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アリア・レーベル第11弾
フルトヴェングラー&ベルリン・フィル
1943年6月/ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」、第4番
ARIA AR 0011 1CD-R\1700


 フルトヴェングラーの録音を出すということがどういうことか、もちろん分かっているつもりである。
 当初 AR 003 で発売するつもりが、結局リマスタリングに2ヶ月以上かかった。完成してからも、意味不明の緊張状態がずっと続いている。
 フルトヴェングラー、1943年6月、ベルリン・フィルとのベートーヴェン交響曲第5番。今回まさに満を持してのリリースとなる。


 音楽史史上すべての音楽家の中から「最重要人物」を二人だけ選べと言われたら、店主の場合はベートーヴェンとフルトヴェングラーとなる。
 店主は彼らの音楽を愛する者だが、熱狂的な信者ではない。しかし、こんなことを言われたらこの二人を選ばざるを得ない。

 「創造芸術家」の頂点と、「再現芸術家」の頂点。

 18世紀の終わりから19世紀の中ごろに掛けて、音楽の神は「音楽を創造する人」に愛情を注いだ。そこで最大の存在となったのがベートーヴェン。
 一方時代が変わり20世紀となり、戦前・戦後にかけて音楽の神は「音楽を再現する人」に愛情を注いだ。そこで最大の存在となったのがフルトヴェングラー。
 すべてはその人に流れ込み、その人から流れ出た。
 フルトヴェングラーは生きた時代があまりにも直近すぎて逆に認知されていない部分はあるが(街行く人の99%は彼の名前を知らない)、その存在価値は間違いなくベートーヴェンに匹敵すると店主は思う。この人がいなかったら、再現芸術はこれほどまでに崇高なものになりえていただろうか。

 だからいつか必ずアリア・レーベルもこの人の録音をリリースしなければならなかった。
 しかしフルトヴェングラーの有名録音というと、これまで何十枚という強豪盤が存在し、それぞれが激しく音質の優劣を競い合っている。その中になんの実績もないアリアCDが徒手空拳で入っていくのか。
 実はそれが怖くてアリア・レーベルを立ち上げることから逃げていたというのもある。
 しかしいつまでも逃げてはいられない。過去の盤歴に一石を投じるなどと居丈高なことを言うつもりはまったくない。しかし「名曲の優れた名演を確実に手に取ってもらう」というアリア・レーベル、その言葉を胸についにフルトヴェングラーの音源発売に踏み切った。

 
 では一体フルトヴェングラーのどの録音をリリースするのか。
 迷ったのは「どの曲」ではなく、「どの時代」か。戦前か戦中か戦後か。
 結局今回選んだのは、 1943年6月27-30日ベルリンで行われたベートーヴェンの5番。

 戦後の比較的音質の良い録音という選択もあった。
 確かに「戦後」のフルトヴェングラーの演奏はすごい。すごすぎる。
 人類が到達した最終的な芸術・・・というくらいすごい。
 しかしそれらの音楽はあまりに重い。
 戦中戦後、フルトヴェングラーがあまりに多くの出来事を経験したがゆえに、それらの音楽の背後には天使や神もいるが、悪魔も化け物も魑魅魍魎もみんなついてきてしまっているような気がする。
 もちろんいずれアリア・レーベルでもそれらの音源を取り上げることにはなるだろうが、今はまだ早い。創業開始したばかりの、まだリリース数が10タイトルというような未熟なレーベルがおいそれと出すような音源ではない。

 そもそも今回のアルバムは、フルトヴェングラー・マニアのためというよりも、これまでフルトヴェングラーのすごさをはっきりとイメージできなかった人に捧げたいという思いがあった。
 いや、何より「フルトヴェングラーってどんな人なんですか」という人に、「こんな人です」と無言で渡せるような、そんなアルバムを用意したかった。老若男女、古今東西を問わず、全世界に何万人といるフルトヴェングラー・ファン予備軍の人に捧げたかった。
 そういう人たちに、戦後のフルトヴェングラー演奏はあまりに重い。
 それよりはもっとストレートにシンプルに「これがフルトヴェングラー!」といえる演奏を用意したかった。フルトヴェングラーのすごさ、熱さをあまり深く考えなくても感覚で理解してもらえる演奏。
 としたら、それは戦中の音楽。
 ナチスというとんでもない「雑音」に悩まされ続けている頃だが、しかしそれゆえにフルトヴェングラーの「音楽」に対する没入度は普通じゃない。そこで生まれるのはまさに純度100%の「音楽」。そしてそこから放射されるエネルギーは悩みも葛藤も突き抜けてストレートにこちらに伝わってくる。さらにそこには未来に対する希望や夢を信じようというそんな明るさもある。結婚したばかりだから幸福・・・などという時代でないことはわかっている。だがそれでも周りの一切の煩わしいことを忘れて「音楽」で未来を切り開こうという、無謀だが一途な思いが胸に伝わってくる。
 この、音楽の神と二人三脚で創り上げたようなストレートさ。これならフルトヴェングラーをこれから聴こうという人でもそれほど抵抗なく入っていけるのではないか。

 そんな「戦中」のまさに象徴的な演奏が、今回の1943年6月の第5番「運命」。
 

 音はあまりよくない。
 さすがに戦中の音源、50年以上前のLP。
 しかしARDMOREと何度も何度もリマスタリングを重ねて、アリア・レーベルとして贈り出せる精一杯の水準までは持っていった。
 ラストのラストではLP特有の音割れが起きる。しかしここをきれいにしすぎると、せっかくの勢いが全て殺がれてしまう。「音質」を取るか「勢い」を取るか、そのギリギリのところで落着させた。
 というか全編「音割れ」と「勢い」の戦い。これほどまでに厳しく辛い作業になるとは。
 しかし、他の優秀なレーベルと比較する気は毛頭ないが、アリア・レーベルとして納得できるところまでは持ってこられたと思う。
 そういう意味では、いつまでもしつこく食い下がる店主の再リマスタリング要求に、衝突しながらも最後まで付き合ってくれたARDMOREに深く感謝したい。

 大音量で聴いても音がキンキンすることはないので、目いっぱいの大ボリュームでフルトヴェングラーの全エネルギーを浴びてみてほしい。



(フルトヴェングラーのベートーヴェン交響曲第5番の録音)
戦前 1926 BPO ポリドール
1937.10.8/11.3 BPO EMI
戦中 1939.9.13 BPO
1943.6.27-30 BPO 当録音
戦後 1947.5.25 BPO
1947.5.27 BPO
1950.9.25 ストックホルム VPO
1950.10.1 コペンハーゲン VPO
1952.1.10 ローマ・イタリア放送管
1954.2.28-3.1 VPO EMI
1954.5.4 パリ BPO
1954.5.23 BPO


 



AR 0011
\1700
ベートーヴェン:交響曲第4番 変ロ長調 作品60
         交響曲第5番 ハ短調 作品67 「運命」
ウィルヘルム・フルトヴェングラー指揮
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
原盤:第4番 12inch DG LPM-18817
    第5番 12inch Melodiya D-05800/1(OCT5289-56)

録音:第4番 1943年6月27-30日ベルリン モノラル
    第5番 1943年6月27-30日ベルリン モノラル


 フォーマットはCD-R。ケースは薄型で、シンプルなデザインのジャケットと盤面印刷の仕様です。
 針音や歪みなどのオリジナル・ノイズがありますがご了承ください。


第1弾 クリップス&ウィーン・フィル/チャイコフスキー:交響曲第5番

第2弾 クレンペラー&フィルハーモ二ア管/ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」

第3弾 シュミット=イッセルシュテット&北ドイツ放送交響楽団/チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」

第4弾 シルヴェストリ&ウィーン・フィル/ドヴォルザーク:交響曲第7番

第5弾 バーンスタイン/ニューヨーク・フィル音楽監督就任直後のハイドン:交響曲第104番「ロンドン」&メンデルスゾーン:交響曲第4番「イタリア」

第6弾 カール・ベーム&ウィーン・フィル/1954年6月/シューベルト:交響曲第8番「未完成」&交響曲第5番

第7弾 パウル・ファン・ケンペン指揮&ベルリン・フィル/ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」

第8弾 オイゲン・ヨッフム指揮&ベルリン・フィル/ブラームス:交響曲第1番

第9弾 ジャン・マルティノン指揮&コンセール・ラムルー管弦楽団/モーツァルト:交響曲第31番「パリ」、第32番、第33番

第10弾 フリッツ・ブッシュ指揮&デンマーク国立放送交響楽団/ブラームス:交響曲第2番



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