1993年ミュンヘン国際音楽コンクールで優勝し、現代ロシアを代表する若手ピアニストとして名声と評価を手に入れ多くの演奏会を通して活躍しています。
 モアリコヴァは母国ロシアを代表する作曲家の一人であるスクリャービンによる10曲のピアノ・ソナタそれぞれに鋭く切り込み曲に潜む陰影をまばゆいほど鮮やかに描き出しています。
 高い演奏技術と深い解釈に裏付けされた名演奏です。


ACOUSENCEからはこのアルバムも。
これがなかなかの大演奏。
まるで前世紀の巨匠同士のような大スケール演奏。
そして不気味なほどの高音質。

ACOCD21912
\2600→\2390
アンナ・マリコヴァ
 ブラームス:ピアノ協奏曲第2番
アンナ・マリコヴァ(ピアノ)
ジョナサン・ダーリントン指揮
デュースブルク・フィルハーモニー管弦楽団
 旧ソビエトのウズベキスタンに生まれ、モスクワで学んだマリコヴァ。主要な国際音楽コンクールで上位入賞を果たし、1993年ミュンヘン国際コンクールでの優勝で注目を浴び、現在に至るまで日本を含め数多くの演奏会を行っている実力派の女流ピアニストです。T.ザンテルリンク指揮のサン=サーンスのピアノ協奏曲やシューベルトリスト、ショスタコーヴィチなど数々のCDがリリースされています。スケールの大きい、感動的な演奏です。ACOUSENCEレーベルならではの録音の良さも特筆です。
 2011年4月23,24日録音  (ピアノはKAWAI SK-EXを使用。 http://kawai-kmf.com/topics/2012/03.23/ )

ショパンが定番ですが、これもおすすめ

CLASSICAL RECORDS
CR 056
\2200→\1990
ショスタコーヴィチ:
 24の前奏曲 Op.34/3つの幻想的舞曲 Op.5/人形の踊り(7つの小品)
アンナ・マリコヴァ(P)

最近ではこんな大作録音も

audite
AU 91650
(2SACD HYBRID)
\3800→¥3490
アンナ・マリコヴァ(P)
 サン=サーンス:ピアノ協奏曲全集

 [SACD 1]
  ピアノ協奏曲第1番ニ長調Op.17
  ピアノ協奏曲第2番ト短調Op.22
  ピアノ協奏曲第4番ハ短調Op.44
 [SACD 2]
  ピアノ協奏曲第3番変ホ長調Op.29
  ピアノ協奏曲第5番ヘ長調Op.103「エジプト風」
アンナ・マリコヴァ(P)
トーマス・ザンデルリンク(指)
ケルンWDR交響楽団

録音:2003年3月31日-4月4日、10月6日-7日、12月1日-5日ケルン・フィルハーモニー(セッション)、マルチチャンネルステレオ
SACDハイブリッド盤。

 レフ・ナウモフ門下のアンナ・マリコヴァはウズベキスタンのタシュケント出身。1990年のショパン・コンクールで第5位に入賞、1993年には1位が出ないことで有名なミュンヘン国際音楽コンクールで堂々第1位。日本にも数回来ている。CDもそこそこ出しているが、なぜかREAL SOUNDとかClassical Recordsとか入りにくい(というか入らない)ところばかり。そんなマリコワの円熟の演奏が聴ける充実のサン・サーンスのピアノ協奏曲全集録音が、SACDのセットでしかもお安くなって登場。
 マリコヴァのピアノは、コンクールで鍛えられた卓越した腕前はもちろんなのだが、それを前面に出さない品のよさ、しっとりとした大人の魅力があって、いい味がある。息子ザンデルリングもやる気十分でケルン放送交響楽団を操る。

 さて、ありあまる才能と筆の速さから、おびただしい作品を遺したサン=サーンスだが、なかでも名手としての個性が発揮されたピアノ協奏曲は、5曲ともじつに多彩な内容で聞きものぞろい。
 初期の3曲のうち、もっとも華麗で技巧的な性格の第2番。「循環主題」を用いていることや、全2楽章のそれぞれが2部に分かれているため、実質的には4楽章形式であるところなどが有名な第3交響曲とも共通する第4番。そして、みずからのパリ楽壇デビュー50周年を記念して書かれ、エキゾチックなムードを漂わせた第2楽章から「エジプト風」と名づけられた第5番。






ARS MUSICI


233877
\2000
ブラームス:弦楽四重奏曲第2番
ヴェルディ:弦楽四重奏曲
アルテミス四重奏団
 昔の出直し。
 

233876
\2000
チロル地方のクリスマス民謡集      東チロル四重唱団
 

233878
\2000
暁の星はいと麗しかな — 宗教曲集                                 フラウタンド・ケルン


<マイナー・レーベル歴史的録音・旧録音>


GRAND SLAM



GS 2116
\2500→¥2290
ワルター&コロンビア響の2トラ38シリーズ
 (1)交響曲第1番 ハ長調 Op.21
 (2)交響曲第2番 ニ長調 Op.36
 (3)ボーナス・トラック
  親愛なる日本の音楽愛好家の皆様……(ブルーノ・ワルター)
ブルーノ・ワルター(指揮)
コロンビア交響楽団
 ワルター&コロンビア響の2トラ38シリーズ、ベートーヴェンの交響曲第1番&第2 番登場!ボーナス・トラックにはワルターの肉声付き

 録音:(1)1959 年1 月5、9 日、ハリウッド、アメリカン・リージョン・ホール(ステレオ)
   (2)1959 年1 月5、6、8、9 日、ハリウッド、アメリカン・リージョン・ホール(ステレオ)
   (3)1960 年(?)(モノラル)
 使用音源:(1)(2)Private archive ( オープンリール・テープ、2トラック、38 センチ)(3)Columbia(Japan) PRICELESS-101

 ■制作者より
 べートーヴェンの交響曲第6 番「田園」(GS 2115) に続くワルター&コロンビア響の2 トラック、38 センチのオープンリール・テープ復刻は、交響曲第1 番と交響曲第2 番です。この2 曲はワルターのベートーヴェンの中でも最も美しい演奏といわれるもので、その魅惑を最大限引き出しました。また、ボーナス・トラックにはワルター&コロンビア交響楽団によるベートーヴェンの交響曲全集が初めて日本で発売される際、ワルターが日本のファンのために特別に収録した声のメッセージを加えています。
 なお、解説にはウィーン・フィルのオットー・シュトラッサーが記した「ブルーノ・ワルター、謙虚なオールマイティ(その1)」を特別に掲載します。筆者はワルターと戦前・戦後を通じて共演するだけではなく、個人的にも親しい間柄でした。長期間ワルターと触れあった人でなければ絶対に書くことの出来ない、深い内容のある文章です。(「ブルーノ・ワルター、謙虚なオールマイティ(その2)」はベートーヴェンの交響曲第4 番&第5 番「運命」(S-2117)〈2014 年10 月発売予定〉に掲載します。)(平林 直哉)




MEMBRAN


限定盤

600176
(10CD)
\2100→\1890
ポール・トルトゥリエ(Vc)名演奏集
 エルガー:チェロ協奏曲
  マルコム・サージェント指揮、BBC交響楽団 1953年録音
 トルトゥリエ:2つのチェロのための二重奏曲「Duos Chameau-Loutres」
  モード・トルトゥリエ(Vc)1958年録音
 R.シュトラウス:交響詩「ドン・キホーテ」Op.35
  ルドルフ・ケンペ指揮、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 1958年録音
 ヒンデミット:チェロ協奏曲
  カレル・アンチェル指揮、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団 1955年録音
 オネゲル:チェロ協奏曲
  ジョルジュ・ツィピーヌ指揮、フランス国立放送管弦楽団 1957年録音
 ベートーヴェン:チェロソナタ第1番〜第4番
  カール・エンゲル(pf)1950年〜1953年録音
 J.S.バッハ:ブランデンブルク協奏曲第2番
  パブロ・カザルス指揮、プラド祝祭管弦楽団 1950年録音
 J.S.バッハ(T.de Harte編):前奏曲変ホ短調
  タッソ・ヤノプーロ(pf)1946年録音
 ハイドン:チェロ協奏曲第2番Hob.VIIb/2
  ジャン・フルネ指揮、コンセール・コロンヌ芸術協会 1947年録音
 ブラームス:ピアノ四重奏曲第3番
  マイラ・ヘス(pf)ヨーゼフ・シゲティ(Vln)ミルトン・ケイティムス(Vla)1958年録音
 シューマン:子供の情景より「トロイメライ」
  ジョン・ニューマーク(pf)1958年録音
 ブラームス:チェロソナタ第1番、第2番
  カール・エンゲル(pf)1953年録音
 シューベルト:弦楽五重奏曲D.956
  アイザック・スターン(Vln)アレクサンダー・シュナイダー(Vln)
  ミルトン・ケイティムス(Vla)パブロ・カザルス(Vc)1952年録音
 ラヴェル:ハバネラ形式の小品/
 キュイ:オリエンタル/
 ショパン:前奏曲OP28-4/
 クープラン:エアーとシャコンヌ/
 パガニーニ:無窮道/
 ジャルディーニ:2台のチェロの為のタンブーラン/
 ドヴォルザーク:ロンド/
 プロコフィエフ:子供の為の音楽より「行進曲」/
 ニン:グラナディーナ/
 サラサーテ:サパテアード/
 ポッパー:ガヴォット 1958年録音
モード・トルトゥリエ(Vc)
ジョン・ニューマーク(pf)




VENEZIA


限定盤

CDVE00532
(8CD)
\4400→\3990

マリア・ユーディナ(ピアノ)の芸術 Vol.2


CD. 1
ストラヴィンスキー
 1. 2台のピアノのためのソナタ(1944)
  マリーナ・ドルズドヴァ(ピアノ)
   1962年録音
 2. 七重奏曲(1954)
   メリク=ムラディアン(ヴァイオリン) 
   A. Esipov(チェロ)
   イーゴリ・マルキン(ヴィオラ)
   ワレリー・ベズルチェンコ(クラリネット)
   ヴィタリー・ブヤノフスキー(ホルン)
   セルゲイ・クラサヴィン(ファゴット)
    1962年10月9日録音
 3. セレナード イ長調
   1962年2月3日録音
 4. ソナタ(1924)
   1962年2月3日録音
 5. ピアノと管楽器のための協奏曲
   ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー指揮
   ソビエトRTV交響楽団
    1962年録音
CD. 2
 1. プロコフィエフ:バレエ音楽「ロメオとジュリエット」から抜粋
  1954年10月20日モスクワ労働組合ホールでのライヴ録音
 2. プロコフィエフ:つかの間の幻影(全20曲) op.22
  1953年12月録音
 3. ショスタコービチ:ピアノ・ソナタ第2番 ロ短調 op.61
  1960年録音
CD. 3
 1. シャポーリン:ピアノ・ソナタ第2番 ロ短調 op.7
  1959年録音
 2. ベルク:ピアノ・ソナタ op.1
  1964年録音
 3. クジェーネク:ピアノ・ソナタ第2番
  1961年録音
CD. 4
 1. ヒンデミット:ピアノ・ソナタ第3番
  1960年録音
 2. ヒンデミット:ヴィオラ・ソナタ ヘ長調 op.11-4
   フョードル・ドルジーニン(ヴィオラ) Feodor Druzhinin
    1960年6月6日モスクワ音楽院小ホールでのライヴ録音
 3. オネゲル:ヴィオラ・ソナタ H.28
   フョードル・ドルジーニン(ヴィオラ) Feodor Druzhinin
    1960年6月6日モスクワ音楽院小ホールでのライヴ録音
CD. 5
 1. ベートーヴェン:「エロイカ変奏曲」 op.35
  1961年4月モスクワでの録音
 2. ベートーヴェン:「ディアベッリ変奏曲」 op.120
  1961年6月モスクワでの録音
CD. 6
 1. ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第6番 イ長調 op.30-1
  マリーナ・コゾルポーヴァ(ヴァイオリン) Marina Kosolupova
  1950年録音
 2. シューベルト:ピアノ五重奏曲「ます」 イ長調 op.114, D.667
  ベートーヴェン弦楽四重奏団のメンバー
  ウラディーミル・コメンコ(コントラバス) Vladimir Khomenko
   1960年11月 モスクワ音楽院小ホールでのライヴ録音
CD. 7
 1. タネーエフ:ピアノ五重奏曲 ト長調 op.30
  ベートーヴェン弦楽四重奏団
   1957年録音
 2. シューベルト:「白鳥の歌」D.957から第12曲「海辺で」
  1964年モスクワでの録音
 3. モーツァルト:レクイエム ニ短調 K.626から「涙の日」
  1954年4月4日キエフでのライヴ録音
CD. 8
 1. ムソルグスキー:スケルツォ 嬰ハ短調
  1950年録音
 2. ムソルグスキー:「夢」
 3. ムソルグスキー:「瞑想曲」(アルバムの綴り)
 4. ムソルグスキー:「涙」
  1949年録音
 5. グラズノフ:前奏曲とフーガ ニ短調
  1951年録音
 6. リスト:バッハの主題による変奏曲
  1950年3月27日録音
 7. バッハ:イタリア協奏曲 ヘ長調 BWV.971から第2楽章「アンダンテ」
  1953年モスクワでのライヴ録音
※既発売のCDVE00515 ユーディナの芸術に続くアルバムです。
上記に収められてなかった主にロシアの作曲家、現代曲、室内楽及び伴奏演奏が収められています。

※現在の鑑賞に堪えうる音質の良いものを選んだとの事ですが、音源はマスター・テープ、オリジナルLP、放送用音源など多岐に及び非常に古い音源も含まれております。
つきましては、マスターに起因する聞き苦しい箇所が聴かれます事ご了承ください。

※また、ライヴ音源が多数含まれている関係で、年代に関わらずモノラル録音が多数含まれております。
尚、録音年代などの表記は一般的に良く知られたものある事ご了承ください。
※装丁は紙ジャケットと紙ボックスです。限定BOX。


旧譜/第1弾

限定盤

CDVE00515
(16CD)
\6600→\4590

マリア・ユーディナ(ピアノ)
 古典音楽を中心とした名演奏集 


CD. 1 バッハ
 バッハ:平均律クラヴィア曲集第1集から
  第19番 イ長調 BWV.864
  第20番 イ短調 BWV.865
  第21番 変ロ長調 BWV.866
  第22番 変ロ短調 BWV.867
  第23番 ロ長調 BWV.868
  第24番 ロ短調 BWV.869
 バッハ:平均律クラヴィア曲集第2集から
  第1番 ハ長調 BWV.870
  第2番 ハ短調 BWV.871
  第3番 嬰ハ長調 BWV.872
  第4番 嬰ハ短調 BWV.873
  1951-1957年録音
CD. 2 バッハ
 バッハ:平均律クラヴィア曲集第2集から
  第5番 ニ長調 BWV.874
  第6番 二短調 BWV.875
  第7番 変ホ長調 BWV.876
  第8番 変ホ短調 BWV.877
  第9番 ホ長調 BWV.878
  第10番 ホ短調 BWV.879
  第11番 ヘ長調 BWV.880
  第12番 ヘ短調 BWV.881
  第15番 ト長調 BWV.884
  第21番 変ロ長調 BWV.890
   1951-1957年録音
CD. 3 バッハ
 バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV.988
  1968年録音
CD. 4 バッハとハイドン
 1. バッハ:半音階的幻想曲とフーガ 二短調 BWV.903
  1948年録音
 2. バッハ(リスト編曲):前奏曲とフーガ イ短調 BWV.543
  1954年10月20日モスクワ労働組合ホールでのライヴ録音
 3. (初CD化)バッハ:ピアノ協奏曲第1番 二短調 BWV.1052
  クルト・ザンデルリング指揮 Kurt Sanderling
  USSR全同盟放送交響楽団
   1956年10月8日モスクワ音楽院大ホールでのライヴ録音
 4. ハイドン:ピアノ・ソナタ 変ホ長調 Hob.XVI:52
  1951年録音
CD. 5 モーツァルト
 1. (初CD化)モーツァルト:ピアノ・ソナタ第6番 ニ長調 KV.284
 2. (初CD化)モーツァルト:ピアノ・ソナタ ヘ長調 KV.545/494
  1963年録音
 (唯一のマスターであるアナログ盤からの復刻マスターをリマスターしています)
CD. 6 モーツァルト
 1. モーツァルト:ピアノ・ソナタ第8番 イ短調 KV.310
 2. モーツァルト:ピアノ・ソナタ第11番「トルコ行進曲付き」 イ長調 KV.331
 3. モーツァルト:ピアノ・ソナタ第14番 ハ短調 KV.457
  1951年10月6日モスクワ音楽院小ホールでのライヴ録音
CD. 7 モーツァルト
 1. モーツァルト:ピアノ協奏曲第20番 二短調 KV.466
  セルゲイ・ゴルチャコフ指揮 Sergei Gorchakov
  USSR全同盟放送交響楽団
   1948年モスクワでの録音
 2. モーツァルト:ピアノ協奏曲第23番 イ長調 KV.488
  アレクサンドル・ガウク指揮 Alexander Gauk
  USSR全同盟放送交響楽団
  1943年モスクワでの録音
CD. 8 ベートーヴェン
 1. ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第5番 ハ短調 op.10-1
  1950年録音
 2. ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第12番 変イ長調 op.26
  1958年録音
 3. ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第14番「月光」 嬰ハ単調 op.27-2
  1954年4月4日キエフ・フィルハーモニー大ホールでのライヴ録音
CD. 9 ベートーヴェン
 1. ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第16番 ト長調 op.31-1
  1951年録音
 2. ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第17番「テンペスト」 二短調 op.31-2
  1954年4月4日キエフ・フィルハーモニー大ホールでのライヴ録音
 3. ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第22番 ヘ長調 op.54
  1951年録音
CD. 10 ベートーヴェン
 1. ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第27番 ホ短調 op.90
  1958年録音
 2. ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第28番 イ長調 op.101
  1959年録音
 3. ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第29番「ハンマークラヴィア」 変ロ長調 op.106
  1951年録音
CD. 11 ベートーヴェン
 1. ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第32番 ハ短調 op.111
  1958年録音
 2. ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番 ト長調 op.58
  クルト・ザンデルリング指揮
  レニングラード・フィル
   1948年レニングラードでの録音
 (※マスターにおける問題により一部音楽の欠落があります。ご注意ください。)
CD. 12 ベートーヴェン
 1. ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番「皇帝」 変ホ長調 op.73
  ナタン・ラフリン指揮
  USSR全同盟放送交響楽団
   1950年12月16日モスクワ労働組合ホールでのライヴ録音
 2. ベートーヴェン:合唱幻想曲 ハ短調 op.80
  セルゲイ・ゴルチャコフ指揮
  USSR全同盟放送交響楽団
   1947年モスクワでの録音
CD. 13 シューベルト
 シューベルト:4つの即興曲集 op.90 D.899
  1. 第1番 ハ短調
  2. 第2番 変ホ長調
  3. 第3番 変ト長調
  4. 第4番 変イ長調
   1964年モスクワでの録音
 シューベルト:即興曲集 op.142 D.935
  5. ヘ短調
  6. 変イ長調
  7. 変ロ長調
  8. ヘ短調
   1964年モスクワでの録音
CD. 14 シューベルトとシューマン
 1. シューベルト:ピアノ・ソナタ第21番 D.960
  1947年8月8日モスクワでの録音
 2. シューマン:幻想小曲集 op.12
  1951-1952年の録音
CD. 15 ブラームス
 1. (初CD化)ブラームス:ピアノ・ソナタ第3番 ヘ短調 op.5
  1954年10月20日モスクワ労働組合ホールでのライヴ録音
 2. (初CD化)ブラームス:ワルツ集から第15番 イ長調 op.39-15
  1954年10月20日モスクワ労働組合ホールでのライヴ録音
 3. ブラームス:2つの狂詩曲から第2番 ト短調 op.79-2
  1952年録音
 4. ブラームス:ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ op.24
  1948年5月24日録音
CD. 16 ムソルグスキーとチャイコフスキー
 1. ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」
  1967年夏の録音
 (唯一のマスターであるアナログ盤からの復刻マスターをリマスターしています)
 2. (初CD化)チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調 op.23
  ナタン・ラフリン指揮
  キエフ・フィルハーモニー
   1954年キエフ・フィルハーモニー大ホールでのライヴ録音
 (※マスターにおける問題により一部音楽の欠落があります。ご注意ください。)
  以上、ピアノは全て マリア・ユーディナ
 ピアニスト、リヒテル曰く、常識を逸脱し、尋常ならぬ芸術家であると評し、その演奏会での十字架を切るしぐさや、ピストルを常備するような振る舞いに違和感を感じつつも、リヒテルは彼女のバッハやシューベルト、バッハの演奏に賛辞を送っています。但し、表現された音楽は作曲家のものではなく、まさにユーディナ、そのものであると述べています。

 数々の反体制的な言動や、当時演奏を禁じられていた演目を取り上げた事で、奇人的に語られがちですが、極度の禁欲的な生活や、貧しい人々への弛まぬ援護など、正教への宗教的感情に裏付けされたユーディナの音楽への深い洞察力と、強烈なピアノへのテクニカル・アタックは、彼女の個性的な楽曲へのアプローチと、あまりにも純粋すぎる音によって、今の時代においても聴く者を圧倒します。

 1950年前後の録音に音質の良くないものが多く含まれており一般的ではありませんが、音の悪さを超越した名演奏ばかりです。

 同時代において奇異な音楽を聴かせる指揮者ゴロワノフ名演集CDVE00508(#2700000 005088)も、合わせてよろしくお願い致します。

 同レーベルで発売されていたユーディナの作品に、古典を中心とした演奏に初CD化の音源を足した、お買い得なBOX(限定)です。

 現在の鑑賞に堪えうる音質の良いものを選んだとの事ですが、音源はマスター・テープ、オリジナルLP、放送用音源など多岐に及び非常に古い音源も含まれています。つきましては、マスターに起因する聴き苦しい箇所が聴かれます事ご了承ください。
 また、ライヴ録音が多数含まれている関係で、年代に問わずモノラル録音が多く含まれております。尚、録音年代などの表記は、一般的に良く知られたものである事ご了承下さい。
 装丁は紙ジャケットです。



<メジャー・レーベル>

SONY


8888378764-2
\2500→\2290
チャーリー・シーム /
 Under the Stars


ハーバート・スペンサー:Underneath the Stars
オーレ・ブル:ソリチュード
ドビュッシー:月の光
エルガー:愛の挨拶
フバイ:カルメンによる華麗なる幻想曲
ドヴォルザーク:我が母の教えたまいし歌
チャイコフスキー:メロディ
クライスラー:ラ・ヒターナ
フォーレ:夢のあとで
ブラームス:ハンガリー舞曲第4番
チャイコフスキー:憂鬱なセレナード
ショスタコーヴィチ:『馬あぶ』〜ロマンス
チャーリー・シーム:Canope
チャーリー・シーム(Vn),
ポール・グッドウィン(指揮)
ミュンヘン放送管弦楽団

 情熱的な若きヴァイオリニスト、チャーリー・シーム、ソニー・クラシカルからのデビュー盤の登場です。
 3歳ですでにヴァイオリン演奏をこなし、シュロモ・ミンツなどに師事。
 イートン・カレッジ、ギルドホール音楽院でヴァイオリン演奏を研究。2008年にChallenge Classicsよりデビューし、高い評価を得、ロイヤル・バレエやブライアン・アダムスなどのポップス・コンサートにも出演しています。
 それだけでなく、「L'Uomo Vogue」などのファッション誌の表紙や写真集などにも登場しています。
 これまでChallenge Classicsから1枚、Warner Classicsから2枚のソロ・アルバムを発表しており、今作がソニー・クラシカルからのデビュー盤となります。
 今回のアルバムは、美しいメロディの楽曲を、繊細かつ斬新な編曲によって、ヴァイオリンという楽器の音色の魅力を際立たせたものです。
 『彼の演奏テクニック・マスターとヴァイオリンの音色は見事にミックスされ、彼の現代的な感性はクラシック音楽の世界に新鮮さをもたらし、刺激的な光景を感じることができます』と、すでに高評価を得ています。
 チャーリー・シームならではのしなやかでブリリントな演奏は、多くの人にヴァイオリンという楽器の魅力を伝える強いメッセージを放っています。

  [録音]2013年9月, バイエルン放送第1スタジオ


2564 666612
\2600→¥2390
チャーリー・シームWARNER録音
 ヴィエニャフスキ:ヴァイオリン協奏曲第1番
 ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲/
 オーレ・ブル:カンタービレ・ドロローゾとロンド・ジョコーゾ
チャーリー・シーム(Vln)
アンドリュー・ゴーレイ指揮、
ロンドン交響楽団
イケメン・ヴァイオリニスト、チャーリー・シームのコンチェルト・アルバム。



8887500228-2
(7CD)
\3400→\2990
ネルソン・フレイレ/ソニークラシカル・アルバム・コレクション
【CD1】
 チャイコフスキー:『ピアノ協奏曲第1番変ロ短調Op.23』,
 リスト:『死の舞踏』〜
  ネルソン・フレイレ(P)
  ルドルフ・ケンペ(指揮)
  ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団
   [録音:1968年5月22〜27日:ミュンヘン],
【CD2】
 グリーグ:『ピアノ協奏曲イ短調Op.16』,
 シューマン:『ピアノ協奏曲イ短調Op.54』〜
  ネルソン・フレイレ(P)
  ルドルフ・ケンペ(指揮)
  ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団
   [録音:1968年5月22〜27日:ミュンヘン],
【CD3】
 シューマン:『謝肉祭Op.9』,
 シューベルト:『4つの即興曲Op.90 D.899』〜
  ネルソン・フレイレ(P) [録音:1967年4月17〜19日:ヴィンタートゥール],
【CD4】
 ブラームス:
  『ピアノ・ソナタ第3番へ短調Op.5』『ラプソディ変ホ長調Op.119-4』
  『カプリッチョ ロ短調Op.76-2』〜ネルソン・フレイレ(P)
   [録音:1967年4月17〜19日:ヴィンタートゥール],
【CD5】
 ショパン:『24の前奏曲Op.28』〜
  ネルソン・フレイレ(P)
   [録音:1970年4月22, 24, 25日、ニューヨーク、コロンビア30番街スタジオ]
【CD6】
 ショパン:『ピアノ・ソナタ第3番ロ短調Op.58』,
 リスト:『ピアノ・ソナタ ロ短調』〜
  ネルソン・フレイレ(P)
   [録音:1969年11月9&12日:ヴィンタートゥール],
【CD7】
 ショパン:
  『即興曲第4番嬰ハ短調「幻想即興曲」』『マズルカ第25番ロ短調Op.33-4』
  『マズルカ第23番ニ長調Op.33-2』『マズルカ第26番嬰ハ短調Op.41-1』
  『ポロネーズ第6番変イ長調「英雄」Op.53』『スケルツォ第2番変ロ短調Op.31』
  『夜想曲第5番嬰ヘ長調Op.15-2』『ワルツ第6番変ニ長調「小犬のワルツ」Op.64-1』
  『即興曲第2番嬰ヘ長調Op.36』『練習曲第5番変ト長調「黒鍵」』〜
   ネルソン・フレイレ(P)
    [録音:1982年12月6&7日、ドイツ、ノイシュタット]
 ネルソン・フレイレ生誕70歳記念ボックス 1944年ブラジル生まれの名ピアニスト、ネルソン・フレイレ。
 2014年は彼の生誕70周年にあたります。それを記念し、フレイレが彼の活動の比較的初期、1968年から1970年にかけてコロンビア・レーベルに録音した6枚のLPに加えて、1982年にドイツで録音されたレアなショパン・アルバムを加えたCD7枚組のボックスです。
 幼い頃から音楽的才能を現し、12歳でリオ・デ・ジャネイロ国際ピアノコンクールに出場、演奏したベートーヴェンの「皇帝」は居並ぶ審査員を驚愕させたと言われ、その後も着々と才能を伸ばしています。
 アルゲリッチとのラヴェル「ラ・ヴァルス」が名演として知られていますが、彼の本領はどちらかというと、ショパンやシューマン、そしてグリーグなどの内省的で詩情豊かな作品にあるのではないでしょうか。
 このボックスには、晩年のルドルフ・ケンペ指揮ミュンヘン・フィルと共演したチャイコフスキー、シューマン、グリーグの3つのピアノ協奏曲とリストの「死の舞踏」を始め、シューマンの「謝肉祭」やショパンの「24の前奏曲」と言ったストーリー性に富んだ作品、ブラームスとショパンの「ピアノ・ソナタ」といった堅固な構成を持つ作品、静かに心が泡立つブラームスの小品とシューベルトの「即興曲」など、正統的な解釈の中に潜む遊び心や、洒脱な精神が垣間見える素晴らしい作品群が並んでいます。
 LP3枚分が今回初めてCD化されます。これらの一連の録音を終えた後は、一時期沈黙を保ったかに見えましたが、21世紀になってまた華々しい活動を再開し、ますますの円熟と名声を保っていることはご存知の通りです。
 各ディスクはオリジナルLPのジャケット・デザインを復刻した紙ジャケットに封入され、クラムシェル・ボックスに収めされています。
 オールカラーの別冊解説書には、ジェッド・ディストラーの解説、フレイレのアーティスト写真、そしてアルバム毎の詳細なデータが掲載されています。


8884309531-2
\2500→\2290
ホアキン・アチューカロ/詩的なピアノのためのスペイン音楽集
 ①ファリャ:『交響的印象「スペインの庭の夜」』,
 ②アルベニス:『グラナダ』,
 ③トゥーリーナ:『魅惑の踊り』,
 ④アルベニス:『セビリャ』,
 ⑤グラナドス:『スペイン舞曲第5番』,
 ⑥モンポウ:『歌と踊り第6番』,
 ⑦アルベニス:『ナバーラ』
ホアキン・アチューカロ(P)/
エドゥアルト・マータ(指揮)
ロンドン交響楽団(①

 最近、脚光を浴びているスペインのピアニスト、ホアキン・アチューカロ。5月にソニークラシカルから再発売された名盤「ゴイェスカス」に続く、アチューカロが1970年代にRCAに残した名演が復活します。
 この1枚はスペイン音楽の使徒ともいうべきアチューカロの真骨頂ともいえるもので、メインは何といってもファリャの「スペインの庭の夜」でしょう。最近、ラトル指揮ベルリン・フィルと共演した同作品の映像(2010年収録)が話題となり、それによってファンが爆発的に増加したともいえるアチューカロですが、こちらの演奏は1970年代後半の才気煥発なもの。またバックを務めるのが名匠エドゥアルド・マータ指揮するロンドン交響楽団ということもあり、この曲の新たな魅力が引き出されています。
 併せて収録されているのも、数々のスペインもの。情熱的なアルベニスや、しっとりとしたモンポウなどの小品を見事に演奏しています。
 同じくスペインを代表するラローチャとは違う魅力を持つスペイン音楽集と言えるでしょう。

  [録音]1977〜1978年


8884304403-2
\2500→\2290
ホアキン・アチューカロ/グラナドス:ゴイェスカス
 グラナドス:ピアノ組曲『ゴイェスカス』
  (「わら人形」「愛の言葉」「窓辺の語らい」「燈し火のファンダンゴ」
   「嘆き、またはマハと夜鳴きうぐいす」「愛と死」「終曲(幽霊のセレナード)」)/
 アルベニス:『タンゴ Op.165-2』『ナバーラ』/
 ファリャ:『粉屋の踊り』『火祭りの踊り』
ホアキン・アチューカロ(P)
 1932年生まれのビルバオ生まれのピアニスト、ホアキン・アチューカロがRCAに録音していたアナログ時代の名盤「ゴイェスカス」、待望の復活です。
 アチューカロは13歳でデビューしたにも拘らず、すぐには活動せずにじっくり研鑽を積み、27歳の時リヴァプール国際コンクールで優勝し、ズービン・メータに絶賛されたのを機会に、ようやくキャリアを始めたというピアニスト。
 デビューしてからの彼の活動は目覚ましく、カーネギー・ホール、ウィーン楽友協会、スカラ座、サル・プレイエル、サントリー・ホールなどを始めとした59か国でコンサートを開催し、数多くのオーケストラとも共演を重ねています。1992年と1996年にはスペイン政府から賞を贈られ「スペイン最高のピアニスト」として賞賛されています。
 最近では2010年のラトル/ベルリン・フィルのヨーロッパ・コンサートで演奏したファリャの「スペインの庭の夜」や、ロンドン響デビュー50周年を記念してC.デイヴィス/ロンド響と共演したブラームスのピアノ協奏曲第2番などの映像作品でその衰えぬヴァイタリティと見事な音楽性を披露しています。
 アチューカロはアナログLP時代にRCAに数枚のスペイン音楽のアルバムを録音していますが、当アルバムはその中から、アナログ時代にラローチャのそれと双璧とされた「ゴイェカス」の名演を中心に、アルベニス、ファリャの作品をカップリング。これ以上ないと言われる強い説得力と、軽妙洒脱な音楽性、そして激しいリズムの応酬など、最近の彼の演奏よりも、更に「スペインの情熱」を見事に表現した熱い演奏です。
 【録音】1972 & 1978年(ステレオ)















8/5(火)紹介新譜
マイナー・レーベル新譜

 

HAENSSLER

98 618
\2400→\2190
シューベルト:ピアノ作品集Vol.12
 (1)ピアノ・ソナタ ニ長調 D.850
 (2)ロンド ホ長調 D.506
 (3)12のワルツ集「高雅なワルツ」 D.969
ゲルハルト・オピッツ(ピアノ)
 巨匠オピッツによるシューベルトのピアノ独奏曲集これにて完結!

 録音:2009 年10 月5-9 日/ノイマルクト/DDD、65’51”

 2007 年から2009 年の間に集中的に行われたオピッツによるシューベルトのピアノ独奏曲録音が当第12 集にて完結致します。
 シューベルトの詩情をたっぷりと響かせるオピッツのシューベルトは透明感あふれる音色と重厚感があり、楷書的な奏法ながらそれぞれの楽曲に対しての解釈は、長年の演奏活動・研究から現在のオピッツが考えるシューベルト像を表現しております。改めて巨匠オピッツの偉大さを感じずにはいられない充実の録音が完結致しました。




<マイナー・レーベル歴史的録音・旧録音>


MEMBRAN


フルトヴェングラー〜オペラ・ライブ


600168
(41CD)
\8000→\7490
 クラムシェル・ボックス仕様。
 MEMBRANはすぐに完売しますのでご注意ください。(2014.8.4)

ワーグナー:楽劇「ニーベルングの指環」全曲
  楽劇「ラインの黄金」
   フェルディナント・フランツ
   エリーザベト・ヘンゲン
    1950年3月4日、ミラノ・スカラ座
  楽劇「ワルキューレ」
   ギュンター・トレプトウ
   ヒルデ・コネツニ
    1950年3月9日、ミラノ・スカラ座
  楽劇「ジークフリート」
   セット・スヴァンホルム
   キルステン・フラグスタート
    1950年3月22日、ミラノ・スカラ座
  楽劇「神々の黄昏」
   キルステン・フラグスタート
   マックス・ローレンツ
    1950年4月4日、ミラノ・スカラ座
     ミラノ・スカラ座合唱団
     ミラノ・スカラ座管

 ワーグナー:楽劇「神々の黄昏」第2幕より
   フリーダ・ライダー
   ラウリッツ・メルヒオール
    1936年、コヴェントガーデン王立歌劇場
 ワーグナー:楽劇「神々の黄昏」第3幕より
    キルステン・フラグスタート
    ルートヴィヒ・ウェーバー
    ロンドン・フィル
     1937年6月1日、コヴェント・ガーデン王立歌劇場 他

 ワーグナー:楽劇「トリスタンとイゾルデ」より
  ルートヴィヒ・ズートハウス
  エルナ・シュルター
  ゴットロープ・フリック
   1947年10月3日、ベルリン

 ワーグナー:楽劇「トリスタンとイゾルデ」より
  アニー・コネツニ
  マックス・ローレンツ
  ウィーン国立歌劇場
   1941年12月25日、1943年1月2日、ウィーン国立歌劇場

 ワーグナー:楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」全曲
  ヤーロ・プロハスカ
  マリア・ミューラー
  マックス・ローレンツ
   1943年7月、バイロイト祝祭劇場

  ワーグナー:歌劇「タンホイザー」より
   マックス・ローレンツ
   マリア・ライニング
   ウィーン国立歌劇場
    1936年1月、ウィーン 他

 ベートーヴェン:歌劇「フィデリオ」全曲
  キルステン・フラグスタート
  ユリウス・パツァーク
  ウィーン国立歌劇場
   1950年8月5日、ザルツブルク祝祭劇場

 ウェーバー:歌劇「魔弾の射手」全曲
  ハンス・ホップ
  エリーザベト・グリュンマー
  ウィーン国立歌劇場
   1954年7月、ザルツブルク祝祭劇場

 モーツァルト:歌劇『魔笛」全曲
  ヨゼフ・グラインドル
  ヴィルマ・リップ
  ウィーン国立歌劇場
   1951年8月6日、フェルゼンライトシューレ

 モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」全曲
  エーリヒ・クンツ
  イルムガルト・ゼーフリート
  パウル・シェフラー
  エリーザベト・シュヴァルツコップ
  ウィーン国立歌劇場
   1953年8月7日、ザルツブルク祝祭劇場

 モーツァルト:歌劇「ドン・ジョヴァンニ」全曲
  ティト・ゴッビ
  エリーザベト・シュヴァルツコップ
  リューバ・ヴェリッチュ
  ウィーン国立歌劇場
   1950年7月27日、ザルツブルク祝祭劇場

 グルック:歌劇「オルフェオとエウリディーチェ」全曲
  フェドーラ・バルビエーリ
  ヒルデ・ギューデン
  マグダ・ガボリー
  ミラノ・スカラ座
   1951年4月7日、ミラノ

 ヴェルディ:歌劇「オテロ」全曲
  ラモン・ヴィナイ
  ドラジカ・マルティニス
  パウル・シェフラー
  ウィーン国立歌劇場
   1951年8月7日、ザルツブルク祝祭劇場


<メジャー・レーベル>

WARNER



2564 628787
\2100→\1890
ドヴォルザーク:
 交響曲第8番ト長調 Op.88
 伝説 Op.59
セレブリエール指揮
ボーンマス響


2564 628144
\2100→\1890
サン=サーンス:
 ヴァイオリン協奏曲第3番 ロ短調Op.61
 序奏とロンド・カプリチオーソ イ短調Op.28
 ホタ・アラゴネーサOp.64
 交響曲第3番ハ短調Op.78「オルガン付」
アレクサンドレ・ダ・コスタ(Vn)
オビエド・フィラルモニア(旧オピエド市響)
マルツィオ・コンティ指揮





<国内盤>


INDESENS!



INDE061
(国内盤)
\2800+税
フランス19世紀末、ピッコロのための音楽
 〜ベル=エポック期のパリで ジュナン、ダマレ、マイユール〜

 ウジェーヌ・ダマレ(1840〜1919):
  ①白つぐみ op.161 ②鬼火 op.378
  ③ピッコロのための奇想曲 op.174
  ④酔狂な女(ラ・カプリシューズ)op.270
  ⑤ピッコロ・ポルカ op.157
  ⑥つむじ風 op.212 ⑦キジバト op.119
  ⑧タランテッラ op.391
 ポール・アグリコル・ジュナン(1832〜1903):
  ⑨「雨だ、雨だよ、羊飼いのお嬢さん」による幻想曲
  ⑩ヴェルディの歌劇『仮面舞踏会』による幻想曲
 レオン=ルイ・マイユール(1837〜1894):
  ⑪鳥の巣〜2本のピッコロのための変奏曲*
ジャン=ルイ・ボーマディエ(ピッコロ)
ジャン・ケルネール(ピアノ)
マクサンス・ラリュー(第2 ピッコロ)*
 ピッコロこそ、19世紀末の華やぎを象徴する楽器だった!マネの『笛吹きの少年』をジャケットに時代の息吹を感じさせる、さながらオッフェンバックやガンヌ、ワルトトイフェルを思わせるような軽快な調べと、一抹のロマン。ピッコロの大御所ボーマディエによる名盤、ついに国内流通!

 時代はフランス19 世紀末—-ドイツとの戦争に負けたフランスで、サン=サーンスやフォーレが「フランスならではの音楽を」とフランス国民音楽協会を発足させ、巷ではワーグナーの音楽が日増しに理解されるようになってゆくかたわら、フランクの門弟たちや若きドビュッシーが新しい響きを模索していた時代...という見方はあくまで、世界中にドイツ発の音楽史がしっかり根付いた20 世紀以降の目線で、19 世紀の「音楽だけ」をふりかえったときの語り方にほかなりません。たしかに19 世紀末にはフランスでも“芸術音楽”とよぶべきものが注目されはじめ、オーケストラ音楽や室内楽の演奏会など「オペラでもない、教会の祈りでもない、ましてや舞踏会や軍楽とも関係ない」音楽を楽しむ人が増えてきたのは事実——
 しかし、それはあくまで限られた音楽通・芸術愛好家たちのあいだでの話。巷に音楽を提供していたのはむしろ、この時代に続々と結成され、すぐれた名演によって“管楽器の王国”フランスの名声をますます高めつつあった吹奏楽団(やブラスバンド)だったのではないでしょうか?
 コルネットの名手アーバン(アルバン)が指揮する吹奏楽団でピッコロを吹いていたウジェーヌ・ダマレの作品を中心に、ここに集められているのは、そうした19 世紀末のフランス都市生活の華やぎをありありと伝えてくれる、ピッコロのために書かれた名曲の数々!ピッコロは町中や屋外などでも音が遠くまで届きやすいため、公共の場に音楽を供する楽団では必ず主役に近い活躍をみせていたのだそうで、この楽器で驚くほど多彩な音世界がこの時代に追求されていたことが、本盤を聴けばあらためて理解されることでしょう。
 超絶技巧の名曲もあれば、高い音域ならではの色彩感をあざやかに使いこなした小品も多く、しなやかな美音はヴォリュームを下げ気味にして聴いていても独特の魅力があり、折にふれ聴き込んでしまう...吹き手は20 世紀以来、“管楽器の王国”フランスのピッコロの第一人者として活躍してきた名手ジャン=ルイ・ボーマディエ!パリ管のソリストたちの名盤を続々と出しているIndesens!レーベルからの発売ですが、もとは(2年前にIndesens!のオーナーが買い取った)Calliope でLP時代(1978〜80 年)に録音され、長くピッコロの名盤として親しまれてきていたアルバムのひとつ(解説にはボーマディエの躍進に寄せられた名匠ランパルのコメントも!)——
 解説日本語訳つきの国内流通網に乗るのはおそらくこれが初めてではないでしょうか?ピッコロやフランス音楽への理解がひとしお深まる逸品、ご注目を!




PAN



PC10278
(国内盤)
\2800+税
ルクレールの好敵手たち
 〜フランス18世紀のヴァイオリン音楽

 ルクレール、ギニョン、ギユマン...〜
 ルイ=ガブリエル・ギユマン(1705〜1770):
  ①ソナタ 第4番(1734 年ディジョン刊)
 ジャン=バティスト・カルドンヌ(1730〜1792):
  ②第3ソナタ ホ短調(1765 年パリ刊)
 ジャン=ピエール・ギニョン
  (本名ジョヴァンニ・ピエートロ・ギニョーネ 1702〜1774):
  ③第1ソナタ ハ短調 作品1-9
  (1737 年頃?パリ刊)
 ジャック・デュフリ(1715〜1789):
  ④『クラヴサン曲集 第3集』からの3編
   〔序曲/ラ・ド・マリ(優美なロンド)/シャコンヌ〕
 ジャン=マリー・ルクレール(1697〜1764):
  ⑤ソナタ 第12 番 ト長調(第3集、1734 年パリ刊)
ライラ・シャイエーク(バロック・ヴァイオリン)
イェルク・ハルーベック(クラヴサン)
 バロック末期に花ひらいた、フランス独自のヴァイオリン楽派。古典派型の弓ができる前の、18世紀フランスのヴァイオリン奏法を縦横無尽にに解き明かす。“当時の響き”の追求はバーゼル仕込み——才人シャイエークとハルーベック、さらなる高雅な領域へ...

 ジャック・ティボー、ジネット・ヌヴー、オーギュスタン・デュメイ...「フランスのヴァイオリニスト」と聴いて、誰を思い浮かべるでしょう?この国ならではの高雅な、フォーレやドビュッシーから馥郁たる香りの響きを引き出してやまない、他国のそれとは一線を画した“フランス独自の”ヴァイオリン演奏というものは、実は18 世紀にはすでに存在していたようです。その源流はヴァイオリンの祖国イタリアに行き着くものの、たとえばルクレールは——トリノの宮廷で、コレッリ門下の名手ソミスにレッスンを受けたあと——フランス人ならではの感性で、この国特有の音楽様式をイタリア流儀のヴァイオリンの歌心とうまく結びつけてみせた才人として、ひろく名声を博したものでした。しかしそのルクレールとして、抜群の感性と技量を誇る音楽性の高さひとつでは、フランスを征しきれなかった——なにしろ当時のフランスは、王室楽団からして腕利きのヴァイオリン奏者に事欠かず、ギニョンやギユマンといった(同じくソミスに学んだ)凄腕の名手たちが続々あらわれ、ルクレールの人気や台頭を脅かしつづけ、時には彼を外国にまで追いやったほどだったのですから...
 そんな活況あふれる当時のようすを、私たちはてっきり、現存する彼らの作品からでしか味わえないと思っていましたが、“古い音楽は、作曲者が知っていた当時の楽器と奏法で”を旨とする古楽器演奏の達人たちの卓越した技量とあくなき好奇心は今や、当時のヴァイオリン奏法をあざやかに甦らせようという領域にまで迫りつつあるようです。
 古楽教育の牙城バーゼル・スコラ・カントルムで、弟子たちの積極的な研究姿勢にも柔軟に耳をかたむけ、クラス全体で古い弦楽奏法の再発見に力を注いできた名教師キアラ・バンキーニのもとで学び、彼女のアンサンブル415 でもコンサートマスターを何度もつとめてきたライラ・シャイエークもまた、そうした古い時代の演奏法の細かな機微を徹底して追い求め続けている名手——気心の知れたデュオ・パートナーのハルーベックとともに、マレやクープランの同時代、あるいはその直後の古典派前夜のフランスで、どのようなヴァイオリン芸術が花開いていたかをあざやかに解き明かしてゆきます。
 題して「ルクレールの好敵手たち」—-艶やかなガット弦の至芸の交錯、じっくり耳を傾けたい秀逸古楽盤が、またひとつ...!
 


PC10310
(国内盤)
\2800+税
ウィーン×バロック×ヴァイオリン
 〜17世紀オーストリア、作者不詳の傑作さまざま〜

 ウィーン・フランチェスコ会修道院写本XIV-726より
  1) 第94 曲:トッカータ イ短調
  2) 第87 曲:ソナタ
  3) 第74 曲:ソナタ ヘ長調
  4) 第68 曲:音楽による時計 イ短調
  5) 第4曲:ソナタ ニ長調
  6) 第77 曲:ソナタ イ長調
  7) 第73 曲:ソナタ イ短調
  8) 第69 曲:郵便馬車の角笛 ロ長調
グナール・レツボール(バロック・ヴァイオリン)
アルス・アンティクヮ・アウストリア(古楽器使用)
 作曲家名を知らなくても“演奏者で選ぶ”が正解、それがバロック盤の世界...鬼才レツボールのさらなる超絶技巧ガット弦アルバムは、なんと「作曲者不詳の傑作」ばかりを集めた注目盤!
 心そそる歌心、胸のすくようなテクニック、標題、ソナタ...オーストリアこそ、弦楽器の天国だった!

 オーストリア随一のバロック・ヴァイオリン奏者にして指揮者でもある天才グナール・レツボールは、“音楽の都”ウィーンやハプスブルク皇室だけにとどまらない、オーストリア全体のバロック音楽のありようを生々しく「当時どおり」に再現しつづけることに意欲を燃やしてきた人—-合唱が必要なら高音部は少年歌手に任せるという、当時のオーストリアで最も一般的だった「修道院スタイル」を徹底させ、時にはストイックなまでに弦楽編成の員数も減らすなど、当時の現状をふまえた演奏条件のもとで最大級の説得力ある名演をくりひろげてゆく...そうしたことが可能なのも、ひとえに彼自身が凄腕の名手であればこそ!だったことを、あらためて痛感させてくれる久々待望の新録音が(レコード・アカデミー賞受賞のビーバー盤(PC10245)がお気に召した方にはぜひぜひ!な内容です)!

 21 世紀のいま彼が新たに乗り出したのは、ウィーンのフランチェスコ会修道院に伝わる17 世紀の手稿譜集(管理番号XIV-726)に記されている驚くべき超絶技巧のヴァイオリン音楽群を最初の切り口に、17 世紀のオーストリアにおけるヴァイオリン芸術の粋をあらためて縦横無尽に読み解いてみせる、3作のアルバムからなる連作企画——
 その第1弾となる本作で、彼はあえて楽譜上に作曲者の名前が記されていない曲ばかりを8曲集めてみせています。
 そう、この時代は作曲家の技量もさることながら、なにより演奏者が当意即妙、その場でどう音楽を豊かなものにするか?が大きく問われていた頃——作品を誰が書いたか?よりも、どう演奏するか?に焦点が当てられていたところ、この手稿譜は書き写した人物がそもそも手練のヴァイオリニストだったらしく、作曲者の記名がある曲ではビーバー、シュメルツァー、ヴァルター...と、17 世紀のドイツ語圏きっての超絶技巧派が残した難曲ばかりが出揃っていて。
 畢竟、記名のない作曲者不詳の作品もまた、まさしくヴァイオリンの演奏技巧のむずかしさを易々と乗り越えてみせる名手のテクニックがきわだつであろう、聴きごたえあるヴィルトゥオジテ満載の充実作ばかりなのです!これだから古楽の世界は面白い——そう、作曲者の名前なんぞに縛られていては、ほんとうにすばらしい音楽をみすみすスルーしてしまうことが多々。演奏者やレーベルを手がかりに見つけてゆくのがいちばんの早道だとしたら、このとおり、Pan Classics レーベルが提案してくれる古楽盤、とくに弦楽器もの(レツボールのほか、ガンバのグイード・バレストラッチの盤も傑作揃い!)というのはまさに「絶対にはずさない!」と断言してもよいくらい、逸品ばかりが揃っているところ。
 今回もそうした信頼を上書きしてくれる名盤になっていて嬉しい限りです。標題つきの楽曲でも、レツボールの芸達者ぶりがタイトルのニュアンスをよく伝えてくれる——超絶技巧の炸裂とのメリハリも魅力的!羊腸弦の至芸を堪能しつくせる逸品、お見逃しなく...!




PASSACAILLE



PSC980
(国内盤)
\2800+税
シューベルトの晩年、ウィーンのピアノ
フランツ・シューベルト(1797〜1828):
 ①性格的行進曲 第1番 ハ長調 D968b/Op.121-1 Lg
 ②ハンガリー風アレグロ ハ短調 D 916c(補筆:J.デームス)
 ③アレグレット ハ短調 D900
 ④ロンド ニ長調 D 608/Op.138 Lg
 ⑤アレグロ イ短調「人生の嵐」D 947(歿後出版 Op.144)Gl
 ⑥グラン・ロンド イ長調 D 951/Op.107 Gl
 ⑦性格的行進曲 第2番 ハ長調 D 968b/Op.121-2 Lg
  Lg:リュビモフ第1奏者
  Gl:グロッツ第1奏者
  無印:リュビモフ独奏
アレクセイ・リュビモフ、
アレクセイ・グロッツ(フォルテピアノ)
使用楽器:ウィーンのヨハン・シャンツ1828 年製作オリジナル
 ロシアは急速に「新たな古楽器演奏の拠点」にもなっている——否、古楽器演奏はもはや世界の一流ピアニストの「ひとつの常識」になりつつある?! 異才リュビモフがモスクワ音楽院で教えた新世代の才人グロッツと、作曲者歿年に造られた楽器でくりひろげる、繊細にして真摯な音世界。

 古楽先進国ベルギーのさまざまな古楽バンドで活躍する古楽フルート奏者であり、ブリュッセル王立音楽院の教授もつとめている名手ヤン・ド・ヴィンヌが主宰するPassacaille レーベルは、この古楽の拠点に集まってくるさまざまな俊才たちのすぐれた演奏を厳選、続々音盤化しつづけてくれていますが、なにしろその着眼点の良さには何かと驚かされることばかり——
 古楽演奏の現場は今や、かつてベルギーやオランダ、スイス、英国、フランスなどといった古楽教育の先進地で勉強してきた世界各地からの俊才・異才たちが、それぞれの国で新たな古楽教育や演奏活動の拠点を少しずつ育み、そうした動きが芽を出し、花ひらき、すでに実りをつけている時代。ポーランドの古楽祭は今やフランスやオランダのそれにも比しうる活況を呈していますし、チェコやイスラエル、アルゼンチンなどの古楽アンサンブルが世界各地を賑わせている時代...ワルシャワのショパン協会さえ「ショパンが知っていた当時のピアノ」に関心の軸が移ってきて、はや10 数年——
 かたや由緒正しきモスクワのチャイコフスキー音楽院にも、いつしかネイガウス門下の名匠アレクセイ・リュビモフが教える「歴史的鍵盤楽器」のクラスができ、かつてはフランスやドイツ、オランダなどに行かなくてはフォルテピアノ奏法を学べなかった若き俊才ロシア人ピアニストたちも、自国にいながら「作曲家たちの知っていた音」と向きあえる環境が整っている、一時代前からは考えられない理想的な状況がいつのまにかできあがっていたようです。
 そうした動向への敏感な反応をPassacaille がみせ、このとおり「モスクワの古楽器演奏の最先端」を私たちに伝えてくれるというのは、なんとありがたいことでしょう...!
 ゲンリフ・ネイガウスやレフ・ナウモフといったロシア・ピアニズム往年の名匠たちに学び、傑作そのものと直接向き合う解釈姿勢を育んできたアレクセイ・リュビモフは、かつてはErato やWarner/Teldec 、近年はおもにZig-ZagTerritoires、Alpha と、折々に古楽器演奏に敏感な反応をみせてきた最先端レーベルで名盤を綴ってきた異才。その門下で学ぶ1988 年生まれ(!)のロシアの才人グロッツは、現代ピアノでもロシア近現代作品を得意としながら、同じく師匠リュビモフのデュオ・パートナーとして昨今飛ぶ鳥を落とす勢いで活躍をみせているユーリ・マルティノフにも歴史的ピアノの教えを受けているとのこと。
 本盤ではリュビモフが第2パートにまわる大曲もあり、師匠の絶妙なパートナーシップのもと「シューベルトの知っていた音」に肉薄する繊細なタッチでフォルテピアノを綴ってゆく技量に「古楽器演奏の未来は明るい!」と唸らざるを得ません。使用楽器はシューベルトと同じ年に亡くなった名工J.シャンツが最晩年に完成させていた、19 世紀オリジナルのフォルテピアノ——
 ハイドンも高く評価したというこの名工の楽器が、それぞれ傑出した音楽性を誇る「ロシア・ピアニズムの古楽器奏者」二人によって奏でられることで、若くして亡くなる直前、シューベルトがかいまみた深い闇、強烈な希望や憧れといったものが、作曲家自身の思い描いたであろう“当時の楽器”の響きで、いかに克明に描き出されるのか...解説全訳付、見落とせない充実盤!




SONARE



SONARE 1025
\2400+税
ヴォルフガング・ダヴィッド&梯 剛之 デュオ ・リサイタル2013
 モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ ト長調 K.397 (373a)
 シューベルト:ヴァイオリン・ソナタ イ長調「二重奏曲」 イ長調 Op.162 D.574
 ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第9番 イ長調 Op.47「クロイツェル」
ヴォルフガング・ダヴィッド(ヴァイオリン)
梯 剛之(ピアノ)
 今、再注目されている梯 剛之と俊英ヴォルフガング・ダヴィッドがヴァイオリン・ソナタの名曲に挑む!

 録音:2013 年12 月18 日/JT アートホール アフィニス(東京)/DDD、60’17”

 今、再注目されているピアニスト梯 剛之。その研ぎ澄まされた耳で、繊細かつ独創的なタッチで演奏し、その音色で聴衆を虜にします。2014 年6 月に発売された「梯剛之 ピアノ ・リサイタル2013」(SONARE 1023)では、レコード芸術2014 年8 月号で特選盤となり、ショパンのバラード全曲、リストのピアノ・ソナタの熱演ライヴで高い評価を得ました。
 注目の新譜は、世界の著名なオーケストラと共演しソロのリサイタルも積極的に行っているヴァイオリニスト、ヴォルフガング・ダヴィッドとの共演盤です。ウィーンに学び長く暮らした梯と、オーストリア出身のダヴィッドは2013 年にオーストリアで出会い、お互いの音楽性に感銘を受けすぐに意気投合。まるで古い知り合い同士のような緊密なアンサンブルを織りなします。今回収録した作品はクロイツェル・ソナタを主軸にモーツァルト、シューベルト、ベートーヴェンの各作品の本質に迫る演奏を披露しております。今後、このデュオの活動にも注目と言えましょう。

 梯 剛之(ピアノ)
 1977 年8 月2 日、音楽家の両親のもと東京に生まれる。90 年ウィーン国立音楽大学準備科に入学、Elisabeth Dvorak=Weisshaar 教授に師事。94 年チェコの盲人弱視者国際音楽コンクール、ドイツのエトリンゲン青少年国際ピアノコンクール(B カテゴリー)で参加者中最年少で優勝、豊かな音楽性を認められる。 95 年アメリカのストラヴィンスキー青少年国際コンクール第2 位。97 年村松賞受賞。98 年ロン・ティボー国際コンクール(パリ)第2 位およびSACEM 賞(リサイタル賞)、シュピオンボノー財団賞を受賞。 99 年都民文化栄誉章、出光音楽賞、点字毎日文化賞をそれぞれ受賞。
 2000 年ショパン国際コンクールワルシャワ市長賞受賞。現在までにプラハ響、国立サンクトペテルブルク響、フランス国立管、ドレスデン歌劇場室内管、ザルツブルク・モーツァルテウム管、マーラーチェンバーオーケストラ、スロバキア・フィル、仏国立ロワール管、オストロボスニア室内管、ロイヤル・ストックホルム・フィル、N 響、読響、新日フィルなど数多くのオーケストラ、小澤征爾、ジャン・ フルネ、ガリー・ベルティーニ、ユベール・スダーン、アラン・ギルバート、小林研一郎、ゲルト・アルブレヒト、ファビオ・ルイージ、ダニエル・ハーディン グら数多くの指揮者と共演した。またライプツィヒ弦楽四重奏団とも重ねて共演している。

<映像>


EUROARTS(映像)


20 72704
(Blu-ray)
\5000
アンドレ・チャイコフスキーの「ヴェニスの商人」
 アンドレ・チャイコフスキー:
  歌劇「ヴェニスの商人」Op.7(全3幕+エピローグ)
   [+ドキュメンタリー
   「ブレゲンツへの旅・オペラ計画」
    (マーク・チャールズ監督)]
ヴェニス大公:リチャード・アンガス(Bs)
アントーニオ:クリストファー・エインズリー(CT)
バッサーニオ:チャールズ・ワークマン(Ten)
サレリオ:エードリアン・クラーク(Bs)
ソラーニオ:ノーマン・パツケ(Bs)
グラシアーノ:ディヴィッド・スタウト(Br)
ロレンゾー:ジェイソン・ブリッジズ(Ten)
シャイロック:アドリアン・エレート(Br)
ジェシカ:キャスリーン・リーウェック(Sop)
ポーシャ:マグダレーナ・アンナ・ホフマン(Sop)
ネリッサ:ヴェレーナ・グンツ(Ms)
エリク・ニールセン(指)
ウィーン交響楽団、
プラハ・フィル合唱団

20 72708
(DVD)
\4400
 ワインベルクの「パサジェルカ」に続くブレゲンツ音楽祭驚愕のオペラ初演。

 原作:ウィリアム・シェイクスピア/台本:ジョン・オブライエン/舞台監督:キース・ワーナー/映像監督:フェリックス・ブライサフ
 [2013 年7 月/ブレゲンツ音楽祭(ライヴ)]
 (Blu-ray)リージョンオール、1080i Full HD 16:9、音声:DTS HD Master Audio 5.0/ PCM STEREO、160’ ( コンサート) +45’ ( ドキュメンタリー)、字幕:英独仏波
 (DVD)リージョンオール、NTSC 16:9、音声:DD5.0 / PCM STEREO、160’ ( コンサート) +45’ ( ドキュメンタリー)、台詞と歌詞:英語、字幕:英独仏波

 チャイコフスキーの歌劇「ヴェニスの商人」と聞いて驚く向きもあるかもしれませんが、作曲者はロシアのピョートルではなく、ポーランド出身のアンドレ・チャイコフスキー(1935-1982)。ヴィルトゥオーゾ・ピアニストとしてRCA 等に録音がありましたが、ガンのため46 歳で早世しました。本人は作曲家志望で、ピアノ協奏曲やピアノ小品はCD にもなっています。寡作家だった彼が、1968 年から死の直前まで取り組んでいたのが唯一のオペラ作品「ヴェニスの商人」で、最後の24 小節がオーケストレーションされぬまま残され、アラン・ブーステッドにより補筆完成されました。
 アンドレ・チャイコフスキー(本名ロベルト・アンジェイ・クラウトハムメル)はユダヤ人家庭に生まれ、第2 次世界大戦中両親を失いますが、ワルシャワ・ゲットーを抜け出し、2 年間潜伏生活を送り生還。しかしそれがトラウマとなり、戦後は鬱病に悩み、さらに同性愛者だったことも共産主義ポーランドでは「好ましからざる人物」とされ、1958 年にイギリスへ亡命。同地ではイギリス人以上に立派な英文を書き、イギリス人以上にシェイクスピア作品に精通していたとされます。
 チャイコフスキーがまさに心血を注いで取り組んだ「ヴェニスの商人」は、作曲中の1981 年にイングリッシュ・ナショナル・オペラで初演される計画が持ち上がりましたが、頓挫。結局作曲者の死後30 年以上も顧みられることなく放置されました。ブレゲンツ音楽祭は、2010 年に、やはりユダヤ系ポーランド人作曲家だったワインベルクの歌劇「パサジェルカ」を蘇演させ、成功をおさめた経緯から、「国を離れて忘却の淵に沈んだ」ポーランド系オペラのシリーズ第2 弾として、2013 年7 月18 日に世界初演を行いました。
 内容も衝撃。2 時間40 分の上演中、サスペンスあり、恋愛ありと起伏に富み飽きさせません。音楽もベルクを思わせる情念に満ちたものから、中世風の舞曲、ワーグナーの「指環」のライトモチーフ借用まで多様。原作は中世の話ながら、衣装やセットは現代風。1970 年代にこれほど重要なオペラが書かれていたことに驚かされます。アントーニオ役クリストファー・エインズリーのカウンターテナーとバッサーニオ役のチャールズ・ワークマンのテノールによるBL 風絡みも今風でオシャレ。あらゆる意味で、21 世紀の重要な作品になりえると申せましょう。




HAENSSLER


98 046
(DVD)
\2700
輝く夜〜作曲家モートン・ローリゼンの肖像
 【マイケル・スティウォーター監督作品】

  (1)ウォルドロン島/(2)ルクス・エテルナ〜天地創造/
  (3)ルクス・エテルナ〜世の中へ/(4)学生時代/(5)マドリガーリ/
  (6)音楽的影響/(7)この夏の夜/(8)薔薇の歌/(9)夜のソネット/
  (10)この輝く夜に/(11)おお大いなる神秘
  ボーナス:
   上記の56分版/付加注釈/歌の普遍性/
   合唱指揮者へのメッセージ/
   「輝く夜」コレクション/シリーズ予告編/劇場用予告編
サンフランシスコ合唱協会
ヴォルティ、
アバディーン合唱協会&管弦楽団
コン・アニマ室内合唱団(ライヴ)
 2 つのドキュメンタリー賞受賞!!現代のグレゴリオ聖歌。人気作曲家ローリゼンのドキュメンタリー

 リージョン:0、NTSC 16:9、ワイドスクリーン、Stereo / Surround、Sound、73’30” (本編)、56’00” (ボーナス)、字幕:英独

 モートン・ローリゼンは現代アメリカの作曲家。日本でも合唱作品がコンクールの課題曲としてもしばしば用いられるほか、初音ミクなどボカロの歌唱動画も作られるなど、意外な人気の高さを示しています。とても1943 年生まれとは思えぬ、まるでグレゴリオ聖歌のような静謐でピュアな響きで、聴けば誰でも魅了されること間違いなしの世界。このDVD は、ローリゼンの絶美の合唱曲をバックに、彼の自然とのふれあい、人生、思想などが本人の口から静かに語られます。その物静かで超俗的な人柄も伝わってくるリアルさで、2012 年に2 つのドキュメンタリー賞を受賞。合唱関係者、彼の作品を歌う方々すべてに観ていただきたい感動作です。




PARNASSUS



PDVD 1203
(DVD)
\2500→\2290
リヒテル・プレイズ・シューマン&ロシアンズ
 プログラム1:シューマン
 シューマン(1810-1856):
  ウィーンの謝肉祭の道化 Op.26
   収録:1976年10月10日
  花の曲 Op.19
  東洋の絵(四手連弾のための)Op.66 から No.5 ヘ短調(*),No.6 変ロ短調(*)
  パガニーニの奇想曲による6つの演奏会用練習曲 Op.10 から
   No.4 ハ短調,No.5 ロ短調,No.6 ホ短調
  4つのフーガ Op.72;ニ短調,ニ短調,ヘ短調,ヘ長調
  トッカータ ハ長調 Op.7
   収録:1985年12月13日
 プログラム2:ロシアンズ
 チャイコフスキー(1840-1893):
  四季 Op.37b から 五月 白夜,六月 舟歌
  18の小品 Op.72 から No.12 いたずらっ子,No.15 少しショパン風に
  6つの小品 Op.51 から No.3 メヌエット=スケルツォ,No.1 サロンのワルツ
 ラフマニノフ(1873-1943):
  楽興の時 Op.16 から No.6 ハ長調
  幻想的小品集 Op.3 から No.3 メロディ ホ短調,No.4 道化師
   収録:1982年1月4日
 ドビュッシー(1862-1918):
  前奏曲集第1巻 から No.3 野を渡る風
  前奏曲集第2巻 から No.8 オンディーヌ
 ラフマニノフ:13の前奏曲 Op.32 から No.12 嬰ト短調
   収録:1976年10月10日
スヴャトスラフ・リヒテル(ピアノ)
リュドミラ・ベルリンスカヤ(ピアノ(*))
リヒテルのDVD第2弾!
 総収録時間:122分 仕様:NTSC, Region: 0
 当レーベルのベストセラー「スヴャトスラフ・リヒテル・プレイズ・ベートーヴェン&ショパン・イン・モスクワ 1976」(PDVD 1201)に続いてパルナサス・レーベルから発売されるリヒテルのDVD第2弾。
 ドビュッシーはフランス人ですが、ロシア音楽に影響を受けた作曲家であり、カットするのはもったいないとのことで「名誉ロシア人」としてロシア・プログラムに収録されています。
 1976年収録分は画質にやや粒状感があります。ご了承ください。


















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