アリア・レーベル 第99弾
ミッシャ・エルマン
チャイコフスキーとヴィエニャフスキ小品集
ARD 0099 \1800

アリア・レーベル、栄えある第99弾はミッシャ・エルマンである。 　ミッシャ・エルマン。 　サラサーテやアウアーに愛され、ヨアヒムやハンス・リヒターにも絶賛され、ヨーロッパとアメリカを征服。まさに世界最高のヴァイオリニストに登りつめた。 　その演奏は蠱惑的で甘美でチャーミング、エキゾチック、エロチック。でもどこか毅然とした気品と優雅さをたたえ、決して俗に堕ちない。 　いまでもその人気は高く、往年のヴァイオリニストのファン投票をすればおそらく10位に入るのではないか。 　 　ところが・・・・この人、いま全然ＣＤがないのである。 　一時期VANGUARDから5枚にわたる最晩年の録音が出ていたが、いまはコロンビアから出ていた国内盤も含めて全滅。 　多くの人があのVANGUARD盤でこの稀代の大演奏家の録音に親しんだと思うが、レーベルの活動停止でいまは入手困難である。 （ちなみにVANGURADの演奏は聴くに堪えないと酷評されることもあるがそこまでひどくはない） 　で、もうちょっと前の頃の録音を・・・と思っても、手に取りやすいＣＤがほとんどないのだ。 　ということで今回取り上げたのは1952年、エルマン61歳のときのRCA録音。 　戦後、スランプを脱しわが道を行き始めたエルマンは、ここでも「エルマン・トーン」を朗々と響かせる。 　しかしこれを聴くと、思ったよりもきっちり弾いていて意外に思う人もいるかもしれない。 　ここでのエルマン、茶目っ気あふれるチャーミングなパフォーマーというよりは、偉大なアウアーの系譜を引き継ぐ誇り高い大家。 　そういうエルマンもいいと思う。 　このあとエルマンは、1950年代中盤にロンドン（英デッカ）に移り、さらに1959年から死の前年までVANGUARDにステレオ録音を残すわけである。 　 　ちなみに、1923年の関東大震災の折、一番最初に義捐金のモーションを起こしたのはこの人だった。 　復刻のARDMOREは今回も優秀で、金属臭い復刻になることが多いエルマンの録音を温かく蘇らせてくれて安心して聴くことができる。

ARD 0099 \1800	アリア・レーベル第99弾 　ミッシャ・エルマン（ヴァイオリン） 　　チャイコフスキーとヴィエニャフスキ小品集　 チャイコフスキー： 　「無言歌」 　「スケルツォ」 　「感傷的なワルツ」　 　「アンダンテ・カンタービレ」 　「ワルツ」　　 　「ただ憧れを知るもののみが」 　「ロシアン・ダンス」 ヴィエニャフスキ： 　「レジェンド」 　「マズルカ 二長調、イ短調、ト短調」 　「ポロネーズ・ブリランテ」 　　（全１２曲）	ミッシャ・エルマン（ヴァイオリン） ジョゼフ・セイガー（ピアノ）
録音： 1952年　ＭＯＮＯ 　　　　 原盤：12inch RCA LM1740 　 薄型ケースで、シンプルなデザインのジャケットと盤面印刷の仕様です。 見開きジャケット

HECTOR 1950年代、アメリカでの２つの協奏曲
HRR-11066 1CD-R\1500	メンデルスゾーン：ヴァイオリン協奏曲ホ短調Ｏｐ．６４ 　10inch RCA LM 5 - 1950年代初期録音ＭＯＮＯ	ミッシャ・エルマン（Vn) デジレ・デフォー指揮 シカゴ交響楽団
	ヴィエ二ャフスキ：ヴァイオリン協奏曲第２番二短調Ｏｐ．２２ 　10inch RCA LM 53 - 1950年代初期録音ＭＯＮＯ	ミッシャ・エルマン（Vn) アレクサンドル・ヒルベルク指揮 フィラデルフィア・ロビンフッド・デル管
パッケージは薄ＣＤケース入りジャケ印刷とCD-R印刷のみの商品で、日本語表記と日本語解説はありません。