MM 002
\2,800→\1990 |
(1)ベートーヴェン:交響曲第5番ハ短調Op.67「運命」
(2)同:交響曲第6番ヘ長調Op.68「田園」 |
エーリヒ・クライバー指揮
ケルン放送響 |
いまとなっては息子カルロスの圧倒的名声に押されがちだが、生前はトスカニーニやクレンペラーらと肩を並べた巨匠エーリヒ・クライバー(1890-1956)。なかでもベートーヴェンとモーツァルトの演奏では、他をよせつけない絶大な存在感をみせていた。世を去る前年に行なわれた2大シンフォニーのライヴは、優れた内容からすでによく知られていたもの。このたびWDRのオリジナル・マスターからの復刻でこの年代としては驚異的な音質で蘇った。
録音:1955年4月4日ケルン、WDRフンクハウス、第1ホール(ライヴ)モノラル
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MM 006
\2,800→\1990 |
(1)ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番変ホ長調Op.73「皇帝」
(2)同:ピアノ・ソナタ第21番ハ長調Op.53「ワルトシュタイン」
(3)ショパン:練習曲集
変イ長調Op.25-1「牧童」/ ヘ短調Op.25-2
/ ヘ長調Op.25-3 /
嬰ト短調Op.25-6 / 変ニ長調Op.25-8 /
変ト長調Op.25-9「蝶々」 / 変ト長調Op.10-5「黒鍵」 |
バックハウス(P)
ショルティ(指)
ケルン放送SO. |
とんでもなくこれはスゴイ!バックハウスが72歳(1884年3月生まれ)、56年の「皇帝」はまだ43歳で血気盛んなショルティ(同年ザルツブルク音楽祭にデビュー)との願ってもない顔合わせで、衰え知らずその一歩もゆずらぬやりとりからライヴの醍醐味ここに尽きるといった感で屈指の聴きもの。
バックハウスはこれから3年後に、イッセルシュテット&ウィーン・フィルとかの有名なデッカ録音を残すことになるが、この時期にかくも立派な演奏が繰り広げられていたとは。また、2度目のスタジオ盤全集中の録音と同じ年にあたるソナタのライヴ。揺るぎない打鍵が圧倒的に素晴らしく、“鍵盤の獅子王”による不滅のベートーヴェン演奏が味わえる。
ショパンを除くすべて、WDRのオリジナル・マスターからの復刻でやはりこの年代としては驚異的な音質で蘇ったことも大きな収穫。
録音:(1)1956年6月25日ケルン、WDRフンクハウス、第1ホール(ライヴ) (2)1959年9月24日ボン、ベートーヴェンハレ(ライヴ)(3)1953年6月11日ルガーノ(ライヴ)モノラル
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MM 008
\2,800→\1990 |
(1)ヴェルディ:「シチリア島の夕べの祈り」序曲
(2)同:「椿姫」第1幕への前奏曲
(3)同:「椿姫」第3幕への前奏曲
(4)同:「運命の力」序曲
(5)同:「ナブッコ」序曲
(6)同:「アイーダ」第1幕への前奏曲
(7)ベッリーニ:「ノルマ」序曲
(8)同:「ノルマ」第2幕への前奏曲
(9)ロッシーニ:「チェネレントラ(シンデレラ)」序曲
(10)ドニゼッティ:「シャモニーのリンダ」序曲
(11)同:「ドン・パスクァーレ」序曲 |
トゥリオ・セラフィン(指)
(1)(2)(3)(4)ロイヤル・フィル
(5)(6)(7)(9)(10)(11)フィルハーモニアO.
(8)ミラノ・スカラ座O. |
2008年に生誕130年と没後40年を同時に向かえるセラフィン(1878-1968)。スカラ座をはじめメトなど世界の歌劇場で活躍し、歌手の力量を引き出す手腕に長けてたいへん信頼の厚かったイタリアの名匠。こうして彼の独壇場であったイタリア・オペラからの有名序曲を収めたアルバムを聴き、改めて気付かされるのは無類のセンスのよさ。いきいきと名旋律に生命が吹き込まれ、勢いと流れるようなドラマ作りが見事。このたびEMIより正規ライセンスを受けてのCD化。今後medici
mastersではWDRのアーカイヴ音源発掘と並行して、他社が所有する商業録音から忘れがたい名演奏をもリリースしてゆくとのこと。
録音:(1)(2)(3)(4)1959年2月19日ロンドン、キングズウェイ・ホール (5)(6)1959年2月27日 (7)(9)(10)(11)1961年4月16日ロンドン、アビー・ロード第1スタジオ (8)1960年9月5-12日ミラノ、スカラ座 ステレオ
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MM 015
\2,800→\1990 |
ベートーヴェン:ミサ・ソレムニス ニ長調Op.123 |
アンネリース・クッパー(S)
ジークリンデ・ワーグナー(A)
ルドルフ・ショック(T)
ヨゼフ・グラインドル(Bs)
ハンス・バッヘム(Org)
ハンブルク北西ドイツ放送Cho.
ケルン放送Cho.
オットー・クレンペラー(指)ケルン放送SO. |
あまりに巨大で格調の高い音楽が聴き手の心をとらえて離さないクレンペラーのベートーヴェン。なかでもミサ・ソレムニスは、ウィーン響とのVox盤(1951年3月)やフィルハーモニア管とのライヴ(1963年
/ Testament)のほか、1965年10月ニュー・フィルとのスタジオ盤にとどめをさすといわれる究極の一曲。ケルン放送響とのライヴは、以前より複数のレーベルから出ていた有名な演奏でようやく正規リリースの運びとなりました。WDRのアーカイヴに残されたオリジナル・マスターからトランスファーされた音質は格段に向上しており、とくに合唱のすばらしさを完璧にとらえている。クレンペラーが指揮者として心身ともに絶頂にあった時期のかけがえのない記録といえるでしょう。
録音:1955年6月6日ケルン、WDRフンクハウス、第1ホール(ライヴ)モノラル
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MM 017
\2,800→\1990 |
(1)ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番ト長調Op.58
(2)シューマン:ピアノ協奏曲イ短調Op.54
(3)ドビュッシー:レントよりおそく
(4)同:舞曲(スティリー風のタランテラ)
(5)ラヴェル:水の戯れ
(6)バッハ:パルティータ第1番変ロ長調BWV.825 |
ワルター・ギーゼキング(P)
(1)ヨゼフ・カイルベルト(指)
(2)ギュンター・ヴァント(指)
ケルン放送SO. |
今もってドビュッシーとラヴェル、モーツァルトの演奏で別格ともいえる扱いを受けるドイツの名ピアニスト、ギーゼキング。レパートリーはたいへん幅広く、ここに聴く2つの協奏曲もベートーヴェンがこののちのガリエラ盤(55年)を含めて4種、シューマンではフルトヴェングラー指揮による42年ライヴなど2種の別演奏を数えます。晩年を迎えたライヴはともにかねてより知られていた内容とはいえ、気になる音質がこれまでとは比較を超えた次元のすばらしさで演奏の印象さえ変えてしまうほど。いっぽう、余白のリサイタル・パートはナチへの戦争協力を問われてからの演奏禁止が明けた1948年のもので初出と思われます。いっそうの傾倒を深めていたドビュッシーとラヴェルが聴けるのは幸い。ベートーヴェンとシューマンがWDR、スウェーデン放送のアーカイヴの正規音源よりの復刻。
録音:(1)1953年9月14日ケルン、WDRフンクハウス、第1ホール(ライヴ) (2)1951年1月8日エッセン(ライヴ) (3)(4)(5)(6)1948年10月23日スウェーデン、ストックホルム・コンサート・ホールモノラル
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MM 020
\2,800→\1990 |
(1)ストラヴィンスキー:ヴァイオリン協奏曲ニ調
(2)バルトーク:弦楽のためのディヴェルティメント
(3)ストラヴィンスキー:バレエ「春の祭典」 |
フェレンツ・フリッチャイ(指)
ケルン放送SO.(2)アルテュール・グリュミオー(Vn)
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medici MASTERSからストラヴィンスキーのライヴ集が登場。「春の祭典」はスタジオ録音に先行することおよそ半年ほど、いっぽう師直伝のバルトークはスタジオ録音(いずれもオケは当時の手兵ベルリンRIAS響)ののち一ヶ月以内に行なわれたもので完全初出。ともに白血病を発病する以前、鋭利なリズムとダイナミックなスタイルを色濃く反映しています。また、グリュミオーとの協奏曲はフリッチャイにとって現状では唯一の録音で正規初出。すべてオリジナル・マスター・テープ使用により驚異の高音質。
録音:(1)1951年7月8日ドイツ、レックリングスハウゼン(ルール音楽祭)(2)1953年5月4日(3)1953年10月5日ケルン、WDRフンクハウス、第1ホール(ライヴ)モノラル
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MM 022
\2,800→\1990 |
(1)レスピーギ:交響詩「ローマの松」
(2)レスピーギ:組曲「ブラジルの印象」
(3)ロッシーニ / レスピーギ編:風変わりな店 |
アルチェオ・ガリエラ(指)
フィルハーモニアO. |
EMIより正規ライセンス復刻。アルチュオ・ガリエラ(1910-1996)は、1950年代初めから60年代にかけてオペラやオーケストラ、コンチェルトの伴奏にいたるまで、EMIに膨大なカタログを遺したイタリアの名指揮者。すべて初CD化となるレスピーギとロッシーニは、ポール・ベイリーのリマスタリングも素晴らしく、めくるめく色彩感がいまによみがえりました。
録音:(1)1957年1月22日(2)1955年3月18-21日(3)1959年5月28-29日以上、ロンドン、キングズウェイ・ホールステレオ(1)(3) モノラル(2)
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MM 027
\2,800→\1990 |
(1)ベートーヴェン:「フィデリオ」序曲Op.72b
(2)シューベルト:交響曲第9番ハ長調D.944「ザ・グレイト」
(3)ベルク:「ヴォツェック」からの3つの断章 |
(3)アンネリーズ・クッパー(S)
エーリヒ・クライバー(指)
ケルン放送交響楽団 |
mediciMASTERSのエーリヒ・クライバー第4弾。このうえなく雄渾なる「フィデリオ」序曲はWDRの放送用オペラ全曲録音からのもので、これがクライバー唯一の録音。その血が脈々と息子カルロスにも流れるベルクは、作曲者と親交のあったエーリヒにとって重要なレパートリー。そのさきがけとして1930年代に作品普及に努めた。メインの「グレイト」はかねてより折り紙つきの内容として知られているが、ここにようやくはじめて本来の姿を伝える高音質でよみがえった。すべてWDRアーカイヴからの正規復刻。
録音:(1)1956年1月7日(2)(3)1953年11月23日ケルン、WDRフンクハウス、第1ホール(ライヴ)モノラル |
MM 035
\2,800→\1990 |
R.シュトラウス:交響詩「ドン・キホーテ」Op.35
R.シュトラウス:交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」Op.30 |
アルヴィン・バウアー(Vc)、
パウル・シュレーアー(Va)
ディミトリ・ミトロプーロス(指)
ケルン放送交響楽団 |
WDRアーカイヴからの正規音源復刻。メンデルスゾーンの「スコットランド」&「宗教改革」(MM.014)に次ぐミトロプーロス第2弾は、かれが世を去る前年に行なったシュトラウスの放送用スタジオ・ライヴ。録音の存在は知られていましたが、驚異的なクオリティでついにその全貌が明らかになりました。マーラーのスペシャリストとして記憶されるミトロプーロスはシュトラウスも得意としており、ここでの内容はその絢爛たる色彩感と力強い音楽運びでファンをとりこにするのは必至とおもわれます。ちなみに当日のオール・シュトラウス・プログラムでは、アストリッド・ヴァルナイの独唱で楽劇「エレクトラ」よりモノローグも演奏されています。
録音:1959年9月7日ケルン、WDRフンクハウス、第1ホール(モノラル)モノラル |
MM 037
\2,800→\1990 |
ベートーヴェン:交響曲第3番変ホ長調Op.55「英雄」
録音:1958年4月17日
ストックホルム・コンサートハウス(ライヴ・ステレオ) |
オットー・クレンペラー(指)
ロイヤル・ストックホルム・フィルハーモニー管弦楽団 |
モーツァルト:交響曲第29番イ長調KV 201
録音:1956年4月15日
ミュンヘン、ヘルクレスザール(ライヴ・モノラル) |
オットー・クレンペラー(指)
バイエルン放送交響楽団 |
かつてない驚異的な高音質でよみがえったことから、いまやmedici
MASTERSの大看板となりつつあるクレンペラーのライヴ録音。このたび登場する「エロイカ」は、1947年以来となるロイヤル・ストックホルム・フィルとのライヴ。巨匠が心身ともに充実していた時期のものだけに、あざやかな対位法処理や雄渾な造形の打ち出しといった、クレンペラー美学の真骨頂ともいえる演奏が期待されるところです。なお、ライヴということもあり、スケルツォとフィナーレが速めのほかは、1959年10月のフィルハーモニアとのセッション録音と基本的にテンポ設定は概ね同じとなっています。カップリングのモーツァルトは、既出のブルックナーの第7交響曲(MM.030)と同日におこなわれたもので、「エロイカ」同様に冷静かつバランスのとれたアプローチが特徴といえるでしょう。リマスタリング担当はトニー・フォークナー。ステレオ モノラル
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